JP2016517017A - 分析物質濃度をモニターするためのストリップ - Google Patents
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Abstract
本発明は、生体試料等の液体試料中の分析物質の濃度を測定するためのデバイスに関する。デバイスは、試料を適用することができ、目的の分析物質と特異結合可能な特異分子を含む適用ゾーンを含み、前記特異分子はインピーダンスの変動を生じさせることができるレポーターとコンジュゲートしている。生じる複合体は毛管現象によって移動し、目的の分析物質と特異結合可能な別の分子が固定化された検出ゾーンに入る。検出ゾーン中のレポーター分子の濃度は試料中の分析物質の濃度に比例し、レポーター分子の濃度の変動は、分析物質の濃度と相関させることができるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化等の電気特性の測定可能な変化を生じる。
Description
本発明は、検出ゾーンにおいて誘起された電気特性の変化を測定することによって液体試料中の分析物質の濃度を測定するためのデバイスに関する。前記デバイスは、血液、尿もしくは間質液試料等の生体試料、植物試料または環境試料中の、感染、疾患もしくは病態、またはそれらの重篤度の特徴である生物学的マーカーの濃度を決定するために特に有用である。デバイスは実験室設備を何ら必要とせず、したがって治療現場におけるモニタリングまたは家庭におけるモニタリングに特に有用である。
平均余命が長くなるとともに、心臓血管系疾患、がん、糖尿病、肥満および慢性呼吸器疾患等の慢性疾患は現在、死亡および身体障害の世界中で最も多い原因となっており、障害調整生存年数による評価で、欧州においてはおよそ死亡の86%、疾患負荷の77%を占めている。この進行が医療制度および健康管理において、したがって患者の役割において根本的な変化をもたらしている。患者の自己管理の実行に対する関心が実質的に大きくなり、多大のケアおよび処置が家庭で行なわれ、患者およびその家族が自分自身の健康についてより大きな責任を持つようになっている。患者の自己啓発は世界保健機構によって支援されているが、患者が自身の健康をモニターするように訓練されることが求められている。患者の自己啓発は社会にとって極めて有益である可能性がある。期待される結果として、健康管理コストの低減がある。慢性病患者が家庭で自身の状態を自己モニタリングすることにより、患者自身のストレスを低減し、疾患が制御されている場合には診療所への不必要な通院を避けることができ、それにより医師は急病の患者のためにより多くの時間と資源を割くことができる。
慢性疾患の患者が自身の状態を家庭でモニターするためのいくつかのモニタリングデバイスが存在する。いくつかの例として高血圧患者のための血圧測定用デバイス、2型糖尿病患者のための血糖モニター、コレステロールモニター、および凝血モニターがある。しかし、患者の自己啓発の必要性が高くなるとともに、他の状態に関与する様々なさらなる要素を測定するために、より多くのデバイスが必要になっている。
本発明は、生物学的試料中の分析物質の濃度の定量的測定を可能にするデバイスであって、直接のアウトプットを提供するリーダーに接続されたデバイスに関する。デバイスは、i)試料を適用することができ、コロイド状金属等のレポーターとコンジュゲートされ、目的の分析物質と特異結合する第1の組の分子を含む適用ゾーンと、ii)吸い取り紙および膜からなるストリップの上にあってよい1または複数の検出ゾーンとを含み、前記検出ゾーンは目的の分析物質と特異結合する第2の組の分子が固定化された膜の領域からなり、これらの分子は適用ゾーンに含まれる第1の組の特異分子と異なっていても、同一であってもよく、iii)適用ゾーンおよび1またはいくつかの検出ゾーンは、分析物質が適用ゾーンから1またはいくつかの検出ゾーンに移動することができるように連通している。適用ゾーンに試料を適用すると、分析物質はレポーターとコンジュゲートした特異分子と結合する。分析物質と、レポーターとコンジュゲートした分子とからなる複合体が検出ゾーンに移動すると、検出ゾーンに固定化された特異分子が分析物質と結合し、それによりレポーターとコンジュゲートした分子が、対応する検出ゾーンに保持される。レポーターとコンジュゲートした分子の濃度の増大により、検出ゾーンの電気特性の検出し得る変化が導かれ、誘起される。誘起された電気特性の変化は、好ましい実施形態においてはインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化である。したがって、インピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化の測定によって、試料中の分析物質の濃度を決定することができる。様々な周波数にわたってインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定することによって、分析物質の濃度を決定するために抵抗を測定する同様の方法よりも特異的な、分析物質の濃度を測定するための方法が提供される(Lei、Micro and Nano Letters、6巻(3号):157〜160頁、2011年)。
本発明は、ヒト、畜牛、ペット等の哺乳動物における疾患のモニタリング、ならびに植物または家禽、魚および鳥等の動物における疾患のモニタリング、または環境試料の評価に関する。本発明は迅速かつ取扱い容易な疾患のモニタリング方法を提供する。本方法は動物(ヒト、ペットおよび家畜、たとえば畜牛、家禽、ウマ等)および植物由来の生体試料中に見出される少なくとも1種の特定の生物学的マーカーを有する全ての疾患に関する。本発明は治療現場または家庭におけるモニタリングに特に適している。
定義
分析物質
分析物質とは、任意の目的の成分、物質または化学的もしくは生化学的構成成分であると理解される。本発明の範囲内には、抗原、タンパク質、酵素、ペプチド、多糖類、オリゴ糖類、成長ホルモン等のホルモン類等の生体試料を含む液体試料中に含まれる高分子を含む分子がある。特に目的とするものは、疾患または病態の生物学的マーカーである分析物質である。
分析物質
分析物質とは、任意の目的の成分、物質または化学的もしくは生化学的構成成分であると理解される。本発明の範囲内には、抗原、タンパク質、酵素、ペプチド、多糖類、オリゴ糖類、成長ホルモン等のホルモン類等の生体試料を含む液体試料中に含まれる高分子を含む分子がある。特に目的とするものは、疾患または病態の生物学的マーカーである分析物質である。
抗体(モノクローナル、ポリクローナル)
免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の活性部分。抗体は、たとえば未変化の免疫グロブリン分子または免疫活性を保持したその断片である。抗体という用語は本明細書において最も広い意味で使用され、モノクローナル抗体(フルレングスのモノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(たとえば二重特異性抗体)、および所望の結合特異性を示す限り抗体の断片を包含する。
免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の活性部分。抗体は、たとえば未変化の免疫グロブリン分子または免疫活性を保持したその断片である。抗体という用語は本明細書において最も広い意味で使用され、モノクローナル抗体(フルレングスのモノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(たとえば二重特異性抗体)、および所望の結合特異性を示す限り抗体の断片を包含する。
抗dsDNA抗体
抗dsDNA抗体は抗核抗体の1群であり、その標的抗原は二重鎖DNAである。酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)および免疫蛍光法等の血液検査が、抗dsDNA抗体を検出するために診断検査室において日常的に実施されている。これらは全身性エリテマトーデス(SLE)に極めて特徴的である。抗dsDNA抗体はSLEに極めて特異的であり、したがってSLEの診断に使用されている。抗dsDNA抗体の力価が高いとSLEの可能性が高く、疾患を有しないヒトでは力価が低い。
抗dsDNA抗体は抗核抗体の1群であり、その標的抗原は二重鎖DNAである。酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)および免疫蛍光法等の血液検査が、抗dsDNA抗体を検出するために診断検査室において日常的に実施されている。これらは全身性エリテマトーデス(SLE)に極めて特徴的である。抗dsDNA抗体はSLEに極めて特異的であり、したがってSLEの診断に使用されている。抗dsDNA抗体の力価が高いとSLEの可能性が高く、疾患を有しないヒトでは力価が低い。
抗核抗体(ANA)
抗核因子またはANFとしても知られる抗核抗体(ANA)は、細胞核の内容物と結合する自己抗体である。正常個体においては、免疫系は外来タンパク質(抗原)に対して抗体を産生するが、ヒトタンパク質(自己抗原)に対しては産生しない。ある個体においては、ヒト抗原に対する抗体が産生される。ANAには、抗Ro抗体、抗La抗体、抗Sm抗体、抗nRNP抗体、抗Scl−70抗体、抗dsDNA抗体、抗ヒストン抗体、核膜孔複合体に対する抗体、抗セントロメア抗体および抗sp100抗体等の多くのサブタイプがある。これらの抗体サブタイプのそれぞれは、核内の種々のタンパク質またはタンパク質複合体と結合する。これらは、状態に応じて異なった抗体の存在割合で、自己免疫、がんおよび感染症を含む多くの障害において見られる。このため、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、自己免疫性肝炎および薬物誘起ループスを含むいくつかの自己免疫障害の診断においてANAを使用することができる。
抗核因子またはANFとしても知られる抗核抗体(ANA)は、細胞核の内容物と結合する自己抗体である。正常個体においては、免疫系は外来タンパク質(抗原)に対して抗体を産生するが、ヒトタンパク質(自己抗原)に対しては産生しない。ある個体においては、ヒト抗原に対する抗体が産生される。ANAには、抗Ro抗体、抗La抗体、抗Sm抗体、抗nRNP抗体、抗Scl−70抗体、抗dsDNA抗体、抗ヒストン抗体、核膜孔複合体に対する抗体、抗セントロメア抗体および抗sp100抗体等の多くのサブタイプがある。これらの抗体サブタイプのそれぞれは、核内の種々のタンパク質またはタンパク質複合体と結合する。これらは、状態に応じて異なった抗体の存在割合で、自己免疫、がんおよび感染症を含む多くの障害において見られる。このため、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、自己免疫性肝炎および薬物誘起ループスを含むいくつかの自己免疫障害の診断においてANAを使用することができる。
抗原
抗原という用語は、抗体が標的とする化合物を示す。抗原はタンパク質、多糖類またはそれらの断片であることが多く、脂質および核酸の断片と組み合わせられることがある。本明細書において抗原という用語は、生体において抗体の産生を引き起こす可能性がある任意の物質としての最も広い意味で使用される。
抗原という用語は、抗体が標的とする化合物を示す。抗原はタンパク質、多糖類またはそれらの断片であることが多く、脂質および核酸の断片と組み合わせられることがある。本明細書において抗原という用語は、生体において抗体の産生を引き起こす可能性がある任意の物質としての最も広い意味で使用される。
適用ゾーン
適用ゾーンという用語は、試料が適用されるデバイスの部分を指す。適用ゾーンは、これだけに限らないが、血液、尿または間質液等の液体試料の適用が可能になっている。本発明の好ましい実施形態においては、適用ゾーンはストリップ上に位置し、吸い取り紙および膜を含む。別の態様においては、適用ゾーンは凹部からなるか、または凹部を含む。適用ゾーンは、固定化されず、目的の分析物質と特異結合できる分子を含んでもよい。適用ゾーンに試料を適用することにより、この特異分子と分析物質との結合が可能になる。適用ゾーンは、それぞれが異なった分析物質と結合可能ないくつかの特異分子を含んでもよい。
