JP2017003346A - 内燃機関の自動計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】計測点の移行を効率化でき、短時間で試験を行うことができる内燃機関の自動計測方法を提供すること。
【解決手段】計測が終了した現在の計測点から、次に計測する計測点へ移行する際に、現在の計測点以前に既に計測された計測点、または既に計測された計測点への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、次に計測する計測点へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択する第1ステップ(ステップS5)と、計測が終了した現在の計測点から目標始点へ、制御パラメータの変更を伴う通過点を途中に設けることなく一度に移行する第2ステップ(ステップS7)と、目標始点から次に計測する計測点へ、制御パラメータの変更を伴う通過点を経て移行する第3ステップ(ステップS8よりS11)と、を実行する。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の制御パラメータの組み合わせからなる複数の計測点に順次移行し、内燃機関の運転状態を計測する内燃機関の自動計測方法に関する。
内燃機関の試験(ベンチテスト)を行う自動計測システムは、内燃機関の制御パラメータの組み合わせからなる複数の計測点に順次移行し、内燃機関の運転状態を計測することで、内燃機関の性能確認および適合を行っている。従来、この種の内燃機関の自動計測方法として特許文献1に記載されたものが知られている。
従来の内燃機関の試験機において使用されているプログラムには、計測が終了した現在の計測点から、初期状態の制御パラメータに一旦戻り、この初期状態を始点として次に計測を行う計測点に移行する手法が使用されている。
また、特許文献1には、計測を終了した現在の計測点から、運転阻害要因が発生しないことが既知となっている安全ポイントを経由して、次の計測点に移行する第2の手法が記載されている。
特開2007−009808号公報
しかしながら、従来の内燃機関の試験機においては、初期状態または安全ポイントを経由して現在の計測点から次の計測点に移行する場合、計測点の移行に伴う制御パラメータの変更量が多くなるため、計測点の移行に時間がかかってしまう。
また、特許文献1に記載の内燃機関の自動計測方法は、現在の計測点から次の計測点に直接移行する場合、次の計測点への移行途中で運転阻害要因が発生することを回避するためにモデル式から定められた小範囲内から選択された機関制御状態を経由して制御パラメータを変更する必要があるため、計測点の移行に時間がかかってしまう。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、計測点の移行を効率化でき、短時間で試験を行うことができる内燃機関の自動計測方法を提供することを目的としている。
本発明は、内燃機関の制御パラメータの組み合わせからなる複数の計測点に順次移行し、前記内燃機関の運転状態を計測する内燃機関の自動計測方法において、計測が終了した現在の計測点から、次に計測する計測点へ移行する際に、前記現在の計測点以前に既に計測された計測点、または前記既に計測された計測点への移行途中に前記制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、前記次に計測する計測点へ移行する際の前記制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択する第1ステップと、前記計測が終了した現在の計測点から前記目標始点へ、前記制御パラメータの変更を伴う通過点を途中に設けることなく一度に移行する第2ステップと、前記目標始点から前記次に計測する計測点へ、前記制御パラメータの変更を伴う通過点を経て移行する第3ステップと、を実行するものからなる。
本発明によれば、第1ステップにおいて、既に計測された計測点、または既に計測された計測点への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、次に計測する計測点へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択することで、次に計測する計測点への制御パラメータの移行に要する時間を削減することができる。このため、計測点の移行を効率化でき、短時間で試験を行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る内燃機関の自動計測方法が適用される自動計測システムの構成図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る自動計測システムにおいて内燃機関のバルブタイミングが変更される状態を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る内燃機関の自動計測方法により、計測点が移行される状態を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る内燃機関の自動計測方法を適用した、自動計測処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、従来の内燃機関の自動計測方法により、計測点が移行される状態を示す図である。
