JP2016517953A - 原子間力顕微鏡用の光ビーム位置決めユニット - Google Patents

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Abstract

本発明は、プローブの偏向又は振動の計測及び光学撮像のための物体の照明のようなAFMに特有のいくつかの特定の使用法と、プローブの光熱的励起、サンプル内の光熱的に生成された変化、プローブの光熱的浄化、並びに、サンプル中における光化学的、光電気的、光熱的、及びその他の光ビームによって誘発される変化のようなあまり伝統的ではない使用法と、のために、異なる波長の2つ以上の光ビームの組合せが、原子間力顕微鏡などの科学的装置のプローブ又はサンプル上において合焦されることを可能にする光学光ビーム位置決めシステムに関する。合焦された光ビームは、相互の関係において独立的に位置決めされてもよい。

Description

走査プローブ顕微鏡(「Scanning Probe Microscope:SPM」)又は原子間力顕微鏡(「Atomic Force Microscope:AFM」)などの走査プローブ装置は、画像を、或いは、分子及び場合によっては原子レベルの分解能で様々な物質の特徴を示すその他の情報を、得るべく、使用することができる。更には、AFM及びSPMは、力−距離曲線又は力曲線と呼ばれる計測モードにおいて、力をピコニュートンからマイクロニュートンの範囲において正確に計測する能力を有する。分解能に対する需要が増大するのに伴って、ノイズアーチファクトを伴わない益々小さな力の計測が必要とされることになり、これらの装置の古い世代は、陳腐化している。相対的に高速の結果に対する需要は、益々小さなカンチレバーを必要していることから、この陳腐化を強化する一方である。好ましいアプローチは、小さなカンチレバーを使用する際に、或いは、生物学のための光学技法、カンチレバー又はサンプルに対する光化学的、光熱的、光電気的、及びその他の光によって誘発される変化のための光学技法、ナノインデンテーション、及び電気化学などの専門的なアプリケーションを実行する際に、装置の性能を最適化する一群のモジュールを提供しつつ、最小限のノイズを伴って小さな力を計測するという中心的課題に対処した新しい装置である。
利便を目的として、本説明は、走査プローブ装置、SPM、又はAFMの特定の実施形態において実現されうるシステム及び技法に合焦している。又、走査プローブ装置は、3D分子力プローブ装置、走査トンネリング顕微鏡(「Scanning Tunneling Microscope:STM」)、高分解能側面計(機械的なスタイラス側面計を含む)、表面改質装置、ナノインデンタ、化学的/生物学的検知プローブ、電気計測用の装置、及び微細作動型装置などの装置をも含む。本明細書において記述されているシステム及び技法は、このようなその他の走査プローブ装置において実現されてもよい。
SPM又はAFMは、サンプルの表面との関係においてプローブの端部上の鋭い先端部を操作しつつ(例えば、ラスタリングしつつ)、地形情報(並びに、その他のサンプル特性)を取得する装置である。情報及び特性は、(例えば、振幅、偏向、位相、周波数などの変化を検出することによって)プローブの偏向又は振動の小さな変化を検出し、且つ、フィードバックを使用してシステムを基準状態に戻すことにより、取得される。サンプルとの関係において先端部を走査することにより、サンプルの地形又はその他の特性のマップを取得してもよい。
プローブの偏向又は振動の変化は、通常、光梃子の構成によって検出され、これによれば、入射光ビームは、先端部とは反対側のプローブの側部に導かれ、且つ、プローブからの反射ビームは、位置感知検出器(「Position Sensitive Detector:PSD」)を照射する。プローブの偏向又は振動が変化するのに伴って、PSD上の反射スポットの位置も変化し、これにより、PSDからの出力の変化が生成される。プローブの偏向又は振動の変化は、通常、偏向又は振動を一定の予め設定された値において維持するべく、サンプルとの関係におけるプローブの基部の垂直方向位置(本明細書においては、Z位置の変化と呼称され、この場合に、Zは、一般に、サンプルによって定義されたX/Yプレーンに対して直交している)の変化をトリガーするように、生成される。通常、SPM又はAFM画像を生成するべく使用されているのが、このフィードバックである。
SPM又はAFMは、プローブの先端部がサンプル表面との一定の接触状態にある接触モードと、先端部が表面と接触しないか又はこれと間欠的にのみ接触状態となるACモードと、を含むいくつかの異なるサンプル特徴判定モードにおいて動作させることができる。
例えば、プローブをラスタリングするべく、或いは、サンプル表面との関係においてプローブの基部の位置を変化させるべく、SPM及びAFMにおいては、アクチュエータが一般に使用されている。アクチュエータの目的は、例えば、プローブの先端部とサンプルの間などのSPM又はAFMの異なる部分の間において相対的な運動を提供するというものである。異なる目的及び異なる結果に応じて、サンプル又は先端部を、或いは、これらの両方のなんらかの組合せを、作動させることが有用でありうる。又、センサも、一般にSPM及びAFMにおいて使用されている。これらは、アクチュエータによって生成される運動を含むSPM又はAFMの様々なコンポーネントの運動、位置、又はその他の属性を検出するべく、使用されている。
本明細書においては、そうではない旨が示されていない限り、「アクチュエータ」という用語は、圧力によって生成される曲がり、圧力チューブ、圧力積層体、ブロック、バイモルフ及びユニモルフ、リニアモーター、電気歪アクチュエータ、静電モーター、静電容量モーター、ボイスコイルアクチュエータ、及び磁気歪アクチュエータを含む入力信号を物理的な運動に変換する様々な一群の装置を意味しており、且つ、「センサ」又は「位置センサ」という用語は、光学偏向検出器(PSDとして上述されているもの及び「Method for Isolating and Measuring Movement in Metrology Apparatus」という名称の米国特許第6,612,160号明細書において記述されているものを含む)、静電容量センサ、誘導センサ(渦電流センサを含む)、差動変圧器(「Linear Variable Differential Transformers for High Precision Position Measurements」という名称の米国特許第7,038,443号明細書及びこの継続である明細書、「Linear Variable Differential Transformer with Digital Electronics」という名称の米国特許第8,269,485号明細書及びこの継続である明細書、「Integrated Micro−Actuator and Linear Variable Differential Transformers for High Precision Position Measurements」という名称の米国特許第8,502,525号明細書及びこの継続である明細書に記述されているものなどであり、これらの特許文献のそれぞれは、引用により、そのすべてが本明細書に包含される)、可変リラクタンス、光学干渉計、ひずみゲージ、圧力センサ、並びに、磁気歪及び電気歪センサを含む変位、速度、又は加速度などの物理的な量を電気信号などの1つ又は複数の信号に変換する装置を意味している。
