次に、本開示の原理に対する理解を促進する目的で、図面に示す実施形態を参照し、特定の言い回しを本発明の原理を説明するために使用する。しかし、本開示の範囲に対する限定を意図しないことを理解されたい。説明するデバイス、システム及び方法へのあらゆる改変形態及び更なる修正形態、並びに本開示の原理に対するあらゆる更なる適用例は、通常、本開示に関連する当業者であれば思い付くように、完全に企図され、本開示内に含まれるものである。特に、一実施形態に関して説明する特徴、構成要素及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に関して説明する特徴、構成要素及び/又はステップと組み合わせできることを完全に企図する。しかし、簡潔にするために、これらの組合せの多数の繰返しは、個別に説明しない。
図1A、図1B及び図1Cは、本開示のいくつかの実施形態による、様々な適用例における侵襲性血管内システムを含む医療システムを示す概略図である。一般に、医療システム100は、単一モダリティ医療システムであっても、マルチモダリティ医療システムであってもよい。この点において、マルチモダリティ医療システムは、複合形態の取得要素及び処理要素に対し一貫した一体化及び統合をもたらすものであり、これらの要素は、ヒトの生物学的生理機能及び形態情報を取得、解釈し、並びに/又は様々な症状の治療を調整するために使用する様々な方法に反応するように設計されている。
図1Aを参照すると、画像システム101は、1つ又は複数のモダリティの医療検知データを取得し、制御し、解釈し、表示するための一体化デバイスである。したがって、いくつかの実施形態では、画像化システム101は、IVUS画像化システム等の単一モダリティ画像化システムであるが、いくつかの実施形態では、画像化システム101は、マルチモダリティ画像化システムである。一実施形態では、画像化システム101は、医療画像化データを取得し、処理し、表示するためのハードウェア及びソフトウェアを有するコンピュータ・システムを含むが、他の実施形態では、画像化システム101は、医療データを処理するのに動作可能なあらゆる他の種類の計算システムを含む。画像化システム101がコンピュータ・ワークステーションを含む実施形態では、システムは、マイクロコントローラ又は専用中央処理ユニット(CPU)等のプロセッサ、ハード・ドライブ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)及び/又はコンパクト・ディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)等の非一時的コンピュータ可読記憶媒体、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)等の映像制御装置、並びに/又はイーサネット(登録商標)制御装置及び/若しくはワイヤレス通信制御装置等のネットワーク通信デバイスを含む。この点について、いくつかの特定の例では、画像化システム101は、本明細書で説明するデータ取得及び分析に関連付けたステップを実行するようにプログラムされる。したがって、本開示のデータ取得、データ処理、機器の制御及び/又は他の処理又は制御態様に関連するあらゆるステップは、処理システムがアクセスできる非一時コンピュータ可読媒体上又はその中に記憶した、対応する命令を使用して画像化システム101によって実施できることを理解されたい。いくつかの例では、画像化システム101は、持ち運び可能である(例えばキャスタ付きカート上で手持ち式である等)。更に、いくつかの例では画像化システム101は複数の計算デバイスを備えることを理解されたい。この点について、本開示の異なる処理及び/又は制御態様は、複数の計算デバイスを使用して、個別に又は事前定義したグループ内で実施できることを特に理解されたい。多数の計算デバイスにわたって以下で説明する処理及び/又は制御態様のあらゆる分割及び/又は組合せは、本開示の範囲内である。
図示の実施形態では、医療システム100は、制御室104を有するカテーテル検査室102内に配備され、画像化システム101は制御室内に位置する。他の実施形態では、画像化システム101は、カテーテル検査室102内、医療施設の中央集中領域内、又はネットワークを通じてアクセスできる現場外の場所等、他の場所に位置できる。例えば、画像化システム101は、クラウド・ベースのリソースであってもよい。カテーテル検査室102は、一般に処置領域を含む無菌領域を含み、一方で、関連する制御室104は、処置及び/又は健康管理施設の要件に応じて無菌であっても無菌ではなくてもよい。カテーテル検査室及び制御室は、血管造影、血管内超音波検査(IVUS)、光音響IVUS、前方視IVUS(FL−IVUS)、仮想病理(VH)、血管内光音響(IVPA)画像化、圧力測定、光学的圧力測定、冠血流予備量比(FFR)測定、冠血流予備能(CFR)測定、光干渉断層撮影(OCT)、コンピュータ断層撮影、心腔内心エコー(ICE)、前方視ICE(FLICE)、血管内パルポグラフィ、経食道超音波等、多くの医療検知処置、又は当技術分野で公知のあらゆる他の医療検知モダリティを患者に実施するために使用できる。更に、カテーテル検査室及び制御室は、ラジオ波焼灼療法(RFA)、寒冷療法、粥腫切除術等の1つ又は複数の治療又は療法の患者に対する処置、或いは当技術分野で公知のあらゆる他の医療処置を実施するために使用できる。例えば、カテーテル検査室102では、患者106は、単一処置又は複数処置のいずれかとして、マルチモダリティ処置を受けることができる。いずれの場合も、カテーテル検査室102は、医療検知デバイスを含む複数の医療機器を含み、こうした医療検知デバイスは、様々な異なる医療検知モダリティの医療検知データを患者106から収集する。
図1Aに示す実施形態では、機器108及び110は、患者106についての医療検知データを取得するために臨床医が利用できる医療検知デバイスである。特定の例では、デバイス108は、1つのモダリティの医療検知データを収集し、デバイス110は、異なるモダリティの医療検知データを収集する。例えば、機器はそれぞれ、圧力、流量(流速)、画像(超音波(例えばIVUS)、OCT、熱画像化技法及び/若しくは他の画像化技法を使用して入手した画像を含む)、温度、並びに/又はそれらの組合せのうち1つを収集する。いくつかの実施形態では、デバイス108及び110は、類似のモダリティの異なるバージョンの医療検知データを収集する。例えば、そのような一実施形態では、デバイス108は圧力データを収集し、デバイス110はFFR(圧力ベースの測定値)データを収集する。別のそのような実施形態では、デバイス108は20MHzのIVUSデータを収集し、デバイス110は40MHzのIVUSデータを収集する。したがって、デバイス108及び110は、血管内に配置するか、患者の体外に取り付けるか、又はある距離で患者の全体を走査するような大きさ及び形状である、あらゆる形態のデバイス、機器又はプローブとすることができる。
図1Aに示す実施形態では、機器108は、IVUS検知データを収集するフェーズドアレイ変換器等、1つ又は複数のセンサを含むことができるIVUSカテーテル108である。いくつかの実施形態では、IVUSカテーテル108は、IVUS及びIVPA検知等、多数の様式の検知が可能であってもよい。更に、図示の実施形態では、機器110は、OCT検知データを収集するように構成した1つ又は複数の光センサを含むことができるOCTカテーテル110である。いくつかの例では、IVUS患者インターフェース・モジュール(PIM)112及びOCT PIM114のそれぞれは、IVUSカテーテル108及びOCTカテーテル110を画像化システム101に結合する。具体的には、IVUS PIM112及びOCT PIM114は、IVUSカテーテル108及びOCTカテーテル110のそれぞれによって患者106から収集した医療検知データを受信するように動作可能であり、受信データを制御室104の画像化システム101に送信するように動作可能である。一実施形態では、PIM112及び114は、アナログ−デジタル(A/D)変換器を含み、デジタル・データを画像化システム101に送信するが、他の実施形態では、PIMは、アナログ・データを処理システムに送信する。一実施形態では、IVUS PIM112及びOCT PIM114は、周辺構成要素相互接続エクスプレス(PCIe)データ・バス接続を通じて医療検知データを送信するが、他の実施形態では、IVUS PIM112及びOCT PIM114は、USB接続、サンダーボルト接続、ファイア・ワイア接続又はいくつかの他の高速データ・バス接続を通じてデータを送信できる。他の例では、PIMは、IEEE802.11Wi−Fi(登録商標)規格、超広帯域(UWB)規格、ワイヤレス・ファイア・ワイヤ、ワイヤレスUSB、又は別の高速ワイヤレス・ネットワーキング規格を使用したワイヤレス接続を通じて画像化システム101に接続できる。
更に、医療システム100では、心電図(ECG)デバイス116は、心電図信号又は他の血行動態データを患者106から画像化システム101に送信するように動作可能である。いくつかの実施形態では、画像化システム101は、ECG116からのECG信号を使用して、カテーテル108及び110とを用いて収集したデータを同期するように動作可能であってもよい。更に、血管造影システム117は、患者106のX線、コンピュータ断層撮影(CT)又は磁気共鳴画像(MRI)を収集し、これらを画像化システム101に送信するように動作可能である。一実施形態では、血管造影システム117は、アダプタ・デバイスを通じて画像化システム101の処理システムに通信可能に結合される。そのようなアダプタ・デバイスは、所有権を保持する第3者の形式から画像化システム101が使用可能な形式にデータを変換できる。いくつかの実施形態では、画像化システム101は、血管造影システム117からの画像データ(例えばX線データ、MRIデータ、CTデータ等)をIVUS及びOCTカテーテル108及び110からの検知データと同時に登録するように動作可能である。この一態様として、同時登録は、検知データで3次元画像を生成するように実施できる。
ベッドサイド制御装置118も画像化システム101に通信可能に結合され、患者106の診断に使用する特定の医療モダリティ(複数可)のユーザ制御を実現する。現在の実施形態では、ベッドサイド制御装置118は、単一表面上でユーザ制御及び診断画像を実現するタッチ・スクリーン制御装置である。しかし、代替実施形態では、ベッドサイド制御装置118は、非対話型表示装置、及び物理的ボタン及び/又はジョイスティック等の個別の制御部の両方を含むことができる。一体型医療システム100では、ベッドサイド制御装置118は、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)内にワークフロー制御オプション及び患者の画像データを提示するように動作可能である。図9に関連してより詳細に後述するように、いくつかの実施形態では、ベッドサイド制御装置118は、ユーザ・インターフェース(UI)フレームワーク・サービスを含み、UIフレームワーク・サービスを通じて、多数のモダリティと関連付けたワークフローを実行できる。したがって、ベッドサイド制御装置118は、多数のモダリティに対するワークフロー及び診断画像を表示可能であってもよく、これにより、臨床医がマルチモダリティ医療検知データの取得を単一インターフェース・デバイスで制御することが可能になる。
制御室104内の主制御装置120も画像化システム101に通信可能に結合され、図1Aに示すように、制御室104はカテーテル検査室102に隣接する。現在の実施形態では、主制御装置120は、主制御装置120がタッチ・スクリーンを含み、異なる医療検知モダリティに対応する多数のGUIベースのワークフローを主制御装置120上で実行するUIフレームワーク・サービスを介して表示するように動作可能であるという点で、ベッドサイド制御装置118と同様である。いくつかの実施形態では、主制御装置120は、ベッドサイド制御装置118とは異なる態様の処置のワークフローを同時に実行するために使用する。代替実施形態では、主制御装置120は、非対話型表示装置、並びにマウス及びキーボード等の独立型制御部を含む。
医療システム100は、画像化システム101に通信可能に結合されるブーム状表示装置122を更に含む。ブーム状表示装置122は、一揃いのモニタを含むことができ、それぞれが、医療検知処置に関連付けた異なる情報を表示できる。例えば、IVUS処置の間、ブーム状表示装置122のうち1つのモニタは断層撮影図を表示でき、1つのモニタは矢状図を表示できる。
更に、マルチモダリティ画像化システム101は、データ・ネットワーク125に通信可能に結合される。図示の実施形態では、データ・ネットワーク125は、TCP/IPベースのローカル・エリア・ネットワーク(LAN)であるが、他の実施形態では、データ・ネットワーク125は、同期型光ネットワーキング(SONET)等の異なるプロトコルを利用できるか、又はワイド・エリア・ネットワーク(WAN)であってもよい。画像化システム101は、ネットワーク125を介して様々なリソースに接続できる。例えば、画像化システム101は、医用デジタル画像化通信(DICOM)システム126、画像管理通信システム(PACS)127及び病院情報システム(HIS)128とネットワーク125を通じて通信できる。更に、いくつかの実施形態では、ネットワーク・コンソール130は、マルチモダリティ画像化システム101とネットワーク125を介して通信でき、これにより、医師又は他の医療従事者が医療システム100の態様に遠隔操作でアクセス可能になる。例えば、ネットワーク・コンソール130のユーザは、マルチモダリティ画像化システム101によって収集した診断画像等の患者の医療データにアクセスできるか、又はいくつかの実施形態では、ユーザは、カテーテル検査室102内で進行中の1つ又は複数の処置をリアルタイムで監視又は制御できる。ネットワーク・コンソール130は、PC、ラップトップ、スマートフォン、タブレット・コンピュータ、又は健康管理施設の内部又は外部に位置する他のそのようなデバイスとのネットワーク接続を有するあらゆる種類の計算デバイスとすることができる。
更に、図示の実施形態では、上記で説明したシステム100の医療検知ツールは、規格の銅リンク又は光ファイバ・リンク等の有線接続を介して画像化システム101に通信可能に結合されるものとして示されるが、代替実施形態では、ツールは、IEEE802.11Wi−Fi規格、超広帯域(UWB)規格、ワイヤレス・ファイア・ワイヤ、ワイヤレスUSB、又は別の高速ワイヤレス・ネットワーキング規格を使用して、ワイヤレス接続を介して画像化システム101に接続できる。
上記した医療システム100が、複数の医療モダリティと関連する診断データを収集するように動作可能であるシステムの単なる例示的実施形態であることを当業者は了解するであろう。代替実施形態では、異なる及び/又は更なるツールは、更なる及び/又は異なる機能を医療システム100に与えるように画像化システム101に通信可能に結合できる。
