JP2016538526A - 地中熱交換器を含む地中熱交換システムおよび関連する方法 - Google Patents

地中熱交換器を含む地中熱交換システムおよび関連する方法 Download PDF

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Abstract

地面に配置された地中熱交換器と、地中熱交換器に接続され、運転中に地中熱交換器を介して水を循環させる分配システムと、を含む地中熱交換システムが提供される。分配システムは、供給ラインと、戻しラインと、供給および戻しラインを介し、地中熱交換器の内部流体空洞を通して水を循環させる循環ポンプと、を含むことができる。分配システムはさらに、分配システムから気体を放出するためのパージ弁と、地中熱交換器からの漏水または地中熱交換器からの水の気化に応じて、交換器の内部流体空洞に水を自動的に補給するように構成された充填回路と、を含むことができる。他の地中熱交換システムおよび関連する方法も提供される。

Description

本開示は、ヒートシンクおよび/または熱源として大地を利用する、地中熱交換器(ground source heat exchangers)を含む地中熱交換システム(geoexchange system)および関連する方法に向けられている。
閉ループシステムおよび開放式のスタンディング・ウェルシステムを含む、様々な地中熱交換システム(時には地中熱システム(geothermal system)と呼ばれる)が知られている。地中熱交換システムは、簡単には、内部空間の暖房(heating)を行う際の熱源および/または内部空間の冷房(cooling)を行う際のヒートシンクとして大地を利用する内部空間のための暖房および冷房システムであると言うことができる。公知の地中熱交換システムの構成要素は、一般的には、とりわけヒートポンプ、地中熱交換器および分配システムを含む。多くの地中熱交換システムは、分配システムのためのエアダクトと、地中熱交換器のための地中のポリエチレンパイプとを利用する。しかしながら、かかるシステムには様々な欠点および欠陥がある。例えば、公知のシステムの多くの地中熱ループは、高価であり、設置の手間がかかり、有毒な化学物質を必要とし、しかも故障も生じやすい。また、システムは修理がし難く、追加の暖房または冷房能力が必要または所望される場合に拡大または拡張することも困難である。これらの、および他の要因が、地中熱交換システムおよび地中熱資源(geothermal resources)の現在の低利用をもたらしていると考えられている。
米国特許第6,386,295号明細書 米国特許第6,942,430号明細書 米国特許第7,950,876号明細書 米国特許出願第13/917132号明細書
本明細書に記載の実施形態は、地中熱交換器を含む地中熱交換システムおよび関連する方法を提供するものであって、家庭、建物またはその他の構造物のための暖房および/または冷房機能を提供するためのヒートシンクおよび/または熱源として大地を使用する。地中熱交換器は、特に堅牢であり、且つ多目的な暖房および/または冷房システムを提供するために容易に設置可能および再構成が可能である。いくつかの例では、地中熱交換器は、地面に打ち込み可能または他の方法で配置可能な、パイルなどの深基礎(deep foundation)部材の形態として備えられ、暖房および冷房機能を提供することに加えて、構造的な支持部材として機能することができるものである。さらに、いくつかの実施形態では、伝熱媒体である流体の地中熱ループからの漏出またはその他の損失に応じ、補充用伝熱媒体(supplemental heat transfer medium)で地中熱ループを自動的に充填すなわち充満させる充填回路が設けられる。
一実施形態では、地中熱交換システムは、内部流体空洞を画定する金属製容器を含む地中熱交換器と、地中熱交換器に接続され、運転(operation)中に地中熱交換器の内部流体空洞を介して伝熱媒体(好ましくは水)を循環させる分配システムと、を含むものとして要約される。分配システムは、地中熱交換器に伝熱媒体を送達する供給ラインと、地中熱交換器から伝熱媒体を引き出す戻しラインと、を含むことができる。分配システムは、地中熱交換器の金属製容器からの伝熱媒体の漏出に応じて、地中熱交換器に補充用伝熱媒体を自動的に補給する充填回路をさらに含むことができる。金属製容器は、いくつかの例では、損傷していない状態でも漏れを起こす傾向があるかまたは生じやすいものであり得る。
いくつかの例では、地中熱交換システムは、暖房および/または冷房機能、例えば建物その他の構造体に暖房および/または冷房機能を提供するなどのためにヒートポンプとともに運転可能である。地中熱交換システムは、暖房モードの間は地面から熱を吸収するように、および/または、冷房モードの間は地面に熱を排出するように構成されたものとすることができる。
供給ライン、戻しラインおよび地中熱交換器は集合的に地中熱ループを形成し、充填回路は逆止弁を含み、逆止弁を横切って存在する圧力差が選択されたスレッショルドを超えたことに応答して、補充水源から地中熱ループに補充用水を導入することができる。地中熱ループの運転圧力は、地中熱交換器からの漏水または地中熱ループにおける水の気化によって前記スレッショルド未満に低下し得る。逆止弁の上流側は、補充水源からの補充用水と遮られることなく直接流体連通することができる。分配システムは、分配システムから気体を放出するパージ弁をさらに含むことができる。パージ弁は、地中熱ループの最高点または最高位に配置することができる。
地中熱交換器の金属製容器は深基礎部材であってもよい。例えば、金属製容器を、パイルその他の荷重受け部材の形態の深基礎部材とすることができる。深基礎部材は、打ち込み性を向上するために、その下端に位置する螺旋構造部を含むことができる。深基礎部材はまた、回転式パイルドライバーシステムその他の深基礎設置システムと連結するために、その上端に位置する係合構造部を含むことができる。
地中熱交換器の金属製容器は、鋼製の管状ケーシングと端部キャップとを含み、実質的に閉じた流体容器を画定することができる。地中熱交換器の金属製容器は、例えば、地上構造物のためのアンカー、構造物のための基礎支持部または土壌保持エレメントなどの、深基礎部材または荷重受け部材であってもよい。地中熱交換器の金属製容器は、地面とインターフェースする外面と、運転中に地中熱交換器を通って循環する水と接触する内面と、を有する管状構造を備えることができる。
流体分配システムの供給ラインは地中熱交換器の金属製容器の内部流体空洞に伝熱媒体を吐出する出口を含み、戻しラインは地中熱交換器の金属製容器の内部流体空洞から伝熱媒体を引き出す入口を含む。いくつかの例では、供給ラインの出口および戻しラインの入口は、地中熱交換器の軸長に沿って異なる高さにそれぞれ配置されたものとすることができる。加えて、供給ラインの出口および戻しラインの入口は、地中熱交換器の金属製容器の内部流体空洞の上側部分内にそれぞれ配置されたものとすることができる。供給ラインの出口および戻しラインの入口は、地中熱交換器の前記金属製容器の下端から偏倚していることで、金属製容器の前記内部流体空洞の下半体が伝熱媒体のスタンディング・コラム(standing column)のみによって占有されるようにすることができる。
他の実施形態では、地中熱交換システムは、地面に配置され、内部流体空洞を画定する金属製容器を含む地中熱交換器と、地中熱交換器に接続され、運転中に地中熱交換器を介して水を循環させる分配システムと、を含むものとして要約され得る。分配システムは、供給ラインと、戻しラインと、供給ラインおよび戻しラインを介し、地中熱交換器の内部流体空洞を通して水を循環させる循環ポンプと、を含むことができる。分配システムは、さらに、分配システムから気体を放出するためのパージ弁と、地中熱交換器からの漏水または地中熱交換器からの水の気化に応じて、地中熱交換器の内部流体空洞に水を自動的に補給するように構成された充填回路と、を含むことができる。地中熱交換システムは、暖房および冷房機能を提供するべくヒートポンプとともに運転可能であるとともに、暖房モードの間は地面から熱を吸収する、および/または、冷房モードの間は地面に熱を排出するように構成されたものとすることができる。
他の実施形態では、地中熱交換システムを設置する方法は、地面とインターフェースする外面と、内部流体空洞を画定する内面と、を有する金属製容器を備える少なくとも1つの地中熱交換器を地面に設置する工程;流体分配システムを介し少なくとも1つの地中熱交換器をヒートポンプに接続する工程であって、流体分配システムが、供給ラインと、戻しラインと、運転中に地中熱交換器の内部流体空洞を介して水を循環させ、暖房モードの間は地面から熱を吸収し、および/または、冷房モードの間は地面に熱を排出する循環ポンプと、を含んでいる工程;および、水の損失に応じて補充用水を自動的に地中熱交換器に補給可能とするために、流体分配システムを水源に接続する工程、を備えるものとして要約され得る。
その方法はさらに、複数の地中熱交換器を、ヒートポンプに対して直列の構成、並列の構成またはそれらの組み合わせで接続する工程を含むことができる。その方法はまた、複数の地中熱交換器から性能データを取得する工程と、1以上の補助地中熱交換器を地面に設置し、ヒートポンプの予測需要(expected demand)および性能データ(performance data)の少なくとも一部に基づいて、1以上の補助地中熱交換器をヒートポンプに接続する工程と、を含むことができる。前記方法はまた、少なくとも1つの補助地中熱交換器を地面に設置し、ヒートポンプの予測需要の変化に応じて、少なくとも1つの補助地中熱交換器をヒートポンプに接続する工程を含むことができる。少なくとも1つの地中熱交換器を地面に設置する工程は、設置システムによって少なくとも1つの地中熱交換器を地面に打ち込む工程、または、地面に予めドリル掘削された空洞に少なくとも1つの地中熱交換器を配置する工程を含むことができる。
