JP2016532126A - 検出可能なアレイ、診断のためのシステム、ならびにそれを作製及び使用する方法 - Google Patents

検出可能なアレイ、診断のためのシステム、ならびにそれを作製及び使用する方法 Download PDF

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Abstract

一実施形態において、検出可能なアレイは、1つ以上の検体に結合するための複数の表面を有する基質を備え得、各表面が、独立して、基質の表面に1つ以上の巨大分子を固定するための1つ以上の基質コーティングと、1つ以上の基質コーティングの少なくとも一部分に固着される1つ以上の巨大分子であって、あるパターンで基質コーティング上に配設され、複数の検体に結合するための複数の非偏向性結合部位を含む、1つ以上の巨大分子と、を含み、複数の表面のそれぞれの1つ以上の基質コーティング上の1つ以上の巨大分子の同一性、パターン、または同一性及びパターンの両方が、複数の表面の任意の他のものの任意の他の基質コーティング上の1つ以上の巨大分子の同一性、パターン、または同一性及びパターンの両方と同一でなく、複数の表面のそれぞれに結合した1つ以上の検体の存在または不在が、複数の検出方法によって検出可能である。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、35U.S.C.§119(e)の下に、2013年9月24日に出願された米国仮出願第61/881,754号の利益を主張し、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
検出可能なアレイは、検体の存在、不在、または濃度を検出するために、検体に結合するか、またはそれを固体支持体上に固定化することができる。典型的に、検出可能なアレイは、単一の検体または単一種類の検体に選択的に結合することに制限される。例えば、ある検出可能なアレイは、複数のプローブの配列に相補的な配列を有するDNAに結合するために、複数のDNA配列プローブを含有し得る。別の例では、アレイは、目的のリガンドへの選択的結合のために、複数の潜在的なリガンド受容体を含み得る。
そのような先行技術のアレイの用途は限られている。例えば、環境試料には目的の検体が複数含有されている可能性があるため、検体に結合し、その存在を検出するためには、1つを上回るアレイが必要とされ得る。さらに、既知のアレイは、1つの検体または一種類の検体に特異的であるが、対象の疾患状態は、1つを上回る検体の存在または不在によって特徴付けられる場合がある。したがって、複数の検体への結合及びその検出の両方が可能である検出可能なアレイ、ならびにそのような検出可能なアレイを用いた診断方法に対する必要性が存在する。
一実施形態において、検出可能なアレイは、1つ以上の検体に結合するための複数の表面を有する基質を備え得、各表面が、独立して、基質の表面に1つ以上の巨大分子を固定するための1つ以上の基質コーティングと、1つ以上の基質コーティングの少なくとも一部分に固着される1つ以上の巨大分子であって、あるパターンで基質コーティング上に配設され、複数の検体に結合するための複数の非偏向性結合部位を含む、1つ以上の巨大分子と、を含み、複数の表面のそれぞれの1つ以上の基質コーティング上の1つ以上の巨大分子の同一性、パターン、または同一性及びパターンの両方が、複数の表面の任意の他のものの任意の他の基質コーティング上の1つ以上の巨大分子の同一性、パターン、または同一性及びパターンの両方と同一でなく、複数の表面のそれぞれに結合した1つ以上の検体の存在または不在が、複数の検出方法によって検出可能である。
別の実施形態において、1つ以上の基質コーティングは、少なくとも1つのシランまたは少なくとも1つのシロキサン、例えば、アクリロシロキサン、特に、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、及び3−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシランのうちの1つ以上を含む。さらに別の実施形態において、1つ以上の巨大分子は、ポリマー、界面活性剤、ナノスフェア、ナノチューブ、デンドリマー、ミクロスフェア、及び重合ミクロスフェアのうちの1つ以上、例えば、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリレート、グリセロール、及びN,N’(アルキレン)ビスアクリルアミドのうちの1つ以上を含む。なおも別の実施形態において、1つ以上の巨大分子は、少なくとも1つの共重合体を含む。別の実施形態において、1つ以上の巨大分子は、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート(histamine acrylate)、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドからなる群から選択される、1つ以上のモノマー、または2つ以上のモノマーを含む。さらなる実施形態において、1つ以上の巨大分子は、ビス−アクリルアミド、トリメチロールプロパントリアクリレート、ビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アクリレート、及び1−(アクリロイルオキシ)−3−(メタクリロイルオキシ)−3−メタクリロイルオキシ)−2−プロパノールのうちの少なくとも1つ等、1つ以上の架橋剤を含む。さらなる実施形態において、1つ以上の巨大分子は、複数の化学的に異なる巨大分子を含み、ここで、それぞれの化学的に異なる巨大分子は、アレイの複数の表面の異なる表面に固着される。追加の実施形態において、1つ以上の巨大分子は、少なくとも2つ、少なくとも12個、少なくとも72個、少なくとも96個、または少なくとも288個の化学的に異なる巨大分子を含む。
別の実施形態において、複数の検出方法には、メイラード反応、カラメル化1つ以上のアミン反応性色素との反応、1つ以上のチオール反応性色素との反応、1つ以上の細胞性色素との反応、1つ以上のソルバトクロミック色素との反応、1つ以上の酸性指示薬との反応、1つ以上の塩基性指示薬との反応、1つ以上の標識抗体との反応、発光、表面性状分析、フォトスキャニング、顕微鏡法、反射または透過照明を用いたフォトスキャニング、反射または透過照明を用いた写真撮影、質量分析法、及び分光法のうちの1つ以上が含まれる。
追加の実施形態において、基質はガラスである。
追加の実施形態において、基質は、ガラス、プラスチック、金属、複合材料、アクリル、または生物活性基質、例えば、木材のうちの1つ以上を含む。
別の追加の実施形態において、1つ以上の検体が、1つ以上の巨大分子に結合する。さらなる追加の実施形態において、検出可能なアレイは、1つ以上の巨大分子に結合する1つ以上の小分子、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、ヌクレオシド、細菌、ウイルス、真菌細胞、動物細胞、または酵母細胞をさらに含む。
さらなる実施形態において、疾患、障害、または状況を診断するためのシステムは、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を受信するための入力要素であって、第1の検出可能なアレイは前述の第1の検出可能なアレイのうちのいずれかである、入力要素と、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を含むデータベースであって、第2の検出可能なアレイは、前述の第1の検出可能なアレイのうちのいずれかである、データベースと、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像と比較するための比較要素と、を備え得る。なおもさらなる実施形態において、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの画像のそれぞれは、既知の疾患、障害、または状態を有する対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられる。なおもさらなる実施形態において、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものは、未知の疾患、障害、または状況状態を有する対象、インビトロ試料、または状況と関連付けられる。なおもさらなる実施形態において、本システムの比較要素は、未知の疾患状態を有する対象、インビトロ試料、または環境試料の疾患状態を予測することができる。別のさらなる実施形態において、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像は、擬似カラー画像である。なおも別のさらなる実施形態において、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像は、基質の複数の表面の蛍光、リン光、性状、粗さ、色、紫外線吸収、赤外線吸収、または前述のものの1つ以上の欠如のうちの1つ以上を表す。
