JP2016508900A - 輪郭に合致した積層構造体を製作するための方法及び装置 - Google Patents

Abstract

複数の同一な製作モジュールは、一緒にリンクされ、かつ共通の特徴を有する一群の構造体内の任意の複数の種々の積層構造体を製作するように構成可能である。製作モジュールのうちの各々は、対応するツール上の積層構造体のセクションを製作するように局所的に適合される。コントローラは、製作モジュールの自動化された作動を制御し、かつ調整する。【選択図】図２

Description

本開示は、概して、積層の製作に関し、特に、輪郭に合致し、かつより具体的には、共通の特徴を有する一群の構造体内の種々の積層構造体の自動化されたレイアップ及び成形のための方法及び装置を取り扱う。

複合構造体、殊に輪郭を有するものは、時々、構造体が複数の部品から成形されることを要求するという特徴を有する。例えば、航空機産業において、輪郭に合致した複合材の胴体バレルフレームセクションは、機械的に一緒に結合されるチャネルセクションフレーム及びシヤタイを備えるツーピースのアセンブリを使用して成形され得る。より最近では、ワンピースの複合フレームセクションは、組物複合材料を採用することが提案されてきたが、この製作アプローチは時間を浪費し、かつ労力がかかり、かつ望ましいものよりも重たいフレームをもたらし得る。ワンピースのフレームセクションを製作するという問題は、製造効率を良くするために生産フロー時間が重要となり得る、高い生産速度の環境においてより困難である。

従って、ワンピースの積層構造体、殊に輪郭に合致したものを生産するための方法及び装置に対する必要性が存在し、それらは自動化によって労力及びアセンブリ時間を低減する。生産速度を増す一方で、材料及び労務費用を低減するために、共通の特徴を有する一群の構造体内の種々の積層構造体を生産するための方法及び装置に対する必要性がまた存在する。更に、一方向プリプレグテープなどの一定の材料の形態を使用して、積層構造体を製作するための方法及び装置に対する必要性が存在し、それらは従来の手動の製作方法を使用して生産することができない。

開示される実施形態は、共通の特徴を有する一群の構造体内の種々の複合積層構造体を生産するための方法及び装置を提供する。装置は、航空機の胴体フレームなどの構造体部材の生産において、一方向プリプレグテープを成形するために特に設計された、自動化された再構成可能な複合成形システムを備える。装置は、対応する構造体上の形状を画定する広い範囲のツールに適合するように再構成され得る単一の成形具を成形するために、一緒にリンクする複数の実質的に同一な成形モジュールを備える。成形モジュールのうちの各々は、ツールのユニークなデザイン、形状、又は特徴に、局所的に適合し又は変形する能力を所有する。１つの航空機の用途において、装置は、フレームセクションの各々の積み重ねをレイアップし、成形し、かつ圧縮することによって、Ｚ横断面形状を有する多数重なった複合フレームセクションを製作するために採用され得る。積み重ねは、内側コードから外見上は外側コードまで成形され、時々シヤタイとして言及される。成形モジュールのうちの各々は、ツールの局所的な形状に適合する。モジュールは、ツール全体に順応する単一の成形具を成形するやり方において、一緒にリンクされる。様々なツールのアーク長は、成形モジュールを加え又は除去することによって受け入れられ得る。成形モジュールが、構造体が輪郭に合致するそれらの場合において、ツールの全アーク長に正確に一致することは必要ではない。装置は、一群の構造体内の構造体の包括的構造体上の輪郭形状に基づいて、適合制御システムを採用する。適合制御システムは、力のフィードバック及び位置制御の組み合わせに基づいて、構造体のうちの各々の積み重ねを成形する。各々の成形モジュールは、２つのサーボ軸を有し、かつ同時にこれらの２つの軸のうちの１つに対する力フィードバックを採用する。力フィードバックの使用は、成形されている構造体の領域に応じる。成形プロセスの間に、フィードバックは、２つの軸の間を行ったり来たりする。２つの軸の間のスイッチングは、適合システムによって制御され、かつ成形されている構造体の包括的な形状パラメータによって決定される。包括的な動きのプロファイルへの依存は、装置が、ＮＣ（数値制御）プログラミングに対する必要性なしに、ユニークな構造体の多重性、プライバイプライ（ｐｌｙ‐ｂｙ‐ｐｌｙ）のうちのいずれかを成形することを可能にする。装置は、成形モジュールを加え又は除去することによって、かつ対応するツール形状に実質的に合致するようにモジュールを配置することによって、一群の構造体内の種々のサイズの構造体を製作するために容易に拡張可能である。

１つの開示される実施形態にしたがって、システムは、複数のユニークな部品を製作するために提供される。システムは、製作される複数の部品にそれぞれ対応する複数のユニークなレイアップツール、及び複数の部品及び複数のレイアップツールにそれぞれ対応する複数のユニークな成形具を画定するために、一緒に組み合わされるように構成された複数の成形具モジュールを備える。成形具のうちの各々は、部品のうちの対応する１つを成形するために、レイアップツールのうちの対応する１つの上に材料を横たえるように適合される。成形具モジュールは実質的に同一であり、かつ複数のユニークな成形具のうちの各々は、実質的に同一な成形具モジュールのうちの各々を、対応するユニークなレイアップツールに結合することによって構成される。成形具モジュールは、一緒にリンクされて、かつ成形具モジュールが複数の方向へ移動することを可能にするベース上に設置される。成形具モジュールのうちの各々は、レイアップツールのうちの対応する１つの上に材料を成形するように適合された成形ヘッドを含む。成形ヘッドのうちの各々は、コンプライアンス（ｃｏｍｐｌｉａｎｃｅ）を含む。部品は、積層構造体であり得、かつ積層構造体は炭素繊維強化プラスチックであり得る。

