JP2016506815A - 接着剤フィルムラミネート - Google Patents

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Abstract

外科用ステープラ又は締結器具は、概して、例えば、流動性の取付部分によって締結具カートリッジ及び/又はアンビルに解放可能に取り付けられた、組織厚さコンペンセータ等の層を含み得る。流動性の取付部分は、無制限に流動性であり得る。流動性の取付部分は、層が締結具カートリッジに設置される時点から、層が患者組織に埋め込まれる時点まで流動性であり得る。流動性の取付部分は、感圧接着剤を含み得る。流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータを含む基層と、感圧接着剤を含む基層の表面の少なくとも一部分上の接着剤層と、を含む接着剤ラミネートを含み得る。流動性の取付部分を含む製造物品、及び流動性の取付部分を製造し、使用する方法も説明される。

Description

(関連出願の相互参照)
本非暫定的特許出願は、米国特許法第120条に基づく2011年4月29日出願の米国特許出願第13/097,891号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER COMPRISING AN ADJUSTABLE ANVIL」、現在は米国特許公開第2012/0080489号の一部継続出願であり、これは米国特許法第120条に基づく2010年9月30日出願の米国特許出願第12/894,377号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」、現在は米国特許公開第2012/0080334号の一部継続出願であり、それらの開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、外科用器具に関し、様々な実施形態において、組織を切断及びステープル留めするために設計される外科用切断及びステープル留め器具並びにそれらのためのステープルカートリッジに関する。
本発明の特徴及び利点、並びにそれらを実現する方法は、本発明の実施形態の以下の説明を添付の図面と併せて参照することでより明らかとなり、また本発明自体のより深い理解が得られるであろう。
リンクトリガーによる自動後退と、ラチェット手動後退機構とを含むハンドル部分を備えた、外科用ステープル留め及び切断器具の左正面斜視図である。 図1の外科用ステープル留め及び切断器具の、細長いシャフトの一部分を切り取り、ハンドルハウジングの右半分のシェルを取り除いて、自動の発射終了移動後退機構と手動の発射後退機構とを露出させた、右後部斜視図である。 図1の外科用ステープル留め及び切断器具のハンドル部分及び細長いシャフトの右後部斜視分解図である。 図1の一部分解した外科用ステープル留め及び切断器具の右側面立面図である。 閉鎖機構を閉じてクランプした状態であり、側面つめ発射機構が第1のストロークを完了しており、手動後退機構が取り除かれて、発射機構の自動後退をトリガーする連結ラックの遠位リンクが露出している、図1の一部分解した外科用ステープル留め及び切断器具の右後部斜視図である。 エンドエフェクタが開き、後退防止機構が係合した初期状態である、図4の一部分解した外科用ステープル留め及び切断器具の左側面立面図である。 遠位リンクが後退防止解放レバーを作動させ、前方にロックした直後に、連結ラックを後退させる状態にある、図1の分解した外科用ステープル留め及び切断器具の左側詳細立面図である。 図1の外科用ステープル留め及び切断器具の手動後退機構の、アイドラー、後部ギア、手動後退レバー、及びラチェットつめの右分解斜視図である。 後退防止機構が、図8の手動後退レバーの作動の前に張力/圧縮併用ばねから外されている完全に発射された連結ラックに係合している、図1の外科用ステープル留め及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 後退防止解放レバー、後部ギア、及び手動発射解放レバーの隠れた部分が点線で示されている、図9の外科用ステープル留め及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 手動発射解放レバーの作動により手動で連結ラックを後退させた後の、図10の外科用ステープル留め及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 連結ラックが省略され、手動発射解放レバーが後退防止機構を係脱させていることを描写する、図11の外科用ステープル留め及び切断器具の一部分解した左側面立面図である。 連結ラックが後退位置にあり、後退防止解放レバーが近位側に配置され、後退防止プレートが発射ロッドに係合している、代替の後退防止解放機構の右側面立面図である。 図13の後方ギア、自動後退カムホイール、及び最も遠位リンクの右詳細側面立面図である。 更なる発射ストロークにより自動後退カムホイールが遠位側に摺動して後退防止解放レバーをロックさせ、後退防止機構を係脱させた後の、自動解放機構の右側面立面図である。 ステープルチャネルに含まれている交換可能ステープルカートリッジの右半分を伴う、開いたステープル適用アセンブリの左前側斜視図である。 完全な交換可能ステープルカートリッジと非関節接合シャフト構成を伴う、図16のステープル適用アセンブリの分解斜視図である。 ステープルカートリッジのカートリッジ本体内に配置可能な複数のステープルドライバの斜視図である。 図16のステープル適用アセンブリの、2ピースのナイフ及び発射バー(「E字形梁部材」)の斜視図である。 ステープル適用アセンブリのステープルカートリッジのウェッジスレッドの斜視図である。 図16のステープル適用アセンブリの中心線21−21に沿った長手方向断面の左側面立面図である。 交換可能ステープルカートリッジがなく、かつステープルチャネルの遠位部分がない、図16の開いたステープル適用アセンブリの斜視図である。 ステープルカートリッジの内部ステープルドライバ、並びに2ピースのナイフ及び発射バーの一部分を描写する、図16のステープル適用アセンブリの線23−23に沿った断面の正面立面図である。 2ピースのナイフとウェッジスレッドとの間の中央接触点を含むだけでなく、ステープルカートリッジ内のステープルとステープルドライバを示すため横方向にずれている、図16の閉じたステープル適用アセンブリの線24−24の長手方向軸に概ね沿った左側面立面図である。 ステープルカートリッジ交換に典型的な、2ピースのナイフがわずかにより後退した、図24のステープル適用アセンブリの左側面詳細立面図である。 図24に表される構造に対応し、2ピースのナイフが発射し始めている、図25のステープル適用アセンブリの左側面詳細立面図である。 2ピースのナイフ及び発射バーが遠位側に発射された後の、図24の閉じたステープル適用アセンブリの左側断面立面図である。 ステープルカートリッジの発射及び2ピースのナイフの後退後の、図27の閉じたステープル適用アセンブリの左側断面立面図である。 2ピースのナイフがロックアウト位置に落ちることができるようになっている、図28のステープル適用アセンブリの左側断面詳細立面図である。 未発射位置にある発射アセンブリを描写し、また更にアクチュエータの解放停止部と係合されたスレッドを描写する、本開示の様々な実施形態に従って様々な要素が取り除かれたエンドエフェクタアセンブリのつかみ部の部分斜視図である。 一部発射位置にある発射アセンブリを描写し、また更にアクチュエータの解放停止部から係脱したスレッドを描写する、様々な要素が取り除かれた図29Aのつかみ部の部分斜視図である。 シャフトと取り外し可能なエンドエフェクタとを含む、外科用ステープル留め器具の斜視図である。 図30の外科用ステープル留め器具のシャフト及びエンドエフェクタの部分斜視図である。 図30の外科用ステープル留め器具のシャフトに組み立てられたエンドエフェクタの部分斜視図である。 図30の外科用ステープル留め器具のシャフトに組み立てられたエンドエフェクタの別の部分斜視図である。 図30の外科用ステープル留め器具のシャフトに連結されていないエンドエフェクタを示す部分断面立面図である。 図30の外科用ステープル留め器具のシャフトに連結されたエンドエフェクタを示し、また更に、開いたロック解除位置にあるスライドカラーを示す部分断面立面図である。 図30の外科用ステープル留め器具のシャフトに連結されたエンドエフェクタを示し、また更に、閉じたロック位置にあるスライドカラーを示す部分断面立面図である。 コンポーネントが取り除かれた状態で示されている、図30のエンドエフェクタの分解図である。 図30のシャフトの分解図である。 第1のシーケンス中にステープルが未発射位置から発射位置へと移動した状態で示されている、閉位置のアンビル、並びに剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚さコンペンセータを備えるステープルカートリッジの長手方向断面図である。 発射シーケンスが完了した後の開位置にあるアンビルを示す、図39のアンビル及びステープルカートリッジの別の断面図である。 未発射位置にあるステープルを示す、図39のステープルカートリッジの部分詳細図である。 未発射位置にあるステープルを示す、剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚さコンペンセータを備えるステープルカートリッジの断面立面図である。 図42のステープルカートリッジの詳細図である。 未発射位置にあるステープルを示す、開位置にあるアンビル、並びに剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚さコンペンセータを備えるステープルカートリッジの立面図である。 未発射位置にあるステープル、及びアンビルと組織厚さコンペンセータとの間に捕捉された組織を示す、閉位置にあるアンビル、並びに剛性支持部分及び圧縮可能な組織厚さコンペンセータを備えるステープルカートリッジの立面図である。 図45のアンビル及びステープルカートリッジの詳細図である。 アンビルとステープルカートリッジとの間に配置された、異なる厚さを有する組織を示す、図45のアンビル及びステープルカートリッジの立面図である。 図47に示されている、図45のアンビル及びステープルカートリッジの詳細図である。 異なるステープル内に捕捉された異なる組織厚さを補償する、組織厚さコンペンセータを示す図である。 ステープルラインにより切断された1本又は2本以上の脈管に対して圧縮圧力をかけている、組織厚さコンペンセータを示す図である。 ステープル内に捕捉された組織を示す図である。 ステープル内に捕捉された厚い組織及び組織厚さコンペンセータを示す図である。 ステープル内に捕捉された薄い組織及び組織厚さコンペンセータを示す図である。 ステープル内に捕捉された中間の厚さを有する組織及び組織厚さコンペンセータを示す図である。 少なくとも1つの実施形態による、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、エンドエフェクタの部分断面図である。 別の代替実施形態による、エンドエフェクタの部分断面図である。 屈曲した状態で示されているエンドエフェクタの部分断面図である。 解放状態にある、図58のエンドエフェクタの部分断面図である。 組織厚さコンペンセータを支持部分に対して保持するように構成された横方向保持部材を備える、ステープルカートリッジの断面斜視図である。 組織をステープル留めするために用いられる、図60のステープルカートリッジの断面図である。 カートリッジ本体と、複数の発射可能な取付部材によってカートリッジ本体に取り付けられた組織厚さコンペンセータとを含む、ステープルカートリッジの斜視図である。 図62のステープルカートリッジの分解図である。 図62のステープルカートリッジの立面図である。 未発射位置にある発射可能な取付部材を示す、図64の断面線に沿った図62のステープルカートリッジの断面図である。 発射された破砕位置にある発射可能な取付部材を示す、図64の断面線に沿った図62のステープルカートリッジの断面図である。 組織厚さコンペンセータの斜視図である。 ステープルカートリッジに組み立てられた図167の組織厚さコンペンセータの斜視図である。 図68の組織厚さコンペンセータ及びステープルカートリッジの分解図である。 組織厚さコンペンセータの近位端の詳細図である。 ステープルカートリッジに組み立てられた図70の組織厚さコンペンセータの部分立面図である。 図71の組織厚さコンペンセータ及びステープルカートリッジの平面図である。 組織厚さコンペンセータをステープルカートリッジに対して保持するためのマウントの正面図である。 図73のマウントの側面図である。 図73のマウントの背面図である。 図73のマウントの底面図である。 組織厚さコンペンセータをステープルカートリッジのカートリッジ本体に対して解放可能に保持するように構成された保持ピンを含む、ステープルカートリッジの部分断面図である。 図77のステープルカートリッジの部分断面斜視図であり、その部分が説明の目的で取り除かれている。 打ち負かされた状態の保持ピンを示す、図77のステープルカートリッジの部分断面図である。 同様に打ち負かされた状態の保持ピンを示す、図77のステープルカートリッジの部分断面斜視図である。 閉じた状態のクランプを示す、組織厚さコンペンセータをカートリッジ本体に対して解放可能に保持するように構成されたクランプを含む、ステープルカートリッジの部分断面図である。 開いた状態のクランプを示す、図80のステープルカートリッジの部分断面図である。 組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料などの層が、その上に配置されたステープルカートリッジの斜視図であり、ステープルカートリッジが、エンドエフェクタの切れ刃に対して配置され、エンドエフェクタの残りの部分が、説明の目的で取り除かれている。 ステープルカートリッジの遠位キャビティ内に配置された層の遠位端を切断するための切れ刃を示す、図81Aのステープルカートリッジの断面平面図であり、切れ刃が未配備であり、ステープルが明確性の目的で省略されている。 図81Aのステープルカートリッジの断面平面図であり、層の遠位端を切断するための切れ刃が配備され、ステープルが明確性の目的で省略されている。 近位コネクタ及び遠位コネクタによってカートリッジ本体に固定された組織厚さコンペンセータを描写し、また更に未発射位置にある発射アセンブリを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリのつかみ部の斜視図である。 作動前位置にあるアクチュエータを描写する、図84のつかみ部の部分平面図である。 作動位置にあるアクチュエータを描写する、図84のつかみ部の部分平面図である。 図85Bのつかみ部の詳細図である。 作動位置にあるアクチュエータを描写し、また更に、破砕された近位及び遠位コネクタを描写する、図84のつかみ部の立面図である。 図85Aのアクチュエータのタブと係合したカートリッジ本体のスレッドを描写する、様々な要素が取り除かれた図84のつかみ部の部分立面図である。 アクチュエータのタブから係脱させたカートリッジ本体のスレッドを描写する、様々な要素が取り除かれた図84のつかみ部の部分立面図である。 アクチュエータの解放停止部に対する発射アセンブリの発射バーを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリのつかみ部の部分平面図である。 アクチュエータの解放停止部を通って延在する発射アセンブリの発射バーを描写する、図87Aのつかみ部の部分平面図である。 カートリッジ本体に固定された組織厚さコンペンセータを描写し、また更に、未発射位置にある発射アセンブリを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリのつかみ部の斜視図である。 つかみ部を通って延在するアクチュエータを描写し、また更に、未発射位置にある発射アセンブリを描写する、様々な要素が透明画で示された図88のつかみ部の部分立面図である。 作動状態の保持ピンを示す、組織厚さコンペンセータをカートリッジ本体に対して解放可能に保持するように構成された保持ピンを含む、ステープルカートリッジの部分断面図である。 停止状態の保持ピンを示す、図90のステープルカートリッジの部分断面図である。 保持ピンを停止させるように構成されている、図90のステープルカートリッジのアクチュエータの斜視図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体から解放された組織厚さコンペンセータを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリの締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 ステープルカートリッジアセンブリのカートリッジ本体に固定された組織厚さコンペンセータを描写する、図93Aの締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 発射前位置にある発射アセンブリを描写する、様々な要素が取り除かれた図93Aの締結具カートリッジアセンブリの立面図である。 一部発射位置にある発射アセンブリを描写する、様々な要素が取り除かれた図93Aの締結具カートリッジアセンブリの立面図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体から解放された組織厚さコンペンセータを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリの締結具カートリッジアセンブリの部分斜視図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体から解放された組織厚さコンペンセータを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリの締結具カートリッジアセンブリの部分斜視図である。 カートリッジ本体のブリッジ内に保持された組織厚さコンペンセータのマウントを描写する、図95の締結具カートリッジアセンブリの部分断面図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体から解放された組織厚さコンペンセータを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリの締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体に固定された組織厚さコンペンセータを描写する、図97の締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体に固定された組織厚さコンペンセータを描写し、また更に、クランプ解除位置にあるエンドエフェクタを描写する、図97のエンドエフェクタアセンブリの立面断面図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体に固定されていない組織厚さコンペンセータを描写し、また更に、クランプ位置にあるエンドエフェクタアセンブリを描写する、図97のエンドエフェクタアセンブリの立面断面図である。 それ自体から延在する複数の保持機構を含む上側組織厚さコンペンセータと、下側組織厚さコンペンセータを含むステープルカートリッジと、を備えるステープルカートリッジアプリケータアセンブリの斜視図である。 ステープルカートリッジチャネル内に配置され、アンビルがステープルカートリッジアプリケータアセンブリの上に閉じられている、図101のステープルカートリッジアプリケータアセンブリの立面図である。 図101のステープルカートリッジアプリケータがエンドエフェクタから取り除かれている、再び開いた位置にある図102のアンビルの立面図である。 図101の上側組織厚さコンペンセータと下側組織厚さコンペンセータとの中間に配置された組織の断面図である。 組織にステープル留めされ、切断部材によって切断された、上側組織厚さコンペンセータ及び下側組織厚さコンペンセータを示す断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、アンビルに取り付けられるように構成された上側組織厚さコンペンセータを備える、ステープルカートリッジアプリケータアセンブリの斜視図である。 ステープルカートリッジチャネル内に配置され、アンビルが上側組織厚さコンペンセータに向かって移動されている、図106のステープルカートリッジアプリケータアセンブリの立面図である。 上側組織厚さコンペンセータがアンビルと係合した後にエンドエフェクタから取り除かれている、図106のステープルカートリッジアプリケータを示す。 図106の上側組織厚さコンペンセータに向かって移動されているアンビルの断面端面図である。 上側組織厚さコンペンセータと係合したアンビルの断面端面図である。 本発明の非限定的な1つの実施形態による、解放可能に保持されたバットレス材料の一片を有するステープルカートリッジの斜視図である。 図109のステープルカートリッジ及びバットレス材料の一片の分解斜視図であり、バットレス材料の一片が、そこから延在する複数の部材を含む。 本発明の非限定的な1つの実施形態による、ステープルキャビティと係合した図110の部材を示す、図109の線111−111に沿った断面図である。 本発明の非限定的な1つの実施形態による、ステープルカートリッジのステープルキャビティと係合した部材を含むバットレス材料の一片の断面図である。 本発明の非限定的な1つの実施形態による、ステープルカートリッジのステープルキャビティから分離された部材を示す、図112の分解図である。 取り外し可能な及び/又は交換可能なステープル脚ガイドを備える、ステープルカートリッジの支持部分の部分斜視図である。 ステープルカートリッジから配備されているステープルを示す、図114のステープルカートリッジの部分断面図である。 ステープルカートリッジが発射された後の、図114の断面詳細図である。 カートリッジ本体から延在する突起を描写する、本開示の様々な実施形態による、カートリッジ本体、シェル、及び組織厚さコンペンセータの部分斜視図である。 シェルから延在する突起を描写する、本開示の様々な実施形態による、カートリッジ本体、シェル、及び組織厚さコンペンセータの部分斜視図である。 エンドエフェクタアセンブリのカートリッジ本体のステープルキャビティ内に配置されたステープルを描写し、また更に、未成形構成のステープルを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリの部分断面図である。 ステープルキャビティから射出されたステープルを描写し、また更に、成形構成のステープルを描写する、図119のエンドエフェクタアセンブリの部分断面図である。 ロック構成のロックを描写する、本開示の様々な実施形態によるステープル及びロックの斜視図である。 ロック構成のロックを描写する、図121のステープル及びロックの斜視図である。 ステープルキャビティ内の発射前位置にあるロックを描写し、また更に、ロック構成のロックを描写する、図121のステープル及びロックの斜視図である。 ステープルキャビティ内の発射位置にあるロックを描写し、また更に、ロック解除構成のロックを描写する、図121のステープル及びロックの斜視図である。 締結具カートリッジアセンブリのカートリッジ本体内のロックキャビティから延在するロックを描写する、本開示の様々な実施形態によるエンドエフェクタアセンブリの締結具カートリッジアセンブリの斜視図である。 ロック解除構成のロック及びそのロックに固定されていないコネクタを描写する、図125のロックの断面図である。 カートリッジ本体、コネクタ、組織厚さコンペンセータ、及び一部組み立てられた位置にあるロックを描写する、図125の締結具カートリッジアセンブリの部分断面図である。 ロック構成のロックを描写し、クランプ位置にあるアンビルを描写し、また未発射位置にあるドライバキーを描写する、図125の締結具カートリッジアセンブリの部分断面図である。 ロック構成のロックを描写し、クランプ位置にあるアンビルを描写し、また更に、一部発射位置にあるドライバキーを描写する、図125の締結具カートリッジアセンブリの部分断面図である。 ロック解除構成のロックを描写し、クランプ位置にあるアンビルを描写し、また更に、発射位置にあるドライバキーを描写する、図125の締結具カートリッジアセンブリの部分断面図である。 一部発射位置にある発射部材を示す、エンドエフェクタの断面図である。 一部埋め込まれた組織厚さコンペンセータから離れて移動されている支持部分を示す、図130のエンドエフェクタの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、異なる高さを有するステープルドライバを備えるステープルカートリッジの部分切り取り図である。 図132のステープルドライバ、及びその上に支持された異なる未発射高さを有するステープルを示す図である。 少なくとも1つの実施形態による、組織厚さコンペンセータ及び支持部分を備えるステープルカートリッジの断面図である。 組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 図141のステープルの先端を取り囲む領域の詳細図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 図143のステープルの先端を取り囲む領域の詳細図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、組織厚さコンペンセータ、ステープルガイド層、及び未発射位置にあるステープルの部分断面図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、ステープルガイド層、及び未発射位置にある複数のステープルの斜視図である。 組織厚さコンペンセータ及びステープルカートリッジ本体の分解図である。 ステープルカートリッジを支持するように構成された枢動可能なつかみ部を含む、使い捨て搭載ユニットの立面図である。 使い捨て搭載ユニットのエフェクタ内に配置された組織厚さコンペンセータアプリケータの斜視図である。 図149の組織厚さコンペンセータアプリケータの上面斜視図である。 図149の組織厚さコンペンセータアプリケータの底面斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、異なる高さ及び凹凸があるデッキ表面を有するステープルドライバを備える、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、異なる高さ及び段付きのデッキ表面を有するステープルドライバを備える、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタの断面図である。 変化する厚さを含む組織厚さコンペンセータ、異なる高さを有するステープルドライバ、及び異なる未成形高さを有するステープルを示す図である。 組織に埋め込まれた図154のステープル及び組織厚さコンペンセータを示す図である。 ステープルカートリッジ本体に取り付けられた組織厚さコンペンセータの部分断面図である。 図156の組織厚さコンペンセータ及びステープルカートリッジの部分断面図である。 図156の組織厚さコンペンセータの部分分解図である。 組織厚さコンペンセータ、ステープルカートリッジ本体、及び発射部材の部分分解図である。 図159の実施形態の部分立面図である。 ステープルカートリッジの底面図である。 図161のステープルカートリッジの詳細底面図である。 ステープルドライバ配列を示す、ステープルカートリッジの分解図である。 ステープルカートリッジに取り付けられ、かつ保持具とステープルカートリッジとの中間に配置された組織厚さコンペンセータなどの層を伴った保持具の実施形態の斜視図であり、保持具、層、及びステープルカートリッジが、外科用ステープラに対して配置され、ステープルカートリッジチャネルが、説明の目的で取り除かれている。 図164の保持具の斜視図である。 図164の保持具、層、及びステープルカートリッジの平面図である。 図164の保持具、層、及びステープルカートリッジの断面図であり、ステープルの先端が、ステープルカートリッジ内のステープルキャビティから層の中に延在する。 保持具の実施形態の斜視図であり、その保持具が、移動可能なカム部分及びロッキングタブを含む。 ステープルカートリッジに取り付けられた図168の保持具の斜視図であり、ステープルカートリッジ及び保持具が、外科用ステープラのエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネルへの挿入のために配置されている。 外科用ステープラのエンドエフェクタのカートリッジチャネルの中に配置されているが、完全には挿入されていない、図168の保持具の平面図である。 図170のステープルカートリッジチャネルの中に配置されているが、完全には挿入されていない、図168の保持具の断面端面図である。 図170のステープルカートリッジチャネル内に完全に挿入された、図168の保持具の平面図である。 図170のステープルカートリッジチャネル内に完全に挿入された、図168の保持具の断面端面図であり、保持具がロック解除され、ステープルカートリッジから取り除かれている。 少なくとも1つの実施形態によるエンドエフェクタインサートの平面図である。 図174のエンドエフェクタインサートの立面図である。 図174のエンドエフェクタインサートの斜視図である。 外科用器具のエンドエフェクタのアンビルに係合しているエンドエフェクタインサートを描写する、図174のエンドエフェクタインサートの部分斜視図である。 外科用器具のエンドエフェクタのステープルカートリッジに係合しているエンドエフェクタインサートを描写する、図174のエンドエフェクタインサートの部分斜視図である。 外科用器具のエンドエフェクタに係合しているエンドエフェクタインサートを描写する、図174のエンドエフェクタインサートの立面図である。 外科用器具のエンドエフェクタ内に配置された、図174のエンドエフェクタインサートの立面図である。 ステープルカートリッジ層と、ステープルカートリッジに対して配置されたアンビル取り付け可能な層とを含むステープルカートリッジアセンブリの実施形態の部分斜視図である。 図181のステープルカートリッジアセンブリの部分斜視図であり、アンビル取り付け可能な層が、ステープルカートリッジに締結されている。 ステープルカートリッジ層と、ステープルカートリッジに対して配置されたアンビル取り付け可能な層とを含むステープルカートリッジアセンブリの実施形態の部分斜視図であり、アンビル取り付け可能な層の近位端部分が、接着剤又は溶接によってステープルカートリッジの取付機構に取り付けられ、アンビル取り付け可能な層の一部分が、説明の目的で透明であるように示されている。 図183のステープルカートリッジアセンブリの部分斜視図であり、アンビル取り付け可能な層の近位端部分の角部が、ステープルカートリッジから取り外され、それから離すよう持ち上げられた状態で示されている。 ステープルカートリッジ層と、ステープルカートリッジに対して配置されたアンビル取り付け可能な層とを含むステープルカートリッジアセンブリの実施形態の部分斜視図であり、アンビル取り付け可能な層が、ステープルカートリッジ層に取り付けられている。 図185のステープルカートリッジ層、及びそれに取り付けられたアンビル取り付け可能な層の詳細図である。 アンビル取り付け可能な層の実施形態の部分平面図である。 切れ刃により切断されている、図187のアンビル取り付け可能な層の部分平面図である。 少なくとも1つの実施形態による、スリーブの組織コンペンセータの平面図である。 図189の組織コンペンセータの斜視図である。 図189の組織コンペンセータの立面図である。 組織厚さコンペンセータの斜視図である。 ステープルカートリッジに取り付けられた、図192の組織厚さコンペンセータの斜視図である。 図192の別の組織厚さコンペンセータと少なくとも部分的に重なっている、図192の1つの組織厚さコンペンセータの詳細図である。 組織厚さコンペンセータが取り付けられている、ステープルカートリッジの斜視図である。 図195の別の組織厚さコンペンセータと少なくとも部分的に重なっている、図195の1つの組織厚さコンペンセータの詳細図である。 複数の層を含む組織厚さコンペンセータを含む、ステープルカートリッジの分解図である。 患者組織の片側に埋め込まれた図197の組織厚さコンペンセータ、及び組織の反対側に埋め込まれた図197の別の組織厚さコンペンセータを示す断面図である。 様々な実施形態による、ステープルカートリッジ及び組織厚さコンペンセータを備える、ステープル留め器具のエンドエフェクタの分解斜視図である。 様々な実施形態による、図199の組織厚さコンペンセータの断面図である。 様々な実施形態による、複数の円形片を含む組織厚さコンペンセータの上面図である。 様々な実施形態による、複数の円形片を含む組織厚さコンペンセータの上面図である。 様々な実施形態による、組織厚さコンペンセータの断面図である。 様々な実施形態による、組織厚さコンペンセータの上面図である。 様々な実施形態による、複数の六角形片を含む組織厚さコンペンセータの上面図である。 様々な実施形態による、複数の片を含む締結された組織厚さコンペンセータの上面図である。 様々な実施形態による、複数のスリットを含む組織厚さコンペンセータの上面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジ及び層の分解図である。 少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジとアンビルとの間に捕捉された層及び組織Tの断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、円柱形の滑り止めを含む層の斜視図である。 図207Cの層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、線形突出部を含む層の斜視図である。 図209の層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、ドーム形の突出部を含む層の斜視図である。 図211の層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、線形凹部を含む層の斜視図である。 図213の層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、線形突出部を含む層の斜視図である。 図215の層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、線形突出部を含む層の斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、円錐形の突出部を含む層の斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、ピラミッド形の突出部を含む層の斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、図219の層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、層の斜視図である。 図221の層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、凹部を含む層の斜視図である。 図223の層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数のステープル成形ポケットを含むアンビルとステープルカートリッジとの間に捕捉された、低減した厚さを有する部分と組織Tとを含む層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数のステープル成形ポケットを含むアンビルとステープルカートリッジとの間に捕捉された、複数の突出部と組織Tとを含む層の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、外科用器具のエンドエフェクタのアンビルに固定された、組織厚さコンペンセータなどの層の斜視断面図である。 アンビルに固定された図225の層の断面図である。 図225の層の断面図である。 ステープルカートリッジと共に使用するための保持具の実施形態の斜視図である。 ステープルカートリッジ及びアンビル取り付け可能な層と係合した図228の保持具を含む、ステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。 図229のステープルカートリッジアセンブリの平面図である。 図229のステープルカートリッジアセンブリの断面端面図であり、ステープルカートリッジアセンブリが、エンドエフェクタのステープルカートリッジチャネルに挿入され、エンドエフェクタのアンビルが、それに対して配置されている。 図231に示されるステープルカートリッジアセンブリ及びエンドエフェクタの断面端面図であり、アンビルがアンビル取り付け可能な層及び保持具に押し付けられている。 図231に示されるステープルカートリッジアセンブリ及びエンドエフェクタの断面平面図であり、アンビルが保持具から持ち上げられ、取り付けられたアンビル取り付け可能な層が保持具から取り除かれている。 図231に示されるエンドエフェクタの断面平面図であり、アンビル取り付け可能な層がアンビルに取り付けられ、保持具が取り除かれている。 少なくとも1つの実施形態による、アンビル取り付け可能な層の実施形態の斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、アンビル取り付け可能な層の実施形態の斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、アンビル取り付け可能な層の実施形態の斜視図である。 配備可能な取付機構を有するアンビル取り付け可能な層の実施形態の斜視図であり、配備可能な取付機構が、未配備構成である。 図238のアンビル取り付け可能な層の斜視図であり、配備可能な取付機構が、配備構成で示されている。 エンドエフェクタのアンビルに対して配置された図238のアンビル取り付け可能な層の断面平面図であり、配備可能な取付機構が、アンビルのスロット内に配備されている。 配備可能な取付機構を有するアンビル取り付け可能な層の実施形態の斜視図であり、配備可能な取付機構が、未配備構成である。 図241のアンビル取り付け可能な層の斜視図であり、配備可能な取付機構が、配備構成で示されている。 エンドエフェクタのアンビルに対して配置された図241のアン器具ビル取り付け可能な層の断面平面図であり、配備可能な取付機構が、アンビルのスロット内に配備されている。 少なくとも1つの実施形態による、アンビル及び組織厚さコンペンセータの分解斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による、複数のステープル成形ポケットを含むアンビル、及び成形ポケットと整合された複数のカプセルを含む、組織厚さコンペンセータなどのアンビル取り付け可能な層の断面平面図である。 図245のアンビル取り付け可能な層のカプセルの詳細図である。 組織の反対側に配置されたステープルカートリッジからのステープルによってステープル留めされる組織に対して配置された、図245のアンビル及びアンビル取り付け可能な層を示す図である。 図247のステープルカートリッジに向かって移動された図245のアンビル、及びステープルカートリッジから一部発射されたステープルを示す図である。 アンビル及び患者組織に対して配置されたアンビル取り付け可能な層の実施形態の断面図であり、ステープルカートリッジのステープルが、層及び患者組織を通って発射される。 アンビル及び患者組織に対して配置されたアンビル取り付け可能な層の実施形態の断面図であり、ステープルカートリッジのステープルが、層及び患者組織を通って発射される。 アンビル及びステープルカートリッジチャネルを備える外科用器具に挿入されている保持具アセンブリを示しており、挿入用具の一部分が説明の目的で取り除かれている。 外科用器具に挿入されている図251の保持具アセンブリを示しており、挿入用具の一部分が説明の目的で取り除かれている。 ステープルカートリッジをステープルカートリッジチャネル内に係合させるように、また組織厚さコンペンセータなどのアンビル取り付け可能な層をアンビルと係合させるように保持具に対して移動されている、図251の挿入用具を示しており、挿入用具の一部分が説明の目的で取り除かれている。 アンビル取り付け可能な層及びステープルカートリッジから保持具を係脱するように保持具に対して移動されている、図251の挿入用具を示しており、挿入用具の一部分が説明の目的で取り除かれている。 ステープルカートリッジと係合した保持具の実施形態の斜視図であり、アンビル取り付け可能な層が、保持具と係合した配備可能な取付機構を有し、保持具が、エンドエフェクタへの挿入のために配置されている。 図255の保持具の斜視図である。 図255の保持具の立面図である。 エンドエフェクタに挿入された図255の保持具、ステープルカートリッジ、及びアンビル取り付け可能な層の立面図であり、アンビル取り付け可能な層の配備可能な取付機構が配備され、アンビル及びアンビル取り付け可能な層の一部分が説明の目的で取り除かれている。 エンドエフェクタに挿入された保持具の実施形態の立面図であり、配備可能な取付機構を有するアンビル取り付け可能な層が保持具上に配置され、保持具、アンビル取り付け可能な層、及びアンビルの一部分が説明の目的で取り除かれている。 図259の保持具の立面図であり、保持具が、アンビル取り付け可能な層の配備可能な取付機構を配備し、保持具、アンビル取り付け可能な層、及びアンビルの一部分が説明の目的で取り除かれている。 図259の保持具、アンビル取り付け可能な層、及びアンビルの詳細立面図であり、配備可能な取付機構が配備されておらず、保持具、アンビル取り付け可能な層、及びアンビルの一部分が説明の目的で取り除かれている。 図259の保持具、アンビル取り付け可能な層、及びアンビルの詳細立面図であり、配備可能な取付機構がアンビル内のスロットの中に配備されており、保持具、アンビル取り付け可能な層、及びアンビルの一部分が説明の目的で取り除かれている。 特定の非限定的な実施形態による、流動性の取付部分を含む組織厚さコンペンセータを示す。 特定の非限定的な実施形態による、ステープルカートリッジ内のスロットと整合された無応力位置にある感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、ステープルカートリッジに解放可能に取り付けられた図264の感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、流動性の取付部分を含む組織厚さコンペンセータを示す。 特定の非限定的な実施形態による、ステープルカートリッジ内のステープルキャビティと整合された無応力位置にある感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、ステープルカートリッジに解放可能に取り付けられた図267の感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、接着剤タブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けるためのタブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けるためのタブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けるためのタブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けるためのタブを備える感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態によるアプリケータを使用して、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態によるアプリケータを使用して、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態によるアプリケータを使用して、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態によるアプリケータを使用して、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態によるアプリケータを使用して、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 特定の非限定的な実施形態による、アンビルに解放可能に取り付けられた感圧接着剤ラミネートを示す。 アンビルから延在する埋め込み可能な遷移部分と、ステープルカートリッジから延在する埋め込み可能な遷移部分とを含む、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタの斜視図である。 図293の外科用ステープル留め器具のアンビルとステープルカートリッジとの間に配置された組織を描写する図である。
対応する参照符号は、複数の図面の全体にわたって対応する部材を示す。本明細書において説明される例示は、一形態による本発明の特定の実施形態を示し、かかる例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されない。
本出願の出願人は、また、以下に示す米国特許出願も所有し、それらのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
米国特許出願第12/894,311号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH RECONFIGURABLE SHAFT SEGMENTS」(現在は米国特許公開第2012/0080496号)、
米国特許出願第12/894,340号、発明の名称「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES SUPPORTING NON−LINEARLY ARRANGED STAPLES AND SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH COMMON STAPLE−FORMING POCKETS」(現在は米国特許公開第2012/0080482号)、
米国特許出願第12/894,327号、発明の名称「JAW CLOSURE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」(現在は米国特許公開第2012/0080499号)、
米国特許出願第12/894,351号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENTS WITH SEPARATE AND DISTINCT FASTENER DEPLOYMENT AND TISSUE CUTTING SYSTEMS」(現在は米国特許公開第2012/0080502号)、
米国特許出願第12/894,338号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE HAVING A NON−UNIFORM ARRANGEMENT」(現在は米国特許公開第2012/0080481号)、
米国特許出願第12/894,369号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A SUPPORT RETAINER」(現在は米国特許公開第2012/0080344号)、
米国特許出願第12/894,312号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING MULTIPLE LAYERS」(現在は米国特許公開第2012/0080479号)、
米国特許出願第12/894,377号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」(現在は米国特許公開第2012/0080334号)、
米国特許出願第12/894,339号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH COMPACT ARTICULATION CONTROL ARRANGEMENT」(現在は米国特許公開第2012/0080500号)、
米国特許出願第12/894,360号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH A VARIABLE STAPLE FORMING SYSTEM」(現在は米国特許公開第2012/0080484号)、
米国特許出願第12/894,322号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH INTERCHANGEABLE STAPLE CARTRIDGE ARRANGEMENTS」(現在は米国特許公開第2012/0080501号)、
米国特許出願第12/894,350号、発明の名称「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES WITH DETACHABLE SUPPORT STRUCTURES AND SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH SYSTEMS FOR PREVENTING ACTUATION MOTIONS WHEN A CARTRIDGE IS NOT PRESENT」(現在は米国特許公開第2012/0080478号)、
米国特許出願第12/894,383号、発明の名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING BIOABSORBABLE LAYERS」(現在は米国特許公開第2012/0080345号)、
米国特許出願第12/894,389号、発明の名称「COMPRESSIBLE FASTENER CARTRIDGE」(現在は米国特許公開第2012/0080335号)、
米国特許出願第12/894,345号、発明の名称「FASTENERS SUPPORTED BY A FASTENER CARTRIDGE SUPPORT」(現在は米国特許公開第2012/0080483号)、
米国特許出願第12/894,306号、発明の名称「COLLAPSIBLE FASTENER CARTRIDGE」(現在は米国特許公開第2012/0080332号)、
米国特許出願第12/894,318号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF CONNECTED RETENTION MATRIX ELEMENTS」(現在は米国特許公開第2012/0080480号)、
米国特許出願第12/894,330号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND AN ALIGNMENT MATRIX」(現在は米国特許公開第2012/0080503号)、
米国特許出願第12/894,361号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」(現在は米国特許公開第2012/0080333号)、
米国特許出願第12/894,367号、発明の名称「FASTENING INSTRUMENT FOR DEPLOYING A FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」(現在は米国特許公開第2012/0080485号)、
米国特許出願第12/894,388号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND A COVER」(現在は米国特許公開第2012/0080487号)、
米国特許出願第12/894,376号、発明の名称「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF FASTENER CARTRIDGES」(現在は米国特許公開第2012/0080486号)、
米国特許出願第13/097,865号、発明の名称「SURGICAL STAPLER ANVIL COMPRISING A PLURALITY OF FORMING POCKETS」(現在は米国特許公開第2012/0080488号)、
米国特許出願第13/097,936号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER」(現在は米国特許公開第2012/0080339号)、
米国特許出願第13/097,954号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A VARIABLE THICKNESS COMPRESSIBLE PORTION」(現在は米国特許公開第2012/0080340号)、
米国特許出願第13/097,856号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES POSITIONED WITHIN A COMPRESSIBLE PORTION THEREOF」(現在は米国特許公開第2012/0080336号)、
米国特許出願第13/097,928号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING DETACHABLE PORTIONS」(現在は米国特許公開第2012/0080490号)、
米国特許出願第13/097,891号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER COMPRISING AN ADJUSTABLE ANVIL」(現在は米国特許公開第2012/0080489号)、
米国特許出願第13/097,948号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING AN ADJUSTABLE DISTAL PORTION」(現在は米国特許公開第2012/0083836号)、
米国特許出願第13/097,907号、発明の名称「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE ASSEMBLY」(現在は米国特許公開第2012/0080338号)、
米国特許出願第13/097,861号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING PORTIONS HAVING DIFFERENT PROPERTIES」(現在は米国特許公開第2012/0080337号)、
米国特許出願第13/097,869号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE LOADING ASSEMBLY」(現在は米国特許公開第2012/0160721号)、
米国特許出願第13/097,917号、発明の名称「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE COMPRISING ALIGNMENT MEMBERS」(現在は米国特許公開第2012/0083834号)、
米国特許出願第13/097,873号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE PORTION」(現在は米国特許公開第2012/0083833号)、
米国特許出願第13/097,938号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING COMPRESSIBLE DISTORTION RESISTANT COMPONENTS」(現在は米国特許公開第2012/0080491号)、
米国特許出願第13/097,924号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は米国特許公開第2012/0083835号)、
米国特許出願第13/242,029号、発明の名称「SURGICAL STAPLER WITH FLOATING ANVIL」(現在は米国特許公開第2012/0080493号)、
米国特許出願第13/242,066号、発明の名称「CURVED END EFFECTOR FOR A STAPLING INSTRUMENT」(現在は米国特許公開第2012/0080498号)、
米国特許出願第13/242,086号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK」、
米国特許出願第13/241,912号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK ARRANGEMENT」、
米国特許出願第13/241,922号、発明の名称「SURGICAL STAPLER WITH STATIONARY STAPLE DRIVERS」、
米国特許出願第13/241,637号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH TRIGGER ASSEMBLY FOR GENERATING MULTIPLE ACTUATION MOTIONS」(現在は米国特許公開第2012/0074201号)、
米国特許出願第13/241,629号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH SELECTIVELY ARTICULATABLE END EFFECTOR」(現在は米国特許公開第2012/0074200号)、
米国出願第13/433,096号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF CAPSULES」(現在は米国特許公開第2012/0241496号)、
米国出願第13/433,103号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF LAYERS」(現在は米国特許公開第2012/0241498号)、
米国出願第13/433,098号、発明の名称「EXPANDABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は米国特許公開第2012/0241491号)、
米国出願第13/433,102号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A RESERVOIR」(現在は米国特許公開第2012/0241497号)、
米国出願第13/433,114号、発明の名称「RETAINER ASSEMBLY INCLUDING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は米国特許公開第2012/0241499号)、
米国出願第12/433,136号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING AT LEAST ONE MEDICAMENT」(現在は米国特許公開第2012/0241492号)、
米国出願第13/433,141号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CONTROLLED RELEASE AND EXPANSION」(現在は米国特許公開第2012/0241493号)、
米国出願第13/433,144号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING FIBERS TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」(現在は米国特許公開第2012/0241500号)、
米国出願第13/433,148号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING STRUCTURE TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」(現在は米国特許公開第2012/0241501号)、
米国出願第13/433,155号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING RESILIENT MEMBERS」(現在は米国特許公開第2012/0241502号)、
米国出願第13/433,163号、発明の名称「METHODS FOR FORMING TISSUE THICKNESS COMPENSATOR ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLERS」(現在は米国特許公開第2012/0248169号)、
米国出願第13/433,167号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は米国特許公開第2012/0241503号)、
米国出願第13/433,175号、発明の名称「LAYERED TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(現在は米国特許公開第2012/0253298号)、
米国出願第13/433,179号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATORS FOR CIRCULAR SURGICAL STAPLERS」(現在は米国特許公開第2012/0241505号)、
米国出願第13/433,115号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CAPSULES DEFINING A LOW PRESSURE ENVIRONMENT」、
米国出願第13/433,118号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISED OF A PLURALITY OF MATERIALS」、
米国出願第13/433,135号、発明の名称「MOVABLE MEMBER FOR USE WITH A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」、
米国出願第13/433,140号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND METHOD FOR MAKING THE SAME」、
米国出願第13/433,147号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CHANNELS」、
米国出願第13/433,126号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING TISSUE INGROWTH FEATURES」、
米国出願第13/433,132号、発明の名称「DEVICES AND METHODS FOR ATTACHING TISSUE THICKNESS COMPENSATING MATERIALS TO SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、及び
米国出願第13/433,129号、発明の名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF MEDICAMENTS」。
本出願の出願人は、また、以下に示す米国特許出願も所有し、それらのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
米国出願第11/216,562号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」(現在は米国特許第7,669,746号)、
米国出願第11/714,049号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH ANVIL HAVING STAPLE FORMING POCKETS OF VARYING DEPTHS」(現在は米国特許公開第2007/0194082号)、
米国出願第11/711,979号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」(現在は米国特許第8,317,070号)、
米国出願第11/711,975号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH STAPLE DRIVERS OF DIFFERENT HEIGHT」(現在は米国特許公開第2007/0194079号)、
米国出願第11/711,977号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH STAPLE DRIVER THAT SUPPORTS MULTIPLE WIRE DIAMETER STAPLES」(現在は米国特許第7,673,781号)、
米国出願第11/712,315号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH MULTIPLE STACKED ACTUATOR WEDGE CAMS FOR DRIVING STAPLE DRIVERS」(現在は米国特許第7,500,979号)、
米国出願第12/038,939号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」(現在は米国特許第7,934,630号)、
米国出願第13/020,263号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」(現在は米国特許公開第2011/0147434号)、
米国出願第13/118,278号、発明の名称「ROBOTICALLY−CONTROLLED SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」(現在は米国特許公開第2011/0290851号)、
米国出願第13/369,629号、発明の名称「ROBOTICALLY−CONTROLLED CABLE−BASED SURGICAL END EFFECTORS」(現在は米国特許公開第2012/0138660号)、
米国出願第12/695,359号、発明の名称「SURGICAL STAPLING DEVICES FOR FORMING STAPLES WITH DIFFERENT FORMED HEIGHTS」(現在は米国特許公開第2010/0127042号)、及び
米国出願第13/072,923号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」(現在は米国特許公開第2011/0174863号)。
本出願の出願人は、また、本明細書と同日に出願され、それらのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる、以下に示す米国特許出願も所有する。
米国出願第_______________号、発明の名称「SURGICAL STAPLING CARTRIDGE WITH LAYER RETENTION FEATURES」(代理人整理番号END7104USCIP1/110606CIP1)、
米国出願第_______________号、発明の名称「ACTUATOR FOR RELEASING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FROM A FASTENER CARTRIDGE」(代理人整理番号END6848USCIP2/100533CIP2)、
