JP2016508842A - 装置の開口部を通じて制御された薬物放出のための薬物送達装置及び方法 - Google Patents

装置の開口部を通じて制御された薬物放出のための薬物送達装置及び方法 Download PDF

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Abstract

薬物送達装置が提供される。ある実施形態では、この装置は、細長い薬物リザーバルーメンを有する装置本体と、この薬物リザーバルーメンに位置する薬物と、この装置本体の末端に位置する少なくとも1つの末端プラグ(例えば、薬物リザーバルーメンの末端に挿入された)と、を備える。この末端プラグは、当該末端プラグを通る開口を備えてもよく、かつ、この薬物送達装置は、その開口を通る薬物リザーバルーメンから薬物を放出するように構成されてもよい。【選択図】図4A

Description

関連出願に対する相互参照
本出願は、その全体が参照によって本明細書に援用される、2013年3月5日出願の米国特許仮出願第61/772,751号に対する優先権及び利益を主張する。
本開示は概して、限定するものではないが、膀胱内で展開可能な薬物送達装置を含む、移植可能な医療装置及び方法の分野にある。
薬物が必要な局所又は局部的な組織部位への薬物の標的化送達は、ヒト及び他の哺乳動物における種々の疾患及び病態の改善のための機会を持ち続けている。これは、医師にとって容易に到達することができない組織部位には特にあてはまり、ここでは、薬物の制御された放出が長期間にわたって必要であり、十分な量の薬物が比較的体積の小さい移植可能な装置に取り付けられて貯蔵され得るか、及び/又は、装置が最小の侵襲システム及び方法で展開可能であり、かつ患者にとって不快感が最小である。この装置は、それらの構築及び操作が比較的単純であって、頑健な装置、信頼することができる薬物送達、並びに、費用効果的な装置の構築及び組み立てを提供しなければならない。
移植可能な医療装置は、参照によって本明細書に援用される、米国特許出願公開第2010/0331770号明細書、同第2011/0152839号明細書、同第2012/0089122号明細書、及び、同第2012/0203203号明細書に記載される。記載される装置のいくつかは、1つ以上の開口又は開口部を有し、それを通じて薬物がその装置から放出される。インビボで薬物の徐放性を提供するという経過では放出開口部を用いる別の及び/又は改善された装置及び方法を有することが所望される。例えば、シリコーン配管中のレーザー穿孔のマイクロスケールの開口部に関連する製造コストを低減又は回避することが望ましい。
拡散、浸透圧又はそれらの組み合わせに依拠するいくつかの薬物送達装置では、リザーバから薬物全体を分注することがこの装置にとっては困難である場合がある。この問題は、いくつかの抗癌薬などの薬物が生成するには極めて高価である場合には、悪化する場合がある。従って、この装置で得られる薬物の全て又はほとんどが実際に、処置期間中にこの装置から放出されるということを確認することが望ましい。
一局面では、細長い薬物リザーバルーメン及び保持フレームルーメンを備える装置本体と、薬物リザーバルーメンに位置する薬物と、保持フレームルーメン中に少なくとも部分的に配置される保持フレームと、この装置本体の末端に位置する少なくとも1つの末端プラグと、を備える薬物送達装置が提供される。保持フレームは、弾性ワイヤであるか又は弾性ワイヤを備え、この末端プラグは、弾性ワイヤの末端部分を受容するように構成された空洞を備える。末端プラグは、必要に応じて、それを通じて延びている開口を備えてもよい。
別の態様では、薬物送達装置は、患者の膀胱中への挿入のために提供される。この装置は、細長い薬物リザーバルーメンを備える装置本体と、薬物リザーバルーメンに位置する薬物と、この装置本体の末端に位置する少なくとも1つの重合体の末端プラグと、を備える。この末端プラグは、それを通る開口を備え、かつ、この装置は、その開口を通って薬物リザーバルーメンから薬物を放出するように構成されている。
さらに別の態様では、細長い薬物リザーバルーメンを備えている装置本体と、薬物リザーバルーメンに位置する薬物と、装置本体の末端に位置する少なくとも1つの末端プラグであって、それを通る開口を備えている末端プラグと、を備える薬物送達装置が提供され、この開口は、薬物放出のために有効な開口の隙間が、薬物が放出されるにつれて増大するように、インビボで分解するように構成された生体内分解性物質によって規定されている。例えば、この開口は、薬物放出の経過にまたがって大きくなる断面の開口領域(開口を通じた流れの方向に垂直である)を有する。さらに又は代替例では、この開口の長さ(その開口を通じた流れの方向)は、薬物放出の経過にわたって低下し得る。
一実施形態による薬物送達装置のある実施形態の平面図である。 図1に示される薬物送達装置の平面図であって、展開器具の内側の薬物送達装置を図示している。 図1の3−3線に沿った、図1に示される薬物送達装置の断面図である。 一実施形態による薬物送達装置の末端部分の断面図である。 別の実施形態による薬物送達装置の末端部分の断面図である。 一実施形態による薬物送達装置の末端プラグの平面図である。 一実施形態による薬物送達装置の末端部分の平面図である。 一実施形態による薬物送達装置の末端プラグの断面図である。 一実施形態による薬物送達装置の末端プラグの断面図である。 一実施形態による薬物送達装置の末端プラグの断面図である。 薬物送達装置を挿入する方法を図示している。 薬物送達装置を挿入する方法を図示している。 薬物送達装置を挿入する方法を図示している。 男性患者の矢状図であって、一実施形態による患者の膀胱へ展開器具を出ていく薬物送達装置を図示している。 インビトロ研究で用いられる薬物送達装置の一実施形態の断面図である。 インビトロ研究で用いられる薬物送達装置の別の実施形態の断面図である。 インビトロ研究で用いられる薬物送達装置のさらに別の実施形態の断面図である。 種々の実施形態による、多数の開口部寸法について単一の開口部系からインビトロで放出される薬物の経時的な累積量のグラフである。 種々の実施形態による、多数の開口部寸法について2つの開口部系からインビトロで放出される薬物の経時的な累積量のグラフである。 特定の実施例における単一穿孔の開口部実施形態及び2つの穿孔の開口部実施形態について放出される薬物の累積量のグラフである。 種々の実施形態による、インビトロで放出される薬物のパーセンテージの経時的なグラフである。 種々の実施形態による、インビトロで放出される薬物のパーセンテージの経時的なグラフである。 種々の実施形態による、インビトロで放出される薬物のパーセンテージの経時的なグラフである。 種々の実施形態による、インビトロで放出される薬物のパーセンテージの経時的なグラフである。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 異なるデザインの浸食性の開口部を有する装置末端プラグの種々の実施形態を示す。 一実施形態による開口部を有するPLGA末端プラグの種々の写真を示す。 一実施形態による開口部を有するPLGA末端プラグの種々の写真を示す。 一実施形態による開口部を有するPLGA末端プラグの種々の写真を示す。 一実施形態による開口部を有するPLGA末端プラグの種々の写真を示す。
本明細書に開示される装置、システム及び方法は、以下の特許出願公開:米国特許出願公開第2012/0203203号明細書(Leeら);米国特許出願公開第2012/0089122号明細書(Leeら);米国特許出願公開第2012/0089121号明細書(Leeら);米国特許出願公開第2011/0218488号明細書(Boykoら);米国特許出願公開第2011/0202036号明細書(Boykoら);米国特許出願公開第2011/0152839号明細書(Cimaら);米国特許出願公開第2011/0060309号明細書(Leeら);米国特許出願公開第2010/0331770号明細書(Leeら);米国特許出願公開第2010/0330149号明細書(Danielら);米国特許出願公開第2010/0003297号明細書(Tobiasら);米国特許出願公開第2009/0149833号明細書(Cimaら);及び米国特許出願公開第2007/0202151号明細書(Leeら)(本明細書において参照によって援用される)に記載されるものからなる。改善及び開発は、下に記載されており、かつ添付の図面に図示される。
I.挿入可能な薬物送達装置
薬物送達装置100のある実施形態を図1に図示する。この装置100は、薬物リザーバ部分102と、保持フレーム部分104と、を備える。図1では、この装置100は、患者の身体内の保持に適切な比較的拡張された形状で示される(例えば、患者の膀胱で)。図2では、この装置100は、例えば、患者の尿道へ及び尿道を通じて、並びに、膀胱への挿入のための膀胱鏡又は他のカテーテルなどの展開器具のチャネル200を通じた展開のための比較的しぼんだ外形で示される。身体への展開(装置の放出)の後、装置100は、身体の空洞又はルーメン中に薬物送達装置を保持するために比較的拡張された形状をとってもよい。
本開示の目的のためには、「比較的拡張された形状」、「比較的膨らんだ外形の形状」、又は「保持形状」などの用語は一般には、膀胱中に装置を保持するために適切な図1に示される、限定するものではないがプレッツェル形状を含む、意図される挿入位置中に装置を保持するために適切な任意の形状を指す。同様に、「比較的しぼんだ外形の形状」又は「展開形状」などの用語は一般には、カテーテルの作業チャネル、膀胱鏡、又は尿道などの身体のルーメンに位置する他の展開器具を通じた装置の展開のために適切な図2に示される直線又は細長い形状を含む、身体へ薬物送達装置を展開するために適切な任意の形状を指す。いくつかの実施形態では、薬物送達装置は天然には、比較的拡張された形状をとってもよく、手動で又は外部開口の補助によって、身体への挿入のための比較的しぼんだ外形の形状へ、変形されてもよい。一旦展開された装置は、身体中での保持のための最初の比較的拡張された形状に自発的に又は自然に戻されてもよい。