いくつかの現時点のSPM/AFMは、最大で100μmの画像を撮影することができるが、通常は、1〜10μmの範囲において使用されている。このような画像は、通常、取得するのに4〜10分間を必要とする。現時点において、研究は、「ビデオレート」撮像と呼ばれているものに向かうべく、実施されている。通常、この用語を使用しているものには、1秒当たり1つのレートにおける画像生成から1秒当たりに30のレートの真のビデオレートにおける画像生成までが含まれている。ビデオレート撮像によれば、運動するサンプルの撮像、束の間のイベントの撮像、及び相対的にタイムリーな撮像の簡単な完了が可能となろう。ビデオレート撮像に向かうための1つの重要な手段は、プローブの容積を減少させ、これにより、相対的に小さなばね定数を維持しつつ、相対的に大きな共振周波数を実現するというものである。
合焦された光ビームをプローブ又はサンプル上において形成するべく使用される本発明のオプティクスの光ビーム位置決めユニットの概略図である。 複数の光ビーム位置決めユニットを有する本発明の光路を示すブロックダイアグラムである。 複数のネストされた光ビーム位置決めユニットを有する本発明の光路を示すブロックダイアグラムである。 光ビーム位置決めユニットの操向ミラーと、シャインプルーフプレーンと、を示すブロックダイアグラムである。 物理的回動軸がx軸に沿って平行運動する状態において、光ビーム位置決めユニットの操向ミラーと、シャインプルーフプレーンと、を示すブロックダイアグラムである。 物理的回動軸がz軸に沿って平行運動する状態において、光ビーム位置決めユニットの操向ミラーと、シャインプルーフプレーンと、を示すブロックダイアグラムである。 物理的回動軸がy軸に沿って平行運動する状態において、光ビーム位置決めユニットの操向ミラーと、シャインプルーフプレーンと、を示すブロックダイアグラムである。 物理的回動軸がy軸、z軸、及びx軸に沿って平行運動する状態において、光ビーム位置決めユニットの操向ミラーと、シャインプルーフプレーンと、を示すブロックダイアグラムである。 異なる周波数及び場所における駆動に対するカンチレバーの応答を示す写真である。
上述のように、AFM内における合焦された光ビームは、プローブの偏向又は振動を計測するべく使用されている。但し、計測プローブの変位を上回る機能を可能にするべく、複数の光ビームをプローブ上に合焦することが望ましい。又、その他の機能を可能にするべく、複数の光ビームをサンプル上に合焦することも望ましい。本発明は、調和した方式ですべての光ビームを合焦するべく使用される単一の対物レンズの単一の光軸に沿って複数の光ビームをオーバーラップさせることにより、このような複数の光ビームの単一のカンチレバー又はサンプル上における合焦に由来する設計の複雑性を解決している。それぞれの光ビームの移動の角度的な向き又は方向及び光軸との関係におけるそれぞれの光ビームの焦点の軸方向の位置は、カンチレバー又はサンプルとの関係においてそれぞれの光ビームの焦点の場所の3次元位置の独立的な制御を許容するべく、光ビームの間において独立的に制御されている。
図1は、プローブ又はサンプル上において1つに合焦された光ビームを形成する本発明の光ビーム位置決めユニット(Optical Beam Positioning Unit:OBPU)の概略図を示している。その他の合焦された光ビームは、類似した光ビーム位置決めユニットを利用することになろう。図1においては、オプティクス用の光源100は、レンズ104によって実質的にコリメートされる光の発散ビームを放出している。光源100は、レーザーダイオードであってもよく、或いは、スーパールミネッセントダイオード又は発光ダイオードなどの別の光源であってもよいであろう。唯一の要件は、パワー密度が、カンチレバー又はサンプル内における望ましい効果を励起するべく十分に大きいというものである。レンズ104は、好ましくは、透過した光ビームの品質を極大化させるべく、非球面である。
レンズ104を離脱したコリメートされた(又は、ほぼコリメートされた)光ビームは、任意選択により、直線偏光器108を通過してもよい。直線偏光器108は、光パワースループットを極大化させるべく、或いは、光パワーの最大量が過大であると考えられる場合に、望ましい量の光スループットをチューニングするべく、光源100との関係において光軸を中心として回転させることができる(又は、光源100を直線偏光器108との関係において回転させてもよい)。又、光軸との関係において直線偏光器108を傾斜させることも、有利であり、その理由は、この結果、光源100内に戻る後方反射された光の量を低減しうるからである。後方反射された光は、発光プロセスにおいて不安定性を生成しうる。
偏光された光ビームは、その後に、レンズ112を通過し、且つ、再合焦される。このレンズは、非球面レンズ、色消し二重レンズ、或いは、その他のレンズ又はレンズグループであってもよい。次いで、光ビームは、レンズ112と光ビーム124の焦点の間に配設された操向ミラー116によって反射される。操向ミラー116は、3次元空間内において点として定義された物理的回動軸120を中心として回転させることができるように、支持されている。以下において示されているように、物理的回動軸120を中心とした操向ミラー116の回転は、合焦されたスポットをプローブのプレーン又はサンプルのプレーン内において2次元運動させるための手段を提供している。本明細書においては、これらの2つのプレーンは、図1において別個に示されてはいないが、本明細書においては、ターゲット物体178として集合的に呼称される。
図3には、操向ミラー116の機能が詳細に示されている。本発明の好適な実施形態においては、操向ミラー116は、3つの直交軸を中心として回転させることが可能であり、これらのうちの2つは、ミラー116の表面に対して平行であり、且つ、本発明の目的のために、重要である。y軸は、ミラー116の表面に対して平行である軸のうちの一方である。y軸は、入射光ビーム204及び反射された光ビーム208によって定義されたプレーン200内に位置している。z軸は、ミラー116の表面に対して平行であるもう一方の軸である。z軸は、入射プレーン200に対して直交している。操向ミラー116をy軸を中心として回転させるか(操向ミラー116を「ピッチング」させるか)、又はz軸を中心として回転させるか(操向ミラー116を「ヨーイング」させるか)、或いは、この両方において回転させることにより、反射された光ビーム204の方向及び焦点位置が変化する。但し、x軸を中心として操向ミラー116を回転させること(操向ミラー116を「ローリング」させること)は、反射された光ビーム208の方向に対して影響を及ぼさない。
好適な実施形態においては、操向ミラー116には、反射された光ビーム204の方向及び焦点の望ましい変化を生成するべく、ピッチ及びヨー回転を作動させる手段が設けられている。この手段は、好ましくは、トランスデューサによって駆動される運動ステージであってもよい。トランスデューサ及び運動ステージは、物理的回動軸120を中心として操向ミラー116を2次元において回転させる。これらのトランスデューサは、好ましくは、高精度ステッパモーターによって駆動される微細ピッチの親ねじである。或いは、この代わりに、ピッチ及びヨー回転を作動させる手段は、回転ステージ、曲がりステージ、又はジンバルステージであってもよく、且つ、トランスデューサは、電気機械モーター、DCモーター、圧電慣性モーター、圧電トランスデューサ、又は手動位置決め器であってもよい。好ましくは、トランスデューサがステッパモーターである場合には、これらのステッパモーターには、光ビームの焦点の位置決めが正確なものとなるように、機械的ステップサイズを低減するためのギアボックスが設けられる。
