図1は、本開示の一実施形態に係る電子的な患者の看護のシステム1のブロック図を示す。システム1は、施設ITアプリケーション/サービス11、施設10、およびクラウド・サービス2を含む。
施設10は、病院、診療所、医療施設、外来患者看護センター、緊急看護センター、またはそれらの組み合わせもしくはグループである。施設10は施設ゲートウェイ21を含むことができ、各種医療機器26が施設ITアプリケーション/サービス11および/またはクラウド・サービス2と通信することができる。施設10は、施設10で看護を受ける患者に対して看護師9により操作および使用される各種の医療機器26を含む。医療機器26は、輸液ポンプ、蠕動ポンプ、シリンジ・ポンプ、腎臓病用の機器、生理学的パラメータ監視機器、他の患者看護機器、またはそれらの何らかの組み合わせ等である。
施設ゲートウェイ21は、ホストされる、クラウド内に存在する、サービス提供者によって施設10のために維持される、サービス提供者および/または施設IT18の職員の組み合わせによって制御、保守整備される、かつ/または、仮想的もしくは物理的な環境内で実装されることが可能である。一部の実施形態では、施設ゲートウェイ21は、患者の自宅にある器具中に実装することができる。施設ゲートウェイ21は、病院、看護グループ、総合デリバリ・ネットワーク(「IDN」)、総合サービス・グループもしくは診療所、診療所の群、中央診療所、または他の保健医療施設もしくは基盤設備によって使用することができる。
医療技術者PCツール20を医療技術者19が使用して、機器26のソフトウェアを更新することができる。医療技術者PCツール20は、医療技術者ユーザ19が医療機器26の健康状態を監視し、ログ・ファイルを閲覧し、保守活動を追跡し、ソフトウェア/ファームウェアのインストールを管理するためのブラウザ・ベースのツールである。医療技術者19は、病院の従業員(または契約サービス)であり、医療機器26(輸液ポンプを含む)を設置、更新、および保守点検して、医療機器が確実に正常に動作するようにすることができる。医療技術者PCツール20は、USB接続やシリアル・ケーブル接続などの物理的なデータ接続を介して機器26とインターフェースを取って、医療技術者19が上記のようなサービスを行えるようにすることができる。医療技術者19は、機器マネジャ24を使用して機器26をワイヤレスに更新することもできる。
機器26は、施設ゲートウェイ21を介して施設ITアプリケーション/サービス11(通信リンク343を介して)および/またはクラウド・サービス2(通信リンク344を介して)と通信することができる。通信リンク343および344は、WiFi、Ethernet、TCP/IP、WiMax、光ファイバー・ケーブル、または任意の他の知られる通信技術を使用することができる。
機器26は、(例えば登録を介して)機器ゲートウェイ22との間に通信を確立することにより、施設ゲートウェイ21と通信することができる。施設ゲートウェイ21は、コンピュータ、仮想マシン、ハードウェア機器、ソフトウェア機器、ホストされた機器、実行中のソフトウェア等、またはそれらの何らかの組み合わせとすることができる。機器ゲートウェイ22は、施設ゲートウェイ21によって実行可能なソフトウェアとすることができる。機器26はウェブ・サービスを使用して機器ゲートウェイ22と通信することができる。一部の特定の実施形態では、医療機器26だけが機器ゲートウェイ22(およびしたがって施設ゲートウェイ21)との通信を開始する。機器ゲートウェイ22は、出版/購読(publish/subscribe)機構および二地点間の経路指定機構の両方に対応するメッセージ・ルーティング・エンジンを含むことができる。機器ゲートウェイ22は、名前解決および能力登録機能も提供することができる。小規模のオブジェクト持続のために、機器ゲートウェイ22でオブジェクト・リレーショナル・マッピングを使用することができる(例えばオブジェクト・リレーショナル・マッピング(ORM)エンジンを使用する)。それに加えて、またはそれに代えて、機器マネジャ24が名前解決機能および/または登録機能を提供することもできる。
本開示の一部の実施形態では、機器26のうち1つの機器は、タブレット・コンピュータ、タブレット機器、PDA、スマートフォン、ラップトップ・コンピュータ、またはタッチ画面方式のコンピュータ等の監視クライアントである。機器26のうち監視クライアントは、機器アプリケーション23の中に監視クライアント・アプリケーションを有することができ、それにより介護者が機器26の他の機器と通信することができる。監視クライアントを使用して、機器26のうち医療機器からステータス情報を受信する、機器26のうち医療機器からCQIメッセージを受信する、機器26のうち医療機器から報告可能な医学的イベント(RBE)もしくは報告可能な臨床イベント(RCE)を受信する、機器26のうち医療機器をプログラムする、または機器26のうち医療機器と他の方法で通信することができる。
機器26と施設ゲートウェイ21の間の通信リンク343には、WiFi、Ethernet、TCP/IP、WiMax、光ファイバー・ケーブル、または任意の他の知られる通信技術を使用することができる。本開示の一部の実施形態では、機器26は、セルラー接続を通じて施設ゲートウェイ21と通信する(例えば通信リンク343がセルラー接続を含む)。例えば、機器26の1つまたは複数を、患者の自宅、診療所内、屋外の施設(例えばテント施設)、緊急の場所、他の場所、またはそれらの何らかの組み合わせに置くことができる。
機器ゲートウェイ22は以下を提供することができる。(1)コンポーネントの登録およびライセンス管理(例えば機器マネジャ24を使用する)、(2)機器のファームウェア/ソフトウェア、薬物管理ライブラリ、企業アプリケーション・ソフトウェア、および基盤ソフトウェア(例えばオペレーティング・システムの公開、アプリケーション・サーバ、データベース管理システム(「DBMS」))等、インストール可能なコンポーネントの新しいバージョンを受信、保持、追跡するためのインストール保存場所、および/または(3)施設ゲートウェイ21内のアプリケーション間、および外部のサブシステム(例えばクラウド・サービス2)との間の両方でメッセージを配信する等のメッセージ・ルーティング能力。
医療機器26が機器ゲートウェイ22との間にアクティブなネットワーク接続を維持する配備環境を「接続環境」と呼び、これは上記のようにワイヤレス・ネットワーク(IEEE802.11b/g/n)を使用して実現することができる。これも上記で述べたように、他の実施形態では、ネットワーク接続は、セルラー技術など他の技術で実現することもできる。
機器26がワイヤレス接続を維持しない環境を「標準環境」と呼ぶ。ただし、企業アプリケーションのコンポーネントおよび外部のサブシステムにはなお接続することができる。この特定の実施形態では、機器ゲートウェイ22がやはり企業アプリケーションのコンポーネントおよび外部のサブシステムのための3つの役割すべてを行い、一方、機器26に関係するメッセージ交換には医療技術者19(例えば医療技術者PCツール26を使用する)を使用して、メッセージを外部の媒体装置(例えばメモリ・スティック)に記憶することができる。
機器アプリケーション23などのイベント購読者は、イベント・ストリームの精度を高め、より高水準のイベントを機器ゲートウェイ22に再出版することができる。下記で説明する報告可能な医学的イベント(「RBE(reportable biomed event)」)が、そのようなアプリケーションによって再出版されるイベントに含まれる。RBEは、CQIメッセージとしてクラウド・サービス2に報告することができる。一部の実施形態では、施設ゲートウェイ21で実行されるアプリケーションは、RBEを購読してRBEを施設ゲートウェイ21内のローカル・データベースに記憶する医用サーバである。
医療技術者19は自身のブラウザを使用して機器マネジャ24にアクセスし、機器26のうち1つの機器の機器ステータス報告を要求することができる。機器マネジャ24のUIは、医用サーバに、データベースにアクセスして、医療技術者19に対してブラウザで表示するためのHTML/JSページを生成するように指示することができる。
一部の実施形態では、医療機器26のうち新しい機器が機器ゲートウェイ22と共に使用されることを許可される前に、医療技術者19はその機器の連続番号を使用して新しい機器を登録しなければならない。これは、非対称鍵(公開鍵と秘密鍵のペア)による暗号化を使用して有効にすることができ、製造プロセスの一部として行うことができる。医療機器26の1つが機器ゲートウェイ22に登録されると、医療技術者19がその機器のワイヤレス・プロトコルおよび暗号化の設定を構成する。医療機器26の1つが機器ゲートウェイ22に登録されると、機器は、機種、オプション、ならびにハードウェア、ファームウェア、および機器制御ソフトウェアのバージョンを含む自身の初期設定を、機器ゲートウェイ22および/または機器マネジャ24内に記憶するために報告する。同様に、機器ゲートウェイ22の許可された機器のリストから機器が削除されると、医療技術者19はその機器の登録を抹消することができる。
各医療機器26は、起動時に自己検査を実行することができ、その結果を含むイベントを機器ゲートウェイ22に出版することができる。また、医療機器26は、日常的に、1回の再起動から次の再起動まで長い時間間隔にわたって稼働する場合があるので、医療機器26は、患者の安全および/または治療の妨げにならない時に自動的に自己検査を予定して実行することができる。
施設ゲートウェイ21は、出版/購読型のデータ接続(下記で説明する)を使用してデータを通信することが可能な機器アプリケーション23を含む。各機器アプリケーション23は、機器26の特定の種類および/または機種に対応することができる。それらのアプリケーションは、未処理のイベントを受信、フィルタリング、および分析し、より高水準の解釈を再送信することにより、医療機器26にソフトウェアの知能を与えることができる。(医療機器26のうち)各種類の医療機器は、(機器アプリケーション23の中に)それに対応する機器アプリケーションを有することができる。
施設ゲートウェイ21は、機器26を制御、管理、または監視する機器マネジャ24も含む。例えば、機器マネジャ24を使用して、構成ファイル(例えばDALファイル)を更新および/または機器26のうち1つの機器にダウンロードすることができる。前述のように、医療技術者19が、機器26のソフトウェア、ファームウェア、または構成ファイルの更新を制御することができる。機器マネジャ24は、患者看護の遂行を支援するために使用されるハードウェア、ソフトウェア、およびネットワーク・リソースの健康状態をIT責任者および/または技術者18が監視するためのブラウザ・ベースのツールを提供することができる。すなわち、施設ゲートウェイ21は、施設のIT従業員/請負業者18によって管理することができる。
薬物管理ライブラリ(「DAL」)の新しいバージョンが公開されると、セキュリティ保護されたメッセージング・リンクで、DALマネジャ5から機器ゲートウェイ22にDALファイルを送信して、医療技術者19に新しいバージョンが利用可能であることを通知することができる。この通知では、機器の種類、DALの場所、ドキュメンテーション、リリース・ノートのURL、インストーラのURL、チェックサム、およびインストールの依存関係を指定する。本開示の一部の実施形態では、機器マネジャ24が新しいDALファイルにアクセスすることができ、機器ゲートウェイ22からDALファイルを受信し、DALマネジャ5から直接DALファイルを受信し、かつ/またはそのDALファイルを使用して医療機器26の更新を制御する。
特定の実施形態では、医療技術者19は、リリース・ノートのURLを(例えば機器マネジャ24のウェブページおよび/または医療技術者PCツール20を介して)使用して、アップグレードに関する情報にアクセスし、インストーラのURLおよびチェックサムを使用してDALファイルをダウンロードおよび検証し、それを機器ゲートウェイ22の保存場所に保存する。次いで、医療技術者19は、新しいDALファイルのコピー先として医療機器26の1つまたは複数を選択する。そして、医療機器26の中から選択された1つまたは複数に、(例えば機器ゲートウェイ22を介して)新しいDALファイルが入手可能であることを通知することができる。(更新のために選択された医療機器26のうち)医療機器が次回再起動されると、医療機器26のうち選択されたグループが新しいDALバージョンをインストールし(エラーが発生した場合はインストールを取り消し)、その結果を機器ゲートウェイ22および/または機器マネジャ24に通知する。本明細書に記載されるDALファイルを更新する手順のうち任意のものを使用して、医療機器26のうち1つの医療機器のファームウェア、ソフトウェア、OS、または他の構成ファイルを更新することができる。
施設ゲートウェイ21は統合API25も含むことができ、これは、機器26、機器アプリケーション23、および/または機器マネジャ24が、患者情報システム16、電子診療記録17、コンピュータ化された医師オーダー・エントリ14、検査室情報システム15、リアル・タイム位置特定サービス12、および/または他のデータベースもしくはサービス13等の施設ITアプリケーション11の各種のデータベースと通信することを可能にする。統合API25は、施設ゲートウェイ21内のコンポーネントが施設ITアプリケーション/サービス11と相互動作することを可能にする。施設ゲートウェイ21は、通信リンク341を介して施設ITアプリケーション11と通信することができ、通信リンク341は、ワイヤレス・リンク、配線リンク、TCP/IPリンク、インターネット・リンク、ソフトウェア通信リンク、ハードウェア通信リンク、または他の通信手法もしくは技術を含むことができる。
施設ITアプリケーション/サービス11は、病院の管理機能(例えば入退院、転院、コーディング、課金、集金等)を支援する。統合API25は、施設ITアプリケーション11のアプリケーション12〜17の違いを、アプリケーション23〜24、機器ゲートウェイ22、および/または機器26から隔離する。例えば、機器26の1つが機器ゲートウェイ22にプログラミング情報を要求することができる(またはプログラミング情報を機器26の1つにプッシュすることができる)。患者ID、ポンプID、薬物、および流量を、施設ITアプリケーション11の1つまたは複数に置くことができ、統合API25は、施設ITアプリケーション11の必要条件または要求条件に関係なく、それらの情報を機器26に通信するための共通のフォーマットを提供する。この情報は、統合API25が施設ITアプリケーション11の各々を照会してデータを取得し、そのデータを標準化された形式で機器26に提供することによって収集することができる。統合API25は、異なる形式、データ規格、通信規格、暗号化規格等を有する各種の施設ITアプリケーション12〜17に使用できる可能性があるが、アプリケーション22〜24および/または機器26との間には標準インターフェースを提供する。
統合API25は、機器26の1つまたは複数の自動プログラミングを容易にする。施設ITアプリケーション14のサーバの1つから処方が送信されてもよい。統合API25が処方を受信し、フォーマットを変更して機器ゲートウェイ22に送信することができる。施設ゲートウェイ21は臨床サーバを含むことができ、臨床サーバは処方イベントを恒久的なキャッシュに書き込む。臨床サーバは自動プログラミングのワークフローを開始することができる。このワークフローは、医療機器26のうち対象患者に対応する医療機器を特定し、処方のロードを指示する指令メッセージを医療機器26の個々の機器に送信することができる。医療機器26の個々の機器は、処方を受信したことを送信元に知らせ、ディスプレイに通知を表示する。臨床医は薬剤袋の場所を特定し、個々の医療機器26に例えばバーコード・リーダを使用して薬剤および患者が正しいことを確認することができる。そして、個々の医療機器26は薬剤が処方と一致することを確かめ、臨床医が投与を開始することができる。個々の医療機器26は、機器ゲートウェイを介して臨床サーバにメッセージを送信することにより、自動プログラミングのワークフローを完了する。
介護者はUIを使用して、機器26の中の医療機器のプログラミングを確認することができる。臨床医は薬剤の場所を特定し、医療機器26の個々の医療機器のユーザ・インターフェースを使用して、機器26のうち医療機器の自動プログラミングのパラメータを確認する、かつ/または医療機器26のうち医療機器を手動でプログラムすることができる。
PIS16は、薬剤師8が処方薬剤のオーダーを受け取り、点検し、追跡し、記入するために使用される部門システムである。EMR17システムは、保健医療機関における患者の医療履歴(出会い、検査、診断、手順等)を追跡する。CPOE14は、医師や看護師9が、臨床検査、処方薬物、医療画像、および他の臨床手順をオーダーするために使用するシステムである。LIS15は、検査室の技師が臨床標本(例えば組織、血液、尿等)のオーダーを受け取り、処理するために使用する部門システムである。RTLS12は、機器26の場所およびステータスを追跡する。その他13は、患者の看護に使用される任意の他のデータベースであることができる。
クラウド・サービス2は、クラウドでホストされる輸液安全性マネジャ3(「ISM」)を含む。輸液安全性マネジャは、本明細書では、用語「ホストされる安全性マネジャ(「HSM」)」と同義で使用することができる。HSM3は、継続的な品質改善(「CQI」)マネジャ4およびDALマネジャ5を含む。リスク管理責任者6、看護責任者7、および薬剤師8はすべて、CQIマネジャ4によって取得されたCQIメッセージを点検して、DALマネジャ5を介したDALファイルの進展と改善を助けることができる。DALファイルは、その後機器26の1つまたは複数にダウンロードすることができる。DALマネジャ5は、薬物エラー低減システム(「DERS」)エディタ(例えば下記で説明する図4のDERSエディタ112)を含むか、それに関連付けることができる。
図2は、本開示の一実施形態に係る図1のシステムのいくつかの態様を示すブロック図である。すなわち、図2は、図1の態様の一部をより詳細に示す。
機器ゲートウェイ40、機器マネジャ41、統合API65はすべて、図1の施設ゲートウェイ21の一部である。大容量ポンプ・アプリケーション44、シリンジ・ポンプ・アプリケーション43、および他のアプリケーション42はすべて、図1の機器アプリケーション23の一部である。関連付けられたデータベース45を備える機器マネジャ41は、図1の機器マネジャ24とすることができる。
大容量ポンプ(「LVP」)アプリケーション44はLVP36に対応するアプリケーションである。シリンジ・アプリケーション43はシリンジ・ポンプ38に対応するアプリケーションであり、他のアプリケーション42は別の機器39に対応するアプリケーションである。他のアプリケーション42および別の機器39は、任意の医療機器に対応することができる。
機器ゲートウェイ40は出版/購読型のデータ接続58〜64を提供する。アプリケーション42、43、44も出版/購読型のデータ接続49〜57を提供する。出版/購読によるメッセージング・パターンは、機器ゲートウェイ40および/またはアプリケーション41、42、43、44、65、72間の通信を可能にする。ただし、他の実施形態では、別のメッセージング・パターンを通信に利用することができる。
CQIリスナ72は、アプリケーション42、43、44からの各種のデータ・フィードを購読してCQIマネジャ29にCQIメッセージを報告し、CQIマネジャ29はそれをデータベース30に記憶することができる。CQIリスナ72は、出版された接続49〜57および/または58〜64の未処理の結果を報告する、かつ/またはそれら結果の形式を設定することができる。
一部の実施形態では、アプリケーション42、43、44は、機器36〜39それぞれからの未処理のイベント(機器ゲートウェイ40によって登録されたトピックの購読を介して受信される)のフォーマットを変更してCQIメッセージにする。アプリケーション42、43、44は、CQIリスナ72によって購読されるCQIトピックを登録することができる。アプリケーション42、43、44は、それらのCQIトピックにCQIメッセージを出版し、それによりCQIリスナ72がCQIメッセージを受信する。CQIリスナ72はクラウド・サービス28にCQIメッセージを送信する。
特定の実施形態では、1つのGUIインターフェース33を使用してデータベース30内のCQIメッセージを見ることができ、一方で機器36、37、38、および39に使用されるDALファイル35を作成することができる。ソフトウェアの更新34も機器ゲートウェイ40に送信して、医療機器36、37、38、および39を更新することができる。
図3は、本開示の一実施形態に係る、通信のためのいくつかの施設76〜80の集約を説明する図73を示す。いくつかの施設76〜80は各々、輸液安全性マネジャ74などのクラウド・サービスと通信するための施設ゲートウェイ21(図2参照)を含むことができる。一部の実施形態では、いくつかの施設76〜80は、施設76〜80の群にない他の施設からはアクセスできない共通の輸液安全性マネジャ74を共有する施設の群の一部である。図3の施設の群76〜80は、通信リンク344を介して輸液安全性マネジャと通信する。このような構成は、施設の群76〜80をまとめて総合デリバリ・ネットワーク(IDN)75などのより大きな組織にする場合に使用することができる。
図4は、本開示の一実施形態に係る電子的な患者看護のシステム81を説明する図である。システム81は、施設、例えば病院ネットワーク82と、クラウド・サービス83とを含む。
病院ネットワーク82は、病院情報ネットワーク84、EMR85、CPOE86、PIS87、LIS88、統合エンジン89、統合能力コンポーネント90、臨床状態マネジャ91、データベース92、95、98、医用アプリケーション94、CQIリスナ93、ポンプ・アプリケーション96、シリンジ・アプリケーション97、機器ゲートウェイ99、ファイアウォール100、および医療機器101を含む。実施形態によっては、システム84〜88は病院ネットワーク82の外部にある場合もある。医療技術者102のチームが医用アプリケーション94を使用できる可能性がある。
クラウド・サービス83は、データベース104、105、106、113、ファイアウォール103、CQI受信部108、CQIサーバ109、CQI UI110、およびDERSエディタ112を含む。薬剤師および臨床医111は、DERSエディタ112および/またはCQI UI110とインターフェースを取ることができる。安全性スタッフ107は、CQI UI110および/またはDERSエディタ112とインターフェースを取ることができる。DERSエディタ112および/またはCQI UI110は、ブラウザ・ベースのインターフェースとすることができる。一部の実施形態では、DERSエディタ112およびCQI UI110は、ブラウザ・ベースの同じインターフェースからアクセスされてもよい。
HIS84は、病院の管理機能(例えば入退院、転院、コーディング、課金、集金)を支援する。EMR85は、保健医療機関における患者の医療履歴(出会い、検査、診断、手順等)を追跡する。CPOE86は、医師が臨床検査、処方薬物、医療画像、および他の臨床手順をオーダーするために使用するシステムである。PIS97は、薬剤師が処方薬剤のオーダーを受け取り、点検し、追跡し、記入するために使用する部門システムである。LIS88は、検査室の技師が臨床標本(例えば組織、血液、尿等)のオーダーを受け取り、処理するために使用する部門システムである。病院統合エンジン89は、情報システム84〜88が相互および外部のシステムと相互動作できるようにするメッセージ変換能力を提供する。これらのエンジンの大半は、HL7の種々の方言に対応することができる。統合エンジンが機器ゲートウェイ99に配置され、病院統合エンジン89を通じてHIS、EMR、およびPISと相互動作することができる。機器ゲートウェイ99は、出版/購読機構および二地点間経路指定機構の両方に対応するメッセージ・ルーティング・エンジンを提供する。機器ゲートウェイ99は、名前解決および能力登録の機能も提供する。
静脈内(IV)、皮下、または他の経路を介して薬剤、栄養、水分補給を液体の形態で患者に送液する輸液装置など、各種機器101が患者の治療に使用される。ポンプ・アプリケーション96およびシリンジ・アプリケーション97は、未処理のイベントを受信、フィルタリング、および分析し、より高水準の解釈を再送信することにより、医療機器101にソフトウェアの知能を与えるアプリケーションである。機器101の中の各種類の医療機器は、それに対応する機器アプリケーション、例えばアプリケーション96〜97の1つを有することができる。
機器101のうち各輸液装置を使用して、特定の患者への特定の輸注液(例えば液体形態の水分補給、栄養、血液、または薬剤)の送液を制御することができる。負荷量やボーラス量、または用量漸増法の形態の投与量の調整は、1回の親輸液の別々の輸液段階と見なすことができる。同じ治療の一部としての同じ患者に対する輸液または輸液イベントの集まりは「輸液事例(Story)」と見なされ、CQIサーバ109に記録することができる。
輸液は、準備段階、プログラミング段階、および送液段階に編成することができる。準備段階では、臨床医が、輸注液、患者、およびポンプを確認し、輸注液からポンプ、ポンプから患者に管をつなぎ、それらはCQIサーバ109に記録することができる。プログラミング段階では、臨床医が投与量パラメータをポンプに入力し、ポンプが、インストールされたDALバージョンを使用してパラメータを確認する(これもCQIサーバ109に記録することができる)。送液段階では、ポンプが、指定された量の輸注液をプログラムされた速度で送液する。
各医療機器101は、警報条件(すなわちポンプが輸液を行っていない状況)、ならびに警告および勧告条件を検出することができ、それらは安全性に重大な結果を引き起こす場合もそうでない場合もある。各医療機器101は、機器ゲートウェイ99との間にセキュリティ保護されたネットワーク接続を確立することを試みることができる。各医療機器101は、1回の輸液ごとに、プログラミング、送液ステータス、および例外イベントを収集し、それらを機器ゲートウェイ99に提供して、CQIメッセージとしてCQI受信部108に報告できるようにする。各医療機器101は、それらのイベントを機器ゲートウェイ99に通信し、機器ゲートウェイ99はそのデータを(直接または間接的に)CQI受信部108に渡す。一部の実施形態では、医療機器101の1つが機器ゲートウェイ99との間に有効な接続を確立または維持できない場合、医療機器はそれらのイベントを内部バッファに保存し、医療技術者102が、医用アプリケーション94を使用して、または使用せずに、保存されたイベントを携帯可能媒体(例えばメモリ・スティック)にコピーできるようにする。一部の実施形態では、医療機器にUSBケーブルが結合されたパーソナル・コンピュータで実行される医用アプリケーション94を介して、そのイベントをダウンロードすることができる。
医用アプリケーション94は、医療技術者のユーザ102が医療機器101の健康状態を監視し、ログ・ファイルを閲覧し、保守点検活動を追跡し、ソフトウェア/ファームウェアのインストールを管理するためのブラウザ・ベースのツールを提供する。ログ・ファイル、保守点検ログ、ならびにソフトウェア/ファームウェアのインストールおよびアップグレードの追跡データは、データベース95に記憶することができる。
機器ゲートウェイ99は、特定の患者に関連するすべての機器101に結合する病室内機器とすることができる。別の実施形態では、機器ゲートウェイ99は、施設ゲートウェイで実行可能なソフトウェア・アプリケーションである。さらに別の実施形態では、機器ゲートウェイ99は、病室内器具(例えば小型コンピュータ)で実行可能なソフトウェアである。機器ゲートウェイ99は、メッセージ・ルータ、サービス・レジストリ、および/またはポンプ使用権限レジストリとすることができる。機器アプリケーション96〜97は、メッセージの種類を登録し、ゲートウェイ機器99にメッセージを出版することができる。医療機器101の1つ(図2のその他37を参照)(例えばPCAの呼吸モニタ)にプラグ接続することが可能なセンサを含む任意の医療機器101を使用して、ゲートウェイ機器99を介してデータを出版することができる。機器アプリケーション96〜97は「情報の精製所」として機能することができる。各機器アプリケーション96〜97は、医療機器101のうち特定種類の病室内機器からのメッセージをゲートウェイ機器99を介して購読する。各機器アプリケーション96〜97は、機器ゲートウェイ99を通じて医療機器101の1つまたは複数から受信されるイベント・ストリームに含まれるCQI情報、臨床情報、および医学情報を合成することができる。一部の実施形態では、各機器アプリケーション96〜97は、そのより高水準のイベントを機器ゲートウェイ99、またはCQIリスナ93など他の購読者に再出版する。
一部の実施形態では、CQIメッセージの一部は、自動ドキュメンテーション、自動プログラミング、および課金機能に使用することができる。さらにいくつかの他の実施形態では、医療機器101からEMR85への自動ドキュメンテーション、および/またはeMARシステム(例えばHIS84の一部)から行われる医療機器101の自動プログラミングに、CQIメッセージを使用することができる。CQIメッセージは、薬物安全性イベントおよび待ち時間情報を含むことができる。
CQIリスナ93は、薬物の安全性の継続的な品質改善に関連するイベントを購読し、それらが確実にホスト環境に伝達されるようにする。CQIリスナ93は、(ファイアウォール103を通じて)CQI受信部108に定期的に送信するために、データベース98にイベントを記憶することができる。
CQI受信部108、CQIサーバ109、およびCQI UI110は、ホスト環境83内に提供することができる(すなわちクラウド・サービス)。ユーザ・クエリとCQIデータの更新の不整合を減らすために、マスター/スレーブ・データベースの複製(データベース105をマスター、106をスレーブとする)をホスト環境83で使用することができる。CQIサーバ109は、最上位レベルのクエリと提示要求に対する応答時間を短縮するために、CQIイベントを後処理して(報告可能な)要約の形態とした後に、それをデータベース105に記憶することができる。CQI UI110は、一連の標準的な報告(コンプライアンス、制限値の違反、漸増の安全性、段階ごとのイベント、および優先度ごとのイベント)を提供することができる。CQIサーバ109は、より詳細な要約および特定のCQIメッセージを詳細に調べるためにDERSエディタ112およびCQI UI110で使用されるクエリAPIに対応することができる。
CQIサーバ109は、CQI UI110を使用して、分析およびクエリのサービスをユーザに提供する。CQIサーバ109は、CQI UI110のユーザに、CQIメッセージの集計と更新の要約表を(設定可能な間隔で)提供することができる。この要約表の目的は、最上位レベルのCQIクエリの応答時間を短縮することである。この要約は、以下の統計的な指標、すなわち(1)DERS制限を使用する輸液とワイルドカードを使用する輸液など、使用されるプログラミング・モード、(2)推奨制限および絶対制限の違反、(3)漸増量の増加/低減の設定や投与量制限の違反などの漸増の安全性情報、(4)優先度ごとの報告可能な臨床イベント(例えば下記で説明する図5のRCE149)、および/または(5)輸液段階ごとの報告可能な臨床イベント(例えば下記で説明する図5のRCE149)、を対象として含むことができる。これらの要約はそれぞれ、次のデータ・ビュー、すなわち(1)組織名、(2)機関名(例えば施設名)、(3)看護エリア(4)時刻、および/または(5)週、に対応する小計を算出することができる。
ウェブ・サービス・クエリAPIを使用することにより、CQI UI110および/またはDERSエディタ112が、(1)指定された選択子でフィルタリングされた上記のデータ・ビューごとの集計、(2)輸液ごとのRCEの詳細、および/または(3)患者ごとの実際のプログラミング、制限、および輸液の統計(すなわち輸液事例)、を選択することが可能になる。一部の特定の実施形態では、DERSエディタ112および/またはホストされるサービス83の任意のシステムは、J2EE準拠のアプリケーション・サーバに基づくことができる。データベース104、105、106、および113はデータベース管理サーバを使用することができる。
J2EEおよびデータベース管理サーバがインストールされて設定されると、以下の共有データベース・テーブルを取り込んでDERSデータベース113の初期化を行うことができる。(1)測定の単位や投与モード等の参照表、(2)管理ユーザ、役割、特権、および許可についてのアクセス制御テーブル、(3)DERS薬剤リスト、(4)看護品質指標の国家データベース(NDNQI)の看護エリア・リスト、(5)機関の属性、および/または(6)DERSエディタ112に必要なデータベース・テーブル。DERSエディタ112を使用して、組織の追加もしくは編集、地域の追加もしくは編集、および/またはアクセス制御の追加もしくは編集を行うことができる(それぞれ属性を伴う場合も伴わない場合もある)。
一実施形態では、DERSエディタ112および/またはDERSデータベース113は、複数の施設82に対して1つのアプリケーション・サーバおよびデータベース環境で実行することができる。さらに別の実施形態では、各機関82は独自の仮想環境(例えばクラウド・サービス2)にホストすることができる。
CQI UI110および/またはDERSエディタ112は、一部の特定の実施形態では、ウェブ・ブラウザを実行するユーザに対して、CQIリポートを生成し、対話式の詳細調査動作を行うためにHTTP/Javascriptインターフェースに対応することができる。
CQIメッセージはCQI受信部108によって受信され、CQI受信部108はそれをデータベース105に記憶する。CQI受信部108が受信するCQIメッセージのすべては所定の速度で処理することができない場合、かつ/またはCQI受信部108のバッファが一杯の場合は、CQIメッセージは一時的にデータベース104に記憶され、CQI受信部の負荷が軽くなった時にCQI受信部108からそのメッセージを取り出して、データベース105に記憶することができる。データベース105はデータベース106によって複製されてもよい。データベース106には、CQIユーザ・インターフェース110および/またはDERSエディタ112のいずれかを使用して、CQIサーバ109を介してユーザからアクセスすることができる。
CQIデータベース105、106のレコードはDERSエディタ112に依存する。レコードは、(1)測定の単位や投与モード等の参照表、(2)管理ユーザ、役割、特権、および許可についてのアクセス制御テーブル、(3)DERS薬剤リスト、(4)NDNQIの看護エリア・リスト、および/または(5)機関の属性、を含む。
これらの参照はDERSエディタ・データベース113のバージョンに依存するため、整合性があることが好ましい。選択肢の1つは、データベース113、105、106間でそれらのテーブルを共有するものである。この選択肢は利便であるが、2つのデータベース、113と、105、106との間の配置上の結合を増大させる。それに代えて、CQIデータベース105、106の内部にそれらのテーブルの読み取り専用コピーを維持し、テーブルがDERSエディタ112で変更された時にテーブルを更新する手順を行うことによって結合を減らすことができる。
CQIデータベース105、106のアクセス制御は、構造的にはDERSデータベース113と同様であるが内容が異なる可能性がある。CQIサーバ109には何人かのユーザを定義することができるが、DERSエディタ112には定義されない。両方に出現するユーザについても、許可は異なる可能性がある(例えばあるCQIデータは読み取り専用とする等)。一部の実施形態では、ユーザならびに各ユーザの許可およびアクセスの資格情報をユーザ・データベース7000に記憶することができ、データベース7000はホスト環境に置くことができる。
特定のデータベース・テーブル(例えば報告可能な臨床イベントや統計要約)がCQIデータベース105、106に必要とされる場合があり、CQIデータベース105、106が作成される際に構築することができる。
CQI UI110および/またはDERSエディタ112は各々、CQIサーバ109から得るデータ(およびしたがってデータベース106のデータ)、ならびにDERSエディタ112から得るデータ(およびしたがってデータベース113を使用して)を利用してDALファイル114を生成することができる。
臨床状態マネジャ91は、機器ゲートウェイ99と統合エンジン89の間の仲介役であり、何人かの当事者とコンポーネントを伴う非同期のワークフローを連携調整する。
薬剤師および選ばれた臨床医111がDERSエディタ112を使用して機関の薬物の制限値を定義し、DALファイル114(例えばXML形式とすることができる)を作成する。薬物の制限値は、明確に定義され、入念に管理され、十分に文書化されたプロセスを使用して定義することができ、コントロールされた公開手順を併せて用いる。薬物の制限値は、DALマネジャ5のDERSエディタ112を使用して指定することができる。施設82は、薬剤、看護エリア、投与モード等に共通の参照モデルを使用することにより、後に行われる機関間の比較を容易にすることができる。DERSエディタ112は、ユーザがウェブ・ブラウザを使用してアクセスできるように、ホスト環境83で実行することができる。一部の実施形態では、十分なブラウザを除いては、DERSエディタ112を実行するためにクライアント側ソフトウェアは必要とされない。DERSエディタ112は、看護エリア、薬剤、臨床使用、薬剤の濃度等ごとに編成された薬物制限値およびデフォルト値を提供することができる。DERSエディタ112は、CQIサーバ109とのクエリ・インターフェースに対応することにより、次のDALバージョンを改善するためのCQIに関する洞察の検索と分析を集約することができる。
一部の実施形態では、処方データベース7002も含めることができる。処方データベース7002は、各種のDALファイル114に含まれる可能性のある薬剤および薬物のマスター・リストを含むことができる。処方データベース7002は、DERSエディタ112およびCQIサーバとインターフェースを取ることができる。DERSエディタ112は、DALファイル114の作成時に処方データベース7002からデータを取り出すことができる。それにより、各種のDALファイル間のデータの整合性を保証することを助け、複数のDALファイル114の比較を容易にすることができる。
図5は、本開示の一実施形態に係る、医療機器145(例えば輸液ポンプ)と機器アプリケーション151(例えばポンプ・アプリケーション)間の通信のいくつかの態様を説明するブロック図144を示す。ここでは図5を参照してポンプ145について説明するが、ポンプ145に代えて、またはポンプ145と共に任意の他の医療機器も使用してイベント146を生成することが企図される。
ブロック図144には、イベント146(例えばポンプ・イベント)を機器ゲートウェイ147に通信する医療機器145(例えば輸液ポンプ)が示される。ポンプ・イベント146は、CQIメッセージ、またはCQIメッセージの基礎となるもの、または医療機器145からの未処理のデータなどの他のデータである。ポンプ・イベント146は、動作パラメータ、送液パラメータ、および/または他の動作イベントである。いくつかの特定の実施形態では、ポンプ・イベント146は、ウェブ・サービス(「WS」)のアドレス指定を使用するシンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル(「SOAP」)を使用することができる。一部の実施形態では、イベント146は、完全なHTTP(またはHTTPS)プロトコルを使用することができる表現状態転送(「REST(Representational State Transfer)」)を使用して通信される。
イベント146は、例えば、次の表1に示すようなイベントである。
表1で1、2、3、4、5、6、7、8、および9と示される項目はポンプ・イベントの部類である。医療機器145が機器ゲートウェイ147に接続されていない時、これらのイベントは医療機器145のローカル・メモリのバッファに記憶される。接続されている時(および再接続されると)、それらのイベントは、安全なプロトコル、例えばSSL、SSH、対称鍵暗号化、および/または非対称鍵暗号化を使用して、機器ゲートウェイ147に出版される。あるいは、それらのイベントを携帯型の記憶媒体にコピーし、手動で機器ゲートウェイ147に出版してもよい。上記のように、機器ゲートウェイ147は、ポンプ・イベントを関係する購読者に送るように構成された出版/購読型のエンジンとして機能する(またはそれを含む)ことができる。
再度図1を参照すると、ポンプ・イベントは、機器26の機器イベントに関係するCQIマネジャ4に送信することができる。それらのイベントを使用して、多数の施設10にまたがって医療機器26の群全体を監視することができる。例えば、機器ハードウェア・ステータスの組9.71をCQIメッセージに変換することができ、それをCQIマネジャ4に通信する。ユーザはCQIマネジャ4にログインして、保守点検イベントの計画を立て、データに基づいて新しい部品を注文し、予測もしくは予防のための保守点検を提供し、かつ/または予防もしくは予測的な理由から新しい部品を注文することができる。ユーザは、決定性のヒューリスティックを使用して、何を注文するか、いつ注文するか、および/または各種施設10にある機器26の一部を保守点検のために指示する時を決定することができる。CQIマネジャ4は、機器群26の部品のサプライ・チェーン管理に使用することができ、機器群26のステータスについてリアル・タイムの情報を提供することができる。例えば、機器ハードウェア・ステータスの組は、内蔵バッテリの健康状態を示す、フル充電時の電流等のバッテリ情報を含むことができる。いくつかの施設10にある機器26のすべてまたはサブセットについて、バッテリの健康状態が所定の閾値を下回ると、CQIマネジャ4は自動的に新しいバッテリを注文することができる。それに加えて、またはその代わりに、CQIマネジャ4は、特定された機器26のバッテリの交換を自動的に予定することができる。
再び図5を参照すると、機器アプリケーション151(例えばポンプと共に動作するように構成されたポンプ・アプリケーション)をゲートウェイ147で実行することができる(実施形態によっては、異なるハードウェアおよび/またはソフトウェアである場合もある)。機器アプリケーション151は、医療機器145によって出版されるイベントを購読する。
ポンプ・アプリケーション151は、未処理のイベントのストリームを処理してより高水準の臨床イベントのストリーム、例えば、報告可能な臨床イベント149に洗練し、そのイベントは、記憶のために(例えば図2のデータベース30)ホストされたクラウド・サービスのサーバに報告されてもよい。
本開示の一部の実施形態では、機器アプリケーション151は、メッセージ・ドリブン・ビーン(「MDB」)としてJ2EEアプリケーション・サーバに配置される。MDBは、Javaメッセージ・サービス(JMS)トピック、例えばポンプ・トピック150を購読するステートレスのコンポーネントである。メッセージが入手可能になると、機器ゲートウェイ147のアプリケーション・サーバが、ワーカー・スレッドで機器アプリケーション151を起動することができる。
機器アプリケーション151は、ステートフルなコンポーネントであり、機関に配置されたポンプ145ごとに1つのポンプ・ハンドラ153のインスタンスを保持する。ポンプ・ディスパッチャ152は、ポンプ145の連続番号を一意のキーとして使用してポンプ・ハンドラ153の参照表を保持する。
ポンプMDBはアプリケーション・サーバの命名サービスを使用してポンプ・アプリケーション151にアクセスする。ポンプMDBはポンプ145の連続番号をメッセージ・ヘッダから入手し、ポンプ・ディスパッチャ152を使用して、ポンプ・ハンドラ153の中から適切なポンプ・ハンドラを見つける。個々のポンプ・ハンドラ153がビジーの場合(別のメッセージを処理中の場合や、別のスレッドにある場合等)、ポンプMDBは、メッセージをポンプ・ディスパッチャ152の待ち行列に入れる(それによりメッセージが順番に処理されることを保証する)。個々のポンプ・ハンドラ153が使用されていない場合、ポンプMDBは、個々のポンプ・ハンドラ153にイベントを処理するように要求する。各ポンプ・ハンドラ153は、有限状態機械(「FSM」)の組を維持し、各FSMは、ポンプFSM156、プログラムFSM157、および送液FSM158を含む、関連するポンプ・イベントのサブセット(上記表1を参照)を処理する。
ポンプFSM156は、どの輸液にも属さないイベントを処理する最上位の状態機械である。プログラムFSM157は、輸液プログラミングのコンテクストが開始される時に起動される子の状態機械であり、輸液プログラミング・イベントの処理を担う。送液FSM158は、輸液の実行が開始される時に起動される子の状態機械であり、輸液中の動作イベントの処理を担う。1次輸液の進行中に2次輸液(負荷、ボーラス、または漸増を含む)がプログラムされる場合があるため、独立したプログラミングFSM157および送液FSM158を使用することができる。
医療機器145の動作モデル、例えばポンプFSM156を使用して、報告可能な臨床イベント(RCE)149を構築する、または報告可能な医学的イベント(RBE)148を構築することができる。例えば、ポンプFSM156は、1回の輸液を完了し、中断されていた別の輸液を再開する時にポンプ145を追跡する、別の輸液が実行されている間に1つの輸液のプログラミングを追跡する、かつ/または、一度に発生する可能性のある2つ以上の高優先度の動作警報を追跡することができる。すなわち、ポンプFSM156は入れ子構造の状態モデルを含むことができる。
各ポンプ・ハンドラ153は、プログラミングおよび送液コンテクストの情報を保持するいくつかのコンテクスト・オブジェクトを維持することもできる。そのようなコンテクスト・オブジェクトは、完了時に(ポンプの利用を追跡するための)医学的イベントとして生成され、ポンプ・アプリケーション151を再開する必要がある場合に回復できるよう保持される。コンテクスト・オブジェクトは、輸液状態、輸液モード、および輸液区間を含むことができる。輸液状態は、1次輸液および2次輸液についてのプログラミング/送液状態のデータを含む。輸液モードは、特定の投与量/流量(例えば負荷、ボーラス、および/または漸増)についてのプログラミング/送液状態データを含む。輸液区間は、1つの輸液モード内の動作期間にわたる送液状態(例えば、ポンプ作動中、停止、警報発生等)を含む。ポンプ・イベント146を処理すると、それぞれのFSM156、157、または158は新しい状態に遷移し、コンテクスト・オブジェクトを作成、更新、または削除し、報告可能な医学的イベント148や報告可能な臨床イベント149等の報告可能なイベント(CQIメッセージ)を出力する。本開示の特定の実施形態における報告可能な臨床イベントのリストを次の表2に示す。
図4を参照すると、図4のCQIリスナ93は各施設82内で実行することができ、機器ゲートウェイ(図4の99または図5の147)に接続し、CQI RCE149またはCQI RBE148を購読することができる。図4のCQIリスナ93は、ホスト環境83内のCQI受信部108(図4参照)との間にセキュリティが保護されたプライベート接続を確立することができる。この接続は、物理的な接続(常時接続されている)であっても、論理的な接続(メッセージ送信時の一時的な接続)であってもよい。
機器ゲートウェイ147はRCE149またはRBE148をCQIリスナ93に送ることができる。CQIリスナ93は、メッセージの永続性(すなわちネットワークの輻輳や切断のために伝送中にメッセージが失われることがない)を保証することができる。その結果、CQIリスナ93は、(1)送信対象の各メッセージをローカルの恒久的な待ち行列に(緩衝のために)記憶し、(2)待ち行列の先頭から各RCE149および/またはRBE148をCQI受信部108に送信し、かつ/または(3)CQI受信部108から肯定応答を受信した後にメッセージを除去する、ことができる。
CQI受信部108は、ホスト環境83内のホスト環境内で実行される。CQI受信部108は、1つまたは複数のCQIリスナ93からの安全なネットワーク接続の要求を待機し、受け付ける。CQI受信部108は、接続された各CQIリスナ93からRCE149を受信する。CQI受信部108はメッセージの永続性を保証することができ、そのため、受信すると各RCE149をデータベース105に書き込む。CQI受信部108は、(1)受信した各メッセージ(CQIメッセージ)を(緩衝のために)ローカルの恒久的な待ち行列に記憶し、(2)待ち行列の先頭から各CQIメッセージをCQIイベント・データベース内のテーブルの最後に追加し、(3)メッセージの送信元であるCQIリスナ93にメッセージの受信を通知し、(4)ローカルの待ち行列からCQIメッセージを除去する(CQIイベント・データベース105にあり、安全であるため)ことができる。
上記のように、CQIイベント・データベース105はマスター/スレーブ型の複製を使用して実装される。すなわち、データベース105がマスターであり、データベース106がスレーブである。この方式を用いると、一部の特定の実施形態では、同じスキーマを持つCQIイベント・データベースのコピーが2つ存在する。マスターのデータベース105に挿入、更新、および削除のトランザクションが適用されると、データベース105内のデータベース管理システム(DBMS)がその変更をジャーナルに書き込み、未通知の変更をスレーブ・データベース106に送信することができる。
各CQIメッセージ(例えばRCE)は特定の機関に属することができる。この機関の参照は、医療機器(例えば図4の医療機器101または図5の医療機器145)を稼働させ、その機器に配置されている薬物管理ライブラリ(DAL)を公開した機関と一致しなければならない。その結果、CQIデータベース105、106は、DERSデータベース113と整合する機関のリストを必要とする可能性がある。
図6は、本開示の一実施形態に係る(例えば図1の機器16中の)輸液装置のプログラミングの方法161を説明する状態図である。方法161は、機器のUIとインターフェースを取ることが可能なユーザと共に開始する。
輸液のプログラミングは、図で「開始」と示す状態として図示される状態で開始する。状態162は、基本モードのプログラミングが使用される場合である(例えばDERSコンプライアンス例外機器が使用される場合)。DERSコンプライアンス例外機器を使用してプログラミングを行うと、方法は状態165に遷移し、この状態では薬物のプログラミングが完了している。
状態166ではDERSに基づく保護が使用され、投与量パラメータが機器にプログラムされ、制限違反が検出されなければ状態165に遷移する。推奨制限違反または絶対制限違反が検出された場合、方法161は状態167に遷移する。推奨制限の場合、臨床医は、(1)推奨制限をオーバーライドすることにより、方法を状態165に進ませる、(2)輸液の内容を変更せずに輸液属性をプログラムし、新しい違反が見つからない場合は状態165に進み、新しい違反が見つかった場合は状態167に進む。または(3)輸液の内容を変更する(例えば、薬剤、看護エリア、臨床使用、および/または濃度を変更する)ことにより、状態166から方法161を再開させることができる。
絶対制限が検出された場合、方法は状態166から状態167に遷移し、状態167では状態が遷移して状態166に戻ることが必要とされ、臨床医がDERS違反をオーバーライドすることは許さない。
輸液方法161は多くの状態中にキャンセルすることができる。基本モードのプログラミング状態162では、臨床医はプログラミングが完了する前に輸液をキャンセルすることができる。DERSプログラミング状態166では、臨床医は、プログラミングが完了する前に輸液をキャンセルすることができる。状態167でDERSの推奨制限または絶対制限の違反が検出された場合は、臨床医は輸液をキャンセルすることができる。
状態165で、医療機器は「輸液開始」ボタンを表示し、介護者はそのボタンを押して医療機器を状態163に遷移させ、輸液が開始する。状態163ではユーザ・インターフェースに一時停止ボタンが存在してもよく、このボタンが押されると機器が一時停止することにより機器を状態164に遷移させる。状態164ではユーザ・インターフェースに継続ボタンが存在してもよく、このボタンが押されると機器を状態163に戻し、治療を継続する。致命的なエラー(所定のエラーのセット)が状態163および/または164で検出された場合、方法161は終了状態に遷移する。
輸液が完了すると、ポンプは、機器ゲートウェイを介して輸液完了メッセージを臨床サーバに送信する。臨床サーバは、その完了イベントを処方記録に紐付ける。臨床サーバは、IHE自動ドキュメンテーション・メッセージの形式を設定し、例えば、電子医療管理記録(「eMar」)に記録するため、患者の電子医療記録(EMR)17を更新するため、および/または病院の課金システムを更新して薬剤の輸液が成功したことを記録するために、施設ITアプリケーション11の1つ(図1を参照)に送信することができる。
図7は、本開示の一実施形態に係る、図1の施設ゲートウェイ21、図2または図4のアプリケーション41、42、43、44、および機器ゲートウェイ40が使用する出版/購読モデル168を説明する図である。
このモデルでは、出版者171が1つまたは複数のトピック170を出版/購読エンジン169に登録することを可能にする出版/購読エンジン169を使用する。トピック170が登録されると、1つまたは複数の購読者172がそのトピック170を購読することができる。購読者172は、一部の特定の実施形態では、トピック170に対する保証された購読を使用して購読することができる。出版者171の1つがトピック170に関連するイベントを投稿すると、そのトピック170を購読しているすべての購読者172が出版/購読エンジン169からデータを受信する。
(出版者171)の中の出版者は、1つまたは複数のトピック170を登録することができる。各トピック170は重複しないトピックとすることができる。1つまたは複数の購読者172はトピック170の1つまたは複数を購読して、そこからイベントを受信することができる。出版者171がトピック170のうち固有のトピック(例えば「第1のトピック」)に対してイベントを掲示すると、トピック170の中の第1のトピックを購読しているすべての購読者がそのイベントを受信し、トピック170の中の第1のトピックを購読していない購読者はそのイベントを受信しない。トピック170のうち他のトピック(例えば第2のトピック)を購読しているが、第1のトピックを購読していない購読者172は、第1のトピックだけに対応する送信イベントは受信しない。
トピック170は、一部の実施形態では、一定レベルの間接性をもたらすことができ、出版者171および購読者172を匿名にすることができる。出版/購読エンジン169は、通信を一方向かつ非同期にすることができる(例えば「送信しっ放し(fire and forget)」型の通信)。出版/購読エンジン169は、永続性のあるメッセージ配信を双方の側で提供することができる。トピック170の永続的なトピックは、出版/購読エンジン169が故障した場合にもメッセージが失われないことを保証することができる。購読者172に使用される永続的な購読は、購読者172が実行中でない時にメッセージを逃さないことを保証することができる。
出版/購読エンジン169は、機器ゲートウェイ22の一部、施設ゲートウェイ21内の任意の他のソフトウェアの一部、または図1の独立型アプリケーションとすることができる。出版/購読エンジン169は、機器ゲートウェイ40の一部、アプリケーション41〜44、または図2の独立型アプリケーションとすることができる。出版/購読エンジン169は、図4の機器ゲートウェイ99の一部、アプリケーション94、96、97の一部、または図4の独立型アプリケーションとすることができる。
図8は、本開示の一実施形態に係る能力登録モデル173を示す。提供者176が自身の能力175を能力レジストリ174に登録する。能力175は、インターフェースと属性の2つの面を含むことができる。インターフェースは、要求/応答のペアおよび通知(両方向)のリストである。属性は、配信の品質に対する制限を指定するサービス・レベルの合意パラメータである(例えば応答時間、エラー率および回復のポリシー、費用等)。
開始者177が能力レジストリ174と通信して能力175を発見し、能力175にバインドすることができる。その後、開始者177は、提供側176に情報を要求し、応答を受信することができる。能力レジストリ174は、機器ゲートウェイ22の一部、施設ゲートウェイ21内の任意の他のソフトウェアの一部、または図1の独立型アプリケーションとすることができる。能力レジストリ174は、機器ゲートウェイ40の一部、アプリケーション41〜44、または図2の独立型アプリケーションとすることができる。能力レジストリ174は、図4の機器ゲートウェイ99の一部、アプリケーション94、96、97の一部、または図4の独立型アプリケーションとすることができる。能力レジストリ174は、一部の特定の実施形態では、出版/購読エンジン169を補助する、または出版/購読エンジン169の代わりとすることができる。
図9は、本開示の一実施形態に係る、DALファイルを生成するために使用される薬物安全性の方法115を示す。方法115は、図1のシステム1、図2のシステム27、図4のシステム81、または任意の他の電子的な患者の看護システムに使用することができる。方法115は、DALファイルを生成するために使用することができる多くの方法の1つに過ぎない。実施形態によっては異なる可能性がある。
薬局、臨床看護エリア等の関係者(例えば図1の6、7、8、9、18、および19、または図4の102、107、および111から選択されたユーザ)が選択されて、DALファイル35(図2参照)の生成と定義を助けることができ、DALファイル35は、薬剤の種類、臨床看護グループ、臨床看護エリア、モード(例えば、量ベース、流量ベース、または重量ベース、投与方針(負荷、ボーラス、ランプ(ramp))等)、濃度等を考慮することが可能な薬物投与の安全性規則を含む。
方法115は動作116および117を含む。動作116は下位動作として動作118〜125を含み、動作117は下位動作として動作126〜127を含む。動作116でDALファイルを生成し、動作117でDALファイルの使用を監視して、DALファイル35の更新を通知する(図2参照)のを助ける。
動作122は、DALファイル、例えばフィールド・エントリを持たない初期DALファイルまたはテンプレートDALファイルをセットアップする。動作123では、選択されたユーザの1人からの入力に従ってDALファイルへの変更を受け取る(例えば図4のDERSエディタ112を介して)。動作121では、例えば図4のDERSエディタ112を介して医療機器シミュレータを実行することにより、DALファイルを点検する。動作121の点検の後、動作120で試験的なDALファイルを(電子的に)公開することができる。動作118で試験的なDALファイルを承認する。ただし、試験版が完成した後にDALに調整を加えることもできる。動作118は、ウェブ・ブラウザの「承認する」ボタンをクリックして、参照されるファイル(例えばバージョン番号や作成日等で参照される)の使用を承認することを介して行うことができる。
動作119でDALファイルが公開され、医療機器に送られる。動作125で、CQIサーバがDALファイルから参照データ(すなわち薬剤、看護エリア、投与モード等)を取り込む。DALが公開されると、薬物レコードを含んでいるファイルが病院とCQI環境の両方に公開される。動作119の公開の後で、医療技術者が各機器にDALファイルをインストールすることができる。動作126で、医療機器がCQIイベントをCQI受信部108に送信する。動作126で送信されるCQIイベントは、動作127でDALファイルを使用して機器によって行われる治療中に生成されてもよい。
動作中に、医療機器はCQIイベント(すなわちCQIメッセージ)を生成する。CQIメッセージは、通常の輸液がいつ行われたか、輸液がいつDERS検査を省略したか、いつ推奨制限が超えられ、オーバーライドされたか、および/またはいつ推奨制限もしくは絶対制限が超えられ、治療が再プログラムされたかなど、に関する情報を含むことができる。
CQIイベントは動作126でCQIサーバに送信され、サーバはそれらを収集し、記憶する。安全性担当者が、それらのイベントを要約した報告を管理し、動作124で手順を改善する機会を見出す詳細調査能力を提供することができる。同様に、動作124で薬剤師および臨床医がCQIデータベースを照会して、次にDALファイルが公開される時に薬物レコードを改善する機会を見出すことができる。すなわち、動作124ではCQIメッセージが分析または点検される。動作123で、DALファイルに変更を加えて新しいバージョンのDALファイルを作成することができる。そして、上記のように、新しいDALファイルを点検し、試験的に作成し、公開することができる。
一部の実施形態では、図4のDERSエディタ112などのDERSエディタを使用してDALファイルを作成することは、何人かの個人または関係者が関わる協働的なプロセスである。DERSエディタにアクセスし、DERSエディタのユーザ・インターフェースと対話することにより、DALファイルの作成に関わる全ての人物または関係者がDALファイルの作成に寄与することができる。一部の実施形態では、DERSエディタへのアクセスには、十分なウェブ・ブラウザ以外にはクライアント側ソフトウェアは必要とされない。一部の実施形態では、DERSエディタのユーザ・インターフェースにはタブレット・コンピュータ等のアプリケーションを介してアクセスすることができる。DALファイルの作成に関わる個人または関係者は、インターネット機能を持つコンピュータ、タブレット・コンピュータ、スマートフォン等を使用してDERSエディタにアクセスし、DALファイルに寄与することができる。
DALファイルの構築に関わる各個人または関係者は、割り当てられた特定の役割、責任、および/または特権を持つことができる。そのような役割は、アクセス制御リスト(ACL)および/または役割に基づくアクセス制御(RBAC)モデルを使用して割り当てることができる。役割および責任は、DALファイルの生成に使用できる方法の一部として遂行することができる。役割、責任、特権等を割り当てて、協働プロセスを構築することができる。それらを割り当てることで、DALファイル生成のための入力と監督ができるだけ多くなるように促すこともできる。それにより、協働プロセスで作成されるDALファイルがよく練られたものになることを保証することができ、薬物エラーを可能な限り低減する。ユーザの様々な役割および特権は、ホスト環境内にホストされるユーザ・データベース(図示せず)に記憶することができる。一部の実施形態では、それに代えて各種の役割および特権をDERSデータベースに記憶してもよい。
DERSエディタは、ユーザが、自発的な寄与、フィードバック、要求、コメント、注釈、質問等を提供することも可能にし、それらを使用してDALファイルを構築する、またはDALファイルを改善することができる。DALファイルの試験的作成、シミュレーション、または日常的な使用の際に、ユーザが問題、懸念、改善の可能性等を発見した場合、ユーザはそれに対処するための変更要求を提出することができる。そのような要求をCQIデータまたは特定のCQI報告に結びつけて、点検者に前後関係を提供することができる。
CQIデータは、DALファイルに寄与する際に容易にアクセスすることができ、場合によってはユーザまたは関係者に応じてアクセスできる度合いが異なる。この情報は、理解しやすい形でDERSエディタのユーザ・インターフェースに提示することができる。一部の実施形態では、このデータの少なくとも一部をグラフ、図、または他の視覚的な支援の形態で提示することができる。ユーザはDERSエディタを使用して不必要なCQIデータを除去することもでき、それにより、関心のあるデータに的を絞った、より簡潔なデータ・セットをユーザに提示することができる。このCQIデータの可用性を個人または関係者が利用して、各種項目の変更等についての決定を通知することを助けることができる。このデータを使用して、DALファイルの各種エントリの適切性を評価することもできる。
また、DERSエディタを介したDALファイルの作成および変更は、完全に追跡可能なプロセスとすることができる。DERSエディタで行われた各入力または変更は、特定の個人または関係者に関連付けられた一意のユーザ・ログインまたはIDに結び付けることができる。DERSエディタ内で変更が可能な各項目は、その項目に関連するすべての過去のコメント、注釈、変更、要求、パラメータ値等を記録した、記憶された履歴記録に関連付けることができる。
協働的にDALファイルを作成することに関わる個人および関係者の可能な役割、責任、および特権を示す例示的な概念図を図10に示す。この例示的な概念図は多くの可能な例の1つであり、代替実施形態では異なる構成とすることができる。例えば、一部の当事者/関係者を組み合わせる、または含めないことが可能である。役割および責任も異なってよい。図に示すように、役割、責任、および特権を割り当てて、起こりうる薬物エラーの可能性をできる限り低くする、熟慮されたDALファイルの作成を促すことができる。この例示的実施形態では、DALファイルの公開には、エントリの複数回の点検と複数人の合意が必要とされる。
各当事者は、図4に示すDERSエディタ112などのDERSエディタを使用してDALファイルに寄与することができる。一部の実施形態では、様々な当事者が、ウェブ・ブラウザ上で誘導されることが可能なDERSエディタのユーザ・インターフェースを介してDERSエディタにアクセスすることができる。図の左側に何人かの当事者を示す。他の実施形態では、さらに他の当事者を含む場合も、または図より少ない当事者を含む場合もある。実施形態によっては、一部の当事者は1人の個人であり、他の実施形態では複数の個人からなる少なくとも1つのグループである。一部の実施形態では、2人の異なる当事者が実際には異なる役割を行う同じ個人または関係者であってもよい。図10の例に示す当事者は、薬物ライブラリの管理者200、リソース臨床医202、点検薬剤師204、調剤コンサルタント206、および臨床コンサルタント208を含む。この例示的実施形態では、当事者は、管理者または編集を行うユーザ(薬物ライブラリ管理者200)と、点検を行うユーザ(リソース臨床医202、点検薬剤師204、調剤コンサルタント206、および臨床コンサルタント208)、の2つの広いカテゴリに分けられる。
薬物ライブラリの管理者200は、医師、介護者、薬剤師等の1人または複数の個人である。一部の実施形態では、薬物ライブラリの管理者200は、例えば図1に示す薬剤師8や、図4に示す安全性スタッフ107である。薬物ライブラリの管理者200には、DERSエディタ内で管理者能力を与えることができる。すなわち、薬物ライブラリの管理者200は編集の権限を持つことができ、それにより、変更可能なエントリのすべてではなくとも大半を変更し、提案されたDALファイルの変更を最終的に監督する能力が与えられる。薬物ライブラリの管理者200は、DERSエディタの機能のすべてではなくとも大半を利用できる特権を持つことができる。薬物ライブラリの管理者200は、各種医療機器で使用するために公開される前に、最終的に確定されたDALファイルを承認することを求められる場合もある。
リソース臨床医202は、一部の実施形態では、医師、看護師、看護責任者等の1人または複数の個人である。一部の実施形態では、リソース臨床医202は、図1の看護責任者7および/または看護師9である。一部の実施形態では、リソース臨床医202は、図4の薬局および臨床医である。リソース臨床医202は、DERSエディタを介して、DALファイルを点検する、コメントする、注釈を加える、変更を提案する等の能力を持つことができる。リソース臨床医202は、いくつかの下位グループに分けることができる。例えば、リソース臨床医202は、一部の実施形態では、看護エリア・グループに分けることができる。
点検薬剤師204は、一部の実施形態では、薬剤師等の1人または複数の個人である。一部の実施形態では、点検薬剤師204は図1の薬剤師8である。点検薬剤師204は、DERSエディタを介してDALファイル中の全エントリを点検し、改訂を必要とする可能性のあるエントリがないかどうか確認することができる。点検薬剤師204は、DALファイルの各種エントリにコメントし、注釈を加え、変更を要求する能力も持つことができる。
調剤コンサルタント206は、一部の実施形態では、薬剤師等の1人または複数の個人である。一部の実施形態では調剤コンサルタント206は図1の薬剤師8である。調剤コンサルタント206は、DERSエディタを介して、DALファイルの全エントリの1つまたは複数の部分を点検することができる。調剤コンサルタント206は、改訂を必要とする可能性のあるエントリがないかどうか確認することができ、またDALファイルの各種エントリにコメントし、注釈を加え、変更を要求する能力も持つことができる。
臨床コンサルタント208は、一部の実施形態では、医師、看護師、看護責任者、リスク管理責任者、他の適切な職員等の1人または複数の個人である。一部の実施形態では、臨床コンサルタント208は、図1の看護責任者7、看護師9、医療技術者19、および/またはリスク管理責任者6である。臨床コンサルタント208は、一部の実施形態では、図4の安全性スタッフ107である。臨床コンサルタント208は、DALファイルの試験的作成を行うことに関与することができる。臨床コンサルタント208は、DALファイルのエントリまたはDALファイルのエントリの一部を点検する、コメントする、注釈を加える等の能力を持つことができる。
図10に示すように、まずDERSセットアップ動作122でDERSがセットアップされる。この動作では、様々な当事者を特定してユーザIDを割り当てることができ、それによりそれらの当事者に種々に異なる度合いのDERS機能を与える。また、この動作では、DALファイルが使用される環境をいくつかの異なる下位環境またはグループに分けることができる。これは、環境の組織的な階層に従って行うことができる。例えば、1つの病院を、それを構成する看護グループ(ICU、ER、NICU、腫瘍等)に分けることができる。
各種の実施形態で、各当事者に割り当てられる役割、責任、および特権は異なってよい。例えば、一部の実施形態では、各種の医療機器で使用するために公開される前にDALファイルを承認するために、より多い数の当事者を必要とするようにすることができる。様々な当事者には、より高い、または低い度合いのソフトウェア機能を割り当てることができる。
次いで、薬剤リスト・カスタマイズ・ステップ210で1つまたは複数のDERS薬剤リストをセットアップすることができる。例示的な概念図に示すように、薬物ライブラリの管理者200が、これを行うことを要求される特権を持つ唯一の当事者である場合がある。一部の実施形態では、このステップは例えば薬剤師によって行われてもよい。薬剤リスト・カスタマイズのステップ210では、DALを使用する1つまたは複数の施設内で利用可能なすべての薬剤を1つのリストにまとめることができる。また、薬剤にいくつかの異なる名前または別名がある場合は、それらを定義し、それぞれの薬剤に紐付けることができる。他の情報も薬剤ごとに定義することができる。薬剤リスト・カスタマイズ・ステップ210で作成された完全な薬剤のリストを後段のステップで使用して一貫性を保証し、効率を向上させることができる。一部の実施形態では、完全な薬剤リストは、マスター・リストから薬剤を選択する、またはDERSエディタ・サービスから提供される薬剤を選択することによって作成することができる。一部の実施形態では、完全な薬剤リストは、ホスト環境内の処方データベースに記憶された薬剤のマスター・リストから各種薬剤を選択することによって作成することができる。
図10の例における看護エリア薬物レコード・ステップ212では、薬物ライブラリの管理者200が、薬物を選択しレコードを指定する下位ステップ214を行うことができる。この下位ステップでは、機関の特定の下位部門または看護エリア/グループに含めるために、ステップ210で特定された各種の薬剤を選択することができる。例えば、病院では、ステップ210で定義された薬物のサブセットを、病院の集中治療室で使用される薬物として選択することができる。そして、各看護グループに選択された各種の薬剤は、その看護グループ内の各看護エリアの必要に合わせてそれら薬剤のレコードを変更することができる。例えば、このステップでは、特定の看護エリアのための薬物が、各種の臨床使用、濃度、制限等の指定を有することができる。一部の実施形態では、このステップは、薬物ライブラリの管理者200に加えて、または薬物ライブラリの管理者200と共に、1人または複数の薬剤師によって実行することができる。
看護エリア薬物レコード・ステップ212の薬物選択およびレコード指定下位ステップ214が完了すると、看護エリアごとの検証の下位ステップ216を少なくとも1人のリソース臨床医202によって行うことができる。この下位ステップでは、選択された薬物およびそれらのレコードが看護エリアごとに点検され、検証される。病院では、特定の看護エリアを担当する、または特定の看護エリアで働く1人または複数の看護師または医師が、その看護エリアについてこの下位ステップを行うリソース臨床医202となることができる。この下位ステップでは、リソース臨床医202が、看護エリアごとの各種の薬物選択および記録についてのフィードバックを提供することができる。
点検ステップ218では、看護エリア薬物レコード・ステップ212で行われた薬物の選択およびレコードを点検して、それらが適切で正しいことを保証する。図10の例では、編集および改訂の下位ステップ220で、薬物ライブラリの管理者200がそのような措置を必要とする可能性のあるレコードを編集し、変更する。これは、看護エリア薬物レコード・ステップ212でリソース臨床医202によって生成されたフィードバックや要求に対処することを含むことができる。また、点検ステップ218に関わった他の当事者からのフィードバック、懸念、要求等があれば、それに対処することも含むことができる。
点検ステップ218で、看護エリアごとの点検222の下位ステップを少なくとも1人のリソース臨床医202によって行うことができる。この下位ステップでは、選択された薬物およびそれらのレコードが看護エリアごとに点検される。病院では、特定の看護エリアを担当する、または特定の看護エリアで働く1人または複数の看護師または医師が、その看護エリアについてこの下位ステップを行うリソース臨床医202となることができる。この下位ステップでは、リソース臨床医202が、看護エリアごとの各種の薬物選択および記録についてフィードバックまたは変更の要求を提供することができる。
また、看護エリア間の点検下位ステップ224および看護グループ点検226の下位ステップは、それぞれ点検薬剤師204および調剤コンサルタント206が行うことができる。看護エリア間の点検下位ステップ224では、各看護エリアに選択された薬物およびそれらのレコードが点検薬剤師204によって点検され、懸念、提案、要求等があればそれを示すフィードバックを生成することができる。看護グループ点検226の下位ステップでは、調剤コンサルタント206が看護グループの薬物リスト、薬物レコード、および、懸念、提案、要求等を示すフィードバックを点検することができる。調剤コンサルタント206は複数存在する場合もあり、その1人1人に特定の看護グループが割り当てられる。例によっては、調剤コンサルタント206がさらに他の記録も点検する場合もある。例えば、例によっては、調剤コンサルタント206は、誤った形で送液されるとリスクが高いと考えられる機関内のすべての薬物についてのレコードも点検することができる。
試験的作成ステップ228では、図10に示すすべての当事者(および可能性としては図10に示さない他の当事者)が、ステップ210、212、および218を通じて生成された新しいDALファイルの試験的作成に参加する。試験的作成ステップ228では、様々な当事者がDERS UIでポンプ・シミュレータを使用して、各看護エリアの全エントリを検査または点検することができる。一部の実施形態では、仮のDALファイルを作成し、試験用の医療機器に送信することができる。そのDALファイルを試験用医療機器のUIで様々な当事者が検査し、点検することができる。試験的作成ステップ228に関わった様々な当事者によって生成されたフィードバックが対処され、必要な変更があればDALファイルに変更を加えることができる。
DALファイルを完成させるために、DALファイルは承認ステップ230を経ることを必要とする場合がある。このステップでは、様々な当事者がDALファイルを承認し、したがって機関内の医療機器に公開させることができる。図10の例では、薬物ライブラリの管理者200およびリソース臨床医202がDALファイルを承認することが必要とされる。実装によっては、公開前にDALファイルを承認するために必要とされる当事者の数は、それより多い場合も、少ない場合もある。承認ステップ230の後、DALファイルは機関内で使用するために公開することができる。
各種の実施形態で、DALファイルは階層的に構成することができる。すなわち、DALファイルは、DALファイルの設定を指定する、複数の上位エントリおよび下位エントリまたは親エントリおよび子エントリを含むことができる。それらのエントリは様々な階層に構成することができる。階層を下に進むにつれて、DALファイルのエントリはより具体的になることができる。例えば、親エントリはパラメータや制限等を広く定義し、子エントリは、それらのパラメータや制限等をさらに絞り込む、または洗練することができる。
図11aは、DALファイルの階層的構成の例を示す。図のように、図11aに示す階層的構成例は、機関/組織の階層に似ている。一部の実施形態では、DALファイルの階層的構成は異なってよい。例えば、DALファイルによっては、図11aに示す看護グループおよび/または組織階層を含まないものもある。これは特に、小規模の独立した機関で使用されるDALファイルの場合に当てはまる可能性がある。
図のように、DALファイルの例示的階層の最上位は、DALファイルが使用される組織2350とすることができる。組織2350の下には、組織2350を構成する構成機関2352を置くことができる。DALファイルによっては、機関2352がDALファイル階層の最上位になる場合もある。これは、例えば、組織2350の一部でない機関2352にDALファイルが作成される事例で該当する。
各機関2352は、いくつかの看護グループ2354に分けることができる。看護グループ2354は各々、いくつかの看護エリア2356を含むことができる。看護グループ2354は、いくつかの看護エリア2356が属することが可能な組織カテゴリである。例えば、いくつかのICU型の看護エリア2356(例えば新生児、小児、成人、内科、外科、心臓、神経、外傷、熱傷等のICU)をグループ化してICU看護グループ2354とすることができる。各看護エリア2356は、その看護エリア2356に関連付けられたいくつかの固有の薬物または薬剤レコード2358を含むことができる。
階層の種々のレベルで、いくつかのパラメータを定義することができる。そのようなパラメータの定義は、DALファイルが作成されるプロセスとすることができる。そのようなパラメータは、これらに限定されないが、各種の動作設定、データ形式の設定、医療機器におけるデータの許容可能な入力範囲または値、治療や医療機器の安全対策(guardrail)や制限等を含むことができる。DALファイルで定義することが可能ないくつかの設定の例を本明細書を通じて説明する。一部の実施形態では他の設定も含めることができる。事例によっては、階層中の高いレベルで定義された値は、階層中の低いレベルで定義された他の値の親の値として機能することができる。
一部の実施形態では、階層の複数レベルで同じパラメータを定義することができる。そのような実施形態では、ユーザが階層の下位レベルにパラメータ値を指定すると、子パラメータ値(下位の階層レベルで定義された値)は、親となるパラメータに定義された値(上位の階層レベルで定義された値)をデフォルトで取ることができる。ユーザはそれらの子の値を変えることができる。一部の実施形態では、ユーザは、値をより制限的な値に変えることしかできない場合がある。例えば、ユーザが、患者の体重の上限値の絶対制限を、看護グループのレベルで定義するとする。その値は、その看護グループに含まれるどの看護エリアでも同じパラメータのデフォルト設定として機能することができる。看護グループが小児科患者のための看護エリアを含む場合、ユーザは、患者体重の高い絶対制限をより制限的にしたいと思う可能性があり、そのようにすることを許可される可能性がある。そのようなパラメータ値の継承により、DALファイルの作成と改善を容易にすると共に、使いやすさと効率を高めることができる。
別の例として、看護グループ2354は、それに関連付けられたいくつかの薬物を有することができる。その看護グループ2354中の看護エリア2356レベルで定義された薬物に対応する薬物レコード2358は、その特定の看護エリア2356に適したその特定の薬物の臨床使用および濃度を指定することができる。一例として、類似する薬物を使用する5つの看護エリア2356からなる看護グループ2354では、ユーザは、看護グループ2354の看護エリア2356ごとに1回ずつ追加するのではなく、それらの共通する薬物を看護グループ2354のレベルに追加するだけで済む。看護グループ2354に薬物を追加すると、結果的にその薬物をその看護グループの看護エリア2356に追加することができる。また、一部の実施形態では、ユーザは、看護グループ2354のレベルの共通する薬物ごとに一部またはすべてのパラメータを定義することができる。それらのパラメータは、その後看護グループ2354中の各看護エリア2356でそれぞれの子パラメータのデフォルト値として継承されてもよい。このような構成により、DALファイルの作成と改善を容易にすると共に、使いやすさと効率を高めることができる。
また、一部の実施形態では、例示的なDALファイル階層の一部のレベルをいくつかの下位レベルに分けることができる。例えば、薬物レコード2358を、一般的な薬物設定、臨床使用の設定、およびその薬物の特定濃度の設定に分けることができる。このような下位レベルがさらに各自の階層構成を持つことができる。
図11bに、DALファイル階層の別の例示的実施形態4500を示す。図のように、図11bに示すDALファイル階層4500は、図11aに示す階層と比べて、いくつかの追加的な階層を含んでいる。他の実施形態は、これと異なる階層、または異なる数の階層を含むことができる。ユーザは、図に示す各レベルでDALファイルを作成するために各種パラメータ値を定義することができる可能性がある。一部の実施形態では、同じパラメータ値または関連するパラメータ値を階層の複数レベルで定義することができる。そのような事例では、DALファイル階層4500の高いレベルで定義された値は、DALファイル階層4500の低いレベルにある同じ値または関連する値の親の値として働くことができる。DALファイル階層4500のより高いレベルを構成するDALファイル階層の各レベルに、複数の構成部分がある場合があることにも留意されたい。例えば、再度図11aを参照すると、複数の看護グループ2354が1つの機関2352を構成することができる。
図11bに示すように、DALファイル階層4500の最上位はIDNまたは組織2350である。その1つ下のレベルは地域4502である。このレベルは、IDNが、広い地理的領域に分散したいくつかの機関を含む事例で含めることができる。他の実施形態では、階層のこのレベルを使用して、類似する機関(例えば緊急看護センター、診療所等)のグループを作成することができる。
DALファイル階層4500の次のレベルは共有される。ユーザは、機関のレベル2352で各種の設定を定義することができる。ユーザは、一般的な設定4504も定義することができる。ユーザは、このレベルに薬剤および薬剤カテゴリ4506も定義することができる。一部の実施形態では、これは、DALファイル階層4500のより高いレベルで行われてもよい。それらは、1つの機関についてマスターの薬剤リストを作成してから、それをいくつかのカテゴリに区分することによって定義することができる。ユーザは、薬剤およびカテゴリ4506のパラメータも定義することができる。DALファイル階層4500のこの共有レベルで定義された値はいずれも、DALファイル階層4500の看護グループ2354のレベルの親の設定として機能することができる。
ユーザは、DALファイル階層4500の看護グループ2354のレベルに各種のパラメータを定義することができる。ユーザは、看護グループ2354ごとに1つまたは複数の薬剤レコード2358およびそれら薬剤レコード2358のパラメータを定義することができる。看護グループ2354に定義された各種パラメータは、看護グループ2354に定義されたどの薬剤レコード2358に対しても、親の設定として機能することができる。看護グループ2354のパラメータ設定は、看護グループ2354中の看護エリア2356のエントリに対する親の設定としても機能することができる。また、看護グループ2354に定義された薬剤レコード2358とそれに関連付けられたパラメータは、看護グループ2354中の看護エリア2356に自動的に含めることができる。
ユーザは、DALファイル階層4500の看護エリア2356レベルに各種パラメータを定義することができる。ユーザは、看護エリア2356ごとに1つまたは複数の薬剤レコード2358およびそれら薬剤レコード2358のパラメータを定義することができる。看護エリア2356に定義された各種パラメータは、看護エリア2356に定義されたどの薬剤レコード2358についても親の設定として機能することができる。
図に示すように、薬剤レコード2358はいくつかの下位レベルに分けられる。図11bの例示的実施形態では、薬剤レコード2358は薬剤4508の下位レベルを含み、この下位レベルはその内部階層で一番上位にある。ユーザは、マスターの薬剤リストから薬剤名を選択してこの階層の下位レベルを埋めることができる。これは、マスター薬剤リストまたは薬剤カテゴリ・リスト中でその薬剤に対して定義されたどの親の値にも該当する可能性がある。ユーザは、薬剤4508の下位レベルでさらに他のパラメータを定義できる場合もある。薬剤4508の下位レベルに定義された値はいずれも、臨床使用4510の下位レベルについての親の値として機能することができる。ユーザは、臨床使用4510の下位レベルで各種のパラメータを定義することができる。それらの値は、濃度4512の下位レベルに対して親の値として機能することができる。ユーザは、濃度4512の下位レベルで各種パラメータを定義することもできる可能性がある。
図12〜図71は、DERSエディタの使用のいくつかの態様を詳細に示すいくつかの例示的なフローチャートを示す。これらのフローチャートおよびそれらのフローチャートに示すステップは、例示的なものに過ぎない。他の実施形態では、DERSエディタの使用法は、図12〜図71に示され、説明される内容とは異なる可能性がある。例えば、一部のステップが行われない、または図示し、本明細書で説明される順序と同じ順序では行われない場合もある。一部の実施形態は、異なるステップまたは追加的なステップを含む場合もある。図に示すフローチャートの一部は、同じ結果を達成する可能な多数の方式の一例を詳細に示すに過ぎないことも認識されたい。多くの実施形態は、同じ最終的結果を実現するために採用することが可能な複数の代替ワークフローを含むことができる。図を簡潔にするために、本開示の範囲内で検討されるすべての代替ワークフローを図に示す訳ではない。図12〜図71に示し、説明するフローチャートは、図72〜図181に示し、説明する各種画面と関連する場合がある。
図12は、DALファイル作成のDERSセットアップ122(例えば図9を参照)段階の一部とすることができる、いくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図12のフローチャートに詳細に示されるステップは、医療機関でDERSエディタを使用する前に行うことができる。ステップ240で、ユーザがDERSホスティング環境にログインすることができる。ユーザは、図4のホスト環境83のホストITの一部とすることができる。一部の実施形態では、ユーザはDERSエディタ・サービスの管理者である。ステップ242で、ユーザがDERSホスト環境のDERSデータベースにログインすることができる。DERSデータベースは、一部の実施形態では、図4に示すDERSデータベース113である。ステップ244で、ユーザは、DERSデータベースにデータベース・ローディング・スクリプトを実行することができる。このローディング・スクリプトで、DERS参照表をDERSデータベースにロードすることができる。ローディング・スクリプトは、DERSエディタ・サービスを使用するすべての機関および組織に使用されるDERS参照表をロードすることができる。参照表は、薬物、薬物の別名、代替薬物、薬物の配合禁忌、看護エリアの種別、役割、測定単位、コメントの種類、承認/検証の状態、各種の属性等をデータベースにロードすることができる。ステップ246で、データベース・ローディング・スクリプトが正しいことをユーザによって確認することができる。ステップ248で、ユーザは検査用の機関DERSのインスタンスをロードすることができる。ステップ249で、このインスタンスをユーザが使用して、DERSデータベースにロードされた参照表が正しいかどうかを検査することができる。図12のフローチャートに詳細に示すステップは、DERSホスト環境に直接アクセスできる、またはリモート・アクセスできるユーザによって行うことができる。
図13は、DERSデータベースにロードされた参照表を更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。一部の実施形態では、参照表は図12に関して説明した参照表とすることができる。ステップ250で、ユーザがDERSホスティング環境にログインする。ユーザは、図4のホスト環境83のホストITの一部とすることができる。一部の実施形態では、ユーザはDERSエディタ・サービスの管理者である。ステップ252で、ユーザはDERSホスト環境内のDERSデータベースにログインすることができる。DERSデータベースは、一部の実施形態では、図4に示すDERSデータベース113である。ステップ254で、ユーザはDERSデータベースにデータベース更新スクリプトを実行することができる。この更新スクリプトは、DERSデータベースのDERS参照表を更新することができる。この更新スクリプトは、DERSエディタ・サービスを使用するすべての機関または組織で使用されるDERS参照表を更新することができる。ステップ256で、データベース更新スクリプトが正しいことをユーザが確認することができる。ステップ258で、ユーザは検査用機関DERSのインスタンスをロードすることができる。ステップ259でこのインスタンスをユーザが使用して、DERSデータベース内で更新された参照表が正しいかどうかを検査することができる。図13のフローチャートに詳細に示すステップは、DERSホスト環境に直接アクセスできる、またはリモート・アクセスできるユーザによって行うことができる。
図14は、DERSデータベースに機関および組織の階層を確立するために使用できるいくつかの例示的なステップを示すフローチャートを示す。図14のフローチャートに示す各種ステップは、DALファイル作成のDERSセットアップ122(例えば図9を参照)段階の一部として行うことができる。ステップ260で、機関または組織の組織的構造が判定される。最も単純な事例では、独自のDALを使用し、親組織を持たない1つのみの機関がある。他の事例では、1つの組織がいくつかの異なる機関を含む場合があり、その機関すべてが同じDALを使用する。事例によっては、1つの組織がいくつかの異なる機関を含み、少なくとも2つの異なるDALファイルを使用することができる。DERSデータベースが組織によって使用されている場合は、機関名のフィールドを含めることができる。その名前は組織内のデータ比較に使用することができ、組織内の機関からのCQIメッセージに含めることができる。
