JP2017005659A - アンテナ素子及び情報処理装置 - Google Patents

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崇之 平林
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    • H04B1/3827Portable transceivers

Abstract

【課題】複数の周波数帯を利用でき、かつ、より小型化することが可能な、アンテナ素子及び情報処理装置を提案する。
【解決手段】少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第1の部分と、当該第1の部分とは異なる長尺状の第2の部分とが略平行となるように形成され、第1の動作周波数で共振する第1のエレメントと、第2の動作周波数で共振する第2のエレメントと、を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、前記第2のエレメントのうち長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置され、前記第1の動作周波数及び前記第2の動作周波数とは異なる第3の動作周波数で共振する共振部を形成する、アンテナ素子。
【選択図】図3

Description

本開示は、アンテナ素子及び情報処理装置に関する。
通信技術の進歩や各種デバイスの小型化に伴い、所謂情報処理装置と呼ばれる機器の種別も多様化してきており、PC(Personal Computer)等には限れない。例えば、近年では、スマートフォンやタブレット端末のように、無線の通信経路を介して他の情報処理装置と通信可能であり、かつ、ユーザが携行可能に構成された機器も普及してきている。また、近年では、ユーザが身体の一部に装着することで携行しながら使用可能に構成された、所謂ウェアラブル端末も提案されている。例えば、特許文献1には、情報処理装置が無線の通信経路を介した通信を行うためのアンテナ素子を小型化するための技術の一例が開示されている。
特許第3678167号公報
また、近年では、無線の通信経路として、複数の周波数帯を使用することも可能となってきており、当該複数の周波数帯それぞれを選択的に利用して通信可能なアンテナ素子(即ち、マルチバンドアンテナ)も検討されている。このような、複数の周波数帯を利用可能なアンテナ素子は、スマートフォンやウェアラブルデバイス等のような小型の端末への適用も検討されており、当該アンテナ素子の小型化が望まれている。
そこで、本開示では、複数の周波数帯を利用でき、かつ、より小型化することが可能な、アンテナ素子及び情報処理装置を提案する。
本開示によれば、少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第1の部分と、当該第1の部分とは異なる長尺状の第2の部分とが略平行となるように形成され、第1の動作周波数で共振する第1のエレメントと、第2の動作周波数で共振する第2のエレメントと、を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、前記第2のエレメントのうち長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置され、前記第1の動作周波数及び前記第2の動作周波数とは異なる第3の動作周波数で共振する共振部を形成する、アンテナ素子が提供される。
また、本開示によれば、少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第1の部分と、当該第1の部分とは異なる長尺状の第2の部分とが略平行となるように形成され、第1の動作周波数で共振する第1のエレメントと、第2の動作周波数で共振する第2のエレメントと、を含むアンテナ素子と、前記アンテナ素子による無線信号の受信結果から受信データを復号する通信制御部と、を備え、前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、前記第2のエレメントのうち長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置され、前記第1の動作周波数及び前記第2の動作周波数とは異なる第3の動作周波数で共振する共振部を形成し、前記通信制御部は、少なくとも前記第3の動作周波数の無線信号の受信結果から前記受信データを復号する、情報処理装置が提供される。
以上説明したように本開示によれば、複数の周波数帯を利用でき、かつ、より小型化することが可能な、アンテナ素子及び情報処理装置が提供される。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の一実施形態に係るアンテナ素子が適用され得る情報処理装置の概略的な構成の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るアンテナ素子の実装例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るアンテナ素子の各部における電流分布のシミュレーション結果の一例を示した図である。 同実施形態に係るアンテナ素子の各部における電流分布のシミュレーション結果の一例を示した図である。 同実施形態に係るアンテナ素子の各部における電流分布のシミュレーション結果の一例を示した図である。 図3に示すアンテナ素子のアンテナ特性の一例について示した図である。 同実施形態に係る情報処理装置1の機能構成の一例を示したブロック図である。 実施例1に係るアンテナ素子の実装例について説明するための説明図である。 実施例1に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。 図10に示すアンテナ素子のアンテナ特性の一例について示した図である。 実施例2に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。 実施例3に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。 変形例に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。 変形例に係るアンテナ素子の構成の他の一例について説明するための説明図である。 変形例に係るアンテナ素子の構成の他の一例について説明するための説明図である。 変形例に係るアンテナ素子の構成の他の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係るアンテナ素子の他の適用例について説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.アンテナ素子の構成
3.情報処理装置の機能構成
4.実施例
4.1.実施例1:アンテナ素子の構成例
4.2.実施例2:アンテナ素子の構成例(GPS及び無線LAN)
4.3.実施例3:アンテナ素子の構成例(無線LANにおけるデュアルバンド)
5.変形例
6.まとめ
<1.概要>
まず、本開示の一実施形態に係るアンテナ素子を適用可能な情報処理装置の概略的な構成の一例について説明する。
例えば、図1は、本実施形態に係るアンテナ素子が適用され得る情報処理装置の概略的な構成の一例について説明するための説明図である。情報処理装置1は、所謂ウェアラブルデバイスとして構成されている。より具体的には、図1に示すように、情報処理装置1は、一部が開口したリング状の形状(換言すると、カチューシャ状、または、U字状の形状)を成し、リング状の部分の内面のうち少なくとも一部が、ユーザの首の一部に当接するように(即ち、首に掛けるように)当該ユーザに装着される。
情報処理装置1は、例えば、ユーザに装着されたときに当該ユーザの耳の近傍に位置する部分に、所謂スピーカ等のような音響出力部を備え、当該音響出力部から音声等の音響情報を出力することで、当該音響情報をユーザに提示する。また、情報処理装置1は、例えば、ユーザに装着されたときに当該ユーザの口の近傍に位置する部分に、所謂マイクロフォンのような集音部を備え、当該集音部からユーザが発する音声を音響情報として集音する。
また、情報処理装置1は、無線の通信経路を介して他の外部装置と通信を行うためのアンテナ素子10を筐体の内部に備える。例えば、図1に示す例では、アンテナ素子10は、当該情報処理装置1がユーザの首に装着されたときに、情報処理装置1の筐体のうち、ユーザの後頭部の近傍から、ユーザの首の側面に沿って前方に向けて延伸する部分の少なくとも一部に内蔵されている。