米国出願第_______________号、発明の名称「RELEASABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND FASTENER CARTRIDGE HAVING THE SAME」(代理人整理番号END6848USCIP3/100533CIP3)、
米国出願第_______________号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(代理人整理番号END6848USCIP4/100533CIP4)、
米国出願第_______________号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A CUTTING MEMBER FOR RELEASING TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」(代理人整理番号END6848USCIP5/100533CIP5)、
米国出願第_______________号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE COVER」(代理人整理番号END7201USNP/120294)、
米国出願第_______________号、発明の名称「ANVIL LAYER ATTACHED TO A PROXIMAL END OF AN END EFFECTOR」(代理人整理番号END7102USCIP2/110604CIP2)、
米国出願第_______________号、発明の名称「LAYER COMPRISING DEPLOYABLE ATTACHMENT MEMBERS」(代理人整理番号END7102USCIP3/110604CIP3)、
米国出願第_______________号、発明の名称「END EFFECTOR COMPRISING A DISTAL TISSUE ABUTMENT MEMBERS」(代理人整理番号END7102USCIP4/110604CIP4)、
米国出願第_______________号、発明の名称「LAYER ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLE CARTRIDGES」(代理人整理番号END6232USCIP1/070348CIP1)、
米国出願第_______________号、発明の名称「IMPLANTABLE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLE CARTRIDGES」(代理人整理番号END6232USCIP2/070348CIP2)、
米国出願第_______________号、発明の名称「MULTIPLE THICKNESS IMPLANTABLE LAYERS FOR SURGICAL STAPLING DEVICES」(代理人整理番号END6840USCIP2/100525CIP2)、
米国出願第_______________号、発明の名称「RELEASABLE LAYER OF MATERIAL AND SURGICAL END EFFECTOR HAVING THE SAME」(代理人整理番号END6232USCIP3/070348CIP3)、
米国出願第_______________号、発明の名称「ACTUATOR FOR RELEASING LAYER OF MATERIAL FROM A SURGICAL END EFFECTOR」(代理人整理番号END6232USCIP4/070348CIP4)、及び
米国出願第_______________号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A COMPRESSIBLE PORTION」(代理人整理番号END7200USNP/120302)。
本明細書で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び用途の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的な実施形態について、これから説明することにする。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の例を添付図面に示す。本明細書で詳細に説明され、添付の図面に示される装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態である点、並びに、本発明の様々な実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されるものである点は、当業者であれば理解されるところであろう。1つの例示的な実施形態との関連において例示又は説明された特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。こうした改変及び変形は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
本明細書全体を通して、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「1つの実施形態」、又は「実施形態」等の参照は、その実施形態との関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「1つの実施形態において」、又は「実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしもすべてが、同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の実施形態で、任意の好適なやり方で組み合わせることができる。故に、1つの実施形態に関して例示又は説明された特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。こうした改変及び変形は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準にして用いられている。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語は、本明細書では図面に関連して使用することができることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの配向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
腹腔鏡下及び最小侵襲の外科手技を実施するための様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、本明細書で開示する様々な方法及び装置が、例えば、開放性外科手技を含む、多数の外科手技及び用途で用いられ得ることが、当業者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読むにつれ、本明細書に開示される様々な器具を、例えば、天然の開口部から、又は組織に形成された切開口若しくは穿刺穴から、といったように任意の方法で体内に挿入することが可能である点は、当業者には更に認識されるところであろう。これらの器具の作動部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接挿入されてもよく、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを進めることが可能な作業通路を有するアクセス装置を介して挿入されてもよい。
図1及び2において、外科用ステープル留め及び切断器具8010は、細長いステープルチャネル8016へのその枢動取り付け部を中心に繰り返し開閉することができる、アンビル8014を備え得る。ステープル適用アセンブリ8012はアンビル8014とチャネル8016とを含み得、このアセンブリ8012は、細長いシャフト8018に近位側に取り付けられて実施部分8022を形成し得る。ステープル適用アセンブリ8012が閉じているとき、又は少なくとも実質的に閉じているときに、実施部分8022は、トロカールにステープル適用アセンブリ8012を挿入するのに好適な、十分に小さな断面を呈し得る。様々な実施形態において、アセンブリ8012は、シャフト8018に接続されたハンドル8020によって操作することができる。このハンドル8020は、例えば、細長いシャフト8018及びステープル適用アセンブリ8012をシャフト8018の長手方向軸を中心に回転させる回転ノブ8030などの、ユーザー制御を含み得る。閉鎖トリガー8026は、ピストルグリップ8036の前で、ハンドルハウジング8154を横断して横方向に係合した閉鎖トリガーピン8152(図3)を中心として枢動することができ、これを押し込むことでステープル適用アセンブリ8012を閉じることができる。様々な実施形態において、詳しくは後述されるように、閉鎖トリガー8026がクランプされたときに、閉鎖解放ボタン8038はハンドル8020上の外側にあってよく、これにより、解放ボタン8038を押圧して閉鎖トリガー8026のクランプを解除して、ステープル適用アセンブリ8012を開くことができる。発射トリガー8034は、閉鎖トリガー8026の前で枢軸旋回することができ、これによりステープル適用アセンブリ8012に、その中にクランプされた組織の切断とステープルを同時に行わせることができる。様々な状況において、詳しくは後述されるように、発射トリガー8034を用いて複数の発射ストロークを利用し、ストローク1回につき、外科医の手がかける必要な力の量を低減することができる。特定の実施形態において、ハンドル8020は、回転可能な右及び/又は左インジケーターホイール8040、8041(図3)を含むことができ、これが発射の進行を示し得る。例えば、発射全行程は、発射トリガー8034の発射全ストローク3回分を必要としてよく、よってインジケーターホイール8040、8041は、発射トリガー8034の各ストローク当たり3分の1回転まで回転し得る。詳しくは後述されるように、手動発射解放レバー8042は、望ましい場合、発射全行程が完了する前に発射システムを後退させることができ、これに加えて、発射解放レバー8042は、発射システムが固着及び/又は失敗した場合に、外科医又は他の医師が、発射システムを後退させることを可能にする。
図1及び3を参照して、細長いシャフト8018は、長手方向に回帰する閉鎖管8024を含む外側構造を含むことができ、これが、ハンドル8020の閉鎖トリガー8026の近位押圧に応答して、アンビル8014をその閉位置に向かって旋回させる。細長いチャネル8018は、閉鎖管8024の内部にあるフレーム8028(図3)によってハンドル8020に接続され得る。フレーム8028は、ハンドル8020に回転可能に係合することができ、これにより、回転ノブ8030(図1)の回転が、実施部分8022を回転させることができる。図3を特に参照して、回転ノブ8030は、閉鎖管8024内の1つ又は2つ以上の細長い側面開口部8070を通って延在し、フレーム8028に係合することができる1つ又は2つ以上の内向き突起8031を含み得る、2つの半シェルから構成され得る。上記の結果、回転ノブ8030とフレーム8028は一緒、又は同期的に回転することができ、これにより、ノブ8030の回転位置が、実施部分8022の回転位置を決定する。様々な実施形態において、より長い開口部8070の長手方向長さは、閉鎖管8024の長手方向の閉鎖方向の動きと開放方向の動きを可能にするのに十分な長さである。閉鎖管8024の閉鎖方向の動きを生成することに関して、図3及び5を主に参照し、閉鎖トリガー8026の上部分8160は、閉鎖リンク8164を介して閉鎖ヨーク8162(図4)を前方に押し出すことができる。閉鎖リンク8164は閉鎖ヨークピン8166によってその遠位端が閉鎖ヨーク8162に枢動可能に取り付けられており、また閉鎖リンクピン8168によってその近位端が枢動可能に取り付けられている。様々な実施形態において、閉鎖トリガー8026は、閉鎖トリガー張力ばね8246によって開位置に付勢され、このばねは近位側が閉鎖トリガー8026の上部分8160と、右半分及び左半分のシェル8156、8158によって形成されるハンドルハウジング8154とに接続されている。張力ばね8246によって適用された張力は、ヨーク8162、閉鎖リンク8164、及び閉鎖管8024を遠位側に前進させるために、閉鎖トリガー8026に適用される閉鎖力によって打ち負かされ得る。
上述のように閉鎖トリガー8026が作動又は押圧される際、閉鎖解放ボタン8038は、外科医又は他の医師が、望ましい場合に閉鎖解放ボタン8038を押して、閉鎖トリガー8026及び他の外科用器具を、非作動状態へと戻すことを可能にすることができる。様々な実施形態において、閉鎖解放ボタン8038は中央外側旋回軸8173によって、枢軸旋回するロッキングアーム8172に接続され、これにより、解放ボタン8038とロッキングアーム8172との間で動きが伝達され得る。図3を再び参照すると、圧縮ばね8174は、閉鎖解放ボタン8038を近位側に(すなわち、右から見たときに中央外側旋回軸8173を中心として時計方向に)付勢することができ、閉鎖トリガー8026の上部分8160は、後部切欠き部8171を備えた近位稜8170を含み得る。閉鎖トリガー8026が押圧されると、枢軸旋回ロッキングアーム8172が近位稜8170の上に乗り得、閉鎖トリガー8026が完全に押圧された位置に達すると、後部切欠き部8171が枢軸旋回ロッキングアーム8172の下になり、後部切欠き部8171内に落下して後部切欠き部8171に対して、圧縮ばね8174の付勢力の下でロックされる。そのような時点で、閉鎖解放ボタン8038を手動押圧すると、枢軸旋回ロッキングアーム8172を上方向に回転させ、後部切欠き部8171から外れ、これによって、閉鎖トリガー8026がロック解除され、閉鎖トリガー8026が、クランプされていない位置に戻ることができる。
閉鎖トリガー8026が近位側でクランプされると、上述のように、発射ロッド8032をハンドル8020から遠位側に前進させるために、発射トリガー8034がピストルグリップ8036に向かって引っ張られ得る。様々な実施形態において、発射トリガー8034は、横方向に横切る発射トリガーピン8202を中心に枢軸旋回することができ、かつハンドル8020の右半分及び左半分のシェル8156、8158と係合している。発射トリガー8034は、作動されると、リンクされている伝達発射機構8150を前進させ得る。リンクされている伝達発射機構8150は、ばね8184によって、後退された未発射位置へと付勢され得、詳しくは後述されるように、このばねは第1に、ハンドル8020のピストルグリップ8036に取り付けられ、第2に、例えば、リンクされている伝達発射機構8150のリンクの1つに取り付けられる。ばね8184は、ハウジング8154に接続された不動端8186と、スチールバンド8192の近位端8190に接続された移動端8188とを含み得る。スチールバンド8192の遠位側端8194は、連結ラック8200を形成する複数のリンク8196a〜8196dのうちの前側リンク8196a上の取付機構8195に取り付けることができる。連結ラック8200は可撓性であってよく、これによりピストルグリップ8036へと容易に後退させてハンドル8020の長さを最小化する一方、まっすぐで剛性のラックアセンブリを形成することができ、これが発射ロッド8032に対して及び/又はこれを通して、顕著な発射力を伝達することができる。詳しくは後述されるように、発射トリガー8034は、発射トリガー8034の第1の作動中に第1のリンク8196aと係合し、発射トリガー8034の第2の作動中に第2のリンク8196bと係合し、発射トリガー8034の第3の作動中に第3のリンク8196cと係合し、及び発射トリガー8034の第の4作動中に第4のリンク8196dと係合することができ、発射トリガー8034の各作動により、連結ラック8200を遠位側に増分量前進させることができる。様々な実施形態において、上記に対して更に、発射トリガー8034の複数のストロークが左右のインジケーターゲージホイール8040、8041を回転させ、連結ラック8200が前進した距離を示すことができる。
ここで図3及び5を参照し、後退防止機構8250は、発射ストロークの合間に、張力/圧縮併用ばね8184が連結ラック8200を後退させるのを防ぐことができる。様々な実施形態において、連結スライド管8131は第1のリンク8196aに当接し、発射ロッド8032に接続して、発射運動を伝達する。発射ロッド8032は、フレーム8028の近位端から近位側に出て、後退防止プレート8266の貫通穴8408を通って延在する。貫通穴8408は、垂直に整合しているときに発射ロッド8032を摺動的に受容するが、傾いているときに拘束するような寸法にされている。下側タブアタッチメント8271はフレーム8028の近位端の下側リップから近位側に延び、後退防止プレート8266の下側エッジの開口部8269を通って延在する。この下側タブアタッチメント8271は、後退防止プレート8266の下側部分をフレーム8028に近接するよう引っ張り、これにより、この後退防止プレート8266は、発射ロッド8032が遠位側に前進したときに垂直になり、発射ロッド8032が後退しようと試みると、上部後側を拘束状態に傾けることができる。後退防止圧縮ばね8264はフレーム8028の近位端によって遠位側に拘束され、後退防止プレート8266の上部に近位側に当接して、この後退防止プレート8266をロック状態に付勢している。ばねの付勢に対抗して、後退防止カム管8268が連結スライド管8131を摺動可能に包囲し、後退防止プレート8266に当接する。後退防止カム管8268に取り付けられた、近位側に突出している後退防止ヨーク8256は、閉鎖ヨーク8162の上を覆って延在する。
図3を参照し、リンクトリガーによる自動後退機構8289は、外科用ステープル留め及び切断器具8010に組み込まれており、全発射行程の終わりにナイフを後退させる。この際、遠位リンク8196dは、遠位リンク8196dが、閉鎖ヨーク8162内に成形されたラックチャネル8291(図3)内に前進すると上向きに突出するタング8290を含む。このタング8290は、後退防止リリースレバー8248(図6)上の下側近位カム8292を作動させるように整合される。図6を特に参照すると、右半分及び左半分のシェル8156、8158内に成形された構造は、後退防止リリースレバー8248の移動を拘束する。右半分シェル8156と左半分シェル8158との間にそれぞれ形成されたピン受容部8296及び円形ピン8293が、後退防止リリースレバー8248内に形成された長手方向に細長い開口部8294を通って下側近位カム8292の遠位側に受容され、これにより、長手方向の直進と共に円形ピン8293を中心とする回転が可能になる。右半分シェル8156において、近位側開放チャネルは、後退防止リリースレバー8248の近位端近くで右向き後側ピン8297を受容する、上向き及び遠位側に角度がつけられた部分と連通している近位水平部分を含み、これにより、後退防止リリースレバー8248がその並進の最も遠位部分に達すると、上向きの回転を付与する。後退防止リリースレバー8248の近位側にある、右半分シェル8156内に成形されたブロック構造は、上記の近位側開放チャネル内の右向き後側ピン8297を維持するように組み立てられると、その近位移動を阻止する。
上記に対して更に、ここで図3及び7を参照し、後退防止リリースレバー8248の遠位端8254は、これにより遠位側及び下向きに付勢され、右向き前側ピン8298が右半分シェル8156内に成形された遠位開放ステップ構造8299内に落とされ、これは、右向き前側ピン8298と長手方向に細長い開口部8294との間の後退防止リリースレバー8248上の左向きフック8301に引っ掛けられた圧縮ばね8300(図3)によってこの係合に付勢されている。圧縮ばね8300のもう一方の端は、閉鎖ヨーク8266の直上の、より近位で下側位置にある、右半分シェル8156内に形成されたフック8302(図6)に取り付けられている。圧縮ばね8300はこのようにして、後退防止リリースレバー8248の遠位端8254を下向き及び後ろ側に引っ張り、これにより、遠位側に前進したときに、右向き前側ピン8298が遠位開放ステップ構造8299内に固定される。よって、いったん外されると、図7を参照し、後退防止リリースレバー8248は前進したまま後退防止プレート8266を垂直に保持し、よって連結ラック8200を後退させることができる。エンドエフェクタ8012のクランプを外して、閉鎖ヨーク8266が実質的に後退すると、閉鎖ヨーク8266上の上向きに突出しているリセットタング8303が、後退防止リリースレバー8248の下側遠位カム8305に接触し、右向き前側ピン8298を持ち上げて遠位開放ステップ構造8299から出し、これにより、後退防止圧縮ばね8264が後退防止カム管8268及び後退防止リリースレバー8248を近位側に、それらの後退位置まで押すことができる(図6)。
様々な実施形態において、図1〜3を参照し、発射トリガー8034は、任意の好適な方法で連結ラック8200に操作可能に係合させることができる。図2及び3を特に参照すると、発射トリガー8034は、ハウジング8154に接続された発射トリガーピン8202を中心に旋回する。発射トリガー8034の上側部分8204は、発射トリガー8034がピストルグリップ8036に向かって押圧されると、発射トリガーピン8202を中心に遠位側に移動し、発射トリガー8034の上側部分8204とハウジング8154との間で近位側に接続された、近位側に定置された発射トリガー張力ばね8206(図3)を伸張する。発射トリガー8034の上側部分8204は、ばねで付勢された側面つめ機構8210を介して、各発射トリガー押圧中に連結ラック8200に係合する。発射トリガーが解放されると、この側面つめ機構が、連結ラック8200から外れ、発射トリガーが非押圧(非発射)位置に戻ることができる。使用中、リンク8196a〜8196dのそれぞれにおいて、近位側及び右側に向いた斜面8284によって形成されている、傾斜面右側トラックが、側面つめアセンブリ8285によって係合される。特に、つめスライド8270(図3及び4)は、右下及び左下ガイド8272を有し、これらはそれぞれ、ラックチャネル8291の下の閉鎖ヨーク8266内に形成された左側トラック8274(図3)と、ラックチャネル8291に平行でラックチャネルカバー8277に取り付けられている閉鎖ヨークレール8276内の右側トラック8275とに摺動し、つめスライド8270の行程に対して遠位にある閉鎖ヨーク8266内で、ラックチャネル8291の右向き開放部分を閉じるラックチャネルカバー8277に取り付けられている。図3〜5において、圧縮ばね8278は、閉鎖ヨークレール8276上の上部近位位置にあるフック8279と、つめスライド8270の遠位右側にあるフック8280との間に取り付けられており、これが、つめスライド8270を近位側に引き込んで、発射トリガー8034の上側部分8204と接触した状態にしている。
図3を特に参照して、つめブロック8318は、つめブロック8318及びつめスライド8270の左近位角を貫通する垂直後側ピン8320を中心に旋回するつめスライド8270上に乗っている。キックアウトブロック凹部8322が、垂直ピン8326により枢動可能にピン止めされているキックアウトブロック8324を受容するようにブロック8318の上面の遠位部分に形成されており、このピンの下側先端は、つめスライド8270の上面のつめばね凹部8328内へと延在している。つめばね凹部8328内のつめばね8330は、垂直前側ピン8326の右側に延び、つめブロック8318を、上から見て反時計方向に回転するよう付勢し、傾斜した右側トラック8282と係合させる。キックアウトブロック凹部8322内の小さなコイルばね8332は、キックアウトブロック8324を、上から見て時計方向に回転するよう付勢し、その近位端は、ラックチャネル8291の上の閉鎖ヨーク8266内に形成された凹凸のあるリップ8334と接触するよう付勢されている。図5に示されるように、小さなコイルばね8332よりも強力なつめばね8330の機械的利点は、つめブロック8318が、時計方向に回転したキックアウトブロック8324と係合する傾向があることを意味する。図3において、発射トリガー8034が完全に押圧され、解放され始めると、つめスライド8270が後退するにつれて、キックアウトブロック8324が、凹凸のあるリップ8334内の隆起部8336に当たり、キックアウトブロック8324を上から見て時計方向に回転させ、これによってつめブロック8318を、連結ラック8200との係合から追い出す。キックアウトブロック凹部8322の形状により、キックアウトブロック8324の時計方向回転が停止して、凹凸のあるリップ8334に対して垂直の向きになり、完全後退の間中、この外れた状態を維持し、これによりラチェットノイズを解消する。
図3、4、8、及び12において、外科用ステープル留め及び切断器具8010は、発射機構の手動解放、手動後退を提供し、また1つのバージョン(図13〜15)では、完全発射行程の終了時に自動後退を更に実施する、手動後退機構8500を含み得る。ここで図3及び8を参照すると、特に、前側アイドラーギア8220は、連結ラック8200の歯のある左上表面8222と係合し、前側アイドラーギア8220はまた、より小さな右側ラチェットギア8231を有する後側アイドラーギア8230とも係合する。前側アイドラーギア8220と後側アイドラーギア8230の両方は、それぞれ前側アイドラー軸8232と後側アイドラー軸8234の上で、ハンドルハウジング8154に回動可能に接続されている。後側軸8232の両端はそれぞれハウジング右半分シェルと左半分シェル8156、8158を貫通して延在し、左右のインジケーターゲージホイール8040、8041に取り付けられているため、後側軸8234がハンドルハウジング8154内で自由にスピンし、後側ギア8230へのキー係合を有していることにより、インジケーターゲージホイール8040、8041が後側ギア8230と共に回転する。連結ラック8200とアイドラーギア8220と後側ギア8230との間のギアの関係は、歯状上方表面8222が好適な強さの歯寸法を有し、連結した伝送発射機構8150の完全な発射移動中に後側ギア8230が1回転以下回転するように、有利に選択され得る。発射行程又は進行を視覚的に示すギア機構8502に加えて、ギア機構8502は更に、ナイフを手動で後退させるのに使用することもできる。様々な実施形態において、後側アイドラーギア8230のより小さな右側ラチェットギア8231は、手動後退レバー8042のハブ8506内に延在し、特に、ハブ8506を二分する、垂直長手方向に整合されたスロット8508(図8)と整合されている。ハブ8506の横貫通穴8510は、上側凹部8512と連通している。前側部分8514は、近位側に導かれるロックつめ8516を受容するように形作られ、このロックつめ8516は、上側凹部8512の遠位端に形成された右向き横方向ピン8518を中心に枢軸旋回する。後側部分8520は、L字型ばねタブ8522を受容するように形作られ、これがロックつめ8516を下方向に付勢し、右側のより小さなラチェットギア8231と係合させる。保持構造8524(図6)は、右半分シェル8156から上側凹部8512の中に突出しており、手動後退レバー8042が下がっているときに、より小さな右側ラチェットギア8231と係合しないようにロックつめ8516を保持する(図10)。コイルばね8525(図3)は、手動後退レバー8042を下方に付勢する。
使用中、図9及び10に表されるように、張力/圧縮併用ばね8184は、遠位側に配置された連結ラックとの接続が外れた状態になり得る。図11及び12において、手動後退レバー8042が上がると、ロックつめ8516が時計方向に回転し、保持構造8524により保持されなくなり、より小さな右側ラチェットギア8231と係合し、後側アイドラーギア8230を左から見て時計方向に回転させる。よって、前側アイドラーギア8220は反時計方向に動き、連結ラック8200を後退させる。加えて、右側にカーブした隆起部8510が、ハブ8506から突出し、後退防止リリースレバー8248と接触して遠位側に動かすような寸法にされており、これにより、手動後退レバー8042が回転すると、後退防止機構8250が解放される。
図13〜15において、外科用ステープル留め及び切断器具の自動後退機構8600は、3回の発射ストロークに対応するほぼ完全な1回転の後、ブロックに当たるまで、カムホイール8606内の円形溝8604内で移動する歯8602を有する前側アイドラーギア8220aへの完全発射行程の終了時に自動後退を組み込むことができる。そのような状況において、右向き稜8610は上方向に回転されて下側カム凹部8612に接触し、後退防止リリースレバー8248aを遠位側に動かす。図13を特に参照すると、後退防止リリースレバー8248aは、前述のように作動する遠位端8254を含む。右半分シェル8156と左半分のシェル8158との間に形成された円形ピン8293とピン受容部8296は、下側カム8192の後側の後退防止リリースレバー8248a内に形成された、概ね矩形の開口部8294aを通って受容され、これにより、後退防止リリースレバー8248aの遠位端8254の長手方向直進と下向きのロック運動とが可能になる。右半分シェル8156において、水平近位側開放チャネルは、後退防止リリースレバー8248aの近位端近くの右向き後側ピンを受容する。
操作中、図13、14において発射前に、連結ラック8200及び後退防止カム管8268は後退位置にあり、後退防止圧縮ばね8264が後退防止プレート8266を近位側に傾けると、後退防止機構8250をロックする。自動後退機構8600は、後退防止リリースレバー8248aが、前側アイドラーギア8220aと接触するリンク8196aで後退された状態の初期状態である。歯8602は、反時計方向に進行する円形溝8604の全行程で、歯8602のすぐ近位側に右向き稜8610がある状態で、6時の位置にある。1回の発射ストロークの後、連結ラック8200は、1つの遠位リンク8196bを上昇させて、前側アイドラーギア8220aと接触させる。歯8602は、静止カムホイール8606の円形溝8604を通って3分の1回転進行する。2回目の発射ストロークの後、連結ラックは、もう1つのリンク8196cを上昇させて、前側アイドラーギア8220aと接触させる。歯8602は、静止カムホイール8606の円形溝8604を通って3分の2回転進行する。3回目の発射ストロークの後、連結ラック8200は、1つの遠位リンク8196dを上昇させて、前側アイドラーギア8220aと接触させる。歯8602は、円形溝8604を完全に一周して上述のブロックと接触し、カムホイール8606の反時計方向回転(右から見たときに)を開始し、右向き稜を後退防止リリースレバー8248aと接触させる。図15において、後退防止リリースレバー8248aは、それに応答して遠位側に動き、右向き前側ピン8298を遠位開放ステップ構造8299に固定し、後退防止機構8250を解放する。同様の外科用ステープル留め器具が、米国特許第7,083,075号(2006年8月1日発行)に開示されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図16を参照し、外科用ステープル留め器具9010のステープル適用アセンブリ9012は、シャフトフレーム9070に対してシャフト9016を長手方向に下げるよう伝達される2つの異なる動きによって、組織上にクランプし、ステープルを駆動し、かつ組織を切断する機能を実現する。このシャフトフレーム9070は、外科用ステープル留め器具のハンドルに近位側に取り付けられ、長手方向軸を中心に回転するよう連結されている。外科用ステープル留め及び切断用器具の例示的なマルチストロークハンドルは、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれている、同時係属かつ共同出願の米国特許出願、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING A MULTISTROKE FIRING POSITION INDICATOR AND RETRACTION MECHANISM」、第10/374,026号に詳細が記述されている。本発明と一致する他の適用は、「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEM」という表題の同時係属及び共同出願の米国特許出願第10/441,632号に詳細が記載されているような、単一発射ストロークが含まれてよい。
図17を特に参照すると、シャフトフレーム9070の遠位端は、ステープルチャネル9018に取り付けられている。アンビル9022は、ステープルチャネル9018の近位端9074内に枢動可能に受容される近位枢動端9072を有し、これは、シャフトフレーム9070との係合のすぐ遠位側である。アンビル9022が下向きに枢軸旋回すると、アンビル9022が、組織接触表面9028を動かし、相対するステープルカートリッジに向かってポケット9026を形成し、これについては下記に詳述される。アンビル9022の枢動端9072には、近位側であるが、ステープルチャネル9018との枢動可能な取り付けよりも遠位側にある、閉鎖機構9076が含まれる。よって、閉鎖管9078には、その遠位端に、この閉鎖機構9076と係合する馬蹄形開口部9080が含まれ、上述と同様に、閉鎖トリガーに応じてシャフトフレーム9070の上を摺動しながら、閉鎖管9078の、近位長手方向運動中にアンビル9022に対する開放運動と、遠位長手方向運動中にアンビル9022に対する閉鎖運動とを選択的に付与する。シャフトフレーム9070は、長手方向に往復する2ピースのナイフ及び発射バー9090を介した、ハンドルからの発射運動を包含しガイドする。特に、シャフトフレーム9070には、2ピースのナイフ及び発射バー9090の近位部分を受容する長手方向発射バースロット9092が含まれ、具体的にはラミネート先細発射バー9094が含まれる。ラミネート先細発射バー9094は、固体の発射バー及び/又はその他の任意の好適な材料で置き換えられ得ることが理解されよう。
E字形梁部材9102は、2ピースのナイフ及び発射バー9090の遠位部分であり、これは別々の閉鎖及び発射、並びに発射中に細長いステープルチャネル9018からのアンビル9022の間隔あけを促進する。図17及び19を特に参照すると、ろう付け又は接着剤などの任意の取り付け処理に加えて、ナイフ及び発射バー9090は、E字形梁部材9102内に近位側に成形されたメスの垂直取り付け開口部9104で成形され、これが、ラミネート先細発射バー9094により遠位側に置かれる、対応するオスの取付部材9106を受容し、それぞれの部分が、それらの異なる機能(例えば、強度、可撓性、摩擦)に好適な選択された材料及びプロセスで成形されるのを可能にする。E字形梁部材9102は、一対の上側ピン9110、一対の中間ピン9112、及び下側ピン又は脚9114を成形するのに好適な材料特性を有し、かつ鋭い刃先9116を得ることができるような材料で、有利なように形成され得る。加えて、刃先9116の各垂直端を支える、一体形成され近位側に突出している上側ガイド9118及び中間ガイド9120は更に、切断される前に組織を鋭い刃先9116へガイドするのを補助する組織準備領域9122を画定する。中間ガイド9120は、ウェッジスレッド9126(図20)の段付き中央部材9124を支えることによりステープル適用器具9012を係合及び発射する働きもあり、詳しくは後述されるように、ステープル適用アセンブリ9012によるステープル成形を行う。これらの形状(例えば、上側ピン9110、中間ピン9112及び下側脚9114)をE字形梁部材9102と共に一体形成することで、複数の部品を組み立てた場合に比べ、互いに対しての許容誤差を小さくして製造することが促進され、これによって、ステープル適用アセンブリ9012の、発射中の望ましい動作及び/又は様々なロックアウト機能との効果的な相互作用が確実になる。
図21及び22において、ステープル適用アセンブリ9012は開いた状態で、E字形梁部材9102は完全に後退した状態で示されている。組立中、E字形梁部材9102の下側脚9114は、ステープルチャネル9018内の広がった穴9130を通って落ち、次にE字形梁部材9102は、E字形梁部材9102が、ステープルチャネル9018内に成形された下側トラック9132に沿って遠位側に摺動するように前進する。特に、下側トラック9132は、ステープルチャネル9018の下面の広がったスロット9134として開放している狭いスロット9133を含み、図22及び23に特に表されるように、広がった穴9130と連通する横断面に逆T字形を成形する。いったん組み立てると、ラミネート先細発射バー9094に近位側が連結されたコンポーネントにより、下側脚9114が再び近位側に移動して広がった穴9130に入り係合を外すことは許さない。図24を参照し、ラミネート先細発射バー9094は、トロカールを介したステープル適用アセンブリ9012の挿入を促進する。特に、完全に後退したときに、より遠位で下側の突起9136がE字形梁部材9102を持ち上げる。これは、ステープルチャネル9018内の広がった穴9130の近位エッジに、上向きにカムが係合する点での、下向き突起9136の配置によって達成される。ここで図25を参照し、ラミネート先細発射バー9094は、発射行程の最初の一部分の間にシャフトフレーム9070によって下向きに付勢される、より近位側の上向き突起9138を含めることによって、ステープルチャネル9018に組み込まれ得る特定のロックアウト機構の操作も強化する。特に、横方向バー9140は、シャフトフレーム9070内の一対の正方形開口部9142の間で画定される(図17)。横方向バー9140を包むクリップばね9144が、長手方向発射バースロット9092から遠位側に突出しているラミネート先細発射バー9094の一部分を下向きに付勢し、これにより、適切な場合に、特定の有利なロックアウト機構が確実に係合される。この付勢は、上向き突起9138がクリップばね9144に接触するときに、発射行程の一部だけに対していっそう際立ち、又はいっそう制限される。
図21及び22において、E字形梁部材9102は、アンビル9022の枢動近位端近くのアンビルポケット9150内にあるその上側ピン9110によって後退される。下向きの開放垂直アンビルスロット9152(図16)は、アンビル9022内で横方向に広げてアンビル内部トラック9154にし、図24及び25に表されるように、発射中にそれらが遠位側に前進すると、E字形梁部材9102の上側ピン9110を捕捉し、ステープルチャネル9018からアンビル9022の間隔を断定的にあける。よって、E字形梁部材9102が後退した状態で、外科医は、ステープル留めと切断のために中に捕捉した組織の配置と向きに満足するまで、繰り返して、ステープル適用アセンブリ9012を開閉することができ、しかも、E字形梁部材9102は、直径が小さく、それに対応して剛性が低減したステープル適用アセンブリ9012にであっても、組織の適切な配置を支援する。図16、17、20、21、23、及び29において、ステープル適用アセンブリ9012は、ウェッジスレッド9126を含む交換可能なステープルカートリッジ9020と共に示されている。長手方向に整合した、平行な複数の下向き開放ウェッジスロット9202(図23)は、ウェッジスレッド9126に一体化されたそれぞれのウェッジ9204を受容する。図23〜25において、ウェッジスレッド9126は、これにより、ステープルドライバ凹部9208内で垂直に摺動可能な複数のステープルドライバ9206に上向きにカム係合する。この例示バージョンにおいて、各ステープルドライバ9206は、2つの垂直の突起があり、それぞれが、それぞれのステープル穴9210又はキャビティ9024内へと上向きに並進して、ステープル9023を上向きに押し出して変形させ、アンビル9022のステープル成形表面9214(図25)に対して収まるようにする。ステープルチャネル9018に近接するステープルカートリッジ9020内で画定された中央発射凹部9216(図17)は、ウェッジスレッド9126の下部水平部分9218(図20)、及びE字形梁部材9102の中間ピン9112の通過を可能にする。特に、ステープルカートリッジトレイ9220(図17、23)は、それ自体に成形されたステープルドライバ凹部9208、ステープル穴9210、及び中央発射凹部9216を有するポリマー製ステープルカートリッジ本体9222に取り付けられ、その下部にある。ステープル9023がこれによりいずれかの側に成形されると、鋭い刃先9116が、最も遠位の端のみを除き、ステープルカートリッジ9020の長手方向軸を通過するスロット9230を垂直に通って入り込む。
ステープル適用アセンブリ9012の発射は、図25に表されるように、2ピースのナイフ及び発射バー9090を、下向き突起9136がE字形梁部材9102上の中間ガイド9120を上側及び後側にカム係合するまで、近位側に引くことで開始され、これにより、図16及び21に表されるように、アンビル9022が開いているときに、新しいステープルカートリッジ9020がステープルチャネル9018に挿入される。図26において、2ピースのナイフ及び発射バー9090は、わずかな距離だけ遠位側に前進しており、これにより、ラミネート先細発射バー9094の上向き突起9138に対するクリップばね9144の付勢力の下で、下向き突起9136が下側トラック9132の広がった穴9130の中に落ちる。中間ガイド9120が、ウェッジスレッド9126の段付き中央部材9124の上に乗ることにより、更なる下向き回転を阻止し、これにより、E字形梁部材の中間ピン9112を、中央発射凹部9216内に保持する。図27において、2ピースのナイフ及び発射バー9090が遠位側に発射され、ウェッジスレッド9126を前進させてステープル9023の成形をもたらす一方、アンビル9022と、鋭い刃先9116を有するステープルカートリッジ9020との間にクランプされた組織9242を切断する。その後、図28において、2ピースのナイフ及び発射バー9090を後退させ、ウェッジスレッド9126を遠位側に配置されたまま残す。図29において、中間ピン9112は、ステープルチャネル9018内に成形されたロックアウト凹部9240内に並進して下りることができる(図22及び25も参照)。よって、ウェッジスレッド9126(図29には図示なし)が近位側に配置されていない(すなわち、ステープルカートリッジ9020又は使用済みステープルカートリッジ9020がない)ときに、中間ピン9112がロックアウト凹部9240の遠位縁部に当たると、操作者は触覚的指標を受け取るであろう。同様の外科用ステープル留め器具が、米国特許第7,380,696号(2008年6月3日発行)に開示されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
様々な実施形態において、ここで図30〜38に戻ると、外科用器具12000は、更に詳しくは後述されるように、ハンドル12010と、ハンドル12010から延在するシャフト12020と、シャフト12020に取り外し可能に取り付けられるエンドエフェクタ12040とを備え得る。ハンドル12010は、第1に、エンドエフェクタ12040を閉じ、第2に、発射部材12043を、エンドエフェクタ12040を通して遠位側に前進させるように作動され得る、トリガー12014を含み得る。図30〜38には示されていないが、ハンドル12010は、トリガー12014の回転運動を、シャフト12010を通って延在する発射部材12023の線形運動に移行及び変換するように構成された任意の好適な駆動トレインを含み得る。使用中、トリガー12014は、発射部材12023をシャフト12020内で長手方向軸12039に沿って遠位側に前進させるために、ハンドル12010のピストルグリップ12012に向かって作動され得、シャフト発射部材12023が、エンドエフェクタ発射部材12043と操作可能に連結されると、更に詳しくは後述されるように、シャフト発射部材12023の遠位移動は、エンドエフェクタ発射部材12043に移行され得る。エンドエフェクタ発射部材12043が遠位側に前進するときに、エンドエフェクタ発射部材12043は、アンビルを含む第1のつかみ部12040a及び/又はステープルカートリッジチャネルを含む第2のつかみ部12040bに係合し、第1のつかみ部12040a及び第2のつかみ部12040bのうちの少なくとも一方を、もう一方に向かって移動させるように構成され得る。上記に対して更に、図30〜32を主に参照すると、エンドエフェクタ12040は、長手方向軸12039に対して横断方向でシャフト12010に組み立てられ得る。例えば、エンドエフェクタ12040は、例えば、長手方向軸12039に対して垂直方向でシャフト12010に組み立てられ得る。そのような状況において、エンドエフェクタ12040は、エンドエフェクタ12040のフレーム12041がフレーム12021に係合及び接続するように、また発射部材12043の近位端12044が発射部材12023の遠位端12024に係合及び連結するように、シャフト12010に向かって移動され得る。シャフトフレーム12021は、シャフト発射部材12023を摺動可能に受容し、長手方向軸12039を画定するように構成され得る、内部に画定されたチャネル12022を含み得る。エンドエフェクタフレーム12041をシャフトフレーム12021と整合させるために、様々な実施形態において、エンドエフェクタフレーム12041の近位端12045及びシャフトフレーム12021の遠位端12025は、例えば、エンドエフェクタ12040をシャフト12020に対して配向することができる、協働あり継ぎ機構を含み得る。シャフトフレーム12021は、エンドエフェクタフレーム12041から延在する据え付け突起12046を受容するように構成され得る、内部に画定された据え付け開口部12026を更に含み得る。末端部12025、12045の協働あり継ぎ機構及び/又は据え付け機構12026、12046の結果として、様々な状況において、エンドエフェクタ12040をシャフト12020にしっかりと据え付けることができる。様々な実施形態において、外科用器具12000は、エンドエフェクタ12040をシャフト12020にロックするように構成され得る、ロックカラー12030を更に備えることができる。ここで図34〜36を主に参照し、ロックカラー12030は、ロック解除位置(図34及び35)とロック位置(図36)との間で移動することができる。ロックカラー12030がそのロック解除位置にあるときに、図34を参照し、エンドエフェクタ12040は、シャフト12020に組み立てられ得る。いったんエンドエフェクタ12040がシャフト12020と係合されると、ロックカラー12030は、エンドエフェクタ12040とシャフト12020との間の相互接続を越えて摺動し、エンドエフェクタ12040を定位置にロックすることができる。より具体的に、少なくとも1つの実施形態において、ロックカラー12030は、エンドエフェクタ12040及びシャフト12020の外周を密接に受容するように構成され得る、内側開口部12031を画定することができる。特定の実施形態において、外科用器具12000は、ロックカラー12030をそのロック位置に付勢するように構成されたばね又は付勢部材を備え得る。そのような実施形態において、臨床医は、ロックカラー12030をばねの付勢力に対して近位側に引き、その後にロックカラー12030を解放して、ばねがロックカラー12030をそのロック位置に戻すのを可能にする。
再び図30〜38、主に図32及び33を参照すると、外科用器具12000は、関節接合12050を備え得る。関節接合12050は、様々な実施形態において、エンドエフェクタ12040の遠位部分が、関節接合12050によって画定された軸を中心に旋回できるように構成され得る。そのような実施形態において、エンドエフェクタ12040は、シャフト12020に対してしっかりと据え付けられた近位部分と、その近位部分に対して関節接合12050を中心に回転することができる遠位部分とを含み得る。特定の実施形態において、外科用器具12000は、エンドエフェクタ12040の遠位部分に係合し、それを係脱するように構成されるロックを備え得る。例えば、エンドエフェクタ12040は、遠位側に押されてエンドエフェクタ12040の遠位部分を定位置にロックし、かつ/又は近位側に引っ張られてエンドエフェクタ12040の遠位部分をロック解除することができる、エンドエフェクタロック部分12047を含み得る。外科用器具12000は、例えば、エンドエフェクタロック部分12047を近位側に引っ張るために、近位側に引っ張られ得るハンドル12010に隣接したロックアクチュエータ12060を更に備え得る。そのような実施形態において、ロックアクチュエータ12060は、エンドエフェクタロック部分12047に操作可能に連結される、又は操作可能に連結可能なシャフト12020を通って延在するロック部分12027と操作可能に連結され得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、エンドエフェクタロック部分12047の近位端12048は、エンドエフェクタ12040がシャフト12020に組み立てられると、ロック部分12027の遠位端12028に組み立てられ得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、エンドエフェクタロック部分12047は、エンドエフェクタ発射部材12043がシャフト発射部材12023に組み立てられると同時に、ロック部分12027に組み立てられ得る。
様々な実施形態において、上述のように、ステープルカートリッジは、内部に画定された複数のステープルキャビティを有するカートリッジ本体を含み得る。カートリッジ本体は、デッキ及びデッキ上表面を含んでもよく、各ステープルキャビティは、デッキ表面に開口を画定してもよい。また上述のように、ステープルは、カートリッジ本体から射出されるまでカートリッジ本体内に格納されるように、各ステープルキャビティ内に配置することができる。様々な実施形態において、ステープルは、カートリッジ本体から射出される前に、ステープルがデッキ表面の上に突出しないように、カートリッジ本体内に収容され得る。ステープルはデッキ表面の下に配置されているため、そのような実施形態において、ステープルの損傷及び/又は標的組織に時期尚早に接触する可能性を低減することができる。様々な状況において、ステープルは、カートリッジ本体から突出していない未発射位置と、カートリッジ本体から出現して、ステープルカートリッジの反対側に配置されたアンビルに接触することができる発射位置との間で、移動することができる。様々な実施形態において、アンビル、及び/又はアンビル内に画定された成形ポケットは、デッキ表面の上の所定距離に配置することができ、これにより、ステープルがカートリッジ本体から配備される際に、ステープルが所定の成形高さに変形される。いくつかの状況において、アンビルとステープルカートリッジとの間に捕捉された組織の厚さは、変化してもよく、その結果、より厚い組織が特定のステープル内に捕捉されてもよい一方で、より薄い組織が他の特定のステープル内に捕捉されてもよい。いずれにしても、ステープルによって組織にかけられるクランプ圧若しくはクランプ力は、ステープルによって変化してもよく、又は、例えば、ステープル列の一方の端にあるステープルと、そのステープル列の他方の端にあるステープルとの間で変化してもよい。特定の状況において、アンビルとステープルカートリッジデッキとの間の隙間は、ステープルが各ステープル内に、所定の最低クランプ圧をかけるように制御することができる。しかしながら、いくつかのそのような状況において、異なるステープル内でクランプ圧の顕著な変動が依然として存在し得る。
使用中、上記に対して更に、図39を主に参照し、例えば、アンビル10060などのアンビルは、ステープルカートリッジ10000の反対側の閉位置に移動することができる。詳しくは後述されるように、アンビル10060は、組織厚さコンペンセータ10020に対するように組織を配置することができ、様々な実施形態において、例えば、組織厚さコンペンセータ10020を、支持部分10010のデッキ表面10011に対して圧縮することができる。いったんアンビル10060が好適に配置されると、図39にも示されているように、ステープル10030を配備することができる。様々な実施形態において、上述のように、ステープル発射スレッド10050は、図40に示すように、ステープルカートリッジ10000の近位端10001から遠位端10002に向かって動くことができる。スレッド10050が前進すると、スレッド10050がステープルドライバ10040に接触して、ステープルドライバ10040をステープルキャビティ10012内で上方に持ち上げることができる。少なくとも1つの実施形態において、スレッド10050及びステープルドライバ10040はそれぞれ、1つ又は2つ以上の傾斜又は傾斜面を含むことができ、これらが協働してステープルドライバ10040をそれらの未発射位置から上方に動かすことができる。少なくともそのような1つの実施形態において、各ステープルドライバ10040は、少なくとも1つの傾斜面を含むことができ、スレッド10050は、1つ又は2つ以上の傾斜面を含むことができ、これは、スレッド10050がステープルカートリッジ内で遠位側に前進すると、スレッド傾斜面がドライバ傾斜面の下で摺動できるように構成され得る。ステープルドライバ10040がそれぞれのステープルキャビティ10012内で上方に持ち上げられると、ステープルドライバ10040は、ステープル10030が、ステープルデッキ10011の開口部を通ってそれらのステープルキャビティ10012から出現できるように、ステープル10030を上方に持ち上げることができる(図41)。例示的な発射シーケンスの間、スレッド10050は、第1のステープル10030に接触し、第1のステープル10030を上方に持ち上げ始めることができる。スレッド10050が更に遠位側に前進すると、スレッド10050は、追加のステープル10030及び任意の他の後続ステープルを順に持ち上げ始めることができる。スレッド10050は、ステープルの脚10032が対向するアンビルに接触し、所望の形状に変形され、そこから支持部分10010を射出するように、ステープル10030を上方に駆動することができる。様々な状況において、スレッド10050は、発射シーケンスの一部として同時に、いくつかのステープルを上方に移動させることができる。
図49〜54を参照すると、各ステープル10030は、圧縮域10039がその中に画定されるように変形され得る。例えば、各ステープル10030は、基部10031と、その基部10031から延在する1つ又は2つ以上の脚10032とを含むことができ、これらが変形すると、組織T及び組織厚さコンペンセータ10020が内部に捕捉され得る基部10031を有する領域を共働して画定することができる。圧縮域10039内で、組織厚さコンペンセータ10020は、組織Tに圧力をかけることができ、特定の状況において、組織Tの厚さに応じて異なる圧縮高さを取り得る。いくつかの状況において、組織厚さコンペンセータ10020は、ステープル10030によって画定された圧縮域10039内に存在する隙間又は自由空間を弾性的に充填することができる。
前述のように、また図41を参照し、ステープル10030のステープル脚10032は、ステープル10030が未発射位置にあるときに、支持部分10010のデッキ表面10011の上に延出し得る。様々な実施形態において、ステープル10030が未発射位置にあるときに、ステープル脚10032の先端、又はステープル脚10032のいずれの部分も、組織厚さコンペンセータ10020の組織接触上側表面10021を貫通して突出することはできない。ステープル10030がそれらの未発射位置から発射位置へと移動すると、ステープル脚の先端は、組織接触表面から突出することができる。様々な実施形態において、ステープル脚10032の先端は鋭い先端を含んでよく、これが組織厚さコンペンセータ10020を切開し貫入することができる。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータ10020は複数の開口部を含んでよく、これは、ステープル脚10032を受容して、ステープル脚10032が組織厚さコンペンセータ10020に対して摺動することができるように構成され得る。特定の実施形態において、支持部分10010は、デッキ表面10011から延在する複数のガイド10013(図41)を更に含み得る。ガイド10013は、デッキ表面10011内のステープルキャビティ開口に隣接して配置することができ、これにより、ステープル脚10032は、ガイド10013により少なくとも部分的に支持され得る。特定の実施形態において、ガイド10013は、ステープルキャビティ開口部の近位端及び/又は遠位端に配置され得る。様々な実施形態において、第1のガイド10013は、各ステープルキャビティ開口部の第1の端に配置することができ、第2のガイド10013は、各ステープルキャビティ開口部の第2の端に配置することができ、これにより各第1のガイド10013は、ステープル10030の第1のステープル脚10032を支持することができ、各第2のガイド10013は、ステープルの第2のステープル脚10032を支持することができる。少なくとも1つの実施形態において、図41を参照し、各ガイド10013は、例えば、溝10016などの溝又はスロットを含んでよく、この中にステープル脚10032が摺動可能に受容され得る。様々な実施形態において、各ガイド10013は、デッキ表面10011から延出し得る滑り止め、突起、及び/又はスパイクを含んでよく、これは、組織厚さコンペンセータ10020内に延在することができる。少なくとも1つの実施形態において、詳しくは後述されるように、滑り止め、突起、及び/又はスパイクは、組織厚さコンペンセータ10020と支持部分10010との間の相対的移動を低減させることができる。特定の実施形態において、ステープル脚10032の先端は、ガイド10013内に配置することができ、ステープル10030が未発射位置にあるときに、ガイド10013の上側表面の上に延びることはできない。少なくともそのような実施形態において、ガイド10013はガイド高さを画定し、ステープル10030は未発射位置にあるときにこのガイド高さを超えて延びることはできない。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ(例えば組織厚さコンペンセータ10020)は、1枚のシート材料から構成され得る。少なくとも1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータは、支持部分10010のデッキ上側表面10011全体を覆うことができる、あるいは、デッキ表面10011全体よりも小さい領域を覆うことができる、1枚の連続シート材料を含み得る。特定の実施形態において、シート材料は、支持部分10010のステープルキャビティ開口部を覆うことができる一方、他の実施形態において、シート材料は開口部を含んでよく、これは、ステープルキャビティ開口部と整合、又は少なくとも部分的に整合させることができる。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータは、複数層の材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、組織厚さコンペンセータは、圧縮可能コアと、その圧縮可能コアを取り囲むラップとを含み得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータは、圧縮可能コアを支持部分10010に解放可能に保持するためのラップを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、ステープルカートリッジは、ラップ及び圧縮可能コアが、支持部分10010から時期尚早に切り離されるのを阻止するように構成され得る、保持具クリップを更に含むことができる。特定の実施形態において、上述のように、組織厚さコンペンセータは、ステープル10030によって支持部分10010に取り外し可能に取り付けることができる。より具体的には、これも上述のように、ステープル10030が未発射位置にあるときに、ステープル10030の脚が組織厚さコンペンセータ10020内に延在することができ、その結果、組織厚さコンペンセータ10020を支持部分10010に解放可能に保持することができる。少なくとも1つの実施形態において、ステープル10030の脚は、各ステープルキャビティ10012の側壁と接触状態にあり得、ステープル脚10032と側壁との間の摩擦により、ステープル10030がステープルカートリッジ10000から配備されるまで、ステープル10030及び組織厚さコンペンセータ10020が定位置に保持され得る。ステープル10030が配備されたときに、組織厚さコンペンセータ10020は、ステープル10030内に捕捉され、ステープル留めされた組織Tに対して保持され得る。その後、アンビルが開放位置に移動して組織Tを解放すると、支持部分10010が、組織に締結されている組織厚さコンペンセータ10020から離れることができる。特定の実施形態において、接着剤を使用して、組織厚さコンペンセータ10020を支持部分10010に取り外し可能に保持することができる。少なくとも1つの実施形態において、2成分接着剤を使用することができ、少なくとも1つの実施形態において、接着剤の第1の成分をデッキ表面10011上に配置し、接着剤の第2の成分を組織厚さコンペンセータ10020上に配置することができ、これにより、組織厚さコンペンセータ10020がデッキ表面10011に相対して配置されたときに、第1の成分が第2の成分と接触して接着剤を活性化させ、組織厚さコンペンセータ10020を支持部分10010に対して取り外し可能に結合させることができる。様々な実施形態において、任意の他の好適な手段を使用して、組織厚さコンペンセータをステープルカートリッジの支持部分に取り外し可能に保持することができる。
様々な実施形態において、上記に対して更に、スレッド10050を近位端から遠位端に前進させて、ステープルカートリッジ10000内に収容されているステープル10030全てを完全に配備することができる。少なくとも1つの実施形態において、ここで図44を参照し、スレッド10050は、外科用ステープラの発射部材又はナイフバー10052によって、支持部分10010内の長手方向キャビティ内で遠位側に前進することができる。図44に示されるように、使用中、ステープルカートリッジ10000を、外科用ステープラのつかみ部内のステープルカートリッジチャネルに挿入することができ、発射部材10052を前進させて、スレッド10050に接触させることができる。スレッド10050が発射部材10052によって遠位側に前進すると、スレッド10050が最も近位側の(複数の)ステープルドライバ10040に接触でき、上述のように、カートリッジ本体10010からステープル10030を発射又は射出することができる。図44に示すように、発射部材10052は刃先10053を更に含むことができ、これは、ステープル10030が発射されると、支持部分10010内のナイフスロットを通って遠位側に前進し得る。様々な実施形態において、対応するナイフスロットは、ステープルカートリッジ10000に相対して配置されるアンビルを通って延在することができ、これにより、少なくとも1つの実施形態において、刃先10053がアンビルと支持部分10010との間に延在し、その間にある組織及び組織厚さコンペンセータを切断することができる。様々な状況において、スレッド10050は、スレッド10050がステープルカートリッジ10000の遠位端に達するまで、発射部材10052により遠位側に前進することができる。そのような時点において、発射部材10052は、近位側に後退させることができる。いくつかの実施形態において、スレッド10050は、発射部材10052で近位側に後退させることができるが、様々な実施形態において、スレッド10050は、発射部材10052が後退すると、ステープルカートリッジ10000の遠位端10002に残され得る。発射部材10052が十分に後退すると、アンビルが再び開き、組織厚さコンペンセータ10020が支持部分10010から切り離され得、支持部分10010を含む、消費されたステープルカートリッジ10000の残りの埋め込まれていない部分が、ステープルカートリッジチャネルから取り除かれ得る。
消費されたステープルカートリッジ10000がステープルカートリッジチャネルから取り除かれた後、上記に対して更に、新しいステープルカートリッジ10000又は任意の他の好適なステープルカートリッジを、ステープルカートリッジチャネルに挿入することができる。様々な実施形態において、上記に対して更に、ステープルカートリッジチャネル、発射部材10052、及び/又はステープルカートリッジ10000は、ステープルカートリッジチャネル10070内に配置される新しい、又は未発射のステープルカートリッジ10000なしに、2回目又は後続に発射部材10052が遠位側に前進するのを阻止することができる、協働機構を有し得る。より具体的には、発射部材10052が前進してスレッド10050に接触し、スレッド10050がその近位の未発射位置にあるときに、発射部材10052の支持ノーズは、スレッド10050の支持棚部の上及び/又は上方に配置することができ、これにより、発射部材10052は十分に上方の位置に保持されて、発射部材10052から延在するロック又は梁部材10054が、ステープルカートリッジチャネル内に画定されたロック凹部内に落ちるのを防ぐことができる。ロック10054がロック凹部に落ちないと、そのような状況において、ロック10054は、発射部材10052が前進する際にロック凹部の遠位側壁に当接しないことがある。発射部材10052がスレッド10050を遠位側に押すと、発射部材10052は、支持棚部の上に乗った支持ノーズにより、その上方発射位置に支持され得る。発射部材10052がスレッド10050に対して後退するときに、上述のように、支持ノーズがスレッド10050の支持棚部の上に乗った状態ではなくなるため、発射部材10052がその上方位置から下方に落ちることができる。少なくともそのような1つの実施形態において、外科用ステープラは、ばね、及び/又は発射部材10052をその下方位置に付勢するように構成され得る任意の他の好適な付勢要素を有することができる。発射部材10052が完全に後退すると、発射部材10052は、使用済みステープルカートリッジ10000を通って再び遠位側に前進することはできない。より具体的には、スレッド10050は、操作シーケンスのこの時点において、ステープルカートリッジ10000の遠位端に残されているため、発射部材10052は、スレッド10050によってその上方位置に保持されることはできない。よって、前述のように、発射部材10052が再び、ステープルカートリッジの交換なしに前進する場合、ロック梁部材10054がロック凹部の側壁10057に接触し、これにより、発射部材10052がステープルカートリッジ10000に対して再び遠位側に前進するのを阻止する。換言すると、使用済みステープルカートリッジ10000を新しいステープルカートリッジと交換すれば、その新しいステープルカートリッジは、近位側に配置されたスレッド10050を有し、これが発射部材10052を上側位置に保持することができ、発射部材10052が再び遠位側に前進することができる。
上述のように、スレッド10050は、支持部10010からステープル10030を射出するために、第1の未発射位置と、第2の発射位置との間で、ステープルドライバ10040を移動させるように構成することができる。様々な実施形態において、ステープル10030が支持部分10010から射出された後、ステープルドライバ10040は、ステープルキャビティ10012内に収容され得る。特定の実施形態において、支持部分10010は1つ又は2つ以上の保持機構を含むことができ、これは、ステープルドライバ10040がステープルキャビティ10012から射出され又は脱落するのを阻止するように構成され得る。様々なその他の実施形態において、スレッド10050は、ステープル10030を有する支持部分10010からステープルドライバ10040を射出するように構成され得る。少なくともそのような1つの実施形態において、ステープルドライバ10040は、生体吸収性及び/又は生体適合性の材料(例えばUltemなど)から構成され得る。特定の実施形態において、ステープルドライバは、ステープル10030に取り付けることができる。少なくともそのような1つの実施形態において、ステープルドライバは、ドライバがステープルと一体成形されるように、各ステープル10030の底面の上及び/又は周囲に成形することができる。米国特許出願第11/541,123号、発明の名称「SURGICAL STAPLES HAVING COMPRESSIBLE OR CRUSHABLE MEMBERS FOR SECURING TISSUE THEREIN AND STAPLING INSTRUMENTS FOR DEPLOYING THE SAME」(2006年9月29日出願)が、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
