JP2016518103A - コイルインダクタンス決定を採用した装置および装置を動作させるための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、固定子(6)と、電機子、特に回転子(8)と、少なくとも1つのコイル(12a〜f、40、58、104)とを有する電気モータ(4)を含む装置(2)に関し、装置(2)は、モータ(4)の動作の間、コイル(12a〜f、40、58、104)に関連する少なくとも1つの電気量を測定することにより、コイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLを決定するように構成された検出手段(16、18a〜c、114)をさらに含む。本発明は、そのような装置(2)を動作させるための方法にさらに関し、装置(2)の検出手段(16、18a〜c、114)は、モータ(4)の動作の間、コイル(12a〜f、40、58、104)に関連する少なくとも1つの電気量を測定することにより、コイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLおよび/またはコイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLの関数として電機子の位置を決定する。

Description

本発明は、固定子と、電機子、特に回転子と、少なくとも1つのコイルとを有する電気モータを含む装置に関する。本発明は、そのような装置を動作させるための方法にさらに関する。
電気モータ、特にブラシレス直流モータがアクチュエータとして医療デバイスに使用される。例えば、電気モータを液状薬物送達デバイス内に設けて、薬物送達を作動させることができる。その結果、患者に送達される薬物の用量は、モータ回転に直接依存することがあり、したがって、モータ回転の精密な制御がこれらの適用例にとって極めて重要である。モータ制御用入力信号は、通常、電機子の位置であり、電機子の位置は、当技術分野では、しばしばモータにさらにセンサを加えて光学的にまたは磁気的に評価される。しかし、センサを追加すると、構成部品を追加することが必要となり、したがって、費用が増大する。センサの追加は、余分な構成部品により、機能的故障がさらに生じ得るので、デバイスの堅牢性も損なって誤動作となることがある。
起電力測定を利用する、周知のセンサレスモータ制御システムがある。起電力の測定は、高速(高rpm)モータにはうまく働くが、低速(低rpm)モータにはあまりうまく働かない。しかし、薬物送達デバイスなど、適用例によっては、低速でもモータを精密に制御することが必要である。
したがって、追加のセンサを必要としない、低速でも精密なモータ制御による電動装置を提供することが本発明の目的である。
この目的は、少なくとも一部、固定子と、電機子、特に回転子と、少なくとも1つのコイルとを有する電気モータを含む装置によって解決され、装置は、モータの動作の間、コイルに関連する少なくとも1つの電気量を測定することによりコイルのインダクタンスLを決定するように構成された検出手段をさらに含む。そのような検出手段の提供により、コイルインダクタンスLは、モータの動作の間、決定可能であり、現在の電機子の位置などのモータの動作パラメータをそれから計算することができる。
目的は、さらに、少なくとも一部、そのような装置を動作させるための方法によって解決され、装置の検出手段が、モータの動作の間、コイルに関連する少なくとも1つの電気量を測定することにより、コイルのインダクタンスLおよび/またはコイルのインダクタンスLの関数として電機子の位置を決定することができる。
モータの動作の間、コイルインダクタンスLを決定することにより、例えば、薬物送達デバイスにおける適用例には十分に精密に電機子の位置を決定することができることが分かった。さらに、インダクタンスLがコイルに関連する電気量を測定することにより、また、普通は、例えば、電機子の位置を制御するのに使用される、例えば、光または磁気センサのような追加の感知手段を利用せずに、動作の間、決定可能であることが分かった。
装置は固定子と、電機子と、少なくとも1つのコイルとを有する電気モータを含む。電気モータは、固定子と回転子とを有する回転モータでよいが、固定子と直線運動電機子とを有するリニアモータでもよい。具体的には、モータは、直流モータ、特にしばしば医療デバイスに使用されるブラシレス直流モータでもよい。モータは、線電流または電池などのモバイル電力モジュールによって電力供給し、例えば、パルス幅変調によって制御することができる。モータのコイルは、モータ内で磁界を発生する働きをし、固定子上または電機子上に位置付けることができる。回転モータの場合、コイルは、例えば、回転子上に位置付けることができる。
モータは、好ましくは、0.01〜20000rpmの間の、好ましくは、0.1〜1000rpmの間の、より好ましくは、1〜10rpmの間の速度で働くように構成される。このモータ速度は、典型的には、例えば、医療送達デバイスに使用される。
装置は検出手段をさらに含む。これらの検出手段は、例えば、モータを動作させるための回路に接続された回路を含むことができる。例えば、検出手段は、集積回路またはアナログ電子機器またはそれらの組合せを含むことができる。検出手段は、コイルのインダクタンスLを決定するように構成される。コイルのインダクタンスLは、一方で、巻線の数、コイル、またはコイルの磁心などの寸法など、所定のコイルパラメータに依存し、他方、特に電機子、永久磁石および/または他の装置の、特にモータの強、常、または反磁性構成部品に対するコイルの相対的空間的定位など、コイル環境の(時間依存性の)磁気特性に依存する。したがって、時間の経過によるインダクタンスLの変動は、電機子の位置に関する、すなわち、電機子に対するコイルの相対的空間的定位(コイルが固定子上にある場合)に関する、または固定子に対するコイルの相対的空間的定位(コイルが電機子上にある場合)に関する情報を含む。
