JP2016531731A - 脱気システムおよび脱気のための方法 - Google Patents

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Abstract

液体を脱気するためのシステムが、脱気された液体が、気体、主に空気から分離される分離容器と、液体が分離容器に入る分離容器への液体入口と、脱気された液体が分離容器を出る分離容器からの液体出口と、気体が分離容器を出る気体出口とを備える。液体入口は、分離容器の第1の端部に配置され、分離容器に入る液体に軌道を与えるように構成され、停止板が、軌道に沿って進む液体の伝播を急激に停止するように軌道に配置される。

Description

本発明は、液体食品の脱気のためのシステムおよび方法に関する。
液体食品の包装の分野において、脱気は十分に確立された概念であり、脱気は、ほとんどの加工工場、例えば、液体製品がラインの第1の端部でバルクとして受け入れられ、ラインの別の端部では個別の包装容器として搬送される工場において、必須の工程として含まれている。空気(または、酸素)は異なる理由によって液体製品に存在する可能性があり、2つの主な理由は、空気が分散される、または溶解されることである。牛乳の例を考えると、乳牛から出てくる前に既に牛乳にはいくらかの酸素があり、さらなる酸素が、搾乳処理自体から始まる各々の処理工程において、牛乳へと混合および溶解されることになる。
空気および酸素は、分離器における上澄みをすくい取る効果の低減、加工中の製品におけるキャビテーション、低温殺菌装置における加熱表面の汚れ、製品保存可能期間の短縮(酸化のため)などを始めとするいくつかの負の影響をもたらす可能性があり、これらは、脱気が十分に確立された処理工程になっている理由の一部である。
当業者には明らかで十分に確立されていると共に十分に知られている根本的な理論を単純化すると、液体における酸素または窒素などの気体の溶解性は、温度と圧力とに依存することになる。より低い温度では、より高い温度における場合よりも多くの酸素または窒素が液体に溶解でき、つまり、飽和濃度はより低い温度ではより高くなる。圧力については、関係が逆になり、圧力がより高くなると、飽和濃度はより高くなる。この単純な関係は、液体を脱気するために、温度または圧力の一方または両方が変更できることを確立させている。また、このようにされる脱気は、液体を収容している容器における具体的な飽和濃度の所望の温度および圧力に目盛を回すことにより、実現するのは難しくないことが明らかであり得る。しかしながら、商業用の生産ラインでは、脱気は1時間当たり何千リットルもの液体製品を処理できなければならず、エネルギー効率が良いという要件が、平衡を待つという理論的な手法を適用不可能に至らしめている。
本発明の主要な分野においてより一般的に用いられている脱気方法は、真空に連結された膨張容器において真空脱気を利用することである。液体は、膨張容器で行き渡る圧力における沸点をいくぶん超える特定の温度で、膨張容器へと移送される。液体が弁を介して容器に入るとき、容器内の温度条件および圧力条件は液体を瞬時に沸騰開始させることになり、この処理は瞬間沸騰(以下においてはフラッシュまたはフラッシング)と称される。この処理により、液体が蒸発され、フラッシングの間に空気が溶解された形態から解放されることになる。液体蒸気は容器の冷却領域で凝縮し、解放された空気は真空ポンプによって容器から排出され、液体は容器の底にある開口を通じて出て行く。分離率を高めるために、液体は、渦を引き起こすために、接線方向で膨張容器に入る。
本発明は、改良された液体食品の脱気のためのシステムおよび方法を提供する。
そのために、本発明は、請求項1による液体の脱気のためのシステムに関する。好ましい実施形態は従属請求項に定義されている。
液体を脱気するためのシステムが、脱気された液体が、気体、主に空気から分離される分離容器と、液体が分離容器に入る分離容器への液体入口と、脱気された液体が分離容器を出る分離容器からの液体出口と、気体が分離容器を出る気体出口と、を備え得る。液体入口は、分離容器の第1の端部に配置され、分離容器に入る液体に軌道を与えるように構成され、停止板が、軌道に沿って進む液体の伝播を急激に停止するように軌道に配置される。入口の上流における、または、入口における圧力差は、液体が分離容器に入るときに自由噴流が形成されるような速度を液体に与えることができる。より具体的には、液体は、脱気処理を促し、分離容器に入る液体の速度を高めるように、分離容器に入る前に、圧力P0へと加圧されてから圧力P1へと減圧されていてもよい。
