JP2016512776A - X線画像における構造のコンピュータ援用検出のための方法およびx線システム - Google Patents

X線画像における構造のコンピュータ援用検出のための方法およびx線システム Download PDF

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Abstract

本発明は、X線撮像技術および画像の後処理に関する。特に、本発明は、X線画像における構造のコンピュータ援用検出のための方法およびX線システムに関する。コンピュータ援用検出アルゴリズムはX線画像情報において組織構造を可視的に決定し、その後、決定された組織構造の型を特徴付けるために、決定された組織構造の形状を既知の組織構造のライブラリと照合する。組織構造の決定、よって組織構造の型の特徴付けは、スペクトル情報、特に取得されたX線画像のエネルギー情報も用いると向上されうる。よって、構造およびX線画像のコンピュータ援用検出のための方法(70、80、90)であって、オブジェクトのスペクトルX線画像情報を取得する段階(72)であって、前記スペクトルX線画像情報は少なくとも一つのX線画像をなす、段階と、コンピュータ援用検出アルゴリズムを用いることによって前記X線画像中の関心対象となる組織構造を検出する段階(74)とを含み、前記X線画像中の関心対象となる組織構造を検出する段階は、前記コンピュータ援用検出アルゴリズムが組織構造形状について前記X線画像を評価し、前記組織構造形状を複数のあらかじめ決定された組織構造形状と比較するよう適応されていることを含み、前記コンピュータ援用検出アルゴリズムは、関心対象となる前記組織構造を検出するために、前記X線画像のスペクトル情報を評価するよう適応されている、方法が提供される。

Description

本発明は、X線撮像技術および画像の後処理に関する。特に、本発明は、X線画像における構造のコンピュータ援用検出のための方法およびX線システム、コンピュータ可読媒体、プログラム要素、処理要素およびコンピュータ援用検出のための方法の使用に関する。
特に、本発明は、X線画像内のスペクトル情報を評価することによってX線画像内の構造を検出することに関する。
関心対象の組織構造のコンピュータ援用検出は、放射線医学、特にマンモグラフィーにおいてますます重要になりつつある。コンピュータ援用検出は、可視の特徴形状を参照ライブラリと比較することによって取得されたX線画像内の疑わしい領域を検出する技法に対応する。一般に、空間的情報、すなわち特徴形状は、画像中の絶対的な値、すなわち信号強度に関知することなく評価される。特にマンモグラムでは、解剖学的ノイズの発生が病変を検出する能力を制限する。解剖学的ノイズおよび疑わしい病変両方からのコントラストは、光子エネルギーとともに減少し、病変種別によってはその可視性はある種の光子エネルギーで最適化されることがある。たとえば、腫瘍検出可能性はより高いエネルギーで改善され、一方、微小石灰化は好ましくはより低いエネルギーで検出されうる。特に、腫瘍は解剖学的ノイズによって強く影響され、より高いエネルギーにおける解剖学的ノイズの減少は、腫瘍コントラストの低下を補って余りある。一方、微小石灰化はそれほど解剖学的ノイズによって影響されず、解剖学的ノイズの量を減らすことはほとんど影響がない。
よって、特定の光子エネルギーにおいて取得される画像情報を用いることは、スペクトル撮像またはスペクトル情報の使用と称される。単一の光子のエネルギーEは公式E=h*c/λによってその波長λと逆の関係にある(E:エネルギー、h:プランク定数、c:光速)。
スペクトル撮像は検出されたエネルギー・スペクトルを用いてオブジェクトの物質内容についての情報を抽出する。この技法は、造影剤なしでのスクリーニング、すなわち造影されない撮像においても検出を改善する潜在力がある。ただし、造影剤なしでは画像情報において存在する量子ノイズの量を増すことがある。
非特許文献1は、X線画像において、検出される構造を特徴付け、区別するためにスペクトル画像情報を使うことを記載している。
B. Norell, E. Fredenberg, K. Leifland, M. Lundqvist, B. Cederstr¨om, "Lesion characterization using spectral mammography", SPIE Medical Imaging 2012: Physics of Medical Imaging
本発明の一つの目的は、X線画像における構造の、改善されたコンピュータ援用検出を提供するものと見ることができる。この目的は、独立請求項の主題によって達成される。本発明の好ましい実施形態は従属請求項において記述される。