検出手段は、コイルに関連する少なくとも1つの電気量を測定することにより、コイルのインダクタンスLを決定するように構成される。電気量は、具体的には、コイルの放電電流(コイル電流)および/またはコイルにわたる電圧(コイル電圧)でよい。例えば、検出手段は、それぞれの電流または電圧を測定するための電流計回路または電圧計回路を含むことができる。少なくとも1つの電気量は、モータの動作の間、測定されることになっている。したがって、検出手段は、モータの動作の間、測定を可能にするように構成されなければならない。具体的には、検出手段は、モータの動作の間、測定を実行するように構成された制御装置を含む。この文脈におけるモータの動作は、電機子が動いていること、例えば、回転モータの回転子が固定子に対して相対的に回転することを特に意味する。
装置および方法の他の実施形態を以下に説明する。これらの実施形態の特徴および利点は、装置および方法がそれらの一方だけについて説明されていても、装置および方法に同様に適用されると理解される。
装置の実施形態によれば、検出手段は、モータの動作の間、特に電機子が動いているとき、コイルのインダクタンスLの関数として電機子の位置を決定するようにさらに構成される。コイルインダクタンスLが特にコイル環境における電機子、磁石、および構成部品に対するコイルの空間的相対的位置の関数であるので、電気モータの電機子の位置は、時間依存性のインダクタンスLから決定可能である。コイルを固定子上に位置付ける回転モータの場合、回転子の回転が、例えば、固定子上のコイルに対する回転子上の磁石の相対的位置を変化させ、それによって、コイルインダクタンスLに影響し、したがって、回転子の位置がコイルインダクタンスLの時間依存性の測定によって決定可能である。
特定のモータの幾何形状に対するコイルインダクタンスLと電機子の位置との特定の関係は、コンピュータシミュレーション、分析、実験的測定、またはそれらの組合せによって決定することができる。例えば、コイルインダクタンスと電機子の位置との関係は、装置の記憶手段上のルックアップテーブルに記憶することができ、したがって、動作の間、現在の電機子の位置は、ルックアップテーブルを現在のコイルインダクタンス測定と比較することによって推定することができる。
コイルインダクタンスLの関数として電機子の位置を決定するために、インダクタンスLの実際の値を、例えば、特定のメモリ位置の変数中に記憶することにより、この値をまず明確に計算しおよび/または出力することは必要でないことが理解される。むしろ、インダクタンLの決定は、インダクタンスLの値が式の一部としてのみ現れて、電機子の位置を決定することができるように、電機子の位置の決定に暗黙的であれ、または明示的であれ組み込むことができる。例えば、電気量の関数としてのインダクタンスLの関係は、コイルインダクタンスLの関数としての電機子の位置の関係に挿入することができ、電気量の関数としての電機子の位置の関係を生じさせることできる。
装置の実施形態によれば、装置は、電気モータを制御するように構成されたパルス幅変調(PWM)回路をさらに含み、パルス幅変調回路は充電時間周期Tonの間、コイルを電圧供給部に接続し、放電時間周期Toffの間、電圧供給部からコイルを切り離すように構成され、検出手段は、放電時間周期Toffの間、コイルからの放電電流を決定するように構成される。
対応する方法の実施形態によれば、電気モータはPWMによって制御され、検出手段が、PWMの少なくとも1つの放電される時間周期Toffの間、コイルからの放電電流を決定する。
PWMはモータ制御に広く使用されている方法であり、モータ制御では、モータに供給される電圧(および電流)の平均値が1つまたはそれ以上のスイッチを電圧供給とモータとを高速でスイッチオンおよびオフさせることにより制御され、したがって、スイッチオフ周期Toffに比較してスイッチオン周期Tonが長ければ長いほど、モータに供給される電力が高くなる。PWMは、相対的にエネルギー節減型であり、モータの非常に優れた制御が可能になり、デジタル電子機器に大いに取り入れることができる。PWMに使用される電子スイッチは、例えば、トランジスタ、IGBTまたはMOSFETでよい。
しかし、PWMの周波数およびその高調波により測定が妨害されるので、PWMがスイッチをオフからオンにまたはその逆にするPWMの高周波により、動作の間、電気モータに関する情報を決定することは困難である。PWMの周期、すなわち、オフからオンへの2つの連続するスイッチングの間の時間周期(1つのTon周期と1つのToff周期との和に等しい)は、好ましくは、0.2ms〜100msの間、より好ましくは、0.4ms〜10msの間、例えば、約1ミリ秒である。
PWMの放電時間周期Toffの間、コイルからの放電電流を決定することにより、コイルインダクタンスLの非常に精密な測定が可能であることが分かった。
on時間周期の間、コイルは電圧供給部に接続され、したがって、コイル中を流れる電流は、次第に増加する。PWMがTonからToffに切り替わるとき、電圧供給部は、コイルから切り離され、コイルは、代わりに、全抵抗Rを有する放電回路に接続され、したがって、コイルが放電し、コイル中を流れる電流がまた次第に減少する。このコイル中を流れる増加するおよび減少する電流は、それぞれ、充電電流および放電電流と呼ばれる。
