JP2016507602A - プロパント - Google Patents

プロパント Download PDF

Info

Publication number
JP2016507602A
JP2016507602A JP2015547450A JP2015547450A JP2016507602A JP 2016507602 A JP2016507602 A JP 2016507602A JP 2015547450 A JP2015547450 A JP 2015547450A JP 2015547450 A JP2015547450 A JP 2015547450A JP 2016507602 A JP2016507602 A JP 2016507602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
proppant
surface treatment
particles
alternatively
polyether polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015547450A
Other languages
English (en)
Inventor
エム. タングアイ クリストファー
エム. タングアイ クリストファー
オモタヨ ケロボ チャールズ
オモタヨ ケロボ チャールズ
ロー ヨンスク
ロー ヨンスク
エフ. グロース スティーヴン
エフ. グロース スティーヴン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2016507602A publication Critical patent/JP2016507602A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/60Compositions for stimulating production by acting on the underground formation
    • C09K8/62Compositions for forming crevices or fractures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/60Compositions for stimulating production by acting on the underground formation
    • C09K8/80Compositions for reinforcing fractures, e.g. compositions of proppants used to keep the fractures open
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/60Compositions for stimulating production by acting on the underground formation
    • C09K8/80Compositions for reinforcing fractures, e.g. compositions of proppants used to keep the fractures open
    • C09K8/805Coated proppants
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B43/00Methods or apparatus for obtaining oil, gas, water, soluble or meltable materials or a slurry of minerals from wells
    • E21B43/25Methods for stimulating production
    • E21B43/26Methods for stimulating production by forming crevices or fractures
    • E21B43/267Methods for stimulating production by forming crevices or fractures reinforcing fractures by propping

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

プロパントは、帯電防止成分と親水性成分を含む表面処理を含む。帯電防止成分は第4級アンモニウム化合物を含む。親水性成分はポリエーテルポリオールを含む。プロパントの形成方法は、表面処理をプロパント上に施す工程を含む。