ステップ262で、組織スキーマのためのローディング/更新スクリプトを作成することができる。ステップ264で、ユーザがDERSホスト環境にログインする。ユーザは、図4のホスト環境83のホストITの一部とすることができる。一部の実施形態では、ユーザはDERSエディタ・サービスの管理者である。ステップ266で、ユーザがDERSホスト環境内のDERSデータベースにログインすることができる。DERSデータベースは、一部の実施形態では、図4に示すDERSデータベース113である。ステップ268で、ユーザはDERSデータベースにデータベース更新スクリプトを実行することができる。この更新スクリプトは、指定された組織スキーマについて1つまたは複数の新しいデータベースを作成することができる。ステップ270で、データベース更新スクリプトが正しいことをユーザが確認することができる。ステップ272で、ユーザは検査用機関DERSのインスタンスをロードすることができる。このインスタンスをユーザが使用して、DERSデータベースで更新された組織スキーマが正しいかどうかを検査することができる。図14のフローチャートに詳細に示すステップは、DERSホスト環境に直接アクセスできる、またはリモート・アクセスできるユーザによって行うことができる。
図15は、購読側の機関にDERSエディタへのアクセス権を与える際に使用できるいくつかの例示的なステップを示すフローチャートを示す。ステップ280で、機関または組織が、DERSエディタ・サービスの提供者との間でDERSサービスに登録するための契約にサインすることができる。ステップ282で、新しい機関または組織に対応するようにDERSエディタ・サービスを構成することができる。一部の実施形態では、これは、新しい機関または組織のためにデータベースおよびアプリケーション・サーバをセットアップすることを伴う場合がある。いくつかの他の実施形態では、新しい機関または組織のために既存のデータベースに新しいデータ・セットを作成する場合がある。このステップは、DERSエディタ・サービスのデータベースやサーバ等が存在するホスト環境に対応するホストITによって行うことができる。一部の実施形態では、ステップ282は、図14に詳細に示すステップを行うことを伴う場合もある。
ステップ284で、DERSエディタ・サービスの職員(例えば図4のホスト環境83のホストIT)が、機関または組織のユーザのユーザ・アカウントを作成することができる。一部の実施形態では、このユーザは、図10に示す薬物ライブラリ管理者200などの薬物ライブラリ管理者である。そのユーザ・アカウントのアクセス情報も、このステップで機関または組織の当該ユーザに提供することができる。ステップ286で、機関または組織のユーザがDERSエディタにログインすることができる。一部の実施形態では、機関のユーザは、ステップ286でパスワードの変更を要求される場合もある。次いでステップ288で、機関のユーザにDERSエディタ・サービスの職員による訓練を提供することができる。それにより機関のユーザはDERSエディタにアクセスできるようになる。
組織または機関内でDERSの各種態様をセットアップするために使用できるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを図16aに示す。具体的には、図16aのフローチャートに示す例示的なステップを使用して、ユーザ、各ユーザが属するグループ、ならびに各ユーザの各種許可および特権を定義することができる。図16aに示すステップは、DERSセットアップ122段階(例えば図9を参照)の一部とすることができる。ステップ300で、ユーザがDERSエディタにログインすることができる。ユーザは、一部の実施形態では、図10の薬物ライブラリ管理者200である。これは、DERSエディタのユーザ・インターフェースにアクセスすることによって行うことができる。上述のように、ユーザ・インターフェースには適切なウェブ・ブラウザを介してアクセスすることができ、クライアント側ソフトウェアは必要ない。次いで、ステップ302で、ユーザはDERSエディタのユーザ・インターフェース上でユーザ・エディタに進むことができる。そしてユーザは、ステップ304、306、308、および310をいずれでも行うことができる。
ステップ304で、グループAのグループ許可の値を変更する。ステップ306で、グループBのグループ許可の値を変更する。ステップ308で、グループCのグループ許可の値を変更する。ステップ310で、グループDのグループ許可の値を変更する。グループA〜Dは、存在し得る機関従業員の各種カテゴリとすることができる。例えば、グループA〜Dの1つを薬剤師グループ、別のグループを医療技術者グループ、別のグループを看護責任者グループ、最後のグループを安全性担当者グループとすることができる。各種実施形態で、機関または組織従業員の他のカテゴリに対応する他のグループがさらにあってよい。グループは、一部の実施形態では、ユーザが定義することができる。一部の実施形態では、グループは事前に定義され、DERSエディタ・サービスから提供されるグループ許可のデフォルト値のセットを有することができる。実施形態によっては、グループを含まず、特定のユーザに基づいて許可を割り振る場合もある。また、グループの中には下位グループ(図示せず)を含むものもある。割り振ることが可能な許可を利用して、ユーザは、自身の機関/組織の必要性および/または現在の構造に最も適するようにグループまたは下位グループをカスタマイズすることができる。
本開示の特定の実施形態における可能な許可の一覧を次の表3に示す。
引き続き図16aを参照すると、ステップ312でユーザは新しいユーザの作成も選択することができる。これは、新しいユーザのユーザ名および一時的なパスワードを定義することを伴うことができる。新しいユーザの電子メール・アドレスを提供することも伴う場合がある。ユーザは次いでステップ314、316、318、および320のいずれかに進むことができる。ユーザは、ステップ313で既存のユーザを選択した場合にも、そこからステップ314、316、318、および320のいずれかに進むことを選択することができる。ステップ314で、ユーザは、新しく作成されたユーザまたは既存のユーザをグループAに割り当てることができる。ステップ316で、ユーザは、新しく作成されたユーザまたは既存のユーザをグループBに割り当てることができる。ステップ318で、ユーザは、新しく作成されたユーザまたは既存のユーザをグループCに割り当てることができる。ステップ320で、ユーザは、新しく作成されたユーザまたは既存のユーザをグループDに割り当てることができる。一部の実施形態では、ユーザは、新しく作成されたユーザまたは既存のユーザを2つ以上のグループに割り当てることができる。一部の実施形態では、ユーザが新しく作成されたユーザまたは既存のユーザをさらに他のグループまたは下位グループに割り当てることができる追加的なステップ(図示せず)を含めてもよい。
ステップ321で、DERSエディタ・サービスがデータベースへの変更を保存することができる。一部の実施形態では、データベースは図4のDERSデータベース113である。他の実施形態では、データベースは例えばホスト環境内のユーザ・データベースである。ステップ322aで、DERSエディタ・サービスが、変更が行われたことを該当するユーザに通知することができる。例えば、新しいユーザ・アカウントが作成された場合は、その新しいユーザに通知することができる。322bに示すように、一部の実施形態では、これは、自動的に生成された電子メール・メッセージを新しいユーザに送信することを伴う場合がある。このメッセージは、DERSエディタに適切なウェブ・ブラウザを介してアクセスできる実施形態では、新しいユーザにDERSエディタへのハイパーリンクを提供することができる。このメッセージは、アカウント情報および新しいユーザがDERSエディタをいかに利用すべきかを詳細に説明する指示を含むことができる。パスワードおよび新しく作成されたユーザへのアクセス情報も含むことができる。あるいは、この情報は人の手で新しいユーザに提供してもよい。
図16bは、ユーザ、各ユーザが属するグループ、ならびに各ユーザの各種の許可および特権を定義するために使用できるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図16bに示す例示的なフローチャートは、ウェブ・ブラウザ・ベースのDERSエディタ・サービスに使用できるいくつかのステップを示すものである。ステップ4400で、ユーザがDERSエディタにログインし、ユーザ・エディタを使用したい旨を知らせることができる。ステップ4402で、DERSエディタに対応するウェブ階層がユーザ・エディタ・ページを描画することができる。そして、ユーザは新しいユーザを追加するか、または既存のユーザを更新/削除することを選択することができる。
ステップ4404で、ユーザは、新しいユーザを追加したい旨を知らせることができる。すると、ステップ4406で、DERSエディタに対応するウェブ階層がユーザ追加ページを描画することができる。そして、ステップ4408で、ユーザは新しいユーザについての各種のユーザ・メタデータを追加することができる。新しいユーザについて各種のユーザ・メタデータが追加されると、ステップ4410で、ウェブ階層は、新しいユーザのユーザ資格証明を作成することができる。ステップ4412で、新しいユーザ・データをデータベースに挿入することができる。このデータベースは、例えば図4のDERSエディタ・データベース113、またはホスト環境内のユーザ・データベースである。
新しいユーザ・データがデータベースに追加されると、またはステップ4414でユーザが既存のユーザを更新したい旨を知らせると、ステップ4416で、ウェブ階層はユーザの特権および情報を取り出すことができる。ステップ4418で、要求されるユーザについてのクエリ・レコード・セットを構築し、ウェブ階層に送ることができる。次いで、ステップ4420で、ウェブ階層が、選択されたユーザについてのユーザ・エディタ・インターフェースを描画することができる。ステップ4422で、ユーザは、ユーザに所望の編集を加え、変更があれば変更を提出することができる。そのような編集は、これらに限定されないが、グループ割り当ての変更、特権の変更、ユーザの削除、ユーザの責任の割り当て等を含むことができる。ステップ4424で、ウェブ階層は、ユーザ・アカウント・データを更新することができる。ステップ4426で、編集されたユーザのデータがデータベースに書き込まれるか、または記憶されてもよい。また、ステップ4426で、ウェブ階層に成功の通知が送信されて、データベースの更新が成功したことを知らせることができる。ステップ4428で、ウェブ階層は、成功を知らせるダイアログ・ボックスを表示して、ユーザ・アカウント情報が更新されたことを知らせることができる。
図17に、組織または機関内でDERSの各種態様を更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。具体的には、図17のフローチャートに示す例示的なステップを使用して、ユーザ、各ユーザが属するグループ、ならびに各ユーザの各種許可および特権を更新することができる。ステップ330で、ユーザがDERSエディタにログインすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、図10の薬物ライブラリ管理者200である。これは、DERSエディタのユーザ・インターフェースにアクセスすることによって行うことができる。上述のように、ユーザ・インターフェースには適切なウェブ・ブラウザを介してアクセスすることができ、クライアント側ソフトウェアは必要ない。次いで、ステップ332で、ユーザがDERSエディタのユーザ・インターフェース上でユーザ・エディタに進むことができる。その後、ユーザはステップ334、336、および/または338のいずれかを行うことができる。これらのステップを行うことは、図16aおよび図16bに関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることを伴うことができる。ステップ334で、ユーザは、グループ、例えば図16aに示すグループA〜Dの1つについての各種許可を変更することができる。ステップ336で、ユーザは、以前に作成されたグループにユーザを追加することができる。これを行って、例えば、新しく雇用された従業員をグループに加えることができる。ステップ338で、ユーザは、DERSエディタへのアクセス権を持つユーザの許可を個々に変更することができる。一部の実施形態では、このステップは含まれない場合もある。一部の実施形態では、このステップは含めることができるが、ステップ334および336は含まれない。前者は、比較的大規模かつ/または複雑な機関に適する可能性がある。後者は、小規模の機関や、DERSエディタの合計ユーザ数が少ない医療事例に適する可能性がある。ユーザがDERSエディタの各種態様の更新を終えると、ステップ339で、DERSエディタ・サービスは、データベースに行われた変更を保存することができる。このデータベースは、図4のデータベース113、または一部の実施形態ではユーザ・データベースである。ステップ340で、DERSエディタ・サービスが、対象となるユーザに更新を通知することができる。これは、自動的に生成される電子メールを対象となるユーザに送信することによって実現することができる。
図18は、機関/組織のマスター薬剤リストを作成または更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。一部の実施形態では、図18のフローチャートに示すステップは、図10に関連して説明した薬剤リストのカスタマイズ210の一部とすることができる。ステップ350で、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で機関または組織の薬剤リストに進む。次いで、ステップ352で、DERSエディタ・サービスが薬剤リスト・エディタを表示することができる。ユーザは、例えば、図10の薬物ライブラリ管理者200などの薬物ライブラリ管理者である。他の実施形態では、ユーザは、薬剤師、または表3の許可0.04を与えられたユーザである。機関または組織の薬剤リストに進むと、ユーザは、DERSエディタ・サービスから薬剤リストを取り込むか、またはDERSエディタ・サービスによって提供されるマスター・リストから1つまたは複数の薬剤を選択することができる。
ユーザがDERSエディタ・サービスからリストを取り込むことを選択した場合、ステップ356で、取り込む薬剤リストを選択するようにDERSエディタ・サービスがユーザを促すことができる。このステップは、DERSエディタ・サービスまたはDERSエディタ・サービスに関連付けられたデータベースに記憶された取り込み可能なリストの一覧を表示することを伴うことができる。ステップ358で、ユーザは所望のリストを取り込むことができる。次いで、ステップ359で、DERSエディタ・サービスは、取り込まれたエントリを含むように機関/組織の薬剤リストを更新することができる。ユーザが機関/組織の薬剤リストにさらに多くの薬剤を追加したい場合、ユーザは、別の薬剤リストを取り込むか、DERSエディタ・サービスを介してアクセスされるマスター薬剤リストから薬剤を選択することができる。ユーザが機関/組織の薬剤リストの更新または作成を終えると、ユーザはステップ366に進むことができる。ステップ366については本明細書の後の箇所で説明する。
ユーザが薬剤リストを取り込まない場合、またはユーザが薬剤リストを取り込んで追加的な薬剤を追加することを希望する場合、ユーザは、ステップ360に進むことにより、所望の薬剤を機関/組織の薬剤リストに追加することができる。ステップ360で、DERSエディタ・サービスは、ステップ361に示されるように薬剤リストに追加する薬剤を選択するようにユーザを促すことができる。そのような薬剤は、一部の実施形態では、DERSエディタ・サービスから提供されるマスター薬剤リストからユーザによって選択することができる。次いで、ステップ362で、DERSエディタ・サービスは、その薬剤の別名または他の名前を入力するようにユーザを促すことができる。ステップ363でユーザは別名を提供することができる。ステップ364で、DERSエディタ・サービスは、追加された薬剤について追加的な情報を提供するようにユーザに要求することができる。ステップ365でユーザは追加的な情報があればそれを提供することができる。ユーザがステップ365を完了した後に機関/組織の薬剤リストに他の薬剤を追加したい場合、ユーザは、薬剤リストを取り込むか、マスター・リストから薬剤を選択するかを決定し、上記のように進行することができる。
ユーザが薬剤リストへの薬剤の追加を終えると、ユーザはステップ366に進むことができる。ステップ366で、ユーザは、薬剤の追加を終えたことを知らせることができる。すると、ステップ367で、DERSエディタ・サービスは、作成または更新された機関または組織の薬剤リストを保存するようにユーザを促すことができる。そして、ステップ368で、ユーザは作成または更新された薬剤リストを保存することができる。それにより薬剤リストをDERSデータベースなどのデータベースに保存することができる。次いで、ステップ369で、DERSエディタ・サービスは、機関または組織の該当するユーザに、薬剤リストが作成または更新されたことを通知することができる。例えば、DERSエディタ・サービスは、看護エリアの薬剤リストを作成または保守する責任を負うすべてのユーザに、機関/組織の薬剤リストが作成または更新されたことを通知することができる。
次いで図19を参照すると、データベースに臨床勧告のエントリを追加する際に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。臨床勧告は、薬剤に関する情報を医療機器のユーザに提供することができる。この情報は、投与のガイドライン、調剤処方からの情報、禁忌等を含むことができる。各種実施形態で、臨床勧告は、テキスト、画像もしくはグラフィック、および/またはPDF等の電子ファイルを含むことができる。臨床勧告は、ユーザが所望の内容を何でも入力することが可能なフリー・テキスト・エントリとすることができる。実施形態によっては、何種類かの臨床勧告を含むことができる。例えば、実施形態によっては、短いテキストの臨床勧告と詳細な臨床勧告を含むことができる。短いテキストの臨床勧告は所定の文字数(例えば40文字)に制限して、医療機器のグラフィック・ユーザ・インターフェースに容易に表示できるようにすることができる。
これらのステップは、図10に関連して説明した薬剤リストのカスタマイズ210の一部として行うことができる。ステップ370で、ユーザが臨床勧告リストに進む。そして、ユーザは、DERSエディタ・サービスから臨床勧告リストを取り込むか、自身の臨床勧告を臨床勧告リストに追加するかを決定することができる。ユーザが臨床勧告のリストをDERSエディタ・サービスから取り込むことを決定した場合は、ステップ372でリストを取り込むことができる。ユーザが自身の臨床勧告をリストに追加することを決定した場合は、ステップ374に進み、臨床勧告を追加することができる。ユーザは、臨床勧告リストへの臨床勧告の追加が終わるまで、必要な回数だけステップ374を繰り返すことができる。ステップ376で、ユーザはログアウトし、機関または組織の臨床勧告リストへの変更を保存することができる。変更はDERSデータベースに保存することができる。ステップ378で、DERSエディタ・サービスは、関連するすべてのユーザに、臨床勧告リストが更新されたことを通知することができる。ステップ378は、一部の実施形態では、関係するユーザに自動的に電子メールを送信して変更を通知することを含んでもよい。
一部の実施形態では、ユーザが臨床勧告にファイル(例えば画像、文書等)をアップロードすることができる追加的なステップを含めてもよい。一部の実施形態では、臨床勧告は臨床使用のレベルでは追加、変更等を行うことができない。代わりに、そのような勧告は、薬剤レコードがユーザによって定義されている場合は薬剤レコードに追加することができる。一部の実施形態では、ユーザが、薬物の臨床使用、ならびに薬物の各種臨床使用および濃度を定義することができる。
図20は、機関または組織の一般的な設定を変更するために使用できるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。これらのステップは、DERSのセットアップ122(例えば図9を参照)段階の一部として行うことができる。ステップ380で、ユーザがDERSエディタのユーザ・インターフェース上で一般設定のリストに進む。上述のように、リストには適切なウェブ・ブラウザを介してアクセスすることができ、クライアント側ソフトウェアは必要ない。一部の実施形態では、ステップ381で、DERSエディタ・サービスが、各種一般設定についての値を入力するようにユーザを促すことができる。そして、ステップ382で、ユーザは一般設定の所望の値の変更、入力、更新等を行うことができる。ステップ384で、ユーザがログアウトし、一般設定に行われた変更を保存することができる。変更はDERSデータベースに保存することができる。次いでステップ386で、DERSエディタ・サービスは、すべての該当するユーザに一般設定が変更されたことを通知することができる。本開示の特定の実施形態において可能な一般設定の非制限的なリストを次の表4に示す。
図21は、機関または組織に看護グループを追加する際に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。上記で図11a〜図11bに関連して詳細に説明したように、DALファイル内で、組織または機関を、例えばその組織または機関内の部門を反映したいくつかの下位エリアまたはグループに分けることができる。図21に示すステップは、DERSセットアップ122(例えば図9を参照)段階の一部とすることができる。ステップ2370で、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で看護グループ・リストに進む。ステップ2372で、ユーザは、リストに新しい看護グループを追加することを選択する。看護グループ・リストに新しい看護グループを追加する際、ユーザはいくつかの選択肢を有することができる。一部の実施形態では、ユーザは、空のテンプレートまたは空に近いテンプレートから開始することができる。図21に示す実施形態のフローチャートでは、ユーザは、既存の看護グループについての情報をコピーして、プロセスを迅速化することを選択することもできる。ユーザが既存の看護グループをコピーすることを選択した場合、ユーザはステップ2374に進む。ステップ2374で、ユーザはコピーしたい既存の看護グループを指定し、その看護グループをコピーする。次いで、ステップ2376で、ユーザは、看護グループの種別を新しい看護グループの種別に変更することにより、看護グループの種別を変更することができる。一部の実施形態では、ユーザはステップ2376で看護グループの設定を調整することもできる。
ユーザが既存の看護グループをコピーしないことを選択した場合、または既存の看護グループが存在しない場合、ユーザはステップ2378に進むことができる。ステップ2378で、ユーザは、そのリストに追加される新しい看護グループの種別を指定する。このステップは、可能な看護グループ種別のリストから看護グループを選択することを含むことができる。看護グループの種別は、機関または組織内の複数の看護エリアが当てはまる広いカテゴリとすることができる。看護グループの例には、ICU、救急、小児、新生児、成人、ステップダウン、外科、精神科等が含まれる。
ユーザはステップ2376またはステップ2378からステップ2380に進むことができる。ステップ2380で、ユーザは、機関または組織内でその看護グループに使用される名前と一致するように看護グループの名前を変更することができる。ユーザは、ステップ2382で、新しく作成された看護グループに関連付けられる各種ユーザを指定することができる。例えば、ユーザは、ステップ2382で、その看護グループで働く、またはその看護グループを担当する何人かの臨床医を指定することができる。ユーザは、新しい看護グループを点検する、または新しい看護グループに寄与する責任を負う可能性のある機関または組織内の他の個人も指定することができる。
ステップ2384で、ユーザは、新しい看護グループについての各種の看護グループ・パラメータを定義することができる。これは、デフォルト値を変更する、空のテンプレートを埋める、コピーされた値を変更する等を伴うことができる。本開示の特定の実施形態において可能な看護グループ・パラメータの非制限的なリストを次の表5に示す。
看護グループ・パラメータを指定すると、ステップ2386で、ユーザは新しい値を保存することができる。看護グループおよびパラメータ値はDERSエディタのデータベースに保存することができる。次いで、ステップ2388で、ユーザは、新しい看護グループが、その看護グループを点検する責任を負う者によって点検できる状態になったことを知らせることができる。次いで、ステップ2390で、DERSエディタ・サービスは、看護グループが作成され、点検できるようになっていることを、該当するユーザに通知することができる。これは、自動的に生成される電子メールで行うことができる。
一部の実施形態では、同様のステップをたどって、例えばDALファイルに看護エリアを追加することができる。DERSエディタのユーザ・インターフェースで使用される画面は異なる可能性があるが、ユーザは看護エリアについて同様の情報およびパラメータを定義することができる。一部の実施形態では、表5に示す看護グループ・パラメータの一部は、代わりに看護エリア・レベルで定義するか、看護エリア・レベルでも定義することができる。看護グループのパラメータは、看護エリアについての親パラメータとして機能することができる。例えば、看護グループのパラメータは、看護エリア・レベルの同じパラメータのデフォルト設定とすることができる。また、ユーザは、看護グループを定義する際にその看護グループの中で使用される可能性のある薬剤のリストを作成することができる。これは、図18に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることによって実現することができる。
図22は、機関または組織に看護エリアを追加する際に使用できるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。上記で図11a〜図11bに関連して説明したように、組織または機関を、例えばその組織または機関内の部門を反映したいくつかの下位エリアまたはグループに分けることができる。図22に示すステップは、DERSのセットアップ122(例えば図9を参照)段階の一部とすることができる。ステップ390で、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で看護エリア・リストに進む。ステップ392で、ユーザは、リストに新しい看護エリアを追加することを選択する。看護エリア・リストに新しい看護エリアを追加する際に、ユーザはいくつかの選択肢を有することができる。一部の実施形態では、ユーザは、空のテンプレートまたは空に近いテンプレートから開始することができる。図22に示す実施形態のフローチャートでは、ユーザは、既存の看護エリアについての情報をコピーしてプロセスを迅速化することを選択することもできる。ユーザが既存の看護エリアをコピーすることを選択した場合、ユーザはステップ394に進むことができる。ステップ394で、ユーザは、コピーしたい既存の看護エリアを指定し、その看護エリアをコピーする。次いで、ステップ398で、ユーザは、看護エリアの種別を新しい看護エリアの種別に変更することにより看護エリアの種別を変更することができる。一部の実施形態では、ユーザはステップ398で看護エリアの設定を調整することもできる。
ユーザが既存の看護エリアをコピーしないことを選択した場合、または既存の看護エリアが存在しない場合、ユーザはステップ396に進むことができる。ステップ396で、ユーザは、そのリストに追加される新しい看護エリアの種別を指定する。このステップは、可能な看護エリア種別のリストから看護エリアを選択することを含むことができる。本開示の特定の実施形態における可能な看護エリアの非制限的リストを次の表6に示す。
ユーザはステップ396またはステップ398からステップ400に進むことができる。ステップ400で、ユーザは、機関または組織内でその看護エリアに使用される名前と一致するように看護エリアの名前を変更することができる。ステップ401で、ユーザは、新しい看護エリアが属する看護グループ(存在する場合)を指定することができる。ステップ402で、ユーザは、新しく作成された看護エリアに関連付けられる各種ユーザを指定することができる。例えば、ユーザは、その看護エリアで働く、またはその看護エリアを担当する何人かの臨床医を指定することができる。ユーザは、新しい看護エリアを点検する、または新しい看護エリアに寄与する責任を負う可能性のある機関または組織内の他の個人も指定することができる。
ステップ404で、ユーザは、新しい看護エリアに各種の看護エリア・パラメータを定義することができる。これは、デフォルト値を変更する、空のテンプレートを埋める、コピーされた値を変更する等を伴うことができる。一部の実施形態では、親のパラメータ値、すなわち看護グループのレベルで同じパラメータについて定義された値は、看護エリアのレベルの子パラメータのデフォルト値として自動的に使用することができる。本開示の特定の実施形態における可能な看護エリア・パラメータの非制限的なリストを次の表7に示す。
看護エリア・パラメータを指定すると、ステップ406でユーザは新しい値を保存することができる。看護エリアおよびパラメータ値はDERSエディタのデータベースに保存することができる。次いで、ステップ408で、ユーザは、新しい看護エリアが、その看護エリアを点検する責任を負う者によって点検できる状態になったことを知らせることができる。次いで、ステップ410で、DERSエディタ・サービスは、看護エリアが作成され、点検できる状態になっていることを、該当するユーザに通知することができる。これは自動的に生成される電子メールによって行うことができる。
次いで図23を参照すると、看護エリアを検証する際に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。同様のステップが看護グループの検証に適する可能性もある。その看護エリアを含んでいるDALファイルを公開するには、これらのステップが指定されたすべての点検者によって行われる必要がある場合がある。一部の実施形態では、これらのステップは、DALファイルが公開される前に完了する必要がある多くのプロセスの1つを定義することができる。これらのステップは、一部の実施形態では図9の点検121段階、または図10の看護エリアごとの検証の下位ステップ216、看護エリアごとの点検の下位ステップ222、看護エリア間の点検下位ステップ224、および/もしくは看護エリア点検の下位ステップ226の一部として行うことができる。図23に示すステップは1人または複数の当事者によって行うことができる。例えば、ステップは、図1の看護責任者7、薬剤師8、リスク管理責任者6、および/または医療技術者19によって行うことができる。これらのステップは、図10のリソース臨床医202、点検薬剤師204、調剤コンサルタント206、および/または臨床コンサルタント208によって行うことができる。図23に示すステップは、適切なインターネット・ブラウザを通じてアクセスできるDERSエディタのユーザ・インターフェースで完了することができる。
ステップ420で、点検を行うユーザが看護エリア・リストに進むことができる。一部の実施形態では、次いでステップ421で、DERSエディタが、リストから看護エリアを選択するように点検を行うユーザに要求することができる。ステップ422で、点検を行うユーザが、点検したい、または点検する責任を負っている看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、点検を行うユーザは、看護エリアのすべての項目、要素、パラメータ等を点検する責任を負う場合がある。一部の実施形態では、点検を行うユーザは、看護エリアの項目、要素、パラメータ等の一部のみを担当する場合もある。ステップ424で、点検を行うユーザは看護エリアの要素を点検することができる。
一部の実施形態では、点検を行うユーザは、看護エリアを点検する時に、看護エリアの全項目、要素、またはパラメータについてのコメントを入力することを要求される場合がある。図23に示す例示的なフローチャートでは、点検を行うユーザが看護グループの各種パラメータを点検する際に、点検を行うユーザは、項目、要素、パラメータ等を承認するか、または項目、要素、パラメータ等についてのコメントを入力することを要求される。点検を行うユーザが要素に関して懸念や質問を持たない場合、ステップ425で、ユーザはその要素を検証したことを知らせることができる。
点検を行うユーザが看護エリアについての項目、要素、パラメータ等を承認しない場合、または他のコメント/フィードバック/質問がある場合、ユーザはステップ424からステップ426に進むことができる。ステップ426で、点検を行うユーザは、看護エリアの特定の項目、要素、パラメータ等に関してのコメントや質問を入力するか、フィードバックを提供することができる。仮定的な例として、新生児集中治療室の患者体重の上限絶対制限値のパラメータが70kgと指定されていた場合、点検者は「この制限は非常に高いように思われる。恐らくはタイプミスで入力にゼロが加わってしまったものと思われる。この値は下げる方がよいのでは?」というコメントを入力することができる。また、一部の実施形態では、コメントによっては変更要求を含むことができ、その要求は承諾される場合も拒否される場合もある。コメント、質問、またはフィードバックがある場合はそれをパラメータに結び付けて、他のユーザまたは当事者が見られるようにし、場合によってはコメントやフィードバックに働きかけることができるようにすることができる。一部の実施形態では、点検を行うユーザは、各種の添付ファイル、リンク、写真、CQIデータ等をコメントに含めることができる。
点検を行うユーザが項目、要素、パラメータ等を検証するか、またはコメントすると、点検する項目、要素、パラメータ等がさらにある場合は、ユーザはステップ424に戻ることができる。点検を必要とするものが看護エリアに何も残っていなければ、点検を行うユーザは、その看護エリアについての全般的なフィードバックを提供することを選択することができる。ステップ428で、ユーザは、看護エリア全体についての全般的なフィードバックまたはコメントを提供することができる。ステップ428で提供されるコメント、質問、および/またはフィードバックは看護エリアに結び付けて、他のユーザが見られるようにし、場合によってはコメントやフィードバックに働きかけることができるようにすることができる。点検を行うユーザが提供したい全般的なコメントとフィードバックをすべて提供すると、点検を行うユーザはステップ429で点検を完了した旨を知らせることができる。様々なコメント、質問、フィードバック等はDERSエディタのデータベースに保存することができる。
ユーザが看護エリアの点検を終えたことを知らせると、ステップ430で、DERSエディタ・サービスが、ユーザが看護エリアの点検を終えたことを知らせる通知を送信することができる。この通知は、他のユーザや当事者に送ることができ、自動的に生成される電子メール・メッセージの形態をとることができる。このメッセージは、例えば、図10に示す薬物ライブラリ管理者200などの薬物ライブラリ管理者に送ることができる。一部の実施形態では、少なくとも1人の当事者またはユーザがステップ426および428で提供されたすべてのコメント、質問、およびフィードバックに対応するまでは、その看護エリアを含んでいるDALファイルを公開できない場合がある。
図24は、看護エリアを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。具体的には、図24の例示的なフローチャートは、点検が済んだ後に看護エリアを更新するために使用することができるいくつかのステップを詳細に示す。点検プロセスは、図23に関連して説明し、図示したプロセスと同様とすることができる。図24の例示的なフローチャートに示すステップは、図10に示す編集および改訂の下位ステップ220の一部とすることができる。図24に示すステップは、薬物ライブラリ管理者などのユーザによって行うことができる。図24と同様のステップを使用して看護グループを更新することもできる。
ステップ440で、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で看護エリア・リストに進むことができる。DERSエディタのユーザ・インターフェースには、一部の実施形態では、適切なウェブ・ブラウザを介してアクセスすることができる。一部の実施形態では、ステップ441で、DERSエディタ・サービスは看護エリアを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ442で、ユーザは、改訂したい看護エリアを選択することができる。ステップ444で、ユーザは、その新しい看護エリアに関するコメント、質問、もしくはフィードバック、または新しい看護エリアのパラメータを点検する。ユーザは、各コメント、質問、または提供されたフィードバックにいくつかの対応策を取ることができる。
点検を行ったユーザが看護エリアまたは看護エリア内のパラメータに関する質問をしている場合、ユーザはステップ446に進むことができる。ステップ446で、ユーザは質問への回答を入力することができる。この回答は、その後、最初の点検を行ったユーザが見られる状態にすることができる。一部の実施形態では、ステップ446でユーザが回答を提供した後に、DERSエディタ・サービスが、質問をした点検を行ったユーザに、回答が見られるようになったことを通知することができる。この通知はステップ448の一部として送信することができる。一部の実施形態では、点検を行ったユーザは必要な場合は回答に返答することができ、または満足の行く回答が得られたことを伝える必要がある場合もある。
点検を行ったユーザが、容易に理解できない、またはさらに議論すべきコメント、質問、またはフィードバック等を入力している場合、ユーザはステップ450に進むことができる。ステップ450で、ユーザは、点検を行ったユーザの最初の入力に関する質問を入力することができる。そして、この質問を、最初に点検を行ったユーザが閲覧して返答できる状態にすることができる。一部の実施形態では、ステップ450でユーザが質問を入力した後、DERSエディタ・サービスが、点検を行ったユーザのコメント、質問、またはフィードバックに関する質問が入力されたことを点検を行ったユーザに通知することができる。この通知はステップ452の一部として送ることができる。
点検を行ったユーザが、看護エリアのパラメータを変更する要求を含むコメント、質問、またはフィードバックを入力している場合、ユーザはその変更要求を承諾する場合も、拒否する場合もある。変更を承諾する場合、ユーザはステップ454に進み、変更要求に応じて看護エリアのパラメータを変更することができる。ユーザが、点検を行ったユーザから出された変更要求を拒否することを決定した場合、ユーザはステップ456で要求を拒否することができる。一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で変更要求の一部として含まれる1つまたは複数の仮想ボタンとインターフェースを取ることにより、変更要求を承諾するか、または拒否することができる。そのような実施形態では、変更要求を承諾すると、その看護エリアの当該パラメータを自動的に変更することができる。
点検を行ったユーザが、変更要求を含まず、質問を提起せず、応答も必要としないコメントまたはフィードバックを入力した場合、ユーザはステップ458でコメントまたはフィードバックを「既読」状態にすることを求められる場合がある。
コメント、質問、またはフィードバックに対処すると、DERSエディタ・サービスは、ステップ459でDERSの点検ステータス情報を更新することができる。そして、ユーザは、点検を行ったユーザからのすべてのコメント、質問、およびフィードバックが対処されるまで、他のコメント、質問、およびフィードバックを点検することができる。すべてのコメント、質問、およびフィードバックが対処されると、ユーザはステップ460に進むことができる。ステップ460で、ユーザは、看護エリアの更新を終了したことを知らせることができる。更新を保存することができ、その後ユーザはステップ462でDERSエディタからログアウトすることができる。
ステップ464で、DERSエディタ・サービスは、看護エリアが更新され、再検証できる状態になっていることを、関係するすべてのユーザに通知することができる。この通知は、一部の実施形態では、自動的に生成される電子メール・メッセージからなることができる。再検証プロセスは、図23に関連して説明し、図示したプロセスと同様とすることができる。
次いで図25を参照すると、指定された看護エリアに薬物レコードまたは薬剤レコードを追加するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。用語「薬物レコード」と「薬剤レコード」は本明細書では同義で使用される。これらの薬物レコードは、1つの看護エリア内で使用することが可能な薬剤、およびその薬剤に該当し得る各種の制限、特性等を定義することができる。図25のフローチャートに示す例示的なステップは、図10に示す薬物選択およびレコード指定下位ステップ214の一部として行うことができる。一部の実施形態では、図25のステップは、図10に示す薬物ライブラリ管理者200などの薬物ライブラリ管理者によって行うことができる。他の実施形態では、薬剤師や他の当事者などの別の者が、看護エリアに薬物レコードを追加する責任を負う場合もある。一部の実施形態では、同様のステップを使用して看護グループに薬物レコードを追加することができる。
ステップ470で、ユーザがDERSエディタのユーザ・インターフェース上で看護エリアのリストに進むことができる。次いで、ステップ471で、ユーザは、薬物レコードを追加する看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、看護エリアについてのパラメータが事前に定義および検証されていなければ、その看護エリアに薬物レコードを追加できないようにすることができる。そのような実施形態では、パラメータの定義と検証は、図22〜図24に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを行うことによって実現することができる。
ユーザが看護エリアに薬物レコードを追加できる状態になると、ユーザは、特定の薬物を追加することを決定するか、または指定しない薬物を追加することを選択することができる。特定の薬物を追加することを選択した場合、ユーザは既存のグループから薬剤レコードをコピーする(ステップ474)か、または薬剤を定義して看護エリアの薬剤レコードを作成する(ステップ476)ことができる。薬剤レコードをコピーすることを選択した場合、ユーザはステップ474に進むことができる。ステップ474で、ユーザは、既存の看護エリアから所望の薬剤の薬剤レコードをコピーすることができる。一部の実施形態では、これは、DERSユーザ・インターフェースに表示された薬剤レコードのリストから薬剤レコードを選択することを伴うことができる。実施形態および状況によっては、ユーザは、異なる機関から薬剤レコードをコピーできる場合もある。これは、特に例えば機関がIDNの一部である場合に該当する可能性がある。
薬剤レコードをコピーすると、その薬剤に対応する規則のセットおよび濃度レコードをすべてコピーすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬剤レコードを新しい看護エリアにコピーする際に、規則のセットおよび/または濃度レコードの一部またはすべてをコピーしないことを選択することができる。薬剤レコードをコピーした後、ユーザは、必要なレコードの数だけステップ474を繰り返すか、またはステップ476を行ってさらに他の薬剤レコードを追加することができる。薬剤レコードをコピーした後に、その看護エリアに追加する薬剤がそれ以上ない場合、ユーザはステップ486に進むことができる。ステップ486については本明細書の後の箇所で説明する。一部の実施形態では、ユーザがコピーした看護エリアに調整および変更を行うことができるステップを含めてもよい。
ステップ476は、ユーザが別の看護エリアからレコードをコピーせずに薬剤レコードを作成したい場合に行うことができる。このステップで、ユーザは、薬剤レコードが作成される薬剤の名前を定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬剤のマスター・リストから薬剤の名前を選択することができる。そのようなリストはDERSエディタ・サービスから提供される場合も、機関または組織内で作られる場合もある。本開示の特定の実施形態における可能な薬剤レコード・パラメータの非制限的なリストを次の表8に示す。
薬剤レコードに薬剤名および各種の薬剤パラメータを定義した後、ユーザは、各薬剤レコードに1つまたは複数の規則のセットを定義することを求められる場合がある。各規則のセットは、一部の実施形態では、薬物または薬剤の特定の臨床使用に対応して提供することができる。規則のセットと臨床使用は本明細書では同義で使用される。薬剤は、例えば、体重に基づく輸液として送液される際の送液方法を規定する規則のセットと、間欠的な輸液として送液される際の送液方法を規定する別の規則のセットを有することができる。他の可能な臨床使用法の非制限的なリストは、体重に基づかない輸液、体表面積(BSA)に基づく輸液、持続輸液等を含むことができる。
図25に示す実施形態など一部の実施形態では、ユーザは、既存の薬剤レコードから薬剤の規則のセットをコピーする(ステップ478)か、薬物に独自の規則のセットを定義する(ステップ480)かを選択することができる。ユーザが規則のセットをコピーすることを選択した場合、ユーザはステップ478に進むことができる。ステップ478で、ユーザは、既存の薬剤レコードからコピーする規則のセットを選択することができる。これは、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されたリストから所望の規則のセットを選択することを伴うことができる。実施形態および状況によっては、ユーザは、異なる機関から規則のセットをコピーできる場合もある。これは、特に例えば機関がIDNの一部である場合に該当する可能性がある。
規則のセットをコピーすると、その規則のセットに対応するすべての濃度レコードもコピーすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、規則のセットをコピーする際に、特定の濃度レコードまたはすべての濃度レコードをコピーしないことを選択することができる。規則のセットをコピーした後、ユーザは、必要な規則のセットの数だけステップ478を繰り返すか、またはステップ480を行ってさらに他の規則のセットを追加することができる。規則のセットをコピーした後に、その看護エリアに追加する薬剤レコードまたは規則のセットがそれ以上ない場合、ユーザはステップ486に進むことができる。ステップ486については本明細書の後の箇所で説明する。実施形態によっては、ユーザがコピーした規則のセットを編集または変更することができるステップを含んでもよい。
ステップ480は、ユーザが既存の規則のセットをコピーせずに薬剤レコードに規則のセットを作成したい場合にユーザによって行うことができる。このステップで、ユーザは規則のセットを作成し、その規則のセットにパラメータを定義することができる。一部の実施形態では、作成される規則のセットの種類に応じて、ユーザは異なるパラメータを定義することを求められる場合もある。本開示の特定の実施形態における可能な規則のセットのパラメータの非制限的なリストを次の表9に示す。
規則のセットおよび規則のセットのパラメータを定義すると、ユーザは各規則のセットに1つまたは複数の濃度レコードを定義することを要求される場合がある。各濃度レコードは、特定の規則のセットに使用される薬剤の濃度ごとに作成することができる。図25に示す実施形態など一部の実施形態では、ユーザは、既存の薬剤レコードの規則のセットに対応する濃度レコードをコピーする(ステップ482)か、または規則のセットに独自の濃度レコードを定義する(ステップ484)かを選択することができる。
ユーザが濃度レコードをコピーすることを選択した場合、ユーザはステップ482に進むことができる。ステップ482で、ユーザは、既存の規則のセットからコピーする濃度レコードを選択することができる。濃度レコードをコピーした後、ユーザは、必要な濃度レコードの数だけステップ482を繰り返すか、またはステップ484を行ってさらに他の濃度レコードを追加することができる。濃度レコードをコピーした後に、その看護エリアに追加する薬剤レコード、規則のセット、または濃度レコードがそれ以上ない場合、ユーザはステップ486に進むことができる。ステップ486については本明細書の後の箇所で説明する。一部の実施形態では、ユーザがコピーした濃度レコードを変更または調整することができる追加的なステップを含めてもよい。
ステップ484は、ユーザが既存の濃度レコードをコピーせずに、規則のセットに濃度レコードを作成したい場合にユーザによって行うことができる。このステップで、ユーザは、濃度レコードを作成し、その濃度レコードのパラメータを定義することができる。本開示の特定の実施形態における可能な濃度レコード・パラメータの非制限的なリストを次の表10に示す。
ステップ484を完了すると、ユーザは規則のセットにさらに濃度レコードを追加するか、薬剤レコードにさらに規則のセットを追加するか、または看護エリアにさらに薬剤レコードを追加することができる。ステップ484を完了した後に、その看護エリアに追加する薬剤レコード、規則のセット、または濃度レコードがそれ以上ない場合、ユーザはステップ486に進むことができる。ステップ486については本明細書の後の箇所で説明する。一部の実施形態では、表8〜10に定義される各種パラメータは、ここで示されるレベルとは異なるDALファイルの階層レベルで定義することができる。例えば、規則のセットのレベルで定義された値の一部は、実施形態によっては薬剤レコードのレベルで定義することができる。
上述のように、一部の実施形態では、ユーザは指定されない薬剤について薬剤レコードを追加することを選択することもできる。そのようなレコードはワイルドカードまたは準ワイルドカードとして機能することができる。すなわち、そのような薬剤レコードは、任意数の指定されない薬剤の使用を規定する広いパラメータを定義することができる。そのようなレコードを使用すると、例えば、ユーザは、DERSエディタ内でユーザによって定義されたどの制限値等にも制約されずに、継続時間当たりの分量モードで輸液ポンプを稼働させることができる。指定されない薬剤についての薬剤レコードを使用すると、緊急の状況で介護者がより迅速に治療を開始することができる。また、ある看護エリアについての薬剤リストにない薬物を使用する必要がある場合に役立つこともある(例えば試験的な薬物や治験用の薬物を使用する場合)。そのような薬剤レコードは、DERSで定義された制限値が状況に適さない可能性がある特殊な事例で有用である場合もある。例えば、極度に標準体重を超える患者が輸液を必要とする場合、DERSエディタを介して定義された制限値では、臨床的に有効な輸液を投与できない可能性がある。その場合、ユーザは、指定されない薬剤についての薬剤レコードを使用して制限値を回避することにより、所望の効果をもたらす可能性のある輸液を投与することができる。
上記のように、そのような薬剤レコードは準ワイルドカードとして設定することもできる。例えば、指定されない薬剤の薬剤レコードは、薬物のカテゴリまたは下位カテゴリを規定することができるパラメータが与えられるように設定することができる。薬物のカテゴリは、これらに限定されないが、血液製剤、治験用の薬物、IV液、薬剤等を含むことができる。これは、DERSエディタで作成することができる安全策の一部を適用しつつ、必要時により高い柔軟性をもたらすために有用である可能性がある。一部の実施形態では、ユーザが一部またはすべての指定されない薬剤についての薬剤レコードを選択すると、ユーザは、使用する薬剤と、指定されない薬剤に対応する薬剤レコードを使用してその薬剤を送液する理由とを説明するテキストを入力するよう要求される場合がある。
指定されない薬剤について薬剤レコードを追加する際、ユーザは別の看護エリアから指定されない薬剤をコピーする(ステップ472)か、または新しい指定されない薬剤を作成する(ステップ473)ことができる。ユーザが指定されない薬剤について薬剤レコードをコピーすることを決定した場合、ユーザはステップ472を行うことにより所望のレコードを選択し、コピーすることができる。ユーザが指定されない薬剤について薬剤レコードを作成したい場合、ユーザはステップ473で薬剤レコードとその各種パラメータを作成することができる。一部の実施形態では、ユーザは、指定されない薬剤について所望のパラメータを定義できる場合がある。そのようなパラメータは、表7〜9に含まれるパラメータの一部またはすべてを含むことができる。それにより、ユーザは必要に応じて広くまたは狭くなるように、指定されない薬剤の薬剤レコードを調整することができる。ステップ472またはステップ473を完了した後にユーザが看護エリア・リストにさらに薬剤を追加したい場合は、上記のように追加することができる。
ユーザが看護エリアの薬剤リストへの追加またはその作成を終えると、ユーザはステップ486に進むことができる。ステップ486で、ユーザは、看護エリアの薬剤リストが該当する点検ユーザによって点検できる状態になったことを知らせ、ログアウトする。ステップ488で、DERSエディタ・サービスは、看護エリアの薬剤リストが点検できる状態になっていることを該当する点検ユーザに通知することができる。この通知は、DERSエディタ・サービスからの自動的に生成される電子メールの形態とすることができる。薬剤リストはDERSデータベースに保存することができる。
図26は、特定の看護エリアについての薬剤リストを点検する際に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。同様のステップを使用して看護グループの薬剤リストを点検することもできる。薬剤リストは、図25に記載するステップと同様のステップをたどることにより作成することができる。図26のフローチャートに示す例示的なステップは、図9に関連して図示し、説明した点検121段階の一部とすることができる。図26に示すステップは、図10に関連して図示し、説明した、看護エリアごとの検証下位ステップ216、看護エリアごとの点検下位ステップ222、看護エリア間の点検下位ステップ224、および/または看護エリア点検下位ステップ226の一部とすることができる。図26のフローチャートに示す例示的なステップは、少なくとも1人の点検を行うユーザによって行うことができる。点検を行うユーザは、例えば図1の看護責任者7、薬剤師8、リスク管理責任者6、および/または医療技術者19である。点検を行うユーザは、例えば図10のリソース臨床医202、点検薬剤師204、調剤コンサルタント206、および/または臨床コンサルタント208である。
ステップ490で、点検を行うユーザがDERSエディタのユーザ・インターフェース上で看護エリア・リストに進むことができる。次いで、ステップ492で、点検を行うユーザは、点検しようとする薬剤リストを伴う看護エリアを選択することができる。ステップ494で、点検を行うユーザは、薬剤リスト中の項目またはパラメータを点検することができる。一部の実施形態では、ユーザが点検を求められる項目およびパラメータは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上に、作業リスト、ウィンドウ、ウィジェット等としてユーザに表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬剤リストを点検するために看護エリア・リストに進む必要がない場合もある。一部の実施形態では、点検を行うユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上の医療機器シミュレータを介して薬剤リストの項目を点検することができる。そのような医療機器シミュレータは、特定の医療機器で使用された時に薬剤リストがどのように見えるかを模擬することができる。ユーザは、一部の実施形態では点検画面または薬物画面に進んで、薬剤リストを点検することができる。
項目を点検すると、点検を行うユーザは、コメントを入力するか、またはその項目が適正であると思われ、変更の必要がないことを検証することができる。点検を行うユーザが項目にコメントすることを決定した場合、点検を行うユーザはステップ495に進み、好きなコメントを提供することができる。点検を行うユーザが項目の検証を決定した場合、点検を行うユーザはステップ496に進み、その項目を検証したことを知らせることができる。1つの項目についてステップ495またはステップ496を完了すると、ステップ498で、DERSエディタ・サービスは、DERSデータベース上でその看護エリアおよび/または項目の点検ステータスを更新することができる。その後、点検する必要のある項目がさらにある場合は、点検を行うユーザはステップ494に戻ることができる。これは、薬剤リストのすべての項目とパラメータの点検が済むまで繰り返すことができる。
点検する必要のある項目またはパラメータが薬剤リストにそれ以上なくなると、点検を行うユーザはステップ499に進むことができる。ステップ499で、DERSエディタ・サービスは、点検中にユーザによって作成されたコメントのリストを表示することができる。ステップ500で、点検を行うユーザは、自身が作成したコメントを点検、補足、または推敲することができる。点検を行うユーザが薬剤リストまたは薬剤リストの要素に関して一般的なコメントがある場合、点検を行うユーザはステップ502でそのコメントを入力することができる。点検を行うユーザが薬剤リストまたは薬剤リストの要素に関して一般的なコメントがない場合、またはそのようなコメントをすでにすべて入力している場合は、ステップ504で、点検を行うユーザは点検を完了したことを知らせることができる。次いでステップ506で、点検を行うユーザはDERSエディタからログアウトすることができる。ステップ508で、DERSエディタ・サービスは、薬物ライブラリ管理者などの別のユーザに、点検を行うユーザが薬剤リストの点検を完了したことを通知することができる。
次いで図27を参照すると、薬剤リストを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。図27に示すステップは、特定の看護エリアに対応する薬剤リストの点検が済んだ後に行うことができる。同様のステップを使用して看護グループを更新することもできる。薬剤リストの点検は、図26に詳細に示したステップを利用して行うことができる。図27の例示的なフローチャートに示すステップは、図10に示す編集および改訂の下位ステップ220の一部とすることができる。図27に示すステップは、薬物ライブラリ管理者などのユーザによって行うことができる。一部の実施形態では、1人または複数のユーザが協働して薬剤リストを更新することができる。例えば、薬物ライブラリ管理者が薬剤師と共に作業して薬剤リストを更新することができる。
ステップ510で、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で看護エリア・リストに進むことができる。DERSエディタのユーザ・インターフェースには、一部の実施形態では、適切なウェブ・ブラウザを介してアクセスすることができる。次いで、ステップ512でユーザが改訂したい薬剤リストを伴う看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、看護エリアを選択する必要はなく、DERSエディタのユーザ・インターフェースの点検画面、薬物画面等を使用して薬剤リストを更新することができる。ステップ514で、ユーザは、薬剤リストまたは薬剤リスト中の項目もしくはパラメータに関するコメント、質問、またはフィードバックを点検する。ユーザは、各コメント、質問、または提供されたフィードバックに対していくつかの措置を取ることができる。
点検を行ったユーザが薬剤リストまたは薬剤リスト中のパラメータに関する質問をしている場合、ユーザはステップ516に進むことができる。ステップ516で、ユーザは質問に対する回答を入力することができる。そして、その回答は最初に点検を行ったユーザが見られる状態にすることができる。一部の実施形態では、ステップ516でユーザが回答を提供した後、DERSエディタ・サービスが、質問をした点検を行ったユーザに、回答が見られる状態になっていることを通知することができる。この通知はステップ518の一部として送ることができる。一部の実施形態では、点検を行ったユーザは、必要な場合は回答に返答することができ、または満足の行く回答が得られたことを伝えることを要求される場合もある。
点検を行ったユーザが、容易に理解できない、またはさらに議論すべきコメント、質問、またはフィードバック等を入力している場合、ユーザはステップ520に進むことができる。ステップ520で、ユーザは、点検を行ったユーザの最初の入力に関する質問を入力することができる。そして、この質問は、最初に点検を行ったユーザが見て返答できる状態にすることができる。一部の実施形態では、ステップ520でユーザが質問を入力した後に、DERSエディタ・サービスが、点検を行ったユーザからのコメント、質問、またはフィードバックに関する質問が入力されたことを、点検を行ったユーザに通知することができる。この通知はステップ522の一部として送ることができる。一部の実施形態では、ユーザは、同じフィールドを使用して回答または質問を入力することができる。そのような実施形態では、ステップ518またはステップ522で送られる通知は、単に応答が提出されたことを知らせるものでよい。
点検を行ったユーザが、薬剤リストの項目またはパラメータを変更する要求を含むコメント、質問、またはフィードバックを入力した場合、ユーザはその変更要求を承諾する場合も拒否する場合もある。ユーザが変更を承諾する場合はステップ524に進み、変更要求に応じて薬剤リストの項目またはパラメータを変更することができる。ユーザが点検を行ったユーザから出された変更要求を拒否することを決定した場合、ユーザはステップ526でその要求を拒否することができる。一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で変更要求の一部として含まれる1つまたは複数の仮想ボタンとインターフェースを取ることにより、変更要求を承諾する、または拒否することができる。そのような実施形態では、変更要求を承諾すると、薬剤リストの当該項目またはパラメータを自動的に変更することができる。
点検を行うユーザが、変更要求を含まず、質問を提起せず、応答も必要としないコメントまたはフィードバックを入力した場合、ユーザはステップ528でそのコメントまたはフィードバックを「既読」状態にすることを求められる場合がある。
コメント、質問、またはフィードバックに対処すると、ユーザは、点検を行ったユーザからのすべてのコメント、質問、およびフィードバックが対処されるまで、他のコメント、質問、およびフィードバックを点検することができる。すべてのコメント、質問、およびフィードバックが対処されると、ユーザはステップ530に進むことができる。ステップ530で、ユーザは、薬剤リストの更新を終えたことを知らせることができる。更新はDERSデータベースに保存することができ、その後ステップ532でユーザはDERSエディタからログアウトすることができる。
ステップ534で、DERSエディタ・サービスは、薬剤リストが更新され再検証できる状態になっていることをすべての関係するユーザに通知することができる。この通知は、一部の実施形態では、自動的に生成される電子メール・メッセージからなることができる。通知は、その薬剤リストを最初に点検したすべての点検を行うユーザに送信することができる。再検証プロセスは、図26に関連して説明し、図示したプロセスと同様のプロセスとすることができる。一部の実施形態では、再検証プロセスは、図28に詳細に示したプロセスと同様のプロセスとすることができる。
図28は、薬剤リストを再検証するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図28のフローチャートに示す例示的なステップは、少なくとも1人の点検を行うユーザによって行うことができる。点検を行うユーザは、例えば図1の看護責任者7、薬剤師8、リスク管理責任者6、および/または医療技術者19である。点検を行うユーザは、例えば図10のリソース臨床医202、点検薬剤師204、調剤コンサルタント206、および/または臨床コンサルタント208である。
ステップ540で、点検を行うユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で看護エリア・リストに進むことができる。次いで、ステップ542で、点検を行うユーザは、点検しようとする薬剤リストを伴う看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、点検は、看護エリア・リストに進むことによって行う必要はない。一部の実施形態では、ユーザは、例えばDERSユーザ・インターフェースの点検画面、作業リスト・ウィジェット、または薬物リスト画面からエントリを点検することができる。ステップ543で、点検を必要とする項目のリストが、DERSエディタ・サービスによってDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されてもよい。一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェースでフィルタを適用して、DERSエディタ・サービスにそのようなリストを生成させ、表示させることができる。ステップ544で、点検を行うユーザは、変更されている、またはコメントがある項目またはパラメータをリストから選択することにより点検することができる。一部の実施形態では、点検を行うユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で医療機器シミュレータを介して薬剤リストの項目を点検することができる。そのような医療機器シミュレータは、特定の医療機器で使用される時に薬剤リストがどのように見えるかをシミュレーションすることができる。
図28に示す実施形態を含む一部の実施形態は、DERSエディタ・サービスが項目の点検履歴を表示するステップ545を含んでもよい。この点検履歴で、項目に変更が行われた理由に関する経緯をユーザに提供することができる。例えば、点検履歴は、項目についてのコメント、質問、応答のリスト、承諾された、または拒否された変更要求等を含むことができる。点検履歴は、項目の元の設定または値、および項目のその他の過去の設定または値を含むことができる。項目についての値、コメント、質問、応答、承諾された/拒否された変更要求は、作成、生成、および提出されると、DERSデータベースなどのデータベースに記憶することができる。
項目を点検した後、点検を行うユーザはコメントを入力するか、その項目またはパラメータが適正であると思われ、変更の必要がないことを検証することができる。点検を行うユーザが項目にコメントをすることを決定した場合、点検を行うユーザはステップ546に進み、好きなコメントを提供することができる。点検を行うユーザが項目を検証することを決定した場合、点検を行うユーザはステップ547に進み、項目を検証したことを知らせることができる。1つの項目についてステップ546またはステップ547を完了すると、ステップ548でDERSエディタ・サービスがその薬剤リストの点検ステータスを更新することができる。その後、点検を必要とする項目またはパラメータがさらにある場合は、点検を行うユーザはステップ544に戻ることができる。これを、薬剤リストのすべての項目およびパラメータの点検が済むまで繰り返すことができる。
薬剤リストに点検を必要とする項目またはパラメータがそれ以上なくなると、点検を行うユーザはステップ550に進むことができる。ステップ550で、点検を行うユーザは、点検を完了したことを知らせることができる。そして、ステップ552で点検を行うユーザは、DERSエディタをログアウトすることができる。ステップ554で、DERSエディタ・サービスは、点検を行ったユーザが薬剤リストの点検を完了したことを薬物ライブラリ管理者などの別のユーザに通知することができる。まだ解決されていない問題、質問、フィードバック、および/またはコメントがある場合は、ユーザは、対象の薬剤リストを再度更新し、薬剤リストを再検証することができる。これは、すべてのユーザが薬剤リストに同意し、薬剤リストに関して質問がなくなるまで行うことができる。リストは、図27に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより再更新することができる。
図29は、承認のためにDALファイルを提出する際に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に示すフローチャートを示す。これらのステップは、上記のようにDALファイルが作成/更新され、各種の点検および検証プロセスを経た後に行うことができる。一部の実施形態では、これらのステップは、DALファイルの試験的作成が行われた後に行うことができる。図29のフローチャートに示す例示的なステップは、薬物ライブラリ管理者や他の当事者などのユーザまたは当事者によって行うことができる。
ステップ560で、ユーザは、DERSエディタで作成/更新されたすべての看護エリア、薬物レコード、他の項目等が、その検証および点検の責任を負うユーザによる検証が済んでいることを確かめる。すべての看護エリア、薬物レコード、他の項目等の検証が済んでいることを確認すると、ステップ562で、ユーザは、作成/更新されたDALファイルが、DALファイル公開の承認の責任を負う者によって承認できる状態になっていることを知らせることができる。承認を担当する者は、一部の実施形態では、機関または組織の役職者である。ユーザがステップ562を完了すると、DERSエディタ・サービスは、ステップ564で、DALファイルの公開の承認の責任を負う者に、DALファイルが承認できる状態になっていることを通知することができる。その後ステップ566で、ユーザはDERSエディタ・サービスをログアウトすることができる。
各種の機関または組織で定義された手順に基づいて、DALファイルを公開のために承認する責任を負う様々な個人が、作成/更新されたDALファイルを点検し、承認することができる。一部の実施形態では、そのような手順は、上記の点検および検証のプロセスに似た手順を含むことができる。DALファイルが承認されると、DALファイルは、図30の例示的なフローチャートに示すようないくつかのステップをたどることにより、公開するための状態に置くことができる。図30に示すように、薬物ライブラリ管理者などのユーザが、作成/更新されたDALファイルが承認されたことを知らせる通知をDERSエディタ・サービスから受け取ることができる(ステップ580)。DALファイルが承認されたことを知らせる通知をユーザが受け取ると、ユーザはステップ582に進み、DERSエディタ・サービスにログインすることができる。そして、ステップ584で、ユーザは、DALファイルを承認する責任を負うすべての者が実際にDALファイルを承認したことを検証することができる。ステップ586で、ユーザは、DALファイルが機関または組織内の各種医療機器に公開できる状態になったことを知らせることができる。
次いで図31aを参照すると、様々なシステム・コンポーネントにDALファイルを配置するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。図31aに示すステップは、図29〜図30との関連で説明したプロセスと同様のプロセスを通じてDALファイルが承認され、公開できる状態となったことが知らされた後に行うことができる。様々なコンポーネントには、特に、図4のCQIサーバ109、図4の機器ゲートウェイ99、および図1の機器26などの任意数の医療機器が含まれる。図31aに示すステップは、任意数のユーザまたは当事者によって行うことができる。一部の特定の実施形態では、図31aに示すステップは、図1の施設IT18、医療技術者19、または図4の医療技術者102などのユーザによって行うことができる。DALファイルの送信は、セキュリティが保護された接続を通じて行うことができる。実施形態によっては、特にセキュア・ソケット・レイヤ(SSL)接続を利用してDALファイルを送信してもよい。
図31aに示す例示的なフローチャートはステップ590で開始し、DERSエディタ・サービスが、DALファイルが公開され、配置できる状態にあることをCQIユーザに通知する。ステップ592で、CQIユーザがステップ590で生成された通知を受け取る。次いで、ステップ594でCQIユーザがCQIアプリケーションにログオンすることができる。CQIアプリケーションには、クライアント側ソフトウェアを必要とせずに、ユーザからアクセスすることができる。これは、例えば適切なウェブ・ブラウザを介して実現することができる。次いで、ステップ596で、CQIユーザはCQIアプリケーションを使用してDALファイルをCQIサービスに配置することができる。事例によっては、CQIユーザは医療技術者である。
ステップ598で、CQIアプリケーションは、CQIサービスへのDALファイルの配置が成功したことをDERSエディタ・サービスに通知することができる。次いで、ステップ600で、DERSエディタ・サービスは、DALファイルが機器ゲートウェイに配置できる状態であることをユーザに通知することができる。ステップ602で、ユーザは、DALが機器ゲートウェイに配置できる状態である旨の通知を受け取る。一部の実施形態では、この通知を受け取るユーザは医療技術者である。次いでステップ604で、ユーザは機器ゲートウェイ・アプリケーションにログインすることができる。ステップ606で、ユーザは、DALを機器ゲートウェイにダウンロードするように機器ゲートウェイ・アプリケーションに指示することができる。ステップ608で、機器ゲートウェイ・アプリケーションは、DERSエディタ・サービスにDALファイルを要求することができる。ステップ610で、DERSエディタ・サービスは機器ゲートウェイにDALを提供することができる。
ユーザは、いくつかの方式で各種医療機器にDALを配置することを選択することができる。図31aに示す例示的実施形態では、ユーザは、機器ゲートウェイを使用してDALを配置することも、手動で配置することもできる。ユーザが機器ゲートウェイを使用してDALファイルを配置することを決定した場合は、ステップ612で、DALファイルを遠隔で医療機器に配置することができる。ユーザは、ステップ614に進むことにより、手動でDALファイルを配置することができる。手動の配置はいくつかの状況で望ましいか、または必要となる可能性がある。例えば、手動の配置は非接続環境で必要となる場合がある。ステップ614で、ユーザは、DERSエディタ・サービスにログインすることができる。次いで、ステップ616でユーザは、手動で医療機器に配置するために、DERSエディタ・サービスを使用してDALをローカルの記憶装置にロードすることができる。ローカル記憶装置は、USBメモリ・スティック、外付け型または携帯型のハード・ドライブ等である。ステップ618で、ユーザは、ローカルの記憶装置を医療機器に接続し、ローカル記憶装置から医療機器にDALファイルをダウンロードすることにより、手動でDALファイルを医療機器に配置することができる。
図31bは、施設ゲートウェイに公開するリソースをパッケージし、ステージするために使用することができるいくつかのステップを詳細に説明する例示的なフローチャートを示す。そのようなリソースは、一部の実施形態ではDALである。ステップ4700で、ユーザは、公開したいリソースを選択することができる。次いで、ステップ4702で、暗号アルゴリズムを使用してリソースに署名することができる。ステップ4704で、ファイルのハッシュを取ることができる。一部の実施形態では、追加的なパッキング・ステップを含めてもよい。例えば、一部の実施形態では、圧縮ステップも含めることができる。一部の実施形態では、暗号化ステップを含めることができる。使用するパッキング・ステップは、公開されるファイルの種類に応じて決まる。
ステップ4706で、ハッシュのステージの場所を決めることができる。このステージの場所は、一部の実施形態では、データベース上の場所である。次いでステップ4708で、署名されたハッシュをステージ場所にコピーすることができる。次いで、ステップ4710で、元の署名済みハッシュ・ファイルをアーカイブ場所に保存することができる。このアーカイブ場所は、一部の実施形態では、データベースまたは他のファイル・システムである。ステップ4712で、リソースの可用性が通知される各施設ゲートウェイに送信される、施設データ交換部宛ての通知メッセージを生成することができる。この通知は、ファイルの種別、ファイルのハッシュ、ファイルの一意の識別子、および施設ゲートウェイの識別子などの情報を含むことができる。ステップ4714で、通知メッセージを施設データ交換部に投稿することができる。そしてこの通知メッセージが、対象となる受信側の施設ゲートウェイに送信されてもよい。
図31cは、各種リソースの配置を追跡するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。そのようなリソースには、DALファイルや任意数の他のリソースが含まれる。これらのステップは、一部の実施形態ではDERSエディタのユーザ・インターフェースであるユーザ・インターフェース上で行うことができる。ステップ4730で、ユーザは、配置を追跡したい特定のリソースを選択する。このリソースは、機器マネジャに関連付けられたメモリに記憶された追跡可能なリソースのリストから選択することができる。次いでステップ4732で、ホスト環境の機器マネジャが、各機関にある選択されたリソースのバージョンをデータベースで照会することができる。一部の実施形態では、データベースは、ユーザが関連付けられた機関についての情報しか照会できない場合がある。次いでステップ4734で、機器マネジャが、各機関にダウンロードされたリソースの最後のバージョンを詳細に示す機関リストを表示することができる。ユーザがある機関のリソース・バージョンの配置について詳細な情報を知りたい場合は、ユーザはステップ4736でリストから所望の機関を選択することができる。ステップ4738で、機器マネジャがデータベースを照会して、選択された機関に各リソース・バージョンがいくつ配置されているかを判定することができる。ステップ4740で、選択された機関に配置されたバージョンのリストおよびバージョンの数量を表示することができる。
DALファイルは、一旦作成され、配置された後に、更新することが必要となる、または更新することが望ましい場合がある。使用中に、特に、特定の薬剤の送液を規定するDALファイルの制限値の制約の一部が厳しすぎることが明らかになる場合がある。例えば、ある看護エリアの看護師が、特定の薬剤を治療に効果的な形で送液するために、指定されない薬物の薬剤レコードを頻繁に選択しなければならないことに気付いた場合、看護師の1人または複数人が特定の薬剤または看護エリアの制限値の変更を要求できる場合がある。また、病院の方針に変更が行われた場合や、新しい薬物が市場に登場した場合等にもDALファイルに変更を加える必要がある場合がある。図32は、既存のDALファイルを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に示すフローチャートを示す。
ステップ620で、点検を行うユーザがDERSエディタ・サービスにログオンし、現在のDALについて更新要求または変更要求を入力したい旨を知らせることができる。次いで、点検を行うユーザは、提出したい要求の種類を選択することができる。ステップ622で、点検を行うユーザは、例えば一般的なコメントを入力することができる。点検を行うユーザは、より具体的なコメントの入力を選択することもできる。一部の実施形態では、ユーザは、DALファイルの各種階層レベルのどれに関するコメントでも入力することができる。ステップ624で、点検を行うユーザは、更新要求を行いたい特定の看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、看護グループに対する更新要求を作成するための追加的なステップ(図示せず)を含めてもよい。点検を行うユーザは、ステップ626で看護エリアに関する一般的なコメントを入力するか、または、より具体的な要求をしたい場合はステップ628に進むことができる。ユーザは、ステップ626で、看護エリアに定義されたパラメータ値についての更新要求を入力することもできる。
ステップ628で、点検を行うユーザは、更新要求を入力しようとする看護エリア内の特定の薬剤レコードを選択することができる。点検を行うユーザが薬剤レコードに関して一般的な更新要求を入力したい場合は、ステップ630でそれを行うことができる。ユーザは、このステップで、薬剤レコードに定義されたパラメータ値の更新要求を行うこともできる。点検を行うユーザが更新要求をより具体的にしたい場合は、ステップ632に進むことができる。ステップ632で、ユーザは、更新要求を提出する薬剤レコードの規則のセットを選択することができる。点検を行うユーザが規則のセット全般についての更新要求を行いたい場合は、ステップ634で更新要求を入力することができる。ユーザは、ステップ634で、規則のセットのレベルで定義されたパラメータについての更新要求を提出することもできる。点検を行うユーザがより具体的な更新要求を入力したい場合、点検を行うユーザはステップ636に進むことができる。ステップ636で、点検を行うユーザは、更新要求を作成する対象となる規則のセットから特定の濃度レコードを選択することができる。ステップ638で、点検を行うユーザは、その濃度レコードの更新要求を入力することができる。更新要求は、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示される更新要求のフィールドに入力することができる。
点検を行うユーザがステップ622、626、630、634、または638のいずれかを完了すると、点検を行うユーザはステップ640に進むことができる。ステップ640で、点検を行うユーザは、入力した更新要求を提出することができる。提出された更新要求はDERSデータベースに保存することができる。次いで、ステップ642で、DERSエディタ・サービスは、更新要求が提出されたことを少なくとも1人の他のユーザに通知することができる。DERSエディタ・サービスは、更新要求が提出されたことを例えば薬物ライブラリ管理者に通知することができる。その後、点検を行うユーザは、必要であればステップ620に戻ることにより、現在のDALファイルにさらに他の更新要求を追加することができる。
一部の実施形態では、点検を行うユーザは、ステップ620を行う前に、DALファイル中の要素、項目、パラメータ等(例えば看護エリア)を選択することができる。これは、DERSエディタのユーザ・インターフェースを使用して所望のDALエントリに進むことによって行うことができる。ユーザが所望のエントリに進むと、ユーザはステップ620で更新要求を入力したい旨を知らせることができる。それにより更新要求フィールドが表示され、そのフィールドにユーザは更新要求を入力することができる。そしてステップ640でユーザはその項目の更新要求を入力し、提出することができる。
図33は、機関/組織の薬剤リストを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。これは、新しい薬物が市場に登場したり、既存の薬物のジェネリック製品が利用できるようになったときに必要となる場合がある。また、機関/組織が拡大し、それ以前は機関に必要でなかった薬物を使用する看護エリアを追加した場合にも必要となる可能性がある。薬剤リストの更新により、試験的な薬物や治験用の薬物を機関/組織の薬剤リストに追加することもできる。図33に示すステップは、薬物ライブラリ管理者および/または薬剤師によって行うことができる。一部の実施形態では、さらに他のユーザがこれらのステップを行える場合もある。
ステップ650で、ユーザは、DERSエディタ上で機関/組織の薬剤リストに進む。次いで、ステップ652で、DERSエディタ・サービスは、機関/組織の薬剤リストをユーザに表示することができる。次いで、ユーザは、新しい薬剤についてのエントリを作成する(ステップ656)か、またはDERSエディタ・サービスによって提供されるマスター薬剤リストから薬剤を選択する(ステップ654)ことにより、薬剤リストに薬物を追加することを選択することができる。この選択は、ユーザ・インターフェース上の仮想ボタン等をクリックすることによって行うことができる。ユーザがマスター薬剤リストから薬剤を選択することを決定した場合、ユーザはステップ654に進むことができる。ステップ654で、ユーザは、マスター薬剤リストから薬剤を選択することができる。このステップのために検索機構を含めて、ユーザが機関/組織の薬剤リストに追加したい薬剤をより迅速に見つけられるようにしてもよい。ユーザがマスター薬剤リストを使用せずに薬剤を入力することを決定した場合、または所望の薬剤をマスター薬剤リストで見つけることができない場合は、ユーザはステップ656を行うことができる。ステップ656で、ユーザは、機関/組織の薬剤リストに新しい薬剤を入力することができる。ユーザは、このステップで、新しい薬剤に関連付けることができるパラメータも定義することができる。次いで、ステップ657でDERSエディタ・サービスが機関/組織のその新しい薬剤をDERSデータベースに追加することができる。新しい薬剤が機関/組織の薬剤リストに追加されると、ステップ658で、DERSエディタ・サービスは、機関/組織の薬剤リストが更新されたことを、看護グループおよび看護エリアの薬剤リストを作成する責任を負うすべてのユーザに通知することができる。
図34は、臨床勧告リストを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図34に示す例示的なステップは、薬物ライブラリ管理者、薬剤師、または他のユーザによって行うことができる。ステップ660で、ユーザが、DERSエディタ上で臨床勧告リストに進む。次いでステップ662でDERSエディタ・サービスが機関/組織の臨床勧告リストを表示することができる。図34に示す例示的実施形態では、ユーザがリストに臨床勧告を追加することにより、または現在リストにある臨床勧告を変更することにより、既存のリストを更新することができる。ステップ664で、ユーザは、リストに臨床勧告を追加することができる。ステップ666で、ユーザは、リストの臨床勧告を更新することができる。
臨床勧告リストの更新が作成されると、ユーザは、必要であればステップ662で表示された臨床勧告リストに戻ることにより、リストにさらに更新を行うことができる。ユーザが機関/組織の臨床勧告リストの更新を終えると、ユーザはステップ672に進むことができる。ステップ672で、ユーザは、臨床勧告リストを保存すべきことを指示し、DERSエディタをログアウトすることができる。次いでステップ674で、DERSエディタ・サービスはデータベースへの更新を保存することができる。データベースはDERSエディタのデータベースとすることができる。ステップ676で、DERSエディタ・サービスは、機関/組織の臨床勧告リストが更新されたことを、看護エリアの薬剤リストを作成する責任を負うユーザに通知することができる。
一部の実施形態では、ユーザは、表示された臨床勧告のリストを選択したりリストに追加することでは臨床勧告を更新しない場合もある。代わりに、ユーザは、DALファイル中の特定のエントリ(例えば臨床使用)に進み、その特定のエントリに対応する臨床勧告を追加することができる。これは、所望のエントリについての臨床勧告パラメータを変更することによって行うことができる。
次いで図35を参照すると、機関/組織の一般設定を更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。これらのステップは、一部の実施形態では、薬物ライブラリ管理者によって行うことができる。ステップ680で、ユーザが、DERSエディタ上で一般設定に進むことができる。次いで、ステップ682でDERSエディタ・サービスが一般設定を表示することができる。ステップ684で、ユーザは、必要に応じて一般設定を更新することができる。ステップ686で、ユーザは、一般設定の更新を終えたことを知らせ、保存してほしいことを知らせることができる。ステップ687で、DERSエディタ・サービスは、DERSエディタのデータベースに機関/組織の一般設定を保存することができる。ステップ688で、DERSエディタ・サービスは、一般設定が変更されたことを該当するユーザに通知することができる。
図36は、看護エリアを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。一部の実施形態では、図36に示すステップと同様のステップを使用して看護グループを更新することもできる。ステップ690で、ユーザが、看護エリア・リストに進むことができる。ステップ692で、ユーザが更新したい看護エリアを選択する。すると、ユーザは、その看護エリアのいくつかの態様を更新することを選択できる状態にできる。ユーザは、特定の看護エリアについて管理の許可を持つユーザのリストまたはグループを更新することができる。これはステップ694で行うことができる。特に、看護エリアの管理許可は、ユーザがその看護エリアのエントリおよびパラメータを編集する能力を与えることができる。ユーザは、その看護エリアの点検を行うユーザであるユーザのリストまたはグループの更新を選択することもできる。これは、ステップ696で行うことができる。ステップ698でユーザは看護エリアのエントリまたはパラメータを変更することもできる。
更新を行うと、ユーザはステップ692に戻って、さらに更新を行いたい場合はさらに更新を行うことができる。ユーザが更新を終えた場合は、ステップ700で、更新した看護エリアをDERSデータベースに保存することができる。次いでステップ702でDERSエディタ・サービスは、看護エリアが更新されたことを該当するユーザに通知することができる。必要な場合は、DERSエディタ・サービスは、看護エリアが点検できる状態になっていることを該当するユーザに通知することができる。一部の実施形態では、看護エリアの更新に対応する点検および検証プロセスは、上記で図23および図24に関して説明したプロセスと同じまたは同様のプロセスとすることができる。
図37は、看護エリアの薬剤レコードを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。同様のステップを使用して看護グループの薬剤レコードを更新することができる。そのような更新は、点検を行うユーザから提出される様々な更新要求に応答して行うことができる。更新要求は、例えば、図32に関して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより提出することができる。また、そのような更新は、看護エリアの薬剤リストに新しい薬剤を追加する必要がある場合にも行われる場合がある。看護エリアの薬剤レコードは、DALファイルを使用した医療機器のCQIデータの分析で、DALファイル中の1つまたは複数の薬剤レコードのある値が適切でない可能性があることが示される場合にも更新されることがある。
ステップ710で、ユーザは、DERSエディタ上で看護エリア・リストに進むことができる。DERSエディタ・サービスは、一部の実施形態では、次いでステップ712で、表示された看護エリアのリストから看護エリアを選択するようにユーザを促すことができる。次いでステップ714で、ユーザは更新したい看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬剤レコードを更新するために看護エリア・リストに進む必要はない。例えば、ユーザは、DERSユーザ・インターフェース上の薬物リスト、または点検画面等に進んでエントリを更新することができる。
ユーザは、看護エリアの薬剤レコードをいくつかの方式で更新できる可能性がある。図37では、ユーザは、ステップ716を行うことにより看護エリアに薬剤レコードを追加することができる。ステップ716は、図25に関連して図示し、説明したステップなどのいくつかのステップをたどることにより実行することができる。ユーザは看護エリアの薬剤レコードを更新することもできる。更新するには、ステップ718で、看護エリアの既存の薬剤レコードを選択することができる。次いで、ステップ720で、ユーザは、その薬剤レコード、薬剤レコードの規則のセット、および/または薬剤レコードの濃度レコードを変更することができる。
