JP2016508375A - 尿生殖器がんの診断および予後診断のための方法およびツール - Google Patents
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Abstract
Description
1.腎皮質新生物を診断する方法であって、この方法は、
(a)ヒト個人から得られたサンプル由来の遺伝物質を分析し、図3および/または表12に示される染色体異常の存在または非存在を決定するステップと、
(b)図3に示される決定木を用い、サンプル中の腎皮質新生物のサブタイプを分類するステップとを含む、方法。
2.1つ以上の染色体異常の存在または非存在が、表12に示される基準を用いて決定される、実施形態1の方法。
3.工程(a)が、
(i)マイクロアレイを供給することであって、このマイクロアレイは、基板に整列した別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を有する基板を含み、それぞれの核酸分子は、前記サンプル中に存在する材料に独立してハイブリダイズすることができ、基板に整列したゲノム領域は、その改変が、前立腺腫瘍、腎臓腫瘍または膀胱腫瘍の診断または予後診断に相関関係がある領域であることと、
(ii)前記遺伝物質またはその一部を標識することと、
(iii)標識された遺伝物質またはその一部と、前記基板に整列したゲノム領域とをハイブリダイズすることとを含む、実施形態1または2に記載の方法。
4.分析することが、標的とされたアレイ比較ゲノムハイブリダイゼーション(アレイCGH)または全ゲノムアレイCGHを含む、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
5.前記遺伝物質を分析することが、前記ゲノム領域に対する前記標識された遺伝物質のハイブリダイゼーションパターンを分析し、前記サンプルに由来する前記遺伝物質の改変の存在を検出することを含む、実施形態3または4に記載の方法。
6.少なくとも1つの別個のゲノム領域が、1p36.32−p36.33、1p35.2−p36.11、1p32.3−p33、1p21.3−p22.2、1q21.1−q23.1、1q25.3−q31.2、1q32.1−q32.3、1q41、1q42.2、2p25.1、2p23.3−p24.1、2p22.1−p22.2、2q14.2−q14.3、2q22.1−q22.3、2q34−q35、2q37.3、3p25.1−p26.1、3p21.2−p21.31、3p13−p14.2、3q13.33−q21.2、3q26.2−q26.31、3q26.32−q26.33、3q28−q29、4p16.2−p16.3、4p12−p14、4q28.1−q28.3、4q34.1−q35.2、5p15.33、5p15.31−p15.1、5p13.3−p13.1、5q11.2、5q14.1−q14.3、5q21.2−q22.1、5q23.1−q23.2、5q35.1−q35.3、6p23−p25.2、6p22.3、6p21.31−p22.1、6q14.2−q16.1、6q16.3q−21、6q24.3−q25.3、7p22.3−p21.3、7p21.2−p21.3、7p14.3−p15.2、7p11.2−p12.1、7q11.22−q21.11、7q31.31−q31.2、7q36.1−q36.2、8p23.2−p23.3、8p21.2−p22、8p11.21−p12、8q13.3−q21.13、8q22.1−q22.3、8q24.13−q24.21、9p24.2−p24.1、9p21.2−p21.3、9p13.2−p21.1、9q21.31−q21.33、9q33.2−q33.3、10p13−p15.3、10q23.2−q23.31、10q25.1−q25.3、11p15.3−p15.4、11p12、11q13、11q14.1−q14.2、11q22.3−q23.3、12p12.3−p13.31、12q13.2−q14.1、12q24.21−q24.31、13q11−q12.2、13q13.3、13q14.11−q14.3、13q21.2−q22.1、13q32.3−q34、14q11.2、14q23.1−q23.3、14q32.13−q32.33、15q23−q24.1、15q25.2−q26.1、16p13.12−p13.3、16p12.2−p12.3、16q21−q23.3、17p13.1−p13.3、17p11.2−p12、17q12−q21.31、17q25.1−q25.3、18p11.31−p11.32、18q11.2、18q21.1−q23、19p13.3、19q13.32−q13.41、20p12.1−p12.3、20q13.2−q13.33、21q22.13−q22.3、22q11.1−q12.1、22q13.2−q13.32、Xp11.22−p11.23、Xq13.2−q13.3、Xq21.33−q22.1およびYp11.1−p11.2からなる群から選択される、実施形態3〜5のいずれか1つに記載の方法。
7.複数の核酸分子が、実施形態6に示される別個のゲノム領域の少なくとも10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、25個、30個またはすべてに対応する核酸分子を含む、実施形態6に記載の方法。
8.複数の核酸分子が、実施形態6に示される別個のゲノム領域の少なくとも10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、25個、30個またはすべてに対応する核酸分子から本質的になるか、またはこれらからなる、実施形態6に記載の方法。
9.複数の核酸分子が、表3に示される別個のゲノム領域に対応する核酸分子を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、実施形態3〜8のいずれか1つに記載の方法。
10.サブタイプが、腎明細胞がん(ccRCC)、乳頭状腎細胞がん(pRCC)および嫌色素性腎細胞がん(chrRCC)、オンコサイトーマ(OC)、分類することができない新生物および良性からなる群から選択される、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
11.サブタイプが、腎明細胞がん(ccRCC)、乳頭状腎細胞がん(pRCC)および嫌色素性腎細胞がん(chrRCC)、オンコサイトーマ(OC)、分類することができない新生物および良性である、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の方法。
12.異常が、VHL遺伝子の減少、chr2の減少、17qの増加、chr7の増加、chr12の増加、16pの増加、20qの増加、5qterの増加、chr3の増加、chr6の減少、chr10の減少、chr17の減少、8pの減少、chr1の部分的または完全な減少および3p21.2−21.31の減少を含む、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の方法。
13.分析することが、アレイCGHを含み、この方法が、遺伝物質を分析し、次いで、CCND1(11q13)遺伝子座での再編成の存在または非存在を決定することをさらに含み、CCND1再編成の存在は、OCの指標である、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の方法。
14.分析することが、次世代シーケンシングを含む、実施形態1、2および10〜13のいずれか1つに記載の方法。
15.方法が、遺伝物質を分析し、次いで、CCND1(11q13)遺伝子座での再編成の存在または非存在を決定することをさらに含み、CCND1再編成の存在は、OCの指標である、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の方法。
16.サンプルが、小径腎腫瘍を有すると以前に診断されたヒト個人由来である、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
17.サンプルが小径腎腫瘍を含む、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の方法。
18.サンプルが、凍結切除サンプル、針生検サンプルおよび新鮮切除サンプルからなる群から選択される、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の方法。
