[0001]本願は、2013年7月15日に出願した米国特許仮出願第61/846,536号、名称「SYSTEMS AND METHODS FOR REDUCED LATENCY DURING INITIAL LINK SETUP」(代理人整理番号133912P1)と、2013年7月29日に出願した米国特許仮出願第61/859,611号、名称「SYSTEM AND METHOD TO ASSIGN AN INTERNET PROTOCOL ADDRESS TO A MOBILE DEVICE DURING A HANDOFF」(代理人整理番号133777P1)と、2014年7月14日に出願した米国特許非仮出願第14/331,118号、名称「SYSTEMS AND METHODS FOR REDUCED LATENCY DURING INITIAL LINK SETUP」(代理人整理番号133912)とからの優先権を主張するものである。前述の特許出願の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている。
[0031]新規のシステム、装置、および方法の様々な態様が、以下で、添付図面を参照してより十分に説明される。しかし、本開示は、様々な異なる形態で実施され得、本開示全体で提示される特定の構造または機能に限定されると解釈されてはならない。そうではなく、これらの態様は、本開示が完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるようにするために提供される。本明細書の教示に基づいて、当業者は、本明細書で開示される新規のシステム、装置、および方法の態様が、他の態様と独立に実施されようと他の態様と組み合わされようと、本開示の範囲が、本明細書で開示される新規のシステムと、装置と、方法とのすべての態様を包含することを意図されていることを了解するに違いない。たとえば、本明細書で開示される態様のうちの任意の個数を使用して、装置が実施され得、方法が実践され得る。さらに、本開示の範囲は、本明細書で示される開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外の他の構造、機能性、または構造と機能性とを使用して実践される装置または方法を包含することが意図されている。本明細書で開示されるすべての態様が、ある請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
[0032]特定の態様が本明細書で説明されるが、これらの態様の多数の変形および置換が、本開示の範囲に含まれる。好ましい態様のいくつかの利益および利点が言及されるが、本開示の範囲は、特定の利益、使用、または目的に限定されることを意図されてはいない。そうではなく、本開示の諸態様は、その一部が例として図面と好ましい態様の以下の説明とに示されている、異なるワイヤレス技術と、システム構成と、ネットワークと、伝送プロトコルとに幅広く適用可能であることが意図されている。この詳細な説明および図面は、限定的であるのではなく本開示の説明に役立つものにすぎず、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲とその同等物とによって定義される。
[0033]本開示の特定の実施形態が、下で図面を参照して説明される。この説明および図面では、共通の特徴が、図示され説明される実施形態の明瞭さのために、共通の符号によって指定される。
[0034]本開示は、ある種の動的ホスト構成プロトコル(DHCP)再構成動作を回避することによるなど、通信システムでのリンクセットアップ時間を低減する例示的な技法を提示する。たとえば、図1〜図11は、特定のインターネットプロトコル(IP)アドレスが、複数のアクセスポイントとの通信の間に1つのモバイルデバイスに割り当てられ得、これがリンクセットアップ時間を低減することができることを説明する。別の例として、図12〜図18は、アクセスポイントなどのデバイスが、リンクセットアップ時間を低減するためにDHCP再構成が回避され得るのかどうかを示すためにモバイルデバイスにインジケーションを送信できることを説明する。したがって、図1〜図18は、通信システム内で低減されたリンクセットアップ時間を容易にすることができるある種の例示的な実施態様を説明する。
[0035]図1に、アクセスポイント(AP)を使用してハンドオフプロシージャの間にモバイルデバイスにIPアドレスを割り当てるように動作可能なシステム100の特定の実施形態を示す。システム100は、モバイルデバイス102(たとえば、ワイヤレス電話機、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータなど)と、第1のAP104と、第2のAP106と、認証、認可、およびアカウンティング(authentication, authorization, and accounting)(AAA)サーバ108と、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバ110とを含むことができる。
[0036]システム100の各デバイス、AP、およびサーバは、プロセッサとメモリとを含むことができる。メモリは、プロセッサ実行可能命令を含むことができる。たとえば、モバイルデバイス102は、プロセッサ112とメモリ114とを含むことができる。メモリ114は、モバイルデバイス102の動作を制御するためにプロセッサ112によって実行可能な命令116を含むことができる。別の例として、第1のAP104は、プロセッサ118とメモリ120とを含むことができる。メモリ120は、第1のAP104の動作を制御するためにプロセッサ118によって実行可能な命令122を含むことができる。別の例として、第2のAP106は、プロセッサ136とメモリ138とを含むことができる。メモリ138は、第2のAP106の動作を制御するためにプロセッサ136によって実行可能な命令140を含むことができる。別の例として、AAAサーバ108は、プロセッサ124とメモリ126とを含むことができる。メモリ126は、AAAサーバ108の動作を制御するためにプロセッサ124によって実行可能な命令128を含むことができる。別の例として、DHCPサーバ110は、プロセッサ130とメモリ132とを含むことができる。メモリ132は、DHCPサーバ110の動作を制御するためにプロセッサ130によって実行可能な命令134を含むことができる。
[0037]特定の実施形態では、第1のAP104および第2のAP106は、ワイヤレスAPである。たとえば、モバイルデバイス102は、米国電気電子技術者協会(IEEE)標準規格(たとえば、IEEE 802.11a標準規格、IEEE 802.11b標準規格、IEEE 802.11g標準規格、IEEE 802.11ai標準規格など)に準拠するワイヤレス接続を介して第1のAP104または第2のAP106と通信することができる。別の特定の実施形態では、第1のAP104は、セルラー(たとえば、第3世代(3G)、第4世代(4G)、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))など)基地局であり、第2のAP106は、ワイヤレスAPである。たとえば、モバイルデバイス102は、セルラー接続を使用して第1のAP104と通信することができ、モバイルデバイス102は、IEEE標準規格に準拠する接続を使用して第2のAP106と通信することができる。第1のAP104および第2のAP106は、共通のネットワークオペレータによって所有され得る。したがって、高速の認証(たとえば、拡張認証プロトコル(extensible-authentication-protocol)(EAP)−再認証プロトコル(reauthentication-protocol)(RP)を使用する認証)が、第1のAP104または第2のAP106と共に実行され得る。
[0038]動作の間に、モバイルデバイス102は、第1の関連付け期間の間に第1のAP104に関連付けることができる。本明細書で使用される時に、第1の関連付け期間は、その間にモバイルデバイス102が第1のAP104に関して認証する期間、その間にモバイルデバイス102が第1のAP104に関連付ける期間、その間にモバイルデバイス102が第1のAP104を介して別のデバイスと通信するのにIPアドレスを使用する期間、またはその組合せを含む。たとえば、モバイルデバイス102は、第1のAP104から受信されるビーコンメッセージまたはプローブ応答メッセージを介して、第1のAP104の存在の通知を有することができる。モバイルデバイス102は、接続142を介して第1のAP104に関する認証を実行する。たとえば、モバイルデバイス102は、接続142を介して第1のAP104にモバイルデバイス102の証明書を送信することができる。第1のAP104は、検証のために接続144を介してAAAサーバ108に証明書を転送することができる。モバイルデバイス102が認証される時に、第1のAP104は、接続158を介してモバイルデバイス102にIPアドレス(たとえば、IPv4アドレスまたはIPv6アドレス)を割り当てるようにDHCPサーバ110に要求することができる。DHCPサーバ110は、接続156を介してモバイルデバイス102にIPアドレス154を割り当てることができる。代替案では、DHCPサーバ110は、IPアドレス154を第1のAP104に転送することができ、第1のAP104は、IPアドレス154をモバイルデバイス102に転送することができる。モバイルデバイス102は、別のモバイルデバイス(図示せず)、第1のAPの範囲内の1つもしくは複数のデバイス、第1のAPの範囲外の1つもしくは複数のデバイス(たとえば、インターネットを介して)、またはその任意の組合せと通信するのに、IPアドレス154を使用することができる。
[0039]モバイルデバイス102が第1のAP104のカバレージエリアを去ろうとしているとモバイルデバイス102が決定する(たとえば、接続142の信号強度を測定することによって)時に、モバイルデバイス102は、第2の関連付け期間の間に第2のAP106と関連付けるために、第2のAP106とのハンドオフプロシージャを開始することができる。本明細書で使用される時に、第2の関連付け期間は、その間にモバイルデバイス102が第2のAP106に関して認証する期間、その間にモバイルデバイス102が第2のAP106に関連付ける期間、その間にモバイルデバイス102が第2のAP106を介して別のデバイスと通信するのにIPアドレスを使用する期間、またはその組合せを含む。モバイルデバイス102は、第2のAP106から受信されるビーコンメッセージまたはプローブ応答メッセージを介して、第2のAP106の存在に関して知ることができる。モバイルデバイス102は、ネットワークオペレータまたは異なるソースから供給されるハンドオフ候補リストまたはハンドオフ候補テーブルを介して第2のAP106の存在に関して知ることもできる。モバイルデバイス102は、接続148を介して第2のAP106に関する認証を実行することができる。特定の実施形態では、モバイルデバイス102は、EAP−RPを使用して第2のAP106に関する認証を実行する。第2のAP106に関する認証の後に、モバイルデバイス102は、関連付け要求メッセージを第2のAP106に送信することができる。関連付け要求メッセージは、特定のIPアドレスの要求を含むことができる。第2の関連付け期間の間にIPアドレス154の生存時間(TTL)期間が有効である(たとえば、TTL期間が満了していない)時には、モバイルデバイス102は、同一のIPアドレス154を要求することができる。第2の関連付け期間の間にIPアドレス154のTTL期間が満了している時には、モバイルデバイス102は、異なるIPアドレスを要求することができる。モバイルデバイス102は、TTL期間を記録するために、内部カウンタまたは内部クロックを含むことができる。TTL期間は、DHCPサーバ110によってセットされ得る。
[0040]関連付け要求メッセージの受信に応答して、第2のAP106は、関連付け要求内の特定のIPアドレスを、前の関連付け期間の間にモバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレス(たとえば、IPアドレス154)と比較することができる。第2のAP106は、接続146を介してAAAサーバ108からIPアドレス154を入手することができる。
[0041]AAAサーバ108は、接続152を介してDHCPサーバ110からIPアドレス154を入手することができる。特定の実施形態では、AAAサーバ108は、第1の関連付け期間の間にDHCPサーバ110からIPアドレス154を入手する。別の特定の実施形態では、AAAサーバ108は、第2の関連付け期間の間にDHCPサーバ110からIPアドレス154を入手する。別の特定の実施形態では、AAAサーバ108は、第1の関連付け期間の間のモバイルデバイス102へのIPアドレス154の割当の知識を有する別のデバイス(たとえば、別のAP)からIPアドレス154を入手する。別の特定の実施形態では、DHCPサーバ110が、モバイルデバイス102にIPアドレス154を割り当てる際に、自動的にAAAサーバ108にIPアドレス154を転送する(第1の関連付け期間の間または第2の関連付け期間の間に)。別の特定の実施形態では、AAAサーバ108が、IPアドレス154の転送を要求するために、DHCPサーバ110に要求を送信する。この要求の受信に応答して、DHCPサーバ110は、IPアドレス154をAAAサーバ108に転送する。そのようなメッセージフローの例が、図2〜図4を参照してさらに説明される。
[0042]AAAサーバ108は、IPアドレス154のTTL期間が満了するまで、IPアドレス154をメモリ126内に記憶することができる。特定の実施形態では、DHCPサーバ110は、IPアドレス154のTTL期間を記録し、TTL期間の満了時に、DHCPサーバ110は、TTL期間が満了したことを示すために、AAAサーバ108にメッセージを送信する。DHCPサーバ110からのメッセージの受信に応答して、AAAサーバ108は、IPアドレス154をメモリ126から削除することができる。
[0043]第2の関連付けの間の比較のために第2のAP106に転送すべき適当なIPアドレスを決定するために、AAAサーバ108は、モバイルデバイス102の識別情報にIPアドレス154を関連付けることができる。たとえば、AAAサーバ108は、モバイルデバイス102の媒体アクセス制御(MAC)アドレスにIPアドレス154を関連付けることができる。別の例として、AAAサーバ108は、モバイルデバイス102のネットワークアクセス識別子(NAI)にIPアドレス154を関連付けることができる。AAAサーバ108は、DHCPサーバ110から識別情報を入手することができる。たとえば、DHCPサーバ110は、IPアドレス154と一緒に識別情報をAAAサーバ108に送信することができる。代替案では、AAAサーバ108は、第1のAP104または第2のAP106から識別情報を入手することができる。
[0044]第2のAP106は、第2のAP106が第2の関連付け期間の間に要求された特定のIPアドレスをIPアドレス154と比較できるようにするために、モバイルデバイス102の識別情報にIPアドレス154を関連付けることもできる。たとえば、AAAサーバ108は、IPアドレス154とモバイルデバイス102の識別情報との両方をAAA−EAP回答メッセージに含めるprior to ことができる。AAA−EAP回答メッセージに基づいて、第2のAP106は、モバイルデバイス102の識別情報にIPアドレス154を関連付けることもできる。第2のAP106が、第2の関連付け期間の間にモバイルデバイス102から関連付け要求メッセージを受信する時に、第2のAP106は、AAAサーバ108から入手されたIPアドレスのどれが、関連付け要求メッセージ内の特定のIPアドレスと比較されるべきなのかを決定することができる。
[0045]第2のAP106が、特定のIPアドレスがIPアドレス154と一致すると決定する時に、第2のAP106は、ハンドオフプロシージャを完了するために、モバイルデバイス102にIPアドレス154を割り当てることができる。したがって、第2のAP106は、第2の関連付け期間の間に、DHCPサーバ110と通信せずに、モバイルデバイスにIPアドレスを割り当てることができる。モバイルデバイス102は、他のモバイルデバイスと通信するのにIPアドレス154を使用することができる。
[0046]第2のAP106が、特定のIPアドレスがIPアドレス154と一致しないと決定する時に、第2のAP106は、接続150を介して、モバイルデバイス102にIPアドレスを割り当てるようにDHCPサーバ110に要求することができる。DHCPサーバ110は、特定のIPアドレスが使用可能である(たとえば、第2のAP106に関連付けられた他のデバイスのいずれにも割り当てられていない)時に、モバイルデバイス102に特定のIPアドレス(すなわち、モバイルデバイス102によって要求されたが、IPアドレス154とは異なる)を割り当てることができる。DHCPサーバ110は、特定のIPアドレスが使用可能ではない時には、モバイルデバイス102に異なるIPアドレス(すなわち、モバイルデバイス102によって要求されたIPアドレスとは異なり、IPアドレス154とは異なる)を割り当てることができる。特定の実施形態では、DHCPサーバ110は、割り当てられたIPアドレスを第2のAP106に転送し、第2のAP106は、ハンドオフプロシージャを完了するために、割り当てられたIPアドレスを関連付け応答メッセージ内でモバイルデバイス102に転送する。モバイルデバイス102は、他のデバイスと通信するのに、割り当てられたIPアドレスを使用することができる。
[0047]したがって、システム100は、AP(たとえば、第2のAP106)が、ハンドオフプロシージャの間に、モバイルデバイスに以前に割り当てられたIPアドレス(たとえば、IPアドレス154)をモバイルデバイスに割り当てることを可能にすることができる。したがって、ハンドオフプロシージャの完了時間は、ハンドオフプロシージャの間またはハンドオフプロシージャ後にIPアドレスを割り当てるのにDHCPサーバ(たとえば、DHCPサーバ110)を使用することと比較して、低減され得る。
[0048]図2は、図1のシステム100のメッセージングフローの特定の実施形態を示す図である。202では、モバイルデバイス102が、第1のAP104から第1のビーコンメッセージまたは第1のプローブ応答メッセージを受信することができる。第1のビーコンメッセージは、第1のAP104の近傍情報と、第1のAP104のセキュリティドメイン情報と、第1のAP104のIPドメイン情報とを含むことができる。204では、第1のビーコンメッセージに基づいて、モバイルデバイス102が、第1の関連付け期間の間に第1のAP104に関連付けることができる。たとえば、モバイルデバイス102は、第1のAP104に関する「フル」認証を実行することができる。たとえば、モバイルデバイス102は、第1のAP104にモバイルデバイス102の証明書を送信することができる。206では、第1のAP104が、検証のために証明書をAAAサーバ108に転送することができる。
[0049]208では、IPアドレス割当要求の受信に応答して、DHCPサーバ110が、モバイルデバイス102に第1のIPアドレス(たとえば、図1のIPアドレス154)を割り当てることができる。210では、AAAサーバ108が、要求メッセージを介して、モバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレス(たとえば、第1のIPアドレス)を送信するようにDHCPサーバ110に要求することができる。212では、モバイルデバイス102に第1のIPアドレスを割り当てた後に、DHCPサーバ110が、AAAサーバ108からの要求メッセージの受信に応答して、AAAサーバ108に第1のIPアドレスを転送することができる。AAAサーバ108は、第1のIPアドレスのTTL期間が満了するまで、第1のIPアドレスを記憶することができる。214では、モバイルデバイス102が、別のモバイルデバイスと通信する(たとえば、ボイスオーバーIP(VOIP)呼を開始するか受信する)のに、第1のIPアドレスを使用することができる。
[0050]216では、モバイルデバイス102が、第2のAP106から第2のビーコンメッセージ(または第2のプローブ応答メッセージ)を受信することができる。モバイルデバイス102は、モバイルデバイス102が第2のAP106のカバレージエリア内にある時に、第2のビーコンメッセージを受信することができる。第2のビーコンメッセージは、第2のAP106の近傍情報と、第2のAP106のセキュリティドメイン情報と、第2のAP106のIPドメイン情報とを含むことができる。218では、モバイルデバイス102が、他のモバイルデバイスとの通信(たとえば、VOIP呼)がまだアクティブである間に、第2の関連付け期間の間に第2のAP106と関連付けるためにハンドオフプロシージャを開始することができる(たとえば、第1のAP104のカバレージエリアから離れて移動することに起因して)。たとえば、モバイルデバイス102は、EAP−RPを使用して、第2のAP106に関する認証を実行することができる。モバイルデバイス102は、第2のAP106に第1の認証フレーム(たとえば、再認証開始メッセージ)を送信することができる。
