JP2016525174A - 光学活性呼気弁を有する呼吸マスク - Google Patents

光学活性呼気弁を有する呼吸マスク Download PDF

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Abstract

ハーネス(13、16)、マスク本体(12)、及び呼気弁(14)を含む呼吸マスク(10)の様々な実施形態が開示される。呼気弁(14)は、弁座(20)、及び弁座と係合した可撓性フラップ(22)を含み得る。可撓性フラップは、閉鎖位置から開放位置に移動した時又は開放位置から閉鎖位置移動した時に、フラップにフラッシュ(26)を起こさせ得る1つ又は複数の材料を含み得る。フラッシュする弁は、弁が適切に動作している否かを使用者が確認することを容易にさせ得る。【選択図】図2

Description

本開示は、作動中にフラッシュする呼気弁を有する呼吸マスクに関する。
汚染環境で働く人々は、通常、気中浮遊汚染物質を吸入することから自らを保護するために呼吸マスクを着用する。呼吸マスクは、典型的には、空気中の微粒子及び/又はガス状汚染物質の除去が可能な繊維フィルタ又は吸着フィルタを有する。汚染環境下で呼吸マスクを着用する場合、着用者は、自分の健康が守られているという自覚によって安心感を得るが、しかしながら、着用者の顔の周りに蓄積する暖かく湿った呼気によって不快感を覚える。この顔の周りの不快感が大きいほど、不快な状態を緩和するために、着用者がマスクを顔から取り外す機会が多くなる。
汚染環境下で着用者がマスクを顔から取り外す可能性を低減するために、呼吸マスクのメーカーは多くの場合、暖かく湿った空気がマスク内部から迅速に排出されるように、マスク本体に呼気弁を取り付ける。呼気が迅速に除去されると、マスク内部がより涼しくなり、ひいては、マスク着用者が、着用者の鼻及び口の周りに位置する熱くて湿った環境を排除するために、顔から呼吸マスクを取り外す可能性が減るため、作業者の安全性のために利益となる。
長年にわたって、市販の呼吸マスクは、「ボタン式」呼気弁を使用して、呼気をマスク内部から排出してきた。ボタン式弁は典型的には、呼気を内部気体空間から逃がす動的機械要素として、薄い円形の可撓性フラップを使用してきた。そのフラップは、中央ポストを通して弁座の中央に取り付けられる。ボタン式弁の例が、米国特許第2,072,516号、同第2,230,770号、同第2,895,472号、及び同第4,630,604号に示されている。人が息を吐くと、フラップの周辺部分が弁座から持ち上げられ、そのため空気は外部気体空間に迅速に到達する。
ボタン式弁は着用者の快適性を改善する試みにおける進歩を示しているが、研究者らは他の改善を進めており、その例が、米国特許第4,934,362号(Braun)に示されている「バタフライ式」弁である。この特許において記載される弁は、放物線状の弁座、及びバタフライ様に取り付けられた細長い可撓性フラップを使用する。
Braunによる開発の後、呼気弁技術分野における別の考案が、Japuntichらによりなされた。米国特許第5,325,892号及び同第5,509,436号を参照されたい。Japuntichらの弁は、中心から外れて片持ち方式で取り付けられた単一の可撓性フラップを使用して、弁を開くのに必要とされる呼気圧を最小限に抑える。弁開放圧力が最小限に抑えられると、弁を操作するのに必要とされる力はより少なくなり、これは、呼吸時に着用者が呼気をマスク内部から排出するために、それほど労力をかける必要が無いことを意味する。Japuntichらの米国特許第7,493,900号を更に参照されたい。
Japuntichらの弁の後に導入された他の弁もまた、片持ち方式で取り付けられたフラップを使用してきた。米国特許第5,687,767号及び同第6,047,698号を参照されたい。更に別の進歩においては、より剛性であり、その上より硬いフラップを使用することができるように、弁座の封止面は弾性材料で作られており、これにより弁効率が改善された。Martinらの米国特許第7,188,622号を参照されたい。
呼気弁の設計上の進化は、弁座に対する構造変化及び弁座に対するフラップの取り付けを中心に展開されてきたが、研究者らは、弁性能を改善するために、フラップ自体に対しても構造変化を行ってきた。例えば、米国特許第7,013,895及び7,028,689号(Martinら)では、より薄く、より動的なフラップを使用できるようにするために、フラップに多数の層が導入され、これによって、より少ない圧力損失でより容易に弁が開くようになった。閉鎖位置にある時にフラップが封止面に固定されるように、リブ、及び予め湾曲されて不均一な構造もフラップに提供された。Mittelstadtらの米国特許第7,302,951号を参照されたい。米国特許公開第2009/0133700号(Martinら)では、弁性能を改善するために、スロットが弁フラップのヒンジ部に設けられた。更に、米国特許公開第2012/0167890A号(Insleyら)では、望ましい弁性能を達成するために、選択された領域でフラップが除去されている。
その構造に関わらず、呼気弁は使用中に開放したままになる危険性がある。着用者の呼気からの水分が、弁フラップ及び対応する弁座上に蓄積する場合がある。唾液の粒子及びその他の問題がこの蓄積に寄与する場合もある。かかる物質の存在が、弁フラップが開放位置又は閉鎖位置で固着する原因になる場合がある。開放されたままの弁は、汚染物質を呼吸マスクの内部気体空間に進入させる場合があり、一方で閉鎖した弁は、マスク本体全体で不快な圧力低下をもたらす場合がある。着用者が固着した弁に気づいた時、特に弁が開放位置にある時は、出来るだけ早く呼吸マスクを交換することが重要である。これを行うためには、着用者は、弁が適切に動作していないことを認識する必要がある。本開示は、この認識の問題に対処する弁の1つ又は複数の実施形態を提供する。
一態様では、本開示は、ハーネス、マスク本体、及び呼気弁を含む呼吸マスクを提供する。呼気弁は、弁座、及び、弁座と係合した可撓性フラップを含む。可撓性フラップは、閉鎖位置から開放位置に移動した時、又は開放位置から閉鎖位置移動した時に、フラップにフラッシュを起こさせる1つ又は複数の材料を含む。
別の態様では、本開示は、マスク本体と、マスク本体に取り付けられたハーネスと、弁座、及び弁座と係合した可撓性フラップを含む呼気弁と、を含む呼吸マスクを提供する。可撓性フラップは、帯域シフトフィルムを含む。
本明細書に記載の弁の1つ又は複数の実施形態は、動作中にフラッシュ信号を提供できる。信号は、弁フラップの材料に衝突する周囲環境で入射光から受動的に生成されてもよい。フラップの材料は、周辺光を様々な角度で様々に反射する様式であってもよい。したがって、弁フラップが移動している時、弁フラップは、弁フラップを検査する人に対して「フラッシュ」又は「フラッシュする画像」を作り出す、様々な程度の光を示す。弁フラップは、開閉時にフラッシュ式の画像を作り出すか又はフラッシュ式の画像に付け加える様々な色彩を生成するように調整してもよい。本明細書に記載される弁の1つ又は複数の実施形態は、呼吸マスクの使用時に容易に着用者又は着用者の共同作業者の目に映り得るため、弁の正常な機能を容易に識別可能である。
用語
以下に記載される用語は、定義される通りの意味を有する。
「帯域シフト」は、異なる角度から見た時に人間の目に顕著に異なる色彩を示すことを意味し、帯域シフトは、本明細書で記載される帯域シフト試験に従って評価され得る。
「清浄な空気」は、汚染物質を取り除くために濾過された、一定量の大気周囲空気を意味する。
「備える」は、特許専門用語において標準であるその定義を意味し、「含む」、「有する」、又は「含有する」とほぼ同義である制約のない用語である。「備える」、「含む」、「有する」、及び「含有する」、並びにこれらの変形は、一般的に使用される制約のない用語であるが、本開示は、「から本質的になる」などのより狭義の用語を使用して適切に記載されることもでき、これは、用語が関連する主題の性能に対して悪影響を及ぼす物又は要素のみを除外するという点で、制約のない用語に準ずる用語である。
「二色性」は、入射光の2つの直交偏光のうちの一方を他方よりも強く吸収することが可能であることを意味する。
「呼気弁」は、呼吸マスクの内部気体空間から呼気が排出されるように開放する弁を意味する。
「呼気」は、呼吸マスクの着用者によって吐き出される空気である。
「外部気体空間」は、吐き出された気体がマスク本体及び/又は呼気弁を通過して越えた後に侵入する、周囲大気中の気体空間を意味する。
「フィルタ」又は「フィルタ層」は、材料の1つ又は複数の層を意味し、その層は、層を通過する空気流から汚染物質(粒子など)を除去する主目的に適合している。
「フィルム」は、薄シート状構造体を意味する。
「濾材」は、それを通過した空気から汚染物質を取り除くために設計された通気性構造体を意味する。
「フラップ」は、弁の動作時に開閉するように設計されたシート状の物品を意味する。
「フラッシュ」は、容易に人間の目につき得るように、過渡的に急速に起きる可視光線の変化を意味し、フラッシュは以下に記載するフラッシュ試験に従って特性決定される。
「可撓性フラップ」は、吐かれた気体流によって加えられる力に応答して曲がる又は屈曲することが可能なシート状物品を意味する。
「ハーネス」は、マスク本体を着用者の顔面上で支持する助けとなる構造体、又は部品の組み合わせを意味する。
「内部気体空間」は、マスク本体と人の顔面との間の空間を意味する。
「マスク本体」は、少なくとも人の鼻及び口を覆ってフィットすることができ、外部気体空間から隔てられた内部気体空間を画定するのを助ける通気性構造体を意味する。
「主表面」は、物品又は本体のその他の表面(しかし全ての表面ではない)よりも実質的に大きい表面積を有する表面を意味する。
「多数」とは、5超を意味する。
「光学フィルム」は、いくつかの観察角度において可視スペクトルの一部分を正反射するフィルムを意味する。
フラップに関する「外側表面」は、フラップが弁座と係合する時に封止面の反対側に面する主表面を意味する。
「複数」は、2つ以上を意味する。
「呼吸マスク」は、着用者が呼吸するための清浄な空気を提供するための、人が着用する装置を意味する。
