JP2017008447A - 通気乾燥装置、およびそれを用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法 - Google Patents

通気乾燥装置、およびそれを用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無機繊維成形体を乾燥する際の、乾燥効率が高い通気乾燥装置と、それを用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】多数の通気孔11を有し、無機繊維成形体100の支持手段1、成形体100の厚さ方向への通気乾燥手段53、成形体100の側面の挟持手段2と、から構成されており、そのうち、挟持手段2は、成形体100の側面に対して直交方向に伸縮可能な支柱21と、支柱21の先端に連結された成形体側平板面を有する当て板22と、当て板22の下端辺と接して配置される板状の蓋部23と、を備える可動式治具20を有し、この治具20により、当て板22や蓋部23が、無機繊維成形体100の幅や厚さに応じてその側面と接するように付勢されるため、支持手段1の露出領域の封止を効率よく行うことができ、露出領域からの熱風のリークを防ぐことができる乾燥装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、バインダーを含有する無機繊維成形体の通気乾燥に用いられる通気乾燥装置、およびそれを用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法に関する。
セラミックファイバーに代表される無機繊維の成形体は、工業用断熱材、耐火材、パッキン材等の高温の状態に暴露される用途に用いられてきたが、近年では自動車の排ガス浄化装置用のクッション材(保持材)、すなわち、触媒担持体や粒子フィルタ等の排ガス処理体を金属製のケーシングに収容する際に、排ガス処理体に巻回され、排ガス処理体とケーシングとの間に介装される排ガス浄化装置用保持材としても用いられている。
無機繊維成形体には、組み付け作業中の繊維飛散を防止するため、有機バインダーや無機バインダーを含有させることが一般的に行われている。バインダーを含有する無機繊維成形体のことを、バインダー含有無機繊維成形体と称する。
バインダー含有無機繊維成形体の製造においては、無機繊維成形体のマットにバインダー液を含浸させた後、乾燥させる際に、バインダー液の溶媒や分散媒等が表面に移行すると同時にバインダーも表面に移行し、乾燥後は無機繊維成形体の表面にバインダーが局在する、いわゆるマイグレーションが起こることが知られている。
このため、無機繊維成形体の乾燥に際しては、全幅に対して均一に乾燥させる必要がある。中でも、無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させて乾燥を行う通気乾燥法は、バインダー液の溶媒や分散媒等が気化する際に熱風とともに厚み方向に移動するため、マイグレーションを抑制することができ、バインダーを無機繊維成形体の内部に含有させたままにすることができる点で好適とされる。
特許文献1には、無機質繊維マットに樹脂溶液を含浸させた後、無機質繊維マットに厚み方向に熱風を通過させて乾燥するという、樹脂含浸無機質繊維マットの製造方法が開示されている。
特開2001−316965号公報
通気乾燥装置内においては、バインダーを含浸させた無機繊維成形体を、通気孔を有する支持板上に配置して乾燥を行うが、無機繊維成形体の巾(幅)や厚さ等により、上記支持板の表面が露出した領域(露出領域)が生じる。上記露出領域での通気抵抗は、無機繊維成形体での通気抵抗よりも低いことから、無機繊維成形体内を通過すべき熱風が上記露出領域へリークしてしまう。熱風のリークが多い程、無機繊維成形体内部を通過する熱風の単位時間当たりの流量が減少するため、通気による乾燥効率が低下してしまい、無機繊維成形体を短時間で乾燥させることができないという問題がある。
このような問題は、特にバインダー含有無機繊維成形体をライン上で製造する場合に顕著となる。バインダー含有無機繊維成形体の製造ラインにおいては、上記無機繊維成形体へのバインダー溶液の塗布および含浸、ならびに通気乾燥装置内での乾燥は、通気孔を有する搬送コンベア上で無機繊維成形体を搬送しながら連続して行われる。また、上記の場合、通常、幅や厚さの異なる無機繊維成形体が連続して製造される。
無機繊維成形体を搬送しながら搬送コンベア上で乾燥を行う場合、無機繊維成形体を幅方向に均一且つ十分に乾燥させるために、通常、無機繊維成形体の幅は搬送コンベアの幅よりも小さく設計される。このため、上記搬送コンベア上には、露出領域が必然的に存在することとなり、上記露出領域での熱風のリークが発生してしまう。
また、幅や厚さの異なる無機繊維成形体の製造を同一ラインで連続して行う場合、搬送コンベアの幅は一定であることから、搬送される無機繊維成形体の幅によって搬送コンベア表面の露出領域の大きさが変化し、それに伴い熱風のリーク量も変化する。このため、上記無機繊維成形体内を通過する熱風の単位時間当たりの流量に変化が生じ、得られる無機繊維成形体に乾燥不良が生じてしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、無機繊維成形体を通気乾燥する際の熱風のリークを防ぐことができ、高い乾燥効率で無機繊維成形体の乾燥が可能な通気乾燥装置、およびそれを用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、多数の通気孔を有し、無機繊維成形体を支持する支持手段と、上記通気孔を介して上記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させる通気乾燥手段と、上記無機繊維成形体の側面を挟持する挟持手段と、を有する通気乾燥装置であって、上記挟持手段は、上記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に伸縮可能な支柱と、上記支柱の先端に連結された、無機繊維成形体側平板面を有する当て板と、上記当て板の上記支柱側に、上記当て板の下端辺と接して配置される板状の蓋部と、を備える可動式治具を有し、上記支柱が上記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に上記当て板および上記蓋部を付勢することで、上記当て板の上記無機繊維成形体側平板面が上記無機繊維成形体の側面と接触し、且つ上記蓋部が上記当て板よりも上記支柱側に位置する上記支持手段の上記通気孔を塞ぐことを特徴とする通気乾燥装置を提供する。
本発明によれば、上記当て板が支柱により無機繊維成形体の幅や厚さに応じて上記無機繊維成形体の側面と接するように付勢されるため、上記無機繊維成形体と上記当て板との間に支持手段の露出領域が生じるのを防ぐことができる。同時に、上記蓋部も上記支柱により付勢されることで、上記当て板よりも支柱側に位置する支持手段の露出領域を蓋部で塞ぐことができる。このように可動式治具により支持手段の露出領域が封止されるため、上記露出領域からの熱風のリークを防ぐことができ、乾燥効率の高い通気乾燥装置とすることができる。
