JP2017003650A - ブラックマトリックス付基板、カラーフィルタ、ブラックマトリックス付基板の製造方法およびカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

ブラックマトリックス付基板、カラーフィルタ、ブラックマトリックス付基板の製造方法およびカラーフィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響を低減することが可能なブラックマトリックス付基板およびカラーフィルタを提供する。
【解決手段】透明基板1と、透明基板の一方の表面上に配置されたブラックマトリックスとを有するブラックマトリックス付基板であって、表示領域と、表示領域の外側に位置する非表示領域とを有し、表示領域におけるブラックマトリックスは、第1の方向に並列に配置された第1遮光部2と、第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置された第2遮光部3とを有し、第1遮光部は、少なくとも透明基板側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線であり、透明基板の非表示領域であり、かつ表示領域配線が配置された表面と同一の表面には、表示領域配線と接続された非表示領域配線が配置されており、非表示領域配線は外部と接続するための端子部と接続されているブラックマトリックス付基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮光部の細線化に伴う配線への影響を低減することが可能なブラックマトリックス付基板に関する。
近年、表示装置の発達に伴って、液晶表示装置、有機EL表示装置等のフラットパネルディスプレイの需要が増加している。最近では、テレビやパーソナルコンピューターの他にも、スマートフォン、タブレット端末等の多機能端末の普及が盛んになっており、益々フラットパネルディスプレイの市場は拡大する状況にある。このような状況において、フラットディスプレイを構成するカラーフィルタに関する研究が盛んに行われている。
一般的なカラーフィルタは、通常、透明基板と、透明基板上に配置され、開口部を有する遮光部と、遮光部の開口部に配置されたパターン状の着色部とを有する。このようなカラーフィルタには、例えば、タッチパネルが一体化したカラーフィルタがあり(例えば、特許文献1〜3)、この場合、タッチパネルのセンサ用配線として用いられる配線が表示領域内に配置されることがある(以下、表示領域配線という。)。表示領域配線を配置する方法には様々あるが、例えば、カラーフィルタの遮光部上に表示領域配線を配置する方法がある。表示領域配線を遮光部上に配置すると、当該カラーフィルタを有する液晶表示装置の薄膜化を図ることができるという効果を奏する。
図7は、従来のカラーフィルタの表示領域の一例を示す概略斜視図である。図7に示すように、従来のカラーフィルタの表示領域X’は、透明基板1と、透明基板1上に配置され、開口部13を有する遮光部3と、遮光部3の開口部13に配置されたパターン状の着色部11(ここでは、赤色着色部11R、緑色着色部11G、青色着色部11B)と、遮光部上に配置された表示領域配線2とを有する。
次に、従来のカラーフィルタの製造方法について説明する。図8は、従来のカラーフィルタの製造方法の一例を示す概略工程図である。また、図8(a)〜(e)は、図7のカラーフィルタをA−A線断面から観察した場合の製造工程である。従来のカラーフィルタは、次のような方法により製造することができる。すなわち、まず、図8(a)に示すように、透明基板1上に開口部を有する遮光部3を形成し、次に、図8(b)に示すように、透明基板1上の全面に表示領域配線を構成する表示領域配線形成用材料を用いて表示領域配線層2’を成膜する。次いで、表示領域配線層2’上にポジ型感光樹脂を塗布し、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより、図8(c)に示すように、遮光部2上にレジスト14を形成し、続いて、エッチング液を用いて表示領域配線層2’をエッチングして、図8(d)に示すように、遮光部上に表示領域配線2を形成する。その後、図8(e)に示すように、レジスト14を除去してブラックマトリックス付基板を形成し、最後に、図示しないが、遮光部3により画定された開口部13に、着色部を形成する。このようにして、カラーフィルタを製造することができる。
特開2011−138154号公報 特開2012−43219号公報 国際公開第2012−73792号
ところで、近年、カラーフィルタの使用範囲は急速に広がっており、これに伴い高精細なカラーフィルタの開発が求められている。高精細なカラーフィルタを得る方法としては、例えば、開口部を画定する遮光部を細線化する方法が挙げられる。しかしながら、遮光部の線幅を細線化する場合には、遮光部上のみに表示領域配線を配置することが困難になる。すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせが困難になるという問題がある。具体的には、遮光部が細線化されると、図8(c)に示すように、遮光部3上に精度良くレジスト14を形成することが困難となる。レジストが遮光部上からずれてしまうと、例えば、図9に示すように、遮光部3と表示領域配線2との位置がずれてしまうという問題がある。
上述のような問題は、カラーフィルタだけではなく、遮光部上に表示領域配線を配置する構成を有するモノクロ液晶表示装置や電子ペーパー等に用いられるブラックマトリックス付基板においても共通して生じ得る問題である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響を低減することが可能なブラックマトリックス付基板およびカラーフィルタを提供することを主目的とする。
本発明の発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、表示領域配線自体を遮光部として用いることにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決できることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、透明基板と、上記透明基板の一方の表面上に配置されたブラックマトリックスと、を有するブラックマトリックス付基板であって、上記ブラックマトリックス付基板は、表示領域と、上記表示領域の外側に位置する非表示領域とを有し、上記表示領域における上記ブラックマトリックスは、第1の方向に並列に配置された第1遮光部と、上記第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置された第2遮光部とを有し、上記第1遮光部は、少なくとも上記透明基板側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線であり、上記透明基板の前記非表示領域であり、かつ上記表示領域配線が配置された表面と同一の表面には、上記表示領域配線と接続された非表示領域配線が配置されており、上記非表示領域配線は外部と接続するための端子部と接続されていることを特徴とするブラックマトリックス付基板を提供する。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であることにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なブラックマトリックス付基板とすることができる。
本発明においては、上記非表示領域には、樹脂製の遮光部で形成された額縁遮光部が配置され、前記非表示領域配線は、前記額縁遮光部上に配置されていることが好ましい。非表示領域配線が額縁遮光部上に配置されることにより、非表示領域配線が視認されることを防止することができるからである。
本発明においては、上記第2遮光部は、上記額縁遮光部と同一の材料で形成されており、上記第1遮光部と上記第2遮光部との交差部においては、上記第2遮光部の上記透明基板とは反対側の表面上で上記第1遮光部が交差するように配置されていることが好ましい。第2遮光部および額縁遮光部が同一の材料で形成されていることにより、第2遮光部および額縁遮光部を同時に形成することができるからである。
本発明においては、上記第2遮光部は、上記第1遮光部と同一の材料で形成され、上記第2遮光部と上記第1遮光部とが交差する交差部間の上記第2遮光部には、電気的に絶縁される切断部が形成されていることが好ましい。第1遮光部および第2遮光部が同一の材料で形成されていることにより、第1遮光部および第2遮光部を同時に形成することができるからである。
