JP2017008248A - 撥水性コーティング膜形成剤、撥水性コーティング膜及び機能性材料 - Google Patents

撥水性コーティング膜形成剤、撥水性コーティング膜及び機能性材料 Download PDF

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【課題】 高い撥水性を有する新規の撥水性コーティング膜、それを形成することができる撥水性コーティング膜形成剤、及び撥水性コーティング膜を備える機能性材料を提供すること。
【解決手段】 撥水性コーティング膜形成剤は、(A)フッ素を有するダイヤモンド微粒子、(B)樹脂、及び(C)揮発性溶媒を含有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、撥水性コーティング膜形成剤、撥水性コーティング膜、及び撥水性コーティング膜を備える機能性材料に関する。
従来から、フッ素樹脂やシリコーン樹脂等を用いてコーティングするといった化学的処理により、金属、ガラス、紙、布、プラスティック等の基材表面に撥水性を付与することが行われている。
近年では、撥水性を更に高める目的で、フッ素樹脂やシリコーン樹脂の膜に微粒子が配合された凹凸構造を表面に有する膜が検討されている。例えば、下記特許文献1には、(a)表面に撥水処理を施した無機微粒子、(b)シリコーン変性樹脂及び/またはシラン化合物の加水分解縮合物、及び(c)有機基で置換及び/又は配位された金属アルコキシド及び/またはそれらの自己もしくは他成分との加水分解縮合物を含有することを特徴とする撥水性膜が提案されている。また、下記特許文献2には、基材表面に、光触媒粒子とシリコ−ンと撥水性フッ素樹脂、或いは光触媒粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されており、前記表面層の膜厚は撥水性フッ素樹脂の2次粒子径よりも小さいことを特徴とする超撥水性表面を有する部材が提案されている。
特開2003−128991号公報 特開平10−237431号公報
本発明は、高い撥水性を有する新規の撥水性コーティング膜、それを形成することができる撥水性コーティング膜形成剤、及び撥水性コーティング膜を備える機能性材料を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、(A)フッ素を有するダイヤモンド微粒子、(B)樹脂、及び(C)揮発性溶媒を含有する撥水性コーティング膜形成剤を提供する。
本発明の撥水性コーティング膜形成剤によれば、基材上に塗布し、乾燥することにより、高い撥水性を有する撥水性コーティング膜を形成することができる。
本発明の撥水性コーティング膜形成剤において、上記(B)樹脂が、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含むことができる。
本発明はまた、基材上に、上記本発明に係る撥水性コーティング膜形成剤を塗布し、乾燥させる撥水性コーティング膜の形成方法を提供する。
本発明はまた、(A)フッ素を有するダイヤモンド微粒子、及び(B)樹脂を含有し、凹凸構造を表面に有する撥水性コーティング膜を提供する。
本発明の撥水性コーティング膜は、上記構成を有することにより、高い撥水性を有することができる。
本発明はまた、上記本発明に係る撥水性コーティング膜を備える機能性材料を提供する。
本発明によれば、高い撥水性を有する新規の撥水性コーティング膜、それを形成することができる撥水性コーティング膜形成剤、及び撥水性コーティング膜を備える機能性材料を提供することができる。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤は、(A)フッ素を有するダイヤモンド微粒子(以下、(A)成分という場合もある)、(B)樹脂(以下、(B)成分という場合もある)、及び(C)揮発性溶媒(以下、(C)成分という場合もある)を含有する。
本実施形態で用いられる(A)成分としては、ナノダイヤモンドに、フッ素原子を含有する基で修飾したダイヤモンド微粒子が挙げられる。
ナノダイヤモンドにフッ素原子を含有する基で修飾する方法としては、フルオロアルキル基含有オリゴマーを使用した方法、フッ素ガスと直接反応させる方法、フッ素プラズマによる方法等のフッ素化処理が挙げられる。
フッ素化処理を施すナノダイヤモンドとしては、爆射法で得られた未精製のナノダイヤモンド、この未精製のナノダイヤモンドを酸化処理したナノダイヤモンドが挙げられる。