上記発明においては、上記支持手段が、上記無機繊維成形体を搬送する搬送手段を兼ねており、上記無機繊維成形体の搬送方向に沿って上記挟持手段が複数配置されていることが好ましい。製造ライン上で無機繊維成形体を搬送しながら通気乾燥を行う場合、中でも製造ライン上で無機繊維成形体の幅を連続して変えながら搬送および通気乾燥を行う場合に、無機繊維成形体の幅に応じて、可動式治具による支持手段の露出領域の封止を効率よく行うことができるからである。
上記発明においては、上記支柱は、上記当て板と連結する固定軸部と、上記固定軸部と連結し、上記固定軸部を介して上記当て板および上記蓋部を付勢する弾性部と、上記弾性部の付勢方向を固定する固定枠と、を有することが好ましい。弾性部の動く方向の自由度が大きい場合に、当て板および蓋部を適切な方向に付勢することができるからである。
上記発明においては、上記当て板が、上記支柱との連結部分で回動可能であることが好ましい。無機繊維成形体の側面の傾斜に追従して、当て板と無機繊維成形体とを接触させることができるからである。また、製造ライン上で無機繊維成形体の幅を連続して変えながら搬送および通気乾燥を行う場合に、幅の設定の切り替えにより生じる無機繊維成形体の側面の傾斜に追従するようにして当て板を接触させることができるからである。
上記発明においては、上記無機繊維成形体の位置を検知して、上記可動式治具の固定を解除しまたは上記可動式治具を初期位置に戻す検知手段を有することが好ましい。検知手段により無機繊維成形体の位置を検知することで、無機繊維成形体の有無に応じて可動式治具による支持手段の露出領域の封止を行うことができるからである。
また、本発明は、無機繊維成形体を形成する無機繊維成形体形成工程と、上記無機繊維成形体にバインダー液を塗布するバインダー液塗布工程と、上記バインダー液が塗布された上記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させて乾燥する通気乾燥工程と、を有し、上記通気乾燥工程にて、上述の通気乾燥装置を用いることを特徴とするバインダー含有無機繊維成形体の製造方法を提供する。
本発明によれば、通気乾燥工程において上述の通気乾燥装置を用いることで、バインダー液が塗布された無機繊維成形体を通気乾燥する際の熱風のリークを防ぐことができる。したがって、乾燥効率が向上してバインダー含有無機繊維成形体を短時間で均一に乾燥させることができ、乾燥時間の短縮を図ることができる。
上記発明においては、上記無機繊維成形体形成工程、上記バインダー液塗布工程、および上記通気乾燥工程が、同一の搬送手段上で行われることが好ましい。製造ライン上で無機繊維成形体を搬送しながら行われる通気乾燥工程において、上述の通気乾燥装置を用いることで、本発明による効果が発揮されやすくなるからである。
本発明においては、無機繊維成形体を通気乾燥する際の熱風のリークを防ぐことができ、高い乾燥効率で無機繊維成形体の乾燥が可能な通気乾燥装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の通気乾燥装置の一例を示す模式図およびA部分の拡大図である。 挟持手段における可動式治具の一例を示す概略斜視図である。 本発明のバインダー含有無機繊維成形体の製造方法の製造方法の一例を示す模式図、および乾燥工程の概略上面図である。 可動式治具における支柱の構造の一例を説明する模式図である。 可動式治具における支柱の構造の他の例および付勢前後の構造の変化を説明する説明図である。 可動式治具における支柱の構造の他の例および付勢前後の構造の変化を説明する説明図である。 可動式治具における当て板の例を説明する模式図である。 可動式治具における支柱と当て板との連結部分の構造を説明する説明図である。 可動式治具における蓋部の一例を示す模式図である。 挟持手段における可動式治具の他の例を示す概略斜視図である。 本発明における検知手段の機能を説明する説明図である。
以下、本発明の通気乾燥装置、およびそれを用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法について、詳細に説明する。
A.通気乾燥装置
本発明の通気乾燥装置は、多数の通気孔を有し、無機繊維成形体を支持する支持手段と、上記通気孔を介して上記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させる通気乾燥手段と、上記無機繊維成形体の側面を挟持する挟持手段と、を有する通気乾燥装置であって、上記挟持手段は、上記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に伸縮可能な支柱と、上記支柱の先端に連結された、無機繊維成形体側平板面を有する当て板と、上記当て板の上記支柱側に、上記当て板の下端辺と接して配置される板状の蓋部と、を備える可動式治具を有し、上記支柱が上記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に上記当て板および上記蓋部を付勢することで、上記当て板の上記無機繊維成形体側平板面が上記無機繊維成形体の側面と接触し、且つ上記蓋部が上記当て板よりも上記支柱側に位置する上記支持手段の上記通気孔を塞ぐことを特徴とするものである。
本明細書内において、支柱が当て板を付勢するとは、支柱が縮むことで蓄積された応力(以下、圧縮弾性力とする。)を付勢力として、支柱が伸びる際に上記付勢力をもって当て板を押すことをいう。上記当て板は、上記付勢力の程度に応じて付勢前の位置(初期位置)から無機繊維成形体が位置する所望の方向に所望の距離分を移動可能となる。
また、支柱が蓋部を付勢するとは、上記支柱が上記付勢力をもって当て板を押すのに付随して、上記蓋部を間接的に押すことをいう。上記蓋部は、上記当て板の移動に付随して付勢前の位置(初期位置)から無機繊維成形体が位置する所望の方向に所望の距離分を移動可能となる。
本発明の通気乾燥装置について、図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の通気乾燥装置の一例を示す模式図であり、図1(b)は図1(a)の一点鎖線部で囲まれた領域(図1(a)のA部分)の拡大図である。また、図2は、挟持手段における可動式治具の一例を示す概略斜視図である。
本発明の通気乾燥装置10は、多数の通気孔11を有し、無機繊維成形体100を支持する支持手段1と、通気孔11を介して無機繊維成形体100の厚さ方向に熱風を通過させる通気乾燥手段(符号なし)と、無機繊維成形体100の側面を挟持する挟持手段2(破線で囲まれた部分)と、有する。
図1に示す通気乾燥手段は、無機繊維成形体100の上面側から下面側に向かって熱風53を通過させ、支持手段1の通気孔11から通過した熱風53を吸引した後、熱風53をドレンタンク51やヒーター52を介して再び無機繊維成形体100に通過させる循環方式の例である。無機繊維成形体100にはバインダー液が塗布されている。
挟持手段2は、無機繊維成形体100の側面に対して直交方向に伸縮可能な支柱21と、支柱21の先端に連結され、無機繊維成形体側平板面22Aを有する当て板22と、当て板22の支柱21側に、当て板22の下端辺と接して配置される板状の蓋部23と、を備える可動式治具20を有する。通常、支柱21および蓋部23の、当て板22側とは反対側が通気乾燥装置の壁面12に固定されている。挟持手段2において、可動式治具20は、無機繊維成形体100の側面を挟持可能となるように、無機繊維成形体100を介して対向して配置される。
