JP2016532808A - 内燃機関用のスタータ装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、内燃機関用のスタータ装置(D)に関し、前記スタータ装置(D)は、スタータハウジング(H)と、電気モータ(M)と、前記モータ(M)によってピニオン回転軸(X−X’)周りに回転可能に駆動される係合ピニオン(10)と、を備え、前記ピニオン(10)は、収納位置と前記内燃機関に接続されるギア(12)に係合する係合位置との間において、前記ピニオン回転軸(X−X’)に沿って並進移動可能であり、前記並進移動は、前記電気モータ(M)の回転によって起こり、前記スタータ装置(D)は、前記スタータハウジング(H)に対する回転を規制されている非回転要素(14)と、前記電気モータ(M)によって回転可能に駆動される回転要素(6)と、前記ピニオン(10)の並進移動を起こすための、前記非回転要素(14)と前記回転要素(6)との間のらせん状のリンク機構と、をさらに備える。前記非回転要素(14)は、前記ピニオン回転軸(X−X’)に沿って前記スタータハウジング(H)に対して並進不可に固定され、前記回転要素(6)は、前記スタータハウジング(H)に対して並進可能であり、前記回転要素(6)の並進によって、前記ピニオン(10)の前記係合位置に向かう並進が起こる。非回転要素は並進移動可能なピンを備えた収納可能なクラッチ部材を備え、それにより前記らせんリンク機構は、その動作を停止可能である。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関用のスタータ装置に関する。
トラック等の自動車は、多くの場合において、始動段階において車両の内燃機関を駆動するスタータ装置を備える。スタータ装置は、例えばエンジンのフライホイール上に実装されるリング等の、内燃機関に接続されるギアと選択的に係合するピニオンを備える。スタータ装置は、一部のシーケンスの間のみで使用され、始動回転数は、公称エンジン回転数よりも低い場合がある。一般的に電気的に駆動されるスタータモータを過速度及び摩耗によって起こる損傷から保護するために、ピニオンは、始動段階のみでリングギアと係合する。従って、スタータ装置は、ピニオンをリングギアに対して係合するか、当該係合を解除する作動システムを備える。作動システムは、また、スタータモータを車両の電力供給装置に対して電気的に接続するように動作する必要がある。
周知の作動システムは、機械カプラ及び電気接触器と連動するプランジャを移動する電気ソレノイドを備える。電流がソレノイドに対して供給されたときに、それに続くプランジャの移動によって、機械カプラがピニオンをリングギアに対して係合させる。そして、電気接触器は、スタータモータに対して供給を行う電気回路を閉じ、それによって、内燃機関に対してトルクを伝達する。
当該ソレノイドの使用において、大きな欠点が見られる。このソレノイドは、高価な材料である多量の銅から形成される。比較的長い移動が必要であるため、ソレノイドの体積は重要である。従って、ソレノイドは、比較的重く、内燃機関構造内に組み込むことが困難となる。
このような問題を解決するために、例えば特許文献1にあるように、スタータモータの回転を利用してピニオンをリングギアに対して係合し、ピニオンを並進させることが知られている。ある部材が、スタータモータによって駆動されるシャフトのらせん溝に係合することによって、ピニオンをリングギアに向かって押圧する部分を並進可能に駆動するらせん状のリンク機構が構成可能となる。
このような技術には、ピニオンを軸方向に押圧する中間部を含む、比較的多数の部品を要する。さらに、この中間部は、らせん状のリンク機構に含まれ、従って、その回転を規制する必要があり、これにより、付加的な規制手段、ならびに、ピニオンと中間部との間の相対的な回転を可能とする手段を要する。従って、スタータの組立が複雑となる。
本発明は、ピニオンの並進を起こすらせん状のリンク機構が、より少ない部品で、従来に比べてより簡易な方法で稼働する、新しいスタータ装置を提供することを1つの目的とする。
このために、本発明は、内燃機関用のスタータ装置に関し、当該スタータ装置は、スタータハウジングと、電気モータと、モータによってピニオン回転軸周りに回転可能に駆動される係合ピニオンと、を備え、ピニオンは、収納位置と内燃機関に接続されるギアに係合する係合位置との間において、ピニオン回転軸に沿って並進移動可能であり、並進移動は、電気モータの回転によって起こり、スタータ装置は、スタータハウジングに対する回転を規制されている非回転要素と、電気モータによって回転可能に駆動される回転要素と、ピニオンの並進移動を起こすための、非回転要素と回転要素との間のらせん状のリンク機構と、をさらに備える。当該スタータ装置は、以下を特徴とする:非回転要素は、ピニオン回転軸に沿ってスタータハウジングに対して並進不可に固定され、回転要素は、スタータハウジングに対して並進可能であり、回転要素の並進によって、ピニオンの係合位置に向かった並進が起こる。