ユーザは、提出されている更新要求があればそれに対処することによって看護エリアの薬剤レコードを更新することもできる。提出された更新要求に対処するには、ユーザはステップ722で、更新要求のリストから提出された更新要求を選択することができる。そのようなリストは、例えば、ユーザが点検する責任を負う更新要求、コメント、質問等を詳細に説明する作業リスト、ウィンドウ、ウィジェット等の一部である。他の実施形態では、更新要求は、リストから選択せずに選択することができる。更新要求を選択すると、ユーザはいくつかの選択肢を有することができる。要求に同意する場合は、ユーザは要求を承諾することができる。この例では、ユーザはステップ724に進むことができる。ステップ724で、ユーザは、受け付けた更新要求に基づいてDERSエディタ内で変更を行う。一部の実施形態では、ユーザは、図37に示すステップ718および720と同様のステップをたどることにより、レコードを手動で更新することにより変更を行うことができる。好ましくは、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェースの仮想ボタンをクリックすることにより更新要求を承諾するか、または断ることができる。要求を承諾すると、DERSエディタおよびDERSデータベース内で当該エントリを自動的に更新することができる。
ユーザがステップ722で選択された更新要求に同意しない場合、またはその更新要求を不必要と考える場合等は、ユーザは更新要求を拒否、または断ることができる。更新要求を拒否する場合、ユーザはステップ726に進むことができる。ステップ726で、ユーザは、要求を拒否したい旨を知らせることができる。好ましくは、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェースの仮想ボタンをクリックすることにより更新要求を拒否することができる。一部の実施形態では、ユーザは、要求を拒否する理由を入力することを要求される場合もある。そのような実施形態では、理由は保存され、要求を提出したユーザに伝えることができる。
ユーザは、更新要求に関してさらに議論をすべき場合は、更新要求に関する質問をすることもできる。質問をするには、ユーザはステップ728を行うことができる。ステップ728で、ユーザは更新要求に関する質問を入力することができる。一部の実施形態では、ユーザは、更新要求に関連付けられたDERSエディタのユーザ・インターフェース上のテキスト・フィールドにテキストを入力して質問を入力することができる。一部の好ましい実施形態では、ユーザがステップ722で更新要求を選択すると、テキスト・フィールド、ならびに仮想の「承諾」ボタンおよび「拒否」ボタンがウィンドウに表示される。ユーザが質問を提出すると、ステップ730で、DERSエディタ・サービスが、更新要求に関する質問が提出されたことを、更新要求を提出したユーザに通知することができる。この通知はユーザに回答を要求することもできる。質問はDERSデータベースに保存することができる。
一部の実施形態では、ユーザが更新要求を開くと、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上の仮想ボタン等をクリックして追加的な情報を見ることを選択することができる。この追加的な情報は、一部の実施形態では、更新要求中の項目に関連付けられたすべての更新要求、コメント、変更等の履歴を含むことができる。一部の実施形態では、追加的な情報は、更新要求中の項目に関連付けられたCQIデータを含むことができる。例えば、ユーザは、そのような追加的な情報にアクセスして、更新要求中の項目が多数回の非遵守輸液(例えばDALファイルに定義された制限に違反した輸液)を発生させているかどうかを調べることができる。更新要求を選択した後に、他の追加的な情報にもアクセスすることができる。そのような追加的な情報により、ユーザが前後の状況を収集し、更新要求が、適正で望ましい、かつ/または必要な更新を要求しているかどうかを判断することができる。この追加的情報は、例えばDERSデータベースに記憶することができる。
ユーザが看護エリアの薬剤レコードを更新するか、または更新要求を点検すると、DERSエディタ・サービスは、ステップ732でDERSエディタのデータベース上でDALの点検ステータス情報を更新することができる。ユーザはその後必要であればさらに他の更新を行うか、またはさらに他の更新要求を点検することができる。行うべき更新や点検する更新要求がそれ以上なくなると、ユーザはステップ734で薬剤レコードの更新を終えたことを知らせることができる。ステップ736で、DERSエディタ・サービスは、薬剤レコードが更新され、点検できる状態になっていることを各種ユーザに通知することができる。医療機器用のDALファイルで使用される前に、図26〜図30に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより、更新を点検し、検証し、承認することができる。更新されたDALファイルは、図31a〜図31cとの関連で図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより、各種の医療機器に配置することができる。
次いで図38を参照すると、DALリポートを作成し、保存するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。DALリポートは、DALファイルに定義されたすべてのエントリ、項目、要素、パラメータ等を含む詳細なリポートである。このリポートは、ユーザにスプレッドシート等を提供することができる。そのようなリポートは、必要であればハード・コピーとして印字することもできる。DALリポートは文書化の目的で有用である可能性がある。DALリポートに含める情報はユーザが選択可能とすることができる。DALリポートはDALファイルのバージョンに基づいて生成することもでき、そのため、ユーザは過去のバージョンのDALファイルについてのリポートを生成することができる。ユーザは、例えば、機関の看護グループまたは看護エリアについてのDALリポートを生成することができる。そのようなリポートは、その指定された看護グループまたは看護エリアについて定義されたエントリ、パラメータ、項目、要素等のみを含むことができる。このデータは、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することができる。図38ではユーザはDALリポートのために看護エリアを選択することを要求されるが、一部の実施形態では、ユーザは、代わりに独自のフィルタリング基準を選択することができる。そのような基準は、これらに限定されないが、薬物名、看護グループ、看護エリア、臨床使用等を含むことができる。
ステップ740で、ユーザが、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で、DALリポートを作成したい旨を知らせることができる。すると、ステップ742で、DERSエディタ・サービスが、リポートに含めたい内容(例えば看護エリア、または看護エリアの数)を選択するようにユーザを促すことができる。ステップ744で、ユーザは、リポートに含めたいデータを選択することができる。他の実施形態では、ユーザは、DALリポートを生成するためのデータを選択する必要はなく、DALファイル全体に対応するDALリポートを作成することができる。
ステップ746で、ユーザは、リポートの設定の特性をさらに選択することができる。ステップ748で、ユーザはリポートを作成する要求を提出することができる。ステップ750でDERSエディタ・サービスは、リポートを作成し、要求元のユーザに表示することができる。これは、DERSデータベースなどのデータベースに要求される情報を照会し、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示するためにリポートを描画することを伴う場合がある。
リポートが作成され、表示されると、ステップ752でユーザがリポートを見ることができる。ユーザは、DALリポートのコピーをダウンロードできる場合がある。ユーザがDALリポートのダウンロードを望む場合、ユーザはステップ754でその旨を知らせることができる。次いでステップ756で、DERSエディタ・サービスは、ファイル形式とファイルを保存する場所を提供するようにユーザを促すことができる。次いでステップ758で、ユーザが場所および形式を提供することができる。ステップ760で、DERSエディタ・サービスはリポートを保存することができる。一部の実施形態では、ユーザは、リポートにリンクするハイパーリンクをコピーすることができる。
図39は、DAL差分リポートを作成するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。DAL差分リポートを使用することにより、2つのDALバージョン間の差分を見ることができる。例えば、DAL差分リポートは、機関によって公開された元のDALファイルと、機関で使用中の現在の更新されたDALファイルとの差分を表示することができる。レコードは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で横に並べる形式で表示して、ユーザが容易に比較できるようにすることができる。一部の実施形態では、2つのDALファイル間の差分のみが示される。
ステップ770で、ユーザが、DAL差分リポートを作成したい旨をDERSエディタのユーザ・インターフェース上で知らせることができる。すると、ステップ772でDERSエディタ・サービスがリポートを生成する看護エリアまたは看護エリアの数を選択するようにユーザを促すことができる。一部の実施形態では、ユーザが関連付けられた看護エリアがデフォルトで選択されてもよい。ステップ774で、ユーザは、リポートに含めたい看護エリアを選択することができる。図38に関連して上述したように、ユーザは、一部の実施形態では看護エリアを選択する代わりに独自のフィルタリング基準を選択することができる。ステップ776で、DERSエディタ・サービスは、比較したいDALバージョンを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ778でユーザは所望のDALバージョンを選択することができる。次いでステップ780で、ユーザはリポートのためにさらに他の特性を選択することができる。次いでステップ782で、ユーザはリポートを作成する要求を提出することができる。ステップ784で、DERSエディタ・サービスは、リポートを作成し、要求元のユーザに表示することができる。これは、要求される情報が記憶されたデータベースを照会し、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示するためにDAL差分リポートを描画することを伴うことができる。
リポートが作成され、表示されると、ステップ786でユーザはリポートを見ることができる。ユーザは、DALリポートのコピーをダウンロードできる場合がある。ユーザがDALリポートのダウンロードを望む場合、ユーザはステップ788でその旨を知らせることができる。ステップ790で、DERSエディタ・サービスは、ファイル形式とファイルの保存先の場所を提供するようにユーザを促すことができる。ステップ792で、ユーザが場所および形式を提供することができる。ステップ794で、DERSエディタ・サービスはリポートを保存することができる。一部の実施形態では、ユーザは、リポートにリンクするハイパーリンクをコピーすることができる。
図40は、組織内のDAL比較リポートを作成するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。そのようなリポートは、1つの組織内のいくつかの機関のDALファイルを比較する際に有用である可能性がある。そのようなリポートは、例えば、DALファイルの各種項目を更新する際に有用である可能性がある。一部の実施形態では、そのようなリポートは、選択されたDALファイル間の差分だけを詳細に示す、または詳細に示させることができる。
ステップ800で、ユーザが、DAL比較リポートを作成したい旨をDERSエディタのユーザ・インターフェースで知らせることができる。次いでステップ802で、DERSエディタ・サービスは、リポートを生成したい組織内の機関を選択するようにユーザを促すことができる。ステップ804で、ユーザは、リポートに含めたい機関を選択することができる。ステップ803で、DERSエディタ・サービスは、比較したい看護グループを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ805で、ユーザは、所望の看護グループを選択することができる。ステップ806で、DERSエディタ・サービスは、比較したい看護エリアを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ808でユーザは所望の看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、機関内で独自のフィルタリング基準を選択することができ、看護エリアを選択する必要はない。ステップ810で、DERSエディタ・サービスは、比較したいDALバージョンを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ812でユーザは所望のDALバージョンを選択することができる。ユーザは、希望するDALファイルすべてが選択されるまで、ステップ802、804、806、808、810、および812を繰り返すことができる。ユーザは、比較するDALファイルを少なくとも2つ選択することを要求される場合がある。
ステップ814でユーザはリポートを作成する要求を提出することができる。ステップ816でDERSエディタ・サービスは、リポートを作成し、要求元のユーザに表示することができる。これは、要求される情報をDERSデータベースで照会し、表示のためにリポートの比較を描画することを伴うことができる。リポートが作成され、表示されると、ステップ818でユーザはリポートを見ることができる。ユーザは、DALリポートのコピーをダウンロードできる場合がある。ユーザがDALリポートのダウンロードを望む場合、ユーザはステップ820でその旨を知らせることができる。ステップ822で、DERSエディタ・サービスは、ファイル形式とファイルを保存する場所を提供するようにユーザを促すことができる。ステップ824で、ユーザが場所および形式を提供することができる。ステップ826で、DERSエディタ・サービスはリポートを保存することができる。一部の実施形態では、ユーザは、リポートにリンクするハイパーリンクをコピーできる場合がある。
図41は、組織間のDAL比較リポートを作成するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。そのようなリポートは、いくつかの組織の間、または異なる組織の機関間でDALファイルを比較する際に有用である可能性がある。そのようなリポートは、例えばDALファイルの各種項目を更新する際に有用である可能性がある。一部の実施形態では、そのようなリポートは、選択されたDALファイル間の差分だけを詳細に示す、または詳細に示させることができる。
ステップ830で、ユーザが、DAL比較リポートを作成したい旨をDERSエディタのユーザ・インターフェース上で知らせることができる。ステップ832で、DERSエディタ・サービスが、リポートを生成しようとする組織を選択するようにユーザを促すことができる。ステップ834で、ユーザは、リポートに含めたい組織を選択することができる。ステップ836で、DERSエディタ・サービスは、比較したい組織内の機関を選択するようにユーザを促すことができる。ステップ838で、ユーザは所望の機関を選択することができる。ステップ840で、DERSエディタ・サービスは、比較したい看護グループおよびエリアを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ842で、ユーザは所望の看護グループおよびエリアを選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、機関内で独自のフィルタリング基準を選択することができ、必ずしも看護グループおよびエリアを選択しない。ステップ844で、DERSエディタ・サービスは、比較したいDALバージョンを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ846でユーザは所望のDALバージョンを選択することができる。ユーザは、希望するDALファイルがすべて選択されるまで、ステップ832、834、836、838、840、842、844、846を繰り返すことができる。ユーザは、比較するDALファイルを少なくとも2つ選択することを要求される場合がある。
ステップ848でユーザは、リポートを作成する要求を提出することができる。ステップ850で、DERSエディタ・サービスは、リポートを作成し、要求元のユーザに表示することができる。これは、要求される情報をDERSデータベースで照会し、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示するためにリポートを描画することを伴う場合がある。リポートが作成され、表示されると、ステップ852でユーザがリポートを見ることができる。ユーザは、DALリポートのコピーをダウンロードできる場合がある。ユーザがDALリポートのダウンロードを望む場合、ユーザはステップ854でその旨を知らせることができる。ステップ856で、DERSエディタ・サービスは、ファイル形式とファイルを保存する場所を提供するようにユーザを促すことができる。次いでステップ858で、ユーザが場所および形式を提供することができる。ステップ860で、DERSエディタ・サービスはリポートを保存することができる。一部の実施形態では、ユーザは、リポートにリンクするハイパーリンクをコピーすることができる。
図42は、DAL履歴リポートを作成するためにたどることができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。そのようなリポートは、DALファイル中の指定された項目または項目の群についての変更履歴を詳細に示すことができる。これは、様々な変更が行われた理由とそれを行った者を明らかにする際に有用である可能性がある。ステップ950で、ユーザがDAL履歴リポートを作成したい旨を知らせることができる。これは、ユーザがDAL履歴リポートを作成することができるDERSエディタのユーザ・インターフェース上のオプションに進むことにより行うことができる。ユーザがDAL履歴リポートを作成したい旨を知らせると、ステップ952でDERSエディタ・サービスは、リポートを作成したい看護エリアを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ954で、ユーザは所望の看護エリアを選択することができる。他の実施形態では、ユーザは、必ずしも看護エリアを含む必要はないDAL履歴リポートについての独自のフィルタ基準を選択することができる。次いで、ステップ956でDERSエディタ・サービスは、リポートを作成するDALファイルのバージョンまたは日付の範囲を選択するようにユーザに要求することができる。ステップ958で、ユーザは、DAL履歴リポートを作成したいバージョンまたは日付の範囲を選択することができる。ステップ960で、DERSエディタ・サービスは、DAL履歴リポートに適用したい制約があればさらに制約を指定するようにユーザに求めることができる。ステップ962で、ユーザはそのような各種制約を選択することができる。ステップ964で、ユーザはリポートを作成する要求を提出することができる。ステップ966で、DERSエディタ・サービスは、ユーザに要求されたDAL履歴リポートを作成し、表示することができる。これは、要求される情報をDERSデータベースで照会し、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示するためにリポートを描画することを伴う場合がある。
ステップ968でユーザはDAL履歴リポートを見ることができる。ユーザは、DALリポートのコピーをダウンロードできる場合がある。ユーザがDALリポートのダウンロードを望む場合、ユーザはステップ970でその旨を知らせることができる。ステップ972で、DERSエディタ・サービスは、ファイル形式とファイルを保存する場所を提供するようにユーザを促すことができる。次いで、ステップ974でユーザが場所および形式を提供することができる。ステップ976で、DERSエディタ・サービスはリポートを保存することができる。一部の実施形態では、ユーザは、リポートにリンクするハイパーリンクをコピーすることができる。
次いで図43を参照すると、DERSエディタにログインするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。ステップ870で、ユーザがログイン動作を開始することができる。一部の実施形態では、これは、ウェブ・ブラウザ上でDERSエディタを開くことを試みることによって実現することができる。次いで、ステップ872でDERSエディタ・サービスは、ログイン情報を提供するようにユーザを促すことができる。図43に示す例示的実施形態では、ログイン情報はユーザIDおよびパスワードを含む。ステップ874で、ユーザは自身のログイン情報を入力することができる。次いでステップ876でDERSエディタ・サービスは、ユーザIDおよびパスワードを認証することができる。これは、ユーザから提供されたユーザIDおよびパスワードと一致するユーザIDとパスワードの対をユーザ・データベースで探すことを伴うことができる。パスワードおよびユーザIDが正しければ、ステップ878でユーザにDERSエディタへのアクセスを許可することができる。DERSの編集セッションはユーザIDにも関連付けられて、システムに行われた寄与はいずれもそのユーザIDを割り当てられた特定の個人に結び付けられ、追跡できるようにする。ユーザIDおよびパスワードが正しいと認証されない場合(例えばパスワードのタイプミス、パスワードを忘れた、CAPS LOCKキーが誤ってON状態になっていた、不正アクセスの試み等)、DERSエディタ・サービスは、ステップ880で認証失敗の通知またはメッセージを表示することができる。ステップ882でユーザがその通知を見たことを知らせることができる。通知を認識した後、ユーザがDERSエディタ・サービスへのログインを再度試したい場合は、ステップ872、874、および876を繰り返すことができる。
DERSエディタ・サービスのパスワードを変更するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが図44に示される。ステップ890で、ユーザがパスワード変更動作を開始することができる。パスワード変更動作はいくつかの方式で開始することができる。一部の実施形態では、ユーザは、所定の期間、例えば6か月が経過するとパスワードを変更することを要求される場合がある。所定の期間が経過すると、ユーザが次回ログインを試みると、ユーザは自動的にパスワード変更動作を開始することができる。パスワード変更動作は、一部の実施形態では、ユーザがユーザIDに対して正しくないパスワードを繰り返し入力すると開始される場合もある。これは、不正アクセスを防止する助けとなる可能性がある。パスワード変更動作は、DERSエディタのユーザ・インターフェース上でパスワード変更のオプションに進むことによっても開始することができる。
次いで、ステップ892でDERSエディタ・サービスがパスワード変更のプロンプトを表示することができる。ステップ894で、ユーザが、自身の現在のパスワードと希望する新しいパスワードを入力することができる。一部の実施形態では、ユーザは、現在のパスワードと希望する新しいパスワードの一方または両方を確認のために何回かタイプ入力する必要がある。ステップ896で、DERSエディタ・サービスは、現在のパスワードおよびユーザIDを認証することができる。現在のパスワードが正しくない場合、ステップ898でDERSエディタ・サービスはその旨のメッセージをDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することができる。ステップ899でユーザがそれを認識することができる。ユーザがパスワードの変更を再度試したい場合は、ステップ892、894、および896を繰り返すことができる。入力された現在のパスワードが正しい場合は、ステップ900で、DERSエディタ・サービスが希望の新しいパスワードの有効性を検証することができる。パスワードは、例えば、少なくとも一定の文字数の長さである、数字を含む、文字を含む、大文字を含む、一定の文字数以上の長さでないこと等が必要とされる場合がある。一連の要件に照らして新しい希望のパスワードが有効でない場合は、ステップ902でパスワードが有効でない旨のメッセージを表示することができる。ユーザはステップ899でそのメッセージを認識し、ステップ892に戻って別の新しいパスワードを選ぶことができる。ユーザは、一部の実施形態ではステップ892に戻る前にパスワードの要件を通知されるか、または注意を促される。希望する新しいパスワードがパスワードの要件に照らして有効である場合は、ステップ904で新しいパスワードをユーザIDに関連付けることができる。新しいユーザIDとパスワードの対は例えばユーザ・データベースに記憶されることもできる。次いで、ステップ906で、DERSエディタ・サービスはパスワードの変更が成功したことを知らせるメッセージを表示することができる。
次いで図45を参照すると、パスワードを復元するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。ステップ910で、ユーザがパスワード復元動作を開始することができる。この動作は、一部の実施形態ではDERSエディタのユーザ・インターフェース上でパスワード復元のオプションに進むことによって開始することができる。次いでステップ912で、DERSエディタ・サービスがパスワード復元のプロンプトを表示することができる。ステップ914で、ユーザが自身のユーザIDを入力することができる。
ユーザIDが無効の場合、ステップ916でDERSエディタ・サービスがその旨のメッセージを表示することができる。ステップ917でユーザがそれを認識し、ステップ912からやり直すことを要求される。ユーザIDが有効な場合は、ステップ918で、DERSエディタ・サービスがパスワード復元の電子メールをユーザに送信することができる。そして、ユーザが電子メールを開き、電子メールに指定された指示に従ってパスワードを復元することができる。図45に示す例示的実施形態では、ユーザは新しいパスワードを作成することを要求される。この例示的実施形態では、ユーザは、ステップ921で電子メール中のリンクをクリックして新しいパスワードを作成することができる。ステップ923でDERSエディタ・サービスは、希望する新しいパスワードを入力させるプロンプトを表示することができる。ステップ922でユーザは希望する新しいパスワードを入力することができる。DERSエディタ・サービスは、ユーザが希望する新しいパスワードの有効性を検証することができる。パスワードは、例えば、少なくとも一定の文字数の長さである、数字を含む、文字を含む、大文字を含む、一定の文字数以上の長さでないこと等が必要とされる場合がある。一連の要件に照らして新しい希望のパスワードが有効でない場合は、ステップ924でパスワードが有効でない旨のメッセージを表示することができる。ユーザはステップ925でそのメッセージを認識し、ステップ923に戻って別の新しいパスワードを選ぶことができる。ユーザは、一部の実施形態ではステップ923に戻る前にパスワードの要件を通知されるか、または注意を促される。希望する新しいパスワードがパスワードの要件に照らして有効である場合は、ステップ926で新しいパスワードをユーザIDに関連付けることができる。新しいユーザIDとパスワードの対は例えばユーザ・データベースに記憶されることもできる。次いで、ステップ928で、DERSエディタ・サービスはパスワードの変更が成功したことを知らせるメッセージを表示することができる。
次いで図46を参照すると、医療機器のプログラミング・シミュレータを使用して薬剤レコードなどの薬物ライブラリ・エントリを点検するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。機器のプログラミング・シミュレータには、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で機器のプログラミング・シミュレータのオプションに進むことによってアクセスできる可能性がある。機器のプログラミング・シミュレータは、特定の医療機器のグラフィック・ユーザ・インターフェースを模倣することができる。一部の実施形態では、模擬される医療機器は、蠕動ポンプ、シリンジ・ポンプ、患者自己調節鎮痛用の機械等の輸液ポンプである。いくつかの他の実施形態では、模擬される医療機器は他の種類の医療機器である。例として、図46のフローチャートは、輸液ポンプの機器プログラミング・シミュレータで使用することができるステップを詳細に示す。図46の例示的なフローチャートに示すステップは、DALファイル作成の試験的作成段階の一部とすることができる。例えば、図46のフローチャートに示す例示的なステップは、図10に関連して図示し、説明した試験的作成段階228の一部とすることができる。機器プログラミング・シミュレータは、例えば従業員の訓練にも有用である可能性がある。
ステップ980で、ユーザが、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で機器プログラミング・シミュレータのオプションに進むことができる。ステップ982で、ユーザが、薬剤レコードを点検したい看護グループおよび/または看護エリアを選択することができる。次いでステップ984で、DERSエディタ・サービスが作業リスト・ダッシュボードをユーザに表示することができる。作業リスト・ダッシュボードは、機器プログラミング・シミュレータで行われる点検の進行についての要約情報を含むことができる。作業リスト・ダッシュボードは、それに限定されず、看護エリア内の薬剤レコードの合計数、ユーザが点検した薬剤レコードの数、ユーザが点検した薬剤レコードのリスト、点検が済んでいない薬剤レコードの数等、の1つまたは複数を含むことができる。作業リスト・ダッシュボードは、ユーザが看護エリアの薬剤リストから点検する薬剤レコードを選択できる仮想ボタン等も含むことができる。実施形態によっては、作業リスト・ダッシュボードは異なる可能性がある。実施形態によっては、作業リスト・ダッシュボードを含まない場合もある。
ステップ986で、機器プログラミング・シミュレータは、看護エリアの薬剤リストから薬剤レコードを選択するようにユーザを促すことができる。そして、ユーザは機器プログラミング・シミュレータを使用して点検する薬剤レコードを選択することができる。ユーザはステップ988で特定の薬剤レコードを選択するか、またはステップ998で指定されない薬剤の薬剤レコードを選択することができる。ユーザが特定の薬剤レコードを選択した場合、ステップ990で機器プログラミング・シミュレータは、その薬剤レコードの規則のセットを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ992でユーザは薬剤レコードの規則のセットを選択することができる。次いでステップ994で機器プログラミング・シミュレータは濃度レコードを選択するようにユーザを促すことができる。ステップ996でユーザが濃度レコードを選択することができる。
ユーザがステップ998で指定されない薬剤の薬剤レコードを選択した場合、ユーザは、その薬剤が何であるか、および指定されない薬剤の薬剤レコードを使用してその薬剤を送液する理由の説明を入力することを求められる場合がある。ユーザがそのような入力を要求される場合、ステップ1000でユーザはテキスト情報を入力することによりその要求を満たすことができる。一部の実施形態では、説明を入力する必要がある場合は、キーパッドとそれに関連付けられたテキスト入力フィールドを機器プログラミング・シミュレータに自動的に表示することができる。
ユーザがステップ996、998、または1000(必要な場合)を完了すると、機器プログラミング・シミュレータは、ステップ1002で、薬剤が体重に基づく投薬として送液される場合は、患者の体重情報を入力するようにユーザを促すことができる。ステップ1004でユーザは患者の体重を入力することができる。薬剤が体表面積(BSA)に基づく投薬として送液される場合は、ステップ1006で機器プログラミング・シミュレータは患者のBSAを入力するようにユーザを促すことができる。ステップ1008でユーザは患者のBSAを入力することができる。他の実施形態は、必要であれば患者に基づく他のパラメータを定義するステップを含むことができる。
次いで、一部の実施形態では、ステップ1010で、機器プログラミング・シミュレータはKVO(keep vein open)値を入力するようにユーザを促すことができる。この値で、輸液部位を開いた状態に保つのに十分で、事例によっては輸液が終了した時に使用することができる、減らした送液流量を定義することができる。ステップ1012でユーザがKVO値を入力することができる。次いでステップ1014で、ユーザが輸液の輸液パラメータを設定することができる。そのような輸液パラメータには、これらに限定されないが、投与量、流量、輸液予定量、および時間が含まれてもよい。ステップ1016で、機器プログラミング・シミュレータは、プログラムされた輸液の要約をユーザに表示することができる。次いでステップ1018で、点検を行うユーザがプログラムされた輸液を確認することができる。次いでステップ1020で、機器プログラミング・シミュレータは仮想開始ボタン等を表示することができる。ステップ1022でユーザは仮想開始ボタン等を使用して輸液を開始することができる。次いで、ステップ1024で、DERSエディタ・サービスは、機器プログラミング・シミュレータを使用して薬剤レコードが点検されたことを記録することができる。点検する薬剤レコードがさらにある場合、ユーザはステップ984に戻り、すべての薬剤レコードの点検が済むまでプロセスを繰り返すことができる。作業リスト・ダッシュボードは、ユーザが看護エリア内の各種薬剤レコードの点検を終了すると更新されて、点検が済んだ薬剤レコードを反映することができる。
一部の実施形態では、機器プログラミング・シミュレータを介して看護エリアの薬剤レコードを点検する責任を負うユーザは、特定の看護エリアのすべての薬剤レコードを点検することを要求される場合がある。一部の実施形態では、看護エリアの薬剤レコードを点検する責任を負うユーザは、所与の薬剤レコードに対応する各規則のセットおよび各規則のセットに対応する各濃度レコードを点検することを要求される場合がある。機器プログラミング・シミュレータがDALファイルの試験的作成の段階で使用される場合は、少なくとも1人の点検を行うユーザがDALファイルの各薬剤をすでに点検していなければ、DALファイルを承認のために提出できない場合がある。
いくつかの代替実施形態では、医療機器のプログラミング・シミュレータは、医療機器のプログラミング・シミュレータの作業リスト・ダッシュボードを利用しない場合がある。代わりに、医療機器のプログラミング・シミュレータは、状況感知方式で機能することができる。それにより、シミュレータ上で迅速にユーザを対象エントリに誘導するため、ユーザはより効率的にプログラミング・シミュレータを利用することができる。ユーザが別のDERSエディタ画面から医療機器のプログラミング・シミュレータに移動する時に、医療機器のプログラミング・シミュレータは、そのDERSエディタ画面に関連する、模擬的な特定の医療機器の画面を自動的に開くことができる。例えば、ユーザがDERSエディタ画面で特定の薬物の臨床使用に対応する薬物ライブラリ・エントリを見ており、そのエントリから医療機器のプログラミング・シミュレータに移動する場合、医療機器のプログラミング・シミュレータは、ユーザがその特定の薬物のその臨床使用を使用するために医療機器をプログラムした後に提示される画面を開くことができる。すなわち、医療機器のプログラミング・シミュレータは、ユーザが図46のステップ992を完了した直後であるかのように振る舞うことができる。上述のように、それによりユーザはシミュレータを介して点検したいエントリをより迅速に点検することができる。そうでない場合、ユーザは、看護グループ、看護エリア、薬物、臨床使用等を定義しなければ、シミュレータ上で所望のプログラミング画面を見ることができない場合がある。
図47は、DALファイル中のレコードを比較するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。そのような比較は、例えば、DERSエディタのユーザが、同じ薬剤レコードの2つの臨床使用を定義した2つの規則のセットを比較するために行うことができる。ステップ1030で、ユーザは、DERSエディタ内のレコードのリストに進むことができる。それらのレコードは例えば薬剤レコードである。次いでステップ1032で、ユーザは比較したい特定のレコードを知らせることができる。DERSエディタ・サービスは、2つ以上のレコードが選択されると、比較する機能を有効にすることができる。ステップ1034でこの機能を有効にすることができる。次いでステップ1036で、ユーザが比較機能を使用して、指示した項目を比較することができる。ステップ1038で、DERSエディタは、選択された項目に関連付けられたすべてのデータ、パラメータ等をDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することができる。このデータは、選択された情報をDERSデータベースに照会することによって取得することができる。比較される各項目についてのデータ、パラメータ等は、理解しやすいように横に並べて表示することができる。
ユーザは、比較の結果をフィルタリングする能力を持つ場合もある。図47に示す例示的なフローチャートでは、ユーザは、比較される項目間の差分だけが表示されるように結果をフィルタリングすることを選択することができる。比較をフィルタリングして項目間の差分のみを表示したい場合、ユーザはステップ1040に進むことができる。ステップ1040で、ユーザは、比較する項目間の差分のみを見たいことを知らせることができる。すると、ステップ1042で、DERSエディタ・サービスは、比較される項目間の差分をDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することができる。
図48は、医療機器上でDALファイルを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図48に示すステップは、接続された医療環境で使用することができる。ステップ1050で、ユーザが、更新されたDALファイルが承認され、配布可能な状態になっていることを知らせることができる。これにより、配布のためにDALファイルを「出版」することができる。ステップ1052で、ホスティング環境が、該当する機関または組織の施設ゲートウェイがDALを入手できる状態にすることができる。
ステップ1054で、施設ゲートウェイがDALの更新があるかどうかを確認し、DALの更新を要求する。施設ゲートウェイは周期的にホスト環境からのDALの更新を確認し、DALの更新を要求することができる。ステップ1056で、ホスト環境はそのような要求を受け取ることができる。図48の例示的なフローチャートのように、更新されたDALファイルが入手可能な状態になると、ホスト環境は、ステップ1058で施設ゲートウェイとの間のWAN接続を介してDALファイルの更新を送信することができる。ステップ1060で、施設ゲートウェイは、ホスト環境とのWAN接続を介してDALファイルの更新を受信することができる。一部の実施形態では、ホスト環境は、施設ゲートウェイがDALの更新を確認するのを待つのではなく、DALファイルの更新を施設ゲートウェイにプッシュすることができる。施設ゲートウェイがDALファイルの更新を受け取ると、ステップ1062で、施設ゲートウェイは、DALファイルの更新が利用可能なことを少なくとも1人のユーザに知らせることができる。ユーザは例えば医療技術者のユーザである。
ステップ1064で、ユーザが、DALファイルの更新を各種医療機器に配置したいことを知らせることができる。ユーザは、DALファイルの更新を配置する各種の医療機器を選択するか、または医療機器の群すべてもしくはそのサブセットにDALファイルの更新を配置することができる。次いでステップ1066で、施設ゲートウェイは、DALファイルの更新を選択された医療機器が入手できる状態にすることができる。ステップ1068で、選択された医療機器のうち1つがDALの更新があるかどうかを確認し、DALの更新を要求することができる。医療機器は、周期的にホスト環境からのDALの更新を確認し、DALの更新を要求することができる。いくつかの代替実施形態では、DALファイルの更新を施設ゲートウェイから医療機器にプッシュすることができる。ステップ1070で施設ゲートウェイはそのような要求を受信することができる。図48の例示的なフローチャートのように、更新されたDALファイルが利用可能な状態になっている場合、DALファイルの更新はWiFi接続を通じて医療機器に送信することができる。ステップ1072でDALファイルを医療機器に送信することができる。ステップ1074で医療機器がDALファイルを受信することができる。ステップ1076で医療機器がDALファイルの更新の有効性を検証することができる。ステップ1078で医療機器が自機のDALファイルのコピーを更新することができる。
医療機器がDALファイルの更新に成功すると、ステップ1080で医療機器は確認メッセージを送信することができる。このメッセージは、WiFiを通じて施設ゲートウェイに送信することができる。ステップ1082で施設ゲートウェイがメッセージを受信することができる。医療機器から確認メッセージを受信すると、ステップ1084で、施設ゲートウェイが、更新された医療機器上のDALバージョンの変更を反映するように医療機器のレコードを更新することができる。
図49は、医療機器上でDALファイルを更新するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図49に示すステップは、各種の医療機器が接続されたネットワーク上にあるのではない医療環境で使用することができる。ステップ1090で、ユーザが、更新されたDALファイルが承認され、配布可能な状態になっていることを知らせることができる。これにより、配布のためにDALファイルを「出版」することができる。ステップ1092で、ホスティング環境が、該当する機関または組織の施設ゲートウェイがDALを入手できる状態にすることができる。
ステップ1094で、施設ゲートウェイがDALの更新があるかどうかを確認し、DALの更新を要求することができる。施設ゲートウェイは周期的にホスト環境からのDALの更新を確認し、DALの更新を要求することができる。いくつかの代替実施形態では、DALファイルの更新を施設ゲートウェイにプッシュすることができる。ステップ1096でホスト環境はそのような要求を受信することができる。図49の例示的なフローチャートのように、更新されたDALファイルが入手可能な状態になると、ホスト環境は、ステップ1098で施設ゲートウェイとの間のWAN接続を介してDALファイルの更新を送信することができる。ステップ1100で、施設ゲートウェイは、ホスト環境とのWAN接続を介してDALファイルの更新を受信することができる。施設ゲートウェイがDALファイルの更新を受け取ると、ステップ1102で、施設ゲートウェイは、DALファイルの更新が利用可能なことを少なくとも1人のユーザに知らせることができる。ステップ1104で、施設ゲートウェイは、更新を医療技術者PCツールにも入手できるようにすることができる。
ステップ1106で、医療技術者PCツールがDALの更新があるかどうかを確認し、DALの更新を要求する。医療技術者PCツールは周期的にホスト環境からのDALの更新を確認し、DALの更新を要求することができる。一部の実施形態では、医療技術者PCツールのユーザは、医療技術者PCツールを使用して、更新されたDALファイルがあるかどうかを手動で確認することを要求される。一部の実施形態では、医療技術者PCツールが更新があるかどうかを自動的に確認することができる。ステップ1108で、ホスト環境がそのような要求を受信することができる。いくつかの代替実施形態では、DALファイルの更新を施設ゲートウェイから医療技術者PCツールにプッシュすることができる。
図49の例示的なフローチャートのように、更新されたDALファイルが入手可能な状態になると、ステップ1110で施設ゲートウェイはDALファイルを医療技術者PCツールに送信することができる。これは、WAN接続を介して行うことができる。ステップ1112で医療技術者PCツールが更新を受信することができる。次いで、医療技術者PCツールのユーザは所望の医療機器にDALファイルの更新を配置することができる。図49では、医療技術者PCツールのユーザは、プログラミング医療機器ラックを使用してDALファイルの更新を配置する。他の実施形態ではプログラミング・ラックを使用する必要はない。例えば、ユーザは医療機器のUSBポートにUSBドライブをプラグ接続して、DALファイルの更新を医療機器に転送することができる。プログラミング・ラックは、米国仮出願第61/843,574号、発明の名称「System, Method, and Apparatus for Clamping」(代理人整理番号K75)に示され、記載されるものと同様のものを用いることができる。同出願は、参照によりすべてが本明細書に組み込まれる。
ステップ1114で、医療技術者PCツールのユーザは医療機器のプログラミング・ラックに接続することができる。図49に示す実施形態を含む一部の実施形態では、ユーザはUSB接続を介してプログラミング・ラックに接続することができる。次いでステップ1116で、医療技術者PCツールのユーザは、1つまたは複数の医療機器をプログラミング・ラックに接続することができる。次いでステップ1118で、医療技術者PCツールのユーザは医療技術者PCツールを使用してDALファイルの更新を指令することができる。医療技術者PCツールのユーザから更新の指令を受け取ると、ステップ1120で医療技術者PCツールは、プログラミング・ラックに接続された1つまたは複数の医療機器にDALファイルの更新を送ることができる。上述のように、DALファイルの更新はUSB接続を通じて送ることができる。ステップ1122で、1つまたは複数の医療機器がDALファイルの更新を受け取ることができる。次いでステップ1124で、医療機器は更新されたDALファイルの有効性を検証することができる。ステップ1126で、医療機器は自機のDALファイルのコピーを更新することができる。
医療機器が自機のDALファイルの更新に成功すると、ステップ1128で医療機器は確認メッセージを送信することができる。このメッセージは例えばUSB接続を通じて医療技術者PCツールに送信することができる。ステップ1130で医療技術者PCツールがメッセージを受信することができる。次いでステップ1132で医療技術者PCは、医療機器のDALファイルが更新された旨のメッセージを施設ゲートウェイに送信することができる。ステップ1134で施設ゲートウェイはメッセージを受信することができる。このメッセージはWAN接続を通じて送信することができる。医療技術者PCツールからメッセージを受信すると、次いでステップ1136で施設ゲートウェイは、更新された医療機器上のDALバージョンの変化を反映するように医療機器のレコードを更新することができる。
図50は、DERSエディタ・サービスまたはCQIサービスのためのユーザ・インターフェースを設定するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。本開示の一部の実施形態は、ダッシュボード方式、または少なくとも部分的にダッシュボード方式のDERSエディタのユーザ・インターフェースを含むことができる。また、CQIユーザ・インターフェースもダッシュボード方式または部分的にダッシュボード方式であってよい。図50に示すステップは、特にダッシュボード方式のDERSエディタのユーザ・インターフェースを設定するものである。
一部の実施形態では、ユーザがDERSエディタ・サービスまたはCQIサービスにアクセスすると、それぞれのサービスのユーザ・インターフェースが開いてダッシュボードの表示になることができる。DERSエディタ・サービスまたはCQIサービスがウェブ・ブラウザ・ベースの実施形態では、このダッシュボード表示を、ユーザがサービスにログインした後に最初に表示されるページとすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、ダッシュボードのタブ、リンク等をクリックすることにより、ユーザ・インターフェース上でダッシュボード表示に進むことができる。ダッシュボードのユーザ・インターフェースは、重要な情報を一目で見られるように表示することができる。ユーザ・インターフェースは、チャート、グラフ、表、計器、他の視覚的支援、クイック・リンク等を含むことができる。
ステップ1320で、ユーザが、ユーザ・インターフェース上でダッシュボードにアクセスする。そして、ユーザは、自分の必要に合うようにダッシュボードを設定することを決定することができる。ユーザがダッシュボードを設定したい場合、ステップ1322で、ユーザ・インターフェース上でダッシュボード設定ユーティリティを選択することにより、その事を知らせることができる。すると、ユーザはダッシュボード設定をロードすることを選択できる状態になる(ステップ1342)。ユーザがダッシュボード設定のロードを望まない場合は、ステップ1324でその事を知らせることができる。次いでステップ1326でユーザは望むようにダッシュボードをカスタマイズすることができる。次いでステップ1328でユーザ・インターフェースがカスタマイズされたダッシュボード設定のプレビューを表示することができる。カスタマイズのオプションにより、ユーザは自身にとって最も重要な情報または関連性のある情報を表示することができる。ユーザは例えば、ダッシュボードに表示する各種チャートやグラフを定義することができる。ユーザは、頻繁に使用するDERSエディタ機能を自身のダッシュボードに含めることを選択することもできる。ユーザは、任意のCQIデータをダッシュボードに含める、または作業リストを自身のダッシュボードに含めることができる。ユーザは、任意数の他の所望の方式で自身のダッシュボードをカスタマイズすることもできる。
ユーザが独自の設定を保存したい場合、ステップ1330でユーザはその旨を知らせることができる。次いで、ステップ1332で、カスタマイズされた設定についての設定保存名または識別子および見え方の設定を提供するようにユーザを促すことができる。見え方の設定で、ユーザは、ダッシュボード設定を、他のユーザまたは他のユーザのサブセットがロードできるダッシュボードにすることができる。ステップ1334で、ユーザは、保存される設定名または識別子および見え方の設定を指定することができる。ステップ1336で、ユーザに合わせた設定を保存し、名前または識別子および見え方の設定に関連付けることができる。ユーザのダッシュボード設定は、ユーザ・データベースやDERSデータベースなどのデータベースに記憶することができる。
カスタマイズされたダッシュボード設定のプレビューがユーザ・インターフェースに表示された後に、ユーザがその設定を保存したくない場合は、ステップ1338でその旨を知らせることができる。一部の実施形態では、それによりダッシュボード設定ユーティリティを終了させることができる。そのような実施形態では、ステップ1340でダッシュボード設定ユーティリティを終了することができる。一部の実施形態では、ユーザは、代わりにステップ1326に戻って設定の調整を行うことができる。
ユーザが自身に合わせた設定を作成する代わりにダッシュボード設定をロードしたい場合、ユーザはステップ1324ではなく、ステップ1342に進むことができる。ステップ1342で、ユーザはダッシュボード設定をロードしたいことを知らせることができる。するとステップ1344で、ロード可能なダッシュボード設定のリストがユーザ・インターフェースに表示されてもよい。一部の実施形態では、機関または組織が、特定のユーザ・グループに対応する特定のダッシュボード設定を作成することができる。機関は、例えば、ICUの介護者であるユーザのダッシュボードは、そのICUに関連する情報を表示するように設定することができる。そして、特定のユーザ・グループのユーザは、自分のグループのダッシュボード設定をロードすることができ、ダッシュボードのカスタマイズおよびカスタマイズのやり方を習得するのに時間を費やす必要がない。それにより全体的な効率を向上させることができる。機関/組織の職員は、上記でダッシュボードのカスタマイズに関して説明したステップを行うことにより、これを達成することができる。
ステップ1346で、ユーザは、ロードしたい設定を選択することができる。次いで、ステップ1348で、システムが、選択した設定を使用するか、または選択した設定を洗練したいかを選ぶようにユーザに要求することができる。一部の実施形態では、プレビューも表示することができる。ユーザが選択したダッシュボード設定を洗練したい場合、ステップ1350でその旨を知らせることができる。これは、ダッシュボードに表示されたデータおよび情報に調整を行うことを伴うことができる。例えば、ある看護エリアについて機関が作成したダッシュボードは、看護エリアについての要約情報を提示することができる。その看護エリアにいるユーザは、自身についての要約情報(例えばコンプライアンス・データ、点検の進捗状況、作業リスト等)も含めたいと思う場合があり、詳細設定時に含めることができる。次いでステップ1352で、詳細設定の基準をユーザに要求することができる。ステップ1354で、ユーザは、詳細設定の基準を指定することができる。ステップ1354を完了すると、ユーザをステップ1348に戻すことができる。ユーザが選択した設定の詳細設定を望まない場合は、ステップ1356でその旨を知らせることができる。すると、ステップ1358でユーザ・インターフェースがダッシュボード設定を表示することができる。
一部の実施形態では、DERSエディタ・サービスまたはCQIサービスのユーザ・インターフェースを設定するための追加的なステップを含めてよい。ユーザが複数種の設定を作成できるようにするステップを含めることができる。例えば、ユーザは、モバイル機器を介してDERSエディタ・サービスまたはCQIサービスにアクセスする時に使用する設定を作成することを選択することができる。ユーザは、PCまたはラップトップを介してDERSエディタ・サービスまたはCQIサービスにアクセスする時に使用する第2の設定を指定することができる。
図51は、継続的な品質改善(CQI)データを閲覧し、利用する際に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。上記で詳述したように、CQIデータは、例えば、任意数の臨床イベントに対応するデータである。このデータは、特に、機関または組織のDALファイルを継続的に改善する際に有用である可能性がある。このデータは、DALファイルを改善する余地がどこにあるかを判断する際に助けとなる可能性がある。このデータは、DALファイルの変更が所期の効果をもたらしたか、または予想もしくは予期しない結果を引き起こしたかを判断する際にも有用である可能性がある。CQIデータは、例えば変更または更新の要求に結び付けて、更新要求の前後の状況を提供するためにも有用である可能性がある。そのようなデータは、いくつかの他の用途、目的、および/または利用法にも有用である可能性があり、そのうちいくつかを本明細書で説明する。
ステップ1140で、ユーザが、CQIデータを見たい旨を知らせることができる。一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上でCQIタブ等に進むことによりこれを行うことができる。一部の実施形態では、ユーザは、ホスト環境内のCQIサービスにログインすることによりCQIデータにアクセスすることができる。そのような実施形態では、DERSエディタのユーザ・インターフェースを通じてCQIサービスにアクセスする必要はない。一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェースと、ホスト環境内のCQIサービスのCQIユーザ・インターフェースの両方を通じてCQIデータを見ることができる。一部の実施形態では、CQIデータは、適切なウェブ・ブラウザを通じて見ることができる。
ステップ1140を完了すると、ステップ1142でCQIユーザ・インターフェースを表示することができる。CQIユーザ・インターフェースは、ユーザにいくつかの選択肢を与えることができる。ユーザは、例えば、ステップ1144でCQIデータに少なくとも1つのフィルタリング基準を選択することにより、CQIリポートを生成することができる。そのようなフィルタリング基準には、これらに限定されないが、機関/組織内の1つまたは複数の特定のデータ・セット(例えば看護エリア、介護者、薬剤等)、時間枠または日付の範囲、DALのバージョン、医療機器の種類、医学的イベントの種類、ユーザによってカスタマイズされたフィルタ、等が含まれる。ステップ1144を行うことにより、ユーザは選択されたフィルタに基づく臨床データの特定のリポートまたは要約を生成することができる。例えば、ユーザは、機関/組織の救急部門における過去一か月間の輸液ポンプの推奨制限違反の集計を生成することができる。
CQIユーザ・インターフェースは、データ、リポート、CQIの集計等がユーザに提示される方式をユーザが変更できるようにすることもできる。図51に示す例示的なフローチャートでは、ユーザはステップ1146を行うことにより、データ、リポート、CQIの集計等が提示される方式を変更することができる。ステップ1146で、ユーザは、CQIデータの各種の提示基準を変更することができ、それらにはこれらに限定されないが、データの表示方法を選択する(例えば円グラフ、棒グラフ、グラフ、リスト、表等)、表示されるデータの時間単位を変更する、データの各種パネルを表示/非表示にする、データが要約ビューで表示されるか、詳細ビューで表示されるかを切り替える、件数/日付を切り替える、データをソートする(例えばアルファベット順、時系列順、薬剤別等)等、が含まれる。ユーザはリポートを他のリポートと比較することもできる場合がある。一部の実施形態では、ユーザは詳細調査能力を持ち、関心のあるCQIデータについてより詳細な情報を見ることができる。
CQIユーザ・インターフェースは、ユーザが各種の他の機能を行うことができるいくつかのユーティリティも含むことができる。ユーザは、ステップ1148を行うことにより、CQIユーティリティを利用することができる。CQIのユーザ・インターフェースがユーザによって設定可能なダッシュボード型のユーザ・インターフェースである実施形態では、CQIユーザ・インターフェースは、ダッシュボードの設定を保存またはロードするユーティリティを含むことができる。いくつかの他のユーティリティも含めることができる。そのようなユーティリティには、これらに限定されないが、リポート設定ユーティリティ、リポート印字ユーティリティ、リポート・ダウンロード・ユーティリティ、リポート保存ユーティリティ、リポートを電子メールするユーティリティ、リポート・データをエクスポートするユーティリティ、リポートにリンクするユーティリティ、リポートの自動的な生成をスケジュールするユーティリティ等が含まれ得る。
図52は、ユーザ・インターフェースで所望のCQIリポートを表示するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。ステップ1200で、いくつかの利用可能なリポートの種類をユーザ・インターフェースに表示することができる。ユーザ・インターフェースは、例えば、DERSエディタのユーザ・インターフェースまたはCQIユーザ・インターフェースである。そして、ユーザは利用可能な種々のリポート種類からリポートを選択するか、または実施形態によっては独自設定のリポートを作成することを選択することができる。図52の例示的なフローチャートは、コンプライアンス・リポート、薬剤リポート、輸液リポート、輸液事例リポート、の4つのみのリポート種類を示す。他のリポート種類も利用できる場合がある。
ユーザがコンプライアンス・リポートを見たい場合、ステップ1202でユーザはコンプライアンス・リポートを見たいことを知らせることができる。一部の実施形態では、ユーザは、コンプライアンス・リポートについて各種のフィルタリング基準を定義することができる。ステップ1204で、コンプライアンス・リポートが生成され、ユーザ・インターフェースに表示されてもよい。ユーザが薬剤リポートを見たい場合、ユーザはステップ1206で薬剤リポートを見たいことを知らせることができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬剤リポートについて各種のフィルタリング基準を定義することができる。ステップ1208で、薬剤リポートが生成され、ユーザ・インターフェースに表示されてもよい。ユーザが輸液リポートを見たい場合は、ステップ1210で輸液リポートを見たいことを知らせることができる。一部の実施形態では、ユーザは輸液リポートについて各種のフィルタリング基準を定義することができる。ステップ1212で、輸液リポートが生成され、ユーザ・インターフェースに表示されてもよい。ユーザが輸液事例リポートを見たい場合は、ステップ1213で輸液事例リポートを見たいことを知らせることができる。ユーザは輸液事例リポートについて各種のフィルタリング基準を定義することができる。ステップ1214で、輸液事例リポートが生成され、ユーザ・インターフェースに表示されてもよい。CQIリポートの生成は、CQIデータベースに要求される情報を照会し、機器のユーザ・インターフェースに表示するためにその情報を描画することを含むことができる。
リポートが生成され、表示されると、ユーザはリポートにさらにフィルタリング基準を定義することができる。ユーザは、リポートの様々な側面を詳細に調べて、リポートのうち選択した1つまたは複数の部分のより詳細なビューを作成することもできる。ユーザは、リポートを保存する、リポートにリンクを張る、リポートからデータを抽出する、リポートを印字、ダウンロードする等も行うことができる。そのようにしたい場合、ユーザはステップ1200に戻ってさらに他のリポートを生成し、見ることができる。
図53は、CQIリポートを設定するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェースおよび/またはCQIユーザ・インターフェースを使用してCQIリポートを設定することができる。一部の実施形態では、ユーザ・インターフェースがCQIリポート設定ユーティリティを含んで、ユーザがCQIリポートを設定できるようにすることができる。一部の実施形態では、図53で行われるステップは、ユーザが図52に図示し、説明したステップと同様のステップをたどってリポートの種類を選択した後に行うことができる。
ステップ1360で、ユーザがユーザ・インターフェースにアクセスする。そして、ユーザはCQIリポートを設定することを決定することができる。ユーザがCQIリポートを設定したい場合、ユーザはステップ1362でユーザ・インターフェース上でCQIリポート設定ユーティリティを選択することにより、その事を知らせることができる。すると、ユーザはCQIリポートをロードすることを選択できる状態になる(ステップ1382)。ユーザがCQIリポートをロードしたくない場合、ステップ1364でその旨を知らせることができる。そして、ステップ1366で、ユーザはCQIリポートを希望に合わせて設定することができる。次いで、ステップ1368で、ユーザ・インターフェースがカスタマイズされたCQIリポートのプレビューを表示することができる。
ユーザが独自設定のCQIリポートを保存したい場合、ステップ1370でその旨を知らせることができる。次いで、ステップ1372で、カスタマイズされたリポートについて名前または識別子および見え方の設定を提供するようにユーザを促すことができる。見え方の設定で、ユーザは、CQIリポートを、他のユーザまたは他のユーザのサブセットがロードできるリポートにすることができる。ステップ1374でユーザは、名前または識別子および見え方の設定を指定することができる。ステップ1376で、独自設定のCQIリポートが保存され、名前または識別子および見え方の設定に関連付けられてよい。
カスタマイズされたCQIリポートのプレビューがユーザ・インターフェースに表示された後で、ユーザがそのCQIリポートを保存したくない場合は、ステップ1378でその事を知らせることができる。一部の実施形態では、それにより、システムにCQIリポート設定ユーティリティを終了させることができる。そのような実施形態では、ステップ1380でCQIリポート設定ユーティリティを終了することができる。
ユーザが独自設定のCQIリポートを作成するのではなくCQIリポートをロードしたい場合は、ユーザはステップ1364ではなくステップ1382に進むことができる。ステップ1382で、ユーザはCQIリポートをロードしたいことを知らせることができる。するとステップ1384で、ロード可能なCQIリポートのリストがユーザ・インターフェースに表示されてもよい。リストは、よく使用されるリポートが目立つ形で表示されるように構成することができる(例えばリストの先頭に表示される)。リストは、ユーザとの関連性がより高いリポートが他のリポートよりも目立つ形で表示されるように構成することもできる。例えば、ユーザが機関の腫瘍科の看護エリアの介護者である場合は、機関の救急部門のデータを使用したリポートは、腫瘍科の看護エリアのデータを使用したリポートよりも目立たないように表示することができる。
ステップ1386で、ユーザが、ロードしたいリポートを選択することができる。次いで、ステップ1388で、選択したリポートを表示したいか、選択したリポートに変更を加えたいかを選ぶようにユーザに要求することができる。ユーザが選択したCQIリポートに変更を加えたい場合は、ステップ1390でその旨を知らせることができる。次いでステップ1392でユーザに変更基準を要求することができる。ステップ1394で、ユーザは変更基準を指定することができる。例えば、ユーザは、過去一か月間のデータを網羅したリポートを選択し、現在の月のデータを含むようにデータ範囲基準を変更することができる。ステップ1394を完了すると、ユーザをステップ1388に戻すことができる。ユーザが選択したCQIリポートに変更を加えたくない場合は、ステップ1396でその旨を知らせることができる。すると、ステップ1398でシステムがCQIリポートを表示することができる。これは、図4のデータベース106などのCQIデータベースに要求される情報を照会し、ユーザ・インターフェースで表示するためにCQIリポートを描画することを伴うことができる。
図54は、CQIリポートを設定するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。ユーザは、フィルタリング基準を満たさないデータのセットを排除する各種フィルタをCQIデータに適用することにより、リポートを設定することができる。このフィルタリングにより、ユーザは関心のあるデータだけを表示することができる。フィルタリングで、ユーザはCQIリポートを自身の必要性に合わせて調整することもできる。ステップ1400で、ユーザがリポートを設定したい旨を知らせることができる。このステップは、例えば、図53に図示し、説明したステップ1364またはステップ1390を行うことにより完了することができる。
次いで、ユーザは、いくつかのカテゴリの1つのフィルタを適用することを選ぶことができる。図54に示す例示的なフローチャートは、機関/組織の階層、日付の範囲、リポートの種類、DALバージョン、機器の種類、および独自設定またはユーザ定義のフィルタ、の6つのフィルタリング・データのカテゴリを含む。他の実施形態では、フィルタ・カテゴリの数およびフィルタ・カテゴリの種類は異なってよい。機関/組織の階層などの基準に基づくCQIリポートに含めるCQIデータをフィルタリングするには、ユーザはステップ1402に進むことができる。このステップで、ユーザは、例えば地理的地域、機関、看護エリア、機器、介護者、および/または患者に基づく各種フィルタを適用することができる。日付に基づいてCQIリポートに含めるCQIデータをフィルタリングする場合、ユーザはステップ1404に進むことができる。このステップで、ユーザは、CQIリポートに含める報告されたCQIデータの時間枠を変更することができる。特定のリポート種類に基づいてCQIデータをフィルタリングする場合、ユーザはステップ1406に進むことができる。ステップ1406で、ユーザは、CQIリポートに含める1つまたは複数の特定のリポート種類を選択することができる。このステップで、ユーザは、治療に基づく基準に基づいてフィルタリングすることができ、例えば非遵守の輸液イベントをCQIリポートに含めることを選択することができる。DALのバージョンに基づいてCQIリポートに含めるCQIデータをフィルタリングする場合、ユーザはステップ1407に進み、そのようにフィルタリングしたい旨を知らせることができる。ステップ1408で、DALバージョンのリストがユーザ・インターフェースに表示される。そして、ステップ1410で、ユーザは、CQIリポートにCQIデータを含めたい1つまたは複数のDALバージョンを選択することができる。機器の種類に基づいてCQIリポートに含めるCQIデータをフィルタリングする場合、ユーザはステップ1412に進むことができる。ステップ1412で、機器の種類のリストがユーザ・インターフェースに表示される。次いで、ステップ1414で、ユーザはCQIリポートにCQIデータを含めたい機器の種類を選択することができる。独自設定の選択に基づいてCQIデータをフィルタリングする場合、ユーザはステップ1416に進み、CQIデータに独自設定のフィルタを定義することができる。フィルタを適用した後、ユーザはさらに他のフィルタを適用してより狭く定義されたCQIリポートを作成することができる。
図55は、組織/機関の階層を使用してCQIデータにフィルタを適用するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。ステップ1420で、ユーザが、ユーザ・インターフェース上でCQIリポート設定ユーティリティを選択することができる。次いで、ユーザは機関/組織の階層でフィルタリングしたい旨を知らせることができる。ユーザが地域でフィルタリングしたい場合、ユーザはステップ1422で地域でフィルタリングしたい旨を知らせることができる。すると、ステップ1424でユーザ・インターフェースが地域のリストを表示することができる。ステップ1426で、ユーザは、リストから所望の1つまたは複数の地域を選択することができる。この地域は、例えば、IDNなどの組織の様々な機関が存在する地理的な地域である。地域は地理的なものである必要はない。一部の実施形態では、地域によるフィルタリングは、組織の一部でないユーザは行うことができない場合がある。
希望する場合、ユーザは、ステップ1428で、機関によるフィルタリングを行いたい旨を知らせることにより機関によるフィルタリングを行うことができる。次いで、ステップ1430でユーザ・インターフェースが機関のリストを表示することができる。ステップ1430で提示されるリストは、その前に適用されたフィルタリング基準に応じて異なる可能性がある。例えば、リストは、ステップ1426で選択された1つまたは複数の地域にある機関のみを含むことができる。ステップ1432で、ユーザは、リストから1つまたは複数の機関を選択することができる。実施形態および事例によっては、機関によるフィルタリングは、組織の一部でないユーザには行えない場合がある。
希望する場合、ユーザは、ステップ1434で看護グループおよび/または看護エリアでフィルタリングしたい旨を知らせることにより、看護グループおよび/または看護エリアによるフィルタリングを行うことができる。すると、ステップ1436でユーザ・インターフェースは、看護グループおよび/またはエリアのリストを表示することができる。このリストは、その前に適用されたフィルタリング基準に応じて異なる可能性がある。例えば、リストは、ステップ1432で選択された1つまたは複数の機関に存在する看護グループおよび/またはエリアのみを含む場合がある。ステップ1438で、ユーザが看護グループおよび/またはエリアのリストから、看護グループおよび/またはエリアを選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、看護グループおよび/またはエリアによるフィルタリングを行う前に1つまたは複数の機関を選択することを要求される。他の実施形態では、ユーザは、1つの組織または地域内にある同じ種類または名前のすべての看護グループおよび/またはエリアから得たCQIデータにフィルタリングを行うことができる。
ユーザは、臨床医、患者、または機器のレベルでCQIデータをフィルタリングできる場合もある。臨床医または介護者でCQIデータをフィルタリングしたい場合、ユーザはステップ1440でその旨を知らせることができる。ユーザは次いで、介護者の識別子を使用してフィルタを適用することができる。ステップ1442でユーザ・インターフェースが臨床医のリストを表示することができる。このリストは、その前に適用されたフィルタリング基準に応じて異なる可能性がある。例えば、ユーザがステップ1438で1つまたは複数の看護エリアを選択した場合、臨床医のリストは、選択された1つまたは複数の看護エリアに関連付けられた臨床医のみを含むことができる。ステップ1444で、ユーザはリストから1人または複数の臨床医を選択することができる。
ユーザがCQIデータを患者でフィルタリングしたい場合は、ステップ1446でその旨を知らせることができる。するとステップ1448でユーザ・インターフェースが患者のリストを表示することができる。一部の実施形態では、このリストは名前のリストでない場合もある。このリストは、患者IDのリストや、特定の患者に対応するその他の形で固有のエントリのリストである場合もある。ステップ1448で表示されるリストは、その前に適用されたフィルタリング基準に応じて異なる可能性がある。例えば、ステップ1438で1つまたは複数の看護エリアが選択された場合、表示される患者のリストは、選択された1つまたは複数の看護エリアでCQIデータを生成していない患者を除外することができる。
ユーザが機器でフィルタリングしたい場合は、ステップ1452で機器でフィルタリングしたい旨を知らせることができる。すると、ステップ1454でユーザ・インターフェースが機器のリストを表示することができる。一部の実施形態では、ステップ1454で表示されるリストは、機器のID番号等の一意の機器識別子のリストである。そして、ユーザは医療機器の識別子を使用してフィルタを適用することができる。一部の実施形態では、リストは医療機器の種類のリストとすることができる。表示される機器の種類は、その前に適用されたフィルタリング基準に応じて異なる可能性がある。例えば、表示される機器の種類は、選択された看護エリアで対応している種類のみである場合がある。そのような実施形態では、ユーザは、医療機器の種類を選択し、すると、所望の一意の機器識別子を選択することによりその種類の特定の医療機器を選択できる状態になる。ステップ1454で表示される医療機器は、その前に適用されたフィルタリング基準に応じて異なる可能性がある。例えば、医療機器が、ステップ1438で選択された看護エリアでCQIデータを生成していない場合は、その機器はリストに含まれない場合がある。ステップ1456で、ユーザは、リストから所望の機器を選択することができる。選択されたフィルタ基準に基づいてCQIデータベースが照会されて、要求されるリポートを生成することができる。リポートは描画され、ユーザ・インターフェースに表示されてもよい。
図56は、日付の範囲または時間枠を使用してCQIデータにフィルタを適用するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。ステップ1460で、ユーザが、ユーザ・インターフェース上でCQIリポート設定ユーティリティを選択する。次いで、ステップ1462で、ユーザは日付範囲に基づくフィルタリング基準を適用したい旨を知らせることができる。すると、ユーザは、独自設定の日付範囲を作成するか、事前に定義された日付範囲を使用するかを選択できる状態になる。ユーザが独自設定の日付範囲を使用したい場合は、ステップ1464でその旨を知らせることができる。すると、ユーザ・インターフェースが日付範囲選択インターフェースを表示することができる。この日付範囲選択インターフェースは、適切な日付選択インターフェースとすることができる。例えば、日付範囲選択インターフェースは、ユーザが日付範囲をタイプ入力する1つまたは複数のフィールドを含むことができる。選択インターフェースは、ユーザがそこから日付を選択できる仮想カレンダーであってもよい。ステップ1468で、ユーザは独自設定の日付範囲を選択することができる。
ユーザは、事前に定義された日付範囲を使用することを選択することもできる。一部の実施形態では、事前に定義された日付範囲は、よく使用される日付範囲(例えば過去7日間、過去30日間、過去3か月等)である。ユーザが事前に定義された日付範囲を使用してCQIデータをフィルタリングしたい場合は、ステップ1470でその旨を知らせることができる。するとステップ1472で、ユーザ・インターフェースがいくつかの事前に定義された日付範囲を表示することができる。ステップ1474でユーザはいくつかの事前に定義された日付範囲から日付範囲を選択することができる。
図57は、ユーザによって定義された独自設定のフィルタリング基準に基づいてCQIデータにフィルタを適用するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。説明のために、この例示的なフローチャートは、ユーザによるカスタマイズが可能なフィルタの様々な例示的なカテゴリを示している。一部の実施形態では、ユーザは、様々なカテゴリから選択して、CQIデータの独自設定のフィルタをより効率的に作成することができる。そのようなフィルタ・カテゴリにより、ユーザは、親のCQIリポート・カテゴリに関連するフィルタリング基準を指定することができる。一部の実施形態では、カテゴリは含まれない場合もある。図57に示す実施形態などの他の実施形態では、ユーザは、カテゴリを使用せずに独自設定のフィルタを作成するか、またはカテゴリを選択する選択肢を有することができる。
ステップ1480で、ユーザは、ユーザ・インターフェースでCQIリポート設定ユーティリティを選択することができる。そして、ステップ1482で、ユーザは、リポートに含めるCQIデータの独自設定フィルタを定義したい旨を知らせることができる。すると、ユーザは、カスタマイズ可能なフィルタリング・オプションのカテゴリから選択するか、独自設定のフィルタのカテゴリを使用せずにフィルタを作成することができる。例示的実施形態では、DERSコンプライアンス、薬剤、輸液、および輸液事例、の4つの例示的なカテゴリが含まれる。他の実施形態は、異なる数または異なる種類のカテゴリを含むことができる。
ユーザがDERSコンプライアンスのカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい場合、ユーザはステップ1484に進むことができる。ステップ1484で、ユーザは、DERSコンプライアンスのカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい旨を知らせることができる。するとステップ1486で、カスタマイズ可能な関連するフィルタリング基準のリストがユーザ・インターフェースに表示される。ステップ1488で、ユーザは所望のフィルタリング基準をカスタマイズすることができる。本開示の特定の実施形態でDERSコンプライアンスのカテゴリに可能なフィルタリング基準のリストを次の表11に示す。
薬剤のカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい場合、ユーザはステップ1490に進むことができる。ステップ1490で、ユーザは、薬剤のカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい旨を知らせることができる。すると、ステップ1492で、カスタマイズ可能な関連する薬物フィルタリング基準のリストがユーザ・インターフェースに表示される。ステップ1494で、ユーザは所望のフィルタリング基準をカスタマイズすることができる。可能な薬物基準は特に薬物名または薬物の種類を含むことができる。本開示の特定の実施形態で薬剤カテゴリに考えられるフィルタリング基準のリストを次の表12に示す。
輸液のカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい場合、ユーザはステップ1496に進むことができる。ステップ1496で、ユーザは、輸液のカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい旨を知らせることができる。するとステップ1498で、カスタマイズ可能な関連するフィルタリング基準のリストがユーザ・インターフェースに表示される。このリストは、表1に示すイベントの種類の一部またはすべてを含むことができる。ステップ4770で、ユーザは所望のフィルタリング基準をカスタマイズすることができる。本開示の特定の実施形態で輸液のカテゴリに考えられるフィルタリング基準のリストを次の表13に示す。
ユーザは輸液事例のカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい場合、ユーザはステップ4772に進むことができる。ステップ4772で、ユーザは、輸液事例のカテゴリを使用して独自設定のフィルタを作成したい旨を知らせることができる。すると、ステップ4774で、カスタマイズ可能な関連するフィルタリング基準のリストがユーザ・インターフェースに表示される。ステップ4776でユーザは所望のフィルタリング基準をカスタマイズすることができる。本開示の特定の実施形態で輸液事例のカテゴリに考えられるフィルタリング基準のリストを次の表14に示す。
ユーザがカテゴリを使用せずに独自設定のフィルタを作成したい場合、ユーザはステップ4778に進むことができる。ステップ4778で、ユーザは、カテゴリを使用せずに独自設定のフィルタを作成したい旨を知らせることができる。すると、ステップ4780でカスタマイズ可能なフィルタリング基準のリストがユーザ・インターフェースに表示される。このリストは、ユーザによってカスタマイズできるすべての可能なフィルタリング基準を含むことができる。そのようなフィルタリング基準には、これらに限定されないが、本明細書に記載される各種フィルタリング基準を含むことができる。ステップ4782でユーザは所望のフィルタリング基準をカスタマイズすることができる。
ユーザが各種のフィルタリング基準を選択すると、図4のCQIデータベース106などのデータベースに要求される情報を照会することができる。そして、そのデータを使用して、ユーザ・インターフェースに表示するCQIリポートを描画することができる。データは、これらに限定されないが、チャート、グラフ、表、計器、リスト等の任意数の適切な方式で表示することができる。ユーザは、一部の実施形態ではデータが表示される方式を選択することができる。ユーザは、次いでCQIリポートの様々な側面を詳細に調べることもできる。例えば、ユーザが推奨制限のオーバーライドについてのコンプライアンス・リポートを生成した場合、ユーザは、その情報を詳細に調べて、特定の薬物または看護エリアについての推奨制限のオーバーライドを表示することを選択することができる。
図58は、ユーザ・インターフェースにおけるCQIリポートなどのCQIデータの外観を変更するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。ステップ4750で、ユーザが、CQIデータの提示方法を変更したい旨をユーザ・インターフェース上で知らせることができる。CQIデータは例えばCQIリポートである。CQIリポートは、図54〜図57で説明したように各種フィルタを定義し、適用することによって作成することができる。
各種のCQIリポートで、CQIデータは、ある期間(例えば3か月)にわたる要約として表示することができる。しかし、ユーザはデータの1か月ごとの内訳を見たい場合がある。一部の実施形態では、各種のCQIリポートをグラフ形式で表示するか、またはユーザが、CQIリポートをグラフ形式で提示することを選択することができる。例えば、ある期間にわたる非遵守輸液についてのCQIリポートを線グラフとして表示して、動向を表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、2つ以上の種類が適する場合には、使用したいグラフの種類を指定することができる。そのようなグラフに含めるデータ点の数をより多く、または少なくすることが望ましい場合がある。ステップ4752で、ユーザは、自身の必要に合わせてリポートの提示を変更するために、CQIリポートで使用される時間単位を変更することができる。ユーザは、例えば時間単位を月から週に変更することができる。
各種のCQIリポートに、種々のパネルまたはウィジェットを含めることができ、またはユーザによって選択して含めることができる。例えば、ユーザが関心のある各種リポートを詳細に調べたい場合は、特定の詳細な情報を新しいパネルに開くことができる。また、CQIリポートによっては、同じCQIデータまたは類似するCQIデータをいくつかの異なる形式(例えばグラフと表)で表示することができる。場合によっては、パネルの数が多すぎるために、ユーザ・インターフェースが雑然としたり、リポートが長大になり過ぎて読みにくくなったりする場合がある。そのような場合、ユーザは、一部のパネルの表示と非表示を切り替えて、リポートをより扱いやすくすることを選択することができる。ユーザは、ステップ4754を行うことにより、パネルの表示状態と非表示状態を切り替えることができる。
一部の実施形態では、CQIリポートは、要約ビューと詳細ビューの提示スタイルを有することができる。リポートが生成されると、リポートはデフォルトでどちらかの提示スタイルを取ることができる。リポートの詳細ビューは、ユーザがCQIリポートの様々な側面を詳細に調べる際にユーザによって作成することもできる。一部の実施形態では、ユーザは、ステップ4756を行うことにより、様々な提示スタイル(例えば要約ビュー、詳細ビュー、詳細調査ビュー等)を切り替える能力を持つことができる。
ユーザはステップ4758を行うことにより件数と日付とを切り替えることができる。それにより、CQIユーザ・インターフェース上でデータを異なる形で表示させることができる。例えば、ステップ4758を行うと、CQIデータのグラフがユーザ・インターフェースで表示される方式を変えることができる。そのような実施形態では、件数と日付の切り替えにより、グラフの軸に使用される単位の種類を変更することができる。
CQIデータは、ユーザに関心のある情報がより適切に表示または編成されるように、ユーザによってソートすることもできる。例えば、ユーザはCQIリポート中の情報を、アルファベット、数値、または時系列の昇順または降順で提示されるようにソートしたい場合がある。ユーザは、別の要素または値で情報をソートしたい場合もある。例えば、非遵守輸液を薬物名ごとに詳細に示すCQIリポートでは、遵守している割合や遵守した輸液の件数に基づく昇順または降順で薬物をソートすることが望ましい場合がある。CQIリポートが表形式で提示される場合、ユーザは表の任意の列に基づいてデータをソートすることができる場合がある。ユーザは、ステップ4760を行うことによりデータをソートすることができる。
事例によっては、CQIリポート中のデータの側面同士の比較、または1つまたは複数の異なるCQIリポート間の比較を要求することが望ましい場合がある。そのような比較は、多量の情報の分かりやすい視覚的要約を作成する際に役立つ可能性がある。例えば、ユーザは、遵守輸液と非遵守輸液の両方を含むリポート中の遵守輸液対非遵守輸液の比率を示す円グラフを作成することを要求する。そのような比較は、動向の把握や追跡にも役立つ可能性がある。ユーザは、例えば、2つの異なるDALバージョンに対応する類似するCQIリポート同士の比較を要求して、DALファイルの変更が所期の効果をもたらしたか、またはDALファイルの変更がどの程度所期の効果をもたらしたかを判断することができる。ユーザはステップ4762を行うことにより、比較の作成を要求することができる。一部の実施形態では、ステップ4762を行うことは、図47に示すステップと同様のステップを行うことを含むことができる。
ステップ4764を行うことにより、CQIリポートの表示のパースペクティブを切り替えることもできる。これを使用して、CQIリポートまたはCQIリポートの一部がユーザ・インターフェースに表示される方式を変更することができる。例えば、ステップ4764を行うことにより、棒グラフの棒の外観を2Dから3Dに変えることができる。他の実施形態では、ステップ4764を行うことにより、ユーザ・インターフェースにおけるデータの表示形式を変えることができる。ステップ4764で表示のパースペクティブを切り替えると、例えば、データがグラフで表示されるか表形式で表示されるかを切り替えることができる。
リポートの提示方法を変更した後、ユーザは、必要な場合はCQIデータの提示方法をさらに変更する選択肢を有することができる。ユーザは、データが自身に最も適した形で提示されるまで、引き続きCQIデータの提示方法を変更することができる。
図59は、リポートで使用される時間単位を変更するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。一部の実施形態では、図59の例示的なフローチャートに示すステップを使用して図58のステップ4752を行うことができる。ステップ4550で、ユーザが、CQIリポートで使用される時間単位を変更したい旨を知らせることができる。リポートに複数の時間単位を使用することができる場合、ステップ4552でユーザ・インターフェースは、可能で有効な時間単位の一覧を表示することができる。次いで、ステップ4554でユーザがCQIリポートで使用する時間単位(例えば年、四半期、月、週、日、時間、分等)を選択することができる。リポートで1つの時間単位しか利用できない場合、ユーザ・インターフェースは、そのCQIリポートには1つの有効な時間単位しか存在しない、または対応可能でない旨の通知をユーザに表示することができる。これはステップ4556で行うことができる。
図60は、CQIリポート中で表示されたパネルを非表示にする、または非表示のパネルを表示するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。パネルが表示状態の場合は、ステップ4560でユーザ・インターフェースがそのパネルについてパネルを非表示にするオプションを表示することができる。パネルを非表示にするオプションは、例えば、パネルを非表示にできることを知らせる仮想ボタンである。そのような実施形態では、仮想ボタンは、非表示にするパネルにそのボタンが関連付けられていることがはっきりと分かる形で含めることができる。ユーザがパネルを隠したい場合は、ユーザは、ステップ4562で、パネル非表示のオプションを選択することができる。すると、ステップ4564でパネルが非表示になり、ユーザ・インターフェースは、パネルを表示するオプションを表示することができる。
パネルが非表示になっている場合、ユーザ・インターフェースは、ステップ4566で非表示のパネルに対応するパネルを表示するオプションを提供することができる。パネル表示のオプションは、例えば、パネルが非表示になっていることを知らせる仮想ボタンである。非表示のパネルを表示したい場合、ユーザは、ステップ4568でパネルを表示するオプションを選択することができる。すると、ステップ4570でユーザ・インターフェースはパネルを表示し、そのパネルについてのパネル非表示のオプションを表示することができる。