爆射法は、Science,Vol.133,No.3467(1961),p1821−1822、特開平1−234311号、特開平2−141414号、Bull. Soc. Chem. Fr. Vol.134(1997),pp.875−890、Diamond and Related materials Vol.9(2000),pp861−865、Chemical Physics Letters,222(1994),pp.343−346、Carbon,Vol.33,No.12(1995),pp.1663−1671、Physics of the Solid State,Vol.42,No.8(2000),pp.1575−1578、K.Xu.Z.Jin,F.Wei and T.Jiang,Energetic Materials,1,19(1993)、特開昭63−303806号、特開昭56−26711報、英国特許第1154633号、特開平3−271109号、特表平6−505694号(WO93/13016号)、炭素,第22巻,No.2,189〜191頁(1984)、Van Thiei.M.&Rec.,F.H.,J. Appl. Phys.62,pp.1761〜1767(1987)、特表平7−505831号(WO94/18123号)、米国特許第5861349号及び特開2006−239511号等に記載の方法を用いることができる。
未精製のナノダイヤモンドはナノダイヤモンドの表面をグラファイト系炭素が覆ったコア/シェル構造を有している。未精製のナノダイヤモンドを酸化処理した場合、ナノダイヤモンドの表面のグラファイト系炭素を一部又は全部除去することができる。グラファイト系炭素の除去率によってナノダイヤモンドの比重が異なるが、ナノダイヤモンドの比重が好ましくは2.55g/cm(ダイヤモンドの含有量が24体積%)〜3.48g/cm(ダイヤモンドの含有量が98体積%)となるように、より好ましくは3.0g/cm(ダイヤモンドの含有量が84体積%)〜3.46g/cm(ダイヤモンドの含有量が97体積%)となるように、さらに好ましくは3.3g/cm(ダイヤモンドの含有量が87体積%)〜3.45g/cm(ダイヤモンドの含有量が96体積%)となるように酸化処理することが好ましい。ナノダイヤモンドの比重が2.55g/cm未満であると形成される膜の耐摩耗性が低下する傾向にあり、3.48g/cmより大きいとフッ素化処理によるフッ素を有する基の結合量が低下する傾向にある。
未精製のナノダイヤモンドの酸化処理は、例えば、(a)硝酸等の共存下で高温高圧処理する方法、(b)水及び/又はアルコールからなる超臨界流体中で処理する方法、(c)水及び/又はアルコールからなる溶媒に酸素を共存させて、前記溶媒の標準沸点以上の温度及び0.1MPa(ゲージ圧)以上の圧力で処理する方法、又は(d)380〜450℃で酸素を含む気体により処理する方法が挙げられる。これらの酸化処理は、単独で行ってもよいし、組合せて行ってもよい。酸化処理を組合せる場合は、爆射法で得られた未精製の粗ダイヤモンドにまず上記(a)の処理を施し、さらに上記(b)及び(c)の処理のうちいずれかを施すのが好ましい。
酸化処理したナノダイヤモンドは、撥水性の観点から、平均一次粒子径が2〜30nm(透過型電子顕微鏡(TEM)観察又は走査型電子顕微鏡(SEM)観察等より、任意の50個以上のナノダイヤモンドについて各粒子の粒径(直径)を測定し、それらを算出平均して求める。なお、観察写真(図)中、ナノダイヤモンドの形状が真円状でない場合には、その粒子の断面の最大の外接円の直径として測定して得られる。)であることが好ましく、平均二次粒子径が30〜500nm(動的光散乱法によるメジアン径)であることが好ましい。
フッ素を有するダイヤモンド微粒子中のフッ素原子の含有量は、フッ素化されたダイヤモンド微粒子の質量を基準として0.1〜20質量%であることが好ましく、0.2〜15質量%であることがより好ましい。フッ素原子の含有量が0.1質量%未満であると、形成される膜の撥水性が低下する傾向にある。一方、20質量%より多くフッ素化することは困難な傾向にある。
フッ素を有するダイヤモンド微粒子はケイ素を更に有していてもよい。このようなダイヤモンド微粒子は、例えば、爆射法で得られた未精製のナノダイヤモンド、又は酸化処理して得られたナノダイヤモンドを、シリル化剤、アルコキシシラン、シランカップリング剤等と反応させるケイ素化処理することにより得ることができる。本実施形態においては、表面にフッ素原子を配列させる観点から、ケイ素化処理をフッ素化処理よりも先に行うのが好ましい。
上記のケイ素及びフッ素を有するダイヤモンド微粒子中のケイ素原子の含有量は、ケイ素化及びフッ素化されたダイヤモンド微粒子の質量を基準として25質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
