本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図61を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する本体であるキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。
キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11(図3参照)と、腰部パネル12とを備えている。
ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
図3は、フロントパネル10の正面図である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4L,4C,4Rを含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rを含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4L,4C,4Rは、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。この表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4L,4C,4Rの背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させるパネル開口101aを有する装飾枠101と、装飾枠101の前面を覆う保護カバー102(図2参照)とを有している。
装飾枠101には、ランプ群21と、演出用スイッチ22L,22Rが設けられている。ランプ群21は、例えば、図3中のランプ21a,21bを含む。このランプ群21は、LED(Light Emitting Diode)等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。演出用スイッチ22L,22Rは、それぞれ装飾枠101の左右の側部に設けられている。
また、装飾枠101には、中央可動ユニット105と、左可動ユニット106と、右可動ユニット107とが取り付けられている。
中央可動ユニット105は、装飾枠101内の上方における中央部に配置されており、後述する可動部品309を有している。中央可動ユニット105は、例えば、特定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある可動部品309を、左右方向に延びる軸を中心に回動させると共に、下降させる。これにより、可動部品309は、液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う位置まで移動する。
左可動ユニット106は、装飾枠101内の左側方に配置されており、後述する左扉188を有している。また、右可動ユニット107は、装飾枠101内の右側方に配置されており、後述する右扉189を有している。左扉188及び右扉189は、適当な厚みを有する略長方形の板状に形成されており、初期位置において、一方の平面が前方を向いている。
左可動ユニット106は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある左扉188を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。また、右可動ユニット107は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置にある右扉189を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。なお、パチスロ1では、所定の演出が行われる場合において、左扉188と右扉189のいずれか一方を回動させてもよく、左扉188と右扉189の両方を回動させてもよい。
図2に示すように、腰部パネル12には、台座部13が形成されている。この台座部13には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15A、1BETボタン15B、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン18)が設けられている。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン15A及び1BETボタン15Bは、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。また、精算ボタン18は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、図2には示さないが、台座部13には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6(図5参照)が設けられている。この7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、スピーカ20L,20R等が設けられている。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図4を参照しながら説明する。
図4は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(図5参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図4には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図5中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図4に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(図5及び図6参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口14(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図4には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図5参照)が設けられている。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、パチスロ1が備える回路の構成について、図5及び図6を参照して説明する。
図5は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図である。図6は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ18Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口14に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ15Sは、ベットボタン(MAXベットボタン15A又は1BETボタン15B)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
[副制御回路]
図5及び図6に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図6に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、アンプ93、中央可動ユニット駆動回路96、左可動ユニット駆動回路97、右可動ユニット駆動回路98、及び、回転灯駆動回路99を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図6に示すように、液晶表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21、中央可動ユニット105、左可動ユニット106、右可動ユニット107、及び、回転灯543等の周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置11により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L,20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
サブCPU81及び中央可動ユニット駆動回路96は、演出内容により指定された中央可動ユニット駆動データに従って中央可動ユニット105の駆動を行う。つまり、中央可動ユニット105は、特定の演出が行われる場合に駆動して、可動部品309を液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う位置まで移動させる。
また、サブCPU81及び左可動ユニット駆動回路97は、演出内容により指定された左可動ユニット駆動データに従って左可動ユニット106の駆動を行う。サブCPU81及び右可動ユニット駆動回路98は、演出内容により指定された右可動ユニット駆動データに従って右可動ユニット107の駆動を行う。また、サブCPU81及び回転灯駆動回路99は、演出内容により指定された回転灯駆動データに従って回転灯543の駆動を行う。
<フロントパネルの構成>
次に、フロントパネル10の構成について、図7を参照して説明する。
図7は、フロントパネル10の分解斜視図である。
図7に示すように、フロントパネル10は、装飾枠101と、装飾枠101の前面を覆う保護カバー102と、装飾枠101に取り付けられる中央可動ユニット105、左可動ユニット106、及び、右可動ユニット107とを備えている。
[装飾枠]
装飾枠101は、フロント部の一具体例を示すものであり、パネル開口101aを有する矩形の枠状に形成されている。この装飾枠101は、上枠部111、下枠部112、左枠部113、及び、右枠部114を有している。装飾枠101は、樹脂に混合物を混ぜて射出成型することで、表面に模様が生じるように形成されている。このような成型により表面に模様を生じさせるには、例えば、射出ゲートの位置等を調整するとよい。
上枠部111には、前方に開口する複数の上係合孔111aが設けられている。複数の上係合孔111aの開口は、それぞれ横長の長方形に形成されている。これら複数の上係合孔111aには、保護カバー102の後述する上係合片126が挿入される。
また、左枠部113には、前方に開口する複数の左係合孔113aが設けられており、右枠部114には、前方に開口する複数の右係合孔114aが設けられている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aの開口は、それぞれ縦長の長方形に形成されている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aには、保護カバー102の後述する左係合片127及び右係合片128が挿入される。
[保護カバー]
次に、保護カバー102について、図7〜図10を参照して説明する。
図8は、フロントパネル10の要部断面図である。図9は、保護カバー102の縦断面図である。図10は、保護カバー102の横断面図である。
図7に示すように、保護カバー102は、透光性を有する合成樹脂により形成されており、前方を向く前面部121と、上方を向く上面部122と、下方を向く下面部123と、側方を向く左側面部124及び右側面部125とを有している。
前面部121の下部には、演出用スイッチ22L,22Rを露出させるためのスイッチ用切り欠き121a,121bが形成されている。これらスイッチ用切り欠き121a,121bは、演出用スイッチ22L,22Rの外形に応じた円弧状に形成されている。
上面部122の端面には、複数の上係合片126が設けられている。複数の上係合片126は、上下方向に略直交する平面を有する平板状に形成されており、可撓性を有している。また、複数の上係合片126の上面(一方の平面)には、係合突条126aが設けられている。
図8に示すように、上係合片126を装飾枠101の複数の上係合孔111aに挿入すると、係合突条126aが、装飾枠101の上枠部111に設けた係止凸部111bに係合する。そして、係合突条126aが係止凸部111bに係合した後、装飾枠101の上枠部111には、押圧部材116が取り付けられる。
押圧部材116は、上係合片126の下面(他方の平面)に当接し、上係合片126の撓み変形を防止(規制)する。これにより、係合突条126aと係止凸部111bとの係合が外れ難くなり、保護カバー102が装飾枠101から外れないようにすることができる。
保護カバー102の左側面部124及び右側面部125は、前後方向の中間部で前面部121と連続している。これにより、左側面部124及び右側面部125は、前面部121よりも前方に突出する突出片124A及び突出片125Aを有している。左側面部124及び右側面部125の前方を向く端面は、突出片124A及び突出片125A側の端面であり、中央部が最も前方に突出するような円弧状に形成されている。
図9に示すように、左側面部124の後方を向く端面には、複数の左係合片127が設けられている。また、右側面部125の後方を向く端面には、複数の右係合片128が設けられている。複数の左係合片127及び複数の右係合片128は、左右方向に略直交する平面を有する平板状に形成されている。
右側面部125には、装飾部125aが設けられている。この装飾部125aは、右側面部125の外面の一部にシボ加工を施すことにより形成されている。この装飾部125aは、装飾枠101の右係合孔114aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、右側面部125において、装飾部125aが設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
また、左側面部124には、右側面部125の装飾部125aと同様の装飾部(不図示)が設けられている。左側面部124の装飾部(不図示)は、装飾枠101の左係合孔113aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、左側面部124において、装飾部が設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
