JP2016512687A - 大規模混合栄養生産システム - Google Patents

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Abstract

大規模の熱安定性の開放型システム内で混合栄養微生物を培養するためのシステムが開示される。本システムの実施形態には、例えば、照明された部分、暗い部分、有機炭素送達システム、ガス送達システム、混合のための水中作動性スラスターおよび流体の流れを誘導するためのターニングベーンなどの機能が含まれる。ターニングベーンの多機能実施形態は、流体の流れの誘導ならびに、例えば、熱交換、栄養物質送達、ガス送達、有機炭素送達、光の送達およびセンサーによるパラメーター測定などの他の機能を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、それらの全内容が参照により本明細書に組み込まれる2013年3月15日に出願された「Mixotrophy Systems and Methods」と題する米国仮特許出願第61/798,969号明細書および2013年12月20日に出願された「Large Scale Mixotrophic Production Systems」と題する米国仮特許出願第61/919,008号明細書の利益を主張するものである。
微生物の大規模培養は、主として2つのカテゴリーである光栄養および従属栄養で確立されてきた。光栄養は、微生物がエネルギー源としての光ならびに微生物の増殖および酸素の生成を促進する光合成活性のために無機炭素(例えば、二酸化炭素、重炭酸塩)を利用する培養条件を含んでいる。従属栄養は、微生物が微生物の増殖および二酸化炭素の生成を促進するためのエネルギー源および炭素源として有機炭素を利用する培養条件を含んでいる。開放型ポンド内で大規模に実施される光栄養は、慣習的には非純粋条件下で実施されるが、大規模従属栄養は、慣習的には閉鎖型工業用発酵槽の純粋条件下で実施される。
混合栄養として公知の微生物培養の第3カテゴリーもまた、微生物がエネルギー源として光と有機炭素の両方を、および炭素源として有機炭素および無機炭素を使用する能力を有する場合には使用されてもよい。混合栄養は、閉鎖非純粋条件下で実施されてもよいが、より低コストの開放非純粋条件下で実施されてもよい。混合栄養は、光栄養培養と比較して増殖率を増加させる、および従属栄養培養と比較して資本コストを減少させる可能性を提供する。さらに、混合栄養における光の使用は、光を全く受け取らない従属栄養培養において生成され得るよりはるかに多様な生成物種類(例えば、色素、カロチノイド)の生成を可能にする。
先行技術では、混合栄養は、主として実験室規模または卓上規模で実施されていて、大規模の商業生産設定では実施されていなかった。実験室規模は、例えばフラスコや気泡塔などの、小さな実験培養容積の単純なバイオリアクターシステムを使用する。そのような実験室規模のバイオリアクターから得られる情報は、フラスコを商業的量の微生物を生成するために容易に拡大できないので、その有用性は産業に限定されている。さらに、実験室規模および卓上規模の小さな培養容積では、例えばpH、温度、溶存ガス量および汚染などの培養条件を制御するのが極めて容易である。容積が商業規模へ増大するにつれて、バイオリアクターシステムおよび微生物培養は、実験室規模では存在しない新しい課題に直面する。
光栄養培養および従属栄養培養のための既存の大規模生産システムは、混合栄養のために使用してもよいが、最適収率を生じさせるため、または最も効率的な方法で大容積の混合栄養微生物を培養するための混合栄養培養条件を完全に活用しない。光栄養培養のために使用される大規模ポンドは、光が水性培養に透過して微生物が利用するのを可能にする浅い培養深さに限定される。そのような浅い培養深さは、容積対表面積比が低いために非効率な土壌使用を生じさせるので、そこで微生物の収率および土壌の表面積当たりの微生物が生成する生成物の収率は最適化されない。従属栄養培養のために使用される大規模発酵槽は、大型の密閉型容器を製造するために必要とされる材料に起因する高額の資本コストならびにガスおよび有機炭素を適正に分布させるための機械的混合を必要とする。密閉型発酵槽の高い資本コストは利益の幅を減少させ、機械的混合の使用は一部の微生物種にとっては有害な剪断応力を作り出す場合がある。様々な処理段階で微細藻類を使用する排水処理システムは、1〜10mの典型的な深さを備える大きな開放型ポンドを利用するが、これらのシステムは微生物生産のためではなく水処理を最適化するために設計されており、そこで高い培養物密度を促進しないために微生物の生産収率は低くなる。
混合栄養微生物の生産能力および用途の広い生成物種類を活用するためには、大規模の光栄養システム、従属栄養システムおよび廃水システムの既存の欠陥を改良し、卓上規模の混合栄養培養では直面しない課題に対応する、混合栄養培養の方法および条件に特異的な高容積の大規模生産システムが必要とされている。このため、当分野では、高容積の混合栄養微生物を効率的に生産するための大規模混合栄養生産システムが必要とされている。
本明細書では、大規模で混合栄養微生物を培養するためのシステムについて記載する。さらに、流体の流れの誘導ならびに、例えば熱交換、栄養物質送達、ガス送達、有機炭素送達、光の送達およびセンサーによるパラメーター測定などの他の機能を提供するターニングベーンの多機能実施形態について記載する。
本発明の1つの実施形態では、混合栄養バイオリアクターシステムは:内部容積内の水性培養培地中に混合栄養微生物の培養物を含有するように、および内部容積内の混合栄養微生物の培養物を光源からの少なくとも一部の光に曝露させるように構成されたバイオリアクターシステムの少なくとも1つの照明された部分と、少なくとも1つの照明された部分と流体連絡しているバイオリアクターシステムの少なくとも1つの暗い部分であって、光の非存在下で内部容積内の水性培養培地中の混合栄養微生物の培養物を含有するように構成された少なくとも1つの暗い部分と、混合栄養微生物の培養物に有機炭素を供給するように構成された少なくとも1つの有機炭素供給装置と、少なくとも1つの照明された部分と少なくとも1つの暗い部分との間で混合栄養微生物の培養物を循環させるように構成された循環システムと、を含んでいる。
一部の実施形態では、少なくとも1つの照明された部分は、タンク、トラフ、ポンドおよびレースウェイポンドからなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの暗い部分は、泡沫分離装置、遠心分離機、電気脱水装置、ガス交換装置および汚染装置からなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターシステムの少なくとも1つの照明された部分は、光が透過するバイオリアクターの内部容積の1つの層を含み、バイオリアクターシステムの少なくとも1つの暗い部分は、光がその中に透過しない同一バイオリアクターの内部容積の1つの層を含んでいる。
一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、開放型システムであってもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、閉鎖型システムである。一部の実施形態では、循環システムは、ポンプ、水中作動性スラスターおよびパドルホイールからなる群から選択される少なくとも1つを含んでいる。一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、少なくとも1つの無機炭素供給装置、少なくとも1つのガス供給装置、バイオリアクターシステムの少なくとも一部を覆うカバーおよびそれらの組み合わせをさらに含んでいる。光源は、自然光および人工照明装置からなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。
本発明のまた別の実施形態では、混合栄養バイオリアクターシステムは、一貫した深さの内部容積を含む開放型レースウェイポンドであって、中央壁により分離されて直線外壁および床によって区画された2つの直線状部分と、連続ループを形成するように2つの直線状部分に接続する、湾曲した外壁および床によって区画された2つのUベンド部分と、各Uベンド部分内に配置された少なくとも1つのアーチ形ターニングベーンと、中央壁および少なくとも1つの直線状部分の外壁の間で内部容積内に配置され、内部容積内で床から間隔をあけて支持体構造によって上方から吊り下げられた少なくとも1つの水中作動性スラスターと、少なくとも1つの有機炭素送達装置とを含む開放型レースウェイポンドを含んでいる。
一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドの深さは、0.5〜10mを含んでいる。一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドは、開放型レースウェイポンドの床、中央壁および外壁の表面を形成するライナーを備えるフレーム構造を含んでいる。一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドは、開放型レースウェイポンドの床、中央壁および外壁の表面を形成するポリマーを備える成型構造を含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの水中作動性スラスターは、直線状部分の長さの20%以内にある直線状部分の末端に配置される。一部の実施形態では、少なくとも1つの水中作動性スラスターは、開放型レースウェイポンドの内部容積内に配置された水性培養容積の高さの10〜50%の床からの距離で吊り下げられる。
一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドは、少なくとも1つの熱交換器をさらに含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの熱交換器は、少なくとも1つのアーチ形ターニングベーン内に配置される。一部の実施形態では、少なくとも1つの熱交換器は、開放型レースウェイポンドの外壁内、中央壁内、床内または床下に配置される。一部の実施形態では、少なくとも1つの有機炭素送達装置は、pHオーキソスタット(auxostat)システムを含んでいる。
一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドはさらに、スパージャーチューブ、レースウェイポンドの床の少なくとも一部分を内張りしている膜、マイクロバブル発生装置、酸素濃縮装置、液体酸素注入装置、酸素飽和コーンおよび泡沫分離装置によるベンチュリー注入からなる群から選択される少なくとも1つの溶存酸素送達装置を含んでいる。一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドはさらに、開放型レースウェイポンドの少なくとも一部の上方のカバー、自然光および人工照明装置ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの光源を含んでいる。
