関連出願の相互参照
[0001]本特許出願は、2014年4月28日に出願された、「LTE−WLAN集中型ダウンリンクスケジューラ(LTE-WLAN Centralized Downlink Scheduler)」と題される、Damnjanovicらによる米国特許出願第14/263,735号、及び2013年4月29日に出願された「LTE−WLAN集中型ダウンリンクスケジューラ(LTE-WLAN Centralized Downlink Scheduler)」と題される、Damnjanovicらによる米国特許仮出願第61/817,165号に対する優先権を主張するものであり、これらのそれぞれは、本願の譲受人に譲渡される。
[0002]以下は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、異なる技術の同時使用に関する。ワイヤレス通信システムは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、放送等の、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために幅広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(例えば、時間、周波数、及び電力)を共有することにより、マルチプルなユーザとの通信をサポートすることができる、多元接続システムであり得る。このような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、及び直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムを含む。
[0003]一般に、ワイヤレス多元接続通信システムは、いくつかの基地局を含み、それぞれの基地局は、マルチプルなモバイルデバイスのための通信を同時にサポートし得る。基地局は、ダウンストリームリンク及びアップストリームリンクにおいて、モバイルデバイスと通信し得る。いくつかのワイヤレスネットワークでは、ユーザ機器(UE)は、マルチプルなワイヤレス技術を同時にサポート可能であり得る。例えば、UEは、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)リンク及びロングタームエボリューション(LTE)リンクを通じて、データを同時に送信し得る。従来のシステムでは、これらのシステム用のアップリンクリソース及びダウンリンクリソースは、別個に制御される。
[0004]説明される特徴は、一般に、アグリゲートされたLTEワイヤレスリンク及びWLANワイヤレスリンクを通じた、基地局からマルチプルなUEへのダウンリンク送信を管理するための、1つまたは複数の改善されたシステム、方法、及び/又は装置に関する。基地局は、スケジューリングインスタンスの間に、ダウンリンクデータを送信するためのリソースを共同で割り当て得る。リソースの割り当ては、リンクが共同で考慮されるときには、チャネルの状態及びシステムスループットに基づいて優先順位付けすることを含み得る。共同リソース割り当てにしたがって、基地局は、アグリゲーティング層においてダウンリンク送信用のパケットを構築し得、アグリゲーティング層は、例えば、それぞれのリンクと関連するメディアアクセス制御(MAC)層要素に結合され得る。その後、基地局は、共同リソース割り当てに基づき、少なくともUEのサブセットにパケットを送信し得る。このようにしてLTEおよびWLANリソースの利用は、よりバランスがとれたものとなり、データスループットの全体的な増加及びユーザエクスペリエンスの改善をもたらし得る。
[0005]第1の例示的な構成によれば、基地局においてダウンリンク送信を管理する方法は、送信間隔の間に、1つまたは複数のロングタームエボリューション(LTE)リンク及びワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)リンクでデータがそれらへと送信され得る、複数のユーザ機器(UE)を決定することと、ダウンリンク(DL)送信のためのデータを決定することとを含み得る。この方法は、UEがLTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数でサーブされるときに、送信間隔の間にデータを送信するためのリソースを共同で割り当てることをさらに含み得る。一例によれば、リソースの共同割り当ては、リンク毎にLTEリンク及びWLANリンクでのDL送信のためのデータの複数の部分に優先順位付けすることと、基地局のアグリゲーティング層から、共同で割り当てられたリソースに基づくDL送信のためのパケットを要求することとを含み得る。この方法はまた、送信間隔の間に、少なくともUEのサブセットに、アグリゲーティング層から受信されたパケットを送信することを含み得る。
[0006]特定の例では、WLANリンクにおけるリソースの共同割り当ては、データがそれについてスケジュールされる送信間隔の前の1つまたは複数のWLAN送信バッファのフィルレベルに少なくとも部分的に基づくか、又はWLANリンクのチャネル品質に少なくとも部分的に基づき得る。リソースの共同割り当てはまた、WLANリンクに関連する送信遅延及びLTEリンクに関連する送信遅延に少なくとも部分的に基づき得る。
[0007]いくつかの例によれば、この方法は、WLANインターフェースデータリンクレート又はWLANインターフェースエラーレートに従って、WLANリンクのチャネル品質を決定することをさらに含み得る。さらに、特定の例では、複数のUEの各々が、少なくとも1つのLTE論理チャネルと関連付けられ得、基地局は、複数のUEの各々によって実装される各LTE論理チャネルの優先順位を決定し得る。基地局はさらに、決定された優先順位によって定められる順序で、UEの各々によって実装されるLTE論理チャネルの各々について、1つまたは複数のWLAN送信バッファに追加すべきダウンリンクデータの量を決定し得る。1つまたは複数のWLAN送信バッファは、異なるサービス品質(QoS)レベルに関連し得る。
[0008]特定の例では、複数のUEのそれぞれによって実装される各LTE論理チャネルについてのWLANの優先順位が決定され得、複数のUEのそれぞれによって実装されるLTE論理チャネルの順序付けを含むWLAN優先順位リストが、各LTE論理チャネルに割り当てられたWLANの優先順位に従って生成され得る。
[0009]特定の例では、基地局は、WLANリンクについてのスケジューリングインスタンスがLTEリンクについてのスケジューリングインスタンスと一致していると決定し、複数のUEのそれぞれによって実装される各LTE論理チャネルについてのLTE優先順位を決定し、各LTE論理チャネルに割り当てられたLTE優先順位に従って複数のUEのそれぞれによって実装されるLTE論理チャネルの順序付けを含むLTE優先順位リストを生成し、LTE優先順位リストをWLAN優先順位リストと組み合わせ、LTE優先順位リストとWLAN優先順位リストとの組み合わせに基づく順序で、LTEリンクとWLANリンクとの間にDL送信のためのデータを割り当て得る。
[0010]特定の例では、そのLTE論理チャネルに関連する1つまたは複数のWLAN送信バッファに入れるべきダウンリンクデータの仮の量が、決定された優先順位によって定められる順序に従って決定され得る。データの仮の量は、そのLTE論理チャネルに関連する1つまたは複数のWLAN送信バッファについての最大推定バッファサイズと、そのLTE論理チャネルのための利用可能なダウンリンクデータの量とに、少なくとも部分的に基づき得る。
[0011]そのLTE論理チャネルに関連する1つまたは複数のWLAN送信バッファについての最大推定バッファサイズは、送信間隔内の残りの時間量と、1つまたは複数のWLAN送信バッファからLTE論理チャネルを実装するUEへの推定されるデータ送信レートとに、少なくとも部分的に基づいて決定され得る。
[0012]特定の例では、仮の量のダウンリンクデータを、そのLTE論理チャネルから、そのLTE論理チャネルに関連する1つまたは複数のWLAN送信バッファに追加すべきかどうかについて、決定がなされ得る。決定は、送信間隔の間に、そのLTE論理チャネルを実装するUE及びそのLTE論理チャネルに関する、LTEネットワークとWLANとの間の優先順位付けに基づき得る。
[0013]特定の例では、基地局は、決定された仮の量に従って、そのLTE論理チャネルに関連する、1つまたは複数のWLAN送信バッファについての利用可能なデータの総量を送信することに関する、推定される全遅延と、LTEネットワークによる、そのLTE論理チャネルに関連する、1つまたは複数のWLAN送信バッファについての利用可能なデータの総量を送信することに関する、推定される全遅延との差に基づいて、送信間隔の間に、そのLTE論理チャネルに関するWLANネットワークとLTEネットワークとの間の優先順位付けを決定し得る。
[0014]特定の例では、基地局は、そのLTE論理チャネルに関連する1つまたは複数のWLAN送信バッファに仮の量のダウンリンクデータを追加するという決定に応答して、送信間隔の間、ダウンリンクLTEリソースが、そのLTE論理チャネルを実装するUEについて現在スケジュールされているかどうかを決定し得る。ダウンリンクLTEリソースがUEについて現在スケジュールされているという決定に基づき、基地局は、仮のLTEダウンリンクリソース割り当てを更新し得る。
[0015]特定の例では、基地局は、UEのそれぞれによって実装されるLTE論理チャネルの各々について1つまたは複数のWLAN送信バッファに決定された量のダウンリンクデータを追加し、そして、1つまたは複数のWLAN送信バッファにダウンリンクデータの第1の部分を追加した後に、1つまたは複数のWLAN送信バッファ内のデータの現在の量に関連するリソースの推定される量が、しきい値未満であると決定し得る。その後、基地局は、決定された優先順位によって定められる順序で、UEの各々によって実装されるLTE論理チャネルの各々について1つまたは複数のWLAN送信バッファに追加すべきダウンリンクデータの新たな量を決定し得る。
[0016]第2の例示的な構成によれば、基地局は、LTEリンクを通じて通信するように構成された第1の無線機と、WLANリンクを通じて通信するように構成された第2の無線機と、第1の無線機及び第2の無線機を制御するように動作する、ダウンリンク(DL)送信のためのデータを決定するように構成されたスケジューラモジュールとを含み得る。スケジューラモジュールはさらに、複数のUEがLTEリンク及びWLANリンクで基地局によってサーブされるときに、送信間隔の間にデータを送信するためのリソースを共同で割り当てるように構成され得る。一例によれば、リソースの共同割り当ては、リンク毎に、LTE及びWLANリンクにおけるDL送信のためのデータの複数の部分を優先順位付けすることと、基地局のアグリゲーティング層から共同で割り当てられたリソースに基づくDL送信のためのパケットを要求することとを含み得る。スケジューラモジュールは、LTEリンクおよびWLANリンクそれぞれにおける送信のために、第1の無線機及び第2の無線機にアグリゲーティング層によって生成されたパケットを送るように、さらに構成され得る。
[0017]特定の例では、第2の例示的な構成の基地局、特にスケジューラモジュールは、第1の例示的な構成の方法に関して上述した機能の1つまたは複数の態様を実装するように構成され得る。
[0018]第3の例示的な構成によれば、ダウンリンク送信を管理する基地局装置が、送信間隔の間のLTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数におけるダウンリンクデータ送信のために複数のユーザ機器(UE)を基地局によって決定する手段と、ダウンリンク(DL)送信のためのデータを決定する手段と、UEがLTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数でサーブされるときにデータを送信するためのリソースを共同で割り当てる手段とを含み得る。特定の例では、リソースを共同で割り当てる手段は、リンク毎にLTEリンク及びWLANリンクのそれぞれにおけるDL送信のためのデータの複数の部分に優先順位付けする手段と、基地局のアグリゲーティング層からの共同で割り当てられたリソースに基づいてDL送信のためのパケットを要求する手段とを含み得る。基地局装置はまた、送信間隔の間に、少なくともUEのサブセットに、アグリゲーティング層から受信されたパケットを送信する手段を含み得る。
[0019]特定の例では、第3の例示的な構成の基地局は、第1の例示的な構成の方法に関して上述した機能の1つまたは複数の態様を実装する手段を含み得る。
[0020]第4の例示的な構成によれば、コンピュータプログラム製品が、コンピュータ可読プログラムコードを記憶した非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。コンピュータ可読プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサに、LTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数におけるダウンリンクデータ送信について複数のユーザ機器(UE)を決定させるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、少なくとも1つのプロセッサに、ダウンリンク(DL)送信のためのデータを決定させるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、少なくとも1つのプロセッサに、UEがLTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数でサーブされるときに、送信間隔の間にデータを送信するためのリソースを共同で割り当てさせるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードであって、少なくとも1つのプロセッサに、リンク毎にLTEおよびWLANリンクにおけるDL送信のためのデータの複数の部分に優先順位付けさせるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、少なくとも1つのプロセッサに、基地局のアグリゲーティング層からの共同で割り当てられたリソースに基づいてDL送信のためのパケットを要求させるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードとを含む、コンピュータ可読プログラムコードと、を含み得る。コンピュータ可読プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサに、送信間隔の間に少なくともUEのサブセットに対してアグリゲーティング層から受信されたパケットを送信させるように、さらに構成され得る。
