JP2016525910A - 飲料供給用のカプセル、システム、及び方法 - Google Patents

飲料供給用のカプセル、システム、及び方法 Download PDF

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Abstract

穴開け領域(6)と穴開け領域とは異なり区別された少なくとも1つの補強領域(7、7’)とを有するカプセルと、穴開け手段(40)と水注入手段とを備える抽出装置とからコーヒーといった飲料を供給するために、以下のステップ:抽出装置の穴開け手段(40)により水入口壁(3)の少なくとも1つの穴開け領域(6)を穴開けしてカプセルの入口壁(3)に1以上の水入口開口(6a)を設けることと、飲料供給中に抽出装置の水注入手段により注入された水により入口壁(3)に加えられた圧力により水入口壁(3)の少なくとも1つの穴開け領域(6)の少なくとも一部を変形することと、が実行される。これにより、開口(6a)の周囲の穴開け領域(6)は、開口(6a)を穴開け手段(40)から少なくとも部分的に開放するために、中空本体(5)の内部方向へ移動され、好ましくは付与された変形の少なくとも一部は抽出サイクルの終盤において穴開け手段により維持される。

Description

本発明は、飲料供給用のカプセル、システム、及び方法に関する。
さらに詳細には、本発明は、コーヒーなどの飲料を、使い捨て可能なカプセル内部に収納された1以上の製品から、カプセル中に収納されている製品を抽出するためにカプセル中に加圧された熱水を注入する抽出装置により、供給するためのカプセルに関する。また、本発明は、本発明に係るカプセルと、抽出液を注入するための少なくとも1つの通路を設けるためにカプセルに穴を開けるための穴開け手段が設けられ、カプセル中に抽出液を注入する抽出装置と、を備えた、飲料供給のためのシステムに関する。また、本発明は、飲料供給方法に関する。
例えば、溶解性の、乾燥され、濃縮された、挽きたての、又は粗挽きされた食品が収納されている、飲料供給用のカプセルは、20世紀の前半から知られているものであるが、この数年で非常に人気が出てきた。
このようなカプセルは、普通、紙、プラスチック積層材料、アルミニウム、射出又は共射出されたプラスチックといった、柔軟性、半剛性、又は剛性のある材料により作られている。熱射出形成又は共射出されたプラスチック材料製のカプセルは飲料を供給する清潔で実用的な手段を示すことから、最近、当該カプセルが人気を得ており、広く使用されている。
WO2010076048に開示されているようなカプセルは、カプセルの長さ軸に対して垂直な2つの対向した壁を有することが知られている。1つは、適切な入口手段により飲料を供給するための希釈液(普通は水)が注入される、いわゆる入口壁である。1つの壁は、フランジを含み、出口壁として働き、供給された飲料の出口としての壁である。側面壁は本質的に円錐台形形状を有しており、食品を貯蔵し、例えば注入、抽出、乾燥した食品の可溶化といった異なる方法によって得られた最終飲料を最終供給するための閉鎖チャンバを形成するために、側面壁は、2つの対向する壁を接続する。
入口壁と側面壁は1つの半径により連続的に結合されていてもよく、出口壁とともに、カプセルを完全密封するように設計され組み立てられてもよいことは、当業者にはよく知られたことである。このような場合、それらは、アルミニウム又はEVOHといった、酸素を通さないバリア材料にて作られてもよく、たまに、他の材料と組み合わせて用い、所望の形状を得るために異なる技術を使用してもよい。代わりに、それらは、わずかに酸素を通過させる材料により作られていてもよく、これにより、チャンバ外部の大気に対する相対圧力に依存するが、ガスや小さな分子が、チャンバを通過又は出て行き、カプセルに収納された食品の悪化を防ぐ限られたバリア効果を得られる。
異なる実施形態においては、上記の先行技術と互換性のある分注ユニットとともに用いられるカプセルは、入口壁と出口壁のいずれか又は両方の表面に、穴を有していてもよい。これにより、2つの対向する壁と側面壁により境界が定められたチャンバを、実際に「半空き」チャンバとすることができる。半空きチャンバは、好ましくは、中に収納された食品が酸化したり、空気や湿気といった作用剤との接触により悪化したり、大気や汚染物質に直接触れることにより汚染されたりしないように、カプセルを追加の「二次的な」パッケージによりラッピングする必要がある。このようなカプセルにおいて、入口壁と出口壁のいずれか又は両方に穴が存在することは、いくつかの知られた技術によって、望ましい特徴と考えられている。なぜなら、穴の存在は、自由通路の調和した制御を可能とし、及び/又は、入口手段と出口手段のいずれか又は両方を開ける際に起こりうるカプセル材料の望ましくない不規則な挙動を回避することを可能とするからである。
出口壁について、前述した先行技術においては、これは、円周フランジにより普通は境界が定められているが、必ずしも側面壁及び入口壁と同じ材料にて作られていない。材料は、最終製品の供給に用いられる動作圧力や温度に対して所望の機械的な特性を与えるよう適切に選択され、フランジは、普通は、飲料供給中に水に対する密封を与えるような密封手段と共に設計される。
現在の技術では、易裂性の硬い蓋、予めパンチングされた金属箔、易裂性の金属箔、予め穴が設けられた好ましい射出されたディスク、出口手段を通して流体を通過させる当業者にとって容易に考えられる他のいくつかの技術(例えば、希釈液と接触することで溶解する材料)などを用いることが提案できることについて述べることは有用なことではあるが、本発明は、上記の出口壁及びそれに関連付けられた密封手段には注目しない。言い換えると、最終飲料のための出口手段を、当業者は、本出願に記載されたカプセルに対して考えられる多くの解決手段から選択することが可能であろう。
敢えて言うとすれば、本出願の目的のために、出願の好ましい応用分野では、製品供給プロセスにおいて使用される水圧を用いたり、硬い要素の弱体化された壁を裂いたり、又は当業者に知られた他の方法を用いたりして、開口することができる完全水密封壁が用いられる。
本出願の目的とするカプセルとともに用いる装置は、例えばWO2009115474のように、当業者には知られたタイプのものである。飲料の供給のために、入る流体(普通は水)を管理する水力学的システムとカプセルのチャンバとの間は、水密封され、流体連通されることが特に望ましい。カプセルの密封手段は、分注システムの密封手段と一致するよう係合される。動作圧力は、1〜20barの間の通常の範囲内にあるだろう。
水が入口壁を介してチャンバに入ることを可能とするために、知られた機械では、穴開け手段が用いられる(例えば、WO2009115474の図2の28)。 このような穴開け手段は、例えば、金属の打抜、又は、ポリマーの熱注入といった他の技術を用いて製造されてもよい。一般的に、これらの手段は、カプセルとの十分な相互作用を与える傾斜面と尖がった点とを有する刃形状とされる。
このような相互作用の性質は、必ずしも裂くものでなくてもよいが、従って、実際、カプセルのチャンバと分注装置の水回路との間の流体連通を確実にするために選択される技術に対して展開される技術とは異なっている。
例えば、EP2476633は、カプセルと、刃が入口壁の穴開けをするために熱形成された積層体から作られた水入口壁とを開示している。これは、例えばWO2009115474においても教示されていた、よく知られた相互作用である。
しかしながら、出願人は、EP2476633のカプセルは熱形成積層プラスチック材料により作られているので、このカプセルでは、アルミニウム製のカプセルでは達成されていた必要な一貫性のある流体連通結果を作り出すことができず、カプセルの挙動は予測不可能であり、その結果、飲料の品質が大きく変動したり、さらには飲料が全く出てこない可能性があったりするのではないかと考えた。実際、流体連通がよくない場合には、カプセルが強く押しつぶされるかもしれない。
EP2452893は、さらに他の穴開け手段と入口壁との間の界面を開示している。EP2452893では、刃(「穴開け手段」)が、この場合には予め開けられた穴を適切に有する熱射出プラスチック材料製のカプセルの入口壁と接触する。しかしながら、この出願では、刃によって入口壁に加えられる圧力は、入口壁を裂いて穴開けするためのものではなく、希釈液の改良された自由通路を与えるために予め開けられた入口穴を拡げるためのものである。
GB2489409は、刃が入口壁と係合し、この係合により、希釈液のための入口手段が上記の壁に予め打抜きされているため当該入口手段を形成することがなくても、刃がカプセルの弾性変形可能な部分を変形させることに寄与してしまうカプセルを開示している。
先行技術の実施形態は、入口壁に予め穴を開けておく(これは、転じて、特に焙煎され挽かれたコーヒーが用いられる場合には、酸素によりチャンバ内部に収納されている食品を急速に悪化させてしまう)ことを必要とするか、又は、アルミニウムを使用することを提案するかのいずれかであり、穴開け手段とカプセルとの間の十分な界面を与えていない。刃によって入口壁が穴開けされるプラスチックのカプセルの場合、出願人は、穴開けしたプラスチック材料の領域を刃が占拠してしまい、その結果、チャンバ中に収納された食品の適切な供給を阻害しているため、刃がチャンバ中へと通過する水にとっては障害となっていることを発見した。
公知のカプセルのさらなる問題点は、抽出機械の外部に水が漏れるのを回避するために、抽出サイクル中に、カプセルに抽出機械の容器を密封させることの問題点である。抽出水のためのサイクルにおいて用いられる高圧のため、1つのプラスチック材料にて作られたカプセルとの密封は困難である。
従って、第1に、カプセルが供給する最終製品の品質を向上するために、分注ユニットの水供給手段とカプセルのチャンバとの間に信頼性と一貫性のある水連通を与えることができるようにカプセルを改良する必要がある。
第2に、飲料供給のために分注ユニット(抽出装置)に挿入した後に入口手段が形成されたカプセルの完全な密封が必要である。これにより香りを最大限維持でき、その一方、二次的なパッケージングに関して言えば、このようなパッケージに関連する環境コストや不便さを回避できる。
第3に、不安定な条件を回避してこれにより最終飲料の品質が信頼性を持って一定となるようにするために、穴開け及び製品供給サイクル中に、予測可能な挙動が必要とされるカプセルが必要である。
本発明の目的は、上記の問題点を解決、又は、少なくとも部分的に改善することにある。
本発明のさらなる目的は、収納された食品の品質を長時間維持するために、酸化剤やチャンバ中に収納されている食品を悪化させる物質に対するバリアを本体中に形成することが可能な高度な共射出技術を適用することが可能な表面形状及び構成を与えるカプセルを提供することにある。
さらに、本発明の目的である改良されたカプセルは、最終製品の供給のために用いられる分注装置の設計と、製造プロセス中のカプセルそのものの操作とにおいて最大限の柔軟性を持たせるために、完全密封カプセルにおいて入口手段を与える広範囲の穴開けパターンを提供することを目的としている。
最後に、本願は、改良されたカプセルと分注ユニットとにより構成され、チャンバ中に収納された食品の抽出又は可溶性を改善することにより最終製品の品質を改善するシステムを提供することも目的としている。
これらの及び他の目的は、製品の1回分からの飲料供給のためのカプセルである請求項1に係る本発明のカプセルにより達成される。本発明のさらなる目的は、それぞれが請求項18及び24に係る、飲料供給のためのシステム及び方法である。好ましい実施形態は従属請求項の目的である。
本発明に係るカプセルは、抽出生産物が入れられた中空閉本体を形成する側面壁と、水入口壁と、出口壁とを備える。水入口壁は、抽出サイクルにおいて中空閉本体の内部に圧力をかけられた水を供給するために抽出装置の穴開け手段により穴開け可能となっている少なくとも1つの穴開け領域を備え、使用中、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域は、カプセルが挿入される飲料供給装置(すなわち、抽出装置)に設けられた適切な穴開け手段による穴開けに適したものである。
