JP2016509135A - 電気分解システムにおける個別電極の電流測定 - Google Patents

電気分解システムにおける個別電極の電流測定 Download PDF

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Abstract

本発明は、電気分解システムの個別電極に流れる電流の測定方法、および電流測定装置に関する。電気分解システムは、電解セル(3)内に配列されて電解液に浸漬された複数の交互配置電極(1、2)、すなわち陰極(1)および陽極(2)を含み、電気分解システムは、2つの隣り合うセルの間のそれぞれに設けられたセル分離壁(5)に配設された母線装置(4)を有する。母線装置は平衡母線(6、7、8、9、10、11)を含み、各セルの陽極を隣のセルの陰極に電気的に接続して電極間に複数の電気的径路で電流を流し、この電気的接続は、平衡母線(6、7、8、9、10、11)と各電極の吊架棒(13)との間の接触点(12)によって形成される。平衡母線(6、7、8、9、10、11)を流れる電流は磁界検出手段(15、16)によって測定され、磁界検出手段は接触点(12)の隣り合う対のそれぞれの間に位置する測定点(14)に配設されている。【選択図】図2

Description

発明の分野
本発明は、電気分解システムの個別電極に流れる電流の測定方法に関するものである。また、本発明は、電気分解システムの個別電極に流れる電流を測定する電流測定装置に関するものである。
発明の背景
電気精錬(ER)用および電解採取(EW)用の電極は電解液に浸漬され、そこに電流を流す。陽極は正となり、陰極は負となるため、電流は電解液中を陽極から陰極へと流れる。
電気精錬(ER)では、金属製の陽極は可溶性である。すなわち、金属が陽極と陰極の間の電位の影響を受けて電解液に入り込む。例えば、銅の電気精錬では、陽極は不純物の混ざった金属銅で形成され、銅イオンが陽極から電解液に入り込む。ここで電解液に入り込んだ銅イオンは、電解液を通って、あるいは電解液によって陰極へと移動し、陰極に析出される。陰極は析出させる金属と同じ金属でもよく、あるいは異なる金属でもよい。例えば、銅の電気精錬では、ひと頃、銅製の陰極を使用することが一般的であった。しかし、現在では、ステンレス鋼製の恒久陰極を使用することが一般的であり、恒久陰極は銅による被覆が速やかで、銅に覆われるとそれ以降は、実質的に銅製の陰極として機能する。析出した銅は恒久陰極から機械的に除去すなわち剥離させ、恒久陰極は再使用する。陰極に析出した銅は高純度である。不純物の混ざった陽極中の不純物は、電解液中に溶け出すか、あるいは陽極が溶解するにつれ固形物として沈下することがあり、そこには有用な副産物、例えば金などが含まれていることがある。銅以外にも、電気精錬によって精錬される金属として、金、銀、鉛、コバルト、ニッケル、錫、その他の金属がある。
電解採取(EW)は、目的の金属がセルに取り込まれ、当該金属があらかじめ電解液に含まれているという点が電気精錬と異なっている。銅の場合、一般に硫酸を使用して酸化物状の銅鉱石から銅を溶解させ、そこで得られた溶液を選鉱後に電解採取セルに取り込んで銅を抽出する。陽極および陰極を電解液に浸漬させて両者間に電流を流すが、ここでも、陽極は正、陰極は負となる。電解採取では、陽極は非可溶性で、不活性材料で形成される。一般に、銅の電解採取では鉛合金製の陽極を使用する。陰極は電解液から抽出されるのと同じ金属でよく、または異なる材料でもよい。例えば、銅の場合、銅による被覆が速いステンレス鋼製陰極を用いるのが一般的であるが、銅製陰極を使用してもよい。電流の影響により、採取すべき金属が電解質溶液から分離して、高純度の状態で陰極に析出する。電解液は循環させ、その過程で濃縮されて、その金属成分の大部分を断念する。電解採取で得られる金属には、銅の他に、鉛、金、銀、亜鉛、クロム、コバルト、マンガン、アルミニウム、その他の金属が含まれる。アルミニウムなどいくつかの金属に対しては、電解液は水溶液とせず、溶融物質を用いる。
必要な電圧値および電流値の例を挙げると、銅の精錬における槽電圧は通常約0.3Vであり、銅の電解採取では約2.0Vである。どちらの場合においても、陰極電流密度は約300A/m2であり、電極のそれぞれの側の面積は、この時点で約1m2である。これらの数値は金属によって大きく異なるものであり、同種の金属でも大幅に異なる電流密度を適用することがあるが、本発明はあらゆる金属の電気精錬および電解採取に適用する。
ERおよびEWでは、槽にはいっている電解液中で陰極と並置された陽極が開始点となる。ただし、多数の陰極板および多数の陽極板を使用し、それらを交互に配置して、同じ電解槽内のすべての陽極板を並列に接続し、またすべての陰極板も並列に接続するようにしてもよい。この状態は、電気的には単一のセルに見えるため、工業的には一般に1つのセルと称される。電気精錬および電解採取業においては、「セル」という語は、概ね一般的に、並置された陽極および陰極を備えた槽という意味で使われる。また電気精錬および電解採取業において、「槽」とは上述の「セル」と同義であるか、または容器自体を指すこともあり、どちらを意味するかは文脈によって決まる。タンクハウスでは、各セルが直列に電気接続されている。そのため、一般的なER用タンクハウスでは、200ボルトで約36,000アンペアの電源が必要となるであろう。
一般的なタンクハウスを示す電気回路を図1に示す。槽3は、それぞれ1つのセル(並置された多数の陰極1および並置された多数の陽極2で構成される)を収容し、これらが複数、直列接続されている。この直列回路の両端には直流電源27が接続され、所望の電流をセル3に流す。全電流を所望の値に維持する。理想的には、この電流は各陰極1間で均等に分配すべきである。実際には、各陰極−陽極間の電流径路ごとに抵抗には大きなむらがあるため、個々の陰極における電流値にもばらつきが出る。つまり、実際には、最適な効率を下回る状態で金属製造プロセスが行われる。
より重大なこととして、陽極板および陰極板間に短絡が発生した場合、時折、セルの一部で動作が中断してしまうことがある。この中断は、通常、陰極板上で金属の小塊または樹状突起が成長して隣接の陽極板とつながるまで大きくなることに起因する。通常動作を続けるには、金属の小塊を物理的に除去しなくてはならない。
個別の陰極または個別の陽極を電気回路から遮断することになれば、通常の生産に別の混乱が生じることがある。図2が示すように、陰極1および陽極2の電気的接続は、一般に、電極の各側部から突出する突出部または吊架棒13を介して行われる。右側部では、電気回路の一部を構成する母線装置4上に吊架棒13が載置されている。電気の遮断は、一般に、接触点12の腐食もしく熱損、または吊架棒13と母線4の間に詰まった異物、もしくは吊架棒13と母線4の間に堆積した硫酸塩によって発生する。左側部では、別の吊架棒13’を絶縁支持棒4’上に載置するか、あるいは当該吊架棒は平衡母線として知られる補助的な母線でもよく、電極1は2本の径路を通って電気的に接続され、吊架棒13のうちの1本が受ける接触不良の影響を減少させている。
短絡すると、電気的に短絡した陰極1および陽極2には異常に大きな電流が流れてしまう。従来採用されてきた短絡検出方法は、あまり理想的でない。1つの方法として、短絡による電極の過熱を検出する方法がある。この方法は、電極が損傷するためにあまり良い方法とは言えず、短絡を検出するまでの時間遅延が原因で吊架棒13または母線4が損傷してしまうことがある。
上記の方法は、新型の高価で高機能な陽極が電解採取法に採用されるようになるにつれて、さらに条件に合わなくなる。電解採取では、一般に、不活性型の鉛陽極が使用されてきた。近年では、混合金属酸化物(MMO)の触媒被覆されたチタン系陽極が優れた特性を有するため、採用が増加している。しかし、MMO被覆チタン陽極は鉛ベースの陽極より値段が高いうえに、短絡時に発生する熱による損傷をより被りやすい。そのため、プロセスに関わる不具合、とくに電極間の短絡をきわめて迅速に判別しなければならなくなる。さらには、短絡に到る可能性のある状況を判別することが望ましい。初期の短絡の1つの兆候は、陰極または陽極の電流値が通常値より高くなることである。そのため、電流の上昇を検出するのに適した精度および分解能で電流測定を行うことが、危険な状況を判別して操作者に状況への対応を促すための手段となる。
