JP2016515212A - 到達時間算出を向上させる方法およびシステム - Google Patents

到達時間算出を向上させる方法およびシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2016515212A
JP2016515212A JP2016501708A JP2016501708A JP2016515212A JP 2016515212 A JP2016515212 A JP 2016515212A JP 2016501708 A JP2016501708 A JP 2016501708A JP 2016501708 A JP2016501708 A JP 2016501708A JP 2016515212 A JP2016515212 A JP 2016515212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
receiver
arrival time
estimated
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016501708A
Other languages
English (en)
Inventor
センドナリス,アンドリュー
エフ. クラスナー,ノーマン
エフ. クラスナー,ノーマン
ヴェンカタラマン,ジャガディッシュ
メング,チェン
Original Assignee
ネクストナヴ,エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ネクストナヴ,エルエルシー filed Critical ネクストナヴ,エルエルシー
Publication of JP2016515212A publication Critical patent/JP2016515212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S1/00Beacons or beacon systems transmitting signals having a characteristic or characteristics capable of being detected by non-directional receivers and defining directions, positions, or position lines fixed relatively to the beacon transmitters; Receivers co-operating therewith
    • G01S1/02Beacons or beacon systems transmitting signals having a characteristic or characteristics capable of being detected by non-directional receivers and defining directions, positions, or position lines fixed relatively to the beacon transmitters; Receivers co-operating therewith using radio waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/01Satellite radio beacon positioning systems transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/13Receivers
    • G01S19/22Multipath-related issues
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S1/00Beacons or beacon systems transmitting signals having a characteristic or characteristics capable of being detected by non-directional receivers and defining directions, positions, or position lines fixed relatively to the beacon transmitters; Receivers co-operating therewith
    • G01S1/02Beacons or beacon systems transmitting signals having a characteristic or characteristics capable of being detected by non-directional receivers and defining directions, positions, or position lines fixed relatively to the beacon transmitters; Receivers co-operating therewith using radio waves
    • G01S1/04Details
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S5/00Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations
    • G01S5/02Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations using radio waves
    • G01S5/0205Details
    • G01S5/0218Multipath in signal reception
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S5/00Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations
    • G01S5/02Position-fixing by co-ordinating two or more direction or position line determinations; Position-fixing by co-ordinating two or more distance determinations using radio waves
    • G01S5/0205Details
    • G01S5/0236Assistance data, e.g. base station almanac

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Abstract

測位システムの性能を向上させる装置、システムおよび方法を開示する。最初の到達時間信号を算出する信号処理方法、ならびにそのような方法を実現する、関連のハードウェアおよびソフトウェア装置について述べる。

Description

分野
本開示は一般には測位システムに関する。具体的には、ただし限定的でなく、本開示は、広域測位システム(WAPS)における受信機の位置を特定する信号処理に関する。
背景
LORAN、GPS、GLONASSなどの無線ベースのシステムを用いて、人間、車輌、設備などの位置情報が提供されてきた。しかし、困難な環境においては、これらのシステムは、信号妨害やマルチパスなどの要因に関連する制限を受けてしまう。したがって、現存のシステムおよび方法を用いて、信号妨害、マルチパスまたは他の問題をなくす測位システムが必要となる。
概要
本開示の態様は一般には、受信機の位置の算出に関連する信号処理に関する。位置は、測位信号の推定共分散から算出した固有値に基づいて算出される距離推定値に基づくか、測位信号の統計値に応じた種々の推定方法を用いて推定される到達時間に基づくか、到達時間に関連する品質メトリックの値に基づくか、または他のアプローチに基づくものでよい。その他の様々な態様、特徴および機能について、添付図面を参照して以下で述べる。
図1は、地上位置検出/測位システムの詳細を示す。 図2は、特定の態様による受信機/ユーザ装置の詳細を示す。 および および 図3A、図3Bおよび図3Cは、マルチパス信号ピークの例を示す逆拡散モジュールの実施形態で得られる出力信号の例を示す。 図4は、受信機/ユーザ装置の一実施形態における固有値確率密度統計値の詳細を示す。 図5は、受信機/ユーザ装置の一実施形態における固有値確率密度統計値の詳細を示す。 図6は、受信機/ユーザ装置において使用する到達時間ピークマスクの一実施形態を示す。 図7は、距離推定値を算出する方法の一実施形態を示す。 図8は、距離推定値を算出する方法の一実施形態を示す。 図9は、距離推定値を算出する方法の一実施形態を示す。 図10は、距離推定値を算出する方法の一実施形態を示す。 図11は、測位システム受信機の位置を特定する方法の一実施形態を示す。 図12は、測位システム受信機の位置を特定する方法の一実施形態を示す。 図13は、測位システム受信機の位置を特定する方法の一実施形態を示す。 および 図14Aおよび図14Bは、逆拡散モジュールの一実施形態で得られる超解像度出力信号の例を示す。
実施形態の詳細な説明
本開示は、一般に測位システムに関する。具体的には、ただし限定的でなく、本開示は、受信機と通信する送信機アレイを用いて受信機の位置を特定する装置、システムおよび方法に関する。
一実施形態は、受信機(例えば、セルラフォン、タブレット、または他のモバイルもしくはコンピュータデバイス)に関連する位置情報を算出する方法を含む。本方法は、送信機によって送信された測位信号に対応するダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方を受信することを含んでもよい。用語「成分」は、信号について述べる際は、信号の一部または全てを指すこともある。例えば、信号成分は、測位信号の一部または全てに関する場合がある。ダイレクトパス信号成分は、いくつかの環境においてマルチパス信号成分より強い場合もある。あるいは、1または複数のマルチパス信号成分がダイレクトパス信号成分より強い場合もある。ダイレクト成分およびマルチパス成分は、受信機における到達時間が互にかなり重なり合うこともある。本方法はさらに、受信した測位信号の推定共分散を算出し、推定共分散の固有値分解を算出し、固有値の統計分布を推定することを含んでもよい。本方法は、閾値に基づいて1組の固有値を、ダイレクトパス信号成分およびマルチパス信号成分を含む送信された信号に対応する固有値の第1の部分組と、雑音成分に対応する固有値の第2の部分組とに分ける方法を含んでもよい。この閾値は、少なくとも部分的に推定統計分布に基づくものでよい。固有値および対応する固有ベクトルの2組のうちの一方または両方を用いて、ダイレクトパス信号成分の到達時間または1つ以上のマルチパス信号成分を推定してもよい。本方法はさらに、少なくとも部分的に固有値および対応する固有ベクトルの2組のうちの一方または両方に基づいて、送信機と受信機との間の距離推定値を算出することを含んでもよい。距離推定値の算出は、少なくとも一部が固有値を2組に分離することに基づいてもよい。固有値および対応する固有ベクトル(推定した送信された信号に対応する)の第1の組を用いて、到達時間および/または距離を推定してもよい。相補的実現例では、固有値および対応する固有ベクトル(推定雑音に対応する)の第2の組を用いて、到達時間および/または距離を推定してもよい。
一実施形態では、受信機の位置の算出は、受信機と送信機との間の距離推定値を利用し、他に2つ以上の別の送信機と受信機との間で算出した別の距離推定値を利用することに基づいてもよい。複数の距離測定値による位置算出は、三辺測量と呼ばれることもある。以下の説明において、三角測量という用語もまた同じ意味であり、そのため、三辺測量および三角測量は区別なく使用される。ある文献では、三角測量という用語は、受信機といくつかの送信機との間の角度の測定を利用して位置を特定することを指す。本願ではこのような区別は用いず、実際のところ、多くの方法を用いて複数の距離測定値から受信機の位置を特定してもよく、例えば、交差円、交差双曲線などを用いる。
一実施形態は、受信機に関する位置情報を求める方法を含む。本方法は、ダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方を受信することを含んでもよい。本方法は、受信した測位信号の統計値を算出し、受信した測位信号の推定共分散を算出し、統計値が第1の範囲内にある場合、第1の方法を用いてダイレクトパスまたはマルチパス信号の推定到達時間を算出し、統計値が第2の範囲内にある場合、第2の方法を用いてダイレクトパスまたはマルチパス信号の推定到達時間を算出し、少なくとも部分的に推定到達時間に基づいて送信機と受信機との間の距離推定値を算出してもよい。第1の方法は、例えば、情報理論的基準を用いて、推定共分散の信号部分空間に対応する複数の固有値および雑音部分空間に対応する複数の固有値を推定することを含んでもよい。推定到達時間は、これらの部分空間に対応する固有ベクトルに基づくものでよい。第1または第2の方法は、推定共分散の統計値を利用して、推定共分散の測位信号部分空間の数および雑音部分空間に対応する信号の数を推定することを含んでもよく、この場合、推定到達時間は、これらの部分空間に対応する固有ベクトルに基づく。統計値は、受信した測位信号の信号対雑音比の測定値であってもよい。本方法は、部分的に距離推定値に基づいて受信機の位置を特定し、その位置を出力として提供してもよい。
一実施形態は、受信機に関連する位置情報を求める方法を含む。本方法はさらに、信号成分の1組の可能性のある到達時間を算出し、この1組の可能性のある到達時間のなかから到達時間を選択することを含んでもよい。本方法はさらに、選択した第1の到達時間に関する情報に基づいて品質メトリックの値を算出することを含んでもよい。本方法はさらに、所定の閾値より品質メトリックの値が小さい場合、選択した第1の到達時間を1組の可能性のある到達時間から除外して、調整した1組の可能性のある到達時間を生成して選択を繰り返し、品質メトリックの値を算出し、品質メトリックの値が所定の閾値より大きくなるまで、追加選択された第1の到達時間を除外することを含んでもよい。本方法はさらに、調整した1組の可能性のある到達時間から送信機と受信機との間の距離を算出することを含んでもよい。品質メトリックは、選択した第1の到達時間と測位信号の到達時間の推定値との間の到達時間差の測定値を含んでもよい。この測定値は、少なくとも部分的に時間領域相互相関ピークの位置に基づくものでよい。本方法は、尤度MUSICアルゴリズムを実行して、偽スペクトルから1組の早期到来ピークを算出してもよい。品質メトリックは、選択した第1の到達時間に対応する相関ピークが最強の相関ピークの位置および電力に対して信号電力対遅延のマスク内にあるか否かの判定に基づいてもよい。品質メトリックは、雑音の測定値に対する選択した第1の到達時間に対応する信号の強度の測定値を含んでもよい。様々なさらなる態様、特徴および機能について、添付図面を参照して以下に述べる。
本願で使用するように、用語「例示の」は、例、事例または説明例に関することを意味する。「例示」として本願で述べる任意の態様および/または実施形態は、必ずしも他の態様および/または実施形態に比べて好適であるとか、優れていると解釈されるわけではない。
本願で使用するように、用語「品質メトリック」とは、判定を行う段階において使用し得る数値となる1または複数の測定値を言う。品質の値とは、測定値の関数として算出される数値を言う。当該値は、複雑な方法で算出する場合もある。
品質メトリックが、到達時間差の測定値の場合のように「測定値」に基づく場合もある。測定値は、到達時間差の関数等の関数を意味する。なお、この例では、測定値が到達時間差に比例するか、または到達時間差の逆数に比例することを意味するか、もしくは到達時間差のより複雑な関数を意味してもよい。したがって、ある量についての測定値の閾値との比較に言及する場合、これは、単にその量の関数を閾値と比較することを意味する。
なお、以下の説明は、多くの具体的詳細を提示して、記載されたシステムおよび方法の徹底的理解とその説明を可能にするものである。しかし、当業者であれば、1または複数の具体的詳細がなくとも、または他の構成要素、システムなどを用いても、これらの実施例が実施可能なことを理解するであろう。他の実例では、開示する実施例の態様が不明瞭にならないように、周知の構造または動作については図示せず、あるいは詳細に述べずにおく。