別の開示される実施形態にしたがって、装置は、共通の特徴を有する一群の構造体内の複数の種々の積層構造体のうちの各々を製作するために提供される。装置は、対応するツール上の積層構造体のセクションを製作するように各々局所的に適合された複数の個別の製作モジュールを備える。製作モジュールは、それらの一群内の積層構造体のうちの各々を製作するために再構成可能である。装置は、また、製作モジュールの自動化された作動を制御及び調整するためのコントローラを含む。装置は、更に、ツール上で積層の積み重ねを成形するように適合された成形部材を備え得る。成形部材は、製作モジュールの長さに沿って延伸し、かつ少なくとも２つの軸に沿ったツール上での動作のために製作モジュールのうちの各々の上に設置される。成形部材は、製作モジュールの長さに沿って連続的である。成形部材は、２つの軸に沿って制御されるが、ワンピースの航空機の胴体フレームの場合に、フレームの内側コード半径とシヤタイ半径との間などの成形される構造体の種々の領域の間の変化に適合する形状を有する。製作モジュールのうちの各々は、成形部材の一部分が局所的に設置されるトラックを含む。単一の成形部材は、特定の構造体を製作するために使用され得るが、成形部材は、種々の形状の構造体を製作するための種々の形状をそれぞれ有する複数の成形部材の相互交換機能を有効にするために、トラックの中に取り外し可能に設置される。トラックは、成形部材が構造体上で移動するのに伴って、構造体のアーク長が変化する際に、各々のモジュールに関する成形部材の横方向（又は正接）のスリップを可能にする。成形部材は、ツール上で積層の積み重ねをスイープ（ｓｗｅｅｐ）するように適合されており、かつコンプライアンスを含む。製作モジュールのうちの各々は、ツールの一部分に対抗して積層の積み重ねの一部分を固定するように適合されたクランプを含む。製作モジュールのうちの各々は、積層の積み重ね上で成形部材をスイープし、かつツール上に積層の積み重ねを圧縮するために、成形部材と結合された駆動ドライブを含む。装置は更に、その上に少なくとも１つの積層の積み重ねを保持するように適合された柔軟な積み重ねのキャリアを備え得、ここで、製作モジュールのうちの各々は、積み重ねのキャリアを解放可能に保持するように適合された相隔たるトラックのペア、及びツール上で成形部材が積み重ねを成形する際に、積み重ねのキャリアを引張状態において保持するための積み重ねのキャリア制御アセンブリを含む。成形部材は、ツール上の積み重ねと共に積み重ねのキャリアをスイープするために、積み重ねのキャリアと係合可能であり、かつ積み重ねのキャリア制御アセンブリは、２つの軸に沿った積み重ねのキャリアの位置を調整するためのドライブを含む。製作モジュールのうちの各々は更に、成形部材によって積層の積み重ねに適用される力のレベルを感知するための力センサ、及び成形部材の位置を感知するための位置センサを含む。製作モジュールのうちの各々は更に、製作モジュールをツールに固定するためのクランプを含む。装置はまた、製作モジュールを一緒に結合し、かつ製作モジュールをツールに関して位置合わせするための製作モジュールの間のリンク機構を備え得る。リンク機構は、成形モジュールが、連続的に延伸する成形部材の後寄りのアークと実質的に同じアークに沿って回転することを可能にするように構成されている。製作モジュールは、互いに実質的に同一であり、かつ相互交換可能である。装置は、また、積層構造体を集合的に製作するために、製作モジュールの作動を制御し、かつ調整するための中央コントローラを含む。

更に別の実施形態にしたがって、方法は、共通の特徴を有する一群の部品内の複数の種々の部品を製作することを含み、ここで、部品のうちの各々は、ユニークなツールを使用して製作される。方法は、部品のうちの１つがその上で製作されるツールと実質的に合致する、複数の個別の実質的に同一な製作モジュールを配置すること、及び製作モジュールのうちの各々をツールの局所的なセクションに適合することを含む。方法は、更に、ツールの対応するセクション上で部品の部分を製作するために、製作モジュールの作動を制御し、かつ調整することを含む。製作モジュールを配置することは、製作モジュールのうちの各々をツールの近傍に移動させること、及び製作モジュールを一緒にリンクすることを含む。方法は、更に、製作モジュールのうちの各々をツールに固定することを含み得る。製作モジュールのうちの各々を適合することは、製作モジュールのうちの各々によって、その上で部品が製作されるツール上の表面の位置を学習することを含む。方法は、また、成形部材を使用してツールの表面にわたり材料をスイープすること、及びツール上の表面の位置を学習するために成形部材を使用することを含み得る。表面の位置を学習することは、成形部材がツールの表面にわたり材料をスイープする際に、成形部材の位置を感知すること、及び成形部材の感知された位置を記録することを含む。製作モジュールのうちの各々を適合することは、製作モジュールの高さを共通の水位線に調整することを含む。方法は、更に、製作モジュールのうちの全てに沿って連続的なスプラインを成形することを含み得る。連続的なスプラインを成形することは、製作モジュールの実質的に全体の長さに沿って、連続的な成形部材を設置することを含む。製作モジュールのうちの各々は、積み重ねの局所的なセクションを成形するための積層の積み重ねの成形具モジュールであり得る。製作モジュールを配置することは、単一の積層の積み重ねの成形具を成形するために、製作モジュールを一緒にリンクすることを含む。

別の開示される実施形態にしたがって、複合積層構造体を製作する方法が提供される。方法は、その上で積層の積み重ねが成形されるツールを、積層構造体を製作するために概ね合致させるように、複数の実質的に同一の成形モジュールを配置すること、及び全体の複合積層構造体を成形するために、単一の成形具を成形するように成形モジュールを一緒にリンクすることを含む。方法は更に、成形モジュール上に連続的な成形部材を設置すること、連続的な成形部材が成形具の実質的に全体の長さに延伸するスプラインを画定すること、及びツール上の複合材の積み重ねを成形し、かつ圧縮するために成形部材を使用することを含む。方法はまた、積み重ねのキャリア上に複合材の積み重ねを配置することを含み得る。成形部材は、ツール上の積み重ねと共に、積み重ねのキャリアを係合し、かつスイープするために使用される。

更に別の開示される実施形態にしたがって、ツール上で複合積層部分を成形するための成形モジュールが提供される。成形モジュールは、その上に複合樹脂の積み重ねが設置される柔軟な積み重ねのキャリアの位置を制御するように適合されるベース及び積み重ねのキャリア制御アセンブリを備える。成形モジュールは、更に、ベース上に設置され、かつツール上の積み重ねのキャリアから複合樹脂の積み重ねを自動的に成形するように適合されたヘッドセクションを備える。ベースは、支持表面上で移動するように適合され、かつヘッドセクションは、ツールの輪郭を学習するための適合制御部を含む。成形モジュールは、更に、ヘッドセクションをツールに固定するためのクランプ、及びツール上に積み重ねを成形するための自動的に制御された成形部材を含み得る。

本開示の１つの側面にしたがって、複数のユニークな部品を製作するためのシステムが提供され、システムは：製作される複数の部品にそれぞれ対応する複数のユニークなレイアップツール、並びに複数の部品及び複数のレイアップツールにそれぞれ対応する複数のユニークな成形具を画定するために一緒に組み合わされるように構成された複数の成形具モジュールを備え、成形具のうちの各々は、部品のうちの対応する１つを成形するために、レイアプツールのうちの対応する１つの上に材料を横たえるように適合される。有利なことには、成形具モジュールは実質的に同一であり、かつ複数のユニークな成形具のうちの各々は、実質的に同一な成形具モジュールのうちの各々を、対応するユニークなレイアップツールに結合することによって構成される。有利なことには、システムでは、成形具モジュールがベース上に設置され、成形具モジュールが複数の方向へ移動することを可能にする。有利なことには、システムでは、成形具モジュールは一緒に固定的にリンクされている。有利なことには、成形具モジュールのうちの各々は、レイアップツールのうちの対応する１つの上に材料を成形するように適合された成形ヘッドセクションを含む。有利なことには、システムでは、成形ヘッドセクションのうちの各々は、コンプライアンスを含む。有利なことには、システムでは、成形具モジュールがレイアップツールに結合される場合に、コンプライアンスが除去される。有利なことには、システムでは、部品が積層された構造体である。有利なことには、システムでは、部品が炭素繊維強化プラスチックである。