液体出口は、分離容器の第2の端部に配置されてもよい。その第2の端部は、1つまたは複数の実施形態では、液体入口が配置される第1の端部から離れた端部、または、その第1の端部の反対の端部であり得る。
液体の入口および出口のそれぞれの位置決めを十分に活用するために、ならびに、他の理由のために、分離容器は、水平長手方向に細長い形を有してもよい。
1つまたは複数の実施形態において、分離容器は、水平長手方向に垂直な水平断面方向において扁平断面を有してもよい。扁平断面の効果は、分離容器の特定の体積の液体に関して、液体の深さが、例えば円筒形の分離容器(円形の断面)と比較して、小さくできる。1つまたはいくつかの関連する実施形態によれば、分離容器は、水平長手方向に垂直な水平断面方向において長円または楕円の断面を有してもよい。
液体入口は、分離容器の高さの約65〜80%に、より具体的には、その高さの70〜75%に配置され得る。
システムの効率を高めるために、システムは、1つまたは複数の実施形態によれば、気体出口を通って出て行く液体を脱気するための回収システムを備えてもよく、前記回収システムは、回収された液体を、回収配管を介して、液体出口の上流または下流で脱気された液体へと戻すように案内する。このようなシステムは、典型的には、脱気処理から結果的に形成される泡が気体に追随して分離容器から出て行くときに用いられる。泡は液体および気体から成り、無駄にされるのを許容するよりも、液体を回収することが望ましい。別の実施形態では、気体出口から通じる配管に噴霧ノズルが配置されてもよい。噴霧ノズルは、気体出口に向けて液体を噴霧することで、気体出口を通じて逃れ出ようとするあらゆる泡を消滅するように配置され得る。噴霧は、1つまたはいくつかの実施形態では、中空円錐噴霧によるものであり得る。
1つまたは複数の実施形態では、減圧が、液体入口のすぐ上流の絞り位置、または、液体入口を構成する絞り位置によって実現されてもよく、関連する実施形態では、圧力低下(P0-P1)が約2〜3barであり得る。
このようにされたシステムは、分離容器における圧力P1を、行き渡る液体温度で分離容器に存在する液体の沸点を超えて保つように構成されてもよい。
本発明の実施形態による脱気装置システムの概略図である。 第1の実施形態による脱気装置システムの一部の詳細図である。 本発明の実施形態の概略的な配置図である。 本発明の第2の実施形態の断面図である。
脱気のための標準的な方法は、液体を沸騰させる圧力および温度に液体を曝すことによる瞬間沸騰の実現を伴い得る。本発明の実施形態で用いられ得る技術は、実際、液体をこのような方法で瞬間沸騰させないことである。本発明の実施形態の態様をさらに明らかにするために、いくらかのさらなる説明が次に続く。液体を、大気を上回る圧力へと加圧するステップと、加圧された液体を核形成弁の上流端へと案内するステップと、弁の下流側における圧力を大気におけるよりも低い圧力へと下げるステップと、は、脱気の第1のステップとして、液体が絞り位置(その機能を強調するために、「核形成弁」と称されてもよい)を通過するとき、気泡核形成を引き起こすことになる。脱気処理における第1のステップとして気泡核形成に依存することは、フラッシングが利用される支配的な効果である先行技術とは異なり、本発明の方法は、エネルギー効率が良くて時間効率の良い脱気方法を提供する。
核形成弁で自由流体噴流を形成することは、好ましいとされ得る。実験の結果は、ほとんどの適用では乱流の噴流となる高速噴流の形成が、脱気を増進させることになる。自由噴流は、好ましくは制限されない(例えば、壁へと向けられない)。この状況において、流れがある種の配管または同様のものに含まれていることと、形成された噴流のいくらかの一部が、配管の壁といくらかの度合いまで相互作用することになることとは、留意されるべきである。しかしながら、噴流の中心部は、システムの構造的な境界と著しい度合いまで相互作用することはない。本発明の実施形態では、噴流は、その軌道に従って、分離容器に配置された停止板へと向かう。これは、噴流が分離容器の状態を乱すのを妨げることになる。
多くの状況では、核形成弁前後での圧力低下(下降)を引き起こすことは好ましいとされ得る。圧力低下は、1つまたは複数の実施形態では、2barを超えてもよく、3barすら超えてもよい。圧力損失は、他の実施形態では、約4barまたは5barの極値にまでなり得る。実験は、大きな圧力低下が大きな脱気効率をもたらすことを示している。(圧力低下を大きくするために)弁の上流により高い圧力を加えることは実際可能であるが、例えば、ポンプ容量や全体の効率の観点において、実用上の制限がある。