本発明のまた別の実施形態では、ターニングベーンは、アーチ形平面を形成する、高さ、幅および湾曲を含む剛性構造と、ならびにアーチ形剛性構造と結合された少なくとも1つの機能コンポーネントとを含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの機能コンポーネントは、熱交換用流体を受け入れて循環させるように構成された内部空洞を含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの機能コンポーネントは、有機炭素、栄養物質およびガスからなる群から選択される少なくとも1つを送達するための手段を含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの機能コンポーネントは、人工照明装置を含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの機能コンポーネントは、少なくとも1つのセンサーを含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの機能コンポーネントは、熱交換器、有機炭素送達装置、栄養物質送達装置、ガス送達装置、人工照明装置およびセンサーからなる群から選択される2つ以上の組み合わせを含んでいる。
アーチ形ターニングベーンおよび水中スラスターを備える、開放型レースウェイポンド式バイオリアクター実施形態の斜視図を示す図である。
アーチ形ターニングベーンおよび水中スラスターを備える、開放型レースウェイポンド式バイオリアクター実施形態の上面図を示す図である。
開放型レースウェイポンド式バイオリアクター実施形態の側面図を示しており、断面Aの場所を同定している図である。
開放型レースウェイポンド式バイオリアクター実施形態の断面Aでの正面図を示す図である。
1対のアーチ形ターニングベーンを示す図である。
アーチ形ターニングベーンのための支持構造を示す図である。
複数のアーチ形ターニングベーンおよび水中スラスターを備える、開放型レースウェイポンド式バイオリアクター実施形態の斜視図を示す図である。
多機能ターニングベーンの1つの実施形態を示す図である。
用語の定義
用語「微生物」は、例えば微細藻類およびシアノバクテリアなどの微視的生物を意味する。微細藻類には、微視的多細胞植物(例えば、ウキクサ)、光合成微生物、従属栄養微生物、珪藻類、渦鞭毛藻類(dinoflagellattes)および単細胞藻類が含まれる。
用語「微生物学的培養」、「細菌培養」もしくは「微生物培養」は、制御された実験室条件下を含む、既定の培養培地中での生殖を通して微生物を増殖させるための方法またはシステムを意味する。微生物学的培養、細菌培養および微生物培養は、生物を増殖させるため、試験されるサンプル中の生物のタイプまたは生物の富裕度を決定するために使用される。液体培養培地では、用語「微生物学的培養」、「細菌培養」もしくは「微生物培養」は、一般に、その中に培養物が存在する容器とは無関係に、液体培地全体および液体培地中の微生物を意味する。液体培地は、「培地」、「培養培地」または「複数の培養培地」と呼ばれることが多い。培養の作用は、一般には、複数の微生物に重点が置かれる場合は「微生物を培養すること」であると言われる。培養の作用は、一般には、微生物の種もしくは属に重点が置かれる場合は「1種の微生物を培養すること」であると言われる。微生物の培養は、複数の微生物の培養と同義語的に使用される。
混合栄養培養条件下で増殖する可能性がある微生物には、微細藻類、珪藻類およびシアノバクテリアが含まれる。混合栄養微生物の非限定的な例は、下記の:アグメネルム属(Agmenellum)、アンフォラ属(Amphora)、アナベナ属(Anabaena)、アナシスティス属(Anacystis)、アピストネマ属(Apistonema)、プレウロチルシス属(Pleurochyrsis)、アルスロスピラ属(Arthrospira)(スピルリナ(Spirulina))、ボツリオコッカス属(Botryococcus)、ブラキオモナス属(Brachiomonas)、クラミドモナス属(Chlamydomonas)、クロレラ属(Chlorella)、クロロコッカム属(Chlorococcum)、クルシプラコリサス属(Cruciplacolithus)、シリンドロテカ属(Cylindrotheca)、コエノクロリス属(Coenochloris)、シアノフォラ属(Cyanophora)、シクロテラ属(Cyclotella)、ドナリエラ属(Dunaliella)、エミリアニア属(Emiliania)、ユーグレナ属(Euglena)、エキシチューボセルルス属(Extubocellulus)、フラギラリア属(Fragilaria)、ガルジエリア属(Galdieria)、ゴニオトリチウム属(Goniotrichium)、ヘマトコッカス属(Haematococcus)、ハロクロレラ属(Halochlorella)、イソチルシス属(Isochyrsis)、レプトシリンドラス属(Leptocylindrus)、ミクラクチニウム属(Micractinium)、メロシラ属(Melosira)、モノダス属(Monodus)、ノストック属(Nostoc)、ナノクロリス属(Nannochloris)、ナノクロロプシス属(Nannochloropsis)、ナビクラ属(Navicula)、ネオスポンギオコッカム属(Neospongiococcum)、ニッスチア属(Nitzschia)、オドンテラ属(Odontella)、オクロモナス属(Ochromonas)、オクロスファエラ属(Ochrosphaera)、パブロバ属(Pavlova)、ピコクロラム属(Picochlorum)、ファエオダクチルム属(Phaeodactylum)、プレウロチルシス属(Pleurochyrsis)、ポルフィリジウム属(Porphyridium)、ポテリオクロモナス属(Poteriochromonas)、プリムネシウム属(Prymnesium)、ロードモナス属(Rhodomonas)、セネデスムス属(Scenedesmus)、スケレトネマ属(Skeletonema)、スプメラ属(Spumella)、スタウロネイス属(Stauroneis)、スチココッカス属(Stichococcus)、アウキセノクロレラ属(Auxenochlorella)、ケアトセロス属(Cheatoceros)、ネオクロリス属(Neochloris)、オクロモナス属(Ocromonas)、ポルフィリジウム属(Porphiridium)、シネココッカス属(Synechococcus)、シネコシスティス属(Synechocystis)、テトラセルミス属(Tetraselmis)、トラウストキトリド属(Thraustochytrids)、タラシオシーラ属(Thalassiosira)およびそれらの種の生物を含んでいてもよい。
微生物を混合栄養または従属栄養により増殖させるために適切な有機炭素源は、酢酸塩、酢酸、リノール酸アンモニウム、アラビノース、アルギニン、アスパラギン酸、酪酸、セルロース、クエン酸、エタノール、フルクトース、脂肪酸、ガラクトース、グルコース、グリセロール、グリシン、乳酸、ラクトース、マレイン酸、マルトース、マンノース、メタノール、糖蜜、ペプトン、植物性加水分解物、プロリン、プロピオン酸、リボース、サッカロース(sacchrose)、デンプンの部分加水分解物もしくは完全加水分解物、スクロース、酒石酸、TCAサイクル有機酸、薄い蒸留廃液、尿素、産業廃棄物溶液、酵母抽出液およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。有機炭素源は、任意の単一起源、起源の組み合わせおよび単一起源または起源の組み合わせの希釈物を含む場合がある。
用語「混合栄養性」および「混合栄養」は、光、有機炭素および無機炭素(例えば、二酸化炭素、炭酸塩、重炭酸塩)が微生物の培養物に適用されてもよい培養条件を意味する。混合栄養条件で増殖できる微生物は、光栄養および従属栄養両方の微生物の代謝プロファイルを有し、エネルギー源として光および有機炭素の両方および炭素源として無機炭素および有機炭素の両方を使用し得る。混合栄養微生物は、光栄養代謝および従属栄養代謝を通して光、無機炭素および有機炭素を同時に使用し得る、または各代謝の利用間で切り換えてもよい。混合栄養培養条件下の微生物は、微生物によって利用されるエネルギー源および炭素源に依存して、真の酸素または二酸化炭素プロデューサーの可能性がある。混合栄養増殖が可能な微生物は、自然代謝および混合栄養条件下で増殖する能力を備える微生物ならびに例えば突然変異生成もしくは遺伝子組み換えなどの方法によって代謝および細胞の修飾を通して得られる微生物を含んでいる。
用語「光栄養性」、「光栄養」、「光化学合成独立栄養」、「光化学合成独立栄養性」および「独立栄養生物」は、光および無機炭素(例えば、二酸化炭素、炭酸塩、重炭酸塩)が微生物の培養物に適用されてもよい培養条件を意味する。光栄養条件下で増殖できる微生物は、エネルギー源として光および炭素源として無機炭素(例えば、二酸化炭素)を使用し得る。光栄養条件下の微生物は、酸素を生成し得る。
用語「従属栄養性」および「従属栄養」は、有機炭素を光の非存在下で微生物の培養物に適用し得る培養条件を意味する。従属栄養条件下で増殖できる微生物は、エネルギー源および炭素源の両方として有機炭素を使用し得る。従属栄養条件下の微生物は、二酸化炭素を生成し得る。
用語「純粋」は、全ての他の「汚染」生物(すなわち、微細藻類もしくはシアノバクテリア培養物の健康状態にとって有害な生物)を完全に含んでいない生物の培養を説明する。本明細書を通して、「純粋」は、細菌基底培地を備える寒天プレート内に接種された場合に、関心微生物以外のコロニーを全く形成しない培養を意味する。「純粋」は、例えば、細菌、シアノバクテリア、微細藻類および/または真菌などであるがそれらに限定されない任意の他の生物によって汚染されない、または任意の他の生物と結び付いていない培養を記載する。「純粋」は、通常は、他の様々な生物の存在を完全に含んでいない微生物の純粋培養に関して使用される。微細藻類またはシアノバクテリアの純粋培養物は、他の様々な生物を完全に含んでいない。
