JP2017001613A - 傾斜角算出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイドリングストップ等での書込み回数を増大させることなく、電力供給が停止するときに有していた情報を不揮発性メモリに書き込みを行うことができる、より安価な傾斜角算出装置を提供する。【解決手段】傾斜角算出装置100は、車両Aに搭載された電源部1が加速度センサ2及び傾斜角算出部31に供給する電力の一部を充電するバックアップ電源部5と、電源部1とバックアップ電源部5との間に設けられて、バックアップ電源部5から電源部1への電流の逆流を防止する逆流防止回路6と、電源部1から供給される電圧を監視する電源電圧監視部32と、電源電圧監視部32の監視対象である電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になったとき、バックアップ電源部5が放電する電力を用いて、傾斜角算出部31が有する情報を不揮発性メモリ4に書き込む情報読書部33とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、加速度センサを用いて路面又は移動体の傾斜角を算出する傾斜角算出装置に関する。
従来、車両に搭載された加速度センサを用いて、水平面に対する路面の傾斜角(以下「路面勾配角」という。)又は路面に対する車両の前後方向の車体の傾斜角(以下「ピッチング角」という。)を算出する傾斜角算出装置が開発されている。路面勾配角の値は、例えば、ナビゲーション装置が車両の旋回角度及び現在位置を示す情報の補正に用いたり、姿勢制御装置が車両の坂道発進補助に用いたりする。ピッチング角の値は、例えば、光軸調整装置がヘッドライトの光軸調整に用いる。特許文献1には、車両の前後方向に沿う加速度の値を用いてピッチング角を算出する傾き検出装置と、この傾き検出装置を用いた光軸方向調整装置が開示されている。
車両の前後方向に沿う加速度を用いてピッチング角を算出する処理の一例について説明する。車両の前後方向に沿う加速度をGx、路面勾配角をθs(以下、角度の単位はラジアン(rad)とする。)、ピッチング角をθv、重力加速度をgとする。車両が停車した状態では、路面勾配角θsとピッチング角θvの合計値θs+θvは以下の式(1)で表される。
Gx=−g・sin(θs+θv) (1)
θs+θvが微小角であれば、sin(θs+θv)≒θs+θvが成立し、式(1)は以下の式(2)で近似される。
Gx=−g(θs+θv) (2)
通常、車両が停車している場合に路面勾配角θsは変化しないため、以下の式(3)に示す如く−Gx/gの変化量がピッチング角θvの変化量と等しくなる。
−ΔGx/g=Δθv (3)
一般に、傾斜角算出装置への電力供給を開始した直後に計測した加速度の値からは、路面勾配角とピッチング角との合計値、すなわち水平面に対する車両の車体の傾斜角(以下「合計傾斜角」という。)を算出することはできるものの、路面勾配角とピッチング角とをそれぞれ算出することはできない。すなわち、電力供給を開始した直後にピッチング角を算出するためには、電力供給が停止する直前に算出した路面勾配角の値を電力供給が再開するまで保持しておくことが求められる。また、路面勾配角の値以外にも、電力供給を開始した直後に傾斜角算出装置が実行する処理(以下「初期処理」という。)において用いる情報であれば、電力供給が停止する直前の情報を保持しておくのが好適である。
特許文献2に係る車両用灯具の制御装置は、イグニッション電源からの供給電力が低下した場合に、当該低下の原因に応じて路面角度の基準値を不揮発性メモリに書き込むかどうか判断するものである。これにより、路面角度の基準値を不揮発性メモリに書き込んだ場合には、イグニッションがオンにされたときに、傾斜センサの出力した合計角度と不揮発性メモリから呼び出した路面角度の基準値とから車両姿勢角度を計算できるようにしている。
さらに、特許文献2に係る車両用灯具の制御装置は、アイドリングストップ信号やシフトポジション信号のモニタを行い、アイドリングストップの場合には不揮発性メモリへの書き込み回数を抑制する手法が開示されている。また、不揮発性メモリへの書き込みのために、バッテリ電圧への切替を行う構成も開示されている。
特開2009−126268号公報 特開2012−101625号公報
本発明は、アイドリングストップ等での書込み回数を増大させることなく、電力供給が停止するときに有していた情報を不揮発性メモリに書き込みを行う際に、イグニッション電源との接続以外で、バッテリ電圧やアイドリングストップ検出センサやシフトポジションセンサ等の接続のためのインターフェース回路を必要とせず、より安価な傾斜角算出装置を提供すること、外部接続するためにより端子数が少ないコネクタを採用し、ダウンサイジングを行うことを目的とする。
さらに、本発明の傾斜角算出装置を搭載することにより、各機器との接続ハーネスを削減することで、車両の総重量を低減し燃費低減を行うことを目的とする。
本発明の傾斜角算出装置は、移動体に設けた加速度センサを用いて、水平面に対する路面の傾斜角を示す第1傾斜角又は路面に対する移動体の傾斜角を示す第2傾斜角を算出する傾斜角算出部と、移動体に搭載された電源部が加速度センサ及び傾斜角算出部に供給する電力の一部を充電するバックアップ電源部と、電源部とバックアップ電源部との間に設けられて、バックアップ電源部から電源部への電流の逆流を防止する逆流防止回路と、電源部から供給される電圧を監視する電源電圧監視部と、電源電圧監視部の監視対象である電圧値が電圧閾値以下になったとき、バックアップ電源部が放電する電力を用いて、傾斜角算出部が有する情報を不揮発性メモリに書き込む情報読書部と、を備えるものである。
本発明の傾斜角算出装置は、移動体の電源部から供給された電力の一部を充電するバックアップ電源部を備え、バックアップ電源部が放電する電力を用いて不揮発性メモリに情報を書き込む。これにより、電源部がオフするときに傾斜角算出部が有していた情報を初期処理に用いることができる。
本発明では、イグニッション電源等の移動体の電源部とバックアップ電源部の内部蓄電用電源との間に逆流防止回路を設置しており、アイドリングストップ時に、電源低下が比較的少ない車両に対しては、逆流防止回路の入力側の電圧を監視し、記録開始のタイミングを早期化が可能である。記録完了までの時間が短くなるため、バックアップ電源に必要な電力の蓄電容量を低減し、安価な蓄電素子を搭載することができる。また、アイドリングストップ時に、電源低下が著しい車両に対しては、逆流防止回路の出力側を監視することで、電源低下が抑制され、アイドリングストップ時にも書込みを抑制するための閾値を設定することが可能である。このように、本発明では特許文献2のような複雑な制御を不要にして、傾斜角算出装置を安価に実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る傾斜角算出装置のハードウェア構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る傾斜角算出装置の要部を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る傾斜角算出装置の動作を示すフローチャートである。 電源部がオフしたときの電源部の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 車両がアイドリングストップしたときの電源部の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 本発明の実施の形態2に係る傾斜角算出装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る傾斜角算出装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る傾斜角算出装置の要部を示すブロック図である。 電源部がオフしたときの電源部の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 車両がアイドリングストップしたときの電源部の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 本発明の実施の形態6に係る傾斜角算出装置の要部を示すブロック図である。 