上記のフッ素原子の含有量及びケイ素原子の含有量は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(例えば、EDX−8000、(株)島津製作所製)を用い、FP法により求められる。
フッ素を有するダイヤモンド微粒子は、平均一次粒子径が10〜50nm(透過型電子顕微鏡(TEM)観察又は走査型電子顕微鏡(SEM)観察等より、任意の50個以上のナノダイヤモンドについて各粒子の粒径(直径)を測定し、それらを算出平均して求める。なお、観察写真(図)中、ナノダイヤモンドの形状が真円状でない場合には、その粒子の断面の最大の外接円の直径として測定して得られる。)であることが好ましく、平均二次粒子径が50〜1000nm(動的光散乱法によるメジアン径)であることが好ましい。
樹脂は、(A)成分を担持するためのバインダーとして機能するものであれば、公知の樹脂を用いることができる。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤に配合される樹脂は、樹脂成分のみからなるものであっても、樹脂成分と溶媒とからなる溶液であってもよい。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤は、樹脂として、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂からなる群より選択される1種以上を含むことが好ましい。
フッ素樹脂及びシリコーン樹脂は市販品として入手することが可能である。フッ素樹脂としては、例えば、ユニダインTG―5546、ユニダインTG―5545、ユニダインTG―5601、ユニダインTG―5541、ユニダインTG―4571、ユニダインTG―6071、ユニダインTG―6501(以上ダイキン工業(株)製)、アサヒガードAG―E060、アサヒガードAG―E061、アサヒガードAG―7000、アサヒガードAG―950, アサヒガードAG―E081、アサヒガードAG―E082、アサヒガードAG―E092、アサヒガードAG−E500D(以上旭化成(株)製)、NKガードS―0671、NKガードS―0672、NKガードS―750、NKガードS―33、NKガードS―80、NKガードS―55、NKガードS―22(以上日華化学(株)製)等のフッ素系撥水撥油剤、TC−7105GN、TC−7109BK、TC−7400CR、TC−7805GN(以上ダイキン工業(株)製)等のフッ素系塗料、オプトエースWP−140(ダイキン工業(株)製)等のフッ素系コーティング剤が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、例えば、PolonMR、PolonMF―49、PolonMF―33、PolonMK―206、KS―7001(以上信越化学工業(株)製)等の反応性シリコーン;KF―99、KF―56A、KF―412(以上信越化学工業(株)製)等のシリコーンオイル;KC―89S、KR―500(以上信越化学工業(株)製)、スミペルレジンSE−K(住友化学(株)製)、ゲネラックスS−3(松本油脂(株)製)等のシリコーンレジン;SF―8417、BY16―849、BY16―892、BY16―213、BY16―891(以上東レ・ダウコーニング(株)製)等のアミノ変性シリコーンオイル;FZ―3736(東レ・ダウコーニング(株)製)等のエポキシ変性シリコーンオイル;SF8416、SH203、SF8419(以上東レ・ダウコーニング(株)製)等のアルキル変性シリコーンオイル;FS1265(東レ・ダウコーニング(株)製)等のフロロアルキル変性シリコーンオイル;SH8400、SF8410、FZ―2104、FZ―2203(以上東レ・ダウコーニング(株)製)等のポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
上記フッ素樹脂及びシリコーン樹脂のうち、撥水性の観点から、フッ素樹脂が好ましく、耐久性の観点から、シリコーン樹脂が好ましい。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤における(A)成分の含有量は、形成剤全量を基準として、0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜8質量%がより好ましく、0.5〜5質量%が更に好ましい。(A)成分の含有量が0.1質量%未満であると形成される膜の撥水性が低下する傾向にあり、10質量%より大きいと撥水性コーティング膜形成剤の安定性が低下する傾向にある。