本発明によれば、らせん状のリンク機構の非回転要素は、ピニオンをフライホイールリングに対して係合するように並進移動可能とする代わりに、並進不可に固定されている。従って、回転要素に対して直接並進が伝達されることにより、ピニオンと回転要素との相対的な回転を可能とする手段の使用を回避可能である。
有利であるが必須ではない本発明のさらなる態様によれば、上述のスタータ装置は、以下の特徴の1つ以上を有してもよい:
− らせん状のリンク機構は、その動作を停止可能である。これにより、スタータモータの回転方向を反対にする必要なく、ピニオンを非係合位置により容易に戻すことが可能である;
− 非回転要素は、スタータハウジングに実装される収納可能なクラッチ部材を備えてもよい。収納可能なクラッチ部材は、第1の動作停止位置と起動位置との間において、スタータハウジングに対して移動可能であってもよい。らせん溝が、回転要素の外面に設けられてもよい。収納可能なクラッチ部材は、起動位置にあるときに、らせん溝に係合してもよい;
− 回転要素は、電気モータによって駆動され、ピニオンが非係合位置にある第1の位置とピニオンが係合位置にある第2の位置との間において、ハウジングに対して並進移動可能である、伝動軸を備えてもよい;
− スタータ装置は、伝動軸を第1の位置に向かわせるように構成される弾性要素を備えてもよい。これにより、例えばモータからの正の力を利用することなく、ピニオンを非係合位置に向かって自動的に引き戻すことが可能である;
− らせん状のリンク機構は、収納可能なクラッチ部材をらせん溝から収納することによって動作を停止してもよい;
− らせん溝の端部は、回転可能な部材の回転軸を中心に半径方向に延びる周辺溝において開口し、周辺溝において、ピニオンがリングギアに対して完全に係合したときに、収納可能なクラッチ部材を収容してもよい。これにより、ピニオンの並進、ならびに、クラッチ部材の動作停止の必要なく、ピニオンの回転が可能である;
− 収納可能なクラッチ部材は、第1の動作停止位置と起動位置との間において、横断軸に沿って並進移動可能である;
− 収納可能なクラッチ部材は、第1の動作停止位置から、クラッチ部が可動要素の外面に接触する第2の位置、クラッチ部をらせん溝において収容する第3の位置、ならびに、クラッチ部を周辺溝において収容する第4の位置に移動可能である。この特徴の1つの利点は、収納可能なクラッチ部材の位置を検出することによって、スタータ状態を決定可能となることである;
− スタータ装置は、収納可能なクラッチ部材を動作停止位置に向かわせる弾性要素を備えてもよい;
− スタータモータに対する電流の供給は、収納可能なクラッチ部材の移動によって制御されてもよい;
− 収納可能なクラッチ部材は、ピニオンの回転軸を中心に半径方向に延びる溝にあるときに、例えばスタータモータにおける公称電力を可能とするために第1及び第2の接続タブと接触することによって、スタータモータ(M)用の高電力回路を閉じ、それにより、スタータモータを公称トルク又は公称回転数で駆動するように構成される主接触板を備えてもよい。言い換えれば、主接触板が、スタータモータ用の高電力回路を閉じる;
− 収納可能なクラッチ部材は、らせん溝にあるときに、例えばスタータモータにおける低電力を可能とするために第3及び第4の接続タブと接触することによって、低電力回路を閉じ、それにより、スタータモータを低トルク又は低回転数で駆動するように構成される副接触板を備えてもよい。言い換えれば、副接触板が、スタータモータ用の低電力回路を閉じる。らせん溝の深さは、周辺溝よりも浅くてもよい。これにより、潜在的な損傷を最小限に抑えてピニオンを係合可能となる;
− 収納可能なクラッチ部材の動作停止位置において、主及び副接触板及び接続タブは、収納可能なクラッチ部材のらせん溝に向かう移動の間、主接触板と第1及び第2の接続タブとの接触前に、副接触板と第3及び第4の接続タブとが接触するように位置してもよい。これにより、主接触板が高電力回路を閉じる前に、副接触板が低電力回路を閉じる;
− 副接触板は、収納可能なクラッチ部材が第2及び第3の位置にあるときに、例えば第3及び第4の接続タブに接続することによって、低電力回路を閉じ、主接触板は、収納可能なクラッチ部材が第4の位置にあるときに、例えば第1及び第2の接続タブに接続することによって、高電力回路を閉じてもよい;
− 主及び副接触板は、収納可能なクラッチ部材の長手方向軸に沿って収納可能なクラッチ部材に対して並進移動可能である;
− 主及び副接触板との間に実装される弾性要素によって、副接触板と第3及び第4の接続タブとの間の電気的接触を維持し、それにより、低電力回路が閉じた状態に維持され、第1の接触板と収納可能なクラッチ部材のカラーとの間に実装される弾性要素によって、主接触板と第1及び第2の接続タブとの間の電気的接触を維持し、それにより、高電力回路が閉じた状態に維持されてもよい;