[0051]220では、第2のAP106が、AAAサーバ108にAAA−EAP要求メッセージを送信することができる。AAA−EAP要求メッセージは、AAA−EAP要求メッセージのペイロード内に第1の認証フレームを含むことができる。222では、AAA−EAP要求メッセージの受信に応答して、AAAサーバ108が、第2のAP106にAAA−EAP回答メッセージ(たとえば、EAP終了メッセージ)を送信することができる。AAA−EAP回答メッセージは、pair−wise master key(PMK)と第1のIPアドレスとを含むことができる。
[0052]224では、AAA−EAP回答メッセージの受信に応答して、第2のAP106が、モバイルデバイス102に第2の認証フレーム(たとえば、再認証終了メッセージ)を送信することができる。226では、AAA−EAP回答メッセージの受信に応答して、モバイルデバイス102が、第2のAP106に関連付け要求メッセージを送信することができる。関連付け要求は、鍵確認とモバイルデバイス102によって要求される特定のIPアドレスとを含むことができる。228では、関連付け要求メッセージの受信に応答して、第2のAP106が、特定のIPアドレスが第1のIPアドレスと一致するのかどうかを決定するために、特定のIPアドレスを第1のIPアドレスと比較することができる。
[0053]230では、第2のAP106が、特定のIPアドレスが第1のIPアドレスと一致すると決定する時に、第2のAP106が、第2の関連付け期間の間に使用されるためにモバイルデバイス102に第1のIPアドレスを割り当てることができる。たとえば、第2のAP106は、モバイルデバイス102に関連付け応答メッセージを送信することができる。関連付け応答メッセージは、鍵確認と、グループ鍵配布情報と、第1のIPアドレスとを含むことができる。第2のAP106が、特定のIPアドレスが第1のIPアドレスと一致しないと決定する時に、第2のAP106は、モバイルデバイス102に以前に割り当てられたIPアドレス154とは異なる可能性がある「新しい」IPアドレスをモバイルデバイス102に割り当てるようにDHCPサーバ110に要求するために、DHCPサーバ110を伴うプロシージャを開始することができる。第2の関連付け期間の間のDHCPサーバ110を使用する「新しい」IPアドレスの割当は、図4においてより詳細に説明される。モバイルデバイス102が、第1のIPアドレスの割当を受信する時に、ハンドオフプロシージャは、完了される。232では、モバイルデバイス102が、他のモバイルデバイスとの通信を継続するのに第1のIPアドレスを使用することができる。したがって、ハンドオフプロシージャの完了時間は、モバイルデバイス102と他のモバイルデバイスとの間の通信を維持しながら(たとえば、VOIP呼を捨てずに)低減され得る。
[0054]図3は、ハンドオフプロシージャの間の図1のシステム100のメッセージングフローの別の特定の実施形態を示す。具体的には、図3は、図2の220で第2のAP106がAAAサーバ108にAAA−EAP要求メッセージを送信した後、図2の222でAAAサーバ108がAAA−EAP回答メッセージを送信する前に通信され得るメッセージングの2つの実施形態を示す。図3に示された第1の実施形態は、メッセージングフロー302〜304を含み、図3に示された第2の実施形態は、メッセージングフロー306〜308を含む。第1の実施形態では、DHCPサーバ110が、モバイルデバイス102の以前に割り当てられたIPアドレスをAAAサーバ108に転送する。第2の実施形態では、第1のAP104が、IPアドレスをAAAサーバ108に転送する。したがって、メッセージング302〜304または306〜308は、図2のメッセージング210〜212の代わりにまたはこれに加えて通信され得る。
[0055]図3に示された第1の実施形態によれば、302では、第2の関連付け期間の間に、AAAサーバ108が、要求メッセージを介してDHCPサーバ110に第1のIPアドレス(たとえば、以前の関連付け期間の間にモバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレス)を要求することができる。AAAサーバ108は、モバイルデバイス102がハンドオフプロシージャを実行しつつあることと、モバイルデバイス102が以前の関連付け期間(たとえば、第1の関連付け期間)の間にIPアドレスを割り当てられたこととを示すAAA−EAP要求メッセージの受信(たとえば、図2の220での)に応答して、以前の関連付け期間の間にモバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレス(たとえば、第1のIPアドレス)を要求することができる。AAAサーバ108は、要求メッセージ内にモバイルデバイスの識別情報(たとえば、MACアドレス、NAI情報など)を含めることができる。識別情報に基づいて、DHCPサーバ110は、以前の関連付け期間の間にモバイルデバイス102に割り当てられた第1のIPアドレスを取り出すことができる。304では、DHCPサーバ110が、要求メッセージの受信に応答して、応答メッセージを介してAAAサーバ108にIPアドレスを送信することができる。304でのAAAサーバへのIPアドレスの送信の後に、図2を参照して説明されたメッセージング222〜232が、図示のように通信され得る。
[0056]図3に示された第2の実施形態によれば、AAAサーバ108は、第1のAP104にIPアドレスを要求し、受信することができる。たとえば、AAAサーバ108は、306で、第2の関連付け期間の間に要求メッセージを介して、以前の関連付け期間の間にモバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレスを第1のAP104に要求することができる。308では、要求メッセージの受信に応答して、第1のAP104が、第1のIPアドレスをAAAサーバ108に送信する。308でのAAAサーバへのIPアドレスの送信の後に、図2を参照して説明されたメッセージングフロー222〜232が、図示のように通信され得る。
[0057]図2〜図3が、モバイルデバイス102によって第2のAP106に要求されるIPアドレスがモバイルデバイス102が第1のAP104に関連付けられている間にモバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレスと一致する場合のメッセージングフローを示すことに留意されたい。したがって、図2〜図3では、第2のAP106は、228で一致を検出した後に、230でモバイルデバイス102に同一のIPアドレスを再割当する。しかしながら、いくつかの状況では、モバイルデバイス102が、以前に割り当てられたIPアドレスと一致しないIPアドレスを第2のAP106に要求する場合がある。図4は、そのような状況での、ハンドオフプロシージャの間の図1のシステム100のメッセージングフローの特定の実施形態を示す。具体的には、図4は、モバイルデバイス102によって要求されたIPアドレスが第1の関連付け期間の間にモバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレス154と一致しないと第2のAP106が決定する時のシステム100のメッセージングフローを示す。したがって、図4に示されたメッセージングは、図2のメッセージング202〜226および/または図3のメッセージング302〜308の後に通信される可能性があり、図2のメッセージング228〜232を置換する可能性がある。402では、AAAサーバ108が、以前の関連付け期間(たとえば、第1の関連付け期間)の間にモバイルデバイス102に割り当てられたIPアドレス(たとえば、第1のIPアドレス)をDHCPサーバ110から入手することができる。たとえば、AAAサーバ108は、第1の関連付け期間の間、第2の関連付け期間の間、第2のAP106がモバイルデバイス102から関連付け要求メッセージを受信する前、または第2のAP106がモバイルデバイスから関連付け要求メッセージを受信した後に、第1のIPアドレスを入手することができる。
[0058]404では、AAAサーバ108が、第2のAP106に第1のIPアドレスを転送することができる。406では、第2のAP106が、モバイルデバイス102によって要求されたIPアドレスが第1のIPアドレスと一致しないと決定することができる。408では、モバイルデバイス102によって要求されたIPアドレスが第1のIPアドレスと一致しないという決定に応答して、第2のAP106が、第2の関連付け期間の間に使用される「新しい」IPアドレスをモバイルデバイス102に割り当てるようにDHCPサーバ110に要求するためにDHCPサーバ110に要求を送信することができる。410では、要求の受信に応答して、DHCPサーバ110が、IPアドレスを割り当てることができる。DHCPサーバ110は、モバイルデバイス102によって要求されたIPアドレス、または、要求されたIPアドレスが使用可能ではない時には別のIPアドレスを割り当てることができる。DHCPサーバ110は、割り当てられたIPアドレスをモバイルデバイス102に送ることができる。416では、モバイルデバイス102が、別のデバイスと通信するのに、割り当てられたIPアドレスを使用することができる。
[0059]代替実施形態では、412で、DHCPサーバ110が、割り当てられたIPアドレスを第2のAP106に送ることができる。414では、第2のAP106が、割り当てられたIPアドレスをモバイルデバイス102に転送することができる。
[0060]様々な実施形態が、VOIP呼の間のハンドオフを参照して本明細書で説明される場合があるが、本開示がそれに限定されないことに留意されたい。本開示のシステムおよび方法は、非VOIP接続の間または中断に敏感である可能性があるセッションの間の、デバイスへのIPアドレスの割当または再割当をも可能にすることができる。例示的で非限定的な例として、ハンドオフの間に、モバイルデバイスは、ビデオ呼および/またはデータ接続を行っている間に、IPアドレスの割当または再割当を受信することができる。
[0061]図5は、アクセスポイント(たとえば、図1の第2のAP106)での動作の方法500の特定の実施形態を示すフローチャートである。方法500は、502で、第2のアクセスポイント(AP)において、第1のインターネットプロトコル(IP)アドレスをサーバから受信することを含む。第1のIPアドレスは、第1のAPとのモバイルデバイスの関連付けの間にモバイルデバイスに割り当てられる。たとえば、図1を参照すると、第2のAP106は、AAAサーバ108からIPアドレス154を入手することができる。第2のAP106は、モバイルデバイス102から関連付け要求を受信する前にIPアドレス154を入手することができ、IPアドレス154は、モバイルデバイス102が第1のAP104に関連付けられている間にモバイルデバイス102に割り当てられた。方法500は、504で、第2のAPにおいて、第1のAPから第2のAPへのモバイルデバイスのハンドオフに基づいて、関連付け要求をモバイルデバイスから受信することをも含む。関連付け要求は、第2のIPアドレスを含む。たとえば、図1を参照すると、第2の認証フレームの受信に応答して、モバイルデバイス102は、関連付け要求メッセージを介して第2のAP106に特定のIPアドレスを要求することができる。特定のIPアドレスは、第1のIPアドレスの生存時間(TTL)期間が有効である時には、第1のIPアドレスとされ得る。
[0062]方法500は、506で、第1のIPアドレスが第2のIPアドレスと一致するのかどうかを決定することをさらに含むことができる。たとえば、図1を参照すると、第2のAP106は、特定のIPアドレスがIPアドレス154と一致するのかどうかを決定することができる。第1のIPアドレスが第2のIPアドレスと一致する時には、方法500は、508で、第1のIPアドレスをモバイルデバイスに割り当てることを含むことができる。たとえば、図1を参照すると、第2のAP106は、ハンドオフプロシージャを完了するために、IPアドレス154をモバイルデバイス102に割り当てることができる。第1のIPアドレスが第2のIPアドレスと一致しない時には、方法500は、510で、第3のIPアドレスを入手するためにDHCPサーバと通信することと、512で、第3のIPアドレスをモバイルデバイスに割り当てることとを含むことができる。たとえば、図1を参照すると、第2のAP106は、第3の(たとえば、「新しい」)IPアドレスを受信するためにDHCPサーバ110と通信し、第3のIPアドレスをモバイルデバイス102に割り当てることができる。したがって、要求されたIPアドレスが、以前に割り当てられたIPアドレスと一致する時には、方法500は、アクセスポイント(AP)が、DHCPサーバと通信せずにハンドオフプロシージャの間にモバイルデバイスにIPアドレスを割り当てることを可能にする。ハンドオフプロシージャの完了時間は、ハンドオフプロシージャの間にIPアドレスを割り当てるのにDHCPサーバを使用することと比較して、方法500の使用によって低減され得る。
[0063]図6は、モバイルデバイス(たとえば、図1のモバイルデバイス102)での動作の方法600の特定の実施形態を示す。方法600は、602で、モバイルデバイスにおいて、第1のアクセスポイント(AP)との第1の関連付けの間に、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバによって割り当てられた第1のインターネットプロトコル(IP)アドレスを受信することを含む。たとえば、図1を参照すると、DHCPサーバ110は、接続156を介してモバイルデバイス102にIPアドレス154を割り当てることができる。
[0064]方法600は、604で、モバイルデバイスにおいて、第1のAPを介する通信を開始することを含む。方法600は、606で、第1のAPから第2のAPへのモバイルデバイスのハンドオフと、IPアドレスの生存時間(TTL)期間が有効であることの決定とに基づいて、第2のAPによる第1のIPアドレスの再割当を要求するために、モバイルデバイスから第2のAPに関連付け要求を送ることをも含む。たとえば、図1を参照すると、モバイルデバイス102は、第1のAP104から第2のAP106へのモバイルデバイスのハンドオフの間に、IPアドレス154の再割当を第2のAP106に要求することができる。方法600は、608で、第2のAPとの第2の関連付けの間にモバイルデバイスにおいて第1のIPアドレスを受信することをも含むことができ、第1のIPアドレスは、第2のAPによってモバイルデバイスに再割当される。たとえば、第2のAP106が、特定のIPアドレスがIPアドレス154と一致すると決定する時に、第2のAP106は、ハンドオフプロシージャを完了するためにIPアドレス154をモバイルデバイス102に再割当することができる。方法600は、610で、第1のIPアドレスを使用して第2のAPを介して通信セッションを継続することを含む。
[0065]方法600は、612で、TTL期間が満了しているとの決定に応答して、第2のIPアドレスを第2のAPに要求することと、614で、第2のAPから第2のIPアドレスを受信することとをさらに含む。たとえば、図1を参照すると、IPアドレス154のTTL期間が満了した後に、モバイルデバイス102は、第2のAP106に第2のIPアドレスの割当を要求し、受信することができる。第2のIPアドレスは、第1のIPアドレスと同一であってもよく(たとえば、モバイルデバイスが、リセットされたTTLと共に第1のIPアドレスを再割当される)、あるいは、第2のIPアドレスが、第1のIPアドレスとは異なってもよい。
[0066]例示的な実施形態では、モバイルデバイスは、第1のIPアドレス、第2のIPアドレス、またはその両方を、関連付け要求メッセージを介して要求する。IPアドレスは、AAAメッセージ、EAPメッセージ、RADIUSメッセージ、またはその組合せを介して通信され得る。さらに、特定の実施形態では、モバイルデバイスは、セルラー接続またはIEEE標準規格に準拠する接続(たとえば、IEEE 802.11接続)を使用して、第1のAPと通信することができる。モバイルデバイスは、IEEE標準規格に準拠する接続を使用して、第2のAPと通信することもできる。
[0067]したがって、方法600は、モバイルデバイスが、DHCPサーバと通信せずにハンドオフプロシージャの間にAPによってIPアドレスを割り当てられることを可能にする。ハンドオフプロシージャの完了時間は、ハンドオフプロシージャの間にIPアドレスを割り当てるのにDHCPサーバを使用することと比較して、方法600の使用によって低減され得る。
[0068]図7は、AAAサーバ(たとえば、図1のAAAサーバ108)での動作の方法700の特定の実施形態を示す。方法700は、702で、認証、認可、およびアカウンティング(AAA)サーバにおいて、デバイスからインターネットプロトコルアドレスを受信することを含む。IPアドレスは、第1の関連付け期間の間に第1のアクセスポイント(AP)に関連付けられたモバイルデバイスに割り当てられる。たとえば、図1を参照すると、AAAサーバ108は、DHCPサーバ110からIPアドレス154を入手することができる。DHCPサーバ110は、第1の関連付け期間の間に接続156を介してモバイルデバイス102にIPアドレス154を割り当てることができる。
[0069]方法700は、704で、第2の関連付け期間の間に使用されるIPアドレスを第2のAPに送信することをも含む。たとえば、第2のAP106は、AAAサーバ108からIPアドレス154を入手することができる。したがって、方法700は、ハンドオフプロシージャの間にAPがIPアドレス割当を実行することを可能にするために、AAAサーバがAPにIPアドレスを送信することを可能にする。ハンドオフプロシージャの完了時間は、ハンドオフプロシージャの間にIPアドレスを割り当てるのにDHCPサーバを使用することと比較して、方法700の使用によって低減され得る。
[0070]図8は、DHCPサーバ(たとえば、図1のDHCPサーバ110)での動作の方法800の特定の実施形態を示すフローチャートである。方法800は、802で、第1の関連付け期間の間に動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバからモバイルデバイスにインターネットプロトコル(IP)アドレスを割り当てることを含む。たとえば、図1を参照すると、DHCPサーバ110は、接続156を介してモバイルデバイス102にIPアドレス154を割り当てることができる。
[0071]方法800は、804で、第2の関連付け期間の間に使用されるIPアドレスを認証、認可、およびアカウンティング(AAA)サーバに送信することをも含む。たとえば、図1を参照すると、AAAサーバ108は、DHCPサーバ110からIPアドレス154を入手することができる。したがって、方法800は、AAAサーバがハンドオフプロシージャの間にAPによって割り当てられたIPアドレスをAPに転送できるようにするために、DHCPサーバがIPアドレスをAAAサーバに転送することを可能にする。ハンドオフプロシージャの完了時間は、ハンドオフプロシージャの間にIPアドレスを割り当てるのにDHCPサーバを使用することと比較して、方法800の使用によって低減され得る。
[0072]図9は、サーバ(たとえば、図1のAAAサーバ108)での動作の方法900の別の特定の実施形態を示す。方法900は、902で、関連付け期間の前にモバイルデバイスに割り当てられたIPアドレスをサーバから受信することを含む。たとえば、図1を参照すると、AAAサーバ108は、DHCPサーバ110からIPアドレス154を受信することができる。
[0073]方法900は、902で、関連付け期間の間にアクセスポイントにメッセージを送信することをも含む。図示の実施形態では、メッセージは、AAAメッセージ、EAPメッセージ、RADIUSメッセージ、またはその任意の組合せとされ得る。メッセージは、関連付け期間の前にモバイルデバイスに割り当てられたIPアドレスを含む。たとえば、図1を参照すると、AAAサーバ108は、メッセージ内に、IPアドレス154とモバイルデバイス102の識別情報との両方を含めることができる。したがって、方法900は、APがハンドオフプロシージャの間にIPアドレスを割り当てられるようにするために、AAAサーバがAPにIPアドレスを送信することを可能にする。ハンドオフプロシージャの完了時間は、ハンドオフプロシージャの間にIPアドレスを割り当てるのにDHCPサーバを使用することと比較して、方法900の使用によって低減され得る。