可動式治具20の支柱21は、当て板22および蓋部23を無機繊維成形体100の側面に対して直交方向、すなわち挟持手段2により挟持された無機繊維成形体100の中央方向に付勢する機能を有する。当て板22は、支柱21により無機繊維成形体100の側面に対して直交方向に付勢されることで、無機繊維成形体100の側面に向かって移動し、当て板22の無機繊維成形体側平板面22Aと無機繊維成形体100の側面とが接触する。これにより、当て板22と無機繊維成形体100との間に生じる隙間からの熱風53のリークを防止することができる。同時に、蓋部23は、支柱21により付勢されることで無機繊維成形体100の側面に向かって移動し、当て板22よりも支柱21側に位置する支持手段1上に配置される。これにより、支持手段1の支柱21側の領域にある通気孔11が塞がれて、熱風53のリークを防止することができる。
本発明によれば、上記当て板が支柱により無機繊維成形体の幅や厚さに応じて上記無機繊維成形体の側面と接するように付勢されるため、上記無機繊維成形体と上記当て板との間に支持手段の露出領域が生じるのを防ぐことができる。同時に、上記蓋部も上記支柱により付勢されることで、上記当て板よりも支柱側に位置する支持手段の露出領域を蓋部で塞ぐことができる。このように可動式治具により支持手段の露出領域が封止されるため、上記露出領域からの熱風のリークを防ぐことができ、乾燥効率の高い通気乾燥装置とすることができる。
また、本発明の通気乾燥装置においては、上記支持手段が、上記無機繊維成形体を搬送する搬送手段を兼ねており、上記無機繊維成形体の搬送方向に沿って上記挟持手段が複数配置されていることが好ましい。
図3(a)は、本発明の通気乾燥装置を用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法の製造方法の一例を示す模式図であり、図3(b)は、図3(a)における通気乾燥装置の上面図である。図3(b)において、支持手段および通気乾燥手段については図示を省略する。図3に示す例は、バインダー含有無機繊維成形体をライン上で製造する方法であり、通気乾燥装置において支持手段が搬送手段を兼ねている。
本発明の通気乾燥装置を用いたバインダー含有無機繊維成形体の製造方法は、まず、ニードリング処理等で無機繊維成形体100’を製造し(無機繊維成形体形成工程、図示せず。)、通気孔を有するローラーコンベア(支持手段)1上に載置して噴霧装置41へ搬送する。噴霧装置41は、バインダー液32を噴霧するスプレーノズル42と、無機繊維成形体100’のバインダー液32の塗布面とは反対側の面に配置され、噴霧された余剰のバインダー液32を回収する液受けパン43とを有しており、無機繊維成形体100’の片面にスプレーノズル42にてバインダー液32を噴霧する(バインダー液塗布工程X)。
次いで、バインダー液32が塗布された無機繊維成形体100を通気乾燥装置10へ搬送し、通気乾燥装置10内で乾燥する(通気乾燥工程Y)。通気乾燥装置10内では、無機繊維成形体100の搬送方向Mに沿って挟持手段2が複数配置されており、当て板22および蓋部23が支柱21により付勢されることで、無機繊維成形体100が載置された領域以外のローラーコンベア1の通気孔が塞がれる。通気乾燥装置10内にて無機繊維成形体100内の溶媒や分散媒等が除去されることで、バインダー含有無機繊維成形体30が得られる。その後、バインダー含有無機繊維成形体30を搬送し、巻取ロール44にて巻き取る。なお、図3(a)では、バインダー含有無機繊維成形体30を巻取ロール44にて巻き取る態様を示したが、シート状にカットして回収する態様でもよい。
上記支持手段が、上記無機繊維成形体を搬送する搬送手段を兼ねており、上記無機繊維成形体の搬送方向に沿って上記挟持手段が複数配置されることで、図3で説明したように、製造ライン上で無機繊維成形体を搬送しながら通気乾燥を行う場合に、無機繊維成形体の幅に応じて可動式治具による支持手段の露出領域の封止が可能となる。
中でも、図3(b)で示すように、製造ライン上で無機繊維成形体100の幅D1およびD2を連続して変えながら搬送および通気乾燥を行う場合に、無機繊維成形体100の幅に応じて当て板22および蓋部23の支柱21から受ける付勢力を調整することで、当て板22および蓋部23を所望の位置に移動させることができる。これにより、無機繊維成形体の幅に因らず支持手段1の露出領域の封止を効率よく行うことができるからである。
以下、本発明の通気乾燥装置について説明する。
1.挟持手段
本発明における挟持手段は、上記無機繊維成形体の側面を挟持するものである。
上記挟持手段は、上記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に伸縮可能な支柱と、上記支柱の先端に連結された、無機繊維成形体側平板面を有する当て板と、上記当て板の上記支柱側に、上記当て板の下端辺と接して配置される板状の蓋部と、を備える可動式治具を有する。
上記可動式治具は、通常、初期位置にて固定されており、上記可動式治具の固定が外れることにより、上記支柱が所望の付勢力をもって上記当て板および上記蓋部を付勢する。可動式治具の初期位置とは、支柱が最も縮んだ位置であり、通常、支持手段の端または外側に位置する。
以下、可動式治具の各部位について説明する。
(1)支柱
上記支柱は、上記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に伸縮可能な部材である。上記支柱は、上記当て板および上記蓋部を、上記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に付勢する機能を有する。
上記支柱の上記当て板と連結する側とは反対側の先端は、通常、通気乾燥装置の壁面等に固定される。
ここで、支柱の伸縮方向が「無機繊維成形体の側面に対して直交方向」であるとは、一つの挟持手段により挟持される無機繊維成形体の、対向する側面間が一定幅である場合に、上記側面に対して直交方向であることをいう。また、無機繊維成形体の搬送を伴う場合、支柱の伸縮方向が「無機繊維成形体の側面に対して直交方向」であるとは、「無機繊維成形体の搬送方向と直交する方向(すなわち、無機繊維成形体の幅方向)」であると言い換えることができる。
上記支柱は、当て板および蓋部に対して無機繊維成形体が位置する方向に応力を負荷することが可能なものであれば特に限定されないが、初期位置において支柱が圧縮弾性力を保持することが可能な弾性部を有することが好ましい。弾性部を構成する弾性部材としては、圧縮弾性変形を示す圧縮弾性部材、具体的には、圧縮コイルスプリングやガススプリングが挙げられる。
支柱の初期位置においては、上記弾性部材は、最も圧縮された状態にあり、圧縮弾性力を保持する。支柱が初期位置から延伸する際に、上記圧縮弾性力の一部もしくは全部が当て板および蓋部を付勢する付勢力になる。
