JP2016533934A - 宇宙航空機のためのガラスパネル - Google Patents

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Abstract

本発明は、準軌道飛行及び航空飛行に適した航空機のためのガラスパネルに関するものであり、このガラスパネルは、耐熱性のためにポリカーボネート又はアルミノ珪酸塩で作られている外側パネル(1)と、標準的な飛行機安全率に従った大きさである、耐圧性のための主パネル(2)、及び、主パネルのために冗長性を提供し、最小限の圧力限界を備えた大きさである内側パネル(3)を有しており、外側パネルと主パネル及び内側の冗長性パネルは、空間(5、6)によってお互いに分離されている。本発明は、該ガラスパネルを用いて作られたフロントガラス要素及び機窓を有する航空機にも関する。【選択図】図1

Description

発明の背景
[発明の範囲]
本発明は、宇宙航空機のための窓ガラスに関するものであり、特にフロントガラス及び客席窓を有する宇宙飛行機タイプの宇宙航空機のための窓ガラスに関する。
宇宙飛行機とは、飛行機のように地球の大気圏内で移動できると同様に、たとえば、少なくとも高度100kmにまで到着可能なロケットエンジンを用いて、準軌道宇宙飛行もできる機体を指す用語である。一般的に言って、そのような宇宙飛行機の最高速度は、飛行エンベロープ中にマッハ5を超えることはない。
定義によれば、航空機のための窓ガラスとは、乗客又は乗組員が航空機の外を見られるようにするためのものである。
そのため、窓ガラスパネルは、外を見られるようにするだけではなく、航空機の他の部分と同程度の環境ストレス及び操作ストレスにも対抗しなければならず、つまり、航空機の空気中での前進運動に耐え、航空機内部の圧力を確実に保ち、飛行中には雨、雹、バードストライクなど、地上では砂利などの様々な外的脅威にも耐え、放射線に対抗してフィルターをかけねばならず、除氷が可能で、不具合が生じた場合にも乗客の安全を確保できなければならない等々である。
民間航空機及び軍用航空機のための窓ガラスに関しては、膨大なデータと豊富な経験が利用可能である。通常は、航空機のためには、
−フロントガラス及びコクピットのための窓ガラスと
−客席(窓)のための窓ガラス
という2つのタイプの窓ガラスが区別される。
第1のタイプの窓ガラスは、航空機の前部に位置するため、非常に大きな脅威にさらされる。
たとえば、US2010/0020381A1、US2010/0163676 A1、EP0322776A2という文書によって、複数の層から構成されたフロントガラスの製造が公知である。
航空フロントガラスの窓ガラスは、一般に、ガラス、アクリル樹脂又はポリカーボネートの層をビニル層と交互に重ねた多重層構造を有している。
これらの層は、周辺装置によって組立てられている。
エアバスA300、A320及びA340航空機のような旅客機のためのフロントガラス・パネルの公知の例は、3層の安全ガラス、ガラス層を隔てるビニル中間膜、並びに、ビニル中間膜をガラス層に接着し、除霜及び防曇の手段でもあるウレタン中間層を特徴としている。
このように、公知のフロントガラスの窓ガラス組立体の多くは、安全ガラス層及びアクリル樹脂材料の層の間に個体中間層を有する多層構造に基づいている。
これらの多層構造の欠点は、エア・ギャップ又は真空によって達成できるような熱伝導遮断層を有さないことである。全体として、これらの構造は、熱伝導壁で構成されている。
客席窓のためには、ガラス及びアクリル樹脂材料の2枚の板を組立てることによって、客室の与圧に耐える窓ガラスを製造することが公知であり、これらの2枚の板は、エア・ギャップを形成するための、及び、アクリル樹脂その他の透明プラスチックで作られた第3の板を内側に加えて熱シールドを形成し、乗客が窓に触れないようにするための周辺封止部材によって分離されて、維持されている。
このような構成では、内側のガラス板に開けられた小さな穴がエア・ギャップと航空機内部を接続しており、外側のガラス又はアクリル樹脂の板だけが圧力差の影響を受け、内側のガラス板は、外側の板が破れた場合にフェイルセーフ保護を提供するようになっている。
2枚のガラス板又は相当材料の板の間にエア・ギャップが存在するので、これらの構造は、多層構造よりも優れた断熱性を提供する。
宇宙船は、飛行機とは異なった環境条件に直面する。特に、地球へ帰還するように設計された宇宙船は、超音速航空機でさえも直面しないほどの非常な高温にさらされる。