短絡を検出する別の方法として、作業員が槽の見回りを行って、短絡電流によって発生する高磁場をガウスメータを使用して検出することがある。労働規制により、見回りは1日1回のみ、最大でも1日に2〜3回である。そのため、何時間も短絡が検出されない場合もあり、その間、生産量が低減し、電流効率も低下し、陰極の品質が低下する危険性が増し、電極、吊架棒および母線の損傷する可能性がある。また、当該方法は、不具合のないセルを含むすべてのセルを見回り時に確認しなければならないため、非常に効率が悪いことが分かっている。見回り中に無用に各セルの上を歩くことにより電極が動いてしまい、別の短絡が生じる可能性もある。これにより、事故の危険性も高まる。また、作業員が携行し、または頭上クレーンに設置された赤外線カメラも使用して、高電流によって生じる熱に起因する短絡を検出する。この方法では、短絡を検出するまでに長い時間遅れが生じるうえに、モニタ作業用にクレーンを配備できるかという問題もあるため、タンクハウスの状況に所期の効果が得られないということもしばしばあった。
短絡および不良(開)接触を検出するために、個別電極を流れる電流を測定する方法によって、個別陰極または陽極のレベルでこれらの不具合を検出する必要がある。
従来技術として、米国特許第7,445,696号は電解セルの電流モニタ装置および方法を開示し、これは、短絡だけでなく開路も検出するものである。当該装置は、例えばホール効果センサなどの磁界センサを備え、これは、電流を電解セルに送ったり電解セルから受け取ったりする導体の周囲に発生する磁界の強度を測定するものである。各陰極ごとの磁界電流センサは、セルの上方で走行する軌道車装置に配設して短絡および開接触点を検出するようにしてもよい。磁界センサは、容量近接センサを使って各電極吊架棒の上方へ少し間隔を隔てて誘導される。
別の従来技術が次の文献、E.P. Wiechmann、A.S. Morales、P.E. Aqueveque、R.P. Burgos著、「銅の電解採取プラントおよび電気精錬プラントで使用する等電位セル間母線における陰極電流の測定」、産業応用会議、2007年、第42回IAS年次総会、IEEE 2007年会議報告書、2007年9月23日〜27日、第2074〜2079頁に開示されている。この文献では、レシオメトリック線形ホール効果センサおよび強磁性磁束集束素子を使用してドッグボーン型セル間母線における陰極電流を測定する技術を提案している。この文献は、磁束センサおよび磁束集束素子の組合せによって陰極電流が測定できることを開示している。
セルの不良状況を検出するための従来技術の方式では、陰極または陽極に流出入する電流を測定することに重点が置かれてきた。上述の電流がたどる径路は、吊架棒または突起部を通って、吊架棒と母線の間の接触点へと至り、さらに母線を通る。この径路は、少なくとも2度、その方向または面を変え、接触点の通過後の正確な径路が不定で変動しやすいものである。したがって、電極電流が実際に測定できるのは、吊架棒または接触点でのみである。
しかし、電極の吊架棒と電気母線の間に接触不良または開接触が発生している場合、吊架棒または接触点での電流測定だけでは、タンクハウスの操作者は実際に当該電極に流れている電流量に関する情報を十分に得ることができない。これは、セルの他方端にて電極の他方の端部を支持する平衡母線によって複数の電流径路が生じて、接触不良または開接触を起こしている電極へ電流が平衡母線を介して隣接の別の電極から流れるためである。理想的な稼働状態では、系内の同電位にある各点は平衡母線によって接続され、平衡母線には電流が流れない。上述の接触不良や開接触などの起こりうる様々な不利な状況が生じた結果、状態が理想的でなくなると、電流が平衡母線を流れて、系は理想的な稼働状態に近づくべく復元しようとする。したがって、平衡母線を流れる電流は、プロセスに不具合が発生していることを示している。電極を流れる実電流に関する情報がないと、十分な確度をもって短絡および開接触や接触不良を検出または予測することは不可能である。よって、個別電極ごとに正確な電流測定値を得るには、平衡母線の接触点間を流れる電流の測定が依然として必要である。
発明の目的
本発明は、上述の欠点を解消することを目的とする。
具体的には、本発明は、平衡母線の接触点間の電流の正確な測定が可能な方法および電流測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、電極(陰極および/または陽極)に流出入する電流を測定して、短絡または開路の存在を操作者が早い段階で検出可能な方法および装置を提供することを目的とする。
本発明はさらに、十分に正確な電流測定を行うことにより、短絡を引き起こす金属の小塊または樹状突起の成長を短絡発生前に検出して、短絡の発生を防止する措置をとれるようにする方法および装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、十分に正確な電流測定を行うことにより、高抵抗の接触点(吊架棒の接触点とそれに対応する母線との間の接触点)を判別して、早めに補正措置をとることのできる方法および装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、十分に正確な電流測定を行うことで、電流フローのリアルタイム調整によって、またはデータ解析によるプラント稼働の改善によって、電流測定をプロセス制御に利用可能にする方法および装置を提供することを目的とする。
本発明はさらに、十分に正確な電流測定を行うことにより、プロセス解析が可能となり、必要に応じて動的プロセス制御はもとより、短絡の予兆および実際の短絡の検出、ならびに開路の検出も可能となる方法および装置を提供することを目的とする。
以下の表1は、上述した様々な目的に必要となる想定電流測定精度を示す。本発明は、最高の精度で電流の測定を行うことで、プロセス解析を可能とし、また、必要に応じて動的プロセス制御はもとより、短絡の予兆および実際の短絡の検出、ならびに開路の検出も可能とすることを目標とする。
以下の表1は、上述の様々な目的に必要となる想定電流測定精度を示す。本発明は、最高の精度で電流の測定を行うことで、プロセス解析を可能とし、また、必要に応じて動的プロセス制御はもとより、短絡の予兆および実際の短絡の検出、ならびに開路の予兆および実際の開路の検出を可能とすることを目標とする。
Figure 2016509135
第1の態様によると、本発明は、電解セル内に配列され電解液に浸漬された複数の交互配置電極、すなわち陰極および陽極を含む電気分解システムの個別電極を流れる電流の測定方法を提供するものであり、電気分解システムは、2つの隣り合うセルの間のそれぞれに設けられたセル分離壁に配設された母線装置を有し、母線装置は平衡母線を含み、あるセルの陽極をその隣のセルの陰極に電気的に接続して電極間に複数の電気的径路で電流を流し、この電気的接続は、平衡母線と電極の吊架棒との間の接触点によって形成される。本発明によると、平衡母線を流れる電流は、これらの接触点の隣り合う対のそれぞれの間に位置する測定点にて測定する。
第2の態様によると、本発明は、電解セル内に配列され電解液に浸漬された複数の交互配置電極、すなわち陰極および陽極を含む電気分解システムの個別電極を流れる電流を測定する電流測定装置を提供するものであり、電気分解システムは2つの隣り合うセルの間のそれぞれに設けられたセル分離壁に配設された母線装置を有し、母線装置は平衡母線を含み、あるセルの陽極をその隣のセルの陰極に電気的に接続して電極間に複数の電気的径路で電流を流し、この電気的接続は、平衡母線と電極の吊架棒との間の接触点によって形成される。本発明によると、電流測定装置は、平衡母線を流れる電流によって誘起される磁界を測定する磁界検出手段を含み、磁界検出手段は、これらの接触点の隣り合う対のそれぞれの間に位置する測定点に配設されている。
本発明の利点は、短絡または開路の存在を操作者が検知可能な電極(陰極および陽極)の流出入電流の測定方法および装置が提供されることである。また、電流測定装置の精度が十分高いことにより、短絡の原因となる金属の小塊または樹状突起の成長を短絡の発生前に検出して、短絡の発生を防止する修正措置をとることができる。また、電流測定が十分に正確であれば、高抵抗の接触点(吊架棒の接触点とそれに対応する母線との間の接触点)が開路にならないうちにそのような接触点を判別して、補正措置をとることができる。さらに、より高い精度で電流測定を行うことができれば、電流測定は、電流フローのリアルタイム調整によって、またはデータ解析によるプラント稼働の改善によって、プロセス制御に利用できる。適切なアルゴリズムとセルを流れる総電流の情報を活用して、陰極および陽極に流出入する電流量を推定することも可能である。本発明は、とりわけ2重接触母線装置を用いる場合に適用される。
本方法の一実施例において、平衡母線を流れる電流は、平衡母線を流れる電流によって誘起される磁界を検出して測定する。