図9及び図10に示すように、上面部122、左側面部124及び右側面部125の厚みt1は、前面部121の厚みt2よりも大きい。これにより、保護カバー102の耐久性を確保すること、或いは、保護カバー102の耐久性を向上させることができる。また、前面部121を介した液晶表示装置11の表示部11aや可動ユニット105,106,107の視認性を確保することができる。
一方、上面部122、左側面部124及び右側面部125を介した可動ユニット105,106,107等の視認性は、前面部121を介した場合よりも低い。そこで、本実施形態では、左側面部124及び右側面部125に装飾部を設けて発光させる。これにより、左側面部124及び右側面部125を介した可動ユニット105,106,107等の視認性が、前面部121を介した場合よりも低くいことを遊技者が認識し難くなる。
また、右側面部125の装飾部125aは、透光部(右側面部125における装飾部125aが設けられていない領域)よりも前方に形成されているため、透光部よりも遊技者に近い。これにより、装飾部125aが発光する演出を遊技者が認識し易くなる。
なお、右側面部125の厚みt1から装飾部125aの厚みを除いた厚みと、左側面部124の厚みt1から装飾部(不図示)の厚みを除いた厚みは、厚みt2よりも小さい。
さらに、保護カバー102を装飾枠101に取り付ける構造が、光源(不図示)の光を保護カバー102へ導く構造を兼ねるため、両構造を配置するためのスペースを削減することができる。
[右可動ユニットの構成]
次に、右可動ユニット107の構成について、図11〜図20を参照して説明する。
図11は、右可動ユニット107の斜視図である。図12は、右可動ユニット107の分解斜視図である。
右可動ユニット107は、左可動ユニット106と左右対称に形成されており、同様の構成部品によって組み立てられている。そのため、ここでは、右可動ユニット107を例に挙げて、その構成部品について説明する。
図11及び図12に示すように、右可動ユニット107は、上部カバー134と、扉本体135と、扉駆動機構136とを備えている。
上部カバー134は、扉本体135の上方に配置され、装飾枠101の上枠部111に固定される。この上部カバー134は、扉駆動機構136の上部を覆う。扉本体135は、上下方向に延びる第1回動軸231を有しており、後述の右扉189が第1回動軸231を中心に回動する。扉駆動機構136は、右扉189を回動させるための駆動力を発生させ、第1回動軸231に伝達する。
図13は、上部カバー134の分解斜視図である。
図13に示すように、上部カバー134は、カバー本体141と、導光板142と、装飾発光部143とを有している。
カバー本体141は、後方が開口されている横長の直方体状に形成されており、前面部151と、上面部152と、下面部153と、左右の側面部154,155とを有している。前面部151には、開口部151aが設けられている。この開口部151aは、前面部151の中央から左側の領域を開口している。
前面部151の内面には、LED基板157が取り付けられており、このLED基板157の左側半分は、開口部151aから露出されている。LED基板157の左側の端面には、一対の係合溝157a,157aが形成されている。これら一対の係合溝157a,157aには、後述の演出用導光板162(図14参照)が係合する。また、LED基板157の前方を向く平面157bには、複数のLED158aと、LED158b(図14参照)が実装されている。
前面部151において、開口部151aの右側方には、光透過部151bが設けられている。この光透過部151bは、透光性を有する合成樹脂によって略四角形に形成されており、鳥の目を模した装飾部となっている。光透過部151bには、LED基板157に実装されたLED158b(図14参照)が対向している。LED158bから出射した光は、光透過部151bを透過する。これにより、光透過部151bが発光する演出が行われる。
導光板142は、横長の長方形に形成されたベース部142aと、ベース部142aに連続して斜め下方に延びる光出射部142bとを有している。この導光板142には、対向する複数のLED158aから出射された光が入射する。そして、導光板142は、入射した光を光出射部142bへ導き、光出射部142bの前方を向く平面から出射させる。
装飾発光部143は、カバー本体141の開口部151aを塞ぐ。この装飾発光部143は、鳥のくちばしを模した装飾部となっており、平面形状が円弧状に形成された前板部159と、前板部159の周縁に設けられた側板部160とを有している。
前板部159には、透光性を有する合成樹脂によって形成された光透過部159aが設けられている。光透過部159aは、導光板142の光出射部142bに対向している。光出射部142bから出射した光は、前板部159の光透過部159aを透過する。これにより、光透過部159aが発光する演出が行われる。
また、側板部160には、LED基板157の一対の係合溝157a,157aに対向する切欠き(不図示)が設けられている。この切欠きには、後述の演出用導光板162(図14参照)の端部が貫通する。
ここで、ロゴ導光部品組立体について、図14〜図16を参照して説明する。
図14は、ロゴ導光部品組立体の斜視図である。図15は、ロゴ導光部品組立体の背面図である。図16は、演出用導光板162の端部拡大図である。
図14及び図15に示すように、ロゴ導光部品組立体161は、右可動ユニット107のLED基板157と、左可動ユニット106のLED基板167と、LED基板157,167に架け渡される演出用導光板162とを有している。
LED基板167の右側の端面には、一対の係合溝167a,167aが形成されている。これら一対の係合溝167a,167aには、演出用導光板162が係合する。また、LED基板167の前方を向く平面167bには、複数のLED168aと、LED168bが実装されている。
演出用導光板162は、円弧状の板体からなり、両端部に係合部163,164が設けられている。演出用導光板162の係合部163,164は、それぞれLED基板157,167に係合する。また、演出用導光板162の前方を向く平面162aには、パチスロ1に関連する文字列からなる発光演出部165が形成されている。
演出用導光板162は、光を導光する導光部材に対し、光が漏れないように蒸着加工を施した後に、レーザー加工によって発光演出部165を設けることにより形成される。これにより、演出用導光板162は、両端部の端面から入射した光を発光演出部165に導き、発光演出部165から出射させる。
図15に示すように、LED基板157の後方を向く平面157cには、LED158cが実装されている。このLED158cは、一対の係合溝157a,157a間に配置されており、演出用導光板162の一端部の端面に向けて光を出射する。
また、LED基板167の後方を向く平面167cには、LED168cが実装されている。このLED168cは、一対の係合溝167a,167a間に配置されており、演出用導光板162の他端部の端面に向けて光を出射する。上述したように。演出用導光板162は、両端部の端面から入射した光を発光演出部165から出射させる。これにより、演出用導光板162の発光演出部165が発光する演出が行われる。
次に、係合部163,164について説明する。なお、係合部163,164は、同様の形状に形成されているため、ここでは、係合部164を例に挙げてその構成について説明する。
図16に示すように、係合部164は、第1挟持突部171と、一対の第2挟持突部172,173と、一対の溝挿入突部174,175から構成されている。
第1挟持突部171は、演出用導光板162の一端部の端面から略垂直に突出している。この第1挟持突部171は、演出用導光板162の幅方向の中央部であり、且つ、演出用導光板162の平面162a側に配置されている。第1挟持突部171は、後方を向く当接面171aを有している。
第1挟持突部171の当接面171aは、LED基板157(図14参照)の平面157bに当接する。これにより、演出用導光板162の後方への移動が規制される。
一対の第2挟持突部172,173は、演出用導光板162の一端部の端面から略垂直に突出している。これら第2挟持突部172,173は、演出用導光板162の幅方向の両側であり、且つ、演出用導光板162の後方を向く平面側に配置されている。一対の第2挟持突部172,173は、前方を向く当接面172a,173bを有している。
一対の第2挟持突部172,173の当接面172a,173aは、LED基板157(図14参照)の平面157cに当接する。これにより、演出用導光板162の前方への移動が規制される。
一対の溝挿入突部174,175は、演出用導光板162の一端部の端面から略垂直に突出しており、それぞれ第2挟持突部172,173の当接面172a,173aに連続している。これら溝挿入突部174,175は、演出用導光板162の幅方向の両側であり、且つ、演出用導光板162の平面162a側に配置されている。
なお、本発明に係る溝挿入突部としては、演出用導光板162の平面162aと後方を向く平面との中間部に設けてもよい。
一対の溝挿入突部174,175は、LED基板157の一対の係合溝157a,157aに挿入される。これにより、演出用導光板162の上下方向への移動、及び、右方(側方)への移動が規制される。
また、演出用導光板162の係合部163がLED基板167に係合することにより、演出用導光板162の前方、後方、上下方向、及び、左方(側方)への移動が規制される。その結果、演出用導光板162は、LED基板157,167に安定した状態で固定される。
このように、演出用導光板162がLED基板157,167に係合させることにより、演出用導光板162がLED基板157,167に固定される。これにより、LED158c,168cに対する演出用導光板162の位置決めを容易に且つ高精度に行うことができる。
さらに、ねじ等の固定部材を使用せずに、演出用導光板162をLED基板157,167に固定することができる。その結果、固定部材の削減を図ることができると共に、演出用導光板162の美観を損なわないようにすることができる。そして、LED158c,168cと演出用導光板162の相対的な位置がずれないため、演出用導光板162を複雑な形状にしても、発光演出部165を確実に発光させることができる。
また、演出用導光板162は、端面に係合部163が設けられ、その端面から入射した光を発光演出部165へ導く。これにより、演出用導光板162をLED基板157,167の側方に配置することができる。つまり、演出用導光板162をLED基板157,167の端面に対向して配置することができる。
その結果、演出用導光板162を配置する場所の自由度を高めることができる。さらに、演出用導光板162とLED基板157,167とを前後方向に並べる必要が無いため、演出用導光板162と他の演出部材(例えば、後述の可動部品309)とを前後方向に対向させて配置することができる。
なお、本実施形態では、演出用導光板162を円弧状に形成したが、本発明に係る演出用導光板は、LED基板に係合する係合部を有していれば、形状を適宜設定することができる。
図17は、扉本体135の分解斜視図である。
図12及び図17に示すように、扉本体135は、扉外装体181と、傾動部品183と、軸部材184とを備えている。扉外装体181と、傾動部品183は、右扉189を構成している。この右扉は、本発明に係る回動部材の一具体例を示す。
扉外装体181は、第1扉外装体185と、第2扉外装体186から構成されている。この扉外装体181は、本発明に係る外装体の一具体例を示す。
第1扉外装体185は、ドア板部191と、上面部192と、下面部193とを有している。ドア板部191は、下辺が小さい台形の板状に記載されている。このドア板部191は、右扉189が初期位置に配置された状態(図11参照)において、前方を向く外面191aと、第2扉外装体186に対向する内面191bと有している。
ドア板部191の外面191aには、装飾突部195と、装飾透光部196が設けられている。装飾突部195は、複数の葉を模した形状とされており、外面191aの上半分の領域に形成されている。装飾透光部196は、装飾突部195の下方に配置されている。装飾透光部196は、透光性を有する合成樹脂によって形成されている。
上面部192は、ドア板部191の上辺に沿って延びる略長方形の板状に形成されている。この上面部192には、軸用切欠き192aと、軸受け挿入溝192bが設けられている。軸用切欠き192aは、上面部192における第2扉外装体186に対向する端面に設けられており、上下方向から見て半円状に形成されている。
軸受け挿入溝192bは、上面部192の第2扉外装体186に対向する端面において、厚み方向の中間部に設けられており、水平方向に延びている。この軸受け挿入溝192bには、軸部材184における後述の軸上固定部材235の係合片235bが挿入される。
下面部193は、ドア板部191の下辺に沿って延びる略長方形の板状に形成されている。この下面部193には、軸用切欠き193aが設けられている。軸用切欠き193aは、下面部193における第2扉外装体186に対向する端面に設けられており、上下方向から見て半円状に形成されている。軸用切欠き193aは、上下方向で軸用切欠き192aに対向している。
第2扉外装体186は、第1扉外装体185にねじや接着剤等の固定部材を用いて取り付けられている。この第2扉外装体186は、ドア板部201と、上面部202と、下面部203と、側面部204とを有している。
ドア板部201は、下辺が小さい台形の板状に記載されている。このドア板部201は、右扉189が初期位置に配置された状態(図11参照)において、後方を向く外面201aと、第1扉外装体185の内面191bに対向する内面201bと有している。
第2扉外装体186の内面201bには、傾動軸206が回動可能に取り付けられている。この傾動軸206は、内面201bに対して略垂直に延びており、傾動部品183の後述する軸嵌合孔218,219に嵌合する嵌合部206aを有している。これにより、傾動部品183は、傾動軸206と一体に回転する。
なお、本発明に係る傾動部品としては、扉外装体に固定された傾動軸に回動可能に取り付けてもよい。この場合は、傾動部品が傾動軸に対して回動する。