Description

本開示の分野
本開示は、概してプロパント及び該プロパントの形成方法に関する。更に詳細には、本開示は、地下層の水圧破砕中に使用されるプロパントに関するものである。
背景
米国での国内エネルギー需要は、現在、容易に利用可能なエネルギー資源を上回っており、石油やガスなどの外国の石油燃料にますます依存せざるを得ない。それと同時に、既存の米国のエネルギー資源が、非効率的な油やガスの調達法及び未精製石油燃料などの原料の品質の劣化に一部起因するため、十分に活用されていない。
石油燃料は、通常、地下貯留層から坑井を介して調達される。石油燃料は、通常、様々な程度の多孔性及び透過性を有する岩石体などの地下層の水圧破砕を通して低透過性の貯留層から調達される。水圧破砕は、地下貯留層又は坑井から生じるフラクチャーを作ることによって生産性を高め、石油燃料のための増加した流路を提供する。水圧破砕の間に、特別に設計されたキャリア流体が、高圧及び高速で地下貯留層中に圧入されて、地下層にフラクチャーを生じさせる。支持材、即ち、プロパントは、水圧破砕が完了した時にフラクチャーを開いたままに維持するためにキャリア流体と混合される。プロパントは、通常、粒子及び該粒子上に施されたコーティングを含む。プロパントは、高い圧力が除かれるとフラクチャー内の所定の位置に残り、それによって、支持材がフラクチャーを開き、坑井中への石油燃料の流れを増強する。その結果、プロパントは、石油燃料が流れ得る、高い透過性の、支持流路を作ることによって石油燃料の調達を増加させる。
しかしながら、一部のプロパントの表面特性、特に、ポリマーを含むもの、例えば、ポリマーが被覆された砂の表面特性は、疎水性及び/又は良好な電気絶縁体であるポリマーの性質のために望ましくない。これらの特性は、ポリマーが芳香族ポリマー由来である場合に最も強まる。ポリマーは、水に十分に湿潤せず、これは、ポリマーを含むプロパントが水溶液中に分散し得る速度を遅らせ得る。従って、ポリマーは、圧入によってポリマーを含むプロパントを坑井中に輸送する時に、速度を遅らせ得る及び/又は問題を起こし得る。
ドライプロパントはスラリータンクに加えられ、約600lbs/分の速度で坑井内に圧入される。プロパントが水で十分に湿潤しない場合、プロパントは、ポンプシステムを塞いで、生産を停止させる。良好な絶縁体であるポリマーは静電荷も生成し且つそれを保持し易い。これらの静電荷も、プロパントを圧入によって坑井内に移送する際に、速度を遅らせる及び/又は問題を起こす。即ち、プロパントが生成し、静電荷を保持する場合、プロパントはうまく篩いを通過せず、表面に付着して、生産を停止させる。更に、静電荷の生成は、装置を損傷させ得る。
現在は、イオン性/両性(正電荷と負電荷の両方を有する)界面活性剤で後処理されたポリマーコーティングされた砂を処理することが行われている。しかしながら、かかるイオン性界面活性剤は、公称静電荷散逸や水濡れ能力を提供する。更に、プロパントの製造プロセスは、通常、300°Fを超える温度で行われ、これらの界面活性剤が温度感受性である様々な処理工程を含む。このように、プロパントは、従来技術の界面活性剤を適用する前に冷却されなければならず、そうでなければ、これらの界面活性剤が分解して、プロパントの帯電防止剤や親水性物質としての効果を低下させる又は更に無効にする。更に、界面活性剤を含む水溶液を高められた温度でプロパントに適用することが試みられてきたが、かかる試みは、概して多量の蒸気を発生させ、その結果、界面活性剤を蒸発させるフラッシングをもたらす。
このように、効果的な帯電防止剤及び親水物質であり、標準温度及び高められた温度で適用され且つ機能し得るプロパントのための表面処理を提供する機会が残されている。
概要
本開示は、帯電防止成分と親水性成分を含む表面処理を含むプロパントを提供する。帯電防止成分は、第4級アンモニウム化合物を含む。親水性成分は、ポリエーテルポリオールを含む。本開示はまた、プロパント上に表面処理を施す工程を含むプロパントの形成方法を提供する。
有利には、表面処理は、帯電防止成分と親水性成分の結果として、優れた帯電防止性及び親水性を有する。帯電防止成分と親水性成分は、例えば、プロパントの形成直後に、プロパントが高められた温度(25℃を超える温度)である間に、プロパントの表面に効率的に適用され得る。更に、第4級アンモニウム化合物及びポリエーテルポリオールは相互作用して、プロパントの表面に表面処理を形成し、これはプロパントのライフサイクルを通して帯電防止特性と湿潤特性を提供する。
発明の詳細な説明
本開示は、プロパント、プロパントの形成又は製造方法、地下層の水圧破砕方法、及び流体の濾過方法を含む。プロパントは、典型的には、地下貯留層(例えば、坑井又は貯留層自体)を規定する地下層を水圧破砕するためにキャリア流体と組み合わされて使用される。ここで、プロパントの支持材が、水圧破砕後の地下層でフラクチャーを開く。一実施態様では、プロパントはまた、未精製の石油系燃料、例えば、原油を濾過するために使用されてよく、フラクチャーにおいて、製油所の原料の品質を改善する。しかしながら、本開示のプロパントはまた、水圧破砕や原油の濾過を超えた用途、例えば、これに限定するものではないが、水の濾過や人工芝生も有し得ることが理解されるべきである。
プロパントは、プロパントのライフサイクルを通して効果的な帯電防止特性と湿潤特性を提供する表面処理を含む。表面処理は、帯電防止成分と親水性成分を含む。帯電防止成分は、第4級アンモニウム化合物を含む。親水性成分はポリエーテルポリオールを含む。帯電防止成分は、典型的にはプロパントの外表面に施されている。
本願明細書で使用されるように、「施される」との用語は、表面処理が外表面に施されていることを包含し、また、プロパントの外表面を部分的に及び完全に覆うことを包含する。表面処理は、外表面の特性を変化させるのに十分な程度まで、例えば、静電気の蓄積に対して耐性があり且つ親水性であり、従って効率的に使用され得るプロパントを形成するのに十分な程度まで外表面上に施される。このように、所与のプロパントの試料は、典型的には、その上に表面処理の施された粒子を含み、表面処理は、典型的には、それぞれの粒子の十分に大きな面積に施されるので、プロパントの試料は、水圧破砕、原油の濾過等の間及びその後に地下層の形成においてフラクチャーを開口させて支持するために使用され得る。表面処理は、更に以下で追加的に説明されている。
プロパントは典型的には粒子を含む。粒子は任意のサイズであってよいが、粒子は、米国篩シリーズを使用する標準的なサイジング技術に従って測定されるように、典型的には10〜100メッシュ、更に典型的には20〜70メッシュの粒径分布を有する。即ち、粒径は、典型的には、149〜2000μm、更に典型的には210〜841μmの粒径を有する。
粒子の形状は重要ではないが、球形の粒子は、典型的には、以下に更に詳細に記載されているように、他の形状を有する粒子よりも小さな粘度の増加を水圧破砕組成物に付与する。水圧破砕組成物は、キャリア流体とプロパントを含む混合物である。典型的には、粒子は円形又はほぼ球形のいずれかである。
粒子は、典型的には100質量部の粒子を基準として、1質量部未満の水分を含有する。1質量部より多くの水分を含有する粒子は、典型的には、サイジング技術に干渉して、均一な粒子のコーティングを妨げる。
本開示の目的に適した粒子は、水圧破砕、水の濾過、又は人工芝生の製造の間に使用される公知の粒子を含む。好適な粒子の非限定例としては、鉱物、セラミック、例えば、焼結セラミック粒子、砂、ナッツ殻、砂利、鉱山尾鉱、石炭灰、岩石(例えば、ボーキサイト)、製錬スラグ、珪藻土、破砕炭、雲母、おがくず、木材チップ、樹脂粒子、ポリマー粒子、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本願明細書に記載されていない他の粒子も本開示の目的に適し得ることが理解されるべきである。
砂は好ましい粒子であり、この技術に適用される時に、一般に、フラクチャリング砂、又は破砕砂と呼ばれる。好適な砂の例としては、アリゾナ砂、アナグマ砂、ブレイディ砂、ノーザンホワイト砂、及びオタワ砂が挙げられるが、これらに限定されない。砂や焼結セラミック粒子などの無機材料は、費用と利用可能性に基づいて、典型的には、濾過を必要としない用途に有利である。
本開示の目的のための粒子として適した砂の具体例は、アリゾナ砂であり、風化や既存の岩の浸食に由来する天然の粒子である。従って、この砂は典型的には粗く且つほぼ球形である。粒子として本開示の目的に適した砂の別の特別な例は、ウェストバージニア州バークレースプリングスのU.S. Silica Companyから市販されているオタワ砂である。粒子として本開示の目的に適した砂の更に別の特別な例は、ウィスコンシン州ベルリンのBadger Mining Corporationから市販されているウィスコンシン砂である。本開示での用途にとって特に好ましい砂は、オタワ砂及びウィスコンシン砂である。様々なサイズ、例えば、30/50、20/40、40/70、及び70/140のオタワ砂及びウィスコンシン砂が使用され得る。
好適な焼結セラミック粒子の具体的な例としては、酸化アルミニウム、シリカ、ボーキサイト、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。焼結セラミック粒子としては粘土状の結合剤も挙げられ得る。
活性剤も粒子に含まれ得る。この内容では、好適な活性剤としては、有機化合物、微生物、及び触媒が挙げられるが、これらに限定されない。微生物の特別な例としては、嫌気性菌、好気性微生物、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本開示の目的に適した微生物は、コロラド州ゴールデンのLUCA Technologiesから市販されている。好適な触媒の特別な例としては、流動接触分解触媒、水素化処理触媒、及びこれらの組み合わせが挙げられる。流動接触分解触媒は、通常、原油からの石油ガス及び/又はガソリンの生産を必要とする用途の場合に選択される。水素化処理触媒は、通常、原油からのガソリン及び/又は灯油の生産を必要とする用途の場合に選択される。本願明細書に記載された他の触媒、有機又は無機も、本開示の目的に適し得ることも理解されるべきである。
かかる追加の活性剤は、通常、濾過を必要とする用途の場合に有利である。一例として、砂及び焼結セラミック粒子は、通常、地下貯留層を規定する地下層の形成においてフラクチャーの開口を支持するための粒子として有用であり、活性剤としては、微生物及び触媒が、通常、原油又は水から不純物を除去するのに有用である。従って、砂/焼結セラミック粒子と活性剤としての微生物/触媒の組み合わせは、原油又は水の濾過にとって特に好ましい。
本開示の目的に適した粒子は、樹脂及びポリマーから形成され得る。粒子が構成され得る、ポリマーの特別な非限定的例としては、ポリウレタン、ポリカルボジイミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリスルフィド、ポリオキサゾリドン、ポリイソシアヌレート(polyisocyanaurate)、ポリシリケート(ケイ酸ナトリウム)、ポリ塩化ビニル、フェノールホルムアルデヒド樹脂(ノボラック及びレゾール)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
プロパントは、通常、粒子上に施されたポリマーコーティングを含む。この実施態様では、表面処理はポリマーコーティング上に施される。ポリマーコーティングは、通常、地下層及び/又は地下貯留層における動作温度と圧力から粒子を保護する。更に、ポリマーコーティングは、通常、地下層によって加えられる閉口応力に対して粒子を保護する。ポリマーコーティングはまた、通常、粒子を周囲条件から保護し且つ粒子の崩壊及び/又は粉塵を最小限にする。幾つかの実施態様では、ポリマーコーティングはまた、プロパントに所望の化学反応性及び/又は濾過能力を与え得る。
ポリマーコーティングは、通常、ポリウレタン、ポリカルボジイミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリアクリレート、エポキシ、ポリスチレン、ポリスルフィド、ポリオキサゾリドン、ポリイソシアヌレート(polyisocyanaurate)、ポリシリケート(ケイ酸ナトリウム)、ポリ塩化ビニル、フェノールホルムアルデヒド樹脂(ノボラック及びレゾール)、及びこれらの組み合わせの群から選択されるポリマーを含む。本願明細書に記載されていない他のポリマーコーティングも本開示の目的に適し得ることが理解されるべきである。ポリマーコーティングは、通常、ポリマーコーティングの物理的特性及びプロパントが使用されるべき操作条件に基づいて選択される。
一実施態様では、ポリマーコーティングは、ポリカルボジイミドを含む、即ち、ポリカルボジイミドコーティングである。ポリカルボジイミドコーティングは、通常、粒子の物理的安定性のために優れた付着性を必要とする用途の場合に選択される。一例として、ポリカルボジイミドコーティングは、プロパントが、形成によって規定された地下層及び/又は地下貯留層において、顕著な圧縮及び/又は剪断力、及び200°F、あるいは500°Fを超える温度に曝される際に特に適用可能である。ポリカルボジイミドコーティングは、一般に、粘性〜固形性であり、分子量に応じて、通常、有機溶媒に難溶性又は不溶性である。任意の好適なポリカルボジイミドコーティングは、本開示の目的に使用され得る。
通常、ポリカルボジイミドコーティングは、触媒の存在下でイソシアネートを反応させることによって形成される。ポリカルボジイミドコーティングは、イソシアネートの1種の反応生成物であり得る。しかしながら、本開示の場合、ポリカルボジイミドコーティングは、好ましくは、少なくとも2つの異なる種類のイソシアネートの反応生成物であるため、上で導入されるイソシアネートは、第1のイソシアネート及び第1のイソシアネートとは異なる第2のイソシアネートとして規定されている。明らかに、ポリカルボジイミドコーティングは、2つ以上のイソシアネートの反応生成物であり得る。
イソシアネートは、当業者に公知の任意の種類のイソシアネートであってよい。イソシアネートは、2つ以上の官能基、例えば、2つ以上のNCO官能基を有するポリイソシアネートであってよい。本開示の目的に適したイソシアネートとしては、これに限定するものではないが、脂肪族及び芳香族イソシアネートが挙げられる。様々な実施態様では、イソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリマーのジフェニルメタンジイソシアネート(pMDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、及びこれらの組み合わせの群から選択される。