「透明」とは、「透明」という語で修飾される構造体(弁カバー)の反対側の所望の画像を見るのに可視光線が十分に通過できることを意味する。
「薄い」とは、200マイクロメートル未満の厚さを意味する。
「弁座」又は「弁ベース」は、流体が通過する開口部を有し、かつこれらが取り付けられる基材又は物品に隣接又は接触して配置される弁の中実部品を意味する。
本開示による、フラッシュを示す呼吸マスク10の斜視図である。 本開示による光学フィルムフラップ22を有する呼気弁14が上部に配置された、マスク本体12を有する呼吸マスク10の正面図である。 図1の呼気弁14の断面側面図である。 図2に示される弁14用の弁座20の正面図である。 本開示による呼気弁14’の代替的実施形態の断面側面図である。 ボタン式呼気弁用の弁座20bの正面図である。 本開示による呼気弁と共に使用可能な弁カバー40の斜視図である。 本開示の可撓性フラップで使用するのに適した光学体50の第1の実施形態の概略斜視図である。 本開示の可撓性フラップで使用するのに適した光学体50の第2の実施形態の概略斜視図である。 本開示の可撓性フラップで使用するのに適した多層光学フィルム60の一部分の概略側面図である。 本開示に関連して用いることができ、かつ前面72に配置された表示70を有する可撓性フラップ22の正面図である。 実施例3の可撓性フラップフィルムのスペクトル測定を示す。 実施例3の可撓性フラップフィルムのスペクトル測定を示す。 実施例3の可撓性フラップフィルムのスペクトル測定を示す。
図1は、本開示と共に使用することができる濾過フェイスマスク10の一例を示す。濾過フェイスマスク10は、ハーネス13及び呼気弁14が上部に取り付けられたカップ形状のマスク本体12を有するハーフマスク(鼻及び口を覆うが目は覆わないため)である。呼気弁14は、超音波溶接、グルーイング、粘着接合(米国特許第6,125,849号(Williamsら)を参照)、又は機械的圧締(米国特許第7,069,931(Curranら)を参照)などの様々な技術を用いて、マスク本体12に固定することができる。マスク本体12は、着用者の顔とマスク本体の内面との間に内部気体空間又は空隙を作り出すように着用者の顔と離間した関係で、人の鼻及び口を覆ってフィットするように適合されている。図示されているマスク本体12は流体透過性であり、典型的には開口部(図示せず)が設けられ、開口部は、マスク本体自体を通過する必要なしに呼気が弁14を通って内部気体空間から排出され得るように、呼気弁14がマスク本体12に取り付けられる場所に配置される。マスク本体12上における開口部の好ましい位置は、マスクが着用された時に着用者の口が位置する場所の直ぐ前方である。開口部、したがって呼気弁14をこの位置に配置することにより、弁は、呼気流からの力又は推進力に応答してより容易に開くことが可能になる。図1に示されるタイプのマスク本体12の場合、本質的にマスク本体12の露出面全体が、吸気に対して流体透過性である。呼気弁14は、マスク10の内側の圧力上昇に応答して開き、この圧力上昇は、着用者が息を吐く時に生じる。呼気弁14は、呼吸の間及び吸気中には閉じたままであるのが好ましい。フェイスマスクを着用者の顔にぴったり合わせて保持するために、ハーネス13は、ストラップ16、結び紐、又はマスク本体12を着用者の顔の上で支持するためにマスク本体に取り付けられる他の任意の好適な手段を含んでもよい。本開示に関連して使用できるマスクハーネスの例は、米国特許第6,457,473B1号、同第6,062,221号、及び同第5,394,568号(Brostromら)、同第6,332,465B1号(Xueら)、同第6,119,692号及び同第5,464,010号(Byram)、並びに同第6,095,143号及び同第5,819,731号(Dyrudら)に示されている。
図2は、弁14が弁座20を有し、弁座20上にフラップ22が静止部分24で固定されているところを示す。フラップ22は、呼気中に弁座20から持ち上がる自由部分25を有する可撓性フラップであってもよい。弁が開閉する時、弁は、鏡を見た時に共同作業者又は着用者によって視認され得る視覚的フラッシュ26を示す。フラップを様々な角度で見た時に様々な色彩が更に示され得、これは視覚アフェクト(affect)を増大させ得る。弁は例えば、第1の角度で青色を示し、第2の角度で黄色を示してもよく、又は、色彩の変化は赤色から緑色でも、若しくはその逆であってもよい。フラップ22の自由部分25が弁座20と接触していない時、呼気は、内部気体空間から外部気体空間に移動することができる。この位置において、フラップは、フラップが弁座と接触している閉鎖位置においてとは異なる色彩を示し得る。呼気は、フラップが開いている時に弁カバー内の開口部27(図1及び7)を介して外部気体空間に直接移動し得る。マスク本体12は、図1及び2に示されるような湾曲した半球形状を有してもよく(米国特許第4,807,619号(Dyrudら)も参照されたい)、又は所望の場合には他の形状を呈してもよい。例えば、マスク本体は、米国特許第4,827,924号(Japuntich)に開示されるフェイスマスクのような構成を有する、カップ形状のマスクであり得る。マスクはまた、使用しない時には平坦に折りたたみ可能であるが、着用時にはカップ形状構造へと開くことが可能な三つ折構造を有してもよい。米国特許第6,484,722B2及び同第6,123,077号(Bostockら)、米国意匠特許第Des.431,647号(Hendersonら)及び米国意匠特許第Des.424,688号(Bryantら)を参照されたい。本開示のフェイスマスクはまた、例えば米国意匠特許第Des.448,472S号及び同第Des.443,927S号(Chen)に開示されている平らな二つ折りマスクなどの多くの他の形状を呈してもよい。マスク本体はまた流体不透過性であってもよく、例えば、米国特許第6,277,178B1号(Holmquist−Brownら)又は同第5,062,421号(Burns及びReischel)に示されるマスクのように、マスク本体に取り付けられたフィルタカートリッジを有し得る。更に、マスク本体はまた、前述したような負圧マスクとは対照的に、正圧空気取入口と共に使用するように適合され得る。正圧マスクの例は、米国特許第6,186,140B1号(Hoague)、同第5,924,420号(Grannisら)、及び同第4,790,306号(Braunら)に示されている。これらのマスクは、使用者の腰周りに着用される動力付き空気浄化呼吸マスク本体に接続されてもよい。例えば、米国意匠特許第D464,725号(Petherbridgeら)を参照されたい。濾過フェイスマスクのマスク本体は、例えば、米国特許第5,035,239号及び同第4,971,052号に開示されるような、着用者に清浄な空気を供給し得る内蔵型呼吸装置に接続されてもよい。マスク本体は、着用者の呼吸器系のみならず着用者の視力も保護するために、着用者の鼻及び口のみを覆うだけでなく(「ハーフマスク」と称される)、目も覆うように構成され得る(「フルフェイスマスク」と称される)。例えば、米国特許第5,924,420号(Reischelら)を参照されたい。
マスク本体は、着用者の顔面から離間していてもよく、又は着用者の顔面とじかに接しても、若しくはそれと非常に近接していてもよい。いずれの場合も、マスクは内部気体空間を画定するのを助け、内部気体空間内には、呼気弁を通ってマスク内部から出る前の呼気が入る。マスク本体はまた、その周辺部にサーモクロミックのフィット表示シールを有し、適切なフィットが確立されているか否かを着用者が容易に確認することを可能にする。米国特許第5,617,849号(Springettら)を参照されたい。
図3は、可撓性フラップ22が閉鎖位置にあり、封止面29上で静止している状態と、開放位置にあり、点線22aで表されるように表面29から離れて持ち上がっている状態を示す。流体は、呼気流を示す矢印28で示される一般的な方向で弁14を通過する。弁開口部を通過する流体は可撓性フラップ22に力を加え(又はその推進力を可撓性フラップ22に伝達し)、フラップ22の自由部分25を封止面29から持ち上げて、弁14を開かせる。マスク10が図1に示すように上向きに配置される時、可撓性フラップ22の自由部分25が静止部分24の下に位置するように、弁14がフェイスマスク10上に配向されることが好ましい。これによって、呼気を下方にそらせ、着用者の眼鏡類上で水分が凝縮することを防止できる。弁の移動によって、弁は、弁を見ている人に対してフラッシュさせられる。可撓性フラップ22は、観察者に対してフラッシュする画像を生成する材料を含む少なくとも外側表面を有する。フラップが開放位置から閉鎖位置に移動する時、フラップは観察者に対して異なる配向を取る。異なる配向によって、周辺光に対して異なる反射角度が生成される。反射角度の急激な変化によって、観察者に向けてフラッシュ及び/又は色彩の変化が作り出される。フラッシュを発生させるために、フラップは、例えば光学フィルム又は反射性材料をフラップの外側表面に含む場合がある。反射性材料の例としては、DuPontから入手可能なMYLAR(商標)フィルムなどの金属化ポリマーフィルムなどの金属化表面が挙げられる。光学フィルム層はまた、様々な屈折率を有する多くの層を含む正反射性のフィルム層の一式(a specularly reflective set of film layers)を含み得る。本開示での使用に適した光学フィルム層は、本明細書でより詳細に説明する。