上面部202は、ドア板部201の上辺に沿って延びる略長方形の板状に形成されている。この上面部202には、軸用切欠き202aと、軸受け挿入溝202bが設けられている。軸用切欠き202aは、上面部202における第1扉外装体185に対向する端面に設けられており、上下方向から見て半円状に形成されている。
第2扉外装体186を第1扉外装体185に取り付けると、軸用切欠き202aは、第1扉外装体185の軸用切欠き192aに水平方向で対向し、円形の上嵌合孔を形成する。この上嵌合孔には、軸上固定部材235の嵌合筒235aが嵌合される。
軸受け挿入溝202bは、上面部202の第1扉外装体185に対向する端面において、厚み方向の中間部に設けられており、水平方向に延びている。この軸受け挿入溝202bには、軸部材184における後述の軸上固定部材235の係合片235bが挿入される。
下面部203は、ドア板部201の下辺に沿って延びる板状に形成されている。この下面部203には、軸用切欠き203aが設けられている。軸用切欠き203aは、下面部203における第1扉外装体185に対向する端面に設けられており、上下方向から見て半円状に形成されている。軸用切欠き203aは、上下方向で軸用切欠き202aに対向している。
第2扉外装体186を第1扉外装体185に取り付けると、軸用切欠き203aは、第1扉外装体185の軸用切欠き193aに水平方向で対向し、円形の下嵌合孔を形成する。この下嵌合孔には、軸部材184における後述の軸下固定部材236が回動不可能に嵌合される。
側面部204は、上面部202における軸用切欠き202a側の短辺とは反対側の短辺に連続しており、上面部202に対して略垂直な矩形の板状に形成されている。この側面部204は、扉本体135における第1回動軸231と反対側の側面の一部を構成する。側面部204の中央部には、透光部209が設けられている。透光部209は、透光性を有する合成樹脂によって略円形に形成されている。
また、第2扉外装体186には、LED基板207が取り付けられている。LED基板207は、ドア板部201と同様に下方に向かうにつれて小さくなる台形の板状に記載されている。このLED基板207の一方の平面207aは、第1扉外装体185の内面191bに対向しており、他方の平面207bは、第2扉外装体186の内面201bに対向している。
LED基板207の平面207a,207bには、複数のLED208が実装されている。複数のLED208は、側面部204の透光部209と、傾動部品183の後述する透光部229に対向している。
図18は、傾動部品183の分解斜視図である。
図17及び図18に示すように、傾動部品183は、第1の外装体211と、第2の外装体212と、透光板213とを備えている。傾動部品183は、第1扉外装体185及び第2扉外装体186(図17参照)と共に右扉189の外形を形成する。右扉189の外形は、縦長の直方体状になっている。
図18に示すように、第1の外装体211は、傾動板部215と、側面部216とを有している。傾動板部215は、下辺が大きい台形の板状に記載されている。この傾動板部215は、右扉189が初期位置に配置された状態(図11参照)において、前方を向く外面215aと、第2の外装体212に対向する内面215bと有している。
傾動板部215の外面215aには、装飾部217が形成されている。また、傾動板部215の上辺には、軸嵌合孔218が設けられている。この軸嵌合孔218には、傾動軸206の嵌合部206aが嵌合する。
側面部216は、傾動板部215に対して略垂直な平面を有する板体からなり、傾動板部215の上下方向に延びる一辺に連続している。この側面部216は、第2扉外装体186の側面部204と共に右扉189の側面(端面)を形成する。側面部216には、4つの貫通孔216aが設けられている。
第2の外装体212は、下辺が大きい台形の板状に記載されており、第1の外装体211にねじや接着剤等の固定部材を用いて取り付けられている。第2の外装体212は、右扉189が初期位置に配置された状態(図11参照)において、後方を向く外面212aと、第1の外装体211の傾動板部215に対向する内面212bと有している。
第2の外装体212の上辺には、軸嵌合孔219が設けられている。この軸嵌合孔219には、傾動軸206の嵌合部206aが嵌合する。また、第2の外装体212の内面212bには、複数の透光板押え片221と、傾動用係合部222が設けられている。
透光板押え片221は、上下方向に適当な間隔をあけて配置されている。この透光板押え片221は、第2の外装体212の内面212bから略垂直に突出する板状に形成されており、上下方向に直交する2つの平面と、第1の外装体211の側面部216に対向する端面221aを有している。複数の透光板押え片221の端面221aは、第1の外装体211の側面部216と共に透光板213を挟んで固定する。
傾動用係合部222は、第2の外装体212の内面212bの下辺側に配置されている。この傾動用係合部222は、第2の外装体212の内面212bから略垂直に突出する板状に形成されており、上下方向に対して傾斜し、且つ、内面212bに平行な方向に直交する平面を有している。
傾動用係合部222の一方の平面222aは、側面部216の内面に対向しており、傾動用係合部222の他方の平面222bは、軸部材184に対向している。傾動用係合部222の平面222aには、軸部材184(図17参照)の後述する第1当接片242aが当接する。また、傾動用係合部222の平面222bには、軸部材184(図17参照)の後述する第2当接片242bが当接する。
透光板213は、透光性を有する合成樹脂によって縦長の長方形に形成されている。この透光板213の一方の平面213aは、第1の外装体211における側面部216の内面に当接する。透光板213の平面213aには、4つの透光部229が設けられている。4つの透光部229は、第1の外装体211の4つの貫通孔216aに挿入され、側面部216から露出される。
前述したように、LED基板207に実装された複数のLED208(図17参照)は、側面部204の透光部209と、傾動部品183の4つの透光部229に対向している。LED基板207に実装された複数のLEDから出射された光は、透光部209,229を透過する。これにより、透光部209,229が発光する演出が行われる。
図19は、軸部材184の分解斜視図である。
図17及び図19に示すように、軸部材184は、第1回動軸231と、軸受け部232と、軸受けブラケット233と、傾動用シャフト234とを備えている。
第1回動軸231は、円柱状に形成されており、上下方向に延びている。この第1回動軸231の上端部には、軸上固定部材235が固定されている。軸上固定部材235は、第1回動軸231に嵌合して固定される嵌合筒235aと、この嵌合筒235aに連続する係合片235bとを有している。
軸上固定部材235の嵌合筒235aは、第1扉外装体185の軸用切欠き192aと第2扉外装体186の軸用切欠き202aによって形成される上嵌合孔に嵌合される。また、嵌合筒235aは、扉駆動機構136の後述する第2被動ギヤ273に固定される。
軸上固定部材235の係合片235bは、第1扉外装体185の軸受け挿入溝192bと、第2扉外装体186の軸受け挿入溝202bに挿入される。これにより、軸上固定部材235は、第1扉外装体185及び第2扉外装体186に係合され、第1回動軸231と右扉189(図12参照)が一体的に組み立てられる。すなわち、右扉189(扉外装体181)は、第1回動軸231と一緒に回動する。
なお、本発明に係る扉外装体(回動部材)としては、軸部材に固定された第1回動軸に回動可能に取り付けてもよい。この場合は、扉外装体が第1固定軸に対して回動する。
第1回動軸231の下端部には、軸下固定部材236が固定されている。軸下固定部材236は、第1回動軸231に嵌合して固定されている。また、軸下固定部材236は、第1扉外装体185の軸用切欠き193aと第2扉外装体186の軸用切欠き203aによって形成される下嵌合孔に回動不可能に嵌合される。
軸受け部232は、第1回動軸231を回動可能に支持する。この軸受け部232には、LED基板237が取り付けられている。LED基板237には、複数のLED238が実装されている。これら複数のLED238から出射した光は、第1扉外装体185の装飾透光部196を透過する。これにより、装飾透光部196が発光する演出が行われる。
軸受けブラケット233は、軸受け部232にねじ等の固定部材を用いて固定されている。また、軸受けブラケット233は、扉駆動機構136の後述する軸受け固定部252にねじ等の固定部材を用いて固定されている。すなわち、軸受け部232は、軸受けブラケット233を介して軸受け固定部252に固定されている。
傾動用シャフト234は、軸受け部232及び軸受けブラケット233に第2回動軸239を用いて取り付けられている。第2回動軸239は、上下方向に延びており、軸受け部232及び軸受けブラケット233の下部に回動可能に支持されている。傾動用シャフト234は、第2回動軸239に回動不可能に嵌合されている。したがって、傾動用シャフト234は、第2回動軸239を中心に回動する。
本実施形態では、傾動用シャフト234が第2回動軸239と一緒に回動する構成とした。しかし、本発明に係る傾動用シャフトとしては、軸部材に固定された第2回動軸に回動可能に取り付けてもよい。この場合は、傾動用シャフトが第2固定軸に対して回動する
傾動用シャフト234は、第2回動軸239に回動不可能に嵌合する嵌合筒241と、嵌合筒241の外面から突出する係合突起242を有している。係合突起242には、第1当接片242aと、第2当接片242bが設けられている。
第1当接片242aと第2当接片242bは水平方向に適当な間隙を空けて対向している。第1当接片242aは、傾動部品183における傾動用係合部222の平面222aに当接し、第2当接片242bは、傾動部品183における傾動用係合部222の平面222bに当接する。これにより、第2回動軸239から傾動部品183における傾動用係合部222までの距離が常に一定になる。
図20は、扉駆動機構136の分解斜視図である。
図12及び図20に示すように、扉駆動機構136は、ケース251と、ケース251に固定される軸受け固定部252と、ケース251の内部に配置されるモータ253及びギヤ列254とを備えている。
ケース251は、中空の直方体状に形成されており、上ケース部材256と、下ケース部材257とを有している。上ケース部材256と下ケース部材257は、ねじや接着剤等の固定部材を用いて固定され、中空のケース251を形成する。上ケース部材256には、第1回動軸231(図12参照)の上端部が貫通する貫通孔256aが形成されている。また、下ケース部材257には、第1回動軸231が貫通する貫通孔(不図示)が形成されている。
軸受け固定部252は、上下方向に長い板状の側板部261と、側板部261の上端に連続する上板部262と、側板部261の下端に連続する下板部263とを有している。側板部261は、ねじや接着剤等の固定部材を用いてケース251の下ケース部材257に固定されている。また、軸受け固定部252には、扉本体135の軸受けブラケット233がねじや接着剤等の固定部材を用いて固定される。
上板部262は、側板部261の平面に略垂直な平面を有する板状に形成されている。この上板部262には、貫通孔262aが形成されている。上板部262の貫通孔262aには、ケース251の貫通孔256aを貫通した第1回動軸231(図12参照)の上端部が貫通する。貫通孔262aを貫通した第1回動軸231の上端部には、抜け止めワッシャー265が取り付けられる。
下板部263は、上板部262の平面に対向する平面を有する板状に形成されている。この下板部263には、貫通孔263aが形成されている。下板部263の貫通孔263aには、第1回動軸231(図12参照)の下端部が貫通する。貫通孔263aを貫通した第1回動軸231の下端部には、抜け止めワッシャー(不図示)が取り付けられる。
モータ253としては、例えば、ステッピングモータを適用することができる。このモータ253は、回転軸268が下方に突出する姿勢でケース251の上ケース部材256に、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。
ギヤ列254は、ケース251の下ケース部材257に配設されている。このギヤ列は、駆動ギヤ271と、第1被動ギヤ272と、第2被動ギヤ273から構成されている。駆動ギヤ271は、モータ253の回転軸268に固定されている。第1被動ギヤ272は、第1歯部272aと、第2歯部272bを有している。第1歯部272aは、駆動ギヤ271と噛み合っており、第2歯部272bは、第2被動ギヤ273と噛み合っている。
また、第1被動ギヤ272は、検出片275を有している。この検出片275は、第1被動ギヤ272の上方を向く平面から略垂直に突出しており、第1被動ギヤ272の回転中心を中心点とした円弧状に形成されている。右扉189が初期位置に配置された状態(図11参照)において、検出片275は、センサ276によって検出される。これにより、サブCPU81(図6参照)は、右扉189が初期位置に配置されていることを判別することができる。
第2被動ギヤ273は、貫通孔273aを有している。この貫通孔273aは、ケース251の上ケース部材256に設けた貫通孔256a及び下ケース部材257に設けた貫通孔(不図示)に対向している。すなわち、第2被動ギヤ273の貫通孔273aには、ケース251を貫通する第1回動軸231が貫通する。
また、第2被動ギヤ273は、第1回動軸231に固定された軸上固定部材235の嵌合筒235aに嵌合して固定されている。これにより、第2被動ギヤ273が回転すると、第1回動軸231が回転し、第1回動軸231に固定された右扉189が第1回動軸231を中心に回動する。
[右可動ユニットの動作]
次に、右可動ユニット107の動作について、図21〜図27を参照して説明する。
図21は、右扉189が初期位置にある状態の右可動ユニット107の正面図である。図22は、図21に示すA−A線に沿う断面図である。
図21及び図22に示すように、右扉189が初期位置にある状態では、右扉189が閉じており、扉外装体181の外面191aが前方を向いている。また、傾動部品183は、右扉189の外形の一部を構成しており、扉外装体181の左側方に露出されている。これにより、傾動部品183の外面215aは、パチスロ1の前方から視認可能になっている。
