JP2016509053A - 痔核を処置するための組成物 - Google Patents

Abstract

痔核を治療するための組成物は次の乾燥成分：セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、ギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）及び月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含み、これらは混合されてその後、均質な痔核の治療組成物を形成するために、これらの乾燥成分はオリーブオイルと均一な溶液にするため混ぜられる。好ましい実施形態では、痔核を治療するための成分：３０−７０重量％のオリーブオイル、２７−４４重量％のセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、１５−２５重量％のギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）、および５−１５重量％の月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む。最も好ましい実施形態としては、１リットル（約１０００立方センチメートル）のオリーブオイルに対して、１０００立方センチメートル（ｃｃ）の乾燥成分は７０重量パーセントのセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、２０重量パーセントのギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）および１０重量パーセントの月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む。【選択図】 なし

Description

本発明は医療分野に関し、とりわけ痔核を処置するための組成物に関する。

痔核は排便の制御を助ける肛門管の血管構造物である。それらは病的であるか、腫れもしくは炎症が生じて蓄積したものである。痔核は生理状態で、動静脈チャンネルと結合組織を構成するクッションとして機能する。

病理学の痔核の症状は存在するタイプに依存する。内痔核は通常痛みのない直腸出血に関連付けられる。外痔核は症状をほとんど引き起こさないこともある；しかし血栓症を引き起こした場合、肛門の範囲内にほとんど疼痛と腫脹ができる場合がある。痔核の正確な原因が不明のままであるが、腹腔内圧を増加させる多くの要因、特に便秘はそれらの発生過程において役割を果たしていると考えられている。

軽度から中程度の痔核の不快感あるいは疾患の初期治療は、より多くの食物繊維摂取、水分を保持するための口腔液、疼痛を和らげるのに役立つ非ステロイド系抗炎症薬および休息からなる。症状がひどいか、保存的治療で改善しない場合、多くの簡単な処置が行なわれることもある。外科手術は、これらの手段の後改善しない人々のためにとっておく。

多くの局所薬と坐剤が痔核の処置に利用される一方で、それらの使用を支持する証拠はほとんどない。ステロイド含有製材は皮膚菲薄化を引き起こすかもしれないので１４日間以上使用されてはならない。ほとんどの薬剤は、活性成分の組み合わせを含む。これらは次のもの：ワセリンまたは酸化亜鉛のような保護クリーム、リドカインのような鎮痛薬、およびエピネフリンのような血管収縮剤を含んでいてもよい。フラボノイドは潜在的副作用のため効果に疑問の余地がある。

Ｋｕｃｕｋａｙ（特許文献１）では、トチノキ（ｈｏｒｓｅ ｃｈｅｓｔｎｕｔｓ）の水性抽出物と組み合わせたイチジクの葉の水性抽出物、クルミ殻および／またはアーティチョーク（ａｒｔｉｃｈｏｋｅ）の葉からなる痔核の治療用組成物を開示する。

Ｒｏｌｆ（特許文献２）は、薬剤を経皮的または局所的に送達するため皮膚に貼り付けられる接着パッチを開示する。

ＭｃＡｎａｌｌｅｙ（特許文献３）は、もっぱら天然素材の食品成分、および随意に安全な食品添加物で作られているヒドロゲル創傷包帯を開示する。

Ｓｃｈｕｌｔｚ（特許文献４）は、担体、少なくとも１つの精油、および皮膚病に治療効果のある皮膚用活性成分を含んでいる皮膚病治療用の局所組成物を開示する。

従って、痔核を処置する有効で、安全で、かつ単純な組成物のニーズがある。

国際公開第２０１０／０８１４８５号

国際公開第２００８／１３３９８２号

国際公開第２００９／０１７７０８号

国際公開第２００１／０２８４９１号

本発明のこれら他の目的は乾燥成分：セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、ギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）および月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む痔核の治療のための組成物で成し遂げる。これらをオリーブオイルとともに均一溶液に混合される。

本発明によれば、好ましい実施形態では下記痔核治療用の組成物：３０−７０重量パーセントのオリーブオイル、２７−４４重量パーセントのセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、１５−２５重量パーセントのギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）、および５−１５重量パーセントの月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む。

好ましい実施形態では、１リットル（約１０００立方センチメートル）のオリーブオイルに対して、１０００立方センチメートル（ｃｃ）の組成物の乾燥成分は７０重量パーセントのセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、２０重量パーセントのギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）および１０重量パーセントの月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む構成であってもよい。