本開示の更なる側面にしたがって、共通な特徴を有する一群の構造体内の複数の種々の積層構造体のうちの各々を製作するための装置が提供され、装置は：対応するツール上の積層構造体のセクションを製作するように、各々が局所的に適合された複数の個別の製作モジュールを備え、製作モジュールはそれらの一群内の積層構造体のうちの各々を製作するために再構成可能であり、及び製作モジュールの自動化された作動を制御し、かつ調整するためのコントローラを備える。有利なことに、装置は、更に、ツール上で積層の積み重ねを成形するように適合された成形部材を備え、成形部材は、製作モジュールの長さに沿って延伸し、少なくとも２つの軸に沿ってツール上で移動するために、製作モジュールのうちの各々の上に設置される。有利なことには、装置では、成形部材が製作モジュールの長さに沿って連続的である。有利なことには、装置では、製作モジュールのうちの各々が、成形部材の一部分が局所的に設置されるトラックを含む。有利なことには、装置では、成形部材が、種々の形状をそれぞれ有する複数の成形部材の相互交換機能を有効にするために、トラックの中に取り外し可能に設置される。有利なことに、装置では、成形部材が、ツール上で積層の積み重ねをスイープするように適合され、かつコンプライアンスを含む。有利なことには、装置では、製作モジュールのうちの各々が、ツールの一部分に対抗して積層の積み重ねの一部分を固定するように適合されたクランプを含む。有利なことには、装置では、製作モジュールのうちの各々が、積層の積み重ね上で成形部材をスイープし、かつツール上に積層の積み重ねを圧縮するために、成形部材と結合された駆動ドライブを含む。有利なことには、装置は、更に、その上に少なくとも１つの積層の積み重ねを保持するように適合された柔軟な積み重ねのキャリアを備え得、かつここで、製作モジュールのうちの各々は、積み重ねのキャリアを解放可能に保持するように適合された相隔たるトラックのペア、及び成形部材がツール上で積み重ねを成形する際に、積み重ねのキャリアを引張状態において保持するための積み重ねのキャリア制御アセンブリを備える。有利なことには、装置では：成形部材が、ツール上の積み重ねと共に積み重ねのキャリアをスイープするために、積み重ねのキャリアと係合可能であり、かつ積み重ねのキャリア制御アセンブリは、２つの軸に沿った積み重ねのキャリアの位置を調整するためのドライブを含む。有利なことには、装置では、製作モジュールのうちの各々が更に：成形部材によって積層の積み重ねに適用される力のレベルを感知するための力センサ、及び成形部材の位置を感知するための位置センサを含む。有利なことには、装置では、製作モジュールのうちの各々が、製作モジュールをツールに固定するためのクランプを含む。有利なことには、装置は、更に、製作モジュールを一緒に固定的に結合し、かつ製作モジュールをツールに関して位置合わせするための製作モジュールの間のリンク機構を備える。有利なことには、装置では、製作モジュールが、互いに実質的に同一であり、かつ相互交換可能である。有利なことには、装置は、更に、積層構造体を集合的に製作するために、製作モジュールの作動を制御し、かつ調整するための中央コントローラを備える。

本開示のまた更なる側面にしたがって、共通の特徴を有する一群の部品内の複数の種々の部品のうちの各々を製作する方法が提供され、ここで、部品のうちの各々はユニークなツールを使用して製作され、方法は：その上に部品のうちの１つが製作されるツールと実質的に合致する複数の個別の実質的に同一な製作モジュールを配置すること、製作モジュールのうちの各々をツールの局所的なセクションに適合すること、及びツールの対応するセクション上で部品の部分を製作するために、製作モジュールの作動を制御及び調整することを含む。有利なことに、方法では、製作モジュールを配置することは：製作モジュールのうちの各々をツールの近傍に移動させること、及び製作モジュールを一緒に固定的にリンクすることを含む。有利なことには、方法は、更に：製作モジュールのうちの各々をツールに固定することを含む。有利なことには、製作モジュールのうちの各々を適合することは、製作モジュールのうちの各々によって、その上で部品が製作されるツール上の表面の位置を学習することを含む。有利なことには、方法は更に：成形部材を使用してツールの表面にわたり材料をスイープすること、及びツール上の表面の位置を学習するために成形部材を使用することを含む。有利なことには、方法では、表面の位置を学習することは：成形部材がツールの表面にわたり材料をスイープする際に、成形部材の位置を感知すること、及び成形部材の感知された位置を記録することを含む。有利なことには、製作モジュールのうちの各々を適合することは、製作モジュールの高さを共通の水位線に調整することを含む。有利なことには、方法は更に：製作モジュールのうちの全てに沿って連続的なスプラインを成形することを含む。有利なことには、方法では、連続的なスプラインを成形することは、製作モジュールの実質的に全体の長さに沿って、連続的な成形部材を設置することを含む。有利なことには、方法では：製作モジュールのうちの各々は、積み重ねの局所的なセクションを成形するための積層の積み重ねの成形具モジュールであり、かつ製作モジュールを配置することは、単一の積層の積み重ねの成形具を成形するために、製作モジュールを一緒にリンクすることを含む。

本開示のまた更なる側面にしたがって、複合積層構造体を製作する方法が提供され、方法は：積層構造体を製作するために、その上に複合材の積み重ねが成形されるツールと概ね合致するように、複数の実質的に同一な成形モジュールを配置すること、全体の複合積層構造体を成形するための単一の成形具を成形するために、成形モジュールを一緒にリンクすること、成形モジュール上に連続的な成形部材を設置することを含み、連続的な成形部材は成形具の実質的に全体の長さに延伸するスプラインを画定し、及びツール上の複合材の積み重ねを成形かつ圧縮するために、成形部材を使用することを含む。有利なことには、方法は、更に：複合材の積み重ねを積み重ねのキャリア上に配置することを含み、かつここで、成形部材を使用することは、ツール上の積み重ねと共に積み重ねのキャリアを係合し、かつスイープすることを含む。

本開示のまた更なる側面にしたがって、ツール上で複合積層部品を成形するための成形モジュールが提供され、成形モジュールは：ベース、その上に複合樹脂の積み重ねが設置される柔軟な積み重ねのキャリアの一部分を制御するように適合された積み重ねのキャリア制御アセンブリ、及びベース上に設置され、かつツール上の積み重ねのキャリアから複合樹脂の積み重ねを自動的に成形するように適合されたヘッドセクションを含む。有利なことには、成形モジュールでは、ベースが支持表面上で移動するように適合される。有利なことには、成形モジュールは、更に、ヘッドセクションをツールに固定するためのクランプを備える。有利なことには、成形モジュールでは、ヘッドセクションが、ツールの輪郭を学習するための適合制御部を含む。有利なことには、成形モジュールは、更に、積み重ねのキャリアを係合し、かつツール上に積み重ねを成形するためのノーズピースを備え、ノーズピースは、第１及び第２の軸に沿ったヘッドセクション上の移動のために設置される。有利なことには、成形モジュールでは、ヘッドセクションが、ノーズピースによって積み重ねのキャリア及びツールに適用される力の大きさを感知するためのロードセルを含む。有利なことには、成形モジュールでは、ベースが、第１及び第２の軸と実質的に直交する第３の軸に沿って、ヘッドセクションを移動させるための駆動スライドアセンブリを含む。有利なことには、成形モジュールでは、ヘッドセクションが、ノーズピースの位置を感知するための少なくとも１つの位置センサを含む。有利なことには、成形モジュールでは、ノーズピースが、ノーズピースがツールの特徴に適合することを可能にするコンプライアンスを有する。有利なことには、成形モジュールでは、積み重ねのキャリア制御アセンブリが、柔軟な積み重ねのキャリア上の張力を制御するための装置を含む。有利なことには、成形モジュールでは、積み重ねのキャリア制御アセンブリが、ヘッドセクション上に設置される。有利なことには、成形モジュールでは、積み重ねのキャリア制御アセンブリが、積み重ねがツール上の積み重ねのキャリアから成形される際に、積み重ねのキャリアを支持及び配置するための自動的に制御された電動アームを含む。有利なことには、成形モジュールでは、ヘッドセクションが、ツール上のデータムを見つけるためのデータム探知器を含む。

