JP2016519092A - 組成物におけるn−アセチルシステイン誘導体とクランベリーポリフェノールとの組み合わせ、並びに歯周疾患及びインプラント周囲炎を予防及び処置するための方法 - Google Patents

組成物におけるn−アセチルシステイン誘導体とクランベリーポリフェノールとの組み合わせ、並びに歯周疾患及びインプラント周囲炎を予防及び処置するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、N−アセチルシステイン(NAC)又はその任意の誘導体と、ポリフェノール、具体的にはクランベリーポリフェノールとの組み合わせを含む組み合わせ組成物に関する。本発明は、歯周疾患、具体的には歯肉炎、歯周炎及びインプラント周囲炎を処置又は予防するための方法及び前記組み合わせ組成物の使用をさらに提供する。

Description

本発明は、N−アセチルシステインと、ポリフェノール、具体的にはクランベリーポリフェノールとによる組み合わせ療法に関する。より具体的には、本発明は、歯周疾患、具体的には歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎及びインプラント周囲炎を予防及び処置するための組成物及び方法を提供する。
歯及び歯科インプラントの周囲の支持組織は、歯肉炎及びインプラント周囲粘膜炎のような本質的に可逆的状態である非破壊的な形態から、歯周炎及びインプラント周囲炎のような典型的には慢性であり、進行性であり、本質的には不可逆的な損傷状態である破壊的な形態までの範囲の一連の歯周疾患に影響される。
歯周組織は、細菌感染に起因して、炎症状態になり、炎症プロセスの作用によってゆっくりと破壊される。歯は、未処置で放置されると、歯槽骨への靭帯支持を失い、可動性になり、最終的には失われる。
歯肉炎は、歯肉組織が炎症を起こす非破壊的な歯周疾患である。最も一般的な形態の歯肉炎、及び最も一般的な形態の歯周疾患は、概して、プラークとも称され、歯の表面に付着する細菌性バイオフィルムへの反応として起こり、いわゆる、プラーク誘発型歯肉炎である。歯肉炎は、処置しないと、破壊的な形態の歯周疾患である歯周炎へと進行する場合がある。
歯周炎は、歯の支持組織の慢性の感染性疾患である。この疾患は、世界中でよく見られ、成人が歯を失う主な原因である。重度の歯周炎の推定有病率は、世界の成人人口の約20%である。
インプラント周囲炎は、インプラント周辺粘膜の炎症反応と合わせて、インプラントの周囲で臨床上及び放射線医学上明白な骨支持の損失が起こる臨床症状である。
多種多様な細菌種が、口腔の正常細菌叢の一般的な居住者である。歯は、歯周疾患及び他の口腔疾患の主要な原因である細菌特異的ニッチの発生のための硬い非剥落性表面を付与する。概して、流体環境中の硬い表面、例えば歯に生息している細菌は、他の有機及び無機材料との多糖マトリクスにおいて一緒に結合したフィルムにおいて凝集する傾向がある。これらの複合体は、いわゆる口腔バイオフィルム(例えば、バイオフィルム)又は歯垢である。
歯周組織の周囲のバイオフィルム形成は、種々の細菌種の段階的なコロニー形成を含む時空プロセスである。初期の生着菌は、歯表面に直接付着することができ、後期の生着菌は、先の細菌層に結合する。1500を超える細菌種が歯周組織バイオフィルムの一部として同定されている。中でも、例えば、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、タンネレラ・フォーサイシア(Tannerella forsythia)、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregibcater actynomycetemcomitans)など、ほんの僅かの特定の種が歯周疾患に関連している。
炎症及び免疫プロセスは、歯周組織において作動して、微生物の攻撃に対して保護し、微生物又はその損傷産物が組織内に広がること又は組織を侵襲することを防止する。これらのプロセスは、歯肉溝滲出液(GCF)、補体系、抗体、多形核好中球(PMN)、サイトカイン及びマクロファージ並びにリンパ球(B及びT)を含む構成要素を含む。しかし、これらの宿主防衛反応は、宿主に有害であるとも考えられる。炎症プロセスは、結合組織構造を損傷し、最終的に、歯周組織の損失及び歯槽骨の破壊を引き起こす可能性がある。
歯周疾患の処置の主な目標は、歯周組織周囲の細菌負荷を減少させることである。細菌がバイオフィルムを形成するため、歯周疾患の場合の処置の中心は、細部に至るまでの口腔衛生及び機械的な創面切除を含む。機械的な創面切除の構成要素は、歯石除去、根面平滑化、及び軟組織の創面切除である。この手技は、通常、臨床的な再評価が後に続き、依然として影響される部位は、歯周の手術によって処置される。このプロセスは、侵襲的であり且つ時間がかかり、繰り返しの処置期間を必要とする。
そのため、種々の方法により、基準のケアレジメンに種々の化学剤を添加することによって、歯周処置を簡素化及び最小化しようとした。これらの手段として、抗菌剤、例えばクロルヘキシジンのゲル製剤(Cholosite)又は持続放出装置のタンパク質(Periochip)における使用、テトラサイクリン、アモキシシリン、アモキシシリン+メトロニダゾール、ドキシサイクリン及びミノサイクリンなどの抗生物質の全身投与、並びにテトラサイクリン繊維、メトロニダゾールゲル及びミノサイクリンマイクロカプセルなどの抗生物質の局所適用が挙げられる。
現在利用可能な材料は、限定された価値しか有さないことに注意されたい。クロルヘキシジンの使用は、そのカチオン性質に起因した局所的な副作用及び低浸透によって限定される。局所抗生物質の使用は、耐性菌の出現をもたらす場合がある。
N−アセチル−L−システインとも称され、NACと略されるN−アセチルシステインは、慢性気管支炎の処置における及びアセトアミノフェン(パラセタモール)の過剰摂取の管理における粘液溶解薬として用いられる医薬及び栄養補給剤である。
NACは、強力なチオール含有抗酸化剤であり、抗菌性を保有する非抗生物質化合物である。NACは、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、及び大腸菌(Escherichia coli)を含めた種々の医療上重要なグラム陽性及びグラム陰性細菌におけるバイオフィルム形成を効果的に低減することが示されている。NACは、根管処置歯において頻繁に見られるエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の成長を阻害し、そのバイオフィルム形成を撲滅することが報告されている。NACはまた、細胞外多糖産生を低減するときに効果的であることも見出されている。成熟バイオフィルムの場合、N−アセチル−L−システインは、固体表面での成長、細胞外多糖産生、及び細菌性バイオフィルム形成に影響するとして報告されている。