以下、図1〜図4を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る自動計測システム10は、自動計測装置11と、動力計制御装置14と、動力計15と、燃焼解析装置16とを含んで構成されており、計測対象となる内燃機関は内燃機関13と、ECU(Electronic Control Unit)12から構成されている。
この自動計測システム10は、内燃機関13の性能確認および適合のためのベンチテストを行うものであり、内燃機関13の制御パラメータの組み合わせからなる計測点を順次移行し、内燃機関13の運転状態を計測するようになっている。
内燃機関13は、例えば直列4気筒のガソリンエンジンで構成されている。内燃機関13は、図示しないシリンダとピストンを備えており、シリンダ内でピストンが2往復する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行う、いわゆる4サイクルのガソリンエンジンである。なお、内燃機関13の気筒数は4気筒に限られない。また、内燃機関13は、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンであってもよい。
内燃機関13は、図示しないインジェクタを備えており、このインジェクタは、燃料を図示しない吸気ポートまたは燃焼室に噴射する。ECU12により燃料噴射量および燃料噴射タイミングが調整される。
また、内燃機関13は図示しない点火プラグを備えており、この点火プラグは、ECU12により点火時期が調整される。
また、内燃機関13は、電子制御式の図示しないスロットルバルブを備えている。スロットルバルブは、ECU12からの指令信号に応じてスロットル開度が制御されることで、内燃機関13の吸入空気量を調整する。
また、内燃機関13は、図示しない可変バルブタイミング機構を備えており、この可変バルブタイミング機構は、図示しない吸気バルブおよび排気バルブのバルブタイミングを調整する。可変バルブタイミング機構は、ECU12に電気的に接続されており、ECU12からの指令信号に応じて作動する。
可変バルブタイミング機構は、図2に示すように、吸気側および排気側のカムシャフトの作動角を変化させることにより、吸気バルブ(図中、VVTinと記す)および排気バルブ(図中、VVTexと記す)の開閉タイミング、すなわちバルブタイミングを変化させるようになっている。
図2において、横軸は、排気側および吸気側のカムシャフトの作動角をクランクアングル(クランクシャフトの回転角度)により示し、縦軸は、吸気バルブ(または吸気カム)および排気バルブ(または排気カム)のリフト量を示している。
また、可変量が0のときの排気側のカムシャフトの作動角を細い実線で示し、バルブタイミングが遅角側に変更されたときの排気側のカムシャフトの作動角を細い破線で示している。また、可変量が0のときの吸気側のカムシャフトの作動角を太い実線で示し、バルブタイミングが進角側に変更されたときの吸気側のカムシャフトの作動角を太い破線で示している。
図2において、排気側のカムシャフトの可変量が0から遅角側に変化し、かつ、吸気側のカムシャフトの可変量が0から進角側に変化することで、吸気バルブと排気バルブのバルブオーバーラップが大きくなっている。
ECU12は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータを含んで構成されており、内燃機関13の運転状態を電気的に制御するようになっている。このECU12は、内燃機関13とともに図示しない車両に搭載される。
CPUは、RAMの一時記憶機能を利用するとともにROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。ROMには、各種制御定数や各種マップ等が予め記憶されている。
ECU12の入力側には各種センサ類が接続されており、ECU12の出力側には、スロットルバルブ、インジェクタ、点火プラグ、可変動弁機構を含む各種のアクチュエータが接続されている。
