JP2017002637A - 防水装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の防水装置では、図9に示すようにガイドレール100のガイド溝101内に防水板102の端部が嵌合しており、防水板102の屋内側の面に止水材103を固着してガイド溝101の内面と当接させて防水性を高めている。
このようにシャッターカーテンの外側で両側部を保持部で支持したシートをシャッターカーテンとガイドレールと壁面に密着させることで、シャッターカーテンの所定部より下側を閉塞して開口部から屋内側への浸水を抑制している。
また、特許文献2に記載された防水装置では、開口部をシャッターカーテンで閉塞すると共にその外側で両側壁面に設けた保持部からたるみを持たせたシートを引き出して、上部をマグネットで、下部を押圧部材でそれぞれ押圧固定するため、シートを固定する部材をシートの上下左右に設置しなければならなかった。そのため、シートによる防水のための部材数が多く、設置に手間がかかるという欠点があった。また、スラット係合部とガイドレールからの漏水を防ぐ目的のため、シートはスラット及びガイドレールを一体に覆わなければならず、特に開口幅が広いものは設置に時間を要するとともに、使用する材料が多くなってしまう。
従来の防水装置において完全止水は困難であり、ガイドレール及び床面からの漏水を容易に且つ労力を要せず極力少なくしたいという要望が以前からあった。
本発明による防水装置では、ガイドレールのガイド溝に嵌合させた防水板は互いにまたは床面と密着しているために止水性を確保できると共に、少なくともガイドレール及び防水板の間の角部の隙間を防水シートで覆っているために、覆っていない従来の防水板よりガイドレール及び防水板の間の隙間から漏水することを防止でき、防水性能を向上させることができる。
なお、ガイドレールと防水板との間の隙間は、平常時には防水板をガイドレール上端部から外し、非常時には防水板をガイドレール上端部から差し込む、という抜き差し動作を行うために必要となる。
本発明では、ガイドレールのガイド溝に嵌合させた防水板だけでも止水性を確保できるため、ガイドレールと防水板の間の隙間の部分だけを防水シートで覆って固定具によって防水シートの両側部をガイドレールと止水板に密着させて止水するので、小さい面積の防水シートによってより止水性を向上させることが可能となる。
防水板に固定した巻き取り部材に防水シートを巻いた防水シート部材が設置されており、この巻き取り部材から防水シートを繰り出して下側の防水板とガイドレール及び防水板の間の隙間とを覆って、固定具で防水シートをガイドレールに密着させて止水するので、防水装置全体に亘って巻き取り部材から防水シートを繰り出してその両側部を固定具でガイドレールに固定して全体に止水できる。
なお、本発明において、巻き取り部材は上側の防水板に直接固定してもよいし、防水板に固定した補強部材や他の支持部材に防水シートを巻いた巻き取り部材を設置しても載せるだけの配置でもよい。
図1から図3は本発明の第一実施形態による防水装置1を示すものである。図1において、建物の出入り口2の開口部に防水装置1が設置されている。防水装置1は建物の出入り口2の両側の屋外側の壁面2aに固定された一対のガイドレール3と複数の防水板4とを備えている。
また、防水板4の屋外側の外面4aには長手方向に補強部材11が一体または別体に形成されている。補強部材11の断面形状は任意の形状を採用できるが、本実施形態では略T字状を形成している。防水板4は例えばアルミ合金製で比較的耐水圧強度が低いために同一材質の補強部材11を形成することで強度を補強している。
そのため、雨水等が防水板4とガイド溝6aのガイド部6との小さな隙間Kから浸入することがある。特にガイド部6と防水板4との角部における下端部の隙間Kから水が浸入し易い傾向がある。また、三層に積層された各防水板4の外面4aとガイドレール3のガイド部6の屋外側の外面には例えば帯状の磁石シート14、15が上下方向にそれぞれ固着されている。
また、防水シート17の各磁石18,19の下部にはポケット17cが形成され、その内部に例えば鉄やステンレス等の金属等からなる重り20が封入されている。しかも、防水シート17の各磁石18,19と重り20との間には防水シート17を任意の角度に折り曲げて三面の各面に密着できる程度の間隙を設けることが好ましい。なお、重り20は封入することが望ましいが、防水シート17の上に載置してもよい。
