JP2016516793A - 気分障害患者の治療のためのナルメフェン - Google Patents

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Abstract

本発明は、気分障害の治療で使用するためのナルメフェンに関する。本発明はさらに、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療で使用するためのナルメフェンに関する。本発明はさらに、前記患者においてアルコール消費の低減で使用するためのナルメフェンに関する。本発明はさらに、前記患者において気分障害の治療で使用するためのナルメフェンに関する。

Description

本発明は、気分障害の治療で使用するためのナルメフェンに関する。本発明はさらに、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療で使用するためのナルメフェンに関する。本発明はさらに、前記患者においてアルコール消費の低減で使用するためのナルメフェンに関する。本発明はさらに、前記患者において気分障害の治療で使用するためのナルメフェンに関する。
ナルメフェン[17−(シクロプロピルメチル)−4,5−アルファ−エポキシ−6−メチレンモルヒナン−3,14−ジオール]は以下の一般式:
Figure 2016516793
を有し、当該技術分野において周知の方法、例えば、国際公開第2012/059103号パンフレットに記載されるようにノロキシモルホンからナルトレキソンを製造することから始まり、続いて、例えば国際公開第2010/136039号パンフレットに記載されるようなウィティッヒ反応によりナルトレキソンからナルメフェンを製造する方法など用いて調製することができる。
ナルメフェンは、別個のμ、δ、およびκ受容体プロファイルを有するオピオイド系調節因子である。インビトロ研究により、ナルメフェンは、μおよびδ受容体においてアンタゴニスト活性を有し、κ受容体において部分アゴニスト活性を有する選択的オピオイド受容体リガンドであることが実証された。急性アルコール摂取は中脳辺縁系のドーパミン放出(β−エンドルフィンの放出により促進される)をもたらし、正の強化を提供し得ることが示された。ナルメフェンは、おそらくこれらの皮質−中脳辺縁系の機能を調節することによって、強化作用に対抗して、アルコール消費を低減すると考えられる。
アルコール依存の治療におけるナルメフェンの効力および耐容性は、Lundbeckにより実行された3つのIII相研究(2つの確証的な6か月の効力研究および1つの1年の安全性研究)において(Mann et al.Extending the Treatment Options in Alcohol Dependence:A Randomized Controlled Study of As−Needed Nalmefene.Biol.Psychiatry(2013);73:706−713、Gual et al.A randomised,double−blind,placebo−controlled,efficacy study of nalmefene,as−needed use,in patients with alcohol dependence.European Neuropsychopharmacology(2013);23(11):1432−1442、van den Brink et al.,Long−term efficacy,tolerability and safety of nalmefene as−needed in patients with alcohol dependence:A 1−year,randomised controlled study.J.Psychopharmacol.,印刷前のオンライン出願 March 26,2014,doi:10.1177/0269881114527362)、そしてBiotie社によって実行されたアルコール使用障害における5つの研究(Karhuvaara et al.Alcohol.Clin Exp Res.(2007);31:1179−1187)において評価されている。
近年(2013年2月)、欧州連合(EU)において、成人アルコール依存患者におけるアルコール消費の低減のために商品名Selincro(登録商標)で経口ナルメフェンの製造承認が与えられた。
アルコール依存および抑うつ障害の同時発生は一般的であり、主に、一方のアルコール依存と他方の気分障害との間の併存性の複雑さを説明する疫学的研究からの知見に基づく(Grant and Hartford,Drug and Alcohol Dependence,(1995),Vol.39:197−206、Swendsen et al.,Comprehensive Psychiatry,(1998),Vol.38(4):176−184、Swendsen and Merikangas,Clin.Psychol.Rev.,(2000),Vol.20(2):173−189、Kessler et al.,Arch.Gen.Psychiatry,(1997),Vol.54:313−321)。
多くの場合非常に多数のサンプルによるこれらの研究は、抑うつ障害と不安障害との間に、非常に高レベルの生涯併存性があることも示している。うつ病患者は、うつ病でない患者と比較して、アルコール依存を患うリスクが増大している。同様に、アルコール依存患者は、アルコール依存でない患者と比べて併存性の気分障害のリスクが増大している。
これを説明するために、表1(Swendsen and Merikangas,Clin Psychol Rev.,(2000),Vol.20(2):173−189)は、アルコール依存でない患者と比較して、アルコール依存患者における種々の抑うつ障害の生涯リスクを示す。全体として、アルコール依存患者における任意の気分障害のリスクは4.6倍高く、特定の抑うつ状態のリスクは、気分変調のリスク(2.8倍高い)から双極性障害のリスク(8.1高い)まで異なり得る。
Figure 2016516793
種々のタイプの気分障害の患者において併存性のアルコール依存の生涯有病率を見ると、同様に複雑な像が現れる。大うつ病エピソードのある患者は、大うつ病エピソードのない患者よりも、アルコール依存も患う生涯リスクほぼ3倍高い(>32%対11%)(Grant and Hartford,Drug and Alcohol Dependence,(1995),Vol.39:197−206)。
表2は、全米併存症研究(National Comorbidity Study)(Kessler et al.,Arch.Gen.Psychiatry,(1997),Vol.54:313−321)からのデータに基づいて、異なる気分障害におけるアルコール依存の生涯同時発生率(生涯診断)を表す。アルコール依存患者において、任意の抑うつ障害の生涯有病率は高かった(男性28.1%および女性最大53.5%)。しかしながら、種々のタイプのうつ病の生涯有病率にはばらつきがある。さらに、2つ以上の併存状態を患う可能性もある。
Figure 2016516793
またアルコール依存と気分障害の間の併存性は、これらの発症の順序(例えば、一次、二次または同時発症など)で説明されるこれらの状態の同時発生の種々の時間的パターンによって明示される。表3(Swendsen et al.,Comprehensive Psychiatry,(1998),Vol.38(4):176−184)は、アルコール依存に関連する抑うつ障害の発症が異なり得ることを示す。うつ病の場合、アルコール依存前の発症は、後の発症と同じ頻度である。
Figure 2016516793
気分障害およびアルコール依存は他方の障害の発生に対する有意なリスクを有し、また一方の障害の重症度は他方の障害の重症度に関連する。うつ病の存在は、アルコール依存の重症度に影響を及ぼすことが報告されている。他方で、アルコール依存の存在は、より多数の症状によって示されるうつ病の重症度のより大幅な上昇に関連する(Swendsen and Merikangas,Clin.Psychol.Rev.,(2000);Vol.20(2):173−189)。表4を参照されたい。
Figure 2016516793
上記のように、同時発生は極めて一般的である。しかしながら、同時発生する精神障害およびアルコール使用障害の治療数は依然として少ないままである。これは、アルコール使用障害の患者が、アルコールによる潜在的な薬物相互作用与のリスク、または抗うつ薬および/または他の気分障害薬の潜在的な過剰投与のリスクのために規定の薬物療法ではなかったという事実によって歴史的に説明される。また、依然として残っている最初の実践モデルが、最初にまず主要な障害を治療し、その後他方の障害を治療するという連続的な処置を選んだという事実によっても説明される。しかしながら、これは、一方もしくは他方の併存症の治療の遅れ、または一方の併存性障害の不適切な評価をもたらす可能性があり、望ましくない結果を導き得る。最近になって、両方の障害を同時に、そして統合および調和された方法で治療すべきであるということが現在認知されている(Pettinati et al.,Am.J.Psychiatry(2013),Vol.170:23−30)。