− ピニオンは、回転要素に対して並進移動可能であり、弾性要素は、リングギアの側面に位置する、回転要素の端部にピニオンを向かわせてもよい。これにより、歯間接触状態においても、正確な角度位置でピニオンを回転させることによって、効果的にピニオンを係合可能となる。
− らせん状のリンク機構は、その動作を停止可能である。これにより、スタータモータの回転方向を反対にする必要なく、ピニオンを非係合位置により容易に戻すことが可能である;
− 非回転要素は、スタータハウジングに実装される収納可能なクラッチ部材を備えてもよい。収納可能なクラッチ部材は、第1の動作停止位置と起動位置との間において、スタータハウジングに対して移動可能であってもよい。らせん溝が、回転要素の外面に設けられてもよい。収納可能なクラッチ部材は、起動位置にあるときに、らせん溝に係合してもよい;
− 回転要素は、電気モータによって駆動され、ピニオンが非係合位置にある第1の位置とピニオンが係合位置にある第2の位置との間において、ハウジングに対して並進移動可能である、伝動軸を備えてもよい;
− スタータ装置は、伝動軸を第1の位置に向かわせるように構成される弾性要素を備えてもよい。これにより、例えばモータからの正の力を利用することなく、ピニオンを非係合位置に向かって自動的に引き戻すことが可能である;
− らせん状のリンク機構は、収納可能なクラッチ部材をらせん溝から収納することによって動作を停止してもよい;
− らせん溝の端部は、回転可能な部材の回転軸を中心に半径方向に延びる周辺溝において開口し、周辺溝において、ピニオンがリングギアに対して完全に係合したときに、収納可能なクラッチ部材を収容してもよい。これにより、ピニオンの並進、ならびに、クラッチ部材の動作停止の必要なく、ピニオンの回転が可能である;
− 収納可能なクラッチ部材は、第1の動作停止位置と起動位置との間において、横断軸に沿って並進移動可能である;
− 収納可能なクラッチ部材は、第1の動作停止位置から、クラッチ部が可動要素の外面に接触する第2の位置、クラッチ部をらせん溝において収容する第3の位置、ならびに、クラッチ部を周辺溝において収容する第4の位置に移動可能である。この特徴の1つの利点は、収納可能なクラッチ部材の位置を検出することによって、スタータ状態を決定可能となることである;
− スタータ装置は、収納可能なクラッチ部材を動作停止位置に向かわせる弾性要素を備えてもよい;
− スタータモータに対する電流の供給は、収納可能なクラッチ部材の移動によって制御されてもよい;
− 収納可能なクラッチ部材は、ピニオンの回転軸を中心に半径方向に延びる溝にあるときに、例えばスタータモータにおける公称電力を可能とするために第1及び第2の接続タブと接触することによって、スタータモータ(M)用の高電力回路を閉じ、それにより、スタータモータを公称トルク又は公称回転数で駆動するように構成される主接触板を備えてもよい。言い換えれば、主接触板が、スタータモータ用の高電力回路を閉じる;
− 収納可能なクラッチ部材は、らせん溝にあるときに、例えばスタータモータにおける低電力を可能とするために第3及び第4の接続タブと接触することによって、低電力回路を閉じ、それにより、スタータモータを低トルク又は低回転数で駆動するように構成される副接触板を備えてもよい。言い換えれば、副接触板が、スタータモータ用の低電力回路を閉じる。らせん溝の深さは、周辺溝よりも浅くてもよい。これにより、潜在的な損傷を最小限に抑えてピニオンを係合可能となる;
− 収納可能なクラッチ部材の動作停止位置において、主及び副接触板及び接続タブは、収納可能なクラッチ部材のらせん溝に向かう移動の間、主接触板と第1及び第2の接続タブとの接触前に、副接触板と第3及び第4の接続タブとが接触するように位置してもよい。これにより、主接触板が高電力回路を閉じる前に、副接触板が低電力回路を閉じる;
− 副接触板は、収納可能なクラッチ部材が第2及び第3の位置にあるときに、例えば第3及び第4の接続タブに接続することによって、低電力回路を閉じ、主接触板は、収納可能なクラッチ部材が第4の位置にあるときに、例えば第1及び第2の接続タブに接続することによって、高電力回路を閉じてもよい;
− 主及び副接触板は、収納可能なクラッチ部材の長手方向軸に沿って収納可能なクラッチ部材に対して並進移動可能である;
− 主及び副接触板との間に実装される弾性要素によって、副接触板と第3及び第4の接続タブとの間の電気的接触を維持し、それにより、低電力回路が閉じた状態に維持され、第1の接触板と収納可能なクラッチ部材のカラーとの間に実装される弾性要素によって、主接触板と第1及び第2の接続タブとの間の電気的接触を維持し、それにより、高電力回路が閉じた状態に維持されてもよい;
− ピニオンは、回転要素に対して並進移動可能であり、弾性要素は、リングギアの側面に位置する、回転要素の端部にピニオンを向かわせてもよい。これにより、歯間接触状態においても、正確な角度位置でピニオンを回転させることによって、効果的にピニオンを係合可能となる。
添付の図面を参照して、本発明の例を説明する。添付の図面は以下の通りである。