そのため、防水シート17の長手方向に沿う両側部は防水板4の磁石シート14とポケット17aの磁石18、ガイドレール3のガイド部6の磁石シート15とポケット17bの磁石19によってほぼ水密に近い状態に密着される。
しかも、防水シート17の床面10上に延びる下部の部分にはポケット17c内に重り20が位置して押さえ部材として押さえている。そのため、防水シート17は床面10と防水板4及びガイドレール3のガイド部6との間に隙間がほとんどない程度に密着する。そのため、三層に積層された各防水板4とガイドレール3のガイド部6との間の小さな隙間Kが防水シート17の両側部と下部とによって封止されるために、雨水等が外部から隙間K内に浸入することを防止できる。
防水装置1において、一対のガイドレール3のガイド溝6a内に複数の防水板4を装着し、両側のガイドレール3のガイド溝6aのガイド部6と防水板4との間の小さな隙間Kは、防水シート17で覆う。そして、防水シート17の両側部のポケット17a、17bに封止された磁石18,19で各防水板4の磁石シート14とガイド部6の磁石シート15に吸着させることで水密に封止できる。
なお、防水シート17に封入する磁石18,19及びガイドレール3に固定する磁石は棒状のもの、あるいは可とう性のあるシート状のものなどが考えられる。
そのため、大雨や洪水等で道路等が浸水したり冠水したりしたとしても、防水装置1の防水板4間や防水板4とガイドレール3との隙間Kからガイド溝6a内に水が浸入することを防水シート17で防いで屋外側から屋内側の出入り口2内に漏水することを防止できる。
しかも、防水装置1の設置に際し、一対のガイドレール3のガイド溝6a間に防水板4を嵌合させた上で、防水板4とガイドレール3との隙間Kを防水シート17でそれぞれ封止すればよいため、部品点数が少なく簡単に取り付けと取り外しを行える。
本第二実施形態において、防水装置1Aは出入り口2の両壁面2aに設置したガイドレール3のガイド溝6aに複数の防水板4を積層して嵌合している。
そして、防水シート部材22は両側のガイドレール3のガイド溝6a内に嵌合させた複数の防水板4のうち、例えば最上段の防水板4の屋外側の外面4aに固定した補強部材11にロール状の防水シート23の巻き取り部材24を設置した。この巻き取り部材24は棒状の軸心25の両端が補強部材11に固定した支持部26に回転可能に支持されている。
なお、巻き取り部材24の横幅は少なくとも両側のガイドレール3,3間の幅より短ければよく、また、補強部材11に取り付けた状態で補強部材11より幅が長くても短くてもよい。
この状態で、防水シート23を軸心25に巻き取ることができ、両側のガイド部6を覆う程度に広い部分は内側に折り込んで軸心25の幅と同程度の幅にして巻き取ることが好ましい。或いは、防水シート23にポケット23a、23bを形成しなくてもよく、この場合、防水シート23を広げた状態でガイドレール3上に載置した両側部表面に磁石19を載せてガイドレール3に吸着させてもよく、また下部に重石20を載せて動かないようにしてもよい。
即ち、両側のガイドレール3のガイド部6のガイド溝6a内に複数の防水板4を順次嵌合させて積層し、最上段の防水板4の補強部材11の上部に巻き取り部材24を備えた防水シート部材22を設置する。設置に際して軸心25の両端の支持部26を補強部材11の側面に固定する。
この状態で軸心25に巻回された防水シート23を繰り出して両側部がガイドレール3を覆うように広げる。そして、更に防水シート23を繰り出して下方に降下させて床面10上に垂らして載置させる。
この状態で、上下の防水板4の下面や最下端の防水板4の床面10に当接する下面は止水材8を設置していることに加えて、防水シート23で覆うために一層確実に防水できる。しかも、各防水板4とガイドレール3のガイド部6のガイド溝6aとの小さな隙間Kも、防水シート23の両側面部に設置してガイド部6に吸着させた磁石19と床面10上に載置した重石20とによって止水性を確保することができる。
しかも、防水装置1を止水するには、広げた防水シート23の両側部と下部の各ポケット23a、23bに磁石19や重石20を挿入することで行えるため、この点でも設置と回収が容易であり、しかも防水シート23による止水を確実に行うことができる。