特徴、機能及び利点は、本開示の様々な実施形態において個別に達成することができ、又は下記の説明及び図面を参照することによって更に詳細を理解することができる、更に別の実施形態と組み合わせることができる。

例示的な実施形態の特徴と考えられる新規の機能は、添付の特許請求の範囲において明記される。しかしながら、例示的な実施形態と、好ましい使用モード、更にはその目的と特徴は、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって最もよく理解されるであろう。

本開示の実施形態による対応するツール及び製作モジュールを使用して、共通の特徴を有する一群内の任意の複数の部品を製作するためのシステムのブロック図である。 輪郭に合致した複合積層構造体を製作するための装置のダイアグラム平面図である。 Ｚ形状の断面を有する複合積層フレームセクションの斜視図である。 図３の中において示されているフレームセクションの断面図である。 その上に横たえられ、かつ圧縮された図３及び図４の中において示されているフレームセクションを有するツールの端面図である。 図５の中において示されているツールに固定されるように示される、図２の装置の機能ブロック図である。 明確さのために積み重ねのキャリアが示されていないツールの近傍に移動され、かつツールに固定される前の装置の斜視図である。 図７の中において示されている装置の部品を成形する３つの隣接する製作モジュールの前面斜視図である。 モジュールの付加的な詳細を描いている図８の中において示されている製作モジュールのうちの１つの前面斜視図である。 その上に設置される積み重ねを有する積み重ねのキャリアの平面図である。 図７から図９の中において示されている製作モジュールのうちの各々の部品を成形するノーズピーストラックの前面図である。 図１１の中において示されているノーズピーストラック上に設置されるように適合されたノーズピースの長さの一部分の斜視図である。 共通の特徴を有する一群の部品内の複数の種々の部品のうちの各々を製作する方法の流れ図である。 複合積層構造体を製作する方法の流れ図である。 製作モジュールのうちの各々を設定し、かつ情報提供するために使用される方法の流れ図である。 図１５の中において示されている設定及び情報提供のフェーズの間のノーズピースの前進移動を示す図５の中において示されているツールの端面図である。 製作モジュールのうちの各々によって採用される、適合制御方法の流れ図である。 例示的な航空機の生産および保守方法を示す流れ図である。 航空機の例示的なブロック図である。

図１を先ず参照すると、共通の特徴又は特性を有する部品５４の一群５６内の任意の複数のユニークな部品５４を製作するためのシステム３８が提供される。ユニークな部品５４は、レイアップツールであり得る対応するユニークなツール４８、及び時々本明細書の中において成形具４０としてまた言及される製作器４０を成形するように配置され、かつ構成される製作モジュール４２の組み合わせ４３を使用して製作され得る。以下により詳細に議論されるように、製作モジュール４２は、同一であり、かつ相互交換可能であり得る。製作モジュール４２の番号及び配置は、特定の部品５４を製作するために必要とされる特定のツール４８に合致する。製作器４０は、材料４６を特定のツール４８上に配置及び成形することによって、部品５４を製作する。１つの用途において、部品５４は、複数の積み重ねの複合積層であり得、かつ材料４６は、炭素繊維強化プラスチック（ＣＦＲＰ）であり得る。

今や注意は図２に向けられ、それは図１の中において示されているシステム３８の１つの実施形態を示している。この実施例において、複数の成形具モジュール４２は、その上に特定の部品（図２の中において示されていない）が成形されるレイアップツール４８の形状に概ね合致する構成において配置される。示されている実施例において、成形具モジュール４２は、アーク状の形状のレイアップツール４８に実質的に合致するアーク形状において配置されるが、様々な他の形状が可能である。成形具４０は、ツール４８上で複合材の積み重ね４６を成形し、かつラミネート加工する。成形具モジュール４２は、成形具４０を成形するために、リンク機構４４によって互いに固定的に接続される。成形具４０は、自己適合し、かつそれ自身を特定の部品５４を作るために必要とされる各々の特定のツール４８に位置合わせする（図１）。成形具モジュール４２は、互いに実質的に同一であり得、かつそれ故、共通の特徴又は特性を有する一群の部品内のユニークな部品を成形するために、成形具４０の修理、交換、又は再構成の目的で、モジュール４２ａと相互交換可能である。成形具モジュール４２のうちの各々は、特別な目的の又は汎用のコンピュータ、又はＰＬＣ（プログラマブル論理制御装置）を備え得る中央コントローラ５２に結合される。中央コントローラ５２は、成形具モジュール４２の自動化された作動を制御及び調整する。

以前に述べたように、成形具４０は、共通の特徴又は特性を有する一群の部品内の様々な複合部品を成形するために使用され得る。例えば、図３及び図４を参照すると、成形具４０は、（示されていない）航空機の胴体において使用される複合フレームセクション５８を成形し、かつラミネート加工するために使用され得る。フレームセクション５８は、その長さに沿って曲げられ、又は輪郭に合致され、かつ曲率半径「Ｒ」を有する。成形具４０は、一群のフレームセクション５８内の種々のアーク長、曲率半径、又は他の共通の特徴を有する、任意の範囲のフレームセクション５８を成形するために使用され得る。これらの特徴は、輪郭又は曲率半径を含み、成形されるフレームセクション５８又は他の部品の長さに沿って、連続的であるか、又は非連続的であり得る。フレームセクション５８は、概ね断面がＺ形状であり、かつ内側コードフランジ６２及び（時々シヤタイ６４としても言及される）外側コードフランジ６４を備える。内側及び外側コードフランジ６２、６４はそれぞれ、中央ウェブ６０によって接続される。シヤタイ６４は、シヤタイ曲率半径６８によってウェブ６０に接続され、かつ内側コードフランジ６２は、内側コード曲率半径７０によってウェブ６０に接続される。例示的な実施形態において、Ｚ形状のフレームセクション５８が示されてきた一方で、開示される方法及び装置が、Ｌ、Ｉ、及びＣの断面形状を含むがそれに限定されるものではない様々な他の断面形状を有する複合積層部品を製作するために使用され得ることは、留意されるべきである。

今度は、図５を参照すると、成形具４０は、ツール４８上で複合材のプリプレグの積み重ね４６を成形し、かつラミネート加工する。ツール４８は、フレームセクション５８と合致するツールの特徴を有する。この実施例において、ツール４８は、内側コードフランジ７２、内側コードツール曲率半径７４、ツールウェブ７６、シヤタイツール曲率半径７８、及び外側コードツールフランジ８０を含む。ツール４８はまた、その全体の内側コードの周りに延伸するクランピングフランジ８２を含む。他のタイプのレイアップツール４８は、Ｚ断面以外の断面形状を有する他のタイプ及びサイズの複合積層部品を成形するために、開示される方法及び装置との関連において使用され得る。さらに、示されているツール４８は、Ｌ形状の断面を有する曲げられた複合積層フレームセクション又は他の部品をレイアップするために採用され得る。