操向ミラー116のピッチング及び/又はヨーイングは、反射された光ビーム208に対して2つの異なる方法で影響を及ぼす。第1に、操向ミラー116のピッチング及びヨーイングは、反射された光ビーム208の移動の2次元における角度的な向き又は方向に対して影響を及ぼす。第2に、操向ミラー116のピッチング及び/又はヨーイングは、反射された光ビーム208の焦点の軸方向位置に対して影響を及ぼす。物理的回動軸120(これを中心として、操向ミラー116を回転させることができる)が入射点216(ここにおいて、入射光ビーム204は、反射された光ビーム208と交差している)において配置されている場合に、図3に示されているように、焦点の軸方向位置に対するピッチング/ヨーイングの影響は、最小限のものとなる。この状態においては、反射された光ビーム208の角度的な向きのみが、ピッチング及び/又はヨーイングの影響を受けることになる。但し、図5、図6、及び図7において示されているように、物理的回動軸120が入射点216との関係において平行運動した場合には、ピッチング及び/又はヨーイングは、反射された光ビーム208の角度的な向きを変化させると同時に、反射された光ビーム208の焦点の軸方向の位置を移動させる。これは、本発明にとって極めて重要である。光学系を設計する際には、焦点の角度的な位置と反射された光ビーム208の角度的な向きの間の望ましい関係を設定するべく、3次元空間内における物理的回動軸120の正確な場所がチューニングされる。この関係が実現された際には、焦点の軸方向の位置は、「シャインプルーフ」表面124という数学的に定義された表面に沿って運動するように、幾何学的に制約される。反射された光ビーム208の周りにおける相対的に小さな角度の変化の場合には、図3に示されているように、シャインプルーフ表面を「シャインプルーフプレーン」212により、ほぼ近似することができる。シャインプルーフ表面124という用語は、シャインプルーフ基準という光学原理を意味しており、これは、ターゲット物体178のプレーンに基づいて望ましいシャインプルーフプレーン124を選択するべく、使用される。
図4に表示されているように、物理的回動軸120の入射点216との関係におけるx軸に沿った平行運動は、シャインプルーフプレーンの向きに対して影響を及ぼさない。物理的回動軸120がx軸に沿ってのみ平行運動させられる状態において、操向ミラー116をピッチング及び/又はヨーイングさせることにより、反射された光ビーム208は、物理的回動軸120の平行運動の前に運動したものと同一のシャインプルーフプレーンに沿って移動する。従って、本発明の動作を理解するには、ミラー表面のプレーン内にあり、且つ、こちらもミラー表面のプレーン内にある物理的回動軸120において交差する回転軸を中心として操向ミラー116を回転させる効果について説明するだけで十分である。但し、操向ミラー116のプレーンの背後の短い距離においてx軸に沿って物理的回動軸120を配置することは、性能に対してほとんど影響を及ぼさないことに留意されたい。
図5は、z軸に沿った物理的回動軸120の平行運動の効果を示しており、シャインプルーフプレーン212は、反射された光ビーム208の焦点の角度的な位置及び角度的な向きの同時の変化に起因して、回転している。具体的には、シャインプルーフプレーン212は、入射プレーン200に対して平行に位置した軸に沿って回転している(「傾斜」している)。焦点の位置は、操向ミラー116が物理的回動軸120を中心としてヨーイング又はピッチングさせられるのに伴って、傾斜された焦点プレーンに沿って運動する。
図6は、y軸に沿った物理的回動軸120の平行運動の効果を示しており、シャインプルーフプレーン212は、入射プレーン200に対して垂直に位置した軸に沿って回転している(「傾いている」)。いまや、焦点の位置は、操向ミラー116が物理的回動軸120を中心としてヨーイング又はピッチングさせられるのに伴って、傾斜した焦点プレーンに沿って運動する。
図7は、シャインプルーフプレーン212が、入射プレーン200に対して平行に位置した軸に沿って「傾斜」し、且つ、入射のプレーン200に対して垂直に位置した軸に沿って「傾いた」状態において、z軸、y軸、及びx軸に沿った平行運動を組み合わせてもよいことを示している。
シャインプルーフ表面124は、対物レンズ170の前部焦点面174の近傍において光学画像を有し、これは、図1に示されているように、「共役シャインプルーフ焦点プレーン」180によって近似される。反射されたビーム208の光軸を中心とした共役シャインプルーフ焦点面180の傾斜角度は、好ましくは、ターゲット物体178の傾斜角度に整合するように、チューニングされる。通常、AFMカンチレバーは、5〜15度の角度だけ、傾斜させられる。カンチレバーの傾斜角度に実質的に整合した共役シャインプルーフ焦点面180内において傾斜を誘発するように、物理的回動軸120の場所を位置決めすることが好ましい。この結果、さもなければ傾斜したカンチレバーの場合に必要となる光ビームを再合焦するニーズを伴うことなしに、操向ミラー116のピッチング又はヨーイングによるカンチレバーに沿った合焦されたビームの位置の運動が許容される。本発明の一代替実施形態においては、カンチレバーの傾斜角度について補償するべく、測角レンズグループ136の平行運動が使用されてもよい。但し、このような実施形態は、傾斜したカンチレバー上において合焦された光スポットを維持するべく、2つではなく、3つのモーショントランスデューサの使用を必要としている。
図1に示されているように、操向ミラー16から反射された光ビーム208は、シャインプルーフ表面124において合焦するように収束し、且つ、その後に、その表面を超えて発散する。次いで、発散する光ビームは、フォールドビームスプリッタ128からの反射によってリダイレクトされる。フォールドビームスプリッタ128は、別の部分がフォールドビームスプリッタ128を光ビーム内の光学パワーの合計量を計測する光検出器132に通過することを許容しつつ、光ビームの一部分を反射する。従って、光検出器132は、レーザーダイオード100の駆動電流を相応して変化させることにより、或いは、上述のように、直線偏光器108を相応して回転させることにより、望ましい量の光パワーをチューニングするべく、使用することができる。通常、光ビームの小さな部分がフォールドビームスプリッタ128を光検出器132に通過することが可能であり、且つ、実質的にすべての光が、フォールドビームスプリッタ128から反射されることになる。この光ビームの分割は、好ましいものであり、その理由は、この結果、ターゲット物体178において大きな光学パワー密度が維持されるからである。
以前の段落において記述されている光検出器132は、線形位置感知検出器であってもよく、この場合には、光検出器132上における光ビームの位置は、光ビームの焦点の軸方向の位置と角度的な向きを判定するべく、使用することができる。又、較正手順は、これらの2つの幾何学的な要因を判定するというもので十分であろう。但し、線形位置感知検出器が望ましく、その理由は、その結果、操向ミラー116においてピッチ及びヨーを生成するアクチュエータに対する閉ループ位置制御に対するニーズがなくなるからである。但し、閉ループ位置制御が、いずれにしても、提供される場合には、線形位置感知検出器は、このような制御を補完すると共に、操向ミラー116の公称位置又は中心位置の補強尺度を提供する。