イソシアネートはイソシアネートプレポリマーであってよい。イソシアネートプレポリマーは、通常、イソシアネートとポリオール及び/又はポリアミンとの反応生成物である。プレポリマーで使用されるイソシアネートは、上記のようなイソシアネートであり得る。プレポリマーを形成するために使用されるポリオールは、通常、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、バイオポリオール、及びこれらの組み合わせの群から選択される。プレポリマーを形成するために使用されるポリアミンは、通常、エチレンジアミン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメタン及びポリメチレンポリフェニレンポリアミン、アミノアルコール、及びこれらの組み合わせの群から選択される。好適なアミノアルコールの例としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
ポリカルボジイミドコーティングを製造するために使用され得る特別なイソシアネートとしては、これらに限定するものではないが、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4−クロロ−1,3−フェニレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ジシクロヘキシルジイソシアネート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、2,4,6−トルイレントリイソシアネート、1,3−ジイソプロピルフェニレン−2,4−ジイソシアネート、1−メチル−3,5−ジエチルフェニレン−2,4−ジイソシアネート、1,3,5−トリエチルフェニレン−2,4−ジイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピル−フェニレン−2,4−ジイソシアネート、3,3’−ジエチル−ビスフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,5,3’,5’−テトラエチル−ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,5,3’,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1−エチル−4−エトキシ−フェニル−2,5−ジイソシアネート、1,3,5−トリエチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1−エチル−3,5−ジイソプロピルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート及び1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネートが挙げられる。他の好適なポリカルボジイミドコーティングはまた、1つ又は2つのアリール、アルキル、又はアルコキシ置換基を有する芳香族ジイソシアネート又はイソシアネートから製造することができ、その際、これらの置換基のうち少なくとも1つは少なくとも2つの炭素原子を有する。上に示されるように、複数のイソシアネートが、ポリカルボジイミドコーティングを形成するために反応され得る。1つ以上のイソシアネートが反応してポリカルボジイミドコーティングを形成する際に、ポリカルボジイミドコーティングの物理的特性、例えば、硬度、強度、靭性、クリープ、及び脆性が更に最適化され且つバランスが取られ得る。
一実施態様では、モノマー及びポリマーのイソシアネートの混合物が反応してポリカルボジイミドコーティングを形成する。別の実施態様では、ポリマーのイソシアネートとモノマーのイソシアネートが、10:1〜1:10、あるいは4:1〜1:4、あるいは2.5:1〜1:1、あるいは2.0:1の質量比で反応して、ポリカルボジイミドコーティングを形成する。例えば、LUPRANATE(登録商標)M20が反応してポリカルボジイミドコーティングを形成し得る。
一実施態様では、第1のイソシアネートが第2のイソシアネートと反応してポリカルボジイミドコーティングを形成する。この実施態様では、第1のイソシアネートは、ポリマーのイソシアネートとして更に規定され、第2のイソシアネートは、モノマーのイソシアネートとして更に規定されている。ポリマーのイソシアネート(例えば、LUPRANATE(登録商標)M20)は、通常、20〜100質量部、あるいは40〜80質量部、あるいは60〜70質量部の量で反応し、モノマーのイソシアネート(例えば、LUPRANATE(登録商標)M)は、通常、20〜80質量部、あるいは25〜60質量部、あるいは30〜40質量部の量で反応し、両方ともポリマー及びモノマーのイソシアネートを合わせた合計質量を基準とする。
1つ以上のイソシアネートが、通常、ポリカルボジイミドコーティングを形成するために触媒の存在下で加熱される。一般に、触媒は、リン化合物、第3級アミド、塩基性金属化合物、カルボン酸金属塩、非塩基性有機金属化合物、及びこれらの組合せの群から選択される。例えば、1種以上のイソシアネートが、ポリカルボジイミドコーティングを形成するためにリン化合物の存在下で加熱され得る。リン化合物の好適な例としては、これらに限定するものではないが、ホスホレンオキシド触媒、例えば、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド(MPPO)、3−メチル−1−エチル−2−ホスホレンオキシド(MEPO)、3,4−ジメチル−1−フェニル−3−ホスホレンオキシド、3,4−ジメチル−1−エチル−3−ホスホレンオキシド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、及びそれらの3−ホスホレン異性体が挙げられる。
ある好適な非限定的例において、ホスホレンオキシド触媒は、以下の構造:
Figure 2016507602
(式中、Rは炭化水素基である)
を有する。
はアリール基であってよい。一実施態様では、アリール基は、フェニル基である、即ち、ホスホレンオキシド触媒はMPPOである。MPPOは特に好適なホスホレンオキシド触媒であり且つ以下の構造:
Figure 2016507602
を有する。
はアルキル基であってよい。一実施態様では、アルキル基はエチル基である、即ち、ホスホレンオキシド触媒はMEPOである。MEPOはまた特に好適なホスホレンオキシド触媒であり且つ以下の構造:
Figure 2016507602
を有する。
別の好適な非限定的例では、ホスホレンオキシド触媒は、以下の構造:
Figure 2016507602
(式中、Rは炭化水素基である)
を有する。
はアリール基であってよい。一実施態様では、アリール基は、フェニル基である、即ち、ホスホレンオキシド触媒は、3,4−ジメチル−1−フェニル−3−ホスホレンオキシドである。3,4−ジメチル−1−フェニル−3−ホスホレンオキシドは、好適なホスホレンオキシド触媒であり且つ以下の構造:
Figure 2016507602
を有する。
はアルキル基であってよい。一実施態様では、アルキル基はエチル基である、即ち、ホスホレンオキシド触媒は、3,4−ジメチル−1−エチル−3−ホスホレンオキシドである。3,4−ジメチル−1−エチル−3−ホスホレンオキシドは、好適なホスホレンオキシド触媒であり且つ以下の構造:
Figure 2016507602
を有する。
リン化合物の追加の好適な例としては、これらに限定するものではないが、ホスホレンスルフィド触媒、例えば、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンスルフィド(MPPS)及び3−メチル−1−エチル−2−ホスホレンスルフィド(MEPS)が挙げられる。
ある好適な非限定的例では、ホスホレンスルフィド触媒は以下の構造:
Figure 2016507602
(式中、Rは炭化水素基である)
を有する。
はアリール基であってよい。一実施態様では、アリール基はフェニル基である、即ち、ホスホレンスルフィド触媒はMPPSである。MPPSは特に好適なホスホレンスルフィド触媒であり且つ以下の構造:
Figure 2016507602
を有する。
はアルキル基であってよい。一実施態様では、アルキル基はエチル基である、即ち、ホスホレンスルフィド触媒はMEPSである。MEPSはまた特に好適なホスホレンスルフィド触媒であり、以下の構造:
Figure 2016507602
を有する。
リン化合物の更に好適な例としては、これらに限定するものではないが、ホスフェタンオキシド触媒、例えば、2,2,3−トリメチル−1−フェニルホスフェタン−1−オキシド及び2,2,3,3−テトラメチル−1−フェニルホスフェタン−1−オキシドが挙げられる。
ある好適な非限定的例では、ホスフェタンオキシド触媒は、以下の構造:
Figure 2016507602
(式中、Rは水素原子又は炭化水素基である)
を有する。
一実施態様では、Rは水素原子である、即ち、ホスフェタンオキシド触媒は、以下の構造:
Figure 2016507602
を有する、2,2,3−トリメチル−1−フェニルホスフェタン−1−オキシドである。
別の実施態様では、Rはメチル基である、即ち、ホスフェタンオキシド触媒は、2,2,3,3−テトラメチル−1−フェニルホスフェタン−1−オキシドであり、以下の構造:
Figure 2016507602
を有する。
触媒は、通常、1〜10000PPM、あるいは2〜750PPM、あるいは3〜500PPMの量でポリカルボジイミドコーティングに存在する。
本開示の目的に適した特別なポリカルボジイミドコーティングとしては、これらに限定するものではないが、ジイソプロピルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、メチル−tert−ブチルカルボジイミド、2,6−ジエチルカルボジイミド;ジ−オルト−トリル−カルボジイミド、2,2’−ジメチルジフェニルカルボジイミド、2,2’−ジイソプロピルジフェニルカルボジイミド、2−ドデシル−2’−n−プロピル−ジフェニルカルボジイミド、2,2’−ジエトキシ−ジフェニルジクロロ−ジフェニルカルボジイミド、2,2’−ジトリル−ジフェニルカルボジイミド、2,2’−ジベンジル−ジフェニルカルボジイミド、2,2’−ジニトロ−ジフェニルカルボジイミド、2−エチル−2’−イソプロピル−ジフェニルカルボジイミド、2,6,2’,6’−テトラエチル−ジフェニルカルボジイミド、2,6,2’,6’−テトラ第2級−ブチル−ジフェニルカルボジイミド、2,6,2’,6’−テトラエチル−3,3’−ジクロロジフェニルカルボジイミド、2−エチルシクロヘキシル−2−イソプロピルフェニルカルボジイミド、2,4,6,2’,4’,6’−ヘキサイソプロピル−ジフェニルカルボジイミド、2,2’−ジエチル−ジシクロヘキシルカルボジイミド、2,6,2’,6’−テトライソプロピル−ジシクロヘキシルカルボジイミド、2,6,2’,6’−テトラエチル−ジシクロヘキシ)カルボジイミド及び2,2’−ジクロロジシクロヘキシルカルボジイミド、2,2’−ジカルボエトキシジフェニルカルボジイミド、2,2’−ジシアノ−ジフェニルカルボジイミド等のモノマー、オリゴマー及びポリマーが挙げられる。
存在する場合、ポリマーコーティングは、典型的には、100質量部の粒子を基準として、0.1〜15質量部、あるいは0.1〜10質量部、あるいは0.5〜7.5質量部、あるいは1.0〜6.0質量部、あるいは1〜3.5質量部の量でプロパントに存在する。
ポリカルボジイミドコーティングは、ポリカルボジイミドコーティングの形成の間にポリカルボジイミドコーティングが粒子上に施される、インサイチュで形成され得る。言い換えれば、ポリカルボジイミドコーティングの成分は、通常、粒子と組み合わされて、ポリカルボジイミドコーティングは粒子上に施される。しかしながら、一実施態様では、ポリカルボジイミドコーティングが形成されて、しばらくしてから、例えば、粒子と混合し、100℃を超える温度に曝して粒子を被覆してプロパントを形成する。
上で示されるように、ポリカルボジイミドコーティングは、通常、イソシアネート、又は触媒の存在下のイソシアネートと反応させることによって形成される。しかしながら、ポリカルボジイミドコーティングが、イソシアネートではない他の反応物質から形成され得ることが理解されるべきである。単なる一例として、本開示のポリカルボジイミドコーティングは、反応物質として尿素、例えば、チオ尿素を用いて形成され得る。ポリカルボジイミドの形成に適した反応物質の他の例は、”Chemistry and Technology of Carbodiimides”, Henri Ulrich, John Wiley &Sons, Ltd., Chichester, West Sussex, England (2007)に記載されており、その開示はそれによってその全体が参照により援用されている。
表面処理は、帯電防止成分を含む。帯電防止成分は、1つ以上の帯電防止化合物又は帯電防止剤を含む。帯電防止剤は、プロパント上の静電気の蓄積を減少させ、除去して、防止する。帯電防止剤は、非イオン性帯電防止剤又はイオン性又は両性の帯電防止剤であってよい(これらは更にアニオン性又はカチオン性に分類され得る)。イオン性帯電防止剤は、少なくとも1つのイオン、即ち、電子の総数が正味の正又は負の電荷を与えるプロトンの総数と等しくない原子又は分子を含む化合物である。更に以下に記載されるように、本開示の第4級アンモニウム化合物は、通常、クワット(quat)と呼ばれることの多い、第4級アンモニウムカチオンを有するイオン性帯電防止剤である。非イオン性帯電防止剤は、親水性と疎水性部分の両方から構成される有機化合物である。当然ながら、帯電防止成分は、イオン性及び非イオン性帯電防止剤の組合せを含み得る。
イオン性帯電防止剤は、極性表面、例えば、ポリカルボジイミド又はポリ塩化ビニル表面などのポリマー表面を有するプロパントに有効である。例えば、ポリカルボジイミドで被覆されたフラクチャリング砂などの粒子を含むポリカルボジイミド又はプロパントから形成された粒子を含むプロパントは、イオン性帯電防止剤で処理されて、プロパント上の静電気の蓄積を効果的に減少させ、除去し、そして防止することができる。しかしながら、イオン性帯電防止剤は、本質的に低い熱安定性を有する傾向があり、プロパントの製造は、通常、100℃を超える温度を必要とする。本開示の帯電防止成分(帯電防止剤)は、通常、100℃より高い温度で安定している。このように、プロパントは、帯電防止剤が高温で分解しないため、表面処理を適用する前に冷却する必要がない。従って、帯電防止剤は、通常、高温でプロパント上に塗布されても、その帯電防止性と親水性を保持している。これは、プロパントが形成され、そのすぐ後に表面処理が一工程で適用され得るので、多くの利点を提供する。