[0021]特定の例では、コンピュータ可読プログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサに、第1の例示的な構成の方法に関して上述した機能の1つまたは複数の態様を実装させるように構成された、コンピュータ可読プログラムコードを含み得る。
[0022]本発明の性質、及び利点のさらなる理解が、以下の図面に対する参照によって、実現され得る。添付の図では、同様の構成要素、又は特徴が、同じ参照符号を有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、類似の構成要素を区別するダッシュ及び第2の符号を参照符号の後に付けることによって、区別され得る。第1の参照符号のみが本明細書で使用されている場合、この説明は、第2の参照符号にかかわらず、同じ第1の参照符号を有する同様の構成要素のうち、いずれに対しても適用可能である。
[0023]図1は、例示的なワイヤレス通信システムのブロックダイヤグラムである。
[0024]図2は、マルチプルな無線アクセス技術(RAT)を含む、例示的なワイヤレス通信システムのブロックダイヤグラムである。
[0025]図3は、ワイヤレス通信システムにおける、例示的なダウンリンクチャネルを示す。
[0026]図4は、例示的なワイヤレス通信システムのブロックダイヤグラムである。
[0027]図5は、本開示による基地局の態様を示す図である。
[0028]図6Aは、基地局における例示的なWLANダウンリンクスケジューリング間隔のダイヤグラムである。
図6Bは、基地局における例示的なWLANダウンリンクスケジューリング間隔のダイヤグラムである。
図6Cは、基地局における例示的なWLANダウンリンクスケジューリング間隔のダイヤグラムである。
[0029]図7は、例示的なスケジューリング間隔におけるWLANバッファ管理の態様を示す図である。
[0030]図8は、WLANバッファ管理の態様を示す図である。
[0031]図9は、例示的な基地局のブロックダイヤグラムである。
[0032]図10は、例示的な基地局のブロックダイヤグラムである。
[0033]図11は、例示的なワイヤレス通信システムのブロックダイヤグラムである。
[0034]図12は、基地局において実施される動作を示すフローチャートである。
[0035]図13は、LTE及びWLANリンクにおける共同リソース割り当ての例示的な方法を示す図である。
[0036]図14は、図13に示される方法のさらなる詳細を示す図である。
詳細な説明
[0037]本明細書は、同時にLTEワイヤレスリンク及びWLANワイヤレスリンクを通じてマルチプルなユーザ機器(UE)と通信可能な基地局からのダウンリンク送信を管理するための、方法、システム、装置、及びコンピュータプログラム製品を開示する。開示される方法、システム、装置、及びコンピュータプログラムは、送信間隔の間に基地局のアグリゲーティング層からのダウンリンク送信のためのリソースを共同で割り当てることを提供する。無線リンク制御(RLC)アグリゲーションの場合、ベアラに属するデータが、LTEワイヤレスリンク、WLANワイヤレスリンク、又は同時に両方のリンクにおいて、スケジュールされ、送信され得る。基地局は、全体的なデータスループットを増大させ、ワイヤレス通信システム全体を通じたユーザエクスペリエンスを向上させるために、チャネルの状態、バッファ、及び/又は他のUEの存在等に関する、基地局が入手可能な情報を使用して、WLANワイヤレスリンクによるダウンリンク通信を戦略的にスケジュールし得る。
[0038]本明細書の原理によれば、基地局は、1つまたは複数のLTEワイヤレスリンク及びWLANワイヤレスリンクによるダウンリンク送信を動的にスケジュールし得る。WLANワイヤレスリンクの場合、基地局は、周期的に、及び/又はイベントベースで、ダウンリンク送信をスケジュールし得る。周期的なスケジューリングの場合、ダウンリンクWLAN送信についてのスケジューリング間隔のうちの少なくとも一部が、LTEスケジューリング間隔とアライン(align)し得る。アグリゲーションを使用することにより、LTEワイヤレスリンク及びWLANワイヤレスリンクは、基地局がダウンリンクデータを送信するためにLTEワイヤレスリンク及びWLANワイヤレスリンクを選択的に利用し得るように、統合され得る。具体的には、基地局は、それぞれのスケジューリング間隔において、いくつかのUEの各々について、WLANワイヤレスリンク及びダウンリンクLTEリソースにより送信されるべきデータの量を決定し得る。基地局は、LTEワイヤレスリンク及びWLANリンクの共同状況(joint state)に少なくとも部分的に基づいて、WLANリンクを通じて送信されるべき量を決定し得る。
[0039]したがって、以下の説明は、例を提供するものであり、特許請求の範囲に記載の範囲、適用可能性、又は構成を限定するものではない。本開示の趣旨、及び範囲から逸脱することなく、論じられる要素の機能及び配置に変更が加えられ得る。様々な実施形態は、必要に応じて、様々な手順、又は構成要素を省略、置換、又は追加し得る。例えば、説明される方法は、説明されたものとは異なる順序で実施され、様々な工程が、追加、省略、又は組み合わされ得る。また、特定の実施形態に関して説明される特徴が、他の実施形態において、組み合わされ得る。
[0040]最初に図1を参照すると、ダイヤグラムが、ワイヤレス通信システム100の一例を示す。ワイヤレス通信システム100は、基地局105、通信デバイス115、及びコアネットワーク130を含み得る。基地局105は、通信デバイス115と通信するためのいくつかのセルをサポートし得、コアネットワーク130に結合され得る。基地局105は、バックホールリンク132を介して、コアネットワーク130と制御情報及び/又はユーザデータを通信し得る。いくつかの例では、基地局105は、有線通信リンク、又は無線通信リンクであり得るバックホールリンク134を通じて、直接的に又は間接的に、互いと通信し得る。ワイヤレス通信システム100は、マルチプルなキャリア上の動作(異なる周波数の波形信号)をサポートし得る。マルチキャリア送信機は、マルチプルなキャリアにおいて同時に変調信号を送信することができる。例えば、各通信リンク125は、上述の様々な無線技術によって変調されたマルチキャリア信号であり得る。各変調信号は、異なるキャリアで送られ得、制御情報(例えば、基準信号、制御チャネル等)、オーバーヘッド情報、データ等を搬送し得る。
[0041]基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介して通信デバイス115とワイヤレスに通信し得る。基地局105のサイト(sites)の各々は、それぞれの地理的エリア110に通信カバレッジを提供し得る。いくつかの例では、基地局105は、トランシーバ基地局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、ノードB、eノードB(eNB)、ホームノードB、ホームeノードB、又は他の何らかの適切な用語で称され得る。基地局の地理的カバレッジエリア110は、カバレッジエリア(不図示)の一部のみを構成するセクタに分割され得る。ワイヤレスシステム100は、異なるタイプの基地局105(例えば、マクロ基地局、ミクロ基地局、及び/又はピコ基地局)を含み得る。異なる技術についての、重複するカバレッジエリアが存在し得る。
[0042]例では、ワイヤレス通信システム100は、LTE/LTE−Aネットワークであり得る。LTE/LTE−Aネットワークでは、発展型ノードB(eNB)及びユーザ機器(UE)という用語は、一般に、それぞれ、基地局105及び通信デバイス115を説明するために使用され得る。ワイヤレス通信システム100は、異なるタイプのeNBが様々な地理的領域にカバレッジを提供する、異種LTE/LTE−Aネットワークであり得る。例えば、各eNB105は、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、及び/又は他のタイプのセル若しくは電力分類として動作し得る。マクロセルは、一般に、比較的大きな地理的エリア(例えば、半径数キロメートル)をカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入済みのUEによる、無制限のアクセスを許可し得る。ピコセルは、一般に、比較的小さな地理的エリアをカバーし、ネットワークプロバイダのサービスに加入済みのUEによる、無制限のアクセスを許可し得る。フェムトセルはまた、一般に、比較的小さな地理的エリア(例えば、住宅)をカバーし、フェムトセルとの関連を有するUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)のUE、住宅内のユーザ用のUE等)に対する制限されたアクセス、オープンアクセス、又はハイブリッドアクセスを提供し得る。マクロセル向けのeNBは、マクロeNBと称され得る。ピコセル向けのeNBは、ピコeNBと称され得る。そして、フェムトセル向けのeNBは、フェムトeNB、又はホームeNBと称され得る。eNBは、1つ、又はマルチプルな(例えば、2つ、3つ、4つ等の)セルをサポートし得る。
[0043]コアネットワーク130は、バックホール132(例えば、S1等)を介して、eNB105と通信し得る。eNB105はまた、例えば、バックホールリンク134(例えば、X2インターフェース等)を介して、及び/又はバックホールリンク132を介して(例えば、コアネットワーク130を通じて)、直接的、又は間接的に、互いと通信し得る。ワイヤレス通信ネットワーク100は、同期動作又は非同期動作をサポートし得る。同期動作では、eNB105は、類似のフレームタイミングを有し得、異なるeNBからの送信は、時間的にほぼアラインされ得る。非同期動作では、eNBは、異なるフレームタイミングを有し得、異なるeNBからの送信は、時間的にアラインされていないことがある。本明細書に説明される技法は、同期動作又は非同期動作のいずれかのために使用され得る。
[0044]UE115は、ワイヤレス通信システム100全体に分散され、各UE115は、固定式又は移動式であり得る。UE115はまた、移動局、加入者局、移動ユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、遠隔ユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、遠隔デバイス、移動加入者局、アクセス端末、移動端末、ワイヤレス端末、遠隔端末、ハンドセット、ユーザエージェント、移動クライアント、クライアント、又は他の何らかの適切な用語で、当業者から称され得る。UE115は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局等であり得る。UE115は、ワイヤレス通信システム100の一部を形成する、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、リレー等の基地局と通信でき得る。
[0045]ワイヤレス通信システム100に示される通信リンク125は、UE115から基地局105へのアップリンク(UL)送信、及び/又は基地局105からUE115へのダウンリンク(DL)送信を含み得る。ダウンリンク送信はまた、順方向リンク送信とも呼ばれ、アップリンク送信はまた、逆方向リンク送信とも呼ばれ得る。
[0046]特定の例では、異種無線アクセス技術(RAT)が、UE115が1つまたは複数の異なるRATを通じてコアネットワーク130にアクセスし得るように、ワイヤレス通信システム100内で利用可能であり得る。例えば、ワイヤレス通信システム100の基地局105は、LTEのeNBと、WLANのアクセスポイント(AP)との両方を含み得る。特定の例では、1つまたは複数のLTEのeNBが、1つまたは複数のWLANのAPとコロケートされ得る。例えば、マルチRAT基地局105は、別個のLTEネットワーク及びWLANネットワークを通じて、UE115と通信するために、eNBとWLANのAPとの両方を実装し得る。特定の基地局105は、基地局105が、LTEネットワークとWLANネットワークとの両方により1つまたは複数のUE115と同時に通信することを可能にする、LTE−WLANキャリア(又はリンク)アグリゲーションをサポートし得る。アグリゲーションは、基地局の特定のプロトコル層で実施され得る。本明細書に説明されるように、アグリゲーティング層とも称される基地局のシングルレイヤは、LTE−WLANリンクアグリゲーションをサポートする基地局がパケットを送信するためにRATのうちの1つを選択的に利用し得るように、様々なリンク用のダウンリンクデータをアグリゲートすることを担い得、そして、例えば、それぞれのリンクの媒体アクセス制御(MAC)要素に結合され得る。以下の図に関してより詳細に説明されるように、LTE−WLANリンクアグリゲーションをサポートする基地局105は、周期的に又は非周期的に、WLANネットワーク及びLTEネットワークによる送信のための、LTEベアラに属するデータをスケジュールすることが可能であり得る。例えば、LTEベアラに関係するパケットが、LTEワイヤレスネットワークに加えて、又はLTEワイヤレスネットワークの代わりに、WLANワイヤレスネットワークによる送信用にスケジュールされ得る。
[0047]一例によれば、LTEとWLANとの両方のRATをサポートする基地局105での、ダウンリンク送信のためのデータのスケジューリングは、動的に実施され得る。例えば、それらのうちの一部がLTEワイヤレスリンクについてのスケジューリングインスタンスと一致し得る、WLANワイヤレスリンクのためのいくつかのスケジューリングインスタンスの各々において、基地局105は、LTEネットワーク及びWLANネットワークについて別個の優先順位リストを形成し得る。基地局105は、LTEリソースを割り当て、優先順位リストによって定められる順序に従って、1つまたは複数のWLAN送信バッファに入れるべきデータの量を暫定的に決定し得る。いくつかの例では、基地局105は、LTEネットワークとWLANネットワークとの共同状況(joint state)に少なくとも部分的に基づいてLTEとWLANとの間の優先順位付けに従って仮の量のデータを送信するためにLTEネットワークを使用するか又はWLANネットワークを使用するかを決定し得る。