装置の実施形態によれば、検出手段は、第1の所与の電流値から第2の所与の電流値まで降下するコイルからの放電された電流の時間の長さを決定するように構成される。
対応する方法の実施形態によれば、検出手段は、第1の所与の電流値から第2の所与の電流値まで降下するコイルからの放電電流の時間の長さを決定する。
off周期の間の電流の減少は、一般に放電電流の式によって与えられる。
I(t)=I・exp(−t・R/L) (1)
ここで、I(t)は時間依存性の放電電流であり、Iはそれぞれの間隔Toffの最初におけるコイル電流であり、Rはそれを介してコイルが放電する放電回路の抵抗であり、Lはコイルインダクタンスであり、tはコイルが放電されてから、すなわち、コイルが、具体的には、それぞれの間隔Toffの最初において放電回路に接続されてから経過した時間である。
値(t,I(t))、(t,I(t))の2つの所与の対により、インダクタンスLを以下の式を用いて計算することができる。
Figure 2016518103
ここで、Δt=t−tであり、Rはそれを介してコイルが放電する抵抗である。したがって、放電電流が第1の所与の電流値Iから第2の所与の電流値Iまで降下する時間間隔Δtの長さからLを決定することができる。
第1および第2の電流値IおよびIは、例えば、それぞれの時間周期Tonの最初における最大放電電流Iの百分率として与えることができる。例えば、第1および第2の電流値は、それぞれIの100%および80%となるように選択することができる。もちろん、Iを、例えば、90%など、Iの100%未満に設定することも可能である。
装置の実施形態によれば、検出手段は、少なくとも1つの抵抗器を含む可変抵抗回路によって提供される可変電気抵抗を通じてコイルから放電電流を排出させるように構成され、可変抵抗回路は、少なくとも2つの異なる電気抵抗値を提供するように調整可能である。具体的には、検出手段は、少なくとも2つの異なる電気抵抗値の各々の1つに対する可変抵抗回路の少なくとも1つの抵抗器を介して電圧を決定するようにさらに構成することができる。
対応する方法の実施形態によれば、検出手段は、少なくとも1つの抵抗器を含む可変抵抗回路によって提供される可変電気抵抗を通じてコイルから放電電流を少なくとも2回排出させ、可変抵抗回路の少なくとも1つの抵抗器を介して電圧を測定し、第1回目に可変抵抗回路が第1の電気抵抗値を提供し、ここで第2回目に可変抵抗回路が異なる第2の電気抵抗値を提供する。
式(2)によるコイルインダクタンスLの非常に精密な決定には、放電回路の全抵抗は、高精密で知られていなければならない。これは、この抵抗が未知であるかまたは十分に精密には知られていない可能性があるので、問題であることがある。全抵抗Rの絶対値が知られていなくても、あらかじめ説明した装置および方法の実施形態により、インダクタンスLの精密な決定が可能である。
を第1のおよびRを第2の、可変抵抗回路によって提供される電気抵抗値とする。それを介してコイルが放電される、放電回路のそれぞれの全抵抗値は、次いで、R=R+RおよびR=R+Rによって与えられ、ここで、Rは可変抵抗回路の第1または第2の抵抗に直列の放電回路の未知の(または不正確に知られている)追加抵抗である。
式(2)によれば、次式が可変抵抗回路の2つの電気抵抗値の各々に対する時間測定に適用される:
Figure 2016518103
およびLが両方ともモータ速度に比較して相対的に短い時間周期内に決定されるとき満たされる、L≒Lという仮定の下に、未知のまたは不正確に知られている抵抗Rは、式(3)と(4)とを組み合わせることによって消去することができ、したがって、Lは以下の式によって相対的差異ΔR=R−Rから決定可能である:
Figure 2016518103
したがって、式5のインダクタンスLは、未知の抵抗Rに依存しないが、可変抵抗回路の第1の電気抵抗値と第2の電気抵抗値との知られている差ΔRだけに依存する。
可変抵抗回路は、例えば、電位差計、または異なる抵抗を有する2つの並列サブ回路を含むことができ、2つのサブ回路の一方は、その都度、スイッチによって選択可能である。具体的には、可変抵抗回路は、少なくとも2つの抵抗器の直列接続を含むことができ、これらの抵抗器の一方はスイッチによって短絡させることができる。
可変抵抗回路の2つの異なる電気抵抗値の放電電流および時間周期は、単一のToff周期または別々のToff周期、例えば、2つの連続するToff周期で測定することができる。
方法の実施形態によれば、検出手段は、第1の所与の電流値から第2の所与の電流値まで降下するコイルからの放電電流の第1の時間の長さを決定し、その間、可変抵抗回路は、第1の電気抵抗値を提供し、検出手段は、第3の所与の電流値から第4の所与の電流値まで降下するコイルからの放電された電流から第2の時間の長さを決定し、その間、可変抵抗回路は、第2の電気抵抗値を提供し、検出手段は、コイルのインダクタンスLおよび/または第1および第2の時間の長さの関数として電機子の位置を決定する。この実施形態により、例えば、単一のToff周期の間、2つの時間測定値を実行することが可能になり、したがって、コイルインダクタンスLを非常に短い時間に精密に決定することができる。
装置の実施形態によれば、PWM回路は、モータを電圧源に選択的に接続する少なくとも1つの電気スイッチを含み、スイッチは2つのMOSFETの逆直列接続を含む。
MOSFETは、コイルを電圧源に接続し、コイルを電圧源から切り離すためにPWM制御用電気スイッチとして使用することができる。しかし、MOSFETは、寄生ボディダイオード挙動を有し、したがって、放電時間周期Toffの間、コイルからの部分的ま