また、概要の部分で触れられていたのは、弁の下流、例えば分離容器内で、液体の飽和圧力以上のままであるように圧力を制御するステップである。これは、大規模な瞬間沸騰の危険性を排除し、それによってエネルギー消費を低減できる。
拡散反応器が、核形成弁の後に配置されてもよい。自由噴流が向けられる拡散反応器では、液体中の溶解した気体が、液体から気泡へと拡散することになる。しかしながら、本発明の図示した実施形態では、噴流は、分離容器へと直接的に向けられる。それでもなお、気相が液相から分離される分離容器へと直接的に流し出す拡散反応器を有する可能性を排除するものではない。
このようにしての唐突な圧力低下は、重要な特徴であり得るが、本発明の1つまたは複数の実施形態では、0.1bar未満となるように弁の下流側における圧力を制御するためにも有益であると思われる。この圧力P1は、温度など、いくつかの条件で変化することになる。より一般論では、弁の直後の圧力は、具体的な温度における液体に関する飽和圧力の160%未満のままである可能性があり、これは、本発明のいくつの実施形態で実際にその通りとなり得る。
1つまたは複数の実施形態では、弁の下流側における圧力は、静圧が飽和圧力を超える一方、液体が弁を通過するときの最低動圧が飽和圧力未満となるように、制御される。液体が弁を通過するとき、高速の流れに加速されることになり、動圧の局所的な圧力低下をもたらす。大気の静圧が飽和圧力に近い(等しいまたは上回る)場合、動圧は飽和圧力未満に低下する。これは、局所的な瞬間沸騰を引き起こすことになり、この瞬間沸騰は脱気をさらに促進すると考えられる。
システムは、核形成弁の上流端において、液体の圧力を増加するためのポンプと、減圧弁の下流端において、圧力を低減するための真空ポンプと、ポンプを制御するための制御システムと、を選択的に備えるべきである。
液体を処理するためのシステムのある部分が、原理上の配置だけを示した図1を参照して説明する。本発明は、このようなシステムの一部を形成できるが、個々の構成要素は、特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく置き換え可能である。
上流の位置で始めると、システムは、処理される液体を保留または移送するためのタンク2または他のシステムを備えている。システムは、液体の圧力を増加するためのポンプ4も備えており、液体が下流へと押されるように、液体を高い静圧PUPSTREAMとさせる。ポンプ4は、1つまたは複数の実施形態では、遠心式ポンプであり得るが、他の代用品が実行可能であり得る。配管6は、第1の処理ステップ、すなわち、核形成弁8へと液体を案内する。弁の詳細を説明する前に、弁の下流の配置についていくつか言及しておくべきことがある。核形成弁8に続いて液体を案内する配管10は、分離容器12に流れ出る。本実施形態では、分離容器12は、上方端において真空ポンプ14に連結され、下方端において液体用の排出システム16に連結される膨張容器を備えている。脱気から生じる空気および他の気体は、上方端を介して排出されることになり、一方、脱気された液体は、容器の下方端を介して汲み出されることになる。蒸発された液体の排出を回避するために、容器の上方端は、蒸発された液体が代わりに下方端を介して出て行けるように、蒸発された液体を凝縮する凝縮器を備えてもよい。真空ポンプ14は、核形成弁8の下流端へと伝播する低い静圧PDOWNSTREAMを発生させる。
核形成弁8へと戻って、弁の上流の高い静圧は、液体を核形成弁8へと向かって押すことになり、弁の下流の低い静圧は液体を引っ張ることになり、考慮する関連する用語は、ΔP=P0-P1として定義され得る、弁8の前後での圧力低下である。
本実施形態では、部分的にフラッシュの発生がエネルギー消費であるため、フラッシングを回避するように、P1は、処理されている流体に関して、与えられた温度においての蒸気圧を上回る圧力に好ましくは相当する。そのために、液体は、弁の構造を通過するとき、著しい速度へと加速し、これは、動圧を一瞬で蒸気圧未満へと低下させることができる。
素早い圧力低下は、均一な核形成が生じるように液体に「衝撃」を与え、これは脱気にとって有益である。実験では、弁8における一瞬のフラッシュまたはキャビテーションが、脱気の視点から有益であることが確認されている。均一に核形成された直後に、液体は、弁の下流の低圧領域に噴流18の形態で入り、気体と液体との間の境界面を形成する大きな表面積を液体が曝せるように、素早く崩壊する。したがって、脱気のために有益な条件が、弁の下流で行き渡る。これは、図2において概略的に示されている。