本発明は、X線画像における構造を検出し、特徴付けるためにスペクトル画像情報を用いる。特に、ある種の組織、特にX線画像情報内でのその可視性が最適化または最小化されるように選んだエネルギーまたはエネルギー重み付けを用いて、特定のエネルギーに関係するまたは特定のエネルギー重み付けをもつX線画像情報が用いられてもよい。その後、X線画像情報のスペクトル情報またはエネルギー情報をも考慮するコンピュータ援用検出アルゴリズムが用いられる。換言すれば、たとえば、ある種の型の組織構造または病変は第一の定義されたエネルギーを用いるX線画像において最適な可視性(たとえば高いコントラストまたは信号対雑音比)をもつ一方、同じ構造が別のエネルギーをもつ画像情報においては最小限の可視性(低いコントラストまたは信号対雑音比)をもつことがありうる。
結果として、コンピュータ援用検出(CAD)アルゴリズムは、ある種の型の組織、たとえば腫瘍があるエネルギーでは好ましい可視性をもち、別のエネルギーでは最小化された可視性をもつという知識を用いてもよい。こうして、アルゴリズムは、X線画像を評価するとき、画像情報内の組織構造の型を決定するために、前記知識を用いてもよい。特定のエネルギーに関係するさらなるX線画像が決定される場合、CADアルゴリズムは前記画像情報中で構造を検出してもよく、その後、どの型の組織がこの特定のエネルギーにおいて最適に可視となるかを決定する。CADアルゴリズムは、その後、アルゴリズムがある(以前に検出された)型の組織が最小限の可視性をもつことを知っている異なるエネルギーをもつさらなるX線画像を合成してもよい。該さらなるX線画像を解析することにより、組織構造の特徴付けが正しいかどうかの判定が検証されうる。
スペクトル撮像方法では、撮像された物質の減衰のエネルギー依存性が抽出されてもよい。特に、異なるX線エネルギーに対応する少なくとも二つの画像を使うとき、特定のエネルギー・シグネチャをもつさらなる諸X線画像が決定されてもよい。換言すれば、二つの異なるX線エネルギー画像から、単一エネルギー光子の任意の所与のエネルギーにおいて見えるであろうX線画像に対応するさらなるX線画像が合成または計算されうる。特定の特徴のコンピュータ援用検出は、それぞれの特徴の検出のために最適であるある種のエネルギーにおける画像を合成することによって最適化されてもよく、そのように最適化された画像情報に対してコンピュータ援用検出アルゴリズムを適用してもよい。
本発明の諸側面、特徴および利点は、下記の図面を参照して説明される以下に記述される好ましい実施形態の詳細な説明からさらに導出されてもよい。同様の要素は同様の参照符号を用いて参照される。図面は縮尺通りに描かれてはおらず、定性的な比率を描くことがある。
a〜cは、本発明の三つの例示的な実装を示す図である。 a、bは、本発明に基づく、球状病変の、シミュレートされた低エネルギーおよび高エネルギーでのビン測定結果を示す図である。 a〜cは、本発明の基づく腫瘍および嚢胞についての例示的なヒストグラムを示す図である。 a〜cは、マンモグラムの例示的な図である。 本発明に基づく例示的なX線システムを示す図である。 a〜cは、本発明に基づくX線画像における構造のコンピュータ援用検出のための方法の例示的な実施形態を示す図である。
一般的なコンピュータ援用検出および造影されないスペクトル撮像はいずれも貧弱な特異性および/または貧弱な感度という問題がある。よって、実際の検出アルゴリズムが画像情報を処理する前に種々の特徴のコンピュータ援用検出のためにX線画像を最適化するスペクトル方法の使用が提案される。異なるエネルギーでの相対的な検出を比較することにより、組織が特徴付けられることができ、それにより特異性が高められることができる。換言すれば、空間的情報および標的形状を評価する伝統的なコンピュータ援用検出を、信号強度についての絶対的な情報を抽出し、標的物質を評価しうるスペクトル撮像と組み合わせることが提案される。
図1のa〜cは、本発明の三つの例示的な実装を描いている。図1のaに基づく本発明の一つの実装は、入力されたX線画像情報における画像構造を決定するためにコンピュータ援用検出アルゴリズムを用いるものであり、これは検出された画像構造を特徴のライブラリと比較する。その後、スペクトル処理アルゴリズムが、種々の標的物質についてスペクトル・ライブラリまたはルックアップテーブルを用いるが、これは入力として、スペクトルX線画像および可能性としては背景参照、マンモグラフィーの分野ではたとえば本発見の外部の領域で測定される乳腺率および乳房厚についての情報を考慮する。
換言すれば、標準的なCADシステムは、スペクトルX線画像、特にスペクトル・マンモグラムにおける、エネルギー分解された諸画像の和としての総和画像から疑わしい特徴を抽出するために適用される。総和画像は、通常のCADシステムを使った従来のX線画像またはマンモグラムと同一であってもよい。各画像について多数の発見が返されるので、特異性は典型的には貧弱であることがある。よって、CADシステムは、関心対象となるそれぞれの組織構造の発見された関心領域をスペクトル処理プログラムに供給してもよい。該スペクトル処理プログラムはたとえば、検出された各特徴のまわりで参照領域を成長させてもよい。参照領域からの背景情報、たとえば乳腺率および乳房厚を抽出するために、スペクトル物質分解が適用されてもよい。物質分解(material decomposition)はその後、この背景情報を追加的な入力として、疑わしい発見自身に適用される。特異性を増すための信頼指標が返されてもよい。たとえば、発見が良性または悪性である確からしさである。信頼指標は、最も疑わしい発見を抽出するために、適切に閾値処理されてもよい。