様々な状況において、上記に対して更に、圧縮可能な組織厚さコンペンセータは、ステープルカートリッジの下の剛性支持部分に対して、動き、ねじれ、及び/又は屈曲することができる。様々な実施形態において、支持部分及び/又は任意の他の好適なステープルカートリッジの部分は、組織厚さコンペンセータと支持部分との間での相対的移動を制限するように構成された1つ又は2つ以上の機構を含み得る。上述のように、ステープル10030の少なくとも一部分は、支持部分10010のデッキ表面10011の上に延在することができ、特定の状況において、例えば、組織厚さコンペンセータにかけられた横方向の力は、支持部分10010から延在するステープル10030及び/又は滑り止め10013による抵抗を受け得る。様々な状況において、ステープル10030は、ステープルキャビティ10012内で傾き、かつ/又は屈曲することができる一方、組織厚さコンペンセータの横方向移動に抵抗し、様々な実施形態において、ステープルキャビティ10012及びステープル10030は、ステープル10030の脚10032と、対向するアンビル10060内の成形ポケットとの間の相対的な整合を維持するようなサイズ及び構成にすることができ、これにより、ステープル10000は、ステープル成形プロセス中に適切に成形される。様々な実施形態において、ステープル10030及び/又は滑り止め10013は、組織厚さコンペンセータ10020内の横方向ひずみを阻止又は少なくとも制限するように構成され得る。少なくともそのような1つの実施形態において、ステープル10030及び/又は滑り止め10013は、例えば、硬化するか、あるいは組織厚さコンペンセータの第2(又は下側)の表面に対する、第1(又は組織接触)の表面の横方向及び/又は長手方向の移動を制限するように構成され得る。様々な実施形態において、ステープルカートリッジ、及び/又はステープルカートリッジが配置されるステープルカートリッジチャネルは、少なくとも1つのひずみ最小化部材を含むことができ、これは、上側に延びて、組織厚さコンペンセータの横方向及び/若しくは長手方向の移動、又はひずみを、制限することができる。前述のように、組織厚さコンペンセータを少なくとも部分的に包むラップも、組織厚さコンペンセータの横方向及び/若しくは長手方向の移動、又はひずみを阻止するか、又は少なくとも制限することができる。
様々な実施形態において、ステープルカートリッジは、それぞれが内部に配置されたステープルを含む複数のステープルキャビティを含んでよく、ステープルキャビティは複数の列に配置することができ、ステープルカートリッジに相対して配置されたアンビルは、ステープルカートリッジ内のステープルキャビティに対応する複数の成形ポケットを含み得る。換言すれば、アンビルは、複数の成形ポケット列を含んでよく、各成形ポケットは、ステープルカートリッジ内のステープルキャビティに相対して配置され得る。様々な実施形態において、各成形ポケットは、ステープル10030のステープル脚10032を受容するように構成された2つの成形カップを含んでよく、各成形カップは、例えば、ステープル脚10032を受容し、他のステープル脚10032に向かってステープル脚10032を成形又は屈曲させるように構成される。様々な状況において、脚10032は、成形カップから外れ、又はそれに適切に入らないことがあり、その結果、ステープル脚10032は発射シーケンス中に成形不良となることがある。本明細書に記述される様々な実施形態において、アンビルは、成形ポケットの配列又はグリッドを含んでよく、これらはそれぞれ、ステープル脚を受容して成形するように構成される。少なくともそのような1つの実施形態において、成形ポケットの配列は、ステープルカートリッジ内に含まれるステープルの数を超える、一定量の成形ポケットを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ステープルカートリッジは、例えば、長手方向に6列のステープルキャビティを含んでよく、アンビルは、6列のステープルキャビティと整合した6列の成形ポケットを含んでよく、加えて、成形ポケットの列の中間に配置された成形ポケットも含み得る。例えば、アンビルの一方の面において、アンビルは、第1の列のステープルキャビティの上に配置することができる第1の列の成形ポケットと、第1の列のステープルキャビティに隣接する第2の列のステープルキャビティの上に配置することができる第2の列の成形ポケットとを含み、加えて、第1の列の成形ポケットと第2の列の成形ポケットとの中間に配置された1列の成形ポケットも含み得る。
様々な実施形態において、上述のように、アンビルは、開位置から閉位置へと動くことができ、これにより、組織をステープルカートリッジの組織厚さコンペンセータ(例えば組織厚さコンペンセータ10020)に対して圧縮することができる。様々な状況において、組織厚さコンペンセータは、組織厚さコンペンセータが組織に対して配置されるより前に、ステープルカートリッジの支持部分に隣接して配置することができる。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータ10020は、アンビルが閉位置に移動する前に、支持部分10018に当接する位置にあり得る。特定の他の実施形態において、組織厚さコンペンセータ10020は、組織厚さコンペンセータ10020と支持部分10018との間に隙間が存在するような位置に配置することができる。少なくともそのような1つの実施形態において、アンビルは、組織厚さコンペンセータ10020が支持部分10018に当接するまで、組織及び組織厚さコンペンセータ10020を下にずらすことができ、そのような時点で、アンビルは閉位置に移動して、組織内に圧縮をもたらすことができる。アンビルとステープルカートリッジとの間の組織の配置に外科医が満足しない場合には、外科医はアンビルを開き、アンビルとステープルカートリッジの位置を調整し、アンビルを再び閉じることができる。組織に対するステープルカートリッジのそのような配置と再配置により、様々な状況において、例えば、組織厚さコンペンセータ10020の遠位端が、支持部分10010から外れることがある。いくつかのそのような状況において、組織厚さコンペンセータ10020の遠位端は、組織に接触し、支持部分10010から剥がれ、又は支持部分に対して巻き込まれることがあり得る。様々な実施形態において、詳しくは後述されるように、ステープルカートリッジは、組織厚さコンペンセータを、ステープルカートリッジの下の支持部分に対して、解放可能に保持するように構成された、1つ又は2つ以上の機構を有し得る。
様々な実施形態において、ここで図55を参照し、ステープルカートリッジ10300は、支持部分10310と、支持部分10310により支持される組織厚さコンペンセータ10320と、組織厚さコンペンセータ10320の遠位端10325を定位置に解放可能に保持するように構成されたノーズ10303を含む遠位端10302とを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ノーズ10303は、組織厚さコンペンセータ10320の遠位端10325を受容するように構成されたスロット10305を含み得る。様々な実施形態において、遠位端10325は、スロット10305内で圧縮又はくさびで締めることができ、これにより、遠位端10325は、ステープルカートリッジ10300が組織に対して配置される際に、定位置に保持され得る。少なくともそのような1つの実施形態において、スロット10305は、支持部分10310のデッキ表面10311に対して平行、又は少なくとも実質的に平行である方向に向き得る。様々な実施形態において、スロット10305は、デッキ表面10311に対して水平であり得る。様々な他の実施形態において、ここで図56を参照し、ステープルカートリッジ10400は、支持部分と、支持部分により支持される組織厚さコンペンセータ10420と、組織厚さコンペンセータ10420の遠位端10425を定位置に解放可能に保持するように構成されるノーズ10403を含む遠位端10402とを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、遠位端10425は、そこから延出する突起を含んでよく、ノーズ10403は、この遠位端10425の突起を受容するように構成された垂直スロット10405を含み得る。様々な実施形態において、遠位端10425、及び/又はそこから延出する突起は、スロット10405内で圧縮又はくさびで締めることができ、これにより、遠位端10425は、ステープルカートリッジ10400が組織に対して配置される際に、定位置に保持され得る。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータ10420は、例えば、スロット10429などのスロットを含んでよく、これはその中にノーズ10403の少なくとも一部分を受容するように構成され得る。少なくとも1つの実施形態において、スロット10405は、支持部分のデッキ表面10411に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直である方向に向き得る。様々な実施形態において、ここで図57を参照すると、ステープルカートリッジ10500は、支持部分と、支持部分により支持される組織厚さコンペンセータ10520と、組織厚さコンペンセータ10520の遠位端10525を定位置に解放可能に保持するように構成されたノーズを含む遠位端10502とを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ノーズは、組織厚さコンペンセータ10520の遠位端10525を受容するように構成された垂直スロット10505を含み得る。様々な実施形態において、遠位端10525は、スロット10505内で圧縮又はくさびで締めることができ、これにより、遠位端10525は、ステープルカートリッジ10500が組織に対して配置される際に、定位置に保持され得る。
様々な実施形態において、再び図55を参照し、組織厚さコンペンセータ10320は、ノーズ10303の上側表面10304の上に配置され得る上側表面10324を含むことができる。組織厚さコンペンセータの上側表面がステープルカートリッジのノーズの上に配置される別の例示的な実施形態が、図44に示されており、例えば、組織厚さコンペンセータ10720の上側表面10721は、ノーズ10003の上側表面10004の上に配置される。使用中、再び図55を参照し、組織はノーズ10303の上側表面10304の上を摺動することができ、またいくつかの状況において、組織は組織厚さコンペンセータ10320の遠位端10325に接触することができ、組織厚さコンペンセータ10320に対して力をかける可能性があり、支持部分10310から組織厚さコンペンセータ10320を剥離させる傾向をもたらす。本明細書に記述される実施形態において、この剥離力は、ノーズ10303内でくさびにより締め付けられた遠位端10325の部分によって抵抗され得る。いかなる場合でも、組織がいったん、ステープルカートリッジ13000に対して好適に配置されると、アンビルを回転させて閉位置にし、支持部分10310に対して、組織及び組織厚さコンペンセータ10320を圧縮することができる。少なくともそのような1つの実施形態において、アンビルは、ノーズ10303の上側表面10304に接触する位置へと回転することができ、この結果、アンビルが更に回転することが阻止され得る。様々な状況において、組織厚さコンペンセータ10320の上側表面10324がノーズ10303の上側表面10304の上に配置されることにより、例えば、上側表面10324は、アンビルが閉じる際に支持部分10310に向かって下側に押され、またいくつかの状況において、上側表面10324は、ノーズ10303の上側表面10304の下に押され得る。ステープルカートリッジ10300内に収容されているステープルが配備され、組織厚さコンペンセータ10320が切断されると、本明細書に記載されるように、支持部分10310及びノーズ10303が組織厚さコンペンセータ10320から離れることができ、これにより、組織厚さコンペンセータ10320の遠位端10325がスロット10305から滑り出ることができる。
上述のように、アンビル(例えばアンビル10060)は、回転して閉位置になることができ、ここでアンビル10060は、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ10000)のノーズ上側表面10004に接触する。いったんアンビルが閉位置に達すると、組織厚さコンペンセータ(例えば組織厚さコンペンセータ10020)が圧縮される程度は、特に、組織厚さコンペンセータの未圧縮厚さ又は高さと、組織の厚さとに依存する。ここで図42及び43を参照し、組織厚さコンペンセータ10920は、ノーズ10003の上側表面10004に対して同一面である、又は少なくとも実質的に同一面である、上側表面を含み得る。そのような実施形態において、組織厚さコンペンセータ10920の上側表面は、ノーズ10003の上側表面10004の下に押され得る。ここで図47及び48を参照し、組織厚さコンペンセータ(例えば組織厚さコンペンセータ10820)は、組織厚さコンペンセータ10820が組織T及びアンビル10060によって圧縮される前に、上側ノーズ表面10004の下に配置される上側表面10821を含み得る。組織Tが比較的薄い状況において、図45及び46に示されるように、組織厚さコンペンセータ10920は、比較的小さな圧縮を受け得る。ここで図47及び48を参照し、組織厚さコンペンセータ10820は、組織Tが比較的厚い場合により大きな圧縮を受け得る。組織Tが薄い部分とより厚い部分の両方を有する状況において、図47及び48に示されるように、例えば、組織厚さコンペンセータ10820は、より厚い組織Tの下に配置されたときにより大量に圧縮され、より薄い組織Tの下に配置されたときにより少なく圧縮され得る。このようにして、上述のように、組織厚さコンペンセータは、異なる組織厚さについて補償することができる。
様々な実施形態において、ここで図58及び59を参照し、外科用ステープル留め器具は、第1に、ステープルカートリッジ16600を受容するように構成されたカートリッジチャネル16670と、第2に、カートリッジチャネル16670に枢動可能に連結されたアンビル16660とを備え得る。ステープルカートリッジ16600は、支持部分16610と、組織厚さコンペンセータ16620とを含んでよく、組織厚さコンペンセータ16620の遠位端16625は、ステープルカートリッジ16600の遠位端16602においてノーズ16603により、支持部分16610に対して解放可能に保持され得る。少なくとも1つの実施形態において、ノーズ16603はスロット16605を含んでよく、可撓性材料から構成され得る。使用中、図58を主に参照し、ノーズ16603は、スロット16605の開口部を拡張するために、下向きに屈曲させることができる。特定の実施形態において、ノーズ16603は、ノーズ16603が下側に屈曲できるように構成され得る、切欠き部又は切り欠き16606を含み得る。いかなる場合でも、様々な状況において、スロット16605の拡張された開口部によって、組織厚さコンペンセータ16620の遠位端16625をスロット16605に挿入するのが容易になり得る。いったん組織厚さコンペンセータ16620が好適に配置されると、ノーズ16603を構成する材料の弾性によりノーズ16603が解放され得、ノーズ16603は、その屈曲されていない状態に戻るか、又は少なくとも実質的に戻ることができ、図59に示されるように、組織厚さコンペンセータ16620の遠位端16625をデッキ表面16611に対して捕らえることができる。使用中、上記と同様に、支持部分16610がステープル留めされた組織から離れて移動すると、遠位端16625はスロット16605から引き抜かれ得る。様々な状況において、可撓性ノーズ16603は、組織厚さコンペンセータ16620が支持部分16610か切り離される際に、屈曲するように構成することができる。様々な実施形態において、再び図59を参照し、組織厚さコンペンセータ16620は、ノーズ16603の上側表面16604と整合している、又は少なくとも実質的に整合している、上側表面16621を含み得る。
様々な実施形態において、ここで図60〜61を参照し、例えば、ステープルカートリッジ11400などのステープルカートリッジは、支持部分11410に取り外し可能に取り付けられた組織厚さコンペンセータ11420を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ステープルカートリッジ11400は、1本又は2本以上の保持バー11413を含んでよく、これは、組織厚さコンペンセータ11420の長手方向側面をデッキ表面11411に対して保持するように構成され得る。少なくともそのような1つの実施形態において、各保持バー11413は、相対するアーム11418を含んでよく、この間にチャネル11416を画定することができる。そのような実施形態において、アーム11418の一方が組織厚さコンペンセータ11420の上に延びるように構成され得、もう一方のアーム11418が、支持部分11410から延びるリップ11419の下に延びるように構成され得る。図60を主に参照し、各保持バー11413のチャネル11416は、ステープルカートリッジ11400が使用される前に、組織厚さコンペンセータ11420の長手方向側面に対して圧縮力をかけるような寸法及び構成にすることができる。使用中、図61を主に参照し、ステープルカートリッジ11400は、ステープルカートリッジチャネル内に配置することができ、いったんステープルカートリッジ11400が好適に配置されると、例えば、アンビル11460などのアンビルは、それが組織厚さコンペンセータ11420を圧縮できる位置に移動させることができる。上記と同様に、組織厚さコンペンセータ11420は、圧縮されると、横方向又は外側に膨張し、その結果、ステープルカートリッジ11400から保持バー11413を外すことができる。特定の他の実施形態において、アンビル11460を閉鎖すると、保持バー11413がステープルカートリッジから外れることはなく、又は完全に外れることはない。少なくともそのような1つの実施形態において、上述の、発射バーをステープルカートリッジ11400を通して前進させることにより、支持部分11410からステープル10030を配備することができ、同時に、アンビル11460とステープルカートリッジ11400とを互いに近づけるよう押し込んで、組織厚さコンペンセータ11420に対する圧縮力をかけ、これは、組織厚さコンペンセータ11420を横方向に膨張させてステープルカートリッジ11400から保持バー11413を外すのに十分である。いったん保持バー11413がステープルカートリッジ11400から外れると、支持部分11410は、埋め込まれた組織厚コンペンセータ11420から離れて移動することができ、手術部位から除去され得る。
様々な実施形態において、上記に対して更に、ステープルカートリッジは、組織厚さコンペンセータをステープルカートリッジの支持部分に対して解放可能に保持するように構成された複数の締結具を含み得る。特定の実施形態において、支持部分は、例えば、デッキ表面に画定された複数の開口部を含み、締結具が組織厚さコンペンセータを貫通して延び、支持部分開口部内に解放可能に保持され得る。使用中、締結具は、ステープルが支持部分から連続的に射出される際に、支持部分から連続的に解放され得る。少なくともそのような1つの実施形態において、締結具は組織厚さコンペンセータと共に埋め込むことができ、少なくとも1つの実施形態において、例えば、締結具は少なくとも1つの生体吸収性材料から構成され得る。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータが少なくとも部分的に埋め込まれた後、埋め込まれた組織厚さコンペンセータから支持部分が離れて移動すると、締結具は支持部分から外れることができる。様々な実施形態において、ここで図130〜131を参照し、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ11600)は、複数の締結具11613によって支持部分11610に解放可能に据え付けられた組織厚さコンペンセータ11620を含み得る。各締結具11613は、組織厚さコンペンセータ11620内に埋め込まれ及び/又はその他の方法でそれと係合している第1の端11618と、支持部分11610と係合している第2の端11618と、第1の端11618を第2の端11618に接続しているコネクタ11616とを含み得る。様々な実施形態において、締結具11613は、支持部分11610内に画定されたナイフスロット11615を通って延在し得る。使用中、発射部材10052は、組織厚さコンペンセータ11620を支持部分11610から解放するために、支持部分11610内のナイフスロット11615を通ってナイフエッジを動かし、締結具11613を切開することができる。少なくともそのような1つの実施形態において、発射バー10052は、上述のように、第1に、スレッド10050を遠位側に前進させ、連続的にステープル10030を発射し、第2に、締結具11613を進行的に切開及び/又は破壊して、組織厚さコンペンセータ11620を支持部分11610から連続的に解放するために、ステープルカートリッジ11600の近位端からステープルカートリッジ11600の遠位端に前進させることができる。特定の実施形態において、上記と同様に、組織厚さコンペンセータ11620は、例えば、それぞれが1つ又は2つ以上の締結具11613によって支持部分11610に対して保持され得る、複数の取り外し可能なセグメントを含むことができる。図130に示されるように、発射部材10052がステープルカートリッジ11600の近位端と遠位端の中間で停止した場合、図131に示されるように、アンビル11660が開き、支持部分11610が組織Tから離れて移動した後、締結具11613は、組織厚さコンペンセータ11620の埋め込まれていない部分を支持部分11610に対して保持するのを支援することができる。様々な実施形態において、上記に対して更に、発射部材10052の刃先10053は、締結具11613を切断及び/又は破壊するように構成され得る。
様々な実施形態において、ここで図132を参照し、ステープルカートリッジは、異なる厚さを有する複数の部分を含むことができる、例えば、組織厚さコンペンセータ15120などの組織厚さコンペンセータを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ15120は、第1の厚さを有し得る第1の(内側)部分15122aと、それぞれ第2の厚さを有してよく、第1の部分15122aから延在する第2の(中間)部分15122bと、それぞれ第3の厚さを有してよく、第2の部分15122bから延在する第3の(中間)部分15122cとを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、例えば、第3の厚さは、第2の厚さよりも厚いことがあり、第2の厚さは、第1の厚さよりも厚いことがあるが、ただし、任意の好適な厚さを様々なその他の実施形態において利用できる。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ15120の部分15122a〜15122cは、異なる厚さを有する段を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、上記と同様に、ステープルカートリッジは、いくつかの列のステープル10030と、ステープル10030を異なる成形高さに変形できる、異なる高さを有する複数のステープルドライバとを含み得る。また上記と同様に、ステープルカートリッジは、それ自体の上に支持されているステープル10030を第1の成形高さに駆動することができる第1のステープルドライバ15140aと、それ自体の上に支持されているステープル10030を第2の成形高さに駆動することができる第2のステープルドライバ15140bと、それ自体の上に支持されているステープル10030を第3の成形高さに駆動することができる第3のステープルドライバ15140cとを含んでよく、例えば、第1の成形高さは第2の成形高さより短いことがあり、第2の成形高さは第3の成形高さより短いことがある。様々な実施形態において、図132に示すように、各ステープル10030は、同じ、又は実質的に同じの未成形又は未発射の高さを有し得る。特定の他の実施形態において、ここで図133を参照し、第1のドライバ15140a、第2のドライバ15140b、及び/又は第3のドライバ15140cは、異なる未成形高さを有するステープルを支持することができる。少なくともそのような1つの実施形態において、第1のステープルドライバ15140aは第1の未成形高さを有するステープル15130aを支持することができ、第2のステープルドライバ15140bは第2の未成形高さを有するステープル15130bを支持することができ、第3のステープルドライバ15140cは第3の未成形高さを有するステープル15130cを支持することができ、例えば、第1の未成形高さは第2の未成形高さより短いことがあり、第2の未成形高さは第3の未成形高さより短いことがある。様々な実施形態において、再び図133を参照し、ステープル15130a、15130b、及び/又は15130cの先端は、同じ平面内にあるか、又は少なくとも実質的にあり得る一方、他の実施形態において、ステープル15130a、15130b、及び/又は15130cの先端は、同じ平面内にないことがある。
特定の実施形態において、ここで図154を参照し、ステープルカートリッジは、上述のように、ステープル15130a、15130b、及び/又は15130cによって組織Tに対して埋め込まれ得る、異なる厚さを有する複数の部分を有する組織厚さコンペンセータ15220を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ここで図155を参照し、ステープル15130a、15130b、及び/又は15130cは、異なる成形高さに変形することができ、第1のステープル15130aは第1の成形高さに変形することができ、第2のステープル15130bは第2の成形高さに変形することができ、第3のステープル15130cは第3の成形高さに変形することができ、例えば、第1の成形高さは第2の成形高さより短いことがあり、第2の成形高さは第3の成形高さより短いことがある。他の実施形態が想到され、ステープル15130a、15130b、及び15130cは、任意の好適な成形高さ及び/又は任意の相対的な成形高さに成形することができる。
上述のように、また図134を参照し、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ10000)は、支持部分10010と組織厚さコンペンセータ10020とを含むことができ、複数のステープル10030は、支持部分10010内に少なくとも部分的に格納され得、ステープル10030がそれらの未発射位置にあるときに、組織厚さコンペンセータ10020内に延在することができる。様々な実施形態において、ステープル10030が未発射位置にあるときに、ステープル10030の先端は組織厚さコンペンセータ10020から突出しない。ステープル10030がステープルドライバ10040によって、未発射位置から発射位置へと動かされると、前述のように、ステープル10030の先端は、組織厚さコンペンセータ10020を貫通でき、及び/又は上側層又は被覆10022を貫通できる。特定の別の実施形態において、ステープル10030が未発射位置にあるときに、ステープル10030の先端は、組織厚さコンペンセータ10020の上側表面及び/又は被覆10022を通って突出できる。いずれの場合でも、ステープル10030は、配備される前に支持部分10010から上向きに延出しているため、上述のように、支持部分に対して傾き及び/又は屈曲することがある。
様々な実施形態において、ここで図140を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13620と、被覆又は上側層13621とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、1つ又は2つ以上のプレジット又は保持具13622は、例えば、被覆13621内に埋め込むことができる。特定の実施形態において、各保持具13622は、図140に示されるように、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、ステープル13030のステープル脚13032を中に受容するように構成され得る、内部に画定された1つ又は2つ以上の開口部13629を含むことができる。使用中、上記に対して更に、例えば、ステープル13030が未発射位置から発射位置へと移動するときに、ステープル13030の底面13031が組織厚さコンペンセータ13620に接触し、プレジット13622の下側表面に対して組織厚さコンペンセータ13620の少なくとも一部を圧縮するまで、ステープル脚10032は、開口部13629を通って摺動することができる。様々な実施形態において、ここで図135を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13120と、被覆又は上側層13122とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ13120は、円錐形隆起、突起、及び/又は突出部13128を含んでよく、例えば、これらは、組織厚さコンペンセータ13120の上側表面13121から上向きに延出し得る。この突起13128は、図135に示されるように、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、ステープル13030のステープル脚13032の先端を受容し包み込むように構成され得る。上側層13122も、円錐形隆起、突起、及び/又は突出部13129を含んでよく、これらは、突起13128と整合、又は少なくとも実質的に整合し得る。使用中、ステープル脚10032は突起13128及び13129に貫通し、組織厚さコンペンセータ13120から出現し得る。様々な実施形態において、ここで図139を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13520と、被覆又は上側層13522とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、被覆13522は、円錐形隆起、突起、及び/又は突出部13529を含んでよく、例えば、これらは、組織厚さコンペンセータ13520の上側表面13521から上向きに延出し得る。上記と同様に、突起13529は、図139に示されるように、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、ステープル13030のステープル脚13032の先端を受容し包み込むように構成され得る。使用中、ステープル脚10032は突起13529に貫通し、被覆13522から出現し得る。
様々な実施形態において、ここで図136を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13220と、被覆又は上側層13222とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ13220は、円錐形くぼみ及び/又は凹部13128を含んでよく、例えば、これは、組織厚さコンペンセータ13220の上側表面13221に下向きに延在し得る。様々な実施形態において、図136に示されるように、ステープル脚13032の先端は、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、凹部13128を通って延在し得る。少なくとも1つの実施形態において、上側層13222も、円錐形くぼみ及び/又は凹部13229を含んでよく、これは、凹部13228と整合、又は少なくとも実質的に整合し得る。様々な実施形態において、ここで図137を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13320と、被覆又は上側層13322とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、被覆13320は、厚い部分13329を含んでよく、これは、組織厚さコンペンセータ13320の上側表面13321内に下向きに延出し得る。様々な状況において、図137に示されるように、この厚い部分13329は、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、ステープル13030のステープル脚13032の少なくとも一部分を受容するように構成され得る。そのような実施形態において、厚い部分13329は、ステープル脚13032を定位置に保持することができ、これにより、脚13032は、組織厚さコンペンセータ13320に相対して配置されるアンビルのステープル成形ポケットと整合、又は少なくとも実質的に整合し得る。様々な実施形態において、ここで図138を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13420と、被覆又は上側層13422とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、被覆13422は厚い部分13429を含んでよく、これは、組織厚さコンペンセータ13420の上側表面13421内に上向きに延出し得る。様々な状況において、図138に示されるように、この厚い部分13429は、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、ステープル13030のステープル脚13032の少なくとも一部分を受容するように構成され得る。そのような実施形態において、厚い部分13429は、ステープル脚13032を定位置に保持することができ、これにより、脚13032は、組織厚さコンペンセータ13420に相対して配置されるアンビルのステープル成形ポケットと整合、又は少なくとも実質的に整合し得る。
様々な実施形態において、ここで図141及び142を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13720と、被覆又は上側層13721とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ13720は角錐形及び/又は階段状隆起、突起及び/又は突出部13728を含んでよく、例えば、これらは、組織厚さコンペンセータ13720の上側表面13721から上向きに延出し得る。この突起13728は、図142に示されるように、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、ステープル13030のステープル脚13032の先端を受容し包み込むように構成され得る。同様に、上側層13721は、角錐形及び/又は階段状隆起、突起及び/又は突出部13729を含んでよく、これらは、突起13728と整合、又は少なくとも実質的に整合し得る。様々な実施形態において、被覆13721は更に、突起13729から上向きに延出する1つ又は2つ以上の歯13727を含み、これは、上側層13721に対して配置された組織に係合し、かつ、組織、上側層13721、及び/又はステープル脚13032の先端の間の相対的な横方向及び/又は長手方向の移動を阻止するか、又は少なくとも制限するように構成され得る。使用中、ステープル脚13032は、ステープル13030が未発射位置から発射位置へと移動するときに、突起13728及び13729に貫入し、組織厚さコンペンセータ13720から出現することができる。様々な実施形態において、ここで図143及び144を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ13820と、被覆又は上側層13821とを含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ13820は、角錐形及び/又は階段状隆起、突起及び/又は突出部13828を含んでよく、例えば、これらは、組織厚さコンペンセータ13820の上側表面13821から上向きに延出し得る。この突起13828は、図144に示されるように、ステープル13030がそれらの未発射位置にあるときに、ステープル13030のステープル脚13032の先端を受容し包み込むように構成され得る。同様に、上側層13821は、角錐形及び/又は階段状隆起、突起及び/又は突出部13829を含んでよく、これらは、突起13828と整合、又は少なくとも実質的に整合し得る。様々な実施形態において、上側層13821は更に、組織厚さコンペンセータ13820内に向かって下向きに延びる1つ又は2つ以上の歯13827を含んでよく、これは、例えば、上側層13821と組織厚さコンペンセータ13820との間の相対的な横方向及び/又は長手方向の移動を阻止するか、又は少なくとも制限するように構成され得る。使用中、ステープル脚10032は、ステープル13030が未発射位置から発射位置へと移動するときに、突起13828及び13829に貫入し、組織厚さコンペンセータ13820から出現することができる。
様々な実施形態において、ここで図145を参照し、ステープルカートリッジは、例えば、その中に画定された稜13923及び谷13924を含み得る、組織厚さコンペンセータ13920などの組織厚さコンペンセータを含みことができ、少なくとも1つの実施形態において、谷13924は稜13923の間に画定され得る。様々な実施形態において、各稜13923は、同じ高さ、実質的に同じ高さ、又は異なる高さを有し得る。同様に、各谷13924は、同じ深さ、実質的に同じ深さ、又は異なる深さを有し得る。様々な実施形態において、複数のステープル13030が、組織厚さコンペンセータ13920内に少なくとも部分的に保管されていてよく、これにより、ステープル13030の先端が稜13923内に配置されるようにすることができる。少なくともそのような1つの実施形態において、例えばステープル13030が未発射位置に保管されているときに、ステープル13030のステープル脚13032は、組織厚さコンペンセータ13920、及び/又は組織厚さコンペンセータ13920に取り付けられている被覆若しくは上側層13921から突出することはない。様々な実施形態において、稜13923及び/又は谷13924は、ステープルカートリッジの横断方向に延在し得る。少なくともそのような1つの実施形態において、ステープルカートリッジは長手方向ナイフスロットを含んでよく、稜13923と谷13924は、横断方向、及び/又はナイフスロットに対して垂直方向に延在し得る。様々な状況において、稜13923は、ステープル13030が未発射位置から発射位置へと移動するまで、ステープル脚13032の先端を定位置に保持するように構成され得る。様々な実施形態において、ここで図146を参照し、組織厚さコンペンセータ、及び/又は組織厚さコンペンセータを覆う被覆は、長手方向の稜及び/又は谷を含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータは、稜14023及び谷14024により画定される上側表面を含み得、谷14024は、例えば稜14023の間に画定され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータは被覆14021を含んでよく、これは、ステープル脚13032を受容するようそれぞれ構成され得る、内部に画定された複数の開口部14029を含み得る。特定の実施形態において、開口部14029は稜14023の中に画定することができ、ステープル脚13032の先端は、稜14029の頂点14028より下に配置され、頂点14028と同一面に配置され、及び/又は頂点14028より上に配置され得る。特定の実施形態において、上記に加え、又は上記の代わりに、開口部14029は、例えば、谷14024の中に画定することができる。特定の実施形態において、各開口部は、浮き出しによって取り囲まれ、又は浮き出しによって少なくとも部分的に取り囲まれており、開口部を取り囲む被覆及び/又は組織厚さコンペンセータを補強することができる。いかなる場合でも、上記に対して更に、被覆14021は、例えば少なくとも1つの接着剤を含む任意の好適な方法で、組織厚さコンペンセータに取り付けることができる。
様々な実施形態において、ここで図148を参照し、使い捨て搭載ユニット15900は、例えば、アンビル15960とステープルカートリッジチャネル15970とを含むことができ、ステープルカートリッジチャネル15970は、アンビル15960に対して回転することができる。少なくともそのような1つの実施形態において、アンビル15960は回転することはできない。特定の実施形態において、組織は、アンビル15960とステープルカートリッジチャネル15970との間に配置することができ、その後、ステープルカートリッジチャネル15970を組織に向かって回転させ、組織をアンビルに対してクランプすることができる。少なくともそのような1つの実施形態において、使い捨て搭載ユニット15900は更に、組織に接触するように構成され得る組織厚さコンペンセータ15920を含み得る。
様々な実施形態において、ここで図149〜151を参照し、使い捨て搭載ユニット12900は、支持部分12610に取り外し可能に取り付けられ得る下側部分12922と、アンビル12560に取り外し可能に取り付けられ得る上側部分12990と、下側部分12922と上側部分12990とを接続する可撓性継手12991とを含む、搭載アセンブリを含み得る。上記と同様に、長手方向保持レール12825は、下側部分12922から下向きに延びて、支持部分12610内に画定されたナイフスロット12615内に入るようになっていてよく、これにより、下側部分12922が支持部分12610に対して解放可能に保持され得る。同様に、長手方向保持レール12995は、上側部分12990から上向きに延びて、アンビル12560内に画定されたナイフスロット内に入るようになっていてよく、これにより、上側部分12990がアンビル12560に対して解放可能に保持され得る。図150及び151に示されるように、組織厚さコンペンセータ12620は、搭載アセンブリの下側部分12922に据え付けることができ、組織厚さコンペンセータ12620を支持部分12610に対して配置するために、臨床医は、上側部分12990と下側部分12922を互いに近づけるよう曲げて、アンビル12560と支持部分12610との間に搭載アセンブリを配置し、曲げた搭載アセンブリを解放することで、弾性的に膨張させて上側部分12990をアンビル12560に対して付勢し、下側部分12922を支持部分12610に対して付勢することができるようになっている。
様々な実施形態において、ここで図152を参照し、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ14900)は、支持部分14910と、それに加えて、支持部分14910に対して配置された組織厚さコンペンセータ14920とを含み得る。上記と同様に、支持部分14910は、支持部分14910内に少なくとも部分的に配置されたステープル(例えばステープル10030)を、ステープルカートリッジ14900に相対して配置されたアンビル(例えばアンビル10060)に向かって持ち上げるために、ステープル配備スレッドにより上に持ち上げることができるステープルドライバを含み得る。特定の実施形態において、支持部分14910は、例えば、6列のステープルキャビティ(例えば外側2列のステープルキャビティ、内側2列のステープルキャビティ、及び内側列と外側列との中間に配列された中間2列のステープルキャビティ)を含んでよく、アンビル10060は、ステープルキャビティと整合、又は少なくとも実質的に整合した、6列の成形ポケット10062を含み得る。様々な実施形態において、ステープルキャビティの内側列には、その中に配置されたステープルドライバ14940aが含まれてよく、ステープルキャビティの中間列には、その中に配置されたステープルドライバ14940bが含まれてよく、ステープルキャビティの外側列には、その中に配置されたステープルドライバ14940cが含まれてよく、ステープルドライバ14940aはそれぞれ、ステープル10030を支えるように構成された受台14949aを含んでよく、ステープルドライバ14940bはそれぞれ、ステープル10030を支えるように構成された受台14949bを含んでよく、ステープルドライバ14940cはそれぞれ、ステープル10030を支えるように構成された受台14949cを含み得る。未発射位置において、すなわち、ステープルドライバ14940a〜14940cが、支持部分14910の下側に延在するドライバ支持台14926の上にあるときに、ステープルドライバ14940aの受台14949aは、ステープルドライバ14940bの受台14949b及びステープルドライバ14940cの受台14949cよりも、アンビル10060の近くに配置され得る。そのような位置において、第1の成形距離は、受台14949aと、受台14949aの上に配置された成形ポケット10062との間で画定することができ、第2の成形距離は、受台14949bと、受台14949bの上に配置された成形ポケット10062との間で画定することができ、第3の成形距離は、受台14949cと、受台14949cの上に配置された成形ポケット10062との間で画定することができ、様々な実施形態において、例えば、第1の成形距離は第2の成形距離よりも短いことがあり、また第2の成形距離は第3の成形距離よりも短いことがある。ステープルドライバ14940a〜14940cがそれらの未発射位置(図152)から発射位置へと移動するときに、各ステープルドライバ14940a〜14940cは、ステープル配備スレッドによりアンビル10060に向かって等距離、又は少なくとも実質的に等距離だけ移動することができ、これにより、第1のドライバ14940aは、それぞれのステープル10030を第1の成形高さへと駆動し、第2のドライバ14940bは、それぞれのステープル10030を第2の成形高さへと駆動し、第3のドライバ14940cは、それぞれのステープル10030を第3の成形高さへと駆動し、例えば、第1の成形高さは第2の成形高さより短いことがあり、第2の成形高さは第3の成形高さより短いことがある。様々な他の実施形態が構想され、第1のステープルドライバ14940aは第1の距離分上に移動し、第2のステープルドライバ14940bは第2の距離分上に移動し、第3のステープルドライバ14940cは第3の距離分上に移動し、第1の距離、第2の距離、及び第3の距離のうちの1つ又は2つ以上が異なり得る。
様々な実施形態において、再び図152を参照し、支持部分14910のデッキ表面14911は、アンビル10060の組織接触表面10061に対する高さが変わり得る。特定の実施形態において、この高さの変動は横方向に生じることがあり、また少なくとも1つの実施形態において、例えば、内側列のステープルキャビティを取り囲むデッキ表面14911の高さは、外側列のステープルキャビティを取り囲むデッキ表面14911の高さよりも高いことがある。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ14920の下側表面14922は、支持部分14910のデッキ表面14911に対して平行か、又は少なくとも実質的に平行であるように構成され得る。上記に対して更に、組織厚さコンペンセータ14920は、厚さも変わることがあり、少なくとも1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ14920の上側(組織接触)表面14921は、その外側又は横縁部から内側に向かって傾斜し得る。少なくともそのような1つの実施形態において、上記の結果、組織厚さコンペンセータ14920は、例えば、内側列のステープルキャビティの上に配置された領域で薄く、外側列のステープルキャビティの上に配置された領域で厚くなり得る。様々な実施形態において、ここで図153を参照し、支持部分15010のデッキ表面は、例えば、段付きデッキ表面を含むことができ、例えば、段付き表面の最も高い段は、内側列のステープルキャビティを取り囲むことができ、段付き表面の最も低い段は、外側列のステープルキャビティを取り囲むことができる。少なくともそのような1つの実施形態において、中間高さを有する段は、中間列のステープルキャビティを取り囲み得る。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータ(例えば組織厚さコンペンセータ15020)は、支持部分15010のデッキ表面に平行でこれに当接し得る下側表面を含むことができる。少なくとも1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータの上側(組織接触)表面15021は、弓状、放物線状、及び/又は曲面表面を含んでよく、例えば、少なくともそのような1つの実施形態において、これは、例えば、ステープルカートリッジ15000の中央と整合した軸、又は少なくとも実質的に整合した軸を備えて、組織厚さコンペンセータ15020の第1の外側側面から組織厚さコンペンセータ15020の第2の外側側面へと延在し得る。
様々な実施形態において、上記に対して更に、ステープルカートリッジ10000のステープル発射スレッド10050は、他の部分で示される発射部材によって、図161及び162に示されるように、ステープルカートリッジ10000の近位端からステープルカートリッジの遠位端10002に向かって移動することができる。スレッド10050が前進すると、スレッド10050は、ステープルドライバ10040と接触し、ステープルカートリッジ10000のカートリッジ本体10010内に画定されたステープルキャビティ10012内で上方にステープルドライバ10040を持ち上げることができる。少なくとも1つの実施形態において、スレッド10050及びステープルドライバ10040はそれぞれ、1つ又は2つ以上の傾斜又は傾斜面を含むことができ、これが協働して、ステープルドライバ10040及びその上に支持されるステープルをそれらの未発射位置から上方に動かすことができる。ステープルカートリッジ10000は、例えば、カートリッジ本体10010の底部を少なくとも部分的に取り囲むことができ、かつステープルドライバ10040をカートリッジ本体10010内に少なくとも部分的に収容することができる、パン10027を更に含み得る。カートリッジ本体10010は、それがステープルカートリッジ10000を通過するにつれて発射部材を少なくとも部分的に受容するように構成され得る、内部に画定された長手方向スロット10016を更に含み得る。
ここで図163に戻ると、ステープルカートリッジ本体10010内に収容されるステープルは、ステープルカートリッジ10000の近位端10001と遠位端10002との間で連続して発射され得る。様々な実施形態において、ステープルカートリッジ10000は、例えば、所定の方法でステープルを発射することができる、ステープルドライバ10040a、10040b、及び10040cを含み得る。例えば、ステープルカートリッジ10000は、長手方向スロット10016の第1の側面上に配置された近位ドライバ10040cと、スロット10016の第2の又は対向する側面上に配置された第2の近位ドライバ10040cとを含み得る。各ドライバ10040cは、2つのステープル、すなわち、2つの最も近位のステープルを同時に発射するように構成され得る。そのようなステープルは、10012cと指定されたステープルキャビティ内に配置される。実際に、スロット10016の各側面上の10012と指定された2つのステープルのうち、そのようなステープルキャビティ10012cは、10013cと指定された遠位ステープルキャビティと、近位ステープルキャビティ10014cとを含み得る。読者は、ステープルキャビティ10013cが、ステープルキャビティ10014cとは異なるステープル列に配置されることを理解するであろう。実際に、ステープルキャビティ10013c及び10014cは、ドライバ10040cによって発射されるステープルを有しない、第3の最も外側のステープル列と共に、ステープルの最も内側2列に位置してもよい。更に、ステープルカートリッジ10000は、長手方向スロット10016の第1の側面上に配置された中間ドライバ10040bと、スロット10016の第2の又は対向する側面上に配置された第2の中間ドライバ10040bとを含み得る。各ドライバ10040bは、3つのステープルを同時に発射するように構成され得る。そのようなステープルは、10012bと指定されたステープルキャビティ内に配置される。実際に、スロット10016の各側面で10012bと指定される3つのステープルキャビティの、そのようなステープルキャビティ10012bは、10013bと指定された遠位ステープルキャビティと、中間ステープルキャビティ10014bと、遠位ステープルキャビティ10015bとを含み得る。読者は、ステープルキャビティ10013b、10014b、及び10015bが全て、異なるステープル列に配置されることも理解するであろう。加えて、ステープルカートリッジ10000は、長手方向スロット10015の第1の側面上に配置された遠位ドライバ10040aと、スロット10015の第2の又は対向する側面上に配置された第2の遠位ドライバ10040aとを含み得る。各ドライバ10040aは、4つのステープルを同時に発射するように構成され得る。そのようなステープルは、10012aと指定されたステープルキャビティ内に配置される。実際に、スロット10016の各側面上の10012aと指定された4つのステープルキャビティのうち、そのようなステープルキャビティ10012aは、10013aと指定された2つの遠位ステープルキャビティと、中間ステープルキャビティ10014aと、遠位ステープルキャビティ10015aとを含み得る。読者は、ステープルキャビティ10013a、10014a、及び10015aが全て、長手方向スロット10016の側面上の3つのステープル列全てにわたって延在する配列に配置されることも理解するであろう。実際に、カートリッジ本体10010内の最も遠位のキャビティ10013a内に配置された最も遠位のステープルは、内側及び外側ステープル列に配置され、ステープルキャビティの内側列と外側列との間に配置された中間列の最も遠位のステープルキャビティ10014aに対して遠位側に延在する。いくつかのステープルドライバ10040a、10040b、及び10040cのみが上述されているが、ステープルカートリッジ10000は、ステープルキャビティからステープルを射出するために、任意の好適な数のステープルドライバを含み得る。そのようなステープルドライバは、2つ、3つ、4つ、及び/又はより多くのステープルを同時に射出することができる。図18を特に参照して、ステープルカートリッジは、例えば、2つのステープルをその上に支持するように構成された1つ又は2つ以上のステープルドライバ41040a、例えば、3つのステープルをその上に支持するように構成された1つ又は2つ以上のドライバ41040b、及び/又は4つのステープルをその上に支持するように構成された1つ又は2つ以上のステープルドライバ41040cを含み得る。様々な実施形態において、カートリッジ内に収容される最後又は最も遠位のドライバは、最後のステープルをステープルラインに保持することができる、2つの遠位支持受台41041cを含み得る、ドライバ41040cを含むことができる。例えば、ドライバ41040a〜cは、6つのステープルラインのステープルを支持し、ドライバ41040cは、それらのラインのうちの4つの最後のステープルを支持する。そのようなステープルは、長手方向軸に沿って延在する切断経路に垂直な軸に沿って整合、又は少なくとも実質的に整合され得る。そのようなステープルは、それらの配列により、様々な止血利益を提供することができる。他の2つのステープルラインの最後のステープルは、受台41041bによって支持され得る。
様々な実施形態において、外科用ステープラのステープルカートリッジは、組織厚さコンペンセータなどの層、及び/又は例えば、ステープルカートリッジのステープルデッキ上に配置されたバットレス材料を含み得る。使用中、層及び患者組織は、ステープルが発射されるときにステープルによって捕捉され得る。次に、層は、外科用ステープラから分離され得、ステープラが患者から取り除かれるときに患者の体内に残り得る。特定の実施形態において、層の遠位端は、ステープルカートリッジに取り付けられ、ステープルカートリッジに対して層を安定させることができるが、ステープルカートリッジ及び層は、患者組織に対して配置されている。
層の遠位端がステープルカートリッジに取り付けられる特定の実施形態において、ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジに取り付けられた遠位端から層を切り離す、遠位側に配置された切れ刃を含み得る。図81A〜83は、ステープルカートリッジ2330と、ステープルカートリッジ2330の遠位キャビティ2332内に配置された遠位切れ刃2324とを含む、ステープルカートリッジアセンブリ2300を示す。更に詳しくは後述されるように、遠位切れ刃2324は、遠位キャビティ2332内の未配備位置から、切れ刃2324が遠位キャビティ2332の外に延在する配備位置に移動し、ステープルカートリッジ上に配置された層2306の遠位端部分2316を切断することができる。
図82及び83を参照し、様々な実施形態において、層2306の遠位部分2316は、ステープルカートリッジ2300と、ステープルカートリッジアセンブリ2300のノーズ2308から近位側に延在するパネル2310との間で捕捉されることによって、ステープルカートリッジ2300に取り付けられ得る。特定の実施形態において、層2306は、ステープルカートリッジ2330とパネル2310との間で圧縮されることによって捕捉され得る。換言すれば、ステープルカートリッジ2330とパネル2310との間の隙間は、遠位部分2316がステープルカートリッジ2330とパネル2310との間で圧縮されるように、隙間内に配置された層2306の遠位部分2316の厚さよりも小さいことがある。特定の実施形態において、図82及び83を参照し、層2306の遠位部分2316は、1つ又は2つ以上の開口部2320を含み得る。1つ又は2つ以上のペグ2318は、パネル2308から延在することができ、開口部2320を通過して層2306の遠位部分2316を捕捉することができる。特定の実施形態において、層2306の遠位部分2316は、例えば、接着、溶接、及び/又は熱かしめによってステープルカートリッジ2330に取り付けられ得る。
層2306の遠位部分2316を層2306の残りから切断する遠位切れ刃2324は、ステープルカートリッジ2330の遠位キャビティ2332内に配置され得る。遠位キャビティ2332及び遠位切れ刃2324は、遠位切れ刃2324が、遠位部分2316がステープルカートリッジ2330に取り付けられる位置に対して近位位置で、層2306の遠位部分2316を切断することができるように配置され得る。例えば、図82及び83を参照し、遠位切れ刃2324は、遠位部分2316をステープルカートリッジ2330に取り付けるペグ2318及び開口部2320に対して近位位置で、層2306の遠位部分2316を切断することができる。結果として、遠位切れ刃2324が層2306の遠位部分2316を切断するとき、層2306の残りは、ステープルカートリッジから解放され得る。
遠位切れ刃2324は、遠位切れ刃2324を遠位キャビティ2332から押し出すことができる、カム2322を含み得る。カム2322は、遠位キャビティ2332内のレール及び/又はチャネル2334に係合することができ、刃2324が遠位キャビティ2332から外に延びるにつれて、カム2322及び遠位切れ刃2324の特定方向への移動を拘束することができる。レール及び/又はチャネル2334は、ステープルカートリッジ2330のステープルデッキ2302に垂直であるとして図82及び83に示されている。そのような配列において、未配備位置(図82に示される)から配備位置(図83に示される)に移動するとき、遠位切れ刃2324は、遠位キャビティ2332からステープルカートリッジ2330のステープルデッキ2302に垂直な方向に延在し得る。様々な実施形態において、レール及び/又はチャネル2334は、ステープルカートリッジ2330のステープルデッキ2302に対して任意の好適な角度で配置され得る。例えば、レール又はチャネル2334は、遠位切れ刃2324が、ステープルカートリッジ2330のステープルデッキ2302に対して垂直から30度の遠位方向に、遠位キャビティ2322から外に一部延在するように、ステープルカートリッジ2330のステープルデッキ2302に対して30度の角度で配置され得る。
遠位切れ刃を配備するために、カム2322は発射部材2326によって押され得る。発射部材2326は、例えば、ナイフスロット2304などのステープルカートリッジ2330内のスロットに配置され得る。発射部材2326は、カム2322に係合してカム2322及び遠位切れ刃2324を層2306に向かって変位させることができる、カム表面2328及び2329を含み得る。発射部材2326は、カム2322及び遠位切れ刃2324に対して遠位側に非作動位置から作動位置に移動し、切れ刃2324を配備して層2306の遠位部分2316を切断することができる。図82は、カム表面2328及び2329がカム2322に係合していない、非作動位置にある発射部材2326を示している。様々な実施形態において、発射部材2326の表面2328及び2329の一方又は両方は、遠位切れ刃2324が遠位キャビティ2332から押し出されない限り、非作動位置にあるカムに接触し得る。発射部材2326が図83に示される作動位置に対して遠位側に移動すると、発射部材2326のカム表面2328は、遠位切れ刃が層2306の遠位部分2316を切断するように、カム2322に係合して、カム2322及び遠位切れ刃2324を配備位置に連続的に押す。
上述のように、カム2322は、遠位キャビティ2332内のレール及び/又はチャネル2334に係合することができる。更に、レール及び/又はチャネル2334は、ステープルカートリッジ2330のステープルデッキ2302に対してある角度で配置され得る。様々な実施形態において、レール及び/又はチャネル2334は、刃2324を遠位キャビティから配備すると、カム2322及び遠位切れ刃2324が遠位側に移動するように、ある角度で配置され得る。様々な状況において、レールをそのような角度で配置することは、発射部材2326が移動する長手方向軸に沿ったカム2322及び刃2324の移動の構成要素を整合させることによって、発射部材2326を作動させるために必要な力の量を低減することができる。レールをそのような角度で配置することは、遠位キャビティ2332内のカム2322と発射部材2326との間、及び/又はカム2322とレール及び/若しくはチャネル2324との間で結合する可能性を低減することもできる。
様々な実施形態において、発射部材2326は、切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340によって非作動位置から作動位置へと遠位側に移動し得る。様々な実施形態において、発射部材2326は、発射部材2326が、ステープルカートリッジ2330を通り、組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340と共にステープルカートリッジ2330の長手方向軸に沿って移動するように、組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340と一体であり得る。様々な他の実施形態において、発射部材2326は、組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340から分離され得る。そのような実施形態において、組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340は、ステープルカートリッジ2330を通して発射部材2326を押すことができる。代替として、発射部材2326が組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340から分離されるそのような実施形態において、発射部材2326は、図82に示されるように、非作動位置にあるステープルカートリッジ2330の遠位端に配置され得る。切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340は、切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340がステープルカートリッジ2330の遠位端に達すると、ステープルカートリッジ2330を通って移動することができ、次に発射部材2326を図83に示される作動位置に押すことができる。これらの実施形態の全てにおいて、ステープルカートリッジ2330の長手方向軸に沿った方向の組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340の運動は、遠位切れ刃2324を組織切れ刃及び/又はステープルドライバ2340とは異なる方向に配備させることができる。
様々な実施形態において、遠位切れ刃2324は、組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340の発射ストロークが完了しているか、又はほぼ完了するまで、層2306の遠位部分2316を切断するよう配備されない。そのような実施形態において、ステープルの大部分若しくは全てがステープルドライバ2340によって発射されるまで、及び/又は患者組織及び層2306が組織切れ刃2312によって切断されるまで、層2306の遠位部分2316は、ステープルカートリッジ2330に取り付けられたままであり得、それによって層2306をステープルカートリッジ2330に対して安定させることができる。様々な他の実施形態において、遠位切れ刃2324は、組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340がそれらの発射ストロークを開始する前に、層2306の遠位部分2316を切断するよう配備され得る。例えば、発射部材2326は、外科用ステープラの発射トリガーの最初の作動によって、図82に示される非作動位置から図83に示される作動位置に移動し得る。発射トリガーの後次作動は、組織切れ刃2312及び/又はステープルドライバ2340を移動させることができる。結果として、層2306の遠位部分2316は、組織切れ刃2312が患者組織を切断する前、及び/又はステープルが層2306及び患者組織を捕捉する前に、ステープルカートリッジ2330から切り離され得る。別の例として、発射部材2326は、外科用器具及び組織切れ刃2312の第1のトリガーによって作動され得、かつ/又はステープルドライバ2340は、第2のトリガーによって作動され得る。
