図5は、1つまたは複数の実施形態に従うワイヤレス通信ネットワーク10を示す。図示されているように、ネットワーク10は、コアネットワーク(CN)12と、無線アクセスネットワーク(RAN)14とを含む。CN12は、RAN14を介して、ワイヤレス通信デバイスを1つまたは複数の外部ネットワークに接続する。1つまたは複数の外部ネットワークは、公衆交換電話網(PSTN)16、およびインターネット等のパケットデータネットワーク(PDN)18として図示されている。
RAN14は、複数の無線アクセスノード20を含み、そのうち2つが図示されている。各無線アクセスノード20は、ワイヤレス通信デバイス22との通信のために送信が実行される1つまたは複数のセルを終端する。この意味におけるセルとは、画定された地理的領域でワイヤレス通信を行うための、キャリア周波数などの無線リソースの規定されたセットを指す。たとえば、ワイヤレス通信ネットワーク10がロングタームエボリューション(LTE)リリース11仕様に準拠する実施形態では、無線アクセスノード20は、それぞれが1つまたは複数のセル(コンポーネントキャリアとも呼ばれる)を終端する拡張Node B(eNodeB)を含む。いずれにせよ、RAN14は、1つもしくは複数のリピータ、または1つもしくは複数の低電力無線アクセスノード20をさらに含み得る。
図示されているように、ネットワーク10は、ワイヤレス通信デバイス22や無線アクセスノード20などの無線ノードを含む。無線ノードは、無線信号を送信および/または受信できることを特徴とする。よって無線ノードは、少なくとも送信アンテナまたは受信アンテナを備える。
本明細書の実施形態は、ネットワーク10の無線ノードが動作する環境条件に関する。本明細書で使用される環境条件とは、環境(たとえば、生物物理学的な環境)の状態を指し、よって1つまたは複数の環境的特性またはパラメータを記述する。一例では、環境条件は、無線ノードが物理的および/または化学的なプロセスを通じて相互作用する任意の1つまたは複数の物体または材料(たとえば、空気、水、身体、石など)の状態を指す。少なくとも一部の実施形態では、環境条件は、天気もしくは気候の条件(たとえば、温度)、電気に関する条件(たとえば、電源電圧)、無線ノードの振動に関する条件、または地震に関する条件を含む。
無線ノードが動作する環境条件は無線ノードの位置に依存するが、条件自体がその位置を包含するわけではない。よって環境条件は、無線ノードの配置状況(たとえば、特定の場所に位置している、屋内または屋外にある、など)を指さない。
また環境条件は、付加的白色ガウス雑音(AWGN)やフェージングの種類(たとえば、周波数選択性、周波数非選択性)などの無線条件、伝搬条件、チャネル条件等とも異なる。環境条件は無線ノードが動作する無線条件に影響を与える可能性があるが、これら2種類の条件を本明細書では区別する。
この点を踏まえたうえで、本明細書の環境の例は、水または大気を含む。大気は、既知の事象であり、質量体を囲むガスの層を含む。本明細書で言う質量体とは、生物または無生物であり得る任意の種類の物体を包含する。地球大気は、地球を囲むガスの層である。よってこの文脈における環境条件という用語は、大気条件、天気条件、気候条件、気候条件、生態学的条件等を含む。ガスと質量体(たとえば、地球)との間の持続的な相互作用により、大気条件または環境条件に変化が生じる。たとえば、地球の表面を温めることで、気圧、風速、風向等が変化する。
生物物理学的環境について言及するとき、この環境は、地球で自然に発生し、人間活動による影響を受ける可能性があるすべての生物および無生物を包含する。たとえば、そのような環境は、植物、土、石、大気、および自然現象に加えて、空気、水、気候、エネルギー、放射線、電荷、磁気等を包含する。これらの一部(たとえば、空気、気候)は、人間活動による影響を受け得る。
環境条件は、1つまたは複数の属性により判断または描写される。そのような属性のいくつかの非限定的な例として、温度、絶対的もしくは相対的であり得る湿度、比重、風、霧雨、もや、霧、圧力、空気汚染、空気内の粒子(たとえば、ガス、化学物質、または有害物質)の濃度レベル、空気もしくは大気の汚染、密度、動きに関連する属性(たとえば、振動、地震)、および電気に関連する属性(たとえば、静電気もしくは荷電粒子、雷雨、電流、電圧等)がある。
それぞれの環境条件または属性は、1つまたは複数のメトリックまたは測定値を使用して表現される。よって環境条件は、1つまたは複数の値または範囲、1つまたは複数の予め規定されたレベル、絶対値、記述的なインデックスまたは名前(たとえば、「標準」、「極限」等)、基準に対する相対値、統計値(たとえば、時間間隔に対する平均)または分散、条件が予め規定されたレベルであるか否かのインジケーション等により記述され得る。たとえば、温度は、摂氏、ケルビン、華氏等で表される。同様に、風は、速度、方向等の観点で表すことができる。絶対湿度は立方メートルあたりのグラムで表され、相対湿度はパーセントで表される。
これらの環境条件のいくつかは、ネットワーク10の無線信号の特性に影響を与える。より詳細には、環境条件のいくつかは、無線通信に影響を与え、ひいては無線測定、信号受信、信号送信等の性能に影響を与える。温度などの一部の環境条件は、熱雑音の上昇に起因して無線ノードが無線信号を処理、受信、および/または送信する機能を部分的または完全に損なう。他方、雨、湿度などの一部の環境条件は、ワイヤレス通信リンク上で送信される無線信号を主として弱める。
本明細書の1つまたは複数の実施形態は、無線ノードが実際にオンラインで測定を実行する環境条件の知識を有利に利用して、それらの条件が測定に与える影響を動的に考慮する。たとえば、本明細書の1つまたは複数の実施形態は、ワイヤレス通信ネットワーク10の無線ノードにより(たとえば、ワイヤレス通信デバイス22または無線アクセスノード20により)実装される方法を含む。図6に示すように、方法100は、無線ノードにより測定が実行されたか、実行されているか、または実行される1つまたは複数の環境条件を判断することを含む(ブロック105)。方法は、そのような測定を実行することをさらに含む(ブロック110)。方法は、実行される測定を設定するときと、測定の結果を選択的に使用して無線操作タスクを実行するときとの少なくとも一方で、1つまたは複数の環境条件が測定に与える影響を考慮することをさらに含む(ブロック115)。これにより、たとえば少なくとも一部の実施形態では、測定の設定および/または無線操作タスクが、その設定および/またはタスクに影響を与える特定の環境条件に対して、「その場で」効果的に調整される。
一部の実施形態では、1つまたは複数の環境条件は、ブロック105で、ノードにより明示的に(たとえば、1つまたは複数のセンサを使用して条件を明示的に測定することにより)判断される。他の実施形態では、1つまたは複数の環境条件は、ブロック105で、無線ノードにより暗黙的に判断される。たとえば、無線ノードは、タイムスタンプが設定された測定情報を受信し、タイムスタンプが設定された環境条件情報を受信し、測定情報のタイムスタンプと環境条件情報のタイムスタンプとを比較することにより、測定が実行される1つまたは複数の環境条件を暗黙的に判断することができる。いずれにせよ、この判断105は、少なくともある程度の不正確さまたは不確かさをもって実行される可能性がある。よってこの判断は、より詳細には、1つまたは複数の環境条件についての推定または仮定に相当する。
一部の実施形態では、測定は、参照信号受信電力(RSRP)または参照信号受信品質(RSRQ)の測定等の無線測定を含む。他の実施形態では、測定は、たとえばドライブテストの省力化(MDT)に関して、イベントまたは障害を判断およびロギングすることを含む。
いずれにせよ、一部の実施形態では、実行される測定を設定するときに1つまたは複数の環境条件を考慮すること(ブロック115)は、1つまたは複数の環境条件に応じて、実行される測定を別々に設定することを含む。たとえば、無線ノードは、異なる環境条件の下で、異なる帯域幅、異なるキャリア周波数、異なる周期性、異なる総時間間隔、および/または異なるセルで実行される測定を設定し得る。たとえば、無線ノードは、特定の環境条件(たとえば、より極限的な条件)の下では低い周波数で実行され、他の環境条件(たとえば、より標準的な条件)の下では高い周波数で実行される測定を設定することができる。いずれにせよ、少なくとも一部の実施形態では、この設定は、無線ノードが、判断された異なる環境条件にマッピングされた考え得る異なる測定条件の中から選択を行うことを伴う。無線ノードは、たとえば、環境条件への測定設定のマッピングを別のノードから受信し得る。
一部の実施形態では、無線ノードが考慮すること(ブロック115)は、測定の結果を、その測定が実行された1つまたは複数の環境条件に関連付けることを含む。そのような関連付けは、測定の結果にそれらの条件を「タギングする」ことを伴う。この点に関し、結果にタギングするとは、それらの1つまたは複数の環境条件について関連付けられるかまたは記述した情報に、結果をリンクすることを意味する。
一部の実施形態では、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行することは、測定の直接的または間接的な結果をワイヤレス通信ネットワーク10の別のノードに報告することを包含する。たとえば、1つまたは複数の実施形態では、測定の結果を報告するときに1つまたは複数の環境条件を考慮すること(ブロック115)は、1つまたは複数の環境条件の下で実行されたものとして、測定を単純に報告することを含む。これは、測定の直接的または間接的な結果に加えて、その結果に関連する1つまたは複数の環境条件を報告することを包含し得る。たとえば、一部の実施形態では、無線ノードは、測定結果に1つまたは複数の環境条件を「タギング」することによって測定結果をそれらの環境条件に関連付け、その後、タギングされた結果を他のノードに報告する。
他の実施形態では、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行することは、測定の直接的または間接的な結果を無線ノードでロギングすることを包含する。そのようなロギングは、たとえば、上述した報告の準備で実行され得る。特にこの場合、ロギングは、上述した報告に類似して進行するが、報告を実際に送信するのではなく、記録することを含む。