本発明の他の目的、特徴および利点は、図面及び請求項とともに次の詳細な説明を読むことで明らかになる。

以下の詳細な説明では、多数の具体的詳細は発明についての完全な理解を提供するために説明される。しかしながら、本発明がこれらの具体的詳細なしで実行できることは当業者によって理解される。他の例では、周知な方法、手順および成分は本発明を不明瞭にしないよう詳細な説明に記載されていない。

本発明によれば、痔核を治療するための組成物は次の乾燥した３つの成分：セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、ギンバイカ（ｍｙｒｔｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）、月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含んでいる。その後、均質な痔核の治療組成物を形成するために、これらの乾燥成分はオリーブオイルと混ぜられる。

本明細書では換算するために、１立方センチメートルは０．００１リットルと等しいとする。

発明の好ましい実施形態では痔核の治療用の組成物は下記成分：３０−７０重量％のオリーブオイル、２７−４４重量パーセントのセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、１５−２５重量パーセントのギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）、および５−１５重量パーセントの月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む。

好ましい実施形態では、１リットル（約１０００立方センチメートル）のオリーブオイルに対して、１０００立方センチメートル（ｃｃ）の組成物の乾燥成分は７０重量パーセントのセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、２０重量パーセントのギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）および１０重量パーセントの月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含んでもよい。

セイヨウキョウチクトウは１５００年以上の間、古文書と民俗学の中で報告されてきた。それは、民間療法として漢方医によって皮膚炎、膿瘍、湿疹、乾癬、潰瘍、イボ、ウオノメ、白癬、疥癬、ヘルペス、皮膚癌、喘息、月経困難症、癲癇、マラリア、堕胎薬、催吐薬、心臓強壮剤、そして腫瘍を含む種々様々の疾病と疾患に伝統的に使用されてきた。セイヨウキョウチクトウの柔らかくなった葉は、皮膚炎、脱毛、表在性腫瘍および梅毒の治療のために局所的に利用されてきた。セイヨウキョウチクトウ葉の煎じ薬は、歯肉炎の処置および小児のための点鼻薬として使用されてきた。癌に対抗するため筋肉注射（ＩＭ）あるいは経口で利用されるセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）の強心配糖体は研究中である。国立がん研究所はセイヨウキョウチクトウ中の主要なグリコシドのうちの１つのオレアンドリンは「潜在的な抗腫瘍作用を有する脂溶性強心配糖体」として定義した。しかしそれはこれまで痔核を治療するものでは知られていなかった。

疫学研究からの裏付けは、食事中の一価不飽和脂肪のより高い割合が冠動脈性心疾患の危険率の減少と関連付けられることを示唆する。オリーブオイルが一価不飽和脂肪、最も顕著にはオレイン酸にかなり富んでいるため、これは重要である。オリーブオイルの摂取は、コレステロール調節とＬＤＬコレステロール酸化に対する好ましい効果のような心臓の健康上の利益とを提供することができ、それは動物、およびヒトの両方で血管拡張効果と同様に消炎作用、血栓阻害、抗高血圧作用を発揮する。さらに、オリーブオイルがＬＤＬコレステロールの「悪い」レベルを抑制し、「善玉」コレステロール、ＨＤＬのレベルを引き上げるから心臓病を防ぐ。しかしながら、オリーブオイルはこれまで、痔核を治療するものでは知られていなかった。

好ましい実施形態ではエキストラバージンオイルあるいは最初の圧搾されたオリーブオイルが使用される。

いくつかの国々では、特にヨーロッパと中国では、副鼻腔感染に対してギンバイカを処方する慣行があった；しかし、副鼻腔炎の治療に使用された漢方薬の系統的レビューは、どんな漢方薬も副鼻腔炎の治療において有益であるという証拠は限定的であると結論を下した。しかしながら、ギンバイカはこれまで、痔核を治療するものでは知られていなかった。

月桂樹の水性抽出物も収れん薬および手頃な軟膏剤としてさえ開放創に使用することができる。マッサージ療法では、月桂樹の精油は関節炎とリウマチを和らげると評価されている。アロマテラピーでは、それは耳痛と高血圧を治療するために使用される。月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）から分離された化学化合物ロウロシドＢ（ｌａｕｒｏｓｉｄｅ Ｂ）は、高濃度のヒト黒色腫（皮膚癌）細胞増殖の阻害剤である。しかしながら、月桂樹はこれまで痔核を治療するものとは知られていなかった。