用語「pHオーキソスタット」は、新鮮培地(例えば、酢酸などの有機炭素を含有する培地)の添加をpH調節に結び付ける微生物培養技術を意味する。pHが所定の設定点から逸れるにつれて、pHを設定点に戻すために新鮮培地が加えられる。pHの変化速度は、しばしば増殖の優れた指標であり、増殖依存性パラメーターとしての要件を満たす。供給は、培地の緩衝能力と平衡した残留栄養物質濃度を維持する。pH設定点は、その時点に培養中に存在する微生物に依存して変化させられてもよい。存在する微生物は、バイオリアクターが作動させられる場所および季節ならびに他の汚染源(例えば、他の農場、農業、海洋、湖、川、廃水)に培養物がどの位近くに配置されるかによって駆動される場合がある。培地の添加速度は、緩衝能力および制限的栄養物質の供給濃度によって決定され、伝統的オーキソスタットにおけるように設定点(pH)によっては直接的に決定されない。pHオーキソスタットは、頑丈であるが、栄養物質の濃度を間接的に制御する。pHレベルは、様々なイオン種の生成ならびに炭素および栄養物質取り込み中のイオン放出の総和を表す。このため、pHレベルは微生物の増殖の関数として上下どちらかへ移動することができる。最も一般的な状態は、有機酸生成およびアンモニウム取り込みによって誘発されるpH低下である。しかし、タンパク質もしくはアミノ酸富裕培地上で増殖する微生物については、過剰のアンモニアが放出されるために、pHレベルは増殖に伴って上昇することになる。
総説
混合栄養条件下で微生物を培養する場合、光、無機炭素および有機炭素の適用は、標的微生物(例えば、微細藻類およびシアノバクテリア)ならびに汚染生物(例えば、真菌、細菌、輪虫類、繊毛虫類)の両方が利用し得るエネルギー源を含む複数の培養投入物質を提供する。汚染生物の存在、溶存ガスのバランスならびに栄養物質およびエネルギー源の利用可能性は、小容積、短い培養期間および室内の制御された条件が利用される実験室規模では対応する必要がなかった。
屋外大規模混合栄養生産システムでは、汚染生物が培養中の標的微生物を阻害する潜在能力は、大規模生産のための2つの経路に影響を及ぼす可能性がある。第1の経路は、純粋条件下では作動しない開放型もしくは半閉鎖型システムを含んでいる。そのような非純粋システムでは、生産システムおよび培養方法は、汚染微生物の容量および多様性を取り扱えるように設計してもよい。第2経路は、純粋条件下で作動する閉鎖型システムを含んでいる。そのような純粋システムでは、生産システムは、汚染生物が存在しない閉鎖型システムにおける適正な培養条件を維持するように設計してもよい。一部の実施形態では、上記のバイオリアクターは、純粋条件下で作動させてもよい。一部の実施形態では、上記のバイオリアクターは、非純粋条件下で作動させてもよい。一部の微生物種には非純粋条件下でしか増殖しない優先傾向があるため、本明細書に記載した開放型の非純粋実施形態は、混合栄養条件下で純粋発酵槽を使用するシステムのために利用できるよりも広範囲の微生物を培養する能力を提供する。
混合栄養バイオリアクターシステムは、混合栄養微生物の水性培養物、少なくとも一部の光(自然光、人工光またはそれらの組み合わせ)に内部容積を曝露させることのできる少なくとも1つの照明装置もしくはコンポーネント(例えば、ある程度の透明性を備える開口部もしくは窓)および有機炭素供給装置を含有するように構成された内部容積を備える培養容器を含んでいてもよい。一部の実施形態では、混合栄養バイオリアクターシステムは、無機炭素(例えば、二酸化炭素、重炭酸塩)の供給をさらに含んでいてもよい。一部の実施形態では、混合栄養バイオリアクターシステムは、自動化センサーおよび制御システム、プログラム可能な論理制御システム、例えば温度、pH、溶存酸素、溶存二酸化炭素、流量、濁度および光色素もしくはカロチノイドなどの培養パラメーターを検出するための少なくとも1つのセンサー、培養物を混合および循環させるための少なくとも1つのコンポーネント、ガス(例えば、空気、酸素、窒素)供給装置、ならびに少なくとも1つの熱交換器をさらに含んでもよい。一部の実施形態では、混合栄養バイオリアクターシステムは、少なくとも部分的に屋外に配置されてもよい。一部の実施形態では、混合栄養バイオリアクターシステムは、少なくとも部分的に屋内に配置されてもよい。一部の実施形態では、混合栄養バイオリアクターシステムは、微生物培養物を例えば光、温度、熱、風、空中浮遊粒子および沈降物などの環境要素から少なくとも部分的に遮蔽するカバーを含んでいてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターは、培養容器の内部容積を人工光もしくは自然光に少なくともある程度曝露させることを可能にするように構成された、例えばタンク、バッグ、ポンド、レースウェイポンドまたはトラフなどであるがそれらに限定されない培養容器および有機炭素供給装置を含んでいてもよい。
溶存酸素(DO)の分布
実験室規模のバイオリアクターでは対応されなかった1つの課題は、バイオリアクター容積内の溶存酸素の分布である。混合栄養微生物は、エネルギー源としての光および炭素源としての無機炭素を利用した場合は酸素を生成し得るが、エネルギー源および炭素源として有機炭素を利用した場合は酸素が消費される。このため、培養中の溶存酸素レベルを維持することは、有機炭素の利用によって駆動される増殖速度を維持するために重要である。小容積バイオリアクターでは、溶存酸素含量は、混合栄養培養の深さ全体にわたり相当に一様な可能性がある。さらに、小容積バイオリアクターは、実質的に一様な方法で容易に照明され得るので、このため本質的に同一方法で機能する実験室規模もしくは卓上規模バイオリアクター内での全微生物の代謝を可能にする。
バイオリアクターの深さが増加すると、混合する工程が一様な方法で溶存ガスを十分に分布させない場合は、バイオリアクターの深さにわたって溶存酸素の勾配分布が形成される可能性がある。大容積バイオリアクター内の照明もまた、バイオリアクターの深さに起因して一様ではない可能性がある。1つの非限定的例では、光は開放型ポンド型バイオリアクターの気/液界面の短い距離(例えば、10cm未満)内で利用可能であってもよく、培養容積の様々な深さを通して微生物を定期的に循環させる混合に依存して、微生物を間欠光に曝露させ得る。
光路距離の下方では、利用できるエネルギー源は、混合栄養培養中の有機炭素であろう。このため、混合栄養培養中の溶存ガスの分布に寄与し得る要素には、1)バイオリアクターシステム内で使用される混合レジメンおよび混合レジメンが溶存ガスを均一に混合して分布させる能力、2)気/液界面でのガスの消失(例えば、水性培地中に溶解しない気泡の破裂)、3)バイオリアクターシステム内のガス供給装置の場所(例えば、バイオリアクター内の最深部、気/液界面とバイオリアクターの最深部との間、および乱流領域内、層流領域内)、4)供給された気泡の培養物内での滞留時間、5)代謝活性および利用できるエネルギー源に起因する微生物によるガスの消費率、および6)代謝活性および利用できるエネルギー源に起因する微生物によるガスの生成が含まれてもよい。
大規模バイオリアクターは、バイオリアクターの容積および溶存酸素濃度の分布を通して混合栄養微生物を循環させ得る。大規模バイオリアクターの深さを通しての循環は、混合栄養微生物が急速に変化する培養条件からストレスを経験せずに増殖および生成物発生のために様々な場所で利用できるエネルギー源の利用を最大化することを可能にし得る。
一部の実施形態では、バイオリアクターの最深部および気/液界面での培養培地中の溶存酸素濃度は、気/液界面での溶存酸素濃度より高い最深部での1〜500%超の濃度を含めて、10〜500%の間で変動してもよい。最深部および気/液界面での溶存酸素濃度における差は、空気導入装置もしくは酸素導入装置がリアクターの底部または底部の近くに配置された場合に最大となる可能性がある。1つの非限定的例では、バイオリアクターの深さは、溶存酸素濃度が約1g/Lと1.1〜5g/Lとの間で変動する可能性があるような深さであってもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターの深さは、0.5m超であってもよい。一部の実施形態では、バイオリアクター内の水性培養の深さは、0.5〜10m、および好ましくは0.5〜2mであってもよい。他の実施形態では、培養容積内の混合は、培養容積の深さにわたって実質的に一様な濃度で溶存酸素を分布させるために十分である(例えば、10%以内)。
温度の変動
小容積を含む混合栄養培養条件下で実験室規模もしくは卓上規模バイオリアクターによっては対応されないまた別の課題は、培養容積内の温度変化である。実験室規模および卓上規模バイオリアクターは、典型的には短期間中に制御された環境下にあるために小容積(すなわち、熱質量)で機能し得る。小容積バイオリアクターまたは光路のために浅い深さを備えるバイオリアクターでは、培養培地の温度は、例えば昼/夜サイクル、天候および雲が実質的に数時間にわたって周囲温度を変化させる可能性がある屋外などの商業環境に置かれた場合には、大きな変化に感受性の場合がある。温度変化は、混合栄養微生物にストレスを与える、または温度が最適範囲外にある期間中に増殖もしくは生成物形成の効率を低下させる可能性がある。微生物の培養温度をその固有温度で一貫して維持できない場合は、バイオリアクターシステムに冷却方法および加熱方法を加える必要があり得るが、これはシステムにとってより低いエネルギー効率および高額の資本コストを生じさせることがある。
バイオリアクターの深さがより大量の培養容積を保持するために増加させられた場合、熱質量が大きいほど、日中の加熱および夜間中の冷却によって誘発される温度揺動に感受性ではなくなる可能性がある。設計によって、大規模混合栄養バイオリアクターは、実験室規模および卓上規模バイオリアクター設計よりも大きな熱慣性を備える培養容積を有することになるので、そこで空間的および時間的両方の熱勾配を受ける可能性がある。これらの大規模バイオリアクターの一部の実施形態は、そこで物理的に位置する屋外によって環境条件における大きな変動に曝露させられることになり得る。一部の実施形態では、大規模バイオリアクターは、制御された増殖環境の確立に役立つように冷却方法および加熱方法を使用してもよく、熱制御に役立つ制御システムを使用してもよい。
一部の実施形態では、バイオリアクターは、熱交換器を使用せずに、24時間にわたって平均温度変化を1〜20℃未満の差、および好ましくは1〜10℃未満の差に低下させるために十分な容積および深さを含んでいてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクター内の水性培養の深さは、0.5m超であってもよい。一部の実施形態では、バイオリアクター内の水性培養の深さは、0.5〜10m、好ましくは0.5〜2mであってもよい。このため、大容積培養は、大容積培養のより大きな熱質量に起因する最適温度を維持するために比例して小容積培養の熱交換器より大量の使用を必要としない可能性があり、培養温度における時間的変化を制御するために必要とされる培養容積当たりのエネルギー量は、小容積培養より小さくなる可能性がある。
一部の実施形態では、微生物培養容積の表面の上方での受動的冷却、自然蒸発冷却、もしくはファン強制エアフロー支援蒸発冷却は、微生物培養物の熱安定性を増加させる可能性がある。バイオリアクターシステム上の受動的もしくは蒸発冷却システムに影響を及ぼす可能性があるパラメーターは、時刻、年間通算日、地理的な位置、太陽の位置、太陽熱負荷、湿度、含水量、温度、水分圧、カバーのフレネル法則(Fresenl−law)反射率、カバーの透過率、バイオリアクターシステム内の反射、バイオリアクターと空との間のエネルギーの夜間再放射、水分蒸発およびバイオリアクター気流乱流を含む可能性がある。バイオリアクターの表面、培養容積またはそれらの組み合わせと接触している熱交換器はさらに、一貫した温度の維持または加熱もしくは冷却を通した効果的な空間温度分布を支援するためにも使用されてもよい。