加えて、水入口壁は、少なくとも1つの補強領域を有し、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域は、少なくとも1つの補強領域とは区別されている。すなわち、それは、少なくとも1つの補強領域の外側に配置されている。「外側」との用語は、穴開け領域が少なくとも1つの補強領域の一部でないことを示す。少なくとも1つの穴開け領域は、飲料供給中に、少なくとも、抽出機械の刃によって作られた穴に対応する位置において塑性変形可能に形成され作られている。穴開けステップにおいて、普通は、ある程度の穴開け領域の変形が起こり、少なくとも1つの穴開け領域が抽出装置の穴開け手段により穴開けされた後、加圧された水の作用によりさらなる変形が起こる。
「塑性変形された」又は「塑性変形」との用語は、ここでは、カプセルが、飲料供給プロセス中に、少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部の変形を受け、付与された変形の少なくとも一部が、抽出サイクルの終盤において穴開け領域により維持されることを示す。
言い換えると、カプセル形状は、抽出装置に挿入されたとき、カプセルの形状と比べると変形し、この変形の少なくとも一部は、抽出サイクルの終盤においてカプセルによって維持される。
有利なことに、少なくとも1つの補強領域と、水入口壁であって水入口壁の補強している領域の外側に配置された少なくとも1つの穴開け領域とが存在することにより、飲料供給プロセス中に、異なる変形を受ける入口壁の領域を得られる。
実際、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域は、水入口壁の他の部分よりも、特に増加された剛性を有する補強領域に対して、柔軟で変形しやすくされてもよい。
そうすることにより、使用中に、水入口壁の穴開け領域を、水入口壁、特にカプセルの水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域と接触する飲料抽出装置の穴開け手段により、効率よく穴開けできる。
加えて、刃によって作られた少なくとも1つの開口を含む穴開け領域は、有利なことに、穴開け領域が抽出装置の穴開け手段により穴開けされた後、カプセルの中空本体内部へと移動されることにより、少なくとも部分的に塑性変形する。そうすることにより、開口が位置する入口壁の少なくとも部分は、穴開け刃に対して移動し、刃から自由となった開口の領域が増加し、カプセルの中空本体への注入される水の流量も増加でき、その結果、カプセル中に収納された製品の分量を完全かつ効果的に抽出できる。
実際、本発明の一見地によると、水入口壁の穴開け領域に存在する少なくとも1つの開口は、穴開け領域が変形された後、抽出装置の穴開け手段と接触しないだろう。1以上の穴開け手段が設けられていれば、その少なくとも1つは、塑性変形のあと、カプセルの穴開け領域と完全には接触しないだろう。従って、少なくとも1つの穴開け手段と、変形後のカプセルの穴開け領域の対応する開口との間に設けられた空間が増加するおかげで、カプセル中へ注入される水流を増加できる。言い換えると、カプセルが変形した後、抽出装置の穴開け手段は、少なくとも1つの穴開け領域に位置する1以上の開口への水流通路を妨害したり制限したりしない。
本発明の一見地によると、少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部は、カプセルの水入口壁における抽出装置の穴開け手段の貫通深さの少なくとも50%、好ましくは150%まで、の動きによって塑性変形する。そうすることにより、水入口壁と少なくとも1つの穴開け手段との間の水通路を増加できる。「貫通深さ」との用語は、ここでは、穴開け手段とカプセルの外表面(すなわち、水入口壁の外表面)とが最初に接触してからの、穴開け手段の相対的な変位を示す。言い換えると、貫通深さの長さは、カプセルの外表面に最初に接触してから、穴開けステップの終盤において到達する最終位置までの、穴開け手段によりカバーされる距離に対応する。
本発明の一見地によると、少なくとも1つの穴開け領域は、カプセルに注入された水によって入口壁に加えられた圧力により、少なくとも部分的に塑性変形する。知られているように、水又は他の抽出液は、抽出装置の注入手段により供給される。好ましくは、水の圧力は、2bar〜6barの範囲であり、最も好ましくは、2〜4barの範囲であり、すなわち、カプセルの入口は、2〜6bar、好ましくは2〜4barとの低い圧力にて変形する。さらに、少なくとも1つの穴開け領域の塑性変形は、カプセルの中空本体内部の圧力増加と、出口壁からの供給された飲料の最初の出口との間で起こっている。実際、飲料供給プロセス中、カプセルの穴開け領域が抽出装置の穴開け手段により穴開けされた後、カプセル内部の圧力を増加しカプセルに収納された製品の効果的な抽出を得るために、穴開け領域にて得られた1以上の開口により水、がカプセルの中空本体へと注入される。
カプセルの入口壁の塑性変形により、注入された水の少なくとも2つの分離された圧力増加ステージを得られる。最初の圧力増加は、カプセルの少なくとも1つの穴開け領域が抽出装置の穴開け手段により穴開けされて、水がカプセル中に注入された後得られる。圧力は、少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部が変形するまで増加し、これにより、カプセル内部への水流通路を増加できる。二番目の圧力増加は、カプセルの中空本体に収納されている製品が抽出され、カプセル内の圧力によりカプセルの出口壁が開くまで、変形された入口壁を通してカプセル内部に水を注入することにより得られる。
本発明に一見地によると、少なくとも1つの境界線が、少なくとも1つの補強領域と水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域との間に定義されている。言い換えると、 少なくとも1つの境界線は、実質的に、変形されないカプセルの入口壁の領域(補強領域の少なくとも一部)と、変形されるカプセルの入口壁の領域(穴開け領域の少なくとも一部)とを分離する。
なお、異なる可能性のある実施形態によると、少なくとも1つの穴開け領域と、少なくとも1つの補強領域とは、カプセルの入口壁の異なる位置に配置できる。
本発明の一見地によると、少なくとも1つの穴開け領域と少なくとも1つの補強領域は、水入口壁の交互パターン(経路)に沿って配置される。好ましくは、少なくとも1つの穴開け領域と少なくとも1つの補強領域は、カプセルの側面壁、特に周辺縁から、カプセルの中空本体の中心軸に向けて延びる放射方向に沿って互い違いとなっている。
一実施形態においては、少なくとも1つの補強領域と少なくとも1つの 穴開け領域は、両方とも、環状経路に沿って配置されている。しかしながら、他の可能性のある実施形態によると、補強領域及び/又は穴開け領域を、円形経路、すなわち、カプセルの入口壁の円形表面に対応する領域上に配置できる。
好ましい実施形態によると、カプセルは、カプセルの入口壁の側面壁に隣接する部分に実質的に配置された少なくとも1つの周縁補強領域を備えている。異なる可能性のある実施形態によると、カプセルは、水入口壁の頂部に実質的に配置された中心補強領域を備えている。
少なくとも1つの周縁補強領域と少なくとも1つの中心補強領域は、共に又は分離して、カプセルの入口壁に設けることができる。実際、例示的実施形態によると、カプセルの入口壁には、周縁補強領域と、実質的にカプセルの入口壁の頂部に対応する位置にて当該補強領域の外側において延びている穴開け領域と、を設けることができる。対照的に、可能性のある実施形態によると、カプセルの入口壁には、中心補強領域と、当該中心補強領域と側面壁との間の入口壁の部分に設けることができる穴開け領域と、を設けることができる。
好ましい実施形態において、少なくとも1つの周縁補強領域と少なくとも1つの中心補強領域は共にカプセルの入口壁に設けることができ、穴開け領域はそれらの間に延びている。この好ましい実施形態によると、少なくとも1つの穴開け領域は、上記の2つの補強領域間の水入口壁の実質的な環状領域に沿って連続的又は非連続的に延びている。
有利なことに、この構成により、穴開け領域の効果的な穴開けと、穴開け領域の少なくとも一部の効果的な塑性変形とを得られる。水圧に対する異なる領域の異なる挙動により、好ましくは穴開け領域にて、少なくとも穴開けされた開口において、変形を発生できる。
本発明に一見地によると、少なくとも1つの補強領域は、強化手段を備えるか、及び/又は、それは、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域の厚さに対して厚みが増加する少なくとも部分を備えている。最終的には、補強領域の穴開け領域に対する厚み増加は、少なくとも1つの補強領域を定義する、リブのような、強化手段と組み合わせて用いることもできる。
いずれの場合も、強化手段及び/又は少なくとも1つの補強領域における入口壁の厚みの増加の存在により、少なくとも1つの穴開け領域の外側に配置された、入口壁の少なくとも1つの穴開け領域と比較して、その領域の剛性を向上できる。従って、少なくとも1つの穴開け領域を、飲料供給プロセス中に変形できる。変形は、少なくとも一部は、抽出サイクルにおいて用いられたあとにカプセルにおいて見られる塑性変形である。最終的な変形は、単なる穴開けステップによる変形とは異なっている。
可能性のある実施形態によると、少なくとも1つの補強領域を定義する強化手段は、少なくとも部分的に、カプセルの側面壁上にも延びている。
水入口壁の少なくとも1つの補強領域を定義する上記の強化手段は、異なる可能性のある実施形態によると、異なる形態にて製造できる。実際、発明の一見地によると、強化手段は、水入口壁(3)表面から(入口壁の内表面又は外表面のいずれかから、またはこれらの両方から)突出した1以上の隆起、又はリブを備えている。リブの形態の強化手段は、水入口壁上にて、円周状及び/又は放射状に配置される。
「リブ」との用語は、ここでは、カプセルの壁に配置された狭い隆起又は類似の突起を示すものとして用いられる。また、「放射状」との用語、及び、「円周状」との用語は、それぞれ、1以上のリブが、カプセルの中心軸に対して実質的に放射方向に延びていること、及び、カプセルの中心軸に対して円周方向の線に沿って延びていることを示すために用いられる。
可能性のある実施形態によると、少なくとも1つの補強領域を定義している強化手段は、入口壁中に完全に収納されているか、又は、側面壁及び水入口壁上の両方において延びている、少なくとも1つの凹部分を備える。
凹部分は、カプセルの入口壁において連続的に一種の「波形」を与える少なくとも1つの表面を備えることを理解する必要がある。設計においては、凹部分は、水入口壁/側面壁におけるカプセルの体積部分の「除去」と見ることができる。これにより、入口壁の表面は変更され、その元の高さから「沈んで」再び元の高さ及び形状に上がる。
好ましい例示的実施形態において、凹部分又は凹部の数は素数から選択され、好ましくは、5、7、11、又は13である。抽出装置における刃又は穴開け要素の数が3又は奇数であるシステムでは特に、この数が有利であることが分かった。
このタイプのカプセルについてのさらなる詳細は、同時係属出願PCT/IB2012/002408中に見つけることができる。一実施形態において、 カプセルの凹部分は、平面上にある、又は、カプセルの中心軸又は中心軸と平行な垂直軸に対して一定の傾斜角(α)を維持する少なくとも1つの軸を含む少なくとも1つの表面を備える。また、少なくとも1つの表面又は軸は、カプセルの中心軸に対して凹部分の最も近い終端部分と凹部分の最も遠い終端部分との間にて延びている。なお、好ましくは、凹部分の少なくとも1つの表面の傾斜は、カプセルの中心軸又はカプセルの中心軸と平行な垂直軸に向かう又は交わる対応する傾斜面又は軸(直線)により、測定される。これは、少なくとも一箇所、好ましくは複数の箇所において、水入口壁の部分が欠けていることを意味し、それらの箇所において、壁が、カプセルの本体の「凹部分」すなわち「沈んだ部分」を定義する少なくとも1つの表面に置き換えられていることを意味する。「凹部」との語は、カプセルの本体の残りの部分の壁のレベルに関して用いられている。