[0074]図10は、図1のシステム100での動作の方法1000の特定の実施形態を示す。方法1000は、図2〜4のメッセージングフローに対応することができる。方法1000は、1002で、モバイルデバイスを第1のAPに関連付けることを含む。モバイルデバイスは、AAAサーバで認証され、DHCPサーバから第1のIPアドレスを割り当てられる。たとえば、モバイルデバイス102は、第1の関連付け期間の間に第1のAP104に関連付けることができる。例示のために、モバイルデバイス102は、202に示されているように、第1のAP104からビーコンメッセージまたはプローブ応答メッセージを受信することができ、モバイルデバイス102は、受信されたビーコンメッセージまたはプローブ応答メッセージ内の情報に基づいて、第1のAP104に関連付けることができる。AAAサーバ108は、204〜206に示されているように、モバイルデバイス102を認証することができ、DHCPサーバは、208に示されているように、モバイルデバイス102に第1のIPアドレスを割り当てることができる。
[0075]方法1000は、1004で、AAAサーバにおいて、DHCPサーバから第1のIPアドレスを入手することをも含むことができる。たとえば、AAAサーバ108は、210〜212に示されているように、DHCPサーバ110から第1のIPアドレスを入手することができる。図10では、ステップ1004は、破線内に示され、オプションとされ得る(たとえば、AAAサーバが、その代わりに、本明細書でさらに説明されるように、別の時に第1のIPアドレスを入手することができる)。
[0076]方法1000は、1006で、モバイルデバイスにおいて第1のAPを介して通信セッションを開始することをさらに含む。たとえば、モバイルデバイス102は、214に示されているように、第1のIPアドレスを使用して第1のAP104を介して通信セッション(たとえば、VOIP呼、ビデオ呼、データ接続など)を開始することができる。
[0077]方法1000は、1008で、通信セッションが進行中である間に、第1のAPから第2のAPへのハンドオフを開始することを含む。たとえば、モバイルデバイス102は、第2のAP106の信号強度が第1のAP104の信号強度より強い、第1のAP104のカバレージエリアのエッジに接近する場合がある。モバイルデバイス102は、202で第1のAP104からのビーコンメッセージまたはプローブ応答メッセージ内で受信された近傍情報に基づいて、または216で第2のAP106から受信されたビーコンメッセージまたはプローブ応答メッセージに基づいて、第2のAP106を知ることができる。したがって、モバイルデバイス102は、218に示されているように、第2のAP106に再認証要求を送ることができ、第2のAP106は、220に示されているように、AAAサーバ108に再認証要求を送ることができる。
[0078]方法1000は、1010で、AAAサーバにおいてモバイルデバイスを再認証することをさらに含む。たとえば、AAAサーバ108は、222に示されているように、モバイルデバイス102を再認証し、第2のAP106に再認証応答を送ることができる。特定の実施形態では、再認証応答は、モバイルデバイス102に以前に割り当てられ、1004でAAAサーバによって入手された第1のIPアドレスを含む。例示のために、方法1000は、1012で、AAAサーバにおいて、DHCPサーバからまたは第1のAPから第1のIPアドレスを入手することを含むことができる。DHCPサーバ110からの第1のIPアドレスの入手は、メッセージングフロー302〜304および/または402を含むことができる。第1のAP104からの第1のIPアドレスの入手は、メッセージングフロー306〜308を含むことができる。第2のAP106への第1のIPアドレスの提供は、メッセージングフロー222および/または404を含むことができる。
[0079]方法1000は、1014で、第1のIPアドレスを第2のAPに提供することを含む。たとえば、AAAサーバ108は、メッセージングフロー222および/または404を使用して、第2のAP106に第1のIPアドレスを提供することができる。方法1000は、1016で、第2のAPにおいてモバイルデバイスから第2のIPアドレスの要求を受信することをも含む。たとえば、224で再認証が完了した後に、第2のAP106は、226に示されているように、第2のIPアドレスの要求をモバイルデバイス102から受信することができる。第1のIPアドレスのTTLが有効である時には、モバイルデバイス102は、第1のIPアドレスの再割当を要求することができる(すなわち、第2のAP106に関連付けられている間に第1のIPアドレスを使用し続けることを望むことを示すことができる)。その代わりに、第1のIPアドレスのTTLが満了している場合には、モバイルデバイス102は、異なるIPアドレスを第2のAP106に要求することができる。
[0080]1018に継続して、方法1000は、モバイルデバイスによって要求されている第2のIPアドレスが、1002でモバイルデバイスに以前に割り当てられた第1のIPアドレスと一致するのかどうかを第2のAPにおいて決定することを含む。第2のIPアドレスが第1のIPアドレスと一致する場合には、方法1000は、1020で、第2のAPがモバイルデバイスに(同一の)第1のIPアドレスを再割当することを含む。たとえば、第2のAP106は、228に示されているように、第2のIPアドレスおよび第1のIPアドレスが一致すると決定することができ、230に示されているように、第1のIPアドレスをモバイルデバイス102に再割当することができる。方法1000は、1026で、モバイルデバイスが第2のAPを介して通信セッションを継続することをも含む。たとえば、モバイルデバイス102は、232に示されているように、第2のAP106を介して、再割当された第1のIPアドレスを使用して通信セッション(たとえば、VOIP呼、ビデオ呼、データ接続など)を継続することができる。
[0081]その代わりに、第2のAPが、第2のIPアドレスが第1のIPアドレスと一致しないと決定する場合がある。第2のIPアドレスが、第1のIPアドレスと一致しない時には、方法1000は、1022で、モバイルデバイスに「新しい」(たとえば、第3の)IPアドレスを割り当てるようにDHCPサーバに要求することを含む。たとえば、第2のAP106は、406に示されているように、第2のIPアドレスが第1のIPアドレスと一致しないと決定することができ、第2のAP106は、408に示されているように、モバイルデバイス102に新しいIPアドレスを割り当てるようにDHCPサーバに要求する。方法1000は、1024で、モバイルデバイスにおいて「新しい」IPアドレスの割当を受信することをも含む。たとえば、モバイルデバイス102は、410に示されているように、DHCPサーバ110から「新しい」IPアドレスの割当を受信することができる。代替案では、DHCPサーバ110が、412に示されているように、「新しい」IPアドレスを第2のAP106に送ることができ、第2のAP106は、414に示されているように、「新しい」IPアドレスをモバイルデバイス102に転送することができる。1026に継続して、モバイルデバイス102は、416に示されているように、第2のAP106を介して、「新しい」IPアドレスを使用して通信セッション(たとえば、VOIP呼、ビデオ呼、データ接続など)を継続することができる。
[0082]図11は、ハンドオフプロシージャの間に図1のAP(たとえば、第2のAP106)からIPアドレスの割当を受信するように動作可能なコンポーネントを含む通信デバイス1100のブロック図である。例示的な実施形態では、通信デバイス1100は、図1のモバイルデバイス102とされ得る。別の例示的な実施形態では、通信デバイス1100またはそのコンポーネントは、モバイルデバイス102を含み、あるいはモバイルデバイス102内に含まれる。さらに、図5に示された方法のすべてまたは一部は、通信デバイス1100がモバイルデバイス(たとえば、モバイルデバイス102)として実施される時に、通信デバイス1100においてまたはこれによって実行され得る。図6に示された方法のすべてまたは一部は、通信デバイス1100がAP(たとえば、第2のAP106)として実施される時に、通信デバイス1100においてまたはこれによって実行され得る。図7および図9に示された方法のすべてまたは一部は、通信デバイス1100がAAAサーバ(たとえば、AAAサーバ108)として実施される時に、通信デバイス1100においてまたはこれによって実行され得る。図8に示された方法のすべてまたは一部は、通信デバイス1100がDHCPサーバ(たとえば、DHCPサーバ110)として実施される時に、通信デバイス1100においてまたはこれによって実行され得る。
[0083]通信デバイス1100は、メモリ1104に結合されたプロセッサ1102(たとえば、デジタル信号プロセッサ)を含むことができる。メモリ1104は、命令1106を記憶する非一時的で有形のコンピュータ可読記憶デバイスおよび/またはプロセッサ可読記憶デバイスとされ得る。命令1106は、通信デバイス1100がモバイルデバイス(たとえば、モバイルデバイス102)として実施される時に、図5を参照して説明された方法など、本明細書で説明される1つまたは複数の機能または方法を実行するために、プロセッサ1102によって実行可能とされ得る。命令1106は、通信デバイス1100がAP(たとえば、第2のAP106)として実施される時に、図6を参照して説明された方法を実行するために、プロセッサ1102によって実行可能とされ得る。命令1106は、通信デバイス1100がAAAサーバ(たとえば、AAAサーバ108)として実施される時に、図7と図9とを参照して説明された方法を実行するために、プロセッサ1102によって実行可能とされ得る。命令1106は、通信デバイス1100がDHCPサーバ(たとえば、DHCPサーバ110)として実施される時に、図8を参照して説明された方法を実行するために、プロセッサ1102によって実行可能とされ得る。命令1106は、図10の方法1000の少なくとも一部を実行するために、プロセッサ1102によって実行可能ともされ得る。特定の実施形態では、プロセッサ1102は、図18を参照してさらに説明されるように、信号検出器を含むことができる。
[0084]メモリ1104は、第1の割り当てられたIPアドレス1130をも含むことができる。第1の割り当てられたIPアドレス1130は、第1の関連付け期間の間にDHCPサーバによって通信デバイス1100に割り当てられたIPアドレスとされ得る。たとえば、第1の割り当てられたIPアドレス1130は、図1のIPアドレス154とされ得る。メモリ1104は、第2の割り当てられたIPアドレス1132をさらに含むことができる。第2の割り当てられたIPアドレス1132は、第2の関連付け期間の間にAPによって通信デバイス1100に割り当てられたIPアドレスとされ得る。たとえば、第2の割り当てられたIPアドレス1132は、IPアドレス154または別のIPアドレス(たとえば、IPアドレス154のTTL期間が経過している時)とされ得る。
[0085]図11は、通信デバイス1100が、プロセッサ1102におよびディスプレイデバイス1110に結合されているディスプレイコントローラ1108をさらに含むことができることを示す。符号器/復号器(コーデック)1120も、プロセッサ1102に結合され得る。スピーカ1114およびマイクロホン1116は、コーデック1120に結合され得る。図11は、ワイヤレスコントローラ1124が、プロセッサ1102に結合され得、ワイヤレスコントローラ1124が、トランシーバ1126を介してアンテナ1128と通信していることをも示す。特定の実施形態では、トランシーバ1126は、図18を参照してさらに説明されるように、ラジオ周波数(RF)インターフェースを含み、またはこれに結合される。したがって、ワイヤレスコントローラ1124、トランシーバ1126、およびアンテナ1128は、通信デバイス1100によるワイヤレス通信を可能にするワイヤレスインターフェースを表すことができる。たとえば、通信デバイス1100がモバイルデバイス102である実施形態では、そのようなワイヤレスインターフェースは、図1の第1のAP104、第2のAP106、またはDHCPサーバ110と通信するのに使用され得る。通信デバイス1100は、異なるワイヤレスネットワークが、異なるネットワーキング技術またはネットワーキング技術の組合せをサポートするように構成される場合に、多数のワイヤレスインターフェースを含むことができる。たとえば、通信デバイス1100は、IEEEワイヤレスインターフェースおよび/またはセルラーインターフェースを含むことができる。
[0086]特定の実施形態では、プロセッサ1102、ディスプレイコントローラ1108、メモリ1104、コーデック1120、ワイヤレスコントローラ1124、およびトランシーバ1126は、システムインパッケージまたはシステムオンチップデバイス1122内に含まれる。特定の実施形態では、入力デバイス1112および電源1118が、システムオンチップデバイス1122に結合される。さらに、特定の実施形態では、図11に示されているように、ディスプレイデバイス1110、入力デバイス1112、スピーカ1114、マイクロホン1116、アンテナ1128、および電源1118は、システムオンチップデバイス1122の外部にある。しかしながら、ディスプレイデバイス1110、入力デバイス1112、スピーカ1114、マイクロホン1116、アンテナ1128、および電源1118の各々は、インターフェースまたはコントローラなどのシステムオンチップデバイス1122のコンポーネントに結合され得る。
[0087]通信デバイス1100の1つまたは複数のコンポーネントまたはそれに類似するコンポーネントは、モバイルデバイス102などのワイヤレスデバイスに一体化され得る。たとえば、モバイルデバイス102は、ワイヤレスコントローラと、トランシーバと、アンテナと、プロセッサと、図5の方法および/または図10の方法のすべてまたは一部を実行するためにプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含むことができる。
[0088]通信デバイス1100の1つまたは複数のコンポーネントまたはそれに類似するコンポーネントは、第2のAP106などのAPに一体化され得る。たとえば、第2のAP106は、ワイヤレスコントローラと、トランシーバと、アンテナと、プロセッサと、図6の方法および/または図10の方法のすべてまたは一部を実行するためにプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含むことができる。
[0089]通信デバイス1100の1つまたは複数のコンポーネントまたはそれに類似するコンポーネントは、AAAサーバ108などのAAAサーバに一体化され得る。たとえば、AAAサーバ108は、ワイヤレスコントローラと、トランシーバと、アンテナと、プロセッサと、図7、図9、および図10の方法のうちの1つまたは複数のすべてまたは一部を実行するためにプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含むことができる。
[0090]通信デバイス1100の1つまたは複数のコンポーネントまたはそれに類似するコンポーネントは、DHCPサーバ110などのDHCPサーバに一体化され得る。たとえば、DHCPサーバ110は、ワイヤレスコントローラと、トランシーバと、アンテナと、プロセッサと、図8の方法および/または図10の方法のすべてまたは一部を実行するためにプロセッサによって実行可能な命令を記憶するメモリとを含むことができる。
[0091]説明される実施形態に関連して、装置は、受信するための手段を含むことができる。受信するための手段は、モバイルデバイスにおいて、第1のアクセスポイント(AP)との第1の関連付けの間に、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバによるインターネットプロトコル(IP)アドレスの第1の割当を受信するように構成される。受信するための手段は、モバイルデバイスにおいて、第2のAPとの第2の関連付けの間に、第2のAPによるIPアドレスの第2の割当を受信するようにも構成される。たとえば、受信するための手段は、モバイルデバイス102の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、受信器)、図11のワイヤレスコントローラ1124、トランシーバ1126、アンテナ1128、データを受信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。装置は、サーバと通信するための手段をも含むことができる。たとえば、サーバと通信するための手段は、モバイルデバイス102の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ112)、プロセッサ1102、ワイヤレスコントローラ1124、トランシーバ1126、アンテナ1128、サーバと通信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。
[0092]第2の装置は、受信するための手段を含むことができる。受信するための手段は、アクセスポイント(AP)において、モバイルデバイスから関連付け要求を受信するように構成される。関連付け要求は、第1のインターネットプロトコル(IP)アドレスを含む。受信するための手段は、APにおいて、サーバから第2のIPアドレスを受信するようにも構成される。たとえば、受信するための手段は、第1のAP104の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、受信器)、第2のAP106の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、受信器)、データを受信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。第2の装置は、割り当てるための手段をも含むことができる。割り当てるための手段は、第1のIPアドレスが第2のIPアドレスと一致することの決定に応答して、モバイルデバイスに第1のIPアドレスを割り当てるように構成される。たとえば、割り当てるための手段は、第1のAP104の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ118)、第2のAP106の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ136)、IPアドレスを割り当てるように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。
[0093]第3の装置は、第1の関連付け期間の間に動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバからモバイルデバイスにインターネットプロトコル(IP)アドレスを割り当てるための手段を含むことができる。たとえば、割り当てるための手段は、DHCPサーバ110の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ130)、IPアドレスを割り当てるように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。第3の装置は、第2の関連付け期間の間に使用されるIPアドレスを認証、認可、およびアカウンティング(AAA)サーバに送信するための手段をも含むことができる。送信するための手段は、DHCPサーバ110の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、送信器)、データを送信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。
[0094]第4の装置は、認証、認可、およびアカウンティング(AAA)サーバにおいて、デバイスからインターネットプロトコルアドレスを受信するための手段を含むことができる。IPアドレスは、第1の関連付け期間の間に第1のアクセスポイント(AP)に関連付けられたモバイルデバイスに割り当てられる。たとえば、受信するための手段は、AAAサーバの1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、受信器)、データを受信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。第4の装置は、第2の関連付け期間の間に使用されるIPアドレスを第2のAPに送信するための手段をも含むことができる。たとえば、送信するための手段は、AAAサーバ108の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、送信器)、データを送信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。