ここで、図2を参照して、図1に示した情報処理装置1の筐体内にアンテナ素子10を内蔵する場合の実装例について説明する。図2は、本実施形態に係るアンテナ素子10の実装例について説明するための説明図である。なお、図2に示す例では、図面の横方向をx方向、図面の縦方向をy方向として説明する場合がある。また、図面の横方向(即ち、x方向)のうち左右を特に区別する場合には、右方向を+x方向、左方向を−x方向として説明する場合がある。同様に、図面の縦方向(即ち、y方向)のうち、上下を特に区別する場合には、上方向を+y方向、下方向を−y方向として説明する場合がある。
図2において、参照符号20で示された長尺状の部材は、情報処理装置1の各種部品が実装される地板に相当する。当該地板20は、一部が開口したリング状の形状(換言すると、カチューシャ状、または、U字状の形状)に屈曲されて、情報処理装置1の筐体内に内蔵される。また、地板20の少なくとも一部には、アンテナ素子10が設けられている。なお、地板20は、例えば、低抵抗のAu,Ag,Cu等の良導体や、Cuやリン青銅からなる導体薄板により形成され、アンテナ素子10に対してグラウンドの役割を果たす。例えば、図2に示す例では、地板20は、x方向に338[mm]、y方向に20[mm]の幅を有する。
アンテナ素子10は、地板20に対して、エッチングなどの手法により、低抵抗のAu,Ag,Cu等の良導体や、Cuやリン青銅からなる導体薄板で形成される。なお、アンテナ素子10は、情報処理装置1の筐体内に内蔵するために、x方向に338[mm]、y方向に20[mm]の範囲内に収まるように形成される必要がある。そのため、図2に示す例では、アンテナ素子10は、x方向に長尺状の形状を有するように形成されている。
また、詳細は後述するが、本実施形態に係るアンテナ素子10は、複数の周波数帯それぞれを選択的に利用して通信可能な、所謂マルチバンドアンテナとして構成されている。一方で、図1に示す情報処理装置1のような、所謂ウェアラブルデバイスやスマートフォン等の携行可能に構成された機器は、より小型化する傾向にあり、当該情報処理装置1に設けられるアンテナ素子10についても、小型化が望まれている。
そこで、本開示では、上記に説明したような課題を鑑みて、複数の周波数帯を利用でき、かつ、より小型化することが可能なアンテナ素子10と、当該アンテナ素子10を利用した情報処理装置1とを提案する。以降では、本実施形態に係るアンテナ素子10について、より詳しく説明する。
<2.アンテナ素子の構成>
まず、図3を参照して、本開示の一実施形態に係るアンテナ素子10の構成の一例について説明する。図3は、本実施形態に係るアンテナ素子10の構成の一例について説明するための説明図であり、図2に示したアンテナ素子10の拡大図に相当する。なお、図3に示す例では、図面の横方向は、図2に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図2に示したy方向に対応している。
図3に示すように、アンテナ素子10は、給電点19を起点として互いに異なる方向に向けて延伸するように設けられた、長尺状のアンテナエレメント11及び12を含む。
アンテナエレメント12は、x方向に沿って延伸する地板20に対してy方向に離間し、かつ、当該地板20に対して略平行となるように、給電点19に対して−x方向に延伸するように設けられている。また、アンテナエレメント12は、−x方向に延伸する部分の一部が屈曲することで折り返され、折り返された先端側(即ち、延伸方向のうち給電点19とは逆側)の部分が、+方向に延伸するように設けられている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント12のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分のうち、給電点19に接続された部分を「導体素子121」と称し、屈曲された先端側の部分を「導体素子123」と称する。
例えば、図3に示す例では、アンテナエレメント12は、地板20とは逆側の方向(+y方向)に向けて屈曲させることで、導体素子123が+x方向側に延伸し、かつ、導体素子123と地板20との間に、導体素子121が介在するように設けられている。ここで、図3に示すように、長尺状の導体素子121及び123は、y方向に互いに離間し、かつ、互いに略平行となる。また、導体素子123は、導体素子121との間のy方向の間隔が短くなるように(即ち、近傍に位置するように)配置されている。
アンテナエレメント11は、x方向に沿って延伸する地板20に対して略平行となるように、給電点19に対して+x方向に延伸するように設けられている。また、アンテナエレメント11は、+x方向に延伸する部分の一部が屈曲することで折り返され、折り返された先端側(即ち、延伸方向のうち給電点19とは逆側)の部分が、−方向に延伸するように設けられている。また、アンテナエレメント11のうち、折り返された先端側(即ち、延伸方向のうち給電点19とは逆側)の部分は、さらに、一部が屈曲することで折り返され、折り返されたさらに先端側の部分が、+方向に延伸するように設けられている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント11のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点19に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子111」、「導体素子113」、及び「導体素子115」と称する。
例えば、図3に示す例では、アンテナエレメント11は、導体素子113及び115が、導体素子121及び123に対して、地板20とはy方向に沿って逆側に位置するように、各部が折り返されている。ここで、図3に示すように、導体素子113及び115は、y方向に互いに離間し、かつ、互いに略平行となる。また、導体素子115は、導体素子113との間のy方向の間隔が短くなるように(即ち、近傍に位置するように)配置されている。また、このとき、導体素子113、115、121、及び123のそれぞれは、互いに略平行となるように配置される。なお、図3に示す例では、導体素子121、123、115、及び113が、地板20に対して、+y方向に向けてこの順序で配置されるように、アンテナエレメント11及び12が形成されている。また、このとき導体素子113、115、121、及び123のそれぞれは、互いに隣り合う導体素子間のy方向の間隔が短くなるように(即ち、近傍に位置するように)配置されている。
なお、アンテナエレメント11のうち、導体素子113及び115が、「第1の部分」及び「第2の部分」の一例に相当する。また、アンテナエレメント12のうち、導体素子121及び123が、「第3の部分」及び「第4の部分」の一例に相当する。また、図3に示す例では、アンテナエレメント11とアンテナエレメント12とは、給電点19を基点として互いに異なる方向に延伸するように、一体的に形成されている。
また、アンテナエレメント11と、アンテナエレメント12とは、互いに異なる周波数帯の電波を送受信可能に構成されている。例えば、図3に示す例では、アンテナエレメント11は、所謂LTE(Long Term Evolution)等の通信規約に基づき動作するセルラーで使用される周波数帯のうち、所謂800MHz帯の電波を送受信可能に構成されている。そのため、アンテナエレメント11が、800MHz帯に属する周波数(即ち、動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント11が延伸する方向の長さ(即ち、実効線路長)が設定されている。同様に、アンテナエレメント12は、当該セルラーで使用される周波数帯のうち、所謂2GHz帯の電波を送受信可能に構成されている。そのため、アンテナエレメント12が、2GHz帯に属する周波数(即ち、動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント12が延伸する方向の長さ(即ち、実効線路長)が設定されている。
より具体的には、アンテナエレメント11に着目した場合に、動作周波数に対応する波長をλ、0以上の任意の整数をnとした場合に、当該アンテナエレメント11の実効線路長が、以下の条件式(1)で示された長さLと略等しくなるように設計されればよい。このことは、アンテナエレメント12についても同様である。
Figure 2017005659
また、本実施形態に係るアンテナ素子10は、互いに略平行となるように配置された、導体素子113、115、121、及び123のうちx方向に互いに並走する参照符号15で示された部分が、共振部(以降では、「共振部15」と称する)を形成する。即ち、本実施形態に係るアンテナ素子10は、共振部15を共振させることで、アンテナエレメント11及び12が送受信可能な周波数帯とは異なる他の周波数帯(即ち、第3の周波数帯)の電波を送受信することが可能となる。なお、共振部15の共振周波数は、導体素子113、115、121、及び123のうちx方向に互いに並走する部分のx方向の幅と、各導体素子間のy方向の間隔とに応じて決定される。なお、共振部15を形成する各部分のサイズについては、例えば、事前の実験やシミュレーション等に基づき、当該共振部15が所望の周波数(即ち、動作周波数)で共振するように適宜調整することで導出すればよい。