次に図1Bを参照すると、医療システム100の適用例は、冠血管カテーテル挿入処置を含む。冠血管カテーテル挿入処置では、検知カテーテル150を含む医療検知機器は、心臓152の血管に大動脈154を介して通す。いくつかの実施形態では、最初に、ガイド・ワイヤ156を大きな末梢動脈から大動脈154に通すことにより心臓152内に進める。ガイド・ワイヤ156を適切に位置させた後、ガイド・カテーテル158をガイド・ワイヤの上に進める。次に、検知カテーテル150をガイド・ワイヤ156の上及びガイド・カテーテル158内部に移動させることによって適所に誘導する。図示の実施形態では、検知カテーテル150の遠位先端部は、左冠状動脈160内に位置決めされるまで進める。検知カテーテル150を起動し、信号をカテーテル150と、図1AのPIM112及び/又は画像化システム101等のシステム100の構成要素との間に通す。IVUS検知カテーテル150の例では、IVUS PIM112から1つ又は複数の超音波変換器に送信した信号により、変換器が規定の超音波波形を放出する。超音波波形の一部は、周囲の血管系によって反射され、カテーテル150の1つ又は複数の受信変換器によって受信する。得られたエコー信号は、IVUS PIM112に送信するために増幅する。いくつかの例では、PIM112は、エコー・データを増幅し、エコー・データの予備的な事前処理を実施する、及び/又はエコー・データを画像化システム101に再送信する。画像化システム101は、受信したエコー・データを集め、組み合わせて血管系の表示用画像を生成する。
いくつかの例示的適用例では、IVUS検知カテーテル150は、画像化する血管組織の領域を越えて進め、変換器を動作させるときに引き戻し、それにより血管の長手方向部分を露出させ、画像化する。一定速度を保証するために、いくつかの適用例では、引戻し機構を使用する。典型的な引出し速度は、0.5mm/sであるが、ビーム形状、サンプル速度及びシステムの処理能力に基づき、他の速度が可能である。いくつかの実施形態では、カテーテル150は、膨張性バルーン部分を含む。治療処置の一部として、デバイスは、血管組織内の狭窄(細い区分)又は閉塞しているプラークに隣接して位置決めし、狭い領域を広げるために膨張できる。
次に図1Cを参照すると、医療システム100の別の適用例は、腎臓カテーテル挿入処置を含む。腎臓カテーテル挿入処置では、検知カテーテル170は、大動脈を介して腎臓172の血管に通される。このことには、最初に、ガイド・ワイヤ及び/又はガイド・カテーテルを進めること、及び検知カテーテル170の前進を制御するためにガイド・デバイス(複数可)を使用することを伴う。図示の実施形態では、検知カテーテル170の遠位先端部は、右腎動脈174内に位置するまで進める。次に、検知カテーテル170を起動し、信号をカテーテル170と、図1AのPIM112及び/又は画像化システム101等のシステム100の構成要素との間に通す。IVUS検知カテーテル170の例では、信号は、IVUS PIM112を経由してカテーテル170から画像化システム101に送信したエコー・データを含む。腎臓血管系の構造は、心臓血管系の構造とは異なる。血管の直径、組織型及び他の相違は、心臓カテーテル挿入に適した動作パラメータが腎臓カテーテル挿入にそれほど適していない、またその逆も同様であることを意味する。更に、腎臓カテーテル挿入では、異なる組織を標的とすることがあり、例えば動脈プラークではなく腎臓外膜を画像化しようとする。これらの理由及び更なる理由のために、画像化システム101は、心臓の画像化及び腎臓の画像化等の異なる用途に向けて異なる動作パラメータをサポートできる。同様に、本概念は、限定はしないが、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む器官;管;腸;脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系組織;尿路;並びに血管又は体内の他の系内の弁を含めた多くのの解剖学上の場所及び組織型に適用できる。
図2は、本開示のいくつかの実施形態による医療検知システム200の図式概略図である。医療検知システム200は、独立型システムとして、又は図1A、図1B及び図1Cの医療システム100を含む大型医療画像化システムの一部としての使用に適している。この点について、検知システム200の要素は、医療システム100の要素に組み込むことができる。代替実施形態では、検知システム200の要素は、医療システム100の要素とは別個であり、医療システム100の要素と通信する。
医療検知システム200は、細長部材202を含む。本明細書で使用する「細長部材」又は「可撓性細長部材」は、患者の血管系に挿入できるあらゆる薄く長い可撓性構造体を少なくとも含む。本開示の図示する「細長部材」の実施形態は、円筒形の外形を有し、円形断面外形が可撓性細長部材の外側直径を画定するが、他の例では、可撓性細長部材の全て又は一部分は、他の幾何学的断面外形(例えば卵形、長方形、正方形、楕円等)又は非幾何学的断面外形を有することができる。可撓性細長部材は、例えばガイド・ワイヤ及びカテーテルを含む。この点について、カテーテルは、その長さ方向沿って延在する、他の機器を受け入れる及び/又は案内するための管腔を含んでも、含まなくてもよい。カテーテルが管腔を含む場合、この管腔は、デバイスの断面外形に対して中心に置いてもよいし、又はずらすことができる。
細長部材202は、部材202の長さ方向に沿って配置したセンサ(例えばセンサ204、206、208及び210)を含む。いくつかの実施形態では、細長部材202は、遠位端に配置した1つ又は複数のセンサ(例えばセンサ212)を含む。様々な実施形態では、センサ204、206、208、210及び212は、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、冠血流予備量比(FFR)測定、冠血流予備能(CFR)測定、OCT、経食道心エコー、画像誘導治療等の検知モダリティ、他の適切なモダリティ及び/又はそれらの組合せに対応する。例示的な一実施形態では、センサ204及び208はIVUS超音波送受信器であり、センサ206及び210は流体流量センサであり、センサ212は圧力センサである。別の実施形態では、センサ204、206、208及び210は圧力センサであり、センサ212はFL−IVUS送受信器である。他の実施形態は、センサの他の組合せを組み込むものであり、特定のセンサ又はセンサの組合せをあらゆる特定の実施形態のために必要としない。
電子センサ、光センサ及び/又は電子−光センサ、構成要素並びに関連する通信回線は、可撓性細長部材202の直径を非常に小さくにすることを可能にする大きさ及び形状である。例えば、本明細書に記載する1つ又は複数の電子構成要素、光学構成要素及び/又は電子−光学構成要素を含むガイド・ワイヤ又はカテーテル等の細長部材202の外径は、約0.0007インチ(0.0178mm)から約0.118インチ(3.0mm)の間であり、いくつかの特定の実施形態では、約0.014インチ(0.3556mm)から約0.018インチ(0.4572mm)の間の外径を有する。したがって、本出願の電子構成要素、光学構成要素及び/又は電子−光学構成要素(複数可)を組み込む可撓性細長部材202は、心臓の一部又は直ぐ周辺の管腔に加えて、四肢の静脈及び動脈、腎臓動脈、脳の中及び周囲の血管、並びに他の管腔を含めた、ヒト患者内の多種多様な管腔での使用に適している。
細長部材202の遠位端は、血管214に通して進められる。血管214は、自然流体及び人工流体の両方で満たされた生体内組織又はその流体に囲まれた生体内組織を表し、限定はしないが、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む器官;管;腸;脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系組織;尿路;並びに血管内又は体内の他の系内の弁等の組織を含むことができる。細長部材202は、自然組織の他に、限定はしないが、心臓弁、ステント、シャント、フィルタ等の人工組織、及び体内に置かれる他のデバイス、例えばガイド・ワイヤ又はガイド・カテーテルを検査するために使用できる。
センサが作動中であるとき、細長部材202内に存在する光ファイバ、導体束及び/又はワイヤレス送受信器等の通信路は、細長部材202の近位端に結合した患者インターフェース・モニタ(PIM)216にセンサ・データを伝える。PIM216は、図1Aを参照して開示したIVUS PIM112及び/又はOCT PIM114と実質的に同様であってもよい。例えば、PIM216は、センサを使用して収集した医療検知データを受信するように動作可能であり、受信したデータを処理システム218に送信するように動作可能である。いくつかの実施形態では、PIM216は、データを処理システム218に送信する前に検知データの予備的処理を実施する。そのような実施形態の例では、PIM216は、データの増幅、フィルタ処理、タイム・スタンプ、識別及び/又は統合を実施する。PIM216は、命令などのデータを処理システム218から細長部材202のセンサに送信する。例示的な一実施形態では、これらの命令は、センサを有効化及び無効化する命令並びに/又は個々のセンサに対する動作モードを構成する命令を含む。いくつかの実施形態では、PIM216は、センサ動作を駆動する電力も供給する。
PIM216は、センサ動作及びデータの取得、処理、解釈及び表示を統制する処理システム218に通信可能に結合される。多くの点で、処理システム218は、図1Aの画像化システム101と実質的に同様である。この点について、処理システム218は、センサ・データを細長部材202のセンサからPIM216を介して受信し、センサ・データを処理してデータを表示用に適切にレンダリングし、処理したセンサ・データをユーザ表示装置220で提示する。
多くの実施形態では、医療検知システム200は、処理システム218の能力を活用してセンサ数の増加をサポートする。いくつかのそのような実施形態では、このことにより、オペレータが血管の異常、又は外部からの画像化の使用では見ることができない他の組織を位置特定することが可能になる。そのような一実施形態では、一連の測定値は、細長部材202の再配置を必ずしも伴わずに対象とする組織を検出するために、細長部材202の長さ方向に沿って取得する。このことは、仮想引戻しの形態を取ることができる。対象とする組織を位置特定した後、詳細な測定値を周囲領域から取得できる。このようにして、システム200は、物理的に引き戻しをすることなく及び/又はデバイスを交換せずに周囲の血管系の詳細な分析を実現する。
図3は、本開示のいくつかの実施形態による電気機械式医療検知システム300の一部の図式概略図である。システム300は、図2を参照して開示した検知システム200と実質的に同様とすることができる。この点について、システム300は、多数のセンサ(例えばセンサ304、306及び308)を検知システム300の細長部材302の遠位端に組み込む。明確にするために、3つのセンサのみを示しているが、更なる実施形態では、4、8、16、32個、及びこれら以上のセンサを有する実施形態を含めた、任意の数のセンサを組み込む。センサ304、306及び308は、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、FFR測定、CFR測定、OCT、経食道心エコー、画像誘導治療等の1つ又は複数の検知モダリティ、及び/又は他の適切なモダリティに対応する。例えば、いくつかの実施形態では、センサ304、306及び308は、IVUS変換器を含む。この点について、センサは、圧電小型機械化変換器(PMUT)、容量性小型機械化超音波変換器(CMUT)、圧電変換器(PZT)及び/又はそれらの組合せを含むことができる。「超音波変換器アレイ及びその製造方法(ULTRASONIC TRANSDUCER ARRAY AND METHOD OF MANUFACTURING THE SAME)」という名称の米国特許第6,238,347号、「小型超音波変換器(MINIATURE ULTRASOUND TRANSDUCER)」という名称の米国特許第6,641,540号、「可撓性基体を有する高解像度血管内超音波変換器組立体(HIGH RESOLUTION INTRAVASCULAR ULTRASOUND TRANSDUCER ASSEMBLY HAVING A FLEXIBLE SUBSTRATE)」という名称の米国特許第7,226,417号、及び「容量性小型製造超音波変換器ベースの血管内超音波プローブ(CAPACITIVE MICROFABRICATED ULTRASOUND TRANSDUCER−BASED INTRAVASCULAR ULTRASOUND PROBES)」という名称の米国特許第7,914,458号は、IVUS変換器をより詳細に開示しており、これらを参照により本明細書に組み込む。適切なIVUS変換器を含む市販の製品の例には、限定はしないが、Eagle Eye(登録商標)シリーズのIVUSカテーテル、Revolution(登録商標)IVUSカテーテル及びVisions(登録商標)シリーズのIVUSカテーテルを含み、いずれもVolcano Corporationから入手可能である。本開示では、そのような変換器を電気的インターフェース及び電気機械式動作のために「電気機械式変換器」と呼ぶ。このことは、以下で詳細に開示する光音響変換器の光学的インターフェース及び光音響動作とは対照的である。
別の例として、いくつかの実施形態では、センサ304、306及び308は、圧力センサを含み、圧電抵抗圧力センサ、圧電圧力センサ、容量性圧力センサ、電磁圧力センサ、流体カラム(流体カラムは、機器とは別個である及び/又は流体カラムの近位の機器の一部分に位置する流体カラム・センサと通信する)、光学的圧力センサ並びに/又はそれらの組合せの形態を取ることができる。いくつかの例では、圧力センサの1つ又は複数の特徴は、半導体及び/又は他の適切な製造技法を用いて製造したソリッドステート構成要素として実装される。適切な圧力センサを含む市販のガイド・ワイヤ製品の例には、限定はしないが、PrimeWire PRESTIGE(登録商標)圧力ガイド・ワイヤ、PrimeWire(登録商標)圧力ガイド・ワイヤ及びComboWire(登録商標)XT圧力流量ガイド・ワイヤを含み、いずれもVolcano Corporationから入手可能である。
センサ304、306及び308は、細長部材302の遠位端に沿って分散され、システム300の近位端においてPIM結合器(図示せず)で終端する伝送線束310に接続される。伝送線束310は、PIMとセンサ304、306及び308との間に電気的インターフェースをもたらし、あらゆる構成で任意の数の導体を含む(合計2、3、4、6、7及び8個の導体を有する実施形態を含む)。センサ304、308及び308が電気的インターフェース(例えば伝送線束310)に結合され、電気的に動作するので、これらのセンサを本開示の目的で「電気機械式センサ」と呼ぶ。