本開示の帯電防止成分は、第4級アンモニウム化合物を含む。第4級アンモニウム化合物は、クワットと呼ばれることの多い、第4級アンモニウムカチオンを含む。クワットは、構造NR (Rはアルキル基又はアリール基である)の正に荷電した多原子イオンである。アンモニウムイオン(NH )及び第1級、第2級又は第3級アンモニウムカチオンとは異なり、クワットは、その溶液のpHとは無関係に永続的に帯電している。
上記のように、クワットは、構造NR (Rはアルキル基又はアリール基である)の正に荷電した多原子イオンである。一実施態様では、R〜Rのうち少なくとも1つは、C12〜C20アルキル基である。別の実施態様では、R〜Rのうち少なくとも2つは、C12〜C20アルキル基である。更に別の実施態様では、R〜Rのうち少なくとも2つは、カルボニル基を含むC12〜C20アルキル基である。
第4級アンモニウム化合物は、クワット及びアニオンを含む第4級アンモニウム塩であってよい。一実施態様では、第4級アンモニウム化合物は塩化物アニオンを含む。別の実施態様では、第4級アンモニウム化合物は、メトサルフェートアニオンを含む。
第4級アンモニウム化合物は、通常、150g/モルを上回る、あるいは300g/モルを上回る、あるいは500g/モルを上回る、あるいは150〜5000g/モル、あるいは300〜4000g/モル、あるいは500〜3000g/モル、あるいは500〜1500g/モル、あるいは500〜600g/モルの質量平均分子量を有する。500g/モルを上回る分子量を有するカチオン性第4級アンモニウム化合物は、帯電防止成分において特に有効である。
第4級アンモニウム化合物は、通常、70℃で1時間当たり60質量パーセント以下、あるいは40質量パーセント以下、あるいは20質量パーセント以下の分解速度を有する。更に、第4級アンモニウム化合物は、通常、2分以下、あるいは3分以下、あるいは4分以下、あるいは5分以下、あるいは6分以下、あるいは7分以下、あるいは8分以下、あるいは10分以下、あるいは12分以下、あるいは14分以下、あるいは16分以下、あるいは18分以下、あるいは20分以下、あるいは30分以下の時間、100℃、あるいは150℃、あるいは170℃、あるいは190℃で熱安定性である。更に、第4級アンモニウム化合物は、通常、2分以下、あるいは3分以下、あるいは4分以下、あるいは5分以下、あるいは6分以下、あるいは7分以下、あるいは8分以下、あるいは10分以下、あるいは12分以下、あるいは14分以下、あるいは16分以下、あるいは18分以下、あるいは20分以下、あるいは30分以下の時間、100℃、あるいは150℃、あるいは170℃、あるいは190℃の温度に曝された後に、25質量パーセント未満、あるいは15質量パーセント未満、あるいは10質量パーセント未満、あるいは8質量パーセント未満、あるいは6質量パーセント未満、あるいは5質量パーセント未満、あるいは4質量パーセント未満、あるいは3質量パーセント未満、あるいは2質量パーセント未満、あるいは1質量パーセント未満、あるいは0質量パーセントの質量損失を有する。
一実施態様では、第4級アンモニウム化合物は、190℃で4分後に0質量パーセントの質量損失を有する。別の実施態様では、第4級アンモニウム化合物は、190℃で4分後に2質量パーセント未満の質量損失を有する。更に別の実施態様では、第4級アンモニウム化合物は、190℃で4分後に5質量パーセント未満の質量損失を有する。
一実施態様では、第4級アンモニウム化合物は、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートである。ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートは、トリエタノールアミン、脂肪酸、及びメトサルフェートの反応生成物である。
特に、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートは、国際標準化機構(「ISO」)2871−1:2010に従って試験した際に74%〜79%のカチオン活性物質含有量を有するカチオン性帯電防止剤である。ISO2871は、アルキル基のうち2つがそれぞれ10個以上の炭素原子を有する第4級アンモニウム化合物、例えば、ジステアリル−ジメチル−アンモニウムクロリド、又はイミダゾリン又は3−メチルイミダゾリンの塩(ここで、長鎖アシルアミノエチル及びアルキル基はそれぞれ第1位及び第2位で置換されている)などの高分子質量カチオン性活性物質のカチオン性活性物質含有量の測定方法を記載している。
ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートは、ISO4314−1977(界面活性剤−;アルカリ度又は遊離酸度の測定−滴定法)に従って試験した際に12以下の酸価を有し、ISO4316:1977(水溶液のpH測定−電位差法)に従って試験した際に2.5〜3のpHを有する。
第4級アンモニウム化合物、例えば、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートの他に、帯電防止成分は、プロピレングリコールなどの溶媒を更に含み得る。かかる一実施態様では、帯電防止成分は、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートとプロピレングリコールの混合物を含む。
第4級アンモニウム化合物は、通常、表面処理中に存在する100質量部の第4級アンモニウム化合物とポリエーテルポリオールを基準として、5〜95質量部、更に典型的には10〜60質量部、最も典型的には20〜50質量部の量で表面処理中に存在する。表面処理中に存在する第4級アンモニウム化合物の量は、上記の範囲外で変化し得るが、通常、これらの範囲内の整数値と小数値の両方である。
表面処理はまたポリエーテルポリオールを含む親水性成分も含む。ポリエーテルポリオールは、150g/モルを上回る、あるいは298g/モルを上回る、あるいは3000g/モルを上回る、あるいは250〜10000g/モル、あるいは500〜5000g/モル、あるいは500〜3000g/モル、あるいは2000〜4000g/モル、あるいは2500〜4500g/モルの質量平均分子量を有する。ポリエーテルポリオールは、1〜8、あるいは1〜5、あるいは1〜4、あるいは約1、あるいは約3の公称官能価を有する。
ポリエーテルポリオールは、一般に、塩基性触媒又は複金属シアン化物(DMC)触媒などの触媒の存在下でアルキレンオキシドと開始剤とを反応させることによって製造される。開始剤は、低官能性の、即ち、f<4の開始剤、例えば、グリセリン(f=3)、トリメチロールプロパン(f=3)、オクチルジメチルアミン(F=1)、又はメタノール(F=1)である。低官能性の開始剤は、アルキレンオキシドとのオキシアルキル化反応を受けてポリエーテルポリオールを形成し、これは開始剤から形成されるコアとアルキレンオキシドから形成される複数のポリマー側鎖を含む。複数のポリマー側鎖は、アルキレンオキシ基とアルコキシルエンドキャップを含む。
アルキレンオキシドは、通常、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)、及びそれらの組み合わせの群から選択される。反応時に、ポリマー側鎖内で、EOはエチレンオキシ基を形成し、POはプロピレンオキシ基を形成し、BOはブチレンオキシ基を形成する。ポリエーテルポリオールのポリマー側鎖内のエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、及びブチレンオキシ基の配置は、ランダム基、繰り返し基、及びブロック基の群から独立して選択される。ポリエーテルポリオールの複数のポリマー側鎖は、分枝鎖状又は直鎖状であってよいが、典型的には直鎖状である。一実施態様では、ポリエーテルポリオールは、4:1〜1:15、あるいは1:3〜1:11、あるいは約1:11、あるいは約1:3のモル比でエチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基を含む。
それぞれのポリマー側鎖は、アルキレンオキシドから形成されたエンドキャップを有し且つアルコキシル基を含む。EOはEOエンドキャップを形成し、POはPOエンドキャップを形成し、且つBOはBOエンドキャップを形成する。特定の実施態様では、EOは、得られたポリエーテルポリオールがEOエンドキャップされるように利用される。EOエンドキャップは第2級ヒドロキシル基を有する。他の実施態様では、POは、得られたポリエーテルポリオールがPOエンドキャップされるように利用される。POエンドキャップは第1級ヒドロキシル基を有する。第1級ヒドロキシル基は、第2級ヒドロキシル基よりも反応性である、即ち、第1級ヒドロキシル基は、通常、第2級ヒドロキシル基よりも速く反応する。当然ながら、EO、PO及びBOの組み合わせは、得られるポリエーテルポリオールが、EOエンドキャップ、POエンドキャップ、及びBOエンドキャップのランダム配置を有するような様々な量で使用され得る。一実施態様では、ポリエーテルポリオールは、実質的にEO基のない複数のエンドキャップを有する。別の実施態様では、ポリエーテルポリオールは約100%のEOエンドキャップを有する。しかしながら、ポリエーテルポリオールのエンドキャップが、他のアルキレンオキシドエンドキャップ、例えば、BOエンドキャップ、又はEO、PO、及びBOエンドキャップの組み合わせを含み得ることが理解されるべきである。別の言い方をすれば、ポリエーテルポリオールの複数のエンドキャップは、通常、アルキレンオキシド、例えば、EO、PO、BO、及びそれらの組み合わせから形成される。
好ましい実施態様では、ポリエーテルポリオールは、25%を上回るPOエンドキャップを有する。別の好ましい実施態様では、ポリエーテルポリオールは約100%のPOエンドキャップを有する。更に詳細には、「約」100%のPOエンドキャップとは、全ての意図するポリエーテルポリオールのキャッピングがPOキャッピングであることを意味し、その際、任意の非POエンドキャップは、プロピレンオキシド又は他の不純物以外の僅かな量のアルキレンオキシドから得られる。このように、エンドキャッピングは、通常、100%のPOであるが、ポリエーテルポリオールの製造の間のプロセス変数及び不純物の存在に応じて、少なくとも99%のエチレンオキシドキャッピングのように僅かに低くてもよい。約100%のPOエンドキャップは、通常、POエンドキャップされたポリオールが立体障害されているので、第1級ヒドロキシル基よりも反応性の低い、第2級ヒドロキシル基を提供する。様々な実施態様では、POエンドブロックが導入されて、ポリエーテルポリオールの比較的反応性の低い第2級ヒドロキシル基の含有量を減少させる。
例えば、特定の実施態様では、ポリエーテルポリオールは、グリセリン開始ポリエーテルトリオールであり、ポリエーテルポリオールは以下の一般構造:
Figure 2016507602
(式中、Aはそれぞれ独立して選択された2〜4個の炭素原子を有する2価の炭化水素基であり、Bはそれぞれ3個の炭素原子を有する2価の炭化水素基であり;且つx、y及びzはそれぞれ1を上回る整数である)
を有する。この実施態様では、ポリエーテルポリオールのポリマー側鎖は、EO、PO及び/又はBOから形成されたランダム及び/又は繰り返し単位を含み、ポリエーテルポリオールのエンドキャップはPO基を含む単位を含む。ポリエーテルポリオールは、通常、20〜100mg KOH/g、更に典型的には35〜75mg KOH/gのヒドロキシル価を有する。
一実施態様では、3000g/モルを上回る分子量、約3の公称官能価、及びPOエンドキャッピングを有するグリセリン開始ポリエーテルトリオールが特に親水性成分において有効である。別の実施態様では、3000g/モルを上回る分子量、約3の公称官能価、及び100%のPOエンドキャップを有するグリセリン開始ポリエーテルトリオールが特に親水性成分において有効である。これらの実施態様のポリエーテルトリオールは、通常、170℃を超える温度で、短時間、例えば、5分間にわたり熱安定性であり、且つプロパントに親水性を付与する。
しかしながら、本開示のポリエーテルポリオールは、ポリエーテルトリオールである必要はない。例えば、500〜3000g/モルの分子量、1の公称官能価、及び100%のEOエンドキャッピングを有するポリエーテルポリオールも特に親水性成分において有効である。この例のポリエーテルポリオールは、通常、170℃を超える温度で、短時間、例えば、5分間にわたり熱安定性であり、且つプロパントに親水性を付与する。
親水性の成分は、酸化防止剤、溶媒及び/又は他の添加剤を更に含み得る。好ましい実施態様では、ポリエーテルポリオールは、酸化防止剤を含む、低揮発性の阻害剤パッケージ(inhibitor package)が配合されている。かかる実施態様では、低揮発性の阻害剤は、高温で、例えば、100℃を上回る温度で、ポリエーテルポリオールの安定性を改善する。
ポリエーテルポリオールは、高温でプロパント上に塗布されても、その帯電防止性と親水性を保持している。これは、プロパントが形成され、そのすぐ後に表面処理が一工程で適用され得るので、多くの利点を提供する。
本開示のポリエーテルポリオールは、通常、2分以下、あるいは3分以下、あるいは4分以下、あるいは5分以下、あるいは6分以下、あるいは7分以下、あるいは8分以下、あるいは10分以下、あるいは12分以下、あるいは14分以下、あるいは16分以下、あるいは18分以下、あるいは20分以下、あるいは30分以下の時間、100℃、あるいは150℃、あるいは170℃、あるいは190℃で熱安定性である。更に、ポリエーテルポリオールは、通常、2分以下、あるいは3分以下、あるいは4分以下、あるいは5分以下、あるいは6分以下、あるいは7分以下、あるいは8分以下、あるいは10分以下、あるいは12分以下、あるいは14分以下、あるいは16分以下、あるいは18分以下、あるいは20分以下、あるいは30分以下の時間、100℃、あるいは150℃、あるいは170℃、あるいは190℃の温度に曝された後に、25質量パーセント未満、あるいは15質量パーセント未満、あるいは10質量パーセント未満、あるいは8質量パーセント未満、あるいは6質量パーセント未満、あるいは5質量パーセント未満、あるいは4質量パーセント未満、あるいは3質量パーセント未満、あるいは2質量パーセント未満、あるいは1質量パーセント未満、あるいは0質量パーセントの質量損失を有する。