図1乃至図3に示すように、内燃機関用のスタータ装置Dは、スタータモータMと、スタータ装置のピニオン10と内燃機関のリングギア12との係合を可能とする作動システムSと、を備える。ピニオン10は、スタータモータMによって駆動される。一部の実施形態において、スタータモータMは、低電力を供給し、低トルク又は低回転数を得るために、ピニオン10をリングギア12に係合する第1の低電力電気回路C1を介して接続されるか、公称電力を供給し、モータMの公称トルク又は公称回転数を得るために、内燃機関を始動する第2の高電力回路C2を介して接続されてもよい。電気回路C1,C2は、それぞれ、モータにおいて低電力コイル一式及び高電力コイル一式を備える、及び/又は低電力源及び高電力源を備えてもよい。トラック等の自動車のバッテリセットによって電流が供給されてもよく、当該自動車において、内燃機関及びスタータ装置Dが一体化していてもよい。
本発明の不図示の実施形態によれば、スタータモータMは、高電力のみで制御されてもよく、ピニオン10は、スタータモータMの公称トルク又は公称回転数で、リングギア12に対して直接係合してもよい。
スタータモータMは、出力軸2の長手方向軸である回転軸X−X’周りに回転する出力軸2を備えてもよい。本実施形態において、軸X−X’は、ピニオン10の回転軸を構成する。本実施形態において、出力軸2は、3つの部分2a,2b,2cに区分可能である。第1の部分2aは、スタータモータMによって直接駆動される。第2の部分2bは、任意の減速ギア3を介して第1の部分2aに対して回転可能に連結される。第3の部分2cは、一方クラッチ4を介して第2の部分2bに対して回転可能に連結される。一方クラッチ4は、第2の部分2bが第3の部分2cを一方向のみに駆動可能とする一方、第3の部分2cが当該方向に沿って第2の部分2bを駆動可能としないように動作する。これは、第3の部分2cが、第2の部分2bよりも高い回転数で回転可能であることを意味する。
スタータモータMの回転によって、ピニオン10が、収納位置から係合位置までリングギア12に向かって並進動作する。スタータモータMの回転動作は、出力軸2に対して回転可能に連結されることによりスタータモータMによって回転可能に駆動される回転要素と、非回転要素との間のらせん状のリンク機構を使用して、並進動作に変換される。回転要素は、非回転要素に対して回転可能であり、非回転要素は、スタータ装置DのハウジングHに対する回転要素の回転軸周りの回転を規制されている。
非回転要素は、軸X−X’に沿ってハウジングHに対して並進不可に固定され、回転要素は、軸X−X’に沿ってハウジングHに対して並進可能である。回転要素の並進によって、ピニオン10が係合位置に向かって並進する。回転要素は、ピニオン10要素の回転が回転要素の回転に直接連動するように、ピニオンに対して回転可能に連結される。
回転要素は、伝動軸6であってもよい。伝動軸6は、スプライン2c1のおかげで、出力軸2の第3の部分2cを介して出力軸2に対して回転可能に連結されてもよい。実際には、一方クラッチ4とは反対側の第3の部分2cの端部において、直線状のスプライン2c1が設けられてもよい。出力軸のスプライン2caは、伝動軸6の不図示の直線状のスプラインと協働してもよい。スプライン2c1によって、ハウジングHに対して伝動軸6が並進可能となる。本実施形態において、出力軸2及び伝動軸6は、同一の軸、即ち回転軸X−X’に沿って延びる。しかしながら、これらは、平行であるが異なる2つの軸に沿って配置可能である。
ピニオン10は、第3の部分2cとは反対側の伝動軸6の端部64に実装される。ピニオン10は、例えば、ピニオン及び伝動軸の端部64上のそれぞれ対になるスプラインを介して、伝動軸に対して回転可能に連結される。伝動軸6は、図1に示すようなピニオン10がリングギア12に対して係合しない第1の位置と、図2に示すようなピニオン10がリングギア12に対して完全に係合する(さらに後ほど説明するが、ピニオンがその係合位置の前でリングギアによって阻まれても伝動軸がその第2の位置に達することを可能とする手段をさらに設けてもよい)第2の位置との間で、軸X−X’に沿って出力軸2に対して並進移動可能である。伝動軸6は、好ましくは、バネ72等の弾性要素によって第1の位置に向かわされる。
伝動軸6の回転は、伝動軸6とスタータ装置DのハウジングHとの間に実装される転がり軸受8によって可能である。転がり軸受8の外側リング80は、ハウジングHに対して回転可能に連結され、転がり軸受8の内側リング82は、伝動軸6に対して回転可能に連結される。伝動軸6は、スプライン等の不図示の摺動手段又は滑り軸受を介して、軸X−X’に沿って内側リング82に対して自由に移動可能である。