[0048]例えば、LTEネットワークの状況は、LTEネットワークに関するチャネル品質、LTEネットワークを通じてダウンリンクデータを送信するために基地局105によって使用される現在の変調方式、ダウンリンクデータに対して使用される基地局105による現在のコーディング方式、LTEネットワークに関連するネットワークの負荷又は輻輳、及び/又はLTEネットワークのためのダウンリンクデータに関連する送信電力のうちの1つまたは複数によって決定される、LTEネットワーク上の基地局105の推定されるサービングデータレートを含み得る。追加的に又は代替的に、LTEネットワークの状況はまた、例えば、ダウンリンクリソースが特定のUE及び/又はLTE上の対応するLTE論理チャネルについて現在スケジュールされているか否かということを含み得る。LTEネットワークの状況は、例えば、LTEネットワークについてのスケジューリングインスタンスがWLANネットワークについての現在のスケジューリングインスタンスと一致するかどうかということをさらに含み得る。WLANネットワークの状況は、WLANインターフェースに関連するデータレート、及び/又はエラーレートを含み得る。共同状況は、前述したようなLTEネットワーク及びWLANネットワークの状況に関連するいくつかの異なる要因に基づき得、またさらに、例えば、組み合わせられたリンクに関する平均データレートを含み得る。
[0049]ここで図2を参照すると、ワイヤレス通信システム200のダイヤグラムが示されている。例示的なワイヤレス通信システム200は、UE115−a、LTE−WLAN基地局105−a、発展型パケットコア(EPC)130−a、発展型パケットデータゲートウェイ(ePDG)225、及びIPネットワーク235を含み得る。LTE−WLAN基地局105−aは、LTEのeNBと、WLANのAPとの両方の機能を、組み合わせ、接続し得る。したがって、LTE−WLAN基地局105−aは、eNB要素205及びWLANのAP要素210を含み得る。
[0050]eNB要素205及びWLANのAP要素210は、異なるRATを使用して、発展型パケットコア130−aへのアクセスを、UE115−aに提供することが可能であり得る。具体的には、LTE−WLAN基地局105−aのeNB要素205は、LTEアクセス技術により発展型パケットコア130−aへのアクセスを提供し得、LTE−WLAN基地局105−aのWLANのAP要素210は、電気電子技術者協会(IEEE)による802.11規格によって定められたWLANアクセス技術により、発展型パケットコア130−aへのアクセスを提供し得る。
[0051]発展型パケットコア130−aは、いくつかのモビリティ管理エンティティ/サービングゲートウェイ(MME/SGW)デバイス215、及びいくつかのパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(PDN−GW)220を含み得る。MME/SGWデバイス215の各々は、3GPP団体によって標準化された発展型パケットシステム(EPS)アーキテクチャによって定義される、モバイル管理エンティティ(MME)とサービングゲートウェイ(SGW)との両方を実装し得る。代替的に、MME及びSGWは、別個のデバイスとして実装され得る。MMEは、UE115−aとEPC130−aとの間のシグナリングを処理する制御ノードであり得る。一般に、MMEは、ベアラ及び接続管理を提供し得る。したがって、MMEは、アイドルモードのUEトラッキング及びページング、ベアラのアクティブ化及びアクティブ化解除、並びにUE115−aのためのSGW選択を担い得る。MMEは、さらに、UE115−aを認証し、UE115−aに非アクセス層(NAS)シグナリングを実装し得る。全ユーザIPパケットが、PDN−GW220に接続され得る、サービングゲートウェイを通じて、転送され得る。SGWは、ユーザプレーンに存在し、eNB間のハンドオーバ、及び異なるアクセス技術間のハンドオーバのための、モビリティアンカとして作用し得る。
[0052]PDN−GW220は、IPネットワーク235など、1つまたは複数の外部パケットデータネットワーク(PDN)への接続性を提供し得る。PDN−GW220は、UEにIPアドレス割り付けならびに他の機能を提供し得る。PDN(1つ又は複数)は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、パケット交換(PS)ストリーミングサービス(PSS)、及び/又は他のタイプのPDNを含み得る。
[0053]eNB要素205は、MME/SGWと通信することにより直接に発展型パケットコア130−aにアクセスし得る。WLANのAP要素210は、非3GPPアクセスによって接続されたUE115−aとのデータ送信をセキュアなものにするように構成され得る、発展型パケットデータゲートウェイ(ePDG)225を通じて、発展型パケットコア130−aにアクセスし得る。したがって、ePDGは、UE115−aに関連するIPsecトンネルの終端ノードとして作用し得る。
[0054]図2に示すように、UE115−aは、eNB要素205によるLTE通信リンク125−a、又はWLANアクセスポイント要素210によるWLAN通信リンク125−bのいずれかを通じて、EPC130−a、ひいてはIPネットワーク235にアクセスし得る。特定の例では、LTE−WLAN基地局105−aは、WLAN通信リンク125−bがLTEベアラと関係のあるパケットを搬送し得るように、LTE通信リンク125−aをWLANワイヤレス通信125−bとアグリゲートし得る。LTE−WLAN基地局105−aは、EPC130−aと通信デバイス115−aとの間の全体的なダウンリンクスループットを増大させるために、周期的に及び/又は非周期的に、ダウンリンクWLANスケジューリングを実施し得る。このスケジューリングは、WLANワイヤレスリンク125−bの状況と比較した、LTEワイヤレスリンク125−aの状況(例えば、輻輳、レート、変調タイプ、コーディング方式、チャネル品質、送信電力、スケジューリング等)に少なくとも部分的に基づき得る。一例によれば、スケジューリングは、LTEネットワークとWLANネットワークとの共同状況に基づき得る。LTE−WLAN基地局105−aは、EPC130−aとUE115−aとの間のダウンリンク通信の速度又は効率を高めるために、WLANワイヤレスリンク125−bを通じた1つまたは複数のLTEベアラに関係するパケットの送信をスケジュールし得る。
[0055]図3は、様々な例による、ワイヤレス通信システム100及び/又は200によって使用され得る通信デバイス115とのダウンリンク通信に関する、チャネライゼーション階層(channelization hierarchy)300を示す。チャネライゼーション階層300は、例えば、LTE/Aネットワークの、LTE論理チャネル310、ダウンリンクトランスポートチャネル320、及びダウンリンク物理チャネル330の間のチャネルマッピングを示し得る。LTE論理チャネル310は、制御チャネル及びトラフィックチャネルに分類され得る。論理制御チャネルは、ページング情報を運ぶダウンリンクチャネルである、ページング制御チャネル(PCCH)311と、システム制御情報をブロードキャストするためのダウンリンクチャネルである、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)312と、1つ又はいくつかのマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)317のための、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)のスケジューリング情報及び制御情報を送信するために使用される、ポイントツーマルチポイントのダウンリンクチャネルである、マルチキャスト制御チャネル(MCCH)316とを含み得る。
[0056]一般に、無線リソース制御(RRC)接続を確立した後、MCCH116は、MBMSを受けるUEによって使用されるのみである。専用制御チャネル(DCCH)314は、RRC接続を有するユーザ機器によって使用されるユーザ固有制御情報等の専用制御情報を送信するポイントツーポイントの双方向チャネルである、別の論理制御チャネルである。共通制御チャネル(CCCH)313はまた、ランダムアクセス情報のために使用され得る論理制御チャネルである。論理トラフィックチャネルは、ユーザ情報の転送のための、1つのユーザ機器用に専用化されたポイントツーポイントの双方向チャネルである、専用トラフィックチャネル(DTCH)315と、トラフィックデータのポイントツーマルチポイントのダウンリンク送信のために使用され得るMTCH317とを含み得る。
[0057]様々な実施形態のいくつかに適合する通信ネットワークは、さらに、ダウンリンクトランスポートチャネル320を含み得る。DLトランスポートチャネル320は、ブロードキャストチャネル(BCH)322、ダウンリンク共有データチャネル(DL−SCH)323、マルチキャストチャネル(MCH)324、及びページングチャネル(PCH)321を含み得る。
[0058]ダウンリンク物理チャネル330は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)332、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)331、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)335、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)333、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)334、及び物理マルチキャストチャネル(PMCH)336を含み得る。
[0059]図4は、例えば、LTE−WLAN基地局105−bなどのネットワークノードに通信可能に結合されたマルチプルなUE115を含む、別のワイヤレス通信システム400のブロックダイヤグラムである。一例によれば、LTE−WLAN基地局105−bは、同じネットワークノード内でLTEのeNB及びWLANのAP機能をそれぞれ実装する、コロケートされたeNB要素205−a及びWLANのAP要素210−aを含み得る。特定の構成では、LTE−WLAN基地局105−bは、eNB要素205−aがLTE固有MAC層に結合されたLTE固有PHY層を有し、WLANのAP要素210−aがWLAN固有MAC層に結合されたWLAN固有PHY層を有する、プロトコルスタックを実装し得る。別個のLTE固有MAC層及びWLAN固有MAC層は、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410がそれに関して共同優先順位付け及び分類機能を実施する、共通のLTE−WLAN層(例えば、RLC層)に結合され得る。UE115は、LTE通信リンク125−aを通じてLTE−WLAN基地局105−bのeNB要素205−aと、そして、WLAN通信リンク125−bを通じてLTE−WLAN基地局105−bのWLANのAP要素210−aと通信し得る。図4のシステム400は、既出の図を参照して以上に説明された、システム及びネットワーク100、200のうちの1つ以上の例であり得る。
[0060]中央LTE−WLANスケジューラモジュール410は、LTE通信リンク125−a及び/又はWLAN通信リンク125−bを通じて、基地局の共通の(すなわち、アグリゲーティング)層からLTE論理チャネル及びベアラと関係するダウンリンクパケットを送信するかどうかを決定し得る。前述したように、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410は、同時にLTE通信リンク125−aとWLAN通信リンク125−bとの両方によるLTEベアラのためのパケットの送信を共同でスケジュールし得る。
[0061]中央LTE−WLANスケジューラモジュール410は、複数のスケジューリング間隔の各々において、UE115のためのダウンリンクスケジューリングを実施し得る。スケジューリング間隔は、周期的か、非周期的か、又はその両方であり得る。特に、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410は、各スケジューリング間隔においてスケジュールされるべきUEの各ダウンリンクLTE論理チャネルについての優先順位リストを形成し得る。例えば、優先順位リストは、スケジュールされるべきUEに基づく順序付け(ordering)、及びスケジューリングされるべきUEのそれぞれのLTE論理チャネルに関連するサービス品質(QoS)を含み得る。LTEに関するスケジューリング間隔が、WLANに関するスケジューリング間隔と一致する例では、別個の優先順位リストが、LTE及びWLANについて形成され得、これらの別個のリストが、単一の優先順位リストへと組み合わされ得る。
[0062]優先順位リストによれば、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410は、優先順位リストのLTE論理チャネルとUEとの組み合わせの各々について、WLAN送信バッファに入れるべきデータの仮の量を決定し、その後、そのLTE論理チャネルとUEとの組み合わせについて決定されたWLANとLTEとの間の優先順位付けに従って、WLAN送信バッファに、この仮の量を実際に入れるべきかどうかを決定し得る。優先順位付けは、そのLTE論理チャネルおよびUEに関連づけられた、LTE通信リンク125−aの状況及び/又はWLAN通信リンク125−bの状況に少なくとも部分的に基づき得る。
[0063]LTE−WLAN基地局105−bに中央LTE−WLANスケジューラモジュール410を設けることにより、UEに対するLTEベアラのダウンリンク送信のための、LTEおよびWLAN通信リンク125の両方の使用が可能になり得る。一例によれば、ベアラデータは、RLC層においてRLCサービスデータユニット(SDU)に変換され得、RLC SDUは、2つのMAC層における利用可能な送信機会、及び中央LTE−WLANスケジューラモジュール410のスケジューリング決定に基づいて、LTE又はWLANのMAC層に届けるために、RLCプロトコルデータユニット(PDU)に多重化され得る。LTE−WLAN基地局105−bは、LTEアクセスネットワーク及びWLANアクセスネットワークのうちの1つ又は両方における、チャネルの状態、バッファ、及び他のUEの存在についての情報を有し得る。したがって、LTE−WLAN基地局105−bは、全体的なシステムスループット及びフェアネスが最大化されるように、ダウンリンク送信を最適化することが可能であり得る。