例えば、図3に示す例では、アンテナ素子10は、共振部15を共振させることで、前述したセルラーで使用される周波数帯のうち、所謂1.5GHz帯の電波を送受信可能に構成されている。より具体的には、アンテナ素子10は、x方向の幅が42[mm]、y方向の幅が7[mm]となるように構成されている。また、アンテナ素子10は、地板20のうちx方向に延伸する+y方向の端部に対して、+y方向側に2[mm]離間して配置される。また、アンテナ素子10は、x方向の端部が、当該端部と対向する地板20側のx方向の端部と2[mm]離間するように配置されている。
また、アンテナエレメント11及び12のそれぞれは、短尺方向(即ち、延伸方向に直交する方向)の幅が1[mm]となるように形成されている。また、導体素子113、115、121、及び123それぞれは、y方向に隣り合う導体素子間の当該y方向の間隔が1[mm]となるように配置されている。
また、アンテナエレメント12は、導体素子123の幅が20[mm]となるように、少なくとも一部が折り返されている。また、アンテナエレメント11は、導体素子115の少なくとも一部が、導体素子123とx方向に向けて並走するように、各部が折り返されている。具体的には、図3に示す例の場合には、導体素子111のx方向の幅が15[mm]となり、導体素子113のx方向の幅が42[mm]となるように各部が折り返されている。また、このとき、導体素子115は、x方向の幅が25「mm」となり、そのうち、x方向に幅20[mm]の区間が導体素子123と当該x方向に向けて並走することとなる。
ここで、図4〜図6を参照して、図3に示すアンテナ素子10に対して、800MHz帯、1.5GHz帯、及び2GHz帯それぞれの電波を送信させた場合の、当該アンテナ素子10の各部における電流分布のシミュレーション結果について説明する。図4〜図6は、本実施形態に係るアンテナ素子10の各部における電流分布のシミュレーション結果の一例を示した図である。なお、図4〜図6においては、地板20及びアンテナ素子10の各部に対して、電流量に応じたハッチングを付すことで、当該地板20及びアンテナ素子10の各部における電流分布を示している。なお、図4〜図6においては、ハッチングが付された各領域は、ハッチングの色が薄いほど(即ち、よりドットの密度が粗いほど)より多くの電流が分布している領域を示している。
例えば、図4は、アンテナ素子10に、814MHzの電波(即ち、800MHz帯の電波)を送信させた場合の、当該アンテナ素子10の各部における電流分布のシミュレーション結果を示している。図4に示す例では、給電点19を基点として、主に、アンテナエレメント11側に電流が分布しており、アンテナエレメント12側には電流がほとんど分布していないことがわかる。
また、図5は、アンテナ素子10に、1730MHzの電波(即ち、2GHz帯の電波)を送信させた場合の、当該アンテナ素子10の各部における電流分布のシミュレーション結果を示している。図5に示す例では、給電点19を基点として、主に、アンテナエレメント12側に電流が分布しており、アンテナエレメント11側には電流がほとんど分布していないことがわかる。
また、図6は、アンテナ素子10に、1428MHzの電波(即ち、1.5GHz帯の電波)を送信させた場合の、当該アンテナ素子10の各部における電流分布のシミュレーション結果を示している。図6に示す例では、アンテナエレメント11及び12の双方に電流が分布しており、特に、アンテナエレメント11及び12それぞれの折り返した部分(即ち、略平行となるように並走する部分)の近傍に電流が分布していることがわかる。
ここで、図7に、図3に示すアンテナ素子10のアンテナ特性の一例として、送信電波の周波数[GHz]と、アンテナ素子10の放射効率[%]との間の関係のシミュレーション結果の一例を示す。図7において、横軸は、送信電波の周波数[GHz]を示している。また、縦軸は、アンテナ素子10の放射効率[%]を示している。また、参照符号B11は、所謂LTE(Long Term Evolution)等の通信規約に基づき動作するセルラーで使用される周波数帯のうち、800MHz帯の周波数帯域の一例を模式的に示している。同様に、参照符号B12は、当該セルラーで使用される周波数帯のうち、1.5GHz帯の周波数帯域の一例を模式的に示している。また、参照符号B13は、当該セルラーで使用される周波数帯のうち、2GHz帯の周波数帯域の一例を模式的に示している。
図7に示すように、本実施形態に係るアンテナ素子10に依れば、参照符号B11で示した800MHz帯、参照符号B12で示した1.5GHz帯、及び、参照符号B13で示した2GHz帯のそれぞれにおいて、より高い放射効率を示していることがわかる。
以上、図3〜図7を参照して、本実施形態に係るアンテナ素子10の構成の一例と、当該アンテナ素子10の特性とについて説明した。
<3.情報処理装置の機能構成>
次に、図8を参照して、本実施形態に係るアンテナ素子10を適用した情報処理装置1の機能構成の一例について説明する。図8は、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成の一例を示したブロック図である。
図8に示すように、本実施形態に係る情報処理装置1は、アンテナ素子10と、通信制御部31と、処理実行部32と、記憶部33と、出力制御部34と、UI35と、入力解析部36とを含む。また、UI35は、出力部351と、入力部353とを含む。
出力部351は、情報処理装置1がユーザに対して各種情報を提示するための出力インタフェースである。出力部351は、例えば、所謂ディスプレイ等のように、静止画像や動画像のような画像情報を出力する表示デバイスを含んでもよい。また、出力部351は、例えば、スピーカ等のように音響情報を出力する音響デバイスを含んでもよい。また、出力部351は、所謂バイブレータ等のように、提示対象となる情報に対応したパターンで振動することで、当該情報をユーザに提示する振動デバイスを含んでもよい。
出力制御部34は、出力部351を介した各種情報の出力を制御するための構成である。例えば、出力制御部34は、出力対象となる情報を後述する処理実行部32から取得し、取得した情報を、当該情報の種別に応じた出力部351に出力させる。具体的な一例として、出力制御部34は、出力対象として音声等のような音響情報を取得した場合には、音響デバイスに当該音響情報を出力させてもよい。また、他の一例として、出力制御部34は、出力対象として静止画像や動画像等のような画像情報を取得した場合には、表示デバイスに当該音響情報を出力させてもよい。また、出力制御部34は、出力対象として文字情報を取得した場合には、当該文字情報を表示デバイスに出力させてもよい。また、他の一例として、出力制御部34は、出力対象として文字情報を取得した場合には、音声合成技術に基づき当該文字情報を音声情報に変換し、当該音声情報を音響デバイスに出力させてもよい。また、他の一例として、出力制御部34は、出力対象となる情報に対応するパターンで振動デバイスを振動させてもよい。
入力部353は、情報処理装置1に対してユーザが各種情報を入力するための入力インタフェースである。入力部353は、例えば、ボタン、スイッチ、及びタッチパネル等のように、ユーザが情報を入力するための入力デバイスを含んでもよい。また、入力部353は、所謂マイクロフォン等のように、ユーザが発話した音声を音響情報として集音する集音デバイスを含んでもよい。また、入力部353は、所謂カメラ等のように、被写体の画像を撮像する撮像デバイスを含んでもよい。また、入力部353は、所定の筐体の位置や向きの変化を検知するセンサ等のような検知デバイスを含んでもよい。入力部353は、例えば、ユーザから入力された操作内容を示す制御情報や、ユーザからの操作に基づき取得された音響情報や画像情報等の各種情報を、ユーザ入力を示す情報として入力解析部36に出力する。
入力解析部36は、入力部353から、ユーザ入力を示す情報を取得し、取得した当該情報を解析することで、ユーザから指示された内容を認識する。例えば、入力解析部36は、ボタンやタッチパネル等を介した操作内容を示す制御情報を解析することで、ドラッグ操作やタップ操作などのような操作の種別や、当該操作が行われた画面中の対象(例えば、オブジェクト)を特定してもよい。また、入力解析部36は、集音デバイスを介して入力された音声情報を取得した場合には、音声認識技術に基づき、当該音声情報を文字情報に変換してもよい。また、入力解析部36は、音声情報が変換された文字情報に対して、字句解析、構文解析、及び意味解析等のような自然言語処理技術に基づく解析を施すことで、当該文字情報が示す内容を認識してもよい。また、入力解析部36は、撮像デバイスを介して撮像された画像情報を取得した場合には、当該画像情報に対して画像解析を施すことで、例えば、当該画像中の被写体の動作(ジェスチャ)を認識してもよい。以上のようにして、入力解析部36は、入力部353から取得した情報を解析することで、ユーザの指示内容を認識し、当該指示内容を示す情報を処理実行部32に出力する。