好ましい実施形態によると、カプセルの中心軸又は垂直軸に対して一定の傾斜角を保持している凹部分の少なくとも1つの表面は、凹部分の底表面である。
言い換えると、各凹部分は、追加の表面を形成する少なくとも1つの表面、好ましくは、「斜めの」すなわち、傾斜した表面、好ましくは、垂直軸(すなわち、カプセルの中心軸、又は、それに平行な軸)に対して一定の傾斜角を有する凹部分の底表面を備える。
表面又は軸は、カプセルの中心軸に対して、又は、上記の中心軸に平行な垂直軸に対して、好ましくは、垂直とともに、すなわち、カプセルの中心軸Aと平行な方向に対して、又は(同じ)カプセルの中心軸とともに鋭角αを形成する。好ましくは、上記に定義した角度αは、10°〜75°の範囲、好ましくは25°〜60°の範囲、最も好ましくは約35°〜50°の範囲にある。
本発明のさらなる見地によると、 少なくとも側面壁及び水入口壁は、一体物として作られ、好ましくは、それらは同じ材料、好ましくはプラスチック材料、にて作られる。カプセルの単純で経済的な大量生産のために、異なる製造方法を用いることができる。可能性のある実施形態によると、少なくとも水入口壁と側面壁は、射出又は共射出プラスチック材料にて作られる。
出願人により行われた実験的試験は、以下の報告された熱及び機械的特性を有するプラスチック材料を用いることで、効果的な、カプセルの入口壁の少なくとも1つの穴開け領域の穴開けと、飲料供給中の水圧による穴開け領域の少なくとも一部の塑性変形と、を得られることを示している。
適切なプラスチック材料は、PP及びPEであり、好ましくは、HDPEであり、850〜1050kg/m3、好ましくは、0.951kg/m3の密度(ISO1872に従って測定)、9〜13g/10min、好ましくは11g/10minのメルトフローレート(MFRはISO1133に従って測定)、23〜29MPa、好ましくは、26MPaの引張応力(ISO527−2/1Bに従って測定)を有する。好ましい材料は、全て上記の好ましい値を示す。
適切な材料は、3.1〜3.9kJ/m2の範囲、好ましくは、3.5kJ/m2(ISO179に従って測定)のシャルピー衝撃値(23°C)を有している。好ましい材料は、全て上記の好ましい値及び上記のシャルピーを示す。
加えて、好ましくは、ビカー軟化点は、50〜80の範囲、好ましくは55〜75の範囲、最も好ましくは60〜70(ISO306(B50法)に従って測定)の範囲にある。標準のASTM D1525 B50にて測定した場合、好ましくは、ビカー軟化点は、50〜60の範囲、好ましくは54〜58の範囲、最も好ましくは56である。融点(二次加熱)は、好ましくは、115〜145°Cの範囲にあり、好ましくは131°C(ASTM D2117に従って測定)である。適切な材料は、55〜66の範囲、好ましくは60(ASTM D2240)のショアD硬度を有する。
カプセル製造に適切なプラスチック材料は、INEOSが販売しているRigidex(登録商標) HD5211EAとして売られているものである。
本発明は、また、上記のタイプのカプセルと、カプセルの水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域に穴を開ける穴開け手段と、穴開け手段によりカプセルの入口壁にて形成された1以上の水入口開口を通してカプセルの中空本体中に圧力をかけられた水を注入する注入手段とを備えた抽出装置とを備えた、飲料を供給するためのシステムに関する。有利なことに、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域は、飲料供給中に、少なくとも部分的に塑性変形する。
本発明の一見地によると、変形した穴開け領域中の少なくとも一部は、少なくとも1つの穴開け手段とは接触せず、従って、穴開け手段により設けられた開口は、妨害されず、カプセルの中空本体中への水流を増加できる。
飲料供給システムの追加の見地が、従属請求項に開示されている。本発明は、また、上記のタイプのカプセルと、穴開け手段と水供給手段とを備える抽出装置とから飲料を供給するための、請求項24に係る方法に関する。
方法は以下のステップを備える。
水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域に抽出装置の穴開け手段により穴を開けて、カプセルの入口壁に1以上の水入口開口を設けること。
飲料供給中に抽出装置の水注入手段により注入された水によりそれに加えられた圧力により、飲料供給中に水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部を変形させること。
抽出サイクルの終盤において、穴開け領域により、付与された変形の少なくとも一部は維持される。
本発明に係る方法の追加の見地は、従属請求項25〜31に開示されている。
他の見地において、本発明は、上記の実施形態に係るカプセルと、穴開け手段と水注入手段とを備える抽出装置とから飲料を供給する方法に関する。当該方法は、抽出装置の穴開け手段により水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域に穴を開け、カプセルの入口壁に1以上の水入口開口を設けるステップを備え、さらに、圧力要素により入口壁に加えられた圧力により、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域を少なくとも部分的に変形させるステップを備え、開口の周囲の穴開け領域は、中空本体の内部方向へ移動し、開口を少なくとも部分的に穴開け手段から開放する。好ましくは、付与された変形の少なくとも一部は、抽出サイクルの終盤において、穴開け領域により維持される。発明のこの見地において、圧力は、好ましくは、例えば、刃または他の穴開け手段と共にまたは刃とは相対的に移動可能であり、入口壁の部分、例えば、中心補強領域または刃の近くの領域を圧縮し、穴開け領域を少なくとも部分的に内部方向へ移動し、刃や他の穴開け手段から開口を必要な程度に開放する圧力部材により、機械的に加えられる。
この方法に適したカプセルは、入口壁の少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部が、圧力部材により入口壁に加えられた圧力により変形可能であり、これにより、穴開け手段から開口を少なくとも部分的に開放するために、開口の周囲の穴開け領域が中空本体の内部方向へ移動する、上記の水変形のためのものに対応するカプセルである。従って、本発明のさらなる目的は、抽出装置及び当該抽出装置を含むシステムであり、当該抽出装置は、カプセルを収容する容器と穴開け手段とを有し、さらに、入口壁の少なくとも一部と接触し、開口の周囲の穴開け領域を中空本体の内部方向へ移動し開口を穴開け手段から少なくとも部分的に開放するようそれを変形させるのに適した圧力要素を備える。
有利なことに、すでに上記したように、穴開け手段により形成された開口を含むカプセルの穴開け領域の少なくとも一部の塑性変形により、カプセル内部への水流通路を増加できる。実際、入口壁の変形後は、抽出装置の穴開け手段は、穴開けにより入口壁に形成した1以上の水開口の障害とならない。
これにより、抽出物の量を試験することにより見られるように、抽出サイクルを短くでき、抽出の効き目を増加できる。また、抽出ステップの圧力は、本発明に係るカプセルを用いた場合の方が、従来のカプセルを用いた場合よりも減少できる。これにより、システムの容器のカプセルに対する密封に対しても有利となっている。
実際、抽出圧力を減少することにより、抽出装置において現在用いられているような圧力値にて、カプセルを収容する容器の外部への注入された水の漏れを招くことなく耐える必要がないより単純な密封手段を用いることもできる。特に驚くべきことは、上記の結果が、従来から使われていたアルミニウムとは違う材料にて得られ、現在までのところ、抽出サイクルにおけるいくつかの最良の結果を得られていることである。
本発明のさらなる有利な点及び特徴は、全く限定しない例示によりなされた、添付した図に関連した以下の記載からより明確になるであろう。
入口壁と側面壁の両方に延びる凹部を有する少なくとも1つの補強領域を備えた本発明に係るカプセルの可能性のある実施形態の斜視図。 図1のカプセルの中心軸を通過する平面から見た放射断面図。 図1及び2に係るカプセルの中空本体の内部を下から見た図。 入口壁と側面壁の両方に延びる凹部を有する少なくとも1つの補強領域を備える本発明に係るカプセルの他の実施形態の斜視図。 本発明に係るカプセルの可能性のある実施形態を示す図。 本発明に係るカプセルの可能性のある実施形態を示す図。 入口壁中に収納される凹部を有する1つの補強領域を備えた本発明に係るカプセルのさらに他の可能性のある実施形態の斜視図。 図6のカプセルの中心軸を通過する平面から見た放射断面図。 図6及び7に係るカプセルの中空本体の内部を下から見た図。 入口壁中に収納される凹部を有する少なくとも1つの補強領域を備えた本発明に係るカプセルのさらに他の可能性のある実施形態の斜視図。 本発明に係るカプセルのさらに他の可能性のある実施形態を示す図。 完全に入口壁に収納された凹部分の形態の強化手段を有する本発明に係るカプセルの可能性のある実施形態の図。 完全に入口壁に収納された凹部分の形態の強化手段を有する本発明に係るカプセルの可能性のある実施形態の図。 凹部分及びリブの形態の強化手段を有する本発明に係るカプセルのさらに他の可能性のある実施形態を示す図。 リブ形態の強化手段を有する本発明に係るカプセルの他の可能性のある実施形態の上部の部分断面図。 リブ形態の強化手段を有する本発明に係るカプセルの他の可能性のある実施形態の上部を下から見た図。 凹部分及びリブの形態の強化手段を有する本発明に係るカプセルのさらに他の可能性のある実施形態を示す図。 塑性変形状態の少なくとも一部の穴開け領域を有する本発明に係るカプセルの部分断面斜視図。 塑性変形状態の少なくとも一部の穴開け領域を有する本発明に係るカプセルの部分断面斜視図。 出願人により行われた比較抽出試験の結果を示す図。 出願人により行われた比較抽出試験の結果を示す図。 出願人により行われた比較抽出試験の結果を示す図。 出願人により行われた比較抽出試験の結果を示す図。 出願人により行われた比較抽出試験の結果を示す図。
図1〜15は、コーヒー、茶、熱い又は冷たい飲料、又はその他の液体食品といった飲料を、抽出可能、溶解可能、又は希釈可能な液体状又は固体状の、内部に収納された予め決められた所定量の製品から供給するための、本発明の例示的実施形態に係るカプセル1を示す。好ましくは、製品の分量は、所望の飲料を得るためにカプセル中に注入された抽出液、好ましくは圧力がかけられた熱水により抽出される、コーヒー粉又は茶葉といった粒状又は刻まれた粉状製品を備える。
本発明に係るカプセルは、飲料供給中にカプセルの少なくとも一部を収容する封入要素、または容器(図示しない)が設けられた飲料供給装置(すなわち、抽出装置)内部にて用いられる。抽出装置には、さらに、好ましくは、カプセル内部に抽出液、好ましくは、圧力がかけられた熱水を供給するために、カプセルの水入口壁(入口壁)に対応する位置に、例えば、1以上の刃、又は、カプセルを穴開けする類似の要素である穴開け手段40が設けられている。特に水について言及するが、本発明のカプセルでは、異なるタイプの抽出液を用いることができることに注意すべきである。添付された図において、抽出装置の穴開け手段のいくつかが、図1、10、14、及び15に図示されている。圧力がかけられた抽出水が、例えば、添付した図には図示しない例えば水ポンプを備えた抽出装置の注入手段を用いる方法などの公知の方法により注入される。
後ほどさらに詳しく開示するように、抽出装置と組み合わせて用いられたカプセル1が、本発明に係る飲料供給用のシステムを形成する。