本発明のあるさらなる実装が図1のbに示されている。ここでは、CADおよびスペクトル処理が逆順に実行され、スペクトル処理が画像をCADアルゴリズムの実行のために最適化する。一例は、CADシステムを、最適エネルギーをもつ合成された画像に対して適用することである。もう一つの例は、CADアルゴリズムを物質分解された画像に対して適用することである。たとえば、物質分解または合成された画像エネルギーが解剖学的ノイズ、たとえば重なる組織の量を減らすために用いられる場合、CADシステムは特異性を改善しうる。増大したノイズを打ち消すために、一般的なCADシステムへの修正が用いられてもよい。
図1のcに基づく本発明のさらなる実装は、物質分解をコンピュータ援用検出アルゴリズムと単一のシステムに完全に統合し、併合することである。その結果、スペクトル属性はCADライブラリの一部となる。よって、入力として画像構造およびスペクトルX線画像をもつ、併合されたスペクトル処理およびコンピュータ援用検出アルゴリズムは、空間およびスペクトルの特徴情報の両方からなるライブラリを使って用いられることができる。
本願のコンテキストにおいてコンピュータ援用検出アルゴリズムが関心対象となる組織構造を検出するためにX線画像のスペクトル情報を評価するよう適応されるという言及をするとき、図1のaないしcの一つに基づくそれぞれの例示的実装が含められる。特に、コンピュータ援用検出アルゴリズムは、X線画像のスペクトル処理および/または評価を、組織構造形状についてX線画像を評価したあとに行なってもよいし、あるいはまたコンピュータ援用検出アルゴリズムは、X線画像のスペクトル処理および/または評価を、組織構造形状についてX線画像を評価する前に行なってもよいし、あるいはコンピュータ援用検出アルゴリズムは、X線画像のスペクトル処理および/または評価を、たとえばスペクトルCADライブラリまたはデータベースを用いることにより組織構造形状についてX線画像を評価するのと並行して行なってもよい。
好ましくは、前記X線画像情報は、異なるX線エネルギーで取得された少なくとも二つの個別画像からなる。特に図1のaの場合を参照して、本発明のある特別な場合は、特にマンモグラフィー用途において、疑わしい円形または楕円形の発見についてさらなる情報を取得するために放射線医によって手動で適用される病変特徴付けツールを使った病変特徴付けである。そのような発見は良性の嚢胞または悪性の腫瘍のいずれかであることができ、これは患者が去ったあとに判定されるので、しばしば患者を再び来させることになる。これはストレスを引き起こすことがあり、コスト高となることがある。
病変特徴付けを使って、放射線医はX線画像において病変または関心対象の組織構造をマークしてもよく、関心対象の組織構造のまわりで参照領域が成長させられてもよい。該参照領域は、病変自身の物質分解に追加的な情報を提供してもよく、放射線医は乳腺率、乳房厚および病変が良性または悪性でありそうかどうかについての信頼指標を与えられる。
本特許出願の発明概念によれば、放射線医の代わりにCADシステムが嚢胞/腫瘍を検出する自動化された病変特徴付けが用いられてもよい。スペクトルCADシステムも、病変特徴付けツールと同様に、乳腺率、乳房厚および信頼指標をスペクトルCADアルゴリズムによって決定された各発見について放射線医に提供してもよい。
丸いまたは楕円形の病変は、X線画像情報において検出するのが比較的簡単だが、良性の嚢胞または悪性の腫瘍として特徴付けされるのはしばしば難しい。病変または関心対象の組織構造をスクリーニングにおいてすでに腫瘍または嚢胞に特徴付けすることは、スペクトルX線システムの格別な利点である。高エネルギー測定および低エネルギー測定においてエンコードされたスペクトル信号、たとえば異なるX線エネルギーを使った二つのX線画像を比較することにより、嚢胞と腫瘍の間の減衰のわずかな違いが追跡されることができるからである。
ここでもまた、関心領域/病変領域と参照領域が比較される。病変領域と参照領域についてのたとえばマンモグラフィー用途における乳房組織の乳腺率のみならず、病変形状、スピクラおよび圧迫板の傾きまたは乳房の境界に近い病変位置の変化はみな、潜在的に悪性の腫瘍を良性の嚢胞としたり(偽陰性)嚢胞を腫瘍としたりする(偽陽性)誤った識別につながる。
好ましい決定および分類、よって嚢胞か腫瘍かの誤った識別の減少のために、マンモグラムにおける検査中の圧迫板の傾きも考慮されてもよい。後述の方法は、検査される乳房組織の高さが検出器の横空間座標の速く変化する関数となる周縁領域にも適用されうる。よって、圧迫板傾斜の悪影響が事実上解消されうる。