また、本発明は、上述したブラックマトリックス付基板と、上記ブラックマトリックス付基板の上記第1遮光部および上記第2遮光部により画定される開口部に配置された着色部とを有することを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であるブラックマトリックス付基板を有することにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なカラーフィルタとすることができる。
さらに、本発明は、上述したブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であって、上記透明基板上に、上記額縁遮光部と上記第2遮光部とを同時に配置する樹脂製遮光部配置工程と、上記額縁遮光部および上記第2遮光部が配置された上記透明基板上に、上記表示領域配線と上記非表示領域配線とを同時に配置する配線配置工程とを有することを特徴とするブラックマトリックス付基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であるブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であることにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なブラックマトリックス付基板を得ることができる。また、額縁遮光部と第2遮光部とを同時に配置する樹脂製遮光部配置工程、および表示領域配線と非表示領域配線とを同時に配置する配線配置工程を有することにより、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
さらにまた、本発明は、上述したブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であって、上記透明基板上に、上記額縁遮光部を配置する額縁遮光部配置工程と、上記額縁遮光部が配置された上記透明基板上に、上記第2遮光部、上記表示領域配線、および上記非表示領域配線を同時に配置する第2遮光部および配線配置工程とを有することを特徴とするブラックマトリックス付基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であるブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であることにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なブラックマトリックス付基板を得ることができる。また、第2遮光部、表示領域配線および非表示領域配線を同時に配置する第2遮光部および配線配置工程を有することにより、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
また、本発明は、上述したブラックマトリックス付基板の製造方法によりブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板製造工程と、上記ブラックマトリックス付基板製造工程により得られた上記ブラックマトリックス付基板の上記第1遮光部および上記第2遮光部により画定される開口部に、着色部を配置する着色部配置工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であるブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板製造工程を有することにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なブラックマトリックス付基板を得ることができる。また、上述したブラックマトリックス付基板製造工程を有することにより、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
本発明は、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響を低減することが可能なブラックマトリックス付基板およびカラーフィルタとすることができるという効果を奏する。
本発明のブラックマトリックス付基板の一例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明のブラックマトリックス付基板における表示領域の一例を示す概略斜視図である。 本発明のカラーフィルタの一例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法の第1実施態様の一例を示す概略工程図である。 本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法の第2実施態様の一例を示す概略工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す概略工程図である。 従来のカラーフィルタにおける表示領域の一例を示す概略斜視図である。 従来のカラーフィルタの製造方法の一例を示す概略工程図である。 従来のカラーフィルタにおける表示領域配線を説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタにおける開口部を説明するための説明図である。
以下、本発明のブラックマトリックス付基板、カラーフィルタ、ブラックマトリックス付基板の製造方法、およびカラーフィルタの製造方法について説明する。
A.ブラックマトリックス付基板
本発明のブラックマトリックス付基板は、透明基板と、上記透明基板の一方の表面上に配置されたブラックマトリックスと、を有するブラックマトリックス付基板であって、上記ブラックマトリックス付基板は、表示領域と、上記表示領域の外側に位置する非表示領域とを有し、上記表示領域における上記ブラックマトリックスは、第1の方向に並列に配置された第1遮光部と、上記第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置された第2遮光部とを有し、上記第1遮光部は、少なくとも上記透明基板側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線であり、上記透明基板の上記非表示領域であり、かつ上記表示領域配線が配置された表面と同一の表面には、上記表示領域配線と接続された非表示領域配線が配置されており、上記非表示領域配線は外部と接続するための端子部と接続されていることを特徴とするものである。
本発明における「表示領域」とは、例えば、ブラックマトリックス付基板をカラーフィルタに用いた際の表示領域に相当する。また、本発明における「非表示領域」とは、例えば、ブラックマトリックス付基板をカラーフィルタに用いた際の非表示領域に相当する。したがって、「表示領域」とは、本発明のブラックマトリックス付基板を液晶表示装置等に用いた場合には、画像表示に用いられる領域、すなわちアクティブエリアとなる。また、「非表示領域」とは、本発明のブラックマトリックス付基板を液晶表示装置等に用いた場合には、非アクティブエリアとなる。
本発明のブラックマトリックス付基板について図を用いて説明する。図1(a)は、本発明のブラックマトリックス付基板の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)の領域X1および領域Y1を示す概略斜視図である。図1(a)に示すように、本発明のブラックマトリックス付基板100は、中心に位置する表示領域Xと、表示領域の外側に位置する非表示領域Yとを有する。また、本発明のブラックマトリックス付基板100は、透明基板と1と、透明基板1の一方の表面上に配置されたブラックマトリックス10とを有する。表示領域X(X1)におけるブラックマトリックス10は、方向αで示される第1の方向に並列に配置された第1遮光部2と、第1の方向に交差する方向βで示される第2の方向に並列に配置された第2遮光部3とを有し、第1遮光部2は、少なくとも透明基板1側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線である。また、非表示領域Y(Y1)において、第1遮光部2および第2遮光部3が配置された表面と同一の表面には、樹脂製の遮光部で形成された額縁遮光部4が配置され、図示はしないが、非表示領域配線は、額縁遮光部4上に配置されており、非表示領域配線は外部と接続するための端子部と接続されている。