図示の実施形態において、らせん状のリンク機構に含まれる非回転要素は、収納可能な制御クラッチ部材であり、例えば電気的に制御可能である。本実施形態において、収納可能なクラッチ部材は、ピン14を備え、ピン14は、横断軸Y−Y’に沿ってハウジングHに対して並進可能に移動する。横断軸Y−Y’は、軸X−X’に対して垂直であってもよく、ピン14の長手方向軸を構成する。ハウジングHに対するピン14の並進移動は、図3に示すようなハウジングHの穴に実装される軸受リング18によって可能である。
あるいは、不図示の実施形態において、収納可能なクラッチ部材は、ハウジングHに対して、例えば軸X−X’に対して垂直な軸周りに回転可能に移動してもよく、らせん状のリンク機構を起動し、半径方向に延びる部材を備えてもよい。
伝動軸6は、軸X−X’を中心に半径方向に延びる周辺溝60を備える。伝動軸6は、また、周辺溝60に隣接する周辺らせん溝62を備える。らせん溝62の端部は、溝60において開口する。溝60,62は、伝動軸6の外面61に形成される。
収納可能なクラッチ部材は、前述の溝に係合可能であり、係合時には、回転可能な部材の並進方向に沿って溝に対して固定隣接部を構成するクラッチ部を備える。クラッチ部は、回転部材の回転を規制することなく溝においてクラッチ部を収容するために、溝に合う形状を有している。図示の実施形態のようにピン状の収納可能なクラッチ部材の場合には、ピンの先端が、収納可能なクラッチ部材のクラッチ部を構成する。しかしながら、クラッチ部は、らせん溝の形状を補完する等、その他の形状を有してもよく、例えば、らせん溝とクラッチ部との接触面を広げるような、ねじ歯車の歯の扇形状等である。
ピン14は、バネ16によって図1及び図3に示す収納位置に向かって付勢されるバネである。収納位置において、ピン14は、伝動軸6から離れた位置にあり、それによって、らせん状のリンク機構の動作が停止している。
ピン14は、金属磁性材料から成る中央部141を備える。中央部141は、その周囲を囲むソレノイド19内において半径方向に延びるように実装される。ソレノイド19は、制御部191を介して車両のバッテリセットに対して電気的に接続され、制御部191は、ソレノイド19における電流の通電を可能にするか、停止するように構成される。ソレノイド19における電流の通電によって、バネ16の作用に抗って、ピン14がらせん溝62に向かう。
らせん溝62が、ボール143によって構成可能な、ピン14の先端を収容するときに、ピン14と伝動軸6との間のらせん状のリンク機構が起動し、モータMが出力軸2を駆動したときに、伝動軸6が、軸X−X’に沿ってリングギア12に向かって並進移動する。ボール143によって、伝動軸6とピン14との間の相対的な回転を可能とし、それらの間の摩擦を制限する。
図示の実施形態において、スタータモータMに対する電流の供給は、収納可能なクラッチ部材の動作によって制御される。本実施形態において、スタータモータMに対する供給は、ピン14の並進動作によって制御される。図3のみにおいて示すように、ピン14は、軸X−X’とは反対側の中央部141の側において、軸Y−Y’に沿って延びるロッド142を備える。ロッド142の周囲において軸Y−Y’に垂直となるように、ピン14は、2つの接触板144,146を備え、接触板144,146のそれぞれは、導電性材料から成る。主接触板146は、副接触板144よりも中央部141から離れた位置にある。接触板144,146は、それぞれ、スタータモータM用の低電力及び高電力回路に対応する電気回路C1,C2を閉じるように構成される。
絶縁スリーブ148が、ロッド142と接触板144,146との間に実装され、それによって、接触板144,146とロッド142との間、あるいは、接触板144,146それら自身の間において電気接触が起こらない。接触板146,144は、絶縁スリーブ148の周りに実装され、それによって、当該接触板146,144は、ピン14のロッド142に対して軸Y−Y’に沿って並進移動可能となる。図3から分かるように、スリーブ148は、板144,146の静止位置を規定する2つの隣接面を有する。図3に示すように、これらの隣接面は、直径が減少するように連続する3つの部分によって形成される、スリーブ148の環状面によって形成されてもよい。各隣接面は、異なる直径を有するスリーブの2つの連続した部分の間の境界において形成される。隣接面は、伝動軸6に背を向ける。隣接面は、また、スリーブの外面に形成される対応する環状溝に実装される弾性リングによって形成されてもよい。
第1のバネ149は、副接触板144と主接触板146との間において絶縁スリーブ148の周りに実装される。バネ149は、らせん溝に向かって、接触板146から離れるように接触板144を移動させ、図3の静止位置において、バネ149は、スリーブの対応する隣接面に対して副接触144板を押圧する。
第2のバネ151は、接触板146とカラー153との間において絶縁スリーブ148の周りに実装され、カラー153は、ロッド142上に固定され、中央部141とは反対側に位置するロッド142の端部から半径方向に延びる。バネ151は、伝動軸に向かって、カラー153から離れるように接触板146を移動させる。図3の静止位置において、バネ151は、スリーブの対応する隣接面に対して主接触板146を押圧する。