しかしながら、最近の治療ガイドライン(Lingford−Hughes et al.,J.Psychopharmacol.(2012),Vol.26(7):899−952)で言及されるように、「抗うつ薬は気分を改善し得るが、必ずしも有害または依存性物質の使用により抑うつ状態にある人における物質使用ではない」。一般に、顕著な抑うつ障害を有する人においてだけ気分は改善し、抗うつ薬の使用はこの集団に限定されるべきであり、そして慎重に監視されなければならない。「併存性の双極性障害において、現存の薬理剤の効力の混合された証拠が存在する」(Lingford−Hughes et al.,J.Psychopharmacol.(2012),Vol.26(7):899−952)。アルコール使用および依存の測定において、リチウムまたはバルプロ酸などの気分安定剤は有効であると思われるが、クエチアピンまたはアリピプラゾールなどの抗精神病薬は効果がない(Stedman et al.Alcohol Clin Exp Res,(2010);34(10):1822−1831、Litten et al.Alcohol.Clin.Exp.Res.(2012),36(3):406−416、Anton et al.J.Clin.Psychopharmacol.(2008),28:5−12)。
従って、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者で使用するための新規の治療が必要とされている。特に、例えば、現存の治療と比較して改善された効力および/または異なる副作用プロファイルなどの利点を生じさせ得る新規の治療が必要とされている。
本発明は、気分障害の治療で使用するためのナルメフェンに関する。
一実施形態では、本発明は、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療で使用するためのナルメフェンに関する。
一実施形態では、本発明は、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者においてアルコール消費の低減で使用するためのナルメフェンに関する。
一実施形態では、本発明は、ナルメフェンと、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤である第2の化合物と、任意選択で、許容可能なキャリアまたは希釈剤とを含む医薬組成物に関する。
一実施形態では、本発明は、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤である第2の化合物と一緒に、ナルメフェンを含むキットに関する。
一実施形態では、本発明は、気分障害の治療のための方法に関し、本方法は、薬学的に許容可能な量のナルメフェンを、それを必要としている患者に投与することを含む。
一実施形態では、本発明は、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者におけるアルコール消費の低減のための方法に関し、本方法は、薬学的に許容可能な量のナルメフェンを前記患者に投与することを含む。
一実施形態では、本発明は、アルコール消費の低減のためおよび気分障害の治療のための方法に関し、本方法は、薬学的に許容可能な量のナルメフェンを、それを必要としている患者に投与することを含む。
全ての図面について、−□−=プラセボ(PBO)、−■−=ナルメフェン(NMF)であり、「B」はベースラインを示す。プラセボ(PBO)およびナルメフェン(NMF)の患者数「N」はそれぞれ研究全体を通してX軸に示される。ベースラインにおいて気分障害のある患者および気分障害のない患者を、医薬規制用語集(Medical Dictionary for Regulatory Activities)(MedDRA)によってコードされるその進行中の病歴に従って分類した。
ベースラインで気分障害のある患者対ベースラインで気分障害のない患者において、1か月の大量飲酒日(HDD)および総アルコール消費(TAC)(g/日)のベースラインからの変化を示す。 1か月のHDDのベースラインからの変化を示す。X軸:時間(月)、Y軸:平均HDDのベースラインからの変化。 ベースラインで気分障害のない患者の1か月のHDDの変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者の1か月のHDDの変化を示す。 1か月のTAC(g/日)のベースラインからの変化を示す。X軸:時間(月)、Y軸:平均TACのベースラインからの変化。 ベースラインで気分障害のない患者の1か月のTACの変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者の1か月のTACの変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者対ベースラインで気分障害のない患者において、POMSスコアのベースラインからの変化を示す。X軸:時間(週)、Y軸:平均POMSのベースラインからの変化。 ベースラインで気分障害のない患者のPOMS総合的な気分の乱れ(total mood disturbance:TMD)の変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者のPOMS総合的な気分の乱れ(TMD)の変化を示す。 ベースラインで気分障害のない患者のPOMS緊張−不安の変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者のPOMS緊張−不安の変化を示す。 ベースラインで気分障害のない患者のPOMS抑うつ−拒絶の変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者のPOMS抑うつ−拒絶の変化を示す。 ベースラインで気分障害のない患者のPOMS怒り−敵意の変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者のPOMS怒り−敵意の変化を示す。 ベースラインで気分障害のない患者のPOMS活気の変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者のPOMS活気の変化を示す。 ベースラインで気分障害のない患者のPOMS疲労の変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者のPOMS疲労の変化を示す。 ベースラインで気分障害のない患者のPOMS混乱の変化を示す。 ベースラインで気分障害のある患者のPOMS混乱の変化を示す。
定義
本記載全体を通して、「ナルメフェン」という用語は、遊離塩基および薬学的に許容可能な塩などのあらゆる形態の化合物を含むことが意図される。遊離塩基および薬学的に許容可能な塩には、無水形態、および水和物などの溶媒和形態が含まれる。無水形態および溶媒和物には、非晶質および結晶形態が含まれる。特定の実施形態では、ナルメフェンは塩酸塩の形態である。さらに特定の実施形態では、ナルメフェンは塩酸塩二水和物の形態である。本出願全体を通して、ナルメフェン用量が規定される場合、前記用量は、遊離塩基として算出される。すなわち、ナルメフェン用量が18mgである場合、これは18mgのナルメフェン遊離塩基に相当する。
本発明の文脈では、TACと略される「総アルコール消費」という用語は、g/日で測定される平均総アルコール消費を示す。
本発明の文脈では、HDDと略される「大量飲酒日」という用語は、純粋なアルコールの総アルコール消費が男性では60g以上および女性では40g以上である日を示す。
本発明の文脈では、「必要に応じて投与」は、患者がアルコール飲酒リスクを認識する各日に、好ましくは飲酒が予想される時間よりも1〜2時間前に、1回の用量のナルメフェンを摂取すべきであることを示す。患者がナルメフェンを摂取せずにアルコールを飲み始めた場合、患者はその後できるだけ早く1つの錠剤を服用すべきである。
本明細書で使用される場合、DRLと略される「飲酒リスクレベル」という用語は、以下の表5に概説されるように、世界保健機関(World Health Organization)により「International Guide for Monitoring Alcohol Consumption and Related Harm」(2000),WHOで定義される基準に従って定義される。
Figure 2016516793
表5に従う飲酒リスクレベルは、例を挙げると、例えば1週間以上、例えば2週間以上、例えば3週間以上、例えば4週間以上、例えば1か月以上、例えば2か月以上、例えば3か月以上、例えば4か月以上、例えば5か月以上、例えば6か月以上、例えば約1年の期間にわたって、1日の平均アルコール消費(単位g/日)を計算することによって評価することができる。DRLの評価は、患者の自身のアルコール消費についての推定値に基づいて、専門家および/または医師(例えば、総合診療医など)および/または他の医療提供者により実施することができる。
本出願全体を通して、「高リスク」または「少なくとも高リスク」という用語は、表5に記載されるWHO飲酒リスクレベルに従って「高リスク」および「非常に高リスク」であると定義される2つの群、すなわち、男性では>60g/日および女性では>40g/日の純粋なアルコールの総アルコール消費に相当する飲酒リスクレベルを有する患者を含むことが意図される。本発明は、高い飲酒リスクレベルの患者と非常に高い飲酒リスクレベルの患者を区別せず、特許請求の範囲または本発明の実施形態において「高い飲酒リスクレベル」または「高DRL」という用語が使用される場合、表5に記載されるWHO飲酒リスクレベルに従って「高リスク」と定義される群および「非常に高リスク」と定義される群の両方を含むことが意図される。