ポリフェノールは、多くの果物、野菜及び他の植物、例えば、ベリー、クルミ、オリーブ、茶葉、及びグレープにおいて見られる化学物質群である。ポリフェノールは、抗酸化剤として分類され、これらが、体から遊離ラジカルを除去することにより細胞及び組織の損傷を予防することを意味している。ポリフェノールは、癌予防及び心疾患のリスクの低減を含めた種々の潜在的な健康上の利益を有することが見出されている。
クランベリー(バクシニウム種)は、北アメリカの湿地に見られるベリー生成植物である。ベリーは、食用であり、生で食べられ、又はジャム、パイの詰め物、及び飲料の生産において用いられる。最も類似するベリーと同様に、これらは抗酸化性で有名である。
本発明は、NAC又はその任意の誘導体と、ポリフェノール、具体的にはクランベリーポリフェノールとの新規の組み合わせを提供する。本発明は、この新規組成物の、全ての形態の歯周疾患を処置及び予防するための使用をさらに提供する。
このように、本発明の1つの目的は、歯周疾患を発症する前又は後の予防組成物として又は代替的には治療組成物としてのNAC又はその任意の誘導体とポリフェノールとの組み合わせの投与によって、歯周疾患に罹患している又は歯科若しくは歯周医療手技を受ける患者の満たされていない必要性に対しての解決手段を提供することである。
本発明の別の目的は、NAC又はその任意の誘導体と、少なくとも1種のポリフェノール、具体的にはクランベリー抽出物に由来するポリフェノールとの組み合わせを含む組成物の提供である。
本発明のさらなる目的は、NAC又はその任意の誘導体と、少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせを投与することにより、歯周疾患の発症を処置する、予防する、又は遅らせる方法の提供である。
本発明のなおさらなる目的は、歯周疾患の処置のための薬剤の調製における、NAC又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせの使用の提供である。
本発明のさらなる目的及び利点は、詳細な説明が進むにつれて明らかになる。
第1態様によると、本発明は、N−アセチルシステイン(NAC)又はその任意の誘導体と、少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせを含む組成物に関する。
一実施形態によると、本発明の組み合わせ組成物中に含まれるNACは:2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸;S−(2−(1−カルボキシ−2−メチルプロピル)イソインドール−1−イル)−N−アセチルシステイン;N−アセチルシステインリシナート;S−フェニル−N−アセチルシステイン;N−アセチル−S−(N−メチルカルバモイル)システイン;N−アセチル−S−ペンタクロロ−1,3−ブタジエニルシステイン;アダマンチル−N−アセチルシステイン;キトサン−N−アセチルシステイン共役;G4−S−ニトロソ−N−アセチルシステイン;4−ヒドロキシエストラジオール−2−N−アセチルシステイン;N−アセチルシステインアミド;4−ヒドロキシエストロンN−アセチルシステイン;S−(1−(4’−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)−N−アセチルシステイン;S−(N,N−ジエチルジチオカルバモイル)−N−アセチルシステイン;2,4−ジニトロフェニル−S−(N−アセチルシステイン);S−(6−プリニル)−N−アセチルシステイン;S−(3−オキソプロピル)−N−アセチルシステイン;S−(2−カルボキシエチル)−N−アセチルシステイン;S−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシ−n−プロピル)−N−アセチルシステイン;N−アセチルシステイン−6,7−ジヒドロ−7−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−5H−ピロリジン;S−(2−(N(7)−グアニル)エチル)−N−アセチルシステイン;アセチルシステイン(アスパラギニル−アラニル−アスパラギニル−プロリン)3;S−トリクロロビニル−N−アセチルシステイン;S−(2−メチルベンジル)−N−アセチルシステイン;S−1,2−ジクロロビニル−N−アセチルシステイン;2−(アセチルシステイン)−N−イソプロピルアセトアニリド;S−ニトロソ−N−アセチルシステイン;及びN−アセチルシステインデアセチラーゼからなる群から選択されてよい。特定の対象の1つのNAC誘導体は、2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸である。
さらに別の実施形態において、本発明の組み合わせ組成物中に含まれるポリフェノールは、クランベリーポリフェノールである。本発明によるポリフェノールは:シアニジン3−ガラクトシド;シアニジン3−グルコシド;シアニジン3−O−グルコシド;シアニジン3−アラビノシド;シアニジン3−O−α−L−アラビノプリラノシド;ペオニジン3−ガラクトシド;ペオニジン3−グルコシド;ペオニジン3−アラビノシド;ミリセチン3−キシロシド;ミリセチン3−アラビノシド;クェルセチン3−ガラクトシド;クェルセチン3−キシロシド;クェルセチン3−アラビノピラノシド;クェルセチン3−アラビノフラノシド;クェルセチン3−ラムノシド;ミリセチン;メトキシクェルセチン3−キシロシド;クェルセチン3−クマロイルガラクトシド;クェルセチン;クェルセチン3−ベンゾイルガラクトシド;ペツニジン3−アラビノシド;ペツニジン3−O−α−L−アラビノピラノシド;イダエイン;デルフィニジン3−ラムノシド;ペオニジン3−O−β−D−ガラクトピラノシド;オキシコッシシアニン;マルビジン3−アラビノシド、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されてよい。
本発明の組成物は、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤及び/又は添加剤を場合によりさらに含んでいてよい。
本発明は、歯周疾患の発症を処置する、予防する、改善する、低減する、又は遅らせるための医薬組成物をさらに提供する。医薬組成物は、活性成分として、治療有効量の、N−アセチルシステイン又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせを含む。1つの具体的な実施形態によると、本発明の医薬組成物は、歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎、慢性の歯周炎、侵襲性歯周炎、全身性疾患の兆候としての歯周炎、壊死性潰瘍性歯周炎、歯周組織の膿瘍、複合された歯周歯内病変及びインプラント周囲炎から選択される歯周疾患の発症を処置する、予防する、改善する、低減する、又は遅らせるのに特に適用可能である。
一実施形態によると、本発明の医薬組成物は、組成物である。