任意選択であると共に本発明の動作にとって必須ではない光検出器132が存在しない場合には、フォールドビームスプリッタ128は、光をリダイレクトするミラーとしてのみ機能する。光学コンポーネントの向き及び位置が異なる場合には、フォールドビームスプリッタ128は、不要となりうる。
フォールドビームスプリッタ128から反射された後に、光ビームは、ビーム136を実質的にコリメートさせる1つ又は複数のレンズを通過する。このレンズのグループは、本明細書においては、測角レンズグループと呼称される。光ビームをコリメートするために使用されるレンズの数及び種類は、当業者には既知の考慮事項の下において、特定の光ビーム位置決めユニットの光学パラメータによって厳格に左右される。本発明においては、測角レンズグループ136には、送出される光ビームのコリメーションの程度を変化させるべく、光軸に沿ったグループの平行運動のための手段が設けられている。グループを前後に運動させれば、グループを通過した後に、光ビームは、相対的に発散又は収束した状態となる。この結果、ユーザーは、ターゲット物体178との関係において、最終的な合焦されたスポットの軸方向の位置を調節することができる。
測角レンズグループ136を平行運動させる1つの可能な手段は、ねじが切られたハウジング内においてレンズグループを取り付け、その後に、このハウジングをねじが切られたボア内において回転させられるというものである。レンズグループの機械的な運動は、モーターなどのトランスデューサによって自動化されてもよく、或いは、ユーザーにより、手動で調節されてもよい。運動することを要しうるグループ内のレンズの数は、望ましいコリメーションの値によって左右される。グループ内の残りのレンズは、存在する場合には、固定された状態に留まってもよい。
測角レンズグループ136を離脱した実質的にコリメートされたビームは、必要に応じて、処方された値だけ光を減衰させるフィルタ140を使用することにより、減衰させることができる。フィルタ140は、減光フィルタ、可変回転減光フィルタ、着色フィルタ、又は直線偏光フィルタであってもよい。いずれの場合にも、フィルタ140は、望ましい光減衰の値を変化させるべく、ユーザーによって手動で、或いは、自動化されたメカニズムを通じて、調節することができる。これを目的とした好ましい自動化されたメカニズムには、電動の回転ステージ上の可変回転減光フィルタと複数のフィルタを有する電動のフィルタホイールが含まれ、これらのうち1つは、ビーム内において配設される。フィルタ140が直線偏光フィルタである場合には、フィルタ又は偏光器は、手動で、或いは、なんらかの電動のメカニズムにより、回転させることができる。いずれの場合にも、結果的に得られるビームのパワーを容易に利用することができるように、存在している場合には、いずれのフィルタ140が光ビーム内に配設されているのかを電子的に識別することが好ましい。
次いで、フィルタ140を離脱した光ビームは、ビームの1つの偏光方向のみを通過させる偏光ビームスプリッタ144を通過する。望ましい偏光方向に直交している方向において偏光しているビームの部分は、透過するのではなく、反射され、且つ、次いで、黒色フェルト表面などのビームダンプ148によって吸収される。望ましい偏光方向において偏光しているビームの部分は、4分の1波長板152に透過され、4分の1波長板152は、透過する直線偏光の光ビームを円偏光の光ビームに変換する。
ダイクロイックミラー156などの4分の1波長板152を離脱した後の光ビームの経路内の光学要素は、円偏光された光ビーム内のs偏光された光とp偏光された光の間に大きな位相シフトを導入しうる。この状況において、光ビーム内のすべての後続の光学要素によって導入される累積した位相シフトを取り消すように、適切な向きを有する(0.25波長超又は未満の)十分な遅れを有する波長板によって4分の1波長板152を置換することにより、偏光ビームスプリッタ144及び4分の1波長板152の望ましい動作を実現することができる。
上述のように、本発明は、AFMにおいて一般的であるように、プローブの偏向又は振動を計測するべく、使用されてもよく、且つ、更には、プローブの変位の計測以外の機能を可能にするために複数の光ビームをプローブ(又は、サンプル)上に合焦するべく、利用されてもよい。本発明がこれらのその他の機能を実現するべく使用される際には、サンプルからの反射されたビームの検出は不要である。この場合には、偏光ビームスプリッタ144、波長板152、及びビームストップ148は、本発明のその他の態様を実質的に変更することなしに、省略されてもよく、且つ、更には、従って、当然のことながら、光検出器182を使用し、プローブの偏向又は振動を計測してもよい。この関連において、偏光ビームスプリッタ144及び波長板152の存在又は不存在は、対物レンズ170の後部焦点面172内において仮想的回動軸122を配置する際の正しい距離の計算に対して重要な影響を及ぼすことを記憶しておく必要がある。
4分の1波長板152を透過した実質的にすべての円偏光された光ビームは、ダイクロイックミラー156によって反射される。ダイクロイックミラー156を通過しうるビームの一部分は、ビームダンプ160によって吸収される。光源100内の波長以外の波長が、反射されるのではなく、ミラー156を通過し、これにより、カメラシステム186が、ターゲット物体178から反射された光を撮像することができるように、ここでは、従来のミラーではなく、ダイクロイックミラーが使用されている。
次いで、ダイクロイックミラー156を離脱した実質的にコリメートされた光ビームは、別のダイクロイックミラー166を通過するが、この別のダイクロイックミラー166は、更に詳細にすぐに後述するように、別の光ビーム位置決めユニットからの光ビームを光路内に組み込むことを許容する。次いで、コリメートされた光ビームは、対物レンズ170を通過し、対物レンズ170は、対物レンズ170の前部焦点面174の近傍において光ビームを合焦する。合焦された光ビームによって狙いが定められたターゲット物体178は、対物レンズ170の前部焦点面174の近傍において配置されている。対物レンズ170は、0.45の開口数を有するOlympus LUC Plan Fluor N 20xなどの市販のユニットであってもよく、或いは、これは、この文脈における使用のために特別に設計された対物レンズであってもよい。通常、この文脈における使用のための対物レンズは、いくつかの光学コンポーネントから構成されており、そのうちのいくつかは、レンズの位置との関係において前部焦点面の位置を調節するべく、或いは、合焦されたスポットの球面収差の補正を調節するべく、その他のものとの関係において平行運動させられてもよい。好適なレンズは、色収差のアポクロマート補正又はセミアポクロマート(「Fluor」)補正を有することになり、その理由は、複数のスポットを生成する異なる波長の複数の光ビームが存在することになると予期されうるからである。又、好適なレンズは、軸外し収差用のフラットフィールド(「Plan」)補正を有することにもなり、その理由は、カメラシステム186が、好ましくは、デジタル画像センサを内蔵することになるからであり、且つ、本発明は、シリコンウエハなどの平らなサンプルとの関連において使用されることになると予期されうるからである。