本明細書で使用される場合、「動機づけ支援」および「治療の順守の向上およびアルコール消費の低減に焦点を置いたカウンセリング」という用語は、意欲増進の心理学的介入を示し、「心理社会的支援」または「治療の順守およびアルコール消費の低減に焦点を置いた心理社会的介入」という用語と互換的に使用することができる。前記動機づけ支援は、専門家および/または医師(例えば、総合診療医など)および/または他の医療提供者によって行うことができる。このような介入の一例はBRENDAモデルであり、これは、行動の変化および薬物療法順守の増大に焦点を置いた薬物療法の使用を補足する期限付きの患者中心の臨床的動機づけ介入である。BRENDAモデルは、Starosta et al.,J.Psychiatr.Pract.(2006),Vol.12(2):80−89により記載されており、その内容全体は参照によって本明細書中に援用される。「初期の動機づけ支援」は、ナルメフェンによる治療の前に患者に提供される、このような意欲増進介入を示す。「進行中の動機づけ支援」という用語は、ナルメフェンによる治療と同時に、例えば反復して患者に提供される、このような意欲増進介入を示す。
本発明の文脈では、「医薬組成物」は、経口剤形、例えば固体経口剤形、通常は錠剤またはカプセルなどの剤形を指す。「本発明の医薬組成物」は、特許請求の範囲および本記載によって包含される全ての医薬組成物を指す。
本発明の文脈では、「単位剤形」は、医薬組成物の製剤単位、例えば1つの錠剤またはカプセルを指す。
本発明の文脈では、化合物の「治療的に有効な量」は、患者に投与したときに有効な応答(すなわち、研究者、獣医、医師または他の臨床医が求める組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答)を生じさせるために十分である化合物または医薬組成物の量/用量を意味する。「治療的に有効な量」は、特に、疾患およびその重症度、ならびに治療される患者の年齢、体重、身体状態および応答性に応じて異なり得る。さらに、ナルメフェンが1つまたは複数の他の化合物と併用される場合には、「治療的に有効な量」は異なり得る。このような場合、所与の化合物の量は少なくなる可能性があり、例えば有効量より少なくなり得る。
本発明の文脈では、「治療(treatment)」および「治療すること(treating)」は、疾患または障害などの状態と闘うための患者の管理およびケアを指す。この用語は、患者が患っている所与の状態のためのあらゆる処置、例えば、症状または合併症を軽減するため、疾患、障害または状態の進行を遅延するため、症状および合併症を軽減または緩和する、および/または疾患、障害または状態を治癒または除去するため、ならびに状態を予防するための活性化合物の投与などを含むことが意図され、ここで予防は、疾患、状態、または障害と闘うための患者の管理およびケアであると理解されるべきであり、症状または合併症の発症を予防するための活性化合物の投与を含む。本発明の1つの態様では、「治療」および「治療すること」は、予防(防止)的な処置を指す。別の態様では、「治療」および「治療すること」は、治癒的な処置を指す。治療される患者は、好ましくは哺乳類、特にヒトである。
「アルコール依存」という用語は当業者に周知の用語であり、例えば、精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)改訂第4版(DSM−IV−TR)に記載されている(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition text revision,American Psychiatric Publishing,2000)。本明細書で使用される場合、「アルコール依存」という用語は、同じ12か月間にアルコールに関連する生活の障害の7つの領域のうち3つ以上の存在として定義される。これらの障害には、1)耐性、2)離脱症状、3)意図したよりも大量にまたは長期間にわたってアルコールを摂取することが多いこと、4)持続的欲求、またはアルコール摂取を低減または制御する努力の失敗、5)アルコールの入手、アルコールの摂取、またはその効果からの回復に必要な活動にかなりの時間が費やされること、6)重要な社会的、職業的、または娯楽的活動がアルコール消費のために断念または低減されること、7)アルコール消費によって発生または悪化された可能性がある持続性または反復性の身体的または心理学的な問題を有することを認識しているにもかかわらずアルコール使用が継続されることが含まれる。
「気分障害」という用語はDSM−IV−TRに記載されており、主要な特色として気分の乱れを特徴とする様々な状態を指す。本発明の文脈では、気分障害は、大うつ病性障害、気分変調性障害、他に特定されない抑うつ障害、双極I型障害、双極II型障害、気分循環性障害および他に特定されない双極性障害を含む。
本発明の文脈では、「併存性の気分障害を有する患者」は、アルコール依存であり、そして同時に気分障害を有する患者を指す。一実施形態では、前記気分障害は、前記アルコール依存によって引き起こされる。例えば、前記気分障害は、アルコール誘発性の気分障害である。一実施形態では、前記アルコール依存は、前記気分障害によって引き起こされる。一実施形態では、前記アルコール依存および前記気分障害は、因果的に互いに関連していない。
「アルコール誘発性の気分障害」という用語はDSM−IV−TRに記載されており、アルコール乱用の直接の生理学的結果であると判断される顕著で持続性の気分の乱れを特徴とする障害を指す。
「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」(SSRI)という用語は、ドーパミンおよびノルアドレナリントランスポーターよりもセロトニントランスポーターにおいて強力な効果を有するモノアミントランスポーターの阻害薬を意味する。
「セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害薬」(SNRI)という用語は、セロトニントランスポーターおよびノルアドレナリントランスポーターの両方において効果を有するモノアミントランスポーターの阻害薬を意味する。
「POMS」という用語は、「気分状態のプロファイル(profile of mood states)」の略語であり、例えば、気分状態および気分変化に対する新規の薬物療法の効果を評価するために開発された自己報告尺度の一覧を指す。尺度は、6つのドメイン:緊張−不安、抑うつ−拒絶、怒り−敵意、活気−活動、疲労−無気力、および混乱−当惑を測る。総合的な気分の乱れ(TMD)スコアは計算することができる。一般に、活気−活動を除いて(より高いPOMSスコアはより優れた気分状態を示す)、より低いPOMSスコアは、より高いスコアよりも優れた気分状態を示す。尺度は、例えば、McNair et al.,Profile of mood states.San Diego,CA:Educational and Industrial Testing Service、およびNyenhios and Yamamoto,J.Clin.Psychology,(1999),Vol.55(1):79−86によって記載されている。
「MedDRA」は、医薬規制用語集(Medical Dictionary for Regulatory Activities)の略語であり、市場流通前から市場流通後までの活動の規制プロセスの間、製薬産業で規制当局によって、そしてデータエントリー、検索、評価、および提示のために使用される臨床的に確証された国際的な医学用語辞典(およびシソーラス)である。さらに、日米EU医薬品規制調和国際会議(International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use)(ICH)によって推奨される有害事象分類辞典である。
本発明の詳細な説明
アルコール依存(DSM−IV)患者のアルコール消費の低減におけるナルメフェンの効力は、研究12013Aで評価されている。ナルメフェンの効力は、2つのコプライマリーエンドポイント:1か月の大量飲酒日(HDD)数のベースラインからの変化および1日の平均総アルコール消費(TAC)のベースラインからの変化を用いて測定した。全患者群で、HDD数の低減およびTACの低減においてナルメフェンはプラセボよりも優れていた。
本発明者らは、ナルメフェンが、ベースラインで気分障害のある患者のアルコール消費を有意に低減することを見出した。この患者群のHDDおよびTACの両方に対するナルメフェンの効果は、ベースラインで気分障害のない患者よりも、プラセボと比べて顕著であった。すなわち、ナルメフェンは、ベースラインで気分障害のない患者よりもベースラインで気分障害のある患者においてアルコール消費の低減に対して優れた効果を有する(図1〜2)。従って、一実施形態では、本発明は、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療で使用するためのナルメフェンに関する。一実施形態では、本発明は、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者においてアルコール消費の低減で使用するためのナルメフェンに関する。