システム300の電気的インターフェースとは対照的に、図4は、本開示のいくつかの実施形態による、光学的インターフェースを有する光学検知システム400の一部の図式概略図である。システム400は、図2を参照して開示した検知システム200と実質的に同様とすることができる。この点について、システム400は、多数の光センサ(例えばセンサ404、406及び408)を検知システム400の細長部材402の遠位端に組み込む。明確にするために、3つのセンサのみを示しているが、更なる実施形態では、4、8、16、32個以上のセンサを有する実施形態を含めた任意の数のセンサを組み込む。センサ404、406及び408は、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、FFR測定、CFR測定、OCT、経食道心エコー、画像誘導治療等の検知モダリティ、及び/又は他の適切なモダリティに対応する。例として、いくつかの実施形態では、センサ404、406及び408は、光音響IVUS変換器を含む。「最小侵襲光音響画像化のためのシステム及び方法(SYSTEMS AND METHODS FOR MINIMALLY−INVASIVE PHOTOACOUSTIC IMAGING)」という名称の米国特許第7,245,789号、「光音響画像化デバイス(PHOTOACOUSTIC IMAGING DEVICE)」という名称の米国特許第6,659,957号、及び「光学超音波受信器(OPTICAL ULTRASOUND RECEIVER)」という名称の米国特許出願第12/571,724号は、光音響IVUSデバイスを詳細に開示しており、これらの全体を本明細書に組み込む。更に、更なる適切な光音響IVUS変換器を図6〜図9を参照して以下で開示する。
更なる例として、いくつかの実施形態では、センサ404、406及び408は、光学的圧力センサを含む。「カテーテル使用のための光ファイバ圧力センサ(FIBER OPTIC PRESSURE SENSOR FOR CATHETER USE)」という名称の米国特許第7,689,071号、「超小型光ファイバ圧力センサ・システム及び作製方法(ULTRA−MINIATURE FIBER−OPTIC PRESSURE SENSOR SYSTEM AND METHOD OF FABRICATION)」という名称の米国特許第8,151,648号及び「小型高感度圧力センサ(MINIATURE HIGH SENSITIVITY PRESSURE SENSOR)」という名称の米国特許出願第13/415,514号は、光学的圧力センサを詳細に開示しており、これらの全体を本明細書に組み込む。
センサ404、406及び408は、センサをPIM(図示せず)に光学的に結合するファイバ・コア410に接続される。いくつかの実施形態では、光ファイバ・コア410は、センサ・データ空間を多重化するように構成される。空間多重化は、ファイバ・コア410等の共通の導管を物理的領域に分割し、この導管の各物理的領域は、特定のデバイスのために確保される。そのような一実施形態では、ファイバ・コア410は、多数の光ファイバ撚線を備え、各撚線又は撚線群は、単一センサに独占的に結合される。空間多重化により、PIMが、対応する撚線又は撚線群を使用してデータを送受信することにより、個々のセンサに対処することが可能になる。
いくつかの実施形態では、センサ・データは、波長分割多重化される。波長分割光多重化は、各データ・チャンネルをスペクトルの固有部分に割り当てる。クロストークを低減し、製造のばらつきを考慮に入れるために、十分な間隔がチャンネル間に割り振られる。次に、データ・チャンネルは、ファイバ・コア410等の共通の導管を通じて、干渉がなく同時に送信できる。そのような実施形態では、光学フィルタ又は格子は、ファイバ・コア410の長さ方向に沿って配置し、適切な信号を多重分離するために同調し、これらの信号を対応するセンサに向けて誘導する。波長分割多重化は、光ファイバ・コア410がPIMとは無関係に回転する実施形態(例えば回転式IVUS及び回転式OCT等)で特に有用とすることができる。というのは、データ送信は、PIMに対するファイバ・コア撚線の位置関係に依存しないためである。更なる例として、いくつかの実施形態では、センサ・データは、時分割多重化されるが、あらゆる特定の実施形態に対し特定の多重化方式を必要とするものではない。
図5A及び図5Bは、本開示のいくつかの実施形態によるカテーテル挿入処置500で使用する医療検知デバイスの図式概略図である。図5Aを参照すると、医療検知デバイスの細長部材502が血管504内に進められる。細長部材502は、図2〜図4を参照して開示したものと実質的に同様である。この点について、細長部材は、センサ506(センサ506a〜dを含む)を細長部材502の遠位端に組み込む。センサ506は、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、FFR測定、CFR測定、OCT、経食道心エコー、画像誘導治療等の1つ又は複数の検知モダリティ、及び/又は他の適切なモダリティに対応する。血管504は、自然流体及び人工流体の両方で満たされた生体内組織又はその流体に囲まれた生体内組織を表し、例えば、限定はしないが、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む器官;管;腸;脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系組織;尿路;並びに血管内又は体内の他の系内の弁等の組織を含むことができる。自然組織に加えて、細長部材502は、限定はしないが心臓弁、ステント、シャント、フィルタ等の人工組織、及び体内に置かれる他のデバイス、例えばガイド・ワイヤ又はガイド・カテーテルを検査するために使用できる。
対象とする心血管組織の多くは、外部手段を使用して正確に位置特定できない。多くの他の適用例では、対象とする組織及び細長部材502の両方の位置特定が概ね決定できる一方で、これら2つの適切な位置合せを達成することは困難であることがわかっている。したがって、対象とする組織の位置を決定するために、細長部材502の長手方向に沿って配置したセンサ・アレイ506の使用が有利である場合がある。図示の実施形態では、細長部材502は、細長部材502が組織508、510及び512の一般領域内に存在するまで血管504内に進められる。様々な適用例では、対象とする組織は、分岐、狭窄、プラーク、血管解離、病変、ステント及び/又は他の適切な血管形態を含む。所定位置に至った後、一連の測定値を得、この測定値から血管組織を検出できる。
例えば、いくつかの実施形態では、センサ506は、圧力センサを含み、一連の部分冠血流予備量比が計算される。FFRは、現在容認されている、虚血を原因とする病変を含めた血管内狭窄の重症度を評価する技法であり、他の種類の血管組織を決定するために使用できる。FFRは、(狭窄の近位側で取得した)近位圧力測定値に対する(狭窄の遠位側で取得した)遠位圧力測定値の比率の計算である。FFRは、狭窄重症度指数を提供し、この指数により、治療が必要なほどに閉塞が血管内の血流を制限しているかどうかを決定することが可能になる。健康状態の血管におけるFFRの正常値は、1.00である一方で、約0.80未満の値は、一般に有意であるとみなされ、治療を必要とする。Instant Wave−Free Ratio(登録商標)機能データ(iFR(登録商標)機能)(両方ともVolcano Corp.の登録商標である)等の更なる測定法、及び充血性薬剤を用いずに利用可能な圧力比の使用を開示している「血管を評価するためのデバイス、システム及び方法(DEVICES,SYSTEMS,AND METHODS FOR ASSESSING A VESSEL)」という名称の米国特許出願第13/460,296号に開示しているものも、いくつかの実施形態では使用に適している。iFR(登録商標)及び/又はFFRデータから、狭窄等の組織が推定できる。例えば、いくつかの実施形態では、閾値(例えば0.80)未満のFFRは、狭窄等の組織が近位センサ506と遠位センサ506との間にあることを示唆する。したがって、狭窄の場所は、FFR測定値が閾値未満に下がるどちらかの側のセンサ506の既知の場所から推定できる。
他の例示的実施形態では、IVUS変換器又はOCT送受信器等のセンサ506は、細長部材502の長さ部に沿った血管504の断面図又は前方視図を取得するために使用される。そのような実施形態では、血管組織の位置(例えば組織508、510及び512)は、以下で詳細に開示する方法等の組織性状診断方法により、及び/又は他のデータ診断検査により、センサを通じた画像の差異を検査することによって決定できる。
更なる例示的実施形態では、センサ506とモダリティとの他の組合せを血管組織の位置特定に使用するものであり、組織の位置は、本開示の趣旨から逸脱することなく様々なセンサ506及びモダリティを使用して決定できることを当業者は認識するであろう。
組織の位置特定に加えて、センサ506が収集したデータは、診断目的で利用できる。例えば、一実施形態では、センサ506は、圧力センサを含み、一連のFFR測定は、部材502の長さ方向に沿って計る。この例では、データは、多数のプラーク狭窄(例えば組織510及び512)を示唆する。したがって、FFR比を計算して、全てのプラークの近位の近位センサと全てのプラークの遠位の遠位センサ(例えばセンサ506a及び506d)とを用いて組み合わせた影響を決定する。更なるFFR比も、各プラークの個々の影響を決定するために計算される。これらの個々のFFR比は、センサがおおよそ各プラークと次のプラークとの間にある(例えば組織510に対するセンサ506a及び506b、並びに組織512に対するセンサ506c及び506d)ように各プラークの近位及び遠位に位置するセンサを使用して計算する。このようにして、オペレータは、個別には良性であるが集合的に急性である狭窄を区別でき、どの閉塞が全体に対して最も大きく寄与するか決定できる。
更なる実施形態では、血管の全体的な健康状態を評価するために他の多部位測定を利用する。例えば、そのような一実施形態では、細長部材502は、仮想引戻しを実施するために使用する。ユーザ命令に応じて、センサ506を使用して収集したデータをユーザに順に提示できる。場所の順番にセンサを通じて歩進することにより、細長部材502を実際には引き出さずに、血管504を通る単一センサの引戻しを模倣する。このことは、次に、デバイスを再位置決めせずに実施した模倣引戻しの連続測定を可能にする。
次に、図5Bを参照すると、細長部材502、組み込んだセンサ506及び血管504は、図5Aを参照して開示したものと実質的に同様である。しかし、細長部材は、詳細検知領域514も含む。対象とする組織を位置特定した後、詳細検知領域514は、組織を検査するために使用できる。詳細検知領域514を組織(例えば組織512)に隣接する位置に移動させ、関連するセンサ506を使用してデータを収集する。図示の実施形態では、詳細検知領域514は、細長部材502の残りのセンサ間隔よりも密接したセンサ間隔を有する。更に、又は代替として、詳細検知領域514は、異なるモダリティ又はモダリティ・セットに対応する異なる種類のセンサを組み込むことができる。いくつかの実施形態では、詳細検知領域のセンサは、細長部材502の他のセンサよりも、細長部材502の軸方向長さに沿って高い検知感度を有する。様々な更なる実施形態では、詳細検知領域514は、細長部材502の残りの部分と比較して、他の検知差異を有する。詳細検知領域514により、必要な場合に深部の検知及び分析が可能になる一方で、詳細分析のために割り振るセンサ506の数を制限することによってデバイスの複雑さ、費用及び/又はシステム要件を低減する。
図6は、本開示のいくつかの実施形態による光音響IVUS変換器600の図式概略図である。図示の変換器600は、図1Aの機器108及び110、図2の細長部材202並びに/又は図4の細長部材402等の検知デバイスでの使用に適している。更に、変換器600は、垂直に重ねて配置した超音波膜及び反射エタロン構造を含むため、デバイスは、後方視光音響IVUS検知デバイスでの使用に特に良好に好適である。
変換器600は、カテーテル、ガイド・カテーテル又はガイド・ワイヤ等の検知デバイスの長手方向に沿って光信号を送信する導管として作用するファイバ・コア410に物理的に結合される。ファイバ・コア410は、デバイスの遠位部分にある変換器600を近位部分のPIMに通信可能に結合する。変換器600自体は、透過性基体602を介してファイバ・コア410に結合した受信器部分604及び送信器部分606を含み、透過性基体602は、製造、組立て及び/又は動作の間、変換器600に構造的な支持をもたらす。受信器部分604は、センサの形態であるエタロン608を含み、このセンサは、エタロン608上に作用する超音波エコーの強度を決定するために光学的に探査できる。エタロン608は、スペーサ層612によって分離した2つの部分反射ミラー(例えば最初のミラー610及び最後のミラー614)を含む。例示的実施形態では、最初のミラー610と最後のミラー614との間の距離、及び同様にスペーサ層612の厚さは、約5.9μmである。例示的実施形態では、最初のミラー610及び最後のミラー614のそれぞれの厚さは、約30nmである。いくつかの実施形態では、両方のミラー610及び614は、実質的に同等の反射率を有する。いくつかの更なる実施形態では、最後のミラー614は、最初のミラー610よりも実質的に高い反射率を有する。
矢印616により示すように探査レーザ等の光源をエタロン608に向けた場合、光エネルギーの一部は、矢印618により示すように最初のミラー610によって反射される。これは、2つの光路のうち第1の光路を画定する。光エネルギーの第2の部分は、最初のミラー610及びスペーサ層612を通過し、矢印620により示すように最後のミラー610によって反射される。これは、第2の光路を画定する。光路の差異は、互いに対する2つの反射信号の位相に影響を与える。こうした差異は、反射信号の干渉パターンを検査することによって測定できる。
一実施形態では、両方の反射信号は、ファイバ・コア410によって、干渉パターンを分析するPIM(図示せず)に伝えられる。無視できる超音波圧力がエタロン608上に作用する状態を表す、基準線の干渉パターンを確立する。反射された超音波エコーによる力等の圧縮膨張力がエタロン608上に向けられると、力は、光路を変更し、したがって干渉パターンを変更する。いくつかの実施形態では、スペーサ層612の材料は、応力下で物理的寸法の変化を見せる。いくつかの実施形態では、スペーサ層612の材料は、応力下で屈折率の変化を見せる。したがって、光路の変化は、最初のミラー610と最後のミラー610との間の距離の関数、及び/又はスペーサ層612の屈折率の関数とすることができる。言い換えれば、スペーサ層612の屈折率の変化は、ミラー610とミラー614との間の物理的距離が実質的に変化していないにもかかわらず、光路長さの変化を引き起こすことができる。光路の上述の変化は干渉パターンの変化をもたらし、次の干渉パターンを基準線と比較することによって、PIMは、対応する力の測定値を得る。