上述のように、ステープルカートリッジアセンブリ2300のノーズ2308は、ノーズ2308から近位側に延在し、層2306の遠位部分2316を少なくとも部分的に覆うパネル2310を含み得る。パネル2310は、層2306の遠位部分2316に面し得る、内側に向いた表面2309を含み得る。特定の実施形態において、パネル2310の内側に向いた表面2309は、遠位切れ刃2324が遠位部分2316を切断すると、層2306の遠位部分2316を支持し得る。様々な状況において、遠位切れ刃2324が配備されると、遠位切れ刃2324は、内側に向いた表面2309と次第に接触することができ、それによって、層2306の残りから層2306の遠位部分2316を完全に切断する。
パネル2310は、遠位切れ刃2324から患者組織を保護することもできる。様々な状況において、組織切れ刃2312によって切断されてない、及び/又はステープルカートリッジ2330からのステープルによってステープル留めされる、罹患していない患者組織は、パネル2310の外側に向いた表面2311の上を通過し得る。そのような状況において、パネル2310は、罹患していない組織を遠位切れ刃2324から保護することができる。例えば、図83に示されるように、パネル2310は、患者組織が遠位切れ刃2324に露出されないように、遠位キャビティ2332から外に延在する遠位切れ刃2324と、パネル2310の外側に向いた表面2311に近接する患者組織との間に配置され得る。
ここで図77〜79を参照し、ステープルカートリッジ20000は、カートリッジ本体20010と、それに解放可能に取り付けられる組織厚さコンペンセータ20020とを含み得る。ステープルカートリッジ20000は、ステープル、ステープルキャビティ、及び/又は、スレッド若しくは発射部材によって発射されるステープルドライバの任意の好適な配列を含み、ステープルカートリッジ20000を遠位側に通過し、本明細書の他の部分に記載されるように、組織厚さコンペンセータ20020の少なくとも一部分及びステープル内の患者組織の少なくとも一部分を捕捉することができる。ステープル、ステープルキャビティ、及びステープルドライバに関するそのような考察は、読者に対する簡潔さのために、ここでは繰り返されない。ここで図77及び77Aを主に参照し、ステープルカートリッジ20000は、発射部材20050によって遠位側に前進する、スレッド20060を含み得る。発射部材20050及びスレッド20060の遠位進行の間のある時点で、スレッド20060は、例えば、図78及び79に示されるように、組織厚さコンペンセータ20020をカートリッジ本体20010から解放するように構成され得る。例えば、組織厚さコンペンセータ20020の遠位端20022は、可撓性クランプ20013及び保持ピン20072によってカートリッジ本体20010の遠位端に解放可能に保持され得、スレッド20060が、保持ピン20072を打ち負かす、又は引き抜くことができる。可撓性クランプ20013は、カートリッジ本体20010のデッキ20015に対して、組織厚さコンペンセータ20020をしっかり保持するように構成され得る。そのような状況において、可撓性クランプ20013は、組織厚さコンペンセータ20020を定位置に保持するために、十分なクランプ力を組織厚さコンペンセータ20020に提供することができる。また保持ピン20072は、組織厚さコンペンセータ20020をカートリッジ本体20010にしっかり保持することもできる。例えば、図77及び77Aを参照し、組織厚さコンペンセータ20020の遠位端20022は、保持ピン20072を受容するように構成され得る、内部に画定された開口部20023を有することができ、保持ピン20072と開口部20023の側壁との間の相互作用により、保持ピン20072は、組織厚さコンペンセータ20020がクランプ20013とカートリッジデッキ20015との間から滑り出るのを防ぐことができる。更に、保持ピン20072及びクランプ20013は、組織厚さコンペンセータ20020の移動を協働して制限することができ、様々な状況において、保持ピン20072の上部は、クランプ20013に当接し得る、又は密接して配置され得る。
使用中、上記に対して更に、保持ピン20072は、図78及び79に示されるように、スレッド20060によって引き下げられ得る。より具体的に、保持ピン20072は、カム20070から延在することができ、ここでカム20070は、カートリッジ本体20010に取り付けられるパン20011から延在する弾性部材若しくはばね20012の上に乗るか、又は座ることができ、スレッド20060がカム20070に係合するとき、スレッド20060は、カム20070及び保持ピン20072を下方に押すことができ、それによってばね20012を圧縮する。カートリッジ本体20010は、実質的に垂直なパス、すなわち、カートリッジデッキ20015に垂直なパスに沿ってカム20070の移動を制限する、内部に画定されたガイド20018を含み得る。様々な実施形態において、スレッド20060は、ステープルドライバ持ち上げ面20063に対して遠位側に延在する、カムアクチュエータ20062を含み得る。いったんピン20072が十分に引き下げられると、組織厚さコンペンセータ20020は、カートリッジデッキ20015に対して摺動し、クランプ20013から滑り出ることができる。様々な状況において、ピン20072は、十分な量だけ引き下げられ得るが、依然としてカートリッジデッキ20015から少なくとも部分的に突出している。他の状況において、ピン20072は、カートリッジデッキ20015の下に引き下げられ得る。いずれかの場合に、スレッド20060のカムアクチュエータ20062及びステープルドライバ持ち上げ面20063は、最後又は最も遠位のステープルがスレッド20060によって発射されると同時に、保持ピン20072が十分に引き下げられるように構成され得る。他の状況において、スレッド20060のカムアクチュエータ20062及びステープルドライバ持ち上げ面20063は、最後又は最も遠位のステープルがスレッド20060によって発射される前に、保持ピン20072が十分に引き下げられるように構成され得る。更に他の状況において、スレッド20060のカムアクチュエータ20062及びステープルドライバ持ち上げ面20063は、最後又は最も遠位のステープルがスレッド20060によって発射された後に、保持ピン20072が十分に引き下げられるように構成され得る。カム20070は本明細書において1つの保持ピン20072を有するとして記載されているが、複数の保持ピン20072がカム20070から延在することができ、それぞれ、組織厚さコンペンセータ20020をカートリッジ本体20010に解放可能に保持するように構成され得る。したがって、組織厚さコンペンセータ20020は、保持ピン20072を受容するように構成される、適切な数の開口部20023を含み得る。
ここで図80及び81を参照し、例えば、カートリッジ21000は、カートリッジ本体21010と、カートリッジ本体21010に解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ21020と、組織厚さコンペンセータ21020をカートリッジ本体21010から解放するように構成され得るスレッド21060とを含み得る。上記と同様に、スレッド21060は、ステープルドライバ、及びその上に支持されるステープルを、組織厚さコンペンセータ21020の反対側に配置されたアンビルに向かって持ち上げるように構成されたステープルドライバ持ち上げ面21063を含み得る。また上記と同様に、スレッド21060は、組織厚さコンペンセータ21020の遠位端21022をカートリッジ本体21010のデッキ表面21015に対して保持するクランプ21013を停止させるように構成され得る、カムアクチュエータ21062を更に含み得る。より具体的に、クランプ21013は、カートリッジ本体21010内に下方に延在するカム21072を含むことができ、カム21072は、スレッド21060がステープルカートリッジ21000を通って遠位側に前進するにつれて、カムアクチュエータ21062によって係合され得る。カムアクチュエータ21062がカム21072に係合するとき、カムアクチュエータ21062は、図81に示されるように、カム21072を上方に持ち上げ、クランプ21013を組織厚さコンペンセータ21020の遠位端21022から離れて屈曲させることができる。そのような時点で、カートリッジ本体21010は、組織厚さコンペンセータ21020から離れ得る。別の言い方をすれば、組織厚さコンペンセータ21020がカートリッジ本体21010から解放されるときまでに、組織厚さコンペンセータ21020は、1つ又は2つ以上のステープルによって患者組織に埋め込まれ、組織厚さコンペンセータ21020が解放された後、カートリッジ本体21010は、埋め込まれた組織厚さコンペンセータ21020から離れ、手術部位から除去され得る。
上記に対して更に、スレッド21060のカムアクチュエータ21062及びステープルドライバ持ち上げ面21063は、最後又は最も遠位のステープルがスレッド20060によって発射されると同時に、カム20072がクランプ21013によってかけられるクランプ力を十分に低減するために十分に持ち上げられるように構成され得る。他の状況において、スレッド21060のカムアクチュエータ21062及びステープルドライバ持ち上げ面21063は、最後又は最も遠位のステープルがスレッド21060によって発射される前に、カム21072がクランプ21013によってかけられるクランプ力を十分に低減するために十分に持ち上げられるように構成され得る。更に他の状況において、スレッド21060のカムアクチュエータ21062及びステープルドライバ持ち上げ面21063は、最後又は最も遠位のステープルがスレッド21060によって発射された後に、カム20072がクランプ21013によってかけられるクランプ力を十分に低減するために十分に持ち上げられるように構成され得る。クランプ21013は、本明細書において、そこから延在する1つのカム21072を有するとして記載されているが、複数のカム21072がクランプ21013から延在することができ、それぞれ、クランプ21013を持ち上げ、組織厚さコンペンセータ20020をカートリッジ本体20010から解放するように構成され得る。
上記に対して更に、ステープルカートリッジを通過するスレッド又は発射部材は、スレッドの遠位移動の終わり若しくは終わり近く、及び/又は発射部材の発射ストロークの終わりに、組織厚さコンペンセータをカートリッジ本体から解放することができる。別の言い方をすれば、組織厚さコンペンセータは、ステープルの全てがステープルカートリッジから発射されると同時、又はほぼ同時にカートリッジ本体から解放され得る。様々な他の実施形態において、組織厚さコンペンセータは、最初又は最も近位のステープルがステープルカートリッジから発射されると同時、又はその前に、カートリッジ本体から解放され得る。そのような例示的な1つの実施形態は、ステープルカートリッジ22000を示す図90〜92に表されている。上記と同様に、ステープルカートリッジ22000は、カートリッジ本体22010と、それに解放可能に固定される組織厚さコンペンセータ22020とを含み得る。ステープルカートリッジ22000は、上述のステープル発射スレッドを更に含むことができるが、スレッドは、組織厚さコンペンセータ22020を解放することはできず、むしろステープルカートリッジ22000は、その発射ストロークの開始時に発射部材によって遠位側に前進し得るアクチュエータ22011を更に含むことができる。アクチュエータを遠位側に前進させるための手段を開示する様々な他の実施形態が、本明細書に開示されているため、読者への簡潔さのために、この実施形態に関しては繰り返さない。いずれの場合にも、アクチュエータ22011は、図90に示されるように、アクチュエータ22011がその非作動位置にあるときにカム22070を支持するように構成され得る、そこから延在するカム支持体22012を含み得る。更に、ステープルカートリッジ22000は、カム22070をカム支持体22012に対して保持又は付勢するように構成され得る付勢部材又はばね22074を更に含み得るが、ここでも、アクチュエータ22011は、図90に示されるその非作動位置にある。カム22070のそのような位置において、カム22070から延在する保持ピン22072は、組織厚さコンペンセータ22020の遠位端22022に画定された開口部22023と係合し、それを通って延在することができ、これにより上記と同様に、保持ピン22072、及び/又はカートリッジ本体22010から延在するクランプ22013と連動する保持ピン22072は、組織厚さコンペンセータ22020を定位置に保持することができる。
アクチュエータ22011が発射部材によって遠位側に前進するとき、ここで図91を参照し、カム支持体22012は遠位側に前進することができ、これにより、カム支持体22012はカム22070を支持できなくなる。そのような状況において、ばね22074は、保持ピン22072が組織厚さコンペンセータ22020との係合から外れる、又は少なくとも部分的に外れて付勢されるように、カム22070を下方に付勢することができる。少なくとも1つの状況において、ばね22074は、保持ピン22072がカートリッジ22010のデッキ22015の下に配置されるように、カム22070を下方に付勢することができる。いずれの場合にも、アクチュエータ22011の遠位進行は、組織厚さコンペンセータ22020をカートリッジ本体22010から解放することができる。別の言い方をすれば、いったん保持ピン22072が引き下げられると、クランプ22013は依然として保持力を組織厚さコンペンセータ22020に提供することができ、これにより、組織厚さコンペンセータ22020は、ステープルデッキ22015に対してピン留めされた状態であるが、組織厚さコンペンセータ22020は、組織厚さコンペンセータ22020とカートリッジ本体22010との間に十分な相対力をかける際に、クランプ22013の下から滑り出ることができる。上記に対して更に、組織厚さコンペンセータ22020のカートリッジ本体22010からの解放は、最も近位のステープルがステープルカートリッジ22000から発射される前、同時、及び/又は直後に起こり得る。そのような状況において、組織厚さコンペンセータ22020の早期解放は、例えば、ステープルカートリッジ22000が一部発射されただけであっても、組織厚さコンペンセータ22020をカートリッジ本体22010から解放させることができる。
ここで図84〜87を参照し、エンドエフェクタアセンブリ5000は、他の部分で示される第1のつかみ部と、第2のつかみ部5002とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5002は、締結具カートリッジ本体5050と、その締結具カートリッジ本体5050に解放可能に固定される組織厚さコンペンセータ5058とを含むカートリッジアセンブリを含み得る。図84を主に参照し、締結具カートリッジ本体5050は、カートリッジデッキ5052と、そのカートリッジデッキ5052内に画定された締結具キャビティ5054とを有し得る。更に、第2のつかみ部5002は、例えば、締結具キャビティ5054内に取り外し可能に配置され得る、外科用ステープルなどの締結具を含み得る。例えば、締結具は、カートリッジ本体5050の各締結具キャビティ5054内に射出可能に配置され得る。特定の実施形態において、カートリッジ本体5050は、第2のつかみ部5002の近位部分5004から第2のつかみ部5002の遠位部分5006に向かって延在し得る、スロット5056を含み得る。様々な実施形態において、発射アセンブリ5030は、カートリッジ本体5050のスロット5056に沿って並進し得る。例えば、発射アセンブリ5030は、発射ストローク中にスロット5056内で並進することができ、発射ストロークの間に締結具キャビティ5054から締結具を射出することができる。
図84、86、及び87を主に参照し、発射アセンブリ5030は、発射バー(図84)、刃先5036、クロスバー5038、及び足5044(図86及び87)を含み得る。刃先5036は、発射アセンブリ5030が発射ストロークの間に第2のつかみ部5002を通って発射されると、組織を切断し得る、かつ/又は組織厚さコンペンセータ5058を切断することができる。クロスバー5038は、第1のつかみ部をカートリッジ本体5050に対して保持することができ、例えば、足5044は、発射アセンブリ5030をカートリッジ本体5050に対して保持することができる。様々な実施形態において、クロスバー5038及び足5044は、例えば、締結具カートリッジ5050のデッキ5052に対して垂直に切断要素5036を保持することができる。図29A及び29Bを主に参照し、発射アセンブリ5030は、発射ストロークの間にカートリッジ本体5050内でスレッド5034に係合することができる。発射アセンブリ5030は、発射ストロークの間にスレッド5034を遠位側に押し、例えば、締結具を締結具キャビティ5054から射出することができる。
図84を主に参照し、組織厚さコンペンセータ5058は、少なくとも1つのコネクタ5080a、5080bによってカートリッジ本体5050に解放可能に固定され得る。特定の実施形態において、複数のコネクタ5080a、5080bは、組織厚さコンペンセータ5058をカートリッジ本体5050に固定することができる。例えば、近位コネクタ5080aは、第2のつかみ部5002の近位部分5004において、組織厚さコンペンセータ5058をカートリッジ本体5050に固定することができ、遠位コネクタ5080bは、第2のつかみ部5002の遠位部分5006において、組織厚さコンペンセータ5058をカートリッジ本体5050に固定することができる。特定の実施形態において、追加のコネクタが組織厚さコンペンセータ5058をカートリッジ本体5050に固定することができる。そのような実施形態において、追加のコネクタは、カートリッジ本体5050の長さの少なくとも一部分に沿って間隔を空けて配置され得、例えば、近位コネクタ5080aと遠位コネクタ5080bとの間に配置され得る。
依然として図84を主に参照し、コネクタ5080a、5080bは、組織厚さコンペンセータ5058をカートリッジ本体5050に対して保持することができる。組織厚さコンペンセータ5058は、コネクタ5080a、5080bが破砕、切断、除去、又は別の方法で打ち負かされるとき、カートリッジ本体5050から解放され得る。特定の実施形態において、発射アセンブリ5030は、発射アセンブリ5030が発射ストロークの間に締結具カートリッジ5050内でスロット5056に沿って並進すると、コネクタ5080a、5080bを打ち負かすことができる。そのような発射ストロークの間、発射アセンブリ5030は、第1のつかみ部と第2のつかみ部5002との間にクランプされた組織を切断することができ、締結具を締結具キャビティ5054から、クランプされた組織に移動させることもできる。様々な実施形態において、発射アセンブリ5030は、発射ストロークの間にスレッド5034(図86及び87)を遠位側に押すことができる。スレッド5034は、締結具キャビティ5054内でドライバに係合することができるカム表面又は傾斜面5042を有し得る。傾斜面5042がドライバに係合すると、傾斜面5042は、ドライバをデッキ5052に向かって押し、締結具を締結具キャビティ5054から射出することができる。更に、発射アセンブリ5030は、発射ストロークの間に組織厚さコンペンセータ5058及びコネクタ5080a、5080bを切断することができる。
図84を主に参照し、発射アセンブリ5030の刃先5036は、例えば、発射ストロークの開始時、又はその近くで近位コネクタ5080aを切断することができ、例えば、発射ストロークの終わり、又はその近くで遠位コネクタ5080bを切断することができる。特定の実施形態において、スレッド5034(図86及び87)は、刃先5036が近位コネクタ5080aを切断した後、及び刃先5036が遠位コネクタ5080bを切断する前に、締結具キャビティ5054から締結具を射出することができる。そのような実施形態において、発射アセンブリ5030が発射ストロークを完了しない場合、発射アセンブリ5030の刃先5036は、遠位コネクタ5080bに到達する前に停止することがあり、組織厚さコンペンセータ5058は、第2のつかみ部5002の遠位部分5006において、カートリッジ本体5050に固定されたままであり得る。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータ5058は、操作者が遠位コネクタ5080bを切断する、ないしは別の方法で打ち負かすまで、カートリッジ本体5050に固定されたままであり得る。例えば、操作者は、追加の外科用器具及び/又は工程を外科的処置に導入し、遠位コネクタ5080bを打ち負かすことができる。
依然として図84〜87を参照し、様々な実施形態において、第2のつかみ部5002は、発射ストロークの開始時、又はその近くでコネクタ5080a、5080bを打ち負かすことができる。換言すれば、第2のつかみ部5002の要素は、近位コネクタ5080a、遠位コネクタ5080b、及びその間の任意の追加のコネクタを発射ストロークの開始時、又はその近くで打ち負かすことができる。例えば、第2のつかみ部5002及び/又はカートリッジアセンブリは、締結具が締結具キャビティから射出される前に遠位コネクタ5080bを打ち負かすことができるアクチュエータ5010を含み得る。アクチュエータ5010は、遠位コネクタ5080bを打ち負かすことができ、組織厚さコンペンセータ5358は、発射ストロークが時期尚早に終了するとき、すなわち、例えば、発射アセンブリ5030が第2のつかみ部5002の遠位部分5006に到達する前にも、カートリッジ本体5050から解放され得る。様々な実施形態において、アクチュエータ5010は、底部側5016(図85A〜85C)及び側壁5018(図84及び85D)を含み得る。側壁5018は、底部側5016からカートリッジ本体5050の少なくとも一部分の周りに延在し得る。底部側5016及び/又は側壁5018は、締結具キャビティ5054内に配置された締結具を越えて、又はその周りに延在し得る。更に、アクチュエータ5010は、カートリッジ本体5050に対して移動可能に保持され得る。例えば、アクチュエータ5010は、作動前位置(図85A)から作動位置(図85B及び85D)に移動することができる。特定の実施形態において、アクチュエータ5010の側壁5018は、アクチュエータ5010がスリット内で移動し、カートリッジ本体5050に対して摺動するように、カートリッジ本体5050内のスリットに係合し得る。アクチュエータ5010がカートリッジ本体5050に対して移動するとき、アクチュエータ5010は、カートリッジ本体5050の締結具キャビティ5054内に配置された締結具に対して摺動し得る。例えば、アクチュエータ5010は、締結具キャビティ5054内に配置された締結具を越えて、及び/又はその周りを摺動し得る。
図85A〜85Cを主に参照し、アクチュエータ5010は、近位部分5004から第2のつかみ部5002の遠位部分5006に向かって延在し得るスロット5012を含み得る。アクチュエータ5010内のスロット5012は、例えば、カートリッジ本体5050内のスロット5056(図84)に対応し得る、及び/又はそれと整合され得る。更に、発射アセンブリ5030が発射ストロークの間にカートリッジ本体5050内のスロット5056に沿って、及び/又はその中で並進すると、発射アセンブリ5030は、アクチュエータ5010内のスロット5012に沿って、及び/又はその中で並進し得る。様々な実施形態において、発射アセンブリ5030は、その発射アセンブリ5030が発射ストロークの開始時又はその近くであるとき、アクチュエータ5010に係合し、アクチュエータ5010を遠位側に移動させることができる。そのような実施形態において、発射アセンブリ5030は、第2のつかみ部5002の近位部分5004において、アクチュエータ5010を作動させることができる。アクチュエータ5010が作動され、遠位側に移動すると、アクチュエータ5010の遠位端は、例えば、遠位コネクタ5080bを切断する、ないしは別の方法で打ち負かすことができる。換言すれば、アクチュエータ5010の近位作動は、カートリッジ本体5050から組織厚さコンペンセータ5058の遠位解放を達成することができる。様々な実施形態において、アクチュエータ5010は、単に遠位側に移行し、遠位コネクタ5080bを打ち負かすことができる。少なくとも1つの実施形態において、アクチュエータ5010は、例えば、遠位コネクタ5080bを打ち負かす前に約1mm移行し得る。特定の実施形態において、アクチュエータ5010は、例えば、遠位コネクタ5080bを打ち負かす前に約0.5mm〜約5mm移行し得る。
図85A及び85Bを主に参照し、アクチュエータ5010は、発射アセンブリ5030が発射ストロークの一部分の間に未発射位置と一部発射された位置との間で移動すると、作動前位置(図85A)から作動位置(図85B)に移動することができる。様々な実施形態において、アクチュエータ5010は、例えば、戻り止めタブ5022などの解放停止部を含み得る。アクチュエータ5010に対する発射要素の進行は、戻り止めタブ5022によって中断され得る。換言すれば、戻り止めタブ5022は、アクチュエータ5010に対して発射アセンブリ5030の進行を一時的に停止させることができる。例えば、アクチュエータ5010が作動前位置から作動位置に向かって移動する間、戻り止めタブ5022は、アクチュエータ5010が共に移動するように、スレッド5034及び/又は発射アセンブリ5030に係合し、発射アセンブリ5030をアクチュエータ5010に対して保持することができる。例えば、図86及び87を主に参照し、アクチュエータ5010の底部側5016は、戻り止めタブ5022を含むことができ、スレッド5034は、凹部又は溝5040を含み得る。様々な実施形態において、溝5040は、スレッド5034が第2のつかみ部5002の近位部分5004に配置されるときに、タブ5022を受容し得る。例えば、発射アセンブリ5030が未発射位置から発射位置に移動するとき、よってアクチュエータが作動前位置(図85A)から作動位置(図85B)に押されるときに、溝5040はタブ5022と整合され得る。様々な実施形態において、少なくとも1つのタブ5022は、アクチュエータ5010内のスロット5012(図85A〜85C)のいずれかの側面上に配置され得、各タブ5022は、スレッド5034に係合し得る。
図85Aを主に参照し、スレッド5034は、発射アセンブリ5030及びスレッド5034が発射ストロークの間にスロット5056(図84)に沿って並進するにつれて、戻り止めタブ5022に係合し得る。例えば、戻り止めタブ5022は、発射ストロークの開始時、又はその近くでスレッド5034に係合し得る。特定の実施形態において、戻り止めタブ5022は、アクチュエータ5010の近位端の近くにあることができ、スレッド4034は、発射ストロークの開始時に戻り止めタブ5022に係合し得る。発射バー5032が遠位側に移動し、戻り止めタブ5022がスレッド5034(図86及び87)内の凹部5040と係合されるとき、アクチュエータ5010は遠位側に駆動及び/又は移行され得る。特定の実施形態において、図85Bを主に参照し、アクチュエータ5010は、例えば、それがカートリッジ本体5050内で画定された硬い停止部5060に到達するまで遠位側に移動し得る。硬い停止部5060は、第2のつかみ部5002の遠位部分5006にあり得、例えば、アクチュエータ5010の更なる遠位移動を阻止することができる。様々な実施形態において、アクチュエータ5010は、発射アセンブリ5030がカートリッジ本体5050(図84)の締結具キャビティ5054から締結具を射出する前に、硬い停止部5060に当接し得る。いくつかの実施形態において、アクチュエータ5010は、発射アセンブリ5030が締結具キャビティ5054から少なくとも1つの締結具を射出すると、及び/又は発射アセンブリ5030が締結具キャビティ5054から少なくとも1つの締結具を射出した後に、硬い停止部5060に当接し得る。
図85Dを主に参照し、アクチュエータ5010がスレッド5034及び/又は発射アセンブリ5030によって遠位側に押されるとき、アクチュエータ5010は、遠位コネクタ5080bを切断するか、ないしは別の方法で打ち負かし、第2のつかみ部5002の遠位部分5006において組織厚さコンペンセータ5058をカートリッジ本体5050から解放することができる。特定の実施形態において、アクチュエータ5010は、遠位コネクタ5080bを受容及び保持するための切欠き部5024を含み得る。切欠き部5024は、アクチュエータ5010が硬い停止部5060に向かって遠位側に移行すると、遠位コネクタ5080bを保持することができる。更に、アクチュエータ5010は、例えば、切欠き部5024に沿って刃先5020を含み得る。特定の実施形態において、アクチュエータ5010が硬い停止部5060に向かって移動するとき、遠位コネクタ5080bは、アクチュエータ5010の硬い停止部5060と刃先5020との間で押され得る。様々な実施形態において、刃先5020が硬い停止部5060の中、及び/又はそれに向かって押されるとき、刃先5020は、遠位コネクタ5080bを切断することができる。そのような実施形態において、遠位コネクタ5080bは、発射ストロークの開始時又はその近くで、及び締結具が締結具キャビティ5054(図84)から発射される前に、アクチュエータ5010の刃先5020によって切断され得る。いくつかの実施形態において、刃先5020は、発射アセンブリ5030が少なくとも1つの締結具を締結具キャビティ5054から発射すると、及び/又は発射アセンブリ5030が少なくとも1つの締結具を締結具キャビティ5054から発射した後に、遠位コネクタ5080bを切断することができる。様々な実施形態において、アクチュエータ5010は、それを切断することなく遠位コネクタ5080bを打ち負かすことができる。例えば、アクチュエータ5010は、遠位コネクタ5080bが組織厚さコンペンセータ5058をカートリッジ本体5050に対して保持しなくなるような位置から遠位コネクタ5080bを除去するか、又は伸長することができる。
様々な実施形態において、近位コネクタ5080aは、アクチュエータ5010上の近位刃先によって切断され得る。同様に、カートリッジ本体5050の長さに沿った追加のコネクタは、発射ストロークの開始時又はその近くでアクチュエータ5010によって切断され得る、ないしは別の方法で打ち負かされ得る。追加又は代替として、発射アセンブリ5030の刃先5036は、近位コネクタ5080a及び/又は追加のコネクタを切断する、ないしは別の方法で打ち負かすことができる。例えば、発射アセンブリ5030の刃先5036は、近位コネクタ5080aを切断することができ、アクチュエータ5010の刃先5020は、締結具がカートリッジ本体5050(図84)の締結具キャビティ5054から発射される前に遠位コネクタ5080bを切断することができる。
図87を主に参照し、スレッド5034及び/又は発射アセンブリ5030は、アクチュエータ5010の戻り止めタブ5022を打ち負かすように構成され得る。スレッド5034及び/又は発射アセンブリ5030が戻り止めタブ5022を打ち負かすとき、発射アセンブリ5030及びスレッド5034は、アクチュエータ5010に対して移動することができる。例えば、発射アセンブリ5030は、アクチュエータの更なる遠位移動が硬い停止部5060(図85A、85C、及び85D)によって阻止されるまで、スレッド5034を遠位側に押し、アクチュエータ5010を遠位側に移動させることができる。依然として図87を参照し、アクチュエータ5010が更なる遠位移動からブロックされるとき、発射アセンブリ5030は、戻り止めタブ5022をスレッド5034内の凹部5040から変形、屈折、及び/又は除去するのに十分な力でスレッド5034を押すことができる。例えば、タブ5022はそれぞれ、十分な長手方向の力がスレッド5034にかけられた後に、溝5040との係合から下方に屈曲させることができる片持ち梁を有し得る。発射アセンブリ5030が戻り止めタブ5022との係合からスレッド5034を押し出すとき、発射アセンブリ5030及びスレッド5034は、アクチュエータ5010に対して移動することができる。様々な実施形態において、戻り止めタブ5022は、アクチュエータ5010が硬い停止部5060に向かって遠位側に移行する際に、発射アセンブリ5030の力に耐えるために十分に剛性であり得、アクチュエータ5010がモーター及び/又は操作者による過剰な力を必要とすることなく、硬い停止部5060に到達するときに屈折するために十分に可撓性であり得る。様々な状況において、戻り止めタブ5022は、戻り止めタブ5022にかけられた力が所定の力を超えた後に、発射バー5032がカートリッジ本体5050を通過できるように構成され得る。
ここで図29A及び29Bを参照し、エンドエフェクタアセンブリ5100は、別の部分で示される第1のつかみ部と、第2のつかみ部5102とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5102及び/又はその中に配置可能な締結具カートリッジアセンブリは、アクチュエータ5110を含み得る。アクチュエータ5110は、例えば、締結具カートリッジアセンブリの締結具カートリッジ本体5050(図84)などの締結具カートリッジ本体に対して摺動又は移行することができる。更に、特定の実施形態において、アクチュエータ5110は、カートリッジ本体5050の周りに少なくとも部分的に配置され得る、底壁5116及び側壁5118を含み得る。底壁5116及び/又は側壁5118は、アクチュエータがカートリッジ本体5050に対して保持されるとき、締結具キャビティ5054(図84)内に配置された締結具を越えて、又はその周りに延在し得る。様々な実施形態において、アクチュエータ5110は、底壁5116の少なくとも一部分に沿って延在するスロット5112を含み得る。更に、側壁5118は、カートリッジ本体5050に摺動可能に係合し得る、リップ5122及び/又はリップ5124を含み得る。例えば、リップ5122は、カートリッジ本体5050の周り、及びカートリッジ本体5050のデッキ5052(図84)内のスリットの中に延在し得る。更に、リップ5124は、例えば、カートリッジ本体5050の側面に沿ってスリットの中に延在し得る。様々な実施形態において、リップ5122、5124は、アクチュエータ5110がカートリッジ本体5050に対して移動すると、スリット内で摺動し得る。そのような実施形態において、リップは、例えば、アクチュエータ5110とカートリッジ本体5050との間の相対的移動を拘束及び/又は画定することができる。アクチュエータ5110がカートリッジ本体5050に対して移動するとき、アクチュエータ5110は、カートリッジ本体5050の締結具キャビティ5054内に配置された締結具に対して摺動し得る。例えば、アクチュエータ5110は、締結具キャビティ5054内の締結具を越えて、又はその周りを摺動し得る。
依然として図29A及び29Bを参照し、アクチュエータ5110は、例えば、第2のつかみ部5102の近位部分5104において、例えば、戻り止め5114などの解放停止部を含み得る。図29Aを主に参照し、戻り止め5114は、カートリッジ本体5050(図84)のスレッド5134を操作可能に保持することができる、戻り止めアーム5120を含み得る。例えば、スレッド5134は、溝5144を含むことができ、戻り止めアーム5120は、溝5144に係合し、スレッド5134をアクチュエータ5110に対して保持することができる。様々な実施形態において、戻り止め5114は、スレッド5134内の溝5144に保持され得る、複数の戻り止めアーム5120を有し得る。戻り止めアーム5120は、アクチュエータ5110の反対側から延在することができ、例えば、スレッド5134は、例えば、戻り止めアーム5120の中間に配置され得る。特定の実施形態において、発射アセンブリ5030は、スレッド5134を押し、アクチュエータ5110を遠位側に移行させることができるが、戻り止めアーム5120は、スレッド5134(図29A)の溝5144に保持されている。戻り止めアーム5120は、アクチュエータ5110が発射アセンブリ5030によって遠位側に押される際に、アクチュエータ5110に対してスレッド5134を保持するために十分に剛性であり得る。その後、アクチュエータ5110は、例えば、アクチュエータ5110の更なる遠位移動を阻止することができる、硬い停止部5060(図84〜85B及び85D)などの硬い停止部に当接し得る。
図29Bを主に参照し、アクチュエータ5010が硬い停止部5060(図84〜85B及び85D)に当接するとき、発射アセンブリ5030は、戻り止め5114を通してスレッド5134を押すことができる。換言すれば、発射アセンブリ5030は、スレッド5134が戻り止めアーム5120を打ち負かすようにすることができる。そのような実施形態において、戻り止めアーム5120は、スレッド5134の溝5144との係合から外れて屈曲するために十分に可撓性であり得、また戻り止めアーム5120間、及びアクチュエータ5110内のスロット5112に沿った発射アセンブリ5030の通過を可能にする。アクチュエータ5010と同様に、アクチュエータ5110は、例えば、アクチュエータ5110が発射アセンブリ5030によって遠位側に移行されるとき、遠位コネクタ5080b(図84及び85D)と同様に、遠位コネクタを切断する、ないしは別の方法で打ち負かすことができる刃先を含み得る。その後、発射アセンブリ5030及びスレッド5134は、スロット5112に沿って並進することができ、例えば、カートリッジ本体内の締結具キャビティ5054から締結具を射出することができる。様々な実施形態において、アクチュエータ5110は、締結具が締結具カートリッジ5050から発射される前に、遠位コネクタ及び/又は追加のコネクタ(複数可)を打ち負かすことができる。特定の実施形態において、アクチュエータ5110は、少なくとも1つの締結具が締結具キャビティから発射される際、及び/又は少なくとも1つの締結具が締結具キャビティから発射された後に、遠位コネクタ及び/又は追加のコネクタ(複数可)を打ち負かすことができる。
ここで図87A及び87Bを参照し、エンドエフェクタアセンブリ5200は、別の部分で示される第1のつかみ部と、第2のつかみ部5202とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5202及び/又は締結具カートリッジアセンブリは、例えば、締結具カートリッジ本体5050(図84)などの締結具カートリッジ本体に対して摺動することができるアクチュエータ5210を含み得る。更に、特定の実施形態において、アクチュエータ5210は、底壁5216及び側壁を含み得る。側壁は、例えば、カートリッジ本体5050の周りに少なくとも部分的に配置され得る。アクチュエータ5210は、底壁5216の少なくとも一部分に沿って延在するスロット5212を含み得る。更に、アクチュエータ5210は、カートリッジ本体5050に対して移動可能に保持され得る。アクチュエータ5210がカートリッジ本体5050に対して移動するとき、アクチュエータ5210は、カートリッジ本体5050の締結具キャビティ5054内に配置された締結具に対して移動し得る。例えば、アクチュエータ5210は、締結具キャビティ5054内に配置された締結具を越えて、又はその周りを摺動することができる。
様々な実施形態において、発射アセンブリ5030は、発射ストロークの間にスロット5212に沿って、及び/又はその中で並進し得る。アクチュエータ5010、5110と同様に、アクチュエータ5210は、解放停止部5214を含み得る。様々な実施形態において、解放停止部5214は、壊れやすい部分5220を含むことができ、例えば、スロット5212を横断する橋であり得る。図87Aを主に参照し、発射アセンブリ5030は、解放停止部5214に当接し、アクチュエータ5210を遠位側に押すことができる。その後、アクチュエータ5210は、硬い停止部5060(図84〜85B及び85D)などの硬い停止部に当接することができ、アクチュエータ5210の更なる遠位移動を阻止することができる。図87Bを主に参照し、硬い停止部5060に到達時に、発射アセンブリ5030は、解放停止部5214の壊れやすい部分5220を破断し、発射ストロークの間にスロット5212に沿って遠位側に移動し続けることができる。壊れやすい部分5220は、アクチュエータ5210が硬い停止部5060(図85D)に向かって遠位側に移行するにつれて、発射アセンブリ5030の力に耐えるために十分に剛性であり得、アクチュエータ5210がモーター及び/又は操作者による過剰な力を必要とすることなく、硬い停止部5060に到達するときに破断するように十分に壊れやすいことがある。様々な実施形態において、アクチュエータ5210は、締結具が締結具カートリッジ5050から発射される前に、遠位コネクタ5080b及び/又は追加のコネクタ(複数可)を打ち負かすことができる。特定の実施形態において、アクチュエータ5210は、少なくとも1つの締結具が締結具キャビティから発射される際、及び/又は少なくとも1つの締結具が締結具キャビティから発射された後に、遠位コネクタ及び/又は追加のコネクタ(複数可)を打ち負かすことができる。
ここで図88及び89を参照し、エンドエフェクタアセンブリ5300は、別の部分で示される第1のつかみ部と、第2のつかみ部5302とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5302は、カートリッジ本体5350と、そのカートリッジ本体5350に解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5358とを含み得る。第2のつかみ部5002と同様に、第2のつかみ部5302は、例えば、カートリッジ本体5350内の締結具キャビティに取り外し可能に配置され得る、外科用ステープルなどの締結具を含み得る。例えば、締結具は、各締結具キャビティ内に射出可能に配置され得る。特定の実施形態において、カートリッジ本体5350は、第2のつかみ部5302の近位部分5304から遠位部分5306に向かって延在し得る、スロット5356(図88)を含み得る。様々な実施形態において、発射アセンブリ5030は、カートリッジ本体5350のスロット5356に沿って並進し得る。発射アセンブリ5030は、例えば、発射ストロークの間に締結具カートリッジ5350のスロット内で並進することができ、また発射ストロークの間に締結具キャビティから締結具を射出することができる。発射アセンブリ5030は、例えば、発射ストロークの間にカートリッジ本体5350内でスレッド5334(図89)に係合することができ、例えば、発射ストロークの間にスレッド5334を遠位側に押すことができる。更に、発射ストロークの間、発射アセンブリ5030及び/又はアクチュエータ5310は、組織厚さコンペンセータ5358をカートリッジ本体5350から解放することができる。
依然として図88及び89を参照し、組織厚さコンペンセータ5358は、本体5360と、その本体5360から延在する近位マウント5362と、本体5360から延在する遠位マウント5364とを含み得る。図89を主に参照し、ピン5366は、近位マウント5362を通ってカートリッジ本体5350内の開口部5356aの中に延在することができ、これにより、ピン5366は、例えば、第2のつかみ部5302の近位部分5304において、組織厚さコンペンセータ5358をカートリッジ本体5350に対して解放可能に保持する。ピン5366は、例えば、開口部5356aに摩擦嵌め及び/又はスナップ嵌めされ得る。特定の実施形態において、ピン5366は、例えば、1つ又は2つ以上の接着剤を用いて開口部5456a内に保持され得る。いくつかの実施形態において、例えば、カートリッジ本体5350及び/又はピン5366の少なくとも一部分は溶接され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5358は、複数の近位マウント5362を含みことができ、それらはカートリッジ本体5350内のスロット5356(図88)の片側又は両側のカートリッジ本体5350に解放可能に固定され得る。特定の実施形態において、遠位マウント5364は、例えば、第2のつかみ部5302の遠位部分5306においてカートリッジ本体5350に固定され得る。遠位マウント5364は、例えば、遠位マウント5364とカートリッジ本体5350との間で、少なくとも1つの接着剤を介してカートリッジ本体5350に固定され得る。追加又は代替として、遠位マウント5364は、例えば、少なくとも1つのピン及び/又は他の締結具によってカートリッジ本体5350に固定され得る。
図89を主に参照し、アクチュエータ5310は、遠位マウント5364に巻き付くことができ、また第2のつかみ部5302のスレッド5334まで延在し得る。様々な実施形態において、アクチュエータ5310は、例えば、カートリッジ本体5350を通って、かつ/又は第2のつかみ部5302内及び/若しくはスレッド5334内に画定されたチャネル5346を通って延在することができる、ケーブル又はコードを含み得る。様々な実施形態において、スレッド5334の遠位移動は、アクチュエータ5310を引っ張り、組織厚さコンペンセータ5358の遠位マウント5364を破断することができる。例えば、アクチュエータ5310は、スレッド5334に固定された第1の端5316、カートリッジ本体5350内に固定された第2の端5318、及び第1の端5316と第2の端5318との間のループ5320を有し得る。ループ5320は、例えば、遠位マウント5364に巻き付くことができる。様々な実施形態において、ループ5320は、カートリッジ本体5350に固定される遠位マウント5364の一部分と、組織厚さコンペンセータ5358の本体5360との間で遠位マウント5364に巻き付くことができる。特定の実施形態において、第2の端5318は、第1の端の5316が移動するとき、ループ5320が遠位部分5364を締め付けるように、カートリッジ本体5350内にしっかり固定され得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5302及び/又はカートリッジ本体5350は、例えば、第1のボタン5312及び第2のボタン5314などのボタン、ピン、及び/又はキャスターを含み得る。アクチュエータ5310は、例えば、第1のボタン5312及び第2のボタン5314に巻き付くことができる。ボタン5312、5314の位置、及びボタン5312、5314の周りのアクチュエータ5310の配向によって、アクチュエータ5310のループ5320は、スレッド5334及び発射アセンブリ5330が発射ストロークの間に遠位側に移動するときに、遠位マウント5364を締め付けることができる。更に、ループ5320が遠位マウント5364を締め付けると、ループ5320は、遠位マウント5364を破断し、第2のつかみ部5302の遠位部分5306において、組織厚さコンペンセータ5358の本体5360をカートリッジ本体5350から解放することができる。そのようなものとして、上記を考慮し、遠位マウント5364は発射ストロークの開始中に係脱され得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5358の遠位マウント5364がカートリッジ本体5350から解放されるとき、組織厚さコンペンセータ5358の近位マウント5362をカートリッジ本体5350に固定するピン5366は、カートリッジ本体5350内の開口部5356から解放され得る。例えば、ピン5366は、ストロークの開始時、又はその近くで開口部5356から解放され得る。ピン5366は、発射アセンブリ5030の刃先5036によってせん断及び/若しくは切断され得、例えば、かつ/又は発射アセンブリ5030の要素によって開口部5356から押し出され得る、及び/若しくは追い出され得る。そのような実施形態において、組織厚さコンペンセータ5358は、近位マウント5362及び遠位マウント5364の両方がカートリッジ本体5350から解放されるとき、発射ストロークの開始時、又はその近くでカートリッジ本体5350から解放され得る。換言すれば、アクチュエータ5310は、発射アセンブリ5030及び/又はスレッド5334が、カートリッジ本体5350内の締結具キャビティから締結具を射出する前に、カートリッジ本体5350から組織厚さコンペンセータ5358を解放し得る。いくつかの実施形態において、発射アセンブリ5030及び/又はスレッド5334は、アクチュエータ5310が組織厚さコンペンセータ5358をカートリッジ本体5350から解放する前、及び/又はその間に、締結具キャビティから少なくとも1つの締結具を射出することができる。
締結具カートリッジアセンブリは、複数の締結具キャビティ及びスロットを含むカートリッジ本体を備え得る。締結具カートリッジアセンブリは、複数の締結具を更に備えることができ、各締結具は、締結具キャビティ内に取り外し可能に配置される。締結具カートリッジアセンブリは、スロットに沿って移動するように構成される発射要素と、カートリッジ本体に解放可能に固定された組織厚さコンペンセータと、マウントとを更に備えることができ、マウントは、組織厚さコンペンセータをカートリッジ本体に固定し、また、マウントは、複数の締結具のうちの締結具に対して遠位に配置される。締結具カートリッジアセンブリは、発射要素とマウントとの間にケーブルを更に備えることができ、このケーブルは、発射要素がスロットに沿って遠位側に移動するとき、マウントを破断するように構成される。組織厚さコンペンセータは、ケーブルがマウントを破断するとき、カートリッジ本体から解放され得る。ケーブルは、締結具キャビティから締結具を取り外す前にマウントを破断し得る。締結具カートリッジアセンブリは、チャネルを更に備えることができ、ケーブルがそのチャネルを通って延在する。
ここで図93A〜93Dを参照し、エンドエフェクタアセンブリ5600は、別の部分で示される第1のつかみ部と、第2のつかみ部5602とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5602は、締結具カートリッジ本体5650と、第2のつかみ部5602及び/又は締結具カートリッジ本体5650に解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5658とを含み得る。特定の実施形態において、締結具カートリッジ本体5650及びそれに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5658は、締結具カートリッジアセンブリを含み得る。図93Aを主に参照し、カートリッジ本体5650は、カートリッジデッキ5652と、カートリッジデッキ5652内に画定された締結具キャビティ5654とを有し得る。更に、第2のつかみ部5602は、例えば、締結具キャビティ5654内に取り外し可能に配置され得る、外科用ステープルなどの締結具を含み得る。例えば、単一の締結具は、カートリッジ本体5650の各締結具キャビティ5654内に射出可能に配置され得る。依然として図93Aを主に参照し、カートリッジ本体5650は、カートリッジデッキ5652から延在する稜5648を含み得る。稜5648は、例えば、締結具キャビティ5654の少なくとも一部分の周りに延在し得る。様々な実施形態において、締結具が締結具キャビティ5654内に配置されると、締結具の先端は、締結具キャビティ5654から突出し得る。そのような実施形態において、締結具キャビティ5654の周りに少なくとも部分的に配置された稜5648は、締結具が締結具キャビティ5654から射出されるときに、締結具の先端を支持及び/又はガイドし得る。特定の実施形態において、依然として図93Aを参照し、カートリッジ本体5650は、第2のつかみ部5602の近位部分5604から第2のつかみ部5602の遠位部分5606に向かって延在することができる、スロット5656を含み得る。様々な実施形態において、発射アセンブリ5630は、カートリッジ本体5650のスロット5656に沿って並進し得る。例えば、発射アセンブリ5630は、発射ストロークの間にスロット5656に沿って並進することができ、また発射ストロークの間に締結具キャビティ5654から締結具を射出することができる。
依然として図93A〜93Dを参照し、発射アセンブリ5630は、発射バー5632と、刃先5636と、クロスバー5638と、足5644とを含み得る。刃先5636は、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間に第2のつかみ部5602を通って発射されると、組織を切断し得る、かつ/又は組織厚さコンペンセータ5658を切断し得る。クロスバー5638は、第1のつかみ部のアンビル内のスロットに係合し、発射アセンブリ5630を第1のつかみ部に対して保持することができ、足5644は、例えば、カートリッジ本体5650内のスロット5656などの第2のつかみ部5602内のスロットに係合し、第1のつかみ部をカートリッジ本体5650に対して保持することができる。様々な実施形態において、クロスバー5638及び/又は足5644は、例えば、発射アセンブリ6530の刃先5636を締結具カートリッジ5650のデッキ5652に対して垂直に保持することができる。図93A及び93Dを主に参照し、発射アセンブリ5630は、発射ストロークの間にカートリッジ本体5650内のスレッド5634に係合し得る。発射アセンブリ5630は、発射ストロークの間にスレッド5634を遠位側に押し、例えば、締結具キャビティ5654から締結具を射出することができる。様々な実施形態において、スレッド5634は、例えば、締結具キャビティ5654内のドライバ及び/又は締結具に係合することができる、カム表面又は傾斜面5642を有し得る。傾斜面5642がドライバに係合すると、傾斜面5642は、ドライバをデッキ5652に向かって押し、対応する締結具を締結具キャビティ5654から射出することができる。更に、様々な実施形態において、発射アセンブリ5630は、発射ストロークの間に組織厚さコンペンセータ5658を切断することができる。
図93A及び93Bを主に参照し、組織厚さコンペンセータ5658は、カートリッジ接触面5662(図93A)及び組織接触面5664(図93B)を含み得る。カートリッジ接触面5662は、例えば、組織厚さコンペンセータ5658がカートリッジ本体5650(図93B)に固定されるとき、カートリッジデッキ5652に対して配置され得る。更に、例えば、組織が第1のつかみ部と第2のつかみ部5602との間にクランプされるとき、組織接触面5664は、組織に対して配置され得る。図93Aを主に参照し、組織厚さコンペンセータ5658はマウント5660を含み得る。様々な実施形態において、マウント5660は、組織厚さコンペンセータ5658から延在し得る、例えば、矩形又は三角形のフラップであり得る。更に、マウント5660は、組織厚さコンペンセータ5658の切り取り部分であり得、これにより、マウント5660の形状に対応する空間5666が組織厚さコンペンセータ5658内に残る。マウント5660は、例えば、組織厚さコンペンセータ5658がカートリッジ本体5650に対して配置されるときに、カートリッジ本体5650のスロット5656と整合され得る。更に、マウント5660は、組織厚さコンペンセータ5658のカートリッジ接触面5662がカートリッジ本体5650のデッキ5652に隣接して配置されるときに、スロット5656の中に延在し得る。様々な実施形態において、マウント5660は、組織厚さコンペンセータ5658がカートリッジ本体5650に固定されるときに、スロット5656に摩擦嵌めされ得る。マウント5660は、組織厚さコンペンセータ5658の少なくとも一部分をカートリッジ本体5650に対して保持することができる。例えば、マウント5660がスロット5656に摩擦嵌めされるとき、カートリッジ接触面5662は、カートリッジ本体5650のデッキ5652に対して配置され得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5658は、カートリッジ本体5650のスロット5656と整合され得る、複数のマウント5660を含み得る。例えば、少なくとも1つのマウント5660は、第2のつかみ部5602の近位部分5604に配置され得、また少なくとも1つのマウント5660は、第2のつかみ部5602の遠位部分5606に配置され得る。様々な実施形態において、マウント5660は、組織厚さコンペンセータ5658の長さの少なくとも一部分に沿って間隔を空けて配置され得る。例えば、スロット5656は、第2のつかみ部5602の近位部分5604から遠位部分5606まで延在する、長手方向スロットであり得る。マウント5660は、例えば長手方向スロット5656に摩擦嵌めされることができ、また組織厚さコンペンセータ5658をカートリッジ本体5650に固定することができる。
図93A及び93Dを主に参照し、スレッド5634は、スレッド5634からつかみ部5602の遠位部分5606に向かって突出することができる、舌5640を含み得る。発射アセンブリ5630が発射ストロークの間にスレッド5634を押すとき、舌5640はカートリッジ本体5650内でスロット5656に沿って移動し得る。図93Dを主に参照し、舌5640は、組織厚さコンペンセータ5658のカートリッジ接触面5664に隣接したスロット5656に沿って移動し得る。更に、舌5640は、スロット5656内に配置されたマウント5660に対して移動し得る。様々な実施形態において、マウント5660は偏向可能であり得る。舌5640がマウント5660を押すとき、舌5640はマウントを偏向し、組織厚さコンペンセータ5658の本体と整合、又は少なくとも実質的に整合させることができる。例えば、舌5640がカートリッジ本体5650内で移動するとき、マウント5660は、組織厚さコンペンセータ5658内で画定された対応する空間5666に連続的に偏向され得る。マウント5660がスロット5656から外に偏向されるとき、組織厚さコンペンセータ5658は、カートリッジ本体5650に非固定であり得る、及び/又はそれから解放され得る。様々な実施形態において、スレッド5634及び/又は発射アセンブリ5630の別の要素は、マウント5660をスロット5656の外に偏向し、組織厚さコンペンセータ5658をカートリッジ本体5650に非固定にする、及び/又はそれから解放することができる。
ここで図94を参照し、エンドエフェクタアセンブリ5700は、エンドエフェクタアセンブリ5600と同様に、別の部分に示される第1のつかみ部と、第2のつかみ部5702とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5702は、締結具カートリッジ本体5750と、そのカートリッジ本体5750及び/又は第2のつかみ部5702に解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5758とを含み得る。特定の実施形態において、締結具カートリッジ本体5750及びそれに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5758は、例えば、締結具カートリッジアセンブリを含み得る。カートリッジ本体5650と同様に、カートリッジ本体5750は、カートリッジデッキ5752、カートリッジデッキ5752内に画定された締結具キャビティ5754、締結具を保持するために、締結具キャビティ5754の周りの少なくとも一部に隆起部5748、及び/又は第2のつかみ部5702の近位部分5704から第2のつかみ部5702の遠位部分5706に向かって延在するスロット5756を有し得る。様々な実施形態において、カートリッジ本体5750は、スロット5756を横断する、又は横切って延在するブリッジ5780を含み得る。ブリッジ5780は、例えば、壊れやすい及び/又は割れることが可能なブリッジであり得る。特定の実施形態において、ブリッジ5780は、薄い破砕性部分であり得、例えば、PGA、PCL、PGA/PCL、PLA/PCL、及び/又はTMCなどの固形吸収性材料であり得る。ブリッジ5780は、ブリッジ5780を通って少なくとも部分的に延在することができる、開口部5782を有し得る。
依然として図94を参照し、様々な実施形態において、発射アセンブリ5630は、カートリッジ本体5750のスロット5756に沿って並進し得る。例えば、発射アセンブリ5630は、発射ストロークの間にスロット5756に沿って並進することができ、また、発射ストロークの間に締結具キャビティ5754から締結具を射出し得る。発射アセンブリ5630は、発射バー5632と、刃先5636と、クロスバー5638と、足5644とを含み得る。刃先5636は、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間に第2のつかみ部5702を通って発射されると、組織を切断し得る、かつ/又は組織厚さコンペンセータ5758を切断し得る。クロスバー5638は、第1のつかみ部のアンビル内のスロットに係合し、第1のつかみ部をカートリッジ本体5750に対して保持することができ、また足5644は、カートリッジ本体5750内のスロット5756などの第2のつかみ部5702内のスロットに係合し、例えば、発射アセンブリ5630を第2のつかみ部5702に対して保持することができる。様々な実施形態において、クロスバー5638及び/又は足5644は、例えば、刃先5636を締結具カートリッジ5750のデッキ5752に対して垂直に保持することができる。
依然として図94を参照し、組織厚さコンペンセータ5758は、カートリッジ接触面5762と、組織接触面とを含み得る。カートリッジ接触面5762は、例えば、組織厚さコンペンセータ5758がカートリッジ本体5750及び/又は第2のつかみ部5702に固定されるとき、カートリッジデッキ5752に対して配置され得る。更に、例えば、組織が第1のつかみ部と第2のつかみ部5702との間にクランプされるとき、組織接触面は、組織に対して配置され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5758は、マウント5760を含み得る。マウント5760は、例えば、組織厚さコンペンセータ5758のカートリッジ接触面5762から延在し得る、突出部、ピン、タブ、及び/又はポストであり得る。マウント5760は、例えば、組織厚さコンペンセータ5758がカートリッジ本体5750に対して配置されるとき、ブリッジ5780の開口部5782と整合、又は少なくとも実質的に整合され得る。更に、マウント5760は、組織厚さコンペンセータ5758のカートリッジ接触面5762がカートリッジ本体5750のデッキ5752に隣接して配置されるとき、開口部5782の中に少なくとも部分的に延在し得る。様々な実施形態において、マウント5760は、組織厚さコンペンセータ5758がカートリッジ本体5750に固定されるとき、開口部5782に摩擦嵌めされ得る。マウント5760は、組織厚さコンペンセータ5758をカートリッジ本体5750及び/又は第2のつかみ部5702に対して保持及び/又は固定することができる。例えば、マウント5760がブリッジ5780の開口部5782に摩擦嵌めされるとき、カートリッジ接触面5762は、カートリッジ本体5750のデッキ5752に対して配置され得る。
様々な実施形態において、締結具カートリッジ5750は、カートリッジ本体5750のスロット5756にわたって延在する複数のブリッジ5780を含み得る。ブリッジ5780は、例えば、スロット5756の長さの少なくとも一部分に沿って間隔を空けて配置され得る。例えば、スロット5756は、第2のつかみ部5702の近位部分5704から遠位部分5706に延在する長手方向スロットであり得る。更に、様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5758は、カートリッジ本体5750のブリッジ5780と整合され得る、複数のマウント5760を含み得る。例えば、少なくとも1つのマウント5760は、第2のつかみ部5702の近位部分5704に配置され得、少なくとも1つのマウント5760は、組織厚さコンペンセータ5758がカートリッジ本体5750に対して配置されるとき、第2のつかみ部5702の遠位部分5706に配置され得る。様々な実施形態において、マウント5760は、組織厚さコンペンセータ5758の長さの少なくとも一部分に沿って間隔を空けて配置され得る。マウント5760は、例えば、スロット5756に摩擦嵌めされ得、また組織厚さコンペンセータ5758をカートリッジ本体5750及び/又は第2のつかみ部5702に固定することができる。
依然として図94を参照し、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間にスロット5756に沿って移動するとき、発射アセンブリ5630の刃先5636は、エンドエフェクタアセンブリ5700の第1のつかみ部と第2のつかみ部5702との間にクランプされた組織厚さコンペンセータ5758及び/又は組織を切断することができる。更に、発射アセンブリ5630は、発射アセンブリ5630がスロット5756を通って移動するとき、ブリッジ5780を割ることができる。例えば、発射アセンブリ5630の刃先5636は、発射アセンブリがスロット5756を通って移動するとき、ブリッジ5780を破断又は切断することができる。様々な実施形態において、刃先5636は、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間にスロット5756内を移動するにつれて、各ブリッジ5780を連続的に切断することができる。ブリッジ5780が刃先5636によって切断又は破砕されるとき、組織厚さコンペンセータ5758は、カートリッジ本体5750に非固定であり得る、及び/又はそれから解放され得る。特定の実施形態において、刃先5636は、発射ストロークの間にそれと整合されたマウント5760を破断又は切断することができる。様々な実施形態において、スレッド及び/又は発射アセンブリ5630の別の要素は、ブリッジ5780を破断又は切断し、組織厚さコンペンセータ5758をカートリッジ本体5750から解放することができる。
ここで図95及び96を参照し、エンドエフェクタアセンブリ5800は、エンドエフェクタアセンブリ5600と同様に、別の部分に示される第1のつかみ部と、第2のつかみ部5802とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5802は、締結具カートリッジ本体5850と、そのカートリッジ本体5850及び/又は第2のつかみ部5802に解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5858とを含み得る。特定の実施形態において、締結具カートリッジ本体5850及びそれに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5858は、締結具カートリッジアセンブリを含み得る。カートリッジ本体5650と同様に、カートリッジ本体5850は、カートリッジデッキ5852と、締結具を受容するように構成されたカートリッジデッキ5852内に画定された締結具キャビティ5854と、締結具キャビティ5854の少なくとも一部分の周りに配置された隆起部5848と、第2のつかみ部5802の近位部分5804から第2のつかみ部5802の遠位部分5806に向かって延在し得るスロット5856とを有し得る。様々な実施形態において、カートリッジ本体5850は、スロット5856を横断する、又はそれを横切って少なくとも部分的に延在するブリッジ5880を含み得る。ブリッジ5880は、例えば、壊れやすい及び/又は割れることが可能なブリッジであり得る。特定の実施形態において、ブリッジ5880は、第1の脚5884及び第2の脚5886を含み得る。図96を主に参照し、例えば、第1の脚5884は、カートリッジ本体5850の第1の側面からスロット5856の中に延在することができ、第2の脚5886は、例えば、カートリッジ本体5850の第2の側面からスロット5856の中に延在することができる。例えば、第1の脚5884及び第2の脚5886は、スロット5856の軸に対して角度配向されることができ、第1の脚5884は、第2の脚5886に対して約90度に角度配向され得る。特定の実施形態において、第1の脚5884及び/又は第2の脚5886は偏向可能であり得る。様々な実施形態において、ブリッジ5880は、例えば、第1の脚5884と第2の脚5886との間に隙間を含み得る。
