JP2017000638A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】状態に合わせた報知を可能にした遊技機を提供する。【解決手段】第2始動入賞部を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する変短状態を報知可能な右打ち表示部による報知を制御するメイン制御CPUをメイン制御基板が備えると共に、変短状態を第1および第2の右打ち報知態様で報知可能な遊技形態報知部による報知を制御する演出制御CPUを、メイン制御基板からの制御信号に基づいて演出に関する制御を実行する演出制御基板が備える。メイン制御CPUが付与可能な当り遊技毎に変短状態を付与する付与条件を定めて、変短状態においては、右打ち表示部が同じ報知態様で報知するよう制御すると共に、遊技形態報知部が成立する変短状態の付与条件に基づいて第1および第2の右打ち報知態様の何れかの報知態様で報知するよう制御する。【選択図】図16

Description

本発明は、遊技盤における複数の球流下領域の内の少なくとも特定の球流下領域を流下した遊技球が入賞し得る位置に、開閉手段により入賞口を開閉可能な開閉入賞手段を備えた遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、パチンコ球が流下する遊技領域が形成された遊技盤に、各種図柄による図柄変動演出が行われる図柄表示装置(図柄表示手段)が配設されている。また、前記遊技盤には、入賞口が常に開口する固定型の始動入賞部や、パチンコ球が通過することを契機として開閉作動される可変始動入賞部等が適宜に備えられており、パチンコ機の前面側に配設された操作ハンドルの操作により、遊技盤へ打出されたパチンコ球が該遊技盤に配設された始動入賞部に入賞することを契機として当り判定が行われ、当り判定の判定結果に基づいて図柄表示装置で図柄変動演出が行われるよう構成されている。そして、当り判定が当りである場合に、図柄変動演出の結果として各表示領域に所定の組み合わせで図柄が表示された後に、遊技盤に設けた特別入賞部を開閉作動する当り遊技が付与されるよう構成されている。
このようなパチンコ機では、遊技盤の前面に画成された遊技領域が左打ち遊技用の第1球流下領域と右打ち遊技用の第2球流下領域とに区画されて、特定の球流下領域を流下するパチンコ球が入賞し易い位置に、前記可変始動入賞部や特別入賞部の何れか或いは両方を設けて、左打ち遊技と右打ち遊技とで異なる遊技性を実現するものがある。例えば、特許文献1では、右打ち用の球流下領域に特別入賞部が設けられており、当該右打ち用の球流下領域を流下するパチンコ球を特別入賞部に入賞し易くしている。そして、このようなパチンコ機では、特別入賞部が開閉作動される当り遊技の状態や可変始動部が有利な条件で作動される状態となった場合に、当該状態であることを報知するよう構成して、左打ち遊技および右打ち遊技の何れで遊技することが適した状態であるかを遊技者が適切に判断し得るよう構成されている。すなわち、パチンコ球を打ち出す球流下領域を報知することで、当該報知に合わせて遊技者が操作ハンドルを操作することにより、パチンコ機の状態に適した遊技を行い得るようになっている。
特開2008−68137号公報
ところで、近年は、パチンコ機の遊技性が多様化する傾向にある。このため、特別入賞部が開閉作動される当り遊技の状態や可変始動部が有利な条件で作動される状態となった場合に、これを単純に報知して操作ハンドルの操作を促すだけでは適切に遊技が実施されず、遊技者の混乱や不満を招き、遊技の興趣を損なうことが懸念される。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、状態に合わせた報知を可能にした遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
遊技球が流下可能な複数の球流下領域(21a,21b)が形成された遊技盤(20)と、前記複数の球流下領域(21a,21b)の内の少なくとも特定の球流下領域(21b)を流下した遊技球が入賞し得る位置に設けられて、開閉手段(29)により入賞口(28a)を開閉可能な開閉入賞手段(28)と、制御信号を出力する主制御手段(60)と、前記主制御手段(60)からの制御信号に基づいて演出に関する制御を実行する副制御手段(65)とを備え、前記主制御手段(60)は、所定の開始条件の成立を契機として当り判定を行う当り判定手段(60a)と、前記当り判定が当りの判定結果となることを契機として当り遊技を付与する当り遊技付与手段(60a)とを備え、前記開閉入賞手段(28)を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する特定遊技状態を前記当り遊技の後に付与し得るよう構成された遊技機において、
前記特定遊技状態を同じ報知態様で報知可能な第1の報知手段(59)と、
前記特定遊技状態を複数の報知態様で報知可能な第2の報知手段(100)とを備え、
前記第1の報知手段(59)による報知を制御する第1報知制御手段(60a)を前記主制御手段(60)が備えると共に、前記第2の報知手段(100)による報知を制御する第2報知制御手段(65a)を前記副制御手段(65)が備えるよう構成され、
前記当り遊技付与手段(60a)が付与可能な当り遊技が複数設定されると共に、当該当り遊技毎に前記特定遊技状態を付与する付与条件が定められて、
前記第1報知制御手段(60a)は、前記特定遊技状態を付与する場合に、同じ報知態様で報知するよう前記第1の報知手段(59)を制御し、
前記第2報知制御手段(65a)は、前記特定遊技状態を付与する場合に、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件に基づいて前記複数の報知態様の何れかの報知態様で報知し得るよう前記第2の報知手段(100)を制御するよう構成されたことを要旨とする。
このように、開閉入賞手段を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する特定遊技状態を付与する場合に、第1の報知手段において同じ報知態様で報知することで、開閉入賞手段が有利な条件で開閉する状態であることを正確に報知することができる。また、特定遊技状態を付与する場合に、付与された特定遊技状態に応じて第2の報知手段での報知態様を変化させることで、付与された特定遊技状態に合わせた遊技を遊技者が行うことができる。従って、第1の報知手段の報知態様と第2の報知手段の報知態様との組み合わせにより、遊技の状態に合わせた適切な報知が可能となる。
請求項2に記載の発明は、
前記特定の球流下領域(21b)とは異なる球流下領域(21a)を流下した遊技球が入賞し得る位置に入賞手段(27)を備え、当該入賞手段(27)への入賞を契機として前記開始条件が成立することで前記当り判定手段(60a)が当り判定を行うよう構成され、
前記入賞手段(27)への入賞を契機として前記特定遊技状態を付与する場合に、前記当り遊技毎に成立する付与条件に応じて当該特定遊技状態の付与期間が異なるよう構成され、
前記第2報知制御手段(65a)は、前記特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態の付与期間に基づいて前記複数の報知態様の何れかの報知態様で報知するよう前記第2の報知手段(100)を制御するよう構成されたことを要旨とする。
このように、特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態の付与期間に基づいて第2の報知手段での報知態様を変化させることで、特定遊技状態の付与期間に合わせた遊技を遊技者が行うことが可能となる。
請求項3に係る発明では、
前記第2の報知手段(100)は、前記特定遊技状態の報知態様とは異なる報知態様で非特定遊技状態を報知可能に構成されて、
前記当り遊技の内で特定の種類の当り遊技が付与されることを契機として前記特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態から非特定遊技状態となることで前記非特定遊技状態に対応する報知態様で報知するよう前記前記第2報知制御手段(65a)が前記第2の報知手段(100)を制御し、
前記当り遊技の内で前記特定の種類とは異なる第2の特定の種類の当り遊技が付与されることを契機として前記特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態から非特定遊技状態となることで前記非特定遊技状態に対応する報知態様で報知しないよう前記前記第2報知制御手段(65a)が前記第2の報知手段(100)を制御するよう構成されたことを要旨とする。
このように、特定の種類の当り遊技が付与されることを契機として特定遊技状態を付与する場合に、特定遊技状態から非特定遊技状態への変化を第2の報知手段で報知することで、特定遊技状態から非特定遊技状態への切り替わりに合わせた遊技を遊技者が行うことができる。一方で、第2の特定の種類の当り遊技が付与されることを契機として特定遊技状態を付与する場合に、特定遊技状態から非特定遊技状態への変化を第2の報知手段で報知しないことで、特定遊技状態および非特定遊技状態の切り替わりを意識しない遊技を遊技者が行うことができる。従って、特定遊技状態を付与する契機となる当り遊技の種類に合わせた報知が可能となる。
本発明に係る遊技機によれば、多様な遊技の状態を適切に報知することができる。
本発明の実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図であって、遊技情報表示部を拡大して示している。 (a)は、第1始動入賞部への入賞を契機とした当り遊技の種類および当り遊技毎の変短状態の付与条件を示す説明図であり、(b)は、第2始動入賞部への入賞を契機とする当り遊技の種類および当り遊技毎の変短状態の付与条件を示す説明図である。 特図入力処理の流れを示すフローチャートである。 特図開始処理の流れを示すフローチャートである。 図5のステップB15に続く処理の流れを示すフローチャートである。 普図入力処理の流れを示すフローチャートである。 普図開始処理の流れを示すフローチャートである。 パチンコ機の制御構成を示すブロック図である。 遊技形態報知部での報知態様の説明図である。 演出表示部での報知表示の説明図である。 第1〜第6の付与条件群に含まれる変短状態の付与条件の説明図である。 第7〜第8の付与条件群に含まれる変短状態の付与条件の説明図である。 当り時に成立する変短状態の付与条件と、右打ち表示部、遊技形態報知部および演出表示部での変短状態(右打ちの遊技形態)の報知との関係を示す説明図である。 当り時に成立する変短状態の付与条件と、当り遊技後の遊技演出モードとの関係を示す説明図である。 報知態様決定処理の流れを示すフローチャートである。 報知表示決定処理の流れを示すフローチャートである。 当り遊技の種類と、右打ち表示部、遊技形態報知部および演出表示部での遊技形態の報知との関係を示す説明図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前方へ開口するよう形成されて遊技店の図示しない設置枠台に設置される基体11,12と、前記基体11,12の前側開口を覆うよう当該基体11,12に対して開閉可能に支持され遊技機前面を形成する前面部材13とを備えており、当該基体11,12や前面部材13を設置基材として各種部材を設置することで遊技機が構成されるようになっている。具体的に、パチンコ機10の基体は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、本体枠としての中枠12を開閉および着脱可能に組み付けて構成されており、当該中枠12に遊技盤20が着脱可能に配設されている。また、前記遊技盤20の後側には、演出表示を表示可能な演出実行手段としての演出表示部(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されており、所定の開始条件の成立(後述する各始動入賞口33a,35aへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を演出表示部17で変動表示し得るようになっている。なお、実施例では、前記演出表示部17としては、液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の演出表示部17やドットマトリックス式の表示装置等の各種飾図を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
そして、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20の遊技領域21と対応する位置に前後に開口する窓部13bが形成された前記前面部材としての前枠13が開閉可能に組み付けられている。そして、前枠13には、ガラス板や透明な合成樹脂材で形成された透明板13aで前後に開口する窓部13bが覆われて、遊技領域21を前側から目視可能な状態で遊技盤20を保護している。また、前記前枠13における窓部13bの下方位置には、パチンコ球を貯留可能な球受け皿14,15が設けられており、当該前枠13と一体的に球受け皿14,15を開閉し得るようになっている。実施例の前枠13には、上球受け皿14および下球受け皿15が上下の位置関係で組み付けられている。なお、前記上下の球受け皿14,15の一方および両方を、前枠13とは個別に中枠12に組み付けるようにしてもよい。また、1つの球受け皿14,15のみを備える構成とすることもできる。
また、前枠13には、窓部13bの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、該前枠13における上部の左右の隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。そして、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記演出表示部17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、ランプ装置18やスピーカ19は、パチンコ機10において各種演出を実行する演出実行手段である。
また、前記パチンコ機10(実施例では前枠13)の前面右部方位置には、遊技者が操作可能な位置に操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで図示しない打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が所定の発射間隔(例えば1分間に100球の発射間隔)で前記遊技盤20の遊技領域21に向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力を強弱変化するよう調節可能に構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域21においてパチンコ球が到達可能な位置(発射位置)を任意に変更し得るようになっている。これにより、前記遊技盤20に形成された第1球流下領域21a(後述)をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該遊技盤20に形成された第2球流下領域21b(後述)をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とに遊技者が任意に打ち分け得るようになっている。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板部材であって、該遊技盤20の裏側に、前記演出表示部17や各種の可動演出装置や発光演出装置等が配設される設置部材(図示せず)が配設されている。設置部材は、前記遊技盤20の外郭形状より僅かに小さい形状に形成された略矩形状の背面板と、該背面板の外周縁部から前方に突出する画壁部とから前方に開口した箱状に形成されて、該画壁部の開口前端部を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、当該遊技盤20と設置部材とがネジ止め固定される。そして、前記設置部材において前記遊技盤20との間に画成される空間に、動作および発光により演出を行う演出装置80が設置されて、設置部材を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。また、前記演出装置80に前記演出表示部17が配設されて、該演出表示部17の表示部17aが、後述する枠状装飾体25の表示窓部25aを介して遊技盤20の前側に臨むよう構成される。なお、遊技盤20は、ベニヤ板等の木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
前記遊技盤20の前面には、図2に示す如く、略円形状に湾曲形成した案内レール22が配設されており、該案内レール22により画成される遊技領域21に、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品が取り付けられると共に、遊技領域21の最下部位置に、パチンコ球を排出するアウト口23が開設されている。ここで、実施例の遊技盤20には、演出表示部17の表示部17aが前面側から視認可能に臨む枠状装飾体25や、遊技領域21を流下するパチンコ球が入球可能な入球部(具体的には後述する第1始動入賞部27、第2始動入賞部28、第1特別入賞部33、第2特別入賞部36、第1ゲート部41、第2ゲート部43等)等が遊技盤設置部品として配設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。ここで、遊技領域21内で開口する球入口にパチンコ球が入ることを総称して「入球」と指称し、球入口にパチンコ球が入ること(入球すること)により、入球口に応じて設定された所定の遊技条件(例えば、賞球の払出条件や後述する特図当り判定条件、普図当り判定条件)が成立する場合に特に「入賞」と指称する場合がある。
(枠状装飾体25について)
実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール22で囲まれた遊技領域21の略中央で開口する第1装着口に、前後に開口する表示窓部25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓部25aを介して演出表示部17の表示部17aを遊技盤20の前面から視認し得るよう構成されている。具体的に、前記枠状装飾体25は、前記遊技盤20の前面より前方に突出すると共に表示窓部25aを囲むよう延在し、前記遊技領域21と演出表示部17の表示部17aを区切る区画壁部25bと、該区画壁部25bの後縁から外方に延出する薄板状の台板部25cとを備える。そして、前記台板部25cを遊技盤20の前面に当接した状態で、ネジ等の固定手段により前側から台板部25cを遊技盤20に固定することで、枠状装飾体25が遊技盤20に取り付けられて、該枠状装飾体25の外側(具体的には区画壁部25bと案内レール22との間)に、パチンコ球が流下する遊技領域21が画成されるようになっている。なお、前記台板部25cは、枠状装飾体25を遊技盤20に取り付けた状態で前面側をパチンコ球が通過可能な厚みで形成されている。なお、前記枠状装飾体25の区画壁部25bは、枠状装飾体25(台板部25c)の左側縁の略中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、前記演出表示部17における表示部17aの前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。なお、枠状装飾体25は、前後に表示窓部25aが開口する形態に限らず、当該表示窓部25aの全部または一部を透明板等で塞ぐ形態とすることも可能である。
また区画壁部25bは、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域21に打ち出されたパチンコ球が区画壁部25b上で滞ることなく枠状装飾体25の左側方または右側方へ誘導案内されるよう形成されている。すなわち、実施例の遊技盤20に画成される遊技領域21は、打ち出されたパチンコ球が前記枠状装飾体25の左側部を流下してアウト口23に至る第1球流下領域21aと、当該打ち出されたパチンコ球が枠状装飾体25の右側部を流下してアウト口23に至る第2球流下領域21bとに区画されている。これにより、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することで、発射口24から打ち出されたパチンコ球が第1球流下領域21aを流下する遊技形態(左打ち)および当該パチンコ球が第2球流下領域21bを流下する遊技形態(右打ち)の何れかを遊技者が任意に選択し得るようになっている。また、前記遊技領域21は、前記枠状装飾体25の下方位置において第1および第2球流下領域21a,21bが合流するようになっており、当該第1および第2球流下領域21a,21bの夫々を流下したパチンコ球を排出し得るよう前記アウト口23が合流する領域に設けられている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域21内に多数の遊技釘Gが設けられており、遊技領域21を流下するパチンコ球が遊技釘Gに接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
前記枠状装飾体25には、図2に示す如く、表示窓部25aの下側(枠状装飾体25の内周下縁部)に、ステージ25dが設けられると共に、表示窓部25aの左側に、前記第1球流下領域21a(遊技領域21)に開口して該第1球流下領域21aを流下するパチンコ球を枠状装飾体25の内側(ステージ25d)に取り込む球導入部25eが設けられ、該球導入部25eがステージ25dに連通するよう構成される。そして、球導入部25eからステージ25dに通出されたパチンコ球は、ステージ25d上を左右に転動した後に遊技領域21に排出されるようになっている。ここで、前記ステージ25dには、前記第1始動入賞部27の上方位置に複数の排出部が形成されて、何れかの排出部からパチンコ球が遊技領域21内に排出されるようになっている。具体的には、前記第1始動入賞部27における第1始動入賞口27aの鉛直上方および該第1始動入賞口27aに対して左右にずれた側方に排出部が設けられており、ステージ25d上のパチンコ球が排出される排出部により、第1始動入賞口27aに入賞(入球)し易くなるよう構成されている。すなわち、ステージ25dによりパチンコ球を第1始動入賞部27の配設位置上方まで誘導することで、球導入部25eに取り込まれずに第1球流下領域21aを流下したパチンコ球よりも、球導入部25eに取り込まれてステージ25dに誘導されたパチンコ球の方が第1始動入賞口27aに入賞する確率が高くなるようにしている。
(入球部について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、遊技領域21を流下するパチンコ球が入球可能な複数の入球部(第1始動入賞部27、第2始動入賞部28、第1特別入賞部33、第2特別入賞部36、第1ゲート部41、第2ゲート部43、第1普通入賞部45および第2普通入賞部46)が設けられており、パチンコ球が入球した入球部に応じた制御が実行されることで遊技を行い得るようになっている。具体的に、実施例のパチンコ機10では、前記入球部としての第1始動入賞部27、第1特別入賞部33および第1ゲート部41が、前記第1球流下領域21aを流下するパチンコ球が入球可能な位置に設けられると共に、前記入球部としての第2特別入賞部36および第2ゲート部43が、前記第2球流下領域21bを流下するパチンコ球が入球可能な位置に設けられている。また、実施例では、前記入球部としての第2始動入賞部28が、前記第1球流下領域21aおよび第2球流下領域21bを流下するパチンコ球が入球可能な位置に設けられている。すなわち、第1球流下領域21aを流下するパチンコ球が、第1始動入賞部27、第2始動入賞部28、第1特別入賞部33および第1ゲート部41に対して入球(入賞)し得る一方で、第2球流下領域21bを流下するパチンコ球が、第2始動入賞部28、第2特別入賞部36および第2ゲート部43に対して入球(入賞)し得るようになっており、左打ちの遊技形態および右打ちの遊技形態によって入球可能な入球部が少なくとも一部異なるよう構成されている。なお、実施例の遊技盤20には、前記第1および第2球流下領域21a,21bの夫々に位置するよう入球部としての普通入賞部45,46が配置されており、第1および第2球流下領域21a,21bを流下させたパチンコ球が普通入賞部45,46に入賞し得るようになっている。
(始動入賞部27,28について)
前記第1始動入賞部27は、前記枠状装飾体25の下方位置(ステージ25dの下方位置)において遊技領域21を流下するパチンコ球が入賞可能な位置に設けられると共に、遊技領域21内において一定の開口幅で開口する第1始動入賞口27aを備えており、第1始動入賞部27の配置位置まで遊技領域21を流下したパチンコ球が常時開口する第1始動入賞口27aに一定の確率で入賞可能に構成される。前記第2始動入賞部28は、前記第1始動入賞部27の下方位置において遊技領域21を流下するパチンコ球が入賞可能な位置に設けられている。また、前記第2始動入賞部28は、始動開閉部材(開閉手段)29によって遊技領域21に対して第2始動入賞口(入賞口)28aを開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド30(図9参照)の駆動に伴って始動開閉部材29が第2始動入賞口28aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2始動入賞部28は、始動入賞ソレノイド30を駆動することで遊技領域21に対する第2始動入賞口28aの開口幅が可変するよう構成され、始動開閉部材29を開放作動することで、第2始動入賞部28の配置位置まで遊技領域21を流下したパチンコ球が第2始動入賞口28aに入賞し易くなるよう構成される。
すなわち、実施例のパチンコ機10は、遊技盤20に設けられた球流下領域21a,21bの内で、特定の球流下領域(第2球流下領域21b)を流下した遊技球が入賞し得る位置に、始動開閉部材29により第2始動入賞口28aを開閉可能な開閉入賞手段としての第2始動入賞部28が設けられている。また、遊技盤20は、前記遊技領域21(第1および第2球流下領域21a,21b)における遊技釘Gの配置やその他の遊技盤設置部品の配置等により、第2球流下領域21bを流下するパチンコ球よりも、第1球流下領域21aを流下するパチンコ球の方が第1始動入賞部27の配設位置まで到達し易くなるよう構成されると共に、第1球流下領域21aを流下するパチンコ球よりも、第2球流下領域21bを流下するパチンコ球の方が第2始動入賞部28の配設位置まで到達し易くなるよう構成されている。従って、第2始動入賞部28を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する後述する変短状態(特定遊技状態)の場合には、パチンコ球が第2球流下領域21bを流下する右打ちの遊技形態で遊技を行うよう遊技者が操作ハンドル16を操作することで、所定の遊技が行われるようになっている。
また、前記第1および第2始動入賞部27,28に入賞したパチンコ球の排出経路に、パチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサ31,32(図9参照)が設けられている。ここで、実施例では、各始動入賞部27,28に対応するよう前記始動入賞検出センサ31,32が個別に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口27aに対応するセンサを第1始動入賞検出センサ31と指称し、第2始動入賞口28aに対応するセンサを第2始動入賞検出センサ32と指称するものとする。この始動入賞検出センサ31,32は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図9参照)に配線接続されている。
そして、第1始動入賞検出センサ31からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されること(すなわち第1始動入賞部27へのパチンコ球の入賞)を第1の開始条件とし、第2始動入賞検出センサ32からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されること(すなわち第2始動入賞部28へのパチンコ球の入賞)を第2の開始条件として、第1の開始条件および第2の開始条件の何れかが成立することでメイン制御基板60のメイン制御CPU60aが特図当り(当り)か否かを判定する特図当り判定(当り判定)を行うと共に、特図当りの判定結果となることで所定の遊技特典が付与されるようになっている。具体的には、実施例のパチンコ機10では、第1および第2始動入賞検出センサ31,32によるパチンコ球の検出に伴って各種情報(乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて特図当り判定が行われると共に、特図当り判定の結果に基づいて前記演出表示部17において図柄変動演出が実行されるよう構成されている。そして、特図当り判定の判定結果が当りの判定結果となった場合に、該演出表示部17での図柄変動演出の結果、該演出表示部17の表示部17aに所定の当り表示となる組合せ(例えば同一演出図柄の3つ揃い等)で演出図柄が確定停止表示された後に、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技や小当り遊技等の特別遊技)が付与(生起)されるようになっている。また、前記メイン制御基板60には、演出の実行を制御する演出制御基板65が配線接続されており、当該メイン制御基板60から入力される制御信号に基づいて演出制御基板65が演出表示部17を制御することで所定の図柄変動演出が実行されるようになっている。
また、何れかの始動入賞検出センサ31,32からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されること(すなわち第1および第2始動入賞口27a,28aへのパチンコ球の入賞)を遊技媒体であるパチンコ球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが所定数のパチンコ球を賞球(入賞特典)として払い出すことを決定するよう構成されている。すなわち、始動入賞検出センサ31,32からの球検出信号の入力に基づいてパチンコ球の払い出しを指示すると共にパチンコ球の払出数(賞球数)を指示する信号(払出指示信号)をメイン制御基板60から払出制御基板に出力するようメイン制御CPU60aが制御処理を実行して、当該払出指示信号に基づいて払出制御基板が払出装置を作動制御することでパチンコ球が払出指示信号により指示された数のパチンコ球の払い出しを行うようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、払出条件の成立に基づいて遊技媒体(パチンコ球)の払い出しを指示する信号を払出制御手段に出力する処理を行う指示手段として機能するよう構成されている。ここで、第1および第2始動入賞口27a,28aへのパチンコ球の入賞を契機として払出条件が成立した場合には、パチンコ球の入賞が発生した始動入賞口27a,28aの種類に応じた払出数を指示する払出指示信号をメイン制御CPU60aが払出制御基板に出力するようになっている。実施例では、第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入賞を契機として、3個のパチンコ球(賞球)の払い出しを指示する払出指示信号を出力すると共に、第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞を契機として、2個のパチンコ球(賞球)の払い出しを指示する払出信号を出力するよう構成されている。なお、パチンコ球の入賞が発生した始動入賞口27a,28aの種類に関わらず、同じ数(例えば3個)の賞球払い出しを指示する払出信号をメイン制御CPU60aが出力するようにしてもよい。