他の実施形態では、地中熱交換システムの運転方法は、暖房モードの間に地面から熱を吸収するために、および/または、冷房モードの間に地面に熱を排出するために、地面とインターフェースする外面と運転中に水と接触する内面とを有する金属製容器を備える少なくとも1つの地中熱交換器を含む地中熱ループを通して水を循環させる工程;および、少なくとも1つの地中熱交換器からの漏水または地中熱ループからの水の気化に応じて、地中熱ループに補充用水を導入する工程、を備えるものとして要約され得る。
地中熱交換システムの運転方法はさらに、少なくとも1つの地中熱交換器と、少なくとも1つの地中熱交換器を囲む地面の応力を除去する工程を備えることができる。地中熱ループはヒートポンプに接続されてその熱交換器により熱交換を行うことができ、少なくとも1つの地中熱交換器と、少なくとも1つの地中熱交換器を囲む地面の応力を除去する工程は、循環ポンプにより、少なくとも1つの地中熱交換器を通して水を循環させることを含み得る。応力除去の間、ヒートポンプは作動状態であっても非作動状態であってもよい。循環ポンプにより少なくとも1つの地中熱交換器を通して水を循環させる工程は、循環ポンプの作動時に循環する平均の体積流量よりも少ない体積流量の水を、少なくとも1つの地中熱交換器を通して循環させることを含み得る。少なくとも1つの地中熱交換器と、少なくとも1つの地中熱交換器を囲む地面の応力を除去する工程は、地中熱ループから水を排出することと、当該排出される水とは異なる平均温度を有する補充用水を地中熱ループに導入することと、を含み得る。少なくとも1つの地中熱交換器からの漏水または地中熱ループからの水の気化に応じて地中熱ループに補充用水を導入する工程は、少なくとも1つの地中熱交換器からの当該水の損失にかかわりなく、地中熱ループの運転能力を自動的に維持することを含み得る。
一実施形態に係り、複数の地中熱交換器を含む地中熱交換システムの側面図である。 他の実施形態に係り、複数の地中熱交換器を含む地中熱交換システムの側面図である。 さらに他の実施形態に係り、複数の地中熱交換器を含む地中熱交換システムの側面図である。
以下の説明では、開示された種々の実施形態の完全な理解を提供するために、特定の具体的な細部が記載されている。しかし、関連技術の当業者であれば、実施形態は、それらの具体的な細部の一つ以上がなくても実施できること、またはその他の他の方法、コンポーネント、材料等をもって実施できることを理解するであろう。他の例において、地中熱交換システムおよび深基礎部材に組み合わされる周知の構造および装置、および、関連する設置方法および使用方法は、実施形態の説明を必要以上に曖昧にすることを避けるために、詳細には図示または説明されない。
文脈上他の意味に解すべき場合を除き、明細書および特許請求の範囲の全体を通じて、「備え」という語およびその用例である「備える」や「備えている」などの語は、広く包括的な意味、すなわち「含むが、それに限られない」のように解釈されるべきである。
本明細書全体にわたって参照される「一実施形態」または「実施形態」は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な箇所に現れる「一実施形態では」または「実施形態において」などの句は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すものではない。さらに、本明細書に記載の特定の特徴、構造または特性は、1以上の実施形態において任意の適切な態様で組み合わせることができる。
図1は、地中熱交換システム10(地中熱システムとしても参照される)の1つの例示的な実施形態を示し、地面すなわち大地を、冷房モード時にはヒートシンクとして、または暖房モード時には熱源として用いて、暖房および/または冷房機能を提供するのに適しているものである。地中熱交換システム10は、その運転中に熱交換を行うために地面12の中に配置することができる複数の地中熱交換器20を備える。
いくつかの例では、地中熱交換器20は、設置システムを用いて地面12内に打ち込むことができ、設置システムは、地面に細長い物体を配置するための、種々の公知のシステムのいかなるものも含むことができる。例えば、特許文献1、特許文献2および/または特許文献3に示され、記載されたパイルドライバーなどであり、それらの文献のすべては参照によって本明細書に組み込まれるものとする。他の例では、地中熱交換器20は、必要であれば予めドリル掘削された空洞内への配置および埋め戻しを行うことで地面12に配置されてもよい。地中熱交換器20は、地面12と、地中熱交換器20が収容する、および/またはこれを通って移動する伝熱媒体(好ましくは水または本質的な水)との熱交換を促進する。熱交換は、地中熱交換器20から地面12への熱エネルギの送達、および/または、地面12からの地中熱交換器20による熱エネルギの受容を伴い得る。
地中熱交換器20は、頂端部24および底端部26を有する流体容器22を含む概して細長い構造物であってもよい。地中熱交換器20は、その頂端部24が地面12上に延在すなわち突出するようにして、あるいは地中熱交換器20が地面12内に埋設されるようにして設置することができる。いくつかの例では、頂端部24が地面12に形成された溝またはくぼみ14の上方に突出した状態で地中熱交換器20が位置付けられてもよい。地中熱交換器20の頂端部24は、周囲の地面12のフロストラインの近傍または下方に位置決めすることができる。地中熱交換器20の配置の深さは、システム10が設置されているエリアの気候条件、地面12の土壌の特性、および/または、所望または所要の暖房および/または冷房機能の大きさに依存する。
地中熱交換器20の流体容器22の各々は、対向する端部キャップ34,36をもつケーシングすなわち管状構造体30を備えることができ、集合的に内部流体空洞32を画定する。より具体的には、地中熱交換器20の流体容器22の各々は、ケーシングすなわち管状構造体30と、熱交換器20の頂端部24またはその近傍にある頂端部キャップ34と、熱交換器20の底端部26またはその近傍にある底端部キャップ36と、を含むことができる。ケーシングすなわち管状構造体30および対向する端部キャップ34,36は、集合的に内部流体空洞32を画定する閉鎖構造体を形成することができる。ケーシングすなわち管状構造体30は、概ね円筒形状であってもよく、または、他の正角柱または非正角柱の形状、例えば平行六面体の形状であってもよい。ケーシングすなわち管状構造体30の側壁42は、地面12とインターフェースする外面46と、内部流体空洞32を画定する内面48とを含むことができ、内面48は、動作の間、地中熱交換器20が収容する、および/またはこれを通って移動する伝熱媒体(例えば水)と接触する。このようにして、側壁42の厚みのみによって、周囲の土または地面12から伝熱媒体21を分離することができる。
地中熱交換器20は、打ち込み性を高めるために、または他の方法で地面12への地中熱交換器20の設置を容易にするために、1以上の特徴部を含んでもよい。例えば、各地中熱交換器20は、底端部26またはそれに近接して、螺旋構造部40を含んでいてもよい。他の例として、各地中熱交換器20は、頂端部24またはそれに近接して、例えばパイルドライバーなどの設置システムとインターフェースするためのインターフェース構成または構造部44を含んでいてもよい。設置システムは、地中熱交換器20の頂端部24(またはそのサブセクション)にあるインターフェース構成または構造部44と係合するように設計されたロータリーインターフェースを有し、そこから地中熱交換器20へのトルク伝達が可能となるようにしてもよい。したがって、設置システムのロータリーインターフェースおよび/または地中熱交換器20の頂端部24にあるインターフェース構成または構造部44は、それらの間の相対回転を阻止する特徴部を有することができる。このような特徴部を半径方向に対称なパターンで配置し、複数の相対角度のいずれにおいても頂端部24がロータリーインターフェースに受容されることを可能にするようにしてもよい。図1に示すように、インターフェース構成または構造部44は、概して多角形の形状、例えば複数の平坦部を画定する六角形または八角形のような形状を有することができるが、これらに限定されるものではない。設置システムのロータリーインターフェースは、インターフェース構成または構造部44を受けるべく、例えばナットまたはボルトの頭部を受けるソケットレンチと同様に、対応する複数の平坦部または特徴部を有することができる。
設置システムは、インターフェース構成または構造部44を介して地中熱交換器20の回転を誘発することによって、地面12への地中熱交換器20の回転挿入を可能にするモータまたはその他の装置を有してもよい。回転は、地中熱交換器20の地面12への侵入を促進し得る。設置アセンブリはまた、回転と同時または回転とは別に地中熱交換器20に下向きの圧力を加え、地面12内へと地中熱交換器20を付勢することができる。螺旋構造部40は、回転に応じて周囲の大地に対して作用し、地中熱交換器20の底端部26を地面12により深く引き込むことにより、地面12への侵入を促進する。底端部キャップ36は図示のように概して鋭い形状を有することができ、これは三角形状、円錐形状、ピラミッド形状またはその他の形状であってもよく、地面12への侵入時に地面の下に地中熱交換器20が移動して行くのを助けることができる。