適用ゾーンという用語は、試料が適用されるデバイスの部分を指す。適用ゾーンは、これだけに限らないが、血液、尿または間質液等の液体試料の適用が可能になっている。本発明の好ましい実施形態においては、適用ゾーンはストリップ上に位置し、吸い取り紙および膜を含む。別の態様においては、適用ゾーンは凹部からなるか、または凹部を含む。適用ゾーンは、固定化されず、目的の分析物質と特異結合できる分子を含んでもよい。適用ゾーンに試料を適用することにより、この特異分子と分析物質との結合が可能になる。適用ゾーンは、それぞれが異なった分析物質と結合可能ないくつかの特異分子を含んでもよい。
生物学的マーカー
生物学的マーカーとは、生物学的状態に特徴的な任意の分析物質であると理解される。特に目的とするものは、上で定義した疾患または病態を特徴付ける生物学的マーカーである。生物学的マーカーは種々の性質および大きさを有し得る。少なくとも2つの異なった分子によって、または少なくとも2つの異なった部位において生物学的マーカーと結合できる1つの分子によって特異結合できる任意の生物学的マーカーは、本発明の範囲内である。たとえば、2つの異なったタンパク質と結合できるタンパク質は本発明の範囲内である。別の例として、2つの区別される部位において他の単一のタンパク質と同時に結合できるタンパク質がある。別の例として、1つのモノマーが抗体等の1つのタンパク質と特異結合でき、他のモノマー(複数可)が抗体等の別のタンパク質と特異結合できる、二量体形等の多量体形中に存在するタンパク質がある。
生物学的マーカーとは、生物学的状態に特徴的な任意の分析物質であると理解される。特に目的とするものは、上で定義した疾患または病態を特徴付ける生物学的マーカーである。生物学的マーカーは種々の性質および大きさを有し得る。少なくとも2つの異なった分子によって、または少なくとも2つの異なった部位において生物学的マーカーと結合できる1つの分子によって特異結合できる任意の生物学的マーカーは、本発明の範囲内である。たとえば、2つの異なったタンパク質と結合できるタンパク質は本発明の範囲内である。別の例として、2つの区別される部位において他の単一のタンパク質と同時に結合できるタンパク質がある。別の例として、1つのモノマーが抗体等の1つのタンパク質と特異結合でき、他のモノマー(複数可)が抗体等の別のタンパク質と特異結合できる、二量体形等の多量体形中に存在するタンパク質がある。
C反応性タンパク質(CRP)、腫瘍因子p53およびリウマチ因子(RF)は、本発明のために特に目的とする生物学的マーカーである。
本発明の特定の実施形態には、これだけに限らないが、以下の生物学的マーカー/特異結合分子コンジュゲート:タンパク質/タンパク質、酵素/基質、抗原/抗体、タンパク質/ビタミンが含まれる。
生体試料
生体試料という用語は本明細書において最も広い用語の意味で使用され、生体から採取した試料を指す。この生体は動物、たとえばヒト、家畜、魚の身体であってよく、または生体は植物であってよい。
生体試料という用語は本明細書において最も広い用語の意味で使用され、生体から採取した試料を指す。この生体は動物、たとえばヒト、家畜、魚の身体であってよく、または生体は植物であってよい。
コンジュゲートパッド
本明細書において開示するコンジュゲートパッドは、生体試料等の液体を吸収することができる高度に吸収性の紙またはその他の材料で作られる。パッドは超清浄コットンからなるか、またはこれを含むことが多いが、液体を吸収できる任意の紙を想定することができる。抗体を固定化するための吸い取り紙は、アミノ酸に対する高度の、非特異的な結合親和性を有するニトロセルロースまたはポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜を含むか、またはこれらからなる。
本明細書において開示するコンジュゲートパッドは、生体試料等の液体を吸収することができる高度に吸収性の紙またはその他の材料で作られる。パッドは超清浄コットンからなるか、またはこれを含むことが多いが、液体を吸収できる任意の紙を想定することができる。抗体を固定化するための吸い取り紙は、アミノ酸に対する高度の、非特異的な結合親和性を有するニトロセルロースまたはポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜を含むか、またはこれらからなる。
C反応性タンパク質(CRP)
C反応性タンパク質(CRP)は肝臓で合成され、血液中に見られる急性期タンパク質である。そのレベルは炎症に応じて上昇する。CRPは損傷を受けた細胞においてホスホコリンと結合し、それにより補体を活性化することによって食細胞反応を惹起する。急性相反応は、細菌、ウイルス、もしくは真菌の感染、リウマチおよびその他の炎症性疾患、悪性腫瘍、ならびに組織損傷または壊死等の、広範囲の急性ならびに慢性の炎症状態において発現する。これらの状態はインターロイキン−6およびその他のサイトカインの放出を引き起こし、これらが肝によるCRPおよびフィブリノーゲンの合成の引き金となる。急性相反応の間、急性発作の2時間以内にCRPのレベルは急速に上昇し、48時間でピークに達する。CRPの産生を増大させ得る数多くの異なった状態があるので、CRPレベルの上昇は特定の疾患の診断にはならない。CRPレベルの上昇は関節リウマチ、リウマチ性多発性筋痛または巨細胞性動脈炎等の炎症性疾患が存在することの支持となる。CRPレベルは、感染症の存在の指標ともなる。
C反応性タンパク質(CRP)は肝臓で合成され、血液中に見られる急性期タンパク質である。そのレベルは炎症に応じて上昇する。CRPは損傷を受けた細胞においてホスホコリンと結合し、それにより補体を活性化することによって食細胞反応を惹起する。急性相反応は、細菌、ウイルス、もしくは真菌の感染、リウマチおよびその他の炎症性疾患、悪性腫瘍、ならびに組織損傷または壊死等の、広範囲の急性ならびに慢性の炎症状態において発現する。これらの状態はインターロイキン−6およびその他のサイトカインの放出を引き起こし、これらが肝によるCRPおよびフィブリノーゲンの合成の引き金となる。急性相反応の間、急性発作の2時間以内にCRPのレベルは急速に上昇し、48時間でピークに達する。CRPの産生を増大させ得る数多くの異なった状態があるので、CRPレベルの上昇は特定の疾患の診断にはならない。CRPレベルの上昇は関節リウマチ、リウマチ性多発性筋痛または巨細胞性動脈炎等の炎症性疾患が存在することの支持となる。CRPレベルは、感染症の存在の指標ともなる。
毛管現象
毛管引力、即ち毛管現象は、重力等の外力によらず、およびそれに抗して、液体が狭い空間に流れる能力である。毛管現象の結果として、紙等の多孔性材料中、液化炭素繊維等のいくつかの非多孔性材料中、または細胞中に液体を引き上げることができる。本発明においては、適用ゾーンにおける液体試料の吸収、ならびに試料中に含まれる分析物質の適用ゾーンから少なくとも1つの検出ゾーンへの移動が、毛管力によってもたらされる。
毛管引力、即ち毛管現象は、重力等の外力によらず、およびそれに抗して、液体が狭い空間に流れる能力である。毛管現象の結果として、紙等の多孔性材料中、液化炭素繊維等のいくつかの非多孔性材料中、または細胞中に液体を引き上げることができる。本発明においては、適用ゾーンにおける液体試料の吸収、ならびに試料中に含まれる分析物質の適用ゾーンから少なくとも1つの検出ゾーンへの移動が、毛管力によってもたらされる。
コロイド状金属
コロイド状金属は、これだけに限らないが水等の流体中におけるミクロンサイズ以下の金属粒子の懸濁液(またはコロイド)である。
コロイド状金属は、これだけに限らないが水等の流体中におけるミクロンサイズ以下の金属粒子の懸濁液(またはコロイド)である。
本発明においては任意のコロイド状金属を使用することができる。コロイド状金属には、液体の水に分散した任意の水不溶性金属粒子もしくは金属化合物、ヒドロゾルまたは金属ゾルが含まれる。好ましい金属には金、銀および白金が含まれる。
コンジュゲーション
コンジュゲーションとは、コロイド状金属粒子がタンパク質等の分子に結合する(コンジュゲートする)プロセスである。本発明の一実施形態はコロイド状金属粒子とコンジュゲートしたタンパク質、特に抗体に関し、ここでコロイド状金属は貴金属、特に金、銀および白金である。コンジュゲーションは、金属粒子をタンパク質または抗体に吸着させること、または金属粒子をタンパク質または抗体が提示するチオール基に共有結合させることによって行なうことができる。
コンジュゲーションとは、コロイド状金属粒子がタンパク質等の分子に結合する(コンジュゲートする)プロセスである。本発明の一実施形態はコロイド状金属粒子とコンジュゲートしたタンパク質、特に抗体に関し、ここでコロイド状金属は貴金属、特に金、銀および白金である。コンジュゲーションは、金属粒子をタンパク質または抗体に吸着させること、または金属粒子をタンパク質または抗体が提示するチオール基に共有結合させることによって行なうことができる。
検出ゾーン
検出ゾーンという用語は、前記検出ゾーンの電気特性の誘起された変化を測定することによって分析物質の濃度が決定されるデバイスの部分を指す。本発明の好ましい実施形態においては、検出ゾーンは吸い取り紙および膜からなる、またはこれらを含むストリップの上に位置している。検出ゾーンは、固定化され、目的の分析物質と特異結合可能な分子を含んでいる。試料中に含まれ、適用ゾーンに適用された分析物質が検出ゾーンに移動することによって、特異分子が分析物質に結合することができる。レポーターとコンジュゲートした固定化分子によって特異結合された分析物質は、このようにして検出ゾーンに保持される。検出ゾーンは、それぞれが他の任意の検出ゾーンにおける固定化分子と異なっても、同一でもよい特定の固定化分子を含む数個の検出ゾーンに再分割することができる。一実施形態においては、検出ゾーンの少なくとも1つは、固定化されたウシ血清アルブミン(BSA)を含む。別の実施形態においては、検出ゾーンの少なくとも1つは陽性対照を含む。検出ゾーンでは、インピーダンスおよび/またはキャパシタンスが電極で測定できるようになっている。検出ゾーンにおいて測定される電気特性の誘起された変化は、前記検出ゾーンに保持された金属粒子の量の関数として変動する。
検出ゾーンという用語は、前記検出ゾーンの電気特性の誘起された変化を測定することによって分析物質の濃度が決定されるデバイスの部分を指す。本発明の好ましい実施形態においては、検出ゾーンは吸い取り紙および膜からなる、またはこれらを含むストリップの上に位置している。検出ゾーンは、固定化され、目的の分析物質と特異結合可能な分子を含んでいる。試料中に含まれ、適用ゾーンに適用された分析物質が検出ゾーンに移動することによって、特異分子が分析物質に結合することができる。レポーターとコンジュゲートした固定化分子によって特異結合された分析物質は、このようにして検出ゾーンに保持される。検出ゾーンは、それぞれが他の任意の検出ゾーンにおける固定化分子と異なっても、同一でもよい特定の固定化分子を含む数個の検出ゾーンに再分割することができる。一実施形態においては、検出ゾーンの少なくとも1つは、固定化されたウシ血清アルブミン(BSA)を含む。別の実施形態においては、検出ゾーンの少なくとも1つは陽性対照を含む。検出ゾーンでは、インピーダンスおよび/またはキャパシタンスが電極で測定できるようになっている。検出ゾーンにおいて測定される電気特性の誘起された変化は、前記検出ゾーンに保持された金属粒子の量の関数として変動する。
疾患または病態