上記弾性部材は、当て板および蓋部の付勢を可能とする挟持手段の設計の選択肢が広がるという観点から、弾性率が大きいことが好ましい。上記弾性率については適宜設計することができるが、弾性率が大き過ぎると、当て板と無機繊維成形体とが接触する際に、無機繊維成形体へ余計な応力がかかり、曲げやしわ等が生じるおそれがある。
また、上記弾性部材の撓み等の他の物性についても適宜設計することができる。
上記支柱の構造としては、図4(a)で例示するように、上述の弾性部21Aのみから構成された構造であってもよく、図4(b)で例示するように、当て板22と連結する固定軸部21B、および、固定軸部21Bと連結し、固定軸部21Bを介して当て板22および蓋部(図示せず)を付勢する弾性部21Aを有する構造であってもよい。また、上記支柱は、図5で例示するように、図4(b)の構造に、さらに弾性部21Aの付勢方向Wを固定する固定枠21Cを有していてもよい。弾性部21Aの少なくとも一部は固定枠21C内に位置し、固定枠21は、通常、通気乾燥装置の壁面12に固定される。
中でも上記支柱は、図5で例示する構造、すなわち、上記当て板と連結する固定軸部と、上記固定軸部と連結し、上記固定軸部を介して上記当て板および上記蓋部を付勢する弾性部と、上記弾性部の付勢方向を固定する固定枠と、を有することが好ましい。弾性部の動く方向に自由度があると、所望の方向に当て板および蓋部を付勢することができない場合があるところ、固定枠により弾性部の付勢方向を固定することで、図5(b)で例示するように、当て板22および蓋部(図示せず)を所望の方向に付勢することができるからである。
上記支柱が固定枠を有する場合、上記固定枠は伸縮可能であってもよい。伸縮可能な固定枠としては、例えば、最外固定枠および上記最外固定枠内に位置する1以上の内部固定枠から構成され、上記内部固定枠が弾性部の付勢方向に移動可能なスライド構造を有する態様が挙げられる。
具体的には、図6で例示するように、固定枠21Cが、最外に位置する最外固定枠121、最外固定枠121の内部に位置する第1内部固定枠122、および第1内部固定枠122の内部に位置する第2内部固定枠123から構成されることで、初期位置では、最外固定枠121内に第1内部固定枠122および第2内部固定枠123が収納されており(図6(a))、弾性部21Aの付勢力に応じて、第1内部固定枠122および第2内部固定枠123が弾性部21Aの付勢方向Wにスライド移動が可能となる(図6(b)〜(c))。
伸縮可能な固定枠とすることで、当て板および蓋部の移動距離の長短を問わず、当て板および蓋部を所望の方向に正確に付勢することができる。
上記支柱がスライド構造を有する固定枠を備える場合、上記支柱は、図6で例示したような、単一の弾性部に対して複数の固定枠を有する態様であってもよく、弾性部を複数有し、弾性部ごとに付勢方向を固定する固定枠を有する態様であってもよい。
なお、図4は、支柱の構造の例を示す模式図であり、初期位置での構造を示している。また、図5〜図6は支柱の構造の他の例を示す模式図であり、図5(a)および図6(a)は初期位置での構造、図5(b)および図6(b)〜(c)は当て板が付勢されたときの構造を示している。
(2)当て板
上記当て板は、上記支柱の先端に連結された、無機繊維成形体側平板面を有する部材である。
当て板としては、熱風の温度に耐え得る材質のものであればよく、アルミ板等の金属板、アルミナ板等のセラミック板、またはテフロン(登録商標)板等の樹脂板等が挙げられる。
上記当て板の厚さとしては、自己支持性を有することが可能な厚さであればよく、例えば、2mm〜10mmの範囲内が好ましい。当て板が自己支持性を有するとは、支柱や蓋部との接触の有無に因らず有形な状態で存在することができ、無機繊維成形体側平板面の平面性を保持可能であることを意味する。
また、当て板の高さとしては、無機繊維成形体の側面と当て板の無機繊維成形体側平板面とが揃う高さであればよく、無機繊維成形体の厚さに応じて適宜設計することができるが、無機繊維成形体の厚さと同等またはそれ以上であることが好ましい。
上記当て板は、無機繊維成形体側平板面を有していればよいが、図7(a)で例示するように、端部の一部が無機繊維成形体側平板面22A側に屈曲した屈曲部を有していてもよい。また、上記当て板は、図7(b)で例示するように、無機繊維成形体側平板面22Aから無機繊維成形体の平面側に突出した突起部131、上記無機繊維成形体の上面を平坦化するための平板状の上面押さえ板132、および突起部131と上面押さえ板132とを連結する弾性体133を有していてもよい。上記上面押さえ板と突起部とを連結する弾性体により、無機繊維成形体の厚さに応じて上面押さえ板の高さ位置を調節することができる。上記突起部は上面押さえ板と別体であってもよく、一体であってもよい。
当て板をこのような形状または構造とすることで、屈曲部や上面押さえ板により無機繊維成形体の上面を押さえて平坦化させることでき、上記当て板と無機繊維成形体の側面との接触の際に、当て板の付勢力により上記無機繊維成形体の端部が上方にめくれたり、上記無機繊維成形体に曲げやしわ等が生じるのを防ぐことができる。
さらに、上記当て板は、図7(c)で例示するように、高さ方向に伸縮可能なスライド構造を有していてもよい。当て板の高さの調整が可能となるからである。スライドの伸縮については、無機繊維成形体の厚さに応じて自動または手動で伸縮可能とする制御機構を有していてもよい。図7(c)で例示する当て板22においては、スライドによる当て板22の高さ調節に付随して突起部131の高さ位置も変化することから、突起部131は上面押さえ板として機能することができる。
なお、図7(a)〜(c)は、当て板の例を説明する模式図であり、当て板の厚さ方向側面から見た図に相当する。
上記当て板は、支柱の先端に連結される。上記支柱の先端は、当て板の無機繊維成形体側平板面と対向する面(以下、支柱側表面とする場合がある。)と連結される。
当て板の支柱側表面における上記支柱の先端との連結位置については、特に限定されないが、無機繊維成形体の厚さ方向の中心位置に相当する位置であることが好ましい。当て板が無機繊維成形体に接触する際に、上記無機繊維成形体の側面方向に均一に接触できるからである。無機繊維成形体の厚さ方向の中心位置とは、無機繊維成形体の厚さの半分の位置をいい、図1(b)においてTで示す部分である。
上記当て板と支柱の先端とが連結するとは、当て板と支柱とが別体であり、支柱の先端が当て板と接触して連結していてもよく、当て板と支柱の一部とが一体であり、支柱の先端が当て板と同化して連結していてもよい。
上記当て板は、図8(a)で示すように、支柱22との連結部分Pが固定されていてもよく、図8(b)で示すように、支柱22との連結部分Pが回動可能であってもよい。中でも上記当て板は、上記支柱との連結部分で回動可能であることが好ましい。無機繊維成形体の側面の傾斜に追従して、当て板と無機繊維成形体とを接触させることができるからである。また、製造ライン上で無機繊維成形体の幅を連続して変えながら搬送および通気乾燥を行う場合に、幅の設定の切り替えにより生じる無機繊維成形体の側面の傾斜に追従するようにして当て板を接触させることができるからである。
図8(a)、(b)は、支柱と当て板との連結部分の構造を説明する説明図であり、上面図に相当する。
(3)蓋部
本発明における蓋部は、上記当て板の上記支柱側に、上記当て板の下端辺と接して配置される板状の部材である。