研究12013AにおけるPOMsスコアの評価を用いて、研究全体を通して、気分状態および気分変化に対するナルメフェンの効果を評価した。本発明の発明者らは、驚くことに、ナルメフェンが気分障害のある患者のPOMSスコアに対する効果を有することを見出した。表7および9は、ベースラインで気分障害のある患者が、気分障害のない患者と比較して、ベースラインでより高いPOMSスコアを有したことを示す。POMSスコアのベースラインからの変化は図3〜9で説明される。図3a〜9aは、ベースラインで気分障害のない患者において、POMSスコアのパターンが研究全体を通して安定しており、ナルメフェンとプラセボとの間で顕著な差異がなかったことを示す。図3b〜9bは、ナルメフェンを受けたベースラインで気分障害のある患者が、プラセボを受けたベースラインで気分障害のある患者よりも、研究の最後に優れたPOMSスコアを有したことを示す。特に、総合的な気分の乱れ、緊張−不安、抑うつ−拒絶、怒り−敵意および混乱をそれぞれ表す図3b、4b、5b、6bおよび9bは、16〜24週目に、プラセボを受けた患者と比較して、ナルメフェンを受けた患者においてより優れたPOMSスコアを示す。全体として、POMSデータは、気分障害のある患者において、前記患者がナルメフェンで治療されたときに全体的な気分状態が改善することを示す。
従って、一実施形態では、本発明はそのために気分障害の治療のためのナルメフェンに関する。一実施形態では、本発明は、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者における気分障害の治療のためのナルメフェンに関する。さらなる実施形態では、本発明は、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者において、アルコール消費の低減で使用するためおよび気分障害の治療のためのナルメフェンに関する。
一実施形態では、ナルメフェンは、気分障害の治療のための唯一の活性成分として使用される。一実施形態では、ナルメフェンは、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療における唯一の活性成分として使用される。
一実施形態では、ナルメフェンは、気分障害の治療のために、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤、例えば、セロトニン再取り込み阻害薬、もしくは細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物などから選択される第2の化合物と組み合わせて使用される。別の実施形態では、ナルメフェンは、併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療において、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤、例えば、セロトニン再取り込み阻害薬、もしくは細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物などから選択される第2の化合物と組み合わせて使用される。
また本発明は、ナルメフェンと、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤、例えば、セロトニン再取り込み阻害薬、もしくは細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物などから選択される第2の化合物と、任意選択で、許容可能なキャリアまたは希釈剤とを含む医薬組成物にも関する。
気分障害の治療におけるナルメフェンの効果のさらなる評価は、非臨床モデル、例えば、急性モデル(実施例4〜6に概説される強制水泳試験モデルおよび/またはビー玉隠しモデルなど)、または慢性モデル(例えば実施例7に記載される慢性軽度ストレスモデルなど)においてナルメフェンを試験することによって実施することができる。このようなモデルでは、ナルメフェンは唯一の活性物質として、そして他の化合物と組み合わせて試験され得る。
本発明によると、ナルメフェンまたはその薬学的に許容可能な塩は、任意の適切な方法、例えば、経口的、経粘膜的または非経口的に投与することができ、このような投与に適した任意の形態、例えば、錠剤、カプセル、粉末、シロップまたは注射用の溶液もしくは分散系の形態で提供することができる。別の実施形態では、本発明の目的に従って、ナルメフェンは、適切には錠剤またはカプセルとして固体の医薬品実体の形態で、あるいは注射用の懸濁液、溶液または分散系の形態で投与される。さらに、ナルメフェンは、補助剤および/または希釈剤などの薬学的に許容可能なキャリアと共に投与され得る。
固体または液体の医薬品の調製方法は当該技術分野で周知である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st ed.,Lippincott Williams & Wilkins(2005)を参照されたい。従って、錠剤は、活性成分を補助剤および/または希釈剤などの通常のキャリアと混合し、続いて混合物を打錠機で圧縮することによって調製することができる。補助剤および/または希釈剤の非限定的な例としては、コーンスターチ、ラクトース、タルカム、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、ラクトース、ガムなどが挙げられる。活性成分と適合性であることを条件として、着色剤、芳香剤、および防腐剤などの任意の他の補助剤または添加剤も使用され得る。従って、本発明の医薬組成物は通常、有効量のナルメフェンおよび1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリアを含む。ナルメフェンの適切な経口製剤は、国際公開第2012/059103号パンフレットに記載されている。
本発明を全く限定することなく、本特許出願の態様または実施形態のいずれか1つは、本明細書に記載される薬剤または医薬組成物に適していることが意図される。
ナルメフェンは、固体経口剤形(通常、錠剤またはカプセル)または液体経口剤形などの経口剤形として投与され得る。ナルメフェンは、即時放出剤形または制御もしくは持続放出剤形で投与され得る。ナルメフェンは、約1〜約100mg、例えば5〜50mgの量の活性成分を含有する単位剤形(例えば、錠剤またはカプセルなど)で経口的に便利に投与され得る。通常、医薬組成物は、10mg〜20mg、例えば、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mgまたは約20mgのナルメフェンを含む。好ましい実施形態では、医薬組成物は、約18mgのナルメフェンを含む。一実施形態では、単位剤形は、治療的に有効な量のナルメフェンを含む。
一実施形態では、ナルメフェンは必要に応じて摂取される。すなわち、患者がアルコール飲酒リスクを認識する各日に、好ましくは飲酒が予想される時間よりも1〜2時間前に、1回の用量のナルメフェンを摂取すべきである。一実施形態では、患者がナルメフェンを摂取せずにアルコールを飲み始めた場合、患者はその後できるだけ早く1回の用量のナルメフェンを摂取すべきである。
本発明に従うナルメフェンは、成人または青年期であるヒトにおいて投与するための使用が意図される。
一実施形態では、ナルメフェンは、塩酸塩二水和物の形態である。
本発明によると、ナルメフェンは、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤、例えば、セロトニン再取り込み阻害薬、もしくは細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物などである第2の化合物と組み合わせて使用することができる。前記気分安定剤は、例えば、以下の化合物:リチウム、バルプロ酸、ラモトリギン、カルバマゼピン、オクスカルバゼピン、トピラマート、リルゾール、ガバペンチンから選択され得る。前記抗精神病薬は、例えば、以下の化合物:オランザピン、アリピプラゾール、クエチアピン、リスペリドン、ジプラシドン、アセナピンから選択され得る。前記抗うつ剤は、例えば、以下の化合物:シタロプラム、エシタロプラム、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、ベンラファキシン、デュロキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、イミプラミン、フェモキセチン、クロミプラミン、アゴメラチン、ミルタザピンから選択され得る。上記の化合物は、その塩基または薬学的に許容可能な塩(例えば、酸付加塩など)の形態で使用され得る。
気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、および抗うつ剤の上記リストは、限定的であると解釈されてはならない。