電源部がオフしたときの電源部の電圧値、電圧低下抑制回路と逆流防止回路間の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 車両がアイドリングストップしたときの電源部の電圧値、電圧低下抑制回路と逆流防止回路間の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 本発明の実施の形態7に係る傾斜角算出装置の要部を示すブロック図である。 電源部がオフしたときの電源部の電圧値、電圧低下抑制回路と逆流防止回路間の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 車両がアイドリングストップしたときの電源部の電圧値、電圧低下抑制回路と逆流防止回路間の電圧値、バックアップ電源部の電圧値及び情報読書部による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。 本発明の実施の形態8に係る傾斜角算出装置の要部を示すブロック図である。 本発明の実施の形態8に係る傾斜角算出装置の動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、傾斜角算出装置100のハードウェア構成を示す説明図である。図1に示す如く、傾斜角算出装置100は車両Aの車体に搭載されており、加速度センサ2、マイクロコントローラ(以下「マイコン」という。)3、不揮発性メモリ4、バックアップ電源部5及び逆流防止回路6を有している。図2は、傾斜角算出装置100の要部を示すブロック図である。図1及び図2を参照して、実施の形態1の傾斜角算出装置100について説明する。
電源部1は、例えば、車両Aに搭載されたイグニッション電源により構成されている。電源部1は、傾斜角算出装置100の加速度センサ2及びマイコン3に電力を供給するものである。
加速度センサ2は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)で構成されている。加速度センサ2は、車両Aの車体の前後方向に沿う第1軸の加速度Gxを検知するものである。また、加速度センサ2は、車両Aの車体の上下方向に沿う第2軸の加速度Gzを検知するものである。
車両Aには、走行用の車輪の回転速度を検知する車輪速センサ10が搭載されている。また、車両Aには、車輪速センサ10が出力した速度信号を用いて、車両Aの走行速度Vを算出するECU(Electronic Control Unit)11が搭載されている。ECU11は、いわゆるCAN(Controller Area Network)規格又はLIN(Local Interconnect Network)規格などに基づく車載通信網を介して、算出した走行速度Vの値をマイコン3に送信するようになっている。
マイコン3の傾斜角算出部31は、加速度センサ2が検知した加速度Gx,Gzの値と、ECU11から受信した走行速度Vの値とを用いて、路面Bに対する車両Aの車体の傾斜角であるピッチング角θvを算出するものである。傾斜角算出部31は、算出したピッチング角θvの値を、車両Aに搭載された光軸調整装置12に出力するようになっている。なお、傾斜角算出部31は、図示しない温度センサが検知した加速度センサ2の温度の値を用いて、加速度センサ2の温度特性を補正して、加速度Gx,Gzの値を補正するものであっても良い。
マイコン3の電源電圧監視部32は、電源部1から供給される電圧を監視するものである。具体的には、例えば、電源電圧監視部32は、電源部1の電圧値V1を監視して、電圧値V1を電圧閾値Vth1と比較するものである。電源電圧監視部32は、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になったとき、その旨を情報読書部33に通知するようになっている。また、電源電圧監視部32は、電圧値V1が電圧閾値Vth1を超えたとき、その旨を情報読書部33に通知するようになっている。電圧閾値Vth1は、電圧値V1と比較することで電源部1のオン状態とオフ状態とを識別できる値であり、マイコン3に予め設定されている。
マイコン3の情報読書部33は、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になったとき、傾斜角算出部31が有する情報を傾斜角算出部31から取得して、不揮発性メモリ4に書き込むものである。また、情報読書部33は、電圧値V1が電圧閾値Vth1を超えたとき、不揮発性メモリ4に記憶された情報を読み出すものである。
不揮発性メモリ4が記憶する情報は、電源部1がオンした直後に傾斜角算出装置100が初期処理に用いる情報である。具体的には、例えば、加速度センサ2が検知した加速度Gx,Gz、傾斜角算出部31が算出した路面勾配角θs、傾斜角算出部31が算出したピッチング角θv、傾斜角算出部31が算出した合計傾斜角θ、及び、温度センサが検知した加速度センサ2の温度のうちの少なくとも1つの値を示す情報である。
電源部1と加速度センサ2及びマイコン3との間に、バックアップ電源部5が設けられている。バックアップ電源部5は、電源部1が加速度センサ2及びマイコン3に供給する出力の一部を充電するコンデンサC1を有している。また、バックアップ電源部5と電源部1との間に、逆流防止回路6が設けられている。逆流防止回路6は、コンデンサC1から電源部1への電流の逆流を防ぐダイオードD1を有している。情報読書部33は、電源部1の電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になったとき、バックアップ電源部5がマイコン3に供給する電力を用いて情報を不揮発性メモリ4に書き込むようになっている。
本発明では、逆流防止回路6が設置されているため、図示しない昇圧回路を用いてコンデンサC1を充電することが可能な構成となっている。コンデンサの電力は、充電する電圧の2乗に比例するため、より多くの電力を蓄えることができる。
バックアップ電源部5の電圧値V2は、コンデンサC1が充電された状態において、加速度センサ2及びマイコン3の動作電圧Vth2を超える値に設定されている。コンデンサC1の容量値は、放電を開始してから電圧値V2が動作電圧Vth2以下になるまでの時間T1が、情報読書部33による情報の書き込みにかかる時間T2よりも長くなる値に設定されている。
加速度センサ2、マイコン3、不揮発性メモリ4、バックアップ電源部5及び逆流防止回路6は、図示しない電子回路基板に実装されている。このようにして、傾斜角算出装置100が構成されている。
次に、傾斜角算出部31がピッチング角θvを算出する処理の一例について説明する。
傾斜角算出部31は、車両Aの走行速度Vの値を0と比較して、車両Aが停車しているか否かを判定する。車両Aが停車している場合、傾斜角算出部31は、加速度センサ2が検知した加速度Gx,Gzの値を用いて合計傾斜角θを算出する。このとき、傾斜角算出部31は、以下の式(4)又は式(5)を用いて合計傾斜角θを算出する。
θ=sin−1(−Gx/g) (4)
θ=cos−1(−Gz/g) (5)
一般に、車両Aが停車している場合、路面勾配角θsは変化せずに一定である。傾斜角算出部31は、算出した合計傾斜角θの値から一定値である路面勾配角θsの値を減ずることでピッチング角θvを算出する。傾斜角算出部31は、算出したピッチング角θvの値を光軸調整装置12に出力する。
光軸調整装置12は、傾斜角算出部31が出力したピッチング角θvの値を用いて、路面Bに対するヘッドライトの光軸角度を調整する。これにより、車両Aへの搭乗者の搭乗及び荷物の積載に関わらず、路面Bに対するヘッドライトの光軸角度を一定の角度に保つことができる。
次に、図3のフローチャートを参照して、電源部1がオフしたときの電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作について説明する。初期状態において、電源部1はオン状態であり、加速度センサ2及びマイコン3に電力を供給している。傾斜角算出部31は、加速度Gx,Gzの値を用いてピッチング角θvを算出する処理を所定の時間間隔(例えば0.1秒間隔)で繰り返している。