上記蓋部は、上記当て板よりも上記支柱側に位置する上記支持手段の上記通気孔を塞ぐ機能を有する。
蓋部は、無機繊維成形体の側面に対して直交方向、無機繊維成形体の搬送を伴う場合は、無機繊維成形体の搬送方向と直交する方向に、長さの調整が可能な構造を有していればよく、例えば図9(a)で示すように、戸袋23Aと蓋板23Bとからなるスライド構造とすることができる。蓋部がこのような構造を有することで、支柱の付勢力を受けて、当て板よりも支柱側に位置する支持手段の露出領域の大きさに応じて、蓋板を所望の方向(図9中のZ方向)にスライド移動し、蓋部の長さを調整することができる。また、スライド構造においては、図9(b)で示すように、複数枚の蓋板23Bがスライド移動して蓋部23の長さを調節してもよい。
図9は、蓋部の一例を示す模式図であり、説明のため図9(a)において戸袋23Aは内部が視認可能となるように表示している。
蓋部は、通常、一部が通気乾燥装置の壁面等に固定される。スライド構造の蓋部であれば、図9で示すように、戸袋23Aが通気乾燥装置の壁面12に固定され、初期位置においては、蓋板23Bは戸袋23A内に収納される。
蓋部は、当て板よりも支柱側に位置する上記支持手段の上記通気孔を十分に塞ぐことで熱風のリークを防止する必要があることから、通常、平板状である。
蓋部は、当て板の下端辺と接して配置される。蓋部が当て板の下端辺と接するとは、図2で示すように蓋部23上に当て板22が載置されることで蓋部23と当て板22の下端辺とが接してもよく、図示しないが蓋部の無機繊維成形体側側面と当て板の支柱側表面とが接することで、蓋部と当て板の下端辺とが接してもよい。
また、蓋部の蓋板が上記当て板と一体であってもよい。複数の蓋板を有する場合は、当て板の下端辺と接する蓋板が上記当て板と一体であってもよい。
上記蓋部を構成する上記蓋板としては、通気せず、熱風の温度に耐え得る材質のものであればよく、鉄板若しくはSUS板等の金属板、またはテフロン板等の樹脂板等が挙げられる。
上記蓋部および各蓋板の厚さとしては、支柱による付勢で動くことができ、通気しない厚さであれば特に限定されない。
(4)補助板
上記可動式治具は、上記当て板の下端辺と連結されて上記支柱側と反対側に延伸され、かつ、多数の通気孔を備える補助板を有することが好ましい。図10は可動式治具の他の例を示す概略斜視図であり、多数の通気孔26を有する補助板25を備える例を示している。上記可動式治具が上記の補助板を有することで、無機繊維成形体と支持手段との間に上記補助板を挿入して可動式治具の配置を安定させ、当て板と無機繊維成形体側面とを精度よく接触させることができる。また、補助板には多数の通気孔が備わっていることから、無機繊維成形体と支持手段との間に挿入しても、無機繊維成形体内の通気を阻害せず、単位時間当たりの熱風の流量を維持することができる。
補助板は、熱風の温度に耐え得る材質のものであればよいが、中でも、無機繊維成形体および後述する支持手段に用いられる支持部材との摩擦力が小さく、摩耗しにくい材質が好ましい。補助板と、無機繊維成形体や支持部材との摩擦力が大きかったり、補助板が摩耗しやすいと、補助板と無機繊維成形体との接触部位に曲げやしわ等が生じるおそれがあり、中でも無機繊維成形体の乾燥に際し搬送を伴う場合、上記の不具合が顕著に生じやすくなるからである。また、無機繊維成形体の乾燥に際し搬送を伴う場合、補助板との摩擦により無機繊維成形体の搬送が阻害されるおそれがあるからである。
このような材質としては、例えば、金属、セラミック、樹脂等から、上記無機繊維成形体もしくは上記支持部材の摩擦係数等を考慮して選択することができる。また、補助板は、上述した蓋部の蓋板や当て板と同様の材質であってもよく、異なってもよい。
さらに、補助板は、上記無機繊維成形体もしくは上記支持部材に対する摩擦力を小さくするために、表面粗さを小さくするための表面処理が施されていてもよい。
上記補助板が備える通気孔の大きさとしては、無機繊維成形体への通気が可能であり且つ無機繊維成形体を通過する熱風の流量を低下させない大きさであればよく、中でも支持手段が有する通気孔よりも大きいことが好ましい。
通気孔の形状や個数については、無機繊維成形体への通気が可能であり、無機繊維成形体を通過する熱風の単位時間当たりの流量を低下させなければ、特に限定されない。
補助板の厚さとしては、無機繊維成形体と支持手段との間に挿入可能な大きさであれば特に限定されないが、薄いことが好ましい。補助板の厚さが厚すぎると、補助板と無機繊維成形体との接触部位に曲げやしわ等が生じる、さらに該接触部位において乾燥ムラが生じるおそれがあるからである。
また、補助板の幅についても、無機繊維成形体への通気や、無機繊維成形体の載置および搬送を阻害しない幅であればよく、適宜設定することができる。
(5)任意の部材
上記可動式治具は、上述の部材の他に、蓋部の伸縮を補助するガイドレール、上記可動式治具を初期位置で固定するストッパー等を有していてもよい。
2.通気乾燥手段
本発明における通気乾燥手段は、上記通気孔を介して上記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させるものである。
上記通気乾燥手段は、無機繊維成形体を通過した熱風を循環させて再び無機繊維成形体に通過させる循環方式であってもよく、無機繊維成形体を通過した熱風を排気する開放方式であってもよい。中でも循環方式であることが好ましい。
通気乾燥手段の構成としては、循環方式や開放方式に応じて適宜設計されるが、例えば循環方式の周期乾燥手段であれば、空気を加熱して熱風にするヒーター、熱風を噴射する噴射部、熱風を噴射部へ送る送風ファン、無機繊維成形体内の熱風の通過を促進させる吸気ファン、無機繊維成形体内から排出された熱風の中の廃液を除去するドレンタンク等を有する。
3.支持手段
本発明における支持手段は、多数の通気孔を有し、無機繊維成形体を支持するものであり、通気乾燥時の無機繊維成形体の搬送の有無に応じて固定型や、搬送手段を兼ねる移動型とすることができる。
支持手段に用いられる支持部材としては、通常、平板面を有し、上記平板面上に多数の通気孔を有するものであればよく、例えば、パンチングメタル、エキスバンドメタル、樹脂ネット、ワイヤーネット等が挙げられる。上記支持部材の形状としては、例えば、板状、コンベア状等、無機繊維成形体の搬送の有無に応じて適宜設計される。
支持部材の材質としては、通気乾燥の温度に耐え得るものであればよく、例えば金属、樹脂等が挙げられるが、中でも金属が好ましい。熱伝導性が高いため、効率的に乾燥させることができるからである。
通気孔は支持部材に多数設けられていればよい。乾燥時間の短縮化を図ることができるからである。また、通気孔は等間隔で設けられていてもよく、異なる間隔で設けられていてもよいが、均一な乾燥を可能とするために、等間隔で設けられていることが好ましい。
通気孔の大きさや形状については、無機繊維成形体を通気乾燥させるのに十分な熱風を通過させることが可能な大きさや形状であれば、特に限定されない。
通気孔のパターンとしては、特に限定されず、網目状、格子状等が挙げられる。
支持手段が搬送手段を兼ねる場合、上記支持手段は支持部材の他に、上記支持部材の駆動を補助するガイドロール等を有していてもよい。