[0064]LTE−WLAN基地局105−bのWLAN送信バッファにプッシュされたデータの増分は、通信リンク125の変化する状態への迅速な調整を可能にするのに十分小さいものであり得る。例えば、通信リンク125のうちの1つがチャネル品質又はスループットにおいて改善すると、より多くのデータが(例えば、LTE通信リンク125−aのうちの1つについて基地局105−bにおいてより多くのダウンリンクリソースを許可することによって、又はWLAN通信リンク125−bのうちの1つによる送信のためにWLAN送信バッファにより多くのダウンリンクデータをプッシュすることによって)、その通信リンク125を通じてプッシュされ得る。したがって、各通信リンク125の利用は、その通信リンク125の相対的な品質に基づき得る。両方の通信リンク125の品質に基づいて各通信リンク125の利用を最適化することによって、基地局105−bは、UEへのダウンリンク通信について、増大したスループットを得ることができる。追加的に、基地局105−bは、品質の悪いWLAN通信リンク125−bへのデータのトラッピングを回避し得る。例えば、WLAN通信リンク125−bのうちの1つが悪くなると、基地局のそのWLAN通信リンク125−bについてのWLAN送信バッファへのデータフローが、状態が改善するまで低下し得る。
[0065]図5は、既出の図を参照して以上に説明された、LTE−WLAN基地局105−a又は105−bのうちの1つまたは複数など、LTE−WLAN基地局によって実装される、アグリゲーティング層505、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−a、LTEのMAC層515、及びWLANのMAC層525の間の例示的な相互作用のブロックダイヤグラム500である。一例によれば、アグリゲーティング層505は、マルチキャリア動作をサポートする、LTEのMAC層515とWLANのMAC層525との両方に、プロトコルスタックの上位のネットワーク層及びアプリケーション層からプロトコルデータユニット(PDU)又はパケットを供給する、RLC層であり得る。代替的に、アグリゲーティング層は、PDCP層であり得る。
[0066]この例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、キューサイズレポートを要求し、受け取るために、アグリゲーティング層505とインターフェースし得る。キューサイズレポートは、基地局から、該基地局と通信する1つまたは複数のUEに送信される準備ができているダウンリンクデータの量を示し得る。データは、異なる論理チャネルに関連付けられ得、該論理チャネルは、ベアラに関連付けられ得る。
[0067]中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aのLTE優先順位付けモジュール530は、LTE固有プロポーショナルフェアネス計算(LTE-specific proportional fairness calculation)に従って、UEについて、LTE送信の優先順位を決定し得る。同様に、WLAN優先順位付けモジュール545は、LTE固有プロポーショナルフェアネス計算に従って、UEについて、WLAN送信の優先順位を決定し得る。一例によれば、優先順位付けは、より高いスケジューリング優先順位レベルを有する論理チャネルに厳しい優先順位(strict priority)を与えることと、同じスケジューリング優先順位レベルを有する論理チャネルのためにプロポーショナルフェア(proportional fair)アルゴリズムを使用することとを含み得る。
[0068]中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aのLTEリソース割り当てモジュール535及びWLANリソース割り当てモジュール550は、LTE優先順位付けモジュール530及びWLAN優先順位付けモジュール545のそれぞれによって生成された優先順位リストに基づいて、LTE論理チャネルを通じて送信されるべきダウンリンクデータの別個の部分に対してLTEリソース及びWLANリソースを選択し、割り当て得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aのLTEパケット要求モジュール540及びWLANパケット要求モジュール555は、アグリゲーティング層505からのダウンリンクパケットを選択的に要求し得る。一実装形態では、ダウンリンクパケットに関する要求は、LTE送信及び/又はWLAN送信のために意図されたアグリゲーティング層でのパケット構築をトリガし得る。その後、LTEパケット要求モジュール及びWLANパケット要求モジュールは、各ダウンリンクパケットに関連するLTE論理チャネル及びUEの決定された優先順位と、各LTE論理チャネル及びUEに関するLTEワイヤレスリンクとWLANワイヤレスリンクとの間の決定された優先順位とに基づいて、それぞれ、LTEのMAC層515及びWLANのMAC層525に、受信されたダウンリンクパケットをプッシュし得る。これらの決定された優先順位のうちの1つまたは複数は、LTEのMAC層515から受信されたチャネル品質レポート、並びにWLANのMAC層525から受信されたチャネル品質及びバッファステータスレポートに少なくとも部分的に基づき得る。
[0069]前述したように、スケジューリングは、LTEダウンリンク送信についてのスケジューリング間隔が周期的(例えば、1ミリ秒毎)に発生し、WLANのダウンリンク送信についてのスケジューリング間隔が周期的に及び/又は非周期的に発生する、動的なプロセスである。少なくとも時々は、共同処理を可能にするために、LTEダウンリンクスケジューリング間隔及びWLANダウンリンクスケジューリング間隔を結び付けることが望ましくあり得る。一例によれば、ダウンリンクスケジューリング間隔を結び付けることは、LTEスケジューリング時間インスタンスが到来するまで、WLANスケジューリングを延期することによって達成され得る。いくつかのインスタンスでは、トリガベースのWLANの機能は、一般にLTEタイムラインから独立していると考えられ、また、例えば、WLANリンク上におけるバッファアンダーフローの可能性を防ぐために重複するスケジューリングに追加され得る。周期的な結合動作中、いくつかの重複する周期的なダウンリンクスケジューリング間隔の各々において、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、共同リソース割り当てを実施し得、この際、複数のLTE論理チャネル及びUEの各々に関して、どのくらい多くのデータがWLANのMAC層525の対応する送信バッファにプッシュされるべきかが決定される。
[0070]ここで図6A〜図6Cを参照すると、図5の中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aによって使用され得るWLANスケジューリング間隔の様々な例が示されている。これらの例では、x軸は時間を表し、y軸は、図5のWLANのMAC層525の送信バッファの中身を表し、プロット605は、時間の経過に対する送信バッファの中身を表す。
[0071]図6Aの例では、WLANダウンリンクスケジューリング間隔は、WLANダウンリンクスケジューリングが、送信バッファの状況に関係なく、設定された間隔期間の満了時に実施され得るような、周期的なものであり得る。図6Bの例では、WLANダウンリンクスケジューリング間隔は、WLANダウンリンクスケジューリングが、各WLANダウンリンク期間の満了の際と、加えて、WLAN送信バッファの中身がしきい値まで低下又はしきい値未満に低下したときにはいつでも起こるような、周期的かつしきい値若しくはイベントベースのものであり得る。図6Cの例では、WLANダウンリンクスケジューリング間隔は、WLANダウンリンクスケジューリングが、WLAN送信バッファの中身がしきい値(この例ではゼロ)に低下したときにはいつでも起こるような、厳密にしきい値又はイベントベースのものであり得る。
[0072]ここで、図5に戻って、既出の図を参照して以上に説明された基地局105−a又は105−b等のLTE−WLAN基地局の中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aの動作について、より詳細に説明する。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aのWLANリソース割り当てモジュール550によって実施されるリソース割り当ては、WLAN通信リンクの(負荷を含む)現在のチャネルの状態と、前のスケジューリングインスタンスからの残りのWLAN送信バッファサイズ(即ち、前のスケジューリングインスタンスでWLAN送信バッファから送信されなかったデータ)とに基づいて、優先順位付けされた順序に従って、各LTE論理チャネル及び各UEについて、WLANのMAC層525の1つまたは複数のWLAN送信バッファに置くべきデータの仮の量を決定し得る。WLAN送信バッファに置くべきデータの仮の量を決定すると、その後、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、LTEワイヤレスリンク及びWLANワイヤレスリンクの状態に基づいて、WLAN送信のための仮の量のデータの任意のものをスケジュールするかどうかを決定し得る。一例では、この決定は、LTEワイヤレスリンクおよびWLANワイヤレスリンクの共同状況に基づき得る。
[0073]一実装形態によれば、各スケジューリング間隔で、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、はじめに個々のUEのための個々のLTE論理チャネルの優先順位付けを実施し、1つまたは複数のダウンリンク優先順位リストを形成し得る。スケジューリング間隔がLTEスケジューリング窓と対応する場合、LTEスケジューリングに関する優先順位リストは、LTE優先順位付けモジュール530により、LTE優先順位メトリックに基づいて決定され得る。スケジューリング間隔がWLANスケジューリング窓と対応する場合、WLANスケジューリングに関するプロポーショナルフェアリストは、WLAN優先順位付けモジュール545により、WLAN優先順位メトリックに基づいて決定され得る。スケジューリング間隔が、LTEスケジューリング窓とWLANスケジューリング窓との両方に対応するインスタンスでは、はじめにLTE及びWLANの両方のために別個のLTEリスト及びWLANリストが決定され、続いて、後述するいくつかの方法のうちの1つを使用して優先順位メトリックに従って順序付けられた単一の優先順位リストを形成するように組み合わされ得る。
[0074]特定の例では、ユーザ間の優先順位付けは、以下のように、所与のUEi、LTE論理チャネルj、及び所与のRAT(即ち、LTE又はWLAN)に関する、優先順位メトリックPMを計算することによって決定され得る:
ここで、R
max,iは、UEiに関するそのRATのチャネル品質によって決定される、サポート可能な変調およびコーディング方式(MCS)に基づく、そのRATに関する要求されるデータレートであり、
は、両方のRATを通じたLTE論理チャネルjについてUEiにサーブされるデータの平均レートであり、
は、UEiにおける、LTE論理チャネルjのサービス品質(QoS)要求に関連する遅延デッドラインであり、
は、現在のヘッドオブライン遅延デッドラインであり、δは、スケジューリングメトリック指数であり、ε及びρは、ゼロによる除算を回避するための小さな数である。
[0075]前述したように、別個の優先順位リストが、LTE及びWLANのために、それらのそれぞれのスケジューリングインスタンスにおいて決定され得る。各RATのためのPMを決定するために使用されるパラメータは、そのLTE論理チャネルおよびUEについてLTEおよびWLANの両方で観察される平均データレートを表し得る、
以外は、RAT固有であり得る。両方のRAT上の平均データレートに関する共通の用語の使用により、観察されるサービス全体を捉え、両方のRATをまたぐUEレベルでのフェアネス制御を提供し得る。
は、以下のように計算され得る。
ここで、
であり、
及び
は、それぞれ、LTE及びWLANにおける新たにスケジュールされたデータレートであり、α
jはフィルタ係数である。特定のスケジューリングインスタンスでのWLAN送信のためのスケジューリングは、可能性のあるWLAN送信の単なる推定であり得るので、
は、基地局105では明示的に知られていないことがある。したがって、
は、以下のように、対応するスケジューリング窓(T
sch)における送信のためのLTE論理チャネルj及びUEiに関連するWLANバッファに置かれたデータ
の量に基づいて、基地局105において計算され得る:
[0076]代替的には、平均レートは、両方のリンクにわたって観察される平均レートの和として計算され得る。このような場合、合成平均レートは、以下のように決定され得る:
ここで、
は、LTEにおけるフィルタされたレートであり、
は、指定された(より長い)時間窓T内の、WLANリンクにおいて送信に成功したデータについて平均化されたデータレートであり、ここで、
である。
[0077]LTE又はWLANのうちの1つのみのためのダウンリンク送信がスケジュールされるべきスケジューリングインスタンスでは、そのRATに関する対応する優先順位リストが形成され得、そこにおいては、各UEの各LTE論理チャネルが、そのLTE論理チャネル、UE、及びRATについて計算された優先順位メトリックPMに従って順序付けられ得る。LTEダウンリンク送信及びWLANダウンリンク送信の両方がスケジュールされるべきスケジューリングインスタンスでは、優先順位リストを作成することに関する2つのアプローチが可能である。アプローチの1つでは、別個のLTE優先順位リスト及びWLAN優先順位リストが計算され得、その2つの優先順位リストが、優先順位メトリックに従って1つの降順リストを形成するために結合され得る。その後、リソースが、結合されたリストの順序に基づいてUEの異なるLTE論理チャネルに割り当てられ得る。第2のアプローチでは、共同優先順位リストは、LTEリストとWLANリストとのエントリ間で交互に入れ替わり得る。したがって、共同優先順位リストは、LTE優先順位リストにおける1番目のLTE論理チャネル及びUEから始まり、次いで、WLANリストにおける1番目のLTE論理チャネル及びUEに進み、次いで、LTEリストにおける2番目のLTE論理チャネル及びUEに進む、などであり得る。
