JP2016520742A - スライドドアのための機能的フィティング - Google Patents

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Abstract

本発明は、第1の移動範囲と、第1の移動範囲から離れた第2の移動範囲とを有するスライドドア(7、8)の移動における同期と誘導のための機能的フィティングに関する。この機能的フィティングは、家具のスライドドア(7、8)の一方の側において作用する少なくとも1つの耐荷重フィティング(9)と、スライドドア(7、8)の他方の側において作用する少なくとも1つのガイドフィティング(20)とを備える。第1の移動範囲では、ガイドフィティングの移動は耐荷重フィティング(20)の移動と同期しており、第2の移動範囲では、ガイドフィティングの移動は耐荷重フィティング(9)の移動と同期していない。スライドドア(7、8)は、第1および第2の移動範囲においてガイドフィティング(20)によって導かれる。さらに本発明は、さらなるクロージャ部品に対する面に配置された少なくとも一枚のスライドドア(7、8)を有する家具と、家具における機能フィティングの一部としての、家具の家具本体(1)に移動可能に配置されたガイドレール部(21b)の使用とに関する。【選択図】図3b

Description

本発明は、請求項1のプリアンブルによる、家具用のスライドドアのための機能的フィティングに関し、また、このようなフィティングを有する家具に関する。
スライドドアのフィティングと、少なくとも一枚のスライドドアを有する家具とは、従来技術によって長い間知られている。
このようなフィティングと家具とにおける現行バージョンは、特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4によって開示されている。
この進展の背景は、高品質家具の分野に向けた、ますます数の増えている、継ぎ目のない同一平面のスライドドアのシステムが、オフィス家具、家庭用家具、および寝室用家具の分野において用いられ、また台所や浴室では、キャビネット、ベースキャビネット、ウォールキャビネット、およびサイドボードに用いられていることである。
このため、「キャビネット」という用語は、以下の説明と、随意によってはクレームとに限定して理解されるべきではなく、一枚または複数枚のスライドドアを備える、家具本体を有する家具に対して同じ意味で用いられている。
さらに家具は、少なくとも一枚のスライドドアに加え、1つまたは複数のさらなるクロージャ部品(closure element)を備え得る。
クロージャ部品は、たとえばスライドドア、回転ドア、引出しの正面、フラップ(flap)、シャッターなどの、開口部を覆うために用いることができるすべての部品として理解されたい。
特に、重量のあるスライドドアを有する家具の場合には、それらのスライドドアは、家具本体における一方の側だけでなく、各スライドドアの2つの側に移動可能に導かれる必要がある。
この場合、2つのスライドガイドの一方は、誘導中にドア重量の重い方の関連部分を支えるようにしてしばしば配置され(以降では耐荷重フィティングと呼ばれる)、2つのスライドガイドの他方では、メインの誘導機能よりも比較的少ない耐荷重の誘導機能が実質的に想定されている。
これら2つのスライドガイドの同期は、2つのスライドガイドが直線的なリニアガイドにおいて誘導される場合には通常は問題とならない。
しかしこれは、従来技術で述べられているタイプのスライドドアのフィティングでは、実現が困難である。
なぜなら、このようなスライドドアのフィティングの場合には、二枚のスライドドアは、閉じた状態において共通面に配置され、スライドドアが開く際には、この状態から、家具本体からさらに間隔のとられた第2の面まで移動する必要があるとともに(第1の移動範囲)、他方のスライドドアに対して直線的に平行に、他方のスライドドアに沿って外側に移動し得るためである(第2の移動範囲)。
耐荷重フィティングは、必要な動きに加えてスライドドアの重量を実質的に支えるために、一般には比較的複雑に構成されているため、他方のスライドガイドのフィティングを、ガイドフィティングとして耐荷重フィティングのように用いることは、ほとんど意味をなさない。
なぜなら、このことが、スライドドアにおける特に有利なスライド動作に必ずしもつながらないためである。
そのため、耐荷重フィティングよりも簡単な機構をガイドフィティングとして用いることも知られている。
この点において、(特に第1の移動範囲における)ガイドフィティングの動きに対する、耐荷重フィティングの動きの同期が課題となり、この課題は、構造に関して現在まで十分に解決されていない。
欧州特許出願公開第1613831(A1)号明細書 欧州特許出願公開第2412906(A1)号明細書 国際公開第2010/095029(A3)号明細書 国際公開第2011/079400(A1)号明細書 独国実用新案出願公開第20201094(U1)号明細書
本発明の目的は、この課題を解決することである。
本目的は、請求項1の主題による機能的フィティングと、請求項20の主題による家具とに関する本発明によって達成される。
さらに本発明は、請求項22における使用を提供する。ガイドレールという用語は、広範囲において適用されることになる。
本願によれば、ガイドレールは、突出したレールだけでなく、溝や他のガイドトラックも含む。
ガイドフィティングにおける少なくとも1つのガイド部品は、たとえばスライダ、またはローラとして構成されてもよい。
有利な実施形態は、従属請求項において提供されている。
請求項1によれば、第1の移動範囲と、第1の移動範囲からはずれた第2の移動範囲とを有するスライドドアの移動における同期と誘導のための機能的フィティングには、家具のスライドドアの一方の側において作用する少なくとも1つの耐荷重フィティングと、スライドドアの他方の側において作用する少なくとも1つのガイドフィティングとが設けられている。
この機能的フィティングは、第1の移動範囲における耐荷重フィティングの移動とガイドフィティングの移動との同期、および、第2の移動範囲における耐荷重フィティングの移動とガイドフィティングの移動との非同期を特徴とし、スライドドアは、第1および第2の移動範囲においてガイドフィティングによって導かれる。
このソリューションは、構造的な観点からシンプルなものであり、さらには、同期によって生じる、邪魔になるいかなるノイズも放出せずに、ガイドフィティングによるスライドドアの滑らかな動作を確実なものとする。