本方法の一実施例において、平衡母線を流れる電流は、これらの接触点の隣り合う対のそれぞれの中の中央点にて磁界を検出して測定する。
本方法の一実施例において、電流の磁界は、平衡母線を囲繞するように配設された磁気回路を使用して検出する。
本方法の一実施例において、磁気回路は開ループ電流センサである。
本方法の一実施例において、磁気回路は閉ループ電流センサである。
本方法の一実施例において、磁気回路は、平衡母線を囲むリングとして形成された磁性材料からなるコアを含む。
本方法の一実施例において、平衡母線を流れる電流は、平衡母線の近傍に配設された1または複数のホール効果センサによって磁界を検出することによって、測定点にて測定する。
本方法の一実施例において、平衡母線を流れる電流によって誘起される磁界は、測定点における垂直面内において平衡母線の周りに配設されたホール効果センサのアレイを使用して検出する。
本方法の一実施例において、各電極における電流は、当該電流によって誘起される磁界を実質的に接触点の高さで検出して接触点の通過電流を測定することによって、測定する。
本方法の一実施例において、接触点の磁界は、接触点の近傍に配設された磁界センサによって検出する。
本方法の一実施例において、接触点の磁界は、実質的に接触点の面内で接触点の周囲の三次元空間に設けられた磁界センサのアレイを使用して検出する。この面は、水平に対し0〜75度の角度でよい。
本方法の一実施例において、非磁性絶縁材からなるフレームユニットを配設し、フレームユニットは、磁界センサを測定点における平衡母線に対して所定の位置に保持し、および/または磁界センサを接触点に対して所定の位置に保持する。
本装置の一実施例において、磁界検出手段は、これらの接触点の隣り合う対のそれぞれの中の中央点にて磁界を検出するように構成されている。
本装置の一実施例において、磁界検出手段は、平衡母線を取り囲むように配列された磁気回路を含む。
本装置の一実施例において、磁気回路は開ループ電流センサである。
本装置の一実施例において、磁気回路は閉ループ電流センサである。
本装置の一実施例において、磁気回路は、平衡母線を囲むリングとして形成された磁性材料からなるコアを含む。
本装置の一実施例において、磁界検出手段は、平衡母線の近傍に配設された1または複数のホール効果センサを含む。
本装置の一実施例において、磁界検出手段は、測定点において垂直面内で平衡母線の周りに配設されたホール効果センサのアレイを含む。
本装置の一実施例において、電流測定装置はさらに、実質的に接触点の高さに配設されて接触点の通過電流を測定する磁界検出手段を含む。
本装置の一実施例において、磁界検出手段は接触点の近傍に配設された磁界センサを含む。
本装置の一実施例において、磁界センサのアレイが接触点の周囲で実質的に接触点の面内に配設されている。
本装置の一実施例において、磁界センサのアレイは、接触点の周囲の、実質的に接触点の面内で水平に対して0〜75度の角度をなして三次元空間に設けられている。
本装置の一実施例において、電流測定装置は非磁性絶縁材からなるフレームユニットを含み、フレームユニットは、磁界回路および/または磁界センサを平衡母線に対して所定の位置に保持するように構成されている。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、磁界センサを接触点に対して所定の位置に保持するように構成されている。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、平衡母線に沿った複数の測定点、および/または接触点から磁界を測定するように構成された複数の磁界センサを含む。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、複数の接触点から磁界を測定するように構成された複数の磁界センサを含む。
本装置の一実施例において、フレームユニットは1または複数の切り込みを含み、各切り込みは電極吊架棒の端部を収容するように構成されている。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、陽極の1または複数の吊架棒に対応する1または複数の切り込みを含む。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、陰極の1または複数の吊架棒に対応する1または複数の切り込みを含む。
本装置の一実施例において、各切り込みは吊架棒の端部をあそびをもって収容し、電極を取り外すことなくフレームユニットを母線上の位置に降下させて取り付け、またフレームを取り外すことなく電極を持ち上げ可能に構成されている。
本装置の一実施例において、各切り込みは、フレームユニットの互いに平行で間隔をあけて対向する2つの壁部の間に画成され、それぞれの壁部には、互いに離隔した2つの磁界センサが取り付けられて接触点における電流を測定する。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、陰極の複数の吊架棒および陽極の複数の吊架棒を収容する切り込みを含む。
本装置の一実施例において、本装置は実質的にセルの全長にわたって延伸する1つのフレームユニットを含む。
本装置の一実施例において、本装置は、母線装置上に一列または縦列に配設された複数のフレームユニットを含む。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、磁界検出手段から得た複数の信号を予解析するマイクロプロセッサを含む。
本装置の一実施例において、マイクロプロセッサは、デジタル、アナログまたは無線手段を用いて接続して情報交換を行うように構成されている。
本装置の一実施例において、フレームユニットは可視表示器を含み、表示器は、注意を要する不具合のある電極をタンクハウスの操作者に表示するように構成されている。
本装置の一実施例において、可視表示器はフレームユニット内に配設されたマイクロプロセッサによって制御される。
本装置の一実施例において、マイクロプロセッサは、磁界センサの故障を検出し、また残りの磁界センサの信号の解析を再構成するように構成され、これによりフレームユニットは継続して機能できる。
本装置の一実施例において、マイクロプロセッサは磁界センサの故障を知らせる警報信号を発するように構成されている。
本装置の一実施例において、本装置はフレームユニットのマイクロプロセッサから信号を受信するように構成された中央処理装置を含む。
本装置の一実施例において、マイクロプロセッサはデジタル、アナログまたは無線手段を用いて中央処理装置に接続し、情報交換を行うように構成されている。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、電極吊架棒の温度を測定するように配設された温度センサを含む。
本装置の一実施例において、フレームユニットは、母線装置の温度を測定するように配設された温度センサを含む。
本装置の一実施例において、フレームユニットは外部装置またはホストによって給電される。
本装置の一実施例において、フレームユニットは電気エネルギー貯蔵装置を含む。
本装置の一実施例において、エネルギー貯蔵装置は環境発電によって充電可能である。
添付図面は、本発明をより理解するためのものであり、また本明細書の一部を構成するものであり、本発明の実施例を例示し、発明の詳細な説明と併せて本発明の原理を説明するのに役立つものである。
タンクハウスの電気回路の概略図である。 電解液に浸漬された電極とともに電解セルの断面図である。 ホール効果センサの概略図である。 ウォーカ型母線システムの平面図であり、本システムは隣接するセル間に設けられ、本発明の一実施例による電流測定装置を備えている。 隣接するセル間に主母線および2本の平衡母線を有する2重接触母線装置を備えた電気分解システムの一部を示す平面図であり、理想的な状態の電流フローを示す。 図5の平面図における電流フローが理想的な状態でない様子を示す平面図であり、1つの陰極吊架棒と主母線の間に開接触点が存在し、セルの他方の側に設けられた平衡母線を介して隣接の陰極から流れる電流フローを示し、また電流を測定する電流センサも示す。 2重接触母線システムの平面図であり、フレームユニットが各4個の陰極および陽極を覆い、フレームユニットは、平衡母線の電流によって誘起される磁界を測定する磁界検出手段と、また、接触点を囲繞し、接触点間を流れる電流によって誘起される磁界を測定する磁界検出手段とを備えている。 陰極吊架棒および陽極吊架棒がそれぞれ母線導体に対する接触点を有する2重接触母線システムの断面図であり、平衡母線の電流によって誘起される磁界を測定する開ループまたは閉磁界センサが平衡母線の周囲に配設されている。 図7の線IX−IXにおける断面図であり、陰極吊架棒および陽極吊架棒がそれぞれ母線導体に対する接触点を有する2重接触母線システムを示し、平衡母線の電流によって誘起される磁界を測定するホール効果センサのアレイが平衡母線の周囲に配列され、フレームユニットにも、接触点を流れる電流を検出するホール効果センサが設けられている。 フレームユニットの一実施例を示す斜視図であり、フレームユニットは、ERまたはEWシステムの稼働中、各陰極吊架棒および陽極吊架棒の1対の端部の上に降ろされるように構成され、陽極および陰極を支障なく吊り上げることができる。 本発明に係る装置の一実施例を示すブロック図である。