ここで、図2に示すように、実施例の遊技盤20には、前記第1始動入賞部27の右側方(第2球流下領域21b側)に、当該第1始動入賞部27へのパチンコ球の移動を規制する規制部49が設けられている。すなわち、第2球流下領域21bを流下するパチンコ球は、前記始動開閉部材29の開閉状態(開閉位置)応じて前記第2始動入賞部28に入賞し得る一方で、第1始動入賞部27にほぼ入賞不能となるよう構成されている。このため、第1球流下領域21aをパチンコ球が流下する左打ちの遊技形態では、第1または第2始動入賞部27,28への入賞(第1および第2の開始条件の成立)を契機とする当り遊技が付与され得るのに対し、第2球流下領域21bをパチンコ球が流下する右打ちの遊技形態では、第2始動入賞部28への入賞(第2の開始条件の成立)を契機とする当り遊技が付与され、後述のように第1および第2始動入賞部27,28の入賞を契機として付与される当り遊技の違いにより、右打ちの遊技形態の方が当り遊技に伴いより多くの賞球を獲得し得るようになっている。
(特別入賞部33,34について)
前記第1特別入賞部33は、図2に示すように、前記始動入賞部27,28の左側方に設けられおり、第1球流下領域21aを流下するパチンコ球が入賞し得るようになっている。また、前記第1特別入賞部33は、第1特別開閉部材(開閉部材)34によって遊技領域21に対して第1特別入賞口33aを開閉するよう構成されており、駆動手段としての第1特別入賞ソレノイド35(図9参照)の駆動に伴って第1特別開閉部材34が第1特別入賞口33aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第1特別入賞部33は、第1特別入賞ソレノイド35の駆動に伴って第1特別開閉部材34が第1特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と該第1特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞を許容する開位置との間を移動するよう構成される。同様に、前記第2特別入賞部36は、前記始動入賞部27,28の右側方に配置されており、第2球流下領域21bを流下するパチンコ球が入賞し得るようになっている。また、前記第2特別入賞部36は、第2特別開閉部材(開閉部材)37によって遊技領域21に対して第2特別入賞口36aを開閉するよう構成されており、駆動手段としての第2特別入賞ソレノイド38(図9参照)の駆動に伴って第2特別開閉部材37が第2特別入賞口36aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2特別入賞部36は、第2特別入賞ソレノイド38の駆動に伴って第2特別開閉部材37が第2特別入賞口36aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と該第2特別入賞口36aへのパチンコ球の入賞を許容する開位置との間を移動するよう構成される。ここで、第1および第2特別入賞部33,36は、特別開閉部材34,37により対応の特別入賞口33a,36aを常には閉鎖(入賞不能状態)とするよう構成され、後述する当り遊技(当り遊技)の付与に伴って特別入賞口33a,36aを開放(入賞可能状態と)するよう構成されている。すなわち、第1および第2特別入賞部33,36は、当り遊技が付与された当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。
また、前記第1および第2特別入賞部33,36の夫々には、前記各特別入賞口33a,36aに入賞したパチンコ球を排出する排出経路に、パチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1および第2特別入賞検出センサ39,40(図9参照)が個別に設けられて、各特別入賞検出センサ39,40が前記メイン制御基板60に配線接続されるようになっている。そして、各特別入賞検出センサ39,40からの球検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されること(すなわち特別入賞口33a,36aへのパチンコ球の入賞)を遊技媒体であるパチンコ球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが所定数のパチンコ球を賞球(入賞特典)として払い出すことを決定するよう構成されている。すなわち、第1および第2特別入賞検出センサ39,40からの球検出信号の入力に基づいて前記払出指示信号をメイン制御基板60から払出制御基板に出力するようメイン制御CPU60aが制御処理を実行して、当該払出指示信号に基づいて払出制御基板が払出装置を作動制御することで払出指示信号により指示された数のパチンコ球が払い出されるようになっている。ここで、実施例では第1特別入賞部33へのパチンコ球の入賞を契機として払出条件が成立した場合には、所定数(例えば8個)のパチンコ球(賞球)の払い出しを指示する払出指示信号を出力するよう構成され、第2特別入賞部36へのパチンコ球の入賞を契機として払出条件が成立した場合には、所定数(例えば14個)のパチンコ球(賞球)の払い出しを指示する払出指示信号を出力するよう構成されている。すなわち、実施例では、第2特別入賞部36に入賞することで、第1特別入賞部33に入賞した場合より多数のパチンコ球が賞球として払い出されるよう構成されている。
ここで、実施例のパチンコ機10は、前記第1始動入賞部27の第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入賞(第1の開始条件の成立)を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となる場合に、当り遊技が付与されるのに伴って前記第1特別入賞部33の第1特別入賞口33aを開放するよう構成される。前記第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞(第2の開始条件の成立)を契機として行われる特図当り判定が当りの判定結果となる場合に、当り遊技が付与されるのに伴って第2特別入賞部36の第2特別入賞口36aを開放するよう構成される。すなわち、実施例のパチンコ機10では、パチンコ球が入賞した始動入賞部27,28の種類によって、特別入賞口33a,36aを開放する特別入賞部33,36が異なっている。また、第1特別入賞部33と第2特別入賞部36とでは、パチンコ球の1個の入賞に対する賞球数が、8個と14個とで異なるよう設定されており、第1特別入賞部33より第2特別入賞部36の方が遊技者にとって有利な特別入賞部になっている。
(ゲート部41,43について)
前記第1ゲート部41は、図2に示すように、前記枠状装飾体25の左側方に配置されて、第1球流下領域21aを流下するパチンコ球が通過可能に構成されると共に、該第1ゲート部41を通過するパチンコ球を検出する第1ゲートセンサ42が設けられている。
また、前記第2ゲート部43は、前記枠状装飾体25の右側方に配置されて、第2球流下領域21bを流下するパチンコ球が通過可能に構成されると共に、該第2ゲート部43を通過するパチンコ球を検出する第2ゲートセンサ44が設けられている。この第1および第2ゲートセンサ42,44は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図9参照)、何れかのゲートセンサ42,44がパチンコ球を検出してメイン制御基板60に検出信号が入力されること(第1または第2ゲート部41,43の通過)を第3の開始条件として、第3の開始条件が成立することによりメイン制御基板60のメイン制御CPU60aが普図当り判定(開放作動を許容するか否かの開放判定)を行うよう設定されている。そして、普図当り判定が普図当りの判定結果(開放作動を許容する判定結果)となることで前記第2始動入賞部28の始動開閉部材29を開放作動するように始動入賞ソレノイド30が駆動されるようになっている。
(普通入賞部45,46について)
前記第1普通入賞部45は、前記遊技領域21(第1球流下領域21a)内において一定の開口幅で開口する第1普通入賞口45aを備えており、第1球流下領域21aを流下するパチンコ球が一定の確率で入賞可能に構成されている。また、前記第2普通入賞部46は、前記遊技領域21(第2球流下領域21b)内において一定の開口幅で開口する第2普通入賞口46aを備えており、遊技領域21を流下するパチンコ球が一定の確率で入賞可能に構成されている。パチンコ機10は、第1普通入賞部45に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての第1普通入賞検出センサ47および第2普通入賞部46に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての第2普通入賞検出センサ48を備えている。各普通入賞検出センサ47,48は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図9参照)、普通入賞検出センサ47,48からの球検出信号がメイン制御基板60に入力されることを遊技媒体であるパチンコ球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが所定数のパチンコ球を賞球(入賞特典)として払い出すことを決定し、これに伴って前述と予め設定された数の賞球が払い出されるようになっている。なお、実施例では、第1普通入賞部45の賞球数が10個に設定されるのに対し、第2普通入賞部46の賞球数は5個に設定されている。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域21の外側の左下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを目視することで、遊技に必要な遊技情報を遊技者が適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、図2に示す如く、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、右打ち表示部59等が設けられている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技情報表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部50A,50Bについて)
図2に示すように、前記特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞部27、第2始動入賞部28への入賞を契機として作動して特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞部27への入賞を契機として特図の変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞部28への入賞を契機として特図の変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)のLEDランプにより構成されている。そして、前記第1始動入賞部27へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50AのLEDランプが順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的にLEDランプの点灯が確定停止した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞部28へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50BのLEDランプが点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的にLEDランプの点灯が確定停止した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の特図表示部50A,50BはLEDの点灯位置により特図を表示するよう構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して最終的に点灯表示し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の特図を表示可能な表示手段を採用できる。
具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、特図当り判定の当選を認識し得る当り表示(特図当り図柄)としての100種類の特図と、当該判定のはずれを認識し得るはずれ表示(特図はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されており、特図当り判定の判定結果に応じて決定された1つの特図が特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図当り図柄や特図はずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、当り表示としての特図(特図当り図柄)が表示されることで、当り表示に対応した当り遊技が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。すなわち、実施例の特図表示部50A,50Bは、始動入賞検出センサ31,21の検出に伴い変動表示を行うと共に、特図当り判定の判定結果を表示する変動表示手段として機能するものである。
なお「確定停止」とは、特図表示部50A,50Bが所定の特図変動インターバル時間(特図変動待機時間)に亘って継続して同じ点灯位置で表示(点灯)する状態である。すなわち、特図表示部50A,50Bに特図が特図インターバル時間に亘って点灯表示して確定停止表示させた後に、次回の特図変動表示を実行し得るようになっている。実施例では、第1始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間(特図変動待機時間)として600ms(ミリ秒)が設定され、第2始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間(特図変動待機時間)として600msが設定されている。なお、特図変動インターバル時間は、前述した時間に限られるものではなく特図が停止したことを識別可能な時間であればよく、また第1始動保留情報および第2始動保留情報の夫々に基づいて特図変動表示が行われる場合の特図変動インターバル時間を異なる時間とすることも可能である。例えば、第1始動保留情報に基づいて特図変動表示が行われる場合よりも第2始動保留情報に基づいて特図変動表示が行われる場合の特図インターバル時間を短くすることで、第2始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出の小気味よく進行させることができる。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1および第2始動入賞部27,28にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞部27にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞部28にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(保留されている特図当り判定の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞部27へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、当該第1特図始動保留情報に基づいた特図当り判定(すなわち第1特図変動表示(図柄変動演出))が行われる毎に1減算される。また、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞部28の何れかへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、当該第2特図始動保留情報に基づいた特図当り判定(第2特図変動表示(図柄変動演出))が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、隣接した複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が所定の順序(例えば左側)で順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が所定の順序(例えば左側)で順に点滅することで、各特図始動保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
また、実施例では、後述するように、前記第1始動入賞部27および第2始動入賞部28に入賞した順で特図始動保留情報を読み出して特図当り判定を行うよう構成されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、第1および第2始動入賞部27,28への入賞の何れかを優先することなく両始動入賞部27,28への入賞順で特図始動保留情報を読み出して特図当り判定を行うよう構成されており、前記メイン制御RAM60cには、特図始動保留情報の入賞順を認識し得る状態で該特図始動保留情報(第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報)が記憶されるようになっている。
(ラウンド表示部57について)
実施例のパチンコ機10では、特図当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の当り遊技の中から1つの当り遊技が決定される。この当り遊技には、規定ラウンド数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した当り遊技の規定ラウンド数を報知するラウンド表示部57(図9参照)が、前記遊技情報表示部Mに設けられている。本実施例では、当り遊技の規定ラウンド数として、「2回」の1種類が設定されており、該ラウンド表示部57で規定ラウンド数を識別可能に報知するようになっている。なお、実施例のように、パチンコ機10に設定されている当り遊技の全ての規定ラウンド数が同一である場合には、当該ラウンド表示部57を省略することができる。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ42,44のパチンコ球の検出(ゲート部41,43のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定(開放判定)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55は、複数個(実施例では2個)のLEDランプにより構成されており、ゲートセンサ42,44のパチンコ球の検出(ゲート部41,43のパチンコ球の通過)を契機として、普図表示部55のLEDランプが順次点灯・消灯する点滅変動する普図の変動表示(普図変動表示)が行われ、最終的にLEDランプが確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の普図の内の1つを表示するようになっている。そして、普図表示部55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。すなわち、普図表示部55は、普図当り判定の判定結果を示す普通図柄を変動および停止表示する普通図柄表示手段である。実施例では、普図表示部55で2種類の普図当りを表示すると共に、1種類の普図はずれを表示し得るよう構成されている。なお、普図当りを認識させる普図について、以後の説明において普図当り図柄1、普図当り図柄2と区別する場合がある。すなわち、実施例の普図表示部55は、ゲートセンサ42,44の検出に伴い変動表示を行うと共に、普図当り判定の判定結果を表示する変動表示手段として機能するものである。なお、実施例の普図表示部55はLEDの点灯位置により普図を表示するよう構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変して最終的に点灯表示し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の普図を表示可能な表示手段を採用できる。
なお「確定停止」とは、普図表示部55が所定の普図変動インターバル時間(普図変動待機時間)に亘って継続して同じ点灯位置で表示(点灯)する状態である。すなわち、普図表示部55に普図が普図インターバル時間に亘って点灯表示して確定停止表示させた後に、次回の普図変動表示を実行し得るようになっている。実施例では、普図変動インターバル時間として500ms(ミリ秒)が設定されている。なお、普図変動インターバル時間は、前述した時間に限られるものではなく普図が停止したことを識別可能な時間であればよい。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部41,43をパチンコ球が通過した際に取得される開放判定情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部41,43をパチンコ球が通過すると1加算され、当該普図始動保留情報に基づく普図当り判定(普図変動表示)が行われる毎に1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。
(右打ち表示部59について)
前記右打ち表示部(第1の報知手段)59は、前記第2球流下領域21bへパチンコ球を打ち出す右打ち遊技が予定された右打ち遊技状態であることを特定可能に表示する表示部である。実施例では、第2球流下領域21bを流下するパチンコ球が入賞し易い入賞部(実施例では第2始動入賞部28)が遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する特定遊技状態(具体的には、後述する変短状態)や、第2球流下領域21bに配設された第2特別入賞部36を開閉する当り遊技が付与された当り遊技状態等が右打ち遊技状態に該当している。すなわち、右打ち遊技状態では、第2球流下領域21bへパチンコ球を打ち出して遊技を行うことで、第1球流下領域21aへパチンコ球を打ち出して遊技を行う場合と比べて、多くの利益(例えばゲート部43への入球を契機とした第2始動入賞部28への入賞や、第2特別入賞部36への入賞)を遊技者が獲得可能な遊技状態である。なお、この右打ち表示部59は、1個のLEDランプから構成されている。そして、右打ち表示部59を点灯することで右打ち遊技状態を報知し、右打ち表示部59を消灯することで右打ち遊技状態でないことを報知し得るようになっている。また、前記右打ち表示部59は、前記右打ち遊技状態に移行すると同時に点灯し、右打ち遊技状態が終了すると同時に消灯するようになっている。また、右打ち遊技状態の間は右打ち表示部59を継続して点灯するようになっている。実施例では、前記第1または第2特図表示部50A,50Bに特図当り図柄が確定停止されて当り遊技を開始することで右打ち表示部59を点灯し、変短状態の付与期間の経過に伴い変短状態の終了条件を満たす(具体的には当り遊技後に所定の変動回数の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる)ことで右打ち表示部59を消灯するようメイン制御CPU60aが右打ち表示部59の発光を制御している。
ここで、前記遊技情報表示部Mの表示領域は、前記演出表示部17で実行される演出等の表示領域に比較して極めて小さく設定されており、演出表示部17で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、遊技情報表示部Mに表示される各情報を簡単には認識し難くなっている。なお、前記遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,57,59等は、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、個別に点灯制御可能な複数のLEDからなる発光表示部で構成したり、または7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
(演出表示部17について)
前記演出表示部17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な左図柄列L,中図柄列C,右図柄列Rの3列の図柄列が左右横並び状に設定されており、前記第1始動入賞口27aまたは第2始動入賞口28aへの入賞を契機として、各図柄列L,C,Rの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の演出表示部17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な有効停止位置が設定されており、図柄変動演出により、各図柄列L,C,Rの有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインに確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、実施例の演出表示部17には、1つの停止図柄有効ラインが設定されている。また、演出表示部17は、始動入賞口27a,28aへの入賞(具体的には、始動入賞検出センサ31,32による球検出)を開始条件として、該開始条件の成立を契機として図柄変動演出を実行するよう構成されている。
また、前記演出表示部17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列L,C,Rの有効停止位置に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列L,C,Rの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列L,C,Rにおいて、有効停止位置に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列L,C,Rにおいて有効停止位置に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列L,C,Rにおいて有効停止位置に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと演出表示部17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと演出表示部17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
実施例に係る演出表示部17には、各図柄列L,C,Rに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列L,C,Rで順番に変動表示されるようになっている。なお、実施例では、中図柄列Cに、前記10種類の基本飾図とは別に特殊飾図(特殊図柄)として「J」が設定されている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。
そして、前記演出表示部17における各図柄列L,C,Rの有効停止位置(停止図柄有効ライン)に確定停止表示された各図柄列L,C,Rの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、特図当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この特図当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、演出表示部17に表示される特図当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な開閉作動条件で第2特別入賞部36を開閉する当り遊技が付与される。一方で、演出表示部17の有効停止位置に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、演出表示部17のはずれ表示となる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列Lおよび右図柄列R)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列C)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列Lおよび右図柄列Rに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列Lおよび右図柄列R)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列C)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
前記演出表示部17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bでの特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、演出表示部17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、演出表示部17の各図柄列L,C,Rに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口33a,36aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り判定に当選する確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口33a,36aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された特図当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、当り遊技の終了後に特図当り判定が当りの判定結果となる確率(当り確率)が低確率(実施例では、2521/65536)から高確率(実施例では、2522/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。当り遊技終了後に確変状態が付与される特図当りが確変当りであり、確変状態が付与されない特図当りが非確変当りとなる。このように、確変状態が付与されると、特図当り判定が当りの判定結果となる確率が高確率に変動して当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例では、確変状態が付与される当り遊技の場合には、当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、当り遊技終了後、65回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもでき、また次回の当り遊技が生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるようにすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞部へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