例えば、本明細書に参照のために組み込まれた2012年6月27日出願の「広域測位システムおよび方法」と題する共同譲渡された米国特許出願第13/535,128号に述べられているような広域測位システム(WAPS)において、複数の送信機から送られる測位信号の到達時間を対応する受信機において測定し、既知の送信機位置までの距離を算出することで位置を測定できる。これらのシステムの性能は、受信した測位信号がマルチパス成分(マルチパス信号とも示される)を有することで基本的に制限されることが多い。マルチパス信号とは、送信された当初の信号が反射することで受信機に現れる1または複数の信号であり、当初の信号は、送信機と受信機との間の対応するダイレクトパス信号に対して振幅が減衰し、さらに/または移相することがある。これらの遅延信号は、ダイレクトパス信号の到達時間に基づいて距離を測定する適用例では、受信機での推定到達時間を歪ませることがある。
典型的なWAPSの実現例は、図1に例示のシステムに示すように、同期した測位信号を1または複数の受信機にブロードキャストする複数の電波塔を含み、受信機は各送信機までの距離を測定して測位を行う。例示の実施形態においては、電波塔110は地上に配置されているが、他のシステムでは衛星または他の地球外送信機を用いて同様の測位機能を実現してもよい。スマートフォン、タブレットデバイス、専用の測位装置、または他の装置、例えば、電話、GPS装置、その他の無線受信機などの組合せといった1または複数の受信機120を一般的なシステムにおいて使用することも可能である。例えば、緊急応答装置は、受信および計算機能を有するセルラフォンまたは他のモバイル装置に配備された測位機能を備えていてもよい。あるいは、アプリケーションによっては、受信機および処理機能を備えた専用のモバイル測位装置を使用することも可能である。
図1に戻ると、本構成図は様々な実施形態が実現可能である位置/測位システム100の例を詳細に示している。本願で広域測位システム(WAPS)または簡潔に「システム」とも称する測位システム100は、一般に地上施設である同期ビーコンのネットワーク(「送信機」とも称す)と、ビーコンおよび/または他の位置信号方式から提供される信号を取得し追尾するよう構成されたユーザ装置(「受信機ユニット」または簡潔に「受信機」とも称す)とを備え、他の信号方式などは、例えば全地球測位システム(GPS)および/または衛星測位システムもしくは地上ベース測位システムなどの他の衛星システムによって提供されるものである。受信機は、任意で、ビーコンおよび/または衛星システムから受信する信号から位置/場所情報を特定する位置計算エンジンを含んでもよく、システム100はさらに、様々な他のシステム、例えば、ビーコンや、インターネット、セルラネットワーク、広域またはローカルエリアネットワーク、および/または他のネットワークといったネットワークインフラストラクチャなどと通信するサーバシステムを含んでもよい。さらに、サーバシステムは、様々なシステム関連情報および構成要素、例えば電波塔の指標、課金インタフェース、1または複数の専用暗号化アルゴリズムに基づくものでよい1または複数の暗号化アルゴリズム処理モジュール、位置計算エンジンモジュール、ならびに/またはシステムのユーザの位置、動きおよび/もしくは測位を容易にする他の処理モジュールなどを含んでもよい。上記送信機は、情報送信に限定する必要はなく、有線および無線構成のどちらであっても受信機能を有してもよい。例えば、送信機は、外部要素から同期情報を受信してもよい。同様に、上記受信機は、通常、無線および有線構成のどちらにおいても送信機能を有する。いくつかの実施形態において、受信機は、送信機に無線で情報を送信してもよい。以下の説明では、送信機の送信機能および受信機の受信機能に重点を置いているが、いずれか一方または両方が様々な実施形態において互いの機能を備えていてもよい。
例示のシステム100に示すように、ビーコンは複数個の送信機110の形をとってもよく、受信機ユニットは、1または複数のユーザ装置120の形をとってもよい。受信機ユニットは、送信機110からの信号を受けるように構成された様々な電子通信装置のいずれであってもよく、さらに任意には、当該技術において公知であるか、または開発されるGPSまたは他の衛星システム信号、移動体通信信号、Wi−Fi信号、Wi−Max信号、Bluetooth(登録商標)、イーサネット(登録商標)、および/または他のデータもしくは情報信号を受けるように構成されてもよい。受信機ユニット120は、セルラまたはスマートフォン、タブレット装置、PDA、ノートパソコンもしくは他のコンピュータシステム、および/または同様の、もしくは同等の装置の形をとってもよい。いくつかの実施形態において、受信機ユニットは、専ら、または主として送信機110からの信号を受信し、少なくとも部分的に受信信号に基づいて場所/位置を特定するように構成された独立型の位置検出/測位装置であってもよい。本願で述べるように、受信機ユニット120はまた、「ユーザ機器(UE)」、ハンドセット、スマートフォン、タブレットとして、且つ/または単に「受信機」として表してもよい。後述の図2は、様々な実施形態において使用可能な受信機ユニットの構成の一実施形態の詳細を示す構成図である。
送信機110(本願では「電波塔」を表すこともある) は、図示した通信リンク113を介して複数の受信機ユニット120(簡潔化のために1個の受信機ユニット120を図1に示すが、典型的なシステムは、所定のサービスエリア内の複数の受信機ユニットをサポートするように構成される)へ送信機出力信号を送るように構成されている。上述のとおり、送信された信号は、受信機ではダイレクトパス信号および1または複数のマルチパス信号の両方を含む複数の信号として受信されることがある。
また、送信機110は、通信リンク133を介してサーバシステム130に接続してもよく、さらに/またはイーサネット(登録商標)、USBなどの有線接続、および/もしくはセルラデータ接続、Wi−Fi、Wi−Maxもしくは他の無線接続などの無線接続を介するネットワークインフラストラクチャ170に対する別の通信接続(図示せず)を有していてもよい。
1または複数の受信機120は、複数の送信機110からの信号を、それぞれの送信機110から対応する通信リンク113を介して受けることもできる。通信リンク113を介して受信した信号は、ダイレクトパス成分と地面、建物または他の表面もしくは構造体から反射されたマルチパス成分の両方を含むことがある。
さらに、図1に示すように、受信機120はまた、他の信号、例えば通信リンク163を介するセルラ基地局(NodeB、eNBまたは基地局としても知られている)からのセルラネットワーク信号、Wi−Fiネットワーク信号、ページャネットワーク信号または他の有線もしくは無線接続信号、ならびに衛星通信リンク153を介するGPSまたは他の衛星測位システムからの衛星信号を送受信するように構成してもよい。図1に例示の実施形態に示す衛星測位信号方式は、GPSシステム衛星150から提供されるものとして示されるが、別の実施形態では、信号は、他の衛星システムから提供され、および/またはいくつかの実施形態では、地上ベースの有線もしくは無線測位システム、または他のデータ通信システム、もしくは測位システムから提供される。
例示の実施形態では、システム100の送信機110は、専用または共用/開放無線スペクトルで動作するように構成されるが、いくつかの実施形態は、開放共用スペクトルで信号方式を提供するように実現してもよい。送信機110は、本願に参照により組み込んだ、例えば米国特許出願第13/535,128号などの共同譲渡された出願に記載された新規の信号方式を用いて、これらの様々な無線帯域で信号送信を行ってもよい。この信号方式は、測位およびナビゲーション目的に有利な所定のフォーマットで特定のデータを提供するように構成された専用信号の形をとってもよい。例えば、従来の衛星位置信号が反射、マルチパスなどによって減衰され、さらに/または影響されるような、障害のある環境における動作に対して特に有利であるように構成できる。さらに、信号方式は、取得時間および測位時願が短くなるように構成して、装置の電源投入または位置検出の起動によって迅速に測位が可能で、消費電力を低減でき、且つ/または他の利点が得られるように構成することができる。
WAPSの様々な実施形態を他の測位システムと組み合わせて、位置検出および測位を向上させることもできる。あるいは、またはこれに加えて、WAPSシステムを用いて他の測位システムを補助してもよい。さらに、WAPSシステムの受信機ユニット120によって判定した情報を他の通信ネットワークリンク163、例えばセルラ、Wi−Fi、ページャなどを介して提供し、位置および場所情報を1または複数のサーバシステム130、ならびにネットワークインフラストラクチャ170上に存在するか、また接続された他のネットワーク型システムに報告してもよい。例えば、セルラネットワークにおいて、セルラバックホールリンク165を用いて受信機ユニット120からの情報を関連のセルラ通信事業者および/または他のシステム(図示せず)にネットワークインフラストラクチャ170を介して提供してもよい。この手法を用いて、緊急の際に受信機120の位置を迅速且つ正確に検出してもよく、または場所ベースのサービスまたは他の機能をセルラ通信事業者または他のネットワークユーザもしくはシステムから提供してもよい。
本開示において、測位システムとは、1または複数の緯度、経度および高度座標を特定するシステムを言い、これらの座標は、一次元、二次元または三次元座標系(例えばx、y、z座標、角座標等)よって記述または図示してもよい点に留意されたい。測位システムは、様々な受信機に時刻も提供してよい。加えて、「GPS」という用語を用いる場合、より広義の全地球測位航法衛星システム(GNSS)としてそのように用い、これには、全地球測位航法衛星システム(GNSS)がGLONASSなどの他の既存の衛星測位システムならびにGalileoおよびCompass/Beidouなどの将来の測位システムを含んでもよいという点に留意されたい。さらに、先に述べたように、いくつかの実施形態において、衛星ベースの測位システムに加えて、またはこれに代わって地上波ベースの測位システムなどの他の測位システムを用いることも可能である。
WAPSの実施形態は、図1に示すように複数の送信機110など、複数の電波塔または送信機を備え、これらは、WAPSデータ測位情報および/または他のデータもしくは情報を送信機出力信号として受信機120にブロードキャストする。測位信号は、特定のシステムまたは地域的サービスエリアの全ての送信機にわたって同期するように調整してもよい。送信機は、統一GPSクロック源を使用してタイミング同期を図ってもよい。WAPSデータ測位送信機もまた、専用通信チャネル方式(例えば、時間、符号および/または周波数変調、ならびに多重化方式)を含んでもよく、これにより、三辺測量、加入者/加入者グループへの通知、メッセージのブロードキャスト、WAPSネットワークの一般的動作、ならびに/または後述の、および/もしくは本願に参照により組み込んだ以下の共同譲渡された特許出願に記載のその他の目的に必要なデータの送信が容易になる。上述の特許出願とは、2012年3月5日出願の「広域測位システム」と題する米国特許出願第13/412,487号、2009年9月10日出願の「広域測位システム」と題する米国特許出願第12/557,479号(現在では米国特許第8,130,141号)、2012年3月5日出願の「広域測位システム」と題する米国特許出願第13/412,508号、2011年11月14日出願の「広域測位システム」と題する米国特許出願第13/296,067号である。これらの出願もまた、本願で「組み込まれた出願」としてまとめて表すこともある。本願に開示した様々な態様、詳細、装置、システムおよび方法は、様々な実施形態におけるWAPSまたは他の同様のシステムにおいて上記組み込まれた出願の教示と組み合わせることもできる。
三辺測量に到達時間差を利用する測位システムにおいて、典型的に送信される測位情報は、1または複数の高精度タイミング系列および測位データを含み、測位データは、送信機の位置および様々なタイミング補正値、ならびにその他の関連データまたは情報を含む。本願では、三辺測量は、複数の距離測定値を用いて受信機の位置を特定することを指す。WAPSの一実施形態において、データは、追加のメッセージまたは情報、例えば、加入者グループに対する通知/アクセス制御メッセージ、一般的なブロードキャストメッセージ、ならびに/またはシステム動作、ユーザ、他のネットワークとのインタフェース、および他のシステム機能に関連するその他のデータもしくは情報を含んでもよい。測位データは、様々な方法で提供できる。例えば、測位データは、符号化したタイミング系列に変調したり、タイミング系列に追加または重畳させたり、且つ/またはタイミング系列に連結したりしてもよい。
本願で述べるデータ送信方法および装置を用いて、WAPSの改善された場所情報スループットを提供してもよい。特に、高次変調データを疑似雑音(PN)タイミングデータすなわち測距データとは別の情報部分として送信できる。このデータを用いることで、CDMA多重化、TDMA多重化、またはCDMA/TDMA多重化の組合せを採用するシステムでは取得速度の向上が可能となる。本開示は、複数の電波塔が同期測位信号を移動体受信機へ、具体的には地上にある電波塔を用いてブロードキャストする広域測位システムに関して述べているが、各実施形態はこれに限定されるものでなく、本開示の精神および範囲において別のシステムを実現してもよい。
例示の実施形態では、WAPSは、電波塔または送信機110などの送信機から送られる拡散スペクトル変調または疑似雑音(PN)変調と呼ばれる符号化変調を用いて、広帯域幅を実現する。対応する受信機ユニット、例えば受信機またはユーザ装置120は、送信された信号を受信して、逆拡散回路、例えば整合フィルタまたは一連の相関器を用いて受信信号を処理する1または複数のモジュールを備えている。このような受信機は、理想的にはより低レベルのエネルギー部分が両側にある強いピークを有する波形を生成する。ピークの到達時間は、送信された信号が受信機に到来した時間を表す。位置が正確に分かっている複数の電波塔から送られる複数の信号に上述の操作を施すことで、三辺測量による受信機の位置の算出が可能となる。受信機120などの受信機における受信信号処理に加えて、送信機110などの送信機におけるWAPS信号生成についての様々な補足的な詳細を以下に述べる。
一実施形態において、WAPSは、拡散方法として2値符号化変調を使用してもよい。例示の実施形態のWAPS信号は、2つの特定のタイプの情報を含んでもよい。すなわち(1)高速測距信号および(2)送信機ID、および位置、時刻、健康、気圧データなどの環境条件といった場所データを含む。WAPSは、GPSと同様に、高速2値疑似ランダム測距信号をより低速度の情報源で変調することにより場所情報を送ることもできる。本出願に加えて、前記組み込まれた出願の開示でも、疑似ランダム測距信号および変調情報信号を使用する方法および装置の実施形態について説明があり、どちらの信号も4値または8値変調などのより高次の変調を利用してもよい。これらの開示は、様々な他の実施形態において、本願の記載事項と組み合わせてもよい。一実施形態では、測距信号は二値位相変調され、場所情報は、より高次の変調を利用して別の信号で提供される。
従来のシステムは、(例えば時分割多重化構成で使用する)位置特定信号の形式を用い、各スロット送信は疑似ランダム測距信号を含み、その後に様々なタイプの場所データが続く。これらの従来のシステムもまた同期信号を含み、同期信号は、疑似ランダム測距信号が同期信号としても使用される場合、省略してもよい。しかし、他の既存のシステムと同様に、これらの従来のシステムの場所データは2値であるため、スループットが制限される。これらのシステムでも、場所データを送信するインタバル中に多数のバイナリビットが送信される。
例示の実施形態においてこれらの制限に対処するために、2値または4値の疑似ランダム信号を特定のスロットで送信してもよく、その後により高次の変調データ信号が続く。例えば、1スロットにつき4ビットの情報を送信するためには、任意のスロットで、1または複数の場所情報シンボルを16相差分変調を用いて送信してもよい。これは、2値位相変調を疑似ランダム搬送波に加えると、一般的に送信される1ビットに対してスループットが4倍に改善されることを意味する。他のタイプの場所情報の変調、例えば16QAMなども利用できる。さらに、特定の誤り制御変調方式を、より高いレベルの変調に用いることもでき、例えば、トレリスコードを用いてもよい。これらの変調方式は、全体的に誤り率が低減する。