例えばノズルオリフィスの正確な形の観点において、弁の構成は重要ではないが、いくつかのパラメータは最適化の立場から価値があると思われ、具体的に次の2つのことが言及するに値する。1)圧力低下は、液体が弁8を通過するとき、素早く、基本的に瞬時に生じるべきである。これは、弁の構造が、ノズルオリフィスの前または後に入り組んだ配管のない、複雑であってはならないことを示している。2)圧力低下の後、その結果生じる噴流は制約があるべきではなく、つまり、自由噴流が形成および崩壊するのが許容されるべきである。これは、オリフィスの後に入り組んだ配管のない複雑でない弁の構造が有利であることも示している。一実施形態では、弁は、リップシールのある円錐形の調節栓を有する種類のものであってもよい。これは標準的な種類の弁であり、例として、ステンレス鋼管システムで用いるための衛生用電空調節弁であるSPC-2弁(Alfa Laval)がある。単純な砂時計形の制限も、少なくとも一定の運転条件の間はふさわしいものであるが、制御可能な弁が好まれる。
上記の理由のため、拡散反応器20が、配管10の一部として、弁8の下流に配置されている。拡散反応器20は、液相に溶解された気体を、現在存在して成長している核/気泡へと乱流拡散させることを可能にし、大きな圧力低下を伴わない構造を有するべきである。図2の実施形態では、拡散反応器20は、先に言及した噴流18の形成と相互作用しないような直径を有する直線的な管を備えている。遅かれ早かれ、噴流18が崩壊するとき、流れは発散し、拡散反応器の壁と相互作用することになり、崩壊しない噴流も、重力のため、遅かれ早かれ下方の壁に衝突することになる。流れは、分離容器12に向かって続き、真空によって引っ張られ、液体の流れと気体の流れとに分離されることになる。ある位置において、噴流は、圧力、温度、流速などに依存する的確な位置で、拡散反応器20の直径全体を満たすことになる。他の実施形態では、拡散反応器が取り外され、噴流は分離容器へと真っ直ぐに向けられる。
本実施形態では、拡散反応器20は、水平方向に配置されている。第2の実施形態では、拡散反応器は、噴流が上方から来る状態で鉛直方向に配置され得る。この構成では、拡散反応器によって発生される圧力損失が、重力の効果によって補填され、システムにおける損失を低減することになる。拡散反応器は、特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく、鉛直と水平との間の任意の傾斜で備え付けられてもよい。
以下の記載において、本発明の実施形態についての一部の運転パラメータは、当業者にとって実施可能性を容易にし得る。処理される液体の量(または、速さ)は、約100,000l/hまでの程度であり得るが、より小さい流れが可能であり、実施された実験では、6,000l/hの程度が用いられた。これらの速さは、本発明の分野において一般的であり、ポンプに関する詳細、および、弁8の下流側においてなどの詳細は、細かく説明しない。
弁の前後における圧力低下ΔPは、好ましくは2barを超え、3barを超えるのがさらに好ましいとされ、大きくても4barまたは5barであり得る。ΔPを大きくすることには技術的な問題はないが、圧力を高めるために用いられるポンプが益々とさらに高価になる。
弁の下流の温度は、好ましくは、フラッシュより-10℃もしくは-5℃低い、または、それらの温度とフラッシュ温度との間など、フラッシュ温度(行き渡る圧力P1における沸点)より低くあるべきである。フラッシュにより近い温度は、脱気効率を増加させることが分かっている。瞬間沸騰は、脱気において有益な衝撃をなおも持つことになるが、実験は、先行技術のシステムと同じほど劇的ではないことを実証している。
使用される場合、拡散反応器の長さは、約100〜200cmであり得るが、さらに長くてもよい。より長い拡散反応器は、脱気効率を向上させることになるが、ポンプ損失も増加させる可能性があり、これは望ましくない特徴である。拡散反応器の直径は約5cm(2インチの管)とでき、ステンレス鋼から製造され得る。理論的には、より小さい圧力損失をもたらすため、拡散反応器の直径はより大きい方が有益であるが、真空に近い圧力で作用することに関連するパラメータのため、推奨される直径がどこで有益であるかのトレードオフとなり得る。直径がより小さいと、おそらくはより短い保持時間と、噴流(または噴霧)と拡散反応器の壁との間の相互作用の増加とのため、および、大きな圧力損失のため、例えば、圧力低下のあまり急激でなくなるため、脱気効率が低下し得る。