変換器600は、受信器部分604の上に配置した発光器部分606も含む。発光器部分は拡張膜622を含み、様々な実施形態では、この拡張膜622は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及び/又は他の適切な材料のうち1つ又は複数等の弾性生体適合性材料から作製される。一実施形態では、PDMS膜622は、約11μmの厚さに形成される。膜622は、レーザ・エネルギー等の光エネルギーで加熱されると拡張する。例えば矢印624により示すパルス・レーザにより生じる急速な拡張及び収縮により、膜622が超音波波形を生成する。例示的な一実施形態では、パルス・レーザは、25ナノ秒パルスを生成し、膜622を冷却させるための50ナノ秒停止を伴い、20MHzの超音波パルスを誘起する。いくつかの実施形態では、エタロン608のミラー610及び614は、ミラーを通してパルス・レーザからのエネルギーを伝達して膜622に到達させ、一方で探査レーザからのエネルギーを反射するように構成される。いくつかの実施形態では、ミラー610及び614は、エタロン608を通るパルス・レーザの伝達を可能にするために、中に形成した開口626を有する。例示的開口626は、約2mm幅である。
図7Aは、本開示のいくつかの実施形態による光音響IVUSシステム700の一部の図式概略図である。図示のシステム700は、図1Aの機器108及び110等の検知デバイスでの使用に適しており、図2のシステム200及び/又は図4のシステム400と実質的に同様であってもよい。この点について、光音響IVUSシステム700は、光ファイバ・コア410を含む細長部材702を有する。細長部材は、ファイバ・コア410の周囲に配置した2つの側方視光音響超音波変換器706及び708も含む。更なる実施形態では、他の数の変換器を組み込み、光音響変換器及び電気機械式変換器の両方を組み込むことができる。
光音響超音波変換器706及び708はそれぞれ、エタロン718及び720を形成する一対の直角に位置合わせしたファイバ・ブラッグ格子(例えば変換器706の格子710及び712並びに変換器708の格子714及び716)を含む。各変換器は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及び/又は他の適切な材料のうち1つ又は複数等の拡張膜のダイアフラム(例えばダイアフラム726及び728)の方に光エネルギーを向けるブレーズド(傾斜)ファイバ・ブラッグ格子(例えば格子722及び724)も含む。ファイバ・ブラッグ格子710、712、714、716、722及び724は、光の特定の波長を反射、伝達するように構成される。均一な間隔のファイバ・ブラッグ格子は、ブラッグ波長λ(λ=2nΛとし、式中、nはファイバ・コア410の指数であり、Λは格子周期である)を中心とする狭帯域波長範囲内の光を反射する。したがって、ファイバ・ブラッグ格子の間隔を同調することによって、格子の光応答を同調できる。具体的には、以下でより詳細に開示するように、ファイバ・ブラッグ格子の間隔は、波長分割多重化通信方式でファイバ・コア410に沿って伝達された信号を多重分離するために同調できる。要するに、同調したファイバ・ブラッグ格子により、多重化した光チャンネルを通じて各変換器(例えば変換器706及び708)の独立した制御が可能になる。
図7Aは、変換器706及び708に対する、この独立した制御を送信モードで示す。最初のブレーズド・ファイバ・ブラッグ格子722は、第1の波長のレーザ・エネルギーを反射する。ブラッグ格子の角度のために、反射されたエネルギーは、矢印730により示すようにダイアフラム726の方に向けられ、ここで、反射エネルギーがダイアフラム726の膜を加熱し、超音波インパルスを生じさせる。対照的に、最初のブレーズド・ファイバ・ブラッグ格子722は、第2の波長のレーザ・エネルギーを反射せずに伝達する。したがって、第1の変換器706の動作とは無関係に、第2の波長のエネルギーは、矢印732により示すように、第2の波長のレーザ・エネルギーが第2のブレーズド・ファイバ・ブラッグ格子724に到達するまでファイバ・コア410に沿って導かれる。第2の格子724の間隔は、第2の波長のレーザ・エネルギーをダイアフラム728の膜に向かって反射するように構成され、ここで、第2の波長のレーザ・エネルギーがダイアフラム728を加熱し、インパルスを生じさせる。この概念は、2つの変換器に限定するものではなく、様々な例示的実施形態では、4、8、16及び32個以上の変換器を共通のファイバ・コア上に配置する。
図7Bは、本開示のいくつかの実施形態による光音響IVUSシステム750の一部の図式概略図である。図示のシステム750は、図1Aの機器108及び110等の検知デバイスでの使用に適しており、図2のシステム200及び/又は図4のシステム400と実質的に同様であってもよい。光音響IVUSシステム750は、図7Aに関して開示したシステム700と実質的に同様である。この点について、システム750は、細長部材702、光ファイバ・コア410及び光音響変換器706を含み、光音響変換器706は、図7Aに対して説明したものと実質的に同様の、直交ファイバ・ブラッグ格子710及び712、ブレーズド(傾斜)ファイバ・ブラッグ格子722及びダイアフラム726を備える。
図7Bは、変換器706の動作を受信モードで示す。直交ファイバ・ブラッグ格子710及び712は、変換器706が受信した超音波エコー信号の測定に使用できるエタロン718を形成する。矢印752により示すように探査レーザ等の光源をエタロン718に向けた場合、光エネルギーの一部は、矢印754により示すように第1のファイバ・ブラッグ格子710によって反射される。光エネルギーの第2の部分は、第1の直交ファイバ・ブラッグ格子710と第2の直交ファイバ・ブラッグ格子712との間のファイバ・コア410の区分を通る。ブレーズド・ファイバ・ブラッグ格子722は、探査波長を有する光エネルギーを伝達するように構成されるので、この光エネルギーの通過を妨げない。このことは、ブレーズド・ファイバ・ブラッグ格子722の間隔を上記で開示したように構成することによって達成できる。したがって、光エネルギーの第2の部分は、矢印756により示すように第2の直交格子712により反射されるまでファイバ・コア410を通って進み続ける。
光路の差異は、互いに対する2つの反射信号の位相に影響を与える。こうした差異は、反射信号の干渉パターンを検査することによって測定できる。一実施形態では、両方の反射信号は、ファイバ・コア410によって、干渉パターンを分析するPIM(図示せず)に伝えられる。無視できる超音波圧力がエタロン718上に作用する状態を表す、基準線の干渉パターンを確立する。反射された超音波エコーによる力等の圧縮膨張力がエタロン718上に向けられると、力は、光路を変更し、したがって干渉パターンを変更する。次の干渉パターンを基準線と比較することによって、対応する力の測定値を得ることができる。光路の差異は、第1の直交格子710と第2の直交格子712との間の距離の関数、及び格子710と格子712との間のファイバ・コア410の屈折率の関数とすることができる。したがって、ファイバ・コア410の屈折率の変化は、格子710と格子712との間の物理的距離が実質的に変化していないにもかかわらず、光路長さの変化を引き起こすことができる。
いくつかの実施形態では、多数の変換器エタロン718をファイバ・コア410に沿って配置する。上記で開示した原理に従って、各エタロン718の格子は、変換器に固有の波長を反射し、他の変換器に特有の波長を伝達するように構成される。このことにより、特有の波長で変換器を探査し、得られた干渉パターンを測定することにより、あらゆる特定の変換器で超音波エコー・データの独立した測定が可能になる。様々な例示的実施形態では、2、4、8、16、32個以上の変換器エタロンを共通のファイバ・コア上に配置し、それぞれの変換器は、固有の光波長を介して別個に対処が可能である。
図8は、本開示のいくつかの実施形態によるマルチモダリティ光学システムの一部の図式概略図である。図示のシステム800は、図1Aの機器108及び110等の検知デバイスでの使用に適しており、図2のシステム200及び/又は図4のシステム400と実質的に同様であってもよい。更に、システム800は、図7A及び図7Bを参照して開示したシステム700及び750と実質的に同様である。この点について、システム800は、光音響変換器706及び708を含み、光音響変換器706及び708は、エタロンを形成する直交ファイバ・ブラッグ格子、及びファイバ・コア410からの光エネルギーを弾性ダイアフラムの方に向けるブレーズド・ファイバ・ブラッグ格子を含む。
システム800は、システム800に沿って配置した1つ又は複数の追加のセンサも含む。これらのセンサは、センサ802等のようにシステム800の長手方向に沿って位置することができ、及び/又はセンサ804等のようにシステム800の先端部に位置することができる。様々な実施形態では、センサ802及び804は、超音波変換器、OCTセンサ、圧力センサ、流量センサ及び/又は他の適切な医療センサを含み、電気的及び/又は光学的に動作する。例示的な一実施形態では、センサ802は、光学的圧力センサを含む。別の例示的な実施形態では、センサ804は、FL−IVUS光変換器を含む。したがって、システム800は、モダリティの幅広い組合せに対応する多様なセンサ・アレイを単一検知機器に組み込む。
次に、図9を参照すると、図示されるのは、図1A、図1B及び図1Cの医療システム100の部分の機能ブロック図であり、機能ブロック図は、画像化システム101のいくつかの実施形態上で実行する処理フレームワーク900を含む。処理フレームワーク900は、様々な独立的及び依存的実行可能構成要素を含み、これらの構成要素は、1つ又は複数のモダリティに関連する医療検知データの取得、処理、表示を含む画像化システム101の動作を制御する。一般に、画像化システム101の処理フレームワーク900は、モジュール式で拡張可能である。即ち、フレームワーク900は、それぞれを異なる機能及び医療検知モダリティに関連付けた、独立したソフトウェア及び/又はハードウェア構成要素(又は拡張要素)から構成される。このモジュール式設計により、既存の機能に影響を与えることなく又は基礎をなすアーキテクチャへの変更を必要とせずに、フレームワークを拡張して更なる医療検知モダリティ及び機能が収容可能になる。更に、内部メッセージング・システムは、フレームワーク内のモジュール同士の独立したデータ通信を促進する。一例では、処理フレームワーク900は、画像化システム101内の非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶したコンピュータ実行可能命令として実施できる。他の例では、処理フレームワーク900は、画像化システム101内で実行するハードウェア・モジュールとソフトウェア・モジュールとの組合せとすることができる。
一般に、図9に示す実施形態では、処理フレームワーク900は、複数の構成要素を含み、複数の構成要素は、1つ又は複数の医療検知デバイスから医療検知データを受信し、そのデータを処理し、主制御装置120、ベッドサイド制御装置118又は他のグラフィック表示デバイスを介してそのデータを診断画像として出力するように構成される。フレームワーク900は、いくつかのシステムレベル構成要素を含み、システムレベル構成要素は、画像化システム101のコア・システム機能を管理し、モダリティ特有の複数の構成要素の調整もする。例えば、フレームワーク900は、処理フレームワーク900の複数の実行可能構成要素のスタートアップ及びシャットダウンを調整するシステム制御装置902を含み、実行可能構成要素には、患者の診断データの取得及び処理に関連するハードウェア・モジュール及びソフトウェア・モジュールを含む。システム制御装置902は、フレームワーク902内で実行する構成要素の状態を監視する、例えば任意の構成要素が予期せずに実行を停止したかどうかを決定するようにも構成される。更に、システム制御装置902は、他のフレームワーク構成要素がシステム構成及び状況情報を得ることができるインターフェースを提供する。ソフトウェア・フレームワーク900はモジュール式であるので、システム制御装置902は、フレームワークが管理するフレームワーク内の構成要素とは無関係であり、そのために、構成要素に対してなされたエラー及び変更は、システム制御装置の実行又は構造に影響を与えない。
上述のように、フレームワーク900は、システム・アーキテクチャの変更を伴わずに様々な拡張要素を追加、取り外すように構成される。いくつかの実施形態では、フレームワーク900内で実行する拡張要素は、拡張要素の完全な機能を一緒に実施する複数の実行可能構成要素を含むことができる。そのような実施形態では、拡張要素は、システム制御装置902と同様である拡張要素制御装置を含むことができ、この拡張要素制御装置は、拡張要素に関連する様々な実行可能構成要素をスタートアップ、シャットダウン、監視するように動作可能である。例えば、システム起動時、システム制御装置902は、医療モダリティに対応する拡張要素制御装置を起動でき、次に、拡張要素制御装置は、モダリティに関連する実行可能構成要素を起動できる。一実施形態では、システム制御装置902が構成ファイル等の構成機構から抽出したパラメータを介して拡張要素制御装置を特定のモダリティ又は他のシステム・タスクと関連付けるまで、拡張要素制御装置は割り当てることができない。
処理フレームワーク900は、ワークフロー制御装置構成要素904を更に含み、ワークフロー制御装置構成要素904は、一般に、医療検知ワークフローの間、フレームワーク902の実行可能構成要素の実行を統制するように構成される。ワークフロー制御装置構成要素904は、処理フレームワーク900によって実行するワークフローを様々な様式で統制できる。
処理フレームワーク900は、イベント・ログ記録構成要素906を更に含み、イベント・ログ記録構成要素906は、処理フレームワークの様々な構成要素から受信したメッセージのログを記録するように構成される。例えば、システムの起動中、システム制御装置902は、構成要素を開始する状況についてのメッセージをイベント・ログ記録構成要素906に送信でき、このイベント・ログ記録構成要素906は、次に規格化した形式でログ・ファイルにメッセージを書き込む。更に、処理フレームワーク900は、リソース・アービタ構成要素908を含み、リソース・アービタ構成要素908は、マルチモダリティ医療検知ワークフロー及び/又は処理ワークフローの間、フレームワーク902の様々な実行可能構成要素の間で限られたシステム・リソースの共有を管理するように構成される。例えば、マルチモダリティ・ワークフローの間、処理フレームワーク902内で異なるモダリティと関連する2つ以上の構成要素は、主制御装置120上のグラフィック表示等の同じシステム・リソースのために競合する可能性がある。リソース・アービタ構成要素908は、ロック・システム、キュー・システム又は階層コリジョン管理システム等を通じて、限られたシステム・リソースの共有を様々な様式で調整できる。