[0078]上述のアプローチのうちの1つによる優先順位リストの作成の後に、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、優先順位リストによって定められる順序で、UEに対してリソースを割り当て始め得る。
[0079]スケジューリングインスタンスがLTEスケジューリング窓に関するスケジューリングと一致する場合、LTEダウンリンクリソースが、通常のLTEスケジューリング手順に従って、ステージ1及びステージ2のスケジューリングを実施することによって割り当てられ得る。
[0080]ステージ1のスケジューリングは、上述の優先順位付けプロセスと重複するか、又は同時並行して実施され得る。ステージ1の暫定的なスケジューリングは、WLANスケジューリングの前に起こり得る。ステージ1のスケジューリング中、ユーザフロー又はLTE論理チャネルオブジェクトが、各ユーザについて作成され、その後ユーザフロー選択が行われ、これは、異種ネットワーク(HetNet)制約、セミパーシステントスケジューリング(SPS)制約、及び/又は他の制約を追加することを含み得る。ユーザフロー優先順位メトリックは、次いで、アグリゲーティング層505からのユーザフローキューレベルの読み出しの後に計算され得、実際の物理リソースブロックのロケーションはステージ1では割り当てられないが、物理リソースブロック(PRB)が、割り付けられ得る。
[0081]LTEスケジューリングのステージ2は、LTE及びWLANに関するスケジューリングインスタンスが一致した場合、WLAN割り当てとインターリーブされ得る。ステージ2の間、実際の物理リソースブロック(PRB)割り当てが、各PRBが、リソースグリッド上にロケーションを割り当てられるように、各LTE論理チャネルについてなされ得る。さらに、ステージ2の間、最終的なスケジュールされたオクテットカウントが、各LTE論理チャネルフローに関して計算され得、アグリゲーティング層がRLC層である場合、適切な量のプロトコルデータユニット(PDU)が、RLC層から読み出され得る。ステージ2はまた、MACのPDUの構築のために実施され得る多重化およびアセンブリ機能を含み得る。さらに、MACのPDUはまた、ステージ2の間、ハードウェアに送信され得、例えばPRB使用等の層2の測定が実施され得る。
[0082]スケジューリングインスタンスがWLANスケジューリング窓と一致する場合、WLANリソース割り当ては、WLAN優先順位リストに基づいて実施され得る。WLANリソース割り当ては、ダウンリンクLTE論理チャネルとUEとの組み合わせの各々について、1つまたは複数のWLAN送信バッファに置くべきデータの量を決定することを伴い得る。この決定は、前のスケジューリングインスタンスからのWLAN送信バッファに残されたWLANデータ(即ち、送信されていないデータ)、チャネル品質、リソースの利用可能性、データの利用可能性、バッファ容量、及びデータ送信が提供される時間間隔を考慮に入れ得る。特に、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、LTE論理チャネル及びUEの各々に関して、もしあれば、WLAN送信バッファに入れるべきデータの仮の量を決定し、次いで、その特定のUEのためのLTEワイヤレスリンク及びWLANワイヤレスリンクの現在の状況に基づいてその仮の量のデータを送信するために、LTEを使用するか又はWLANを使用するかを決定し得る。このように、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、特定のシナリオにおいて、LTE送信にもはや適さない、WLANバッファに送られるデータの遅延に起因する全パケット遅延の増大を回避し得る。WLAN送信のためのリソース割り当ての説明に役立つように、いくつかのパラメータが、まず定義される。
[0083]はじめに、Rest,iは、チャネル品質、使用されている変調・コーディング方式(MCS)に関する推定される最大データレート、エラーレート、並びに他のWLANアクセスポイント及びダウンリンクWLAN送信に起因するWLAN通信リンクにおける負荷に基づいて、i番目のUE(UEi)のためのWLAN通信リンクの推定される現在のデータレートとして定義され得る。特定の例では、LTE−WLAN基地局(例えば、既出の図に示される基地局105−a又は基地局105−b)は、異なるサービス品質(QoS)パラメータに関連するマルチプルなWLAN送信バッファを含み得る。したがって、Restは、LTE−WLAN基地局のWLAN送信バッファの各々について定義され得る。特定の例では、Rest,iは、現在のチャネルの状態及び現在の変調およびコーディング方式を考慮し、i番目のUEに関する、最大達成可能データレートRmax,iに等しく設定され得る。追加的又は代替的に、Rest,iは、Rに設定され得る。マルチプルなLTE論理チャネルが単一のWLAN送信バッファにマップされ得ることが理解されよう。
[0084]Bcurr,totは、所与のQoSに関するすべてのUEにわたる、その特定のWLAN送信バッファへのすべてのLTE論理チャネルのマッピングを考慮して、個々のWLAN送信バッファにおける現在のサイズ又は利用として定義され得る。Bmax,totは、すべてのUEを通じて所与のQoSを有する所与のWLAN送信バッファに関する最大許容可能バッファサイズ又は利用として定義され得る。Bmin,totは、所与のWLAN送信バッファに関する、最小バッファ深さしきい値、すなわち、最小送信サイズに対応する最小許容バッファサイズとして定義され得る。Bmax,iは、利用可能なデータの量に影響されない、i番目のUEに関する最大バッファしきい値として定義され得る。Tschは、周期的なバッファ管理のための期間(即ち、スケジューリング間隔の間の時間の量)として、またさらに、各スケジューリング窓の時間期間(即ち、ダウンリンクスケジューリングが起きる時間の量)として定義され得る。特定の例では、Tschは、調整係数(tuning coefficient)αによって乗算され得る。Tdataは、WLANバッファ内に置くべきデータの量がそれに関して提供される、時間窓として定義され得る。BWLAN,iは、そのi番目のUEのLTE論理チャネルに関連するWLAN送信バッファ内にプッシュされるべき新たなデータの量として定義され得る。Bavail,iは、QoSクラスあたりの所与のLTE論理チャネルについてのUEiからの送信のために利用可能なデータの量を表し得る。
[0085]これらのパラメータが与えられると、i番目のUE及びk番目のWLAN QoS送信バッファに関する推定されるデータレート
は、以下のように計算され:
ここで、
であり、
であり、ここで、
は、推定される負荷係数であり、
は、k番目のWLAN QoS送信バッファに関する時間間隔T内のすべてのUEにわたって送信されるデータの量であり、R
max,iは、現在のチャネルの状態及び現在の変調およびコーディング方式を所与とした、i番目のUEについての最大達成可能データレートである。代替的に、
は、R
max,iの値に設定され得る。
[0086]周期的なWLANダウンリンクスケジューリングタイムラインが採用された場合、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、Tsch間隔毎に、以下のタスクを実施し得る。LTE及びWLANに関するスケジューリングインスタンスが一致する場合、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、共同優先順位リストにおける、LTE論理チャネル(即ち、QoSクラス)jとi番目のUEの各々について、割り当てのタイプをチェックし得る。i番目のUE及びj番目のLTE論理チャネルが、ステージ1のLTE割り当てに対応する場合、ステージ2のLTEの実際のリソース割り当ては、そのUEのそのLTE論理チャネルのために実施され得る。
[0087]あるいは、i番目のUE及びj番目のLTE論理チャネルは、WLAN割り当てに対応し、最大推定バッファ
は、j番目のLTE論理チャネルがそれにマップしているk番目のWLAN QoS送信バッファに関して決定され得る。
を精確に決定するために、事前にスケジュールされた任意のUEによって既にとられたスケジューリング窓内の時間が、はじめに以下のように更新され得る:
ここで、T
sch_takenは、より優先順位の高いWLAN QoS送信バッファ及び現在のk番目のWLAN QoS送信バッファのすべてにわたる、同じスケジューリングインスタンスにおいて既にキューイングされたUEに起因する遅延を表す。スケジューリングインスタンスにおける、本当に最初のスケジューリングについては、T
sch_takenは、
T
sch_taken=t
-1
と設定され得る。ここで、t
-1は、すべてのUEにわたる、前のスケジューリングインスタンスから残されている、キューイングされたデータに起因する、推定される遅延である。次いで、
が次のように決定され得る。
ここで、αは、最大バッファ値を調整(tune)するために使用される係数を表す。特定の例では、αは、WLAN媒体における負荷を考慮に入れることができる。1よりも大きなαは、バッファのアンダーフローを防止し、ACK待ち時間に起因するWLAN送信バッファ更新における待ち時間を補償するために利用され得る、バッファサイズ過大評価をまねき得る。
の場合、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、k番目のWLAN QoS送信バッファが一杯であり得るので、k番目のWLAN QoS送信バッファにi番目のUE及びj番目のLTE論理チャネルからのダウンリンクデータを入れることを控え得る。
[0088]図7は、本明細書に開示されるバッファ管理技法にしたがってリソースがその間にWLANに割り当てられる、スケジューリング窓700のダイヤグラムを示す。ダイヤグラムに示されるように、UEは、データバッファリングがそれに関して提供される時間窓T
data内でリソースを割り当てられ、ここで、
は、k番目のWLAN QoSバッファに置かれるi番目のUEのデータが、T
data時間窓内を占めることになる、推定される時間を表す。図に示される特定の例では、T
dataは、前のスケジューリング窓からの残されたバッファによって占められる時間t
-1、及びWLAN QoS送信バッファk=1にマッピングするUE0の優先順位の最も高いLTE論理チャネルについてスケジュールされた時間
と、WLAN QoS送信バッファk=1にマッピングするUE1の優先順位の最も高いLTE論理チャネルについてスケジュールされた時間
、及びWLAN QoS送信バッファk=2にマッピングするUE0の2番目に高い優先順位のLTE論理チャネルについてスケジュールされた時間
とにより一杯になっている。したがって、図7の例では、次に優先順位の高いLTE論理チャネルのための
は、0に等しくなる。
[0089]図5の説明に戻ると、k番目のWLAN QoS送信バッファに関する
が0よりも大きい場合、k番目のWLAN QoS送信バッファへとプッシュすべきj番目のLTE論理チャネルからの新たなデータの最大推定バッファサイズは、以下のように決定され得る。
そして、
は、以下のように、最大合計バッファしきい値
WLAN QoS送信バッファの現在のサイズ
及び最大推定バッファサイズ
に基づいて制限(capped)され得る:
値
は、データがWLAN QoS送信バッファに追加されるたびに更新され得る。制限された
は、WLAN QoS送信バッファへとプッシュすべき、新たなデータの仮の量を表し得る。
[0090]
いったん
が計算されると、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、LTE論理チャネルjを通じたUEiに対する、
の量のデータについて、LTEとWLANとの間の優先順位を決定し得る。この優先順位付けは、少なくともLTEワイヤレスリンク及び/又はWLANワイヤレスリンクの、現在の状況又は状態に基づき得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aが、データが優先順位付けに基づいてWLANワイヤレスリンクを通じて送信されるべきではないと決定した場合、
の量のデータは、LTEによるダウンリンク送信のためにスケジュールされ得、フローは、優先順位リストにおける、次に優先順位の高いUE及びLTE論理チャネルに進み得る。
[0091]中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aが、データが優先順位付けに基づいてWLANワイヤレスリンクを通じて送信されるべきであると決定した場合、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、アグリゲーティング層505から現在のUEi及びLTE論理チャネルjのために、
の量のダウンリンクデータを要求し始め、UEiが、より低い優先順位(例えば、UEq、ここで、qは、iよりも大きい)でLTE優先順位リストに暫定的にスケジュールされているかどうかをチェックし得る。UEiが、より低い優先順位でLTE優先順位リストに暫定的にスケジュールされている場合、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、(あらゆるUErについて、ここで、rは、q以上である)LTEリストに暫定的にスケジュールされたUEに関するリソース割り当てを更新し得る。RLC層505から受信された、現在のUEi及びLTE論理チャネルjについての
量のダウンリンクデータは、次いで、WLANのMAC層525において、WLAN QoS送信バッファkに入れられ得る。フローは、優先順位リストにおける、次に優先順位が高いUE、及びLTE論理チャネルに進み得る。
[0092]LTEとWLANとの間の優先順位付けの使用は、WLAN送信バッファに送られる(即ち、LTEでの送信には適さない)データの遅延に起因する全パケット遅延の増加を回避し得る。優先順位付けは、送信されるべきデータの量が限られており、WLAN送信バッファが一杯になる時間期間に関する推定される遅延が、送信のために利用可能なすべてのデータを送信するための、LTEにおける予期される遅延よりも大きい場合に有益であり得る。特定の例では、LTEとWLANとの間の優先順位付けは、以下のように、i番目のUE及び現在のLTE論理チャネルj(即ち、所与のQoSクラス)に関してパラメータd1