図4は、フラップが取り付けられていない状態で正面から見た弁座20を示す。弁開口部30は、封止面29から内側に半径方向に配置され、封止面29、及び最終的には弁14を安定化させる交差部材32を有することができる。交差部材32はまた、強い吸気中に可撓性フラップ22(図2)が反転して開口部30の中に入ることを防止できる。交差部材32上に蓄積する水分は、フラップ22の開放を妨げ得る。したがって、フラップに面する交差部材32の表面は、封止面29より下にわずかに窪む場合がある。封止面29は、開口部30に外接するか又はそれを包囲して、弁が閉鎖している時に汚染物質が開口部を通過することを妨げる。封止面29及び弁開口部30は、正面から見る時、本質的にあらゆる形状を呈することができる。例えば、封止面29及び開口部30は、正方形、長方形、円形、楕円形などであり得る。封止面29の形状は、開口部30の形状に対応しなくてもよく、逆もまた同様である。例えば、開口部30は円形であってよく、封止面29は長方形であってよい。しかしながら、封止面29及び開口部30は、流体の流れる方向に向かって見る時、円形の断面を有してもよい。弁座20はまた、フラップが使用中に弁座上で正しく位置合わせされることを確かにするために提供された位置合わせピン36を有し得る。可撓性フラップの光学フィルム部分は、部分的に光透過性である場合、色彩、並びに交差部材及び弁座への近接度(例えば白色、黒色、又は金属化交差部材/弁座)、又はその下の非透過性材料に基づいて様々な色彩を反射し得る。弁をマスク本体に取り付けるために、取り付けフランジ38を弁ベースに配置してもよい。フラップの静止部分が弁座20に取り付けられる位置にフラップ保持面39が配置される。
弁座20の大部分は、典型的には、例えば射出成形技術を用いて、統合された一体型の本体に成形される、比較的軽量のプラスチックから作製され、弾性封止面29がこの弁座に接合されてもよい。可撓性フラップ22と接触する封止面29は、良好な封止が生じることを確実にするために、実質的に均一に平滑であるように形成されてもよい。封止面29は、封止隆起部34(図3)の頂部にあってもよく、又は弁座自体と平面的に整列していてもよい。封止面29の接触領域は、可撓性フラップ22と封止を形成するのに十分大きい幅を有してもよいが、凝縮した水分又は排出された唾液によって生じる接着力により、可撓性フラップ22が著しく開きにくくなるほど幅広ではない。フラップが封止面の全周で封止面に接触することを容易にするようにフラップ22が封止面と接触する、封止面29の接触領域は、凹状に湾曲していてもよい。弁14及びその弁座20については、米国特許第5,509,436号及び同第5,325,892号(Japuntichら)でより詳細に説明されている。弾性封止面を有する呼気弁については、米国特許第7,188,622号(Martinら)で説明されている。かかる封止面は、本明細書に記載される光学フィルムなどの比較的剛性なフラップ材料を用いた時に特に有用であり得る。
図5は、呼気弁14’の別の実施形態を示す。図2に示される実施形態とは異なり、この呼気弁14’は、側面から見る時、フラップ保持面39’と整列する平面状の封止面29’を有する。そのため、図5に示されるフラップは、可撓性フラップ22にかかるあらゆる機械的な力又は内部応力によって、封止面29’の方に押圧されない、すなわち封止面29’に押し当てられない。フラップ22は、「中立状態」下、すなわち、弁を通過する流体がなく、また、そうでなければフラップが重力以外の外力を受けない時、封止面29’の方に予荷重がかからないか又は付勢されないため、フラップ22は、呼気中により容易に開くことができる。本開示に従って光学フィルムを使用する時、フラップが封止面29’と接触するように付勢される又は押し動かされる必要のない場合があるが、場合によっては、このような構成が所望され得る。光学フィルムは、既知の市販の製品のフラップよりも剛性の高い可撓性フラップを使用してもよい。フラップは、重力が本質的にフラップにかかり、またフラップが封止面より下に配置されるように弁が配向されている時、付勢されていない状態で著しく垂下して封止面29’から離れることのないほどの剛性があってもよい。したがって、図5に示される呼気弁14’は、どのような向きであっても(着用者が頭を床の方に下方に傾ける時を含む)、フラップを封止面の方に付勢(又は実質的に付勢)することなく、フラップ22が封止面と良好に接触するように形成され得る。したがって、剛性のフラップは、弁がどのような向きであっても、弁座の封止面の方に予応力又は付勢力がほとんど又は全くない状態で、封止面29’と気密型の接触をし得る。中立状態での弁の閉鎖中に封止面にフラップが押し当てられることを確実にするための、所定の相当な応力又は力がフラップにかからないと、呼気中にフラップは更に容易に開くことができ、そのため、呼吸している間に弁の作動に必要とされる力を低減することができる。封止面の封止は、弾性封止面を用いることで更に改善され得る。例えば、米国特許第7,188,622号(Martinら)を参照されたい。
図6は、本開示のボタン式弁と関連して使用するのに適した弁座20bを示す。片持ち弁フラップと関連して使用するように形成された弁座20(図4)と異なり、弁座20bは、位置32’で中央に取り付けられた可撓性フラップを有する。これにより、呼気中に、フラップの周囲の本質的にあらゆる部分が封止面から持ち上がることができる。片持ちフラップでは、静止部分と反対側のフラップの末端部が、呼気中に封止面から持ち上がるフラップの部分である。対照的に、ボタン式弁では、この周囲のあらゆる部分が、呼気中に封止面から持ち上げられ得る。本開示はまた、バタフライ式弁と関連して用いることもできる。例えば、米国特許第4,934,362号(Braun)を参照されたい。
図7は、本明細書に記載される呼気弁と関連して使用するのに適し得る弁カバー40を示す。弁カバー40は内部チャンバを画定し、可撓性フラップは内部チャンバ内に、閉鎖位置から開放位置へと移動することができる。弁カバー40は、可撓性フラップが損傷を受けないように保護することができ、また、呼気が着用者の眼鏡から遠ざかるように下方へと方向付けるのを補助し得る。
図示したように、弁カバー40は、弁カバー40によって画定された内部チャンバから呼気を逃がすための複数の開口部27を有し得る。開口部27を通って内部チャンバから出る空気は、例えば、着用者の眼鏡類から遠ざかるように下向きに外部気体空間に入る。弁カバー40は、摩擦、締付、グルーイング、粘着接合、溶接などを含む様々な技術を用いて弁座に固定することがきできる。1つ又は複数の実施形態では、弁カバーは、内部でフラッシュするフラップをより容易に見ることができるように、少なくともその上部表面42が透明である。
本開示に関連して用いられる可撓性フラップは、異なる角度から見た時、異なる色彩又は明度の光を反射し得る。フラップが開閉する時、静止している物体又は人がフラップを見る角度は異なる。フラップの外側表面の角度認識におけるこの差異により、異なる色彩又は明度の光をフラップの開閉を観察する人に見させる。開放位置から閉鎖位置に又はその逆に移動する時にフラップのフラッシュを引き起こす1つ又は複数の材料が、フィルムとしてフラップの外側表面上に配置され得る。あるいは、フラップ全体が、フラップのフラッシュを引き起こす材料から作られるか、又はその材料を含んでもよい。フラップのフラッシュを引き起こす材料が比較的剛性の材料である場合、下層にあるフラップ材料は、フラップのフラッシュを引き起こす原因となる材料よりも弾性係数の低い材料から作られ得る。下層は、フラップが閉じられる時に弁座の封止面と接触する。より低い弾性係数によって、弁が閉鎖位置にある時に漏れのない接触の提供が補助され得る。硬質プラスチックといった従来型の剛性な弁座材料を用いる時、封止面に接触する層の弾性係数は、約0.15〜10メガパスカル(MPa)、又はより典型的には1〜7メガパスカル(MPa)であり得る。米国特許第7,028,689号(Martinら)は、封止面に接触している層が、その上部に位置する層よりも低い弾性係数を有する多層式フラップの使用について説明している。フラップ全体が比較的剛性な材料から作られる場合、弾性の封止面材料が、フラップの封止を向上させるために弁座に用いられてもよい。米国特許第7,188,622号(Martinら)を参照されたい。弾性の封止面は、0.015ギガパスカル(GPa)未満、又はより典型的には0.013GPa未満の硬度を有し得る。1つ又は複数の実施形態では、帯域シフトフィルムを使用することによって、開閉中にフラップがフラッシュさせられてもよい。
帯域シフトフィルムは、着色ミラー又は偏光子として働く多層ポリマーフィルムを含み得る。フィルム層は、多層複屈折帯域シフトフィルムを提供する、第1及び第2のポリマーの交互層を含み得る。相互に直交する面内軸(x軸及びy軸)に沿って、及び面内軸に垂直な軸(z軸)に沿って偏光した光に関して、連続層の屈折率間の特定の関係を有する多層複屈折帯域シフトフィルムを使用してもよい。1つ又は複数の実施形態では、x−、y−、及びz−軸に沿った屈折率における差異(それぞれΔx、Δy、Δz)は、Δzの絶対値がΔx又はΔyのうち少なくとも1つの絶対値の約1/10未満となるようなものである(例えば(│Δz│<0.1k、k=max{│Δx│,│Δy│})。この特性を有するフィルムは、p偏光光の透過又は反射ピーク(周波数の関数又は1/λとしてプロットした時)の幅及び明度が、幅広い視野角にわたって本質的に一定を維持する透過スペクトルを示すように作ることができる。またp偏光光の場合も、高い角度におけるスペクトルの青色領域へのスペクトル特性の転換は、等方性薄フィルム積層体のスペクトル特性とは異なる。
本開示の使用に適した帯域シフトフィルムは、視野角の関数として色彩を変化させる光学的異方性の多層ポリマーフィルムであり得る。少なくとも1つの帯域幅を超える光の一方又は双方の偏光を反射するように設計され得るこれらのフィルムは、少なくとも1つの反射帯域幅の一方又は双方で鋭い帯域端を示すように合わせられ、それにより、鋭角で、高度の彩度を与えることができる。本開示の帯域シフトフィルム内の光学積層体の層の厚さ及び屈折率は、(特定の入射角において)光の特定の波長のうち少なくとも1つの偏光を反射する一方でその他の波長に対しては透明であるように制御され得る。これらの層の厚さ及び様々なフィルムの軸に沿った屈折率の慎重な操作を通して、フィルムは、スペクトルの1つ又は複数の領域にわたりミラー又は偏光子として挙動するように作られ得る。したがって、例えば、フィルムはスペクトルのIR領域又は可視部における光の偏光のいずれをも反射し、その一方でスペクトルのその他の部分に対しては透明であるように調整され得る。高い反射率に加えて、フィルムはまた、広範囲の入射角にわたり本質的に変わらない状態を維持するp偏光のための多層フィルムの光透過/反射スペクトルの形状(例えば帯域幅及び反射率値)を有し得る。この特徴のため、例えば650nmで狭透過帯域を有する反射鏡フィルムは、垂直の入射で透過して深紅色に、続いて引き続き入射の高い角度で、赤色、黄色、緑色、及び青色に見えることができる。かかる反応は、光の色分散ビームが分光光度計の開口部を横断することに類似する。