ある実施形態において、対象、インビトロ試料、または環境試料における疾患、障害、または状況を判定する方法は、本明細書に開示されるアレイのうちのいずれか等の第1の検出可能なアレイを、対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた1つ以上の検体と接触させることを含む。別の実施形態において、接触させるステップは、第1の検出可能なアレイを対象の1つ以上の生体試料と接触させることを含む。さらなる実施形態において、接触させるステップは、対象の血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、胆汁、脊髄液、腸液、胃液、涙、溶媒、及び乳、インビトロ試料、または環境試料のうちの少なくとも1つと接触させることを含む。さらに別の実施形態において、接触させるステップは、第1の検出可能なアレイを、対象の血漿及び尿のうちの1つ以上と接触させることを含む。
なおもさらなる実施形態において、本方法は、対象と関連付けられた1つ以上の検体を得ることをさらに含む。別のさらなる実施形態において、本方法は、対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた1つ以上の検体を検出することをさらに含む。さらに別の実施形態において、本方法は、検出可能なアレイまたはそれを表す1つ以上のものの1つ以上の画像を作製することをさらに含む。
なおも別のさらなる実施形態において、本方法は、検出可能なアレイを加熱すること、1つ以上の検体のうちの少なくとも1つのメイラード反応を引き起こすこと、1つ以上の検体のうちの少なくとも1つをカラメル化すること、1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上のアミン反応性色素と反応させること、1つ以上の検体のうちの少なくとも1つを1つ以上のチオール反応性色素と反応させること、1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上のソルバトクロミック色素と反応させること、1つ以上の検体のうちの少なくとも1つを1つ以上の細胞性色素と反応させること、1つ以上の検体のうちの少なくとも1つを1つ以上の標識抗体と反応させること、1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上の酸性指示薬と反応させること、1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上の塩基性指示薬と反応させること、検出可能なアレイの発光またはその欠如を検出すること、表面性状分析、フォトスキャニング、顕微鏡法、反射または透過照明を用いたフォトスキャニング、反射または透過照明を用いた写真撮影、質量分析法、及び分光法のうちの1つ以上を含む。
ある実施形態において、本明細書に記載される検出可能なアレイのうちのいずれか等の検出可能なアレイを作製する方法は、複数の表面を少なくとも1つの基質コーティングと独立して接触させて、複数の独立してコーティングされた表面を形成することと、少なくとも1つの巨大分子または1つ以上のその前駆体を、独立してコーティングされた表面のそれぞれに独立して固着させることと、を含む。さらなる実施形態において、本方法は、独立してコーティングされた表面のうちの少なくとも1つに、1つ以上のその前駆体のうちの少なくとも1つを重合させることをさらに含む。別の実施形態において、本方法は、1つ以上の前駆体に、光、熱、または化学開始剤のうちの1つ以上を適用することによって、少なくとも1つの前駆体のうちの少なくとも1つの重合を開始することを含む。別の実施形態において、本方法は、1つ以上の前駆体に、電磁放射線(例えば、マイクロ波、紫外線光、可視光、熱)、音、または化学開始剤のうちの1つ以上を適用することによって、1つ以上の前駆体のうちの少なくとも1つの重合を開始することを含む。
別の実施形態において、未標識検体を検出する、標識を用いない方法は、未標識検体を検出可能なアレイと接触させて、検体の少なくとも一部分を検出可能なアレイに固着させることと、未標識検体がそこに固着した検出可能なアレイを加熱して、検体及び検出可能なアレイのうちの少なくとも1つの変色を引き起こすことと、を含む。さらなる実施形態において、検出可能なアレイには、分析的マイクロアレイ、逆相マイクロアレイ、機能性マイクロアレイ、細胞含有マイクロアレイ、発現マイクロアレイ、及び高スループットアレイからなる群から選択される、少なくとも1つのアレイが含まれる。なおもさらなる実施形態において、検出可能なアレイには、抗体アレイ、及びELISAアレイ、ペプチドアレイ、タンパク質アレイ、ヌクレオチドアレイ、ヌクレオシドアレイ、RNAアレイ、DNAアレイ、DNA−タンパク質アレイ、及び小分子アレイからなる群から選択される、少なくとも1つのアレイが含まれる。なおもさらなる実施形態において、未標識検体は、対象の生体試料、インビトロ試料、環境試料、及び前述のもののうちの1つの少なくとも1つの成分のうちの1つ以上である。別のさらなる実施形態において、未標識検体は、血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、胆汁、脊髄液、腸液、胃液、涙、溶媒、及び乳のうちの少なくとも1つの成分である。なおも別のさらなる実施形態において、加熱により、非酵素的褐変反応を誘起する。なおも別のさらなる実施形態において、非酵素的褐変反応は、メイラード反応及びカラメル化のうちの少なくとも1つである。別の実施形態において、加熱は、カラメル化及びメイラード反応のうちの1つ以上を誘起するのに十分な温度で十分な時間加熱することを含む。なおも別の実施形態において、加熱は、約120℃〜約300℃の温度で、約1分間〜約5分間加熱することを含む。
対象、インビトロ試料、または環境試料を診断するためのシステムのスキーム図である。 タンパク質が結合した検出可能なアレイである。 酵母細胞が結合した検出可能なアレイである。 小分子が結合した検出可能なアレイである。
(定義)
本明細書に別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての用語は、本発明の時点で当業者により理解されるであろう当該技術分野における通常の意味が与えられる。本明細書全体を通じて、「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」等の単数形が便宜上たびたび使用されるが、しかしながら、単数形は、明示的にか、または文脈によってのいずれかで具体的に単数形に限定されない限り、複数形を含むことが意図されることを理解されたい。
「検体」は、検出可能なアレイに(共有結合で、イオン的に、物理的に、または任意の他の手段のいずれかで)結合し、そこで検出することができる、目的とされる実体である。検体には、小分子、例えばビタミン類及びミネラル類、細胞、タンパク質、ペプチド等が含まれ得るが、これらに限定されない。
「対象」には、任意の植物または動物、具体的には動物、例えば哺乳動物、及び最も具体的にはヒトが含まれ得る。
「巨大分子」には、オリゴマー、ポリマー、デンドリマー、ナノスフェア、ナノチューブ等が含まれる。
「ポリマー」には、合成及び天然の両方のポリマー、例えば単独重合体、共重合体、例えばブロック共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体、及びランダム共重合体、ならびにさらにはポリペプチド、DNA、RNA等が含まれる。
「小分子」には、巨大分子のものよりも低い分子量を有する生体または環境関連の分子が含まれる。
「結合部位」は、1つ以上の検体に結合するように設計される場所である。結合部位は、それらが単一の検体または単一種類の検体に選択的となるように設計されない場合は「非偏向性」であり、それらが、単一の検体または単一種類の検体に選択的となるように設計される場合は「偏向性」である。
「診断」は、対象、インビトロ試料、または環境試料が、特定の疾患、障害、または異常状態を有する、有さない、または今後有する傾向にある可能性の推定を指す。診断は、定量的、例えば、パーセンテージもしくは割合での可能性として表されてもよく、または定性的であってもよい。
「クラウドコンピューティング環境」とは、複数のリモートデバイスによってアクセスすることができる、データ、ソフトウェア、ファイル、または他のコンピュータ可読材料もしくはコンピュータ実行可能材料を格納する、1つ以上のコンピュータ、コンピュータサーバ、コンピュータ可読デバイス等を指す。リモートデバイスは、コンピュータ、ソフトウェアにアクセスする、それらを読み出す、もしくは実行するように特別に適合される携帯電話(例えば、スマートフォン)、タブレットコンピュータ等であり得る。
検出可能なアレイは、1つ以上の検体に結合するための複数の表面を有する基質を備え得る。基質は、プラスチック、ガラス、及びセラミックのうちの1つ以上といった任意の好適な基質材料から作製され得るが、典型的にはケイ酸ガラスまたはホウケイ酸ガラス等のガラスである。複数の表面は、基質の形状または寸法に応じて、任意の適切な形状または寸法を有し得る。例えば、基質が、ガラス、プレート等のプレートである場合、複数の表面は、プレート内のウェルであり得る。基質がスライドである場合、複数の表面のそれぞれは、スライド上の異なる場所であり得る。基質がセラミック粒子等の粒子である場合、複数の表面は、粒子内の細孔または開口部であり得る。一実施形態において、基質は、ガラス、プラスチック、金属、複合材料、アクリル、または生物活性基質のうちの少なくとも1つ、またはこれらのうちの1つ以上を含む。