上述したように、地上位置測定システム、特に、建造物や他の反射率の高い構造物が密集した都市環境において動作するシステムで発生する深刻な問題として、反射によるマルチパス信号の存在が挙げられる。これらの環境では、移動体受信機、例えば、セルラフォン120または他の受信装置は、図1の電波塔110のうちの1つから送られた信号113などの送信された1つの信号の複数の遅延した「コピー」(本願ではマルチパス成分とも称す)と(多くの場合は)各送信機と受信機との間のダイレクトパス信号成分も受信することがあり、この複数の信号は、複数の反射径路に対応するものである。遅延した信号は、建造物または他の構造物、地形など、動作環境における反射面に起因することがある。これらの遅延した信号もまた、見通し直線があれば、見通し直線の信号に対して減衰し、そして/または移相することがある。信号構成および信号方式技術を取り入れて、これらの影響、例えば共同譲渡された米国特許出願第13/535,128号に述べられているような影響を減ずることもできるが、他の方法、例えば、後述する固有値ベースの他の方法を用いてマルチパス問題をさらに軽減してもよい。
マルチパス信号成分の遅延は、遅延拡散と呼ばれることもあるが、その範囲は一般に、環境の幾何学的条件によって制限される。例えば、1マイクロ秒の遅延拡散は、およそ300メートルの最大差分径路長に相当し、5マイクロ秒の遅延拡散は、およそ1500メートルに相当する。可能性のある最大遅延拡散が分かれば、受信機がスプリアス信号からの径路を調べて、スプリアス信号を廃棄できる時間的範囲を求める場合に有用である。最大遅延拡散は、環境およびパラメータ、例えば建造物および他の構造物間の間隔、地形、減衰面などの他の特性の関数である。
共同譲渡された米国特許出願第13/535,128号に記載されたような典型的なWAPSは、符号化変調、例えばスペクトル拡散変調または擬似雑音(PN)変調を利用して広帯域幅を実現する。上述のように、送信機、例えば図1の送信機110はそのような符号化信号またはPN信号を送信し、するとその信号は対応する移動体受信機、例えば受信機120で受信できる。そこで移動体受信機は、逆拡散装置、一般的には整合フィルタまたは一連の相関器を用いて符号化信号を処理する。このような受信機は、理想的には(何ら反射信号が無い場合)、より低レベルのエネルギー部分が両側にある強いピークを有する出力信号波形、例えば図3Aに例示する出力信号310Aを生成する。ピーク(T)の到達時間は、送信された信号が移動装置に到来した時間に相当する。
場所が正確に分かっている複数の電波塔から送られる複数の信号に演算処理を施すことで、三辺測量アルゴリズムにより移動体の場所を算出することが可能である。例えば、図1のWAPSにおいて、 3つ以上の電波塔110が固有に符号化した信号を受信機120に送信してもよく、そこで受信機は、各電波塔までの距離を推定し、推定した距離から三角法によって位置を導出してもよい。しかし、マルチパスに起因する距離推定誤差によって誤りが導入される可能性があり、また以下で述べるように、場合によっては、位置測定の際に致命的誤りが生じる可能性もある。これは、緊急時などの、例えば初動対応に適用する際にきわめて問題となるであろう。
広帯域幅擬似雑音変調は、高速2相または4相位相偏移変調信号の形をとることが多いが、本明細書に開示する態様はこれに限定されるものでなく、同じ、または類似の概念を他のシステムで実現できることに注目すべきであろう。例えば、チャープ変調、直交周波数分割多重(OFDM)、高速周波数ホッピングなどの他の広帯域符号化方式は、本願で述べる処理方法およびシステムによって益を得ることもある。一般に用いられるのは、逆拡散モジュールまたは同等のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールを受信機に利用して、マルチパス信号に相当する可能性のある弱いピークの他に、強いピーク(ダイレクトパス信号に対応するピーク)を有する波形を生成することであり、この波形を利用して到達時間を測定してもよい。ある場合には、ダイレクトパス信号が他の信号より弱いことがあり、受信機は、それでもダイレクトパス信号を優先的に識別する。さらに、ダイレクト信号およびマルチパス信号が時間の関数として互いに大きく重なる場合もあり、受信機は、図3Cの例に示すように、可能ならば、これらの信号を互いに区別し、ダイレクトパスを識別しようとする。さらに、本明細書で提供する信号処理方法およびシステムはまた、非拡散スペクトル信号、例えば本質的にパルス状であるか、受信機で処理されて信号到達時間に対応する出力ピークを出力可能な他の信号に適用してもよいことにも注意されたい。
図2を参照すると、測位システム受信機200の詳細の実施形態を示す。受信機の具体例200は、例えばスマートフォン、タブレット、または他の装置などのユーザ装置の一部であってもよく、送信された測位信号を1または複数の処理要素にて受信して処理し、測位/位置情報を算出してもよい。受信機の具体例200は、図1に示すようにユーザ装置120に相当するものでよい。
受信機200は1または複数のGPSモジュール240を備えてよく、これは、GPS信号を受信し、位置情報および/または他のデータ、例えば、GPSまたは他の測位システムからも得られるようなタイミングデータ、精度希釈(DOP)データ、または他のデータもしくは情報を判別し、その判別した情報を受信機の処理モジュール210および/または他のモジュールに与えるものである。なお、受信機200は、GPSモジュールを有した状態で図2に示されているが、そのようにせず、代わりに衛星または地上信号を受信し、類似もしくは同等の出力信号、データまたは他の情報を出力する他のモジュールを様々な実施形態において使用できる。
受信機200もまた、セルラまたは他のデータ通信システムを介してデータまたは情報を送受信する1または複数のセルラモジュール250を含んでもよい。あるいは、またはさらに、受信機200は、他の有線または無線通信ネットワーク、例えばWi−Fi、Wi−Max、Bluetooth(登録商標)、USB、イーサネット(登録商標)または他のデータ通信ネットワーク等を介してデータを送受信する通信モジュール(図示せず)を含んでもよい。
受信機200は、地上送信機、例えば図1に示すような送信機110から信号を受信し、その信号を処理して後述するように測位/位置情報を判別する1または複数の測位/位置モジュールを備えてもよく、信号の処理には図7ないし図13に関して以下で述べるようにマルチパス信号処理の実行も含まれる。モジュール260は、他のモジュール、例えばGPSモジュール240と一体化してもよく、さらに/またはアンテナ、RF回路などのリソースを他のモジュールと共用してもよい。例えば、測位モジュール260およびGPSモジュール240は、いくつかの、または全ての無線フロントエンド(RFE)部および/または処理要素を共用してもよい。処理モジュール210は測位モジュール260および/またはGPSモジュール240と一体化して、さらに/またはリソースを共用し、測位/位置情報を判定して、さらに/または記述したように他の処理機能を果たしてもよい。同様に、セルラモジュール250は、RFモジュール230および/または処理モジュール210とRFおよび/または処理機能を共用してもよい。逆拡散モジュール265は、様々な実施形態において測位モジュール260および/または処理モジュール210に組み込んでもよく、または独立したモジュールもしくはRF受信機モジュール230の一部であってもよい。
1または複数のメモリ220は、処理モジュール210に接続され、データの蓄積、取り出しを可能とし、さらに/または処理モジュール210において実行する命令の蓄積、取り出しを行うものでよい。例えば、命令は、後述する様々な処理方法および機能を実行するものでよく、例えば、マルチパス信号処理を実行し、送信機、GPS、セルラ、気圧、気温および/または他の事項に関する受信信号もしくは受信データに基づいて、位置情報または他の情報を判別したり、または他の処理機能を実現したりするものでよい。
さらに受信機200は、受信機に関する条件、例えば地方の気圧、気温または他の条件を検知または測定する1または複数の環境検知モジュール270を備えてもよい。例示の実施形態では、環境検知モジュール270で気圧情報を生成し、生成した情報を処理モジュール210に与えて、受信した送信機信号、GPS信号、セルラ信号または他の信号に関する位置/測位情報を判定する際に使用してもよい。
受信機200はさらに、様々な別のユーザインタフェースモジュール、例えばユーザ入力モジュール280を備えていてもよく、ユーザ入力モジュールは、キーパッド、タッチスクリーンディスプレイ、マウス、または他のユーザインタフェース要素の形をとってもよい。音声および/またはビデオデータもしくは情報を出力モジュール290に与えてもよく、出力モジュールは、当該技術分野において公知の、または開発される、例えば1または複数のスピーカまたは他の音声変換器、1または複数のLCDディスプレイなどの表示装置、タッチスクリーン、および/または他のユーザI/O要素の形をとってもよい。例示の実施形態では、出力モジュール290を用いて、受信した送信機信号に基づいて判別した位置/測位情報を視覚的に表示してもよい。また、判別した位置/測位情報をセルラモジュール250に送り、さらに関連の通信事業者または他の事業体に送ることもできる。
典型的な測位システム受信機、例えば図2の受信機具体例200においては、整合フィルタを用いて、受信したスペクトル拡散信号を処理する。整合フィルタは、処理モジュール210などの処理要素、または測位モジュール260などの他の受信機モジュール、または逆拡散モジュール265などの他のモジュールにて実現してもよい。整合フィルタ実現方法および信号処理ハードウェアは、当該技術分野において周知である。整合フィルタを使用して、受信したスペクトル拡散信号を処理すれば、マルチパスが存在すると、整合フィルタ出力は、振幅、遅延および位相が変化する一、連の(場合によっては)重なり合った鋭いパルスを生じる。図3A、図3Bおよび図3Cでは、このような整合フィルタの出力の大きさの例を示す。点線は、3回折り返す実到達時間を示す。なお、図3Bおよび図3Cにおいて、整合フィルタ通過後の大きさのピーク位置は実到達時間と一致しない。実際は、整合フィルタから得られる大きさおよび位相(すなわち同相成分および直交成分)は両方とも、いずれからの到達時間かを判定するのに利用できる。移動体受信機は、整合フィルタから出る最初のそのようなパルスの到達時間を推定しようとする。この目的には、様々なアルゴリズム、例えば、立上りエッジ判別アルゴリズム、MUSICアルゴリズム、最小平均2乗推定アルゴリズムなどを用いてもよい。本願に開示した様々な態様の実施形態を用いて、このような受信機の性能を向上させることもできる。
図3Aおよび図3Bは整合フィルタから出るパルスの大きさを示し、これらのパルスはそれぞれ明確に区別できる。図3Bにおいて、最初の2つのピークの位置は、点線で示したように個々の折返しの実到達時間とは一致しない。さらに、実際には、これらのパルスのいくつかは密に重なり合う場合もあるので、このような重なり合ったパルスは、単純なピーク検出アルゴリズムを用いてそれぞれを区別するのは容易でない。図3Cには重なり合ったパルスの一例が示され、最初の2つのパルスが事実上合わさって1つのパルスを形成していることが分かる(点線は実到達時間を示す)。このような場合、より効果的な方法、例えば、上記MUSICアルゴリズムを採用して、重なり合ったパルスをより良く分離し、パルスの個々の到達時間を測定することも可能である。本明細書で述べる方法および装置の例示の実施形態では、パルスが互いに密に重なり合っている場合について注目する。
図1に示すような典型的なWAPSの実施形態では、遠隔受信機が、複数のブロードキャスト装置から受信した測位信号を処理し、次に到達時間(TOA)ベースの三辺測量方法を利用して受信機の位置を特定する。これを前方TOA測位方式と称することがある。また、別の到達時間ベースのアプローチも複数存在し、本願で述べる信号処理アルゴリズムおよび方法が効果的である。
このような一実施形態は逆測位システムとも呼ばれ、測位すべき物体からの送信を複数の局で受信するものである。そこで、これらの局における受信時間を使用して、物体の位置を特定することができる。明らかに、このようなシステムは、これらの到達時間を比較するために通信リンクを備えているはずである。他の実施形態では、受信機と複数の局の間で往復到達時間を測定できる。例えば、各局は、測位信号をブロードキャストし、送信された信号は(被測位)送受信装置によって受信され、一定の、または測定された遅延後に、このような送受信機が別の測位信号を局に送り返すこともできる。その局では送受信時間によって時間差が生じるので、この時間差を利用して送受信機の位置を特定する。
類似のこのようなシステムは、送受信機が往復手順を開始するものであり、したがって時間差は送受信機において測定される。このような到達時間の測定に基づく実施形態では、いずれも本発明が効果的であるが、開示を明確にするために、以下では前方TOA測位方式についてのみ述べる。同様の実施形態が他の様々なシステムにも利用可能なことが当業者に明らかになるであろう。
上述のように、いくつかの実施形態では、ダイレクトパス信号成分および1または複数の遅延信号成分(存在するならば)を分離して、距離推定を行うために早い方の到達時間を判定しなければならない。これら複数の遅延信号を受信機において互いに分離するために、当該技術分野においてたくさんの方法が開発されてきた。これらの方法は「超解像度」アルゴリズムと呼ばれる場合もある。これらの方法の多くは、受信したサンプルデータから構成された推定共分散マトリックスの固有値分解に依拠している。本開示の一態様は、受信信号を処理してこのような分解の固有値を相加性雑音に対応する値と測位信号に対応する値に分離する方法の様々な実施形態を対象とする。さらに、実施形態は、受信信号を処理して、最早期の信号の到達時間のスプリアス推定値を廃棄する改良された方法を含んでもよい。その結果の処理後の情報によって、最も早く受信した測位信号の到達時間の算出が向上し、これを用いて全体の測位精度が向上できる。
本願で使用するように、「サンプル共分散」は以下の概念に関する。受信信号をサンプルベクトル、すなわちXを次元Mの列ベクトルとして、Xを与えるような方法で処理する。ついで、プロセッサは、本願で共分散と呼ばれる期待値XX′を算出することを要求し、この場合、ダッシュ記号はエルミート共役を示す。以下、共分散について述べる場合、一般に実際の真の共分散ではなく推定共分散を意味し、該当する文脈において明瞭となるはずである。後述するように、様々なアルゴリズムを用いて当該量を推定してもよい。
最早期のパスを判別するという要求は、ダイレクトパスの到達時間が非常に重要である測位の用途以外では必ずしも重要ではないことに注目することが大切である。他の用途、例えばアンテナビーム形成問題および通信信号処理においては、このような最初のパスは他のパスと対比してとくに重要でない場合もあり、受信機が動作して複数の信号を組み合わせ、(ダイレクトパス信号の特定の到達時間を算出することよりも)受信信号エネルギーを増大させることができる。
本願で述べるように、最初のパス到達時間を算出する際の処理誤りによって場合によっては致命的な測位誤りを生じる可能性があるが、その特性は、他の用途にでは重要でないことがある。例えば、図3A、図3Bまたは図3Cで示す例では、いずれの信号ピークの前にも雑音ピークが存在する。このようなピークを信号ピークと間違えると、致命的な誤りが生じる可能性がある。同様に、図3Bまたは図3Cの例において可能性があると思われるように、最初の(おそらく直接的)ピークの位置を見落とすか、または大きく間違った場合、到達時間にも大きな誤差が生じることがある。
マルチパス信号分離の超分解能方式の初期の例は、MUSIC(多重信号特徴化)アルゴリズムと呼ばれるが(例えば、エー・ブルックスタイン、ティー・シャンおよびティー・カイラースによる「重畳エコーの分解能」IEEE Trans. Acoustics, Speech and Signal Processing、ASSP−33巻、第6号、第1357頁〜第1367頁、1985年12月)、関連のアルゴリズム(例えば、ESPRIT、Root ‐ MUSIC、EVMUSIC など)が近年多く開発され、これらは全て、(推定された)共分散マトリックスに関連するある種の固有値分解を用いている。