LTE,i、及びd2
LTE,iをはじめに決定することによって実現され得る:
ここで、d1
LTE,iは、WLANを使用せずにLTEにおいてUEiに対して現在のLTE論理チャネルjについてすべての利用可能なダウンリンクデータを送信することに関連する推定される遅延として定義され得、d2
LTE,iは、WLANにおけるB
WLAN,iの潜在的な送信を割り引いて考えて、LTE上でのUEiに対する現在のLTE論理チャネルjを通じた送信のために利用可能な全データを送信することに関連する推定される遅延として定義され得、R
LTE,iは、LTE上でのLTE論理チャネルjを通じたUEiに対する推定されるサービングデータレートとして定義され得、B
tot,iは、現在のLTE論理チャネルjを通じたUEiのための、(例えばアグリゲーティング層505における)送信のために利用可能な全データとして定義され得、B
WLAN,iは、現在のUEi及びLTE論理チャネルjに関連するWLAN送信バッファへとプッシュされるべきデータの仮の量を表し得る。
[0093]本例では、d2
LTE,i>t
WLAN,iである場合、ここで、
は、既にスケジュールされた優先順位がより高いUE LTE論理チャネルに起因する、予想される遅延を表し得るが、LTE論理チャネルjを通じた現在のUEiのためのB
WLAN,iビットは、UEiのLTE論理チャネルjに関連するWLAN送信バッファにプッシュされ得る。d2
LTE,i<t
WLAN,iであり、d1
LTE,i<t
WLAN,iである場合、B
WLAN,iは、ゼロに設定されて、WLAN送信バッファにプッシュされる(即ち、WLAN送信のためにスケジュールされる)べきビットが存在せず、その代わりに、ビットのすべてが、LTEにより送信されるべきであることを示し得る。d2
LTE,i<t
WLAN,iであり、d1
LTE,i<t
WLAN,iである場合、現在のUEi及び現在のLTE論理チャネルjに関するB
WLAN,iビットは、UEi及びLTE論理チャネルjに関連するWLAN送信バッファにプッシュされ(即ち、WLAN用にスケジュールされ)得る。
[0094]上述のように、このプロセスは、優先順位の順序で、UEの各々のLTE論理チャネルの各々について、繰り返され得る。したがって、BWLANは、問題のWLAN QoS送信バッファが一杯になるまで、優先順位の順序で、UEの各々のLTE論理チャネルの各々に関して決定され得る。非ゼロBWLAN値を有するUEおよびLTE論理チャネルの各々について、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、そのUEのそのLTE論理チャネルのために計算されたBWLANに関してLTEとWLANとの間の優先順位を決定し得る。
[0095]図8は、説明された繰り返しプロセスの完了に続く、WLAN QoS送信バッファ800のブロックダイヤグラムを示す。WLAN送信バッファ800は、前のスケジューリング窓からの残されたデータ805と、そのWLAN送信QoSバッファ800にマッピングするUE0のLTE論理チャネルからのデータ810と、WLAN送信QoSバッファ800にマッピングするUE1のLTE論理チャネルからのデータを含み得る。したがって、バッファの現在のサイズ、Bcurr、totは、データ805、データ810、データ815の組み合わせのサイズであり得る。しかし、図8に示されるように、さらなる余地801が、そのWLAN QoS送信バッファ800に関連する各UE LTE論理チャネルのためのWLAN QoS送信バッファ800にプッシュすべきデータの初期量を決定した後に、バッファ801に存在し得る。特定の例では、LTE論理チャネルからWLAN QoS送信バッファ800に追加のデータをプッシュするために、さらなるステップがとられ得る。
[0096]例えば、図5の説明に戻ると、T
sch_taken<T
sch*αの場合、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、T
sch_taken=T
sch*αになるか、又はT
sch_takenが特定のしきい値内でT
sch*αに近付くまで、各UE LTE論理チャネルについてWLAN送信バッファにプッシュすべき新たなデータの仮の量を決定するために、優先順位に従って、WLAN送信バッファに関連するUEのLTE論理チャネルを通じて再度繰り返し得る。i番目のUE及びj番目のLTE論理チャネルについてWLAN送信バッファにプッシュすべき新たなデータの仮の量は、以下のように計算され得る:
[0097]LTE論理チャネルについて計算された新たなデータの仮の量の各々について、LTEとWLANとの間で優先順位付けする前述のプロセスが、そのLTE論理チャネルのために計算された仮の量の新たなデータを送信するために、LTEを使用するか又はWLANを使用するかどうかを決定するために採用され得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aが、WLAN送信バッファに仮の量の新たなデータをプッシュすることを決定した場合、Tsch_takenの値が更新され、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−aは、Tsch_taken=Tsch*αになるまで、優先順位に従って、UEのLTE論理チャネルを通じて反復し続け得る。
[0098]ここで図9を参照すると、例示的なLTE−WLAN基地局105−cのブロックダイヤグラム900が示されている。LTE−WLAN基地局105−cは、既出の図を参照して前述した基地局105のうちの1つまたは複数の一例であり得る。LTE−WLAN基地局105−cは、LTE無線機905、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−b、及びWLAN無線機915を含み得る。これらのコンポーネントの各々は、互いに直接的又は間接的に通信し得る。図の説明はLTE及びWLAN技術に関して提示されているが、他のRATが、これらの代わりに使用され得る。
[0099]図示された例では、LTE無線機905は、LTEリンクを通じてマルチプルなUEと通信するように構成され得る。WLAN無線機915は、WLANリンク(単数又は複数)を通じてマルチプルなUEと通信するように構成され得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、ダウンリンク送信のためのデータを決定し、次いで、ダウンリンクデータを送信するためのリソースを共同で割り当てるように構成され得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bによる、リソースの共同割り当ては、データに関連するLTE論理チャネルに優先順位付けすることと、DL送信データのパケットに関する要求を生成することと、共同で割り当てられたリソースに基づいて基地局のアグリゲーティング層において要求されたパケットを構築することとを含み得る。WLAN無線機915は、リソースの共同割り当てに基づいて送信間隔の間にWLANリンクを通じて少なくともUEのサブセットにダウンリンクデータを送信するように、さらに構成され得る。
[0100]特定の例では、UEのそれぞれは、少なくとも1つのLTE論理チャネルに関連付けられ、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、UEのそれぞれによって実装される、各LTE論理チャネルの優先順位を決定し、決定された優先順位によって定められる順序で、UEのそれぞれによって実装されたLTE論理チャネルのそれぞれについて少なくとも1つのWLAN送信バッファに追加すべきダウンリンクデータの量を決定するように、さらに構成され得る。
[0101]特定の例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、要求されたLTEデータレート、アグリゲーティング層からの平均サーブドデータレート、及び少なくとも1つのWLAN遅延デッドラインに基づく、プロポーショナルフェアネスメトリックに従って、UEの各々によって実装された各LTE論理チャネルのLTE優先順位を決定するように、さらに構成され得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、各LTE論理チャネルに割り当てられたWLAN優先順位に従って複数のUEの各々によって実装されたLTE論理チャネルの順序付けを含む、WLAN優先順位リストを生成するように、さらに構成され得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bモジュールは、WLANネットワークについてのスケジューリングインスタンスがLTEネットワークについてのスケジューリングインスタンスと一致すると決定し、要求されたLTEデータレート、アグリゲーティング層からの平均サーブドデータレート、及び少なくとも1つのLTE遅延デッドラインに基づく、プロポーショナルフェアネスメトリックに従って、UEの各々によって実装された各LTE論理チャネルのLTE優先順位を決定し、各LTE論理チャネルに割り当てられたLTE優先順位に従って複数のUEの各々によって実装されたLTE論理チャネルの順序付けを備えるLTE優先順位リストを生成し、LTE優先順位リストとWLAN優先順位リストとを組み合わせ、LTE優先順位リストとWLAN優先順位リストとの組み合わせに基づく順序でLTEリンクとWLANリンクとの間にダウンリンクデータを割り当てるように、さらに構成され得る。
[0102]特定の例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、送信間隔内の残りの量の時間と、WLAN送信バッファからLTE論理チャネルを実装しているUEへの推定されるデータ送信レートとに少なくとも部分的に基づいて、LTE論理チャネルに関連するWLAN送信バッファについての最大推定バッファサイズを決定するように、さらに構成され得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、さらに、基地局において、WLAN送信バッファの最大合計バッファしきい値及びLTE論理チャネルについて利用可能なダウンリンクデータの量に少なくとも部分的に基づいて、LTE論理チャネルに関連するWLAN送信バッファについて決定された最大推定バッファサイズに対して、上限を設定し得る。
[0103]特定の例では、LTE論理チャネルの各々は、サービス品質(QoS)クラスに関連するWLAN送信バッファに関連付けられ得、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、決定された優先順位によって定義された順序に従って、そのLTE論理チャネルに関連するWLAN送信バッファに入れるべき各LTE論理チャネルからのダウンリンクデータの仮の量を決定するように、さらに構成され得る。データの仮の量は、そのLTE論理チャネルに関連するWLAN送信バッファについての最大推定バッファサイズと、そのLTE論理チャネルのための利用可能なダウンリンクデータの量とに、少なくとも部分的に基づき得る。
[0104]特定の例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、LTE論理チャネルのうちの1つについての仮の量がゼロよりも大きいことに応答して、送信間隔の間に、そのLTE論理チャネル、及びそのLTE論理チャネルを実装するUEに関する、LTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数の間の優先順位付けに基づいて、そのLTE論理チャネルからそのLTE論理チャネルに関連するWLAN送信バッファに仮の量のダウンリンクデータを追加するかどうかを決定するように、さらに構成され得る。
[0105]中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、決定された仮の量に従って、そのLTE論理チャネルに関連する、WLAN送信バッファについての利用可能なデータの総量を送信することに関する、推定される全遅延と、LTEネットワークによる、そのLTE論理チャネルに関連する、WLAN送信バッファについての利用可能なデータの総量を送信することに関する、推定される全遅延との差に基づいて、スケジューリング窓(即ち、送信間隔)中に、そのLTE論理チャネルのために、WLANネットワークとLTEネットワークとの間の優先順位付けを決定するように構成され得る。
[0106]特定の例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、そのLTE論理チャネルに関連するWLAN送信バッファに仮の量のダウンリンクデータを追加するという決定に応答して、送信間隔の間、ダウンリンクLTEリソースがそのLTE論理チャネルを実装するUEのために現在スケジュールされているかどうかを決定し、ダウンリンクLTEリソースがUEのために現在スケジュールされているという決定に基づいて仮のUEダウンリンクリソース割り当てを更新するように、さらに構成され得る。
[0107]特定の例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、少なくともUEのサブセットによって実装されるLTE論理チャネルの各々について、そのLTE論理チャネルに関連する少なくとも1つのWLAN送信バッファに追加すべき決定された量のダウンリンクデータを備える少なくとも1つのパケットをアグリゲーティング層において構築するように、さらに構成され得る。
[0108]特定の例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−bは、少なくともUEのサブセットによって実装されるLTE論理チャネルの各々について、そのLTE論理チャネルに関連する少なくとも1つのWLAN送信バッファに決定された量のダウンリンクデータを追加するように、さらに構成され得る。