複数の表面のそれぞれは、独立して、基質の表面に1つ以上の巨大分子を固定するための1つ以上の基質コーティングを含み得る。1つ以上の基質コーティングは、独立して、複数の表面のそれぞれのすべてまたは一部分をコーティングし得る。基質コーティングは、基質の表面に1つ以上の巨大分子を固定するのに適切な化学基を含有する任意のコーティングであり得る。したがって、基質コーティングの同一性は、基質に固着される1つ以上の巨大分子の同一性に依存するであろう。例えば、1つ以上の巨大分子がナノチューブである場合、基質コーティングは、ナノチューブに結合する化学部分を有し得る。別の例として、1つ以上の巨大分子がポリマーを含む場合、基質コーティングは、オレフィン等、ポリマー骨格に重合することができる1つ以上の官能基を有し得る。したがって、基質コーティングは、例えば、少なくとも1つのシランまたは少なくとも1つのシロキサンを含み得る。特定のシロキサンには、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、及び3−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシランのうちの1つ以上等、1つ以上のアクリロシロキサンが含まれる。
1つ以上の巨大分子は、任意の巨大分子、及び具体的には1つ以上の非偏向性結合部位を提供することができる巨大分子を含み得る。そのような巨大分子は、カルボニル、アミン、アミド、カルボン酸、エステル、アルコール等といった、検体に結合するための1つ以上の遊離官能基を有し得るが、しかしながら、これは、別途示されない限り、必須ではない。例えば、ナノチューブは、いずれの遊離官能基も含有しない場合があるが、代わりに、それらの寸法及び形状に基づいて1つ以上の検体に結合することができる。同様に、遊離官能基を有する場合も有さない場合もあるポリマーは、官能基の性質(存在する場合)だけでなく、ポリマーの形状及びそれらの三次元での検体との相互作用にも基づいて、1つ以上の検体に結合し得る。
巨大分子は、例えば、ポリマー、界面活性剤、ナノスフェア、ナノチューブ、デンドリマー、ミクロスフェア、及び重合ミクロスフェアのうちの少なくとも1つであり得る。巨大分子がポリマーを含む場合、ポリマーは、単独重合体または共重合体であり得るが、典型的には共重合体である。巨大分子は、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリレート、及びN,N’−(アルキレン)ビスアクリルアミドのうちの1つ以上を含み得る。例えば、巨大分子は、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドのうちの1つ以上を含み得る。別の例として、巨大分子は、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドのうちの2つ以上を含み得る。
巨大分子はまた、少なくとも1つの架橋剤を含み得る。架橋剤は、当該技術分野で既知の任意の架橋剤であり得る。架橋剤には、例えば、2つ、3つ、4つ以上のオレフィンまたはアクリル官能基を含有する1つ以上の分子、例えば、ビス−アクリルアミド、トリメチロールプロパントリアクリレート、ビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アクリレート、及び1−(アクリロイルオキシ)−3−(メタクリロイルオキシ)−3−メタクリロイルオキシ)−2−プロパノールのうちの1つ以上を挙げることができる。
1つ以上の巨大分子は、複数の表面のそれぞれの1つ以上の基質コーティングのうちのいずれかにおける1つ以上の巨大分子の同一性またはパターンが、複数の表面のうちの任意の他のものの任意の他の基質コーティングにおける1つ以上の巨大分子の同一性またはパターンと同一でないように、配設され得る。したがって、複数の表面のそれぞれの各基質コーティングは、基質の他の表面に対して、化学的同一性、物理的配置のパターンのいずれか、またはこれらの両方が固有である、巨大分子を含有し得る。これは、いくつかの手段で達成することができる。例えば、当該技術分野で周知であるリソグラフィー技法を使用して、異なる表面上に異なる巨大分子パターンを作成することができる。別の例として、基質がプレートである場合、プレートの各ウェルに固定される巨大分子は、異なる化学的同一性を有し得る。さらなる例として、基質がスライドである場合、それぞれの化学的に異なる巨大分子は、スライド上の異なる場所に固着されてもよく、この場合、スライド上の異なる場所のそれぞれは異なる表面であり、結果として、スライドは、化学的に異なる巨大分子がそこに固着された複数の表面を含むことになる。これらまたは他の手法において、1つ以上の巨大分子は、複数の化学的に異なる巨大分子を含み得、それぞれの化学的に異なる巨大分子は、基質の複数の表面の異なる表面に固着され得る。例えば、1つ以上の巨大分子は、少なくとも2つ、少なくとも12個、少なくとも72個、少なくとも96個、または少なくとも288個の化学的に異なる巨大分子を含み得、これらのそれぞれは、基質の複数の表面の異なる表面に固着され得る。
検出可能なアレイは、1つ以上の巨大分子に結合する1つ以上の検体をさらに含み得る。1つ以上の検体は、1つ以上の巨大分子のうちの少なくとも1つに結合する、小分子、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、ヌクレオシド、細菌、ウイルス、真菌細胞、酵母細胞、及び動物細胞のうちの1つ以上を含み得る。具体的には、複数の異なる検体が、1つ以上の巨大分子に結合し得る。例えば、検出可能なアレイに対象の血液が接触すると、1つ以上の巨大分子は、赤血球、白血球、t細胞等といった細胞に結合し得、さらには血液中に存在するタンパク質及び小分子にも結合し得る。具体的には、複数の表面のそれぞれが異なる固着した巨大分子を有する場合、異なる種類及び量の検体が、複数の表面のそれぞれに結合し、それによって、結合した検体の検出可能なパターンを作成し得る。
1つ以上の巨大分子に結合した1つ以上の検体の存在または不在は、複数の検出方法によって検出可能であり得る。検出方法はまた、1つ以上の検体の絶対量及び相対量、ならびに1つ以上の検体の同一性のうちの1つ以上も検出することができるが、これは、別途示されない限り、必須ではない。当該技術分野で既知の任意の検出方法を使用することができる。例示的な検出方法には、メイラード反応、カラメル化、1つ以上のアミン反応性色素との反応、1つ以上のチオール反応性色素との反応、1つ以上の細胞性色素との反応、1つ以上のソルバトクロミック色素との反応、1つ以上の酸性指示薬との反応、1つ以上の塩基性指示薬との反応、1つ以上の標識抗体との反応、発光、表面性状分析、フォトスキャニング、顕微鏡法、反射または透過照明によるフォトスキャニング、反射または透過照明による写真撮影、質量分析法、及び分光法のうちの1つ以上が含まれる。
メイラード反応は、例えば、アミノ酸等の食物成分が関与する反応により、加熱したときに食物を褐変させる反応として周知である。メイラード反応は、結合した検体を、約1分間〜約15分間、または約5分間等、メイラード反応を誘起するのに十分な時間、例えば、約200℃〜約400℃、例えば約275℃〜約325℃または約300℃の温度に加熱することによって、検体を検出するために使用され得る。次いで、基質の複数の表面のそれぞれの色を、当該技術分野で既知の比色分析技法によって評価することができる。例えば、基質を、デジタルスキャナによってスキャンして、プレートの色の画像をコンピュータ上に作り出すことができ、これを、次いで、市販入手可能なコンピュータソフトウェアによって分析することができる。
カラメル化は、例えば、加熱時に食物の褐変をもたらし得る、別の周知の反応である。カラメル化は、炭水化物の熱分解等、メイラード反応とは異なる化学的プロセスを伴う。カラメル化は、結合した抗体を、カラメル化を引き起こすのに十分な時間、例えば、約100℃〜約210℃、例えば約130℃〜約210℃、または約160℃〜約200℃の温度に加熱することによって、検体を検出するために使用され得る。次いで、基質の複数の表面のそれぞれの色を、当該技術分野で既知の比色分析技法によって評価することができる。例えば、基質を、デジタルスキャナによってスキャンして、プレートの色の画像をコンピュータ上に作り出すことができ、これを、次いで、市販のコンピュータソフトウェアによって分析することができる。
例えば、当該技術分野で既知の表面性状分析器を使用して、表面性状分析を行うことができる。表面の性状は、検体が表面に結合しているかどうか、表面に結合した検体の性質もしくは同一性、及び表面に結合した検体の絶対量もしくは相対量のうちの1つ以上に応じて異なり得る。
アミンまたはチオール反応性色素、細胞性色素、ソルバトクロミック色素、酸性指示薬、または塩基性指示薬といった、色素または指示薬との反応により、基質の複数の表面のうちの1つ以上に変色を引き起こすことができる。変色の性質及び程度は、検体が表面に結合しているかどうか、表面に結合した検体の性質もしくは同一性、及び表面に結合した検体の絶対量もしくは相対量のうちの1つ以上に依存し得る。変色は、当該技術分野で既知の比色分析方法によって分析することができる。例えば、プレートを、デジタルスキャナによってスキャンして、プレートの色の画像をコンピュータ上に作り出すことができ、これを、次いで、市販のコンピュータソフトウェアによって分析することができる。