一実施形態では、システム制御装置902、ワークフロー制御装置構成要素904、イベント・ログ記録構成要素906及びリソース・アービタ構成要素908は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶したプロセッサ実行可能ソフトウェアとして実装できるが、代替実施形態では、これらの構成要素は、特殊用途マイクロプロセッサ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、マイクロコントローラ、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)等のハードウェア構成要素として実装できる。代替的に、処理フレームワークの構成要素は、ハードウェアとソフトウェアとの組合せとして実装できる。実行可能構成要素をFPGAで実装するいくつかの実施形態では、システム制御装置902は、その時点で必要とする様々な機能を実施するために、FPGA内のプログラム可能論理を動的に改変するように構成できる。この一態様として、画像化システム101は、1つ又は複数の未割当のFPGAを含むことができ、未割当のFPGAは、システムの起動中にシステム制御装置によって割り当てることができる。例えば、画像化システム101の起動時にシステム制御装置がOCT PIM及びOCT PIMに結合したカテーテルを検出した場合、システム制御装置、又はOCT機能と関連する拡張要素制御装置は、未割当のFPGAがOCT医療データを受信及び/処理する機能を含むように未割当のFPGA内のプログラム可能論理を動的に変換できる。
マルチモダリティ画像化システム101内の異なるハードウェア及びソフトウェア構成要素間のシステム間通信を促進するために、処理フレームワーク900は、メッセージ配信構成要素910を更に含む。一実施形態では、メッセージ配信構成要素910は、フレームワーク902内の構成要素からメッセージを受信し、メッセージの意図する目標を決定し、そのメッセージを適時に配信する(即ちメッセージ配信構成要素はメッセージ配信に能動的に関与する)ように構成される。そのような実施形態では、メッセージ・メタデータは、宛先情報、ペイロード・データ(例えばモダリティの種類、患者のデータ等)、優先情報、タイミング情報又は他のそのような情報を含む送信構成要素によって生成できる。別の実施形態では、メッセージ配信構成要素910は、フレームワーク902内の構成要素からメッセージを受信し、これらのメッセージを一時的に記憶し、フレームワーク内の他の構成要素によって抽出する際にメッセージを利用可能にする(即ちメッセージ配信構成要素は受動キューである)ように構成できる。いずれの場合も、メッセージ配信構成要素910は、フレームワーク900内の実行可能構成要素間の通信を促進する。例えば、システム制御装置902は、メッセージ配信構成要素910を利用して、システム起動シーケンス中に構成要素の起動状況を問い合わせ、次に、状況情報を受信した後、メッセージ配信構成要素を利用してイベント・ログ記録構成要素906に状況情報を送信でき、それにより状況情報をログ・ファイルに書込みできるようにする。同様に、リソース・アービタ構成要素908は、メッセージ配信構成要素910を利用して、限られたリソースにアクセスを要求している構成要素間にリソース・トークンを渡すことができる。
メッセージ配信構成要素910が受動キューである1つの例示的実施形態では、フレームワーク900内の構成要素は、着信した医療検知データをパケット化してメッセージにし、次に、これらのメッセージをメッセージ配信構成要素上のキューに送信でき、このキューでは、画像データ処理構成要素等の他の構成要素がメッセージを抽出できる。更に、いくつかの実施形態では、メッセージ配信構成要素910は、受信メッセージを先入れ先出し(FIFO)様式で利用可能にするように動作可能であり、キューに最初に到着したメッセージは最初にキューから取り除かれることになる。代替実施形態では、メッセージ配信構成要素910は、異なる様式で、例えばメッセージ・ヘッダに記憶した優先順位の値によってメッセージを利用可能であってもよい。一実施形態では、メッセージ配信構成要素910は、画像化システム101内のランダム・アクセス・メモリ(RAM)に実装されるが、他の実施形態では、メッセージ配信構成要素910は、不揮発性RAM(NVRAM)、二次記憶装置(例えば磁気ハード・ドライブ、フラッシュ・メモリ等)又はネットワーク・ベースの記憶装置に実装できる。更に、一実施形態では、メッセージ配信構成要素910上に記憶したメッセージに、直接メモリ・アクセス(DMA)を使用して画像化システム101内のソフトウェア・モジュール及びハードウェア・モジュールがアクセスできる。
処理フレームワーク902は、セキュリティ構成要素912、マルチモダリティ・ケース管理(MMCM)構成要素914及びデータベース管理構成要素916を含めたコア・システム機能を提供するいくつかの更なるシステム構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、セキュリティ構成要素912は、処理フレームワーク全体及び個々の構成要素に対して様々なセキュリティ・サービスを提供するように構成される。例えば、IVUSデータ取得ワークフローを実装する構成要素は、セキュリティ構成要素912によって公開された暗号化アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を利用して、ネットワーク接続を通じてIVUSデータを送信する前にIVUSデータを暗号化できる。更に、セキュリティ構成要素912は、資格を与えられたユーザに処理フレームワークへのアクセスを制限し、拡張可能フレームワーク内の信用のできない構成要素の実行も防止するために、システムレベルでの認証、認定サービス等の他のセキュリティ・サービスを提供できる。マルチモダリティ・ケース管理(MMCM)構成要素914は、複数の医療モダリティに関連する診断データを調整し、統合して患者の記録を一元化するように構成され、患者の記録をより容易に管理できる。そのような一元化した患者の記録は、より効率的にデータベース内に記憶でき、データ管理及び抽出により適することができる。この点について、データベース管理構成要素916は、データベース接続及び管理詳細が他の構成要素から見えないようにフレームワーク900内の他の構成要素に対しトランスペアレントなデータベース・サービスを提示するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、データベース管理構成要素916は、データベース記憶装置及び抽出機能を含むAPIをフレームワーク900の構成要素に公開できる。言い換えれば、医療検知ワークフロー構成要素は、データベース接続の詳細を認識されずにデータベース構成要素を介してDICOM又はPACSサーバ等のローカル及び/又はリモートのデータベースに診断データを送信可能であってもよい。他の実施形態では、データベース管理構成要素916は、診断データをデータベース保管用に準備するデータフォーマッティングサービス等の更なる及び/又は異なるデータベース・サービスを実施するように動作可能であってもよい。
上述のように、画像化システム101の処理フレームワーク900は、1つ又は複数のモダリティに関連する医療データを受信、処理するように動作可能である。マルチモードの実施形態では、処理フレームワーク900は、それぞれが異なる医療検知モダリティ及び診断モダリティに関連する複数のモジュール式の取得構成要素及びワークフロー構成要素を含む。例えば、図9の図示の実施形態に示すように、処理フレームワーク900は、IVUS PIM112からのIVUS医療検知データを受信するように構成したIVUS取得構成要素920、及びこのIVUS医療検知データを処理するように構成したIVUSワークフロー構成要素922を含む。処理フレームワーク900のモジュール性及び拡張性に応じて、モダリティ「N」のPIM928からのデータを取得するモダリティ「N」の取得構成要素924、及びそのデータを処理するモダリティ「N」のワークフロー構成要素926によって示すように、任意の数の更なる取得構成要素及びワークフロー構成要素をフレームワークに個々に追加できる。例えば、いくつかの実施形態では、画像化システム101は、OCT PIM114、ECGシステム116、部分冠血流予備量(FFR)PIM、FL−IVUS PIM及びICE PIMに通信可能に結合できる。他の実施形態では、更なる及び/又は異なる医療検知、治療又は診断デバイスは、当技術分野で公知の更なる及び/又は異なるデータ通信接続を介して画像化システム101に結合できる。そのようなシナリオでは、IVUS取得モジュール920に加えて、処理フレームワーク900は、FFR PIMからのFFRデータを受信するFFR取得構成要素、FL−IVUS PIMからのFL−IVUSデータを受信するFL−IVUS取得構成要素、ICE PIMからのICEデータを受信するICE取得構成要素を含むことができ、OCT取得構成要素は、OCT PIMからのOCTデータを受信するように動作可能である。この状況において、処理フレームワーク900の実行可能構成要素と、通信可能に結合した医療デバイス(例えばPIM、カテーテル等)との間で伝達した医療データは、センサ、制御信号、電力レベル、デバイス・フィードバック、及び検知、治療又は診断処置に関連する他の医療データによって収集したデータを含むことができる。更に、いくつかの実施形態では、患者治療デバイスは、画像化システム101に通信可能に結合でき、例えば、ラジオ波焼灼療法(RFA)、寒冷療法又は粥腫切除術に関連するデバイス、及びあらゆるPIM又はそのような治療処置に関連する他の制御機器等が挙げられる。そのような実施形態では、モダリティ「N」の取得構成要素924及びモダリティ「N」のワークフロー構成要素926は、制御信号を中継すること、電力レベルを中継すること、デバイス・フィードバックを受信すること及び治療デバイス上に配置したセンサにより収集したデータを受信すること等によって、治療デバイスと通信し、その治療デバイスを制御するように構成できる。
一実施形態では、取得構成要素920及び924が、接続した医療検知デバイスからのデータを受信した後、構成要素は、システム間通信を促進するためにデータをパケット化してメッセージにする。具体的には、構成要素は、着信したデジタル・データ・ストリームから複数のメッセージを生成するように動作可能であってもよく、このデジタル・データ・ストリームでは、各メッセージはデジタル化医療検知データの一部分及びヘッダを含む。メッセージ・ヘッダは、メッセージ内に含まれる医療検知データに関連するメタデータを含む。更に、いくつかの実施形態では、取得構成要素920及び924は、デジタル化医療検知データをフレームワーク900の他の部分に送信する前に、何らかの方法でデジタル化医療検知データを操作するように動作可能であってもよい。例えば、取得構成要素は、検知データを圧縮し、システム間通信をより効率的に行うか、又はデータを正規化、スケーリング或いはフィルタ処理してデータの後の処理を支援できる。いくつかの実施形態では、この操作は、モダリティに特有であってもよい。例えば、IVUS取得構成要素920は、後続ステップでの処理時間を削減するために、冗長なIVUSデータを識別し、次のステップに送る前にこのデータ破棄できる。取得構成要素920及び924は、データ取得に関連するいくつかのタスクを更に実施でき、このタスクには、データ・バス(例えばPCIe、USB)により生じた割込みに対し応答すること、どの医療検知デバイスを画像化システム101に接続するかを検出すること、接続した医療検知デバイスについての情報を抽出すること、検知デバイス特有のデータを記憶すること、及びデータ・バスにリソースを割り振ることを含む。上述のように、データ取得構成要素は、互いに独立しており、他の構成要素によるデータ取得を妨害せずにインストール又は除去できる。更に、取得構成要素は、(例えばAPIの使用による)基礎となるデータ・バス・ソフトウェア層から独立しており、したがって第3者の医療検知デバイスからのデータ取得を促進するために第3者が生成できる。
IVUSワークフロー構成要素922等の処理フレームワークのワークフロー構成要素は、それぞれの取得構成要素からメッセージ配信構成要素910を介して未処理の医療検知データ及び/又は診断データを受信する。一般に、ワークフロー構成要素は、計算時にデータの収集を開始及び停止すること、取得、処理した患者のデータを表示すること及び臨床医が取得した患者のデータの分析を促進すること等によって、医療検知データの取得を制御するように構成する。この一態様として、ワークフロー構成要素は、患者から集めた未処理の医療データを、臨床医が患者の症状を評価できる診断画像又は他のデータ形式に変換するように動作可能である。例えば、IVUSワークフロー構成要素922は、IVUS PIM112から受信したIVUSデータを解釈し、このデータを人間が読取り可能なIVUS画像に変換できる。一実施形態では、フレームワーク内のソフトウェア・スタックは、APIセットを公開でき、このAPIセットを使用してワークフロー構成要素922及びフレームワーク内の他のワークフロー構成要素は、計算リソース、メッセージ配信構成要素910及び通信リソース等のシステム・リソースにアクセスするために呼び出すことができる。取得したデータを処理した後、モダリティ中心のワークフロー構成要素は、メッセージ配信構成要素910を介してフレームワーク900内の他の構成要素に処理済みのデータを含む1つ又は複数のメッセージを送信できる。いくつかの実施形態では、そのようなメッセージを送信する前に、構成要素は、メッセージが処理済みデータを含むことを示すフラッグをヘッダに挿入できる。更に、いくつかの実施形態では、医療検知データを処理した後、構成要素は、データベース管理構成要素916を利用して、ローカルに付属する大容量記憶デバイス又はネットワーク・ベースのPACSサーバ127等の保管システムに処理済みデータを送信できる。処理フレームワーク900のモジュール式アーキテクチャに従って、ワークフロー構成要素922及び926は、互いから独立し、他の構成要素を妨害せずにインストール又は除去でき、第3者によって書き込むことができる。更に、ワークフロー構成要素922及び926の独立性のために、これらは、多数の医療検知デバイスからの信号化及び画像化データを同時に処理するように動作可能であってもよい。