19.工程(a)における遺伝物質の分析において、または工程(b)におけるサブタイプの分類において、または工程(a)および工程(b)の両方において、コンピュータが使用される、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.決定木が、コンピュータソフトウエアで具現化される、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の方法。
21.ゲノム異常の検出に適したマイクロアレイと、図3に示される決定木とを含み、異常が、VHL遺伝子の減少、chr2の減少、17qの増加、chr7の増加、chr12の増加、16pの増加、20qの増加、5qterの増加、chr3の増加、chr6の減少、chr10の減少、chr17の減少、8pの減少、chr1の部分的または完全な減少および3p21.2−21.31の減少を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、キット。
22.決定木が、印刷された材料またはコンピュータによって読み取り可能な形態である、実施形態21に記載のキット。
23.決定木が、コンピュータソフトウエアで具現化される、実施形態21または22に記載のキット。
24.1つ以上の染色体異常の存在または非存在を決定するための表12に示される基準書をさらに含み、この基準書は、印刷された材料に示されるか、コンピュータによって読み取り可能な形態で示されるか、またはコンピュータソフトウエアで具現化される、実施形態21〜23のいずれか1つに記載のキット。
25.キットを用いてゲノム異常を検出するための指示書をさらに含み、この指示書は、印刷された材料に示されるか、コンピュータによって読み取り可能な形態で示されるか、またはコンピュータソフトウエアで具現化される、実施形態24に記載のキット。
26.ヒト個人由来の遺伝物質を含むサンプルにおいて腎皮質新生物のサブタイプを分類するための指示書をさらに含む、実施形態21〜25のいずれか1つに記載のキット。
27.サブタイプは、腎明細胞がん(ccRCC)、乳頭状腎細胞がん(pRCC)および嫌色素性腎細胞がん(chrRCC)、オンコサイトーマ(OC)、分類することができない新生物および良性を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、実施形態26に記載のキット。
28.マイクロアレイは、別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を含み、少なくとも1つの別個のゲノム領域は、1p36.32−p36.33、1p35.2−p36.11、1p32.3−p33、1p21.3−p22.2、1q21.1−q23.1、1q25.3−q31.2、1q32.1−q32.3、1q41、1q42.2、2p25.1、2p23.3−p24.1、2p22.1−p22.2、2q14.2−q14.3、2q22.1−q22.3、2q34−q35、2q37.3、3p25.1−p26.1、3p21.2−p21.31、3p13−p14.2、3q13.33−q21.2、3q26.2−q26.31、3q26.32−q26.33、3q28−q29、4p16.2−p16.3、4p12−p14、4q28.1−q28.3、4q34.1−q35.2、5p15.33、5p15.31−p15.1、5p13.3−p13.1、5q11.2、5q14.1−q14.3、5q21.2−q22.1 5q23.1−q23.2、5q35.1−q35.3、6p23−p25.2、6p22.3、6p21.31−p22.1、6q14.2−q16.1、6q16.3q−21、6q24.3−q25.3、7p22.3−p21.3、7p21.2−p21.3、7p14.3−p15.2、7p11.2−p12.1、7q11.22−q21.11、7q31.31−q31.2、7q36.1−q36.2、8p23.2−p23.3、8p21.2−p22、8p11.21−p12、8q13.3−q21.13、8q22.1−q22.3、8q24.13−q24.21、9p24.2−p24.1、9p21.2−p21.3、9p13.2−p21.1、9q21.31−q21.33、9q33.2−q33.3、10p13−p15.3、10q23.2−q23.31、10q25.1−q25.3、11p15.3−p15.4、11p12、11q13、11q14.1−q14.2、11q22.3−q23.3、12p12.3−p13.31、12q13.2−q14.1、12q24.21−q24.31、13q11−q12.2、13q13.3、13q14.11−q14.3、13q21.2−q22.1、13q32.3−q34、14q11.2、14q23.1−q23.3、14q32.13−q32.33、15q23−q24.1、15q25.2−q26.1、16p13.12−p13.3、16p12.2−p12.3、16q21−q23.3、17p13.1−p13.3、17p11.2−p12、17q12−q21.31、17q25.1−q25.3、18p11.31−p11.32、18q11.2、18q21.1−q23、19p13.3、19q13.32−q13.41、20p12.1−p12.3、20q13.2−q13.33、21q22.13−q22.3、22q11.1−q12.1、22q13.2−q13.32、Xp11.22−p11.23、Xq13.2−q13.3、Xq21.33−q22.1およびYp11.1−p11.2からなる群から選択される、実施形態21〜27のいずれか1つに記載のキット。
29.複数の核酸分子が、実施形態26に示される別個のゲノム領域の少なくとも10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、25個、30個またはすべてに対応する核酸分子を含む、実施形態28に記載のキット。
30.複数の核酸分子が、実施形態26に示される別個のゲノム領域の少なくとも10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、25個、30個またはすべてに対応する核酸分子から本質的になるか、またはこれらからなる、実施形態28に記載のキット。
31.マイクロアレイは、別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を含み、複数の核酸分子は、表3に示される別個のゲノム領域に対応する核酸分子を含むか、またはこれらから本質的になるか、またはこれらからなる、実施形態21〜30のいずれか1つに記載のキット。
32.サンプルに存在する前立腺腫瘍、腎臓腫瘍または膀胱腫瘍の疾患の種類を決定するための、または疾患の進行を予測するためのマイクロアレイであって、このマイクロアレイが、基板に整列した別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を有する基板を含み、少なくとも1つの別個のゲノム領域の改変が、上述の1つ以上の種類の腫瘍の診断または予後診断に相関関係があり、前記少なくとも1つの別個のゲノム領域は、表3〜8の少なくとも1つに示される別個のゲノム領域からなる群から選択される、マイクロアレイ。
33.少なくとも1つの別個のゲノム領域が、1p36.32−p36.33、1p35.2−p36.11、1p32.3−p33、1p21.3−p22.2、1q21.1−q23.1、1q25.3−q31.2、1q32.1−q32.3、1q41、1q42.2、2p25.1、2p23.3−p24.1、2p22.1−p22.2、2q14.2−q14.3、2q22.1−q22.3、2q34−q35、2q37.3、3p25.1−p26.1、3p21.2−p21.31、3p13−p14.2、3q13.33−q21.2、3q26.2−q26.31、3q26.32−q26.33、3q28−q29、4p16.2−p16.3、4p12−p14、4q28.1−q28.3、4q34.1−q35.2、5p15.33、5p15.31−p15.1、5p13.3−p13.1、5q11.2、5q14.1−q14.3、5q21.2−q22.1、5q23.1−q23.2、5q35.1−q35.3、6p23−p25.2、6p22.3、6p21.31−p22.1、6q14.2−q16.1、6q16.3q−21、6q24.3−q25.3、7p22.3−p21.3、7p21.2−p21.3、7p14.3−p15.2、7p11.2−p12.1、7q11.22−q21.11、7q31.31−q31.2、7q36.1−q36.2、8p23.2−p23.3、8p21.2−p22、8p11.21−p12、8q13.3−q21.13、8q22.1−q22.3、8q24.13−q24.21、9p24.2−p24.1、9p21