気分安定剤、抗精神病薬および抗うつ剤(SNRI、SSRIおよび上記で特に言及される他の薬剤を含むセロトニン再取り込み阻害薬を含む)は、分子量および活性の両方の点で異なる。結果として、併用療法で使用される前記第2の化合物の量は、前記第2の化合物の性質に依存する。本発明の一実施形態では、前記第2の化合物は、化合物が単独で使用される場合に必要であるよりも少ない用量で投与される。別の実施形態では、前記第2の化合物は、標準の治療用量で投与される。
本発明の医薬組成物を調製するために、塩形態または塩基形態の適切な量の活性成分は、薬学的に許容可能なキャリアとの緊密な混合物中に混ぜ合わせられ、投与のために所望される調製物の形態に応じて様々な種類の形態をとることができる。これらの医薬組成物は、望ましくは、経口的、経直腸的、経皮的または非経口注射による投与に適した単位剤形である。例えば、経口剤形における組成物の調製において、懸濁液、シロップ、エリキシル剤および溶液などの経口液体調製物の場合には、例えば、水、グリコール、油、アルコールなどの通常の医薬品媒体のいずれかが使用され得る。あるいは粉末、丸剤、カプセルおよび錠剤の場合には、でんぷん、糖、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などの固体キャリアが使用され得る。その投与の容易さのために、錠剤およびカプセルは最も有利な経口単位剤形を表し、この場合、明らかに固体医薬品キャリアが使用される。
投与の容易さおよび投薬量の均一性のために、上述の医薬組成物を単位剤形で処方することは特に有利である。本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、単位剤形は単位投薬量として適切な物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要とされる医薬品キャリアと関連して所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性成分を含有する。このような単位剤形の例としては、錠剤(分割錠剤または被覆錠剤を含む)、カプセル、丸薬、粉末パケット、ウェハ、注射可能な溶液または懸濁液、小さじ1杯分(teaspoonful)、大さじ1杯分(tablespoonful)など、およびこれらを複数に分離したものが挙げられる。
ナルメフェンは、前記第2の化合物の投与前、投与中、または投与後に投与され得るが、ただし、ナルメフェンの投与と前記第2の化合物の投与との間の時間は、成分がCNSに相乗的に作用できるようなものであることを条件とする。ナルメフェンおよび前記第2の化合物の同時投与が想定される場合、前記第2の化合物およびナルメフェンの両方を含有する組成物は特に便利であり得る。あるいは、ナルメフェンおよび前記第2の化合物は、適切な組成物の形態で別々に投与されてもよい。組成物は、上記のように調製され得る。
また本発明は、薬物療法における同時使用、別々の使用、または連続的な使用のための配合調製物として、ナルメフェンと、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤、例えば、セロトニン再取り込み阻害薬、もしくは細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物などである第2の化合物とを含有する製品も含む。このような製品には、例えば、ナルメフェンを含有する個別の単位剤形と、前記第2の化合物を含有する個別の単位剤形とを含み、全てが同じ容器またはパック、例えばブリスターパック内に含有されたキットが含まれ得る。
本明細書中に引用される刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、本明細書中の他の場所で行われる任意の別個に提供される特定の文書の援用に関係なく、各参考文献が参照によって援用されると個々にかつ具体的に示され、そしてその全体が本明細書で説明された場合と同じ程度まで(法律で許容される最大範囲まで)、参照によってその全体が本明細書に援用される。
「a」および「an」および「the」という用語ならびに同様の指示対象の使用は、本発明の説明の文脈では、本明細書において他に記載されない限り、または文脈により明らかに否定されない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。例えば、「化合物」という語句は、他に記載されない限り、本発明または特定の記載された態様の種々の「化合物」を示すと理解されるべきである。
要素に関して「含む(comprising)」、「有する(having)」、「包含する(including)」または「含有する(containing)」などの用語を用いて任意の態様または本発明の態様を本明細書中で記載することは、他に規定されない限り、または文脈により明らかに否定されない限り、その特定の要素「からなる(consists of)」、「から本質的になる(consists essentially of)」、または「を実質的に含む(substantially comprises)」同様の態様または本発明の態様に対する支持を提供することが意図される(例えば、特定の要素を含むと本明細書に記載される組成物は、他に規定されない限り、または文脈により明らかに否定されない限り、その要素からなる組成物も記載すると理解されるべきである)。
本明細書で言及される本発明の種々の態様、実施形態、実装および特徴が、別個にあるいは任意の組み合わせで特許請求され得ることは理解されるべきである。
本発明に従う実施形態
以下において、本発明の実施形態が開示される。第1の実施形態はE1で示され、第2の実施形態はE2で示され、以下同様である。
E1.気分障害の治療で使用するためのナルメフェン。
E2.併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療で使用するためのナルメフェン。
E3.併存性の気分障害を有するアルコール依存患者においてアルコール消費の低減で使用するためのナルメフェン。
E4.併存性の気分障害を有するアルコール依存患者において気分障害の治療で使用するための、実施形態1または2に従うナルメフェン。
E5.併存性の気分障害を有するアルコール依存患者において、実施形態3に従うアルコール消費の低減で使用するため、および実施形態4に従う気分障害の治療で使用するためのナルメフェン。
E6.前記気分障害または併存性の気分障害がアルコール誘発性の気分障害である、実施形態1〜5のいずれかに従うナルメフェン。
E7.前記アルコール依存が前記気分障害によって引き起こされる、実施形態2〜5のいずれかに従うナルメフェン。
E8.前記アルコール依存および前記気分障害が因果的に互いに関連していない、実施形態2〜5のいずれかに従うナルメフェン。
E9.前記気分障害または併存性の気分障害が、大うつ病性障害、気分変調性障害、他に特定されない抑うつ障害、双極I型障害、双極II型障害、気分循環性障害および他に特定されない双極性障害から選択される、実施形態1〜8のいずれかに従うナルメフェン。
E10.前記ナルメフェンが、前記気分障害の治療および/または前記アルコール消費の低減で使用される唯一の活性成分である、実施形態1〜9のいずれかに従うナルメフェン。
E11.前記患者がさらに、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤である第2の化合物によって治療される、実施形態1〜10のいずれかに従うナルメフェン。
E12.前記第2の化合物が気分安定剤である、実施形態11に従うナルメフェン。
E13.前記気分安定剤が、リチウム、バルプロ酸、ラモトリギン、カルバマゼピン、オクスカルバゼピン、トピラマート、リルゾールおよびガバペンチン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態12に従うナルメフェン。
E14.前記第2の化合物が、双極性障害の治療に適した抗精神病薬である、実施形態11に従うナルメフェン。
E15.双極性障害の治療に適した前記抗精神病薬が、オランザピン、アリピプラゾール、キエタピン(quietapine)、リスペリドン、ジプラシドンもしくはアセナピン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態14に従うナルメフェン。
E16.前記第2の化合物が抗うつ剤である、実施形態11に従うナルメフェン。
E17.前記抗うつ剤が、セロトニン再取り込み阻害薬、または細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物である、実施形態16に従うナルメフェン。
E18.前記セロトニン再取り込み阻害薬が選択的セロトニン再取り込み阻害薬である、実施形態17に従うナルメフェン。
E19.前記抗うつ剤が、シタロプラム、エシタロプラム、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、ベンラファキシン、デュロキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、イミプラミン、フェモキセチン、クロミプラミン、アゴメラチン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態16に従うナルメフェン。
E20.前記ナルメフェンおよび前記第2の化合物が同一の単位剤形内に含有される、実施形態11〜19のいずれかに従うナルメフェン。