これは、同期が第1の移動範囲のみで有効になっており、それによって第2の移動範囲では、同期フィティングにおいて邪魔になるいかなる影響も及ぼすことなく、静かな誘導が確実なものとなるためである。
本発明によって、特に家具本体の直立軸に対して垂直な、スライドドアにおける様々な移動プロフィール(motion profile)の実施が簡単に可能となる。
移動プロフィールという用語は、家具本体の幅に対する、家具本体の奥行き方向におけるスライドドアの経路の比、ならびに、家具本体の直立軸のまわりの、随意により与えられるスライドドアの回転として理解されたい。
平坦な移動プロフィールと、急激に変化する移動プロフィールとを同期させることが可能である。
機能的フィティングは、特に有利な変形によって家具本体に対して移動可能な、少なくとも1つの可動ガイドレール部を備える。
この可動ガイドレール部は、スライドドアの上に配置されていない。
この点において、少なくとも1つの可動ガイドレール部は、やはりキャビネットの奥行き面において、スライド方向に対して垂直に移動し得ることが好ましい。
好ましくは、耐荷重フィティングと組み合わせられた、さらなる単一の1つだけのドア接続部が提供される。
家具本体の奥行き方向におけるスライドドアの位置は、耐荷重フィッティングにおいて、または耐荷重フィティングの近くで連続的に検出される。
この情報は、少なくとも第1の移動範囲において機能的フィティングに伝えられる。
三点のドアの接続部分が、特に簡単な方法で実現されることが好ましい。
サイドウォールもミドルウォールも必要とならない。
スライドドアの上や、家具の収容空間の中の(外乱を引き起こす)同期部品も必要とならない。
第1の変形によれば、可動ガイドレール部は、家具本体に固定されたガイドレール部と可動ガイドレール部とがそろっていない第1の位置から、家具本体に固定された静止ガイドレール部と可動ガイドレール部とがそろっている第2の位置まで、少なくとも移送インターフェースの部分によって移動可能である。
この機能的フィティングは、さらなる部品をスライドドアにつなぐことを必要とせずに、好ましくは外側のウォールの部分において同期するという利点を提供する。
この同期は、開閉のための旋回において不可欠な範囲に対しても有効となることが好ましい。
この範囲は、可能性のある第1の移動範囲を表す。
家具本体の幅方向における、スライドドアの専用の平行移動(第2の移動範囲)に対しては、比較的安価で安定したガイドレールが用いられてもよい。
また、別の発明を示す、本発明のさらなる変形によれば、他方で、第1の位置から第2の位置に移動可能であるとともに、請求項7のようにして形成された可動ガイドレール部が専用に設けられる。
この発明は、特許文献5によって知られている、特に移動動作とノイズ放出とに関して、フィティングをさらに進展させるものである。
この点において、移動可能なガイドレールは、好ましいさらなる実施形態によるリニアガイドの上を、本体幅の半分以上にわたって延びてもよく、ドアを開くための移動におけるすべての経路、あるいは大部分の経路を可能にすることが好ましい。
この代替ソリューションによって、移動可能なガイドトラックと、家具本体に固定されたガイドトラックとの間の移動が避けられる。
同期デバイスは、従来技術によってすでに知られている。
これらの同期デバイスは、開閉中に常に移動し、かつ/または、別の方法で作動する。
このことは、面E1から面E2までの、本体の幅におけるドアの専用の並進移動のための機能は、設置幅に関係する移動の後には必要ないということを無視している。
このようなソリューションは、回転するベアリングやガイドなどのさらなる可動部品を必要とすることになり、それらの部品は、ベアリングの動きや許容誤差によって、最も低いと考えられる自由度をスライドドアに与えるとともに、特にスライドドアの安定性に負の影響を及ぼし、そのことがユーザに気づかれる恐れがある。
さらに動作の質は、つながれている同期部品のもとでは、従来の一方向のガイドに比べて損なわれることになる。
設置幅は、ドアが開く際に、ドアどうしの位置を互いに対して定めるものである。
開いているドアの後ろ側のドア端が、閉じているドアの後ろ側のドア端に対して評価される。
このすべては、請求項4の変形によって防止される。
さらに有利な変形によれば、実際の同期デバイスと、家具本体において他方(反対)の側にある耐荷重フィティングとの間には結合デバイスが介在する。
この結合デバイスは、結合ロッド(回転ロッド)と、1つまたは複数のレバーとによって、シンプルかつ有利な方法で実現され得る。
耐荷重フィティングとガイドフィティングとの間の結合は、他のロッド、制御ケーブル、プッシュロッド組立体、空圧または油圧で作動するシリンダ、および、知られている技術的な動作原理の組み合わせを使って様々な方法で代替的に実現されてもよい。
また、電気機械的な伝達が考えられてもよい。家具本体におけるこれらのタイプの伝達の構成は、それぞれ見えるようになっているか、あるいは、たとえば家具の内部空間やリアウォールの後ろで見えないようになっているか、あるいは、サイドウォールの中に埋め込まれている。
同期デバイスは、様々な家具本体の奥行きを有する家具において用いられる、特に、調整可能な少なくとも1つの一体型または別体型のレバーやケーブルなどを用いることによって、様々な設置幅に対して用いられてもよい。
結合デバイスでは、家具本体の高さにおける可変性が考慮されることが好ましい。
結合デバイスは、家具に固定されている静止回転ベアリングに取り付けられる結合ロッドとしてのサイズになるように、たとえば回転ロッドをカットすることによって実現されてもよい。
伸縮式の結合ロッドが代替的に用いられてもよい。
機能的フィティングにおける幅の自由度は、ガイドレールが、スライドドアの実際の幅に対するサイズにカットされた部分からなるようにして、簡単に実現することができる。
また本発明は、継ぎ目のない同一平面の家具(すなわち、少なくとも一枚のスライドドアが、閉じた状態において、さらなるクロージャ部品に関係する面の中にある)に向けた、スライドドアのフィティングを提供することができる。
このスライドドアのフィティングは、耐荷重フィティングと、ガイドフィティングと、スライドドアごとの同期デバイスのうちの1つとを備える。