また、図2(a)〜(c)は、本発明における表示領域の他の例を示す概略斜視図である。図2(a)に示すように、第1遮光部2と第2遮光部3との交差部においては、第2遮光部3上で第1遮光部2が交差するように配置されていても良い。また、図2(b)に示すように、第1遮光部2と第2遮光部3との交差部においては、第1遮光部2上で第2遮光部3が交差するように配置されていても良い。さらに、図2(c)に示すように、第1遮光部2および第2遮光部3が同一の材料で形成され、第2遮光部3と第1遮光部2とが交差する交差部間の第2遮光部3には、電気的に絶縁される切断部が形成されていても良い。なお、ここでの「交差部」とは、第1遮光部および第2遮光部が交差する領域を指し、例えば、図1(b)の領域Pを指す。さらに、「切断部」とは、隣接する交差部の間において、第2遮光部が電気的に絶縁される領域を指し、例えば、図2(c)における領域Hを指す。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であることにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なブラックマトリックス付基板とすることができる。具体的には、従来のブラックマトリックス付基板においては、遮光部の線幅を細線化した場合、遮光部上に表示領域配線を配置することが困難になる。すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせが困難になるという問題がある。具体的には、遮光部が細線化されると、図8(c)に示すように、遮光部3上に精度良くレジスト14を形成することが困難となる。レジストが遮光部上からずれてしまうと、例えば、図9に示すように、遮光部3と表示領域配線2との位置がずれてしまうという問題がある。
一方、本発明においては、第1遮光部が表示領域配線であることにより、表示領域配線を遮光部上ではなく、透明基板上に配置することが可能となる。そのため、上述したような遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解消することが可能となると考えられる。
また、従来のブラックマトリックス付基板においては、遮光部の細線化に伴い、遮光部上に表示領域配線を配置することが困難になるということから、遮光部上に配置する表示領域配線の線幅を、遮光部の線幅よりもより小さく設計することが殆どである。しかしながら、表示領域配線の線幅が細くなると、それに伴い表示領域配線の抵抗値が大きくなってしまうという問題があり、仮に、表示領域配線の抵抗値が大きくなってしまうと、当該表示領域配線をタッチパネル用のセンサ配線として用いた場合に、センサ処理速度が低下するという問題が生じる。なお、表示領域配線の抵抗値を低減させる方法として、表示領域配線の厚みを厚くする方法があるが、表示領域配線の厚みを厚くするのには、製造上限界がある。すなわち、通常の表示領域配線は、スパッタリング法を用いて、透明基板上の全面に表示領域配線形成用材料を用いて表示領域配線層を成膜し、その後、パターニングすることにより形成される。そのため、表示領域配線の厚みを厚くするためには、スパッタリング法を用いて成膜される表示領域配線層の厚みを厚くする必要があるが、スパッタリング法において用いられるスパッタ装置には、成膜できる厚みに制限がある。したがって、通常の表示領域配線の製造方法では、表示領域配線の厚みを厚くするのには限界がある。
一方、本発明においては、表示領域配線を遮光部上に配置せず、透明基板上に配置することが可能となるため、遮光部の細線化に伴い、表示領域配線の線幅を必要以上に小さく設計する必要がない。したがって、表示領域配線を遮光部上に配置する従来のブラックマトリックス付基板に比べて、表示領域配線の線幅を大きくすることができ、表示領域配線の抵抗値の増加を抑制することが可能となると考えられる。
さらに、従来のブラックマトリックス付基板の製造方法においては、例えば、図8(a)〜(e)で説明したような方法を用いて遮光部3上に表示領域配線2を形成する場合には、表示領域配線形成用材料2’をエッチングする際に、エッチング液がレジスト14の両端から侵入してしまい、所望とする表示領域配線2の線幅W1、すなわちレジスト14の線幅よりも、実際に得られる表示領域配線2の線幅W2が細くなる傾向にある。したがって、上述のような方法を用いて表示領域配線を形成する場合には、所望とする表示領域配線の線幅よりも、大きめの線幅を有するレジストを用いることが好ましいが、表示領域配線を遮光部上に形成する場合には、レジストの線幅にも限界がある。
一方、本発明においては、表示領域配線を遮光部上に配置せず、透明基板上に配置することが可能となるため、レジストの線幅よりも、実際に得られる表示領域配線が細くなるという問題に対して、レジストの線幅を大きくして対処することが可能となる。したがって、本発明においては、表示領域配線を遮光部上に形成しないことにより、所望の線幅を有する表示領域配線を得ることが可能となると考えられる。
さらにまた、従来のブラックマトリックス付基板においては、遮光部により開口部が画定される。具体的には、透明基板上に配置された遮光部に、フォトリソグラフィ法等を用いて所定の開口部を形成している。そのため、例えば図10に示すように、開口部のコーナーが丸みを帯びてしまう場合があり、開口部が狭まってしまうという問題がある。
一方、本発明においては、例えば、図2(a)、(b)に示すように、第1の方向に並列に配置された第1遮光部(表示領域配線)2、および第1の方向に交差する第2の方向に並列に配置された第2遮光部3を別の工程により形成することができるため、フォトリソグラフィ法等を用いて一度の工程で開口部を形成した場合のように、開口部のコーナーが丸みを帯びてしまうといった問題を回避することができる。すなわち、本発明においては、開口部を囲う各辺をそれぞれ別体の部材により構成することができるため、従来に比べてより広い開口部を確保することが可能となると考えられる。
以下、本発明のブラックマトリックス付基板の各構成について説明する。
1.表示領域
本発明における表示領域は、ブラックマトリックス付基板の中心に位置する。また、表示領域におけるブラックマトリックスは、第1の方向に並列に配置された第1遮光部と、第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置された第2遮光部とを有し、第1遮光部は、少なくとも透明基板側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線である。
以下、表示領域を構成する第1遮光部および第2遮光部について説明する。
(1)第1遮光部
本発明における第1遮光部は、第1の方向に並列に配置される部材であり、少なくとも透明基板側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線である。また、本発明における第1遮光部は、例えば、本発明のブラックマトリックス付基板を、タッチパネルが一体化したカラーフィルタに用いた際に、センサ用配線として用いられる部材である。
本発明における第1遮光部は、透明基板側が低反射である金属で形成される。ここで、低反射とは、例えば、本発明のブラックマトリックス付基板をカラーフィルタ等に用いた際に、第1遮光部の透明基板側となる下面に外光が反射して観察者の視認性を妨げない程度の低反射性を有することを指す。具体的な反射率については、ブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜調整されるため特に限定されないが、例えば、70%以下であることが好ましく、中でも65%以下であることが好ましく、特に60%以下であることが好ましい。なお、第1遮光部の反射率は、透明基板側から第1遮光部に照射した光の輝度に対する、第1遮光部から透明基板側に戻ってきた光の輝度の比率から算出した。
また、本発明における第1遮光部は、遮光性を有する金属で形成される。ここで、遮光性とは、例えば、本発明のブラックマトリックス付基板をカラーフィルタ等に用いた際に、表示領域におけるブラックマトリックスとしての機能を発揮する程度の遮光性を有することを指す。具体的な遮光性については、ブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜調整されるため特に限定されないが、例えば、遮光率(OD値)が、2.5以上であることが好ましく、中でも2.8以上であることが好ましく、特に3.0以上であることが好ましい。なお、第1遮光部の遮光性は、OSP−SP200(オリンパス社製)を用いて測定することができる。
このような第1遮光部は、1層で構成されていても良く、2層で構成されていても良い。