処理フレームワーク900は、任意の数のデータ収集ツール934からのデータを取得、処理するように構成した同時登録インターフェース構成要素930、及び取得したデータとフレームワーク内の他の取得構成要素のうち1つにより取得したデータとを同時登録するように構成した同時登録ワークフロー構成要素932を更に含む。より詳細には、同時登録インターフェース構成要素930は、図1AのECGデバイス116又は血管造影システム117等の任意の数のモダリティに関連する医療データ取得ツールと通信可能にインターフェース接続するように動作可能であってもよい。いくつかの実施形態では、インターフェース構成要素930は、着信したモダリティ・データが画像化システム101により取得した他の検知データと同時登録できるように、このモダリティ・データを規格化及び/又は変換するように動作可能であってもよい。医療データが同時登録インターフェース構成要素930によって取得されると、同時登録ワークフロー構成要素932は、医療検知デバイス間のデータ収集を空間的又は時間的に同期させること、空間的又は時間的登録マーカーに基づいて2つ以上の取得データ・セットを揃えること、及び同時登録診断画像又は臨床医が患者の症状を評価できる人間が読取り可能な他のデータを生成すること等によって、異なるモダリティからのデータの同時登録を促進するように構成される。更に、他の実施形態では、同時登録ワークフロー構成要素932は、以前に生成した2D画像又は3Dモデルを使用して2次元(2D)又は3次元(3D)空間内でカテーテルが収集したデータを空間的に同時登録するように動作可能であってもよい。例えば、カテーテル・ベースの検知ツールは、検知処置の間に位置データを生成するために追跡される基底値を含むことができ、同時登録ワークフロー構成要素932は、以前に取得したMRIデータに対してこの位置データを登録できる。また更には、同時登録ワークフロー構成要素932は、IVUS取得構成要素920及びモダリティ「N」の取得構成要素924等の、フレームワーク900内の固有の取得構成要素によって取得したマルチモダリティ・データの同時登録を促進できる。更に、いくつかの実施形態では、リアルタイム・クロックを同時登録ワークフロー構成要素932に内蔵できる。「分散型医療検知システム及び方法(DISTRIBUTED MEDICAL SENSING SYSTEM AND METHOD)」という名称の米国仮特許出願第61/473,591号は、時間的に同期する医療検知データ収集をより詳細に開示しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1Aに関連して上記で説明したように、画像化システム101を利用する臨床医は、主制御装置120及びベッドサイド制御装置118を通じてワークフローを制御でき、診断画像を見ることができる。主制御装置120及びベッドサイド制御装置118はそれぞれ、ユーザ・インターフェース(UI)フレームワーク・サービス940及び942を含み、これらは、複数のユーザ・インターフェース(UI)拡張要素(又は構成要素)をサポートする。一般に、UIフレームワーク・サービス940及び942のそれぞれによってサポートされるUI拡張要素は、医療検知モダリティに対応し、関連する取得ワークフローを制御し、処理済み検知データを表示するユーザ・インターフェースをレンダリングするように動作可能である。処理フレームワーク900と同様に、UIフレームワーク940及び942は、互いに独立したUI拡張要素をサポートするという点で拡張可能である。即ち、このモジュール式設計により、既存のユーザ・インターフェースに影響を与えることなく又は基礎をなすUIアーキテクチャへの変更を必要とせずに、UIフレームワーク940及び942を拡張して更なる医療検知モダリティ・ユーザ・インターフェースを収容可能にする。図示の実施形態では、主制御装置120は、コア・システム制御部及び構成オプションを含むユーザ・インターフェースをレンダリングするシステムUI拡張要素944を含む。例えば、臨床医は、システムUI拡張要素944によってレンダリングしたユーザ・インターフェースを使用して画像化システム101を起動、シャットダウン或いは管理することができる。一実施形態では、主制御装置120の構成要素は、処理フレームワーク900の一部であると考えることができる。IVUS UI拡張要素946及び948は、主制御装置120及びベッドサイド制御装置118それぞれのためのユーザ・インターフェースをレンダリングする。例えば、IVUS UI拡張要素946及び948は、IVUSワークフローの制御に使用するタッチ・スクリーン・ボタンをレンダリングし、表示することができ、IVUSワークフロー構成要素922によって生成したIVUS診断画像をレンダリングし、表示することもできる。同様に、モダリティ「N」のUI拡張要素950及び952は、モダリティ「N」のワークフローと関連する制御部及び画像をレンダリングする。
一実施形態では、UIフレームワーク・サービス940及び942は、APIを公開でき、このAPIを使用して、UI拡張要素は、ルックアンドフィール・ツールボックス及びエラー・ハンドリング・リソース等のシステム・リソースにアクセスするために呼び出すことができる。ルックアンドフィール・ツールボックスAPIは、UI拡張要素が共通ボタン、並行ワークフロー形式及びデータ提示機構を有する規格化ユーザ・インターフェースを異なるモダリティ・ワークフロー向けに提示することを可能にする。このようにして、臨床医は、更なるユーザ・インターフェースの訓練をせずに、取得モダリティの間をより容易に移行できる。更に、同時登録UI拡張要素は、多数のモダリティからの処理済み画像又は信号化データを提示及び/又は組み合わせることができる。例えば、UI拡張要素は、心電図(ECG)波をIVUS画像データに隣接して表示できるか、又はIVUS画像をOCT画像が以前描かれた境界線上に重ね合わせて表示できる。更に、いくつかの実施形態では、UIフレームワーク・サービス940及び942は、UI拡張要素を同時に実行するように調整するためのマルチタスク・フレームワークを含むことができる。例えば、画像化システム101が2つ以上のモダリティと関連するデータを同時に取得する場合、UIフレームワーク・サービス940及び942は、モダリティ選択器画面をユーザに提示でき、この画面上で所望のユーザ・インターフェースを選択できる。
UIフレームワーク・サービス940は、メッセージ配信構成要素910を介して処理フレームワーク900の構成要素と通信する。図9に示す実施形態に示すように、ベッドサイド制御装置118は、ネットワーク接続954を介して処理フレームワーク900に通信可能に結合できる。ネットワーク接続954は、イーサネット接続又はIEEE802.11Wi−Fi接続等、あらゆる種類の有線又はワイヤレス・ネットワーク接続とすることができる。代替的に、主制御装置120及びベッドサイド制御装置118の一方又は両方は、(PCIe)データ・バス接続、USB接続、サンダーボルト接続、ファイア・ワイア接続又はいくつかの他の高速データ・バス接続等のローカル・バス接続を介して処理フレームワーク900と通信できる。更に、図9の図示の実施形態では、ベッドサイド制御装置は、ベッドサイド制御装置118のUI拡張要素と処理フレームワーク900内の構成要素との間のメッセージ・ベースの通信を促進するように構成したメッセージ配信構成要素956を含む。いくつかの実施形態では、メッセージ配信構成要素956は、診断画像データがネットワーク接続954を通じて到着したときにネットワーク通信パケットからこのデータを抽出できる。
処理フレームワーク900は、臨床医がマルチモダリティ画像システム101内で実行するワークフローにアクセスする及び/又はそのワークフローを制御することを可能にする更なる構成要素を含む。例えば、フレームワーク900は、ネットワーク・コンソール130(図1A)を処理フレームワーク900に通信可能に結合するリモート・アクセス構成要素960を含む。一実施形態では、リモート・アクセス構成要素960は、画像化システム101の制御機能をネットワーク・コンソール130にエクスポートするように動作可能であり、そのため、ネットワーク・コンソールは、ワークフロー制御機能をそのユーザ・インターフェース内で提示できる。いくつかの実施形態では、リモート・アクセス構成要素960は、ネットワーク・コンソール130からワークフロー命令を受信し、この命令をリモート・アクセス・ワークフロー構成要素962に転送できる。リモート・アクセス・ワークフロー構成要素962は、遠隔操作するユーザがネットワーク・コンソール130を通じてアクセスできる命令、診断データ・セットを要求できる。更に、レガシー制御構成要素964及びレガシー制御ワークフロー構成要素966は、レガシー・コンソール968(例えばボタン・コンソール、マウス、キーボード、独立型モニタ)のユーザに対しモダリティ・ワークフロー制御及びデータへの何らかのレベルのアクセスを提供する。
一実施形態では、処理フレームワーク900のコア・システム構成要素及びモダリティ関連構成要素等の更なる構成要素は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶したプロセッサ実行可能ソフトウェアとして実装できるが、代替実施形態では、これらの構成要素は、特殊用途マイクロプロセッサ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、マイクロコントローラ、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)等のハードウェア構成要素として実装できる。代替的に、処理フレームワークの構成要素は、ハードウェア及びソフトウェアの組合せとして実装できる。
図9の処理フレームワーク900が単に例示的実施形態であり、代替実施形態ではフレームワークは様々な医療検知フレームワークを実行するように構成した、異なる及び/又は更なる構成要素を含み得ることを当業者は認識するであろう。例えば、処理フレームワーク900は、ヒト血管の狭窄を評価するように構成するか、又はコンピュータ支援手術若しくは遠隔制御手術の制御を促進するように構成した実行可能構成要素を更に含むことができる。
次に、図10を参照すると、図示するのは、医療システム100のいくつかの実施形態による医療検知データの表示を構成するユーザ・インターフェース構成要素1000を含む、図1A、図1B及び図1Cの医療システム100の部分の機能ブロック図である。一般に、ユーザ・インターフェース構成要素1000は、ユーザから表示属性を受信し、その属性に基づき、医療データの取得、処理及び/又は提示を制御する。このようにして、ユーザ・インターフェース構成要素1000は、オペレータが、関連データに専念し、雑多な画面を減らし、表示するデータの質を改良することを可能にする。ユーザ・インターフェース構成要素1000は、表示すべきデータのみを選択的に処理することによってシステム・リソースの保存もできる。この効率は、システムの応答性及びユーザ・エクスペリエンスを改善できる。
ユーザ・インターフェース構成要素1000は、表示制御セットをユーザに提示しユーザが選択した表示属性を受信する表示エンジン1002を含む。したがって、表示エンジン1002は、ユーザ入力デバイス1006及びユーザ表示デバイス1008を含む制御装置1004に通信可能に結合される。適切なユーザ入力デバイス1006の例には、限定はしないが、キーボード、キーパッド、マウス、トラックボール、デジタル・ペン、タッチベースのインターフェース、ジェスチャベースのインターフェース、音声及び発話認識インターフェース、適応型インターフェース、カメラ、動きを検知するインターフェース、及び/又は当業者に公知の他のユーザ入力デバイスを含む。
ユーザから表示属性を直接受信することに加えて、表示エンジン1002は、データベースから表示属性を受信することもできる。いくつかのそのような実施形態では、ユーザ・インターフェース構成要素1000は、表示エンジン1002に通信可能に結合した表示属性データベース1010を更に含む。表示エンジン1002は、表示属性データベース1010を用いて表示属性を保存、復元し、属性を編集し、新たな属性を生成、分配する。
表示属性は、ユーザへのデータ提示を統制する。上記で開示したように、マルチモダリティ画像化システム(例えば画像化システム101)は、医療検知データ・セットを受信でき、これらのデータ・セットは、いくつかの個々のセンサから収集され、圧力データ、流量データ、IVUSデータ、光音響IVUSデータ、FL−IVUSデータ、FFR測定、CFR測定、OCTデータ、経食道心エコー・データ、画像誘導治療データ、他の適切な医療データ及び/又はそれらの組合せを含む幅広い検知モダリティに対応する。様々な実施形態では、受信した表示属性は、利用可能な医療データの一部、医療データの複数の部分及び/又は医療データの全ての部分に適用される。したがって、表示属性は、その表示属性を適用すべき医療データの部分を指定できる。表示属性は、センサ、検知機器、モダリティ、時間ウインドウ、他の適切な分割及び/又はそれらの組合せによって適用可能なデータ・セットを指定でき、表示属性は、システムが受信した他のデータ・セットとは無関係に、指定したデータ・セットを修正できる。したがって、一実施形態では、第1の比較的近位のセンサ及び第2の比較的遠位のセンサの両方が単一検知機器に組み込まれているにもかかわらず、表示属性は、第2の比較的遠位のセンサが収集したデータとは無関係に、第1の比較的近位のセンサが収集したデータに関する表示特性を指定する。別の実施形態では、第1のモダリティ及び第2のモダリティ両方のデータ・セットを単一の物理的センサによって収集したにもかかわらず、表示属性は、第2のモダリティのデータとは無関係に、第1のモダリティのデータに関する表示特性を指定する。このことは、適切に分割した他の場合にも拡張できる。
表示属性は、静的な値、及び依存的又は動的な値を含むことができる。例えば、表示属性は、別のパラメータ又はデータ値に依存する値を指定できる。いくつかの例示的実施形態では、表示属性は、ユーザの好み、実施する医療処置の動作過程、患者の情報、表示属性を適用するデータ・サブセット、表示属性とは無関係のデータ・サブセット、状況指標及び/又はセンサ属性によって決まる値を指定できる。そのような一実施形態では、表示属性は、処置を実施する病院又は手術施設に基づき表示エンジン1002が選択する値のセットを指定する。別のそのような実施形態では、表示属性は、医師特有の値を指定する。
表示属性に基づき、表示エンジン1002は、適用可能なデータの取得、処理及び表示を統制する命令セットを生成する。データ取得命令に関して、命令は、センサ、検知機器、PIM若しくは画像化システム等のサポートデバイス及び/又は他のデータ処理構成要素の動作を誘導できる。例示的命令は、センサ動作電力、増幅器利得及び/又は任意の他の適用可能な動作パラメータを指定する。いくつかの実施形態では、生成した命令は、データ収集を休止又は防止する。電力、システム負荷及び信号干渉の可能性を低減するために、いくつかの実施形態では、休止は、表示属性がセンサ・データを表示しないという信号を送る場合、センサ(例えば超音波変換器、圧力センサ、流量メータ、OCTセンサ等)、対応するインターフェース構成要素、処理構成要素及び/又は他の関連する構成要素の無効化又は電源を切ることを含む。光センサを利用するいくつかの実施形態では、休止は、対応するレーザ発光器の無効化又は電源を切ることを含む。
データ処理命令に関して、生成した命令は、センサ、検知機器、PIM若しくは画像化システム等のサポートデバイス及び/又は他のデータ処理構成要素の動作を誘導できる。例示的命令は、サンプリング・レート、基準線補正関数、IVUS合焦パラメータ、疑似カラー変換機構、及び/又は別の適用可能な動作パラメータを指定する。そのような一例では、生成した命令は、血流分析等の動き検出アルゴリズムを起動し、データを供給する1つ又は複数のIVUS変換器を指定する。