レンズの前部焦点面174の近傍において対物レンズ170によって合焦される光ビームの一部分は、こちらも前部焦点面174の近傍に配置されているターゲット物体178によって反射されることになる。別の部分は、吸収されることになる。又、ターゲット物体178の材料及び厚さ並びに光ビームの波長に応じて、光ビームの一部分がターゲット物体178を透過することも可能である。
ターゲット物体178によって反射された光ビームの一部分は、対物レンズ170に再度進入することになり、且つ、実質的にコリメートされた状態に戻ることになる。対物レンズ170に再度進入するビームの部分は、先程引用されると共に引用によって本明細書に包含された「Modular Atomic Force Microscope」という名称の米国特許第8,370,960号明細書において詳細に記述されているように、合焦された光ビームに特定の角度を導入するべく、到来するコリメートされたビームを横方向においてオフセットすることにより、極大化されてもよい。対物レンズ170に再度進入する反射された光ビームの主要な部分―但し、すべてではない―は、ダイクロイックミラー156によって反射され、且つ、4分の1波長板152まで導かれ、次いで、4分の1波長板152は、円偏光された戻りの光ビームを直線偏光された光ビームに変換する。いまや、偏光の向きが、その他の方向において4分の1波長板152と以前に交差したオリジナルの光ビームの偏光の向きと直交していることから、光ビームは、通過する代わりに、偏光ビームスプリッタ144から反射される。4分の1波長板152が、4分の1波長板152に後続する光学要素内の位相シフトについて補償するための遅れと向きを有する波長板によって置換されている場合には、上述のように、戻りの光ビームは、偏光ビームスプリッタ144によって完全に反射される。
次いで、反射されたビームは、光検出器182上に入射し、光検出器182は、本発明がプローブの偏向又は振動を計測するように使用されている際には、光ビームの位置を計測する。光検出器182上における光ビームの2次元位置は、光ビームを反射したターゲット物体178の2次元の角度的な逸脱の尺度として使用される。但し、本発明が、プローブの変位の計測以外の機能を可能にするために、複数の光ビームをプローブ(又は、サンプル)上に合焦するべく利用されている際には、光検出器182は、光ビームの光パワーを計測するべく、使用することができる。
対物レンズ170に再度進入する光ビームの一部分は、ダイクロイックミラー156を通過することになり、且つ、ターゲット物体178が、適切な光源により、好ましくは、白色光源により、照射されている場合には、カメラシステム186を使用することにより、この光ビームの部分を撮像することができる。又、カメラシステム186は、ターゲット物体178から反射された合焦された光スポットを撮像することもできる。
ターゲット物体178の輝度が、大きさにおいて、カメラシステム186に進入する反射された光ビームの輝度と類似していることを保証するべく、カラーフィルタ190を使用し、光ビームを、必要とされる任意の程度にまで選択的に減光することができる。又、ターゲット物体178及び合焦された光スポットの適切な露光を得るべく、カメラシステム186によって提供される露光時間及びアパーチャサイズの調節も必要となりうる。反射された光ビームのわずかな量のみがダイクロイックミラー156をカメラシステム186に通過する場合にも、ビームは、その高いパワー密度に起因して、非常に明るいものとなる。従って、カメラシステム186内において良好な品質の画像を提供するべく、フィルタ190が必要となるものと予期される。
上述のように、測角レンズグループ136をその軸に沿って平行運動させれば、対物レンズ170の前部焦点面174との関係において、最終的な合焦スポットの軸方向の場所が変化する。従来技術の場合には、対物レンズ170を運動させることにより、又はターゲット物体178を運動させることにより、或いは、これらの両方により、光ビーム焦点を軸方向において位置決めしているところであろう。本発明によれば、対物レンズ170又はターゲット物体178を運動させることなしに、光ビームを合焦することができる。同一の内容は、その独自の測角レンズグループ136を有する1つ又は複数の別の光ビーム位置ユニットからの光ビームにも当て嵌まることになる。このようなその他のユニットの光ビームは、第1光ビーム位置決めユニットのダイクロイックミラー156と対物レンズ170の間に配置されたその他のダイクロイックミラーを介して光路に進入することになろう。図1は、1つのこのようなダイクロイックミラー166を示している。図2は、複数の光ビーム位置ユニットと、ダイクロイックミラーを有する光路と、を示している。ダイクロイックミラー166から始まる付加的ダイクロイックミラーは、光パワーの損失を極小化しつつ、異なる光ビームを最適に組み合わせるべく、ダイクロイックミラー156とは異なる光学仕様を有していてもよい。このようなユニットのうちの任意のユニットの測角レンズグループ136が平行運動させられた際に、対物レンズ170の前部焦点面174との関係における関連するユニットの最終的な合焦スポットの軸方向の場所は、対物レンズ170を運動させるか又はターゲット物体178を運動させることを伴うことなしに、或いは、これらの両方を伴うことなしに、変化する。これは、従来技術との関係において大きな相違点であり、その理由は、1つの光ビーム位置決めユニットの利益のために軸方向において光ビーム焦点を位置決めするべく、対物レンズ170を運動させれば、或いは、ターゲット物体178を運動させれば、或いは、これらの両方を実行すれば、その他の光ビーム位置決めユニットの性能が大幅に劣化する可能性があるからである。図3は、単一の光路内に供給している複数の光ビーム位置ユニットを有する図2の構成の別の変形を示している。図3においては、2つ以上の光ビーム位置ユニットは、その個々の合焦された光スポットが望ましい方向において一緒に運動するように結合されたその平行運動の自由度を有する。例えば、第2光ビーム位置ユニットは、第1光ビーム位置ユニットの合焦された光スポットが1つ又は複数の方向において平行運動させられた際に、その合焦された光スポットが一緒に運動する一方で、第2光ビーム位置ユニットの合焦された光スポットは、第1光ビーム位置ユニットの合焦された光スポットとの関係において、独立的に、合焦状態において運動させられるように、第1光ビーム位置ユニットに対して拘束されていてもよい。図3は、3つのネストされた光ビーム位置ユニットを表しているが、ユーザーの選好内容に応じて、任意の数の光ビーム位置ユニットの間における任意の数の自由度が結合されてもよい。
光熱的励起
プローブの偏向又は振動を計測するべく使用されるのに加えて、光ビーム位置決めユニットの光ビームは、プローブの機械的振動を光熱的に励起するべく、使用することができる。この目的のためには、可視スペクトルの青色端部における光が好ましい。本発明者らは、405nmの波長を有する光を放出するレーザーからのビームを使用し、満足できる結果を得た。