図61は、CQIリポート内で要約ビューと詳細ビューを切り替えるために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。CQIリポートが詳細ビューで表示されている場合、ステップ4580で、ユーザ・インターフェースは、そのCQIリポートについての要約ビューのオプションを表示することができる。希望する場合、ユーザはステップ4582で要約ビューのオプションを選択することにより要約ビューに切り替えることができる。すると、ステップ4584でCQIリポートの要約ビューがユーザ・インターフェースに表示される。CQIリポートが要約ビューで表示されている場合、ユーザ・インターフェースはステップ4586で詳細ビューのオプションを表示することができる。希望する場合、ユーザはステップ4588で詳細ビューのオプションを選択することにより詳細ビューに切り替えることができる。すると、ステップ4590でユーザ・インターフェースはリポートの詳細ビューを表示することができる。
図62は、CQIリポートのCQIデータをソートするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図62のフローチャートに示す例示的なステップは、一部の実施形態では、図58のステップ4760を行うために使用されるステップとすることができる。図62に示すステップは、表形式のCQIリポート内でCQIデータをソートするために使用することができるロジックを詳細に示す。各種実施形態で、非表形式のリポートもソートできる場合がある。また、ソートは、図62に示すような昇順または降順のソートに限定される必要はない。
ステップ4600で、ユーザは、ソート基準として使用するCQIリポートの列を選択することができる。選択された列がそれまでにCQIリポートをソートするために使用されたことがない場合は、ステップ4602でその列を使用して、その列の降順に基づいてCQIリポートをソートすることができる。すなわち、その列の中で最も高い値を持つ行が表の1番目の行になり、以下同様に続く。その列が以前にCQIリポートをソートするために使用されている場合は、その列を使用して逆の順序でCQIリポートをソートすることができる。例えば、前回その列を使用してその昇順に基づいてCQIリポートをソートした場合は、ステップ4602で、その列を使用してその列の降順でCQIリポートをソートすることができる。以前その列を使用してその列の降順に基づいてCQIリポートをソートした場合は、ステップ4604でその列を使用してその列の昇順に基づいてCQIリポートをソートすることができる。
一部の実施形態では、CQIリポートをソートするために使用されるロジックは異なる場合がある。例えば、一部の実施形態では、ユーザがソート基準として使用する列を選択すると、ユーザ・インターフェースは、その列の昇順もしくは降順に基づいてCQIをソートしたいか、またはその列に基づく別のソート基準でソートしたいかを選択するようにユーザを促すことができる。
図63は、CQIリポート中で件数ビューと日付ビューを切り替えるために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。CQIリポートが件数ビューで表示されている場合、ステップ4610で、ユーザ・インターフェースは、そのCQIリポートについての日付ビューのオプションを表示することができる。希望する場合、ユーザはステップ4612で日付ビューのオプションを選択することにより日付ビューに切り替えることができる。すると、ステップ4614でCQIリポートの日付ビューがユーザ・インターフェースに表示される。CQIリポートが日付ビューで表示されている場合、ユーザ・インターフェースは、ステップ4616で件数ビューのオプションを表示することができる。希望する場合、ユーザはステップ4618で件数ビューのオプションを選択することにより件数ビューに切り替えることができる。すると、ステップ4620で、ユーザ・インターフェースはリポートの件数ビューを表示することができる。
図64は、ユーザが1つまたは複数の機能を行うことができるユーティリティをユーザ・インターフェース上で選択するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。ステップ1220でユーザがリポートを見る。ユーザは、図52〜図63に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることによりリポートを見ることができる。次いで、ユーザはいくつかの利用可能なユーティリティから選択することができる。図64に示す例示的なフローチャートは6つの例示的なユーティリティを含んでいる。他のユーティリティも利用できる可能性がある。
ユーザが選択したリポートを印字したい場合、ユーザはステップ1222に進み、リポートを印字することができる。ユーザが選択したリポートをダウンロードしたい場合、ユーザはステップ1224に進み、リポートをダウンロードすることができる。ユーザが選択したリポートを電子メールで送信したい場合、ユーザはステップ1226に進み、リポートを1人または複数の受信者に電子メールで送信することができる。ユーザが選択したリポートからデータをエクスポートしたい場合、ユーザはステップ1228に進み、データ・エクスポートのユーティリティを使用することによりエクスポートすることができる。ユーザが選択したリポートを保存するか、別のリポートをロードしたい場合、ユーザはステップ1230に進み、リポートを保存するか、ロードすることができる。ユーザが選択したリポートへのリンクを作成したい場合、ユーザはステップ1232に進み、リンク・ユーティリティを使用してリポートへのリンクを作成することができる。ユーティリティを使用し終わると、ユーザは、必要な場合は他のユーティリティでさらに他の機能を行うことができる。
図65は、CQIリポートを印字するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図65に示すステップは、一部の実施形態では、図64のステップ1222のいくつかの下位ステップとすることができる。ステップ1240で、ユーザがリポートを指定する。これは、例えば図52〜図63に示すステップをたどることにより行うことができる。次いでユーザは印字ユーティリティ1242を選択することができる。印字ユーティリティを選択すると、ステップ1244でユーザ・インターフェースはリポートのプレビューを表示することができる。ユーザ・インターフェースは、例えば、DERSエディタのユーザ・インターフェースまたはCQIユーザ・インターフェースである。プレビューが表示されると、ユーザは、リポートを印字するか否かを決定することができる。ユーザがリポートの印字を望まない場合、ユーザはステップ1246に進み、リポートの印字を望まない旨を知らせることができる。これにより、一部の実施形態では印字ユーティリティを終了することができる。リポートを印字したい場合、ユーザはステップ1248に進み、リポートを印字したい旨を知らせることができる。次いで、ステップ1250で、プリンタを選択するようにユーザを促すことができる。
ユーザが所望のプリンタを選択した後、ユーザは、リポートの印字をキャンセルすることも、リポートを印字することもできる。リポートの印字をキャンセルする場合、ユーザはステップ1252に進み、リポートの印字をキャンセルしたい旨を知らせることができる。リポートの印字をキャンセルする場合、ユーザはステップ1244に戻ることができる。リポートを印字したい場合、ユーザはステップ1254でリポートを印字したい旨を知らせることができる。次いでステップ1256でリポートの書式が設定され、プリンタに送られてもよい。
図66は、CQIリポートをダウンロードするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図66に示すステップは、一部の実施形態では図64のステップ1224のいくつかの下位ステップとすることができる。ステップ1260で、ユーザがリポートを指定する。これは、例えば図52〜図63に示したステップをたどることにより行うことができる。次いで、ユーザはダウンロード・ユーティリティを選択することができる1262。ユーザがダウンロード・ユーティリティを選択すると、ステップ1264でユーザ・インターフェースはリポートのプレビューを表示することができる。ユーザ・インターフェースは、例えばDERSエディタのユーザ・インターフェースまたはCQIユーザ・インターフェースである。プレビューが表示された後、ユーザはリポートをダウンロードするか否かを決定することができる。リポートのダウンロードを望まない場合、ユーザはステップ1266に進み、リポートのダウンロードを望まない旨を知らせることができる。これにより、一部の実施形態ではダウンロード・ユーティリティを終了することができる。リポートをダウンロードしたい場合、ユーザはステップ1268に進み、リポートをダウンロードしたい旨を知らせることができる。そして、ステップ1270で、リポートの形式とダウンロード先を選択するようにユーザを促すことができる。リポートは、例えばポータブル・ドキュメント・フォーマット(.pdf)や静的html形式を含む任意数の適切な形式でダウンロードすることができる。
ユーザが所望の形式およびダウンロード先を選択した後、ユーザはリポートのダウンロードをキャンセルすることも、リポートをダウンロードすることもできる。リポートのダウンロードをキャンセルする場合、ユーザはステップ1272に進み、リポートのダウンロードをキャンセルしたい旨を知らせることができる。リポートのダウンロードをキャンセルする場合、ユーザはステップ1264に戻ることができる。リポートをダウンロードしたい場合、ユーザはステップ1274でリポートをダウンロードしたい旨を知らせることができる。その後、リポートの形式が設定され、指定されたダウンロード先にダウンロードされる1276。
図67は、CQIリポートを電子メールで送信するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図67に示すステップは、一部の実施形態では図64のステップ1226のいくつかの下位ステップとすることができる。ステップ1280で、ユーザがリポートを指定する。これは、例えば図52〜図63に示したステップをたどることにより行うことができる。次いでユーザがリポート電子メール・ユーティリティを選択することができる1282。ユーザが電子メール・ユーティリティを選択すると、ユーザ・インターフェースは、ステップ1284で、電子メールで送信されるリポートのプレビューを表示することができる。ユーザ・インターフェースは、例えばDERSエディタのユーザ・インターフェースまたはCQIユーザ・インターフェースである。プレビューが表示された後、ユーザは、リポートを電子メールで送信するか否かを決定することができる。リポートを電子メールで送信することを望まない場合、ユーザはステップ1286に進み、リポートを電子メールで送信することを望まない旨を知らせることができる。これにより、一部の実施形態では電子メール・ユーティリティを終了することができる。リポートを電子メールで送信したい場合は、ユーザはステップ1288に進み、リポートを電子メールで送信したい旨を知らせることができる。そして、ステップ1290で、リポートを電子メールで送信する電子メール・アドレスを少なくとも1つ提供するようにユーザを促すことができる。
ユーザが所望の電子メール・アドレスを選択した後、ユーザはリポートを電子メールで送信することをキャンセルすることも、リポートを電子メールで送信することもできる。リポートの電子メール送信をキャンセルする場合、ユーザはステップ1292に進み、リポートの電子メール送信をキャンセルしたい旨を知らせることができる。リポートの電子メール送信をキャンセルする場合、ユーザはステップ1284に戻ることができる。リポートを電子メールで送信したい場合、ユーザはステップ1294でリポートを電子メールで送信したい旨を知らせることができる。その後、ステップ1296で、電子メールのためにリポート・データの形式が設定され、指示された電子メール・アドレスに送信される。
図68は、CQIリポートからデータをエクスポートするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図68に示すステップは、一部の実施形態では図64のステップ1228のいくつかの下位ステップとすることができる。ステップ1300でユーザがリポートを指定する。これは、例えば図52〜図63に示したステップをたどることにより行うことができる。次いでステップ1302でユーザがエクスポート・ユーティリティを選択することができる。エクスポート・ユーティリティを選択した後、ユーザは、ステップ1304でリポートからエクスポートするデータを選択することができる。ステップ1306で、ユーザ・インターフェースは、選択されたデータのプレビューを表示することができる。ユーザ・インターフェースは、例えばDERSエディタのユーザ・インターフェースまたはCQIユーザ・インターフェースである。プレビューが表示された後、ユーザは、データをエクスポートするか否かを決定することができる。データをエクスポートすることを望まない場合、ユーザはステップ1308に進み、リポート・データをエクスポートしない旨を知らせることができる。これによりエクスポート・ユーティリティを終了することができる。リポート・データをエクスポートしたい場合、ユーザはステップ1310に進み、リポートをエクスポートしたい旨を知らせることができる。そして、ステップ1312で、データの形式、エクスポート先のディレクトリ、ファイル名等を選択するようにユーザを促すことができる。
ユーザがステップ1312を完了した後、ユーザはリポート・データのエクスポートをキャンセルすることも、リポート・データをエクスポートすることもできる。リポート・データのエクスポートをキャンセルする場合、ユーザはステップ1314に進み、リポート・データのエクスポートをキャンセルしたい旨を知らせることができる。リポート・データのエクスポートをキャンセルする場合、ユーザはステップ1306に戻ることができる。リポート・データをエクスポートしたい場合、ユーザはステップ1316でリポート・データをエクスポートしたい旨を知らせることができる。次いでステップ1318でリポート・データの形式が設定され、選択されたエクスポート先に、提供されたファイル名でダウンロードされる。
次いで図69を参照すると、リポートの自動的な生成と配布をスケジュールするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートが示される。ステップ1150で、ユーザが、保存されたリポートのリストから選択するか、または自動的な生成および配布をスケジュールしたいリポートを設定することができる。選択されたリポートと同じフィルタリング基準を使用するリポートが、指示されたスケジュールまたは指示された日付に自動的に生成され、配布されてもよい。ステップ1152で、ユーザがリポートの名前を提供することができる。ステップ1154で、ユーザが、リポートが生成され、配布されるスケジュールを定義することができる。ステップ1154で、ユーザはリポートの配布リストも定義することができる。配布リストは、リポートが生成後に自動的に送信される電子メール・アドレスのリストまたは1つの電子メール・アドレスである。ステップ1156で、ユーザが、スケジュールを設定したリポートの定義を保存することができる。リポートを生成すべき時になると、選択されたデータをCQIデータベースに照会し、リポートが作成されてもよい。
図70は、図69に関連して図示し、説明したCQIリポートなど、スケジュールされたCQIリポートを生成し、配布するために使用することができるいくつかの例示的なステップを示すフローチャートを示す。ステップ1160で、スケジュールされたリポートが始動される。すなわち、リポートの生成が予定された時点に達する。リポートのスケジュールは、ホスト環境内のスケジューリング・サービスによって管理することができる。
ステップ1162で、リポートが始動されたことが通知されると、CQIサーバにより、始動されたリポートのフィルタリング基準を取得することができる。次いでステップ1164で、CQIリポート・サービスが、始動されたリポートのためのデータを取得することができる。ステップ1166で、そのデータがCQIサーバに返され、形式を設定してリポートにすることができる。ステップ1168で、リポートまたはリポートへのリンクを配布リストに電子メールで送信することができる。リポートが配布リストに電子メールで送信されると、配信されたことをスケジューリング・サービスに通知することができる。ステップ1170でスケジューリング・サービスはリポートが配信されたことを記録することができる。
図71は、自動化されたCQI要約リポートを生成するために使用することができるいくつかの例示的なステップを示すフローチャートを示す。そのようなリポートは、例えば、毎日または他の定期的な間隔で生成することができる。CQI要約リポートは、多数の詳細なイベントのスナップショットを提示するように構成することができる。そのようなリポートは、多数のイベントを予め要約した形態で提示することにより、時間を節約し、混乱する可能性を低減することができる。
ステップ1180で、スケジュールされたリポートが始動される。上述のように、要約リポートは毎日自動的に生成されてもよい。そのようなリポートは他の時間枠で生成することもできる。一部の実施形態では、自動化された要約リポートは、所定数のCQIイベントが受け取られると生成される。リポートのスケジュールは、ホスト環境内のスケジューリング・サービスによって管理することができる。
リポートが始動されたことが通知されると、ステップ1182で、CQIサーバにより、始動されたリポートのメタデータを取得することができる。次いでステップ1184で、CQIリポート・サービスが、始動されたリポートについてのデータを取得することができる。ステップ1186で、CQIリポート・サービスがリポートの要約表にデータを入れることができる。ステップ1188で、CQIサーバがリポートの作成を知らせることができる。リポートの作成が知らされると、リポートが作成されたことをスケジューリング・サービスに通知することができる。ステップ1190で、スケジューリング・サービスがリポートが作成されたことを記録することができる。
次いで図72〜図180を参照すると、いくつかの例示的なユーザ・インターフェース画面が示される。そのような画面には、DERSエディタのユーザ・インターフェースまたはCQIユーザ・インターフェース上でアクセスし、ユーザに対して提示することができる。例示として、図示する画面はDERSエディタのユーザ・インターフェースの画面である。一部の実施形態では、同様または同じ画面をCQIサービス用のユーザ・インターフェースなどの他のサービスのための他のインターフェースで使用することができる。図72〜図180に示す画面は、図11〜図71に示すフローチャートに関連する場合がある。そのような画面は、図11〜図71に図示し、説明した内容と同様のワークフローに従うことができる。各種実施形態で、そのような画面は、ウェブ・ブラウザのユーザ・インターフェースを介してユーザに表示することができる。ユーザは、例えば、コンピュータ、タブレット、スマートフォン等を使用してそのような画面を見ることができる。ユーザが画面間を移動すると、DERSデータベースなどのデータベースに、画面を表示するために必要な情報を照会することができる。そして、その情報を表示のために描画し、ユーザ・インターフェースに表示することができる。任意の適切なクライアント/サーバ間の対話方式を使用することができる。
次いで特に図72および図73を参照すると、ユーザがDERSエディタ・サービスまたはCQIサービスへのアクセスを試みたときユーザに提示することができるグラフィカル・ユーザ・インターフェースのログイン画面の例1500を示す。そのような画面は、ユーザがウェブ・ブラウザを介してサービスへのアクセスを試みると描画され、ユーザに提示されてもよい。
図に示すように、ログイン画面1500は、サービス識別子1504を伴うバナー1502を含む。サービス識別子1504は、ユーザが実行しているサービス(例えばDERSエディタ・サービス、CQIサービス、ユーザ・エディタ・サービス等)を識別するテキストとすることができる。図72および図73に示す例示的実施形態では、サービス識別子1504は「DERS Editor」である。他の実施形態では、サービス識別子は、アイコン、ロゴ等である。一部の実施形態では、バナー1502は、他の情報、例えば会社情報、バージョン番号情報、機関/組織の情報等もさらに含むことができる。
例示的なログイン画面1500はさらにログイン・ボックス1506を含む。例示的実施形態におけるログイン・ボックス1506は、ログインの詳細事項を入力するようにユーザに指示するテキストを含む。ログイン・ボックス1506は、ユーザが自身のユーザIDを入力することができるユーザIDフィールド1508を含むことができる。ログイン・ボックス1506は、ユーザが自身のパスワードを入力することができるパスワード・フィールド1510を含むことができる。図73では、これらのフィールドが入力されている。他の実施形態は、異なる数のフィールドまたは異なるフィールドを含むことができる。
ログイン・ボックス1506は、一部の実施形態では「パスワードを忘れた場合」のリンク1512を含み、ユーザはこれを使用して忘れたパスワードを回復することができる。一部の実施形態では、「パスワードを忘れた場合」のリンク1512は拡張した機能を有することができる。例えば、「パスワードを忘れた場合」のリンク1512はさらに、ユーザがパスワードを変更する、または自身のユーザIDを回復できるようにすることができる。
例示的なログイン画面1500のログイン・ボックス1506は、ログインのオプション1514も含むことができる。ログインのオプション1514は仮想ボタン等である。ログインのオプション1514は、その機能を示すテキストを含むか、またはその機能を示すアイコンを含むことができる。一部の実施形態では、ログインのオプション1514は、ユーザがユーザIDフィールド1508およびパスワード・フィールド1510を入力するまでは無効にしておくことができる。一部の実施形態では、無効になっているボタンはグレー表示にするか、その他の形で視覚的に変化させて、無効になっていることを示すことができる。ユーザが該当するフィールドにログインの詳細事項を入力すると、ユーザはログインのオプション1514をクリック、押す、触れる等して、サービスにログインすることができる。
図74は例示的な初期化画面1520を示す。そのような画面は、DERSエディタ・サービスに最初にログインした時に薬物ライブラリ管理者などのユーザに提示することができる。初期化画面1520をユーザによって使用して、機関または組織に合わせてDERSエディタ・サービスをセットアップすることができる。例示的実施形態では、初期化画面1520はいくつかのユーティリティを含む。初期化画面1520は、新規ライブラリ作成ユーティリティ1522、ライブラリ取り込みユーティリティ1524、およびヘルプ・ユーティリティ1526を含むことができる。これらのユーティリティは、ユーザ・インターフェース上に仮想ボタンとして表示することができる。
ユーザは、ヘルプ・ユーティリティ1526を使用してヘルプまたは情報を得られるページを開くことができる。一部の実施形態では、ヘルプ・ユーティリティ1526をクリックすると、指導を開始させることができる。ユーザはライブラリ取り込みユーティリティ1524を使用して既存のライブラリを取り込むことができる。そのようなライブラリは、例えば同じ組織内の別の機関のライブラリである。一部の実施形態では、そのようなライブラリはサービス提供者によって作成される。ユーザは新規ライブラリ作成ユーティリティ1522を使用して新しいライブラリを作成することができる。
一部の実施形態では、ユーザが初期化画面1520で仮想ボタンまたはオプションをクリックすると、ユーザ・インターフェースに初期化ウィザードが表示される。各種の初期化ウィザード画面1530を図75〜図77に示す。例示的な初期化ウィザード画面1530を使用して機関/組織の組織スキーマを定義することができる。例示的な初期化画面を使用して、DERSエディタ・サービスの様々なユーザを定義することもできる。
図75は、DERSエディタを使用する機関または組織についての各種情報を提供するために使用することができる例示的な初期化ウィザード画面1530を示す。図75の初期化ウィザード画面1530は、ユーザ定義可能ないくつかのフィールドを含む。図75の例示的実施形態は、機関/組織名フィールド1532を含む。このフィールドを使用して、ライブラリが作成される対象の機関または組織の名前を定義することができる。一部の実施形態では、ユーザが提供した名前が組織の名前であることを知らせると、機関名フィールド(図示せず)を入力して、新しいライブラリを使用するその組織内の1つまたは複数の機関を特定するようにユーザを促すことができる。一部の実施形態では、ロゴをアップロードするリンク1534も含めることができる。ユーザはロゴをアップロードするリンク1534を使用して、機関のロゴをDERSエディタにアップロードすることができる。そのロゴをDERSエディタのユーザ・インターフェースの各種画面に表示することができる。
図75の例示的な初期化ウィザード画面1530は、言語選択フィールド1536も含む。言語選択フィールド1536を使用して、ライブラリおよびDERSエディタ・サービスで使用されるデフォルトの言語を指定することができる。一部の実施形態では、言語選択フィールド1536は、展開されると使用可能なすべての言語の一覧を表示するドロップ・ボックスを使用して入力することができる。図75の例示的実施形態は日付形式フィールド1538も含む。ユーザはこのフィールドを使用して、日付をどのような形式にするかを選択することができる(例えば、○○月/○○日/○○年、○○日/○○月/○○年、○○日/○○月/○○○○年等)。ユーザが図75に示すフィールドを埋めると、ユーザは「次へ」のオプション1540をクリックして次の初期化ウィザード画面1530に進むことができる。各種実施形態で、「次へ」のオプション1540は、ユーザが現在の画面で必須のフィールドすべてを入力するまでは無効にしておくことができる。
図76に、別の例示的な初期化ウィザード画面1530を示す。図76に示す例示的な初期化ウィザード画面1530を使用して、機関のDERSエディタのユーザと各ユーザの特権を定義することができる。図76に示す例示的実施形態はユーザ・フィールド1550を含む。ユーザはユーザ・フィールド1550にユーザを入力することができる。一部の実施形態では、これは、ユーザの電子メール・アドレスを提供することによって実現することができる。そのような実施形態では、DERSエディタ・サービスが、与えられた電子メール・アドレスにユーザIDおよびパスワードと共に電子メールを送信することができる。そして、新しく作成されたユーザが、電子メールで提供された資格証明を使用してDERSエディタ・サービスにアクセスすることができる。一部の実施形態では、新しく作成されたユーザは、例えば初回にログインする時にパスワードを変更することを要求される場合がある。
また、図76に示す例示的な初期化ウィザード画面1530は、役割選択1552機能を含む。一部の実施形態では、役割選択1552機能は、ユーザによって埋められるフィールドであり、ドロップ・ダウン・ボックスを含むことが可能である。図76に示す例示的実施形態では、役割選択1552機能は、いくつかの選択可能なオプションを提供し、ユーザは必要であればチェックを入れることができる。図76では選択可能なオプションはラジオ・ボタンとして示すが、すべての実施形態でラジオ・ボタンである必要はない。図76の例示的実施形態では、点検者、エディタ、および管理者の役割が示される。他の実施形態はさらに他の役割を含むことができる。一部の実施形態では、ユーザは、新しいユーザについて追加的な情報を定義することを要求される。この追加的な情報は、新しいユーザが働く、または担当する看護エリアを含むことができる。図76に示す例示的な初期化ウィザード画面1530には「別のユーザを追加する」のオプション1554も含まれる。これは、ユーザが複数のDERSエディタ・ユーザと各自の特権を定義したい場合に使用することができる。「別のユーザを追加する」のオプション1554をクリックすると、DERSエディタのユーザ・インターフェースが、さらに他のユーザとその特権を定義するために使用できる追加的なフィールドを表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、これに限定されないが表3に示す特権などのいくつかの特権から選択することにより、ユーザにカスタマイズされた役割を割り当てることができる。
図76に示す例示的実施形態は、「戻る」のオプション1555および「次へ」のオプション1540も含む。「戻る」のオプション1555を使用して、1つ前の初期化ウィザード画面1530に戻ることができる。「次へ」のオプション1540を使用して、次の初期化ウィザード画面1530に進むことができる。「次へ」のオプション1540は、ユーザが現在の画面で必須のフィールドすべてを入力するまで無効にしておくことができる。
図77は、機関内に存在する各種の看護エリアを定義するために使用することができる例示的な初期化ウィザード画面1530を示す。図77に示す例示的実施形態は、看護エリア選択機構1560を含む。看護エリア選択機構1560は、ユーザによってチェックを入れることが可能な看護エリアのリストを含むことができる。一部の実施形態では、看護エリアのリストは、ユーザに分かりやすいように、看護エリアの類似した看護グループに編成することができる。例えば、いくつかの精神科の看護エリアを、「精神科」の見出しまたは欄の下にまとめることができる。一部の実施形態では、看護グループの選択画面も含めることができる。ユーザはそのような画面を使用して、機関に存在するいくつかの看護グループを定義することができる。そして、ユーザは、定義した各看護グループに含める看護エリアを指定することができる。
一部の実施形態では、看護エリア選択機構1560は、少なくとも1つの看護エリア選択フィールド(図示せず)を含むことができる。そのような実施形態では、ユーザは、ドロップ・ダウン・リストなどから所望の看護エリアを選択することにより、看護エリア選択フィールドを入力することができる。そのような実施形態は、看護エリアを入力することが可能な追加的なフィールドを追加するために使用することができる「他の看護エリア追加」のオプション(図示せず)も含むことができる。
図77に示す例示的実施形態は、「戻る」のオプション1562および「終了」のオプション1564も含む。「戻る」のオプション1562を使用して、1つ前の初期化ウィザード画面1530に戻ることができる。「終了」のオプション1564を使用して次の初期化ウィザード画面1530に進むことができる。「終了」のオプション1564は、ユーザが現在の画面で必須のフィールドすべてを入力するまで無効にしておくことができる。一部の実施形態では、ユーザが看護エリア選択機構1560で少なくとも1つの看護エリアを選択しないと、「終了」のオプション1564が有効にならない。
実施形態によっては、初期化ウィザードに含めることが可能なさらに他の画面を含む。例えば、実施形態によっては、1つまたは複数の一般設定画面を含むことができる。一部の実施形態では、ユーザ・グループまたは役割画面を含めることができ、この画面でユーザは図76の役割選択機構1552に表示されるグループおよび/または役割を定義することができる。そのような実施形態では、ユーザは、ユーザ・グループまたは役割画面で、グループおよび/または役割ごとにDERSエディタ・サービスの特権をカスタマイズすることができる。初期化ウィザードの一部として他の画面も含めることができる。そのような実施形態では、図77に示す「終了」のオプション1564を代わりに「次へ」のオプションとして、ユーザがさらに他の画面に進めるようにすることができる。
図78は、「ようこそ(Welcome)」の画面1570の例示的実施形態を示す。例示的な「ようこそ」の画面1570は、機関のためにDERSエディタ・サービスを最初に初期化した後にユーザに表示される画面とすることができる。図78に示す「ようこそ」の画面1570は、一部の実施形態では、DERSエディタ・サービスにログインするとユーザに表示される画面である。一部の実施形態では、「ようこそ」の画面1570は、ログイン後、DERSエディタの薬物ライブラリに十分な内容が追加されるまで表示することができる。実施形態によっては「ようこそ」の画面1570を含まない場合もある。
図に示すように、「ようこそ」の画面1570はタイトル・バー1572を含む。タイトル・バー1572はサービス識別子1574を含むことができる。サービス識別子1574は、サービスの名前、ロゴ、アイコン等を含むことができる。タイトル・バー1572は、いくつかの選択可能なリンク/メニューのオプション1576も含むことができる。例示的実施形態では、タイトル・バー1572は選択可能なリンク/メニューのオプション1576を含み、これは、Homeのオプション、病院設定のオプション、アカウント設定のオプション、ヘルプのオプション、およびサイン・アウトのオプションを含む。
ユーザが機関のロゴをアップロードしている場合は、機関のロゴ1578をDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することができる。例示的実施形態では、機関のロゴ1578はDERSエディタのユーザ・インターフェースの左上の隅に表示されているが、他の実施形態では他の場所に表示することができる。一部の実施形態では、機関のロゴ1578は、DERSエディタのユーザ・インターフェースのすべての画面には表示されない場合もある。
図78に示す「ようこそ」の画面1570はさらにサイド・バー1580を含む。サイド・バー1580は、関心の対象となる各種情報、DERSエディタの項目へのリンク、ユーザが責任を負っている行動項目等を含むことができる。図78に示す例示的実施形態では、サイド・バー1580は、機関の看護エリアのリストへのリンクを含んでいる。
「ようこそ」の画面は情報提供ボックス1582も含むことができる。情報提供ボックス1582は、ユーザが関心を持つ可能性のある情報や通知を表示することができる。情報提供ボックス1582は、一部の実施形態では、教育用の情報をユーザに提供することができる。「ようこそ」の画面1570の実施形態によっては、クイック・リンク・ボックス1584も含むことができる。このボックスは、DERSエディタ・サービス内のいくつかの編集機能へのリンクを含むことができる。例示的実施形態では、クイック・リンク・ボックス1584は、薬物追加リンク、薬物取り込みリンク、看護エリア追加リンク、および解説へのリンクを含む。他の実施形態は、異なるリンクまたは異なる数のリンクを含むことができる。
DERSエディタ画面によっては検索バー1586も含むことができる。例示的実施形態では、検索バー1586は「ようこそ」の画面1570に含まれる。検索バー1586で、ユーザは各種項目または要素を薬物ライブラリで検索することができる。例えば、ユーザは、検索バー1586を使用して特定の薬剤レコードまたは看護エリアを探すことができる。
図79は、DERSエディタのダッシュボード画面1590の例を示す。一部の実施形態では、DERSエディタのダッシュボード画面1590は、ホーム画面として機能する、かつ/またはDERSエディタ・サービスにログインすると表示される画面とすることができる。DERSエディタのダッシュボード画面1590は、重要な薬物ライブラリ情報の簡潔な「スナップショット」をユーザに提供することができる。DERSエディタのダッシュボード画面1590は、ユーザが属する特権またはグループに応じてユーザごとに異なる可能性がある。DERSエディタのダッシュボード画面1590は、ユーザが各自の必要性に合わせてDERSエディタのダッシュボード画面1590を設定するために異なる場合もある。また、DERSエディタのダッシュボード画面1590は、薬物ライブラリの形成の段階によっても異なる可能性がある。例えば、DERSエディタ・ダッシュボード画面1590は、薬物ライブラリが作成段階(まだ公開されていない)にある時と、薬物ライブラリが公開された後とで異なる場合がある。
図に示すように、図79に示すDERSエディタのダッシュボード画面1590はタイトル・バー1572を含む。タイトル・バー1572はサービス識別子1574を含む。タイトル・バー1572は他の重要な情報も含むことができる。図79に示す例示的実施形態では、タイトル・バー1572は薬物ライブラリのバージョン番号1592を含む。一部の実施形態では、タイトル・バー1572は、その薬物ライブラリ・バージョンが作成中であるか、公開されているかも示すことができる。例示的実施形態のタイトル・バー1572は、ユーザのDERSエディタ・ユーザ名1594も含む。一部の実施形態では、ユーザは、ユーザ名1594をクリックして、アカウント設定を見る、または変更する、パスワードを変更する、ログアウト等することができる。
DERSエディタのダッシュボード画面1590は、情報、リンク、行動項目等をユーザに提供するいくつかのウィジェットを含むことができる。一部の実施形態では、ダッシュボード画面1590に表示されるウィジェットは、ユーザによって選択および/または変更することができる。一部の実施形態では、ユーザは、そのユーザに割り当てられた役割または許可に応じて、ウィジェットのサブセットのみから選択することができる。そのため、ユーザは、自身の必要性に最も適するようにDERSエディタのダッシュボード画面1590を構成することができる。一部の実施形態では、各種のDERSエディタ・ダッシュボードは、DERSエディタ・ユーザの特定のグループ(薬物ライブラリ管理者、点検者、薬剤師等)のために、機関によって構成することができる。一部の実施形態では、DERSエディタのダッシュボード画面1590は、作成中の薬物ライブラリと、公開済み/使用されている薬物ライブラリとで異なる場合がある。各ユーザに対応する特定のダッシュボード設定は、データベース、例えばDERSデータベースまたはユーザ・データベースに記憶することができる。
図79に示すDERSエディタのダッシュボード画面1590は概要ウィジェット1596aを含む。概要ウィジェット1596aは、薬物ライブラリのバージョン番号、その点検ステータスもしくは公開ステータス、ライブラリ中の施設、看護エリア、および/または薬物の数等を表示することができる。図79のDERSエディタのダッシュボード画面1590はクイック・リンク・ウィジェット1596bを含む。クイック・リンク・ウィジェット1596bで、ユーザは、各種リンクをクリックして、よく使用する、または重要なDERSエディタ機能に進むことができる。一部の実施形態では、ユーザは、クイック・リンク・ウィジェット1596bに表示するリンクを選択することができる。進行状況ウィジェット1596cも図79に示す。進行状況ウィジェット1596cは、点検の進捗やライブラリの作成の進捗状況についての各種情報を含むことができる。一部の実施形態では、進行状況ウィジェット1596cに表示される情報の少なくとも一部はグラフ形式で提示することができる。進行状況ウィジェット1596cに表示される情報には、これらに限定されないが、点検が済んだ変更または点検を必要とする変更、フィードバック、看護エリアごとの点検の進捗状況、DERSエディタ・ユーザごとの点検の進捗状況等が含まれる。進行状況ウィジェット1596cは、実施形態によっては、DERSエディタ・ユーザの行動項目および作業リストとしての行動へのリンクを含むことができる。図79にはフィードバックおよび要求ウィジェット1596dも示される。フィードバックおよび要求ウィジェット1596dは、ライブラリについてのユーザからのフィードバックおよび更新要求を示すことができる。この情報は例えば表に表示することができる。表は、薬物名、看護エリア、臨床使用、濃度、フィードバックまたは要求の日付、要求を提出したユーザの名前またはユーザID等を含むことができる。ユーザは、フィードバックおよび要求ウィジェット1596dに表示された所望の項目をクリックしてその項目に対処することができる。他の実施形態は、異なるウィジェットまたはさらに他のウィジェットを含むことができる。一部のウィジェット、例えば、フィードバックおよび要求ウィジェット1596dは、代替実施形態では1つまたは複数の異なるウィジェットに分割することができる。
図79にはいくつかのタブ1598も示される。ユーザは、これらのタブ1598をクリックしてDERSエディタの種々の部分に進むことができる。図79の例示的実施形態では、DERSエディタのダッシュボード画面1590は、薬物エディタ、看護エリア画面、ライブラリ・点検画面、およびポンプ・シミュレータに進むためのタブ1598を含む。DERSエディタの開かれているタブ1598は、一部の実施形態では、ハイライト表示するか、その他の形でタブが開いていることを視覚的に示すことができる。これらの各種画面を使用して、薬物ライブラリの様々な態様を作成または変更することができる。例えば看護エリア画面を使用して、薬物ライブラリ内の看護エリア・エントリを編集することができる。各種実施形態は、異なるタブ1598または異なる数のタブ1598を含むことができる。
次いで図80を参照すると、例示的な看護エリア画面1600が示される。ユーザは、一部の実施形態では、対応するタブ1598をクリックすることにより看護エリア画面1600に進むことができる。看護エリア画面1600は、薬物ライブラリ内の看護エリアのリストをユーザに表示することができる。図80には4つのみの看護エリアを示す。看護エリアについての他の情報も表示することができる。例えば、各看護エリアの薬物の数や、各看護エリアの点検の進捗状況等も表示することができる。実施形態によっては、看護エリアとそれに関連する情報を看護エリアの表1602に表示することができる。ユーザは、リストの看護エリアをクリックするか、または選択して、その看護エリアに関するより詳細な情報を見たり、看護エリアの設定を編集したりすることができる。
看護エリア画面1600はさらに、看護エリア追加のオプション1604およびコピーのオプション1606を含み、これらは図80では仮想ボタンとして示される。ユーザは、薬物ライブラリに新しい看護エリアを追加したい場合は、これらのオプションの1つを選択することができる。ユーザは、既存の看護エリアをコピーすることによって新しい看護エリアを追加したい場合は、コピーのオプション1606を選択することができる。両方の看護エリアの設定にほとんど違いがない場合は、それにより時間を節約することができる。一部の実施形態では、コピーのオプション1606を使用して新しい看護エリアを作成すると、コピーされた看護エリアの薬剤レコード、規則のセット、濃度等がすべて新しい看護エリアにコピーされてもよい。一部の実施形態では、ユーザは、コピーのオプション1606を使用して新しい看護エリアを作成する時に、看護エリアに関連付けられた各種エントリをコピーしたくないことを知らせることができる。ユーザが既存の看護エリアをコピーせずに新しい看護エリアを作成したい場合は、看護エリア追加のオプション1604をクリックすることができる。
図81〜図86の推移は、看護エリア追加画面1610のいくつかの例を示す。他の実施形態では、看護エリアを追加するために使用される画面またはステップは異なってよい。一部の実施形態では、これらの画面は、ユーザが図80に示す看護エリア追加のオプション1604をクリックした後に、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することができる。図81に示す看護エリア追加画面1610は、一部の実施形態では、看護エリア追加ウィザードの一部である多数の画面の1つとして用いることができる。一部の実施形態では、看護エリア追加画面1610は看護エリア画面1600の一部とすることができる。一部の実施形態では、看護エリア追加画面1610は、看護エリア画面1600に重畳してモーダル・ウィンドウとして表示することができる。
看護エリアの追加は、いくつかの異なるパラメータ、要素、項目等を指定することを伴う場合がある。看護エリアを追加する際、ユーザは、看護エリアの種類または名前、ならびにその看護エリアに関連付けられる他のDERSエディタ・サービス・ユーザを指定することができる。ユーザは、看護エリアで使用される、または対応可能な薬物および医療機器の種類も指定することができる。ユーザは、その看護エリアにおける薬物投与に関連する可能性のある、看護エリアについてのいくつかのパラメータを指定することを要求される場合もある(例えば患者体重の制限、B.S.Aの制限等)。一部の実施形態では、ユーザは、看護エリアが属する看護グループ(存在する場合)も指定することができる。他の実施形態では、看護エリアの追加は上記とは異なる場合があり、異なる、または追加的なパラメータ、要素、項目等を指定することを伴う場合もある。看護エリアが追加されると、看護エリアおよびその看護エリアに指定されたすべての情報がDERSデータベースに保存されてもよい。同様のプロセスを使用して薬物ライブラリに看護グループを追加することができる。
図に示すように、図81に示される看護エリア追加画面1610には看護エリアの種類のリスト1612が示される。図81に示す看護エリアの種類のリスト1612はいくつかの看護エリア・カテゴリに分けて、ユーザが所望の看護エリアの種類をすぐに見つけられるようにする。図81に示す例示的実施形態では、ユーザは、チェック・ボックスを使用して所望の看護エリアを選択することができる。他の実施形態では、ユーザは、ラジオ・ボタンのオン/オフを切り替える、または所望の看護エリアをクリックする、または他の適切な方式で所望の看護エリアの種類を選択することができる。ユーザは、看護エリアを追加する過程で、さらに他のステップに進む前に看護エリアの種類を選択することを要求される場合がある。一部の実施形態では、アステリスクまたは他の記号を使用して、DERSエディタ画面でフィールド、パラメータ、または他の要素を定義することが必須であるかどうかを示すことができる。本明細書で必須と示されるフィールド、パラメータ、または他の要素は、本開示のすべての実施形態で必須である必要はない。
ユーザが新しい看護エリアの追加をキャンセルしたい場合、ユーザは看護エリア追加画面1610のキャンセルのオプション1614を使用することができる。ユーザが続いてさらに他の看護エリア設定を定義したい場合、ユーザは「次へ」のオプション1616を使用することができる。
図82は別の看護エリア追加画面1610を示す。図82に示す看護エリア追加画面1610は、看護エリアの設定を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドを含む。他の実施形態では、各種の看護エリア設定のための看護エリア追加画面1610は、図82に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図82に示す例示的実施形態では、名前パラメータ・フィールド1620が含まれる。このフィールドを使用して、機関内の看護エリアの名前を指定することができる。図82では、ユーザは名前パラメータ・フィールド1620に「4 West」を入力している。
例示的実施形態では、看護エリアの種類のパラメータ・フィールド1622も含まれる。このフィールドは、ユーザが図81に示す画面などの前の看護エリア追加画面1610で選択した看護エリアが自動的に入力される。一部の実施形態では、図81に示す画面などの看護エリア追加画面1610は含まれない場合もある。それに代えて、図82に示す画面などの看護エリアの種類のパラメータ・フィールド1622を入力することにより、看護エリアの種類を定義することができる。看護エリアの種類のパラメータ・フィールド1622は、一貫性をもたらし、機関の間の比較を行いやすくする効果がある可能性がある。
一部の実施形態ではソート順序のパラメータ・フィールド1624も含めることができる。このフィールドを使用して、医療機器のプログラム時に医療機器のユーザ・インターフェースで追加した看護エリアが表示される順序を定義することができる。例えば、ある医療機器がいくつかの看護エリアで使用される場合は、プログラム時に、機器がある看護エリアをリストから選択するようにユーザに要求することができる。ソート順序パラメータ・フィールド1624を使用して、リスト中でその看護エリアが表示される位置を定義することができる。
二度の点検が必要かどうかのパラメータ・フィールド1626も図82に含まれる。このフィールドを使用して、その看護エリアでプログラムされる輸液や治療等が、投与前に二度の点検を必要とするかどうかを定義することができる。この二度の点検は、一部の実施形態では、最初の輸液をプログラムしたユーザと同じユーザによって行われる場合も、別のユーザによって実施される場合もある。一部の実施形態では、ユーザは、例えば推奨制限がオーバーライドされた場合だけ二度の点検が必要であることを指定する選択肢を有することができる。
図82の例示的実施形態はさらに画面ロックのパラメータ・フィールド1628を含む。このフィールドを使用して、その看護エリア内の医療機器のユーザ・インターフェース画面をユーザがロックできるか否かを定義することができる。一部の実施形態では、画面ロック・パラメータ・フィールドを使用して、いくつかの可能な画面ロックの中から画面ロックの種類を選択することができる。例えば、ユーザは、仮想ボタン、スライダー、キーパッド等でロックまたはロック解除できる画面ロックから選ぶことができる。ユーザは、画面のロックを解除するためにパスコードまたはパスワードが必要とされるかどうかも定義することができる。一部の実施形態では、画面ロック・パラメータ・フィールド1628を使用して、医療機器のユーザ・インターフェースのタイムアウト時間を設定することができる。例えば、ユーザは、機器のユーザ・インターフェースが2分間触れられないと、機器が自動的にユーザ・インターフェースをロックすることを指定することができる。
図82に示す例示的な看護エリア追加画面1610には、デフォルト・スピーカ音量のパラメータ・フィールド1630およびデフォルト画面輝度のパラメータ・フィールド1632も含まれる。デフォルト・スピーカ音量のパラメータ・フィールド1630を使用して、その看護エリア内の機器のデフォルトのスピーカ音量を定義することができる。デフォルト画面輝度のパラメータ・フィールド1632を使用して、その看護エリア内の機器のデフォルトの画面輝度を定義することができる。図82に示すものを含む一部の実施形態は、自動的な画面輝度調整パラメータ・フィールド1634を含むことができる。このフィールドを使用して、看護エリア内の医療機器の画面が周囲の照明条件や時刻に応じて輝度を自動的に調節するか否かを定義することができる。
ユーザが看護エリア設定のパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1616をクリックすることができる。図82に示す看護エリア追加画面1610で「次へ」のオプション1616をクリックすると、ユーザは、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の看護エリア追加画面1610に進むことができる。一部の実施形態では、図82の「次へ」のオプション1616をクリックすると、図83に示す看護エリア追加画面1610にユーザを進めることができる。図83に示す看護エリア追加画面1610は、看護エリアの患者設定を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドを含む。他の実施形態では、各種患者設定のための看護エリア追加画面1610は、図83に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図に示すように、体重/BSAを二度入力するかどうかのパラメータ・フィールド1640が含まれる。このフィールドを使用して、情報が正しいことを確認するために、患者の体重や体表面積を2回入力することをユーザに要求するか否かを定義することができる。これは、例えば、そのような値に小さな誤差があっても重大な有害事象が発生する可能性のあるNICUで望ましい可能性がある。誤った体重またはBSA値の入力を防ぐ安全策として他のパラメータを含めることも可能である。
いくつかの患者体重制限のパラメータ・フィールドも含めることができる。図83に示す例示的実施形態では、看護エリア追加画面1610は、体重の上限絶対制限パラメータ・フィールド1642、体重の上限推奨制限パラメータ・フィールド1644、体重の下限推奨制限パラメータ・フィールド1646、体重の下限絶対制限パラメータ・フィールド1648を含む。一部の実施形態では、絶対制限はプログラム時にオーバーライドしてはならず、推奨制限は人手によるオーバーライドでオーバーライドすることができる。体重の上限絶対制限パラメータ・フィールド1642および体重の上限推奨制限パラメータ・フィールド1644を使用して、医療機器のプログラム時に入力できる体重の上限を定義することができる。体重の下限推奨制限パラメータ・フィールド1646および体重の下限絶対制限パラメータ・フィールド1648を使用して、医療機器のプログラム時に入力できる体重の下限を定義することができる。これらの絶対制限および推奨制限は、患者の体重をプログラムする際に正しい情報が確実に入力されることを助けることができる。様々な利点の中でも特に、これらの制限は、体重をプログラムする際にユーザが誤って余分な「0」をタイプした場合に発生し得る桁数の誤りを防ぐ助けとなる。例えば、医療機器のプログラム時にユーザが患者体重フィールドに「250lbs」ではなく「2500lbs」と入力すると、絶対制限によりユーザがその治療を実施することを阻止することができる。
ユーザが図83の看護エリア追加画面1610でパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1616を使用することができる。図83に示す看護エリア追加画面1610の「次へ」のオプション1616で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の看護エリア追加画面1610にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図83の「次へ」のオプション1616をクリックすると、ユーザは図84に示す看護エリア追加画面1610に進むことができる。図84に示す看護エリア追加画面1610は、看護エリアの患者設定を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドを含む。一部の実施形態では、図83〜図84に示す看護エリア追加画面1610を組み合わせて1つの画面にすることができる。他の実施形態では、各種の患者設定のための看護エリア追加画面1610は、図84に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図84にはいくつかの患者体表面積のパラメータ・フィールドが示される。図84に示す例示的実施形態では、看護エリア追加画面1610は、BSAの上限絶対制限パラメータ・フィールド1650、BSAの上限推奨制限パラメータ・フィールド1652、BSAの下限推奨制限パラメータ・フィールド1654、およびBSAの下限絶対制限パラメータ・フィールド1656を含む。BSAの上限絶対制限パラメータ・フィールド1650およびBSAの上限推奨制限パラメータ・フィールド1652を使用して、医療機器のプログラム時に入力することができるBSAの上限を定義することができる。BSAの下限推奨制限パラメータ・フィールド1654およびBSAの下限絶対制限パラメータ・フィールド1656を使用して、医療機器のプログラム時に入力することができるBSAの下限を定義することができる。上記で図83の説明時に体重の絶対制限および推奨制限を参照して述べたように、これらの絶対制限および推奨制限は、患者のBSAをプログラムする際に正しい情報が確実に入力されることを助けることができる。
図84は、看護エリアで使用される医療機器がシリンジ・ポンプである場合にシリンジ設定を行うためのパラメータ・フィールドも含む。一部の実施形態では、シリンジ・ポンプ設定パラメータは、別の看護エリア追加画面1610に含めることができる。図84に示す例示的実施形態では、シリンジ・パラメータ・フィールド1658が含まれる。このフィールドを使用して、その看護エリアで使用してよい、または使用してはいけないシリンジを定義することができる。この場合も、NICUの例を使用すると、60ccシリンジなどの大容量シリンジの使用を禁止することが望ましい場合がある。例えば、ポンプのプログラム時に、ユーザが大き過ぎるシリンジ・サイズを入力した場合、または大き過ぎるシリンジが装着されているとポンプが判断した場合、ユーザが治療を実施することを阻止することができる。
ユーザが図84の看護エリア追加画面1610でパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のボタン1616をクリックすることができる。図84に示す看護エリア追加画面1610で「次へ」のボタン1616をクリックすると、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の看護エリア追加画面1610にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図84の「次へ」のボタン1616をクリックすると、ユーザを図85に示す看護エリア追加画面1610に進めることができる。図85に示す看護エリア追加画面1610は、その看護エリアのKVOの設定、流量の制限、およびVTBIの制限を定義するために使用することができるパラメータ・フィールド群をいくつか含んでいる。他の実施形態では、それらの設定のための看護エリア追加画面1610は、図85に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。一部の実施形態では、図85に示すパラメータ・フィールドの群ごとに個別の看護エリア追加画面1610があってもよい。
図85に示す例示的実施形態では、看護エリアのKVOの設定を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドがある。例示的実施形態では、デフォルトKVO値パラメータ・フィールド1660が含まれる。このフィールドを使用して、看護エリアのデフォルトのKVO流量を定義することができる。図85に示す例示的実施形態には、KVOをユーザによって変更できるパラメータ・フィールド1662も含まれる。このフィールドを使用して、その看護エリアのユーザが、フィールド1660に定義されたKVO流量または薬物レコードに定義されたKVO流量からKVO流量を変更することができるか否かを定義することができる。
図85に示す例示的な看護エリア追加画面1610は、看護エリアの輸液速度の制限を定義するために使用することができるパラメータ・フィールドも含む。図85に示す例示的実施形態では、流量の上限絶対制限パラメータ・フィールド1664および流量の上限推奨制限パラメータ・フィールド1666を示す。他の実施形態は、流量の下限絶対制限パラメータ・フィールド(図示せず)および流量の下限推奨制限パラメータ・フィールド(図示せず)を含むことができる。流量の上限絶対制限パラメータ・フィールド1664および流量の上限推奨制限パラメータ・フィールド1666を使用して、輸液ポンプのプログラム時に入力できる輸液速度の制限を定義することができる。それらの流量により、危険な量の薬物が特定の時間窓内に送液されないことを保証することを助けることができる。一部の実施形態では、看護エリアで使用される薬物の各種の薬物レコードも流量の制限を含むことができる。そのような流量の制限は、その看護エリアに定義されたどの流量の制限よりも優先されてもよい。看護エリアのレベルで定義することが可能な他の制限の中にも、当該看護エリアで使用される薬物の薬物レコードに定義された制限(例えばVTBI、警報の感度等)の方が優先されるものがある。
図85に示す例示的実施形態は、看護エリアのVTBIの制限を定義するために使用することができるパラメータ・フィールドも含む。図に示すように、VTBIの上限絶対制限パラメータ・フィールド1668およびVTBIの上限推奨制限パラメータ・フィールド1670が含まれる。一部の実施形態では、VTBIの下限絶対制限パラメータ・フィールド(図示せず)およびVTBIの下限推奨制限パラメータ・フィールド(図示せず)も含めることが可能である。VTBIの上限絶対制限パラメータ・フィールド1668およびVTBIの上限推奨制限パラメータ・フィールド1670を使用して、医療機器のプログラム時に入力できるVTBIの制限を定義することができる。それらの制限はいくつかの理由で有益である可能性がある。例えば、それらの制限は、患者に過剰に薬剤が送液されるのを防ぐ助けとなる可能性がある。
ユーザが図85の看護エリア追加画面1610でパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1616を使用することができる。図85に示す看護エリア追加画面1610の「次へ」のオプション1616で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の看護エリア追加画面1610にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図85の「次へ」のオプション1616で、図86に示す看護エリア追加画面1610にユーザを進めることができる。図86に示す看護エリア追加画面1610は、看護エリアの空気混入の制限および閉塞感度の制限を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールド群を含む。他の実施形態では、それらの設定のための看護エリア追加画面1610は、図86に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。一部の実施形態では、図86に示すパラメータ・フィールドの群ごとに個別の看護エリア追加画面1610があってよい。
図86に示す例示的実施形態では、空気混入制限値を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドが含まれる。図86の例示的な看護エリア追加画面1610には、デフォルト空気混入制限パラメータ・フィールド1680、ユーザが空気混入制限値を変更可能かどうかのパラメータ・フィールド1682、および空気混入絶対制限パラメータ・フィールド1684が含まれる。デフォルト空気混入制限値のパラメータ・フィールド1680を使用して、当該看護エリアのデフォルトのライン内空気混入警報の感度を定義することができる。ユーザが空気混入制限値を変更可能かどうかのパラメータ・フィールド1682を使用して、フィールド1680に定義された、または当該看護エリアの薬物レコードに定義された空気混入制限値をユーザが変更できるか否かを定義することができる。空気混入の絶対制限フィールド1684を使用して、ユーザがそれを超えて空気混入制限値を変更することができないライン内空気混入警報の感度レベルを定義することができる。これらのパラメータ・フィールドは、空気塞栓症などの有害事象の防止の助けとなる可能性がある。
図86には、閉塞感度を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドも含まれる。図86に示す例示的実施形態では、デフォルト閉塞感度パラメータ・フィールド1686、ユーザが閉塞感度を変更できるかどうかのパラメータ・フィールド1688、閉塞感度の絶対制限パラメータ・フィールド1690、および逆方向のポンプ作動による閉塞圧力緩和フィールド1692が含まれる。実施形態によっては、上流の閉塞感度と下流の閉塞感度に別々の閉塞パラメータ・フィールド群を含むこともできる。デフォルト閉塞感度パラメータ・フィールド1686を使用して、看護エリア内の医療機器のデフォルトの閉塞感度を定義することができる。ユーザが閉塞感度を変更できるかどうかのパラメータ・フィールド1688を使用して、フィールド1686または看護エリアの薬物レコードに指定された閉塞感度をユーザが変更できるか否かを定義することができる。閉塞感度の絶対制限パラメータ・フィールド1690を使用して、ユーザがそれを下回って閉塞感度を変更することができない閉塞感度レベルを定義することができる。逆方向のポンプ作動による閉塞圧力緩和フィールド1692を使用して、閉塞が医療機器によって感知された場合に医療機器が逆方向にポンプを作動させて閉塞圧力を緩和するかどうかを定義することができる。この逆方向のポンプ作動は、閉塞の原因が取り除かれた場合(例えば看護師が輸液ラインからIVラインのクランプを外した場合)に大きな過度の送液が発生しないようにするために望ましい場合がある。これらのパラメータは、患者が処方された治療を安全に受けることを保証する助けとなる可能性がある。
ユーザが図86の看護エリア追加画面1610でパラメータの定義を終えると、ユーザは図81〜85に示す「次へ」のオプション1616と同様の「次へ」のオプションを使用することができる。そのようなオプションで、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の看護エリア追加画面1610にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図81〜図86のパラメータの定義を進めた結果、ユーザは、看護エリアを追加するために必要な項目、パラメータ、要素等の定義を完了している可能性がある。そのような実施形態では、図86に示すように、「終了」のオプション1694を含めることができる。ユーザは「終了」のオプション1694を使用して看護エリアを薬物ライブラリに追加することができる。各種の他の実施形態では、ユーザは、看護エリアが薬物ライブラリに追加される前に、追加的な、または異なるパラメータ、項目、要素等を定義することを要求される場合もある。例えば、患者自己調節鎮痛(PCA(patient controlled analgesia))の機械を使用する看護エリアは、最小投与間隔等のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図87は例示的な看護エリア画面1600を示す。看護エリアを追加するために必要なパラメータ、項目、要素等を定義し、図86に示す「終了」のオプション1694などの「終了」のオプションをクリックすると、ユーザを看護エリア画面1600に戻すことができる。図に示すように、図80〜図86の看護エリア追加画面1610の例示的な推移で追加された看護エリア「4 West」が、図87の看護エリア画面1600の看護エリア・リストに含められている。図に示すように、新しく追加された看護エリアは、追加された薬物および濃度がゼロとして表示される。新しく追加された看護エリアは、また、点検の進捗状況値がゼロ%として表示される。
次いで特に図88を参照すると、例示的な薬物画面1700が示される。ユーザは、一部の実施形態では、該当するタブ1598を選択することにより薬物画面1700に進むことができる。薬物画面1700は、薬物ライブラリまたは看護エリアにある薬物のリスト、薬物ライブラリにある特定の薬物についてのエントリ、いくつかの異なる薬物ライブラリ・エントリの比較等を表示することができる。図88には10種類の薬物のリストを示す。薬物についての他の情報も表示することができる。図88には、薬物が使用される看護エリア、各薬物に定義された臨床使用の数、点検の進捗状況、各薬物に定義された濃度レコードの数、各薬物に関連付けられた要求またはコメントの数等も示される。実施形態によっては、薬物のリストおよび関連情報を薬物表1702に表示してもよい。ユーザは、リストの薬物をクリックまたは選択して、薬物に関するより詳細な情報を見たり、薬物レコードの設定を編集したりすることができる。
図に示すように、薬物表1702の薬物の一部はトール・マン・レタリング(tall man lettering)を用いている。トール・マン・レタリングは、ユーザが似た名前の薬物を互いに間違えないようにする助けとなることができる。そのような混同が生じる可能性を最小に抑えるために、トール・マン・レタリングをDERSエディタのユーザ・インターフェースの各種画面で使用することができる。
薬物画面1700はさらに、薬物を比較するオプション1704、薬物をコピーするオプション1706、および薬物を追加するオプション1708を含むことができる。ユーザは、薬物ライブラリの2つ以上の薬物の設定を比較したい場合に、薬物を比較するオプション1704を選択することができる。様々な薬物レコードの比較については本明細書の後の箇所で説明する。ユーザは、既存の薬物をコピーすることにより新しい薬物を追加したい場合には、薬物をコピーするオプション1706を選択することができる。それらの薬物の設定にほとんど違いがない場合にはそれにより時間を節約することができる。一部の実施形態では、コピーのオプション1706を使用して新しい薬物を作成すると、すべての規則のセット、濃度等をコピーされた薬物から新しい薬物にコピーすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬物をコピーするオプション1706を使用して新しい薬物を作成する際に、薬物に関連付けられた各種項目またはパラメータをコピーしたくないことを知らせることができる。ユーザが既存の薬物をコピーせずに新しい薬物を作成したい場合、ユーザは薬物追加のオプション1708をクリックすることができる。
図89〜図98の推移は、DERSエディタのユーザ・インターフェースを使用して看護エリアに薬物レコードを追加するために使用できるいくつかの例示的な画面を示す。他の実施形態では、看護エリアに薬物レコードを追加する画面またはプロセスは異なる場合がある。一部の実施形態では、薬物を追加する際に定義する必要のある項目、パラメータ、要素等は異なる場合がある。一部の実施形態では、これらの例示的な画面は、薬物追加ウィザードの一部として含めることができる。
看護エリアへの薬物の追加は、いくつかの異なるパラメータ、要素、項目等を指定することを伴う場合がある。薬物を追加する際、ユーザはその薬物の薬物名を指定することができる。その名前は、DERSエディタ・サービスから提供されるマスター・リストから選択することができる。ユーザは、薬物の種類またはカテゴリも指定することができる。ユーザは、その薬物が追加される看護エリアまたは看護グループも指定することができる。ユーザは、その薬物の投与に関連する可能性のある薬物のパラメータをいくつか指定することを要求される場合もある(例えば投与経路、薬物を2次輸液で投与することが可能かどうか等)。ユーザは、薬物に各種の規則のセットおよび濃度レコードを指定することもできる。他の実施形態では、薬物の追加はこれとは異なる可能性があり、異なる、または追加的なパラメータ、要素、項目等の指定を伴う場合がある。薬物が追加されると、その薬物およびそれに指定されたすべての情報はDERSデータベースに保存することができる。
図89は例示的な薬物追加画面1710を示し、これは、薬物ライブラリに薬物を追加する際に入力することが必要とされる多くの薬物追加画面1710の1つとすることができる。図89に示す例示的な薬物追加画面1710は薬物名パラメータ・フィールド1712を含む。薬物名パラメータ・フィールド1712を使用して、薬物ライブラリに追加される新しい薬物の名前を定義することができる。図89に示す実施形態を含む一部の実施形態では、ユーザは薬物名パラメータ・フィールド1712に薬物名をタイプ入力することができる。薬物名パラメータ・フィールド1712は、入力されたテキストに基づいて薬物名のリストをユーザに提案することができる。図89に示すように、ユーザは「D」の文字をタイプ入力しており、それにより「D」の文字で始まる薬物のリストがユーザ・インターフェースに表示されている。一部の実施形態では、薬物ライブラリにすでにある薬物がリストに表示された場合、その薬物はその旨を示す標識1714と共に表示することができる。図89に示す例示的実施形態では、標識1714が語句「in library(ライブラリにあり)」を含むことにより、薬物「Dobutamine」がすでに薬物ライブラリにあることを知らせている。
図90は図89に示す薬物追加画面1710の別の表示を示す。図に示すように、ユーザは「DOP」の文字を薬物名パラメータ・フィールド1712にタイプ入力している。例示的実施形態では、それらの文字で、薬物候補の数を1種類の薬物「Dopamine」に十分に絞り込むことができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬物のリスト内で所望の薬物をクリックすることにより薬物を選択することができる。ユーザは、希望する場合は薬物名パラメータ・フィールド1712に完全な薬物名を入力することを終了することもできる。
図89および図90に示す薬物追加画面1710でユーザがパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1716を使用することができる。図89および図90に示す薬物追加画面1710の「次へ」のオプション1716で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の薬物追加画面1710にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図89および図90の「次へ」のオプション1716で、図91に示す薬物追加画面1710にユーザを進めることができる。図91に示す薬物追加画面1710は、薬物について各種の薬物の詳細/設定を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドを含む。他の実施形態では、それらの設定のための薬物追加画面1710は、図91に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図に示すように、図91は薬物名パラメータ・フィールド1720を含む。薬物名パラメータ・フィールド1720は、図89および図90に示す薬物追加画面1710など、先行する薬物追加画面で指定された薬物名を自動的に入れることができる。一部の実施形態では、図89および図90に示す画面などの薬物追加画面1710は含まれない場合もある。代わりに、図91に示すような薬物名パラメータ・フィールド1720を埋めることにより薬物名を定義することができる。
一部の実施形態では、他の名前パラメータ・フィールド1722も含めることができる。一部の実施形態では、このフィールドは、薬物名パラメータ・フィールド1720に定義された薬物の他の名前または別名を自動的に入力することができる。一部の実施形態では、他の名前パラメータ・フィールド1722は自動的には入力されず、ユーザが薬物の他の名前を任意に定義することができる。他の名前パラメータ・フィールド1722が自動的に入力される実施形態では、ユーザはさらに他の名前を追加することができる場合がある。例えば、ユーザは、図91ですでに追加されている名前Intropinに加えてOxytyramineおよびRevivanを追加したい場合がある。ユーザは、ポンプをプログラミングする時に、フィールド1720に定義された名前、または他の名前パラメータ・フィールド1722に定義された他の名前のどちらかを使用して薬物を検索することができる。
図91に示す例示的実施形態には、機器で表示される薬物名のパラメータ・フィールド1724も含まれる。このフィールドで、ユーザは、その薬物を投与する医療機器で表示したい薬物の名前を定義することができる。一部の実施形態では、機器で表示される薬物名のパラメータ・フィールド1724には、フィールド1720で定義された薬物名が自動的に入れられる。ユーザが別の名前を使用したい場合は、所望の名前をフィールド1724に入力することができる。一部の実施形態では、ユーザは、フィールド1720にも1722にも定義されていない名前は入力できない場合がある。
図91に示す薬物追加画面1710には、薬物カテゴリ・パラメータ・フィールド1726も含まれる。このフィールドで、ユーザは薬物が属するカテゴリを定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬物カテゴリのリストからカテゴリを選択することができる。薬物カテゴリのリストは、ユーザが薬物カテゴリ・パラメータ・フィールド1726をクリックすると表示されるドロップ・ダウン・リストとすることができる。そのようなリストにより、複数のユーザが薬物ライブラリに薬物を追加できる場合に一貫性を保証することを助けることができる。
一部の実施形態では、AHFS分類パラメータ・フィールド1728も含めることができる。他の実施形態では、分類パラメータ・フィールドでAHFS分類方式を使用する必要はない。ユーザは、AHFS分類パラメータ・フィールド1728で薬物のAHFS分類を定義することができる。一部の実施形態では、このフィールドは、フィールド1720で定義された薬物名に基づいて自動的に入力することができる。
図91に示す薬物追加画面1710は不適合薬剤パラメータ・フィールド1730も含む。一部の実施形態では、このフィールドは、フィールド1720で定義された薬物名に基づいて自動的に入力することができる。一部の実施形態では、ユーザが、薬物ライブラリに追加しようとしている薬物と適合性のない薬剤をタイプ入力することができる。一部の実施形態では、ユーザ・インターフェースは、ユーザが入力した文字に基づいて薬物名リストを表示することができる。これは、図89および図90に示した薬物名パラメータ・フィールド1712をユーザが入力する方法の説明と同様である。
一部の実施形態では、高警戒または高リスク薬剤のパラメータ・フィールド1732も含めることができる。高リスク薬剤パラメータ・フィールド1732を使用して、薬物を薬物ライブラリ内で高リスク薬物と分類すべきか否かを定義することができる。薬物が不適当な形で投与されたときに悪影響の可能性が高い場合に、薬物を高リスク薬物と分類することが望ましい場合がある。薬物が高リスクと定義された場合、その薬物は、一部の実施形態では、その投与の前により厳しい制限や医療機器プログラミングの二度の点検を受ける、かつ/または医療機器のユーザ・インターフェース上でその薬物を高リスクとして示す標識と共に表示することができる。
図91に示す薬物追加画面1710でユーザがパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1716を使用することができる。図91に示す薬物追加画面1710の「次へ」のオプション1716で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の薬物追加画面1710にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図91の「次へ」のオプション1716で、ユーザを図92に示す薬物追加画面1710に進めることができる。図92に示す薬物追加画面1710は、当該薬物を利用可能にすることができる看護エリアのリストを含む。
図に示すように、図92に示す薬物追加画面1710は看護エリア・リスト1740を含む。ユーザは、薬物が追加される任意数の所望の看護エリアを看護エリア・リスト1740から選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、看護グループに薬物を追加することを選択することもできる。図92に示す例示的実施形態では、ユーザは、薬物を看護エリア「4 West」に追加すべきことを指示している。図92に示す実施形態を含む一部の実施形態では、ユーザは、ラジオ・ボタンのオン/オフを切り替える、チェック・ボックスにチェックを入れる、またはチェックを外す、看護エリア名をクリックする等により、看護エリアのリスト1740から看護エリアを選択することができる。
図92に示す薬物追加画面1710でユーザが看護エリアの選択を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1716を使用することができる。図92に示す看護エリア追加画面1710の「次へ」のオプション1716で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の薬物追加画面1710にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図92の「次へ」のオプション1716で、当該薬物を薬物ライブラリに追加してよいかを確認することをユーザに要求する確認画面(図示せず)にユーザを進めることができる。例示的実施形態では、図92の「次へ」のオプション1716で、図93に示す薬物追加完了画面1750などの薬物追加完了画面にユーザを進めることができる。図93に示す薬物追加完了画面1750は、薬物ライブラリおよび選択された看護エリアへの薬物の追加が成功したことを知らせる確認メッセージ1752を含む。薬物追加完了画面はいくつかのリンク1754を含むことができ、そのリンクでユーザは薬物に臨床使用や濃度などのさらに他のパラメータを定義することができる。一部の実施形態では、薬物追加完了画面1750は「戻る」のオプション1756を含むことができる。ユーザは、「戻る」のオプション1756を使用して、図89〜図92でパラメータ、項目、要素等を定義した際に生じた誤りがあればそれを訂正することができる。「OK」のオプション1758も含めることができる。ユーザは「OK」のオプション1758を使用して、薬物ライブラリおよび選択された看護エリアに薬剤が追加された旨を認識したことを知らせることができる。
一部の実施形態では、ユーザは、新しい薬物を追加する際に、薬物について少なくとも1つの規則のセット(例えば臨床使用レコード)および/または濃度を入力することもできる。一部の実施形態では、図93の「OK」のオプション1758をクリックすると、図94に示す臨床使用追加画面1760と同様の臨床使用追加画面をユーザ・インターフェースに表示することができる。他の実施形態では、図93に示す薬物追加完了画面1750などの薬物追加完了画面は含まれない場合もある。図94〜図98は、薬物に臨床使用および濃度を追加するために表示される画面の例示的な推移を示す。
図94は、臨床使用追加画面1760の例示的実施形態を示す。図に示すように、図94の臨床使用追加画面1760は、臨床使用の一般設定を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドを示す。図94には臨床使用名パラメータ・フィールド1762が含まれる。このフィールドを使用して、薬物の臨床使用を定義する。臨床使用には、特に、体重ベース、BSAベース、非体重ベース、中心ライン、周辺ライン等が含まれる。表示順序のパラメータ・フィールド1764も図94に示す。表示順序のパラメータ・フィールド1764を使用して、ユーザが治療を設定する際に医療機器のユーザ・インターフェース上で臨床使用が表示される順序を定義することができる。図94の臨床使用追加画面1760は、輸液種類のパラメータ・フィールド1766も含む。このフィールドを使用して、医療機器によって送液される輸液の種類を定義する。輸液の種類には、これらに限定されないが、負荷量、1次、2次、リレー、持続、ボーラス等がある。実施形態によっては、機器パラメータ・フィールド1768も含むことができる。このフィールドを使用して、追加される臨床使用を利用可能にする医療機器の種類を定義する。
実施形態によっては、一般的なメモのパラメータ・フィールド1770、臨床勧告要約パラメータ・フィールド1772、および詳細な臨床勧告パラメータ・フィールド1774を含むことができる。一般的なメモのパラメータ・フィールド1770を使用して、臨床使用に関する一般的なメモをタイプ入力することができる。一部の実施形態では、このフィールドに入力された内容はいずれも医療機器では表示されないか、または、このフィールドに入力された内容を見るには、ユーザは医療機器のユーザ・インターフェース上でオプションを使用しなければならない。このフィールドは、薬物ライブラリの点検時にDERSエディタのユーザによって見ることができる。このフィールドを使用して、例えば、定義される対象の臨床使用についての情報を提供するリンク、文書、研究論文等を投稿することができる。
勧告要約パラメータ・フィールド1772を使用して、臨床勧告要約を表示することができる。臨床勧告要約は、詳細な臨床勧告パラメータ・フィールド1774に入力された詳細な臨床勧告の短いテキスト・バージョンとすることができる。これらのフィールドは、治療のプログラム時に医療機器に表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬物に臨床使用を追加する際に臨床勧告を定義しない場合もある。代わりに、臨床勧告は、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で臨床勧告リストに進むことによって追加することができる。一部の実施形態では、ユーザは、臨床勧告の一部として画像、リンク、文書等を含めることができる。
図94に示す臨床使用追加画面1760で定義することが可能な1つまたは複数のパラメータで、後続の画面で表示されるパラメータを決定することができる。例えば、ユーザが2次輸液として送液される薬物に臨床使用を定義した場合には、2次輸液に関連し、2次輸液に適切なパラメータのみの定義が必要とされる。すると、後続の臨床使用追加画面1760はそれらのパラメータ・フィールドを含むことができる。
図94に示す臨床使用追加画面1760でユーザがパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1716を使用することができる。図94に示す臨床使用追加画面1760の「次へ」のオプション1716は、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の臨床使用追加画面1760にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図94の「次へ」のオプション1716で図95に示す臨床使用追加画面1760にユーザを進めることができる。図95に示す臨床使用追加画面1760は、臨床使用についての情報をさらに定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールド群を含む。それらのパラメータ・フィールド群には、図94の輸液種類パラメータ・フィールド1766で指定された輸液種類についての一般設定のグループ、治療設定のグループ、および設定のグループが含まれることが可能である。一部の実施形態では、各パラメータ・フィールド群を、別の臨床使用追加画面1760に表示することができる。実施形態によっては、図95に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図95に示す一般設定パラメータ・フィールドの群は、2次輸液で実行可能であるかどうかのパラメータ・フィールド1780、二度の点検が必要かどうかのパラメータ・フィールド1782、および1次輸液でVTBIがゼロになった時の対応パラメータ・フィールド1784を含む。2次輸液で実行可能であるかどうかのパラメータ・フィールド1780を使用して、臨床使用でその薬物を2次輸液で送液することを許可するかどうかを定義することができる。二度の点検が必要かどうかのパラメータ・フィールド1782を使用して、臨床使用が、薬物投与前に二度の点検を必要とするかどうかを定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは、同じユーザによって二度目の点検を行ってよいかどうか、または投与の前にプログラムされた治療を別の者が点検することを必要とするかどうかをさらに定義することができる。
1次輸液でVTBIがゼロになった時の対応パラメータ・フィールド1784を使用して、プログラムされたVTBIが完全に送液された時に医療機器がどのように振る舞うかを定義することができる。一部の実施形態では、このフィールドはデフォルトでKVOに設定される。一部の実施形態では、ユーザは、VTBIがゼロに達した時に警告が発されるかどうか、および警告が発される場合はどの種類の警告が発せられるかを定義することができる。その他の可能ないくつかの動作を指定することもできる。
図95に示す例示的な臨床使用追加画面1760は、治療の終了が近いことを知らせる警告のパラメータ・フィールド1786、および治療終了まであとどれくらいかを知らせる警告のパラメータ・フィールド1788を、治療設定パラメータの群に含む。治療の終了が近いことを知らせる警告のパラメータ・フィールド1786を使用して、治療が終了に近づいた時に医療機器が警告を発するかどうかを定義することができる。治療終了まであとどれくらいかを知らせる警告のパラメータ・フィールド1788を使用して、警告の発行から治療の終了までの近さを定義することができる。一部の実施形態では、ユーザが、治療終了の終了が近いことを知らせる警告のパラメータ・フィールド1786で警告を生成しないことを指定している場合は、このフィールドは定義することができない。各種実施形態で、ユーザは、警告から終了までの近さを残りの時間または量で定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは、警告に対して対処が取られない場合に警告が再度発生するスケジュール(例えば10分ごと)をさらに定義することができる。
輸液種類の設定の群は、臨床使用に定義された輸液の種類に応じて異なる可能性がある。例示的実施形態では、輸液種類は1次持続輸液と定義される。輸液種類についてのパラメータ・フィールドの1つである投与モード・パラメータ・フィールド1790が図95に示される。投与モード・パラメータ・フィールド1790を使用して、輸液の投薬をプログラムする際に使用される測定単位を定義することができる。それらの単位は一部の実施形態ではヤード・ポンド法またはメートル法である。また、一部の実施形態では、定義される単位は、量/時間、量/体重/時間、量/BSA/時間等である。
図95に示す臨床使用追加画面1760でユーザがパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1716を使用することができる。図95に示す臨床使用追加画面1760の「次へ」のオプション1716で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の臨床使用追加画面1760にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図95の「次へ」のオプション1716をクリックすると、図96に示す臨床使用追加画面1760にユーザを進めることができる。図96に示す臨床使用追加画面1760は、臨床使用についての情報をさらに定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールド群を含む。これらのパラメータ・フィールド群は、臨床使用に定義された輸液の種類に依存する追加的なパラメータ・フィールドを含むことができる。一部の実施形態では、各パラメータ・フィールド群を別の臨床使用追加画面1760に表示することができる。実施形態によっては、図96に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
一部の実施形態では、デフォルト投与速度パラメータ・フィールド1800を図96に示す臨床使用追加画面1760に含めることができる。このフィールドを使用して、その臨床使用のデフォルトの投与速度を定義することができる。一部の実施形態では、特定の薬物にはこのフィールドは含まれない。このフィールドは自動的に更新されて、図95に示す投与速度パラメータ・フィールド1790で定義された測定単位を反映することができる。
図96に示す例示的な臨床使用追加画面1760は、投与速度の制限値を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールドも含む。例示的実施形態では、投与速度の上限絶対制限パラメータ・フィールド1802、投与速度の上限推奨制限パラメータ・フィールド1804、投与速度の下限推奨制限パラメータ・フィールド1806、および投与速度の下限絶対制限パラメータ・フィールド1808を示す。投与速度の上限絶対制限パラメータ・フィールド1802および投与速度の上限推奨制限パラメータ・フィールド1804を使用して、医療機器のプログラム時に入力することができる投与速度の上限を定義することができる。投与速度の下限推奨制限パラメータ・フィールド1806および投与速度の下限絶対制限パラメータ・フィールド1808を使用して、医療機器のプログラム時に入力することができる投与速度の下限を定義することができる。これらの制限値は、医療機器に正確で安全な情報がプログラムされることを保証する助けとなる。