本発明は、歯周疾患の発症を処置する、予防する、改善する、低減する、又は遅らせるための薬剤の調製における、治療有効量の、NAC又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせの使用をさらに包含する。
1つの具体的な実施形態によると、本発明の組み合わせは、経口局所適用に適合する。
本発明の全ての上記及び他の特徴及び利点は、添付の図を参照して、本発明の実施形態の以下の例示的且つ非限定的な説明を通してさらに理解される。
NACは、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンスの成長を阻害し、そのバイオフィルムを低減し、ポルフィロモナス・ジンジバリスに対して無効である。 重量/体積(W/V)で0%〜20%の濃度のNAC(化合物A)の、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス及びポルフィロモナス・ジンジバリスの成長及び予め形成されたバイオフィルムへの影響をLog10低減で測定した。 略号:Agg.B.(アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス、バイオフィルム);Agg.G.(アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス、成長);Por.B.(ポルフィロモナス・ジンジバリス、バイオフィルム);Por.G.(ポルフィロモナス・ジンジバリス、成長)。 クランベリーポリフェノールは、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンスの成長を阻害し、ポルフィロモナス・ジンジバリスに対して無効である。 重量/体積(W/V)で0%〜5%の濃度のクランベリー抽出物(化合物B)の、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス及びポルフィロモナス・ジンジバリスの成長への影響をLog10低減で測定した。 略号:A.a.(アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス);P.gin.(ポルフィロモナス・ジンジバリス)。 NACとクランベリーポリフェノールとの組み合わせは、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス及びポルフィロモナス・ジンジバリスの成長を相乗的に阻害してそのバイオフィルムを低減する。 重量/体積(W/V)で20%のNAC(化合物A)と0%〜5%の濃度のクランベリー抽出物(化合物B)との組み合わせの、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス及びポルフィロモナス・ジンジバリスの成長及び予め形成されたバイオフィルムへの影響をLog10低減で測定した。 略号:Agg.B.(アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス、バイオフィルム);Agg.G.(アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス、成長);Por.B.(ポルフィロモナス・ジンジバリス、バイオフィルム);Por.G.(ポルフィロモナス・ジンジバリス、成長)。
本出願の発明者らは、歯周炎及びインプラント周囲炎に罹患している患者の歯周ポケットへのNACとクランベリー抽出物との組み合わせの投与が、歯垢(すなわち、バイオフィルム)の形成、及び歯周病変の領域における炎症の臨床的兆候を低減する観点において有意な改善を示すことを驚くべきことに見出した。
一態様によると、本発明は、以下に特定されているように、歯周疾患を処置及び/又は予防するための医薬組成物であって、有効量の、N−アセチルシステイン(NAC)又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせを含む、医薬組成物を提供する。本発明の組成物は、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤及び/又は添加剤を場合によりさらに含んでいてよい。
N−アセチルシステイン又はN−アセチル−L−システインとも称されるN−アセチルシステインは、アミノ酸システインの誘導体であり、アセチル基は窒素原子に結合している。この化合物の分子式は、CNOSであり、以下の構造式I:

を有する。
一実施形態によると、本発明の組み合わせ組成物に含まれるNAC化合物は:
2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸;
S−(2−(1−カルボキシ−2−メチルプロピル)イソインドール−1−イル)−N−アセチルシステイン;
N−アセチルシステインリシナート;
S−フェニル−N−アセチルシステイン;
N−アセチル−S−(N−メチルカルバモイル)システイン;
N−アセチル−S−ペンタクロロ−1,3−ブタジエニルシステイン;
アダマンチル−N−アセチルシステイン;
キトサン−N−アセチルシステイン共役;
G4−S−ニトロソ−N−アセチルシステイン;
4−ヒドロキシエストラジオール−2−N−アセチルシステイン;
N−アセチルシステインアミド;
4−ヒドロキシエストロンN−アセチルシステイン;
S−(1−(4’−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)−N−アセチルシステイン;
S−(N,N−ジエチルジチオカルバモイル)−N−アセチルシステイン;
2,4−ジニトロフェニル−S−(N−アセチルシステイン);
S−(6−プリニル)−N−アセチルシステイン;
S−(3−オキソプロピル)−N−アセチルシステイン;
S−(2−カルボキシエチル)−N−アセチルシステイン;
S−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシ−n−プロピル)−N−アセチルシステイン;
N−アセチルシステイン−6,7−ジヒドロ−7−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−5H−ピロリジン;
S−(2−(N(7)−グアニル)エチル)−N−アセチルシステイン;
アセチルシステイン(アスパラギニル−アラニル−アスパラギニル−プロリン)3;
S−トリクロロビニル−N−アセチルシステイン;
S−(2−メチルベンジル)−N−アセチルシステイン;
S−1,2−ジクロロビニル−N−アセチルシステイン;
2−(アセチルシステイン)−N−イソプロピルアセトアニリド;
S−ニトロソ−N−アセチルシステイン;及び
N−アセチルシステインデアセチラーゼ
からなる群から選択されてよい。
さらに別の実施形態において、本発明の組み合わせ組成物中に含まれるポリフェノールは、アントシアニン、フラボノイド、フェノールカルボン酸、及びプロアントシアニジンからなる群から選択されてよい。具体的には、ポリフェノールは、クランベリーポリフェノールである。より具体的には、本発明のポリフェノールは:
シアニジン3−ガラクトシド;
シアニジン3−グルコシド;
シアニジン3−O−グルコシド;
シアニジン3−アラビノシド;
シアニジン3−O−α−L−アラビノプリラノシド;
ペオニジン3−ガラクトシド;
ペオニジン3−グルコシド;
ペオニジン3−アラビノシド;
ミリセチン3−キシロシド;
ミリセチン3−アラビノシド;
クェルセチン3−ガラクトシド;
クェルセチン3−キシロシド;
クェルセチン3−アラビノピラノシド;
クェルセチン3−アラビノフラノシド;
クェルセチン3−ラムノシド;
ミリセチン;
メトキシクェルセチン3−キシロシド;
クェルセチン3−クマロイルガラクトシド;
クェルセチン;
クェルセチン3−ベンゾイルガラクトシド;
ペツニジン3−アラビノシド;
ペツニジン3−O−α−L−アラビノピラノシド;
イダエイン;
デルフィニジン3−ラムノシド;
ペオニジン3−O−β−D−ガラクトピラノシド;
オキシコッシシアニン;及び
マルビジン3−アラビノシド
からなる群から選択される。
本発明の組成物は、上記ポリフェノールのうち1種以上を任意の組み合わせで含んでいてよいことに注意されるべきである。
1つの具体的な実施形態によると、本発明は、クランベリー抽出物と組み合わせて2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸を含むことにより、NACとクランベリーポリフェノールとの組み合わせ組成物を作り出す、医薬組成物を提供する。
一実施形態によると、本発明の組み合わせ組成物は、約1:1〜100:1の間の任意の定量比でNACとクランベリー抽出物とを含んでいてよい。任意の定量比の組み合わせ化合物が用いられてよいことが認識されるべきである。非限定例として、本発明の化合物間で用いられる定量比は1:4である。
一実施形態において、本発明の組成物は、経口投与に好適であり、局所適用に適合した形態で提供される。組み合わされたNAC及びクランベリー抽出物の局所経口組成物は、1日おきに1回を含めた、1日に1回以上から1週間に1回以上で投与されてよい。組み合わされたNAC及びクランベリー抽出物の組成物は、歯肉縁下に投与されてよく、バイオフィルム形成に対して、長く続く阻害効果を有する。当業者は、限定されないが、疾患又は障害の重症度、以前の処置、全体的な健康及び/又は対象の年齢、並びに存在する他の疾患を含めたある特定の因子が、対象を効果的に処置するのに必要とされる投薬量及びタイミングに影響し得ることを認識する。
また、治療有効量の組み合わせ化合物による対象の処置は、単一の処置を含むことができ、又は1〜3日の間の間隔での一連のいくつかの適用を含むことができる。
本発明の薬学的組み合わせの投与は、本発明の組み合わせにおいて用いられる薬学的に活性な成分の唯1つを適用する単剤療法と比較したとき、歯周疾患又はインプラント周囲炎の緩和、進行の遅延、又は阻害に関して驚くべき有益な効果、すなわち、相乗治療効果をもたらす。
したがって、本発明は、歯周疾患を標的とする又は予防するときに連帯して治療的に有効であり得る、先に記載されているある量の第1活性成分と第2活性成分とを含む医薬組成物を提供する。これら第1及び第2成分は、特に局所経口適用に好適な、1種以上の薬学的に許容される担体又は希釈剤と組み合わせての、ヒトを含めた哺乳動物への局所経口投与に好適な、当該分野において公知の方法で調製され得る一定の組み合わせ、すなわち単一の組成物における投与で提供され得る。
現在利用可能なNAC製剤は、吸入、静脈内投与又は経口用途のための液剤として分布されている。しかし、これらの調製物は、常套の臨床適用における歯周ポケットでの局所的な実施には好適でない。所望の臨床効果を達成するために、歯周ポケット内に適用される組成物が最小の時間量で取り込まれなければならないことに注意されるべきである。したがって、NACを含む水性局所経口組成物は、歯周ポケットからのその早急で局所的な漏れに起因して、また、唾液による組成物の比較的迅速な希釈に起因して、当該ポケットへの投与には不十分であることが見出された。
したがって、本発明の一実施形態は、歯周ポケット内への直接適用に適合したゲルの形態で組成物を提供する。組成物は、組成物の活性成分を物理的に安定化させ、歯周ポケット及びこれに隣接する領域への当該成分の分布を所望の期間にわたって効果的に制限する初期マトリクスを含む。
本発明による局所経口組成物は、医師、例えば、歯科医師によって歯周ポケット内に直接挿入又は注入される。具体的な実施形態によると、組成物は、歯科又は歯周治療、例えば、歯石除去及び根面平滑化又はプラーク除去の後に投与される。歯周ポケットのサイズが変動するときには、1つのポケットに適用される局所経口組成物の量は、手技を行う人によって決定されるべきである。
具体的な実施形態によると、本発明の組成物は、約0.01〜1mlの間の量、具体的には0.1mlの量で1つの歯周ポケットに挿入される。活性成分は、組成物の重量基準で、約5%〜約60%の間のNAC濃度、及び約0.04%〜約30%の間のクランベリー抽出物濃度で、本発明の局所経口組成物に含まれる。より具体的には、活性成分は、最終組成物の重量基準で約15%〜約30%の間のNAC濃度、及び約0.8%〜約10%の間のクランベリー抽出物濃度、さらにより具体的には、約20%のNAC濃度及び約2.5%と5%との間のクランベリー抽出物濃度で含まれる。
別の実施形態において、本発明の組成物は、歯周疾患の予防又は処置における使用のために、洗口液の形態で提供され、好適な液体担体で活性成分を含む。このタイプの投与は、非破壊的歯周疾患、例えば、歯肉炎の防御又は処置に、及び歯周疾患の維持処置として特に有益である。
本発明の経口組成物は、香味剤及び/又は息清涼剤、並びに甘味料を含有していてもよい。本発明の実施において用いられる香味剤の例として、スペアミント、ペパーミント、及びメントールが挙げられる。洗口液に含まれる甘味料は、非糖類の合成甘味料である。
本発明において、NAC及びその任意の誘導体と、クランベリー抽出物との組み合わせを含有する経口組成物は、ヒト又は動物の口腔に組成物を投与することによって、歯科関連疾患、例えば、歯周疾患、特に歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎及びインプラント周囲炎を予防又は処置するための方法において用いられる。この方法は、歯の炎症疾患、例えば、歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎及びインプラント周囲炎を予防又は処置するのに特に有用である、なぜなら、本組み合わせが、優れた、相乗的な抗菌及び抗炎症効能を有するからである。
本発明の経口組成物は、バイオフィルムを形成する細菌株の成長の大きな阻害を付与することによって、機械的な創面切除処置への有用な補助役として機能し得る。したがって、機械的な創面切除手技の一部としての歯周ポケット内へのNACとクランベリー抽出物との組み合わせの適用は、歯周疾患に罹患している対象の回復を支援し、繰り返される侵襲的な歯周処置の必要性を最小にする。