任意の適する光学フィルムが本開示の弁と併せて用いられ得る。例えば、図8〜9は、複屈折マトリックス又は連続相52及び非連続又は分散相54を含む、拡散反射光学フィルム50又はその他の光学体を示す。連続相の複屈折性は、典型的には少なくとも約0.05、より典型的には少なくとも約0.1、更により典型的には少なくとも約0.15、なおより典型的には少なくとも約0.2である。
偏光光学フィルムの場合、連続相及び分散相の屈折率が、3つの相互に直交する軸のうちの1番目に沿って実質的に一致し(即ち、約0.05未満だけ異なる)、3つの相互に直交する軸のうちの2番目に沿って実質的に一致しない(即ち、約0.05超だけ異なる)。典型的には、連続相及び分散相の屈折率は一致方向で約0.03未満だけ異なり、より好ましくは約0.02未満、最も好ましくは約0.01未満だけ異なる。連続相及び分散相の屈折率は典型的には、不一致方向で少なくとも約0.07だけ異なり、より典型的には少なくとも約0.1、最も好ましくは少なくとも約0.2だけ異なる。
特定の軸に沿った屈折率の不一致は、軸に沿って偏光した入射光が実質的に散乱して、その結果有意な量の反射をもたらす効果を有する。対照的に、屈折率が一致する軸に沿って偏光した入射光は、はるかに低い拡散率でスペクトル透過又は反射される。この効果は、反射性偏光子及びミラーを含む様々な光学装置を作るのに用いられ得る。
本開示は反射性偏光子を作るための実用的かつ単純な光学体及び方法を提供し、また、本明細書に記載される原理による連続する光学特性の範囲を得るための手段も提供する。また、高い消光比を有する非常に効率の高い低損失偏光子を得ることも可能である。その他の利点は、分散相及び連続相用の広範囲な実用的材料、及び一貫した、かつ予測可能な高い品質性能の光学体を提供する上での高度な制御である。連続相及び分散相のうちの少なくとも1つの材料は、配向により屈折率が変化する種類のものである。結果として、フィルムが1つ又は複数の方向に配向されるために、1つ又は複数の軸に沿って屈折率の一致又は不一致が生じる。配向パラメータ及び他の処理条件を慎重に操作することによって、マトリックの正又は負の複屈折を用いて、所定の軸に沿った光の偏光のうちの1つ又は両方の拡散反射又は透過を引き起こすことができる。透過と拡散反射との相対比は、分散相含有物の濃度、フィルムの厚さ、連続相と分散相との屈折率差の二乗、分散相含有物のサイズ及び幾何学形状、並びに入射放射線の波長又は波長帯域に依存する。特定の軸に沿った屈折率の一致又は不一致の大きさは、その軸に沿って偏光された光の拡散度に直接影響を及ぼす。一般に、拡散能は、屈折率の不一致の二乗として変化する。したがって、特定の軸に沿った屈折率の不一致が大きいほど、その軸に沿って偏光された光の拡散は強くなる。逆に、特定の軸に沿った不一致が小さい時、その軸に沿って偏光された光は、より少ない散乱を受けるため、光学体の容積を介して正透過が起こる。
図10は、内部層を含むフィルムの構造を明らかにする、多層光学フィルム60の一実施形態の一部分を概略側面図で示す。フィルムは、局所的なx−y−zデカルト座標系と関連させて示されており、フィルムはx軸及びy軸と平行に延在し、z軸は、フィルム及びその構成層に垂直であり、かつフィルムの厚さ軸と平行である。フィルム60は完全に平坦である必要はなく、湾曲していても、あるいは平面から離れるような形状であってもよく、これらの場合においても、任意に、フィルムの小さな部分又は領域が、図示する通り局所的なデカルト座標系と関連付けられ得ることに留意されたい。
多層光学フィルムは、種々の屈折率を有する個別の層を含み得、そのため、一部の光は隣接する層の間の境界面で反射される。「ミクロ層」と呼ばれることもあるこれらの層は、複数の境界面で反射された光が、強め合う干渉又は弱め合う干渉を受けて、多層光学フィルムに所望の反射又は透過特性を与えるように十分に薄い。光を紫外線、可視又は近赤外線波長で反射するように設計された多層光学フィルムでは、各ミクロ層は、一般に約1μm未満の光学的厚さ(物理的厚さに屈折率を乗じたもの)を有する。しかしながら、多層光学フィルムの外側表面のスキン層、又は多層光学フィルム内に配置されてミクロ層の可干渉性の群配置(「スタック」又は「パケット」として知られる)を分離させる保護境界層(PBL)などのより厚い層を含めてもよい。図10では、ミクロ層は「A」又は「B」と記され、「A」層はある材料から構成され、「B」層はそれとは異なる材料から構成されており、これらの層は、交互になる構成で積層されて、図示のように光学的反復単位(ORU)又は単位セルORU 1、ORU 2、...ORU 6を形成する。典型的には、全体が高分子材料で構成される多層光学フィルムは、高反射率が所望される場合、6つをはるかに超える光学繰り返し単位を含む。最上部の「A」層を除いて、「A」及び「B」のミクロ層のすべてがフィルム60の内部層であり、この最上部の「A」層の上部表面は、この図示した例において、フィルム60の外側表面62と一致している。図の下部の実質的により厚い層64は、外側のスキン層、又は図に示すミクロ層のスタックをミクロ層の別のスタック又はパケット(図示せず)から分離するPBLを表し得るものである。所望により、2枚以上の別々の多層光学フィルムが、例えば1つ又は複数の厚い接着剤層で、あるいは圧力、熱、又は積層体若しくは複合フィルムを形成する他の方法を用いて、互いに積層され得る。
いくつかの場合において、ミクロ層は、1/4波スタックに対応する厚さ及び屈折率値を有すること、すなわち、各々が等しい光学的厚さの2つの隣接するミクロ層を有する光学的反復単位に構成されることができ(f比=50%であり、このf比は、構成層「A」の光学的厚さと完全な光学的反復単位の光学的厚さとの比である)、そのような光学的反復単位は、波長λが光学的反復単位の全体的な光学的厚さの2倍である強め合う干渉光により反射するのに効果的であり、本体の「光学的厚さ」は、その物理的厚さにその屈折率を掛けたものを指す。他の場合において、光学繰り返し単位のミクロ層の光学的厚さは互いに異なり、f比は50%超又は50%未満であり得る。図10の実施形態において、「A」層は、一般的に、「B」層よりも薄いものとして表される。それぞれ表される光学繰り返し単位(ORU 1、ORU 2など)は構成層「A」及び「B」の光学的厚さの合計と等しい光学的厚さ(OT、OTなど)を有し、各光学繰り返し単位は、その波長λがその全体的な光学的厚さの2倍である光を反射する。一般的には多層光学フィルムにおいて、具体的には、本明細書で議論する内部パターン形成多層フィルムにおいて使用されるミクロ層のスタック又はパケットによって与えられる反射性は、ミクロ層の間の境界面が概して滑らかで明確であり、かつ典型的な構造で使用される材料の曇り度が低い結果として、拡散性ではなく、むしろ典型的には相当に正反射性である。しかしながら、いくつかの場合において、完成した物品は、例えば、スキン層及び/若しくはPBL層内の拡散材料を使用して、並びに/又は1つ又は複数の表面拡散性構造若しくは非平坦な表面を使用して、任意の所望の度合いの散乱度を組み込むように調整され得る。
いくつかの実施形態において、各光学的反復単位の光学的厚さの2倍に等しい波長を中心とする、高反射率の狭い反射バンドを設けるために、層スタック内の光学的反復単位の光学的厚さは、すべて互いに等しくてもよい。他の実施形態において、光学的反復単位の光学的厚さは、z軸又はフィルムの厚さ方向に沿った厚さ勾配に従って異なっていてもよく、それにより、光学的反復単位の光学的厚さは、スタックの一方の側(例えば上部)からスタックの他方の側(例えば下部)へと進むにつれて、増加するか、減少するか、又は他の機能的関連性に従う。そのような厚さ勾配を使用すると、拡張した反射帯域を設けて、対象となる延長した波長帯域にわたって、及びまた対象となるすべての角度にわたって、光の透過及び反射をスペクトルに関して実質的に平坦にすることができる。また、例えば「OPTICAL FILM WITH SHARPENED BANDEDGE」と題する米国特許第6,157,490号(Wheatleyら)で論じられているように、高反射率と高透過率との間の波長の遷移において、帯域端を先鋭化にするように調整された厚さ勾配も使用され得る。高分子多層光学フィルムの場合、鋭角な帯域端と「上が平坦な」反射帯域を有するように反射帯域を設計することができ、反射特性は、応用波長範囲全体にわたって本質的に一定である。50%ではないf−ratioを有する2つのミクロ層光学反復単位を有する多層光学フィルム、又は光学反復単位が3つ以上のミクロ層を含むフィルムなどの他の層配列も意図される。これらの代替的な光学繰り返し単位の設計は、ある高次の反射を低減するか又は誘起するように構成されることができ、これは、所望の反射帯域が近赤外波長に存在するか又はこの付近まで延びる場合に有用であり得る。例えば、「INFRARED REFLECTIVE OPTICAL INTERFERENCE FILM」と題された米国特許第5,103,337号(Schrenkら)、「TWO COMPONENT INFRARED REFLECTING FILM」と題された同第5,360,659号(Arendsら)、「MULTICOMPONENT OPTICAL BODY」と題された同第6,207,260号(Wheatleyら)、及び「MULTI−LAYER REFLECTOR WITH SUPPRESSION OF HIGH ORDER REFLECTIONS」と題された同第7,019,905号(Weber)を参照されたい。