ステップST1にて、電源電圧監視部32は、電源部1の電圧値V1を電圧閾値Vth1と比較する。電圧値V1が電圧閾値Vth1を超えている場合(ステップST1“NO”)、電源電圧監視部32は電圧値V1の監視を継続する。
一方、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下である場合(ステップST1“YES”)、電源電圧監視部32はその旨を情報読書部33に通知する。ステップST2にて、情報読書部33は、傾斜角算出部31が有する情報を取得して、不揮発性メモリ4に書き込む。
電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になるのは、電源部1がオフしたときである。ステップST2の後、電源部1が再びオンすると、電圧値V1が電圧閾値Vth1を超える。このとき、電源電圧監視部32はその旨を情報読書部33に通知する。情報読書部33は、ステップST2で不揮発性メモリ4に書き込んだ情報を不揮発性メモリ4から読み出す。傾斜角算出装置100は、情報読書部33が読み出した情報を用いて初期処理を実行する。
図4(a)は、電源部1がオフしたときの電圧値V1を示すタイミング図である。図4(b)は、バックアップ電源部5の電圧値V2を示すタイミング図でる。図4(c)は、情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示すタイミング図である。
時刻t0〜t1において、電源部1はオン状態である。図4(a)に示す如く、電源部1の電圧値V1は電圧閾値Vth1を超えている。また、電源部1が供給した電力によりコンデンサC1が充電されており、図4(b)に示す如く、バックアップ電源部5の電圧値V2が加速度センサ2及びマイコン3の動作電圧Vth2を超えている。
時刻t1にて、電源部1がオフする。図4(a)に示す如く、電源部1の電圧値V1は急速に低下し、時刻t2にて電圧閾値Vth1以下になる。時刻t2にて、電源電圧監視部32は、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になったことを情報読書部33に通知する。この通知を受けて、図4(c)に示す如く、情報読書部33は不揮発性メモリ4への情報の書き込みを開始する。時刻t3にて、情報読書部33による情報の書き込みが終了する。
ここで、コンデンサC1の容量値は、放電を開始してから電圧値V2が動作電圧Vth2以下になるまでの時間T1が、情報読書部33による情報の書き込みにかかる時間T2よりも長くなる値に設定されている。これにより、情報読書部33は、電源部1がオフした後に、バックアップ電源部5がマイコン3に供給する電力を用いて情報を不揮発性メモリ4に書き込むことができる。
また、バックアップ電源部5は、電源部1が加速度センサ2及びマイコン3に供給する電力の一部を充電するコンデンサC1を有し、このコンデンサC1が放電した電力を加速度センサ2及びマイコン3に供給するものであるため、別途バッテリなどを備えたりすることなく、安価に実現することができる。
また、情報読書部33は、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になる度に1回だけ情報を書き込む。これにより、不揮発性メモリ4の書き込み回数が抑制されるため、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)などの書き換え可能回数が多い高価なメモリに代えて、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)などの書き替え可能回数が少ない安価なメモリを用いることができる。この結果、傾斜角算出装置100をさらに安価に実現することができる。
次に、図5のタイミング図を参照して、車両Aがアイドリングストップしたときの動作について説明する。図5(a)は電源部1の電圧値V1を示しており、図5(b)はバックアップ電源部5の電圧値V2を示しており、図5(c)は情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示している。
車両Aがアイドリングストップした後、時刻taにてエンジンが始動する。このとき、図5(a)に示す如く、電圧値V1が一時的に低下する。しかしながら、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下にはならないため、図5(c)に示す如く情報読書部33による情報の書き込みは発生しない。すなわち、特許文献2のような複雑な制御を不要としつつ、不揮発性メモリ4への不要な書き込みを防いで、不揮発性メモリ4の書き込み回数をさらに低減することができる。
なお、車両Aが一定速度で走行している場合、傾斜角算出部31は、ピッチング角θvに代えて、水平面Cに対する路面Bの傾斜角である路面勾配角θsを算出する。一般に、車両Aが一定速度で走行している場合、ピッチング角θvは変化せずに一定である。傾斜角算出部31は、算出した合計傾斜角θの値から一定値であるピッチング角θvの値を減ずることで路面勾配角θsを算出する。傾斜角算出部31は、算出した路面勾配角θsの値を、車両Aに搭載された図示しないナビゲーション装置及び姿勢制御装置に出力する。ナビゲーション装置は、傾斜角算出部31が出力した路面勾配角θsの値を、車両Aの旋回角度及び現在位置を示す情報の補正に用いる。姿勢制御装置は、傾斜角算出部31が出力した路面勾配角θsの値を、車両Aの坂道発進補助に用いる。
また、不揮発性メモリ4に複数の記憶領域を設け、情報読書部33がそれぞれの記憶領域に情報を順次書き込む、いわゆる「リングバッファ」の構成としても良い。これにより、EEPROMなどの安価なメモリを用いつつ、不揮発性メモリ4の書き換え可能回数を増やすことができる。
また、不揮発性メモリ4に記憶させる情報は、上記の例に限定されるものではない。傾斜角算出部31が有する情報であって、傾斜角算出装置100が初期処理に用いる情報であれば、如何なる情報を不揮発性メモリ4に記憶させるものであっても良い。
また、傾斜角算出装置100を搭載する移動体は、車両Aに限定されるものではない。路面勾配角θs又はピッチング角θvを制御に用いるものであれば、車両、鉄道又は航空機等を含む如何なる移動体に搭載されたものであっても良い。
以上のように、実施の形態1の傾斜角算出装置100は、車両Aに設けた加速度センサ2を用いて、水平面Cに対する路面Bの傾斜角を示す路面勾配角θs(第1傾斜角)又は路面Bに対する車両Aの傾斜角を示すピッチング角θv(第2傾斜角)を算出する傾斜角算出部31と、車両Aに搭載された電源部1が加速度センサ2及び傾斜角算出部31に供給する電力の一部を充電するバックアップ電源部5と、電源部1とバックアップ電源部5との間に設けられて、バックアップ電源部5から電源部1への電流の逆流を防止する逆流防止回路6と、電源部1から供給される電圧を監視する電源電圧監視部32と、電源電圧監視部32の監視対象である電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になったとき、バックアップ電源部5が放電する電力を用いて、傾斜角算出部31が有する情報を不揮発性メモリ4に書き込む情報読書部33とを備える。この構成により、電源部1がオフするときに傾斜角算出部31が有していた情報を初期処理に用いることができる。また、電源部1と独立したバッテリなどが不要であり、傾斜角算出装置100を安価に実現することができる。
また、不揮発性メモリ4が記憶する情報は、傾斜角算出部31が算出した路面勾配角θs(第1傾斜角)、傾斜角算出部31が算出したピッチング角θv(第2傾斜角)、傾斜角算出部31が算出した水平面Cに対する車両Aの傾斜角を示す合計傾斜角θ(第3傾斜角)、加速度センサ2が検知した加速度、及び、温度センサが検知した加速度センサ2の温度のうちの少なくとも1つの値を示す情報である。傾斜角算出装置100が初期処理に用いる情報であれば、如何なる情報を不揮発性メモリ4に記憶させるものであっても良い。