バネ151の剛性は、バネ149よりも高くてもよく、それによって、静止位置において、2つの接触板144,146は、それらに対応する隣接面に対して押圧されてもよい。
接触板144,146とバネ149,151との間のいかなる電気接触も防止するために、バネ149,151が実装される、接触板144,146の部分は、絶縁材料から成る層を備え、当該層は、明快性のために図示しない。
ピニオン10が、スタータモータMの公称トルク又は公称回転数で直接係合する場合に、ピン14は、モータMがその公称トルク又は公称回転数を直接伝達するように、高電力電気回路C2を閉じる接触板146を1つのみ備える。
作動システムSは、以下のように稼働する:最初に、作動ピン14は、バネ16の作用下では、伝動軸6から離れるように図1及び図3の位置に収納される。この位置においては、接触板144,146は、それぞれ、静止位置にあり、タブT1〜T4に接触しておらず、それによって、両方の回路C1,C2が開く。スタータモータMは、停止している。内燃機関の始動が必要なときには、電流がソレノイド19を流れるように、始動信号が制御部191に対して送信される。これにより、ピン14が、図3の矢印A1によって示すように、軸X−X’、即ち伝動軸6に向かって移動する。軸Y−Y’に沿ったピン14の移動によって、副接触板144は、作動システムSの固定接続タブT1に接触する。副接触板144は、また、モータMに対して電気的に接続される固定接続タブT2にも接触する。接続タブT1,T2は、低電力回路C1に対応する。このように、副接触板144と接続タブT1,T2との間の接触によって、電流がスタータモータMに向かって流れ、スタータモータMは、低トルク又は低回転数で回転し始める。副接触板144が接続タブT1,T2に接触すると、副接触板144は、バネ149によって接続タブT1,T2に対して接触し続けるが、ピン14のさらなる移動も可能である。
矢印A1に沿った並進動作中に、ピン14は、外面61に対して接触してもよい。スタータモータMが低電力回路C1の作用下において回転し始めたときに、らせん溝62は、伝動軸6と共に回転する。ピン14が永続的に軸Y−Y’に向かって押圧されるときに、ピン14のボール143がらせん溝62に入り、ピンがらせん溝に係合するまで、らせん溝62は回転する。溝62のらせん形状のため、らせん溝62及びピン14の協働によって、図1の矢印A2に示すように、軸X−X’に沿ってリングギア12に向かって伝動軸6が移動する。このような並進移動の間、ピニオン10は、その歯とリングギア12の歯とが互いに係合するまで、リングギア12に近づく。
ボール143によって形成されるピン14の先端がらせん溝62内に位置している限り、矢印A1の方向のピン14の移動は、ボール143がらせん溝62の底部に接していることにより制限される。
ピニオン10及びリングギア12が、図2に示すように、適切に係合しているときに、伝動軸は、ピンのボールがらせん溝62の全長分移動する程度に軸に沿って並進すると、周辺溝60に対向する。従って、ピン14のボール143は、らせん溝62の端部において周辺溝60に到達する。溝60の深さは、らせん溝62よりも深い。ピン14がソレノイド19によって軸Y−Y’に沿って未だに押圧されているときに、ピン14は、ある位置に達するまで軸X−X’に向かってさらに移動する。当該位置において、主接触板146が、作動システムSの固定接続タブT3、ならびに、スタータモータMに対して電気的に接続される接続タブT4に対して接触する。接続タブT3,T4は、高電力回路C2に対応する。接続タブT3,T4と主接触板146との接触によって、スタータモータMが高電力又は高回転数を伝達可能とする高電力電気回路C2が閉じる。従って、スタータモータMは、ギアリング12に対して始動トルクを伝達し、内燃機関を始動するために、公称回転数で出力軸2を駆動し始める。始動動作中、主接触板146は、バネ151によって接続タブT3,T4に対して接触し続ける。
バネ149から生じる力によって、主接触板146が接続タブT3,T4との接触を確実に失わないようにするために、バネ151の剛性は、主接触板146に対するバネ149の力を主接触板に対するバネ151の力よりも低くすることによって、バネ149の剛性よりも高く設定してもよい。
ピニオン10とリングギア12との間で適切な係合が確実になされるために、ピニオン10は、好ましくは、最初は低回転数で回転する。このために、スタータモータMは、好ましくは、低電力で動作し、公称トルク又は公称回転数を伝達するために公称電力で動作する前に、ピニオンがリングギアに適切に係合するまで低トルク及び低回転数を伝達する。ピン14の収納位置において、接触板144,146及び接続タブT1〜T4は、互いに相対的に位置し、これによって、矢印A1に沿ってピン14が移動し始めたときに、接続タブT1,T2と接触板144が最初に接触する。接続タブT3,T4は、ピン14のボール143が周辺溝60に達するまで接触板146に接触しない。