図22に示すように、右扉189が初期位置にある状態では、傾動用シャフト234の第2当接片242bが、傾動用係合部222の平面222bに当接している。これにより、傾動用シャフト234は、傾動部品183の下部を第2回動軸239から離れる方向(左方向)へ押圧する。その結果、傾動部品183は、扉外装体181の左側方に露出される。
右扉189が初期位置にある場合に、軸受け部232の複数のLED238が、右扉189の装飾透光部196に対向する。したがって、右扉189が初期位置にある場合に、軸受け部232の複数のLED238から出射した光が装飾透光部196を透過し、装飾透光部196が発光する演出が行われる。
図23は、右扉189が回動中の右可動ユニット107の正面図である。図24は、図23に示すB−B線に沿う断面図である。
右扉189が初期位置にある状態からモータ253(図20参照)を駆動させると、回転軸268が一方向(R1方向)に回転する。そして、回転軸268の回転力が、駆動ギヤ271、第1被動ギヤ272、第2被動ギヤ273によって第1回動軸231に伝達され、第1回動軸231が一方向(R1方向)に回転する。
その結果、図23及び図24に示すように、右扉189が第1回動軸231を中心にR1方向へ回動する。これにより、傾動部品183の側面部216は、パチスロ1の前方から視認可能になる。
右扉189が第1回動軸231を中心にR1方向へ回動すると、傾動部品183は、扉外装体181と共に回動するため、第2回動軸239から離れる方向に変位する。これは、第2回動軸239が第1回動軸231よりも後方に位置し、傾動部品183が初期位置よりも前方に変位するためである。
このとき、図24に示すように、傾動用シャフト234の第1当接片242aが、傾動用係合部222の平面222aに当接している。これにより、傾動部品183の下部と第2回動軸239との距離が一定に保たれるため、傾動部品183は、傾動軸206(図17参照)を中心に傾動する。その結果、傾動部品183が、第1扉外装体185と第2扉外装体186との間に入り込んでいく。
図25は、右扉189が回動後(開位置にある状態)の右可動ユニット107の正面図である。図26は、図25に示すC−C線に沿う断面図である。
右扉189が第1回動軸231を中心にR1方向へ所定の角度(本実施形態では90度)まで回動すると、図25及び図26に示すように、右扉189は、開位置に配置される。これにより、扉外装体181の外面191aは、右側方を向き、パチスロ1の前方から視認困難になる。
右扉189が図23及び図24に示す状態から更にR1方向へ回動すると、傾動部品183は、第2回動軸239から更に離れる方向に変位する。このとき、図26に示すように、傾動用シャフト234の第1当接片242aが、傾動用係合部222の平面222aに当接している。
これにより、傾動部品183の下部と第2回動軸239との距離が一定に保たれ、傾動部品183は、傾動軸206(図17参照)を中心に更に傾動する。その結果、傾動部品183が、第1扉外装体185と第2扉外装体186との間に収納される。
一方、軸部材184の軸受け部232は、第1回動軸231と一緒に回動しない。したがって、右扉189が開位置にある場合に、軸受け部232の複数のLED238(図19参照)は、右扉189の装飾透光部196(図17参照)に対向しない。そのため、装飾透光部196が発光する演出は行われない。
なお、右扉189が開位置にある場合に、右扉189に設けたLED基板207(図17参照)の一方の平面207aが、装飾透光部196に対向する。したがって、右扉189が開位置にある場合に装飾透光部196に対向するLED(光源)をLED基板207に実装して、そのLEDから出射した光を装飾透光部196に透過させてもよい。この場合は、右扉189が開位置にある場合においても、装飾透光部196が発光する演出が行われる。
なお、右扉189が初期位置にある場合に、LED基板207の一方の平面207aと装飾透光部196との間には、軸受け部232及び軸受けブラケット233が配置されている。そのため、右扉189が開位置にある場合に装飾透光部196に対向するLEDの光は、軸受け部232及び軸受けブラケット233によって遮られ、装飾透光部196に届かない。
右扉189を初期位置に戻すには、モータ253(図20)を駆動させて、回転軸268を他方向(R2方向)に回転させる。これにより、第1回動軸231が他方向(R2方向)に回転し、右扉189が第1回動軸231を中心にR2方向へ回動する。このとき、傾動部品183は、扉外装体181と共に回動するため、第2回動軸239に近づく方向に変位する。
しかし、傾動用シャフト234の第2当接片242bが、傾動用係合部222の平面222bに当接している。そのため、傾動部品183の下部と第2回動軸239との距離が一定に保たれ、傾動部品183は、傾動軸206(図17参照)を中心に傾動する。その結果、傾動部品183は、扉外装体181の左側方に露出される。
図27は、右可動ユニット107の右扉189が回動後(開位置にある状態)のフロントパネル10の縦断面図である。
図27に示すように、右扉189が開位置に配置されると、傾動部品183が第1扉外装体185(不図示)と第2扉外装体186との間に収納される。これにより、開位置において、傾動部品183が保護カバー102に干渉しないようにすることができる。すなわち、右扉189を表示部11aに交差する方向(R1方向)へ移動させても、傾動部品183が保護カバー102に干渉しないようにすることができる。その結果、右扉189を用いた演出の興趣を向上させることができる。
さらに、初期位置に配置された状態の右扉189の形状を、保護カバー102によって制限される空間に囚われずに設計することができる。その結果、初期位置に配置した状態の右扉189を用いた演出の興趣を向上させることができる。
また、第2回動軸239を、第1回動軸231に対してずれた位置に配置し、その第2回動軸239を中心に回動する傾動用シャフト234を傾動部品183に係合させることにより、右扉189を回動に伴って傾動部品183を傾動させる構成とした。
これにより、右扉189を回動させるための動力と、右扉189の一部を構成する傾動部品183を傾動させるための動力を、1つのモータ253から発生させることができる。その結果、動力源(モータ)の削減を図ることができ、右可動ユニット107の駆動機構の小型化を実現することができる。
本実施形態では、初期位置において、傾動部品183が右扉189の側面(端面)の一部を形成する。しかしながら、本発明に係る傾動部品としては、初期位置において、右扉の側面の全てを形成してもよい。この場合は、開位置において、右扉が前方に突出する長さを短くすることができる。
[中央可動ユニットの構成]
次に、中央可動ユニット105の構成について、図28〜図35を参照して説明する。
図28は、中央可動ユニット105の斜視図である。図29は、中央可動ユニット105の分解斜視図である。
図28及び図29に示すように、中央可動ユニット105は、支持部材301と、装飾可動部材302と、ラック部材303と、駆動機構304と、付勢部材305とを備えている。
装飾可動部材302は、可動部品309を有している。この可動部品309は、通常、初期位置(図28参照)に配置されている。可動部品309が初期位置に配置された状態において、ラック部材303は、装飾可動部材302の後方に配置され、遊技者から視認困難になっている。
支持部材301は、装飾枠101の上枠部111に、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。この支持部材301は、縦断面の形状が略L字状に形成されており、前後方向に略直行した平面を有する支持板311と、支持板311の上辺に連続して上下方向に略直行した平面を有する庇板312とを有している。
支持部材301の支持板311は、左右方向に延びる略長方形に形成されている。この支持板311の右側端部には、駆動機構304の後述するモータ392の駆動を制御するモータドライバ308等が実装されているドライバ基板307がねじ等の固定部材を用いて取り付けられている。
また、支持板311には、ラック部材303、駆動機構304及び付勢部材305がねじ等の固定部材を用いて取り付けられている。さらに、支持板311には、移動規制係合部314が前後方向へ移動可能に支持されている。移動規制係合部314は、上方に開口する略コ字状に形成されている。この移動規制係合部314の左右方向に対向する2つの立上り片には、前後方向に直交する平面に対して傾斜する傾斜面314a,314bが形成されている。
移動規制係合部314の傾斜面314a,314bは、ラック部材303の後述する下傾斜面378bと、駆動機構304の後述するラック駆動ギヤ395に係合する。また、移動規制係合部314は、付勢部材の一具体例である圧縮コイルばね315(図37参照)によって前方へ付勢されている。
図30は、装飾可動部材302の分解斜視図である。
図29及び図30に示すように、装飾可動部材302は、回動ベース321と、スライドベース322と、装飾カバー323と、アーチカバー324とを備えている。
図30に示すように、回動ベース321は、ベース本体331と、ベース本体331に固定される左スライダガイド332及び右スライダガイド333とを有している。ベース本体331は、左右方向に長い長方形の板状に形成されている。このベース本体331の2つの短辺には、上下方向に延びる立上り片334,335が設けられている
ベース本体331の立上り片334には、第1係合部336が設けられている。この第1係合部336は、付勢部材305(図29参照)の後述する連結部425に係合される。立上り片335には、第2係合部337が設けられている。この第2係合部337と立上り片335には、切欠きが形成されている。この切欠きには、駆動機構304(図29参照)の後述する回動軸394が貫通する。
左スライダガイド332は、ベース本体331の長手方向の一端部にねじ等の固定部材を用いて固定される。この左スライダガイド332は、下面が開口された直方体状に形成されており、上板部と、上板部に連続する4つの側板部を有している。左スライダガイド332の上板部には、ガイド溝332aと、ばね固定部332bが設けられている。
左スライダガイド332のガイド溝332aは、ベース本体331の短手方向に沿って延びており、スライドベース322の移動を案内する。左スライダガイド332のばね固定部332bには、スライドベース322を付勢する引っ張りコイルばね356の一端が固定される。
右スライダガイド333は、ベース本体331の長手方向の他端部にねじ等の固定部材を用いて固定される。この右スライダガイド333は、下面が開口された直方体状に形成されており、上板部と、上板部に連続する4つの側板部を有している。右スライダガイド333の上面部には、ガイド溝333aと、ばね固定部333bが設けられている。
右スライダガイド333のガイド溝333aは、ベース本体331の短手方向に沿って延びており、スライドベース322の移動を案内する。右スライダガイド333のばね固定部333bには、スライドベース322を付勢する引っ張りコイルばね357の一端が固定される。
スライドベース322は、回動ベース321に直動可能に支持されている。このスライドベース322は、ベース本体341と、ベース本体341に連続する左スライダ固定部342及び右スライダ固定部343と、左スライダ344及び右スライダ345とを有している。
ベース本体341は、左右方向に長い長方形の板状に形成されている。このベース本体341の一方の長辺には、2つのフック347,348が設けられている。このフック348,349は、ラック部材303の後述するラック362に係合する。ベース本体341の一方の平面には、LED基板351が取り付けられている。このLED基板351には、複数のLED352が実装されている。
また、ベース本体341の他方の長辺には、リフレクタ353と、装飾片354がねじ等の固定部材を用いて取り付けられている。リフレクタ353は、LED基板351に対向しており、複数のLED352から出射された光を反射し、装飾カバー323へ導く。これにより、装飾カバー323が発光する演出が行われる。装飾片354は、可動部品309が初期位置にある状態(図28参照)において、前方を向いている。
左スライダ固定部342は、ベース本体341の一方の短辺に連続しており、ベース本体341と平行な板状に形成されている。この左スライダ固定部342の一方の平面には、ばね固定部342aが設けられている。ばね固定部342aには、引っ張りコイルばね356の他端が固定されている。また、左スライダ固定部342の他方の平面には、軸係合突部(不図示)が設けられている。この軸係合突部(不図示)は、回動ベース321のガイド溝332aに摺動可能に係合する。
右スライダ固定部343は、ベース本体341の他方の短辺に連続しており、ベース本体341と平行な板状に形成されている。この右スライダ固定部343の一方の平面には、ばね固定部343aが設けられている。ばね固定部343aには、引っ張りコイルばね357の他端が固定されている。また、右スライダ固定部343の他方の平面には、軸係合突部343bが設けられている。この軸係合突部343bは、回動ベース321のガイド溝333aに摺動可能に係合する。
左スライダ344は、左スライダ固定部342の軸係合突部にねじ等の固定部材を用いて固定されている。この左スライダ344は、左スライダガイド332における上板部の内面に摺動可能に係合する。
右スライダ345は、右スライダ固定部343の軸係合突部343bにねじ等の固定部材を用いて固定されている。この右スライダ345は、右スライダガイド333における上板部の内面に摺動可能に係合する。
左スライダ固定部342の軸係合突部(不図示)及び右スライダ固定部343の軸係合突部343bが、回動ベース321のガイド溝332a,333aに摺動可能に係合するため、スライドベース322の長辺に沿う方向(左右方向)への移動が制限される。
また、スライダ344,345が、スライダガイド332,333における上板部の内面に摺動可能に係合する。そして、スライダ固定部342,343の他方の平面が、スライダガイド332,333における上板部の外面に摺動可能に係合する。これにより、スライドベース322の厚み方向(初期位置における上下方向)への移動が制限される。その結果、スライドベース322のガタツキを抑制することができる。