疾患または病態という用語は、生体(動物または植物生体)における任意の病理学的障害を指すと理解される。本発明において特に目的とするものは、細菌、ウイルスおよび真菌感染を含む感染症、これだけに限らないが、股関節等の人工部材の埋め込み等の整形外科手術を受けた患者における炎症、人工心臓弁の埋め込み等の埋め込み手術を受けた患者における炎症、関節炎、がん、自己免疫疾患に罹患した患者における炎症等の、長期に継続する慢性疾患および病態である。そのような疾患の生物学的マーカー(分析物質)は、本発明のデバイスまたはシステム等の患者によって操作される装置によってモニターすることができ、したがって遠隔医療処置の一部となり得る。特に目的とするものは、検査医の業務または治療現場において定期的にまたは繰り返してモニターすることが必要な状態である。生物学的マーカーが公知の任意の疾患または病態が関連する。
疾患または病態という用語は、生体(動物または植物生体)における任意の病理学的障害を指すと理解される。本発明において特に目的とするものは、細菌、ウイルスおよび真菌感染を含む感染症、これだけに限らないが、股関節等の人工部材の埋め込み等の整形外科手術を受けた患者における炎症、人工心臓弁の埋め込み等の埋め込み手術を受けた患者における炎症、関節炎、がん、自己免疫疾患に罹患した患者における炎症等の、長期に継続する慢性疾患および病態である。そのような疾患の生物学的マーカー(分析物質)は、本発明のデバイスまたはシステム等の患者によって操作される装置によってモニターすることができ、したがって遠隔医療処置の一部となり得る。特に目的とするものは、検査医の業務または治療現場において定期的にまたは繰り返してモニターすることが必要な状態である。生物学的マーカーが公知の任意の疾患または病態が関連する。
電気インピーダンス
電気インピーダンスとは、電圧が印加されたときに電流通路に対して回路によって生じる抵抗の尺度である。これは量的には交流(AC)回路における電流に対する電圧の複素数比である。インピーダンスは抵抗の概念をAC回路に拡張したものであり、大きさのみを有する抵抗と異なり、大きさと位相の両方を有する。直流(DC)回路においてはインピーダンスと抵抗の区別はなく、抵抗は位相角ゼロのインピーダンスと考えてよい。AC回路にインピーダンスの概念を導入する必要があるのは、DC回路における通常の抵抗の他に電流を妨げる他の機構があるからである。AC回路においてはさらに考慮すべき2つの妨害機構、即ち電流の磁場によって自己誘導される導電体中の電圧の誘導(インダクタンス)、および導電体間の電圧によって誘導される電荷の静電的蓄積(キャパシタンス)がある。これら2つの効果によって惹起されるインピーダンスはまとめてリアクタンスと呼ばれて複素インピーダンスの虚数部を形成し、一方抵抗は実数部を形成する。インピーダンスの測定には電圧および電流の大きさ、ならびにそれらの間の位相差の測定が必要である。インピーダンスの記号はZであり、インピーダンスはオーム(Ω)で表わされる。
電気インピーダンスとは、電圧が印加されたときに電流通路に対して回路によって生じる抵抗の尺度である。これは量的には交流(AC)回路における電流に対する電圧の複素数比である。インピーダンスは抵抗の概念をAC回路に拡張したものであり、大きさのみを有する抵抗と異なり、大きさと位相の両方を有する。直流(DC)回路においてはインピーダンスと抵抗の区別はなく、抵抗は位相角ゼロのインピーダンスと考えてよい。AC回路にインピーダンスの概念を導入する必要があるのは、DC回路における通常の抵抗の他に電流を妨げる他の機構があるからである。AC回路においてはさらに考慮すべき2つの妨害機構、即ち電流の磁場によって自己誘導される導電体中の電圧の誘導(インダクタンス)、および導電体間の電圧によって誘導される電荷の静電的蓄積(キャパシタンス)がある。これら2つの効果によって惹起されるインピーダンスはまとめてリアクタンスと呼ばれて複素インピーダンスの虚数部を形成し、一方抵抗は実数部を形成する。インピーダンスの測定には電圧および電流の大きさ、ならびにそれらの間の位相差の測定が必要である。インピーダンスの記号はZであり、インピーダンスはオーム(Ω)で表わされる。
電極
電極とは回路の非金属部分と接触させるために使用される導電体である。本明細書において、電極はリーダーユニットと検出ゾーンとを接触させるために使用される。電極という用語は、接触電極と非接触電極の両方を指す。容量電極は電解質(検出ゾーン)へのオーム接続を必要とせず、したがって容量電極は非接触電極とも呼ばれる。容量電極は電気絶縁層で被覆された導電体である。電極と電解質(検出ゾーン)との間に導通はない。したがって、容量電極は検出ゾーン内の分子と直接接触していない。インピーダンス電極は電解質(検出ゾーン)とオーム接続、即ち直接接触している。
電極とは回路の非金属部分と接触させるために使用される導電体である。本明細書において、電極はリーダーユニットと検出ゾーンとを接触させるために使用される。電極という用語は、接触電極と非接触電極の両方を指す。容量電極は電解質(検出ゾーン)へのオーム接続を必要とせず、したがって容量電極は非接触電極とも呼ばれる。容量電極は電気絶縁層で被覆された導電体である。電極と電解質(検出ゾーン)との間に導通はない。したがって、容量電極は検出ゾーン内の分子と直接接触していない。インピーダンス電極は電解質(検出ゾーン)とオーム接続、即ち直接接触している。
一実施形態においては、電極のインピーダンス整合は、電極を塩化銀等の塩で被覆することによって達成される。本発明の実施形態は、検出ゾーンのインピーダンスを少なくとも2つの電極によって測定するデバイスに関する。一実施形態においては、少なくとも2つの検出ゾーンにおいてインピーダンスを測定するために2つの電極が使用される。電極がそれぞれの検出ゾーンと逐次的に接触できるように、電極はデバイスに対して移動する。別の実施形態においては、それぞれの検出ゾーンにおいてインピーダンスを測定するために2つの電極が使用される。この実施形態においては、電極の数は検出ゾーンの数の2倍であり、それぞれの検出ゾーンのインピーダンスを同時に測定することができる。好ましい実施形態においては、それぞれの検出ゾーンのインピーダンスは3つの電極で測定される。別の好ましい実施形態においては、それぞれの検出ゾーンのインピーダンスは4つの電極で測定される。
液体試料
液体試料という用語は、分析物質を含む、液体状態の任意の試料と理解される。好ましい実施形態は、液体試料が尿試料、血液試料、間質液試料等の生体試料、または植物試料であるものである。好ましくは、試料はヒト由来である。試料の体積は、試料中に含まれる分析物質の適用ゾーンから検出ゾーンへの移動が可能な程度のものである。特に、分析物質は少なくとも最後の検出ゾーンの先まで移動可能である必要がある。一実施形態においては試料の体積は50マイクロリットル(μL)未満、好ましい実施形態においては試料の体積は5μL〜10μLの間である。
液体試料という用語は、分析物質を含む、液体状態の任意の試料と理解される。好ましい実施形態は、液体試料が尿試料、血液試料、間質液試料等の生体試料、または植物試料であるものである。好ましくは、試料はヒト由来である。試料の体積は、試料中に含まれる分析物質の適用ゾーンから検出ゾーンへの移動が可能な程度のものである。特に、分析物質は少なくとも最後の検出ゾーンの先まで移動可能である必要がある。一実施形態においては試料の体積は50マイクロリットル(μL)未満、好ましい実施形態においては試料の体積は5μL〜10μLの間である。
膜
本発明に関する膜は、ニトロセルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)もしくはナイロン膜等のキャリア、または抗体等の分子が固定化可能な当技術で公知の任意の膜である。
本発明に関する膜は、ニトロセルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)もしくはナイロン膜等のキャリア、または抗体等の分子が固定化可能な当技術で公知の任意の膜である。
金属
本明細書において使用する「金属」という用語は、電気と熱の両方にとっての良導体であり、容易に電子を失って陽イオン(カチオン)を形成し、当技術において公知の「金属」群に属し、周期表上のその位置によって定義される、元素、化合物または合金である。本発明と特に関連があるものは、抗体とコンジュゲートし得る金属粒子である。
本明細書において使用する「金属」という用語は、電気と熱の両方にとっての良導体であり、容易に電子を失って陽イオン(カチオン)を形成し、当技術において公知の「金属」群に属し、周期表上のその位置によって定義される、元素、化合物または合金である。本発明と特に関連があるものは、抗体とコンジュゲートし得る金属粒子である。
貴金属
貴金属は、大部分の卑金属と異なり、高温であっても湿潤空気による腐食および酸化を受けにくい金属である。その分類は厳密に定義されないが、通常レニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、および金、即ち周期表の第2および第3遷移系列のVIIb、VIII、およびIb族の金属を含むと考えられる。
貴金属は、大部分の卑金属と異なり、高温であっても湿潤空気による腐食および酸化を受けにくい金属である。その分類は厳密に定義されないが、通常レニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、および金、即ち周期表の第2および第3遷移系列のVIIb、VIII、およびIb族の金属を含むと考えられる。
ペーパークロマトグラフィー
ペーパークロマトグラフィーは分離手法である。本発明に関連して、ペーパークロマトグラフィーは適用ゾーンに適用された試料に含まれる分析物質が少なくとも1つの検出ゾーンに移動するプロセスである。
ペーパークロマトグラフィーは分離手法である。本発明に関連して、ペーパークロマトグラフィーは適用ゾーンに適用された試料に含まれる分析物質が少なくとも1つの検出ゾーンに移動するプロセスである。
リーダーユニット
リーダーユニットは、少なくとも1つの検出ゾーンにおいて少なくとも2つの電極によって測定されるインピーダンススペクトルを評価することができる任意のデバイスである。好ましくは、リーダーユニットは、検出ゾーンのインピーダンススペクトルを表示するディスプレイユニットを含む。より好ましくは、リーダーユニットは、検出ゾーンにおいて測定されたインピーダンススペクトルから変換された、目的の分析物質の濃度を表示することができるように較正される。リーダーユニットは電源、プリンターユニットに接続することができ、また少なくとも2つの電極に接続される。好ましい実施形態においては、リーダーユニットはバッテリー駆動され、持ち運び可能である。リーダーユニットはデータ保存ユニットおよび/またはデータ送信ユニットを含んでもよい。
リーダーユニットは、少なくとも1つの検出ゾーンにおいて少なくとも2つの電極によって測定されるインピーダンススペクトルを評価することができる任意のデバイスである。好ましくは、リーダーユニットは、検出ゾーンのインピーダンススペクトルを表示するディスプレイユニットを含む。より好ましくは、リーダーユニットは、検出ゾーンにおいて測定されたインピーダンススペクトルから変換された、目的の分析物質の濃度を表示することができるように較正される。リーダーユニットは電源、プリンターユニットに接続することができ、また少なくとも2つの電極に接続される。好ましい実施形態においては、リーダーユニットはバッテリー駆動され、持ち運び可能である。リーダーユニットはデータ保存ユニットおよび/またはデータ送信ユニットを含んでもよい。
リウマチ因子(RF)
リウマチ因子(RF)は、リウマチ性関節炎(RA)に最も関連がある自己抗体(生体自身の組織に向けられた抗体)である。RAは自己免疫疾患であり、炎症性関節炎の一形態である。RAは慢性疾患である。早期診断、早期処置、および疾患を寛解状態にする積極的な処置が関節破壊、臓器障害および身体障害を避ける最良の手段であることが証拠によって示されている。RAの原因はいまだに不明であるが、遺伝因子および環境因子の組合せである可能性がある。