従来技術においては、カンチレバーの被覆された部分とプローブの残りの部分の異なる熱膨張係数を介して、光ビームからの熱をプローブ内の機械的歪に変換するべく、プローブのカンチレバー部分の一部分又はすべての上部における被覆が必要とされた。本発明は、このような被覆されたカンチレバーと互換性を有しているが、本発明は、プローブの機械的振動を光熱的に誘発するべく、被覆を必要とはしていない。良好に補正された光学設計に起因して、本発明の光ビームの焦点は、従来技術におけるよりも格段に小さい。相対的に小さな光ビームの焦点は、単一の材料から製造されたプローブ内においてさえも光熱的励起を生成する相対的に大きな熱勾配を生成する。プローブの材料は、非ゼロの熱膨張を有していることから、熱勾配は、特に、光ビームのパワーが、時変温度勾配を生成するように変調された際に、歪勾配を生成する。例えば、光ビームのパワーを時間の関数として正弦波状に変化させることにより、振幅変調された原子間力顕微鏡に必要とされる正弦波状の機械的運動を生成することができる。又、従来技術において記述されているように、異質型プローブの場合にプローブを構成している2つの以上の材料の熱膨張係数の差により、このような機械的運動又は振動を改善してもよい。
又、プローブの光熱的励起は、ハイブリッドモードのカンチレバー励起を形成するべく、その他の方法との関連において使用されてもよい。例えば、カンチレバーは、第2共振において光熱的励起によって同時に駆動されつつ、第1共振において圧力音響励起によって駆動されてもよい。この組合せは、光熱的励起のクリーンな応答が第2共振を駆動するために好ましい状態で、圧力音響励起によって実現可能な振動の大きな振幅が第1共振にとって必要とされる場合に、有用である。特定の実験目的を満足させるべく、励起のための代替方式が開発されてもよい。例えば、光熱的励起は、カンチレバーの共振において機械的運動を励起するべく使用することが可能であり、圧力音響励起は、カンチレバー共振に近接していない周波数においてカンチレバーを駆動するべく、使用される。これらの励起方式のうちのいくつかは、サンプル、プローブ、又はプローブの先端部の機械的パラメータを計測するべく、周波数変調又は周波数追跡を伴いうる。この場合には、光熱的励起が利点を提供することが従来技術において知られており、その理由は、光熱的励起は、周波数とは実質的に独立していると共にスプリアス共振を有していない励起電圧から機械的運動への伝達関数を提供するからである。
光熱的励起のために使用されるプローブ上における合焦された光ビームの場所は、プローブの駆動振幅に対して影響を及ぼす。又、場所と駆動振幅の間の関係は、周波数にも依存しており、その理由は、プローブが、多くの正常固有モード及びねじれ固有モードから構成された周波数応答を有しているからである。例えば、第1固有モードの非ゼロ励起を提供しつつ、第2固有モードのゼロ励起を提供する場所が存在している。実験に応じて、異なる周波数においてプローブの駆動振幅をチューニングすることが望ましいであろう。これは、プローブとの関係において合焦されたスポットをラスタリングすると共に被駆動振幅を計測しつつ、プローブの異なる固有モードに対応しうる特定の周波数において光熱的励起光ビームのパワーを変調することにより、実現されてもよい。例えば、特定の実験においては、プローブの正常(又は、ねじれ)偏向の応答を極小化しつつ、プローブのねじれ(又は、正常)振動応答を極大化することが望ましであろう。
図8は、プローブの近傍における青色レーザー励起の関数としてのArrrowUHFAuDカンチレバーの振幅マップを示している。又、振幅応答は、青色光パワーの変調周波数の関数でもある。両方の画像に示されているように、第1固有モード及び第2固有モードの近傍における周波数において光パワーを変調すれば、異なる場所依存性の応答を有するカンチレバーの異なる曲げモードが誘発される。それぞれのマップの幅及び高さは、66ミクロンである。又、カンチレバーのアウトラインも、参考として示されている。
blueTherm
又、光ビーム位置決めユニットの光ビームは、ターゲット物体178の特定の部分を様々な程度にまで加熱するべく使用することもできる。この目的のためには、可視スペクトルの青色端部における光が好ましい。発明者は、405nmの波長を有する光を放出するレーザーからのビームを使用し、満足できる結果を得た。
ターゲット物体178の特定の部分を様々な程度にまで加熱すれば、望ましい安定状態温度勾配が、加熱されている物体の機械的時定数よりも長い時間スケールにおいて、プローブ又はサンプル内に形成される。このような安定状態温度勾配は、ターゲット物体178の振動が、相対的に高速の時間スケールにおいて光ビームを変調することによって誘発されている間に、発生しうる。いずれにしても、プローブの場合には、カンチレバーの先端部などのプローブの特定の部分の温度を制御するべくプローブとの関係において光ビームの合計光パワー及びビーム位置を調節することにより、温度勾配を最適化することができる。プローブ及びカンチレバーの先端部の可変温度は、任意の望ましい実験プロトコルに従ってサンプル内に熱によって生成された変化を誘発するように、使用することができる。このような実験の1つのカテゴリは、局所的熱分析と呼称される。従来技術においては、これは、加熱要素と、場合によっては、プローブ内において微細製造された温度計と、を有する特殊なプローブを使用することにより、実行されている。このような特殊なプローブは、高価であり、且つ、いくつかのばね定数値においてのみ入手可能である。但し、本発明によれば、このような特殊なプローブは不要であり、その理由は、光ビーム位置決めユニットの合焦された光ビームは、局所的熱分析実験のために有用な任意の既存のプローブを加熱しうるからである。
本発明は、被覆されていないプローブ内において機械的運動を光熱的に励起しうるが、光ビーム位置決めユニットの光ビームによる加熱のために、プローブの光学的且つ熱的特性を最適化することが依然として有益でありうる。例えば、熱が、プローブの基部に流れるよりも容易にカンチレバーの先端部に流れることを許容するべく(又は、この逆も又同様である)、選択的ドーピングを通じて、プローブの被覆の反射率を適切にチューニングしてもよく、且つ、プローブの熱伝導率をパターン化してもよい。更には、プローブは、カンチレバーの先端部への熱の伝導を促進するべく、成形されてもよく、例えば、カンチレバーの先端部は、入射ビームが先端部の近傍において吸収されるように、中空であってもよい。又、所与の光パワーにおいて相対的に高い先端部温度を実現するべく、先端部への熱の流れを極大化するように、プローブ又はカンチレバーの先端部上における金属被覆のパターン化が使用されてもよい。又、プローブの本体を被覆されていない状態において維持しつつ、先端部の近傍におけるプローブの端部のみを被覆することは、被覆材料とプローブ材料の間の熱膨張係数の差によって生成されるプローブの望ましくない曲がりを低減することにより、有益でありうる。
熱機械的運動に基づいたばね定数の較正などのように、いくつかのタイプの実験の場合には、プローブの温度を計測することが有益である。本発明においては、プローブの温度は、例えば、光ビームをターンオン及びオフすることによって光ビームのパワーを変化させつつ、プローブの共振周波数の変化を計測することにより、定量化されてもよい。プローブの温度は、その共振周波数と関係付けられており、その理由は、プローブのヤング率は、プローブの温度に依存しているからである。更には、被覆されたプローブ内の残留応力は、共振周波数と温度の間の関係に影響を及ぼしうる温度依存性を有しうる。又、温度は、光ビームをターンオン(又は、オフ)する前後におけるカンチレバーの偏向を計測することにより、推定されてもよい。