多くの場合、処理されるデータは、1組の(サンプリングされた)信号に加えて別個の相加性雑音から成る。これらの場合、このようなデータの共分散は、信号に対応する共分散と雑音に対応する共分散とから成る。そこで、固有空間全体を信号および雑音に対応する直交部分空間に分離できる。一般に、ノイズサンプルはガウス性白色雑音であるため、雑音の部分空間に対応する(理想的な)固有値は値が等しくて小さい。信号部分空間に対応する固有値は一般に、特に逆分散後の信号対雑音比が大きい場合、大きくなる。
これらの特性は、重なり合う受信信号の到達時間を含むパラメータを求める基礎として使用してもよい。上述のように、これらのアルゴリズムにおいて、雑音に対応する固有ベクトルは信号部分空間と直交する。その結果、雑音固有ベクトルは送信された信号の汎関数と直交し、これは「アレイマニフォルド」と呼ばれることもある。
時間領域で考えると、この汎関数は、遅延によってパラメータ化された1組の送信された信号のサンプルにすぎない。あるいは、いくつかの実現例では、データの離散フーリエ変換を行うことにより、周波数領域で処理を行う。この場合、アレイマニフォルドは、パラメータが周波数である重み付け複素正弦波の形をとり、これは遅延、すなわち到達時間に直接関係している。いずれにしろ、正しいパラメータが選択されれば、アレイマニフォルドに対する雑音固有ベクトルの直交性を利用して、これらのパラメータを求めることができ、パラメータは容易に様々な信号の到達時間に対応付けられる。
実際には、この直交性によって、様々な受信信号(例えば図3A、図3Bおよび図3Cに示すように出力信号ピークに対応する)の到達時間に対応する位置にピークを有する擬似スペクトルの算出が可能となる。このような擬似スペクトルを生成する様々なアルゴリズムが考案されてきた(MUSIC、Root−MUSIC、EV−MUSICなど)。図14Aおよび図14Bは、遅延に対する擬似スペクトル振幅の例を提示する。図14Aは、第1のパス(1410A)が他のパスより大きい出力振幅を有する例を示し、図14Bは、第1のパス(1410B)が他より小さい例を示す。擬似スペクトルで生じるピークは、たとえ整合フィルタ出力における対応するピークが(図3Cのように)密に重なり合って区別できない場合でも、明確になり得ることに注目されたい。さらに、擬似スペクトルにおけるピークは、整合フィルタからのピーク位置に存在し得る大きな時間的偏位がないことが多い(例えば図3Bを参照)。
なお、共分散の算出に使用する総計M個の独立データサンプルと、D個の受信した重畳信号(「エコー」)がある場合、雑音部分空間は次元数M−Dおよび信号部分空間次元Dを有する。信号部分空間に必要なフルランク特性は、時にこれらのアルゴリズムの適用における関心事である。しかし、共分散を構成してこの部分空間を確実にフルランクにする様々な方法が得られている。雑音が白色であれば、同様の小さい値を有する雑音の固有値がM−D個、またより大きい信号固有値がD個存在することになろう。エコーの数Dは演繹的に未知であるので、この数を何らかのやり方で、または雑音固有値の数M−Dを等価的に推定する必要がある。この推定は、図2の処理要素210および/もしくは測位/位置モジュール260において、または受信機の他の処理要素において行うこともできる。
雑音部分空間の大きさ、または等価的に信号部分空間の大きさを推定する複数のアルゴリズムが当該技術分野において知られている。これらには、最小記述長(MDI)と赤池情報量規準がある。このようなアルゴリズムの基礎は、情報理論的基準および最大尤度もしくは最大事後推定値を用いて、最良の信号モデル整合観測値を選択することである。一般に、観測値はガウス分布をとり、雑音固有値は値がかなり類似すると仮定する。しかし、これらの仮定は、多様な状況下でうまく維持されない。特に、典型的なWAPSにおいては、通常、データのスナップショットを組み合わせるのではなく、1つのスナップショットを使用して信号分離を行う。そのため、大体において、ガウス分布の仮定は不正確になる。
他の問題点は、既存のアルゴリズムは雑音部分空間次元M−Dの最良の推定値を得ようとすることである。ここでの仮定は、推定値が大き過ぎるか、または小さ過ぎる場合の誤差は同様の不利を有することを暗示している。これは、多くの用途(到来方向アンテナの用途など)では優れた仮定となり、得られた誤り分布は優れたシステム性能をもたらす。しかし、WAPSなどの他の用途においては、あるタイプの誤りでは、他の場合より致命的な誤りとなることがある。特に、WAPSでは、複数の受信信号路のうち最早期のもののパラメータ(例えば、図3A、図3Bおよび図3CにおいてTで示すような最早期のパスに対応する実到達時間)を求めることに関心が持たれる。また、図3Bおよび図3Cに示すように、このような早期のパスの電力が弱い場合もあるため、このパスに対応する信号固有値が比較的小さい場合もある。さらに、アルゴリズムによって雑音から信号固有ベクトル(および対応の固有値)が誤生成される可能性もあり、この誤りによって、到達時間推定値が直接パスの到達時間より早くなる可能性もある。これは、図3A、図3Bおよび図3Cに示すように、最初の信号ピークの前に存在する雑音ピークに起因することもある。部分空間次元推定値におけるある誤りが致命的結果を生じることがあり、これに関して以下に述べる。
信号部分空間次元推定処理を考慮すると、致命的な誤りが発生する可能性を容易に知ることができる。信号部分空間の大きさを推定する際に、低過ぎる次元を選択すると、タイプ1の誤り、すなわち「ミス」となる。高過ぎる次元を選択すると、タイプ2の誤り、すなわち「偽警報」となる。偽警報が発生すると、雑音固有値および対応の固有ベクトルのうちの少なくとも一方が信号固有値および固有ベクトルとみなされる。これにより、処理手順は、実在以上の数の真の信号ピークを求めようとすることがあるため、偽スペクトルにおける偽ピークが認識されてしまう。この偽ピークの位置に応じて、偽信号の到達時間の推定値が最早期の真の信号の到達時間よりもかなり前の値となることもある。これにより、最早期の到達時間推定値が致命的に悪い値になってしまうことがある。この誤りは、例えば緊急応答など、非常に正確な測位が重要となる重大な用途では特に問題となり、どのような距離誤差でも測位が不正確になり得る。一方、タイプ1の誤りは一般に、弱い早期ピークが見落とされてしまう(例えば、図3Bに示す弱い最初の到来信号に相当する)場合があることを意味し、これは比較的小さい測位誤差となる場合が多い。その理由は、他の有効なピークが依然として存在し、通常、互いに近接しているからである。
本願譲受人NextNavが行ったシミュレーションでは、従来の推定方法を用いることで最早期の到達時間推定値が致命的に悪い値になることが明らかになった。しかし、本願で開示した様々な態様による実施形態を用いることで、致命的な誤りが生じるリスクを低減させることも含めて、上記誤りを減少または解消することができる。
共分散を推定する2つの典型的な方法がある。第1の方法では、各々がM個のデータサンプルから成る1組のスナップショットを撮るものとする。Xがn番目のスナップショットを示すとして、共分散は、全てのnについて平均X′として推定され、Xは列ベクトルであり、ダッシュ記号は複素(エルミート)転置行列を意味する。ここで、スナップショットは、全て等しく分布するものとする。これらの条件については、雑音が相加性白色雑音である場合、平均化したスナップショットの数(N)が大きくなると、雑音部分空間の固有値の分布は雑音分散に等しい値の周辺に集まる傾向があることが分かっている。この場合、(雑音または信号の)部分空間次元を判定する情報理論法が有効である。
図4は、スナップショットが分散1の複素白色ガウス雑音(分散が1の同相成分および直交成分)の20個のサンプルから成る場合の固有値の(推定される)確率密度410のグラフ400を示す。100個の連続スナップショットの共分散を平均して、固有値を求めた。これを10,000回繰り返して、100ビンのヒストグラムを構成するのに十分なデータ(200,000個の値)を蓄積した。図4に示すように、ヒストグラムを正規化して確率密度を得、分布の平均である固有値振幅2を中心とした集塊を呈している。なお、最大固有値はこの場合の平均値の約2倍のみであった。
WAPSの用途において一般に用いる共分散を推定する第2の方法は、データの1個のスナップショットを利用し、このようなデータの重なり合うセグメントを使って平均化を行う。これらは、セグメント選択法に応じて「平滑化法」または「修正平滑化法」と呼ばれる。このような方法は、単一のスナップショットが静止状態としてモデル化できる場合にのみ機能する。到達時間推定のために、(上述のように)離散フーリエ変換を利用して時間スナップショットを「周波数領域スナップショット」に変換することにより、ほぼ静止状態のデータ系列が構成可能となる。よって、この平滑化法は、共分散の推定に用いることができる。しかし、この場合、固有値の分布が集塊化しない傾向があり、その代わり指数分布としてある程度うまくモデル化される場合が多い。
このアプローチに関する問題は、固有値がもはや1つの値の周辺にかたまらないことであるが、その代わり非常に長いテールを有する統計分布を示す。その結果、推定された共分散の個々の雑音固有値が平均値と比較して非常に大きくなって偽警報を生じ、それにより致命的な結果となることがあるという無視できない確率が生じる場合もある。図5は、スナップショットが分散1の複素白色ガウス雑音の40個のサンプル(分散が1の同相成分および直交成分)から成る平滑化推定の例についての固有値の統計分布を示すグラフ500を示す。各スナップショットごとに、大きさが20サンプルの重なったセグメント長を用いて共分散を推定し、前後推定手順を使用した。そこで、得られた固有値(サイズ20)を保存し、上記手順を10,000回繰り返してデータを収集し、100ビンのヒストグラムを構成した。推定した分布の平均値は、略2であり(入力データと一致する)、このグラフにk exp(−x/2)の形状の指数関数を重ねた。真の指数分布に対して、kは1/2でなければならない。しかし、この場合、最良の整合はkがほぼ0.11の場合であり、その差は恐らく、両曲線が0.4未満の値において異なることに起因している。いずれにせよ、この図は、分布が図4よりもずっと長く尾を引いていることを示す。例えば、最大固有値が平均値の4倍となる確率が1%あり、図4とは大きく異なる場合がある。すでに述べたように、これによって、擬似スペクトルの偽の早期ピークが生じるため、致命的な誤りにつながる恐れがある(例えば、得られた雑音固有値が信号として選択される場合もあり、これがダイレクトパス到達時間よりもずっと早期の到達時間に対応することもある)。多くの実際の状況では、固有値の分布が図5に示すよりもさらに密接に指数分布に従うこと、すなわち図4に示すような振幅0.4未満の差は存在しないことも分かった。時折生じるような致命的な誤りが重要とならない用途もあるが、緊急応答での用途など、このような誤りが非常に重要となることもある。
これらの結果の意味するところによれば、偽警報を最小にし、それによって致命的な誤りを最小にすることを主な目的とする場合、雑音部分空間次元を判定する1つの方法は、雑音固有値の統計値を推定し、この統計値に対して所定の偽警報率を得る閾値を設定することである。一例として、(例えば、最大値と、ことによると2番目に大きい値も除外して)1組の固有値の中央値を測定し、この中央値に対し閾値を設定してもよい。指数分布が優れたモデルを表す場合、このような分布は単一パラメータ分布であるので、閾値設定を決めるために中央値を用いることは適切である。より一般的な方法では、この閾値アプローチは、まず雑音固有値の統計分布をモデル化し、次に、測定した固有値レベルと一緒にこの情報を用いて閾値を設定することを含み、閾値を超えた値を信号固有値と断定するものである。NextNavによるシミュレーションは、このアプローチがうまく機能して所定の偽警報率が設定されることを示している。
しかし、上記アプローチの問題点は、しばしば信号固有値を雑音固有値として断定してしまうことがあり、そのため早期のマルチパスの戻り位置を見失う可能性があることである。このような問題は、低偽警報率を重視することから、当然予期されるであろう。しかし、このアプローチやそれより前のアプローチには、超解像度アルゴリズムで求まるピークを二次的にチェックするさらに他の方法が効果的である。前述のように、このようなピークはスプリアスである場合もあり、信号固有値と断定した雑音固有値から生じている場合もある。このようなピークに対応する到達時間は、品質メトリックと呼ばれる他の測定値を用いて選別し、これを保持すべきか、あるいは廃棄すべきかを判定してもよい。このようなメトリックには、別の到達時間測定値、信号強度、信号対雑音比、相関幅などを含んでもよい。このようなメトリックの組合せを選別条件として用いることもできる。
例えば、上記拡散スペクトルの実施形態で使用される逆拡散器に関連した整合フィルタから出るピークの位置を判定するだけで、到達時間をおおまかに得ることもできる。超解像度アルゴリズムから求められる「可能性のある」到達時間と呼ばれる到達時間がこのおおまかな測定の十分前に発生すれば、特に、可能性のある到達時間に対応する電力が充分に低ければ、この可能性のある到達時間は偽警報として廃棄してもよい。このような電力レベルは、対応する固有値のレベルによって判別したものでよく、または単に、整合フィルタからの最大出力値に対して、もしくは背景雑音に対して、可能性のある到達時間における整合フィルタの出力の振幅であってもよい。より高度なアプローチでは、可能性のある到達時間に対応するピークが到達時間および信号強度の両方の複素関数である領域内にない場合、ピークを除外することになる。
一実施形態では、拡散スペクトルを使用する実施例において、「信号マスク」を逆拡散器出力に適用して、超解像度アルゴリズムの示す時間における早期のパスの存在を確認してもよい。このアプローチでは、受信した信号出力における最強ピークに閾値マスクの中心を置き、マスクがその中心における最低信号強度値で始まり、所定の勾配で立ち上がって所定の距離だけ離れた位置で最強ピーク値に等しい値に達するようにする。例えば、一実施形態では、マスクは、図6に曲線620で示すように、指数が所定の値を有する指数関数特性を有していてもよい。このマスク実現例において、可能性のある早期パス信号は、存続可能なダイレクトパス信号とみなされるには、閾値よりも大きく立ち上がる必要がある。どの可能性のある早期パスも、存続可能な候補とみなされるためにはマスクよりも上に立ち上がる必要があり、そうでない場合は廃棄される。図6に示すように、マスクはピーク信号値616を中心とし、信号612は、その振幅がマスク曲線620によって定められた閾値より小さいのでマスクされる。信号614は、マスク閾値より大きい振幅を有するので、ダイレクトパス信号として選択してもよい。
実際、マスクは、早期パスピークが時間領域内で最強ピークからさらに離れて発生する場合に早期パスピークの必要な強度に下限を設けるものである。実現例に用いる指数の値は、例えばシミュレーションテストおよび/または動作システムテストデータの基準に基づいて選択してもよい。
たとえ信号および雑音の部分空間次元が正確に判別しても、偽警報が生じる可能性があることに注目すべきである。これは、MUSIC偽スペクトルにおけるマルチパスピークをノイズフロアの残部と区別する適切な閾値の選択に依存することに起因する。MUSICへの入力に雑音が多すぎると、ピークはあまり際立たず、雑音ピークのいくつかが閾値テストを通過してしまい、可能性のある早期到来ピークと見誤ることもしばしばあり得る。これは、位置誤差にも致命的な誤りを生じることがあるため、軽減させるのが好ましい。例示の実施形態においては、(ケー・シー・シャーマンおよびティー・エス・デュラニによる「方位推定の最新固有構造法の比較研究 − 新しい高性能アプローチ」、Proceedings of the 25th conference on Decision and Control、1986年12月、ギリシャ、アテネに記載のような)尤度MUSICとして知られるMUSICの変形は、上記の他の選別方法と共に用いることができ、ノイズフロアの上昇に因る危険の低減に役立つことがある。この変化は、雑音がガウス分布に属するのに対し、信号は属さないという事実を利用することにより、疑似スペクトルのノイズフロアを低減する目的を果たす。最終結果としては、修正疑似スペクトルにおけるわずかな雑音ピークの多くが閾値テストを通って、偽の早期ピークとして振舞うことができる。