また、不揮発性メモリ4は複数の記憶領域を有し、情報読書部33はそれぞれの記憶領域に情報を順次書き込む。リングバッファの構成とすることで、EEPROMなどの安価なメモリを用いつつ、不揮発性メモリ4の書き換え可能回数を増やすことができる。
また、バックアップ電源部5は、電源部1から供給された電力を充電するコンデンサC1を有する。コンデンサC1を用いることで、バックアップ電源部5を簡単な回路構成で安価に実現することができる。
また、逆流防止回路6にダイオードD1を用いている。ダイオードD1を用いることで、逆流防止回路6を簡単な回路構成で安価に実現することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、初期処理において傾斜角算出部31がピッチング角θvを算出する傾斜角算出装置100について説明する。なお、実施の形態2に係る傾斜角算出装置100のハードウェア構成及び要部は実施の形態1と同様であるため、図1及び図2を援用して説明する。また、電源部1がオフしたときの電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作は実施の形態1と同様であるため、図3及び図4を援用して説明する。
実施の形態2において、不揮発性メモリ4が記憶する情報は、傾斜角算出部31が算出した路面勾配角θsの値を示す情報、又は、傾斜角算出部31が算出した合計傾斜角θ及びピッチング角θvの値を示す情報を含むものである。傾斜角算出部31は、初期処理において、情報読書部33が不揮発性メモリ4から読み出した情報を用いてピッチング角θvを算出するようになっている。
図6のフローチャートを参照して、電源部1がオンしたときの傾斜角算出部31、電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作について説明する。初期状態において、電源部1はオフ状態である。不揮発性メモリ4は、電源部1がオフしたときに情報読書部33により書き込まれた情報を記憶している。電源部1がオンしてマイコン3に供給される電圧が動作電圧Vth2を超えると、電源電圧監視部32はステップST11の処理を開始する。
ステップST11にて、電源電圧監視部32は、電源部1の電圧値V1を電圧閾値Vth1と比較する。電圧値V1が電圧閾値Vth1以下である場合(ステップST11“NO”)、電源電圧監視部32は電圧値V1の監視を継続する。
一方、電圧値V1が電圧閾値Vth1を超えた場合(ステップST11“YES”)、電源電圧監視部32はその旨を情報読書部33に通知する。ステップST12にて、情報読書部33は、不揮発性メモリ4に記憶された情報を読み出す。
次いで、ステップST13にて、傾斜角算出部31は、加速度センサ2が検知した加速度Gx,Gzの値を用いて現在の合計傾斜角θを算出する。ステップST14にて、傾斜角算出部31は、ステップST13で算出した合計傾斜角θの値から、ステップST12で情報読書部33が読み出した情報が示す路面勾配角θsの値を減ずることで、現在のピッチング角θvを算出する。
このとき、不揮発性メモリ4に路面勾配角θsの値を示す情報が記憶されている場合、傾斜角算出部31はこの値をそのまま路面勾配角θsの値に用いる。一方、不揮発性メモリ4に合計傾斜角θ及びピッチング角θvの値を示す情報が記憶されている場合、傾斜角算出部31はこの前回電源部1がオフした際の合計傾斜角θから同様に前回電源部1がオフした際のピッチング角θvを減じた値を、現在のピッチング角θvを算出するための路面勾配角θsの値に用いる。
傾斜角算出処理の原理上、電源部1をオンした直後に検知した加速度Gx,Gzの値からは、合計傾斜角θは算出できるもののピッチング角θvは算出できない。これに対し、実施の形態2の傾斜角算出装置100は、一般にイグニッション電源がオフしている間に路面勾配角θsは変化しないことを利用して、イグニッション電源をオンした直後の初期処理においてピッチング角θvを算出することができる。
以上のように、実施の形態2の傾斜角算出装置100は、情報読書部33が、電源電圧監視部32の監視対象である電圧値V1が電圧閾値Vth1を超えたとき、不揮発性メモリ4に記憶された情報を読み出す。傾斜角算出部31が、加速度センサ2を用いて水平面Cに対する車両Aの傾斜角を示す合計傾斜角θ(第3傾斜角)を算出するとともに、算出した合計傾斜角θ(第3傾斜角)の値と情報読書部33が読み出した情報とを用いてピッチング角θv(第2傾斜角)を算出する。これにより、電源部1をオンした直後の初期処理においてピッチング角θvを算出することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、初期処理において傾斜角算出部31がフェールセーフ処理を実行する傾斜角算出装置100について説明する。なお、実施の形態3に係る傾斜角算出装置100のハードウェア構成及び要部は実施の形態1と同様であるため、図1及び図2を援用して説明する。また、電源部1がオフしたときの電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作は実施の形態1と同様であるため、図3及び図4を援用して説明する。
実施の形態3において、不揮発性メモリ4が記憶する情報は、前回、電源部1がオフした際の傾斜角算出部31が算出した路面勾配角θs及びピッチング角θvの値を示す情報を含むものである。傾斜角算出部31は、初期処理において、情報読書部33が不揮発性メモリ4から読み出した情報を用いて、マイコン3に予め設定されたフェールセーフ処理を実行するようになっている。
図7のフローチャートを参照して、電源部1がオンしたときの傾斜角算出部31、電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作について説明する。なお、図7において、図6に示す実施の形態2のフローチャートと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。初期状態において、電源部1はオフ状態である。不揮発性メモリ4は、電源部1がオフしたときに情報読書部33により書き込まれた情報を記憶している。電源部1がオンしてマイコン3に供給される電圧が動作電圧Vth2を超えると、電源電圧監視部32はステップST11の処理を開始する。
傾斜角算出部31、電源電圧監視部32及び情報読書部33は、実施の形態2と同様のステップST11〜ST13の処理を実行する。
次いで、ステップST21にて、傾斜角算出部31は、ステップST12で情報読書部33が読み出した情報が示す前回電源部1がオフした際の路面勾配角θs及びピッチング角θvの合計値θs+θvと、ステップST13で算出した現在の合計傾斜角θの値との差分値Δθを算出する。ステップST22にて、傾斜角算出部31は、ステップST21で算出した差分値Δθを角度閾値θthと比較して、差分値Δθが角度閾値θthを超えるか否かを判定する。角度閾値θthは、フェールセーフ処理を実行するか否かの判定基準となる値であり、マイコン3に予め設定されている。
差分値Δθが角度閾値θthを超える場合(ステップST22“YES”)、ステップST23にて、傾斜角算出部31はフェールセーフ処理を実行する。一方、差分値Δθが角度閾値θth以下である場合(ステップST22“NO”)、傾斜角算出部31はフェールセーフ処理を実行しない。フェールセーフ処理を実行しない場合、傾斜角算出部31は、例えば、実施の形態2のステップST14と同様にピッチング角θvを算出し、算出したピッチング角θvの値を光軸調整装置12に出力する。
次に、フェールセーフ処理の詳細について説明する。
ステップST23にて、傾斜角算出部31は、ステップST12で情報読書部33が読み出した情報が示す路面勾配角θsの値と、ステップST13で算出した合計傾斜角θの値とのうちのより小さい値を路面勾配角θsの値に設定する。傾斜角算出部31は、ステップST13で算出した合計傾斜角θの値から、設定した路面勾配角θsの値を減ずることでピッチング角θvを算出する。傾斜角算出部31は、算出したピッチング角θvの値を光軸調整装置12に出力する。