ピニオン10が、モータMの公称トルク又は公称回転数でリングギア12に対して直接係合する場合には、スタータ装置Dは、接続タブT3,T4のみを備え、らせん溝62の深さは、溝60と同一でもよい。
ピン14が溝60に達したときに、センサは、ピニオン10がリングギア12に対して適切に係合したことを車両の運転手に対して警告する信号を生成してもよい。当該センサは、実際には、軸Y−Y’に沿ったピン14の位置を決定可能な制御部191であってもよい。
ピニオン10及びリングギア12の歯が同一の軸に沿って配置されている場合、ピニオン10及びリングギア12は、互いに適切に係合できない。これは、リングギア12の歯が、矢印A2の方向におけるピニオン10の並進移動を妨げるためである。従って、ピニオン10は、軸X−X’に沿って端部64に対して移動可能となるように、伝動軸6上に実装される。伝動軸6は、直線状のスプライン66を備え、スプライン66は、ピニオン10の不図示の直線状の内側スプラインと協働する。
端部64とは反対側に向かう、ピニオン10の伝動軸6に対する並進移動は、バネ68等の弾性要素によって制限され、当該弾性要素は、ピニオン10を端部64に向かわせる。端部64に向かうピニオン10の並進移動は、弾性リング70によって規制される。
ピニオン10と伝動軸6との間における相対的な並進移動可能性のおかげで、ピニオン10及びリングギア12が歯間接触状態であっても、矢印A2の方向に伝動軸6が並進移動し続ける。従って、リングギア12の抵抗力により、ピニオン10は、バネ66の作用に抗って、矢印A2とは反対の方向に軸X−X’に沿って弾性リング70から離れるように移動する。伝動軸6が軸X−X’周りに回転し続けると、ピニオン10もまた、リングギア12に対して回転し、ピニオン10及びリングギア12の歯は、角度オフセットし、それによって、ピニオン10及びリングギア12が互いに適切に係合することができる。この際、バネ66の作用下において、ピニオン10は、図2に示すように、ピニオン10及びリングギア12の歯が互いに完全に係合するまで、リングギア12に向かって押し戻され、弾性リング70に対して押圧される。
内燃機関が適切に始動すると、ピニオン10は、スタータモータMの公称回転数よりも高い回転数で回転し始める。一方クラッチ4のおかげで、伝動軸6及び第3の部分2cは、内燃機関の回転数で回転し、第1及び第2の部分2a,2bは、スタータモータMの公称回転数で回転し続ける。これによって、スタータモータMに対する損傷を防ぐ。
スタータモータMの電源を切らなければならないときには、ピニオン10を、リングギア12から収納する必要がある。例えば内燃機関の動作を監視する自動制御部から制御部191に対して信号を発し、ソレノイド19における電流の通電を停止する。ピン14がソレノイド19によって軸Y−Y’に沿って駆動されなくなったときに、ピン14は、バネ16によって図3の収納位置に押し戻される。ピン14は、図2の位置において伝動軸6を規制しなくなり、伝動軸6は、図2において矢印A3で示すように、バネ72によって図1の位置に押し戻される。第1の位置にあるピン14の収納によって、第1の接触板144と接続タブT1,T2との接触、ならびに、第2の接触板146と接続タブT3,T4との接触を抑制する。従って、スタータモータMの回転が停止する。
本発明の不図示の実施形態によれば、スタータモータMに対する電流の供給は、軸Y−Y’に沿ったピン14の位置の代わりに、軸X−X’に沿った伝動軸6の位置によって制御可能である。
上述の実施形態の特徴は、本発明の範囲内で組み合わせ可能である。
Claims (18)
- 内燃機関用のスタータ装置(D)において、前記スタータ装置(D)は、スタータハウジング(H)と、電気モータ(M)と、前記モータ(M)によってピニオン回転軸(X−X’)周りに回転可能に駆動される係合ピニオン(10)と、を備え、前記ピニオン(10)は、収納位置と前記内燃機関に接続されるギア(12)に係合する係合位置との間において、前記ピニオン回転軸(X−X’)に沿って並進移動可能であり、前記並進移動は、前記電気モータ(M)の回転によって起こり、前記スタータ装置(D)は、前記スタータハウジング(H)に対する回転を規制されている非回転要素(14)と、前記電気モータ(M)によって回転可能に駆動される回転要素(6)と、前記ピニオン(10)の並進移動を起こすための、前記非回転要素(14)と前記回転要素(6)との間のらせん状のリンク機構と、をさらに備え、
− 前記非回転要素(14)は、前記ピニオン回転軸(X−X’)に沿って前記スタータハウジング(H)に対して並進不可に固定され、
− 前記回転要素(6)は、前記スタータハウジング(H)に対して並進可能であり、
− 前記回転要素(6)の並進によって、前記ピニオン(10)の前記係合位置に向かう並進が起こる、
スタータ装置。 - 前記らせん状のリンク機構は、その動作を停止可能である、請求項1に記載のスタータ装置。