今度は図６から図９に注意が向けられ、それらは成形具４０の１つの実施形態を示している。図６は、ツール４８上に単一のプリプレグの積み重ね４６をレイアップするプロセスにおいて、成形具モジュール４２のうちの１つを示す機能ブロック図である。積み重ね４６は、以下においてより詳細に議論されるように、積み重ねのキャリア８４上の望ましい、又はインデックス付きの位置の中で支持される。積み重ねのキャリア８４は、成形具モジュール４２の部品を成形する支持アーム９５端部において、キャリアトラック１２０上の上側のエッジに沿って保持される。成形具モジュール４２は、広くは、移動可能なベース１０６上に支持されたヘッドセクション９２上に設置された積み重ねのキャリア制御アセンブリ８６を備える。ベース１０６は、以前に議論された中央コントローラ５２（図２）に結合された、搭載コントローラ１１０を含み得る。ベース１０６上の車輪又はキャスターは、成形具モジュール４２の集合的な幾何学的形状が、ツール４８のそれと実質的に合致するように、成形具モジュール４２が他の成形具モジュール４２を用いて望ましい構成に位置決めされることを可能にするために、（図示せぬ）任意の方向にある工場の床などの支持表面に沿って、成形具モジュール４２が、移動されることを可能にする。ベース１０６は、垂直な方向にあるヘッドセクション９２及び積み重ねのキャリア制御アセンブリ８６を移動するＺ軸のスライドアセンブリ１０８を含む。

積み重ねのキャリア制御アセンブリ８６は、それがツール４８上に成形されている際に、積み重ね４６の位置を支持及び連続的に再位置決めするために、積み重ねのキャリア８４の高度、及び積み重ねのキャリア８４上の張力を制御する。積み重ねのキャリア制御アセンブリ８６は、Ｙ軸及びＸ軸の両方に沿って、支持アーム９５を移動させ、かつそれ故、キャリア支持トラック１２０を移動させる電動駆動システムを含み得る。例えば、電動駆動システムは、Ｙ軸に沿ってキャリア支持トラック１２０を駆動するためのサーボモータ８８、及びＺ軸に沿って支持アーム９５及びキャリア支持トラック１２０を駆動するための空気シリンダー９０を備え得る。他の駆動配置が可能である。

ヘッドセクション９２は、本明細書において以後にノーズピース１１６として言及される、積み重ねの成形部材を含み、それは、ツール４８上に積み重ね４６を成形し、かつ圧縮するために、積み重ねのキャリア８４を係合し、かつツール４８の形状に従う。ノーズピース１１６は、後により詳細に議論されるノーズピーストラック１１８の中に取り外し可能に設置される。ノーズピース１１６は、ツール４８の全体のアーク長に沿って連続的に延伸し、かつ成形モジュール４２の間にスプラインを効果的に成形する。ノーズピース１１６及びトラック１１８の両方は、ツール４８の湾曲及び他の特徴に一致するように、それらの長さに沿って柔軟であり得る。ノーズピーストラック１１８は、例えば、非限定的に、Ｙ方向にノーズピース１１６を移動させる複数の空気シリンダー１０２を備え得る、電動駆動システムに結合される。

Ｚ方向におけるノーズピース１１６の移動は、ベース１０８上のＺ軸のスライドアセンブリ１０８による、ヘッドセクション９２の移動を介して影響を受け得る。ヘッドセクション９２は更に、空気シリンダー１０４又は同様なモータ駆動によって、Ｙ方向に駆動される内側コードクランプ１２２を含む。内側コードクランプ１２２は、積み重ね４６がツール４８の他の表面上で成形されている一方で、内側コードツールフランジ７２（図５）に対抗して、積み重ねのキャリア８４及び積み重ね４６の下側のエッジを固定する。ヘッドセクション９２は、例えば、非限定的に、サーボモータ９４及びエンコーダ９６のみならず、近接センサを備え得るデータム探知器９８を含み得る。サーボモータ９４及びエンコーダ９６は、以下で議論される適合ツールの学習プロセスの間に、ノーズピース１１６の位置、及びそれ故ツール４８上の表面の位置を決定するために使用され得る。ヘッドセクション９２上の１以上のロードセル１００は、学習及び積み重ね成形プロセスの両方の間に、ノーズピース１１６によって適用されている力の量を感知するために使用され得る。

以前の説明から理解され得るように、成形具４０は、２軸調整動作を有するプリプレグの積み重ねの２軸（Ｙ‐Ｚ）制御された掃引（ｓｗｅｅｐｉｎｇ）を提供する。しかしながら、動作は、２軸に限定されない。例えば、必要とされる動作は、調和して作動する（図示せぬ）複数のロボットを使用して完了され得る。成形具４０によって採用される適合制御は、成形具４２が、一群内の部品の共通するプロファイルを使用することによって、部品の一群内の任意の数の部品を作るために使用される各々の特定のツール４８、及び特定のツール及び部品の幾何学的形状を学習し、かつ従うための力のフィードバックに適合することを可能にする。成形具４０によって使用される適合制御はまた、部品５４の厚さが各々の連続的な積み重ね４６を伴って増加する際に、部品５４の形状に自動的に適合又は順応する。位置制御及びモータトルクフィードバックの組み合わせの使用は、一定の圧力が、成形プロセスの間に部品５４に対してノーズピース１１６によって適用されることを可能にする。

図７の中において示されるように、ツール４８は、ツール４８の幾何学的形状に実質的に合致するように構成されてきた複数の成形モジュール４２を備える成形具４０との近接への動作ための車輪付きカート１２６上に支持され得る。成形具モジュール４２は、隣接する成形具モジュール４２のベース１０６の間の機械的なリンク機構４４（図８参照）によって一緒に固定的に接続される。特に図９を参照すると、積み重ねのキャリア制御アセンブリ８６（図６参照）は、Ｚ軸に沿った支持アーム９５（図６から図８参照）の動作を可能にするＺ軸のスライド支持、及びＹ軸に沿った支持アーム９５の動作を提供するスライド１３０を含む。ツール４８に関して成形具４２モジュール４２のうちの全てを自動的に位置合わせする成形具モジュール４２のうちの全てに対して、共通の「水位線」又は基準データムを確立するインデックスプレート１３２に対抗して、ツール４８のフランジ８２（図５）を固定するために、空気シリンダー１３６によって駆動されるツールクランプ１１４は機能する。成形具モジュール４２のうちの各々は、ヘッドセクション９２のうちの各々を、ツールの水位線に位置合わせし、かつその後、位置にロッキングさせることを可能にするわずかな量の「フロート」を含む。この特徴の結果として、ツール４８は、精密なプラットフォーム上に配置される必要はなく、かつ成形プロセスは、平らでない標準的な工場の床上で実行され得る。図面の中においては示されていないが、ツール４８及び／又は積み重ね４６は、樹脂を軟らかくし、かつ成形を容易にするために、レイアッププロセスの間に加熱され得る。加熱は、ＩＲ加熱ランプを使用する赤外線放射を含んだ任意の適切な技術を使用して達成され得るが、それに限定されるものではない。