本明細書で説明したように、多層光学フィルムの隣接するミクロ層は種々の屈折率を有しており、そのため、隣接する層の間の境界面で一部の光が反射される。主軸x、y及びz軸に沿って偏光される光に関する、ミクロ層(例えば、図10の「A」層)のうちの1つの屈折率をそれぞれ、n1x、n1y及びn1zと称する。x軸、y軸、及びz軸は、例えば、材料の誘電テンソルの主方向に対応してもよい。典型的に、かつ議論の都合上、種々の材料の主方向は一致しているが、一般にはそうである必要はない。同じ軸に沿った隣接するミクロ層(例えば、図10の「B」層)の屈折率をそれぞれ、n2x、n2y、n2zと称する。これらの層間の屈折率の差を、x方向に沿ってΔnx(=n1x−n2x)、y方向に沿ってΔny(=n1y−n2y)、及びz方向に沿ってΔnz(=n1z−n2z)と称する。これらの屈折率の差の性質が、フィルム内(又はフィルムの所与のスタック内)のミクロ層の数及びミクロ層の厚さ分布と相まって、所与のゾーンにおけるフィルムの(又はフィルムの所与のスタックの)反射及び透過特性を制御する。例えば、隣接するミクロ層が、ある面内方向に沿って、大きな屈折率の不整合(Δnxが大)を有し、それに直交する面内方向に沿って、小さな屈折率の不整合(Δny≒0)を有する場合、フィルム又はパケットは、垂直入射光について反射性偏光子として作用することができる。この点において、本開示の目的のため、反射性偏光子は、波長がパケットの反射帯域内にある場合に1つの面内軸(「遮蔽軸」と称される)に沿って偏光された垂直入射光を強力に反射し、垂直な面内軸(「通過軸」と称される)に沿って偏光されるこのような光を強力に透過する光学体とみなされ得る。「強く反射する」及び「強く透過させる」は、目的の用途又は利用分野によっては異なる意味を有することもあるが、多くの場合、反射性偏光子は、遮断軸線に対して少なくとも70%、80%、又は90%の反射率を有し、通過軸線に対して少なくとも70%、80%、又は90%の透過率を有する。材料は、この材料が、関心の波長範囲(例えば、スペクトルのUV部分、可視部分、及び/又は赤外部分における選択される波長、又は帯域)にわたって、異方性誘電率テンソルを有する時には、「複屈折性である」とみなすことができる。別の言い方をすれば、ある材料の主屈折率(例えば、n1x、n1y、n1z)がすべて同じでない場合、その材料は「複屈折性」であるとみなされる。隣接するミクロ層は、両方の平面内軸線に沿って、大きな屈折率の不整合(Δnxが大かつΔnyが大)を有してもよく、この場合、フィルム又はパケットは軸上のミラーとして作用することができる。これに関連して、ミラー又はミラー様フィルムは、本願の目的において、波長がパケットの反射帯域内にある場合に任意の偏光状態の垂直入射光を強く反射する光学体であるとみなされてよい。「強く反射する」は、目的の用途又は利用分野によっては異なる意味を有することもあるが、多くの場合、ミラーは、対象の波長の任意の偏光状態の垂直入射光について、少なくとも70%、80%、又は90%の反射率を有する。上記の実施形態の変形例において、隣接するミクロ層は、z軸に沿って、屈折率の整合及び不整合を呈してもよく(Δnz≒0又はΔnzが大)、その不整合は、平面内の屈折率の不整合と同じ極性又は符号であっても、逆の極性又は符号であってもよい。Δnzをそのように調整することは、斜め入射光のp偏光成分の反射率が、入射角の増加に伴って増加するか、減少するか、又は依然として同じであるかにおいて、重要な役割を果たす。更に別の例において、隣接するミクロ層は、両方の面内軸に沿った実質的な屈折率整合(Δnx≒Δny≒0)を有するが、z軸に沿った屈折率不整合(Δnzが大)を有してもよく、この場合フィルム又はパケットは、任意の偏光の垂直入射を強力に透過するが、波長がパケットの反射帯域内にある場合、漸増する入射角のp偏光を漸増的に反射する、いわゆる「p偏光子」として機能し得る。
種々の軸に沿って、取り得る屈折率の差の並び替えが多数あることを鑑みると、層の総数及びそれらの層の厚さの分布、並びに多層光学フィルムに含められるミクロ層パケットの数及び種類、利用可能な多層光学フィルム60及びそのパケットの多様性は広範となる。多層光学フィルムの少なくとも1つのパケット内のミクロ層のうちいくつかは、フィルムの少なくとも1つのゾーンにおいて複屈折性である。したがって、光学的反復単位における第1の層が複屈折性(すなわち、n1x≠n1y、又はn1x≠n1z、又はn1y≠n1z)であってもよく、光学的反復単位における第2の層が複屈折性(すなわち、n2x≠n2y、又はn2x≠n2z、又はn2y≠n2z)であってもよく、第1の層と第2の層との両方が複屈折性であってもよい。更に、1層以上のそのような層の複屈折性は、少なくとも1つのゾーンにおいて、隣接するゾーンに対して減少し得る。場合によっては、これらの層の複屈折性は、ゾーンのうちの1つにおいては光学的に等方性となる(すなわち、n1x=n1y=n1z、又はn2x=n2y=n2z)が、隣接するゾーンにおいては複屈折性となるように、ゼロにまで減少してもよい。両方の層が初期には複屈折性である場合、材料の選択及び加工条件に応じて、それらの層は、層のうちの1つの複屈折性のみが実質的に減少するか、又は両方の層の複屈折性が減少し得るような方式で加工されてもよい。
本開示での使用に好適であり得る多層光学フィルムの例は、米国特許第5,217,794号及び同第5,486,949号(Schrenkら)、同第5,825,543号(Ouderkirkら)、同第5,882,774号、同第6,045,894号、及び同第6,737,154号(Jonzaら)、同第6,179,948号、同第6,939,499号、及び同第7,316,558号(Merrillら)、同第6,531,230号(Weberら)、同第7,256,936号(Hebrinkら)、並びに同第6,506,480(Liuら)に開示されている。また、米国特許公開第2011/0255163号(Merrillら)、及び同第2013/0095435号(Dunnら)も参照されたい。1つ又は複数の実施形態では、本開示の光学フィルムは、支持体上に配置された反射積層体を含むカラーシフトフィルムを含む場合があり、積層体は、例えば「INTERFERENCE FILMS HAVING ACRYLAMIDE LAYER AND METHOD OF MAKING SAME」と題された米国特許第8,120,854号(Endleら)で説明されるような、部分的に反射性の第1の層と反射性の第2の層との間に配置された少なくとも部分的に透明なスペーサ層を含む。
本開示での使用に好適な多層光学フィルムは、本明細書で引用した特許で説明される技術に基づいて作ることができる。光学フィルムは、共押出加工、キャスティング加工、及び延伸加工でも製造可能である。例えば、「OPTICAL FILM」と題された米国特許第5,882,774号(Jonzaら)、「OPTICAL FILM AND PROCESS FOR MANUFACTURE THEREOF」と題された米国特許第6,179,949号(Merrillら)、及び「APPARATUS FOR MAKING MULTILAYER OPTICAL FILMS」と題された米国特許第6,783,349号(Neavinら)を参照されたい。多層光学フィルムは、上述の引用文献のいずれでも説明されるように、ポリマーの共押出によって形成することができる。様々な層のポリマーが、同様の流動学的特性、例えば融解粘度を有するように選択され得、それによりこれらのポリマーは、著しい流れの乱れを伴うことなく共押出しされることができる。押出し条件は、それぞれのポリマーを、連続的かつ安定した方式で供給流又は溶融流として、適切に供給、溶融、混合、及び圧送するように選択される。溶融流の各々を形成及び維持するために用いられる温度は、温度範囲の下端において凝固、結晶化、又は不当に大きな圧力低下を回避し、範囲の上端において材料劣化を回避する範囲内となるように選択されてもよい。
図11は、本明細書で説明したもののような、フラッシュする光学フィルムから製造され得る可撓性フラップ22を示す。この場合は、光学フィルムは、フラップ22の自由部分25の外側表面72上に可視表示70を提供するように調整される。表示70は、フラップの製造者の商標若しくはブランド、又は弁自体の商標若しくはブランドを表示するように形成され得る。あるいは、表示70は、例えば飛行機又はワシなどの物体又は動物の画像であってもよい。表示70は、製品の偽造を容易に検知できるように形成され得る。光学フィルムは、数百又は数千の交互になる屈折率層から作られ得る。外側表面72の色彩とは異なる色彩を表示するために表示70においてこれらの層の変更を調整する場合は、調整は、特定の変更を事前に知っている人物だけが最終製品においてそれを特定できるように構成され得る。したがって表示70の調整は、偽造品の識別子としての役割を果たし得る。外側表面72の表示70及び周囲領域73の両方を見る人に対して目立って異なる色彩の光を表示領域に反射又は表示させる、表示領域又はゾーンの固有の構造の変更が提供され得る。可撓性フラップは、異なる屈折率の交互層から作られ得る。これらの交互層は、フィルムの内表面間に建設的干渉を生じさせ得る。フィルムを延伸して、複屈折の促進(development of birefringence)と称される、高屈折率材料の屈折率を上昇させる分子配向を生じさせることができる。配向された材料は、高反射率を生じさせ得る高屈折率を有する。高屈折率の層は、溶融プロセスによって低屈折率に戻すことができる。溶融は、レーザーの使用によって達成され得る。したがって、フィルムの固有の構造に対する精密な変更が実施され得、これは、処理を受けない層に対してフィルムの外側表面72の色を変化させ得る。
選択的に圧力を加えることなくかつ選択的にフィルムを薄層化することなく、拡散反射光学フィルムを内部パターン化して表示70を作る方法を実施することができる。正しくは、第2のゾーン(表示領域70)において選択的に減少させるが、隣接する第1のゾーン又は領域73では選択的に減少させないことによるパターン化によって、ポリマー材料のうちの少なくとも1つの複屈折は、光学フィルムの混合層において別個の第1及び第2の相に分離される。他の場合において、内部パターン化は相当な厚さの変更によって達成され得、厚さの変更は加工条件に応じてより厚くするかより薄くするかのいずれかになる。