このようなフィティングは、スペース要件の低さと、構造的にシンプルな構成と、ノイズ放出の低さとを特徴とする。
スライドドアの縁を加工する必要はない。
さらに、二次的に閉じるための縁(secondary closing edge)は存在しない。
すなわち、スライドドアのすべての点が、開くための動作中に家具本体から離れる。
本発明によるスライドドアのフィティングは、スライドドアが「互いの前方を」移動することを可能にし、家具の収納空間に対する、好ましくはフルアクセスを可能にする。
さらにフィティングは、キャビネットの幅全体にわたる、収納空間へのフルアクセスを可能にする。
内部空間の幅と高さ全体にわたってファイルで埋め尽くすことが可能であり、プルアウトガイドの使用が極めて良好に実現され得る。
エクステンションアームが、固定レール部と可動レール部との間の移送インターフェールに到達するまでの間、可動レール部が、開閉中に、家具本体に固定されたガイドレール部とスライド方向においてそろった状態となることを確実なものとするため、エクステンションアームのない状態で可動レール部が移動しないようにするロックデバイスが、同期デバイスに設けられてもよい。
このロック機構は、エクステンションアーム、エクステンションアームの部品、またはガイド部品によって、スライドドアを閉じる際に解除されるようにして配置されていてもよい。
好ましい実施形態によれば、ロック機構は、ロック用のバー部品を備え、このロック用のバー部品は、スライドドアを開く際に、2つのガイドレール部が互いにそろった状態になる位置で、キャリッジをロックする位置まで非接触で導かれ得るか、あるいは、スライドドアを閉じる際に、キャリッジのロックを解除する位置まで非接触で導かれ得る。
このことによって、スライドドアを引き出してそれを閉じる間にキャリッジがこの位置で固定されることが、簡単に確実なものとなる。
同期デバイスは、高さの設定が行われ得ることが有利である。
このことによって、寸法のずれがある場合でも、2つのレール部が移送インターフェースの上で隣接端(abutting edge)を形成しないことが確実なものとなり、それによって移送インターフェースにわたる滑らかな転がりが確実なものとなる。
スライドドアは、開く際には、面E2に移動できるように最初は外側に旋回し得る。
また、開く際には、面E2まで、最初は開く方向(スライド方向)に対して垂直にスライドドアを移動させることも考えられる。この場合にも同期が有利である。
以下では、図面に示されている好ましい実施形態を参照して、本発明をさらに詳しく説明する。
スライドドアのフィティングを有さない状態で示されている、スライドドアのキャビネットにおける斜視図である。 図1のタイプのスライドドアのキャビネットにおけるフィティング構成の概略図である。 図1のタイプのスライドドアのキャビネットにおけるフィティング構成の概略図である。 図2aのタイプのフィティング構成に対する力の作用と実効トルクとを示す図である。 スライドドアのキャビネットの上面図であって、キャリッジ構成体である2つの耐荷重フィティングがキャビネットの上面に配置され、二枚のスライドドアの一方が開いている間の、時間差を設けた間隔におけるスナップショットを示す、上面図である。 スライドドアのキャビネットの上面図であって、キャリッジ構成体である2つの耐荷重フィティングがキャビネットの上面に配置され、二枚のスライドドアの一方が開いている間の、時間差を設けた間隔におけるスナップショットを示す、上面図である。 スライドドアのキャビネットの上面図であって、キャリッジ構成体である2つの耐荷重フィティングがキャビネットの上面に配置され、二枚のスライドドアの一方が開いている間の、時間差を設けた間隔におけるスナップショットを示す、上面図である。 スライドドアのキャビネットの上面図であって、キャリッジ構成体である2つの耐荷重フィティングがキャビネットの上面に配置され、二枚のスライドドアの一方が開いている間の、時間差を設けた間隔におけるスナップショットを示す、上面図である。 スライドドアが開いている間における、部分的に隠れているキャリッジを有する図2の構成の一部の、時間差を設けられた間隔におけるスナップショットである。 図4aの部分拡大図Pである。 スライドドアが開いている間における、部分的に隠れているキャリッジを有する図2の構成の一部の、時間差を設けられた間隔におけるスナップショットである。 図4cの部分拡大図Qである。 スライドドアが開いている間における、部分的に隠れているキャリッジを有する図2の構成の一部の、時間差を設けられた間隔におけるスナップショットである。 図4fの部分拡大図Rである。 スライドドアの耐荷重フィティングと、スライドドアのガイドフィティングとの間の結合デバイスおよび機能的フィティングの斜視図である。 ベースウォールと、図5の構成におけるスライドドアの1つとの間に設けられた接続部分、機能的フィティング、および、部分的に開いているスライドドアの斜視図である。 ベースウォールとスライドドアとがない状態における、図6の構成の斜視図である。 スライドドアを有する、図6の構成における上面図である。 ベースウォールと、図9の構成におけるスライドドアの1つとの間に設けられた接続部分、機能的フィティング、および、閉じているスライドドアの斜視図である。 ベースウォールとスライドドアとがない状態における、図6の構成の斜視図である。 スライドドアと結合部品とを有する、図6の構成における上面図である。 図10の部品の一部である。 機能的フィティング用のロックデバイスの、ロック位置を示す斜視図である。 機能的フィティング用のロックデバイスの、ロック解除位置を示す斜視図である。 機能的フィティング用のロックデバイスの、ロック位置を示す斜視図である。 機能的フィティングの高さを設定するためのデバイスの斜視図である。 上面図である。 図14bのラインM−Mにおける断面図である。 機能的フィティング用の代替的なロックデバイスの、ロック解除位置における斜視図である。 図15aの部分拡大図Sである。 機能的フィティング用の、図15の代替的なロックデバイスの、ロック位置における斜視図である。 図16aの部分拡大図Tである。
上部、底部、左、右、正面、背面などの、以下で用いられている用語は、図面と、それらの図面において示されている好ましい構成とを排他的に参照するものである。
これらの用語は、限定的なものとして理解されてはならず、設置位置の変更の際には、座標系における変形に応じて、変更された向きに対して変えられることになる。