まず、第1遮光部が1層で構成されている場合、第1遮光部の材料には、低反射であり、かつ遮光性を有する金属が用いられる。このような材料としては、上述のように低反射であり、遮光性を有する金属であれば特に限定されないが、中でも導電性の高い材料を用いることが好ましい。また、ブラックマトリックス付基板の耐久性の観点から、酸化および硫化しにくい材料を用いることが好ましい。このような第1遮光部の具体的な材料には、例えば、窒化銅(CuN)のような低反射性および導電性を有する金属材料を用いることができる。第1遮光部が1層から構成される場合に低反射の材料を用いることにより、例えば、ブラックマトリックス付基板をカラーフィルタに用いた際に、視認側となる第1遮光部の下面に外光が反射することによる視認性の低下を抑制することができる。また、第1遮光部が1層から構成される場合に導電性の高い材料を用いる場合には、例えば、ブラックマトリックス付基板をタッチパネルが一体化したカラーフィルタに用いた際に、第1遮光部をセンサ用配線として有効に用いることができる。さらに、第1遮光部が1層から構成される場合に酸化および硫化しにくい材料を用いる場合には、ブラックマトリックス付基板を耐久性の高いものとすることが可能となる。
次に、第1遮光部が2層で構成されている場合、第1遮光部の透明基板側の下層およびその上に形成される上層に用いられる材料としては、両層を合わせることにより、低反射であり、かつ遮光性を有する材料が用いられる。このような上層および下層に用いられる材料としては、上層の材料に導電性の高い材料が用いられ、第1遮光部の下層の材料に、低反射である材料が用いられることが好ましい。
第1遮光部が2層で構成されている場合、第1遮光部の上層の具体的な材料には、導電性の高い材料を用いることが好ましい。このような第1遮光部の上層の材料としては、例えば、銀、金、クロム、プラチナ、アルミニウムの単体、あるいはこれらのいずれかを主体とする合金等が挙げられる。金属合金としては、APCと称される銀、パラジウム、銅の合金が汎用される。また、金属の複合体としては、MAMと称されるモリブデン、アルミニウム、モリブデンの3層構造体等も適用可能である。さらに、例えばPEDOT等の樹脂材料に上記金属を加えた導電性高分子を用いることもできる。
また第1遮光部の上層の具体的な材料には、酸化および硫化しにくい材料を用いることが好ましい。このような第1遮光部の上層の材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、銅、ニッケル、マンガンおよび亜鉛を含む合金、CuN等が挙げられる。第1遮光部が2層から構成される場合には、上層の材料に高い導電性を有する材料を用いることにより、例えば、ブラックマトリックス付基板をタッチパネルが一体化したカラーフィルタに用いた際に、第1遮光部をセンサ用配線として有効に用いることができる。また、第1遮光部の上層の材料に酸化および硫化しにくい材料を用いることにより、ブラックマトリックス付基板を耐久性の高いものとすることが可能となる。
また、第1遮光部が2層で構成されている場合、第1遮光部の下層の具体的な材料には、低反射である材料を用いることが好ましい。このような第1遮光部の下層の材料としては、例えば、クロム、窒化銅(CuN)等が挙げられる。第1遮光部が2層から構成される場合には、下層の材料に低反射である材料を用いることにより、例えば、ブラックマトリックス付基板をカラーフィルタに用いた際に、視認側となる第1遮光部の下面に外光が反射することによる視認性の低下を抑制することができる。
このような第1遮光部の上層および下層の具体的な組み合わせとしては、例えば、第1遮光部を形成する形成工程において、同一のレジストを用いて上層および下層をエッチングにより形成できる材料であることが好ましく、中でも、同一のエッチング液を用いてエッチングすることができる材料であることが好ましい。このような第1遮光部の上層および下層の組み合わせ(上層/下層)としては、例えば、銅/窒化銅(CuN)のように、上層および下層に同種の金属を用いることが好ましい。
本発明における第1遮光部の線幅としては、ブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜調整されるものであり、特に限定されない。例えば、第1遮光部の線幅が、1.0μm〜28μmの範囲内であることが好ましく、中でも1.5μm〜23μmの範囲内であることが好ましく、特に2.0μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。第1遮光部の線幅が上記範囲内であることにより、第1遮光部および後述する第2遮光部により画定される開口部を十分に確保することができ、例えば、本発明のブラックマトリックス付基板をカラーフィルタに用いた際に、視認性への影響を抑えることができる。また、第1遮光部の抵抗値の増加を抑制することができ、さらには第1遮光部の剥離や割れを抑制することができる。ここで、第1遮光部の線幅とは、例えば、図1(b)においてW1で示す距離をいう。
本発明における第1遮光部の厚みとしては、所望の導電性および遮光性を有する程度の厚みであれば特に限定されるものではない。例えば10nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。第1遮光部の厚みが上記範囲内よりも薄い場合には、第1遮光部の抵抗が大きくなり、表示領域配線として十分に機能しないおそれがある。また、第1遮光部の厚みが上記範囲内よりも厚い場合には、第1遮光部を蒸着等により形成する際の時間やコストが増大するおそれがある。
(2)第2遮光部
本発明における第2遮光部は、表示領域において、第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置される部材である。
本発明における第2遮光部は、第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置される部材であり、上述した第1遮光部とともに開口部を画定することができるものであれば特に限定されない。
本発明における第2遮光部の材料は、ブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜選択されるものであり特に限定されないが、例えば、後述する額縁遮光部と同一の材料で形成することができる。この場合、図2(a)に示すように、第1遮光部2と第2の遮光部3との交差部においては、第2遮光部3上で第1遮光部2が交差するように配置されることが好ましい。第2遮光部および額縁遮光部を同時に形成し、その後、第1遮光部を形成することができるため、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
また、本発明における第2遮光部は、上述した第1遮光部と同一の材料で形成することができる。この場合、第2遮光部と第1遮光部とが交差する交差部間の第2遮光部には、電気的に絶縁される切断部が形成されていることが好ましい。隣接する交差部の間において、第2遮光部が電気的に絶縁される切断部を有することにより、第2遮光部によって、第1の方向に並列に配置された各第1遮光部が導通することを防ぐことができる。そのため、例えばブラックマトリックス付基板を、タッチパネルが一体化したカラーフィルタに用いた際に、第1遮光部をタッチパネルの位置情報を検知するセンサ用配線として好適になる。また、第1遮光部および第2遮光部が同一の材料で形成されている場合には、第1遮光部および第2遮光部を同時に形成することができるため、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
以下、本発明における第2遮光部が額縁遮光部と同一の材料で形成される場合と、第2遮光部が第1遮光部と同一の材料で形成される場合とに分けて説明する。
(a)第2遮光部が額縁遮光部と同一材料である場合
本発明における第2遮光部が、後述する額縁遮光部と同一の材料である場合、第2遮光部の材料には、例えば、一般的なカラーフィルタに用いられる遮光部の材料と同様のものを用いることができる。例えば、黒色色材をバインダ樹脂に分散または溶解させたものを用いることができる。なお、遮光部の具体的な材料については、例えば、特開2008−90191号公報に記載された遮光部の材料と同様とすることができるためここでの説明は省略する。
本発明における第2遮光部の線幅としては、本発明のブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、1μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、中でも1.5μm〜28μmの範囲内であることが好ましく、特に2μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。第2遮光部の線幅が上記範囲よりも小さい場合には、第1遮光部とともに十分に開口部を画定することができないおそれがある。また、第2遮光部の線幅が上記範囲よりも大きい場合には、本発明のブラックマトリックス付基板を用いて、例えば、高精細なカラーフィルタを得ることができないおそれがある。ここで、第2遮光部の線幅とは、例えば、図1(b)においてW2で示す距離をいう。