.2−p21.3、9p13.2−p21.1、9q21.31−q21.33、9q33.2−q33.3、10p13−p15.3、10q23.2−q23.31、10q25.1−q25.3、11p15.3−p15.4、11p12、11q13、11q14.1−q14.2、11q22.3−q23.3、12p12.3−p13.31、12q13.2−q14.1、12q24.21−q24.31、13q11−q12.2、13q13.3、13q14.11−q14.3、13q21.2−q22.1、13q32.3−q34、14q11.2、14q23.1−q23.3、14q32.13−q32.33、15q23−q24.1、15q25.2−q26.1、16p13.12−p13.3、16p12.2−p12.3、16q21−q23.3、17p13.1−p13.3、17p11.2−p12、17q12−q21.31、17q25.1−q25.3、18p11.31−p11.32、18q11.2、18q21.1−q23、19p13.3、19q13.32−q13.41、20p12.1−p12.3、20q13.2−q13.33、21q22.13−q22.3、22q11.1−q12.1、22q13.2−q13.32、Xp11.22−p11.23、Xq13.2−q13.3、Xq21.33−q22.1およびYp11.1−p11.2からなる群から選択される、実施形態32に記載のマイクロアレイ。
34.複数の核酸分子が、実施形態32に示される別個のゲノム領域の少なくとも2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、25個、30個またはすべてに対応する核酸分子を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、実施形態33に記載のマイクロアレイ。
35.複数の核酸分子が、表3に示される別個のゲノム領域に対応する核酸分子を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、実施形態31〜34のいずれか1つに記載のマイクロアレイ。
本明細書で使用される場合、用語「ゲノム異常」は、野生型ゲノムからの個人のゲノムの任意の異常、改変または変化、特に、特定のがんまたはがんサブタイプまたは良性新生物と関係があるか、または相関関係がある変化を意味することを意図している。このような異常、改変または変化としては、例えば、全染色体またはそのアームまたは一部の増加または減少、遺伝子のすべてまたは一部の減少または増加、または遺伝子を含むことがわかっていないゲノム領域の減少または増加を挙げることができる。さらに好ましくは、このような異常、改変または変化は、全染色体またはそのアームまたは一部の増加または減少、遺伝子のすべてまたは一部の減少または増加、または遺伝子を含むことがわかっていないゲノム領域の減少または増加を含んでいてもよい。
泌尿生殖器がんの診断および予後診断のためのマイクロアレイの開発
前立腺がん、腎臓がんおよび膀胱がんを含む特定の泌尿生殖器がんの診断および予後診断に使用するためのツール(特に、マイクロアレイ、例えば、泌尿生殖器がんアレイ、本明細書に記載するようなUroGenRA(登録商標)泌尿生殖器がんアレイとしても知られる)の開発を容易にするために、文献調査を行った。最初に、婦人科のがんの研究に応用するために、分子遺伝学的用途および細胞遺伝学的用途のために文献の評価を行った。これらの研究は、1つの遺伝子のコピー数の染色体CGH、FISH、アレイCGH(BACおよびオリゴヌクレオチド)、SNP−アレイ、ROMA、および/またはPCRに基づく評価を利用していた。これらの研究の中で、非常に異なる技術が利用され、技術の範囲内でさえも、異なる基礎が使用され、データの直接的な比較および抽出を困難にしている。それに加え、データ分析に異なるカットオフおよびアルゴリズムが使用されており、ここでも結果の比較が複雑化していた。重要なことに、ほとんどの研究は、非常に小さな臨床標本のデータセットを調べており、臨床的な関係を描くことができず、または観察者によって試みられてさえいない場合もある。しかし、これらの研究は、もっと大きなデータセットのうちのいくつかと共に、応答および転帰について異なる処置計画および異なる基準を用い、異なる施設で処置された患者を含んでいることが多かった。研究全体にわたる臨床的な関係は、一致しないことが頻繁であった。全体的に、文献調査は、ツールの開発を促進したが、ツールは、技術、生物学、臨床に関する情報および考慮事項を考慮しつつ、用途のために固有に設計された。尿生殖器アレイにCNA(増加または減少のいずれか)の検出のための領域を含むための指標は、注意深く釣り合いがとられ、限定されないが、以下のものを含んでいた。評価されるそれぞれの種類のがんの頻度、それぞれの種類の診断可能性、それぞれのがんの種類の診断可能性、それぞれの種類のがんにおける予測の可能性、それぞれの種類のがんが進行するリスクと関係がある、高いグレードまたは低いグレードと関係がある可能性、それぞれの種類が臨床的な表現型および/または生物学的表現型または遺伝子型と関係がある可能性、研究に利用される技術、研究において異常の検出に用いられるアルゴリズム、異常を報告する方法、試験の感度、臨床の頑健性および試験で利用されるデータセットの大きさ、試験年数、試験に利用されるヒトゲノムの構築、ヒトゲノムの構築の変動、ヌクレオチド配列に対するバンドおよび物理的な位置を報告するときの変動、ヌクレオチド位置に対するゲノムの物理的位置、染色体バンドおよび染色体、通常はヒト集合に存在するコピー数の改変体のヌクレオチドの物理的な位置、確実な正規化を確保する染色体補体全体での領域分布、確実な正規化を確保するためのそれぞれの種類のがんの中の領域とがんの種類全体の中の領域とのバランス、がんの種類に関連する情報を得るための可能性を有するアレイ上に表される領域の数が多くなるように、領域の標的を含む可能性が最も高いが、領域の全体的な大きさを最小にするような領域の大きさ。
腎皮質新生物のための予備的な決定木
疾患の記載
2012年に、ほぼ64,770の腎がんの新たな症例が米国で概算され、この疾患から、約13,570人の死亡が起こると予想される[1]。腎細胞がん(RCC)は、腎がんの最もよくある形態であり、最も致死性が高いが、初期段階で診断されれば、手術によって治癒することができる。RCCは、腎皮質で生じ、表9に示されるような顕著な悪性型の腎皮質新生物である。
表3は、UroGenRA上に表されるゲノム領域を列挙する。このアレイに含まれる領域は、細胞遺伝学的技術、分子細胞遺伝学的技術、細胞ゲノムの技術および分子技術によって、腎皮質新生物における潜在的な診断顕著性を有するような、文献に十分に示されたゲノム異常に基づく[13、14、17、23、27〜29、31、32]。前立腺および膀胱がんのような他の尿生殖器新生物における増加/減少の評価のためにアレイの正規化およびアレイの潜在的な利用の目的のためのさらなる領域も、アレイ中に表される。増加および/または減少について評価され、および分類のために使用する領域は、太字で示されている。
(1)表11に列挙された公開された文献。
(2)コア生検標本での内部アレイ−CGH研究。
(3)100を超える新しい凍結RCC標本(手術により切除)および針生検標本に対する内部アレイ−CGH研究。
(4)「がんゲノムアトラス」(TCGA)データベース(https://tcga−data.nci.nih.gov/tcga/tcgaHome2.jsp)の一部としての589例のccRCC、75例のpRCCおよび65例のchrRCCの公的に利用可能なアレイ−CGHのlog比プロフィール。このプロフィールは、ダウンロードされ、Nexus Copy Number AnalysisTM 6.1(BioDiscovery Inc.)プログラムを用い、in silicoで分析された。
1.任意のRCCが疑われる標本(原発性の腎臓の良性または悪性腫瘍の新しく凍結させた生検組織または針生検組織)。
2.任意の「RCCの分類されない」標本(組織学的にのみでは分類されなかった)[39〜42]。
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コピー数に基づく決定木のアルゴリズムを用いた、腎臓腫瘍の診断分類
概要