図96に示す臨床使用追加画面1760は、容量漸増増加量の絶対制限パラメータ・フィールド1810も含む。一部の実施形態では、さらに他の容量漸増制限値のパラメータ・フィールドを含めることができる。例えば、実施形態によっては、容量漸増増加量の推奨制限パラメータ・フィールドを含むことができる(図示せず)。漸増間の最小の時間制限値を定義するための容量漸増間隔制限値のパラメータ・フィールドも含めることができる。ユーザは容量漸増増加量の絶対制限パラメータ・フィールド1810を使用して、ユーザが投与量の薬剤を漸増することができる最大の量を定義することができる。一部の実施形態では、この制限値は、元の投与量に対する百分率で定義することができる。
図96に示す臨床使用追加画面1760でユーザがパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1716を使用することができる。図96に示す臨床使用追加画面1760の「次へ」のオプション1716で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の臨床使用追加画面1760にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図96の「次へ」のオプション1716をクリックすると、図97に示す臨床使用追加画面1760にユーザを進めることができる。図97に示す臨床使用追加画面1760は、臨床使用に関する情報をさらに定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールド群を含む。それらのパラメータ・フィールド群は、ボーラス設定パラメータ・グループおよび負荷量パラメータ・グループを含むことができる。一部の実施形態では、各パラメータ・フィールド・グループを別の臨床使用追加画面1760に表示することができる。実施形態によっては、図97に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図97に示す例示的実施形態では、ボーラス設定パラメータ・グループは、ボーラスが許可されるかどうかのパラメータ・フィールド1820を含む。このフィールドを使用して、その臨床使用を使用して治療を実施する際にユーザがボーラスを実行できるかどうかを決定することができる。一部の実施形態では、さらに他のボーラス設定パラメータがあってもよい。例えば、一部の実施形態では、ボーラスの絶対制限および推奨制限のパラメータ・フィールドを含めることができる。
図97に示す例示的な臨床使用追加画面1760では、負荷量パラメータ・グループは、負荷量許可のパラメータ・フィールド1822および負荷量設定パラメータ・フィールド1824を含む。負荷量許可のパラメータ・フィールド1822を使用して、その臨床使用を使用する際に負荷量を実施してよいか否かを定義することができる。負荷量設定パラメータ・フィールド1824を使用して、負荷量が許可される場合に負荷量の各種設定を定義することができる。一部の実施形態では、負荷量設定パラメータ・フィールド1824は、代わりにいくつかのパラメータ・フィールドとしてもよい。そのようなフィールドは、例えば、表9のパラメータ7.01〜7.18に対応するパラメータ・フィールドを含むことができる。
図97に示す臨床使用追加画面1760でパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプション1716を使用することができる。図97に示す臨床使用追加画面1760の「次へ」のオプション1716で、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の臨床使用追加画面1760にユーザを進めることができる。一部の実施形態では、図97の「次へ」のオプション1716をクリックすると、ユーザを確認画面(図示せず)に進めることができ、その画面でその臨床使用を追加するかどうかを確認するようにユーザを促す。一部の実施形態では、図97の「次へ」のオプション1716をクリックすると、図98に示す濃度追加画面1830などの濃度追加画面にユーザを進めることができる。図98に示す濃度追加画面1830は、薬物の濃度に関する情報を定義するために使用することができるいくつかのパラメータ・フィールド群を含む。実施形態によっては、図98に示す画面とは異なるパラメータ・フィールドまたは異なる数のパラメータ・フィールドを含むことができる。
図98に示す例示的実施形態では、一般的な濃度パラメータのグループが含まれる。図に示すように、このパラメータ群は、作業者による変更を許可するかどうかのパラメータ・フィールド1832および表示形式のパラメータ・フィールド1834を含む。作業者による変更を許可するかどうかのパラメータ・フィールド1832は、作業者が医療機器のプログラム時に濃度レコードに定義された濃度を変更することを許可することができる。表示形式パラメータ・フィールド1834を使用して、医療機器のユーザ・インターフェースに濃度がどのように表示されるかを定義することができる。ユーザは、例えば、量/希釈液量として、または濃度(例えば希釈液中の薬物の百分率)として濃度を表示することを選ぶことができる。
濃度を定義するために使用することができるパラメータ・フィールド群も図98に示す。図に示すように、容器内の薬物量パラメータ・フィールド1836が含まれる。このフィールドを使用して、容器中の薬物の量を定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは、このパラメータ・フィールドを定義する数値および測定単位を定義することができる。例示的実施形態では容器量パラメータ・フィールド1838も含まれる。このフィールドを使用して、薬物が保持される容器の容量を定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは、このパラメータ・フィールドに数値および測定単位の両方を定義することができる。実施形態によっては、デフォルトVTBIパラメータ・フィールド1840を含むことができる。このフィールドを使用して、ユーザが濃度レコードを使用して医療機器をプログラムする際に使用することができるデフォルトのVTBIを定義することができる。実施形態によってはこのフィールドを含まない場合もある。図98は濃度パラメータ・フィールド1842も含む。一部の実施形態では、このフィールドは、他のフィールドに十分な情報が入力されると自動的に入力される。このフィールドを使用して、追加対象の濃度レコードについて薬物の濃度を定義することができる。
図98に示す濃度追加画面1830でユーザがパラメータの定義を終えると、ユーザは「次へ」のオプションを使用することができる。「次へ」のオプションをクリックすると、定義すべきさらに他のパラメータ・フィールドを含む別の濃度追加画面1830にユーザを進めることができる。図98の実施形態などの一部の実施形態では、濃度追加画面1830に「次へ」のオプションは含まれない。そのような実施形態では、「終了」のオプション1844を濃度追加画面1830に含めることができる。図98の「終了」のオプションをクリックすると、その濃度を薬物ライブラリに追加することができる。
図99は薬物画面1700の例示的実施形態を示す。図89〜図98の例示的な推移で薬物ライブラリに追加される薬物、臨床使用、および濃度は、図99に示す薬物リスト1702に含まれている。一部の実施形態では、ユーザが薬物ライブラリに薬物、臨床使用、もしくは濃度を追加する、またはその変更を終えると、ユーザを薬物画面1700に戻すことができる。そのような実施形態では、ユーザが薬物画面1700に戻されると、追加または変更された薬物レコードをハイライト表示し、詳細なビューで表示することができる。
図100〜図104は、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することが可能な臨床使用追加画面1760の代替例をいくつか示す。図100〜図104に示す臨床使用追加画面1760の代替例は、図94〜図97に示すものと同様である。図100〜図104に示す臨床使用追加画面1760は、図94〜図97に示される同じパラメータ・フィールドと同様に編成され、それらの多くを含んでいる。図100〜図104に示す例示的な臨床使用追加画面1760は、臨床使用を定義するために使用することができるさらに他のいくつかの例示的パラメータ・フィールドを含む。
図100は薬剤経路パラメータ・フィールド1850を含む。このフィールドを使用して、特定の臨床使用に使用される薬剤経路を定義することができる。可能な薬剤経路には、これらに限定されないが、静脈内、皮下、経腸、胃腸、髄腔内、硬膜外、動脈、筋肉内、腹腔内、骨内等がある。図100の例示的実施形態には薬剤部位パラメータ・フィールド1850も含まれる。このフィールドを使用して、例えば、その臨床使用に使用すべき輸液部位を定義することができる。送液方法パラメータ・フィールド1854も図100に示される。このフィールドを使用して、その臨床使用の送液方法を定義することができる。送液方法には、これらに限定されないが、輸液、患者自己管理輸液、経口投与等がある。
図100〜図103は「後で終了(Finish Later)」のオプション1858も含む。ユーザは、このオプションを使用して、臨床使用の追加を後に終了することができる。これは、例えば、ユーザが質問をしたい場合、またはパラメータの適切な値を調べたい場合に望ましい場合がある。また、このオプションは、ユーザが現時点では臨床使用についてすべてのパラメータの定義を終えるのに十分な時間がない場合に有用である可能性もある。ユーザが「後で終了」のオプションを使用した場合は、その時点までに行われた進捗を保存することができる。他のDERSエディタ画面、例えば看護エリア追加画面もそのようなオプションを含むことができる。
図101に示す臨床使用追加画面1760は、2次輸液のVTBIゼロ時の対応パラメータ・フィールド1860を含む。このフィールドを使用して、医療機器によって投与されている2次輸液のプログラムされた全量が送液された時の医療機器の振る舞いを定義することができる。例えば、ユーザは、1次輸液を送液する医療機器が1次輸液を再開し、そのことを知らせる通知を発行することを指定することができる。
図103に示す臨床使用追加画面1760は、容量漸増増加量の推奨制限パラメータ・フィールド1870を含む。このフィールドを使用して、容量漸増の増加量の推奨制限を定義することができる。このフィールドは、一部の実施形態では、元の投与量に対する百分率として定義することができる。
図104に示す例示的実施形態は負荷量2次パラメータ・フィールド1880を含む。このフィールドを使用して、その臨床使用の一部として投与される負荷量の各種パラメータを定義することができる。一部の実施形態では、1つの2次負荷量パラメータ・フィールド1880に代えていくつかのパラメータ・フィールドがある。それらのフィールドを使用して、表9のパラメータ7.01〜7.18などの各種パラメータを定義することができる。
図104には他のパラメータ・フィールド群も含まれる。例示的実施形態では、KVO値パラメータ・フィールド1884がこの群に含まれる。このフィールドを使用して、その臨床使用のKVO値を定義することができる。図104には空気混入制限値のパラメータ・フィールド1886も含まれる。このフィールドを使用して、ライン内空気混入の警告または警報の感度を定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは、空気混入制限値パラメータ・フィールド1886を定義する時に量/時間を定義することができる。いくつかの閉塞再開パラメータ・フィールド1888も図104に示す。このフィールドを使用して、閉塞の警告または警報を発する前に医療機器が試みる再始動の回数を定義することができる。
図105は、薬物画面1700の例示的な表示を示す。図88を参照して上述したように、ユーザは、薬物画面1700で薬物リスト1702の薬物をクリックすることにより、その薬物についてのより詳細な情報を見ることができる。薬物リスト1702の薬物は例えば展開することができる。ある薬物がクリックされると、その特定の薬物についての詳細な下位リスト1890がDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されてもよい。一部の実施形態では、この詳細な下位リスト1890は、図105に示すようにモーダル・ウィンドウに表示することができる。他の実施形態では、薬物リストの薬物は展開することができる。薬物をクリックすると、その薬物が展開され、その薬物に対応する詳細な下位リスト1890を含んでいるいくつかの行が薬物表1702内のその特定の薬物の下に表示されてもよい(例えば図109を参照)。そのような実施形態では、詳細な下位リスト1890は、詳細な下位リスト1890がユーザに選択された特定の薬物に関連付けられていることを明確にするような形でDERSユーザ・インターフェースに表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、異なる薬物に対応するいくつかの詳細な下位リスト1890を同時に開く、または展開した状態にすることができる。
薬物についての詳細な下位リスト1890は、一部の実施形態では、少なくとも、その薬物が追加された各看護エリアに対応する行を含む。各看護エリアにおけるその薬物の臨床使用および濃度ごとに行を含めることも可能である。一部の実施形態では、ユーザが看護エリアに薬物を追加する、薬物についての臨床使用を追加する、または薬物の濃度を追加するためのクイック・リンクを提供する行を、詳細な下位リスト1890に含めることができる。他の実施形態では、詳細な下位リスト1890は異なる場合がある。
必要な場合、ユーザは、選択された薬物、臨床使用、または濃度に定義された各種パラメータを表示および/または編集するために、詳細な下位リスト1890の中の行をクリックすることができる。それにより、一部の実施形態では、図106に示す詳細な薬物ライブラリ入力画面1900などの詳細な薬物ライブラリ入力画面が、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示される。一部の実施形態では、ユーザは、詳細な下位リスト1890の中で行を選択し、コピーのオプション(図105には図示せず)をクリックすることにより、薬物ライブラリ内の薬物、臨床使用、または濃度のエントリをコピーすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、詳細な下位リスト1890で複数のエントリを選択することができるか、またはいくつかの詳細な下位リスト1890で複数のエントリを選択し、選択したエントリの定義されたパラメータ同士を比較することができる。DERSエディタのユーザ・インターフェースは、比較を横に並べて表示することができる。
図106は例示的な薬物ライブラリ入力画面1900を示す。そのような画面は、選択された薬物ライブラリ・エントリに関連付けられた定義済みの項目、要素、パラメータ等のリストを表示することができる。薬物ライブラリ入力画面1900は薬物ライブラリ・エントリ識別子1902を含むことができる。薬物ライブラリ・エントリ識別子1902は、表示されている薬物ライブラリ・エントリを識別することができる。薬物ライブラリ・エントリ識別子1902は、例えば看護エリア名や薬物名である。一部の実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ識別子1902は、その薬物ライブラリ・エントリが属する階層を識別することができる。例えば、臨床使用に対応する薬物ライブラリ・エントリは、薬物名、看護エリア、および臨床使用名を含む薬物ライブラリ識別子で識別することができる。例示的実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ識別子1902は、薬物名「Acyclovir」、看護エリア「外科(Surgery)」、および臨床使用名「非体重ベース(Non-Weight Based)」を識別している。
進捗状況の要約1904も、薬物ライブラリ・エントリの詳細な薬物ライブラリ入力画面1900に含めることができる。進捗状況の要約1904は、一部の実施形態では、記入が済んだパラメータ・フィールドの数、記入が済んでいないパラメータ・フィールドの数、更新要求または他のフィードバックに関連付けられているフィールドの数、ユーザの点検を必要とするフィールドの数等を示すことができる。
薬物ライブラリ入力画面1900はエントリ・パラメータ・リスト1906も表示することができる。エントリ・パラメータ・リスト1906は、その薬物ライブラリ・エントリに関連付けられたすべての定義済みパラメータ、要素、項目等のリストを表示することができる。エントリ・パラメータ・リスト1906は、いくつかの展開可能なグループに分けて、ユーザ・インターフェースに一度に表示される情報の量を制限することができる。それらのグループを展開して、そのグループに該当する関連パラメータ値を表示することができる。例えば、図106に示す例示的実施形態では一般設定のグループが展開されている。グループは、クリック、ダブル・クリック、または他の適切な動作で展開することができる。一部の実施形態では、ユーザは、エントリ・パラメータ・リスト1906内でパラメータをクリックすることにより、各種パラメータ、項目、または要素を編集することができる。一部の実施形態では、エントリ・パラメータ・リスト1906中の各グループまたはパラメータに関連付けて通知1908を含めることができる。図106に示す例示的実施形態では、各グループの空のパラメータ・フィールドの数を示す通知1908が表示されている。他の実施形態では、通知1908は、グループ中で点検が必要なパラメータの数や、グループ中の更新要求または変更要求に関連付けられたパラメータの数を示すことができる。エントリ・パラメータ・リスト1906が大き過ぎてDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示できない場合は、リストの一部のみをユーザ・インターフェースに表示し、スクロール・バー等を含めて、必要な場合にはユーザが他の情報を見られるようにすることができる。
薬物ライブラリ入力画面1900には、いくつかのボタン、リンク、オプション等も含めることができる。図106に示す例示的な薬物ライブラリ入力画面1900は、変更保存のオプション1910、コピーのオプション1912、および削除のオプション1914を含む。これらのオプションは、図106の例示的実施形態では仮想ボタンとして示しているが、すべての実施形態でボタンである必要はない。ユーザがエントリ・パラメータ・リスト1906のパラメータ、項目、要素等に変更を行った場合、ユーザは変更保存のオプション1910を使用して変更を保存することができる。一部の実施形態では、変更保存のオプション1910は、ユーザが薬物ライブラリのエントリを何らかの形で変更するまでは無効にしておくことができる。コピーのオプション1912を使用して薬物ライブラリ・エントリをコピーし、その古い薬物ライブラリ・エントリの定義済みのパラメータ、項目、要素等を使用して新しい薬物ライブラリ・エントリを作成することができる。薬物ライブラリ削除のオプション1914を使用して、一部の実施形態では薬物ライブラリ・エントリを削除することができる。一部の実施形態では「戻る」のオプション1916またはボタンも含めることができる。このオプションで、図105に示す薬物画面1700などの薬物画面にユーザを戻すことができる。
一部の実施形態では、薬物ライブラリ入力画面1900は、子の薬物ライブラリ・エントリを見るために使用できる下位タブまたは子タブ1918を含むことができる。例えば、薬物ライブラリ入力画面1900で特定の看護エリアの薬物の臨床使用についての情報を表示している場合には、その臨床使用に定義された濃度レコードに対応する子タブ1918を含めることができる。図106に示す例示的実施形態は、濃度レコードに対応する1つの子タブ1918を含む。
図107は、薬物の詳細な下位リスト1890が表示される薬物画面1700の例を示す。図107に示す薬物画面1700および詳細な下位リスト1890は図105に示す画面と同じである。図に示すように、詳細な下位リスト1890のいくつかの行が選択されている。ユーザは、例えば各行のチェックボックスにチェックを入れる、またはチェックを外すことによりそれらの各種行を選択することができる。少なくとも2つの行が選択されると、比較機能が有効にされる。例示的実施形態では、少なくとも2つの行が選択されると比較のオプション1920がユーザ・インターフェース上で有効になる。ユーザは、比較のオプション1920を使用して、選択された薬物ライブラリのエントリを比較することができる。
図108は、2つの薬物ライブラリ・エントリが比較されている薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930を示す。図108で比較されている薬物ライブラリ・エントリは図107で選択されたエントリである。図108に示す例示的実施形態では、2つの薬物ライブラリ・エントリは、ユーザ・インターフェース上で横に並べて表示される。他の実施形態では、ユーザ・インターフェースは、比較される薬物ライブラリ・エントリを他の適切な形で表示することができる。図に示すように、比較される薬物ライブラリ・エントリは、図106に示し、説明したエントリ・パラメータ・リスト1906と同様の比較される薬物ライブラリ・エントリに対応するエントリ・パラメータ・リスト1932を使用して表示することができる。
実施形態によっては、ユーザが、比較する薬物ライブラリ・エントリの1つを編集できるようにする。例示的実施形態では、編集のオプション1934が含まれ、必要な場合はこれを使用して、比較される薬物ライブラリ・エントリの1つに関連付けられた項目、パラメータ、要素等を編集することができる。一部の実施形態では、編集のオプション1934を使用すると、選択された薬物ライブラリ・エントリのために、図106に示す薬物ライブラリ入力画面1900と同様の薬物ライブラリ入力画面が生成される。一部の実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930がまだユーザ・インターフェースに表示されている時に薬物ライブラリ・エントリを編集することができる。一部の実施形態では、「戻る」のオプション1916または「戻る」ボタンも薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930に含めることができる。「戻る」のオプション1916またはボタンは、薬物画面1700に戻るためにユーザが使用することができる。
図109は、薬物の詳細な下位リスト1890が表示される別の例示的な薬物画面1700を示す。図109に示す詳細な下位リスト1890は、図105または図107に示したものとは異なる。図に示すように、図109に示す詳細な下位リスト1890はリストとして表示されるが、階層木として共に接続されている。また、詳細な下位リスト1890は、行ごとに機器の種類を識別する列を含む。例示的実施形態では、この列は、実物を模した(skeuomorphic)標識1940を使用して機器の種類を示す。適切な場合は、DERSエディタのユーザ・インターフェースで実物を模した標識を使用して、画面空間を節約しながら情報を表示してもよい。図109で使用される実物を模した標識は、シリンジ・ポンプを表すシリンジ・アイコンと、LVPポンプを表す液剤の袋容器とを含む。図109に示すように、詳細な下位リスト1890の3つの列が選択されている。その結果、薬物画面1700の比較のオプション1920が有効にされる。
図110は、3つの薬物ライブラリ・エントリが比較される薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930を示す。図110に示す薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930は図108に示すものとは異なる。図に示すように、比較される薬物ライブラリ・エントリは横に並べて表示される。例示的実施形態では、これらの薬物ライブラリ・エントリに対応するパラメータが比較表1950に表示される。図に示すように、比較表1950の行はパラメータ・フィールド名で識別することができる。比較表1950の列は、比較される薬物ライブラリ・エントリで識別することができる。比較表1950には、各薬物ライブラリ・エントリのパラメータ・フィールドのパラメータ・フィールド値を入力することができる。一部の実施形態では、比較される薬物ライブラリ・エントリに定義されたパラメータ値間に差分が存在する比較表1950の行は、ハイライト表示するか、または他の形で視覚的に目印を付ける、もしくは指示することができる。
比較表1950を使用して薬物エントリの比較を表示する薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930の各種実施形態では、ユーザは、比較表1950の各種部分を非表示にしたり、展開したりすることができる。一部の実施形態では、表示された比較表1950は、子の薬物ライブラリ・エントリまたは親の薬物ライブラリ・エントリを、表の非表示の内容として表示することができ、必要な場合はそれを展開することができる。図110の例示的な比較表に示すように、臨床使用薬物ライブラリ・エントリ(親の薬物ライブラリ・エントリ)は非表示の内容として示されている。ユーザは、表示または非表示になっている内容に関連付けられた展開/非表示のオプション1952を使用して、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で内容の表示状態と非表示状態とを切り替えることができる。
一部の実施形態では、図110に示す薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930は、差分のみを示すオプション1954を含むことができる。差分のみを示すオプション1954を使用して、比較される薬物エントリ間に差分がない薬物エントリ比較のパラメータを非表示にすることができる。「戻る」のオプション1916またはボタンも含めることができる。「戻る」のオプション1916またはボタンをユーザが使用して薬物画面1700に戻ることができる。
図111は、薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930の例示的実施形態を示し、ここでは、比較される薬物ライブラリ・エントリ間で定義された値が異なっているパラメータだけが比較に表示される。図111は、ユーザが図110に示す差分のみを示すオプション1954を使用した場合に図110の薬物比較表1950がどのように表示されるかの一例を示している。図に示すように、図111の薬物比較表1950は、パラメータ値のすべてが同じではない図110の薬物比較表1950の行だけを含んでいる。
一部の実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ比較画面1930が差分のみを示す比較を表示している時には、差分のみを示すオプション1954(図110参照)は表示されない。一部の実施形態では、差分のみを示すオプション1954の代わりに、例えば完全な比較を見るオプション(図示せず)を含めることができ、これを使用すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースに完全な比較が表示される。
一部の実施形態では、DERSエディタは医療機器のプログラミング・シミュレータを含むことができる。このシミュレータは、ユーザに医療機器のユーザ・インターフェースの仮想的なシミュレーションを提供することができる。一部の実施形態では、ユーザは、いくつかの可能な医療機器のユーザ・インターフェースの中からシミュレーションしたいインターフェースを選択することができる。例えば、ユーザは、ある種類のシリンジ・ポンプまたはある種類の大容量ポンプのユーザ・インターフェースを模擬することを選択することができる。シミュレータにより、ユーザは、手動のボタン押下、タッチ画面における指入力、スイッチの切り替え等を、マウスを使用して模擬することができる。
医療機器のプログラミング・シミュレータで、DERSエディタのユーザは、薬物ライブラリのエントリが医療機器に公開されるDALファイルに含まれた場合に、そのエントリが機器上でどのように表示されるかを見ることができる。これは、薬物ライブラリを編集するユーザが、自身が薬物ライブラリを設計している対象の医療機器を普段使用しない状況で望ましい場合がある。また、医療機器のプログラミング・シミュレータで、ユーザは、薬物ライブラリのDALファイルを機器に公開する前に、仮想の機器上で薬物ライブラリを試験運用することができる。医療機器のプログラミング・シミュレータは、薬物ライブラリ・エントリの点検時にも使用することができる。これは、点検を行うユーザが例えば看護師であり、模擬される機器を頻繁に使用する場合に有用である可能性がある。
図112〜図114は、いくつかの例示的な医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960を示す。ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で対応するタブ1598をクリックすることにより、医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960に進むことができる。一部の実施形態では、ユーザはその後模擬する機器の種類を選択することができる。すると、DERSエディタが、模擬される機器のホーム画面、メイン・メニュー等を備える医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960を表示することができる。図112に示す例示的な医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960は、ユーザが薬物「acyclovir」を使用した治療の臨床使用をプログラムする例を示す。図113に示す例示的な医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960は、模擬された輸液ポンプのユーザ・インターフェース上で、ユーザが投与量、流量、VTBI、およびドパミン輸液の時間をプログラムする例を示す。図114は、医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960の別の例を示し、ここでは、ユーザは、模擬された医療機器のユーザ・インターフェース上で薬物リストから薬物を検索している。
図46に関連して上述したように、医療機器のプログラミング・シミュレータは状況感知型とすることができる。ユーザが別のDERSエディタ画面から医療機器のプログラミング・シミュレータに移動すると、医療機器のプログラミング・シミュレータから、そのDERSエディタ画面に関連する特定の医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960が自動的に開く。例えば、ユーザが図109に示す薬物画面1700から医療機器のプログラミング・シミュレータを開こうとすると、医療機器のプログラミング・シミュレータから、図113に示す医療機器のプログラミング・シミュレータ画面1960が開く。
図115〜図131は、いくつかの例示的なCQI画面1970を示す。ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で対応するタブ1598をクリックすることにより、CQI画面1970に進むことができる。CQI画面1970で、ユーザは、有用である、または関心のある各種CQIデータを見ることができる。このデータは、例えばDALファイルを改訂する際に使用することができる。このデータは、改善の余地がどこにあるかを明らかにし、変更する必要性があるかもしれない項目、パラメータ、要素等に注意を向けさせる助けとなる。また、DERSエディタのユーザ・インターフェースを通じてCQIデータにアクセスすることにより、多くの他の利点も得られる。例えば、ユーザは特定のCQIデータにリンクして、更新要求または変更要求にまつわる状況を提供することができる。CQIデータを使用して、有害事象が発生した原因および経緯、ならびに今後同様の事象を防止するために行える事を判断することもできる。
CQI画面1970は、各種のCQIリポートとしてCQIデータおよび情報をユーザに表示することができる。リポートは、ユーザによる選択と変更を可能にすることができる。一部の実施形態では、CQIリポートは要約リポートの形態で表示することができる。ユーザは、データを詳細に調べる、かつ/またはフィルタリングして、より詳細なCQIリポートを見ることができる。一部の実施形態では、ユーザは、個々の治療データとして具体的にデータを見ることができる。グラフ、チャート、および他の視覚的支援を各種CQI画面1970で使用することができる。一部の実施形態では、ユーザは、データの提示方法を切り替えることができる(例えばある期間にわたる動向データと、その期間の総計)。一部の実施形態では、各種CQIリポートは、追加的なテキストによるリポートの詳細を伴う視覚的要素を含むことができる。そのような実施形態では、視覚的要素は、リポートの重要な側面を分かりやすい形で手早く伝える「スナップショット」の役割を果たすことができる。一部の実施形態では、ユーザは、CQIリポートのチャート、グラフ、表等の要素をクリック、ダブル・クリックする等により、CQIリポートの各種側面を詳細に調べることができる。選択されるリポートの種類、適用されるフィルタ、要求される詳細な表示等に基づいて、DERSエディタ・サービスは、図4のデータベース106などのCQIデータベースに該当する情報を照会することができる。そして、その情報をウェブ階層によって描画して、適切な/要求されるリポート形式にすることができる。そして、リポートがDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されてもよい。CQI画面1970は、ユーザが所望のCQIリポートを保存、印字、エクスポート、リンク、ロード等することができる、リンク、ボタン、オプション、ユーティリティ等も含むことができる。
図115に示すように、CQI画面1970はリポート種類のインディケータ1974を含むことができる。リポート種類のインディケータ1974は、表示されるリポートの種類を指定することができる(例えば、コンプライアンス・リポート、薬物リポート、輸液リポート等)。図115では、リポート種類のインディケータ1974は「コンプライアンス・リポート」となっている。一部の実施形態では、ユーザは、リポート種類インディケータ1974をクリックして、別の種類のリポートをCQI画面1970に表示することができる。
実施形態および/またはCQIリポートによっては、フィルタ・ユーティリティ1976がCQI画面1970に表示される場合がある。図115に示す例示的実施形態では、フィルタ・ユーティリティ1976がCQI画面1970に含まれる。フィルタ・ユーティリティ1976を使用して、CQIリポートに表示されたデータを細かく見る、または詳細に調べることができる。フィルタ・ユーティリティ1976は、CQIデータに適用することができる、事前に定義されたいくつかのフィルタのフィルタリング・カテゴリをユーザに提供することができる。一部の実施形態では、フィルタ・ユーティリティ1976に表示される各種のフィルタリング・カテゴリは展開することができる。展開された状態では、フィルタリング・カテゴリは、カテゴリ名と、ユーザが適用することが可能なそのカテゴリ内のいくつかの個々のフィルタとを含む。例えば、看護エリアのフィルタ・カテゴリを展開して、CQIデータを入手可能な看護エリアのリストを表示することができる。そして、ユーザは、そこからのデータをCQIリポートに含めたい看護エリアを指定して、看護エリアに基づくデータ・フィルタをCQIリポートに適用することができる。フィルタ・カテゴリは、適切なユーザ入力によって、展開された状態で表示させることができる。例示的実施形態では、クリック可能な展開アイコン1980をクリックして、カテゴリを展開状態で表示することができる。
ユーザは、機関/組織の組織階層の特定のレベルで生成されたデータに基づいてフィルタリングすることもできる。図115に示す例示的実施形態では、ユーザは、フィルタ・ユーティリティ1976を使用して、リポートに表示されたCQIデータを、地域、施設/機関、看護エリア等でフィルタリングすることができる。ユーザは、特定の医療機器群によって生成されたデータに基づいてフィルタリングすることもできる。図115に示す例示的実施形態では、ユーザは、機器の種類(例えばシリンジ・ポンプ、LVP、PCA等)に基づいてリポート・データをフィルタリングすることができる。ユーザは図115のフィルタ・ユーティリティ1976を使用して、医療機器で稼働中のDALバージョンでリポート・データをフィルタリングすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、日付に基づいてリポート・データをフィルタリングすることができる。図115に示す例示的実施形態では、ユーザは、ユーザによって定義可能な日付範囲に基づいて、フィルタ・ユーティリティ1976を使用してCQIリポート・データをフィルタリングすることができる。
一部の実施形態では、ユーザは、カスタマイズされたフィルタを定義し、CQIリポート・データに適用することを選択することもできる。各種実施形態で、ユーザは、特定の薬物、特定の医療機器、または特定の介護者や臨床医に基づく、独自に設定したフィルタを適用したい場合がある。一部の実施形態では、ユーザは、他の基準に基づいて独自に設定したフィルタを適用することができる。例えば、ユーザは、独自に設定したフィルタを適用して、プログラム中に推奨制限のオーバーライドが発生した輸液に対応するCQIデータをフィルタリングすることができる。図115に示す例示的実施形態では、フィルタ・ユーティリティ1976の検索バー1978を使用して独自設定のフィルタを定義し、適用することができる。一部の実施形態では、ユーザが検索バー1978に検索クエリを入力すると、可能なフィルタリング・オプションの結果のリスト(図示せず)がCQI画面1970に表示される。一部の実施形態では、結果リストは、CQI画面1970に重畳して表示されるモーダル・ウィンドウとして表示される。そのような実施形態では、ユーザは、結果リストから1つまたは複数のフィルタリング基準を選択して、フィルタを適用することができる。適用されるフィルタを識別するフィルタ識別子(図示せず)がフィルタ・ユーティリティ1976に表示されて、そのフィルタがCQIリポートに表示されたCQIデータに適用されたことを示すことができる。
実施形態および/またはCQIリポートによっては、いくつかのリンク、ボタン、オプション、またはユーティリティをCQI画面1970に表示することができる。図115に示す例では、印字ユーティリティ1982、リンク・ユーティリティ1984、エクスポート・ユーティリティ1986、および保存ユーティリティ1988が含まれる。印字ユーティリティ1982を使用して、表示されたCQIリポートのハード・コピーを印字することができる。リンク・ユーティリティ1984を使用して、CQIリポートへのリンクを生成することができる。エクスポート・ユーティリティ1986を使用して、別のプログラムや分析ツールで使用するためにCQIリポートからCQIデータをエクスポートすることができる。保存ユーティリティ1988を使用して、後に見るために、表示されたCQIリポートのコピーを保存することができる。
図115は、コンプライアンス・リポート1972が表示された例示的なCQI画面1970を示す。コンプライアンス・リポート1972は、DALファイルに定義されたエントリ、制限値等への治療の順守に関連するCQIデータおよび情報をユーザに提供することができる。コンプライアンス・リポート1972は、適切な方式またはいくつかの異なる方式(例えばチャート、グラフ、表、図等)でCQIデータを表示することができる。図115に示すコンプライアンス・リポート1972は、いくつかの機関についてのコンプライアンスの集計を示す。そのようなコンプライアンス・リポート1972は、例えばIDNについて生成することができる。
図に示すように、図115に示す特定のコンプライアンス・リポートは、フィルタ・ユーティリティ1972で選択された期間のコンプライアンスの総計を示すコンプライアンス・チャート1990を含む。例示的実施形態では、コンプライアンス・チャート1990は円グラフである。コンプライアンス・チャート1990は、そのチャートによって表示される内容を示す表題1992を含む。図115では、チャートの表題1992は「コンプライアンス集計:全施設、全看護グループ、2013年1月1日〜2013年2月1日」となっている。チャートは色分けしてもよい。図に示すように、CQIリポート内のチャートまたはグラフの各種部分、棒、データ点等に追加的な詳細を付加することができる。例示的実施形態では、コンプライアンス・チャート1990はチャートの部分ごとにラベルを含み、これは各部分のデータ・セット、割合、および輸液の回数を詳細に示す。輸液の総回数も表示される。
データ提示法の調整機構1994も図115に示される。ユーザは、データ提示法の調整機構1994を使用して、CQI画面におけるいくつかの異なるデータの表示方式を切り替えることができる。図115の例示的実施形態では、ユーザは表示されている「集計」ビューと「動向」ビューとを切り替えることができる。他の実施形態では他のビューの種類も利用できる場合がある。ユーザが「動向」ビューを選択すると、コンプライアンス・チャート1990に代えてコンプライアンスの動向グラフ(図示せず)が表示される。このグラフは、例えば、時間の経過に伴う非遵守および/または遵守を示す線グラフである。
一部の実施形態では、ユーザは、ユーザ・インターフェースを下にスクロールしてさらに他の情報を見ることができる。図116は、CQIリポートの一部を含む例示的なCQI画面1970を示す。図116に示すCQIリポート・データは表形式で示されている。図116に示すCQI画面1970は、図115のCQIリポートを下にスクロールした表示である。一部の実施形態では、CQIリポートを下にスクロールすると、CQIリポートのチャートまたはグラフ部分に示されているデータを表形式で表示することができる。一部の実施形態では、CQIリポートを下にスクロールすることにより、CQIリポートの一番上に表示されたCQI「スナップショット」に示されたデータのより詳細な内訳を表示することができる。このより詳細な内訳は必ずしも表形式で表示される必要はない。
図116に示す例示的実施形態では、いくつかのコンプライアンス表2000が示される。コンプライアンス表2000は、図115のコンプライアンス・チャート1990に示されたコンプライアンス・データのより細かい内訳を与える。図116の例では、コンプライアンス表2000の表題が示すように、コンプライアンス表2000は、機関および臨床医ごとのコンプライアンスの総計を詳細に示している。他の実施形態は、例えば、看護エリア、薬物、機器の種類等ごとに内訳を示すことができる。一部の実施形態では、ユーザは、図115のフィルタ・ユーティリティ1976に関連して図示し、説明した展開アイコン1980と同様の展開アイコンを使用することにより、コンプライアンス表2000などの各種表を表示する、または非表示にすることができる。
一部の実施形態では、ユーザは、CQIリポートのチャート、グラフ、表等の要素をクリック、ダブル・クリックする等により、CQIリポートの各種側面を「詳細に調べる」することができる。例えば、ユーザが図116の施設についてのコンプライアンス表2000の表題をクリックすると、ユーザは、図117に示すような機関ごとの非遵守についてのCQIリポートを生成させ、CQI画面1970に表示させることができる。ユーザが図115に示すコンプライアンス・チャート1990の「非遵守」の部分をクリックすると、ユーザは、図118に示すような非遵守輸液についてのCQIリポートを生成させ、CQI画面1970に表示することができる。
特に図117を参照すると、機関ごとの非遵守輸液についてのCQIコンプライアンス・リポートが示される。図117に示すコンプライアンス・リポートの部分はコンプライアンス・チャート1990を含む。図117に示すコンプライアンス・チャート1990は、各機関における非遵守輸液の内訳を示す円グラフである。図に示すように、CQIリポートは、現在表示されているリポートが前のリポートの詳細に調べられたバージョンである場合には、「戻る」のオプション2010またはボタンも含むことができる。「戻る」のオプション2010またはボタンを使用して、CQI画面1970に表示されていた1つ前のリポートに戻ることができる。
図118は非遵守リポートを示す。これは各種実施形態に該当する可能性があるが、図118に示すCQI画面1970は図115〜図117に示す画面とわずかに異なる。図118に示す非遵守リポートの部分はコンプライアンス・チャート1990を含む。コンプライアンス・チャート1990は、非遵守のカテゴリごとに非遵守輸液の内訳を示す円グラフである。
図118には、よく使用するリポート・リスト2020も示される。各種実施形態は、CQI画面1970に、よく使用するリポート・リスト2020を含むことができる。よく使用するリポート・リスト2020は、よく閲覧されるCQIリポートのリストを含むことができる。一部の実施形態では、ユーザは、よく使用するリポート・リスト2020に所望のリポートを追加することができる。よく使用するリポート・リスト2020のリポートをクリックすると、そのリポートが生成され、CQI画面1970に表示される。
図119は、CQI画面1970の例示的実施形態を示す。図119に示すように、ユーザは、保存ユーティリティ1988をクリックして、図118に示すよく使用するリポート・リスト2020などのよく使用するリポート・リストにリポートを追加することができる。一部の実施形態では、保存ユーティリティ1988を使用すると、いくつかの異なるオプションから選択するようにユーザを促すことができる。例示的実施形態では、ユーザは、ダッシュボード画面に表示されるようにリポートを保存するか、よく使用するリポート・リストに追加するかのどちらかを選択するように促される。他の実施形態は他のオプションを含むことができる。
図120はCQI画面1970の例示的実施形態を示す。図120には保存ウィンドウ2030が示される。図に示すように、保存ウィンドウ2030は、保存する前にリポートの名前を指定するようにユーザを促すモーダル・ウィンドウである。他の実施形態では保存ウィンドウ2030は異なる可能性がある。そのようなウィンドウは、例えば、ユーザがリポートを保存するために図119の保存ユーティリティ1988などの保存ユーティリティを使用すると生成される。一部の実施形態では、ユーザは、保存する前にリポートを変更することができる。例えば、ユーザはリポートの時間枠を調整することができる。例示的実施形態では、ユーザは、保存されるリポートで使用されたフィルタリング・データが、保存されたリポートが開かれた時に過去一か月間に生成されたCQIデータをフィルタリングするために使用されるように時間範囲を調整している。
図121はCQI画面1970の例示的実施形態を示す。例示的実施形態では、リンク・ウィンドウ2040が表示されている。リンク・ウィンドウ2040は現在見ているCQIリポートへのリンクを提供することができる。このリンクはユーザによってコピーすることができる。その後、リンクが保存されて、ユーザは後にそのリンクをたどってCQIリポートを見ることができる。リンクは、例えば、薬物ライブラリ・エントリについての更新要求または変更要求に入れて、その要求の前後の状況を提供することもできる。ユーザは、一部の実施形態では、CQI画面1970のリンク・ユーティリティ1984をクリックすることにより、リンク・ウィンドウ2040を表示させることができる。
図122は、CQI画面1970の例示的実施形態を示す。例示的なCQI画面1970は、看護エリアごとのコンプライアンスについてのCQIリポートを含む。図に示すように、CQIリポートはコンプライアンス・チャート1990を含む。例示的実施形態では、コンプライアンス・チャート1990は棒グラフである。コンプライアンス・チャート1990は、看護エリアごとの遵守輸液の割合を示す。また、図122のCQIリポートは、2つのコンプライアンス表2000も含む。コンプライアンス表2000のうち一方は看護エリアごとのコンプライアンスを示し、他方は臨床医ごとのコンプライアンスを示す。
図123は、CQI画面1970の例示的実施形態を示す。図に示すように、図123の例示的なCQI画面1970は、看護エリア「4 West」のコンプライアンスについてのCQIリポートを示す。そのようなリポートは、例えば、図122に示すコンプライアンス・チャート1990の「4 West」の棒をクリックすることによって生成され、表示される。そのようなリポートは、図122のフィルタリング・ユーティリティ1976を使用して看護エリア「4 West」でCQIリポートをフィルタリングすることによっても生成し、表示することができる。CQIリポートはコンプライアンス・チャート1990を含む。コンプライアンス・チャート1990は、図123の遵守輸液と非遵守輸液の割合を示す円グラフである。図123に示すCQIリポートはコンプライアンス表2000も含む。図123に示すコンプライアンス表2000は、看護エリア「4 West」で勤務する各臨床医についての順守輸液の割合の内訳を提供する。
図124は、CQI画面1970の例示的実施形態を示す。図に示すように、図124に示す例示的なCQI画面1970は、看護エリア「4 West」の非遵守事例についてのCQIリポートを示す。そのようなCQIリポートは、例えば、図123に示すコンプライアンス・チャート1990の非遵守輸液の部分をクリックすることによって生成し、表示することができる。図に示すように、コンプライアンス・リポートは、フィルタ・ユーティリティ1976で指定された時間範囲にその看護エリアで発生した各非遵守輸液を詳細に示すコンプライアンス表2000を含む。コンプライアンス表2000は、輸液が行われた日付、輸液が開示された時刻、臨床医の名前、薬物、およびポンプIDなどのデータを含むことができる。一部の実施形態では、ユーザは、図124のコンプライアンス表2000の特定の輸液をクリック、ダブル・クリックする等して、その輸液の輸液事例を見ることができる。
図125は、CQI画面1970の例示的実施形態を示す。図115に関連して上述したように、ユーザは、一部の実施形態では、リポート種類のインディケータ1974をクリックして、異なる種類のリポートをCQI画面1970に表示することができる。図125に示す例示的実施形態では、ドロップダウン・リスト2050がリポート種類のインディケータ1974の下に表示される。ドロップダウン・リスト2050は、ユーザがリポート種類のインディケータ1974をクリックすると表示されてもよい。例示的実施形態では、ドロップダウン・リスト2050は、輸液リポートの選択および薬物リポートの選択を含む。各種実施形態で、リポート種類の選択またはリポート種類の選択の数は異なる場合がある。一部の実施形態では、ドロップダウン・リスト2050は含まれない場合もある。他の実施形態では、リポートの種類の選択は代わりに、別の適切な方式(例えばウィンドウ)で表示することができる。
図126は、輸液リポート2060が表示されたCQI画面1970の例示的実施形態を示す。輸液リポート2060は、イベントおよび医療機器によって実施された輸液に関するCQIデータおよび情報をユーザに提供することができる。輸液リポート2060は、CQIデータを、適切な方式またはいくつかの異なる方式(例えばチャート、グラフ、表、図等)で表示することができる。図126に示す輸液リポート2060は、いくつかの機関のコンプライアンスの集計を示す。そのような輸液リポート2060は例えばIDNについて生成することができる。
図に示すように、図126に示す特定の輸液リポート2060は、フィルタ・ユーティリティ1972で選択された期間の輸液の要約データを示す輸液チャート2062を含む。例示的実施形態では、輸液チャート2062は棒グラフである。輸液チャート2062は、そのチャートによって表示される内容を示す表題2064を含む。図126では、チャートの表題2064は、「機関ごとの輸液:全機関、全看護グループ、20131月1日〜2013年2月1日」となっている。チャートは色分けしてもよい。図に示すように、CQIリポート中のチャートまたはグラフの各種部分、棒、データ点等に追加的な詳細を付加することができる。例示的実施形態では、輸液チャート2062はチャートの棒ごとにラベルを含み、これは、各棒のデータ・セット、輸液の回数、およびイベント数を詳細に示す。輸液の総回数も表示される。
一部の実施形態では、ユーザは、ユーザ・インターフェースを下にスクロールしてさらに他の情報を見ることができる。図127は、CQIリポートの一部分を含む例示的なCQI画面1970を示す。図127に示すCQIリポート・データは表形式で示されている。図127に示すCQI画面1970は、図126のCQIリポートを下にスクロールした表示である。一部の実施形態では、CQIリポートを下にスクロールすると、CQIリポートのチャートまたはグラフ部分に示されているデータを表形式で表示することができる。一部の実施形態では、CQIリポートを下にスクロールすることにより、CQIの「スナップショット」に示されたデータのより詳細な内訳を表示することができる。このより詳細な内訳は必ずしも表形式で表示される必要はない。
図127に示す例示的実施形態では、いくつかの輸液表2070が示される。輸液表2070は、図126の輸液チャート2062に示された輸液データのより細かい内訳を示す。図127の例では、輸液表2070の表題が示すように、輸液表2070は機関ごとの輸液を詳細に示す。他の実施形態は、例えば、看護エリア、薬物、臨床医、機器の種類等ごとに内訳を示すことができる。一部の実施形態では、CQIリポートは、輸液表2070の一部のみを表示することができる。これは、例えば、表示すべき情報が非常に多量にある場合にユーザ・インターフェース画面の空間を効率的に使用するため望ましい場合がある。図に示すように、66,000例の輸液のうち10例のみが、「Uni.Hospital - Oakland」についての輸液表2070に表示されている。希望する場合、ユーザは、「すべての輸液を見る(view all infusions)」のオプション2072を選択して完全な輸液表2070を見ることができる。他の実施形態では、ユーザは、表に関連付けられた表のスクロール・バー2078を使用して、表のデータをスクロール表示することができる。
CQIリポートまたはCQI画面1970の実施形態によっては、表フィルタ・ユーティリティ2074も含むことができる。ユーザは表フィルタ・ユーティリティを使用して、表(例えばコンプライアンス表2000、輸液表2070等)に表示されたデータをフィルタリングすることができる。これは特に、表のデータ量が非常に多い状況で有用である場合がある。図127の例示的実施形態では、ユーザは、表フィルタ・ユーティリティ2074を使用して、イベントのカテゴリで輸液表2070の輸液をフィルタリングすることができる。具体的には、ユーザは、警告の種類または警報の種類でフィルタリングすることができる。
CQIリポートまたはCQI画面1970の実施形態によっては、比較ボタン2076も含むことができる。そのような実施形態では、比較のオプション2076を使用して、1つのCQIリポートのいくつかの要素を比較する、またはいくつかのCQIリポート同士を比較することができる。例えば、ユーザは、比較のオプション2076を使用して、輸液表2070から比較する2つ以上の輸液を選択することができる。
図128および図129は、フィルタ・オプションのウィンドウ2080がCQI画面1970に表示されたCQI画面1970の例示的実施形態を示す。フィルタ・オプションのウィンドウ2080で、ユーザはフィルタ・オプションのカテゴリから特定のフィルタ・オプションを選択することができる。フィルタ・オプションのウィンドウは、例えば、ユーザがフィルタ・ユーティリティ1976(例えば図115を参照)または表フィルタ・ユーティリティ2074でフィルタリング・カテゴリをクリックすると表示することができる。図128は、具体的には、表フィルタ・ユーティリティ2074の警告イベントのカテゴリに対応するフィルタ・オプションのウィンドウ2080を示す。図129は、具体的には、表フィルタ・ユーティリティ1074の警報イベントのカテゴリに対応するフィルタ・オプションのウィンドウ2080を示す。一部の実施形態では、表フィルタ・ユーティリティ2074からフィルタを選択すると、そのフィルタを指定された表だけに適用することができる。一部の実施形態では、表フィルタ・ユーティリティ2074からフィルタを選択すると、そのフィルタをCQIリポート中のすべての表に適用することができる。一部の実施形態では、表フィルタ・ユーティリティ2074からフィルタを選択すると、CQIリポートと共に含まれるすべてのチャート、グラフ等にそのフィルタを適用することができる。一部の実施形態では、表フィルタ・ユーティリティ2074から選択されたフィルタを適用するCQIリポートの箇所を選択するようにユーザが促される。
図130は、輸液表2070を含むCQI画面1970の例示的実施形態を示す。各種実施形態で該当するように、CQI画面1970は、本明細書に示す他のCQI画面1970とは異なる外観を有する。図130に示すように、個々の輸液が一覧表示された表で、ユーザは、輸液事例情報を表示したい輸液を表から選択できる場合がある。図130に示す例示的実施形態では、ユーザは、所望の輸液をクリックして、その輸液の輸液グラフ2090を表示することができる。
図131は、CQI画面1970の例示的実施形態を示す。図131に示す例示的なCQI画面1970には輸液事例リポート2100が示される。輸液事例リポート2100は特定の輸液についての詳細な情報を含むことができる。輸液事例リポート2100は輸液の要約表2102を含むことができる。そのような表は、輸液が行われた日付、開始時刻、終了時刻、継続時間、輸液が中断されたか、輸液が完了されたか、患者ID、臨床医、ポンプID、DALのバージョン、輸液がDERSに準拠していたか、薬物、臨床使用、濃度、薬剤経路等の情報を含むことができる。
輸液事例リポート2100は輸液チャートまたはグラフ2104も含むことができる。輸液チャートまたはグラフ2104は輸液の過程をユーザに示すことができる。図131に示す例示的実施形態では、輸液チャートまたはグラフ2104は、実行された投与速度を時間の経過と共に示す。一部の実施形態では、ユーザは、輸液チャートまたはグラフ2104の特定のデータ点または箇所を選択して、より詳細な情報(例えば関連するポンプ・イベントのリスト)を見ることができる。
図131にはデータ提示法の調整機構1994も示される。ユーザはデータ提示法の調整機構1994を使用して、データがCQI画面1970に表示されるいくつかの可能な方式を切り替えることができる。図131の例示的実施形態では、ユーザは、図で示されている「チャート」ビューと「表」ビューとを切り替えることができる。他の実施形態では他のビュー種類が利用できる可能性もある。ユーザが「表」のビューを選択すると、一部の実施形態では、輸液チャートまたはグラフ2104に代えて輸液イベントの表(図示せず)を表示することができる。
図132〜図159は、各種のDERSエディタの実施形態におけるいくつかの例示的なDERSエディタのユーザ・インターフェース画面を示し、これらの画面は、ユーザが、DALファイルとして公開するために薬物ライブラリを点検および/または検証する時に表示される。図132〜図159に示す画面の多くは、点検を必要とする項目、または点検が済んだ項目についての情報を表示する。また、図に示す画面の多くは、提出されたフィードバックについての情報を表示する。これらの画面の多くを使用して、薬物ライブラリの各種項目、要素、パラメータ等を編集する、またはその編集を要求することができる。他の実施形態では、薬物ライブラリの編集、点検、および/または検証に使用される画面は異なる場合がある。一部の実施形態では、点検を行うユーザに提示される画面と、薬物ライブラリ管理者に提示される画面が異なる場合がある。図132〜図159に示す画面は、図23、図24、図26〜28、図32、図36、および図37に示すフローチャートに関連する場合がある。
図132は、ダッシュボード画面1590の例示的実施形態を示す。図132に示すダッシュボード画面は図79に示す画面と同様である。図に示すように、例示的なダッシュボード画面1590は、概要ウィジェット1596a、クイック・リンク・ウィジェット1596b、進捗状況ウィジェット1596c、およびフィードバック・ウィジェット1596eを含む。フィードバック・ウィジェット1596eは、図132の例示的実施形態では、何人かのDERSエディタの点検ユーザからのフィードバックを含む。一部の実施形態では、フィードバックは表形式で表示される。フィードバック・ウィジェット1596eは、各フィードバック項目についての情報を含むことができ、そのような情報には、薬物名、看護グループ、点検者の名前、フィードバックが提出された時間、要求される変更(ある場合)、および/またはコメントが含まれる。
DERSエディタのユーザ・インターフェースのタイトル・バー1572は、作業の通知2130を含むことができる。一部の実施形態では、作業の通知2130はDALファイル作成の特定の段階、例えばDALファイルの点検時または検証時にのみ表示が可能である。図132に示すタイトル・バー1572には作業の通知2130が含まれる。図に示すように、作業の通知2130は新しい作業(すなわち前回のログイン以降の作業)を通知している。一部の実施形態では、作業の通知2130は、新しい作業だけではなく、DERSエディタのユーザによって行われなければならないすべての作業を一覧表示する。一部の実施形態では、作業の通知2130は、特定種類の作業(例えば更新/変更要求、フィードバック項目、点検を必要とする変更等)についての通知のみを提供する。ユーザは作業通知2130をクリックして、行う作業を表示し、選択することができる。
図133は、ダッシュボード画面1590の例示的実施形態を示す。図133に示すダッシュボード画面1590は図132に示す画面と同じであるが、図133ではユーザがフィードバック項目にアクセスしている。これは、例えば、フィードバック・ウィジェット1596e中のフィードバック項目をクリックすることにより実現することができる。例示的実施形態では、フィードバック項目がクリックされると、DERSエディタのユーザ・インターフェースに点検フィードバック・ウィンドウ2140が表示される。このウィンドウは、そのフィードバック項目についての情報を要約せずに含むことができる。例示的実施形態では、フィードバック・ウィンドウ2140は点検者からの完全なコメントを含み、これはフィードバック・ウィジェット1596eに短縮されて表示される。フィードバック・ウィンドウ2140は、返答のオプション2142、却下または無視のオプション2144、および改訂のオプション2146も含むことができる。他の実施形態は異なるオプションまたは異なる数のオプションを含むことができる。一部の実施形態では、フィードバック・ウィジェット1596eは、編集の許可を与えられたユーザのみが利用することができる。一部の実施形態では、フィードバック・ウィジェット1596eは、すべてのユーザが利用することができる。特定のウィジェットから個々のユーザが利用することができるオプションは、そのユーザに割り当てられた特権に応じて決まる場合がある。例えば、点検を行うユーザは、フィードバック・ウィジェット1596eにフィードバック項目についてのコメントのオプションのみを有する場合がある。
返答のオプション2142を使用して、フィードバック項目に対する応答を提出することができる。応答は、例えば、テキストで書かれた応答の形式のコメントである。応答を提出すると、一部の実施形態では、ユーザへの電子メールが自動的に生成され、提出したフィードバック項目に対する返答があったことを知らせることができる。却下または無視のオプション2144は、薬物ライブラリを一切変更することなく、フィードバックを対処済みの作業として記録することができる。改訂のオプション2146を使用して、ユーザから提供されたフィードバックを使用して薬物ライブラリを改訂することができる。一部の実施形態では、改訂のオプション2146をクリックすると、パラメータ、項目、要素等に対応する薬物ライブラリ中のエントリを開くことができ、ユーザはそのエントリを改訂することができる。エントリは、例えば、図106に示す薬物ライブラリ・エントリ画面1900と同様の薬物ライブラリ・エントリ画面で開くことができる。
図134は、ダッシュボード画面1590の別の例示的実施形態を示す。図に示すように、ダッシュボード画面1590は、概要ウィジェット1596a、クイック・リンク・ウィジェット1596b、進捗状況ウィジェット1596c、ならびにフィードバックおよび要求ウィジェット1596dを含む。図に示すように、フィードバックおよび要求ウィジェット1596dは、フィードバックおよび変更要求のための欄を含む。一部の実施形態では、フィードバックおよび要求ウィジェット1596dは、提出されたフィードバック項目および/または変更要求の一部だけを表示する。フィードバックおよび要求ウィジェット1596dは、「すべて見る(view all)」のオプション2150を含むことができる。例示的実施形態では、フィードバックおよび要求ウィジェット1596dは2つの「すべて見る」のオプションを含む。「すべて見る」のオプション2150の一方はすべてのフィードバック項目を表示し、他方はすべての変更要求を表示するものである。他のウィジェットも同様に「すべて見る」のオプション2150を備えるように構成することができる。
図135は例示的なダッシュボード画面1590の一部を示す。図135に示すダッシュボード画面1590の部分は、図134に示すダッシュボード画面1590の一部である。図135のフィードバックおよび要求ウィジェット1596dを使用して変更要求がアクセスされている。これは、例えば、フィードバックおよび要求ウィジェット1596dに表示された変更要求をクリックすることによって実現することができる。変更要求をクリックすると、変更要求ウィンドウ2160がDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示される。変更要求ウィンドウ2160は、要求が提出されている薬物ライブラリ中の特定のエントリを識別することができる。例示的な変更要求ウィンドウ2160では、エントリは、50mg/250mlの濃度の持続輸液の臨床使用に対応する新生児の看護エリアにおけるヒドロコルチゾン(hydrocortisone)として識別されている。また、変更要求ウィンドウ2160は要求についての詳細を提供することができる。変更要求ウィンドウ2160は、要求を提出したユーザの名前またはユーザIDおよび要求の提出日も含むことができる。
図に示すように、例示的な変更要求ウィンドウ2160は、却下のオプション2144およびレコード表示のオプション2162を含む。一部の実施形態では、薬物ライブラリの管理者または編集を許可されているユーザのみがこれらのオプションを有することができる。点検を行うユーザのためのオプションは異なる場合がある。例えば、点検を行うユーザは、コメントのオプションを使用してコメントすることのみが可能である場合がある。
却下のオプション2144を使用して、薬物ライブラリを変更することなく、要求を対処済みとして記録することができる。レコード表示のオプション2162を使用して、その要求が提出されている薬物ライブラリの特定のエントリを見ることができる。一部の実施形態では、そのようなレコード表示のオプション2162をクリックすると、DERSエディタのユーザ・インターフェース上で図106の薬物ライブラリ・エントリ画面1900と同様の薬物ライブラリ・エントリ画面1900にそのエントリを表示することができる。一部の実施形態では、レコード表示のオプション2162をクリックすると、そのエントリに行われた変更または変更の履歴記録を表示させることができる。実施形態によっては、異なるオプションまたは異なる数のオプションを含むことができる。例えば、実施形態によっては、図133に示す返答のオプション2142と同様の返答のオプションを含むことができる。実施形態によっては、承諾のオプション(図135には図示せず)を含み、これをクリックすると、変更要求に従って薬物ライブラリを自動的に更新することができる。
図136は、ダッシュボード画面1590の別の例示的実施形態を示す。図136に示す例示的なダッシュボード画面1590は、概要ウィジェット1596a、CQIウィジェット1596f、および変更要求ウィジェット1596gを含む。CQIウィジェット1596fは、例えば、ユーザが関心を持つ可能性のあるCQI情報を含む医療データ・ウィジェットである。例えば、ユーザが、CQIウィジェット1596fに表示したいCQIリポートまたはCQIリポートの一部を選択することができる。図136に示す例示的実施形態では、CQIウィジェット1596fはコンプライアンス・チャート1990を含む。一部の実施形態では、CQIウィジェット1596fにリポート選択機構2170を含めることも可能である。リポート選択機構を使用して、CQIウィジェット1596fに表示する別のCQIリポートまたはCQIリポートの一部を選択することができる。図136に示すCQIウィジェット1596fにはCQIリンク2172も含まれる。CQIリンク2172を使用して、図115〜図131に示すCQI画面1970と同様のCQI画面をDERSエディタのユーザ・インターフェースに開くことができる。
変更要求ウィジェット1596gは、DERSエディタのユーザから提出された変更要求を含むことができる。一部の実施形態では、変更要求は表形式でユーザに提示することができる。例示的実施形態では、変更要求ウィジェット1596gは、変更要求の欄および完了した要求の欄を含む。変更要求欄は、まだ対処されていない、または現在対処中の変更要求に関連する情報を表示することができる。完了した要求の欄は、すでに対処された変更要求に関連する情報を表示することができる。各欄に表示される変更要求情報は異なる場合がある。例示的実施形態では、変更要求について各欄に表示される情報は、薬物名および変更要求の簡略な説明を含む。
変更要求ウィジェット1596gは要約情報2174も含む。例示的実施形態では、要約情報2174は、変更要求ウィジェット1596の変更要求欄と完了した要求の欄の要求の合計数を詳細に示す。「すべて見る」のオプション2150も変更要求ウィジェット1596gに含めることができる。例示的実施形態では、2つの「すべて見る」のオプション2150が含まれる。「すべて見る」のオプション2150の一方を使用して、まだ対処されていないすべての変更要求を表示し、他方を使用してすべての完了した変更要求を表示することができる。
図137は、ダッシュボード画面1590の別の例示的実施形態を示す。図に示すように、図137に示す例示的なダッシュボード画面1590は、概要ウィジェット1596a、クイック・リンク・ウィジェット1596b、CQIウィジェット1596f、変更要求ウィジェット1596g、および動向ウィジェット1596hを含む。動向ウィジェット1596hは、薬物ライブラリを点検する工程、およびライブラリを改善できる箇所を特定する際に有用である可能性がある。動向ウィジェット1596hは、以前に行われた変更で所期の効果が得られたかどうかを特定する助けになる可能性もある。
動向ウィジェット1596hは、動向の記述、発生回数、および発生が増加したか、低下したかを伝えるインディケータなどの情報を含むことができる。例示的な動向ウィジェット1596hに示されている動向の1つは、投与量の上限推奨制限のオーバーライドである。動向ウィジェット1596hは、投与量の上限推奨制限のオーバーライドが1257回発生したことを示している。発生回数は、所定の期間(例えば前回のDALファイル・バージョンの公開以降)にわたる回数とすることができる。例示的な動向ウィジェットに示されているインディケータは下向きの矢印である。この矢印は、所定の期間より前の期間と比較して発生率が低下したことを伝えている。一部の実施形態では、矢印を色分けしてもよい。例えば、制限値オーバーライドの率の低下は、緑色の下向きの矢印とすることができる。制限値オーバーライドの発生率の増加は、上向きの赤い矢印とすることができる。例示的な動向ウィジェット1596hには「すべて見る」のオプション2150も含まれる。このオプションを使用して、利用可能な動向をすべて表示することができる。
一部の実施形態では、ユーザは、動向ウィジェット1596h中の動向をクリックして、その動向に関連する詳細な情報を表示することができる。例えば、ユーザが投与量の上限推奨制限オーバーライドの動向をクリックした場合は、看護エリアまたは薬物名等ごとの推奨制限のオーバーライドの内訳が表示される。一部の実施形態では、動向ウィジェット1596h中の動向をクリックすると、選択された動向のCQIリポートを含むCQI画面を開くことができる。
図138は、ダッシュボード画面1590の例示的実施形態を示す。図に示すように、図138に示す例示的なダッシュボード画面1590は、概要ウィジェット1596a、クイック・リンク・ウィジェット1596b、進捗状況ウィジェット1596c、CQIウィジェット1596f、および変更要求ウィジェット1596gを含む。図に示すように、CQIウィジェット1596fは、図137に示す動向ウィジェット1596hと同様の動向欄を含む。変更要求ウィジェット1596gは「すべて見る」のオプション2150を含む。例示的実施形態の変更要求ウィジェット1596gは、ページ変更のオプション2180を含む。これにより、ユーザは、いくつかの変更要求のページ間を移動することができる。このオプションは、ユーザが「すべて見る」のオプション2150を使用したくない場合に使用することができる。変更要求ウィジェット1596gによっては、「すべて見る」のオプション2150またはページ変更のオプション2180の一方のみを含む。各種の他のウィジェットは、ページ変更のオプション2180および/または「すべて見る」のオプション2150を含むことができる。
図139は、ダッシュボード画面1590の例示的実施形態を示す。図139に示す例示的なダッシュボード画面1590は、図138に示すダッシュボード画面1590の一部分である。図に示すように、図139の例示的実施形態では変更要求がアクセスされており、変更要求ウィンドウ2160が表示されている。図の変更要求ウィンドウ2160は、図135に示すウィンドウと同様である。
図140はダッシュボード画面1590の別の例示的実施形態を示す。図140に示す例示的なダッシュボード画面1590は、図139に示す画面と同じである。変更要求ウィンドウ2160は理由フィールド2190を含む。例示的実施形態では、理由フィールド2190は、却下フィールドの理由である。そのようなフィールドは、ユーザが変更要求ウィンドウ2160で却下のオプションを選択すると表示される。一部の実施形態では、ユーザは、変更要求、フィードバック要求等を却下または編集した後にコメントを入力することを要求される。これは、追跡の目的で有用である可能性がある。ユーザが理由フィールド2190を入力すると、ユーザは、OKのオプション2192、終了のオプション、承諾のオプション等を使用して、その要求を対処済みとし、フィールドに入力されたテキストを保存することができる。ユーザは、希望する場合はキャンセルのオプション2194を使用することもできる。
図141は、ダッシュボード画面1590の別の例示的実施形態を示す。図141に示すダッシュボード画面1590は、点検を行うユーザに適する可能性がある。図に示すように、ダッシュボード画面1590は、概要ウィジェット1596a、進捗状況ウィジェット1596c、変更点検ウィジェット1596i、および管理者コメント・ウィジェット1596jを含む。変更点検ウィジェット1596iは、ユーザが点検する責任を負うすべての変更についてのリスト、表等を含むことができる。管理者コメント・ウィジェット1596jは、薬物ライブラリ管理者などの管理者からのコメントを含むことができる。そのようなコメントは、フィードバック項目に対する返答、行動フィールドの理由の説明、変更要求に関する質問、または他のコメントを含むことができる。一部の実施形態では、管理者コメント・ウィジェット1596jは、ユーザによって提出されたフィードバック項目、変更要求等についてのコメントのみを含む。
図142は、ダッシュボード画面1590の例示的実施形態を示す。図の例示的なダッシュボード画面1590は、図141に示すダッシュボード画面1590と同じである。図に示すように、変更点検ウィンドウ2200が図142に示される。変更点検ウィンドウ2200は、その変更が行われる対象の薬物ライブラリ・エントリを識別する情報を含むことができる。例示的実施形態では、変更点検ウィンドウ2200は、濃度が2mg/250mlで、体重に基づく臨床使用の場合のICUにおけるLidocaineの変更を表示している。変更点検ウィンドウ2200は、図142のように2つ以上の変更を含むことができる。これは、同じエントリに対して2つ以上の変更が行われた場合に望ましい可能性がある。一部の実施形態では、フィードバック・ウィンドウや変更要求ウィンドウなどの他のウィンドウが、2つ以上のフィードバック項目または変更要求を含むことができる。
ユーザは変更点検ウィンドウ2200を使用して、変更を行うことに同意するか否かを知らせることができる。例示的実施形態では、ユーザは、提案されている変更の隣にあるチェックボックスにチェックを入れて、変更を行うことに同意することを示すことができる。ユーザが提案される変更に同意しない、またはさらなる議論を行う方がよいと考える場合、ユーザはコメント追加のオプション2202をクリックして、提案される変更についてのコメントを提出することができる。一部の実施形態では、コメント追加のオプション2202は、ユーザが変更点検ウィンドウ2200内の提案される変更の上にカーソルを移動すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示される。変更点検ウィンドウ2200は、レコード表示のオプション2204も含むことができる。レコード表示のオプション2204を使用して、その変更が提案されている薬物ライブラリの特定のエントリを見ることができる。一部の実施形態では、特定のエントリは、薬物ライブラリ・エントリ画面1900(例えば図106参照)で見ることができる。一部の実施形態では、そのようなレコード表示のオプション2204をクリックすると、DERSエディタのユーザ・インターフェースにそのエントリが表示される。一部の実施形態では、レコード表示のオプション2204をクリックすると、そのエントリに行われた変更または変更の履歴記録を表示することができる。
図143は、ダッシュボード画面1590の例示的実施形態を示す。図143に示す例示的なダッシュボード画面1590は、図142に示すダッシュボード画面1590と同じである。図に示すように、変更点検ウィンドウ2200は、図143ではコメント・フィールド2210を含む。そのようなフィールドは、例えば、ユーザが図142に示すコメントのオプション2202などのコメントのオプションをクリックすると表示される。ユーザは、コメント・フィールド2210に変更についてのコメントを入力することができる。コメントで、ユーザは、変更に同意しない理由や、変更を承認する前にさらに議論をする必要があると感じる理由を説明することができる。コメントが入力されると、ユーザは保存のオプション2212を使用してコメントを保存することができる。それにより変更を点検済みにすることもできる。希望する場合、ユーザはキャンセルのオプション2214を使用して、コメントの追加をキャンセルすることもできる。
図143に示す変更点検ウィンドウ2200のように、ウィンドウに2つ以上の変更が表示されている場合、各変更が対処されると、各変更に関連付けて取り消しのオプション2216が表示される。取り消しのオプション2216を使用して、その変更に関連して行われた動作を取り消すことができる。それにより、変更が対処済みまたは点検済みとなっていたのを取り消すこともできる。
図144は、例示的なダッシュボード画面1590を示す。図144の例示的なダッシュボード画面1590は、進捗状況ウィジェット1596cおよび変更点検ウィジェット1596iを含む。図に示すように、変更点検ウィジェット1596iは、表形式で表示される変更のリストを含む。変更点検ウィジェット1596iに表示される各薬物ライブラリ・エントリは展開することができる。そのような実施形態では、図143に示す変更点検ウィンドウ2200などのウィンドウは必要ない場合もある。一部の実施形態では、ユーザは、エントリをクリックしてエントリを展開し、見ることができる。図144では、濃度2g/250mlの体重ベースの臨床使用の場合のICUにおけるLidocaineのエントリが展開された状態で表示されている。展開された状態では、点検を必要とする変更はすべて表に表示されてもよい。ユーザは、ボックスにチェックを入れ、表の展開された部分にテキストを入力することにより、各エントリの変更を点検することができる。一部の実施形態では、図133のフィードバック・ウィンドウ2140や図135の変更要求ウィンドウ2160などの他のウィンドウに代えて、それぞれのウィジェット内で展開可能な表を使用することができる。
図145は、ダッシュボード画面1590の別の例示的実施形態を示す。図145に示す例示的なダッシュボード画面1590は、概要ウィジェット1596a、進捗状況ウィジェット1596b、最近の変更ウィジェット1596k、および進行中の変更のウィジェット1596lを含む。このようなダッシュボード画面1590は、薬物ライブラリの点検を行うユーザに適する可能性がある。最近の変更ウィジェット1596kは、新しい変更、または最近提案された変更(例えば前回のログイン以降、前の週、過去数日間等)を表示することができる。進行中の変更のウィジェット1596lは、開始されているが、まだ点検、検証、および認証の全プロセスは終えていない変更を表示することができる。進行中の変更のウィジェット1596kに表示される変更は、例えば、点検を行うユーザによってすでに点検されているが、他のユーザによる点検を待っている、または管理者の行為を待っている変更である。
図に示すように、図145に示す例示的実施形態では変更点検ウィンドウ2200も表示される。図145の変更点検ウィンドウ2200は、例えば図142に示すものとは異なる。図145の例示的実施形態では、変更点検ウィンドウ2200は、対象エントリについて提案されている新しいパラメータ値を含む。図145の変更点検ウィンドウ2200には現在のパラメータ値も表示される。実施形態によっては、その変更を行ったユーザの名前またはユーザIDおよび変更が行われた日付も表示される。
図145の変更点検ウィンドウ2200は、コメントのオプション2220、異議のオプション2222、および承諾のオプション2224を含む。コメントのオプション2220を使用して、点検対象の変更についてのコメントを作成することができる。異議のオプション2222は、ユーザが変更が不適当だと感じる場合、またはさらに議論を要すると感じる場合に使用することができる。承諾のオプション2224は、ユーザが変更が適切であり、変更を実施すべきであると感じる場合に使用することができる。一部の実施形態では、ユーザは、異議のオプション2222を使用した後にコメントを入力することを要求される。
図146は、ダッシュボード画面1590の別の実施形態を示す。図146に示すダッシュボード画面1590は図145に示す画面と同じである。図に示すように、ユーザは、DERSエディタのユーザ・インターフェースの検索バー1568を使用して、薬物、変更、コメント等を検索することができる。図に示すように、ユーザは、検索のために完全な単語を入力する必要はない。例示的実施形態では、ユーザは「Acycl」の文字を入力しており、それらの文字を含む候補エントリのリストがDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されている。そして、ユーザは、リストから所望のエントリを選択して、それを見ることができる。これは、薬物ライブラリの点検時に、例えば、ユーザが他の看護エリアの類似する薬物エントリへのレコードと、そのようなエントリに関連付けられたコメントや変更を見たい場合に、有用である可能性がある。これは、薬物ライブラリのエントリを点検する際に、前後の文脈をユーザに提供する助けとなる可能性がある。
図147は、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されることが可能な点検画面2230の例示的実施形態を示す。点検画面2230は、薬物ライブラリを点検するための一元化されたユーザ・インターフェースをユーザに提供することができる。点検画面2230は、一部の実施形態でダッシュボード画面に含まれるいくつかのウィジェットと同様のものとすることができる。点検画面2230で、ユーザは、点検工程の特定の面を詳細に調べたり、フィルタリングしたりすることができる。例えば、管理者が、所望の看護エリアや点検を行うユーザごとに点検工程を見ることができる。
点検画面2230によっては、進捗状況のインディケータ2232が含まれる。図147の例示的実施形態では、進捗状況のインディケータ2232が含まれる。図の進捗状況のインディケータ2232は、点検が済んだ変更の割合を示す数値とプログレス・バーとからなる。他の進捗状況のインディケータ2232は異なる場合がある。実施形態によっては、進捗状況の内訳の表示2234も含むことができる。進捗状況の内訳の表示2234は、例えば、看護エリア名または点検を行うユーザと関連付けて、プログレス・バーまたは点検の進捗状況の割合を示す値の少なくとも一方を含むことができる。一部の実施形態では、進捗状況の内訳の表示2234は、表示される点検画面2230に応じて異なる場合がある。例えば、特定の看護エリアの点検の進捗状況を詳細に示す点検画面2230は、その看護エリアを担当する点検ユーザの点検の進捗状況を表示する進捗状況の内訳の表示2234を含むことができる。
点検画面2230は、各種のフィードバック項目、変更要求、点検を必要とする変更等も含むことができる。一部の実施形態では、各種のフィードバック項目、変更要求、点検を必要とする変更等は、点検表2236に表示される。他の実施形態では、この情報は、別の適切な手段で表示してもよく、必ずしも点検表2236に表示されない。点検表2236を含む実施形態では、点検表2236は、薬物名、看護エリア、臨床使用、濃度、変更またはフィードバックを提出したユーザの名前、フィードバックが提出された時刻等の情報を含むことができる。十分な数のフィードバック項目、変更要求、点検を必要とする変更等が存在する場合には、それらのすべてが同じ点検画面2230に表示されない場合もある。一部の実施形態では、ページ変更のオプション2238を含めることにより、ユーザがさらに他のフィードバック項目、変更要求、点検を必要とする変更等を見られるようにすることができる。
一部の実施形態では、点検の種類のフィルタ2240も点検画面2230に含まれる。図147に示す例示的実施形態では、点検の種類のインディケータが点検表2236の一部として含まれている。ユーザは、点検画面2230に表示される情報の種類をフィルタリングするために、点検の種類のフィルタ2240から点検の種類を選択することができる。例示的実施形態では、ユーザは、フィードバック項目のみが表示される、または変更要求のみが表示される、またはフィードバック項目と変更要求の両方を表示するようにフィルタリングを行うことができる。例示的実施形態では、点検表2236の一番上に示されるように、フィードバック項目だけが表示されている。
図148は、別の点検画面2230の例示的実施形態を示す。図148に示す例示的な点検画面2230は、図147に示す点検画面2230から詳細を見た表示である。図に示すように、図148に示す点検画面2230は、特定の点検者ユーザに関連する点検情報を表示している。一部の実施形態では、ユーザは、進捗状況の内訳の表示2234(例えば図147を参照)または異なる点検画面2230にあるいくつかの進捗状況の内訳表示2234で該当する看護エリアおよび点検者ユーザをクリックすることにより、そのような画面に進むことができる。
図に示すように、図148の例示的な点検画面2230は、進捗状況のインディケータ2232を含む。図148の進捗状況のインディケータ2232は、ユーザ名「Jane Doe」を持つ点検ユーザの進捗状況を詳細に示している。点検を行うユーザの進捗状況を詳細に示す例示的な点検画面2230は、そのユーザによって生成されたフィードバック項目や変更要求等を表示する点検表2236を含むことができる。一部の実施形態では、この情報は、表以外の方式で点検画面2230に表示することもできる。
図149は、点検画面2230の例示的実施形態を示す。図に示すように、図149の例示的な点検画面2230は、図147に示す例示的な点検画面と同様である。進捗状況の内訳の表示2234(例えば図147参照)は図149には含まれない。図149の点検表2236の点検の種類のフィルタ2240は、フィードバック項目と変更要求の両方が表示されるように設定されている。図149には進捗状況のインディケータ2232も含まれる。
図に示すように、図149に示す例示的な点検表2236の各種フィードバック項目および変更要求のエントリは展開可能である。ユーザは「Abciximab ICU Non-weight based 50mg/500ml」のエントリを展開している。図149の例示的実施形態では、ユーザがエントリを展開すると、そのエントリに対応する詳細ウィンドウ2250が表示される。詳細ウィンドウ2250は、展開されたエントリについての具体的な情報を含むことができる。図149の例示的実施形態では、詳細ウィンドウ2250はフィードバック項目のウィンドウであり、元の変更と変更についてのユーザからのフィードバックを識別する情報を含む。例えば変更要求についての他の詳細ウィンドウ2250は、異なる情報を含む可能性がある。変更要求についての詳細ウィンドウ2250は、元の値、提案される変更、および変更を提案したユーザから示された理由などの情報を含むことができる。
図149に示す詳細ウィンドウ2250は、却下のオプション2252およびレコード表示のオプション2254を含む。ユーザは、却下のオプション2252を使用して、フィードバック項目に基づいた変更を行うことを却下することができる。一部の実施形態では、却下のオプション2252が使用された場合、ユーザは、変更の実施を却下する理由を入力することを要求される。ユーザは、レコード表示のオプション2254を使用して、DERSエディタのユーザ・インターフェースにレコードを表示することができる。ユーザは次いで、レコードを見て、適切であれば変更を行うことができる。
図150は、点検画面2230の別の例示的実施形態を示す。点検画面2230は、図149に示す画面と同じである。図に示すように、図149では詳細ウィンドウ2250が表示されている。詳細ウィンドウ2250は、図149の却下のオプション2252が使用された場合に表示される詳細ウィンドウ2250の一例である。図に示すように、詳細ウィンドウ2250は、コメント・フィールド2260を含む。ユーザはコメント・フィールド2260を使用して、フィードバック項目に基づく変更を行うことを却下する理由を入力することができる。コメント・フィールド2260にコメントを入力すると、ユーザは保存のオプション2262を使用してコメントを保存することができる。それにより、そのフィードバック項目をユーザによって対処済みの状態にすることもできる。ユーザは、必要な場合はキャンセルのオプション2264を使用することもできる。
図151は、点検画面2230の例示的実施形態を示す。図151に示す例示的な点検画面2330は、図147〜図150に示す点検画面2230と同様である。ただし、図151に示す点検画面2230は点検を行うユーザにより適しており、一方、図147〜図150に示す画面は、薬物ライブラリ管理者など編集の許可を持つユーザにより適している。