標識抗体との反応は、検体に結合すると検出可能となるように標識される、任意の抗体との反応を含み得る。そのような標識抗体は、当該技術分野で既知であり、蛍光標識抗体、ビオチン/ストレプトアビジン標識抗体等が含まれる。
発光測定は、例えば、基質の複数の表面の蛍光またはリン光スペクトルを測定することを伴い得る。スペクトルの強度、波長、及び光収率は、検体が表面に結合しているかどうか、表面に結合した検体の性質もしくは同一性、及び表面に結合した検体の絶対量もしくは相対量のうちの1つ以上に依存し得る。
顕微鏡法は、光学、紫外線、赤外線、または発光による顕微鏡検査といった、光学顕微鏡法を含み得る。顕微鏡法にはまた、走査電子顕微鏡検査及び原子間力顕微鏡検査といった、走査技法が含まれ得る。
具体的には、メイラード反応及びカラメル化が、他の検出方法よりも優れたいくつかの利点を有し得る。例えば、それらは、標識化(例えば、色素、染料、リガンド等の付加による)を全く必要としない、標識を用いない方法であり得る。したがって、メイラード反応またはカラメル化による染色は、高価な標識色素、染料等の使用を回避し、それによって、アレイの費用を抑えることができる。これらのアプローチは、複雑な化学反応または生物学的プロセスではなく、簡単な熱の適用のみを必要とするため、それらは、迅速で、実行が容易で、市販の検出方法よりもユーザエラーが発生しにくい。
複数の検出方法のうちの1つ以上による検出により、基質の画像またはそれを表すものを提供することができる。画像は、写真またはデジタル画像であり得る。それを表すものとしては、性状、深さ、表面粗さ、蛍光強度等といった特徴が、色または他の標示によって表される、擬似カラー画像が含まれ得る。
対象の疾患、環境試料の状況といった、疾患、障害、または状況を診断するためのシステムは、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を受信するための入力要素を含み得る。入力要素は、画像もしくはその表示の作成及び受信の両方を行うために使用される、写真スキャナ等の任意の要素、または画像のデジタル表示を受信するためだけに使用される、コンピュータ、ウェブブラウザ、クラウドコンピューティング環境等といった要素であり得る。
本システムはまた、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を含む、データベースを含み得る。このデータベースは、画像を格納する写真アルバム等、物理的に記憶されてもよいが、より一般的にはデジタルで記憶される。例えば、データベースは、1つ以上のコンピュータ、コンピュータサーバ、コンピュータ可読記憶デバイス、例えば、ハードドライブ、USBドライブ等に、またはクラウドコンピューティング環境で、記憶され得る。
複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像のそれぞれが、既知の疾患、障害、または状況状態を有する対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられ得る。例えば、第2の検出可能なアレイの画像は、細菌感染または癌といった既知の疾患状態を有する対象と関連付けられ得るが、この対象はまた、疾患を有さないことが既知であってもよい。同様に、画像またはそれを表すものは、既知のインビトロ疾患モデル、既知の成分を有するペトリ皿等といった、インビトロ試料と関連付けられてもよい。画像またはそれを表すものはまた、既知の組成の排水試料、既知の混入物質を有する土壌試料等といった、既知の状態を有する環境試料と関連付けられてもよい。
本システムは、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像と比較するための比較要素をさらに含み得る。比較要素は、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの画像と、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものとの視覚的比較を促進するための、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を含む1つ以上の写真アルバム等、単純な物理的要素であり得る。より一般的には、比較要素は、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの画像の色、寸法、場所等の特徴、及びそのような特徴のパターンを認識する一連のステップを行い、それらの特徴を、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像と比較する、ソフトウェアを含む。ソフトウェアは、コンピュータ、モバイルコンピュータ、ソフトウェア実行能力が備わった携帯または固定電話(例えば、「スマートフォン」)、タブレットコンピュータ、着用可能コンピュータ等を含む、任意の好適なデバイス上で実行され得る。ソフトウェアはまた、全体としてまたは部分的に、コンピュータサーバまたはクラウドコンピューティング環境から実行されてもよく、これらは、必ずしも入力要素と同じ場所にある必要はない。したがって、比較要素は、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像と、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像との比較を、例えば、ローカルソフトウェアを実行してこの比較を行うこと、または別の場所に位置するソフトウェアを実行するか、もしくはそれが実行されるようにして、この比較を行うことによって、行うことができる。いくつかの場合には、比較要素とデータベースは、同じデバイスであり得るが、これは、別途指定されない限り、必須ではない。さらに、比較要素は、必ずしもソフトウェアを含む必要はなく、比較要素は、例えば、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像と、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像との比較を促進する、写真のアルバムまたは物理的表示物であってもよい。
比較要素は、したがって、対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像と比較することによって、例えば対象、インビトロ試料、または環境試料の疾患、障害、または状況を診断するために使用され得る。診断は、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像と、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像との間の類似性または相違を比較することによって、達成され得る。
診断は、定量的または定性的観点で表され得る。例えば、特定の疾患、障害、または状況状態の診断は、特定の疾患、障害、または状況状態を有する対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像に対するパーセント類似性として表され得る。あるいは、診断は、対象、インビトロ試料、または環境試料が、特定の疾患、障害、または状況状態を有するか、または有さない、定性的可能性として表されてもよい。
対象、インビトロ試料、または環境試料における疾患、障害、または状況状態を診断する方法は、本明細書に記載される検出可能なアレイのうちのいずれか等の第1の検出可能なアレイを、対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた1つ以上の検体と接触させることを含み得る。第1の検出可能なアレイは、例えば、対象の1つ以上の生体試料と接触され得る。第1の検出可能なアレイは、例えば、対象の血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、胆汁、脊髄液、腸液、胃液、涙、溶媒、及び乳、インビトロ試料、または環境試料、例えば、対象の血漿、血清、または尿のうちの少なくとも1つと接触され得る。
診断の方法は、対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた1つ以上の検体を得ることを含み得るが、これは、別途指定されない限り、必須ではない。例えば、検体は、他の診断するステップを行わない、静脈切開従事者、試験研究所、または環境試料の収集業者等の第三者によって入手されてもよい。あるいは、検体は、残りの診断するステップを行う同じ実体によって入手されてもよい。