リウマチ因子(RF)は、リウマチ性関節炎(RA)に最も関連がある自己抗体(生体自身の組織に向けられた抗体)である。RAは自己免疫疾患であり、炎症性関節炎の一形態である。RAは慢性疾患である。早期診断、早期処置、および疾患を寛解状態にする積極的な処置が関節破壊、臓器障害および身体障害を避ける最良の手段であることが証拠によって示されている。RAの原因はいまだに不明であるが、遺伝因子および環境因子の組合せである可能性がある。
RFはIgGのFc部分に対する抗体である。RFはRAおよびシェーグレン症候群の生物学的マーカーとして使用される。血清中のRFの存在は、それ自体で被験対象がRAまたはシェーグレン症候群に罹患していることの証明ではない。その代り、明確な診断を下すためにRFの存在を他の症状と組み合わせて解釈しなければならない。
RFレベルの上昇は、組織または臓器の拒絶等の他の自己免疫活性と関連することがある。RFのレベルはまた、疾患の重篤度の良い指標であり、処置が必要か否かを決定することの助けになり得る。
センサー
本明細書において使用するセンサーによって、検出ゾーンにおける単一の周波数でのインピーダンス変化、ある周波数範囲にわたるインピーダンス変化(インピーダンススペクトル)、キャパシタンスおよび/または共鳴周波数の変化を測定することができる。検出ゾーンにおける測定可能な変化は、能動(誘起)または受動であり得る。測定可能な変化は、検出ゾーンを通して周波数刺激シグナルを印加することによって誘起することができる。次いで、検出ゾーンにおいて誘起された変化に基づいてインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化を捉えることができる。測定できる変化が受動である場合には、一実施形態においては、接近している、または静止している対象物の磁場が検出電極の共鳴周波数に影響を与え得る。別の実施形態においては、材料の透過性が検出電極のインピーダンスに影響を与え得る。センサーによって行なわれる測定は、インピーダンススペクトルを推定するために使用することができる。
本明細書において使用するセンサーによって、検出ゾーンにおける単一の周波数でのインピーダンス変化、ある周波数範囲にわたるインピーダンス変化(インピーダンススペクトル)、キャパシタンスおよび/または共鳴周波数の変化を測定することができる。検出ゾーンにおける測定可能な変化は、能動(誘起)または受動であり得る。測定可能な変化は、検出ゾーンを通して周波数刺激シグナルを印加することによって誘起することができる。次いで、検出ゾーンにおいて誘起された変化に基づいてインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化を捉えることができる。測定できる変化が受動である場合には、一実施形態においては、接近している、または静止している対象物の磁場が検出電極の共鳴周波数に影響を与え得る。別の実施形態においては、材料の透過性が検出電極のインピーダンスに影響を与え得る。センサーによって行なわれる測定は、インピーダンススペクトルを推定するために使用することができる。
ストリップ
本明細書において使用する「ストリップ」という用語は、抗体等の分子を固定化するために好適な吸い取り紙および膜を含む。ストリップは少なくとも1つの適用ゾーンと少なくとも1つの検出ゾーンを含むことが好ましい。好ましい実施形態においては、ストリップは少なくとも1つの適用ゾーン、少なくとも1つの移動ゾーンおよび少なくとも1つの検出ゾーンを含む。本発明の範囲には、吸い取り紙が吸い取り手順に好適な当技術で公知の任意の紙である実施形態、および膜がポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ニトロセルロースおよびナイロン膜からなる群から選択される実施形態が含まれる。特異分子B等の分子を固定化するために好適な他の膜も考えられる。好ましい実施形態においては、本明細書に記載されたデバイスはストリップである。
本明細書において使用する「ストリップ」という用語は、抗体等の分子を固定化するために好適な吸い取り紙および膜を含む。ストリップは少なくとも1つの適用ゾーンと少なくとも1つの検出ゾーンを含むことが好ましい。好ましい実施形態においては、ストリップは少なくとも1つの適用ゾーン、少なくとも1つの移動ゾーンおよび少なくとも1つの検出ゾーンを含む。本発明の範囲には、吸い取り紙が吸い取り手順に好適な当技術で公知の任意の紙である実施形態、および膜がポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ニトロセルロースおよびナイロン膜からなる群から選択される実施形態が含まれる。特異分子B等の分子を固定化するために好適な他の膜も考えられる。好ましい実施形態においては、本明細書に記載されたデバイスはストリップである。
全身性エリテマトーデス(SLE)
全身性エリテマトーデス(SLEまたはループス)は、身体のいかなる部分をも侵し得る全身性自己免疫疾患である。SLEは心臓、関節、皮膚、肺、凝血系、血管、肝臓、腎臓、および神経系を傷害することが最も多い。疾患の経過は予測できず、病期(フレアと呼ばれる)が寛解と交互に起こる。SLEの治療法はなく、致命的な場合がある。現在の治療法にはステロイドがあるが、これには強度で望ましくない副作用があることが知られており、そのためできるだけ少量を投与する必要がある。
全身性エリテマトーデス(SLEまたはループス)は、身体のいかなる部分をも侵し得る全身性自己免疫疾患である。SLEは心臓、関節、皮膚、肺、凝血系、血管、肝臓、腎臓、および神経系を傷害することが最も多い。疾患の経過は予測できず、病期(フレアと呼ばれる)が寛解と交互に起こる。SLEの治療法はなく、致命的な場合がある。現在の治療法にはステロイドがあるが、これには強度で望ましくない副作用があることが知られており、そのためできるだけ少量を投与する必要がある。
抗核抗体(ANA)の検査および抗抽出可能核抗原(抗ENA)は、SLEの血清検査の中枢を形成する。特に、抗dsDNAはSLEの公知の特徴である。
腫瘍因子p53
p53(タンパク質53または腫瘍タンパク質53としても知られる)は、ヒトではTP53遺伝子によってコードされる腫瘍抑制タンパク質である。p53は多細胞生物において重要であり、細胞周期を制御し、それにより、がんの防止に関与する腫瘍抑制因子として機能する。したがって、ゲノムの変異を防止することによる安定性の保持におけるその役割のため、p53は「ゲノムの守護者」とされてきた。p53腫瘍抑制因子はシーケンス特異的転写因子であって、種々のストレスシグナルを検知し、細胞周期の停止、アポトーシス、および老化を誘起する標的遺伝子のアレイを活性化する中央ハブとして作用する。DNAの損傷、酸素濃度の低下、またはがん遺伝子の活性化等の種々のストレスシグナルに応答して、p53タンパク質は翻訳後修飾による特定の様式で活性化され、DNAの修復、細胞周期の停止、アポトーシス、または細胞の老化をもたらす。p53遺伝子の変化は、ヒトのがんにおいて最も頻繁な遺伝子変化であり、腫瘍細胞の核における変異p53の蓄積をもたらす。種々のがん種の患者の血清において抗p53抗体が見出される。さらに、抗p53抗体の存在とp53遺伝子の変異の存在との間に良好な相関がある。p53に対する抗体の存在は、疾患の不良転帰に伴っている。p53に対する抗体は腫瘍の進行したステージにおいてより頻繁に見出される。したがって、p53抗体濃度のモニタリングは、種々のがん種の進行のモニタリング、ならびに処置および/または化学療法等の治療に対する反応性の評価に関連している。
p53(タンパク質53または腫瘍タンパク質53としても知られる)は、ヒトではTP53遺伝子によってコードされる腫瘍抑制タンパク質である。p53は多細胞生物において重要であり、細胞周期を制御し、それにより、がんの防止に関与する腫瘍抑制因子として機能する。したがって、ゲノムの変異を防止することによる安定性の保持におけるその役割のため、p53は「ゲノムの守護者」とされてきた。p53腫瘍抑制因子はシーケンス特異的転写因子であって、種々のストレスシグナルを検知し、細胞周期の停止、アポトーシス、および老化を誘起する標的遺伝子のアレイを活性化する中央ハブとして作用する。DNAの損傷、酸素濃度の低下、またはがん遺伝子の活性化等の種々のストレスシグナルに応答して、p53タンパク質は翻訳後修飾による特定の様式で活性化され、DNAの修復、細胞周期の停止、アポトーシス、または細胞の老化をもたらす。p53遺伝子の変化は、ヒトのがんにおいて最も頻繁な遺伝子変化であり、腫瘍細胞の核における変異p53の蓄積をもたらす。種々のがん種の患者の血清において抗p53抗体が見出される。さらに、抗p53抗体の存在とp53遺伝子の変異の存在との間に良好な相関がある。p53に対する抗体の存在は、疾患の不良転帰に伴っている。p53に対する抗体は腫瘍の進行したステージにおいてより頻繁に見出される。したがって、p53抗体濃度のモニタリングは、種々のがん種の進行のモニタリング、ならびに処置および/または化学療法等の治療に対する反応性の評価に関連している。
発明の詳細な説明
本発明は、検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変動を測定することによって液体試料中の分析物質の濃度を測定するためのデバイスに関する。前記デバイスは、血液、尿もしくは間質液試料等の生体試料中の生物学的マーカーであって、細菌、ウイルスもしくは真菌感染、慢性疾患もしくは状態、またはその重篤度の特徴である生物学的マーカーの濃度を決定するために特に有用である。デバイスは実験室設備を何ら必要とせず、したがって治療現場におけるモニタリングまたは家庭におけるモニタリングに特に有用である。
本発明は、検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変動を測定することによって液体試料中の分析物質の濃度を測定するためのデバイスに関する。前記デバイスは、血液、尿もしくは間質液試料等の生体試料中の生物学的マーカーであって、細菌、ウイルスもしくは真菌感染、慢性疾患もしくは状態、またはその重篤度の特徴である生物学的マーカーの濃度を決定するために特に有用である。デバイスは実験室設備を何ら必要とせず、したがって治療現場におけるモニタリングまたは家庭におけるモニタリングに特に有用である。
デバイスは少なくとも2つのゾーン、即ち少なくとも1つの適用ゾーンと少なくとも1つの検出ゾーンに分けられる。好ましい実施形態においては、吸い取り紙および抗体等の分子を固定化するために好適な膜から作られたストリップは、少なくとも1つの適用ゾーンと少なくとも1つの検出ゾーンを含む。好ましい実施形態においては、少なくとも1つの適用ゾーンは1つの適用ゾーンである。適用ゾーンは、目的の分析物質Cと特異結合可能な遊離分子Aを含んでおり、前記分子Aはレポーター分子の量の変動によって電気特性の変化が誘起されるようなレポーターDとコンジュゲートしている。少なくとも1つの検出ゾーンのそれぞれは、分析物質Cと特異結合可能な分子Bがその表面に固定化されているものである。好ましい一実施形態においては、デバイスは本明細書で定義されるストリップを含む。分子Bは膜の表面に固定化されている。特異分子Bを膜に結合するための固定化方法は、当業者には公知の方法であり、親和性結合および共有結合の方法を含む。
本発明の範囲内の特異分子AおよびBは、これらが同一の分析物質Cと同時に特異結合できることを前提として、特異分子Aおよび特異分子Bが相互に異なり、または相互に同一であるようなものである。分子AおよびBは、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、二重特異性抗体を含む抗体であってよい。一実施形態においては、分子Aはモノクローナル抗体であり、分子Bはポリクローナル抗体である。別の実施形態においては、分子Aはポリクローナル抗体であり、分子Bはモノクローナル抗体である。さらに別の実施形態においては、分子Aおよび分子Bは異なったモノクローナル抗体である。別の実施形態においては、分子Aおよび分子Bは異なったポリクローナル抗体である。あるいは、分子Aおよび分子Bは同一の二重特異性抗体である。