周波数変調されたAFM(FM−AFM)撮像は、空気、真空、及び、場合によっては、流体中におけるその高い空間分解能に起因して、大きな注目を集めている。従来技術の場合にも、FM−AFMは、単一の原子欠陥の撮像、表面原子の間の個々の化学的結合の撮像、並びに、単一の原子が表面に跨って運動するのに伴う力の計測において成功を実証している。
又、FM−AFMによれば、カンチレバーの先端部とサンプルの間における散逸性のやり取りの同時計測も可能である。散逸は、長距離の静電的及び磁気的やり取りのみならず、表面との間のカンチレバーの先端部の接近及び退却と関連するヒステリシス原子間力を含む複数のやり取りが組み合わせられた現象である。従来技術においては、散逸の計測は、信頼性が低かった。散逸は、定量化と、基礎をなす物理的メカニズムとの関係付けが困難であり、且つ、結果が再現可能ではなかった。正確な散逸の計測に必要とされる1つの重要な機能は、周波数とは独立したプローブの励起である。具体的には、駆動振幅と周波数の間の結合が誤った散逸計測値をもたらす可能性がある。特に液体中における圧力音響励起は、励起電圧と機械的運動の間の伝達関数における「ピークの森(forest of peaks)」という問題を有する。これらのピークは、カンチレバーホルダ又は液滴の共振などの機械系内におけるスプリアス共振によって生成される。ピークは、1つの実験と別の実験の間において再現可能ではなく、且つ、場合によっては、1つの実験の最中においても、ドリフトしうる。これらのピークに起因し、圧力音響励起は、非常に大きな周波数依存性を有しており、しばしば、プローブ帯域幅内において、10倍も変化する。本明細書において記述されている光熱的駆動は、実質的に一定であるか、或いは、少なくとも、通常の動作周波数においては、低速でのみ変化することから、これは、従来技術において一般に使用されている圧力音響励起よりも正確な散逸の計測値を提供すると共に格段に優れた再現可能性を有する。
blueClean
通常の使用の後に、AFMプローブは、サンプルとのやり取りによって汚染された状態となる。汚染されたプローブは、新しいプローブによって交換されなければならず、或いは、可能である場合には、浄化されなければならない。通常の研究室環境においては、しばしば、プローブは、しばしばUV露光との組合せにおいて、一群の化学薬品溶液を使用することにより、原位置において浄化される。従来技術においては、しばしば、専用の装置がプローブの浄化のために使用されてきた。プローブの浄化は、しばしば、大量の時間を必要とし、且つ、従って、しばしば、奏功しない。但し、汚染されたプローブの新しいものによる交換は、大量の資金を所要しうる。いずれの場合にも、既存のプローブをAFMから取り外し且つ交換するべく、実験が停止されなければならない。又、プローブの取り外しと交換により、撮像されているサンプル場所に関する情報も失われる。
プローブの加熱は、カンチレバーの先端部を浄化する方法として使用されてもよい。この目的のためには、可視スペクトルの青色端部における光が好ましい。発明者は、405nmの波長を有する光を放出するレーザーからのビームを使用し、満足できる結果を得た。
サンプルの撮像の前、最中、又は後に、光ビーム位置決めユニットの光ビームは、先端部の被覆を改質するか又は先端部に付着した汚染を破壊、熱的に改質、又は除去するためにカンチレバーの先端部を加熱するべく、一時的にターンオンされてもよい。カンチレバーの先端部を浄化又は改質するこの方法は、従来技術との比較において、プローブがサンプルの近傍に位置した状態においてプロセスを原位置において実行できるという利点を有する。カンチレバーの先端部が、AFMからの取り外しを伴うことなしに、浄化又は改質されうるという事実は、時間を節約すると共に、プローブの面倒な再位置決めを伴うことなしに、浄化又は改質の後に、実験を継続することができるという点において、重要な改善である。
良好にパラメータ化されたプローブは、剛性、保存及び損失率、損失係数、接着、インデンテーション、並びに、当業者には既知のその他のパラメータの群などのナノ機械的計測において非常に重要である。この用途の場合には、清浄なプローブが大きな重要性を有している。
サンプルの改質
光ビーム位置決めユニットの光ビームは、サンプルの特定の部分に対して光化学的、光電気的、光熱的、焦電気的、又はその他の光の影響を受けやすい変化を誘発するべく、使用されてもよい。光熱的変化の場合には、可視スペクトルの青色端部における光が好ましい。本発明者らは、405nmの波長を有する光を放出するレーザーからのビームを使用し、満足できる結果を得た。光化学的、光電気的、及び焦電気的変化の場合には、様々な波長を有する光で十分である。
この特性の変化は、プローブ上において位置決めされたビームにより、或いは、プローブから外れた状態にあるビームにより、実現されうる。光ビームの位置決めにより、ユーザーは、光ビームの合計パワーが、選択されたサンプルの場所内において誘発される変化の程度を変化させるようにチューニング可能である状態において、このような変化を経験しうるサンプルの場所を選択することができる。光ビームの光パワーを変化させつつ、2次元又は3次元において、合焦された光ビームの位置を運動させることにより、撮像の前、最中、又は後におけるAFMサンプルの調製又は改質が可能となる。
blueTracking
上述のように、AFMにおいては、プローブの振動振幅の変化は、通常、振動振幅を一定の予め設定された値において維持するべく、サンプルとの関係におけるプローブの基部の垂直方向位置の変化(本明細書においては、Z位置の変化と呼称され、この場合に、Zは、サンプルによって定義されたX/Yプレーンに対してほぼ直交している)をトリガするように、生成される。プローブがサンプル表面の上方においてラスタリングされるのに伴ってAFM画像を生成するべく通常使用されているのが、このフィードバックである。
但し、いくつかの例においては、AFMハードウェアの機械的共振は、サンプルのトポグラフィのZ位置の追跡の応答時間を制限する。これらの機械的共振を上回る周波数帯域幅によるサンプル表面の追跡の試行は、正確なトポグラフィの追跡を妨げると共に、カンチレバーの先端部を損傷する振動をもたらす。
この問題は、光ビームを使用してカンチレバーの意図的なサブ共振曲がりを誘発することにより、回避されうる。カンチレバーを上向き又は下向きに曲げることは、サンプルを下方又は上方に運動させることに類似している。小さなカンチレバーの機械的共振は、AFMの機械ハードウェアの機械的共振を大幅に超過していることから、正確なトポグラフィの追跡のための一定の振動振幅を維持するためのフィードバックは、100kHz超という非常に高い周波数において動作させることができる。
この目的のためには、可視スペクトルの青色端部における光が好ましい。本発明者は、金によって被覆されたカンチレバー上において405nmの波長を有する光を放出するレーザーからのビームを使用し、満足できる結果を得た。カンチレバーが被覆されていないか、或いは、金以外の材料によって被覆されている場合には、その他の波長が好ましいであろう。