[0095]第5の装置は、関連付け期間の間に認証、認可、およびアカウンティング(AAA)−拡張認証プロトコル(EAP)−回答メッセージをAAAサーバからアクセスポイントに送信するための手段を含むことができる。AAA−EAP−回答メッセージは、関連付け期間の前にモバイルデバイスに割り当てられたインターネットプロトコル(IP)アドレスを含む。たとえば、送信するための手段は、AAAサーバ108の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、送信器)、データを送信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。第5の装置は、デバイスと通信するための手段をも含むことができる。たとえば、通信するための手段は、AAAサーバ108の1つもしくは複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ)、プロセッサ124、ワイヤレスコントローラ1124、トランシーバ1126、アンテナ1128、デバイスと通信するように構成された1つもしくは複数のデバイス、またはその組合せを含むことができる。
[0096]したがって、図1〜図11は、ワイヤレス通信システム内で待ち時間を低減するためのある種の例示的な技法を示す。図1〜図11の例の代わりにまたはこれに加えて、ワイヤレス通信システム内の待ち時間は、モバイルデバイスがある種のDHCP再構成動作を回避できるのかどうかを識別するインジケーションを利用することによるなど、図12〜図18を参照して示される1つまたは複数の技法を使用して低減され得る。
[0097]図12は、本開示の諸態様を使用することができる、ワイヤレス通信システム1200の例を示す。ワイヤレス通信システム1200のある種のコンポーネントおよび動作は、基本サービスエリア(BSA)1207a内の、ステーション(STA)1206a〜1206dなどの1つまたは複数のモバイルデバイスと通信するアクセスポイント(AP)1204aを含む。ワイヤレス通信システム1200は、BSA1207bなどの特定の範囲内で通信することができるAP1204bをさらに含むことができる。1つまたは複数のSTA1206は、BSA1207a〜1207bに出入りして移動することができる。本明細書で説明される様々な実施形態では、STA1206および1206a〜1206dは、特にBSA1207aおよび/または1207b内に移動する時に、AP1204aおよび/または1204bとのワイヤレスリンクをすばやく確立するように構成され得る。
[0098]AP1204a〜bは、BSA1207a〜b内のある種のインターネットプロトコル(IP)通信を管理する1つまたは複数の動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバと通信することができる。たとえば、DHCPサーバ1210aは、IPアドレスなどのネットワーク構成パラメータを、AP1204aを介してSTA1206a〜dなどのモバイルデバイスに配布することができる。AP1204a〜bは、DHCPサーバ1210aなどの共通のサーバと各々通信することができる。代替案では、AP1204bは、DHCPサーバ1210bなどの別のDHCPサーバと通信することができる。
[0099]図12のデバイスは、APが共通のDHCPサーバまたは異なるDHCPサーバのどちらに対応するのか(たとえば、そのどちらによって管理されるのか)を示すのにインジケーション1209を利用する高速初期リンクセットアップ(FILS)技法を使用して通信することができる。例示のために、STA1206aは、AP1204aと通信することができる。AP1204aとの通信は、AP1204aとのワイヤレス接続性を確立する間(たとえば、AP1204aとの「リンクセットアップ」の間)に、AP1204aを介してDHCPサーバ1210aにDHCP情報(たとえば、IPアドレス)を要求することを含むことができる。STA1206aのユーザが、BSA1207aを去り、BSA1207bに入る(図12では、経路1220によって表される)場合に、STA1206aは、AP1204aとの通信を終了することができ、AP1204aとの接続性を確立するのにリンクセットアッププロシージャを使用して、AP1204bとの通信を開始することができる(たとえば、AP1204bに登録することによって、AP1204bを介して認証プロシージャおよび/または関連付けプロシージャを実行することによって、ワイヤレス接続性を確立するために1つまたは複数の他の動作を実行することによってなど)。
[00100]本開示によれば、AP1204bは、STA1206aがDHCP情報を使用してAP1204bと通信できるのかどうかを指定するインジケーション1209をSTA1206aに送ることができる。例示のために、AP1204a〜bが、共通のDHCPサーバ(たとえば、DHCPサーバ1210a)によって各々管理される場合に、AP1204a〜bは、共通のDHCP証明書を「認識する」ことができる(つまり、IPアドレスの同一のセットまたは「プール」を各々使用することができる)。STA1206aとAP1204bとの間のリンクセットアップは、認証プロセスの間にサーバ1212と通信することを含む、認証プロセスを含むことができる。サーバ1212は、例示的な例として、認証サーバ(AS)および/または、EAP再認証(ER)サーバなどの拡張認証プロトコル(EAP)に従って動作するサーバに対応することができる。ある種の認証プロトコル(たとえば、EAP準拠認証プロシージャ)は、EAPネットワークアドレス識別子(NAI)などのAP1204aに関連付けられた情報が、STA1206aを認証するためにAP1204bとのリンクセットアップの間にSTA1206aによってサーバ1212に送信されなければならないことを指定することができる。
[00101]認証プロセスの間に、サーバ1212は、STA1206aが、共通のネットワークのAPの間で移動したことと、DHCP再構成が回避され得ることとを決定することができる。たとえば、サーバ1212は、NAIなど、AP1204aに関連付けられた情報を識別するために、認証プロセスの間にSTA1206aによってAP1204bに送られる通信の内容を解析することができる。この場合に、サーバ1212は、DHCP再構成が回避され得ることを示す同一ネットワークフラグをAP1204bに提供することができ、インジケーション1209は、DHCP再構成が回避され得ることを示す値を有することができる。他の場合には、インジケーション1209は、別の値を有することができる。たとえば、AP1204a〜bが、異なるDHCPサーバ(たとえば、それぞれDHCPサーバ1210a〜b)に関連付けられる場合には、インジケーション1209は、DHCP再構成がSTA1206aによって実行されるべきである(たとえば、DHCP要求をAP1204bを介してDHCPサーバ1210bに送ることによって)ことを示す値を有することができる。
[00102]図12の技法は、ワイヤレス通信システム1200内の通信の待ち時間を低減することができる。たとえば、インジケーション1209に基づいて、モバイルデバイス(STA1206aなど)は、DHCP再構成を回避することができる。その代わりに、モバイルデバイスは、各リンクセットアッププロシージャの間にDHCP再構成が自動的に実行されるシステムと比較して、より早くIP通信(たとえば、電子メール、ビデオ、ピクチャなどの送出および/または受信)を開始することができる。
[00103]本明細書で説明される様々な高速初期リンクセットアップ(FILS)実施態様は、様々な使用条件の下で高められたシステム性能を提供することができる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスが、あるアクセスポイントから別のアクセスポイントに推移する時に、モバイルデバイスは、新しいアクセスポイントに関する認証および関連付けプロセスを好む。認証および関連付けプロセスの一部は、新しいアクセスポイントを介するIP通信に使用され得る新しいIPアドレスの要求を含む。新しいIPアドレスのこの要求は、認証および関連付けプロセスに追加の待ち時間を追加し、新しいアクセスポイントを利用するIP通信の確立を遅延させる可能性がある。新しいIPアドレスのこの要求は、追加のネットワークデータトラフィックに寄与し、通信ネットワークの利用を増大し、パケット衝突に寄与する可能性もある。
[00104]新しいアクセスポイントに関して認証し、関連付ける時の新しいIPアドレスのこの要求は、いくつかの情況の下で不必要である可能性がある。たとえば、新しいアクセスポイントが、以前のアクセスポイントと同一のIPネットワークを介してIP通信を提供する場合には、そのアクセスポイントを用いるIP通信に使用される以前のIPアドレスは、新しいアクセスポイントと共に使用するために互換である可能性がある。この場合には、新しいIPアドレスを要求する必要はない。
[00105]いくつかの他の環境では、モバイルデバイスが、ある時間期間にわたって多数のアクセスポイントに関して認証され、関連付けられる場合があり、それらのアクセスポイントの一部が、同一のIPネットワークを使用してIP通信サービスを提供する可能性がある。たとえば、あるシナリオでは、モバイルユーザが、大都市区域内の歩道を歩く。モバイルユーザは、様々な商人に出会う可能性があり、それらの商人の一部が、彼らの得意客にIP通信能力を提供する。IP通信は、IEEE 802.11ai技法を介するなど、FILSプロシージャを使用してセットアップされ得る。モバイルユーザが、各商人のアクセスポイントの範囲内に来る時に、彼らのモバイルデバイスは、認証および関連付けプロセスを実行することができる。従来の技法を用いると、各認証および関連付けプロセスは、通信が確立される前(たとえば、ユーザデータが送られ、受信され得る前)に、新しいIPアドレスを要求する。
[00106]いくつかの環境では、これらの商人のうちの複数が、共通のIPネットワークを介してIP通信を提供する場合がある。たとえば、3つの主要なビジネスインターネットプロバイダが、その地方で支配的な市場占有率を維持する場合がある。この例では、モバイルユーザが通りを歩く時に、モバイルデバイスは、3つのIPネットワークの各々とFILSプロシージャを開始する可能性がある。この3つのIPネットワークのうちの任意の1つまたは複数が、歩行の間にモバイルデバイスによって複数回見られる範囲で、歩行の間に以前に関連付けられたIPネットワーク内での新しいIPアドレスの要求は、不必要である可能性がある。
[00107]本明細書で開示される実施形態の一部は、モバイルデバイスが以前にアクセスされたIPネットワークに関する情報を記憶する能力を提供する。以前にアクセスされたIPネットワークに関して認証し、関連付ける時に、IPアドレスがある種の品質判断基準および他の判断基準を満足し続けると仮定すると、以前に入手されたIPアドレスは、再利用され得る。これは、モバイルデバイスによって導入されるネットワークオーバヘッドの量をも低減すると同時に、ネットワークに関するIP通信を確立する際の待ち時間を低減することができる。
[00108]「IPネットワーク」という用語が、本開示全体で使用されるが、この用語が、IPサブネットワークまたはサブネットを指すのにも使用され得ることに留意されたい。この用語が指す可能性があるサブネットは、単一の物理サブネットの一部である可能性があり、あるいは、複数の物理サブネットにまたがって分散され得る。
[00109]様々な実施形態において、ワイヤレス通信システム1200は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を含むことができる。WLANは、1つまたは複数のネットワーキングプロトコルを利用して、近くのデバイスを相互接続するのに使用され得る。本明細書で説明される様々な態様は、IEEE802.11ワイヤレスプロトコルなど、任意の通信標準規格に適用され得る。たとえば、本明細書で説明される様々な態様は、IEEE 802.11aプロトコル、IEEE 802.11bプロトコル、IEEE 802.11gプロトコル、IEEE 802.11nプロトコル、IEEE 802.11ahプロトコル、および/またはIEEE 802.11aiプロトコルの一部として使用され得る。802.11プロトコルの実施態様は、センサ、ホームオートメーション、パーソナルヘルスケアネットワーク、監視ネットワーク、計測、スマートグリッドネットワーク、車間通信、車内通信、緊急調整ネットワーク、セルラー(たとえば、3G/4G)ネットワークオフロード、短距離および/または長距離のインターネットアクセス(たとえば、ホットスポットと使用するための)、マシンツーマシン(M2M)通信などに使用され得る。
[00110]AP1204a〜1204bは、ワイヤレス通信システム1200のハブまたは基地局として働くことができる。たとえば、AP1204aは、BSA1207a内でワイヤレス通信カバレージを提供することができ、AP1204bは、BSA1207b内でワイヤレス通信カバレージを提供することができる。AP1204aおよび/または1204bは、NodeB、無線ネットワーク制御装置(RNC)、eNodeB、基地局制御装置(BSC)、トランシーバ基地局(BTS)、基地局(BS)、トランシーバ機能(TF)、無線ルータ、無線トランシーバ、またはある他の用語法を含み、それらとして実施され、あるいはそのように称することができる。
[00111]STA1206および1206a〜1206d(本明細書では集合的にSTA1206と称する)は、たとえば、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話機、その他など、様々なデバイスを含むことができる。STA1206は、インターネットまたは他の広域ネットワークへの全般的な接続性を入手するために、WiFi(登録商標)(たとえば、802.11aiなどのIEEE 802.11プロトコル)準拠ワイヤレスリンクを介してAP1204a〜1204bに接続し、またはこれに関連付けることができる。STA1206は、「クライアント」と呼ばれる場合もある。
[00112]様々な実施形態において、STA1206は、アクセス端末(AT)、加入者局、加入者ユニット、移動局、遠隔局、遠隔端末、ユーザ端末(UT)、端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器(UE)、または何らかの他の用語法を含み、それらとして実施され、またはそのように称することができる。いくつかの実施態様では、STA1206は、セルラー電話機、コードレス電話機、セッション開始プロトコル(SIP)電話機、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続能力を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを含むことができる。したがって、本明細書で教示される1つまたは複数の態様は、電話機(たとえば、セルラー電話機またはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ヘッドセット、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、携帯情報端末)、エンターテイメントデバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、または衛星無線)、ゲーミングデバイスもしくはゲーミングシステム、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレスモデムを介して通信するように構成された任意の他の好適なデバイス内に組み込まれ得る。
[00113]AP1204aは、AP1204aに関連付けられ、通信にAP1204aを使用するように構成されたSTA1206a〜1206dと一緒に、基本サービスセット(BSS)と呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレス通信システム1200は、中央APを有しない「分散」ネットワークに対応することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、ワイヤレス通信システム1200は、STA1206の間のピアツーピアネットワークとして機能することができる。したがって、本明細書で説明されるAP1204aの動作は、いくつかの場合に、STA1206のうちの1つまたは複数によって実行され得る。さらに、AP1204aは、いくつかの実施形態で、STA1206に関して説明される1つまたは複数の態様を実施することができる。
[00114]AP1204aからSTA1206のうちの1つまたは複数への送信を容易にする通信リンクは、ダウンリンク(DL)と呼ばれ得、STA1206のうちの1つまたは複数からAP1204aへの送信を容易にする通信リンクは、アップリンク(UL)と呼ばれ得る。その代わりに、ダウンリンクは、順方向リンクまたは順方向チャネルと呼ばれ得、アップリンクは、逆方向リンクまたは逆方向チャネルと呼ばれ得る。
[00115]様々なプロセスおよび方法が、ワイヤレス通信システム1200内のAP1204aとSTA1206との間での送信に使用され得る。いくつかの態様では、ワイヤレス信号は、直交周波数分割多重(OFDM)、直接シーケンススペクトル拡散(DSSS:direct-sequence spread spectrum)通信、OFDM通信とDSSS通信との組合せ、または他の方式を使用して送信され得る。たとえば、信号は、AP1204aとSTA1206との間で、OFDM/OFDMAプロセスに従って送られ、受信され得る。したがって、ワイヤレス通信システム1200は、OFDM/OFDMAシステムと呼ばれ得る。別の例として、信号は、AP1204aとSTA1206との間で、CDMAプロセスに従って送られ、受信され得る。したがって、ワイヤレス通信システム1200は、CDMAシステムと呼ばれ得る。
[00116]あるデバイス(AP1204aおよびSTA1206など)の態様は、相対的に長い距離、たとえば約1km以上にわたってワイヤレス信号を送信するのに使用され得る。本明細書でより詳細に説明されるように、いくつかの実施形態では、デバイスは、他のワイヤレスプロトコルを実施するデバイスよりも速くワイヤレスリンクを確立するように構成され得る。
[00117]一般に、IEEE 802.11プロトコルでは、認証は、モバイルデバイスと認証サーバ(たとえば、アイデンティティ検証、認可、プライバシ、および否認防止などの認証サービスを提供するサーバ)との間で行われる。たとえば、オーセンティケータとして機能するAPは、認証プロセスの間にモバイルデバイスと認証サーバとの間でメッセージを中継する。いくつかの例で、モバイルデバイスとAPとの間の認証メッセージは、ローカルエリアネットワーク上で動作する拡張認証プロトコル(EAPOL:extensible authentication protocol over local area network)フレームを使用してトランスポートされる。EAPOLフレームは、IEEE 802.11aiプロトコルにおいて定義され得る。APと認証サーバとの間の認証メッセージは、リモート認証ダイアルインユーザサービス(RADIUS:remote authentication dial in user service)プロトコルまたはDiameter認証、認可、およびアカウンティングプロトコルを使用してトランスポートされ得る。
[00118]高速初期リンクセットアップを可能にする、ある種のワイヤレス通信技法(たとえば、IEEE 802.11aiにおける)は、関連付けプロシージャが認証プロシージャの後に実行されなければならないことを指定する場合がある。そのような技法は、ワイヤレス通信の遅延を引き起こす可能性がある。従来の通信システムでの認証プロシージャおよび関連付けプロシージャの特定の例が、そのような遅延を例示するために説明される。例の従来のリンクセットアッププロシージャでは、APは、デバイスによるそのAPの「発見」を可能にするビーコンを送信することができる。このビーコンは、モバイルデバイスによって受信され得る。ビーコンを検出した後に、モバイルデバイスは、APとの拡張認証プロトコル(EAP)認証を開始することができる。APは、モバイルデバイスを認証するために、認証サーバに関する認証プロシージャを実行することができる。
[00119]認証プロシージャの間に、モバイルデバイスは、認証フレームをAPに送信することができる。認証フレームは、EAP再認証プロトコルに関連するものなどのEAP再認証開始メッセージを含むEAPOLフレームとされ得る。モバイルデバイスから認証フレームを受信した後に、APは、認証要求を認証サーバに送信することができる。認証要求は、EAP再認証開始メッセージを含むことができる、認証、認可、およびアカウンティング(AAA)EAP要求(たとえば、EAPペイロード)とされ得る。