使用中、抽出装置の封入要素は、カプセル1と(フランジにおいて)密封係合を得られるように、また、穴開け手段40が穴開けのためにカプセル、特にカプセルの入口壁3の穴開け領域6、と接触するように、カプセル1に対して移動するか、及び/又は、カプセル1が封入要素に対して移動する。抽出装置及びその動作は、先行技術にて公知であり、クレームされた飲料供給用のシステムを得るため、また、クレームされた飲料供給方法の工程を実行するために、本発明に係るカプセルと協働する。
本発明に係るカプセル1は、側面壁2と、水入口壁3と、下部壁4と、を備え、これらの壁が、製品の分量が位置する中空本体5を定義する。水入口壁3は、カプセルの入口表面であり、カプセル中へ抽出液を通すことができる入口開口6a(図14及び15に示す)を得るために抽出装置の穴開け手段40により穴開けされる。下部壁4は、抽出された飲料をカプセルから容器へと出すことができ、カプセルの出口手段、すなわち、抽出された飲料を出すための要素は、異なる方法にて作られる。
下部壁4、すなわち、出口壁、又は、飲料がカプセルから出て行くための出口を備える壁は、カプセルを閉じるために、カプセル本体5の下部と接続された分離要素とできる。
下部壁4のカプセル本体5へのいかなる適した制限手段を用いることができ、他の可能性のある実施形態において、下部壁4は、カプセルの側面壁と一体的に製造されてもよい。
下部壁は、カプセルの材料に対して異なる材料にて製造してもよく、例えば、下部壁4は、図2及び図7の断面図に示すように、好ましくは、例えばアルミニウムや積層された金属箔、好ましくは、アルミニウムを含む積層された金属膜といった多孔性でない薄膜であってもよい。他の適切な材料としては、飲料供給用の他のカプセルにおいてすでに知られているように、紙フィルタ、不織布、熱可塑性プラスチック又は類似の硬質又は半硬質の材料製の、穴が設けられたキャップがある。
知られている代替の実施形態によると、出口手段は、カプセルに働く機械的な力又は圧力により破壊される自己穴開け要素を備えていてもよく、抽出装置の穴開け手段により形成される1以上の穴を備えていてもよい。その他、出口手段は開口通路を含んでいてもよい。これらの技術は、当業者には容易に想到できるものである。
底部壁4に適した自己穴開け要素は、底部壁4の下表面から突出したもの、溝によって定義されるもの、又は、厚みを減少した線といった、抽出装置により加えられた機械的な力、及び/又はカプセル中に供給された水により加えられた力の作用により破壊可能なものである。このタイプの自己穴開け要素は、さらなる詳細のために引用した出願WO2007/063411に詳細に記載されている。
他の種類の出口手段を設けることもでき、すなわち、カプセルからの飲料の抽出は、例えば、抽出装置の適した穴開け手段によりカプセルに穴を開けることによって可能となる。他の実施形態においては、出口手段は、水溶性の薄膜である。
図に示すように、カプセル1は、実質的に、中心軸A(垂直軸)を有するカップ形状、又は、円錐台形を有し、言い換えると、図に示す例示的実施形態において、側面壁2は中心軸Aに平行でなく、中空本体5は、一端において下部壁4により、側面壁の下部壁4に対して反対側の端において入口壁3により閉じられる。
側面壁2は、水入口壁3が中心軸Aに向けて延びる周辺縁2cを備える。図に示す実施形態において、入口壁3が延びる側面壁2の周辺縁2cは、円形の線2cによって見分けることができる。また、図示はされていなくとも、側面壁2には、入口壁3と下部壁4との間の延長方向に沿って厚みが異なる部分を設けることができる。図に示す実施形態において、側面壁2は、線15(図2及び7を参照)により、実質的に、下部2aと上部2bとに分割される。側面壁2の下部2aは、側面壁2の上部2bの厚みに対してより大きな厚みを有している。示された例示的実施形態に見られるように、入口壁3の厚みは、側面壁の上部2bの厚みと同じである。
図12A及び12Bの実施形態において、入口壁3に対して側面壁2の上部が異なる厚みを有しているとしても、カプセルには、図に示す他の実施形態におけるように、同じ厚みを有する入口壁と側面壁の上部とを設けることができる。
可能性のある実施形態によると、側面壁2と入口壁3の厚みは、1.6mm〜0.15mmの範囲、好ましくは、1.2mm〜9,2mmの範囲にある。好ましい実施形態において、入口壁3の厚みt1は、0.2〜0.5mmである。側面壁2の下部2aの厚みt2は、0.55〜0.7mmの範囲にある。
なお、図に示す実施形態において、側面壁2の下部2aは、一定の厚みt2を有している。しかしながら、異なる可能性のある実施形態によると、カプセルのフランジ様縁部分と隣接する側面壁の部分2dは、側面壁2の下部2aに対して厚みを増加してある。また、この実施形態において、側面壁2の下部2aは、側面壁2の上部2bに対してより大きな厚みを有している。図に見られるように、側面壁の部分2a、2bは、カプセルの垂直(すなわち、長さ)軸Aに対して異なる傾斜を有していてもよい。
本発明の一見地によると、図に示すように、入口壁3の厚みは一定である。すなわち、少なくとも1つの穴開け領域6と少なくとも1つの補強領域7、7’は、リブを除いて、同じ厚みを有している。しかしながら、可能性のある実施形態によると、水入口壁の補強領域7、7’は、少なくとも1つの補強領域7の外側の入口壁3の少なくとも一部に対して、厚みを増加できる。
図1〜15に示す実施形態において、カプセルの水入口壁3は、カプセルの上部を入口壁3により閉じるよう、中心軸A(入口壁の頂部に対応)からカプセルの側面壁2に向かって延びている。
また、図に示すように、水入口壁3は中心軸Aから側面壁2の周辺縁2cまで延びている。
水入口壁3は、少なくとも部分的に平面であるか、及び/又は、凸面であるか、及び/又はテーパー状とでき、言い換えると、入口壁3は、抽出装置の容器にカプセルを挿入しやすくし、抽出装置の穴開け手段による入口壁3の穴開けをしやすくするように、入口壁3は異なる方法にて形付けることが可能であることに注意する必要がある。
図1〜5に示す実施形態において、カプセルの入口壁3は、側面壁2の周辺縁2cに向かって延びている。異なる可能性のある実施形態によると、側面壁2の周辺エッジ2cにおける入口壁の傾斜は変えることができ、好ましくは、入口壁3と周辺縁2cにおける側面壁2との間で(カプセル内部において)形成される角度β(図2を参照)は、90°以上である。図に示す実施形態において、カプセルには、実質的に凸状の入口壁3が設けられており、構造にさらなる剛性を持たせるため、側面壁2と入口壁3との間で形成される角度βは、90°よりも大きい。角度βの好ましい範囲は、100°〜130°である。
図6〜11に示すさらなる可能性のある実施形態において、カプセルの水入口壁3は、実質的にドーム形状である。入口壁3のこの形状は、異なる可能性のある実施形態によると、曲げられた表面により、又は、実質的にドーム形状を与えるために互いに傾斜して配置した2以上の平らな表面により、得られる。
言い換えると、カプセルの中心軸を通過する放射面からみたカプセルの断面図において、入口壁は、実質的に円形又は楕円形を有する曲線にて形成されるか、又は、互いに傾斜された2以上の直線により形成される。後者の例では、直線は、例えば、円形の線又は楕円の線の接線に配置できる。
他の可能性のある実施形態によると、水入口壁は、中心軸に対して傾斜して、すなわち、円錐表面を形成するように配置された1つの平面により形成できることに注意する必要がある。さらに、入口壁は、曲面と平面とを組み合わせて形成できることに注意する必要がある。
図6〜10に示す実施形態において、カプセルは、実質的に平らな頂部3aを有する実質的な曲面により形成されたドーム形状の入口壁を備えている。言い換えると、カプセルの中心軸Aを通過する放射面から見た断面を示す図7に一番よく示されているように、入口壁3は、実質的に平らである頂部以外は、実質的に円形又は楕円形を有する曲線により形成されている。
図10に示す実施形態において、水入口壁3の実質的なドーム形状は、互いに傾斜した平面3a、3b、3c、3d、3eにより得られる。実際、図10の断面図に示されるように、入口壁3の傾斜した平面3a、3b、3c、3d、3eは、互いに傾斜した直線に対応する。実質的なドーム形状の表面を形成するため、平面/直線は、円形の線又は楕円の線の接線に配置できることに注意する必要がある。
ドーム形状のカプセルのさらなる例が、図11、11A、12A、及び12Bに示されている。
本発明のカプセル1は、水入口壁3の少なくとも1つの補強領域7、7’と、少なくとも1つの補強領域7、7’の外側に配置され、抽出装置の穴開け手段により穴開けされる少なくとも1つの穴開け領域6と、を備える。
補強は、リブにより、穴開け領域よりも大きな厚みにより、又は、異なる材料により、得られる。
少なくとも1つの穴開け領域6は、水入口壁3の他の部分、特にカプセルの水入口壁3の少なくとも1つの補強領域7、7’よりも柔軟であり変形しやすい。
従って、少なくとも1つの穴開け領域は、開口6aを設けるために抽出装置の穴開け手段40によりまず効率よく穴開けされ、その後、飲料供給プロセス中に変形する。
好ましい実施形態によると、開口6aを含む少なくとも1つの穴開け領域6は、カプセルの中空本体5の内側方向に少なくとも部分的に変形し、開口6aを通じたカプセル中への抽出水の通路を増加する。実際、少なくとも1つの穴開け領域6は、カプセル3の穴開け領域6に1以上の水入口開口6aが形成されたときに、穴開け領域6aが抽出装置の穴開け手段によって穴開けされた後、少なくとも部分的に塑性変形する。
変形した穴開け領域を有する本発明に係るカプセルが、図14及び15に示されている。
後ほどさらに詳細に開示するように、少なくとも1つの穴開け領域6は、抽出装置の適した注入手段によりカプセル中に注入された水によってカプセルの入口壁3に加えられた圧力により、変形できる。カプセルは、2bar〜6barの範囲、好ましくは、2〜4barといった低い水圧にて変形できる。
本発明の好ましい見地によると、穴開け領域又は領域6は、カプセル中への抽出液の通路を設けるためにカプセルを穴開けするための所定の経路に沿って延びている抽出装置の穴開け手段により穴開けされる。本発明の一見地によると、入口壁3に設けられたカプセルの穴開け領域又は領域6は、抽出装置の穴開け手段が配置された経路に対応する経路に沿って少なくとも部分的に延びている。
穴開け領域は穴開けされ、その後、カプセルの中空本体の内部方向へ変形し、穴開け領域、特に穴開け領域に設けられた少なくとも1つの開口が、抽出装置の穴開け手段と接触しなくなる。
本発明の一見地によると、少なくとも1つの穴開け領域6の少なくとも一部は、水入口壁における抽出装置の穴開け手段の貫通深さの少なくとも50%から150%までの動きによって塑性変形し、水入口と穴開け手段との間の水通路を増加させる。
使用中、水入口壁3の穴開け領域又は領域6は、穴開け手段と接触し、穴開け手段により穴開けされ、その後、好ましくはカプセル中に注入された水圧の作用により、内側方向に変形する。
すでに上記したように、本発明に係るカプセルは、入口壁の穴開け領域の外側を硬くすることにより穴開け領域を効果的に穴開け可能とする、水入口壁3の少なくとも1つの補強領域7、7’を備え、補強領域7、7’は、カプセル中に圧力がかけられた水が注入されたときに、変形してもよいし、しなくてもよい。
図示していない本発明の可能性のある実施形態によると、水入口壁の補強領域は、補強領域7の外側の水入口壁3の部分に対して、特に補強領域7の外側に配置された少なくとも1つの穴開け領域6に対して、厚みが増加されている。
言い換えると、可能性のある実施形態によると、水入口壁3の補強領域7は、穴開け領域6が、まず、抽出装置の穴開け手段により効率よく穴開けされ、その後、水圧により変形するように、入口壁のこれらの領域に異なる挙動を与えるため、少なくとも1つの穴開け領域6よりも厚くなっている。