一実施態様では、ポリエーテルポリオールは、190℃で4分後に1質量パーセント未満の質量損失を有する。別の実施態様では、ポリエーテルポリオールは、190℃で4分後に2質量パーセント未満の質量損失を有する。更に別の実施態様では、ポリエーテルポリオールは、190℃で4分後に5質量パーセント未満の質量損失を有する。
ポリエーテルポリオールは、通常、表面処理中に存在する100質量部の第4級アンモニウム化合物とポリエーテルポリオールを基準として、5〜95質量部、あるいは25〜75質量部、あるいは40〜80質量部の量で表面処理中に存在する。表面処理中に存在するポリエーテルポリオールの量は、上記の範囲外で変化し得るが、通常、これらの範囲内の整数値と小数値の両方である。
一実施態様では、表面処理は、4:1〜1:4、あるいは3:1〜1:3、あるいは2:3〜1:2の質量比で第4級アンモニウム化合物とポリエーテルポリオールを含む。表面処理中の第4級アンモニウム化合物対ポリエーテルポリオールの比を調整することによって、特定のプロパント、例えば、特定のポリマーコーティングでの使用のために、並びに特定の温度及び圧力を有する特定の地下貯留層内での地下層の水圧破砕のために、表面処理は具体的に調整され得る。
表面処理は更に添加剤を含み得る。好適な添加剤としては、これらに限定するものではないが、界面活性剤、発泡剤、湿潤剤、ブロック剤、染料、顔料、希釈剤、溶媒、特殊な機能性添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線安定剤、殺生物剤、接着促進剤、難燃剤、芳香剤、及び群の組み合わせが挙げられる。例えば、顔料は、表面処理を厚さ及び均質性について視覚的に評価できるようにし、また、様々なマーケティング上の利点も提供し得る。
表面処理は、通常、溶媒を除いて、プロパントの全質量を基準として、0.01〜10質量パーセント、あるいは0.01〜5質量パーセント、あるいは0.01〜4質量パーセント、あるいは0.01〜1質量パーセント、あるいは0.1〜1質量パーセント、あるいは0.1〜0.4質量パーセントの量でプロパントの外表面に存在する。言い換えれば、第4級アンモニウム化合物とポリエーテルポリオールは、典型的には、プロパントの全質量を基準として、0.01〜10質量パーセント、あるいは0.01〜5質量パーセント、あるいは0.01〜4質量パーセント、あるいは0.01〜1質量パーセント、あるいは0.1〜1質量パーセント、あるいは0.1〜0.4質量パーセントの量でプロパントの外表面に存在する。プロパント中に存在する表面処理の量は、上記の範囲外で変化し得るが、通常、これらの範囲内の整数値と小数値の両方である。
表面処理は、通常、プロパントの外表面に適用される。しかしながら、表面処理は、内部であってよい、例えば、使用される成分と混合されて粒子又はポリマーコーティングを形成してもよい。
表面処理は、通常、優れたコーティング安定性と粒子への付着性を要求する用途の場合に選択される。表面処理は、温度範囲にわたって化学的に及び物理的に安定であり、通常、制御されていない方法で高められた圧力及び温度、例えば、通常、地球の表面上で見られる圧力及び温度よりも高い圧力及び温度に曝された時に粒子を溶融、分解、及び/又は剪断しない。
表面処理は、通常、優れた耐加水分解性を示し、水に曝された時に強度と耐久性を損なわない。その結果、プロパントは、水に曝されても、その帯電防止性と親水性を維持する。
表面処理は、通常、無機及びポリマー基材に対して優れた付着性を示す。即ち、表面処理が湿潤し、主に二酸化ケイ素からなる砂粒子の表面などの無機表面と結合し、これも湿潤してポリカルボジイミド及びアクリル樹脂などのポリマーと結合する。
理論に拘束されるものではないが、表面処理は、プロパントの外表面上の水の微細な層を形成する大気中の水分と相互作用すると考えられる。この水の層は、主に水素結合によって所定の位置に保持される。水の層は、静電荷散逸のための導電性パスを提供し且つプロパントの湿潤を容易にする。
表面処理は、高められた温度でプロパント上に適用されても、その帯電防止性と親水性を保持する。これは、プロパントが形成され、そのすぐ後に表面処理が一工程で適用され得るので、多くの利点を提供する。
ここでプロパントに関して、プロパントは、通常、高い温度及び圧力の用途の場合、優れた熱安定性を示す。プロパントは、通常、100℃を上回る、あるいは150℃を上回る、あるいは200℃を上回る、あるいは250℃を上回る、あるいは100℃〜250℃の温度で、及び/又は(上記の温度とは無関係に)7500psiを上回る、あるいは10000psiを上回る、あるいは12500psiを上回る、あるいは15000psiを上回る圧力で安定である。本開示のプロパントは、かかる温度及び圧力に曝された時の剪断又は分解による表面処理の完全な失敗に悩まされない。
キャリア流体の選択に応じて変更可能であるが、プロパントは、通常、0.1〜3.0g/cm、あるいは1.0〜2.0g/cmの嵩比重を有する。更に、かかる実施態様のプロパントは、通常、水圧破砕作業に使用される高強度プロパントを試験するための米国石油協会(API)RP60の推奨法に従って、1.0〜3.0g/cm、あるいは1.6〜3.0g/cmの見かけ密度、即ち、プロパントの単位体積当たりの質量を有する。当業者は、通常、キャリア流体の比重に従ってプロパントの比重を選択し、プロパントが軽量であるか又は選択されたキャリア流体中で実質的に中立的な浮力を示すことが望ましいかどうか選択する。
更に、プロパントは、主に表面処理のために、通常、予想できない凝固を最小限にする。即ち、プロパントは、仮に、キャリア流体の選択及び動作温度及び圧力に応じて予想可能な望ましい方法であっても、凝固するのみである。また、プロパントは、通常、80℃で3000cps未満の粘度を有する低粘度のキャリア流体と適合可能であり、通常、キャリア流体及び高圧に曝される時に、機械的破損及び/又は化学的分解を実質的に受けない。最終的には、プロパントは、通常、経済的なコーティングプロセスを介して被覆され、通常、複数のコーティング層を必要とせず、そのため、製造コストを最小限にする。
上記のように、本開示はまた、プロパントの形成方法又は製造方法も提供する。本開示の方法で使用され得る全ての他の構成材料と同様に、粒子、ポリマーコーティング、及び表面処理(例えば、第4級アンモニウム化合物及びポリエーテルポリオール)は、プロパントに関して全く上記した通りである。本方法は、第4級アンモニウム化合物を含む帯電防止成分とプロパントにポリエーテルポリオールを含む親水性成分とを含む表面処理を適用する工程を含む。
一実施態様では、プロパントは単純に、その上に、即ち、その外表面上に、表面処理が施された、フラクチャー砂の粒子又はポリマー粒子などの粒子を含む。しかしながら、他の実施態様では、プロパントはポリマーを含むか又は粒子上に施されたポリマーコーティングを含む。かかる実施態様では、表面処理を粒子に適用する工程は、ポリマーコーティングの形成と同時に実施される及び/又はポリマーコーティングの形成と同時であってよい。例えば、プロパントが、その上にポリカルボジイミドコーティングが形成された粒子を含む場合、表面処理は、イソシアネートと触媒との反応混合物に含まれてよく、これが高められた温度に加熱されて、ポリカルボジイミドコーティングを形成する。当然ながら、かかる例では、表面処理がプロパントに施されると、粒子はポリカルボジイミドコーティングで被覆される。有利には、表面処理は、プロパントが100℃を上回る、あるいは150℃を上回る、あるいは170℃を上回る、あるいは190℃を上回る、あるいは210℃を上回る、あるいは230℃を上回る、あるいは250℃を上回る温度を有しても、粒子をポリカルボジイミドコーティングで被覆した直後にプロパントに適用され得る。言い換えれば、本方法は、表面処理を適用する工程の前に、該工程と同時に及び/又は該工程の後に、100℃を上回る、あるいは150℃を上回る、あるいは170℃を上回る、あるいは190℃を上回る、あるいは210℃を上回る、あるいは230℃を上回る、あるいは250℃を上回る温度にプロパントを加熱する工程を更に含み得る。
本方法は、任意に、例えば、表面処理の適用工程の前に、表面処理を、適用液、例えば、有機溶媒、アセトン等に分散させる工程を含む。表面処理を適用液に分散させる工程は、プロパントの外表面上への表面処理の適用を容易にし、表面処理がプロパントの外表面上に均一に分散されることを保証するのに役立つ。
様々な技術が、粒子を表面処理で被覆するために使用され得る。これらの技術としては、これらに限定するものではないが、混合、パンコーティング、流動床コーティング、共押出、吹き付け、インサイチュでの表面処理の形成、及び回転ディスクカプセル化(spinning disk encapsulation)が挙げられる。表面処理を粒子に施す技術は、コスト、生産効率、及びバッチサイズに応じて選択される。
一実施態様では、表面処理は、容器、例えば、反応器内での混合を介して粒子上に施される。特に、プロパントの成分、例えば、粒子(被覆又は未被覆)、第4級アンモニウム化合物、及びポリエーテルポリオールが容器に添加されて混合物を形成する。反応混合物は、通常、成分の粘度に見合った撹拌速度で撹拌される。混合技術は、成分を容器に順次又は同時に添加することを含み得ることが理解されるべきである。また、成分は、様々な時間間隔及び/又は温度で容器に添加され得る。
別の実施態様では、表面処理は、吹き付けを介して粒子上に施される。特に、表面処理の個々の成分は、コーティング混合物を形成するために吹き付け装置に接触している。コーティング混合物は、その後、粒子上に吹き付けられてプロパントを形成する。粒子上への表面処理の吹き付けは、通常、表面処理された、均一で、完全なプロパントのコーティングをもたらす。即ち、表面処理は、通常、吹き付け塗布される時に、均一で、切れ目がなく、且つ適切な厚さの許容可能な均一性を有する。吹き付けにより、通常、他の技術と比較してより薄く且つより均一な量の表面処理が施された粒子も得られ、従って、プロパントは経済的に被覆されている。粒子の吹き付けは、更に、連続的な製造プロセスを可能にする。吹き付け温度は、通常、表面処理技術と周囲湿度条件に応じて選択される。更に、表面処理の成分は、成分の粘度に見合った粘度で吹き付けられる。
形成されたプロパントは、通常、上記の方法に従って製造され、地下層及び地下貯留層中に圧入される前に現場外の場所に貯蔵される。このように、コーティングは、通常、地下層及び地下貯留層から現場外で行われる。しかしながら、プロパントが地下層及び地下貯留層中に圧入される直前に製造されてもよいことが理解されるべきである。このシナリオでは、プロパントは、地下層及び地下貯留層の現場外の場所で移動可能な塗布装置を用いて製造され得る。
プロパントは、石油等の採収を促進するために地下層の水圧破砕にとって有用である。典型的な水圧破砕操作では、水圧破砕組成物、即ち、キャリア流体、プロパント、任意に他の様々な成分を含む混合物が製造される。キャリア流体は、坑井の状態に応じて選択され、プロパントと混合されて水圧破砕組成物である混合物を形成する。キャリア流体は、多種多様な流体、例えば、これに限定するものではないが、灯油及び水であってよい。通常、キャリア流体は水である。混合物に添加され得る様々な他の成分としては、これに限定するものではないが、グアーガム、多糖類、及び当業者に公知の他の成分が挙げられる。
混合物は、坑井であり得る、地下貯留層中に圧入されて、地下層の破砕を引き起こす。更に詳細には、水圧破砕は、水圧破砕組成物を圧力下で地下貯留層中に導入するために適用されて、地下層内にフラクチャーを作り出す又は拡大させる。水圧が除かれる時に、プロパントがフラクチャーを開いて保持し、それによって、フラクチャーが地下貯留層から石油系燃料又は他の地下流体を坑井に抽出する能力が増強される。
液体の濾過方法については、本開示のプロパントは、上記のプロパントの形成方法に応じて提供される。一実施態様では、地下流体は、未精製の石油等であってよい。しかしながら、本開示の方法が、本願明細書に詳細に記載されていない他の地下流体、例えば、空気、水、又は天然ガスの濾過を含み得ることが理解されるべきである。
地下流体を濾過するために、未精製の石油、例えば、未濾過の原油を含有する地下貯留層内のフラクチャーが、油抽出の分野で知られた方法によって確認される。未精製の石油は、通常、坑井などの地下貯留層を介して調達されて、原料として、石油ガス、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油、潤滑油、重質ガス、及びコークスなどの精製品を製造するための精製所に提供される。しかしながら、地下貯留層内に残留する原油は、不純物、例えば、硫黄、望ましくない金属イオン、タール、及び高分子量の炭化水素を含み得る。かかる不純物は、製油所設備を汚染し且つ製油所の生産サイクルを長くするので、製油所設備の故障を防ぎ、維持及び洗浄用の製油所設備のダウンタイムを最小限にし、そして精製プロセスの効率を最大限にするために、かかる不純物を最小限にすることが望ましい。
濾過方法については、水圧破砕組成物が、水圧破砕組成物が未濾過の原油に接触するように、地下貯留層中に圧入される。水圧破砕組成物は、通常、1つ以上のフラクチャーが地下層内に形成されるような速度及び圧力で地下貯留層中に圧入される。地下層のフラクチャー内の圧力は、個々の地下層及び/又は地下貯留層に応じて、5000psiを上回り、7000psiを上回り、又は更に10000psiを上回ってよく、フラクチャー内の温度は、通常、70°Fを上回り且つ375°Fという高さであってもよい。
濾過に必要とされていなくても、プロパントは制御放出されるプロパントであってよい。制御放出プロパントは、通常、粒子、ポリマーコーティング、及び表面処理を含む。表面処理は、制御放出されるポリマーコーティングを妨げない。制御放出プロパントの場合、水圧破砕組成物はフラクチャー内であるが、プロパントのポリマーコーティングは、通常、制御された方法での、圧力、温度、pH変化及び/又はキャリア流体への溶解性のために、制御された方法で溶解するか、又はポリマーコーティングは、粒子が部分的に曝露されて制御放出を達成するように粒子の周りに施される。ポリマーの完全な溶解は、ポリマーコーティングの厚さ及びフラクチャー内の温度及び圧力に依存するが、通常、1〜4時間以内に起こる。「完全な溶解」との用語は、一般に、1%未満のコーティングが粒子上に又はその周りに施されたままであることを意味することが理解されるべきである。制御放出は、粒子のフラクチャー内の原油への遅延曝露を可能にする。粒子が微生物又は触媒などの活性剤を含む実施態様では、粒子は、通常、液体を濾過又は洗浄するための制御された方法で、液体、例えば、原油と接触しなければならない反応部位を有する。実施する場合、制御放出は、反応部位の原油への段階的な曝露を提供して、活性部位を飽和から保護する。同様に、活性物質は、通常、遊離酸素との直接的な接触に敏感である。制御放出は、特に活性物質が微生物又は触媒である時に、活性物質を酸素による飽和から保護するために、活性物質の原油への段階的な曝露を提供する。