本発明の範囲内には、AおよびBが特異結合する分析物質Cが生物学的マーカー、好ましくは細菌、ウイルスもしくは真菌感染、疾患もしくは病態、またはその重篤度、よりさらに好ましくは慢性疾患もしくは状態のための生物学的マーカーである実施形態がある。分析物質Cは任意の成分、物質または生化学的構成成分であってよい。この中には、血液試料、尿試料または間質液試料等の生体試料を含む液体試料中に含まれる高分子が含まれる。一実施形態においては、生体試料はヒト、畜牛またはペット等の哺乳動物由来である。他の実施形態においては、試料は魚または家禽等の家畜由来である。さらに別の実施形態においては、試料は植物由来である。そのような高分子は、それだけに限らないが、抗原、タンパク質、ペプチド、多糖類、オリゴ糖類、ホルモン類、成長ホルモン類であってよい。本発明において特に目的とするものは、上述の特異分子AまたはB等の少なくとも1つの分子が特異結合することができる分析物質である。一部の実施形態においては、分析物質Cは炎症、感染症、がんまたはリウマチ性関節炎のための生物学的マーカーである。これらのマーカーにはCRP、p53、抗dsDNA抗体およびリウマチ因子が含まれる。
適用ゾーンへの試料の適用に際して、レポーターDとコンジュゲートした特異分子A(以後、AD複合体と称する)が分析物質Cに結合する。分析物質Cを含む試料中に含まれる分析物質は、毛管力によって適用ゾーンから少なくとも1つの検出ゾーンに移動する。それぞれの検出ゾーンには固定化された分子Bが含まれており、これは分析物質Cが既に特異分子Aと結合しているか否かに関わらず分析物質Cと特異結合することができる。ADに結合した分析物質Cが検出ゾーンを通って特異分子Bが固定化された表面に移動するとき、分析物質Cは、固定化された分子Bによる特異結合によって検出ゾーンに保持される。分子Bに特異結合していない分析物質は検出ゾーンを過ぎて移動する。好ましい実施形態においては、分子Bはストリップに直接結合している。Bは電極に結合していないことが好ましい。
ここで検出ゾーンの表面には、レポーターDとコンジュゲートし、分析物質Cと結合した特異分子Aからなる複合体ADCが呈示され、これは検出ゾーンに固定化された特異分子Bとも結合している。レポーターDは、インピーダンスおよび/またはキャパシタンス等の電気特性の変化を変化させることができるレポーターである。したがって、検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスはレポーターDの量に依存する。
一実施形態においては、レポーターDはコロイド状金属、好ましくは、これだけに限らないが、金、銀、イリジウム、白金、オスミウム、ロジウム、パラジウムおよびルテニウムコロイド等の貴金属である。好ましい実施形態は金、銀および白金である。金属粒子は吸着または共有結合等の当技術で公知の方法、たとえば特異分子Aの上に存在するチオール基への共有結合によって、特異分子Aとコンジュゲートすることができる。
デバイスは、それぞれが特定の分析物質を検出するために好適ないくつかの検出ゾーンを含むように適合させることができる。いくつかの生物学的マーカーが組合せで存在するときに病態の特徴となる場合には、これは感度を増大させるために有用である。そのようなデバイスにより、いくつかの状態を同時に診断することも可能になる。一実施形態においては、検出ゾーンは少なくとも2つの検出ゾーン、たとえば少なくとも3つの検出ゾーン、たとえば少なくとも4つの検出ゾーン、たとえば少なくとも5つの検出ゾーンからなる。したがって一実施形態においては、検出ゾーンは5つの検出ゾーンからなる。
一実施形態においては、検出ゾーンの1つは、目的の分析物質Cと全く結合しない分子Eがその上に固定化された陰性対照である。一実施形態においては、分子Eはウシ血清アルブミン(BSA)である。陰性対照ゾーンで測定されたインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変動は、分子Eへの分析物質の非特異結合に起因するものであり、参照として使用される。そのような実施形態においては、少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスΔZは、少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスZdと、少なくとも1つの対照ゾーンのインピーダンスZnの差として決定され、したがってインピーダンスZは、式:ΔZ=Zd−Zcで示される。Zcは対照またはバックグラウンドノイズによるインピーダンスである。あるいは、少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスの変動ΔZは、少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスZdと、少なくとも1つの対照ゾーンのインピーダンスZcとの比として決定され、したがってインピーダンスZは、式:ΔZ=Zd/Zcで示される。一実施形態においては、少なくとも1つの分析物質Cの濃度は、検出ゾーンの少なくとも1つのそれぞれについてインピーダンスΔZの関数として決定される。
別の実施形態においては、少なくとも1つの検出ゾーンのキャパシタンスは、少なくとも1つの検出ゾーンのキャパシタンスCdと、少なくとも1つの陰性対照ゾーンのキャパシタンスCcとの差または比として決定され、したがってキャパシタンスCは、式:ΔC=Cd−CcまたはΔC=Cd/Ccで示される。一実施形態においては、少なくとも1つの分析物質Cの濃度は、検出ゾーンの少なくとも1つのそれぞれについてキャパシタンスΔCの関数として決定される。
別の実施形態においては、検出ゾーンの1つは分子Fが固定化された陽性対照である。この陽性対照ゾーンは、好ましくは適用ゾーンから最も遠くに位置するストリップの端部に位置し、移動が適正に進行したことを示す目視アッセイを含んでよい。このようにして、十分な試料量が適用ゾーンに適用されたこと、またはデバイスの全体にわたって分析物質の適正な移動が不純物によって妨害されなかったことを確認することができる。分子Fは、適用ゾーン中または液体試料中に存在することが知られている化合物に結合することができる任意の分子であってよい。好ましい実施形態においては、分子FはレポーターDとコンジュゲートした特異分子Aの1つに対する抗体である。別の実施形態においては、分子Fは生体試料中に常に存在することが知られている分析物質の1つに対する抗体であり、たとえば試料がヒト由来であれば、分子Fはヒト抗体の定常領域に対する抗体である。したがって、FがAに対する特異結合によってADと特異結合できると仮定すれば、陽性対照ゾーンにおいてレポーターDが蓄積するための唯一の必要条件は、AD複合体が適用ゾーンから検出ゾーンへ移動したということである。一実施形態においては、適正な移動は目視アッセイによって確認することができる。たとえば、レポーターDは金コロイドであってよく、これは当技術で周知のように、陽性対照ゾーンにおいて沈殿して目に見えるシグナルを生じさせることができる。別の実施形態においては、適正な移動を確認するために陽性対照ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスが測定される。
さらに別の実施形態においては、デバイスは陽性対照ゾーン、陰性対照ゾーン、および少なくとも1つの検出ゾーン、たとえば少なくとも2つの検出ゾーン、たとえば少なくとも3つの検出ゾーン、たとえば少なくとも4つの検出ゾーン、たとえば少なくとも5つの検出ゾーンを含む。特定の実施形態においては、デバイスは陽性対照ゾーン、陰性対照ゾーンおよび5つの検出ゾーンを含む。
別の実施形態においては、塵埃粒子等の外来物がストリップ上に集積して分析に干渉することを防止するために、デバイスをハウジングの中に収納してもよい。ハウジングはプラスチックケーシング、または当技術で公知の任意のケーシングからなっていてよい。
一実施形態においては、デバイスは感染、疾患もしくは障害、またはその重篤度の生物学的マーカーである分析物質をモニターするために使用される。モニターすることができる疾患または障害としては、整形外科手術後の炎症、股関節または心臓弁等の人工インプラントの拒絶による炎症を含む炎症およびある種の形態の自己免疫障害、ある種のがん、より詳細には体内で抗p53抗体が産生されるがん、リウマチ性関節炎、リウマチ性多発性筋痛、汎発性全身性エリテマトーデス、移植もしくは埋め込み後の炎症性応答または細菌、ウイルスもしくは真菌感染症がある。一実施形態においては、デバイスは少なくとも2つの分析物質、少なくとも3つの分析物質等、少なくとも4つの分析物質等、少なくとも5つの分析物質等の濃度を測定するために使用される。
本発明の一目的は、液体試料中の少なくとも1つの分析物質Cの濃度を測定するための方法を提供することである。一実施形態においては、この方法は液体試料をデバイスの適用ゾーンに適用するステップを含み、適用ゾーンは分析物質Cと特異結合可能でレポーターDにカップリングされた少なくとも1つの分子Aを含む。別の実施形態においては、液体試料は緩衝剤を含むリザーバーに添加される。緩衝剤を含む試料は次いで、たとえば適用ゾーンを含むストリップの一部をリザーバー中の緩衝剤に浸し、または浸漬することによって、適用ゾーンに適用される。一実施形態においては、Aは緩衝剤中に存在する。緩衝剤はたとえば等張緩衝剤であってよく、および/またはTween20等の界面活性剤を含んでもよい。
分子AおよびレポーターDからなる複合体は、適用ゾーンの表面に固定化されていない。試料の適用に際して、分析物質Cは分子Aと結合し、C、AおよびDからなる複合体ADCが生じる。分析物質は適用ゾーンから検出ゾーンに移動する。前記検出ゾーンは前記分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Bを含み、分子Bは検出ゾーンの表面に固定化されており、分子Aおよび分子Bは同時に分析物質Cと結合することができる。検出ゾーンを通って分析物質が移動するに際し、分子Bは分析物質Cと結合することによって複合体ADCを保持することになる。少なくとも1つの検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスが測定され、必要に応じて、レポーターDが結合していない別の検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスと比較される。
適用ゾーンから少なくとも1つの検出ゾーンへの分析物質の移動は、毛管力またはペーパークロマトグラフィーの結果である。
同じく本発明の範囲内には、それぞれが分析物質Cmと特異結合する分子Akの組が適用ゾーンに含まれ、他のいずれの検出ゾーンjに存在する分子Bjのいずれとも異なる固定化された分子Biが少なくとも1つの検出ゾーンiのそれぞれに含まれる方法がある。ここでi、j、kおよびmは整数である。即ち一実施形態においては1<i<5、1<j<5、1<k<5、1<m<5である。別の実施形態においては、適用ゾーンは5つの分子A(レポーターDにカップリングされている)、即ちA1、A2、A3、A4およびA5を含み、それぞれが分析物質C1、C2、C3、C4またはC5と結合する。デバイスは5つの検出ゾーンを含み、それぞれにおいて分子B1、B2、B3、B4またはB5が表面に固定化されており、分子B1、B2、B3、B4またはB5のそれぞれは他のいずれの検出ゾーンに存在するB分子とは異なる。移動に際してA1はB1と結合し、A2はB2と結合し、A3はB3と結合し、A4はB4と結合し、A5はB5と結合する。分子AkがコンジュゲートできるレポーターDは同一でも、異なっていてもよい。