カンチレバーの振動周期よりも低速の時間スケールにおいて光パワーを変化させることにより、光パワーとの間において線形であるものとして、カンチレバーの曲がりを近似することができる。従って、光パワーは、サンプル表面上において先端部をラスタリングしつつ、トポグラフィの変化を追跡するべく、カンチレバーの先端部とサンプルの間の距離を変化させるように、使用される。トポグラフィの変化を追跡するこの装置は、AFMの光梃子との関連において使用することが可能であり、或いは、光梃子を完全に置換することもできる。換言すれば、サンプルが走査のためにx及びy方向において運動するのに伴って、光パワーの変化の使用から結果的に得られるカンチレバーの曲がりを使用し、トポグラフィの追跡のための条件を維持することができる。例えば、振幅変調されたAFMの場合には、光パワーの変化の使用を通じてカンチレバーの曲がりを変化させるフィードバックループの支援により、振動の共振状態の振幅を一定に保持することができる。この方法は、平均光パワーが、サンプルのトポグラフィを追跡するように独立的に変調される状態において、共振状態においてカンチレバーを振動させるべく同一の光ビームを使用することができるという更なる利点を有する。
以上においては、いくつかの実施形態のみが詳細に開示されているが、その他の実施形態も、可能であり、且つ、本発明者らは、これらも本明細書に包含されることを意図している。本明細書は、別の方法によって実現されうる更に一般的な目標を実現するべく、特定の例について記述している。本開示は、例示を目的としたものであり、且つ、請求項は、当業者には予測可能でありうる任意の変更又は代替肢をカバーしているものと解釈されたい。例えば、その他の装置及びモジュール方式の形態を使用することができる。
又、本発明者らは、「〜する手段」という用語を使用した請求項のみは、米国特許法第112条第6段落の下において解釈されることを意図している。更には、本明細書からの制限は、その制限が請求項において明示的に包含されていない限り、いずれの請求項にも読み込まれないものと解釈されたい。本明細書において記述されているコンピュータは、汎用の、或いは、ワークステーションなどのなんらかの特殊目的のコンピュータなどのように、任意の種類のコンピュータであってもよい。コンピュータは、Windows(登録商標) XP又はLinux(登録商標)を稼働させるPentium(登録商標)クラスのコンピュータであってもよく、或いは、Macintoshコンピュータであってもよい。又、コンピュータは、PDA、携帯電話機、又はラップトップなどのハンドヘルドコンピュータであってもよい。
プログラムは、C、Java(登録商標)、Brew、又は任意のその他のプログラミング言語において記述されてもよい。プログラムは、例えば、コンピュータハードドライブ、メモリスティック又はSD媒体などの着脱自在のディスク又は媒体、或いは、その他の着脱自在の媒体などの、例えば、磁気又は光のストレージ媒体上において存在してもよい。又、プログラムは、例えば、ローカル装置による本明細書において記述されている動作の実行を許容する信号をローカル装置に送信するサーバー又はその他の装置を有するネットワーク上において稼働させられてもよい。
引用文献
米国特許
第4,724,318号明細書
第5,047,633号明細書
第5,412,980号明細書
第5,512,745号明細書
第5,144,833号明細書
第4,747,698号明細書
第7,497,613号明細書
第5,441,343号明細書
第6,696,370号明細書
第8,443,459号明細書
第5,003,815号明細書
第5,825,020号明細書
第6,330,824号明細書
第7,497,613号明細書
第8,370,960号明細書
第8,443,459号明細書
第8,458,810号明細書
米国特許出願公開
第2013/0074920号明細書
第2012/0096602号明細書
第2011/0251059号明細書
その他の文献
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Claims (2)

  1. サンプルの特徴を判定するべく動作する2つの光ビーム位置決めユニットを有する原子間力顕微鏡システムであって、
    カンチレバーの一端において先端部を有する原子間力顕微鏡プローブと、
    前記カンチレバーの前記先端部の下方に配置されたサンプルと、
    前記カンチレバー又は前記サンプルのエリア内における光学的観察を許容し、光ビームを前記先端部とは反対側の前記カンチレバーの後部に導き、且つ、前記カンチレバーの運動を示す前記カンチレバーからのリターンビームを取得する対物レンズと、
    2つのダイクロイックミラーであって、そのうちの一方が前記第1光ビーム位置決めユニットからのビームを受け取り、且つ、次いで、前記ビームを前記対物レンズに導き、且つ、他方が、前記第2光ビーム位置決めユニットからビームを受け取り、且つ、次いで、前記ビームを前記対物レンズに導く、2つのダイクロイックミラーと、
    前記第1光ビーム位置決めユニットであって、
    前記ミラーの表面に対して平行である2つの直交軸において回転可能である操向ミラーに導かれる赤外線ビームを放出するレンズを有する光源であって、前記軸のうちの1つは、前記赤外線ビームとこのビームの反射の両方が存在する入射プレーン内に位置しており、
    前記2つの直交軸が交差する物理的回動軸が前記赤外線ビームが前記ミラーから反射される入射点と一致するように、前記操向ミラーをピッチング及びヨーイングすることにより、前記ミラーから反射された前記赤外線ビームの軸方向位置を前記先端部とは反対側の前記カンチレバーの後部上において合焦する、光源と、
    前記操向ミラーから反射された前記赤外線ビームをコリメートし、且つ、この赤外線ビームを偏光ビームスプリッタ及び4分の1波長板に導くレンズグループであって、前記偏光ビームスプリッタ及び4分の1波長板から、前記赤外線ビームは、前記第1光ビーム位置決めユニットの外部においてダイクロイックミラーに導かれる、レンズグループと、
    前記対物レンズから、前記カンチレバーの運動を示す前記カンチレバーからの前記リターンビームを受け取り、且つ、前記ビームを光検出器に導く前記4分の1波長板及び偏光ビームスプリッタと、
    を有する第1光ビーム位置決めユニットと、
    第2光ビーム位置決めユニットであって、
    前記ミラーの表面に対して平行である2つの直交軸において回転可能である操向ミラーに導かれる可視スペクトルの青色端部におけるビームを放出するレンズを有する光源であって、前記軸のうちの一方は、前記青色ビームとこのビームの反射の両方が位置する入射プレーン内に位置しており、
    前記2つの直交軸が交差する物理的回動軸が前記赤外線ビームが前記ミラーから反射される入射点と一致するように、前記操向ミラーをピッチング及びヨーイングさせることにより、前記ミラーから反射された前記青色ビームの軸方向位置を前記先端部の反対側の前記プローブの基部上において合焦する、光源と、
    前記操向ミラーから反射された前記青色ビームをコリメートし、且つ、この青色ビームを前記第2光ビーム位置決めユニットの外部においてダイクロイックミラーに導くレンズグループと、
    を有する第2光ビーム位置決めユニットと、
    を有するシステム。
  2. 前記可視スペクトルの前記青色端部における前記ビームは、405nmの波長を有するビームである請求項1に記載のシステム。
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