図に示すように、例示的な点検画面2230は進捗状況のインディケータ2232を含む。進捗状況のインディケータ2232は図147〜図150に示すものと同様である。図151には点検表2236も示される。点検表2236は、ユーザの点検を必要とする変更、ユーザのフィードバック項目に関する管理者のコメント等の情報を含むことができる。一部の実施形態では、この情報は表形式以外の形式で表示することができる。点検表2236を備える実施形態では、点検表2236は、ステータス、看護エリア、薬物名、臨床使用、濃度、提出日、管理者のコメント等についての列を含むことができる。点検の種類のフィルタ2240も含まれる場合がある。例示的実施形態では、点検の種類のフィルタ2240は、点検すべき変更、管理者のコメントについてのフィルタリング・オプションと、点検すべき変更と管理者のコメントの両方を表示するオプションを含む。図151では、点検種類のフィルタ2240が、点検すべき変更に設定されている。
ユーザは、一部の実施形態では、点検表2236の中で対応するエントリをクリックすることにより、点検を必要とする変更や管理者からのコメント等に対処することができる。それにより、図150に示す詳細ウィンドウ2250と同様の詳細ウィンドウがDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示される。そして、点検を行うユーザは、詳細ウィンドウ2250を使用して、点検を必要とする変更や管理者からのコメント等に適切な措置を取ることができる。
図152は、ユーザが変更要求を提出する過程にある薬物ライブラリ・エントリ画面1900の例示的実施形態を示す。ユーザは、一部の実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ画面1900を使用して薬物ライブラリを点検することができる。ユーザは、薬物ライブラリ・エントリ画面1900を使用して、変更要求やフィードバック項目を提出し、薬物エントリのパラメータ、項目、要素等を変更することもできる。一部の実施形態では、エントリに対応する薬物ライブラリ・エントリ画面1900は、ユーザが例えば、図149に示すレコード表示のオプション2254などのレコード表示のオプションを選択した場合に表示される。各種実施形態で、ユーザは、薬物画面1700で薬物リスト1702(例えば図88参照)を見ることにより、薬物ライブラリを点検することができる。薬物リスト1702は、各薬物に関して更新/変更要求や作業が存在するかどうかについての指示を薬物ごとに含むことができる。ユーザは、薬物リスト1702の薬物をクリックして、その薬物ライブラリ・エントリについての薬物ライブラリ・エントリ画面1900を表示することができる。
図に示すように、薬物ライブラリ・エントリ画面1900には、400mg/250mlの濃度で周辺ラインの臨床使用の場合の看護エリア「4 West」におけるdopamineに対応する薬物ライブラリ・エントリが表示されている。図152に示す薬物ライブラリ・エントリ画面1900は、比較のオプション1704、「すべて同意(Agree with All)」のオプション2270、および変更要求提出のオプション2272を含む。一部の実施形態では、異なるオプションまたは異なる数のオプションが薬物ライブラリ・エントリ画面1900に含まれる場合がある。薬物ライブラリ・エントリ画面1900に表示されるオプションは、表示される特定の薬物ライブラリ・エントリ画面1900やエントリのステータス等に応じて異なる場合がある。
比較のオプション1704を使用して、その薬物ライブラリ・エントリを別の薬物ライブラリ・エントリと比較する。そのような比較は、図108に関連して上記で提供した説明と同様とすることができる。一部の実施形態では、比較のオプション1704は、同じ薬物エントリの2つのバージョンを比較するためにも使用することができる。例えば、ユーザは、現在の薬物ライブラリ・バージョンの薬物エントリを、将来のバージョンに含められる、提案された変更を含む同じ薬物エントリと比較することができる。
「すべてに同意」のオプション2270を使用して、薬物エントリに提案されているすべての変更に同意する。一部の実施形態では、このオプションは表示されず、ユーザはエントリへの各変更に個々に同意することを要求される。また、薬物ライブラリ・エントリに行われた変更が1つだけの場合には、このオプションは表示されない場合もある。
変更提出要求のオプション2272を使用して、薬物エントリのパラメータ、項目、要素等についての変更要求を提出することができる。図152に示す例示的実施形態では、変更提出要求のオプション2272を使用すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースに詳細ウィンドウ2250が表示される。詳細ウィンドウ2250を使用して、薬物エントリに対する所望の変更を入力することができる。一部の実施形態では、ユーザは、詳細ウィンドウ2250を開く対象のパラメータ、項目、要素等を選択する必要がある。図152に示す例示的実施形態では、ユーザが薬物エントリの容器パラメータの薬物量を変更することができる詳細ウィンドウ2250が表示されている。変更要求のための詳細ウィンドウ2250で、一部の実施形態では、ユーザは、新しいパラメータ値と変更の理由を入力することができる。
変更要求の詳細ウィンドウ2250は、提出のオプション2274およびキャンセルのオプション2276を含むことができる。提出のオプション2274を使用して、薬物エントリについての変更要求を提出する。キャンセルのオプション2276を使用して、薬物エントリについての変更要求の作成をキャンセルする。一部の実施形態では、提出のオプション2274を使用すると、薬物ライブラリを編集する許可を持つユーザに通知が送信され、変更要求が提出されたことをユーザに通知することができる。
図153は、ユーザがフィードバック項目を提出する過程にある薬物ライブラリ・エントリ画面1900の例示的実施形態を示す。図153に示す例示的な薬物ライブラリ・エントリ画面1900は、比較のオプション1704および「すべて同意」のオプション2270を含み、これらは図152に関連して説明したオプションと同様に機能することができる。図153の例示的な薬物ライブラリ・エントリ画面1900は、フィードバック提供のオプション2280も含む。一部の実施形態では、フィードバック提供のオプション2280と変更提出要求のオプションの両方が薬物ライブラリ・エントリ画面1900に含まれる。
フィードバック提供のオプション2280を使用して、薬物エントリのパラメータ、項目、要素等についてのフィードバック項目を提供することができる。図153に示す例示的実施形態では、フィードバック提供のオプション2280を使用すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースに詳細ウィンドウ2250が表示される。詳細ウィンドウ2250を使用して、その薬物エントリについて所望のフィードバックを入力することができる。一部の実施形態では、ユーザは、詳細ウィンドウ2250を開く対象のパラメータ、項目、要素等を選択する必要がある。図153に示す例示的実施形態では、ユーザが薬物エントリの容器パラメータの薬物量についてのフィードバックを提供することができる詳細ウィンドウ2250が示される。フィードバック項目についての詳細ウィンドウ2250で、ユーザはコメントや質問を入力することができる。一部の実施形態では、ユーザは、別のパラメータ値を提案することもできる。
フィードバック項目についての詳細ウィンドウ2250は、提出のオプション2274およびキャンセルのオプション2276を含むことができる。提出のオプション2274を使用して、薬物エントリについてのフィードバック項目を提出することができる。キャンセルのオプション2276を使用して、薬物エントリについてのフィードバック項目の作成をキャンセルすることができる。一部の実施形態では、提出のオプション2274を使用すると、薬物ライブラリを編集する許可を持つユーザに通知が送信され、フィードバック項目が提出されたことをユーザに通知することができる。
図154は、薬物ライブラリ・エントリ画面1900の別の例示的実施形態を示す。図154に示す例示的実施形態は、編集する許可を有するユーザが、図152で入力された変更要求を見る場合の表示を示す。図に示すように、変更要求の詳細ウィンドウ2250が図154のDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されている。一部の実施形態では、そのようなウィンドウは、ユーザが、変更要求が提出されているパラメータ値をクリックすると表示される。一部の実施形態では、変更要求、フィードバック項目等がエントリに対して提出されていることをユーザに通知するインディケータ2290が、そのエントリに関連付けて表示される。ユーザは、インディケータ2290をクリックして、変更要求、フィードバック項目等についての詳細ウィンドウ2250を表示することができる。図に示すように、詳細ウィンドウ2250は、提案されているパラメータ値の変更とその変更の理由を表示する。図154に示す例示的実施形態では、詳細ウィンドウは、却下のオプション2292および承諾のオプション2294を含む。変更に同意しない場合、ユーザは却下のオプション2292を使用することができる。変更を行うことに同意する場合、ユーザは承諾のオプション2294を使用することができる。承諾のオプションを使用すると、変更要求で提案される値に合うようにパラメータが自動的に変更される。一部の実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ画面1900で薬物エントリに変更が行われた後、ユーザは、薬物ライブラリ・エントリ画面1900の保存のオプション2296を使用して変更を保存することを要求される。
図155は、薬物ライブラリ・エントリ画面1900の別の例示的実施形態を示す。図155に示す例示的な薬物画面1900のレイアウトは、図152〜図154に示す画面と異なる。図155には詳細ウィンドウ2250が示される。詳細ウィンドウ2250は、図154に示す詳細ウィンドウ2250と同様の情報を表示する。詳細ウィンドウ2250は、却下のオプション2292および承諾のオプション2294も含み、これらは図154に関連して説明したオプションと同様に機能することができる。
図156は、薬物ライブラリ・エントリ画面1900の例示的実施形態を示す。図に示すように、図156に示す例示的な薬物ライブラリ・エントリ画面1900は、図155に示す画面と同じである。ただし、図155の変更要求の詳細ウィンドウ2250内で識別されたパラメータが変更されている。図156に示す例示的な薬物ライブラリ・エントリ画面1900は、ユーザが図154の詳細ウィンドウ2250で承諾のオプション2294を選択した場合に表示される薬物ライブラリ・エントリ画面1900である。
図に示すように、変更されたパラメータのパラメータ・フィールドが太線2300で縁どられて、パラメータ値が変更されたことに注意を引き付ける。一部の実施形態では、太線2300に色を付けてさらに注意を引くようにしてもよい。一部の実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ画面1900で変更されたパラメータ値には、いずれも以前の値メッセージ2302が関連付けられる。そのような以前の値メッセージ2302は、変更前のパラメータ値を識別し、変更前のパラメータ値が使用されていた薬物ライブラリのバージョン番号を識別することができる。薬物ライブラリ・エントリ画面1900で1つまたは複数の所望の値を変更すると、ユーザは、薬物ライブラリ・エントリ画面1900の保存のオプション2296を使用して薬物ライブラリへの変更を保存することができる。
図157は、薬物ライブラリ・エントリ画面1900の別の例示的実施形態を示し、ここでは薬物ライブラリ・エントリにメモが追加される。メモは、例えば、薬物ライブラリ・エントリ内のパラメータを右クリックし、メモ追加のオプション(図示せず)を選択することにより薬物ライブラリ・エントリに追加することができる。メモはDERSエディタのユーザ全員が見られる場合がある。メモを使用して、CQIリポートへのリンク、パラメータ値設定の根拠となった専門家によって審査された文献、薬物の薬物製造者情報等を提供することができる。メモを使用して、画像ファイルやPDFファイルなどのファイルを薬物エントリに添付することもできる。メモは、特定のパラメータ値設定の根拠を伝える助けとなるため、点検の過程で有用である可能性がある。メモは、適切なパラメータ値についての指針を提案する助けとなる場合もある。
ユーザが薬物エントリにメモを追加したい旨を知らせると、メモの詳細ウィンドウ2250がユーザ・インターフェースに表示される。そのような詳細ウィンドウ2250は、メモ入力フィールド2310を含むことができる。ユーザは、メモ入力フィールド2310を使用して所望のメモを追加することができる。メモの詳細ウィンドウ2250によってはアップロードのオプション2312も含み、これを使用して各種ファイルをメモにアップロードすることができる。一部の実施形態では、メモの詳細ウィンドウ2250は、ユーザがメモ入力フィールド2310に入力したテキストの書式を設定することができるテキスト書式設定のオプション2314を含むことができる。図157に示す例示的実施形態は、メモ保存のオプション2316も含み、これを使用してメモを保存することができる。一部の実施形態では、1つの薬物エントリまたはパラメータ値に対して複数のメモを追加することができる。
図158は、薬物エントリについてのメモが開かれた薬物ライブラリ・エントリ画面1900の例示的実施形態を示す。図に示すように、メモ・ウィンドウ2320は、図157で入力されたメモを含んでいる。また、図158のメモ・ウィンドウ2320には第2のメモが表示されている。メモ・ウィンドウ2320のメモは両方とも、適切なパラメータ値を決定する際に助けとなりうるリソースである。図に示すように、メモ・ウィンドウ2320は、新しいメモ追加のオプション2324を含む。必要な場合は、このオプションを使用して、薬物ライブラリのエントリに追加的なメモを追加する。図に示すように、エントリにメモが追加されると、そのエントリはメモ・インディケータを伴って描画される。例示的実施形態では、メモ・インディケータは、隅が折られた紙片を模したアイコンである。
図159は、薬物ライブラリ・エントリ画面1900の例示的実施形態を示し、ここでは点検を行うユーザが薬物ライブラリ・エントリの変更を点検している。図に示すように、変更についての詳細ウィンドウ2250が図159のDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示されている。点検を行うユーザは、一部の実施形態では、薬物ライブラリ・エントリ画面1900内の変更されたパラメータをクリックすることにより、変更についての詳細ウィンドウ2250を表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、薬物ライブラリ・エントリに関連付けられたインディケータ2290をクリックして、詳細ウィンドウ2250を表示させることができる。
変更を点検するための詳細ウィンドウ2250は、パラメータの現在の値と、パラメータに提案されている変更値をユーザにを表示することができる。詳細ウィンドウ2250は、変更を提出したユーザのユーザ名またはIDおよび変更が提出された日も表示することができる。変更を点検するための詳細ウィンドウ2250は、コメントのオプション2330、異議のオプション2332、および承諾のオプション2334も含むことができる。ユーザは、コメントのオプション2330を使用して、変更についてのコメントを入力することができる。ユーザは、異議のオプション2332を使用して、変更に異議があることを示すことができる。一部の実施形態では、ユーザは、異議のオプションを使用した場合にはコメントを入力することを要求される。ユーザは、承諾のオプション2334を使用して変更を受け入れることができる。
図160〜図180は、ユーザ・インターフェースの別の例示的実施形態の諸態様を詳細に示すいくつかの画面を示す。そのような画面には、DERSエディタのユーザ・インターフェースまたはCQIユーザ・インターフェース上でアクセスすることができ、そのようなインターフェース上でユーザに提示することができる。例示として、図の画面はDERSエディタのユーザ・インターフェースの画面とする。一部の実施形態では、CQIサービスのためのユーザ・インターフェースなど、他のサービス用の他のインターフェースで、図と同様の画面または同じ画面を使用することができる。図160〜図180に示す画面は、図11〜図71に示すフローチャートに関連する場合がある。そのような画面は、図11〜図71に示し、説明した内容と同様のワークフローをたどることができる。各種実施形態で、これらの画面は、ウェブ・ブラウザのユーザ・インターフェースを介してユーザに表示することができる。ユーザは、例えば、コンピュータ、タブレット、スマートフォン等を使用してそのような画面を見ることができる。ユーザが画面から画面に移動すると、その画面を表示するために必要な情報が、DERSデータベースなどのデータベースに照会される。そして、その情報が表示のために描画され、ユーザ・インターフェースに表示される。DERSエディタ・サービスは、適切なクライアント/サーバ型の対話方式を使用して機能することができる。
次いで特に図160を参照すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースに表示することができる例示的な薬物ライブラリ画面4100が示される。薬物ライブラリ画面4100を使用して、薬物ライブラリ・エントリのアクセス、閲覧、追加、変更、点検等を行うことができる。ユーザは、DERSエディタ上で該当するタブ1598を開くことにより、薬物ライブラリ画面4100に進むことができる。この薬物ライブラリ画面4100で、ユーザは、DALファイルの階層を詳細に調べることにより、DALファイルを見て回り、DALファイルを変更することができる。
図に示すように、図160に示す例示的な薬物ライブラリ画面4100は、高レベル階層フィールド4102および低レベル階層フィールド4104を含む。ユーザは、高レベル階層フィールド4102を使用して、関心のある薬物レコードが位置する階層の高レベル部分を選択することができる。図160に示す例示的実施形態では、ユーザは、高レベル階層フィールド4102で様々な看護グループと看護エリアを選択することができる。実施形態またはユーザによっては、さらに他の階層レベルが含まれる場合がある。例えば、IDNの一部であるユーザは、高レベル階層フィールド4102から機関または地域を選択する選択肢をさらに有することができる。
低レベル階層フィールド4104は、高レベル階層フィールド4102で選択された高レベル階層に定義されている各種DALファイル・エントリを含むことができる。例示的実施形態では、低レベル階層フィールド4104は、高レベル階層フィールド4102で選択された看護グループに定義された薬物を表示する。低レベル階層フィールド4102は各種の他の情報も表示することができる。図160では、選択された看護グループに定義された薬剤に関連する情報が低レベル階層フィールド4102に表示されている。また、ユーザは、低レベル階層フィールド4102に示された各種薬剤レコードを選択(例えばクリックまたはダブル・クリック)して、「詳細に調べた」ビューを表示させることもできる。そのような表示で、ユーザは、選択された薬剤の臨床使用や濃度等を点検し、変更することができる。
図160には、いくつかのフィルタ・オプション4106も示される。そのようなフィルタ・オプション4106を使用して、ユーザが効率的に薬物ライブラリ画面4100を見て回ることを助ける。そのようなフィルタ・オプション4106を使用して、薬物ライブラリ画面4100の各種フィールドでユーザに提示される可能な選択肢の数を制限する。例示的なフィルタ・オプション4106は、いくつかのラジオ・ボタンとのユーザ対話を介してオンまたはオフを切り替えることができる。他の実施形態では、フィルタ・オプション4106は、ドロップ・ダウン・メニューやチェックボックス等から選択することができる。
図160に示す例示的実施形態では、フィルタ・オプション4106は、具体的には機器の種類のフィルタ・オプション4106である。ユーザは、機器の種類のフィルタ・オプション4106を使用して、高レベル階層フィールド4102および低レベル階層フィールド4104に表示される内容をフィルタリングすることができる。例示的実施形態では、ユーザは、「Device Type A」に関連付けられた、またはそれに使用することが指定されているDALファイル・エントリが表示されるようにフィルタリングすることを選択している。その結果、高レベル階層フィールド4102では、「Device Type A」に関連付けられているか、それに使用することが指定されているエントリを含む場合にのみ、看護グループ、看護エリア等を表示することができる。低レベル階層フィールド4104には、「Device Type A」に関連付けられているか、それに使用することが指定されているDALファイル・エントリのみを表示することができる。各種実施形態では、さらに他のフィルタ・オプション4106がユーザに利用できる場合がある。
ユーザは、看護グループに薬物(ならびにその薬物の臨床使用、濃度等)を追加することができる。薬物レコードが看護グループに追加されると、その薬物レコードは、その看護グループ内のすべての看護エリアに共通の薬物レコードとして伝搬されてもよい。ユーザが図160に示す看護グループに薬物を追加したい場合、ユーザは薬物追加のオプション4108を使用することができる。図160の例示的実施形態では、ユーザは、薬物追加のオプション4108をクリックして、看護グループに薬物を追加することができる。そして、ユーザは追加したい薬物の名前を入力することができる。これは、図89に示す画面と同様の画面で行うことができる。一部の実施形態では、ユーザは、その後、図91に示す画面と同様の画面でその薬物の各種パラメータを入力することを要求される。好ましくは、ユーザは、代わりに、DALファイルのマスター薬剤リストに薬物が追加された時に、必要な情報の少なくとも一部を定義する。そのような場合、薬物追加のオプション4108を使用して薬物が追加されると、その情報は看護グループの薬物エントリに自動的に伝えられる。それにより、DALファイル構築の全体的な効率を向上させることができる。必要な場合は、薬物を追加した後で、ユーザはその薬物の臨床使用、濃度等を指定することができる。
ユーザが看護グループに薬物を追加すると、その薬物が(その薬物の臨床使用、濃度等と共に)その看護グループにあるすべての看護エリアに自動的に伝搬される。図160に示す実施形態などの他の実施形態では、ユーザは、看護エリア更新のオプション4110を使用して、看護グループ内の看護エリアにその薬物レコードを伝搬させたい旨を知らせる必要がある。看護エリア更新のオプション4110が使用されたことに応答して、DERSエディタ・サービスが、すべての該当する看護エリアに薬物レコードを伝搬させることができる。
図161は、DERSエディタ・サービスのユーザ・インターフェースに表示することができる薬物ライブラリ画面4100の別の例示的実施形態を示す。図161では、ユーザが高レベル階層フィールド4102から看護エリアを選択している。その結果、低レベル階層フィールド4104に、その看護エリアに対応して存在する薬物レコードが表示されている。
一部の実施形態では、低レベル階層フィールド4104の背景色が変化して、高レベル階層フィールド4102から選択された階層のレベルを視覚的に示すことができる。これは、混同や、ユーザが誤って間違った階層レベルに薬物レコードを追加したり、薬物レコードを変更したりする可能性を最小に抑える助けとなる。レコード・レベル識別子4120が低レベル階層フィールド4104に関連付けられる場合もある。レコード・レベル識別子4120は、低レベル階層フィールド4104に表示される情報のセットに階層的な関係を指定することができる。例示的実施形態では、レコード・レベル識別子4120は、表示されている薬物レコードが看護グループ2の看護エリア1に属するものであることを示している。この場合も、これにより、混同や、間違った階層レベルの薬物レコードを誤って変更する可能性を最小に抑えることを助ける。
図161で選択された看護エリアは、図160で選択された看護グループに割り当てられている。図161の低レベル階層フィールド4104に示すように、この看護エリアは、図160でその看護グループに定義されていることが示される薬剤を含む。ユーザは、薬物追加のオプション4108を使用して看護エリアに薬物レコードを追加することを選択することができる。これは、看護エリアに固有の(共有または共通でない)薬物レコードを作成することが望ましい場合に有用である可能性がある。例えば、ある特定の薬物を看護グループ内の看護エリアのすべてでは使用せず、したがって、看護グループ内の該当する看護エリアに個々に薬物レコードを追加する方が適切な場合がある。あるいは、ユーザは看護エリアから薬物レコードを削除または除去することもできる。1つの看護グループの看護エリアの大半で特定の薬物を使用する場合は、その薬物についての共通のレコードを看護グループのレベルで作成する方が効率的な場合がある。そして、ユーザは、その薬物を使用しない各種看護エリアから薬物レコードを削除することができる。
図162は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することが可能な薬物ライブラリ画面4100の例示的実施形態を示す。レコード・レベル・インディケータ4120で示されるように、ユーザは、特定の薬物レコードを「詳細に調べて」、その薬物レコードに関連付けられた詳細な情報を見ることを選択している。図162の例示的実施形態では、ユーザは、看護グループ2の看護エリア1の「Drug 2」の薬物レコードについて詳細を見ることを選択している。ユーザは、例えば、図161の低レベル階層フィールド4104で「Drug 2」をクリックすることにより、図161から図162に進むことができる。
図に示すように、低レベル階層フィールド4104は、「Drug 2」に定義されたすべての臨床使用および濃度を含む。図162に示す例示的な薬物ライブラリ画面4100では、3つの臨床使用があり、それぞれに3つの濃度が定義されている。選択された薬物レコードに定義された臨床使用および/または濃度は標識4130にも関連付けることができる。標識4130は、薬物レコードの関連付けされた部分が共通であるか、固有であるかをユーザに示すことができる。例示的実施形態では、三角形の標識4130は、薬物レコードの関連付けされた部分が共通であり、看護グループのレベルから伝搬されたことを示す。星形の標識4130は、薬物レコードの関連付けされた部分が固有であり、看護グループのレベルから伝搬されたものではないことを示す。
図162に示す薬物ライブラリ画面4100には、例示的な薬物レコード・パラメータ・フィールド4132も表示されている。このフィールドで、ユーザは、薬物レコードの各種態様を閲覧、変更等することができる。これは、関連付けられたパラメータ・フィールド4134で各種パラメータを入力または変更することによって行うことができる。図162の例示的実施形態では、図示される薬物レコード・パラメータ・フィールド4134は、「Clinical Use 1」という臨床使用に対応している。ユーザが、低レベル階層フィールド4104から薬物レコードの別の部分(例えば濃度や他の臨床使用)を選択するのに応じて、他の薬物レコード・パラメータ・フィールド4134も表示することができる。薬物レコード・パラメータ・フィールド4132は、画面に表示された他の情報を邪魔したり、覆ったりすることがないようにユーザ・インターフェースに表示することができる。薬物レコード・パラメータ・フィールド4132のパラメータに行われた変更は、保存のオプション4134を使用して保存するか、キャンセルのオプション4132を使用してキャンセルすることができる。
例示的な薬物ライブラリ画面4100は、薬物レコードにさらに他の臨床使用および濃度を追加するオプションも含む。ユーザが薬物レコードに臨床使用を追加したい場合、ユーザは臨床使用追加のオプション4142を使用することができる。それにより、DERSエディタ・サービスに、選択された薬物レコードに新しい臨床使用を作成させることができる。そして、ユーザは、その臨床使用に対応する薬物レコード・パラメータ・フィールド4132を介してその臨床使用の各種パラメータ値を変更することができる。例示的実施形態で濃度を追加する場合、ユーザは、臨床使用をクリックして、その臨床使用に対応する薬物レコード・パラメータ・フィールド4132を開くことができる。ユーザは、次いで、薬物レコード・パラメータ・フィールド4132で濃度追加のオプションを選択することができる。それにより、DERSエディタ・サービスに、指示された臨床使用に新しい濃度を作成させることができる。そして、ユーザは、その濃度に対応する薬物レコード・パラメータ・フィールド4132を介して新しい濃度の各種パラメータ値を変更することができる。
図163〜図164の例示的な推移は、ユーザが看護グループ・レベルで薬物レコードを編集する様子を示す。これは、ユーザが薬物レコード中の臨床使用または濃度のパラメータ値を変更する必要がある場合に必要となる可能性がある。また、ユーザが前回のDERSエディタ・セッション中に薬物レコードのすべてのパラメータ値の定義を終えなかった場合にも必要となる場合がある。
図163は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる薬物ライブラリ画面4100の例示的実施形態を示す。ユーザは、所望の薬物レコード・パラメータ・フィールド4132内のパラメータ・フィールド4134に定義された値を変更して、薬物レコードを編集することができる。レコード・レベル・インディケータ4120で示されるように、ユーザは看護グループ2の「Drug 2」の薬物レコードを開いている。「Clinical Use 3」の薬物レコード・パラメータ・フィールド4132が編集のために開かれている。ユーザが薬物レコード・パラメータ・フィールド4132に定義された各種パラメータを変更すると、看護グループ2の「薬物2」に対応する薬物レコードのこの特定の部分を編集することができる。
ユーザが薬物レコード・パラメータ・フィールド4132でパラメータを変更した場合、ユーザは保存のオプション4136を使用して変更を保存することができる。一部の実施形態では、ユーザは、看護エリア更新のオプション4150を使用して変更を保存することもできる。実施形態によっては、保存のオプション4136または看護エリア更新のオプション4150の一方のみを含む。ユーザが、薬物レコードの当該部分に行った編集をキャンセルしたい場合は、キャンセルのオプションを使用することができる。
ユーザが看護グループの特定の薬物レコードへの編集を保存したいことを知らせたことに応答して、DERSエディタは、その変更を適用すべき看護グループ内の看護エリアを指定するようにユーザを促すことができる。このプロンプトの形態は、一部の実施形態では、図164に示すプロンプト4160と同様である。そのようなプロンプトは、図163に示す画面と同様の薬物ライブラリ画面4100の一部を覆うモーダル・ウィンドウとして表示することができる。
図164に示す例示的なプロンプト4160は、指示4162を含む。図164に示す指示4162は、ユーザが変更を適用したい看護グループ内の所望の看護エリアを選択すべきことを説明している。例示的なプロンプト4160は、変更の要約4164も含む。変更の要約4164は、行われた変更の要約をユーザに伝えることができる。これにより、ユーザは保存する前に変更を点検することができる。変更の要約4164は、変更されたパラメータについて変更前のパラメータ値と新しいパラメータ値を示す箇条書きリストの形態で表示することができる。例示的なプロンプト4160は、看護エリア選択機構4166も含む。看護エリア選択機構4166を使用して、その変更を適用する看護グループ内の看護エリアを選択することができる。ユーザが所望の看護エリアを選択すると、ユーザはプロンプト4160にある保存のオプション4168を使用して、DERSエディタに変更を保存させ、選択された看護エリアに変更を伝搬させることができる。必要な場合に変更をキャンセルするためのキャンセルのオプション4169も含まれる場合がある。
図165〜図166の例示的な推移は、ユーザが看護エリア・レベルで薬物レコードを編集する様子を示す。これは、ユーザが薬物レコード中の臨床使用または濃度のパラメータ値を変更する必要がある場合に必要となる可能性がある。また、ユーザが前回のDERSエディタ・セッション中に薬物レコードのすべてのパラメータ値の定義を終えなかった場合にも必要となる場合がある。
図165は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる薬物ライブラリ画面4100の例示的実施形態を示す。ユーザは、所望の薬物レコード・パラメータ・フィールド4132内のパラメータ・フィールド4134に定義された値を変更して薬物レコードを編集することができる。レコード・レベル・インディケータ4120で示されるように、ユーザは看護グループ2の看護エリア1の「Drug 2」に対応する薬物レコードを開いている。「Clinical Use 2」に対応する薬物レコード・パラメータ・フィールド4132が編集のために開かれている。ユーザが薬物レコード・パラメータ・フィールド4132に定義された各種パラメータを変更すると、看護グループ2の看護エリア1の「Drug 2」に対応する薬物レコードのこの特定の部分を編集することができる。ユーザが薬物レコード・パラメータ・フィールド4132内のパラメータを変更した場合、ユーザは保存のオプション4136を使用して変更を保存することができる。ユーザが、薬物レコードの当該部分に行った編集をキャンセルしたい場合は、キャンセルのオプション4138を使用することができる。
ユーザが看護エリアの特定の薬物レコードへの編集を保存したいことを知らせたことに応答して、DERSエディタは、変更を行いたいことを確認するようにユーザを促すことができる。看護グループからその看護エリアに伝搬された共通の薬物レコードに編集が行われている場合は、DERSエディタは、その薬物レコードが固有の薬物レコードとなり、その看護グループのレコードに結び付けられなくなることを確認するようにユーザを促すことができる。これらのプロンプトの形態は、実施形態によっては、図166に示すプロンプト4170と同様にすることができる。そのようなプロンプトは、図165に示す画面と同様の薬物ライブラリ画面4100の一部を覆うモーダル・ウィンドウとして表示することができる。
図166に示す例示的なプロンプト4170は警告4172を含む。図166に示す警告4172は、ユーザが変更を保存した場合、その薬物レコードは固有の薬物レコードになり、看護グループの薬物レコードに結び付けられなくなることを説明するテキストを含む。例示的なプロンプト4170は変更の要約4174も含む。変更の要約4174は、行われた変更の要約をユーザに伝えることができる。これにより、ユーザは保存する前に変更を点検することができる。変更の要約4174は、変更されたパラメータについて変更前のパラメータ値と新しいパラメータ値を示す箇条書きリストの形態で表示することができる。変更を行うと、ユーザはプロンプト4160の保存のオプション4176を使用して、DERSエディタに変更を保存させることができる。薬物レコードの当該部分に行った編集をキャンセルしたい場合、ユーザはキャンセルのオプション4178を使用することができる。
図167〜図168の例示的な推移は、薬物レコードまたは薬物レコードの一部を、DALファイル階層の別の所望の部分にコピーする様子を示す。薬物レコードのコピーは、DALファイルを構築するプロセスを高速化すると共に、プロセスをより効率的にする助けとなる。コピーは、例えば、ユーザが、いくつかの異なる看護グループまたはエリアに対して同じ定義済みパラメータ値を持ついくつかの薬物レコードを作成する場合に有用である可能性がある。薬物レコードのコピーは、2つの薬物レコードがいくつかの共通のパラメータ値を共有する場合にも有用である可能性がある。そのような場合には、薬物レコードのための空のスレート(slate)から開始する場合と比べて、薬物レコードをコピーし、必要に応じて編集する方が時間がかからず、効率的である可能性がある。
図167は、DERSエディタ・サービスのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる薬物ライブラリ画面4100の例示的実施形態を示す。レコード・レベル・インディケータ4120で示されるように、ユーザは看護グループ2の「Drug 2」についての詳細な情報を見ている。「Drug 2」の各種臨床使用および濃度が低レベル階層フィールド4104に表示されている。図167で、ユーザは、「Clinical Use 3」を選択し、その使用についての薬物レコード・パラメータ・フィールド4132を見ている。
一部の実施形態では、ユーザが低レベル階層フィールド4104で薬物レコードまたは薬物レコードの一部を選択すると、DERSエディタ・サービスが、その薬物レコードまたは薬物レコードの一部と関連付けていくつかのオプションを表示させることができる。それらのオプションで、ユーザは、選択した薬物レコードの部分にいくつかの動作を行うことができる。図167の例示的実施形態では、3つのオプションが「Clinical Use 3」の隣に表示されている。図示されるオプションは、右から左へ、削除のオプション4180、コピーのオプション4182、および比較のオプション4184を含む。他の実施形態は、これとは異なるオプションまたは異なる数のオプションを含むことができる。削除のオプション4180を使用して、選択された薬物レコードまたは薬物レコードの一部を削除することができる。削除のオプション4180については本明細書の後の箇所でさらに説明する。比較のオプション4184を使用して、選択された薬物レコードまたは薬物レコードの一部を、別の薬物レコードまたはその一部と比較することができる。ユーザが比較のオプション4184を使用し、比較したい薬物レコードの薬物レコード部分を選択すると、DERSエディタ・サービスは、図108に示した比較と同様の比較をDERSエディタのユーザ・インターフェースに表示させることができる。コピーのオプション4182を使用して、薬物レコードまたは薬物レコードの一部を、DALファイル階層の別の部分にコピーすることができる。
ユーザが薬物レコードまたは薬物レコードの一部をコピーしたい旨を知らせるのに応答して、DERSエディタは、その薬物レコードをコピーすることを確認するようにユーザを促すことができる。また、DERSエディタ・サービスは、その薬物レコードまたは薬物レコードの一部をコピーする先を指定するようにユーザを促すことができる。これらのプロンプトの形態は、実施形態によっては、図168に示す例示的なプロンプト4190と同様である。そのようなプロンプトは、図167に示す画面と同様の薬物ライブラリ画面4100の一部を覆うモーダル・ウィンドウとして表示することができる。
図168に示す例示的なプロンプト4190は、コピーの要約4192を含む。コピーの要約4192は、コピーするために選択された薬物レコードまたは薬物レコードの一部を示すことができる。例示的なプロンプト4190は、コピー先選択機構4194も含む。コピー先選択機構4194を使用して、変更をコピーする先の看護グループおよび看護エリアを選択することができる。看護グループを選択すると、その看護グループ内のすべての看護エリアを自動的に選択することができる。所望の看護グループおよび看護エリアを選択すると、ユーザはプロンプト4190の保存のオプション4196を使用して、DERSエディタに変更を保存させ、選択された看護エリアに変更を伝搬させることができる。薬物レコードまたは薬物レコードの一部のコピーをキャンセルしたい場合、ユーザはプロンプト4190のキャンセルのオプション4198を使用することができる。
図169および図170は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる薬物ライブラリ画面4100の2つの例示的実施形態を示す。図169および図170に示す薬物ライブラリ画面4100は、その低レベル階層フィールド4104に薬物レコードのコピーされた部分を含む。コピーの標識4200は、実施形態によっては、コピーされた薬物レコードの一部と関連付けて含めることができる。コピーの標識4200は、薬物レコードまたは薬物レコードの一部がDALファイル中の他の箇所からコピーされたことを示すことができる。コピーの標識4200は、アイコン、記号、テキスト、形状等である。例示的実施形態のコピーの標識4200は、色付けされた背景の上にテキスト「COPY」を含んでいる。
次いで図171を参照すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができるマスター薬剤リスト画面4300の例示的実施形態が示される。例示的実施形態では、ユーザは、ユーザ・インターフェースで対応するタブ1598を選択することにより、DERSエディタのユーザ・インターフェース上でマスター薬剤リスト画面4300に進むことができる。マスター薬剤リスト画面4300を使用して、DALファイルが構築される基となるマスター薬剤リスト4302に変更を加えることができる。ユーザは、マスター薬剤リスト4302を作成するために、各種のマスター薬剤リスト画面4300を使用して、機関または組織内で使用される薬物を追加することができる。ユーザは、次いで、例えば機関の各種看護グループまたは看護エリアに薬物レコードを追加する際に、作成したマスター薬剤リスト4302を検索し、そこから薬物を選ぶことができる。
ユーザは、各種のマスター薬剤リスト画面4300を使用して、DALファイル内で使用する各種の薬物カテゴリを追加することができる。一部の実施形態では、それらの薬物カテゴリを使用して、看護グループ、看護エリア等に薬物レコードを追加する際に可能な薬物の選択肢の数を絞る助けとする。例えば、ある看護グループにいくつかの血液製剤を追加することが分かっている場合、ユーザは、マスター薬剤リスト4302中で血液製剤として分類されている薬物だけを検索することを選択することができる。また、一部の実施形態では、薬物カテゴリは、選択されたDALファイルを使用する医療機器でも有用である可能性がある。薬物カテゴリは、治療をプログラムする効率を向上させる助けとなる可能性がある。治療に使用する薬物を検索する際、ユーザは、薬物カテゴリを選択して、そのカテゴリに属すると分類されない薬物をすべて除外することができる。ユーザが例えば栄養製剤を患者に輸液しようとする場合、ユーザは栄養薬物のカテゴリを選択することにより、可能な薬物の選択肢を絞ることができる。それにより、ユーザは医療機器上で所望の薬物をより迅速に見つけることができる。
図171に示すマスター薬剤リスト画面4300は、検索ユーティリティ4312を含む。検索ユーティリティ4312を使用して、マスター薬剤リスト4302から所望の薬物を検索することができる。これは、例えばユーザがマスター薬剤リスト4302の薬物を編集または削除する必要がある場合に有用である可能性がある。ユーザが薬物名に含まれる文字をタイプ入力すると、マスター薬剤リスト4302が自動的にフィルタリングされて、入力された文字で始まる薬物だけが表示される。ユーザが、まだマスター薬剤リスト4302に含まれていない薬物を検索ユーティリティ4312にタイプ入力すると、ユーザは、その薬物をマスター薬剤リスト4302に追加したいか否かについてDERSエディタ・サービスから指示を促される。
図171のマスター薬剤リスト画面4300は、ユーザによって選択できるいくつかのオプションを含む。これらのオプションで、ユーザは様々な方式でマスター薬剤リスト4302を変更することができる。図171に示すオプションは、右から左へ、削除のオプション4304、編集のオプション4306、追加のオプション4308、および薬剤カテゴリ編集のオプション4310を含む。
マスター薬剤リスト4302から薬物を選択した場合、ユーザは削除のオプション4304を使用して、選択した薬物をマスター薬剤リスト4302から削除することができる。編集のオプション4306を使用して、マスター薬剤リスト4302から選択した薬物についての詳細を編集することができる。一部の実施形態では、マスター薬剤リスト4302内の薬物が選択されていない場合は、削除のオプション4304および編集のオプション4306は無効になっている(例えばグレー表示になっている)場合がある。
ユーザは、追加のオプション4308を使用して、所望の薬物をマスター薬剤リスト4302に追加することができる。追加のオプション4308を使用した場合、ユーザは、薬物の名前ならびにその薬物に関連するいくつかの他の詳細事項を指定するように要求される場合がある。この情報は、一部の実施形態では、図91に示す画面と同様の画面で入力することができる。
ユーザは、薬剤カテゴリ編集のオプション4310を使用して、マスター薬剤リスト4302に含まれる薬物に割り当てることが可能な薬剤カテゴリを編集することができる。一部の実施形態では、またここで図172も参照すると、ユーザが薬剤カテゴリ編集のオプション4310を選択すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースが薬剤カテゴリ編集のプロンプト4320を表示することができる。そのようなプロンプトは、マスター薬剤リスト画面4300に重畳して、またはその一部を覆うようにモーダル・ウィンドウとして表示することができる。ユーザは、薬剤カテゴリ編集のプロンプト4320を介して、利用可能な薬剤カテゴリを編集することができる。
図172に示す例示的な薬剤カテゴリ編集のプロンプト4320はテキストの指示4322を含む。例示的なプロンプト4320の指示は、各種の薬剤カテゴリを追加または削除する方法をユーザに説明する。例示的なプロンプト4320にはカテゴリ・リスト4324も含まれる。ユーザは、このカテゴリ・リストを使用して、利用可能な各種カテゴリを閲覧、編集、および追加することができる。例示的なプロンプト4320にはいくつかのオプションも含まれる。例示的実施形態では、追加のオプション4326、削除のオプション4328、キャンセルのオプション4330、および保存のオプション4332が含まれる。
ユーザが追加のオプション4326を使用すると、DERSエディタのユーザ・インターフェースは、例えば図172に示すように「New Drug Category(新しい薬物カテゴリ)」というカテゴリをカテゴリ・リスト4324に追加することができる。ユーザは次いで、新しく追加されたカテゴリの名前を所望のカテゴリ名に変更することができる。削除のオプション4328については本明細書の後の箇所で説明する。カテゴリ・リスト4324に行われた変更は、ユーザが変更の保存を希望する場合は、保存のオプション4332を使用して保存することができる。ユーザが変更の保存を希望しない場合は、キャンセルのオプション4330を使用して変更をキャンセルすることができる。
一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタ・サービスを使用して、それらのカテゴリにあるすべての薬剤に適用することが可能ないくつかのパラメータを定義することができる。薬物カテゴリのレベルで定義されたパラメータは、そのカテゴリの薬剤が様々な看護グループおよび看護エリアに対応する薬剤レコードとしてDALファイルに追加される時に、デフォルトまたは親の設定として使用することができる。それにより、DALファイル作成の全体的な効率を向上させることができる。例えば、一部の実施形態では、ユーザは、カテゴリに薬物分類パラメータを定義することができる。すると、ユーザがそのカテゴリの薬剤を薬剤レコードとして追加する時に、そのパラメータが自動的に薬物分類パラメータ・フィールドに入力される。各種実施形態で、表4〜10に示した適切なパラメータをカテゴリ・レベルで定義することができる。一部の実施形態では、ユーザがこのレベルで各種パラメータを定義することは任意選択とすることができる。それにより柔軟性を高めることができる。
図173は、DERSエディタ・サービスのユーザ・インターフェースに表示することができる例示的な薬剤カテゴリ編集のプロンプト4320を示す。ユーザは、カテゴリ・リスト4324から(例えばクリックやダブル・クリックにより)薬剤カテゴリを選択し、いくつかの動作を行うことができる。例示的実施形態では、ユーザは薬剤カテゴリ「Code Blue」を選択している。それにより、その薬剤カテゴリ名がハイライト表示され、薬剤カテゴリ名が編集可能な状態になる。
希望する場合、ユーザは新しい名前をタイプ入力することにより、薬剤カテゴリの名前を変更することができる。図174では、ユーザは、薬剤カテゴリの名前「Code Blue」を「Heart Attack Meds」に変更している。薬剤カテゴリ・リストへの変更を終えると、ユーザは薬剤カテゴリ編集のプロンプト4320の保存のオプション4332を選択して、リストへの変更をDERSエディタのデータベース等に保存することができる。一部の実施形態では、ユーザは、DERSエディタ・サービスが名前の変更の保存を許可する前に、カテゴリ名の変更を確認することを促される。ユーザは、キャンセルのオプション4330を使用して、名前の変更をキャンセルすることができる。
再度図173を参照すると、薬剤カテゴリ・リスト4324から薬剤カテゴリを選択すると、ユーザはその薬剤カテゴリをリストから削除することができる。これは、削除のオプション4328の使用を通じて行うことができる。削除のオプション4328が使用されると、図175に示すように、DERSエディタが薬剤カテゴリ・リスト4324から当該薬剤カテゴリを削除する。その後、ユーザは、保存のオプション4332を使用して薬剤カテゴリ・リスト4324を保存することができる。ユーザは、キャンセルのオプション4330を使用して薬剤カテゴリの削除をキャンセルすることもできる。一部の実施形態では、DERSエディタ・サービスがユーザに薬剤カテゴリ・リスト4324を保存させる前に、ユーザは、薬剤カテゴリを削除したいことを確認するように促される。一部の実施形態では、DERSエディタ・サービスがユーザにカテゴリを削除させる前に、現在そのカテゴリにある薬物がユーザに通知される場合もある。
図176〜図177の推移は、マスター薬剤リスト4302から薬物を削除するために使用できる例示的プロセスを示す。マスター薬剤リスト4302から薬剤を削除すると、その薬物が使用されるすべての看護グループおよびエリアからもその薬物が削除される。また、薬物を削除すると、その薬物に対してDALファイルに定義されているすべての臨床使用および濃度も削除させることができる。図176は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる例示的なマスター薬剤リスト画面4300を示す。図に示すように、マスター薬剤リスト画面4300は、いくつかの例示的な薬物を含むマスター薬剤リストを含む。例示的実施形態では、薬物「DOPamine」が選択状態として示されている。ユーザは、例えばマスター薬剤リスト4302中の所望の薬剤をクリックすることにより、マスター薬剤リスト4302から薬剤を選択することができる。ユーザは、削除のオプション4034を使用して、マスター薬剤リスト4302からその薬剤を削除したいことをDERSエディタ・サービスに知らせることができる。一部の実施形態では、ユーザは、マスター薬剤リスト4302から薬剤を削除することを確認するようにプロンプトを介して要求される。
図177は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる薬剤削除のプロンプト4340の例示的実施形態を示す。ここで図176も参照すると、そのようなプロンプトは、ユーザがマスター薬剤リスト4302から薬物を削除したい旨を知らせるのに応答して、DERSエディタ・サービスによって表示することができる。薬剤削除のプロンプト4340は、一部の実施形態では、マスター薬剤リスト画面4300に重畳してモーダル・ウィンドウとして表示される。図に示すように、薬剤削除のプロンプト4340は要約情報4342を含む。要約情報4342は、削除される薬物についての情報を含むことができる。例示的実施形態では、要約情報4342は、その薬物が使用される看護グループおよび看護エリアを知らせている。
例示的な薬剤削除のプロンプト4340は、キャンセルのオプション4344および保存のオプション4346も含む。薬剤削除のプロンプト4340に表示された要約情報4342を点検した後に、ユーザがマスター薬剤リスト4302から薬剤を削除するのをキャンセルしたい場合は、キャンセルのオプション4344を使用することができる。ユーザが薬剤の削除に進みたい場合は、保存のオプション4346を使用することができる。それによりDERSエディタ・サービスがマスター薬剤リスト4302から薬剤を削除すると共に、その薬剤を使用しているDALファイル・エントリを削除する。
図178〜図179の推移は、看護グループから薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除するために使用することができる例示的なプロセスを示す。図178は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる薬物ライブラリ画面4100の例示的実施形態を示す。レコード・レベル・インディケータ4120で指示されたのに応じて、低レベル階層フィールド4104は、看護グループ2の「Drug 2」に定義された詳細事項を表示している。図178で、ユーザは「Clinical Use 3」を選択しており、その使用に対応する薬物レコード・パラメータ・フィールド4132を見ている。上述のように、ユーザが薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を選択すると、ユーザ・インターフェース上でいくつかのオプションが利用可能になる。そのようなオプションの1つは削除のオプション4180である。ユーザは、削除のオプション4180を使用して、DALファイルから薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除することができる。
ユーザが、DALファイルから薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除したい旨を削除のオプション4180を介してDERSエディタ・サービスに知らせると、ユーザは、削除を確認するようにプロンプトを通じて要求される場合がある。一部の実施形態では、ユーザは、プロンプトを通じて追加的な情報を指定することも要求される。例えば、ユーザは、その薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除したい看護エリアを指示することができる。そのようなプロンプトは、薬物ライブラリ画面4100に重畳して、かつ/またはその一部を覆うモーダル・ウィンドウとして表示することができる。
図179は、薬剤レコード削除のプロンプト4350の例を示す。図に示すように、例示的な薬剤レコード削除のプロンプト4350は指示4352を含む。図179の指示4352は、その薬剤レコード部分を削除したい看護グループ内の看護エリアを選択するようにユーザに要求している。指示4352は、薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除すると、その子にあたる薬剤レコード部分も削除されることをユーザに警告することができる。例示的な薬剤レコード削除のプロンプト4350は、要約情報4354も含む。要約情報4354は、ユーザによって行われた変更の要約を伝えることができる。それにより、ユーザは保存する前に変更を点検することができる。要約情報4354は、箇条書きリスト、テキストによる記述等の形態で表示することができる。例示的な薬剤レコード削除のプロンプト4350は、看護エリア選択機構4356も含む。看護エリア選択機構4356を使用して、その薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除する看護グループ内の看護エリアを選択することができる。所望の看護エリアを選択すると、ユーザはプロンプト4350の保存のオプション4360を使用して、DERSエディタに薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除させ、保存させることができる。薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部の削除をキャンセルしたい場合、ユーザはキャンセルのオプション4358を使用することができる。
薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部がどこから削除されるのかに応じて、薬剤レコード削除のプロンプト4350は異なる場合がある。例えば、ユーザが看護グループではなく看護エリアから薬剤レコードを削除する場合は、看護エリア選択機構4356は含まれない場合がある。図180は、DERSエディタのユーザ・インターフェースなどのユーザ・インターフェースに表示することができる薬剤レコード削除のプロンプト4350の別の例示的実施形態を示す。図180に示す薬剤レコード削除のプロンプト4350は、ユーザが薬剤レコードの一部を看護エリアから削除する時にDERSエディタ・サービスにより表示されてもよい。図に示すように、薬剤レコード削除のプロンプト4350は、看護エリア選択機構4356も指示4352(図180参照)も含まない。代わりに、薬剤レコード削除のプロンプト4350は、ユーザが点検できるように変更を説明する要約情報のみを含む。ユーザは、プロンプト4350の保存のオプション4360を使用して、DERSエディタに薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部を削除させ、保存させることができる。薬剤レコードまたは薬剤レコードの一部の削除をキャンセルしたい場合、ユーザはキャンセルのオプション4358を使用することができる。
DALファイルが作成され、点検され、承認されると、DALファイルは各種の対象医療機器すべてに公開することができる。該当する医療機器はいずれもDALファイルを使用することができる。一部の実施形態では、DALファイルは、各種の輸液装置および/または生理機能モニタに対応可能なように作成することができる。例示的な医療機器の例示的なソフトウェア・アーキテクチャを模式的に図181に示す。図181に説明される例示的なソフトウェア・アーキテクチャは単なる例示として示すものである。本開示の範囲に含まれるすべての医療機器がそのようなソフトウェア・アーキテクチャを用いるとは限らない。ただし、図181に図示し、説明するソフトウェア・アーキテクチャは、任意数の医療機器の種類および実施形態に等しく適用することができる。
例示的なソフトウェア・アーキテクチャは、ソフトウェアを、協働するサブシステムに分割し、それらのサブシステムが連携して要求された動作を実行する。各サブシステムは、基礎となるオペレーティング・システムによって制御される1つまたは複数の実行ストリームから構成することができる。当技術分野で使用される有用な用語には、オペレーティング・システム、サブシステム、プロセス、スレッド、およびタスクがある。
非同期メッセージ4000を使用して、宛先タスクまたはプロセスに情報を「プッシュ」することができる。送信側のプロセスまたはタスクは、メッセージが届けられたことの確認は受け取らない。このような方式で届けられるデータは、通例は、反復的な性質である。一定のスケジュールでメッセージが予想される場合は、受信側のプロセスまたはタスクは、メッセージが予定の時間に到着しない場合には障害を検出することができる。
同期メッセージ4002を使用して、タスクまたはプロセスに指令を送信したり、プロセスまたはタスクに情報を要求する(「プル」)ことができる。指令(または要求)の送信後、発信元のタスクまたはプロセスは、応答を待つ間は実行を一時停止する。応答は、要求される情報を含むか、または送信されたメッセージが受信されたことを通知することができる。応答が適時に受信されない場合、送信元のプロセスまたはタスクはタイムアウトする場合がある。そのような場合、送信元のプロセスまたはタスクは実行を再開するか、かつ/またはエラー条件を報知することができる。
オペレーティング・システム(OS)は、コンピュータのハードウェア・リソースを管理し、コンピュータ・プログラムに共通のサービスを提供するソフトウェアの集まりである。オペレーティング・システムは、プログラムとコンピュータ・ハードウェアの間の仲介役の役割を果たすことができる。アプリケーション・コードの中には直接ハードウェアによって実行されるものもあるが、アプリケーション・コードはしばしば、OS機能へのシステム呼び出しを行うか、OS機能から割り込みを受ける。
RTP4004は、医療機器の安全性レベルを満たすことが認定されたリアル・タイム・オペレーティング・システム(RTOS)上で動作することができる。RTOSは、例えば、リアルタイム・アプリケーションの実行を目的とするマルチタスク・オペレーティング・システムである。リアル・タイム・オペレーティング・システムは、しばしば、特化されたスケジューリング・アルゴリズムを使用し、そのため決定論的な性質の振る舞いを実現することができる。UIP4006は、Linuxオペレーティング・システムで実行することができる。図181に関連して説明する例示的実施形態では、UIPは、Linuxオペレーティング・システムで実行される。他の実施形態では、Linuxオペレーティング・システムで実行される必要はない。Linuxオペレーティング・システムは、Unixに似たコンピュータ・オペレーティング・システムである。
サブシステムは、(関連する)システム機能の特定のセットが割り当てられたソフトウェア(および恐らくはハードウェア)の集まりである。サブシステムは、明確に定義された責任と、他のサブシステムとの間の明確に定義されたインターフェースを有することができる。サブシステムは、1つまたは複数のプロセス、スレッド、またはタスクを使用するソフトウェアのアーキテクチャ上の区分とすることができる。
プロセスは、独自の仮想アドレス空間で実行される、例えばLinuxオペレーティング・システムで実行される独立した実行可能単位である。CPUのメモリ管理ハードウェアを使用して、コード空間への書き込みを禁止し、プロセスのメモリ領域外部へのデータ・アクセスを禁止することによって、このメモリの完全性と分離を実現する。プロセスは、プロセス間通信の機構を使用して、他のプロセスにデータを渡すことのみが可能である場合がある。
Linuxでは、スレッドは、独立してスケジュールされ、並行して使用されるプログラム実行の経路である。Linuxでは、スレッドは常にプロセスに関連付けられる(プロセスは少なくとも1つのスレッドを持たなければならず、複数のスレッドを有することができる)。スレッドは、その「親」のプロセスと同じメモリ空間を共有する。データは、1つのプロセスに属するすべてのスレッドの間で直接共有することができるが、共有される項目へのアクセスを適切に同期させるように注意を払う必要がある。各スレッドには実行の優先度が割り当てられる。
RTOS(リアル・タイム・オペレーティング・システム)上のタスクは、Linuxの「スレッド」と同じように、独立してスケジュールされ、並行して使用されるプログラム実行の経路である。すべてのタスクは、CPUのメモリ・マップ全体からなる同じメモリ・アドレス空間を共有する。メモリ保護を備えるRTOSを使用する場合は、各タスクの有効なメモリ・マップは、メモリ保護ユニット(MPU)のハードウェアにより、共通のコード空間ならびにタスクのプライベートなデータ空間およびスタック空間に制約することができる。
RTP4004で実行中のタスクは、それらタスク同士ならびにUIP4006で実行中のタスクと通信することを要求される場合がある。UIP4006のプロセスは、図181の一方向の矢印で示すように、IPC呼び出しを介して通信する。実線の矢印はそれぞれ同期メッセージ4000の呼び出しと応答を表し、点線の矢印は非同期メッセージ4002である。RTP4004のタスクも同様に互いと通信する。RTP4004とUIP4006は非同期のシリアル線4008でブリッジされ、InterCommプロセス4010またはInterCommタスク4012のどちらかが各側にある。同じ通信API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)がブリッジの両側に存在してもよく、その場合、すべてのプロセスとタスクは同じメソッド呼び出しを使用して対話することができる。
RTP4004のメッセージング・システムは、統一されたグローバル・アドレス指定方式を使用して、メッセージをシステム内の任意のタスクに渡せるようにすることができる。ローカル・メッセージは、メモリ内でRTOSのメッセージ交換機構を利用して渡すことができ、オフチップ(off-chip)・メッセージは、InterCommタスク4012により、非同期シリアル・リンク4008を通じて送られる。
InterCommタスク4012は、2つのプロセッサの間のシリアル・リンク4008のRTP4004側を管理することができる。InterCommタスク4012は、RTP4004の中で、UIP4006のInterCommプロセス4010に相当するものである。UIP4006から受信されたメッセージは、RTP4004の各自の宛先に中継することができる。送信メッセージは、UIP4006のInterCommプロセス4010に転送することができる。
RTP4004とUIP4006間のすべてのメッセージは、エラー検出コード(例えば32ビットのCRC)を使用して、データの破損がないかどうか確認することができる。シリアル・リンク4008を通じて送信されるメッセージは、破損が検出された場合は再送信することができる。これは、ESDに対してより耐性のある通信システムを提供する助けとなる。プロセス間のプロセッサ内で破損したメッセージは、ハード・システム障害として対処することができる。メッセージング・システムに使用されるすべてのメッセージ・ペイロードは、共通のベースクラス(メッセージ・ベース)から導出されるデータ・クラスにして、すべての可能なメッセージの宛先間で一貫性を保証することができる。
例示的実施形態では、エグゼクティブ・プロセス4014は、すべてのオペレーティング・システム・サービスが開始した後に、Linuxのシステム起動スクリプトによって呼び出すことができる。その後、エグゼクティブ・プロセス4014が、UIP4006のソフトウェアを構成する各種の実行可能ファイルを開始することができる。それらのソフトウェア・コンポーネントが予期せずに終了、または機能しなくなった場合には、エグゼクティブ・プロセス4014に通知され、エグゼクティブ・プロセス4014が適切な警報を生成することができる。
システムの稼働中に、エグゼクティブ・プロセス4014は、各種のシステム・コンポーネントのソフトウェアの「番犬」の役割を果たすことができる。エグゼクティブ・プロセス4014に登録すると、プロセスは、エグゼクティブ・プロセス4014に「チェック・イン」する、すなわち信号を周期的に送信することを要求される。要求される間隔で「チェック・イン」しないと、そのことがエグゼクティブ・プロセス4014によって検出される。機能していないサブシステムを検出すると、エグゼクティブ・プロセス4014は、何もしないか、警報を発するか、または機能していないプロセスを再開するか、のいずれかの対応策を取ることができる。取られる対応策は、エグゼクティブ・プロセス4014中にコンパイルされるテーブル・エントリで事前に決めることができる。「チェック・イン」の間隔はプロセスごとに異なる可能性がある。異なるプロセスの「チェック・イン」時間の変動量は、部分的にはプロセスの重要度に基づくことができる。チェック・インの間隔は、コンピュータ・プロセス数をできるだけ少なくすることによって機器コントローラの応答を最適化するために、医療機器の動作中にも変化する場合がある。医療機器がシリンジ・ポンプである特定の一例示的実施形態では、シリンジの装填時には、機器コントローラが、能動的なポンプ動作中よりもチェック・インの頻度を減らすことができる。
要求されるチェック・イン・メッセージに応答して、エグゼクティブ・プロセス4014は、チェック・インしたプロセスに各種のシステム・ステータス項目を返すことができる。システム・ステータス項目は、例えば、医療機器の1つまたは複数の構成要素のステータスおよび/またはエラーである。システム・ステータス項目は、これらに限定されないが、バッテリ・ステータス、WiFiの接続ステータス、機器ゲートウェイの接続ステータス、機器のステータス(アイドル状態、輸液実行中、診断モード、エラー等)、技術的エラーの指示、およびエンジニアリング・ログ・レベルを含む。
エグゼクティブ・プロセス4014で実行中のスレッドを使用して、例えば、バッテリ4016の内部モニタ・チップからバッテリ4016の状態を読み取ることができる。これは10秒ごとなどの比較的低頻度の間隔で行うことができる。
UIビュー4018は、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(本明細書では「GUI」とも呼ぶ。例えば図210の3420を参照されたい)を実装して、ディスプレイのための表示グラフィックを描画し、入力(例えばタッチ画面、ボタン、または他のデータ入力方式を介して受け取られる)に応答することができる。UIビュー4018の設計はステートレスとすることができる。表示されるグラフィックは、表示すべき変数データやユーザが入力したダイアログ等と共に、UIモデル・プロセス4020によって指令される。指令されたグラフィックは、データの変化に関係なく、周期的にリフレッシュすることができる。
ユーザ入力ダイアログのスタイルおよび外観(仮想キーボード、ドロップ・ダウン選択リスト、チェック・ボックス、パラメータ入力フィールド等)は、画面設計によって指定され、すべてUIビュー4018によって実装される。ユーザ入力は、UIビュー4018によって収集され、解釈のためにUIモデル4020に送られる。UIビュー4018は、これらに限定されないが、仮想キーボード、ユニコード文字列、ロード可能なフォント、右から左への入力、変換機能(ロード可能な変換ファイル)、ならびに設定可能な数字および日付の形式のための機能により、多地域、多言語の支援を提供する。
UIモデル4020は、画面フローを実装することができ、したがってユーザ体験を制御する。UIモデル4020はUIビュー4018と対話して、表示する画面を指定し、画面に表示する一時的な値を供給することができる。ここで、「画面」は、物理的なディスプレイに表示される画像、および、物理的なタッチ画面ディスプレイ上に定義された対話型の領域またはユーザ・ダイアログ、すなわちボタン、スライダー、キーパッド等を意味する。UIモデル4020は、UIビュー4018から送られてくるユーザ入力を解釈し、現在の画面の値を更新するか、新しい画面を指令するか、または該当するシステム・サービスに要求を渡すことができる(例えば「ポンプ動作開始」がRTP4004に送られる)。
薬物管理ライブラリから輸液用の薬剤を選択する際、UIモデル4020が、データベース・システム4022の一部であるローカルデータ・ベースに記憶されたDALファイルと対話することができる。ユーザの選択で、所望の薬剤のプログラミングと投与の実行時間の設定をセットアップすることができる。
作業者が輸液プログラムを入力する間、UIモデル4020がユーザの入力値を検証と解釈のために輸液マネジャ4024に中継することができる。治療に関する決定はUIモデル4020によって行うことはできない。治療に関する値は、輸液マネジャ4024からUIモデル4020に、そしてUIビュー4018に渡されて、ユーザに表示される。
UIモデル4020は、輸液マネジャ4024によって収集される機器ステータス(現在の輸液の進行状況、警告等)を継続的に監視し、場合によってはそれをUIビュー4018により表示することができる。警告/警報およびシステム状態の他の変化があると、UIモデル4020による画面の変更を生じさせることができる。
輸液マネジャ・プロセス(IM)4024は、機器によって実施される治療の適切性を検証し、制御することができる。治療を開始する際、ユーザはUIビュー/モデル4018/4020と対話して、特定の薬剤、臨床使用、濃度等を選択することができる。それにより、使用する特定の1つのDALファイル・エントリが選択される。IM4024は、輸液の検証と実行で使用するためにそのDALファイル・エントリをデータベース4022からロードする。
DALファイル・エントリが選択されると、IM4024は、投与モード、ユーザ入力可能なすべてのパラメータの制限値、およびデフォルト値(設定されている場合)をUIモデル4020に渡すことができる。そのデータを使用して、UIモデル4020は、輸液プログラムを入力する際にユーザを誘導することができる。
ユーザによって各パラメータが入力されると、その値が検証のためにUIビュー/モデル4018/4020からIM4024に送られる。IM4024は、該当するDALファイルの制限がある場合はその制限をパラメータが遵守しているかどうかの指示と共に、パラメータをUIビュー/モデル4018/4020にエコー・バックすることができる。それにより、UIビュー/モデル4018/4020は、許可されていない値や許容されない値がある場合にはユーザに通知することができる。有効なパラメータの完全なセットが入力されると、IM4024は有効な輸液インディケータを返して、UIビュー/モデル4018/4020が「開始」コントロールをユーザに提示できるようにする。
IM4024は、同時に、治療/機器のステータスを要求時にUIビュー/モデル4018/4020が入手できるようにすることができる。UIビュー/モデル4018/4020が「ステータス」画面を表示している場合は、そのデータを要求して画面に入れることができる。ステータス画面のためのデータは、輸液状態とポンプ状態の組み合わせとすることができる。
(有効な)輸液の実行を要求されると、IM4024は、ユーザから指定されたデータを含む「治療ワークシート」と、DALファイルにある読み取り専用の制限値を含む「治療テンプレート」とを、CRC付きのバイナリ・ブロックとして、RTP4004で実行される輸液制御タスク4026に渡すことができる。RTP4004の輸液制御タスク4026は、同じユーザ入力、変換、およびDALファイル入力を受け取ることができ、治療ワークシートを再計算する。輸液制御タスク4026で計算された結果は、第2のCRC付きバイナリ・ブロックに記憶され、UIP4006から受け取られた第1のバイナリ・ブロックと比較される。UIP4006で行われた治療の計算がRTP4004で再計算され、二重のチェックを受け、その後治療を実行することができる。
入力値(すなわちμl、グラム、%等)を標準的な単位(例えばml)に変換するための係数は、UIP4006のメモリまたはデータベース・システム4022に記憶することができる。それらの係数は、参照表または特定のメモリ位置に記憶することができる。参照表は数十個の変換値を保持することができる。特定の例示的実施形態では、1つのビットが反転した結果誤った変換係数が使用される可能性を低減するために、変換値のアドレスは、ゼロから4294967296すなわち232の間に分散させることができる。アドレスは、あるアドレスの2進形態が別のアドレスから1ビットしか違わないということが発生しないように選択することができる。
治療の実行中には、IM4024が、その進行状況、結果、一時停止、再開、2次輸液、ボーラス、およびKVO(keep vein open)の計画等を必要に応じて監視することができる。治療中に要求されるユーザ警告(輸液がほぼ完了、KVOの呼び出し、2次輸液完了時の呼び出し、一般的な呼び出し等)は、IM4024によって追跡し、発令させることができる。
UIP4006のプロセスは、Linuxで利用することが可能なメッセージ待ち行列ライブラリに基づく独自のメッセージング方式を介して互いと通信することができる。このシステムは、受信確認付き(同期メッセージ4000)および受信確認なし(非同期メッセージ4002)両方のメッセージ交換を可能にする。
リアルタイム・プロセッサ(RTP)4004を宛先とするメッセージは、InterCommプロセス4010に渡され、そこからシリアル・リンク4008を通じてRTP4004にメッセージを転送する。RTP4004にある同様のInterCommタスク4012が、RTP4004のメッセージング・システムを介して、意図される宛先にメッセージを中継することができる。
このシリアル・リンク4008で使用されるメッセージング方式では、エラーの検出と、欠陥メッセージの再送が可能である。それにより、時にプロセッサ間通信を「化け」させる可能性のある電気的な乱れの影響をシステムが受けにくくなるようにすることができる。
すべてのタスク間で一貫性のあるインターフェースを維持するために、メッセージング・システムで使用されるメッセージ・ペイロードは、共通のベースクラス(メッセージ・ベース)から導出されるデータ・クラスとすることができる。そのようなクラスは、データの固有性(メッセージ・タイプ)とデータの完全性(CRC)の両方をメッセージに付加することができる。
オーディオ・サーバ・プロセス4028を使用して、医療機器の音声を表現することができる。すべてのユーザ・フィードバック音(キー押下時のビープ音)および警報または警告音は、事前に記録された音声ファイルを再生することによって生成することができる。必要な場合は、音声システムを使用して音楽や言葉を再生することもできる。音声要求は記号的であり(「高優先度の警報音を再生」など)、実際の音声ファイルの選択はオーディオ・サーバ・プロセス4028に組み込まれる。代替の音環境に切り替える能力が備えられる場合もある。この能力を使用して、地域または言語学的な違いに合わせて音声をカスタマイズすることができる。
機器ゲートウェイ通信マネジャ・プロセス(DGCM)4030は、Wi−Fiネットワーク4032を通じた機器ゲートウェイ・サーバとの通信を管理することができる。DGCM4030は、エグゼクティブ・プロセス4014によって開始され、監視される。DGCM4030が予期せず終了した場合は、エグゼクティブ・プロセス4014によって再開されてもよい。その障害が恒久的である場合、システムは、ゲートウェイが稼働せずに機能し続けることができる。
Wi−Fi接続を確立および維持し、次いで機器ゲートウェイとの接続を確立することは、DGCM4030の機能とすることができる。DGCM4030と機器ゲートウェイ間のすべての対話は、相互参照される、電子的な患者看護のシステム、方法、および装置の正規出願(代理人整理番号J85)に記載されるシステムなどのシステムを使用することができる。
ゲートウェイとの接続が利用できないか、利用できなくなった場合、DGCM4030は、進行中の転送をすべて中断し、リンクの再接続を試みることができる。リンクが再確立されると、転送を再開することができる。ネットワークおよびゲートウェイの動作状態は、周期的にエグゼクティブ・プロセス4014に報告される。エグゼクティブ・プロセス4014は、その情報をユーザに表示するために配布することができる。
DGCM4030は、自律的なサブシステムとして機能することができ、更新を求めて機器ゲートウェイ・サーバをポーリングし、利用可能な場合は新しい項目をダウンロードする。また、DGCM4030は、データベース内のログ・テーブルを監視し、入手可能になると新しいイベントを直ちにアップロードする。アップロードが成功したイベントは、データベース内でその旨をフラグで示すことができる。機器ゲートウェイ・サーバへの再接続後、DGCM4030は、アップロードの遅れを「取り戻す」ことができ、通信が中断していた間に入力されたすべての項目を送信する。ゲートウェイから受信されたファームウェアおよびDALファイルの更新は、後にインストールするためにUIP4006のファイル・システムにステージすることができる。機器を宛先とする輸液プログラム、臨床勧告、患者の識別、および他のデータ項目は、データベースにステージすることができる。
DGCM4030は、接続ステータスおよび日付/時刻の更新をエグゼクティブ・プロセス4014に報告することができる。DGCM4030と他の動作ソフトウェアの間にはその他の直接の接続はない場合がある。そのような設計により、可能性としては一時的なものである機器ゲートウェイおよびWi−Fiネットワークの可用性から動作ソフトウェアを切り離す。
モータ検査プロセス4034は、モータの回転を報告するハードウェア・カウンタまたはエンコーダを読み取ることができる。モータ検査プロセス4034は、モータの運動を独立して推定し、それを、輸液速度のユーザ入力に基づく予想される動きと比較することができる。これは、適正にモータを制御するための独立した検査とすることができる。1次モータ制御ソフトウェアをRTP4004で実行することができる。
正常な動作中には、ロギング・プロセス4036を介してイベント情報をログに書き込むことができる。それらのイベントは、内部的な機器ステータスおよび測定結果、ならびに治療の履歴イベントからなることができる。イベント・データの量と頻度のために、データベースへの書き込みを待つ間、そのようなログ動作は、FIFO待ち行列などの待ち行列で緩衝することができる。
SQLデータベース等を使用して、DALファイル、ローカル・マシンの設定、治療の履歴、および機器のログ・データを記憶することができる。データベース・サーバによって実行される記憶されたプロシージャを使用して、アプリケーションを内部データベース構造から隔離することができる。データベース・システム4022は、機器ゲートウェイ・サーバを宛先とするイベント・データのバッファとして、また、機器ゲートウェイから機器に送信される治療設定と警告のためのステージ領域として使用することができる。
治療の開始を要求すると、DALファイル・エントリとユーザによって選択されたすべてのパラメータが輸液制御タスク4026に送られる。DALファイルのすべての検証、およびプログラムされたパラメータの相互に照らしての確認(例えば流量、量、および投与量)を行うことができる。その結果を、UIP4006のIM4024で計算された結果と照合することができる。継続するには、それらの結果が一致することが必要とされる場合がある。
輸液の実行中には、輸液制御タスク4026が、各治療の「区間」、例えば、1つの量および1つの流量からなる輸液の一部分の実行を制御する。区間の例は、1次輸液、KVO、ボーラス、ボーラス後の1次輸液の残り、用量漸増法後の1次輸液等である。治療区間は、UIP4006のIMプロセス4024によって順に並べることができる。
機器制御タスク4038は、例えばポンプ機構を駆動するコントローラを内蔵することができる。そのような実施形態では、所望の輸液速度および輸液予定量(VTBI)は、輸液制御タスク4026から送信される指令で指定することができる。
機器制御タスク4038は、センサ・タスク4040から周期的なセンサの読み取り値を受け取ることができる。特定の実施形態では、新しいセンサ4046の読み取り値を使用してモータの速度と位置を判定すると共に、ブラシレス・モータ制御IRQ4042に送る、望ましい指令を計算する。センサ・メッセージを受信すると、コントローラ出力の再計算を行わせることができる。
ブラシレス・モータ制御IRQ4042はタスクとしては実行されない場合もあり、厳密なフォアグラウンド(割り込みコンテクスト)のプロセスとして実装することができる。割り込みは、モータに関連付けられた整流子またはホール効果センサから生成され、整流アルゴリズムは割り込みサービス・ルーチンでその全体を実行することができる。
液体の送液中には、機器制御タスク4038は、これらに限定されないが、ポンプ速度の制御、送液量の計測、検出された空気の計測(周期的な時間窓にわたる)、液体の圧力や他の閉塞の兆候の計測、および上流の閉塞の検出、を含むタスクの少なくとも1つを行うことができる。
関連する測定結果は、周期的にRTPステータス・タスク4044に報告することができる。機器制御タスク4038は、一度に1つの輸液区間を実行することができ、指令された送液量に達すると停止する。センサ・タスク4040は、ポンプ・システムの動的な制御に使用されるセンサ4046のデータを読み取り、集約することができる。
特定の実施形態では、センサ・タスク4040は、専用のカウンタ/タイマを介して、一定の1kHzの速度(1.0msごと)で実行されるようにスケジュールすることができる。該当するセンサ4046のすべてが読み取られると、そのデータが非同期メッセージ4002を介して機器制御タスク4038に渡される。このメッセージの周期的な受信を、医療機器の制御ループを同期させるためのマスター時間ベースとして使用することができる。
RTPステータス・タスク4044は、RTP4004で実行される各種タスクの状態およびステータス両方の中央の保存場所とすることができる。RTPステータス・タスク4044は、この情報をUIP4006で実行されるIM4024と、RTP4004自身のタスクの両方に配布することができる。RTPステータス・タスク4044は、進行中の治療を構成する液体で変えることもできる。機器の開始および停止、ならびに治療の進行状況が、機器制御タスク4038によってRTPステータス・タスク4044に報告される。RTPステータス・タスク4044は、送液された合計量、送液された1次輸液量、送液された1次VTBI(カウント・ダウン値)の量、ボーラスの進行中にボーラスとして送液されたVTBI量、および2次輸液の進行中に2次輸液として送液されたVTBI量、の少なくとも1つを把握することができる。
RTP4004で発生したすべての警告または警報は、RTPステータス・タスク4044を通され、その後UIP4006に渡される。
装置の動作中には、プログラム・フラッシュ・メモリおよびRAMメモリがメモリ・チェッカー・タスク4048によって継続的に検査される。この検査は非破壊検査とすることができる。この検査は、RTP4006の全メモリ空間が数時間ごとに検査されるようにスケジュールすることができる。必要な場合は、このタスクの下に追加的な周期的チェックをスケジュールすることができる。
図182は、医療機器による輸液の投与の準備をする際に医療機器にシリンジを取り付けるために使用できるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2500で、機器が、ユーザが医療機器にシリンジを取り付けたかどうかを判定することができる。機器は、シリンジが存在しないことをいくつかの適切な方式で判定することができる。この判定は、機器上の1つまたは複数のセンサによって生成されるデータに基づいて行うことができる。例えば、この判定は、シリンジの外筒クランプからの位置信号、押し子フランジ固定部からの位置信号、シリンジの外筒フランジ用のクリップに取り付けられたセンサからの信号、それらの組み合わせ等に基づくことができる。一部の実施形態では、この判定は、治療のために機器をプログラムする過程においてユーザが所定の時点に到達した時にのみ行うことができる。例えば、判定は、ユーザが薬物の臨床使用を選択した後に行うことができる。代替実施形態では、この判定は機器によって行われることはできない。代わりに、医療機器のプログラム中の任意の利便な時に、ユーザがシリンジを取り付けることができる。
ユーザがすでに機器にシリンジを取り付けているのでない場合、ステップ2502で、機器のユーザ・インターフェースが、機器にシリンジを取り付けるようにユーザを促すことができる。これは、シリンジが医療機器に取り付けられる様子を示す写実的な動画を含むことができる。一部の実施形態では、これは、機器へのシリンジの取り付け方をユーザに知らせる、注釈付きの説明図を含むこともできる。他の実施形態では、このプロンプトは他の適切な種類のプロンプトとすることができる。次いでステップ2504で、ユーザがシリンジを取り付けることができる。一部の実施形態では、ステップ2502は、ユーザが医療機器へのシリンジの取り付けを試みていることを医療機器が判断した(例えば上記のセンサからのセンサ・データを介して)場合にも行わせることができる。
ステップ2500でユーザがすでにシリンジを取り付けたと医療機器が判断した場合、またはステップ2504でユーザがシリンジを取り付けた後、機器は、ステップ2506で、シリンジが正しく取り付けられたかどうかを確認することができる。この判定は、機器上の1つまたは複数のセンサによって生成されるデータに基づくことができる。例えば、この判定は、シリンジの外筒クランプからの位置信号、押し子フランジ固定部からの位置信号、シリンジの外筒フランジ用のクリップに取り付けられたセンサからの信号、それらの組み合わせ等に基づくことができる。
シリンジが正しく取り付けられていない場合、機器は、シリンジの装填方法に関する問題を解決するようにユーザを促すことができる。これは、写実的な動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等をユーザ・インターフェースに表示して、シリンジの取り付けに関する問題をどのように解決するかをユーザに示すことを含むことができる。例えば、シリンジの外筒フランジが正しい位置に留められていないと判定された場合、機器のユーザ・インターフェースはその事をユーザに通知することができる。ユーザ・インターフェースは、その問題をどのように解決できるかを示す説明図を表示することもできる。次いでステップ2510で、ユーザが問題を解決することができる。
ステップ2506でシリンジが適切に設置されたと機器が判定した場合、またはステップ2510でユーザがシリンジの取り付けに関する問題を解決した後、ステップ2512で機器は取り付けられたシリンジを特定することを試みることができる。これは、機器上の1つまたは複数のセンサでシリンジの寸法を測定することによって行うことができる。例えば、取り付けられる可能性のあるシリンジは、シリンジの外筒クランプからの位置信号、押し子フランジ固定部からの位置信号、シリンジの外筒フランジ用のクリップに取り付けられたセンサからの信号、それらの組み合わせ等を使用して特定することができる。寸法を、機器のメモリに記憶された参照表等と比較して、可能性のあるシリンジのうちどれが機器に取り付けられた可能性があるかを判定することができる。
ステップ2514で、可能性のあるシリンジのリストを機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。次いでステップ2516で、ユーザは、リストから自身が医療機器に取り付けたシリンジを選択することができる。一部の実施形態では、その後、ステップ2518で、機器が、DALファイルに定義されている制約に照らしてそのシリンジを確認することができる。シリンジが許容できるものと判定された場合、機器は、ユーザがプログラミングを続けるか、または輸液がすでにプログラムされている場合は輸液を開始することを許可する。
シリンジがDALファイルに定義された制約に違反すると判定された場合、機器はステップ2520で、ユーザ・インターフェース上でその旨を知らせることができる。次いでステップ2522で、ユーザはシリンジを取り外し、その輸液に適したシリンジを入手することができる。一部の実施形態では、この後シリンジの取り付けプロセスはステップ2502に戻る。ユーザは、望む場合はステップ2524で輸液をキャンセルすることもできる。
一部の実施形態では、ステップ2514で表示されるシリンジのリストは、DALファイルの制約に違反するシリンジは含まない場合がある。一部の実施形態では、取り付けたシリンジがステップ2514で表示されるリストに含まれない場合、ユーザは、より大きなシリンジ・リストにアクセスする選択肢を有することができる。大きいリストにアクセスすると、ユーザはその大きいリストから取り付けたシリンジを選択することができる。具体例として、2514で表示されるリストが看護エリアで使用されるシリンジのリストであり、大きなリストが看護グループまたは機関で使用されるシリンジのリストであることが考えられる。一部の実施形態では、DALファイルを使用して、特定の薬剤、特定の臨床使用等に対しては看護エリアで医療機器が使用を許可されないシリンジを定義することができる。そのようなシリンジは、ステップ2514で表示されるシリンジ・リスト、またはユーザが大きいシリンジ・リストにアクセスする場合は大きいシリンジ・リストではグレー表示とすることができる。あるいは、当該シリンジが許可されず、プログラムされた治療には使用することができないことを知らせる通知を、許可されないシリンジの選択が試みられた時に表示してもよい。