上述のように、本開示の態様による様々な実施形態は、超解像度アルゴリズムをマルチパスの問題、すなわち雑音固有値および対応する固有ベクトルを信号と誤ったり、または雑音ピークを疑似スペクトルにおける早期信号ピークとして誤認識したりする問題に適用する際に、偽の早期ピークの影響を改善することを目的とする。上述のように、(1)推定信号固有値/固有ベクトルに二次チェックを適用し、さらに/または(2)上記情報理論法以外の方法を用いてどの固有値を雑音固有値と断定するかを判定することで、改善ができる。より一般的な目的は、様々な超解像度ベースの到達時間推定手順において起こり得る致命的な誤りを削減または防止することである。これは、後述するように、偽ピークの発生を最小にすることにより可能となる。
一実施形態では(アプローチAで示す)、適切なアルゴリズム、例えばMDLを用いて雑音および信号の部分空間次元を判別し、次いで、超解像度アルゴリズムを実現してこのアルゴリズムから様々な信号の到達時間を推定し、次に最早期の到達時間を選択することにより、偽ピークを軽減することが可能となる。一旦これを行うと、整合フィルタからのピークの位置を調べて、到達時間の大まかな推定値を求めることができる。これは、様々な方法で行うことができる。
例えば、例示の一実施形態では、大まかな推定を行う前により低いウインドウ境界を設定してもよく、超解像度アルゴリズムから得られた到達時間がこのウインドウ内にあったかどうか判定する。これが境界より前に発生すると、廃棄してもよく、超解像度アルゴリズムから得られる次の最早期のピークを考慮してもよい。この処理は、ピークがこのウインドウ内で検出されるまで続けてもよい。なお、ウインドウ境界のサイズは一般に、起こり得る最大マルチパス時間拡散などの物理的限界に基づいて設定してもよい。この方法を実現する処理700の実施形態を図7に示す。処理700は、図1の装置120などのユーザ装置において実行してもよく、この装置は図2の受信機実施形態200に示すような構成であってもよい。処理700は、測位信号が受信される段階705で開始してもよい。測位信号は、ダイレクトパス成分と1または複数のマルチパス成分とを含んでもよい。段階710では、受信した測位信号に対応する推定共分散を算出することができる。段階715では、超解像度アルゴリズム、または類似もしくは同等のアルゴリズムを実行して、受信測位信号成分のうちの1組の成分の到達時間を算出してもよい。段階720では、信号成分の第1の到達時間(TOA)を算出してもよい。段階725では受信信号の相互相関をとり、段階730において受信信号相互相関のピークから大まかなTOAを算出することができる。
判断段階740では、第1のTOAと大まかなTOAとの差を所定の閾値と比較してもよい。差が閾値より大きい場合、段階745まで処理を続けることができ、そこで、1組の受信信号成分から第1のTOAを廃棄し、段階720を繰り返して新たな第1のTOAを求める。一方、段階740での差が閾値より小さい場合、段階750まで処理を続けることができ、そこで、第1のTOAから算出したTOA推定値を推定したTOAとなるように割り当てて、さらに処理を行う。このTOAは、後で、送信機から受信機までの距離の算出に用いることができ、例えば他の送信機から受信した測位信号に基づく位置三角測量など、さらなる処理を行う。
別の実施形態では、信号電力対遅延のマスクが得られ、その勾配は、ある所定の値か、またはデータベースに蓄積した1組の所定の値から得られた値のいずれかであり、逆拡散器出力において最強のピークに中心がある。一旦これを行うと、チェックを行って最早期到来パスの候補のうちのどれがマスクに適合するかを判定することができ、そこでマスクに適合するものの中から最早期パスを選択できる。この方法を実現する処理800の実施形態を図8に示す。処理800は、図1の装置120などのユーザ装置において実行でき、この装置は、図2の受信機実施形態200に示すような構成であってもよい。処理800は、測位信号が受信される段階805で開始することができ、これは図7の処理段階705と同様であってもよい。測位信号は、ダイレクトパス成分と1または複数のマルチパス成分とを含むこともある。段階810では、受信した測位信号に対応する推定共分散を求めてもよく、処理段階710と同様でよい。
段階815では、超解像度アルゴリズム、または類似もしくは同等のアルゴリズムを実行して、受信した測位信号成分のうちの成分の1組の到達時間を算出でき、処理段階715と同様でよい。段階820では、信号成分の第1の到達時間(TOA)を算出することができ、これは処理720と同様でよい。段階825では、受信信号に相互相関を実行して、大まかなTOAを相互相関のピークから算出してもよく、これは段階725および730と同様に行ってもよい。ただし、段階830では、図6に示すような信号マスクはピーク値に適用でき、判断段階840はマスクされたピーク値に適用してもよい。ピーク値がマスク閾値より小さい場合、段階845の処理に進んでよく、この段階では第1のTOA推定値を廃棄して、段階820まで処理を続けて別の第1のTOA推定値を算出する。あるいは、最早期ピーク値がマスク基準を満たす(すなわち閾値または他のマスク基準を超える)場合、段階850まで処理を続けて、マスク基準を満たす最早期TOAから得たTOA推定値を推定TOAとなるように割り当てて、さらに処理を行ってもよい。後にこのTOA値を用いて送信機から受信機までの距離を算出し、例えば他の送信機から受信した測位信号に基づいて位置を特定するといった、さらなる処理を行ってもよい。
一実施形態(アプローチBで示す)では、雑音固有値の統計値に基づくアルゴリズムを用いて、検出閾値を設定することができる。閾値を設定することで、所定の偽警報率を達成してもよい。この閾値を下回る全ての固有値は、断定した雑音固有値であってもよい。この方法を用いて、偽警報率が十分に高く設定されれば、致命的な誤りが軽減し、また場合によっては大幅に除去することができる。
他のアプローチ(アプローチCで示す)では、推定信号強度に応じて、上述のアプローチAおよびBの組合せを実現できる。例えば、所定のSNRを下回る場合、MDLアルゴリズムを用いてもよく、所定のSNRを上回る場合は、Bのアプローチを用いることができ、逆もまた同様である。いずれの場合でも、上記二次チェックを利用してもよい。譲受人NextNavによるシミュレーションよれば、アルゴリズムを組み合わせると、いずれか単独の場合よりも良好に機能できることが分かった。
いくつかの実施形態(アプローチDとして示す)では、上記方法もまた、尤度MUSICで補足し、偽スペクトルにおけるスプリアス雑音ピークが可能性のある早期到来信号ピークとして示されるのを防止することができる。
シミュレーションおよびプロトタイプ試験、ならびに広範なフィールドデータの試行は、アプローチAの第2の態様に加えてCおよびDなどのアプローチの組合せを適用することで、困難な環境における位置誤差を大幅に改善できることを示している。
アプローチB、CおよびDは、図9および図10に示す例示の実施形態において説明する。図9は、図1のユーザ装置120などのユーザ装置に使用可能な処理900の実施形態を示す。処理900は、図2に示すような受信機構造において実行できる。段階905では、ダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方が受信できる。段階910において、受信信号の推定共分散を求めてもよく、信号に対応するメトリック値は段階915で算出できる。判断段階920では、メトリック値を閾値と比較してもよい。メトリック値が閾値未満の場合、段階930まで処理を続けることができ、そこで第2の方法を用いて様々な成分の到達時間を算出することができる。一方、段階920においてメトリック値が閾値以上である場合、第1の方法を用いて、到達時間パスを算出することができる。
段階950において、パスは大まかな到達時間に対する時間などの統計値で選別することができ、段階960において、品質条件を満たす最早期パスをダイレクトパスTOAとして選択できる。このTOAは、受信機の距離および/または位置を特定するために使用することもできる。
図10は、図1のユーザ装置120などのユーザ装置において使用可能な別の処理1000の実施形態を示す。処理1000も、図2に示すような受信機構造において同様に実行できる。段階1005では、ダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方を受信できる。段階1010では受信信号の推定共分散を求め、この信号に対応するメトリック値は段階1015で算出できる。判断段階1020では、メトリックの値を閾値と比較できる。メトリック値が閾値未満である場合、段階1030まで処理を続け、そこで第2の方法を用いて様々な成分の到達時間を算出できる。一方、段階1020においてメトリック値が閾値以上である場合、第1の方法を用いて到達時間パスを算出できる。
段階1050では、尤度MUSICアルゴリズム、または類似もしくは同等のアルゴリズムを用いて、スプリアス雑音ピークをフィルタリングしてもよい。そこで、段階1060において、残りのピークに二次チェックとして信号マスクを適用してもよく、また、段階1070では、マスク基準を満たす最早期ピークをダイレクトパスTOAについて選択してもよい。このTOAは、受信機の距離および/または位置を特定するために使用できる。
図11は、図1に示すWAPSシステムなどの測位システムにおいて送信機から受信機までの距離推定値を算出する処理1100の実施形態の詳細を示す。処理1100は、送信機から送られる測位信号を受信する段階1110で開始できる。受信した測位信号は、ダイレクトパス信号成分、および1または複数のマルチパス信号成分を含むことがある。ダイレクトパス信号成分は、いくつかの環境においては、マルチパス信号成分より強くなる場合もある。あるいは、マルチパス信号成分の1または複数がダイレクトパス信号成分より強くなる場合もある。ダイレクトパス成分およびマルチパス成分は、受信機における到達時間が互に密に重なり合う場合もある。段階1120では、受信測位信号の推定共分散が算出できる。段階1130では、推定共分散の1組の固有値を算出することができ、段階1140では、固有値の統計分布を推定することができる。段階1150では、当該1組の固有値を、例えば閾値に基づいて、ダイレクトパス信号成分およびマルチパス信号成分を含む送信された信号に対応する固有値の第1の部分組と、雑音成分に対応する固有値の第2の組に分離できる。この閾値は、少なくとも部分的に推定統計分布に基づくものでよい。段階1160では、第1の組の固有値を用いて、ダイレクトパス信号成分の到達時間を推定することができ、送信機と受信機との間の距離推定は、少なくとも部分的に第1の部分組の固有値および対応する固有ベクトルに基づいて実行できる。段階1170では、受信機の位置を特定できる。例えば、三角測量計算もしくは他の位置計算における別の距離推定値または他の情報と共に距離推定を用いることにより、位置を特定することができる。
第1の組の固有値における1つの固有値および対応の固有ベクトルは、ダイレクトパス信号成分に対応するものとして選択でき、それを用いて推定到達時間を算出することができる。距離推定値は、少なくとも部分的に推定到達時間に基づいて算出されるものでよい。処理1100はさらに、部分的に距離推定値に基づいて受信機の位置を特定するステップを含んでもよい。本方法は、算出した位置を出力として供するステップをさらに含んでもよい。この出力は、受信機から、例えばセルラまたはデータネットワークなどの有線または無線の通信ネットワークに送出/送信してもよい。通信ネットワークは、緊急応答ネットワークであってもよい。出力は、通信ネットワーク上の他の装置またはシステムに送信できる。出力は、受信機の音声出力または可視表示に出力してもよい。
図12は、図1に示すWAPSシステムなどの測位システムにおいて送信機から受信機までの距離推定値を算出する処理1200の実施形態の詳細を示す。処理1200は、送信機から測位信号を受信する段階1210で開始できる。測位信号は、ダイレクトパス信号成分と1または複数のマルチパス信号成分とを含むことがある。ダイレクトパス信号成分は、いくつかの環境においては、マルチパス信号成分より強い場合がある。あるいは、マルチパス信号成分の1または複数は、ダイレクトパス信号成分より強い場合もある。ダイレクト成分およびマルチパス成分は、受信機の到来信号において互に密に重なり合う場合もある。段階1220では、受信した測位信号の統計値を算出できる。段階1230では、受信した測位信号の推定共分散を算出でき、段階1240では、固有値の統計分布の推定値を算出できる。段階1250では、統計値が第1の範囲内である場合、第1の方法を用いてダイレクトパス信号の推定到達時間を算出できる。一方、段階1260では、統計値が第2の範囲内である場合、第2の方法を用いてダイレクトパス信号の推定到達時間を算出できる。第2の方法は、第1の方法と異なってもよい。段階1270では、送信機と受信機との間の距離推定値は、段階1250または段階1260から得た推定TOAに基づいて算出できる。段階1280では、受信機の位置を特定することができる。例えば、受信機の位置は、三角測量計算もしくは他の位置計算における別の距離推定値または他の情報と共に距離推定値を用いて算出してもよい。
第1の方法は、例えば情報理論的基準を用いて、推定共分散の信号部分空間に関連する複数の固有値を推定することを含んでもよい。推定到達時間は、固有値のうちの選択された1つに基づく場合もある。第1または第2の方法は、推定共分散の統計値を使用して、推定共分散の測位信号部分空間における複数の固有値を推定することを含んでもよく、その場合、推定到達時間は、固有値のうちの選択された1つに基づく。統計値は、受信した測位信号の信号対雑音比の測定値であってもよい。処理1200はさらに、部分的に距離推定値に基づいて受信機の位置を特定し、算出した位置を出力として提供することを含んでもよい。この出力は、受信機から、例えばセルラまたはデータネットワークなどの有線または無線の通信ネットワークに送出/送信してもよい。通信ネットワークは、緊急応答ネットワークであってもよい。出力は、通信ネットワーク上の他の装置またはシステムに送信できる。出力は、受信機の音声出力または可視表示に出力してもよい。
図13は、図1に示すWAPSシステムなどの測位システムにおいて送信機から受信機までの距離推定値を算出する処理1300の実施形態の詳細を示す。処理1300は、送信機から測位信号を受信する段階1310で開始できる。測位信号は、ダイレクトパス信号と1または複数のマルチパス信号とを含むことがある。ダイレクトパス信号は、いくつかの環境においては、マルチパス信号より強い場合がある。あるいは、マルチパス信号の1または複数は、ダイレクトパス信号より強い場合もある。ダイレクト成分およびマルチパス成分は、受信機の到来信号において互に接に重なり合うことがある。段階1320では、受信した測位信号の推定共分散を求めることができ、段階1330では、推定分散の1組の固有値を算出できる。段階1340では、測位信号成分の1組の可能性のある到達時間を、また段階1350では、1組の可能性のある到達時間から第1の到達時間値を選択できる。段階1360では、選択された第1の到達時間に関する情報に基づくこともある品質メトリック値を選択できる。段階1370において、1組の可能性のある到達時間から選択された第1の到達時間は、品質メトリック値が所定の閾値未満の場合、その組から除外してもよく、調整された1組の可能性のある到達時間が、除外された値が無い状態で生成可能となる。推定された第1のTOAが除外された場合、処理は、その組から選択した第1のTOA値の品質メトリック値が所定の閾値を上回るまで、その選択を繰り返し、品質メトリック値を算出し、さらに他の選択した第1の到達時間を除外することを含んでもよい。段階1380では、送信機と受信機との間の距離を、調整された1組の可能性のある到達時間から算出することができ、段階1390では、受信機の位置を特定できる。例えば、三角測量計算もしくは他の位置計算における別の距離推定値または他の情報と共に距離推定値を用いることにより、その位置を特定できる。
品質メトリックは、例えば選択した第1の到達時間と測位信号の到達時間の推定値との間の到達時間差の測定値を含んでもよい。この測定値は、少なくとも部分的に時間領域相互相関ピークの位置に基づくものでよい。この方法は、尤度MUSICアルゴリズムを実行して偽スペクトルから1組の早期到来ピークを判別することを含んでもよい。品質メトリックは、選択した第1の到達時間に対応する相関ピークが、最強の相関ピークの位置および電力に対して、信号電力対遅延のマスク内にあるかどうかについての判定に基づいて決定してもよい。品質メトリックは、雑音の測定値に対して選択した第1の到達時間に対応する信号の強度の測定値を含んでもよい。