また、防水シート23を軸心25に巻き取った防水シート部材22は補強部材11への着脱が容易で保管や持ち運び等にも便利である。
また、防水シート部材22を設置する補強部材11を備えた防水板4は最上段のものに限定されることはなく、必要に応じて他の適宜の高さの防水板4に設置することができる。
また、防水シート部材22は予め防水板4の補強部材11に一体に固定していてもよい。この場合には防水板4の設置によって防水シート部材22も同時に設置できて一層取り付けが容易である。
また、ガイドレール3は基本的な材質としてアルミ押出し型材であるが、必要に応じてスチール板又はステンレス鋼板を巻くこともある。
近年、大雨や洪水等で水が道路に溢れると、建物の出入り口2から建物に浸入する恐れがあるだけでなく、冠水等した道路を走行する車両が水の撥ねや飛沫を飛ばしたり、波立たせたりすることで防水板の上端部を超えて水が出入り口2内に浸入するおそれがあった。本発明の第二実施形態による防水装置1Aではこのような課題に対しても解決できるようにしたものである。
しかも、防水シート23の上端部両側にはポケット23dがそれぞれ形成され、これらのポケット23dには磁石31が取り出し可能に挿入されている。そして、防水シート23の上端部の両側角部のポケット23dに挿入した磁石31によって、防水シート23を建物の壁面2aの金属面に吸着して固定可能とした。
そのため、防水装置1Aでは、ガイドレール3と防水板4を組み立てて雨水等の水が出入り口2から浸入することを防止するだけでなく、車両等が道路上に溢れた水を跳ね飛ばしたとしても、その滴や飛沫を、ガイドレール3に嵌合した複数の防水板4だけでなくその上方に広げた防水シート23によっても受け止めることができて、建物の出入り口2から内部に飛散して汚れることを防止できる。
この場合、下側の防水シート部材22は上述したように巻き取り部材24から防水シート23を下方に繰り出して、雨水等がガイドレール3と防水板4との隙間Kから流れ込むことを複数の防水板4と共に防止することができる。
また、本発明の各実施形態による防水装置1,1Aでは、出入り口2に設けた一対のガイドレール3のガイド溝6a間に1または複数の防水板4を嵌合して積層した構成について説明したが、出入り口2の幅が長いために中間部に両側にガイド溝6aを設けた中柱を設置した場合でも、本発明を採用できる。そのため、中柱はガイドレール3に含まれる。
また、上述した第二実施形態において、巻き取り部材24に防水シート23を巻き付けた防水シート部材22を防水板4の補強部材11に設置したが、本発明では、防水板4に直接防水シート部材22を取り付けてもよく、このような構成も本発明に含まれる。
本発明によれば、道路などに水が溢れた場合や冠水した場合等に車両の走行等で水撥ねや飛沫が生じたとしても、上方に広げた防水シート23によって水の撥ねや飛沫を受け止めることができる。
2 出入り口
3 ガイドレール
4 防水板
6 ガイド部
6a ガイド溝
11 補強部材
14,15 磁石シート
17、23 防水シート
17a、17b、17c、23a、23b ポケット
18,19、31 磁石
20 重石
22 防水シート部材
24 巻き取り部材
25 軸心
26 支持部
27 フック
28 ハトメ
Claims (3)
- ガイド溝を備えたガイドレールと、
前記ガイドレールのガイド溝に沿って着脱可能に取り付けた防水板と、
前記防水板の屋外側で少なくとも前記ガイドレール及び防水板の間の隙間を覆って取り付けた防水シートと、
を備えたことを特徴とする防水装置。 - 前記防水シートは、前記ガイドレール及び防水板の間の隙間を覆って取り付けられ、前記ガイドレールと防水板に前記防水シートの両側部を密着させる固定具をそれぞれ備えた請求項1に記載された防水装置。
- 前記防水シートは、前記防水板に固定した巻き取り部材に巻き取られており、該巻き取り部材から防水シートを繰り出して下側の防水板と前記ガイドレール及び防水板の間の隙間とを覆って、前記防水シートの両側部を前記ガイドレールに密着させる固定具をそれぞれ備えた請求項1に記載された防水装置。
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