さらに別の実施形態では、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行することは、たとえば測定のロギングおよび/または報告の一環として、ノードで測定の直接的または間接的な結果にタイムスタンプを設定することを含む。たとえば、一部の実施形態では、測定結果にタイムスタンプを設定するときに1つまたは複数の環境条件を考慮すること(ブロック115)は、それらの1つまたは複数の環境条件に依存または従うタイムスタンプ精度要件に従って、結果にタイムスタンプを設定することを意味する。つまり、異なる環境条件の下で、異なるタイムスタンプ精度要件に従って、測定の結果にタイムスタンプを設定することを包含する。
さらに別の実施形態では、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行することは、無線ノードまたは測定の直接的もしくは間接的な結果を使用する他のノードの位置を判断することを包含する。たとえば、一部の実施形態では、測定結果を使用してそのような位置を判断するときに1つまたは複数の環境条件を考慮すること(ブロック115)は、異なる環境条件の下で、測定の結果を測位基準測定(たとえば、基準フィンガープリント測定)の異なるセットと比較することを意味する。たとえば、無線ノードは、異なる環境条件の下で、測位基準測定の異なるテーブルを選択し得る。
1つまたは複数の実施形態では、測定の結果を選択的に使用して無線操作タスクを実行するときに1つまたは複数の環境条件を考慮すること(ブロック115)は、1つまたは複数の環境条件に応じて、測定の結果を使用してタスクを実行するか否かを選択することを単純に包含する。たとえば、特定の環境条件(たとえば、極限条件)の下で、無線ノードは、タスクを実行するために測定の結果を使用しないことを動的に選択することができる。
一部の実施形態では、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行することは、測定の結果を使用して、モビリティ関連のタスク(たとえば、セルの選択、セルの再選択、またはハンドオーバ)、MDTタスク、SONタスク、無線リソース管理タスク、信号処理タスク(たとえば、信号の重みの計算、または複数の信号サンプルもしくは複数の測定を組み合わせるための組み合わせ方法の選択)等を実行することを包含する。
無線操作タスクが報告、ロギング、タイムスタンプ設定、測位等のいずれであれ、そのタスクを実装するときに1つまたは複数の環境条件を考慮することは、少なくとも一部の実施形態では、それらの条件を考慮するために、測定の結果および/または基準測定の結果を補償することを追加または代替として含む。つまり、ノードは、そのような補償を、タスクの実行の前に、またはタスクの実行の一部として、実行する。こうすることで、タスクは、1つまたは複数の環境条件を考慮した補償済みの測定および/または基準測定に基づいて実行される。この意味における補償は、一部の実施形態では、異なる環境条件の下で、測定または基準測定の結果に異なる補償係数またはオフセットを適用することを含む。補償係数またはオフセットは、たとえば極限環境条件に対して3dBというように、特定の環境条件に対して予め規定しておくことができる。いずれにせよ、少なくとも一部の実施形態では、補償係数を適用することにより、環境条件に起因する測定結果の誤差が軽減または最小化される。
たとえば、タスクが測定の結果を報告することを含む場合、ノードは、測定の結果を補償して測定が実行された1つまたは複数の環境条件を考慮し、その補償された測定結果を報告する。少なくとも一部の実施形態では、ノードは、上述したように(たとえば、補償された測定結果にそれらの条件をタギングすることにより)、測定をそれらの1つまたは複数の環境条件の下で実行されたものとして追加的に報告する。同様の例が、ロギング、タイムスタンプ設定、測位等に類似的に拡張し、よってノードは、測定結果を補償し、補償された測定結果を使用してロギング、タイムスタンプの設定、測位等を実行する。
測定結果への補償係数の適用は、より正確な測定結果を得るために使用され得る。補償係数または修正係数は、一部の実施形態では、式もしくは関数および/または予め規定された参照テーブルを使用して適用される。式、関数、および/または参照テーブルは、少なくとも1つの環境条件と、その少なくとも1つの環境条件での信号損失の量または信号の損失を補償するために必要な補償の量との間の関係を確立する。また、式または参照テーブルは、測定もしくは測定の種類に対して固有であるか、またはすべてのタイミング測定に対して同一、すべての信号強度測定に対して同一など、測定のグループに対して共通であり得る。参照テーブルは、異なる環境条件下で無線測定を収集するなど、実験データまたは無線測定統計情報を収集することにより、バックグラウンドで作成され得る。そのような実験を現場または制御された環境下の実験室で実行して、所望の無線測定を得ることができる。たとえば、無線ノードが、極限温度がタギングされた無線測定結果(たとえば、RSRPが−90dBm)を報告したと仮定する。予め規定された参照テーブルは、極限温度において、信号強度が2dB悪化することを示している。よって無線ノードは、報告されたRSRP測定である−90dBmを−88dBmに変換する。これにより、より正確な無線測定結果が無線ノードにより取得され得る。
考慮するための具体的なアプローチとは無関係に、少なくとも一部の実施形態の無線ノードは、別のノードに対して、1つまたは複数の環境条件が測定に与える影響を考慮する無線ノードの機能を示す情報を伝える。
上述した考慮は、無線ノードの測定が異なる環境条件の下で満たさなければならない異なる要件を単純に規定することとは異なることに注意されたい。実際のところ、従来は、そうした要件がオフラインで静的に規定され、特定のハードウェア設計制約をノードに課すだけであり、ノードは、測定が実際にオンラインで行われる環境条件について把握しないままであった。これに対し、本明細書の無線ノードは、これらの環境条件についての知識を実際に保持し、その知識を利用して、それらの環境条件が測定の結果に与える影響を動的に考慮する。
以上は無線ノードの観点からの説明であったが、上述した実施形態の少なくとも一部は、ネットワークの任意のノード(たとえば、無線ノードまたはネットワークノード)により追加的または代替的に実装され得る。実際、図7に示すように、本明細書の1つまたは複数の実施形態は、ネットワーク10のノードにより実装される方法200を含む。方法200は、ワイヤレス通信ネットワーク10の無線ノードにより測定が実行されたか、実行されているか、または実行される1つまたは複数の環境条件を判断すること(ブロック205)を含む。方法は、測定の結果を選択的に使用して無線操作タスクを実行するときに、1つまたは複数の環境条件が測定に与える影響を考慮すること(ブロック210)をさらに含む。
これに関し、結果を選択的に使用するときに1つまたは複数の条件が測定に与える影響を考慮することは、無線ノードに関して上述した考慮と同様に進行し得る。つまり、そのような考慮は、測定の結果を、その測定が実行された1つまたは複数の環境条件に関連付けることを伴う。追加または代替として、考慮することは、別のノードに報告すること、または測定の直接的もしくは間接的な結果を1つまたは複数の環境条件に関連付けられているものとしてロギングすることを伴い得る。追加または代替として、考慮することは、それらの1つまたは複数の環境条件に依存または従うタイムスタンプ精度要件に応じて、結果にタイムスタンプを設定することを伴い得る。追加または代替として、考慮することは、異なる環境条件の下で、測定の結果を測位基準測定(たとえば、基準フィンガープリント測定)の異なるセットと比較することを伴い得る。最後に、考慮することは、それらの条件を考慮するために、測定の結果および/または測定の比較対象である基準測定の結果を補償することを伴い得る。
本明細書の他の実施形態は、無線ノードを設定するネットワークノードを含む。ネットワークノードは、無線アクセスノード、測位ノード、ドライブテストの省力化(MDT)またはトレース収集エンティティ(TCE)ノード、協調ノード等であり得る。いずれにせよ、図8に示すように、ネットワークノードにより実行される方法300は、測定を実行するように無線ノードを設定するときと、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行するように無線ノードを設定するときとの少なくとも一方で、1つまたは複数の環境条件が無線ノードにより実行される測定に与える影響を考慮すること(ブロック310)を含む。
一部の実施形態では、そのように考慮することは、無線ノードにインジケータを送信して、無線ノードが、測定が実行される1つまたは複数の環境条件を判断し、測定の結果を1つまたは複数の環境条件を記述する情報に関連付ける(たとえば、リンクする)ことを示すことを単純に伴うだけである。対象とする特定の環境条件をインジケータによって示すか、またはインジケータに関連付けることもできる。インジケータは、1つまたは複数のトリガが満たされたとき(たとえば、信号の強度または品質がしきい値を下回ったとき、タイマが満了したとき等)に、無線ノードがそのような処理を実行することも示すことができることに留意されたい。
代替または追加として、そのように考慮することは、測定の結果に関連付けられる1つまたは複数の環境条件に関連する少なくとも1つのパラメータを使用して無線ノードを設定することを含む。少なくとも1つのパラメータは、たとえば、環境条件を記述するために使用する1つまたは複数のメトリックまたは測定値(たとえば、摂氏の温度、離散レベルの値等)を含み得る。
さらに別の実施形態では、方法300は、無線ノードにより測定が実行される1つまたは複数の環境条件を判断、予測、または仮定すること(ブロック305)を実際に含む。一部の実施形態のネットワークノードは、その後、1つまたは複数の環境条件に応じて測定を別々に実行するように無線ノードを設定する。たとえば、ネットワークノードは、異なる環境条件の下で、測定設定への環境条件の予め規定されたマッピングに従って、測定を異なる帯域幅、異なるキャリア周波数、異なる周期性、異なる総時間間隔、および/または異なるセルで実行するように無線ノードを設定する。