頂端部キャップ34、底端部キャップ36、螺旋構造部40、および/またはインターフェース構成または構造部44は、ケーシングすなわち管状構造体30の側壁42とは別体のピースであってもよいが、溶接、ろう付け、ねじ止め、化学的または接着結合、および/または他の方法を介して側壁42に固定することができる。あるいは、側壁42、頂端部キャップ34、底端部キャップ36、螺旋構造部40、および/またはインターフェース構成または構造部44は、互いに一体のものとして形成されたものであってもよい。本明細書に記載の地中熱交換器20と関連した頂端部キャップ34、底端部キャップ36、螺旋構造部40、および/またはインターフェース構成または構造部44の例は、地中熱交換器20を設置するための設置システムの例と同様に、特許文献1、特許文献2および/または特許文献3に示され、説明されており、再び参照することによりそれらのすべてが本明細書に組み込まれるものとする。地中熱交換器20は、同様に、設置のための種々の特徴および/または土壌への侵入のための種々の特徴のいずれをも含み得るものであり、それらは深基礎配置、パイプ敷設、パイルによる配置およびその他の分野で知られているものである。
特定の実施形態では、各地中熱交換器20のケーシングすなわち管状構造体30は、例えば鋼または他の金属材料のような、比較的高い熱伝導率を有する材料から形成されたパイルであってもよい。ケーシングすなわち管状構造体30の側壁42と地面12との間の熱伝導は、地面12と各地中熱交換器20との間の熱交換を促進し得る。ケーシングすなわち管状構造の側壁42はまた、好ましくは、例えば鋼または他の金属材料などの構造的に堅固な材料で形成される。これは、コンクリートなどの他の材料で作られたパイルその他の深基礎構造には不向きであり得る技術を用いて、地中熱交換器20を地面12に打ち込むことを可能にすることができる。鋼は、より効果的に衝撃荷重、引張応力を含む静的荷重パターンおよびその他に耐えることができる。ケーシングすなわち管状構造体30の材料を選択する際には、引張強度、圧縮強度、弾性率、熱伝導率、熱膨張率および耐腐食性がすべて考慮され得る。
いくつかの実施形態では、集合的にケーシングすなわち管状構造体30と、対向する端部キャップ34,36とによって画定することができる流体容器22は、鋼製のパイルまたはその他の深基礎構造であってもよい。鋼またはその他の材料は、比較的高い熱伝導率および構造強度を提供して地中熱交換器20に対し地面12との効果的な熱交換を提供することができるとともに、所望であれば、基礎または他の構造体に対する構造的な支持を提供することができる。
地中熱交換器20の熱の除去および/または吸収能力は、地中熱交換器20の長さに概ね比例し得る。いくつかの例では、流体容器22は、複数の部品または部分から形成することができる。特定の実施形態では、例えば、複数の管状構造体30を互いに固定して地中熱交換器20を形成することにより、地面12へより深く侵入させることができる。例えば、図1に示す地中熱交換器は、それぞれ例えばねじ結合のような結合部50を介して互いに結合された2つの個別のケーシングすなわち管状構造体30を有する流体容器22を含んでいる。いくつかの実施形態では、2以上のケーシングすなわち管状構造体30を互いに結合して細長い流体容器22を形成し、より深く地面12へ侵入させるのに適したようにすることで、各ケーシングすなわち管状構造体30の長さを維持しながらも輸送、保管、材料の扱いおよび設置動作に適したものとなっている。
個別のケーシングすなわち管状構造体30は、約4フィートから約40フィートの間の長さのケーシング部分を含むことができる。パイプ部分は、約4インチから約22インチの範囲の外径を有するものとすることができる。パイプ部分の側壁42の厚さは、約0.25インチから約0.75インチ以上とすることができる。ケーシング部分は、DOMシームレスパイプを含むことができ、約80ksiおよび110ksiの間の降伏強度を有する高強度鋼から形成することができる。他の例では、ケーシング部分は、パイルなどの深基礎部材の形態の地中熱交換器20として使用するために適切な強度および熱伝導特性を有する複合材料を含む、他の金属材料を備えることができる。
地中熱交換器20が長いほど、比較的大きい深さまで地面12に侵入し、地面12と接触している地中熱交換器20の表面積が増すことによって、より高い熱交換能力が提供され得る。さらに、地中熱交換器20の侵入深さが大きいほど、例えば地下水の流れなど、地面12と地中熱交換器20との間の熱伝達を向上させることができる地下の特徴に地中熱交換器20が到達することを可能にすることができる。
再び述べると、地中熱交換器20は、2以上のケーシングすなわち管状構造体30を含むことができ、これらはともに連結されて細長い流体容器22を形成する。個別のケーシングすなわち管状構造体30は、ねじ継手50によって互いに結合されてもよい。使用可能な継手の例示的な実施形態は、2013年6月13日に出願されてともに係属している特許文献4に記載されており、参照によって本明細書に組み込まれるものとする。勿論、深基礎部材およびパイプ設置の分野で公知の他の継手50を使用してもよい。いくつかの例では、継手50は管状の形状を有していてもよく、それは、隣接するケーシングすなわち管状構造体30のうち上側にあるものの下端が、下側にあるものの上端と協働して、単一の、概ね連続した角柱状の流体空洞32を画定するような寸法とされる。
地中熱交換器20は、モジュール方式で地面12に挿入することができる。より具体的には、まず各地中熱交換器20の下部すなわち部分54は、回転、衝撃、振動または他の設置技術を介して地面12に挿入することができる。下部すなわち部分54は、その上端が地面12または溝またはくぼみ14の表面上に残って露出する深さに挿入することができる。その後、各地中熱交換器20の隣接する、すなわち上部すなわち部分56が継手50を介して下部すなわち部分54に固定され、隣接する、つまり上部すなわち部分56のほとんどまたはすべてが埋設されるまで、回転、衝撃、振動または他の設置技術を介して地面に打ち込まれるようにすることができる。そして、地中熱交換器20は、図1に例示する位置に設けられ得る。
他の実施形態では、取り外し可能な継手を設けることができ、これは、下部すなわち部分54が地面12に挿入された後、隣接する、つまり上部すなわち部分56を取り付ける前に、各地中熱交換器20の下部すなわち部分54から取り外すことができる。そして薄いプロファイル(図示せず)をもつ異なる継手を用いて、隣接する部分54、56を互いに接続することができる。このような継手は、トルクを受ける必要がないか、そうでなければパイルの設置システムとインターフェースするように適合されており、よって、例えば図1の例示的実施形態に示すインターフェース構成または構造部44を有している必要はない。したがって、そのような継手は小さい直径を有し得るので、地面12への侵入に対してより少ない抵抗を呈し、これにより地中熱交換器20の打ち込み能力が増大する。このような薄型の継手は、例えば、溶接、ねじ結合、接着結合、化学結合、および/またはその他の方法を含む広範な方法のいずれかを使用することにより、各部すなわち部分54,56のケーシングすなわち管状構造体30に取り付けることができる。
各地中熱交換器20の部分54,56は地面12に打ち込まれ得るが、他の実施形態では、他の設置方法を使用してもよいことが理解される。例えば、いくつかの例では、予めドリル掘削された空洞を地面に形成してそれぞれの地中熱交換器20を受容させ、所望または所要であれば埋め戻しを行うようにしてもよい。
本明細書に記載の地中熱交換器20は、地面12に熱を捨てる、および/または地面12から熱を受け取ることが望ましい任意の用途で使用することができる。このような用途としては、建物およびその他の構造物の暖房および冷房を含むが、それに限定されるものではない。また、例えば、特定の製造プロセスなどの特定の活動では、捨てるべき廃熱を生成し得る。本明細書に記載の地中熱交換器20は、このような活動のためのヒートシンクを提供するべく使用され得る。
引き続き図1を参照すると、地中熱交換システム10は、地中熱交換器20に接続されたヒートポンプ60または他の装置を含むことができる。かかるヒートポンプは、例えば、家庭、オフィス、または工業用建物などの建築物や構造物を暖房および/または冷房するために使用することができる。ヒートポンプ60は、冷凍サイクルを利用し、冷房が所望されるか、暖房が所望されるかに応じて、伝熱媒体21に熱を排出すること、または伝熱媒体21から熱を引き出すことによって、これを達成することができる。
図示し且つ前述したように、各地中熱交換器20は、対向する端部キャップ34、36を有して集合的に内部流体空洞32を画定するケーシングすなわち管状構造体30を持つ流体容器22を備える。空洞32は、地中熱交換器20の頂端部24に近接する頂端33と、地中熱交換器20の底端部26に近接する底端35と、を有することができる。伝熱媒体21は、空洞32内に配することができ、運転中には完全にまたは実質的に空洞32に充満させることができる。伝熱媒体21は、好ましくは水または本質的に水からなるが、いくつかの例では堆積物、他の無害の粒子および/または環境に優しい添加剤を含むことができる。エチレングリコールまたは他の潜在的に環境に有害な物質を含む冷媒の使用を避け、周囲の地面12や地下水へのそのような物質の漏れや浸透のリスクがないようにするべきである。