依然として図95及び96を参照し、様々な実施形態において、発射アセンブリ5630は、カートリッジ本体5850のスロット5856に沿って並進し得る。例えば、発射アセンブリ5630は、発射ストロークの間にスロット5856に沿って並進することができ、また発射ストロークの間に締結具キャビティ5854から締結具を射出することができる。発射アセンブリ5630は、発射バー5632と、刃先5636と、クロスバー5638と、足5644とを含み得る。刃先5636は、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間に第2のつかみ部5802を通って発射されると、組織を切断し得る、かつ/又は組織厚さコンペンセータ5858を切断し得る。クロスバー5638は、第1のつかみ部のアンビル内のスロットに係合し、第1のつかみ部をカートリッジ本体5850に対して保持することができ、足5644は、カートリッジ本体5850内のスロット5856などの第2のつかみ部5802内のスロットに係合し、例えば、発射アセンブリ5630を第2のつかみ部5802に対して保持することができる。様々な実施形態において、クロスバー5638及び/又は足5644は、例えば、刃先5636を締結具カートリッジ5850のデッキ5852に対して垂直に保持することができる。
依然として図95及び96を参照し、組織厚さコンペンセータ5858は、カートリッジ接触面5862と、組織接触面とを含み得る。例えば、組織厚さコンペンセータ5858がカートリッジ本体5850及び/又は第2のつかみ部5802に固定されるとき、カートリッジ接触面5862は、カートリッジデッキ5852に対して配置され得る。更に、例えば、組織が第1のつかみ部と第2のつかみ部5802との間にクランプされるとき、組織接触面は、組織に対して配置され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5858は、マウント5860を含み得る。マウント5760と同様に、マウント5860は、例えば、組織厚さコンペンセータ5858のカートリッジ接触面5862から延在し得る、突出部、ピン、タブ、及び/又はポストであり得る。例えば、組織厚さコンペンセータ5858がカートリッジ本体5850に対して配置されるとき、マウント5860は、ブリッジ5880の脚5884、5886の間の隙間と整合され得る。更に、組織厚さコンペンセータ5858のカートリッジ接触面5862がカートリッジ本体5850のデッキ5852に隣接して配置されるとき、マウント5860は、ブリッジ5880の脚5884、5886によって保持され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5858がカートリッジ本体5850に固定されるとき、マウント5860は、脚5884、5886の間の隙間に摩擦嵌めされ得る。第2のつかみ部5802のマウント−ブリッジ係合は、組織厚さコンペンセータ5858をカートリッジ本体5850に対して保持し得る。例えば、マウント5860がブリッジ5880の脚5884、5886の間に摩擦嵌めされるとき、カートリッジ接触面5862は、カートリッジ本体5850のデッキ5852に対して保持され得る。
様々な実施形態において、図95を主に参照し、締結具カートリッジ5850は、カートリッジ本体5850のスロット5856を横切って延在する複数のブリッジ5880を含み得る。ブリッジ5880は、例えば、スロット5856の長さの少なくとも一部分に沿って間隔を空けて配置され得る。例えば、スロット5856は、第2のつかみ部5802の近位部分5804から遠位部分5806に延在する長手方向スロットであり得る。更に、様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5858は、カートリッジ本体5850のブリッジ5880と整合され得る、複数のマウント5860を含むことができる。例えば、少なくとも1つのマウント5860は、第2のつかみ部5802の近位部分5804に配置され得、組織厚さコンペンセータ5858がカートリッジ本体5850及び/又は第2のつかみ部5802に対して配置されるとき、少なくとも1つのマウント5860は、第2のつかみ部5802の遠位部分5806に配置され得る。様々な実施形態において、マウント5860は、組織厚さコンペンセータ5858の長さの少なくとも一部分に沿って間隔を空けて配置され得る。マウント5860は、例えば、ブリッジ5880に摩擦嵌めされ得、また組織厚さコンペンセータ5858をカートリッジ本体5850に固定することができる。
依然として図95及び96を参照し、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間にスロット5856に沿って移動するとき、発射アセンブリ5630の刃先5636は、エンドエフェクタアセンブリ5800の第1のつかみ部と第2のつかみ部5802との間にクランプされた組織厚さコンペンセータ5858及び/又は組織を切断することができる。更に、発射アセンブリ5630がスロット5856を通って移動するとき、発射アセンブリ5630は、ブリッジ5880を割ることができる。例えば、発射アセンブリ5630がスロット5856を通って移動するとき、発射アセンブリ5630の刃先5636は、ブリッジ5880の脚5884、5886を偏向及び/又は割ることができる。様々な実施形態において、刃先5636は、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間にスロット5856内を移動するにつれて、各ブリッジ5880の脚5884、5886を連続的に偏向し、各ブリッジ5880を割ることができる。ブリッジ5880の脚5884、5886が刃先5636によって偏向されるとき、ブリッジ5880は、組織厚さコンペンセータ5858の対応するマウント5860を解放することができる。各マウント5860がカートリッジ本体5850の長さに沿って各ブリッジ5880から解放されるとき、組織厚さコンペンセータ5858は、カートリッジ本体5850に対して非固定であり得る、及び/又はそれから解放され得る。特定の実施形態において、刃先5636は、発射ストロークの間にそれと整合されたマウント5860を切断又は破断することができる。様々な実施形態において、スレッド及び/又は発射アセンブリ5630の別の要素は、ブリッジ5880を割り、組織厚さコンペンセータ5858をカートリッジ本体5850から解放することができる。
ここで図97〜100を参照し、エンドエフェクタアセンブリ5900は、エンドエフェクタアセンブリ5600と同様に、第1のつかみ部又はアンビル5910(図99及び100)と、第2のつかみ部5902とを含み得る。様々な実施形態において、第2のつかみ部5902は、締結具カートリッジ本体5950と、締結具カートリッジ本体5950及び/又は第2のつかみ部5902に解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5958とを含み得る。特定の実施形態において、締結具カートリッジ本体5950及びそれに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ5958は、例えば、締結具カートリッジアセンブリを含み得る。図98を主に参照し、締結具カートリッジ本体5950は、カートリッジデッキ5952と、そのカートリッジデッキ5962内に画定されたキャビティとを有し得る。マウントキャビティ5948及び/又は締結具キャビティ5954は、例えば、カートリッジデッキ5952内に画定され得る。様々な実施形態において、マウントキャビティ5948及び締結具キャビティ5954は、同じ又は同様の構造及び/又は形状を有し得る。第2のつかみ部5902は、例えば、締結具キャビティ5954内に取り外し可能に配置され得る、外科用ステープルなどの締結具を含み得る。特定の実施形態において、カートリッジ本体5950は、第2のつかみ部5902の近位部分5904から第2のつかみ部5902の遠位部分5906に向かって延在し得る、スロット5956を含み得る。
依然として図97〜100を参照し、様々な実施形態において、発射アセンブリ5630は、発射ストロークの間にカートリッジ本体5950のスロット5956に沿って並進することができ、また発射ストロークの間に締結具キャビティ5954から締結具を射出することができる。刃先5636は、発射アセンブリ5630が発射ストロークの間にエンドエフェクタアセンブリ5900を通って発射されると、組織を切断し得る、かつ/又は組織厚さコンペンセータ5958を切断し得る。クロスバー5638は、アンビル5910(図99及び100)内のスロット5912に係合し、第1のつかみ部をカートリッジ本体5950に対して保持することができ、足5644は、カートリッジ本体5950内のスロット5956などの第2のつかみ部5902内のスロットに係合し、例えば、発射アセンブリ5630を第2のつかみ部5902に対して保持することができる。様々な実施形態において、クロスバー5638及び/又は足5644は、例えば、刃先5636を締結具カートリッジ5950のデッキ5952に対して垂直に保持することができる。
依然として図97〜100を参照し、組織厚さコンペンセータ5958は、カートリッジ接触面5962(図97)及び組織接触面5964(図98及び99)を含み得る。例えば、組織厚さコンペンセータ5958がカートリッジ本体5950及び/又は第2のつかみ部5902に固定されるとき、カートリッジ接触面5962は、カートリッジデッキ5952に対して配置され得る。更に、例えば、組織がアンビル5910と第2のつかみ部5902との間にクランプされるとき、組織接触面5964は、組織に対して配置され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5958は、マウント5960を含み得る。マウント5760及び/又はマウント5860と同様に、例えば、マウント5960は、組織厚さコンペンセータ5958のカートリッジ接触面5962から延在し得る、例えば突出部、ピン、タブ、及び/又はポストであり得る。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータ5958は、例えば、マウント5960に隣接し得る、凹部5970を含み得る。凹部5970は、例えば、マウント5970と垂直に整合され得る。図99を主に参照し、凹部5970は、組織厚さコンペンセータ5958の組織接触面5964内に画定され得、またマウント5960に向かって延在し得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5958の薄片は、例えば、凹部5970とマウント5960との間に配置され得る。
例えば、組織厚さコンペンセータ5958がカートリッジ本体5950に対して配置されるとき、マウント5960は、カートリッジデッキ5952内のマウントキャビティ5948と整合され得る。更に、組織厚さコンペンセータ5958のカートリッジ接触面5962がカートリッジ本体5950のデッキ5952に隣接して配置されるとき、マウント5960は、マウントキャビティ5948内に配置され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5958がカートリッジ本体5950に固定されるとき、マウント5960は、マウントキャビティ5948に摩擦嵌めされ得る。マウント5960とマウントキャビティ5948との間の摩擦嵌め係合は、組織厚さコンペンセータ5958の少なくとも一部分をカートリッジ本体5950に対して保持することができる。例えば、マウント5960がマウントキャビティ5948内に摩擦嵌めされるとき、カートリッジ接触面5962は、カートリッジ本体5950のデッキ5952に対して保持され得る。
図97及び98を主に参照し、締結具カートリッジ5950は、カートリッジデッキ5952において画定された複数のマウントキャビティ5948を含み得る。特定の実施形態において、対応するマウントキャビティ5948は、スロット5956のいずれかの側面上のカートリッジデッキ5952内に画定され得る。第1のマウントキャビティ5948は、例えば、カートリッジ本体5950の第1の長手方向側面上に画定され得、また対応する第2のマウントキャビティ5948は、例えば、カートリッジ本体5950の第2の長手方向側面上に画定され得る。例えば、対応するマウントキャビティ5948の第1の対は、第2のつかみ部5902の近位部分5904に配置され得、かつ/又は対応するマウントキャビティ5948の第2の対は、第2のつかみ部5902の遠位部分5906に配置され得る。様々な実施形態において、締結具キャビティ5954は、マウントキャビティ5948の対応する対の間、すなわち、スロット5956の近く、及び第2のつかみ部5902の近位部分5904における一対のマウントキャビティ5948と第2のつかみ部5902の遠位部分5906における一対のマウントキャビティ5948との間、すなわち、カートリッジ本体5950の中間部分に配置され得る。更に、様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ5958は、カートリッジ本体5950のマウントキャビティ5948と整合され得る、複数のマウント5960を含み得る。例えば、少なくとも1つのマウント5960は、第2のつかみ部5902の近位部分5904に配置され得、また少なくとも1つのマウント5960は、第2のつかみ部5902の遠位部分5906に配置され得る。様々な実施形態において、一対のマウント5960は、第2のつかみ部5902の近位部分5904に配置され得、また一対のマウント5960は、第2のつかみ部5902の遠位部分5906に配置され得る。マウント5960は、例えば、マウントキャビティ5948に摩擦嵌めされ得、また組織厚さコンペンセータ5958の少なくとも一部分をカートリッジ本体5950に固定することができる。
図99及び100を主に参照し、マウント5960は、発射ストロークの間にマウントキャビティ5948から取り除かれ得る。様々な実施形態において、マウントキャビティ5948内に移動可能に配置されたドライバ5920は、発射ストロークの間にマウントキャビティ5948からマウント5960を射出することができる。例えば、ドライバ5920は、各マウントキャビティ5948内に配置され得る。発射ストロークの間、発射アセンブリ5630の要素及び/又は第2のつかみ部5902のスレッドは、ドライバ5920に係合し、例えば、ドライバ5920をカートリッジデッキ5952に向かって、及び/又は組織厚さコンペンセータ5958に向かって移動させることができる。ドライバ5920が移動するにつれて、ドライバ5920は、例えば、マウントキャビティ5948内に配置されたマウント5960をデッキ5952に向かって、及び/又は組織厚さコンペンセータ5958に向かって押すことができる。様々な実施形態において、押されたマウント5960に対応する組織厚さコンペンセータ5958内に画定された凹部5970は、押されたマウント5960を受容することができる。例えば、ドライバ5920は、マウント5960を凹部5970に押し入れることができる。マウント5960は、例えば、凹部5970に押砕、変形、及び/又は圧縮され得る。マウント5960が発射ストロークの間にマウントキャビティ5960から取り除かれ、対応する凹部5970に押し入れられるとき、組織厚さコンペンセータ5958は、カートリッジ本体5950に非固定であり得る、かつ/又はそれから解放され得る。
様々な実施形態において、ここで図62〜66を参照し、ステープルカートリッジ13000は、更に詳しくは後述されるように、カートリッジ本体13010と、組織厚さコンペンセータ13020と、組織厚さコンペンセータ13020をカートリッジ本体13010に解放可能に保持するように構成された複数の発射可能なコネクタとを含み得る。カートリッジ本体13010は、近位端13011と、遠位端13012と、組織厚さコンペンセータ13020をその上に支持するように構成されたデッキ13015とを含み得る。カートリッジ本体13010は、組織厚さコンペンセータ13020の近位移動をブロック又は抵抗するように構成され得る、そこから延在する1つ又は2つ以上の近位停止部13013を含むことができる。同様に、カートリッジ本体13010は、組織厚さコンペンセータ13020の遠位移動をブロック又は抵抗するように構成され得る、1つ又は2つ以上の遠位停止部13014を含み得る。図63を主に参照し、カートリッジ本体13010は、その中に画定された複数のステープルキャビティ13016を更に含み得る。様々な実施形態において、ステープルカートリッジ13000は、組織厚さコンペンセータ13020をカートリッジ本体13010に解放可能に保持するように構成された複数のコネクタ13030及び13040を含み得る。各コネクタ13030は、例えば、ステープルキャビティ13016内に配置可能な複数のキャビティプラグ13031と、キャビティプラグ13031の間にかつ組織厚さコンペンセータ13020を越えて延在する接続バー13032とを含み得る。キャビティプラグ13031は、少なくとも1つの実施形態において、ステープルキャビティ13016内にぴったり嵌まり得る。特定の実施形態において、キャビティプラグ13031は、ステープルキャビティ13016にプレス嵌め及び/又はスナップ嵌めされ得る。各コネクタ13040は、例えば、キャビティプラグ13031と、そこから延在するヘッド13042とを含むことができ、このヘッド13042は、組織厚さコンペンセータ13020を越えて少なくとも部分的に延在し得る。図63を再び参照し、組織厚さコンペンセータ13020は、例えば、近位コネクタ13030から延在するキャビティプラグ13031を受容するように構成された組織厚さコンペンセータ13020の近位端13021に画定された近位切欠き部13023の組と、それぞれ中間コネクタ13040から延在するキャビティプラグ13031を受容するように構成された中間切欠き部13024と、遠位コネクタ13030から延在するキャビティプラグ13031を受容するように構成された組織厚さコンペンセータ13020の遠位端13022に画定された遠位切欠き部13025の組とを含み得る。
使用中、スレッド又は発射部材は、ステープルカートリッジ13000を通って遠位側に前進し、ステープルキャビティ13016内に配置されたステープルを射出することができる。様々な実施形態において、内部に配置されたステープルを有するステープルキャビティ13016は、キャビティプラグ13031によってプラグされないことがある。特定の実施形態において、内部に配置されたキャビティプラグ13031を有するステープルキャビティは、その中に配置されたステープルを有しないことがある。いくつかの実施形態において、図示されていないが、ステープルキャビティは、締結具と、中に配置されたキャビティプラグ13031とを含み得る。図65及び66を再び参照し、ステープルカートリッジ13000は、例えば、ステープルをそれらの未発射位置で支持する複数のステープルドライバ13050を更に含むことができる。発射部材が、例えば、ステープルカートリッジを通って遠位側に前進すると、発射部材は、ステープルドライバ13050及びステープルを上方に、すなわち、カートリッジ本体13010のデッキ13015に向かって、及び組織厚さコンペンセータ13020の反対側に配置されたアンビルに向かって持ち上げることができる。同様に、ステープルドライバ13050のうちの少なくともいくつかは、ステープルキャビティ13016のうちのいくつかに配置されたキャビティプラグ13031に接触し、アンビルに向かって上方に持ち上げることができる。ステープルがステープルドライバ13050によって上方に持ち上げられると、ステープルの脚は、組織厚さコンペンセータ13020を通って、組織厚さコンペンセータ13020とアンビルとの間に配置された組織を通過し、組織の反対側に配置されたアンビルに接触することができる。ステープルドライバ13050は、次に、ステープルが変形され、組織厚さコンペンセータ13020及びその中の組織を捕捉するように、アンビルに対してステープルを駆動することができる。キャビティプラグ13031がステープルドライバ13050によって上方に持ち上げられるとき、アンビルは、キャビティプラグ13031の上方移動に抵抗し得る。そのような状況において、図63を主に参照し、キャビティプラグ13031は、変形、偏向、及び/又は破断することができる。特定の実施形態において、キャビティプラグ13031は、例えば、その中の特定の場所においてキャビティプラグ13031の変形、偏向、及び/又は破砕を誘導し得る、1つ又は2つ以上の切欠き部を含むことができる。様々な状況において、キャビティプラグ13031の全体又は少なくとも実質的に全体は、ステープルドライバ13050によってステープルキャビティ13016から射出され得る。そのような時点において、コネクタ13030及び/又は13040は、組織厚さコンペンセータ13020をカートリッジ本体13010に接続しなくなることがあり、そのようなものとして、カートリッジ本体13010は、組織に対して埋め込まれている組織厚さコンペンセータ13020から離れ得る。
使用中、上記に対して更に、発射部材は、ステープルカートリッジ13000の近位端13011から遠位端13012に向かって前進し得る。カートリッジ本体13010は、その中に発射部材の少なくとも一部分を摺動可能に受容するように構成された長手方向スロット13019を含み得る。発射部材が遠位側に前進すると、発射部材は、最も近位のステープル13016内に配置されたステープルを射出することができ、次に最も近位のコネクタ13030を発射することができる。最も近位のコネクタ13030の発射は、カートリッジ本体13010から組織厚さコンペンセータ13020の近位端13021を解放することができる。他の実施形態において、発射部材は、任意のステープルを発射する前に、最も近位のコネクタを発射することができる。いかなる場合にも、発射部材は遠位側に更に前進し、ステープルキャビティ13016からステープルを射出し、次に中間コネクタ13040を発射することができる。そのような時点において、組織厚さコンペンセータ13020をカートリッジ本体13010に保持する最も遠位のコネクタ13030のみが残り得る。いったん発射部材が最も遠位のコネクタ13030を発射すると、組織厚さコンペンセータ13020は、カートリッジ本体13010に取り付けられなくなることがある。上記シーケンスは、全部又は完全に発射されるステープルカートリッジを説明している。ステープルカートリッジに収容されるステープルの全体が発射されるわけではない、他の状況が生じ得る。そのような状況において、組織厚さコンペンセータ13020をカートリッジ本体13010に保持するコネクタのうちのいくつかは、発射されないことがある。ステープルカートリッジ13000の部分使用が完了したとき、アンビルは開放され得、カートリッジ本体13010は、部分的に埋め込まれた組織厚さコンペンセータ13020から引き離され得る。そのような状況において、未発射のコネクタは、それらが発射されなかったとしてもステープルキャビティ13016から滑り出るように構成され得る。いかなる場合にも、コネクタ13030及び13040は、例えば、任意の好適な生体適合性及び/又は生体吸収性材料から構成され得る。
上記に対して更に、発射部材は、例えば、発射部材がステープルカートリッジ13000を通って遠位側に前進するにつれて、組織厚さコンペンセータ13020及び組織を切除するように構成され得る、ナイフなどの切断部分を含み得る。そのような状況において、この切断部分は、コネクタ13030の接続バー13032を横切するように構成することもできる。
様々な実施形態において、ここで図101及び102を参照し、支持部分10810と組織厚さコンペンセータ10820とを含むステープルカートリッジ10800は、例えば、ステープルカートリッジアプリケータ10880と共にステープルカートリッジチャネルに搭載することができる。上記と同様に、ステープルカートリッジアプリケータ10880は、例えば、アンビル(例えばアンビル10060)に対して上側組織厚さコンペンセータ10890を配置するように構成され得、これにより、アンビル10060が閉じているとき、アンビル10060が組織厚さコンペンセータ10890に接触して係合することができる。少なくとも1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ10890は、組織厚さコンペンセータ10890の上側表面10891から延びる複数の保持脚10895を含んでよく、これは、アンビル10060に係合し、組織厚さコンペンセータ10890をアンビル10060に解放可能に保持するように構成され得る。少なくともそのような1つの実施形態において、脚10895は長手方向の列に配置することができ、各脚10895は、アンビル10060内に画定されたナイフスロット10065に入って係合するように構成された少なくとも1つの足部を含み得る。特定の実施形態において、脚10895のうちいくつかの足部は一方向に延びてよく、他の足部は別の方向に延びていてよい。少なくとも1つの実施形態において、足部のいくつかは反対方向に延び得る。
いかなる場合でも、いったんアンビル10060が組織厚さコンペンセータ10890と係合すると、ここで図102及び103を参照し、アンビル10060が再び開き、臨床医は、ステープルカートリッジアプリケータ10880を組織厚さコンペンセータ10820及び10890から離すことができる。この後、図104を参照し、上側組織厚さコンペンセータ10890は、標的組織の第1の側面に配置され得、また、下側組織厚さコンペンセータを含み得る、組織厚さコンペンセータ10820は、組織の第2の側面に配置され得る。組織厚さコンペンセータ10820及び10890が好適に配置された後、ここで図105を参照し、発射部材のナイフエッジ(例えばナイフエッジ10053)は、組織及び組織厚さコンペンセータを通って前進することができる。
様々な実施形態において、ここで図106を参照し、ステープルカートリッジアプリケータ(例えばアプリケータ12280)は、その上に取り外し可能に取り付けられた組織厚さコンペンセータ12290を含んでよく、上記と同様に、図106Aに示すように、ステープルカートリッジチャネルに挿入され、アンビル10060が閉位置に移動するとき、アンビル10060によって係合され得る。アプリケータ12280は、コンペンセータ12290をステープルカートリッジに対して配置するためのハンドル10084を含み得る。加えて、アプリケータ10084は、コンペンセータ12290をステープルカートリッジに固定し得る複数の脚10081を含み得る。少なくともそのような1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータ12290は、組織厚さコンペンセータ12290の上側表面12291から上向きに延びる複数の保持部材12295を含んでよく、各保持部材12295は複数の可撓性脚12296を含んでよく、これらはアンビル10060内のナイフスロット10065に挿入されるように構成され得る。図107及び108を主に参照して、各保持部材12295の可撓性脚12296は、隙間12298によって分離され得、これにより、脚12296がナイフスロット10065に挿入されると、脚12296が内側に屈曲し、いったん可撓性脚12296の膨張した足がナイフスロット10065を通過すると、弾性的に外側に戻ることができる。様々な実施形態において、可撓性脚12296の膨張した足部が、アンビル10060内に画定された、相対する保持リップ12297の向こう側に屈曲でき、脚12296とリップ12297との相互作用の結果、組織厚さコンペンセータ12290がアンビル10060に保持され得る。その後、ステープルカートリッジアプリケータ12280は、図106Bに示すように、組織厚さコンペンセータ12290から離れることができる。使用中、組織厚さコンペンセータ12290が、ステープルカートリッジ10000から配備されたステープルによって組織に対していったん埋め込まれると、例えば、アンビル10060が再び開くことができ、更に、アンビル10060が、埋め込まれた組織厚さコンペンセータ12290から離れるよう移動されると、保持部材12995の脚12296が内側に屈曲し、これにより、ナイフスロット10065から引き抜かれ得る。
上記概説されるように、エンドエフェクタアセンブリは、ステープルカートリッジ、アンビル、及びステープルカートリッジとアンビルとの中間に配置された少なくとも1片のバットレス材料を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ここで図109〜111を参照し、バットレス材料336などのバットレス材料の一片は、ステープルカートリッジ322及び/又はアンビル(図示されない)の少なくとも一方にスナップ嵌めされ、エンドエフェクタ内のバットレス材料の一片を解放可能に保持するように構成され得る。図110及び111を参照し、ステープルカートリッジ322は、第1の側壁302及び第2の側壁304を含み得、この第1及び第2の側壁のうちの少なくとも1つは、そこから外向きに延在するリップ306を含み得る。様々な実施形態において、バットレス材料336は、第1の縁部又は側面308と、第2の縁部又は側面310と、側縁部308及び310の長さに沿って少なくとも部分的に延在する少なくとも1つのリップ312とを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、図111を参照し、リップ312は、バットレス材料336をステープルカートリッジ322に対して解放可能に保持するために、スナップ嵌め様式でリップ306に係合するように構成され得る。
上記に対して更に、図111を参照し、バットレス材料336は、ステープルカートリッジ322のデッキ328に隣接する、又はそれに対して配置されるように構成され得る、表面316を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、側縁部308及び310は、表面316に対して垂直又は横断方向に延在し得る側壁を含み得る。そのような実施形態において、リップ312は、リップ312がステープルカートリッジ322のリップ306の後ろでインターロックされ得るように、これらの側壁から延在し得る。様々な実施形態において、ステープルがステープルカートリッジから配備されるとき、バットレス材料336のリップ312は、ステープルカートリッジ322のリップ306から切り離され得る。より具体的に、ステープルが配備されるとき、ステープルは、バットレス材料336に接触し、上向きの力をバットレス材料336にかけて、バットレス材料336をステープルカートリッジ322から除去することができる。有利に、結果として、ステープルがステープルカートリッジ322から配備され、かつ/又はエンドエフェクタが上述のように開放されるとき、バットレス材料336は、そこから自動的に係脱され得る。
様々な実施形態において、図110及び111を参照し、バットレス材料の一片は、バットレス材料をステープルカートリッジ及び/又はアンビルのうちの一方に対して解放可能に保持するように構成され得る、そこから延在する少なくとも1つの部材を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、部材318は、バットレス材料336から表面316に垂直又は横断する方向に延在し得る。様々な実施形態において、部材318は、摩擦嵌め又はプレス嵌めでステープルキャビティ320及び/又はアンビルポケットのうちの一方と係合され、ステープルカートリッジ及びアンビルのうちの一方に対してバットレス材料の一片を解放可能に保持することができる。上記と同様に、様々な実施形態において、ステープルキャビティ320から配備されたステープルは、上向きの力をバットレス材料336にかけ、ステープルキャビティ320から部材318を係脱することができる。様々な実施形態において、ステープルは、部材318及び/又はバットレス材料336を穿孔し、上記概説されるように、バットレス材料を組織に固定することができる。
図110に示されるように、バットレス材料の一片は、そこから延在し、バットレス材料の一片をステープルカートリッジ及びアンビルのうちの一方に保持する、複数の部材又は突起を含み得る。様々な実施形態において、ここで図112及び113を参照し、複数の部材318’は、例えば、バットレス材料336’の一片から延在し得る。少なくとも1つの実施形態において、部材318’は、ステープルカートリッジ322’のステープルキャビティ320’及び/又はアンビルのアンビルポケット(図示されない)にプレス嵌めされ得、これにより部材は、上記概説されるように、バットレス材料の一片をステープルカートリッジ及び/又はアンビルに摩擦で保持することができる。本明細書において更に詳述されるように、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルは、ステープルカートリッジのステープルキャビティ及びアンビルのアンビルポケットに加えて、バットレス材料の一片から延在する突起を受容するため、又は部材を保持するために、スロット又は開口部をその中に含み得る。
特定の実施形態において、詳しくは後述されるように、ステープルがステープルカートリッジから連続的に発射されるにつれて、支持部分は、その支持部分から組織厚さコンペンセータを連続的に解放するように構成され得る保持機構を含み得る。ここで図114を参照し、ステープルカートリッジ(例えばステープルカートリッジ11200)は、組織厚さコンペンセータ11220(図115)を支持部分11210に解放可能に保持するように構成され得る保持機構11213を含む支持部分11210を備え得る。様々な実施形態において、例えば、保持機構11213は、各ステープルキャビティ11212の端に配置することができ、各保持機構11213は、その中に画定され、ステープル10030のステープル脚10032を摺動可能に受容するように構成されたガイド溝11216を含み得る。そのような実施形態において、ステープル脚10032と保持機構11213は両方とも、組織厚さコンペンセータ11220を支持部分11210に解放可能に保持するように構成され得る。
使用中、ここで図115を参照して、上述のように、支持部分11210内に収容されたステープルドライバ10040は、スレッド10050によって上向きに駆動され得、ステープルドライバ10040は、11213に接触し、保持機構11213を支持部分11210から少なくとも部分的に外し、保持機構11213をステープル10030及びステープルキャビティ11212から外側に離れて変位させるように構成され得る。保持機構11213が、支持部分11210から外され、かつ/又は外側に変位するとき、保持機構11213は組織厚さコンペンセータ11220を支持部分11210に対して保持することはできなくなり、その結果、組織厚さコンペンセータ11220は、支持部分11210から解放され得る。上記と同様に、組織厚さコンペンセータ11220は、ステープル10030がステープルカートリッジからアンビル(例えばアンビル11260)に向かって連続的に発射される際、支持部分11210から連続的に解放され得る。様々な実施形態において、例えば、ステープルドライバ10040の上側表面が、支持部分11210のデッキ表面11211と同一平面上、又は少なくとも実質的に同一平面上となった場合、ステープルドライバ10040は、保持機構11213に接触し得る。そのような実施形態において、ステープル10030が完全に成形又は完全に発射された形状に成形されると同時に、及び/又はその直前に、組織厚さコンペンセータ11220は、支持部分11210から解放され得る。
少なくともそのような1つの実施形態において、図116を主に参照し、ドライバ10040は過駆動され得、これにより、それらはデッキ表面11211の上に押されて、ステープル10030を完全に成形し、過駆動されるプロセスの間に、保持機構11213を破砕して支持部分11210から離す。様々な実施形態において、図115を再び参照し、保持機構11213は、外側に外される、又は変位される前に、ステープルキャビティ11212内に延出、又は張り出すことができ、これにより、ドライバ10040がデッキ表面11211に到達すると同時に、ドライバ10040は保持機構11213に接触することができる。いかなる場合でも、いったん組織厚さコンペンセータ11220が支持部分11210から解放されると、ここで図116を参照し、支持部分11210は、埋め込まれた組織厚さコンペンセータ11220から離れることができる。
ここで図117を参照し、エンドエフェクタアセンブリと併用するための締結具カートリッジアセンブリ6002は、カートリッジ本体6050と、それに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ6058とを含み得る。カートリッジ本体5650と同様に、例えば、カートリッジ本体6050は、発射アセンブリをガイドするように構成されたスロット6056、及び/又はカートリッジ本体6050内に締結具を取り外し可能に保持するように構成された締結具キャビティ6054を含み得る。様々な実施形態において、カートリッジ本体6050は、例えば、ポスト、マウント、タブ、及び/又は隆起部などの突起6048を含み得る。組織厚さコンペンセータ6058がカートリッジデッキに対して配置されるとき、突起6048は、カートリッジ本体6050のカートリッジデッキから組織厚さコンペンセータ6058の中に延在し得る。様々な実施形態において、カートリッジ本体6050は、カートリッジデッキから延在する複数の突起6048を含み得る。突起6048は、例えば、カートリッジ本体6050の長さに沿って配置され得、例えば、隣接した締結具キャビティ6054間に配置され得る。
依然として図117を参照し、様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ6058は、組織厚さコンペンセータ6058の突起6048の周りに熱成形され得る。例えば、組織厚さコンペンセータ6058は、カートリッジ本体6050のカートリジデッキに対して配置され得る。いったん配置されると、組織厚さコンペンセータ6058は、組織厚さコンペンセータ6058が変形してカートリッジデッキの形状(そこから延在する突起6048の形状を含む)に対応するために、十分な温度に加熱され得る。組織厚さコンペンセータ6058は、例えば、局所的に加熱され得、例えば、組織厚さコンペンセータ6058を含む材料のガラス転移温度に近い、及び/又はそれに接近する温度に達し得る。組織厚さコンペンセータは、例えば、約90℃〜約120℃に加熱され得る。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータは、例えば、約75℃〜約150℃に加熱され得る。いったん組織厚さコンペンセータ6058が変形して突起6048の周りに嵌まると、熱源を取り除く、又は低減することができ、組織厚さコンペンセータ6058を冷却することができる。組織厚さコンペンセータ6058は、約2秒〜約5秒間高温に曝され、例えば、突起6048の周りに十分な変形を得ることができる。他の状況において、組織厚さコンペンセータ6058は、約1秒〜約10秒間高温に曝され、例えば、突起6048の周りに十分な変形を得ることができる。冷却すると、組織厚さコンペンセータ6058は、例えば、突起6048の方に近づいて収縮し、及び/又は締め付けることができる。様々な実施形態において、熱成形された組織厚さコンペンセータ6058は、締結具キャビティ6054間、及びカートリッジ本体6050の長さに沿った組織厚さコンペンセータ6058の横方向の移行及び/又は座屈を阻止及び/又は制限することができる。
追加又は代替として、組織厚さコンペンセータ6058は、締結具キャビティ6054内に取り外し可能に配置された締結具の少なくとも一部分の周りに熱成形され得る。例えば、組織厚さコンペンセータ6058は、カートリッジデッキの上に延在するステープルの脚の周りに熱成形され得る。依然として図117を参照し、様々な実施形態において、締結具カートリッジアセンブリ6002は、カートリッジ本体6050の少なくとも一部分の周りにカバー又はシェル6060を含み得る。シェル6060は、例えば、カートリッジ本体6050の底面、側面、及び/又はカートリッジデッキの周りに延在し得る。シェル6060は、例えば、ピン6062によってカートリッジ本体6050に固定され得る。更に、様々な実施形態において、シェル6060は、例えば、ステンレス鋼300系、ステンレス鋼400系、チタン、及び/又は医療等級アルミニウムなどの金属材料を含み得る。金属シェル6060は、例えば、カートリッジ本体6050及び/又は突起6048内の熱伝達を促進し、熱成形効果を改善することができる。
ここで図118を参照し、エンドエフェクタアセンブリと併用するための締結具カートリッジアセンブリ6102は、カートリッジ本体6150と、それに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ6158とを含み得る。カートリッジ本体5650と同様に、カートリッジ本体6150は、例えば、発射アセンブリをガイドするように構成されたスロット6156と、例えば、カートリッジ本体6150内に締結具を取り外し可能に保持するように構成された締結具キャビティ6154とを含み得る。カートリッジ本体6150は、カートリッジデッキ6152から延在する、隆起部5648と同様の隆起部6146を含むこともできる。隆起部6146は、例えば、締結具キャビティ6154の少なくとも一部分の周りに延在し得る。様々な実施形態において、締結具が締結具キャビティ6154内に配置されるとき、締結具の先端は、締結具キャビティ6148から突出し得る。そのような実施形態において、締結具キャビティ6154の周りに少なくとも部分的に配置された隆起部6146は、締結具が締結具キャビティ6154から射出されるとき、締結具の先端を支持及び/又はガイドすることができる。様々な実施形態において、カートリッジ本体6150は、締結具キャビティ6154を少なくとも部分的に取り囲む複数の隆起部6146を含み得る。例えば、隆起部6146は、各締結具キャビティ6154の少なくとも近位端及び/又は遠位端の周りに延在し得る。
依然として図118を参照し、様々な実施形態において、締結具カートリッジアセンブリ6102は、例えば、カートリッジ本体6150の少なくとも一部分の周りに配置された、シェル6060と同様のカバー又はシェル6160を含み得る。シェル6160は、例えば、カートリッジ本体6150の底面及び/又は側面の周りに延在し得、また例えば、ピン6162によってカートリッジ本体6150に固定され得る。様々な実施形態において、シェル6160は、例えば、ポスト、マウント、タブ、及び/又は隆起部などの突起6148を含み得る。突起6148は、カートリッジ本体6150のカートリッジデッキ6152を越えて延在し得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ6158がカートリッジデッキに対して配置されるとき、突起6148は、組織厚さコンペンセータ6158内に延在し得る。様々な実施形態において、シェル6160は、そこから延在する複数の突起6148を含み得る。突起6148は、例えば、シェル6160の長さに沿って、かつ、例えば、カートリッジ本体6150の周囲に配置され得る。
組織厚さコンペンセータ6058と同様に、組織厚さコンペンセータ6158は、シェル6160の突起6148の周りに熱成形され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ6158は、組織厚さコンペンセータ6158の一部分がカートリッジ本体6150の周囲を越えて延在するように、シェル6160より幅広であり得る。そのような実施形態において、組織厚さコンペンセータ6158は、例えば、カートリッジ本体6150の周囲にある突起6148に対して熱成形され得る。追加又は代替として、組織厚さコンペンセータ6158は、例えば、締結具キャビティ6154から延在する隆起部6146及び/又はステープル脚に対して熱成形され得る。様々な実施形態において、シェル6160は、熱伝達を促進し、熱成形効果を改善するために、例えば、ステンレス鋼300系、ステンレス鋼400系、チタン、及び/又は医療等級アルミニウムなどの金属材料を含み得る。
ここで図119及び120を参照し、エンドエフェクタアセンブリ6200は、第1のつかみ部又はアンビル6210と、第2のつかみ部6202とを含み得る。第2のつかみ部6202は、カートリッジ本体6250と、それに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータ6258とを含み得る。カートリッジ本体5650と同様に、カートリッジ本体6250は、締結具キャビティ6254と、例えば、その中に取り外し可能に配置され得る、外科用ステープルなどの締結具とを含み得る。様々な実施形態において、外科用ステープル6290は、締結具キャビティ6254内のドライバ6220上に配置され得る。図119を主に参照し、ドライバ6220が発射前位置にあるとき、ステープル6290の位置は、締結具キャビティ6254内に配置され得る。様々な実施形態において、ステープル6290は、基部6292と、基部6292から延在する脚6294a、6294bとを含み得る。第1の脚6294aは、例えば、基部6292の第1の端から延在し得、また第2の脚6294bは、例えば、基部6292の第2の端から延在し得る。様々な実施形態において、ドライバ6220が発射前位置にあり、ステープル6290が成形前構成であるとき、ステープル6290の基部6292は、締結具キャビティ6254内に配置され得、ステープル6290の脚6294a、6294bは、締結具キャビティ6254から組織厚さコンペンセータ6258に延在し得る。
様々な実施形態において、依然として図119及び120を参照し、ステープル脚6294a、6294bは、基部6292と、各ステープル脚6294a、6294bの先端6299a、6299bとの間にバーブを含み得る。このバーブは、例えば、棘などの鋭い及び/又は尖った突出部であり得る。様々な実施形態において、ステープルのワイヤ直径は、例えば、約0.18mm、約0.20mm、及び/又は約0.23mm(約0.0069インチ、約0.0079インチ、及び/又は約0.0089インチ)であり得る。バーブは、例えば、約0.03mm(約0.001インチ)であり得る。特定の状況において、バーブは、例えば、約0.01mm〜約0.08mm(約0.0005インチ〜約0.003インチ)であり得る。特定の実施形態において、第1の下バーブ6296aは、第1のステープル脚6294a上に配置され得、第2の下バーブ6296bは、第2のステープル脚6294b上に配置され得る。下バーブ6296a、6296bは、基部6292とステープル脚6294a、6294bの先端6299a、6299bとの間に配置され得る。更に、第1の上バーブ6298aは、第1のステープル脚6294a上に配置され得、第2の上バーブ6298bは、第2のステープル脚6294b上に配置され得る。上バーブ6298a、6298bは、下バーブ6296a、6296bと、それぞれステープル脚6294a、6294b上の先端6299a、6299bとの間に配置され得る。ドライバ6220が発射前位置にあり、ステープル6290が成形前構成であるとき、ステープル6290の少なくとも1つのバーブ6296a、6296b、6298a、6298bは、組織厚さコンペンセータ6258内に配置され得る。そのような実施形態において、バーブ6296a、6296b、6298a、6298bは、例えば、組織厚さコンペンセータ6258をカートリッジ本体6250に対して把持及び/又は保持することができる。組織厚さコンペンセータ6258に埋め込まれたバーブ6296a、6296b、6298a、6298bは、例えば、カートリッジデッキに対して組織厚さコンペンセータ6258の横方向移動を阻止及び/又は制限することができ、かつ/又は例えば、組織厚さコンペンセータ6258のカートリッジデッキからの持ち上げを阻止することができる。追加又は代替として、様々な実施形態において、バーブは、ステープル脚6294a、6294bの先端6299a、6299bに配置され得る。
図120を主に参照し、ドライバ6220が発射位置に移動するとき、ステープル6290は、締結具キャビティ6254から除去及び/又は射出され得る。更に、組織厚さコンペンセータ6258及び組織Tは、アンビル6210とエンドエフェクタアセンブリ6200のカートリッジ本体6250との間にクランプされ得る。アンビル6210内のステープル成形ポケット6214は、例えば、ステープル6290をB字形に成形することができる。更に、ステープル6290の少なくとも1つのバーブ6296a、6296b、6298a、6298bは、例えば、ステープル6290内にクランプされた組織に係合し得る。バーブ6296a、6296b、6298a、6298bは、ステープル6290内に捕捉された組織Tを把持及び/又は保持することができる。
ここで図121〜124を参照し、締結具6390は、エンドエフェクタアセンブリと併用するために、締結具カートリッジ6350(図123及び124)内でロックドライバ6320によって解放可能に保持され得る。様々な実施形態において、締結具6390は、基部6392と、基部6392から延在する脚6394a、6394bとを含み得る。第1の脚6394aは、例えば、基部6392の第1の端から延在し得、また例えば、第2の脚6394bは、基部6392の第2の端から延在し得る。特定の実施形態において、ロックドライバ6320は、締結具6390の基部6392を解放可能に保持し得る。様々な実施形態において、ロックドライバ6320は、基部6392を解放可能に引っ掛ける及び/又は保持することができる、キャッチ6340を含み得る。キャッチ6340は、例えば可撓性であり得、また例えば、締結具6390の基部6392を解放するように屈曲し得る。様々な実施形態において、ロックドライバ6320及び/又はキャッチ6340は、例えば、ガラス充填剤と共に、又はガラス充填剤なしのいずれかで、Ultemなどのプラスチックで構成され得、これにより、キャッチ6340は十分に弾性的及び/又は可塑的に変形される。
図123及び124を主に参照し、ロックドライバ6320は、カートリッジ本体6350のカートリッジデッキ6352内に画定された締結具キャビティ6354内に移動可能に配置され得る。ロックドライバ6320は、締結具キャビティ内でロック位置(図123)からロック解除位置(図124)に移動することができる。カートリッジ本体6350内のスレッド及び/又はドライバは、発射ストローク中にロックドライバ6320に係合し、ロックドライバ6320をロック位置からロック解除位置に移動させることができる。様々な実施形態において、締結具6390は、ロックドライバ6320がロック位置にあるとき、ロックドライバ6320に固定され得、また、ロックドライバ6320がロック解除位置に移動するとき、ロックドライバ6320から解放され得る。ロックドライバ6320がロック位置からロック解除位置に移動すると、締結具6390は、締結具キャビティ6354から射出され得る。締結具キャビティ6354に隣接したキー6353は、例えば、ロックドライバ6320から締結具6390を解放することができる。キー6353は、例えば、締結具キャビティ6354の周縁の少なくとも一部分から内側に延在するリップであり得る。様々な実施形態において、キー6353は、カム表面6355を有し得る。ロックドライバ6320がロック位置からロック解除位置に移動すると、キャッチ6340の出っ張り6344は、キー6353のカム表面6355に当接し得る。そのような実施形態において、キャッチ6340がカム表面6355に対して移動すると、カム表面6355は、キャッチ6340を屈曲させることができ、これにより、フック6342が締結具6390の基部6392を解放する。様々な実施形態において、フック6342は、上方に回転し、基部6392を解放することができる。例えば、フック6342は、上方に回転することができ、これにより、フック6342の開口部が組織厚さコンペンセータ6358に向かって上方に配向され、基部6392は、開口部を通って上方にロックドライバ6320から離れて移動することができる。
依然として図123及び124を参照し、組織厚さコンペンセータ6358は、カートリッジ本体6350のカートリッジデッキ6352に解放可能に固定され得る。ロックドライバ6320がロック位置にあるとき(図123)、ステープル脚6394a、6394bは、締結具キャビティ6354から組織厚さコンペンセータ6358の中に延在し得る。ステープル脚6394a、6394bは、例えば、組織厚さコンペンセータ6358をカートリッジデッキ6352に対して保持することができ、また、例えば、カートリッジデッキ6352に対して組織厚さコンペンセータ6358の横方向移動を阻止及び/又は制限することができる。更に、ロックドライバ6320がロック解除位置に移動し、締結具6390が締結具キャビティ6354から射出されると(図124)、キャッチ6340は、締結具6390の基部6392を解放することができ、これにより、締結具6390は、ロックドライバ6320及びカートリッジ本体6350を係脱することができる。締結具キャビティ6354内に取り外し可能に配置された締結具6390が、それらそれぞれの締結具キャビティ6354から射出され、カートリッジ本体6350を係脱するとき、組織厚さコンペンセータ6858は、カートリッジ本体6350に非固定であり得、かつ/又はそれから解放され得る。
ここで図125〜129を参照し、エンドエフェクタアセンブリ6400は、第1のつかみ部及び/又はアンビル6410(図127〜129)と、第2のつかみ部6402とを含み得る。第2のつかみ部6402は、第2のつかみ部6402及び/又は組織厚さコンペンセータ6458に解放可能に固定された締結具カートリッジ本体6450と、組織厚さコンペンセータ6458とを含み得る。特定の実施形態において、締結具カートリッジ本体6450及びそれに解放可能に固定された組織厚さコンペンセータは、例えば、締結具カートリッジアセンブリを含み得る。様々な実施形態において、カートリッジ本体6450は、カートリッジデッキ6452と、カートリッジ本体6450の少なくとも一部分を通って延在するスロット6456とを含み得る。キャビティは、カートリッジデッキ6452内及びカートリッジ本体6450の中に画定され得る。例えば、締結具キャビティ6454は、カートリッジデッキ6452内に画定され得、また締結具6490(図126A〜129)をその中に受容し得る。締結具6490は、締結具キャビティ6454内に取り外し可能に配置され得る。例えば、単一の締結具6490は、各締結具キャビティ6454内に取り外し可能に配置され得、発射ストローク中に締結具キャビティ6454から射出され得る。更に、ロックキャビティ6448は、カートリッジデッキ6452内に画定され得、ロック6440をその中に受容し得る。例えば、単一のロック6440は、各ロックキャビティ6448内に移動可能に配置され得、発射ストローク中にロック位置(図127及び128)からロック解除位置(図129)に移動され得る。
図126を主に参照し、ロック6440は、基部6444と、基部6444に対して移動可能に配置されたフック6442とを含み得る。例えば、フック6442は、基部6444の少なくとも一部分を通って成形された開口内で移動することができる。フック6442は、例えば、コネクタ6480を受容及び/又は保持することができる。フック6442は、例えば、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン、Ultem、ポリカーボネート、及び/又はABSで構成され得る。コネクタ6480は、例えば、縫合糸であり得る。特定の実施形態において、コネクタは、例えば、PDS、PGA/PCL、PLLA/PCL、TMC/PCL、PGA、及び/又はPCLで構成され得る。様々な実施形態において、フック6442が基部6444に埋め込まれる、又は部分的に埋め込まれるとき、フック6442はコネクタ6480を拘束し得る。コネクタ6480は、例えば、フック6442と基部6444との間に保持され得る。フック6442が基部6444から持ち上げられる、又は部分的に持ち上げられるとき、コネクタ6480は、例えば、フック6442によって非拘束であり得、また例えば、ロック6440との係合から外れ得る。様々な実施形態において、フック6442が基部6444から少なくとも部分的に持ち上げられるとき、コネクタ6480は、ロック6440との係合から滑り出ることができる。
図126Aを主に参照し、コネクタ6480は、組織厚さコンペンセータ6458から延在し得る。組織厚さコンペンセータ6458は、例えば、コネクタ6480と摩擦嵌め及び/又は熱成形され得る。様々な実施形態において、ロック6440がロック解除位置にあるとき、コネクタ6480は、ロック6440のフック6442を通ってねじ切られ得る。コネクタ6480がフック6442を通ってねじ切られると、組織厚さコンペンセータ6458は、カートリッジ本体6450に対する位置に移動することができる。例えば、組織厚さコンペンセータ6458は、カートリッジ本体6450のカートリッジデッキ6452上に配置され得る。図127を主に参照し、いったん組織厚さコンペンセータ6458がカートリッジ本体6450に対して配置されると、ロック6440は、ロック解除位置からロック位置に移動することができる。例えば、ロック6440のフック6442は、ロック6440がコネクタ6480を包囲及び/又は拘束するように、基部6444に埋め込まれ得る、又は部分的に埋め込まれ得る。様々な実施形態において、ロック6440及び/又はドライバ6420は、例えば、ロック6440をロック解除位置に付勢することができる、ばねを含み得る。ロック位置にあるとき、組織厚さコンペンセータ6458は、例えば、コネクタ−ロック係合によってカートリッジ本体6450に固定され得る。
図128及び129を主に参照し、キーは、発射ストローク中にカートリッジ本体6450の少なくとも一部分に沿って移動することができる。キーは、例えば、スレッド6434及び/又は発射アセンブリの要素であり得る。様々な実施形態において、スレッド6434は、発射ストローク中にカートリッジ本体6450のキャビティ内のドライバに係合することができる。スレッド6434は、カートリッジデッキ6452に向かって、及び/又は組織厚さコンペンセータ6458に向かってドライバを押し、締結具キャビティ6454から締結具を射出し、かつ/又はロック6440をロック位置からロック解除位置に移動させることができる。図128を主に参照し、スレッド6434は、発射ストローク中にロックキャビティ6448内のドライバ6420に係合することができる。スレッド6434は、ドライバ6420をカートリッジデッキ6452に向かって、及び/又は組織厚さコンペンセータ6458に向かって移動させることができる。更に、図129を主に参照し、ドライバ6420は、ロック6440をロック位置からロック解除位置に移動させることができる。例えば、ドライバ6420は、フック6442を基部6444から押し出すことができる。フック6442が基部6444から持ち上げられるとき、コネクタはロック6440によって拘束されないことがある。そのような実施形態において、組織厚さコンペンセータ6458は、例えば、カートリッジ本体6450に対して非固定であり得、かつ/又はそれから解放され得る。
ここで図67を参照し、組織厚さコンペンセータ17050は、例えば、第1の部分17052と、第1の部分17052に対して延在する第2の部分17054とを含み得る。組織厚さコンペンセータ17050は、ステープルカートリッジアセンブリの一部を構成し得る。いくつかの状況において、組織厚さコンペンセータ17050は、ステープルカートリッジアセンブリのカートリッジ本体に取り付けられ得る。特定の状況において、組織厚さコンペンセータは、外科用ステープル留め器具のアンビルに組み立てられ得る。いずれかの場合において、組織厚さコンペンセータ17050の第1の部分17052は圧縮可能であり得る。使用中、第1の部分17052は、ステープルカートリッジから射出されたステープル内で捕捉され得、ステープル内で捕捉された組織にも圧縮力をかけることができる。組織厚さコンペンセータ17050の第2の部分17054は、第1の部分17052を通って延在することができ、第2の部分17054は、近位端17053と、第1の部分17052から延在する遠位端17055とを含み得る。更に詳しくは後述されるように、第2の部分17054は、第1の部分17052より可撓性が低く、かつ/又は剛性が高いことがある。ここで図68を参照し、ステープルカートリッジアセンブリ17000は、内部に画定された複数のステープルキャビティと、ステープルキャビティ内に少なくとも部分的に格納される複数のステープルとを含む、カートリッジ本体17010を含み得る。図68に示されるように、組織厚さコンペンセータ17050は、カートリッジ本体17010に据え付けられ得る。
ステープルカートリッジアセンブリ17000は、第2の部分17054の近位端17053をカートリッジ本体17010に解放可能に保持するように構成された近位マウント17060と、遠位端17055を第2の部分17054に解放可能に保持するように構成された遠位マウント17070とを含み得る。近位マウント17060は、単一の構成要素又は複数の構成要素を有し得る。図68に示されるように、近位マウント17060は、第1のマウント部分17060aと、第2の部分17054をカートリッジ本体17010に対して少なくとも部分的に捕捉し、保持するように構成された第2のマウント部分17060bとを含み得る。ここで図69に戻り、各マウント部分17060a、17060bは、カートリッジ本体17010内に画定されたキースロット17012内に解放可能に固定され得る、キー17062を含み得る。各キー17062及びキースロット17012は、キースロット17012の側壁が、キースロット17012からのキー17062の取り外しに抵抗する保持力をキー17062にかけることができるようなサイズ及び構成にされ得る。様々な状況において、キー17062は、キースロット17012内で解放可能にプレス嵌め及び/又はスナップ嵌めされ得る。少なくとも1つの状況において、キー17062は、例えば、キースロット17012の側壁間に解放可能にクランプされ得る膨張端17063を含み得る。図68及び69に示されるように、各マウント部分17060a、17060bは、第2の部分17054の近位端17053を少なくとも部分的に受容するように構成された窓17064を含み得る。そのような状況において、窓17064の側壁は、組織厚さコンペンセータ17030に係合し、カートリッジ本体17010のデッキ17014に押し付けるように構成され得る。更に、第2の部分17054の少なくとも一部分は、マウント部分17060a、17060b内に収容され得る。
図68及び69を再び参照し、上記と同様に、遠位マウント17070は、第2の部分17054の遠位端17055の少なくとも一部分を受容するようなサイズ及び構成にされ得る窓17074を含み得る。また上記と同様に、窓17074の側壁は、組織厚さコンペンセータ17030に係合し、カートリッジ本体17010のデッキ17014に押し付けるように構成され得る。更に、第2の部分17054の少なくとも一部分は、マウント部分17070内に含まれ得る。遠位マウント部分17070は、カートリッジ本体17010内に画定された1つ又は2つ以上のピン開口部17011内に解放可能に固定され得る、そこから延在する1つ又は2つ以上のピン17072を含み得る。各ピン17070及びピン開口部17011は、ピン開口部17011の側壁が、ピン開口部17011からのピン17072の取り外しに抵抗する保持力をピン17072にかけることができるようなサイズ及び構成にされ得る。様々な状況において、各ピン17072は、ピン開口部17011内に解放可能にプレス嵌め及び/又はスナップ嵌めされ得る。
ステープルカートリッジ17000を組み立てるために、少なくとも1つの状況において、組織厚さコンペンセータ17030は、カートリッジ本体17010のデッキ17014に対して配置され得、次に近位マウント17060及び遠位マウント17070は、カートリッジ本体17010に組み立てられ得る。マウント17060、17070は、上述のように、組織厚さコンペンセータ17050を捕捉し、カートリッジ本体17010に対して捕らえるようにカートリッジ本体17010に組み立てられ得る。また上述のように、マウント17060、17070は、第2の部分17074の末端部を捕捉し、カートリッジ本体17010に対して解放可能に保持するように構成され得る。特定の状況において、近位マウント17060及び/又は遠位マウント17070は、第1の部分17052の少なくとも一部分をその中に捕捉するように構成され得る。図67〜69に表される組織厚さコンペンセータ17050は2つの部分を含むが、組織厚さコンペンセータが3つ以上の部分を含み得る様々な代替例が想定される。例えば、組織厚さコンペンセータは、圧縮可能な第1の部分17052と、そこを通って延在する2つ以上の堅い第2の部分17054とを含み得る。また例えば、組織厚さコンペンセータは、例えば、2つ以上の層などの任意の好適な配列で配置された2つ以上の圧縮可能な部分を含み得る。
いったん組み立てられると、ステープルカートリッジ17000は、外科用ステープラに組み立てられ得る。少なくとも1つの状況において、ステープルカートリッジ17000は、外科用ステープラのエンドエフェクタ内に画定されたチャネルと共に取り外し可能に保持され、次に患者の体内の手術部位に挿入され得る。近位マウント17060及び/又は遠位マウント17070は、ステープルカートリッジ17000が手術部位に挿入され、かつ/又はその中で操作されている間、組織厚さコンペンセータ17050をカートリッジ本体17010に保持するように構成され得る。組織厚さコンペンセータ17050の第2の部分17054は、更に詳しくは後述されるように、1つ又は2つ以上の近位マウント17060及び/又は遠位マウント17070がカートリッジ本体17010から切開され、かつ/又は外されるまで、組織厚さコンペンセータ17050がカートリッジ本体17010から外れた状態にならないように、十分な剛性を組織厚さコンペンセータ17050に提供することができる。第2の部分17054の剛性に起因し、様々な状況において、組織厚さコンペンセータ17050の第1の部分17052の属性は、組織厚さコンペンセータ17050の所望の組織補償特性を提供するように、主に又は排他的に選択され得る。使用中、組織厚さコンペンセータ17050の第2の部分17054は、近位端17053と遠位端17055との間の相対移動に抵抗することができ、様々な状況において、近位端17053及び遠位端17055の互いに向かう移動に抵抗し得る。