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤における(B)成分の含有量は、形成剤全量を基準として、0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜2質量%がより好ましく、0.1〜1質量%が更に好ましい。(B)成分の含有量が0.01質量%未満であると形成される膜の撥水性が低下する傾向にあり、5質量%より大きいと形成される膜の撥水性が低下する傾向にある。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤においては、(A)成分及び(B)成分の配合比率(質量比)が50:1〜1:1であることが好ましく、30:1〜1:1であることがより好ましく、10:1〜1:1であることが更に好ましい。このような配合比率とすることにより、形成される撥水性コーティング膜の表面に、高い撥水性を示す凹凸構造を容易に設けることができる。
また、本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤においては、(A)成分及び(B)成分の配合比率(体積比)が25:1〜1:2であることが好ましく、15:1〜1:2であることがより好ましく、5:1〜1:2であることが更に好ましい。このような配合比率とすることにより、形成される撥水性コーティング膜の表面に、高い撥水性を示す凹凸構造を容易に設けることができる。なお、(A)成分の体積は、イソプロピルアルコールを浸漬液としてアルキメデス法により測定することができる。
揮発性溶媒としては、実質的に不活性なものが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等の脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメトルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の極性非プロトン性溶媒;メチルジグライム、メチルジグライム、メチルトリグライム、メチルテトラグライム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ノナン、デカン、ウンデカン等の脂肪族系炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式系炭化水素;石油ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;パーフルオロヘプタン、パーフルオロヘキサン、m−六フッ化キシレン、ベンゾトリフルオリド、メチルパーフルオロブチルエーテル、エチルパーフルオロブチルエーテル、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、ヘキサフルオロ−2−プロパノールなど)等のフッ素変性炭化水素系溶剤;イオン交換水、蒸留水等の水が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
フッ素を有するダイヤモンド微粒子の分散性の観点から、脂肪族アルコール、ケトン類、極性非プロトン性溶媒、芳香族系炭化水素、フッ素変性炭化水素系溶剤が好ましく、ケトン類、極性非プロトン性溶媒がより好ましい。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤は、撥水性コーティング膜の固着性(ブロッキング性)、耐水性、耐溶剤性、機械的強度の改良のために、イソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、又はオキサゾリン系架橋剤等の架橋剤を含有していてもよい。
イソシアネート系架橋剤としては、ブチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トリルイソシアネート、ナフタレンイソシアネートなどのモノイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどのジイソシアネート及びこれらのイソシアヌレート環である三量体や、トリメチロールプロパンアダクト体、並びに、これらのイソシアネート基を有する化合物をブロック化剤でイソシアネート基を保護した化合物、ポリアルキレンオキシド誘導体等に代表される親水性極性基を主鎖若しくは側鎖に有し、2官能以上のイソシアネート基を有する水性ポリイソシアネート化合物が挙げられる。ブロック化剤としては、2級又は3級アルコール類、活性メチレン化合物、フェノール類、オキシム類、ラクタム類などの有機系ブロック化剤や、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウムなどの重亜硫酸塩が挙げられる。