ケーシングすなわち管状構造体30および対向端部キャップ34,36は概ね閉じた流体容器22を集合的に画定することができるが、それにもかかわらず、容器22は、符号58を付した伝熱媒体21の漏出エリアで示すように、漏れを起こす傾向があるかまたは生じやすいものであり得る。伝熱媒体21の漏れは、例えば、地中熱交換器20の構造に設けられ得る様々なジョイント、例えば流体容器22の隣接する部分54,56間のジョイントや、対向端部キャップ34,36とケーシングすなわち管状構造体30とのジョイントなどで発生し得る。本明細書で説明されるシステムおよび方法は、伝熱媒体21の漏れその他の損失を計算に入れることができるので、有利には、流体容器22は、完全に流体密の容器を確立することと関係なく構成し得る。これは、設置と同様、製造の複雑さとコストを低減することを可能にする。例えば、設置中にケーシングすなわち管状構造体30の部分54,56を整列させて組み合わせ得る精度は小さくなるので、より好都合な態様での設置を可能にする。
ケーシングすなわち管状構造体30の内面48は、内部流体空洞32の境界の大部分を画定し得、内面48の腐食を防止するのに役立つ耐食性コーティングまたはその他の処理を施したものとすることができる。所望であれば、底端部キャップ36および/または頂端部キャップ34の内面も、同様にコーティングされたものとするかまたは他の方法で処理したものとすることができる。
再び述べると、好ましい実施形態によれば、伝熱媒体21は、水または本質的に水である。水は容易に得られ、量を制限して排出される場合には地面12および周囲の環境に対して無害である。したがって、各地中熱交換器20の内部流体空洞32と周囲の環境との間で厳密なシールを維持する必要はない。いくらかの水が地中熱交換器20から地面に抜けた場合でも、自動的に補給され得る。頂端部キャップ34は、ケーシングすなわち管状構造体30の端部にシールを画定することができる。しかしながら、かかるシールは不完全であり得、漏れの影響を受けやすい。頂端部キャップ34は、地中熱交換器20の比較的容易なサービスを可能にするために、取り外し可能、再閉鎖可能および/または交換可能であることが有利であり得る。
各地中熱交換器20の内部空洞32を通って循環する伝熱媒体21は、ヒートポンプ60と地中熱交換器20、および最終的には地面12との間で熱交換された媒体を提供する。地中熱交換器20の内部空洞32を通って循環する伝熱媒体21(例えば、水)が地面12よりも高い温度である場合、熱は伝熱媒体21からケーシングすなわち管状構造体30へと通過し得る。実質的に内部流体空洞32を画定しているケーシングすなわち管状構造体30が、例えば鋼のような比較的高い熱伝導率を有する材料で形成されている場合、熱は、ケーシングすなわち管状構造体30の軸の長さ方向に沿って迅速かつ好都合に拡散することができ、地中熱交換器20の周囲の地面12へと通ってゆくことができる。逆に、地中熱交換器20の内部空洞32を通って循環する伝熱媒体21の温度が地面12の温度よりも低い場合には、逆のプロセスが生じ得、熱は、地中熱交換器20を囲む地面12からケーシングすなわち管状構造体30へと通過し、ケーシングすなわち管状構造体30の長手方向の長さに沿って迅速かつ好都合に拡散して、最終的には伝熱媒体21に入る。
伝熱媒体21が熱を受けているか排出しているかにかかわらず、地中熱交換器20のケーシングすなわち管状構造体30の熱伝導率が比較的高いことによって、内部流体空洞32内の様々な場所での流体間で生じ得る温度差にかかわりなく、熱は、ケーシングすなわち管状構造体30の軸方向全長に沿って迅速且つ効率的に拡散することが可能となる。例えば、伝熱媒体21が、地中熱交換器20の底端部26の近傍よりも頂端部24に近接する部位で非常に暖かい場合、頂端部24に近接している暖かい流体からの熱は、隣接する側壁42の部分に入り、そしてそこから地中熱交換器20の底端部26へと迅速且つ効率的に導かれるか、そうでなければ熱は伝熱流体21自体を介して移動し得る。したがって、内部流体空洞内の伝熱媒体21の一部が効率的な伝熱をサポートする理想的な温度差を地面12に対して有していない場合でも、側壁42の全長は周囲の地面12との伝熱にアクティブであり得る。したがって、いくつかの例では、地中熱交換器20内に収容されている伝熱媒体21のすべてを循環させなくてもよく、またいくつかの例では、暖房および冷房性能にかなりの影響を及ぼすことがほとんどなければ、地中熱交換器20の一部の伝熱媒体21は、運転の全体を通じて滞留または比較的滞留したままであってもよい。
地中熱交換システム10は地中熱交換器20に接続された流体分配システム64をさらに含み、運転中に内部流体空洞32を介して伝熱媒体21を循環させるようにしてもよい。この目的のために、流体分配システム64は、符号72を付した矢印で示すように、地中熱交換器20に伝熱媒体21を送達するための供給ライン70を含むことができる。供給ライン70は、1以上の流体供給導管70a,70b,70cを含むことができ、これらは、例えば様々なパイプやホースおよび関連付属品、マニホールド74および/または他の流体伝達要素であって、ヒートポンプ60から地中熱交換器20へと伝熱媒体21を移送するためのものである。流体分配システム64はまた、符号82を付した矢印で示すように、地中熱交換器20から伝熱媒体21を回収するための戻しライン80を含むことができる。戻しライン80は、1以上の流体戻し導管80a,80b,80cを含むことができ、これらは、例えば様々なパイプやホースおよび関連付属品、マニホールド84および/または他の流体伝達要素であって、伝熱媒体21を地中熱交換器20から離れてヒートポンプ60に向うように移送するためのものである。
伝熱媒体21は、例えば、それぞれの供給ライン導管70a,70b,70cなど供給ライン70のそれぞれの部分の使用を通じて、およびそれぞれの戻しライン導管80a,80b,80cなど戻しライン80のそれぞれの部分の使用を通じて、各地中熱交換器20の内部流体空洞32の内外へと循環させることができ、いずれも頂端部キャップ34を通過することができる。各供給ライン導管70a,70b,70cは、各供給ライン開口76a,76b,76cを介して熱交換器20の内部流体空洞32へと伝熱媒体21を送達することができる。同様に、各戻しライン導管80a,80b,80cは、各戻しライン開口86a,86b,86cを介して、地中熱交換器20の内部流体空洞32から伝熱媒体21を引き出すことができる。熱交換器20のそれぞれに対して、例えば図1に示すように、戻しライン開口86a,86b,86cを内部流体空洞32の頂端33に近接して位置づけることができ、また供給ライン開口76a,76b,76cを戻しライン開口86a,86b,86cよりも低い位置に位置づけることができる。加えて、熱交換器20のそれぞれについて、戻しライン導管80a,80b,80cおよび対応する戻しライン開口86a,86b,86cの寸法を内部流体空洞32の断面積よりもかなり小さくすることによって、ケーシングすなわち管状構造体30と比べたときに比較的細い(例えば、少なくとも数段細い(several magnitudes))通路を通って伝熱媒体21が引き出されるようにする。同様に、熱交換器20のそれぞれについて、供給ライン導管70a,70b,70cおよび対応する供給ライン開口76a,76b,76cの寸法を内部流体空洞32の断面積よりもかなり小さくすることによって、ケーシングすなわち管状構造体30と比べたときに比較的細い(例えば、少なくとも数段細い)通路を通って伝熱媒体21が導入されるようにする。
頂端部キャップ34を通して供給ライン導管70a,70b,70cおよび戻しライン導管80a,80b,80cのそれぞれを連結することは、地中熱交換器20の設置を容易にし得る。熱交換、入口または出口導管(頂端部でなければ地中熱交換器20の側部に連結されることになる)を配置するのに、地中熱交換器20を囲む地面12を乱す必要がないからである。とは言え、他の実施形態では、それらのいくつかまたはすべてを、頂端部キャップ34を通すのではなく地中熱交換器20の側部に連結してもよい。
いくつかの実施例では、各地中熱交換器20の供給ライン開口76a,76b,76cおよび戻しライン開口86a,86b,86cの各々を、内部流体空洞32の上部内に配置することができる。これに関連して、各地中熱交換器20の供給ライン開口76a,76b,76cおよび戻しライン開口86a,86b,86cを地中熱交換器20の底端部26から偏倚し、内部流体空洞32の下半体が伝熱媒体のスタンディング・コラムのみによって占められているようにしてもよい。他の例では、各地中熱交換器20の供給ライン開口76a,76b,76cおよび戻しライン開口86a,86b,86cが対向端部24,26に配置されてもよい。
しかしながら、熱交換器20は、例えば鋼などの比較的高い熱伝導率を有する材料で形成された流体容器22を備えているので、効果的な熱伝達機能を提供する目的で、各地中熱交換器20の供給ライン開口76a,76b,76cを内部流体空洞32の底端部35内に配置する必要はない。その代わり、図1に示すように、各地中熱交換器20の供給ライン開口76a,76b,76cを熱交換器20の上部すなわち上半体内に配置することができる。この態様で供給ライン開口76a,76b,76cを配置すると、地中熱交換器20のコストを削減し、および/または地中熱交換器20の保守を容易にすることができる。とは言え、各供給ライン開口76a,76b,76cは熱交換器20の高さに沿った内部流体空洞32内のどこにでも配置することができる。しかし各熱交換器20の対応する戻しライン開口86a,86b,86cとは異なる高さで配置されるのが好ましい。例えば、いくつかの実施形態では、各熱交換器20において、各供給ライン開口76a,76b,76cは、対応する戻しライン開口86a,86b,86cよりも下方に配置することができる。代替実施形態(図示せず)では、配置を逆にし、各熱交換器20において、各供給ライン開口76a,76b,76cを対応する戻しライン開口86a,86b,86cよりも上方に配置することができる。この場合、各熱交換器20において、各供給ライン開口76a,76b,76cを流体空洞32の頂端部33かまたはその近傍に配置することができ、各戻しライン開口86a,86b,86cを対応する各供給ライン開口76a,76b,76cの下方に配置することができる。いくつかの例では、各戻しライン開口86a,86b,86cを頂端部キャップの近傍に、または近接して配置し、伝熱媒体21を循環させるために使用することができる1または複数の循環ポンプへの圧力水頭を低減する。