実施の形態2で説明したとおり、通常、電源部1がオフしている場合に車両Aは移動せず、電源部1がオフする直前とオンした直後とで路面勾配角θsは変化しない。しかしながら、レッカー車が車両Aを移動させた場合、又は、車両Aの搭乗者が降車して車両Aを押して移動させた場合などは、例外的に路面勾配角θsが変化する。実施の形態3の傾斜角算出装置100は、図7のステップST21,ST22の処理により、ピッチング角θvのみの変化では通常想定できないほどの変化があるかどうかを判断することで、電源部1がオフしている間に車両Aが移動して傾斜角が変化した可能性があるか否かを判定する。
車両Aのヘッドライトの光軸が上向きになると、対向車の運転者を眩惑する可能性が生じる。このため、光軸調整装置12がピッチング角θvの値を用いてヘッドライトの光軸角を調整する場合、フェールセーフ処理は、ピッチング角θvの値により大きい値を算出する処理に設定するのが好適である。実施の形態3の傾斜角算出装置100は、図7のステップST23において、路面勾配角θsの値により小さい値を設定することで、ピッチング角θvの値により大きい値を算出する。この結果、電源部1がオフしている間に車両Aが移動して傾斜角が変化した場合であっても、電源部1がオンした直後にヘッドライトの光軸が上向きになるのを防ぎ、対向車の運転者を眩惑するのを防ぐことができる。
なお、フェールセーフ処理は、傾斜角算出部31がピッチング角θvの値により大きい値を算出する処理に限定されるものではない。光軸調整装置12、ナビゲーション装置及び姿勢制御装置などの傾斜角算出装置100が算出した傾斜角の値を用いる外部装置の機能に応じて、マイコン3の如何なるブロックが如何なる処理を実行するものであっても良い。
以上のように、実施の形態3の傾斜角算出装置100は、情報読書部33が、電源電圧監視部32の監視対象である電圧値V1が電圧閾値Vth1を超えたとき、不揮発性メモリ4に記憶された情報を読み出す。傾斜角算出部31が、加速度センサ2を用いて水平面Cに対する車両Aの傾斜角を示す合計傾斜角θ(第3傾斜角)を算出し、算出した合計傾斜角θ(第3傾斜角)の値と情報読書部33が読み出した情報が示す路面勾配角θs(第1傾斜角)及びピッチング角θv(第2傾斜角)の合計値θs+θvとの差分値Δθを算出し、差分値Δθが角度閾値θthを超える場合にフェールセーフ処理を実行する。これにより、電源部1がオフしている間に傾斜角が変化した場合に、外部装置の機能などに応じたフェールセーフ処理を実行することができる。
また、フェールセーフ処理は、情報が示す路面勾配角θs(第1傾斜角)の値と傾斜角算出部31が算出した合計傾斜角θ(第3傾斜角)の値とのうちのより小さい値を路面勾配角θs(第1傾斜角)の値に設定してピッチング角θv(第2傾斜角)を算出する処理である。路面勾配角θsの値により小さい値を設定することで、ピッチング角θvの値をより大きい値に算出することができる。この結果、電源部1がオフしている間に車両Aが移動して傾斜角が変化した場合であっても、電源部1がオンした直後にヘッドライトの光軸が上向きになるのを防ぎ、対向車の運転者を眩惑するのを防ぐことができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、初期処理において実施の形態3と異なるフェールセーフ処理を実行する傾斜角算出装置100について説明する。なお、実施の形態4に係る傾斜角算出装置100のハードウェア構成及び要部は実施の形態1と同様であるため、図1及び図2を援用して説明する。また、電源部1がオフしたときの電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作は実施の形態1と同様であるため、図3及び図4を援用して説明する。また、電源部1がオンしたときの傾斜角算出部31、電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作は実施の形態3と同様であるため、図7を援用して説明する。
実施の形態4において、不揮発性メモリ4が記憶する情報は、傾斜角算出部31が算出した路面勾配角θs及びピッチング角θvの値を示す情報、傾斜角算出部31が算出した合計傾斜角θの値を示す情報、又は、加速度センサ2が算出した加速度Gx,Gzの値を示す情報を含むものである。
不揮発性メモリ4に路面勾配角θs及びピッチング角θvの値を示す情報が記憶されている場合、図7のステップST21にて、傾斜角算出部31は、ステップST12で情報読書部33が読み出した情報が示す路面勾配角θs及びピッチング角θvの合計値θs+θvと、ステップST13で算出した合計傾斜角θの値との差分値Δθを算出する。
不揮発性メモリ4に合計傾斜角θの値を示す情報が記憶されている場合、図7のステップST21にて、傾斜角算出部31は、ステップST12で情報読書部33が読み出した情報が示す合計傾斜角θの値と、ステップST13で算出した合計傾斜角θの値との差分値Δθを算出する。
不揮発性メモリ4に加速度Gx,Gzの値を示す情報が記憶されている場合、図7のステップST21にて、傾斜角算出部31は、ステップST12で情報読書部33が読み出した情報が示す加速度Gx,Gzの値を用いて合計傾斜角θの値を算出する。傾斜角算出部31は、この合計傾斜角θの値と、ステップST13で算出した合計傾斜角θの値との差分値Δθを算出する。
図7のステップST22にて、傾斜角算出部31は、ステップST21で算出した差分値Δθを角度閾値θthと比較して、差分値Δθが角度閾値θthを超えるか否かを判定する。上記3つの差分値Δθのうちの少なくとも1つを角度閾値θthと比較することで、電源部1がオフしている間に傾斜角が変化したか否かを判定することができる。
次に、フェールセーフ処理の詳細について説明する。
図7のステップST23にて、マイコン3の図示しない画像生成部は、電源部1がオフしている間に傾斜角が変化したことを示す警告画像を生成し、車両Aに設けられた図示しない表示装置に表示させる。この警告画像は、ヘッドライトの光軸を手動で調整することを促す内容を含むものである。
または、図7のステップST23にて、マイコン3の図示しない音声生成部は、電源部1がオフしている間に傾斜角が変化したことを示す警告音声を生成し、車両Aに設けられた図示しないスピーカに出力させる。この警告音声は、ヘッドライトの光軸を手動で調整することを促す内容を含むものである。
または、図7のステップST23にて、マイコン3の図示しない信号出力部は、電源部1がオフしている間に傾斜角が変化したことを示す警告信号を生成し、車両Aに搭載されたナビゲーション装置に出力する。ナビゲーション装置は、警告画像を生成して表示装置に表示させるか、又は、警告音声を生成してスピーカに出力させる。
車両Aの搭乗者は、警告画像又は警告音声の内容を確認し、ヘッドライトの光軸角度を手動で調整する。これにより、電源部1がオフしている間に車両Aが移動して傾斜角が変化した場合であっても、電源部1がオンした後にヘッドライトの光軸が上向きになるのを防ぎ、対向車の運転者を眩惑するのを防ぐことができる。
なお、不揮発性メモリ4に路面勾配角θs及びピッチング角θvの値を示す情報が記憶されている場合、ステップST23のフェールセーフ処理は、実施の形態2に係るピッチング角θvの値により大きい値を算出する処理と、実施の形態3に係る警告画像、警告音声又は警告信号を生成する処理との両方を実行するものでも良い。
また、初期処理は、実施の形態2で説明したピッチング角θvを算出する処理、及び、実施の形態3,4で説明したフェールセーフ処理に限定されるものではない。例えば、電源部1がオフしたとき、情報読書部33は、温度センサで検知した温度の値と、加速度センサ2で検知した加速度の値とを示す情報を不揮発性メモリ4に記憶させる。その後、電源部1がオンしたとき、傾斜角算出部31は、温度センサを用いて新たに温度を検知し、加速度センサ2を用いて新たに加速度を検知する。初期処理において、傾斜角算出部31は、電源部1がオフしたときから電源部1がオンしたときまでの温度変化に応じて、加速度のオフセットを補正する。また、傾斜角算出部31は、電源部1がオンしたときの加速度の値から、電源部1がオフしたときの加速度のオフセットを補正した値を減ずることで、加速度の温度変化分をキャンセルする。
実施の形態5.