たとえば、ネットワークノードは、そのような条件に関する報告を別のノードから受信し、それらの報告された条件に従って無線ノードを設定することができる。別の実施形態では、ネットワークノードは、無線ノードによる測定が2つ以上の代替環境条件のいずれかで実行されると仮定し、代替設定群を無線ノードに提供する。無線ノードは、実際の条件を考慮した最も適切な代替設定を選択する。さらに別の実施形態では、ネットワークノードは、測定が最も一般的または最も可能性が高い環境条件で実行されると仮定し、その仮定に応じて無線ノードを設定する。
上述したように無線ノードにより実行される測定は、特定の層で実行され得る。たとえば、測定は、無線測定など、物理層すなわち第1層(L1)の測定であり得る。3GPP TS 36.214等を参照されたい。測定は、代替で、第2層の測定等の上位層の測定であり得る。TS 36.314等を参照されたい。
無線ノードにより実行される測定は、実行するノード(たとえば、UE測定、BS測定、LMU測定等)、方向(たとえば、ダウンリンク測定、アップリンク測定、デバイス間測定等)、および測定の種類(たとえば、受信信号の強度または品質の測定等の電力に基づく測定、AOA等の角度測定、RxTx、RSTD、TOA、TDOA、タイミングアドバンス等のタイミング測定、送信電力測定、アクティブなUEの数、スループット測定、障害イベントログまたは誤差測定等)の1つまたは複数により、さらに区別され得る。
本明細書の測定は、絶対的、共通の基準もしくは別の測定に対して相対的、および/または複合的(2012年8月1日に出願され、その全体が本明細書で引用により援用される米国特許出願第61/678462号)等であり得る。測定は、1つのリンクまたは複数のリンク(たとえば、RSTD、タイミングアドバンス、RTT、相対RSRP、2012年6月13日に提出されその全体が本明細書で引用により援用されるPCT/SE2012/050644に記載された多種異なるリンク(multifarious links)上での測定等)であり得る。
測定は、目的によってさらに区別され得、1つまたは複数の目的のために実行され得る。たとえば、測定は、RRM(たとえば、3GPP 36.133に記載)、MDT(たとえば、3GPP TS 37.320に記載)、SON(たとえば、36.133に記載)、測位(たとえば、3GPP 36.305に記載)、タイミング制御、タイミングアドバンス、および同期の1つまたは複数のために実行され得る。本明細書の実施形態は、上記で概説し、下記で詳述する任意の方法に適用され得る。
RRM機能
無線リソース管理(RRM)の目的は、利用可能な無線リソースの効率的な使用を実現し、E−UTRANで無線リソース関連の目標または要件を満たすことを可能にする機構を提供することである。詳細には、E−UTRANのRRMは、単一セルおよび複数セルの側面を考慮して無線リソースを管理する(たとえば、割り当てる、再度割り当てる、および解放する)手段を提供する。RRM機能の例として、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、モビリティ制御、動的リソース割り当ておよびパケットスケジューリング、セル間干渉の協調、負荷分散、ならびに/またはRAT間リソース管理がある。通常、RRM機能は、いくつかの測定およびシステムフィードバック収集に基づき、何らかの測定品質または性能特性レベルを実現するための目標にもしばしば基づく。
ドライブテストの省力化(MPT)
ドライブテストの省力化(MDT)に関し、MDTは、特定の種類の測定を実行するようにアクティブモードまたはアイドルモードの選択されたUEを設定することで、オペレータが実行しなければならない高コストなドライブテストを補償または部分的に置換する手段として使用される[3GPP TR 36.805、37.320]。選択は、国際移動体加入者識別番号(IMSI)、国際移動体装置識別番号(IMEI)、エリア、デバイスの機能、およびそれらの任意の組み合わせに基づいて行うことができる。MDTの使用事例として、カバレッジ最適化、モビリティ最適化、容量最適化、共通チャネル用のパラメータ化、およびサービス品質(QoS)確認がこれまでに確認されている。
MDTには、イミディエイトMDT(immediate MDT)とログMDT(logged MDT)の2つのモードが存在する。イミディエイトMDTは、高RRCアクティビティ状態(たとえば、LTEのRRC CONNECTED状態、UTRA FDDおよびUTRA TDDのCELL_DCH状態等)にあるUEによる測定の実行と、報告状態にあるときに利用できるネットワークノード(eNodeB、RNC、Node B、BSC、BS中継器等)への測定の報告とを含むMDT機能である。一方、ログMDTは、低RRCアクティビティ状態(たとえば、LTEのRRC_IDLEおよびUTRA FDDまたはUTRA TDDのアイドルモード、CELL_PCH、URA_PCH、またはCELL_FACH状態等)で動作しているときのUEにより実行される測定を含むMDT機能である。低アクティビティモードでのロギングは、設定された条件が満たされたときにUEによって実行され、後でネットワークノード(eNodeB、RNC、Node B、BSC、BS、中継器等)に報告するために測定ログに保存される。
MDTの要件[3GPP TR 36.805]の1つは、測定ログの測定およびイミディエイトMDTで報告された測定が、利用可能なロケーション情報および/またはロケーション情報を派生させるために使用できる他の情報もしくは測定にリンクされていることである(この目的に対して決定されているのは、今のところRSRP測定値だけである[3GPP TR 36.805])。また測定ログの測定は、UEで利用できるタイムスタンプにもリンクされている必要がある。タイムスタンプは、絶対値または相対値で表すことができる。相対タイムスタンプは、基準時刻から、無線ノードにより測定がロギングされた瞬間までに経過した時間として規定される。基準時刻は、ネットワークにより設定されるか、または通話途切れ、通話ブロック、サービングセル障害、RRC接続の確立もしくは再確立の失敗等の特定のイベントが発生した時刻である。タイムスタンプの相対的な精度(相対タイムスタンプ精度ともいう)は、タイムスタンプのずれであり、たとえば±1秒である。この精度は、特定の時間間隔に対するパーツパーミリオン(ppm)またはパーツパービリオン(ppb)で表すこともでき、たとえば1時間あたり±200ppbである。これは、タイムスタンプが1時間で±0.72秒ずれることに相当する。
これまでに検討された測定ログ[3GPP TR 36.805]として、周期的ダウンリンクパイロット測定、サービングセルのしきい値を超える悪化、送信電力余裕のしきい値を超える低下、ランダムアクセス障害、ページングチャネル障害、ブロードキャストチャネル障害、無線リンク障害報告、およびRRC接続確立障害がある。
ログの種類に固有であり得る情報に加えて、上記に一覧したすべての測定ログは、利用可能な場合のロケーション情報(該当するトリガおよび/または測定が発生したロケーション)、時刻情報(たとえば、該当するトリガおよび/または測定が発生した時刻)、セル識別情報(少なくともサービングセルが常に含まれる)、無線環境測定(トリガで利用可能なセル測定および/またはトリガの前/後の特定の期間中の平均セル測定。これらのセル測定は、RSRP測定およびRSRQ測定を含む)を少なくとも含む。
MDT用の現在標準化されているログおよび報告は、測定が行われた条件もロギング/報告することを許可していない。
自己組織化ネットワーク(SON)
E−UTRANの自己組織化ネットワーク(SON)機能は、オペレータがネットワークパラメータおよびネットワークノードを自動的に計画および調整することを可能にする。従来の方法は手動調整に基づいており、膨大な量の時間とリソースを消費し、労働力の多大な関与を必要とする。
SONの解決策は、自己設定、自己最適化、および自己治癒の3つのカテゴリに分けることができる。SONアーキテクチャは、集中型、分散型、または混合型の解決策であり得る。SONの使用事例および概念は、3GPP TS 32.500で詳しく説明されている。
SONは、収集された測定のスマートな使用から大きな恩恵を受ける。
測位
GSM、HSPA、LTE等の複数のワイヤレス通信システムには、異なる測位方法がある。よく知られている測位方法の例として、E−CID、AECID、OTDOA、UTDOA、GNSS、RFフィンガープリンティング、パターンマッチング(またはRFPM)、混合型測位などがある。これらの測位方法では、異なるアプローチに基づいて、無線測定を使用してUEのロケーションを判断する(3GPP 36.305等を参照)。E−CID、AECID、RFPM、RFフィンガープリンティングなどの一部のアプローチでは、特定の基準ロケーションに関連付けられている、収集された無線測定を利用する。そのような測位に使用される、収集された無線測定の精度により、測位の精度が決まる。よって測定が実行された条件を把握することは、特に時間、季節、高度等によって同じロケーションで異なる条件が発生する可能性がある場合は、非常に重要である。
LTEでは、測位ノード(たとえば、E−SMLC、SLP、またはより一般的にはロケーションサーバ)が、測位方法に応じて、1つまたは複数の測位測定を実行するように対象デバイス(たとえば、UE)、eNode B、または測位測定専用の無線ノード(LMU等)を設定する。測位測定は、対象デバイス、測定ノード、または測位ノードにより、対象デバイスのロケーションを判断するために使用される。LTEでは、測位ノードは、LTE測位プロトコル(LPPまたはLPP/LPPe)を使用してUEと通信し、LTE測位プロトコルアネックス(LPPa)を使用してeNode Bと通信する。
その他の実施形態の説明
本明細書の1つまたは複数の実施形態は、先行技術の解決策の少なくとも以下の問題を有利に認識する。第1の問題として、測定および性能に関する要件が異なる条件セットに対してしばしば規定されているが、それらの条件は、既知の条件でのテストに使用されるだけである。実際には、測定はネットワークによって異なる目的で使用される可能性がある。しかし、ネットワークは、無線ノードから受信した測定が無線ノードにより実行された環境条件を把握しない。特定の条件(たとえば、超低温または超高温)の下では、無線ノードにより実行される測定は、一般的に非常に不正確である。環境的に誘発された測定誤差は、この測定を使用する無線手順に悪影響を与える。たとえば、モビリティ、測位、電力制御等の操作は、環境的要因によって生じる追加の不確かさに起因して悪化する。さらに、測定を特定の無線操作に対して使用する前に環境条件が変化した場合、操作の結果がさらに不確かになる可能性がある。