流体を濾過するために、制御放出後にポリマーコーティングを実質的に含まない粒子は、地下層の流体、例えば、原油に接触する。「実質的に含まない」との用語は、上で規定されるように、ポリマーコーティングの完全な溶解が生じて、1%未満の表面処理が粒子上に又はその周りに施されたままであることを意味することが理解されるべきである。この用語は、通例、上記の「完全な溶解」との用語と区別なく使用される。活性剤が使用される実施態様では、流体との接触時に、粒子は、通常、生物的な分解を通して原油から不純物、例えば、硫黄、望ましくない金属イオン、タール、及び高分子量の炭化水素を濾過する。上記のように、砂/焼結セラミック粒子及び微生物/触媒の組み合わせは、適切な支持を提供し、更に不純物を濾過、即ち、除去するための、原油の濾過に特に有用である。従って、プロパントは、通常、粒子をフラクチャー内の原油に遅延曝露させることによって原油を濾過する。
濾過した原油は、通常、油の抽出分野で知られた方法を通して、地下層内のフラクチャーを介して地下貯留層から抽出される。濾過された原油は、通常、原料として石油精製所に供給され、粒子は、通常、フラクチャーに残る。
あるいは、耐用命数の終りに近いフラクチャー、例えば、現在の油抽出方法によって経済的に抽出できない原油を含有するフラクチャーでは、粒子が、流体としてフラクチャーから天然ガスを抽出するために使用されてもよい。特に活性剤が利用される粒子は、粒子及び/又は活性剤の反応部位と流体とを接触させることによって炭化水素を分解し、流体中の炭化水素をプロパン又はメタンに変換する。その後、プロパン又はメタンは、通常、天然ガスの抽出分野で知られた方法を通して地下貯留層のフラクチャーから回収される。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図しており、決して本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではない。
実施例
上記のように、本開示は、帯電防止成分と親水性成分を含む表面処理を含むプロパントを提供する。以下の「帯電防止成分」との標題の第1章は、帯電防止成分とその第4級アンモニウム化合物の説明及び実施例を記載している。以下の「親水性成分」との標題の第2章は、親水性成分及びそのポリエーテルポリオールの説明及び実施例を記載している。以下の「実施例1〜10」との標題の最終章は、本開示に従って形成されたプロパントを説明する。更に詳細には、実施例1〜10は、帯電防止成分と親水性成分を含む表面処理を、被覆された粒子の外表面に施すことによって形成されるプロパントである。
帯電防止成分
帯電防止成分1〜5は、第4級アンモニウム化合物(クワット)1〜5を含む。クワット1〜5の構造的な特徴と熱安定性を以下の表1に記載する。
熱安定性を試験するために、それぞれのクワットの試料を、指定温度(170℃、190℃等)でIR熱源を備えたTA Instruments社製のQ5000型熱重量分析計で分析する。指定温度に4分間曝した後、試料の質量損失パーセンテージを計算する。より低い質量損失パーセンテージは、熱安定性の指標である。
Figure 2016507602
帯電防止成分1〜5を、体積抵抗率及び電荷減衰の測定によりプロパント試料1〜12上の帯電防止剤としてのそれらの有効性について試験する。体積抵抗率及び電荷減衰の測定を以下の表2に記載する。
体積抵抗率及び電荷減衰を試験するために、プロパント試料1〜12を、帯電防止成分1〜5を被覆された粒子(その上にポリカルボジイミドコーティングが施された粒子)の外表面に適用することによって形成する。コーティングは、100質量部の粒子を基準として、約3.5質量部の量で、粒子の外表面上に存在するポリカルボジイミドコーティングである。粒子は40/70オタワフラクチャリング砂である。言い換えれば、粒子は、212〜425μmの直径を有するオタワフラクチャリング砂である。帯電防止成分1〜5を、表2に記載された量で、被覆された粒子の外表面に適用する。
プロパント試料が形成されてから、体積抵抗率(Ω−m)を、粉体測定セル(#6221)を有するTera−Ohm−Meter 6206を用いて測定する。体積抵抗率(ρDと呼ばれることも多い)は、材料を通過する単位面積当たりの電流の量に対する単位厚さ当たりの直流電圧低下の比として規定されている。体積抵抗率は、材料がどのように容易に材料のバルクに電気を通すかを示す。
体積抵抗(Rと呼ばれることも多い)は、試験下で対象の材料の反対側で接触する(特定の配置の)2つの電極間を通過する電流に対するdc電圧の比として規定されている。体積抵抗はオームで報告されている。体積抵抗の実験室の測定は、Deutsches Insitut fur Normung E.V. (DIN) 53 482により行う。
体積抵抗率を、以下の式によって試験片の体積抵抗と物理的形状から決定する:
ρ=RA/L
(式中、
ρ:体積抵抗(Ω−m)
:体積抵抗(Ω)
A:電極面積(m
L:試験片の厚さ(m))
プロパント試料を形成してから、電荷減衰測定も実施した。電荷減衰測定は、プロパント試料が電荷を放散する能力を測定する。特に、電荷減衰時間(t50と呼ばれることが多い)は、電解強度がその初期値の50%まで減衰するのにかかる時間である。
電荷減衰測定は、英国規格BS7506に従って実施される。プロパント試料を、400000ボルトのバンデグラフ発電機を用いて30秒間コロナ帯電させる。電界強度を、Chubb JCI 111静電気測定器を用いて測定する。
全ての体積抵抗率及び電荷減衰の測定を、周囲条件(27℃、4%の相対湿度)で実施する。
以下の表2は、その外表面に帯電防止成分1〜5が施されたプロパント試料1〜12における体積抵抗率及び電荷減衰時間測定の試験結果を記載する。一般に、プロパント試料の体積抵抗性と電荷減衰時間数が低い程、帯電防止成分がより有効である。
Figure 2016507602
ここで表1と表2に関して、クワット1及び2は、170℃を超える温度で熱安定性であり且つプロパント試料に優れた帯電防止性を付与する。特に、クワット1及び2は、より高い分子量(500g/モルを上回る)の硫酸アニオンを有するカチオン性クワットである。このように、500g/モルを上回る分子量を有するカチオン性クワットは、特に帯電防止成分に有効である。
親水性成分
親水性成分1〜14は、ポリエーテルポリオール1〜11を含み、場合により、1種以上の酸化防止剤も含む。ポリエーテルポリオール1〜11の熱安定性の構造的な特徴を以下の表3に記載する。
Figure 2016507602
親水性成分1〜14を親水性及び熱安定性について試験する。試験結果を以下の表4に記載する。
親水性を試験するために、プロパント試料1〜14を、被覆された粒子、即ち、その上にポリカルボジイミドコーティングが施された粒子の外表面に親水性成分1〜14を適用することによって形成する。コーティングは、100質量部の粒子を基準として、約3.5質量部の量で、粒子の外表面上に存在するポリカルボジイミドコーティングである。粒子は40/70オタワフラクチャー砂である。言い換えれば、粒子は、212〜425μmの直径を有するオタワフラクチャー砂である。親水性成分1〜14を、プロパントの全質量を基準として0.1質量パーセントの量で、それぞれ被覆された粒子の外表面に適用する。
親水性を試験するために、50gのプロパント試料(その上に親水性成分を有する)を、ビーカー内の500mlの水に添加する。対象の観察は、それぞれのプロパント試料の親水性/疎水性について行われる。更に詳細には、水に加えられたプロパント試料によって空気が表面に保持され且つ捕捉されるかどうかを観察し、また、プロパント試料の水中での凝塊形成のし易さについて観察する。次に、プロパント試料に1〜5の間の数値評価を割り当てる。プロパント試料が凝塊形成し且つ空気を保持する場合、5の評価を与える(疎水性として特徴づけられる)。プロパント試料がビーカーの底で均一に分散し且つ空気を保持しない場合、1の評価を与える(親水性として特徴づけられる)。このように、評価が低い程、プロパント試料とその親水性成分の親水性が高い。未被覆砂を含む粒子は、ベンチマークとして1の値と見なす。
熱安定性を試験するために、それぞれの親水性成分の試料を、指定温度(170℃、190℃等)でIR熱源を備えたTA Instruments社製のQ5000型熱重量分析計で分析する。4分間の指定温度への曝露後に、試料の質量損失パーセンテージを計算する。より低い質量損失パーセンテージ数は、熱安定性の目安である。
Figure 2016507602
酸化防止剤A(AO A)は、ベンゼンプロパン酸及び3,5−ビス(1,1−ジメチル−エチル)−4−ヒドロキシ−C7〜C9分枝鎖状アルキルエステルを含む液体ヒンダードフェノール酸化防止剤である。
酸化防止剤B(AO B)は、ベンゼンアミン、N−フェニル−、2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物を含む液体芳香族アミン酸化防止剤である。
ここで表3及び表4に関して、ポリエーテルポリオール1は、170℃を超える温度で熱安定性であり且つ親水性を、親水性成分1で形成されたプロパントに付与する。特に、ポリエーテルポリオール1はグリセリンで開始され、3000g/モルの分子量を有し、3の公称官能価を有し、且つ100%POエンドキャップされている。同様に、ポリエーテルポリオール2は、170℃を超える温度で熱安定性であり、且つ親水性を親水性成分2で形成されたプロパントに付与する。ポリエーテルポリオール2もグリセリンで開始され、3606g/モルの分子量を有し、3の公称官能価を有し、且つPOエンドキャップされている。そのため、3000g/モルを上回る分子量、約3の公称官能価、及びPOエンドキャップを有するグリセリン開始ポリエーテルポリオールは、特に、親水性成分において有効である。
ポリエーテルポリオール3、4及び6は、170℃を超える温度で熱安定性であり且つ親水性をプロパントに付与する。特に、これらのポリエーテルポリオールは、500〜3000g/モルの分子量、1の公称官能価を有し、且つ100%エンドキャップされている。そのため、500〜3000g/モルの間の分子量、約1の公称官能価、及びEOエンドキャップを有するポリオールも、特に、親水性成分において有効である。
実施例1〜10
実施例1〜10は、被覆された粒子の外表面に施された表面処理を含む本開示に従って形成されたプロパントである。コーティングは、100質量部の粒子を基準として、約3.5質量部の量で粒子の外表面に存在するポリカルボジイミドコーティングである。粒子は40/70オタワフラクチャー砂である。即ち、粒子は、212〜425μmの直径を有するオタワフラクチャー砂である。表面処理1〜10を、プロパントの全質量を基準として0.2質量パーセントの量で、それぞれ被覆された粒子の外表面(ポリカルボジイミドを含む)に適用する。表面処理された被覆粒子の均一なコーティングを保証するために、アセトンを塗布液として使用する。
実施例1〜10を形成するために、ミキサーでコーティングされた粒子の形成に基づいて、表面処理をミキサーに加える。ミキサーとその中の被覆粒子は、表面処理が添加された時、170℃の温度である。被覆粒子と表面処理を約4分間混合する。更に詳細には、粒子を約3分間混合し、その後、表面処理を施す。表面処理を施したら、粒子と表面処理を更に約1分間混合して実施例1〜10のプロパントを形成する。
実施例1〜10を形成するために使用される成分と成分の量を以下の表5に開示する。
Figure 2016507602
表面コーティング1〜10は、170℃を超える温度で熱安定性であり且つ実施例1〜10のプロパントに親水性と帯電防止性を付与する。
添付の特許請求の範囲が詳細な説明に記載された表現及び特定の化合物、組成物、又は方法に限定されず、これらが添付の特許請求の範囲内に入る特定の実施態様の間で変化し得ることが理解されるべきである。様々な実施態様の特定の特徴又は態様を記載するために本願明細書に依存する任意のマーカッシュ群に関しては、様々な、特別な及び/又は予想しない結果が、全ての他のマーカッシュ要素とは無関係にそれぞれのマーカッシュ群の各要素から得られ得ることが理解されるべきである。マーカッシュ群の各要素は、独立して又は組み合わせて依存してよく、且つ添付の特許請求の範囲内の特別な実施態様に適切な根拠を提供する。
また、本開示の様々な実施態様を記載する際に依存する範囲及び部分範囲が、独立して及びまとめて添付の特許請求の範囲内に入ることが理解されるべきであり、かかる値が明確に本願明細書に記載されていない場合でも、その中の整数値及び/又は小数値を含む全ての範囲を記載し且つ考慮することが理解されるべきである。当業者は、列挙された範囲と部分的範囲が本開示の様々な実施態様を十分に説明し且つ可能にし、かかる範囲及び部分範囲が更に2分の1、3分の1、4分の1、5分の1等に線引きされ得ることを容易に認識している。単なる一例として、「0.1から0.9までの」範囲は、更に下3分の1、即ち、0.1〜0.3、中3分の1、即ち、0.4〜0.6、及び上3分の1、即ち、0.7〜0.9に線引きされてよく、これらは個々に及びまとめて添付の特許請求の範囲内であり、且つ個々に及び/又はまとめて依存し且つ添付の特許請求の範囲内の特別な実施態様に適切な根拠を提供する。更に、「少なくとも」、「上回る」、「未満」、「以下」等の範囲を規定又は変更する用語に関しては、かかる用語が部分範囲及び/又は上限又は下限を含むことが理解されるべきである。別の例として、「少なくとも10」の範囲は、固有に少なくとも10〜35の部分範囲、少なくとも10〜25の部分範囲、25〜35の部分範囲等を含み、それぞれの部分範囲は、個別に及び/又はまとめて依存してよく且つ添付の特許請求の範囲内の特別な実施態様に適切な根拠を提供する。最終的に、開示された範囲内の個別の数は、添付の特許請求の範囲内の特別な実施態様に依存してよく且つ適切な根拠を提供する。例えば、「1から9までの」範囲は、様々な個別の整数、例えば、3、並びに小数点(又は分数)を含む個別の数、例えば、4.1を含み、これらは添付の特許請求の範囲内の特別な実施態様に依存してよく且つ適切な根拠を提供する。
本開示は例示的に記載されており、使用されている用語は、限定ではなく説明の用語の範疇であることを意図していることが理解されるべきである。明らかに、本開示の多くの変更及び改変が上記の教示に照らして可能である。従って、添付の特許請求の範囲内では、本開示は、具体的に記載されたもの以外でも実施され得ることが理解されるべきである。