[00120]認証サーバは、APからの認証要求に応答して、APに認証回答を送信することができる。認証回答は、認証が成功または失敗のどちらであったのか(すなわち、モバイルデバイスが認証されるのか否か)のインジケーションを含むことができる、AAA EAP回答(たとえば、EAPペイロード)とされ得る。たとえば、認証回答は、EAP成功メッセージまたはEAP失敗メッセージを含むことができる。認証回答は、データ通信を暗号化するのにAPによって使用され得る、ペアワイズマスターキー(PMK)を示すこともできる。
[00121]認証サーバから認証回答を受信した時に、APは、認証フレームをモバイルデバイスに送信することができる。認証フレームは、EAPOLフレームとされ得、認証が成功または失敗のどちらであったのかを示す、EAP認証終了メッセージ(たとえば、EAP再認証プロトコルの一部である)を含むことができる。
[00122]APから認証フレームを受信した後に、モバイルデバイスは、APとの関連付けを開始するために、APに関連付け要求を送信することができる。関連付け要求は、EAPOLフレームとされ得、鍵確認を含むことができる。モバイルデバイスと関連付けるために、APは、モバイルデバイスがAPを介するIP通信を実行することを可能にするためにモバイルデバイスのIPアドレスを入手するためにDHCPサーバとのDHCP要求/応答交換を実行することができる。
[00123]例示のために、モバイルデバイスからAPに送られる関連付け要求は、DHCP要求を含むことができる。DHCP要求は、APが、モバイルデバイスによる使用のためのIPアドレスを入手すべきであることを示すことができる。関連付け要求を受信した時に、APは、DHCP要求をDHCPサーバに転送することができる。その後、DHCPサーバは、使用可能なIPアドレスのグループからIPアドレスを選択することによるなど、モバイルデバイスにIPアドレスを割り振る。IPアドレスが選択された後に、DHCPサーバは、DHCP肯定応答メッセージをAPに送信する。DHCP肯定応答メッセージは、IPアドレスのインジケーションを含むことができる。
[00124]APは、関連付け要求に対する関連付け応答をモバイルデバイスに送信することができる。関連付け応答は、EAPOLフレームとされ得、データ通信のデータトラフィックを暗号化するのに使用され得る鍵確認および/またはグループ鍵配布を含むことができる。関連付け応答を受信した後に、モバイルデバイスは、IPアドレスを使用してIPパケットを送信し、受信することができる(たとえば、インターネットをブラウズし、電子メールを送信し、受信するなどのために)。
[00125]したがって、従来の通信システムでのモバイルデバイスとAPとの間の関連付けプロセスは、APとDHCPサーバとの間でのDHCP要求/応答交換を含む可能性がある。DHCP要求/応答交換は、モバイルデバイスによる関連付け要求の送信と関連付け応答の受信との間の待ち時間(たとえば、DHCPサーバがモバイルデバイスのためのIPアドレスを選択する間の待ち時間)をもたらす可能性がある。
[00126]本開示に関連して、DHCP要求/応答に関連する待ち時間は、ある種の情況で回避され得る。たとえば、モバイルデバイスが、第1のAPとのIP通信に使用すべき有効なIPアドレスを以前に入手済みである場合がある。そのIPアドレスが、第2のAPを介するIP通信とも互換である場合がある。したがって、新しいIPアドレスを入手するための追加のDHCP要求/応答プロシージャの実行は(既存のIPアドレスを使用できる時に)、いくつかの情況で回避され得る追加の待ち時間をもたらす。
[00127]さらに例示するために、モバイルデバイスは、特定の建物内に配置された一連のアクセスポイントにまたがって移動する場合がある。建物は、会社など、共通のエンティティの運営の下にあるものとされ得る。その会社のIP通信の少なくとも実質的な部分が、単一のIPネットワークまたは単一のIPサブネット内で実行される可能性がある。IPサブネットは、単一の物理サブネットの一部とされ得、あるいは、複数の物理サブネットにまたがって分散され得る。したがって、モバイルデバイスが、その建物内で移動し、その建物内の様々なアクセスポイントのカバレージエリアの下に来る時に、モバイルデバイスは、アクセスポイントの各々に関する認証および関連付けを実行することができる。従来の通信システムでは、モバイルデバイスは、アクセスポイントの各々に接続する時に、アクセスポイントにDHCP要求を送信することによって、複数のIPアドレスを繰り返して要求する可能性がある。しかし、その建物内の各アクセスポイントが、同一のIPネットワークまたは同一のIPサブネットを使用してIP通信を実行する場合には、あるアクセスポイントとの関連付けを介して入手されるIPアドレスは、その建物内の他のアクセスポイントの各々とのIP通信を実行する時に、使用され得る。したがって、この例では、DHCP要求のうちの1つまたは複数が、アクセスポイントの各々とのIP通信にIPアドレスを使用することによって回避され得る。
[00128]リンクセットアップ待ち時間を低減する様々な実施形態が、本明細書で説明される。特定のネットワーク構成に依存して、待ち時間は、拡張認証プロトコル再認証(ER)サーバを使用して低減され得る。代替案では、1つまたは複数のネットワークが、ERサーバを含まない場合がある。ERサーバを使用する例の通信シーケンスが、図14を参照して説明される。図13は、ERサーバを利用しない可能性がある通信を説明する。
[00129]図13は、図12のワイヤレス通信システム1200などのワイヤレス通信システム内での例示的な通信交換1300を示す。シグナリングは、認証および関連付けプロセスの間の、STA1206と、AP1204aおよび1204bと、DHCPサーバ1309と、認証サーバ1308との間に示される。AP1204aおよび1204bは、共通のネットワーク内に含まれ得る。たとえば、APは、DHCPサーバ1309などの共通のDHCPサーバによって管理され得る。
[00130]通信交換1300は、STA1206とAP1204aとの間の初期リンクセットアップ1301を示す。初期リンクセットアップ1301は、EAP通信1302、1303とDHCP通信1304とを含むことができる。DHCP通信1304は、IPアドレス(IPAddr1)などのDHCP情報を要求することと、そのDHCP情報を入手することとを含むことができる。初期リンクセットアップ1301の間に、認証サーバ1308は、STA1206に関連付けられたネットワークを識別することができる。たとえば、認証サーバ1308は、EAP通信1303においてSTA1206に関連付けられた、keyName−NAIなどのネットワークアドレス識別子(NAI)を記憶することができる。認証サーバ1308は、keyName−NAIならびにSTA1206とkeyName−NAIとの間の関連付けを記憶することができる。
[00131]通信交換1300は、STA1206のユーザがAP1204aに関連付けられたカバレージエリアから出てAP1204bに関連付けられたカバレージエリアに入って移動することに応答してなど、STA1206とAP1204bとの間の高速初期リンクセットアップ1307をさらに示す。高速初期リンクセットアップ1307は、STA1206からAP1204bに送信される認証フレーム1305と、AP1204bから認証サーバ1308に送信される認証要求1310とを含むことができる。認証フレーム1305、認証要求1310、および/または通信交換1300の1つもしくは複数の他のメッセージは、リモート認証ダイアルインユーザサービス(RADIUS:remote authentication dial in user service)プロトコルおよび/またはDiameter認証、認可、およびアカウンティングプロトコルに準拠することができる。
[00132]認証要求1310を受信した時に、認証サーバ1308は、STA1206が以前の認証の際と同一のkeyName−NAIを使用しつつあると決定することができる。認証サーバ1308は、EAP終了/再認証メッセージ1315をAP1204bに送信することができる。EAP終了/再認証メッセージ1315は、「同一ネットワーク」フラグを含むことができる。同一ネットワークフラグは、AP1204bが、DHCP情報を再構成せずにIP通信を提供できることを示すことができる。同一ネットワークフラグは、インジケーション1209に対応することができる。EAP終了/再認証メッセージ1315を受信した時に、AP1204bは、認証フレーム1320をステーションに送信することができる。認証フレーム1320も、同一ネットワークフラグを含む。
[00133]同一ネットワークフラグを示された認証フレーム1320を受信した時に、STA1206は、同一ネットワークフラグを検出することができ、同一ネットワークフラグにかかわりなく、別のIPアドレス(IPAddr2)が要求されるべきであるのかどうかを決定するために1つまたは複数のパラメータをチェックすることができる。たとえば、STA1206は、IPAddr2が要求されなければならないかどうかを決定するために、IPAddr1に関連する「リース」の満了(たとえば、IPAddr1に関連するリースがしきい時間持続期間内に満了するかどうか)をチェックすることができる。STA1206が、IPAddr1を使用し続けると決定する場合に、STA1206は、関連付け要求1325をAP1204bに送信する。しかし、ある種の従来の技法とは異なって、この関連付け要求は、DHCP要求がSTA1206のためにAP1204bによって実行されなければならないことのインジケーションを含まない。その後、AP1204bは、関連付け応答1330をSTA1206に送信する。
[00134]関連付け応答1330を受信した後に、STA1206は、それが以前に初期リンクセットアップ1301の間に使用したIPアドレスを使用してIP通信を開始する。これは、STA1206が初期リンクセットアップ1301の間に受信する可能性があるIPAddr1を使用する、STA1206によるIPパケット1335の送信によって示されている。IPパケット1335は、IPAddr1を示すソースフィールド(src)を含む。
[00135]図13は、AP1204aが、IPパケット1335を受信することができ、IPパケット1335の宛先フィールド内に含まれる宛先アドレスによって示される宛先デバイスにIPパケット1335を転送することができることを、さらに示す。AP1204aは、IPAddr1をSTA1206に関連する媒体アクセス制御(MAC)アドレスにマップするなど、1つまたは複数の他の動作を実行することができる。STA1206から宛先デバイスまでの経路上の1つまたは複数の他のノード(たとえば、サーバ、ルータ、ハブなど)は、STA1206と宛先デバイスとの間のIP通信を可能にするために、(たとえば、アドレスをキャッシュすることによって)経路を記録することができる。
[00136]図13の例は、STA1206が、認証フレーム1320内で受信された同一ネットワークフラグに基づいてIPAddr1を再利用できることを示す。同一ネットワークフラグは、AP1204bが、(たとえば、AP1204aとの)以前の認証のために使用したSTA1206のと同一の通信のためのIPネットワークまたはIPサブネットワークを利用することを示す。初期リンクセットアップ1301の間に最初に入手されたIPアドレスを再利用することによって、高速初期リンクセットアップ1307の間にDHCP要求を実行する必要が、除去され得、したがって、AP1204bとの関連付けに関連する待ち時間が低減される。これは、STA1206がAP1204bを介するIP通信を確立するための全体的な経過時間を低減する。
[00137]図13の例は、認証サーバ(たとえば、認証サーバ1308)が、リンクセットアップでの待ち時間を低減するために動作を実行できることを示す。その代わりにまたはそれに加えて、図14を参照してさらに説明されるように、ERサーバが、リンクセットアップでの待ち時間を低減することができる。
[00138]図14は、図12のワイヤレス通信システム1200内での別の例示的な通信交換1400を示す。通信は、STA1206と、AP1204a、1204b、および1204cと、DHCPサーバ1309と、認証サーバ1308との間に示されている。図14は、ローカル拡張認証プロトコル再認証(ER)サーバ1408との通信をも示す。
[00139]通信交換1400は、STA1206とAP1204aとの間の初期リンクセットアップ1401を示す。初期リンクセットアップ1401は、EAP通信1402、1403とDHCP通信1404とを含むことができる。DHCP通信1404は、IPアドレス(IPAddr1)などのDHCP情報を要求することと、これを入手することとを含むことができる。
[00140]通信交換1400は、STA1206のユーザがAP1204aに関連するカバレージエリアを出てAP1204bに関連するカバレージエリアに入って移動することに応答してなど、STA1206とAP1204bとの間の高速初期リンクセットアップ1407をさらに示す。高速初期リンクセットアップ1407は、STA1206からAP1204bに送信される認証フレーム1405と、AP1204bからローカルERサーバ1408に送信される認証要求1410とを含むことができる。その後、認証要求1415が、ローカルERサーバ1408から認証サーバ1308に送信される。認証フレーム1405、認証要求1410および1415、ならびに/または通信交換1400の1つもしくは複数の他のメッセージは、リモート認証ダイアルインユーザサービス(RADIUS)プロトコルおよび/またはDiameter認証、認可、およびアカウンティングプロトコルに準拠することができる。通信交換1400の1つまたは複数のメッセージは、IP通信に関連するドメイン名を示すことができる。
[00141]認証要求1415を受信した時に、認証サーバ1308は、認証応答メッセージ1420をローカルERサーバ1408に送信する。図14の例では、ローカルERサーバ1408は、ローカルERサーバ1408と通信するのにAP1204bによって使用されるIPネットワークとSTA1206のkeyName−NAIとの間の関連付けを記録する(たとえば、認証応答メッセージ1420に基づいて)。ローカルERサーバ1408は、ドメイン固有ルート鍵(domain-specific root key)(DSRK)を使用するなど、1つまたは複数の拡張認証プロトコル再認証プロトコル(EAP−RP)プロシージャを実行することができる。その後、ローカルERサーバ1408は、認証応答メッセージ1425をAP1204bに送信する。
[00142]認証応答メッセージ1425を受信した時に、AP1204bは、認証フレーム1430をSTA1206に送信する。認証フレーム430は、認証が完了したことを示す。高速初期リンクセットアップ1407は、第2のIPアドレス(IPAddr2)を入手するために、DHCP再構成動作1440、1445をさらに含むことができる。この例では、DHCPサーバ1309は、IPAddr2をSTA1206に割り当てる。その後、STA1206は、IP通信に(たとえば、例示的な例として、コンテンツをダウンロードしまたは電子メールを送るのに)IPAddr2を使用する。
[00143]通信交換1400は、STA1206のユーザがAP1204bに関連するカバレージエリアから出てAP1204cに関連するカバレージエリアに入って移動することに応答してなど、STA1206とAP1204cとの間の高速初期リンクセットアップ1409をさらに示す。高速初期リンクセットアップ1409は、STA1206によるAP1204cへの認証フレーム1450の送信を含むことができる。認証フレーム1450に応答して、AP1204cは、認証メッセージ1455をローカルERサーバ1408に送信する。
[00144]認証メッセージ1455を受信した時に、ローカルERサーバ1408は、STA1206がまだ高速初期リンクセットアップ1407の間と同一のネットワーク内にあると決定する(たとえば、STA1206がkeyName−NAIを使用しつつあることの決定に基づいて)。ローカルERサーバ1408は、DSRKを使用するなど、1つまたは複数のEAP−RPプロシージャを実行することができる。
[00145]ローカルERサーバ1408は、認証応答メッセージ1460を送信することができる。いくつかの態様では、認証応答メッセージ1460は、EAP終了/再認証メッセージとされ得る。認証応答メッセージ1460は、keyName−NAIが、まだ以前の認証の間と同一のネットワーク内にあることのインジケーション(たとえば、「同一ネットワーク」フラグ)を含む。同一ネットワークフラグは、インジケーション1209に対応することができる。認証応答メッセージ1460を受信した時に、AP1204cは、認証フレーム1465をSTA1206に送信する。認証応答メッセージ1460が、同一ネットワークフラグを含むので、認証フレーム1465も、同一ネットワークフラグを含む。
[00146]STA1206は、認証フレーム1465を受信することができる。STA1206は、同一ネットワークフラグを検出することができ、同一ネットワークフラグにかかわりなく、別のIPアドレス(IPAddr3)が要求されなければならないのかどうかを決定するために、1つまたは複数のパラメータをチェックすることができる。たとえば、STA1206は、IPAddr3が要求されなければならないのかどうかを決定するために、IPAddr2に関連する「リース」の満了(たとえば、IPAddr2に関連するリースがしきい時間持続期間内に満了するかどうか)をチェックすることができる。STA1206が、IPAddr2を使用し続けると決定する場合に、STA1206は、関連付け要求1470をAP1204cに送信する。
[00147]図14の例では、STA1206が、認証フレーム1465内で受信された同一ネットワークフラグに少なくとも部分的に基づいて、AP1204cを介するIP通信に使用されたIPAddr2を再利用するので、関連付け要求1470は、DHCP要求のインジケーションを含まない。図14の例は、関連付け要求の受信に応答して、AP1204cによって実行されるDHCPがないことを示す。その後、AP1204cは、関連付け応答1475をSTA1206に送り返す。
[00148]DHCPメッセージが、STA1206との関連付けの間にAP1204cによって受信されず、送信されないので、関連付け要求1470と関連付け応答メッセージ1475との間の待ち時間が、低減される。たとえば、待ち時間は、モバイルデバイスによって開始される各関連付けプロセスに応答してモバイルデバイスにDHCP情報を提供するシステムと比較して、低減される。
[00149]図15を参照すると、モバイルデバイスを動作させる方法の特定の例示的実施形態が示され、全体的に1500と指定されている。方法1500は、図12のSTA1206のいずれによっても実行され得る。
[00150]方法1500は、1504で、リンクセットアッププロシージャを開始することを含む。リンクセットアッププロシージャは、例示的な例として、FILSプロシージャに対応することができる。リンクセットアッププロシージャは、第1のアクセスポイントを介してDHCP情報を受信することを含む。DHCP情報は、図12のDHCPサーバ1210aなどのDHCPサーバから受信され得る。
[00151]DHCP情報は、モバイルデバイスに関連付けられたIPアドレスを含むことができる。IPアドレスは、IPネットワークに対応する。いくつかの態様では、IPアドレスのネットワーク部分は、IPネットワークを識別することができる。いくつかの態様では、IPネットワークは、IPサブネットまたはIPサブネットワークとされ得る。IPアドレスが、IPサブネットに対応する場合には、そのIPサブネットは、単一の物理サブネットの一部とされ得、あるいは、複数の物理サブネットにまたがって分散され得る。いくつかの態様では、IPアドレスは、認証フレーム内、たとえば、関連付け応答および/または関連付け応答内で受信される。
[00152]方法1500は、1506で、DHCP情報を使用して第1のアクセスポイントと通信することをさらに含む。第1のアクセスポイントは、図12のAP1204aに対応することができる。DHCP情報を使用して第1のアクセスポイントと通信することは、第1のアクセスポイントを介して、IPアドレスを介してモバイルデバイスにアドレスされるデータを受信することを含む。特定の非限定的な例として、モバイルデバイスは、IPアドレスに基づいて、第1のアクセスポイントを介してサーバからデータ(たとえば、ビデオ、イメージ、電子メールなど)を受信することができる。その代わりにまたはそれに加えて、第1のアクセスポイントとの通信は、IPアドレスを使用して第1のアクセスポイントを介して宛先(たとえば、サーバ)にデータを送ることを含むことができる。