本発明の組み合わせ組成物の保護及び治療相乗効果は、実施例及び図において明確に実証され、それぞれ1種の活性材料のみの阻害効果と比較して、歯科バイオフィルムに存在する2種の主な細菌株の明確ではっきりとした成長阻害を示していることに注意されるべきである。
本発明の別の態様は、歯科関連疾患、例えば、歯周疾患の処置における使用のための、NAC又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせを提供する。本発明は、歯周疾患の発症を予防する、改善する、低減する又は遅らせる際の使用のための、NAC又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせも提供する。ある特定の実施形態において、上記組み合わせは、2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸及び少なくとも1種のクランベリーポリフェノールを含む。
本発明の組み合わせ組成物は、歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎、慢性の歯周炎、侵襲性歯周炎、全身性疾患の兆候としての歯周炎、壊死性潰瘍性歯周炎、歯周組織の膿瘍、複合された歯周歯内病変及びインプラント周囲炎からなる群から選択される歯周疾患の防御的及び治療的の両方の処置として有用である。
さらなる態様において、本発明は、歯科関連疾患、具体的には歯周疾患を処置するための薬剤の調製における、NAC又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせの使用を提供する。
本発明は、必要とされる対象又は患者の処置に関する。「患者」又は「必要とされる対象」とは、かかる状態を予防、克服、又は減速するために、本発明の組み合わせ組成物の投与が望ましい任意の哺乳動物を意味する。
用語「処置」、「予防」及び「防御」は、歯周疾患、具体的には、歯肉炎、周囲粘膜炎、重度の歯周炎及びインプラント周囲炎の阻害、低減、緩和、及びこれらからの開放を含めた、対象への投与の、完全な範囲の治療的にプラスの効果を称する。より具体的には、処置又は予防として、疾患の発展の予防若しくは先送り、症状の発展の予防若しくは先送り、及び/又は発展する若しくは発展すると予測されるかかる症状の重症度の低減が挙げられる。さらに、既存の症状の改善、さらなる症状の予防、及び症状の根本的な原因の改善又は予防が挙げられる。
特に、ヒト対象の場合、本発明の組成物の患者への投与は、自己投与及び別人による患者への投与の両方を含むことに注意されるべきである。
用語「阻害」は、本明細書において称されるとき、プロセスの妨害、減衰、再訓練又は低減に関する。より具体的には、ある特定の実施形態によると、本発明の組み合わせ組成物、及び方法のいずれもが、歯周炎又はインプラント周囲炎に罹患している未処置の対象と比較して、具体的には、約50%〜100%、より具体的には、約80%〜99.9%だけバイオフィルム形成を阻害する。
上記に関し、百分率値、例えば、10%、50%、120%、500%などが付与されているとき、「倍数変化」値、すなわち、0.1、0.5、1.2、5などとそれぞれ互換性があることを理解されたい。
「予防的処置」又は「防御的処置」を付与することは、何か、特に状態又は疾患に対して防衛又は予防するために、保護的な手段で作用することである。
用語「破壊的歯周疾患」は、本明細書において用いられるとき、以下のカテゴリーの歯周疾患及び状態:歯周疾患及び状態についての1999の分類系において標準化された、歯肉炎、周囲粘膜炎、慢性の歯周炎、侵襲性歯周炎、全身性疾患の兆候としての歯周炎、壊死性潰瘍性歯周炎、歯周組織の膿瘍、及び複合された歯周歯内病変を称する。
用語「歯周疾患」は、本明細書において用いられるとき、インプラント周囲炎と定義されている、機能的な歯科インプラントの周囲の組織における支持骨の損失による炎症過程も含む。
本明細書において用いられるとき、「疾患」、「障害」、「状態」などは、これらが対象の健康に関係するとき、互換的に用いられ、かかる用語のそれぞれ及び全てに帰する意味を有する。
用語「医薬組成物」は、例えば、活性化合物と少なくとも1種の薬学的に許容される担体との混合物の、対象への有効な投与に好適な任意の形態の活性化合物を称する。
用語「治療有効量」は、研究者、獣医、医師、歯科医師、歯周治療専門医若しくは他の臨床医、又は対象自身に求められている、組織、動物又はヒトの生物学的又は医療的応答を生じさせる薬物又は薬剤の量を意味することが意図される。
「薬学的に許容される担体」は、本明細書において用いられるとき、対象への大きな刺激を引き起こさず、投与される化合物の組み合わせの生物活性及び特性を無効にしない担体又は希釈剤を意味する。
「薬学的に許容される賦形剤」は、医薬組成物に添加された、化合物の組み合わせの投与をさらに容易にする不活性物質を意味する。賦形剤の例として、限定されないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖及び種々のタイプのデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油並びにポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明は、それゆえ、NACと、クランベリー抽出物のポリフェノールとの追加的且つ相乗的な組み合わせに特に関する。これらの追加的且つ相乗的な組み合わせは、歯周疾患、例えば、歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎及びインプラント周囲炎に罹患している対象を処置するのに有用である。本発明の相乗的及び追加的な組成物は、かかる障害の症状又は兆候を示す対象の処置に用いられてもよい。
相乗的組み合わせは、NAC、及びクランベリー抽出物のポリフェノールの両方の効果が、たった1つの処置としてこれらの化合物のいずれかを別個に投与したときの治療効果の合計よりも大きいことを意味している。
本発明をさらに記載している以下の例は、例示によって付与されており、本発明を限定することを何ら意図していない。
(例1)
クランベリージュース留分の抽出、及び当該留分の質量分析による分析
クランベリージュース抽出物の調製
4缶の凍結した濃縮クランベリージュース(Ocean Spray Cranberries,Inc.,Lakeville−Middleboro,MA)をスーパーストアから購入し、解凍した。透析チューブ長さ(それぞれ約67cm、VWR製品コード25225−260、45mmのフラット幅、MWCO12000−14000)をバケツ中の室温のddHOに浸した。合計25個のチューブを作製した。大きな容器を洗浄し、ddHOで3回すすぎ、次いで、涼しい場所に置いて冷ddHOで充填した。各チューブの底部をクランプした。1000mLの濃縮クランベリー溶液を25個のチューブ間で分割した(40mL/チューブ)。全てのチューブを2つの大きな容器中の冷水に浸した。十分な冷水を用いて、容器中のチューブを完全に覆った。透析を合計5日間実施した。透析の間、冷水を1日に1回交換した。1日目に、冷水が深いピンク色になった。水を追加の回数だけ交換した後、収集した水の色は、より淡いピンク色になった。