ここで、後述するように当り遊技の終了後に確変状態が付与される場合は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された確変フラグに「1」が設定されると共に、確変状態が付与されない場合は該確変フラグは「0」に設定される。また、前記確変回数は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された確変回数カウンタに設定され、該カウンタの値は、図柄変動演出毎(特図変動表示毎)に1減算され、「0」になった場合は確変フラグが「0」に設定されるようになっている。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する(入賞し易くなる)入賞容易状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口28aを開放する始動開閉部材29の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口28aを開放する始動開閉部材29の開放時間を増やすに際しては、始動開閉部材29の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また始動開閉部材29の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、実施例の変短状態は、第2始動入賞部28を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する特定遊技状態である。
実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が2000msに設定され、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い240msに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで始動開閉部材29が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示において普図当り図柄1で当選した場合(普図当りの場合)に、始動開閉部材29が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行い、普図変動表示において普図当り図柄2で当選した場合(普図当りの場合)に、始動開閉部材29が開放してから所定時間(実施例では320ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示において普図当り図柄1および普図当り図柄2で当選した場合(普図当りの場合)に、始動開閉部材29は開放してから所定時間が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。なお、実施例では、変短状態が付与されている状態で普図当り図柄1で当選した場合は、1回目の開放時間が1520ms、2回目の開放時間が1780ms、3回目の開放時間が2040msと夫々異なるように設定されているのに対し、普図当り図柄2で当選した場合の各開放時間は1780msと共通にしてある。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動開閉部材29の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口28aへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記始動開閉部材29を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、始動開閉部材29を閉鎖させるようになっている。
実施例では、特図当り判定に当選した時点における遊技状態および特図当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて変短状態を当り遊技後に付与するか否かが定まるよう構成されている。すなわち、変短状態(特定遊技状態)を付与する付与条件として、特図当り判定に当選した時点における遊技状態および特図当り図柄(当り遊技)の種類の組み合わせが特図当り図柄(当り遊技)毎に定められており、何れかの付与条件が成立することで当り遊技後に変短状態が付与されるようになっている。すなわち、成立する変短状態の付与条件毎に、変短状態を付与する付与期間としての変動回数(変短回数)が定まるよう構成されている。なお、変短状態を付与する付与条件となる遊技状態および特図当り図柄(当り遊技)の種類の組み合わせ、および付与条件毎の変短回数については、後述当り遊技の説明に関連して説明する。
ここで、後述するように当り遊技の終了後に変短状態が付与される場合は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された変短フラグに「1」が設定されると共に、変短状態が付与されない場合は該変短フラグは「0」に設定される。また、前記変短回数は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された変短回数カウンタに設定され、該カウンタの値は、図柄変動演出毎(特図変動表示毎)に1減算され、「0」になった場合は変短フラグが「0」に設定されるようになっている。
(当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される当り遊技について説明する。当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに特図当り図柄が確定停止表示された後(図柄変動演出の終了後)に付与されるよう設定されており、当選した当り遊技(特図当り図柄)の種類に応じて特別入賞部33,36の特別開閉部材34,37が開閉動作される。すなわち、当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに特図当り図柄が停止表示された後に開始され、当り遊技の開始を示すオープニング演出と、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では2ラウンド)だけラウンド間インターバル時間を挟んで繰り返されるラウンド遊技と、当り遊技の終了を示すエンディング演出とにより構成されている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口33a,36aに規定個数(例えば、8個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、ラウンド間インターバル時間の間は、前記特別開閉部材34,37が閉鎖状態で保持される。
ここで、前記当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞部33,36の特別開閉部材34,37の開放動作は、パチンコ球を所定の発射間隔(実施例では0.6秒間隔)で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作、および該長時間開放動作よりも特別開閉部材34,37の開放時間が短く設定された短時間開放動作の何れかにより構成したり、当該長時間開放動作および短時間開放動作を適宜に組み合わせて構成することができる。この短時間開放動作としては、パチンコ球を所定の発射間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作においてパチンコ球の入賞が実質的に不可能な時間(例えば40ミリ秒)に設定したり、或いはパチンコ球が入賞可能な開放時間であっても前記規定個数のパチンコ球の入賞は実質的に不可能な時間(例えば1秒)に設定することができる。実施例では、各ラウンド遊技において長時間開放動作または短時間開放動作の何れかのみを行うよう設定されている。なお1回のラウンド遊技において長時間開放動作や短時間開放動作を複数回行うよう設定することも可能である。
(当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、特図当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の当り遊技の中から1つの当り遊技が決定され、その決定された当り遊技が付与される。ここで、複数種類の当り遊技の内で何れの当り遊技が付与されるかは、特図当り判定に当選した際に決定される特図当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の特図当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E、図柄F、図柄G、図柄H、図柄Iの9つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された特図当り図柄に応じた当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の特図当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄d、図柄e、図柄f、図柄g、図柄h、図柄iの9つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された特図当り図柄に応じた当り遊技が付与される。ここで、100種類の特図当り図柄としての特図1は、図柄Aに1種類、図柄Bに3種類、図柄Cに3種類、図柄Dに3種類、図柄Eに17種類、図柄Fに3種類、図柄Gに20種類、図柄Hに25種類、図柄Iに25種類が夫々振り分けられている。また、100種類の特図当り図柄としての特図2は、図柄aに1種類、図柄bに3種類、図柄cに3種類、図柄dに3種類、図柄eに17種類、図柄fに3種類、図柄gに20種類、図柄hに25種類、図柄iに25種類が夫々振り分けられている。
(第1特図始動保留情報に基づく当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の特図当り図柄の中から1つの特図当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3(a)に示すように、第1始動入賞口27aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、9種類の図柄(図柄A〜図柄I)の中から1つの特図当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、1%の割合で特図当り図柄としての図柄Aが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄Bが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄Cが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄Dが選択され、17%の割合で特図当り図柄としての図柄Eが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄Fが選択され、20%の割合で特図当り図柄としての図柄Gが選択され、25%の割合で特図当り図柄としての図柄Hが選択され、25%の割合で特図当り図柄としての図柄Iが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した特図当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られない。
(第1〜第9の当り遊技の共通部分について)
図3(a)に示す第1特図始動保留情報に基づく第1の当り遊技〜第9の当り遊技について、先ず共通部分について説明し、各当り遊技で異なる部分については個別に説明する。前記図柄Aに対応した第1の当り遊技、前記図柄Bに対応した第2の当り遊技、前記図柄Cに対応した第3の当り遊技、前記図柄Dに対応した第4の当り遊技、前記図柄Eに対応した第5の当り遊技、前記図柄Fに対応した第6の当り遊技、前記図柄Gに対応した第7の当り遊技、前記図柄Hに対応した第8の当り遊技、前記図柄Iに対応した第9の当り遊技の夫々は、当該第1〜第9の当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1〜第9の当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される可能性のある当り遊技として設定されている。実施例では、第1〜第9の当り遊技は、当該第1〜第9の当り遊技(図柄A〜図柄I)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関係なく、65回の確変状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第1〜第9の当り遊技は、当該第1〜第9の当り遊技(図柄A〜図柄I)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関わりなく、前記第1特別入賞部33の第1特別入賞口33aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1〜第9の当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また第1〜第9の当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.04(秒)」が設定されており、1ラウンド目のラウンド遊技において前記第1特別開閉部材34が最大で「0.04(秒)」に亘って開放動作(短時間開放動作)すると共に、2ラウンド目のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、2ラウンド目のラウンド遊技において前記第1特別開閉部材34が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作(長時間開放動作)するようになっている。すなわち、第1〜第9の当り遊技における1ラウンド目のラウンド遊技時間(0.04(秒))は、1回のラウンド遊技において、第1特別入賞口33aに入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。なお、第1〜第9の当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第1〜第9の当り遊技は、後述のように、特図当り判定が行われる時点の遊技状態(変短状態か否か)に応じて付与され得る変短状態の付与期間(変短回数)が複数の期間(実施例では0回、1回、5回、65)の何れかに定められており、成立した付与条件に応じて変短状態の付与に伴う有利度が異なるよう構成されている。すなわち、第1始動入賞部27への入賞を契機として変短状態を付与する場合に、当り遊技毎に成立する付与条件に応じて当該変短状態の付与期間が異なるようになっている。
(第1の当り遊技について)
前記図柄Aに対応した第1の当り遊技は、図柄A(第1の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に関係なく第1の当り遊技後に変短状態が付与されるよう設定される。すなわち、遊技状態が非変短状態または変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄A(第1の当り遊技)が決定されることを変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される付与期間(変短回数)が65回に設定されている。また、第1の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄A(第1の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄A(第1の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄A(第1の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第2および第3の当り遊技について)
前記図柄Bおよび図柄Cに対応した第2および第3の当り遊技は、図柄B(第2の当り遊技)および図柄C(第3の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄B(第2の当り遊技)および図柄C(第3の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄B(第2の当り遊技)および図柄C(第3の当り遊技)の何れかが決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄B(第2の当り遊技)および図柄C(第3の当り遊技)の何れかが決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第2および第3の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄B(第2の当り遊技)および図柄C(第3の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄B(第2の当り遊技)および図柄C(第3の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄B(第2の当り遊技)および図柄C(第3の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第4の当り遊技について)
前記図柄Dに対応した第4の当り遊技は、図柄D(第4の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄D(第4の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄D(第4の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄D(第4の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第4の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄D(第4の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄D(第4の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄D(第4の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。すなわち、第4の当り遊技は、非変短状態で特図当りに当選した場合に変短回数として25回が設定される第2〜第4の当り遊技の中で、当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も短い当り遊技として設定されている。言い替えると、第2および第3の当り遊技は、非変短状態で特図当りに当選した場合に変短回数として25回が設定される第2〜第4の当り遊技の中で、当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も長い当り遊技として設定されている。
(第5の当り遊技について)
前記図柄Eに対応した第5の当り遊技は、図柄E(第5の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄E(第5の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄E(第5の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄E(第5の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第5の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄E(第5の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄E(第5の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄E(第5の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第6の当り遊技について)
前記図柄Fに対応した第6の当り遊技は、図柄F(第6の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄F(第6の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄F(第6の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄F(第6の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第6の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄F(第6の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄F(第6の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄F(第6の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第7の当り遊技について)
前記図柄Gに対応した第7の当り遊技は、図柄G(第7の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄G(第7の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄G(第7の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄G(第7の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第7の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄G(第7の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄G(第7の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄G(第7の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第8の当り遊技について)
前記図柄Hに対応した第8の当り遊技は、図柄H(第8の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄H(第8の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄H(第8の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄H(第8の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第8の当り遊技は、当該第8の当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない当り遊技として設定されている。
また、前記第8の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄H(第8の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄H(第8の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄H(第8の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第9の当り遊技について)
前記図柄Iに対応した第9の当り遊技は、図柄I(第9の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄I(第9の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄I(第9の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄I(第9の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第9の当り遊技は、前記第8の当り遊技と同様に当該第9の当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない当り遊技として設定されている。
また、前記第9の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄I(第9の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄I(第9の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄I(第9の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第2特図始動保留情報に基づく当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞)に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の特図当り図柄の中から1つの特図当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3(b)に示すように、第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、9種類の図柄(図柄a〜図柄i)の中から1つの特図当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、1%の割合で特図当り図柄としての図柄aが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄bが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄cが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄dが選択され、17%の割合で特図当り図柄としての図柄eが選択され、3%の割合で特図当り図柄としての図柄fが選択され、20%の割合で特図当り図柄としての図柄gが選択され、25%の割合で特図当り図柄としての図柄hが選択され、25%の割合で特図当り図柄としての図柄iが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した特図当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第10〜第18の当り遊技の共通部分について)
図3(b)に示す第2特図始動保留情報に基づく第10の当り遊技〜第18の当り遊技について、先ず共通部分について説明し、各当り遊技で異なる部分については個別に説明する。前記図柄aに対応した第10の当り遊技、前記図柄bに対応した第11の当り遊技、前記図柄cに対応した第12の当り遊技、前記図柄dに対応した第13の当り遊技、前記図柄eに対応した第14の当り遊技、前記図柄fに対応した第15の当り遊技、前記図柄gに対応した第16の当り遊技、前記図柄hに対応した第17の当り遊技、前記図柄iに対応した第18の当り遊技の夫々は、当該第10〜第18の当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第10〜第18の当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される可能性のある当り遊技として設定されている。実施例では、第10〜第18の当り遊技は、当該第10〜第18の当り遊技(図柄a〜図柄i)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関係なく、65回の確変状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第10〜第18の当り遊技は、当該第10〜第18の当り遊技(図柄a〜図柄i)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関わりなく、前記第2特別入賞部36の第2特別入賞口36aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第10〜第18の当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また第10〜第18の当り遊技では、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記第2特別開閉部材37が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作(長時間開放動作)するようになっている。なお、第10〜第18の当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第10〜第18の当り遊技は、後述のように、特図当り判定が行われる時点の遊技状態(変短状態か否か)に応じて付与され得る変短状態の付与期間(変短回数)が複数の期間(実施例では0回、1回、5回、65)の何れかに定められており、成立した付与条件に応じて変短状態の付与に伴う有利度が異なるよう構成されている。すなわち、第2始動入賞部28への入賞を契機として変短状態を付与する場合に、当り遊技毎に成立する付与条件に応じて当該変短状態の付与期間が異なるようになっている。
(第10の当り遊技について)
前記図柄aに対応した第10の当り遊技は、図柄a(第10の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に関係なく第10の当り遊技後に変短状態が付与されるよう設定される。すなわち、遊技状態が非変短状態または変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄a(第10の当り遊技)が決定されることを変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される付与期間(変短回数)が65回に設定されている。また、第10の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄a(第10の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄a(第10の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄a(第10の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第11および第12の当り遊技について)
前記図柄bおよび図柄cに対応した第11および第12の当り遊技は、図柄b(第11の当り遊技)および図柄c(第12の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄b(第11の当り遊技)および図柄c(第12の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄b(第11の当り遊技)および図柄c(第12の当り遊技)の何れかが決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄b(第11の当り遊技)および図柄c(第12の当り遊技)の何れかが決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第11および第12の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄b(第11の当り遊技)および図柄c(第12の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄b(第11の当り遊技)および図柄c(第12の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄b(第11の当り遊技)および図柄c(第12の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第13の当り遊技について)