痔核用化合物を合成するために、セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、ギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）および月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を微細な乾燥組成物に処理し、これらの活性成分を放出させる。より具体的には最初に、乾燥成分−セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍｏｌｅａｎｄｅｒ）、ギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）および月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）−は細かく切られ、粉砕されかつ／または破砕される。これは、好ましくは従来の電動ミキサーによって行われてもよい。少量に関しては、乳鉢と乳棒を用いてもよい。

その後、対応する量のオリーブオイルは沸騰させられる。ほとんどの場合、オリーブオイルの体積量は、処理された乾燥成分の体積に近似的に相当する。好ましくは、１リットルのオリーブオイルが使用される。

オリーブオイルが沸騰し始めた後、処理された乾燥成分はオリーブオイルに加えられそして、混合物は１（１）分間沸騰させられる。好ましくは、その混合物は沸騰中に撹拌される。

その後、その混合物は、室温（約２０℃）に冷やす。

その後、その混合物は、もう１分間再度沸騰させられる。この第２の沸騰の後、それは室温（約２０℃）に冷やす。ある場合には、第３の沸騰が有効なことがありその後冷やす。

混合物の冷却と沸騰によって乾燥した植物成分はそれらの活性成分を効果的に放出する。最初に細かく切ること、粉砕すること、および／または破砕することそしてその後、乾燥した植物材料を沸騰させることによって、オリーブオイルの中に有効成分が放出される。これによってオリーブオイル＋葉で見つかる活性成分の混合物がでてくる。

本発明が前述の実施形態の詳細な例示に限定的でなく、本発明がそれらの精神及び性質から逸脱されることが無く、他の特定形態で具体化されるかもしれないことは当業者に明らかである。したがって、本実施形態はすべての点で例示的としてみなされるべきものであり本発明の本発明の精神は前述の記載により添付の請求項に示されており請求項と同等の意味および範囲内に生ずるすべての変更は、本願明細書に包含されるように意図される。

Claims (12)

1. 痔核を治療するための組成物であって：
   ３０−７０重量％のオリーブオイル、２７−４４重量％のセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、１５−２５重量％のギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）、および５−１５重量％の月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む組成物。
2. 前記組成物は、オリーブオイルは組成物の５０重量パーセント、セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）は組成物の３５重量パーセント、ギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）は組成物の１０重量パーセント、および月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）は組成物の５重量パーセントである請求項１に記載の組成物
3. 前記組成物が１リットルのオリーブオイルと７０重量パーセントのセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、２０重量パーセントのギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）、および１０重量パーセントの月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を含む１０００立方センチメートル（ｃｃ）の乾燥成分を含んでいる請求項１に記載の組成物。
4. 痔核の治療に対する組成物を作る方法であって：
   Ａ． セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、ギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）および月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）を、それらの有効成分が放出されるように微細な乾燥組成物への処理する工程；
   Ｂ． 対応する量のオリーブオイルを沸騰させる工程；
   Ｃ． オリーブオイルが沸騰し始めた後、処理された乾燥組成物をオリーブオイルに加え、混合物を沸騰させる工程
   Ｄ． 前記混合物を室温で冷却する工程
   Ｅ． 前記混合物を再沸騰させる工程；
   および
   Ｆ．前記再沸騰させた混合物を室温で冷却する工程：
   を含む方法。
5. 前記オリーブオイルの体積量は、前記処理された乾燥組成物の体積量とほぼ等しい請求項４に記載の方法。
6. 前記処理は細かく切ること、粉砕することおよび／または破砕することである請求項４に記載の方法。
7. 前記沸騰は１（１）分間である請求項４に記載の方法。
8. 前記沸騰中に、前記混合物が撹拌される請求項４に記載の方法。
9. 前記沸騰中に、前記混合物が撹拌される請求項７に記載の方法。
10. 前記混合物の再沸騰は１（１）分間である請求項４に記載の方法。
11. 前記組成物は３０−７０重量％のオリーブオイル、２７−４４重量％のセイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）、１５−２５重量％のギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）、および５−１５重量％の月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）である請求項４に記載の方法
12. オリーブオイルは組成物の５０重量パーセント、セイヨウキョウチクトウ（ｎｅｒｉｕｍ ｏｌｅａｎｄｅｒ）は組成物の３５重量パーセント、ギンバイカ（ｍｙｒｔｕｓ ｃｏｍｍｕｎｉｓ）は組成物の１０重量パーセント、および月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）は組成物の５重量パーセントの月桂樹（ｌａｕｒｕｓ ｎｏｂｉｌｉｓ）である請求項１１に記載の方法。