さらに、宇宙では、電磁スペクトルの全範囲にわたって放射線がさらに強烈である。そのうえ、外部温度は非常に低温か、又は非常な高温になる可能性がある。詳細には、壁面は、日光にさらされるか否かに応じて、非常な高温(+150℃)又は、非常な低温(−150℃)になる可能性がある。
そのため、この窓ガラスの設計は、高度な耐火性能を持つ外壁を含まなければならず、窓ガラス組立体は、優れた断熱材でなければならない。
さらに、航空機は、宇宙飛行中に微小隕石に遭遇するかもしれない。
アポロ計画の宇宙カプセルでは、窓は、シリカ製の厚い外側板と、アルミナ/ケイ酸塩製の2枚の内側板からできていた。
外側板は、地球へ帰還する際の衝撃及び熱に対抗するためであり、内側板は、圧力に耐えるためであった。外側板と内側板の間の空間は、軌道フェーズの間は真空状態に置かれていた。一方、内側板の間は圧縮された窒素ガスで満たされていた。
3枚の板は、NASAのスペースシャトルにも含まれていた。前面の窓ガラスは、およそ厚さ16mmの外側耐熱板が取付けられており、シャトルの胴体構造に固定されており、中間の板は、外側板が破れた場合のフェイルセーフ板で、厚さは、およそ33mmであり、内側板は、厚さ16mm程度の耐圧板であった。中間板と内側板は、封止部材と組み合わせられて、シャトルの胴体構造にではなく、乗組員のための密閉室に取付けられていた。
中央板と外側板は、溶融シリカガラス製であった。
宇宙航空機のための材料選定は、航空機の構造全体のための材料選定と同じくらい重要である。重量は可能な限り軽くしつつも、技術効率を追求しなければならない。
したがって、建造を意図する機体の特定のニーズに基づいて、材料を選定することが必要である。
このように、地球周回軌道又はそれ以上の軌道から地球へ帰還するための宇宙船用の窓ガラス外側板は、溶融シリカ製で、一般的なガラスのための密度が2.5であり、より衝撃に強いポリカーボネートが密度1.1であるのに対して、密度2.6で高度な耐火性能を有さねばならない。
大気圏内の航空機は、航空機の要素の寸法設計に大きな影響を与える厳しい認証基準及び規範に従うことが見込まれているのに対して、宇宙船のためには、認証基準も規範もまったく定義されていないことに注意が必要である。
このことは、大気圏と軌道空間の間の中間高度を飛行し、再突入時には極度の高温にさらされる宇宙航空機に関して問題になる。
このように、本発明は、宇宙飛行機タイプの航空機のための最適化された窓ガラスのシステムを定義することを目的としており、この航空機は、まず従来の亜音速航空機として作動し、したがって、従来の民間航空機の、特に認証に関する要件にはすべて従ったうえで、次には、宇宙船として作動し、そのため真空の影響を受けることになり、現在は確立していない新しい要件を伴う大気圏再突入の影響を受けることになる。
準軌道飛行を行う宇宙飛行機のような航空機用フロントガラス/窓を設計するために特定された要件は、次の通りである。
−大気圏再突入時の動力学的加熱に対する防護。ただし、準軌道飛行時の動力学的加熱は、軌道機ほどは大きくない。
−弾道フェーズにおけるフロントガラスと窓の両方での微小衝撃に対する防護、及び、航空飛行フェーズにおけるフロントガラスに対する航空タイプの衝撃に対する防護。宇宙航空機は、ロケットによって運搬されるカプセルに比べ、露出が多い。これは、宇宙航空機のほうが、より長い時間にわたり、水平方向に、より長く大気圏内を飛行するためであり、地上から離着陸を行うという事実のためである。
さらに、本発明の窓ガラスは、断熱性も有さなければならない。また、本発明の窓ガラスは、太陽光線とエックス線を吸収し、高速の微小な宇宙デブリにも耐えなければならない。本発明の窓ガラスは、大気圏外飛行フェーズの間に乗客を太陽放射から保護しなければならない(空間要件)。
この窓ガラスは、当然ながら、航空飛行中にも宇宙飛行中にも客室と大気環境の間の圧力差を維持しなければならず、客室の圧力を保つパネルが突然破れた場合には機体を保護しなければならず、民間航空認証要件に従うために、圧力パネルのフェイルセーフ保護を提供しなければならない。
窓は、パイロットのために、及び飛行上の必要や乗客のために、飛行のすべてのフェーズにわたって、機体の外側への良好な視界を確保する一方で、乗客が内側から及ぼす暴力に対して保護されていなければならず、乗客を乗せた宇宙飛行という面では、フロントガラス及び側面窓は、窓ガラスのすべての層に除霜装置を備えていなければならない。
結局のところ、どのようなシステムであれ、空を飛ぶ乗り物であれば重量の面で設計が最適化されていなければならず、飛行機については、なおのこと、この要求の重要性は高まる。