図1は、(家具)本体1を有する家具を示す。(家具)本体1は、好ましい実施形態では正面側に向いて開いており、他方の側(トップウォール2、ベースウォール3(図5)、右側ウォール4、左側ウォール5、リアウォール6)では閉じて作られている。
二枚のスライドドア7、8は、開いている家具本体1の正面側の外側で、家具本体1に対し、また互いに対して移動可能に配置され、それぞれが耐荷重フィティング9とガイドフィティング20とを備えている(図2、図3、図4)。
耐荷重フィティング9における2つのキャリッジ構成体10、11は、スライドドア7、8の移動を実現するために用いられている。
(右側の)スライドドア7と、(左側の)スライドドア8とは、それらのドアが、スライド経路、すなわち、開くための経路と閉じるための経路との一部にわたって互いを通り過ぎて平行にスライドし得るように、(右側の)キャリッジ構成体10と(左側の)キャリッジ構成体8とによって、家具本体1の上で移動可能に導かれる。
スライドドア7、8の数に対応したいくつかのキャリッジ構成体10、11が用いられる。
フィティングは、単一の共通面E1(図1、図3d参照)において、家具本体の上で閉じた位置に位置している、少なくとも二枚のスライドドア7、8に対して特に有利に適している。
このような位置からスライドドアの一方(たとえば、スライドドア8)が開くことを可能にするためには、まず上記のスライドドア8が、面E1から間隔がとられている面E2まで移動する必要がある。
次にスライドドア8は、他方のスライドドア7を通り越して移動することができる(逆の場合も同様である)。
このことは、それぞれの耐荷重フィティング9によって可能となる(図3a〜図3dを参照)。
またE2とE1との間の距離は、以下では設置幅Bとして示されている。
それぞれのキャリッジ構成体10、11は、家具に対向する側(図1ではトップウォール2)において、第1の外側ガイドキャリッジ12aと、第2の外側ガイドキャリッジ12bとを備えている。
また、それぞれのキャリッジ構成体10、11は、レールデバイス13(図1、図4、図5)に接しているローラまたはホイールによって、家具のトップウォール2に対して(あるいは、家具本体1のベースウォール3の下側に対して(図3a〜図3e参照))間隔を空けて、開いている正面側に対して平行に、すなわち、スライドドア8の移動の主方向に対して平行に移動可能である。
このレールデバイス13は、製造を安価にする(たとえば、アルミニウムで作られた)押出形材として設けられていてもよい。
またレールデバイス13は、任意の他の方法で作られていてもよい。
これらのキャリッジ構成体は、面E1および面E2に平行な、この場合にはローラによって生じる変位Xの方向に、レールデバイスの上を移動可能に導かれる。
家具本体1の上で閉じている位置からスライドドア7、8を移動させるとともに、それらのスライドドアを、同じ面E1において閉じている位置に位置している他方のスライドドア8を通り越して移動させるために、面E1から開く際にそれらのスライドドアを、第2の面E2まで、フィティング9のキャリッジ構成体11によって移動させることが可能である。
この面E2は、面E1と平行に広がっているが、家具本体からさらに離れているため、スライドドア7、8は、互いを通り越してスライドし得る。
このことを実現するため、第1および第2の内側の(および上側の)ガイドキャリッジ18a、18bが、第1および第2の外側の(および下側の)ガイドキャリッジ12a、12bの上に配置され、これらの第2の内側ガイドキャリッジ18a、18bは、第2の内側ガイドキャリッジ18a、18bに接している第1のガイドキャリッジ12a、12bに対して、特に面E1、面E2に対して垂直に移動し得る。
このため、第1の外側ガイドキャリッジ12aと、第1の内側ガイドキャリッジ18aとの間、および、第2の外側ガイドキャリッジ12bと、第2の内側ガイドキャリッジ18bとの間(図3)には、(詳細には示されていない)ガイドデバイスが用いられ、それらのガイドデバイスは、ローラガイドとして設けられていてもよい。
さらに、第1および第2の内側ガイドキャリッジ18a、18bは、少なくとも1つのエクステンションアーム(ウェブ)14、15をそれぞれ備え、エクステンションアーム14、15には、それぞれのスライドドア8が固定手段により固定されているか、もしくは固定されていてもよい。
固定手段は、この目的に好適な取り付け用部品16を備え得る(図3)。
この場合、レールデバイス13に対向している第1の内側ガイドキャリッジ18aの側には、(図示されていない)(単一の)カムローラが設けられている。このカムローラは、トップウォールまたはボトムウォールに対して平行に配置され、カムローラの回転軸は、トップウォールまたはベースウォールに対して垂直にそろえられている。
上記のカムローラは、レールデバイスにおける制御用の輪郭部分(control contour)S(図示せず)の中で導かれる。
このため、対応する第1の内側ガイドキャリッジ18aは、最初に第1の面E1から第2の面E2に移動し、次に面E2と平行に移動する。
第1の内側ガイドキャリッジ18aと、(第2の外側ガイドキャリッジ12bの上にある)第2の内側ガイドキャリッジ18bとの、同期のとれた(調和した同時の)動作は、特に有利なマルチジョイントレバーの運動学(装置)19によって、カムローラを用いずに実現される(図3a〜図3dを参照)。
マルチジョイントレバーの運動学装置19は、開くためのプロセス中において、スライドドア8が家具本体1から常に離れるとともに、第1のガイドキャリッジ12a、18a(図3)に同期して追従するようにして選択および構成されている。
この動作は、閉めるためのプロセス中にはそれぞれ逆になるように行われる。
それぞれのスライドドアを開く際には、手動の力によってスライドドアが旋回して開き、そのスライドドアは、継ぎ目のない同一平面の開始位置から、家具本体からの所定の距離を有する平行な位置まで導かれる。
スライドドア7、8は、旋回運動と同時に、家具本体と平行に横方向に移動する。
それぞれのフィティング9の機能は、フィティング全体における180°の回転中に提供される。
調和のとれたシーケンス動作は、一般に、用いられているマルチジョイントレバーの運動学によってもたらされる。
この動作プロフィール(running profile)におけるすべての部品やモジュールは、機械的な再加工をせずに作ることができ、また家具本体の多様な寸法が実現され得るようにして取り付けることができる。