図8を参照して、電源電圧監視部32の監視対象が実施の形態1と異なる傾斜角算出装置100について説明する。なお、実施の形態5に係る傾斜角算出装置100のハードウェア構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。図8において、図2に示す実施の形態1の傾斜角算出装置100と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。電源部1がオフしたときの動作は実施の形態1と同様であるため、図3のフローチャートを援用して説明する。
電源電圧監視部32は、電源部1から傾斜角算出部31に供給される電圧、すなわち逆流防止回路6の出力側の電圧を監視する。図8は、電源電圧監視部32が逆流防止回路6とバックアップ電源部5間の電圧を監視する例を示している。電源電圧監視部32は、監視対象の電圧値V3を電圧閾値Vth3と比較するようになっている。電圧閾値Vth3は、電圧値V3と比較することで電源部1のオン状態とオフ状態とを識別できる値であり、マイコン3に予め設定されている。
図3のステップST1にて、電源電圧監視部32は、監視対象の電圧値V3を電圧閾値Vth3と比較する。電圧値V3が電圧閾値Vth3を超えている場合(ステップST1“NO”)、電源電圧監視部32は電圧値V3の監視を継続する。一方、電圧値V3が電圧閾値Vth3以下である場合(ステップST1“YES”)、電源電圧監視部32はその旨を情報読書部33に通知する。
図9のタイミング図を参照して、電源部1がオフしたときの動作について説明する。図9(a)は電源部1の電圧値V1を示しており、図9(b)はバックアップ電源部5の電圧値V2を示しており、図9(c)は情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示している。なお、電源電圧監視部32の監視対象である電圧値V3は、図9(b)に示す電圧値V2と同じ値である。
時刻t1にて電源部1がオフし、時刻t2にて電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になる。その後、電圧値V3が次第に低下し、時刻t5にて電圧値V3が電圧閾値Vth3以下になる。電圧値V3が電圧閾値Vth3以下になると、情報読書部33が不揮発性メモリ4への情報の書き込みを開始する。
実施の形態5に係るコンデンサC1の容量値は、電圧値V3が電圧閾値Vth3以下になってから電圧値V2が動作電圧Vth2以下になるまでの時間T3が、情報読書部33による情報の書き込みにかかる時間T2よりも長くなる値に設定されている。これにより、情報読書部33は、電源部1がオフした後に、バックアップ電源部5がマイコン3に供給する電力を用いて情報を不揮発性メモリ4に書き込むことができる。
図10のタイミング図を参照して、車両Aがアイドリングストップしたときの動作について説明する。図10(a)は電源部1の電圧値V1を示しており、図10(b)はバックアップ電源部5の電圧値V2を示しており、図10(c)は情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示している。なお、電源電圧監視部32の監視対象である電圧値V3は、図10(b)に示す電圧値V2と同じ値である。
車両Aがアイドリングストップした後、時刻taにてエンジンが始動する。このとき、図10(a)に示す如く、電圧値V1が一時的に低下する。ここで、実施の形態1では、エンジン始動時における電圧値V1の低下幅が小さく、電圧閾値Vth1以下にならない例を示したが、車両Aの車種等によっては電圧値V1の低下幅が大きく、電圧閾値Vth1以下になる場合がある。
これに対し、実施の形態5の傾斜角算出装置100は、仮に電源部1の電圧値V1が大きく低下しても、逆流防止回路6にダイオードD1を設けているため電圧値V3の低下幅は小さく、電圧値V3が電圧閾値Vth3以下になることはない。これにより、アイドリングストップ後のエンジン始動時に不揮発性メモリ4への不要な書き込みを防ぎ、不揮発性メモリ4の書き込み回数を低減することができる。
以上のように、実施の形態5の傾斜角算出装置100は、電源電圧監視部32が、電源部1から傾斜角算出部31に供給される電圧を監視する。これにより、アイドリングストップ後のエンジン始動時に電源部1の電圧値V1が大きく低下する車両Aにおいても、不揮発性メモリ4への不要な書き込みを防ぎ、不揮発性メモリ4の書き込み回数を低減することができる。
実施の形態6.
図11を参照して、逆流防止回路6の入力側に電圧低下抑制回路7を設けた傾斜角算出装置100について説明する。なお、実施の形態6に係る傾斜角算出装置100のハードウェア構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。図11において、図2に示す実施の形態1の傾斜角算出装置100と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。電源部1がオフしたときの動作は実施の形態1と同様であるため、図3のフローチャートを援用して説明する。
逆流防止回路6の入力側、すなわち電源部1と逆流防止回路6間に、電圧低下抑制回路7が設けられている。電圧低下抑制回路7は、入力側の電圧値(すなわち電源部1の電圧値V1)が一時的に低下したとき、出力側の電圧値(すなわち電圧低下抑制回路7と逆流防止回路6間の電圧値V4)の低下を抑制する機能を果たす回路である。電圧低下抑制回路7は、例えば、抵抗素子R1とコンデンサC2とを組み合わせた低域通過フィルタ(Low Pass Filter,LPF)回路により実現される。
電源電圧監視部32は、電圧低下抑制回路7と逆流防止回路6間の電圧値V4を監視して、電圧閾値Vth4と比較するようになっている。電圧閾値Vth4は、電圧値V4と比較することで電源部1のオン状態とオフ状態とを識別できる値であり、マイコン3に予め設定されている。
図3のステップST1にて、電源電圧監視部32は、監視対象の電圧値V4を電圧閾値Vth4と比較する。電圧値V4が電圧閾値Vth4を超えている場合(ステップST1“NO”)、電源電圧監視部32は電圧値V4の監視を継続する。一方、電圧値V4が電圧閾値Vth4以下である場合(ステップST1“YES”)、電源電圧監視部32はその旨を情報読書部33に通知する。
図12のタイミング図を参照して、電源部1がオフしたときの動作について説明する。図12(a1)は電源部1の電圧値V1を示しており、図12(a2)は電圧低下抑制回路7と逆流防止回路6間の電圧値V4を示しており、図12(b)はバックアップ電源部5の電圧値V2を示しており、図12(c)は情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示している。
時刻t1で電源部1がオフすると、電圧値V1は急速に低下し、時刻t2にて電圧閾値Vth1以下になる。これに対し、電圧低下抑制回路7にLPF回路を設けたことにより、電圧値V4は電圧値V1と比べて緩やかに低下し、時刻t2より後の時刻t5にて電圧閾値Vth4以下になる。
実施の形態6に係るコンデンサC1の容量値は、電圧値V4が電圧閾値Vth4以下になってから電圧値V2が動作電圧Vth2以下になるまでの時間T3が、情報読書部33による情報の書き込みにかかる時間T2よりも長くなる値に設定されている。これにより、情報読書部33は、電源部1がオフした後に、バックアップ電源部5がマイコン3に供給する電力を用いて情報を不揮発性メモリ4に書き込むことができる。
図13のタイミング図を参照して、車両Aがアイドリングストップしたときの動作について説明する。図13(a1)は電源部1の電圧値V1を示しており、図13(a2)は電圧低下抑制回路7と逆流防止回路6間の電圧値V4を示しており、図13(b)はバックアップ電源部5の電圧値V2を示しており、図13(c)は情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示している。
車両Aがアイドリングストップした後、時刻taにてエンジンが始動する。このとき、図13(a1)に示す如く、電圧値V1が一時的に大きく低下して電圧閾値Vth1以下になっても、電圧低下抑制回路7にLPF回路を設けたことにより、図13(a2)に示す如く電圧値V4の低下幅は小さくなり、電圧閾値Vth4以下にならない。これにより、アイドリングストップ後のエンジン始動時に不揮発性メモリ4への不要な書き込みを防ぎ、不揮発性メモリ4の書き込み回数を低減することができる。
以上のように、実施の形態6の傾斜角算出装置100は、電源部1と逆流防止回路6との間に設けられて、電源部1から供給される電圧の低下を抑制する電圧低下抑制回路7を備える。電源電圧監視部32は、電圧低下抑制回路7と逆流防止回路6との間の電圧を監視する。これにより、アイドリングストップ後のエンジン始動時に電源部1の電圧値V1が大きく低下する車両Aにおいても、不揮発性メモリ4への不要な書き込みを防ぎ、不揮発性メモリ4の書き込み回数を低減することができる。
また、電圧低下抑制回路7は、抵抗素子R1及びコンデンサC2を有する低域通過フィルタ(LPF)である。これにより、電圧低下抑制回路7を簡単な回路構成で実現することができる。
実施の形態7.