結局のところ、窓ガラスは、少なくとも、旅客を運搬する大気圏内の航空機用窓ガラスとしての認証要件を満たさなければならない。
このため、本発明は、準軌道飛行及び航空飛行に適した航空機のための窓ガラスを提案するものであり、この窓ガラスは、たとえば、ポリカーボネート製又はアルミノ珪酸塩製の外側耐熱パネルと、与圧の圧力に耐える主パネル、及び、主パネルのためにフェイルセーフ保護を提供する内側パネルを有しており、外側パネルと主パネルと内側のフェイルセーフパネルは、ガスが充填されているか又は空っぽの空間によってお互いに分離されており、主パネル及び内側パネルは、民間航空認証基準に従って設計されている。
主パネルとフェイルセーフパネルの第1の実施形態によれば、主パネルと内側のフェイルセーフパネルの間の空間は、冷たい周囲温度による結露を防止するために、乾燥空気又は窒素ガスを含んでいる。
主パネルとフェイルセーフパネルの第2の実施形態によれば、主パネルと内側のフェイルセーフパネルの間の空間は、真空状態に置かれている。
主パネルと外側パネルの第1の実施形態によれば、外側パネルと主パネルの間の空間は、空気の分離層で満たされている。
主パネルと外側パネルの第2の実施形態によれば、外側パネルと主パネルの間の空間は、真空状態に置かれている。
主パネルと外側パネルの第3の実施形態によれば、外側パネルは、外側表面と内側表面の間に、少なくとも1つの圧力平衡穴を有している。
この特に有利な実施形態は、外側パネルへの圧力ストレスを完全に除去しており、そのため、外側パネルは、衝撃保護及び断熱の機能を果たすだけでよい。
有利には、主パネルは、1993年1月29日の米国標準MIL PRF−25690Bによる、延伸アクリル材料で作られている。
窓ガラスが客席窓を形成している場合には、窓ガラスの機能パネルを保護するため、薄型乗客保護パネルがさらにもう1枚追加される。
本発明の窓ガラスは、有利には、主パネル上に、太陽放射からの保護を提供するための1つ又は複数のフィルムを有する。
本発明の窓ガラスは、有利には、外側パネルの内側表面上に少なくとも1つの除霜タイプの加熱フィルムを含み、好ましくは、主パネルの外側表面上に少なくとも1つの除霜タイプの加熱フィルム(10)を含む。
本発明の窓ガラスは、有利には、内側パネル上に防曇タイプの加熱フィルムを有する。
主パネルは、好ましくは、耐圧性に関しては少なくとも安全率4である。特定の実施形態では、主パネルは、耐圧性に関しては少なくとも安全率8である。
内側パネルは、好ましくは、耐圧性に関しては少なくとも安全率2である。特定の実施形態では、内側パネルは、耐圧性に関しては少なくとも安全率3である。
本発明は、準軌道航空機、すなわち、100kmを超える高度に達し、マッハ3〜5のスピードで再突入し、前記の定義による特徴の少なくとも1つに従う窓ガラスで造られたフロントガラス及び/又は窓の要素を有する飛行機に適用される。
本発明の他の特徴及び利点は、本発明の実施形態の非限定的実施例に関する、添付された図面を参照した以下の説明を参照することによって明らかになる。
図1は、クランプ留めアセンブリに装着された本発明の窓ガラスを示している。 図2は、2部式アセンブリに装着された本発明の窓ガラスを示している。
図1では、本発明は、クランプ留めで固定することができる公知のタイプの枠組みに組み込まれた窓ガラスの範囲内で説明されており、この枠組みは、シム100、101、103を有しており、窓ガラスパネルの間の空間5、6を定義するシム101、103と、耐湿封止部材105、及びZ形の保持プレート104を備えている。
本発明によれば、外側パネル1を有する窓ガラスは、外側板とも呼ばれており、主として衝撃ストレスに対抗する性能を有し、大気圏再突入時の耐断熱性を有さねばならない。
衝撃とは、特にバードストライクのような、航空分野で起きる衝撃のことであり、また、準軌道飛行フェーズでの宇宙デブリのような、物体によって引き起こされる衝撃のことでもある。
大気圏内の飛行機とは違って、客席窓は、高度の耐久性を備えるように設計しなければならず、あるいは、高速の宇宙デブリがどんな角度から航空機に衝突するとも限らないため、フロントガラスの窓ガラスと同程度の耐久性を備えるように設計しなければならない。
大気圏再突入時の過熱及び衝撃に対する保護を提供するフロントガラス及び窓の窓ガラスと同様に、外側パネルのための好ましい材料は、優れた耐衝撃性及び耐熱性を有するレキサン・タイプのポリカーボネートである。外側パネルの内側表面と外側表面は、内側及び外側の環境から保護されていなければならず、外側パネルは、保護層によって覆われているか、又は、たとえば、耐紫外線表面処理のような、ポリカーボネート・パネルの製造技術の分野で公知の表面処理を施されているべきである。