図示した実施形態では、薬物リザーバ及び薬物送達装置100の保持フレーム部分102、104は、長軸方向に配列され、その長さに沿って互いに連結されるが他の構成要素が可能である。例えば、薬物リザーバ部分102は、保持フレーム部分104に対して別個のポイントで連結されてもよいが、他の場合には保持フレーム部分104とは別であっても又は離れて位置してもよい。
薬物送達装置100は、薬物リザーバルーメン108と保持フレームルーメン110とを規定する弾性又は可塑性の装置本体106を備える。薬物リザーバルーメン108は、多数の固体薬物ユニット112などの製剤を収容して、薬物リザーバ部分102を形成するように設計されている。保持フレームルーメン110は、保持フレーム114を収容して、保持フレーム部分104を形成するように設計されている。図示されたルーメン108、110は、互いに別個であるが、他の構成が可能である。
図3の断面図に示されるとおり、装置本体106は、薬物リザーバルーメン108を規定するチューブ又は壁122と、保持フレームルーメン110を規定するチューブ又は壁124と、を備える。このチューブ122、124及びルーメン108、110は実質的に円柱状であってもよく、薬物リザーバルーメン108は、保持フレームルーメン110より比較的大きい直径を有しているが、他の構成が、例えば、送達されるべき薬物の量、保持フレームの直径、及び展開器具の内径などの展開の考慮に基づいて選択されてもよい。装置本体106は、成形又は押出などを介して一体的に形成されてもよいが、チューブ122、124の別の構成及びアセブリが可能である。保持フレームルーメン110を規定する壁124は、保持フレームルーメン110が、示されたとおり、薬物リザーバルーメン108と同じ長さを有するように、薬物リザーバルーメン108を規定する壁122の全長に沿って伸びてもよいが、1つの壁は、他の実施形態における他の壁よりも短くてもよい。さらに、2つの壁122、124は、図示された実施形態における装置の全長に沿って結合されるが、間欠的な結合が使用されてもよい。一実施例では、薬物リザーバルーメン108の壁122は、約1.5mmの内径及び約1.9mmの外径を有するが、保持フレームルーメン110の壁124は、約0.5mmの内径及び約0.9mmの外径を有する。しかしながら、薬物リザーバルーメン108の壁122及び保持フレームルーメン110の壁124の内径及び外径は任意の適切な直径であってもよい。装置106の全長の断面積は約0.035cm以下であってもよい。しかしながら、装置106の本体全体の断面積は、任意の適切な寸法であってもよい。
図1に示されるとおり、薬物リザーバルーメン108は、多数の薬物ユニット112を連続した配置でロードされる。例えば、約10〜約100の薬物ユニット112、例えば、約30〜約70の薬物ユニット112、又はさらに具体的には約50〜60の薬物ユニット112がロードされてもよい。この薬物ユニットは、例えば、錠剤であっても、又はカプセルであってもよい。しかしながら、リザーバ及び薬物ユニットの大きさ次第で、本質的には多数の薬物ユニットが用いられてもよい。薬物リザーバルーメン108は、入口130と出口132とを備えており、これは薬物リザーバルーメン108の反対側の末端に比較的環状の開口として示される。入口130は、装置のローディング及び組み立ての間に、例えば加圧ガスの流れによって、薬物ユニット112が薬物リザーバルーメン108に入れられるための進入口を提供し、この場合、出口132は、加圧されたガスの流れが薬物リザーバルーメン108から逃げるための出口を提供する。
一旦、薬物ユニット112がロードされれば、末端プラグ120は入口130及び出口132をブロックする。末端プラグ120は、入口130及び出口132に挿入される円柱状プラグであってもよい。いくつかの場合には、末端プラグ120の各々は、プラグが実質的に入口130及び出口132を閉じて、適所にこぢんまりと保持されるように薬物リザーバルーメン108の内径よりもわずかに大きい外径を有してもよい。他の場合には、末端プラグ120は、薬物リザーバルーメン108の内径と同じか、それよりもわずかに小さい外径を有してもよい。このような構成によって末端プラグ120が膨張するための耐性が得られる場合がある。例えば、末端プラグ120は、膀胱中の尿などの体液と接触した場合、インビボで膨張し得る。他の場合、末端プラグ120は、接着剤によって薬物リザーバルーメン108内に固定され得る。さらに他の場合には、末端プラグ120は、薬物リザーバルーメン108に配置された外部クランプによって薬物リザーバルーメン108内に固定されてもよい。末端プラグ120は、本明細書に開示される任意の手段又はそれらの組み合わせによって薬物リザーバルーメン108内に固定されてもよい。
末端プラグ120の一端又は両端は、下にさらに詳細に考察するとおり薬物リザーバルーメン108から(薬物ユニットから)薬物を放出するための経路を提供する開口118を備える。いくつかの場合には、直径又は長さのような、末端プラグ120の中の開口の寸法は、薬物送達装置100の使用の間に変化してもよい。例えば、末端プラグ120中の開口の直径は、経時的に増大する場合もあるし、又は開口の長さは、例えば、その開口を規定する材料の崩壊又は生体内分解によって経時的に低下する場合もある。
特定の実施形態では、各々の末端プラグ120は、下に詳細に考察されるように保持フレーム114の末端部分を受容するための空洞を備えてもよい。いくつかの場合には、多数の末端プラグ120は、入口130又は出口132中に配置されてもよい。末端プラグ120は、シリコーンプラグであってもよい。末端プラグ120の一方が省略されている実施形態では、入口130又は出口132は末端プラグ120なしで、任意の他の適切な生体適合性材料で閉じられてもよい。一例では、その材料は、作動可能な形態で薬物リザーバルーメン108内に配置されており、かつその中で硬化する接着性物質である。
保持フレームルーメン110は、弾性ワイヤであってもよい保持フレーム114内にロードされる。保持フレーム110は、上記の特許刊行物に開示されるものなど、例示された実施例の「プレッツェル」形状又は別のコイル状形状のような保持形状に自然に戻るように構成されてもよい。具体的には、保持フレーム114は、膀胱内など、患者の身体内に装置100を保持するように機能し得る。例えば、保持フレーム114は、装置100が比較的しぼんだ外形の形状で本体内に導入されることを可能にし、装置100を一旦身体の内側になれば比較的拡張した形状に戻すことを可能にし、排尿筋の収縮及び排尿に関連する水力学的な力などの予期される力に応答して身体内で比較的しぼんだ外形の形状をとらないようにその装置を妨げる、弾性限界及び弾性係数を有してもよい。従って、装置100は、一旦挿入されれば身体内で保持され、偶発的な排出を制限又は防止し得る。
装置本体106を形成するために用いられる材料は、展開と保持形状との間で装置100を動かすことを可能にするために弾性であっても又は可塑性であってもよい。その装置が保持形状である場合、保持フレーム部分104は示されるとおり、薬物リザーバ部分102の内側に位置する傾向であってもよいが、保持フレーム部分104は、他の場合には薬物リザーバ部分102の内側、外側、上側又は下側に位置してもよい。装置本体106を形成するために用いられる材料はまた、一旦装置が挿入されれば、可溶性の液(例えば、尿又は他の体液)が薬物リザーバ部分102に入って、薬物ユニット112を溶解できるように水透過性又は多孔性であってもよい。例えば、シリコーン又は別の生体適合性エラストマー材料を用いてもよい。
薬物送達装置100が膀胱中に挿入されるように設計されている一実施形態では、薬物送達装置100は、尿道を通じて膀胱鏡で膀胱に挿入される(そして必要に応じてそれから回収される)ように設計されている。従って、その装置は、カテーテル又は膀胱鏡などの展開器具の狭い管状の通路を通じて適合するようにサイズ極め及び成形されてもよい。
正確な構成及び膀胱内の薬物送達装置の形状は、展開/挿入の特定の部位、挿入の経路、薬物、投薬計画、及びその装置の治療適用を含む種々の要因に依存して選択され得る。その装置のデザインは、患者の組織部位(例えば、尿路組織)へ薬物の治療上有効な用量を局所的に送達しながら、患者の疼痛及び不快感を最小限にし得る。
薬物リザーバ部分
一実施形態では、この装置の薬物リザーバ部分は、細長いチューブを備える。このチューブの内側は、1つ以上の薬物リザーバを規定し、そして製剤は、薬物リザーバ(単数又は複数)内に収容されてもよい。別の実施形態では、この薬物リザーバ部分は、チューブ以外の形態である。
薬物リザーバ部分からの薬物の放出速度は一般には、限定するものではないが、薬物リザーバ部分及び/又は末端プラグの材料、寸法、表面積及び1つ以上の開口を含む、装置構成要素の組み合わせのデザイン、並びに特定の製剤及び薬物ロードの総重量などによって制御される。
このような薬物リザーバ部分の例は図1〜図3に示される。示されるとおり、薬物リザーバ部分102は、エラストマーチューブ122から形成される本体を備えてもよい。チューブ122は、多数の薬物ユニット112を含むリザーバ108を規定する。チューブ122の末端は末端プラグ120で閉鎖される。