支持手段は、通常、1つの支持部材上に上記無機繊維成形体を載置して支持するものであるが、上記無機繊維成形体の上下両面を2つの支持部材で挟持して支持するものであってもよい。2つの支持部材で挟持する場合、無機繊維成形体の嵩密度を高めることができる。
上記支持手段が2つの支持部材を有する場合、上記無機繊維成形体の下面側に位置する支持部材の通気孔が、当て板および蓋部により封止される。
4.その他の構成
本発明の通気乾燥装置は、上記無機繊維成形体の存在を検知して、上記可動式治具の固定を解除しまたは上記可動式治具を初期位置に戻す検知手段を有することが好ましい。検知手段により無機繊維成形体の位置を検知することで、無機繊維成形体の有無に応じて可動式治具による支持手段の露出領域の封止を行うことができるからである。
すなわち、検知手段が支持手段上に無機繊維成形体が存在するのを検知することで、可動式治具の固定が解除されるため、支持手段の露出領域の封止を行うことができる。
一方で、検知手段が支持手段上に無機繊維成形体が存在しないことを検知することで、付勢後の可動式治具が元の初期位置に戻るため、手動により可動式治具を初期位置まで戻す操作を行う必要がない。また、可動式治具が付勢後の位置に停滞しないため、次に乾燥を行う際の無機繊維成形体の載置や搬送を阻害しない。
中でも、上記検知手段は、上記支持手段が、上記無機繊維成形体を搬送する搬送手段を兼ねており、上記無機繊維成形体の搬送方向に沿って上記挟持手段が複数配置されている場合、すなわち製造ライン上で無機繊維成形体を搬送しながら通気乾燥を行う場合に有することが好ましい。
図11は、製造ライン上での検知手段の機能を説明する説明図である。図11において可動式治具および可動式治具に備わる各部材については符号を省略する。図11(a)〜(c)に示すように、検知手段3で製造ライン上での無機繊維成形体100が存在する位置Lを検知し、検知位置よりも搬送方向Mの下流側にある挟持手段2の可動式治具20の固定を解除することで(図11(a))、可動式治具20の各部材が初期位置Fから移動する。これにより、無機繊維成形体100の搬送を阻害することなく、搬送に合わせて支持手段1の露出領域の封止を行うことができる(図11(b))。また、無機繊維成形体100の搬送が終わり、検知手段3が支持手段1上の所望の位置での無機繊維成形体100の不存在を検知すると、挟持手段2の可動式治具20が初期位置Fに戻る(図11(c))。これにより、可動式治具が付勢後の位置に停滞しないため、次に搬送される無機繊維成形体の搬送を阻害しない。
このとき、上記検知手段は、無機繊維成形体の幅も検知し、可動式治具の移動位置を調整する調整手段を有することが好ましい。検知した幅に応じた可動式治具の移動により、支持手段の露出領域の封止を適切に行うことができるからである。
5.用途
本発明の通気乾燥装置は、バインダーを含有した無機繊維成形体を通気乾燥する際に好適に用いることができるが、これに限定されず、通気乾燥を要するあらゆる部材に用いることができる。特にライン上で製造される部材であって、上記部材を搬送しながら通気乾燥を行う際の乾燥装置として好適に用いることができる。
B.バインダー含有無機繊維成形体の製造方法
本発明のバインダー含有無機繊維成形体の製造方法は、無機繊維成形体を形成する無機繊維成形体形成工程と、上記無機繊維成形体にバインダー液を塗布するバインダー液塗布工程と、上記バインダー液が塗布された上記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させて乾燥する通気乾燥工程と、を有し、上記通気乾燥工程にて、「A.通気乾燥装置」の項で説明した通気乾燥装置を用いることを特徴とする製造方法である。
本発明の無機繊維成形体の製造方法については、「A.通気乾燥装置」の項にて図3を用いて説明したので、ここでの説明は省略する。なお、図3(a)においてXがバインダー液塗布工程であり、Yが通気乾燥工程である。
本発明によれば、通気乾燥工程において上述の通気乾燥装置を用いることで、バインダー液が塗布された無機繊維成形体を通気乾燥する際の熱風のリークを防ぐことができる。したがって、乾燥効率が向上してバインダー含有無機繊維成形体を短時間で均一に乾燥させることができ、乾燥時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明の無機繊維成形体の製造方法について、工程ごとに説明する。
1.無機繊維成形体形成工程
本発明における無機繊維成形体形成工程は、無機繊維成形体を形成する工程である。
本工程において形成される無機繊維成形体は、無機繊維の不織布状の集合体であり、シート状のものである。シート状の無機繊維成形体には、例えばマット、ブランケットまたはブロック等と称されるものである。
無機繊維成形体の形成に用いられる無機繊維としては、特に限定されるものではなく、例えばシリカ、アルミナ/シリカ、これらを含むジルコニア、スピネル、チタニア等の単独、または複合繊維が挙げられる。中でもアルミナ/シリカ系繊維が好ましく、特に結晶質アルミナ/シリカ系繊維が好ましい。アルミナ/シリカ系繊維のアルミナ/シリカの組成比(重量比)は60〜98/40〜2の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは70〜74/30〜26の範囲内である。
無機繊維の平均繊維径は3μm〜8μmの範囲内、特に5μm〜7μmの範囲内であることが好ましい。無機繊維の平均繊維径が大きすぎると無機繊維成形体の常温圧縮サイクル特性(コールドコンプレッション)が失われ、小さすぎると空気中に浮遊する発塵量が多くなるおそれがある。
無機繊維成形体の製造方法としては、特に限定されるものではなく、公知の任意の方法を採用することができる。中でも、無機繊維成形体は、ニードリング処理が施されたものであることが好ましい。ニードリング処理によって、無機繊維成形体を構成する無機繊維同士が絡んだ強固な無機繊維成形体となるだけでなく、無機繊維成形体の厚みを調整することができる。
無機繊維成形体の厚みとしては、特に限定されるものではなく、用途等に応じて適宜選択され、例えば2mm〜50mm程度とすることができる。
無機繊維成形体は、長尺であってもよく枚葉であってもよい。中でも、ライン上で製造が可能となることから、無機繊維成形体は、長尺であることが好ましい。長尺の無機繊維成形体は、幅が均一であってもよく、幅の異なる複数の領域を有していてもよい。
2.バインダー液塗布工程
本発明におけるバインダー液塗布工程は、上記無機繊維成形体にバインダー液を塗布する工程である。
(1)バインダー液
バインダー液に含まれるバインダーとしては、有機バインダーおよび無機バインダーのいずれも用いることができる。中でも、少なくとも有機バインダーを用いることが好ましい。この場合、有機バインダーのみを用いてもよく、有機バインダーおよび無機バインダーを組み合わせて用いてもよい。有機バインダーは加熱により分解除去することができるため、バインダー含有無機繊維成形体の使用時に有機バインダーを加熱により分解除去することで、バインダー含有無機繊維成形体の厚みを復元することができ、バインダー含有無機繊維成形体を例えば排ガス浄化装置用保持材として好適に使用することができる。