このような外側パネルは、2重になってはおらず、空気の層又は分離空隙によって他のパネルから隔離されており、この層は、1つ又は複数の圧力平衡穴7によって航空機の外部と接続されている。
本発明の窓ガラスは、内側には第1の内側パネルを有しており、この内側パネルは、主パネル2と呼ばれる。
本発明によれば、外側パネル1と主パネル2の間には空間がある。この空間は、図1の例のように周辺封止部材101によって形成されるか、又は、枠要素106及び封止部材101、109を積み重ねて形成されている。
これは、パネルの間の空間を、たとえば、ビニル層のような材料で満たしている、大気圏内の飛行機用窓ガラスの技術とは対照的である。
本発明によれば、耐圧性は、第2のパネル又は主パネル2によって確保される。この主パネルの厚み及び材料は、耐圧性に関する航空業界の標準安全率に従い、パネルは、好ましくは、アクリル樹脂材料で作られている。有利には、主パネルは、1993年1月29日の米国標準MIL PRF−25690Bに従って改善された耐湿性を備え、場合に応じて成形されるか、又は板状であるタイプ2の延伸アクリル材料で作られている。この材料のおかげで、アクリルキャストとの関連では、パネルの耐圧性に関する安全率を2で割ることができる。
主パネルに関係した事故が発生した場合には、窓ガラスの耐久性は、支えるべき圧力との関係でマージンが小さく寸法設計されている第2の内側パネル3によって確保される。
大気圏再突入外では、飛行機の断熱性は、2つの耐圧パネルのエア・ギャップによって確保される。
内側パネルのフェイルセーフ機能を確保するためには、この空間に機内の圧力(0.8バール)に相当する圧力のかかったガスを封止しなければならない。しかしながら、この圧力をすべての飛行で維持するための保守装置が提供されなければならない。これは、長い期間をはさんで数回だけの飛行を行うような、空間的な解決策とは違っている。
主パネルとフェイルセーフパネルは、客室内の与圧を支えるために適しており、アクリル樹脂材料で作られている。アクリル樹脂材料で作られたパネルの使用は、重量の面で最適であり、この材料は、良好な透明性を確保する一方で、エックス線には少なくとも部分的にフィルターをかけることができる。
窓の場合には、乗客が内側から及ぼす攻撃に対する保護は、図2に示すような、窓を保護するための非常に薄いパネル4を追加することによって確保される。
この図2によれば、パネルは、図1とは別の仕方で固定されており、第2の内側パネルは、別個に装着されており、外側パネルと主パネルは、胴体108にクランプ留め装置107によって固定されたフレーム106の間に装着されており、一方、窓を取り囲むフレーム111は、窓受け孔の周りの該胴体108を補強している。
太陽放射からの保護は、太陽光保護フィルム8を追加することによって、すなわち、実施例によれば、主パネル2の内側表面に太陽光保護フィルム8を貼ることによって達成される。
さらに、防霜は、外側パネルの内側表面上、及び主パネルの外側表面上の除霜加熱フィルム9、10によって確保される。これらのフィルムは、図1に示されたトラック110のような導体トラックによって電気的に接続されている。
そのうえ、窓ガラスは、内側パネル上に、たとえば、加熱フィルムのようなフィルム又は防曇被覆11を有する。
これらの被覆は、たとえば、電源に接続された薄いメッシュであるか、又は、PPGインダストリーズ社のブランド名NESATRONで公知のような被覆である。
内側パネル3は、さらに、内側パネルと負荷圧に耐える主パネル2との間の空隙5の中の十分な空気層を用いて、断熱性を向上させる。
本発明によるフロントガラス又は窓は、窓ガラスの迅速な取り外しを可能にする公知の航空技術に従って、航空機構造に固定されている。
要するに、本発明は、航空機認証に適合した窓ガラスに関するものであり、それゆえに、この窓ガラスは、適用規格の勧告に従うものであり、それゆえに、前記のような窓ガラスに適用可能な安全率を導入する勧告である、欧州航空安全機関の民間航空機に関する標準CS23「普通、実用、曲技及び輸送類別飛行機に関する認証仕様CS−23 改正規則3 2012年7月20日」に従うものであり、米国運輸省の連邦航空局の2003年1月17日の勧告「アドバイザリー・サーキュラー」AC No. 25.755−1に従うものである。この「アドバイザリー・サーキュラー」は、極限負荷を超える程度の負荷については第8a3条で第1の安全率2を規定し、第8c5条ではアクリル樹脂又はポリカーボネートについての第2の安全率4、及び延伸アクリルについての安全率2を規定しており、すなわち、耐圧性についてのフェイルセーフ安全率では、アクリル樹脂又はポリカーボネートの安全率8、延伸アクリルの安全率4を規定している。