一実施形態では、薬物リザーバ部分は、浸透圧ポンプとして作動する。このような実施形態では、このチューブは、シリコーンのような透水性の材料から形成されてもよく、もしくはチューブは、多孔性構造を有してもよく、又はその両方であってもよい。患者への装置の挿入後、水又は尿は、チューブの壁、末端プラグを通って形成された1つ以上の開口、及び/又はチューブ壁、あるいは多孔性チューブを通って形成される1つ以上の通過細孔を通って浸透する。水はリザーバに入り、製剤によって吸収される。いくつかの場合には、可溶化された薬物は、リザーバ中の浸透圧で駆動される、末端プラグと関連する1つ以上の開口を通じてリザーバの外へ制御された速度で分散される。浸透圧ポンプの送達速度及び全体的な能力は、他の要因のうちでも、装置のパラメーター、例えば、チューブの表面積;チューブを形成するために用いられる材料の液体に対する透過性;末端プラグ中の開口の形状、大きさ、数及び位置;並びに製剤溶解プロフィールによって影響される。いくつかの実施形態では、この装置は、最初は、ゼロ次の放出速度を示す場合があり、その後は低下した、非ゼロ次の放出速度を示す場合があり、この場合、全体的な薬物放出プロフィールは、最初のゼロ次の放出速度及び総ペイロードによって決定され得る。浸透圧ポンプデザインの代表的な例、及びこのようなデザインを選択するための式は、米国特許出願公開第2009/0149833号明細書に記載される。
別の実施形態では、この装置は、末端プラグ中で形成された1つ以上の別個の開口又は通過細孔を通じたチューブからの薬物の拡散によって本質的に作動し得る。一実施形態では、この薬物は、末端プラグ(単数又は複数)中の1つ以上の開口を通じてのみ拡散する。別の実施形態では、この薬物は、末端プラグ(単数又は複数)中の1つ以上の開口を通じて、また薬物リザーバを規定するチューブの側壁を通じて両方で、又はその側壁中で規定される開口を通じて拡散する。
さらに他の実施形態では、この装置は、浸透圧及び拡散の組み合わせによって作動し得る。例えば、薬物の最初の部分の放出が浸透圧によって優先的に又は排他的に駆動される場合、薬物の第2部分の放出は、拡散によって優先的に又は排他的に駆動される。
薬物リザーバ部分は、例えば、膀胱鏡又はカテーテルなどの展開器具を通じたその展開の間、患者への挿入のために装置を弾性的に変形することを可能にし得るエラストマー材料から形成されてもよい。例えば、このチューブは、下にさらに詳細に記載されるように膀胱内の挿入のための保持フレームに沿って弾性的に変形され得る。
好ましい実施形態では、薬物リザーバ部分は、エラストマーであり、かつ水透過性である材料から形成される。エラストマーであってかつ水透過性である材料の1つはシリコーンであるが、他の生体適合性材料が用いられてもよい。
このチューブの長さ、直径及び厚みは、含まれる製剤の容積、チューブからの薬物の送達の所望の速度、身体内の装置の挿入の意図する部位、その装置のための所望の機械的完全性、水及び尿に対する所望の放出速度又は透過性、最初の放出の発生前の所望の導入時間、及び身体への挿入の所望の方法又は経路などに基づいて選択され得る。このチューブ壁の厚みは、チューブ材料の機械的特性及び透水性に基づいて決定され得る。なぜなら薄すぎるチューブ壁は、十分な機械的強度を有しない場合があり、一方で厚すぎるチューブ壁は、その装置からの最初の薬物放出について望ましくない長い導入時間を被る場合があるからである。
一実施形態では、この装置本体は、再吸収不能である。当該分野で公知のとおり、これは、医学等級のシリコーン配管から形成されてもよい。他の適切な再吸収不能な材料が用いられてもよい。いくつかの実施形態では、この装置本体は、生体内分解性である。生体内分解性装置の一実施形態では、その本体のチューブは、生分解性又は生体再吸収性のポリマーから形成される。任意の適切なポリマーを用いてもよい。
薬物リザーバ部分チューブのチューブは、実質的に直線状であってもよく、いくつかの場合には、実質的に円柱状で環状の断面を有してもよいが、なかでも多角形の断面形状を用いてもよい。
一実施形態では、このチューブは複数のリザーバを有する。各々のリザーバは、チューブの内面の一部及びチューブ内に挿入された少なくとも1つの分割構造によって規定されてもよい。この分割構造は、チューブよりも大きい断面であって、これによって分割構造が適所に固定され、隣接するリザーバが隔離される断面を有してもよい。この区画は、非多孔性であっても又は半多孔性であっても、再吸収不能であっても、又は再吸収性であってもよく、末端プラグ120に関連して本明細書に記載される材料から形成されてもよい。この区画はまた、成型などによってチューブ中で形成されてもよい。例えば、1つ以上のウェブがその長さに沿ってそのチューブを通じて伸長して、そのチューブの長さに沿って延びる軸方向のリザーバを分割してもよい。その区画はまた、別のリザーバとして働く2つの異なるチューブを接続する構造であってもよい。
この複数のリザーバは、異なるリザーバ中で2つ以上の異なる製剤を分割すること、挿入後の種々の時点で異なるリザーバから単一の薬物を送達すること、又はそれらの組み合わせを可能にする。例えば、2つの異なるリザーバは、異なる構成、例えば、異なる材料、異なる透過性、異なる数又は位置の開口(又は開口はない)、開口中の異なるタイミングの膜など又はそれらの組み合わせを有してもよい。また2つの異なるリザーバが、同じ又は異なる製剤を同じ形態又は異なる形態(例えば、液体、半固体及び固体)又はそれらの組み合わせで収容してもよい。2つの異なるリザーバはさらに、開口を通じた浸透を介して、及び薬物リザーバ壁(開口を完全に欠いてもよい)を通じた拡散によるなど、異なる放出機構を介して薬物を放出するように構成されてもよい。またコーティング又はシースが、同じ又は異なる製剤を収容している単一の薬物リザーバの異なる部分に沿って、又は異なる薬物リザーバに沿って提供されてもよい。これらの実施形態は、所望の薬物の所望の放出プロフィールを達成するために組み合わされても変化されてもよい。
例えば、異なるリザーバ中の2用量の放出の発生は、装置を適宜構成することによって、例えば、異なるリザーバを規定するチューブの一部について異なる材料を用いることによって、異なるリザーバの開口(単数又は複数)を異なるタイミングの膜と連結することによって、リザーバ中に異なる溶解性を有する薬物を配置することによって、又はリザーバ中に異なる形態の薬物(例えば、中間放出のためには液体型、及び放出前に可溶化するためには固体型)を配置することによって、実施され得る。従って、この装置は、挿入後比較的迅速にいくつかの薬物を放出し得るが、他の薬物は放出開始の前に導入時間を経験し得る。
一実施形態では、リザーバ(又は組み合わされたリザーバ)の総容積は、単回処置の経過にわたって局所送達のために必要な薬物の全てを含むために十分であり、これによって特定の条件を処置するために必要な手順の回数が減る。
「薬物」という用語は本明細書において用いる場合、任意の適切な薬学的に活性な成分を包含する。この薬物は、活性成分の他の形態/種類のうちでも、低分子であっても、高分子であっても、生物製剤であっても、又は代謝物であってもよい。本明細書に記載される薬物は、別の形態、例えば、塩型、遊離酸型、遊離塩基型及び水和物を包含する。その薬物は、当該分野で公知の1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とともに処方されてもよい。薬物の非限定的な例としては、ゲムシタビン、オキサリプラチン、及び/又は別の化学療法剤;トロスピウム及び/又は別の抗ムスカリン剤;及び/又はリドカイン及び/又は別の麻酔剤が挙げられる。一実施形態では、最初の区画は、薬物の組み合わせが送達され得るように、2つ以上の種類の薬物の錠剤(例えば、異なる薬物)をロードされてもよい。
実施形態では、この薬物は、疼痛を処置するために用いられる薬物である。種々の麻酔剤、鎮痛剤及びそれらの組み合わせを用いてもよい。一実施形態では、その薬物は麻酔剤である。麻酔剤はコカイン類似体であってもよい。その麻酔剤は、アミノアミド、アミノエステル又はそれらの組み合わせであってもよい。アミノアミド類又はアミド分類の麻酔剤の代表例としては、アルチカイン、ブピバカイン、カルチカイン、シンコカイン、エチドカイン、レボブピバカイン、リドカイン、メピバカイン、プリロカイン、ロピバカイン及びトリメカインが挙げられる。アミノエステル類又はエステル分類の麻酔剤の代表的な例としては、アミロカイン、ベンゾカイン、ブタカイン、クロロプロカイン、コカイン、シクロメチカイン、ジメトカイン、ヘキシルカイン、ラロカイン、メプリルカイン、メタブトキシカイン、オルトカイン、ピペロカイン、プロカイン、プロパラカイン、プロポキシカイン、プロキシメタカイン、リソカイン及びテトラカインが挙げられる。この薬物はまた、オキシブチニン又はプロピベリンなどの麻酔効果を示す抗ムスカリン化合物であってもよい。実施形態では、この麻酔剤は、オピオイドを含む。オピオイドアゴニストの代表的な例としては、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルフィン、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、デソモルフィン、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジアモルフォン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルフィン、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メサドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルフィン、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロヘプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール、その薬学的に許容可能な塩、及びそれらの混合物が挙げられる。他のオピオイド薬、例えば、μ、κ、δ、及び侵害受容オピオイド受容体作動薬が企図される。他の適切な疼痛緩和剤の代表的な例としては、サリチルアルコール、塩酸フェナゾピリジン、アセトアミノフェン、アセチルサリチル酸、フルフェニサール、イブプロフェン、インドプロフェン;インドメタシン、ナプロキセンなどの剤が挙げられる。