ECU12は、スロットルバルブのスロットル開度と、インジェクタの燃料噴射量および燃料噴射タイミングと、点火プラグの点火時期と、可変バルブタイミング機構の作動によるバルブタイミングとを制御することで、内燃機関13の運転状態を制御する。
ECU12は、自動計測装置11から入力された制御パラメータ目標値となるよう内燃機関13の運転状態を制御し、制御結果としての実際の運転状態を制御パラメータ実値として自動計測装置11に出力するようになっている。
自動計測装置11は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータを含んで構成されている。CPUは、RAMの一時記憶機能を利用するとともにROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。ROMには、各種制御定数や各種マップ等が予め記憶されている。
自動計測装置11は、内燃機関13のECU12に電気的に接続されており、ECU12に制御パラメータ目標値を送信するようになっている。
また、自動計測装置11は、動力計15の動力計制御装置14に電気的に接続されており、動力計制御装置14に目標回転数を送信するようになっている。自動計測装置11は動力計制御装置14に目標回転数を送信することで、動力計制御装置14を介して目標回転数で回転するよう動力計15を制御する。
さらに、自動計測装置11は、内燃機関13の排気温度および触媒温度を検出するようになっている。
自動計測装置11は、後述する計測点および通過点において計測した内燃機関13の運転状態を記憶部11Aに記憶するようになっている。ここで、内燃機関13の運転状態とは、内燃機関13の回転数実値、トルク実値、制御パラメータ実値、触媒温度、排気温度、ノッキングおよび失火の信号を含む。
動力計15は、内燃機関13の出力軸17に連結されており、内燃機関13に与える負荷トルクを発生するようになっている。これにより、動力計15および内燃機関13は、動力計15が発生する負荷トルクと内燃機関13が発生するトルクとの釣り合いの取れた回転数で回転する。
動力計15は、動力計制御装置14から入力された回転数制御信号に基づいて、回転数制御信号において指定された回転数となるような負荷トルクを発生する。また、動力計15は、動力計15の回転数実値とトルク実値を動力計制御装置14に出力するようになっている。
動力計制御装置14は、自動計測装置11から入力された目標回転数に基づいて、動力計15に回転数制御信号を出力する。また、動力計制御装置14は、動力計15から入力された回転数実値とトルク実値を自動計測装置11に出力する。
燃焼解析装置16は、内燃機関13の燃焼圧力および点火信号を検出し、検出した燃焼圧力および点火信号に基づいて内燃機関13のノッキング、失火を検出する。燃焼解析装置16は、検出したノッキング、失火の信号を自動計測装置11に出力する。
上記のように構成された自動計測システム10において、自動計測装置11は、内燃機関13の制御パラメータの組み合わせからなる複数の計測点に順次移行し、内燃機関13の運転状態を計測するようになっている。
具体的には、自動計測装置11は、制御パラメータとして、スロットル開度、点火時期、吸気弁又は排気弁のバルブタイミング、燃料噴射量、燃料噴射時期等の組み合わせからなる計測点を予め複数定めておき、これらの計測点に順次移行する。
また、自動計測装置11は、順次移行した計測点において、内燃機関13の運転状態を計測することで内燃機関13の性能確認を行い、計測値を記憶部11Aに記憶する。
そして、これらの制御パラメータには、そのときの内燃機関13に対する要求に応じて、例えば機関負荷(トルク)及び機関回転数により定まる運転状態毎に最適な値が存在するため、このような運転状態毎の制御パラメータの最適な値を、適合値として求めるようになっている。すなわち、自動計測装置11は、計測点への移行、運転状態の計測、適合値の決定からなる適合作業を行うようになっている。
ここで、適合作業における内燃機関13の運転状態の計測は、制御パラメータを様々な値に設定して各計測点にて行われる。計測点間の移動は、制御パラメータの値を変化させることにより内燃機関13の運転状態を変更することによってなされる。
計測点間の移行の際には、例えばノッキング、失火、または排気系に設けられた触媒が過昇温されてしまう等、運転阻害要因の発生する好ましくない運転状態となることがある。
このような運転阻害要因が生じると、内燃機関に損傷を与えてしまう可能性もあるので、計測点間の移動の際には運転阻害要因の発生する運転状態とならないようにする必要がある。
このため従来の自動計測システムでは、次の計測点へと機関回転数や機関負荷を変更させる際には、これらの運転阻害要因を極力発生させないように、機関回転数および機関負荷に応じて制御パラメータ目標値を自動的に追従させるようにしている。