液体が拡散反応器20から分離容器12へと通過するとき、急激な圧力低下はなく、分離容器12では、核形成弁8で開始される分離処理が終了させられる。そのため、分離容器12は、フラッシングが膨張容器内で起こる先行技術のシステムと比較して、非常に初歩的な設計のものであり得る。さらに、瞬間沸騰が大きな規模になるのが回避されるため、蒸気の量が減少され、より少ないエネルギーが蒸気を凝縮するのに消費されることになる。
製品と接触しているシステムのすべての構成要素は、食品等級の材料から製作されるべきである、または、食材を処理するとき、使用が認められるべきである。
核形成弁の上流の液体における圧力と、核形成弁を通過する流れとは、核形成弁8と、ポンプ4、つまり、周波数調節ポンプとによって制御されてもよく、これらの目的のために、ポンプ4は制御弁(図示せず)を備えてもよい。
核形成弁8の上流の液体の温度が制御される場合、これは、熱交換器を用いてもたらされ得る。
核形成弁8の下流の圧力は、分離容器12の圧力調節によって制御される。
核形成弁8の下流の液体の温度は、瞬間沸騰が生じていない状況では通常制御されない。分離容器12における圧力は、必要とされる場合、温度を制御するために用いられてもよい。
図3では、本発明の実施形態を含む装置100の概略的な配置が示されている。図3に示された構成要素のうちのいくつかは選択的であり、そのため、実際にはいくつかの実施形態に対応する。上流の位置から始めると、脱気される製品は、図面において左に示されている供給配管102を通じて供給される。圧力P0は、概して大気と比較してであって、具体的には分離容器104の内部の第1の圧力P1と比較して、供給配管102で概して高められ得る。実際、分離容器104の内部の第1の圧力P1は非常に低く、典型的には沸点を0〜10℃上回る領域に典型的にある(さらには、分離容器の液体の温度が0〜10℃で上昇される場合、液体が沸騰を開始することを意味する)。好ましくは、圧力P1は沸点を0〜5℃上回ってもよく、その隔たりのより低い方の部分は、沸騰が生じないことを確保するために、沸点を上回るのが0.1〜1℃の間で変わってもよい。核形成弁106、または、より一般的な表現を用いて、膨張弁106は、供給配管102を分離容器104から分離しており、製品は、膨張弁106を通過するとき、P0からP1への唐突な圧力低下を被り、瞬間沸騰または気泡の発生を引き起こすことで、脱気の急激な開始をもたらす。製品が分離容器に入るとき、一部脱気された製品108は、分離容器104の底に集まることになり、一方、解放された気体110は容器104の残りの部分に留まることになる。境界表面は、区切り線112によって描写されている。脱気された製品108は、容器104の底において出口114を通じて汲み出されることになり、気体は、分離容器の最上部における構成116を通じて排出されることになる。構成116は、示唆すると、下流に配置された真空ポンプ(図示せず)によって駆動され得る。構成116は、本実施形態では、分離容器104から延びる管を備えるだけであり得る。
素早く激しい脱気工程の副作用は、118で指示された相当の量の泡が発生される可能性があり、背景技術において先に言及したように、いくつかの理由のため、望ましくない副作用である。泡の消滅は、泡が製品の流れの残りから分離されることを単に暗示し得るが、ほとんどの場合では、泡に付いている製品を捕獲するなどのために、泡を消滅することが望ましい。泡が構成116を通じて分離容器から出て行く場合、気体と泡とが泡消滅器(図示略)に入る。この泡消滅器は、泡118を破裂させ、技術的に知られている任意の方法に従って、気体を製品から分離する。泡118の温度が低下しないように、構成116に断熱材130が設けられていることが好ましい。気体は、真空ポンプ、Vで指示された経路に向かって進み続け、一方、製品は経路Rに追従し、戻り配管122が、製品を分離容器104からの出口114の下流の位置へと戻す。戻り配管122は、出口114の下流であるが、脱気された液体を処理において先に進めるように汲み出すために用いられるポンプ124の上流に流れ出ることができる。渦防止装置132が、渦が分離容器104の内部で発生されるのを防止するために、出口114の下流に配置されてもよい。渦防止装置についての単純な設計は、長手方向において交差する配置で一対の邪魔板を有することで、4つの長手方向の区画を作り出す管部分である。渦防止装置について、程度の差はあるが、他の手の込んだ使用可能な設計がある。