いくつかの実施形態では、供給ライン70、戻しライン80および地中熱交換器20は、集合的に、暖房および/または冷房機能を提供するために伝熱媒体21を循環させることができる地中熱ループを画定する。本明細書に記載された漏出およびその他の流体損失の可能性はあるが、地中熱ループは閉ループシステムと考えることができる。流体分配システム64は、地中熱ループに接続された充填回路90をさらに備え、地中熱交換器20からの伝熱媒体21の漏出または損失が生じたときに、補充用伝熱媒体21を地中熱ループに補給するようにすることができる。この補給は、アクセス、変更および/または手動による地中熱交換システム10の操作の必要なしに、自動的に行われることが好ましい。
一例として、供給ライン70は、例えば都市水道水の主または水貯蔵タンクまたはリザーバのような補助熱交換媒体源92に接続されてもよい。逆止弁94は供給ライン70に補助熱交換媒体源90を接続することができる。補助熱交換媒体源90と供給ライン70との間の圧力差が所与の閾値に達するかまたはこれを超えると、逆止弁94は、弁座から外れ、すなわち開放され、補充用熱交換媒体(例えば、水)で地中熱ループを充填または再充填できる。逆流防止装置(図示せず)を使用して、補助熱交換媒体源92に向かって熱交換媒体21が逆流するのを防止することもできる。補助熱交換媒体源92は、地中熱ループが逆止弁94を弁座から外す、すなわち開放するのに十分な圧力低下を被ったときに、地中熱ループへの伝熱媒体21(例えば、水)の流入を促すために加圧することができる。したがって、逆止弁94の上流側は、補助熱交換媒体源90からの補充用伝熱媒体と直接妨げられない流体連通ができるようにされる。これに加えて、またはこれに代えて、かかる補助熱交換媒体源92を戻しライン80または地中熱ループの他の部分に接続してもよい。1以上の実施形態では、補助熱交換媒体源92は、1以上の地中熱交換器20を介して伝熱媒体21を循環させるために使用される循環ポンプの位置の近傍で地中熱ループに接続される。
図1に示すように、流体分配システム64は、例えば供給ライン70または戻しライン80の一部などに沿って地中熱ループに接続されたパージ弁96をさらに含むことができる。パージ弁96は、伝熱媒体21の一部が気体状態に変化することによって生成され得る気体を地中熱ループから放出するように設計することができる。パージ弁96は、相対的な圧力に基づいてガスを放出する逆止弁を含むか、または地中熱ループから気体を排出する通気管またはその他の装置を有するものとすることができる。パージ弁96は、地中熱ループの最高点または最高位か、もしくはそれに近接して配置することができる。
ヒートポンプ60(または同様の装置)は、戻しライン80を介して伝熱媒体21を受け取ることができ、その熱交換器を使用して、伝熱媒体21から熱を受容する、またはそれに熱を排出することができる。そしてヒートポンプ60は、供給ライン70を介して地中熱交換器の内部流体空洞32へと戻るように伝熱媒体21を向けることができる。ヒートポンプ60は、1以上の循環ポンプ(図示せず)を含み、伝熱媒体21が地中熱ループを通って循環するようにすることができる。他の例では、1以上の循環ポンプがヒートポンプ60の外部に設けられてもよい。
1または複数の循環ポンプが代替的に地中熱交換器20内に配置されてもよい。しかしながら、1または複数の循環ポンプを地中熱交換器20の外側に配置し、その内部流体空洞32内に収容される構造をできるだけ単純なものに保つことが有利である。このことは、地中熱交換器20の設置を容易にし、および/または地中熱交換システム10の保守を容易にする。1または複数の循環ポンプは、地中熱交換器20の頂端部24を通して行われる、比較的制限されたアクセスを介しての保守を要さないからである。実際に、1以上の実施形態では、地中熱交換器20の内部流体空洞32は、各供給ライン開口76a,76b,76cおよび戻しライン開口86a,86b,86cとの間に障害物を含まないものとなり得るので、地中熱交換器20の設置および/または地中熱交換システム10の保守が容易となり、各供給ライン開口76a,76b,76cおよび戻しライン開口86a,86b,86cとの間で、伝熱媒体21(例えば、水)の比較的スムーズな流れが可能となる。
地中熱交換器20は、システムの容易な拡張にも適切なものであり、追加のユニットの設置を可能にして、それらが設置されるシステム10の伝熱達能力を増進することを可能にする。かかる地中熱交換器20は、図1に示されるように互いに並列に接続することも、直列に接続することも、あるいは、図2に示すようにそれらを組み合わせて接続することもできる。有利には、地中熱交換システムのいくつかの実施形態では、並列に接続された地中熱交換器20のグループを含むことができ、暖房または冷房を弱くすることが要求されている期間中に、いずれかのグループが他から分離されて、修理のために運転中止またはバイパスすることができるように構成され得る。
図2は、流体分配システム64を介してヒートポンプ60に接続された複数の地中熱交換器20を含む地中熱交換システム10’の例示的な実施形態を示している。図示のように、地中熱交換器20は、挿入されるかまたは他の方法で地面12内に配置することができる。それらは、図示されるように列に配置されてもよいし、三角形状または他の任意の適切な形状に配置されてもよい。地中熱交換器20が建物や構造物98の基礎99を支持するために使用される場合、特定の構造的支持に必要とされるものが地中熱交換器20の配列を規定し得る。いずれにしても、地中熱交換器20は、地中熱交換器20のそれぞれが最高または比較的高い効率で運転することが可能となるように、十分に離間されていることが有利であり得る。よって、最小間隔のレベルは、地中熱交換器20の各々を隣接する地中熱交換器20とどれだけ近くすることができるかを決定するために用いられ得る。他の例では、いくつかの地中熱交換器20は、密にまとめられるか、または比較的高密度の群に配置され得る。
地中熱交換器20は、流体分配システム64によって、すべてが同じヒートポンプ60または他の暖房および冷房装置に接続されてもよい。流体分配システム64は、符号72を付した矢印で示すように、地中熱交換器20に伝熱媒体21を送達するための供給ライン70を含むことができる。供給ライン70は、1以上の流体供給導管70a,70bを含むことができ、これらは、例えば様々なパイプやホースおよび関連付属品、マニホールド74および/または他の流体伝達要素であって、ヒートポンプ60から地中熱交換器20へと伝熱媒体21を移送するためのものである。流体分配システム64はまた、符号82を付した矢印で示すように、地中熱交換器20から伝熱媒体21を回収するための戻しライン80を含むことができる。戻しライン80は、1以上の流体戻し導管80a,80bを含むことができ、これらは、例えば様々なパイプやホースおよび関連付属品、マニホールド84および/または他の流体伝達要素であって、伝熱媒体21を地中熱交換器20から離れてヒートポンプ60に向うように移送するためのものである。いくつかの地中熱交換器20は中間導管71によって直列に連結され、図2に示すように、直列のグループ同士ではヒートポンプ60に並列に接続されたものとすることができる。この態様では、中間導管71は、一の地中熱交換器20に対する戻しラインおよび他の地中熱交換器20に対する供給導管として同時に作用する。伝熱媒体21は、最終的にはすべての地中熱交換器20を通って流れ、各地中熱交換器20のまわりを囲む地面12に熱を伝達する。
図2の地中熱交換システム10’は4つの地中熱交換器20をもつものとして示されている。しかしながら、1または複数の循環ポンプ(不図示)が、供給ライン70、戻しライン80および地中熱交換器20で画定される地中熱ループの全体を通って移動する伝熱媒体(例えば水)を導入するのに十分な規模を有していることを条件として、任意の数の地中熱交換器20を直列、並列またはそれらを組み合わせて接続することができる。
図1および図2を参照するに、1以上の地中熱交換器20を地中熱交換システム10,10’に追加し、それらのようなシステム10,10’の容量を拡大するべく配管できるようにすることが有利である。例えば、システム10,10’が構築されて特定の暖房および/または冷房目的を果たすように動作するものであっても、システム10,10’の初期容量に関してのヒートポンプ60に対する必要および要望がやがて大きくなり得る。例えば、気象条件や使用習慣の変化、暖房および/または冷房空間の拡張、あるいは単純にシステムの初期規模が小さかったことなどは、システム10,10’が設置された後において、暖房および/または冷房能力を追加する必要につながり得る。1または複数の追加の地中熱交換器20は、例えば、先に設置されている地中熱交換器20の近傍の地面に、配置、挿入または打ち込みによって追加されることが好都合であり得る。そして、地中熱交換器20からの供給ライン70および戻しライン80を、1または複数の追加の地中熱交換器20に対し、直列および/または並列の構成で接続することができる。そして、1または複数の追加の地中熱交換器20によって提供される追加の熱交換容量でヒートポンプ60を運転すればよい。