いったんステープルカートリッジ17000が好適に配置されると、様々な状況において、発射部材17030は、ステープルカートリッジ17000を通って前進し、内部に取り外し可能に配置されるステープルを配備することができる。ステープルカートリッジ17000は、発射部材17030によってステープルカートリッジ17000の近位端からステープルカートリッジ17000の遠位端に向かって前進し得る、移動可能な部材17034を含み得る。上記に対して更に、移動可能な部材17034は、未発射位置と発射位置との間でカートリッジ本体17010内に取り外し可能に格納されたステープルを持ち上げるように構成され得る。発射部材17030は、例えば、発射部材17030がステープルカートリッジ17000を通って遠位側に前進するにつれて、ステープル留めされている組織を切除するように構成され得る、ナイフ17032などの切断部分を更に含むことができる。ナイフ17032は、発射部材17030がステープルカートリッジ17000を通って遠位側に前進するにつれて、組織厚さコンペンセータ17050を横切するように構成されることもできる。図67及び68を主に参照し、第2の部分17054の近位端17053は、ナイフ17032によって切断され得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、組織厚さコンペンセータ17050は、その中に画定された切欠き部17057によって少なくとも部分的に画定された長手方向軸に沿って、少なくとも部分的に切断、又は全体的に切断され得る。図68に示されるように、切欠き部17057は、カートリッジ本体17010を通って延在する長手方向ナイフスロット17015と整合、又は少なくとも実質的に整合され得る。いったん第2の部分17054の近位端17053がナイフ17032によって少なくとも部分的に横切されると、第2の部分17054は、近位マウント17060a、17060bから少なくとも部分的に解放され得る、又はそれから解放可能であり得る。そのような状況において、組織厚さコンペンセータ17050は、カートリッジ本体17010から外された状態になり得る。例えば、発射部材17030は、ステープルカートリッジ17000を通って少なくとも部分的に前進する、又は全体的に前進して、組織厚さコンペンセータ17050を組織に対して少なくとも部分的に、又は全体的に埋め込むことができ、組織厚さコンペンセータ17050の少なくとも部分的な横切より(特に第2の部分17054)、組織厚さコンペンセータ17050は、近位マウント部分17060a、17060b及び遠位マウント17070から滑り出るように十分に可撓性であり得る。使用中、様々な状況において、発射部材17030が少なくとも部分的に発射され、組織厚さコンペンセータ17050が少なくとも部分的に埋め込まれた後、発射部材17030は、その近位又は開始位置に後退させることができ、次にカートリッジ本体17010は、埋め込まれた組織厚さコンペンセータ17050から引き離され得る。例えば、カートリッジ本体17010が組織厚さコンペンセータ17050から長手方向軸に沿って引き離される場合、少なくとも部分的に横切された組織厚さコンペンセータ17050は、長手方向にバックル留めされることができ、例えば、組織厚さコンペンセータ17050の近位端及び遠位端は、互いに向かって移動し得る。
ここで図70〜72を参照し、組織厚さコンペンセータ17150は、圧縮可能な部分17152と、圧縮可能な部分17152を通って延在する、かつ/又はそこから延在するマウント部分17154とを含み得る。圧縮可能な部分17152は、組織厚さコンペンセータ17150の本体部分17156の厚さより小さい厚さを含み得る、近位端17153を含み得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、近位端17153は、例えば、先細部分を含み得る。図70〜72を再び参照し、例えば、ステープルカートリッジ17100などのステープルカートリッジアセンブリは、組織厚さコンペンセータ17150のマウント部分17154をカートリッジ本体17010に解放可能に固定するように構成された近位マウント17160を含み得る。近位マウント17160は、カートリッジ本体17110内に画定された1つ又は2つ以上のキーホール10112内に受容され得る、そこから延在する1つ又は2つ以上のロック17162を含み得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、ロック17162のそれぞれは、脚と、脚から延在する足とを含むことができ、脚は、ロック17162がキーホール17112に挿入され、次にその屈曲されていない構成に弾性的に戻る、又は少なくとも実質的に戻ると、横方向に屈曲するように構成され得、これにより、足がキーホール17112の側壁に解放可能に係合する、又はその後ろに移動することができる。上記と同様に、近位マウント17160は、組織厚さコンペンセータ17150の近位マウント部分17154を受容するように構成されたキャビティ17164を更に含み得る。キャビティ17164は、近位マウント部分17154をカートリッジ本体17110のデッキに押し付け、組織厚さコンペンセータ17150の近位端を定位置に保持するように構成され得る。様々な状況において、例えば、発射部材17030などの発射部材は、発射部材17030が前進して組織厚さコンペンセータ17150を切開するにつれて、近位マウント17160を切開するように構成され得る。少なくとも1つのそのような状況において、近位マウント17160の切開は、組織厚さコンペンセータ17150をカートリッジ本体17110から解放することができる。図68に表される実施形態を再び参照し、例えば、発射部材17030は、近位マウント部分17060a、17060bの間に画定されたスロットを通過し、少なくともいくつかの状況において、近位マウント部分17060a、17060bを、それらを切開せずに通過するように構成され得る。
ここで図73〜76を参照し、上記に対して更に、組織厚さコンペンセータをカートリッジ本体に解放可能に保持するための近位マウントは、第1及び第2の部分17260a、17260bを含むことができ、カートリッジ本体に組み立てられると、発射部材17030がその間を通過できるようなサイズ及び構成にされ得る、長手方向の隙間又はスロット17267を画定することができる。上記と同様に、第1及び第2の部分17260a、17260bのそれぞれは、組織厚さコンペンセータを少なくとも部分的に受容し、それを定位置に保持するように構成されたキャビティ17264を有し得る。また上記と同様に、第1及び第2の部分17260a、17260bのそれぞれは、カートリッジ本体に係合するように構成され得る、そこから延在するロック17262を有し得る。
上述のように、ステープルカートリッジアセンブリは、組織厚さコンペンセータの近位端をカートリッジ本体の近位端に保持するように構成された近位マウント又は取付部分と、組織厚さコンペンセータの遠位端をカートリッジ本体の遠位端に保持するように構成された遠位マウント又は取付部分とを含み得る。特定の他の実施形態において、ステープルカートリッジアセンブリは、組織厚さコンペンセータをカートリッジ本体に保持するための、少なくとも1つの近位マウント又は少なくとも1つの遠位マウントのみを含んでいてよい。ここで図147に戻り、カートリッジアセンブリ17300は、カートリッジ本体17310と組織厚さコンペンセータ17350とを含むことができ、組織厚さコンペンセータ17350の遠位端は、カートリッジ本体17310に解放可能に据え付けられるように構成された遠位端17355を含み得る。少なくともこの実施形態において、カートリッジ本体17310の遠位端は、少なくとも1つの遠位マウントを受容し、少なくとも1つの遠位マウントをカートリッジ本体17310取り付けるように構成されたロック開口部17011を含み得る。読者は、少なくともこの実施形態に関して、カートリッジアセンブリ17300が、組織厚さコンペンセータ17350の近位端をカートリッジ本体17310に据え付けるための近位マウントを更に含まないことを理解するであろう。様々な状況において、遠位端17355は、組織厚さコンペンセータ17350の本体部分17356と一体成形され得る、又は代替として本体部分17356に取り付けられ得る。
様々な実施形態において、ここで図156及び157を参照し、例えば、ステープルカートリッジ10400などのステープルカートリッジアセンブリは、組織厚さコンペンセータ10450を定位置に解放可能に保持するように構成され得る、遠位端又はノーズ10419を含むカートリッジ本体10410を含み得る。上記と同様に、組織厚さコンペンセータ10450は、第2の部分10454に据え付けられた第1の部分10452を含むことができ、第2の部分10454は、ノーズ10419によって解放可能に保持されるように構成された遠位端10455を含み得る。様々な状況において、カートリッジ本体10410のノーズ10419及びデッキ10414は、遠位端10455を受容するように構成されたスロット10418をその間に画定することができる。ノーズ10419は、ノーズ10419が遠位端10455との係合に付勢されるようなサイズ及び構成にされ得る、弾性材料から構成され得る。使用中、図157を参照し、ノーズ10419は、組織厚さコンペンセータ10450が少なくとも部分的に埋め込まれた後、カートリッジ本体10410が組織厚さコンペンセータ10450から離れるとき、組織厚さコンペンセータ10450がノーズ10419の下から滑り出るように、十分に可撓性であり得る。ここで図158に戻り、上記に対して更に、第1の層10452は、第2の層10454に据え付けられ得る圧縮可能な発泡体で構成され得る。様々な状況において、1つ又は2つ以上の接着剤を利用し、第1の層10452を第2の層10454に据え付けることができる。第1の層の10452は、遠位端10455及びその遠位端10455内に画定された切欠き部10457が露出したまま残るように、第2の層10454に据え付けられ得る。第1層の10452は、第1の層10452が第2の層10454により画定された長手方向中心軸に対して横方向に中心に置かれるように、第2の層10454に据え付けられ得る。
上述のように、ステープルカートリッジアセンブリは、未発射位置と発射位置との間でステープルカートリッジアセンブリ内に格納されるステープルを持ち上げるように構成され得る、その中に少なくとも部分的に格納される移動可能な発射部材を含み得る。ここで図159及び160に戻り、ステープルカートリッジアセンブリ10500は、カートリッジ本体10510と、組織厚さコンペンセータ10550と、内部に摺動可能に格納される移動可能な発射部材又はスレッド10034とを含み得る。スレッド10034は、使用中にステープルをそれらの未発射位置からそれらの発射位置に持ち上げるように構成され得る、その上に画定された1つ又は2つ以上の傾斜面10035を含み得る。使用前に、スレッド10034は、定位置に解放可能にロックされ得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、組織厚さコンペンセータ10550は、スレッド10034が遠位側に前進してステープルをステープルカートリッジアセンブリ10500から射出し、組織厚さコンペンセータ10550を切開する前に、スレッド10034を近位位置に解放可能に保持するように構成され得る。組織厚さコンペンセータ10550は、スレッド10034に解放可能に係合し得る、そこから延在する1つ又は2つ以上のタブ又は戻り止め10557を含み得る。例えば、スレッド10034は、スレッド10034が戻り止め10557によってスレッド10034にかけられる保持力を打ち負かし得る十分な力がスレッド10034にかかるまで、戻り止め10557が内部に配置され得る1つ又は2つ以上の凹部10037を含み得る。使用中、戻り止め10557は、遠位方向のスレッド10034にかかる長手方向の発射力が閾値力を超えるまで、スレッド10034を定位置に保持するように構成されることができ、発射力が閾値力を超えると、スレッド10034は遠位側に摺動することができ、戻り止め10557は、スレッド10034がそれによって摺動できるように十分に屈曲し得るか、ないしは別の方法で変形し得る。少なくとも1つの実施形態において、ステープルの近位にあるスレッド10034が未発射位置に解放可能に保持され得るように、戻り止め10557は、カートリッジ本体10510内に画定されたステープルキャビティの近位に、及び/又はカートリッジ本体10510内に格納されたステープルの近位側に配置され得る。いったんスレッド10034が遠位側に前進すると、スレッド10034はステープルに向かって前進し得る。
上記に対して更に、図159及び160を再び参照し、カートリッジ本体10510は、戻り止め10557の少なくとも一部分を受容するように構成され得る、1つ又は2つ以上の保持スロット10517を含み得る。より具体的に、少なくとも例示の実施形態において、カートリッジ本体10510の片側に画定された保持スロット10517は、スレッド10034がその近位の未発射位置にあるときに、スレッド10034の対応する側に画定された凹部10037と整合され得、これにより、戻り止め10557は、整合された保持スロット10517及び凹部10037内に同時に配置され得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、カートリッジ本体10510内に画定された保持スロット10517の側壁は、戻り止め10557を支持し、少なくとも、戻り止め10557が凹部10037から時期尚早に取り除かれた状態になるのを阻害することができる。上述のように、スレッド10034は、凹部10037が戻り止め10557と整合しなくなるように遠位側に前進し得るが、少なくとも例示の実施形態において、戻り止め10557は、スレッド10034が少なくとも部分的に前進した後に保持スロット10517と整合及びその中に配置された状態で残り得る。図159を主に参照し、戻り止め10557と、スレッド凹部10037と、カートリッジ保持スロット10517とを含む第1の配列は、スレッド10034の第1の側面に対して配置され得、第2の戻り止め10557と、第2のスレッド凹部10037と、第2のカートリッジ保持スロット10517とを含む第2の構成は、スレッド10034の第2又は反対側面に対して配置され得る。
ステープルカートリッジの特定の実施形態は、例えば、組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料などの柔軟な層をステープルデッキ上に含むことができ、ステープルは、未発射ステープルの先端がその層の中に延在するように配置され得る。特定の他の実施形態において、柔軟な層は、患者に埋め込み可能であり、ステープル内に捕捉されると変形及び/又は圧縮する圧縮可能かつ/又は破砕性のステープルカートリッジを含み得る。柔軟な層及び/又は埋め込み可能なステープルカートリッジは、外科医、看護師、技師、又は他の使用者(「使用者」又は「複数の使用者」)が、例えば、親指又は他の指を柔軟な層又は埋め込み可能なステープルカートリッジに不注意に押し付けた場合にも変形及び/又は圧縮し得る。そのような変形及び/又は圧縮は、ステープルカートリッジを使用不可能にし得る。
ステープルカートリッジ保持具は、多くの場合、使用者がステープルカートリッジを外科用ステープラに搭載する際に支援し得る保持具と共に供給される。保持具は、ステープルデッキ及び任意の柔軟な層を覆うこともでき、それによって、使用者が柔軟な層を不注意に圧縮、破砕、及び/又は変形させるのを阻止する。しかしながら、使用者は、ステープルカートリッジを外科用ステープラのエンドエフェクタに完全に設置する前に、ステープルカートリッジ保持具を時期尚早に取り外すことがある。保持具を時期尚早に取り外すことによって、使用者は、柔軟な層に損傷を与える危険性があり得る。
図164〜167は、ステープルカートリッジ10010に取り付けられ得る保持具10000の実施形態を示す。図166及び167を参照し、ステープルカートリッジ10010は、ステープルカートリッジ10010のステープルデッキ10011上に配置された組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料などの柔軟な層10020を含み得る。図167に示されるように、ステープル10030は、ステープルカートリッジ10010から、露出した柔軟な層10020に延在し得る。保持具10000が時期尚早に取り除かれる場合、使用者は、ステープルカートリッジ10010をエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネルに押し入れ、それにより層10020を圧縮及び/又は変形させながら、柔軟な層10020を不注意に押すことがある。
図168〜173は、ステープルカートリッジ2650にロックされることができ、ステープルカートリッジ2650がエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル2670に完全に挿入されるまで、ステープルカートリッジ2650からロック解除し及び取り除くことができない、保持具2600の実施形態を示す。図168に最も良く示されるように、保持具2600の近位端部分2604は、移動可能なカム部分2616から延在するロッキングタブ2626を有する移動可能なカム部分2616を含み得る。ロッキングタブ2626は、ステープルカートリッジ2650内の、ナイフスロットなどのスロット2652内に延在し、それに係合する。スロット2652内のロッキングタブ2626の係合は、保持具2600及びステープルカートリッジ2650を一緒に解放可能に保持する。更に詳しくは後述されるように、保持具2616のカム部分2616がステープルカートリッジチャネル2670内のキーに係合し、カム部分2616を互いに対して内側に屈曲させた後、保持具2600がステープルカートリッジ2650から解放され及び取り除かれ得るように、ロッキングタブのみがスロット2652から切り離される。更に、様々な実施形態において、カム部分2616は、ステープルカートリッジ2650がステープルカートリッジチャネル2670内に適切に定置される場合、キーのみに係合し得る。
上述のように、特定の実施形態において、保持具2600の近位端部分2604は、カム部分2616を含み得、それぞれが、保持具2600の本体2606にネック2624によって取り付けられる。カム部分2616は、隙間2622によって互いから分離され得る。カム部分2616は、内側圧縮力がかけられるときに、矢印I(図172に示される)の方向に内側に屈曲することができ、ネック2624を中心に矢印O(図170に示される)の方向に外側に弾性的に屈曲することができる。ロッキングタブ2626は、各カム部分2618から延在し得る。更に詳しくは後述されるように、ステープルカートリッジ2650上に配置されるとき、ロッキングタブ2626は、ステープルカートリッジ2650内の、ナイフスロットなどのスロット2652内に延在し、それに解放可能に係合し得る。図170及び171を主に参照し、カム部分は、ロッキングタブ2626から延在するリップ2628がステープルカートリッジ2650のスロット2652内の隆起部2654に係合し得るように、外側に屈曲した位置に付勢され得る。カム部分2616を外側に屈曲した位置に付勢することは、ロッキングタブ2626のリップ2628をスロット2652内の隆起部2654との係合に押し入れることができ、これにより、保持具2600は、ステープルカートリッジチャネル2670のキーからの内側圧縮力の不在下でステープルカートリッジ2650にロックされる。
図170〜173を主に参照し、様々な実施形態において、ステープルカートリッジチャネル2670のキーは、漸増する内側圧縮力をカム部分2616に提供するステープルカートリッジチャネル2670の内壁を含み得、これにより、カム部分2616は、保持具2600及びステープルカートリッジ2650がステープルカートリッジチャネル2670に挿入されると、矢印I(図172に示される)の方向に内側に屈曲することができる。例えば、ステープルカートリッジチャネル2670は、カム部分2616をそれらの付勢された外側に屈曲した位置に収容することができる第1の幅を画定する、第1の内壁2672を含み得る。ステープルカートリッジチャネル2670は、図172に示されるように、カム部分2616を内側に屈曲した位置に収容することができる第2の幅を画定する、第2の内壁2676を含み得る。ステープルカートリッジチャネル2670は、第1の内壁2672と第2の内壁2676との中間に配置された中間内壁2674を含み得、それは第1の幅から第2の幅に移行し得る。使用中、ステープルカートリッジ2650及び保持具2600は、図170及び172の矢印Pによって示される、ステープルカートリッジチャネル2670に挿入されるステープルカートリッジチャネル2670に対しかつそれに向かって近位方向に移動される。図170及び171を主に参照し、ステープルカートリッジ2650及び保持具2600がステープルカートリッジチャネル2670に向かって移動すると、カム部分2616の丸い末端部2620及び外側に向いた表面2618は、ステープルカートリッジチャネル2670の第1の壁2672に係合することができる。上述のように、特定の実施形態において、第1の壁2672は、カム部分2616をそれらの付勢された外側に屈曲した位置に収容する幅を画定することができる。様々な他の実施形態において、第1の壁2672は、カム部分2616を部分的に内側に屈曲した位置に収容する幅を画定することができ、部分量の内側屈曲は、ロッキングタブ2626のリップ2628がステープルカートリッジ2650の隆起部2654から切り離されず、かつ保持具2600がステープルカートリッジ2650からロック解除状態になるのに十分である。ここで図172及び173を参照し、ステープルカートリッジ2650及び保持具2600が、矢印Pの方向にステープルカートリッジチャネル2670に向かって近位に移動し続けると、丸い末端部2620及び外側に向いた表面2618は、中間壁2674、次に第2の壁2676に係合する。中間壁2674及び第2の壁2676は、カム部分2616を進行的に内側に屈曲させることができる漸増力を供給し得る。最終的に、カム部分2616は、ロッキングタブ2626のリップ2628がステープルカートリッジ2650のスロット2652内の隆起部2654から切り離され得る分だけ内側に屈曲する。ロッキングタブ2626が隆起部2654から切り離されるとき、保持具2600は、ステープルカートリッジ2650からロック解除され、これにより、保持具2600がステープルカートリッジ2650から取り除かれ得る。様々な実施形態において、カム部分2616は、ステープルカートリッジ2650がステープルカートリッジチャネル2670に完全に挿入されるときにのみ、タブ2626が隆起部2654から切り離されるように内側に屈曲する。
特定の実施形態において、図168〜173を参照して上述の保持具2600などのロック可能な保持具は、特定サイズのステープルカートリッジが、異なる特定サイズのステープルカートリッジとの併用が意図されるエンドエフェクタに挿入されるのを防ぐこともできる。例えば、ステープルカートリッジ2650は、ステープルカートリッジチャネル2670の基準面2674に係合し得る基準面2632を含み得る。ステープルカートリッジ2650の基準面2632からカム部分2616までの第1の所定の距離は、ステープルカートリッジチャネル2670の基準面2674と、ステープルカートリッジチャネル2670のキーを含む壁2672、2674、及び2676との間の第2の所定の距離に対応し得る。特定サイズの保持具とステープルカートリッジ、及び特定サイズのステープルカートリッジとの併用が意図されるステープルカートリッジチャネルに対する第1及び第2の所定の距離は、他の異なるサイズの保持具、ステープルカートリッジ、及びステープルカートリッジチャネルに対する第1及び第2の所定の距離とは異なり得る。別の表現で言えば、各サイズのステープルカートリッジ、保持具、及びステープルカートリッジチャネルは、他のサイズのステープルカートリッジ、保持具、及びステープルカートリッジチャネルとは異なる第1の所定の距離と第2の所定の距離とを有し得る。結果として、ステープルカートリッジ及び保持具を誤ったサイズのステープルカートリッジチャネルに挿入する試みは、ステープルカートリッジチャネルの壁及び/又はステープルカートリッジの基準面に係合しない保持具のカム部分と、係合しないステープルカートリッジチャネルとをもたらし得る。例えば、ステープルカートリッジ2650及び保持具2600は、それらが正しいサイズのステープルカートリッジチャネルに挿入されるとき、カム部分2616がステープルカートリッジチャネル2670の第2の壁2676にのみ係合することができるように配置され得、これにより、基準面2632及び2674が互いに係合すると、ロッキングタブ2626は、ステープルカートリッジ2650内のスロット2652から切り離される。例えば、ステープルカートリッジ2650及び保持具2600がステープルカートリッジチャネル2670に対して短すぎる場合、カム部分2616は、第2の壁2676に到達しないことがあり、これにより、基準面2632及び2674が係合されるとき、ロッキングタブ2626は、ステープルカートリッジ2650内のスロット2552から切り離され得る。結果として、保持具2600は、ステープルカートリッジ2650からロック解除及び取り外し可能でなくなる。反対に、例えば、ステープルカートリッジ2650及び保持具2600がステープルカートリッジチャネル2670に対して長すぎる場合、ステープルカートリッジチャネル2670の第2の壁2676に係合するカム部分2616は、それぞれ、ステープルカートリッジ2650及びステープルカートリッジチャネル2670の基準面2632及び2674が係合するのを防ぐことができる。結果として、ステープルカートリッジ2650は、ステープルカートリッジチャネル2670内に完全に定置されなくなる。
カム部分2616から延在するロッキングタブ2626に加えて、保持具2600は、保持具2600の近位端2602近くに配置された一対の近位タブ2612、及び保持具2600の遠位端2604近くに配置された一対の遠位タブ2610を含むこともできる。近位タブ2608及び遠位タブ2610は、本体2606から延在することができ、ステープルカートリッジ2650に係合し、それを解放可能に保持することができる。特定の実施形態において、近位タブ2612及び遠位タブ2610は、ステープルカートリッジ2650がステープルカートリッジチャネル2670内に完全に定置されるまで、ステープルカートリッジ2650に係合し、それを保持することができる。別の表現で言えば、近位タブ2612及び/又は遠位タブ2610は、ステープルカートリッジ2650がステープルカートリッジチャネル2670内に完全に定置される前に、保持具2600がステープルカートリッジ2650から取り除かれるのを防ぐ別のロックとして機能し得る。
図168を主に参照し、各近位タブ2612は、近位リップ2614を含み得、各遠位タブ2610は、遠位リップ2610を含み得る。各近位リップ2614は、内側に面した有角面2615を含み得、各遠位リップ2610は、内側に面した有角面2611を含み得る。近位リップ2614及び遠位リップ2610は、ステープルカートリッジ2650の水平側面に係合し、それを解放可能に保持することができる。ステープルカートリッジ2650及び保持具2600がステープルカートリッジチャネル2670に挿入されるとき、内側に面した有角面2611及び2615は、ステープルカートリッジチャネル2670の縁部2672及び2678に係合し得る。ステープルカートリッジチャネル2670の縁部2672及び2678は、近位タブ2612及び/又は遠位タブ2610を外側に屈曲させることができ、これにより、近位リップ2614及び遠位リップ2610がステープルカートリッジ2650の水平側面から切り離される。近位リップ2614及び遠位リップ2610が切り離されるとき、保持具2600は、ステープルカートリッジ2650から解放され及び取り除かれ得る。
図174〜180を参照し、例えば外科用器具のエンドエフェクタ12は、エンドエフェクタインサート28010を受容するように構成され得る。様々な実施形態において、エンドエフェクタインサート28010は、コンペンセータ本体28012と、少なくとも1つのクリップ28014a、28014bとを含み得る。様々な実施形態において、エンドエフェクタインサート28010は、例えば、コンペンセータ本体28012の近位端にある近位クリップ28014bと、コンペンセータ本体28012の遠位端にある遠位クリップ28014aとを含み得る。図177を主に参照し、遠位クリップ28014aは、エンドエフェクタ12のアンビル25060に、アンビル25060の遠位端又はその近くで固定され得る。例えば、遠位クリップ28014aは、アンビル25060の長手方向スロット25062と実質的に整合され、かつ/又はこの長手方向スロット25062内に部分的に配置され得る。図178を主に参照し、近位クリップ28014bは、エンドエフェクタ12(図179)の下部つかみ部25070においてステープルカートリッジ25000に固定され得る。近位クリップ28014bは、ステープルカートリッジ25000の近位端又はその近くでステープルカートリッジ25000に固定され得る。例えば、近位クリップ28014bは、ステープルカートリッジ25000の長手方向スロット25004と実質的に整合され、かつ/又はこの長手方向スロット25004内に配置され得る。
ここで図179及び180を参照し、エンドエフェクタインサート28010は、外科用器具のエンドエフェクタ12に挿入され得る。様々な実施形態において、例えば、コンペンセータ本体28012、遠位クリップ28014a、及び/又は近位クリップ28014bなどの、エンドエフェクタインサート28010の少なくとも一部は、変形可能及び/又は弾性であり得る。エンドエフェクタインサート28010がエンドエフェクタ12に挿入されるとき、遠位クリップ28014a及び/又は近位クリップ28014bが湾曲又は屈曲し得る。例えば、クリップ28014a、28014bが屈曲されるとき、クリップ28014a、28014bは、例えば、それらの初期の未変形の形態に戻ろうとすることができ、またそれに応じた戻り又は復元力を生じさせることができる。様々な実施形態において、エンドエフェクタインサート28010がエンドエフェクタ12内に配置されるとき、エンドエフェクタインサート28010は、ばね荷重をエンドエフェクタ12に加えることができる。いくつかの実施形態において、エンドエフェクタインサート28010は、操作者がエンドエフェクタインサート28010及びステープルカートリッジ25000をエンドエフェクタ12に挿入するときにインサート28010を把持できるように、硬質、又は実質的に硬質であり得る。
いくつかの実施形態において、エンドエフェクタインサート28010は、エンドエフェクタ12の切断及び/又は締結操作の前にエンドエフェクタ12から取り除くことができる。他の実施形態において、エンドエフェクタインサート28010は、切断及び/又は発射操作の間、エンドエフェクタ12内に配置されたままであり得る。例えば、エンドエフェクタインサート28010は、ステープルがステープルカートリッジ25000のステープルキャビティ25002(図178)から発射される際、切断要素25052によって横切され得る。様々な実施形態において、エンドエフェクタインサート28010は、本明細書において記載される組織厚さコンペンセータの少なくとも1つと同様の組織厚さ補償材料を含み得る。例えば、エンドエフェクタインサート28010は、例えば、生体吸収性、生体適合性エラストマーポリマーなどのポリマー組成物を含み得る。エンドエフェクタインサート28010は、例えば、凍結乾燥多糖類、糖タンパク質、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン、及び/又は酸化再生セルロース(ORC)などの生体吸収性ポリマーを更に含み得る。いくつかの実施形態において、エンドエフェクタインサート28010は、製薬的に活性の薬剤又は薬物など、少なくとも1種類の治療薬を含み得る。
依然として図174〜180を参照し、エンドエフェクタインサート28010は、エンドエフェクタ12に、かつ/又はエンドエフェクタ12のアンビル25060及び/若しくはステープルカートリッジ25000に解放可能に取り付けられ得る。近位クリップ28014bは、例えば、ステープルカートリッジ25000(図178)に解放可能に固定されることができ、遠位クリップ28014aは、例えば、アンビル25060(図177)に解放可能に固定され得る。様々な実施形態において、近位クリップ28014bは、ステープルカートリッジ25000のスロット25004と整合され、かつ/又はその中に保持され得る。更に、特定の実施形態において、遠位クリップ28014aは、アンビル25060のスロット25062と整合され、かつ/又はその中に保持され得る。図179を主に参照し、特定の実施形態において、近位クリップ28014bは、ステープルカートリッジ25000が下位つかみ部25070(図179)内に配置される前に、ステープルカートリッジ25000に解放可能に固定され得る。ステープルカートリッジ25000及び取り付けられたエンドエフェクタインサート28010が、エンドエフェクタ12及び/若しくは下位つかみ部25070に向かって、かつ/又はその中に移動すると、例えば、遠位クリップ28014aは、アンビル25060内のスロット25062と整合するように移動され得る。様々な実施形態において、ステープルカートリッジ25000及びエンドエフェクタインサート28010がエンドエフェクタ12(図180)内に配置されるとき、遠位クリップ28014aは、アンビル25060に解放可能に係合し得る。遠位クリップ28014aは、例えば、アンビル25060内のスロット25062の中へと摺動することができる。様々な実施形態において、遠位クリップ28014aは、近位クリップ28014bがステープルカートリッジ25000に対して配置される前、又は配置されている間に、アンビル25060に対して配置され得る。
エンドエフェクタインサート28010が、例えば、本明細書に記載される近位クリップ28014b及び遠位クリップ28014aによってエンドエフェクタ12内に解放可能に固定されるとき、エンドエフェクタインサート28010は、エンドエフェクタ12内に張力で保持され得る。別の言い方をすれば、下位つかみ部25070内のステープルカートリッジ25000に対して固定される近位クリップ28014bは、例えば、エンドエフェクタインサート28010に沿って、かつアンビル25060に対して固定される遠位クリップ28014a上にけん引力を及ぼすことができる。様々な実施形態において、近位クリップ28015bと遠位クリップ28014aとの間の張力は、エンドエフェクタインサート28010をエンドエフェクタ12内に保持するのを助けることができる。
様々な実施形態において、ステープルカートリッジ25000及びエンドエフェクタインサート28010がエンドエフェクタ12内に配置されるとき、近位クリップ28014bは、未発射スレッド25056(図178)とステープルカートリッジ25000との中間に配置され得る。例えば、未発射スレッド25056は、近位クリップ28013bの近位にあり得る。特定の実施形態において、発射ストローク中、スレッド25056は、例えば、近位クリップ28014bを越えて遠位側に移動することができ、近位クリップ28014bを屈曲させることができる。様々な実施形態において、発射ストローク中にスレッド25056が近位クリップ28014bを屈曲させるとき、近位クリップ28014bは、ステープルカートリッジ25000内のスロット25004から解放され得る。特定の実施形態において、発射バー25050(別の部分で示される)のスレッド25056及び/又は要素は、近位クリップ28014bをステープルカートリッジ25000から解放し得る。更に、近位クリップ28014bがステープルカートリッジ25000から解放されるとき、エンドエフェクタインサート28010内の張力は少なくとも部分的に緩和され得る。遠位クリップ28014a上に及ぼされるけん引力の不在下で、遠位クリップ28014aは、アンビル25060から解放され得る。したがって、エンドエフェクタインサート28010は、エンドエフェクタ12から解放されることができ、例えば、エンドエフェクタ12が患者から取り除かれた後に患者の組織内に残り得る。
特定の実施形態において、例えば、組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料などのアンビル取り付け可能な層の近位端は、ステープルカートリッジが挿入され得るエンドエフェクタのアンビルと整合させかつそれに取り付けるために、ステープルカートリッジの近位端に解放可能に取り付けられ得る。一般に、アンビル取り付け可能な層は、ステープルカートリッジのアンビルに面した側面に対して配置され得る。例えば、アンビル取り付け可能な層は、ステープルカートリッジのステープルデッキ上に配置され得、かつ/又はステープルデッキ層上に配置され得る。アンビル取り付け可能な層の近位端は、ステープルカートリッジの近位端又はステープルデッキ層の近位端に取り付けられ得る。ステープルカートリッジが外科用ステープラのエンドエフェクタに挿入された後、外科用ステープラのアンビルは、層がアンビルに取り付けられた状態になるように、アンビル取り付け可能な層に対して閉じられ得る。アンビルが再び開かれると、アンビル取り付け可能な(ここではアンビルに取り付けられている)層は、アンビルと共にかつステープルカートリッジから離れて移動し得る。様々な状況において、取り付けられた層がアンビルと共に移動するにつれて、取り付けられた層は、ステープルカートリッジ及び/又はステープルカートリッジ層に取り付けられるその近位端を中心に旋回することができる。様々な他の状況において、取り付けられた層がアンビルと共に移動するにつれて、層の近位端は、ステープルカートリッジから外れ得る。アンビルに取り付けられたアンビル取り付け可能な層を有する外科用ステープラは、ここで患者組織を切断し、ステープル留めすることができる。アンビル取り付け可能な層はまた、外科用ステープラによって切断され、ステープルによって捕捉され得る。アンビル取り付け可能な層及び患者組織がステープルにより捕捉された後、外科用ステープラは、患者から取り除かれ得る。アンビル取り付け可能な層が依存としてステープルカートリッジに取り付けられている様々な実施形態において、外科用ステープラは、層を含まずに引っ張れることができ、層とステープルカートリッジとの間の取り付けを破砕する。
図181及び182は、アンビル取り付け可能な層2414を含むステープルカートリッジアセンブリ2400の実施形態を示す。アンビル取り付け可能な層2414は、例えば、組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料を含み得る。アンビル取り付け可能な層2414の近位端2416は、ステープルカートリッジ本体2402の近位端2418に取り付けられ得る。様々な実施形態において、ステープルカートリッジアセンブリ2400は、例えば、ステープルカートリッジ本体2402のステープルデッキ上に配置される、組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料などのステープルカートリッジ層2412を含み得る。カートリッジパン2404は、例えば、ステープルカートリッジ本体2402を少なくとも部分的に取り囲むことができ、かつ金属材料から構成され得る。ステープルカートリッジ本体2402は、カートリッジ本体2402の近位端2418において、表面2406と、表面2406内に画定された溝2408とを含み得る。図181を参照し、アンビル取り付け可能な層2414をステープルカートリッジ本体2402に取り付けるために、アンビル取り付け可能な層2414の近位端部分2416は、溝2408の上に配置され得る。次に、図182に示されるように、カートリッジパン2404から延在するタブ2410は、それらが溝2408の中に延在するように変形され得、例えば、アンビル取り付け可能な層2414の近位端部分2416を、溝2408の側壁とタブ2410との間の溝2408内に捕捉する。タブ2410は、例えば、アンビル取り付け可能な層2414を、溝2408の底部とタブ2410との間に捕捉することもできる。
使用中、図182に示されるステープルカートリッジアセンブリ2400は、外科用ステープラのエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネルに挿入され得る。次に、エンドエフェクタのアンビルは、アンビル取り付け可能な層2414に対して閉じられ得る。アンビル取り付け可能な層2414は、ステープルカートリッジアセンブリ2400がステープルカートリッジチャネル2400に挿入され、次にアンビルが閉じられるとき、層2414がアンビルと適切に整合されるように、ステープルカートリッジ本体2402上に配置され得る。様々な実施形態において、アンビル取り付け可能な層2414のアンビルに向いた表面2415は、アンビルの表面に接着することができる接着剤、及び/又は、アンビルに係合し、アンビル取り付け可能な層2414をアンビルに取り付ける1つ又は2つ以上の取付機構を含み得る。例えば、アンビルに向いた表面2415は、アンビルのナイフスロットに係合し得る、そこから延在する1つ又は2つ以上の突出部を含み得る。アンビル取り付け可能な層2414がアンビルに取り付けられた後、アンビルは、それに取り付けられたアンビル取り付け可能な層2414と共に開いた位置に戻され得る。アンビルに取り付けられたアンビル取り付け可能な層2414の一部分は、層2414がアンビルと共に移動できるようにステープルカートリッジ本体2402に取り付けられる層2414の近位端2416を中心に旋回し得る。ここで、外科用ステープラは、ステープルカートリッジ本体2402上に整合されたステープルカートリッジ層2412と、アンビルに取り付けられかつそれと整合されたアンビル取り付け可能な層2414とを含み得る。
ステープルカートリッジ層2412がステープルカートリッジ本体2402と整合され、アンビル取り付け可能な層2414がアンビルに取り付けられかつそれと整合されるとき、外科用ステープラは、患者組織を切断し、ステープル留めするように使用するために調製される。ステープルカートリッジ本体2402及びステープルカートリッジ層2412は、患者組織の片側に配置され得、アンビル及びアンビル取り付け可能な層2414は、患者組織の反対側に配置され得る。アンビル取り付け可能な層2414のアンビル及びステープルカートリッジ本体2402への取り付けは、ステープラが患者組織に対して配置されている間、アンビルに対してアンビル取り付け可能な層2414を安定させることができる。外科用ステープラが患者組織に対して適切に配置されるとき、アンビルを閉じることができ、組織の片側のステープルカートリッジ本体2402及びステープルカートリッジ層2412と、組織の第2の反対側のアンビル及びアンビル取り付け可能な層2414との間に組織を捕捉する。
アンビルが、片側のステープルカートリッジ本体2402及びステープルカートリッジ層2412と、反対側のアンビル及びアンビル取り付け可能な層2414との間に捕捉された患者組織と共に閉じられた後、外科用ステープラが発射され得る。例えば、ステープルドライバは、ステープルカートリッジ本体2402内のステープルドライバスロット2422を通って遠位方向に前進し、ステープルカートリッジ内に格納されるステープルを発射及び成形することができる。発射及び成形されたステープルは、ステープルカートリッジ層2412、アンビル取り付け可能な層2414、及びその間の患者組織を捕捉することができる。また、切れ刃は、カートリッジ本体2402内のナイフスロット2420及びアンビル内のナイフスロットを通って遠位方向に前進し得る。切れ刃は、その切れ刃が前進するにつれて、ステープルカートリッジ層2412、アンビル取り付け可能な層2414、及びそれらの間の患者組織を切断することができる。様々な実施形態において、ステープルドライバ及び切れ刃は、同時に前進し得る。様々な状況において、ステープルドライバは、切れ刃が、患者組織、ステープルカートリッジ層2412、及びアンビル取り付け可能な層2414を切断する前にステープルが発射及び成形されるように、切れ刃を先導することができる。
ステープルカートリッジ層、アンビル取り付け可能な層2414、及びそれらの間の患者組織がステープルによって捕捉され、切れ刃によって切断された後、アンビルは再び開かれ得る。アンビルが再び開かれるとき、ここではステープルカートリッジ層2412及び患者組織にステープルによって取り付けられているアンビル取り付け可能な層2414は、アンビルから切り離され得る。例えば、アンビルが開くと、かつ/又は外科用ステープラが患者から取り除かれると、アンビル取り付け可能な層2414は、ステープル及び患者組織によって定位置に保持されることができ、これにより、層2414は、例えば、層2414をアンビルに保持している接着剤及び/又は取付機構から引き離され得る。更に、アンビル取り付け可能な層2414の近位端2416は、ステープルカートリッジ本体2402の近位端2416から切り離されるために、ステープルカートリッジ本体2402から引き離され得る。例えば、様々な状況において、アンビル取り付け可能な層2414の近位端2416の一部分は、カートリッジ本体2402内の溝2408間に捕捉され、カートリッジパン2404のタブ2410は、タブ2410と溝2408との間から引き出され得る。様々な他の状況において、アンビル取り付け可能な層2414は、溝2408とカートリッジパン2404のタブ2410との間に捕捉されるアンビル取り付け可能な層2414の一部分から引き剥がされ得る。例えば、溝2408とタブ2410との間に捕捉されたアンビル取り付け可能な層2414の一部分は、層2414の残りの部分を剥がすために必要な力を低減し、層2414が剥がれる場所を画定するために、層2414の一部分にタブ2410を押し入れることによって押圧され得る。例えば、アンビル調整可能な層2414に延在するタブ2410は、例えば、層2414を部分的に切り込む、切断する、及び/又は穿孔することができる。ステープルカートリッジ層2412がステープルカートリッジ本体2402から切り離され、アンビル取り付け可能な層2414がステープルカートリッジ本体2402及びアンビルから切り離された後、外科用ステープラは患者から取り除き、層2412及び2414を患者の体内に埋め込まれたまま残すことができる。層2412及び2414は、例えば、ステープルのラインを強化することができ、かつ/又は異なるステープル内で異なる厚さに圧縮して、ステープルによって捕捉された患者組織に対して少なくとも最小量の圧縮を提供することができる。
依然として図181及び182を参照し、様々な実施形態において、アンビル取り付け可能な層2414は、層2414がアンビルに取り付けられ、アンビルが再び開かれた後、ステープルカートリッジ本体2402から切り離され得る。上述のように、ステープルカートリッジアセンブリ2400がステープルカートリッジチャネルに挿入され、アンビルがアンビル取り付け可能な層2414上で閉じられた後、層2414は、層2414のアンビルに向いた表面2415上の接着剤及び/又は取付機構によってアンビルに取り付けられ得る。アンビルが再び開かれると、アンビル取り付け可能な層2414は、アンビルと共にステープルカートリッジ本体2402から離れて移動することができる。様々な状況において、ステープルカートリッジ本体2402から離れるアンビル及びアンビル取り付け可能な層2414の移動は、カートリッジパン2404のタブ2410とカートリッジ本体2402内の溝2408との間に捕捉された層2414の一部分を、タブ2410と溝2408との間から引き出すことができ、これにより、層2414の近位端2416もアンビルと共に移動することができる。
図183及び184は、ステープルカートリッジ本体2452に取り付け可能なアンビル取り付け可能な層2464を含むステープルカートリッジアセンブリ2450を含む別の実施形態を示す。この実施形態において、アンビル取り付け可能な層2464の近位端2466は、カートリッジ本体2452の表面2456から延在し得る取付部分2470上の表面2472に取り付けられる。アンビル取り付け可能な層2464の近位端2466は、例えば、接着剤、超音波溶接、熱溶接、及び/又は熱かしめによって表面2472に取り付けられ得る。様々な実施形態において、ステープルカートリッジアセンブリ2450は、ステープルカートリッジ本体2462上に配置されたステープルカートリッジ層2462を含み得る。そのような実施形態において、取付部分2470は、表面2472がステープルカートリッジ層2462のアンビルに向いた表面2467とほぼ水平であるように、カートリッジ本体2452の表面2456から延在し得る。結果として、アンビル取り付け可能な層2464は、ステープルカートリッジ層2462のアンビルに向いた表面2467及び表面2472にわたって実質的に平らであり得る。様々な状況において、図181及び182を参照して上述の実施形態と同様に、ステープルカートリッジアセンブリ2450がエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネルに挿入された後、エンドエフェクタのアンビルは、アンビル取り付け可能な層2464のアンビルに面した側面2465と接触するために閉じられ得る。アンビル取り付け可能な層2464のアンビルに面した側面2465上の接着剤及び/又は取付機構は、アンビル取り付け可能な層2464をアンビルに取り付けることができる。次に、アンビルが再び開かれると、アンビル取り付け可能な層2464は、表面2472に取り付けられた近位端2466を中心に旋回し得る。図181及び182を参照して上述の実施形態と同様に、ステープルカートリッジ層2462、アンビル取り付け可能な層2464、及びそれらの間の患者組織は切断され、一緒にステープル留めされ得る。次に、外科用ステープラのアンビルが再び開かれ、かつ/又は外科用ステープラが患者から取り除かれると、アンビル取り付け可能な層2464は、アンビルから切り離され得、ステープルカートリッジ層2462は、ステープルカートリッジ本体2452から切り離され得る。またアンビル取り付け可能な層2464の近位端2466は、アンビル取り付け可能な層2464が患者の体内に埋め込まれ得るように、表面2472に対する接着及び/又は他の取り付けから切り離され得る。
依然として図183及び184を参照し、様々な実施形態において、アンビル取り付け可能な層2464が取り付けられた後にアンビルが再び開かれると、アンビル取り付け可能な層2464の近位端2466は、表面2472から切り離され得る。例えば、アンビル取り付け可能な層2464の近位端2466は、アンビルに取り付けることもできる。アンビル及び取り付けられたアンビル取り付け可能な層2464が、ステープルカートリッジ本体2452及び/又はステープルカートリッジ層2462から離れた方向に移動すると、層2464の近位端2466は、表面2472から引っ張られ、切り離され得る。そのような実施形態において、アンビル取り付け可能な層2464は、ステープルカートリッジ層2464、アンビル取り付け可能な層2464、及びそれらの間の患者組織が切断され、ステープル留めされる前にステープルカートリッジから切り離され得る。
図185及び186は、ステープルカートリッジ層2506及びアンビル取り付け可能な層2510を含むステープルカートリッジアセンブリ2500を含む別の実施形態を示す。図185及び186に示される実施形態において、アンビル取り付け可能な層2510は、ステープルカートリッジ本体2502の代わりにステープルカートリッジ層2506に取り付けられる。ステープルカートリッジ層2506及びアンビル取り付け可能な層2510はそれぞれ、例えば、組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料を含み得る。アンビル取り付け可能な層2510は、層2510の近位端2508から延在する第1の近位タブ部分2512を含み得る。第1の近位タブ部分2512は、ステープルカートリッジ層2506の近位端表面2516に取り付けられ得る。例えば、第1の近位タブ部分2512は、ステープルカートリッジ層2506の近位端表面2516の上に糊付け、溶接、及び/又は外側被覆され得る。特定の実施形態において、アンビル取り付け可能な層2510は、第1の近位タブ部分2512から延在する第2の近位タブ部分2514を含み得る。第2の近位タブ部分2514は、例えば、糊付け、溶接、及び/又は外側被膜によって、ステープルカートリッジ層2506の底面2518に取り付けられ得る。
図181〜184を参照して上述の実施形態と同様に、ステープルカートリッジアセンブリ2500が外科用ステープラのエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネルに挿入された後、エンドエフェクタのアンビルがアンビル取り付け可能な層2510上で閉じられるとき、アンビル取り付け可能な層2510のアンビルに向いた表面2511は、接着剤及び/又は取付機構によってアンビルに取り付けられ得る。アンビルが再び開かれると、アンビル取り付け可能な層2510は、ステープルカートリッジ層2506及びステープルカートリッジ本体2502から離れてアンビルと共に移動することができる。様々な状況において、アンビル取り付け可能な層2510は、アンビルが再び開くと第1のタブ部分2512を中心に旋回し得る。アンビル取り付け可能な層2510がアンビルに取り付けられた後、エンドエフェクタは患者組織上で閉じられることができ、これにより、ステープルカートリッジ本体2502及びステープルカートリッジ層2506は、患者組織の第1の側面に配置され、アンビル及びアンビル取り付け可能な層2510は、患者組織の第2の反対側面に配置される。図181及び182を参照して上述のように、切れ刃は、カートリッジ本体2502内のナイフスロット2520を通って前進することができ、ステープルドライバは、カートリッジ本体2502内のステープルドライバスロット2422を通って前進することができる。図185を主に参照し、特定の実施形態において、アンビル取り付け可能な層の第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514は、ナイフスロット2512と整合され得る。切れ刃がナイフスロット2520を通って前進すると、切れ刃は、第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514を切断し得る。様々な状況において、切れ刃による第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514の切断は、第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514をステープルカートリッジ層2506から切り離すことができる。切れ刃及びステープルドライバが前進し、ステープルカートリッジ層2506、アンビル取り付け可能な層2510、及びそれらの間の患者組織が切断され、ステープル留めされた後、アンビルは、アンビル取り付け可能な層2510がアンビルから分離し、ステープルカートリッジ層2506がステープルカートリッジ本体2502から分離するように、再び開かれ得る。上記のように、図185及び186の実施形態におけるアンビル取り付け可能な層2510は、ステープルカートリッジ本体2502ではなく、ステープルカートリッジ層2506に取り付けられる。したがって、アンビル取り付け可能な層2510をステープルカートリッジ本体2502から分離する動作は必要ない。更に、両方の層はステープルによって捕捉され、患者の体内に埋め込み可能であるため、アンビル取り付け可能な層2510の第1のタブ部分2512及び/又は第2のタブ部分2514は、ステープルカートリッジ層2506に取り付けられたままであり得る。例えば、切れ刃が第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514をステープルカートリッジ層2506から切り離されない場合、ステープルカートリッジ層2506及びアンビル取り付け可能な層2510は、成形されたステープルによって、並びに第1及び第2のタブ部分2512及び2514によって患者の体内で互いに取り付けられる。
依然として図185及び186を参照し、様々な実施形態において、ステープルカートリッジアセンブリ2500がステープルカートリッジチャネルに挿入され、アンビル取り付け可能な層2510がアンビルに取り付けられた後、第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514は、アンビルが再び開かれ、アンビル及びアンビル取り付け可能な層2510がステープルカートリッジ層2506から離れて移動するとき、ステープルカートリッジ層2506から切り離され得る。例えば、アンビル及びそれに取り付けられるアンビル取り付け可能な層2510は、第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514をステープルカートリッジ層2506から引き離すことができ、これにより、第1のタブ部分2512及び第2のタブ部分2514は、ステープルカートリッジ層2506から切り離される。
図187及び188は、外科用ステープラと併用するためのアンビル取り付け可能な層2550を含む別の実施形態を示す。下で説明されるように、アンビル取り付け可能な層2550の近位端部分2554は、外科用ステープラのエンドエフェクタへの挿入のため、並びにエンドエフェクタのアンビルに対する整合及び取付のために、ステープルカートリッジの近位端部分に取り付け可能である。アンビル取り付け可能な層2550の本体2552は、切れ刃のストロークの開始時に外科用ステープラの切れ刃によってステープルカートリッジから外れ得る。例えば、図188に示される切れ刃2570は、患者組織が切断される前、またアンビル取り付け可能な層2550の本体2552の任意の部分がステープルによって捕捉される前に、アンビル取り付け可能な層2550をステープルカートリッジから外すことができる。
図187を主に参照し、アンビル取り付け可能な層2550は、本体2552と、近位端部分2554とを含み得る。近位端部分2554は、ステープルカートリッジの近位端部分に取り付けることができる取付機構2556を含む。例えば、取付機構2556は、接着剤、溶接、及び/又は熱かしめを含み得る。取付機構2556は、例えば、図181及び182を参照して上述のように、ステープルカートリッジ内のスロットと、カートリッジパンのタブとの間に捕捉された部分を含むこともできる。アンビル取り付け可能な層2550は、ステープルカートリッジのステープルキャビティが層2550の本体2552と整合されるように、ステープルカートリッジに取り付けられ、それと整合され得る。別の言い方をすれば、ステープルがステープルカートリッジから発射されるとき、ステープルは、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552を捕捉する。図181〜186を参照して上述の実施形態と同様に、ステープルカートリッジに取り付けられたアンビル取り付け可能な層2550を含むステープルカートリッジアセンブリは、外科用ステープラのエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネルに挿入され得る。エンドエフェクタのアンビルは、アンビル取り付け可能な層2550のアンビルに向いた表面2553上で閉じることができる。アンビルに向いた表面2553は、アンビルがアンビルに向いた表面2553上で閉じられるとき、アンビル取り付け可能な層2550をアンビルに解放可能に取り付ける接着剤及び/又は取付機構を含み得る。アンビルが再び開かれるとき、アンビル取り付け可能な層2550は、取付機構2556を中心に旋回し、アンビルと共に移動することができる。図181〜186を参照して上述の実施形態と同様に、ステープルカートリッジは、例えば、組織厚さコンペンセータ及び/又はバットレス材料などのステープルカートリッジ層を含み得る。
アンビル取り付け可能な層2550は、第1の横側面2566と第2の横側面2568とを含み得る。第1の横側面2566及び第2の横側面2568は、それらの間に中心線2564を画定し得る。特定の実施形態において、アンビル取り付け可能な層2550は、中心線2564がアンビル内のナイフスロット及びステープルカートリッジ内のナイフスロットと整合されるように、エンドエフェクタのアンビルに取り付けられ、それと整合され得る。アンビル取り付け可能な層2550の本体2552は、近位端近くに配置され、第1の横側面2566から中心線2564を越えて延在する第1の横スリット2558を含み得る。アンビル取り付け可能な層2550の本体2552は、第2の横側面2568から中心線2564を越えて延在する第1の横スリット2558に対して近位側に配置された第2の横スリット2560を含むこともできる。第1の横スリット2558及び第2の横スリット2560は、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552を層2550の近位端部分2554に接続することができるコネクタ部分2562を、それらの間に画定することができる。
図188を主に参照し、アンビル取り付け可能な層2550がエンドエフェクタのアンビルに解放可能に取り付けられた後、エンドエフェクタは、アンビル及びアンビル取り付け可能な層2550が組織の片側にあり、ステープルカートリッジ及び/又はステープルカートリッジ層が組織の反対側にあるように、患者組織上で閉じられ得る。次に、切れ刃2570は、例えば、図181〜185に示されるナイフスロット2418などの、カートリッジ内のナイフスロット、及びアンビル内のナイフスロットを通って前進し得る。アンビル取り付け可能な層2550の中心線2564は、切れ刃2570がアンビル取り付け可能な層2550を中心線に沿って進行的に切断するように、ナイフスロットと整合され得る。切れ刃がアンビル取り付け可能な層2550を通って矢印Dにより示される遠位方向に前進するにつれて、切れ刃2570の刃先2572は、コネクタ部分2562を通って切断し、層2550の本体2552を層2550の近位端部分2554から分離する前に、層2550の近位端部分2554を最初に切断する。最後に、切れ刃2570は、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552を通って切断する。切れ刃2570がアンビル取り付け可能な層2550を通って前進した後、層は4つの片に分割される。アンビル取り付け可能な層2550の本体2552は、層2550の近位部分2554から外される。更に、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552は、2つの片2580及び2582に分割され、層2550の近位部分2554は、2つの片2586及び2588に分割される。
様々な状況において、外科用ステープラを使用する外科医は、ステープラを完全に発射しないことがある。例えば、図188を参照し、外科医は、切れ刃2570及びステープルドライバをアンビル取り付け可能な層2550の本体2552を通して途中まで前進させるだけであり得る。引き続きその例において、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552は、刃2570が層2550のコネクタ部分2560を切断するとき、切れ刃2570の切断ストロークの開始時にステープルカートリッジから解放される。次に切れ刃2570は、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552の長さの約半分に沿って中心線2564に沿って切断するように前進する。同様に、ステープルドライバは、患者組織内、及び切れ刃2570によって切断される層2550の本体2552の半分においてステープルを発射及び成形するように前進し得る。アンビル取り付け可能な層2550の本体2552の残り半分は、ステープルにより切断されず、捕捉されない。切れ刃2570及びステープルドライバは、次に後退され得、アンビルは再び開かれ得る。アンビルが再び開かれると、ステープルによって捕捉され、患者組織に取り付けられるアンビル取り付け可能な層2550の本体2552の一部分は、アンビルから外れることができる。上述のように、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552を近位端部分2554に接続するコネクタ部分2560は、任意のステープルが発射される前、また切れ刃2570が任意の患者組織、又は層2550の本体2552の任意の部分を切断する前に切断され得る。その故に、層2550の本体2552は、ステープルカートリッジから既に離れている。外科用ステープラが患者から取り除かれると、患者組織によって捕捉されるアンビル取り付け可能な層2550の本体2552の一部分は、本体2552の残りをアンビルから引き離すことができる。この例が説明するように、アンビル取り付け可能な層2550は、ステープルカートリッジからの任意のステープルが層2550の本体2552内で発射され、成形される前にアンビル取り付け可能な層2550のコネクタ部分2560が切れ刃2570によって切断され得るため、外科用ステープラの不完全な発射に対応することができる。
図181〜186を参照して記載される実施形態もまた、外科用ステープラの不完全な発射に対応することができる。各例において、外科用ステープラの切れ刃は、アンビル取り付け可能な層をステープルカートリッジから分離するために必要とされない。図181〜184を参照して説明される実施形態において、アンビル取り付け可能な層は、外科用器具の部分的発射後にステープルカートリッジ本体へのそれらの取付部から引き離され得る。図185及び186を参照して説明される実施形態において、アンビル取り付け可能な層は、ステープルカートリッジに取り付けられる代わりにステープルカートリッジ層に取り付けられる。上述のように、ステープルカートリッジ層及びアンビル取り付け可能な層は、いずれも患者の体内に埋め込み可能である。それ故に、外科用器具が完全に発射されたかどうかは、図181〜186を参照して説明される実施形態におけるアンビル取り付け可能な層を外科用ステープラ内のステープルカートリッジから分離することに何の関係もない。
様々な状況において、外科医は、第2の外科用器具を使用し、図181〜184を参照して上述のアンビル取り付け可能な層をステープルカートリッジから外すことができる。例えば、様々な状況において、外科用ステープラは、肺組織などの繊細な組織上で使用され、外科医は、外科用ステープラをアンビル取り付け可能な層から引き離すことにより生じ得る組織のけん引を回避したい場合がある。そのような状況において、外科医は、外科用ステープラが患者から取り除かれる間に、把持用具などの別の外科用器具を導入し、ステープル留めされた患者組織及びアンビル取り付け可能な層を固定して保持することができる。図185〜188を参照して上述のアンビル取り付け可能な層の様々な実施形態において、外科医は、アンビル取り付け可能な層を外科用ステープラから外すために第2の外科用用具を必要としない場合がある。図185及び186を参照して説明される実施形態を再び参照し、アンビル取り付け可能な層2510は、ステープルカートリッジ層2506に取り付けられ、これも患者の体内に埋め込まれる。外科用ステープラ内のステープルカートリッジへのアンビル取り付け可能な層の取り付けはない。したがって、ステープラが患者から取り除かれるときに、患者組織をけん引又は引っ張ってアンビル取り付け可能な層をステープルカートリッジから分離する必要はない。図187及び188を参照して説明される実施形態を再び参照し、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552は、切れ刃のストロークの開始時に、切れ刃2570により外科用ステープラから機械的に切り離される。この場合も、患者組織を切断し、ステープル留めした後に外科用ステープラが患者から取り除かれる準備ができているとき、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552の外科用ステープラ内のステープルカートリッジへの取り付けはない。したがって、ステープラが患者から取り除かれるときに、患者組織をけん引又は引っ張って、アンビル取り付け可能な層2550の本体2552をステープルカートリッジから分離する必要はない。
図189〜190を主に参照し、スリーブ27110用のコンペンセータ27120は、長手方向突出部27124を有する本体27122を含むことができ、長手方向突出部27124は本体27122の少なくとも一部分に沿って延びている。長手方向突出部27124は、例えば、本体27122の中央に沿って長手方向経路を画定し得る。様々な実施形態において、長手方向突出部27124は、スリーブ27110がアンビル上に配置されるとき、アンビル内の長手方向スロットによって受容され得る。図191を主に参照し、長手方向突出部27124は、丸みを帯びた突起を含み得る。例えば、長手方向突出部27124の断面は、弧、及び/又は部分的な環を形成することができる。他の実施形態において、長手方向突出部27124は、角張った、及び/又は段差のある突起を含み得る。コンペンセータ27120は、例えば、真っ直ぐ、曲がった、ひだ付き、波状、及び/又はジグザグであり得る縁部27126を更に含み得る。様々な実施形態において、縁部27126は、組み立てられたスリーブ27110がアンビル上に配置されるとき、アンビルから延在するキャッチ延長部を受容するように構成され得る、隙間27128を含み得る。