明るい部分および暗い部分を備える混合栄養バイオリアクター
水性培養中での微生物の光栄養増殖のために設計された従来型バイオリアクターは、短い光路を備えるシステムに焦点を合わせている。水性微生物培養中では、光は培養中へ2〜5cmと短い距離しか透過し得ない。短い光路を備えるバイオリアクターを使用することによって、バイオリアクターシステム内の相当に大きな割合の微生物が光合成工程におけるエネルギーのための光に曝露させられ、微生物の自己遮蔽が軽減される可能性がある。短い光路は、光が透過しなければならない培養の深さもしくは距離を減少させることによって達成され得、大容積を提供するために大量の表面積をカバーしなければならない長くて浅い、もしくは狭いリアクターを本質的に決定づける。
微生物の従属栄養増殖のために設計された従来型バイオリアクターは、光の利用性とは関係しておらず、匹敵する容積の光栄養リアクターより小さな設置面積でより大きくより深い容積を含む可能性がある。これらの従属栄養システムでは、システムの機械的混合および閉鎖は、微生物が、懸濁液中に維持される、投与された溶存酸素および有機炭素を受け取る、ならびに競合生物および汚染生物の導入を防止することを保証するために重要である。機械的混合は有機炭素源を分布させて気体を輸送するために有効であり得るが、一部のタイプの機械的混合(例えば、開放型プロペラ、スターラー)はさらに、剪断応力レベルが微生物の許容レベルを超える場合は、微生物を潜在的に傷つける可能性がある剪断応力を微生物に与える場合がある。混合栄養微生物が複数のエネルギー源を利用する柔軟性により、光路、混合装置またはシステムの閉鎖といった限定的特徴で、混合栄養バイオリアクターシステムの設計が限定されずに済むことが可能になる。
一部の実施形態では、水性培養培地中で微生物を培養するための混合栄養バイオリアクターシステムは、有機炭素供給装置、少なくとも一部の光を受け取る少なくとも1つの照明された部分および光を受け取らない少なくとも1つの暗い部分を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの照明された部分および少なくとも1つの暗い部分は、例えば照明された部分が暗い部分の上部または下方で層状化されている可能性がある深いバイオリアクターの構成コンポーネントなどの単一装置であってもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの照明された部分および少なくとも1つの暗い部分は、流体連絡で接続された別個の装置であってもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、開放している少なくとも1つの部分を含んでいてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、閉鎖された少なくとも1つの部分を含んでいてもよい。混合栄養微生物の培養物は、少なくとも1つの照明された部分と少なくとも1つの暗い部分との間で、例えば、スラスター、ポンプ、パドルホイールおよび重力などの任意の公知の手段によって循環させてもよい。一部の実施形態では、照明された部分および暗い部分は、バイオリアクターシステムの物理的コンポーネントであってもよく、照明された、および暗い性質は、人工照明装置の作動周期調整および使用によって制御される。
また別の実施形態では、混合する方法は、細胞をより高速周波数の光に近づけるために回転方法で上から下へ流体を通過させ得るように垂直流パターンを可能にし得る。1つの非限定的例では、水中スラスターの使用は、暗い部分を含む水性培養の深さへ戻る前に数回にわたり光(すなわち、照明された部分)への曝露を提供するために水性培養の気/液界面へ微細藻類もしくはシアノバクテリア細胞を近づける回転流、垂直流または旋回流を作り出す。微細藻類もしくはシアノバクテリアの混合栄養培養において追加の光を提供する1つの利点は、増殖、色素の形成、タンパク質の形成、光の存在下で優先的に形成される他の生成物およびそれらの組み合わせの形成を駆動する炭素エネルギーの減少である。
一部の実施形態では、少なくとも1つの照明された部分と少なくとも1つの暗い部分との間の循環は、混合栄養微生物のための2〜25%および好ましくは5%の光デューティサイクルを作り出す。光デューティサイクルは、個別微生物が光に曝露させられる全明暗マイクロサイクルの一部分であると定義されている。光デューティサイクルは、微生物が光に曝露させられる時間をバイオリアクターシステム内で微生物が費やす全時間で割ることによって計算する。計算光デューティサイクルは、パーセンテージ(%)で表示される。一部の実施形態では、バイオリアクターは、微生物の培養物が循環させられる場合、微生物の培養物の流量によって調節され得る繰り返しの光デューティサイクルを作り出すために戦略的に間隔をあけた複数の照明された部分と暗い部分とを含んでもよい。一部の実施形態では、光デューティサイクルは、さらにまた人工照明装置の作動周期調整および使用によって制御されてもよい。
少なくとも1つの照明された部分は、混合栄養微生物の培養物を光源からの少なくとも一部の光に曝露させる。一部の実施形態では、光源は、人工光を提供する少なくとも1つの照明装置を含んでいてもよい。少なくとも1つの人工照明装置は、光を微生物の培養物に提供できる、例えば蛍光灯、発光ダイオード(LED)、マイクロLED、高圧ナトリウムランプ、高強度放電灯、ネオンランプ、金属蒸気ランプ、ハロゲンランプ、硫黄プラズマランプおよび白熱電球などであるがそれらに限定されない任意の照明装置を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの照明装置は、特定波長スペクトルまたは例えば紫色(約380〜450nm)、青色(約450〜495nm)、緑色(約495〜570nm)、黄色(約570〜590nm)、橙色(約590〜620nm)、赤色(約620〜750nm)および遠赤色(約700〜800nm)、赤外(IR)(約1,000〜20,000nm)および紫外(UV)(約10〜400nm)などであるがそれらに限定されないスペクトルの組み合わせの光を提供するために選択または調整されてもよい。一部の実施形態では、光の適用は、任意の所望の明/暗周期を作り出すための連続的、不連続的、フラッシングもしくはパルシングであってもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの照明装置によって供給される光の強度は、一定強度または可変強度を含んでいてもよい。少なくとも1つの照明装置は、培養容積中に懸濁もしくは沈められたバイオリアクターモジュール上のどこかに取り付けられてもよい、またはバイオリアクターモジュールから離れていてもよい。
一部の実施形態では、光源は、太陽光などの自然光を含んでいてもよい。一部の実施形態では、太陽光を受け取る照明された部分は、太陽光の少なくとも一部分が微生物の培養物に接触することを遮断するように構成されたカバーを含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、5〜95%の光を遮断し得る。カバーは、半透明太陽電池パネル、特定波長範囲内の光を選択的に遮断するフィルム、受動的遮光クロス(例えば、アルミネット遮光クロス、一部の光を遮断する、もしくは特定波長を遮断する遮光クロス)、半透明ポリマー、着色ガラスおよびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。一部の実施形態では、照明された部分は、光が例えば、気/水表面界面および光透過を経験する深いポンドもしくはタンクの上部部分などであるがそれらに限定されない、光がその中に透過する大容積で深いポンド、トラフまたはタンクの一部分であってもよい。少なくとも1つの照明された部分は、100〜2,500μmolの光子/ms、好ましくは200〜500μmolの光子/msで光を受け取り得る。一部の実施形態では、光源は、人工光を提供する少なくとも1つの照明装置および自然光(例えば、太陽光)の組み合わせを含んでいてもよい。
少なくとも1つの暗い部分は、混合栄養微生物を培養するための光の非存在を含んでいる。一部の実施形態では、少なくとも1つの暗い部分は、光が微生物の培養物に接触することを防止するように構成された不透明材料のカバーを含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの暗い部分は、光が透過し得るより下方の大容積の深さを含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの暗い部分は、少なくとも1つの照明された部分と流体連絡している機能的装置を含んでいてもよい。機能的装置は、泡沫分離装置(例えば、タンパク質スキマー、気泡塔、気泡浮上分離タンク)、遠心分離機、電気脱水装置(例えば、培養物を電場に曝露させるリアクター)、脱水装置(例えば、濾過装置、沈殿タンク)、汚染制御装置(例えば、オゾンもしくは他の汚染制御溶液を提供するための装置)、ガス交換装置(例えば、脱ガス装置)、貯蔵タンクおよびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
1つの非限定的例では、少なくとも1つの暗い部分は、微生物の培養物を光から遮蔽しながら、例えばガス注入、脱ガス、ならびに泡や例えば汚染微生物、浮遊物質、破片および泡沫分離を通しての培養物からの閾値サイズを超える凝集した微生物などの構成成分の除去などの複数の機能を提供する、調整可能な設定を備えるタンパク質スキマーを含んでいる。培養物からの泡や構成成分の除去は、混合栄養微生物との資源についての競合を減少させ、混合栄養微生物の培養物の寿命を延ばす可能性がある。
バイオリアクターシステムの実施形態
下記のバイオリアクターシステムの実施形態は、従来型光栄養もしくは従属栄養システムと混合栄養システムとの間、ならびに照明された部分と暗い部分を備えるバイオリアクターシステムにおいて大規模で成功が得られる混合栄養培養についての溶存酸素分布、温度変動および光への接近に関する小容積混合栄養培養と大容積混合栄養培養との間の上述の差を組み込んでいる。第1の非限定的実施形態では、水性培養培地中で微生物を培養するように構成された大規模混合栄養バイオリアクターシステムは、光源から少なくとも一部の光を受け取る内部容積内に水性培養物を含有するように構成された照明されたバイオリアクターを提供するレースウェイポンド型、トラフ型またはタンク型バイオリアクター、および光を受け入れない内部容積内に水性培養物を含有するように構成された不透明のタンク区間を備えるバイオリアクターシステムの暗い部分を提供する泡沫分離装置(例えば、タンパク質スキマー、気泡塔)を含んでいてもよい。照明されたバイオリアクターは、照明された部分と暗い部分との間で水性培養培地を循環させるために照明されたバイオリアクターの入口と出口に取り付けられた導管を通して泡沫分離装置と流体連絡していてもよい。照明されたバイオリアクターの深さは、温度変動の制御に役立つように十分な熱質量を備える培養容積サイズに合わせて設計されてもよい。