地中熱交換器20を直列に接続することは比較的簡単であり得るが、特定の状況では、並列または他の構成とすることで、より高い熱伝達効率を提供することができる。並列構成に加えて、複数の地中熱交換器20を様々な方法でともに使用することができる。例えば、1セットの独立した地中熱交換器20を独立してヒートポンプ60または同様の装置に接続し、地中熱交換器20のそれぞれがヒートポンプ60と自身との熱交換を提供するようにすることができる。ヒートポンプ60は、この目的のために、複数の内部熱交換器(図示せず)を有していてもよい。
再び図2を参照すると、システム10’は、供給ライン70の部分でヒートポンプ60に接続された供給マニホールド74を有することができる。供給ライン導管70aおよび70bは、供給マニホールド74から出て、それぞれの地中熱交換器20またはそのグループへと向かうことができる。よって、ヒートポンプ60からの伝熱媒体21は、並列グループの地中熱交換器20の各々に直接渡すことができる。これは、並列グループの地中熱交換器20の各々によって受容された伝熱媒体21が、周囲の地面12に対して十分な温度差を持ち、そのグループの地中熱交換器20を介した効率的な熱伝達を可能にすることを確保する助けとなり得る。
所望であれば、システム10’は、地中熱交換器20につながる供給ライン導管70a,70bのそれぞれに接続された供給ライン弁(図示せず)を有することができる。供給ライン弁は、供給ライン導管70a,70bのそれぞれを通る伝熱媒体21の流れ、したがって各グループの地中熱交換器20に流入する伝熱媒体21の割合を制御するために用いることができる。これは、各並列グループの地中熱交換器20に生じる熱伝達を適切に平衡させるために行われ得る。例えば、おそらく周囲の地下層または他の要因に起因して、他よりも低い熱伝達率を提供している1グループの地中熱交換器20が発見された場合、そのグループの地中熱交換器20への伝熱媒体21の流れが減少するように、関連する供給ライン弁を調整することができる。これにより、他の地中熱交換器20は、ヒートポンプ60から伝熱媒体21の流れの分配を大きく受け、高い熱伝達能力で動作している熱交換器20をより有効に活用することが可能となる。
供給ライン弁はまた、1以上の地中熱交換器20への伝熱媒体21の流れを完全に遮断し、その地中熱交換器20をシステム10’から効果的に切り離すためにも用いることができる。これは、地中熱交換器20または1グループの並列地中熱交換器20の保守を可能にするため、または、不要になったかあるいは取り返しのつかない非機能状態となっている地中熱交換器20またはグループを恒久的に切り離すことができるようにするために行うことができる。
同様に、システム10’は、戻しライン80の部分でヒートポンプ60に接続された戻しマニホールド84を有していてもよい。各並列グループの地中熱交換器20からの戻しライン導管80a,80bは、伝熱媒体21を地中熱交換器20からリターンマニホールド84へと移送することができ、すべての地中熱交換器20からの伝熱媒体21を一緒にして、戻しライン80の残部を通ってヒートポンプ60に移送することができる。
戻しライン弁(図示せず)を各戻しライン導管80a,80bに設けてもよい。戻しライン弁は、上記供給ライン弁に加えて、またはそれに代えて使用することができ、各並列グループの地中熱交換器20を通る伝熱媒体21の流れの調整も可能にすることができるものである。戻しライン弁はまた、供給ライン弁とともに、上記のようにシステム10’から地中熱交換器20を効果的に切り離すためにも用いることができる。
前述したように、本明細書に記載の地中熱交換器20は、地面12との熱交換に加えて、構造的な支持を提供するために使用され得る。よって、地中熱交換器20は、様々なシステムの荷重支持部材として機能することができる。様々な実施形態では、かかる地中熱交換器20は、図2に示すように、地上構造物98の基礎99を支持するため、地上構造物を固定するため、および/または、図3に示すように土壌保持アセンブリの構成要素として機能させるために使用することができる。
図2を参照するに、例示した地中熱交換システム10’は4つの地中熱交換器20を含んでおり、これらは、地上構造物98の基礎99の部分を支持するとともに、ヒートポンプ60に結合された輻射暖房システムまたは強制空気システムなどを介して、構造98内の空間に暖房および/または冷房を提供するために使用される。地上構造物98は、家庭、オフィス、工業用建物、貯蔵施設、商業ビルなどを含む多種多様の建物のいずれであってもよいが、これらに限定されるものではない。構造物98は、コンクリート、金属またはその他の任意の材料で形成することができる基礎99を有し得る。図2に示される基礎99は単なる例示である。本発明の実施形態に係る地中熱交換器20により支持される基礎99は、種々の形態および構成を取り得るものである。
基礎99は、地上にあってもよいし、または、他の実施形態では地下にあってもよい。したがって、各地中熱交換器20の頂端部24は、地面12の表面上または溝もしくはくぼみ14内で露出しているものであるか、あるいは、各地中熱交換器20の全体が完全に地面12の表面の下にあるように埋設されたものであり得る。深基礎用途等では、各地中熱交換器20は、地面12の表面より何フィート(many feet)も下に埋設されたものであり得る。
他の代替的実施形態では、地中熱交換器20の頂端部24は、図2に示されるものよりも露出していてもよい。例えば、構造物98が地面12の表面上に高く延長される場合、地面12上の大きな高さまで延在させた地中熱交換器20を有することが望ましいものとなり得る。このような構成は、地中熱交換器20と接触する地面12の表面積が小さくなることに起因して、地面12へのまたは地面12からの地中熱交換器20の熱伝達能力を減少させ得るが、構造的な必要性を満たすことがなお望ましいこともあり得る。
供給ライン70および戻しライン80を使用することによって地中熱交換器20に接続されたヒートポンプ60または同様の装置の使用を通じ、構造物98を暖房および/または冷房することができる。再び述べるが、地中熱交換器20は、ヒートポンプ60に対し、直列にまたは図1に示すように並列に、あるいは図2に示すように直列および並列接続の組み合わせで、接続することができる。よって、ヒートポンプ60は、地中熱交換器20を介して、地面12から熱を受けたり地面12に熱を放出したりすることができ、地中熱交換器20は構造98の基礎99が配置される構造的耐荷重支持体としても働く。
ヒートポンプ60または類似の装置は、様々なシステムの使用を通じて構造物98に対する暖房および/または冷房を提供することができる。空気、水、冷媒またはその他などの流体が構造物98の少なくとも一部を通って循環することで、構造物98の内部を暖房または冷房することができる。一例として、上述の地中熱交換システム10,10’および関連する地中熱交換器20は、強制空気、温水および輻射暖房および冷房システムを含む他の公知のタイプまたは冷房システムとともに使用することができる。
いくつかの実施形態では、1以上の地中熱交換器20は、例えば橋や陸橋などの構造物のためのアンカーとして働くことができる。その構造は、裂け目その他の地勢にまたがることがある。その構造は、裂け目にまたがる水平方向の広がりを有し得る。水平方向の広がりは、道路、鉄道線路、フットパスなどを有し得る。構造はまた、水平方向の広がりに支持を提供する他の構成要素を有してもよい。このような構成要素は、水平方向の広がりの両端に配置することができる鉛直方向の支持体と、これを介して横方向の広がりを長さ方向に支持する支持アセンブリとを含むことができる。構造は、吊り型の橋や、地面12の固定部が利することができる多種多様の構造のいずれであってもよい。
構造は、図2に示された構造物98と同様の態様で、地中熱交換器20上に直接載置されるものとすることができる。あるいは、構造は、地中熱交換器20上に載置されるのではなく、その代わりに、地中熱交換器20の頂端部24から伸びて鉛直方向の支持体または他の支持部材ないしは特徴部の頂部に至るアンカーラインを介して、地中熱交換器20により支持されるものであってもよい。それゆえに、アンカーラインは、鉛直方向支持体に作用し得る内側への曲げモーメントのバランスをとりながら、所望の向きに鉛直方向支持体を保持する接続部として機能し得る。
構造的支持体を提供することに加えて、地中熱交換器20は、地面12の構造体からの熱エネルギの放散の役に立つか、あるいは、被支持構造体上またはそれに隣接する暖房および/または冷房などの有用な機能を果たし得るヒートポンプ60または同様の装置に接続することができるものである。橋、道路、歩道および被支持構造体の近傍の他の構造体は、除氷または他の目的のために加熱されてもよい。
橋や陸橋に加えて、本明細書で説明されるシステムおよび方法は、多種多様な構造に対して、構造的な支持および/または熱伝達を提供するために使用され得る。そのような構造としては、住宅、オフィスビル、工業用ビル、商業ビル、アンテナ、煙突、電柱、塔およびその他が挙げられるがこれらに限られるものではない。