診断の方法はまた、対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた1つ以上の検体を検出することを含み得るが、これは、別途指定されない限り、必須ではない。例えば、検出は、他の診断ステップを行う同じ実体、または異なる実体によって行われてもよい。後者の場合では、検出可能なアレイは、1つ以上の検体と接触させた後、検出のために第三者に送られ得る。1つ以上の検体を検出することは、本明細書に記載される検出方法のいずれか、例えば、メイラード反応、カラメル化、1つ以上のアミン反応性色素との反応、1つ以上のチオール反応性色素との反応、1つ以上の細胞性色素との反応、1つ以上のソルバトクロミック色素との反応、1つ以上の酸性指示薬との反応、1つ以上の塩基性指示薬との反応、1つ以上の標識抗体との反応、発光、表面性状分析、フォトスキャニング、顕微鏡法、反射または透過照明を用いたフォトスキャニング、反射または透過照明を用いた写真撮影、質量分析法、及び分光法のうちの1つ以上を含み得る。
特定の対象、インビトロ試料、または環境試料が、疾患、障害、または状況を有する可能性は、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの画像を、データベース内の複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの画像の対応する特徴と比較することによって、決定され得る。複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの画像が複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものと関連付けられた対象、インビトロ試料、または環境試料の既知の疾患、障害、または状況と関連付けられる場合、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの画像と、複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものとの間の類似性または相違を使用して、第1の検出可能なアレイと関連付けられた対象、インビトロ試料、または環境試料を診断することができる。
検出方法はまた、検出可能なアレイの1つ以上の画像、またはそれを表す1つ以上のものを作製することを含み得る。画像は、写真またはデジタル画像であり得る。それを表すものとしては、性状、深さ、表面粗さ、蛍光強度等といった特徴が、色または他の標示によって表される、擬似カラー画像が含まれ得る。
本明細書に記載される検出可能なアレイ等の検出可能なアレイを作製する方法は、基質の複数の表面を少なくとも1つの基質コーティングで独立してコーティングして、複数の独立してコーティングされた表面を形成することと、少なくとも1つの巨大分子または1つ以上のその前駆体を、独立してコーティングされた表面のそれぞれに、独立して固着させることと、を含み得る。
1つ以上の基質コーティングは、独立して、複数の表面のそれぞれのすべてまたは一部分をコーティングし得る。基質コーティングは、基質の表面に1つ以上の巨大分子を固定するのに適切な化学基を含有する任意のコーティングであり得る。したがって、基質コーティングの同一性は、基質に固着される1つ以上の巨大分子の同一性に依存するであろう。例えば、1つ以上の巨大分子がナノチューブを含む場合、基質コーティングは、ナノチューブに結合する化学部分を有し得る。別の例として、1つ以上の巨大分子がポリマーを含む場合、基質コーティングは、ポリマー骨格に重合することができる官能基を有し得る。したがって、基質コーティングは、例えば、少なくとも1つのシランまたは少なくとも1つのシロキサンを含み得る。特定のシロキサンには、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、及び3−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシランのうちの1つ以上等、1つ以上のアクリロシロキサンが含まれる。
巨大分子は、例えば、ポリマー、界面活性剤、ナノスフェア、ナノチューブ、デンドリマー、ミクロスフェア、及び重合ミクロスフェアのうちの少なくとも1つであり得る。巨大分子がポリマーを含む場合、ポリマーは、単独重合体または共重合体であり得るが、典型的には共重合体である。巨大分子は、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリレート、及びN,N’−(アルキレン)ビスアクリルアミドのうちの1つ以上を含み得る。例えば、巨大分子は、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドのうちの1つ以上を含み得る。別の例として、巨大分子は、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドのうちの2つ以上を含み得る。
巨大分子はまた、少なくとも1つの架橋剤を含み得る。架橋剤は、当該技術分野で既知の任意の架橋剤であり得る。架橋剤には、例えば、2つ、3つ、4つ以上のオレフィンまたはアクリル官能基を含有する1つ以上の分子、例えば、ビス−アクリルアミド、トリメチロールプロパントリアクリレート、ビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アクリレート、及び1−(アクリロイルオキシ)−3−(メタクリロイルオキシ)−3−メタクリロイルオキシ)−2−プロパノールのうちの1つ以上を挙げることができる。
巨大分子前駆体は、例えば、1つ以上のモノマーであり得る。1つ以上のモノマーは、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドのうちの1つ以上を含み得る。別の例として、巨大分子は、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドのうちの2つ以上を含み得る。
本方法は、モノマー及び特にオレフィン含有モノマー等、巨大分子の1つ以上の前駆体を、独立してコーティングされた基質表面のうちの少なくとも1つに重合させることをさらに含み得る。重合は、重合を開始する任意の既知の方法によって開始され得る。例えば、重合は、1つ以上の前駆体に光、熱、または化学開始剤のうちの1つ以上を適用することによって、開始され得る。光は、可視光、紫外線光、イオン化放射線等といった、重合を開始することができる任意の光であり得る。熱は、重合を開始することができる任意の温度であり得、そのような温度は、当業者に既知であるか、当業者により容易に決定することができるであろう。化学開始剤は、当該技術分野で既知であり、必要であれば光または熱と併せて使用することができる。典型的な化学開始剤は、アゾ及びペルオキシ化合物、例えば、過酸化ジクミル及びAIBN、過硫酸塩等を含む。別の実施形態において、本方法は、1つ以上の前駆体に、電磁放射線(例えば、マイクロ波、紫外線光、可視光、熱)、音、または化学開始剤のうちの1つ以上を適用することによって、1つ以上の前駆体のうちの少なくとも1つの重合を開始することを含む。
重要なことに、特定の種類のアレイが本明細書に記載されているが、別途示されない限り、他のアレイもまた使用可能である。これは、特に、未標識検体を使用する場合に当てはまる。したがって、未標識検体を検出する方法には、未標識検体を、本明細書に記載されるもの及びその他のものを含む任意の検出可能なアレイと接触させることと、未標識検体がそこに固着した検出可能なアレイを加熱して、未標識検体及び検出可能なアレイのうちの少なくとも1つの変色を引き起こすことと、が含まれ得る。
接触させるステップは、検体の少なくとも一部分を検出可能なアレイに固着させるのに十分であり得る。検体は、対象の体液、インビトロ試料、環境試料、及び前述のもののうちの1つ以上の成分のうちの1つ以上等、任意の検体であり得る。例えば、検体は、血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、胆汁、脊髄液、腸液、胃液、涙、溶媒、及び乳のうちの少なくとも1つの成分であり得る。
変色は、検体の非酵素的褐変と関連し得る。非酵素的褐変は、非酵素的褐変の任意の形態、例えば、メイラード反応及びカラメル化のうちの1つ以上であり得る。加熱するステップは、メイラード反応、カラメル化、またはこれらの両方を誘起するのに十分な時間、かつ十分な温度であり得る。そのような温度及び時間は、本明細書に記載されており、例えば、約120℃〜約300℃の温度で約1分間〜約5分間であり得る。変色が生じた後、検出可能なアレイは、本明細書に記載される方法を含むがこれらに限定されない任意の既知の方法によって分析され得る。
本方法は、本明細書により詳細に説明される検出可能なアレイだけでなく、任意の種類の検出可能なアレイで用いることができる。例えば、本方法は、分析的マイクロアレイ、逆相マイクロアレイ、機能性マイクロアレイ、細胞含有マイクロアレイ、発現マイクロアレイ、及び高スループットアレイのうちの1つ以上で用いることができる。別の例として、本方法は、抗体アレイ、及びELISAアレイ、ペプチドアレイ、タンパク質アレイ、ヌクレオチドアレイ、ヌクレオシドアレイ、RNAアレイ、DNAアレイ、DNA−タンパク質アレイ、及び小分子アレイからなる群から選択される、1つ以上のアレイで用いることができる。
実施例1−基質コーティング
ホウケイ酸スライドを、無水エタノールで清浄し、乾燥させる。表1の成分を有する、200μLのシラン処理溶液をスライドの一方の側面に適用し、全面に広がるようにする。この側面を、滅菌拭き取り紙で拭き取って過剰な溶液を除去した後、コーティングされた表面が約30分間150℃で熱源に面する状態でスライドホルダーに設置する。次いで、スライドを室温に冷ました後、新しい無水エタノールで洗浄する。濾過空気(0.02μmのフィルタ)をスライドに吹き付けることによって乾燥させる。