たは完全放電電流は、指定された放電回路の代わりに、開いたMOSFETスイッチを介して流れることができる。そのようなMOSFETスイッチを介した寄生放電電流の排出は、一方のスイッチの2つのMOSFETの逆直列接続を提供することにより低減または防止さえされる。具体的には、2つのMOSFETの逆直列接続は、PWM Hブリッジのロー側スイッチに使用することができる。
2つのMOSFETの逆直列接続とは、2つのMOSFETが直列に接続され、2つのnチャネルまたは2つのpチャネルMOSFETのそれぞれのソース/ドレーンのいずれかが互いに接続され、またはnチャネルMOSFETのソース/ドレーンがそれぞれpチャネルMOSFETのドレーン/ソースに直列に接続されることを意味すると理解される。逆直列接続により、MOSFETが開いているとき、逆pn接合がいずれかの方向に提供され、したがって、コイルからの放電電流がブロックされるので、この2つのMOSFETの組合せにより、寄生ダイオード挙動が取り除かれる。
装置の実施形態によれば、装置は、処理手段と、コマンドを含む記憶手段とを含み、処理手段上のコマンド実行により、上記の実施形態による方法が実行される。
処理手段は、例えば、集積回路、特にプロセッサ、またはアナログもしくはセミアナログ電子機器またはそれらの任意の組合せを含むことができる。記憶手段は、RAM、ROM、ハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性、恒久、または一時的記憶手段を含むことができる。
あらかじめ説明した実施形態により、装置は、所定の方法により動作することができ、所定の方法の利点は、本開示によるおよびその実施形態による方法の文脈で説明され、したがって、それらを参照する。
装置の実施形態によれば、装置は、医療デバイス、特に薬物送達デバイスである。医療デバイスには精密なモータ制御が特に重要であり、薬物送達デバイスにはさらに特に重要であり、その場合い、例えば、患者に送達される薬物の量は、モータ回転に依存する。この実施形態による装置を用いて、モータの電機子の位置によりモータ速度を精密に制御し、それとともに、送達された薬剤の信頼性および精度を改善することが可能である。
装置の実施形態によれば、装置は、ハンドヘルドデバイスである。ハンドヘルドデバイスのモータは、通常、電池によって電力供給され、エネルギー節減型PWM制御を使用する。したがって、上記の装置の実施形態は、具体的には、そのようなハンドヘルドデバイスに適している。
装置および方法の他の特徴および利点を例示的な実施形態に関連して次に説明するが、ここで図を参照する。
3対の固定子コイルを有する回転モータを含む装置の例示的な実施形態の概略図である。 図1aのモータの3つのコイルに対する時間依存性のインダクタンスの概略的グラフである。 装置の実施形態による、一般的回路を有する概略的回路図である。 図2の一般的回路のより特定の実装による概略的回路図である。 図1のモータなど、PWM制御電気モータのコイル充電および放電電流を示すグラフである。 図1のモータなど、PWM制御電気モータのコイル充電および放電電流を示すグラフである。 2つの異なる電気抵抗を介したコイル放電電流減衰に対する2つのPWMサイクルにわたる時間の長さ測定を示すグラフである。 2つの異なる電気抵抗を介したコイル放電電流減衰に対する1つのPWMサイクルにわたる代替の時間の長さ測定を示すグラフである。 本開示による、検出手段の代替実装による概略的回路図である。
図1aは、本開示による、装置の例示的な実施形態の概略図を示す。装置2は、電気モータ4を含み、電気モータ4は、この例では、固定子6と、電機子として回転子8とを有する回転モータである。コイル12a+dの第1の対、コイル12b〜eの第2の対、およびコイル12c+fの第3の対が、固定子6上に位置付けられ、永久磁石14がモータ4の回転子8上に位置付けられる。
コイル12a〜fのインダクタンスLa〜fは、磁石14に対する相対的空間位置の関数であり、それとともに固定子6に対する回転子8の角度位置の関数であり、角度位置は図1aに示すように角度φで表される。
図1bは、3つの隣接するコイル12a〜cに対する角度依存性インダクタンスLa〜cの概略的グラフを示す。コイルの磁界が磁石14の磁界の正反対であるとき、すなわち、磁石14がコイルと一直線にあり、異極性を有し、したがって、2つの磁北極または2つの磁南極のいずれかが互いに対向するとき、コイルのインダクタンスは最も高い。コイル12aでは、これは0°、180°および360°の角度φの場合であり、したがって、図1bはこれらの角度におけるLのインダクタンスの最大値を示す。LおよびLのインダクタンスの最大値は、固定子6上のコイル12cおよび12eの対応する位置により60°および120°だけずれる。
装置2は、動作の間、すなわち、回転子8が動いているとき、コイル12a、12cおよび12eのこれらの角度依存性インダクタンスLa〜cを決定するように構成された第1、第2および第3のインダクタンス検出手段18a〜cを有する検出手段16を含む。コイルインダクタンスの角度依存性により、現在の回転子の位置φは、測定されたコイルインダクタンスの1つまたはそれ以上の関数として計算することができる。このため、装置2は、処理手段20と記憶手段22とをさらに含み、ここで、インダクタンスLa〜cの角度依存性に関する情報が記憶手段22にルックアップテーブルの形で記憶され、ここで、処理手段20がインダクタンス検出手段18a〜cによって決定されたインダクタンスLa〜cをルックアップテーブルと比較して、回転子8の角度位置を決定するように構成される。