この耐荷重フィティングは、このように例として実現され得る。
耐荷重フィティングは、構造的に異なる方法で設けられてもよい。
耐荷重フィティング9は、家具本体の上側において配置されても下側において配置されてもよく、言い替えれば、スライドドア7、8に取り付けることができる(図2参照)。
取り付けられることになるガイドフィティング20は、スライドドアを導くため、家具本体1において、スライドドアの反対側に形成される。
このガイドフィティング20は、関係するスライドドアの重量を支えることはないが、スライドドア7、8を保持し、安定させ、それらを導く(図2c、図8)。
外側および内側に向かう旋回中、すなわち、家具のドア、すなわちスライドドア7、8を開くための動作の開始時と、それらを閉じるための動作の完了の際には、(家具本体の高さにおける軸のまわりの)回転と、家具本体の奥行き方向、および幅方向(図1および図2を参照)における2つの並進運動の成分とによって、結合した動き(図2参照)が作り出される。
外側および内側に向かう旋回中には、耐荷重ドアの接続部分にトルクが生じ、それらのトルクは、ドアの上端と下端とにおいて必要な垂直方向の(縦方向の)位置に直接的な影響を及ぼす(図2)。
これらのトルクは、一方ではドアの重量によって導入され、他方では、ユーザによる開くための操作、または閉じるための操作によって導入される。
耐荷重フィティングの側のドア端(ドアの上端または下端)と、耐荷重フィティングから離れる方に向いているドア端とが、互いに対して垂直となるように、言いかえれば、垂直方向において一致するように、耐荷重フィティングの側のドア端の位置情報を、耐荷重フィティングから離れる方に向いているドア端に伝えるために、ガイドフィティング20は、対応する耐荷重フィティング9と同期している必要がある。
以下で説明される(同期フィティングまたは同期デバイスとしても知られている)機能的フィティングは、ドアの垂直方向の位置に対するこれらのトルクを実質的に補償することができ、それによって、ユーザに違和感のない、家具のドアにおける継続的かつ安定的な、開くための動作が確実なものとなる。
家具本体の上のレール21a、21bは、たとえばガイドフィティング20として好適であり、ガイドフィティング20の上では、エクステンションアーム22が移動可能に導かれ、スライドドア7または8は、たとえば1つまたは複数の(この場合には2つの)ローラ23によって、ガイドフィティング20に対して直接的または間接的に取り付けられる。
ローラ23の軸は、変位Xの方向に直交して垂直方向にそろえられていることが好ましく、ローラ23は、上記レール21a、21b(図9)の上を、上記レール21a、21bの両側において移動する。
本実施形態では、第1の移動範囲における耐荷重フィティング9の動作とガイドフィティング20の動作との同期が、結合デバイスと組み合わせられた同期デバイスによって可能となる。
同期および結合デバイスは、耐荷重フィティング9の側にガイド装置S1(図4、図5)を備える。
上記のガイド装置S1は、キャビネットの上に静止して配置されたガイド24と、ガイド24の上を移動可能に導かれるキャリッジ25とを備える。
キャリッジ25の上には、スロットまたはギャップ構成体26が形成され、スロットまたはギャップ構成体26は、キャリッジ構成体10、11に配置された突起またはピン27などの部品が、キャリッジ構成体10、11(図4)が伸びたり引っ込んだりする間、上記のスロットまたはギャップ構成体26において噛み合うようにして配置されている。
上記のピン27は、スライドドアが面E1から面E2に、また面E2から面E1に移動する、スライドドアの移動経路の少なくとも一部において、スロットまたはギャップ構成体26において噛み合っている。
このように、ピン27は、開くかまたは閉じる際に、ガイド24の上でキャリッジ25を設置幅Bの分だけ移動させる。
このピン27は、制御用の輪郭部分Sにおけるアーク形の部分において、好ましくは、または排他的に噛み合う。
スロットまたはギャップ構成体27は、図示されている実施形態では、2×2個のガイド部品28a、28b、および29a、29bにより、単に例として形成されている。
レバージョイント組立体におけるレバー30は、図5に例として示されているように、キャリッジ25に関節でつながれたように接続されている。
上記のレバージョイント組立体は、キャリッジ25の直線的な動きを、(図示されていない)家具本体を垂直方向に貫通している結合用の回転ロッド31の回転に変える。
このため、ジョイントレバー組立体は、キャリッジ25につながれたレバー30と、少なくとも1つまたは複数のレバー32とを備えている。
レバー32のうちの1つの端部は、結合ロッド31における、トルクを伝達する輪郭部分に、ねじれのないようにして固定されるとともに、家具本体に静止するようにして取り付けられた支持体33につながれていてもよい。
結合ロッド31は、それぞれ耐荷重フィティング9を、対応するガイドフィティング20に垂直方向に接続している。
ガイドフィティング20の側に配置された前述のレバージョイント組立体は、同様に、結合ロッド31の動きを直線的な動きに変える。
図5に示されているレバージョイント構成体は、互いに関節でつながれたように接続された少なくとも2つのレバー34、35を備える。
レバー34は、結合ロッド31に接続されるとともに、本体側に固定された支持体36に回転可能に取り付けられている。
レバー35は、レバー34に枢動可能に接続され、レバー35の端部は、その一部においてキャリッジ37につながれ、キャリッジ37は、面E1および面E2に対して垂直に、好ましくは設置幅Bの分だけ移動可能に導かれる。
このためキャリッジ37は、耐荷重フィティングの反対側に形成されているウォール(すなわち、ベースウォール3またはトップウォール2)の側において静止するようにして形成された、上記ウォールの上に配置されたレール38の上で導かれる。
キャリッジ37およびレール38は、一種の(回転体の)プルアウトガイド(pull−out guide)として形成されていてもよく、この場合には、キャリッジ37とレール38との間に、(図示されていない)回転体が形成されていることが好ましい(図5、図11)。
このように、耐荷重フィティング9の側におけるキャリッジ25の移動は、ガイドフィティング20の側に、精密かつ構造的に簡単な方法で伝えられる。