5日目に、透析不可能な材料(NDM)を透析チューブからHDPEボトルに移した。35個のHDPEボトルを合計3.8LのNDM含有溶液で充填した。全てのボトルを−80℃の冷凍室に入れた。全ての溶液を−80℃で一晩凍結させたら、ボトルをトレイに移し、蓋を取り外し、ゴムバンドで適所に保持したキムワイプを用いてボトルの口を覆い、トレイをAlberta Innovates Technology Futures(AITF)におけるパイロット規模の凍結乾燥装置に置いた。10日間凍結乾燥した後、1.92gの結晶の赤紫色固体のクランベリー抽出物を35個のボトルから収集した。0.053gの抽出物をエレクトロスプレー質量分析によって分析した。
クランベリー(Vaccinium)抽出物の化学特性決定
20μLのクランベリー抽出物を用いて、ダイオードアレイ吸光度(DAD)及びポジティブモードエレクトロスプレー質量分析(LC/MS)検出に連結した高速液体クロマトグラフィ(HPLC)を用いて、材料をクロマトグラフィにより特性決定した。ネガティブモードエレクトロスプレー質量分析(LC/MS)検出も実施し、追加の情報を付与した。
クロマトグラフィシステムを通してサンプルをランさせると、多数のピークが観測された。赤色領域(456nm)で何らかの吸光度を有するいくつかのピークが観測された。419、433、449、及び463における質量分析シグナルは、これらが、文献においてバクシニウム及び他の植物において先に記載されているアントシアニジン糖コンジュゲート(アントシアニン)であることを示唆した。254nmに強い吸光度を有する比較的よく分離された数多くのピークも観測された。質量分析シグナルは、これらが、質量302を有するフラグメントが観測されたときにケルセチンコンジュゲートであることを示唆した。
クランベリー抽出物中の化合物のいくつかの識別体を表1に付与する。
上記結果は、検査したサンプルがバクシニウムクランベリーから得られたことを実証している。
(例2)
選択された細菌株の歯科バイオフィルムを用いた、NAC、クランベリー抽出物及びこれらの組み合わせの抗菌性活性評価
材料及び実験手技
試験した殺生物剤
・本明細書においてDentalMed Pharm製品のMucomystとも称するNACを、0.015%〜20%μg/mLの濃度で検査し、化合物Aと表記した。
・クランベリーバクシニウム抽出物を、0.04%〜5%μg/mLの濃度で試験し、化合物Bと表記した。
・NAC(20%μg/mL)とクランベリーバクシニウム抽出物(0.04%〜5%)との組み合わせを、本明細書において化合物A+Bとも称する。
HA MBEC(商標)P&Gプレート
ヒドロキシアパタイトでコーティングしたSterile MBEC(商標)P&Gプレートをバイオフィルムの成長に用いた。プレートは、それぞれヒドロキシアパタイトでコーティングされた96個の突出型ポリスチレンペグを有するプラスチック蓋、及び接種材料が置かれた対応する96ウェルベースからなる。各プレートの細菌接種材料は、各ウェル(Innovotech Inc.,Edmonton,Alberta,Canada)において150μLである。
微生物
1.ポルフィロモナス・ジンジバリス(供給源:ATCC33277)。
2.アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス(供給源:ATCC43717)。
MBEC(商標)P&Gアッセイを用いた高スループット抗菌性感受性試験のための実験プロセス
培地/接種材料の調製
極低温の原料(−70℃)を用いて、上に列挙した細菌性生物の最初のサブ培地を生物特異的寒天(OSA)においてストリークした。細菌を適切な成長条件で24〜48時間培養し、プレートを好気性菌株(アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス)では4℃でパラフィルムにラップして、嫌気性菌株(ポルフィロモナス・ジンジバリス)では21℃で嫌気性チャンバにおいて保存した。最初のサブ培地から、2番目のサブ培地をOSAにおいてストリークした。これを適切な成長条件で24〜48時間培養した。2番目のサブ培地を、培養から最初に取り出したときから24時間以内に用いた。2番目のサブ培地を用いて、単離したコロニーをOSAプレートから無菌で取り出し、100mLの滅菌した細菌液の成長培養液に接種した。後者を適切な成長条件で150rpmにおいて24〜24時間培養した。これにより、約10CFU/mLの生存可能な細菌密度を生じさせ、一連の希釈及びプレーティングにより確認した。接種材料を、生物特異性培養液(OSB)における希釈によって約10CFU/mLの細胞密度に調整した。希釈した生物を約10秒間ボルテックスし、生物の均一な混合を達成した。1つのサンプル(100μL)の希釈生物を、三重の、OSAにおける一連の希釈及びスポットプレーティングによる接種材料の確認に用いた。嫌気性微生物では、生物の成長、超音波処理、一連の希釈、移動及び回収を嫌気性状態(5%H、10%CO、85%N)下で実施したことに注意されるべきである。
予め形成されたバイオフィルムの試験
バイオフィルムの成長
各細菌の一晩培地を特異性OSMにおいて1,000×希釈した。マイクロピペットを用い、150μLの接種材料を、無菌状態の対照(SC)として機能するウェルを除いて、96ウェルプレートの適切なウェルに添加した。無菌状態の対照ウェルは、滅菌したOSBを収容した。次いで、HA MBEC(商標)P&G蓋を96ウェル底部に挿入した。この工程に用いた接種材料の体積は、バイオフィルムが接種プレートのセットアップに用いた抗菌剤の体積によって浸漬された表面積を全体に覆うように較正されていることに注意されるべきである。装置を加湿培養器内のジャイロロータリーシェーカに置き、110rpmにおいて適切な成長条件で培養した。ポルフィロモナス・ジンジバリスを24時間培養し、アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンスを48時間培養した。第3のサンプルの接種材料を連続的に希釈した(10倍)。後者は、接種材料の出発セル数を実証するのに用いられる対照として機能した。接種材料の10−7〜10の一連の10倍希釈物を、適宜標識した一連の寒天プレートにおいてスポットプレーティングした。スポットプレートを適切な時間にわたって培養し、成長について採点した。
バイオフィルムの成長の確認
バイオフィルムの成長の確認(GCh)ペグを、燃焼プライヤーを用いて接種プレートから分離した。各ペグを一連の希釈プレートの行Aにおける200μLの中和剤に入れた。プレートを30分間超音波処理した。次いで、バイオフィルムの成長の確認として機能するOSAにおいて一連の希釈及びスポットプレーティングを実施した。