装飾カバー323は、スライドベース322にねじ等の固定部材を用いて固定されており、LED基板351、リフレクタ353及びスライダ固定部342,343を覆う。この装飾カバー323は、透光性を有する合成樹脂によって形成されており、パチスロ1に係るキャラクタの顔を模した装飾部となっている。
複数のLED352から出射された光は、リフレクタ353によって反射され、装飾カバー323へ導かれる。これにより、装飾カバー323が発光する演出が行われる。
スライドベース322と装飾カバー323は、可動部品309を構成している。この可動部品309は、回動ベース321と共に回動すると共に、回動ベース321のガイド溝332a,333aに沿って直動する。
アーチカバー324は、回動ベース321にねじ等の固定部材を用いて固定されており、スライドベース322及び装飾カバー323を覆っている。アーチカバー324は、半円筒状に形成されている。このアーチカバー324の外周面には、凹凸を設けることによって装飾が施されている。
図31は、ラック部材303の分解斜視図である。
図29及び図31に示すように、ラック部材303は、ガイドベース361と、ラック362と、基板ベース363と、装飾カバー364とを備えている。
ガイドベース361は、前後方向に直交する平面を有し、左右方向に延びる長方形の板体からなっている。このガイドベース361は、支持部材301(図29参照)にねじ等の固定部材を用いて固定される。ガイドベース361の左右方向の中央部には、ラックガイド371が設けられている。
ラックガイド371は、前方に突出して上下方向に延びる段部を設けることによって形成されている。このラックガイド371は、ガイドベース361の後方から係合するラック362を上下方向に案内する。ラックガイド371には、上下方向に延びるガイド溝371aが形成されている。このガイド溝371aには、ラック362の後述する基板固定部376が貫通する。
図32は、ラック362を後方から見た斜視図である。
図31及び図32に示すように、ラック362は、ラック本体373と、ラック本体373に連続する2つのフック係合部374,375とを有している。
ラック本体373は、上下方向に延びる長方形の板体からなるラック板373aと、ラック板373aに連続する左右の側板373b,373cから構成されている。側板373b,373cは、左右方向に直交する2つの平面を有している。
ラック板373aは、前後方向に直交する2つの平面を有している。ラック板373aの前方を向く平面には、基板固定部376が設けられている。この基板固定部376には、基板ベース363が固定される。ラック板373aの後方を向く平面には、歯部377と、係合突部378が形成されている(図32参照)。
歯部377は、駆動機構304の後述するラック駆動ギヤ395(図29参照)に噛み合う。係合突部378は、左右方向から見て略V字状に形成されており、斜め上方を向く上傾斜面378aと、斜め下方を向く下傾斜面378bとを有している。係合突部378の下傾斜面378bには、移動規制係合部314の傾斜面314a,314bが当接する(図37参照)。これにより、回動ベース321が初期位置にある状態において、ラック377(ラック本体373)が下方に移動することを防止している。
2つのフック係合部374,375は、ラック本体373における左右の側板373b,373cの下部に連続しており、ラック本体373の側方に突出している。これらフック係合部374,375は、前方を向く前面が開口された中空の直方体状に形成されている。可動部品309が回動ベース321と一緒に回動すると、可動部品309のフック347,348(図30)がフック係合部374,375の内部に進入し、2つのフック347,348が2つのフック係合部374,375に係合する。
図31に示すように、基板ベース363は、基板ケース381と、基板ケース381に保持されるLED基板382と、LED基板382に実装された複数のLED383とを有している。基板ケース381は、左右方向に長い長方形の板状に形成されている。この基板ケース381の上辺には、固定用突部385が設けられている。この固定用突部385は、基板固定部376にねじ等の固定部材を用いて固定される。
LED基板382は、基板ベース363の前方を向く平面に、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。このLED基板382には、複数のLED383が実装されている。複数のLED383は、装飾カバー364に対向している。
装飾カバー364は、ガイドベース361にねじ等の固定部材を用いて固定されており、可動部品309が初期位置に配置された状態(図28参照)において、基板ベース363を覆う。この装飾カバー364は、透光性を有する合成樹脂によって形成されており、パチスロ1に係るキャラクタの背中を模した装飾部となっている。
図33は、駆動機構304の分解斜視図である。
図33に示すように、駆動機構304は、ケース391と、ケース391内に配置されるモータ392と、ギヤ列393と、回動軸394と、ラック駆動ギヤ395とを備えている。
ケース391は、支持部材301の支持板311に、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。このケース391は、中空の直方体状に形成されており、第1ケース部材397と、第2ケース部材398と、蓋部材399とを有している。
第1ケース部材397は、左側面が開口された中空の直方体状に形成されており、上面部397a、下面部397b、前面部397c、後面部397d、及び、右側面部397eを有している。第1ケース部材397の右側面部397eには、貫通孔397fが形成されている。
第2ケース部材398は、第1ケース部材397の右側面部397eに対向する左側面が開口された中空の直方体状に形成されており、上面部398a、下面部398b、前面部398c、後面部398d、及び、右側面部398eを有している。この第2ケース部材398は、第1ケース部材397にねじ等の固定部材を用いて固定されている。第2ケース部材398と第1ケース部材397の右側面部397eは、モータ392を収納するモータ収納室を形成している。
蓋部材399は、第1ケース部材397にねじ等の固定部材を用いて固定され、第1ケース部材397の開口を塞ぐ。この蓋部材399は、左右方向に直交する平面を有する略矩形の板状に形成されており、貫通孔399aを有している。
モータ392は、駆動源の一具体例を示すものであり、例えば、ステッピングモータを適用することができる。このモータ392は、回転軸400が左方に突出する姿勢で、第2ケース部材398にねじ等の固定部材を用いて固定されている。モータ392の回転軸400は、第1ケース部材397の貫通孔397fを貫通する。
図34は、ギヤ列393の斜視図である。
図34に示すように、ギヤ列393は、駆動ギヤ401と、減速ギヤ402と、回動用第1ギヤ403と、回動用第2ギヤ404と、ラック用第1ギヤ405と、ラック用第2ギヤ406とを有している。
駆動ギヤ401、減速ギヤ402、回動用第1ギヤ403及び回動用第2ギヤ404は、モータ392の駆動力を伝達して回動ベース231を回動させる回動機構を構成している。また、駆動ギヤ401、減速ギヤ402、ラック用第1ギヤ405、ラック用第2ギヤ406、回動軸394及びラック駆動ギヤ395は、モータ392の駆動力を伝達してスライドベース232を摺動(直動)させる摺動機構を構成している。
駆動ギヤ401は、モータ392の回転軸400に固定されている。減速ギヤ402は、第1ケース部材397に回転可能に支持されている。この減速ギヤ402は、軸方向に沿って並ぶ第1歯部402aと、第2歯部402bと、第3歯部402cとを有している。減速ギヤ402の第1歯部402aは、駆動ギヤ401と噛み合っている。
回動用第1ギヤ403は、第1ケース部材397に回転可能に支持されている。この回動用第1ギヤ403は、減速ギヤ402の第3歯部402cと噛み合っている。回動用第2ギヤ404は、左右方向に延びる回動軸394に回転可能に嵌合している。回動用第2ギヤ404の外周面404aには、回動用第1ギヤ403と噛み合う歯部408が形成されている。
回動用第2ギヤ404の歯部408は、回動用第2ギヤ404の周方向に所定の長さで形成されている。すなわち、回動用第2ギヤ404の外周面404aには、歯部408が形成されている領域と、歯部408が形成されていない領域がある。
したがって、回動用第1ギヤ403が回転すると、回動用第2ギヤ404が回転する期間と、回動用第2ギヤ404が回転しない期間が発生する。そして、回動用第2ギヤ404が回転する期間において、回動用第2ギヤ404は、所定の角度(本実施形態では90度)の範囲内で回転する。
つまり、歯部408は、回動用第2ギヤ404の外周面404aにおいて、回動ベース321を初期位置から回動終了位置へ回動させるまでに必要な回転角度に対応する領域に形成されている。これにより、回動機構による動力の伝達を一時的に中断する部材を、別途に設ける必要が無い。したがって、部品点数の削減を図ることができ、駆動機構304の小型化、軽量化を実現することができる。
また、回動用第2ギヤ404には、係合筒部409が設けられている。この係合筒部409の軸心は、回動用第2ギヤ404の軸心と一致している。係合筒部409には、装飾可動部材302の第2係合部337(図29参照)が嵌合して固定される。また、第2係合部337は、回動軸394に回転可能に嵌合する。これにより、回動用第2ギヤ404が回転すると、装飾可動部材302が回動軸394を中心に回動する。
なお、回動軸394には、ワッシャー410が取り付けられている。このワッシャー410は、第2係合部337が係合筒部409から抜ける方向へ移動することを制限する。
ラック用第1ギヤ405は、第1ケース部材397に回転可能に支持されている。このラック用第1ギヤ405は、減速ギヤ402の第2歯部402bと噛み合っている。ラック用第1ギヤ405は、ラック用第2ギヤ406と噛み合っている。ラック用第2ギヤ406は、回動軸394の一端部に嵌合して固定されている。したがって、ラック用第1ギヤ405が回転すると、ラック用第2ギヤ406と一緒に回動軸394が回転する。
ラック駆動ギヤ395は、回動軸394の他端部に嵌合して固定されている。このラック駆動ギヤ395の外周面395aには、ラック362の歯部377(図32参照)と噛み合う歯部411が形成されている。
ラック駆動ギヤ395の歯部411は、ラック駆動ギヤ395の周方向に所定の長さで形成されている。すなわち、ラック駆動ギヤ395の外周面395aには、歯部411が形成されている領域と、歯部411が形成されていない領域がある。したがって、ラック駆動ギヤ395が回転すると、ラック362(図32参照)が動作する期間と、ラック362(図32参照)が動作しない期間が発生する。
つまり、歯部411は、ラック駆動ギヤ395の外周面395aにおいて、回動ベース321が回動終了位置へ回動してからスライドベース322の摺動動作が完了するまでに必要な回転角度に対応する領域に形成されている。これにより、摺動機構による動力の伝達を一時的に中断する部材を、別途に設ける必要が無い。したがって、部品点数の削減を図ることができ、駆動機構304の小型化、軽量化を実現することができる。
また、ラック駆動ギヤ395の両側面には、解除用突起395a,395bが設けられている。これら解除用突起395a,395bは、ラック駆動ギヤ395が回転することにより、移動規制係合部314の傾斜面314a,314bに当接して、移動規制係合部314を後方へ押圧する。
その結果、移動規制係合部314の傾斜面314a,314bがラック377の下傾斜面378bから離れ、ラック377の係合突部378と移動規制係合部314との係合が外れる。これにより、ラック377(ラック本体373)が下方に移動可能となる。なお、本実施形態では、回動ベース321が回動終了位置に配置される直前に、ラック377の係合突部378と移動規制係合部314との係合が外れるように、解除用突起395a,395bを配置している。
また、回動軸394は、軸受け部材415に回動可能に支持されている。軸受け部材415は、支持部材301の支持板311(図29参照)に、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。
本実施形態では、モータ392における回転軸400の回転力を、駆動ギヤ401、減速ギヤ402、ラック用第1ギヤ405、ラック用第2ギヤ406、回動軸394及びラック駆動ギヤ395を介して、ラック部材303に伝達する構成とした。しかし、本発明に係る駆動機構(摺動機構)としては、モータ392における回転軸400の回転力を、駆動ギヤからラック部材303に伝達する構成にしてもよい。
本実施形態では、モータ392における回転軸400の回転力を、駆動ギヤ401、減速ギヤ402、回動用第1ギヤ403及び回動用第2ギヤ404を介して、回動ベース321に伝達する構成とした。しかし、本発明に係る駆動機構(回動機構)としては、モータ392における回転軸400の回転力を、駆動ギヤから回動ベース321に伝達する構成にしてもよい。
図35は、付勢部材305の分解斜視図である。
図35に示すように、付勢部材305は、付勢ベース421と、カバー422と、ストッパ423と、引っ張りコイルばね424と、連結部425とを備えている。
付勢ベース421は、支持部材301の支持板311(図29参照)に、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。この付勢ベース421は、上ベース部431と、上ベース部431の下部に連続する下ベース部432とを有している。
上ベース部431は、左側面及び下面が開口された中空の直方体状に形成されており、前面部431aと、後面部431bと、上面部431cと、右側面部431dとを有している。上ベース部431の右側面部431dには、引っ張りコイルばね424の一端が固定されるばね固定部(不図示)が設けられている。
下ベース部432は、略L字状の板体からなり、上ベース部431の右側面部431dに連続する右側板432aと、上ベース部431の後面部431bに連続する後面板432bから構成されている。下ベース部432の右側板432aには、貫通孔432cが形成されている。