微生物の培養物は、照明されたバイオリアクター内ではポンプ、パドルホイールもしくはスラスターによって循環させてもよく、出口を通して照明されたバイオリアクターから外に出ると、培養物は泡沫分離装置に流動する。一部の実施形態では、溶存ガス操作のためのガス注入(例えば、酸素、空気、二酸化炭素、窒素)は、泡沫分離装置によって、ベンチュリー注入、スパージャー、エアマフラー、マイクロバブル発生装置などにより実施されてもよい。泡沫分離装置を出ると、培養物は、照明されたバイオリアクターに戻る。泡沫分離装置のガス注入の使用は、水性培地が完全に混合される可能性がある照明されたバイオリアクターへ戻る循環を通る流量によって滞留時間を調節できる単一点でガスの注入を可能にすることにより溶存酸素濃度の調節に役立ち得る。一部の実施形態では、有機炭素は、定量ポンプによって泡沫分離装置の排出ライン内に注入されてもよく、泡沫分離装置は培養物を照明されたバイオリアクターに戻し、バイオリアクターシステム内の培養物循環路を完了する。一部の実施形態では、有機炭素は、照明されたバイオリアクター内に直接的に注入されてもよい、または泡沫分離装置内に直接的に注入されてもよい。一部の実施形態では、有機炭素は酢酸を含んでいてもよく、pHオーキソスタットシステムを使用して注入されてもよい。
一部の実施形態では、培養パラメーター(例えば、pH、温度、溶存酸素、溶存二酸化炭素)は、プローブおよびセンサーによって、例えば泡沫分離装置内、泡沫分離装置の入口、泡沫分離装置の出口および照明されたバイオリアクター内などであるがそれらに限定されない循環経路に沿った様々な場所で検出されてもよい。一部の実施形態では、照明されたバイオリアクターは、少なくとも一部の光を遮断するカバーを用いて少なくとも部分的にカバーされてもよい。一部の実施形態では、カバーは、天蓋または温室を含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、低プロファイルカバーを含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、例えば受動的遮光クロスなどであるがそれには限定されない、培養物への光の1%〜99%の透過を遮断する材料を含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、所定の波長の光が培養物へ透過するのを選択的に遮断するフィルム、または半透明性太陽電池パネルを含んでいてもよい。
一部の実施形態では、少なくとも1つのファンが、水性培養の表面ならびにカバーと水性培養の表面との間のヘッドスペースを横断する強制空気循環を促進するためのシステムのカバー内に配置されてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターシステムを通る水性培養物の循環は、バイオリアクターシステム内の全時間と比較して泡沫分離装置内で培養物が消費する時間の量を含む所望のデューティサイクルに調整されてもよい。
一部の実施形態では、ガスは、泡沫分離装置により供給されるガスに加えて、照明されたバイオリアクター内に配置されたエアレーションチュービングを通して培養物に供給されてもよい。一部の実施形態では、熱交換器(例えば、熱交換用流体が供給されるコイル)が、照明されたバイオリアクターの培養容積内または泡沫分離装置の不透明のタンク区間内に沈められてもよい。泡沫分離装置は、泡は汚染を含むことが公知であり、そこで泡の除去は微生物培養物の健康状態を維持するために役立つので、水性培養物からの泡を除去する機能を提供してもよい。
照明されたバイオリアクターのまた別の実施形態では、バイオリアクターは、中央壁によって分離された2つの直線状部分を備える開放型レースウェイポンド、直線状部分を閉鎖ループに接続する2つのUベンド部分、少なくとも1つの有機炭素供給装置および閉鎖ループを通しての水性培養物の混合および循環を提供するための少なくとも1つの水中作動性スラスターを含んでいてもよい。開放型レースウェイポンドの直線状部分およびUベンド部分は、Uベンド部分および直線状部分の外壁面と中央壁の外面とによって規定された水性培養物のための連続ループ式流体循環を形成する。この連続ループ式流体循環路に沿って、培養物には少なくとも一部の光、栄養物質および有機炭素が提供される。開放型レースウェイポンドは、自然光源(例えば、太陽光)、人工光源またはそれらの組み合わせから光を受け取ってもよい。開放型レースウェイポンドは、フレームもしくは成形体を用いて地上に構築されてもよい、または地中に構築されてもよい。
一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドの幅は、所望の培養容積に依存する長さとともに、計約3〜12m(約10〜40フィート)および好ましくは約9m(約30フィート)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターの高さは、0.1〜10m、好ましくは0.5〜2mの培養深さを可能にするために1〜12mであってもよい。一部の実施形態では、培養は、第1深さで開始し、次に接種後に培養物密度が増加するにつれて最大培養深さへ増加してもよい。開放型レースウェイポンド型バイオリアクターの深さは、同一培養容積中の照明された部分と層状の暗い部分(例えば、光が上部培養表面を透過する距離の下方の暗い部分、水中照明装置から光が培養容積内に到達する距離を越える暗い部分)および熱交換器のための要件を減少もしくは排除するためのより大きな培養容積の熱安定性について上述したコンセプトを組み入れている。
一部の実施形態では、直線状部分を分離している中央壁は、幅が約0.1〜0.6m(約6〜24インチ)、好ましくは約0.25m(約10インチ)であってもよく、その高さは水性培養の深さを超えて突き出る。開放型レースウェイポンドの床は、平坦であっても、起伏があっても、またはその組み合わせであってもよい。一部の実施形態では、レースウェイポンドの起伏のある床はV形もしくはU形である。一部の実施形態では、床は、ループ式培養流路に沿って一貫した深さを備える開放型レースウェイポンドの内部容積を作り出すために平坦であってもよい。
一連の様々なサイズの開放型レースウェイポンド式バイオリアクターは、混合栄養微細藻類を培養するためのシステム内で、様々な段階で培養物密度の増加に適用するためにポンドの容積を増加させながら一緒に使用されてもよい。第1ポンド式バイオリアクターは、15,000〜20,000Lの培養容積を含んでいてもよい。第2ポンド式バイオリアクターは、100,000〜130,000Lの培養容積を含んでいてもよい。第3ポンド式バイオリアクターは、500,000Lを超える培養容積を含んでいてもよい。深さは、容積とは無関係に各ポンド式バイオリアクターについて同一であってもよいが、幅および長さは、様々な容積に対して変化してもよい。例えば、100,000Lのポンド式バイオリアクターは、約1:6の幅対長さ比を含む約4.5m(約15フィート)の幅および約27m(約89フィート)の長さを含んでいてもよく、500,000Lのポンド式バイオリアクターは、約9m(約30フィート)の幅および27m(約90フィート)超の長さを含んでいてもよい。
一部の実施形態では、開放型レースウェイポンドは、一体型として、または一緒に結合された区間でポリマーから成形されてもよい。一部の実施形態では、レースウェイポンドは、ライナー材料で被覆された剛性フレームを含んでいてもよい。ライナー材料は、低pH培養溶液、有機炭素および微生物培養物の他の構成成分によって誘発される劣化に抵抗するように選択されてもよい。適切なライナーの例には、Lake Tahoeライナー、F−Clean NEWソフトシャインホワイト(100μm)、Raven(821 W Algonquin St,Sioux Falls,SD 57104)20ミルのグレイ/ブラック、Raven 20ミルのホワイト/ホワイト、およびWestern Environmental Liner(8121 W.Harrison,Tolleson,AZ 85353)ポリプロピレンライナー(45ミル)が含まれる。剛性フレームは、木材、プラスチック、金属および類似の適切な材料を含んでいてもよい。
一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、Uベンド部分の各々で少なくとも1つのアーチ形ターニングベーンを含んでいてもよく、バイオリアクターの容積およびサイズに依存してUベンド部分の各々において2つ以上のターニングベーンを有していてもよい。ターニングベーンは、水性微生物培養物の流れを誘導するためのアーチ形平面を形成する高さ、幅および湾曲を含んでいる。ターニングベーンは、Uベンド部分を通る水性培養物の流れを促進し、Uベンド部分を出ると直線状部分内への180度回転に従うように流れの方向を変化させるように設計されている。一部の実施形態では、ターニングベーンの下流端は、ターニングベーンの上流部分の開始位置を越えて直線状部分の開始部へ伸びる非対称的な湾曲設計を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ターニングベーンは、対称性の湾曲した設計を含んでいる。一部の実施形態では、ターニングベーンの上流端は、直線状部分が終了してUベンド部分が始まる場所で始まってもよい。一部の実施形態では、ターニングベーンは、循環中の水性培養物の混合に役立つ端壁境界層移行部を通る受動的渦を作り出してもよい。一部の実施形態では、同一もしくは異なるUベンド部分に配置されたターニングベーンは、同一の湾曲プロファイルを有していてもよい。一部の実施形態では、同一もしくは異なるUベンド部分に配置されたターニングベーンは、異なる湾曲プロファイルを備える同一Uベンド部分内のターニングベーン群を含む、異なる湾曲プロファイルを有していてもよい。
ターニングベーンの高さは、水性培養の深さより高くてもよい。一部の実施形態では、ターニングベーンは、開放型レースウェイポンドの床ならびにUベンド部分の中央壁および外壁に支持部材によって固定されてもよく、さらにUベンド部分の床に底部で固定されてもよい。ターニングベーンおよび支持部材は、平滑な固体材料によって形成された微生物培養のために適合する適切なポリマーもしくは金属(例えば、ステンレススチール)、またはフレームに取り付けられたライナー材料、ポリマーシート、もしくは金属のシートを含む表面を備える剛性フレームを含んでいてもよい。