処理済みデータの表示に関して、命令は、同様にセンサ、検知機器、PIM若しくは画像化システム等の支持デバイス及び/又は他のデータ処理構成要素の動作を誘導できる。
表示エンジン1002は、センサ、検知機器、サポートデバイス及び/又は他のデータ処理構成要素を含む医療システム100のそれぞれの構成要素に対して生成した命令を与える。例えば、いくつかの実施形態では、表示エンジン1002は、組織性状診断エンジン1012への表示属性に基づいた命令を与える。要するに、Virtual Histology(登録商標)(Volcano Corporationの商標)等の組織性状診断方法は、受信した医療検知データを既知のサンプルから収集したデータに対して比較して、成分組織及び組織を識別するようにする。認識された組織は、表示の際に、オペレータが容易に識別できるように、色、マーカー、輪郭及び他の指示子を使用して強調表示できる。「血管組織を性状診断するシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD OF CHARACTERIZING VASCULAR TISSUE)」という名称の米国特許第7,074,188号、「非侵襲性組織性状診断システム及び方法(NON−INVASIVE TISSUE CHARACTERIZATION SYSTEM AND METHOD)」という名称の米国特許第7,175,597号、及び「RFIDカテーテル・インテリジェンスの使用のための装置及び方法(APPARATUS AND METHOD FOR USE OF RFID CATHETER INTELLIGENCE)」という名称の米国特許第7,988,633号は、組織性状診断をより詳細に開示しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。表示エンジン1002を使用すると、オペレータは、認識した組織の表示を制御でき、重要な組織を強調表示し全体の雑多さを減らすようにする。いくつかの実施形態では、表示エンジン1002は、分析又は除外のために組織性状診断エンジン1012用総合データ・サブセットを指定することによって、性状診断速度を改善し、及び他の種類の画像処理のためのリソースを解放する。
したがって、いくつかの実施形態では、表示エンジン1002は、組織性状診断に関連する表示属性をサポートする。そのような表示属性は、データ・セット、及び/又は属性が適用される組織(例えば血栓、プラーク、外膜、繊維組織、繊維脂質組織、石灰化壊死組織、石灰化組織、コラーゲン組成、コレステロール、ステント、血管壁等)を指定できる。例示的な一実施形態では、表示属性は、属性が特定のセンサにより収集したデータ及びそのデータ内で識別されたプラーク組織に適用されることを指定する。更なる例示的実施形態では、表示属性は、属性がIVUSセンサ・データに適用され、ステントを除いた全ての組織に適用されることを指定する。
したがって、表示エンジン1002は、組織性状診断に特に関連するいくつかの表示属性をサポートできる。例えば、表示属性は、閾値、組織型に関連付ける識別子(例えば色、マーカー形状、輪郭等)、特定組織型を隠す、通常表示する若しくは淡色表示するかどうか、を指定でき、及び/又は他の関連する組織性状診断パラメータを指定できる。表示属性は、静的な値に加えて、依存的又は動的な値を含むことができる。表示属性に基づき、表示エンジン1002は、組織性状診断方法及び性状診断したデータの表示を統制する命令セットを生成する。こうした命令は、組織性状診断エンジン1012、及び/又は画像化システム101を含めた医療システム100の他の適切な構成要素によって実行できる。
他の構成要素に対する命令を与えることに加えて、いくつかの実施形態では、表示エンジン1002は、関連する検知データを表示する間に、生成した命令のうち1つ又は複数を更に実行する。そのような一実施形態では、表示エンジン1002は、信号強度をカラー値に変換する間に、疑似カラー機構を指定する命令を実行する。次に、表示エンジン1002は、変換した擬似カラー・データをユーザ表示デバイス1008で提示する。更なるそのような実施形態では、表示エンジン1002は、ステントがもたらしたホット・スポットに対応する、識別したIVUS画像サブセットのコントラストを調節する命令を実行する。次に、表示エンジン1002は、調節したIVUS画像をユーザ表示デバイス1008で提示する。更なるそのような実施形態では、表示エンジン1002は、表示属性に応答して生成した命令に基づき、組織性状診断識別子のテーブルを管理する。性状診断した検知データを表示する際、表示エンジン1002は、このテーブルから識別子を適用して識別した組織を強調表示する。
ユーザ・インターフェース構成要素1000の部分は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、及び/又は特殊用途マイクロプロセッサ、FPGA、マイクロコントローラ、グラフィックス・プロセッシング・ユニット、DSP等のハードウェア構成要素上に記憶したプロセッサ実行可能ソフトウェアとして全体的又は部分的に実装できる。いくつかの実施形態では、ユーザ・インターフェース構成要素1000の部分は、図1A、図1B及び図1C並びに図2〜図9を参照して説明した医療システム100の構成要素に組み込まれる。例えば、いくつかのそのような実施形態では、制御装置1004は、図1Aを参照して説明したベッドサイド制御装置118、主制御装置120、ブーム状表示装置122及び/又はネットワーク・コンソール130の構成要素である。更なる例として、いくつかのそのような実施形態では、表示エンジン1002は、図9を参照して説明した主制御装置120のUIフレームワーク・サービス940、ベッドサイド制御装置118のUIフレームワーク・サービス942及び/又はIVUS UI拡張要素946若しくはIVUS UI拡張要素948等のUI拡張要素内に組み込まれる。他の実施形態では、ユーザ・インターフェース構成要素1000は、マルチモダリティ医療システム100の個別で異なる構成要素である。
表示属性及び命令に関する上記の例は、単に例示的実施形態であり、限定的ではないことを当業者は認識するであろう。更なる実施形態では、表示エンジン1002は、更なる種類の表示属性を受信し、ユーザが表示をユーザの好みに合わせることを可能にする更なる機能を提供する。
図11は、本開示のいくつかの実施形態によるマルチモダリティ医療データの表示をカスタマイズする例示的ユーザ・インターフェース1100の図である。ユーザ・インターフェース1100は、図10を参照して説明したユーザ表示装置1008等のユーザ表示装置上に表示できる。ユーザ・インターフェース1100は、マルチモダリティ処理システム100、より具体的には表示エンジン1002によって提示された情報を表示する1つの可能な構成を表す。代替構成が企図及び提供されることを当業者は認識するであろう。
図示の実施形態では、ユーザ・インターフェース1100は、1つ又は複数のモダリティに対応する医療検知データを表示する1つ又は複数の表示枠1102及び1104を含む。医療検知データの例には、IVUSデータ、前方視IVUSデータ、流速、圧力データ、FFR測定、CFR測定、OCTデータ及び経食道心エコー・データを含む。図示の実施形態では、枠1102は、第1のモダリティに対応する第1のデータ・サブセットを表示し、枠1104は、第2のモダリティに対応する第2のデータ・サブセットを表示する。第1のモダリティ及び第2のモダリティは、異なっていてもよい。ユーザ・インターフェース1100は、ユーザが、枠1102の第1のデータ・サブセット及び枠1104の第2のデータ・サブセットのための独立した表示属性を選択することを可能にする。表示属性オプションは、チェックボックス、排他的及び非排他的リスト、ラジオ・ボタン及び/又は他の適切なインターフェース機構を介して提示できる。図示の実施形態では、枠1102の第1のデータ・サブセットのための表示属性は、タブ1106を介して提示され、枠1104の第2のデータ・サブセットのための表示属性は、タブ1108を介して提示されるが、これらは、単に例示的であり、ドロップダウン・メニュー、ツールバー、ツリー及び他の適切な構成を含めた他の構成が提供される。ユーザが表示属性を選択すると、表示属性は、対応するデータ・サブセット(複数可)に適用され、表示1100がそれに応じて更新される。
図12は、本開示のいくつかの実施形態による、性状診断した組織の表示をカスタマイズする例示的ユーザ・インターフェース1200の図である。ユーザ・インターフェース1200は、図10を参照して説明したユーザ表示装置1008等のユーザ表示装置上に表示できる。ユーザ・インターフェース1200は、マルチモダリティ処理システム100、より具体的には表示エンジン1002によって提示された情報を表示する1つの可能な構成を表す。代替構成が企図及び提供されることを当業者は認識するであろう。
図示の実施形態では、ユーザ・インターフェース1200は、1つ又は複数のモダリティに対応する医療検知データを表示する1つ又は複数の表示枠1202を含む。ユーザ・インターフェース1200は、1つ又は複数の表示属性枠1204も含むこともできる。表示属性枠1204は、チェックボックス1206、排他的及び非排他的リスト1208、ラジオ・ボタン及び他の適切なインターフェース機構を介して組織性状診断方法に対応する、ユーザが選択可能な表示属性を提示する。図示の実施形態では、表示属性枠1204は、タブ1210として提示されるカテゴリ内に表示属性オプションを提示するが、このことは例にすぎず、ドロップダウン・メニュー、ツールバー、ツリー及び他の適切な構成を含めた他の構成が提供される。表示属性をユーザが選択すると、表示属性は対応するデータに適用され、表示が更新される。このことは、組織のマーカー(例えばマーカー1212)を更新することを含むことができる。
上記で詳細に開示したように、医療画像化システム(例えば図1Aの画像化システム101)は、医療検知データを受信、誘導、処理、表示する。医療画像化システムは、いくつかの個々のセンサから収集し、幅広い検知モダリティに対応する相当量のデータを受信できる。例えば、様々な実施形態では、医療画像化システムは、圧力データ、流量データ、IVUSデータ、光音響IVUSデータ、FL−IVUSデータ、FFR測定、CFR測定、OCTデータ、経食道心エコー・データ、画像誘導治療データ、他の適切な医療データ及び/又はそれらの組合せを受信する。この豊富な情報を通じた選別の際にユーザを支援するために、医療画像化システムは、基礎となるデータの収集、処理、表示をユーザの命令で調節できる。これらの表示属性に応答する方法は、図13〜図15を参照して開示する。
図13は、本開示のいくつかの実施形態による表示属性に基づく医療検知データの収集方法1300の流れ図である。更なるステップは、方法1300のステップの前、間及びその後に提供でき、記載したステップのいくつかは方法の他の実施形態では置き換えるか又は排除できることを理解されたい。方法1300のブロック1302を参照すると、医療画像化システムは、表示属性を受信する。表示属性は、ユーザ入力及び/又は表示属性データベース等の外部記憶装置リソースを介して受信できる。表示属性は、ユーザへのデータ表示を統制する。表示属性は、単一データ・サブセット、複合データ・サブセット及び/又は全ての利用可能な医療データに適用できる。したがって、図13の実施形態では、表示属性は、第1のデータ・サブセットに適用されるが、第2のデータ・サブセットには必ずしも適用されない。第1のサブセット及び第2のサブセットは、センサ、検知機器、モダリティ、時間ウインドウ、他の適切な分割及び/又はそれらの組合せによって定義できる。いくつかの実施形態では、表示属性は、その表示属性を適用すべきサブセットを指定する。
表示属性は、静的な値、動的な値及び/又は依存的な値を含むことができる。いくつかの例示的実施形態では、表示属性は、ユーザの好み、実施する医療処置の動作過程、処置を実施する医療施設、患者の情報、表示属性を適用するデータ・サブセット、表示属性とは無関係のデータ・サブセット、状況指標及び/又はセンサ属性によって決まる値を指定できる。
ブロック1304では、医療システムは、表示属性に基づく第1のデータ・サブセットの取得を統制する命令セットを生成する。いくつかの実施形態では、命令は、センサ動作電力、増幅器利得及び/又は任意の他の適用可能な動作パラメータを指定する。いくつかの実施形態では、生成した命令は、データ収集を休止又は防止するものであり、これには、関連するセンサの無効化を含むことができ、光センサの場合は、対応するレーザ発光器の無効化を含むことができる。いくつかの実施形態では、生成した命令により、データを収集、記憶するが、リアルタイムではデータを処理しない。これにより、リアルタイム・リソースが解放される一方で、データを後で評価するために利用可能であることを保証する。ブロック1306では、表示属性による第1のデータ・サブセットを収集するために少なくとも1つの命令セットを与える。様々な例示的実施形態では、センサ(例えば超音波変換器、圧力センサ、流量センサ、OCTセンサ等)、検知機器(例えばカテーテル、ガイド・カテーテル、ガイド・ワイヤ等)、PIM若しくは画像化システム等のサポートデバイス及び/又は他のデータ取得構成要素等の医療システムの構成要素に対する命令を与える。
ブロック1308では、第2のデータ・サブセットを収集するために命令を与える。第2のデータ・サブセットを収集する命令は、表示属性とは無関係である。ブロック1310では、表示属性に従って収集した第1のサブセット、及び第2のサブセットを含む医療データ・セットを医療システムによって受信する。ブロック1312では、医療データ・セットは、表示属性に従って表示される。
図14は、本開示のいくつかの実施形態による表示属性に基づく医療検知データの処理、表示方法1400の流れ図である。更なるステップは、方法1400のステップの前、間及びその後に提供でき、記載したステップのいくつかは方法の他の実施形態では置き換えるか又は排除できることを理解されたい。ブロック1400では、医療画像化システムは、第1のデータ・サブセット及び第2のデータ・サブセットを含む医療データ・セットを受信する。データ・サブセットは、センサ、検知機器、モダリティ、時間ウインドウ、他の適切な分割及び/又はそれらの組合せによって定義できる。
ブロック1404では、医療画像化システムは、表示属性を受信する。表示属性は、単一データ・サブセット、複合データ・サブセット及び/又は全ての利用可能な医療データに適用できる。したがって、図14の実施形態では、表示属性は、第1のデータ・サブセットに適用されるが、第2のデータ・サブセットには必ずしも適用されない。いくつかの実施形態では、表示属性は、その表示属性を適用すべき医療データ・セットのサブセットを指定する。
表示属性は、ユーザへのデータ提示を統制する。表示属性は、静的な値、動的な値及び/又は依存的な値を含むことができる。いくつかの例示的実施形態では、表示属性は、ユーザの好み、実施する医療処置の動作過程、処置を実施する医療施設、患者の情報、表示属性を適用するデータ・サブセット、表示属性とは無関係のデータ・サブセット、状況指標及び/又はセンサ属性によって決まる値を指定する。