本発明における第2遮光部の厚みとしては、所望の遮光性を示すことができる程度の厚みであれば特に限定されず、後述する額縁遮光部の厚み等に応じて適宜調整される。なお、第2遮光部の具体的な遮光性については、上述した第1遮光部の遮光性と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。本発明における第2遮光部の具体的な厚みとしては、例えば、1μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、中でも1.5μm〜28μmの範囲内であることが好ましく、特に2μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。
(b)第2遮光部が第1遮光部と同一材料である場合
本発明における第2遮光部が第1遮光部と同一の材料である場合、第2遮光部の材料は、上述した第1遮光部の材料と同様とすることができる。したがって、第2遮光部が第1遮光部と同一材料である場合における第2遮光部の材料についての説明は省略する。なお、第2遮光部が第1遮光部と同一材料である場合、第2遮光部と第1遮光部とが交差する交差部間の第2遮光部には、電気的に絶縁される切断部が形成されていることが好ましい。
本発明における第2遮光部の線幅としては、本発明のブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。なお、具体的な線幅については、上記「(a)第2遮光部が額縁遮光部と同一材料である場合」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明における第2遮光部の厚みとしては、所望の遮光性を示すことができる程度の厚みであれば特に限定されず、上述した第1遮光部の厚み等に応じて適宜調整される。なお、第2遮光部の具体的な遮光性については、上述した第1遮光部の遮光性と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。本発明における第2遮光部の具体的な厚みとしては、例えば、10nm〜1000nmの範囲内であることが好ましく、中でも50nm〜800nmの範囲内であることが好ましく、特に100nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。
(3)開口部
本発明においては、上述した第1遮光部および第2遮光部により開口部が画定される。例えば、本発明のブラックマトリックス付基板をカラーフィルタに用いる際には、開口部に着色部が配置される。
本発明における開口部は、図1(b)、図2(a)、(b)に示すように、第1遮光部2および第2遮光部3により完全に囲われていても良く、図2(c)に示すように、第2遮光部3が切断部Hを有することにより、一部囲われていない領域を有していても良い。第1遮光部および第2遮光部が同一の材料で形成される場合や、第2遮光部が導電性材料を含む場合には、第2遮光部が切断部を有し、第1遮光部および第2遮光部により一部囲われていない領域を有することが好ましい。
本発明における開口部の形状は、上述した第1遮光部および第2遮光部の形状や配置等に応じて適宜決定されるものであり、特に限定されない。具体的な開口部の形状としては、一般的なカラーフィルタにおける開口部の形状と同様とすることができるが、例えば、例えば、ストライプ形状、くの字形状、デルタ配列等が挙げられる。また、本発明における開口部の大きさについては、ブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜調整されるものであり、特に限定されないが、高精細なブラックマトリックス付基板を得るという観点からは、開口部が広いことが好ましい。
2.非表示領域
本発明における非表示領域は、表示領域の外側に位置する領域であり、表示領域配線が配置された表面と同一の表面には、表示領域配線と接続された非表示領域配線が配置された領域である。以下、非表示領域に配置される非表示領域配線について説明する。
(1)非表示領域配線
本発明における非表示領域配線は、外部と接続するための端子部と接続された部材である。ここで、「端子部と接続された」とは、端子部と電気的に接続されていることを指す。
本発明における非表示領域配線は、外部と接続するための端子部と接続することができるものであれば特に限定されず、本発明のブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜調整される。なお、非表示領域配線に用いられる材料については、上述した表示領域配線(第1遮光部)と同様とすることができ、非表示領域配線の線幅、厚み等については、タッチパネルが一体化した一般的なタッチパネル付カラーフィルタに用いられる非表示領域配線と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。また、端子部についても、一般的なタッチパネル付カラーフィルタにおける端子部と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(2)額縁遮光部
本発明においては、非表示領域に、樹脂製の遮光部で形成された額縁遮光部が配置されていても良い。
非表示領域に額縁遮光部が配置される場合、額縁遮光部上に、上述した非表示領域配線が配置されることが好ましい。例えば、本発明のブラックマトリックス付基板をカラーフィルタに用いた際に、非表示領域配線が視認されることを防止することができるからである。
本発明における額縁遮光部の材料には、ブラックマトリックス付基板の非表示領域に形成することが可能であり、所望の遮光性や意匠性を有する樹脂を含む材料を用いることが好ましい。額縁遮光部の材料としては、例えば、一般的なカラーフィルタの額縁遮光部に用いられる材料等が挙げられる。具体的には、上述した第2遮光部と同様の樹脂を含む材料や、後述する着色部と同様の材料等を用いることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明における額縁遮光部の厚みは、ブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜調整することができ、特に限定されないが、例えば、1μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、中でも1.5μm〜28μmの範囲内であることが好ましく、特に2μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。額縁遮光部の厚みが上記範囲内であることにより、所望の遮光性や意匠性を得ることができる。
3.透明基板
本発明における透明基板は、上述した表示領域および非表示領域を構成する部材を支持する支持体である。
本発明における透明基板の材料は、一般的なカラーフィルタに用いられる材料であれば特に限定されないが、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない無機基板、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する樹脂基板等が挙げられる。中でも無機基板を用いることが好ましく、無機基板の中でもガラス基板を用いることが好ましい。さらには、ガラス基板の中でも無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、例えば、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタに好適であるからである。
ここで、「透明」という場合には、特段の断りがない限り、本発明のブラックマトリックス付基板が用いられた液晶表示装置等の操作者の、操作面からの視認を妨げない程度の透明性をいう。したがって、「透明」は、無色透明、および視認性を妨げない程度の有色透明を含み、また厳密な透過率で定義されず、本発明のブラックマトリックス付基板の用途等に応じて透過性の度合いを決定することができる。
本発明における透明基板の厚みとしては、各部材を支持できる程度の厚みであれば特に限定されず、本発明のブラックマトリックス付基板の用途等に応じて適宜設計が可能である。透明基板の具体的な厚みについては、一般にブラックマトリックス付基板に用いられる基板の厚みと同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
4.用途
本発明のブラックマトリックス付基板は、例えば、モノクロ液晶表示装置や電子ペーパー等に用いることができる。また、本発明のブラックマトリックス付基板は、カラーフィルタの製造中間体として用いることができる。本発明のブラックマトリックス付基板をカラーフィルタの製造中間体として用いる場合、本発明のブラックマトリックス付基板は、最終的に、カラーフィルタ、タッチパネル付き表示装置、具体的には、タッチパネル付き液晶表示装置やタッチパネル付き有機EL表示装置等に用いられる。