ここでもまた、病変特徴付けツールに関し、病変または関心対象の検出された組織構造の悪性の仮設を検証または反証するために尤度比が用いられる。病変の中およびまわりの関心領域が定義され、関心領域内での対応する平均が特徴付けのために使われる。したがって、通常、圧迫された乳房高さは参照関心領域および関心対象の病変領域の全体にわたって一定であると想定される。その想定が誤っていると、決定閾値に依存して感度および特異性のための可能な諸選択肢を要約する受診者動作特性(ROC)曲線が急速に劣化する。よって、厚さにおける線形勾配が両方の関心領域(関心対象の参照領域および病変領域)について想定され、二次元画像の各方向について一つずつの二つの追加的な当てはめパラメータについて尤度推定の間に当てはめされるよう、関心領域内の病変についてモデルを適応させることが提案される。
線形勾配の想定は、病変が乳房の十分に内側にある場合、関心領域にわたる圧迫された厚さの変化が小さい場合の多くの状況について十分でありうる。しかしながら、周縁領域が検査される場合には、線形勾配は十分でないことがある。その結果、本発明の方法は、三つの追加的パラメータを用いた二次曲面またはさらに高次の面を当てはめることに一般化されることになる。
図2のaおよびbは、平均高さ50mmの50mm乳房組織のバルクに埋め込まれた10mmの直径の乳房病変の低エネルギー・ビン画像(図2のa)および高エネルギー・ビン画像(図2のb)を示している。圧迫板傾斜の影響が、強度の勾配によって見られる両方の画像において見える。この例での想定された勾配は、二つの画像方向の任意の方向に1mm進むごとに高さが0.3mm変化するというものである。
よって、図2のaおよびbは、50mmの高さの乳房組織に埋め込まれた10mmの直径の球状病変のシミュレートされた測定結果を示している。スキャン・パラメータは例示的に、32kVpであり、10keVおよび22keV付近にエネルギー閾値をもつ二つのビンの光子計数検出器を使う。図2のaは低エネルギー・ビンを示し、図2のbは高エネルギー・ビンを示す。
1mm×1mmへのピクセル・ビン分けが用いられる。図2のaおよびbはいずれも、1mm進むごとに0.3mm両画像方向に高さが線形に変化するような圧迫板の表面に対する乳房支持部の表面の傾きに起因する厚さ勾配の効果を示している。これは、左から右および下から上への両方向における、圧迫された組織の厚さの4.5mmの違いにつながり、濃さの増大によって示されている。
組織厚さのこの違いを補償するために、本発明は、関心対象となる病変領域における座標i,jをもつ各ピクセルについてのレイ尤度(ray likelihood)を、二つのエネルギー・ビンのいずれかにおける測定値yij、病変形状についてのモデルを特徴付けるtijおよび領域全体における平均高さ(height)および平均乳腺率(glandularity)h、gを用いて決定することを提案する。
通常、圧迫高さも平均乳腺率も実際上、関心病変領域および関心参照領域にわたって一定ではない。むしろ、両者は空間座標の関数である。尤度は式(1)によって決定される。
Lij(h,g,tij(t1,t2,t3,α)|yij) 式(1)。
式(1)を考えると、一定高さの想定からの線形逸脱についてのモデル化は式(2)を与える。
Lij(hij(h0,gx,gy),g,tij(t1,t2,t3,α)|yij) 式(2)。
線形勾配をもつ最も単純な場合は、高さ逸脱は式(3)に従ってモデル化されうる。
hij(h0,gx,gy)=h0+igx+jgy 式(3)。
周縁エリアにおける曲がった乳房形状の場合は、式(3)は追加的な項を含むよう変更されることができる。
乳房形状における連続的な変化の想定が尊重されることを保証するために、関心参照領域について、高さ勾配に関する同じモデル(式(3))が使用される必要がある。
図4のaは、関心オブジェクトにおいて勾配が存在しており、病変が嚢胞に対応する想定および病変が腫瘍に対応する想定について尤度推定において知られていると想定される場合についての、腫瘍(左のヒストグラム)および嚢胞(右のヒストグラム)についてのヒストグラムを示している。図3のbは、勾配が存在するが尤度推定の間、無視される同じ場合を示している。図3のcは、尤度が勾配を二つの追加的な推定パラメータとして斟酌する場合を示している。図3のaないしcを比較すると、勾配の無視によって導入されるバイアス(図3のb)が、勾配を当てはめするモデルの拡張によっても実質的に完全に除去されている。
このように、図3のa〜cは、関心オブジェクトに存在する厚さ勾配に関する正しい想定および誤った想定の影響を実証している。図3のaは、既知の厚さ勾配(この想定は実際上は通常知られているわけではない)の場合を示し、5000個の腫瘍(左のヒストグラム)および嚢胞(右のヒストグラム)のヒストグラムが、放射線量のかなり高い値については非常によく分離しており、すべての場合が正しく識別されている。たとえば圧迫板傾斜によって引き起こされる勾配が存在する場合については(図3のb)、両方のヒストグラムのシフトが認識でき、該シフトは、現実的な線量レベルでは、嚢胞であると識別される腫瘍の数を増す。腫瘍ヒストグラムが決定閾値「0」に近づくからである。このシフトは完全に、未知の圧迫板傾斜(たとえば両方向における0.3mm/mm)の系統的な影響に起因する。図3のcは、両方向における勾配が尤度推定の間、式(2)および(3)を用いて当てはめされる本発明に基づく前記方法の修正が、勾配の影響を除去する様子を示している。特に、ヒストグラムの中心は、あたかも二つの高さにおける勾配が厳密に知られているかのように、正しい位置に実質的に戻っている(図3のcを図3のaと比較)。