記憶部33は、情報処理装置1が各種機能を実行するための各種データを、一時的または恒常的に記憶するための記憶領域である。例えば、記憶部33には、後述する処理実行部32が、各種アプリケーションを実行するためのデータ(例えば、ライブラリ)や設定情報等が記憶されていてもよい。
通信制御部31は、アンテナ素子10を駆動することで、無線の通信経路を介した外部装置との間の通信を制御するための構成である。例えば、通信制御部31は、所謂RF回路、バンドパスフィルタ、及びスイッチ等のように、アンテナ素子10により受信された受信信号(例えば、複数の周波数成分が多重された信号)から、所望の周波数成分の信号を抽出する構成を含み得る。特に、本実施形態に係る情報処理装置1において、通信制御部31は、アンテナ素子10における、アンテナエレメント11、アンテナエレメント12、及び共振部15のそれぞれが送受信可能な周波数帯(例えば、前述した800MHz帯、1.5GHz帯、及び2GHz帯)の信号を、選択的に抽出するための構成を含む。
また、通信制御部31は、ミキサや、当該ミキサを駆動するための発振器(ローカルオシレーター)等のように、キャリア周波数(例えば、前述した800MHz帯、1.5GHz帯、または2GHz帯)とベースバンドとの間で、対象となる信号を周波数変換するための構成を含み得る。また、通信制御部31は、アンテナ素子10により受信された受信信号を復調したり、送信対象となるデータを送信信号に変調するための信号処理部を含んでいてもよい。
例えば、通信制御部31は、アンテナ素子10により受信された受信信号を、ベースバンドの信号に周波数変換し、変換後の当該信号から所定の通信方式に基づき受信データを復調する。そして、通信制御部31は、復調された受信データを、例えば、後述する処理実行部32に出力する。これにより、処理実行部32は、受信データに基づき、所望の機能(例えば、アプリケーション)を実行することが可能となる。
また、通信制御部31は、処理実行部32から外部装置への送信対象となる送信データを取得し、取得したデータを所定の通信方式に基づき変調することでベースバンドの送信信号を生成してもよい。そして、通信制御部31は、送信データを変調することで生成された送信信号の周波数を、ベースバンドからキャリア周波数の信号に変換し、変換後の送信信号をアンテナ素子10に送信させてもよい。
また、通信制御部31は、アンテナ素子10を介したキャリア周波数ごとの通信状態(即ち、信号の送受信の状態)を監視し、監視結果を当該キャリア周波数ごとに処理実行部32に通知してもよい。特に、図3に示すアンテナ素子10を適用した情報処理装置1においては、通信制御部31は、前述した800MHz帯、1.5GHz帯、及び2GHz帯のそれぞれを利用した電波の受信状態や送信状態を個々に監視し、当該監視結果それぞれを処理実行部32に通知してもよい。これにより、処理実行部32は、例えば、出力制御部34に、キャリア周波数ごとに無線通信の通信状態を示す情報を、出力部351を介してユーザに提示させる(即ち、ユーザに通信状態をインジケートする)ことが可能となる。
処理実行部32は、情報処理装置1が提供する各種機能(例えば、アプリケーション)を実行するための構成である。例えば、処理実行部32は、入力解析部36から入力部353を介して入力されたユーザの指示内容を示す情報を取得し、取得した当該情報に応じた機能(アプリケーション)を実行する。また、処理実行部32は、各種機能の実行結果に基づき、提示対象となる情報(例えば、アプリケーションの実行結果を示す情報)を生成または取得し、出力部351を介して当該情報をユーザに提示するように、出力制御部34に指示してもよい。
また、処理実行部32は、各種機能の実行結果に基づき、外部装置に送信する送信データを生成または取得し、無線の通信経路を介して当該送信データを当該外部装置に送信するように、通信制御部31に指示してもよい。また、処理実行部32は、外部装置から送信されたデータの受信結果(即ち、受信データ)を通信制御部31から取得し、取得した受信結果に基づき、所望の機能(アプリケーション)を実行してもよい。
また、処理実行部32は、通信制御部31から無線通信の通信状態に関する通知を受けて、出力部351を介して当該通信状態を示す情報をユーザに提示するように、出力制御部34に指示してもよい。また、このとき処理実行部32は、通信制御部31から無線通信の通信状態に関する通知を、キャリア周波数ごとに受けてもよい。この場合には、処理実行部32は、キャリア周波数ごとに当該通信状態を示す情報を、出力部351を介してユーザに提示するように、出力制御部34に指示してもよい
なお、上記に説明した情報処理装置1の各動作が実現可能であれば、情報処理装置1の構成は、図8に示す例には限定されない。具体的な一例として、情報処理装置1の各構成のうち、少なくとも一部の構成が、当該情報処理装置1とは異なる外部装置(例えば、情報処理装置1と連携して動作する他の装置やサーバ等)に設けられていてもよい。
以上、図8を参照して、本実施形態に係るアンテナ素子10を適用した情報処理装置1の機能構成の一例について説明した。
<4.実施例>
次に、本実施形態に係るアンテナ素子10の実施例について説明する。
[4.1.実施例1:アンテナ素子の構成例]
まず、実施例1として、前述したセルラーで使用される周波数帯(即ち、800MHz帯、1.5GHz帯、及び2GHz帯)の電波を送受信可能なアンテナ素子の構成の一例について説明する。
まず、図9を参照して、実施例1に係るアンテナ素子を、図1に示すようなウェアラブルデバイスとして構成された情報処理装置1の筐体内に内蔵する場合の実装例について説明する。図9は、実施例1に係るアンテナ素子の実装例について説明するための説明図である。なお、図9に示す例では、前述した図2と同様に、図面の横方向をx方向、図面の縦方向をy方向として説明する。また、図面の横方向(即ち、x方向)のうち左右を特に区別する場合には、右方向を+x方向、左方向を−x方向として説明する場合がある。同様に、図面の縦方向(即ち、y方向)のうち、上下を特に区別する場合には、上方向を+y方向、下方向を−y方向として説明する場合がある。また、実施例1に係るアンテナ素子を、前述した実施形態に係るアンテナ素子10と特に区別する場合には、「アンテナ素子10a」と称する場合がある。
図2に示す例と同様に、図9に示す例では、地板20に対して、情報処理装置1の各種部品が実装される。当該地板20は、一部が開口したリング状の形状(換言すると、カチューシャ状、または、U字状の形状)に屈曲されて、情報処理装置1の筐体内に内蔵される。また、地板20の少なくとも一部には、アンテナ素子10が設けられている。なお、地板20は、アンテナ素子10aに対してグラウンドの役割を果たす。
例えば、図9に示す例では、地板20は、x方向に410[mm]、y方向に20[mm]の幅を有する。アンテナ素子10aは、地板20に対して、エッチングなどの手法により形成される。
次に、図10を参照して、実施例1に係るアンテナ素子10aの構成の一例について説明する。図10は、実施例1に係るアンテナ素子10aの構成の一例について説明するための説明図であり、図9に示したアンテナ素子10aの拡大図に相当する。なお、図10に示す例では、図面の横方向は、図9に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図9に示したy方向に対応している。
図10に示すように、アンテナ素子10aは、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)と同様にアンテナエレメント11及び12を含むが、各部のサイズが当該アンテナ素子10と異なる。そこで、本説明では、アンテナ素子10aの構成について、特に、前述した実施形態に係るアンテナ素子10と異なる部分に着目して説明する。なお、図10において、図3と同様の参照符号が付された部分は、図3に示すアンテナ素子10の場合と同様の部分を示しているものとする。
また、図10に示すアンテナ素子10aは、アンテナエレメント11が、800MHz帯の電波を送受信可能に構成されており、アンテナエレメント12が、2GHz帯の電波を送受信可能に構成されている。即ち、アンテナエレメント11が、800MHz帯に属する周波数(動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント11が延伸する方向の長さ(実効線路長)が設定されている。同様に、アンテナエレメント12が、2GHz帯に属する周波数(動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント12が延伸する方向の長さ(実効線路長)が設定されている。また、アンテナ素子10aは、共振部15を共振させることで、1.5GHz帯の電波を送受信可能に構成されている。