第2の問題として、現在標準化されているログおよび報告(たとえば、MDT、SON、測位、または一般的なRRM用)では、測定が実行された環境条件もロギング/報告することはできない。
第3の問題として、測定を関連する環境条件と共に収集し、さらにこの情報を連帯的に使用する手段がネットワークに存在しない。
よって本明細書の1つまたは複数の実施形態は、環境条件(たとえば、温度、圧力、振動等)が無線ノード(たとえば、UE、無線ネットワークノード等)により実行される測定に不確かさをもたらすことを概して理解する。たとえば、極限環境条件下(たとえば、−10℃未満または+55℃超の温度)では、無線測定(たとえば、RSRP、パスロス、RSRQ等)は標準環境条件下(+15〜+35℃の温度)よりも典型的には3dB悪化する。複数の重要な無線手順では、UEおよび/または無線ネットワークノードにより実行される無線測定を使用する。そのような手順の例として、電力制御、UE測位、UEモビリティ手順、RRM等がある。既存の解決策は、無線測定を無線手順に使用するときに、測定が実行された環境条件を考慮しない。測定を使用するノードは、実行された測定と、その測定が実行された環境条件との間のリンクを把握しない。これに関連して、本明細書の実施形態は、無線測定が実行された環境条件に関わらず、それらの無線測定を使用して無線手順の性能を向上させる方法を含む。
広範には、以下の実施形態は、(1)ネットワークノードで環境条件を考慮した測定を実行および使用する無線ノードを設定する方法、(2)無線ノードで環境条件を考慮した測定を実行および使用する方法、(3)ネットワークノードで環境条件を考慮した取得済み測定を無線操作タスクに使用する方法、および(4)ノード(たとえば、ネットワークノードまたは無線ノード)で環境条件を考慮した測定を取得および/または使用する機能をシグナリングする方法を含む。一部の実施形態では、取得することは、環境条件を考慮した測定を実行することをさらに含み得る。
一部の例示的な実施形態は以下のとおりである(実施形態で説明されたステップは、別の順序で実行することもできる)。例示的な一実施形態は、無線ノードの方法を含む。方法は、測定を実行することを含む。方法は、測定が実行される少なくとも1つの環境条件を判断することをさらに含む。最後に、方法は、判断された環境条件を考慮しながら、実行された測定を使用して少なくとも1つの無線操作タスクを実行することを含む。このタスクは、(A)測定を、判断された環境条件に関連付けることによって別のノード(無線ノードおよび/またはネットワークノード)に報告すること、および/または(B)測定を、判断された環境条件に関連付けることによってロギングすること、および/または(C)測定に補償係数を適用して、基準測定に対する環境条件に起因する誤差または利得を緩和すること、および/または(D)補償された測定または環境条件情報を伴う測定を、1つまたは複数のRRM機能または無線手順の操作に使用することを含む。そのような手順の例として、電源制御、ロケーションの測位または判断、補償された測定のネットワークへの報告、補償された測定のロギング、モビリティ手順の実行、測定の(再)設定、測定の処理(たとえば、信号の重みの判断、または複数の測定を組み合わせる場合のサンプルもしくは測定の組み合わせ方法の選択)などがある。
別の例示的な実施形態は、ネットワークノードの方法を含む。方法は、測定と、その測定が無線ノードにより実行された環境条件に関連する情報とを取得することを含む。方法は、判断された環境条件を考慮しながら、実行された測定を使用して少なくとも1つの無線操作タスクを実行することをさらに含み、たとえば、UEのロケーションの判断、セルの変更、低キャリア周波数と高キャリア周波数との間の切り替え等を実行する。
これらの実施形態および他の実施形態について、以下で詳しく説明する。
第1節:ネットワークノードで環境条件を考慮した測定を設定する方法
本節で説明する実施形態は、他の節で説明する実施形態と組み合わせて使用することができる。
この実施形態によれば、ネットワークノード(たとえば、eNodeB、測位ノード、TCEまたはMDTノード、協調ノード等)は、1つまたは複数の環境条件を考慮しながら1つまたは複数の測定を実行するために、無線ノード(たとえば、ワイヤレスデバイス、LMU、近接BS等)を設定する。設定は、1つまたは複数の環境条件を考慮しながら他の何らかの方法で1つまたは複数の測定を実行または取得する無線ノードの機能にさらに基づき得る。この機能は、設定側のネットワークにシグナリングされ、1つまたは複数の測定を設定するときに考慮され得る。
一実施形態では、環境条件は、測定を設定する前に取得または要求され得る。別の実施形態では、測定設定は、2つ以上の異なる環境条件の設定を含み得る(その場合、測定ノードは、条件を考慮した最も適切な設定を選択し得る)。さらに別の実施形態では、設定は、最も一般的または最も可能性が高い環境条件に基づいて提供され得る。さらに別の実施形態では、設定は、その設定に対して仮定された環境条件のインジケーションを含み得る。
この目的を達成するため、ネットワークノードは、1つまたは複数の設定された測定にリンクされた環境条件に関連する少なくとも1つのパラメータで、無線ノードを設定することができる。これについて、いくつかの例を用いて詳述する。
一例では、ネットワークノードは、無線ノードがその無線ノードにより測定が実行される環境条件を判断し、その条件に実行された測定をタギングする必要があるか否かを示すインジケータを送信する。環境条件は、事前に規定するか(たとえば、3GPP TS 36.101に記載)、または設定することができ、事前の規定と設定とを組み合わせることもできる。目的とする特定の環境特性を上記インジケータで示すか、または上記インジケータに関連付けることもできる。
別の例では、ネットワークノードは、無線ノードにより測定が実行される1つまたは複数の特定の環境条件(たとえば、温度および/または湿度レベル等)を判断し、それらの条件に実行された測定をタギングする(または、実行された測定に条件をタギングする)ように、無線ノードを設定することができる。判断は、環境条件と基準条件との関係(たとえば、環境条件が標準条件の範囲内であるか否か)を判断することをさらに含み得る。
さらに別の例では、ネットワークノードは、特定の追加条件が満たされた場合に無線ノードにより測定が実行される1つまたは複数の特定の環境条件(たとえば、温度および/または湿度レベル等)を判断し、それらの条件に実行された測定をタギングする(または、実行された測定に条件をタギングする)ように、無線ノードを設定することができる。たとえば、無線ノードは、信号品質がしきい値より低い場合(たとえば、RSRQが−15dB未満であるか、またはRSRPが−100dBm未満である場合)、すなわち測定精度が低い場合に、環境条件を判断するよう要求され得る。追加条件の別の例は、たとえば環境条件が定期的または特定の時刻に判断されるようにするタイマ値であり得る。
さらに別の例として、ネットワークノードは、無線測定を判断し、その無線測定を各環境条件の1つまたは複数のメトリックまたは測定値に関連付けるように、無線ノードを設定することができる。環境条件のメトリックは、予め規定することもできる。一例では、ネットワークノードは、摂氏の温度など、その条件の標準または伝統的なメトリックを使用して無線ノードを設定することができる。別の例では、ネットワークノードは、低、中、高など、環境条件の特定のレベルまたは範囲を示すメトリックを使用して無線ノードを設定することができる。別の例では、範囲は、標準環境条件と極限環境条件など、2つの離散レベルを含み得る。さらに別の例では、範囲は、0、1、2、3、4、5からなり、0が最小で5が最大であるような、複数の離散レベルを含み得る。各離散レベルに対応する条件の範囲は、たとえば、0は温度が5℃未満であることを意味するというように、予め規定することもできる。またネットワークノードは、環境条件の相対値を測定に関連付けるように無線ノードを設定することもできる。相対値は、基準値に対して取得することができ、基準値は、予め規定することができ、または水の沸点(100℃)や海水面の大気圧(14.7lbs/inch2)などの既知のレベルであってもよい。
ネットワークノードは、環境条件を考慮しながら設定された測定を1つまたは複数の無線操作タスクに使用するように、無線ノードを設定することもできる。そのような設定は、そのようなタスクを実行する無線ノードの機能にも基づき得る。これを以下の例を用いて示す。
一例では、ネットワークノードは、セル選択、セル再選択、測位、MDT、SON、ネットワークノードまたは別の無線ノードへの測定の報告、測定のロギングなど、すべての無線手順に対して環境条件を考慮した測定を使用するように無線ノードを設定することができる。
別の例では、ネットワークノードは、測位、MDT、特定の測定(たとえば、RSRPおよびRSRQ)の測定結果の報告など、1つまたは複数の特定のタスクに対してのみ環境条件を考慮した1つまたは複数の測定を使用するように無線ノードを設定することができる。
環境条件を考慮した測定を使用することは、たとえば、測定に環境条件をタギングすること、選択的に使用すること、使用/不使用を判断すること、条件に応じて異なる使い方をすること、環境条件が考慮されない場合と比較して異なる使い方をすること、測定および/または環境条件を別のノードにシグナリングすること等を含み得る。環境条件を考慮した測定を使用することのさらなる例については、以下の第3節も参照されたい。
第2節:無線ノードで環境条件を考慮した測定を実行および使用する方法
本節で説明する実施形態は、他の節で説明する実施形態と組み合わせて使用することができる。
この実施形態によれば、ワイヤレス通信ネットワークで動作する無線ノードは、RSRPや上述した任意の測定など、少なくとも1つの測定を実行する。また無線ノードは、温度など、少なくとも1つの環境条件を判断する。さらに無線ノードは、実行された測定の測定結果の関連付けまたはタギングを行う。最後に、無線ノードは、少なくとも1つの判断された環境条件を考慮しながら、実行された測定を使用して1つまたは複数の無線操作タスクを実行する。