本明細書で概説されるように、例えば、組織厚さコンペンセータなどの層は、ステープルカートリッジから射出される1つ又は2つ以上の締結具によって組織に対して埋め込まれ得る。また本明細書で概説されるように、様々な状況において、ステープルラインの全体は、層の少なくとも一部分を組織に対して捕捉することができる。例えば、ステープルラインにおける最も近位のステープルは、その中に層の少なくとも一部分を捕捉することができる一方、ステープルラインにおける最も遠位のステープルもまた、その中に層の少なくとも一部分を捕捉することができる。特定の状況において、層の近位部分は、ステープルラインにおける最も近位のステープルに対して近位側に延在することができ、かつ/又は層の遠位部分は、ステープルラインにおける最も遠位のステープルに対して遠位側に延在することができる。使用中、一連の層が埋め込まれ得る。少なくとも1つのそのような状況において、層は、切断線に沿って連続的に埋め込まれ得る。いくつかの状況において、層は、1つの層が別の層に部分的に重なるように埋め込まれ得る。例えば、第1の埋め込まれた層の遠位端は、第2の埋め込まれた層の近位端と重なり得る。同様に、第2の埋め込まれた層の遠位端は、第3の層の近位端と重なり得るなどである。結果として、特定の締結具は、2つ以上の層の一部分をその中に捕捉し得る。ステープル内に捕捉された2つ以上の層の存在は、ステープル内に捕捉された組織にかけられる圧力を増加させ、かつ/又は特にいくつかの隣接したステープルが複数の層を捕捉したとき、組織の剛性を増加させることができる。ここで図192〜194を参照し、更に詳しくは後述されるように、組織厚さコンペンセータ11050は、遠位端11053と、遠位端11055とを含み得、この遠位端11053及び/又は遠位端11055は、組織厚さコンペンセータ11050の剛性及びステープル留めされる組織の剛性を低減し得る、1つ又は2つ以上のひずみ緩和部分を含み得る。
図192〜194を再び参照し、組織厚さコンペンセータ11050の遠位端11055は、その中に画定された1つ又は2つ以上のスロット11058を含み得る。スロット11058は、例えば、組織厚さコンペンセータ11050内に画定された切断部及び/又は切欠き部を含み得る。スロット11058は、互いに及び/又は組織厚さコンペンセータ11050の本体に対して少なくとも部分的に移動及び/又は屈曲するように構成され得る、突起又はタブ11056を画定し得る。別の言い方をすれば、スロット11058は、組織厚さコンペンセータ11050及び下層組織に局所的ひずみ緩和を提供することができる。特定の状況において、第1の組織厚さコンペンセータ11050のタブ11056は、第2の組織厚さコンペンセータ11050の近位端11053と重なり得る。様々な状況において、スロット11058は、第1の組織厚さコンペンセータ11050及び第2の組織厚さコンペンセータが互いに対して旋回するのを可能にし得る。特定の状況において、図194を主に参照し、第1の組織厚さコンペンセータ11050のタブ11056は、第2の組織厚さコンペンセータ11050のタブ11056と重なり得る。様々な状況において、重なった遠位端11055内のスロット11058は、下層組織内の剛性を更に低減し得る。組織厚さコンペンセータ11050の例示の実施形態は、その一端にタブ11057及びスロット11058の配列のみを含むが、組織厚さコンペンセータは、例えば、その両端にタブ11057及びスロット11058の配列を含んでもよい。
特定の実施形態において、上記に対して更に、各タブ11056は、先細の外形を有し得る。例えば、各タブ11056は、基部幅を有する組織厚さコンペンセータ11050の本体に取り付けられた基部と、末端部幅を有するその反対端上の自由端とを含むことができ、基部幅は末端部幅より広いことがある。特定の実施形態において、末端部幅は、基部幅より広いことがある。図194を主に参照し、末端部11055は、異なる構成を有する複数のタブ11056を含み得る。例えば、タブ11056は、異なる長さを有し得る。図194に示されるように、例えば、最も端のタブ11056aは、第1の長さを有することができ、第2のタブ11056bは、第1の長さより長い第2の長さを有することができ、第3のタブ11056cは、第2の長さより長い第3の長さを有することができ、第4のタブ10056dは、第3の長さより長い第4の長さを有することができ、第5のタブ10056eは、第4の長さより長い第5の長さを有することができ、また第6のタブ10056fは、第5の長さより長い第6の長さを有することができる。そのような実施形態において、タブ10056は、組織厚さコンペンセータ10050の遠位端に向かって進行的に短くなり得る。他の実施形態において、タブ10056の長さは、任意の他の好適な配列で配置され得る。
様々な状況において、上記に対して更に、層はその層の周囲を画定する縁部を含み得る。これらの縁部は、特定の状況において、真っ直ぐ、実質的に真っ直ぐ、線形、及び/又は実質的に線形であってよい。いくつかのそのような状況において、層縁部は、周囲組織を侵害し得、かつ/ないしは別の方法で作用し得る。また、いくつかのそのような状況において、縁部は剛性であり得、組織を堅く支持し得る。実際に、組織の特定の部分は、それらの間で遷移することなく、層によって堅く支持される組織の他の部分に隣接した層によって支持されないことがある。図192〜194を再び参照し、組織厚さコンペンセータ11050の周囲は、遷移剛性の領域を下層組織に提供することができる輪郭構成を含み得る。組織厚さコンペンセータ11050の周囲は、その中に画定された複数の切欠き部又は凹部11059を含み得、タブ11057を画定することができる。上記と同様に、タブ11057は、組織厚さコンペンセータ11050の本体から延在することができ、それに対して移動し得る。また上記と同様に、各タブ11057は、組織厚さコンペンセータ11050の本体に取り付けられた基部端と、その基部端に対して移動可能な自由端とを含み得る。特定の状況において、タブ11057の自由端は、タブ11057の基部端の幅より狭い幅を有し得るが、他の状況において、タブ11057の自由端は、タブ11057の基部端の幅より広い幅を有し得る。タブ11057は、例えば、半円形などの任意の好適な構成、又は少なくとも部分的に弓状の構成を含み得る。上記の結果として、組織厚さコンペンセータ11050の本体部分の下層にある、及び/又はそれに締結された組織は、本体部分によって堅く支持されることができ、タブ11057の下層にある、及び/又はそれに締結された組織は、タブ11057によってあまり堅く支持されず、タブ11057の下層にはないが、タブ11057に隣接した組織は、組織厚さコンペンセータ11050によって支持されないことがある。
ここで図195及び196を参照し、ステープルカートリッジアセンブリ11100は、カートリッジ本体11110と、カートリッジ本体11110に取り付けられた組織厚さコンペンセータ11150とを含み得る。カートリッジアセンブリ11100は、組織厚さコンペンセータ11150をカートリッジ本体11110に解放可能に保持するように構成された1つ又は2つ以上の取付部材11160を更に含み得る。少なくとも1つの状況において、各取付部材は、カートリッジ本体11110及び組織厚さコンペンセータ11150の周りに延在するストラップを含み得る。使用中、上記に対して更に、発射部材10030は、ステープルカートリッジ11100を通って前進し、組織厚さコンペンセータ11150を切開し、カートリッジ本体11110内に少なくとも部分的に格納されたステープルを発射して、取付部材11160を切断することができる。組織厚さコンペンセータ11150は、第1又は近位の末端部11157と、第2又は遠位の末端部11155とを含み得る。遠位端11155は、組織厚さコンペンセータ11150の本体部分11153から延在する細長い突起11156を含み得る。図195に示されるように、細長い突起11156は、最も遠位の取付部材11160に対して遠位側に延在し得る。少なくとも例示の実施形態において、カートリッジ本体11110は、カートリッジ本体11110のステープルキャビティが画定され得るデッキ11113を含み得る。様々な状況において、組織厚さコンペンセータ11150の本体11153は、それがデッキ11113、及びカートリッジ本体11110内に画定されたステープルキャビティを覆うように、構成及び配置され得る。少なくともいくつかの状況において、図195にも示されるように、細長い突起11156は、デッキ11113から遠位側に延在し得、デッキ11113内に画定されたステープルキャビティに対して遠位側に延在し得る。
使用中、上記に対して更に、組織厚さコンペンセータ11150は、組織に締結されることができ、本明細書に記載されるように、組織厚さ補償特性を提供することができる。上記と同様に、組織厚さコンペンセータ11150の下層組織は、組織厚さコンペンセータ11150及びそれを固定するステープルによって堅く支持され得るが、組織厚さコンペンセータ11150を取り囲む組織は、組織厚さコンペンセータ11150によって支持されないことがあり、可撓性であり得る。そのような状況において、組織厚さコンペンセータ11150の下層にある可撓性の支持されていない組織と剛性の支持されている組織との間の組織、すなわち、遷移組織は、望ましくない量のひずみを受け得る。そのようなひずみは、遷移組織に悪影響を及ぼし得る。例えば、組織厚さコンペンセータが、例えば、肺又は肺組織に固定されるとき、組織厚さコンペンセータの周囲を直接取り囲む組織、すなわち、周囲組織は、特定の状況において、特に組織厚さコンペンセータの遠位端に隣接した、及び/又はそれを取り囲む周囲組織、すなわち、末端周囲組織を引き剥がすことがある。しかしながら、組織厚さコンペンセータ11150の遠位突起11156は、末端周囲組織を支持することができる。別の言い方をすれば、遠位突起11156は、末端周囲組織に遷移支持を提供することができる。そのような遷移支持は、組織厚さコンペンセータ11150の本体によって提供される支持未満であり得、組織厚さコンペンセータ11150の下層にある支持されていない組織と完全に支持された組織との間のひずみの変化を緩和し得る。様々な状況において、遠位突起11156は、力がステープル留めされていない組織とステープル留めされた組織との間で伝達され得る、広い領域を提供し得る。遠位突起11156は、支持されていない組織及び組織厚さコンペンセータ11150と共に屈曲及び移動するように構成され得る。様々な状況において、遠位突起11156は、組織厚さコンペンセータ11150の本体部分及び/又は支持されていない組織に対して移動することができる。
組織厚さコンペンセータ11150は、図195及び196を再び参照し、その近位端11153内に画定された切欠き部11157を更に含み得る。切欠き部11157は、2つの遠位側に延在する突起11158の間に画定され得る。切欠き部11157は、例えば、放物線形状などの任意の好適な形状を有し得る。上記と同様に、遠位側に延在する突起11158は、近位端周囲組織に遷移支持を提供することができる。そのような遷移支持は、組織厚さコンペンセータ11150の本体によって提供される支持未満であり得、組織厚さコンペンセータ11150の下層にある支持されていない組織と完全に支持された組織との間のひずみの変化を緩和し得る。様々な状況において、近位突起11158は、力がステープル留めされていない組織とステープル留めされた組織との間で伝達され得る、広い領域を提供し得る。近位突起11158は、支持されていない組織及び組織厚さコンペンセータ11150と共に屈曲及び移動するように構成され得る。様々な状況において、近位突起11158は、組織厚さコンペンセータ11150の本体部分に対して互いに、及び/又は支持されていない組織に対して移動することができる。3つ以上の突起が組織厚さコンペンセータの近位端及び/又は遠位端から延在する、様々な代替実施形態が想定される。
図196に示されるように、2つ以上の組織厚さコンペンセータ11150は、経路に沿って端から端まで埋め込まれ得る。そのような状況において、組織厚さコンペンセータ11150の遠位端11155は、第2の組織厚さコンペンセータ11150の近位端11153と重なり得る。同様に、第2の組織厚さコンペンセータ11150の遠位端11155は、第3の組織厚さコンペンセータ11150の近位端11153と重なり得る。様々な状況において、第1の組織厚さコンペンセータ11150の遠位突起11156が、第2の組織厚さコンペンセータ11150の凹部11157と整合、又は少なくとも実質的に整合され得る。また様々な実施形態において、遠位突起11156及び近位凹部11558は、それらが実質的に同じサイズ及び/又は形状を有するように、サイズ決めされ、構成され得る。様々な状況において、遠位突起11156は、隣接した組織厚さコンペンセータ11150の近位凹部11157内に位置決めされるように構成され得る。
ここで図293及び294に戻り、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタは、その中にステープルカートリッジ11300を受容するように構成されたカートリッジチャネル11390を含む第1のつかみ部と、アンビル11391を含む第2のつかみ部とを含み得る。上記と同様に、ステープルカートリッジ11300は、カートリッジ本体11310と、組織厚さコンペンセータ11350とを含み得る。ステープルカートリッジ11300は、それに取り付けられた組織当接部材11355を更に含み得る。組織当接部材13555は、様々な状況において、カートリッジ本体11310に取り外し可能に取り付けられ得る。カートリッジ本体11310に取り外し可能に取り付けられることに加えて、又はその代わりに、組織当接部材11355は、組織厚さコンペンセータ11350に取り付けられ得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、組織当接部材11355は、組織厚さコンペンセータ11350に解放可能に固定され得る。使用中、上記と同様に、締結具は、組織厚さコンペンセータ11350とアンビル11391との間に捕捉された組織Tに組織厚さコンペンセータ11350を固定するように、カートリッジ本体11310から配備され得る。様々な状況において、締結具は、組織当接部材11355を貫通しない場合がある。特定の他の状況において、締結具は、組織当接部材11355の少なくとも一部分を貫通し、その中に捕捉して、組織当接部材11355を組織Tに固定し得る。いずれの場合においても、上記と同様に、組織当接部材11355の少なくとも一部分は、支持されていない組織と、締結具によって堅く支持されている組織厚さコンペンセータ11350の下層にある組織との間に遷移支持を提供するように構成され得る。組織当接部材11355は、例えば、舌形状などの任意の好適な形状を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、組織当接部材11355は、それらの間にタブ11356を画定することができる1つ又は2つ以上の切欠き部11358を含み得る。いったん組織厚さコンペンセータ11350が組織Tに対して配置され、それに固定されると、組織当接部材11355は、組織厚さコンペンセータ11350に対して屈曲し、組織厚さコンペンセータ11350の遠位端に隣接した組織に支持を提供するように構成され得る。様々な状況において、組織当接部材11355は、組織厚さコンペンセータ11350に対して屈曲することができ、タブ11356は、例えば、組織当接部材11355の本体及び/又は組織厚さコンペンセータ11350を互いに対して屈曲することができる。
図293及び294を再び参照し、組織当接部材11355の少なくとも一部分は、組織厚さコンペンセータ11350に重なり得る。様々な状況において、組織当接部材11355のそのような部分は、例えば、1つ又は2つ以上の接着剤によって組織厚さコンペンセータ11350に取り付けられ得る。特定の状況において、組織当接部材11355の少なくとも一部分は、カートリッジ本体11310内に画定された1つ又は2つ以上のステープルキャビティに重なり得、これにより、そのようなステープルキャビティから射出されたステープルは、組織当接部材11355の少なくとも一部分をその中に捕捉し、組織当接部材11355を組織に固定することができる。組織当接部材11355の少なくとも一部分は、カートリッジ本体11310のノーズ11311に重なり得る。様々な状況において、組織当接部材11355のそのような一部分は、例えば、1種又は2種以上の接着剤によってノーズ11311に取り付けられ得る。他の状況において、組織当接部材11355のそのような一部分は、ノーズ11311に取り付けられない場合がある。図294を主に参照し、組織当接部材11355の少なくとも一部分は、ノーズ11311の遠位部分11312に重なり得る。様々な状況において、組織当接部材11355のそのような一部分は、ノーズ11311の遠位部分11312に取り付けられない場合がある。少なくともいくつかの状況において、組織当接部材11355の間に隙間が画定され得る。組織当接部材11355の少なくとも一部分は、カートリッジ本体11310のノーズ11311から自由に延在し得る。そのような実施形態において、組織当接部材11355は、片持ち梁を含み得る。
使用中、上記に対して更に、ステープルカートリッジ11300は、組織Tの第1の側面に配置され得、アンビル11391は、第2の側面に配置され得る。次にアンビル11391は、外科用ステープル留め器具のシャフト11393内に画定された枢軸11392を中心にステープルカートリッジ11300に向かって旋回され得る。いったんアンビル11391及びステープルカートリッジ11300が好適に配置されると、カートリッジ本体11310内に含有されるステープルは、そこから射出され、組織厚さコンペンセータ11350を貫通し、組織厚さコンペンセータ11350を組織Tに固定することができる。その後、アンビル11391を開くことができ、エンドエフェクタは組織Tから離れて移動し得る。そのような状況において、カートリッジ本体11310は、組織厚さコンペンセータ11350から引き離されることができ、それにより組織厚さコンペンセータ11350を残す。同時に、組織当接部材11355は、組織厚さコンペンセータ11350を有するステープルカートリッジ11300から切り離され得る。組織当接部材11355が組織厚さコンペンセータ11350に取り付けられる程度に、組織厚さコンペンセータ11350は、組織に対して組織当接部材11355を保持し得る。様々な状況において、組織当接部材11355は、組織厚さコンペンセータ11350によって組織Tに対して付勢され得る。例えば、組織が移動し、拡張し、かつ/又は屈曲するとき、組織当接部材11355は、下層組織Tを柔軟に支持し、力、応力、及び/又はひずみを大きな面積にわたって分配することができる。
図293及び294を再び参照し、外科用器具のエンドエフェクタは、例えば、アンビル11391に取り付けられた組織当接部材11395などの組織当接部材を含み得る。様々な状況において、組織当接部材11395は、組織当接部材11355と同じ、又は少なくとも実質的に同じであり得る。少なくとも1つの状況において、組織当接部材11395は、タブ11396の間に画定された切欠き部11398を含み得る。使用中、組織当接部材11395は、1つ又は2つ以上の接着剤を用いてアンビル11391に取り付けられ得、例えば、アンビル11391が組織Tに対して配置され、次に閉じられるとき、組織当接部材11395が組織Tに対して配置され得る。アンビル11391は、ステープルがステープルカートリッジから発射された後に再び開かれると、組織当接部材11395は、アンビル11391から切り離され、組織Tに取り付けられたままであり得る。様々な状況において、組織当接部材11395の少なくとも一部分は、例えば、カートリッジ本体11310から射出されたステープル内に捕捉され得る。少なくともいくつかのそのような状況において、組織当接部材11395は、アンビル11391内に画定されたステープルキャビティに少なくとも部分的に重なり得る、又はその上に延在し得る。いくつかの状況において、例えば、活性化可能な接着剤などの1つ又は2つ以上の接着剤は、組織当接部材11395が組織Tに接着するように、組織当接部材11395の組織接触面上に位置し得る。いかなる場合においても、図294を主に参照し、組織当接部材11355及び組織当接部材11395の一方又は両方は、組織Tを柔軟に支持するために用いられてよい。組織当接部材11355及び組織当接部材11395の両方が用いられる実施形態において、組織当接部材11355及び11395は、同じ材料又は異なる材料から構成され得る。組織当接部材11355及び11395は、同じ形状及び構成、又は異なる形状及び構成を含み得る。また組織当接部材11355及び11395は、同じ厚さ又は異なる厚さを含んでもよい。組織当接部材11355及び11395のそのような特性は、それらの間に配置された組織に所望の支持外形を提供するように選択され得る。例えば、そのような特性は、組織厚さコンペンセータ11355及び11395のうちの一方がもう一方より剛性であるように選択され得る。同時に、そのような特性は、組織厚さコンペンセータ11355及び11395のうちの一方がもう一方より可撓性であるように選択され得る。
様々な状況において、組織厚さコンペンセータは、複数の層を含み得る。例えば、組織厚さコンペンセータは、第1の層と第2の層とを含み得る。そのような層は、同じ材料又は異なる材料から構成され得る。いくつかの層は、組織厚さコンペンセータに異なる特性を提供するように構成され得る。例えば、組織厚さコンペンセータは、組織厚さ補償特性を提供する圧縮可能な第1の層と、第1の層を支持することができるより剛性な第2の層とを含み得る。図197及び198を主に参照し、組織厚さコンペンセータ11250は、第1の層11251と、第2の層11252とを含み得る。第2の層11252は、圧縮可能であり得、組織厚さ補償特性を提供し得る。第1の層11251は、剛性であり得、第2の層11252を支持し得る。第2の層11252は、例えば、カートリッジ本体11210に対して配置され得、かつ/又はそれに取り付けられ得る。特定の状況において、第1の層11251は、カートリッジ本体11210内に画定された長手方向ナイフスロット11215内に解放可能に保持されるようサイズ決め及び構成され得る、その長さに沿って延在する長手方向チャネル11253を含み得る。様々な状況において、第2の層11252は、第1の層11251に固定され、第1の層11251により定位置に保持され得る。
図197及び198を再び参照し、コンペンセータ11250は、複数の層を含み得る。加えて、第2の層11252の外周11218は、第1の層11251の外周11220を越えて少なくとも部分的に延在し得る。更に、第1の層11251及び第2の層11252は、異なる程度の剛性を含み得る。例えば、第2の層11252は、第1の層11251より可撓性が高くなるように構成され得る。この配列は、ステープル11260に適切な支持を提供するのに好適であり得る第1の層11251及び第2の層11252から構成される、十分に剛性の内側領域と、ステープル11260によって組織T及び組織厚さコンペンセータ11250を捕捉する間、及び/又は後に、例えば、組織Tにかかる衝撃を弱めるために十分な可撓性を提供するのに好適であり得る第2の層11252から構成される、十分に可撓性の外側領域とを有する、組織厚さコンペンセータ11250を提供することができる。層11251及び11252は、例えば、接着剤によって一緒に接合され得る。第1の層11251を第2の層11252に取り付けるための他の取付機構は、本開示の範囲内であると企図される。
上記に対して更に、第1の層11251は、内側部分11254と、内側部分11254を少なくとも部分的に取り囲む外側11256とを含んでよく、外側部分11256は、内側部分11254より可撓性が高くなるように構成され得る。例えば、外側部分11254は、複数のスリット11210を含むことができ、外側部分11254の可撓性を増加させ得る。更に、上述のように、第2の層11252は、第1の層11251より可撓性が高くなるように構成され得る。この配列は、最も高い剛性を有する第1の内側領域と、第1の層11251の内側部分11254及び第2の層11252から構成される内側領域と、中度の剛性を有し、第1層の11251の外側部分11256及び第2の層11252から構成される中間領域と、最小の剛性を有し、第2の層11252のみから構成される第3の領域とを有する、異なる剛性の3つの領域を有する組織厚さコンペンセータ11250を提供することができる。
組織厚さコンペンセータ11250の第2の層11252は、織物構造に織られ得る複数の繊維を含み得る、織物構造を含み得る。織物構造は、ステープル11260によって組織T及び組織厚さコンペンセータ11250を捕捉する間、及び/又は後に、例えば、組織Tにかかる衝撃を弱めるのに十分な可撓性を第2の層11252を提供し得る。更に、外周11218は、上述のように、繊維から構成され得、組織Tにかかる衝撃を最小限に抑えるために、外傷のない組織接触面を提供することができる。織物構造及び繊維は、生体適合性材料から構成され得る。更に、織物構造及び/又は繊維は、例えば、PLLA、PGA、PCL、及び/又はそれらの組み合わせなどの生体吸収性材料から構成され得る。
図199〜201を参照し、ステープルカートリッジチャネルは、カートリッジ本体1062と、カートリッジデッキ1064と、支持体1065とを含み得る、ステープルカートリッジ1060を受容するように構成され得る。加えて、例えば、組織厚さコンペンセータ1100などの組織厚さコンペンセータは、図199に示されるように、カートリッジデッキ1064に対して、又はそれに隣接して取り外し可能に配置され得る。
図199〜201を再び参照し、組織厚さコンペンセータは、患者への埋め込み後に吸収されるように構成され得る。吸収プロセスは、最初に、周囲組織Tに望ましくない効果を有し得る粗い縁部を含み得る、組織厚さコンペンセータをより小さな片に縮小することができる。これらの効果を軽減するために、組織厚さコンペンセータ1100は、複数の片1140から少なくとも部分的に組み立てられることができ、それぞれが外傷のない外周を有し得、図201に示されるように、一緒に接合されて単一構造を成形し得る。片1140は、吸収プロセスが最初に組織厚さコンペンセータ1100を片1140に縮小し、それにより粗い縁部の存在を最小限にし得るように、接合され、組織厚さコンペンセータ1100を成形することができる。例えば、片1140は、円形外形を有し得、熱結合によって一緒に接合され、組織厚さコンペンセータ1100を成形し得る。片1140を接合するための他の外形及び他の手段は、本開示の範囲内であると企図される。一実施例において、片1140は、片1140より速く吸収されるように構成された接着剤1143(図200)によって一緒に接合され、吸収プロセスの初期段階で片1140の分離を可能にし得る。図200に示されるように、片1140は、重なる配列で配置されることができ、片1140のうちの1つの末端部分は、片1140の2つの末端部が、例えば接着剤によって互いに解放可能に取り付けられるように、別の片1140の末端部分と重なり得る。特定の状況下で、片1140は、別の重なる配列に配置されることができ、片1140のうちの1つが、図201に示されるように、複数の片1140の上に配置され、それに解放可能に取り付けられ得る。
図202〜204を参照し、上述のように、組織厚さコンペンセータは、患者への埋め込み後に吸収されるように構成されてよく、この吸収プロセスは、最初に組織厚さコンペンセータをランダムにより小さな片に縮小し得る。外傷のない外側縁部を有する小片が得られるように吸収プロセスを誘導することは、上述のように、外傷のない外側縁部を有する小片から開始することによって実現され得る。別のアプローチは、吸収プロセスの初期段階で外傷のない周囲を有するより小さな片へのその分離を可能にするような方法で、組織厚さコンペンセータを修正することを含み得る。例えば、図202に示されるように、組織厚さコンペンセータ1200は、例えば、複数の円形部分1210が得られるように組織厚さコンペンセータ1200に修正され得る、又は切り込まれ得る、例えば、パターン1212などのパターンを含み得る。部分1210は、図202Aの断面図に示されるように、円形部分1210の周囲1214に沿って組織厚さコンペンセータ1200の厚さを低減することによって画定され得る。結果として、円形部分1210の周囲1214に沿って、より速い吸収が発生することがあり、これは、吸収プロセスの初期段階で円形部分1210の互いからの分離につながり得る。外傷のない外周を有する他の幾何学形状を有する部分を含むパターンは、本開示の範囲内であると企図される。例えば、図203に示されるように、組織厚さコンペンセータ1200’は、組織厚さコンペンセータ1200’の長さに沿って波状外形で長手方向に延在する外形を有し得る、部分1218を含むパターン1216を含み得る。別の実施例において、図204に示されるように、組織厚さコンペンセータ1200”は、六角形部分1222を含み得るパターン1220を含み得る。
図205を参照し、上述のように、組織厚さコンペンセータ1250などの組織厚さコンペンセータは、例えば、ステープル1002などのステープルによって組織Tに沿って捕捉されることができ、例えば、患者への埋め込み後に吸収プロセスの初期段階において、片1226などの外傷のない片に縮小されるように構成され得る。分離するとき、片1226は互いに対して移動及び/又は摺動し得、これが周囲組織Tに影響を及ぼし得る。片1226間の相対運動を最小限にするために、発射ステープル1002は、組織厚さコンペンセータ1250の上に間隔を空けて配置されることができ、これにより、ステープル1002は、図205に示されるように、複数の片1226を捕捉し得る。これは、片1226が吸収プロセスの初期段階で互いから分離された後でも、組織厚さコンペンセータ1250を実質的に単一の構造で維持するのを助けることもできる。そのようなものとして、組織厚さコンペンセータ1250は、片1226が吸収プロセスの初期段階で互いから分離された後、ステープル1002によって捕捉された組織Tに支持を提供し続けることができる。
上記に対して更に、ここで図206を参照し、外傷のない外側縁部を有する小片が得られるように組織厚さコンペンセータの吸収プロセスを誘導するために、更に別のアプローチを取ることができる。例えば、図206に示されるように、組織厚さコンペンセータ1300などの組織厚さコンペンセータは、上述のように、組織厚さコンペンセータ1300の可撓性を改善するように戦略的に配置され得る、複数のスリット1310を含み得る。加えて、スリット1310は、吸収プロセスの初期段階中、組織厚さコンペンセータ1300を、互いから分離し得る複数の部分1312に部分的に分割することができる。スリット1312は、図206に示されるように、部分1312の外周1314に沿って組織厚さコンペンセータ1300の幅を低減することができる。この幅の低減は、部分1312の外周1314に沿ったより早い吸収につながり得、吸収プロセスの初期段階中に組織厚さコンペンセータ1300の個別の部分1312への縮小をもたらし得る。
図207A及び207Bを参照し、外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタは、第1のつかみ部と第2のつかみ部とを含み得、この第1のつかみ部及び第2のつかみ部のうちの少なくとも一方が他に対して移動されるように構成され得る。特定の実施形態において、エンドエフェクタは、ステープルカートリッジチャネル1010を含む第1のつかみ部と、アンビル1012(図207B)を含む第2のつかみ部とを含むことができ、アンビル1012は、例えば、ステープルカートリッジチャネル1010に向かって、かつ/又はそれから離れて旋回され得る。ステープルカートリッジチャネル1010は、例えば、ステープルカートリッジチャネル1010内に取り外し可能に保持され得る、ステープルカートリッジ1020を受容するように構成され得る。他の実施形態は、カートリッジチャネル1010から容易に取り外し可能でないステープルカートリッジを含み得る。ステープルカートリッジ1020は、カートリッジ本体1022と、カートリッジデッキ1024と、層1000とを含むことができ、図207Aに示されるように、層1000は、カートリッジデッキ1024に対して、又はそれに隣接して取り外し可能に配置され得る。
本明細書に記載される他の実施形態と同様に、図207A及び207Bを再び参照し、カートリッジ本体1022は、複数のステープルキャビティ1026と、各ステープルキャビティ1026内に配置されたステープル1002とを含み得る。また本明細書に記載される他の実施形態と同様に、ステープル1002は、カートリッジ本体1022内に配置されたステープルドライバ1028によって支持されることができ、例えば、スレッド及び/又は発射部材は、図207Bに示されるように、ステープルカートリッジ1020を通って前進し、ステープルドライバ1028をステープルキャビティ1026内で上側に持ち上げ、ステープル1002をステープルキャビティ1026から射出することができる。組織T及び/又は層1000は、図207Bに示されるように、ステープル1002がステープルキャビティ1026から射出されると、ステープル1002によって捕捉され得る。
層1000は、生体適合性材料から構成され得る。加えて、層1000は、例えば、PLLA、PGA、PCLなどの生体適合性材料、及び/又はそれらの組み合わせから構成され得る。少なくとも1つの実施形態において、層1000は、上述のように、層1000及び組織Tがステープル1002によって捕捉されるとき、組織Tの厚さを補償するように設計された内部圧縮機構を含み得る、組織厚さコンペンセータを含むことができる。
図207Bを再び参照し、層1000は、層1000とそれに対して配置された組織Tとの間の滑りを低減するように構成され得る組織接触面1003を含み得る。組織接触面1003と接触する組織Tに対してかけられる圧力は、組織Tと組織接触面1003との間の接触面積に一部依存し得る。圧力は面積に反比例するため、接触面積を低減することは、組織Tに対するより高い圧力を生じ得、順により良い滑り保護を生じ得る。組織接触面1003は、小さな接触面積を有する複数の滑り止め1030を含み得、これらの滑り止め1030は、層1000とそれに対して配置された組織Tとの間の滑りを低減することができる。層1000は、例えば、圧縮成形技法によって滑り止め1030と共に製造され得る。代替として、滑り止め1030は、例えば、複数の突出構造を生じ得るレーザー及び/又は化学エッチング技法によって層1000が製造された後に、組織接触面1003の上に成形され得る。更に、滑り止め1030は、例えば、最終パターンのマイクロメートル及び/又はナノメートルスケールの滑り止めが導出され得るマスターとして、事前に加工されたフォトマスクを一般に使用し得るフォトリソグラフィー技法を使用して、組織接触面1003の上に成形されたマイクロメートル及び/又はナノメートルスケール構造を含み得る。マイクロメートル及び/又はナノメートルスケールの滑り止め1030を成形するための他の技法は、本開示の範囲内であると企図される。一実施例において、電子ビームリソグラフィーを用いて滑り止め1030を作製することができる。
ここで図207C〜224を参照し、滑り止め1030は、複数の形状を有し得る。例えば、図207Cに示されるように、組織接触面1003は、正方形及び/又は長方形の基部と、一般に組織接触面1003から離れて延在する実質的に垂直な側面とを含み得る、円柱形の滑り止め1038を含み得る。加えて、円柱形の滑り止め1038は、図208の断面図に示されるように、一般に狭い上部分又は先端1040で終結し得る。更に、組織接触面1003は、図218に示される円錐形の滑り止め1032、図219に示されるピラミッド形の滑り止め1034、及び/又は図211に示されるドーム形の滑り止め1042を含み得る。ピラミッド形滑り止め1034は、図220の断面図に示されるように、正方形及び/又は三角形基部と、一般に組織接触面1003から離れて延在し、上部分1036で終結し得る傾斜側面とを含み得る。
滑り止め1030は、所定のパターン又は配列で組織接触面1003の上に空間的に配置され得る。例えば、滑り止め1030は、表面1003の長さに沿って互いに平行して長手方向に延在し得る複数列の組織接触面1003の上に空間的に配置され得る。滑り止め1030は、円形に空間的に配置することもできる。例えば、滑り止め1030は、同心円状に配置され得る。代替として、滑り止め1030は、組織接触面1003の上にランダムに配置され得る。
上記に対して更に、組織接触面1003は、組織接触面1003の様々な領域に沿って様々な程度の滑り保護を提供するために、複数の形状、複数の高さ、及び/又は複数の空間配列を有する滑り止め1030を含み得る。例えば、より優れた滑り保護は、組織接触面1003の領域において、及び/又はその周りに必要とされ得、ステープル1002は、組織Tを貫通及び捕捉するように構成される。
図209、210、及び215〜217を参照し、層1000は、組織接触面1003の上に配設され得る線形突出部1044を含み得る。線形突出部1044は、長手方向に延在し得る。例えば、線形突出部1044は、図209に示されるように、層1000の長さに沿って互いに平行に延在し得る。代替として、線形突出部1044は、図215に示されるように、層1000の幅に沿って延在し得る。更に、長手方向及び横方向の線形突出部1044は、経路を横切し得る。例えば、図217に示されるように、第1のパターン1046の線形突出部1044は、組織接触面1003上に第1の方向で平行に延在し得、第2のパターン1048の線形突出部1044は、組織接触面1003上に第2の方向で平行に延在し得、第1の方向は、第2の方向に垂直、又は実質的に垂直であり得る。更に、線形突出部1044は、図210に示されるように、実質的に均一な断面積を含み得る。代替として、線形突出部1044は、異なる断面積を含み得る(図示せず)。特定の状況において、第1のパターン1046及び第2のパターン1048は、連続的又は断続的であり得る。
上記に対して更に、層1000は、単独で又は線形突出部1044と組み合わせて、組織接触面1003の上に配設され得る非線形突出部を含み得る。更に、線形突出部1044及び/又は非線形突出部は、所望の程度の滑り保護を生成するために、滑り止め1030と組み合わせて組織接触面1003の上に配設され得る。
図213及び214を参照し、層1000は、図223に示されるように、組織接触面1003に切り込まれ得る、複数の凹部1050を含み得る。凹部1050は、図224に示されるように、実質的に均一のソケット形状を有し得る。代替として、凹部1050は、組織接触面1003の様々な領域に沿って様々な程度の滑り保護を提供し得る、異なる深さを含み得る。一般に、より深い特定の凹部は、凹部が位置する領域のより優れた可撓性及びそのような領域のより優れた崩壊性を生じ得る。更に、上述のように、滑り止め1030に関して、凹部1050は、複数の形状及び/又は空間的配列を有し得る。加えて、層1000は、組織接触面1003上に空間的に配置された凹部1050と滑り止め1030との組み合わせを含み得る。特定の状況において、滑り止め1030及び凹部1050は、代替パターンで配置され得る。
図223及び224を再び参照し、層1000は、線形突出部1044(上記)と同様に、図223に示されるように、例えば、層1000に沿って互いに平行して長手方向に延在し得る、線形凹部1052を含み得る。更に、層1000は、例えば、代替パターンで組織接触面1003の上に空間的に配置された線形凹部1052と線形突出部1044との組み合わせを含み得る。更に、ここで図221及び222を参照し、線形凹部1052と線形突出部1044の組み合わせは、図221に示されるように、波形化パターン1054で配置され得る。
ここで図244〜246を参照し、例えばコンペンセータ22320などの組織厚さコンペンセータは、それぞれステープル成形ポケット22062a及び22062bと整合し得る複数の第1のキャビティ22322aと複数の第2のキャビティ22322bとを含み得る。図245を主に参照し、ステープル成形ポケット22062a及び22062bは、アンビル22060上の別々の段状表面に画定され得る。より具体的には、例えば、形成ポケット22062aはアンビル22060の第1の表面22069aに画定され得、形成ポケット22062bは第2の表面22069bに画定されることができ、第1の表面22069aは、第2の表面22069bに対して偏位して、つまりより高く配置され得る。組織厚さコンペンセータ22320の第1のキャビティ22322aは、第2のキャビティ22322bよりも大きい場合があり、少なくとも1つのそのような実施形態において、第1のキャビティ22322aは、第2のキャビティ22322bよりも高く延在することができる。上記の結果、第1のキャビティ22322aは、第1のステープル成形ポケット22062aの中へと上向きに延在することができるが、それと同時に、第2のキャビティ22322bは、第2のステープル成形ポケット22062bの中へと上向きに延在することができる。第1のキャビティ22322a及び/又は第2のキャビティ22322bは、薬剤を含有するように構成され得る。
上記に加えて、第1のキャビティ22322aは、ある列をなして配置され得るが、第2のキャビティ22322bは、異なる列をなして配置され得る。キャビティ22322a及び/又はキャビティ22322bは、それぞれステープル成形ポケット22062a及び/又は22062b内にぴったり嵌まるように構成され得る。更に、コンペンセータ22320は、コンペンセータ22320の第2の層22327がアンビル22060の第2の表面22069bに対して配置されるように、アンビル22060に組み立てられ得る。ここで図247及び248を参照し、アンビル22060がステープルカートリッジ22000に向かって変位し、組織Tをそれらの間で圧縮したときに、コンペンセータ22320がアンビル22060に当接することができるように、コンペンセータ22320はアンビル22060に隣接して配置され得る。
ここで図224A及び224Bを参照し、上記と同様に、アンビル1012がステープルカートリッジ1020に向かって変位し、組織Tをそれらの間で圧縮したときに、層1000がアンビル1012に当接することができるように、層1000をアンビル1012に隣接して配置することもできる。また上記と同様に、層1000は、ステープル1002がステープルドライバ1028によってステープルキャビティ1026から射出されると、ステープル1002によって捕捉され得る。特に、図224A及び224Bに示されるように、ステープル1002は、基部1060と、第1の先端1063を含む第1の変型可能な部材1062と、ステープル1002がステープルドライバ1028によってステープルキャビティ1026から射出されると、第1の先端1063と共に、層1000を貫通し、それらそれぞれの成形ポケット1066及び1068に到達し得る、第2の先端1065を含む第2の変型可能な部材1064とをそれぞれ含み得る。加えて、先端1063及び1065は、先端1063及び1065がそれぞれ、成形ポケット1066及び1068から出る戻り経路上を誘導されると、層1000を2度目に貫通し得る。
図224Aを再び参照し、層1000は、層1000の残りに対して低減した厚さを含み得る部分1070を含み得る。例えば、図224Aに示されるように、層1000は、実質的に均一の厚さ「A」を含み得、部分1070は、厚さ「A」よりも小さい厚さを含み得る。加えて、層1000は、ステープル1002を発射する際に、変形可能な部材1062及び1064の先端1063及び1065がそれぞれのポケット1066及び1068に向かって移動すると、ステープル1002の先端1063及び1065が組織T及び完全厚さ「A」の層1000を貫通することができ、それらがそれぞれポケット1066及び1068から出て誘導されると、低減した厚さの部分1070を貫通し得るように、ステープルカートリッジ1020と整合され得る。低減した厚さの部分1070は、ポケット1066及び1068それぞれからの先端1063及び1065の戻り経路上の組織Tへの先端1063及び1065の再穿孔を改善し得る。
ここで図224Bを参照し、層1000は、層1000の残りに対して増加した厚さを含み得る、突出部1080を含み得る。例えば、図224Bに示されるように、層1000は、実質的に均一の厚さ「A」を含み得、突出部1080は、厚さ「A」よりも大きい厚さ「A+B」を含み得る。層1000は、ステープル1002を発射する際に、変形可能な部材1062及び1064の先端1063及び1065がそれぞれのポケット1066及び1068に向かって移動すると、ステープル1002の先端1063及び1065が組織T及び厚さ「A」の層1000を貫通し得るように、ステープルカートリッジ1020と整合され得る。加えて、ステープル1002の先端1063及び1065は、それらがポケット1066及び1068それぞれから出て誘導され、それにより、変形可能な部材1062及び1064を突出部1080の周りに少なくとも部分的に巻き付ける、又は実質的に巻き付けると、厚さ「A」の層1000を貫通し得る。言い換えれば、組織T及び突出部1080は、ステープル1002の変型可能な部材1062及び1064のそれぞれと基部1060との間に捕捉され得る。上記に対して更に、突出部1080は、列に配置され得、アンビル1020のステープル成形ポケット内にぴったり嵌まるように構成され得る。例えば、図224Bに示されるように、突出部1080は、成形ポケット1066及び1068との咬み合い係合のために構成され得る、曲がった外形を有し得る。
上述のように、外科用ステープルの特定の実施形態は、エンドエフェクタのアンビルの表面上に配置されたバットレス材料及び/又は組織厚さコンペンセータなどの層を含み得る。層は、移動及び/又はずれの影響を受けやすいことがある。例えば、外科医が組織をステープル留めする前に外科用ステープラを配置している間に層が患者組織を横切ってひきずられる場合、層はアンビルに対して移動され得る。特定の実施形態において、層は、外科用ステープラが発射された後まで層がアンビルと整合されたままであるように、層をアンビルに取り付けるために解放可能な保持機構を含み得る。特定の実施形態において、解放可能な保持機構は患者の体内に埋め込み可能であり得る。
特定の実施形態において、ここで図225〜227を参照し、バットレス材料及び/又は組織厚さコンペンセータなどのアンビル取り付け可能な層33420は、シェル33426と、シェル33426内に画定されたキャビティ33424と、キャビティ33424内に配置されたコア33425とを含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、シェル33426は、連続的な押出し形状から形成されたフィルム本体を含むことができ、コア33425は、例えばORCなどの繊維性薬物コアを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、シェル33426は、アンビル22060内に画定されたナイフスロット22063内に延在し、アンビル取り付け可能な層33420をアンビル22060に解放可能に保持するように構成され得る、1つ又は2つ以上の可撓性脚33423を含み得る。
特定の他の実施形態において、図244〜248を参照し、バットレス材料及び/又は組織厚さコンペンセータなどのアンビル取り付け可能な層22320は、アンビル22060に取り付けられ得る。少なくとも1つの実施形態において、アンビル取り付け可能な層22320は、ステープル成形ポケット22062a及び/又は22062b内にそれぞれぴったり嵌まるように構成され得る、キャビティ22322a及び/又はキャビティ22322bを含み得る。この滑り嵌めは、アンビル22060に対してアンビル取り付け可能な層22320を解放可能に保持することができる。特定の実施形態において、アンビル取り付け可能な層22320は、アンビル取り付け可能な層22320の第2の層22327がアンビル22060の第2の表面22069bに対して配置されるように、アンビル22060に組み立てられ得る。特定の他の実施形態において、ここで図247及び248を参照し、アンビル取り付け可能な層22320は、アンビル22060がステープルカートリッジ22000に向かって変位し、それらの間で組織Tを圧縮するときに、アンビル取り付け可能な層22320がアンビル22060に当接し得るように、アンビル22060に隣接して配置され得る。
図228〜234を参照し、保持具を使用して、アンビル取り付け可能な層をエンドエフェクタのアンビルに整合させ、取り付けることができる。図229及び230を主に参照し、アンビル取り付け可能な層2030は、本体2034と、本体2034から延在する突出部2036とを含み得る。図231〜234を参照し、突出部2036は、エンドエフェクタのアンビル2042内の、ナイフスロットなどのスロット2048に係合することができる。特定の実施形態において、突出部2036は、突出部2036がスロット2048内に挿入されると圧縮されるように、スロット2048よりも広いことがある。特定の実施形態において、突出部2036は、それが外側に隆起し、スロット2048の表面に押し付けるように変形され得る。突出部2036とスロット2048との間の圧縮力は、アンビル取り付け可能な層2030をアンビル2042に対して保持する保持力を提供し得る。
アンビル取り付け可能な層2030は、保持具2000に解放可能に取り付けられ得る。保持具2000は、アンビル取り付け可能な層2030をアンビル2042と整合させ、アンビル取り付け可能な層2030をアンビル2042に取り付けることができる。保持具2000の実施形態は、カバー2006と、そこから延在するタブ2008、2010(図228〜230に示されるタブ2010)とを含み得る。図229及び230に示されるように、タブは、ステープルカートリッジ2020に係合し、保持具2000に対して解放可能に保持することができる。保持具は、使用者が把持して保持具2000、ステープルカートリッジ2020、及びアンビル取り付け可能な層2030をエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル2040に挿入することができるカバー2006から延在する把持部分2002を含むこともできる。
保持具2000は、カバー2006から延在するタブ2014を含むこともできる。特定の実施形態において、保持具2000は、2つのタブ2014を含むことができ、1つのタブは、カバー2006の各横側面から延在する。図228に最も良く見られ得るように、各タブ2014は、内側に面した溝2016と、内側に面した有角表面2018とを含み得る。図229及び230を参照し、アンビル取り付け可能な層2030の横縁部は、タブ2014内の溝2016に係合し得る。アンビル取り付け可能な層2030が保持具2000のスロット2016内に係合されるとき、様々な実施形態において、アンビル取り付け可能な層2030及び保持具2000のカバー2006は、それらの間に隙間を画定することができる。アンビル取り付け可能な層2030は、層2030の突出部2036が保持具2000から離れて延在するように、保持具2000上に配置され得る。図228及び231に最も良く見られるように、保持具2000は、カバー2006から延在する高くなった隆起部2022を含むこともできる。図231に最も良く示されるように、保持具2000の高くなった隆起部2022は、アンビル取り付け可能な層2030の突出部2036と整合され得る。
使用中、外科医、看護師、臨床医、又は他の使用者は、ステープルカートリッジ2020をエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル2040に挿入し、保持具上のアンビルを閉じてアンビル取り付け可能な層を保持具から解放し、層をアンビルに取り付け、次に保持具をエンドエフェクタから取り外すことができる。図231〜234を主に参照し、使用者は、把持部分2002によって保持具2000を把持し、ステープルカートリッジ2020をエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル2040に挿入することができる。ステープルカートリッジ2020がステープルカートリッジチャネル2040に挿入されていると、保持具2000のタブ2008は、エンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル2040に係合することができる。図231は、ステープルカートリッジチャネル2040内に搭載されたステープルカートリッジ2020を、ステープルカートリッジ2020の上に保持具2000及びアンビル取り付け可能な層2030と共に示している。また図231に示されるように、エンドエフェクタのアンビル2042は、アンビル取り付け可能な層2030及び保持具2000の上に配置されている。ここで図232を参照し、アンビル2042は、保持具2000及びアンビル取り付け可能な層2030に向かって移動され得る。アンビル2042が移動されるにつれて、アンビル2042の表面2044は、アンビル取り付け可能な層2030の本体2034に接触することができる。更に、アンビル2042の、ナイフスロットなどのスロット2046は、アンビル取り付け可能な層2030の隆起部2036に係合し得る。またアンビル2042がステープルカートリッジ2020に向かって移動されるにつれて、アンビル2042の横縁部2050は、フィルム保持タブ2014の内側に面した有角表面2018に係合し、内側に面した溝2016がアンビル取り付け可能な層2030の横縁部から離れて移動するように、タブ2014を外側に押すことができる。
アンビル取り付け可能な層2030に向かうアンビル2042の継続的な移動は、アンビル取り付け可能な層2030を保持具2000のカバー2006に向かって押すことができる。また、アンビル2042がステープルカートリッジ2020に向かって移動し続けると、保持具2000の高くなった隆起部2022は、それがアンビル2042のスロット2046に係合するにつれて、アンビル取り付け可能な層2034の突出部2036を支持することができる。上述のように、保持具2000の高くなった隆起部2022は、アンビル取り付け可能な層2030の突出部2036の外部寸法が外側に延在するように、アンビル取り付け可能な層2030の突出部2036を変形させることができる。言い換えれば、アンビル取り付け可能な層2030の隆起部2036がアンビル2042のスロット2046に入ると、保持具2000の高くなった隆起部2022は、アンビル取り付け可能な層2030を突出部2036の下に押し入れることができ、突出部2036をアンビル2042のスロット2046から突出させ、かつ/又はその中に拡張させる。拡張された突出部2036とスロット2046との間に結果として生じる接触は、アンビル取り付け可能な層2030の隆起部2036をスロット2046内に保持することができる。スロット2046は、突出部2036の少なくとも一分的を捕捉し得るリップ2048を含むことができ、更に、突出部2036をアンビル2042のスロット2046内に保持する。
ここで図233を参照し、アンビル2042が保持具2000から離れて移動すると、アンビル取り付け可能な層2030は、アンビル2042を有する保持具2000から引き離される。図234に示されるように、アンビル2042及びアンビル取り付け可能な層2030が保持具2000から離れて移動した後、保持具2000をエンドエフェクタから取り外すことができ、アンビル取り付け可能な層2030及びステープルカートリッジ2020をエンドエフェクタ内に残す。
図229及び230を再び参照し、特定の実施形態において、アンビル取り付け可能な層2030の近位端2032は、ステープルカートリッジ2020に取り付けられ得る。例えば、アンビル取り付け可能な層2030は、接着剤、タック溶接、及び/又は熱かしめによってステープルカートリッジ2020に取り付けられ得る。様々な実施形態において、アンビル取り付け可能な層2030がアンビル2042に取り付けられ、アンビルが再び開かれた後、アンビル取り付け可能な層2030は、ステープルカートリッジ2020から切り離すことができる。様々な他の実施形態において、アンビル取り付け可能な層2030は、ステープルカートリッジ内のステープルが発射された後、アンビル取り付け可能な層2030が、発射されたステープル内に捕捉されるまで、ステープルカートリッジ2020に取り付けられたまま残り得る。
図235は、保持具2000から分離したアンビル取り付け可能な層2030を示している。図236及び237は、アンビル取り付け可能な層の他の実施形態を示している。図236は、本体2064と、そこから延在する別個の突出部2062とを含むアンビル取り付け可能な層2060の実施形態を示す。図237は、本体2074と、そこから延在する別個の突出部2072とを含むアンビル取り付け可能な層2070の別の実施形態を示す。例えば、各別個の突出部2072は、アンビル取り付け可能な層2070の本体から延在するペグ2073と、ペグ2073から延在するキャップ2075とを含み得る。特定の実施形態において、キャップ2075は、突出部2072がスロット2046に挿入されるとき、キャップがアンビル2042のスロット2046内の横縁部2048を越えて延在するように、ペグ2073より大きな寸法を有し得る。
ここで図238〜243を参照し、アンビル取り付け可能な層の様々な実施形態は、アンビル取り付け可能な層の本体内に成形され得る1つ又は2つ以上の配備可能な取付機構を含み得る。図238〜240は、本体2082と、本体2082内に成形された配備可能な取付機構2084の配列とを含むアンビル取り付け可能な層2080の実施形態を示す。各配備可能な取付機構2084は、本体2082内に開口部2085を形成することによって、本体2082内に形成され得る。各配備可能な取付機構2084は、本体2082に取り付けられた長手方向部分2086と、長手方向部分2086に取り付けられた横部分2088とを含み得る。様々な実施形態において、長手方向部分2086は、ヒンジ2087によって本体2082に取り付けられ得る。各配備可能な取付機構2084を取り囲む開口部2085及びヒンジ2087は、更に詳しくは後述される、配備可能な取付機構2084の未配備構成と配備構成との間の移動を可能にし得る。様々な他の実施形態において、ヒンジ2087は不在であり得る。そのような実施形態において、配備可能な取付機構2084は、例えば、長手方向部分2086を中心に曲げられ、未配備構成と配備構成との間を移動することができる。
図238は、未配備構成の配備可能な取付機構2084を示し、配備可能な取付機構2084のそれぞれは、アンビル取り付け可能な層2084の本体2082によって画定された平面に実質的にある。図239は、配備構成の配備可能な取付機構2084を示し、それぞれの配備可能な取付機構2084は、アンビル取り付け可能な層2080の本体2082によって画定された平面から外に延在する。例えば、配備可能な取付機構2084は、ヒンジ2087を中心に回転し、本体2082によって画定された平面から外に延在することができる。図240に示されるように、配備可能な取付機構2084は、アンビル2042のスロット2046内に配備され得る。配備されるとき、配備可能な取付機構2084の長手方向部分2086は、アンビル2042のスロット2046内に延在することができ、横部分2088は、スロット2046内に更に延在することができる。様々な状況において、配備可能な取付機構2084の横部分2088は、スロット2046内でリップ2048に係合し、アンビル取り付け可能な層2080とアンビル2042との間により強い保持を提供することができる。更に、配備可能な取付機構2084の横部分2088とスロット2046内のリップ2048との間の係合は、配備可能な取付機構2084が未配備位置に戻るのを阻止することができる。特定の実施形態において、各配備可能な取付機構2084の長手方向部分2086は、スロット2046の狭い部分2047より短いことがある。そのような実施形態において、長手方向部分2086は、横部分2088がスロット2046内のリップ2048に係合するときに、張力下にあり得る。横部分2088における張力は、アンビル取り付け可能な層2080の本体2082をアンビル2042に対してぴったり保持することができる。
本体2082及び配備可能な取付機構2084は、一体型本体から形成され得る。次に、開口部2085は、例えば、本体2082に開口部2085を切り込むことによって本体2082に形成され得る。開口部2085は、鍛造用具、切れ刃、レーザー、又は任意の他の好適な手段によって切り込まれ得る。様々な他の実施形態において、アンビル取り付け可能な層2080及び開口部2085は、金型成形され得る。特定の実施形態において、開口部2085は、本体2082と配備可能な取付機構2084との間に隙間を含み得る。特定の他の実施形態において、開口部2085は、本体2082と配備可能な取付機構2084との間に隙間を提供しない。様々な実施形態において、ヒンジ2087は、例えば、本体2082と長手方向部分2086との間にアンビル取り付け可能な層2080を薄化又は引掻することによって形成され得る。様々な他の実施形態において、ヒンジは、本体2082と配備可能な取付機構2084の長手方向部分2086との間の厚さに変化をもたらさない。
上述の図238〜240は、配備可能な取付機構2084は、それぞれ円形部分を含む横部分2088を含む、アンビル取り付け可能な層2080の実施形態を示す。横部分は、三角形、楕円形、及び五角形を含むがこれらに限定されない他の好適な形状を含み得る。例えば、図241〜243は、アンビル取り付け可能な層2090の実施形態を示し、配備可能な取付機構2094はそれぞれ、長方形断面を有する横部分2098を含む。各配備可能な取付機構2094は、ヒンジ2097によって本体2092に取り付けられ得る。
特定の実施形態において、アンビル取り付け可能な層の本体及び配備可能な取付機構は、可撓性及び/又は弾性材料を含み得る。例えば、図238〜240を再び参照し、アンビル取り付け可能な層2080の本体2082及び配備可能な取付機構2084は、可撓性及び/又は弾性材料を含み得る。別の実施例として、図241〜243を参照し、アンビル取り付け可能な層2090の本体2092及び配備可能な取付機構2094は、可撓性及び/又は弾性材料を含み得る。図238〜240のアンビル取り付け可能な層2080を参照し、各配備可能な取付機構2084が、アンビル2042の、ナイフスロットなどのスロット2046に配備されるとき、横部分2088は、スロット2046の狭い部分2047を通過するように屈曲及び/又は変形することができる。次に、横部分2088がスロット2046のリップ2048を越えて、スロット2046の広い部分2049の中まで延在すると、横部分2088は、屈曲及び/又は変形していない形状に戻り得る。横部分2088が屈曲及び/又は変形していない形状に戻ると、横部分2088は、スロット2046の広い部分2049の中に横方向に延在し得る。横部分2088がスロット2046の広い部分2049の中に横方向に延在した後、スロット2046の狭い部分2047は、横部分2088がスロット2046から容易に引っ張り出されるのを阻害する締まり嵌めを提供することができる。別の言い方をすれば、スロット2046から引っ張り出すために、横部分2088は、再び屈曲及び/又は変形し、スロット2046の狭い部分2047を通って嵌まらなければならない。様々な実施形態において、横部分2088及び/又はスロット2046の狭い部分2047は、配備可能な取付機構2084をスロットから引っ張り出すために必要なけん引力が、アンビル2042が患者組織に対して配置されている間、アンビル取り付け可能な層2080がアンビル2042から変位しないように十分に大きくなり得るように、サイズ決めされ得る。しかしながら、このけん引力は、アンビル取り付け可能な層2080がステープルによって捕捉された後、アンビル取り付け可能な層2080がアンビルから引き離され得るように、十分に小さくなり得る。
様々な実施形態において、外科用ステープラの切れ刃は、アンビル取り付け可能な層の配備可能な取付機構を切断し得る。図240を参照し、切れ刃は、アンビル2042のスロット2046を通って移動することができる。切れ刃は、それぞれの配備可能な取付機構2084を実質的に半分に切断し得る。各配備可能な取付機構2084の半分は、ステープルが発射された後にアンビル取り付け層2080がアンビル2042から取り除かれるときに、スロット2046から容易に引き出され得る。
図238〜243に開示されるアンビル取り付け可能な層などの配備可能な取付機構を含むアンビル取り付け可能な層の場合、保持具を使用し、アンビル取り付け可能な層をアンビルと整合させ、アンビルのスロット内に配備可能な取付機構を配備することができる。図251〜254は、ステープルカートリッジ19690をステープルカートリッジチャネル19740に最初に設置し、次にアンビル取り付け可能な層2056をアンビル19720に押し付ける保持具19700を示す。保持具19700は、第1の部分2052及び第2の部分2054を含み、第1の部分2052は、第2の部分2054に対して矢印Q及びSによって示される方向に移動可能である(それぞれ図253及び254に示される)。第1の部分2052は、アンチローブ19646及び19647と、ローブ19642及び19643とを含むカムを含み得る。第2の部分は、第1の部分2052のカムに係合するカム突出部19614及び19616を含み得る。図251及び252に示されるように、保持具19700がエンドエフェクタに挿入されるとき、カム突出部19614及び19616は、第1の部分2052のカムのアンチローブ16646及び16647に係合する。ここで図253及び254を参照し、ステープルカートリッジがエンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル19740内に定置された後、第1の部分2052は、第2の部分2054に対して矢印Qの方向に移動することができる。第1の部分2052を矢印Qの方向に移動させることは、カム突出部19614及び19616を、第1の部分2052のカムのローブ19642及び19643に係合させる。ローブ19642及び19643は、カム突出部19614及び19616を押し、それによってアンビル取り付け可能な層2056を押して、アンビル19720に接触させる。
ここで図255〜258を参照し、特定の実施形態において、保持具は、ステープルカートリッジをステープルカートリッジチャネル内に設置し、アンビル取り付け可能な層をアンビル上に配置させて、アンビル取り付け可能な層の配備可能な取付機構をアンビルとの係合に配備することができる。図256及び257を参照し、保持具2110の実施形態は、グリップ部分2112と、ステープル−カートリッジに面した部分2114と、アンビルに面した部分2118とを含み得る。ステープル−カートリッジに面した部分2114及びアンビルに面した部分2118は、間隔を空けて配置され、支持体2116によって互いに対してある角度で配置され得る。図258に最も良く見られ得るように、ステープル−カートリッジに面した部分2114及びアンビルに面した部分2118は、アンビル2150が完全に開いた位置にあるとき、ステープルカートリッジチャネル2160とアンビル2150との間の角度と同様の角度で配置され得る。ステープル−カートリッジに面した部分2114は、そこから延在する第1のクリップ2124と第2のクリップ2126とを含み得る。第1のクリップ2114は、図255に示されるように、ステープルカートリッジ2140に係合し、保持具2110に対して解放可能に保持することができる。第2のクリップ2126は、エンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル2160に係合し、これにより、保持具2110がステープルカートリッジチャネル2160に解放可能に保持される。アンビルに面した部分2118は、アンビル表面2118に対して、図238〜240に示されるアンビル取り付け可能な層2080などのアンビル取り付け可能な層を保持する、クリップ2120を含み得る。アンビルに面した部分2118は、アンビル取り付け可能な層2080の配備可能な取付機構2084の位置に対して配置される、別個の突出部2122を含むこともできる。図255に示されるように、アンビル取り付け可能な層2080が保持具2110のアンビルに面した部分2118の上に搭載されるとき、アンビル取り付け可能な層2080は、別個の突出部2122の上に存在し得る。