E21.前記ナルメフェンおよび前記第2の化合物が別々の単位剤形内に含有される、実施形態11〜19のいずれかに従うナルメフェン。
E22.前記患者が少なくとも中程度の飲酒リスクレベルを有する、実施形態2〜21のいずれかに従うナルメフェン。
E23.前記患者が高い飲酒リスクレベルを有する、実施形態22に従うナルメフェン。
E24.前記患者が、男性については>60g/日の純粋なアルコールの消費、および女性については>40g/日の純粋なアルコールの消費に相当する飲酒リスクレベルを有する、実施形態23に従うナルメフェン。
E25.前記ナルメフェンが必要に応じて使用されるべきである、実施形態1〜24のいずれかに従うナルメフェン。
E26.前記ナルメフェンが、10〜20mg、例えば、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mgまたは20mgなどの用量で使用される、実施形態1〜25のいずれかに従うナルメフェン。
E27.前記ナルメフェンが18mgの用量で使用される、実施形態26に従うナルメフェン。
E28.前記ナルメフェンが薬学的に許容可能な酸付加塩の形態で使用される、実施形態1〜27のいずれかに従うナルメフェン。
E29.前記ナルメフェンが塩酸塩の形態で使用される、実施形態28に従うナルメフェン。
E30.前記ナルメフェンが塩酸塩二水和物の形態で使用される、実施形態29に従うナルメフェン。
E31.前記ナルメフェンが結晶形態で使用される、実施形態30に従うナルメフェン。
E32.前記ナルメフェンが、錠剤またはカプセルなどの経口剤形に含有される、実施形態1〜31のいずれかに従うナルメフェン。
E33.ナルメフェンと、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤である第2の化合物と、任意選択で、許容可能なキャリアまたは希釈剤とを含む医薬組成物。
E34.気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤である第2の化合物と一緒に、ナルメフェンを含むキット。
E35.前記第2の化合物が気分安定剤である、実施形態33に従う医薬組成物または実施形態34に従うキット。
E36.前記気分安定剤が、リチウム、バルプロ酸、ラモトリギン、カルバマゼピン、オクスカルバゼピン、トピラマート、リルゾールおよびガバペンチン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態35に従う医薬組成物またはキット。
E37.前記第2の化合物が双極性障害の治療に適した抗精神病薬である、実施形態33に従う医薬組成物または実施形態34に従うキット。
E38.双極性障害の治療に適した前記抗精神病薬が、オランザピン、アリピプラゾール、キエタピン、リスペリドン、ジプラシドンまたはアセナピン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態37に従う医薬組成物またはキット。
E39.前記第2の化合物が抗うつ剤である、実施形態33に従う医薬組成物または実施形態34に従うキット。
E40.前記抗うつ剤がセロトニン再取り込み阻害薬、または細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物である、実施形態39に従う医薬組成物またはキット。
E41.前記セロトニン再取り込み阻害薬が選択的セロトニン再取り込み阻害薬である、実施形態40に従う医薬組成物またはキット。
E42.前記抗うつ剤が、シタロプラム、エシタロプラム、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、ベンラファキシン、デュロキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、イミプラミン、フェモキセチン、クロミプラミン、アゴメラチン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態39に従う医薬組成物またはキット。
E43.前記ナルメフェンおよび前記第2の化合物の連続投与に適している、実施形態34〜42のいずれかに従うキット。
E44.前記ナルメフェンおよび前記第2の化合物の同時投与に適している、実施形態33〜42のいずれかに従う医薬組成物またはキット。
E45.前記ナルメフェンおよび前記第2の化合物が同一の単位剤形内に含有される、実施形態44に従う医薬組成物またはキット。
E46.前記ナルメフェンが、10〜20mg、例えば、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mgまたは20mgなどの用量で存在する、実施形態33〜45のいずれかに従う医薬組成物またはキット。
E47.前記ナルメフェンが18mgの用量で存在する、実施形態46に従う医薬組成物またはキット。
E48.前記ナルメフェンが薬学的に許容可能な酸付加塩の形態で存在する、実施形態33〜47のいずれかに従う医薬組成物またはキット。
E49.前記ナルメフェンが塩酸塩の形態で存在する、実施形態48に従う医薬組成物またはキット。
E50.前記ナルメフェンが塩酸塩二水和物の形態で存在する、実施形態49に従う医薬組成物またはキット。
E51.前記ナルメフェンが結晶形態で存在する、実施形態50に従う医薬組成物またはキット。
E52.気分障害の治療のための方法であって、本方法は、薬学的に許容可能な量のナルメフェンを、それを必要としている患者に投与することを含む。
E53.併存性の気分障害を有するアルコール依存患者におけるアルコール消費の低減のための方法であって、本方法は、薬学的に許容可能な量のナルメフェンを前記患者に投与することを含む。
E54.前記患者がアルコール依存であり、併存性の気分障害を有する、実施形態52に従う方法。
E55.アルコール消費の低減および気分障害の治療のための方法であって、本方法は、薬学的に許容可能な量のナルメフェンを、それを必要としている患者に投与することを含む。
E56.前記患者がアルコール依存であり、併存性の気分障害を有する、実施形態55に従う方法。
E57.前記気分障害または併存性の気分障害がアルコール誘発性の気分障害である、実施形態52〜56のいずれかに従う方法。
E58.前記アルコール依存が前記気分障害によって引き起こされる、実施形態52〜56のいずれかに従う方法。
E59.前記アルコール依存および前記気分障害が因果的に互いに関連していない、実施形態52〜56のいずれかに従う方法。
E60.前記気分障害または併存性の気分障害が、大うつ病性障害、気分変調性障害、他に特定されない抑うつ障害、双極I型障害、双極II型障害、気分循環性障害および他に特定されない双極性障害から選択される、実施形態52〜59のいずれかに従う方法。
E61.前記ナルメフェンが、前記気分障害の治療および/または前記アルコール消費の低減で使用される唯一の活性成分である、実施形態52〜60のいずれかに従う方法。
E62.薬学的に許容可能な量の、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤である、第2の化合物を投与することをさらに含む、実施形態52〜60のいずれかに従う方法。
E63.前記第2の化合物が気分安定剤である、実施形態62に従う方法。
E64.前記気分安定剤が、リチウム、バルプロ酸、ラモトリギン、カルバマゼピン、オクスカルバゼピン、トピラマート、リルゾールおよびガバペンチン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態63に従う方法。
E65.前記第2の化合物が双極性障害の治療に適した抗精神病薬である、実施形態62に従う方法。
E66.双極性障害の治療に適した前記抗精神病薬が、オランザピン、アリピプラゾール、キエタピン、リスペリドン、ジプラシドンまたはアセナピン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態65に従う方法。
E67.前記第2の化合物が抗うつ剤である、実施形態62に従う方法。
E68.前記抗うつ剤がセロトニン再取り込み阻害薬、または細胞外セロトニンのレベルの上昇を引き起こす任意の他の化合物である、実施形態67に従う方法。
E69.前記セロトニン再取り込み阻害薬が選択的セロトニン再取り込み阻害薬である、実施形態68に従う方法。
E70.前記抗うつ剤が、シタロプラム、エシタロプラム、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、ベンラファキシン、デュロキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、イミプラミン、フェモキセチン、クロミプラミン、アゴメラチン、またはこれらの化合物のいずれかの薬学的に許容可能な塩から選択される、実施形態62に従う方法。
E71.前記ナルメフェンおよび前記第2の化合物が同一の単位剤形内に含有される、実施形態62〜70のいずれかに従う方法。
E72.前記ナルメフェンおよび前記第2の化合物が別々の単位剤形内に含有される、実施形態62〜70のいずれかに従う方法。
E73.前記患者が少なくとも中程度の飲酒リスクレベルを有する、実施形態52〜72のいずれかに従う方法。
E74.前記患者が高い飲酒リスクレベルを有する、実施形態73に従う方法。