上記手順は、無線ノードにより自律的に、予め規定されたルールに基づいて、ネットワークノードから受信した設定に基づいて、またはそれらの任意の組み合わせにより、トリガされ得る。
すべての無線ノードが上記手順を実行できるとは限らない。よって、実行機能を備える無線ノードは、その機能を設定側のノード等の別のノードに示すことができる。
上記ステップおよび手順を、以下の項で例を用いて説明する。
第2.1項 測定の実行
一例では、測定は、無線ノードがRSRP、RSQR等の無線測定を実行するための任意の既存の手順で使用できる無線測定を含み得る。
別の例では、測定は、たとえばMDT用に、イベントまたは障害を判断およびロギングすることを含み得る(3GPP TS 37.320を参照)。
測定は、低アクティビティ状態(たとえば、アイドルモードまたはDRX)または高アクティビティ状態(たとえば、RRC接続)で実行できる。
第2.2項 環境条件の判断
無線ノードは、測定の開始時または測定の開始に関連付けられた時間間隔内で、環境条件を判断することができる。追加または代替として、無線ノードは、測定の終了時または測定の終了に関連付けられた時間間隔内で、環境条件を判断することができる。追加または代替として、無線ノードは、測定時に環境条件を1回または複数回判断することができる(これは、測定が長時間にわたり実行される場合、とりわけ無線ノードが屋内から屋外またはその逆に移動しているときのように、無線ノードが移動しているかまたはそのロケーションもしくは環境が変化している場合に、特に有益である)。追加または代替として、無線ノードは、環境が変化したとき、および/またはイベントが発生したとき、および/または条件が満たされたとき(たとえば、測定品質がしきい値を下回ったとき)に、環境条件を判断することができる。
一例では、環境条件を判断する時刻を予め規定するか、または設定することができる。さらに、環境条件を判断する時刻は、他の実施形態で使用される環境条件情報に「記憶」および包含させることができる。
さらに、無線ノードは、1つまたは複数の環境条件を暗黙的または明示的に判断する。
判断は、測定を実行するノードとは別のノードにより実行され得る。たとえば、環境条件を判断するノードが、測定を実行するノードと同一または類似する環境(たとえば、屋外)にあることがわかっている場合がある。
環境条件の暗黙的な判断では、無線ノードは、別のノードからのインジケーションなどの外部のソースを通じて、環境条件に関する情報を受信することができる。
暗黙的な判断の別の例では、無線ノードは、時間(時刻、週、月、季節等)およびロケーション(ロケーション座標、測位の測定またはフィンガープリント、サービングセルのID、屋内/屋外等の判断された環境の種類など)を使用して環境条件を判断することができる。たとえば、冬季の特定のロケーションで、無線ノードは、温度が0℃未満であると仮定することができる。
暗黙的な判断のさらに別の例では、無線ノードは、履歴データおよび/または統計値を使用して環境条件を判断することができる。たとえば、無線ノードがほとんどの場合に特定の条件で動作している場合、その無線ノードは、自らがその条件で動作していると(初期設定すなわちデフォルトで)仮定することができる。
暗黙的な判断のさらに別の例では、無線ノードは、実行された測定の結果を、予め規定された特定のロケーションまたは予め規定された無線および環境条件の下での基準測定値と比較することにより、環境条件を判断することができる。たとえば、特定のロケーションで、基準RSRP測定結果が標準環境条件で−90dBmであると仮定する。同じロケーションで無線ノードにより実行されたRSRP測定が−100dBmである場合、無線ノードは、自らが極限環境条件で動作していると推測することができる。
暗黙的な判断のさらに別の例では、無線ノードXと無線ノードYとが同一または類似の環境にあると仮定したうえで、無線ノードXにより実行された測定の環境条件が、無線ノードYにより実行された測定に関連付けられた環境条件に基づいて判断され得る。2つのノードによる測定は、同じような時刻(たとえば、両者の差が1時間以内)に取得され得る。
これに対し、明示的な機構では、無線ノードは、温度を測定する温度計、湿度計、圧力計、気圧計など、測定を明示的に行うことができるデバイスもしくはセンサを実装するか、またはそれらのデバイスもしくはセンサとやり取りし、それらのデバイスもしくはセンサから1つまたは複数の環境条件を取得することができる。
第2.3項 測定と環境条件の関連付け
各測定量は、1つまたは複数の環境条件にリンクさせることができる。これをいくつかの例により説明する。
一例では、無線ノードは、標準環境条件または極限環境条件など、環境条件に関する限られた情報、すなわち1ビットの情報のみを、測定にタギングすることができる。たとえば、無線ノードは、測定が実行された環境条件に依存または従う規定済みのタイムスタンプ精度要件を満たしながら測定を報告するために、測定(たとえば、RRC接続の確立失敗もしくは再確立の失敗、またはRSRPや上述した測定などの他の任意の無線測定)にタイムスタンプ(たとえば、絶対または相対)を関連付けることができる。たとえば、1つもしくは複数のルールを予め規定するか、またはネットワークノードにより設定することができる。1つの例示的なルールとして、無線ノードが標準環境条件で実行された測定をロギングするときは厳しい相対タイムスタンプ精度を満たし得、極限環境条件で実行された測定をロギングするときは緩い相対タイムスタンプ精度を満たし得ることを、予め規定することができる。別の例示的なルールとして、たとえば標準条件では1時間に最大±200ppb、極限条件では1時間に最大±600ppbというように、無線ノードが特定の時間間隔にわたり標準環境条件と極限環境条件とで異なる相対時間精度を満たしながら、測定をロギングし、および/または内部的に使用し、および/または報告することを、予め規定するか、またはネットワークノードにより設定することができる。さらに別の例示的なルールとして、たとえば標準条件および極限条件で1時間に±200ppb(すなわち、1時間に±0.72秒)というように、無線ノードが環境条件に関わらず同じ相対時間精度を満たしながら、測定をロギングし、および/または内部的に使用し、および/または報告することを、予め規定するか、またはネットワークノードにより設定することができる。さらに別の例示的なルールとして、無線ノードがi)第1の時間間隔では、環境条件に関わらず同じ相対時間精度を満たし(たとえば、標準条件および極限条件で1時間に±200ppb)、かつii)第2の時間間隔では、たとえば標準条件では48時間で最大±6000ppb(すなわち、48時間で±1秒)、極限条件では48時間で24000ppb(すなわち、48時間で±4.1秒)というように、標準環境条件と極限環境条件とで異なる相対時間精度を満たしながら、測定をロギングし、および/または内部的に使用し、および/または報告することを、予め規定するか、またはネットワークノードにより設定することができる。
別の例では、無線ノードは、測定が行われた温度レベルなど、環境条件に関する詳細情報のみを測定にタギングすることができる。
さらに別の例では、無線ノードは、環境条件に関する限定的または詳細な情報のみを測定にタギングすることができるが、環境条件が暗黙的または明示的のどちらで判断されたかを示すこともできる。
さらに別の実施形態では、測定を実行するノードは、環境条件を判断するノードと異なり得る。測定と環境条件との間の関連付けは、たとえば測定が実行された時刻と環境条件が判断された時刻とを比較することにより、時間情報を通じて行われ得る。この場合の関連付けは、環境条件を判断するノードと同じノードまたは異なるノードにより実行され得る。異なるノードにより実行される場合、環境条件の判断または報告も、測定が取得されるとき、設定されるとき、または取得されることが予測されるときに、そのノードから要求され得る。
また、測定に関連付けられ、タギングに使用される環境条件は、(1)環境条件の判断の精度または不確かさに関する情報、(2)環境条件の判断の信頼性レベルに関する情報(たとえば、%またはサンプルの数)、および(3)環境条件が判断された時刻(環境条件の頻繁な測定を回避し、よってエネルギーを節約すると共に操作のオーバヘッドを減らすために有益であり得る)、の1つまたは複数を含み得る。
一例では、測定と環境条件との関連付けは、1つまたは複数の追加条件にさらに基づき得る。そのような追加条件の1つは、環境条件情報の利用可能性に関連し得る(たとえば、利用可能性の際の関連付け)。追加または代替として、追加条件は、環境条件情報の経年に関連し得(たとえば、古いかまたは旧式でない場合の関連付け)、および/または環境条件情報の完全性に関連し得る(たとえば、要求された環境情報が、無線ノードで利用可能なものより詳細である)。追加または代替として、追加条件は、環境条件情報を取得するために必要な電力、エネルギー、もしくはオーバヘッドに関連し得(たとえば、環境条件が利用できない、古い、もしくは十分に詳細でない)、および/または無線ノードの電池レベルに関連し得る(たとえば、環境情報が利用できない、古い、もしくは十分に詳細でない、または環境情報を使用することが電池レベルに大きな影響を与える)。追加または代替として、追加条件は、ノードのアクティビティ状態に関連し得る(たとえば、環境条件の取得は、特定のアクティビティ状態では好ましく、他のアクティビティ状態では好ましくない)。
第2.4項 1つまたは複数の無線操作タスクの実行
無線ノードは、1つまたは複数の環境条件を考慮しながら、実行された1つまたは複数の測定を1つまたは複数の無線操作タスクに使用する。無線ノードは、1つまたは複数の環境条件を自律的に、またはネットワークノードにより明示的に示されている、もしくは設定されているときに考慮しながら、これらのタスクを実行する。そのようなタスクの例として、タギングされた測定結果のネットワークノードへの報告、タギングされた測定結果のロギング、または測定のロギングとその測定が実行された環境条件への測定の関連付けがある。他の例として、環境条件に起因する測定結果の誤差を軽減もしくは最小化するための補償係数の割り当てによる無線測定の補償(たとえば、極限条件に対して3dB等の、規定済みの補償係数)、または基準条件での測定に対する余分な利得の補償がある。別の例として、タスクは、1つもしくは複数のRRM機能または無線手順を操作するために、補償された測定または環境条件情報を伴う測定を使用することを含み得る。そのような無線手順は、たとえば、アップリンクおよび/もしくはダウンリンクの電源制御、ロケーションの測位もしくは判断、補償された測定のネットワークへの報告、補償された測定のロギング、モビリティ手順の実行、測定の(再)設定、測定の処理(たとえば、信号の重みの判断、または複数の測定を組み合わせる場合のサンプルもしくは測定の組み合わせ方法の選択)等を含み得る。