他の実施形態では、戻り配管122は、戻し弁またはポンプ(液封式ポンプなど)のいずれかを備え、戻り配管122において液体レベルが制御されることを確保している。別の代替は、他のものとの組合せで、または、単独の解決策として用いることができ、下流方向において戻り配管122から液体を引きずり込むために、エジェクタを用いることである。エジェクタに供給するために用いられる液体は、ポンプ124の下流で回収でき、ポンプ124の下流の圧力が十分である適用においては、さらなる供給手段が必要とされない。他の実施形態では、調節弁または供給ポンプの必要性が、エジェクタ134への適切な供給を提供するために求められてもよい。
本発明により直接的に関連する特徴に戻って、停止板138が分離容器104に配置されている。図3の実施形態では、停止板138は、分離容器104の上方部から概略的に吊り下げられているが、側壁もしくは底部から、または、それらの組合せなどの他の手法で、代替または追加で吊り下げられてもよい。停止板138は、液体表面の上方の空間のより小さな部分、または、より大きな部分を覆うことができる。いずれの場合も、停止板138は、分離容器104へと注入される液体の噴流の発射される軌道に配置される。停止板についての典型的な距離は、入口から約20〜30cmであり得る。停止板の大きさは、入口からの距離、および、噴流の形状で当然ながら変わってくる。他の実施形態では、出口114は、入口が配置されている端部から離れた端部の近くに配置される。この方法では、分離のために利用可能な分離容器の長さが最大化される。液体出口は分離容器の底に配置され、本発明の実施形態では、出口は液体入口から離れるように配置されている一方で、分離容器の底における最も低い高さにある。
図4では、分離容器の断面図が示されている。断面図は、分離容器の楕円形の断面を示している。楕円形は、本発明の一実施形態に従って用いられ得る扁平断面形の一例である。概して、用語「扁平」の意味することは、断面で見たとき、高さよりも大きい幅があることに言及している。したがって、分離容器は、楕円のようであるが定義から逸脱することのない楕円以外の他の形、角の丸められた矩形、または、分離容器外部の大気圧と、分離容器内部の低圧P1との間の圧力差によって発生される力に耐えることができる他の形を有してもよい。入口102は、注入された液体と、分離容器に既に存在する液体との間に有害な干渉がないことを確保するために、分離容器の高さの約75%に配置されている。有害な干渉の例には、液体の曝気や、泡の過剰な発生があり得る。
明白な理由のため、本発明の実施形態のいずれかによる本発明と先行技術との間には、少なくとも達成される結果の観点において、類似性がある。しかしながら、根本的な違いは、背景技術が、弁の後のある場所における条件、最も一般的には、膨張容器における圧力および温度に影響を与えることに注力している一方で、本発明は、1つまたは複数の実施形態によれば、弁の上流の条件から弁の下流の条件へと流体がどのように遷移するかに影響を与えることと、液体が分離容器に達する前の液体の処理とに注力することに着手している。調節する一部のパラメータは、弁の上流の圧力と、弁の下流の圧力と、である。この方法では、弁の前後での圧力低下が制御できる。弁における制限の程度が、弁を通じる流れ速度にさらに影響を与えることになり、そのため、遷移時間に影響を与えることになる。流体を瞬間的で大きな圧力低下に曝すことで、核形成を引き起こす。実験は、泡の核形成は、流体の全体積、つまり、均一な核形成で起こることと、そのため効率的な脱気を容易にすることとを明らかにしている。本発明の1つまたは複数の実施形態に関して、弁の下流での平衡した圧力および温度が、流体がフラッシュしないぐらいである場合であっても、制限によって引き起こされる最低圧力は、液体においてキャビテーションをなおも引き起こすことになり、これもまた脱気を容易にすることになる。
2 タンク
4 ポンプ
6 配管
8 核形成弁
10 配管
12 分離容器
14 真空ポンプ
16 排出システム
18 噴流
20 拡散反応器
100 装置
102 供給配管、入口
104 分離容器
106 核形成弁、膨張弁
108 脱気された製品
110 解放された気体
112 区切り線
114 出口
116 構成
118 泡
122 戻り配管
124 ポンプ