拡散反射光学フィルムは、第1及び第2の相のうちの少なくとも1つが連続相であり、連続相に関連する第1及び/又は第2のポリマー材料が第1のゾーンにおいて複屈折性である、混合層を用いる場合がある。選択的な複屈折性の低減は、適切な量のエネルギーを第2のゾーンに供給し、ゾーン内の混合ポリマー材料のうちの少なくとも1種を、既存の光学的複屈折性を低減するか又は排除する材料内の緩和を生成するのに十分高い温度まで選択的に加熱することによって実行され得る。場合によっては、加熱中の昇温は、フィルム内の形態ブレンド構造の物理的一体性を維持するのに十分なだけ低くてもよく、かつ/又は維持するのに十分なだけ短時間持続してもよい。そのような場合には、選択的熱処理によって、複屈折性は低減したとしても、第2のゾーンのブレンド形態は実質的に変化しない。複屈折性の低減は部分的であってもよく又はこれは完全であってもよく、この場合、第1のゾーンの複屈折性である1つ又は複数のポリマー材料が第2のゾーンにおいて光学的に等方性にされる。選択的な加熱は、少なくとも部分的には光又は他の放射エネルギーの第2フィルムゾーンへの選択的供給によって達成され得る。光は、紫外波長、可視波長、若しくは赤外波長、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。送達される光の少なくとも一部は、フィルムに吸収されて所望の加熱をもたらし得、吸収される光の量は、供給される光の強度、持続時間、及び波長分布、並びにフィルムの吸収特性の関数となる。ブレンドフィルムを内部パターン化するためのこのような技術は、既知の高輝度光源及び電子的に処理可能な光線操作システムと適合し、したがって、画像特定的なエンボス加工プレート又はフォトマスクなどの専用ハードウェアを必要とすることなく、単純に光線を適切に操作することにより、フィルム内の事実上あらゆる所望のパターン又は画像の生成を可能にする。
可撓性フラップ22の外側表面72に提供される表示70は、弁の製造者の商標又はブランドであってもよい。フィルムを選択的に加熱するために供給される、所望の波長又は波長帯域の放射エネルギーを選択的に捕捉するために、適度な吸収性の染料又は顔料などの吸収剤をフラップフィルムに含んでもよい(inclused)。フィルムが多層の共押出しにより形成される場合、こうした吸収剤は、加熱工程、ひいては複屈折性の厚さ方向の低減を制御するために、特定の層に選択的に含められてもよい。多数の混合層が共押出しされる時、少なくとも1つの層は吸収剤を含んでいてもよく、少なくとも1つの層は吸収剤を含んでいなくてもよく、又は、実質的に全ての共押出しされた混合層は吸収剤を含んでいてもよい。また、内部促進層(facilitation layers)及びスキン層などの付加的な層が、構造に組み込まれてもよい。
本開示の可撓性フラップに用いられる光学フィルムは、フィルムの周囲領域73から表示領域70まで延在する混合層を含んでもよい。混合層は、異なる第1の相及び第2の相にそれぞれ分離された第1及び第2のポリマー材料を含み得、混合層は、表示領域及び非表示領域において実質的に同じ組成及び厚さを有し得る。第1の相及び第2の相のうち少なくとも一方は連続相であり得、連続相と関連する第1のポリマー材料及び/又は第2のポリマー材料は、周囲領域又はゾーンにおいて複屈折性であり得、例えば、633nmなどの目的の波長、又は別の目的の波長において、少なくとも0.03、又は0.05、又は0.10の複屈折率を有し得る。層は、周囲領域73において第1の拡散反射特性を有し、表示領域70において異なる第2の拡散反射特性を有し得る。第1の拡散反射特性と第2の拡散反射特性との間の違いは、第1のゾーンと第2のゾーンとの間の層の組成又は厚さのいかなる違いにも実質的に起因しない場合がある。代わりに、第1の拡散反射特性と第2の拡散反射特性との間の違いは、第1のゾーンと第2のゾーンとの間の、第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料の少なくとも一方の複屈折性の違いに実質的に起因する場合がある。場合によっては、混合層は、表示領域及び非表示領域において実質的に同じ形態を有し得る。例えば、表示領域及び非表示領域の不混和性ブレンド形態は(例えば混合層のマイクロ写真に見られるように)、製造偏差に起因する周囲領域の異なる場所における不混和性ブレンド形態の標準偏差の範囲内で異なっていてもよい。第1の拡散反射特性、例えばR、及び第2の拡散反射特性、例えばRは、同じ照明及び観察条件下で比較される。例えば、照明条件は、入射光(例えば、特定方向、偏光、及び波長)、例えば、垂直入射非偏光可視光、又は特定の面内方向に沿って偏光された垂直入射可視光など、を指定し得る。観察条件は、例えば、半球反射率(全ての光は反射されてフィルムの入射光側の半球に入る)を指定し得る。R及びRが百分率で表される場合、RはRから少なくとも10%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%だけ異なってもよい。分かりやすい例として、Rは70%であってもよく、Rは60%、50%、40%、又はそれ以下であってもよい。あるいは、Rは10%であってもよく、Rは20%、30%、40%、又はそれ以上であってもよい。R及びRはまた、それらの比を取ることで比較されてもよい。例えば、R/R又はその逆数は、少なくとも2、又は少なくとも3であってよい。本開示にある通りの表示を有するフラップの作製に使用するのに適し得る光学フィルムの例としては、米国特許公開第2011/0255163号、同第2011/0286095号、同第2011/0249332号、同第2011/0255167号、及び同第2013/0094088号(Merrillら)に記載されるものが挙げられる。
光が可撓性フラップ上へと、そしてその中を移動すると、光は、可撓性フラップに反射し得るか、可撓性フラップに吸収され得るか(例えばエネルギーが熱に変換される)、又は継続して可撓性フラップを透過し得る。反射率、透過率、及び吸収率の合計は100%に等しい。一般に、この加算性のために、反射ピークは透過良好(transmission wells)に対応する。観察者によって知覚される色彩は、可撓性フラップ及び観察者を包囲する環境(例えば取り付け及び照明)条件に応じて、反射色又は相補的に透過した色(complementary transmitted color)であり得る。したがって、可撓性フラップの光学的挙動の特性決定には透過測定及び反射測定の両方が用いられ得る。角度に伴う帯域シフト(即ちカラーシフト)を含む帯域特性は、いずれの測定タイプも適している。一般に「フラッシュ」は、照明条件に応じたいくつかの角度では観察者が可撓性フラップから強い正反射を知覚し、一方で他の観察角度では強い正反射が存在しないために発生する。反射の正反射成分を測定することによって、「フラッシュ」する能力を特性決定することができる。「フラッシュ」、即ち観察角度の上昇に伴う可撓性フラップ表面からの光強度の急激な上昇は、可撓性フラップからの正反射量にあわせて上昇する。大部分が拡散性の反射面は、表面が光源から離れる方向に傾けられているために大部分が暗黒化を示す。反射性のレベルが低い場合(例えば反射性が約5〜10%の反射成分)、非常に低いレベルのフラッシュが見て取れる場合があるが、穏やかな又はより良好なフラッシュを達成するためには少なくとも20%の正反射率が好ましい場合がある。強いフラッシュの場合、少なくとも40%の正反射率が好ましい場合があり、更に好ましくは少なくとも60%である。これらのケースのそれぞれにおいて、可視帯域の少なくとも一部分で(即ち400nm〜750nmの幅うちの一部分)正反射が起こるべきである。
フラッシュ試験
反射スペクトル及び透過スペクトルの両方が、AST、DIN、及びCIEガイドラインに従う、150mm積分球を有するO/D形状を用いたPerkin−Elmer(Waltham,MA)Lambda 950分光光度計で測定される。透過測定の場合、可撓性フラップ試料を積分球の開口部の前に配置する。透過測定を実施する前に、試料を配置しない状態で透過率100%になるように装置を較正し、光線を遮断した状態で透過率0%になるように再び装置を較正する。近い入射角(即ち8°)で反射測定する場合、プラグを取り外した積分球の後部ポートに試料を配置する。反射率測定の前に、後部ポートの試料位置に搭載した研磨アルミニウム反射率NIST標準(NBS 2024−裏面鏡正分光反射率)を用いて装置を較正し、光線が遮断された第2の較正も適用する。全反射率はこのように測定される。続いて同じ試料上で、試料から反射する正反射光線のポートを取り除くことによって、第2の測定を行う。したがって、正反射光の約8°の反射角度が+/−6の光トラップに置き換わる、反射性を取り除いたこの形状によって反射の拡散成分が測定される。スペクトル全体にわたる反射の拡散成分は、これらの全体と拡散成分測定値との間の差として取られる。
帯域シフト試験
非垂直正反射率測定は、Universal Reflectance Accessoryを装備したPerkin−Elmer(Waltham,MA)Lambda 950分光光度計を用いて達成できる。この絶対反射法により、分光光度計の光学素子又は試料の位置に対するいかなる手動の調整も行わずに、最大で約60°非垂直な様々な入射角での再現可能な測定が可能となる。
帯域シフトもまた、フラップが動作している間に測定することができる。光源と検出器との間に様々な角度で可撓性フラップを保持するために、回転する試料台を有する特注のシステムを用いてもよい。特注システムは安定した供給源を動力源とし、D/O形状を用いて試料の透過率を測定するための光源として、特注の4インチ(10センチメートル)Spectralon(商標)球(Labsphere,Inc.(North Sutton NH))を有する石英タングステンハロゲンランプを装備する。可視光及び近赤外光(NIR)用にシリコン電荷結合素子(CCD)、及び残りのNIR用にInGaAsダイオードアレイの、2つの検出器を用いた。Czerny−Turner光学レイアウト及び単一のグレーティングを備える、単純な分光写真器を、各検出器上の光分散に使用する。これによって、380nm〜1700nmの波長範囲にわたり0°〜60°の様々な入射測定角度でのフラップ試料の光透過測定が可能となる。特定の可撓性フラップ配向方向に沿ったs偏光及びp偏光測定値を得るために、Glan−Thompsonポラライザを使用する。延伸の主方向(いわゆる「x」及び「y」方向)が、回転軸に沿って整列し(0°)、また、その軸に対して垂直(90°)であるように、可撓性フラップフィルムを装填した。この方法では、フィルムのy方向に沿って可撓性フラップフィルムのs偏光の透過率が測定され、フィルムのx軸に沿って可撓性フラップフィルムのp偏光の透過率が測定される。本実施例における可撓性フラップフィルムはほぼ面内等方性であるため、様々な測定が可撓性フラップフィルムのs及びp偏光透過率を概して示した。同様に、これらの結果の平均が、通常の環境条件下で典型的な観察者によって一般に観察される、フィルムの無偏光光の透過率を提供する。