異なる可能性のある実施形態によると、カプセルの水入口壁3の少なくとも1つの補強領域7は、強化手段10、20を備えている。可能性のある実施形態によると、強化手段は、少なくとも部分的に、カプセルの側面壁2にも延びることができる。少なくとも1つの穴開け領域に対して厚みを増加させることと、強化手段10、20を存在させることとの組み合わせにより、入口壁の少なくとも1つの補強領域7、7’を硬くすることができることに注意する必要がある。
可能性のある実施形態によると、カプセルの水入口壁3の少なくとも1つの補強領域7を定義する強化手段10、20は、入口壁の表面から突出し、入口壁3において円周方向及び/又は放射方向に配置された、1以上の隆起又はリブ20を備えている。
他の可能性のある実施形態によると、少なくとも1つの補強領域7を定義する強化手段10、20は、完全に入口壁3に収納されるか、または、側面壁2と水入口壁3の両方に延びる少なくとも1つの凹部分10を備えている。
隆起20である強化手段10、20と、凹部分10である強化手段10、20とは、同じ補強領域7において、共に用いることもでき、分離して用いることもできる。
後ほどさらに詳しく説明するように、少なくとも1つの境界線8、8’が、少なくとも1つの補強領域7と水入口壁3の少なくとも1つの穴開け領域6との間に定義される。境界線8は、架空の線であってもよく、カプセルの物理的な線又は特徴を示すものでなくてもよい。少なくとも1つの穴開け領域6が変形すると、少なくとも境界線は、入口壁3の変形した(曲げられた)箇所(すなわち、少なくとも1つの穴開け領域)と、水入口壁の変形していない(曲げられていない)箇所(すなわち、少なくとも1つの強化領域7)との境界に対応する。線8は、入口壁の異なる部分間の「ヒンジ」として働く。
本発明の一見地によると、少なくとも1つの穴開け領域6及び少なくとも1つの補強領域7は、水入口壁3の交互パターンに沿って配置されている。好ましくは、少なくとも1つの補強領域7及び少なくとも1つの穴開け領域6は、側面壁2の周辺縁2cをカプセルの中空本体5の中心軸Aに向けて接続する放射方向に沿って、互い違いとなっている。
好ましい実施形態によると、添付した図に示すように、水入口壁3の2つの補強領域7、7’が設けられており、少なくとも1つの穴開け領域6は、2つの補強領域7間の水入口壁3の実質的に環状の領域に沿って、連続又は非連続的に延びている。
好ましくは、第1補強領域7’は、水入口壁3の中心頂部に対応する位置に設けられ、第2補強領域7は、水入口壁の周辺部分に対応する位置に、好ましくは、入口壁3とカプセルの側面壁2との間の周辺縁2cに隣接して設けられる。少なくとも1つの穴開け領域6は、中心補強領域7’と周辺補強領域7との間の入口壁に配置される。
図1〜5に示す実施形態に係るカプセルには、入口壁3と側面壁2の両方に延び、これらの壁の領域を一緒に接続する、少なくとも1つの好ましくは複数の凹部分10を備える、少なくとも1つの補強領域7を定義する強化手段が設けられている。言い換えると、カプセルには、側面壁2の周辺縁2cに対応する位置に波形を形成する少なくとも1つの凹部分10が設けられている。少なくとも1つの凹部分10は、入口壁3が延びる側面壁2の周辺縁2cに対応する位置において、入口壁3の形状と側面壁2の形状との両方の変更を定義していることに注意する必要がある。
さらに詳細には、凹部分10は、入口壁3が延びる側面壁2の周辺縁2cに対応する位置に設けられ、これにより、凹部分は、側面壁とカプセルの入口壁の両方に延びる。凹部分10は、側面壁をカプセルの入口壁に接続する少なくとも1つの表面を備え、実際に、側面と入口壁2、3とを接続し、それらの両方に対して角度が付けてある追加の壁を形成している。
少なくとも1つの凹部分10は、面P上に存在するか、カプセルの中心軸A又は中心軸Aに平行な垂直軸に対して一定の傾斜角αを維持している少なくとも1つの軸Bを含む、少なくとも1つの表面12を備えている。凹部分10の表面12の傾斜角αは、好ましくは、面P又は軸(直線)Bの対応する傾斜角により測定されることに注意する必要がある。
好ましくは、表面12の面P又は少なくとも1つの軸Bは、カプセルの中心軸A、又は、中心軸Aに平行な垂直軸に向かうか、及び/又は、これらと交わる。
示された実施形態において、入口壁3、側面壁の上部2b、及び凹部分10の厚みは一定である。しかしながら、発明は、壁の異なる領域において、異なる厚みを有する実施形態を含む。図2の断面図に示すように、各外部凹部分10は、カプセルの中空本体5内部の突起11に対応する。すなわち、カプセルの凹部分10は、側面壁とカプセルの入口壁の両方に、対応するカプセル内部への内部突起を設けるよう変更が加えられている。
凹部分10は、入口壁3と側面壁2との間の接続部(周辺縁2c)から、カプセルの体積部分を「取り除いた」ものと見ることができる。これにより、壁は変更され、元の高さから「沈み」、再び元の高さ及び形状へと上がる。取り除かれた体積の代表的な形状は、角柱形状、又は、角柱部分であり、好ましくは、三角形、平行六面体、円柱、及び底面が六角形である角柱、又は、正多角形または非正多角形にて形成されている底面を有する角柱、から選択される角柱である。従って、凹部分10の少なくとも1つの表面12は、設計上はカプセルの体積を「取り除くため」に用いられた角柱の少なくとも一部に「属している」。
これにより、凹部分10は、入口壁3をカプセルの側面壁2と接続する表面12を備える。これにより、表面12は、カプセルの追加の壁部分を形成している。言い換えると、凹部分10に対応する位置において、入口壁3は、凹部分10の少なくとも1つの表面12により、側面壁2と接続される。
異なる可能性のある実施形態によると、各凹部分10は、1つの連続した表面、又は、凹部分10を形成するように異なるように向けられることが可能な2以上の表面により形成される。もし凹部分10が円柱の一部に対応する体積を「取り除いて」得られたものであれば、凹部分10は、入口壁と側面壁とを接続する1つの連続した表面12のみを備える(図5に示す実施形態を参照)ことを理解する必要がある。凹部分が、平行六面体又は六角柱のような異なる形状を有する角柱部分に対応する体積を取り除いて得られる場合には、凹部分は、2以上の表面12にて形成される(図5aに示す実施形態を参照)。
すでに上記したように、図1〜5に示す実施形態において、凹部分10は、入口壁3と側面壁2とを接続する、垂直に対して傾斜した少なくとも1つの表面12を備える。
図1〜5に示した実施形態において、凹部分10は、垂直に対して、すなわち、中心軸(A)又はそれに平行な軸に対して、傾斜した少なくとも1つの表面12を備える。
好ましくは、カプセルの中心軸A又は垂直軸に対して一定の傾斜角を維持している凹部分10の少なくとも1つの表面12は、凹部分10の底面12である。言い換えると、各凹部分は、好ましくは「斜めの」すなわち傾斜した、追加の表面を形成する、好ましくは、一定の傾斜にて垂直軸(すなわち、カプセルの中心軸A又はそれに平行な軸)に対して角度付けされている凹部分10の底面である少なくとも1つの表面12を備える。
すでに上記したように、図に示されるように、凹部分10の表面12は、好ましくは平らであり、実際、当該表面は、面P上に存在し、または、少なくとも1つの直線B(軸)を含んでいる。また、凹部分10の少なくとも1つの表面12は、好ましくは、その完全な延長に沿って、カプセルの中心軸A、又は、それに平行な軸に対して一定の傾斜角αを維持している。他の実施形態において、中心軸Aは、凹部分が軸Aに沿った角度付けされた表面を備えるよう、角度部分を形成している。
好ましくは、傾斜した表面12は、図2に示すように、垂直に対して、すなわち、中心の垂直な回転軸、すなわち、カプセルの長さ軸Aに平行な方向、もっと単純に軸Aに対して鋭角αを形成する(図2にて視認できる)。一般的に、上記のように定義した鋭角αは、10°〜75°の範囲、好ましくは25°〜60°の範囲、最も好ましくは35〜50°の範囲にある。
図に示されるように、本発明の一見地によると、凹部分10の表面12、好ましくは、底面は、凹部分10の、カプセルの中心軸Aに対して最も近い端部と最も離れた端部10a、10bの間に延びている。
言い換えると、少なくとも1つの表面12は、中心軸Aに対して最も近い端部10aから、カプセルの中心軸から最も離れた端部10bへと延びている。
カプセルの中心軸Aに最も近い凹部分10の端部10aとの表現は、カプセルの中心軸Aに最も近い凹部分10の少なくとも1点、又は、領域を意味することに注意する必要がある。同様に、中心軸Aから最も離れた凹部分の端部10bとの表現は、カプセルの中心軸から最も遠い凹部分10の少なくとも1点、又は、領域を意味する。
本発明の一見地によると、凹部分10の最も離れた端部10bは、側面壁2の周辺縁2cの下の側面壁2に配置されている。言い換えると、凹部分10の中心軸Aから最も離れた少なくとも1つの点又は領域は、側面壁2の周辺縁2cの下にある。
より詳細には、添付した図1〜5に示される実施形態において、各凹部分10は、2つの側面12’が設けられた傾斜面12により形成されている。傾斜面12は、実質的に平らであり、垂直に対して傾斜しており、傾斜面12と垂直すなわち中心軸と平行な方向との間に形成される角度αは、鋭角である。凹部分10の側面12’は、好ましくは、カプセルの中心軸Aを通過する面上に配置される。
本発明の一見地によると、凹部分10は、カプセルの中心軸Aに対して放射状に配置されており、好ましくは、カプセルは、側面壁2の周辺縁2cに沿って一定の間隔を開けて配置された複数の凹部分10を備え、これにより、側面壁及びカプセルの入口壁の両方に均一の硬さを与えることができる。
好ましくは、凹部分10は、入口壁3が延びる側面壁の周辺縁2cに沿って、一定の「満−空」の互い違い、すなわち、凹部分10(空)と、凹部分が存在しない側面壁2及び入口壁の部分(満)との一定の互い違いを与えるよう設計される。
図1〜4に示すカプセルの実施形態において、凹部分10の個数は、図5、5aに示す実施形態に対して増加されている。また、図1〜4に示す実施形態において、凹部分は、図5、5aに示す実施形態の凹部分10よりも狭い。より詳細には、図1〜4において、凹部分10の傾斜面12の幅wは、図5、5aに示す実施形態に対して減少されている。
図5、5aは、偶数の凹部分、すなわち6個の凹部分を示す。上記のように、凹部分の個数は、素数から選択されてもよく、好ましくは、5、7、11、及び13から選択されてもよい。図4は、11個の凹部分を有するカプセルを示す。凹部分の個数として素数を選択することにより、カプセルが穴開けされるために収容される抽出装置の容器内において、当該容器内に存在する穴開け要素に対するカプセルの位置の任意度を増加できる。穴開け要素に対するカプセルの位置の任意度を増加させることにより、システムの可能性のある悪い動作を減少できる。
有利なことに、本発明の可能性のある実施形態によると、凹部分10の厚さは、凹部分の外側の入口壁3及び/又は側面壁2の厚さと等しいが、カプセルの製造に用いる材料の仕様に従って、他の厚さも適合できる。すでに上記したように、本開示において、「凹部分の厚さ」との表現は、凹部分に対応する位置におけるカプセルの壁部分の厚さ、特にカプセルの入口壁と側面壁とを接続する凹部分10の少なくとも1つの表面12の厚さを意図する。
入口壁3の少なくとも1つの穴開け領域6は、凹部分10にて定義される水入口壁3の補強領域7に隣接して、好ましくは入口壁3において少なくとも1つの凹部分10の端部10aを超えて、設けられる。
好ましくは、補強領域7と少なくとも1つの穴開け領域6との間の境界線8は、凹部分10の端部10aを接続する円形の線により定義される。
ここで用いられている凹部分の「端部」10aとの表現は、凹部分10が入口壁3上にて終わる箇所、すなわち、図において10aとの参照にて示されているカプセルの中心軸Aにより近い部分を示すことに注意する必要がある。端部10aとは反対側の凹部分の側は、側面壁2に位置する端部10bである。表面12は、端部10aと10bとを接続する。
異なる可能性のある実施形態によると、少なくとも1つの穴開け領域6は、凹部分10の端部10aと、カプセルの中心軸Aに対応する入口壁3の頂点との間の領域に設けることができることに注意する必要がある。