別の例は、1つまたは複数のタスクを実行するための、環境条件に応じたキャリア周波数間および/またはセル間の切り替えを含み得る。そのようなタスクは、無線ノードがキャリア周波数を自律的に変更すること(たとえば、セル再選択手順を通じて、サービングセルのサービングキャリアを変更すること)、および/または1つもしくは複数の環境条件を考慮してキャリア周波数を切り替えるよう無線ネットワークノードに推奨することを含み得る。また、UE等の無線ノードは、−5℃未満もしくは40℃超の温度および/または80%超の相対湿度などの特定の極限環境条件下では低い周波数(たとえば、予め規定された周波数帯)に切り替えるように予め設定され得る。たとえば、高レベルの湿度、雨、または湿気の下で、無線ノードは、低周波数のサービングセルを再選択することができる。このことは、UEが古いサービングセルのセル境界にいる場合および/または信号品質がしきい値を下回る場合など、特定の条件が満たされた場合に特に当てはまる。これは、特定の環境条件の下で周波数が高い場合、信号品質の損失または悪化がより大きくなるからである。信号品質の損失の量は、無線ノードに格納されている、予め規定された参照テーブルから判断することができる。予め規定されたテーブルは、環境条件(たとえば、露点)、信号損失(たとえば、2dB)、およびキャリア周波数もしくは周波数範囲をマッピングする。参照テーブルは、実験データから取得することができる。キャリア周波数を自律的に、または無線ネットワークノードからの命令に従って切り替えることで、無線ノードは、極限環境条件の下でも、サービングセルによる優れたカバレッジを維持することができる。
第2.5項 環境条件を含む手順のトリガ
無線ノードは、自律的に、予め規定されたルールに従って、ネットワークノードによりトリガされて、またはそれらの組み合わせの1つまたは複数の方法で、環境条件を考慮した測定の実行および使用の手順を開始することができる。
自律的にトリガする場合、無線ノード自体が、特定の手順の性能を向上させるために、特定の予め規定された環境条件を考慮しながら、特定の測定を実行および使用することを判断する。
予め規定されたルールの場合、無線ノードが予め規定された特定の環境条件を考慮しながら特定の測定を実行および使用することが予め規定され得る。さらに別の例では、標準条件および極限条件で規定されているすべての測定に、それらの測定がネットワークノードに報告されるときに、判断された環境条件がタギングされることが予め規定され得る。さらに別の例では、環境条件は、無線ノードが環境条件を考慮する機能を備える場合、常に考慮され得る。さらに別の例では、環境条件を取得することのトリガは、無線ノードのアクティビティ状態、必要な電力消費量、および/または電池レベルに依存し得る。
ネットワークノードによるトリガの場合、ネットワークノードは、無線ノードが特定の測定を実行し、環境条件を判断し、環境条件を考慮した特定の測定を実行するタイミングを、無線ノードに明示的に示すことができる。この場合、ネットワークノードは、測定の種類、考慮する環境条件の種類など、追加の設定パラメータを提供することができる。設定機構を以下に説明する。
複合型の機構では、無線ノードが明示的なインジケータの送信等によりネットワークノードによりアクティブ化されたときに予め規定された特定の環境条件を考慮しながら特定の測定を実行および使用することが予め規定され得る。
第3節 ノードで環境条件を考慮した取得済みの測定を使用する方法
本節で説明する実施形態は、他の節で説明する実施形態と組み合わせて使用することができる。
この実施形態によれば、ノード(無線ノードまたはネットワークノード)は、測定と、関連する環境条件情報とを取得し、環境条件を考慮して測定を使用する。無線ノードにとっての(使用)方法も、上述した第2節で説明している。
使用方法は、測定を関連する1つまたは複数の環境条件と共に別のノード(無線ノードまたはネットワークノード)に報告または転送することを含み得る。使用方法は、代替または追加として、測定を環境条件と関連付けて、または環境条件と共に、ロギングすることを含み得る。また、環境条件と関連付けられた測定は、複数の無線ノードから収集され、データベースに格納され得る。
使用方法は、代替または追加として、測定に補償係数を適用して、基準測定に対する環境条件に起因した誤差または利得を緩和することを含み得る。無線測定への補償係数の適用は、より正確な測定結果を得るために使用され得る。補償係数または補正係数は、式もしくは関数および/または予め規定された参照テーブルを使用して適用される。式または参照テーブルは、少なくとも1つの環境条件と、信号損失の量または信号損失を補償するために必要な補償の量との間の関係を確立する。また、式または参照テーブルは、測定もしくは測定の種類に対して固有であるか、またはすべてのタイミング測定に対して同一、すべての信号強度測定に対して同一など、測定のグループに対して共通であり得る。式または参照テーブルは、測定結果を受信するネットワークノードおよび/または無線測定を実行する無線ノードで維持することができる。ネットワークノードは、参照テーブルを使用して無線ノードを設定するか、または無線ノードを更新することもできる。参照テーブルは、異なる環境条件下で無線測定を収集するなど、実験データまたは無線測定統計情報を収集することにより、バックグラウンドで作成できる。そのような実験を現場または制御された環境下の実験室で実行して、所望の無線測定を得ることができる。たとえば、無線ノードが、極限温度がタギングされた無線測定結果(たとえば、RSRPが−90dBm)を報告したと仮定する。予め規定された参照テーブルは、極限温度において、信号強度が2dB悪化することを示している。よって無線ノードまたはネットワークノードは、報告されたRSRP測定である−90dBmを−88dBmに変換する。これにより、より正確な無線測定結果を、無線ノード自体、または環境条件がタギングされた測定結果を受信するネットワークノードにより、取得することができる。
使用方法は、代替または追加として、補償された測定または環境条件情報を伴う測定を、1つもしくは複数のRRM機能または無線手順の操作に使用することを含み得る。これは、たとえば、電源制御、補償された測定のネットワークへの報告、補償された測定のロギング、モビリティ手順の実行、測定の(再)設定、測定の処理(たとえば、信号の重みの判断、または複数の測定が組み合わされる場合のサンプルまたは測定の組み合わせ方法の選択)等を含み得る。代替で、測位、MDT、SONなどの特定の目的のために使用することを含み得る。
使用方法は、代替または追加として、1つまたは複数のタスクを実行するための、環境条件に基づいたキャリア周波数間および/またはセル間の切り替えを含み得る。たとえば、ネットワークノードは、キャリア周波数を変更して(たとえば、セル再選択手順を通じて、サービングセルのサービングキャリアを変更して)、1つまたは複数の環境条件を考慮してキャリア周波数を切り替えるように、無線ノードまたは他の任意の無線ネットワークノードを設定することもできる。一例では、高レベルの湿度、雨、または湿気の下で、ネットワークノードは、UEのサービングセルを低い周波数で変更することができる。これは、たとえばUEが古いサービングセルのセル境界にいる場合および/または信号品質がしきい値を下回る場合など、特定の条件が満たされた場合に特に当てはまる。上述したように、特定の環境条件の下で周波数が高い場合、信号品質の損失または悪化は、より大きくなる。信号品質の損失の量は、ネットワークノードに格納されている、予め規定された参照テーブルから判断することができる。予め規定されたテーブルは、環境条件(たとえば、露点)、信号損失(たとえば、2dB)、およびキャリア周波数もしくは周波数範囲をマッピングする。参照テーブルは、実験データから取得することができる。キャリアを切り替えることで、UEは、極限環境状態の下でも、サービングセルによる優れたカバレッジを維持することができる。
使用方法は、代替または追加として、環境条件に応じた測位のために、参照テーブルまたはテーブル内のレコードを選択することを含み得る。一例では、参照テーブルは予め規定され得る。ネットワークノード(たとえば、測位ノード)またはUEは、オフラインの無線測定結果をUEのロケーションにマッピングする予め規定された参照テーブルと、無線ノードまたはUEにより実行された無線測定とを使用して、UEのロケーションを判断する。この測位方法は、フィンガープリンティング、パターンマッチング、AECIDの一種であり得る。この点に従って、UEのロケーションを判断するネットワークノードまたは任意の無線ノードは、UEのロケーションを判断するために、予め規定されたテーブルまたはレコードを少なくとも2セット維持する。予め規定されたマッピングテーブルは、環境条件にリンクしている。たとえば、予め規定されたマッピングテーブルの1つのセットは、標準環境条件に適用される。予め規定されたマッピングテーブルのもう1つのセットは、極限環境条件に適用される。同様に、それぞれが異なるレベルの環境条件に関連付けられた3セット以上の規定済みテーブルを維持することもできる。これらの予め規定されたテーブルは、類似する条件を使用して構築される。すなわち、極限条件の下で実行された測定は、極限条件の下で使用される規定済みテーブルを作成するために使用される。判断された環境条件に応じて、ネットワークノードまたは無線ノード(たとえば、UE)は、UEの位置を判断するために、対応する予め規定されたテーブルを使用する。たとえば、極限条件の下では、UEのロケーションを見つけるために、その条件(極限条件)に関連付けられた規定済みテーブルを使用することができる。この場合、UEのロケーションを、より正確に判断することができる。別の例では、参照テーブルは、ネットワークトレーニングにより、または実際のネットワーク操作で測定および条件を収集することにより、取得され得る。上記と同様に、テーブルまたはレコードは、1つまたは複数の環境条件に関連付けられ得る。