キャリッジ37の動きは、キャリッジ25の動きと結合しているため、キャリッジ37によって、キャリッジ25のリフトが同期して行われる。
さらにキャリッジ37は、プレート40に結合した可動レール39を備える。
可動ガイドレール部21bを有する移動可能なキャリッジ37は、説明された結合デバイスと共に同期および結合デバイスを構成している、同期デバイスの部品のうちの1つの構成体である。
ガイドレール21は、家具本体に固定されたレール・トラック部21aと、可動レール・トラック部21bとを備える。
上記の可動ガイドレール部21bは、キャリッジ37の上に形成され、好ましくはプレート40の上に形成されている。
この部分では、可動ガイドレール部21bのまわりでローラ23が噛み合う。
可動ガイドレール部21bの長さは、耐荷重フィティング9の内側ガイドキャリッジ18a、18bが面E1と面E2との間(第1の移動範囲)を移動するスライド方向Xにおいて開くための経路の長さに対応している必要がある。
これは、ガイドフィティング20の側においても、スライドドア7、8が面E1から面E2まで設置幅Bの分だけ移動するためである。
可動ガイドレール部21bは、内側ガイドキャリッジ18a、18bの現在の位置に依存する、キャリッジ25の位置に応じて、家具本体に固定されたガイドレール部21aとそろった状態にあるか(図5、図6、図7、図12)、もしくは、ガイドレール部21aに対して垂直に設置幅の分だけ移動中であり、後者の場合には、可動ガイドレール部21bはローラ23によって囲まれている(図9、図10、図11)。
可動ガイドレール部21bがそろった状態にある場合、ローラ23は、可動ガイドレール部21bから固定ガイドレール部21aの部分まで移動することができ(図6、図12)、さらに固定ガイドレール部21aから可動ガイドレール部21bまで移動することができる。
2つまたは3つ以上の(回転体の)プルアウトガイド41a、41bは、図面に示されているように、それぞれがキャリッジとレールとからなり、互いに対して平行に配置され得る。
このことは、動作シーケンスを安定化させるとともに、それを向上させる。
上記のプルアウトガイド41a、41bは、家具本体のトップウォール2またはベースウォール3のくぼみ42の中に、スペースを節約するようにして有利に配置されていてもよい。
このようにして全体的な高さが変えられる。
トップウォール2またはベースウォール3の上に直接的に配置する構成も、代替的に可能である。
さらに、トップウォール2またはベースウォール3の外側に配置する構成や、家具本体の内部において壁の内側に配置する構成も可能である。
プレート40は、この場合にはプルアウトガイド41a、41bを互いに対して接続している。
たとえば面E1から面E2への移動の末端において(あるいは、面E2から面E1への移動の末端において)ノイズの放出を低減するために(特に図5を参照)、キャリッジ37が、キャリッジ37の経路を制動されるようにして通過するように、プルアウトガイド41a、41bの一方にダンパ(たとえば、空気ダンパ、または他の流体ダンパ)、好ましくはリニアダンパ43をつなぐことが考えられてもよい。
一段方式または多段方式で伸縮し得る、1つまたは複数のプルアウトガイド41a、41bにキャリッジ25、37が配置されている場合、機能的フィティングは、様々な家具本体の奥行きに対して特に簡単な方法で調整され得る。
スライド方向に垂直な移動および旋回と、平行な移動とは、滑らかな移行を行うために、特に簡単な方法で相互につながっている。
このため、旋回移動から直線移動への急激な移行の問題が避けられる。
また、スライドドアの振動による刺激も防止される。
逆に、スライドドアを閉じる際にも同様の利点が得られる。
このプロセスでは、耐荷重フィティング9からの情報がガイドフィティングに伝えられる。
図示されている構成では、ユーザが耐荷重フィティング9に近いドア部分を操作しているか、あるいはガイドフィティング20に近いドア部分を操作しているかに応じて、同期デバイスおよび機能的フィティングに関する動き情報が実質的にガイドフィティングから取得され、それにより、耐荷重フィティングの動きがガイドフィティングによって同期される、ということも可能である。
請求項1は、両方のタイプの同期を含んでいることが好ましく、したがって限定して理解されるべきではない。
任意のハンドル位置からスライドドアを開くことが可能である。
カスタマーは、それぞれの設置幅の設定を選ぶことにより、スライドドアどうしの距離を個別に選択することができる。また、エクステンションアーム22は、いくつかの設置幅が、エクステンションアーム22により、1つまたは複数の部分において実現され得るようにして配置されていてもよい。
フィティングの構造に対しては、ミドルウォールは必要とならない。
随意のさらなる展開の次には、ロック機構44が設けられていると有利である。
キャリッジ37は、このロック機構44により、2つのガイドレール部21a、21bが互いにそろった状態になる位置でロックされ、それによって、スライドドア(この場合には7)を引き出してそれを閉じる間、この位置を固定することができる。
このようなロック機構44は、比較的簡単な方法で実現することができる。
図12a、図12bによれば、ばねが装着されたロック用のバー部品45が設けられ、このバー部品45は、好ましくは家具の本体側から、ガイドレール部21a、21bが互いにそろった状態にあるキャリッジ40の位置において、キャリッジ、特にプレート40のくぼみ46において噛み合う。
上記のロック用のバー部品45が、固定されているガイドレール部21aに面している側にガイド斜面を備え、その斜面の上を、スライドドア7を閉める際に、可動ガイドレール部21bへの移動中にローラ23の1つが登り上がると、ロック用のバー部品45は、ローラ23によって家具本体(図12b)の方向に押しつけられ、それによってロックが解除される。
その結果、ガイドレール部21bは、ローラ23が上記の可動ガイドレール部21bに沿って転がりつつ、スライド方向Xに対して垂直に移動する。
この機構は、家具本体に固定されているガイドレール部に対する、リニアガイドの上の可動ガイドレール部の移送インターフェースにおける奥行きの調整に同時に利用されてもよい。
代替実施形態では、(図15a、図15b、図16a、および図16bに示されている)ロック機構52が、永久的な磁性のあるロック用のバー部品53を備える。