特定の実施形態では、この薬物は、間質性膀胱炎、放射線膀胱炎、膀胱痛症候群、前立腺炎、尿道炎、術後痛、及び腎結石などの炎症性の病態を処置するために用いられる薬物である。これらの病態のための薬物の非限定的な例としては、リドカイン、グリコサミノグリカン類(例えば、コンドロイチン硫酸、スロデキシド)、ペントサンポリ硫酸ナトリウム(PPS)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、オキシブチニン、マイトマイシンC、ヘパリン、フラボキサート、ケトロラク又はそれらの組み合わせが挙げられる。ICの処置に用いられ得る薬物の他の非限定的な例としては、神経増殖因子モノクローナル抗体(MAB)アンタゴニスト、例えば、タネズマブ(Tanezumab)、及びカルシウムチャネルα−2−デルタ修飾因子、例えば、PD−299685又はガベペンチンが挙げられる。
特定の実施形態では、その薬物は、急迫性尿失禁及び神経性失禁を含む尿失禁、尿意頻数、又は尿意切迫、並びに膀胱三角炎を処置するために用いられる薬物である。用いられ得る薬物としては、抗コリン剤、鎮痙剤、抗ムスカリン剤、β−2アゴニスト、αアドレナリン作動薬、抗痙攣薬、ノルエピネフリン取り込み阻害薬、セロトニン取り込み阻害薬、カルシウムチャネル遮断薬、カリウムチャネル開口薬、及び筋弛緩剤が挙げられる。失禁の治療に適切な薬物の代表的な例としては、オキシブチニン、S−オキシブチン、エメプロニウム、ベラパミル、イミプラミン、フラボキサート、アトロピン、プロパンテリン、トルテロジン、ロシベリン、クレンブテロール、ダリフェナシン、テロジリン、トロスピウム、ヒヨスチアミン、プロピベリン、デスモプレシン、バミカミド、臭化クリジニウム、ジサイクロミンHCl、グリコピロレートアミノアルコールエステル、臭化イプラトロピウム、臭化メペンゾラート、臭化メトスコポラミン、臭化水素酸スコポラミン、臭化チオトロピウム、フマル酸フェソテロジン、YM−46303(山之内製薬株式会社、日本)、ランペリゾン(日本化薬株式会社、日本)、イナペリゾン、NS−21(日本新薬 オリオン(Orion)、フォルメンティ(Formenti)、日本/イタリア)、NC−1800(日本ケミファ株式会社、日本)、ZD−6169(Zeneca Co.,英国)、及びヨウ化スチロニウムが挙げられる。
特定の実施形態では、この薬物は、膀胱癌及び前立腺癌などの尿路癌を処置するために用いられる薬物である。用いられ得る薬物としては、抗増殖剤、細胞傷害剤、化学療法剤、又はそれらの組み合わせが挙げられる。尿路癌の治療に適切であり得る薬物の代表的な例としては、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)ワクチン、シスプラチン、ドキソルビシン、バルルビシン、ゲムシタビン、マイコバクテリア細胞壁−DNA複合体(MCC)、メトトレキサート、ビンブラスチン、チオテパ、マイトマイシン、フルオロウラシル、ロイプロリド、ジエチルスチルベストロール、エストラムスチン、酢酸メゲストロール、シプロテロン、フルタミド、選択的エストロゲン受容体調節薬(すなわち、タモキシフェンなどのSERM)、ボツリヌス毒素、及びシクロホスファミドが挙げられる。薬物は生物学的なものであってもよく、モノクローナル抗体、TNF阻害薬、アンチロイキンなどが挙げられる。また薬物は、イミキモド又は別のTLR7アゴニストを含めた、TLRアゴニストなどの免疫調節薬であってもよい。またこの薬物は、キナーゼインヒビター、例えば、線維芽細胞増殖因子受容体−3(FGFR3)選択性チロシンキナーゼインヒビター、ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)インヒビター、又はマイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)インヒビター、など又はそれらの組み合わせであってもよい。他の例としては、セレコキシブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、パクリタキセル、ポリフェノンE、バルルビシン(valrubicin)、ネオカルジノスタチン、アパジキュオン(apaziquone)、ベリノスタット(Belinostat)、インゲノールメブテート(Ingenol mebutate)、ウロシジン(Urocidin)(MCC)、プロキシニウム(Proxinium)(VB 4845)、BC819(BioCancell Therapeutics)、キーホールリンペットヘモシアニン、LOR2040(Lorus Therapeutics)、ウロカニン酸、OGX427(OncoGenex)、及びSCH721015(シェーリング・プラウ)であってもよい。他の膀胱内の癌の処置としては、低分子、例えば、アパジクオン(Apaziquone)、アドリアマイシン、AD−32、ドキソルビシ、ドセタキセル(doxetaxel)、エピルビシン、ゲムシタビン、HTI−286(ヘミアステリン類似体)、イダルビシン、γ−リノレン酸、ミトザントロン、メグルミン及びチオテパ;高分子、例えば、活性化マクロファージ、活性化T細胞、EGF−デキストラン、HPC−ドキソルビシン、IL−12、IFN−a2b、IFN−γ、α−ラクトアルブミン、p53アデノベクター、TNFα;組み合わせ、例えば、エピルビシン+BCG、IFN+ファルマルビシン(farmarubicin)、ドキソルビシン+5−FU(経口)、BCG+IFN、及び百日咳毒素+膀胱切除術;活性化細胞、例えば、マクロファージ及びT細胞;膀胱内の注入、例えば、IL−2及びドキソルビシン;化学増感剤、例えば、BCG+抗線維素溶解薬(パラメチル安息香酸又はアミノカプロン酸)及びドキソルビシン+ベラパミル;診断剤/画像化剤、例えば、ヘキシルアミノレブリン酸塩、5−アミノレブリン酸、ヨードデオキシウリジン(Iododexyuridine)、HMFG1 Mab+Tc99m;並びに局所毒性の管理のための剤、例えば、ホルマリン(出血性膀胱炎)が挙げられる。
特定の実施形態では、この薬物は、膀胱、前立腺、及び尿道に関与する感染症の処置のために用いられる薬物である。このような感染の処置のためには、抗生物質、抗細菌薬、抗真菌薬、抗原虫薬、消毒薬、抗ウイルス薬及び他の抗感染剤を投与してもよい。感染症治療用の薬物の代表的な例としては、マイトマイシン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、メタンアミン、ニトロフラントイン、アンピシリン、アモキシシリン、ナフシリン、トリメトプリム、スルホンアミド系のトリメトプリムスルファメトキサゾール、エリスロマイシン、ドキシサイクリン、メトロニダゾール、テトラサイクリン、カナマイシン、ペニシリン類、セファロスポリン類、及びアミノグリコシド類が挙げられる。
特定の実施形態では、この薬物は、膀胱又は子宮などの泌尿生殖器部位の線維症を処置するために用いられる薬物である。類線維腫の処置のための薬物の代表的な例としては、ペントキシフィリン(キサンチン類似体)、抗TNF剤、抗TGF剤、GnRH類似体、外因性プロゲスチン、抗黄体ホルモン、選択的エストロゲン受容体調節薬、ダナゾール及びNSAID類が挙げられる。
特定の実施形態では、この薬物は、神経因性膀胱を処置するために用いられる薬物である。このような薬物の代表的な例としては、リドカイン、ブピバカイン、メピバカイン、プリロカイン、アルチカイン、及びロピバカインなどの鎮痛薬又は麻酔薬;抗コリン作動薬;オキシブチニン又はプロピベリンなどの抗ムスカリン薬;カプサイシン又はレシニフェラトキシンなどのバニロイド;抗ムスカリン薬、例えばM3ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)に作用するものなど;バクロフェンなどのGABAアゴニストを含む鎮痙剤;ボツリヌス毒素;カプサイシン;αアドレナリン拮抗薬;抗痙攣薬;アミトリプチリンなどのセロトニン再取り込み阻害薬;及び神経成長因子アンタゴニストが挙げられる。様々な実施形態において、薬物は、Reitzら、Spinal Cord 42:267−72(2004)に記載されるとおり、膀胱求心性神経に作用するものであっても、又は遠心性コリン作動性伝達に作用するものであってもよい。