発明の詳細な説明
本発明に係る一実施例は、ホール効果センサを使用して平衡母線に流れる電流によって誘起される磁界を測定することに関する。
図3は、一般的なホール効果センサ16を示す。本センサは、x軸方向に通過する磁束に感応するが、y軸またはz軸方向には感応しない。これを使用すれば、異なる面内を流れる電流によって発生する磁束を判別することができる。
図4は、周知のウオーカ型母線システムに関連して構成した本発明に係る一実施例による電流測定装置を示している(ウオーカ型母線システムは米国特許第687,800号に開示されている)。本電気分解システムは交互配置された複数の陰極1および陽極2を含み、これらは、電解セル3内に配置されて電解液に浸漬されている。ウオーカ型母線装置4は、2つの隣り合うセル3の間のそれぞれに設けられた分離セル壁5上に配設されている。ウオーカ型母線装置は1本の連続する母線8を備え、これは、2つの隣接するセル3間のそれぞれに設けられた隔壁5の頂部でセルの全長に沿って延伸し、そのセル内のすべての陽極を隣接するセル内のすべての陰極と電気的に接続している。そのため、1つのセル内の陰極1は隣のセル内の陽極2と同じ電位を共有している。したがって、母線8は、複数の電気的径路によって電流を供給する平衡母線である。電極1、2と母線8の間の電気的接続は、母線8と各電極の吊架棒13との接触点12によって形成されている。
図4の実施例では、電流測定装置は、磁界検出手段、本例ではホール効果センサ16を備え、平衡母線8の電流によって誘起される磁界を検出する。ホール効果センサ16は測定点14に配設され、これらの測定点はそれぞれ、陽極2および陰極1の各吊架棒13の隣接する接触点12の対のそれぞれの間に位置している。具体的には、陽極および陰極の吊架棒13が平衡母線に接する箇所の間の位置にそれぞれ着目すると、その周囲に2つのホール効果センサ16が配設されている。任意で、この位置にて単一のホールセンサを使用するか、あるいはそれぞれの位置ごとに任意の個数のホールセンサを配設してもよい。複数のホール効果センサ(または1つのホール効果センサ)から送られる信号を使用して、上記の位置において平衡母線に流れる電流の大きさを測定する。また、これらの電流の測定値を総セル電流の情報と組み合わせて用いることで、個別電極(陽極および陰極)の電流の推定値を得ることができる。
図5ないし図9は、平衡母線を共通に用いるそれぞれ別の例を示す。ここでは、本発明に係る電流測定装置は2重接触母線システム、商品名Outotec DoubleContactTM(米国特許第6,342,136B1号にも開示)に接続して使用するように構成されている。
2重接触母線装置の断面を図8および図9に示す。
図5ないし図9を参照すると、2重接触母線システムは主セル間母線9を備え、母線9は下部絶縁体27に取り付けられて電流を陽極2から陰極1に流す。本システムはさらに、下部絶縁体27に取り付けられ陽極接触点用の第1の平衡母線10、および陰極接触点用の第2の平衡母線11を備え、第2の平衡母線11は主セル間母線4に設けられた第2の絶縁体28に取り付けられている。2重接触母線システムは、セル内のすべての電極に電流を均等に分配するのに役立つ。また本システムは、複数の径路で電流を供給し、電流が母線から電気めっきプロセスへ流れる際に、陽極と陰極の間の最も抵抗の少ない径路をとる。
図5および図6を参照すると、図の左側に示しセル3Aと3Bの間に設けられた2重接触母線システム4Aでは、陽極2(例えばセル3Aの陽極)から流入する電流は、主セル間母線9を介して陰極1(たとえばセル3Bの陰極)に運ばれる。主セル間母線9は主平衡母線とも呼ばれる。第1の平衡母線10は、セル3Bに属する各陽極2の吊架棒の左側端を互いに電気接続している。第2の平衡母線11は、セル3Aに属する各陰極2の吊架棒の右側端を互いに電気接続している。
図の右側に示しセル3Bと3Aの間に設けられた2重接触母線装置4B(母線装置4Aと同一)では、陽極2(例えばセル3Bの陽極)から流入する電流は、主セル間母線9を介して陰極1(例えばセル3Cの陰極)に流れる。主セル間母線9は主平衡母線とも呼ばれる。第1の平衡母線10は、セル3Cに属する各陽極2の吊架棒の左側端を互いに電気接続している。第2の平衡母線11は、セル3Bに属する各陰極2の吊架棒の右側端を互いに電気接続している。
理想的な動作では、図5に示すように、陰極1のすべての吊架棒の電位が同じであり、母線装置4Bの第2の平衡母線11に電流が流れることはない。第2の平衡母線11は電気的に浮動状態であるため、第2の平衡母線11に流入する電流の代数和は必ずゼロである。第2の平衡母線11は、陰極1の通常は使用しない吊架棒を電気的に相互接続することを企図し、これらの吊架棒は、理想的な状況では同じ電位となるものである。
図6では非理想状態を示し、セル3Bに属する陰極1と母線装置4Aの主平衡母線9の間に開接触点が発生している。電気的接触が無いため、主平衡母線9から当該陰極1に電流が流れない。そのため、隣り合う陰極1の間で電流IB1およびIB2のように電流が再分配され、電流は平衡母線11の隣り合う陰極1の接触点12の間を平衡母線11へと流れて、通常の吊架棒の電気接触点の無い上記陰極1に流入する。本発明はこのような非理想状態の検出および測定を目的とし、その場合、電流は陰極1の吊架棒間を平衡母線11に沿って一方の方向または他方の方向に流れることになる。母線装置4Aの主平衡母線9に対する電気的接触が無い陰極1は、右側の母線装置4Bに属する第2の平衡母線11を通して隣接の陰極1から電流を受け取る。母線装置4Bの平衡母線11を流れる電流IB1およびIB2を各陰極1の隣り合う接触点12の対の中に位置する測定点14にて測定することにより、測定した電流IB1およびIB2の代数和である実電流ICを求めることができる。この電流の測定結果から、接触点が開いているため接触点にて電流を測定できない場合でも、短絡の予兆、および小塊または樹状突起を早期に検出できる。
図7を参照すると、図7は図5および図6を参照しながら述べた2重接触母線装置を示す。図7は、さまざまな測定点14の位置を示している。測定位置14A、測定位置14Bおよび測定位置14Cは、1つ以上のホール効果センサ16(図9も参照)、または開ループもしくは閉ループ電流センサ15(図8も参照)を使用してこの電流フローを測定できる3つの位置(平衡母線に沿って続く)を表す。測定位置14Bでは、その位置の上方に陰極1の吊架棒があるためスペースに制限を受けるうえ、陰極の吊架棒に電流が流れ、正確な電流測定が困難になることがある。測定位置14Aおよび14Cは障害がなく、測定に支障を来し得る電流からずっと離れている。測定位置14Aおよび14C(または3つの位置すべて)を共働的に用いることができるのであれば、例えば測定位置14Aおよび14Cを共働させて個々の位置で供し得る信号よりも大きな信号を発することが可能であろうし、また、不要な電気信号をより効果的に排斥できるであろう。
図6を再度参照すると、第1の平衡母線10を使用して陽極2の吊架棒同士を電気的に接続していることが分かろう。その目的とするところは第2の平衡母線11の場合と同様であり、すなわち、セル3Bの陽極に流れる電流が大幅に不均等になる恐れのある非理想状態のときに、セル3Bの陽極2間に電流を再分配するためである。よって、浮動平衡母線10を流れる電流はセル3B内の非理想状態を示し、非理想状態は平衡母線10の電流フローを測定することで測定、評価できる。
さらに図5ないし図7を参照すると、上述のとおり、電流測定装置はさらに、実質的に接触点12の水平面内で接触点12の高さに設けられた磁界検出手段17を備え、接触点を通過する電流を測定する。磁界センサ17は、例えば、1もしくは複数のホール効果センサ、またはホール効果センサを備えた開ループもしくは閉ループ磁気回路でよい。図5ないし図7は、実質的に接触点12の水平面内で接触点12を囲むように配置された磁界センサ17(本例では4つ)のアレイを示す。