高さに関する勾配と同様に、乳腺率変化が、たとえば位置のゆっくり変化する関数によって、考慮に入れられてもよい。これは式(4)に従って、乳腺率の空間変化g(x,y)を記述する。
Lij(hij(h0,gx,gy),g(x,y),tij(t1,t2,t3,α)|yij) 式(4)。
もう一つの実施形態では、参照領域における厚さおよび/または乳腺率の変化は、病変領域におけるそれぞれの量をモデル化するために使われてもよい。さらに、比較的大きな勾配がペナルティを与えられるまたは非常にありそうもないと考えられることができる。さらに、周縁領域では、中央の圧迫された領域より、異なる、より大きな勾配が受け入れられることができる。
式(3)は、平面状の圧迫からの唯一の逸脱が圧迫板と乳房支持部の平行からのわずかな逸脱によるものである、本質的に平坦な幾何構成を記述している。しかしながら、ある特定のマンモグラフィー・システムでは、乳房支持部も圧迫板も平面ではなく、むしろ設計により曲がっている。よって、圧迫高さに依存して、乳房高さは検出器位置のより複雑な関数になるが、それでも、それぞれのマンモグラフィー・システムの幾何学的属性を考慮して正確にモデル化されうる。
特定のマンモグラフィー・システムの設計高さからの逸脱マップh(x,y)は、先述した方法に従って同様に検出され、当てはめされうる。
スペクトル処理から裨益するであろうコンピュータ援用検出のさらなる例は、微小石灰化の分類である。通常、石灰化の二つの化学的に異なる型が知られている。1型の石灰化(シュウ酸カルシウム脱水物)および2型の石灰化(カルシウムヒドロキシアパタイト)である。通常、2型の微小石灰化のみが悪性腫瘍に伴う。よって、どちらの型の石灰化が組織に存在しているかをも判定するコンピュータ援用検出アルゴリズムを使うことは、改善された診断のために腫瘍と嚢胞の間の区別をするために、きわめて有益でありうる。スペクトラル取得および適切なCADアルゴリズムは、二つの型の石灰化の間の区別をするために十分な情報を提供する。
さらに、組織型を特徴付けるときに、ある種の組織構造形状の可視性が最適化または最小化される、前記少なくとも一つのX線画像の既知のエネルギー依存の重み付けが用いられてもよい。
本発明を実装するために、特に図1のbの場合を参照するに、一組の画像を合成するためのアルゴリズムが用いられる。ここで、各合成された画像は、いくつかの特定の特徴または組織構造形状についての検出を最適化する特定のX線エネルギーに対応する。そのような合成された画像は、実質的に単一エネルギー画像に対応してもよく、あるいはエネルギー依存の重み付けを含んでいてもよい。単一エネルギーX線画像は、特定のエネルギーをもつ光子を検出することによって提供される画像情報のみを含みうる。ただし、精密なエネルギー値からの微小な逸脱は許容可能であってもよい。このように、単一エネルギーX線画像は特定のエネルギー値のみをもつエネルギー依存重み付けを含みうる。
特定のエネルギー値のまわりのある帯域幅が許容される場合には、帯域通過に対応するエネルギー依存の重み付けになる。アナログ・フィルタと同様に、エネルギー依存の重み付けはこうして低域通過構造、高域通過構造、帯域通過構造またはノッチ構造を含んでいてもよい。構造の任意の組み合わせも考えられてもよい。たとえば、組織型が二つの独立な別個のエネルギー値のまわりで好ましい可視性をもつ場合には、合成されたX線画像はこのように二つの別個の単一エネルギーのエネルギー値または二つの別個の帯域通過構造の組み合わせからなるエネルギー依存の重み付けを用いることができる。
コンピュータ援用検出アルゴリズムはその後、関心対象となる組織構造を検出するときに、X線画像のエネルギー依存重み付けのスペクトル情報、すなわちエネルギー情報を評価してもよい。複数の合成されたX線画像が提供される場合には、コンピュータ援用検出アルゴリズムは逐次的に異なる合成された画像を見ていって、各画像を、そのスペクトル情報の考慮のもとに、ある種の構造の可視性または可視性の欠如について評価してもよい。たとえば、第一のエネルギー重み付けをもつあるX線画像におけるある組織構造の「最適な」可視性および異なるエネルギー重み付けまたはエネルギー値をもつさらなるX線画像における同じ組織構造のその後の「最小化された」可視性は、組織型を決定することを許容してもよく、よって、X線画像において可視である(または可視でない)構造の形状を考慮するのみならず、さらに(合成された)X線画像のエネルギー値に関する情報を用いて、関心対象となる組織構造の特徴付けを許容しうる。