図3を参照するに、地中熱交換システム10”は、土壌保持要素として機能する地中熱交換器20を含むものとして示されている。図3に示すように、地中熱交換器20は、保持する必要がある土のボリュームに隣接して地面12に挿入することができる。間隔を置いた態様で付加的な地中熱交換器20が設けられてもよく、それは、壁100その他の、地中熱交換器20の間の距離にまたがる保持装置の形態である障壁のアンカー、および/または、エンドポイントとして働くことができる。壁100は、土壌に当接して所望の位置に土壌を保つ土壌対向面を有することができる。所望であれば、地中熱交換システム10は、多数の地中熱交換器20とともに保持壁のセグメントまたは他のより大きな土壌保持システムを画定することができる。そのような地中熱交換器20は、直線状に配置されてもされなくてもよいし、あるいは鉛直方向に向けられても向けられなくてもよい。地中熱交換器20が所定の位置に保持壁を維持する構造的支持を提供することで、所定の位置に土壌を維持することができる。加えて、地中熱交換器20は、本明細書に記載の他の地中熱交換システム10,10’と同様に、暖房および/または冷房目的のために使用することができる熱交換を提供し得る。
図面は概ね共通の構造や形状を有する地中熱交換器20の使用方法を示しているが、関連分野の当業者であれば、地中熱交換器20が種々の形状および構成を備え得ること、および、異なる形状および構成の地中熱交換器20を組み合わせ、同じ地中熱交換システムにおいてともに使用し得ることを直ちに認識するであろう。さらに、本明細書に記載され、図示された地中熱交換システム10,10’,10”は代表的なものであり、具体的には説明しないが、関連技術分野の当業者であれば、地中熱交換器20および地中熱交換システム10,10’,10”を多種多様な状況において構造的支持を提供するために使用し得ることを認識するであろう。
本明細書に記載の種々の地中熱交換システム10,10’,10”および地中熱交換器20に従って、地中熱交換システム10,10’,10”を設置する関連方法を提供することができ、これは、地面12とインターフェースする外面46および内部流体空洞32を画定する内面48を有する金属容器22を含んだ、少なくとも1つの地中熱交換器20を地面12内に設置することを含む。いくつかの例では、少なくとも1つの地中熱交換器20を地面12内に設置することは、例えば、パイルドライバーまたは他の深基礎部材設置装置または技術を用いて、1以上の地中熱交換器20を地面内に打ち込むことを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、1以上の地中熱交換器20を、それぞれ予めドリル掘削した空洞内に配置するものであってもよい。
この方法は、さらに、流体分配システム64を介して、少なくとも一つの地中熱交換器20をヒートポンプ60に連結することを含むことができる。流体分配システム64は、供給ライン70と、戻しライン80と、暖房モード中に地面からの熱を吸収するためおよび/または冷房モード中に地面に熱を排出するために、運転中に地中熱交換器20の内部の流体空洞32を介して水を循環させる循環ポンプと、を含むことができる。この方法はさらに、水分損失時に地中熱交換器20への補助的な水の自動補給を可能にするために、流体分配システム64を水源92へとつなぐことを含むことができる。水分損失には、1以上の地中熱交換器20からの漏出や、1以上の地中熱交換器を介して循環している水の気化を含み得る。水は、例えば、供給ライン70または戻しライン80に充填回路90を連結することによって自動的に補給することができ、充填回路90は、それに備えられている逆止弁94を開放すなわち弁座から離すのに十分な地中熱ループ内の圧力降下に応じて、供給ライン70または戻しライン80に流体を排出するように構成されたものとすることができる。所要の動作圧力は、約5psiから約35psiまたは約15psiから約25psiの範囲内の、比較的低い圧力とすることができる。
設置方法は、1以上の地中熱交換器20から性能データを取得することと、1以上の補助的な地中熱交換器20を地面に設置し、その1以上の補助的な地中熱交換器20をヒートポンプ60の予測需要および前記性能データの少なくとも一部に基づいてヒートポンプ60に連結することと、を含むことができる。換言すれば、性能データは、ヒートポンプ60の予測需要に対する既設の地中熱交換システムの実際の性能を評価し、前記需要を満たすのに1以上の追加の地中熱交換器20が必要とされ得るか否かを決定するために取得することができる。この方法はさらに、既設の地中熱交換システムの欠乏の観測または計算に基づいて、前記1以上の補助的な熱交換器20のサイズおよび/または長さを選択することを含み得る。
本明細書に記載の種々の地中熱交換システム10,10’,10”および地中熱交換器20では、関連する地中熱交換システム10,10’,10”の運転方法を備えることができ、この方法は、暖房モード中に地面からの熱を吸収するためおよび/または冷房モード中に地面に熱を排出するために、地中熱ループを介して水を循環させる循環ポンプ21を含み、地中熱ループは、地面12とインターフェースする外面46および操作中に前記水と接触する内面48を有する金属容器22を備えた少なくとも1つの地中熱交換器20を含む。その方法はさらに、少なくとも一つの地中熱交換器20からの漏水や、地中熱ループからの水の気化に応じて、地中熱ループに補充用水を導入することを含む。これにより、少なくとも一つの地中熱交換器からの水の損失にかかわりなく、地中熱ループを運転容量に維持することができる。
地中熱交換システム10,10’,10”を周期的またはサイクリックに運転することができ、そのサイクルは、要求の変化および気候その他の要因の変動に応答して期間を変えることができる。運転中、地中熱交換器20および周囲の地面12は、それらの間の熱の伝導に起因した応力を受け得る。例えば、冷房モード中には、地中熱交換器20および周囲の地面12の温度は、地面12への熱の排出に起因して所望のレベルを超えて上昇し得る。逆に、暖房モード中には、地中熱交換器20および周囲の地面12の温度は、地面12からの熱の引き込みに起因して所望のレベルを下回り得る。
したがって、いくつかの例では、地中熱交換システム10,10’,10”の運転方法は、地中熱交換器20およびその周囲の地面12の応力を除去することを含むことができる。応力除去(destressing)は、地中熱交換器20およびその周囲の地面12の温度を、地中熱交換システム10,10’,10”近傍の大地すなわち地面の平均温度に向かうないしは近づけるようにすることを含み得る。地中熱交換器20およびその周囲の地面12の応力除去は、例えば、循環ポンプを用いて地中熱交換器20を介して水21を循環させることを含み得る。水21は、ヒートポンプ60の作動時に水21が循環する平均体積流量よりも低い体積流量で、地中熱交換器20を通って循環させることができる。他の例では、体積流量は、ヒートポンプ60の作動時に水21が循環する平均体積流量とほぼ等しくてもよい。
他の例では、地中熱交換器20およびその周囲の地面12の応力除去は、地中熱ループから水21を排出することと、当該排出水21とは異なる平均温度を有する補充用水を地中熱ループに導入することと、を含むことができる。例えば、地中熱ループが冷房運転の結果として応力を受けている場合、水21を地中熱ループから排出し、当該排出水21よりも低い温度を有する補充用水を導入し、地中熱交換器20および周囲の地面12の応力を解消するために循環させてもよい。排出水は、任意所望の目的、例えば灌漑用水として使用することができる。逆に、地中熱ループが暖房運転の結果として応力を受けている場合、水21を地中熱ループから排出し、当該排出水21よりも高い温度を有する補充用水を導入し、地中熱交換器20および周囲の地面12の応力を解消するために循環させてもよい。
地中熱交換システム10,10’,10”およびそのサブシステムを設置および/または運転する他の形態は、本明細書に開示された特徴、構造および機能の検討により明らかとなり、または理解されるであろう。
また、上述した実施形態の様々な形態は、さらなる実施形態を提供するために組み合わせることができる。加えて、本明細書で参照され、および/またはアプリケーションデータシートに記載されている米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許文献のすべては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。必要であれば、様々な特許、出願および刊行物の概念を使用して実施の形態を修正し、さらなる実施形態を提供することが可能である。
これらおよび他の変更は、上述した詳細な説明に照らし、実施形態に対して行うことができる。概して、特許請求の範囲において使用される用語は、明細書および特許請求の範囲に開示されている特定の実施形態に特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではないが、かかる特許請求の範囲が権利を主張する均等物の全範囲に沿ったすべての可能な実施形態を含むと解釈されるべきである。

Claims (30)

  1. 内部流体空洞を画定する金属製容器を含む地中熱交換器と、
    該地中熱交換器に接続され、運転中に前記地中熱交換器の前記内部流体空洞を介して伝熱媒体を循環させる分配システムであって、
    前記地中熱交換器に前記伝熱媒体を送達する供給ライン、
    前記地中熱交換器から前記伝熱媒体を引き出す戻しライン、および
    前記地中熱交換器の前記金属製容器からの前記伝熱媒体の漏出に応じて、前記地中熱交換器に補充用伝熱媒体を自動的に補給する充填回路、
    を含む分配システムと、
    を備えた地中熱交換システム。