図１０を参照すると、積み重ねのキャリア８４は、１以上の方向、例えばその幅「Ｗ」に沿って伸縮自在となり得る柔軟で耐久性のある材料から成形され得る。１以上の積み重ね４６は、積み重ねのキャリア８４が成形具４０上に負荷をかけるのに先立って、積み重ねのキャリア８４上の予め選ばれたインデックスが付された位置に配置され得る。積み重ねのキャリア８４は、成形具４０上に積み重ねのキャリアを取り外し可能に設置するために使用される上側及び下側キャリアガイド１４０、１４２を含み得る。例えば、上側キャリアガイド１４０は、キャリア支持トラック１２０内の（図示されぬ）溝内に受け入れられる積み重ねのキャリア８４の後部上に（図示されぬ）個別のガイド部材を含み得る。同様に、下側キャリアガイド１４２は、内側コードクランプ１２２に沿って延伸する（図示されぬ）溝内に受け入れられる積み重ねのキャリア８４の後部上に（図示されぬ）連続的なガイドストリップを備え得る。

図１１は、更に、ノーズピーストラック１２０の１つの実施形態の詳細を示している。この実施例において、ノーズピーストラック１２０は、ノーズピース１１６がツール４８の特徴に一致することを許容するために必要とされるように、トラック１２０が収縮することを可能にする複数の隙間が設けられたセグメント１４４を備える。図１２の中において示されているように、ノーズピース１１６は、ツール４８の特定の用途及び特徴に対して適切なプロファイルを有する外側成形チップ１４６を含む。ノーズピース１１６は、ノーズピーストラック１２０内の溝１４５内にスライド可能に受け入れられるＴ形状のガイド１４８によって、ノーズピーストラック１２０上に設置される。ノーズピース１１６は、それを溝１４５を通して長さ方向にスライドさせることによって、ノーズピーストラック１２０の中に取り外し可能に設置され得る。それ故、種々のサイズ及び形状を有するノーズピース１１６は、用途及びツールの形状に適切なノーズピース１１６の、相互交換可能で実現可能な選択である。ノーズピース１１６は、成形プロセスの間に、ツール４８の特徴にそれをよりよく一致させるために、従順であり得る。

図１３は、広くは、共通の特徴を有する部品５４の一群５６内の複数の種々の部品５４のうちの各々を製作する方法のステップを示しており、ここで、部品５４のうちの各々は、ユニークなツール４８を使用して製作される。１５４において開始し、同一な製作モジュール４２は、部品５４が製作されるツール４８に合致するように配置される。１５６において、製作モジュール４２のうちの各々は、ツール４８の局所的なセクションに適合される。１５８において、製作モジュール４２の作動は、ツール４８の対応するセクション上で部品５４の部分を製作するように制御され、かつ調整される。

図１４は、広くは、複合積層構造体５４を製作する方法のステップを示している。１６０において開始し、複数の成形モジュール４２は、その上に構造体５４が成形されるツール４８に合致するように配置される。１６２において、モジュール４２は、全体の複合積層構造体５４を成形するために、単一の成形具４０を成形するように一緒にリンクされる。１６４において、連続的な成形部材１１６は、成形モジュール４２上に設置される。成形部材１１６は、成形具４０の実質的に全体の長さに延伸するスプラインを画定する。１６６において、成形部材１１６は、ツール４８上の複合材の積み重ね４６を成形し、かつ圧縮するために使用される。

今度は図１５に注意が向けられ、それは、広くは、特定のツール４８を使用して、成形プロセスのための準備において、成形モジュール４２のうちの各々を設定し、かつ情報提供するために実行され得るステップを示している。１６８において、成形具４０は、リンク機構４４を使用して成形具モジュール４２を一緒に配置し、かつリンクすること、及びモジュール４２のうちの各々の設定を初期化することによって、設定される。その後、１７０において、リンクされた成形具モジュール４２は、ツール４８上に係合し、かつロッキングするように移動される。ツールクランプ１１４（図９）は、ツール水位線インデックスプレート１３２に対抗して、ツール４８のフランジ８２（図５）を固定する。成形具モジュール４２は、ツール４８の湾曲に合致するように位置合わせされ、かつリンク機構４４は、成形具モジュール４２の形状及び位置合わせを維持する。１７２において、成形具モジュール４２は、ツール４８に関する内側コードクランプの位置を情報提供され、かつ１７４において、ツール４８に関するノーズピースの位置が学習される。１７６において、サーボモータ９４（図６）及びエンコーダ９６は、ツールの形状を最初に学習するために使用され、かつその後、積み重ね４６のうちの各々がレイアップされる際に、ラミネート加工された積み重ね４６の表面を再学習するために使用される。

今度は図１６及び図１７に注意が向けられ、それらは、開示される成形方法の付加的な詳細を示している。１７８において開始し（図１７）、ツール４８は、成形具４０の近傍に移動され、かつ１８０において、ツール４８は成形具４０に対して固定される。１８２において、１以上の積み重ね４６は、積み重ねのキャリア８４上に設置される。１８４において、その上に設置された積み重ね４６を有する積み重ねのキャリア８４は、成形具４０上に負荷をかける。このローディングプロセスは、１８６において底部キャリアガイド１４２を成形具の中へ挿入することによって実行され、かつステップ１８８において、上部ガイド１４０を成形具４０上の上側ガイドレールトラック１２０の中へ挿入することによって実行される。１９０において、Ｙ軸に沿ったノーズピース１１６の位置は、所定のモータトルクを使用して、内側コードフランジ７２との接触へと、Ｙ軸に沿ってノーズピース１１６を前方へ駆動することによって決定される。サーボモータ９４に結合されたエンコーダ９６は、ノーズピース１１６の位置を示すために読まれる。１９２において、ノーズピース１１６は、所定量の力を用いて内側コードフランジに対抗して、圧し付けられる。１９４において、ノーズピース１１６は、所定の速度においてＺ軸に沿って上方へ移動される。積み重ね４６は、ステップ１９４において、内側コードツール表面７２に対抗して、スイープされ、かつ圧縮される。

１９６において、内側コードツール表面７２からウェブツール表面７６へのノーズピース１１６の遷移は、Ｙ軸のエンコーダ９６が変化することをモニタリングすることによって感知される。１９８において、Ｙ軸に沿ったノーズピース１１６の制御は、トルクモードから位置モードへスイッチされ、かつＺ軸に沿って位置モードからトルクモードへスイッチする。ノーズピース１１６は、内側コードの内側角部７４上からウェブ曲率半径への遷移の間に、積み重ね４６に対抗して圧縮圧力を維持する。２００において、ノーズピース１１６は、ツール４８上のウェブツール表面７６に対抗して、積み重ねをスイープし、かつ圧縮する。２０２において、ノーズピース１１６の移動は、ノーズピース１１６がシヤタイ曲率半径７８からの短い距離にある場合、終了する。２０４において、ノーズピース１１６は、シヤタイ曲率半径７８の形状を「発見する（ｄｉｓｃｏｖｅｒ）」ために使用される。このことは、予め選ばれたトルク限界が到達されてしまうまで、Ｙ軸に沿ってノーズピース１１６を前進させることによって達成される。ステップ２０６において、ノーズピース１１６の制御は、Ｙ軸及びＺ軸に沿って、トルクモードへスイッチされる。２０８において、ノーズピース１１６は、シヤタイツール表面８０に対抗して、積み重ねをスイープし、かつ圧縮する。このステップの間に、ノーズピース１１６は、位置モードにおいてＺ軸に沿って上方へ駆動されている一方で、トルクモードにおいてＹ軸に沿って力を適用する。ステップ２１０において、積み重ねの成形プロセスは完了し、かつステップ１８２から２０８は、付加的な積み重ねをレイアップ、成形、及び圧縮するために繰り返される。