接種プレートの調製
バイオフィルムを、特定された接触回数を用いて試験した。接種プレートを用いて、形成されたバイオフィルム及び他のプレートにおいて、殺生物性試験化合物の殺活性を試験して、バイオフィルム形成の阻害効果を試験した。SCウェルは、各実験について無菌状態の対照として機能した。成長条件及び接種時間ごとに1つの接種プレートを用いた。GCは、成長対照である。GChは、バイオフィルムの成長の確認である。
滅菌した96ウェルマイクロタイタープレートを用いて、以下を無菌で行って上記接種プレートをセットアップした。200μLの滅菌OSMを、媒体用及びバイオフィルムの成長の確認用の装置の滅菌対照として機能するウェルに添加した。200μLの滅菌中和剤を、中和剤の毒性対照として機能するウェルに添加した。100μLの中和剤及び100μLの各試験化合物又は組み合わせを、中和剤の作用性対照として機能するウェルに添加した。200μLの殺生物剤原液を殺生物性希釈剤の滅菌対照として機能するウェルに添加した。希釈剤(OSM)において、試験化合物及び組み合わせの一連の希釈を実施した。新たに調製した各接種プレートを無菌で覆い、室温で30分間放置して、使用の前に平衡化した。
予め形成されたバイオフィルムの抗菌性接種
MBEC装置の蓋に形成されたバイオフィルムから、当該蓋を生理食塩水に1〜2分間漬けることによって浮遊細胞をすすいだ。蓋を接種プレートに移し、嫌気性/好気性チャンバにおいて35±2℃で24時間培養した。中和剤(ウェルあたり200μL)の中和剤プレート(複数可)を作製した。24時間後、MBEC(商標)蓋を中和剤プレートに移した。30分間静置させて平衡化した。プレートを超音波発生装置に移し、ハイモードで30分間超音波処理し、生存しているバイオフィルムを除去した。次いでプレートを超音波発生装置の水中にある乾燥ステンレス鋼製挿入トレイに置いた。超音波発生装置によって水中で作り出された振動は、挿入トレイを通って移動して、96ウェル回収プレートの内容物を活発に超音波処理した。
LOG10低減
全てのプレートを超音波処理した後、100μLをMBECTMプレートの各ウェルから96ウェルマイクロタイタープレートの第1の行の初めの12個の空のウェル内に入れた。180μLの滅菌0.9%生理食塩水を残りの行に入れた。一連の希釈(10〜10−7)を、8行の各々の下方に20μLを移動させることによって実施した。10μLを各ウェルから取り出し、調製したOSAプレートにおいてスポットプレーティングした。プレートを37±1℃で培養し、培養の約24〜48時間後に計数した。得られたデータをLog10CFU/ペグとして評価した。100μLの滅菌中和剤を回収プレートの各ウェルに置き、体積を補給して200μLまで戻した。
細胞列挙:
適切な数のコロニーを、用いたプレーティング法に従って計数した。プレートにおいて計数したコロニーの算術平均を算出した。
1ペグあたりのログ密度を以下のように算出した:
LOG10(CFU/ペグ)=LOG10[(X/B)(D)]
式中:
X=平均CFU;
B=プレーティングした体積(0.02mL);及び
D=希釈。
全バイオフィルム蓄積を、算出したlog密度の平均を算出することによって算出した。
各希釈についてのLOG10低減を以下のように算出した:
LOG10減少=平均LOG10成長(対照)−平均LOG10(試験)。
浮遊MICの決定
接種プレートを37℃で24時間培養し、目視で読み取ってMIC値を決定した。化合物についてのMIC(最小阻害濃度)を、接種培養の際にバイオフィルムから排出された各生物について決定した。MICを生物の成長を阻害する最小濃度と定義した。
浮遊最小殺菌濃度(MBC)の決定
特定された接触時間(24時間)の後、接種プレートの各ウェルから20μLを取り出し、180μLのOSMを含有する新たな96ウェルNuncプレートの対応するウェル内に入れた。プレートを37℃で24時間培養した。MBC結果は、細菌を殺すのに必要とされる試験化合物の最低濃度を表しており、+/−成長による24時間培養の後に決定した。
バイオフィルムMBECの決定
MBECを、バイオフィルムの成長を阻害する試験化合物の最小濃度として定義する。上記に従って調製した回収プレートを37℃で24時間培養し、目視で読み取ってMBEC値を決定した。マイクロタイタープレートリーダーを用いて630nmにおける光学密度測定値(OD630)を得た。透明のウェル(OD630<0.1)はバイオフィルム根絶の証拠であった。
結果
NAC
上記結果を図1のグラフに提示する。化合物A(NAC)は、20%及び10%の原料濃度でのみアグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス(A.a.)の成長の阻害において有効であった。バイオフィルムは、20%及び10%の原料濃度で>3のlog低減を有した。ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.gingivalis)の場合、化合物Aは、全ての試験濃度において、成長を阻害し、予め形成されたバイオフィルムを低減するのに有効でなかった。
化合物AについてのMIC、MBC及びMBECデータは、当該化合物において、試験したアグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス(A.a.)へのバイオフィルム阻害効果よりも成長阻害効果が大きかったことを示す。ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.gingivalis)の阻害又はバイオフィルム低減は、試験濃度において観察されなかった。
クランベリー抽出物
上記結果を図2のグラフに提示する。化合物Bは、5.0%の原料濃度において6.46のlog低減でアグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス(A.actynomycetemcomitans(A.a.))に対して活性を有した。2.5%及び1.25%において、それぞれ1.76及び1.25のlog低減でいくらかの活性が見られた。さらに、化合物Bそれ自体は、ポルフィロモナス・ジンジバリスに対して有効ではなかった。
NACとクランベリー抽出物との組み合わせ
上記結果を図3のグラフに提示する。アグレガチバクター・アクチノミセテムコミタンス(A.a.)の場合、化合物A(NAC)とB(クランベリー抽出物)との組み合わせは、0.08%以上の化合物Bの濃度、及び20%の化合物Aについて0.04%の化合物Bで>5のlog低減において完全な成長阻害を有した。
ポルフィロモナス・ジンジバリスの場合、組み合わせは、20%の化合物Aについて0.63%以上の濃度の化合物Bによって>3のlog低減で、成長の阻害において有効であった。予め形成されたバイオフィルムは、より耐性があり、20%の化合物Aについて5.0%の化合物Bで>3のlog低減を有した。