帯域シフトは、可視スペクトルの帯域端における百分率の変化として報告される。一般的に、人が明確なカラーシフトを知覚するには、いくつかの可能な観察角度で、可視スペクトルの帯域端において少なくとも4%の相対シフトが必要である。例えば、帯域端が垂直観察で561nmであり、30°観察で532nmである場合、この30°の観察角度の変化で5.1%の相対シフトが存在する。いくつかの場合では、可視スペクトルの帯域形状、深さ(基線からのカラーバンドの透過率又は反射率の変化(%))又は帯域端の位置に応じて、いくつかの可能な観察角度で(例えば45°又は60°)、10%、又は更には15%の相対シフトが望ましい。
弁呼吸効率試験
呼気弁の効率は、呼吸マスクの使用者が体験する快適度において重要な役割を果たす。弁を通過する全空気流量率が、正弦波の呼吸周期間におけるこの効率度の測定値となる。
測定は、遮断されて、圧力損失の関数としての流量のプロットを作成する弁を有する3M(商標)8511呼吸マスクの圧力損失性能を測定することから開始される。このデータを用いて、Hollingsworth & Vose(112 Washington St.,E.Walpole,MA 02022)から入手可能な、露出面積が直径13.97センチメートル(cm)のHD−2583グラスファイバーフィルタを用いて、またこれを直径13.97cm、深さ3.81cmの垂直配向チャンバのホルダに配置して、圧力損失のプロキシが作成される。このチャンバと同軸であるのは、T字路を介してこのチャンバを高さ7.62cm、直径10.16cmの第2チャンバに空気圧によって接続する、内径3.81cm、長さ8.9cmの管である。この第2チャンバの上部表面は地面と同じ高さであり、また第2チャンバの上部表面を形成する、ディスクの中心に直径21mmのポートを有する。第2チャンバのベースは、長さ13.34cm、内径5.08cmの管と同心円状に接続されている。パイプの全長の内部は、側間距離3mm、長さ5cmの六角形を有する六角アルミニウムメッシュである。この六角メッシュが、このパイプを通る空気流が第2チャンバに入る時、空気流を平行にする。この空気吸入管の上部は5cm下に存在し、平らな上部表面上の直径21mmのポートと同心円上にある。試験方法は、完全に同じ濾材に対して各弁を試験し、弁のみが変更可能であるように試験を制限する。
弁は21mmのポートに取り付け、弁ベースの周囲に漏れが起こらないようにベースを封止する。平行化された空気は吸入管内を通過して、弁及び/又は濾材から排出する。測定は、圧力損失(ΔP)を設定して、システムを通る得られた空気流(Q)をL/分単位で測定することにより行われる。任意の所定の圧力損失における空気流(Q)が濾材単体に関して知られており、Q=15.333x+1.263ここで、xはmm単位でのHOの圧力損失である。任意の所定の圧力損失における空気流(Q)を弁及び濾過システムに関して測定し、2つの測定値間の差が、弁(Q)を通過した空気流の、Q=Q−Q所定の圧力損失における全体のパーセントを決定する。弁を通過した空気の全容積の割合は以下の通り測定し得る。
Figure 2016525174
固定具上の弁を用いて収集されたデータを用いて、L/分単位の流量、及びその流量で弁を通過した空気の%を含む表を作成する。EPAが作成した報告書、EPA/600/R−06/129F(May 2009)の4−3及び4−4ページに、男性及び女性の1日の平均通気量のデータが示されている。このデータのセットによる1日の最大平均値は、41歳〜51歳未満の男性で14.54L/分である。本データセットにおける他の全ての平均値は、より低い値を報告している。これを、比較分析のために切り上げて15L/分とした。Gupta,J.K.,Lin,C.−H.,及びChen,Q.が発行した引用文献「Characterizing exhaled airflow from breathing and talking,」(Indoor Air,20,31〜39(2010))を用いて、毎分15リットル(L/分)で呼吸数は毎分19呼吸であることが測定された。15L/分及び毎分19呼吸を用い、以下の式を用いて、男性の15L/分での呼吸時間の関数として流量が生成された。
Figure 2016525174

ここで、47.12389はピーク流量=π×呼吸数(15L/分)であり、tは秒単位での時間である。0.79秒における正弦曲線のピークに至るまで、0.01秒刻みで、時間の関数としての流量の表が生成される。流量の関数としての空気の率は多項式に適合し、この式は、正弦方程式の0.01秒間隔のそれぞれに対応する流量を、流量の多項式の関数としての空気の率に入力することによって、時間の関数としての弁を通過する空気の率を算定するのに用いられる。ここで、時間と弁を流れる空気の率との間には1対1の対応が存在する。0.01秒の各時間的間隔で、正弦方程式によって与えられた全空気流が、弁を通過する空気の率で乗じられて、弁を通過する空気の量がL/分単位で得られる。時間×2の関数としての、空気の1/2正弦曲線の積分により、1回の呼気サイクル中にシステム(Q)を通過した空気の合計量がもたらされる。時間対弁を通過する空気流×2の積分により、同じ呼気サイクルにおいて弁を通過した空気の合計量(Q)が得られる。これから、
Figure 2016525174

を用いて、弁を通過した空気の合計量の率が決定できる。
(実施例1及び1C)
実施例1及び1Cでは、米国特許第5,325,892号(Japuntichら)に記載される同じ弁本体を用いて、2つの異なる可撓性フラップを試験した。実施例1の可撓性フラップは、PETとcoPMMAとの層ペアを112個含む、35.6マイクロメートル(μm)の多層光学フィルムである。35.6μmの厚さのうち、厚さが等しいPETの2つのスキン部がそれぞれ6.1μmを寄与し、一方で23.4μmを寄与する224個の光学層がフィルムに含まれていた。比較実施例1Cは、厚さ457μmで、特許第‘892号で報告したものと同じ材料である、従来型のイソプレン製可撓性フラップを用いた。弁呼吸効率試験を用いて、実施例1及び実施例1Cの両方に関して、弁を通過した空気の率を決定した。弁はまた、フラッシュ及び帯域シフトに関しても試験された。結果を以下の表1で報告する。
Figure 2016525174
Universal Reflectance Accessoryを装備したPerkin−Elmer(Waltham,MA)Lambda 950分光光度計を用いて、非垂直正反射率測定値を取った。垂直に近い8°の入射角では、実施例1の可撓性フラップは、それぞれ599nm及び697nmで54%の正反射率を有する短及び長波長帯域端を有する。これらの帯域端の間では、正反射率が最大97%正反射まで上昇した。この帯域の外では、正反射率は約10%まで低下した。どちらの帯域端も、非垂直角度が増えるとともに低い方向にシフトした。短波長帯域端は、30°、45°、及び60°でそれぞれ561nm、524nm、及び489nmに低下した。したがって、得られた帯域端の相対低下率は、30°、45°、及び60°でそれぞれ6.3%、12.5%、及び18.3%であった。比較実施例1Cの可撓性フラップの場合、可視域全体での正反射率は2%未満であった。したがって、また、正反射においても識別可能な帯域端は存在しなかった。
(実施例2)
米国特許第7,188,622号(Martinら)で説明される弾性封止面を有した弁座を用いた。封止面30の硬度はショアAであった。弁座は、側面から観察した時に、スプラインの曲面によって生じる、わずかに湾曲した封止面の形状を有しており、これは封止面の載置台から最も遠い端である遠端と、載置台と同じ高さにある載置台に最も近い端との間に、高さ254μmの差をもたらした。弁は可撓性フラップに厚さ58.42μmの多層光学フィルムを用い、また米国特許第8,365,771号及び同第D676,527S号に説明される通りの弁カバーを有していた。弁を、フラッシュ、帯域シフト、及び呼吸効率に関して試験した。表2は、実施例2で取られた測定結果を示す。
Figure 2016525174
(実施例3)
本開示の可撓性フラップとして機能し得る、空間的な調整が可能な光学フィルムを、本明細書でフィルムDと称される赤色に反射する多層光学フィルムから、PCT国際公開第2010/075357号(Merrillら)に概して説明される通りに作製した。フィルムDを、一方が、選択された濃度の赤外線吸収染料を含む2つのポリマー材料からなる約300の交互層を共押出し、押出品を急冷したウェブへとキャスティングして、次にこのキャストウェブを二軸延伸して、赤色に反射するフィルムDを形成することによって形成した。
フィルムDを製造するために、90/10モル%の第1のコポリマー、PENのいわゆる「90/10 coPEN」及びPETサブユニット(米国特許第6,352,761号(Hebrinkら)の実施例1のカルボキシレート類として、90モル%のナフタレンジカルボキシレート、10モル%のテレフタレートを含む)を、高屈折率の光学層に用いた。低屈折率の光学層には、第2のコポリマーであるEastman(商標)Copolyester SA115B(Eastman Chemicals(Kingsport TN USA)から入手可)を用いた。1重量%のAmaplast IR−1050赤外線吸収染料(ColorChem(Atlanta,GA)から入手可能)を含むマスターバッチを、Amaplastエチレングリコール中懸濁液をSolplus R730界面活性剤(Lubrizol(Cleveland OH))でミリングし、続いてこの懸濁液を反応容器に添加して、90/10 coPENポリマー染料の入ったマスターバッチを製造することによって形成した。マスターバッチを、重量比1:3の共押出プロセスのために高屈折率光学素子90/10 coPEN樹脂フィードストリーム内に導入して、純コポリマーを精製した。coPENを、低屈折率層においてSA115Bの70%/30%混合物の別の約150層と交互になる、約150の高屈折率層に組み合わせ、これらの光学層は、高屈折率及び低屈折率の材料を重量比約9:10で含む。フィードブロック内の共押出された層のうち外層は、SA115Bも含む保護境界層(PBL)であった。これら約300層は、光学パケットを形成した。PBLは、この光学パケットの合計流量の約15重量%であった。90/10 coPENを含むスキン層の最終共押出ペアは、光学パケットに対して約6:5の全重量比で共押出された。押出されたウェブは急冷され、第1のコポリマーのガラス転移温度を超える温度で加熱され、長さ配向機(length orienter)のローラー上を延伸比約3.9で延伸され、続いて約125℃に加熱されて、テンター内を延伸比約4で横方向に延伸された。延伸後、フィルムは約238℃でヒートセット処理されて、1ロールのフィルムに巻かれた。得られた光学フィルムDは、厚さ約53マイクロメートルであった。