前記図柄dに対応した第13の当り遊技は、図柄d(第13の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄d(第13の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄d(第13の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄d(第13の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第13の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄d(第13の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄d(第13の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄d(第13の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第14の当り遊技について)
前記図柄eに対応した第14の当り遊技は、図柄e(第14の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄e(第14の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄e(第14の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄e(第14の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第14の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄e(第14の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄e(第14の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄e(第14の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第15の当り遊技について)
前記図柄fに対応した第15の当り遊技は、図柄f(第15の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄f(第15の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄f(第15の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄f(第15の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第15の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄f(第15の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄f(第15の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄f(第15の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第16の当り遊技について)
前記図柄gに対応した第16の当り遊技は、図柄g(第16の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄g(第16の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄g(第16の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄g(第16の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第16の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄g(第16の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄g(第16の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄g(第16の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第17の当り遊技について)
前記図柄hに対応した第17の当り遊技は、図柄h(第17の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄h(第17の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄h(第17の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄h(第17の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第17の当り遊技は、当該第17の当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない当り遊技として設定されている。
また、前記第17の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄h(第17の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄h(第17の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄h(第17の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
(第18の当り遊技について)
前記図柄iに対応した第18の当り遊技は、図柄i(第18の当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄i(第18の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、遊技状態が非変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄i(第18の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、遊技状態が変短状態で行われる特図当り判定に伴って図柄i(第18の当り遊技)が決定されることが変短状態の付与条件として設定され、当該付与条件の成立に伴って付与される変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第18の当り遊技は、前記第17の当り遊技と同様に当該第18の当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない当り遊技として設定されている。
また、前記第18の当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄i(第18の当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄i(第18の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄i(第18の当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。
このように、第2特図始動保留情報に基づく第10〜第18の当り遊技は、前記第1特図始動保留情報に基づく第1〜第9の当り遊技に比べて、獲得可能な賞球数の点で有利な(獲得可能な利益が大きな)当り遊技として設定されている。従って、前記第2始動入賞部28へのパチンコ球の入賞契機が向上する変短状態では、左打ちの遊技形態よりも第2始動入賞部28へパチンコ球が入賞し易い右打ちの遊技形態で遊技を行うことで、遊技者が獲得可能な利益が多くなる。一方で、前記第2始動入賞部28へのパチンコ球の入賞契機が低い非変短状態では、右打ちの遊技形態よりも第1始動入賞部27へパチンコ球が入賞し易い左打ちの遊技形態で遊技を行うことで、遊技者が獲得可能な利益が多くなる。すなわち、実施例のパチンコ機では、遊技状態が非変短状態か変短状態かに応じて、左打ちの遊技形態および右打ちの遊技形態の何れかを遊技者が選択して操作ハンドル16を能動的に切り替えることで、パチンコ球が入賞可能な入賞部を切り替え得るようになっている。また、第1特別入賞部33を第1球流下領域21aに設け、第2特別入賞部36を第2球流下領域21bに設けたことで、付与される当り遊技の種類に応じて遊技者が操作ハンドル16を能動的に切り替えることで、パチンコ球を特別入賞部33,36に入賞させることが可能となる。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図9に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御して制御信号を出力するメイン制御基板(主制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(副制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)をサブ制御基板65,70に出力するよう構成され、当該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて演出に関する制御をサブ制御基板65,70で実行するよう構成されている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、演出表示部17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種ランプ装置18や報知ランプ91等の発光演出手段の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示部17に表示される飾図(図柄)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18や報知ランプ91)の点灯・消灯のタイミングや、発光強度、発光位置や発光色等の発光態様等を制御するものである。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。すなわち、後述する遊技形態報知部100が備える各報知部101,102,103の発光体は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいてランプ制御基板72によって発光制御され、該演出制御基板65が備える演出制御CPU65aが遊技形態報知部100による報知に関する制御処理を行う報知制御手段として機能するようになっている。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図9に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU(遊技制御処理手段)60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ31,32、特別入賞検出センサ39,40、ゲートセンサ42,44等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、右打ち表示部59等の各表示部が接続されて、各検出センサ31,32,42,44の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示部50A,50B,52,53,55,56,57,59の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞部28および特別入賞部33,36に設けられたソレノイド30,35,38が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド30,35,38を駆動させることで、対応する開閉部材29,34,37が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉部材34,37が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド35,38を駆動制御し、特別開閉部材34,37を長時間開放動作させる長時間開放制御および特別開閉部材34,37を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
(始動入賞部への入賞に伴う入賞情報について)
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞部27または第2始動入賞部28へのパチンコ球の入賞(より具体的には第1始動入賞検出センサ31または第2始動入賞検出センサ32によるパチンコ球の検出)に伴い開始条件が成立することを契機として、入賞情報としての判定用乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが取得する判定用乱数(入賞情報)としては、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ31,32の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じた判定用乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞部27や第2始動入賞部28にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の始動保留領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する始動保留領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の何れかをメイン制御CPU60aが読み出して、記憶順で特図当り判定を実行するよう構成されている。
前記特図当り判定用乱数は、特図変動表示(図柄変動演出)の結果として当り遊技(当り遊技)を発生するか否かの特図当り判定(当り判定)で用いる乱数である。実施例では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、特図当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「99」の全100通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、特図当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ31の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ32の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。すなわち、第1始動入賞検出センサ31の検出(第1の開始条件の成立)を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ32の検出(第2の開始条件の成立)を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記特図当り図柄としての特図1および特図2は、当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、特図変動表示(図柄変動演出)の終了後に付与される当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、当り遊技の種類毎に当り遊技後に確変状態および変短状態が付与される可能性が定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。
前記特図変動パターン振分用乱数は、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される特図変動表示(図柄変動演出)の内容および該特図変動表示(図柄変動演出)の変動時間を特定する複数の特図変動パターン(変動パターン)から1つの特図変動パターンを決定する際に用いられる乱数である。実施例では、特図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数および特図変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口27aまたは第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ31または第2始動入賞検出センサ32がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口27aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口27a,28aへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(特図当り判定に関わる判定値について)
一方、前記メイン制御ROM60bには、特図変動表示(図柄変動演出)の結果、特図当りを発生させることを示す特図当り判定値が記憶されている。特図当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて特図当りか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、特図当り判定値は、特図当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される特図当り判定値の数(実施例では2522個)は、非確変状態の場合に設定される特図当り判定値の数(実施例では2521個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における特図当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
また、前記メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した100種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「99」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、前記メイン制御ROM60bには、普図変動表示の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
更にまた、前記メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の特図変動パターン(変動パターン)が記憶されており、各特図変動パターンに対応して特図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される表示内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(特図変動表示)を特定している。特図変動パターン振分判定値は、前記特図変動パターン振分用乱数を用いて特図変動パターンの決定に用いる判定値であり、特図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された特図変動パターン振分用乱数に対応する特図変動パターン振分判定値が割当てられた特図変動パターンが特定されるようになっている。
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の特図当り用の特図変動パターンと、はずれ用の特図変動パターンとが設けられている。なお、特図当り用の特図変動パターンは、特図当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、はずれ用の特図変動パターンは、特図当り判定の結果が否定の場合に選択される特図変動パターンである。また、そして、はずれ用の特図変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするリーチはずれ特図変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ特図変動パターンとがある。なお、リーチ演出は、図柄変動演出においてリーチ表示となる有効図柄の図柄組み合わせが演出表示部17に表示されてから、当り表示またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
ここで、前記リーチ演出は、当り表示が表示される可能性を示唆する演出であって、演出表示部17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われる。なお、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、リーチ演出以外に、1回の図柄組み合わせ演出において各図柄列L,C,Rの飾図を複数回連続的に仮停止させる擬似連続予告演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、演出表示部17に当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出がある。
(ゲート部への入賞に伴う開放判定情報について)
また、前記メイン制御CPU60aは、前記ゲート部41,43をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ42,44がパチンコ球を検出したこと)を契機として開放判定情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ42,44の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ42,44の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ42,44をパチンコ球が通過した際に取得される開放判定情報(各種乱数値,入球情報)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて前記普図表示部55で普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
前記普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞部28の始動開閉部材29を開放して第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞を可能とする普図当り(普通当り)かを判定する普図当り判定(普通当り判定)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出表示が行われた結果として普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。そして、取得した普図当り判定用乱数が普図当り判定値と一致する場合に、メイン制御CPU60aが普図当りと判定して、普図変動表示が行われた後に始動開閉部材29を開閉させるようになっている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かにより判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、非変短状態よりも普図当りが発生し易くなるよう構成される。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ42,44の検出を契機として開放作動を許容する開放判定手段としての機能を備えている。
普図決定用乱数は、普図当り判定が普図当りの判定結果定の場合に普図表示部55に確定停止表示させる普図当り図柄(普図当り図柄1、普図当り図柄2)を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、普図決定用乱数として、「0」〜「254」の全255通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。すなわち、ゲートセンサ42,44の検出を契機として取得される普図決定用乱数の値により、普図当りの場合に普図表示部55に確定停止表示される普図として前述した普図当り図柄が特定される。なお、普図当り判定がはずれの判定結果の場合には、普図表示部55に確定停止表示させる普図として普図はずれ図柄が特定される。
(普図当り判定に関わる判定値について)
メイン制御ROM60bには、普図決定用判定値が記憶されている。普図決定用判定値は、普図当り判定の結果が肯定の場合に、普図表示部55に確定停止させる普図当り図柄としての普図当り図柄1〜普図当り図柄4を、ゲートセンサ42,44によるパチンコ球の検出時に取得した普図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、普図決定用判定値には、255個の普図決定用乱数に対応した「0」〜「254」の197個の整数値が設定されており、普図決定用判定値の夫々に普図当り図柄1〜普図当り図柄4が対応付けられている。具体的に、普図当り図柄1に対して128個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄2に対して127個の普図決定用判定値が割り当てられている。
ここで、前記各普図当り図柄には、普図当り判定を行う時点で特定される遊技状態に応じて始動開閉部材29を開閉動作させる開放パターンが特定されるようになっている。なお、遊技状態が非変短状態の場合には、普図当り図柄の種類にかかわらず、300ミリ秒の開放を1回行う開放パターンが設定されている。また、遊技状態が非変短状態の場合には、普図当り図柄1および普図当り図柄2に対して1860ミリ秒の開放を異なる間隔で複数回(例えば2回)行う開放パターンが設定されている。すなわち、普図決定用乱数が始動開閉部材29を作動する開放パターンを決定する情報としての機能を有している。
また、普図当り判定が行われる時点での遊技状態に応じて普図表示部55において普図変動表示が行われる普図変動時間が異なるよう設定されている。具体的には、普図当り判定が行われる時点での遊技状態が非変短状態の場合の普図変動時間が2000ミリ秒に設定され、当該時点での遊技状態が変短状態の場合の普図変動時間が240ミリ秒に設定されている。
すなわち、遊技状態特定情報(具体的には変短フラグ)に基づいて特定される遊技状態に応じて、メイン制御CPU60aが第2始動入賞部28の始動開閉部材29を開閉作動する開閉作動条件が異なるよう設定されている。従って、遊技状態特定情報に基づいて特定される遊技状態に応じて第2始動入賞部28に対するパチンコ球の入賞し易さが変化するようになっている。より具体的に、実施例では遊技状態が非変短状態の場合に比べて、遊技状態が変短状態の場合に、普図当り判定の当選確率が高確率になると共に、普図変動表示が短時間で終了し、更に第2始動入賞口28aを長時間で開放する遊技者に有利な開閉制御条件で第2始動入賞部28が開放するようメイン制御CPU60aにより制御されるよう構成されている。
(メイン制御基板での処理について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。メイン制御CPU60aは、パチンコ機10への電源投入に伴いセキュリティーチェック等の初期設定処理を実行した後に、パチンコ機10での遊技が可能な状態に移行する。この状態では、通常処理を所定の制御周期(4ms毎)に実行するようになっている。ここで、メイン制御CPU60aが実行する通常処理では、各種乱数を更新する乱数更新処理や、時間を計測するタイマ更新処理や、各種のコマンドを入出力するコマンド入出力処理や、遊技情報表示部Mでの表示内容に関する処理、フラグの設定処理、当り遊技の実行に関する処理等を実行すると共に、始動部への入賞に関する特図入力処理や、特図当り判定に関する特図開始処理を実行するようになっている。以下、特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞部27の第1始動入賞口27aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口27aに対応する第1始動入賞検出センサ31がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口28aに対応する第2始動入賞検出センサ32がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の特図記憶領域に記憶する(ステップA18)。これにより、特図入力処理が終了する。なお、メイン制御RAM60cには、第1〜第8特図記憶領域の8個の記憶領域が設定されており、第1および第2特図始動保留情報を取得した順序で順に記憶するよう構成されている。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。実施例では、前記第1始動入賞口27aおよび第2始動入賞口28aに入賞した順で特図始動保留情報を読み出して特図当り判定等を行うよう構成されている。すなわち、第1および第2始動入賞口27a,28aに入賞した際に前記メイン制御RAM60cに記憶される第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報に関し、メイン制御CPU60aは始動入賞口27a,28aへの入賞順を認識し得るよう構成されている。
前記メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび演出表示部17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、第3特図記憶領域の特図始動保留情報を第2特図記憶領域に記憶させ、第4特図記憶領域の特図始動保留情報を第3特図記憶領域に記憶させ、第5特図記憶領域の特図始動保留情報を第4特図記憶領域に記憶させ、第6特図記憶領域の特図始動保留情報を第5特図記憶領域に記憶させ、第7特図記憶領域の特図始動保留情報を第6特図記憶領域に記憶させ、第8特図記憶領域の特図始動保留情報(最も新しい特図始動保留情報)を第7特図記憶領域に記憶させる。このようにして、始動入賞口27a,28aへの入賞順で記憶した特図始動保留情報(第1および第2特図始動保留情報)を若い特図記憶領域に順にシフトして記憶させる。すなわち、特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52または第2特図保留表示部53の表示を変更させる。すなわち、読み出された特図始動保留情報が第1特図始動保留情報であれば、対応する第1特図保留表示部52の表示を変更させ、読み出された特図始動保留情報が第2特図始動保留情報であれば、対応する第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する特図当り判定(当り抽選)を行う(ステップB18)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に特図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、2521/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(特図当り確率)は、2522/65536に設定されている。そして、ステップB18における特図当り判定の判定結果が肯定の場合には(当り遊技が発生する場合には)、特図当りの変動であることを示す特図当りフラグに「1」が設定される(ステップB19)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1または第2特図表示部50A,50Bに確定停止表示される特図当り図柄となる最終停止図柄(特図1または特図2)を決定する(ステップB20)。ここで、特図決定用乱数の値は、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報火によって特図1または特図2の特図当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図始動保留情報の種類に応じて特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1または特図2を決定することで特図当り図柄を決定することになる。そして、特図当り図柄(特図1または特図2)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいて特図当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB21)。