図1〜5に示す実施形態において、カプセルの水入口壁3には、水入口壁の中心の頂部に対応する位置に、第2補強領域7’が設けられている。示される実施形態において、補強領域7’は、水入口壁3の内表面から突出する複数のリブ20の形態による強化手段により定義される。リブ20は、好ましくは、入口壁3の中心部分、実質的には中心軸Aから放射状に配置される。入口壁3の内表面の中心部分に設けられたリブ20を、下から見たカプセルである図3に示す。
好ましくは、補強領域7’と穴開け領域6との間の境界線8’は、放射状に配置されたリブ20の端部20aを接続する円形の線により定義される。このようなリブ20が設けられたカプセルの実施形態において、1以上の穴開け領域6は、好ましくは、凹部分10とリブ20との間に配置されることに注意する必要がある。より詳細には、1以上の穴開け領域6は、凹部分10すなわち補強領域7の端部10aと、リブ20すなわち補強領域7’の端部20aと、の間の入口壁3に配置される。
すでに上記したように、穴開け領域6の厚さは、補強領域7中の入口壁3の厚さよりも小さくできる。
図6〜11に示すカプセルの実施形態は、カプセルの水入口壁3の少なくとも1つの補強領域7を定義する凹部分10の形態による強化手段の配置を除いて、図1〜5に開示された実施形態と類似している。
実際、上記のように、図6〜11に示す実施形態では、凹部分はカプセルの水入口壁3内に完全に収納されている、すなわち、それらは側面壁2には延びておらず、特に、それらは側面壁2の周辺縁2cの下に延びていない一方、図1〜5に示す実施形態では、凹部分10は、入口壁と側面壁の両方に延びている。図1〜5と図6〜11において、対応する特徴は、対応する参照符号にて参照される。
図1〜5と図6〜11を参照して述べたように、カプセルの水入口壁3には、水入口壁の中心の頂部に対応する位置に第2補強領域7’が設けられている。示された実施形態において、補強領域7’は、水入口壁3の内表面から突出した複数のリブ20の形態による強化手段により定義されている。中心補強部分7’の詳細は、図1〜5を参照して上記にて説明したものと同じである。
図12及び13は、本発明に係るカプセルのさらなる可能性のある実施形態を示し、より詳細には、カプセル1は、上記に述べたように、カプセルの入口及び側面壁3、2の両方に配置されるか、または、カプセルの入口壁3中に完全に収納されるかのいずれかが可能な複数の凹部分10を備える。部分10は、第1の外部及び周辺補強領域7を与える。中心補強領域7’には、放射状に配置されたリブ20が設けられる。2つの境界線8、8’に、円周方向のリブ20bが設けられている。
図示しない可能性のある実施形態によると、中心補強領域7’と穴開け領域6との間に配置された円周方向のリブ20bは、取り除くことができる。
実際、入口壁3の中心の頂部7’に位置する放射状に配置されたリブ20の端部20aに対応する位置に配置された円形のリブ20bは、任意のものであることに注意する必要がある。
入口壁の頂部の中心に位置する補強領域7’と、カプセルの入口壁3の少なくとも1つの穴開け領域6との間の境界線8’は、実質的に、円形のリブ20bに対応する。入口壁の周辺に位置する補強領域7と、カプセルの入口壁の少なくとも1つの穴開け領域6との間の境界線8は、実質的に円形のリブ20bに対応する。
図12A及び12Bは、凹部分10が、好ましくは放射状に配置され、入口壁3、又は好ましくは入口壁3と側面壁2の両方に延びる、リブの形態の強化手段20cに置き換えられた実施形態を示す。複数の放射状リブ20cは、水入口壁3の周辺部、すなわち、入口及び側面壁の間の周辺縁2cに隣接した部分に配置されている。好ましい形態によると、放射状に配置されたリブ20cは、カプセルの側面壁2にも延びている。
加えて、円形のリブ20bは、入口壁の下表面から突出し、好ましくは、入口壁3の周辺縁2cに対して円周状に延びており、すなわち、カプセルの中心軸Aに対して円形の線を形成する。そうすることにより、水入口壁3の周辺部に配置された補強領域7は、円形のリブ20bと放射状に配置されたリブ20cとにより定義される(図12A及び12Bの実施形態に示されている)。補強領域7とカプセルの入口壁3の少なくとも1つの穴開け領域6との間の境界線8は、実質的に、円形のリブ20bに対応することに注意する必要がある。円形のリブ20bの場合、それは、カプセルの入口壁3には設けられておらず、周辺補強領域7と少なくとも1つの穴開け領域6との間の境界線8は、カプセルの中心軸Aにより近い放射状に配置されたリブ20cの端部によって定義することができる。
異なる可能性のある実施形態によると、少なくとも1つの穴開け領域6は、補強領域7、すなわち、図12、13、12A、及び12Bにて示す実施形態においては円周リブ20bの境界線8と、カプセルの中心軸Aに対応する入口壁3の頂部との間に設けることができることに注意する必要がある。
図12A及び12Bに示す実施形態において、カプセルの水入口壁3には、水入口壁3の中心の頂部に設けられた第2補強領域7’が設けられている。示された実施形態において、補強領域7’は、好ましくは、水入口壁3の内表面から突出する複数のリブ20の形態の強化手段により定義される。リブ20は、好ましくは、入口壁3の中心部分、実質的には中心軸Aから放射状に配置されている。
好ましくは、中心補強領域7’と少なくとも1つの穴開け領域6との間の境界線8’は、中心補強領域7’の放射状に配置されたリブ20の端部20aを接続する円形の線により定義される。
図12A及び12Bにより示された実施形態において、下から見たカプセルの図である図12Bによりよく示されているように、中心補強領域7’は、カプセルの中心軸Aに対応した点を原点とする第1の複数20’の放射状に配置されたリブを備える。
加えて、中心補強領域7’は、カプセルの中心軸Aに対応する点から離れた位置を原点とする第2の複数の放射状に配置されたリブ20’’を備えている。
好ましくは、中心補強領域7’と少なくとも1つの穴開け領域6との間の境界線 8’は、第2の複数の放射状に配置されたリブ20’’の端部20aを接続する円形の線により定義される。
入口壁の頂部補強領域7’に放射状に配置されたリブ20が設けられたカプセルの好ましい実施形態において、(1以上の)穴開け領域6は、凹部分10、又は周辺に配置された放射状リブ20cと、水入口壁3の部分に放射状に配置されたリブ20との間に設けられる。より詳細には、図12、13に示す実施形態において、1以上の穴開け町域6は、凹部分10の端部10aと中心位置補強領域7を定義するよう入口壁の頂部に配置されたリブ20の端部20aとの間の入口壁3に配置できる。
すでに上記したように、穴開け領域6の厚さは、補強領域7中の入口壁3の厚みよりも小さくできる。
本発明に係るカプセルにおいて、少なくとも1つの穴開け領域6は、好ましくは、互いに3.1mm〜4.1mm、好ましくは、3.3mm〜3.9mmの距離を有する2つの境界円周を有する入口壁の環状部分に配置される。
穴開け領域6が(入口壁3の周辺及び中心に位置する)2つの補強領域7、7’の間に配置される、示された実施形態を参照すると、補強領域と穴開け領域との間の境界線8、8’は、互いに、3.1mm〜4.1mm、好ましくは3.3mm〜3.9mmだけ離れている。
本発明に係るカプセルにおいて、周辺補強領域7、すなわち、側面壁の周辺縁2cに隣接して配置された補強領域は、側面壁2(好ましくは周辺縁2c)とカプセルの入口壁の頂部(好ましくは中心軸A)との間の放射距離の20%〜40%、好ましくは25%〜35%だけ入口壁3に(放射方向に)延びている。好ましい実施形態において、各部7、7’及び6は、側面壁2(好ましくは周辺縁2c)とカプセルの入口壁の中心軸Aとの間の放射距離の、100%の合計を軸Aから縁2cまでとすると、20〜40%、好ましくは25%〜35%だけ延びている。
さらに、図12A及び12Bに示す実施形態を除いた図1〜15に示す実施形態において、カプセルには、側面壁2の内表面から突出し、カプセルが製造プロセス中に積み重ねられることを阻害する垂直つまみ9が設けられている。図12Aに示すように、そう望まれている場合には、積み重ねを制御し積み重ねやすくするように、突出するつまみは切り捨てることができる。このようなつまみの厚さ、形状及び半径は、当業者にとって容易に推測できるように、先に述べた中から選択されるように選択された製造方法に従って変更できる。
垂直つまみは、図1〜12及び13〜15に示す実施形態のように、入口及び側面壁3、2の両方に延びることもでき、カプセルの側面壁2のみに設けるようにもできる。図12A及び図12Bに示す実施形態において、そして一般的に、周辺補強領域7が側面壁2へも延びるリブ20cの形態による強化手段を備えているカプセルにおいて、垂直つまみ9の機能は、側面壁2に延びる補強リブ20cの部分によって実行できる。
加えて、示された例示的実施形態において、少なくとも1つの密封要素30が、カプセルのフランジ様縁31、すなわち、容器、特に容器の下端、すなわち、密封係合を与える容器の押え部分、と接触するよう設計されたカプセルの部分に設けられている。
いかなる密封部材を用いることができる。
本発明に係るカプセルは、プラスチック、バイオプラスチック、(再生可能な原料から得られるプラスチックである)いわゆる「グリーン」プラスチックにて製造してもよい。
カプセルは、射出成形又は熱成形により製造できる。カプセルには、酸素及びガス通過に対するバリアとして働く層が設けられていてもよい。
適した知られたバリア材料は、例えば、PP−EVOH−PPといったポリプロピレンとの多層構造として存在、好ましくはPE−EVOH−PEといったポリエチレンとの多層構造として存在するEVOHである。多層構造は、熱成形にて用いられる積層体であってもよく、その代わりとして、多層構造は、カプセル本体の共射出成形により得られてもよい。コーヒーカプセルの共射出は、当業者にとって周知の技術であり、本発明の目的ではない。このような技術は、商業的に利用可能である。
バリアは、コーティングとして外部に設けられてもよい。適切なコーティングとしては、例えば、Nanolok(登録商標) PT ADV−7、及び、PVD又はPECVDコーティングを用いることができる。コーティングは、スプレー又は浸漬にて実行でき、適したコーティング、特にナノコーティングは、カオリン粘土又はシリケートナノ粒子及びポリマーを含む組成物、選択的には水性組成物により得られる。このような組成物は、例えば、WO2009/114071、WO2006/115729、WO2008/147380、WO2009/114072、US8309230に開示された水溶媒中に分散したシリケート充填剤とマトリックスポリマーを含む濃縮されたナノ複合体分散液である。さらなる種類のバリアとしては、例えば、WO2007/106671に開示されているように、プラスチック材料に適切なナノ複合体を添加することにより得られる。
本発明の一見地によると、少なくとも側面壁2及びカプセルの水入口壁3は、一体的に作られる。また、本発明のさらなる見地によると、水入口壁3及び側面壁2は、同じ材料、好ましくはプラスチック材料にて作られる。
本発明に係るカプセルを得るために、異なる製造プロセスを用いることができる。例えば、少なくとも水入口壁3及び側面壁2は、射出プラスチック材料又は共射出プラスチック材料にて作ることができる。
カプセル、特に水入口壁3を製造するために用いられる材料の機械的及び熱的特性は、1以上の穴開け領域の少なくとも部分の変形を得るためには、重要である。
出願人により行われた実験的試験は、下記の報告された熱的及び機械的特性を有するプラスチック材料を用いることにより、カプセルの入口壁の少なくとも1つの穴開け領域の効果的な穴開けと、その後の飲料供給プロセス中の穴開け領域の少なくとも一部の変形とを、同時に得られることを示す。
用いることができる適切なプラスチック材料は、PP、PE、好ましくは、850〜1050kg/m3、好ましくは、0.951kg/m3の密度(ISO1872に従って測定)、9〜13g/10min、好ましくは11g/10minのメルトフローレート(MFRはISO1133に従って測定)、23〜29MPa、好ましくは、26MPaの引張応力(ISO527−2/1Bに従って測定)を有するHDPEである。