フィルムDは一般に、垂直観察においてシアン(透過性)色を示し、紫色にシフトして、最終的には、最高非垂直観察角度においてマゼンタ色を示した。照明に応じて、特定の角度において、フィルムは金属的な銅色がかった赤色(反射色)へとフラッシュした。フィルムDの正反射率は、上述したLambda 950(Perkin−Elmer(Waltham,MA)から入手可能)を用いて測定された。全反射率の典型的なスペクトル、拡散成分の反射率、及び反射成分の反射率は、図12aの曲線9001、9002、及び9003として可視帯において提供される。フィルムの両側で反射測定値を取り、非常に近い結果であった。図12aに示された結果は、光源に最も近い光学積層体のうち最も厚い層に関するものである。図12aは、この材料からの反射の大部分が正反射性であることを示す。帯域内の反射率は正反射率60%をはるかに超え、可視スペクトルの一部分では90%を超えている。
それぞれ図12b及び12cに示されるように、p偏光及びS偏光光の両方に関して上述の帯域シフトを用いて、垂直から0°、30°、及び60°での透過測定値を取った。図12bでは、曲線9004は0°での透過率を示し、曲線9005は30°での透過を示し、曲線9006は60°での透過率を示す。また図12cでは、曲線9007は0°での透過率を示し、曲線9008は30°での透過を示し、曲線9009は60°での透過率を示す。この特定のフィルムでは、どちらの偏光状態でも、角度を有する帯域位置は非常に似ている。1つの典型的な測定において、帯域端は、典型的に、基準値と、関連する中心部分にわたる平均帯域の残留垂直透過率との間の差の50%として取られた反射ピーク(透過良好(transmission well))の端として画定できる。s偏光のデータを用いると、この帯域(580nm〜660nm)の中心部分を通る残留透過率は約6%であった。したがって、フィルムDの短及び長波長帯域端(それぞれλ1、λ2)はそれぞれ、約554nm及び725nmであった。あるいは、透過率が基準値から少なくとも50%変化する強反射帯域では、特定の所定のフィルムの様々な観察角度の条件間を比較するために帯域が遮断するので、便利な固定透過率%を用いてもよい。この実施例では、帯域遮断透過率は透過率20%に選択された。こうして、s偏光及びp偏光のデータの両方を用いて、概算の帯域端を561nm及び701nmとして取った。
p偏光のデータを用いて、これらのフィルムの帯域透過率20%を用いた短波長帯域端及び長波長帯域端が、観察角度0°で561nm及び701nm、観察角度30°で532nm及び673nm、また観察角度60°で473nm及び609nmであることが見出された。したがってまた、例えば、30°では短波長帯域端におけるパーセント変化は5.1%であった。
フィルムDは、独立式非積層フィルムとしてレーザーでパターン形成された。加工中のしわ寄りを低減するために、また、そうでなければラミネートコーティングによって提供されていた可能性のあるヒートシンクを提供するために、フィルムは鏡面仕上げ金属製プレート上に配置されて、プレート及びフィルムDの両方が、ラミネーションDをプレートの表面にぴんと固定するために、Thorlabs−Inc.(Newton,NJ)から入手可能な真空ステージ上に配置された。次に、しわ寄りを更に低減するため、ガラスプレート(例えば顕微鏡スライド)をフィルムの上部に配置した。続いてフィルムDを、hurrySCAN//14ガルバノメータスキャナ(SCANLAB AG(Puccheim,DE))によって選択的にパターン形成され、かつ1064nm用に設計されたf−θレンズ(Sill Optics GmbH(Wendelstein,DE))によって焦点合わせされるように、1064nmの波長の20Wパルスファイバーレーザー(SPI Lasers(Southhampton,UK)製)からの放射線(波長1064nm)に晒した。露出パターンは、所望の表示(この場合は一連の線上に書かれた「3M」及び「N95」)に対応していた。パターンは、レーザーの光線がパターンの左上隅から開始するようにラスタースキャン画像であり、レーザーの光線は線形経路をパターンの最右端まで進行し、スキャナが最終スキャンの真下の左端に戻されるまでレーザーの出力は0に設定され、続いてパターン全体が完成するまで同じ経路を続けて進行させるためにレーザー出力が再びオンにされた。サーモパイルセンサ(Coherent,Inc.(Santa Clara,CA)製LabMax−TOP)で測定したとき、スキャン中の最大平均レーザー出力値は3.5Wに設定された。更なる加工条件は、パルス繰り返し数500,000Hz、パルス長9ns、及び線形スキャン速度250mm/sであった。炭化及び層剥離といった表面欠陥への傾向を低減するため、f−θレンズの焦点前で金属製プレートとフィルムDとの接触面が約5.5mmとなって、直径約130マイクロメートルの効果的なレーザー光線を提供するように台が配置された。
レーザー処理の結果として、パターン形成された部分はいくらかの残存色があるだけで大部分が透明であった。特に、パターン形成された部分は、非パターン形成フィルムのより深いシアン色と比較して、わずかな残存シアン色相の表示パターン「3M N95」を示す。
本開示は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更が可能である。したがって、本開示は、上記に限定されないが、以下の請求項及び全てのその等価物に詳述する制限によって規制される。
本開示は、本明細書に具体的に開示されていないいずれか要素を欠いてもなお適宜実施され得る。
上記の全ての特許及び特許出願は、背景技術部分のものを含め、全体的に参考として本明細書に組み込まれる。そのような組み込まれる文献の開示と上記明細書との間に不一致又は矛盾がある限りにおいては、上記明細書が優先する。

Claims (20)

  1. ハーネスと、
    マスク本体と、
    呼気弁と、を備える呼吸マスクであって、
    前記呼気弁は、
    弁座、及び、前記弁座と係合した可撓性フラップを有し、
    前記可撓性フラップは、閉鎖位置から開放位置に移動した時又は開放位置から閉鎖位置に移動した時に、前記フラップにフラッシュを起こさせる1つ又は複数の材料を含む、呼吸マスク。
  2. 前記呼気弁が弁カバーを更に含み、前記弁カバーは、前記弁カバーの中実部分を通して前記フラッシュを見ることができるほど十分に透明である、請求項1に記載の呼吸マスク。
  3. 前記可撓性フラップが、帯域シフトを示す、請求項1に記載の呼吸マスク。
  4. 前記可撓性フラップが、正反射性フィルムを含む、請求項1に記載の呼吸マスク。
  5. 前記可撓性フラップが、その上に表示を有し、前記表示は、前記可撓性フラップを歪ませる又は反らせることなく、選択された領域で前記可撓性フラップの正反射を変化させることによって生成される、請求項1に記載の呼吸マスク。
  6. 前記可撓性フラップが、帯域シフトフィルムを含む、請求項1に記載の呼吸マスク。
  7. 前記帯域シフトフィルムが、前記可撓性フラップの外側表面に取り付けられる、請求項6に記載の呼吸マスク。
  8. 前記帯域シフトフィルムが、多層ポリマーフィルムを含む、請求項6に記載の呼吸マスク。
  9. 前記多層ポリマーフィルムが、着色されたミラーを含む、請求項8に記載の呼吸マスク。
  10. 前記多層ポリマーフィルムが、偏光子を含む、請求項8に記載の呼吸マスク。
  11. 前記可撓性フラップが、拡散反射光学フィルムを含む、請求項1に記載の呼吸マスク。
  12. マスク本体と、
    前記マスク本体に取り付けられたハーネスと、
    弁座、及び前記弁座と係合した可撓性フラップを含む呼気弁と、を備える呼吸マスクであって、前記可撓性フラップが、帯域シフトフィルムを含む、呼吸マスク。
  13. 前記帯域シフトフィルムが、前記可撓性フラップの外側表面に取り付けられる、請求項12に記載の呼吸マスク。
  14. 前記帯域シフトフィルムが、第1及び第2のポリマーの交互層を含む多層ポリマーフィルムを含む、請求項12に記載の呼吸マスク。
  15. 前記多層ポリマーフィルムが、着色されたミラーを含む、請求項14に記載の呼吸マスク。
  16. 前記多層ポリマーフィルムが、偏光子を含む、請求項14に記載の呼吸マスク。
  17. 前記帯域シフトフィルムが、可視表示をもたらすように調整される、請求項12に記載の呼吸マスク。
  18. 前記表示が、前記フィルムを歪ませる又は反らせることなく、選択された領域で前記帯域シフトフィルムの正反射を変化させることによって生成される、請求項17に記載の呼吸マスク。
  19. 前記帯域シフトフィルムが、複屈折性の連続相及び分散相を含む拡散反射光学フィルムを含む、請求項12に記載の呼吸マスク。
  20. 前記帯域シフトフィルムが第1のゾーン及び第2のゾーンを含み、前記第2のゾーンが可視表示を含み、また更に、前記第2のゾーンの複屈折率が前記第1のゾーンの複屈折率未満である、請求項19に記載の呼吸マスク。
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