有機バインダーとしては、例えば各種のゴム、水溶性高分子化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を使用することができる。中でも、アクリルゴム、ニトリルゴム等の合成ゴム;カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合物;またはアクリル樹脂が好ましい。特に、アクリルゴム、ニトリルゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリルゴムに含まれないアクリル樹脂が好ましい。これらの有機バインダーは、有機バインダー液の調製または入手が容易であり、また無機繊維成形体への塗布操作も簡単であり、比較的低含有量としても十分な厚み拘束力を発揮し、得られる成形体が柔軟で強度に優れ、使用温度条件下で容易に分解または焼失されることから好適に使用することができる。有機バインダーは、1種単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
無機バインダーとしては、例えば無機酸化物を挙げることができ、具体的にはアルミナ、スピネル、ジルコニア、マグネシア、チタニア、カルシア、および上記無機繊維と同質の組成を有する材料が挙げられる。無機バインダーは、1種単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
無機酸化物の粒径は、例えば1μm以下とすることができる。
バインダー液に含まれる溶媒や分散媒としては、バインダーやバインダー液の種類に応じて適宜選択されるものであり、例えば水、有機溶媒等が挙げられる。溶媒や分散媒は1種単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
バインダー液としては、有機バインダーの場合、上記有機バインダーを含む水溶液、水分散型のエマルション、ラテックス、または有機溶媒溶液を用いることができる。これらは市販されており、これらの有機バインダー液は、そのまま又は水等で希釈して用いることができ、無機繊維成形体に有機バインダー液を塗布するのに好適に使用することができる。特にエマルションが好ましい。有機バインダー液には、無機バインダーが含有されていてもよい。
また、無機バインダーの場合、バインダー液としては、上記無機バインダーを含むゾル、コロイド、スラリー、溶液を用いることができる。無機バインダー液には、有機バインダーが含有されていてもよい。また、無機バインダー液には、無機バインダーの安定性を高めるために分散安定剤が添加されていてもよい。分散安定剤としては、例えば酢酸、乳酸、塩酸、硝酸等が挙げられる。
バインダー液中のバインダー濃度としては、無機繊維成形体にバインダー液を均一に塗布することができる程度であればよく、バインダーの種類や塗布方法に応じて適宜調整される。例えば、バインダー液中のバインダー濃度は3質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましい。バインダー濃度が低すぎると、バインダー含有無機繊維成形体中のバインダーの含有量を所望の範囲にすることが困難になる。また、バインダー濃度が高すぎると、バインダーが無機繊維成形体に含浸しにくくなり、作業性やバインダー含有無機繊維成形体の熱特性、強度等の諸物性が劣化するおそれがある。
(2)塗布方法
バインダー液の塗布方法としては、無機繊維成形体にバインダー液を均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えばキスコート法、スプレー法、浸漬法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法、カーテンコート法等、一般的な塗布方法から適宜選択することができる。バインダー液の塗布は複数回繰り返し行ってもよい。
無機繊維成形体にバインダー液を塗布する際には、バインダー液を無機繊維成形体の片面に塗布してもよく両面に塗布してもよいが、中でも片面のみに塗布することが好ましい。バインダー液を無機繊維成形体の片面のみに塗布した場合には、通気乾燥工程にて無機繊維成形体のバインダー液の塗布面とは反対側の面から熱風を吸引することで、無機繊維成形体のバインダー液の塗布面からその反対側の面にバインダー液を移動させることができ、バインダーが無機繊維成形体のバインダー液の塗布面に局在するのを抑制することができる。また、通気乾燥工程にて無機繊維成形体のバインダー液の塗布面から熱風を通過させることで、通気乾燥時のバインダーのマイグレーションを抑制することができる。
無機繊維成形体へのバインダー液の塗布量としては、無機繊維やバインダー液の種類、バインダー液中のバインダー濃度、バインダー含有無機繊維成形体の厚み、用途等に応じて適宜選択されるものであり、後述する無機繊維成形体中の無機繊維に対するバインダー固形分量が所望の範囲となるように適宜調整される。
3.通気乾燥工程
本発明における通気乾燥工程は、上記バインダー液が塗布された上記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させて乾燥する工程である。
本工程は、「A.通気乾燥装置」の項で説明した通気乾燥装置を用いることを特徴とする。
本工程において用いられる通気乾燥装置については、「A.通気乾燥装置」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本工程は、無機繊維成形体の厚み方向に熱風を通過させて行われる。中でも、無機繊維成形体のバインダー液の塗布面から熱風を通過させることが好ましい。無機繊維成形体のバインダー液の塗布面から厚み方向に熱風を通過させると、バインダー液の溶媒や分散媒および液体が気化する際には熱風とともに厚み方向に移動するため、マイグレーションを抑制することができる。そのため、バインダーを無機繊維成形体の内部に含有させたままにすることができる。
通気乾燥の際には、支持手段が有する2つの支持部材で無機繊維成形体を挟持して通気乾燥を行ってもよい。無機繊維成形体を均一に乾燥させることができるからである。また2つの支持部材で無機繊維成形体を挟持しながら上記無機繊維成形体を圧縮してもよい。無機繊維成形体の嵩密度を高めることができるからである。
乾燥温度としては、通過乾燥装置の処理能力やバインダー液および液体の種類等に応じて適宜選択される。例えば乾燥温度は液体の沸点以上であればよく、具体的には80℃〜160℃の範囲内であることが好ましい。乾燥温度が低すぎると十分に乾燥することができず、高すぎるとバインダーが変質したり、バインダー液の溶媒や分散媒の急激な蒸発が起こりマイグレーションが発生したりするおそれがある。
通気乾燥時の通気量、乾燥時間等、他の乾燥条件は、無機繊維成形体から液体を除去することができ、かつ、バインダー液中のバインダーが除去されないように適宜調整される。例えば、乾燥時間は2分〜10分程度とすることができる。
また、無機バインダーを用いた場合には、通常、通気乾燥後に焼成を行う。焼成条件は、無機バインダーを含有するバインダー含有無機繊維成形体の製造方法における一般的な焼成条件から適宜選択することができる。
4.任意の工程