本発明の一目的は、液体試料、特に、これだけに限らないが、血液試料、尿試料および間質液試料を含む生体試料中に含まれる分析物質の濃度をモニターすることである。本発明の範囲内にある実施形態は、2つ以上の分析物質、少なくとも2つの分析物質等、少なくとも3つの分析物質等、少なくとも4つの分析物質等、少なくとも5つの分析物質等の濃度のモニタリングに関する。好ましい一実施形態によれば、2つの分析物質の濃度の測定が可能になる。さらに別の実施形態においては、モニターしようとする分析物質の1つは常に液体試料中に見出され、したがってこの分析物質が保持されている検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの測定により、分析物質の移動が適正に起こったことを陽性対照によって確認できるようになる。一実施形態においては、陽性対照ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変動により、たとえば当技術で公知の呈色反応による目視評価が可能である。検出ゾーンの1つは、目的の分析物質のいずれとも特異的に結合しない分子が固定化された陰性対照ゾーンであってよい。この陰性対照ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定することにより、他の検出ゾーンにおいて測定されたインピーダンスおよび/またはキャパシタンスから差し引くべきバックグラウンドノイズインピーダンスの尺度が得られる。
検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスは、電源に接続された少なくとも2つの電極の組を使用して測定される。一実施形態においては、電極はレポーターDとインピーダンス整合している。別の実施形態においては、電極は少なくとも1つの検出ゾーンとインピーダンス整合している。インピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化が、少なくとも2つの電極、少なくとも3つの電極等、少なくとも4つの電極等、少なくとも5つの電極等、少なくとも6つの電極等によって測定される実施形態も、本発明の範囲内である。一実施形態においては、インピーダンスおよび/またはキャパシタンスは2つの電極によって測定される。好ましい一実施形態においては、少なくとも2つの電極はインピーダンス電極または容量電極である。インピーダンスの変化および/またはキャパシタンスの変化を、2つのインピーダンス電極および容量電極を使用してモニターすることもできる。
本発明に関連して使用される電極は、好ましくは貴金属の群から選択される金属から製造される。好ましい実施形態には、金、銀、白金、イリジウム、オスミウム、ロジウムおよびルテニウム、またはそれらの合金の群から選択される貴金属から製造される電極が含まれる。好ましい実施形態は、金、銀および白金である。電源に接続された電極、および少なくとも1つの検出ゾーンは、相互に動くように設定することができる。好ましい一実施形態においては、電極はインピーダンス電極または容量電極である。別の好ましい実施形態においては、両方の電極がデバイス中に含まれる。インピーダンス電極および/または容量電極を使用することにより、分析物質の濃度のより特異的な測定がもたらされる。
本発明の好ましい一実施形態は、少なくとも2つの検出ゾーンを含むデバイスに関する。2つの電極を使用する場合には、少なくとも2つの検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを逐次的に測定することができる。3つ以上の電極を使用する実施形態においては、少なくとも2つの検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを同時に、または逐次的に測定することができる。好ましい一実施形態においては、少なくとも2つの検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを同時に測定することができる。
本発明はまた、液体試料中の少なくとも1つの分析物質の濃度を測定するためのシステムに関し、前記システムは、本発明のデバイス、デバイスを挿入できるリーダーユニット、少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定できる少なくとも2つの電極、電源ならびにデータアウトプットを含む。一実施形態においては、電極はリーダーユニットの中に含まれる。少なくとも2つの電極は、好ましい実施形態においてはインピーダンス電極または容量電極である。システムまたはリーダーユニットは、たとえば少なくとも2つのインピーダンス電極と少なくとも2つの容量電極を含む。図6に示すシステムは、2つの検出ゾーン、4つの容量電極および8つのインピーダンス電極を含む。一実施形態においては、システムは検出ゾーンにおける単一周波数でのインピーダンス変化、ある周波数範囲にわたるインピーダンス変化、キャパシタンスおよび/または共鳴周波数の変化を測定できるセンサーをさらに含む。センサーは本明細書の別の箇所で定義される。センサーは一実施形態においてはリーダー中に含まれる。
本質的な一実施形態においては、少なくとも1つの検出ゾーンを含むデバイスの少なくとも一部は、リーダー中に挿入することができる。温度センサーを含むリーダーユニットも、本発明の範囲内である。一実施形態においては、リーダーユニットはバッテリーまたは発電機等の電源に接続される。リーダーユニットはデータストレージユニットを含んでよく、プリンターユニットに接続してもよい。リーダーユニットはまた、ユーザーインターフェースおよび少なくとも1つの検出ゾーンに保持された分析物質の濃度を表示することができるディスプレイユニットを含んでもよい。一実施形態においては、システムによって液体試料中の少なくとも2つの分析物質、少なくとも3つの分析物質等、少なくとも4つの分析物質等、少なくとも5つの分析物質等の濃度を測定することができる。
本発明のデバイスは操作が容易であり、したがって家庭におけるモニタリングに特に適している。医療業務等の実験室設備でしか実施できず、そのため検査技師または看護師等の訓練されたオペレーターを必要とする現在利用可能な試験よりも、本発明のデバイスは安価に使用できることから、本発明のデバイスを使用することによって社会にとっての経済的利益をもたらすことができると期待される。本デバイスにより、実施した後で不要であったことが分かることが多い診察の数を減らすことができることも期待される。
本デバイスはまた、治療現場における診断および疾患の進行または治療への応答のモニタリングによく適合している。たとえばこれは救急車における診断に使用することができ、それにより、検査のために患者を病院に搬送しなければならない場合よりも、早くかつ安価に診断することができる。
図面の詳細な説明
図1は、デバイスの実施形態の簡単な概略図である。適用ゾーン(点線の左側)および2つの検出ゾーンIおよびII(点線の右側)を有するストリップである。矢印は移動方向(左から右へ)を表わす。
図1は、デバイスの実施形態の簡単な概略図である。適用ゾーン(点線の左側)および2つの検出ゾーンIおよびII(点線の右側)を有するストリップである。矢印は移動方向(左から右へ)を表わす。
図2は、本発明の実施形態の詳細な概略図である。適用ゾーン(図示せず)において、分析物質CはレポーターDとコンジュゲートした分子Aと特異結合する。この例ではストリップは3つの検出ゾーン(暗灰色のI、IIおよびIII)を提示している。分析物質Cと特異結合可能な特異分子Bが、検出ゾーンIの表面に固定化されている。移動に際して、BはゾーンIに保持されたADC複合体と結合する。分子Eは検出ゾーンIIの表面に固定化された陰性対照であり、ADまたはCと結合しない。分子FはDとコンジュゲートした特異分子Aと結合可能な陽性対照である。矢印は移動方向を示す。
図3は1つまたは2つの検出ゾーンを有するシステムの予想される実施形態のフローチャート表現を示す。ΔZはインピーダンスの変動である。
図4は、システムの予想される実施形態の概略図である。ここでストリップはバッテリー、電気化学センサーまたは光学センサー、温度センサー、増幅器/フィルター、A/Dコンバーター、DSP(ディジタルシグナルプロセッシング)ユニット、ディスプレイユニットおよびユーザーインターフェースを含むシステムに導入される。
図5は、デバイスの実施形態および予想される4つの結果の概略的表現である。(1)はストリップの異なったゾーンを示す。(I)は、分析物質Cを含む試料が適用される試料パッド(適用ゾーン)である。(II)は、レポーターDにカップリングされた特異分子Aを含むコンジュゲートパッドである。ここで分析物質CがADと結合して複合体ADCを形成する。(III)は、特異分子Bが固定化された第1の検出ゾーンである。(IV)は第2の検出ゾーンであり、この例では分子F(この例では分子Aと結合する)が固定化された陽性対照ゾーンである。(V)は吸収パッドである。
(2)、(3)、(4)および(5)は、予想される異なった結果を示す。(2)複合体ADCは、Cと特異分子Bとの結合によってIIIに保持される。過剰(Cと結合していない)の複合体ADは、Aと陽性対照分子Fとの結合によって同様にIVに保持される。この試験は有効であり、陽性である。(3)複合体ADCは、Cと特異分子Bとの結合によってIIIに保持されない。複合体ADは、Aと陽性対照分子Fとの結合によってIVに保持される。この試験は有効であり、陰性である。(4)複合体ADCは、Cと特異分子Bとの結合によってIIIに保持される。複合体ADはAと陽性対照分子Fとの結合によってIVに保持されない。この試験は無効である。(5)複合体ADCは、Cと特異分子Bとの結合によってIIIに保持されない。複合体ADは、Aと陽性対照分子Fとの結合によってIVに保持されない。複合体ADおよびADCは移動せず、適用ゾーンに留まっている。この試験は無効である。
図6は、システムの実施形態の概略的表現である。図は、検出ゾーンと対照ゾーンとを有するストリップの一部を示す。検出ゾーンおよび対照ゾーンはそれぞれ、4つのインピーダンス電極(四角)を有している。2つの容量電極(太線)が検出ゾーンの外側に位置し、2つの容量電極(太線)が対照ゾーンの外側に位置している。ΔZはインピーダンスの変化である。ΔZ=Z検出−Z対照。ΔCはキャパシタンスの変化である。ΔC=C検出−C対照。
項目
以下の項目は特許請求の範囲と解釈されないものとする。
以下の項目は特許請求の範囲と解釈されないものとする。
項目1:電気特性の誘起された変化を測定することによって液体試料中の分析物質の濃度を測定するためのデバイスであって、前記デバイスが、
− 液体試料を適用することができる少なくとも1つの適用ゾーンであって、前記適用ゾーンが分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Aを含み、前記少なくとも1つの特異分子AがレポーターDにカップリングされており、前記少なくとも1つの分子Aが適用ゾーンの表面に固定化されておらず、前記レポーターDがインピーダンスおよび/またはキャパシタンスに影響を与えることができる、適用ゾーンと、
− 前記分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Bを含む少なくとも1つの検出ゾーンであって、前記少なくとも1つの分子Bが前記少なくとも1つの検出ゾーンの表面に固定化されており、前記少なくとも1つの特異分子Aおよび前記少なくとも1つの特異分子Bが前記分析物質Cと同時に結合可能である、検出ゾーンと
からなり、
− 前記適用ゾーンおよび前記少なくとも1つの検出ゾーンが、前記適用ゾーンに適用された液体試料中に含まれる前記分析物質が前記適用ゾーンから前記少なくとも1つの検出ゾーンに移動することができるように接続されている、デバイス。
− 液体試料を適用することができる少なくとも1つの適用ゾーンであって、前記適用ゾーンが分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Aを含み、前記少なくとも1つの特異分子AがレポーターDにカップリングされており、前記少なくとも1つの分子Aが適用ゾーンの表面に固定化されておらず、前記レポーターDがインピーダンスおよび/またはキャパシタンスに影響を与えることができる、適用ゾーンと、