そして、機関回転数と機関負荷を次に計測する計測点に移行する際は、制御パラメータ目標値を計測点に少しずつ近づけていく。これは、制御パラメータを計測値まで一度に変更すると、ヘビーノック(強度のノッキング)や完全失火が発生し、内燃機関が損傷するおそれがあるためである。
このため、従来の自動計測システムでは、ある計測点での計測が終了して次の計測点に移行する際に、まず機関回転数と機関負荷が変更されるか否かを確認する。そして、機関回転数と機関負荷が変更される場合は、制御パラメータ目標値を初期値に戻してから、機関回転数と機関負荷を変更し、その後に制御パラメータ目標値を次の計測点に少しずつ近づけていく。
ここで、図5を参照し、従来の自動計測システムにおいて、吸気バルブのバルブタイミングと排気バルブのバルブタイミングの組み合わせからなる計測点を順次移行させる方法を説明する。図5は、縦軸に排気バルブのバルブタイミングを示し、横軸に吸気バルブのバルブタイミングを示している。
図5において、従来の自動計測システムは、白塗りの四角印(□)で囲まれた位置を初期値として、黒塗りの丸印(●)で示す計測点P1〜P7に順次移行して内燃機関の運転状態を計測するようになっている。この初期値は、吸気バルブおよび排気バルブのバルブタイミングを変更する前の状態であり、運転阻害要因が発生しないことが予め確認されている安全ポイントである。
従来の自動計測システムは、初期値である計測点P1での計測終了後は、計測点P2に移行する。その後、計測点P2での計測終了後は、一旦計測点P1に戻り、この計測点P1を始点として計測点P3に移行する。
そして、同様の動作を順次繰り返して計測点P7まで移行して計測を行う。すなわち、従来の自動計測システムは、各計測点P2〜P7での計測が終了する度に、初期値である計測点P1に戻り、この計測点P1を始点として、計測点2〜7に移行するようになっている。
また、従来の自動計測システムは、初期値である計測点P1から各計測点P2〜P7に移行する際に、白塗りの丸印(○)で示す点(以下、移行途中点という)に制御パラメータを変更し、ノッキング、失火、排気温度の過昇温等の運転阻害要因が発生しないことを確認し、運転阻害要因が発生した場合には点火時期の遅角等をしながら、最終的に各計測点P2〜P7に移行する。
このため、従来の自動計測システムにおける内燃機関の自動計測方法は、移行途中点は基本的に未計測の点であるため、初期値である計測点P1と、各計測点P2〜P7との間に、短い間隔で移行途中点を設定する必要があった。
したがって、多くの移行途中点を経て初期値である計測点P1から各計測点P2〜P7に移行していたため、全ての計測点P2〜P7での計測を終えるのに長い時間が必要であり、計測を短時間で終了することができなかった。
そこで、本実施形態の自動計測システム10において、自動計測装置11は、後述する自動計測処理において、既に計測された計測点、または既に計測された計測点への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、次に計測する計測点へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点とし、この目標始点を始点として、次に計測する計測点へ移行するようになっている。本実施形態の自動計測システム10における通過点は、従来の自動計測システムにおける移行途中点と同様に、計測点の移行途中に内燃機関13の運転状態を確認する点であるが、後述するように通過点では、移行途中点と異なり運転状態の確認だけでなく記憶、または記憶した情報の利用も行われるようになっている。
以下、図3を参照し、自動計測システム10において吸気バルブのバルブタイミングと排気バルブのバルブタイミングの組み合わせからなる計測点を順次移行させる方法を説明する。ここで、図3は、縦軸に排気バルブのバルブタイミングを示し、横軸に吸気バルブのバルブタイミングを示している。
図3において、自動計測装置11は、白塗りの四角印(□)で囲まれた位置を初期値として、黒塗りの丸印(●)で示す計測点Pm1〜Pm7に順次移行して内燃機関13の運転状態を計測するようになっている。この初期値は、吸気バルブおよび排気バルブのバルブタイミングを変更する前の状態であり、運転阻害要因が発生しないことが予め確認されている安全ポイントである。
また、自動計測装置11は、計測点Pm1から計測点Pm7に順次移行しながら計測を行う。自動計測装置11は、各計測点Pm2〜Pm7に移行する際に、黒塗りの三角印(▲)で示す通過点Ppに制御パラメータを変更し、ノッキング、失火、排気温度の過昇温等の運転阻害要因が発生しないことを確認し、運転阻害要因が発生した場合には点火時期の遅角等をしながら各計測点Pm2〜Pm7に移行するようになっている。
また、自動計測装置11は、通過点Ppにおいて内燃機関13の運転状態を計測するだけでなく、計測した運転状態を記憶部11Aに記憶するようになっている。