開放型レースウェイポンド式バイオリアクターについての1つの設計上の重要点は、汚染物質が蓄積して増殖する表面を提供する可能性がある、培養容積内に配置される装置の最小化である。培養容積内に既に配置されたターニングベーンとともに、少なくとも1つの他の機能コンポーネントが、流体の流れの誘導を越える機能を提供し培養容積内に配置される別個のコンポーネントの数を最小限に抑えるために、ターニングベーンの剛性構造に加えられ、結合して、または一体化されてもよい。一部の実施形態では、ターニングベーンの剛性構造は、表面を形成する、例えばライナー材料、ポリマーもしくはシートメタルなどであるがそれらに限定されない材料を備えるアーチ形剛性構造を含んでいてもよい。フレームを被覆する材料は、少なくとも1つの機能コンポーネントを収容するためにフレーム内に十分な空間を提供する。剛性フレームは、木材、金属、プラスチックもしくは類似の適切な材料を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの機能コンポーネントは、ターニングベーンの表面を形成してもよい。
一部の実施形態では、少なくとも1つの他の機能コンポーネントは、例えば、熱交換用流体を受け入れて循環させるように構成された管状もしくは平板熱交換器などであるがそれらに限定されない熱交換器を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの他の機能コンポーネントは、栄養培地、有機炭素もしくは他の栄養物質を送達するための導管、ノズル、インジェクター、バブラーおよびポンプなどであるがそれらに限定されない装置を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの他の機能コンポーネントは、ガス(例えば、酸素、二酸化炭素、空気)を送達するための導管、ノズル、インジェクター、バブラーおよびポンプなどであるがそれらに限定されない装置を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの他の機能コンポーネントは、例えばLEDなどであるがそれには限定されない人工照明装置を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの他の機能的コンポーネントは、センサーまたはプローブを含んでいてもよい。
一部の実施形態では、ターニングベーンは、例えば単一ピース、ツーピース、成形構造もしくは成型構造などの別個のフレームを含んでいないアーチ形剛性構造を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの他の機能コンポーネントは、ターニングベーンのフレームレス剛性構造と一体化されてもよい。少なくとも1つの他の機能コンポーネントを剛性構造と一体化すると、フレームを含むターニングベーンと比較して、ターニングベーンの厚さを減らし得る。1つの非限定的実施形態では、ターニングベーンは、空洞を含むアーチ形構造、例えば、循環し得る、または流体(例えば、加熱流体、ガス、有機炭素溶液、栄養物質溶液)のための導管として機能し得る内部空間を形成するために縁部で結合された材料(例えば、金属、プラスチック)のシートなどを含んでいてもよい。材料シートの表面は、平滑であっても起伏があってもよい。
一部の実施形態では、ターニングベーンの一体構造は、例えば、培養容積内に導入せずに培養物と熱交換するための空洞内での循環による機能を提供する熱交換用流体のためなどの、流体がリザーバーから内部空洞へ導入され、空洞とともに循環してリザーバーに戻るのを可能にするための開口部のみ含有し得る。空洞は、流路を通して交換用流体を誘導するため、または流体を空洞全体に均一に分布させるための追加の内部区画を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ターニングベーンの一体構造は、例えば内部空洞がガス、有機炭素もしくは栄養物質を培養容積内に導入するための導管として機能する場合などには、培養容積に導入するために流体が内部空洞を出ることを可能にする追加の開口部を含んでいてもよい。一部の実施形態では、多機能ターニングベーンは、例えば、熱交換、有機炭素送達、栄養物質送達、ガス送達、人工照明およびパラメーター検知からなる群から選択される2つ以上の機能の組み合わせなどの、流体の流れの誘導を越える機能の組み合わせを含んでいてもよい。
一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、ライナーの下、外壁内、中央壁内、床内、床下およびそれらの組み合わせでレースウェイポンド内に配置された平板もしくは管状熱交換器を含んでいてもよい。一部の実施形態では、熱交換器は、ターニングベーン内ならびにライナーの下、外壁内、中央壁内、床内もしくは床下でレースウェイポンド内に配置された熱交換器の組み合わせを含んでいてもよい。熱交換器をターニングベーン内またはライナーの下に配置することによって、その上に汚染物質が増殖もしくは付着し得る、水性培養内に沈められた多数のコンポーネントを最小限に抑えられ得るので、そこで微生物の培養のためのより健康な環境が提供される。熱交換器の場所に依存して、レースウェイポンド式バイオリアクターの表面内もしくは表面下に配置された平板熱交換器は、熱交換のために管状熱交換器より多い表面積を提供し得る。熱交換器内で水性培養物を冷却もしくは加熱するために循環させるための熱交換用流体は、熱交換器と流体リザーバーとの間の導管によって提供されてもよい。他の実施形態では、バイオリアクターは、それを通してある容積の水性培養物が熱交換のために循環させられるバイオリアクター容積の外側に配置された熱交換器(例えば、管状およびシェル型熱交換器)を含んでいてもよい。
水中作動性スラスターは、多数の供給源、例えばFlygtブランドの水中作動性ジェットリングスラストミキサー製品を製造するXylem社(1 International Drive、ニューヨーク州10573ライブルック)などから市販で入手できる。水中作動性スラスターの数は、水性培養容積および開放型レースウェイポンドの直線状部分の長さによって決定されてもよく、培養容積を十分に混合するために少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも4つ、少なくとも8つ以上を含んでいてもよい。例えば、20,000Lの容積を備える開放型レースウェイポンド式バイオリアクターは、2つの異なる場所に配置された単一スラスターからなる合計2つの水中スラスターを使用してもよく、500,000Lの容積を備える開放型レースウェイポンド式バイオリアクターは、少なくとも2つの異なる場所に配置された少なくとも2つのスラスターからなる、少なくとも合計4つの水中スラスターを使用してもよい。
一部の実施形態では、水中作動性スラスターは、例えばUベンド出口および直線状部分の中央チャネルなどであるがそれらに限定されない位置で、レースウェイポンドのUベンド部分内のターニングベーンの下流に配置されてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの水中作動性スラスターは、末端で直線状部分の長さの20%以内にあるUベンド部分の近くの直線状部分の末端に配置されてもよい。例えば、直線状部分の長さが100mである場合は、少なくとも1つの水中作動性スラスターは、直線状部分の末端から20m以内に配置されてもよい(つまり、直線状部分の末端と水中作動性スラスターとの間の距離は、20m以下である)。
一部の実施形態では、少なくとも1つの水中作動性スラスターは、直線状部分の中央壁および外壁から等距離に配置されてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの水中作動性スラスターは、2つのUベンド部分間の等距離にある直線状部分内に配置されてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクター内の単一位置にある複数の水中作動性スラスターは、所望の流体移動に依存して同一軸位置で平行であってもよい、相互から偏っていてもよい、またはねじれ形であってもよい。一部の実施形態では、複数の水中作動性スラスターは、バイオリアクターの反対側もしくは反対端に、またはバイオリアクターの全長に沿って間隔をあけて配置されてもよい。
Uベンド出口に水中作動性スラスターを配置することによって、生成される推力は、直線状部分を通る培養物の直線流において最大化され得、培養物流の一部の速度が流動方向の変化のために失われる可能性があるUベンド部分を出る培養物流の推進力を加え得る。一部の実施形態では、少なくとも1つの水中作動性スラスターは、開放型レースウェイポンドの上方から支持構造によって床から間隔をあけて開放型レースウェイポンドの内部容積内に吊り下げられてもよい。一部の実施形態では、スラスターは、レースウェイポンドの床から測定した培養容積の高さの10〜50%である距離、好ましくはレースウェイポンドの床から測定して水性培養容積の高さの約20〜30%である距離に配置されてもよい。例えば、培養容積の高さが2mの場合は、水中作動性スラスターは、床から0.2〜1m上方に配置されてもよい。レースウェイポンド内のスラスターの深部配置は、培養ポンド深さの底部にある微生物が定期的に気/液界面へ循環させられるように培養物を混合することもさらに促進する。
水中作動性スラスターを上方から吊り下げる支持構造は、バイオリアクターの中央壁および外壁に結合された支持部材を含んでいてもよい。一部の実施形態では、支持構造は、水中作動性スラスターの位置を垂直(すなわち、培養容積の深さにおいて)および水平(すなわち、外壁および中央壁の間)に調整することを可能にする方法(例えば、滑りおよびロック、個別ロック位置、摩擦はめ、クランピング)で連結された複数の支持部材を含んでいてもよい。培養容積の上方で支持構造から吊り下げられてもよいスラスターを利用することによって、スラスターは、レースウェイポンドの外側に配置されたモーターとともに適所に固定される伝統的な水中プロペラミキサーに比した利点を提供する。伝統的なプロペラミキサーは、モーターによって駆動される回転軸に固定され、レースウェイポンド内では、軸は流動方向に平行である必要があり、これにはポンドの外側に配置されたモーターに接続するために壁の1つに貫通することによって軸を沈めることを必要とするであろう。ポンド壁の貫通は、漏れが生じる機会を提供し、プロペラ配置の調整もまた限定する。上方から吊り下げられる、完全水中作動性スラスターは、ポンド壁を通る位置に固定されたプロペラよりも、混合するために培養容積内で最適配置により容易に垂直および水平に調整されてもよい。さらに、吊り下げられた水中作動性スラスターは、開放型レースウェイポンド外壁内で漏れが生じる追加の機会を導入しない。
水中作動性スラスターは、レースウェイポンド式バイオリアクターの全深さにわたって培養物を十分に混合して培養を推進するために、培養容積のサイズおよびレースウェイポンド式バイオリアクターのサイズに基づいてサイズ設定されてもよい。例えば、20,000Lのポンド式バイオリアクター内では、スラスターは25ポンドの推力を生成するためにサイズ設定されてもよい。剪断感受性の微細藻類もしくはシアノバクテリアの培養中では、水中作動性スラスターは、例えばパドルホイールなどの様々な混合装置と取り替えられてもよい。