処理1300はさらに、例えば、部分的に距離推定値に基づいて受信機の位置を特定し、特定した位置を出力として提供することを含んでもよい。この出力は、受信機から、例えばセルラまたはデータネットワークなどの有線または無線の通信ネットワークに送出/信送してもよい。通信ネットワークは、緊急応答ネットワークであってもよい。出力は、通信ネットワーク上の他の装置またはシステムに送信できる。出力は、受信機の音声出力または可視表示に出力してもよい。例えば、受信機の位置は、送信機が算出した距離推定値、および2つ以上の他の送信機が算出した別の距離推定値の三角測量に基づいて特定してもよい。
技法例
本願に開示した機能および動作は、1または複数の場所でプロセッサによって実行される1または複数の方法として実現できる。また、これらの方法を実現するプログラム命令を有するプロセッサ可読非一時媒体も考えられる。プログラム命令は、少なくとも1つの半導体チップに含まれていてもよい。
機能は、RFモジュールから受信した測位信号に基づくものでよい。
いくつもの方法において、制限を課すためではなく例として、ダイレクトパス信号成分と1または複数のマルチパス信号成分とを含む測位信号を送信機から受信し、受信した測位信号の推定共分散を求め、推定共分散の1組の固有値を算出し、少なくとも部分的に推定統計分布から得られる閾値に基づいて、1組の固有値をダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分を含む送信された信号に対応する固有値の第1の部分組と、雑音成分に対応する固有値の第2の組とに分離し、少なくとも部分的に固有値の2つの組への分離に基づいて送信機と受信機との間の距離推定値を算出することを含んでもよい。いくつかの態様によると、1つの固有値と第1の組の固有値の対応するベクトルとがダイレクトパス信号成分に対応する。いくつかの態様によると、距離推定値は到達時間に基づいて算出する。本方法は、さらに、または代わって、部分的に距離推定値に基づいて受信機の位置を特定し、特定した位置を出力として提供することを含んでもよい。いくつかの態様によると、出力は、受信機から通信ネットワークに送られる。いくつかの態様によると、通信ネットワークは緊急応答ネットワークである。いくつかの態様によると、出力は、受信機の音声出力または可視表示に出力される。いくつかの態様によると、受信機の位置は、送信機が算出した距離推定値、および他の2つ以上の送信機が算出した別な距離推定値の三角測量に基づいて算出される。
いくつもの方法において、制限を課すためではなく例として、ダイレクトパス信号成分と1または複数のマルチパス信号成分とを含む測位信号を送信機から受信し、受信した測位信号の統計値を求め、受信した測位信号の推定共分散を求め、統計値が第1の範囲内にある場合、第1の方法を用いてダイレクトパス信号成分の推定到達時間を算出し、統計値が第2の範囲内にある場合、第2の方法を用いてダイレクトパス信号成分の推定到達時間を算出し、少なくとも部分的に推定到達時間に基づいて、送信機と受信機との間の距離推定値を算出することを含んでもよい。いくつかの態様によると、第1の方法は、推定共分散の測位信号部分空間に対応する複数の固有値を推定する情報理論的基準の使用を含む。いくつかの態様によると、第1の方法は、推定共分散の統計値を使用して、推定共分散の測位信号部分空間における複数の固有値を推定することを含む。いくつかの態様によると、第2の方法は、推定共分散の統計値を使用して、推定共分散の測位信号部分空間における複数の固有値を推定することを含む。いくつかの態様によると、統計値は、受信した測位信号の信号対雑音比の測定値である。本方法は、さらに、または代わって、部分的に距離推定値に基づいて、受信機の位置を特定し、特定した位置を出力として提供することを含んでもよい。いくつかの態様によると、出力は、受信機から通信ネットワークに送られる。いくつかの態様によると、通信ネットワークは緊急応答ネットワークである。いくつかの態様によると、出力は、受信機の音声出力または可視表示に提供される。いくつかの態様によると、受信機の位置は、送信機が算出した距離推定値、および他の2つ以上の送信機が算出した別な距離推定値の三角測量に基づいて算出される。
いくつもの方法において、制限を課すためではなく例として、ダイレクトパス信号と1または複数のマルチパス信号とを含む測位信号を送信機から受信し、受信した測位信号の推定共分散を求め、測位信号成分の1組の可能性のある到達時間を算出し、1組の可能性のある到達時間から第1の到達時間値を選択し、選択した第1の到達時間に関する情報に基づいて品質メトリックの値を求め、品質メトリック値が所定の閾値に満たない場合、1組の可能性のある到達時間から、選択した第1の到達時間を除外して、調整された1組の可能性のある到達時間を生成し、調整された1組の可能性のある到達時間から送信機と受信機との間の距離を算出することを含んでもよい。いくつかの態様によると、品質メトリックは、少なくとも部分的に時間領域相互相関ピークの位置に基づく、選択された第1の到達時間と測位信号の到達時間の推定値との間の到達時間差の関数である。本方法は、さらに、または代わって、尤度MUSICアルゴリズムを実行して、疑似スペクトルから1組の早期到来ピークを求めることを含んでもよい。いくつかの態様によると、品質メトリックは、選択した第1の到達時間に対応する相関ピークが最強相関ピークの位置および電力に対して信号電力対遅延のマスク内にあるかどうかの判定に基づいて決定される。いくつかの態様によると、品質メトリックは、雑音の測定値に対して、選択された第1の到達時間に対応する信号の強度の測定を含む。本方法は、さらに、または代わって、部分的に距離推定値に基づいて、受信機の位置を特定し、特定した位置を出力として提供することを含んでもよい。いくつかの態様によると、出力は、受信機から通信ネットワークに送られる。いくつかの態様によると、通信ネットワークは緊急応答ネットワークである。いくつかの態様によると、出力は、受信機の音声出力または可視表示に出力される。いくつかの態様によると、受信機の位置は、送信機が算出した距離推定値、および他の2つ以上の送信機が算出した別な距離推定値の三角測量に基づいて算出される。
いくつもの方法において、制限を課すためではなく例として、ダイレクトパス信号成分、および送信機から受信機によって受信された測位信号に対応する1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に関する情報を受信し、ダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に対応する1組の到達時間を算出し、1組の到達時間から到達時間を選択し、選択した到達時間に関する情報に基づいて品質メトリックの値を求め、選択した到達時間に対応する値が閾値条件を満たすかを判定し、値が閾値条件を満たすと判定した場合、選択した到達時間を用いて、送信機と受信機との間の距離を算出し、値が閾値条件を満たさないと判定した場合、閾値条件を満たす他の品質メトリックの値に対応する他の選択した到達時間を用いて、送信機と受信機との間の距離を算出することを含んでもよい。いくつかの態様によると、品質メトリックは、少なくとも部分的に時間領域相互相関ピークの位置に基づく、選択した到達時間と測位信号の到達時間の推定値との間の到達時間差の関数である。いくつかの態様によると、本方法は、尤度MUSICアルゴリズムを用いて、疑似スペクトルから1組の早期到来ピークを判別する。いくつかの態様によると、選択した到達時間に対応する時間領域相互相関ピークが最強の時間領域相互相関ピークの位置および電力に対して信号電力対遅延のマスク内であるかどうかに基づいて、品質メトリックが決定される。いくつかの態様によると、距離は第1のアプローチを用いて算出し、その場合、品質メトリックは、雑音の測定値に対して、選択した到達時間に対応する信号の強度の測定値を含む。
いくつもの方法において、制限を課すためではなく例として、ダイレクトパス信号成分および送信機から受信機によって受信された測位信号に対応する1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に関する情報を受信し、測位信号の推定共分散を求め、推定共分散の1組の固有値を求め、固有値の統計分布を推定し、少なくとも部分的に、推定した統計分布から算出された閾値に基づいて、1組の固有値を、ダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に対応する固有値の第1の部分組と雑音に対応する第2の組の固有値とに分離し、少なくとも部分的に固有値の2組への分離に基づいて、送信機と受信機の間の距離を算出することを含んでもよい。いくつかの態様によると、固有値の第1の部分組のなかで1つの固有値および対応する固有ベクトルは、ダイレクトパス信号成分に対応する。いくつかの態様によると、ダイレクトパス信号成分の到達時間に基づいて距離を算出する。本方法は、さらに、または代わって、受信機の推定位置を特定することを含み、受信機の推定位置は、その送信機に関連する距離と、他の2つ以上の送信機に関連する別な距離とに基づいて算出する。
いくつもの方法において、制限を課するためではなく例として、ダイレクトパス信号成分、および送信機から受信機によって受信された測位信号に対応する1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に関する情報を受信し、測位信号の統計値を求め、統計値が第1の範囲内にある場合、第1の方法を用いてダイレクトパス信号成分または1つ以上のマルチパス信号成分のうちの1つの第1の推定到達時間を算出し、統計値が第2の範囲内にある場合、第2の方法を用いてダイレクトパス信号成分または1つ以上のマルチパス信号成分のうちの1つの第2の推定到達時間を算出し、少なくとも部分的に第1または第2の推定到達時間に基づいて、送信機と受信機の間の距離を算出することを含んでもよい。いくつかの態様によると、第1および第2の方法のうちの少なくとも一方は、推定共分散の測位信号部分空間に対応する複数の固有値を推定する情報理論的基準を用いる。本方法は、さらに、または代わって、測位信号の推定共分散を求めることを含み、第1および第2の方法のうちの少なくとも一方が推定共分散の統計値を用いて、推定共分散の測位信号部分空間における複数の固有値を推定する。いくつかの態様によると、統計値は、測位信号の信号対雑音比の測定値である。
上記方法に含まれる機能のどの部分も、その機能の他の部分のいずれかと組み合わせてもよい。
機能を実現するシステム(例えば方法として実現されたもの)は1または複数の装置を含んでもよく、これらは、位置情報を受信する受信機、受信機の位置を算出し、他の機能を実現するために使用するプロセッサ/サーバ、入/出力(I/O)装置、送信機、データ源および/または他の装置を含む。第1の装置または装置グループからの出力は、方法の実施に際して他の装置によって受信して、使用できる。したがって、2つの装置(例えば、送信機のネットワークにおける受信機、および他国のサーバ)が同じ場所に配置されないような場合であっても、1つの装置からの出力により他の装置が各方法を実施することができる。さらに、1または複数のコンピュータをプログラミングして様々な方法を実行することができ、1または複数のプロセッサ可読媒体に蓄積された命令をプロセッサによって実行し、各方法を実施してもよい。
システムの例およびその他の態様
本願で述べるシステムおよび方法は、計算装置または他の物の位置を追尾して、位置情報およびナビゲーションを提供することができる。なお、用語「GPS」は、GLONASS、ガリレオ、およびCompass/Beidouなどのいずれの全地球的航法衛星システム(GNSS)を表してもよい。送信機は、ユーザ装置が受信した信号に含まれる測位データを送信してもよい。測位データは、信号の伝播時間(例えば到達時間(TOA))を求めるために使用可能な「タイミングデータ」を含んでもよく、このデータを使用して、信号の伝播時間に信号の速度を掛けてユーザ装置と送信機との間の距離(例えば疑似距離)を推定することができる。
本願で述べる様々な例示のシステム、方法、論理的特徴、ブロック、モジュール、構成要素、回路およびアルゴリズムステップは、当該技術分野において公知の、または後に開発される好適なハードウェアによって、またはプロセッサにより実行されるファームウェアもしくはソフトウェア、またはハードウェア、ソフトウェアおよびファームウェアの任意の組合せによって、実現され、実行され、あるいはさもなければ制御できるものである。
システムは、本願で述べる機能(例えば、方法として具体化されるもの)を実現する1または複数の装置または手段を備えてもよい。例えば、このような装置または手段は、命令を実行すると、本願で開示したいずれかの方法を実現するプロセッサを含んでもよい。このような命令は、ソフトウェア、ファームウェアおよび/またはハードウェアに組み込むことができる。プロセッサ(「処理装置」とも呼ばれる)は、本願に開示した動作工程、処理工程、計算工程、方法工程または他の機能のいずれかを実現するか、またはそうでなければ実行することができ、これらには、データの分析、操作、変換もしくは作成、またはデータに関するその他の動作を含まれる。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、集積回路、サーバ、他のプログラマブル論理装置、またはそれらのいずれかの組合せを含んでもよい。プロセッサは、従来のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。また、プロセッサとは、チップまたはチップの一部(例えば半導体チップ)を言うことができる。用語「プロセッサ」は同じ、または異なるタイプの1、2またはそれ以上のプロセッサを表すことがある。なお、コンピュータ、計算装置およびユーザ装置などは、プロセッサを含む装置を表すことがあり、またはプロセッサ自体に相当することもある。
「メモリ」はプロセッサによってアクセスでき、プロセッサがメモリから情報を読み出し、そして/またはメモリに書き込むことができる。メモリは、プロセッサと一体であるか、またはプロセッサとは別であってもよい。命令は、このようなメモリ(例えば、RAM、フラッシュ、ROM、EPROM、EEPROM、レジスタ、ディスク記憶装置)、または他の何らかの形態の記憶媒体内に存在するものでよい。メモリはプロセッサ可読非一時媒体を含んでよく、これは、本願開示のいくつもの様々な方法を実行するように構成されたプロセッサ可読プログラムコード(例えば命令)を内部に有するものである。プロセッサ可読媒体は入手可能な何らかの記憶媒体でよく、これらには、不揮発性媒体(例えば、光学的、磁気的、半導体)、およびネットワーク転送プロトコルを用いてネットワーク上で無線、光または有線信号媒体を介してデータおよび命令を転送する搬送波が含まれる。
命令は、ソフトウェアに組み込まれたものは、ダウンロードして、多様なオペレーティングシステムで使用される様々なプラットフォーム上に読み込み、動作させることができる。ファームウェアに組み込まれた命令は、半導体チップまたは類似のデバイスに搭載してもよい。
本願に開示した機能は、当業者が理解し得る目的に適した全ての様々な回路にプログラミングできる。例えば、機能は、ソフトウェアベースの回路エミュレーション、個別論理回路、カスタムデバイス、神経論理回路、量子デバイス、PLD、FPGA、PAT、ASIC、MOSFET、CMOS、ECL、高分子技術、アナログデジタル混載回路、およびこれらの混成物を有するプロセッサで具体化される。本願に開示したデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁粉、光学場もしくは光粒子、またはそのいずれかの組合せによって表すことができる。計算ネットワークを用いて機能を実現することができ、ハードウェア構成要素(サーバ、モニタ、I/O、ネットワーク接続)を含んでもよい。アプリケーションプログラムは、データの受信、変換、処理、蓄積、検索、転送、および/またはエクスポートを行って各態様を実現してもよく、データは、階層、ネットワーク、リレーショナル、非リレーショナル、オブジェクト指向、または他のデータ源に保存できる。