本開示の実施形態は、共通の特徴又は特性を有する一群の部品内の様々な部品の自動化された製作を必要とする、例えば、航空宇宙、海事、自動車、及び他の用途を含む、特に、輸送産業における様々な潜在的な用途において使用され得る。それ故、今度は図１９及び図２０を参照すると、本開示の実施形態は、図１９において示される航空機の製造及び保守方法２１２、及び図２０において示される航空機２１４の文脈の中で使用され得る。開示された実施形態の航空機の用途は、少ししか挙げないが、例えば、非限定的に、胴体フレームセクション、スパー、ストリンガー、及び他の構造体部材を含み得る。製造前の段階では、例示的な方法２１２は、航空機２１４の仕様及び設計２１６と、材料の調達２１８とを含むことができる。製造段階では、航空機２１４の構成要素及びサブアセンブリの製造２２０とシステムインテグレーション２２２とが行われる。その後、航空機２１４は認可及び納品２２４を経て運航２２６される。顧客により運航される間に、航空機２１４は、改造、再構成、改修なども含み得る定期的な整備及び保守２２８に対してスケジューリングされる。

方法２１２の工程の各々は、システムインテグレーター、第三者、及び／又はオペレータ（例えば顧客）によって実行され、又は実施され得る。本明細書の目的のために、システムインテグレーターは、限定しないが、任意の数の航空機製造者、及び主要システムの下請業者を含んでもよく、第三者は、限定しないが、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含んでもよく、オペレーターは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであってもよい。

図２０に示されるように、例示的な方法２１２によって生産された航空機２１４は、複数のシステム２３２及び内装２３４を有する機体２３０を含む。高レベルのシステム２３２の例には、推進システム２３６、電気システム２３８、油圧システム２４０、及び環境システム２４２のうちの１以上が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙産業の例を示したが、本開示の原理は、船舶及び自動車産業などの他の産業にも適用し得る。

本明細書に具現化されたシステムと方法は、生産及び保守方法２１２の任意の１以上の段階で採用されることができる。例えば、生産工程２２０に対応する構成要素又はサブアセンブリは、航空機２１４の運航中に生産される構成要素又はサブアセンブリに類似の方法で製作又は製造され得る。また、１以上の装置の実施形態、方法の実施形態、又はそれらの組み合わせは、例えば、航空機の組立てを実質的に効率化するか、又は航空機２１４のコストを削減することにより、製造段階２２０及び２２２において利用されることができる。同様に、装置の実施形態、方法の実施形態、或いはそれらの組み合わせのうちの１以上を、航空機２１４の運航中に、例えば限定しないが、整備及び保守２２８に利用することができる。

種々の例示的な実施形態の説明が、例示及び説明の目的で提示されてきており、かつそれは開示された形の中の実施形態に対して包括的又は限定的であることを意図していない。当業者にとって、多くの修正及び変形が自明のものであろう。更に、種々の例示的な実施形態は、他の例示的な実施形態と比較して異なる利点を提供することができる。実施形態又は選択された複数の実施形態は、実施形態の原理、実際の用途を最もよく説明するため、及び他の当業者に対し、様々な実施形態の開示内容と、考慮される特定の用途に適した様々な修正との理解を促すために選ばれ、かつ記述されている。

Claims (49)