再び図7を参照すると、同図は、測定点として設け得る測定位置14E(接触点間の中央点)、および測定位置14D、14F(それぞれ中央点からずれている)(平衡母線11に沿って続く)を示し、いずれの測定位置も平衡母線11を流れる電流を検出するのに適している。各測定位置における電流は、1もしくは複数のホール効果センサ、または開ループもしくは閉ループ電流センサによって検出できる。ここでも、測定点位置を共働させて、隣り合う導体間において干渉の少ない状態の電流で強力な信号を得てもよい。
図7および図9は、非磁性絶縁材からなるフレームユニット18を示す。フレームユニット18は、磁界検出手段を平衡母線11に対して所定の位置に保持し、磁界検出手段は、図9に示すホール効果センサ16のアレイで構成され、これは、平衡母線を垂直面内で取り囲み、隣り合う接触点12同士の間の中央点に配置されている。フレームユニット18は、磁界センサ17も接触点12に対して所定の位置に保持している。フレームユニット18は複数の磁界センサ16を備え、これは、平衡母線11に沿って複数の測定点14から磁界を測定するように構成されている。フレームユニット18は、複数の接触点12から磁界を測定するように構成された複数の磁界センサ17も備えている。フレームユニット18は複数の切り込み19を備え、各切り込みは、電極吊架棒13の一方端を遊びをもって収容し、電極を取り外すことなくフレームユニットを母線上の位置に降下させて設置し、またフレームユニットを移動させずに電極を持ち上げることができる。本実施例では、フレームユニット18は、陰極1の吊架棒13の端部を4つと、陽極2の吊架棒13の端部を4つ収容する切り込み19を備えている。各切り込み19は、互いに平行で間隔をあけて対向する2枚の壁部20の間に画成されている。1対の磁界センサ17、例えばホール効果センサが互いに離間してそれぞれの壁部20に取り付けられている。
フレームユニット18は、図10に示すように母線装置上に1列または縦列に複数、配設してもよい。フレームユニット18は、実質的にセル3の全長にわたって延伸するように形成することも可能である。
図5ないし図7に示す実施例では、陰極1および陽極2の接触点12を通過する電流をモニタするが、陰極もしくは陽極またはその両方をモニタするかは選択的な事項にすぎない。より多くの接触点12をモニタすることで、システムの能力がより向上し、何らかの特定の電流測定において隣接導体に流れる電流に起因する誤測を抑制できる。
フレームユニット18は、図7、図9および図10に示すように、陽極2および陰極1を支障なくセル3から吊り上げることができる。また、フレームユニット18を適切に設計することにより、生産を妨げることなく、フレームユニットをERまたはEWシステム上の適切な位置に降下させることができる。これは、本電流測定システムを既存のERまたはEWプラントに導入するのに有利であることは明らかである。フレームユニット18の重量を重くして母線の上に固定設置し、たとえ吊架棒がフレームユニットに摩擦接触しても、採取中は持ち上がらないようにしてもよい。これに加え、あるいは別の方法として、フレームユニット18にクイックリリースカップリングを設けて、フレームユニットをセルの壁部または母線に固定してもよい。
図8、平衡母線11を流れる電流を測定する磁界検出手段が磁気回路15である一実施例を示し、この磁気回路は、平衡母線11を取り巻くリング状に形成された磁性材料からなるコアを備えている。
図9は、平衡母線11を流れる電流を測定する磁界検出手段がホール効果センサのアレイである一実施例を示し、センサアレイは、図示のように平衡母線11の周りに配置されている。各センサは、所望の磁束29(平衡母線11の電流から生じる磁束)に対してセンサを最大限に曝露するように配向されている。センサ161または163のいずれかを単体で使用してもよく、あるいは両方のセンサを一緒に使用して共働させてもよい。
共働させて使用することで、これら2つのセンサから得られる信号の総和によって、平衡母線11に対する理想的な位置からの偶発的変位に対する感度を低減できるであろう。この特性は、既存の設備にフレームユニットを導入する場合において、平衡母線の支持構造体にセンサを堅固に取り付けることはせず、むしろ母線構造体の組立て後に、母線構造体の上部に配置可能で母線構造体とは別体のフレームユニット18でセンサを支持する場合に、有用である。
センサ162は、平衡母線11の電流に対して直交する方向に流れる電流によって発生する磁束の方を的確に排除することができる。センサ162は、単体またはセンサ161および163と共働させて使用することも可能であろう。
図10は、図7に関連して述べたように、セル間母線上に同一のフレームユニット18が1列または縦列に配置されたものを示す。図10では、母線上に載置された陰極1の吊架棒13のみを示し、陽極の吊架棒は図示していない。フレームユニット18は、生産を妨げることなく所定の位置に降下できるように設計されている。フレームユニットは、その存在が邪魔になることなく陰極および陽極を引き揚げられるようにも設計されている。フレームユニット18は、注意を要する不具合のある電極を表示するように構成された可視表示器を備えてもよい。フレームユニット18に可視表示器22が具備されている場合(例えば、上面にLEDが設けられている場合)、可視表示器22は、単純なオン・オフ切替え以外の方法で情報を提示可能なことが分かる。例えば、表示器をさまざまな速度で点滅させたり、色を変えたり、あるいは色の異なるLEDの配列を用いてもよい。さらに、可視表示器22を赤外発光体にして、ハンドヘルド型操作器または固定型赤外受光器に情報を送ってもよい。可視表示器22は、各フレームユニット11の上に配設されるLEDでよく、損傷して、注意を促す必要のある陽極または陰極の位置を操作者に表示する可視表示器として使用できる。また、管理室に送られるデータでも、点検を要する陽極または陰極を操作者に提示することができる。
図11も参照すると、フレームユニット18は磁界センサ16、17から得られる複数の信号の予解析を行うマイクロプロセッサ21も備え、取得した電流測定信号のみを中央管理所23に転送するだけでよい。別の実施例では、マイクロプロセッサはフレームユニットに物理的に固定しなくてもよい。また、マイクロプロセッサはフレームユニットの外にある外部装置でもよい。さらに、マイクロプロセッサ21は個別のIDおよび位置情報を含むようにプログラムしてもよい。可視表示器22はマイクロプロセッサ21により制御される。各フレームユニット18内に設置されたマイクロプロセッサ21には、ホール効果センサ16、17の故障を検出し、残りのホールセンサからの信号の解析を再構成する機能をもたせて、フレームユニット18が若干の質の低下があってもその機能を果たし続けられるようにするとともに、可能であれば、故障および劣化を知らせる警報信号を中央管理室に送って、定期保守時にフレームユニットを交換するようにしてもよい。本装置は、フレームユニット18のマイクロプロセッサ21から信号を受け取るように構成された中央処理装置23を備えている。
フレームユニットに含まれるマイクロプロセッサの運転プログラムの範囲に任意で含まれるアルゴリズムは、各陽極および/または陰極の電流の経時記録を作成するように構成でき、この記録を解析して進行中の短絡に関するプロファイルを見出す。
またフレームユニット18は、電極吊架棒13、母線装置4またはフレームユニット18の温度を測定するための温度センサ24、25を備えていてもよい。温度センサ24、25は、フレームユニット18のマイクロプロセッサ21に接続させて、中央管理設備23と通信することも可能である。温度センサ24は、好適には電極吊架棒13の近傍に配置される。吊架棒13は、フレームユニット18の熱源となる可能性が最も高い。この熱はホール効果センサ16、17を損傷させる恐れがある。したがって、温度の上昇を早期に警告することで、操作者は補正措置を施すことができ、ホールセンサおよびフレームユニット内の他の電子部品の損傷を防止できる。また、吊架棒が熱くなっている場合、電極間の短絡を示している。吊架棒が冷えている場合は、開回路を示していることがある。このように、温度センサは電解セルの状態を示すもう1つの情報源でもある。したがって、ホール効果センサおよび温度センサが共働して、目下の不具合または切迫した不具合の警報をプラント操作者に発してもよい。任意では、ホール効果センサおよび温度センサから得られる信号をフレームユニットのマイクロプロセッサで解析して、その場所での不具合について簡単な警報を管理室に発してもよいし、あるいはフレームユニットに設けられた可視表示器によって警報を発してもよい。フレームユニットは電流センサが作動していなくても稼働し、完全に温度検出結果次第であってもよい。ホール効果センサの特性のいくつかは温度に依存する。よって、マイクロプロセッサに送られる温度測定値を利用して、ホール効果センサからの到来信号の温度に関する補正を行ってもよい。サーミスタ、熱電対、デジタルセンサ、または赤外線センサは、いずれも温度センサとして使用可能である。