メラミン系架橋剤としては、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドとを縮合して得られるメチロール化メラミン誘導体、メチロール化メラミンに低級アルコールを反応させて部分的若しくは完全にエーテル化した化合物、又はこれらの混合物等が挙げられる。カルボジイミド系架橋剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミドが挙げられる。オキサゾリン系架橋剤としては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンが挙げられる。
上記の架橋剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外のその他の成分を含有することができる。その他の成分としては、シランカップリング剤、無機微粒子が挙げられる。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤は、(A)成分と(B)成分との配合量を最適化することにより、接触角が150°以上の撥水性コーティング膜形成剤を容易に形成することができる。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤は、(A)成分の凝集性を防ぎ、分散性を上げることにより、塗膜のムラをより小さくすることができる。
本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤は、上記(A)成分、上記(B)成分及び上記(C)成分、及び必要に応じてその他の成分を、使用時に混合して調整することができる。(A)成分及び(B)成分の分散性が弱すぎる場合には、撥水性コーティング膜形成剤の経時での分散安定性が悪くなり、撥水性コーティング膜中に分散不良による凝集粒子が混在するようになり、撥水性、耐久性(密着性)が低下する傾向にある。そのため、本実施形態においては、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の混合物を、高速分散装置を用いて分散させることが好ましい。高速分散装置としては、ホモジナイザー、コロイドミル、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、三本ロールミル、ニーダー及びエクストルーダー、超音波分散或いは高圧ジェットミル分散装置等が挙げられる。
本実施形態の撥水性コーティング膜の形成方法は、被処理材である基材上に、上記本実施形態に係る撥水性コーティング膜形成剤を塗布する工程と、塗膜を乾燥させる工程と、を備える。
基材の材質としては、例えば、ガラス、金属、紙類、セラミックス、セメント材、合成樹脂、繊維、塗装面等が挙げられる。
撥水性コーティング膜形成剤を塗布する方法としては、従来のコーティング方法が適用できる。例えば、ディップコーティング、スピンコーターを用いたコーティング、ローコーターを用いたコーティング、刷毛塗り、エアガン若しくはエアレスガン塗装機による直接コーティング;エアゾールスプレー若しくはトリガースプレー形態による直接スプレーコーティング;ローラー式刷毛を用いたコーティング;シート状基体によるコーティング等が挙げられる。
被処理材(基材)の表面上に塗布する撥水性コーティング膜形成剤の量は、上記のコーティング方法で均一に塗布ができる量であればよく、形成する撥水性コーティング膜の膜厚に応じて適宜設定することができる。本実施形態の撥水性コーティング膜形成剤によれば、極端に薄い(例えば、100nm以下)膜厚でも十分な撥水性を有する撥水性コーティング膜を形成することができ、50nmの膜厚でも十分な撥水性を有する撥水性コーティング膜を形成することができる。
十分な撥水性を有する撥水性コーティング膜を経済性よく形成する観点から、撥水性コーティング膜の膜厚が0.05〜1000μmとなるように塗膜の厚みを設定することが好ましく、0.05〜500μmとなるように塗膜の厚みを設定することがより好ましく、0.05〜100μmとなるように塗膜の厚みを設定することが更に好ましい。
また、より優れた特性を有する撥水性コーティング膜をより確実に形成する観点から、撥水性コーティング膜形成剤を塗布する前に被処理材のコーティング面に対して前処理を施しておくことが好ましい。前処理としては、被処理材の表面から有機性の汚染物を実質的に除去するための処理として、例えば、アセトンやエタノール等の有機溶媒を使用した溶媒による清浄化処理が挙げられる。