適切な材料は、3.1〜3.9kJ/m2の範囲、好ましくは3.5kJ/m2のシャルピー衝撃値(23°C)(ISO179に従って測定)を有している。
加えて、好ましくは、ビカー軟化点は、50〜80の範囲、好ましくは55〜75、最も好ましくは60〜70(ISO306(B50法)に従って測定)の範囲にある。標準のASTM D1525 B50にて測定した場合、好ましくは、ビカー軟化点は、50〜60の範囲、好ましくは54〜58の範囲、最も好ましくは56である。融点(二次加熱)は、好ましくは、115〜145°Cの範囲にあり、好ましくは131°C(ASTM D2117に従って測定)である。適切な材料は、55〜66の範囲、好ましくは60(ASTM D2240)のショアD硬度を有する。
カプセル製造に適切なプラスチック材料は、INEOSが販売しているRigidex(登録商標) HD5211EAとして売られているものである。
すでに上記したように、本発明は、上記した種類のカプセルを備えた飲料を供給するためのシステムに関する。
さらに詳細には、カプセルは、1以上の水入口開口6aを設けるために、カプセルの水入口壁3の少なくとも1つの穴開け領域を穴開けする穴開け手段を備える抽出装置中にて使用される。抽出装置は、1以上の水入口開口6aを通してカプセルの中空本体5中に圧力がかけられた水を注入する水注入手段を備える。
水入口壁3の少なくとも1つの穴開け領域6は、飲料の供給中に、少なくとも部分的に塑性変形する。
本発明の一見地によると、入口壁3に設けられたカプセルの穴開け領域又は領域6 は、抽出装置の穴開け手段が配置されている経路に対応する経路に沿って、少なくとも部分的に延びる。
すでに上記したように、カプセルの少なくとも1つの穴開け領域は、少なくとも部分的に、中空本体の内部方向へ塑性変形する。カプセルの可能性のある実施形態の変形した入口壁が、図14及び15に示されている。
実際、少なくとも1つの穴開け領域6は、抽出装置の穴開け手段40により穴開けされ、カプセルの入口壁3の穴開け領域6に1以上の水入口開口6aが設けられた後に、少なくとも部分的に塑性変形する。
さらに詳細には、図14及び15に示すように、変形後の水入口壁3の少なくとも1つの穴開け領域6は、抽出装置の穴開け手段40とはもう接触していない。
加えて、本発明の一見地によると、少なくとも1つの穴開け領域6の少なくとも一部は、水入口壁における抽出装置の穴開け手段40の貫通深さの少なくとも50%から150%までの動きによって塑性変形する。そうすることにより、水入口壁と抽出装置の穴開け手段との間の水流通路を増加できる。
本発明は、上記の種類のカプセルと、穴開け手段と水注入手段とを備える抽出装置から飲料を供給するための方法に関する。
方法は、カプセルの入口壁に1以上の水入口開口を設けるために、抽出装置の穴開け手段により、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部を穴開けするステップと、飲料供給中に、水入口壁の少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部を塑性変形するステップと、を備える。
有利なことに、すでに上記したように、カプセルの穴開け領域の少なくとも一部を塑性変形することにより、カプセル中への水流通路を増加できる。実際、入口壁の変形後、抽出装置の穴開け手段は、穴開けにより入口壁に実現した1以上の水開口の障害物とはならない。
本発明に係る方法において、少なくとも1つの穴開け領域6は、1以上の水入口開口6aを設けるために、抽出装置の穴開け手段40が穴開け領域の少なくとも一部を穴開けした後、少なくとも部分的に塑性変形することに注意する必要がある。
上記のように、少なくとも1つの穴開け領域6は、抽出装置の水注入手段により注入された水により入口壁に加えられた圧力により、少なくとも部分的に塑性変形する。
この点については、方法は、抽出装置の水注入手段により、ステップa)において入口壁3に設けられた1以上の水入口開口6aを通して、カプセルの中空本体5の内部に水を注入するステップを備える。そうすることにより、少なくとも1つの穴開け領域6は、上記方法のステップb)において、抽出装置の水注入手段により注入された水により入口壁3に加えられた圧力により、少なくとも部分的に塑性変形する。
好ましくは、水圧は、2bar〜4barの範囲にある。
方法の一見地によると、抽出装置の水注入手段がカプセル中に水を注入するときに、少なくとも2つの分離された圧力増加ステージが決定される。
好ましくは、少なくとも1つの穴開け領域の塑性変形は、カプセルの中空本体内の圧力増加と、出口壁からの供給された飲料の最初の出口との間で起こっている。実際、飲料供給プロセス中、カプセルの穴開け領域が抽出装置の穴開け手段により穴開けされた後、カプセル内部の圧力を増加して収納された製品の効果的な抽出を得るために、穴開け領域に得られた1以上の開口により、水がカプセルの中空本体へと注入される。
カプセルの入口壁の塑性変形により、注入された水の少なくとも2つの圧力増加ステージが得られる。実際、最初の圧力増加は、カプセルの少なくとも1つの穴開け領域が抽出装置の穴開け手段により穴開けされて、カプセル中に水が注入された後に得られる。圧力は、少なくとも1つの穴開け領域の少なくとも一部が変形するまで増加し、これにより、カプセル内部への水流の通路を増加できる。二番目の圧力増加は、カプセルの中空本体内に収納されている製品が抽出されて、カプセル内部の圧力がカプセルの出口壁の開口を決定するまで、変形した入口壁を通してカプセル内部に水を注入することにより得られる。
方法のさらなる見地によると、少なくとも1つの穴開け領域6の塑性変形は、中空本体5内部の圧力増加と、出口壁4からの供給された飲料の最初の出口との間にて起こっていることに注意をする必要がある。
図14及び15は、図1〜4に関連して開示されたカプセルと類似した形状を有し、穴開け領域の少なくとも一部が塑性変形した、本発明に係るカプセルを示す。
図14及び15に示すように、穴開け領域6の少なくとも一部は、カプセルの中空本体5の内部方向に変形されており、本発明の有利な見地によると、穴開け領域6のみが少なくとも部分的に変形している。実際、補強領域又は領域7は、飲料供給プロセス中に変形されない。さらに詳細には、本発明の一見地によると、穴開け領域の変形は、少なくとも1つの補強領域7と少なくとも1つの穴開け領域6との間にて実質的に延びている少なくとも1つの境界線8内に実質的に収納されている。
図14及び15に示すように、穴開け領域6は、理想的には2つの補強領域7を環状の穴開け領域6から分離する2つの境界線8の間に構成される領域内にて実質的に変形する。
図においては完全に変形して示されているが、穴開け領域の少なくとも一部のみが変形していてもよい。
また、図には示していなくても、図5〜13の実施形態に示されるカプセルは、飲料供給プロセス中に類似の挙動を有し、図14及び15に示したカプセルのように、穴開け領域の少なくとも一部の変形を受けることに注意する必要がある。
本発明に係るカプセルと商業的に利用可能なカプセルとの間の以下の比較試験を参照して、本発明をさらに開示する。
比較試験の結果は、用いた機械とは独立して、本発明に係るカプセルにおける抽出生産量パラメータの増加を示している。
抽出生産量パラメータは、以下に報告された数式により算出する。
%抽出生産量=(%抽出された固体×飲料重量(g))÷カプセルの満たし重量(fill weight)(g)×100
抽出生産量は、抽出された固体の百分率と、製造された飲料重量と、カプセルの満たし重量(fill weight)とに依存する。
下記の報告された試験が、異なる2つのコーヒー粉において実行された。
コーヒーA:中間濃さのロースト色(8.5La)を有する、ロブスタとアラビカのブレンドのロースト(roast)され挽かれたコーヒー
コーヒーB:濃いロースト色(6.5La)を有する、アラビカ100%のロースト(roast)され挽かれたコーヒー
以下の商業的に利用可能なコーヒー機械を用いた:
自動クランプ力を用いた自動エスプレッソ抽出機械である、”U” Nespresso(登録商標)コーヒー機械
手動クランプ力を用いた自動エスプレッソ抽出機械である、"Pixie" Nespresso(登録商標)コーヒー機械
実施例 1
ちょうど5.2gのコーヒーAを計りとって、本発明に係るカプセルに入れた。このカプセルを、自動U Nespresso(登録商標)エスプレッソ機械に置き、エスプレッソを抽出した。その後、抽出された固体%を、抽出可能/抽出された固体を抽出物の密度から算出し100gあたりのgとして表現するため、「Kyoto」として当該分野において知られている濃度計を用いて算出した。
得られた飲料は、26%の抽出生産量を有していた。
比較例 1
コーヒーAを、ネスプレッソカプセル(すなわち、本発明に係る改良されたカプセルのデザインを有しない)を用いて同じエスプレッソ機械にて抽出し、24%の抽出生産量しか達成できなかった。
図16は、U機械における、改良されたカプセルとNespressoカプセルとの抽出生産量(%)の比較を示す。
実施例2
ちょうど5.2gのコーヒーAを計りとって、本発明に係るカプセルに入れた。このカプセルを、自動Pixie Nespresso(登録商標)機械に置き、抽出した。抽出された固体%をKyoto法を用いて算出し、実施例1にて記載したようにして、%抽出生産量を算出した。得られた飲料は、25%の抽出生産量を有していた。
比較例2
コーヒーAを、本発明に係る改良されたカプセルのデザインを有しないオリジナルのNespresso(登録商標)カプセルにて抽出し、24.5%の抽出生産量しか達成できなかった。
図16は、Pixie機械における、改良されたカプセルとNespressoカプセルとの抽出生産量(%)の比較を示す。
実施例3
ちょうど5.2gのコーヒーBを計りとって、オリジナルのNespresso(登録商標)カプセルと、本発明に係るカプセルとに入れた。その後、両方のカプセルを、Pixie Nespresso(登録商標)機械に置き、エスプレッソを抽出した。本発明に係る改良されたカプセルを用いると、21%の抽出生産量を達成できた。
比較例3
コーヒーBを、本発明に係る改良されたカプセルのデザインを有しないオリジナルのNespresso(登録商標)カプセルにて抽出し、18.5%の抽出生産量しか達成できなかった。
図18は、Pixie機械における、改良されたカプセルとNespressoカプセルとの抽出生産量(%)の比較を示す。
実施例4
ちょうど5.2gのコーヒーBを計りとって、Nespresso(登録商標)カプセルと、本発明のカプセルとに入れた。その後、両方のカプセルを、Pixie Nespresso(登録商標)機械に置き、エスプレッソを抽出した。抽出中、抽出時間と抽出圧力も測定した。本発明のカプセルにおけるコーヒーBは、より短い時間(17秒)及びより低い圧力(11.5bar)で抽出され、より良い抽出生産量、すなわち21%、を達成できた。
比較例4
コーヒーBを、Nespresso(登録商標)カプセルを用いて同じエスプレッソ機械にて抽出した結果、抽出時間はより長く(21秒)、圧力はより高く(14.5bar)、より低い抽出生産量、すなわち18.5%、を達成した。
図19は、本発明に係る改良されたカプセルのデザインを有する又は有しないPixie機械における抽出時間、抽出圧力、及び%抽出生産量を示す。
実施例5
ちょうど5.2gのコーヒーBを計りとって、Nespressoカプセルと、本発明のカプセルとに入れた。その後、両方のカプセルを、U Nespresso機械に置き、エスプレッソを抽出した。
抽出中、抽出時間と抽出圧力も測定した。本発明のカプセルにおけるコーヒーBは、より短い時間(20秒)及びより低い圧力(15bar)で抽出され、U Nespresso(登録商標)機械にて抽出されたNespressoカプセルにおけるコーヒーBと同じ%抽出生産量、すなわち20%、を達成できた。