カバー422は、上下方向に長い略長方形の板状に形成されている。このカバー422は、付勢ベース421の上ベース部431に、ねじ等の固定部材を用いて固定されており、付勢ベース421の右側面部431d及び右側板432aに対向する。
ストッパ423は、クランク状に形成されており、ばね固定部434と、中間部435と、接続部436とを有している。ばね固定部434は、左右方向に延びる円柱状に形成されている。ばね固定部434の軸方向の一端部には、引っ張りコイルばね424の他端がねじ等の固定部材を用いて固定される。
中間部435は、ばね固定部434の軸方向の他端部に連続しており、ばね固定部434の軸方向に対して略垂直に延びている。接続部436は、中間部435におけるばね固定部434に連続する端部と反対側の端部に連続している。この接続部436は、左右方向に延びる円柱状に形成されている。接続部436は、付勢ベース421における下ベース部432の貫通孔432cを貫通し、下ベース部432に回転可能に嵌合する。
接続部436の軸心と、引っ張りコイルばね424の一端の固定部分は、前後方向に直交する同一の仮想平面上に位置している。したがって、接続部436が回転して、ばね固定部434の軸心が上述の仮想平面上に位置すると、引っ張りコイルばね424の軸方向が上下方向と平行になる。
連結部425は、接続部436の貫通孔432cを貫通した端部に、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。連結部425は、略円板状に形成されており、外周面から突出する検出片438を有している。検出片438は、可動部品309が初期位置にある状態(図28参照)において、支持部材301の支持板311に取り付けられたセンサ310によって検出される。これにより、サブCPU81(図6参照)は、可動部品309が初期位置に配置されていることを判別することができる。
[中央可動ユニットの動作]
次に、中央可動ユニット105の動作について、図36〜図49を参照して説明する。
図36は、図28に示すD−D線に沿う断面図である。図37は、図28に示すE−E線に沿う断面図である。図38は、可動部品309が初期位置にある状態の付勢部材305を示す説明図である。
本実施の形態では、可動部品309を初期位置(図28参照)から回動終了位置(図43参照)を経て演出位置(図47参照)まで移動させる。本実施形態の回動終了位置は、可動部品309を初期位置から略90度回動させた位置であり、本実施形態の演出位置は、可動部品309を回動終了位置から下方に直動させた位置である。
図36及び図37に示すように、可動部品309が初期位置にある状態では、可動部品309の装飾カバー323が前方を向いている。図36に示すように、可動部品309が初期位置にある状態において、駆動機構304の回動用第1ギヤ403が、回動用第2ギヤ404の歯部408と噛み合っている。一方、図37に示すように、ラック駆動ギヤ395の歯部411は、ラック362の歯部377(図32参照)と噛み合っていない。
図38に示すように、可動部品309が初期位置にある状態では、付勢部材305における引っ張りコイルばね424の他端は、接続部436の軸心よりも前方に位置している。そして、引っ張りコイルばね424の他端は、ストッパ423のばね固定部434を上方に引っ張っている。
したがって、引っ張りコイルばね424の他端が接続部436の軸心よりも前方に位置していると、ストッパ423の接続部436は、R3方向に付勢される。その結果、回動ベース321は、ベース本体331の平面が上下方向に対して略垂直な姿勢で保持され(図37参照)、可動部品309が初期位置に配置された状態が維持される。
また、可動部品309が初期位置にある状態では、移動規制係合部314の傾斜面314a,314bが、ラック377の下傾斜面378bに当接している。これにより、ラック377(ラック本体373)の移動が規制され、スライドベース322が下方へ移動することが防止されている。
図39は、可動部品309が回動途中である状態の中央可動ユニット105の斜視図である。図40は、図39に示すF−F線に沿う断面図である。図41は、図39に示すG−G線に沿う断面図である。図42は、可動部品309が回動中である状態の付勢部材305を示す説明図である。
可動部品309が初期位置にある状態において、駆動機構304の回動用第1ギヤ403が、回動用第2ギヤ404の歯部408と噛み合っている(図36参照)。したがって、可動部品309が初期位置にある状態からモータ392(図33参照)を駆動させると、モータ392における回転軸400の回転力が、駆動ギヤ401(図34参照)、減速ギヤ402、回動用第1ギヤ403を介して回動用第2ギヤ404に伝達される(図40参照)。
回動用第2ギヤ404には、回動ベース321の第2係合部337(図29参照)が嵌合して固定されている。したがって、回動用第2ギヤ404が回転すると、図39〜図41に示すように、回動ベース321と回転ベースに固定されたアーチカバー324が回動軸394を中心にR4方向へ回動する。
また、回動ベース321は、可動部品309を直動可能に支持している。したがって、可動部品309は、回動ベース321と一緒に回動軸394を中心にR4方向へ回動する。可動部品309における装飾カバー323の後方には、ラック部材303の装飾カバー364が配置されている。そのため、可動部品309がR4方向へ回動すると、ラック部材303の装飾カバー364が徐々に露出される(図39及び図41参照)。
すなわち、中央可動ユニット105は、回動ベース321が回動しなければ見えない装飾部(装飾カバー364)を有する。その結果、回動ベース321を回動させる演出の興趣を向上させることができる。
一方、可動部品309が初期位置にある状態において、ラック駆動ギヤ395の歯部411が、ラック362の歯部377と噛み合っていない(図37参照)。したがって、可動部品309が初期位置にある状態からモータ392(図33参照)を駆動させても、モータ392における回転軸400の回転力は、ラック362に伝達されない(図41参照)。
すなわち、ラック駆動ギヤ395の歯部411がラック362の歯部377に噛み合うまで、ラック362の下方への移動が開始されない。その結果、可動部品309が初期位置にある状態からモータ392(図33参照)を駆動させると、可動部品309は、まず、回動軸394を中心にR4方向へ回動する。
図42に示すように、可動部品309が回動途中である状態(図39に示す状態)では、付勢部材305における引っ張りコイルばね424の他端は、接続部436の軸心よりも僅かに前方に位置している。これにより、ストッパ423の接続部436は、R3方向に付勢される。その結果、回動ベース321及び可動部品309は、付勢部材305による付勢力に抗して、R4方向(図40及び図41参照)へ回動する。
なお、回動ベース321及び可動部品309の回動の途中で、引っ張りコイルばね424の他端の前後方向の位置が、接続部436の軸心の前後方向の位置と同じになり、その後、接続部436の軸心の前後方向の位置よりも後方に位置する。引っ張りコイルばね424の他端が接続部436の軸心よりも後方に位置していると、ストッパ423の接続部436は、R4方向(図46参照)に付勢される。
すなわち、付勢部材305は、可動部品309が初期位置から所定の角度に回動するまで、可動部品309(回動ベース321)を回動方向と反対の方向へ付勢する。そして、所定の角度から回動終了位置に回動するまで、可動部品309(回動ベース321)を回動方向へ付勢する。
図43は、可動部品309が回動終了位置にある状態の中央可動ユニット105の斜視図である。図44は、図43に示すH−H線に沿う断面図である。図45は、図33に示すI−I線に沿う断面図である。図46は、可動部品309が回動終了位置にある状態の付勢部材305を示す説明図である。
可動部品309(回動ベース321)が回動軸394を中心にR4方向へ所定の角度(本実施形態では90度)まで回動すると、図43〜図45に示すように、可動部品309は、回動終了位置に配置される。これにより、アーチカバー324の外周面は、前方を向き、可動部品309の装飾カバー323が下方を向く(図44及び図45参照)。
可動部品309が回動終了位置にある状態において、駆動機構304の回動用第1ギヤ403は、回動用第2ギヤ404の歯部408と噛み合っていない(図44参照)。したがって、可動部品309が回動終了位置にある状態でモータ392(図33参照)が駆動しても、モータ392における回転軸400の回転力は、回動用第2ギヤ404に伝達されない。その結果、回動ベース321及び可動部品309のR4方向への移動が停止する。
一方、可動部品309が回動終了位置にある状態において、ラック駆動ギヤ395の解除用突起395a,395bは、移動規制係合部314を後方へ押圧している。これにより、ラック377の係合突部378と移動規制係合部314との係合が外れ、ラック377(ラック本体373)が下方に移動可能になっている。
可動部品309が回動終了位置にある状態において、ラック駆動ギヤ395の歯部411は、ラック362の歯部377と噛み合っている(図45参照)。なお、本実施形態では、可動部品309が回動終了位置に配置される直前に、ラック駆動ギヤ395の歯部411がラック362の歯部377と噛み合う。
ラック駆動ギヤ395の歯部411がラック362の歯部377と噛み合うと、モータ392における回転軸400の回転力は、駆動ギヤ401、減速ギヤ402、ラック用第1ギヤ405、ラック用第2ギヤ406(図34参照)、回動軸394、ラック駆動ギヤ395を介してラック362に伝達される。
また、可動部品309が回動終了位置にある状態において、可動部品309のスライドベース322における2つのフック347,348(図30参照)が、ラック362の2つのフック係合部374,375(図31)に係合している。
図46に示すように、可動部品309が回動終了位置にある状態では、付勢部材305における引っ張りコイルばね424の他端は、接続部436の軸心よりも僅かに後方に位置している。これにより、ストッパ423の接続部436がR4方向に付勢され、回動ベース321は、ベース本体331の平面が前後方向に対して略垂直な姿勢で保持される(図45参照)。
図47は、可動部品309が演出位置にある状態の中央可動ユニット105の斜視図である。図48は、図48に示すJ−J線に沿う断面図である。図49は、可動部品309が演出位置にある状態のフロントパネル10の正面図である。
可動部品309が回動終了位置にある状態において、モータ392がさらに駆動すると、モータ392における回転軸400の回転力が、ラック362に伝達される。すなわち、回転軸400の回転力が、駆動ギヤ401(図34参照)、減速ギヤ402(図34参照)、ラック用第1ギヤ405(図34参照)、ラック用第2ギヤ406(図34参照)、回動軸394、ラック駆動ギヤ395を介してラック362に伝達される。これにより、ラック362は、下方に移動し、スライドベース322を下方に押圧する。
その結果、可動部品309は、引っ張りコイルばね356,357の付勢力(ばね力)に抗して、回動ベース321上を直動し、演出位置に配置される。すなわち、可動部品309は、ラック362と一緒に下方へ移動し、可動部品309の装飾カバー323が、アーチカバー324から下方に飛び出す(図48参照)。
また、ラック362には、基板ベース363が固定されている。したがって、基板ベース363は、ラック362と一緒に下方に移動し、アーチカバー324と対向する。その結果、基板ベース363の複数のLED383から出射した光は、アーチカバー324を透過する。これにより、アーチカバー324が発光する演出が行われる。
図49に示すように、可動部品309が演出位置に配置されると、可動部品309及びアーチカバー324が、左可動ユニット106の左扉188と右可動ユニット107の右扉189との間であって、液晶表示装置11における表示部11aの前方に位置する。これにより、中央可動ユニット105のキャラクタの顔を模した装飾カバー323と、アーチカバー324の外周面と、キャラクタの背中を模した装飾カバー364が、パチスロ1の前方から視認可能になる。
本実施形態では、中央可動ユニット105の回動ベース231が左右方向に延びる回動軸394を中心に回動するため、回動ベース231(可動部品309)を前後方向に動作させることができる。その結果、回動ベース231(可動部品309)に奥行きのある動作を行わせることができ、中央可動ユニット105を用いた演出の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、回動ベース231の回動動作の動力と、スライドベース232の摺動動作の動力を1つのモータ392で行うことができる。これにより、駆動機構304の小型化、軽量化を実現すると共に、コストの削減を図ることができる。また、駆動機構304の小型化を実現することで、回動ベース231やスライドベース232の動作範囲を広げたり、他の演出装置を配置するスペースを確保したりすることができる。
また、本実施形態では、回動終了位置において回動ベース231が液晶表示装置11の表示部11aに対向し、その後、摺動動作したスライドベース232も液晶表示装置11の表示部11aに対向する。これにより、演出部品が液晶表示装置11の表示部11aを覆う面積を大きくすることができ、表示部11aに表示する映像(画像)と演出部品との一体感を高めることができる。
また、本実施形態では、回動軸394、駆動ギヤ401及び減速ギヤ402が摺動機構の一部を兼ねるため、部品点数の削減を図ることができる。
また、本実施形態では、スライドベース322が、回動ベース321と共に回動することにより、スライドベース322のフック347,348がラック部材303に設けた箱状のフック係合部347,348に進入して係合する。これにより、回動ベース321の回動動作が行われていない場合に、スライドベース322が回動ベース321上を摺動しないようにすることができる。
また、本実施形態では、回動ベース321が回動終了位置へ回動中に、フック係合部347,348とフック347,348が係合すると共に、摺動機構がラック部材303の押し下げを開始してスライドベース322を下方向に移動させる。これにより、回動ベース321の回動動作とスライドベース322の摺動動作が、一部重複して実行される。