さらに、フレームユニット18は、環境発電または外部の通常電源によって充電できる電気エネルギー貯蔵装置26を備えていてもよい。一般的なホール効果センサは、作動中、約10mAを消費する。フレームユニットが4つの陰極および4つの陽極を囲繞する場合、各電極を4個のホール効果センサで取り囲むため、ホール効果センサは全部で32個使用する。全部のホール効果センサが継続的に作動する場合、ホール効果センサが消費する総電流は320mAとなる。この電流量は不都合な大きさであるといえよう。そのため、各ホール効果センサまたはホール効果センサのアレイは、フレームユニットのマイクロプロセッサで制御される電子スイッチ(例えばMOSFET)によってセンサ用電源に接続してもよい。それにより、このように測定値が随時必要なホールセンサだけをマイクロプロセッサによって作動させる。
電気分解の時間的変化はきわめてゆっくりであるため、電流の測定値(および他のあらゆる測定値)は長い時間間隔で取得すれば十分である。そのうえ、測定値は一瞬でホールセンサから取得できる。マイクロプロセッサは時間の大半をスリープ状態にしておき、フレームユニットの他の電子機器はすべてオフ状態にしてごく少量の電力を使用するように構成できる。よって、フレームユニットに含まれる電子機器の平均電力消費量はきわめて少なくできる。フレームユニットは、ほとんど常時、休止状態にでき、電力の使用はわずか数μWである。フレームユニット内にエネルギー貯蔵装置(例えば適切な大きさのコンデンサまたは充電式バッテリ)が設けられている場合、低電源から、または4通常電源を介して細流充電を行うことも可能である。環境発電を利用した細流充電も可能であろう。細流充電方法は数多くある(例えば、リップル電流、光電池、電解槽から得られる熱を利用するサーモパイルまたはペルチェ素子)。また、この貯蔵エネルギーは、所望に応じて無線送信器をごく短時間(典型的に一瞬だけ)作動させて、取得データを無線で送信するのに使用してもよい。
さらに別の実施例では、母線導電要素に押圧されるばね接触点をフレームユニットの基部に設けてもよい。ばね接触点を用いる目的は2つある。すなわち、ばね接触点によってフレームユニットの電子回路で使用する電力を母線要素から集電できるようにすることと、電圧測定を母線要素上で可能にすることである。ばね接触点は、動作上正確に必要な個数より多く設けてもよく、そうすることで、いずれかのばね接触点が汚れて母線要素と良好に接続できなくなった場合に有用な何らかの冗長性が生ずる。マイクロプロセッサは、各ばね接触点の状態をモニタし、フレームユニットの保守点検が必要な場合、操作者に通知する。
また、フレームユニット18は、プラグとソケットを使用して電源線および信号線によってフレームユニット同士を電気的にデイジーチェーン接続してもよい。プラグとソケットを使用するデイジーチェーン方式で複数のフレームユニットを接続しないで、撚り線対などのケーブルを各槽の側面に沿って張り巡らせて、非接触で各フレームユニットに電力を送り、上記ケーブル配線とデータのやり取りもやはり非接触で行うことも可能である。また、フレームユニット間を電磁結合することも可能である。最初のフレームユニットに配線を利用して給電し、この電力を次に、デイジーチェーン接続されたフレームユニットに電磁結合により無線送電してもよい。
各フレームユニット18内には適切で正確な電圧を出力する安定化電源が設けられ、フレームユニット内でレシオメトリック型ホール効果センサの使用を可能にしている。フレームユニット内に設けられたマイクロプロセッサ21には、起動ルーチンをプログラムすることもでき、起動ルーチンによってホール効果センサからのオフセット電圧を補償することができる。マイクロプロセッサ21を起動してから、フレームユニット18をERプラントまたはEWプラントに取り付けてこれを行うことも可能である。
組み立て中に、ホール効果センサ16、17の較正を行って精度を高めてもよい。較正には、適切なダミー母線および吊架棒構造体に公知の組合せの電流を発生させることのできる較正装置が必要になる。これによってマイクロプロセッサは、各ホール効果センサの較正係数を取得して、記憶できる。
フレームユニットで使用するホールセンサをテストして較正するために、通常、較正装置を用いる。この較正装置は典型的には、母線上に載置する1組の吊架棒を有し、これは、電解セルに見られる構造体に見合う形をとっていた。この装置には、較正の際、様々な導体を介して一定パターンの連続電流、パルス電流または変動電流を流せる電流源が使用される。この電流パターンに合わせて(パターンはあらかじめ設定するか、またはフレームユニットのマイクロプロセッサに送られる)、マイクロプロセッサによって適切な時点におけるホール効果センサ読取り値の測定を行う。これらの読取り値を使用して、マイクロプロセッサの出力する電流測定値を較正する。
典型的な較正手順は以下のとおりである。上述のように、すべての導体(または接触点)が4つのホール効果センサで構成されるアレイに囲繞されているものとする。1回目のテストでは、1つの導体または接触点にのみ電流を流すものとする。この導体または接触点を取り囲む4つのホール効果センサから測定値を取り込むことになる。これらの測定値から、導体または接触点における電流の量を求めることができるであろう。これに加えて、または同時に、フレームユニットにおける他のすべてのホール効果センサから測定値を得られることになる。そこでこの工程は、当該フレームユニットが対応するすべての導体または接触点、および報告すべき電流に対して、繰り返し行われる。したがって、特定の導体または接触点における電流を測定中、他の導体または接触点のいずれかを流れている可能性のある電流の影響について、マイクロプロセッサは、そのホール効果センサのアレイを囲繞するアレイにおける測定値を補正することができる。したがって、較正中にマイクロプロセッサが行う較正および学習工程は、高精度の電流測定を実現する重要な役割を果たすものであり、この技法ならびにそれに関連するアルゴリズムは、本発明の更なる態様である。
各フレームユニット18からデータリンクを介して電流の情報を管理室またはモニタスクリーンに送信して、電流の測定値の観測、記録および解析を行うことができる。各槽ごとの電流データのリンクは、電流情報を管理室に戻すのに既に用いたフレームユニットで終端させて、既に確立したデータリンクを利用してデータをフレームユニットから伝送するようにしてもよい。
要約すると、本発明はいくつもの利点をもたらす。電流が電極の一点に集中する位置において、つまり接触点において電流を測定することにより、高い精度で測定を行える。複数の磁界センサを使用して各所の電流を測定するため、良好な信号強度が得られるうえに、望ましくない信号の介入に対し優れた電磁波耐性をもたらす。フレームユニットのフレームにマイクロプロセッサを備え付けて、各ホール効果センサのIDおよび較正係数とともにその位置を記憶する機能を持たせることにより、安価でベーシックなホールセンサを用いることができるとともに、優れたユニット精度を実現できる。フレームユニットのフレームにマイクロプロセッサが設けられているため、フレームユニット内でホール効果センサの信号を解析でき、操作者に対する可視的信号表示をフレームユニットに設けることができる。フレームユニットを適切に設計することで、ERプラントまたはEWプラントの稼働中にフレームユニットの取り付けが可能になる。フレームユニットは、電極の上げ下げを含む作業を、制約を受けずに進めることができる。
ホール効果センサおよび温度センサについて開示してきたが、フレームユニットは本明細書で述べた装置の他に、別のセンサまたは測定機器も備えていてもよく、また、それらの機能は電流および温度の測定だけに限定されるものでない。
本発明について、いくつかの実施例および具体例に関連して述べてきたが、本発明はこれに限定されるものでなく、予想される特許請求の範囲に含まれる様々な改良例や均等の装置を対象として含む。
図5ないし図9を参照すると、2重接触母線システムは主セル間母線9を備え、母線9は下部絶縁体27に取り付けられて電流を陽極2から陰極1に流す。本システムはさらに、下部絶縁体27に取り付けられ陽極接触点用の第1の平衡母線10、および陰極接触点用の第2の平衡母線11を備え、第2の平衡母線11は主セル間母線に設けられた第2の絶縁体28に取り付けられている。2重接触母線システムは、セル内のすべての電極に電流を均等に分配するのに役立つ。また本システムは、複数の径路で電流を供給し、電流が母線から電気めっきプロセスへ流れる際に、陽極と陰極の間の最も抵抗の少ない径路をとる。