有機炭素源は、少なくとも1つの有機炭素送達装置によって複数の地点でバイオリアクター内に投入されてもよい。一部の実施形態では、有機炭素は、有機炭素を水性培養物中で十分に混合することを可能にするために混合装置(例えば、スラスター、パドルホイール、ポンプ)の上流の場所で投入されてもよい。
一部の実施形態では、投入される有機炭素は、酢酸であってもよい。また別の実施形態では、酢酸の投入は、pHを制御して微生物の増殖速度を維持する両方のためにpHオーキソスタットシステムを用いて実施されてもよい。例えば、酢酸流量は、クロレラ属(Chlorella)の培養物を用いて6g/L−日の増殖速度を達成するために6.3L/分の20%酢酸を含んでいてもよい。一部の実施形態では、投入される有機炭素源は、微生物に依存して、グルコース、グリセロールまたは任意の他の適切な有機炭素源であってもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの有機炭素送達装置は、有機炭素を水性培養物に送達するように構成された開放型レースウェイポンド内に配置された出口を含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの有機炭素送達装置は、有機炭素を水性培養物に送達するように構成された開放型レースウェイポンドの上方に配置された出口を含んでいてもよい。一部の実施形態では、有機炭素は、多機能ターニングベーンを通して送達されてもよい。
一部の実施形態では、例えば、空気、酸素、二酸化炭素および窒素などのガスは、所望の溶存ガスレベルの維持を保証するための、例えば、バイオリアクターの底部に配置されたスパージャーチューブ、レースウェイポンドの内径および外径の底部に配置されたスパージャーチューブ、レースウェイポンドの少なくとも一部の底部を内張りする膜(例えば、Prototype Tyvek)、マイクロバブル発生装置、酸素濃縮装置、液体酸素注入装置、酸素飽和コーン、多機能ターニングベーンおよびそれらの組み合わせなどの装置を通してバイオリアクターシステム内の培養物に供給されてもよい。一部の実施形態では、泡沫分離装置、例えばベンチュリー注入を備えるタンパク質スキマーは、バイオリアクターポンドと流体連絡していてもよく、循環中に水性培養物を処理してベンチュリー注入を通して培養培地中に空気もしくは酸素を導入してもよい。一部の実施形態では、酸素供給装置は、微生物の水性培養中において3mg/Lを超える溶存酸素含量を維持するようにサイズ設定されてもよい。
一部の実施形態では、開放型レースウェイポンド式バイオリアクターは、少なくとも一部の光を遮断するカバーを用いて少なくとも部分的にカバーされてもよい。一部の実施形態では、カバーは、天蓋または温室を含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、低プロファイルカバーを含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、例えば受動的遮光クロスなどであるがそれには限定されない、培養物への光の1%〜99%の透過を遮断する材料を含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、所定の波長の光が培養物へ透過するのを選択的に遮断するフィルムを含んでいてもよい。一部の実施形態では、カバーは、半透明性太陽電池パネルを含んでいてもよい。
一部の実施形態では、バイオリアクターシステムは、pH、温度、NO、溶存酸素、溶存二酸化炭素、濁度、培養物濃度、流速、流量、光および光色素もしくはカロチノイドの内の少なくとも1つを測定および監視するためのプローブもしくはセンサーを含んでいてもよい。プローブもしくはセンサーは、バイオリアクターシステム内の1つもしくは複数の場所に置かれ、培養容積内の中深度に配置されてもよい。一部の実施形態では、pHセンサーは、水中作動性スラスターの直接上流の場所で有機炭素添加によってpHを制御するために使用される。NOは、プローブもしくはセンサーによって測定された数値に基づいて必要に応じて手動または自動化装置によって加えられてもよい。
開放型レースウェイポンド式バイオリアクターの1つの非限定的実施形態は、図1〜4に示されている。開放型レースウェイポンド式バイオリアクター100は、外壁101、中央壁102、アーチ形ターニングベーン103、水中スラスター104および支持構造105(水平)、106(垂直)もしくは水中スラスターを含んでいる。外壁101および中央壁102は、図1〜4におけるバイオリアクターの直線状部分120およびUベンド部分130の境界を形成する。図1〜4では、中央壁102は、観察する目的でフレームとして示されているが、実際には、固体中央壁表面を形成するためにフレームまたはフレームの上方に置かれたライナーの開放区間内にパネルが挿入される。さらに、バイオリアクターの外壁101は図1〜4であり、Uベンド130の湾曲部分を形成する角度で接続された複数の直線状区間として描出されているが、外壁101は、図7に示したように連続曲線もしくは円弧を形成してもよい。図4は、図3に同定したように断面Aでのバイオリアクター100の破断図を示しており、これはさらに、バイオリアクターの床115の上方のある距離で外壁101および中央壁102から間隔をあけてバイオリアクターの内部容積内に配置されている水中スラスター104を描出している。
図2は、さらにアーチ形ターニングベーン103、Uベンド部分130の開始部でのターニングベーンの第1端140およびUベンド部分を過ぎて直線状部分120内へ伸びている第2端141の非対称形状をさらに示している。図2の開放型レースウェイポンド式バイオリアクター100内の培養物の流路は反時計回りとなり、Uベンド部分130を通って直線状部分120内に移動すると、培養物は最初にターニングベーンの第1端140、二番目にターニングベーンの第2端141、および次に水中スラスター104に遭遇する。アーチ形ターニングベーン103は、さらに作動中にはアーチ形ターニングベーン103の一部分が培養容積から突き出るのを可能にするために、中央壁102と少なくとも同一の高さであるように図1および図3に示されている。
開放型レースポンド式バイオリアクターのUベンド部分内で使用するための1対のアーチ形ターニングベーンの1つの実施形態は、内側ターニングベーン200および外側ターニングベーン300とともに図5に示されている。図5に示した両方のターニングベーンは非対称性であるが、ターニングベーンは、さらに対称性または対称性および非対称性の組み合わせであってもよい。ターニングベーンは、さらに同一曲率半径または異なる曲率半径を有していてもよい。
アーチ形ターニングベーンを構造的に支持するための実施形態は、図6に示されている。アーチ形ターニングベーン603は、アーチ形ターニングベーン603を安定化させ、外壁601、アーチ形ターニングベーン603および中央壁602によって規定されたUベンド部分を通る流路の境界を維持するために、外壁601および中央壁602に固定された複数の構造的支持部材607によって支持されている。
複数のターニングベーンおよび複数の水中スラスターを備える大容積地上開放型レースウェイポンド式バイオリアクターの1つの実施形態は、図7に示されている。開放型レースウェイポンド式バイオリアクター700は、外壁701、中央壁702、アーチ形ターニングベーン703、アーチ形ターニングベーンのための支持構造707、水中スラスター704および水中スラスター704のための支持構造705(水平)、706(垂直)を含んでいる。外壁701および中央壁702は、バイオリアクターの直線状部分720およびUベンド部分730を形成する。アーチ形ターニングベーン703、アーチ形ターニングベーンのための支持構造707、水中スラスター704および水中スラスター704のための支持構造705(水平)、706(垂直)の構造は、バイオリアクター700の両端についてと同一である。
レースウェイポンド式バイオリアクターのUベンド部分内に配置された熱交換器としても機能するターニングベーンの1つの実施形態は、図8に示されている。入口流体導管810および出口流体導管812は、熱交換用流体を循環させるための内部空洞を含む熱交換器ターニングベーン803と流体連絡している。入口流体導管810は、熱交換用流体の流動を制御するための弁811を含んでいる。熱交換器ターニングベーン803は、従来型ターニングベーンと同一方法で外壁801と中央壁802との間に配置されている。
当業者であれば、ルーチンの実験以上のものを使用せずに本明細書に具体的に記載した特定の実施形態の多数の同等物を認識するであろう、または確認できるであろう。このような同等物は、以下の特許請求の範囲に含まれることが意図されている。
参考文献:
・ 国際公開第2012/109375(A2)号パンフレット、Postier et al.;
・ 米国特許第4,005,546号明細書、Oswald;
・ 米国特許第4,452,227号明細書、Lowrey,III;
・ 米国特許第4,510,920号明細書、Walmet;
・ 米国特許第4,643,830号明細書、Reid;
・ 米国特許第6,659,044(B2)号明細書、Salinas;
・ 米国特許第6,852,225(B1)号明細書、Oswald et al.;
・ 米国特許第8,535,532(B2)号明細書、Ott;
・ 米国特許出願第2008/0311646(A1)号明細書、Cong et al.;
・ 米国特許出願第2011/0294196(A1)号明細書、Machin;
・ 米国特許出願第2011/0318816(A1)号明細書、Hazlebeck;
・ 米国特許出願第2012/0088296(A1)号明細書、Vargas et al.;
・ 米国特許出願第2013/0095544(A1)号明細書、Berlowitz et al.;
・ 米国特許出願第2013/0164834(A1)号明細書、Licamele;
・ 米国特許出願第2013/0269244(A1)号明細書、Jovine;
・ 国際公開第2009/090521(A2)号パンフレット、Brander,et al.;
・ 国際公開第2012/166883(A1)号パンフレット、Licamele et al.;
・ 国際公開第2013/86626(A1)号パンフレット、Lali;
・ 米国特許第8,642,325号明細書、Benjauthrit et al.;
・ Xylem.Flygt compact mixers.Accessed online 3/13/2014 at http://www.flygt.com/en−us/Mixing/Products/Flygt−compact−mixers−4600−series/Documents/1103_Master_Lo.pdf.