電圧低下抑制回路の回路構成は、図11に示すLPF回路に限定されるものではない。図14を参照して、実施の形態6と異なる電圧低下抑制回路7aを設けた傾斜角算出装置100について説明する。なお、実施の形態7に係る傾斜角算出装置100のハードウェア構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。図14において、図2に示す実施の形態1の傾斜角算出装置100と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。電源部1がオフしたときの動作は実施の形態1と同様であるため、図3のフローチャートを援用して説明する。
逆流防止回路6の入力側、すなわち電源部1と逆流防止回路6間に、電圧低下抑制回路7aが設けられている。電圧低下抑制回路7aは、入力側の電圧値V1が一時的に低下したときに出力側の電圧値V4aの低下を抑制する、電圧低下抑制用のコンデンサC3を有する。また、電圧低下抑制回路7aは、電源部1がオフしたときに電圧値V4aを急速に低下させる、負荷用の抵抗素子R2を有する。さらに、電圧低下抑制回路7aは、コンデンサC3から電源部1への電流の逆流を防ぐ、逆流防止用のダイオードD2を有する。
電源電圧監視部32は、電圧低下抑制回路7aと逆流防止回路6間の電圧値V4aを監視して、電圧閾値Vth4aと比較するようになっている。電圧閾値Vth4aは、電圧値V4aと比較することで電源部1のオン状態とオフ状態とを識別できる値であり、マイコン3に予め設定されている。
図3のステップST1にて、電源電圧監視部32は、監視対象の電圧値V4aを電圧閾値Vth4aと比較する。電圧値V4aが電圧閾値Vth4aを超えている場合(ステップST1“NO”)、電源電圧監視部32は電圧値V4aの監視を継続する。一方、電圧値V4aが電圧閾値Vth4a以下である場合(ステップST1“YES”)、電源電圧監視部32はその旨を情報読書部33に通知する。
図15のタイミング図を参照して、電源部1がオフしたときの動作について説明する。図15(a1)は電源部1の電圧値V1を示しており、図15(a2)は電圧低下抑制回路7aと逆流防止回路6間の電圧値V4aを示しており、図15(b)はバックアップ電源部5の電圧値V2を示しており、図15(c)は情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示している。
時刻t1で電源部1がオフすると、電圧値V1は急速に低下し、時刻t2にて電圧閾値Vth1以下になる。このとき、電圧低下抑制回路7aに抵抗素子R2を設けたことにより電圧値V4aも急速に低下し、時刻t2にて電圧閾値Vth4a以下になる。これにより、電源部1がオフした後、情報読書部33が不揮発性メモリ4への情報の書き込みを開始するタイミングを早くすることができる。
図16のタイミング図を参照して、車両Aがアイドリングストップしたときの動作について説明する。図16(a1)は電源部1の電圧値V1を示しており、図16(a2)は電圧低下抑制回路7aと逆流防止回路6間の電圧値V4aを示しており、図16(b)はバックアップ電源部5の電圧値V2を示しており、図16(c)は情報読書部33による情報の書き込みのオンオフを示している。
車両Aがアイドリングストップした後、時刻taにてエンジンが始動する。このとき、図16(a)に示す如く、電圧値V1が一時的に大きく低下して電圧閾値Vth1以下になっても、電圧低下抑制回路7aにコンデンサC3を設けたことにより、図16(a2)に示す如く電圧値V4aの低下幅は小さくなり、電圧閾値Vth4a以下にならない。これにより、アイドリングストップ後のエンジン始動時に不揮発性メモリ4への不要な書き込みを防ぎ、不揮発性メモリ4の書き込み回数を低減することができる。
なお、電圧低下抑制回路7aのコンデンサC3は、容量値が小さい安価なコンデンサを用いることができる。一方、抵抗素子R2は、いわゆる「暗電流」を抑制できる程度に抵抗値が大きい素子を用いるのが好適である。
以上のように、実施の形態7の傾斜角算出装置100は、電源部1と逆流防止回路6との間に設けられて、電源部1から供給される電圧の低下を抑制する電圧低下抑制回路7aを備える。電源電圧監視部32は、電圧低下抑制回路7aと逆流防止回路6との間の電圧を監視する。これにより、アイドリングストップ後のエンジン始動時に電源部1の電圧値V1が大きく低下する車両Aにおいても、不揮発性メモリ4への不要な書き込みを防ぎ、不揮発性メモリ4の書き込み回数を低減することができる。
実施の形態8.