[00153]いくつかの態様では、IPアドレスは、第1のアクセスポイントと通信する時にソースIPアドレスとして使用され得る。いくつかの態様では、第1のアクセスポイントとの通信は、第1のアクセスポイントとのIPレベル通信の交換を含まない。そうではなく、いくつかの態様では、IP通信は、何らかの他のプロトコルパケット内にカプセル化され得る。その後、例示的な例として、第1のアクセスポイントは、IPパケットをカプセル化解除し、これらを、モバイルデバイスの代わりにIPネットワークを介して送信することができる。
[00154]方法1500は、1512で、第1のアクセスポイントと通信した後に、第2のアクセスポイントとの通信を開始することをさらに含むことができる。第2のアクセスポイントは、図12のAP1204bに対応することができる。モバイルデバイスは、第1のアクセスポイントの範囲から出て、第2のアクセスポイントの範囲内に移動することに応答して、第2のアクセスポイントとの通信を開始することができる。たとえば、モバイルデバイスは、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11通信標準規格などの通信標準規格に準拠することができる、「ビーコン」または他の信号を受信する範囲内など、第2のアクセスポイントの範囲内の位置に移動することに応答して、第2のアクセスポイントからの1つまたは複数の通信を検出することができる。
[00155]ビーコンまたは他の信号の検出に応答して、モバイルデバイスは、例示的な例として、第2のアクセスポイントに関する認証プロシージャを開始することができる。いくつかの態様では、認証プロシージャは、EAP開始/再認証メッセージを送信することを含むことができる。EAP開始/再認証メッセージは、モバイルデバイスおよび/またはモバイルデバイスによって使用されるネットワークを識別するkeyName−NAIを示すことができる。
[00156]方法1500は、1516で、第2のアクセスポイントから、モバイルデバイスがDHCP情報を使用して第2のアクセスポイントと通信することができるのかどうかを識別するインジケーション(たとえば、同一ネットワークフラグ)を受信することをさらに含むことができる。インジケーションは、インジケーション1209に対応することができる。インジケーションの値は、第2のアクセスポイントに関するDHCP再構成を回避することによって、モバイルデバイスが第2のアクセスポイントとのリンクセットアップ時間を低減することができるのかどうかを識別する。例示のために、インジケーションは、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントが、共通のDHCPサーバを含む共通のネットワークなどの共通のネットワーク内に含まれることを指定することができ、ここで、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントは、共通のDHCPサーバと通信している(たとえば、これによって管理される)。この場合に、インジケーションは、例示的な例として、「0」値などの第1の値を有することができる。代替案では、インジケーションは、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントが、異なるDHCPサーバによって管理されることを指定することができる。この例では、インジケーションは、例示的な例として、「1」値などの第2の値を有することができる。
[00157]インジケーションは、第2のアクセスポイントが、モバイルデバイスによって以前に使用されたIPネットワークを介してモバイルデバイスにIP通信を提供できるのかどうかを識別することができる。いくつかの態様では、IPネットワークは、IPサブネットワークである。いくつかの態様では、第1のアクセスポイントと共に使用されるIPアドレスは、モバイルデバイスによって以前に使用されたIPネットワークを示す。いくつかの態様では、インジケーションは、拡張認証プロトコル(EAP)メッセージ内で受信される。いくつかの態様では、インジケーションは、EAP終了/再認証メッセージの一部として受信される。インジケーションは、拡張認証プロトコル再認証プロトコル(EAP−RP)属性など、タイプ/値属性によって提供され得る。たとえば、EAP−RP属性の存在または不在が、インジケーションを提供することができる。いくつかの他の態様では、異なるEAPメッセージが、インジケーションを提供することができる。
[00158]方法1500は、1520で、第2のアクセスポイントと通信するのにDHCP情報を使用すべきかどうかを、インジケーションに基づいて決定することをさらに含むことができる。例示的な例として、インジケーションの第1の値は、モバイルデバイスが、第2のアクセスポイントとの通信にDHCP情報を使用できることを指定することができ、インジケーションの第2の値は、モバイルデバイスが、第2のアクセスポイントとの通信のために第2のDHCP情報を入手すべきであることを指定することができる。
[00159]モバイルデバイスがDHCP情報を使用すべきである場合に、方法1500は、1524で、DHCP情報を使用して第2のアクセスポイントと通信することをさらに含むことができ、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントは、共通のDHCPサーバと通信している。共通のDHCPサーバは、例示的な例として、図12のDHCPサーバ1210aに対応することができる。
[00160]モバイルデバイスが、第2のアクセスポイントとの通信のために第2のDHCPサーバからDHCP情報を入手すべきである場合には、方法1500は、1528で、第2のDHCPサーバにDHCP情報を要求することをさらに含むことができる。第2のDHCPサーバは、例示的な例として、図12のDHCPサーバ1210bに対応することができる。ある種の実施態様では、モバイルデバイスがDHCP要求メッセージを送信するのではなく、モバイルデバイスは、関連付け要求内のメッセージなどのメッセージを第2のアクセスポイントに送ることができる。このメッセージは、モバイルデバイスの代わりにDHCP要求を開始するように第2のアクセスポイントに要求することができる。いくつかの他の態様では、モバイルデバイスは、DHCPサーバと直接にメッセージを交換することができる。この場合には、モバイルデバイスは、インジケーションに基づいて、DHCPサーバにDHCP要求メッセージを送信すべきかどうかを決定することができる。
[00161]方法1500は、1532で、第2のDHCP情報を使用して第2のアクセスポイントと通信することをさらに含むことができる。たとえば、第2のDHCP情報は、第2のIPアドレスを含むことができ、データは、第2のIPアドレスを使用して第2のアクセスポイントを介してサーバに送られ、および/またはサーバから受信され得る。
[00162]図15の方法1500は、高速リンクセットアップ動作を可能にする。たとえば、方法1500は、現在のまたは「既存の」DHCP証明書(たとえば、IPアドレス)が十分である可能性がある時に、DHCP再構成を回避することができる。この場合に、DHCPサーバとの通信を低減しまたは除去することによって、リンクセットアップ時間が低減される。
[00163]方法1500は、オプションで、1つまたは複数のパラメータにさらに基づいて、IPアドレスを使用して第2のアクセスポイントとのIP通信を実行すべきかどうかを決定することを含むことができる。たとえば、モバイルデバイスは、IPアドレスのリースが満了する前の残っている時間を決定することができる。残っている時間がしきい値を満足できない場合、またはIPアドレスのリースがすでに満了している場合には、ステーションは、第2のアクセスポイントを介するIP通信にIPアドレスを再利用しないと決定することができる(IPアドレスが第2のアクセスポイントとの通信においてモバイルデバイスによって再利用され得ることをインジケーションが識別する場合であっても)。
[00164]方法1500は、オプションで、IPアドレスと第1のアクセスポイントとの間の関連付けを記憶することを含むことができる。モバイルデバイスは、第2のアクセスポイントを介してインジケーションを受信した時に、IPアドレスを識別するためにその関連付けにアクセスすることができる。たとえば、いくつかの態様では、インジケーションを受信した時に、モバイルデバイスは、モバイルデバイスがそれを介してIP通信を実行した直近のアクセスポイント(すなわち、図15の例示的な例では第1のアクセスポイント)を決定することができる。関連付けにアクセスした後に、モバイルデバイスは、第2のアクセスポイントとの通信に使用され得るIPアドレスを決定することができる。
[00165]いくつかの態様では、方法1500は、オプションで、第1のドメイン名を示すメッセージを第1のアクセスポイントから受信することを含むことができる。たとえば、モバイルデバイスは、ドメイン名を示すEAP終了/再認証パケットを受信することができる。いくつかの態様では、ドメイン名は、第1のアクセスポイントの代わりに認証を実行するのに使用されるローカルERサーバ(たとえば、図14のローカルERサーバ1408)のドメイン名とされ得る。これらの態様は、IPアドレスと、第1のアクセスポイントと、第1のドメイン名との間の関連付けを記憶することをさらに含むことができる。これらの態様では、方法1500は、第2のアクセスポイントから第2のドメイン名を受信することをさらに含むことができる。第2のドメイン名は、EAP終了/再認証パケット内でも受信され得る。第2のドメイン名は、第2のアクセスポイントの代わりに認証を実行するのに使用されるローカルERサーバを識別することができる。
[00166]この例では、第2のドメイン名を受信した後に、モバイルデバイスは、IPアドレスと、第1のアクセスポイントと、第1のドメイン名との間の関連付けを含む関連付けのリストを検索することができる。リストの検索は、第2のドメイン名を、関連付けのリスト内に記憶されたドメイン名と比較することを含むことができる。モバイルデバイスが、等しい2つのドメイン名を識別する場合に、モバイルデバイスは、第2のドメイン名と等しいドメイン名に関連付けられたIPアドレスが、第2のアクセスポイントを介するIP通信に使用され得ることのインジケーションを有することができる。いくつかの場合に、これは、第1のIPアドレスとされ得る。
[00167]いくつかの態様では、モバイルデバイスは、アクセスポイントとの通信のためにモバイルデバイスを認証するのに使用される認証サーバ(たとえば、認証サーバ1308)のインジケーションを受信することができる。認証サーバのインジケーションは、いくつかの態様で、認証サーバのホスト名またはIPアドレスとされ得る。たとえば、このインジケーションは、認証フレーム1320または1430内で受信され得る。モバイルデバイスは、複数の認証サーバの複数のインジケーションを受信することができる。たとえば、第1、第2、および第3のアクセスポイントが、それぞれ第1、第2、および第3の認証サーバと通信することができる。これらの認証サーバのインジケーションは、モバイルデバイスによって受信され得る。モバイルデバイスは、特定のアクセスポイントと通信する時に、特定のIPアドレスを利用すべきかどうかを決定するのに、インジケーションを使用することができる。
[00168]たとえば、IPアドレスは、まず、第1のアクセスポイントからモバイルデバイスによって入手され得、第1のアクセスポイントに関する認証は、第1の認証サーバを示すことができる。第2のアクセスポイントに関する後続の認証では、モバイルデバイスは、第1の認証サーバとは異なる第2の認証サーバのインジケーションを受信することができる。第2のアクセスポイントの認証サーバが、第1のアクセスポイントの認証サーバとは異なるので、モバイルデバイスは、第1のアクセスポイントとの通信のために入手されたIPアドレスを再利用するのではなく、第2のアクセスポイントとの関連付けの間に新しいIPアドレスを入手することができる。モバイルデバイスは、第2のアクセスポイントに関する認証が、第2のアクセスポイントがIPネットワークを使用するIP通信を提供することができるは第2のアクセスポイントによって提供されることのインジケーションを含む場合であっても、新しいIPアドレスを入手することができる。
[00169]方法1500を参照して説明されるある種のデバイスは、IPアドレスと、認証サーバと、また、ローカルERサーバとの間の関連付けのリストを維持することができる。1つの例のリストが、表1に示されている。
[00170]これらの実施態様では、デバイスは、アクセスポイントに関する認証の間に、認証サーバおよびおそらくはローカルERサーバのインジケーションを受信することができる。第2のアクセスポイントがステーションによって以前に使用されたIPネットワークを使用するIP通信を提供することのインジケーションをデバイスが受信する時に、デバイスは、表1の例に記憶された、その以前の関連付けを検索することができる。検索は、第2のアクセスポイントに関する関連付けの間に示された認証サーバとローカルERサーバとの組合せと一致するIPアドレスを識別することができる。
[00171]テーブル内に、示された認証サーバおよび/またはローカルERサーバと一致するエントリが見つからない場合には、デバイスは、第2のアクセスポイントとのIP通信を実行する時にIPアドレスを再利用しないものとすることができる。その代わりに、第2のアクセスポイントとの関連付けの間に、デバイスは、新しいIPアドレスがそのデバイスのために割り振られることを要求することができる。これは、第2のアクセスポイントに、DHCP要求/応答交換を開始させることができる。IPネットワークを使用するIP通信が第2のアクセスポイントによって提供され得ることをインジケーションが示す場合であっても、新しいIPアドレスが要求され得ることに留意されたい。さらに例示するために、表2に示された例を検討されたい。この例は、表1にリストされたIPアドレスのすべてが、適当な場合にこれらが再利用され得るように、適当な残りのリース時間を有することを仮定する。
[00172]表2の例を使用して例示するために、第1の例では、方法1500を実行するデバイスは、AP4に関して認証することができる。AP4に関する認証プロセスの一部として、デバイスは、認証サーバがA1であり、ローカルERサーバがER1であることのインジケーションを受信する。デバイスは、以前に使用されたIPネットワークを使用するIP通信が第2のアクセスポイントによって提供されることのインジケーションをも受信する。デバイスは、「IP1」のIPアドレスを示す、認証サーバ=A1およびローカルERサーバ=ER1と一致するエントリを識別するために、表1に対応するテーブルなどのテーブルを検索することができる。IP1のリースがまだ満了しておらず、すぐには満了しない場合には、デバイスは、AP4を介するIP通信にIP1を再利用することができる。
[00173]AP5に関する上の例では、デバイスは、認証サーバ=A5およびローカルERサーバ=ER2をテーブルから検索し、IP2を提供するエントリを見つける。同一IPネットワークフラグがセットされているので、IP2は、AP5を介するIP通信のために再利用され得る。
[00174]AP6に関する上の例では、デバイスは、認証サーバ=A6およびローカルERサーバ=ER6を表1から検索する。エントリは見つからない。したがって、同一IPネットワークを識別するインジケーションにもかかわらず、デバイスは、AP6を介してIP通信を実行する前に、AP6に新しいIPアドレスを要求する。
[00175]AP7に関する上の例では、デバイスは、認証サーバがA3であるエントリを表1から検索する。AP7に関する認可を実行する時に、ローカルERサーバインジケーションが受信されないので、認証サーバA3だけが検索されることに留意されたい。認証サーバA3と共にIP3を識別するエントリが、表1で見つかり、したがって、AP7に関する認証が、IPネットワークを使用するIP通信が第7のアクセスポイント(AP7)によって提供されることのインジケーションを含んだので、IP3が、AP7を用いるIP通信に再利用される。
[00176]AP8に関する上の例では、デバイスは、A3の認証サーバとER8のローカルERサーバとを有するエントリを表1から検索する。エントリは見つからず、したがって、デバイスは、AP8を介してIP通信を実行する時に使用すべき新しいIPアドレスを要求する。上記は、別のアクセスポイントを介する通信に以前に使用されたIPアドレスを潜在的に再利用するためのアクセスポイントに関する認証プロセスの一部として受信されるインジケーションと組み合わされた、アクセスポイント、認証サーバ、および/またはローカルERサーバ、および/またはIPアドレスの間の関連付けをデバイスがどのように利用できるのかの例にすぎない。可能な時にIPアドレスを再利用することによって、デバイスは、アクセスポイントを介するIP通信の確立に関連する待ち時間を低減することができる。
[00177]ある種の場合に、モバイルデバイス(またはSTA)は、サーバまたはアクセスポイントによって送信される応答を受信しない場合がある。たとえば、認証プロシージャを完了するために、認証サーバまたはローカルERサーバは、AP2を介するなど、STAにEAP終了メッセージまたはEAP終了/再認証メッセージを送信する場合がある。しかし、いくつかの場合に、STAが、このメッセージを受信しない場合がある。これは、たとえば下記など、様々な理由から発生する可能性がある。
I.AS/ローカルERサーバが、ネットワーク通信問題のゆえにSTAからEAPパケットまたはEAP−RPパケットを一度も受信しなかった。
II.AS/ローカルERサーバが、EAPパケットまたはEAP−RPパケットを受信したが、認証が失敗したか、AS/ローカルERサーバがAP2に関してSTAを認可しないと決定し、したがって、認証が不成功と考えられる。しかし、STAは、通信問題のゆえにAS/ローカルERサーバからEAP終了パケットまたはEAP終了/再認証パケットを受信しなかった。通信問題は、AS/ローカルERサーバとAPとの間またはAPとSTAとの間にある可能性がある。
III.AS/ローカルサーバが、EAPパケットまたはEAP−RPパケットを受信し、STAがAP2を使用することを認可すると決定した。この認証は、成功と考えられる。しかし、STAは、通信問題のゆえに、AS/ローカルERサーバからEAP終了パケットまたはEAP終了/再認証パケットを受信しなかった。
[00178]上の例では、STAは、一般に、例の状況のどれが発生したのか(I、II、またはIII)を決定することができない。その後、STAは、EAP−RPを使用してAP3に接続するために第2の認証を試み、AP3がネットワーク1、ネットワーク2、または別のネットワーク(ネットワーク3)内にある可能性があることを記録する。
[00179]STAの正しい挙動は、次の通りである。
a.AP3がネットワーク1内にある場合には、STAは、DHCP構成された情報を再利用することができ、AP3に関連付ける時の追加のDHCP動作の必要を低減する。ステーションは、AP3に関連付ける時に新しいIPアドレスを要求することができるが、これは、関連付けの間の追加の待ち時間をもたらし、この追加の待ち時間は、回避される安全性になり得る場合には不利である。
b.AP3がネットワーク2またはネットワーク3内にある場合には、STAは、ネットワーク1に関するDHCP構成された情報を再利用することができない。したがって、STAは、AP3に新しいIPアドレスを要求しなければならない。
[00180]次に、我々は、次の3つの条件の下で繰り返される認証の試みを検討する。第1に、AS/ローカルサーバは、第1の認証の試みを知らない。第2の認証の試みの際に、AS/ローカルサーバは、STAが、直近の成功の認証時にネットワーク1内にあったことに気付く。我々は、AP3を含むネットワークに基づいてケースを調べる。
a.AP3はネットワーク1内にある AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返す。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの好ましい挙動をもたらす。
b.AP3はネットワーク2内にある AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返さない。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの好ましい挙動をもたらす。
c.AP3はネットワーク3内にある AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返さない。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの好ましい挙動をもたらす。