特定の実施形態では、この薬物は、神経学的排尿筋過活動及び/又は排尿筋の柔軟性の低さに起因する失禁を処置するために用いられる薬物である。この種類の薬物の例としては、膀胱弛緩薬(例えば、オキシブチニン(顕著な筋弛緩活性及び局所麻酔活性を有する抗ムスカリン剤)、プロピベリン、インプラトロプリウム、チオトロピウム、トロスピウム、テロジリン、トルテロジン、プロパンテリン、オキシフェンサイクリミン、フラボキサート、及び三環系抗うつ薬;膀胱及び尿道を支配する神経を遮断する薬物(例えば、バニロイド(カプサイシン、レシニフェラトキシン)、ボツリヌス毒素A);又は排尿筋収縮強度、排尿反射、排尿筋括約筋協調不全を調節する薬物(例えば、GABAbアゴニスト(バクロフェン)、ベンゾジアザピン)が挙げられる。別の実施形態において、この薬物は、神経学的な括約筋不全に起因する失禁の処置について公知の薬物から選択される。これらの薬物の例としては、αアドレナリン作動薬、エストロゲン、βアドレナリン作動薬、三環系抗うつ薬(イミプラミン、アミトリプチリン)が挙げられる。さらに別の実施形態において、この薬物は、排尿を促進することが公知のものから選択される(例えば、αアドレナリン拮抗薬(フェントラミン)又はコリン作動薬)。さらに別の実施形態において、この薬物は、抗コリン作動薬(例えば、ジサイクロミン)、カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ベラパミル)、トロパンアルカロイド(例えば、アトロピン、スコポラミン)、ノシセプチン/オルファニンFQ、及びベタネコール(例えば、M3ムスカリン作動薬、コリンエステル)の中から選択される。
末端プラグ
末端プラグ、又はプラグ構成要素は、図1及び図4Aにおいて、ボール、ディスクその他で示されるように、シリンダー120のように、完全にもしくは部分的にプラグに適している任意の形状を有するか、又はチューブ末端を閉じてもよい。いくつかの実施形態では、末端プラグは、チューブの内径よりも大きい直径を有する密閉構造部分を有してもよく、その結果このチューブは、伸展して密閉構造に対して小ぢんまりと適合し、チューブを閉鎖し、閉鎖構造を適所に保持する。他の場合には、末端プラグ120は、接着剤によって及び/又は外部クランプによって、薬物リザーバルーメン108内に固定されてもよい。さらに他の実施形態では、末端プラグ120は、米国特許出願公開第61/799,733号に記載の1つ以上の壁構造によって薬物リザーバルーメン108内に固定されてもよい。
好ましい実施形態では、この薬物ユニット112は、末端プラグ120で処分フラッシュされる。すなわち、少なくとも1つの薬物ユニットは、その末端プラグの内部末端に直に隣接する。これは患者への挿入後に薬物放出開始の前の時間の遅れを最小限にすることが有利であり得る。別の実施形態では、この薬物ユニット112は、末端プラグ120から離されている。同様に、薬物ユニット112は、他の薬物ユニット112とともに処分フラッシュされてもよい。薬物ユニット112及び/又は末端プラグ120の間の空間が少なければ、薬物放出開始の前の時間の遅れは減少する。
末端プラグは、ステンレス鋼のような金属、シリコーンのようなポリマー、セラミック、サファイア又は接着剤など又はそれらの組み合わせを含む生体適合性材料から形成されてもよい。この材料は、生分解性であっても又は生体内分解性であってもよい。好ましい実施形態では、プラグは、ポリエチレンのような比較的堅い熱可塑性ポリマーから形成される。
図4Bに示されるとおり、末端プラグ120は、チューブ122内のぴったりした適合をさらに容易にするために、末端プラグ120の直径に対して1つ以上のオーバーサイズのリブ402を備えてもよい。他の場合には、末端プラグ120は、薬物リザーバルーメン108内で接着剤404によって固定されてもよい。例えば、末端プラグ120は、その中で接着性ビーズを受容するように構成されているチャネル406とともに、末端プラグ120に対して周辺に配置された1つ以上のチャネル又は溝406を備えてもよい。すなわち、接着剤404は、チャネル406に適応されてもよく、末端プラグは、薬物リザーバルーメン108中に挿入されてもよい。このような具合に、チャネル406は、接着剤402に末端プラグ120及びチューブ122の内側に結合するための領域を提供し、その結果、末端プラグ120は、薬物リザーバルーメン108内に固定され得る。チャネル406は、例えば、周辺に、軸方向に、又はそれらの組み合わせなど任意の方向で末端プラグ120に対して配置されてもよい。さらに、チャネル406は、末端プラグ120中に形成されるスロットであってもよく、又はチャネル406は、末端プラグ120と関連する2つ以上のリブ402によって形成されてもよい。いくつかの場合には、チャネル406は、完全に省略されてもよい。記載された固定手段の任意の組み合わせを用いてもよい。
別の実施形態では、末端プラグ120は、薬物リザーバルーメン108内で機械的に固定されてもよい。すなわち、一実施形態では、末端プラグ120は、薬物リザーバルーメン108内に、チューブ122に対して配置された外部クランプ408によって固定されてもよい。例えば、末端プラグ120は、入口130及び/又は出口132などの薬物リザーバルーメン108の末端部分内に配置されてもよいし、クランプ408のようなクランプ手段が、チューブ122に対して配置されてもよい。一実施形態では、このクランプは、熱収縮の重合体のチューブ又はシースである。このような具合に、クランプ408は、この薬物リザーバルーメン108の入口130及び/又は出口132内の末端プラグ120が適所に固定されるように、薬物リザーバルーメン108の一部に対してクランプ力を加えるように構成され得る。種々の例の実施形態が、末端プラグ120を適所に固定するために記載されているが、末端プラグ120は、プレス嵌め、接着、機械的に、それらの組み合わせなどのような任意の手段を介して固定されてもよい。
特定の実施形態では、各々の末端プラグ120は、薬物リザーバルーメン108から可溶化された薬物を放出するための通路を提供するためにそれを通じた開口118を備えてもよい。開口118は、末端プラグ120の中央部分を通じて延びてもよいし、又は開口118は末端プラグ120の任意の部分を通じて延びてもよい。すなわち、その開口118は中心でなくてもよい。さらに、その開口118は、末端プラグ120の中心線に平行な、又はそれからオフセットされた角度で末端プラグ120を通じて延びてもよい。いくつかの場合には、多数の開口118が用いられてもよい。すなわち、2つ以上の開口118が末端プラグ120を通って延びてもよい。他の場合、末端プラグ120のうち1つだけが開口118を備えてもよい。開口118は、ドリル穿孔、レーザーアブレーション、パンチ、成型などを含む任意の製造技術を用いて形成され得る。いくつかの場合には、開口118は、その長さに沿って一定の直径を備えてもよい。他の例では、開口118は砂時計のような形状など、その長さに沿った種々の直径を備えてもよい。開口118は環状であってもよいが、他の形状が可能でありかつ想定され、この形状は通常は、製造の考慮に依存する。開口118はチューブの外側から内側にわずかに傾斜していてもよく、開口118は、薬物がチューブ122中にロードされる前後のいずれに作成されてもよい。いくつかの場合には、開口118は約200μm〜約1200μmの範囲の直径を備えてもよいが、他の直径が可能でありかつ想定される。他の例では、開口118は、約5mm〜約15mmの範囲の長さを含んでもよいが、他の長さが可能であり、かつ想定される。
いくつかの実施形態では、末端プラグ120と関連する開口118は、薬物リザーバルーメン108からの薬物の放出のための唯一の通路である。しかし、別の実施形態では、この装置は、末端プラグ120の一方又はお互いに関連する開口118、及び薬物リザーバルーメン108を規定するエラストマーチューブの側壁を通じた開口の両方を備えてもよい。
特定の実施形態では、図5A及び図5Bに示されるとおり、末端プラグ120は、薬物ユニット112の逃避を制限するためにチューブ122の末端を密閉するように、上記で考察されたとおり、入口130及び/又は出口132のような薬物リザーバルーメン108の末端部分内に位置されるように構成された近位部分502を備える。末端プラグ120の近位部分は、プレス嵌め、接着剤、機械的に、その組み合わせなどを含む、本明細書に記載の任意の手段を介して薬物リザーバルーメン108の末端部分内に固定されてもよい。さらに、末端プラグ120は、遠位部分504を備え、これは、薬物リザーバルーメン108の末端部分を越えて延びる。このような具合に、末端プラグ120の一部は、近位部分502のように、チューブ122内に位置決めされるように構成されてもよく、末端プラグ120の別の部分は、遠位部分504のように、チューブ122の外側に位置されるように構成されてもよい。いくつかの場合には、末端プラグ120の近位部分502は、その中に接着性ビーズを受容するために、上記のものと同様のチャネル506を備える。さらに、他の例では、末端プラグの近位部分502は、チューブ122内のぴったりした適合をさらに容易にするため1つ以上のオーバーサイズのリブを備える。なおさらに、末端プラグ120の近位部分502は、本明細書のいずれかに記載されるとおりクランプ手段によって固定されてもよい。従って、末端プラグ120の近位部分502は、本明細書に記載される任意の手段又はそれらの組み合わせによってチューブ122内に固定されてもよい。
いくつかの実施形態では、末端プラグ120の遠位部分504はまた、保持フレーム114の末端部分を受容するために、空洞、例えば、ルーメン508を備える。このような具合に、ルーメン508は、保持フレーム114の末端部分を取り囲んで、ルーメン508内に保持フレーム114の末端部分を固定し、それによって保持フレーム114の先端の末端を遮蔽し、それによってその末端がインビボで組織を損傷するか、又は薬物リザーバルーメンを損傷する能力を妨げるか又は制限する。例えば、末端プラグ120の近位部分502が、矢印Aで示されるとおり、チューブ122の末端部分に挿入されるとき、ルーメン508は、保持フレームルーメン110の末端部分と当接して、その中に保持フレーム114を収容するための連続ルーメンを形成してもよい。