B.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、上述したブラックマトリックス付基板と、上記ブラックマトリックス付基板の上記第1遮光部および上記第2遮光部により画定される開口部に配置された着色部とを有することを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタについて、図を用いて説明する。図3(a)は、本発明のカラーフィルタの一例を示す概略平面図であり、図3(b)は、図3(a)の領域X2および領域Y2を示す概略斜視図である。図3(a)に示すように、本発明のカラーフィルタ200は、中心に位置する表示領域Xと、表示領域の外側に位置する非表示領域Yとを有する。また、本発明のカラーフィルタ200は、透明基板と1と、透明基板1の一方の表面上に配置されたブラックマトリックス10と、着色部11(ここでは、赤色着色部11R、緑色着色部11G、青色着色部11B)とを有する。表示領域X(X2)におけるブラックマトリックス10は、方向αで示される第1の方向に並列に配置された第1遮光部2と、第1の方向に交差する方向βで示される第2の方向に並列に配置された第2遮光部3と、第1遮光部2および第2遮光部3により画定される開口部に配置された着色部11(ここでは、赤色着色部11R、緑色着色部11G、青色着色部11B)とを有し、第1遮光部2は、少なくとも透明基板1側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線である。また、非表示領域Y(Y2)において、表示領域Xが配置された表面と同一の表面には、樹脂製の遮光部で形成された額縁遮光部4が配置され、図示はしないが、非表示領域配線は、額縁遮光部4上に配置されており、非表示領域配線は外部と接続するための端子部と接続されている。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であるブラックマトリックス付基板を有することにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なカラーフィルタとすることができる。なお、具体的な効果の説明については、上述した「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
以下、本発明のカラーフィルタの各構成について説明する。
1.表示領域
本発明における表示領域は、ブラックマトリックス付基板の中心に位置する。また、表示領域におけるブラックマトリックスは、第1の方向に並列に配置された第1遮光部と、第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置された第2遮光部と、第1遮光部および第2遮光部により画定される開口部に配置された着色部とを有し、第1遮光部は、少なくとも透明基板側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線である。
なお、本発明における第1遮光部、第2遮光部および開口部については、上述した「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。以下、本発明における着色部について説明する。
(1)着色部
本発明における着色部は、第1遮光部および第2遮光部により画定される開口部に配置される部材である。
着色部は、例えば赤、緑、青の3色の着色部を有する。着色部の色としては、赤、緑、青の3色を少なくとも含むものであればよく、例えば、赤、緑、青の3色、赤、緑、青、黄の4色、または、赤、緑、青、黄、シアンの5色等とすることもできる。
着色部としては、例えば色材をバインダ樹脂中に分散させたものを用いることができる。着色部に用いられる色材としては、各色の顔料や染料等が挙げられる。例えば、赤色着色部に用いられる色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。また、緑色着色部に用いられる色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。さらに、青色着色部に用いられる色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料や染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。着色部に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が挙げられる。
着色部には、上述した材料の他にも、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を含有させることができる。
また、着色部が形成されている同一平面上には、上述した色材を含有せず、バインダ樹脂を含有する白色層が形成されていてもよい。
着色部の配列は特に限定されるものではなく、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができる。
着色部の厚さとしては、カラーフィルタにおける一般的な着色部の膜厚と同様とすることができ、例えば1μm〜5μmの範囲内で設定することができる。
2.非表示領域
本発明における非表示領域は、表示領域の外側に位置する領域であり、表示領域配線が配置された表面と同一の表面には、表示領域配線と接続された非表示領域配線が配置された領域である。なお、本発明における非表示領域については、上述した「A.ブラックマトリックス付基板 2.非表示領域」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.透明基板
本発明における透明基板は、上述した表示領域および非表示領域を構成する部材を支持する支持体である。なお、透明基板の具体的な説明については、上述した「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
4.その他
本発明のカラーフィルタは、上述した構成の他にも、必要に応じてその他の構成を有していても良い。その他の構成としては、例えば、オーバーコート層が挙げられる。
本発明において用いられるオーバーコート層は、表示領域における第1遮光部、第2遮光部および着色部を覆うように配置される。本発明のカラーフィルタがオーバーコート層を有することにより、カラーフィルタの表面を平坦化することができ、カラーフィルタを液晶表示装置等に用いた際に、視認性を向上させることが可能となる。
オーバーコート層の材料は、一般的なカラーフィルタに用いられるオーバーコート層と同様とすることができ、有機材料および無機材料のいずれも用いることができる。オーバーコート層が無機材料から構成される場合には、バリア性を付与することができる。なお、オーバーコート層の具体的な材料については、例えば特開2010−160345号公報で開示された材料と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
5.用途
本発明のカラーフィルタは、各種表示装置に用いることができるが、中でも、タッチパネル付き表示装置、具体的には、タッチパネル付き液晶表示装置やタッチパネル付き有機EL表示装置等に用いることができる。
C.ブラックマトリックス付基板の製造方法
本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法は、上述したブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であって、上記透明基板上に、上記額縁遮光部と上記第2遮光部とを同時に配置する樹脂製遮光部配置工程と、上記額縁遮光部および上記第2遮光部が配置された上記透明基板上に、上記表示領域配線と上記非表示領域配線とを同時に配置する配線配置工程とを有することを特徴とする製造方法である。以下、これを第1実施態様とする。
また、本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法は、上述したブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であって、上記透明基板上に、上記額縁遮光部を配置する額縁遮光部配置工程と、上記額縁遮光部が配置された上記透明基板上に、上記第2遮光部、上記表示領域配線、および上記非表示領域配線を同時に配置する第2遮光部および配線配置工程とを有することを特徴とする製造方法である。以下、これを第2実施態様とする。