一方、ステップB18の特図当り判定の判定結果が否定の場合には(特図当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1または第2特図表示部50A,50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1または特図2)として決定する(ステップB23)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターン(リーチはずれ特図変動パターンまたははずれ特図変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB24)。
ここで、ステップB21,B24において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1または特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、所定の制御コマンドを設定する(ステップB22)。具体的には、メイン制御CPU60aは、決定した特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドや、最終停止図柄となる特図1または特図2を指示するための特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドを設定する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB16)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB17)。また、ステップB16の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
ここで、特図開始処理において設定された各制御コマンドは、前述した通常処理におけるコマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが演出制御基板65に対して出力すると共に、タイマ更新処理において特図変動パターンで特定された変動時間の計測をメイン制御CPU60aが開始し、これと同時に、メイン制御CPU60aが特図変動表示を開始させるように対応する特図表示部50A,50Bを制御する。そして、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを演出制御基板65に出力する。
ここで、メイン制御CPU60aは、特図当り図柄が確変状態を付与する場合には、フラグ設定処理において当り遊技の終了後に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定する。この確変フラグは、確変状態の終了条件が満たされることで、フラグ設定処理においてメイン制御CPU60aが確変フラグを「0」に設定するようになっている。ここで、実施例では、前述のように、特図当り図柄の種類(図柄A〜図柄I、図柄a〜図柄i)に関わらず、当り遊技の終了後に確変状態が付与されるよう設定されている。また、確変状態の終了条件は、次の当り遊技が開始するか、当り遊技後に所定回数(実施例では65回)の特図変動表示が行われることで成立するようになっており、メイン制御CPU60aが当り遊技を開始するタイミングまたは当り遊技後に所定回数の次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる前に確変フラグを「0」に設定する。すなわち、遊技状態特定情報としての確変フラグを参照することでメイン制御CPU60aが遊技状態を特定し得るようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、特図当り図柄が変短状態を付与する場合には、フラグ設定処理において当り遊技の終了後に変短状態を示す変短フラグを「1」に設定する。この変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされることで、フラグ設定処理においてメイン制御CPU60aが変短フラグを「0」に設定するようになっている。すなわち、遊技状態特定情報としての変短フラグを参照することでメイン制御CPU60aが遊技状態を特定し得るようになっている。実施例では、変短状態の終了条件は、次の特図当り遊技が開始するか、特図当りに当選した際に決定された変短状態の付与期間(変短回数)の図柄変動演出(特図変動表示)を実行することで成立するようになっており、メイン制御CPU60aが当り遊技を開始するタイミングまたは変短回数の次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる前に変短フラグを「0」に設定する。
すなわち、確変フラグの値を参照することで、確変状態が付与された遊技状態か確変状態が付与されていない非確変の遊技状態かをメイン制御CPU60aが特定し得るよう構成されている。また、遊技状態特定情報(確変フラグや変短フラグの値)を参照することで、変短状態が付与された遊技状態か、変短状態が付与されていない非変短の遊技状態かをメイン制御CPU60aが特定し得るようになっている。このように、メイン制御CPU60aは、複数の遊技状態を特定可能な遊技状態判定手段として機能するよう構成されている。また、当り遊技後に所定回数(実施例では65回)の特図変動表示が行われて確変状態の終了条件を満たした場合には、コマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが確変終了コマンドを演出制御基板65に出力するようになっている。同様に、変短状態の付与期間の経過に伴い変短状態の終了条件を満たした場合には、コマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが変短終了コマンドを演出制御基板65に出力するようになっている。
(ゲート部41,43への入球に伴う制御処理について)
また、メイン制御CPU60aが実行する通常処理では、ゲート部41,43への入賞に関する普図入力処理や、普図当り判定に関する特図開始処理を実行するようになっている。以下、普図入力処理および普図開始処理について具体的に説明する。
(普図入力処理について)
普図入力処理では、図7に示すように、ゲート部41,43をパチンコ球が通過したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップC11)。すなわち、ステップC11においてメイン制御CPU60aは、ゲート部41,43に対応するゲートセンサ42,44がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップC11の判定結果が否定の場合には、普図入力処理を終了する。ステップC11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている普図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップC12)。ステップC12の判定結果が否定(すなわち普図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、普図入力処理を終了する。
ステップC12の判定結果が肯定(普図始動保留情報の保留数<4)の場合には、普図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1普図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップC13)。続いて、メイン制御RAM60cから普図当り判定用乱数の値、普図決定用乱数の値の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を普図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップC14)。これにより、普図入力処理が終了する。
(普図開始処理について)
次に、普図開始処理について図8に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、普図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。普図開始処理では、メイン制御CPU60aは、普図表示部55において普図が変動表示中であるか、または普図当り中であるか否かを判定する(ステップD11)。そして、ステップD11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。一方、ステップD11の判定結果が否定の場合には、普図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップD12)、普図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップD13)。ステップD13の判定結果が否定の場合には(普図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。またメイン制御CPU60aは、ステップD13の判定結果が肯定の場合には(普図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される普図変動処理フラグに普図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが普図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップD14)、当該普図始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている普図当り判定用乱数の値、普図決定用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップD15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した普図始動保留情報が記憶される第1普図記憶領域から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2普図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した普図始動保留情報が記憶されている第2普図記憶領域の情報(乱数)を、前記第1普図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した普図始動保留情報が記憶されている第3普図記憶領域の情報(乱数)を前記第2普図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)普図始動保留情報が記憶されている第4普図記憶領域の情報(乱数)を前記第3普図記憶領域に記憶させる。すなわち、普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の普図始動保留情報の保留数に対応するように普図保留表示部56の表示を変更させる。
前記ステップD15の処理により各種乱数が取得されると、メイン制御CPU60aは、取得した普図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている普図当り判定値と一致するか否かを判定する普図当り判定(当り抽選)を行う(ステップD16)。ここで、前述したように、第1または第2の変短状態が付与されていない遊技状態の時(非変短状態の時)に普図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち普図当り確率)は、1/65536に設定され、第1また第2の変短状態が付与された遊技状態の時(低確変短あり状態または確変変短あり状態の時)に判定結果が肯定となる確率(普図当り確率)は、65535/65536に設定されている。すなわち、メイン制御CPU60aは、変短フラグにより特定される遊技状態に基づいて普図当り判定を行うことで、開放作動を許容するか否かを決定している。
次いで、メイン制御CPU60aは、普図当りに伴う始動開閉部材29の開放パターンを決定する(ステップD18)。すなわち、ステップD18では、始動開閉部材29の開閉条件として、取得した普図決定用乱数の値に基づいて、普図表示部55に確定停止表示される普図当り図柄1〜普図当り図柄2をメイン制御CPU60aが決定する。そして、メイン制御CPU60aは、変短フラグにより特定される遊技状態に基づいて、決定した普図当り図柄1〜普図当り図柄2に対応する開放パターンを決定する。
また、ステップD16での普図当り判定の判定結果が否定の場合には(普図当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、普図表示部55にて確定停止表示される普図はずれを示す普図を最終停止図柄として決定すると共に、普図表示部55で実行する普図変動の変動時間を決定する(ステップD19)。そして、ステップD18,G19において最終停止図柄が決定されると、普図変動に関する処理を実行する(ステップD20)。具体的には、メイン制御CPU60aは、普図変動の開始を指示する普図変動指定コマンドや、開放パターンを指示するための開放パターン指定コマンドを設定する。そして、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。
(演出制御基板65について)
前記演出制御基板65には、制御処理を実行する演出制御CPU(演出制御処理手段)65a、該演出制御CPU65aが実行する制御プログラムを記憶する演出制御ROM65b、当該演出制御CPU65aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な演出制御RAM65c等が備えられている。そして、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄列L,C,Rの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列L,C,Rに飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。また、演出制御CPU65aが決定可能な演出パターンは、後述する遊技演出モード毎に定められており、演出制御CPU65aが演出パターンを決定する際の遊技演出モードに応じた演出パターンに含まれる演出パターンの中から、特図変動パターンに対応する1つの演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。ここで、各遊技演出モードに含まれる演出パターンは、少なくとも一部が異なるよう設定されており、特図変動パターンに基づいて遊技演出モードに応じた演出パターンを決定することで、各遊技演出モードに特有の演出が行われるようになっている。
また、演出制御基板65には、当り遊技後に行われた図柄変動演出の変動回数を計測する変動回数カウンタCN(変動回数計測手段)CNが設けられており、図柄変動演出が行われる毎(特図変動パターンが入力される毎)に演出制御CPU65aが変動回数カウンタCNのカウント数を1ずつ加算するようになっている。また、変動回数カウンタCNのカウント値は、当り遊技が行われる毎に演出制御CPU65aが初期化するよう構成されている。すなわち、変動回数カウンタCNのカウント値を参照することで、当り遊技後に行われた図柄変動演出の変動回数を演出制御CPU65aが識別し得るようになっている。
前記演出制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図9に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、演出表示部17が接続されている。表示制御ROM70bには、演出表示部17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
(演出制御基板での処理について)
次に、演出制御基板65の演出制御CPU65aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。演出制御CPU65aは、パチンコ機10への電源投入に伴いセキュリティーチェック等の初期設定処理を実行した後に、パチンコ機10での遊技が可能な状態に移行する。この状態では、通常処理を所定の制御周期(4ms毎)に実行するようになっている。ここで、演出制御CPU65aが実行する通常処理では、演出制御用の各種乱数を更新する乱数更新処理や、時間を計測するタイマ更新処理や、各種のコマンドを入出力するコマンド入出力処理や、図柄変動時の演出実行に関する処理、フラグの設定処理、当り遊技時の演出実行に関する処理等を実行する。
すなわち、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)から入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて演出表示部17に最終停止表示させる各図柄列L,C,Rの飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が特図当り図柄の場合には、当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列L,C,Rの飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力されるコマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを演出制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する特図当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない特図当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する特図当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない特図当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。また、メイン制御基板60から出力される確変終了コマンドに基づいて確変情報フラグを「0」に設定し、変短終了コマンドに基づいて変短情報フラグを「0」に設定する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、演出制御CPU65aにおいて遊技状態を特定し得るよう構成されている。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列L,C,Rの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU60aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列Lの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列Rの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列Cの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記演出制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、演出制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように演出表示部17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう演出表示部17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列L,C,Rの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列L,C,Rの有効停止位置に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列L,C,Rの有効停止位置に飾図指定コマンドで指示された飾図を演出表示部17に確定停止表示させるように演出表示部17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
(遊技形態の報知について)
次に、当り遊技後に遊技者がパチンコ球の打出しを行う遊技形態の報知について説明する。前述のように実施例のパチンコ機10は、遊技状態が非変短状態の場合、或いは第1特別入賞部33を開放する当り遊技を付与する当り遊技状態の場合に、第1球流下領域21aをパチンコ球が流下する左打ちの遊技形態で遊技者が遊技を行うことで、第2球流下領域21bをパチンコ球が流下する右打ちの遊技形態で遊技を行うよりも遊技者に有利な制御条件で遊技が行われるようになっている。一方で、遊技状態が変短状態の場合、或いは第2特別入賞部36を開放する当り遊技を付与する当り遊技状態の場合に、第2球流下領域21bをパチンコ球が流下する右打ちの遊技形態で遊技者が遊技を行うことで、第1球流下領域21aをパチンコ球が流下する左打ちの遊技形態で遊技を行うよりも遊技者に有利な制御条件で遊技行われるようになっている。そこで、パチンコ機10の制御実行条件(遊技状態(変短状態、当り遊技状態等))に合う遊技形態を遊技者に報知する遊技形態報知部100が遊技盤20に設けられており、当該遊技形態報知部100で報知される遊技形態に基づいて左打ちの遊技形態および右打ちの遊技形態に切り替えるよう遊技者が操作ハンドル16を操作することで、遊技に適した遊技形態を選択し得るよう構成されている。言い換えると、遊技形態報知部100は、遊技状態が非変短状態か否かを報知している。また実施例の遊技形態報知部100は、第1および第2の開始条件の何れの条件の成立を契機とする当り遊技かを報知している。
(遊技形態報知部について)
図2、図10に示すように、前記遊技形態報知部(第2の報知手段)100は、正面視において前記枠状装飾体25の表示窓部25aの内側に位置するよう配置されて、パチンコ機10の前面側から視認し得るよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、遊技を行う際に自然に遊技者の視線に入るような位置に設けられている。実施例では、前記枠状装飾体25の表示窓部25aの内側上部位置に配置され、発射口24から遊技領域21内に発射されたパチンコ球の行方に視線を移した際に、遊技形態報知部100とパチンコ球とを同時に目視し得るようになっている。なお、実施例では、前記第2球流下領域21bに隣接する位置に遊技形態報知部100を配置してある。
前記遊技形態報知部100は、図10に示すように、遊技形態(パチンコ球の打出し位置)を報知する複数の表示部101,102,103を備えており、当該複数の表示部101,102,103の何れか単独または複数を組み合わせて報知するよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、左打ちの遊技形態および右打ちの遊技形態の夫々を報知可能な切替報知部101と、左打ちの遊技形態を報知可能な左打ち報知部102と、右打ちの遊技形態を報知可能な右打ち報知部103とを備えており、当該切替報知部101、左打ち報知部102および右打ち報知部103の内で報知を行う報知部を組み合わせることで、複数の報知態様でパチンコ球の遊技形態を報知し得るよう構成されている。このように、遊技形態報知部100は、変短状態の報知態様とは異なる報知態様で非変短状態を報知可能に構成されている。
ここで、前記切替報知部101は、「左打ち」の文字と「右打ち」の文字が重ねて表示されたフィルタの後側に、複数の異なる色で発光するよう発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されており、発光体の発光色を切り替えることで、フィルタを透過して表示される文字が「左打ち」、「右打ち」に切り替わるよう構成されている。また、切替報知部101のフィルタは、ハーフミラー加工が施されており、発光体を消灯した状態では、「左打ち」や「右打ち」の文字が遊技盤20の前側から視認不能となるよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aの制御に基づいて切替報知部101の発光体の発光色や発光・消灯を制御することで、切替報知部101に「左打ち」の文字が発光表示された報知態様と、「右打ち」の文字が発光表示された報知態様と、「左打ち」および「右打ち」の文字が表示されない報知態様とに切り替え得るよう構成されている。実施例では、「左打ち」の文字が緑色で発光表示されると共に、「右打ち」の文字が赤色で発光表示されるよう構成されている。
また、前記左打ち報知部102は、左向きの矢印を表示したカバーの後側に発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されている。すなわち、演出制御CPU65aの制御に基づいて左打ち報知部102の発光体の発光・消灯を制御することで、当該左打ち報知部102の左向きの矢印が発光表示された報知態様と、当該左向きの矢印が消灯した報知態様に切り替え得るよう構成されている。なお、左打ち報知部102には、複数(実施例では2つ)の左向きの矢印が左右の並びに形成されている。同様に、前記右打ち報知部103は、右向きの矢印を表示したカバーの後側に発光制御可能なLED等の発光体を備えて構成されている。すなわち、演出制御CPU65aの制御に基づいて右打ち報知部103の発光体の発光・消灯を制御することで、当該右打ち報知部103の右向きの矢印が発光表示された報知態様と、当該右向きの矢印が消灯した報知態様に切り替え得るよう構成されている。なお、右打ち報知部103には、複数(実施例では2つ)の右向きの矢印が上下の並びで形成されている。
ここで、実施例は、左打ちの遊技形態(非変短状態、第1の開始条件の成立を契機とする当り遊技)を報知する際には、前記切替報知部101に「左打ち」の文字を表示して報知すると共に前記左打ち報知部102で報知するよう遊技形態報知部100を演出制御CPU65aが制御するよう構成される。また、右打ちの遊技形態(変短状態、第2の開始条件の成立を契機とする当り遊技)を報知する際には、前記切替報知部101に「右打ち」の文字を表示して報知すると共に前記右打ち報知部103で報知するか、或いは前記切替報知部101で報知することなく右打ち報知部103のみで報知するよう遊技形態報知部100を演出制御CPU65aが制御するよう構成される。すなわち、実施例のパチンコ機10では、前記演出制御CPU65aの制御に基づいて前記遊技形態報知部100は、「左打ちの文字」と「左向きの矢印」とを同時表示する左打ち報知態様と、「右向きの矢印」のみを表示する第1の右打ち報知態様と、「右打ちの文字」と「右向きの矢印」とを同時表示する第2の右打ち報知態様と各表示部101,102,103の何れも報知しない非報知態様とに切り替え得るようになっている。
また、前記演出表示部17は、図11に示すように、パチンコ球の打出し態様を遊技者に報知する報知表示を表示し得るよう構成されている。すなわち、前記演出表示部17に表示される報知表示に基づいて遊技者が操作ハンドル16を操作することで、パチンコ機10の制御条件に応じて左打ちの遊技形態および右打ちの遊技形態の内で適した打出しを選択し得るよう構成されている。ここで、前記演出表示部17に表示可能な報知表示として、左打ちの遊技形態を報知する複数の左打ち報知表示と、右打ちの遊技形態を報知する複数の右打ち報知表示とが設定されており、パチンコ機10の制御条件に応じて何れかの報知表示を演出制御CPU65aが決定して演出表示部17に表示させるよう構成されている。
具体的には、演出表示部17に表示可能な左打ち報知表示として、左向きの矢印と共に「左に戻して下さい」の文字を表示する第1の左打ち報知表示と、左向きの矢印と共に「左打ち!」の文字を表示する第2の左打ち報知表示とが設定されている。ここで、第2の左打ち報知表示は、第1の左打ち報知表示と比べて遊技者の注意を強く惹き付け得る表示形態となるよう設定されており、実施例では、第2の左打ち報知表示で表示される「左打ち!」の文字を、第1の左打ち報知表示で表示される「左に戻して下さい」の文字よりも大きく表示すると共に、第2の左打ち報知表示で表示される左向きの矢印を、第1の左打ち報知表示で表示される左向きの矢印よりも大きく目立つように表示するよう設定されている。なお、第1の左打ち報知表示や、第2の左打ち報知表示の補湯時内容は、これに限られるものではなく、任意の表示内容にすることができる。
また、演出表示部17に表示可能な第2の右打ち報知表示は、右向きの矢印と共に「右打ちしてね」の文字を表示する第1の右打ち報知表示と、右向きの矢印と共に「右を狙え!」の文字を表示する第2の右打ち報知表示とが設定されている。ここで、第2の右打ち報知表示は、第1の右打ち報知表示と比べて遊技者の注意を強く惹き付け得る表示形態となるよう設定されており、実施例では、第2の右打ち報知表示で表示される「右を狙え!」の文字を、第1の右打ち報知表示で表示される「右打ちしてね」の文字よりも大きく表示すると共に、第2の右打ち報知表示で表示される右向きの矢印を、第1の右打ち報知表示で表示される右向きの矢印よりも大きく目立つように表示するよう設定されている。なお、第1の右打ち報知表示や、第2の右打ち報知表示の補湯時内容は、これに限られるものではなく、任意の表示内容にすることができる。
このように、実施例のパチンコ機10では、メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)の制御に基づいて変短状態を報知可能な第1の報知手段としての前記右打ち表示部59が設けられ、演出制御基板65(演出制御CPU65a)の制御に基づいて変短状態を報知可能な第2の報知手段としての前記遊技形態報知部100が設けられると共に当該演出制御基板65(演出制御CPU65a)の制御に基づいて変短状態を報知可能な第3の報知手段として前記演出表示部17が設けられており、当該右打ち表示部59、遊技形態報知部100および演出表示部17の各報知手段に対して定められた報知条件に基づいて各報知手段が報知を行うことで、遊技の状態に合わせた適切な報知が行い得るよう構成されている。
(変短状態における報知制御について)