実施例2−巨大分子前駆体
モノマーのストック溶液を、表2に従って調製した。ヒスタミンアクリレートを除き、モノマーのすべては市販入手し、ヒスタミンアクリレートは、等モル量のヒスタミンとアクリル酸をリン酸緩衝食塩水(PBS)及びジメチルスルホキシド(DMSO)の溶液中で混合することによって調製した。
実施例3−モノマー混合物
実施例2の表2からの12個のモノマー溶液のそれぞれを冷却した。12個の容器に、それぞれ、3つの体積の表3の重合混合物を充填して、冷却したモノマー溶液に添加する。表2からの溶液1〜12のうちの1つの1つの体積を12個の容器のそれぞれに添加して、それぞれが表2の対応する溶液1〜12のモノマー及び表3の材料の両方を含有するモノマー混合物1〜12を作製した。
実施例4−マスタープレート
等体積のモノマー混合物1〜12のそれぞれを、表4に従って96ウェルプレートのウェルに添加し、種々のモノマーの混合物を作製した。表中の数は、各ウェル中に存在するモノマーストック溶液(表2から)の同一性に対応する。
表4のものである混合物を、次いで、表5の形式で第2の96ウェルプレートに移した。ここでも、表中の数は、各ウェル中に存在するモノマーストック溶液(表2から)の同一性に対応する。

表5の充填したウェルからそれぞれ30μLを、表6の形式で384ウェルプレートに移す。384ウェルプレートは、蒸発を最小限に抑えるため、冷表面上で冷却したままにする。
表6の384ウェルプレートは、それぞれが72個のモノマー混合物を有する、4つの象限を有する。4つの象限I〜IVは、(行列形式で)1−1から6−12、1−13から6−24、1−7から12−12、及び13−7から12−24である。モノマー混合物1〜4(実施例3のモノマー混合物1〜2から)のうちの1つを10μL、それぞれ、象限I〜IVの各ウェルに添加し、これによって、化学的に固有な組成物を有する288個のウェルを得る。プレートは、蒸発を最小限に抑えるため、使用するまで冷却し、プレートカバーまたはパラフィルムで被覆した。
2つの追加の384ウェルプレートを調製し、これらのそれぞれは、10μLのモノマー混合物の同一性を追加したことを除き、上述のものと同一である。第2のプレートは、10μLのモノマー混合物5〜8が、それぞれ、象限I〜IVに添加されており、第3のプレートは、10μLのモノマー混合物9〜12が、それぞれ、象限I〜IVに添加されている。結果として得られる3つのプレートは、それぞれ、288個の異なる組み合わせのポリマー前駆体を有する。
実施例6−検出可能なアレイ
実施例5に従って調製した3つのプレートにおけるポリマー前駆体の組み合わせを、異なる組み合わせのポリマー前駆体のそれぞれを基質の別個の領域に適用することによって、実施例1に従って調製した基質にコーティングする。ポリマー前駆体を、次いで、紫外線光の適用によって重合させる。基質コーティング上の官能化されたシランを、ポリマー骨格に組み込み、それによってポリマーを基質に固着させる。
実施例7−システム
図を参照して、例示的なシステムのスキーム図を図1に示す。このシステムは、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を受信するためのフォトスキャナ1を含む。フォトスキャナ1はまた、第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を1つ以上のデジタルファイル、例えば、jpegファイル、pdfファイル、tiffファイル、gifファイル、または1つ以上の画像からの情報を格納する他の種類のファイルに変換することもできる。重要なことに、図1での入力要素は、1つ以上の画像またはそれらの表示の作成及び受信の両方を行うことができるフォトスキャナ1であるが、1つ以上の画像またはそれらの表示の受信だけを行うことができる他の入力要素もまた、使用することができる。
本システムは、クラウドコンピューティング環境内の1つ以上のコンピュータサーバ上に記憶されるクラウドコンピューティングデータベース2もまた含む。重要なことに、他の種類のデータベースもまた使用可能である。クラウドコンピューティングデータベース2は、複数の第2の検出可能なアレイのデジタル画像ファイルを含み、これらのそれぞれは、ヒト血漿に曝露され、表面に結合した1つ以上の検体の存在が検出されたものである。各デジタル画像ファイルは、少なくとも1つの既知の疾患、障害、または状況(良好な健康状態または疾患の欠如が既知の状況であってもよいという前提で)を有するヒト患者と関連付けられ、デジタル画像に加えて、少なくとも1つの既知の疾患、障害、または状況に関する情報を格納する。この実施例では、クラウドコンピューティングデータベース2はまた、第1の検出可能なアレイまたはそれらを表すものの1つ以上の画像のデジタルファイルをフォトスキャナ1から受信するため、ならびに第1の検出可能なアレイまたはそれらを表すものの1つ以上の画像、例えば、1つ以上のデジタルファイルを、複数の第2の検出可能なアレイのデジタル画像ファイルと比較するための、ソフトウェアを含む。重要なことに、データベース要素の一部であることに加えて、またはその代わりとして、そのようなソフトウェアは、比較要素内に位置してもよい。
スマートフォン3もまた、本システムに含まれる。この実施例では、スマートフォン3は、クラウドコンピューティングデータベース2と接続するように適合される比較要素であり、第1の検出可能なアレイまたはそれらを表すものの1つ以上の画像を複数の第2の検出可能なアレイのデジタル画像ファイルと比較するための、クラウドコンピューティングデータベース2内に位置するソフトウェアを実行するか、またはそれが実行されるようにすることによって、第1のアレイの1つ以上のデジタル画像ファイルを、複数の第2のアレイの複数の画像ファイルと比較する。この実施例では、スマートフォン3はまた、疾患または障害の一覧、及び対象が一覧にある疾患または障害のそれぞれを有するか、またはそれを罹患しやすい可能性の推定という形式で、比較の結果を受信するように適合される。
実施例8−タンパク質の検出
実施例6の検出可能なアレイを、蒸留水で15分間洗浄し、空気乾燥させた。検出可能なアレイの表面のすべてが血清試料と接触するように、血清試料を検出可能なアレイと接触させた。血清試料を、15分間周囲温度で検出可能なアレイ上に残したままにし、次いで、アレイを振動させることにより除去した。アレイを、約5秒間蒸留水中に浸漬させることにより洗浄した後、アレイを振動させることにより過剰な水を除去した。次いで、アレイを300℃で5分間加熱して、アレイに結合した血清タンパク質と他の分子との間のメイラード反応を誘起した。室温に冷却した後、アレイを、1,000dpiの解像度で市販のフォトスキャナを使用してスキャンした。スキャンしたアレイの画像を図2に示す。この実施例は、血清タンパク質が、検出可能なアレイに結合し、そこで検出され得ることを示す。
実施例9−細胞の検出
酵母細胞を、pH7.4においてリン酸緩衝食塩水(PBS)で希釈することによって培養物から取り出し、遠心分離によってペレット化した。細胞をPBS中に懸濁させ、100,000細胞ごとに10μLの3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を添加した。細胞をMTT中において37℃で約1時間インキュベートした。細胞を遠心分離によってペレット化し、PBS中に再懸濁させた。
実施例6の検出可能なアレイを、蒸留水中で15分間周囲温度において洗浄し、空気乾燥させた。検出可能なアレイの表面のすべてが懸濁液と接触するように、細胞懸濁液をアレイと接触させた。アレイを、30分間周囲温度で軽くかき混ぜながら懸濁液とともにインキュベートした。過剰な懸濁液を振り落とすことによりアレイを乾燥させた。次いで、アレイを、約5秒間蒸留水中に浸漬させることにより洗浄した後、アレイを振動させることにより過剰な水を除去した。次いで、アレイを、1,000dpiの解像度で市販のフォトスキャナを使用してスキャンした。スキャンしたアレイの画像を図3に示す。この実施例は、細胞が、検出可能なアレイに結合し、そこで検出され得ることを示す。
実施例10−小分子の検出
実施例6の検出可能なアレイを、蒸留水中で15分間周囲温度において洗浄し、空気乾燥させた。SPLENDA(登録商標)という名称で販売されている、スクラロース、デキストロース、及びモルトデキストリンの試料を、蒸留水中に溶解させ、この溶液を、検出可能なアレイの表面のすべてを溶液と接触させるようにアレイと接触させた。溶液を、15分間周囲温度で検出可能なアレイ上に残したままにし、その後で、アレイを振動させることにより過剰な溶液を除去した。アレイを、約5秒間蒸留水中に浸漬させることにより洗浄した後、アレイを振動させることにより過剰な水を除去した。次いで、アレイを300℃で5分間加熱して、アレイに結合した血清タンパク質と他の分子との間のメイラード反応を誘起した。室温に冷却した後、アレイと、1,000dpiの解像度で市販のフォトスキャナを使用してスキャンした。スキャンしたアレイの画像を図4に示す。この実施例は、小分子が、検出可能なアレイに結合し、そこで検出され得ることを示す。
実施例11−市販のアレイの検出