まず、自動計測装置11は、初期値である計測点Pm1と、次の計測点Pm2については、従来の自動計測装置と同様に移行および計測を行う。すなわち、自動計測装置11は、計測点Pm1での計測終了後は、通過点Ppを経て計測点Pm2に移行する。
その後、計測点Pm2での計測終了後は、計測点Pm2以前に既に計測された計測点Pm1、または既に計測された計測点Pm2への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点Ppの中から、次に計測する計測点Pm3へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択する。
図3において、自動計測装置11は、計測点Pm1および複数の通過点Ppのうち、次に計測する計測点Pm3へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点として、通過点Pp1を目標始点に選択している。なお、計測点間の移行時の制御パラメータの変更量は、図3における計測点間の距離に相当する。
その後、自動計測装置11は、計測が終了した現在の計測点Pm2から目標始点である通過点Pp1へ、制御パラメータの変更を伴う通過点を途中に設けることなく一度に移行する。言い換えると、自動計測装置11は、吸気バルブおよび排気バルブのバルブタイミングを、通過点Pp1に対応するバルブタイミングまで一度に変更する。
ここで、計測点Pm2から通過点Pp1に一度に移行させる理由は、計測点Pm2と通過点Pp1との間で運転阻害要因が発生しないことが既に確認されているからである。
その後、自動計測装置11は、目標始点である通過点Pp1から次に計測する計測点Pm3へ、制御パラメータの変更を伴う通過点Ppを経て移行する。
そして、自動計測装置11は、計測点Pm3の計測が終了した後、上記と同様に、計測点Pm1、Pm2、Pm3、または既に計測された計測点Pm1、Pm2、Pm3のへの制御パラメータの変更に伴って通過した通過点Ppの中から、計測点Pm4に最も近い点である計測点Pm2を目標始点として選択し、この計測点Pm2に移行する。
その後、自動計測装置11は、目標始点である計測点Pm2から次に計測する計測点Pm4へ、制御パラメータの変更を伴う通過点Ppを経て移行する。
上記と同様に、計測点Pm5への移行は、計測点Pm3を目標始点として実行される。
また、計測点Pm6への移行は計測点Pm3を目標始点として実行される。また、計測点Pm7への移行は通過点Pp2を目標始点として実行される。
すなわち、自動計測装置11は、計測が終了した現在の計測点から、次に計測する計測点へ移行する際に、第1ステップ、第2ステップ、および第3ステップを実行する。
第1ステップでは、現在の計測点以前に既に計測された計測点、または既に計測された計測点への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、次に計測する計測点へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択する。
第2ステップでは、計測が終了した現在の計測点から目標始点へ、制御パラメータの変更を伴う通過点を途中に設けることなく一度に移行する。
第3ステップでは、目標始点から次に計測する計測点へ、制御パラメータの変更を伴う通過点を経て移行する。この第3ステップでは、通過点を経ることで次に計測する計測点へ少しずつ移行する。
また、自動計測装置11は、第1ステップにおいて、既に計測された計測点または通過点の中から、内燃機関13の燃焼が安定して行われる燃焼安定領域内であることを条件に目標始点を選択する。燃焼安定領域とは、内燃機関13においてノッキング、失火、および触媒温度の過昇温の何れも発生しない領域である。言い換えると、燃焼安定領域とは、内燃機関13において運転阻害要因の発生しない領域である。
ここで、燃焼安定領域は、過去の計測時に記憶部11Aに記憶された計測値から求めることができる。また、運転阻害要因が発生する可能性が低いことが経験的に判明している領域(例えば、低負荷領域)を、燃焼安定領域として設定することができる。
なお、自動計測装置11は、第1ステップにおいて、記憶部11Aに記憶されていた計測が終了した計測点または通過点から目標始点を抽出することで、目標始点を選択するようになっている。
また、自動計測装置11は、計測が終了した計測点から次の計測点に移行する際に、まず、これらの計測点で内燃機関13の機関回転数と機関負荷が同じであるか否かを確認し、同じであることを条件として、第1ステップを実行するようになっている。