塗膜を乾燥させる(揮発性溶媒を揮発させる)方法としては、加熱しない自然乾燥、又は加熱乾燥を用いることができる。加熱乾燥の場合は、撥水性コーティング膜を形成させる時間をより短縮させることが可能となる。また、減圧下で上記乾燥を行うこともできる。
本実施形態の撥水性コーティング膜は、上記(A)成分及び上記(B)成分を含有し、凹凸構造を表面に有する。このような撥水性コーティング膜は、上述した本実施形態の撥水性コーティング膜の形成方法によって作製することができる。本実施形態の撥水性コーティング膜においては、(A)成分が、バインダーとしての(B)成分中に均一に分散していることが好ましい。
本実施形態の撥水性コーティング膜における(A)成分及び(B)成分の含有量は、上述した(A)成分及び(B)成分の質量比又は体積比の範囲を満たすことが好ましい。
被処理材の表面に担持される(A)成分の担持量は、0.01〜100g/mであることが好ましく、0.1〜10g/mであることがより好ましく、0.5〜5g/mであることが更に好ましい。
被処理材の表面に担持される(B)成分の担持量は、0.001〜50g/mであることが好ましく、0.01〜5g/mであることがより好ましく、0.05〜2.5g/mであることが更に好ましい。
本実施形態の撥水性コーティング膜において、表面の凹凸構造の凸部は(A)成分によって形成することができる。
本実施形態の撥水性コーティング膜は、用途に応じて、水との接触角を130°以上、140°以上、150°以上に設定することができる。
本実施形態の撥水性コーティング膜は、例えば、防水コンクリート、防水テント、防錆鋼材加工部品、医療施設での抗菌カーテンといった分野で幅広く利用することができる。
本実施形態の機能性材料は、上述した本実施形態に係る撥水性コーティング膜を備える。機能性材料としては、上記で挙げた基材に本実施形態に係る撥水性コーティング膜を設けたものが挙げられる。本実施形態の機能性材料は、防汚、超撥水、防水、防雪、防氷、防錆、防藻、防菌、防カビ等の機能を発揮できる機能性材料となり得る。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[ダイヤモンド微粒子の準備]
<フッ素を有するダイヤモンド微粒子(FND)>
(ナノダイヤモンドの作製)
トリニトロトルエン(TNT)及びシクロトリメチレントリニトロアミン(RDX)を60/40の比で含む0.65kgの爆発物を3mの爆発チャンバー内で爆発させて生成する粗ダイヤモンド(以下BD)を保存するための雰囲気を形成した後、同様の条件で2回目の爆発を起こしBDを合成した。爆発生成物が膨張し熱平衡に達した後、15mmの断面を有する超音速ラバルノズルを通して35秒間ガス混合物をチャンバーより流出させた。チャンバー壁との熱交換及びガスにより行われた仕事(断熱膨張及び気化)のため、生成物の冷却速度は280℃/分であった。サイクロンで捕獲した生成物(黒色の粉末、BD)の比重は2.55g/cm、メジアン径(動的光散乱法)は220nmであった。このBDは比重から計算して、76体積%のグラファイト系炭素と24体積%のダイヤモンドからなっていると推定された。
上記で得られたBDを60質量%硝酸水溶液と混合し、160℃、14気圧、20分の条件で酸化性分解処理を行った後、130℃、13気圧、1時間で酸化性エッチング処理を行った。酸化性エッチング処理により、BDからグラファイトが一部除去された粒子が得られた。この粒子を、アンモニアを用いて、210℃、20気圧、20分還流し中和処理した後、自然沈降させデカンテーションにより35質量%硝酸での洗浄を行い、さらにデカンテーションにより3回水洗し、遠心分離により脱水し、120℃で加熱乾燥し、グラファイト相を有するナノダイヤモンドの粉末を得た。このナノダイヤモンドの粉末の比重は3.38g/cmであった。比重から計算して、90体積%のダイヤモンドと10体積%のグラファイト系炭素からなっていると推定された。
上記ナノダイヤモンドの粉末を3質量%の濃度でメタノールに分散させ、下記式:
Figure 2017008248


[式中、RFは−CF(CF)OC基を示し、Rは−OH基を示し、nは約800である。]
で表される含フッ素オリゴマー、及び28質量%アンモニア水を、ナノダイヤモンド分散物100質量部に対してそれぞれ50質量部及び10質量部加え、80℃で20時間撹拌して反応させた。得られた分散物を中和及び洗浄し、ナノダイヤモンド表面がフルオロアルキル基で修飾された複合粒子を得た。
得られた複合粒子の平均二次粒子径は290nm、フッ素含有量は8.0質量%であった。
<ダイヤモンド微粒子(UDD)>