したがって、回転子8のこのように決定された現在の角度位置φは、次いで、例えば、モータ4の速度を制御するのに使用することができる。
インダクタンス検出手段18a〜cの可能な実装をここで図2を参照して例示する。
図2は、コイルのインダクタンスLを決定するための一般的回路32の概略図を示す。回路32の左側のサブ回路34は、モータ制御の一部を表し、回路32の右側のサブ回路36は、図1のインダクタンス検出手段18a〜cのようなインダクタンス検出手段を表す。
サブ回路34は、電子スイッチ42を用いて電気モータのコイル40に接続可能なDC電圧源38を電圧供給部として含む。コイル40は、例えば、図1aの固定子コイル12a〜fのうちの1つのように、モータの電機子上または固定子上に位置付けることができる。
モータは、コイル40が充電時間周期Tonの間、電圧源38に接続され、放電時間周期Toffの間、電圧源38から切り離されるように、PWM回路(図示せず)操作スイッチ42によって制御される。
少なくとも放電時間周期Toffの間、コイル40は、サブ回路36に接続可能であり、したがって、これらの周期の間、サブ回路36を用いてコイルに関連する電気量を測定することによってコイル40のインダクタンスを決定することができる。
図2に示す例において、サブ回路36は、コイル40からスイッチ42を介してサブ回路36に、コイルに関連する電気量として排出される放電電流を決定するように構成される。そのために、サブ回路36は、好ましくは、少なくとも2つの異なる電気抵抗値を提供することができる可変抵抗回路44である抵抗回路と、抵抗回路44を介して(図2に示すように)または抵抗回路44の少なくとも1つの抵抗器を介して電圧を決定する電圧測定回路46とを含む。電圧測定回路46を用いる電圧測定により、抵抗回路44を通じて排出される放電電流は、次いで、オームの法則I=U/Rにより決定することができ、ここで、それぞれ、Iは放電電流であり、Uは測定された電圧であり、Rは抵抗回路44または抵抗回路44の少なくとも1つの抵抗器の抵抗である。
動作の間、時間周期Tonの間スイッチ42がオン位置にあるとき(図2に示すように)、コイル40は電圧源38に接続され、したがって、次第に増加する充電電流が電圧源38からコイル40に流れる。時間周期Toffの間、スイッチ42がオフ位置にあるとき、次第に減少する放電電流がコイル40から抵抗回路44を介して流れる。放電電流I(t)の時間依存性は、上記の式(1)に対応する。
放電電流I(t)が第1の所与の値Iから第2の所与の値Iまで低下する時間の長さΔtを測定することにより、コイル40の現在のインダクタンスLが上記の式(2)により決定可能である。
可変抵抗回路44(図2に示すように)により、放電回路の絶対電気抵抗値が知られていなくても、または十分に精密に知られていなくても、インダクタンスLを精密に決定することができる。このために、可変抵抗回路44は、2つの異なる電気抵抗値RおよびRを次々に提供するように制御され、各々の場合、放電電流が第1の所与の値Iから第2の所与の値Iまで低下する、相応の(according)時間の長さΔtおよびΔtが測定される。コイル40のインダクタンスLが次いで上記の式(5)により決定可能である。
実験により、このようにして、コイルインダクタンスLを約1%の許容誤差で決定できることが分かっている。インダクタンスL=500μHであり、サブ回路36がΔR=1ΩおよびI/I=1.1となるように構成される場合、各抵抗値R1、R2に対するIからIまで低下する放電電流の時間測定値は、以下の結果を生じた:Δt=17.04μs、Δt=12.52μs。式(5)の適用により、約495.2μHのインダクタンスが生じ、それは500μmの実際のインダクタンス値からの誤差が1%未満である。
図3は、コイルのインダクタンスLを決定するための回路52のより特定の実装の概略的回路図を示す。
回路52の左側のサブ回路54は、この場合もモータ制御の一部を表し、回路52の右側のサブ回路56は、図1のインダクタンス検出手段18a〜cのようなインダクタンス検出手段を表す。
サブ回路54は、2つの上側電子スイッチ64a〜bと2つの下側電子スイッチ64c〜dとを含むHブリッジ62を介してDC電圧源60に結合可能である、電気モータのコイル58を含む。Hブリッジ62を用いて、コイル58をDC電圧源60にいずれかの方向で接続することができる。
例えば、スイッチ64aと64dとを閉じ、スイッチ64cと64bとを開くことにより、電圧源60からの電圧をコイル58に供給することができ、したがって、充電電流がコイル58中を流れる。異極性を有する電圧は、スイッチ64aと64dとを開き、スイッチ64cと64bとを閉じることにより、コイル58に供給することができる。コイル58は、両方の上側スイッチ64aと64bとを開くことにより、電圧源60から切り離すこともできる。
モータは、スイッチ64a〜dを動作させることができるPWM回路(図示せず)によって制御される。具体的には、PWM回路は、コイル58が充電時間周期Tonの間、電圧源60に接続され、放電時間周期Toffの間、電圧源60から切り離され、その間、コイル58が各々の場合にスイッチ64dを介して接地に接続されるように、スイッチ64aを動作させる。モータ回転の逆方向には、PWM回路は、コイル58が充電時間周期Tonの間、電圧源60に接続され、放電時間周期Toffの間、電圧源60から切り離され、その間、コイル58が各々の場合にスイッチ64cを介して接地に接続されるように、スイッチ64bを交互に動作させることができる。