図17を参照して、電源電圧監視部32が複数個所の電圧値を監視する傾斜角算出装置100について説明する。なお、実施の形態8に係る傾斜角算出装置100のハードウェア構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。図17において、図2に示す実施の形態1の傾斜角算出装置100と同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
電源電圧監視部32は、逆流防止回路6の入力側の電圧、すなわち実施の形態1と同様の電圧値V1を監視して、電圧閾値Vth1と比較するようになっている。また、電源電圧監視部32は、逆流防止回路6の出力側の電圧、すなわち実施の形態5と同様の電圧値V3を監視して、電圧閾値Vth3と比較するようになっている。
情報読書部33は、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下になり、かつ、電圧値V3が電圧閾値Vth3以下になったとき、傾斜角算出部31が有する情報を傾斜角算出部31から取得して、不揮発性メモリ4に書き込むようになっている。
図18のフローチャートを参照して、電源部1がオフしたときの電源電圧監視部32及び情報読書部33の動作について説明する。初期状態において、電源部1はオン状態であり、加速度センサ2及びマイコン3に電力を供給している。傾斜角算出部31は、加速度Gx,Gzの値を用いてピッチング角θvを算出する処理を所定の時間間隔(例えば0.1秒間隔)で繰り返している。
ステップST1にて、電源電圧監視部32は、逆流防止回路6の入力側の電圧値V1を電圧閾値Vth1と比較する。また、ステップST1aにて、電源電圧監視部32は逆流防止回路6の出力側の電圧値V3を電圧閾値Vth3と比較する。電圧値V1が電圧閾値Vth1を超えている場合(ステップST1“NO”)、又は、電圧値V3が電圧閾値Vth3を超えている場合(ステップST1“YES”かつステップST1a“NO”)、電源電圧監視部32は電圧値V1及び電圧値V3の監視を継続する。
一方、電圧値V1が電圧閾値Vth1以下であり、かつ、電圧値V3が電圧閾値Vth3以下である場合(ステップST1“YES”かつステップST1a“YES”)、電源電圧監視部32はその旨を情報読書部33に通知する。ステップST2にて、情報読書部33は、傾斜角算出部31が有する情報を取得して不揮発性メモリ4に書き込む。
このように、逆流防止回路6の入力側の電圧値V1及び出力側の電圧値V3の両方が各々に設定された電圧閾値Vth1,Vth3以下になった場合にのみ不揮発性メモリ4への書き込みを実行することにより、不揮発性メモリ4に情報を書き込むべきタイミングの判定精度を向上し、書き込み判定を堅牢にすることができる。
なお、電源電圧監視部32は、逆流防止回路6の入力側の電圧値V1が電圧閾値Vth1以下である場合、及び、逆流防止回路6の出力側の電圧値V3が電圧閾値Vth3以下である場合に、その旨をそれぞれ情報読書部33に通知するものでも良い。情報読書部33は、電圧値V1及び電圧値V3のうちの少なくとも一方が対応する電圧閾値Vth1,Vth3以下になったとき、傾斜角算出部31が有する情報を取得して不揮発性メモリ4に書き込むものとしても良い。
以上のように、実施の形態8の傾斜角算出装置100は、電源電圧監視部32が、逆流防止回路6の入力側及び出力側の電圧を監視する。情報読書部33は、逆流防止回路6の入力側及び出力側のうちの少なくとも一方の電圧値が電圧閾値以下になったとき、傾斜角算出部31が有する情報を不揮発性メモリ4に書き込む。このように、電源電圧監視部32が、傾斜角算出装置100内の複数個所の電圧値を監視する傾斜角算出装置100を実現することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。例えば、実施の形態5〜8の傾斜角算出装置100が、実施の形態2〜4で説明した初期処理を実行するものでも良い。
1 電源部、2 加速度センサ、3 マイコン、4 不揮発性メモリ、5 バックアップ電源部、6 逆流防止回路、7,7a 電圧低下抑制回路、10 車輪速センサ、11 ECU、12 光軸調整装置、31 傾斜角算出部、32 電源電圧監視部、33 情報読書部、100 傾斜角算出装置、C1,C2,C3 コンデンサ、D1,D2 ダイオード、R1,R2 抵抗素子。

Claims (13)

  1. 移動体に設けた加速度センサを用いて、水平面に対する路面の傾斜角を示す第1傾斜角又は前記路面に対する前記移動体の傾斜角を示す第2傾斜角を算出する傾斜角算出部と、
    前記移動体に搭載された電源部が前記加速度センサ及び前記傾斜角算出部に供給する電力の一部を充電するバックアップ電源部と、
    前記電源部と前記バックアップ電源部との間に設けられて、前記バックアップ電源部から前記電源部への電流の逆流を防止する逆流防止回路と、
    前記電源部から供給される電圧を監視する電源電圧監視部と、
    前記電源電圧監視部の監視対象である電圧値が電圧閾値以下になったとき、前記バックアップ電源部が放電する電力を用いて、前記傾斜角算出部が有する情報を不揮発性メモリに書き込む情報読書部と、
    を備える傾斜角算出装置。
  2. 前記移動体は車両であり、前記電源部は前記車両のイグニッション電源であり、前記電源電圧監視部は前記イグニッション電源の電圧を監視することを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  3. 前記電源電圧監視部は、前記電源部から前記傾斜角算出部に供給される電圧を監視することを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  4. 前記電源部と前記逆流防止回路との間に設けられて、前記電源部から供給される電圧の低下を抑制する電圧低下抑制回路を備え、
    前記電源電圧監視部は、前記電圧低下抑制回路と前記逆流防止回路との間の電圧を監視する
    ことを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  5. 前記電圧低下抑制回路は、抵抗素子及びコンデンサを有する低域通過フィルタであることを特徴とする請求項4記載の傾斜角算出装置。
  6. 前記電源電圧監視部は、前記逆流防止回路の入力側及び出力側の電圧を監視し、
    前記情報読書部は、前記逆流防止回路の入力側及び出力側のうちの少なくとも一方の電圧値が前記電圧閾値以下になったとき、前記傾斜角算出部が有する前記情報を前記不揮発性メモリに書き込む
    ことを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  7. 前記情報読書部は、前記電源電圧監視部の監視対象である電圧値が前記電圧閾値を超えたとき、前記不揮発性メモリに記憶された前記情報を読み出し、
    前記傾斜角算出部は、前記加速度センサを用いて前記水平面に対する前記移動体の傾斜角を示す第3傾斜角を算出するとともに、算出した前記第3傾斜角の値と前記情報読書部が読み出した前記情報とを用いて前記第2傾斜角を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  8. 前記不揮発性メモリが記憶する前記情報は、前記傾斜角算出部が算出した前記第1傾斜角、前記傾斜角算出部が算出した前記第2傾斜角、前記傾斜角算出部が算出した前記水平面に対する前記移動体の傾斜角を示す第3傾斜角、前記加速度センサが検知した加速度、及び、温度センサが検知した前記加速度センサの温度のうちの少なくとも1つの値を示す前記情報であることを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  9. 前記情報読書部は、前記電源電圧監視部の監視対象である電圧値が前記電圧閾値を超えたとき、前記不揮発性メモリに記憶された前記情報を読み出し、
    前記傾斜角算出部は、前記加速度センサを用いて前記水平面に対する前記移動体の傾斜角を示す第3傾斜角を算出し、算出した前記第3傾斜角の値と前記情報読書部が読み出した前記情報が示す前記第1傾斜角及び前記第2傾斜角の合計値との差分値を算出し、前記差分値が角度閾値を超える場合にフェールセーフ処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  10. 前記フェールセーフ処理は、前記情報が示す前記第1傾斜角の値と前記傾斜角算出部が算出した前記第3傾斜角の値とのうちのより小さい値を前記第1傾斜角の値に設定して前記第2傾斜角を算出する処理であることを特徴とする請求項9記載の傾斜角算出装置。
  11. 前記不揮発性メモリは複数の記憶領域を有し、前記情報読書部はそれぞれの前記記憶領域に前記情報を順次書き込むことを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  12. 前記バックアップ電源部は、前記電源部から供給された電力を充電するコンデンサを有することを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
  13. 前記逆流防止回路にダイオードを用いたことを特徴とする請求項1記載の傾斜角算出装置。
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