一部の実施形態では、少なくとも1つの照明された部分は、タンク、トラフ、ポンドおよびレースウェイポンドからなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。一部の実施形態では、少なくとも1つの暗い部分は、泡沫分離装置、遠心分離機、電気脱水装置、ガス交換装置および汚染制御装置からなる群から選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。一部の実施形態では、バイオリアクターシステムの少なくとも1つの照明された部分は、光が透過するバイオリアクターの内部容積の1つの層を含み、バイオリアクターシステムの少なくとも1つの暗い部分は、光がその中に透過しない同一バイオリアクターの内部容積の1つの層を含んでいる。
用語「微生物」は、例えば微細藻類およびシアノバクテリアなどの微視的生物を意味する。微細藻類には、微視的多細胞植物(例えば、ウキクサ)、光合成微生物、従属栄養微生物、珪藻類、渦鞭毛藻類(dinoflagellates)および単細胞藻類が含まれる。
微生物を混合栄養または従属栄養により増殖させるために適切な有機炭素源は、酢酸塩、酢酸、リノール酸アンモニウム、アラビノース、アルギニン、アスパラギン酸、酪酸、セルロース、クエン酸、エタノール、フルクトース、脂肪酸、ガラクトース、グルコース、グリセロール、グリシン、乳酸、ラクトース、マレイン酸、マルトース、マンノース、メタノール、糖蜜、ペプトン、植物性加水分解物、プロリン、プロピオン酸、リボース、サッカロース(sacchrose)、デンプンの部分加水分解物もしくは完全加水分解物、スクロース、酒石酸、TCAサイクル有機酸、薄い蒸留廃液、尿素、産業廃棄物溶液、酵母抽出液およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。有機炭素源は、任意の単一起源、起源の組み合わせおよび単一起源または起源の組み合わせの希釈物を含む場合がある。
開放型レースウェイポンド式バイオリアクターの1つの非限定的実施形態は、図1〜4に示されている。開放型レースウェイポンド式バイオリアクター100は、外壁101、中央壁102、アーチ形ターニングベーン103、水中スラスター104および支持構造105(水平)、106(垂直)もしくは水中スラスターを含んでいる。外壁101および中央壁102は、図1〜4におけるバイオリアクターの直線状部分120およびUベンド部分130の境界を形成する。図1〜4では、中央壁102は、観察する目的でフレームとして示されているが、実際には、固体中央壁表面を形成するためにフレームまたはフレームの上方に置かれたライナーの開放区間内にパネルが挿入される。さらに、バイオリアクターの外壁101は図1〜4において、Uベンド130の湾曲部分を形成する角度で接続された複数の直線状区間として描出されているが、外壁101は、図7に示したように連続曲線もしくは円弧を形成してもよい。図4は、図3に同定したように断面Aでのバイオリアクター100の破断図を示しており、これはさらに、バイオリアクターの床115の上方のある距離で外壁101および中央壁102から間隔をあけてバイオリアクターの内部容積内に配置されている水中スラスター104を描出している。
開放型レースウェイポンド式バイオリアクターのUベンド部分内で使用するための1対のアーチ形ターニングベーンの1つの実施形態は、内側ターニングベーン200および外側ターニングベーン300とともに図5に示されている。図5に示した両方のターニングベーンは非対称性であるが、ターニングベーンは、さらに対称性または対称性および非対称性の組み合わせであってもよい。ターニングベーンは、さらに同一曲率半径または異なる曲率半径を有していてもよい。

Claims (30)

  1. 混合栄養バイオリアクターシステムであって、
    a.内部容積内の水性培養培地中の混合栄養微生物の培養物を含有するように、および前記内部容積内の前記混合栄養微生物の培養物を光源からの少なくとも一部の光に曝露させるように構成された前記バイオリアクターシステムの少なくとも1つの照明された部分と、
    b.前記少なくとも1つの照明された部分と流体連絡している前記バイオリアクターシステムの少なくとも1つの暗い部分であって、光の非存在下で内部容積内の水性培養培地中の前記混合栄養微生物の培養物を含有するように構成されている前記少なくとも1つの暗い部分と、
    c.混合栄養微生物の培養物に有機炭素を供給するように構成された少なくとも1つの有機炭素供給装置と、
    d.前記少なくとも1つの照明された部分と前記少なくとも1つの暗い部分との間で前記混合栄養微生物の培養物を循環させるように構成された循環システムと、
    を含む混合栄養バイオリアクターシステム。
  2. 前記少なくとも1つの照明された部分は、タンク、トラフ、ポンドおよびレースウェイポンドからなる群から選択された少なくとも1つを含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  3. 前記少なくとも1つの暗い部分は、泡沫分離装置、遠心分離機、電気脱水装置、ガス交換装置および汚染制御装置からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  4. 前記バイオリアクターシステムの前記少なくとも1つの照明された部分は、光が透過するバイオリアクターの前記内部容積の1つの層を含み、前記バイオリアクターシステムの前記少なくとも1つの暗い部分は、光がその中に透過しない同一バイオリアクターの前記内部容積の1つの層を含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  5. 前記バイオリアクターシステムは、開放型システムである、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  6. 前記バイオリアクターシステムは、閉鎖型システムである、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  7. 前記循環システムは、ポンプ、水中作動性スラスターおよびパドルホイールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  8. さらに少なくとも1つの無機炭素供給装置を含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  9. さらに少なくとも1つのガス供給装置を含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  10. 前記光源は、自然光および人工照明装置からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  11. さらに前記バイオリアクターシステムの少なくとも一部を覆うカバーを含む、請求項1に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  12. 混合栄養バイオリアクターシステムであって、
    a.一貫した深さの内部容積を含む開放型レースウェイポンドであって、
    i.中央壁によって分離され、直線外壁および床によって区画された2つの直線状部分と、
    ii.連続ループを形成するように前記2つの直線状部分を接続する、湾曲外壁および床によって区画された2つのUベンド部分と、を含む開放型レースウェイポンドと、
    b.各Uベンド部分内に配置された少なくとも1つのアーチ形ターニングベーンと、
    c.前記直線状部分の少なくとも1つの前記中央壁および前記外壁の間の前記内部容積内に配置され、前記床から距離をあけて前記内部容積内で支持構造によって上方から吊り下げられた少なくとも1つの水中作動性スラスターと、
    d.少なくとも1つの有機炭素送達装置と、
    を含む混合栄養バイオリアクターシステム。
  13. 前記開放型レースウェイポンドの深さは、0.5〜10mである、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  14. 前記開放型レースウェイポンドは、前記開放型レースウェイポンドの前記床、中央壁および外壁の表面を形成するライナーを備えるフレーム構造である、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  15. 前記開放型レースウェイポンドは、前記開放型レースウェイポンドの前記床、中央壁および外壁の表面を形成するポリマーを備える成型構造である、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  16. 前記少なくとも1つの水中作動性スラスターは、前記直線状部分の長さの20%以内にある前記直線状部分の末端に配置される、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  17. 前記少なくとも1つの水中作動性スラスターは、前記開放型レースウェイポンドの前記内部容積内に配置された水性培養容積の高さの10〜50%の前記床からの距離で吊り下げられている、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  18. 前記開放型レースウェイポンドは、さらに少なくとも1つの熱交換器を含む、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  19. 前記少なくとも1つの熱交換器は、前記少なくとも1つのアーチ形ターニングベーン内に配置される、請求項18に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  20. 前記少なくとも1つの熱交換器は、前記開放型レースウェイポンドの前記外壁内、前記中央壁内、前記床内または前記床下に配置される、請求項18に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  21. 前記少なくとも1つの有機炭素送達装置は、pHオーキソスタットシステムを含む、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  22. さらにスパージャーチューブ、前記レースウェイポンドの前記床の少なくとも一部分を内張りしている膜、マイクロバブル発生装置、酸素濃縮装置、液体酸素注入装置、酸素飽和コーンおよび泡沫分離装置によるベンチュリー注入からなる群から選択される少なくとも1つの溶存酸素送達装置を含む、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  23. さらに前記開放型レースウェイポンドの少なくとも一部を覆うカバーを含む、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  24. さらに自然光および人工照明装置からなる群から選択される少なくとも1つの光源を含む、請求項12に記載の混合栄養バイオリアクターシステム。
  25. a.アーチ形平面を形成する高さ、幅および湾曲を含む剛性構造と、
    b.アーチ形剛性構造と結合された少なくとも1つの機能コンポーネントと
    を含むターニングベーン。
  26. 前記少なくとも1つの機能コンポーネントは、熱交換用流体を受け入れて循環させるように構成された内部空洞を含む、請求項25に記載のターニングベーン。
  27. 前記少なくとも1つの機能コンポーネントは、有機炭素、栄養物質およびガスからなる群から選択される少なくとも1つを送達するための手段を含む、請求項25に記載のターニングベーン。
  28. 前記少なくとも1つの機能コンポーネントは、人工照明装置を含む、請求項25に記載のターニングベーン。
  29. 前記少なくとも1つの機能コンポーネントは、少なくとも1つのセンサーを含む、請求項25に記載のターニングベーン。
  30. 前記少なくとも1つの機能コンポーネントは、熱交換器、有機炭素送達装置、栄養物質送達装置、ガス送達装置、人工照明装置およびセンサーからなる群から選択される2つ以上の組み合わせを含む、請求項25に記載のターニングベーン。
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