主要な腎皮質新生物(明細胞、乳頭状、嫌色素性およびオンコサイトーマといったサブタイプ)の急性診断による識別は、疾患の予後診断を予測するのに有用なだけではなく、積極的サーベイランス、冷凍切断、部分的腎摘除および根治的腎摘除を含む適切な処置戦略を計画し、その後、全身治療を行うか、行わないかを計画するために有用である。組織病理学のみによる診断は、多くは、経皮生検および手術によって切除した標本の両方について困難な課題を有する。この試験の目的は、主要な腎臓腫瘍サブタイプに関連するゲノムの不均衡を利用し、正しい診断を達成することである。TCGA(がんゲノムアトラス)のコピー数のデータセット、以前のFISH試験および公開された文献を用い、全部で15のゲノムマーカーを特定した。決定木のアルゴリズムは、腎臓腫瘍の細分類を補助するためのこれらのゲノムマーカーに基づき開発された。このアルゴリズムを検証するために、191例のFFPE腎臓腫瘍から抽出されたゲノムDNAについて、一般的に尿生殖器新生物で改変されたゲノム領域を表す通常のアレイを用い、アレイ−CGH(aCGH)を行った。評価された腫瘍には、以下のものを含んでいた。63例の腎明細胞がん(ccRCC)、57例の乳頭状RCC(pRCC)、35例の嫌色素性RCC(chrRCC)および36例のオンコサイトーマ(OC)。決定木のアルゴリズムを、191例の腫瘍から誘導されたaCGHデータに適用し、aCGHに基づく分類を盲検の様式で割り当てた。盲検状態で、これらの標本の組織学的診断、CCND1−再編成FISHを、aCGHによって良性と分類されたか、分類することができないとされたOC標本について、これらの標本において、決定的な分子診断を得るために行った。92%のccRCC、89%のpRCC、97%のchrRCCおよび78%のOCについて、正しい分子(FISHとaCGHを組み合わせた)分類を得た。すべての標本のスライドを組織学的に再び見直し、aCGHによって誤って分類された標本のいくつかは、混合型の組織学(ccRCC/pRCCの場合には、混合型の明細胞乳頭状RCC)、低レベルの異常(OCの場合には17qの増加)およびその他いくつかは、分類することができなかった(検出された異常は、どのサブタイプにも一致しなかった)。この検証試験と一緒に考えると、本願発明者らによって開発された新規な決定木のアルゴリズムは、4種類の主要な腎皮質新生物に属するFFPEの89%を正しく分類することができた。この試験で示される結果は、臨床診断の環境で腎臓腫瘍分類のための決定木のアルゴリズムの実施を裏付ける。
腎臓腫瘍は、いくつかの処置療法を用い、非常に異質である。腎臓がんの約48〜66%が、CT手順およびMRI手順によって検出される偶発的な腎臓腫瘤として、無症候性で診断される[1]。手術による根絶は、いまだ腎臓腫瘍処置の標準であるが、良性または無痛性の新生物の患者では、特に、手術の候補として良くない高齢の弱い集団の場合、手術は避けることができる。また、腎臓腫瘤を有し、腎摘除を受けた患者の約25%は、慢性腎臓疾患にかかっていることがわかった。不必要な腎摘除および関連する併用療法を避けるために、腎臓腫瘍患者を治療するための種々の処置選択肢が利用可能となりつつある。3種類の主要な悪性腎細胞がん(RCC)サブタイプ、つまり、明細胞RCC(ccRCC)、乳頭状RCC(pRCC)および嫌色素性RCC(chrRCC)は、現在、腎摘除または冷凍切断によって処置され、転移性疾患の有無に依存して、全身治療は、行う場合と行わない場合がある。悪性のサブタイプの中で、腫瘍の正確な分子分類は、これらの患者における全体的な生存率を高めるために、予後を予測し、適切な全身治療を選択するために重要である。一方、良性新生物、例えば、オンコサイトーマ(OC)は、手術の必要なく、積極的サーベイランスによって効果的に管理することができる。良性OCと悪性chrRCCの明確な診断による識別は、形態学的特徴が重複するため、組織学のみでは達成困難なことが多い。それに加え、RCCのサブセット(約6%)は、その複雑な形態に起因して、組織学によって「分類されない」に分けられる[2、3]。分子細胞遺伝学的方法、遺伝子発現プロファイリングおよび免疫組織化学のような補助技術の使用が、腎臓腫瘍のもっと正確な診断を提供する際に有益であるという証拠が増えつつある[4−9]。
FFPE標本およびDNA抽出
合計で191例の手術により切除されたFFPE標本は、IRBで承認された盲検において、Cleveland Clinic Foundationから獲得された。62人の患者は、女性であり、128人が男性であった。患者の平均年齢は、61歳であった(27〜88歳の範囲)。すべての組織標本の腫瘍の量は、H&E染色によって評価すると、ほぼ80〜90%であった。組織片を、チオシアン酸ナトリウムを用い、37℃で一晩かけて脱パラフィン処理し、60℃で一晩プロテイナーゼKで処理した。RNase A処理によって全RNAを除去した後、ゲノムDNA(gDNA)を、MasterPure DNA精製キット(Epicentre Biotechnologies、シカゴ、IL)を用いて抽出した。gDNAの品質(A260/A280)および量を、Nanodropによって評価し、aCGHを受けるために、すべてのgDNAが、A260/A280≧1.6を有することが必要であった。
DNAフラグメントの塊の大きさが400〜800bpに達するまで、高分子量DNAを有する標本(DNA>800bpの大きさを有する塊)を95℃で熱フラグメント化した。性別を合わせた正常な男性および女性のgDNA(Promega、マディソン、WI)を、参照DNAとして働かせるために、同様に熱フラグメント化した。試験DNAおよび参照DNA(1μg)を、それぞれ、ランダムプライマーと、製造業者に推奨されるようにKlenowフラグメント(オリゴアレイのためのCGH標識キット、Enzo Lifesciences、ファーミングデル、NY)を用い、それぞれシアニン5−dUTPおよびシアニン3−dUTPで異なった様式で標識した。組み込まれていない標識されたヌクレオチドを濾過によって除去し(Ultracel−30K膜フィルター、Millipore Corporation、ビレリカ、MA)、DNAを得て、標識効率をNanodropによって決定した。標識後、ハイブリダイゼーションに進むために、最低で2μgの出力DNAが必要であった。ほぼ同量の標識された試験DNAと参照DNAを合わせ、特注設計した標的したオリゴヌクレオチドアレイに、4×44Kフォーマットでハイブリダイズした(Agilent Technologies、サンタクララ、CA)。このアレイは、平均解像度41.5Kbで、2〜28Mbの大きさ範囲のゲノムの101領域を表す二重の17,348種の特徴を含んでおり、301の特徴は、再現性評価で5倍を表し、二重での3,100の特徴は、平均解像度1Mbで全ゲノムを表す(表3)。ハイブリダイゼーションを65℃で40時間行い、製造業者の推奨に従って洗浄し、その後、Feature Extractionソフトウエアを用い、Agilent DNAマイクロアレイスキャナでスキャンした(バージョン10.7.3.1、Agilent)。生データのファイルは、GEOに蓄積された(ワールドワイドウェブでncbi.nlm.nih.gov/geoで入手可能)。Nexus Copy Number 6.1ソフトウエア(Biodiscovery Inc.、ホーソン、CA)を使用し、アレイハイブリダイゼーションの品質(Q−スコア)、log比プロファイルの視覚化および異常の検出を評価した。分析は、Rank Segmentationアルゴリズムと、二重のプローブを組み合わせて行い、重要度5×10−10で適用され、最小のプローブ長さ8に適用された。アレイ品質の指標であるQスコアは、0.02〜0.35の範囲である。増加/減少の平均log2比±0.15で、CNAについてアレイを評価した。すべてのゲノムの座標は、NCBI Build 37/hg19アセンブリに従い、既知の正常なコピー数の変異体(CNV)が、ゲノム改変体のデータベースを用いて特定された(projects.tcag.caのワールドワイドウェブで入手可能)。検出されるゲノム改変に基づき、それぞれの標本が、以下に記載する改訂されたaCGHに基づく分類アルゴリズムに従って、盲検の様式で、4種類の主要な腎臓腫瘍サブタイプ(ccRCC、pRCC、chrRCC、OC)のいずれかに割り当てられた。低いレベルのCNAを有する約14の代表的な標本(平均log2比が±0.15〜±0.25)について、全ゲノム244Kアレイ(Agilent Technologies)を再び行い、ゲノムの変化を確認した。244KアレイのためのaCGH方法は、ハイブリダイゼーションを、製造業者によって推奨される24時間の代わりに40時間行う以外は、本質的に、標的化したアレイと同じであった。