1. 複数のユニークな部品を製作するためのシステムであって：
   製作される複数の前記部品にそれぞれ対応する複数のユニークなレイアップツール；並びに
   前記複数の部品及び前記複数のレイアップツールにそれぞれ対応する複数のユニークな成形具を画定するために、一緒に組み合わされるように構成された複数の成形具モジュールを備え、
   前記成形具のうちの各々は、前記部品のうちの対応する１つを成形するために、前記レイアプツールのうちの対応する１つの上に材料を横たえるように適合される、システム。
2. 前記成形具モジュールは実質的に同一であり、かつ
   前記複数のユニークな成形具のうちの各々は、実質的に同一な前記成形具モジュールのうちの各々を、対応する前記ユニークなレイアップツールに結合することによって構成される、請求項１に記載のシステム。
3. 前記成形具モジュールはベース上に設置され、前記成形具モジュールが複数の方向へ移動することを可能にする、請求項１に記載のシステム。
4. 成形具モジュールは、一緒に固定的にリンクされる、請求項１に記載のシステム。
5. 前記成形具モジュールのうちの各々は、前記レイアップツールのうちの対応する１つの上に材料を成形するように適合された成形ヘッドセクションを含む、請求項１に記載のシステム。
6. 前記成形ヘッドセクションのうちの各々は、コンプライアンス（ｃｏｍｐｌｉａｎｃｅ）を含む、請求項５に記載のシステム。
7. 前記成形具モジュールが前記レイアップツールに結合される場合に、前記コンプライアンスが除去される、請求項６に記載のシステム。
8. 前記部品は、ラミネート加工された構造体である、請求項１に記載のシステム。
9. 前記部品は、炭素繊維強化プラスチックである、請求項１に記載のシステム。
10. 共通の特徴を有する一群の構造体内の複数の種々の積層構造体のうちの各々を製作するための装置であって：
    対応するツール上の前記積層構造体のセクションを製作するように各々が局所的に適合された複数の個別の製作モジュールであって、前記共通の特徴を有する一群の構造体内の前記積層構造体のうちの各々を製作するために再構成可能である、製作モジュール；及び
    前記製作モジュールの自動化された作動を制御し、かつ調整するためのコントローラを備える、装置。
11. 前記ツール上で積層の積み重ねを成形するように適合された成形部材を更に備え、前記成形部材は、前記製作モジュールの長さに沿って延伸し、少なくとも２つの軸に沿って前記ツール上で移動するために、前記製作モジュールのうちの各々の上に設置される、請求項１０に記載の装置。
12. 前記成形部材は、前記製作モジュールの前記長さに沿って連続的である、請求項１１に記載の装置。
13. 前記製作モジュールのうちの各々は、前記成形部材の一部分が局所的に設置されるトラックを含む、請求項１１に記載の装置。
14. 前記成形部材は、種々の形状をそれぞれ有する複数の成形部材の相互交換機能を有効にするために、前記トラックの中に取り外し可能に設置される、請求項１３に記載の装置。
15. 前記成形部材は、前記ツール上で積層の積み重ねをスイープ（ｓｗｅｅｐ）するように適合され、かつコンプライアンスを含む、請求項１１に記載の装置。
16. 前記製作モジュールのうちの各々は、前記ツールの一部分に対抗して積層の積み重ねの一部分を固定するために適合されたクランプを含む、請求項１０に記載の装置。
17. 前記製作モジュールのうちの各々は、前記成形部材が前記積層の積み重ね上でスイープし、かつ前記ツール上で前記積層の積み重ねを圧縮するために、前記成形部材と結合された駆動ドライブを含む、請求項１１に記載の装置。
18. 柔軟な積み重ねのキャリア上に少なくとも１つの積層の積み重ねを保持するように適合された前記柔軟な積み重ねのキャリアを更に備え、
    前記製作モジュールのうちの各々は、前記積み重ねのキャリアを解放可能に保持するように適合された相隔たるトラックのペア、及び前記成形部材が前記ツール上で前記積み重ねを成形する際に、前記積み重ねのキャリアを引張状態において保持するための積み重ねのキャリア制御アセンブリを含む、請求項１１に記載の装置。
19. 前記成形部材は、前記ツール上で、前記積み重ねのキャリア上の前記積み重ねにと共に前記積み重ねのキャリアをスイープするために、前記積み重ねのキャリアと係合可能であり、かつ
    前記積み重ねのキャリア制御アセンブリは、２つの軸に沿った前記積み重ねのキャリアの位置を調整するためのドライブを含む、請求項１８に記載の装置。
20. 前記製作モジュールのうちの各々は更に：
    前記成形部材によって前記積層の積み重ねに適用される力のレベルを感知するための力センサ、及び
    前記成形部材の位置を感知するための位置センサを含む、請求項１１に記載の装置。
21. 前記製作モジュールのうちの各々は、前記製作モジュールを前記ツールに固定するためのクランプを含む、請求項１０に記載の装置。
22. 前記製作モジュールを一緒に固定的に結合し、かつ前記製作モジュールを前記ツールに関して位置合わせするための、前記製作モジュールの間のリンク機構を更に備える、請求項１０に記載の装置。
23. 前記製作モジュールは、互いに実質的に同一であり、かつ相互交換可能である、請求項１０に記載の装置。
24. 前記積層構造体を集合的に製作するために、前記製作モジュールの作動を制御し、かつ調整するための中央コントローラを更に備える、請求項１０に記載の装置。
25. 共通の特徴を有する一群の部品内の複数の種々の部品のうちの各々を製作する方法であって、前記部品のうちの各々はユニークなツールを使用して製作され、前記方法は：
    ツール上で前記部品のうちの１つが製作される前記ツールと実質的に合致するように、複数の個別の実質的に同一な製作モジュールを配置すること；
    前記製作モジュールをのうちの各々を、前記ツールの局所的なセクションに適合すること；及び
    前記ツールの対応するセクション上で前記部品の部分を製作するために、前記製作モジュールの作動を制御し、かつ調整することを含む、方法。
26. 前記製作モジュールを配置することは：
    前記製作モジュールのうちの各々を前記ツールの近傍へ移動させ、かつ
    前記製作モジュールを一緒に固定的にリンクすることを含む、請求項２５に記載の方法。
27. 前記製作モジュールのうちの各々を、前記ツールに固定することを更に含む、請求項２５に記載の方法。
28. 前記製作モジュールのうちの前記各々を適合することは、前記製作モジュールのうちの各々によって、前記ツール上で前記部品が製作される前記ツール上の表面の位置を学習することを含む、請求項２５に記載の方法。
29. 成形部材を使用して前記ツールの前記表面にわたり材料をスイープすること、及び
    前記ツール上の前記表面の前記位置を学習するために、前記成形部材を使用することを更に含む、請求項２８に記載の方法。
30. 前記表面の前記位置を学習することは：
    前記成形部材が前記ツールの前記表面にわたり材料をスイープする際に、前記成形部材の位置を感知すること、及び
    前記成形部材の感知された前記位置を記録することを含む、請求項２９に記載の方法。
31. 前記製作モジュールのうちの各々を適合することは、前記製作モジュールの高さを共通の水位線に調整することを含む、請求項２５に記載の方法。
32. 前記製作モジュールのうちの全てに沿って連続的なスプラインを成形することを更に含む、請求項２５に記載の方法。
33. 前記連続的なスプラインを成形することは、前記製作モジュールの実質的に全体の長さに沿って、連続的な成形部材を設置することを含む、請求項３２に記載の方法。
34. 前記製作モジュールのうちの各々は、積み重ねの局所的なセクションを成形するための積層の積み重ねの成形具モジュールであり、かつ
    前記製作モジュールを配置することは、単一の積層の積み重ねの成形具を成形するために、前記製作モジュールを一緒にリンクすることを含む、請求項２５に記載の方法。
35. 複合積層構造体を製作する方法であって：
    前記積層構造体を製作するために、ツール上に複合材の積み重ねが成形される前記ツールと概ね合致するように、複数の実質的に同一な成形モジュールを配置すること；
    全体の複合積層構造体を成形するための単一の成形具を成形するために、前記成形モジュールを一緒にリンクすること、
    前記成形モジュール上に連続的な成形部材を設置することであって、前記連続的な成形部材は、前記成形具の実質的に全体の長さに延伸するスプラインを画定する、設置すること、及び
    前記ツール上に前記複合材の積み重ねを成形し、かつ圧縮するために、前記成形部材を使用することを含む、方法。
36. 前記複合材の積み重ねを積み重ねのキャリア上に配置することを更に含み、かつ
    前記成形部材を使用することは、前記ツール上の前記積み重ねと共に前記積み重ねのキャリアを係合し、かつスイープすることを含む、請求項３５に記載の方法。
37. ツール上で複合積層部品を成形するための成形モジュールであって：
    ベース；
    柔軟な積み重ねのキャリア上に複合樹脂の積み重ねが設置される前記柔軟な積み重ねのキャリアの位置を制御するように適合された、積み重ねのキャリア制御アセンブリ；及び
    前記ベース上に設置され、かつ前記積み重ねのキャリアから前記ツール上へ、自動的に前記複合樹脂の積み重ねを成形するように適合された、ヘッドセクションを備える、成形モジュール。
38. 前記ベースは、支持表面上で移動するように適合される、請求項３７に記載の成形モジュール。
39. 前記ヘッドセクションを前記ツールに固定するためのクランプを更に備える、請求項３７に記載の成形モジュール。
40. 前記ヘッドセクションは、前記ツールの輪郭を学習するための適合制御部を含む、請求項３７に記載の成形モジュール。
41. 前記ツール上に前記積み重ねのキャリアを係合し、かつ前記積み重ねを成形するためのノーズピースを更に備え、前記ノーズピースは、第１及び第２の軸に沿った前記ヘッドセクション上での移動のために設置される、請求項３７に記載の成形モジュール。
42. 前記ヘッドセクションは、前記ノーズピースによって前記積み重ねのキャリア及び前記ツールに適用される力の大きさを感知するためのロードセルを含む、請求項４１に記載の成形モジュール。
43. 前記ベースは、前記第１及び第２の軸と実質的に直交する第３の軸に沿って、前記ヘッドセクションを移動させるための駆動スライドアセンブリを含む、請求項４１に記載の成形モジュール。
44. 前記ヘッドセクションは、前記ノーズピースの位置を感知するための少なくとも１つの位置センサを含む、請求項４１に記載の成形モジュール。
45. 前記ノーズピースは、前記ノーズピースが前記ツールの特徴に適合することを可能にするコンプライアンスを有する、請求項４１に記載の成形モジュール。
46. 前記積み重ねのキャリア制御アセンブリは、前記柔軟な積み重ねのキャリア上の張力を制御するための装置を含む、請求項３７に記載の成形モジュール。
47. 前記積み重ねのキャリア制御アセンブリは、前記ヘッドセクション上に設置される、請求項３７に記載の成形モジュール。
48. 前記積み重ねのキャリア制御アセンブリは、前記積み重ねのキャリアから前記ツール上へ前記積み重ねが成形される際に、前記積み重ねのキャリアを支持し、かつ配置するための自動的に制御された電動アームを含む、請求項３７に記載の成形モジュール。
49. 前記ヘッドセクションは、前記ツール上のデータムを見つけるためのデータム探知器を含む、請求項３７に記載の成形モジュール。
    

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