化合物A及びBの組み合わせによる処置後に得られたMIC、MBC及びMBECのデータは、当該組み合わせにおいて、試験された細菌株へのバイオフィルム阻害効果よりも成長阻害効果が大きかったことを示す。
このように、本発明による組み合わせは、組み合わせの各活性成分の単独の効果と比較して、歯科バイオフィルムを構成する細菌株の阻害及び既存のバイオフィルムの発展の低減の両方において、より顕著な減少を明確にもたらした。
まとめると、本発明は、NACとクランベリーポリフェノールとの相乗的な組み合わせを開示する。上記に提示した結果は、歯周疾患、具体的には歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎及びインプラント周囲炎を成功裏に予防又は改善するために、局所経口投与のためのNACとクランベリーポリフェノールとの組み合わせを用いた実現可能且つ有益な効果を実証している。

Claims (14)

  1. N−アセチルシステイン(NAC)又はその任意の誘導体と、少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせを含む組成物。
  2. 前記NACが:2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸;S−(2−(1−カルボキシ−2−メチルプロピル)イソインドール−1−イル)−N−アセチルシステイン;N−アセチルシステインリシナート;S−フェニル−N−アセチルシステイン;N−アセチル−S−(N−メチルカルバモイル)システイン;N−アセチル−S−ペンタクロロ−1,3−ブタジエニルシステイン;アダマンチル−N−アセチルシステイン;キトサン−N−アセチルシステイン共役;G4−S−ニトロソ−N−アセチルシステイン;4−ヒドロキシエストラジオール−2−N−アセチルシステイン;N−アセチルシステインアミド;4−ヒドロキシエストロンN−アセチルシステイン;S−(1−(4’−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)−N−アセチルシステイン;S−(N,N−ジエチルジチオカルバモイル)−N−アセチルシステイン;2,4−ジニトロフェニル−S−(N−アセチルシステイン);S−(6−プリニル)−N−アセチルシステイン;S−(3−オキソプロピル)−N−アセチルシステイン;S−(2−カルボキシエチル)−N−アセチルシステイン;S−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシ−n−プロピル)−N−アセチルシステイン;N−アセチルシステイン−6,7−ジヒドロ−7−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−5H−ピロリジン;S−(2−(N(7)−グアニル)エチル)−N−アセチルシステイン;アセチルシステイン(アスパラギニル−アラニル−アスパラギニル−プロリン)3;S−トリクロロビニル−N−アセチルシステイン;S−(2−メチルベンジル)−N−アセチルシステイン;S−1,2−ジクロロビニル−N−アセチルシステイン;2−(アセチルシステイン)−N−イソプロピルアセトアニリド;S−ニトロソ−N−アセチルシステイン;及びN−アセチルシステインデアセチラーゼからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記NACが、2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸である、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記ポリフェノールが、クランベリーポリフェノールである、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記ポリフェノールが:シアニジン3−ガラクトシド;シアニジン3−グルコシド;シアニジン3−O−グルコシド;シアニジン3−アラビノシド;シアニジン3−O−α−L−アラビノプリラノシド;ペオニジン3−ガラクトシド;ペオニジン3−グルコシド;ペオニジン3−アラビノシド;ミリセチン3−キシロシド;ミリセチン3−アラビノシド;クェルセチン3−ガラクトシド;クェルセチン3−キシロシド;クェルセチン3−アラビノピラノシド;クェルセチン3−アラビノフラノシド;クェルセチン3−ラムノシド;ミリセチン;メトキシクェルセチン3−キシロシド;クェルセチン3−クマロイルガラクトシド;クェルセチン;クェルセチン3−ベンゾイルガラクトシド;ペツニジン3−アラビノシド;ペツニジン3−O−α−L−アラビノピラノシド;イダエイン;デルフィニジン3−ラムノシド;ペオニジン3−O−β−D−ガラクトピラノシド;オキシコッシシアニン;マルビジン3−アラビノシド、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記組み合わせが、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤及び/又は添加剤をさらに含む、請求項1から5までのいずれか一項に記載の組成物。
  7. 歯周疾患の発症を処置する、予防する、改善する、低減する、又は遅らせるための医薬組成物であって、活性成分として、治療有効量の、N−アセチルシステイン又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせを含む、医薬組成物。
  8. 前記歯周疾患が、歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎、慢性の歯周炎、侵襲性歯周炎、全身性疾患の兆候としての歯周炎、壊死性潰瘍性歯周炎、歯周組織の膿瘍、複合された歯周歯内病変及びインプラント周囲炎のいずれか1つである、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 前記ポリフェノールが、クランベリーポリフェノールである、請求項7に記載の医薬組成物。
  10. 前記組成物が、経口局所組成物である、請求項7に記載の医薬組成物。
  11. 歯周疾患の発症を処置する、予防する、改善する、低減する、又は遅らせるための薬剤の調製における、治療有効量の、NAC又はその任意の誘導体と少なくとも1種のポリフェノールとの組み合わせの使用。
  12. 前記NACが2−アセトアミド−3−スルファニルプロパン酸であり、前記少なくとも1種のポリフェノールがクランベリーポリフェノールである、請求項11に記載の使用。
  13. 前記歯周疾患が、歯肉炎、周囲粘膜炎、歯周炎、慢性の歯周炎、侵襲性歯周炎、全身性疾患の兆候としての歯周炎、壊死性潰瘍性歯周炎、歯周組織の膿瘍、複合された歯周歯内病変及びインプラント周囲炎のいずれか1つである、請求項12に記載の使用。
  14. 前記組み合わせが、経口局所適用に適合されている、請求項11に記載の使用。
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