次に、変短状態における報知制御について説明する。実施例のパチンコ機10は、前述のように、変短状態を付与する付与条件が当り遊技毎に複数定められており、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件に応じて前記右打ち表示部59と、遊技形態報知部100および演出表示部17の何れかまたは両方とを組み合わせて変短状態の報知を行うよう構成される。ここで、前述したように、前記右打ち表示部59は、非変短状態の場合にLEDランプを消灯して左打ち遊技状態に適した遊技状態であることを報知するようメイン制御CPU60aに制御され、変短状態の場合にLEDランプを点灯して右打ち遊技状態に適した遊技状態であることを報知するようメイン制御CPU60aに制御される。すなわち、右打ち表示部59は、変短状態(特定遊技状態)を同じ報知態様(すなわちLEDランプの点灯)で報知するようメイン制御CPU60aに制御される。言い換えると、右打ち表示部59は、特図当りに伴って変短状態を付与する何れかの付与条件が成立することで、変短状態の間継続して同じ報知態様で報知するようになっている。また、右打ち表示部59は、変短状態の終了に伴ってLEDランプを消灯するようメイン制御CPU60aに制御される。
また、図10に示すように、前記遊技形態報知部100は、変短状態を付与する場合に、演出制御CPU65aの制御に基づいて前記切替報知部101および右打ち報知部103により前記第1の右打ち報知態様または第2の右打ち報知態様の何れかの報知態様で報知し得るよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、変短状態(特定遊技状態)を異なる複数の報知態様で報知可能に構成されて、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件に基づいて何れかの報知態様で報知するよう演出制御CPU65aに制御される(図14参照)。具体的には、当り遊技後に変短状態を付与することが決定される付与条件の内で、遊技形態報知部100(切替報知部101および右打ち報知部103)おいて第1の右打ち報知態様で報知可能な変短状態の付与条件と、遊技形態報知部100(切替報知部101および右打ち報知部103)において第2の右打ち報知態様で報知可能な変短状態の付与条件とが定められており、成立した付与条件に応じて第1の右打ち報知態様または第2の右打ち報知態様により遊技形態報知部100が報知するよう構成されている。なお、図12に示すように、遊技形態報知部100において第1の右打ち報知態様で報知可能な変短状態の付与条件を第1の付与条件群と指称し、遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知可能な変短状態の付与条件を第2の付与条件群と指称する場合がある。すなわち、第1および第2の付与条件群は、前述した当り遊技毎(特図当り図柄毎)に定めた変短状態を付与する付与条件の1つ或いは複数の付与条件からなる集合である。
(第1の付与条件群について)
ここで、図12に示すように、前記第1の付与条件群には、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第1群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄G,gに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。すなわち、第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合には、前記遊技形態報知部100が第1の右打ち報知態様で報知するよう演出制御CPU65aに制御される。また、第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立した場合には、変短状態が付与される間(変短状態の間)、継続して遊技形態報知部100が第1の右打ち報知態様で報知するよう前記演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100が第1の右打ち報知態様で報知することで、後述する報知切替期間(実施例では変短回数1回)の経過以降に変短状態が付与されるか否かを遊技形態報知部100の報知態様から遊技者が識別し得ないようになっている。従って、遊技形態報知部100において第1の右打ち報知態様で報知された場合には、第2始動入賞部28への入賞機会(変短状態)が短期間で終了する可能性があることを遊技者に認識させて、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを行うかを遊技者に選択させることができる。言い換えると、遊技形態報知部100が第1の右打ち報知態様で報知することで、右打ち遊技形態から左打ち遊技形態への切り替えが必要となる可能性があることを、変短状態の間から報知することができる。また、遊技形態報知部100において目立ち難い第1の右打ち報知態様により報知することで、右打ち遊技形態にするか、左打ち遊技形態に戻ると推測して左打ち遊技形態にするか、パチンコ球の打出しを行わずに遊技の進行見守るかを遊技者が適宜に選択し得るようにしてある。
(第2の付与条件群について)
また、実施例では、図12に示すように、前記第2の付与条件群には、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第2群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄A〜C,E,a〜c,eに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。また、前記第2の付与条件群には、変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第3群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄A〜I,a〜iに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。すなわち、第2の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合に、前記遊技形態報知部100が第2の右打ち報知態様で報知するよう演出制御CPU65aに制御される。第2の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立した場合には、変短状態が付与される間(変短状態の間)、継続して遊技形態報知部100が第2の右打ち報知態様で報知するよう前記演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100が第2の右打ち報知態様で報知することで、報知切替期間(実施例では変短回数1回)より長い変短回数の変短状態が付与されたことを遊技者が把握し得るようになっている。従って、遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知された場合には、第2始動入賞部28への入賞機会が長く続くことを遊技者に認識させて、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。
(第3の付与条件群について)
また、実施例のパチンコ機10では、当り遊技後に変短状態を付与することが決定される付与条件の内で、遊技形態報知部100での報知態様を、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて変更する付与条件が定められている。すなわち、遊技形態報知部100は、変短状態を報知する場合に、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件に基づいて、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて報知態様を変更して報知するよう演出制御CPU65aが制御し得るよう構成されている。ここで、遊技形態報知部100での報知態様を変更するよう演出制御CPU65aが制御する変短状態の付与条件を第3の付与条件群と指称する場合がある。この第3の付与条件群は、前述した当り遊技毎(特図当り図柄毎)に定めた変短状態を付与する付与条件の1つ或いは複数の付与条件からなる集合であり、実施例では第3の付与条件群に複数の付与条件が含まれている。
ここで、図12に示すように、実施例の第3の付与条件群には、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第4群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄D,F,d,fに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。すなわち、第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合に、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて報知態様を変更するよう前記遊技形態報知部100が演出制御CPU65aに制御される。ここで、第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立した場合には、変短状態が付与される間(変短状態の間)、遊技形態報知部100において何れかの報知態様で報知するよう前記演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。すなわち、第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立した場合には、遊技形態報知部100において報知態様を変更して報知する前後において、前記右打ち表示部59が同じ報知態様で報知するようメイン制御CPU60aが制御するようになっている。
より詳細に説明すると、実施例において前記第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合には、成立した付与条件に応じた当り遊技の終了による変短状態の付与開始に伴って第1の右打ち報知態様で報知するよう演出制御CPU65aが遊技形態報知部100を制御すると共に、変短状態の付与開始から報知切替期間の経過後に第2の右打ち報知態様で報知するよう演出制御CPU65aが遊技形態報知部100を制御するよう構成されている。すなわち、非変短状態で特図当りとなることを契機として第4、第6、第13、第15の当り遊技が付与された場合には、当該当り遊技後の報知切替期間までの間、目立たない報知態様(第1の右打ち報知態様)で遊技形態報知部100が報知することにより、第2始動入賞部28への入賞機会が短期間で終了する可能性があることを遊技者に認識させつつ、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができると共に、報知切替期間の経過後は、目立たつ報知態様(第2の右打ち報知態様)で遊技形態報知部100が報知することにより、第2始動入賞部28への入賞機会が長く続くことを遊技者に認識させて、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。ここで、報知切替期間は、前記第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立する場合にメイン制御CPU60aが変短状態を付与する期間(すなわち当り遊技後に1回の図柄変動演出(特図変動表示)が確定停止するまでの期間)に設定されている。従って、第1の右打ち報知態様で遊技形態報知部100が報知する報知切替期間の間は、変短状態が続くか否かを遊技形態報知部100から識別できず、当該遊技形態報知部100の報知態様に対する関心を集めることができる。
ここで、第3の付与条件群に含まれる付与条件の内で、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄D,dに対応する第4または第13の当り遊技がメイン制御CPU60aで決定されることにより変短状態の付与条件が成立した場合には、前述のように、変短状態の付与期間(変短回数)として25回がメイン制御CPU60aにより決定される。すなわち、この場合には、報知切替期間の経過後に24回の特図変動表示が行われるまでの間、第2の右打ち報知態様で遊技形態報知部100が報知する。一方で、第3の付与条件群に含まれる付与条件の内で、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄F,fに対応する第6または第15の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることにより変短状態の付与条件が成立した場合には、前述のように、変短状態の付与期間(変短回数)として5回がメイン制御CPU60aにより決定される。すなわち、この場合には、報知切替期間の経過後に4回の特図変動表示が行われるまでの間、第2の右打ち報知態様で遊技形態報知部100が報知する。このように、遊技形態報知部100での報知態様が第1の右打ち報知態様から第2の右打ち報知態様に変化した後にも、変短状態がいつまで続くか遊技形態報知部100から識別できず、当該遊技形態報知部100の報知態様に対する関心を集めることができる。
ここで、前述のように、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄D,dに対応する当り遊技(第1の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第3の付与条件群に含まれる付与条件)が成立した場合に、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄B,C,b,cに対応する当り遊技(第2の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第2の付与条件群に含まれる付与条件)が成立した場合と同じ第1の特定の付与期間(25回)で変短状態が付与される。同様に、前述した非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄F,fに対応する当り遊技(第1の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第3の付与条件群に含まれる付与条件)が成立した場合に、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄E,eに対応する当り遊技(第2の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第2の付与条件群に含まれる付与条件)が成立した場合と同じ第2の特定の付与期間(5回)で変短状態が付与される。
すなわち、実施例のパチンコ機10は、第1の特定の当り遊技(具体的には第4、第6、第13、第15の当り遊技)後に第1の特定の付与期間または第2の特定の付与期間で変短状態を付与する場合に、当該変短状態の付与開始に伴って第1の右打ち報知態様で報知すると共に、変短状態の付与開始から報知切替期間の経過後に第2の右打ち報知態様で報知するよう演出制御CPU65aが遊技形態報知部100を制御可能に構成されると共に、第2の特定の当り遊技(具体的には第2、第3、第5、第10、第11、第14の当り遊技)後に第1の特定の付与期間または第2の特定の付与期間で特定遊技状態を付与する場合に、当該特定の付与期間の間、第2の右打ち報知態様で報知するよう演出制御CPU65aが遊技形態報知部100を制御可能に構成されている。このように、同じ付与期間(第1の特定の付与期間または第2の特定の付与期間)で変短状態を付与する場合に、第2の右打ち報知態様での報知態様を異ならせることで、第2の右打ち報知態様と、変短状態が継続する期間に対する関心を高め得るよう構成してある。
また、実施例では、前記第2および第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立して当り遊技(特定の種類の当り遊技、すなわち実施例では第1〜第6、第8〜第15、第16〜第18の当り遊技)が付与されることを契機として変短状態が付与される場合に、変短状態の付与期間の経過に伴って変短状態から非変短状態となる際に、非変短状態に対応する左打ち報知態様で報知するよう演出制御CPU65aが遊技形態報知部100を制御するよう構成されている。すなわち、変短状態が一定期間(変短状態の付与期間)の間に亘って継続した後に非変短状態に移行した際には、遊技形態報知部100が左打ち報知形態で報知することで、遊技者がそのまま右打ちの遊技形態で遊技を継続するのを防止するようになっている。一方で、実施例では、前記第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立して当り遊技(第2の特定の種類の当り遊技、すなわち実施例では、第7、第16の当り遊技)が付与されることを契機として変短状態が付与される場合に、変短状態の付与期間の経過に伴って変短状態から非変短状態となる際に、所定期間の間遊技形態報知部100を非報知態様にするよう演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。すなわち、変短状態が1回で終了する場合には、遊技形態報知部100が非変短状態への移行に伴って左打ち報知形態で報知しないことで、変短状態および非変短状態の切り替わりを意識しない遊技を遊技者が行うことができる。なお、実施例では、前記第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立して当り遊技後に変短状態が付与される場合には、非変短状態への以降から所定期間が経過した後に、遊技形態報知部100が左打ち報知形態で報知するよう演出制御CPU65aが制御する。ここで遊技形態報知部100が左打ち報知形態で報知するまでの間の期間としては、予め定めた変動回数(例えば3回)の図柄変動演出が行われるまでの期間とすることができる。このように、所定期間の経過後は遊技形態報知部100が左打ち報知形態で報知することで、非変短状態であることを確実に遊技者に認識させ得るようになっている。
(演出表示部17での報知表示について)
また、図11に示すように、前記演出表示部17は、変短状態を付与する場合に、演出制御CPU65aの制御に基づいて前記第1の右打ち報知表示または第2の右打ち報知表示の何れかの報知表示を表示し得るよう構成されている。すなわち、演出表示部17は、変短状態を報知する場合に、演出制御CPU65aの制御に基づいて変短状態の付与に伴う有利度に応じて異なる報知表示を表示し得るよう構成されている(図14参照)。具体的には、当り遊技後に変短状態を付与することが決定される付与条件の内で、演出表示部17において第1の右打ち報知表示を表示可能な変短状態の付与条件と、演出表示部17において第2の右打ち報知表示を表示可能な変短状態の付与条件とが定められており、成立した付与条件に応じて第1の右打ち報知表示または第2の右打ち報知表示により演出表示部17が報知し得るよう構成されている。なお、図12に示すように、演出表示部17において第1の右打ち報知表示を表示可能な変短状態の付与条件を第4の付与条件群と指称し、演出表示部17において第2の右打ち報知表示を表示可能な変短状態の付与条件を第5の付与条件群と指称する場合がある。すなわち、第4および第5の付与条件群は、前述した当り遊技毎(特図当り図柄毎)に定めた変短状態を付与する付与条件の1つ或いは複数の付与条件からなる集合である。実施例では、第4および第5の付与条件群に含まれる付与条件は、前記第2の付与条件群に含まれる付与条件の何れか重複するよう設定され、第4および第5の付与条件群に含まれる付与条件が成立する場合には、第2の付与条件群に含まれる付与条件が成立して、遊技形態報知部100による報知と、演出表示部17による報知とを同時に実行し得るようになっている。また、第4および第5の付与条件群は、演出表示部17での報知表示を変更しないよう演出制御CPU65aが制御する変短状態の付与条件(第2の特定の付与条件)である。
(第4の付与条件群について)
ここで、図12に示すように、前記第4の付与条件群には、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第5群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄B,bに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。すなわち、第4の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合に、前記演出表示部17が第1の右打ち報知表示で報知するよう演出制御CPU65aに制御される。また、第4の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立した場合には、対応する当り遊技(第2または第9の当り遊技)の終了から一定の表示時間の間、演出表示部17に第1の右打ち報知表示を表示するよう前記演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。ここで、演出表示部17に第1の右打ち報知表示を表示する表示時間は、演出表示部17で行われる図柄変動演出の変動時間より短い時間に設定されており、図柄変動演出が行われている途中で、演出表示部17での第1の右打ち報知表示の表示を終了するよう構成されている。具体的に、表示時間は、変短状態においてメイン制御CPU60aが決定可能な特図変動パターンに定められた変動時間の内で最短の変動時間より短い時間(実施例では2.5秒)に設定される。
また、第4の付与条件群に含まれる付与条件は、前記第2の付与条件群に含まれる付与条件と重複するよう設定されており、前記報知切替期間(実施例では変短回数1回)より長い変短回数の変短状態が付与されたことを遊技者が把握し得るようになっている。従って、演出表示部17において第1の右打ち報知表示が表示された場合には、第2始動入賞部28への入賞機会が長く続くことを遊技者に認識させて、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。また、前記第2の付与条件群に含まれる付与条件の内で、第4および第5の付与条件群に含まれない付与条件が成立した場合には、演出表示部17に第1および第2の右打ち報知表示を表示しないよう演出制御CPU65aが制御する。すなわち、当り遊技の終了に伴って遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知すると共に演出表示部17に第1の右打ち報知表示を表示する場合には、当り遊技後に25回の特図変動表示が行われるまでの間は変態状態が付与されることを遊技者が識別し得る一方で、当り遊技の終了に伴って遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知すると共に演出表示部17において第1および第2の右打ち報知表示を表示しない場合には、当り遊技後の変態状態の付与期間(5回または25回)を遊技者が正確に識別できない。このように、当り遊技の終了に伴って演出表示部17に第1の右打ち報知表示が表示されるか否かにより、変短状態の継続に対する遊技者の関心を高めつつ、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。
(第5の付与条件群について)
また、実施例では、図12に示すように、前記第5の付与条件群には、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第6群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄A,aに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。また、前記第5の付与条件群には、変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第7群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄A〜Iに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。すなわち、第5の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合に、前記演出表示部17に第2の右打ち報知表示を表示するよう演出制御CPU65aに制御される。このように、演出制御CPU65aは、前記遊技形態報知部100において同じ報知態様(第2の右打ち報知態様)で報知する場合に、成立した付与条件に基づいて異なる報知表示(第1の右打ち報知表示または第2の右打ち報知表示)を演出表示部17で表示するよう制御可能に構成されている。
また、第5の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立した場合には、対応する当り遊技(第1〜第10の当り遊技)の終了から一定の表示時間の間、演出表示部17に第2の右打ち報知表示を表示するよう前記演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。ここで、演出表示部17に第2の右打ち報知表示を表示する表示時間は、演出表示部17で行われる図柄変動演出の変動時間より短い時間に設定されており、図柄変動演出が行われている途中で、演出表示部17での第2の右打ち報知表示の表示を終了するよう構成されている。具体的に、表示時間は、変短状態においてメイン制御CPU60aが決定可能な特図変動パターンに定められた変動時間の内で最短の変動時間より短い時間(実施例では2.5秒)に設定される。すなわち、演出表示部17で第2の右打ち報知表示で報知することで、付与可能な付与期間の内で最も長い変短回数の変短状態が付与されたことを遊技者が把握し得るようになっている。従って、演出表示部17において第2の右打ち報知表示で報知された場合には、第2始動入賞部28への入賞機会が長く続くことを遊技者に認識させて、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。
(第6の付与条件群について)
また、実施例のパチンコ機10では、当り遊技後に変短状態を付与することが決定される付与条件の内で、演出表示部17での報知表示を、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて変更する付与条件が定められている。すなわち、演出表示部17は、変短状態を報知する場合に、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件に基づいて、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて報知表示を変更するよう演出制御CPU65aが制御し得るよう構成されている。ここで、演出表示部17での報知表示を変更するよう演出制御CPU65aが制御する変短状態の付与条件(第2の特定の付与条件)を第6の付与条件群と指称する場合がある。この第6の付与条件群は、前述した当り遊技毎(特図当り図柄毎)に定めた変短状態を付与する付与条件の1つ或いは複数の付与条件からなる集合であり、実施例では第6の付与条件群に複数の付与条件が含まれている。
ここで、図12に示すように、実施例の第6の付与条件群には、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として前記第4群の当り遊技と同じ当り遊技(実施例では、特図当り図柄D,F,d,fに対応する当り遊技)が決定されることを条件として変短状態を付与する付与条件が含まれている。第6の付与条件群に含まれる付与条件は、第3の付与条件群に含まれる付与条件と一致している。そして、第6の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合に、前記演出表示部17が第1の右打ち報知表示を表示するよう演出制御CPU65aに制御される。すなわち、第6の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合に、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて報知表示を変更するよう前記演出表示部17が演出制御CPU65aに制御される。
より詳細に説明すると、実施例において前記第6の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合には、成立した付与条件に応じた当り遊技の終了による変短状態の付与開始に伴って第1および第2の右打ち報知表示を表示しないよう演出制御CPU65aが演出表示部17を制御すると共に、変短状態の付与開始から所定期間の経過後に第1の右打ち報知表示を表示するよう演出制御CPU65aが演出表示部17を制御するよう構成されている。
ここで、変短状態の付与開始から第1の右打ち報知表示を表示するまでの前記所定期間は、前記報知切替期間と一致するよう設定されている。すなわち、非変短状態で特図当りとなることを契機として第4、第6、第13、第15の当り遊技が付与された場合には、当該当り遊技後の報知切替期間までの間、第1および第2の右打ち報知表示を演出表示部17に表示しないようにすることにより、第2始動入賞部28への入賞機会が短期間で終了する可能性があることを遊技者に認識させつつ、遊技形態報知部100の報知により右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すと共に、報知切替期間の経過後は、遊技形態報知部100での報知だけでなく第1の右打ち報知表示を演出表示部17に表示することにより、第2始動入賞部28への入賞機会が長く続くことを遊技者に認識させて、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。このように、変短状態の付与開始から第1の右打ち報知表示を表示するまでの期間を、遊技形態報知部100の報知態様が切り替わる報知切替期間と一致させることで、第2始動入賞部28への入賞機会の変化を遊技者に強く印象づけることが可能となる。
また、実施例において、前記第1の付与条件群に含まれる付与条件(非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として第1群の当り遊技(実施例では、特図当り図柄G,gに対応する当り遊技)が決定されること)は、演出表示部17において右打ち報知表示(第1または第2の右打ち報知表示)を表示する条件として設定されていない。すなわち、非変短状態において第7または第16の当り遊技(特図当り図柄G,g)が決定された場合には、当り遊技後の変短状態で演出表示部17に右打ち報知表示が表示されない。すなわち、当り遊技後の変短状態において演出表示部17に表示される右打ち報知表示の表示形態や表示タイミングにより、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。
すなわち、実施例のパチンコ機10は、第1の特定の付与条件(具体的には第4または第5の付与条件群)が成立することで前記変短状態を付与する場合に、当該変短状態の付与開始から右打ち報知表示(第1または第2の右打ち報知表示)を表示するよう演出制御CPU65aが演出表示部17を制御可能に構成され、前記第2の特定の付与条件(具体的には前記第6の付与条件群)が成立することで変短状態を付与する場合に、当該変短状態の付与開始から所定期間の経過後に右打ち報知表示(第1の右打ち報知表示)を表示するよう演出制御CPU65aが演出表示部17を制御可能に構成されている。このように、成立する付与条件に応じて演出表示部17による変短状態の報知タイミングを変化させることで、付与される変短状態の期間に対する関心を高めつつ、遊技形態報知部100の報知により右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促して、変短状態の付与期間に合わせた遊技を遊技者が行い得るようになっている。
(非変短状態の報知について)