[00181]第2に、AS/ローカルサーバは、第1の認証の試みを知っており、認証の試みが不成功であると考える。第2の認証の試みの際に、AS/ローカルサーバは、STAが、直近の成功の認証時にネットワーク1内にあったことに気付く。我々は、AP3を含むネットワークに基づいてケースを調べる。
a.AP3はネットワーク1内にある AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返す。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの許容できる(好ましくはない)挙動をもたらす。
b.AP3はネットワーク2内にある AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返さない。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの好ましい挙動をもたらす。
c.AP3はネットワーク3内にある AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返さない。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの好ましい挙動をもたらす。
[00182]第3に、AS/ローカルサーバは、第1の認証の試みを知っており、認証の試みが成功であると考える。第2の認証の試みの際に、AS/ローカルサーバは、STAが、直近の成功の認証時にネットワーク2内にあったことに気付く。我々は、AP3を含むネットワークに基づいてケースを調べる。
a.AP3はネットワーク1内にある:AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返さない。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの許容できる(好ましくはない)挙動をもたらす。
b.AP3はネットワーク2内にある:AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返す。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの許容できない挙動をもたらす。
c.AP3はネットワーク3内にある:AS/ローカルERサーバは、同一ネットワークフラグを返さない。STAがこのフラグを使用する場合に、これは、STAの好ましい挙動をもたらす。
[00183]STAが、応答を正しいものとして扱う場合に、第1のケースは、好ましい挙動をもたらし、第2のシナリオは、必ず少なくとも許容できる挙動(常に好ましいとは限らないが)をもたらし、第3のケースは、許容できない挙動をもたらす可能性がある。
[00184]STAが、上で説明された状況のうちのどれが発生したのかを知らず、上で説明された状況の一部が、STAによるIPアドレスの許容できない再利用をもたらすので、STAは、あるAS/ローカルERサーバに関するSTAの直近のEAP認証またはEAP−RP認証の終りにEAP終了またはEAP終了/再認証を受信しなかった場合に、そのAS/ローカルERサーバからの(アクセスポイントを介する)同一ネットワークインジケーションを無視することができる。
[00185]さらに例示するために、図15をもう一度参照すると、方法1500は、オプションで、1つまたは複数の追加のアクセスポイントと通信することを含むことができる。たとえば、認証応答が、第2のアクセスポイントから受信されない(たとえば、第2のアクセスポイントとのリンクセットアップの間に)場合に、STA1206aは、図14のAP1204cに対応することができる第3のアクセスポイントとの通信を開始することができる。
[00186]第3のアクセスポイントとの通信は、EAP開始/再認証メッセージの送信を含むことができる。EAP開始/再認証メッセージは、モバイルデバイスおよび/またはモバイルデバイスによって使用されるネットワークを識別するkeyName−NAIを示すことができる。インジケーション(たとえば、インジケーション1209)は、第3のアクセスポイントからモバイルデバイスによって受信され得る。インジケーションは、第3のアクセスポイントが、モバイルデバイスによって以前に使用されたIPネットワークまたはIPサブネットワークを介するIP通信を提供できるのかどうかを指定することができる。いくつかの態様では、インジケーションは、EAPメッセージ内で受信される。いくつかの態様では、インジケーションは、EAP終了/再認証メッセージの一部として受信される。インジケーションは、EAP−RP属性など、タイプ/値属性によって提供され得る。たとえば、EAP−RP属性の存在または不在は、インジケーションを提供することができる。いくつかの他の態様では、異なるEAPメッセージが、インジケーションを提供することができる。
[00187]方法1500は、オプションで、認証応答が第2のアクセスポイントから受信されたのかどうかに基づき、インジケーションにさらに基づいて、第3のアクセスポイントとのIP通信のための第2のIPアドレスを要求することを含むことができる。たとえば、インジケーションが、第3のアクセスポイントとのIP通信が、IPネットワーク(またはサブネットワーク)上で実行されなければならないことを指定する場合に、モバイルデバイスは、第2のアクセスポイントに関する認証要求に対する応答が受信されている場合に、新しいIPアドレス(第3のアクセスポイントに関する使用のための)を要求することを回避することができる。しかしながら、認証要求に対する応答が第2のアクセスポイントから受信されなかった場合には、新しいIPアドレスが、モバイルデバイスによって要求され得る(インジケーションにかかわりなく)。これは、モバイルデバイスとアクセスポイントとの間の一致しない状態に起因するIPアドレスの不適切な再利用を防ぐことができる。
[00188]図16は、通信ネットワーク上でIP通信を確立する時の待ち時間を低減するための低減するための方法1600のフローチャートである。いくつかの態様で、通信ネットワークは、図12のワイヤレス通信システム1200である。一実施形態で、方法1600は、AP1204a〜cのいずれかなどのアクセスポイントによって実行され得る。いくつかの態様で、方法1600は、以前に割り振られ、異なるアクセスポイントとのIP通信に使用された、アクセスポイントとのIP通信のためのIPアドレスをステーションが再利用することを可能にするために、アクセスポイントによって実行され得る。方法1600は、ステーションが、従来の技法と比較してより効率的によりすばやくアクセスポイントを介するIP通信を確立することを可能にする、ステーションとの関連付けを確立することに関連する低減された待ち時間を容易にすることができる。
[00189]1605では、第2のデバイスの認証要求が、第1のデバイスによって受信される(たとえば、第2のデバイスから直接に受信され、または、第2のデバイスの代わりの「中間デバイス」からなど、第2のデバイスから間接に受信される)。いくつかの態様では、第1のデバイスは、アクセスポイント(たとえば、AP1204a〜cのいずれか)であり、第2のデバイスは、ステーション(たとえば、STA1206a〜dのいずれか)である。いくつかの態様では、第2のデバイスは、中継器である。いくつかの態様では、認証要求は、たとえば方法1600がアクセスポイントによって実行される時に、第2のデバイスから直接に受信される。
[00190]いくつかの態様では、認証要求は、第2のデバイスの認証要求の受信に応答して、第3のデバイスに送信され得る。いくつかの態様では、第3のデバイスは、EAPサーバまたはローカルERサーバである。たとえば、方法1600を実行するアクセスポイントは、ステーションから認証要求を受信することができ、ステーションからの要求の受信に応答して、認証サーバおよび/またはローカルERサーバへの認証要求を生成することができる。いくつかの態様では、方法1600は、認証サーバまたはローカルERサーバから認証応答を受信することをさらに含むことができる。応答は、デバイスが、第2のデバイスによって以前に使用されたIPネットワーク上でインターネットプロトコル通信を提供できるのかどうかのインジケーションを含むことができる。その後、このインジケーションは、方法1600を実行するデバイスを「パススルー」され得る。
[00191]1610では、第1のデバイスが、第2のデバイスによって以前に使用されたIPネットワーク上でIP通信を提供できることを指定するインジケーションが、第2のデバイスに送信される。いくつかの態様では、インジケーションは、第1のデバイスが第2のデバイスによって以前に使用されたIPサブネットワーク上でIP通信を提供できることを識別する。いくつかの態様では、インジケーションは、第2のデバイスによって、第1のデバイスによって送信されたEAP終了/再認証パケット内で受信される。いくつかの態様では、認証を実行するのに使用される認証サーバのインジケーションも、第1のデバイスによって第2のデバイスに送信され得る。いくつかの態様では、ローカルERサーバのインジケーションが、第1のデバイスによって第2のデバイスに送信され得る。
[00192]図17は、通信ネットワーク上でIP通信を確立する時の待ち時間を低減するための方法1700のフローチャートである。いくつかの態様では、通信ネットワークは、図12のワイヤレス通信システム1200である。様々な実施態様で、方法1700は、サーバ(たとえば、サーバ1212)によって、認証サーバ(たとえば、認証サーバ1308)によって、および/またはローカルERサーバ(たとえば、ローカルERサーバ1408)などのEAPサーバによって実行され得る。いくつかの態様では、方法1700は、ステーションが、以前に割り振られ、異なるアクセスポイントとのIP通信に使用されたIPアドレスを再利用することを可能にすることができる。方法1700は、ステーションが、従来の技法と比較してより効率的によりすばやくアクセスポイントを介するIP通信を確立することを可能にする、ステーションとアクセスポイントとの間の関連付けプロシージャの低減された待ち時間を容易にすることができる。
[00193]方法1700は、1705で、サーバによって認証要求を受信することを含むことができる。いくつかの態様で、サーバは、認証サーバである。いくつかの態様で、サーバは、ローカルERサーバである。いくつかの態様で、サーバは、EAPサーバである。認証要求は、第1のデバイス(たとえば、STA1206a〜dのいずれかなどのモバイルデバイス)に関する。認証要求は、第1のデバイスと第2のデバイス(たとえば、AP1204a〜cのいずれかなどのアクセスポイント)との間の通信に関連する。いくつかの態様で、認証要求は、第2のデバイスによって第1のデバイスから受信される第2の認証要求に基づく。たとえば、サーバ(認証サーバ1308またはローカルERサーバ1408など)は、アクセスポイントから(直接にまたは、ゲートウェイ、ファイヤウォール、ルータ、もしくは他のネットワークデバイスのうちの1つもしくは複数を介するなど、間接にのいずれかで)認証要求を受信することができる。
[00194]いくつかの態様で、認証要求は、EAP開始/再認証メッセージなどのEAP認証とされ得る。認証要求は、第1のデバイスに対応するまたはこれを識別するkeyName−NAIを含むことができる。認証要求を生成するアクセスポイントは、認証フレーム1305、1405のいずれかに対応することができる対応する認証要求を第1のデバイスから受信することができる。
[00195]方法1700は、1710で、IP通信のために第2のデバイスによって利用されるIPネットワークを決定することをさらに含むことができる。たとえば、認証サーバは、1705で受信された認証要求内に含まれるソースIPアドレスを識別することによるなど、認証要求を生成するアクセスポイントによって使用されるIPネットワークを決定することができる。代替案では、アクセスポイントは、サーバに、EAPメッセージまたは他のメッセージ内で明示的にアクセスポイントのIPネットワークを示すことができる。代替案では、サーバは、サーバがIP通信のためにアクセスポイントによって使用されるIPネットワークを決定することを可能にするネットワーク構成データベースへのアクセスを有することができる。
[00196]方法1700は、1715で、第1のデバイスによって利用された以前のIPネットワークを決定することをさらに含むことができる。いくつかの態様では、サーバは、認証を要求するデバイスとIP通信のためにそのデバイスによって使用されるIPネットワークとの間の関連付けを記憶することができる。デバイスからの認証要求が受信される時に、関連付けのデータベースが蓄積され得る。いくつかの態様では、データベースは、表3に示された例に対応することができる。
[00197]いくつかの態様では、表3の例に対応するデータベース内のエントリは、当技術分野で既知の1つまたは複数の技法に基づいて「加齢され」(たとえば、追い出され)得る。あるデバイスの認証要求が受信される時に、その認証要求は、第1のデバイスを識別するkeyName−NAIフィールドを含むことができる。いくつかの態様では、表3によって表されるデータベースの例は、デバイスの以前の認証が実行されたかどうかを決定し、そうである場合には、それらの認証がどのIPネットワークに関連付けられたのかを決定するために検索され得る。
[00198]方法1700は、1720で、第2のデバイスによって利用されるIPネットワークが、第1のデバイスによって利用された以前のIPネットワークと同等であるかどうかのインジケーションを送信することをさらに含むことができる。いくつかの態様では、インジケーションは、EAP開始/再認証メッセージの一部として送信される。
[00199]いくつかの態様で、第1のデバイスの以前のIPネットワークが、識別されない場合がある。たとえば、上の表3の例では、認証メッセージ内に含まれるkeyName−NAIのエントリがない場合がある。この場合に、送信されるインジケーションは、第2のデバイスによって利用されるIPネットワークが、第1のデバイスによって利用された「以前のIPネットワーク」と同等ではないことを示すことができる(以前のIPネットワークがない場合であっても)。代替案では、データベースの検索が、認証要求内に含まれるkeyName−NAIのエントリを識別することができるが、そのkeyName−NAIに関連付けられたIPネットワークインジケーションが、1710で決定されるIPネットワークとは異なる場合がある。この場合には、送信されるインジケーションは、やはり、第2のデバイスによって利用されるIPネットワークが、第1のデバイスによって利用された以前のIPネットワークと同等ではないことを示すことができる。
[00200]いくつかの態様では、上の例の両方が、第1のデバイスの以前のIPネットワークに関する明示的なインジケーションを含まないメッセージの送信をもたらす可能性がある。たとえば、いくつかの実施態様では、第1のデバイスの以前のIPネットワークが、デバイスによって利用されるIPネットワークと同等ではない場合に、1720で、明示的なインジケーションが送信されない。これらの実施態様では、明示的なインジケーションは、第1のデバイスの以前のIPネットワークが、第2のデバイスによって利用されるIPネットワークと同等である時に限って送信される。たとえば、いくつかの実施態様は、以前のIPネットワークが第2のデバイスによって利用されるIPネットワークと同等である時に、EAP終了メッセージにEAP−RP属性を追加する。
[00201]他の実施態様は、各条件を示すのに異なるEAP−RP属性を使用することができる。いくつかの他の実施態様は、上で説明された様々な条件を示すために様々な異なる値を有することができるEAP−RP属性を使用することができる。
[00202]図18を参照すると、モバイルデバイスの特定の例示的実施形態が、示され、全体的に1800と指定されている。モバイルデバイス1800は、図12のSTA1206a〜dのうちの1つまたは複数に対応することができる。
[00203]モバイルデバイス1800は、プロセッサ1810を含む。プロセッサ1810は、メモリ1856に結合され得る。プロセッサ1810は、命令1852を実行することができるは、データ1854を使用する。プロセッサ1810は、モバイルデバイス1800の動作を制御するように構成された1つまたは複数のプロセッサユニットを含むことができる。プロセッサユニットのうちの1つまたは複数が、集合的に中央処理装置(CPU)と呼ばれ得る。プロセッサ1810は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲーテッドロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、専用ハードウェア有限状態機械、または、計算もしくは情報の他の操作を実行できる任意の他の好適なエンティティの任意の組合せを用いて実施され得る。プロセッサ1810がDSPを含む一実施態様では、DSPは、送信のためのパケット(たとえば、データパケット)を生成するように構成され得る。いくつかの態様では、パケットは、物理層データユニット(PPDU)を含むことができる。
[00204]モバイルデバイス1800は、メモリ1856をも含むことができる。メモリ1856は、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、またはその組合せを含むことができる。メモリ1856の一部が、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含むこともできる。プロセッサ1810は、メモリ1856内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算と算術演算とを実行するように構成され得る。プロセッサ1810は、たとえばメモリ1856からアクセスされる実行可能命令に関連して、本明細書で説明される1つまたは複数の方法を実施するように構成され得る。
[00205]図18は、プロセッサ1810とディスプレイ1828とに結合されたディスプレイコントローラ1826をも示す。コーダ/デコーダ(コーデック)1834も、プロセッサ1810に結合され得る。スピーカ1836およびマイクロホン1838は、コーデック1834に結合され得る。モバイルデバイス1800は、入力デバイス1830と電源1844とをさらに含むことができる。モバイルデバイス1800は、モバイルデバイス1800の1つまたは複数のコンポーネントを含むハウジング1822を含むことができる。モバイルデバイス1800の1つまたは複数のコンポーネントは、代表的なバス1898を含むことができる1つまたは複数のバス(またはバスシステム)によって一緒に結合され得る。バスシステムは、例示的な例として、データバス、電力バス、制御信号バス、および/またはステータス信号バスを含むことができる。当業者は、モバイルデバイス1800のコンポーネントが、1つまたは複数の他の構造を使用して、お互いに結合され得、あるいはお互いへの入力を受け入れまたは供給することができることを認めるであろう。
[00206]図18は、ワイヤレスコントローラ1840がプロセッサ1810に結合され得ることをさらに示す。ワイヤレスコントローラ1840は、ラジオ周波数(RF)インターフェース1846(たとえば、トランシーバ)を介してアンテナ1842にさらに結合され得る。RFインターフェース1846は、送信器(Tx)1862と受信器(Rx)1864とを含むことができる。モバイルデバイス1800は、複数の送信器、複数の受信器、複数のトランシーバ、および/または複数のアンテナ(図18には図示せず)を含むこともできる。
[00207]特定の実施形態では、プロセッサ1810は、信号検出器1899を含む。信号検出器1899は、RFインターフェース1846によって受信された信号を検出するのに使用され得る。信号検出器1899は、総エネルギ、エネルギ毎副搬送波毎シンボル、パワースペクトル密度、および/または1つもしくは複数の他のパラメータなどの1つまたは複数の信号パラメータを検出しまたは測定することができる。
[00208]動作中に、モバイルデバイス1800は、AP1204aなどの第1のアクセスポイントと通信することができる。たとえば、モバイルデバイス1800は、DHCP情報1858などのネットワーク構成情報を要求し、および/または受信することができる。モバイルデバイス1800は、DHCPサーバ1210aなどのDHCPサーバからDHCP情報1858を受信することができる。DHCP情報1858は、モバイルデバイス1800に関連付けられたIPアドレスを示すことができる。モバイルデバイスは、1つまたは複数のサーバにデータを送り、1つまたは複数のサーバからデータを受信するためなどのインターネット通信にIPアドレスを使用することができる。IPアドレスは、特定の時間持続期間の間に有効とされ得る(たとえば、IPアドレスは、その時間持続期間の間に有効な「リース」に関連付けられ得る)。時間持続期間の終りに、モバイルデバイス1800は、別のIPアドレスを要求することができる(たとえば、AP1204aを介してDHCPサーバ1210aに要求を送ることによって)。