図5および図6を参照すると、図の左側に示しセル3Aと3Bの間に設けられた2重接触母線システム4Aでは、陽極2(例えばセル3Aの陽極)から流入する電流は、主セル間母線9を介して陰極1(たとえばセル3Bの陰極)に運ばれる。主セル間母線9は主平衡母線とも呼ばれる。第1の平衡母線10は、セル3Bに属する各陽極2の吊架棒の左側端を互いに電気接続している。第2の平衡母線11は、セル3Aに属する各陰極の吊架棒の右側端を互いに電気接続している。
図の右側に示しセル3Bと3Aの間に設けられた2重接触母線装置4B(母線装置4Aと同一)では、陽極2(例えばセル3Bの陽極)から流入する電流は、主セル間母線9を介して陰極1(例えばセル3Cの陰極)に流れる。主セル間母線9は主平衡母線とも呼ばれる。第1の平衡母線10は、セル3Cに属する各陽極2の吊架棒の左側端を互いに電気接続している。第2の平衡母線11は、セル3Bに属する各陰極の吊架棒の右側端を互いに電気接続している。
電気分解の時間的変化はきわめてゆっくりであるため、電流の測定値(および他のあらゆる測定値)は長い時間間隔で取得すれば十分である。そのうえ、測定値は一瞬でホールセンサから取得できる。マイクロプロセッサは時間の大半をスリープ状態にしておき、フレームユニットの他の電子機器はすべてオフ状態にしてごく少量の電力を使用するように構成できる。よって、フレームユニットに含まれる電子機器の平均電力消費量はきわめて少なくできる。フレームユニットは、ほとんど常時、休止状態にでき、電力の使用はわずか数μWである。フレームユニット内にエネルギー貯蔵装置(例えば適切な大きさのコンデンサまたは充電式バッテリ)が設けられている場合、低電源から、または通常電源を介して細流充電を行うことも可能である。環境発電を利用した細流充電も可能であろう。細流充電方法は数多くある(例えば、リップル電流、光電池、電解槽から得られる熱を利用するサーモパイルまたはペルチェ素子)。また、この貯蔵エネルギーは、所望に応じて無線送信器をごく短時間(典型的に一瞬だけ)作動させて、取得データを無線で送信するのに使用してもよい。

Claims (49)

  1. 電解セル(3)内に配列され電解液に浸漬された複数の交互配置電極(1、2)、すなわち陰極(1)および陽極(2)を含む電気分解システムの個別電極を流れる電流を測定し、該電気分解システムは、2つの隣り合うセルの間のそれぞれに設けられたセル分離壁(5)に配設された母線装置(4)を有し、該母線装置は平衡母線(6、7、8、9、10、11)を含み、一のセルの陽極をその隣のセルの陰極に電気的に接続して電極間に複数の電気的径路で電流を流し、該電気的接続は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)と前記電極の吊架棒(13)との間の接触点(12)によって形成される電流測定方法において、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を流れる電流は、前記接触点(12)の隣り合う対のそれぞれの間に位置する測定点(14)にて測定することを特徴とする電流測定方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を流れる電流は、該平衡母線を流れる電流によって誘起される磁界を検出して測定することを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を流れる電流は、前記接触点(12)の隣り合う対のそれぞれの中の中央点における磁界を検出して測定することを特徴とする方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の方法において、前記電流の磁界は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を囲繞するように配設された磁気回路(15)を使用して検出することを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、前記磁気回路(15)は開ループ電流センサであることを特徴とする方法。
  6. 請求項4に記載の方法において、前記磁気回路(15)は閉ループ電流センサであることを特徴とする方法。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載の方法において、前記磁気回路(15)は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を囲むリングとして形成された磁性材料からなるコアを含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項1ないし3のいずれかに記載の方法において、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を流れる電流は、該平衡母線の近傍に配設された1または複数のホール効果センサ(16)によって磁界を検出することによって、前記測定点(14)にて測定することを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を流れる電流によって誘起される磁界は、前記測定点における垂直面内において前記平衡母線の周りに配設されたホール効果センサのアレイを使用して検出することを特徴とする方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の方法において、各電極における電流は、該電流によって誘起される磁界を実質的に前記接触点(12)の高さで検出して該接触点(12)を通る電流を測定することによって、測定することを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法において、前記接触点(12)における磁界は、該接触点(12)の近傍に配設された磁界センサ(17)によって検出することを特徴とする方法。
  12. 請求項10または11に記載の方法において、前記接触点(12)の磁界は、該接触点(12)の周囲に設けられた磁界センサのアレイ(17)によって検出することを特徴とする方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の方法において、非磁性絶縁材からなるフレームユニット(18)を配設し、該フレームユニットは、前記磁界センサ(16)を測定点(14)における平衡母線(6、7、8、9、10、11)に対して所定の位置に保持し、および/または前記磁界センサ(17)を前記接触点(12)に対して所定の位置に保持することを特徴とする方法。
  14. 電解セル(3)内に配列され電解液に浸漬された複数の交互配置電極(1、2)、すなわち陰極(1)および陽極(2)を含む電気分解システムの個別電極を流れる電流を測定し、該電気分解システムは、2つの隣り合うセルの間のそれぞれに設けられたセル分離壁(5)に配設された母線装置(4)を有し、該母線装置は平衡母線(6、7、8、9、10、11)を含み、一のセルの陽極をその隣のセルの陰極に電気的に接続して電極間に複数の電気的径路で電流を流し、該電気的接続は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)と前記電極の吊架棒(13)との間の接触点(12)によって形成される電流測定装置において、該電流測定装置は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を流れる電流によって誘起される磁界を測定する磁界検出手段(15、16)を含み、該磁界検出手段は、前記接触点(12)の隣り合う対のそれぞれの間に位置する測定点(14)に配設されていることを特徴とする電流測定装置。
  15. 請求項14に記載の装置において、前記磁界検出手段は、前記接触点(12)の隣り合う対のそれぞれの中の中央点にて前記磁界を検出するように構成されていることを特徴とする装置。
  16. 請求項14または15に記載の装置において、前記磁界検出手段は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を取り囲むように配列された磁気回路(15)を含むことを特徴とする装置。
  17. 請求項16に記載の装置において、前記磁気回路(15)は開ループ電流センサであることを特徴とする装置。