E75.前記患者が、男性については>60g/日の純粋なアルコールの消費、および女性については>40g/日の純粋なアルコールの消費に相当する飲酒リスクレベルを有する、実施形態74に従う方法。
E76.前記ナルメフェンが必要に応じて投与される、実施形態52〜75のいずれかに従う方法。
E77.前記ナルメフェンが、10〜20mg、例えば、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mgまたは20mgなどの用量で投与される、実施形態52〜76のいずれかに従う方法。
E78.前記ナルメフェンが18mgの用量で投与される、実施形態77に従う方法。
E79.前記ナルメフェンが薬学的に許容可能な酸付加塩の形態で投与される、実施形態52〜78のいずれかに従う方法。
E80.前記ナルメフェンが塩酸塩の形態で投与される、実施形態79に従う方法。
E81.前記ナルメフェンが塩酸塩二水和物の形態で投与される、実施形態80に従う方法。
E82.前記ナルメフェンが結晶形態で投与される、実施形態81に従う方法。
E83.前記ナルメフェンが、錠剤またはカプセルなどの経口剤形に含有される、実施形態52〜76のいずれかに従う方法。
本発明は、以下の非限定的な実施例によって説明されるであろう。
臨床的評価
アルコール依存の診断は、DSM−IV−TR基準に基づいて行った。このために、調査員は、精神疾患簡易構造化面接(Mini International Neuropsychiatric Interview)(MINI)の標準化面接を用いることにより構造化された方法で患者に問診した(Lecrubier et al.The Mini International Neuropsychiatric Interview(M.I.N.I.).A short diagnostic structured interview:Reliability and validity according to the CIDI.European Psychiat.(1997),12:224−31)。M.I.N.I.は、DSM−IVにおける主要な第I軸精神障害のための簡易構造化面接として設計される。その使用は診断基準の標準化された評価を可能にする。M.I.N.I.面接は、スクリーニング訪問(screening visit)として使用した。臨床医は、講習会後にそれを使用した。M.I.N.I.アプローチを使用して、実施例3においてベースラインで気分障害のある患者を選択した。
気分障害のある患者を確認するための別のアプローチは、ベースラインにおける気分障害を、「感情障害」、「双極性障害」、「抑うつ気分」、「うつ病」、「気分変調性障害」、「軽躁病」、「大うつ病」、「全身病状による気分障害」および/または「季節性感情障害」のような医薬規制用語集(MedDRA)優先用語でコードされる任意の進行中の病歴として定義することによる。以下の実施例1および2において、ベースラインで気分障害があると分類される患者を前記MedDRA用語に基づいて選択した。
実施例1:アルコール消費の低減に対する臨床効果
アルコール依存(DSM−IV)患者のアルコール消費の低減に対するナルメフェンの効力は、多国籍、多施設(multi−site)、無作為化、二重盲検、並行2群間、プラセボ対照の1年安全性研究(研究12013A)で評価した。効力は、24週間の治療を通して評価した。研究には、アルコール依存の一次診断を有する年齢18才以上の外来患者が含まれた。患者は、スクリーニング訪問前の4週間に、6以上のHDD、14以下の連続禁酒日を有し、基準範囲の上限の3倍を超える血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(ASAT)および/または血清アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALAT)値を有さない(調査員の意見では臨床的に重要である)場合に、研究に参加する資格があった。精神医学的な併存疾患を伴う患者(すなわち、安定した用量の抗精神病薬および/または特定の抗うつ薬を使用する患者)も、精神医学的併存症の治療が飲酒問題の治療より優先される必要がない限り、あるいは研究治療を妨害する可能性または治療のコンプライアンスを損なう可能性がない限りは含まれた。
研究には639人の患者が含まれ、そのうち482人は、必要に応じた投薬計画においてナルメフェン18mgで治療した。患者がその行動を変える支援をするため、そして治療の順守を高めるために、動機づけおよび順守向上の介入を全ての患者に行った。
アルコール消費の低減に対するナルメフェンの効力は、2つのコプライマリーエンドポイント:1か月の大量飲酒日(HDD)数の6か月目までのベースラインからの変化、および1日の平均総アルコール消費(TAC)の6か月目までのベースラインからの変化を用いて測定した。HDDは、男性については60g以上のアルコール、女性については40g以上のアルコールを消費した日であると定義した。ナルメフェンまたはプラセボで治療した患者におけるHDDおよびTACの経時的な変化は図1〜2に表示されており、24週目にHDDおよびTACで測定されたナルメフェンとプラセボとの間の差異は、ベースラインで気分障害のない患者群よりもベースラインで気分障害のある患者群においてより顕著であったことが示される。
実施例2:POMSスコアによって測定される臨床効果
研究12013AにおけるPOMsスコアの評価を用いて、研究全体を通して、気分状態および気分変化に対するナルメフェンの効果を評価した。POMSスコアのベースラインからの変化は図3〜9で説明される。図3a〜9aは、ベースラインで気分障害のない患者において、POMSスコアのパターンが研究全体を通して安定しており、ナルメフェンとプラセボとの間で顕著な差異がなかったことを示す。
表7および9は、ベースラインで気分障害のある患者が、気分障害のない患者と比較して、ベースラインでより高いPOMSスコアを有したことを示す。図3b〜9bは、ナルメフェンを受けたベースラインで気分障害のある患者が、プラセボを受けたベースラインで気分障害のある患者よりも、研究の最後に優れたPOMSスコアを有したことを示す。特に、総合的な気分の乱れ、緊張−不安、抑うつ−拒絶、怒り−敵意および混乱をそれぞれ表す図3b、4b、5b、6bおよび9bは、16〜24週目に、プラセボを受けた患者と比較して、ナルメフェンを受けた患者においてより優れたPOMSスコアを示す。
一般に、図7aおよび7bに示される活気を除いて(より高いPOMSスコアはより優れた気分状態を示す)、より低いPOMSスコアは、より高いスコアよりも優れた気分状態を示す。
12013A研究の人口統計データおよびベースライン特性は以下の表6〜9に示されており、患者の選択のためにMedDRAに従う病歴を使用した。
Figure 2016516793
Figure 2016516793
Figure 2016516793
Figure 2016516793
Figure 2016516793
Figure 2016516793
実施例3:MINI面接により選択された患者のアルコール消費およびPOMS TMD
以下の表10は、MINI標準化面接に基づいて分類されたベースラインで気分障害を有する12013A研究からの患者の飲酒変数およびPOMS TMDスコアを概説する。
Figure 2016516793
非臨床的評価
気分障害の治療のためのナルメフェンのさらなる特性は、非臨床モデル、例えば、実施例4〜6に概説される急性効果の評価のためのモデルおよび/または実施例7に記載される慢性軽度ストレスモデルのような慢性効果の評価の評価のためのモデルにおいて評価することができる。ナルメフェンは、各モデルにおいて、唯一の活性物質として、そして第2の化合物と組み合わせて評価することができる。
ナルメフェンは、例えばナルメフェン塩酸塩の形態で投与することができ、これは適切な量の生理食塩水に溶解されて、例えば皮下投与により動物に投薬される。ナルメフェンと組み合わせられる第2の化合物は、適切な量の適切な媒体に溶解されて、例えば皮下投与により動物に投薬され得る。
実施例4:マウスの強制水泳試験
抗うつ活性を検出する方法は、Porsoltら(Arch.Int.Pharmacodyn.,229,327−336,1977)によって記載される方法に従う。逃げ出すことができない状況下で水泳が強制されたマウスは最終的に不動になる。抗うつ薬は、不動の持続期間を減少させる。
ナルメフェンを唯一の活性化合物として試験した。10cmの水(22℃)を含有する逃げ出すことができないシリンダー(高さ=24cm、直径=13cm)に、マウス(NMRI)を個々に入れた。マウスを水中に6分間入れ、最後の4分間の不動の持続期間を測定した。不動の最初の発作までの潜伏期も試験の開始を始点として記録した。1群につき10匹のマウスを研究した。試験を盲検法で実施した。各試験物質を3つの用量(0.1、1および10mg/kg)で評価し、試験の30分前に皮下投与し、媒体対照群と比較した。
同じ実験条件下で投与されるイミプラミン(32mg/kg s.c.)を基準物質として用いた。従って、実験には8つの群が含まれた。
一元配置ANOVAを用いた後、事後Dunnett検定を用いて、治療群と媒体対照とを比較することにより試験物質のデータを分析した。基準物質のデータは、対応のないStudentのt検定を用いて分析した。群の数のために、2つの別々の副実験(各副実験は1群につき5匹のマウスを含む)にわたって研究を行った。