[0109]ここで図10を参照すると、別の例示的なLTE−WLAN基地局105−dのブロックダイヤグラム1000が示されている。LTE−WLAN基地局105−dは、既出の図を参照して前述した、基地局105のうちの1つまたは複数の例であり得る。LTE−WLAN基地局105−dは、少なくとも1つのプロセッサ1005、メモリ1010、RLCモジュール1015、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−c、LTE無線機905−a、及びWLAN無線機915−aを含み得る。これらのコンポーネントの各々は、互いに直接的又は間接的に通信し得る。特定の例では、プロセッサ1005は、RLCモジュール1015、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−c、LTE無線機905−a、及び/又はWLAN無線機915−aに関連する機能のうちの1つまたは複数を実行するために、メモリ1010に格納されたコンピュータ可読プログラムコードを実行するように構成され得る。追加的に又は代替的に、これらのコンポーネントに関連する1つまたは複数の機能が、各コンポーネントに関連する機能を実行するために配置され相互接続されたASIC又は他の専用ハードウェア若しくは汎用ハードウェアによって実装され得る。
[0110]LTE無線機905−aは、LTEワイヤレスリンクのMACネットワーク層及びPHYネットワーク層を実装するように構成された、LTE MACモジュール1045及びLTE PHYモジュール1050を含み得る。同様に、WLAN無線機915−aは、WLANワイヤレスリンクのMACネットワーク層及びPHYネットワーク層のそれぞれを実装するように構成された、WLAN MACモジュール1055及びWLAN PHYモジュール1060を含み得る。RLCモジュール1015は、いくつかのUEへのダウンリンク送信のために、アプリケーション1020及びより上位のネットワーク層から、LTE無線機905−a及びWLAN無線機915−aの両方にパケットを供給する、単一のRLC層を実装し得る。LTE MACモジュール1045によって実装されるLTE MAC層は、LTE PHY層のLTE PHYモジュール1050により、ダウンリンク送信用の受信されるパケットを準備し得る。中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−cは、LTE無線機905−a及びWLAN無線機915−aに配信するための、RLCモジュール1015によって実装されるRLC層からのパケットを、選択的に要求し得る。
[0111]中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−cは、既出の図の、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410のうちの1つまたは複数を参照して前述した機能を実施し得る。本例では、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−cは、個々のUEのLTE論理チャネルをリソース割り当てのための優先順位リストに配置するように構成された、UE/論理チャネルダウンリンク優先順位付けモジュール1025と、優先順位リストに基づいてステージ1及びステージ2のLTEのリソース割り当てを実施するように構成されたLTE割り当てモジュール1030と、優先順位リスト、並びに、所与のUEについてのWLAN及びLTEワイヤレスリンクのそれぞれの状況に従う、LTEとWLANとの間の優先順位付けに基づいて、WLAN無線機915−aの1つまたは複数のWLAN QoS送信バッファにダウンリンクデータをプッシュするように構成された、WLAN割り当てモジュール1035と、RLCモジュール1015からのRLCパケットを要求し、LTE無線機905−a又はWLAN無線機915−aにRLCパケットを選択的に向かわせるように構成された、RLCインターフェースモジュール1040とを含み得る。
[0112]図11は、LTE−WLAN基地局105−e及びUE115−dを含む、MIMO通信システム1100のブロックダイヤグラムである。このシステム1100は、図1、図2、又は図4の、システム及びネットワーク100、200、400の態様を示し得る。LTE−WLAN基地局105−eは、アンテナ1134−a〜1134−xを備え、UE115−dは、アンテナ1152−a〜1152−nを備え得る。システム1100では、LTE−WLAN基地局105−eは、同時にマルチプルな通信リンクを通じてデータを送信することができる。各通信リンクは、「層」と呼ばれ得、通信リンクの「ランク」は、通信のために使用される層の数を示し得る。例えば、LTE−WLAN基地局105−eが、2つの「層」を送信する2x2MIMOシステムでは、LTE−WLAN基地局105−eとUE115−dとの間の通信リンクのランクは、2である。
[0113]LTE−WLAN基地局105−eでは、送信プロセッサ1120は、データソースからデータを受信し得る。送信プロセッサ1120は、データを処理し得る。送信プロセッサ1120はまた、基準シンボル及びセル固有基準信号を生成し得る。送信(TX)MIMOプロセッサ1130は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、及び/又は基準シンボルに対して、空間処理(例えば、プレコーディング)を実施し得、送信変調器1132−a〜1132−xに出力シンボルストリームを提供し得る。各変調器1132は、出力サンプルストリームを得るために、(例えば、OFDM等のための)それぞれの出力シンボルストリームを処理し得る。各変調器1132はさらに、ダウンリンク(DL)信号を得るために、出力サンプルストリームを処理(例えば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、及びアップコンバート)し得る。1つの例では、変調器1132−a〜1132−xのDL信号は、それぞれ、アンテナ1134−a〜アンテナ1134−xを介して送信され得る。
[0114]上記の原理に従って、送信プロセッサ1120は、リソースの共同割り当てに基づいて少なくとも1つのWLAN送信バッファにLTE−WLAN基地局105−eのアグリゲーティング層からのダウンリンクデータを追加するように構成された、中央LTE−WLANスケジューラモジュール410−dを含み得る。ダウンリンクデータは、リソースの共同割り当てに従って、スケジューリング窓の間に、変調器1154により、スケジューリング窓の間にWLAN無線機を通じて送信され得る。
[0115]UE115−dでは、UEアンテナ1152−a〜1152−nが、LTE−WLAN基地局105−eからDL信号を受信し得、それぞれ、復調器1154−a〜1154−nに対して、受信された信号を提供し得る。各復調器1154は、入力サンプルを取得するために、それぞれの受信された信号を調整(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、及びデジタル化)し得る。各復調器1154はさらに、受信されたシンボルを取得するために、(例えば、OFDM等のための)入力サンプルを処理し得る。MIMO検出器1156は、復調器1154−a〜1154−nのすべてから、受信されたシンボルを取得し、適用可能であれば、受信されたシンボルに対してMIMO検出を実施し、検出されたシンボルを提供し得る。受信プロセッサ1158は、検出されたシンボルを処理(例えば、復調、デインターリーブ、及びデコード)し、UE115−d用のデコードされたデータをデータ出力に提供し、デコードされた制御情報をプロセッサ1180及び/又はメモリ1182に提供し得る。
[0116]アップリンク(UL)において、UE115−dでは、送信プロセッサ1164が、データソースからのデータを受信し、処理し得る。送信プロセッサ1164はまた、基準信号用の基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ1164からのシンボルは、適用可能であれば、送信MIMOプロセッサ1166によってプレコードされ、(例えば、SC−FDMA等のために)変調器1154−a〜1154−nによってさらに処理され、かつLTE−WLAN基地局105−a−4から受信された送信パラメータに従って、LTE−WLAN基地局105−a−4に送信され得る。
[0117]LTE−WLAN基地局105−eでは、UE115−dからのUL信号が、アンテナ1134によって受信され、復調器1132によって処理され、適用可能であれば、MIMO検出器1136によって検出され、受信プロセッサによってさらに処理され得る。受信プロセッサ1138は、データ出力に、並びにプロセッサ1140及び/又はメモリ1142に、デコードされたデータを提供し得る。UE115−dのコンポーネントは、ハードウェアにおいて適用可能な機能のいくつか又はすべてを実施するように適合された、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)により、個別に又は一括して実装され得る。上述のモジュールのそれぞれは、システム1100の動作に関連した1つまたは複数の機能を実施する手段であり得る。同様に、LTE−WLAN基地局105−a−4のコンポーネントは、ハードウェアにおいて適用可能な機能のいくつか又はすべてを実施するように適合された、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)により、個別に又は一括して実装され得る。上述のコンポーネントの各々は、システム1100の動作に関係する1つまたは複数の機能を実施する手段であり得る。
[0118]様々な開示された実施形態のうちのいくつかに適応し得る通信ネットワークは、階層化されたプロトコルスタックに従って動作する、パケットベースのネットワークであり得る。例えば、ベアラ又はパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層における通信は,IPベースであり得る。無線リンク制御(RLC)層は、論理チャネルを通じて通信するように、パケットセグメンテーション及びリアセンブリを実施し得る。媒体アクセス制御(MAC)層は、優先順位の取り扱い、およびトランスポートチャネルへの論理チャネルの多重化を実施し得る。MAC層はまた、リンク効率を改善するために、MAC層での再送信を提供するために、ハイブリッドARQ(HARQ)を使用し得る。物理層では、トランスポートチャネルが、物理チャネルにマップされ得る。
[0119]図12は、ワイヤレス通信システムにおける基地局のダウンリンク送信を管理する例示的な方法1200のフローチャートである。方法1200は、例えば、既出の図を参照して前述した基地局105のうちの1つまたは複数によって実施され得る。
[0120]ブロック1205では、基地局は、LTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数におけるダウンリンクデータ送信について、複数のUEを決定し得る。第1の無線機は、LTEリンクのうちの1つまたは複数においてデータを送信するために使用され得、第2の無線機は、WLANリンクのうちの1つまたは複数を通じてデータを送信するために使用され得る。1つまたは複数のLTEリンク及びWLANリンクにおけるダウンリンク送信用のデータは、基地局の共通層においてアグリゲートされ得る。ブロック1210では、基地局は、ダウンリンク送信用のデータを決定し得る。ブロック1215では、基地局は、LTEリンク及びWLANリンクのうちの1つまたは複数によってサーブされる複数のUEにデータを送信するためのリソースを共同で割り当て得る。リソースの共同割り当ては、ダウンリンク送信のために決定されたデータに関連するLTE論理チャネルを優先順位付けすることと、DL送信データのパケットに関する受信された要求に応答して、基地局のアグリゲーティング層においてデータからパケットを構築することとを含み得る。ブロック1220では、基地局は、リソースの共同割り当てに基づいて少なくともUEのサブセットにデータを送信し得る。
[0121]図13は、ワイヤレス通信システムにおける基地局のダウンリンク送信を管理する、別の例示的な方法1300のフローチャートである。方法1300は、例えば、既出の図を参照して前述した基地局105のうちの1つまたは複数によって実施され得る。方法1300は、図12のブロック1215に従って基地局のアグリゲーティング層からマルチプルなUEにダウンリンクデータを送信するための、基地局によるリソースを共同で割り当てるプロセスの例であり得る。
[0122]ブロック1305では、LTE又はWLANダウンリンクスケジューリングについてのスケジューリングインスタンスに到達する。LTEダウンリンクスケジューリングについてのスケジューリングインスタンスは、周期的(例えば、1ms毎)に起こり得る。WLANダウンリンクスケジューリングは、上述のように、周期的であるか、しきい値ベース若しくはイベントベースであるか、又は周期的と、しきい値ベース若しくはイベントベースとの組み合わせであり得る。ブロック1310では、基地局は、現在のスケジューリングインスタンスがLTEについてのスケジューリングインスタンスであるかどうかを決定し得る。現在のスケジューリングインスタンスがLTEスケジューリングインスタンスである場合(ブロック1310、Yes)、基地局は、LTE優先順位リストと、マルチプルなUEへのダウンリンクデータのための仮の(ステージ1)LTEリソース割り当てとを決定し得る(ブロック1315)。LTE優先順位リストは、上述のように、LTE固有プロポーショナルフェアネス計算に基づき得る。ブロック1320では、現在のスケジューリングインスタンスがまたWLANについてのスケジューリングインスタンスでもあるかどうかに関して、決定がなされ得る。そうでない場合(ブロック1320、No)、基地局は、マルチプルなUEに対するダウンリンクデータのための実際の(ステージ2)LTEリソース割り当てを実施し得(ブロック1325)、フローは、ブロック1305に戻り得る。
[0123]現在のスケジューリングインスタンスが、WLANについてのスケジューリングインスタンスである場合(ブロック1310、No、又はブロック1320、Yes)、ブロック1330で、マルチプルなUEのためのLTE論理チャネルのWLAN優先順位リストが決定され得る。WLAN優先順位リストは、上述のように、WLAN固有プロポーショナルフェアネス計算に基づき得る。現在のスケジューリングインスタンスがWLANだけのためのものである例では、優先順位スケジューリングリストは、ブロック1330で作り出されたWLAN優先順位リストであり得る。現在のWLANスケジューリングインスタンスがLTEスケジューリングインスタンスと一致する例では、優先順位スケジューリングリストは、ブロック1335において作り出される、組み合わされたWLANおよびLTE優先順位リストであり得る。ブロック1340では、基地局は、優先順位スケジューリングリストを処理し始め得る。ブロック1345では、優先順位リストにおけるUEのLTE論理チャネルのすべてのためのリソースの割当てが完了したかどうか、即ち、基地局が優先順位リストの処理を完了したかどうかに関して、決定がなされ得る。そうであれば(ブロック1345、Yes)、フローは、ブロック1305に戻り得る。