aCGHによって良性および分類することができないと分類されたOC標本の4つの微細な試験片について、Paraffin Pretreatmentキット1(Abbott Molecular、デスプレーンズ、IL)を用い、製造業者の指示に従ってFISHを行った。前処理の後、スライドを72℃で5分間変性させ、CND1 break−apartプローブ(11q13遺伝子座での転座を決定するため)またはコピー数プローブ17q12(17qの増加を評価するため)を用い、37℃で一晩ハイブリダイズした。ハイブリダイゼーション後の線状を、0.3% NP−40/2×SSC溶液を用い、72℃で2分間行った。スライドをDAPIで対比染色し、視覚化し、他の箇所で記載するようにスコアを付けた[32]。最低で200個の核にスコアを付け、CCND1再編成を評価した。再編成についてネガティブであった標本において、600個までの核にスコアを付け、ネガティブであることを確認した。再編成について細胞にポジティブであるとスコアを付けるためのカットオフ値は、2つの正常な腎臓FFPE標本から得たスコアから誘導された。
17qアームにおける2つの異なる遺伝子座について選択されるコピー数のアッセイプライマー/プローブ(KLHL11およびABCA8に対してマッピング)を用い、Taqmanに基づくQPCRコピー数のアッセイ(Life Technologies、Foster City、CA)を、StepOnePlus Real Time PCR Systemを用いて行った。簡単にいうと、ウェルあたり5ngのDNAを、13qでの遺伝子座(Hs03845777_cn)およびコントロールとしえtRAG2を用い、遺伝子あたり、DNAあたり2個ずつ増幅させた。ΔΔCT方法は、2つの独立したMF参照DNA希釈物についてのコントロール遺伝子の平均を用いて計算され、次いで、平均が計算された。比率が1.20を超える標本は、増加についてポジティブであると考えられ、0.8以下は、減少についてポジティブであると考えられた。
悪性RCCのサブタイプのための診断マーカーを特定するためのTCGAデータの分析
腎皮質新生物を分類するためのaCGHに基づく決定木のアルゴリズムを開発するために、合計で629例の悪性RCC標本(489例のccRCC、75例のpRCCおよび65例のchrRCC)を含むTCGAから公共で入手可能な全ゲノムコピー数のプロフィールを考慮した。629例の標本全部のレベル3のコピー数の(セグメント化された)データを、盲検の様式でNexus 6.1にロードした。大きさが300kb未満のCNAをフィルタリングする。この大きさ範囲のCNVは豊富に存在するからである。増加/減少についての平均log2比が±0.15以上であるセグメントは、所与のCNAについてポジティブであると考えられた。ccRCCは、最も優勢なRCCサブタイプであり、VHLの減少を特徴とするため、このサンプルを、最初に、VHL(3p25遺伝子座、10.1〜10.2Mb)減少の有無について、2つの主要な群に分けた。TCGAデータセットの629例のサンプルの中で、450例は、VHLの減少を示した(図2)。残りの179サンプルを、2番目に多く、ccRCCでみられる潜在的に特異的な領域である5qterの増加(169〜181Mb)について試験した。次の工程は、サンプルを、chr17ステイタスに従って、VHLの減少または5qterの増加を示す(68/179)副分類に分けることであった。chr17の減少は、chrRCCで優勢であることが報告されており、chr17(もっと多くは17q)の増加は、pRCCで多いためである。VHLが減少した群において、28例は、17qの増加を示し、一方、16例は、chr17の減少を示した。5qterが増加したサンプルにおいて、3例は、17qの増加を示し、一方、42例は、chr17の減少を示した。VHLの減少または5qterの増加を伴う標本を、検出され、chr17が改変されていない場合には予備的にccRCCと、17qの増加が存在する場合にはpRCCと、chr17の減少がみられる場合にはchrRCCと分類した。VHLの減少および5qterの増加によって、TGGAデータセットの82%の最初の分類が導かれた。大部分のTCGAサンプルについて予備的な細分類の後、629サンプルすべての組織学的分類を盲検で行い、それぞれのサブタイプのためのさらなる診断マーカーを特定した。TGGAデータセット内のそれぞれのサブタイプにおける相対的な特異性および存在量に基づき、以下のマーカーを特定した。ccRCCのために8pの減少(1〜27Mb);pRCCのためにchr7、12、16pおよび20qの増加;chrRCCサブタイプのためにchr2、6および10の減少、ccRCCを他の2つのサブタイプから区別するためのchr3の増加。全体的に、公開された文献およびTCGAデータセットから、3種類の主要な悪性RCCサブタイプ、例えば、ccRCC、pRCCおよびchrRCCの分子診断のために、13の診断マーカーを得た(VHL遺伝子の減少(3p25、10.1〜10.2Mb)、8p(1〜27Mb)、chr2、6、10および17;5qterの増加(169〜181Mb)、chr3、7、12、16p、17qおよび20q)。
良性OCサブタイプのための診断マーカーは、公開された文献(chr1の減少)および以前のFISH試験から誘導された。4種類の主要な腎臓腫瘍サブタイプに属する(3p21の減少)[32]。122種類のex vivoコア生検の10例のOC標本を用いた以前のFISH試験から、3p21遺伝子座の減少があり、VHL遺伝子の減少がないことは、OCサブタイプを示唆していた[32]。TGGAデータセットによって特定されたマーカーを一緒に考慮し、上述の4種類の主要な腎臓腫瘍を分類するために、合計で15の診断マーカーを得た。(aCGHデータに基づき)決定木で使用されるこれらの15のCNAを呼び出す基準を表12に与える。TCGAデータセットで与えられるCNAに従って、予備的な決定木を図2に示すようにTCGA組織学データを盲検で利用して改訂し、この決定木を、サブタイプの分類に最適な感度および特異性を達成するように洗練させた。CNAに基づいて腎臓腫瘍標本を分類するために用いられる最終的な決定木アルゴリズムの模式図を図3に与える。VHLの減少(chr3:10.1〜10.2Mb)は、2つの主要なサブグループの標本を階層化するための主なノードとして機能した。chr17での改変は、さらなる分類のための第2のモードとして機能した。さらなるマーカーの有無に依存して、サンプルを、ccRCC/pRCC/chrRCCとして最終的な分類に割り当てた。VHLの減少がないサブグループにおいて、5qterの増加(171〜181Mb)は、さらなる階層化のための第2のノードとして機能した。標本を分類するために用いられる次の主なマーカーは、ccRCCサブタイプからpRCCおよびchrRCCについて、chr3の増加であった。1つ以上のさらなるpRCC/chrRCCマーカーを、このサブグループ内の最終的な分類に割り当てる必要がある。VHLの減少または5qterの増加がない標本について、pRCCサブタイプの主要なマーカーである16pおよび17qの増加についてスクリーニングした。次の工程は、chrRCCマーカーのためのサンプルを試験することによって、chrRCCの診断を完了させることであった。次いで、サンプルについて、ccRCC分類のための最終的なccRCCマーカーである8pの減少(1〜27Mb)について分析した。1つ以上のpRCCに関連するCNAと、OCマーカー(chr1の減少)の重複する発生に起因して、この時点でのpRCC診断は、1つ以上のpRCCマーカーを有し、chr1の減少を有さないサンプルを染色することを含んでいた。chr1の減少または3p21(45〜51Mb)の減少は、OCサブタイプの分類のための決定木の第1のノードとして機能した。上述のいずれかのサブタイプと一致しない他の異常が検出される場合、その標本は、分類することができないに分けられる。異常がないこと(既知の正常なコピー数の変異体[CNV]を除く)が全ゲノム全体で検出された場合、その標本は、良性に分類される。