[00209]第1のアクセスポイントと通信した後に、モバイルデバイス1800は、第2のアクセスポイントとの通信を開始することができる。たとえば、モバイルデバイス1800のユーザが、第1のアクセスポイントに関連するサービスエリアから出て移動する場合に、モバイルデバイス1800は、第2のアクセスポイントとの通信を開始することができる(たとえば、リンクセットアップを実行することができる)。リンクセットアップの間に、モバイルデバイス1800は、インジケーション1209を受信することができる。インジケーション1209は、第2のアクセスポイントから受信され得、モバイルデバイス1800が現在のDHCP情報(たとえば、メモリ1856に記憶されたDHCP情報1858)を使用して第2のアクセスポイントと通信できるのかどうかを示すことができる。例示のために、インジケーション1209は、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントが共通のDHCPサーバ(たとえば、DHCPサーバ1210a)によって管理される場合に、第1の値を有することができる。この場合に、モバイルデバイスは、第2のサーバとの通信にDHCP情報1858を使用することができ、DHCP再構成プロセスを回避することができる。インジケーション1209の第2の値は、第2のアクセスポイントが第1のアクセスポイントとは異なるDHCPサーバ(たとえば、DHCPサーバ1210b)によって管理されることと、モバイルデバイス1800が第2のDHCP情報(たとえば、第2のIPアドレス)を入手すべきであることとを示すことができる。この場合に、モバイルデバイス1800は、第2のDHCP情報を要求する要求をDHCPサーバ1210bに送ることができる。
[00210]図18のインジケーション1209は、第2のアクセスポイントに関する高速リンクセットアップを可能にする。たとえば、インジケーション1209は、モバイルデバイス1800が、第2のアクセスポイントとの通信を開始することに応答する自動DHCP再構成を回避することを可能にすることができる。その代わりに、モバイルデバイス1800は、インジケーション1209に基づいて、DHCP情報1858を利用することができる。
[00211]図18のある種の構造および動作が、モバイルデバイス(モバイルデバイス1800)を参照して説明されたが、1つまたは複数の構造および動作が、別のデバイス内で実施され得、または別のデバイスで実行され得ることを了解されたい。たとえば、図18の1つまたは複数の構造または動作は、APおよび/またはサーバ内で実施され得、あるいはAPおよび/またはサーバにおいて実行され得る。APおよび/またはサーバは、例示的な例として、プロセッサ1810に対応する1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。
[00212]特定の実施態様に依存して、本明細書で説明されるデバイス(たとえば、モバイルデバイス、アクセスポイント、および/またはサーバ)は、本明細書で説明されるある種の動作を実行するために1つまたは複数の回路を含むことができる。例示のために、デバイスは、IP再利用回路、IP通信回路、認証回路、送信回路、現行IPネットワーク決定回路、IPネットワーク同等性回路、以前のIPネットワーク決定回路、またはその組合せを含むことができる。その代わりにまたはそれに加えて、デバイスは、デバイスに本明細書で説明されるある種の動作を実行させる命令を実行するように構成された処理ユニット(たとえば、DSP、CPU、および/または他の処理ユニット)を含むことができる。
[00213]説明された実施形態に関連して、装置は、メモリ(たとえば、メモリ1856)とRFインターフェース(たとえば、RFインターフェース1846)とを含む。メモリは、DHCP情報(たとえば、DHCP情報1858)を記憶するように構成される。RFインターフェースは、第1のアクセスポイント(たとえば、AP1204a)とのリンクセットアッププロシージャを開始するように構成される。リンクセットアッププロシージャは、第1のアクセスポイントを介してDHCP情報を受信することを含む。RFインターフェースは、DHCP情報を使用して第1のアクセスポイントと通信するようにさらに構成される。RFインターフェースは、第2のアクセスポイント(たとえば、AP1204b)との通信を開始し、DHCP情報を使用して第2のアクセスポイントと通信すべきかどうかを識別するインジケーション(たとえば、インジケーション1209)を第2のアクセスポイントから受信するようにさらに構成される。インジケーションの値は、第2のアクセスポイントとのリンクセットアップ時間が、第2のアクセスポイントに関するDHCP再構成を回避することによって低減され得るのかどうかを識別する。
[00214]説明された実施形態に関連して、コンピュータ可読媒体(たとえば、メモリ1856)は、モバイルデバイスにリンクセットアップ時間を低減する動作を実行させるためにモバイルデバイス(たとえば、モバイルデバイス1800)のプロセッサ(たとえば、プロセッサ1810)によって実行可能な命令を記憶する。動作は、第1のアクセスポイント(たとえば、AP1204a)とのリンクセットアッププロシージャを開始することを含む。リンクセットアッププロシージャは、第1のアクセスポイントを介してDHCP情報(たとえば、DHCP情報1858)を受信することを含む。動作は、DHCP情報を使用して第1のアクセスポイントと通信することと、第1のアクセスポイントと通信した後に、第2のアクセスポイント(たとえば、AP1204b)との通信を開始することとをさらに含む。動作は、モバイルデバイスがDHCP情報を使用して第2のアクセスポイントと通信できるのかどうかを識別するインジケーション(たとえば、インジケーション1209)を第2のアクセスポイントから受信することをさらに含む。インジケーションの値は、モバイルデバイスが、第2のアクセスポイントに関するDHCP再構成を回避することによって第2のアクセスポイントとのリンクセットアップ時間を低減することができるのかどうかを識別する。
[00215]説明された実施形態に関連して、装置は、DHCP情報(たとえば、DHCP情報1858)を記憶するための手段(たとえば、メモリ1856)を含む。装置は、第1のアクセスポイントとのリンクセットアッププロシージャを開始するための手段(たとえば、RFインターフェース1846)をさらに含む。リンクセットアッププロシージャは、第1のアクセスポイントを介してDHCP情報(たとえば、DHCP情報1858)を受信することを含む。装置は、DHCP情報を使用して第1のアクセスポイントと通信するための手段(たとえば、RFインターフェース1846)と、第2のアクセスポイントとの通信を開始するための手段と、第2のアクセスポイントから、モバイルデバイスがDHCP情報を使用して第2のアクセスポイントと通信すべきであるのかどうかを識別するインジケーションを受信するための手段とをさらに含む。インジケーションは、インジケーション1209に対応することができる。第1のアクセスポイントは、AP1204aに対応することができ、第2のアクセスポイントは、AP1204bに対応することができる。インジケーションの値は、第2のアクセスポイントに関するDHCP再構成を回避することによって、第2のアクセスポイントとのリンクセットアップ時間が低減され得るのかどうかを識別する。
[00216]図1〜11および図12〜18の例が、例示の便宜のために別々に説明されるが、図1〜11を参照して説明される1つまたは複数の構造および動作が、図12〜18を参照して説明される1つまたは複数のデバイスにおいて実施され得ることを了解されたい。たとえば、図1のシステム100のある種の特徴は、図12のワイヤレス通信システム1200の1つまたは複数の特徴に対応することができる。さらに例示するために、モバイルデバイス102のある種の態様は、STA1206a〜1206dのうちの1つまたは複数の特徴に対応することができる。AP104、106の1つまたは複数の特徴は、AP1204a〜bの1つまたは複数の特徴に対応することができる。AAAサーバ108は、サーバ1212、認証サーバ1308、ローカルERサーバ1408、またはその組合せに対応することができる。DHCPサーバ110は、DHCPサーバ1210a〜bと1309とのうちのいずれにも対応することができる。図11のデバイス1100の1つまたは複数のコンポーネントは、図18のデバイス1800の1つまたは複数のコンポーネントに対応することができる。さらに、本開示によるある種の実施形態は、本明細書で説明される複数の高速初期リンクセットアップ方法の態様を含むことができる。例示のために、特定のモバイルデバイスは、図1〜図11を参照して説明されるように、ハンドオフの間に同一のIPアドレスの再割当を要求すること、ならびに、図12〜図18を参照して説明されるように、2つのAPが共通のネットワークの一部であることのインジケーションに基づいて以前のDHCP情報を自動的に再利用することが可能であるものとされ得る。
[00217]様々な実施形態が、特定のメッセージングプロトコルに関連するものとして本明細書で説明されたが、そのようなプロトコルの例が、例示のみのためのものであって、限定的と考えられてはならないことに留意されたい。代替実施形態では、本開示の範囲から逸脱せずに異なるメッセージングプロトコルが、使用されおよび/または組み合わされ得る。たとえば、IPアドレスは、AAAメッセージ、EAPメッセージ、および/またはremote authentication dial in user service(RADIUS)メッセージの一部(たとえば、その中の属性)として、デバイス(たとえば、モバイルデバイス102と、第1のAP104と、第2のAP106と、AAAサーバ108と、DHCPサーバ110とから選択された2つ以上のデバイス)の間で通信され得る。さらに、選択された実施形態では、第1のプロトコルに対応する第1のメッセージが、第2のプロトコルに対応する第2のメッセージ内にカプセル化され得る。例示のために、IPアドレスは、RADIUSメッセージ内にカプセル化されたEAPメッセージ内に含まれ得る。
[00218]開示される実施形態のうちの1つまたは複数は、携帯電話機、スマートフォン、セルラー電話機、コンピュータ、タブレットコンピュータ、ポータブルデジタルビデオプレイヤ、ポータブルコンピュータ、ポータブル音楽プレイヤ、携帯情報端末(PDA)、モバイルロケーションデータユニットを含むシステムまたは装置内で実施され得る。さらに、システムまたは装置は、携帯電話機、スマートフォン、セルラー電話機、コンピュータ、タブレットコンピュータ、通信デバイス、固定位置データユニット、セットトップボックス、エンターテイメントユニット、ナビゲーションデバイス、モニタ、コンピュータモニタ、テレビジョン、チューナ、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレイヤ、デジタル音楽プレイヤ、ビデオプレイヤ、デジタルビデオプレイヤ、デジタルビデオディスク(disc)(DVD)プレイヤ、デスクトップコンピュータ、データもしくはコンピュータ命令を記憶しまたは取り出す任意の他のデバイス、またはその組合せを含むことができる。別の例示的で非限定な例として、システムまたは装置は、全地球測位システム(GPS)対応デバイスなどのリモートユニット、ナビゲーションデバイス、検針装置などの固定位置データユニット、または任意の他の電子デバイスを含むことができる。図1〜図18のうちの1つまたは複数は、本開示の教示によるシステム、装置、および/または方法を示すが、本開示は、これらの図示されたシステム、装置、および/または方法に限定されない。本開示の実施形態は、回路網を含む任意のデバイス内で適切に使用され得る。
[00219]「第1」、「第2」などの指定を使用する本明細書での要素へのすべての言及が、一般に、これらの要素の量または順序を限定しないことを理解されたい。そうではなく、これらの指定は、本明細書で、2つ以上の要素または要素のインスタンスの間で区別する便利な方法として使用され得る。したがって、第1の要素および第2の要素への言及は、2つの要素だけが使用されること、または第1の要素が何らかの形で第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。また、そうではないと述べられない限り、要素のセットは、1つまたは複数の要素を備えることができる。
[00220]本明細書で使用される時に、「決定」という用語は、様々なアクションを包含する。たとえば、「決定」は、計算、コンピューティング、処理、導出、調査、ルックアップ(たとえば、テーブル、データベース、または別のデータ構造内でのルックアップ)、確認、および類似物を含むことができる。また、「決定」は、受信(たとえば、情報の受信)、アクセス(たとえば、メモリ内のデータへのアクセス)、および類似物を含むことができる。また、「決定」は、解決、選択(selecting)、選択(choosing)、確立、および類似物を含む。
[00221]本明細書で使用される時に、項目のリストのうちの「少なくとも1つ」に言及する句は、単一のメンバを含む、これらの項目の任意の組合せに言及する。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、aと、bと、cと、a−bと、a−cと、b−cと、a−b−cとを包含することが意図されている。
[00222]様々な例示的なコンポーネント、ブロック、構成、モジュール、回路、およびステップが、全般的にその機能性に関して上で説明された。そのような機能性が、ハードウェアまたはプロセッサ実行可能命令のどちらとして実施されるのかは、特定の応用例と、システム全体に課せられる設計制約とに依存する。さらに、上で説明された方法の様々な動作(たとえば、図1〜図18に示された任意の動作)は、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェアのコンポーネント、回路、および/またはモジュールなど、動作を実行することができる任意の好適な手段によって実行され得る。当業者は、特定の応用例毎に様々な形で説明された機能性を実施することができるが、そのような実施決定が、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されてはならない。
[00223]当業者は、本開示に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、構成、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント(たとえば、電子ハードウェア)、プロセッサによって実行されるコンピュータソフトウェア、または本明細書で説明される機能を実行するように設計されたその任意の組合せを用いて実施されまたは実行され得ることを、さらに了解するはずである。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとされ得るが、代替案では、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とされ得る。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成としても実施され得る。
[00224]1つまたは複数の態様では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実施され得る。ソフトウェアで実施される場合に、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムデータの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ可読記憶媒体と通信媒体とを含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取専用メモリ(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク(disk)、リムーバブルディスク(disk)、コンパクトディスク(disc)読取専用メモリ(CD−ROM)、他の光ディスク(disk)ストレージ、磁気ディスク(disk)ストレージ、または、命令もしくはデータの形でプログラムコードを記憶するのに使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含むことができる。代替案では、コンピュータ可読媒体(たとえば、記憶媒体)は、プロセッサと一体とされ得る。プロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)に存在することができる。ASICは、コンピューティングデバイスまたはユーザ端末に存在することができる。代替案では、プロセッサおよび記憶媒体は、コンピューティングデバイスまたはユーザ端末内にディスクリートコンポーネントとして存在することができる。
[00225]また、すべての接続が、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して送信される場合に、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ディスク(diskおよびdisc)は、本明細書で使用される時に、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、およびフロッピー(登録商標)ディスク(disk)を含み、diskは、通常、データを磁気的に再生し、discは、データをレーザーを用いて光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形の媒体)を含むことができる。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれなければならない。
[00226]本明細書で開示される方法は、1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法ステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲の範囲から逸脱せずに、お互いと交換され得る。言い換えると、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、本開示の範囲から逸脱せずに変更され得る。
[00227]ある種の態様は、本明細書で提示される動作を実行するコンピュータプログラム製品を含むことができる。たとえば、コンピュータプログラム製品は、その上に命令を記憶された(および/または符号化された)コンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、命令は、本明細書で説明される動作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である。コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料を含むことができる。
[00228]さらに、本明細書で説明された方法と技法とを実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合にユーザ端末および/または基地局によってダウンロードされ、および/または他の形で入手され得ることを了解されたい。代替案では、本明細書で説明された様々な方法は、記憶手段(たとえば、RAM、ROM、またはコンパクトディスク(disc)(CD)などの物理的な記憶媒体)を介して提供され得る。その上、本明細書で説明された方法と技法とを提供するための任意の他の好適な技法が、利用され得る。本開示の範囲が、上に示された正確な構成と構成要素とに限定されないことを理解されたい。
[00229]開示された実施形態の前の説明は、当業者が開示された実施形態を作成しまたは使用することを可能にするために提供される。前述は、本開示の諸態様を対象とするが、本開示の他の態様が、本発明の基本範囲から逸脱することなく考案され得、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。本開示または特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明された実施形態の配列、動作、および詳細において、様々な改変、変更、および変形が行われ得る。したがって、本開示は、本明細書の実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される原理および新規の特徴と一致することが可能な最も広い範囲が与えられるべきものである。