「データ」および「情報」は互換的に使用できる。1つの記憶装置として示されるデータ源は、複数の(例えば分散型)記憶装置によって実現できる。データ源は、階層、ネットワーク、リレーショナル、非リレーショナル、オブジェクト指向または他の形式のデータ源を含む1または複数種類のデータ源を含んでもよい。本願で使用するように、コンピュータ可読媒体は、非一時的と認められるような媒体(例えば一時的伝播信号)を除く全ての形態のコンピュータ可読媒体を含む。本開示は、本願に示す態様に限定されるものでなく、同等のシステムおよび方法を含む当業者の理解する最広範囲に対応するものである。
矩形で示したシステムおよび装置の各機能は、ハードウェア、ファームウェアまたはソフトウェアを表すものである。なお、このような機能部を2つ結ぶ線は、それらの機能部間のデータ転送を例示することもある。このような転送は、たとえ例示していなくても、それらの機能部間で直接に、または中間機能部を介して行なってもよい。2つの特徴部を線で接続していない場合、特に反する記載がない限り、これらの機能部間のデータ転送があり得る。したがって、ある態様を例示するために線を引いてあっても、これに限定されるものではない。
用語「含む」、「含んでいる」、「備える」、「備えている」などは、排他的意味(すなわち、〜のみからなる)の対語として、包含的意味(すなわち、限定されない)と解釈すべきである。単数形または複数形を用いる用語もまた、それぞれ複数形または単数形を含む。用語「または」または「および」は、列挙した項目のうちの任意のもの、および全てをカバーする。「いくつかの」と「いずれかの」と「少なくとも1つ」とは、1または複数を指す。「装置」という用語は、1または複数の構成要素(例えば、プロセッサ、メモリ、受信機、画面など)を含み得る。

Claims (22)

  1. 受信機で受信する送信機からの測位信号に対応するダイレクトパス信号成分、および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に関する情報を受信し、
    第1のアプローチ、第2のアプローチまたは第3のアプローチを用いて前記送信機と前記受信機との間の距離を算出することを含む受信機に関する位置情報の算出方法において、
    前記第1のアプローチを使用する場合、該方法は、
    前記ダイレクトパス信号成分および前記1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に対応する1組の到達時間を算出し、
    該1組から到達時間を選択し、
    該選択した到達時間に関する情報に基づいて品質メトリックの値を求め、
    前記選択した到達時間に対応する値が閾値条件を満たすかを判定し、
    該値が該閾値条件を満たすと判定すると、前記選択した到達時間を用いて前記送信機と前記受信機との間の距離を算出し、
    前記値が前記閾値条件を満たさないと判定すると、前記品質メトリックの該閾値条件を満たす他の値に対応する他の選択した到達時間を用いて前記送信機と前記受信機との間の距離を算出することを含み、
    前記第2のアプローチを使用する場合、該方法は、
    前記測位信号の推定共分散を求め、
    該推定共分散の1組の固有値を求め、
    該固有値の統計分布を推定し、
    少なくとも部分的に前記推定統計分布から求めた閾値に基づいて、前記1組の固有値を、前記ダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に対応する固有値の第1の部分組と、雑音に対応する固有値の第2の組とに分離し、
    少なくとも部分的に前記固有値の前記2つの組への分離に基づいて、前記送信機と前記受信機との間の距離を算出することを含み、
    前記第3のアプローチを使用する場合、該方法は、
    前記測位信号の統計値を求め、
    該統計値が第1の範囲内である場合、第1の方法を用いて、前記ダイレクトパス信号成分、または前記1もしくは複数のマルチパス信号成分の第1の推定到達時間を算出し、
    前記統計値が第2の範囲内である場合、第2の方法を用いて、前記ダイレクトパス信号成分、または前記1もしくは複数のマルチパス信号成分の第2の推定到達時間を算出し、
    少なくとも部分的に前記第1または第2の推定到達時間に基づいて、前記送信機と前記受信機との間の距離を算出すること含むことを特徴とする受信機に関する位置情報の算出方法。
  2. 前記距離を前記第1のアプローチを用いて算出し、前記品質メトリックは、少なくとも部分的に時間領域相互相関ピークの位置に基づく前記選択した到達時間と前記測位信号の前記到達時間の推定値との間の到達時間差の関数であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記距離を前記第1のアプローチを用いて算出し、前記方法は、尤度MUSICアルゴリズムを用いて偽スペクトルからの1組の早期到来ピークを判別することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記距離を前記第1のアプローチを用いて算出し、前記品質メトリックは、最強時間領域相互相関ピークの位置および電力に対して、前記選択した到達時間に対応する時間領域相互相関ピークが信号電力対遅延のマスク内にあるか否かに基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記距離を前記第1のアプローチを用いて算出し、前記品質メトリックは、雑音の測定値に対して前記選択した到達時間に対応する信号の強度の測定値を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記距離を前記第2のアプローチを用いて算出し、前記第1の部分組の固有値のなかの1つの固有値および対応する固有ベクトルが前記ダイレクトパス信号成分に対応することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記距離を前記第2のアプローチを用いて算出し、該距離は、前記ダイレクトパス信号成分の到達時間に基づいて算出することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記距離を前記第2のアプローチを用いて算出し、前記方法は、前記受信機の推定位置を特定し、該受信機の該推定位置は、前記送信機に関連する距離と、2つ以上の他の送信機に関連する別な距離とに基づいて算出することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記距離を前記第3のアプローチを用いて算出し、前記第1および第2の方法のうちの一方は、情報理論的基準を用いて記推定共分散の測位信号部分空間に対応する複数の固有値を推定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記距離を前記第3のアプローチを用いて算出し、前記方法は、前記測位信号の推定共分散を求め、前記第1および第2の方法のうちの一方は、前記推定共分散の統計値を使用して、該推定共分散の測位信号部分空間における複数の固有値を推定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記距離を前記第3のアプローチを用いて算出し、前記統計値は前記測位信号の信号対雑音比の測定値であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記距離を前記第1のアプローチを用いて算出し、前記方法は、
    前記受信機が前記送信機から受信する他の測位信号に対応する他のダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に関する情報を受信し、
    前記他の測位信号の統計値を求め、
    該統計値が第1の範囲内である場合、第1の方法を用いて、前記他のダイレクトパス信号成分、または前記1もしくは複数の他のマルチパス信号成分の第1の推定到達時間を算出し、
    前記統計値が第2の範囲内である場合、第2の方法を用いて、前記他のダイレクトパス信号成分、または前記1もしくは複数の他のマルチパス信号成分の第2の推定到達時間を算出し、
    少なくとも部分的に前記第1または第2の推定到達時間に基づいて、前記受信機と前記送信機との間の他の距離推定値を算出することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記第1および第2の方法のうちの一方は、情報理論的基準を用いて、前記推定共分散の測位信号部分空間に対応する複数の固有値を推定することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記方法は、前記測位信号の推定共分散を求め、前記第1および第2の方法のうちの一方は、前記推定共分散の統計値を使用して、該推定共分散の測位信号部分空間における複数の固有値を推定することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 前記統計値は前記測位信号の信号対雑音比の測定値であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  16. 前記距離を前記第1のアプローチを用いて算出し、前記方法は、
    前記送信機から送信される他の測位信号に対応する他のダイレクトパス信号成分および1または複数のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に関する情報を受信し、
    前記他の測位信号の推定共分散を求め、
    該推定共分散の1組の固有値を求め、
    該固有値の統計分布を推定し、
    少なくとも部分的に、該推定統計分布から算出した閾値に基づいて、前記1組の固有値を、前記他のダイレクトパス信号成分および1または複数の他のマルチパス信号成分のうちの少なくとも一方に対応する固有値の第1の部分組と、雑音に対応する固有値の第2の組とに分離し、
    少なくとも部分的に該固有値の前記2つの組への分離に基づいて、前記受信機と前記送信機との間の他の距離推定値を算出することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 第1の部分組の固有値のなかの1つの固有値および対応する固有ベクトルは前記他のダイレクトパス信号成分に対応し、前記距離推定値は前記他のダイレクトパス信号成分の到達時間に基づいて算出することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記方法は、前記受信機の推定位置を算出することを含み、前記受信機の前記推定位置は、前記他の距離推定値と、2つ以上の他の送信機に関連する別な距離推定値とに基づいて算出することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  19. 請求項1の方法を実行する1または複数のプロセッサを含むシステム。
  20. 前記システムはネットワークを含み、該ネットワークは、受信機、送信機、ならびに該受信機および該送信機から遠隔にある遠隔プロセッサを含み、前記1または複数のプロセッサのうちの少なくとも1つが前記遠隔プロセッサを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 実行されると請求項1の方法を実現するように構成されたプログラム命令が組み込まれた機械可読非一時媒体。
  22. 前記プログラム命令は少なくとも1つの半導体チップ内に含まれることを特徴とする請求項21に記載の機械可読非一時媒体。
JP2016501708A 2013-03-15 2014-03-12 到達時間算出を向上させる方法およびシステム Pending JP2016515212A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361786474P 2013-03-15 2013-03-15
US61/786,474 2013-03-15
PCT/US2014/024979 WO2014151098A1 (en) 2013-03-15 2014-03-12 Methods and systems for improving time of arrival determination

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016515212A true JP2016515212A (ja) 2016-05-26

Family

ID=50631008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016501708A Pending JP2016515212A (ja) 2013-03-15 2014-03-12 到達時間算出を向上させる方法およびシステム

Country Status (9)

Country Link
US (2) US20140266905A1 (ja)
EP (1) EP2972488A1 (ja)
JP (1) JP2016515212A (ja)
KR (1) KR20150131020A (ja)
CN (1) CN105190354A (ja)
AU (1) AU2014235359A1 (ja)
CA (1) CA2903456A1 (ja)
HK (1) HK1217992A1 (ja)
WO (1) WO2014151098A1 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101135459B1 (ko) * 2010-09-13 2012-04-13 한국과학기술원 대역확산신호 수신기, 대역확산신호 수신기의 고기능 다중경로신호 분해 방법, 및 그 기록 매체
US20130176174A1 (en) * 2012-01-10 2013-07-11 Ramesh Annavajjala Method and System for Estimating Time of Arrival of Signals Using Maximum Eigenvalue Detection
AU2014235359A1 (en) * 2013-03-15 2015-10-08 Nextnav, Llc Methods and systems for improving time of arrival determination
US9482740B2 (en) 2014-07-09 2016-11-01 Deere & Company Determining location of a receiver with a multi-subcarrier signal
CN104777467B (zh) * 2015-04-03 2017-07-28 中国科学院电子学研究所 基于频率扫描天线的目标检测方法
US9992653B2 (en) * 2015-09-08 2018-06-05 Qualcomm Incorporated E911 positioning via background signal tracking
KR101908312B1 (ko) * 2016-01-13 2018-10-17 빌리브마이크론(주) 무선 통신 신호의 도달 시간을 추정하는 방법 및 이를 수록한 컴퓨터 판독 가능 기록 매체
US9843890B2 (en) * 2016-03-18 2017-12-12 Qualcomm Incorporated Reliability in mobile device positioning in a crowdsourcing system
US10673485B2 (en) * 2016-03-30 2020-06-02 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and receiving node for determining time of arrival, TOA, for a received radio signal
US10775510B2 (en) 2016-06-06 2020-09-15 Brian G. Agee Blind despreading of civil GNSS signals for resilient PNT applications
ES2738624T3 (es) * 2016-08-12 2020-01-24 Nokia Technologies Oy Detección de posición de equipos de usuario dentro de una red de telecomunicaciones inalámbrica