同じまたは別のアルゴリズムが、一貫性について検査してもよく、関心対象となる組織構造を解析するために異なる画像からの発見における相違を比較してもよい。
あるさらなる側面は、複数の合成された画像から少なくとも一つの合成された画像であってある種の撮像タスクのための、たとえば関心対象となる特定の組織構造に関する、最適なコンピュータ援用検出結果を与えるものを自動的に識別する、同じまたは別のアルゴリズムを使うことであってもよい。
諸エネルギー画像からの物質減衰の二つ(以上)のサンプルを用いて、光電効果およびコンプトン散乱の相対量が推定されてもよく、エネルギーに対する完全な減衰が再構成されてもよい。こうして、たとえばマンモグラフィーに関連する任意の光子エネルギーの単一エネルギー光子に対応する、あるいは任意のエネルギー・スペクトルに組み合わされた任意の諸光子エネルギーについての、すなわち任意のエネルギー依存の重み付けを有する諸画像を合成することが可能である。
通常、アルミニウム(Al)およびポリメチルメタクリレート(PMMA)またはたとえば脂肪および乳腺組織のような二つの基礎物質へ、物質分離(material separation)は、高エネルギーおよび低エネルギーX線から計算される。当技術分野において知られている計算された物質分解および関連するエネルギー範囲にわたる基礎物質の既知のX線減衰を使って、合成されたX線画像Isynは、各単一エネルギーEについて、より一般には各任意のX線スペクトルI0(E)およびエネルギー依存の重み付けw(E)について、式(5)を使って計算されてもよい。
Figure 2016512776
ここで、エネルギー依存の重みw(E)および基礎物質の物質分離(ta,tb)の減衰関数μA(E)、μG(E)を用いている。
図4のa〜cは、従来のマンモグラム(図4のa――高エネルギーおよび低エネルギー・マンモグラムの一部)および異なるエネルギーE1およびE2での実質的に単一エネルギーの二つの計算されたマンモグラム(図4のb、c)の例示的な図示を示している。
図4のa〜cから見て取れるように、異なる特徴の検出可能性を最適化または最小化するエネルギーに対応する一組の画像を生成することにより、コンピュータ援用検出アルゴリズム、よってこれらの画像のCAD解析の出力が向上され、最適化されうる。最適エネルギーは解剖学的ノイズのパワースペクトルに依存し、そのようなスペクトルはスペクトル技法によって導出されうるので、それがスペクトルCADアルゴリズムにおいて用いられてもよい。
さらに、特定の諸発見について、すなわち、関心対象となる特定の組織構造の識別について、異なるエネルギーについてのCAD出力は典型的には、(可視性を)最適化する少なくとも一つのX線画像および関心対象となる特徴または組織構造の(可視性)を最小化する(と思われる)少なくとも一つのX線画像を決定してもよく、これらが、特にX線画像のそれぞれのエネルギーの考慮のもとで比較されてもよく、前記特徴についての追加的な情報を提供してもよい。換言すれば、CADライブラリ中の特徴とマッチした関心対象となる画像特徴または組織構造(X線画像内の視覚的に検出された特徴はライブラリ中のある特徴に対応すると想定される)がこうして、何らかのエネルギーにおいては向上され(最適の可視性をもつ)、一方、別のエネルギーでは(その可視性が)最小化されると予測されうる。この情報は次いで、一貫性、検出された特徴の対応するライブラリ特徴との一致が正確であるかどうかについての検査のために用いられてもよく、それにより特異性を高める。
あるさらなる実施形態では、諸単一エネルギーX線画像は、関連する諸エネルギーの完全な範囲について計算されてもよく、たとえば現在のCADタスクの適合値を最大化することにより、コンピュータ援用検出アルゴリズムの最良の結果が自動的に選択される。換言すれば、複数の合成されたX線画像が計算され、その後、各合成されたX線画像についてコンピュータ援用検出アルゴリズムが用いられて、最も正確な結果を含むと識別される、ある種のインジケーターを用いる帰結(すなわち、ある種の特徴の決定または関心対象となる組織構造の特徴付け)が、そのCAD結果とともに、提示される。
適合値は、選択されたエネルギー範囲にわたって最適化されるべき目標関数と見ることができ、考慮しているCADタスクに依存して選ばれる。たとえばセグメンテーション・タスクでは、適合値は、CADアルゴリズムの結果として得られるセグメンテーション輪郭に沿った平均勾配として選ばれてもよい。よって、適合値は、その輪郭に沿って平均勾配が最も強いセグメンテーションについて、最大となる。これは、この例では調査中の構造の最良の可視性を定義する。
このようにして、関心対象となる特定の組織構造の最適エネルギーが自動的に選択され、その後、対応する実質的に単一エネルギーのX線画像がコンピュータ援用検出オーバーレイと一緒に表示されてもよい。こうして、最も正確であると考えられる検出に対応するエネルギーが自動的に選択される。