Claims (19)

  1. 地下層を水圧破砕するためのプロパントであって、前記プロパントが、
    A.第4級アンモニウム化合物を含む帯電防止成分;及び
    B.ポリエーテルポリオールを含む親水性成分
    を含む表面処理を含む、前記プロパント。
  2. 鉱物、セラミック、砂、ナッツ殻、砂利、鉱山尾鉱、石炭灰、岩石、製錬スラグ、珪藻土、破砕炭、雲母、おがくず、木材チップ、樹脂粒子、ポリマー粒子、及びこれらの組み合わせの群から選択される粒子を含む、請求項1に記載のプロパント。
  3. ポリウレタン、ポリカルボジイミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリアクリレート、エポキシ、ポリスチレン、ポリスルフィド、ポリオキサゾリドン、ポリイソシアヌレート、ポリシリケート(ケイ酸ナトリウム)、ポリ塩化ビニル、フェノールホルムアルデヒド樹脂(ノボラック及びレゾール)、及びそれらの組み合わせの群から選択されるポリマーを含む前記粒子に施されたポリマーコーティングを更に含み、前記表面処理が前記ポリマーコーティングの外表面に施される、請求項2に記載のプロパント。
  4. 前記ポリマーコーティングがポリカルボジイミドを含む、請求項3に記載のプロパント。
  5. 前記第4級アンモニウム化合物が塩化物アニオンを含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載のプロパント。
  6. 前記第4級アンモニウム化合物が硫酸アニオンを含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載のプロパント。
  7. 前記第4級アンモニウム化合物が170℃の温度で4分間曝露された後に5質量パーセント未満の質量損失を有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載のプロパント。
  8. 前記第4級アンモニウム化合物が150〜5000g/モルの質量平均分子量を有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載のプロパント。
  9. 前記ポリエーテルポリオールが250〜10000g/モルの質量平均分子量を有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載のプロパント。
  10. 前記ポリエーテルポリオールが1〜8の公称官能価を有する、請求項1から9までのいずれか1項に記載のプロパント。
  11. 前記ポリエーテルポリオールが、4:1〜1:15のモル比でエチレンオキシ基とプロピレンオキシ基を含む、請求項1から10までのいずれか1項に記載のプロパント。
  12. 前記ポリエーテルポリオールが約100%のプロピレンオキシエンドキャップを含む、請求項1から11までのいずれか1項に記載のプロパント。
  13. 前記ポリエーテルポリオールが170℃以上の温度に4分間曝露された後に5質量パーセント未満の質量損失を有する、請求項1から12までのいずれか1項に記載のプロパント。
  14. 前記表面処理が更に酸化防止剤を含む、請求項1から13までのいずれか1項に記載のプロパント。
  15. 前記表面処理が4:1〜1:4の質量比で前記第4級アンモニウム化合物と前記ポリエーテルポリオールを含む、請求項1から14までのいずれか1項に記載のプロパント。
  16. プロパントの全質量を基準として、0.01〜1質量パーセントの前記表面処理を含む、請求項1から15までのいずれか1項に記載のプロパント。
  17. 地下層を水圧破砕するための請求項1から16までのいずれか1項に記載のプロパントの形成方法であって、表面処理をプロパント上に施す工程を含む、前記方法。
  18. 表面処理を施す工程の前に、それと同時に及び/又はその後に、150℃よりも高い温度までプロパントを加熱する工程を更に含む、請求項17に記載の方法。
  19. キャリア流体及び請求項1から16までのいずれか1項に記載のプロパントを含む混合物を用いて地下貯留層を規定する地下層の水圧破砕方法であって、混合物を地下貯留層中に圧入して地下層の破砕を引き起こす工程を含む、前記方法。
JP2015547450A 2012-12-14 2013-12-09 プロパント Pending JP2016507602A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261737550P 2012-12-14 2012-12-14
US61/737,550 2012-12-14
PCT/US2013/073892 WO2014093229A1 (en) 2012-12-14 2013-12-09 A proppant