CN109983307A (zh) * 2016-09-22 2019-07-05 加利福尼亚大学董事会 用于通过lte信号进行导航的sdr
CN106500588A (zh) * 2016-11-18 2017-03-15 烟台职业学院 一种相位干涉仪通道间相位差噪声协方差估计方法
US10634763B2 (en) * 2016-11-18 2020-04-28 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus, system and method of estimating a location of a station using orthogonal response signals
EP3339807B1 (en) * 2016-12-20 2024-03-13 HERE Global B.V. An apparatus and associated methods for determining the location of a vehicle
US10627479B2 (en) * 2017-05-17 2020-04-21 Zerokey Inc. Method for determining the position of an object and system employing same
US10466345B1 (en) 2017-06-01 2019-11-05 Apple Inc. Time-of-arrival estimation with subspace methods
KR102609093B1 (ko) 2018-10-26 2023-12-04 삼성전자주식회사 Gnss 신호의 다중 경로 상태를 검출하는 방법 및 이를 지원하는 전자 장치
US11463982B2 (en) 2020-01-07 2022-10-04 Cisco Systems Canada Co. Methods for improving source localization based on time-of-arrival measurements
US11493619B2 (en) * 2020-10-26 2022-11-08 ZaiNar, Inc. Hybrid method for time-of-arrival-based ranging

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6084546A (en) * 1997-01-08 2000-07-04 Us Wireless Corporation Location determination in wireless communication systems using velocity information
US6313786B1 (en) * 1998-07-02 2001-11-06 Snaptrack, Inc. Method and apparatus for measurement processing of satellite positioning system (SPS) signals
WO2000034799A1 (en) 1998-12-04 2000-06-15 U.S. Wireless Corporation Wireless location determination using spatial signature information
US20050175038A1 (en) * 2004-01-12 2005-08-11 John Carlson Method and apparatus for synchronizing wireless location servers
US20070099633A1 (en) * 2004-03-29 2007-05-03 Joachim Bamberger Method, configuration and computer program comprising program code means and computer program product for determination a selected position of a mobile communications device within a communications network
US7453961B1 (en) 2005-01-11 2008-11-18 Itt Manufacturing Enterprises, Inc. Methods and apparatus for detection of signal timing
US7271764B2 (en) 2005-06-30 2007-09-18 Intel Corporation Time of arrival estimation mechanism
US7765398B2 (en) * 2005-07-07 2010-07-27 At&T Intellectual Property I, L.P. Method of promulgating a transaction tool to a recipient
KR100776682B1 (ko) * 2005-07-19 2007-11-16 한국전자통신연구원 초광대역 통신을 이용한 고정밀도 거리인식 장치 및 방법
US7969311B2 (en) * 2005-12-15 2011-06-28 Invisitrack, Inc. Multi-path mitigation in rangefinding and tracking objects using reduced attenuation RF technology
US7872583B1 (en) 2005-12-15 2011-01-18 Invisitrack, Inc. Methods and system for multi-path mitigation in tracking objects using reduced attenuation RF technology
US7994912B2 (en) * 2006-01-12 2011-08-09 Mitsubishi Electric Corporation Intrusion-object detection system, method of detecting intrusion-object and method of detecting malfunction
WO2008004987A1 (en) * 2006-07-05 2008-01-10 Agency For Science, Technology And Research Method, device and computer program for classifying a received signal
US7295159B1 (en) * 2006-10-26 2007-11-13 Motorola, Inc. Method for measuring time of arrival of signals in a communications network
US20080130794A1 (en) * 2006-12-04 2008-06-05 Chia-Chin Chong Method for optimum threshold selection of time-of-arrival estimators
US7391368B1 (en) * 2007-03-06 2008-06-24 Cisco Technology, Inc. Determining the time of arrival of a wireless signal
JP4351266B2 (ja) * 2007-05-10 2009-10-28 三菱電機株式会社 周波数変調レーダ装置
US7817091B2 (en) * 2008-02-06 2010-10-19 Mitsubishi Electric Research Laboratories, Inc. Single input multiple output (SIMO) ranging and positioning systems
AU2009291759B2 (en) 2008-09-10 2015-07-09 Nextnav, Llc Wide area positioning system
US8254845B2 (en) * 2009-07-15 2012-08-28 Cisco Technology, Inc. Combined beamforming and nulling to combat co-channel interference
US9291712B2 (en) * 2009-09-10 2016-03-22 Nextnav, Llc Cell organization and transmission schemes in a wide area positioning system (WAPS)
JP5600499B2 (ja) * 2010-07-01 2014-10-01 日本電産エレシス株式会社 電子走査型レーダ装置、受信波方向推定方法及び受信波方向推定プログラム
EP2633635B1 (en) * 2010-10-29 2017-08-09 Telefonaktiebolaget LM Ericsson (publ) Method and arrangement for interference mitigation
US8423047B1 (en) * 2011-03-09 2013-04-16 Sprint Communications Company L.P. Statistical method for determining the location of a mobile device
US9176217B2 (en) * 2011-08-02 2015-11-03 Nextnav, Llc Cell organization and transmission schemes in a wide area positioning system (WAPS)
US8824272B2 (en) * 2012-10-09 2014-09-02 The Aerospace Corporation Resolving co-channel interference between overlapping users using rank selection
CN110895326B (zh) 2012-12-12 2024-03-22 高通科技公司 确定无线系统中的用户设备的位置的方法
AU2014235359A1 (en) * 2013-03-15 2015-10-08 Nextnav, Llc Methods and systems for improving time of arrival determination

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014151098A1 (en) 2014-09-25
EP2972488A1 (en) 2016-01-20
HK1217992A1 (zh) 2017-01-27
US20140266905A1 (en) 2014-09-18
CA2903456A1 (en) 2014-09-25
CN105190354A (zh) 2015-12-23
AU2014235359A1 (en) 2015-10-08
US20140266904A1 (en) 2014-09-18
US10203397B2 (en) 2019-02-12
KR20150131020A (ko) 2015-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10203397B2 (en) Methods and apparatus for improving time of arrival determination
CN110351655B (zh) 一种基于信号多径传播测量的室内定位方法及系统
Roxin et al. Survey of wireless geolocation techniques
US7574221B2 (en) Method for estimating jointly time-of-arrival of signals and terminal location
US10433276B2 (en) Methods and apparatuses for positioning based on signal correlation function characteristics feedback
CN106909779B (zh) 基于分布式处理的mimo雷达克拉美罗界计算方法
US9645249B2 (en) Systems and methods for pseudo-random coding
US20140274126A1 (en) Systems and methods providing transmit diversity to combat multipath effects in position estimation
US11228469B1 (en) Apparatus, system and method for providing locationing multipath mitigation
CN107843910B (zh) 一种适于复杂环境下的虚拟多站tdoa定位方法与装置
US20150063426A1 (en) Systems and methods for pseudo-random coding
Cai et al. Self-deployable indoor localization with acoustic-enabled IoT devices exploiting participatory sensing
JP7499773B2 (ja) 測距装置、測距方法
Hao et al. A method for improving UWB indoor positioning
US9258794B2 (en) Method, and apparatus for determining the position using radio signals
Xie et al. An enhanced TDoA approach handling multipath interference in Wi-Fi based indoor localization systems
Zhang et al. Wireless positioning: fundamentals, systems and state of the art signal processing techniques
Martinez et al. Indoor location based on IEEE 802.11 round-trip time measurements with two-step NLOS mitigation
Gui et al. Performance analysis of indoor localization based on channel state information ranging model
Jiang et al. For better CSI fingerprinting based localization: a novel phase sanitization method and a distance metric
Cipov et al. Cooperative trilateration-based positioning algorithm for wlan nodes using round trip time estimation
Hu et al. Simultaneous position and reflector estimation (SPRE) by single base-station
Wei et al. Performance analysis of TDOA based localization using SDRs
Xu et al. An introduction to NLOS identification and localization
Nkrow et al. NLOS Identification and Mitigation for Time-based Indoor Localization Systems: Survey and Future Research Directions