本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法の第1実施態様について図を用いて説明する。図4は、本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法の一例を示す概略工程図である。本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法は、図4(a)に示すように、透明基板上1に、額縁遮光部4と第2遮光部3とを同時に配置する樹脂製遮光部配置工程と、図4(b)に示すように、額縁遮光部4および第2遮光部3が配置された透明基板1上に、表示領域配線2と非表示領域配線(図示なし)とを同時に配置する配線配置工程とを有する。
また、本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法の第2実施態様について図を用いて説明する。図5は、本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法の一例を示す概略工程図である。本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法は、図5(a)に示すように、透明基板1上に、額縁遮光部4を配置する額縁遮光部配置工程と、図5(b)に示すように、額縁遮光部4が配置された透明基板1上に、表示領域配線(第1遮光部)2、第2遮光部3、および非表示領域配線(図示なし)を同時に配置する第2遮光部および配線配置工程とを有する。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であるブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であることにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なブラックマトリックス付基板を得ることができる。また、額縁遮光部と第2遮光部とを同時に配置する樹脂製遮光部配置工程、および表示領域配線と非表示領域配線とを同時に配置する配線配置工程を有することにより、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。なお、本発明の具体的な効果の説明については、上記「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
以下、本発明のブラックマトリックス付基板の製造方法について、第1実施態様および第2実施態様に分けて説明する。
1.第1実施態様
本態様のブラックマトリックス付基板の製造方法は、透明基板上に、額縁遮光部と第2遮光部とを同時に配置する樹脂製遮光部配置工程と、額縁遮光部および第2遮光部が配置された透明基板上に、表示領域配線と非表示領域配線とを同時に配置する配線配置工程とを有する。
ここで、従来のブラックマトリックス付基板においては、フォトリソグラフィ法等を用いて遮光部に所定の開口部を形成している。そのため、例えば図10に示すように、開口部のコーナーが丸みを帯びてしまう場合があり、開口部が狭まってしまうという問題がある。一方、本態様によれば、第1の方向に並列に配置された第1遮光部(表示領域配線)、および第1の方向に交差する第2の方向に並列に配置された第2遮光部を別の工程により形成することができるため、フォトリソグラフィ法等を用いて一度の工程で開口部を形成した場合のように、開口部のコーナーが丸みを帯びてしまうといった問題を回避することができる。すなわち、本態様においては、開口部を囲う各辺をそれぞれ別体の部材によりそれぞれ形成することができるため、従来に比べてより広い開口部を確保することが可能となると考えられる。
以下、本態様のブラックマトリックス付基板の製造方法に含まれる各工程について説明する。
(1)樹脂製遮光部配置工程
本態様における樹脂製遮光部配置工程は、透明基板上に、額縁遮光部と第2遮光部とを同時に配置する工程である。なお、透明基板、額縁遮光部および第2遮光部については、上記「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本態様における樹脂製遮光部配置工程は、透明基板上に、額縁遮光部と第2遮光部とを同時に配置することができる工程であれば特に限定されない。具体的な樹脂製遮光部配置工程としては、例えば、透明基板上に、額縁遮光部および第2遮光部の構成材料を成膜する方法が挙げられる。成膜方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、塗布法等が挙げられる。また、パターニング方法としては、例えば、フォトリソグラフィ法によりエッチングする方法が挙げられる。なお、具体的な樹脂製遮光部配置工程については、一般的なカラーフィルタにおける樹脂製遮光部配置工程と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(2)配線配置工程
本態様における配線配置工程は、額縁遮光部および第2遮光部が配置された透明基板上に、表示領域配線と非表示領域配線とを同時に配置する工程である。なお、表示領域配線(第1遮光部)および非表示領域配線については、上記「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明における配線配置工程は、額縁遮光部および第2遮光部が配置された透明基板上に、表示領域配線と非表示領域配線とを同時に配置することができる工程であれば特に限定されない。具体的な配線配置工程としては、例えば、透明基板上に、表示領域配線(第1遮光部)および非表示領域配線の構成材料を成膜し、次いで所定の形状にパターニングする方法が挙げられる。成膜方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、塗布法等が挙げられる。また、エッチング方法としては、ポジ型レジストを用いたエッチング方法が挙げられる。なお、具体的な配線配置工程については、タッチパネルが一体化した一般的なタッチパネル付カラーフィルタにおける配線配置工程と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。さらに、配線配置工程としては、例えば、透明基板上に、表示領域配線(第1遮光部)および非表示領域配線の構成材料として、金属ナノ粒子を含有するインクを、吐出法等によりパターン状に形成する方法も挙げられる。
2.第2実施態様
本態様のブラックマトリックス付基板の製造方法は、上記透明基板上に、上記額縁遮光部を配置する額縁遮光部配置工程と、上記額縁遮光部が配置された上記透明基板上に、上記第2遮光部、上記表示領域配線、および上記非表示領域配線を同時に配置する第2遮光部および配線配置工程とを有する。
以下、本態様のブラックマトリックス付基板の製造方法に含まれる各工程について説明する。
(1)額縁遮光部配置工程
本態様における額縁遮光部配置工程は、透明基板上に、額縁遮光部を配置する工程である。なお、透明基板および額縁遮光部については、上記「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本態様における額縁遮光部配置工程は、透明基板上に、額縁遮光部を配置することができる工程であれば特に限定されない。具体的な額縁遮光部配置工程としては、例えば、透明基板上に、額縁遮光部の構成材料を成膜する方法が挙げられる。成膜方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、塗布法等が挙げられる。また、パターニング方法としては、例えば、フォトリソグラフィ法によりエッチングする方法が挙げられる。なお、具体的な額縁遮光部配置工程については、一般的なカラーフィルタにおける額縁遮光部配置工程と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(2)第2遮光部および配線配置工程
本態様における第2遮光部および配線配置工程は、額縁遮光部が配置された透明基板上に、第2遮光部、表示領域配線、および非表示領域配線を同時に配置する工程である。なお、第2遮光部、表示領域配線(第1遮光部)および非表示領域配線については、上記「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明における第2遮光部および配線配置工程は、額縁遮光部が配置された透明基板上に、第2遮光部、表示領域配線、および非表示領域配線を同時に配置することができる工程であれば特に限定されない。具体的な第2遮光部および配線配置工程としては、例えば、透明基板上に、第2遮光部、表示領域配線(第1遮光部)および非表示領域配線の構成材料を成膜し、次いで所定の形状にパターニングする方法が挙げられる。成膜方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、塗布法等が挙げられる。また、エッチング方法としては、ポジ型レジストを用いたエッチング方法が挙げられる。なお、具体的な第2遮光部および配線配置工程については、タッチパネルが一体化した一般的なタッチパネル付カラーフィルタにおける第2遮光部および配線配置工程と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。さらに、第2遮光部および配線配置工程としては、例えば、透明基板上に、第2遮光部、表示領域配線(第1遮光部)および非表示領域配線の構成材料として、金属ナノ粒子を含有するインクを、吐出法等によりパターン状に形成する方法も挙げられる。