ブロック1406では、医療システムは、表示属性に基づく第1のデータ・サブセットの処理に影響を与える命令セットを生成する。いくつかの例示的実施形態では、命令は、閾値、疑似カラー変換機構、並びに通常表示状態、淡色表示状態及び隠した状態からなる群による表示状態を指定する。ブロック1408では、表示属性による第1のデータ・サブセットを処理するために少なくとも1つの命令セットを与える。様々な例示的実施形態では、センサ(例えば超音波変換器、圧力センサ、流量メータ、OCTセンサ等)、検知機器(例えばカテーテル、ガイド・カテーテル、ガイド・ワイヤ等)、PIM若しくは画像化システム等のサポートデバイス及び/又は他のデータ取得構成要素等の医療システムの構成要素に対する命令を与える。
ブロック1410では、医療システムは、表示属性による第1のサブセットを表示し、ブロック1412では、医療システムは、表示属性とは無関係である第2のサブセットを表示する。
図15は、本開示のいくつかの実施形態による表示属性に基づく組織性状診断の実施方法1500の流れ図である。更なるステップは、方法1500のステップの前、間及びその後に提供でき、記載したステップのいくつかは方法の他の実施形態では置き換えるか又は排除できることを理解されたい。ブロック1502では、医療画像化システムは、医療データ・セットを受信する。このセットは、異なるセンサ、モダリティ及び/又は検知機器に対応する様々なサブセットを含むことができる。
ブロック1504では、システムは、少なくとも1つの医療データ・サブセットに適用される表示属性を受信する。表示属性は、性状診断される組織を選択するために適用できる一方で、他の組織型には必ずしも適用しない。したがって、そのような表示属性は、データ・セット、及び/又は属性を適用する組織(例えば血栓、プラーク、外膜、繊維組織、繊維脂質組織、石灰化壊死組織、石灰化組織、コラーゲン組成、コレステロール、ステント、血管壁等)を指定できる。更に、表示属性は、静的な値、動的な値及び/又は依存的な値を含むことができる。ブロック1506では、医療システムは、医療データ・セットに対して実施する組織性状診断方法に使用する表示属性に基づいた命令セットを生成する。例えば、命令は、閾値、組織型に関連付ける識別子(例えば色、マーカー形状、輪郭等)、特定組織型を隠す、通常表示する若しくは淡色表示するかどうか、を指定でき、及び/又は他の関連する組織性状診断パラメータを指定できる。
ブロック1508では、少なくとも1つの命令セットを組織性状診断方法で使用するために与える。様々な例示的実施形態では、センサ(例えば超音波変換器、圧力センサ、流量メータ、OCTセンサ等)、検知機器(例えばカテーテル、ガイド・カテーテル、ガイド・ワイヤ等)、PIM若しくは画像化システム等のサポートデバイス及び/又は他のデータ取得構成要素等の医療システムの構成要素に対する命令を与える。ブロック1510では、組織性状診断方法を、与えられた命令を使用して実施する。組織性状診断方法は、医療データから成分組織要素を識別し、組織識別子を成分組織要素に割り当てて、表示の際にこれらの成分組織要素を識別させる。ブロック1512では、医療システムは、性状診断した医療データ・セット及び組織識別子を表示する。
図16は、本開示のいくつかの実施形態による血管内組織の位置特定方法1600の流れ図である。更なるステップは、方法1600のステップの前、間及びその後に提供でき、記載したステップのいくつかは方法の他の実施形態では置き換えるか又は排除できることを理解されたい。ブロック1602では、検知デバイスの可撓性細長部材(例えばカテーテル、ガイド・カテーテル、ガイド・ワイヤ等)を血管内に進める。細長部材は、細長部材の長手方向に沿って配置した複数のセンサを組み込む。複数のセンサは、超音波変換器、光音響超音波変換器、圧力センサ、光学的圧力センサ、流量センサ、光学的流量センサ、OCT送受信器等のあらゆる適切な医療センサ、及び/又は他の適切なセンサを含むことができ、関連付けたセンサは、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、部分冠血流予備量(FFR)測定、冠血流予備量(CFR)測定、光干渉断層撮影(OCT)、経食道心エコー、画像誘導治療を含む1つ又は複数のモダリティ、他の適切なモダリティ及び/又はそれらの組合せに対応できる。
ブロック1604では、医療データ測定値セットを得る。このセットは、複数のセンサの各センサからの少なくとも1つの測定値を含む。ブロック1606では、測定値を複数のセンサにわたって比較する。比較には、センサ同士の直接比較、組織性状診断データベースのもの等の基準値との比較、閾値との比較及び/又は他の種類の比較を含むことができる。いくつかの実施形態では、比較には、一連のFFR計算、及びFFR比と閾値との比較の実施を含み、この閾値は、狭窄が近位センサと遠位センサとの間にあることを示唆する。いくつかの実施形態では、比較には、IVUS及び/又はOCT測定値と性状診断データベースとの比較をして、血栓、プラーク、外膜、繊維組織、繊維脂質組織、石灰化壊死組織、石灰化組織、コラーゲン組成、コレステロール、ステント、血管壁及び/又は他の組織のうちの1つ又は複数を検出することを含む。ブロック1608では、比較は、対象とする組織を示す血管性状の差異を検出するために使用する。差異は、閾値を超えるFFR比、組織のばらつき、信号強度又は特徴の差異、及び/又は他の適切な差異とすることができる。ブロック1610では、差異は、対象とする組織の近位のセンサを決定するために使用する。例えば、FFR比の場合、近接するセンサには、比率計算に関与するセンサを含むことができる。組織性状診断方法を介して識別した組織の場合、近接するセンサには、組織を識別した性状診断データを収集したセンサを含むことができる。ブロック1612では、組織の場所を近位のセンサに基づいて決定する。
いくつかの実施形態では、組織を位置特定した後、更なる診断分析を実施できる。そのような一実施形態では、複数の狭窄の個々の影響及び累積的な影響を測定、分析する。ブロック1614では、複数の狭窄の各狭窄のための近位圧力測定値を得る。近位測定値は、狭窄の近位のセンサ、実質的には狭窄と、測定した狭窄の近位に生じた任意の狭窄との間にあるセンサから得られる。ブロック1616では、狭窄のための遠位圧力測定値は、狭窄の遠位のセンサ、実質的には狭窄と、その次の任意の遠位狭窄との間にあるセンサを使用して得る。ブロック1618では、狭窄のための個々の圧力比を、収集した遠位センサ測定値及び近位センサ測定値を使用して決定する。
ブロック1620では、累積的な影響を決定する近位圧力測定値は、複数の狭窄の、全ての狭窄に対し近位のセンサを利用して得る。ブロック1622では、対応する遠位圧力測定値は、複数の狭窄の、全ての狭窄に対し遠位のセンサを使用して得る。ブロック1624では、複数の狭窄のための累積的な圧力比は、収集した遠位センサ測定値及び近位センサ測定値を使用して決定する。
いくつかの実施形態では、この更なる診断分析には、対象とする組織に隣接するように細長部材の詳細検知領域を再位置決めすることを含む。一実施形態では、この更なる診断分析には、血管に対する細長部材の場所を調節することを含む。細長部材を進めた又は引き出した量は、ブロック1612で決定した組織の場所と詳細検知領域の場所との間の差異に基づき決定できる。詳細検知領域を位置決めした後、次の測定値は、詳細検知領域内に配置したセンサを使用して得る。次の測定値は、以前の測定値とは異なるモダリティに対応できる。例えば、一実施形態では、圧力測定値を使用して狭窄を位置特定し、IVUS測定値を使用して狭窄を詳細に検査する。別の例示的実施形態では、血管内組織超音波(IVUS)測定値を使用して分岐を位置特定し、ドップラーIVUS測定値を使用して分岐を詳細に検査する。
次に、図17を参照すると、いくつかの実施形態では、血管の長さ部に沿った詳細測定は、細長部材を再配置せずに行うことができる。図17は、本開示のいくつかの実施形態による血管の評価方法1700の流れ図である。更なるステップは、方法1700のステップの前、間及びその後に提供でき、記載したステップのいくつかは方法の他の実施形態では置き換えるか又は排除できることを理解されたい。方法1700は、オペレータが血管に対して高レベルの測定を実施すること、及びその高レベルな測定に基づいて血管区分を選択し、検知機器の再配置を必ずしも伴わずに更なる測定をすることを可能にする。ブロック1702では、可撓性細長部材等の検知機器は、機器の検知部分が画像化される血管領域を通って延在するように血管内に進められる。検知部分は、超音波変換器、圧力センサ、流量センサ、OCT送受信器等のあらゆる適切な医療センサ、及び/又は他の適切なセンサを含むことができ、関連付けたセンサは、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、FFR測定、CFR測定、OCT、経食道心エコー、画像誘導治療等を含む1つ又は複数のモダリティ、他の適切なモダリティ及び/又はそれらの組合せに対応できる。
ブロック1704では、第1の医療データ測定値セットは、第1の複数のセンサ・サブセットを使用して得る。第1の医療データ・セットは、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、FFR測定、CFR測定、OCT、経食道心エコー、画像誘導治療等の第1のモダリティ、他の適切なモダリティ及び/又はそれらの組合せに対応する。ブロック1706では、第1の医療データ・セットは、表示デバイスを介してユーザに提示される。血管領域の表示も表示デバイスを介して提示される。表示は、領域を選択可能な血管区分の集まりに分割でき、各区分は、区分を測定するように位置決めした1つ又は複数のセンサを有する。いくつかの実施形態では、医療データは、血管区分と共同で医療データを表示することによってコンテクストを示す。医療データ・セットがFFR比の決定に使用する圧力データを含む一実施形態では、各区分の指標は、区分に対して計算したFFR比に重ね合わせられる。医療データ・セットがIVUSデータを含む更なる実施形態では、IVUSデータは、対応する区分を示すアイコンに重ね合わせられる。
いくつかの実施形態では、第1の医療データ・セットを提示することは、医療データ・セットの識別した部分を強調表示することを含む。医療データが、FFR比の決定に使用する圧力データを含む例示的実施形態では、狭窄の可能性を示唆する臨界閾値未満の比率を強調表示する。医療データがIVUSデータを含む例示的実施形態では、分岐、狭窄、プラーク、血管解離、病変及び/又はステントに対応する領域を強調する。
次に、ユーザは、血管領域の区分を選択して更に詳細に分析できる。ブロック1708では、区間を指定するユーザ入力を受信する。ブロック1710では、第2の測定値セットは、選択した区分を測定するように位置決めしたセンサを含む第2のセンサ・サブセットを使用して得る。したがって、第2の測定データ・セットは、血管領域の選択した区分を測定する。検知機器は、検知部分の長さ方向に沿って配置したセンサを含むので、第2の測定値セットは、検知部分の位置の調節を必ずしも伴わずに得ることができる。検知機器が長さ方向に沿って配置した様々なセンサを含むいくつかの実施形態では、第2の測定値セットは、第1の測定値セットとは異なるモダリティに対応する。
いくつかの実施形態では、更なる血管区分は、検知部分の再位置決めを伴わずに更なる測定のために選択できる。ブロック1712では、血管領域の第2の区分を指定する第2のユーザ入力を受信する。ブロック1714では、第2の選択区分に対応する第3の測定値セットを得る。第3の測定値セットは、検知部分の位置の調節を必ずしも伴わずに得られる。
次に、図18を参照すると、いくつかの実施形態では、ユーザは、小さな窓の検知デバイスを物理的に進め、引き戻したのと似た方式で詳細測定値を得ることができる。図18は、本開示のいくつかの実施形態による血管内検知デバイスの模倣引戻しによって医療データを表示する方法1800の流れ図である。更なるステップは、方法1800のステップの前、間及びその後に提供でき、記載したステップのいくつかは方法の他の実施形態では置き換えるか又は排除できることを理解されたい。方法1800は、ユーザが、検知デバイスの移動を必ずしも伴わず、且つ物理的移動により生じる位置合わせの遅れ及び位置合わせが失われる危険性を伴わずに、仮想引戻しを実施することを可能にする。ブロック1802では、複数のセンサを有する可撓性細長部材等の検知機器が表示のために血管内に進められる。センサは、超音波変換器、圧力センサ、流量センサ、OCT送受信器等のあらゆる適切な医療センサ、及び/又は他の適切なセンサを含むことができ、関連付けたセンサは、流量、光学的流量、IVUS、光音響IVUS、FL−IVUS、圧力、光学的圧力、FFR測定、CFR測定、OCT、経食道心エコー、画像誘導治療を含む1つ又は複数のモダリティ、他の適切なモダリティ及び/又はそれらの組合せに対応できる。
ブロック1804では、画像化システムは、血管を複数部分に分割し、血管の各部分を測定するために位置決めした1つ又は複数のセンサを決定する。このことは、図17のブロック1704で開示した医療データ測定値の予備セットを収集することを含むことができる。ブロック1806では、システムは、ユーザ表示装置を介して血管部分のそれぞれの選択可能な指標を表示する。ユーザ表示装置は、図17のブロック1706に開示した表示装置と実質的に同様であってもよい。ブロック1808では、システムは、血管部分を指定するユーザ選択を受信する。ブロック1810では、医療データは、指定部分を測定するために位置決めした1つ又は複数のセンサから収集する。この医療データは、医療データの予備セットとは異なるモダリティに対応できる。ブロック1812では、医療データを表示する。医療データの表示は、検知機器の移動を必ずしも伴わずに、検知デバイスの引戻しを模倣したものである。
例示的実施形態を示し、説明してきたが、広範囲にわたる修正、変更及び置換えが前述の開示内で企図され、いくつかの例では、本開示のいくつかの特徴は、他の特徴の対応する使用を伴わずに利用できる。更に、上記のように、マルチモダリティ処理システムと関連する上述した構成要素及び拡張要素は、ハードウェア、ソフトウェア又はその両方の組合せにおいて実装できる。処理システムは、あらゆる特定のアーキテクチャ上で働くように設計できる。例えば、システムは、単一コンピュータ、ローカル・エリア・ネットワーク、クライアントサーバ・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、インターネット、手持ち式及び他の持ち運び可能ワイヤレス・デバイス及びネットワーク上で実行できる。そのような変形形態は、本開示の範囲から逸脱することなく上記で行うことができることを理解されたい。したがって、添付の特許請求の範囲は広範且つ本開示の範囲に一致するように解釈すべきであることを了解されよう。