タンパク質リガンドを有する市販のアレイを、市販の供給業者から入手する。血清タンパク質のうちの1つ以上がリガンドに結合するように、血清試料を市販のアレイと接触させる。次いで、アレイを洗浄して、未結合の材料を除去する。
タンパク質は、アレイを市販の炉内で約5分間300℃に加熱して、メイラード反応を誘起することによって検出される。結合した血清タンパク質を有するリガンドがある場所では、アレイが褐色となり、この変色により、血清タンパク質がどのリガンドに結合したかを特定することが可能となる。
本開示の実施形態は、当業者が本発明を作製、使用、及び実施することを可能にするために、具体的な実施例及び記述的な表現を用いている。しかしながら、本開示は、制限することを意味するものではないことを理解されたい。具体的には、当業者であれば、本発明の範囲または精神から逸脱することなく実施され得る、本開示の実施形態の変化形を理解するであろう。したがって、本発明は、本明細書に記載される実施形態に制限されるものではない。例えば、特定の検体及びそれらの検体を検出する方法が、例示の目的で記載されるが、他の検体及び検出方法もまた、使用可能である。

Claims (47)

  1. 検出可能なアレイであって、
    1つ以上の検体に結合するための複数の表面を有する基質を備え、各表面が、独立して、
    前記基質の前記表面に1つ以上の巨大分子を固定するための、前記表面上の1つ以上の基質コーティングと、
    前記1つ以上の基質コーティングの少なくとも一部分に固着される1つ以上の巨大分子であって、あるパターンで前記基質コーティング上に配設され、複数の検体に結合するための複数の非偏向性結合部位を含む、前記1つ以上の巨大分子と、を含み、
    前記複数の表面のそれぞれの前記1つ以上の基質コーティング上の前記1つ以上の巨大分子の同一性、パターン、または同一性及びパターンの両方が、前記複数の表面の任意の他のものの任意の他の基質コーティング上の前記1つ以上の巨大分子の同一性、パターン、または同一性及びパターンの両方と同一でなく、
    前記複数の表面のそれぞれに結合する1つ以上の検体の存在または不在が、複数の検出方法によって検出可能である、前記検出可能なアレイ。
  2. 前記1つ以上の基質コーティングが、少なくとも1つのシランまたは少なくとも1つのシロキサンを含む、請求項1に記載の前記検出可能なアレイ。
  3. 前記1つ以上の基質コーティングが、1つ以上のアクリロシロキサンを含む、請求項1または2のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  4. 前記1つ以上の基質コーティングが、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、及び3−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシランのうちの1つ以上を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  5. 前記1つ以上の巨大分子が、ポリマー、界面活性剤、ナノスフェア、ナノチューブ、デンドリマー、ミクロスフェア、及び重合ミクロスフェアのうちの1つ以上を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  6. 前記1つ以上の巨大分子が、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリレート、グリセロール、及びN,N’(アルキレン)ビスアクリルアミドのうちの1つ以上を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  7. 前記1つ以上の巨大分子が、少なくとも1つの共重合体を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  8. 前記1つ以上の巨大分子が、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート(histamine acrylate)、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドからなる群から選択される、1つ以上のモノマーを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  9. 前記1つ以上の巨大分子が、2−カルボキシエチルアクリレート、アクリル酸、アクリルアミド、ヒスタミンアクリレート、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アクリルアミド、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N,−ジメチルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル(diemthyl)−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、及びN−tert−オクチルアクリルアミドからなる群から選択される、2つ以上のモノマーを含む、請求項1〜8のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  10. 前記1つ以上の巨大分子が、少なくとも1つの架橋剤を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  11. 前記1つ以上の巨大分子が、ビス−アクリルアミド、トリメチロールプロパントリアクリレート、ビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アクリレート、及び1−(アクリロイルオキシ)−3−(メタクリロイルオキシ)−3−メタクリロイルオキシ)−2−プロパノールのうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  12. 前記1つ以上の巨大分子が、複数の化学的に異なる巨大分子を含み、それぞれの化学的に異なる巨大分子が、前記基質の前記複数の表面の異なる表面に固着される、請求項1〜11のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  13. 前記1つ以上の巨大分子が、少なくとも2つの化学的に異なる巨大分子を含み、それぞれの化学的に異なる巨大分子が、前記基質の前記複数の表面の異なる表面に固着される、請求項1〜12のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  14. 前記1つ以上の巨大分子が、少なくとも12個の化学的に異なる巨大分子を含み、それぞれの化学的に異なる巨大分子が、前記基質の前記複数の表面の異なる表面に固着される、請求項1〜13のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  15. 前記1つ以上の巨大分子が、少なくとも72個の化学的に異なる巨大分子を含み、それぞれの化学的に異なる巨大分子が、前記基質の前記複数の表面の異なる表面に固着される、請求項1〜14のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  16. 前記1つ以上の巨大分子が、少なくとも96個の化学的に異なる巨大分子を含み、それぞれの化学的に異なる巨大分子が、前記基質の前記複数の表面の異なる表面に固着される、請求項1〜15のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  17. 前記1つ以上の巨大分子が、少なくとも288個の化学的に異なる巨大分子を含み、それぞれの化学的に異なる巨大分子が、前記基質の前記複数の表面の異なる表面に固着される、請求項1〜16のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  18. 前記複数の検出方法には、メイラード反応、カラメル化、1つ以上のアミン反応性色素との反応、1つ以上のチオール反応性色素との反応、1つ以上の細胞性色素との反応、1つ以上のソルバトクロミック色素との反応、1つ以上の酸性指示薬との反応、1つ以上の塩基性指示薬との反応、1つ以上の標識抗体との反応、発光、表面性状分析、フォトスキャニング、顕微鏡法、反射または透過照明によるフォトスキャニング、反射または透過照明による写真撮影、質量分析法、及び分光法のうちの1つ以上が含まれる、請求項1〜17のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  19. 前記基質が、ガラス、プラスチック、金属、複合材料、アクリル、または生物活性基質のうちの1つ以上を含む、請求項1〜18のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  20. 前記1つ以上の巨大分子に結合する1つ以上の検体をさらに含む、請求項1〜19のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  21. 前記1つ以上の巨大分子に結合する1つ以上の小分子、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、ヌクレオシド、細菌、ウイルス、真菌細胞、動物細胞、または酵母細胞をさらに含む、請求項1〜20のいずれかに記載の前記検出可能なアレイ。