この実施形態では、金属保持フレームワイヤ、例えば、ニチノールワイヤは、有利には、末端にプラズマボール(これは、ワイヤ末端が組織又は装置を穿刺するリスクをさらに低下するための鈍らせた末端を設けるために用いられる)なしで設けることが可能であり、結果として、薄い直線的なチューブを保持フレームルーメン中に(及び保持フレームワイヤを越えて)一時的に挿入して、薬物ユニットで薬物リザーバルーメンを充填するプロセスの間、その薬物リザーバルーメンを直線的に保持することが可能になる。
ある場合には、遠位部分504の末端は、丸められていてもよいし、又は銃弾の先端のようであってもよい。すなわち、遠位部分504の末端は、平滑であっても、組織を損傷し得るエッジを欠いてもよい。また、このような構成は、展開器具を通じた、及び患者の膀胱又は他の身体の管腔への装置の挿入を容易にすることも有利であり得る。図5A及び図5Bでは、末端プラグ120は、開口518であって、それを通じて薬物リザーバルーメン108から薬物を放出するための通路を提供する開口を備える。すなわち、開口518は、近位部分502から遠位部分504へ末端プラグ120を通じて延びてもよい。
図6A〜図6Cに示されるとおり、特定の実施形態では、末端プラグ600の中の開口618は、薬物送達装置の使用期間の間にインビボで経時的に変化するように構成されてもよい。このような変化は有利にも、薬物の放出の動態における変化を事前にプログラムする方法として、又は、かなりの薬物が既に放出された後の薬物リザーバ中の薬物濃度の低下にもかかわらず所望の放出プロフィールを維持するために機能し得る。これによって、処置期間にまたがってリザーバから薬物がより多く放出され、それによって無関係の浪費される薬物の量を低下することが容易になり得る。
例えば、末端プラグ600の中の開口618は、破線及び対応する矢印で示されるように経時的に増大し得る。いくつかの場合には、図6Aに示されるとおり、開口618は、第1直径604を備えてもよく、この第1直径は、開口618の長さに沿って第2直径606まで一定の率で増大し得る。他の例では、開口618の直径は、開口618の長さに沿って可変の率で増大し得る。一実施例では、図6Bに示されるとおり、直径608は、開口618の一端で、開口618の他の部分の直径610よりも速い速度で増大し、例えば、トランペット様の構造を形成し得る。より広い幅の直径608部分は、薬物ユニット112に向かって面しても、又はそれから離れてもよい。別の実施例では、図6Cに示されるとおり、直径612は開口618の両端で、開口618の中心部分の直径614よりも速い速度で増大し得る。これによって、砂時計様の構造を有する開口618が生じ得る。開口618の直径は、必要に応じて開口618の長さに沿って任意の速度で増大してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、開口618の長さは、経時的に低下してもよい。例えば、図6A〜図6Cに示されるとおり、開口618の一端又は両端が、経時的に減少して、開口618の長さを短くしてもよい。
開口618の動的な態様によって、薬物リザーバルーメン108からの薬物の制御された放出が容易になり得る。例えば、末端プラグ600は、浸食性であってもよく、製剤の放出は、末端プラグ600の分解又は浸食によって少なくとも部分的に制御され得る。いくつかの場合には、末端プラグ600は、装置の寿命にわたって部分的に又は完全に分解する。一例では、末端プラグは、直線状チャネルのように、均一に浸食する。別の例では、末端プラグは、開放型セルフォームのような不規則な形状で浸食する。開口618の変化は、段階的であっても、突然であってもよい。一実施形態では、末端プラグ600は、分解性のポリマー、例えば、ポリ(D,L−乳酸−コ−グリコール酸(PLGA)又はポリ(d,L−乳酸)を含む。開口618の寸法の変化は、薬物リザーバルーメン108の内側及び/又は外側のpHレベルのような内部及び/又は外側のpHレベルの両方に影響され得る。
末端プラグの種々の変化する開口部の実施形態(また本明細書では開口部構成要素又は分解性の構成要素とも呼ばれる)は、図17A〜図17Sに図示している。例えば、図17Aは、その構造の真ん中を通じて最初の開口304を有する分解性の構成要素302からできている開口部構成要素を示している。外面306は、接着剤で管状薬物リザーバの内面に接続されてもよいし、又はこのような管状薬物リザーバ中に挿入されて、この開口部構成要素の外径がそのチューブの内径よりも大きい場合、締まりばめを生み出してもよい。図17Bは、開口中でどのように分解が生じるかを示しており、開口直径は最初のサイズ308からそれより大きいサイズ310(分解後)まで変化する。外向きの放射状の分解は、外周に沿って均一であっても又は不均一であってもよい。図17Cは、開口の中で及び外側表面にまたがってどのように分解が生じるかを示しており、開口の直径は、最初のサイズ312からそれより大きいサイズ314(分解後)まで変化し、外面は、最初の直径316からそれより小さい、不均一な直径318(分解後)まで変化する。
図17D〜図17Fは、分解性のコア322(それを通過する最初の開口部324を有する)と非分解性の外側構造320とを有する開口部構成要素の中の開口部サイズの変化を示す。コア322の完全な分解後、薬物の放出経路は、非分解性の構造320の内側開口部326によって規定される。
図17Gは、分解性のコアを有している別の実施形態を示す。ここでは、このコアは、異なる速度の分解を有する異なる材料からできていてもよい、複数のコア層を有する。この分解性のコア(最初の開口328を有する)は、第1分解層330及び第2分解層332によって形成される。この分解性のコアは、非分解性の外側構造334中に配置される。
図17Hは、2つの分解性のコア338を有する開口部構成要素であって、その各々が最初の開口部336、及び非分解性の外側構造340を有する構成要素を示す。いくつかの実施形態では、この外側構造340もまた、コア338の速度よりも遅い速度で分解する条件であれば、分解性であってもよい。
図17I及び17Jは、開口部サイズの突然の増大を生み出すために分解され得る、環状の分解層を有する開口部構成要素を示す。分解層346がコア部分344について十分に分解されて、非分解性の構造348内で規定される、より大きい開口部350を分解及び/又は落とすまで、最初に、薬物放出が、開口部342を通じて生じる。
図17K〜図17Pは、分解性の開口の種々の形状を示す。例えば、この分解性の開口は、環状であっても、長方形であっても、三角形であっても、直線であっても、又はそれらの組み合わせであってもよい。開口面積の増大の速度は、分解性の開口の幾何形状を変化することによってプログラム可能であり得る。最初の開口352は、分解性の材料354で示され、そして境界356は、一定期間後に開口と分解性の材料との間で示される。
図17Q及び図17Rは、曲がりくねった経路(直線状のチャネルとは対照的に)のような十分規定されていない開口幾何形状を有する開口部構成要素の実施形態を示す。曲がりくねった経路が分解されるにつれて、よりオープンな開口部が生み出される。
図17Sは、「有効な」開口部サイズが増大する(十分規定された直線状のチャネル及び不規則な形状の曲がりくねった経路を含む)につれて、薬物放出が浸透圧支配から拡散支配に変換することを図示している。開口部の最初のサイズは、所望の薬物放出特徴次第でライン中のどこに位置してもよい。例えば、開口部サイズが最初に設定されれば、薬物放出は、一実施形態では、最初は浸透圧によって支配され、(b)、(c)及び(d)のような拡散支配の領域に変化するにはさらに時間がかかる。(a)から(d)への移行は、段階的に、例えば、(b)及び(c)を通して進行してもよく、又は例えば、上記の17I及び17Jに記載される機構を用いる場合、(a)から(d)へ突然かつ直接的に変化してもよい。
一実施形態では、薬物放出は、浸透圧及び拡散の組み合わせによって促進され得る。このような具合に、特定の実施形態では、開口の直径が大きくなるにつれて、拡散が優勢になる場合もあるし、又は薬物放出の唯一の駆動機構になる場合もある。
保持フレーム部分
薬物送達装置は保持フレーム部分を備えてもよい。保持フレーム部分は、膀胱内のような身体中の薬物リザーバ部分に関連しており、薬物リザーバ部分の保持を可能にする。保持フレーム部分は、比較的拡張した形状と比較的しぼんだ形状との間で変形可能である保持フレームを備えてもよい。例えば、保持フレームは自然には、比較的拡張した形状をとってもよく、身体内への挿入のための比較的しぼんだ形状に操作されてもよく、そして身体内への挿入の際に比較的拡張した形状に自然に戻されてもよい。比較的拡張された形状の保持フレームは、身体の空洞中での保持のための形状であり、比較的しぼんだ外形の形状の保持フレームは、カテーテル又は膀胱鏡などの展開器具の作業チャネルを通じて身体への挿入のために成形される。このような結果を達成するために、保持フレームは、一旦挿入されれば、比較的しぼんだ外形の形状をとらないようにその装置を妨げるように選択された、ある弾性限界、弾性率及び/又はバネ定数を有してもよい。このような構成は、予期される力のもとで身体からの装置の偶発的な排出を制限又は防止し得る。例えば、この装置は、排尿又は排尿筋の収縮の間、膀胱中で保持され得る。
実施形態では、この保持フレームは、弾性ワイヤを備えるか又はそれからなる。一実施形態では、この弾性ワイヤは、比較的低い弾性率のエラストマーから形成され、これは膀胱又は他の挿入部位の中で刺激し、又は潰瘍を生じる可能性が比較的低く、かつ生分解性であり、その結果装置を取り外す必要がない。別の実施形態では、この弾性ワイヤは、ニチノールのような超弾性合金から形成されている。