このロック用のバー部品53は、キャリッジ37、特にプレート40に取り付けられた非磁性の収容ポケット54の中で、摺動可能に噛み合うようにして保持されている。
また、ロック用のバー部品53は、好ましくは家具の本体側から、ガイドレール部21a、21bが互いにそろった状態にあるキャリッジ37の位置において、キャリッジ37、特にプレート40がその上を移動可能に導かれるキャリッジハウジング55のくぼみ56、すなわち、キャリッジハウジング55における反対側の輪郭部分において噛み合う。
エクステンションアーム22、エクステンションアーム22の部品もしくはその一部、または、エクステンションアーム22のガイド部品23は、磁性材料、特に永久的な磁性のある材料を少なくとも部分的に含む。
エクステンションアーム22、エクステンションアーム22の部品もしくはその一部、または、エクステンションアーム22のガイド部品23のうちの1つが、スライドドアを開く際に非磁性の収容ポケット54を通り過ぎると、永久的な磁性のあるロック用のバー部品53は、(図16bに明確に示されているように)キャリッジハウジング55に当たるまで、スライドドアが開く方向に非接触で引っ張られる。
キャリッジハウジング55の中の好適なくぼみ56、すなわち反対側の輪郭部分、または、キャリッジハウジング55の輪郭部分57へのロック用バー部品53の移動の結果、キャリッジ37は、スライドドアのスライド方向Xに対して垂直方向にロックされる。
スライドドアを閉じる際には、永久的な磁性のあるロック用のバー部品53は、エクステンションアーム22の通過によって、自身の収容ポケット54の中に、反対方向に非接触で引っ張り戻される。
永久的な磁性のあるロック用のバー部品53は、キャリッジハウジング55におけるくぼみ56、すなわち反対側の輪郭部分において、この位置で、もはや噛み合わないため、キャリッジのロックが解除され、ガイドレール部21aは、ガイド部品23が上記のガイドレール部21bに沿って転がりつつ、スライド方向Xに対して垂直に移動し得る。
最後に、随意である別のさらなる展開によれば、可動ガイドレール部21bの高さを、固定ガイドレール部21a、または家具本体1に対して調整するためのデバイス47を設けることが有利である。
このような高さ調整は、たとえば1つまたは複数の調整ねじ48によって実現されてもよい。
ガイドトラック/レール21aに対する、可動ガイドトラック/レール21bの移送インターフェースにおける高さ調整の部分48、49、50は、家具本体の上で実現される。
調整ねじ48によって調整され得る部品49は、移送インターフェースによる移動中に、同期ユニットのベースプレート51と接触する、固定されたセンタリング部品50において噛み合い、それによって、可動ガイドトラック21bの角度位置または高さに影響を及ぼし得る。
この機能的フィティングは、いくつかの家具本体が互いに隣接した、一枚だけのドアによって閉じられる家具に用いられてもよい。
このドアは、いくつかの家具本体にわたって移動可能であってもよい。
家具における少なくとも1つの家具本体、好ましくは、外側の家具本体の一方が、本発明による少なくとも1つの機能的フィティングを備えていてもよい。
面 E1、E2
設置幅 B
スライド方向 X
ガイド装置 S1
制御用の輪郭部分 S
家具本体 1
トップウォール 2
ベースウォール 3
右側ウォール 4
左側ウォール 5
リアウォール 6
スライドドア 7、8
耐荷重フィティング 9
キャリッジ構成体 10,11
外側ガイドキャリッジ 12a、12b
レールデバイス 13
エクステンションアーム(ウェブ) 14,15
取り付け用部品 16
内側ガイドキャリッジ 18a、18b
マルチジョイントレバーの運動学装置 19
ガイドフィティング 20
レール 21
レール部 21a、21b
エクステンションアーム 22
ローラ 23
ガイド 24
キャリッジ 25
ギャップ構成体 26
ピン 27
ガイド部品 28a、28b、29a、29b
レバー 30
結合ロッド 31
レバー 32
支持体 33
レバー 34、35
支持体 36
キャリッジ 37
レール 38
レール 39
プレート 40
プルアウトガイド 41a、41b
くぼみ 42
ダンパ 43
ロック機構 44
ロック用のバー部品45
くぼみ 46
高さ調整デバイス47
調整ねじ 48
部品 49
センタリング部品 50
ベースプレート 51
ロック機構 52
ロック用のバー部品53
収容ポケット 54
キャリッジハウジング 55
くぼみ 56
輪郭部分 57

Claims (22)

  1. 第1の移動範囲と、前記第1の移動範囲からはずれた第2の移動範囲とを有するスライドドア(7、8)の移動における同期と誘導のための機能的フィティングであって、
    家具のスライドドア(7、8)の一方の側において作用する少なくとも1つの耐荷重フィティング(9)と、
    前記スライドドア(7、8)の他方の側において作用する少なくとも1つのガイドフィティング(20)と
    を備える機能的フィティングにおいて、
    前記機能的フィティングが、第1の移動範囲における前記耐荷重フィティング(9)の移動と前記ガイドフィティングの移動との同期、および、第2の移動範囲における前記耐荷重フィティング(9)の移動と前記ガイドフィティングの移動との非同期を特徴とし、
    前記スライドドア(7、8)が、前記第1および前記第2の移動範囲において前記ガイドフィティング(20)によって導かれる
    機能的フィティング。
  2. 前記家具本体(1)に配置された少なくとも1つの可動ガイドレール部(21b)を備えることを特徴とする
    請求項1に記載の機能的フィティング。
  3. 前記可動ガイドレール部(21b)が、スライド方向(X)に対して垂直な、前記家具本体の奥行きの方向に移動可能であることを特徴とする
    請求項2に記載の機能的フィティング。
  4. 前記可動ガイドレール部(21b)が、前記家具本体(1)におけるガイドレール部(21a)と前記可動ガイドレール部(21b)とがそろっていない第1の位置から、前記家具本体(1)に固定された前記ガイドレール部(21a)と前記可動ガイドレール部(21b)とがそろった状態における第2の位置まで、少なくとも移送インターフェースの部分によって移動可能である
    請求項2に記載の機能的フィティング。