コイル58の両方の端子は、例えば、ショットキーPNダイオードであり得る2つのダイオード68a〜bと検出線66とを介してサブ回路56に接続される。放電時間周期Toffの間(両方の上側電子スイッチ64a〜bが開いているとき)、放電電流がコイル58の一方の端子からダイオード68a〜bの一方を介してサブ回路56まで順方向に流れる。ハイ側スイッチ64a〜bおよびこの特定のダイオードの片側のロー側スイッチ64cまたは64dは、開くように制御され、その間、他方のロー側スイッチ64dまたは64cは、コイル58の対向する端子を接地電位に接続するために閉じられる。このようにして、コイル58の放電電流は、コイルの極性に無関係にサブ回路56に排出することができる。ロー側スイッチ64c〜dは、寄生ダイオードを有しないように構成され、したがって、コイルが接地を介して短絡されない。例えば、スイッチ64c〜dは、各々、2つのMOSFETの逆直列接続として実装することができる。
サブ回路56は、上記の式(5)により、コイル58のインダクタンスLを決定するように構成される。このために、サブ回路56は、2つの異なる電気抵抗値RとRとを提供することができる可変抵抗回路70と、インダクタンス決定回路80とを含む。このインダクタンス決定回路80は、RまたはRを介して排出されるそれぞれの放電電流がそれぞれ第1の所与の値Iから第2の所与の値Iまで低下するのにかかる時間の長さΔtとΔtとを測定するように構成される。
可変抵抗回路70は、2つの抵抗器72、74の直列接続を含み、ここで、スイッチ76は抵抗器72に並列に接続される。スイッチ76が開いているとき、可変抵抗回路70の全抵抗値Rは、R=R+Rによって与えられ、スイッチ76が閉じているとき、可変抵抗回路70の全抵抗値RがR=Rによって与えられる。式(1)から分かるように、放電回路の抵抗が低ければ低いほど、放電電流は早く減少する。したがって、コイル58からの放電電流は、スイッチ76が閉じているとき、より早く減少する。
インダクタンス決定回路80は、2つの抵抗器72、74とスイッチ76との接続点78に接続され、ここで、この接続点78における電圧は、オームの法則I=U/Rによって放電電流に関連付けられる(インダクタンス決定回路80は、具体的には、高い内部抵抗を有するように構成され、したがって、放電電流I(t)は基本的に抵抗器Rを通じて完全に排出される)。
インダクタンス決定回路80は、開始および停止信号をクロック90に提供して、その後可変抵抗回路70の両方の抵抗値RとRとに対する時間の長さΔtとΔtとを測定するための比較器88を含む。
図3に示す例において、比較器88は、時間周期Toffの最初において放電電流がサブ回路56を通じて排出されると、クロック90をトリガして時間測定値を開始させるように構成される。したがって、この例における第1の電流値Iは最大放電電流値Iに等しい。第2の電流値Iは、2つの抵抗器84a〜bの直列接続を含む分圧器82を用いて画成され、その接続点86はスイッチ90を介して比較器88に接続可能である。スイッチ90およびコンデンサ92は、放電電流Iに対応する電圧閾値を画成する抵抗器84aと84bとによる固定比率で比較器88にバイアスを与えるサンプルアンドホールド機能を提供する。
次に、図4a〜bと図5とを参照して図3に示す回路52の動作を詳細に説明する。
コイル58を含むモータの動作の間、PWM制御は、時間周期Tonの間、コイル58を電圧源60に接続し、したがって、コイル58中を流れる電流が次第に増加し(充電電流)、時間周期Toffの間、コイル58を電圧源60から切り離し、したがって、コイル58中を流れる電流が可変抵抗回路70を介して流れ、それによって、次第に減少する(放電電流)。図4a〜bにおいて、グラフの右側の座標に対応する矩形信号は、時間周期TonとToffとのPWMスイッチングを示す。図4aは、20%のPWMデューティサイクルを示し、図4bは、90%のPWMデューティサイクルを示し、その場合、Tonの長さがTon+Toffに相当する1つの全PWMサイクルのそれぞれ20%または90%である。一般に、全PWMサイクルに占めるTonの比率が高ければ高いほど、モータに伝達される電力は高くなる。
図4a〜bは、コイルの充電および放電電流も示す。Tonの間、コイルは電圧源に接続され、次第に増加する充電電流がコイル中を流れる。Toffの間、コイルは、代わりに放電回路に接続され、したがって、放電電流がまた次第に減少する。図4bに示す90%のPWMデューティサイクルの場合、時間周期Toffは、コイルを完全に放電するには短すぎ、したがって、次のTon周期が電流オフセットから開始し、Toffの最初における最大電流値Iが1つのPWMサイクルから別のPWMサイクルへと次第に増加する。
時間周期Toffは、サブ回路56を用いてコイル58のインダクタンスLを決定するのに使用される。第1の時間周期Toffの間、スイッチ76は、開くように制御され、したがって、放電電流が可変抵抗回路の合計抵抗R=R+Rを介して放電する。それに続く第2の時間周期Toffの間、スイッチ76が閉じるように制御され、したがって、放電電流が合計抵抗R=0+Rを介して放電する。図5aは、2つの連続する時間周期Toff,a(図5aの左側)およびToff,b(図5aの右側)の間の放電電流を示す。R<Rなので、放電電流は、第2の時間周期Toff,bの間、第1の時間周期Toff,aに比較して、より早く減衰する。
各時間周期Toff,aおよびToff,bの最初において、クロック90は、それぞれ時間測定値ΔtとΔtとを開始するようにトリガされ、したがって、時間測定値の第1の所与の電流値Iがこの例において最大放電電流Iと等しくなるように設定される。