具体的には、図10に示すように、アンテナ素子10aは、x方向の幅が43[mm]、y方向の幅が5[mm]となるように構成されている。また、アンテナ素子10aは、地板20のうちx方向に延伸する+y方向の端部に対して、+y方向側に1.5[mm]離間して配置される。また、アンテナ素子10aは、x方向の端部が、当該端部と対向する地板20側のx方向の端部と1[mm]離間するように配置されている。
また、アンテナエレメント11及び12のそれぞれは、x方向に延伸する部分の短尺方向の幅(即ち、y方向の幅)が0.5[mm]、y方向に延伸する部分の短尺方向の幅(即ち、x方向の幅)が1[mm]となるように形成されている。また、導体素子113、115、121、及び123それぞれは、y方向に隣り合う導体素子間の当該y方向の間隔が1[mm]となるように配置されている。
また、アンテナエレメント12は、導体素子123の幅が27[mm]となるように、少なくとも一部が折り返されている。また、アンテナエレメント11は、導体素子115の少なくとも一部が、導体素子123とx方向に向けて並走するように、各部が折り返されている。具体的には、図10に示す例の場合には、導体素子111のx方向の幅が31.5[mm]となり、導体素子113のx方向の幅が43[mm]となるように各部が折り返されている。また、このとき、導体素子115は、x方向の幅が28「mm」となり、そのうち、x方向に幅27[mm]の区間が導体素子123と当該x方向に向けて並走することとなる。
ここで、図11に、図10に示すアンテナ素子10aのアンテナ特性の一例として、送信電波の周波数[GHz]と、アンテナ素子10aの放射効率[%]との間の関係のシミュレーション結果の一例を示す。図11において、横軸は、送信電波の周波数[GHz]を示している。また、縦軸は、アンテナ素子10aの放射効率[%]を示している。また、参照符号B21は、所謂LTE等の通信規約に基づき動作するセルラーで使用される周波数帯のうち、800MHz帯の周波数帯域の一例を模式的に示している。同様に、参照符号B22は、当該セルラーで使用される周波数帯のうち、1.5GHz帯の周波数帯域の一例を模式的に示している。また、参照符号B23は、当該セルラーで使用される周波数帯のうち、2GHz帯の周波数帯域の一例を模式的に示している。
図11に示すように、実施例1に係るアンテナ素子10aに依れば、参照符号B21で示した800MHz帯、参照符号B22で示した1.5GHz帯、及び、参照符号B23で示した2GHz帯のそれぞれにおいて、より高い放射効率を示していることがわかる。
以上、図9〜図11を参照して、実施例1に係るアンテナ素子10aの構成の一例と、当該アンテナ素子10aの特性とについて説明した。
[4.2.実施例2:アンテナ素子の構成例(GPS及び無線LAN)]
次に、実施例2として、所謂GPS(Global positioning system)で使用される1.5GHz帯の電波と、所謂無線LANで使用される2.4GHz帯の電波とを選択的に送受信可能なアンテナ素子の構成の一例について説明する。例えば、図12は、実施例2に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。なお、本説明では、実施例2に係るアンテナ素子を、前述した実施形態及び実施例に係るアンテナ素子と特に区別する場合には、「アンテナ素子10b」と称する場合がある。また、図12に示す例では、図面の横方向は、図9(または、図2)に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図9(または、図2)に示したy方向に対応している。
図12に示すように、アンテナ素子10bは、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)と同様にアンテナエレメント11及び12を含むが、各部のサイズが当該アンテナ素子10と異なる。そこで、本説明では、アンテナ素子10bの構成について、特に、前述した実施形態に係るアンテナ素子10と異なる部分に着目して説明する。なお、図12において、図3と同様の参照符号が付された部分は、図3に示すアンテナ素子10の場合と同様の部分を示しているものとする。
また、図12に示すアンテナ素子10bは、アンテナエレメント11が、1.5GHz帯の電波を送受信可能に構成されており、アンテナエレメント12が、2.4GHz帯の電波を送受信可能に構成されている。即ち、アンテナエレメント11が、1.5GHz帯に属する周波数(動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント11が延伸する方向の長さ(実効線路長)が設定されている。同様に、アンテナエレメント12が、2.4GHz帯に属する周波数(動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント12が延伸する方向の長さ(実効線路長)が設定されている。
具体的には、図12に示すように、アンテナ素子10bは、x方向の幅が23[mm]、y方向の幅が3.5[mm]となるように構成されている。また、アンテナ素子10bは、地板20のうちx方向に延伸する+y方向の端部に対して、+y方向側に1[mm]離間して配置される。また、アンテナ素子10bは、x方向の端部が、当該端部と対向する地板20側のx方向の端部と1[mm]離間するように配置されている。
また、アンテナエレメント11及び12のそれぞれは、x方向に延伸する部分の短尺方向の幅(即ち、y方向の幅)が0.5[mm]、y方向に延伸する部分の短尺方向の幅(即ち、x方向の幅)が1[mm]となるように形成されている。また、導体素子113、115、121、及び123それぞれは、y方向に隣り合う導体素子間の当該y方向の間隔が0.5[mm]となるように配置されている。
また、アンテナエレメント12は、導体素子123の幅が12.5[mm]となるように、少なくとも一部が折り返されている。また、アンテナエレメント11は、導体素子115の少なくとも一部が、導体素子123とx方向に向けて並走するように、各部が折り返されている。具体的には、図12に示す例の場合には、導体素子111のx方向の幅が4[mm]となり、導体素子113のx方向の幅が23[mm]となるように各部が折り返されている。また、このとき、導体素子115は、x方向の幅が18「mm」となり、そのうち、x方向に幅12.5[mm]の区間が導体素子123と当該x方向に向けて並走することとなる。
以上のような構成により、実施例2に係るアンテナ素子10bは、1.5GHz帯の電波と、2.4GHz帯の電波とを、それぞれ選択的に送受信することが可能となる。また、実施例2に係るアンテナ素子10bは、共振部15を共振させることで、1.5GHz帯及び2.4GHz帯に加えて、これらの周波数帯とは異なる周波数帯の電波を送受信することも可能である。
以上、図12を参照して、実施例2に係るアンテナ素子10bの構成の一例について説明した。
[4.3.実施例3:アンテナ素子の構成例(無線LANにおけるデュアルバンド)]
次に、実施例3として、所謂無線LANで使用される2.4GHz帯の電波と5GHz帯の電波とを選択的に送受信可能なアンテナ素子の構成の一例について説明する。例えば、図13は、実施例3に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。なお、本説明では、実施例3に係るアンテナ素子を、前述した実施形態及び実施例に係るアンテナ素子と特に区別する場合には、「アンテナ素子10c」と称する場合がある。また、図13に示す例では、図面の横方向は、図9(または、図2)に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図9(または、図2)に示したy方向に対応している。
図13に示すように、アンテナ素子10cは、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)と同様にアンテナエレメント11及び12を含むが、各部のサイズが当該アンテナ素子10と異なる。そこで、本説明では、アンテナ素子10cの構成について、特に、前述した実施形態に係るアンテナ素子10と異なる部分に着目して説明する。なお、図13において、図3と同様の参照符号が付された部分は、図3に示すアンテナ素子10の場合と同様の部分を示しているものとする。