191例の標本の中で、4例は、アレイの品質が悪く、再抽出されたDNAを用い、これら4つの標本について標的としたaCGHを繰り返した。すべての191標本について標的としたaCGHによって検出されるゲノム異常を、15の診断マーカーについて、表12に列挙した基準あたり、ポジティブまたはネガティブに割り当てた(データは示さない)。15のCNAマーカーについて得られた標的としたaCGHのデータを、所与のCNAについてスコアを付け、平均log2比が0.15〜0.25のものは「低」であると示され、0.25を超えるものは、「はい(Yes)」として列挙され、0.15未満のものは、「いいえ(No)」と表に示される。低レベルの異常を確認するために、14の代表的な標本由来のgDNA(1つ以上の低レベルのCNAを有する)について、全ゲノム244K aCGHを行った。これらの14標本は、15のゲノムマーカーに、34の低レベルのCNAを有していた。これらの低レベルの異常の31/34(91%)が、同様に全ゲノムaCGHによって決定され(データは示さず)、従って、ほんどの低レベルの異常を確認している。これに対する例外は、2つの標本(CGI−015およびCGI−029)の場合に起こり、低レベルの17qアームの増加が、単一の異常性として検出された。全ゲノムaCGHが、ゲノム中に他の改変を示した標本において、低レベルの17qの増加を確認したが、単一の改変として発生するときは、同じことを確認することができなかった。2つの標本(CGI−015およびCGI−029)について、さらなる確認のために、FISH(17q12遺伝子座に対するプローブマッピングを用いる)アッセイを行った。低レベルの17qの増加は、同様にFISHによって検証することができなかった。低レベルの全ap無17qの増加を検証するための最終的な手法として、標本に対し、17q12(KLHL11)および17q24.2(ABCA8)遺伝子座でのプローブを用いてQPCRを行った。QPCRは、これらの標本において全アーム17qの増加を確認することができず、このことは、低レベルの17qの増加が、標本内で単一の異常として検出される場合は、アレイのアーチファクトと考えるべきであることを示唆している。全コホートにおいて、3つの標本(CGI−006、−015および−029)は、単一の異常性として低レベルの17qの増加を示した。
決定木のアルゴリズム(図3に示される)を用い、aCGHサブタイプ分類(ccRCC、pRCC、chrRCC、OC、良性または分類することができない)を、15のゲノムマーカーの有無に基づき、盲検の様式で191標本それぞれに割り当てた。独立した病理医によって、組織学的データを盲検で再び見直した(データは示さない)。重要なことに、全コホートの元々の組織学および再び見直した組織学は、すべてのaCGHに基づく決定木の分類を行うまではわからなかった。
OCサブタイプについて大量のサブセットを入手することができないため、OC検出のためのマーカーは、限定的な公開されている報告から誘導された[7、20、33]。TCGAデータセットを用いて開発された元々の決定木において(データは示さない)、pRCCマーカーのいずれかの増加(chr1の状態は考慮しない)の基準を用い、最終的なpRCCの細分類を行った後、OC分類を行った。OCサブタイプに属する36標本の中で、12標本が、chr1の減少を示し、他のサブタイプのゲノムマーカーが存在しないため、元々の決定木によってOCと分類されたが、感度は悪かった(12/36、33%)。非盲検による組織学によって、元々の決定木によってpRCCと誤って分類された9のOC標本のうち5は、pRCCマーカーと共にchr1の減少を有していた(CGI−007、−009、−014、−023および−031)。この基準を、「chr7、12、16p、17qおよび20qのいずれか画像化し、chr1の減少がない」という最終的なpRCC検出に広げることによって、これら5つの標本すべてを正しく分類することができた。この小さな変化が、元々の決定木(図1)になされ、改訂された図3に示される決定木を構築し、この決定木は、17/36(47%)のOC標本を正しく分類することができた。19の誤って分類された標本の中で、2つは、悪性RCCサブタイプであると分類され(1−ccRCCおよび1−pRCC)、そのうちの1つは、VHLを含む3pの減少を示し、14は、aCGHによって完全なゲノムを示したため、良性であると分類され、2つは、改訂された決定木によって使用される15のCNA以外の異常を示したため、分類することができないとされた。
分子アッセイは、種々のがんのための診断および予後診断に関する情報を得るための使用が増えつつある。腎臓がんにおいて、腎臓新生物の診断および分類は、新しい腫瘍サブタイプの出現および小径腎腫瘍の検出の増加により複雑になりつつあり、腎臓腫瘤のサンプリングでは、組織学による診断について、損傷した十分な組織が得られる。RCCにおいて、針生検に基づく診断は、臨床による決定で価値が高いことがわかり、特に、手術の候補として良くない患者にとって価値が高いことがわかった。現在、針生検の約15〜25%が、組織学によって診断できないと報告されており、このような場合には、最終的な診断に達するために繰り返し生検を行う[34]。組織学に基づく診断は、ある腫瘍ではわずらわしいことが多く(例えば、「分類されない」RCC)、絶対的な分子診断は、適切な処置を考え出すのに有益であろう。FISH、粘液組織化学、遺伝子発現プロファイリングおよびmiRNAプロファイリングを含む多くの分子方法が、現在、腎臓腫瘍診断の領域で補助アッセイとしての使用について評価されている[4、7、9、35]。現在の研究において、新規のコピー数に基づくアルゴリズムが開発され(公開された文献、TCGAデータベースおよび以前のFISH試験を用い)、4種類の主要な腎臓腫瘍サブタイプ(ccRCC、pRCC、chrRCCおよびOC)に属する191例の手術により切除されたFFPE標本の大きなコホートを用いたサブタイプ分類のために評価された。標的としたaCGHによって得られるCNAは、1つを除き、全ゲノムaCGHから得られるCNAに匹敵していた。低レベルの17qの増加が、単一の異常性として起こったときは、全ゲノムaCGHまたはFISHのいずれによっても確認することができないため、アレイのアーチファクトのようである。従って、低レベルの17qの増加を単一のCNAとして有する3つの標本(CGI−006、−015および−029)は、aCGHによって良性であるとされた。決定木に基づく分類をすべての標本について盲検の様式で行った後、この組織学的データを盲検でaCGHの結果と比較した。盲検の組織学によって、OCで起こる複雑なゲノム変化は大部分が不明であるという事実のため、OC検出の効率を高めるためにおよび小さな変化が決定木に導入された。また、OCについて広範囲の文献またはin silicoデータセットがないため、比較的小さな存在量のサブタイプは、このサブタイプについてうまく分類されなかった。一般的に、この決定木は、良性OCサブタイプと比較して、悪性RCCを決定するときに優れていることがわかった。このことは、一部には、悪性サブタイプが、OCより多くの数のゲノム改変を示し、正しい階層化が容易であるという事実を反映していた。CCND1−break apart FISHアッセイを含めると、OC検出が、aCHG単独では47%から、FISHと組み合わせると75%まで顕著に増加した。全体的に、この決定木は、この試験で使用された腎臓腫瘍の89%の最終的な分類を与えることができた。
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Claims (35)
- 腎皮質新生物を診断する方法であって、前記方法は、
(a)ヒト個人から得られたサンプル由来の遺伝物質を分析し、図3および/または表12に示される染色体異常の存在または非存在を決定するステップと、
(b)図3に示される決定木を用い、サンプル中の腎皮質新生物のサブタイプを分類するステップとを含む、方法。 - 1つ以上の前記染色体異常の存在または非存在が、表12に示される基準を用いて決定される、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(a)が、
(i)マイクロアレイを供給することであって、前記マイクロアレイは、基板に整列した別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を有する基板を含み、それぞれの核酸分子は、前記サンプル中に存在する材料に独立してハイブリダイズすることができ、基板に整列したゲノム領域は、その改変が、前立腺腫瘍、腎臓腫瘍または膀胱腫瘍の診断または予後診断に相関関係がある領域であることと、
(ii)前記遺伝物質またはその一部を標識することと、
(iii)標識された遺伝物質またはその一部と、前記基板に整列したゲノム領域とをハイブリダイズすることとを含む、請求項1または2に記載の方法。 - 前記分析することが、標的とされたアレイ比較ゲノムハイブリダイゼーション(アレイCGH)または全ゲノムアレイCGHを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記遺伝物質を分析することが、前記ゲノム領域に対する前記標識された遺伝物質のハイブリダイゼーションパターンを分析し、前記サンプルに由来する前記遺伝物質の改変の存在を検出することを含む、請求項3または4に記載の方法。