また、前記演出表示部17は、変短状態から非変短状態に移行する場合(変短状態が終了する場合)に、演出制御CPU65aの制御に基づいて前記第1の左打ち報知表示を表示し得るよう構成される。具体的には、当り遊技後に変短状態を付与することが決定される付与条件の内で、演出表示部17において第1の左打ち報知表示を表示可能な変短状態の付与条件と、当該第1の左打ち報知表示を表示しない変短状態の付与条件とが定められており、成立した付与条件に応じて第1の左打ち報知表示により変短状態から非変短状態に移行することを演出表示部17が報知し得るよう構成されている(図14参照)。なお、図13に示すように、演出表示部17において第1の左打ち報知表示を表示可能な変短状態の付与条件を第7の付与条件群と指称し、演出表示部17において第1の左打ち報知表示を表示しない変短状態の付与条件を第8の付与条件群と指称する場合がある。すなわち、第7および第8の付与条件群は、前述した当り遊技毎(特図当り図柄毎)に定めた変短状態を付与する付与条件の1つ或いは複数の付与条件からなる集合である。なお、第7および第8の付与条件群に含まれる付与条件は、前記第1〜第3の付与条件群に含まれる付与条件の何れか重複するよう設定され、遊技形態報知部100による報知と、演出表示部17による報知とを同時に実行し得るようになっている。
(第7の付与条件群について)
具体的に、図13に示すように、前記第7の付与条件群には、前記第2の付与条件群および第3の付与条件群に含まれる付与条件が含まれている。すなわち、第7の付与条件群(第2の付与条件群または第3の付与条件群)に含まれる何れかの付与条件が成立することで付与された変短状態が、各付与条件毎の付与期間の経過に伴って非変短状態に移行する場合に、前記演出表示部17に第1の左打ち報知表示を表示するよう演出制御CPU65aに制御される。すなわち、変短状態が報知切替期間(実施例では変短回数1回)より長く続く場合に、遊技形態報知部100での第2の右打ち報知態様による報知を終了し、演出表示部17に第1の左打ち報知表示を表示することで、左打ちの遊技形態に戻す必要があることを遊技者に認識させ得るよう構成されている。
(第8の付与条件群について)
また、前記第8の付与条件群には、図13に示すように、前記第1の付与条件群に含まれる付与条件が含まれている。すなわち、第8の付与条件群(第1の付与条件群)に含まれる何れかの付与条件が成立することで付与された変短状態が、各付与条件毎の付与期間の経過に伴って非変短状態に移行する場合に、前記演出表示部17に第1の左打ち報知表示を表示しないよう演出制御CPU65aに制御される。ここで、第8の付与条件群(第1の付与条件群)に含まれる何れかの付与条件は、非変短状態の場合に成立し得ることから、当該第8の付与条件群の付与条件は基本的に左打ちの遊技形態で遊技が行われる場合に成立する。そして、第8の付与条件群(第1の付与条件群)に含まれる何れかの付与条件が成立することで付与された変短状態は報知切替期間(実施例では変短回数1回)で終了し、この場合には遊技形態報知部100において目立ち難い第1の右打ち報知態様により報知することで変短状態)が短期間で終了する可能性があることが報知される。従って、遊技形態報知部100での第1の右打ち報知態様による報知を終了する際に、演出表示部17に第1の左打ち報知表示を表示しないことで、打出し形態の変更を頻繁に表示するのを防ぎ、演出表示部17で行われる図柄変動演出の演出内容に対する遊技者の関心を高めることができる。
(遊技演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、図15に示すように、前記演出表示部17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数(実施例では5つ)の遊技演出モードを備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を演出表示部17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、当り遊技に伴い成立する変短状態の付与条件および当り遊技後の図柄変動演出(第1および第2特図変動表示)の変動回数(実施例では1回、5回、25回、65回)がモード移行条件とされている。
実施例に係る遊技演出モードには、変短状態が付与されていない遊技状態の場合に演出制御CPU65aが決定可能な遊技演出モード(以下、通常遊技演出モードMDAという)と、変短状態が付与されている遊技状態の場合に演出制御CPU65aが決定可能な複数(実施例では4つ)の遊技演出モード(以下、第1〜第4遊技演出モードMD1〜MD4という)が設定されている。そして、遊技演出モードMDA,MD1〜MD4に対応した内容の異なる遊技状態示唆画像が演出表示部17に表示されるようになっている。具体的には、演出表示部17の飾図の背面に映し出される背景画像が遊技演出モードMDA,MD1〜MD4毎に異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の遊技演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各遊技演出モードMDA,MD1〜MD4では、演出表示部17で行われる図柄変動演出の演出内容の一部または全部が異なっており、遊技演出モードMDA,MD1〜MD4毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
そして、前記演出表示部17には、演出制御CPU65aおよび表示制御CPU70aの制御下に、遊技演出モードMDA,MD1〜MD4に対応した内容の遊技モード示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、遊技演出モードMDA,MD1〜MD4毎に、演出表示部17の飾図の背面に映し出される背景画像が異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の遊技モードMDA,MD1〜MD4を遊技者が認識し得るようになっている。また、各遊技演出モードMDA,MD1〜MD4では、演出表示部17で行われる図柄変動演出の演出内容(演出パターン)の一部または全部が異なっており、これらの遊技演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
実施例では、図15に示すように、前記第1遊技演出モードMD1は、前記メイン制御CPU60aが非変短状態において第4、第6、第7、第13、第15、第16の当り遊技を決定した場合に、当り遊技終了後の1回目(最初)の図柄変動演出が行われる期間(終了するまでの期間)の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。また、前記第2遊技演出モードMD2は、前記メイン制御CPU60aが非変短状態において第3、第5、第12および第14の当り遊技を決定した場合に、当該当り遊技終了後の1回目から5回目の図柄変動演出が行われる期間の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。更に、第2遊技演出モードMD2は、前記メイン制御CPU60aが非変短状態において第4、第6、第13および第15の当り遊技を決定した場合に、当該当り遊技の終了後の2回目から5回目までの図柄変動演出が行われる期間の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。
前記第3遊技演出モードMD3は、前記メイン制御CPU60aが非変短状態において第2および第11の当り遊技を決定した場合に、当該当り遊技の終了後の1回目から25回目までの図柄変動演出が行われる期間の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。また、第3遊技演出モードMD3は、前記メイン制御CPU60aが非変短状態において第3、第4、第12、第13の当り遊技を決定した場合に、当り遊技の終了後の6回目から25回目までの図柄変動演出が行われる期間の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。そして、前記第4遊技演出モードMD4は、前記メイン制御CPU60aが非変短状態において第1および第10の当り遊技を決定した場合、および変短状態において第1〜第18の当り遊技を決定した場合に、当り遊技の終了後の1回目から65回目までの図柄変動演出が行われる期間の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。
また、通常遊技演出モードMDAは、前記メイン制御CPU60aが非変短状態において第8、第9、第17および第18の当り遊技を決定した場合に、当り遊技の終了後の1回目から次に当り遊技が付与されるまでの間の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。また、通常遊技演出モードMDAは、変短状態を付与する当り遊技を決定した場合に、成立した変短状態の付与条件に応じて定められる変短状態の付与期間(変短回数1回、5回、25回、65回)の図柄変動演出が行われた以降において、次に当り遊技が付与されるまでの間の遊技演出モードとして演出制御CPU65aが決定するよう構成される。
このように、演出制御CPU65aは、当り遊技が付与された場合に、当り遊技に対応して成立する付与条件に基づいて、当り遊技後に行われる図柄変動演出の変動回数に応じた遊技演出モードを決定するよう構成されている。そして、演出制御CPU65aは、前記遊技形態報知部100での報知態様を変更する際(具体的には第1の右打ち報知態様から第2の右打ち報知態様に変更する際)に、遊技演出モードを変更する(具体的には第1遊技演出モードMD1から第2遊技演出モードMD2に変更する)よう構成されている。また、演出制御CPU65aは、前記遊技形態報知部100において第1および第2の右打ち報知態様での報知を終了する際に、遊技演出モードを変更する(具体的には第1〜第4遊技演出モードの何れかから通常遊技演出モードMDAに変更する)よう構成されている。更に、演出制御CPU65aは、成立する付与条件に応じて、前記遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知する間に、遊技演出モードを変更(具体的には第2遊技演出モードMD2から第3遊技演出モードMD3に変更)し得るよう構成されている。
(報知態様決定処理について)
次に、変短状態において演出制御CPU65aで実行される遊技形態報知部100の報知態様を決定する報知態様決定処理の一例について説明する。
報知態様決定処理では、図16に示すように、遊技状態が変短状態(特定遊技状態)か否かを演出制御CPU65aが判定する(ステップE11)。遊技状態が変短状態か否かの判定は、演出制御RAM65cに設定された変短情報フラグに基づいてを判定することができ、遊技状態が変短状態である場合(変短情報フラグが「1」)の場合には、ステップE12に移行して前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)を演出制御CPU65aが判定する一方、遊技状態が変短状態でない場合(変短情報フラグが「0」)の場合には、報知態様決定処理を終了する。
ステップE12では、前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)が前記第1群の当り遊技(特図当り図柄G,gに対応する第7、第16の当り遊技)か否かを演出制御CPU65aが判定する。前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)の判定は、演出制御RAM65cに設定された前回特図当り図柄の種別情報に基づいて演出制御CPU65aが判定することができ、第1群の当り遊技である場合にはステップE13に移行して第1の右打ち報知態様を演出制御CPU65aが決定する。すなわち、ステップE12の判定が第1群の当り遊技である判定結果となることで、第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件の成立に伴う当り遊技後の変短状態であることを演出制御CPU65aが判定し得るようになっており、当該第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件の成立に基づいて第1の右打ち報知態様を演出制御CPU65aが決定するようになっている。
また、ステップE12の判定において第1群の当り遊技でない場合には、前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)が前記第4群の当り遊技(特図当り図柄D,F,d,fに対応する第4、第6、第13、第15の当り遊技)か否かを演出制御CPU65aが判定する(ステップE14)。この判定は、ステップE12と同様に、前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)の判定は、演出制御RAM65cに設定された前回特図当り図柄の種別情報に基づいて演出制御CPU65aが判定することができ、第4群の当り遊技である場合にはステップE15に移行する。すなわち、ステップE14の判定が第4群の当り遊技であるとの判定結果となることで、第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件の成立に伴う当り遊技後の変短状態であることを演出制御CPU65aが判定し得るようになっている。また、また、ステップE14の判定が第4群の当り遊技でないとの判定結果となることで、第2の付与条件群に含まれる何れかの付与条件の成立に伴う当り遊技後の変短状態であることを演出制御CPU65aが判定し得るようになっている。
そして、ステップE15では、当り遊技の終了(すなわち当り遊技の終了に伴う変短状態の付与開始)からの経過期間を演出制御CPU65aが判定する。具体的には、当り遊技の終了後に報知切替期間を経過したか否かを演出制御CPU65aが判定する。
ここで、実施例では、報知切替期間として当り遊技後に1回の図柄変動演出(特図変動表示)が確定停止するまでの期間に設定されており、変動回数カウンタCNの値が「1」か否かを判定することにより報知切替期間を経過したか否かを演出制御CPU65aが判定するようになっている。すなわち、変動回数カウンタCNの値が「1」の場合には、当り遊技後に1回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる前(報知切替期間の経過前)であると演出制御CPU65aが判定し、前記ステップE13に移行して第1の右打ち報知態様を演出制御CPU65aが決定する。また、変動回数カウンタCNの値が「1」以外の場合には、当り遊技後に1回の図柄変動演出(特図変動表示)が行われた後(報知切替期間の経過後)であると演出制御CPU65aが判定し、前記ステップE16に移行する。
また、前記ステップE14からステップE16またはステップE15からステップE16に移行することで、第2の右打ち報知態様を演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。すなわち、ステップE14の判定が第4群の当り遊技でないとの判定結果となることで、第2の付与条件群に含まれる何れかの付与条件の成立に伴う当り遊技後の変短状態であることを演出制御CPU65aが判定し得るようになっており、当該第2の付与条件群に含まれる何れかの付与条件の成立に基づいて第2の右打ち報知態様を演出制御CPU65aが決定するようになっている(ステップE14からステップE16)。また、ステップE14の判定が第4群の当り遊技であるとの判定結果となることで、第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件の成立に伴う当り遊技後の変短状態であることを演出制御CPU65aが判定し得るようになっており、ステップE15の判定結果に応じて第1または第2の右打ち報知態様を演出制御CPU65aが決定するようになっている(ステップE15からステップE13またはステップE16)。
また、ステップE12の判定において第1群の当り遊技でない場合には、ステップE14に移行して前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)が前記第2群の当り遊技(特図当り図柄A〜C,E,a〜c,eに対応する第1〜第3、第5、第10〜第12、第14の当り遊技)か否かを演出制御CPU65aが判定する。
(報知表示決定処理について)
次に、変短状態において演出制御CPU65aで実行される演出表示部17の報知表示を決定する報知表示決定処理の一例について説明する。
報知表示決定処理では、図17に示すように、遊技状態が特定遊技状態(変短状態)か否かを演出制御CPU65aが判定する(ステップF11)。遊技状態が変短状態か否かの判定は、演出制御RAM65cに設定された変短情報フラグに基づいてを判定することができ、遊技状態が変短状態である場合(変短情報フラグが「1」)の場合には、ステップF12に移行して前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)を演出制御CPU65aが判定する一方、遊技状態が変短状態でない場合(変短情報フラグが「0」)の場合には、報知表示決定処理を終了する。
ステップF12では、前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)が前記第1群の当り遊技(特図当り図柄G,gに対応する第7、第16の当り遊技)か否かを演出制御CPU65aが判定する。前回の当り遊技の種類(特図当り図柄の種類)の判定は、演出制御RAM65cに設定された前回特図当り図柄の種別情報に基づいて演出制御CPU65aが判定することができ、第1群の当り遊技以外(特図当り図柄G,g以外)である場合にはステップF13に移行して、特図当りに伴って付与された変短状態で行われる最終変動(最終の図柄変動演出(特図変動表示))か否かを演出制御CPU65aが判定する。ここで、実施例では、変動回数カウンタCNの値が特図当りに伴って付与された変短状態の付与期間(変短回数)と一致するか否かを判定することにより演出制御CPU65aが判定するよう構成されている。例えば、第1の当り遊技が決定された場合には、変短状態の付与期間(変短回数)が「65回」に設定されることから、変動回数カウンタCNの値が「65」になることで、演出制御CPU65aが変短状態の最終変動であると判定し、変動回数カウンタCNの値が「65」に満たない場合に、演出制御CPU65aが変短状態の最終変動でないると判定するようになっている。そして、変短状態における最終変動の場合には、ステップF14において、次の図柄変動演出(特図変動表示)の開始時に第2の右打ち報知表示を演出表示部17に表示することを演出制御CPU65aが決定するようになっている。また、ステップF12において第1群の当り遊技(特図当り図柄G,g)であるとの判定結果の場合、およびステップF13において定の判定結果の場合には、変短状態で行われる最終変動でないとの判定結果の場合には、報知表示決定処理を終了する。
(当り遊技における報知制御について)
次に、当り遊技における報知制御について説明する。実施例のパチンコ機10は、前述のように、付与される当り遊技に応じて前記右打ち表示部59と、遊技形態報知部100および演出表示部17の何れかまたは両方とを組み合わせて当り遊技に適した打出し形態の報知を行うよう構成される。ここで、図18に示すように、前記右打ち表示部59は、第1特図始動保留情報に基づく特図当りの場合にLEDランプを消灯して第1特別入賞部33を開放する当り遊技であること(左打ち遊技状態に適した当り遊技であること)を報知するようメイン制御CPU60aに制御され、第2特図始動保留情報に基づく特図当りの場合にLEDランプを点灯して第2特別入賞部36を開放する当り遊技であること(右打ち遊技状態に適した当り遊技であること)を報知するようメイン制御CPU60aに制御される。すなわち、右打ち表示部59は、第2特別入賞部36を開放する当り遊技を報知する場合に、同じ報知態様(すなわちLEDランプの点灯)で報知するようメイン制御CPU60aに制御される。また、右打ち表示部59は、当り遊技の終了に伴ってLEDランプを消灯するようメイン制御CPU60aに制御される。
また、図18に示すように、前記遊技形態報知部100は、当り遊技を付与する場合に、演出制御CPU65aの制御に基づいて前記切替報知部101、左打ち報知部102および右打ち報知部103により前記左打ちの遊技形態または第2の右打ち報知態様の何れかの報知態様で報知し得るよう構成されている。すなわち、遊技形態報知部100は、付与される当り遊技に基づいた報知態様で報知するよう演出制御CPU65aに制御される。具体的には、第1特図始動保留情報に基づく特図当りの場合に前記遊技形態報知部100において左打ち報知態様で報知して第1特別入賞部33を開放する当り遊技であること(左打ち遊技状態に適した当り遊技であること)を報知するよう演出制御CPU65aに制御され、第2特図始動保留情報に基づく特図当りの場合に前記遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知するして第2特別入賞部36を開放する当り遊技であること(右打ち遊技状態に適した当り遊技であること)を報知するよう演出制御CPU65aに制御される。
また、図18に示すように、前記演出表示部17は、当り遊技を付与する場合に、演出制御CPU65aの制御に基づいて前記第2の左打ち報知表示を表示し得るよう構成されている。実施例では、非変短状態または変短状態で第1特図始動保留情報に基づく特図当りとなることを契機として付与される当り遊技(第1〜第9の当り遊技)の実行中に、右打ちの遊技形態で遊技が行われた場合に、演出表示部17に第2の左打ち報知表示を表示するよう前記演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。具体的に、第1〜第9の当り遊技の実行中に、前記第2ゲート部43を通過したパチンコ球が第2ゲートセンサ44で検出された場合に、演出表示部17に第2の左打ち報知表示を表示するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、第2ゲートセンサ44がパチンコ球を検出したことを示す制御信号がメイン制御基板60から入力されることを契機として第2の左打ち報知表示を表示を決定するよう構成されている。このように、第1〜第9の当り遊技の実行中に右打ちの遊技形態で遊技が行われた場合には、第1特別入賞部33にパチンコ球を入賞させることができないことから、演出表示部17に第2の左打ち報知表示を表示して打出し形態の修正を遊技者に促すようになっている。
また、実施例では、変短状態で第1特図始動保留情報に基づく特図当りとなることを契機として当り遊技(第1〜第9の当り遊技)が付与される場合に、当該当り遊技の開始時に演出表示部17に第2の左打ち報知表示を表示するよう前記演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU65aは、変短情報フラグに基づいて判定される遊技状態が変短状態の場合に第1特図始動保留情報に基づく特図当りを示す制御信号(例えば特図1指定コマンド)がメイン制御基板60から入力されることを契機として第2の左打ち報知表示を表示を決定するよう構成されている。すなわち、変短状態は右打ちの遊技形態で遊技が行われている可能性た高く、このままの遊技形態で遊技が行われた場合には、第1特別入賞部33にパチンコ球を入賞させることができないことから、演出表示部17に第2の左打ち報知表示を表示して打出し形態の修正を遊技者に促すようになっている。
すなわち、実施例のメイン制御基板60が備えるメイン制御CPU60aは、開始条件の成立(第1始動入賞部27または第2始動入賞部28への入賞)を契機として乱数等の入賞情報を取得する入賞情報取得手段としての機能を有している。また、開始条件の成立を契機として当り判定(特図当り判定)を実行する当り判定手段、当り判定が当りの判定結果となることを契機として複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段、および当り判定が当りの判定結果となることを契機として当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。具体的に、メイン制御CPU60aは、当り判定手段としてのメイン制御CPU60aが当りと判定した場合に、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数種類の図柄(特図)から図柄(特図当り図柄)を決定する図柄決定手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、開始条件の成立を契機として前記メイン制御ROM60bが記憶する複数種類の特図変動パターン(変動パターン)から特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。
前記メイン制御CPU60aは、当り判定手段の判定が当りの判定結果となる確率が通常よりも高確率となる確変状態を付与するかを決定する確変決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。また、前記メイン制御CPU60aは当り判定手段の判定が当りの判定結果となる場合に、開閉入賞手段を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する特知恵遊技状態(変短状態)を付与するかを判定する特定遊技状態決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に特定遊技状態を付与する特定遊技状態付与手段として機能するよう構成されている。更に、メイン制御CPU60aは、特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態の付与期間を決定する付与期間決定手段として機能している。更に、メイン制御CPU60aは、遊技が行われる遊技状態(確変状態が付与されているか否か、変短状態が付与されているか否か)を特定可能な遊技状態特定手段として機能している。ここで、実施例のメイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60c等の記憶手段に設定する確変フラグや変短フラグに基づいて遊技状態を特定している。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が当りの判定結果の場合に、第1始動入賞部27または第2始動入賞部28への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態や変短状態)を付与するかを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。更に、メイン制御CPU60aは、特定遊技状態を報知可能な第1の報知手段(右打ち表示部59)による報知を制御する第1報知制御手段として機能するよう構成されている。
また、前記メイン制御RAM60cは、入賞情報を特図始動保留情報として複数記憶可能な特図保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(演出表示部17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ31の検出を契機として取得される入賞情報を第1特図始動保留情報として記憶する第1特図保留記憶手段および表示手段(演出表示部17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ32の検出を契機として取得される入賞情報を第2特図始動保留情報として記憶する第2特図保留記憶手段として機能する。
また、実施例の演出制御基板65が備える演出制御CPU65aは、前記演出表示手段(演出表示部17)等の演出実行手段で行わせる演出内容を決定する演出決定手段としての機能を有すると共に、決定した演出を実行させる実行制御手段として機能している。また、前記演出制御CPU65aは、前記特定遊技状態を複数の報知態様で報知可能な第2の報知手段(遊技形態報知部100)による報知を制御する第2報知制御手段として機能するよう構成されている。更に、演出制御CPU65aは、遊技が行われる遊技状態(確変状態が付与されているか否か、変短状態が付与されているか否か)を特定可能な第2の遊技状態特定手段として機能している。ここで、実施例の演出制御CPU65aは、メイン制御基板60からの制御信号に基づいて演出制御RAM65c等の記憶手段に設定する確変情報フラグや変短情報フラグに基づいて遊技状態を特定している。また、演出制御CPU65aは、演出実行手段(演出表示部17)において実行可能な演出の少なくとも一部が異なる複数の遊技演出モードから遊技演出モードを決定する演出モード決定手段として機能している。
(実施例の作用)
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明する。
変短状態が付与されていない遊技状態(非変短状態)では、遊技者による操作ハンドル16の操作により左打ちの遊技形態において遊技が行われることで、前記遊技盤20の遊技領域21(第1球流下領域21a)に打ち出されたパチンコ球が第1始動入賞部27の第1始動入賞口27aへ入賞すること(第1の開始条件の成立)を契機として取得した第1始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われる。また、前記遊技盤20の遊技領域21(第1球流下領域21a)に打ち出されたパチンコ球が第1ゲート部41を通過することを契機として行われる普図当り判定の判定結果に応じて第2始動入賞部28の始動開閉部材29が開放作動され、第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aへ入賞すること(第2の開始条件の成立)を契機として取得した第2始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われる。ここで、非変短状態では、普図当り判定の判定結果に応じて第2始動入賞部28の始動開閉部材29が開放作動され難いことから、第1始動入賞部27の入賞を主とした遊技が行われる。
一方で、変短状態が付与された遊技状態では、遊技者による操作ハンドル16の操作により右打ちの遊技形態において遊技が行われることで、前記遊技盤20の遊技領域21(第2球流下領域21b)に打ち出されたパチンコ球が第2ゲート部43を通過することを契機として行われる普図当り判定の判定結果に応じて第2始動入賞部28の始動開閉部材29が開放作動され、第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aへ入賞すること(第2の開始条件の成立)を契機として取得した第2始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われる。ここで、左打ちの遊技形態では、前述のように第1および第2始動入賞部27,28にパチンコ球が入賞し得るのに対して、右打ちの遊技形態では、第1始動入賞部27への入賞はほぼ期待できない一方で、第2始動入賞部28に対してパチンコ球が入賞し得る。従って、実施例のパチンコ球第2始動入賞部28の始動開閉部材29を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する変短状態では、右打ちの遊技形態により遊技を行うことで、当りとなった場合により多くの賞球を獲得することができ、遊技者が有利に遊技を行うことができるようになっている。
ここで、第1または第2始動入賞部27,28への入賞を契機として付与される当り遊技毎に変短状態を付与する付与条件が設定されており、何れかの付与条件が成立して変短状態を付与する場合に、成立した付与条件に関わらず遊技情報表示部Mの右打ち表示部59が同じ報知形態で報知するようメイン制御CPU60aが制御する。すなわち、変短状態の場合に右打ち表示部59が同じ報知態様で報知することで、第2始動入賞部28が有利な条件で開閉する状態(変短状態)であることを正確に報知することができ、遊技に際して遊技者が適宜に右打ち表示部59を参照することにより変短状態か非変短状態かを判断してパチンコ球を打ち出す遊技形態を選択することができる。