本発明は、上述の工程の他に、バインダー液塗布工程と通気乾燥工程との間に、無機繊維成形体から液体を除去する脱液工程を行ってもよい。通気乾燥工程にてバインダー液の溶媒等の無機繊維成形体に含まれる液体を除去しやすくなり、乾燥時間の短縮化が図れるからである。
脱液方法としては、例えば吸引、加圧、圧縮等が挙げられる。中でも、吸引脱液が好ましく、無機繊維成形体のバインダー液の塗布面とは反対側の面から液体を吸引することが好ましい。液体が無機繊維成形体のバインダー液の塗布面から反対側の面に移動するのに伴って、バインダー液も移動させることができ、バインダーの均一化を図ることができるからである。
吸引脱液の方法としては、液体を吸引できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば無機繊維成形体の液体の塗布面とは反対側の面を減圧する方法が挙げられる。
また、加圧脱液の場合には、無機繊維成形体の液体の塗布面を加圧してもよい。液体が無機繊維成形体の液体の塗布面から反対側の面に移動するのに伴って、バインダー液も移動させることができるからである。
脱液時の圧力、脱液時間等の脱液条件は、バインダー液中のバインダーが除去されないように適宜調整される。
5.その他
本発明においては、上記無機繊維成形体形成工程、上記バインダー液塗布工程、および上記通気乾燥工程が、同一の搬送手段上で行われることが好ましい。製造ライン上で無機繊維成形体を搬送しながら行われる通気乾燥工程において上述の通気乾燥装置を用いることで、本発明による効果が発揮されやすくなるからである。その理由については、「A.通気乾燥装置」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
6.バインダー含有無機繊維成形体
本発明においては、無機繊維成形体と、無機繊維成形体に含有されるバインダーとを有するバインダー含有無機繊維成形体を得ることができる。
バインダー含有無機繊維成形体中のバインダーの含有量としては、特に限定されるものではなく、無機繊維やバインダーの種類、バインダー含有無機繊維成形体の厚み、用途等に応じて適宜選択される。例えばバインダー含有無機繊維成形体中のバインダー固形分量は、無機繊維成形体中の無機繊維100質量部に対して、0.5質量部〜10.0質量部の範囲内であることが好ましい。上記バインダー固形分量が少なすぎるとバインダー含有無機繊維成形体の所望の厚みが得られないおそれがあり、多すぎるとコスト高になる。また、有機バインダーの場合、上記の有機バインダー固形分量が多いと、有機バインダーが分解されにくくなったり、有機バインダーの分解によって生じるガスにより作業環境が悪化したりするおそれがある。また、無機バインダーの場合、上記の無機バインダー固形分量が多いとクッション性が損なわれるおそれがある。
バインダー含有無機繊維成形体は、例えば断熱材、耐火材、クッション材(保持材)、シール材等に適用することができる。中でも、バインダー含有無機繊維成形体は、排ガス浄化装置用の保持材として好適である。バインダー含有無機繊維成形体は剪断強度が高く、ケーシングに対する摩擦力が小さいため、組み付け性に優れており、圧入時のバインダー含有無機繊維成形体および触媒担体または粒子フィルタのずれを抑制し、バインダー含有無機繊維成形体の保持力を高めることができる。
排ガス浄化装置は、例えば触媒担体または粒子フィルタと、触媒担体または粒子フィルタを収容する金属製のケーシングと、触媒担体または粒子フィルタおよびケーシングの間に介装された保持材とを備えるものである。具体的には、触媒コンバータやディーゼルパティキュラーフィルタ(DPF)が挙げられる。
排ガス浄化装置の構成は特に限定されるものではなく、本発明におけるバインダー含有無機繊維成形体は、上記の構成を備える一般的な排ガス浄化装置に適用することが可能である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 … 支持手段
2 … 挟持手段
3 … 検知手段
10 … 通気乾燥装置
11 … 通気孔
20 … 可動式治具
21 … 支柱
22 … 当て板
22A … 無機繊維成形体側平板面
23 … 蓋部
30 … バインダー含有無機繊維成形体
100 … 無機繊維成形体

Claims (7)

  1. 多数の通気孔を有し、無機繊維成形体を支持する支持手段と、
    前記通気孔を介して前記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させる通気乾燥手段と、
    前記無機繊維成形体の側面を挟持する挟持手段と、
    を有する通気乾燥装置であって、
    前記挟持手段は、前記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に伸縮可能な支柱と、
    前記支柱の先端に連結された、無機繊維成形体側平板面を有する当て板と、
    前記当て板の前記支柱側に、前記当て板の下端辺と接して配置される板状の蓋部と、
    を備える可動式治具を有し、
    前記支柱が前記無機繊維成形体の側面に対して直交方向に前記当て板および前記蓋部を付勢することで、前記当て板の前記無機繊維成形体側平板面が前記無機繊維成形体の側面と接触し、且つ前記蓋部が前記当て板よりも前記支柱側に位置する前記支持手段の前記通気孔を塞ぐことを特徴とする通気乾燥装置。
  2. 前記支持手段が、前記無機繊維成形体を搬送する搬送手段を兼ねており、
    前記無機繊維成形体の搬送方向に沿って前記挟持手段が複数配置されていることを特徴とする請求項1に記載の通気乾燥装置。
  3. 前記支柱は、前記当て板と連結する固定軸部と、
    前記固定軸部と連結し、前記固定軸部を介して前記当て板および前記蓋部を付勢する弾性部と、
    前記弾性部の付勢方向を固定する固定枠と、
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通気乾燥装置。
  4. 前記当て板が、前記支柱との連結部分で回動可能であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の通気乾燥装置。
  5. 前記無機繊維成形体の位置を検知して、前記可動式治具の固定を解除しまたは前記可動式治具を初期位置に戻す検知手段を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の通気乾燥装置。
  6. 無機繊維成形体を形成する無機繊維成形体形成工程と、
    前記無機繊維成形体にバインダー液を塗布するバインダー液塗布工程と、
    前記バインダー液が塗布された前記無機繊維成形体の厚さ方向に熱風を通過させて乾燥する通気乾燥工程と、
    を有し、
    前記通気乾燥工程にて、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の通気乾燥装置を用いることを特徴とするバインダー含有無機繊維成形体の製造方法。
  7. 前記無機繊維成形体形成工程、前記バインダー液塗布工程、および前記通気乾燥工程が、同一の搬送手段上で行われることを特徴とする請求項6に記載のバインダー含有無機繊維成形体の製造方法。
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