ここで、計測点間の通過点の間隔(刻み幅)は、通過点が配置される領域でのノッキング等の運転阻害要因の可能性に応じて増減されるようになっている。例えば、運転阻害要因の可能性の高い領域では、通過点の間隔をより狭くするとともに、より多く数の通過点が計測点間に設けられ、運転阻害要因の可能性の低い領域では、通過点の間隔をより広くするとともに、より少ない数の通過点が計測点間に設けられるようになっている。また、運転阻害要因の可能性の低い領域であっても、実際にノッキング等の運転阻害要因が発生した場合は、通過点の間隔が狭くされる。
次に、図4を参照して、本実施の形態に係る自動計測システム10において自動計測装置11により実行される自動計測処理について説明する。なお、この自動計測処理は、現在の計測点における内燃機関13の運転状態の計測が終了すると開始される。
図4に示すように、まず、自動計測装置11は、ステップS1で、次に計測する計測点があるか否かを判定する。
ステップS1の判定がNOの場合(次に計測する計測点がない場合)、自動計測装置11は、この自動計測処理を終了する。
一方、ステップS1の判定がYESの場合(次に計測する計測点がある場合)、自動計測装置11は、ステップS2において、次に計測する計測点を選択する。
次いで、ステップS3において、自動計測装置11は、目標始点の候補点があるか否かを判定する。
このステップS3では、自動計測装置11は、現在の計測点以前に既に計測された計測点、または既に計測された計測点への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、次に計測する計測点へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点の候補点として選択する。
そして、自動計測装置11は、目標始点の候補点が選択できた場合は、目標始点の候補点があると判定し、目標始点の候補点が選択できなかった場合は、目標始点の候補点がないと判定する。
具体的には、自動計測装置11は、既に計測された計測点または通過点に対して、現在計測を行うために選択されている次の計測点からの制御パラメータの変更量を1点ずつ演算し、制御パラメータの変更量の最も少ない計測点または通過点を目標始点として選択する。
なお、現在の計測点から次の計測点に直接移行する場合が最も制御パラメータの変更量が少ないときは、目標始点の候補点が選択できなかったことになるため、自動計測装置11は、目標始点の候補点がないと判定する。
ステップS3の判定がYESの場合(目標始点の候補点がある場合)、自動計測装置11は、ステップS4に移行し、判定がNOの場合(目標始点の候補点がない場合)、自動計測装置11は、ステップS6において、初期状態、すなわち計測開始時の計測点である計測点Pm1を目標始点として選択する。
ステップS4では、自動計測装置11は、目標始点の候補点が、燃焼安定領域内か否かを判定する。ここで、燃焼安定領域とは、内燃機関13の燃焼が安定して行われる運転領域であり、例えば、内燃機関13においてノッキング、失火、および触媒温度の過昇温、等の運転阻害要因の何れも発生しない領域である。
ステップS4の判定がNOの場合(目標始点の候補点が、燃焼安定領域内ではない場合)、自動計測装置11は、ステップS3に戻り、再度、目標始点の候補点を選択する。
一方、ステップS4の判定がYESの場合(目標始点の候補点が、燃焼安定領域内である場合)、自動計測装置11は、ステップS5に移行し、ステップS3で選択された目標始点の候補点を、目標始点として選択する。前述の第1のステップは、このステップS3からステップS5において実施される。
ステップS5の後、自動計測装置11は、ステップS7において、ステップS5で選択された目標始点へ制御パラメータを変更する。前述の第2のステップは、このステップS7により実施される。
次いで、自動計測装置11は、ステップS8において、次に計測する計測点への通過点へ制御パラメータを所定量変更する。
次いで、自動計測装置11は、ステップS9において、現在の通過点での制御パラメータと、その通過点での内燃機関13の運転状態を記憶部11Aに記憶する。このステップS9で記憶部11Aに記憶される運転状態は、例えば内燃機関13におけるノッキング、失火、および触媒温度の過昇温等の燃焼状態に関する計測値を含む。
次いで、自動計測装置11は、ステップS10において、次の計測点への移行が完了したか否かを判定する。ここでは、自動計測装置11は、全ての通過点を経て、次に計測を行う計測点への移行が完了したか否かを判定する。
ステップS10の判定がNOの場合(次の計測点への移行が完了していない場合)、自動計測装置11は、ステップS8に戻り、次の計測点への通過点へ制御パラメータを変更する。
一方、ステップS10の判定がYESの場合(次の計測点への移行が完了している場合)、自動計測装置11は、ステップS11において、移行後の計測点における内燃機関13の運転状態の計測を開始する。このステップS11では、移行後の計測点で内燃機関13の運転状態を計測し、計測結果を記憶部11Aに記憶する。前述の第3のステップは、ステップS8からS11において実施される。