また、第1または第2始動入賞部27,28への入賞を契機として特図当り判定が当りの判定結果となった際には、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件に基づいて複数の報知態様(第1または第2の右打ちの遊技形態)の何れかの報知態様で報知し得るよう遊技形態報知部100を演出制御CPU65aが制御する。すなわち、変短状態を付与する場合に、成立する変短状態の付与条件に応じて遊技形態報知部100での右打ち報知態様を変化させることで、付与された変短状態に合わせた遊技(左打ちの遊技形態での遊技や右打ちの遊技形態での遊技)の選択を遊技者が行うことが可能になる。すなわち、遊技形態報知部100で報知される変短状態の付与状況に応じて遊技者が遊技形態を選択でき、変短状態の付与に伴って遊技者に右打ちの遊技形態を強いることなく遊技を行う際の選択の幅を広げることができる。すなわち、メイン制御CPU60aにより制御される右打ち表示部59の報知態様と演出制御CPU65aにより制御される遊技形態報知部100の報知態様との組み合わせにより、遊技の状態に合わせた多様な報知を適切に行うことが可能となり、遊技者による遊技形態の選択の自由度を高め,遊技の興趣を向上することができる。
ここで、非変短状態において主とした遊技が行われる第1始動入賞部27への入賞を契機として当り遊技後に変短状態を付与する場合に、当り遊技毎に成立する付与条件に応じて変短状態の付与期間(変短回数)が異なるよう構成され、当該変短状態の付与期間に応じて複数の報知態様(第1の右打ち報知態様または第2の右打ち報知態様)の何れかの報知態様で遊技形態報知部100が報知するよ構成されている。具体的に、第1始動入賞部27への入賞を契機として、第1の付与条件群に含まれる付与条件の何れかが成立した場合には、変短状態が付与される付与期間(変短回数1回)の間、遊技形態報知部100が第1の右打ち報知態様で報知し、第2の付与条件群に含まれる付与条件の何れかが成立した場合には、変短状態が付与される付与期間(変短回数5回、25回、65回の何れか)の間、遊技形態報知部100が第2の右打ち報知態様で報知し、第3の付与条件群に含まれる付与条件の何れかが成立した場合には、変短状態が付与される付与期間(変短回数5回、25回の何れか)の間に、遊技形態報知部100が第1の右打ち報知態様から第2の右打ち報知態様に変化させて報知する。このように、変短状態を付与する場合に、当該変短状態の付与期間に基づいて遊技形態報知部100において異なる報知態様で報知し得るようにすることで、変短状態の付与期間に合わせた遊技を遊技者が行うことが可能となる。すなわち、遊技形態報知部100が目立ち難い第1の右打ち報知態様で報知する場合には、短期間(変短回数1回)で左打ち遊技形態に戻す必要が生ずる可能性があり、またこの間に右打ちの遊技形態で遊技を行うように操作ハンドル16を操作したとしても、普図当り判定の結果として第2始動入賞部28が開放作動しないこともあり得る。従って、遊技形態報知部100において第1の右打ち報知態様で報知することで、右打ち遊技形態で遊技を行うか、左打ち遊技形態に戻ることを予測して左打ち遊技形態で遊技を行うか、或いは遊技の進行見守るかを遊技者が適宜に選択でき、遊技の選択の幅が拡がる。
また、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて遊技形態報知部100の報知態様を変更して報知し得るよう構成したことで、変短状態の開始からの経過期間に合わせた遊技を遊技者が行うことができる。すなわち、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄D,dに対応する当り遊技(第1の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第3の付与条件群に含まれる付与条件)が成立し、第1の特定の付与期間(25回)で変短状態が付与される場合には、当該変短状態の付与開始に伴って第1の右打ち報知態様で報知すると共に、変短状態の付与開始から報知切替期間(当り遊技後に1回の図柄変動演出(特図変動表示)が確定停止するまでの期間)の経過後に第2の右打ち報知態様で報知するよう遊技形態報知部100の報知態様が変更される。同様に、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄F,fに対応する当り遊技(第1の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第3の付与条件群に含まれる付与条件)が成立し、第2の特定の付与期間(5回)で変短状態が付与される場合には、当該変短状態の付与開始に伴って第1の右打ち報知態様で報知すると共に、変短状態の付与開始から報知切替期間の経過後に第2の右打ち報知態様で報知するよう遊技形態報知部100の報知態様が変更される。
このため、第1の右打ち報知態様で報知する間(当り遊技から報知切替期間の経過まで)は、前述と同様に、左打ちの遊技形態や右打ちの遊技形態での遊技の実行を遊技者が適宜に選択することで遊技の選択の幅を拡げつつ、注意をより強く惹き付ける第2の右打ち報知態様に報知態様を変更した後は、右打ちの遊技形態での遊技の実行を促して、遊技者が不利益を蒙るのを防止できる。また、遊技形態報知部100での報知態様を変更する前後において、前記右打ち表示部59が同じ報知態様で報知する(報知態様が変化しない)ことで、第2始動入賞部28が有利な条件で開閉する状態であることを正確に遊技者に報知することができる。従って、変短状態の付与開始からの経過期間に応じて遊技形態報知部100での報知態様を変更する際において、右打ち表示部59の報知態様と遊技形態報知部100の報知態様との組み合わせにより、遊技の状態に合わせた多様な報知を適切に行うことが可能となり、遊技者による遊技形態の選択の自由度を高め,遊技の興趣を向上することができる。
ここで、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄B,C,b,cに対応する当り遊技(第2の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第2の付与条件群に含まれる付与条件)が成立し、前記第1の特定の付与期間(25回)で変短状態が付与される場合には、当該第1の特定の付与期間の間(変短状態の間)、遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知される。同様に、非変短状態で行われる特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として特図当り図柄E,eに対応する当り遊技(第2の特定の当り遊技)がメイン制御CPU60aで決定されることで変短状態の付与条件(第2の付与条件群に含まれる付与条件)が成立し、前記第2の特定の付与期間(5回)で変短状態が付与される場合には、当該第2の特定の付与期間の間(変短状態の間)、遊技形態報知部100において第2の右打ち報知態様で報知される。このように、変短状態が付与される契機となる当り遊技の種類(変短状態の付与条件)に応じて、遊技形態報知部100の報知態様を変化させたり、同じ報知態様を維持したりして報知の仕方を異ならせることで、遊技の状態に合わせた多様な報知を適切に行いつつ、当該報知態様の変化に対する関心を高めて、遊技の興趣を向上することが可能となる。また、遊技形態報知部100における報知態様が画一的になるのを防止できる。
また、実施例では、遊技形態報知部100での報知態様を変更するのに合わせて、演出表示部17で行われる遊技演出の遊技演出モードを変更するよう構成してあるから、遊技形態報知部100における報知態様の変化により遊技の状態に合わせた多様な報知を適切に行いつつ、当演出表示部17における演出の変化に対する関心を高めて、遊技の興趣を向上することが可能となる。また、演出表示部17で行う遊技演出モードを変更することで、遊技形態報知部100における報知態様の変化を見逃すことを防ぎ、遊技者が不利益を蒙るのを防止できる。
また、実施例では、第2および第3の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立することで当り遊技(特定の種類の当り遊技、すなわち実施例では第1〜第6、第8〜第15、第16〜第18の当り遊技)が付与される場合には、当該当り遊技後に付与される変短状態の付与期間の経過に伴って変短状態から非変短状態となる際に、前記遊技形態報知部100が非変短状態に対応する左打ち報知態様で報知する。一方で、第1の付与条件群に含まれる何れかの付与条件が成立することで当り遊技(第2の特定の種類の当り遊技、すなわち実施例では第7、第16の当り遊技)が付与される場合には、当該当り遊技後に付与される変短状態の付与期間の経過に伴って変短状態から非変短状態となる際に、前記遊技形態報知部100が非変短状態に対応する左打ち報知態様で報知しない(非報知状態となる)よう構成されている。このように、変短状態が一定の長い期間(5回、25回、65回)に亘って継続した後に非変短状態に移行した際には、遊技形態報知部100が左打ち報知形態で報知することで、遊技者がそのまま右打ちの遊技形態で遊技を継続するのを防止することができ、変短状態から非変短状態への切り替わりに合わせた遊技を遊技者が行い得る。変短状態が短い期間(1回)で終了する場合には、遊技形態報知部100で変短状態から非変短状態への移行を報知しないことで、変短状態および非変短状態の切り替わりを意識しない遊技を遊技者が行うことができる。このように、変短状態を付与する契機となる当り遊技の種類に合わせた報知が可能となる。
ここで、前記遊技形態報知部100は、変短状態を報知可能な複数の表示部(切替報知部101および右打ち報知部103)を備え、変短状態を付与する場合に成立した付与条件に基づいてこれらの報知部の何れか(実施例では右打ち報知部103のみ)または複数を組み合わせる(切替報知部101および右打ち報知部103の両方)ことで、当該変短状態を異なる報知態様(第1および第2の右打ち報知態様)で報知し得る。このように、右打ち報知部103を共通して利用して異なる右打ち報知態様で報知することで、第1および第2の右打ち報知態様を顕著に異ならせることができ、当該遊技形態報知部100から変短状態の付与状態を遊技者に的確に報知することができる。また、遊技形態報知部100の切替報知部101は、非変短状態を報知する左打ち報知態様において利用される。このように、非変短状態および変短状態の夫々を同じ切替報知部101を利用して報知するよう構成したことで、遊技形態報知部100をコンパクトに形成することができる。また、遊技形態報知部100を確認する際に遊技者の視線移動を極力少なくし得る。
また、実施例のパチンコ機10は、前記遊技形態報知部100とは別に、変短状態を付与する場合に前記演出表示部17に変短状態の付与を報知する右打ち報知表示を表示可能に構成され、変短状態の付与に伴う有利度に応じて異なる右打ち報知表示を当該演出表示手段に表示し得るようになっている。このように、変短状態の付与に伴う有利度(実施例では変短状態の付与期間)に応じて異なる報知表示を当該演出表示手段に表示することで、付与された変短状態の有利度に合わせた遊技を遊技者が行うことができる。すなわち、メイン制御CPU60aにより制御される右打ち表示部59の報知態様と演出制御CPU65aにより制御される演出表示部17の報知表示との組み合わせにより、遊技の状態に合わせた多様な報知を適切に行うことが可能となり、遊技者による遊技形態の選択の自由度を高め,遊技の興趣を向上することができる。更に、前述のように遊技形態報知部100において変短状態を報知するから、当該右打ち表示部59、遊技形態報知部100および演出表示部17の組み合わせにより多彩な報知を行うことができる。
また,実施例では、第6の付与条件群に含まれる何れかの付与条件(第2の特定の付与条件)が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合には、成立した付与条件に応じた当り遊技の終了による変短状態の付与開始に伴って第1および第2の右打ち報知表示を表示しないよう演出制御CPU65aが演出表示部17を制御すると共に、変短状態の付与開始から所定期間の経過後に第1の右打ち報知表示を表示するよう演出制御CPU65aが演出表示部17を制御する。すなわち、非変短状態で特図当りとなることを契機として第4、第6、第13、第15の当り遊技が付与された場合には、当該当り遊技後の報知切替期間までの間、第1および第2の右打ち報知表示を演出表示部17に表示しないようにすることにより、第2始動入賞部28への入賞機会が短期間で終了する可能性があることを遊技者に認識させつつ、遊技形態報知部100の報知により右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すと共に、報知切替期間の経過後は、遊技形態報知部100での報知だけでなく第1の右打ち報知表示を演出表示部17に表示することにより、第2始動入賞部28への入賞機会が長く続くことを遊技者に認識させて、右打ち遊技形態でのパチンコ球の打出しを遊技者に促すことができる。このように、変短状態の付与開始から第1の右打ち報知表示を表示するまでの期間を、遊技形態報知部100の報知態様が切り替わる報知切替期間と一致させることで、第2始動入賞部28への入賞機会の変化を遊技者に強く印象づけることが可能となる。
また、第4または第5の付与条件群に含まれる何れかの付与条件(第1の特定の付与条件)が成立してメイン制御CPU60aが当り遊技後に変短状態を付与する場合には、当該変短状態の付与開始から右打ち報知表示(第1または第2の右打ち報知表示)が演出表示部17に表示される。このように、変短状態が付与される契機となる当り遊技の種類(変短状態の付与条件)に応じて演出表示部17の報知タイミングを変化させることで、遊技の状態に合わせた多様な報知を適切に行いつつ、当該報知表示の報知タイミングに対する関心を高めて、遊技の興趣を向上することが可能となる。また、演出表示部17における報知表示のタイミングが画一的になるのを防止できる。
更に、実施例では、前記遊技形態報知部100において同じ報知態様(第2の右打ち報知態様)で報知する場合に、成立した付与条件に基づいて異なる報知表示(第1の右打ち報知表示または第2の右打ち報知表示)を演出表示部17で表示するよう構成されている。
すなわち、例えば、実施例では、演出表示部17に第1の右打ち報知表示を表示する変短状態の付与条件(第4の付与条件群)、および演出表示部17に第2の右打ち報知表示を表示する変短状態の付与条件(第5の付与条件群)は、前記遊技形態報知部100が第2の右打ち報知態様で報知する変短状態の付与条件(第2の付与条件群)と重複する。このように、変短状態を付与する場合に成立する付与条件に応じて、演出表示部17の報知表示と遊技形態報知部100による報知態様との組み合わせにより多様な報知を実現できる。従って、報知手段の報知態様、演出表示手段の報知表示および第2の報知手段の報知態様の組み合わせにより、遊技の状態に合わせた適切な報知が可能となる。
(変更例)
なお、遊技機としては、前述したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 実施例では、遊技盤に2つの球流下領域(第1および第2球流下領域21a,21b)を設けるようにしたが、3つ以上の複数の球流下領域を形成することが可能である。
(2) 実施例では、遊技盤に設けた複数の球流下領域の夫々を流下した遊技球が入賞し得る位置に開閉入賞手段(第2始動入賞部28)を設けるよう構成したが、複数の球流下領域の内の何れか1つの球流下領域を流下した遊技球が入賞し得る位置に開閉入賞手段を設けることができる。例えば、実施例において、第2始動入賞部28を第2球流下領域21bに位置するよう遊技盤の右側に偏って設けるようにすることができる。すなわち、数の球流下領域の内の少なくとも特定の球流下領域を流下した遊技球が入賞し得る位置に開閉入賞手段を設けるようにすることができる。
(3) 実施例では、開閉入賞手段への遊技球の入賞を契機として当り判定が行われるよう構成したが、これに限られるものではない。すなわち、開閉入賞手段への遊技球の入賞を契機として賞球の払出条件のみが成立するよう構成してもよい。また、機械的に開閉作動する可変入賞部を遊技盤に設けると共に、当該可変入賞部を開放作動する作動部を開閉開閉入賞手段に入賞した遊技球の通過経路に設けて、当該通過経路を塚する遊技球が作動部に接触することで、可変入賞部が機械的に開放作動されるようにすることもできる。この場合に、開放した可変入賞部にパチンコ球が入賞することを契機として当り判定が行われるよう構成することができる。
(4) 実施例では、複数(2つ)の特別入賞部を受けたが、当該特別入賞部を1つのみ設けるようにしてもよい。この場合には、各球流下領域を流下した遊技球が入賞可能な位置に特別入賞部を設けることができ、また開閉入賞手段に入賞可能な特定の球流下領域(実施例では第2球流下領域21b)を流下した遊技球が入賞し得る位置に特別入賞部を設けることもできる。
(5) 実施例では、複数(2つ)のゲート部を受けたが、当該ゲート部を1つのみ設けるようにしてもよい。この場合には、開閉入賞手段に入賞可能な特定の球流下領域(実施例では第2球流下領域21b)を流下した遊技球が通過可能な位置にゲート部を設けることが好ましい。
(6) 実施例では、副制御手段(演出制御基板65)に設けた第2報知制御手段としての演出制御CPU65aの制御に基づいて、第2の報知手段(遊技形態報知部100)に特定遊技状態を2種類の報知態様(第1および第2の右打ち報知態様)により報知するよう構成したが、第2の報知手段(遊技形態報知部100)において3種類以上の報知態様で報知するよう構成することも可能である。例えば、実施例の遊技形態報知部100が備える切替報知部101において「右打ち」の文字表示を、右打ち報知部103とは個別に表示して第3の右打ち報知態様として報知可能に構成することで実現できる。なお、遊技形態報知部100における切替報知部101、左打ち報知部102、右打ち報知部103の夫々における報知態様は、実施例に示したものに限られないことは当然である。
(7) 実施例では、第2の報知手段(遊技形態報知部100)の切替報知部101において、左打ちの遊技形態(非特定遊技状態)および右打ちの遊技形態(特定遊技状態)の夫々を報知可能に構成したが、当該左打ちの遊技形態(非特定遊技状態)および右打ちの遊技形態(特定遊技状態)の夫々を報知する報知部を、個別に備えるようにしてもよい。
(8) 実施例では、第2の報知手段(遊技形態報知部100)において非特定遊技状態および特定遊技状態の夫々を報知可能に構成したが、少なくとも特定遊技状態を複数の報知態様で報知し得るよう構成すればよい。すなわち、実施例の遊技形態報知部100が備える左打ち報知部102を省略すると共に切替報知部101において「右打ち」の文字表示のみを表示し得るようにしてもよい。
(9) また、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件の数だけ第2の報知手段の報知態様の種類を設けるようにしてもよい。
(10) 実施例では、特定遊技状態から非特定遊技状態となる際に、第2の報知手段(遊技形態報知部100)において非特定遊技状態を報知しないように第2報知制御手段(演出制御CPU65a)が制御可能に構成したが、特定遊技状態および非特定遊技状態の何れかを第2の報知手段(遊技形態報知部100)で報知するよう第2報知制御手段(演出制御CPU65a)が制御することも可能である。すなわち、特定遊技状態が終了した際に、第2の報知手段(遊技形態報知部100)が非特定遊技状態を常に報知するようにしてもよい。
(11) 実施例では、特定遊技状態の付与開始から行われる図柄変動演出(特図変動表示)の回数を基準にして第2の報知手段(遊技形態報知部100)の報知態様を変更するよう構成したが、これに限られるものではない。例えば、特定遊技状態の付与開始からの経過時間(例えば60秒)が経過することで、第2の報知手段(遊技形態報知部100)の報知態様を変更するよう構成することも可能である。
(12) 実施例では、特定遊技状態を付与する付与条件を、当り判定(特図当り判定)の時点での遊技状態および当り遊技(特図当り図柄)の種類の組み合わせに基づいて定めて、付与条件が成立した場合に当り遊技後に特定遊技状態を付与するよう構成したが、これに限られるものではない。例えば、当り遊技の間に特定領域を遊技球が通過する(当該特定領域に対応して設けた球検出センサが遊技球を検出する)ことを、当該当り遊技の後に特定遊技状態を付与する付与条件としてもよい。ここで、実施例の特別入賞部33,36において特別入賞口33a,36aに連通する形成された入賞空間に複数の球出口を形成して、当該複数の球出口の中の特定の球出口を特定領域とすることができる。この場合は、当り遊技の間に特別入賞部33,36に入賞した遊技球が特定領域に対応する球出口を通過することで、特定遊技状態を付与する付与条件を成立させることができる。また、実施例の特別入賞部33,36とは別に特定領域を備えた特殊入賞部を設けて、当り遊技の特定のラウンド遊技(例えば実施例の2ラウンド目のラウンド遊技)において特殊入賞部を開放するよう構成してもよい。この場合は、当り遊技における特定のラウンド遊技の間に特殊入賞部に遊技球が入球することで特定領域を遊技球が通過可能に構成することができる。また特殊入賞部が開放する特定のラウンド遊技が設定された当り遊技(特図当り図柄)の種類と、当該特定のラウンド遊技が設定されていない(特別入賞部のみが開放する)当り遊技(特図当り図柄)の種類とを設定することもできる。例えば,実施例において特定の特図当り図柄(例えば図柄A,a〜i)に対応する当り遊技の場合に特殊入賞部を開放するよう構成し、その他の特図当り図柄に対応する当り遊技の場合に特別入賞部33,36のみを開放するようにしてもよい。
(13) また、当り遊技(特図当り図柄)の種類および当り遊技の間に特定領域の遊技球の通過の組み合わせに基づいて特定遊技状態を付与する付与条件を定める場合に、成立する特定遊技状態の付与条件毎に、特定遊技状態を付与する付与期間が定まるよう構成してもよい。すなわち、各付与条件に含まれる当り遊技(特図当り図柄)の種類に応じて付与可能な付与期間を定め、特定領域を遊技球が通過することで対応する付与期間で特定遊技状態が付与されるようにすることができる。更に、実施例のように当り判定(特図当り判定)の時点での遊技状態に応じて特定遊技状態を付与する付与期間を定めることもできる。
(14) 実施例では、演出表示手段(演出表示部17)において特定遊技状態の付与を報知する報知表示(第1または第2の右打ち報知表示)を表示可能に構したが、演出表示手段による特定遊技状態の付与を報知を省略するようにしてもよい。また、演出表示手段として、所定の開始条件の成立を契機として図柄変動演出が行われる演出表示部17を用いるようにしたが、演出表示部17および遊技形態報知部100とは別に演出表示手段を設けてもよい。
(15) 実施例では、副制御手段(演出制御基板65)に設けた第2報知制御手段としての演出制御CPU65aの制御に基づいて、演出表示手段(演出表示部17)に2種類の報知表示(第1および第2の右打ち報知表示)により報知するよう構成したが、演出表示手段(演出表示部17)において3種類以上の報知表示で報知するよう構成することも可能である。
(16) 実施例では、演出表示手段(演出表示部17)において、左打ちの遊技形態(非特定遊技状態)および右打ちの遊技形態(特定遊技状態)の夫々を報知可能に構成したが、当該左打ちの遊技形態(非特定遊技状態)および右打ちの遊技形態(特定遊技状態)の夫々を報知する演出表示手段(演出表示部17)を、個別に備えるようにしてもよい。
(17) 実施例では、演出表示手段(演出表示部17)において非特定遊技状態および特定遊技状態の夫々を報知可能に構成したが、少なくとも特定遊技状態を複数の報知表示で報知し得るよう構成すればよい。
(18) また、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件の数だけ演出表示手段(演出表示部17)の報知表示の種類を設けるようにしてもよい。
(19) 実施例では、演出表示手段(演出表示部17)において特定遊技状態の付与を報知表示することになる変短条件の付与条件の全てが、前記第2の報知手段(遊技形態報知部100)において特定遊技状態を報知することになる変短条件の付与条件と重複するよう構成したが、演出表示手段(演出表示部17)において特定遊技状態の付与を報知表示することになる変短条件の付与条件と、前記第2の報知手段(遊技形態報知部100)において特定遊技状態を報知することになる変短条件の付与条件と完全に分けるにしてもよく、また演出表示手段(演出表示部17)において特定遊技状態の付与を報知表示することになる変短条件の付与条件の一部を、前記第2の報知手段(遊技形態報知部100)において特定遊技状態を報知することになる変短条件の付与条件と重複するようにしてもよい。すなわち、実施例における第1〜第3の付与条件群に含まれる付与条件、および第4〜第6の付与条件群に含まれる付与条件で重複しない付与条件を設定することで、第2の報知手段(遊技形態報知部100)での報知と、演出表示手段(演出表示部17)での報知との組み合わせを多彩にすることができ、細かな遊技の状態に合わせた報知が可能となる。
(20) メイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例1では、メイン制御基板とサブ制御基板(演出制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、メイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例1のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(21) また、演出制御手段(演出制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を演出制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして、演出制御手段(演出制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、演出制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、演出制御手段が兼用することができる。
(22) 演出用の図柄(飾図)を表示する演出表示部とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示部)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
(23) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。なお、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球口を備えた遊技機に対して好適に適用することができる。
また、本願には例えば次の技術的思想が含まれている。
(A) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、
前記第2の報知手段(100)は、前記特定遊技状態を報知可能な複数の表示部(102,103)を備え、
前記第2報知制御手段(65a)は、前記特定遊技状態を付与する場合に、成立した付与条件に基づいて前記複数の表示部(102,103)の何れかまたは複数を組み合わせることで、当該特定遊技状態を異なる報知態様で報知するよう前記第2の報知手段(100)を制御することを要旨とする。
このように、特定遊技状態を付与する契機となる当り遊技に基づいて第2の報知手段での報知態様を変化させる際に、該第2報知制御手段が備える複数の表示部の何れかまたは複数を組み合わせることで、第2報知制御手段による報知態様を顕著に異ならせることができ、付与された特定遊技状態を遊技者が的確に報知することができる。
20 遊技盤
21 遊技領域
21a 第1球流下領域
21b 第2球流下領域(特定の球流下領域)
27 第1始動入賞部(入賞手段)
28 第2始動入賞部(開閉入賞手段)
28a 入賞口
29 開閉手段
59 右打ち表示部(第1の報知手段)
60 メイン制御基板(主制御手段)
60a メイン制御CPU(当り判定手段、当り遊技付与手段、第1報知制御手段)
65 演出制御基板(副制御手段)
65a 演出制御CPU(第2報知制御手段)
100 遊技形態報知部(第2の報知手段)

Claims (3)

  1. 遊技球が流下可能な複数の球流下領域が形成された遊技盤と、前記複数の球流下領域の内の少なくとも特定の球流下領域を流下した遊技球が入賞し得る位置に設けられて、開閉手段により入賞口を開閉可能な開閉入賞手段と、制御信号を出力する主制御手段と、前記主制御手段からの制御信号に基づいて演出に関する制御を実行する副制御手段とを備え、前記主制御手段は、所定の開始条件の成立を契機として当り判定を行う当り判定手段と、前記当り判定が当りの判定結果となることを契機として当り遊技を付与する当り遊技付与手段とを備え、前記開閉入賞手段を遊技者に有利な開閉制御条件で開閉する特定遊技状態を前記当り遊技の後に付与し得るよう構成された遊技機において、
    前記特定遊技状態を同じ報知態様で報知可能な第1の報知手段と、
    前記特定遊技状態を複数の報知態様で報知可能な第2の報知手段とを備え、
    前記第1の報知手段による報知を制御する第1報知制御手段を前記主制御手段が備えると共に、前記第2の報知手段による報知を制御する第2報知制御手段を前記副制御手段が備えるよう構成され、
    前記当り遊技付与手段が付与可能な当り遊技が複数設定されると共に、当該当り遊技毎に前記特定遊技状態を付与する付与条件が定められて、
    前記第1報知制御手段は、前記特定遊技状態を付与する場合に、同じ報知態様で報知するよう前記第1の報知手段を制御し、
    前記第2報知制御手段は、前記特定遊技状態を付与する場合に、付与される当り遊技に対応して成立する付与条件に基づいて前記複数の報知態様の何れかの報知態様で報知し得るよう前記第2の報知手段を制御するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定の球流下領域とは異なる球流下領域を流下した遊技球が入賞し得る位置に入賞手段を備え、当該入賞手段への入賞を契機として前記開始条件が成立することで前記当り判定手段が当り判定を行うよう構成され、
    前記入賞手段への入賞を契機として前記特定遊技状態を付与する場合に、前記当り遊技毎に成立する付与条件に応じて当該特定遊技状態の付与期間が異なるよう構成され、
    前記第2報知制御手段は、前記特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態の付与期間に基づいて前記複数の報知態様の何れかの報知態様で報知するよう前記第2の報知手段を制御するよう構成された請求項1記載の遊技機。
  3. 前記第2の報知手段は、前記特定遊技状態の報知態様とは異なる報知態様で非特定遊技状態を報知可能に構成されて、
    前記当り遊技の内で特定の種類の当り遊技が付与されることを契機として前記特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態から非特定遊技状態となることで前記非特定遊技状態に対応する報知態様で報知するよう前記前記第2報知制御手段が前記第2の報知手段を制御し、
    前記当り遊技の内で前記特定の種類とは異なる第2の特定の種類の当り遊技が付与されることを契機として前記特定遊技状態を付与する場合に、当該特定遊技状態から非特定遊技状態となることで前記非特定遊技状態に対応する報知態様で報知しないよう前記前記第2報知制御手段が前記第2の報知手段を制御するよう構成された請求項1または2記載の遊技機。
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