同時に、スイッチ90を一瞬だけ閉じて、比較器に電圧バイアスを与え、電圧バイアスは、分圧器82により、それぞれの時間周期Toffの最初において接続点78における電圧の画成された比率に等しい。それぞれの時間周期Toffの最初において接続点78における電圧は、最大放電電流Iに対応する。比較器88に与えられた電圧バイアスは、最大放電電流Iの相応の比率Iに対応する。例えば、抵抗器84aの電気抵抗値が抵抗器84bの電気抵抗値の25%に設定された場合、比較器88の電圧バイアスは、接続点78におけるそれぞれの電圧の80%に設定され、それは最大放電電流Iの80%の放電電流値Iに対応する。
固定された電流値を使用するのではなく、現在のPWMサイクルのIの比率にIとIとを設定することが好ましいが、これは、例えば、図4bに示すように、1つのPWMサイクルから別のPWMサイクルへの高いPWMデューティサイクルにおけるIの可能な増加の主な原因となるからである。
接続点78における放電電流およびそれとともに電圧が比較器88における電圧バイアスによって得られる閾値より下に降下すると、比較器88がクロック90をトリガして、時間測定値を停止させる。
2つの時間の長さΔtaとΔtbとを決定した後、次いで、コイル58のインダクタンスLを処理手段(図示せず)を用いて式(5)により計算することができる。式(5)が放電回路の絶対全抵抗値に依存しないが、差ΔR=Rb−Ra=−R1だけに依存するので、コイルインダクタンスLは、放電回路の全抵抗が未知であるかまたは不正確に知られていても、精密に計算することができる。
図5bは、単一のPWMサイクルにわたる時間の長さΔtとΔtとの代替測定を例示するグラフを示す。PWMサイクルの時間周期Toffの間、可変抵抗回路70がまず電気抵抗値Rを提供するように設定され、所与の電流値I1,aからI2,aまで減少する放電電流のΔtの時間測定値が実行される。この時間測定値の終了後、可変抵抗回路70が電気抵抗値Rを提供するように切り替えられ、所与の電流値I1,bからI2,bまでさらに減少する放電電流に対してΔtの第2の時間測定値が実行される。
1,a/I2,a=I1,b/I2,bとなるように、I1,a、I2,a、I1,bおよびI2,bを選択することにより、コイルインダクタンスLは、式(5)によりまだ計算することができる。
図6は、本開示による、検出手段の代替実装による概略的回路図を示す。回路102は、電気モータのコイル104を含み、ここでコイル104は2つのハイ側電子スイッチ110a〜bと2つのロー側電子スイッチ110c〜dとを有するHブリッジ108を用いてDC電圧源106に接続可能である。電子スイッチ110a〜dは、PWM回路(図示せず)によって制御される。
ロー側スイッチ110c〜dは、抵抗器112a〜bによってブリッジされ、Hブリッジ108のロー側は、マイクロコントローラ118によって制御される検出回路116を含む検出手段114に接続される。
検出回路116は、例えば、スイッチ110cと抵抗器112a〜bとのロー側を接地に接続するための分路、すなわち、100ミリオーム未満の抵抗値を有する抵抗器を含むことができる。放電電流は、次いで、分路を用いて、例えば、分路を介した電圧降下を測定することにより、決定することができる。あるいは、検出回路116は、印刷回路基板(PCB)上の互いに非常に近接して位置した2つのトラックまたは配線を含むことができる。放電電流は、次いで、これらのトラックまたは配線の誘導結合によって決定することができる。
PWM時間周期Tonの間、2つの対角線上の対向するスイッチ(110a+dまたは110b+c)が閉じられ、残りのスイッチが開かれ、検出回路116が小さな抵抗だけを、またはHブリッジ108のロー側と接地との間の直接接続さえも与えるように制御される。このようにして、コイル104は、時間周期Tonの間、電圧源106に接続される。
PWM時間周期Toffの間、上側スイッチ110a〜bおよび下側スイッチ110cまたは110dの少なくとも一方が開かれ、したがって、コイル104が電圧源106から切り離され、コイル104からの放電電流が少なくとも1つの抵抗器112aまたは112bを通じておよび検出回路116を通じて排出される。検出回路116は、次いで、放電電流を決定するためにマイクロコントローラ118によって制御され、コイル104のインダクタンスLは、前に説明したように、例えば、式(2)および(5)の文脈で説明したように、放電電流の関数として決定することができる。具体的には、マイクロコントローラ118のADチャネルは、時間測定値ΔtとΔtとを実行するのに、およびコイル104のインダクタンスLまたはコイル104を上に設けることができる、モータの電機子の位置を計算するのに使用することができる。

Claims (13)

  1. 装置(2)であって、
    固定子(6)と、電機子、特に回転子(8)と、少なくとも1つのコイル(12a〜f、40、58、104)とを有する電気モータ(4)を含み、
    ここで、該装置(2)は、モータ(4)の動作の間、コイル(12a〜f、40、58、104)に関連する少なくとも1つの電気量を測定することにより、コイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLを決定するように構成された検出手段(16、18a〜c、114)をさらに含み、
    該装置は、電気モータ(4)を制御するように構成されたパルス幅変調(PWM)回路をさらに含み、該PWM回路は、充電時間周期Tonの間、コイル(12a〜f、40、58、104)を電圧供給部に接続し、放電時間周期Toffの間、コイルを電圧供給部から切り離すように構成され、