図183は、医療機器のIVラインをプライミングするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2530で、ユーザが機器にシリンジまたは投与セットを取り付けることができる。これは、図182または図184に示すステップと同様のステップをたどることによって行うことができる。次いでステップ2534で、ユーザは、医療機器のユーザ・インターフェースでプライミング機能を選択してラインをプライミングすることができる。すると、ステップ2536で機器がラインをプライミングすることができる。一部の実施形態では、医療機器は、所定の流量で送液される所定の量を使用してラインをプライミングすることができる。そのような実施形態では、これは、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。必要な場合、ユーザは、ステップ2534に戻ってラインを再度プライミングすることができる。実施形態および機器によっては、機器のプライミングが済んでいない場合、ユーザは治療を実行することができない。
図184は、大容量ポンプなどの医療機器に投与セットを装填するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2540で、ユーザが医療機器のドアを開くことができる。ステップ2542で、機器のユーザ・インターフェースが、投与セットが医療機器に取り付けられる様子を示す写実的な動画を表示することができる。一部の実施形態では、これは、それに加えて、またはその代わりに、機器への投与セットの取り付け型をユーザに知らせる注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むこともできる。次いで、ユーザは、それぞれステップ2544および2546で、投与セットを装填し、機器のドアを閉じることができる。ステップ2540でユーザが投与セットを装填したくないが、別の理由でドアを開いた場合は、ステップ2544を飛ばしてステップ2546だけを行うことができる。
次いでステップ2548で、機器は、投与セットが存在するかどうかを確認することができる。セットが装填されていると機器が判定した場合、次いでステップ2550で機器はスライド・クランプが存在することを確認することができる。スライド・クランプが取り付けられていないと判定した場合、ステップ2552で、機器は警告を発し、スライド・クランプの取り付け方を示す指示をユーザ・インターフェースに表示することができる。これは、写実的な動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。
スライド・クランプが取り付けられていると判定した場合、次いでステップ2554で、機器はIVラインに空気が混入していないかを確認することができる。IVラインに空気があると判定した場合、ステップ2556で、機器は例えば警告を発し、投与セットのプライミング方法を示すユーザに指示をユーザ・インターフェースに表示することができる。この指示は、写実的な動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。
ステップ2554でIVラインに空気がないと判定した場合、次いでステップ2558で、機器は漏れがないか調べ、セットが正しく取り付けられているかどうかを判定することができる。取り付けられたセットに問題があると判定した場合、機器はステップ2560で警告を発し、投与セットを取り付け直す方法を示す指示をユーザ・インターフェースに表示することができる。この指示は、写実的な動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。
ユーザはステップ2552、2556、または2560のいずれかからステップ2562に進むことができ、ステップ2562で機器のドアを開ける。次いでステップ2564でユーザは問題の解決を試みることができる。そしてステップ2566でユーザはドアを閉めることができる。ドアが閉じられると、ステップ2568で機器が警告を消すことができる。次いで、機器はステップ2548に戻り、投与セットが存在することを確認することができる。その後プロセスは上記のように進行することができる。
図185は、医療機器で輸液をプログラムする際に薬物の看護エリア、薬剤、臨床使用、および濃度を選択するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。ステップ2570で、ユーザが機器のユーザ・インターフェースで看護エリアを選択することができる。一部の実施形態では、ステップ2570の前に、ユーザが看護グループを選択するステップがさらにあってもよい。次いでステップ2572で、機器のユーザ・インターフェースが薬剤選択画面を表示する。薬剤選択画面で、ユーザは特定の看護エリアに対応する薬物のリストから輸液する薬物を選択することができる。次いでステップ2574でユーザが薬剤を選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、ユーザ・インターフェースに表示された薬剤のリストから薬剤を選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは、いくつかのリストを見て回って所望の薬物を見つけることができる。例えば、ユーザは、薬物カテゴリのリストから薬物カテゴリを選択し、次いでそのカテゴリに割り当てられた薬物のリストから所望の薬物を選択することができる。そのようなリストとカテゴリは、機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。それらのリストは、ワークフローの進行で必要になると、取り出し、表示のために描画することができる。一部の実施形態では、ユーザは、機器のユーザ・インターフェース上で薬物の検索クエリを入力することによって所望の薬物を見つけることもできる。その薬物がDALファイルに存在する場合は、その検索クエリを使用してDALファイルで薬物を見つけることができる。
選択された薬剤がテキスト記述子を必要とする場合、ステップ2575でテキスト記述子を提供するようにユーザを促すことができる。薬剤がテキスト記述子を必要とするか否かは、その薬剤のDALファイル・エントリに指定することができる。ユーザが、例えば指定されない薬剤についての薬剤レコードを選択した場合は、ユーザによって入力されるテキスト記述子を必要とする可能性がある。そのような事例では、その記述子は、輸液された薬物、および指定されない薬剤の薬剤レコードを使用してその薬物が輸液された理由についていくらかの情報を提供することができる。ステップ2576で、ユーザが記述子のテキストを入力することができる。ユーザは、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される仮想キーボードを使用してこの記述子を入力することができる。
選択された薬物に複数の臨床使用レコードが存在する場合、機器はステップ2578で可能な臨床使用をユーザ・インターフェースに表示することができる。一部の実施形態では、これは、その薬物に対応してDALファイルに定義された臨床使用をリストまたは他の形式で表示することを伴う場合がある。次いでステップ2580で、ユーザは所望の臨床使用を選択することができる。一部の実施形態では、次いで、ステップ2582で、機器が、その臨床使用についての臨床勧告またはメモをユーザ・インターフェースに表示することができる。一部の実施形態では、短いテキスト・バージョンの臨床勧告だけをこのステップで表示することができる。一部の実施形態では、短いテキスト・バージョンは、完全な臨床勧告を見るために使用することができるオプションと共に表示することができる。臨床勧告が表示される実施形態では、ステップ2584で、ユーザは臨床勧告を見たことを知らせることができる。
選択された臨床使用レコードに複数の濃度レコードが定義されている場合、ステップ2586で、医療機器は可能な濃度レコードをユーザ・インターフェースに表示することができる。これは、その臨床使用に対応してDALファイルに定義された濃度レコードをリストまたは他の形式で表示することを伴う場合がある。次いでステップ2588で、ユーザが所望の濃度レコードを選択することができる。その濃度レコードが、ユーザが薬物の濃度を変更することを許可する場合(例えばユーザが独自設定の濃度のための濃度レコードを選択した場合)、ユーザは、使用する濃度を指定することができる。ステップ2590で、ユーザは、機器のユーザ・インターフェース上で濃度(例えばmg/ml)を定義することによって濃度を指定することができる。それに加えて、またはそれに代えて、ユーザは、ステップ2592で容器の合計容量および容器内の薬物量を定義してもよい。ユーザが濃度を指定すると、ステップ2594で、機器が、その濃度を、機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制限値に照らして確認することができる。パラメータがDALファイルに定義された制限値の外側にある場合、ユーザは、超える制限値が推奨制限である場合はその制限値をオーバーライドすることができる。推奨制限をオーバーライドしたい場合、ユーザはステップ2596でオーバーライドすることができる。ユーザが制限をオーバーライドすることを望まない場合、または超える制限が絶対制限である場合、ユーザはステップ2590または2592に戻って濃度を再度定義することができる。
図186は、医療機器で輸液をプログラムするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2600で、ユーザが輸液のために所望の薬剤、臨床使用、および濃度を指定することができる。これは、一部の実施形態では、図185で図示し、説明したステップと同様のステップをたどることによって行うことができる。ユーザは、ステップ2602、2604、2606、または2608の1つで輸液パラメータを定義することにより、医療機器がその薬物をどのように送液するかをプログラムすることができる。輸液に定義される輸液パラメータは、投与される輸液の種類に応じて異なる可能性がある。一部の実施形態では、定義されるパラメータは、選択される臨床使用に応じて異なる可能性がある。例えば、体重に基づく臨床使用では、ユーザが患者の体重を定義する必要があり、体重に基づかない輸液では、ユーザが患者の体重を定義することは必要とされない場合がある。同様に、持続輸液では、間欠輸液とは異なるパラメータを定義することが必要となる場合がある。図示するステップ2602、2604、2606、および2608は例に過ぎない。一部の実施形態では、ユーザは、ステップ2600で選択される輸液の種類に応じて、ステップ2600から異なるステップまたは異なる数のステップに進む。
次いで医療機器は、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制限値に照らして、輸液に定義されたパラメータを確認することができる。定義されたパラメータがDALファイルに定義されたいずれかの制限値を超える場合は、その旨の通知が医療機器のユーザ・インターフェースに表示される。パラメータが絶対制限を超える場合は、ステップ2612で、機器のユーザ・インターフェースが、絶対制限を超えたことを知らせるメッセージを表示することができる。絶対制限を超えた場合は、ユーザはその輸液を続けることを許されず、代わりに輸液パラメータを定義し直すことを要求される。パラメータが推奨制限を超える場合は、ステップ2614で、機器のユーザ・インターフェースが、推奨制限を超えたことを知らせるメッセージを表示することができる。ユーザは、推奨制限をオーバーライドする選択肢を有する場合がある。ユーザが推奨制限をオーバーライドすることを却下する場合、ユーザは輸液パラメータを定義し直すことを要求される。ユーザが推奨制限をオーバーライドすることを決定した場合は、ステップ2616でオーバーライドすることができる。
ステップ2616でユーザが推奨制限をオーバーライドするか、または入力されたパラメータ値がDALファイルに指定された制限値以内であると医療機器が判定した場合、医療機器はステップ2618で、輸液の要約を表示することができる。輸液の要約は、一部の実施形態では、機器のユーザ・インターフェースの輸液要約画面に表示することができる。そのような画面は、輸液についての情報を含み、ユーザによって定義されたその輸液のパラメータを一覧表示することができる。推奨制限のオーバーライドを必要としたパラメータは、ユーザ・インターフェース上でハイライト表示するか、その他の形で目印を付けることができる。ユーザは輸液要約画面を点検することができる。必要な場合、ユーザはステップ2620で、輸液プログラムに変更を加えることができる。ユーザが輸液プログラムを変更した場合、機器はステップ2610に戻り、上記のように進行することができる。
実施形態、または薬剤、臨床使用、濃度等によっては、二度の点検を行わないと輸液を患者に実行できない場合がある。二度の点検が必要であるかどうかは、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。その輸液に二度の点検が必要とされる場合は、ステップ2622で、第2の点検者がプログラムされた輸液を点検することができる。そしてステップ2624で、第2の作業者が、自身の名前、ユーザID等を入力して、プログラムされた輸液を承認することができる。ステップ2626で、医療機器が、医療機器のユーザ・インターフェース上で輸液開始のオプションを有効にすることができる。
図187は、医療機器で入力されたパラメータが、そのパラメータに定義された制限値の外側にあるかどうかを判定するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2630で、ユーザが1つまたは複数のパラメータを入力することができる。それらのパラメータは、例えば機器のユーザ・インターフェースで入力することができる。次いでステップ2632で、機器は、ステップ2630で入力された1つまたは複数のパラメータを、機器のメモリに記憶されたDALファイルでそれらのパラメータに定義された制限値に照らして確認することができる。一部の実施形態では、ステップ2632で、機器が、入力された1つまたは複数のパラメータが、他のパラメータがDALファイルに定義された制限値を超えることを余儀なくするかどうかをさらに確認することができる。例えば、機器は、入力された時間のパラメータおよび入力された投与量のパラメータが、流量パラメータに定義された制限値を超えさせるかどうかを調べることができる。入力されたパラメータが有効であることが分かった場合は、ステップ2633でパラメータが有効と記録され、ユーザが医療機器のプログラミングを続けることを許される。パラメータは、CQIのコンプライアンスを追跡する目的で有効である旨を記録することができる。
入力された1つまたは複数のパラメータがDALファイルに定義された絶対制限の外側にあると判定された場合、ステップ2634で、機器がその旨の通知をユーザ・インターフェースに表示することができる。それらのパラメータは無効であることが記録され、ステップ2636で、ユーザ・インターフェースが、そのパラメータを変更するようにユーザを促すことができる。パラメータは、CQIのコンプライアンスを追跡する目的で無効である旨を記録することができる。その後、ユーザはステップ2630に戻り、1つまたは複数のパラメータを定義し直すことができる。
ステップ2632で、入力された1つまたは複数のパラメータが推奨制限の外側にあるが、絶対制限の外側にはないと判定された場合、ステップ2638で、機器は、パラメータが推奨制限を超えることを知らせる通知をユーザ・インターフェースに表示することができる。ユーザは、推奨制限をオーバーライドすることを選択できる場合がある。ユーザが推奨制限をオーバーライドしない場合、ステップ2636で、機器がそのパラメータを無効と記録し、ユーザ・インターフェースで、そのパラメータを変更するようにユーザを促すことができる。次いで、ユーザはステップ2630に戻り、パラメータを定義し直すことができる。ユーザが推奨制限をオーバーライドすることを決定した場合、ユーザはステップ2640でそのことを知らせることができる。実施形態、または薬物、臨床使用、濃度等によっては、推奨制限がオーバーライドされる場合にはユーザはテキスト記述子を入力することを要求される。必要な場合は、ステップ2641でユーザがその入力を促され、ユーザはステップ2642で入力することができる。次いで、機器はステップ2644でそのパラメータを推奨制限の違反として記録することができる。これは、CQIコンプライアンスを追跡する目的で行うことができる。実施形態、または薬物、臨床使用、濃度等によっては、推奨制限をオーバーライドする場合は第2のユーザによる点検が必要となる場合がある。二度の点検が必要な場合は、ステップ2646で、機器は点検を必要とする情報を表示することができる。ステップ2648で、第2のユーザがその情報を点検することができる。ステップ2650で、第2のユーザが自身の名前、ユーザID等を入力してオーバーライドを承認することができる。その後、ユーザは入力したパラメータを使用することを許可され、医療機器のプログラムを続けることができる。パラメータが有効として記録されたか、無効と記録されたかは、最終的にCQIデータベースに送られる輸液の輸液事例に含められる。
図188は、1次持続輸液を実行するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に示すフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2660で、ユーザが各種の輸液パラメータを入力することができる。このステップは、例えば図185および図186に示すステップと同様のステップを行うことによって完了することができる。次いで、ステップ2662で、機器は、ステップ2660で入力されたパラメータが、機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制限値以内であるかどうかを確認することができる。これは、図187に示し、説明したステップと同様のステップをたどることによって行うことができる。パラメータが有効でない場合、ユーザはステップ2660に戻され、パラメータを再入力することができる。パラメータが有効である場合は、ステップ2664で医療機器が輸液要約画面を表示することができる。次いでステップ2666で、ユーザが輸液を開始したい旨を知らせることができる。すると、ステップ2668で、機器がプログラムされた輸液の投与を開始することができる。
機器がプログラムされた輸液を投与している間、必要な場合は、ステップ2670で、ユーザは機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を漸増することができる。必要な場合、ユーザは、ステップ2672で機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を中止することもできる。輸液を中止した場合、ステップ2674で、ユーザは機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を再開することができる。ステップ2676で、ユーザは、ユーザ・インターフェースを使用して輸液をキャンセルすることもできる。
ステップ2678で、機器はプログラムされた輸液を完了することができる。輸液を完了すると、ステップ2680で、機器は、定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いを確認することができる。全輸液量の送液が終わった時に、医療機器が行えることについてはいくつかの可能な選択肢があり得る。特定の薬物、臨床使用、濃度等に対応する振る舞いは、医療機器のメモリに記憶されるDALファイルに定義することができる。図188に示すフローチャートには、3つのみの振る舞いを示す。他の実施形態では、異なる振る舞いまたは異なる数の振る舞いが含まれる可能性がある。定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、ユーザに通知し、プログラムされた流量で輸液を継続することである場合は、機器はステップ2682でそのようにすることができる。この通知は、医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ユーザは、ステップ2684で通知を認識したことを知らせ、任意の所望の行動をとることができる。定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が警告を発し、KVO流量に切り替えることである場合は、機器はステップ2686でそのようにすることができる。警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ユーザは、ステップ2688で警告を認識したことを知らせ、任意の所望の行動をとることができる。定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が輸液を停止し、警告を発することである場合は、機器はステップ2690でそのようにすることができる。警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2692で、ユーザは警告を認識したことを知らせ、任意の所望の行動をとることができる。
図189は、医療機器で(進行中の輸液中に、または負荷量として)薬剤のボーラスを実行するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2700で、ユーザがボーラスの量および時間を入力することができる。それに加えて、またはその代わりに、ユーザはステップ2702でボーラスの投与量と時間を入力してもよい。これは、別の輸液(例えば1次持続輸液)の実行中に行うことができる。ステップ2704で、機器は、ボーラスを定義するために入力されたパラメータを、機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制限値に照らして確認することができる。これは、図187に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより行うことができる。DALファイルに照らしてパラメータが無効である場合、ユーザはステップ2700または2702の一方に戻ることによりボーラスのパラメータを再入力することができる。パラメータが有効である場合は、ステップ2705で、医療機器がボーラスの要約を表示することができる。ステップ2706で、ユーザは、プログラムしたボーラスを実行したい旨を知らせることができる。次いでステップ2708で、機器がボーラスの実行を開始することができる。
一部の実施形態では、ユーザは、急速ボーラスをプログラムする選択肢も有する場合がある。そのようなボーラスでは、ユーザは、送液する薬剤の量だけを定義すればよい場合がある。ボーラスの送液流量は機器によって自動的に入力される。この流量は、実施形態によっては、機器が送液することが可能な最大流量である。一部の実施形態では、この流量は、DALファイルでその薬物に許可された最大流量である。プログラムしようとしているボーラスが負荷量に対応する場合、ユーザは、負荷量を機器で投与する前に輸液の残りもプログラムすることができる。
必要な場合、ステップ2710で、ユーザはボーラスの実行を中止することができる。ボーラスの実行を中止した場合、ユーザはステップ2716または2718に進むことができる。ステップ2716で、ユーザはボーラスをキャンセルすることができる。ステップ2718で、ユーザはボーラス、およびボーラスの実行が完了した後に再開が予定されていた輸液をキャンセルすることができる。ユーザはステップ2714に進んでボーラスの実行を再開することもできる。
ステップ2720で、医療機器がボーラスの実行を完了することができる。ステップ2720で、機器は定義されたボーラスのVTBIがゼロになった時の振る舞いを確認することができる。ボーラスの全量を送液し終わった時に、医療機器が行えることについてはいくつかの可能な選択肢があり得る。特定の薬物、臨床使用、濃度等に対応する振る舞いは、医療機器のメモリに記憶されるDALファイルに定義することができる。図189に示すフローチャートには3つのみの振る舞いを示す。他の実施形態では、異なる振る舞いまたは異なる数の振る舞いが含まれる可能性がある。
定義されたボーラスのVTBIがゼロになった時の振る舞いが、ユーザに通知し、親の輸液(例えば1次持続輸液)に戻ることである場合、機器はステップ2724でそのようにすることができる。この通知は、医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。その後、ステップ2740で親輸液を再開することができる。定義されたボーラスのVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が警告を発し、KVO流量に切り替えることである場合は、機器はステップ2726でそのようにすることができる。警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2728で、ユーザは警告を認識したことを知らせることができる。定義されたボーラスのVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が輸液を中止し、警報を発することである場合は、機器はステップ2730でそのようにすることができる。警報は、機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2732で、ユーザは警報を認識したことを知らせることができる。
ユーザがステップ2728または2732の一方を完了すると、ユーザはステップ2736または2738の一方に進むことができる。ステップ2736で、ユーザは機器のユーザ・インターフェース上で、親輸液を中断したいことを知らせることができる。すると、ステップ2742で、機器が親輸液をキャンセルすることができる。一部の実施形態では、機器は、ユーザが誤って親輸液をキャンセルするのでないことを確認する確認メッセージを表示することができる。
ステップ2738で、ユーザが機器のユーザ・インターフェース上で、親輸液の投与を開始または再開したいことを知らせることができる。次いでステップ2740で、機器が親輸液の投与を開始することができる。一部の実施形態では、機器は、親輸液を開始する前にユーザ対話を必要とする確認メッセージを表示することができる。
図190は、2次輸液を実行するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2750で、ユーザが医療機器のユーザ・インターフェース上で2次輸液を投与したいことを知らせることができる。ステップ2752で、ユーザが、2次輸液として投与される薬物の薬剤、臨床使用、および濃度を指定することができる。一部の実施形態では、ステップ2752は、図185に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを使用して実現することができる。次いでステップ2754で、ユーザは2次輸液の輸液パラメータを定義することができる。一部の実施形態では、ステップ2754は、図186に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを使用して実現することができる。次いでステップ2755で、機器は、入力された輸液パラメータを、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制限値に照らして確認することができる。これは、図187に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを行うことによって実現することができる。パラメータが無効であることが判明した場合、ユーザは、次に進む前にパラメータを定義し直すことを要求される場合がある。
次いでステップ2756で、機器は、準備のヘルプ画面をユーザ・インターフェースに表示することができる。準備のヘルプ画面は、2次輸液が準備され次第2次輸液を開始するようにユーザを促すこともできる。一部の実施形態では、準備のヘルプ画面は、2次輸液の準備の仕方をユーザに説明する動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。ステップ2758でユーザが2次輸液を準備することができる。次いでステップ2760で、ユーザは、機器のユーザ・インターフェースで、2次輸液を開始したいことを知らせることができる。ステップ2762で、機器が2次輸液の投与を開始することができる。
機器がプログラムされた2次輸液を投与している間、必要な場合は、ステップ2764で、ユーザは機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を漸増することができる。必要な場合は、ステップ2766で、ユーザは機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を中止することもできる。輸液を中止した場合、ユーザは、ステップ2768で、機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を再開することができる。ユーザは、ステップ2770で、ユーザ・インターフェースを使用して輸液をキャンセルすることもできる。ユーザがステップ2770で輸液をキャンセルした場合、ステップ2772で、機器は、1次輸液を再開する前にユーザが2次ラインをクランプで閉じるべきであることを知らせるメッセージをユーザ・インターフェースに表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、2次ラインをクランプで閉じたことを確認しなければ、継続を許可されない場合がある。
ステップ2774で、プログラムされた2次輸液が機器によって完了される。次いでステップ2775で、機器は、定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いを確認することができる。全輸液量を送液し終わった時に、医療機器が行えることについてはいくつかの可能な選択肢があり得る。特定の薬物、臨床使用、濃度等に対応する振る舞いは、医療機器のメモリに記憶されるDALファイルに定義することができる。図190に示すフローチャートには、3つのみの振る舞いを示す。
定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、ユーザに通知し、1次輸液装置を再開することである場合は、機器はステップ2776でそのようにすることができる。この通知は、医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。そして、ステップ2794で、1次輸液を再開することができる。定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が警告を発し、KVO流量に切り替えることである場合は、機器はステップ2778でそのようにすることができる。警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2780で、ユーザが警告を認識したことを知らせることができる。定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が輸液を停止し、警報を発することである場合は、機器はステップ2782でそのようにすることができる。警報は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2784で、ユーザは警報を認識したことを知らせることができる。
事例によっては、ユーザはステップ2780または2784からステップ2786に進むことができ、ステップ2786で、ユーザは袋容器の詰めすぎを補償するために2次輸液のVTBIを増すことができる。VTBIを増した場合、ユーザはその後ステップ2768で輸液を再開し、上記のように進行することができる。
ユーザは、ステップ2780、2784、または2772のいずれかからステップ2788または2790の一方に進むこともできる。ステップ2790で、ユーザが、機器のユーザ・インターフェース上で、1次輸液を中断したいことを知らせることができる。すると、ステップ2792で機器が1次輸液をキャンセルすることができる。一部の実施形態では、機器は、ユーザが誤って1次輸液をキャンセルするのでないことを確認する確認メッセージを表示することができる。
ステップ2788で、ユーザが機器のユーザ・インターフェース上で、1次輸液の投与を再開したいことを知らせることができる。すると、ステップ2794で機器が1次輸液の投与を再開することができる。一部の実施形態では、機器は、1次輸液を開始する前にユーザ対話を必要とする確認メッセージを表示することができる。
図191は、医療機器で多段階輸液を実行するために使用することができるいくつかのステップを詳細に示す例示的なフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2800で、ユーザが、多段階輸液を介して投与される薬物の薬剤、臨床使用、および濃度を指定することができる。一部の実施形態では、ステップ2800は、図185に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを使用して実現することができる。次いでステップ2802で、ユーザは、輸液の各段階の輸液パラメータを定義することができる。一部の実施形態では、ステップ2802は、図186に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを使用して実現することができる。次いでステップ2804で、機器が、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制限値に照らして、入力された輸液パラメータを確認することができる。これは、図187に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを行うことによって実現することができる。パラメータが無効であることが判明した場合、ユーザは、次に進む前にパラメータを定義し直すことを要求される場合がある。パラメータが有効である場合は、ステップ2808で機器が輸液の要約を表示することができる。次いでステップ2810で、ユーザが輸液の投与を開始したいことを知らせることができる。ステップ2812で、機器が輸液の実行を開始することができる。
機器が輸液の投与を開始した後、必要な場合、ユーザはステップ2814で機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を中止することができる。そして、ステップ2818で、ユーザは、ユーザ・インターフェースを使用して輸液をキャンセルしたいことを知らせることができる。すると、ステップ2820で機器が輸液をキャンセルすることができる。輸液を中止した場合、ユーザは、ステップ2816で機器のユーザ・インターフェースを使用して輸液を再開することもできる。
ステップ2822で、機器は輸液の1段階を完了することができる。次いでステップ2824で、機器は、定義された段階完了時の振る舞いを確認することができる。多段階輸液の1段階を完了した時に医療機器が行えることについてはいくつかの可能な選択肢があり得る。特定の薬物、臨床使用、濃度等に対応する段階完了時の振る舞いは、医療機器のメモリに記憶されるDALファイルに定義することができる。図191に示すフローチャートには、3つのみの振る舞いを示す。他の実施形態は、異なる振る舞いまたは異なる数の可能な振る舞いを含むことができる。
定義された段階完了時の振る舞いが、ユーザに通知し、輸液の次の段階の投与を開始することである場合(さらに他の段階がプログラムされている場合)、機器はステップ2826に進むことによってそれらを行うことができる。すると、輸液プログラムにさらに他の段階がある場合は、ステップ2838で輸液が次の段階に進むことができる。定義された段階完了時の振る舞いが、機器が警告を発し、KVO流量に切り替えることである場合は、機器はステップ2828でそのようにすることができる。警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2830で、ユーザは警告を認識したことを知らせることができる。定義された段階完了時の振る舞いが、機器が輸液を停止し、警報を発することである場合は、機器はステップ2832でそのようにすることができる。警報は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2834で、ユーザが警報を認識したことを知らせることができる。
ユーザがステップ2830または2834を完了した後にさらに他の段階が存在する場合、ユーザは、輸液の次の段階に進みたいことを確認することを要求される場合がある。例示的実施形態では、輸液の次の段階に進みたい場合、ユーザはステップ2836に進むことができる。ステップ2836で、ユーザは、機器が輸液の次の段階を開始すべきことを確認することができる。次いでステップ2838で、機器が輸液の次の段階に進むことができる。ユーザが輸液の次の段階に進みたくない場合、ユーザはステップ2818でユーザ・インターフェースを使用して輸液をキャンセルしたいことを知らせ、すると、ステップ2820で機器が輸液をキャンセルすることができる。
図192は、医療機器によって投与されている輸液を漸増するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ3030で、ユーザが輸液を漸増したい旨を知らせることができる。ユーザは医療機器のユーザ・インターフェースを使用して知らせることができる。ユーザが輸液を漸増したい旨を知らせると、機器はステップ3032に進むことができる。ステップ3032で、機器は、機器のメモリに記憶されたDALファイルを調べて、漸増間の経過時間についての制約が存在するかどうかを確かめることができる。そのような制約が存在し、輸液が前回漸増されてからの経過時間が十分でない場合、機器はステップ3034でユーザに通知することができる。この通知は医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ3036で、ユーザがその通知を見たことを知らせることができる。そのような制約が存在しない場合、または輸液が前回漸増されてから十分な時間が経過している場合は、ユーザは適宜輸液を漸増することができる。一部の実施形態では、漸増と漸増の間の時間制限は、必要な場合にはユーザによってオーバーライドしてもよい推奨制限のみとすることができる。
医療機器によって投与されている間欠輸液を漸増する場合、ユーザはステップ3038を行うことができる。ステップ3038で、ユーザは、輸液速度、輸液の継続時間、および/または容器内の合計量の輸液パラメータを変更することにより、輸液を漸増することができる。量に基づく持続輸液を漸増する場合、ユーザはステップ3040を行うことができる。ステップ3040で、ユーザは、輸液速度および/またはVTBIの輸液パラメータを変更することができる。投与量に基づく持続輸液を漸増する場合、ユーザはステップ3042を行うことができる。ステップ3042で、ユーザは、投与量、輸液速度、および/またはVTBIの輸液パラメータを変更することができる。一部の実施形態では、異なる種類の輸液または異なる数の種類の輸液がユーザによって漸増される場合がある。各種の実施形態は、ユーザが他の種類の輸液を漸増できる追加的なステップまたは異なるステップを含むことができる。
ユーザが必要に応じて輸液パラメータを漸増のために調整すると、ステップ3044で、機器が、機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制限値に照らして定義されたパラメータを確認することができる。このステップは、図187に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることによって行うことができる。輸液パラメータが無効である場合、ユーザは、漸増の輸液パラメータを定義し直すことを要求される場合がある。パラメータが有効であることが判明した場合、ステップ3046で、機器は、輸液または漸増の要約をユーザ・インターフェースに表示することができる。
二度の点検が必要とされる場合は、ステップ3048で、第2のユーザが漸増を点検することができる。ステップ3050で、第2のユーザが自身の名前、ユーザID等を入力することができる。そして、ステップ3052でユーザが輸液の漸増を確定することができる。輸液の漸増が確定されると、ステップ3054で、機器が漸増された輸液の実行を開始することができる。
図193は、医療機器によって投与されている輸液が終了に近づいた時に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2840でユーザが輸液をプログラムし、開始することができる。ステップ2842で、機器が輸液を実行することができる。ステップ2844で、機器が輸液の終了に近づいていることを警告で知らせることができる。この警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。輸液の終了に近づいたことを知らせる警告が発される時点は、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。一部の実施形態では、輸液の終了に近づいたことを知らせる警告は、輸液の残り時間が所定量の時間になった時に発せられる。一部の実施形態では、輸液の終了に近づいたことを知らせる警告は、輸液の残量が定義された量になった時に発せられる。ステップ2846で、ユーザがその警告を認識したことを知らせる。すると、ステップ2848で警告が機器によって消される。ステップ2850で、機器は輸液の投与を完了することができる。
ステップ2852で、機器は、定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いを確認することができる。全輸液量を送液し終わった時に、医療機器が行えることについてはいくつかの可能な選択肢があり得る。特定の薬物、臨床使用、濃度等に対応する振る舞いは、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。図193に示すフローチャートには3つのみの振る舞いを示す。他の実施形態では、異なる振る舞いまたは異なる数の振る舞いが含まれる可能性がある。
定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、警告を発し、プログラムされた流量で輸液を継続することである場合、機器はステップ2854でそのようにすることができる。警告は医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が警告を発し、KVO流量に切り替えることである場合は、機器はステップ2856でそのようにすることができる。警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2860で、ユーザが警告を認識したことを知らせることができる。すると、ステップ2862で、機器は、警告を下げて、より低い優先度の警告にすることができる。警告が引き下げられた後に所定の時間にわたって何の処置もユーザによってなされない場合、機器はステップ2864で再度警告を発することができる。その場合、ユーザはステップ2860を繰り返して、次に進む前に警告を認識したことを知らせなければならない。
定義されたVTBIがゼロになった時の振る舞いが、機器が輸液を停止し、警報を発することである場合は、機器はステップ2858でそのようにすることができる。警報は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ2866で、ユーザが警報を認識したことを知らせることができる。
ユーザが警告または警報を認識したことを知らせた後、ユーザはいくつかの選択肢を有する。輸液の再開も再投与も行わない場合、ステップ2868でユーザはその旨を知らせることができる。それによりステップ2870で機器が警告または警報を消し、輸液の要約を表示することができる。一部の実施形態では、機器がステップ2870を行った後に所定時間にわたりユーザによってさらなる動作が行われない場合、機器は、アイドル状態に遷移することができる。
輸液を投与している機器がシリンジ・ポンプである場合、ユーザは、投与されている輸液の種類に応じてさらに他の動作を取ることができる。ポンプが間欠輸液を実行していた場合、ユーザは、ステップ2872で、IVラインを洗浄したいことを知らせることができる。ステップ2874で、ユーザは洗浄するためにポンプを準備し、次いでポンプがIVラインを洗浄することができる。その後、ポンプは上記で説明したステップ2870に進むことができる。一部の実施形態では、ユーザが手作業でIVラインを洗浄する場合もある。ポンプが持続輸液を実行しており、ユーザが同じパラメータを使用して輸液を継続したい場合、ユーザはステップ2876でシリンジを交換することができる。ステップ2878で、機器は警告または警報を消し、輸液を再開することができる。
輸液を投与している機器が大容量ポンプである場合、ステップ2880で、ユーザは新しい袋容器を吊るす選択肢を有する。次いでステップ2881で、ユーザは、輸液のVTBIを増すことができる。一部の実施形態では、最初にプログラムされた値から一定の割合以上にVTBIを増すと、新しい袋容器が吊るされたことを医療機器に記録させることができる。次いで、機器はステップ2878に進み、輸液を再開することができる。
図194は、医療機器でライン内空気混入警報を解消するために使用することができるいくつかのステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2890で、医療機器がIVライン中の空気を検出することができる。これは、例えば、公知の方法または自明の方法を使用して行うことができる。ステップ2892で、機器が空気を進めてポンプ室から出すことができる。これは、検出された空気が機器の下流側に行き、ユーザに見えるようにするために行われる。機器によっては、このステップは省略してもよい。ステップ2894で、機器が警報を発してラインに空気があることを知らせる。この警報は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。警報で、その問題をどのように解決するかをユーザに指示することもできる。一部の実施形態では、警報は、ライン内に空気がある問題を解決する方法についての動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。警報は、例えば、機器のドアを開ける前にラインをクランプすることを思い出させる注意も含むことができる。次いでステップ2896で、ユーザは、ユーザ・インターフェースを使用して警報を消音することができる。
次いでステップ2898で、ユーザはラインをクランプし、機器のドアを開くことができる。ドアが開かれたことを機器が認識すると、ステップ2900で、機器は、ユーザ・インターフェースにヘルプ画面を表示することができる。ヘルプ画面は、ドアが開いていることを知らせ、ラインに空気がある問題を解決する方法をユーザに指示することができる。必要な場合、ステップ2904でユーザは輸液をキャンセルすることができる。ステップ2902で、ユーザは問題の解決を試みることができる。これは、y字部の下でIVラインを塞ぎ、機器のスライド・クランプを開き、ラインから空気を追い出すことを伴う場合がある。また、例えば空の輸注液袋を交換することを伴う場合もある。
ステップ2906で、ユーザが、機器のユーザ・インターフェースで輸液を再開したい旨を知らせることによって輸液を再開することができる。一部の実施形態では、これにより警報も解消される。ステップ2908で、機器が空気蓄積カウンタをリセットすることができる。次いでステップ2910で、機器は、ラインのポンプ区間に空気が存在するか否かを確認することができる。空気がある場合、機器はステップ2890に戻り、上記のように進行することができる。ポンプ区間に空気がない場合は、ステップ2912でプログラムに従って輸液を再開することができる。
図195は、医療機器に関連する輸液ラインの閉塞を検出し、解消するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ2930で医療機器が閉塞を検出することができる。これは、公知または自明のセンサおよび/または方法を使用して行うことができる。そして、ステップ2932で医療機器がポンプ動作を停止することができる。ステップ2934で、機器は輸液開始からの経過時間を確認することができる。輸液が開始されたのが閉塞の検出から所定の時間以内である場合、機器はステップ2944に進むことができる。ステップ2944で、機器は、ポンプを逆方向に作動させて、閉塞によって生じたライン内の圧力を緩和することができる。輸液が開始されたのが、閉塞の検出から所定の時間外である場合は、機器はステップ2936に進むことができる。ステップ2936で、機器は閉塞再開カウンタを調べて、閉塞による再開の回数を超えているかどうかを確認することができる。閉塞による再開の回数は、機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。ユーザは、例えば、半減期が長い薬物に対して半減期が短い薬物には異なる閉塞の再開回数が許可されるように定義することができる。閉塞による再開の回数を超えている場合、機器はステップ2944に進むことができる。
閉塞による再開の回数を超えていない場合は、機器はステップ2938に進むことができる。ステップ2938で、機器は閉塞再開カウンタを減分することができる。次いでステップ2940で機器は所定時間待機する。その後、機器は治療の実行を試みることができる。閉塞が解消しない場合、機器はステップ2930に戻り、上記のように進行することができる。代替実施形態では、ステップ2938で、機器が警報または警告を発することができる。
ステップ2944で機器が逆方向にポンプを作動させて蓄積した閉塞圧を緩和した後、ステップ2946で、機器は閉塞があることを知らせる警報を生成することができる。この警報は、機器のユーザ・インターフェースでユーザに表示することができる。警報は、閉塞の解消方法についての指示を含むことができる。この指示は、動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。ステップ2948でユーザが警報を消音することができる。ユーザは、機器のユーザ・インターフェースを使用して警報を消音することができる。次いでステップ2950で、ユーザが閉塞を解消することができる。ステップ2952で、機器は閉塞警報を消すことができる。次いでステップ2954で、ユーザが輸液の投与を再開することができる。
図196は、治療の進行中に医療機器に対応する看護エリアを変更するために使用することができるいくつかのステップを詳細に説明するフローチャートを示す。これは、医療機器を最初にプログラムする際に看護エリアが誤って選択された場合に必要となる可能性がある。また、患者が治療中に機関内を移動される場合にも必要となる可能性がある。図196の例示的実施形態に示すステップと同様のステップを使用して、医療機器に対応する看護グループを変更することもできる。
図に示すように、ステップ2960で、ユーザが、機器の看護エリアを変更したいことを知らせることができる。この指示は、機器のユーザ・インターフェースを介して機器に入力することができる。ステップ2962で、機器は、可能な看護エリアをユーザ・インターフェースに表示することができる。次いでステップ2964で、ユーザは、機器のユーザ・インターフェースで看護エリアを選択することができる。次いでステップ2966で、医療機器は自身のメモリに記憶されたDALファイルを調べて、看護エリアの変更が、進行中の輸液に適合することを確認することができる。機器は、DALファイルを調べて、新しい看護エリアにその薬剤が存在するかどうかを確認することができる。機器はまた、同じ投与モード、適合性のある制限値、および適合性のある濃度を含む、その薬剤についての臨床使用が、新しい看護エリアについてのDALファイルに定義されているかどうかを確認することができる。さらに、機器は、濃度レコードの制限値に適合性があることを確認することができる。一部の実施形態では、機器は、DALファイルに定義された、異なるパラメータ、項目、要素、または異なる数のパラメータ、項目、要素を見ることにより適合性を確認することができる。
ステップ2966で機器によって行われた確認で看護エリアの変更が進行中の輸液と適合性がないことが示される場合、機器はステップ2968でユーザに通知することができる。この通知は、機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。通知は、看護エリアを変更できないことをユーザに通知することもできる。次いでステップ2970で、ユーザは通知を見たことを知らせることができる。一部の実施形態では、ユーザは、その後輸液が完了するまで待ってから看護エリアを切り替える必要がある。一部の実施形態では、機器は、輸液の完了後に機器が看護エリアを変更すべきかどうかを定義するようにユーザを促すことができる。
ステップ2966で機器によって行われた確認で看護エリアの変更に適合性があることが示される場合は、機器はステップ2972または2974の一方に進むことができる。機器のDALファイルに、適合性のある臨床使用レコードが1つのみ定義されている場合、ステップ2972で機器は自動的にその臨床使用レコードを選択することができる。一部の実施形態では、ユーザはその選択を確認することを要求される。適合性のある臨床使用レコードが複数ある場合、ステップ2974で、機器は適合性のある臨床使用レコードの選択肢をユーザ・インターフェースに表示することができる。ステップ2976で、ユーザは、機器のユーザ・インターフェース上で、適合性のある臨床使用の中から臨床使用を選択することができる。一部の実施形態では、次いでステップ2978で、機器は、その臨床使用の臨床勧告をユーザ・インターフェースに表示することができる。
機器はステップ2972または2978からステップ2980に進むことができる。ステップ2980で、機器は、その臨床使用に適合性のある濃度レコードを自動的に選択することができる。これは、事前に定義された濃度レコード、または、変更可能な、もしくはユーザによってカスタマイズ可能な濃度レコードである。選択された濃度レコードがカスタマイズ可能な濃度レコードである場合は、進行中の輸液に対して定義された濃度を使用して、カスタマイズ可能な濃度を自動的に定義することができる。一部の実施形態では、ユーザは医療機器によって選択された濃度レコードを確認することを要求される。
進行中の輸液に対応するパラメータのいずれかが、新しい看護エリア、臨床使用、濃度レコード等に定義された制限値の外側にある場合、機器はステップ2982に進むことができる。ステップ2982で、機器は、1つまたは複数のパラメータが定義された推奨制限の外側にあることをユーザに通知することができる。そのような通知は、医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ユーザが推奨制限をオーバーライドすることを望む場合、ユーザはステップ2984でオーバーライドすることができる。ユーザが推奨制限をオーバーライドすることを望まない場合、ユーザは、ステップ2986で看護エリアの変更をキャンセルすることができる。一部の実施形態では、次いで、機器は、輸液の完了後に機器が看護エリアを変更すべきかどうかを定義するようにユーザを促す。
ステップ2988で、ユーザは輸液プログラムに変更を加えることもできる。ステップ2988でユーザが輸液プログラムに変更を加える場合、医療機器は輸液プログラムに行われた変更がDALファイルに定義された制限値を超えないことを確かめることができる。それらの変更がDALファイルに定義された推奨制限を超える場合、機器は上記のように進行することができる。変更の結果1つまたは複数のパラメータが絶対制限の外側になる場合、機器はステップ2990に進むことができる。ステップ2990で、機器は、1つまたは複数のパラメータが定義された絶対制限の外側にあることをユーザに通知することができる。次いで、ユーザは、ステップ2986を行うことにより看護エリアの変更をキャンセルすることができる。希望する場合、ユーザはステップ2988に進み、輸液プログラムを再度変更することもできる。
進行中の輸液が、新しい看護エリアについてDALファイルに定義された制限値内に収まると判定されると、またはユーザが推奨制限をオーバーライドした後に、ステップ2992で機器は輸液の要約を表示することができる。輸液の要約を点検した後、ユーザはステップ2994で必要な変更があれば変更を行うことができる。次いで、機器はステップ2992に戻り、ステップ2994で、行われた変更を反映した輸液の要約を表示することができる。変更が必要ない、またはそれ以上変更が必要ない場合、ユーザはステップ2996で新しい看護エリアに対する変更を確定することができる。次いでステップ2998で、機器が新しい看護エリアに切り替えることができる。
図197は、医療機器で進行中の輸液を中止するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、ステップ3000で、ユーザが輸液を中止したい旨を知らせることができる。これは、機器のユーザ・インターフェース上のボタン、仮想ボタン、または他の入力手段を押すことにより行うことができる。機器のユーザ・インターフェースがロックされている場合、機器はステップ3002に進み、輸液を継続することができる。これにより、不注意による輸液の中止が発生しないようにすることを助ける。一部の実施形態では、機器は異なる振る舞いをする場合がある。例えば、機器は、機器のユーザ・インターフェースのロックを解除しなければ、輸液を中止することができないことをユーザに指示するメッセージを表示することができる。一部の実施形態では、この振る舞いは、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。
機器のユーザ・インターフェースがロックされていない場合、ステップ3004で、機器は輸液を中止したいことを確認するようにユーザを促すことができる。ユーザが輸液の中止を確定しない場合、機器はステップ3002に進み、輸液を継続することができる。ユーザが輸液の中止を確定した場合、医療機器はステップ3006で輸液を中止することができる。機器のユーザ・インターフェースは、輸液が中止されたことも知らせることができる。その後、ユーザはいくつかの可能な選択肢を有する。いくつかの選択肢を図197のフローチャートに示す。他の実施形態では、異なる選択肢または異なる数の選択肢が利用できる可能性がある。
必要な場合、ユーザはステップ3008で輸液を漸増することができる。ユーザは、図192に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより、輸液を漸増することができる。ステップ3010で、ユーザは2次輸液をプログラムし、その送液を開始することができる。ユーザは、図190に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより、2次輸液をプログラムし、送液を開始することができる。ユーザは、ステップ3012でボーラスをプログラムし、その送液を開始することもできる。ユーザは、図189に関連して図示し、説明したステップと同様のステップを行うことによりボーラスをプログラムし、送液を開始することができる。ユーザが中止した輸液を再開したい場合、ユーザはステップ3014で再開することができる。ユーザがステップ3014で輸液を再開した場合、機器はステップ3016で輸液の要約を表示することができる。ステップ3018で、ユーザはその輸液の要約を確認することを要求される。次いでステップ3020で、機器は輸液の実行を再開することができる。ユーザは、ステップ3022に進むことにより機器を待機モードにすることができる。ユーザが所定時間にわたり何の動作も行わないと、機器はステップ3024で活動がないことを知らせる警告を発することができる。そのような警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。
図198は、医療機器のバッテリの残量が所定レベルまで低下した場合に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図198に示すフローチャートには、機器が警告や警報を出す、または別の措置をとることが可能な様々な時間、継続時間、バッテリの容量等が具体的に示される。他の実施形態では、このような時間、継続時間、バッテリの容量等は異なる場合がある。また、フローチャートに示す各種警告の優先度は、実施形態ごとに異なる可能性がある。
図に示すように、バッテリの残量が120分になると、ステップ3060で機器が低優先度の警告を発することができる。この警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ3062で、ユーザが警告を認識したことを知らせることができる。するとステップ3064で機器が警告を消すことができる。ユーザがステップ3066に進んで機器をコンセントにつなぐことをしない場合、機器はステップ3068でバッテリの残り容量が60分になった時に再度警告を出す。ステップ3068で機器によって生成される警告は、低優先度の警告とすることができる。この警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ3070で、ユーザが警告を認識したことを知らせることができる。すると、ステップ3072で機器が警告を消すことができる。
ユーザがステップ3066に進んで機器をコンセントにつなぐことをしない場合、機器はステップ3074で、バッテリの残り容量が低下し続けて行くのに従って再度警告することができる。ステップ3074で医療機器によって生成される警告は中優先度の警告とすることができる。この警告で、医療機器をコンセントにつなぐようにユーザに指示することができる。この警告は、バッテリの残り時間量を目立つように表示することもできる。この警告は医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。警告は、バッテリの残量が30分、15分、および10分になった時に生成することができる。ステップ3076で、ユーザがステップ3074で生成された警告を認識したことを知らせる。ステップ3078で、機器は警告を下げて低優先度の警告にすることができる。警告は、常時点灯する警告表示光、音声による注意信号、機器のユーザ・インターフェースに表示されるグラフィックによる指示等を含むことができる。
ユーザがステップ3078からステップ3066に進んで医療機器をコンセントにつないだ場合、機器はステップ3080で警告を消すことができる。ユーザが機器をコンセントにつながない場合、機器はステップ3074に戻り、バッテリ電力の残りが10分以上であれば中優先度の警告を発する。ユーザが機器をコンセントにつながず、バッテリ容量が5分まで低下した場合、機器はステップ3082に進むことができる。ステップ3082で、機器は中優先度の警告を発する。この警告でユーザに医療機器をコンセントにつなぐように指示することができる。警告は、バッテリの残り時間量も目立つように表示することができる。警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。この警告は下げることができない。一部の実施形態では、ステップ3084で、ユーザが警告音を消すことができる。ユーザがステップ3066に進んで機器をコンセントにつないだ場合、ステップ3080で機器が警告を消すことができる。ユーザが機器をコンセントにつながない場合、機器はステップ3086に進み、2分ごとに再警告を出すことができる。ユーザがそれでも機器をコンセントにつながない場合、機器はステップ3088に進み、警報を出す。警報は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。警報は、機器のユーザ・インターフェースに表示される、医療機器をコンセントにつなぐように命じる指示を含むことができる。この警報により、機器に治療の実行を中止させることができる。そのような実施形態では、機器のユーザ・インターフェースは、機器が治療の実施を中止したことを知らせることができる。この警報は下げることも消すこともできない。
ユーザはステップ3088から3092に進むことができる。ステップ3092で、ユーザは機器をコンセントにつなぎ、治療を再開することができる。それにより機器に警報を解消させることができる。ユーザはステップ3088からステップ3094に進むこともできる。ステップ3094で、ユーザは機器の電源を切ることができる。ユーザによって何の動作も行われない場合、機器はステップ3090に進み、機器が電源を切ることができる。ステップ3090またはステップ3094のどちらかで機器の電源が切られた場合、ユーザはステップ3096で機器をコンセントにつなぎ、電源ボタンを押して再度機器の電源を入れることができる。ステップ3096の完了後、機器はステップ3098で、機器の電源が切れる前に行われていた治療を再開したいかどうかをユーザに尋ねることができる。ユーザはステップ3100に進むことにより、治療を再開しないことを選択することができる。これは、ユーザが機器のユーザ・インターフェースに入力を提供することにより行うことができる。ユーザが治療を再開したい場合、ユーザはステップ3102で再開したい旨を知らせることができる。これは、ユーザが機器のユーザ・インターフェースに入力を提供することにより行うことができる。ユーザがステップ3102で治療を再開したい旨を知らせた場合、機器はステップ3104で治療の実行を再開することができる。
図199は、医療機器のユーザ・インターフェースをロックまたはロック解除するために使用することができるいくつかのステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図199に示すフローチャートは、機器を特定のユーザまたは介護者に関連付けるために使用できるいくつかの例示的なステップも示す。図199に示すフローチャートでは、画面ロックとプログラミング・ロックの2つの異なる種類のユーザ・インターフェースのロックがある。画面ロックは、意図しない入力が機器のユーザ・インターフェースに与えられるのを防ぐために使用することができる。例えば、画面ロックで、医療機器のタッチ画面ディスプレイをユーザがかすってしまったことがユーザ入力として機器に登録されないようにすることができる。プログラミング・ロックは、権限のない者が輸液プログラムを変更または改ざんすることを防止するために使用することができる。プログラミング・ロックは例えば、機器のロックを解除するために、ユーザがパスコード/パスワード、ユーザID、またはその両方を入力することを要求する。画面ロックは、そのような入力を必要とせずに解除することができる。
図に示すように、ステップ3110で、ユーザが、機器のユーザ・インターフェースをロックしたいことを知らせることができる。これは、各種実施形態で、いくつかの方式で行うことができる。例えば、ユーザは、機器のユーザ・インターフェース上でユーザ・インターフェースをロックするオプションを選択することができる。一部の実施形態では、これはロック・アイコン、ボタン等を使用することによって行うことができる。他の実施形態では、ロックのオプションは、機器のユーザ・インターフェースのオプション・メニュー等に移動することによって見つけることができる。一部の実施形態では、ユーザがロックのオプションを使用する場合、ユーザは、画面ロックで機器をロックしたいのか、プログラミング・ロックで機器をロックしたいのかを選択するように促される。一部の実施形態では、機器が、機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義されたパラメータに基づいて、一方のロックまたは他方のロックに自動的にロックすることができる。ステップ3112で機器がユーザ・インターフェースをロックする。一部の実施形態では、ユーザの動作がないまま所定量の時間が経過した場合にも、ステップ3112で機器がユーザ・インターフェースをロックすることができる。一部の実施形態では、機器は、所定量の時間が経過すると画面ロックでロックされる。一部の実施形態では、ユーザ・インターフェースがロックされるまでの時間量は機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。
機器のユーザ・インターフェースが画面ロックでロックされた場合、ステップ3114で機器のユーザ・インターフェースは、機器のロックを解除する方法についての視覚的なヒントを表示することができる。ユーザがユーザ・インターフェースの画面ロックを解除したい場合、ユーザはステップ3116でロック解除動作を行うことができる。そのようなロック解除動作は、機器のユーザ・インターフェースでロック解除バーをスワイプすることや、ロック解除ボタンに触れること等を含むことができる。ロック解除動作が行われると、機器はステップ3118でロックを解除することができる。
機器のユーザ・インターフェースがプログラミング・ロックでロックされている場合、ユーザは、ステップ3120でユーザ・インターフェースのロックを解除したい旨を知らせる必要がある。ユーザからユーザ・インターフェースのロックを解除したい旨の指示を受け取ると、ステップ3122で、機器がユーザ・インターフェースにパスコード入力フィールドを表示することができる。ステップ3124でユーザがパスコードを入力することができる。一部の実施形態では、パスコードは、プログラミング・ロックの解除に使用される汎用的なパスコードである。このパスコードは、看護エリア、看護グループ、機関、組織等の全員に対して定義され、全員に共通のものとすることができる。一部の実施形態では、ユーザは、パスコード入力フィールドにユーザIDおよびパスコードを入力する必要がある。ステップ3124で入力されたパスコードが有効であることが判明した場合、機器はステップ3126でユーザ・インターフェースのロックを解除することができる。ステップ3124で入力されたパスコードが無効であることが判明した場合、ユーザはパスコードを再入力する必要があり、ステップ3124に戻される。一部の実施形態では、機器は、ユーザがパスコードを入力することを必要としない。代わりに、許可されたユーザ識別子を使用して機器のロックを解除することができる。そのような識別子としては、RFIDバッジ、磁気ストリップを備えたスワイプ・カード、読み取られた指紋等を用いることができる。
ロックが解除された後で機器がユーザとの関連付けを必要とする場合、機器はステップ3128に進み、ユーザIDを入力するようにユーザを促すことができる。一部の実施形態では、ユーザは、ユーザIDおよびパスワード両方の入力を要求される。ユーザは、ステップ3130で必要な情報を入力して、機器と自身を関連付けることができる。入力された情報が無効である場合、ユーザは情報を再入力することを要求され、ステップ3130に戻される。
図200は、医療機器の電源を切る、または医療機器をスリープ状態にするために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図に示すように、医療機器の電源を切る、または医療機器をスリープ状態にするためにたどるステップは、医療機器の現在のステータスに応じて異なる可能性がある。また、ユーザ入力の種類の違いにより、機器が異なる振る舞いをする場合もある。例えば、同じボタンでも押下の継続時間が異なると(例えば瞬間的な押下と数秒間の押下)、機器がスリープする場合と、機器の電源が切れる場合がある。ユーザにとって、スリープ状態と電源オフ状態は同じに見える場合がある。スリープ状態では、機器は電源が切れているように見えるが、比較的迅速に起動することができる。機器はスリープ状態では多少の電力を使用する場合がある。
アイドル状態には、機器の電源が入っているが、一定期間活動のない状態が経過すると達することができる。停止状態には、ユーザが進行中の治療を中止した場合に達することができる。待機状態には、ユーザが治療をプログラムし、治療を開始せず、活動のない状態が一定期間続くと達することができる。待機状態は、ユーザが進行中の治療を中止し、活動のない状態が一定期間続いた場合にも達することができる。
図に示すように、医療機器がアイドル状態、停止状態、または待機状態にある場合、ユーザはいくつかの選択肢を有することができる。ユーザが機器の電源を落としたい場合、ユーザはステップ3140または3142の一方を行うことができる。ステップ3140で、ユーザは、機器のディスプレイ上で電源オフのオプションを選択することができる。ステップ3142で、ユーザは、機器の電源ボタンを所定の時間(例えば3秒間)押し下げることができる。医療機器をスリープ状態にしたい場合、ユーザはステップ3144で機器の電源ボタンを瞬間的に押すことができる。
ユーザがステップ3140または3142を行う場合、機器は、ステップ3146で、機器のユーザ・インターフェースに電源を切る通知を表示することができる。この通知は、機器の電源が切れるまでの秒数をカウントするカウントダウンを含むことができる。その後ステップ3148で機器の電源が切れる。
ユーザが機器の電源ボタンを瞬間的に押した場合、有効な呼び出しが存在しなければ、機器はステップ3150でスリープ状態に遷移することができる。有効な呼び出しが存在する場合、ステップ3152で、機器のユーザ・インターフェースは、機器をスリープ状態にしたいのかどうかを確認するようにユーザを促すことができる。一部の実施形態では、そのようなプロンプトは、有効な呼び出しがある場合はその呼び出しと、機器がスリープ状態にされた場合にはその有効な呼び出しがキャンセルされる旨もユーザに通知することができる。その後、ユーザは、ステップ3154で機器をスリープ状態にするのをキャンセルするか、またはステップ3156で機器をスリープ状態にすることを確定するかを選択することができる。ユーザは、機器のユーザ・インターフェースを使用して、医療機器をスリープ状態にすることを確定またはキャンセルすることができる。ユーザが機器をスリープ状態にすることをキャンセルした場合、機器は電源が入った状態を保つ。ユーザが機器をスリープ状態にしたいことを確定した場合、機器はステップ3150に進み、スリープ状態に遷移することができる。
図200では、医療機器がプログラム中で現在医療機器によって輸液が実行されていない場合、機器は異なる振る舞いをすることができる。ユーザがステップ3158で電源ボタンを瞬間的に押した場合、機器はステップ3160に進むことができる。ステップ3160で、機器のユーザ・インターフェースが、プログラミングをキャンセルし、機器をスリープ状態に遷移させたいことを確認するようにユーザに求めることができる。ユーザは、ステップ3154に進むことにより、機器をスリープ状態にすることをキャンセルすることができる。ユーザが機器をスリープ状態にしたい場合、ユーザはステップ3156に進むことにより、そのことを確定することができる。ユーザは、機器のユーザ・インターフェースを使用して、医療機器をスリープ状態にすることを確定またはキャンセルすることができる。ユーザが機器をスリープ状態にすることをキャンセルした場合、機器は電源が入った状態を保つ。ユーザが機器をスリープ状態にしたいことを確定した場合、機器はステップ3150に進み、スリープ状態に遷移することができる。機器がプログラム中で輸液を投与していない時にユーザがステップ3142を行った場合、機器がアイドル状態、停止状態、または待機状態にある時には、機器は上記のように振る舞うことができる。
医療機器が現在輸液を実行している場合も機器は異なる振る舞いをすることができる。ユーザがステップ3164で停止ボタンを瞬間的に押下した場合、機器はステップ3166に進むことができる。ステップ3166で、機器のユーザ・インターフェースが、機器の電源を切る、または機器をスリープ状態にする前にユーザが輸液を停止すべきことを知らせる指示を表示することができる。機器は電源が入った状態を保つ。ユーザがステップ3162で電源ボタンを所定時間押し下げた場合、機器はステップ3168に進むことができる。ステップ3168で、機器は、ユーザが電源を切る前に輸液を停止すべきことを知らせる指示を表示することができる。機器は可聴音を生成することもできる。ユーザが機器の電源を切りたい場合、ユーザは所定の時間再度電源ボタンを押すことができる3170。一部の実施形態では、機器のユーザ・インターフェースが、ユーザが機器の電源が切れるまでに電源ボタンを押していなければならない秒数を示すカウントダウン・クロックを表示することができる。ユーザがステップ3170で電源ボタンを所定時間押下した場合、ステップ3172で機器の電源が切れる。
各種実施形態で、図200でボタンの押下によって行われるステップは、上記に加えて、または上記に代えて、機器のグラフィカル・ユーザ・インターフェース表示とのユーザ対話を介して行うこともできる。一部の実施形態では、医療機器はハード的に機器の電源を落とすこともできる。これは、電源ボタンを長い時間(例えば15秒間)押下することによって実現することができる。
図201は、医療機器に関連付けられたIVラインを洗浄するために使用することができるいくつかのステップを詳細に説明するフローチャートを示す。具体的には、図201に示すフローチャートは、シリンジ・ポンプである医療機器のIVラインを洗浄するために使用することができるいくつかのステップを示す。図に示すように、ステップ3180で、ユーザが、機器のIVラインを洗浄したいことを機器に知らせることができる。これは、医療機器のユーザ・インターフェース上でライン洗浄のオプション等を選択することにより行うことができる。次いでテップ3182で、機器は、IVライン洗浄についての指示を機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。この指示は、動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。ステップ3184でユーザがラインを閉塞させる。ステップ3186で、ユーザが洗浄用シリンジを取り付けることができる。洗浄用シリンジは、図182に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることにより取り付けることができる。洗浄用シリンジの取り付けは、閉塞させたラインを洗浄用シリンジまで移動させ、その後ラインの閉塞を解除することを伴う場合もある。シリンジが医療機器に取り付けられると、ステップ3188で、機器は医療機器のメモリに記憶されたDALファイルを調べて、洗浄パラメータが定義されているかどうかを確認することができる。一部の実施形態では、流量、送液予定量、および時間パラメータを洗浄パラメータとしてDALファイルに定義することができる。一部の実施形態では、洗浄パラメータはDALファイルの一部としては定義されない。
医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに洗浄パラメータが定義されている場合、機器はステップ3190で、そのパラメータを洗浄のデフォルト値として使用することができる。DALファイルに洗浄パラメータが定義されていない場合、機器はステップ3192で、VTBIを、医療機器に取り付けられた洗浄用シリンジの最大量に設定することができる。ステップ3194で、機器は、ユーザ・インターフェースに洗浄プログラム画面を表示することができる。この画面には、少なくとも部分的に、ステップ3190または3192の値を入れることができる。ステップ3196で、ユーザは、洗浄パラメータを編集し、そのパラメータに従って医療機器にラインの洗浄を行わせたいことを確定することができる。ステップ3198で、機器は、シリンジおよび押し子の位置を、プログラムされた洗浄用のVTBIに照らして確認することができる。これらの位置は、実施形態によっては、ステップ3186で機器によって収集され、記憶される。これらの位置は、医療機器の一部として搭載された任意数の各種センサによって判定することができる。そのようなセンサの一部については図182の説明時に上記で説明した。他のセンサも使用することができる。この確認を行うことにより、プログラムされたパラメータが、医療機器に取り付けられたシリンジと適合性があることを確実にすることができる。
シリンジおよび/または押し子の位置がプログラムされた洗浄と適合性がないと機器が判定した場合、機器はステップ3200に進むことができる。ステップ3200で、機器は、シリンジおよび/または押し子の位置がプログラムされたVTBIと適合性がないことをユーザに通知することができる。すると、ユーザは、洗浄をキャンセルするか、洗浄パラメータを変更するか、または洗浄に適合性のあるシリンジを入手することを選択することができる。ユーザが洗浄をキャンセルすることを望む場合、ユーザはステップ3202に進むことができる。ステップ3202で、ユーザは、機器のユーザ・インターフェースで、洗浄をキャンセルしたいことを知らせることができる。すると、ステップ3204で機器が洗浄のプログラミングをキャンセルすることができる。ユーザがプログラムされた洗浄パラメータを変更したい場合、ユーザはステップ3196に戻り、変更することができる。ユーザがプログラムされた洗浄に適合性のあるシリンジを入手したい場合、ユーザはステップ3206に進むことができる。ステップ3206で、ユーザは、シリンジを取り外し、適合性のあるシリンジを入手することができる。ユーザは、その後ステップ3186に戻り、適合性のある洗浄用シリンジを医療機器に取り付けることができる。
シリンジおよび押し子の位置が洗浄パラメータと適合性があると機器が判定した場合、機器は、ステップ3208で、洗浄のために入力されたパラメータを、医療機器のDALファイルに洗浄に関して定義されたパラメータに照らして確認することができる。このステップは、図187に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることを伴う場合がある。パラメータが無効と判明した場合、ユーザをステップ3196に戻し、パラメータを再入力させることができる。パラメータが有効であることが判明した場合、機器は、ステップ3210で、プログラムされたパラメータに従ってラインの洗浄を開始することができる。一部の実施形態では、機器は、洗浄が開始する前に、洗浄の要約をユーザ・インターフェースに表示することができる。そのような実施形態では、ユーザは、洗浄の要約に示されたパラメータを使用してラインを洗浄したいことを確認することを要求される場合がある。ステップ3212で機器は、洗浄のためにプログラムされたVTBIの送液を完了する。一部の実施形態では、ステップ3212で、機器は、洗浄が完了したことを知らせる警告をユーザに対して生成することができる。この警告は機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ3214で、ユーザがその警告を認識したことを知らせることができる。
図202は、輸液中に医療機器に交換用のシリンジを取り付けるために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。そのような処置は、例えば、医療機器が、2本分以上のシリンジの輸注液を必要とする1次持続輸液を実行している場合に必要となる。図に示すように、ステップ3220で、ユーザが医療機器に交換用のシリンジを取り付けたいことを知らせることができる。次いでステップ3222で機器は、交換用のシリンジを取り付けるための指示を表示することができる。そのような指示は、機器のユーザ・インターフェースに表示される、動画、注釈付きの説明図、テキストによる指示等を含むことができる。
次いでステップ3224で、ユーザが交換しようとするシリンジに関連するラインを閉塞することができる。次いでステップ3226でユーザが交換用のシリンジを取り付けることができる。交換用のシリンジは、図182に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることによって取り付けることができる。交換用のシリンジの取り付けは、閉塞させたラインを交換用のシリンジまで移動させ、その後ラインの閉塞を解除することを伴う場合もある。次いでステップ3228で、機器は、交換用のシリンジから輸注液を送液するために使用されるパラメータとして、前のシリンジで使用されていたパラメータを取り込む。これらのパラメータは、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される輸液の要約でユーザに表示することができる。次いでステップ3230で、ユーザは、パラメータを確認し、輸液を再開したいことを知らせることができる。
医療機器は、ステップ3232で、機器に取り付けられた交換用のシリンジが、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義された制約と適合性があるかどうかを確認することができる。ステップ3232で、取り付けられた交換用のシリンジが、DALファイルに定義されたどの制約とも適合性があることが判明した場合、機器はステップ3244に進み、交換用のシリンジからの輸液の実行を開始することができる。
交換用のシリンジに適合性がないことが判明した場合、機器は、ステップ3234でユーザに通知することができる。この通知は、医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。ステップ3236でユーザは通知を認識したことを知らせることができる。そして、ユーザは、輸液をキャンセルするか、輸液のために適合性のあるシリンジを入手するかを選択することができる。ユーザが輸液をキャンセルしたい場合、ユーザはステップ3238に進み、輸液をキャンセルしたいことを知らせることができる。するとステップ3240で機器は輸液をキャンセルすることができる。ユーザが輸液のために適合性のあるシリンジを入手したい場合、ユーザはステップ3242に進み、入手することができる。適合性のあるシリンジを入手すると、ユーザはステップ3226に戻り、適合性のある交換用のシリンジを取り付けることができる。
図203は、いくつかの医療機器を使用したリレー輸液を準備するために使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。具体的には、図203に示すフローチャートは、医療機器ラックに設置されたいくつかの医療機器を使用したリレー輸液を準備するために使用することができるいくつかのステップを詳細に示す。他の実施形態では、リレーは、ワイヤレス、ケーブルなどのコネクタ、または他の適切な方式で通信するいくつかの医療機器の間に設定することができる。医療機器が医療機器ラックを通じて通信する実施形態では、医療機器はラックに接続され、例えばCANバスを使用して通信することができる。他の実施形態では、医療機器は他のメッセージ交換方式を使用してラックを通じて通信することができる。
図に示すように、ステップ3250で、ユーザが第1の医療機器を医療機器ラックに設置し、その医療機器で輸液の投与を開始することができる。次いでステップ3252で、ユーザが、リレー輸液を準備したいことを第1の機器に知らせることができる。ステップ3254で、ユーザが第2の医療機器を医療機器ラックに置くことができる(まだ置かれていない場合)。
リレー輸液を準備したいことを知らせると、ユーザがステップ3256で第1の医療機器がリレー要求を送信することができる。ステップ3258で、第2の医療機器が第1の医療機器から送信されたリレー要求を受信する。次いでステップ3260で、第2の医療機器がリレー確認プロンプトを自機のユーザ・インターフェースに表示することができる。次いでステップ3262で、ユーザが、リレーを設定したいことを確定することができる。ユーザがリレーを設定したくない場合、ユーザはステップ3266でリレーの設定をキャンセルしたいことを知らせることができる。これは、第1の医療機器または第2の医療機器どちらかのユーザ・インターフェースを介して行うことができる。ステップ3268で第1の医療機器が、リレーのキャンセル通知をユーザ・インターフェースに表示することができる。第2の医療機器のユーザ・インターフェースのリレー確認プロンプトは、ステップ3268で消すこともできる。
一部の実施形態では、ステップ3256で送信されるリレー要求は、ラックに設置されているすべての医療機器に送信される。そのような実施形態では、現在治療を実行していない適合性のある機器、またはその他の理由で利用できない機器は、リレー確認プロンプトを自機のユーザ・インターフェースに表示することができる。そして、ユーザは、利用できる適合性のある機器のいずれか1つを使用してリレーを設定したいことを確認することができる。すると、その機器が第2の医療機器になることができる。所望の機器でリレーの設定を確定すると、他の利用可能で適合性のある機器すべてのリレー確認プロンプトが消える。
ステップ3264で、第2の医療機器で輸液を準備することができる。ユーザは、リレー輸液で送液される薬剤の薬剤、臨床使用、および濃度を定義することを要求される場合がある。一部の実施形態では、医療機器ラックを通じて第2の医療機器に輸液プログラムが送信される。一部の実施形態では、ユーザは、第2の医療機器上で所望のリレー輸液プログラムを入力または確認することを要求される。輸液の準備は、第2の機器にシリンジを取り付け、第2の機器に取り付けられたシリンジの種類を特定し、第2の機器に対応するIVラインをプライミングすること等も伴う場合がある。
ステップ3270で、第2の医療機器が第1の医療機器に確認を送信することができる。この確認は、一部の実施形態ではユーザがステップ3262を完了した後に送信される。ステップ3272で、第1の医療機器が第2の医療機器からの確認を受け取ることができる。確認を受け取ると、ステップ3274で、第1の医療機器のユーザ・インターフェースに、第1の医療機器がリレー輸液の一部をなすことを知らせる指示を表示することができる。ステップ3276で、第2の医療機器にも、その機器がリレー輸液の一部をなすことを知らせる指示を自機のユーザ・インターフェースに表示させることができる。
第1の医療機器は、リレーの第1の部分として輸液の実行を継続することができる。ユーザが、第1の医療機器によって実行されている輸液を漸増したい場合、ユーザはステップ3278で漸増することができる。ステップ3278は、図192に関連して図示し、説明したステップと同様のステップをたどることを伴う場合がある。ユーザが輸液を漸増した場合、実施形態によっては、漸増された輸液パラメータをステージされた機器に転送することができる。漸増された輸液パラメータは、ステップ3264でステージされた機器によって受け取られた輸液パラメータにとって代わることができる。
希望する場合、ユーザはステップ3280で、第1の医療機器によって実施されている輸液を中止することもできる。ユーザがステップ3280を行うことにより第1の医療機器によって実行されている輸液を中止した場合、ユーザはいくつかの選択肢を有する可能性がある。ユーザは、ステップ3282で第1の医療機器によって投与されている輸液をキャンセルすることができる。するとステップ3284で、第1の医療機器が、自機が行っていたリレーの一部をキャンセルしたことを知らせ、リレーの第2の部分をキャンセルしたいかどうかを指定するようにユーザを促すことができる。ユーザは、ステップ3266を行うことによりリレーをキャンセルすることができ、それにより、ステップ3268で第1の医療機器がリレーがキャンセルされたことを知らせることができる。ユーザがリレーの第2の部分をキャンセルしたくない場合、ユーザはステップ3286でリレーの第2の部分を開始したいことを知らせることができる。ユーザは、ステップ3288で第1の医療機器によって投与されている輸液を再開することもできる。
ステップ3290で、第1の医療機器によって実行されている輸液(リレーの第1の部分)が完了する。すると、ステップ3292で、第1の機器は、機器のメモリに記憶されているDALファイルに定義されたVTBIゼロ時の振る舞いに従って振る舞う。DALファイルに定義されたVTBIゼロ時の振る舞いで必要とされる場合、ユーザは、リレーの第2の部分を開始すべきことを、第1の医療機器または第2の医療機器のユーザ・インターフェースを介して確定することができる。図203に示すフローチャートでは、ステップ3294で、ユーザが、第1の医療機器のユーザ・インターフェースを介してリレーの第2の部分を開始すべきことを指示することができる。