  22. 疾患、障害、または状況を診断するためのシステムであって、
    第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を受信するための入力要素であって、前記第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものは、請求項20〜21のいずれかに記載の検出可能なアレイまたはそれを表すものである、入力要素と、
    複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの1つ以上の画像を含むデータベースであって、前記第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものは、請求項20〜21のいずれかに記載の検出可能なアレイまたはそれを表すものである、データベースと、
    前記第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの前記1つ以上の画像を、前記複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すものの前記1つ以上の画像と比較するための比較要素と、を備える、前記システム。
  23. 前記複数の第2の検出可能なアレイまたはそれを表すもののそれぞれが、既知の疾患、障害、または状況状態を有する対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられる、請求項22に記載の前記システム。
  24. 前記第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものが、未知の疾患、障害、または状況状態を有する対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられる、請求項22〜23のいずれかに記載の前記システム。
  25. 前記比較要素は、未知の疾患状態を有する対象、インビトロ試料、または環境試料の疾患状態を予測することができる、請求項22〜24のいずれかに記載の前記システム。
  26. 前記第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの前記1つ以上の画像が、擬似カラー画像である、請求項22〜25のいずれかに記載の前記システム。
  27. 前記第1の検出可能なアレイまたはそれを表すものの前記1つ以上の画像が、前記基質の前記複数の表面の蛍光、リン光、性状、粗さ、色、紫外線吸収、赤外線吸収、色、または前述のものの1つ以上の欠如のうちの1つ以上を表す、請求項22〜26のいずれかに記載の前記システム。
  28. 対象、インビトロ試料、または環境試料における疾患、障害、または状況状態を判定する方法であって、
    請求項1〜21のいずれかに記載の第1の検出可能なアレイを、前記対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた1つ以上の検体と接触させることを含む、前記方法。
  29. 接触させるステップが、前記第1の検出可能なアレイを、前記対象の1つ以上の生体試料と接触させることを含む、請求項28に記載の前記方法。
  30. 前記接触させるステップが、前記第1の検出可能なアレイを、前記対象の血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、胆汁、脊髄液、腸液、胃液、涙、溶媒、及び乳、インビトロ試料、または環境試料のうちの少なくとも1つと接触させることを含む、請求項28〜29のいずれかに記載の前記方法。
  31. 前記接触させるステップが、前記第1の検出可能なアレイを、前記対象の血漿及び尿のうちの1つ以上と接触させることを含む、請求項28〜30のいずれかに記載の前記方法。
  32. 前記対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた前記1つ以上の検体を得ることをさらに含む、請求項28〜31のいずれかに記載の前記方法。
  33. 前記対象、インビトロ試料、または環境試料と関連付けられた前記1つ以上の検体を検出することをさらに含む、請求項28〜32のいずれかに記載の前記方法。
  34. 前記検出可能なアレイまたはそれを表す1つ以上のものの1つ以上の画像を作製することをさらに含む、請求項28〜33のいずれかに記載の前記方法。
  35. 前記検出可能なアレイを加熱すること、前記1つ以上の検体のうちの少なくとも1つのメイラード反応を引き起こすこと、前記1つ以上の検体のうちの少なくとも1つをカラメル化すること、前記1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上のアミン反応性色素と反応させること、前記1つ以上の検体のうちの少なくとも1つを1つ以上のチオール反応性色素と反応させること、前記1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上のソルバトクロミック色素と反応させること、前記1つ以上の検体のうちの少なくとも1つを1つ以上の細胞性色素と反応させること、前記1つ以上の検体のうちの少なくとも1つを1つ以上の標識抗体と反応させること、前記1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上の酸性指示薬と反応させること、前記1つ以上の検体のうちの少なくともを1つ以上の塩基性指示薬と反応させること、前記検出可能なアレイの発光またはその不在を検出すること、表面性状分析、フォトスキャニング、顕微鏡法、反射または透過照明を用いたフォトスキャニング、反射または透過照明を用いた写真撮影、質量分析法、及び分光法のうちの1つ以上をさらに含む、請求項28〜34のいずれかに記載の前記方法。
  36. 請求項1〜21のいずれかに記載の検出可能なアレイを作製する方法であって、
    前記基質の前記複数の表面を、少なくとも1つの基質コーティングで独立してコーティングして、複数の独立してコーティングされた表面を形成することと、
    少なくとも1つの巨大分子または1つ以上のその前駆体を、前記独立してコーティングされた表面のそれぞれに、独立して固着させることと、を含む、方法。
  37. 前記独立してコーティングされる表面のうちの少なくとも1つに、前記1つ以上の前駆体のうちの少なくとも1つを重合させることをさらに含む、請求項36に記載の前記方法。
  38. 前記1つ以上の前駆体にマイクロ波、紫外線光(ultraviolert light)、可視光、及び熱からなる群から選択される電磁放射線、音、または化学開始剤のうちの1つ以上を適用することによって、前記1つ以上の前駆体のうちの少なくとも1つの重合を開始することをさらに含む、請求項36〜37のいずれかに記載の前記方法。
  39. 未標識検体を検出する、標識を用いない方法であって、
    前記未標識検体を検出可能なアレイと接触させて、前記検体の少なくとも一部分を前記検出可能なアレイに固着させることと、
    未標識検体がそこに固着された前記検出可能なアレイを加熱して、前記検体及び前記検出可能なアレイのうちの少なくとも1つの変色をもたらすことと、を含む、前記方法。
  40. 前記検出可能なアレイには、分析的マイクロアレイ、逆相マイクロアレイ、機能性マイクロアレイ、細胞含有マイクロアレイ、発現マイクロアレイ、及び高スループットアレイからなる群から選択される、少なくとも1つのアレイが含まれる、請求項39に記載の前記方法。
  41. 前記検出可能なアレイには、抗体アレイ、及びELISAアレイ、ペプチドアレイ、タンパク質アレイ、ヌクレオチドアレイ、ヌクレオシドアレイ、RNAアレイ、DNAアレイ、DNA−タンパク質アレイ、及び小分子アレイからなる群から選択される、少なくとも1つのアレイが含まれる、請求項39〜40のいずれかに記載の前記方法。
  42. 前記未標識検体は、対象の生体試料、インビトロ試料、環境試料、及び前述のもののうちの1つの少なくとも1つの成分のうちの1つ以上である、請求項39〜41のいずれかに記載の前記方法。
  43. 前記未標識検体は、血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、胆汁、脊髄液、腸液、胃液、涙、溶媒、及び乳のうちの少なくとも1つの成分である、請求項39〜42のいずれかに記載の前記方法。
  44. 前記加熱により、非酵素的褐変反応を誘起する、請求項39〜43のいずれかに記載の前記方法。
  45. 前記非酵素的褐変反応は、メイラード反応及びカラメル化のうちの少なくとも1つである、請求項44に記載の前記方法。
  46. 加熱は、カラメル化及びメイラード反応のうちの1つ以上を誘起するのに十分な温度で十分な時間加熱することを含む、請求項39〜45のいずれかに記載の前記方法。
  47. 加熱は、約120℃〜約300℃の温度で、約1分間〜約5分間加熱することを含む、請求項39〜46のいずれかに記載の前記方法。
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