その結果、回動ベース321の回動動作が開始されてからスライドベース322の摺動動作が完了するまでの時間を短縮することができる。さらに、回動ベース321の回動動作とスライドベース322の摺動動作が滑らかに連続するように見せることができ、液晶表示装置11等の他の演出装置との連動を容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、回動ベース321の回動動作とスライドベース322の摺動操作が一部重複する構成とした。しかし、本発明に係る遊技機としては、回動ベース321の回動動作が終了してから、スライドベースの摺動動作が開始される構成としてもよい。これにより、回動ベース231が回動可能なスペースを確保すれば、回動ベース231よりも大きな演出部品(スライドベース232が回動ベース231の下方に突出した状態)を回動させたように見せることができる。
<フレキシブルフラットケーブルの取り付け構造>
次に、本実施形態に係るフレキシブルフラットケーブルの取り付け構造について、図50を参照して説明する。
図50は、装飾可動部材302とラック部材303に対するフレキシブルフラットケーブの取り付け構造を模式的に示す説明図であり、図50Aは、可動部品309が初期位置にある状態を示し、図50Bは、可動部品309が回動終了位置にある状態を示す。
本実施形態では、装飾可動部材302のスライドベース322にLED基板351(図37参照)が設けられている。また、ラック部材303の基板ベース363にLED基板382(図37参照)が設けられている。そして、LED基板351に実装したコネクタ441と、LED基板382に実装したコネクタ442にフレキシブルフラットケーブル443を接続している。
スライドベース322は、本発明に係る可動ケーブルガイドの一具体例を示すものである。そして、スライドベース322に配置されたLED基板351は、本発明に係る可動基板の一具体例を示す。スライドベース322には、フレキシブルフラットケーブル443の一端部を案内するガイド面445が設けられている。このガイド面445は、円弧状の曲面に形成されている。
また、基板ベース363は、本発明に係る固定ケーブルガイドの一具体例を示すものである。そして、基板ベース363に配置されたLED基板382は、本発明に係る固定基板の一具体例を示す。基板ベース363には、フレキシブルフラットケーブル443の他端部を案内するガイド面446が設けられている。このガイド面446は、ガイド面445と同様に、円弧状の曲面に形成されている。
コネクタ441とコネクタ442は、フレキシブルフラットケーブル443の両端を固定する固定部である。可動部品309が初期位置にある状態(図50A参照)において、コネクタ441とコネクタ442は、前後方向に直交する仮想平面Sを対称面として対称な位置に配置される。
なお、本発明の遊技機に係るフレキシブルフラットケーブルを固定する固定部としては、例えば、フレキシブルフラットケーブルを押えて固定する押え部材であってもよい。
また、可動部品309が初期位置にある状態(図50A参照)において、コネクタ441とコネクタ442との間の距離が一番短くなる。したがって、コネクタ441とコネクタ442が前後方向に直交する仮想平面Sを対称面として対称な位置に配置された場合に、フレキシブルフラットケーブル443の撓み量が一番大きくなる。
このとき、フレキシブルフラットケーブル443にかかる負荷が最も大きくなる。しかし、コネクタ441とコネクタ442が仮想平面Sを対称面として対称な位置に配置されているため、フレキシブルフラットケーブル443の全体に均一に負荷がかかる。つまり、フレキシブルフラットケーブル443の一部に負荷が集中することは無い。したがって、フレキシブルフラットケーブル443の損傷を防止或いは抑制することができる。
一方、可動部品309が回動終了位置にある状態(図50B参照)において、コネクタ441とコネクタ442は、互いに対称な位置に配置されない。そして、コネクタ441とコネクタ442との間の距離が一番長くなる。すなわち、可動部品309が回動終了位置にある状態において、フレキシブルフラットケーブル443の撓み量が一番小さくなる。したがって、可動部品309が回動終了位置にある状態では、フレキシブルフラットケーブル443にかかる負荷が最も小さくなる。
このとき、フレキシブルフラットケーブル443は、スライドベース322のガイド面445と、基板ベース363のガイド面446に接触して案内される。これにより、フレキシブルフラットケーブル443が、コネクタ441及びコネクタ442との接続部分で折れない(根折れしない)ようにすることができる。
なお、本実施形態では、中央可動ユニット105(可動部品309)におけるフレキシブルフラットケーブル443の取り付け構造について説明した。このフレキシブルフラットケーブル443の取り付け構造は、左可動ユニット106及び右可動ユニット107におけるフレキシブルフラットケーブルの取り付け構造として適用することができる。
<腰部パネルの構成>
次に、腰部パネル12の構成について、図51及び図52を参照して説明する。
図51は、腰部パネル12の分解斜視図である。図52は、腰部パネル12の断面図である。
図51及び図52に示すように、腰部パネル12は、外装カバー501と、装飾プレート502と、透明カバー503と、投光部材504と、発光部材505とを備えている。この腰部パネル12は、装飾パネルの一具体例を示す。
[外装カバー]
外装カバー501は、左右方向に長い長方形の枠状に形成されており、開口部501aを有している。そして、外装カバー501は、上辺部511と、下辺部512と、左辺部513と、右辺部514から構成されている。
外装カバー501の材質としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂(Acrylonitrile Butadiene Styrene共重合合成樹脂)などの合成樹脂を適用することができる。
外装カバー501の上辺部511は、前述の台座部13(図2参照)を形成する。したがって、上辺部511には、各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15A、1BETボタン15B、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン18)を貫通或いは露出させるための複数の貫通孔が設けられている。
左辺部513及び右辺部514は、それぞれ適当な厚みを有する板状に形成されており、可撓性を有している。これら左辺部513及び右辺部514の平面は、左右方向に直交している。左辺部513の一方の平面である内面には、突起受け部516が設けられている。この突起受け部516は、この突起受け部516は、左辺部513の厚み方向の中間部に上下方向に延びるスリットを設けることにより形成されている。また、右辺部514の一方の平面である内面には、突起受け部516と同様の突起受け部(不図示)が設けられている。
[装飾プレート]
装飾プレート502は、透光性を有する複数の色の合成樹脂によって、パチスロ1に関連するロゴタイプ(logotype)を模した形状に形成されている。この装飾プレート502は、上下方向の中央部が前方に凸となるように湾曲し、且つ、左右方向の中央部が前方に凸となるように湾曲している。
[透明カバー]
透明カバー503は、透明な合成樹脂によって形成されており、前方を向く前面部521と、下方を向く下面部522と、左右の側方を向く左側面部523及び右側面部524とを有している。
前面部521は、左右方向に延びる長方形に形成されており、上下方向の中央部が前方に向かって凸となるように湾曲し、且つ、左右方向の中央部が前方に凸となるように湾曲している。この前面部521は、外装カバー501の開口部501aから露出される。前面部521の外面(前面)には、装飾プレート502が嵌合する嵌合凹部525が設けられている。装飾プレート502は、前面部521の内面側から螺合されるねじ(不図示)を用いて、前面部521に固定される。
下面部522は、前面部521の下辺に連続しており、上下方向に交差する平面を有する板状に形成されている。また、左側面部523及び右側面部524は、前面部の円弧状の側辺に連続しており、左右方向に直交する平面を有する板状に形成されている。
右側面部524には、装飾部524aが設けられている。この装飾部524aは、右側面部524の外面の一部にシボ加工を施すことにより形成されている。また、左側面部523には、右側面部524の装飾部524aと同様の装飾部(不図示)が設けられている。
本実施形態では、透明カバー503の前面部が、上下方向の中央部が前方に凸となるように湾曲し、外装カバー501の開口部501aから露出される。これにより、腰部パネル12を斬新な形状にすることができ、デザイン性を向上させることができる。その結果、腰部パネル12による訴求効果を高めることができる。
なお、透明カバー503は、所望の装飾部を設けた装飾カバーとして用いることもできる。透明カバー503を装飾カバーとして用いる場合は、透明の合成樹脂で形成する必要はない。
[投光部材]
図53は、投光部材504の分解斜視図である。図54は、投光部材504の要部断面図である。
投光部材504は、透明カバー503を挟んで装飾プレート502に対向している。図53に示すように、投光部材504は、2つのLED基板531,532と、反射板533と、導光板534とを有している。
2つのLED基板531,532は、それぞれ左右方向に長い略長方形に形成されている。LED基板531の一方の平面には、複数のLED536が実装されている。また、LED基板532の一方の平面には、複数のLED537が実装されている。
反射板533の外形は、装飾プレート502の外形に応じた形状に形成されており、上下方向の中央部が前方に凸となるように湾曲(図52参照)し、且つ、左右方向の中央部が前方に凸となるように湾曲している。この反射板533は、導光板534の後方を向く面から出射された光を反射して、導光板534の後方を向く面へ導く。
反射板533の後方を向く面には、2つのLED基板531,532が、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。また、反射板533には、複数の貫通孔533aが設けられている。これら複数の貫通孔533aは、2つのLED基板531,532に実装された複数のLED536,537を前方に露出させる。また、反射板533の複数の貫通孔533aには、導光板534の後述する係合片539が挿入される。
導光板534は、反射板533と同様に、装飾プレート502の外形に応じた外形に形成されており、反射板533の前方を向く面に、ねじ等の固定部材を用いて固定される。この導光板534は、上下方向の中央部が前方に凸となるように湾曲し、且つ、左右方向の中央部が前方に凸となるように湾曲した湾曲部538と、この湾曲部538の下部に連続して後方に突出する複数の係合片539を有している。
図54に示すように、複数の係合片539の端面は、LED基板531,532の複数のLED536,537に対向する。導光板534は、複数の係合片539の端面から入射した光を湾曲部538に導き、湾曲部538の前方を向く面から前方へ出射する。
なお、複数の係合片539の端面から入射した光のうちの一部は、湾曲部538の後方を向く面から後方へ漏れてしまう。この漏れた光は、反射板533によって反射され、再び導光板534の湾曲部538に入射し、湾曲部538の前方を向く面から出射される。
装飾プレート502を発光させるための光源は、2つのLED基板531,532に実装された複数のLED536,537のみである。これら2つのLED基板531,532は、投光部材504の下端部に設けられており、導光板534は、装飾プレート502に対応して湾曲している。これにより、2つのLED基板531,532に複数のLED536,537から出射された光が、導光板534の上端まで到達し難い。
そこで、本実施形態では、導光板534の下端(係合片539)を、複数のLED536,537に近接して対向する位置まで延設している。これにより、導光板534に入射する光量を増やすことができ、光が導光板534の上端まで届くようにすることができる。その結果、導光板534における湾曲部538の前方を向く面から均一に光が出射され、装飾プレート502全体を均一に光らせることができる。
本実施形態では、装飾プレート502、透明カバー503の前面部521、投光部材504の反射板533及び透光板534を、上下方向の中央部が前方に凸となるように湾曲し、且つ、左右方向の中央部が前方に凸となるように湾曲する形状にした。しかし、これら腰部パネル12の構成部品としては、一方向の中央部が前方に凸となるように湾曲した形状であってもよい。この場合であっても、腰部パネル12内にスペースを確保することができる。
[発光部材]
図55は、発光部材505の分解斜視図である。
図55に示すように、発光部材505は、発光ベース541と、回転灯カバー542と、回転灯543とを有している。
発光ベース541は、左右方向に長い長方形の板状に形成されたベース板551を備えている。このベース板551は、前方を向く平面である前面551bと、後方を向く平面である後面551cを有している。
ベース板551の中央部には、回転灯543の後述する回転部材584が貫通する貫通孔551aが設けられている。また、ベース板551の周囲には、透光性を有する合成樹脂により、装飾透光部552が設けられている。この装飾透光部552は、貫通孔551aを中心とした半円に沿って形成されている。
図56は、後方から見た発光ベース541の分解斜視図である。
図56に示すように、発光ベース541は、前述したベース板551と、ベース板551の後面551cに固定される基板ケース554と、基板ケース554に固定される中継基板555とを有している。
ベース板551の後面551cには、左基板取付ブラケット556と、右基板取付ブラケット557が、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。左基板取付ブラケットは、ベース板551の左辺(後方から見て右側の辺)に配置され、右基板取付ブラケットは、ベース板551の右辺(後方から見て左側の辺)に配置されている。