図1〜図2に示される実施形態では、保持フレーム114は、保持フレーム114に対する保護シースを形成する、保持フレームルーメン110の壁124によって囲まれる弾性ワイヤである。この壁124は、シリコーンのようなポリマー材料から形成されてもよい。他の実施形態では、保持フレームは弾性ワイヤ(例えば、ニチノールのような超弾性合金から形成される)であり、これはシリコーンシースのようなポリマーコーティング中にカバーされており、このコーティングされたワイヤは、薬物リザーバ部分に結合される。
いくつかの実施形態では、保持フレームルーメン110は、保持フレーム114及び充填材料、例えば、ポリマー充填物を含んでもよい。例示的な充填材料は、シリコーン接着剤、例えば、MED3−4213(Nusil Technology LLCによる)であるが、他の充填物材料を用いてもよい。充填物材料は、保持フレーム114に対して保持フレームルーメン110中の空隙を充填し得る。例えば、この充填物材料は、保持フレーム114に対して保持フレームルーメン110中に注がれてもよく、その中で硬化し得る。充填物材料は、薬物リザーバルーメン108を、保持フレーム114に対して選択された方向に維持したままで、薬物リザーバルーメン108が保持フレーム114に沿って伸びるか、又はそれに対してねじれるか、又は回転する傾向を低減し得る。しかし、充填物材料は必須ではなく、省略されてもよい。
保持フレームが比較的拡張された形状、例えば、図1に示されるコイル状の形状である場合、その装置は、膀胱からの排除を邪魔するために適した寸法を有しているスペースを占有し得る。保持フレームが比較的しぼんだ外形の形状、例えば、図2に示される細長い形状である場合、その装置は、展開器具の作業チャネルを通じるような、身体への挿入のために適した領域を占有し得る。弾性ワイヤの特性によって、この装置はバネとして機能することになり、圧縮負荷に応答して変形し、ただし一旦その負荷が除かれれば、その最初の形状に自然に戻る。
プレッツェル形状をとる保持フレームは、圧縮力に対して比較的耐性であり得る。このプレッツェル形状は本質的に、2つの小環を含み、その各々がそれ自体のより小さいアーチを有しており、かつ共通する大きい方のアーチを共有する。プレッツェル形状が最初に圧縮されるとき、大きい方のアーチは、圧縮力の大部分を吸収して、変形を開始し、ただし、連続した圧縮で小さい方のアーチは重なって、その後全ての3つのアーチが圧縮力に耐える。一旦2つの小環が重なれば、装置の圧縮に対する抵抗は全体として、増大して、排尿の間の膀胱収縮につれた装置の崩壊及び排出を妨げる。
保持フレームが形状記憶物質を含む実施形態では、そのフレームを形成するために用いられる材料は、膀胱に入る際の身体温度に曝された場合のように、装置に対する熱の適用の際に、比較的拡張された形状を「記憶して」自然にとる場合がある。
保持フレームは、膀胱のような身体の空洞内に装置を保持するための十分に高いバネ定数を有している形態であり得る。高弾性率の材料又は低い弾性率の材料を用いてもよい。特に、低弾性率の材料を用いる場合、保持フレームは、排尿の力のもとでフレームが有意に変形することのないバネ定数を提供する直径及び/又は形状を有してもよい。例えば、この保持フレームは、約3N/m〜約60N/mの範囲、又はさらに具体的には約3.6N/m〜約3.8N/mの範囲などの、所望のバネ定数を達成するために特に設計された、1つ以上の巻き線、コイル、らせん又はそれらの組み合わせを備えてもよい。このようなバネ定数は、以下の技術のうち1つ以上で達成され得る:フレームを形成するために用いられる弾性ワイヤの直径を増大すること、弾性ワイヤの1つ以上の巻き線の湾曲を増大すること、及び弾性ワイヤに対して追加の巻き線を追加すること。このフレームの巻き線、コイル又はらせんは、多数の構成を有し得る。例えば、このフレームは、1つ以上のループ、カール又は小環を含むカール構成であってもよい。この弾性ワイヤの末端は、軟性になる、鈍くなる、内向きになる、一緒に連結される又はそれらの組み合わせなどによって、組織の刺激及び瘢痕を回避するように適合され得る。
保持フレームは、平面に限定される二次元構造、三次元構造、例えば、回転楕円体の内側を占有する構造、又はそれらの組み合わせを有してもよい。別の構成の例は、本明細書において参照によって援用される米国特許出願に記載されている。
II.装置の使用及び適用
実施形態では、この装置を患者の身体の空洞又はルーメンに挿入し、引き続き、1つ以上の病態の処置のための1つ以上の薬物を放出する。その薬物は、展開部位で1つ以上の組織に対して局所的に、及び/又は展開部位から遠位の他の組織に局部的に放出される。放出は、長期間にわたって制御され得る。
一実施例では、この装置は、展開器具を通って薬物送達装置を通過させること、及びこの展開器具から身体内へその装置を放出することによって身体内へ挿入される。一実施形態では、この装置は、一旦、この装置が展開器具から空洞へ出現すれば、膀胱のような身体の空洞へ挿入され、この装置は、保持形状、例えば拡張されたか又は膨らんだ外形の形状をとる。ある実施例を図7A〜7Cに図示しており、これは、装置が展開器具702を出るにつれて保持形状をとる装置700を示す。展開器具702は、任意の適切なルーメン装置、例えば、カテーテル、尿道カテーテル、又は膀胱鏡であってもよい。この展開器具702は、市販の装置であっても、又は例えば米国特許出願公開第2011/0202036号明細書に記載のような、本発明の薬物送達装置に特に適した装置であってもよい。
一旦挿入されれば、この装置は、薬物を放出する。この装置は、所望の所定の期間にわたって所望の量の薬物の長期の放出、連続の放出、間欠的な放出又は定期的な放出を提供し得る。実施形態では、この装置は、12時間、24時間、5日、7日、10日、14日又は20日、25日、30日、45日、60日又は90日又はそれ以上などの長期間にわたって所望の用量の薬物を送達し得る。装置から送達される薬物の速度及び総量は、特定の薬物、及び処置されている疾患又は病態次第で選択され得る。
この装置が薬物を固体型で含む実施形態では、この装置からの薬物の溶出は、この装置内の薬物の溶解後に生じる。体液は、この装置に入り、この薬物に接触し、この薬物を可溶化し、その後にその溶解された薬物がこの装置から拡散するか、又は浸透圧下で及び/又は拡散を介して装置から流れる。例えば、この薬物は、その装置が膀胱に挿入される場合に、尿との接触の際に可溶化され得る。
引き続き、この装置は身体から、例えば、その装置が再吸収不能か、折り畳み不能か、そうでなければ除去される必要がある場合、回収され得る。いくつかの場合には、例えば、この装置が再吸収されるか、排出されるか、又はそれらのいくつかの組み合わせである場合、この装置は回収される必要はない。
この装置はまた、回収が不要であるように、完全に又は部分的に生体再吸収性であるように構成されてもよい。一例では、この装置は、再吸収されるか又は十分に分解され、これによって排尿の間に膀胱から追い出すことができる。特定の実施形態では、米国特許出願公開第2012/0089122号明細書に記載されるとおり、この装置が、排尿の間に尿道を通過可能である形状に崩壊可能であるように、この装置は、生体分解性リンクを備える。一実施形態では、この装置は、薬物の一部、又は好ましくは薬物のほとんどもしくは全てが放出された後に、回収又は再吸収される。
図8は、装置800の膀胱への挿入を図示しており、ここでは成人男性を例として示す。展開器具802は、尿道を通って膀胱へ挿入されてもよく、その装置800は、例えば、この装置800が膀胱へ出るまで、潤滑剤又は他の液体のスタイレット及び/又はフローによって駆動される展開器具802を通過されてもよい。従って、この装置は、処置の必要な男性又は女性のヒト患者の膀胱に挿入される。
この装置は、独立した手順で、又は別の泌尿器科もしくは他の手順もしくは手術と組み合わせて、他の手順の前、間又は後のいずれかに、患者の膀胱中に展開されてもよい。この装置は、1つ以上の薬物を放出し得、これが、周術期、術後又はその両方のいずれかで、治療又は予防のために局所及び/又は局部の組織に送達される。
一実施形態では、自己含有の薬物ペイロードの医療装置は、膀胱内で全体的に展開して、少なくとも1つの薬物の膀胱への徐放性の送達を、処置の必要な標的組織にとって治療上有効な量で提供する。これは、膀胱自体であってもよいし、又は膀胱に対して局所的に近位であってもよい。このような局所的な送達は、望ましくない副作用を引き起こすか、又は薬物の不十分なバイオアベイラビリティを生じる場合がある全身投与の代替であり得る。この装置のインビボ展開後、薬物ペイロードの少なくとも一部は、長期間にわたって実質的に連続して装置から、尿路上皮へ及び可能性としては近傍の組織へ、患者における膀胱機能の処置を提供するか又は改善するのに有効な量で放出される。好ましい実施形態では、この装置は膀胱中に残り、2週間、3週間、4週間、1カ月、又はそれ以上などの所定の期間にまたがって薬物を放出する。
このような場合、この装置は、間質性膀胱炎、放射線膀胱炎、骨盤痛、過活動膀胱症候群、膀胱癌、神経因性膀胱、神経障害性もしくは非神経障害性膀胱括約筋不全、感染症、術後痛又は膀胱に送達される薬物で治療される他の疾患、障害、及び病態を処置するために用いられ得る。この装置は、膀胱機能、例えば、膀胱の容量、コンプライアンス、及び/又は無抑制収縮の頻度を改善し、膀胱又は他の近傍の領域における疼痛及び不快感を低減するか、他の効果、もしくはそれらの組み合わせを有する薬物を送達し得る。この膀胱展開装置はまた、治療上有効な量の1つ以上の薬物を、身体内の他の泌尿生殖器部位、例えば、身体の泌尿器又は生殖器系の中の他の位置、例としては、腎臓の一方もしくは両方、尿道、尿管の一方もしくは両方、陰茎、精巣、精嚢の一方もしくは両方、精管の一方もしくは両方、射精管の一方もしくは両方、前立腺、腟、子宮、卵巣の一方もしくは両方、又はファロピウス管の一方もしくは両方、など、又はそれらの組み合わせに送達し得る。例えば、膀胱内薬物送達装置は、疾患、障害、及び病態の中でも、腎結石又は腎線維症、勃起障害の処置に用いられ得る。