環境条件を考慮した測定を使用することは、たとえば、測定に環境条件をタギングすること、選択的に使用すること、使用/不使用を判断すること、条件に応じて測定を(たとえば、異なる帯域幅、周期性、総時間間隔等に対して)別々に(再)設定すること、条件に応じて異なる使い方をすること、環境条件が考慮されない場合と比較して異なる使い方をすること、測定および/または環境条件を別のノードにシグナリングすること等を含み得る。
第4節 測定および環境条件に関するノードの機能をノードでシグナリングする方法
本節で説明する実施形態は、他の節で説明する実施形態と組み合わせて使用することができる。
この実施形態によれば、すべてのノードが測定および環境条件に関する機能を備えるとは限らない。よって、そのような機能を備える第1のノードが、その機能を第2のノードに示す/シグナリングすることができる。
第1のノードの例として、無線ノード(たとえば、ワイヤレスデバイス、eNodeB、中継器、BS)またはネットワークノード(たとえば、eNodeB、BS、測位ノード、協調ノード、ゲートウェイノード、TCEまたはMDTノード、SONノード、MME、第2のノードの機能をテストするテスト機器等)がある。
第2のノードの例として、無線ノード(たとえば、ワイヤレスデバイス、eNodeB、中継器、BS)またはネットワークノード(たとえば、eNodeB、BS、測位ノード、協調ノード、ゲートウェイノード、TCEまたはMDTノード、SONノード、MME、第1のノードの機能をテストするテスト機器等)がある。
上述した第1のノードの例と第2のノードの例との任意の組み合わせが考えられる。たとえば、(A)ワイヤレスデバイスが別のワイヤレスデバイスに報告する、(B)ワイヤレスデバイスがeNodeBに報告する、(C)eNodeBがeNodeBに報告する、(D)ワイヤレスデバイスが測位ノード/TCE/SONノードに報告する、(E)ワイヤレスデバイスまたはeNode Bがコアネットワーク(たとえば、MME、ゲートウェイ)に報告する、などが考えられる。
機能は、環境条件を他の測定と関連付けて使用するために測定または取得する機能、環境条件を考慮しながら測定を実行する機能、測定を環境条件に関連付ける機能、測定を環境条件情報と共に別のノードにシグナリングする機能、および環境条件を考慮しながら1つまたは複数の操作タスクに対して測定を補償または使用する機能の1つまたは複数を含み得る。
さらに機能は、特定の種類の環境条件(たとえば、温度)、条件値または組み合わせの限られたセット(たとえば、UEは「標準」および「極限」の環境条件のみを判断または使用することが可能であり得る)、環境条件情報の精度(たとえば、無線ノードは、特定の精度、信頼性で環境条件を判断し得る)、および環境条件が判断され得る最低時間間隔または周期性の1つまたは複数と関連付けられ得る。
いくつかの追加の情報も、この機能と共にシグナリングされ得る。
測定および環境条件に関連する機能を備える第1のノードは、上述した機能情報を、以下の態様のいずれかで、第2のノードに送信することができる。第1に、第1のノードは、第2のノード(たとえば、サービングeNodeBまたは任意の対象ネットワークノード)から明示的な要求を受信することなく、積極的な報告に関わることができる。第2に、第1のノードは、予め規定されたイベントが発生したとき(たとえば、環境の変化、接続の確立、セルの選択等)、または条件が満たされたとき(たとえば、測定品質または受信した信号の品質がしきい値を下回る、または誤差率がしきい値を上回る等)に、報告に関わることができる。第3に、第1のノードは、第2のノード(たとえば、サービングネットワークノードまたは任意の対象ネットワークノード)から明示的な要求または報告設定を受信したときに、報告に関わることができる。または、報告は、たとえば均等にトリガされるか、もしくは周期的であり得る。第4に、第2のノードにより、いつでも、または特定の場面で、第1のノードに明示的な要求を送信することができる。たとえば、機能報告の要求は、初期セットアップ時、またはセル変更(たとえば、ハンドオーバ、RRC接続の再確立、リダイレクトによるRRC接続の解放、CAでのPCell変更、PCCでのPCC変更など)の後に、UEに送信することができる。
第2のノードは、受信した機能情報を、1つまたは複数のRRM機能または無線操作タスクを実行するために使用することができる。たとえば、第1のノードがこの機能をサポートしていない場合、第2のノードは、測定に関連する環境条件に関連付けられたパラメータを使用して無線ノードを設定しない。
受信した機能情報を使用する他の例は、アップリンク電源制御、測定の設定、測位方法の選択(たとえば、第1のノードが環境条件を伴うAECIDをサポートする場合は、これを選択できる)、モビリティ手順の実行、第1のノードに対するエネルギー節約の制御等を実行するときに、第1のノードの機能を考慮することを含み得る。
また、第2のノードは、第1のノードから受信した機能情報を、第3のノードに転送することもできる。第3のノードは、たとえば、近接する無線ネットワークノード、SONノード、測位ノード、ワイヤレスデバイスなど、別の無線ノードまたはネットワークノードである。第1のノードと第3のノードとの間には相互作用が存在しない可能性があるが、転送により、第1のノードのシグナリングのオーバヘッドが軽減される可能性もある(たとえば、ハンドオーバ後のセル変更の後で、新しいサービングノードに機能をシグナリングする必要がなくなる。
上述したさまざまな実施形態の利点はいくつもある。第1に、さまざまな実施形態では、環境条件を考慮して測定を取得および使用することができる。第2に、さまざまな実施形態では、測定を使用するときに、異なる環境条件で実行された測定を区別することができる。第3に、さまざまな実施形態では、別のノードへのシグナリングを行い、さらに測定および環境条件に関連する機能を使用することができる。第4に、無線ノードが極限条件で動作しているときでも、環境条件を考慮することにより、無線測定に依存する複数の無線ネットワーク操作および手順を向上させることができ、電源制御操作の向上、モビリティ性能の向上、測位精度の向上などを実現できる。第5に、本明細書の1つまたは複数の方法により、ネットワークでネットワーク計画を向上させ、無線ネットワークパラメータの設定を最適化することができる。
上述した説明で使用されているいくつかの用語は、以下に説明するように、特定の意味を持つことに留意されたい。無線ノードは、無線信号を送信および/または受信できることを特徴とし、少なくとも送信アンテナまたは受信アンテナを備える。無線ノードは、UEまたは無線ネットワークノードであり得る(対応する説明を参照)。
ワイヤレスデバイスおよびUEは、説明において同じ意味で使用されている。UEは、無線インターフェースを備え、少なくとも別の無線ノードに対して信号を送信または受信できる、すべてのデバイスを含み得る。UEは、信号を受信し、その信号を復調できる場合もある。なお、フェムトBS(別名ホームBS)やLMUなどの一部の無線ネットワークノードも、UEに似たインターフェースを備え得る。一般的な意味で理解される「UE」の例として、PDA、ノートパソコン、携帯電話、タブレットデバイス、センサ、固定中継器、移動中継器、UEに似たインターフェースを備えた任意の無線ネットワークノード(たとえば、小型RBS、eNodeB、フェムトBS、LMU)などがある。
無線ネットワークノードは、無線通信ネットワークに含まれた無線ノードである。無線ネットワークノードは、1つまたは複数の周波数で無線信号を受信し、および/または無線信号を受信することが可能であり得、シングルRAT、マルチRAT、またはマルチスタンダードモード(たとえば、MSR)で動作することが可能であり得る。基地局、Node B、eNodeB、NodeB、フェムトまたはホーム基地局、無線アクセスポイント、RRH、RRU、中継器、移動中継器、および中継器または移動中継器をサーブまたは制御するドナーノード、送信専用/受信専用の無線ネットワークノード、BSC、BTS、またはRNCを含む無線ネットワークノードは、独自のセルを作成する場合と、作成しない場合とがある。独自のセルを作成しない無線ネットワークノードの例として、設定された無線信号を送信するビーコンデバイスや、特定の信号で測定を受信および実行する測定ノード(たとえば、ロケーション測定ユニット、LMU)がある。これらの無線ネットワークノードは、セルまたは使用済みセルIDを独自のセルを作成する別の無線ノードと共有するか、セルセクタで動作するか、または独自のセルを作成する無線ネットワークノードに関連付けられることもある。複数のセルまたはセルセクタ(説明されている実施形態では、「セル」という一般的な用語で共通して呼ばれており、セルまたはその論理的もしくは地理的な一部と理解され得る)が、1つの無線ネットワークノードに関連付けられ得る。さらに、たとえばUEが1つの一次セル(PCell)および1つまたは複数の二次セル(SCell)を有し得るキャリアアグリゲーションシステムで、1つまたは複数のサービングセル(DLおよび/またはUL)がUEに対して設定され得る。セルは、送信ノードに関連付けられた仮想セル(たとえば、セルIDにより特徴付けられるが、完全なセル式サービスを提供するわけではない)でもあり得る。無線ネットワークノード(たとえば、eNodeB、RNC、無線アクセスポイント等)は、ワイヤレスデバイスを制御するノードであり得る。
ネットワークノードは、たとえば、任意の無線ネットワークノード(対応する説明を参照)またはコアネットワークノードであり得る。ネットワークノードの非限定的な例として、eNodeB(無線ネットワークノードともいう)、RNC、測位ノード、MME、PSAP、SONノード、MDTノード(少なくとも一部の実施形態では、「TCE」と同じ意味で使用されている)、協調ノード、ゲートウェイノード(たとえば、P−GW、S−GW、LMUゲートウェイ、またはフェムトゲートウェイ)、およびO&Mノードがある。