宇宙飛行機のための認証は存在しないので、選択するべきは、前記の民間航空基準に基づいた主パネルの寸法設計である。
しかしながら、フェイルセーフパネルは、最小限に、つまり、極限負荷に関連する限りで寸法設計されている。
アクリル樹脂材料、つまりアプリケーションに応じて成形されるか、又は板状であるタイプ2の延伸アクリル材料のためには、1993年1月29日の標準MIL−PRF−25690Bが材料仕様として用いられる。
このようにして、航空機認証を得ることが可能であり、準軌道飛行又は軌道飛行の部分については、本発明は、熱及び衝撃に対抗するために適した特殊な外側パネルを追加する計画である。
具体例としては、適用可能な認証基準に基づいて定義された航空機の場合が考えられ、この航空機は、2つのパネルを備えた340×240mmの窓を有し、これらのパネルのうち外側のパネルがすべての圧力を受ける。客室と外部の間の名目上の圧力差は0.582ミリバール(最大高度42,000フィートに対して、8,000フィートでの与圧)である。
米国運輸省の連邦航空局の2003年1月17日の勧告「アドバイザリー・サーキュラー」AC No. 25.755−1を考慮に入れ、安全率を少なくとも8として、外側パネルをポリメチルメタクリラートで作る場合には、計算の結果、内側パネルは、厚みが10.16mm、たわみは1.2mmでなければならない。
外側パネルが破れた場合には、内側パネルだけで客室の与圧の極限値に耐えられるように設計されている。内側パネルは、厚みが6.35mmで、安全率は2よりも大きく、最大限のたわみを4mmに抑えるために、安全率は、ほぼ3程度である。
本発明の宇宙飛行機の客室の窓ガラス―窓―は、従来の民間ジェット旅客機の条件と環境条件、及び準軌道機が受ける負荷の折衷案として設計されている。
航空機認証プロセスに従って、客室の与圧に対抗するために適している主パネルは、有限要素計算によって、少なくとも安全率8、中央部分での最大限のたわみ1.2mmで寸法設計されている。
表面積0.09m2を有し、従来の0.750ミリバールの客室与圧を受けるパネルとしては、延伸アクリル材料で作られた主パネルは、厚みが12.3mm、総重量がほぼ1.6kg程度である。
内側パネルは、主パネルが破れた場合でも客室与圧に対抗するように設計されており、民間航空機との整合性を保つために、安全率3を与えられている。
主パネルと同じ材料で、厚みが7mmならば、重量1kgで提供される安全率は3である。
外側パネルは、大気圏再突入時の熱、及び宇宙での異物(微小隕石)又は航空分野での異物による被害から航空機を保護するのに適している。
本発明の1つの態様によれば、外側パネルは、窓とフロントガラスの両方について同一に寸法設計されており、欧州航空安全機関の民間航空機に関する標準CS−23「普通、実用、曲技及び輸送類別飛行機に関する認証仕様CS−23 改正規則3 2012年7月20日」第23.775(h)(1)項で定義されているバードストライク基準を考慮に入れて製造されている。
そのため、このような航空機の窓ガラスの外側パネルは、民間航空機のフロントガラスの外側パネルに準拠している。
選択された材料は、ポリカーボネート(レキサンTMタイプ)であり、飛行エンベロープでマッハ5を超えない準軌道宇宙飛行機のためには、1.160kg/m3の密度を有する。
この外側パネルは、このように、バードストライクに対抗するように設計されており、衝撃時の最大限のたわみが生じても、外側パネルと主パネルが接触しないように設計されている。2つのパネルの間の空隙が5mmであるためには、12mmの厚みを有し、すなわち、1.5kgであるレキサンパネルが適切である。
コクピットの窓−フロントガラス−は、同じプロセスを用いて設計されるが、明らかに各窓の表面積に応じた厚みが要求される。すなわち、各窓のジオメトリについて、及び各パネルについて、定義された寸法設計基準が確実に尊重されるように、有限要素計算を用いなければならない。
その結果、一般には、厚みが大きくなる。なぜなら、フロントガラスの窓は客室窓よりもサイズが大きいからである。これらの寸法は、フロントガラスのパネルの重量が大幅に増大しないように、最適化されなければならない。