130 断熱材
132 渦防止装置
134 エジェクタ
138 停止板
P0 圧力
P1 圧力
R 経路
V 経路

Claims (15)

  1. 液体を脱気するためのシステムであって、該システムは、
    脱気された液体が、気体、主に空気から分離される分離容器と、
    分離容器への液体入口であって、該液体入口を通じて、前記液体が前記分離容器に入る前記液体入口と、
    前記分離容器からの液体出口であって、該液体出口を通じて、脱気された液体が前記分離容器を出る液体出口と、
    気体出口であって、該基体出口を通じて、前記気体が前記分離容器を出る気体出口と、
    を備え、
    前記液体入口が、前記分離容器の第1の端部に配置され、前記分離容器に入る前記液体に軌道を与えるように構成され、停止板が前記軌道に配置されて、前記軌道に沿って進む液体の伝播を急激に停止させるシステム。
  2. 前記液体が、脱気処理を促し且つ前記分離容器に入る前記液体の速度を高めるように、前記分離容器に入る前に、圧力P0へと加圧されてから圧力P1へと減圧されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記液体出口が前記分離容器の第2の端部に配置されている、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記第2の端部が、前記液体入口が配置された前記第1の端部から離れた端、または、前記第1の端部の反対の端部である、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記分離容器が水平長手方向に細長い形を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記分離容器が、水平長手方向に直交した水平断面方向において扁平断面を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記分離容器が、水平長手方向に直交した水平断面方向において長円または楕円の断面を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記液体入口が、前記分離容器の高さの約65〜80%に、好ましくは前記高さの70〜75%に配置されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記気体出口を通じて出て行く脱気された液体のための回収システムをさらに備え、前記回収システムが、回収された液体を、回収配管を介して、前記液体出口の上流または下流で前記脱気された液体へと戻すように案内している、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記減圧が、前記液体入口のすぐ上流の絞り位置、または、前記液体入口を構成した絞り位置によって実現されている、請求項2と組み合わされている、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム。
  11. P0-P1が約2〜3barである、請求項2または10に記載のシステム。
  12. 前記分離容器における圧力P1を、行き渡った液体温度で前記分離容器に存在する前記液体の沸点を超えて保つように構成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 液体を脱気するための方法であって、該方法は、
    前記液体を圧力P0に加圧するステップと、
    前記液体を圧力P1に減圧するステップと、
    前記液体が分離容器に配置された停止板に衝突するように、前記液体を、液体入口を通じて前記分離容器へと軌道に沿って注入するステップと、
    を含んでいる方法。
  14. 前記液体を、前記分離容器の第1の端部に配置された前記液体入口から、前記分離容器の第2の端部に配置された液体出口に向かって案内するステップであって、前記第2の端部が、前記入口と比較して前記分離容器の反対の端部にある、ステップをさらに含んでいる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記液体が沸騰しないように、前記液体を、前記分離容器内にある間に、前記液体の沸点を超える圧力P1に曝すステップをさらに含んでいる、請求項13または14に記載の方法。
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