− 前記分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Bを含む少なくとも1つの検出ゾーンであって、前記少なくとも1つの分子Bが前記少なくとも1つの検出ゾーンの表面に固定化されており、前記少なくとも1つの特異分子Aおよび前記少なくとも1つの特異分子Bが前記分析物質Cと同時に結合可能である、検出ゾーンと
からなり、
− 前記適用ゾーンおよび前記少なくとも1つの検出ゾーンが、前記適用ゾーンに適用された液体試料中に含まれる前記分析物質が前記適用ゾーンから前記少なくとも1つの検出ゾーンに移動することができるように接続されている、デバイス。
項目2:前記分析物質Cと特異結合可能な前記分子AおよびBが抗体である、項目1に記載のデバイス。
項目3:前記分析物質Cと特異結合可能な前記分子Aおよび/またはBがポリクローナル抗体である、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目4:前記分析物質Cと特異結合可能な前記分子Aおよび/またはBがモノクローナル抗体である、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目5:前記分析物質Cと特異結合可能な前記分子AおよびBの一方がポリクローナル抗体であり、前記分子AおよびBの他方がモノクローナル抗体である、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目6:前記分析物質Cが生物学的マーカーである、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目7:前記分析物質Cが、細菌、ウイルスもしくは真菌感染、疾患もしくは病態、または疾患もしくは病態の重篤度もしくは活動度のための生物学的マーカーである、項目6に記載のデバイス。
項目8:前記分析物質Cが、細菌、ウイルスもしくは真菌感染、炎症、がん、関節炎、リウマチ、リウマチ性多発性筋痛、全身性エリテマトーデス(SLE)等の自己免疫疾患、移植もしくは埋め込み後の炎症性応答または細菌、ウイルスもしくは真菌感染症の群から選択される疾患または病態のための生物学的マーカーである、項目7に記載のデバイス。
項目9:前記分析物質Cが抗原である、項目6から8のいずれかに記載のデバイス。
項目10:前記分析物質Cがタンパク質である、項目6から9のいずれかに記載のデバイス。
項目11:前記分析物質CがC反応性タンパク質CRP、腫瘍タンパク質53、リウマチ因子、抗dsDNA抗体からなる群から選択されるタンパク質である、項目10に記載のデバイス。
項目12:前記レポーターDが金属である、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目13:前記レポーターDがコロイド状金属粒子または非コロイド状金属粒子である、項目12に記載のデバイス。
項目14:前記コロイド状金属粒子が貴金属粒子または貴金属粒子の組合せである、項目12または13に記載のデバイス。
項目15:前記貴金属が金、銀、白金からなる群から選択される、項目14に記載のデバイス。
項目16:前記貴金属が金である、項目15に記載のデバイス。
項目17:前記レポーターDが吸着または共有結合によって前記少なくとも1つの特異分子Aにカップリングされている、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目18:前記試料が適用される前記適用ゾーンが容器からなる、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目19:前記適用ゾーンがストリップからなる、項目1から17のいずれかに記載のデバイス。
項目20:前記ストリップが吸い取り紙および膜を含む、項目19に記載のデバイス。
項目21:前記少なくとも1つの検出ゾーンがストリップからなる、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目22:前記ストリップが、前記少なくとも1つの特異分子Bが結合した膜と接触する吸い取り紙からなる、項目21に記載のデバイス。
項目23:前記少なくとも1つの特異分子Bが以下の方法、即ち親和性結合および共有結合の1つによって前記少なくとも1つの検出ゾーンの膜に固定化されている、項目22に記載のデバイス。
項目24:前記膜がポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜、ニトロセルロース膜およびナイロン膜の群から選択される、項目22または23に記載のデバイス。
項目25:前記少なくとも1つの検出ゾーンが、少なくとも2つの検出ゾーン、たとえば少なくとも3つの検出ゾーン、たとえば少なくとも4つの検出ゾーン、たとえば少なくとも5つの検出ゾーンに分割される、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目26:それぞれの検出ゾーンiが、他のいずれの検出ゾーンjに存在する固定化された分子Bjとも異なる固定化された分子Biを含み、iおよびjが整数である、項目25に記載のデバイス。
項目27:前記適用ゾーンがいくつかの特異分子Akを含み、kが整数である、項目26に記載のデバイス。
項目28:前記特異分子Akのそれぞれが、同一のまたは異なったレポーターDにカップリングされている、項目27に記載のデバイス。
項目29:前記検出ゾーンの少なくとも1つが、前記分析物質C、前記レポーターD、前記特異分子Aまたは前記特異分子Bのいずれとも結合できない分子Eが固定化された陰性対照ゾーンである、項目28に記載のデバイス。
項目30:少なくとも2つの陰性対照ゾーンが存在する、項目29に記載のデバイス。
項目31:2つの陰性対照ゾーンが存在する、項目29または30に記載のデバイス。
項目32:前記2つの陰性対照ゾーンが隣接していない、項目31に記載のデバイス。
項目33:前記検出ゾーンの1つによって、前記適用ゾーンと前記検出ゾーンとの間の前記分析物質の移動が適正に起こったことを陽性対照が保証することが可能である、項目28に記載のデバイス。
項目34:分子Fが前記陽性対照ゾーンの表面に固定化され、前記分子Fが前記少なくとも1つの特異分子Aの少なくとも1つと結合可能であり、前記少なくとも1つの特異分子Aが前記レポーターDと結合している、項目33に記載のデバイス。
項目35:前記陽性対照を含む前記検出ゾーンが、前記適用ゾーンから最も遠い検出ゾーンである、項目33に記載のデバイス。
項目36:液体試料の漏洩および外来物による汚染を防止するハウジングの中に収納された、上記項目のいずれかに記載のデバイス。
項目37:液体試料中の少なくとも1つの分析物質Cの濃度を測定する方法であって、
i)液体試料を適用ゾーンに適用するステップであって、前記適用ゾーンが分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Aを含み、前記少なくとも1つの特異分子AはレポーターDにカップリングされており、前記試料中の分析物質Cが前記レポーターDとコンジュゲートした前記少なくとも1つの特異分子Aと結合するように、前記少なくとも1つの分子Aは前記適用ゾーンの表面に固定化されていない、ステップと、
ii)前記適用ゾーンに含まれる前記分析物質を、前記分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Bを含む検出ゾーンに移動させるステップであって、前記少なくとも1つの分子Bが前記少なくとも1つの検出ゾーンの表面に固定化されており、前記少なくとも1つの特異分子Aおよび前記少なくとも1つの特異分子Bが前記分析物質Cと同時に結合可能である、ステップと、
iii)前記分析物質Cと特異結合可能な前記少なくとも1つの固定化された分子Bが、前記レポーターDとコンジュゲートした前記分析物質Cを保持するステップと、
iv)前記少なくとも1つの検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定するステップと、
v)必要に応じて、前記検出ゾーンの前記インピーダンスおよび/またはキャパシタンスを、レポーターDを含まない別の検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスと比較するステップと
からなる方法。
i)液体試料を適用ゾーンに適用するステップであって、前記適用ゾーンが分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Aを含み、前記少なくとも1つの特異分子AはレポーターDにカップリングされており、前記試料中の分析物質Cが前記レポーターDとコンジュゲートした前記少なくとも1つの特異分子Aと結合するように、前記少なくとも1つの分子Aは前記適用ゾーンの表面に固定化されていない、ステップと、
ii)前記適用ゾーンに含まれる前記分析物質を、前記分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Bを含む検出ゾーンに移動させるステップであって、前記少なくとも1つの分子Bが前記少なくとも1つの検出ゾーンの表面に固定化されており、前記少なくとも1つの特異分子Aおよび前記少なくとも1つの特異分子Bが前記分析物質Cと同時に結合可能である、ステップと、
iii)前記分析物質Cと特異結合可能な前記少なくとも1つの固定化された分子Bが、前記レポーターDとコンジュゲートした前記分析物質Cを保持するステップと、
iv)前記少なくとも1つの検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定するステップと、
v)必要に応じて、前記検出ゾーンの前記インピーダンスおよび/またはキャパシタンスを、レポーターDを含まない別の検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスと比較するステップと
からなる方法。
項目38:前記分析物質の移動が、毛管現象またはペーパークロマトグラフィーの結果である、項目37に記載の方法。
項目39:前記デバイスの前記適用ゾーンが、それぞれが分析物質Cmと特異結合する分子Akの組を含み、前記デバイスの前記少なくとも1つの検出ゾーンがそれぞれ、他のいずれの検出ゾーンjに存在する前記固定化された分子Bjとも異なる固定化された分子Biを含み、ここでi、j、kおよびmが整数である、項目37または38に記載の方法。
項目40:前記液体試料がヒト、家畜、ペットおよび植物からなる群から選択される生体から分離された生体試料である、項目37から39のいずれかに記載の方法。
項目41:前記生体試料が血液試料、間質液試料および尿試料からなる群から選択される、項目37から40のいずれかに記載の方法。
項目42:前記液体試料が血液試料である、項目37から41のいずれかに記載の方法。
項目43:2つ以上の分析物質の濃度、少なくとも2つの分析物質、少なくとも3つの分析物質、少なくとも4つの分析物質、少なくとも5つの分析物質の濃度等が測定される、項目37から42のいずれかに記載の方法。
項目44:2つの分析物質の濃度が測定される、項目37から43のいずれかに記載の方法。
項目45:インピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化が、少なくとも2つの電極の組、2つの電極、3つの電極、4つの電極の組等によって測定される、項目37から44のいずれかに記載の方法。
項目46:インピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化が、4つの電極の組によって測定される、項目37から45のいずれかに記載の方法。
項目47:インピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化が、3つの電極の組によって測定される、項目37から46のいずれかに記載の方法。
項目48:インピーダンスおよび/またはキャパシタンスの変化が、2つの電極の組によって測定される、項目37から45のいずれかに記載の方法。