- 前記非回転要素は、前記スタータハウジング(H)に実装される収納可能なクラッチ部材(14)を備え、前記収納可能なクラッチ部材(14)は、第1の動作停止位置と起動位置との間において、前記スタータハウジング(H)に対して移動可能であり、らせん溝(62)が、前記回転要素(6)の外面(61)に設けられ、前記収納可能なクラッチ部材(14)は、前記起動位置にあるときに、前記らせん溝(62)に係合する、請求項2に記載のスタータ装置。
- 前記回転要素は、前記電気モータ(M)によって駆動され、前記ピニオン(10)が非係合位置にある第1の位置と前記ピニオン(10)が係合位置にある第2の位置との間において、前記ハウジング(H)に対して並進移動(A2)可能である、伝動軸(6)を備える、請求項3に記載のスタータ装置。
- 前記伝動軸(6)を前記第1の位置に向かわせるように構成される弾性要素(72)を備える、請求項4に記載のスタータ装置。
- 前記らせん状のリンク機構は、前記収納可能なクラッチ部材(14)を前記らせん溝(62)から収納することによって動作を停止する、請求項3乃至5のいずれかに記載のスタータ装置。
- 前記らせん溝(62)の端部は、前記回転要素(6)の回転軸(X−X’)を中心に半径方向に延びる周辺溝(60)において開口し、前記周辺溝(60)において、前記ピニオン(10)が前記リングギア(12)に対して完全に係合したときに、前記収納可能なクラッチ部材(14)を収容する、請求項3乃至6のいずれかに記載のスタータ装置。
- 前記収納可能なクラッチ部材(14)は、前記第1の動作停止位置と前記起動位置との間において、横断軸(Y−Y’)に沿って並進移動(A1)可能である、請求項3乃至7のいずれかに記載の作動システム。
- 前記収納可能なクラッチ部材(14)は、前記第1の動作停止位置から、クラッチ部(143)が前記回転要素(6)の外面(61)に接触する第2の位置、前記クラッチ部(143)を前記らせん溝(62)において収容する第3の位置、ならびに、前記クラッチ部(143)を前記周辺溝(60)において収容する第4の位置に移動可能である、請求項7又は8に記載のスタータ装置。
- 前記収納可能なクラッチ部材(14)を前記動作停止位置に向かわせる弾性要素(16)を備える、請求項7乃至9のいずれかに記載のスタータ装置。
- 前記スタータモータ(M)に対する電流(C1,C2)の供給は、前記収納可能なクラッチ部材(14)の移動(A1)によって制御される、請求項3乃至10のいずれかに記載のスタータ装置。
- 前記収納可能なクラッチ部材(14)は、前記ピニオン(10)の回転軸(X−X’)を中心に半径方向に延びる前記溝(60)にあるときに、前記スタータモータ(M)用の高電力回路を閉じることにより、前記スタータモータ(M)を公称トルク又は公称回転数で駆動するように構成される主接触板(146)を備える、請求項11に記載のスタータ装置。
- 前記収納可能なクラッチ部材(14)は、前記らせん溝(62)にあるときに、前記スタータモータ(M)用の低電力回路を閉じることにより、前記スタータモータ(M)を低トルク又は低回転数で駆動するように構成される副接触板(144)を備え、前記らせん溝(62)の深さは、前記周辺溝(60)よりも浅い、請求項12又は7に記載のスタータ装置。
- 前記収納可能なクラッチ部材(14)の動作停止位置において、前記主及び副接触板(146,144)は、前記収納可能なクラッチ部材(14)の前記らせん溝(62)に向かう移動(A1)の間、前記副接触板(144)が、前記主接触板(146)が前記高電力回路を閉じる前に前記低電力回路を閉じるように位置する、請求項7又は13に記載のスタータ装置。
- 前記副接触板(144)は、前記収納可能なクラッチ部材(14)が前記第2及び第3の位置にあるときに、前記低電力回路を閉じ、前記主接触板(146)は、前記収納可能なクラッチ部材(14)が前記第4の位置にあるときに、前記高電力回路を閉じる、請求項9又は14に記載のスタータ装置。
- 前記主及び副接触板(146,144)は、前記収納可能なクラッチ部材(14)の長手方向軸(Y−Y’)に沿って前記収納可能なクラッチ部材(14)に対して並進移動可能である、請求項13乃至15のいずれかに記載のスタータ装置。
- 前記低電力回路は、前記副接触板(144)と前記主接触板(146)との間に実装される弾性要素(149)によって閉じた状態に維持され、前記高電力回路は、前記主接触板(146)と前記収納可能なクラッチ部材(14)のカラー(153)との間に実装される弾性要素(151)によって閉じた状態に維持される、請求項16に記載のスタータ装置。
- 前記ピニオン(10)は、前記回転要素(6)に対して並進移動可能であり、弾性要素(68)は、前記リングギア(12)の側面に位置する、前記回転要素(6)の端部(64)に前記ピニオン(10)を向かわせる、請求項1乃至17のいずれかに記載のスタータ装置。
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