本発明は、図示された例に限定されず、詳細には、パネル4を1〜3のパネルと組み合わせて窓を製造してもよい。
さらに、本発明は、より高速に達する能力を持つ宇宙飛行機にも適用される。そのような場合には、非常な高温にさらされるのに適したアルミノ珪酸塩タイプの材料、又は溶融シリカが外側パネルのために用いられ、主パネルと内側パネルは、依然として航空機標準の定義に適合している。

Claims (18)

  1. 準軌道飛行及び航空飛行に適した航空機の窓ガラスであって、
    耐熱性の外側パネル(1)と、与圧の圧力に耐える主パネル(2)、及び、主パネルのためにフェイルセーフ保護を提供する内側パネル(3)を有しており、外側パネルと主パネル及び内側のフェイルセーフパネルは、ガスが充填されているか又は空っぽの空隙(5、6)によってお互いに分離されており、主パネル及び内側パネルは、民間航空認証基準に記載されているとおりに設計されている
    ことを特徴とする、航空機の窓ガラス。
  2. 前記主パネルと前記内側のフェイルセーフパネルの間の前記空隙(5)は乾燥空気又は窒素ガスを含んでいる、請求項1に記載の窓ガラス。
  3. 前記主パネルと前記内側のフェイルセーフパネルの間の前記空隙(5)は真空状態に置かれている、請求項1に記載の窓ガラス。
  4. 前記外側パネルと前記主パネルの間の前記空隙(6)は分離空気の層で満たされている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  5. 前記外側パネルと前記主パネルの間の前記空隙(6)は真空状態に置かれている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  6. 前記外側パネル(1)は外側表面と内側表面の間に少なくとも1つの圧力平衡穴(7)を有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  7. 前記主パネル(2)は、1993年1月29日の米国標準MIL−PRF−25690Bに記載されているような延伸アクリル材料で作られている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  8. 客席窓を形成しており、乗客保護のための薄型追加パネル(4)を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  9. 前記主パネル上に、太陽放射からの保護を提供するための1つ又は複数のフィルム(8)を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  10. 前記外側パネルの前記内側表面上に少なくとも1つの除氷加熱被覆(9)を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  11. 前記主パネルの前記外側表面上に少なくとも1つの除氷加熱被覆(10)を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  12. 前記内側パネル上に防曇加熱フィルム(11)を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  13. 前記主パネルは耐圧性に関して少なくとも安全率4である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  14. 前記主パネルは耐圧性に関して少なくとも安全率8である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  15. 前記内側パネルは耐圧性に関して少なくとも安全率2である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  16. 前記内側パネルは耐圧性に関して少なくとも安全率3である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  17. 前記外側パネルはポリカーボネート又はアルミノ珪酸塩で作られている、請求項1〜16のいずれか一項に記載の窓ガラス。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の窓ガラスで作られているフロントガラス及び/又は窓要素を有する準軌道飛行機。
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