次いで、自動計測装置11は、ステップS12において、内燃機関13の運転状態の計測が完了したか否かを判定する。
ステップS12の判定がNOの場合(運転状態の計測が完了していない場合)、自動計測装置11は、このステップS12の判定を継続し、ステップS12の判定がYESの場合、自動計測装置11は、この自動計測処理を終了する。
以上のように、本実施の形態に係る内燃機関の自動計測方法は、計測が終了した現在の計測点から、次に計測する計測点へ移行する際に、第1ステップ、第2ステップ、および第3ステップを実行する。
第1ステップでは、現在の計測点以前に既に計測された計測点、または既に計測された計測点への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、次に計測する計測点へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択する。
第2ステップでは、計測が終了した現在の計測点から目標始点へ、制御パラメータの変更を伴う通過点を途中に設けることなく一度に移行する。第3ステップでは、目標始点から次に計測する計測点へ、制御パラメータの変更を伴う通過点を経て移行する。
この内燃機関の自動計測方法によれば、第1ステップにおいて、既に計測された計測点、または既に計測された計測点への移行途中に制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、次に計測する計測点へ移行する際の制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択しているので、次に計測する計測点への制御パラメータの移行に要する時間を削減することができる。このため、計測点の移行を効率化できるため、短時間で試験を行うことができる。
また、本実施の形態に係る内燃機関の自動計測方法は、第1ステップにおいて、既に計測された計測点または通過点の中から、内燃機関13の燃焼が安定して行われる燃焼安定領域内であることを条件に目標始点を選択する。
この内燃機関の自動計測方法によれば、燃焼安定領域内であることを条件に目標始点を選択しているので、内燃機関13の燃焼が安定している状態で計測を行うことができる。
また、本実施の形態に係る内燃機関の自動計測方法において、燃焼安定領域は、内燃機関13においてノッキング、失火、および触媒温度の過昇温の何れも発生しない領域である。
この内燃機関の自動計測方法によれば、計測が終了した計測点から、次に計測する計測点へ移行する際に、内燃機関13においてノッキング、失火、または触媒温度の過昇温が発生することを防止できる。
上述の通り、本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
10 自動計測システム
11 自動計測装置
11A 記憶部
12 ECU
13 内燃機関
14 動力計制御装置
15 動力計
16 燃焼解析装置

Claims (3)

  1. 内燃機関の制御パラメータの組み合わせからなる複数の計測点に順次移行し、前記内燃機関の運転状態を計測する内燃機関の自動計測方法において、
    計測が終了した現在の計測点から、次に計測する計測点へ移行する際に、
    前記現在の計測点以前に既に計測された計測点、または前記既に計測された計測点への移行途中に前記制御パラメータの変更を伴って通過した通過点の中から、前記次に計測する計測点へ移行する際の前記制御パラメータの変更量が最も小さい点を目標始点として選択する第1ステップと、
    前記計測が終了した現在の計測点から前記目標始点へ、前記制御パラメータの変更を伴う通過点を途中に設けることなく一度に移行する第2ステップと、
    前記目標始点から前記次に計測する計測点へ、前記制御パラメータの変更を伴う通過点を経て移行する第3ステップと、を実行することを特徴とする内燃機関の自動計測方法。
  2. 前記第1ステップにおいて、前記既に計測された計測点または前記通過点の中から、前記内燃機関の燃焼が安定して行われる燃焼安定領域内であることを条件に前記目標始点を選択することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の自動計測方法。
  3. 前記燃焼安定領域は、前記内燃機関においてノッキング、失火、および触媒温度の過昇温の何れも発生しない領域であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の自動計測方法。
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