このように、本発明は、異なるX線エネルギーに対応する少なくとも二つのX線画像の利用可能性に依拠している。そのような画像は異なるX線エネルギーを使って逐次的に取得されてもよく、あるいは好ましくは、単一の露光でスペクトル情報を与えることができうる、よって患者に対する放射線量を増したり作業フローに影響したりすることのないスペクトル光子計数システムによって提供されてもよい。
ここで図5を参照するに、本発明に基づく方法を用いるマンモグラフィー・システムの例示的な実施形態が描かれている。
マンモグラフィー・システム50は、検出器52および圧迫板58を用い、この両者の間に関心オブジェクト54が位置される。関心オブジェクト54の内部構造のX線情報を得るためにX線放射56が導入されてもよい。検出器52および圧迫板58の相対配向は、完全に平行な配向からのわずかな逸脱、あるいは換言すれば傾斜64を有していてもよく、その結果、オブジェクト54の高さの変動が生じる。X線情報、たとえばデジタル・マンモグラフィー・システムの場合、マイクロプロセッサ60に提供されてもよく、マイクロプロセッサ60は、X線システム50を制御するとともに本発明に基づくX線画像中の構造のコンピュータ援用検出のための方法70を実行するためのコンピュータ・プログラムを実行するよう構成されていてもよい。本発明に基づく前記方法を実行するよう適応されたコンピュータ・プログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体が提供されてもよく、実行されたときにX線システム60を制御するよう、特に本発明に基づく方法を実行するよう適応されているプログラム要素がプロセッサ60に提供されてもよい。
スペクトル・コンピュータ援用検出アルゴリズムの結果は、ディスプレイ62を使って操作者または放射線医に呈示されてもよい。本発明に基づく方法およびX線システム50の動作は、入力装置66a、bによって制御されてもよい。
図6のaは、X線画像における構造のコンピュータ援用検出のための方法70であって、オブジェクトのスペクトル画像情報を取得する段階72と、コンピュータ援用検出アルゴリズムを用いることによって前記X線画像中の関心対象となる組織構造を検出する段階74とを含む方法を示している。前記アルゴリズムは特に、前記X線画像のスペクトル情報を評価するよう適応されていてもよい。
図6のbによれば、方法70は、少なくとも二つの異なるX線エネルギーに対応する少なくとも二つのX線画像を取得する段階82と、前記少なくとも二つのX線画像から少なくとも一つのさらなるX線画像を決定する段階84であって、前記少なくとも一つのさらなるX線画像は、特に前記少なくとも二つのX線画像のX線エネルギーとは異なる、定義されたエネルギー依存の重み付けを有するX線画像である、段階と、関心対象となる組織構造の組織構造形状を検出するために前記少なくとも一つのさらなるX線画像を評価する段階86とをさらに含む方法80として具現されてもよい。前記少なくとも一つのX線画像を決定する段階84は特に、前記少なくとも一つのさらなるX線画像をたとえば式(5)を用いて計算することによって実行されてもよい。
図6のcによれば、本発明に基づく方法70は、さらに、複数のさらなるX線画像を決定する段階92であって、各さらなるX線画像は定義された個々のエネルギー依存の重み付けを有する、段階と、前記組織構造形状を検出するために前記複数のさらなるX線画像を評価する段階94と、前記複数のさらなるX線画像から少なくとも一つのX線画像を、ある組織構造形状の可視性を最適化または最小化することによって、決定する段階96とをさらに含む方法90として具現されてもよい。
ある組織構造形状の最適化されたまたは最小化された可視性をもつ、そうして決定されたX線画像はその後、X線システムの操作者に呈示されてもよい。
50 X線システム
52 X線検出器
54 オブジェクト
56 X線放射
58 圧迫板
60 マイクロプロセッサ
62 ディスプレイ
64 圧迫板傾斜
66a、b 入力装置

70 構造のコンピュータ援用検出のための方法
72 スペクトル画像情報の取得
74 関心対象となる組織構造の検出

80 構造のコンピュータ援用検出のための方法
82 少なくとも二つのX線画像の取得
84 少なくとも一つのさらなるX線画像の決定
86 前記少なくとも一つのさらなるX線画像の評価

90 構造のコンピュータ援用検出のための方法
92 複数のさらなるX線画像の決定
94 前記複数のさらなるX線画像の評価
96 少なくとも一つのさらなるX線画像を決定

Claims (17)

  1. X線画像における構造のコンピュータ援用検出のための方法であって、
    オブジェクトのスペクトルX線画像情報を取得する段階であって、前記スペクトルX線画像情報は少なくとも一つのX線画像をなす、段階と、
    コンピュータ援用検出アルゴリズムを用いることによって前記X線画像中の関心対象となる組織構造を検出する段階とを含み、