一実施形態において、膀胱内薬物送達装置は、泌尿生殖器組織における疾患又は障害などの任意の疼痛源に起因する疼痛、又は任意の膀胱の手技、例えば、外科手術、カテーテル処置、アブレーション、医療装置の移植/挿入、又は石もしくは異物の摘出などから生じる疼痛を管理するため、リドカイン又は別の麻酔剤を局所的に送達するために膀胱内に挿入される。
本発明は、以下の非限定的な実施例を参照することにより、さらに理解され得る。
実施例1:配管側壁中に開口を有する装置及び末端プラグ開口を有する装置からのインビトロ放出の比較
装置は、シリコーン配管ハウジング 400mgの用量のリドカインフリーベース等価物(FBE)を含むリドカインHCl錠剤からできていた。この装置のサブセットでは、配管側壁は、単一レーザー穿孔の開口部を有し、その末端はシリコーンスペーサーと接着剤で密閉された。残りの装置では、その配管側壁は、開口を有さず、その末端は、カスタムメイドのシリコーン開口部末端プラグ(5mm又は15mm長)によって一端又は両端で栓をされた。206μm、302μm、496μm、737μm、又は1016μmの直径の開口部を有する末端プラグ(全てが2.16mmであった)が設けられた。栓をされていない末端は、シリコーンスペーサー及び接着剤で密閉された。装置のサブセットは、450mgの用量のリドカインフリーベース等価物(FBE)を含むリドカインHClをロードされ、302μmの直径の開口部を有する5mm長の末端プラグで一端を密閉された。
次いで、各々の装置を水性の液体を含有するジャーに入れ、その液体のサンプルをリドカインに関して定期的に14日間にわたって試験して、放出された薬物の累積量を決定した。装置構造を図9A〜図9Cに示し、対応する結果を図10〜図12のグラフに示す。例えば、図9Aの装置900は、開口部902を一端に備え、図10のラインA、B、C、D、E及びF、並びに図12のラインAに相当する。図9Bの装置910は、側壁に開口部904を備え、図10のラインGに相当する。図9Cの装置912は、両端に開口部906、908を備え、図11のラインA、B、C、D及びE、並びに図12のラインBに相当する。図13〜16は、レーザー穿孔された側壁ベースの開口と接近して追跡した末端開口を有する異なる装置の間で経時的に放出される薬物のパーセンテージを示す。従って、この研究によって、配管側壁の開口を、チューブの一端又は両端に位置している開口で置き換えることが実行可能であることが示される。
実施例2:開口部を有する生分解性末端プラグの作製
単一の開口部を有する末端プラグは、PLGA(50:50)(Sigma−Aldrich,719897,酸で終わる、MW7,000〜17,000)から作製した。末端プラグは1mm長であり、かつ開口部は約280μmの直径であった。これは、一方ではPLGAを冷却しながら、約280μmの外径を有するワイヤをシリコーンチューブの開口に入れ、溶融PLGAを通過させながら、PLGAを溶融すること、次いでこれをシリコーンチューブ内で鋳造することによって作製した。次にこのワイヤを取り出して、PLGAプラグをシリコーンチューブから取り出した。図18A〜図1818Dは、作成した末端プラグの写真を示す。
本明細書に引用される刊行物及びそれらが引用する資料は、具体的に参照により援用される。当業者には、前述の詳細な説明から本明細書に記載される方法及び装置の改良例及び変形例が明らかであろう。このような改良例及び変形例は、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されるものとする。

Claims (24)

  1. 薬物送達装置であって、
    細長い薬物リザーバルーメン及び保持フレームルーメンを備える装置本体と、
    前記薬物リザーバルーメン内に位置する薬物と、
    弾性ワイヤを備える保持フレームと、
    前記弾性ワイヤの末端部分を受容するように構成された空洞を備える、前記装置本体の末端に位置する少なくとも1つの末端プラグと、を備える薬物送達装置。
  2. 前記装置が少なくとも1つの開口を備え、当該開口を通じて前記薬物リザーバルーメンから前記薬物が放出される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記少なくとも1つの開口が、前記薬物リザーバルーメンを規定するエラストマーチューブの側壁を通じて延びる、請求項2に記載の装置。
  4. 前記少なくとも1つの開口が前記末端プラグを通じて延びる、請求項2に記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つの開口が生体内分解性物質によって規定される、請求項4に記載の装置。
  6. 膀胱内への挿入のための薬物送達装置であって、
    細長い薬物リザーバルーメンを備える装置本体と、
    前記薬物リザーバルーメン内に位置する薬物と、
    前記装置本体の末端に位置する少なくとも重合体の1つの末端プラグであって、当該末端プラグを通じた開口を備える末端プラグと、を備え、
    前記薬物送達装置が、前記開口を通って薬物リザーバルーメンから前記薬物を放出するように構成される、薬物送達装置。
  7. 前記末端プラグが前記薬物リザーバルーメンの末端に少なくとも部分的に挿入される、請求項6に記載の薬物送達装置。
  8. 前記末端プラグが、前記薬物リザーバルーメンの内径よりもわずかに大きい外径を有する、請求項7に記載の薬物送達装置。
  9. 前記末端プラグが、前記薬物リザーバルーメンの内径と同じか又はわずかに小さい外径を有する、請求項7に記載の薬物送達装置。
  10. 前記末端プラグが、接着剤によって前記薬物リザーバルーメン内に固定される、請求項7に記載の薬物送達装置。
  11. 前記末端プラグが、接着剤を受容するように構成されたチャネルを備える、請求項10に記載の薬物送達装置。
  12. 前記薬物リザーバルーメン周りに位置するクランプであって、前記薬物リザーバルーメン内に前記末端プラグを固定するように構成されたクランプをさらに備える、請求項7に記載の薬物送達装置。
  13. 前記末端プラグが、前記末端プラグの外径周りに配置された1つ以上のリブを備え、前記1つ以上のリブが、前記薬物リザーバルーメンの内径よりもわずかに大きい外径を有する、請求項7に記載の薬物送達装置。
  14. 前記末端プラグがシリコーンから形成される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の薬物送達装置。
  15. 前記開口の直径がインビボで経時的に増大するように、前記開口は、インビボで分解するように構成された生体内分解性物質によって規定される、請求項6〜13のいずれか1項に記載の薬物送達装置。
  16. 前記末端プラグは、前記開口を規定する前記末端プラグの長さがインビボで経時的に減少するように、インビボで分解するように構成された生体内分解性物質を含む、請求項6〜13のいずれか1項に記載の薬物送達装置。
  17. 前記末端プラグが、保持フレームの末端部分を受容するように構成された空洞を備える、請求項6〜13のいずれか1項に記載の薬物送達装置。
  18. 薬物送達装置であって、
    細長い薬物リザーバルーメンを備える装置本体と、
    前記薬物リザーバルーメン内に位置する薬物と、
    前記装置本体の末端に位置する少なくとも1つの末端プラグであって、当該末端プラグを通じた開口を備える末端プラグと、を備え、
    前記薬物送達装置が、前記開口を通って前記薬物リザーバルーメンから前記薬物を放出するように構成されており、かつ、前記開口は、薬物放出のために有効な前記開口の隙間が、薬物が放出されるにつれて増大するように、インビボで分解するように構成された生体内分解性物質によって規定される、薬物送達装置。
  19. 前記末端プラグが、
    第1末端、第2末端、並びに、前記第1末端及び第2末端の間に延びる側壁、を有する外側本体部分と、
    前記第1末端及び第2末端の間の前記外側本体部分を通じて延びるコア部分と、
    前記第1末端及び第2末端の間の前記コア部分を通じて延びる開口と、を備え、
    前記コア部分、又は、前記コア部分と前記外側本体部分との間に配置された環状要素が、少なくとも1つの生体内分解性物質から形成されており、
    前記プラグの構成要素の前記開口が、前記コア部分が分解するにつれて少なくとも1つの次元で変化するように構成される、請求項18に記載の装置。
  20. 前記コア部分が、PLA、PGA、PLGA、ポリ無水物又は別の生分解性ポリマーを含む、請求項19に記載の装置。
  21. 前記外側本体部分が非生分解性ポリマーから形成される、請求項19に記載の装置。
  22. 前記外側本体部分が、前記コア部分を形成する前記生体内分解性物質よりも遅い速度の分解を有する生体内分解性ポリマーから形成される、請求項19に記載の装置。
  23. 患者に対して薬物を投与する方法であって、
    請求項2〜22のいずれか1項に記載の薬物送達装置を前記患者に挿入することと、
    前記薬物が前記開口を通じて、挿入された前記装置から放出されることを可能にすることと、を含む方法。
  24. 前記装置が前記患者の膀胱に挿入される、請求項23に記載の方法。
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