- 少なくとも1つの前記別個のゲノム領域が、1p36.32−p36.33、1p35.2−p36.11、1p32.3−p33、1p21.3−p22.2、1q21.1−q23.1、1q25.3−q31.2、1q32.1−q32.3、1q41、1q42.2、2p25.1、2p23.3−p24.1、2p22.1−p22.2、2q14.2−q14.3、2q22.1−q22.3、2q34−q35、2q37.3、3p25.1−p26.1、3p21.2−p21.31、3p13−p14.2、3q13.33−q21.2、3q26.2−q26.31、3q26.32−q26.33、3q28−q29、4p16.2−p16.3、4p12−p14、4q28.1−q28.3、4q34.1−q35.2、5p15.33、5p15.31−p15.1、5p13.3−p13.1、5q11.2、5q14.1−q14.3、5q21.2−q22.1、5q23.1−q23.2、5q35.1−q35.3、6p23−p25.2、6p22.3、6p21.31−p22.1、6q14.2−q16.1、6q16.3q−21、6q24.3−q25.3、7p22.3−p21.3、7p21.2−p21.3、7p14.3−p15.2、7p11.2−p12.1、7q11.22−q21.11、7q31.31−q31.2、7q36.1−q36.2、8p23.2−p23.3、8p21.2−p22、8p11.21−p12、8q13.3−q21.13、8q22.1−q22.3、8q24.13−q24.21、9p24.2−p24.1、9p21.2−p21.3、9p13.2−p21.1、9q21.31−q21.33、9q33.2−q33.3、10p13−p15.3、10q23.2−q23.31、10q25.1−q25.3、11p15.3−p15.4、11p12、11q13、11q14.1−q14.2、11q22.3−q23.3、12p12.3−p13.31、12q13.2−q14.1、12q24.21−q24.31、13q11−q12.2、13q13.3、13q14.11−q14.3、13q21.2−q22.1、13q32.3−q34、14q11.2、14q23.1−q23.3、14q32.13−q32.33、15q23−q24.1、15q25.2−q26.1、16p13.12−p13.3、16p12.2−p12.3、16q21−q23.3、17p13.1−p13.3、17p11.2−p12、17q12−q21.31、17q25.1−q25.3、18p11.31−p11.32、18q11.2、18q21.1−q23、19p13.3、19q13.32−q13.41、20p12.1−p12.3、20q13.2−q13.33、21q22.13−q22.3、22q11.1−q12.1、22q13.2−q13.32、Xp11.22−p11.23、Xq13.2−q13.3、Xq21.33−q22.1およびYp11.1−p11.2からなる群から選択される、請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記複数の核酸分子が、請求項6に示される別個のゲノム領域の少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30またはすべてに対応する核酸分子を含む、請求項6に記載の方法。
- 前記複数の核酸分子が、請求項6に示される別個のゲノム領域の10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30またはすべてに対応する核酸分子から本質的になるか、またはこれらからなる、請求項6に記載の方法。
- 前記複数の核酸分子が、表3に示される別個のゲノム領域に対応する核酸分子を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、請求項3〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サブタイプが、腎明細胞がん(ccRCC)、乳頭状腎細胞がん(pRCC)および嫌色素性腎細胞がん(chrRCC)、オンコサイトーマ(OC)、分類することができない新生物および良性からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サブタイプが、腎明細胞がん(ccRCC)、乳頭状腎細胞がん(pRCC)および嫌色素性腎細胞がん(chrRCC)、オンコサイトーマ(OC)、分類することができない新生物および良性である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記異常が、VHL遺伝子の減少、chr2の減少、17qの増加、chr7の増加、chr12の増加、16pの増加、20qの増加、5qterの増加、chr3の増加、chr6の減少、chr10の減少、chr17の減少、8pの減少、chr1の部分的または完全な減少および3p21.2−21.31の減少を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記分析することが、アレイCGHを含み、前記方法が、遺伝物質を分析し、次いで、CCND1(11q13)遺伝子座での再編成の存在または非存在を決定することをさらに含み、CCND1再編成の存在は、OCの指標である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記分析することが、次世代シーケンシングを含む、請求項1、2および10〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記方法が、遺伝物質を分析し、次いで、CCND1(11q13)遺伝子座での再編成の存在または非存在を決定することをさらに含み、CCND1再編成の存在は、OCの指標である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サンプルが、小径腎腫瘍を有すると以前に診断されたヒト個人由来である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サンプルが小径腎腫瘍を含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サンプルが、凍結切除サンプル、針生検サンプルおよび新鮮切除サンプルからなる群から選択される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
- 前記工程(a)における遺伝物質の分析において、または前記工程(b)におけるサブタイプの分類において、または前記工程(a)および前記工程(b)の両方において、コンピュータが使用される、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記決定木が、コンピュータソフトウエアで具現化される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
- ゲノム異常の検出に適したマイクロアレイと、図3に示される決定木とを含み、前記異常が、VHL遺伝子の減少、chr2の減少、17qの増加、chr7の増加、chr12の増加、16pの増加、20qの増加、5qterの増加、chr3の増加、chr6の減少、chr10の減少、chr17の減少、8pの減少、chr1の部分的または完全な減少および3p21.2−21.31の減少を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、キット。
- 前記決定木が、印刷された材料またはコンピュータによって読み取り可能な形態である、請求項21に記載のキット。
- 前記決定木が、コンピュータソフトウエアで具現化される、請求項21または22に記載のキット。
- 1つ以上の染色体異常の存在または非存在を決定するための表12に示される基準をさらに含み、前記基準は、印刷された材料に示されるか、コンピュータによって読み取り可能な形態で示されるか、またはコンピュータソフトウエアで具現化される、請求項21〜23のいずれか一項に記載のキット。
- 前記キットを用いてゲノム異常を検出するための指示をさらに含み、前記指示は、印刷された材料に示されるか、コンピュータによって読み取り可能な形態で示されるか、またはコンピュータソフトウエアで具現化される、請求項24に記載のキット。
- ヒト個人由来の遺伝物質を含むサンプルにおいて腎皮質新生物のサブタイプを分類するための指示をさらに含む、請求項21〜25のいずれか一項に記載のキット。