    前記X線画像中の関心対象となる組織構造を検出する段階は、前記コンピュータ援用検出アルゴリズムが組織構造形状について前記X線画像を評価し、前記組織構造形状を複数のあらかじめ決定された組織構造形状と比較するよう適応されていることを含み、
    前記コンピュータ援用検出アルゴリズムは、関心対象となる前記組織構造を検出するために、前記X線画像のスペクトル情報を評価するよう適応されている、
    方法。
  2. 少なくとも二つの異なるX線エネルギーに対応する少なくとも二つのX線画像を取得する段階と、
    前記少なくとも二つのX線画像から少なくとも一つのさらなるX線画像を決定する段階であって、前記少なくとも一つのさらなるX線画像は、定義されたエネルギー依存の重み付けを有するX線画像である、段階と、
    前記組織構造形状を検出するために前記少なくとも一つのさらなるX線画像を評価する段階とをさらに含む、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記スペクトルX線画像情報は、個々のX線エネルギーをもつ少なくとも二つのX線画像に分離可能である、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記少なくとも二つのX線画像から少なくとも一つのさらなるX線画像を決定する段階が、式
    Figure 2016512776
    を用いる、請求項2または3記載の方法。
  5. 複数のさらなるX線画像を決定する段階であって、各さらなるX線画像は定義された個々のエネルギー依存の重み付けを有する、段階と、
    前記組織構造形状を検出するために前記複数のさらなるX線画像を評価する段階と、
    前記複数のさらなるX線画像から少なくとも一つのX線画像を、ある組織構造形状の可視性を最適化または最小化することによって、決定する段階とをさらに含む、
    請求項2ないし4のうちいずれか一項記載の方法。
  6. 前記複数のさらなるX線画像から少なくとも一つのX線画像を、ある組織構造形状の可視性を最適化または最小化することによって、決定する段階が、前記少なくとも一つのX線画像の関連付けられたエネルギー依存の重み付けを決定することを含む、請求項5記載の方法。
  7. 決定された前記関連付けられたエネルギー依存の重み付けは、関心対象となるある組織構造のエネルギー依存の可視性を用いることによって、関心対象となる前記組織構造を検出するために用いられる、請求項6記載の方法。
  8. 前記エネルギー依存の重み付けが、実質的に単一エネルギーの重み付け、帯域通過重み付け、低域通過重み付け、高域通過重み付けおよびノッチ重み付けのうちの一つである、請求項2ないし7のうちいずれか一項記載の方法。
  9. オブジェクトのスペクトルX線画像情報を取得する段階およびコンピュータ援用検出アルゴリズムを用いることによって前記X線画像中の関心対象となる組織構造を検出する段階が、X線画像に対して第一にコンピュータ援用検出アルゴリズムを、第二にスペクトル評価を実行すること、X線画像に対して第一にスペクトル評価を、第二にコンピュータ援用検出アルゴリズムを実行すること、およびX線画像に対して組み合わされたスペクトル・コンピュータ援用検出アルゴリズムを実行することのうちの一つを含む、請求項1ないし8のうちいずれか一項記載の方法。
  10. マンモグラフィー・システムにおける使用のための請求項1ないし9のうちいずれか一項記載の方法であって、オブジェクトのスペクトルX線画像情報を取得する段階がさらに、
    前記X線画像中の関心対象となる組織構造を検出する前に、組織高さ勾配または組織物質勾配の少なくとも一方について補償することを含む、
    方法。
  11. 前記補償が、
    Lij(hij(h0,gx,gy),g(x,y),tij(t1,t2,t3,α)|yij)
    を用いる、請求項10記載の方法。
  12. 請求項1ないし11のうちいずれか一項記載の方法を実行するよう適応されている処理要素を有するX線システム、特にマンモグラフィー・システム。
  13. スペクトル光子計数システムとして適応されている、請求項12記載のX線システム。
  14. 請求項1ないし11のうちいずれか一項記載の方法を実行するよう適応されたコンピュータ・プログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体。
  15. 実行されたときに請求項12または13記載のシステムを制御して請求項1ないし11のうちいずれか一項記載の方法を実行させるよう適応されているプログラム要素。
  16. 請求項12または13記載のシステムを制御して請求項1ないし11のうちいずれか一項記載の方法を実行させるためのコンピュータ・プログラムを実行する処理要素。
  17. 請求項12または13記載のシステムを動作させるための請求項1ないし11のうちいずれか一項記載の方法の使用。
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