図20は、本発明に係る改良されたカプセルのデザインを有する又は有しないU機械における抽出時間、抽出圧力、及び%抽出生産量を示す。
上記結果により、本発明に係るカプセルにより得られた有利点を確認できる。

Claims (31)

  1. 抽出装置から飲料を供給するためのカプセル(1)であって、
    前記カプセルは、側面壁(2)と、水入口壁(3)と、出口壁(4)とを備え、抽出生産物が入れられた中空閉本体(5)を形成し、
    前記水入口壁(3)は、抽出サイクルにおいて前記中空閉本体の内部に圧力をかけられた水を供給するために前記抽出装置の穴開け手段(40)により穴開け可能となっている少なくとも1つの穴開け領域(6)を備え、
    前記水入口壁(3)は、前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)とは区別された少なくとも1つの補強領域(7)を有し、
    前記穴開け領域(6)の少なくとも一部は、飲料供給中にカプセルと接触している水によってそれに加えられた圧力により変形可能となっており、付与された変形の少なくとも一部は、前記抽出サイクルの終盤において前記穴開け領域(6)によって維持される、
    カプセル。
  2. 前記水入口壁(3)の少なくとも2つの補強領域(7)が設けられ、前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は、前記補強領域により少なくとも部分的に定義される、請求項1に記載のカプセル。
  3. 前記カプセルの入口壁(3)の穴開け領域(6)に前記開口(6a)が一旦設けられると、前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は前記1以上の水入口開口(6a)の少なくとも周囲において変形し、これにより、前記穴開け手段(40)から前記開口(6a)を少なくとも部分的に開放するために、前記開口(6a)周囲の穴開け領域(6)は、前記中空本体(5)の内部方向へ移動する、請求項1又は2に記載のカプセル。
  4. 前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は、前記抽出装置(40)の水注入手段により注入された水によって前記入口壁(3)に加えられた圧力により塑性変形可能であり、前記水の圧力は、2bar〜6barの範囲であり、好ましくは、2〜4barの範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載のカプセル。
  5. 少なくとも1つの境界線(8)が、前記少なくとも1つの補強領域(7)と前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)との間に定義されている、請求項1〜4のいずれかに記載のカプセル。
  6. 前記少なくとも1つの穴開け領域(6)と前記少なくとも1つの補強領域(7)は、前記水入口壁の交互パターン、好ましくは、側面壁(2)の周辺縁(2c)を前記カプセルの中空本体(5)の中心軸(A)に向けて接続する放射方向に沿って配置される、請求項2〜5のいずれかに記載のカプセル。
  7. 前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は、前記少なくとも2つの補強領域(7)間の前記水入口壁(3)の実質的な環状領域に沿って、連続的又は非連続的に延びている、請求項6に記載のカプセル。
  8. 前記変形した穴開け領域(6)中の少なくとも1つの前記開口(6a)は、変形後は、前記抽出装置の前記穴開け手段(40)とは接触しない、請求項1〜7のいずれかに記載のカプセル。
  9. 前記少なくとも1つの穴開け領域(6)の少なくとも一部は、前記水入口壁における前記抽出装置の前記穴開け手段(40)の貫通深さの少なくとも50%から150%までの動きによって塑性変形し、前記水入口(3)と前記穴開け手段との間の水通路を増加させる、請求項1〜8のいずれかに記載のカプセル。
  10. 少なくとも前記側面壁(2)と前記水入口壁(3)は、同じ材料の一体物として作られる、請求項1〜9のいずれかに記載のカプセル。
  11. 少なくとも前記入口壁(3)と前記側面壁(2)は、射出または共射出プラスチック材料にて作られる、請求項1〜10のいずれかに記載のカプセル。
  12. 前記材料は、850〜1050kg/m3、好ましくは、0.951kg/m3の密度(ISO1872に従って測定)、9〜13g/10min、好ましくは11g/10minのメルトフローレート(MFRはISO1133に従って測定)、23〜29MPa、好ましくは、26MPaの引張応力(ISO527−2/1Bに従って測定)を有するHDPEである、請求項11に記載のカプセル。
  13. 前記水入口壁(3)は実質的にドーム形状である、請求項1〜12のいずれかに記載のカプセル。
  14. 少なくとも1つの補強領域(7)は、強化手段 (10、20)を備えるか、及び/又は、それは、前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)の厚さに対して厚みが増加する少なくとも部分を備えている、請求項1〜13のいずれかに記載のカプセル。
  15. 少なくとも1つの補強領域(7)を定義する前記強化手段(10、20)は、少なくとも部分的に、カプセルの前記側面壁(2)上にも延びている、請求項14に記載のカプセル。
  16. 前記少なくとも1つの補強領域(7)を定義する前記強化手段(10、20)は、前記水入口壁(3)表面から突出し、前記水入口壁(3)上にて円周状及び/又は放射状に配置された1以上の隆起を備えている、請求項14又は15に記載のカプセル。
  17. 少なくとも1つの補強領域(7)を定義している前記強化手段(10、20)は、前記入口壁(3)中に完全に収納されているか、又は、前記側面壁(2)及び前記水入口壁(3)上の両方において延びている少なくとも1つの凹部分(10)を備える、請求項14〜16のいずれかに記載のカプセル。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載のカプセル(1)と、前記カプセルの入口壁(3)に1以上の水入口開口(6a)を設けるために前記カプセルの水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)に穴を開ける穴開け手段(40)を備える抽出装置と、を備える飲料を供給するためのシステムであって、
    前記抽出装置は、前記1以上の水入口開口(6a)を通して前記カプセルの中空本体(5)中に圧力をかけられた水を注入する水注入手段をさらに備え、
    前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は、飲料供給サイクル中に、少なくとも部分的に塑性変形する、
    システム。
  19. 飲料供給サイクル中、前記開口(6a)周囲の穴開け領域(6)は、前記穴開け手段(40)から前記開口(6a)を少なくとも部分的に開放するために、前記中空本体(5)の内部方向へ変形する、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記抽出装置の前記穴開け手段(40)により前記カプセルの入口壁(3)の穴開け領域(6)に穴が開けられ、前記穴開け領域(6)に前記1以上の水入口開口(6a)が設けられたあと、前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は少なくとも部分的に変形する、請求項18又は19に記載のシステム。
  21. 前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は、前記抽出装置の水注入手段により注入された水によって前記入口壁(3)に加えられた圧力により部分的に塑性変形し、前記水の圧力は、好ましくは、2bar〜6barの範囲である、請求項18〜20のいずれかに記載のシステム。
  22. 前記変形した穴開け領域(6)中の少なくとも1つの前記開口(6a)は、変形後は、前記抽出装置の前記穴開け手段(40)とは接触しない、請求項18〜21のいずれかに記載のシステム。
  23. 前記少なくとも1つの穴開け領域(6)の少なくとも一部は、前記水入口壁における前記抽出装置の前記穴開け手段(40)の貫通深さの少なくとも50%から150%までの動きによって塑性変形し、前記水入口(3)と前記抽出装置の前記穴開け手段(40)との間の水通路を増加させる、請求項18〜22のいずれかに記載のシステム。
  24. 請求項1〜17のいずれかに記載のカプセルと、穴開け手段(40)と水注入手段とを備えた抽出装置とから飲料を供給する方法であって、
    a)前記水入口壁(3)の少なくとも1つの穴開け領域(6)に前記抽出装置の穴開け手段(40)により穴を開けて、前記カプセルの入口壁(3)に1以上の水入口開口(6a)を設けること備え、さらに、
    b)飲料供給中に、前記抽出装置の水注入手段により注入された水により前記入口壁(3)に加えられた圧力により、前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)の少なくとも一部を変形させることを備え、
    好ましくは、前記抽出サイクルの終盤において、付与された変形の少なくとも一部は維持される、方法。
  25. 前記カプセルの入口壁(3)の穴開け領域(6)に前記開口(6a)が一旦設けられると、前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は前記1以上の水入口開口(6a)の少なくとも周囲において変形し、これにより、前記穴開け手段(40)から前記開口(6a)を少なくとも部分的に開放するために、前記開口(6a)周囲の穴開け領域(6)は、前記中空本体(5)の内部方向へ移動する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記抽出装置の前記穴開け手段(40)により前記入口壁(3)の穴開け領域(6)に穴が開けられ、前記カプセルの入口壁(3)の前記穴開け領域(6)に前記1以上の水入口開口(6a)が設けられたあと、前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は少なくとも部分的に塑性変形する、請求項25に記載の方法。
  27. 前記水入口壁(3)の前記少なくとも1つの穴開け領域(6)は、前記抽出装置の水注入手段により注入された水によって前記入口壁(3)に加えられた圧力により少なくとも部分的に塑性変形し、前記水の圧力は、好ましくは、2bar〜6barの範囲、好ましくは2〜4barである、請求項24〜26のいずれかに記載の方法。
  28. 前記抽出装置の前記水注入手段が前記カプセルに水を注入するとき、少なくとも2つの分離された圧力増加ステージが起こっている、請求項24〜27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記少なくとも1つの穴開け領域(6)の前記変形は、前記中空本体(5)の圧力増加と、出口壁(4)からの供給された飲料の最初の出口との間で起こっている、請求項24〜28のいずれかに記載の方法。
  30. 前記1以上の開口が前記抽出装置の前記穴開け手段(40)と接触しないよう前記穴開け手段(40)から前記開口(6a)を開放するために、1以上の前記開口(6a)周囲の穴開け領域(6)は、前記中空本体(5)の内部方向へ移動する、請求項24〜29のいずれかに記載の方法。
  31. 前記少なくとも1つの穴開け領域(6)の少なくとも一部は、前記水入口壁における前記抽出装置の前記穴開け手段(40)の貫通深さの少なくとも50%から150%までの動きによって塑性変形し、前記水入口(3)と前記抽出装置の前記穴開け手段(40)との間の水通路を増加させる、請求項24〜30のいずれかに記載のシステム。
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