また、図13に示すアンテナ素子10cは、アンテナエレメント11が、2.4GHz帯の電波を送受信可能に構成されており、アンテナエレメント12が、5GHz帯の電波を送受信可能に構成されている。即ち、アンテナエレメント11が、2.4GHz帯に属する周波数(動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント11が延伸する方向の長さ(実効線路長)が設定されている。同様に、アンテナエレメント12が、5GHz帯に属する周波数(動作周波数)で共振するように、当該アンテナエレメント12が延伸する方向の長さ(実効線路長)が設定されている。
具体的には、図13に示すように、アンテナ素子10cは、x方向の幅が14.5[mm]、y方向の幅が3.5[mm]となるように構成されている。また、アンテナ素子10cは、地板20のうちx方向に延伸する+y方向の端部に対して、+y方向側に1.5[mm]離間して配置される。また、アンテナ素子10cは、x方向の端部が、当該端部と対向する地板20側のx方向の端部と1[mm]離間するように配置されている。
また、アンテナエレメント11及び12のそれぞれは、短尺方向の幅(即ち、延伸方向に直交する方向の幅)が、0.5[mm]となるように形成されている。また、導体素子113、115、121、及び123それぞれは、y方向に隣り合う導体素子間の当該y方向の間隔が0.5[mm]となるように配置されている。
また、アンテナエレメント12は、導体素子123の幅が8.5[mm]となるように、少なくとも一部が折り返されている。また、アンテナエレメント11は、導体素子115の少なくとも一部が、導体素子123とx方向に向けて並走するように、各部が折り返されている。具体的には、図13に示す例の場合には、導体素子111のx方向の幅が11[mm]となり、導体素子113のx方向の幅が14.5[mm]となるように各部が折り返されている。また、このとき、導体素子115は、x方向の幅が9「mm」となり、そのうち、x方向に幅8.5[mm]の区間が導体素子123と当該x方向に向けて並走することとなる。
以上のような構成により、実施例3に係るアンテナ素子10cは、2.4GHz帯の電波と、5GHz帯の電波とを、それぞれ選択的に送受信することが可能となる。また、実施例3に係るアンテナ素子10cは、共振部15を共振させることで、2.4GHz帯及び5GHz帯に加えて、これらの周波数帯とは異なる周波数帯の電波を送受信することも可能である。
以上、図13を参照して、実施例3に係るアンテナ素子10cの構成の一例について説明した。
<5.変形例>
次に、本実施形態に係るアンテナ素子10の変形例について説明する。本実施形態に係るアンテナ素子10は、アンテナエレメント11及び12それぞれの少なくとも一部が互いに略平行となるように配置されることで共振部15が形成され、当該共振部15を共振させることで、アンテナエレメント11及び12のそれぞれとは異なる周波数帯の電波の送受信を可能としている。一方で、共振部15を形成することが可能であれば、アンテナエレメント11及び12それぞれの形状や、アンテナエレメント11及び12の相対的な位置関係は特に限定されない。そこで、変形例として、図14〜図17を参照して、本実施形態に係るアンテナ素子の構成の一例について説明する。
例えば、図14は、変形例に係るアンテナ素子の構成の一例について説明するための説明図である。なお、本説明では、図14に示すアンテナ素子を、前述した実施形態に係るアンテナ素子と特に区別するために、「アンテナ素子40」と称する場合がある。また、図14に示す例では、図面の横方向は、図2に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図2に示したy方向に対応している。
図14に示すように、アンテナ素子40は、アンテナエレメント41及び42を含む。なお、アンテナエレメント41が、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)における、アンテナエレメント11に対応している。また、アンテナエレメント42が、アンテナ素子10における、アンテナエレメント12に対応している。
図14に示すアンテナ素子40は、アンテナエレメント41側のみを折り返している点で、前述した実施形態に係るアンテナ素子10と異なる。即ち、アンテナエレメント41は、アンテナ素子10におけるアンテナエレメント11(図3参照)と同様に、少なくとも一部が屈曲することで折り返されている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント41のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点49に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子411」、「導体素子413」、及び「導体素子415」と称する。
ここで、図14に示すアンテナ素子40においては、導体素子413及び415は、y方向に互いに離間し、かつ、互いに略平行となる。また、このとき、導体素子413及び415のそれぞれと、アンテナエレメント42の少なくとも一部(「導体素子421」と称する)とが、互いに略平行となるように配置される。このような構成により、アンテナ素子40は、互いに略平行となるように配置された導体素子413、415、及び421のうち、x方向に互いに並走する参照符号45で示された部分が、共振部を形成している。
また、図15は、変形例に係るアンテナ素子の構成の他の一例について説明するための説明図である。なお、本説明では、図15に示すアンテナ素子を、前述した実施形態及び変形例に係るアンテナ素子と特に区別するために、「アンテナ素子50」と称する場合がある。また、図15に示す例では、図面の横方向は、図2に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図2に示したy方向に対応している。
図15に示すように、アンテナ素子50は、アンテナエレメント51及び52を含む。なお、アンテナエレメント51が、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)における、アンテナエレメント11に対応している。また、アンテナエレメント52が、アンテナ素子10における、アンテナエレメント12に対応している。
アンテナエレメント52は、アンテナ素子10におけるアンテナエレメント12(図3参照)と同様に、少なくとも一部が屈曲することで折り返されている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント52のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点59に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子521」及び「導体素子523」と称する。また、アンテナエレメント51は、アンテナ素子10におけるアンテナエレメント11(図3参照)と同様に、少なくとも一部が屈曲することで折り返されている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント51のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点59に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子511」、「導体素子513」、及び「導体素子515」と称する。
図15に示すように、アンテナ素子50は、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)と、アンテナエレメント51を屈曲させる方向が異なる。より具体的には、アンテナ素子50においては、導体素子521、523、513、及び515が、地板20に対して、+y方向に向けてこの順序で配置されるように、アンテナエレメント51及び52が形成されている。また、アンテナ素子50は、互いに略平行となるように配置された、導体素子521、523、513、及び515のうちx方向に互いに並走する参照符号55で示された部分が、共振部を形成している。
また、図16は、変形例に係るアンテナ素子の構成の他の一例について説明するための説明図である。なお、本説明では、図16に示すアンテナ素子を、前述した実施形態及び変形例に係るアンテナ素子と特に区別するために、「アンテナ素子60」と称する場合がある。また、図16に示す例では、図面の横方向は、図2に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図2に示したy方向に対応している。
図16に示すように、アンテナ素子60は、アンテナエレメント61及び62を含む。なお、アンテナエレメント61が、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)における、アンテナエレメント11に対応している。また、アンテナエレメント62が、アンテナ素子10における、アンテナエレメント12に対応している。