[0124]そうでない場合(ブロック1345、No)、優先順位リストにおける次のエントリがブロック1350で選択され得、ブロック1355で、優先順位リストのエントリがWLAN割り当てタイプに対応するかどうかの決定がなされ得る。前述したように、優先順位リストの各エントリは、UE及びLTE論理チャネルのユニークなペアに関連付けられ得る。特定の例では、優先順位リストのエントリは、主にLTE論理チャネルによって、補助的にUEによって、順序付けられ得る。現在のエントリがWLAN割り当てタイプではない場合(ブロック1355、No)、実際の(即ち、ステージ2)LTEリソース割り当てが、現在の優先順位リストエントリのUE及びLTE論理チャネルのために実施され得、フローは、ブロック1345に戻り得る。そうでない場合(ブロック1355、Yes)、WLAN送信バッファに置くべきデータの仮の量が、ブロック1365において決定され得、現在の優先順位リストエントリのUE及びLTE論理チャネルについて、WLANがLTEよりも高い優先順位を有するかどうかに関して決定がなされ得る。
[0125]LTEが優先権を有する場合(ブロック1370、No)、実際のLTEのリソース割り当てがブロック1360で実施され得、フローは、ブロック1345に戻り得る。WLANが、LTEよりも高い優先順位を有する場合(ブロック1370、Yes)、1つまたは複数のRLCパケットが、ブロック1375で、決定された仮の量のデータに関して要求され得、パケットは、ブロック1380で、現在の優先順位リストエントリのLTE論理チャネル及びUEのために、適用可能なWLAN送信バッファに移動され得る。次いで、フローは、ブロック1345に戻り得る。
[0126]図14は、ワイヤレス通信システムにおける基地局のダウンリンク送信を管理する、別の例示的な方法1400のフローチャートである。方法1400は、例えば、既出の図を参照して前述した基地局105のうちの1つまたは複数によって実施され得る。方法1400は、UEの所与のLTE論理チャネルのためのWLAN送信バッファに置くべきデータの仮の量を決定し、図13のブロック1360、1355、1370、及び1375に従って、WLANがUEの所与のLTE論理チャネルについてLTEよりも高い優先順位を有するかどうかを決定するプロセスの例であり得る。
[0127]ブロック1405では、現在のUE(i)及びLTE論理チャネル(j)が選択され得る。現在のLTE論理チャネル(j)は、1つまたは複数の特定のWLAN送信バッファ(k)にマップし得る。ブロック1410では、現在のLTE論理チャネル(例えば、Bmax,i)に関する最大推定バッファサイズが決定され得る。ブロック1415では、最大推定バッファサイズは、LTE論理チャネルjを通じたUEiへの送信に利用可能なデータの量と、WLAN送信バッファの最大合計バッファしきい値とに基づいて、上限が定められ得る。
[0128]ブロック1420では、UEiのLTE論理チャネルjのためのWLAN送信バッファkにプッシュするべきダウンリンクデータ(例えば、BWLAN,i)の仮の量が決定され得る。ブロック1425では、WLANワイヤレスリンクを通じた仮の量の潜在的な送信を割り引いて考えた、送信のための利用可能な全データに関するLTEにおける推定される遅延(d2LTE,i)が、優先順位がより高いLTE論理チャネルについてのWLAN送信のために既にスケジュールされたダウンリンクデータに起因する、予想される遅延(tWLAN,i)よりも大きいかどうかに関して、決定がなされ得る。そうである場合(ブロック1425、Yes)、仮の量のダウンリンクデータ(例えば、BWLAN,i)は、ブロック1430においてWLAN送信バッファkに移動され得る。そうでない場合(ブロック1425、No)、WLANを使用せずに、現在のLTE論理チャネルからの送信のために利用可能な全データについてのLTEにおける推定される遅延(d1LTE,i)が、優先順位がより高いUE LTE論理チャネルについてのWLAN送信のために既にスケジュールされたダウンリンクデータに起因する予想される遅延(tWifi,i)よりも小さいかどうかに関して、決定がなされ得る。d1LTE,iがtWLAN,iよりも大きい場合(ブロック1435、No)、仮の量のダウンリンクデータ(例えば、BWLAN,i)がブロック1430においてWLAN送信バッファkへと移動され得る。そうでない場合(ブロック1435、Yes)、ブロック1440に従って、ダウンリンクデータは、このスケジューリング窓の間、このLTE論理チャネルとUEとの組み合わせについてWLANワイヤレスリンクを通じた送信のためにスケジュールされない。
[0129]ブロック1445では、さらなるLTE論理チャネル/UEのエントリが優先順位リスト中に分析のために残っているかどうかに関して決定がなされ得る。さらなるエントリが残っている場合(ブロック1445、Yes)、フローはブロック1405に戻り、ここで、UEの、次に優先順位が高いLTE論理チャネルが選択され得る。そうでない場合、フローはブロック1450に進み、ここで、基地局は次のスケジューリング間隔を待ち得る。
[0130]添付の図面に関する、上に記載した詳細な説明は、例示的な実施形態を説明したものであって、実現され得る、又は特許請求の範囲内にある実施形態のみを表すものではない。本明細書を通して使用される「例示的な」という用語は、「例、事例、又は説明として役立つ」ということを意味しており、「好ましい」、又は「他の実施形態よりも有用」を意味するものではない。詳細な説明は、説明された技法の理解を提供することを目的とした、具体的な詳細を含む。しかし、これらの技法は、これらの具体的な詳細を有さなくとも実践され得る。いくつかの事例では、よく知られている構造、及びデバイスが、説明される実施形態の概念を不明確にすることを回避するために、ブロックダイヤグラムの形式で示されている。
[0131]本明細書に説明される技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、及び他のシステム等の、様々なワイヤレス通信システムに使用され得る。「システム」及び「ネットワーク」という用語は、しばしば置換可能に使用される。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)等の、無線技術を実装し得る。CDMA2000は,IS−2000規格,IS−95規格、及びIS−856規格をカバーする。IS−2000リリース0及びAは、一般に、CDMA2000 1X,1X等と称される。IS−856(TIA−856)は、一般に、CDMA2000 1xEV−DO、高レートパケットデータ(HRPD)等と称される。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、及びCDMAの他の変形を含む。TDMAシステムは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))等の無線技術を実装し得る。OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、発展型UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュ−OFDMA等の無線技術を実装し得る。UTRA、及びE−UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)、及びLTEアドバンスト(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新たなリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、及びGSM(登録商標)は、「第3世代パートナーシップ計画」(3GPP)という名称の団体からの文書に説明されている。CDMA2000、及びUMBは、「第3世代パートナーシップ計画2」(3GPP2)という名称の団体からの文書に説明されている。本明細書に説明される技法は、上述のシステム、及び無線技術、並びに他のシステム、及び無線技術のために使用され得る。しかし、以下の説明は、例示目的で、LTEシステムを説明しており、LTE用語が、以下の説明の多くで使用されるが、本技法は、LTEの用途以外にも適用可能である。
[0132]情報及び信号が、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表され得る。例えば、上記の説明を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップが、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光学場若しくは光学粒子、又はこれらの任意の組み合わせによって表され得る。
[0133]本明細書の開示に関連して説明された様々な例示的なブロック、びモジュールは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、若しくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート、若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又は本明細書に説明される機能を実施するように設計された、これらの任意の組み合わせを用いて、実装又は実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替的には、プロセッサは、いかなる従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであり得る。プロセッサはまた、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、マルチプルなマイクロプロセッサの組み合わせ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、又はいかなる他のこのような構成の組み合わせのような、演算機器の組み合わせとして、実装され得る。
[0134]本明細書に説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせに実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアに実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体に、1つまたは複数の命令、又はコードとして、格納されるか、又は送信され得る。他の例、及び実装形態は、本開示、及び添付の請求項の範囲、及び趣旨内にある。例えば、ソフトウェアの性質に起因して、上述の機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、又はこれらの任意の組み合わせによって実行されるソフトウェアを使用して、実装されることが可能である。機能を実装する特徴部はまた、機能の一部が異なる物理的位置で実装されるように分散されることを含めて、様々な位置で、物理的に配置され得る。また、本明細書で使用される場合、特許請求の範囲内を含めて、「少なくとも1つの」によって前置きされる、項目のリスト内で使用されるような「又は」は、例えば、「A、B、又はCのうち、少なくとも1つ」のリストが、A、又はB、又はC、又はAB、又はAC、又はBC、又はABC(即ち、A、及びB、及びC)を意味するような、選言的なリストを示す。
[0135]コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータ又は専用コンピュータによってアクセスされることができる、いかなる利用可能な媒体でもあり得る。限定ではなく、1つの例として、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROM、若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶装置、又は命令、若しくはデータ構造の形態で、所望のプログラムコード手段を搬送、若しくは格納するように使用されることが可能であり、かつ、汎用コンピュータ、若しくは専用コンピュータ、又は汎用プロセッサ、若しくは専用プロセッサによってアクセスされることが可能である、いかなる他の媒体も備えることができる。また、いかなる接続も、適切に、コンピュータ可読媒体と名付けられる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、対より線、デジタル加入者線(DSL)、又は、赤外線、無線、若しくはマイクロ波等のワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、又は他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、対より線、DSL、又は赤外線、無線、若しくはマイクロ波等のワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用される場合、ディスク(disk)、及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、及びblu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここでは、ディスク(disc)が、レーザを用いて、光学的にデータを再生するのに対して、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
[0136]本開示の上の説明は、当業者が、本開示を製造又は使用することを可能にするように提供される。本開示に対する様々な修正が、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の変形形態に適用され得る。本開示全体を通して、「例」又は「例示的」という用語は、例又は事例を示し、記された例に対するいかなる好ましさを暗示するものでも、又は必要とするものでもない。したがって、本開示は、本明細書に説明された実施例及び設計に限定されるものではなく、本明細書に開示される原理及び新たな特徴に矛盾しない最も広い範囲を認められるべきである。