  2. 暖房および冷房機能を提供するべくヒートポンプとともに運転可能であるとともに、暖房モードの間は地面から熱を吸収し、冷房モードの間は地面に熱を排出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  3. 前記伝熱媒体が水でなる、または本質的に水でなることを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  4. 前記供給ライン、前記戻しラインおよび前記地中熱交換器が集合的に地中熱ループを形成し、前記充填回路が逆止弁を含み、該逆止弁を横切って存在する圧力差がスレッショルドを超えたことに応答して補充水源から前記地中熱ループに補充用水を導入することを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  5. 前記伝熱媒体は水であり、前記地中熱ループの運転圧力は、前記地中熱交換器からの漏水または地中熱ループにおける水の気化によって前記スレッショルド未満に低下し得ることを特徴とする請求項4に記載の地中熱交換システム。
  6. 前記逆止弁の上流側は、前記補充水源からの補充用水と遮られることなく直接流体連通することを特徴とする請求項4に記載の地中熱交換システム。
  7. 前記伝熱媒体は水であり、前記充填回路は、前記地中熱交換器からの漏水または前記地中熱交換器からの水の気化に応じて、前記地中熱交換器に対し補充用水を自動的に補給するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  8. 前記分配システムは、前記分配システムから気体を放出するパージ弁をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  9. 前記地中熱交換器の前記金属製容器が深基礎部材であることを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  10. 前記深基礎部材は、その下端に位置する螺旋構造部と、上端に位置して回転式パイルドライバーシステムと連結するための係合構造部と、の少なくとも一方を含むパイルであることを特徴とする請求項9に記載の地中熱交換システム。
  11. 前記地中熱交換器の前記金属製容器は、鋼製の管状ケーシングと端部キャップとを含み、実質的に閉じた流体容器を画定することを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  12. 前記地中熱交換器の前記金属製容器は、
    地上構造物のためのアンカー、
    構造物のための基礎支持部、および
    土壌保持エレメント
    からなる群から選択された荷重受け部材であることを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  13. 前記供給ラインが前記地中熱交換器の前記金属製容器の前記内部流体空洞に前記伝熱媒体を吐出する出口を含み、前記戻しラインが前記地中熱交換器の前記金属製容器の前記内部流体空洞から前記伝熱媒体を引き出す入口を含むとともに、前記供給ラインの前記出口および前記戻しラインの前記入口は、前記地中熱交換器の軸長に沿って異なる高さにそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換システム。
  14. 前記供給ラインの前記出口および前記戻しラインの前記入口は、前記地中熱交換器の前記金属製容器の前記内部流体空洞の上側部分内にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項13に記載の地中熱交換システム。
  15. 前記伝熱媒体は水であり、前記供給ラインの前記出口および前記戻しラインの前記入口は、前記地中熱交換器の前記金属製容器の下端から偏倚していることで、前記金属製容器の前記内部流体空洞の下半体が水のスタンディング・コラムのみによって占有されるようにしたことを特徴とする請求項13に記載の地中熱交換システム。
  16. 地面に配置され、内部流体空洞を画定する金属製容器を含む地中熱交換器と、
    該地中熱交換器に接続され、前記地中熱交換器を介して水を循環させる分配システムであって、
    供給ライン、
    戻しライン、
    前記供給ラインおよび前記戻しラインを介し、前記地中熱交換器の前記内部流体空洞を通して水を循環させる循環ポンプ、
    前記分配システムから気体を放出するためのパージ弁、および
    前記地中熱交換器からの漏水または前記地中熱交換器からの水の気化に応じて、前記地中熱交換器の前記内部流体空洞に水を自動的に補給するように構成された充填回路、
    を含む分配システムと、
    を備えた地中熱交換システム。
  17. 暖房および冷房機能を提供するべくヒートポンプとともに運転可能であるとともに、暖房モードの間は地面から熱を吸収し、冷房モードの間は地面に熱を排出するように構成されていることを特徴とする請求項16に記載の地中熱交換システム。
  18. 前記地中熱交換器の前記金属製容器は、地面とインターフェースする外面と、運転中に前記地中熱交換器を通って循環する水と接触する内面と、を有する管状構造を備えることを特徴とする請求項16に記載の地中熱交換システム。
  19. 前記地中熱交換器の前記金属製容器は、深基礎部材および荷重受け部材の少なくとも一方であることを特徴とする請求項16に記載の地中熱交換システム。
  20. 地中熱交換システムを設置する方法であって、
    地面とインターフェースする外面と、内部流体空洞を画定する内面と、を有する金属製容器を備える少なくとも1つの地中熱交換器を地面に設置する工程と、
    流体分配システムを介し前記少なくとも1つの地中熱交換器をヒートポンプに接続する工程であって、前記流体分配システムが、供給ラインと、戻しラインと、運転中に前記地中熱交換器の前記内部流体空洞を通して水を循環させ、暖房モードの間は地面から熱を吸収し、および/または、冷房モードの間は地面に熱を排出する循環ポンプと、を含んでいる工程と、
    水の損失に応じて補充用水を自動的に前記地中熱交換器に補給可能とするために、前記流体分配システムを水源に接続する工程と、
    を備える方法。
  21. 前記少なくとも1つの地中熱交換器を地面に設置する工程は、複数の地中熱交換器を地面に設置する工程を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記複数の地中熱交換器を、前記ヒートポンプに対して直列の構成、並列の構成またはそれらの組み合わせで接続する工程、
    をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 前記複数の地中熱交換器から性能データを取得する工程と、
    1以上の補助地中熱交換器を地面に設置し、前記ヒートポンプの予測需要および前記性能データの少なくとも一部に基づいて、前記1以上の補助地中熱交換器を前記ヒートポンプに接続する工程と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  24. 少なくとも1つの補助地中熱交換器を地面に設置し、前記ヒートポンプの予測需要の変化に応じて、前記少なくとも1つの補助地中熱交換器を前記ヒートポンプに接続する工程、
    をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  25. 地中熱交換システムの運転方法であって、
    暖房モードの間に地面から熱を吸収するために、および/または、冷房モードの間に前記地面に熱を排出するために、前記地面とインターフェースする外面と運転中に水と接触する内面とを有する金属製容器を備える少なくとも1つの地中熱交換器を含む地中熱ループを通して水を循環させる工程と、
    前記少なくとも1つの地中熱交換器からの漏水または前記地中熱ループからの水の気化に応じて、前記地中熱ループに補充用水を導入する工程と、
    を備える方法。
  26. 前記少なくとも1つの地中熱交換器と、前記少なくとも1つの地中熱交換器を囲む地面の応力を除去する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 前記地中熱ループはヒートポンプに接続されてその熱交換器により熱交換を行い、前記少なくとも1つの地中熱交換器と、前記少なくとも1つの地中熱交換器を囲む地面の応力を除去する工程は、前記少なくとも1つの地中熱交換器を通して水を循環させることを含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記少なくとも1つの地中熱交換器を通して水を循環させる工程は、循環ポンプを用いて、前記循環ポンプの作動時に循環する平均の体積流量よりも少ない体積流量の水を、前記少なくとも1つの地中熱交換器を通して循環させることを含むこと特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記少なくとも1つの地中熱交換器と、前記少なくとも1つの地中熱交換器を囲む地面の応力を除去する工程は、前記地中熱ループから水を排出することと、当該排出される水とは異なる平均温度を有する補充用水を前記地中熱ループに導入することと、を含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  30. 前記少なくとも1つの地中熱交換器からの漏水または前記地中熱ループからの水の気化に応じて、前記地中熱ループに補充用水を導入する工程は、前記少なくとも1つの地中熱交換器からの当該水の損失にかかわりなく、前記地中熱ループの運転能力を自動的に維持することを含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
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