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016507602A true JP2016507602A (ja) 2016-03-10

Family

ID=49883259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015547450A Pending JP2016507602A (ja) 2012-12-14 2013-12-09 プロパント

Country Status (11)

Country Link
US (1) US20150315458A1 (ja)
EP (1) EP2931831A1 (ja)
JP (1) JP2016507602A (ja)
KR (1) KR20150097592A (ja)
CN (1) CN104937070A (ja)
AR (1) AR095003A1 (ja)
AU (1) AU2013359614A1 (ja)
BR (1) BR112015013864A2 (ja)
CA (1) CA2895064A1 (ja)
MX (1) MX2015007622A (ja)
WO (1) WO2014093229A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10106732B2 (en) 2013-01-04 2018-10-23 Carbo Ceramics Inc. Proppant having non-uniform electrically conductive coatings and methods for making and using same
US10870793B2 (en) 2013-01-04 2020-12-22 Carbo Ceramics, Inc. Electrically conductive proppant and methods for energizing and detecting same in a single wellbore
WO2016168719A1 (en) * 2015-04-16 2016-10-20 Carbo Ceramics, Inc. Proppant having non-uniform electrically conductive coatings and methods for making and using same
US10294413B2 (en) 2015-11-24 2019-05-21 Carbo Ceramics Inc. Lightweight proppant and methods for making and using same
WO2018011058A1 (en) * 2016-07-11 2018-01-18 Byk-Chemie Gmbh An organoclay composition and its use
EP3519530B1 (de) * 2016-09-30 2020-12-02 Wacker Chemie AG Beschichtete stützmittel für fracking-förderverfahren
US20180118972A1 (en) * 2016-11-02 2018-05-03 Covestro Llc Reducing erosion of oil field pumping and transfer equipment
US10385261B2 (en) 2017-08-22 2019-08-20 Covestro Llc Coated particles, methods for their manufacture and for their use as proppants
CN108611086B (zh) * 2018-05-07 2020-09-04 中国石油天然气股份有限公司 一种覆膜支撑剂及其制备方法
CN109705836A (zh) * 2019-01-24 2019-05-03 陕西科技大学 一种双壳层覆膜砂支撑剂的制备方法
WO2020185373A1 (en) * 2019-03-11 2020-09-17 Dow Global Technologies Llc Coated proppants
US11827849B2 (en) 2019-08-13 2023-11-28 Xpand Oil & Gas Solutions, Llc Gas generating compositions and uses

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6582819B2 (en) * 1998-07-22 2003-06-24 Borden Chemical, Inc. Low density composite proppant, filtration media, gravel packing media, and sports field media, and methods for making and using same
US7153575B2 (en) * 2002-06-03 2006-12-26 Borden Chemical, Inc. Particulate material having multiple curable coatings and methods for making and using same
US8227026B2 (en) * 2004-09-20 2012-07-24 Momentive Specialty Chemicals Inc. Particles for use as proppants or in gravel packs, methods for making and using the same
WO2006088603A1 (en) * 2005-01-21 2006-08-24 Fairmount Minerals, Ltd. Soluble diverting agents
US20100028682A1 (en) * 2006-09-29 2010-02-04 Seiji Shinohara Optical functional film
AU2009309692B2 (en) * 2008-10-29 2015-02-05 Basf Se A proppant
US20110160101A1 (en) * 2009-12-28 2011-06-30 Bryan Naderhoff Resin coated particulates

Also Published As

Publication number Publication date
CA2895064A1 (en) 2014-06-19
WO2014093229A1 (en) 2014-06-19
KR20150097592A (ko) 2015-08-26
MX2015007622A (es) 2015-12-03
BR112015013864A2 (pt) 2017-07-11
US20150315458A1 (en) 2015-11-05
EP2931831A1 (en) 2015-10-21
AR095003A1 (es) 2015-09-16
AU2013359614A1 (en) 2015-07-02
CN104937070A (zh) 2015-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016507602A (ja) プロパント
US8770294B2 (en) Proppant having a polyamide imide coating
US10501683B2 (en) Proppant
AU2009309692B2 (en) A proppant
US9938454B2 (en) Resin-coated proppant and methods of use
US10370586B2 (en) Proppant
MX2013012855A (es) Agente de sosten.
KR20150127231A (ko) 프로판트
US9714378B2 (en) Proppant
WO2014120599A1 (en) A proppant