アンテナエレメント62は、アンテナ素子10におけるアンテナエレメント12(図3参照)と同様に、少なくとも一部が屈曲することで折り返されている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント62のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点69に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子621」及び「導体素子623」と称する。また、アンテナエレメント61は、アンテナ素子10におけるアンテナエレメント11(図3参照)と同様に、少なくとも一部が屈曲することで折り返されている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント61のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点69に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子611」、「導体素子613」、及び「導体素子615」と称する。
図16に示すように、アンテナ素子60は、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)と、アンテナエレメント61及び62それぞれを屈曲させる方向が異なる。より具体的には、アンテナ素子60においては、導体素子623、621、613、及び615が、地板20に対して、+y方向に向けてこの順序で配置されるように、アンテナエレメント61及び62が形成されている。また、アンテナ素子60は、互いに略平行となるように配置された導体素子623、621、613、及び615のうち、x方向に互いに並走する参照符号65で示された部分が、共振部を形成している。
また、図17は、変形例に係るアンテナ素子の構成の他の一例について説明するための説明図である。なお、本説明では、図17に示すアンテナ素子を、前述した実施形態及び変形例に係るアンテナ素子と特に区別するために、「アンテナ素子70」と称する場合がある。また、図17に示す例では、図面の横方向は、図2に示したx方向に対応しており、図面の縦方向は、図2に示したy方向に対応している。
図17に示すように、アンテナ素子70は、アンテナエレメント71及び72を含む。なお、アンテナエレメント71が、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)における、アンテナエレメント11に対応している。また、アンテナエレメント72が、アンテナ素子10における、アンテナエレメント12に対応している。
アンテナエレメント72は、アンテナ素子10におけるアンテナエレメント12(図3参照)と同様に、少なくとも一部が屈曲することで折り返されている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント72のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点79に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子721」及び「導体素子723」と称する。また、アンテナエレメント71は、アンテナ素子10におけるアンテナエレメント11(図3参照)と同様に、少なくとも一部が屈曲することで折り返されている。なお、以降の説明では、アンテナエレメント71のうち、屈曲された部分を基点として分けられるx方向に延伸する各部分を、給電点79に接続された部分から延伸方向に向けて順に、「導体素子711」、「導体素子713」、及び「導体素子715」と称する。
図17に示すように、アンテナ素子70は、導体素子723が、導体素子713及び715に対して+y方向側に位置するように、アンテナエレメント72が折り返されている点で、前述した実施形態に係るアンテナ素子10(図3参照)と異なる。即ち、アンテナ素子70においては、導体素子721、713、715、及び723が、地板20に対して、+y方向に向けてこの順序で配置されるように、アンテナエレメント71及び72が形成されている。また、アンテナ素子70は、互いに略平行となるように配置された導体素子721、713、715、及び723のうち、x方向に互いに並走する参照符号75で示された部分が、共振部を形成している。
以上、変形例として、図14〜図17を参照して、本実施形態に係るアンテナ素子の構成の一例について説明した。
<6.まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係るアンテナ素子10は、アンテナエレメント11及び12のうち少なくとも一方を屈曲させて折り返すことで、アンテナエレメント11及び12それぞれの少なくとも一部が互いに略平行となるように配置させて共振部15を形成している。このような構成により、本実施形態に係るアンテナ素子10は、共振部15を共振させることで、アンテナエレメント11及び12それぞれに対応する周波数帯の電波に加えて、当該周波数帯とは異なる他の周波数帯の電波を選択的に送受信することが可能となる。
また、本実施形態に係るアンテナ素子10は、アンテナエレメント11及び12を設けることで、3つの周波数帯の電波を選択的に送受信することが可能となる。そのため、従来のマルチバンドアンテナとして構成されたアンテナ素子(例えば、モノポールアンテナ)に比べて、アンテナエレメントの数が削減されるため、より小型化することが可能となる。
なお、上記説明では、アンテナエレメント11及び12のうち少なくとも一方を矩形状に折り返すことで、共振部15を形成する例について説明したが、当該折り返された部分の形状は、必ずしも矩形状には限定されない。具体的な一例として、アンテナエレメント11及び12のうち少なくとも一方をU字状に折り返すことで、アンテナエレメント11及び12それぞれの少なくとも一部が互いに略平行となるように配置させて共振部15を形成してもよい。
また、上記に説明したように、本実施形態に係るアンテナ素子10は、より小型化することが可能なため、多様な態様の機器(情報処理装置)に対して適用することが可能である。例えば、図18は、本実施形態に係るアンテナ素子10の他の適用例について説明するための図であり、当該アンテナ素子10を、所謂時計型のウェアラブルデバイスとして構成された情報処理装置1aに適用した場合の一例を示している。例えば、図18に示す情報処理装置1aでは、ユーザの腕に対して本体を保持するためのバンド内にアンテナ素子10が内蔵されている。もちろん、本実施形態に係るアンテナ素子10が適用される機器(情報処理装置)の態様は特に限定されない。具体的な一例として、アンテナ素子10は、スマートフォンやタブレット端末のような情報処理装置に適用されていてもよい。
また、上記説明では、本実施形態に係るアンテナ素子10を、例えば、無線LANで使用する周波数帯や、前述したセルラーで使用される周波数帯の電波を送受信可能に構成する場合について説明したが、送受信の対象となる周波数帯は特に限定されない。即ち、アンテナエレメント11及び12と、共振部15とのそれぞれのサイズとを適宜調整することで、所望の周波数帯の電波を送受信の対象とすることが可能であることは言うまでもない。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第1の部分と、当該第1の部分とは異なる長尺状の第2の部分とが略平行となるように形成され、第1の動作周波数で共振する第1のエレメントと、
第2の動作周波数で共振する第2のエレメントと、
を備え、
前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、前記第2のエレメントのうち長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置され、前記第1の動作周波数及び前記第2の動作周波数とは異なる第3の動作周波数で共振する共振部を形成する、アンテナ素子。
(2)
前記第2のエレメントは、少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第3の部分と、当該第3の部分とは異なる長尺状の第4の部分とが略平行となるように形成され、
前記第1の部分、前記第2の部分、前記第3の部分、及び前記第4の部分のそれぞれが略平行となるように配置され、前記共振部を形成する、前記(1)に記載のアンテナ素子。
(3)
前記第1のエレメントは、長尺状の形状を有し、かつ、延伸方向に前記第1の動作周波数に基づく長さを有し、
前記第2のエレメントは、長尺状の形状を有し、かつ、延伸方向に前記第2の動作周波数に基づく長さを有する、
前記(1)または(2)に記載のアンテナ素子。
(4)