ステップ3296で、第1の医療機器が第2の医療機器に開始の指令を送信することができる。ステップ3298で、第2の医療機器が開始の指令を受信することができる。次いで、ステップ3300で第2の医療機器が開始の指令を受信したことを知らせる確認を送信し、ステップ3302でリレーの第2の部分の投与を開始することができる。第2の医療機器は、ステップ3302で、リレーの第2の部分の実行を開始したことを知らせる通知をユーザ・インターフェースに表示することもできる。ステップ3304で、第1の医療機器がステップ3300で送信された確認を受信することができる。一部の実施形態では、ステップ3300で第1の医療機器が第2の医療機器から送信された通知を受信しない場合、第1の医療機器はステップ3306に進み、警報を生成することができる。この警報は、第1の医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。
図204は、設定されたリレー輸液の一部をなす医療機器が医療機器ラックから取り除かれた場合に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図204に示すフローチャートでラックから取り除かれる機器は第1の医療機器である。図に示すように、ステップ3310で、ユーザが医療機器ラックから第1の医療機器を取り除く。それにより、ステップ3312で第1の医療機器が警告を発する。ステップ3314でステージされた機器もリレーが断絶したことを知らせることができる。一部の実施形態では、ユーザは、第2の機器で表示されたリレー断絶の通知を認識したことを知らせることを要求される。第1の機器はラックから取り除かれても輸液の実行を継続することができる。
ユーザがリレーを設定することを望まない場合、ユーザはステップ3316でリレーをキャンセルすることができる。それにより、ステップ3318で第1の医療機器がリレーをキャンセルする。ユーザがリレーのキャンセルを望まない場合、ユーザはステップ3320で第1の医療機器を医療機器ラックに戻すことができる。第1の医療機器が医療機器ラックに戻されると、第1の医療機器はステップ3322で確認要求を送出して、ステージされた第2の機器がまだ利用可能であるかどうかを確かめることができる。ステップ3324で第2の医療機器が確認要求を受信することができる。ステップ3326で第2の医療機器が確認要求に応答することができる。ステップ3328で第1の医療機器が確認要求に対する応答を受信することができる。
応答が、第2の医療機器が利用可能でないことを示す場合、ステップ3330で第1の医療機器がユーザに通知することができる。すると、ユーザはステップ3316を行い、リレーをキャンセルしたいことを知らせることができる。次いでステップ3318で第1の医療機器がリレーをキャンセルすることができる。ステップ3326で送信された応答が第2の医療機器がなお利用可能である旨の確認である場合、ステップ3332で、第1の医療機器が、リレーを再設定したいかどうかを指定するようにユーザを促すことができる。このプロンプトは、第1の医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに表示することができる。ユーザがリレーの再設定を望まない場合、ユーザはステップ3316を行うことによりリレーをキャンセルしたいことを知らせることができる。するとステップ3318で第1の医療機器がリレーをキャンセルすることができる。ユーザがリレーを再設定したい場合、ユーザはステップ3334を行うことにより再設定したいことを知らせることができる。
ユーザがステップ3334でリレーを再設定したいことを知らせた場合、ステップ3336で、第1の医療機器が第2の医療機器にリレー再設定要求を送信することができる。ステップ3338で第2の医療機器がその要求を受信することができる。ステップ3340で第2の医療機器が、リレー再設定の確認を送信することができる。ステップ3342で第1の医療機器が確認を受信することができる。次いでステップ3344で第1の医療機器が、リレーが再設定されたことを自機のユーザ・インターフェースで知らせることができる。
図205は、設定されたリレー輸液の一部をなす医療機器が医療機器ラックから取り除かれた場合に使用することができるいくつかの例示的なステップを詳細に説明するフローチャートを示す。図205に示すフローチャートでラックから取り除かれる機器は第2の医療機器である。図に示すように、ステップ3350で、ステージされた第2の医療機器が医療機器ラックから取り除かれる。ステージされた第2の医療機器をラックから取り除いたことにより、ステップ3352で第1の医療機器が警告を発する。第1の医療機器はリレー輸液の第1の部分の実行を継続することができる。また、ステージされた第2の医療機器をラックから取り除いたことにより、ステップ3354で第2の機器がリレーが断絶したことを知らせる。
その後ユーザはいくつかの選択肢を有することができる。ユーザは、例えば、ステップ3356で、リレー輸液をキャンセルしたいことを第1の機器のユーザ・インターフェースで知らせることができる。するとステップ3358で第1の医療機器がリレー輸液をキャンセルすることができる。ユーザは、ステップ3360に進み、第2の医療機器をラックに戻すことを選択することもできる。ステップ3360で第2の機器がラックに戻された場合、第2の機器はステップ3362で第1の医療機器にリレー再設定要求を送信することができる。ステップ3364で第1の機器がリレー再設定要求を受信することができる。そしてステップ3366で第1の機器がリレーを再設定したいかどうかを指定するようにユーザを促すことができる。このプロンプトは、第1の医療機器のユーザ・インターフェースを介してユーザに伝えることができる。
その後、ユーザはリレーをキャンセルすることもリレーを再設定することもできる。これは、機器のユーザ・インターフェースを使用して行うことができる。ユーザがリレーをキャンセルしたい場合は、ステップ3368でそのことを知らせることができる。するとステップ3370で、第1の医療機器がリレーをキャンセルし、リレーをキャンセルすることを知らせる通知を第2の医療機器に送信することができる。ステップ3372で、第2の医療機器が通知を受信し、リレーをキャンセルすることができる。そしてステップ3374で、第2の医療機器がリレーがキャンセルされたことを知らせることができる。
リレーを再設定したい場合は、ユーザは、ステップ3376で第1の医療機器上でそのことを知らせることができる。するとステップ3378で第1の医療機器がリレー再設定要求を第2の医療機器に送信することができる。ステップ3380で第2の医療機器がリレー再設定要求を受信することができる。一部の実施形態では、ステップ3382でユーザは、第2の機器のユーザ・インターフェースを使用してリレーを再設定することを確認することを要求される。次いで、ステップ3384で、第2の医療機器が、自身がリレー輸液の一部としてステージされていることを知らせることができる。
図206〜図208はいくつかの例示的な起動画面3390を示す。これらの画面は、医療機器の電源投入時に機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。そのような画面は、機器の電源が投入中であることを知らせ、機器が完全に立ち上がるまでの残り時間を示すことができる。他の機能も含めることが可能である。図206〜208に示す起動画面3390は例示的な起動画面3390である。他の実施形態では、起動画面3390は異なる可能性がある。
図206は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる例示的な起動画面3390を示す。そのような画面は、ユーザが医療機器の電源投入を指令した後に医療機器のユーザ・インターフェースに表示されてもよい。表示は、機器の電源ボタンを押すことによって実現することができる。図に示すように、起動画面3390は起動のインディケータ3392を含むことができる。起動のインディケータは、機器が電源投入の過程にあることをユーザに知らせることができる。図206に示す例示的実施形態では、起動のインディケータ3392は「Starting….(起動しています...)」というテキストを含む。起動のインディケータ3392は進捗状況のインディケータ3394も含む。進捗状況のインディケータ3394を使用して起動がどれだけ進行したかをユーザに知らせることができる。進行の度合いは色の変化でユーザに知らせることができる。一部の実施形態では、機器が完全に立ち上がるまでの残り時間の量をカウントダウンするカウントダウン・クロックがある場合もある。他種の適切な進捗状況のインディケータ3394を使用することもできる。
図206の例示的実施形態に示すように、起動画面3390はロゴ3396を含むことができる。そのようなロゴ3396は企業のロゴや製品のロゴである。また、例示的実施形態に示すように、キャッチフレーズ3398も起動画面3390に含めることができる。
図207は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる起動画面3390の別の例示的実施形態を示す。図に示すように、図207に示す例示的な起動画面3390は起動のインディケータ3392を含む。起動のインディケータ3392は、「起動しています...(Starting….)」というテキストを含む。図207の例示的な起動画面3390は進捗状況のインディケータ3394も含む。図207の進捗状況のインディケータ3394は、機器が完全に立ち上がるまでの時間量をカウントダウンするカウントダウン・クロックを含む。図207に示す例示的な起動画面3390はロゴ3396およびキャッチフレーズ3398も含む。
起動画面3390はナビゲーション案内インディケータ3400も含むことができる。ナビゲーション案内インディケータ3400は、医療機器のユーザ・インターフェース上の各種画面、メニュー、オプション等の間をどのように移動するかをユーザに指示することができる。ナビゲーション案内インディケータ3400は、実施形態によっては、医療機器のユーザ・インターフェース上の各種画面、メニュー、オプション等の間をどのように移動するかをユーザに示す動画を含む。他の実施形態では、ナビゲーション案内インディケータ3400は、テキストによる指示、説明図等を含むことができる。図207に示す例示的実施形態では、ナビゲーション案内インディケータは、ユーザがユーザ・インターフェース画面を横方向にスワイプまたはフリックすることによって移動できることを示す説明図である。
図208は、医療機器のユーザ・インターフェース上に表示することができる起動画面3390の例示的実施形態を示す。図に示すように、図208の例示的な起動画面3390は、起動のインディケータ3392を含む。起動のインディケータ3392は、「起動中(Starting up)」というテキストを含む。例示的な起動画面3390は進捗状況のインディケータ3394も含む。図に示すように、進捗状況のインディケータ3394は、進行の度合いを示すバーであり、機器が完全に立ち上がった状態に近づくにつれて埋まって行く。ロゴ3396および製品名3402も図208の例示的な起動画面3390に示される。
図208に示すように、ユーザ・インターフェース・ディスプレイ3404は外枠3406で囲まれている。ユーザ・インターフェース・ディスプレイは、各種の適切なディスプレイを用いることができる。本明細書で示し、説明する例示的実施形態では、ユーザ・インターフェース・ディスプレイ3404はカラーのタッチ画面ディスプレイである。図に示すように、いくつかのボタン3408も医療機器のユーザ・インターフェースの一部として含めることができる。各ボタン3408には機能を割り当てることができる。ボタン3408は、異なるユーザの振る舞い(例えば瞬間的な押下と、所定時間にわたる押下)によって起動される複数の機能が各ボタンに割り当てられてもよい。特定の実施形態では、1つのボタン3408を電源ボタンとし、1つのボタン3408を停止ボタンとし、別のボタン3408を警告/警報消音ボタンとすることができる。各種実施形態は、異なるボタン3408または異なる数のボタン3408を含むことができる。ボタン3408は点灯することができ、実施形態によっては各種の異なる色で点灯することができる。一部の実施形態では、ボタン3408は1つまたは複数のLEDによって背面から照明することができる。例示的実施形態では、一番上のボタン3408が点灯している。一部の実施形態では、ボタン3408は、それぞれのボタン3408の機能を示す、テキスト、グラフィック、記号等を含むことができる。図208に示す例示的実施形態では、ボタン3408は各々背面から照明することが可能な記号を含んでいる。
一部の実施形態では、外枠は、点灯可能な1つのアイコン3410または各種のアイコン3410を含むこともできる。そのようなアイコン3410は1つまたは複数のLEDによって背面から照明することもでき、各種の異なる色で点灯することができる。例示的実施形態では、機器がコンセントに差し込まれ、コンセントから電力を受け取ると点灯するアイコン3410が含まれる。一部の実施形態では、そのようなアイコン3410は、バッテリの残量が低下した場合に点灯、点滅等(可能性としては別の色で)することもできる。他の実施形態は異なるアイコン3410または異なる数のアイコン3410を含むことができる。
図209〜図211はいくつかの例示的なログイン画面3420を示す。これらの画面は。機器の電源が投入された後に機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。そのような画面で、ユーザはログインし、機器を自身のユーザIDに関連付けることができる。これは、権限のない者による使用の防止やCQIの目的を含むいくつかの目的で有用である可能性がある。図209〜図211に示すログイン画面3420は例示的な画面である。他の実施形態では、ログイン画面3420は異なる場合がある。
図209は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができるログイン画面3420の例示的実施形態を示す。各種実施形態で、ログイン画面3420は異なる場合がある。ユーザは、ログイン画面3420を使用して医療機器にログオンすることができる。機器上での、または機器による治療のプログラミングや実施は、その機器にログオンしたユーザに結び付けられる。
図に示すように、例示的なログイン画面3420はログインの指示3422を含む。例示的なログインの指示3422は、機器へのログイン方法をユーザに通知するテキストによる指示である。他の実施形態では、ログインの指示は、動画、説明図等を含むことができる。例示的なログイン画面3420はさらにユーザID入力フィールド3424を含む。そのようなフィールドを使用してユーザIDをタイプ入力することができる。ログインのオプション3430もログイン画面3420に含めることができる。図に示すように、ログインのオプション3430は一部の実施形態では仮想ボタンとすることができる。図209に示す例示的実施形態では、ログインのオプション3430は、「Go」と書かれた仮想ボタンである。実施形態によっては、パスワード入力フィールド(図209には図示せず)を含むことも可能である。
例示的実施形態では、ログイン・パス・ターゲット3426も含まれる。このターゲット3426を使用して、機器にログインするために、ユーザがログイン・バッジ、カード、パス、キー(fob)等を軽く触れさせる、スワイプする、当てる等すべき場所を知らせることができる。ログイン・パス・ターゲット3426は、例えばRFID対応ではない実施形態では含まれない場合もある。ユーザがログイン・バッジ、パス、カード、キー等を使用してログインする場合、ユーザはユーザIDおよび/またはパスワードをタイプ入力することは要求されない場合がある。同様に、ユーザがユーザIDおよび/またはパスワードを入力する場合、ユーザはログイン・バッジ、パス、カード、キー等を使用してログインすることを要求されない場合もある。
図209の例示的なログイン画面3420はさらに仮想キーボード3428を含む。図の仮想キーボード3428を使用してユーザIDおよびパスワードを入力することができる。図の仮想キーボード3428は数字は含まない。代わりに、仮想キーボード3428は、画面に表示された仮想キーボード3428に数字および句読点を表示させるために使用できるオプションを含む。
図209の例示的なログイン画面3420には見出し3432も含まれる。機器のユーザ・インターフェースの各種実施形態および各種画面で、見出し3432はメニュー・オプション、各種の情報アイコン、テキスト等を含むことができる。例示的なログイン画面3420の見出し3432は、WiFi接続性アイコン3434、バッテリ充電アイコン3436、およびバッテリ残量アイコン3438を含む。バッテリ残量アイコン3438は、バッテリの残り寿命の推定時間量を提供することができる。バッテリ残量アイコン3438は、残りのバッテリ寿命量を反映するように表示または部分的に表示される1つまたは複数の色付きのバーも含むことができる。例示的実施形態の見出し3432は、ドロップ・ダウン・メニュー(図示せず)を開くために使用できるドロップ・ダウン・メニューのオプション3440も含む。
図210は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができるログイン画面3420の例示的実施形態を示す。図に示すように、図210に示すログイン画面3420は、図209に示すようなログイン・パス・ターゲット3426は含まない。例示的なログイン画面3420はユーザID入力フィールド3424およびパスワード入力フィールド3450の両方を含む。例示的なログイン画面3420には仮想キーボード3428も示される。図の仮想キーボード3428は数字のみである。ユーザは、仮想キーボード3428を使用して、ユーザID入力フィールド3424およびパスワード入力フィールド3450を入力することができる。「戻る」のオプション3452およびログインのオプション3454も図210に示す。両方ともグレー表示になっている。
図211は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができるログイン画面3420の例示的実施形態を示す。図に示すように、図211の例示的なログイン画面3420は図210に示す画面と同じである。図211では、ユーザID入力フィールド3426およびパスワード入力フィールド3450が入力されている。これらのフィールドが入力されると、ログインのオプション3454が有効になることができる。ユーザは、ログインのオプション3454を使用して機器にログインすることができる。「戻る」のオプション3452はグレー表示のままである。これは、戻ることができる前の画面がない場合に該当する可能性がある。
図212〜図238は、医療機器によって行われる治療の準備を支援し、プログラミングを可能にするために表示されるいくつかの画面を示す。ユーザは、そのような画面を使用して、機器が治療を実施するために必要なパラメータ等をプログラムすることができる。また、そのような画面で、治療の準備時にユーザへの指示を提供することができる。図の画面は単に例示の目的で図示するものである。他の実施形態では、準備時またはプログラム時に異なる画面または異なる数の画面がユーザに表示される可能性がある。また、画面は、実施される治療の種類や、治療を実施する機器等に応じて異なる場合もある。これらの画面は必ずしも本明細書に提示または提案される進行でユーザ・インターフェースに表示される必要はないことにも留意されたい。
図212は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる例示的な看護グループ選択画面3460を示す。各種の看護グループ選択画面3460は実施形態ごとに異なる可能性がある。看護グループ選択画面3460で、ユーザは、医療機器が使用されている看護グループを選択することができる。これは、ユーザがいくつかの異なる看護グループを担当している場合に必要となる可能性がある。ユーザが1つの看護グループしか担当していない場合は、看護グループ選択画面3460は表示されない場合もある。代わりに、機器が自動的にログイン・セッションをその看護グループに関連付けることができる。一部の実施形態では、ユーザは、看護グループ3420を選択する必要がない場合がある。代わりに、ユーザは機器の看護エリアだけを選択すればよい。そのような実施形態は看護グループ選択画面3460を含まない場合がある。
図に示すように、図212に示す例示的な看護グループ選択画面3460は、ユーザが担当するいくつかの選択可能な看護グループ3462のリストを含む。ユーザは、所望の看護グループを、タップ、ダブル・タップ、またはその他の方法で指示することができる。一部の実施形態では、ユーザが所望の看護グループを指示すると、医療機器は、別の画面を医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。一部の実施形態では、ユーザは、確認のダイアログ・ボックス等で選択を確定することを要求される。他の実施形態では、所望の看護グループを指示すると、指示された看護グループがユーザ・インターフェース上でハイライト表示される。そしてユーザは「次へ」のオプションを使用して、ハイライト表示された看護グループを使用し、ユーザ・インターフェース上の後続の画面に進むことができる。他の実施形態では、看護グループを選択するプロセスは異なる場合がある。
図213は、看護エリア選択画面3470の例示的実施形態を示す。各種の看護エリア選択画面3470は実施形態ごとに異なる可能性がある。看護エリア選択画面3470で、ユーザはその機器が使用されている看護エリアを選択することができる。これは、ユーザがいくつかの異なる看護エリアを担当している場合に必要となる可能性がある。一部の実施形態では、ユーザが1つのみの看護エリアを担当している場合は、看護エリア選択画面3470は表示されない場合もある。代わりに、機器が自動的にログイン・セッションを看護エリアに関連付けることができる。
図に示すように、例示的な看護エリア選択画面3470は、いくつかの選択可能な看護エリア3472のリストを含む。表示される選択可能な看護エリア3472は、図212に示す看護グループ選択画面3460などの看護グループ選択画面3470で選択された看護グループに応じて変わる可能性がある。ユーザが多数の看護エリアを担当している場合は、その看護エリアのすべてを一度に看護エリア選択画面3472に表示することができない場合がある。スクロール・バー3474等を医療機器のユーザ・インターフェースに表示して、ユーザがさらに他の選択可能な看護エリア3472を見られるようにすることができる。一部の実施形態では、特定の選択可能な看護エリア3472に関連付けてインディケータ3476を含めることができる。そのようなインディケータ3476は、例えばそれがよく使用される看護エリア、または前回のログイン・セッション中に使用された看護エリアであることを知らせることができる。医療機器のユーザ・インターフェース上の各種の他の画面が、同様の目的を果たすインディケータを含むことができる。
例示的な看護エリア選択画面3470ならびに各種の他のユーザ・インターフェース画面は、いくつかのオプション・ボタン3478を含むことができる。図213に示す例示的実施形態では、オプション・ボタン3478は、医療機器のユーザ・インターフェース・ディスプレイ3404のサイドバーに表示されている。例示的実施形態では、「戻る」のオプション・ボタン3478、キャンセルのオプション・ボタン3478、およびメニューオプション・ボタン3478が含まれる。
図214は、患者選択画面3480の例示的実施形態を示す。実施形態によっては患者選択画面3480を含まない場合もある。他の実施形態では、患者選択画面3480は異なる可能性がある。患者選択画面3480を使用して、機関の選択された看護エリアにいる特定の患者に治療を関連付けることができる。
例示的実施形態では、患者選択画面3480は、姓の入力フィールド3482と名の入力フィールド3484の2つの入力フィールドを含む。一部の実施形態では、入力フィールドはこれとは異なる場合があり、例えば、患者ID番号のための1つのみの入力フィールドがある。ユーザは、仮想キーボード3428を使用してこれらのフィールドに入力することができる。図に示すように、ユーザがフィールドに入力し始めると、タイプされた各文字により、選択可能な患者ID3486のリストをその文字に応じてフィルタリングさせることができる。例示的実施形態では、ユーザは姓の入力フィールド3482に「And」と入力している。その結果、ユーザ・インターフェースには、「And」で始まる名字を含む選択可能な患者ID3486だけが、選択可能な患者ID3486のリストに表示されている。一度にユーザ・インターフェースに表示できるよりも多くの選択可能な患者ID3486がある場合には、スクロール・バー3474も含めることができる。
図215〜図219はいくつかの例示的な薬物選択画面3490を示す。これらの画面を使用して、医療機器によって実行される治療に使用される薬物を選択することができる。各種実施形態で、これらの画面は異なる場合がある。薬物選択画面3490を使用して、医療機器によって実施される治療の薬物を選択することができる。一部の実施形態では、薬物選択画面3490で、ユーザは、薬物のカテゴリを選択し、次いでそのカテゴリで薬物を選択することができる。一部の実施形態では、ユーザは薬物選択画面3490を使用して特定の薬物を選択することができる。
図215は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる薬物選択画面3490の例示的実施形態を示す。図215に示す例示的実施形態では、薬物選択画面3490は、いくつかの選択可能な薬物カテゴリ3492のリストを含む。ユーザは、選択可能な薬物カテゴリ3492の1つを選択してそのカテゴリの薬物のリストを見ることができる。そしてユーザは、そのリストから所望の薬物を選ぶことができる。他の実施形態では、選択可能な薬物のリストは、選択可能な薬物カテゴリのリスト3492ではなく、ユーザ・インターフェースに表示することができる。また、例示的実施形態では、薬物選択画面3490は検索ユーティリティ3494を含む。ユーザは、検索ユーティリティ3494を使用して所望の薬物または薬物カテゴリを検索することができる。一部の実施形態では、ユーザが検索ユーティリティ3494をタップ、ダブル・タップ、またはその他の方法で使用したいことを知らせると、仮想キーボードをユーザ・インターフェースに表示することができる。そしてユーザは、仮想キーボードを使用して検索クエリをタイプ入力することができる。
図216は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる薬物選択画面3490の別の例示的実施形態を示す。図216の薬物選択画面3490には、図215に示す画面などの画面で選択可能な薬物カテゴリ3492を選択することによって進むことができる。具体的には、図216に示す画面はユーザがIV液の薬物カテゴリを選択した場合に表示される画面と同様の画面である。図216の例示的実施形態では、薬物選択画面3490はいくつかの選択可能な薬物3495を含む。表示された選択可能な薬物3495はすべて例示的なIV液である。ユーザは、検索ユーティリティ3494を使用して、任意のカテゴリの特定の薬物を検索することができる。これは、多数の薬物を含むカテゴリに特に有用である可能性がある。
図217は、薬物選択画面3490の例示的実施形態を示す。図に示すように、仮想キーボード3428が図217の薬物選択画面3490に表示されている。仮想キーボード3428を使用して検索ユーティリティ3494に検索クエリを入力することができる。上述のように、仮想キーボード3428は、ユーザが検索クエリを入力したいことをユーザ・インターフェース上で知らせる指示を入力するのに応答して表示されてもよい。キーボード非表示のオプション3498も含めることができ、これは、ユーザが検索クエリの入力をキャンセルしたい場合に使用することができる。図に示すように、仮想キーボード3428、検索ユーティリティ3494、およびキーボード非表示のオプション3498は、薬物選択画面3490に重畳してモーダル・ウィンドウ型の配置で表示することができ、画面3490の残りの部分はグレー表示になり、使用できない状態になる。
図218は、薬物選択画面3490の例示的実施形態を示す。図に示すように、ユーザは仮想キーボード3428を使用して、検索ユーティリティ3494に「do」の文字をタイプしている。ユーザが検索ユーティリティ3494の入力を開始すると、タイプされた各文字が、その文字に応じて選択可能な薬物名3500のリストをフィルタリングさせる。表示される薬物名は、機器のメモリに記憶されたDALファイルでその看護エリアに定義された薬物のリストから取り出される。一部の実施形態では、選択可能な薬物名3500は、トールマン・レタリングを用いて、綴りが似ている異なる薬物に生じ得る取り違えを最少に抑えることができる。図に示すように、リストに示された選択可能な薬物名3500はすべて、検索ユーティリティ3494に入力された2文字である「do」で始まっている。
図219は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる薬物選択画面3490の例示的実施形態を示す。図に示すように、ユーザは仮想キーボード3428を使用して、検索ユーティリティ3494に「dop」の文字をタイプしている。その結果、選択可能な薬物名3500のリストが1つの薬物Dopamineだけに絞られている。ユーザは、タップ、ダブル・タップ、またはその他の方法で選択可能な薬物名の1つを選択したいことを知らせることにより、選択可能な薬物名3500のリストから所望の薬物を選択することができる。
図220は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる臨床使用選択画面3510の例示的実施形態を示す。各種実施形態で、臨床使用選択画面3510は異なる可能性がある。臨床使用選択画面3510を使用して、医療機器が実施する治療で使用される予定の薬物の臨床使用を指定することができる。医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに薬物に対して1つの臨床使用しか定義されていない場合は、臨床使用選択画面3510は表示されない場合がある。代わりに、臨床使用が医療機器によって自動的に選択される。臨床使用選択画面3510を使用して、薬物の各種臨床使用に関連付けられた勧告情報を見ることもできる。
図220に示すように、臨床使用画面3510は薬物名インディケータ3512を含む。例示的実施形態では、薬物名インディケータ3512は目立つように表示され、「DOPamine」を示している。選択可能な臨床使用3514の例示的なリストも医療機器のユーザ・インターフェースに表示される。ユーザは、タップ、ダブル・タップ、またはその他の方法で選択可能な臨床使用3514の1つを使用したいことを知らせることにより、リストから所望の臨床使用を選択することができる。
また、医療機器が臨床使用選択画面3510を表示している時には、勧告表示のオプション3516も医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。勧告表示のオプション3516は、勧告が定義されている臨床勧告に関連付けることができる。このオプションを使用して、その臨床使用に対してDALファイルに定義されている臨床勧告を表示することができる。一部の実施形態では、定義されている対象の臨床使用に関連付けて、短いテキストの臨床勧告も表示することができる。
ユーザが図220の臨床勧告オプション3516を使用したい場合、臨床勧告3520をユーザ・インターフェースに表示することができる。臨床勧告3520は図221に示すように表示することができる。臨床勧告3520は、臨床使用選択画面3510に重畳してモーダル・ウィンドウで表示することができる。臨床勧告3520は、テキスト、画像、文書等を含むことができる。図221に示す例示的実施形態では、表示された臨床勧告3520はテキストのみを含む。臨床勧告は、例えば薬物名および臨床使用名も含むことができる。ユーザが薬物についての臨床勧告3520の点検を終えると、ユーザは「閉じる」のオプション3522を使用して臨床勧告3520を閉じ、臨床使用選択画面3510に戻ることができる。
図222は、濃度選択画面3530の例示的実施形態を示す。各種実施形態で、濃度選択画面3530は異なる可能性がある。濃度選択画面3530を使用して、医療機器によって投与しようとする薬物の適正な濃度を選択することができる。医療機器のメモリに記憶されたDALファイルにその薬物に対して1つの濃度しか定義されていない場合、濃度選択画面3530は表示されない場合がある。代わりに機器が自動的に濃度を選択することができる。
図222に示すように、濃度選択画面3530は薬物名インディケータ3512を含むことができる。薬物名インディケータ3512は、ユーザが濃度を選択しようとしている薬物の名前を目立つように表示することができる。臨床使用名インディケータ3532も含めることができる。臨床使用名インディケータ3532は、ユーザが濃度を選択しようとしている臨床使用の名前を表示することができる。
濃度選択画面3530は選択可能な濃度3534のリストも含むことができる。図に示すように、選択可能な濃度3534は、濃度情報を2つ以上の方式で表示することができる。例示的実施形態では、選択可能な濃度3534は、容器の容量当たりの薬物量と濃度値を示す。一部の実施形態では、選択可能な濃度3534の少なくとも1つをカスタマイズ可能にすることができる。例示的実施形態では、一番下の選択可能な濃度3534がユーザにより定義することができる。
一部の実施形態では、各臨床使用につき一定数の濃度だけを定義することができる。各臨床使用に定義することが可能な濃度の数は、機器のユーザ・インターフェースに一度に無理なく表示できる臨床使用の数とすることができる。選択可能な濃度の数は、例えば4つに制限することができる。それにより、適正な濃度が現在ユーザ・インターフェースに表示されていないためにユーザが不適切な濃度を選択してしまうことがないようにすることができる。
一部の実施形態では、選択可能な濃度3534は、選択可能な濃度3534各々に関連付けられた容器種類のインディケータ3536も含むことができる。容器種類のインディケータ3536は例えば、容器がシリンジであるか、薬剤袋であるかを示すことができる。また、容器種類のインディケータ3536は容器の相対的な大きさも示すことができる。例示的実施形態では、表示されている容器種類のインディケータ3536は実物を模したものであり、様々な大きさの薬剤袋を模している。
図223〜図225は患者情報入力フィールドを含むいくつかの例示的な画面を示す。そのようなフィールドを使用して患者についての情報を収集することができる。この情報は例えば、選択された臨床使用に応じて各種治療に必要となる可能性がある。この情報はCQIの目的でも有用である可能性がある。患者情報入力画面は、ユーザによって入力することができる1つまたは複数のパラメータ・フィールドを含むことができる。該当する状況では、ユーザは、入力した情報を後続で確認することを要求される場合がある(例えば情報を再入力することにより)。確認が必要であるか否かは、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義することができる。ユーザはさらに、該当する場合には、情報をいくつかの異なる方式で入力する選択肢を有する場合がある(例えばヤード・ポンド法またはメートル法の単位)。図223〜図225に示す例示的な患者情報入力画面は、具体的には患者体重入力画面3540である。
図223は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる患者体重入力画面3540の例示的実施形態を示す。患者体重入力画面3540は各種実施形態で異なる場合がある。患者体重入力画面3540は、ユーザが治療のために体重に基づく臨床使用を選択した場合に表示することができる。同様の画面(図示せず)を使用して例えば患者のBSAや他の患者情報を定義することができる。臨床使用によっては、そのような画面の表示を必要としないものもある。
図に示すように、図223に示す患者体重入力画面3540は薬物名インディケータ3512を含むことができる。患者体重入力画面3540は濃度インディケータ3542も含むことができる。ユーザは、患者体重入力フィールド3544に患者の体重を入力することにより患者の体重を定義することができる。体重は、実施形態によっては仮想キーボード3428を利用して入力することができる。図に示すように、2つの患者体重入力フィールド3544を含めることができる。一方のフィールドはメートル法の単位用であり、他方のフィールドはヤード・ポンド法の単位用である。ユーザは、必要に応じて患者体重入力フィールド3544に患者情報をタイプ入力することができる。
図224は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる患者体重入力画面3540の例示的実施形態を示す。図に示すように、ユーザは仮想キーボード3428を使用して患者体重入力フィールド3544の1つに入力している。ユーザが患者体重入力フィールド3544の一方を入力すると、2つのフィールドのもう一方が機器によって自動的に計算され、入力される。
一部の実施形態では、ユーザは、患者体重を二度入力してそれが正しいことを確認することを要求される場合がある。ユーザは、各種の他のパラメータも複数回入力してそれらが正しいかどうか確認することを要求される場合がある。例えば、BSAに基づく臨床使用の場合、ユーザはBSAを二度入力することを要求される場合もある。ユーザはまた、例えば、高リスクの薬物については各種のプログラミング・パラメータを二度以上入力/確認することを要求される場合もある。図225は、既に入力された患者体重を確認するために使用することができる患者体重入力画面3540の例示的実施形態を示す。図に示すように、患者体重入力画面3540は2つの患者体重確認入力フィールド3550を含む。ユーザは、上記のように医療機器のユーザ・インターフェース上で仮想キーボード3428を使用して患者体重を再入力することができる。一部の実施形態では、ユーザは患者体重を再入力する必要がない場合もある。代わりに、ユーザは、確認用ダイアログ・ボックス等で入力した患者体重を確認することができる。入力された患者情報が最初の入力と同じでない場合、ユーザは情報を再入力し、確認することを要求される場合がある。
図226〜図228は、医療機器をプログラムする間の適切な時にユーザに表示することができるいくつかの例示的な指導画面を示す。そのような指導画面は、治療または治療の一部の準備の仕方を説明または描写することができる。一部の実施形態では、そのような画面を使用してユーザに問題解決情報を伝えることもできる。機器および/または治療に応じて、表示される画面または表示することが可能な画面は異なる場合がある。また、実施形態ごとに、特定の機器または特定の治療について表示することが可能な画面は異なる可能性がある。
図226は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができるセット装填画面3560の例示的実施形態を示す。セット装填画面3560は、ユーザを促し、医療機器への投与セットの装填方法についてユーザに指示を与えることができる。セット装填画面3560は、動画、テキストによる指示、注釈付きの説明図等を含むことができる。そのような画面3560は例えば大容量ポンプなどの医療機器に表示することができる。他の医療機器は、セット装填画面3560に代えて異なる画面を表示する可能性がある。例えば、シリンジ・ポンプはシリンジ装填画面を表示することができる。
図に示すように、図226の例示的なセット装填画面3560は医療機器3562の説明図を含み、医療機器はこの例示的実施形態では大容量ポンプである。例示的なセット装填画面3560は図解入りの手順3564も含み、これを使用して機器に投与セットを取り付けることができる。図解入りの手順3564は、行う順番がユーザに分かるように番号が振られている。
図227は、問題解決画面の例示的実施形態を示す。具体的には、図227は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる装填エラー画面3570を示す。図227に示す例示的な装填エラー画面3570は、投与セットを不適切に装填した場合の画面である。例えばシリンジが不適切に医療機器に装填された場合には、他の装填エラー画面3570を表示することができる。そのような画面は、機器が装填エラーを検出した場合に医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。表示される装填エラー画面3570は、検出された特定の装填エラーに応じて異なる可能性もある。例えば、IVラインが不適切に取り付けられた場合の装填エラー画面3570は、ドアが完全に閉じられていない場合の装填エラー画面3570とは異なる可能性がある。
例示的な装填エラー画面3570にはエラー・メッセージ3572が含まれる。例示的実施形態では、エラー・メッセージ3572は「SET LOADED INCORRECTLY(セットが正しく装填されていません)」となっている。装填エラー画面3570は、例示的実施形態では大容量ポンプである医療機器3562の説明図も含む。別の機器でエラーが検出された場合は、描写される機器がそのエラーを反映することができる。例えば、シリンジ・ポンプでエラーが検出された場合は、描画される医療機器3562は代わりにシリンジ・ポンプとなる。
医療機器3562の説明図は、どのようなエラーである可能性があるかを示すことができる。例えば、医療機器3562の説明図は、説明図中で問題をハイライト表示することができる。例示的実施形態では、医療機器3562の説明図は、輸液ラインを指すいくつかの矢印を含む。図227の装填エラー画面3570には問題解決の指示3574も示される。それらの指示で、エラーまたは問題にどのように対処できるかをユーザに説明することができる。
一部の実施形態では、ユーザは、問題を解決した、または解決を試みたことを医療機器のユーザ・インターフェース上で知らせることができる。すると、問題が解決されているかどうかを医療機器が確認することができる。一部の実施形態では、エラーまたは問題が解決されていることを機器が検出すると、装填エラー画面3570などの問題解決画面は医療機器によって自動的に消される。
図228は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる例示的なシリンジ装填画面3580を示す。シリンジ装填画面3580は、ユーザを促し、医療機器へのシリンジの装填方法についてユーザに指示を与えることができる。シリンジ装填画面3580は、動画、テキストによる指示、注釈付きの説明図等を含むことができる。そのような画面3580は例えばシリンジ・ポンプなどの医療機器に表示することができる。そのような画面は、ユーザが輸液を準備する際、洗浄用シリンジを取り付ける際、1次輸液用の交換用のシリンジを取り付ける際などに表示することができる。
図に示すように、図228の例示的なシリンジ装填画面3580は、例示的実施形態ではシリンジ・ポンプである医療機器3562の説明図を含む。例示的なシリンジ装填画面3580は図解入りの手順3564も含み、これを使用して機器にシリンジを取り付けることができる。図解入りの手順3564は、手順を行う順番がユーザに分かるように番号が振られている。
図229は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができるシリンジ選択画面3590の例示的実施形態を示す。ユーザは、そのような画面を使用して、医療機器に取り付けたシリンジの種類を知らせることができる。医療機器は、いくつかのシリンジの選択肢を表示することができる。図に示すように、例示的実施形態では、選択肢は、選択可能なシリンジ種類3592のリストに示される。表示される選択肢は、医療機器に含まれるいくつかのセンサから収集されたデータに基づいて選ぶことができる。そのようなセンサは、これらに限定されないが、シリンジ外筒サイズのセンサ、シリンジ押し子のフランジ・サイズのセンサ、シリンジ外筒のフランジ・サイズのセンサ、シリンジ押し子の長さのセンサ、または他の適切なセンサを含むことができる。そのようなセンサからのデータを、医療機器のメモリに記憶された参照表と比較することができる。そして参照表で一致したシリンジがユーザ・インターフェースに表示され、ユーザがどのシリンジが該当するかを知らせることができる。シリンジを特定することができない場合、ユーザは、例えば機関内で使用されている可能なシリンジの全リストからシリンジを選択することを要求される場合がある。
一部の実施形態では、シリンジは、看護エリア、薬物、臨床使用、濃度等に基づいて制限される場合がある。そのような実施形態では、参照表と比較した後、ユーザが治療のために定義した看護エリア、薬物、臨床使用、濃度等に許可されるシリンジのみを表示することができる。
図230〜図234は、輸液プログラム画面3600のいくつかの例示的実施形態を示す。そのような画面を使用して、医療機器が実行する輸液をプログラムすることができる。そのような画面は、ユーザが輸液をプログラムするために入力することができる、いくつかのユーザ定義可能なパラメータ・フィールドを含むことができる。一部の実施形態では、そのようなフィールドは、少なくとも一部の事例では、自動的に入力されるか、一部が自動的に入力される。輸液プログラム画面3600は、送液される輸液の種類に応じて変わる可能性がある。画面は実施形態ごとに異なる可能性もある。プログラム画面はいくつかの他の機能およびオプションも含むことができる。
図230は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液プログラム画面3600の例示的実施形態を示す。そのような画面をユーザが使用して、医療機器によって実施される治療のいくつかの送液パラメータをプログラムすることができる。そして、機器は、定義されたパラメータを使用してユーザに対する治療の実施を制御することができる。
図に示すように、図230に示す例示的な輸液プログラム画面3600は、薬物名インディケータ3512、濃度インディケータ3542、および臨床使用名インディケータ3532を含む。各種インディケータはさらに他の関連情報を含むことができる。例えば、図230の臨床使用名インディケータ3532は、輸液が持続型の体重に基づく輸液であることを示し、患者の体重も示されている。
例示的な輸液プログラム画面3600はいくつかの輸液パラメータ入力フィールド3602も含む。例示的実施形態では、輸液パラメータ入力フィールド3602は、投与量入力フィールド、流量入力フィールド、VTBI入力フィールド、および時間入力フィールドを含む。表示される輸液パラメータ入力フィールド3602は、医療機器で実施される治療の種類に応じて異なる可能性がある。例えば、選択された臨床使用に応じて、輸液パラメータ入力フィールド3602は異なる可能性がある。ユーザは、所望の輸液パラメータ入力フィールド3602をタップ、ダブル・タップ等することにより、所望の輸液パラメータ入力フィールド3602に値を入力することができる。ユーザが十分な数の輸液パラメータ入力フィールド3602を入力すると、まだ入力されていない他の輸液パラメータ・フィールド3602を機器が自動的に計算し、入力することができる。
輸液プログラム画面3600はいくつかのオプション・ボタン3478も含むことができる。オプション・ボタン3478を含む輸液プログラム画面3600では、オプション・ボタン3478の1つまたは複数は、輸液パラメータ入力フィールド3602の一部またはすべてが入力されるまで無効になっている場合がある。図230に示す例示的実施形態では、オプション・ボタン3478は、メニュー・ボタン、キャンセル・ボタン、「戻る」のボタン、待機ボタン、および輸液開始ボタンを含む。「輸液開始」と書かれたオプション・ボタン3478は、輸液パラメータ入力フィールド3602にパラメータが入力されていないため、例示的実施形態では無効になっている。
図231は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液プログラム画面3600の例示的実施形態を示す。図に示すように、図231では、投与量の輸液パラメータ入力フィールド3602が編集のために開かれている。輸液パラメータ入力フィールド3602が編集のために開かれている時、輸液パラメータ入力フィールド3602は拡大することができる。編集のために開かれている輸液パラメータ入力フィールド3602には、カーソルも表示されてもよい。ユーザは、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される仮想キーボード3428を使用して、輸液パラメータ入力フィールド3602に値を入力することができる。
図232は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液プログラム画面3600の別の例示的実施形態を示す。図232に示すように、すべての輸液パラメータ入力フィールド3602が入力され、画面は輸液の要約を表示している。ユーザが入力した値を編集したい場合は、上記のようにその値をタップ、ダブル・タップ等して編集することができる。機器が輸液を実行するのに必要な情報をすべて得たため、輸液を開始するオプション・ボタン3478が有効になっている。ユーザは、輸液を開始するオプション・ボタン3478を使用して、プログラムされた治療の対象患者への送液を機器に開始させることができる。
図233は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液プログラム画面3600の別の例示的実施形態を示す。図に示すように、すべての輸液パラメータ入力フィールド3602が入力されている。投与量の輸液パラメータ入力フィールド3602が編集のために開かれている。一部の実施形態では、輸液パラメータ入力フィールド3602にタイプ入力されたテキストは、入力された値が大きな値になるとサイズが変化する。例えば図231と比較すると、図233で投与量の輸液パラメータ入力フィールド3602に入力された値のテキストは小さい。それにより、値全体がユーザ・インターフェースに収まるようにすることができる。また、桁数の変化を視覚的に反映することにより、結果として桁数違いの間違いにつながるタイプミスをユーザが認識しやすくなる効果がある。一部の実施形態では、輸液パラメータ入力フィールドのテキストのサイズは一桁ごとに変化する。
図234は、機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液プログラム画面3600の例示的実施形態を示す。図234に示すように、輸液パラメータ入力フィールドのテキスト・サイズは、輸液プログラム画面3600に表示される輸液の要約でも変化することができる。それにより、値全体が画面に収まるようにすることができる。また、輸液パラメータの誤った桁数の変化を視覚的に知らせることにより安全性を高める効果もある。一部の実施形態では、そのような変化は他の方式でユーザに知らせることができる。一部の実施形態では、例えば、そのような変化を色の変化で反映することができる。
図235〜図238は、DALファイルに定義されたパラメータの制限値に違反した場合に機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のあるいくつかの例示的な画面を示す。ユーザがパラメータを入力すると、機器は、機器のメモリに記憶されたDALファイルでそのパラメータに定義された制限値に照らして入力されたパラメータ値を確認することができる。一部の実施形態では、機器は、パラメータ・フィールドに入力された値が、他のパラメータがDALファイルに定義された制限値を超えることを余儀なくしているかどうかも確認することができる。これは、例えば、ユーザが、DALファイルの制限値内にあるVTBI値および時間値を入力したものの、時間値が十分に小さいために流量値がDALファイルの制限値を超えざるを得ない場合に起こる可能性がある。入力された輸液パラメータが定義された制限値に違反することが判明した場合、機器は、制限値に違反したことを知らせる画面を表示することができる。そのような画面は、制限値の違反を解決する方法についてのいくつかの選択肢をユーザに与えることができる。そのような画面は、実施形態ごと、または違反の種類ごとに異なる可能性がある。
図235は、輸液パラメータの制限値を超えた場合の輸液プログラム画面3600の例示的実施形態を示す。具体的には、図235に示す例示的実施形態では投与量の上限推奨制限値を超えている。機器のユーザ・インターフェースは、他の制限違反(例えば濃度、患者体重等)についても同様に振る舞うことができる。
上述のように、ユーザがパラメータ値を入力すると、そのパラメータ値は、DALファイルに定義された該当する制限値に照らして確認される。値がDALファイルに定義されたどの制限値にも違反しない場合、ユーザは入力した値を使用することを許可される。入力された値がDALファイルに定義された制限値に違反する場合、その値は、機器のユーザ・インターフェース上で目印を付けることができる。ユーザ・インターフェースに通知も表示することができる。ユーザは、その制限値をオーバーライドするか、値を再入力することを要求される。一部の制限値(例えば絶対制限)はオーバーライドすることができない。
図235に示す例示的実施形態では、投与量の輸液パラメータ入力フィールド3602にユーザが入力した値が、DALファイルでそのパラメータに定義された推奨制限を超えている。投与量の輸液パラメータ入力フィールド3602が拡大される。このフィールドは別の色(例えば黄色や赤)で表示してもよい。警告インディケータ3610も含めることができる。図235の例示的実施形態では、制限違反の通知3612も示している。例示的実施形態によっては、制限違反の通知3612は制限値を表示することができる。図に示すように、図235の制限違反の通知3612は、再入力のオプション3614および制限オーバーライドのオプション3616を含む。ユーザは、再入力のオプション3614を使用してパラメータを再入力することができる。ユーザは、制限オーバーライドのオプション3616を使用して、制限値をオーバーライドし、制限値を違反した値を使用することができる。一部の実施形態では、ユーザが制限値をオーバーライドした場合、ユーザはなぜオーバーライドが必要であったかを説明する理由を入力することを要求される。さらに、実施形態によっては、第2のユーザによるオーバーライドの二度の点検が必要とされる場合もある。
図236は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる制限値オーバーライド画面3620の例示的実施形態を示す。そのような画面は、あるパラメータについてDALファイルの制限値をオーバーライドしたいことをユーザが知らせた場合に表示することができる。図236に示す例示的実施形態を含む一部の実施形態では、ユーザは、オーバーライドする理由を入力するよう要求される。
図236に示すように、制限値オーバーライド画面3620はテキスト入力フィールド3622を含む。ユーザは、仮想キーボード3428を使用してテキスト入力フィールド3622に理由を入力することができる。例示的な制限値オーバーライド画面3620にはキャンセルのオプション3624が含まれ、これを使用して制限値のオーバーライドをキャンセルすることができる。確認またはOKのオプション3626も含まれ、これを使用して、ユーザが制限値をオーバーライドしたいことを確認することができる。テキスト入力フィールド3622を含む実施形態では、確認またはOKのオプション3626は理由が入力されるまで有効にされない場合がある。
図237は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される、第2のユーザによる承認画面3630の例示的実施形態を示す。第2のユーザによる承認画面3630は、輸液の投与前にパラメータまたはプログラムされた輸液を二度点検することがDALファイルで要求される場合に表示することができる。例えば、すべての薬物を二度点検する、または高リスク薬物は二度点検しなければ患者に送液することができないと指定することができる。そのような承認により、安全性を高めることを助けることができる。図237に示す例示的な第2のユーザによる承認画面3630は、プログラム中の輸液のパラメータの制限値オーバーライドを点検するための画面である。
図に示すように、第2のユーザによる承認画面3630は、ユーザが承認を求められている事柄についての要約情報3632を含む。図237に示す例では、この情報は、投与量パラメータの推奨制限値および投与量パラメータに入力された値を含んでいる。他の実施形態では他の情報を含めることができる。例えばユーザによって入力された理由を含めてもよい。ユーザID入力フィールド3634も含まれる。例示的実施形態では、第2のユーザが、仮想キーボード3428を使用して、ユーザID入力フィールド3634に自身のユーザIDとパスワードを入力して、制限値のオーバーライドを承認することができる。
図238は、輸液パラメータ値が絶対制限を超えた場合の輸液プログラム画面3600の例示的実施形態を示す。具体的には、図238に示す例示的実施形態では投与量の上限絶対制限を超えている。投与量輸液パラメータ入力フィールド3602が拡大されている。このフィールドは別の色(例えば黄色や赤)で表示してもよい。警告のインディケータ3610を含めることができる。図235の例示的実施形態では制限違反の通知3612も示される。一部の実施形態では、制限違反の通知3612は絶対制限および推奨制限値を表示することができる。図に示すように、制限値の通知3612は再入力のオプション3614を含む。ユーザは、再入力のオプション3614を使用してパラメータを再入力することができる。オーバーライドのオプションは含まれない。
図239〜図253は、機器が輸液を投与している間に機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のあるいくつかの例示的な画面を示す。そのような画面は、関心対象となる各種情報をユーザに表示することができる。そのような情報には、ステータス情報、輸液情報、通知、警告、警報等が含まれる。そのような画面は、プログラムされた輸液が実行されている時、または停止状態にある時にユーザに使用される可能性のあるいくつかのオプションも含むことができる。図239〜図253に関連して図示し、説明する画面は例示に過ぎない。各種実施形態で、輸液の進行中に表示される画面は異なる可能性がある。そのような画面は、本明細書に示すものとは異なる情報、機能、オプション等を含む可能性がある。また、そのような画面の一部は、図239〜図253に示す他の画面にある各種要素を含むことができる。
図239は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。そのような画面は、機器が患者に治療を実施している時に機器のユーザ・インターフェースに表示することができる。一部の実施形態では、輸液進行中の画面3640は異なる場合がある。輸液進行中の画面3640は、現在投与されている輸液に関する各種情報を提供することができる。またそのような画面は、医療機器の一部である各種センサからのデータを表示することができる。輸液進行中の画面3640は、輸液を実行している機器の種類に応じて異なる情報またはグラフィックを表示することができる。
図に示すように、図239に示す輸液進行中の画面3640の例示的実施形態は、薬物名インディケータ3512、臨床使用名インディケータ3532、および濃度インディケータ3542を含む。画面は圧力インディケータ3642も含む。圧力インディケータは、例えばLVPのIVライン内の圧力を表示することができる。この圧力は、医療機器に関連付けられたセンサを介して測定することができる。圧力インディケータ3642は、閉塞の可能性を示す視覚的な手がかりを提供することができる。一部の実施形態では、圧力インディケータ3642は、ある期間にわたる圧力の動向の指示を提供することができる。一部の実施形態では、これは、例えば様々な時点における圧力を示す圧力グラフである。期間は一部の実施形態では4時間である。一部の実施形態では、圧力インディケータ3642をタップ、ダブル・タップ、またはその他の方法で選択すると、圧力インディケータ3642の拡大された表示をユーザ・インターフェースに開くことができる。図に示すように、圧力インディケータ3642は区間に分かれたバーである。この区間に分かれたバーが様々な度合いで埋まって、異なる圧力を示す。
例示的な輸液進行中の画面3640には輸液の要約3644も表示される。輸液の要約3644は、投与されている輸液のためにプログラムされた輸液パラメータの詳細を示すことができる。一部の実施形態では、輸液の要約3644の各種情報は輸液が進行するのに従って更新される。例えば、機器は、各種センサからのデータを使用して、輸注液が患者に送液されるのに伴ってVTBIを更新することができる。
例示的な輸液進行中の画面3640は、いくつかのオプション・ボタン3478も含むことができる。図に示すように、ボーラスのオプション、2次輸液のオプション、ロックのオプション、およびメニューのオプションがオプション・ボタン3478としてユーザ・インターフェースに含まれる。ユーザは、ボーラスのオプション・ボタン3478を使用して、その医療機器を使用したボーラスをプログラムし、実行することができる。ユーザは、2次輸液のオプション・ボタン3478を使用して、その医療機器を使用した2次輸液をプログラムし、実行することができる。ユーザは、ロックのオプション・ボタン3478を使用して医療機器のユーザ・インターフェースをロックすることができる。ユーザは、「more(もっと見る)」のオプション・ボタン3478を使用して、そこから選択できるさらに他のオプションのメニューを表示させることができる。
図に示すように、輸液の進行中は、医療機器の外枠3406のボタン3408が輸液が進行中であることを示すことができる。図に示すように、一番下のボタン3408が点灯して、輸液が進行中であることを示す。
図240は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。図に示すように、図240に示す特定の輸液進行中の画面3640はシリンジ・ポンプで表示することができる。輸液進行中の画面3640は、図239に関連して図示し、説明した輸液進行中の画面3640と同様の輸液の要約3644および圧力インディケータ3642を含む。図240に示す輸液進行中の画面3640は、液体容器の残量のインディケータ3650も含む。液体容器の残量インディケータ3650は、例示的実施形態では、シリンジとその内容物の仮想的な表現である。これはガソリンの残量メータと同じような働きをすることができる。図240の例示的実施形態では、輸液が進行するのにつれて、仮想シリンジの押し子が、輸液ポンプに取り付けられた物理的なシリンジの押し子に合わせてシリンジ筒の中を進むことができる。液体容器の残量インディケータ3650に示されるシリンジは、医療機器に設置されたシリンジに似せて表示することもできる。他の実施形態または他の医療機器では、輸液液体容器の残量インディケータ3650は異なる場合がある。例えば、LVPは、輸液の進行中に、薬剤の袋容器を模した液体容器の残量インディケータ3650をユーザ・インターフェースに表示することができる。
図241は、輸液進行中の画面3640の別の例示的実施形態を示す。図に示すように、図241に示す輸液進行中の画面3640は、輸液の要約3644およびいくつかのオプション・ボタン3478を含む。図241に示す輸液進行中の画面3460は、輸液進捗状況のインディケータ3651も含む。輸液進捗状況のインディケータ3651は、輸液が投与されるのに従って埋まって行くプログレス・バーである。他の適切な輸液進行中のインディケータも他の実施形態で使用することができる。輸液進行中の画面3640は、図239および図240に示す画面とは異なるレイアウトになっている。
図242は、警告メッセージ3660が表示されている輸液進行中の画面3460の例示的実施形態を示す。警告メッセージ3660はいくつかの理由で表示される可能性がある。例示的実施形態では、表示された警告メッセージ3660は、機器のバッテリ残量が少なくなっていることを知らせている。警告メッセージ3660は、機器のユーザ・インターフェースにモーダル・ウィンドウで表示することができる。それにより、ユーザが医療機器のユーザ・インターフェースを活発に使用している場合に、ユーザが警告メッセージ3660を無視したり、見落としたりすることがないようにすることができる。ユーザは、警告メッセージ3660と対話するか、または対処しないと、ユーザ・インターフェースの他の機能を使用できない場合がある。例示的実施形態では、警告メッセージ3660にメッセージを消すオプション3662が含まれる。また、警告メッセージ3660は医療機器のユーザ・インターフェースに目立つように表示して、いくつかの医療機器のどれからその警告が発されているのかをユーザが判断できるようにする。実施形態および/または警告によっては、消すオプション3662は含まれない、または無効にできない場合がある。代わりに、ユーザは警告の原因を解決することを要求され、その後警告メッセージ3660がユーザ・インターフェースから除去される。
図に示すように、医療機器の外枠3406のボタン3408の1つまたは複数が警告条件も示すことができる。そのような条件は、例えばボタンの1つが点灯および/または点滅することによって示すことができる。例示的実施形態では外枠3406の真ん中のボタン3408が点灯して警告を知らせている。
図243は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のある輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。図に示すように、詳細ウィンドウ3670が機器のユーザ・インターフェースで開かれている。ユーザは、ユーザ・インターフェース上の該当領域をタップ、ダブル・タップ、押し続ける等することにより詳細ウィンドウ3670を開くことができる。例示的実施形態では、詳細ウィンドウ3670は見出し3432内の各種アイコンについての詳細な情報を表示している。図に示すように、詳細ウィンドウ3670は、バッテリ残量、WiFi接続、および消された警告についてのより詳細な情報を提供する。他の詳細ウィンドウ3670(図示せず)も開くことができる。例えば、ユーザはより詳細な圧力情報を表示する詳細ウィンドウ3670を開くことができる。
図244は、通知メッセージ3680がユーザ・インターフェースに表示されている輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。通知メッセージ3680はいくつかの理由で表示される可能性がある。例示的実施形態では、表示された警告メッセージ3680は、2次輸液が完了し、1次輸液が再開されたことを知らせている。通知メッセージ3680は機器のユーザ・インターフェースにモーダル・ウィンドウで表示することができる。それにより、ユーザが医療機器のユーザ・インターフェースを活発に使用している場合に、ユーザが通知メッセージ3680を無視したり、見落としたりすることがないようにすることができる。ユーザは、通知メッセージ3680と対話するか、または対処しないと、ユーザ・インターフェースの他の機能を使用できない場合がある。例示的実施形態では、メッセージを消すオプション3662が通知メッセージ3680に含まれる。
図245は、通知メッセージ3680が表示された輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。図245の例示的実施形態では、通知メッセージ3680はモーダル・ウィンドウでは表示されない。これは、通知メッセージ3680が極めて重要な情報は含まない、または比較的重要でない情報を含む可能性があるためにそのようにすることができる。ユーザがユーザ・インターフェースの他の機能を使用できるようになる前に通知メッセージ3680と対話する、または対処することは必須ではない可能性がある。例示的実施形態では、通知メッセージ3680にはOKのオプション3682が含まれる。そのようなオプションを使用して通知メッセージ3680を消すことができる。
図246は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。図に示すように、薬物名インディケータ3512は、現在送液されている薬物が「高警戒薬物XYZ(High Alert Drug XYZ)」であることを示している。機器のDALファイルが作成される時に、各種薬物を高リスクまたは高警戒と指定することができる。ユーザは、不適切に使用された場合の結果の重大性が高い場合に薬物をDALファイル内で高リスクと指定することができる。DALファイル中で薬物が高リスクと示される場合、機器のユーザ・インターフェースは、ユーザ・インターフェースに表示される各種画面でそのことをユーザに伝えることができる。一部の実施形態では、これは、部分的に非テキストのインディケータを介して実現することができる。図246に示す例示的実施形態では、非テキストの警告インディケータ3610が薬物名インディケータ3512の隣に含まれている。また、高リスクまたは高警戒薬物は色分け方式を使用して識別することもできる。例示的実施形態では、薬物名インディケータ3512がハイライト表示されるか、色を付けた背景に表示して、その薬物が高リスクに指定されている事にさらに注意を向けさせる。それにより、いくつかの理由から安全性を高めることができる。例えば、緊急の状況では、患者に送液しているいくつかの医療機器のうちどれが最も緊急性の高い注目を必要とするかをユーザが迅速に判断することができる。
一部の実施形態では、薬物名インディケータ3512は各種の他の方式で色分けすることができる。色分けを使用して、機器によって送液中の薬物または薬物の部類を識別することができる。また、薬物名インディケータ3512は、色を利用した既存の薬物識別体系と一致するように色分けすることもできる。具体例として、医療機器が麻酔ポンプである場合、薬物名インディケータ3512は、標準ASTM色の中で麻酔薬に設定された該当色に対応する色を付けた背景に表示することができる。
図247は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のある輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。図に示すように、輸液中止メッセージ3690が例示的な輸液進行中の画面3640に表示される。そのようなメッセージは、ユーザが医療機器のユーザ・インターフェースの停止ボタンを押した場合に表示することができる。一部の実施形態では、機器の外枠3406にあるボタン3408の1つが停止ボタンとして機能することができる。一部の実施形態では、輸液進行中の画面3640に仮想停止ボタンを含めるか、または輸液進行中の画面3640から仮想停止ボタンに移動することができる。一部の実施形態では、そのようなメッセージは表示されず、停止ボタンを押すと、確認を必要とせずに輸液を停止させることができる。
例示的な輸液中止メッセージ3690は、患者への薬物の輸液を中止したいかどうかをユーザに尋ねるテキストを含む。輸液中止メッセージ3690は、「No」のオプション3692および「Yes」のオプション3694を含む。「No」のオプション3692を使用して、患者への薬物の輸液を継続することができる。「Yes」のオプション3694を使用して、輸液を中止することができる。輸液中止メッセージ3690は、一部の実施形態ではモーダル・ウィンドウとして表示することができる。
図248は、輸液中止時の画面3700の例示的実施形態を示す。図に示すように、見出し3432は輸液が中止したことを知らせている。また、見出し3432は別の色(例えば赤、黄色、オレンジ等)に変化して、機器が輸液の実行を中止したことを視覚的に知らせる助けとすることができる。またユーザ・インターフェース上のオプション・ボタン3478も輸液が中止された時に変化することができる。例示的実施形態では、オプション・ボタン3478は輸液終了のオプションおよび輸液再開のオプションを含む。これらのオプション・ボタン3478を使用して、それぞれ輸液を終了してキャンセルするか、または輸液の実行を再開することができる。
図249は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のある警報画面3710の例示的実施形を示す。警報画面3710は、いくつかの問題の1つが存在する場合に表示される。各種警報には、閉塞警報、ライン内空気混入警報、バッテリ残量低下の警報等が含まれる。図249の例示的実施形態では、警報メッセージ3712で示すように、表示された警報画面3710は閉塞警報の画面である。実施形態または警報によっては、医療機器は、警報条件が存在する場合には、治療の実施を中止する場合がある。警報画面3710は他のユーザ・インターフェース画面(例えば輸液進行中の画面)と十分に異なっており、それにより警報画面であることが容易に見分けられる。これは、ユーザが、すべて同一の患者に関連付けられた複数の医療機器の1つで発生した警報に迅速に対処する必要がある場合に役立つ可能性がある。
警報画面3710は、警報で中断された治療についての各種情報を含むことができる。例示的実施形態では、警報画面3710は薬物名インディケータ3512および濃度インディケータ3542を含む。図249の各種情報は輸液の要約情報3714も含む。他の実施形態は、警報画面3710に、中断した輸液について異なる情報または異なる量の情報を含む場合がある。
警報画面3710は、警報の簡単な説明3716を含むことができる。問題解決情報3718も警報画面3710に含めることができる。警報のグラフィック3720も警報画面3710の一部として表示することができる。例示的実施形態では、警報のグラフィック3720は、医療機器に関連付けられたIVラインに問題がある可能性があることを知らせている。一部の実施形態では、警報のグラフィック3720は、例えば動画にする、かつ/またはユーザが警報に対処、解消、または解決する方法についての指示を提供することができる。
医療機器の外枠3406にあるボタン3408も警報条件が存在することを知らせることができる。例示的実施形態では、医療機器の外枠3406の真ん中のボタン3408が点灯して警報条件が存在することを知らせる。一部の実施形態では、外枠3406のボタン3408は、特定の色(例えば赤、黄色、オレンジ等)で点灯または点滅して、警報条件が存在することを知らせることができる。
図250は、電源切断メッセージ3730が表示された輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。ユーザは、機器の外枠3406のボタン3408を押すことにより、機器の電源を切ることができる。一部の実施形態では、ユーザがボタン3408を押すと電源切断メッセージ3730が表示される。そして、機器の電源が切れる前にボタン3048を所定時間押し続ける必要がある。一部の実施形態では、機器は、現在のステータス(例えばアイドル状態、待機中、輸液中、プログラム中等)に応じて異なる振る舞いをする場合がある。図200との関連で図示し、説明したステップが、機器の現在のステータスに応じた可能な振る舞いの例のいくつかを詳細に示している。
図250の例示的実施形態では、電源切断メッセージ3730は、ボタン3408を5秒間押して機器の電源を切るようにユーザに指示している。他の実施形態では、時間の長さはそれよりも短い、または長い場合がある。電源切断メッセージ3730は、ユーザが電源ボタンとして指定されたボタン3408を押すのと同時にカウントダウンするタイマも含むことができる。実施形態または機器のステータスによっては、ボタン3408に応答して電源切断メッセージ3730が表示されない場合もある。機器は、例えば、ボタン3408が押されると、電源切断メッセージ3730を表示せずに電源が切れる場合もある。
図251は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のある輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。例示的な輸液進行中の画面3640は上記とは異なる構成であるが、同様の情報およびインディケータを含んでいる。図に示すように、例示的な輸液進行中の画面3640は「もっと見る」のオプション3742を含む。「もっと見る」のオプション3742については本明細書の後の箇所で詳細に説明する。例示的な輸液進行中の画面3640はロックのオプション3740も含む。
ユーザは機器のユーザ・インターフェースに関連付けられたロックのオプションを使用して、機器のユーザ・インターフェースをロックすることができる。これは、意図しないボタンまたはユーザ・インターフェースの入力が発生し得る状況で望ましい場合がある。図199に関して上述したように、各種のロックがある可能性がある。そのようなロックは、例えば、ユーザ・インターフェースを異なる度合いにロックする、ロックを解除するために異なる量のユーザ対話を必要とする、ロックを解除するためにパスコード等の入力を必要とするもの等がある。
例示的実施形態では、ロックのオプション3740はスライダーを含み、ユーザがユーザ・インターフェース上で指をドラッグすることによって、このスライダーをユーザ・インターフェースの表示上でドラッグすることができる。スライダーがユーザ・インターフェース上で十分な量ドラッグされると、機器は、そのユーザ・インターフェースをロックするか、またはユーザ・インターフェースをロックしたいロックの種類を指示するようにユーザを促すことができる。他の実施形態では、ロックのオプションは、スライダーをディスプレイ上でドラッグすることを必要としない場合もある。例えば、ユーザ・インターフェースは、ユーザがユーザ・インターフェースに表示された1つまたは複数の仮想ボタン(例えば図239に示すオプション・ボタン3478)を押すことによってロックすることができる。ユーザは、機器のメニューでロックのオプション3740に移動することによって機器のユーザ・インターフェースをロックすることもできる。
図252は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。具体的には、図252は、ロックされた状態の輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。図251に関連して説明したように、ユーザは医療機器のユーザ・インターフェースをロックすることができる。また、一部の実施形態では、医療機器のユーザ・インターフェースは、ユーザ対話が発生しないまま所定の時間(例えば90秒間)が経過すると自動的にロックすることができる。
図252に示すように、医療機器のユーザ・インターフェースがロックされると、ロック解除のオプション3750が医療機器のユーザ・インターフェースに表示される。また、ユーザ・インターフェースの残りの部分がグレー表示になるか、または色が薄くなって、医療機器のユーザ・インターフェースがロックされたことを示すことができる。図の例示的実施形態では、ロック解除のオプション3750は、ユーザが機器のユーザ・インターフェース上でスライダーをドラッグすることによって使用することができる。他の実施形態では、ロック解除のオプション3750は異なる場合がある。例えば、ユーザは、1つまたは複数の仮想ボタンを使用する、またはメニューのロック解除のオプション3750に移動することにより、機器のユーザ・インターフェースのロックを解除することができる。
一部の実施形態では、ユーザがロック解除のオプション3750を使用すると、ユーザ・インターフェースのロックが解除される。図199に関して上述したように、実施形態またはユーザ・インターフェースのロックの種類によっては、ユーザは機器のロックを解除するために認証を提供する必要がある。例えば、ユーザは、パスワードを入力するか、その他の方法(例えばRFIDバッジ、カード、キー等の使用)で自身に医療機器を使用する権限があることを認証しないと、医療機器のユーザ・インターフェースのロックが解除されない場合がある。そのような実施形態では、ユーザがロック解除のオプション3750を使用すると、図237に示すユーザID入力フィールド3634と同様のユーザID入力フィールドがユーザ・インターフェースに表示される。ユーザは、そのフィールドを使用して自身のユーザIDおよびパスワードを入力して、認証を提供することができる。他の実施形態では、ユーザ・インターフェースに、例えば図209および図210に示すログイン画面3420と同様の画面を表示することができる。これにより、権限のない、または訓練を受けていないユーザによる使用や、治療の改ざん等を防ぐ助けとすることができる。
図253は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のある輸液進行中の画面3640の例示的実施形態を示す。具体的には、図253は、オプション・メニュー3760が表示されている例示的な輸液進行中の画面3640を示す。ユーザは、ユーザ・インターフェースの「もっと見る」のオプション3742を使用することにより、オプション・メニュー3760をユーザ・インターフェースに表示させることができる。オプション・メニュー3760は各種のオプション・ボタン3478を含むことができる。例示的なオプション・メニュー3760は、輸液を漸増するオプション・ボタン3478、ボーラスをプログラムするオプション・ボタン3478、2次輸液をプログラムするオプション・ボタン3478、輸液の要約を表示するオプション・ボタン3478、臨床勧告を表示するオプション・ボタン3478、各種の輸液設定を表示するオプション・ボタン3478、および医療機器を(例えば勤務交替時に)別の介護者に引き継ぐオプション・ボタン3478を含む。
例えば、ユーザが勤務交替時にオプション・ボタン3478を使用して機器を引き継ぐ場合、機器は、現在関連付けられているユーザをログアウトさせ、これから勤務を開始する新しいユーザをログインさせることができる。一部の実施形態では、機器は、現在関連付けられているユーザとこれから勤務が開始する新しいユーザのそれぞれに対して、例えば図237のユーザID入力フィールド3634と同様のユーザID入力フィールドを表示することができる。他の実施形態では、機器を引き継ぐためのオプション・ボタン3478を使用すると、現在関連付けられているユーザがログアウトされ、新しいユーザに対して、図209および図210に示すログイン画面3420と同様の画面を表示することができる。新しいユーザが医療機器にログオンすると、機器のユーザ・インターフェースは、新しいユーザの勤務が開始する前に発生した重要な治療イベントの要約を表示することができる。
図254は、機器のユーザ・インターフェースに表示することができる治療完了画面3770の例示的実施形態を示す。治療完了画面3770は、プログラムされた治療が医療機器によって実施された後に表示することができる。また、治療完了画面3770は、治療がキャンセルされた、または他の理由で医療機器上で中断された場合にも表示される。そのような画面は治療についての各種情報を提供することができ、例えば希望する場合にはユーザが新しい治療を開始することができる。
図に示すように、完了した治療に関する各種情報は、薬物名インディケータ3512および濃度インディケータ3542を含む。実施形態によっては、臨床使用インディケータなどの各種の他の情報も含めることができる。例示的実施形態では、治療完了画面3770は、要約タブ3772(開かれている)および履歴タブ3774を含む。要約タブ3772で、輸液の要約3644を表示することができる。履歴タブ3774を使用して、治療に関する各種の他の情報を表示することができる。例えば、履歴タブ3774は、時間の経過に伴う送液流量、治療中に発生した警告および/または警報のリスト、治療の進行中に発生した治療の変更の要約等を表示することができる。
治療完了画面3770は、新しい治療を開始するオプション3774および終了のオプション3776を含むことができる。新しい治療を開始するオプション3774を使用して、その医療機器を使用して新しい治療を開始することができる。ユーザが新しい治療3776の開始を希望しない場合、ユーザは終了のオプション3776を使用することができる。
図255は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる例示的な治療完了画面3770の実施形態を示す。具体的には、図255は、新規治療のメッセージ3780が表示されている治療完了画面3770の例示的実施形態を示す。新規治療のメッセージ3780は、ユーザが医療機器のユーザ・インターフェース上で新しい治療を開始するオプション3774を使用した場合に表示される。例示的実施形態では、新規治療のメッセージ3780は、新規のオプション3782および繰り返すオプション3784を含む。ユーザが同じ薬物、臨床使用、濃度、および輸液パラメータを使用して同じ治療を繰り返したい場合、ユーザは繰り返すオプション3784を使用することができる。ユーザが、直前に完了した治療と異なる新しい治療を医療機器でプログラムしたい場合、ユーザは新規のオプション3782を使用することができる。
図256は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示することができる通知設定画面3790の例示的実施形態を示す。他の通知設定画面3790は異なる可能性がある。一部の実施形態では、そのような画面は機器をプログラムする過程で表示される。一部の実施形態では、通知設定画面3790には輸液進行中の画面からメニュー等を介してアクセスすることができる。通知設定画面3790を使用して、医療機器が通知を生成する治療中の時間または箇所を設定することができる。そのような通知は、注意喚起の役割を果たす、かつ/またはユーザに情報を提供することができる。一部の実施形態では、ユーザは、医療機器が通知を伝達する方式も設定することができる。例えば、ユーザは、通知が可聴音等を含むか否かを指定することができる場合がある。
図に示すように、図256の通知設定画面3790はいくつかの例示的な通知を含む。具体的には、通知設定画面3790は、輸液の終了が近づいた時の設定3792、薬剤再オーダーの設定3794、輸液が終了に近づいた時の呼び出し3796、および薬剤再オーダーの呼び出し3798を含む。輸液の終了が近づいた時の設定3792を使用して、輸液が終了に近づいたことを知らせる通知を設定することができる。薬剤再オーダーの設定3794を使用して、医療機器に関連付けられた患者に薬剤を再オーダーするためのリマインダを設定することができる。輸液の終了が近づいた時の呼び出し3796を使用して、輸液が終了に近づいたことを機器がユーザに再通知する時間を設定することができる。同様に、薬剤再オーダーの呼び出し3798を使用して、機器が薬剤の再オーダーをユーザに再通知する時間を設定することができる。他の実施形態では、異なる設定または異なる数の設定を通知設定画面3790で設定することができる。一部の実施形態では、ユーザは、独自設定の通知を作成し、独自設定の通知が機器によって生成される時間を設定することができる。例えば、NICUの機器の場合は2時間ごとに一般の呼び出し通知が発生するように設定することが望ましい場合がある。これを行うことにより、機器が適正に機能していることを保証することができる。
図に示すように、図256の例示的実施形態では、ユーザは、機器がユーザへの通知を生成する時間を設定することができる。これは、仮想キーボード3428を使用して時間のフィールド3800と分のフィールド3802に値を入力することにより行うことができる。ユーザは、通知用の時間のフィールド3800と分のフィールド3802をディスプレイに表示させるために、設定したい通知を選択する必要がある。他の実施形態では、ユーザは、時間に加えて、機器が通知を生成する際に使用する基準を指定することができる。例えば、ユーザは、機器が通知を生成すべき残りVTBI値を定義することにより通知を設定することができる。通知の生成が始動されると、図244〜図245に示すものと同様の方式で通知がユーザに表示される。
図257は、医療機器のユーザ・インターフェースに表示される可能性のある治療パラメータ画面3810の例示的実施形態を示す。そのような画面で、ユーザは、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルでデフォルト値を割り当てられている可能性がある医療機器の各種動作パラメータを変更することができる。そのような画面は、治療をプログラムする過程の一部として表示することができる。他の実施形態では、治療パラメータ画面3810には、輸液進行中の画面から移動することができる(例えばメニュー・オプションの使用を通じて)。
図に示すように、治療パラメータ画面3810は、KVO流量の設定3812、閉塞感度の設定3814、閉塞による再開の設定3816、空気混入制限の設定3818を含む。ユーザは、KVO流量の設定3812を使用して、機器がKVO流量で輸液する時に医療機器によって満たされるKVO流量を設定することができる。ユーザは、閉塞感度の設定3814を使用して、機器の閉塞感度を設定することができる。ユーザは、閉塞による再開の設定3816を使用して、機器が閉塞警報を発する前に試みる閉塞再開の回数を設定することができる。空気混入制限の設定3818を使用して、機器がライン内空気混入の警報を発する前に一定時間内に検出されなければならない空気量を設定することができる。
ユーザは、変更したい治療設定を選択することによりその設定を拡大し、その設定のための設定パラメータ入力フィールド3820を表示することができる。例示的実施形態では、ユーザはKVO流量の設定3812を選択している。ユーザは、仮想キーボード3428を使用して設定パラメータ入力フィールド3820に値を入力することができる。これも図に示すように、治療設定が選択されると、その治療設定についてデフォルト値にリセットするオプション3822が表示される。ユーザは、そのオプションを使用して、設定を、医療機器のメモリに記憶されたDALファイルに定義されているデフォルト値に戻すことができる。
本開示から逸脱することなく、各種の代替形態および変更形態を当業者によって考案することができる。したがって、本開示は、すべてのそのような代替形態、変更、および変形例を包含するものとする。また、本開示のいくつかの実施形態を図面に示し、かつ/または本明細書で説明したが、本開示がそれらに限定される意図はない。本開示は、当技術分野が許す限り広い範囲にあり、また本明細書もそれと同様に解釈すべきことが意図される。したがって、上記の説明は限定的なものと解釈すべきでなく、単に特定の実施形態の例示として解釈すべきである。そして、当業者は、本明細書に添付の特許請求の範囲および主旨の中で他の変更を想到することができよう。上記および/または添付の特許請求の範囲と実質的に異ならない他の要素、ステップ、方法、および手法も本開示の範囲内にあるものとする。
図面に示す実施形態は、本開示の特定の例を具体的に示す目的でのみ提示される。説明される図面は例示的なものに過ぎず、制限的なものではない。図面では、図示の目的で、一部の要素の大きさが誇張され、実物大でない場合がある。また、図面中で同じ参照符号を有する要素は、文脈に応じて、全く同じ要素である場合も、似た要素である場合もある。すべての治療、薬物ライブラリのエントリ等およびそれらに関連付けられたパラメータ値は単に仮定的なものであり、例のみとして与えられることにも留意されたい。
本明細書の説明および特許請求の範囲で用語「comprising」が使用される場合、それは他の要素やステップを排除しない。例えば「a」、「an」、または「the」など、単数形の名詞を参照する際に不定冠詞または定冠詞を使用する場合は、別の事が具体的に述べられない限り、その名詞の複数形を含む。したがって、用語「comprising」は、その後に列挙される項目に制限されると解釈すべきでなく、他の要素やステップを排除せず、したがって、「項目AおよびBを備える(comprising)機器」と言う表現の範囲は、構成要素AおよびBだけからなる機器に限定すべきでない。この表現は、本発明に関しては、機器の関連する構成要素がAとBのみであることを意味する。
さらに、用語「第1の」、「第2の」、「第3の」等は、詳細な説明または特許請求の範囲での使用に関わらず、同様の要素を区別し、他の説明上の目的で提供される。これらの用語は、必ずしも連続した順序や時間的な順序を描写するものではない。そのように使用されるこれらの用語は、該当する状況では相互に入れ替えることが可能であり(明確かつ明瞭に別途指示しない限り)、本明細書に記載される本発明の実施形態は、本明細書に記載または図示される以外の順序および/または構成で機能することが可能であることを理解されたい。