本明細書で使用されている「協調ノード」という用語は、無線リソースを1つまたは複数の無線ノードと協調させるネットワークおよび/またはノードである。協調ノードの例として、ネットワーク監視設定ノード、OSSノード、O&M、MDTノード、SONノード、測位ノード、MME、パケットデータネットワークゲートウェイ(P−GW)ネットワークノードやサービングゲートウェイ(S−GW)ネットワークノードなどのゲートウェイノード、フェムトゲートウェイノード、複数のLMUを接続するLMUゲートウェイ、関連する小型の無線ノードと協調するマクロノード、他のeNodeBとリソースを協調して使用するeNodeBがある。
本明細書に記載されたシグナリングは、直接リンクまたは論理リンクを介して行われる(たとえば、上位層のプロトコルを介して行われ、ならびに/または1つもしくは複数のネットワークおよび/もしくは無線ノードを介して行われる)。たとえば、協調ノードからUEへのシグナリングは、無線ネットワークノードなどの別のネットワークノードも通過し得る。
記載された実施形態は、LTEに限定されず、任意の無線アクセスネットワーク(RAN)、シングルRAT、またはマルチRATに適用され得る。他のRATの例として、LTE TDD、LTE−Advanced、UMTS、HSPA、GSM、cdma2000、WiMAX、およびWiFiがある。
本明細書に記載された実施形態で使用されている「サブフレーム」という用語(典型的にはLTEに関連する)は、時間領域における例示的なリソースであり、一般的には、予め規定された任意の時間インスタンスまたは時間間隔であり得る。
実施形態は、シングルキャリア、マルチキャリア、マルチRAT、およびCAの各ネットワークにも適用され得る。
本明細書で使用されている「測定」は、使用されている特定の文脈に応じて、測定の行為もしくは過程、または測定により取得された数字、程度、もしくは量を示す。
本明細書で使用されている「環境条件」という用語は、上述した任意の環境条件を示し得る。環境条件は、1つまたは複数の環境特性/パラメータを記述し、1つまたは複数の値または範囲、1つまたは複数の予め規定されたレベル、絶対値、記述的なインデックスまたは名前(たとえば、「標準」、「極限」等)、基準に対する相対値、統計値(たとえば、時間間隔に対する平均)または分散、条件が予め規定されたレベルであるか否かのインジケーション等により記述され得る。
これを踏まえて、当業者は、本明細書の実施形態が、上述した処理を実行するように設定された装置を含むことを理解する。詳細には、本明細書の実施形態は、ワイヤレス通信ネットワーク10の無線ノードをさらに含む(たとえば、ワイヤレス通信デバイス22または基地局20)。無線ノードは、図6に示す処理を実行するように設定され、この処理には、本明細書に記載されたすべての変形および変種が含まれる。また、本明細書の実施形態は、ワイヤレス通信ネットワーク10のノードを含む(たとえば、ワイヤレス通信デバイス22、基地局20、コアネットワークノード、測位ノード等)。ノードは、図7に示す処理を実行するように設定され、この処理には、本明細書に記載されたすべての変形および変種が含まれる。本明細の実施形態は、ワイヤレス通信ネットワークのネットワークノードをさらに含む(たとえば、無線ネットワークノードまたはコアネットワークノード)。ネットワークノードは、図8に示す処理を実行するように設定され、この処理には、本明細書に記載されたすべての変形および変種が含まれる。
いずれにせよ、当業者は、図9がワイヤレス通信ネットワーク10のノード400を概略的に示していることを理解する。図示されているように、ノード400は、1つまたは複数の処理回路410と、1つまたは複数の通信インターフェース405と、メモリ415とを備える。
ノード400が無線ノードを含む場合、1つまたは複数の通信インターフェース405は、無線信号を送信および受信するための異なる無線周波構成要素(図示せず)を含む。より詳細には、インターフェース405は、送信機を含む。この送信機は、典型的には1つまたは複数の電気通信標準に従って、既知の無線処理技術および信号処理技術を使用するように設定され、デジタルデータをフォーマットし、そのデータから、1つまたは複数のアンテナを通じて無線で送信するための無線信号を調整するように設定されている。同様に、インターフェース405は、受信機を含む。この受信機は、アンテナを通じて受信された無線信号を、1つまたは複数の処理回路410で処理するためのデジタルサンプルに変換するように設定されている。1つまたは複数の処理回路410は、受信機を通じて受信された信号からデータを抽出し、送信機を通じて送信するための情報を生成する。
追加または代替として、ノード400がネットワークノードを含む場合、1つまたは複数の通信インターフェース405は、ネットワーク10の1つまたは複数の他のネットワークノードと通信するように設定された1つまたは複数のネットワークインターフェースを含む。
1つまたは複数の処理回路410は、1つまたは複数のマイクロプロセッサやデジタル信号プロセッサ等を他のデジタルハードウェアと共に含む。メモリ415は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学ストレージデバイス等の1つまたは複数の種類のメモリを含み得る。メモリ415は、1つまたは複数の電気通信プロトコルおよび/またはデータ通信プロトコルを実行し、本明細書に記載された1つまたは複数の手法を実行するためのプログラムコードを格納する。メモリは、プログラムデータ、ユーザデータ、ならびにノード400の動作を制御するための異なるパラメータおよび/もしくは他のプログラムデータをさらに格納する。
もちろん、本明細書に記載された手法のすべてのステップが、単一のマイクロプロセッサまたは単一のモジュールで実行されるとは限らない。よって、上述した操作を実行するように設定された、より一般的な制御回路は、処理回路410に直接対応する物理設定を備え得、または2つ以上のモジュールもしくはユニットで実施され得る。
よってノード400が無線ノードであり、図6の処理を実行するように設定されている場合、図10は、1つまたは複数の実施形態に従う無線ノードの処理回路410の機能ユニットを示す。機能ユニットは、測定が実行されたか、実行されているか、または実行される1つまたは複数の環境条件を判断する判断ユニット505を含む。機能ユニットは、測定を実行する測定ユニット510をさらに含む。機能ユニットは、実行される測定を設定するときと、測定を選択的に使用して無線操作タスクを実行するときとの少なくとも一方で、それらの1つまたは複数の環境条件が測定に与える影響を考慮する考慮ユニット515をさらに含む。
ノード400が図7の処理を実行するように設定されている場合、図11は、1つまたは複数の実施形態に従うノードの処理回路410の機能ユニットを示す。機能ユニットは、無線ノードにより測定が実行されたか、実行されているか、または実行される1つまたは複数の環境条件を判断する判断ユニット605を含む。機能ユニットは、測定を選択的に使用して無線操作タスクを実行するときにそれらの1つまたは複数の環境条件が測定に与える影響を考慮する考慮ユニット610をさらに含む。
ノード400がネットワークノードであり、図8の処理を実行するように設定されている場合、図12は、1つまたは複数の実施形態に従うノードの処理回路410の機能ユニットを示す。機能ユニットは、測定を実行するように無線ノードを設定するときと、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行するように無線ノードを設定するときとの少なくとも一方で、1つまたは複数の環境条件が無線ノードにより実行される測定に与える影響を考慮する考慮ユニット705を含む。
また当業者は、本明細書の実施形態が、対応するコンピュータプログラムを含むことをさらに理解する。コンピュータプログラムは、少なくとも1つのプロセッサで実行されたときに、上述した任意の処理を少なくとも1つのプロセッサに実行させる命令を含む。実施形態は、そのようなコンピュータプログラムを含むキャリアをさらに含む。このキャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読ストレージ媒体のいずれかを含み得る。たとえば、図13ないし図15は、図9のノード400のメモリ415に含まれる1つまたは複数のコードモジュールを含むコンピュータプログラムを示す。
ノード400が無線ノードであり、図6の処理を実行するように設定されている場合、図13は、1つまたは複数の実施形態に従うコンピュータプログラムのコードモジュールを示す。コードモジュールは、無線ノードにより測定が実行されたか、実行されているか、または実行される1つまたは複数の環境条件を判断するコードモジュール805を含む。コードモジュールは、測定を実行するコードモジュール810をさらに含む。コードモジュールは、実行される測定を設定するときと、測定を選択的に使用して無線操作タスクを実行するときとの少なくとも一方で、それら1つまたは複数の環境条件が測定に与える影響を考慮するコードモジュール815をさらに含む。
ノード400が図7の処理を実行するように設定されている場合、図14は、1つまたは複数の実施形態に従うコンピュータプログラムのコードモジュールを示す。コードモジュールは、無線ノードにより測定が実行されたか、実行されているか、または実行される1つまたは複数の環境条件を判断するコードモジュール905を含む。コードモジュールは、測定を選択的に使用して無線操作タスクを実行するときに、それら1つまたは複数の環境条件が測定に与える影響を考慮するコードモジュール910をさらに含む。
ノード400がネットワークノードであり、図8の処理を実行するように設定されている場合、図15は、1つまたは複数の実施形態に従うコンピュータプログラムのコードモジュールを示す。コードモジュールは、測定を実行するように無線ノードを設定するときと、測定の結果を使用して無線操作タスクを実行するように無線ノードを設定するときとの少なくとも一方で、1つまたは複数の環境条件が無線ノードにより実行される測定に与える影響を考慮するコードモジュール1005をさらに含む。
本発明は、もちろん、本発明の本質的特徴から逸脱することなく、本明細書で具体的に説明された方法とは別の方向で実行することができる。本実施形態は、あらゆる点において、例示的であって限定的ではないと考えられ、添付の特許請求の範囲の意味および均等の範囲内で生じるすべての変更は、特許請求の範囲に含まれることが意図されている。