    検出手段(16、18a〜c、114)は、放電時間周期Toffの間、コイル(12a〜f、40、58、104)からの放電電流を決定するように構成される、前記装置。
  2. 検出手段(16、18a〜c、114)は、モータ(4)の動作の間、特に電機子が動いているとき、コイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLの関数として、電機子の位置を決定するようにさらに構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 検出手段(16、18a〜c、114)は、第1の所与の電流値から第2の所与の電流値まで降下する、コイル(12a〜f、40、58、104)からの放電電流に対する時間周期の長さを決定するように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  4. 検出手段(16、18a〜c、114)は、少なくとも1つの抵抗器(72、112a〜b)を含む可変抵抗回路(44、70)によって提供される可変電気抵抗を通じて、放電電流をコイル(12a〜f、40、58、104)から排出させるように構成され、可変抵抗回路(44、70)は、少なくとも2つの異なる電気抵抗値を提供するように調整可能であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 検出手段(16、18a〜c、114)は、少なくとも2つの異なる電気抵抗値の各々の1つに対して、可変抵抗回路(44、70)の少なくとも1つの抵抗器(72、112a〜b)を介して電圧を決定するように構成されることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
  6. PWM回路は、モータ(4)を電圧源に選択的に接続するために少なくとも1つの電気スイッチ(42、64a〜d、110a〜d)を含み、該スイッチ(42、64a〜d、110a〜d)は、2つのMOSFETの逆直列接続を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 装置(2)は、処理手段(20)とコマンドを含む記憶手段(22)とを含み、処理手段(20)上のコマンドの実行により、請求項9〜14のいずれか1項による方法が実行されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 医療デバイス、特に薬物送達デバイスであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 装置(2)の検出手段(16、18a〜c、114)は、モータ(4)の動作の間、コイル(12a〜f、40、58、104)に関連する少なくとも1つの電気量を測定することにより、コイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLおよび/またはコイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLの関数として電機子の位置を決定する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置(2)を動作させるための方法。
  10. 電気モータ(4)は、パルス幅変調によって制御され、検出手段(16、18a〜c、114)は、PWMの少なくとも1つの放電時間周期Toffの間、コイル(12a〜f、40、58、104)からの放電電流を決定することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 検出手段は、第1の所与の電流値から第2の所与の電流値まで降下する、コイル(12a〜f、40、58、104)からの放電電流に対する時間の長さを決定することを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
  12. 検出手段(16、18a〜c、114)は、少なくとも1つの抵抗器(72、112a〜b)を含む可変抵抗回路(44、70)によって提供される可変電気抵抗を通じて、少なくとも2回、放電電流をコイル(12a〜f、40、58、104)から排出させ、可変抵抗回路(44、70)の少なくとも1つの抵抗器(72、112a〜b)を介して電圧を測定し、第1回目に可変抵抗回路(44、70)は、第1の電気抵抗値を提供し、第2回目に可変抵抗回路(44、70)は、異なる第2の電気抵抗値を提供することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 検出手段(16、18a〜c、114)は、第1の所与の電流値から第2の所与の電流値まで降下する、コイル(12a〜f、40、58、104)からの放電電流に対する第1の時間の長さを決定し、その間、可変抵抗回路(44、70)は、第1の電気抵抗値を提供し、検出手段(16、18a〜c、114)は、第3の所与の電流値から第4の所与の電流値まで降下する放電電流に対して第2の時間の長さを決定し、その間、可変抵抗回路(44、70)は、第2の電気抵抗値を提供し、検出手段(16、18a〜c、114)は、コイル(12a〜f、40、58、104)のインダクタンスLおよび/または第1および第2の時間の長さの関数として電機子の位置を決定することを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
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