D.カラーフィルタの製造方法
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上述したブラックマトリックス付基板の製造方法によりブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板製造工程と、上記ブラックマトリックス付基板製造工程により得られた上記ブラックマトリックス付基板の上記第1遮光部および上記第2遮光部により画定される開口部に、着色部を配置する着色部配置工程とを有することを特徴とする製造方法である。
本発明のカラーフィルタの製造方法について図を用いて説明する。図6は、本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す概略工程図である。図6(a)〜(c)に示すように、本発明のカラーフィルタの製造方法は、ブラックマトリックス付基板製造工程により得られたブラックマトリックス付基板の第1遮光部2および上記第2遮光部3により画定される開口部13に、着色部11(ここでは、赤色着色部11R、緑色着色部11G、青色着色部11B)を配置する着色部配置工程を有する。なお、図6(a)〜(c)において説明していない符号については、図4(a)、(b)と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。また、ここでは、ブラックマトリックス付基板製造工程として、「C.ブラックマトリックス付基板の製造方法」の項に記載した第1実施態様を用いた例を挙げたが、ブラックマトリックス付基板製造工程として、「C.ブラックマトリックス付基板の製造方法」の項に記載した第2実施態様を用いることもできる。
本発明によれば、第1遮光部が表示領域配線であることにより、表示領域配線を遮光部上に設ける必要がなくなり、遮光部の細線化に伴う表示領域配線への影響、すなわち、遮光部と表示領域配線との位置合わせの問題を解決することが可能なカラーフィルタを得ることができる。なお、本発明の具体的な効果の説明については、上記「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、本発明におけるブラックマトリックス付基板製造工程については、上述した「C.ブラックマトリックス付基板の製造方法」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法に含まれる着色部配置工程について説明する。
1.着色部配置工程
本発明における着色部配置工程は、第1遮光部および第2遮光部により画定される開口部に、着色部を配置する工程である。なお、着色部については、上記「A.ブラックマトリックス付基板」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明における着色部配置工程は、第1遮光部および第2遮光部により画定される開口部に、着色部を配置することができる工程であれば特に限定されない。着色部配置工程においては、着色部の構成材料を、各開口部にパターン状に配置しても良く、着色部の構成材料を、複数の開口部上に帯状に配置しても良い。具体的な着色部の形成方法としては、例えば、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。
2.その他の工程
本発明のカラーフィルタの製造方法は、少なくとも上述した工程を有していれば良く、必要に応じてその他の工程を有していても良い。その他の工程としては、第1遮光部、第2遮光部および着色部を覆うようにオーバーコート層を配置するオーバーコート層配置工程が挙げられる。なお、オーバーコート層の具体的な配置方法については、一般的なカラーフィルタに用いられるオーバーコート層の配置方法と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 …透明基板
2 …第1遮光部
3 …第2遮光部
4 …額縁遮光部
11 …着色部
100 …ブラックマトリックス付基板
200 …カラーフィルタ
X …表示領域
Y …非表示領域

Claims (8)

  1. 透明基板と、前記透明基板の一方の表面上に配置されたブラックマトリックスと、を有するブラックマトリックス付基板であって、
    前記ブラックマトリックス付基板は、表示領域と、前記表示領域の外側に位置する非表示領域とを有し、
    前記表示領域における前記ブラックマトリックスは、第1の方向に並列に配置された第1遮光部と、前記第1の方向に交差する方向である第2の方向に並列に配置された第2遮光部とを有し、
    前記第1遮光部は、少なくとも前記透明基板側が低反射であり、かつ遮光性を有する金属で形成された表示領域配線であり、
    前記透明基板の前記非表示領域であり、かつ前記表示領域配線が配置された表面と同一の表面には、前記表示領域配線と接続された非表示領域配線が配置されており、前記非表示領域配線は外部と接続するための端子部と接続されていることを特徴とするブラックマトリックス付基板。
  2. 前記非表示領域には、樹脂製の遮光部で形成された額縁遮光部が配置され、前記非表示領域配線は、前記額縁遮光部上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のブラックマトリックス付基板。
  3. 前記第2遮光部は、前記額縁遮光部と同一の材料で形成されており、前記第1遮光部と前記第2遮光部との交差部においては、前記第2遮光部の前記透明基板とは反対側の表面上で前記第1遮光部が交差するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のブラックマトリックス付基板。
  4. 前記第2遮光部は、前記第1遮光部と同一の材料で形成され、前記第2遮光部と前記第1遮光部とが交差する交差部間の前記第2遮光部には、電気的に絶縁される切断部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のブラックマトリックス付基板。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のブラックマトリックス付基板と、前記ブラックマトリックス付基板の前記第1遮光部および前記第2遮光部により画定される開口部に配置された着色部とを有することを特徴とするカラーフィルタ。
  6. 請求項3に記載のブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であって、
    前記透明基板上に、前記額縁遮光部と前記第2遮光部とを同時に配置する樹脂製遮光部配置工程と、
    前記額縁遮光部および前記第2遮光部が配置された前記透明基板上に、前記表示領域配線と前記非表示領域配線とを同時に配置する配線配置工程とを有することを特徴とするブラックマトリックス付基板の製造方法。
  7. 請求項4に記載のブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板の製造方法であって、
    前記透明基板上に、前記額縁遮光部を配置する額縁遮光部配置工程と、
    前記額縁遮光部が配置された前記透明基板上に、前記第2遮光部、前記表示領域配線、および前記非表示領域配線を同時に配置する第2遮光部および配線配置工程とを有することを特徴とするブラックマトリックス付基板の製造方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載のブラックマトリックス付基板の製造方法によりブラックマトリックス付基板を製造するブラックマトリックス付基板製造工程と、
    前記ブラックマトリックス付基板製造工程により得られた前記ブラックマトリックス付基板の前記第1遮光部および前記第2遮光部により画定される開口部に、着色部を配置する着色部配置工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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