前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれは、前記第2のエレメントの前記長尺状の少なくとも一部の近傍に位置する、前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のアンテナ素子。
(5)
前記第1のエレメントと前記第2のエレメントとは、給電点を起点として互いに異なる方向に延伸するように一体的に形成され、
前記第1のエレメントと前記第2のエレメントとのうち少なくとも一方の少なくとも一部が屈曲することで、前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、当該第2のエレメントの前記長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置される、前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載のアンテナ素子。
(6)
少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第1の部分と、当該第1の部分とは異なる長尺状の第2の部分とが略平行となるように形成され、第1の動作周波数で共振する第1のエレメントと、第2の動作周波数で共振する第2のエレメントと、を含むアンテナ素子と、
前記アンテナ素子による無線信号の受信結果から受信データを復号する通信制御部と、
を備え、
前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、前記第2のエレメントのうち長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置され、前記第1の動作周波数及び前記第2の動作周波数とは異なる第3の動作周波数で共振する共振部を形成し、
前記通信制御部は、少なくとも前記第3の動作周波数の無線信号の受信結果から前記受信データを復号する、情報処理装置。
(7)
復号された前記受信データを、当該受信データの種別に応じた出力部を介してユーザに提示する出力制御部を備える、前記(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記通信制御部は、入力された送信データを所定の通信方式に基づき、前記第1の動作周波数、前記第2の動作周波数、及び、前記第3の動作周波数のいずれかの信号に変調し、当該信号を前記アンテナ素子に送信させる、前記(6)または(7)に記載の情報処理装置。
(9)
所定の入力部を介してユーザにより入力された入力情報を取得する取得部を備え、
前記通信制御部は、前記入力情報に基づく前記送信データを、前記第1の動作周波数、前記第2の動作周波数、及び、前記第3の動作周波数のいずれかの信号に変調し、当該信号を前記アンテナ素子に送信させる、前記(8)に記載の情報処理装置。
(10)
前記通信制御部は、前記第1の動作周波数、前記第2の動作周波数、及び、前記第3の動作周波数それぞれの無線信号の受信結果を選択的に取得し、取得した当該受信結果から前記受信データを復号する、前記(6)〜(9)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(11)
前記通信制御部は、少なくとも前記第3の動作周波数の無線信号を介した通信の状態を、所定の報知部に報知させる、前記(6)〜(10)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(12)
前記アンテナ素子は、前記情報処理装置の筐体内に設けられている、前記(6)〜(11)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
1 情報処理装置
10 アンテナ素子
11 アンテナエレメント
111、113、115 導体素子
12 アンテナエレメント
121、123 導体素子
15 共振部
19 給電点
20 地板
31 通信制御部
32 処理実行部
33 記憶部
34 出力制御部
35 UI
351 出力部
353 入力部
36 入力解析部

Claims (12)

  1. 少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第1の部分と、当該第1の部分とは異なる長尺状の第2の部分とが略平行となるように形成され、第1の動作周波数で共振する第1のエレメントと、
    第2の動作周波数で共振する第2のエレメントと、
    を備え、
    前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、前記第2のエレメントのうち長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置され、前記第1の動作周波数及び前記第2の動作周波数とは異なる第3の動作周波数で共振する共振部を形成する、アンテナ素子。
  2. 前記第2のエレメントは、少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第3の部分と、当該第3の部分とは異なる長尺状の第4の部分とが略平行となるように形成され、
    前記第1の部分、前記第2の部分、前記第3の部分、及び前記第4の部分のそれぞれが略平行となるように配置され、前記共振部を形成する、請求項1に記載のアンテナ素子。
  3. 前記第1のエレメントは、長尺状の形状を有し、かつ、延伸方向に前記第1の動作周波数に基づく長さを有し、
    前記第2のエレメントは、長尺状の形状を有し、かつ、延伸方向に前記第2の動作周波数に基づく長さを有する、
    請求項1に記載のアンテナ素子。
  4. 前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれは、前記第2のエレメントの前記長尺状の少なくとも一部の近傍に位置する、請求項1に記載のアンテナ素子。
  5. 前記第1のエレメントと前記第2のエレメントとは、給電点を起点として互いに異なる方向に延伸するように一体的に形成され、
    前記第1のエレメントと前記第2のエレメントとのうち少なくとも一方の少なくとも一部が屈曲することで、前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、当該第2のエレメントの前記長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置される、請求項1に記載のアンテナ素子。
  6. 少なくとも一部が屈曲することで、長尺状の第1の部分と、当該第1の部分とは異なる長尺状の第2の部分とが略平行となるように形成され、第1の動作周波数で共振する第1のエレメントと、第2の動作周波数で共振する第2のエレメントと、を含むアンテナ素子と、
    前記アンテナ素子による無線信号の受信結果から受信データを復号する通信制御部と、
    を備え、
    前記第1の部分及び前記第2の部分のそれぞれと、前記第2のエレメントのうち長尺状の少なくとも一部と、が略平行となるように配置され、前記第1の動作周波数及び前記第2の動作周波数とは異なる第3の動作周波数で共振する共振部を形成し、
    前記通信制御部は、少なくとも前記第3の動作周波数の無線信号の受信結果から前記受信データを復号する、情報処理装置。
  7. 復号された前記受信データを、当該受信データの種別に応じた出力部を介してユーザに提示する出力制御部を備える、請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記通信制御部は、入力された送信データを所定の通信方式に基づき、前記第1の動作周波数、前記第2の動作周波数、及び、前記第3の動作周波数のいずれかの信号に変調し、当該信号を前記アンテナ素子に送信させる、請求項6に記載の情報処理装置。
  9. 所定の入力部を介してユーザにより入力された入力情報を取得する取得部を備え、
    前記通信制御部は、前記入力情報に基づく前記送信データを、前記第1の動作周波数、前記第2の動作周波数、及び、前記第3の動作周波数のいずれかの信号に変調し、当該信号を前記アンテナ素子に送信させる、請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記通信制御部は、前記第1の動作周波数、前記第2の動作周波数、及び、前記第3の動作周波数それぞれの無線信号の受信結果を選択的に取得し、取得した当該受信結果から前記受信データを復号する、請求項6に記載の情報処理装置。
  11. 前記通信制御部は、少なくとも前記第3の動作周波数の無線信号を介した通信の状態を、所定の報知部に報知させる、請求項6に記載の情報処理装置。
  12. 前記アンテナ素子は、前記情報処理装置の筐体内に設けられている、請求項6に記載の情報処理装置。
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