  18. 請求項16に記載の装置において、前記磁気回路(15)は閉ループ電流センサであることを特徴とする装置。
  19. 請求項16ないし18のいずれかに記載の装置において、前記磁気回路(15)は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)を囲むリングとして形成された磁性材料からなるコアを含むことを特徴とする装置。
  20. 請求項14または15に記載の装置において、前記磁界検出手段は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)の近傍に配設された1または複数のホール効果センサ(16)を含むことを特徴とする装置。
  21. 請求項20に記載の装置において、前記磁界検出手段は、前記測定点(14)において垂直面内で前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)の周りに配設されたホール効果センサ(16)のアレイを含むことを特徴とする装置。
  22. 請求項14ないし21のいずれかに記載の装置において、該電流測定装置はさらに、実質的に前記接触点(12)の高さに配設されて該接触点を通る電流を測定する磁界検出手段(17)を含むことを特徴とする装置。
  23. 請求項22に記載の装置において、前記磁界検出手段は前記接触点(12)の近傍に配設された磁界センサ(17)を含むことを特徴とする装置。
  24. 請求項23に記載の装置において、該装置は前記接触点(12)の周囲に配設された磁界センサ(17)のアレイを含むことを特徴とする装置。
  25. 請求項14ないし24のいずれかに記載の装置において、該電流測定装置は非磁性絶縁材からなるフレームユニット(18)を含み、該フレームユニットは、前記磁界回路(15)および/または前記磁界センサ(16)を前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)に対して所定の位置に保持するように構成されていることを特徴とする装置。
  26. 請求項25に記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、前記磁界センサ(17)を前記接触点(12)に対して所定の位置に保持するように構成されていることを特徴とする装置。
  27. 請求項25または26に記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、前記平衡母線(6、7、8、9、10、11)に沿った複数の測定点(14)から磁界を測定するように構成された複数の磁界センサ(16)を含むことを特徴とする装置。
  28. 請求項25ないし27のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、複数の接触点(12)から磁界を測定するように構成された複数の磁界センサ(17)を含むことを特徴とする装置。
  29. 請求項25ないし27のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は1または複数の切り込み(19)を含み、該切り込みはそれぞれ電極吊架棒(13)の端部を収容するように構成されていることを特徴とする装置。
  30. 請求項29に記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、陽極(2)の1または複数の吊架棒(13)に対応する1または複数の切り込み(19)を含むことを特徴とする装置。
  31. 請求項29または30に記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、陰極(1)の1または複数の吊架棒(13)に対応する1または複数の切り込み(19)を含むことを特徴とする装置。
  32. 請求項29ないし31のいずれかに記載の装置において、各切り込み(19)は吊架棒(13)の端部をあそびをもって収容し、前記電極を取り外すことなく前記フレームユニット(18)を前記母線上の位置に降下させて取付け可能に、またフレームを取り外すことなく該電極を持ち上げ可能に構成されていることを特徴とする装置。
  33. 請求項29ないし32のいずれかに記載の装置において、各切り込み(19)は、前記フレームユニット(18)の互いに平行で間隔をあけて対向する2つの壁部(20)の間に画成され、前記壁部(20)にそれぞれには、互いに離隔した2つの磁界センサ(17)が取り付けられて前記接触点(12)における電流を測定することを特徴とする装置。
  34. 請求項29ないし32のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、前記陰極(1)の複数の吊架棒(13)および前記陽極(2)の複数の吊架棒(13)を収容する切り込み(19)を含むことを特徴とする装置。
  35. 請求項25ないし34のいずれかに記載の装置において、該装置は、実質的に前記セル(3)の全長まで延伸する1つのフレームユニット(18)を含むことを特徴とする装置。
  36. 請求項25ないし35のいずれかに記載の装置において、該装置は、前記母線装置上に一列または縦列に配設された複数のフレームユニット(18)を含むことを特徴とする装置。
  37. 請求項25ないし36のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、前記磁界検出手段(15、16、17)から得た複数の信号を予解析するマイクロプロセッサ(21)を含むことを特徴とする装置。
  38. 請求項37に記載の装置において、前記マイクロプロセッサ(21)は、デジタル、アナログまたは無線手段を用いて接続して情報交換を行うように構成されていることを特徴とする装置。
  39. 請求項25ないし38のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は可視表示器(22)を含み、該表示器は、注意を要する不具合のある電極をタンクハウスの操作者に表示するように構成されていることを特徴とする装置。
  40. 請求項39に記載の装置において、前記可視表示器(22)は前記マイクロプロセッサ(21)によって制御され、該マイクロプロセッサは前記フレームユニット(18)内に配設されていることを特徴とする装置。
  41. 請求項37ないし40のいずれかに記載の装置において、前記マイクロプロセッサ(21)は、前記磁界センサ(15、16、17)の故障を検出し、また残りの磁界センサの信号の解析を再構成するように構成され、これにより前記フレームユニット(18)は継続して機能できることを特徴とする装置。
  42. 請求項41に記載の装置において、前記マイクロプロセッサ(21)は前記磁界センサ(15、16、17)の故障を知らせる警報信号を発するように構成されていることを特徴とする装置。
  43. 請求項37ないし42のいずれかに記載の装置において、該装置は、前記フレームユニット(18)の前記マイクロプロセッサ(21)から信号を受信するように構成された中央処理装置(23)を含むことを特徴とする装置。
  44. 請求項43に記載の装置において、前記マイクロプロセッサ(21)は、デジタル、アナログまたは無線手段を用いて前記中央処理装置(23)に接続し、情報交換を行うように構成されていることを特徴とする装置。
  45. 請求項25ないし44のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、前記電極吊架棒(13)の温度を測定するように配設された温度センサ(24)を含むことを特徴とする装置。
  46. 請求項25ないし45のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は、前記母線装置(4)の温度を測定するように配設された温度センサ(25)を含むことを特徴とする装置。
  47. 請求項25ないし46のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は外部装置またはホストによって給電されることを特徴とする装置。
  48. 請求項25ないし47のいずれかに記載の装置において、前記フレームユニット(18)は電気エネルギー貯蔵装置(26)を含むことを特徴とする装置。
  49. 請求項25ないし48のいずれかに記載の装置において、前記エネルギー貯蔵装置(26)は環境発電によって充電可能であることを特徴とする装置。
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