酸化処理後、水洗、脱水、加熱乾燥処理まで上記と同様にしてダイヤモンド微粒子を得た。このダイヤモンド微粒子の比重は3.38g/cmであり、平均二次粒子径は70nmであった。
[樹脂]
以下の樹脂を用意した。
ユニダインTG―5601:フッ素系撥水撥油剤、不揮発分30%、ダイキン工業(株)製
ユニダインTG―5545:フッ素系撥水撥油剤、不揮発分30%、ダイキン工業(株)製
NKガードND―7E:フッ素系撥水撥油剤、不揮発分20%、日華化学(株)製
KR−220L:メチル系シリコーンレジン、不揮発分100%、信越化学工業(株)製
KR−112:メチル/フェニル系シリコーンレジン、不揮発分70%、信越化学工業(株)製
バインダーGK:ジメチルシリコーンレジン、不揮発分20%、北広ケミカル(株)製
なお、上記の各不揮発分は、試料5.0gをシャーレに取り、105℃の乾燥機(タバイエスペック(株)、パーフェクトオーブンPV−210)中に3時間放置した後の加熱残分として求めた。
[溶媒]
以下の溶媒を用意した。
イソプロピルアルコール、99.7%(ガスクロマトグラフィによる純度)
イオン交換水
[撥水性コーティング膜形成剤及び撥水性コーティング膜の作製]
(実施例1〜16、比較例1〜5)
表に示す成分及び組成の撥水性コーティング膜形成剤を以下の方法により調製した。なお、表中の組成は固形分量(質量%)を示し、「残」は合計が100質量%となる量を示す。比較例1、3、5では、各成分を混合し、超音波分散機にて5分間分散した。
<撥水性コーティング膜形成剤の調製>
(1)(C)成分に(B)成分を加え、超音波分散機(形式:UH―50、出力:50W、周波数:20kHz、(株)エスエムテー製)にて1分間分散した。なお、実施例1〜8、16、比較例2、4では、(B)成分を混合する(C)成分としてイオン交換水を用い、それ以外はイソプロピルアルコールを用いた。
(2)イソプロピルアルコールに(A)成分又はUDDを加え、超音波分散機にて5分間分散した。
(3)上記2つの分散液を混合し、超音波分散機にて2分間分散した。
<撥水性コーティング膜の形成>
上記で得られた撥水性コーティング膜形成剤を、スライドガラス(品番:S1127、76×26mm、松浪硝子工業(株)製)上に0.2mL載せ、スピンコーター(品番:ACT―220D2、(株)アクティブ製)を用い、回転数:1500rpm、回転時間0.25分の条件で塗布した。次に、60℃で30分間の加熱処理を行い、塗膜を乾燥することにより、撥水性コーティング膜を形成した。なお、得られた撥水性コーティング膜形成剤中の(A)成分の平均二次粒子径は700〜800nmであり、UDDは150〜200nmであった。また、実施例1〜16の撥水性コーティング膜形成剤から形成された撥水性コーティング膜の表面には凹凸構造が確認された。
[接触角の測定試験]
形成した撥水性コーティング膜について、マツボー(株)製の携帯式接触角計PG―X接触角計測器を用いて、試料表面の接触角を計測した。なお、蒸留水滴下量を2.5μLとして計測を行った。
Figure 2017008248
Figure 2017008248
Figure 2017008248
本発明によれば、撥水性が要求される様々な材質及び表面構造を有する被処理材に対して、撥水性、防汚性及びそれらの耐久性に優れた均一な撥水性コーティング膜をより簡単に且つ効率良く形成することを可能とする撥水性コーティング膜形成剤、それを用いた撥水性コーティング膜の形成方法、並びに撥水性コーティング膜及びそれを備える機能性材料を提供することが可能となる。
本発明の撥水性コーティング膜形成剤及び撥水性コーティング膜は、例えば、防水コンクリート、防水テント、防錆鋼材加工部品、医療施設での抗菌カーテンといった分野で幅広く利用することができる。また、本発明は、防汚、超撥水、防水、防雪、防氷、防錆、防藻、防菌、防カビ等の機能を発揮できる機能性材料を提供する技術として有用である。

Claims (5)

  1. (A)フッ素を有するダイヤモンド微粒子、(B)樹脂、及び(C)揮発性溶媒を含有する、撥水性コーティング膜形成剤。
  2. 前記(B)樹脂が、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含む、請求項1に記載の撥水性コーティング膜形成剤。
  3. 基材上に、請求項1又は2に記載の撥水性コーティング膜形成剤を塗布し、乾燥させる、撥水性コーティング膜の形成方法。
  4. (A)フッ素を有するダイヤモンド微粒子、及び(B)樹脂を含有し、凹凸構造を表面に有する、撥水性コーティング膜。
  5. 請求項4に記載の撥水性コーティング膜を備える、機能性材料。
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