検定の30分前に皮下投与したナルメフェン(1mg/kg)は、媒体対照と比べて不動の持続期間を有意に低減した(−28%、p<0.05)が、不動までの潜伏期には有意な影響を与えなかった。0.1または10mg/kgでは効果はなかった。データはさらに、以下の表11に示される。
Figure 2016516793
実施例5:ラットの強制水泳試験
抗うつ活性を検出する方法は、Porsoltら(Eur.J.Pharmacol.,47,379−391,1978)によって記載される方法に従う。逃げ出すことができない状況下で水泳が強制されたラットは最終的に不動になる。抗うつ薬は、不動の持続期間を減少させる。
ナルメフェンを唯一の活性化合物として試験した。13cmの水(25℃)を含有するシリンダー(高さ=40cm、直径=20cm)に、実験の初日にラット(ウィスター)を個々に15分間入れ(セッション1)、次に5分間の検定のために24時間後に水中に戻した(セッション2)。5分間の検定中に不動の持続期間を測定した。1群につき6匹のラットを研究した。試験を盲検法で実施した。ナルメフェンを3つの用量(0.01、0.1および1mg/kg)で評価し、試験の30分前に皮下投与し、媒体対照群と比較した。
一元配置ANOVAを用いた後、事後Dunnett検定を用いて、治療群と媒体対照とを比較することにより試験物質のデータを分析した。基準物質のデータは、対応のないStudentのt検定を用いて分析した。所与の試験条件下で、0.01、0.1および1mg/kgにおいて有意な効果は示されなかった。
実施例6:ビー玉隠し
抗不安/鎮静活性を検出する方法は、Broekkampら(Eur.J.Pharmacol.,126,223−229,1986)によって記載される方法に従う。新規の対象(ビー玉)にさらされたマウスは、ビー玉をおがくずの敷物の中に隠す。抗不安薬は、鎮静薬の投与がなくても隠されたビー玉の数を減少させる。
マウス(NMRI)を、床上に5cmのおがくずを敷いた透明なプラスチックケージ(33×21×18cm)に個々に入れ、25個のビー玉をケージの中央に集めた。逆向きにしたプラスチックケージでケージを覆った。10匹のマウスをケージに15分間入れておくことにより、各試験ケージに(ビー玉と一緒に)事前にマウス臭を浸み込ませた。これらのマウスはその後、実験においてさらなる役割を果たさなかった。
ナルメフェンを唯一の活性化合物としてビー玉隠しモデルで試験した。30分間の試験の最後に、おがくずで覆われた(2/3以上)ビー玉の数を数えた。1群につき12匹のマウスを研究した。試験を盲検法で実施した。ナルメフェンを3つの用量(0.01、0.1および1mg/kg)で評価し、試験の30分前に皮下投与し、媒体対照群と比較した。同じ実験条件下で投与されるクロバザム(8mg/kg s.c.)を基準物質として使用した。従って、実験には、8つの群が含まれた。
Kruskall−Wallis検定を用いた後、Mann−WhitneyのU検定を用いて、治療群と媒体対照とを比較することによりナルメフェンのデータを分析した。基準物質のデータは、Mann−WhitneyのU検定を用いて分析した。群の数のために、2つの別々の副実験(各副実験は1群につき6匹のマウスを含む)にわたって研究を行った。
データは、試験の30分前に皮下投与されたナルメフェン(0.1mg/kg)が、媒体対照と比較して、おがくずで覆われたビー玉の数を有意に減少させる(−13%、p<0.01)ことを示した。0.01または1mg/kgでは有意な効果はなかった。データはさらに、以下の表12に示される。
Figure 2016516793
実施例7:慢性軽度ストレスモデル
慢性効果の評価のためのモデルは慢性軽度ストレスモデルであり、これは、WillnerらによりChronic mild stress−induced anhedonia:a realistic animal model of depression.Neurosci Biobehav Rev 1992、16:525−534で記載されている。試験は、例えば、以下に概説されるように実施することができる。
2〜3週間の間、実験室およびハウジングの状況に適応させた後、動物はまず1%のスクロース溶液を消費するように訓練される。訓練は、14時間の食物および水の欠乏の後、ホームケージにおいてスクロース溶液が与えられる、数回の1時間ベースライン試験からなる。続いて、研究期間全体を通して同様の条件下で週1回スクロース消費がモニターされ得る。
最終ベースライン試験におけるそのスクロース摂取に基づいて、動物は調和のとれた2つの群に分けられる。一方の群の動物は連続した8週間の間、CMS手順にさらされる。各週のストレス管理体制は、食物または水の欠乏の2期間、45度のケージの傾斜の2期間、断続的な照明(2時間ごとに点灯および消灯)の2期間、汚れたケージ(おがくずの寝床に250mlの水)の2期間、ペアでの飼育の1期間、低強度のストロボ照明(150回のフラッシュ/分)の2期間、およびストレスなしの3期間からなる。全てのストレス要因は10〜14時間の持続時間であり、個々にそして連続的に昼間および夜間に適用される。対照のストレスを受けない動物は別の部屋で飼育され、ストレスを受ける動物とは接触しない。動物は、各スクロース試験の前の14時間、食物および水を与えられないが、それ以外は食物および水を自由に摂取できる。
最初の2週間のストレス後のそのスクロース摂取スコアに基づいて、ストレスを受けた動物および対照動物はさらに、調和のとれた部分群(1群につきn=8)に分けられ、その後の5週間、基準処置として媒体(0.9%生理食塩水、1ml/kg)、化合物またはイミプラミンHCl(10mg/kg、IP)のIP投与を毎日受ける。全ての投与容積は1ml/kgである。薬物はおよそ10.00AMに投与され、スクロース試験は、最後の薬物投与の24時間後に実行される。5週間後に全ての処置が終了し、離脱の1週間後に1回の付加的なスクロース試験が実行される。24時間後の血液および脳サンプルが全ての動物から採取され(以下を参照)、さらなる生化学的分析のために−70℃で貯蔵される。ストレスは、治療および離脱の全期間を通して継続される。

Claims (15)

  1. 気分障害の治療で使用するためのナルメフェン。
  2. 併存性の気分障害を有するアルコール依存患者の治療で使用するためのナルメフェン。
  3. 併存性の気分障害を有するアルコール依存患者においてアルコール消費の低減で使用するためのナルメフェン。
  4. 併存性の気分障害を有するアルコール依存患者において気分障害の治療で使用するための、請求項1または2に記載のナルメフェン。
  5. 併存性の気分障害を有するアルコール依存患者において、請求項3に記載のアルコール消費の低減で使用するため、および請求項4に記載の気分障害の治療で使用するためのナルメフェン。
  6. 前記気分障害または併存性の気分障害がアルコール誘発性の気分障害である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  7. 前記アルコール依存が前記気分障害によって引き起こされる、請求項2〜5のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  8. 前記アルコール依存および前記気分障害が因果的に互いに関連していない、請求項2〜5のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  9. 前記気分障害または併存性の気分障害が、大うつ病性障害、気分変調性障害、他に特定されない抑うつ障害、双極I型障害、双極II型障害、気分循環性障害および他に特定されない双極性障害から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  10. 前記ナルメフェンが、前記気分障害の治療および/または前記アルコール消費の低減で使用される唯一の活性成分である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  11. 前記患者がさらに、気分安定剤、双極性障害の治療に適した抗精神病薬、または抗うつ剤である第2の化合物によって治療される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  12. 前記患者が、高い飲酒リスクレベルを有する、請求項2〜11のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  13. 前記ナルメフェンが、10〜20mg、例えば、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mgまたは20mgなどの用量で使用される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  14. 前記ナルメフェンが塩酸塩の形態で使用される、請求項1〜13のいずれか一項に記載のナルメフェン。
  15. 前記ナルメフェンが、錠剤またはカプセルなどの経口剤形に含有される、請求項1〜14のいずれか一項に記載のナルメフェン。
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