- 前記サブタイプは、腎明細胞がん(ccRCC)、乳頭状腎細胞がん(pRCC)および嫌色素性腎細胞がん(chrRCC)、オンコサイトーマ(OC)、分類することができない新生物および良性を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、請求項26に記載のキット。
- 前記マイクロアレイは、別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を含み、少なくとも1つの別個のゲノム領域は、1p36.32−p36.33、1p35.2−p36.11、1p32.3−p33、1p21.3−p22.2、1q21.1−q23.1、1q25.3−q31.2、1q32.1−q32.3、1q41、1q42.2、2p25.1、2p23.3−p24.1、2p22.1−p22.2、2q14.2−q14.3、2q22.1−q22.3、2q34−q35、2q37.3、3p25.1−p26.1、3p21.2−p21.31、3p13−p14.2、3q13.33−q21.2、3q26.2−q26.31、3q26.32−q26.33、3q28−q29、4p16.2−p16.3、4p12−p14、4q28.1−q28.3、4q34.1−q35.2、5p15.33、5p15.31−p15.1、5p13.3−p13.1、5q11.2、5q14.1−q14.3、5q21.2−q22.1 5q23.1−q23.2、5q35.1−q35.3、6p23−p25.2、6p22.3、6p21.31−p22.1、6q14.2−q16.1、6q16.3q−21、6q24.3−q25.3、7p22.3−p21.3、7p21.2−p21.3、7p14.3−p15.2、7p11.2−p12.1、7q11.22−q21.11、7q31.31−q31.2、7q36.1−q36.2、8p23.2−p23.3、8p21.2−p22、8p11.21−p12、8q13.3−q21.13、8q22.1−q22.3、8q24.13−q24.21、9p24.2−p24.1、9p21.2−p21.3、9p13.2−p21.1、9q21.31−q21.33、9q33.2−q33.3、10p13−p15.3、10q23.2−q23.31、10q25.1−q25.3、11p15.3−p15.4、11p12、11q13、11q14.1−q14.2、11q22.3−q23.3、12p12.3−p13.31、12q13.2−q14.1、12q24.21−q24.31、13q11−q12.2、13q13.3、13q14.11−q14.3、13q21.2−q22.1、13q32.3−q34、14q11.2、14q23.1−q23.3、14q32.13−q32.33、15q23−q24.1、15q25.2−q26.1、16p13.12−p13.3、16p12.2−p12.3、16q21−q23.3、17p13.1−p13.3、17p11.2−p12、17q12−q21.31、17q25.1−q25.3、18p11.31−p11.32、18q11.2、18q21.1−q23、19p13.3、19q13.32−q13.41、20p12.1−p12.3、20q13.2−q13.33、21q22.13−q22.3、22q11.1−q12.1、22q13.2−q13.32、Xp11.22−p11.23、Xq13.2−q13.3、Xq21.33−q22.1およびYp11.1−p11.2からなる群から選択される、請求項21〜27のいずれか一項に記載のキット。
- 前記複数の核酸分子が、請求項26に示される別個のゲノム領域の少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30またはすべてに対応する核酸分子を含む、請求項28に記載のキット。
- 前記複数の核酸分子が、請求項26に示される別個のゲノム領域の10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30またはすべてに対応する核酸分子から本質的になるか、またはこれらからなる、請求項28に記載のキット。
- 前記マイクロアレイは、別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を含み、複数の核酸分子は、表3に示される別個のゲノム領域に対応する核酸分子を含むか、またはこれらから本質的になるか、またはこれらからなる、請求項21〜30のいずれか一項に記載のキット。
- サンプルに存在する前立腺腫瘍、腎臓腫瘍または膀胱腫瘍の疾患の種類を決定するための、または疾患の進行を予測するためのマイクロアレイであって、前記マイクロアレイが、基板に整列した別個のゲノム領域に対応する複数の核酸分子を有する基板を含み、少なくとも1つの前記別個のゲノム領域の改変が、前記の1つ以上の種類の腫瘍の診断または予後診断に相関関係があり、前記少なくとも1つの別個のゲノム領域は、表3〜8の少なくとも1つに示される別個のゲノム領域からなる群から選択される、マイクロアレイ。
- 少なくとも1つの前記別個のゲノム領域が、1p36.32−p36.33、1p35.2−p36.11、1p32.3−p33、1p21.3−p22.2、1q21.1−q23.1、1q25.3−q31.2、1q32.1−q32.3、1q41、1q42.2、2p25.1、2p23.3−p24.1、2p22.1−p22.2、2q14.2−q14.3、2q22.1−q22.3、2q34−q35、2q37.3、3p25.1−p26.1、3p21.2−p21.31、3p13−p14.2、3q13.33−q21.2、3q26.2−q26.31、3q26.32−q26.33、3q28−q29、4p16.2−p16.3、4p12−p14、4q28.1−q28.3、4q34.1−q35.2、5p15.33、5p15.31−p15.1、5p13.3−p13.1、5q11.2、5q14.1−q14.3、5q21.2−q22.1、5q23.1−q23.2、5q35.1−q35.3、6p23−p25.2、6p22.3、6p21.31−p22.1、6q14.2−q16.1、6q16.3q−21、6q24.3−q25.3、7p22.3−p21.3、7p21.2−p21.3、7p14.3−p15.2、7p11.2−p12.1、7q11.22−q21.11、7q31.31−q31.2、7q36.1−q36.2、8p23.2−p23.3、8p21.2−p22、8p11.21−p12、8q13.3−q21.13、8q22.1−q22.3、8q24.13−q24.21、9p24.2−p24.1、9p21.2−p21.3、9p13.2−p21.1、9q21.31−q21.33、9q33.2−q33.3、10p13−p15.3、10q23.2−q23.31、10q25.1−q25.3、11p15.3−p15.4、11p12、11q13、11q14.1−q14.2、11q22.3−q23.3、12p12.3−p13.31、12q13.2−q14.1、12q24.21−q24.31、13q11−q12.2、13q13.3、13q14.11−q14.3、13q21.2−q22.1、13q32.3−q34、14q11.2、14q23.1−q23.3、14q32.13−q32.33、15q23−q24.1、15q25.2−q26.1、16p13.12−p13.3、16p12.2−p12.3、16q21−q23.3、17p13.1−p13.3、17p11.2−p12、17q12−q21.31、17q25.1−q25.3、18p11.31−p11.32、18q11.2、18q21.1−q23、19p13.3、19q13.32−q13.41、20p12.1−p12.3、20q13.2−q13.33、21q22.13−q22.3、22q11.1−q12.1、22q13.2−q13.32、Xp11.22−p11.23、Xq13.2−q13.3、Xq21.33−q22.1およびYp11.1−p11.2からなる群から選択される、請求項32に記載のマイクロアレイ。
- 前記複数の核酸分子が、請求項32に示される別個のゲノム領域の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30またはすべてに対応する核酸分子を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、請求項33に記載のマイクロアレイ。
- 前記複数の核酸分子が、表3に示される別個のゲノム領域に対応する核酸分子を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなる、請求項31〜34のいずれか一項に記載のマイクロアレイ。
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