左基板取付ブラケット556には、左基板558がねじ等の固定部材を用いて固定されている。この左基板558は、2つの平面が左右方向に直交するように配置されている。左基板558の左方(後方から見て右方)を向く平面には、複数のLEDが実装されている。また、左基板取付ブラケット556には、透光片561がねじ等の固定部材を用いて固定されている。この透光片561は、略角柱状に形成されており、左基板558に実装された複数のLEDと対向している。
右基板取付ブラケット557には、右基板559がねじ等の固定部材を用いて固定されている。この右基板559は、2つの平面が左右方向に直交するように配置されている。右基板559の右方(後方から見て左方)を向く平面には、複数のLED(不図示)が実装されている。また、右基板取付ブラケット557には、透光片562がねじ等の固定部材を用いて固定されている。この透光片562は、略角柱状に形成されており、右基板559に実装された複数のLEDと対向している。
基板ケース554は、左右方向に長い長方形の板状に形成されており、前後方向に直交する2つの平面を有している。この基板ケース554の後方を向く平面には、基板固定部565が設けられている。この基板固定部565は、長方形の枠状に形成されている。また、基板固定部565内には、複数のLED用貫通孔567が形成されている。
中継基板555は、左右方向に長い長方形の板状に形成されており、前後方向に直交する2つの平面を有している。この基板ケース554の前方を向く平面には、複数のLED(不図示)が実装されている。これら複数のLEDは、基板ケース554の複数のLED用貫通孔567から前方に向けて露出される。複数のLEDから出射された光は、ベース板551の装飾透光部552を透過する。これにより、装飾透光部552が発光する演出が行われる。
図55に示すように、回転灯カバー542は、ベース板551の前面551bにねじ等の固定部材を用いて取り付けられており、貫通孔551aと装飾透光部552との間に配置されている。この回転灯カバー542は、半円筒状に形成されており、ベース板551の前面551bに固定される固定片571と、固定片571から略垂直に延びる側壁片572と、側壁片572に連続する当接片573とを有している。
固定片571は、略円弧状の板状に形成されている。側壁片572は、固定片571の外側の円弧辺に連続している。また、当接片573は、側壁片572の固定片571と反対側の端部から略垂直に突出しており、固定片571と平行な平面を有している。
回転灯カバー542の当接片573には、投光部材504の反射板533が当接している(図52参照)。これにより、遊技者によって透明カバー503が押圧された場合に、回転灯カバー542によって透明カバー503及び投光部材504の導光板534の変形を抑制することができる。その結果、透明カバー503が押圧されても、投光部材504が回転灯543と接触しないようにすることができ、投光部材504及び回転灯543の破損を防ぐことができる。
なお、本実施形態に係る回転灯カバー542としては、投光部材504の反射板533に必ずしも当接している必要はない無い。回転灯カバー542は、当接片573が少なくとも回転部材584よりも投光部材504の反射板533に近接して対向していればよい。
図55に示すように、ベース板551の後面551cには、左押圧部材507と右押圧部材508が取り付けられる。左押圧部材507と右押圧部材508は、外装カバー501、装飾プレート502、透明カバー503、投光部材504及び発光部材505を組み立てた後に、発光部材505のベース板551に、ねじ等の固定部材を用いて固定される。
左押圧部材507は、固定片575と、固定片575に連続する係合片576とを有している。固定片575は、上下方向に長い長方形の板状に形成されており、前後方向に直交する平面を有している。係合片576は、固定片575の左方の長辺に連続し、前方に向かって突出している。この係合片576は、外装カバー501の左辺部513に設けた突起受け部516に係合する(図57参照)。
右押圧部材508は、固定片577と、固定片577に連続する係合片578とを有している。固定片577は、上下方向に長い長方形の板状に形成されており、前後方向に直交する平面を有している。係合片578は、固定片577の右方の長辺に連続し、前方に向かって突出している。この係合片578は、外装カバー501の右辺部514に設けた突起受け部(不図示)に係合する。
図57は、腰部パネル12の要部断面図である。
図57に示すように、左押圧部材507をベース板551の後面551cにねじを用いて固定すると、左押圧部材507の係合片576が、外装カバー501の左辺部513に設けた突起受け部516に係合する。
これにより、左押圧部材507の係合片576が、外装カバー501の左辺部513を右方向(透明カバー503の左側面部523に接近する方向)に押圧する。その結果、左辺部513が透明カバー503の左側面部523に圧着され、左辺部513と透明カバー503の左側面部523との間隙を無くすことができる。これにより、腰部パネル12から遊技機の内部へ異物を挿入する等の不正行為を抑制することができる。
なお、右押圧部材508の係合片578が、外装カバー501の右辺部514に設けた突起受け部(不図示)に係合する。これにより、右押圧部材508の係合片578が、外装カバー501の右辺部514を左方向(透明カバー503の右側面部524に接近する方向)に押圧する。その結果、右辺部514が透明カバー503の右側面部524に圧着され、右辺部514と透明カバー503の右側面部524との間隙を無くすことができる。
また、本実施形態では、左押圧部材507と右押圧部材508がベース板551の後面551cに固定する構造とした。また、外装カバー501の左辺部513及び右辺部514における厚み方向の中間部にスリットを設けることにより、突起受け部(突起受け部516)を形成した。そして、突起受け部に2つの押圧部材507,508を係合させる。
これにより、2つの押圧部材507,508が、外装カバー501の2つの左辺部513及び右辺部514よりも外側に突出しないようにすることができる。したがって、左押圧部材507と左辺部513との境目と、右押圧部材508と右辺部514との境目が外側に露出されない。その結果、左押圧部材507と左辺部513との境目と、右押圧部材508と右辺部514との境目からパチスロ1の内部へ異物を挿入する等の不正行為を抑制することができる。
図58は、回転灯543の分解斜視図である。図59は、回転灯543の縦断面図である。
図58及び図59に示すように、回転灯543は、駆動機構ケース581と、モータ582と、ギヤ列583と、回転部材584とを備えている。この回転灯543は、発光演出装置の一具体例を示す。
駆動機構ケース581は、直方体状に形成されており、前後方向に対向する前ケース586及び後ケース587を有している。前ケース586は、駆動機構ケース581の前面、上面、下面、及び左右の側面を形成する。この前ケース586には、前後方向に貫通する貫通孔586aが形成されている。この貫通孔586aには、回転部材584が貫通する。
また、前ケース586における後ケース587に対向する面と反対側の面(駆動機構ケース581の前面)には、モータ582がねじ等の固定部材によって固定されている。このモータ582は、例えば、ステッピングモータを適用することができる。モータ582の回転軸(不図示)は、前後方向に延びており、前ケース586を貫通して駆動機構ケース581の内部に配置される。モータ582の回転軸(不図示)には、ギヤ列583の後述する駆動ギヤ591が固定されている。
後ケース587は、駆動機構ケース581の後面、上面、下面、及び左右の側面を形成する。後ケース587における前ケース586に対向する面には、ギヤ列583が配設されている。すなわち、ギヤ列583は、駆動機構ケース581の内部に配置されている。
ギヤ列583は、駆動ギヤ591と、第1被動ギヤ592と、第2被動ギヤ593と、第3被動ギヤ594から構成されている。駆動ギヤ591、第1被動ギヤ592、第2被動ギヤ593及び第3被動ギヤ594は、後ケース587に回転可能に取り付けられている。これらギヤ591〜594の回転軸は、前後方向に延びている。
駆動ギヤ591は、モータ582の回転軸(不図示)に固定されている。第1被動ギヤ592は、第1歯部592aと、第2歯部592bを有している。第1歯部592aは、駆動ギヤ271と噛み合っており、第2歯部592bは、第2被動ギヤ593と噛み合っている。
第2被動ギヤ593は、第1歯部593aと、第2歯部593bを有している。第1歯部593aは、第1被動ギヤ592の第2歯部592bと噛み合っており、第2歯部593bは、第3被動ギヤ594と噛み合っている。
第3被動ギヤ594には、嵌合部596が設けられている。嵌合部596は、略円筒状に形成されている。この嵌合部596の軸心は、第3被動ギヤ594の回転軸と一致している。嵌合部596には、回転部材584が嵌合して固定される。これにより、第3被動ギヤ594が回転すると、回転部材584は、第3被動ギヤ594と一緒に前後方向に延びる回転軸を中心に回転する。
また、後ケース587には、基板597が固定されている。この基板597は、第3被動ギヤ594の後方に配置されている。基板597の回転部材584に対向する面には、LED598が実装されている。LED598は、嵌合部596の開口によって前方に露出しており、回転部材584の後述する集光レンズ602に対向している。
図60は、回転部材584の分解斜視図である。
図60に示すように、回転部材584は、鏡筒601と、鏡筒601に収容される集光レンズ602及びミラー603とを有している。
鏡筒601は、筒状に形成されており、LED598に対向する第1開口部601aと、前後方向に直交する方向を向く第2開口部601bとを有している(図59参照)。この鏡筒601は、第1筒部品605と、第2筒部品606から構成されている。第1筒部品605と第2筒部品606は、ねじ等の固定部材を用いて組み立てられて、鏡筒601を形成する。
図61は、第1筒部品605の斜視図である。
図61に示すように、第1筒部品605には、第1のレンズ固定用凹部611と、第2のレンズ固定用凹部612と、ミラー固定用凹部613が設けられている。また、図には示さないが、第2筒部品606には、第1のレンズ固定用凹部と、第2のレンズ固定用凹部と、ミラー固定用凹部が設けられている。
図60に示すように、ミラー603は、長方形の板状に形成されている。このミラー603の短手方向の一端部603a(一方の長辺を形成する端部)は、第1筒部品605のミラー固定用凹部613(図61参照)に係合する。また、ミラー603の短手方向の他端部603b(他方の長辺を形成する端部)は、第2筒部品606のミラー固定用凹部(不図示)に係合される。
集光レンズ602は、切頭円錐形に形成されており、入射面602aと、出射面602b(図59参照)とを有する。入射面602aは、後方を向いており、出射面602bは、前方を向いている。また、集光レンズ602の外周面には、係合突部615,616,617が設けられている。
係合突部615は、第1筒部品605の第1のレンズ固定用凹部611(図61参照)と、第2筒部品606の第1のレンズ固定用凹部に係合する。係合突部616は、第1筒部品605の第2のレンズ固定用凹部612に係合する。係合突部617は、第2筒部品606の第2のレンズ固定用凹部に係合する。
図59に示すように、集光レンズ602の入射面602aは、LED598に対向し、出射面602bは、ミラー603の一方の平面に対向する。集光レンズ602は、入射面602aから入射した光を集めて出射面602bから略垂直に出射させる。
第1筒部品605及び第2筒部品606に係合したミラー603の一方の平面は、集光レンズ602の出射面602bと第2開口部601bに対して略45度傾斜している。これにより、出射面602bを通過した光は、ミラー603によって反射されて、第2開口部601bに導かれる。そして、第2開口部601bを通過して、回転部材584から出射される。
<回転灯の動作>
次に、回転灯543の動作について、図59を参照して説明する。
本実施の形態では、特別の演出を行う際に、回転灯543のLED598を発光させ、回転部材584を回転させる。回転部材584を回転させるには、モータ582を駆動させる。これにより、モータ582における回転軸の回転力が、駆動ギヤ591、第1被動ギヤ592、第2被動ギヤ593を介して第3被動ギヤ594(図58参照)に伝達される。
第3被動ギヤ594には、回転部材584の鏡筒601が嵌合して固定されている。したがって、第3被動ギヤ594が回転すると、回転部材584が前後方向に延びる回転軸を中心に回転する。このとき、LED598から出射した光は、集光レンズ602を通過した後、ミラー603に反射されて、第2開口部601bから鏡筒601の外部へ放出される。
これにより、腰部パネル12の内部において、発光部分が前後方向に延びる回転軸を中心に回転する演出が行われる。つまり、腰部パネル12の内部において、回転灯543による発光が、前後方向に直交する平面に沿って円を描くように回転する。この発光の回転は、透明カバー503を介して遊技者が視認可能である。
本実施形態では、投光部材504が回転灯543と装飾プレート502との間に配置されている。これにより、回転灯543から出射された光が装飾プレート502に向かっても、その光を投光部材504によって遮ることができる。すなわち、回転灯543から出射された光は、投光部材504の導光板534から出射される光に混ざらない。
本実施形態では、集光レンズ602を用いるため、前方を向く出射面602bから略垂直に光が出射される。そして、出射面602bから出射された光は、出射面602bに対して略45度傾斜したミラー603によって反射され、第2開口部601bから放出される。これにより、第2開口部601bから放出された光は、前後方向と略垂直な方向に収束する。これにより、前後方向に直交する平面に沿って光が進行するように見せることができ、回転灯としての演出効果を高めることができる。
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態では、本発明の遊技機としてパチスロ遊技機を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明の遊技機としては、例えば、パチンコ遊技機であってもよい。