項目49:前記電極が金属から製造される、項目37から48のいずれかに記載の方法。
項目50:前記電極が貴金属の群から選択される金属から製造される、項目37から49のいずれかに記載の方法。
項目51:前記電極が金、銀、白金、イリジウム、白金、オスミウム、ロジウムおよびルテニウム、またはそれらの合金の群から選択される貴金属から製造される、項目37から50のいずれかに記載の方法。
項目52:前記電極が金から製造される、項目37から51のいずれかに記載の方法。
項目53:前記電極が前記レポーターDとインピーダンス整合している、項目37から52のいずれかに記載の方法。
項目54:前記電極が前記検出ゾーンとインピーダンス整合している、項目37から52のいずれかに記載の方法。
項目55:少なくとも2つの検出ゾーン、たとえば少なくとも3つの検出ゾーン、たとえば少なくとも4つの検出ゾーン、たとえば少なくとも5つの検出ゾーンが存在する、項目37から54のいずれかに記載の方法。
項目56:前記少なくとも2つの検出ゾーンのインピーダンスが同時に測定される、項目55に記載の方法。
項目57:前記少なくとも2つの検出ゾーンのインピーダンスが逐次的に測定される、項目55に記載の方法。
項目58:前記検出ゾーンの少なくとも1つが、前記液体試料中に見出されない分析物質と特異結合する分子Eが固定化された陰性対照ゾーンである、項目55から57のいずれかに記載の方法。
項目59:前記少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスZが、前記少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスZdと、前記少なくとも1つの陰性対照ゾーンのインピーダンスZnとの差または比として決定され、したがってZ=Zd−ZnまたはZ=Zd/Znである、項目58に記載の方法。
項目60:前記少なくとも1つの分析物質Cの濃度が、前記検出ゾーンの少なくとも1つのそれぞれについてインピーダンスZの関数として決定される、項目59に記載の方法。
項目61:液体試料中の少なくとも1つの分析物質の濃度を測定するためのシステムであって、
− 項目1から37のいずれかに記載のデバイス、
− 前記デバイスを挿入するためのリーダーユニット、
− 少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定できる少なくとも2つの電極の組、
− 電源、および
− データアウトプット
を含むシステム。
− 項目1から37のいずれかに記載のデバイス、
− 前記デバイスを挿入するためのリーダーユニット、
− 少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定できる少なくとも2つの電極の組、
− 電源、および
− データアウトプット
を含むシステム。
項目62:前記電極がリーダーユニットの中に含まれる、項目61に記載のシステム。
項目63:前記少なくとも1つの検出ゾーンを含むデバイスの少なくとも一部が前記リーダーユニットに挿入できる、項目61または62に記載のシステム。
項目64:前記リーダーユニットが温度センサーを含む、項目61から63のいずれかに記載のシステム。
項目65:ユーザーインターフェースを含む、項目61から64のいずれかに記載のシステム。
項目66:2つ以上の分析物質の濃度、少なくとも2つの分析物質、少なくとも3つの分析物質、少なくとも4つの分析物質、少なくとも5つの分析物質の濃度等を測定するために適合された、項目61から65のいずれかに記載のシステム。
項目67:2つの分析物質の濃度を測定するために適合された、項目61から66のいずれかに記載のシステム。
項目68:前記デバイスおよび前記少なくとも2つの電極の組が相互に移動可能な、項目61から67のいずれかに記載のシステム。
項目69:ディスプレイユニットを含む、項目61から68のいずれかに記載のシステム。
項目70:電極が接続された検出ゾーンの中に存在する分析物質の濃度を表示する、項目69に記載のシステム。
項目71:電力がバッテリーから供給される、項目61から70のいずれかに記載のシステム。
項目72:持ち運び可能である、項目61から71のいずれかに記載のシステム。
項目73:手持ち式である、項目72に記載のシステム。
項目74:ワイヤレスデータ通信のための手段を含む、項目61から72のいずれかに記載のシステム。
項目75:液体試料中の少なくとも1つの分析物質の濃度を決定するための、項目61から74のいずれかに記載のシステムの使用。
Claims (22)
- 液体試料中の少なくとも1つの分析物質Cの濃度を測定する方法であって、
i)液体試料を適用ゾーンに適用するステップであって、前記適用ゾーンが分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Aを含み、前記少なくとも1つの特異分子AはレポーターDにカップリングされており、前記試料中の分析物質Cが前記レポーターDとコンジュゲートした前記少なくとも1つの特異分子Aと結合するように、前記少なくとも1つの分子Aは前記適用ゾーンの表面に固定化されていない、ステップと、
ii)前記適用ゾーンに含まれる前記分析物質を、前記分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Bを含む検出ゾーンに移動させるステップであって、前記少なくとも1つの分子Bが前記少なくとも1つの検出ゾーンの表面に固定化されており、前記少なくとも1つの特異分子Aおよび前記少なくとも1つの特異分子Bが前記分析物質Cと同時に結合可能である、ステップと、
iii)前記分析物質Cと特異結合可能な前記少なくとも1つの固定化された分子Bが、前記レポーターDとコンジュゲートした前記分析物質Cを保持するステップと、
iv)前記少なくとも1つの検出ゾーンにおける電気特性の誘起された変化を測定するステップと、
v)必要に応じて、前記検出ゾーンのインピーダンスおよび/またはキャパシタンスを、レポーターDを含まない別の検出ゾーンにおけるインピーダンスおよび/またはキャパシタンスと比較するステップと
からなる方法。 - 前記分析物質の移動が、毛管現象またはペーパークロマトグラフィーの結果である、請求項1に記載の方法。
- デバイスの前記適用ゾーンが、それぞれが分析物質Cmと特異結合する分子Akの組を含み、前記デバイスの前記少なくとも1つの検出ゾーンがそれぞれ、他のいずれの検出ゾーンjに存在する固定化された分子Bjとも異なる固定化された分子Biを含み、ここでi、j、kおよびmが整数である、請求項1または2に記載の方法。
- インピーダンスおよび/またはキャパシタンスの前記変化が、少なくとも2つの電極の組、2つの電極、3つの電極、4つの電極の組等によって測定される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 前記電極が金、銀、白金、イリジウム、白金、オスミウム、ロジウムおよびルテニウム、またはそれらの合金の群から選択される貴金属、好ましくは金から製造される、請求項4に記載の方法。
- 前記電極がインピーダンス電極または容量電極である、請求項4または5に記載の方法。
- 前記電極が前記レポーターDおよび/または前記検出ゾーンとインピーダンス整合している、請求項4から6のいずれかに記載の方法。
- 前記少なくとも2つの検出ゾーンの前記インピーダンスおよび/またはキャパシタンスが同時にまたは逐次的に測定される、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
- 前記検出ゾーンの少なくとも1つが、前記液体試料中に見出されない分析物質と特異結合する分子Eが固定化された陰性対照ゾーンである、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
- 前記少なくとも1つの検出ゾーンの前記インピーダンスが、前記少なくとも1つの検出ゾーンのインピーダンスZdと、前記少なくとも1つの陰性対照ゾーンのインピーダンスZcとの差または比として決定され、したがってインピーダンスZは、式:ΔZ=Zd−ZcまたはΔZ=Zd/Zcで示される、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
- 前記少なくとも1つの分析物質Cの前記濃度が、前記検出ゾーンの少なくとも1つのそれぞれについてインピーダンスΔZの関数として決定される、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
- 前記少なくとも1つの検出ゾーンの前記キャパシタンスが、前記少なくとも1つの検出ゾーンのキャパシタンスCdと、前記少なくとも1つの陰性対照ゾーンのキャパシタンスCcとの差または比として決定され、したがってキャパシタンスCは、式:ΔC=Cd−CcまたはΔC=Cd/Ccによって示される、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
- 前記少なくとも1つの分析物質Cの前記濃度が、前記検出ゾーンの少なくとも1つのそれぞれについてキャパシタンスΔCの関数として決定される、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
- 電気特性の誘起された変化を測定することによって液体試料中の分析物質の濃度を測定するためのデバイスであって、前記デバイスが、
− 液体試料を適用することができる少なくとも1つの適用ゾーンであって、前記適用ゾーンが分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Aを含み、前記少なくとも1つの特異分子AがレポーターDにカップリングされており、前記少なくとも1つの分子Aが前記適用ゾーンの表面に固定化されておらず、前記レポーターDが電気特性に影響を与えることができる、適用ゾーンと、
− 前記分析物質Cと特異結合可能な少なくとも1つの分子Bを含む少なくとも1つの検出ゾーンであって、前記少なくとも1つの分子Bが前記少なくとも1つの検出ゾーンの表面に固定化されており、前記少なくとも1つの特異分子Aおよび前記少なくとも1つの特異分子Bが前記分析物質Cと同時に結合可能である、検出ゾーンと
を含み、
− 前記適用ゾーンおよび前記少なくとも1つの検出ゾーンが、前記適用ゾーンに適用された前記液体試料中に含まれる前記分析物質が前記適用ゾーンから前記少なくとも1つの検出ゾーンに移動することができるように接続されている、デバイス。 - 前記分析物質Cと特異結合可能な前記分子AおよびBが、抗体である、請求項3に記載のデバイス。
- 前記分析物質CがC反応性タンパク質CRP、腫瘍タンパク質53、リウマチ因子、および抗dsDNA抗体等のタンパク質である、請求項14または15に記載のデバイス。
- 前記レポーターDが金、銀または白金等のコロイド状金属粒子または非コロイド状金属粒子である、請求項14から16のいずれかに記載のデバイス。
- 液体試料中の少なくとも1つの分析物質の濃度を測定するためのシステムであって、
− 請求項14から17のいずれかに記載のデバイス、
− 前記デバイスを挿入するためのリーダーユニット、
− 前記少なくとも1つの検出ゾーンの前記インピーダンスおよび/またはキャパシタンスを測定できる少なくとも2つの電極の組、
− 電源、およびデータアウトプット
を含むシステム。 - 前記少なくとも2つの電極がインピーダンス電極である、請求項18に記載のシステム。
- 前記少なくとも2つの電極が容量電極である、請求項18に記載のシステム。
- 少なくとも2つのインピーダンス電極と少なくとも2つの容量電極を含む、請求項18に記載のシステム。
- 前記検出ゾーンにおける単一の周波数でのインピーダンス変化、ある周波数範囲にわたるインピーダンス変化、キャパシタンスおよび/または共鳴周波数の変化を測定できるセンサーをさらに含む、請求項18から21のいずれかに記載のシステム。
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