  5. 前記可動ガイドレール部(21b)が、スライドガイドの上で、または、スライドガイドと共に、好ましくはキャリッジ(37)によって、前記家具本体に対して移動可能に導かれることを特徴とする
    請求項1、2、3、または4に記載の機能的フィティング。
  6. 可動ガイドレール部だけが、前記家具本体における第1の位置から、前記家具本体における第2の位置まで移動可能であることを特徴とし、前記可動ガイドレール部(21b)が、スライドガイドの上で、または、スライドガイドと共に、キャリッジ(37)によって、前記家具本体に対して移動可能に導かれ、前記キャリッジ(37)が、少なくとも1つまたは複数のプルアウトガイド(41a、41b)に接した状態で形成されている
    請求項1の前文に記載の機能的フィティング。
  7. 前記可動ガイドレール部(21b)を特徴とし、前記可動ガイドレール部(21b)の上ではエクステンションアーム(22)が移動可能に導かれ、前記スライドドア(7または8)が直接的または間接的に取り付けられているエクステンションアーム(22)が、1つまたは複数のガイド部品等によって、好ましくは、前記スライドドアを開閉する間に前記可動ガイドレール部から前記非可動の固定ガイドレール部までそれぞれ移動する2つのローラ(23)によって移動可能に導かれる
    前記のいずれか一項に記載のガイドフィティングの機能的フィティング。
  8. 前記耐荷重フィティング(9)の移動と、対応する前記ガイドフィティング(20)の移動とのそれぞれの同期に向け、前記ガイドフィティング(20)と、前記家具本体の他方の側にある前記耐荷重フィティング(9)との間に結合デバイスが介在していることを特徴とする
    前記のいずれか一項に記載の機能的フィティング。
  9. 前記結合デバイスが、キャリッジ(25)を有するガイド装置(S1)を備え、前記キャリッジ(25)が、前記可動ガイドレール部(21b)が配置されている前記ガイドフィティング(20)の側の前記キャリッジ(37)に、機構を介して接続されていることを特徴とする
    前記のいずれか一項に記載の機能的フィティング。
  10. 前記機構が、結合ロッド(回転ロッド)(31)と、1つまたは複数のレバー(30、32、34、35)とを備えることを特徴とする
    請求項9に記載の機能的フィティング。
  11. 前記耐荷重フィティング(9)の側における前記キャリッジ(25)の移動が、前記耐荷重フィティング(9)に配置された部品、特に、前記耐荷重フィティング(9)のキャリッジ(10、11)における突起またはピンによって制御されることを特徴とする
    前記のいずれか一項に記載の機能的フィティング。
  12. 前記キャリッジ(37)が、前記家具本体(1)のくぼみ(42)の中に配置されていることを特徴とする
    前記のいずれか一項に記載の機能的フィティング。
  13. 前記キャリッジ(37)が、ベースウォール(3)もしくはトップウォール(2)の上または下、あるいは前記家具本体(1)の横に配置されていることを特徴とする
    前記のいずれか一項に記載の機能的フィティング。
  14. 前記キャリッジ(37)が、少なくとも1つまたは複数のプルアウトガイド(41a、41b)に接して形成されていることを特徴とする
    前記のいずれか一項に記載の機能的フィティング。
  15. 前記2つのガイドレール部(21a、21b)が互いにそろった状態になる位置を、前記スライドドア(7、8)の第2の移動範囲における移動中に固定するために、ロック機構(44、52)が提供され、前記ロック機構(44、52)によって、前記キャリッジ(37)が前記位置にロックされ得ることを特徴とする
    前記のいずれか一項に記載の機能的フィティング。
  16. 前記ロック機構(44、52)が、前記エクステンションアーム(22)、前記エクステンションアームの部品、またはガイド部品(23)によって、前記スライドドア(7、8)が閉じられる際に解除されることを特徴とする
    請求項15に記載の機能的フィティング。
  17. 前記ロック機構(52)がロック用のバー部品(53)を備え、前記ロック用のバー部品(53)が、前記スライドドア(7、8)を開く際に、前記2つのガイドレール部(21a、21b)が互いにそろった状態になる位置で、前記キャリッジ(37)をロックする位置まで非接触で導かれ得るか、あるいは、前記スライドドア(7、8)を閉じる際に、前記キャリッジ(37)のロックを解除する位置まで非接触で導かれ得ることを特徴とする
    請求項15に記載の機能的フィティング。
  18. 前記ロック用のバー部品(53)が、前記キャリッジ(37)における非磁性の収容ポケット(54)の中に移動可能に導かれる、永久的な磁性のある部品として配置され、前記キャリッジ(37)が移動可能に導かれるキャリッジハウジング(55)にくぼみ(56)が設けられ、前記ロック用のバー部品が、前記キャリッジ(37)をロックする位置で、前記くぼみ(56)において噛み合うことを特徴とする
    請求項17に記載の機能的フィティング。
  19. 前記エクステンションアーム(22)、前記エクステンションアーム(22)の部品もしくはその一部、またはガイド部品(23)が磁気的に配置され、前記エクステンションアーム(22)、前記エクステンションアーム(22)の部品、または前記ガイド部品(23)が前記収容ポケット(54)に沿って通過する際に、前記ロック用のバー部品(53)が、磁力による作用の結果として移動可能となることを特徴とする
    請求項18に記載の機能的フィティング。
  20. さらなるクロージャ部品に対する面に配置された少なくとも一枚のスライドドア(7、8)と、少なくとも1つの耐荷重フィティング(9)と、少なくとも1つのガイドフィティング(20)とを備え、
    請求項1から19のいずれか一項に記載の機能的フィティングを備える
    家具。
  21. 前記スライドドア(7、8)が、前記耐荷重フィティング(9)と組み合わせられた、さらなる単一の1つだけのドア接続部を備えることを特徴とする
    請求項20に記載の家具。
  22. 請求項1から19のいずれか一項に記載の機能的フィティングを有する、請求項20または21に記載の家具における機能的フィティングの一部としての、家具の家具本体(1)に移動可能に配置されたガイドレール部(21b)の使用。
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