図258を参照し、特定の実施形態において、保持具2110がエンドエフェクタに挿入され、ステープルカートリッジ2140がステープルカートリッジチャネル2160内に定置されると、アンビル取り付け可能な層2080は、アンビル2150と接触することができる。いったんアンビル取り付け可能な層2080がアンビル2150と接触すると、保持具2110及びステープルカートリッジ2140は、ステープルカートリッジ2140が完全に定置されるまで、アンビル2150に対して移動し続けることができる。そのような実施形態において、保持具2110のアンビルに面した部分2118は、アンビル取り付け可能な層2080に向かって移動され、それに押し付けられることができ、これにより、保持具2110のアンビルに面した部分2118から延在する別個の突出部2122は、層2080内の配備可能な取付機構2084を押して、図238〜243と関連して上述される配備構成にすることができる。様々な実施形態において、保持具2110のアンビルに面した部分2118の各別個の突出部2122は、配備可能な取付機構2084に係合することができる有角表面2123を含み得る。保持具2110がアンビル2150及びアンビル取り付け可能な層2080に対して移動され続けると、配備可能な取付機構2084がヒンジ2087を中心に回転し、アンビル2150のスロット2152内に配備されるまで、有角表面2123は、配備可能な取付機構2084と進行的に係合され得る。図258に示されるように、別個の突出部2122の有角表面2123は、各配備可能な取付機構の長手方向部分2086及び横部分2088の両方を支持することができ、これにより、長手方向部分2086及び横部分2088の両方がアンビル2150のスロット2152内に配備される。
特定の他の実施形態において、保持具2110は、ステープルカートリッジ2140を、アンビル2150に接触するアンビル取り付け可能な層2080なしに、ステープルカートリッジチャネル2160内に完全に定置することができる。そのような実施形態において、ステープルカートリッジ2140がステープルカートリッジチャネル2160内に完全に定置された後、アンビル2150は、完全に開いた位置から閉じた位置に向かって移動されることができ、これにより、アンビル2150は、アンビル取り付け可能な層2080に接触し、別個の突出部2122は、配備可能な取付機構2084をアンビル2050のスロット2052内に配備する。
図259〜262は、保持具2170の別の実施形態を示す。保持具2170は、間隔を空けて配置され、支持体2190によって互いに対してある角度で配置されたステープル−カートリッジに面した部分2174と、アンビルに面した部分2178とを含み得る。ステープル−カートリッジに面した部分2174は、ステープルカートリッジ2140に係合し、それを解放可能に保持することができる。ステープル−カートリッジに面した部分2174は、エンドエフェクタのステープルカートリッジチャネル2160に係合し、それを解放可能に保持することもできる。図238〜240を参照して上述される、アンビル取り付け可能な層2080などのアンビル取り付け可能な層は、アンビルに面した部分2178上に配置され得る。図261及び262に更に詳細に示されるように、アンビルに面した部分2178は、アンビルに面した部分2178上に配置されたアンビル取り付け可能な層2080の配備可能な取付機構2084と整合され得る、開口部2182を含み得る。各開口部2182は、その中に配置されたカム2202を含み得る。各カム2202は、可撓性部材2204によってアンビルに面した部分2178に取り付けられることができ、これにより、カム2202は、可撓性部材2204を中心に回転して開口部2182から出て、配備可能な取付機構2084と接触し得る。各カム2202は、配備可能な取付機構2084をアンビル2150内のスロット2152に連続的に配備することができる、曲面2203を含み得る。図261を参照し、カムが開口部2182から出て、配備可能な取付機構2084と接触し始めると、カム2202の曲面2203は、配備可能な取付機構2084の横部分2088と最初に接触し、これにより、横部分2088はアンビル2150のスロット2152内に配備される。ここで図262を参照し、カム2202が開口部2182から出続けると、カム2202の曲面2203は、配備可能な取付機構2086の長手方向部分2086に接触することができ、これにより、横部分2086もまた、アンビル2150のスロット2152内に配備される。
ステープル−カートリッジに面した部分2174とアンビルに面した部分2178との間の支持体2190は、固定部分2194と移動可能な部分2196とを含み得る。移動可能な部分2196は、使用者が押して移動可能な部分2196を固定部分2194に対して移動させることができるボタン2192に、操作可能に連結され得る。支持体2190の移動可能な部分2196は、カム部分2202に係合し、カム部分2202を開口部2182から押し出すことができる、一連のカム表面2206を含むことができる。移動可能な部分2196が固定部分2194に対して近位側に移動されるとき、カム表面2206は、上述のように、カム2202を開口部2182から変位させ、フィルム2080の配備可能な取付機構2084と接触させることができる。
特定の実施形態において、支持体2190の移動可能な部分2196は、図259に示されるように、固定部分2194に対して遠位位置に付勢され得る。例えば、ばねなどは、固定部分2194と移動可能な部分2196との間に配置され得る。ばねは、支持体2190の移動可能な部分2196を固定部分2194に対して遠位位置に付勢することができる。様々な実施形態において、付勢力は、ステープルカートリッジ2140をステープルカートリッジチャネル2160内に定置するために必要な力が付勢力を打ち負かすことがないように、十分に高いことがある。結果として、配備可能な取付機構2084は、ステープルカートリッジ2140をステープルカートリッジチャネル2160内に完全に定置するために必要な力がボタン2192に不注意にかけられた場合、カム2202によって配備される可能性が低い。
アンビル取り付け可能な層が外科用ステープラのアンビルに対して解放可能に保持される様々な実施形態において、アンビル取り付け可能な層は、層及びアンビルに対して患者組織を安定させるために追加の機構を含み得る。ここで図249及び250を参照し、アンビル取り付け可能な層22320a及び22320bは、アンビル22060と患者組織Tとの間の位置に示される。アンビル取り付け可能な層22320a及び22320bの実施形態は、患者組織Tに面した側面上に本体から延在する突出部2078を含み得る。突出部2078は、組織Tに押し入る、又は穿孔することができ、組織Tとアンビル取り付け可能な層22320a及び22320bとの間に把持を提供する。この把持は、組織がアンビル取り付け可能な層22320a及び22320bに対して滑るのを防ぐことができる。
様々な実施形態において、保持機構は、層が設置される外科用ステープラが発射された後にアンビル取り付け可能な層から分離されてよい。そのような実施形態において、保持機構は、1つ又は2つ以上のテザーに取り付けられ得る。テザーは、外科用ステープラ又は患者の体外の別の物体に取り付けられることができ、これにより、ステープラが発射された後にテザー上で引っ張ることによって患者から取り除かれ得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータは、ポリマー組成物を含み得る。このポリマー組成物は、1つ又は2つ以上の合成ポリマー及び/又は1つは2つ以上の非合成ポリマーを含むことができる。この合成ポリマーは、吸収性合成ポリマー及び/又は非吸収性合成ポリマーを含んでよい。様々な実施形態において、ポリマー組成物は例えば、生体適合性フォームを含み得る。生体適合性フォームは、例えば、多孔質連続気泡フォーム、及び/又は多孔質独立気泡フォームを含んでよい。生体適合性フォームは均一の孔形態を有していてよく、又は勾配のある孔形態(すなわち、フォームの厚さにわたって一方向に、小さい孔から大きい孔へと徐々に大きくなる)を有し得る。様々な実施形態において、ポリマー組成物は、多孔質スカフォールド、多孔質マトリックス、ゲルマトリックス、ヒドロゲルマトリックス、溶液マトリックス、繊維状マトリックス、管状マトリックス、複合体マトリックス、膜状マトリックス、生体安定性ポリマー、及び生分解性ポリマー、及びこれらの組み合わせのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。例えば、組織厚さコンペンセータは、繊維状マトリックスにより補強されたフォームを含んでよく、又は、体液の存在下で膨張して組織に更に圧力を与える追加のヒドロゲル層を有するフォームを含んでよい。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータはまた、材料の上のコーティングから構成されてよく、及び/又は体液の存在下で膨張して組織に更に圧力を提供する第2若しくは第3の層を含んでよい。そのような層は、例えば、合成及び/又は天然由来の材料であり得るヒドロゲルであってよく、生体耐久性及び/又は生分解性であってよい。特定の実施形態において、組織厚さコンペンセータは、追加の柔軟性、合成、及び/又は強度を提供し得るような、例えば繊維性不織布材料又は繊維性メッシュタイプ構成要素で強化され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータは、多孔質形態を有し、これは例えば、一方の表面に小さい孔、もう一方の表面により大きい孔を備えた勾配構造を呈する。そのような形態は、成長中の組織又は止血処置用に、より最適であり得る。更に、この勾配は、様々な生体吸収性プロフィールと共に構成することもできる。短期的な吸収プロフィールは、止血対処のために好ましく、一方、長期的な吸収プロフィールは、漏れを生じずにより良い組織治癒を行うことができる。
非合成ポリマーの例には、凍結乾燥した多糖類、糖たんぱく、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン、及び酸化再生セルロース(ORC)が挙げられるが、これらに限定されない。合成吸収性ポリマーの例には、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(トリメチレンカーボネート)(TMC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー(PGCL)、グリコリドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、ポリ(グリセロールセバケート)(PGS)、ポリジオキサノン、ポリ(オルトエステル)、ポリ無水物、多糖類、ポリ(エステル−アミド)、チロシン系ポリアリレート、チロシン系ポリイミノカーボネート、チロシン系ポリカーボネート、ポリ(D,L−ラクチド−ウレタン)、ポリ(B−ヒドロキシブチレート)、ポリ(E−カプロラクトン)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ[ビス(カルボキシラトフェノキシ)ホスファゼン]、ポリ(アミノ酸)、擬似ポリ(アミノ酸)、吸収性ポリウレタン、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
様々な実施形態において、このポリマー組成物には例えば、PLLAのポリマー組成物が約50重量%〜約90重量%、PCLのポリマー組成物が約50重量%〜約10重量%含まれ得る。少なくとも1つの実施形態において、このポリマー組成物には例えば、PLLAが約70重量%、PCLが約30重量%含まれ得る。様々な実施形態において、このポリマー組成物には例えば、PGAのポリマー組成物が約55重量%〜約85重量%、PCLのポリマー組成物が15重量%〜45重量%含まれ得る。少なくとも1つの実施形態において、このポリマー組成物には例えば、PGAが約65重量%、PCLが約35重量%含まれ得る。様々な実施形態において、このポリマー組成物には例えば、PGAのポリマー組成物が約90重量%〜約95重量%、PLAのポリマー組成物が約5重量%〜約10重量%含まれ得る。
様々な実施形態において、合成吸収性ポリマーは、生体吸収性、生体適合性のエラストマーコポリマーを含み得る。好適な生体吸収性、生体適合性のエラストマーコポリマーは、ε−カプロラクトンとグリコリドとのコポリマー(好ましくは、ε−カプロラクトン対グリコリドのモル比が、約30:70〜約70:30、好ましくは、35:65〜約65:35、より好ましくは、45:55〜35:65)、ε−カプロラクトンとラクチド(L−ラクチド、D−ラクチド、これらの配合物、又は乳酸コポリマーを含む)とのエラストマーコポリマー(好ましくは、ε−カプロラクトン対ラクチドのモル比が、約35:65〜約65:35、より好ましくは、45:55〜30:70)p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)とラクチド(L−ラクチド、D−ラクチド、及び乳酸を含む)とのエラストマーコポリマー(好ましくは、p−ジオキサノン対ラクチドのモル比が、約40:60〜約60:40)、ε−カプロラクトンとp−ジオキサノンとのエラストマーコポリマー(好ましくは、ε−カプロラクトン対p−ジオキサノンのモル比が、約30:70〜約70:30)、p−ジオキサノンと炭酸トリメチレンとのエラストマーコポリマー(好ましくは、p−ジオキサノン対炭酸トリメチレンのモル比が、約30:70〜約70:30)、炭酸トリメチレンとグリコリドとのエラストマーコポリマー(好ましくは、炭酸トリメチレン対グリコリドのモル比が、約30:70〜約70:30)、炭酸トリメチレンとラクチド(L−ラクチド、D−ラクチド、これらの配合物、又は乳酸コポリマーを含む)とのエラストマーコポリマー(好ましくは、炭酸トリメチレン対ラクチドのモル比が、約30:70〜約70:30)、及びこれらの配合物を含むが、これらに限定されない。1つの実施形態において、エラストマーコポリマーは、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマーである。別の実施形態において、エラストマーコポリマーは、ラクチドとε−カプロラクトンとのコポリマーである。
米国特許第5,468,253号、発明の名称「ELASTOMERIC MEDICAL DEVICE」(1995年11月21日発行)、及び同第6,325,810号、発明の名称「FOAM BUTTRESS FOR STAPLING APPARATUS」(2001年12月4日発行)の開示が、そのそれぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
様々な実施形態において、合成吸収性ポリマーは、例えば、商標名VICRYL(ポリグラチック910)でEthiocn,Inc.より市販される、90/10ポリ(グリコリド−L−ラクチド)コポリマー、商標名DEXONでAmerican Cyanamid Co.より市販される、ポリグリコリド、商標名PDSでEthicon,Inc.より市販される、ポリジオキサノン、商標名MAXONでAmerican Cyanamid Co.より市販される、ポリ(グリコリド−トリメチレンカーボネート)ランダムブロックコポリマー、商標名MONOCRYLでEthicon,Inc.より市販される、75/25ポリ(グリコリド−ε−カプロラクトン)コポリマー(ポリグレカプロラクトン25)のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
合成非吸収性ポリマーの例としては、発泡ポリウレタン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート、ポリアミド(例えばナイロン)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリトリフルオロクロロエチレン(PTFCE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリアセタール、ポリスルホン、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。合成非吸収性ポリマーには、例えば、シリコーン、ポリイソプレン、及びゴムなどの発泡エラストマー及び多孔質エラストマーが挙げられ得るが、これらに限定されない。様々な実施形態において、合成ポリマーは、商標名GORE−TEX Soft Tissue PatchでW.L.Gore& Associates,Inc.より市販される、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、及び商標名NASOPOREでPolyganicsより市販されるコ−ポリエーテルエステルウレタンフォームを含み得る。
組織厚さコンペンセータのポリマー組成物は、例えば、パーセント有孔率、孔径、及び/又は硬度によって特徴付けられてよい。様々な実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約30体積%〜約99体積%のパーセント有孔率を有し得る。特定の実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約60体積%〜約98体積%のパーセント有孔率を有し得る。様々な実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約85体積%〜約97体積%のパーセント有孔率を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約70重量%のPLLAと約30重量%のPCLとを含んでよく、例えば約90体積%の有孔率を有し得る。少なくともそのような1つの実施形態において、その結果、ポリマー組成物は約10体積%のコポリマーを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約65重量%のPGAと約35重量%のPCLとを含んでよく、例えば約93体積%〜約95体積%の有孔率を有し得る。様々な実施形態において、ポリマー組成物は、85体積%超の有孔率を有し得る。ポリマー組成物は、例えば、約5マイクロメートル〜約2000マイクロメートルの孔径を有してよい。様々な実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約10マイクロメートル〜約100マイクロメートルの孔径を有し得る。少なくともそのような1つの実施形態において、ポリマー組成物は例えば、PGAとPCLとのコポリマーを含み得る。特定の実施形態において、ポリマー組成物は例えば、約100マイクロメートル〜約1000マイクロメートルの孔径を有し得る。少なくともそのような1つの実施形態において、ポリマー組成物は例えば、PLLAとPCLとのコポリマーを含み得る。特定の態様により、ポリマー組成物の硬度は、ショア硬度で表わしてよく、これは、例えば、ショアデュロメータなどのデュロメータで測定されたとき、材料の恒久的な陥凹に対する抵抗として定義され得る。所与の材料のデュロメータ値を評価するために、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる「Standard Test Method for Rubber Property−Durometer Hardness」と題されるASTM手順D2240−00に従って、デュロメータインデンターフットで、材料に対して圧力がかけられる。デュロメータインデンターフットは、例えば15秒間などの十分な時間、材料に対して適用してよく、この測定値が適切な目盛で取得される。使用する目盛のタイプに応じて、インデンターフットが材料に完全に貫入したときに読取り値0が得られ、材料に対する貫入が起こらなかった場合に読取り値100が得られる。この読取り値は、無次元である。様々な実施形態において、デュロメータは、ASTM D2240−00に従って、任意の好適な目盛、例えばタイプA及び/又はタイプOOに従って測定され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータのポリマー組成物は、例えば約4A〜約16AのショアA硬度値を有してよく、これはショアOO範囲で約45 OO〜約65 OOである。少なくともそのような1つの実施形態において、ポリマー組成物は例えば、PLLA/PCLコポリマー又はPGA/PCLコポリマーを含み得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータのポリマー組成物は、15A未満のショアA硬度値を有し得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータのポリマー組成物は、10A未満のショアA硬度値を有し得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータのポリマー組成物は、5A未満のショアA硬度値を有し得る。特定の実施形態において、ポリマー材料は例えば、約35 OO〜約75 OOのショアOO組成物値を有し得る。
様々な実施形態において、ポリマー組成物は、上述の特性のうちの少なくとも2つを有し得る。様々な実施形態において、ポリマー組成物は、上述の特性のうち少なくとも3つを有し得る。ポリマー組成物は、例えば、85体積%〜97体積%の有孔率、5マイクロメートル〜2000マイクロメートルの孔径、並びに4A〜16AのショアA硬度値及び45 OO〜65 OOのショアOO硬度値を有してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ポリマー組成物は例えば、70重量%のPLLAポリマー組成物と30重量%のPCLポリマー組成物を含み、90体積%の有孔率、100マイクロメートル〜1000マイクロメートルの孔径、及び4A〜16AのショアA硬度値、及び45 OO〜65 OOのショアOO硬度値を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、ポリマー組成物は例えば、65重量%のPGAポリマー組成物と35重量%のPCLポリマー組成物を含み、93体積%〜95体積%の有孔率、10マイクロメートル〜100マイクロメートルの孔径、及び4A〜16AのショアA硬度値、及び45 OO〜65 OOのショアOO硬度値を有し得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータは、流動性の取付部分によってステープルカートリッジ及び/又はアンビルに解放可能に取り付けられ得る。流動性の取付部分は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルと操作可能に関連付けられ得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータとステープルカートリッジ及び/又はアンビルとの間に提供され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータの外面の少なくとも一部分は、流動性の取付部分を含み得る。様々な実施形態において、接着剤ラミネートは、組織厚さコンペンセータと、流動性の取付部分とを含み得る。接着剤ラミネートは、組織厚さコンペンセータを含む基層と、接着剤層とを、流動性の取付部分を含む基層の表面の少なくとも一部分上に含み得る。接着剤ラミネートは、組織厚さコンペンセータを含む組織接触面と、流動性の取付部分を含む反対表面とを含み得る。接着剤ラミネートは、接着剤ラミネートをステープルカートリッジ及び/又はアンビルに解放可能に取り付けることができる。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、例えば、感圧接着剤(「PSA」)などの流動性ポリマー組成物を含み得る。適切な密着強度を提供し、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルに対して所望の接着特性を生じるために、有効な量のPSAが組織厚さコンペンセータに適用され得る。PSAは、以下の特性(1)侵襲性かつ永久的粘着、(2)指圧以下での接着、(3)被着体の上に保持するために十分な能力、及び(4)被着体からきれいに取り除かれるために十分な密着強度のうちの1つ又は2つ以上を特徴とし得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、圧力、熱、及び/又は応力がそれにかけられると流動し得る。そのような圧力及び/又は応力は、手によって、例えば、機械デバイスなどのデバイスによって直接かけることができ、手動プロセス及び/又は自動プロセスであり得る。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、温度変化及び/又は圧力変化に対応し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、それに熱及び/又は圧力がかかると、第1の位置から第2の位置に流動し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、体温(37℃)及び/又は室温(25℃)で流動性であり得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、体温(37℃)で流動性であり得るが、室温(25℃)では流動性でない。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータが第1の温度であるとき、流動性の取付部分が第1の位置にあり、組織厚さコンペンセータが第2の温度であるとき、第2の位置にあるように、温度変化に対応し得る。様々な実施形態において、第2の温度は、第1の温度より高いことがある。様々な実施形態において、第1の温度は室温であってよく、第2の温度は体温であってよい。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータが第1の圧力下にあるとき、流動性の取付部分が第1の位置にあり、組織厚さコンペンセータが第2の圧力下にあるとき、第2の位置にあるように、圧力変化に対応し得る。様々な実施形態において、第2の圧力は、第1の圧力より高いことがある。様々な実施形態において、第1の圧力は大気圧であり得、第2の圧力は指圧であり得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、室温及び/若しくは大気圧であるときの第1の位置から、体温及び/若しくは圧力下にあるときの第2の位置に流動し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、それに圧力及び/又は応力がかかると、第1の(無応力)位置から第2の位置に流動し得る。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビル内の空隙に流れ込む。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、それに熱及び/又は圧力がかかると流動し得、流動性の取付部分を欠くステープルカートリッジ及び/又はアンビルの表面の少なくとも一部分の上に延在し得、かつ/又はステープルカートリッジ及び/又はアンビル、例えば、スロット及び/又はステープルキャビティなどの空隙の少なくとも一部分を充填し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルの空隙の少なくとも一部分を充填するようにインビボで流動し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、その流動性の取付部分が、ステープルカートリッジ及び/又はアンビル内の空隙の少なくとも一部分に相補的な形状を有するように流動し得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、アンビル内のスロット及び/又はステープルキャビティの少なくとも一部分を充填するように流動し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、それに圧力がかかると空隙に流れ込み、空隙の形状を取り得る。いかなる特定の理論にも拘束されないが、ステープルカートリッジ及び/又はアンビル内の空隙の少なくとも一部分を流動性の取付部分で充填することは、組織厚さコンペンセータのステープルカートリッジ及び/又はアンビルへの取り付けを改善し得ると考えられる。
様々な実施形態において、流動性の取付部分、例えば、PSAなどは、第1の位置及び/又は第1の外形と、第2の位置及び/又は第2の外形との間を移動するように、温度の変化及び/又は圧力の変化に対応し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルから間隔を空けた第1の位置を有し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、ステープルカートリッジ及び/若しくはアンビル内の空隙を貫通し、かつ/又は流動性の取付部分が第2の位置にあるときに、ステープルカートリッジ及び/若しくはアンビル内の空隙の少なくとも一部分を充填するように構成され得る。本明細書に記載されるように、流動性の取付部分は、その流動性の取付部分が第2の外形であるとき、流動性の取付部分が空隙に相補的な外形を有するように、空隙の形状を取り得る。様々な実施形態において、第1の位置及び/又は第1の外形は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルから間隔を空けて配置され得、第2の位置及び/又は第2の外形は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルに接触し得る。様々な実施形態において、第1の位置及び/又は第1の外形は、室温及び/又は大気圧下であるときに中立の(元の)外形を有することができ、第2の位置及び/又は第2の外形は、体温及び/又は圧力下であるときにステープルカートリッジ及び/又はアンビル内の空隙に相補的な外形を有し得る。流動性の取付部分の外形は、ステープルカートリッジ及び/又はアンビル内の空隙の相補的な形状及び/又は寸法を実現するように流動し得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを基材、例えば、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルなどに結合する方法は、概して、組織厚さコンペンセータを提供することと、感圧接着剤などの流動性の取付部分を、例えば、組織厚さコンペンセータの表面の少なくとも一部分に適用することと、流動性の取付部分及び基材を接触させることと、を含み得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを基材に結合する方法は、組織厚さコンペンセータ及び基材のうちの少なくとも一方に圧力をかけることを含み得る。流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータの外表面上の第1の位置から、基材の外表面及び/又は内表面を更に含む第2の位置に流動し得る。流動性の取付部分は、基材と接触し、組織厚さコンペンセータを基材に接着させ得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータを基材に結合し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、例えば、スロット及び/又はステープルキャビティなどの基材内の少なくとも1つの空隙に流れ込み得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、第2の位置にあるとき、基材内の少なくとも1つの空隙の少なくとも一部分を充填し得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを、例えば、ステープルカートリッジ及び/又はアンビルなどの基材に取り付ける方法は、概して、感圧接着剤などの流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のビーズ及び/又はストリップを、例えば、組織厚さコンペンセータの表面に適用することと、基材を流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のビーズ及び/又はストリップと接触させることと、基材、並びに流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のビーズ及び/又はストリップの一方を、基材、並びに流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のビーズ及び/又はストリップのもう一方に押し入れ、組織厚さコンペンセータを基材に解放可能に取り付けることとを含み得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを基材に取り付ける方法は、流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のビーズ及び/又はストリップを、基材の予想される位置で、組織厚さコンペンセータの周辺及び/又は中心軸にて基材に適用することを含み得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを基材に取り付ける方法は、流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のビーズ及び/又はストリップを、組織厚さコンペンセータ上の長手方向及び/又は横方向に適用することを含み得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを基材に取り付ける方法は、流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のビーズ及び/又はストリップを、組織厚さコンペンセータ上の予想される負荷に少なくとも部分的に基づいて事前に選択されるパターン及び/又は量で適用することを含み得る。適用される流動性ポリマー組成物のパターン及び量は、臨床医の医療デバイスの操作と関連した応力、例えば、剪断応力に抵抗するように選択され得る。適用される流動性ポリマー組成物のパターン及び量は、好ましくは、流動性ポリマー組成物の適用及び/又は保存が容易な臨床医の操作に起因して、流動性ポリマー組成物上の負荷を均衡させるように選択され得る。更に、流動性ポリマー組成物の組成物は、適用する流動性ポリマー組成物のパターン及び量を選択するときに考慮され得る。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータをステープルカートリッジ及び/若しくはアンビルに部分的に接着することができ、かつ/又は組織厚さコンペンセータをステープルカートリッジ及び/若しくはアンビルに完全に部分的に接着することができる。完全に接着された組織厚さコンペンセータは、流動性ポリマー組成物、例えば、感圧接着剤などの完全な層を、組織厚さコンペンセータと基材との間に含み得る。完全に接着された組織厚さコンペンセータは、流動性ポリマー組成物を含まない組織厚さコンペンセータの一部分を欠き得る。部分的に接着された組織厚さコンペンセータは、組織厚さコンペンセータと、流動性ポリマー組成物を含まない組織厚さコンペンセータの少なくとも一部分を含む基材との間に有効な量の流動性ポリマー組成物を含み得る。部分的に接着された組織厚さコンペンセータは、完全に接着された組織厚さコンペンセータと比較して、より高い剪断応力を流動性ポリマー組成物上に与え得る。したがって、流動性ポリマー組成物の剪断特性及び/又は流動性ポリマー組成物の量及びパターンは、臨床医による医療デバイスの予想される操作に耐えるように選択され得る。
様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、連続パターン及び断続パターンのうちの一方で組織厚さコンペンセータに適用され得る。様々な実施形態において、連続パターンの流動性ポリマー組成物は、組織厚さコンペンセータの少なくとも一部分に適用される流動性ポリマー組成物の別個のストリップを含み得る。様々な実施形態において、連続パターンの流動性ポリマー組成物は、長手方向の組織厚さコンペンセータの中心軸の少なくとも一部分、及び/又は組織厚さコンペンセータの周囲の少なくとも一部分に沿って配置された流動性ポリマー組成物の連続ビーズを含み得る。流動性ポリマー組成物は、基材上の様々な他のパターン及び構成、例えば、交差パターン若しくは他の対角パターンで、連続する完全なシート若しくは層で、又は所望の接着特性を実現する任意の他の設計で適用され得る。様々な実施形態において、連続パターンの流動性ポリマー組成物は、組織厚さコンペンセータの内周及び/又は外周に沿って適用され得る。様々な実施形態において、連続パターンの流動性ポリマー組成物は、それに取り付けられたときに、基材の中心長手方向軸に沿って配置される組織厚さコンペンセータの内周に沿って適用され得る。様々な実施形態において、連続パターンの流動性ポリマー組成物は、それに取り付けられたときに、例えば、スロット及び/又はステープルキャビティなどの基材内の少なくとも1つの空隙と整合される組織厚さコンペンセータの内周に沿って適用され得る。様々な実施形態において、連続パターンの流動性ポリマー組成物は、それに取り付けられたときに、基材の外周に沿って配置される組織厚さコンペンセータの外周に沿って適用され得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、流動性ポリマー組成物を含まない基材上の内側部分及び/又は周辺境界を残すように組織厚さコンペンセータに適用され得る。
様々な実施形態において、断続パターンの流動性ポリマー組成物は、基材上で互いに間隔を空けて配置された流動性ポリマー組成物の複数の別個のビーズ及び/又はストリップを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物の複数のビーズ及び/又はストリップの少なくとも一部分は、圧力及び/又は応力がかけられるときに一緒に圧縮され得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物の圧縮された複数のビーズ及び/又はストリップは、連続パターンの流動性ポリマー組成物を形成し得る。様々な実施形態において、部分的に接着された組織厚さコンペンセータは、組織厚さコンペンセータの少なくとも一部分が、圧力がかかるときに流動性ポリマー組成物を欠く自由空間を含むように、互いから間隔を空けて配置された組織厚さコンペンセータの表面上に流動性ポリマー組成物の複数の別個のビーズ及び/又はストリップを含み得る。この自由空間は、流動性ポリマー組成物のビーズ及び/若しくはストリップが互いに接触しない組織厚さコンペンセータの一部分、並びに/又は流動性ポリマー組成物のビーズ及び/若しくはストリップが適用されない組織厚さコンペンセータの一部分を含み得る。様々な実施形態において、自由空間は、基材上の内側部分及び/又は周辺境界を含み得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを基材に取り付ける方法は、流動性ポリマー組成物の少なくとも1つの別個のストリップを組織厚さコンペンセータに適用することを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物の別個のストリップは、組織厚さコンペンセータの中心長手方向軸の一部分に沿って延在し得る。少なくとも1つの実施形態において、流動性ポリマー組成物の別個のストリップは、スロット及び/又はステープルキャビティなどの基材内の少なくとも1つの空隙と整合された組織厚さコンペンセータの一部分に沿って適用され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータを基材に取り付ける方法は、流動性ポリマー組成物の複数の平行した別個のストリップを組織厚さコンペンセータに適用することを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物の2つの別個のストリップは、組織厚さコンペンセータの反対側の側縁部に沿って長手方向に延在し得る。少なくとも1つの実施形態において、流動性ポリマー組成物の2つの別個のストリップのそれぞれは、例えば、スロット及び/又はステープルキャビティなどの基材内の少なくとも1つの空隙と整合された組織厚さコンペンセータの一部分に沿って適用され得る。様々な実施形態において、ストリップ及び/又は側縁部間の距離は、流動性ポリマー組成物が、それに取り付けられたときに、基材内の少なくとも1つの空隙、例えば、アンビル内の少なくとも1つのステープルキャビティなどに流れ込むように、事前に選択され得る。
様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物の複数の平行した別個のストリップ及び/又は側縁部間の距離は、組織厚さコンペンセータを基材に完全に接着するか、組織厚さコンペンセータを基材に部分的に接着するかの一方のために事前に選択され得る。様々な実施形態において、ストリップの幅は、例えば、少なくとも1mmであり得る。様々な実施形態において、ストリップの幅は、例えば、約0.5mm〜約1.5mmであり得る。様々な実施形態において、ストリップの幅は、例えば、約1.0mm〜約1.25mmであり得る。様々な実施形態において、接着剤ストリップ及び/又は側縁部間の隙間の幅は、例えば、少なくとも1mmであり得る。様々な実施形態において、ストリップ及び/又は側縁部間の距離は、組織厚さコンペンセータ上の予想される負荷に基づいて事前に選択される接着剤対空間の比で、組織厚さコンペンセータを基材に部分的に接着するように事前に選択され得る。様々な実施形態において、接着剤対空間の比は、1:10〜10:1、例えば、1:1、1;2、1;3、1;4、1;5、及び2:3などであり得る。
様々な実施形態において、最小0.25mmのPSA基材は、例えば、流動性である必要があり得る。様々な実施形態において、PSA基材は、例えば、約1.25mm〜約1.50mmの厚さを含み得る。特定の実施形態において、PSA基材は、例えば、約0.5mm〜約0.75mmの厚さを含み得る。
本明細書に記載されるように、様々な実施形態において、流動性の取付部分は、流動性ポリマー組成物を含み得る。流動性ポリマー組成物は、感圧接着剤を含み得る。流動性の取付部分は、感圧接着剤ラミネートを含み得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータ及び流動性ポリマー組成物を含む接着剤ラミネートを含み得る。ポリマー組成物は、1つ又は2つ以上の合成ポリマー及び/又は1つ又は2つ以上の天然ポリマーを含み得る。ポリマー組成物は、生体吸収性、生体適合性及び/又は生分解性であり得る。天然ポリマーの例としては、凍結乾燥された多糖類、糖タンパク質、エラスチン、プロテオグリカン、ゼラチン、コラーゲン、フィブリン、フィブロネクチン、フィブリノゲン、エラスチン、血清アルブミン、ヘモグロビン、オボアルブミン、及び酸化再生セルロース(ORC)、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。多糖類の例としては、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチル−セルロース、キタン/キトサン、アガロース、及びアルギン酸塩、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。合成ポリマーの例としては、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(グリコール酸)ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ホスファジン)、ポリエステル、ポリ(トリメチレンカーボナート)(TMC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、グリコール酸とε−カプロラクトン(PGCL)とのコポリマー、グリコリドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、ポリ(セバシン酸グリセロール)(PGS)、ポリジオキサノン、ポリ(オルソエステル)、ポリ無水物、ポリアクリルアミド、多糖類、ポリ(エステル−アミド)、チロシン系ポリアリレート、チロシン系ポリイミノカーボネート、チロシン系ポリカーボネート、ポリ(D,L−ラクチド−ウレタン)、ポリ(B−ヒドロキシブチレート)、ポリ(E−カプロラクトン)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド、ポリ[ビス(カルボキシラクトフェノキシ)フォスファゼン]、ポリ(アミノ酸)、擬似ポリ(アミノ酸)、吸収性ポリウレタン、ポリヒドロキシエチルメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアセテート、ポリカプロラクトン、ポリプロピレン、ナイロン、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、ε−カプロラクトンとグリコリド(PCL/PGA)とのコポリマーを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、例えば、約50重量%〜約90重量%のPGAのポリマー組成物、及び約50重量%〜約10重量%のPCLのポリマー組成物を含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、例えば、約50重量%〜約75重量%のPGAのポリマー組成物、及び約50重量%〜約25重量%のPCLのポリマー組成物を含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、例えば、約50重量%〜約60重量%のPGAのポリマー組成物、及び約50重量%〜約40重量%のPCLのポリマー組成物を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、流動性ポリマー組成物は、例えば、約70重量%のPGAのポリマー組成物、及び約30重量%のPCLのポリマー組成物を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、流動性ポリマー組成物は、例えば、約64重量%のPGAのポリマー組成物、及び約36重量%のPCLのポリマー組成物を含み得る。
様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、ε−カプロラクトンとラクチド(L−ラクチド、そのD−ラクチドブレンド、及び乳酸)とのコポリマーを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、30:70〜70:30、例えば、35:65〜65:35、45:55〜35:65、及び50:50のPCL:PGAのモル比を含み得る。様々な実施形態において、ε−カプロラクトンの量は30〜45モルパーセント、残部はグリコリドであり得、例えば、35〜40モルパーセントのε−カプロラクトン、残部はグリコリドであり得る。様々な実施形態において、PSAは、36:64(モル/モル)[ポリ(ε−カプロラクトン−コ−グリコリド)]コポリマーを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)とラクチド(L−ラクチド、D−ラクチド、及び乳酸を含む)とのコポリマーを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、40:60〜60:40のp−ジオキサン:ラクチドのモル比を含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、ε−カプロラクトンとp−ジオキサノンとのコポリマーを含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、30:70〜70:30のε−カプロラクトン:p−ジオキサノンのモル比を含み得る。
様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ及び流動性の取付部分は、同じポリマー組成物及び異なるポリマー組成物のうちの一方を含み得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ及び流動性の取付部分はそれぞれ、同じ生体吸収性材料、例えば、ε−カプロラクトンとグリコリド(PCL/PGA)とのコポリマーを含み得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ及び流動性の取付部分は、組成物、弾性率、伸長、固有粘度、結晶化度、及び生体吸収性から選択される少なくとも1つの特性において異なり得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ及び流動性の取付部分は、組成物、弾性率、伸長、固有粘度、結晶化度、及び生体吸収性から選択される少なくとも1つの特性において異なる、同じコポリマーを含み得る。例えば、組織厚さコンペンセータ及び流動性の取付部分はそれぞれ、ε−カプロラクトン及びグリコリドの重量%、かつ/又はε−カプロラクトン対グリコリドのモル比において異なる、PCL/PGAコポリマーを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータは、約50重量%のPGAのポリマー組成物及び約50重量%のPCLのポリマー組成物を含み得、また流動性の取付部分は、約64重量%のPGAのポリマー組成物及び約36重量%のPCLのポリマー組成物を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、組織厚さコンペンセータは、ε−カプロラクトン対グリコリドのモル比が50:50であるPCL/PGAコポリマーを含み得、また流動性の取付部分は、ε−カプロラクトン対グリコリドのモル比が36:64であるPCL/PGAコポリマーを含み得る。
様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、それぞれポリマー組成物の重量が少なくとも1重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、少なくとも5重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、少なくとも10重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、少なくとも15重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、1〜15重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、10〜15重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、14重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度は、上述のように組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度とは異なり得、これにより、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度は、組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度より高いか、低いかの一方であり得る。
様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも1重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも5重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも10重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも15重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも20重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、1〜20重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、15〜20重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、16重量%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度は、上述のように組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度とは異なり得、これにより、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度は、組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度より高いか、低いかの一方であり得る。
様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、少なくとも1モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、少なくとも5モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、少なくとも10モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、少なくとも15モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、1〜15モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、10〜15モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度は、14モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度は、上述のように組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度とは異なり得、これにより、感圧接着剤中のε−カプロラクトンの濃度は、組織厚さコンペンセータ中のε−カプロラクトンの濃度より高いか、低いかの一方であり得る。
様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも1モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも5モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも10モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも15モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、少なくとも20モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、1〜20モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、15〜20モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度、及び組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度は、16モル%異なり得る。様々な実施形態において、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度は、上述のように組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度とは異なり得、これにより、感圧接着剤中のポリグリコール酸の濃度は、組織厚さコンペンセータ中のポリグリコール酸の濃度より高いか、低いかの一方であり得る。
様々な実施形態において、ポリマー組成物は、組成物の加工性及び/又は機械特性、並びに例えば、粘着度、光、酸素、及び熱による耐老化性、外観などの他の特性を更に改善するために、追加の任意の成分を含み得る。そのような任意の成分は、所望の特性を実現するために、例えば、基材との接着又は適合性を高めるためにポリマー組成物に含まれ得る、他のコポリマーを含み得る。様々な実施形態において、追加の任意の成分としては、他のポリマー又はコポリマー、充填材、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、色素、染料、抗酸化剤、着色剤、及び安定剤が挙げられるが、これらに限定されない。様々な実施形態において、ポリマー組成物は、ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも0.1、少なくとも2、又は少なくとも5〜最高10、25、若しくは50重量%の有限量で含まれる粘着付与剤を含み得る。様々な実施形態において、ポリマー組成物は、ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも0.1、少なくとも2、又は少なくとも5〜最高10、25、若しくは50重量%の有限量で含まれる可塑剤を含み得る。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、流動性(可塑的に変形可能な)ポリマー組成物を含み得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、通常、室温(例えば、20℃〜25℃)で粘着性であり、指圧などの中度の圧力を使用するだけで多様な基剤に解放可能に接着することができ、例えば、基材に取り付けるための結合を形成し得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、最高40℃、最高45℃、最高50℃、最高55℃、及び/又は最高60℃まで固体であり得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、40℃超、45℃超、50℃超、55℃超、60℃超、及び/又は120℃超で分解せずに溶解し得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、最高600℃、最高500℃、最高400℃、最高300℃、最高240℃、及び/又は最高180℃まで分解せずに溶解し得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、40.1℃〜600℃、120℃〜240℃、及び/又は180℃で分解せずに溶解し得る。
様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、0.6〜4.0dL/g、0.8〜3.2g/dL、1.0〜2.4g/dL、及び/又は1.6g/dLの0.1g/dLヘキサフルオロイソプロパノール溶液中、25℃での固有粘度によって特徴付けられ得る。様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、ゲルを含まないことがある。
様々な実施形態において、流動性ポリマー組成物は、以下の特性のうちの1つ又は2つ以上によって特徴付けられ得る:約25%未満の結晶化度(%)、約15%未満の結晶化度(%)、及び15〜25%の結晶化度(%);約200超の伸長度(%)、約500超の伸長度(%)、及び約200〜約500の伸長度(%)、並びに約276MPa未満の弾性率(40,000psi)、約138MPa未満の弾性率(20,000psi)、及び約138〜約276MPaの弾性率(約20,000〜約40,000psi)。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、組織厚さコンペンセータの表面及び/又は縁部に取り付けられるストリップ、テープ、テープのロール、シート、及びフィルムのうちの1つを含み得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、接着剤及び裏材を含む感圧テープを含み得る。様々な実施形態において、裏材は、可撓性裏材及び非可撓性裏材のうちの一方を含み得る。可撓性裏材の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリメチル(メタ)アクリレート(PMMA)、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、及びエチルセルロースなどのプラスチックフィルムが挙げられるが、これらに限定されない。発泡体裏材が用いられてもよい。非可撓性裏材の例としては、金属、金属化ポリマーフィルム、酸化インジウムスズでコーティングされたガラス及びポリエステル、PMMAプレート、ポリカーボネートプレート、ガラス、又はセラミックシート材が挙げられるが、これらに限定されない。様々な実施形態において、感圧テープは、剥離ライナーを含み得る。様々な実施形態において、感圧テープは、剥離ライナーを取り除き、それによって接着剤を露出することにより適用され得る。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、従来のコーティング技法、例えば、ローラーコーティング、フローコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、ナイフコーティング、及びダイコーティングなどを使用して、組織厚さコンペンセータに適用され得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、例えば、約1.25mm〜約1.50mmの初期厚さを有し得る。いくつかの実施形態において、流動性の取付部分は、例えば、約0.5mm〜約0.75mmの初期厚さを有し得る。様々な実施形態において、流動性の取付部分は、例えば、それに圧力がかけられると、少なくとも0.25mmの最終後さを有し得る。
様々な実施形態において、図263を参照し、流動性の取付部分30000は、組織厚さコンペンセータ30010の中心軸の一部分に沿って長手方向に中心に配置された、連続ストリップを含み得る。ストリップの幅は、例えば、少なくとも1mmであり得る。ストリップの幅は、例えば、約0.5mm〜約1.5mmであり得る。ストリップの幅は、例えば、約1.0mm〜約1.25mmであり得る。流動性の取付部分30000の第1の位置は、アンビル30020から間隔を空けて配置され得、流動性の取付部分30000の第1の外形は、中立の(元の)外形を有し得る。図264に示されるように、流動性の取付部分30000は、例えば、中心に配置されたスロットなどのアンビル30020内の空隙30025と整合され得る。図265に示されるように、流動性の取付部分30000は、閾値レベルの圧力が流動性の取付部分30000にかけられるときに、スロット30025に流れ込み、アンビル30020と固定係合した状態になり得る。流動性の取付部分30000は、流動性の取付部分30000がスロット30025の形状を取り得るように、スロット30025の少なくとも一部分を充填し得る。流動性の取付部分30000の第2の位置は、アンビル30020に接触し得、流動性の取付部分30000の第2の外形は、スロット30025に相補的な外形を有し得る。流動性の取付部分30000は、組織厚さコンペンセータ30010をアンビル30020に解放可能に取り付けることができる。
様々な実施形態において、図266を参照し、流動性の取付部分30000は、互いに平行であり、かつ組織厚さコンペンセータ30010の一部分に沿って長手方向に配置された2つの連続ストリップを含み得る。ストリップの幅は、例えば、少なくとも1mmであり得る。ストリップの幅は、例えば、約0.5mm〜約1.5mmであり得る。ストリップの幅は、例えば、約1.0mm〜約1.25mmであり得る。2つの別個のストリップは、組織厚さコンペンセータ30010の中心軸及び側縁部から間隔を空けて配置され得る。各ストリップ間の隙間の幅は、例えば、少なくとも1mmであり得、各ストリップと側縁部との間の隙間の幅は、例えば、少なくとも1mmであり得る。接着剤対空間の比は、例えば、約1:4〜約1:2であり得る。接着剤対空間の比は、例えば、少なくとも1:10であり得る。様々な状況において、接着剤対空間の比は、ゼロであり得る。いくつかの状況において、表面全体に及ぶ一定層が望ましい場合がある。流動性の取付部分30000の第1の位置は、アンビル30020から間隔を空けて配置され得、流動性の取付部分30000の第1の外形は、中立の(元の)外形を有し得る。図267に示されるように、流動性の取付部分30000は、例えば、ステープル成形キャビティ30030と整合され得る。図268に示されるように、流動性の取付部分30000は、例えば、指圧などの閾値レベルの圧力が流動性の取付部分30000にかけられるとき、ステープルキャビティ30030に流れ込み、アンビル30020と固定係合した状態になり得る。流動性の取付部分30000は、流動性の取付部分30000がステープルキャビティ30030の形状を取り得るように、ステープルキャビティ30030の少なくとも一部分を充填し得る。ステープルキャビティ30030の少なくとも一部分は、流動性の取付部分30000を含まないことがある。流動性の取付部分30000の第2の位置は、アンビル30020に接触し得、流動性の取付部分30000の第2の外形は、ステープルキャビティ30030に相補的な外形を有し得る。流動性の取付部分30000は、組織厚さコンペンセータ30000をアンビル30020に解放可能に取り付けることができる。
様々な実施形態において、ここで図269〜273を参照し、支持部分30102及び組織厚さコンペンセータ30110を含むステープルカートリッジ30100は、例えば、ステープルカートリッジアプリケータ30140と共にステープルカートリッジチャネルに搭載することができる。様々な実施形態において、アプリケータ30140は、ステープルカートリッジ30100をステープルカートリッジチャネル内に配置することに加えて、上側組織厚さコンペンセータ30110をアンビル30120に対して配置するように構成され得る。アプリケータ30140は、ステープルカートリッジ30100の支持部分30102から延在するロック突起と解放可能に係合され得るラッチアーム30141を含むことができ、これによって、アプリケータ30140は、ステープルカートリッジ30100の組織厚さコンペンセータ30110の上の位置に維持され得る。様々な実施形態において、上側組織厚さコンペンセータ30110は、アプリケータ30140に取り外し可能に取り付けることができ、これによって、外科用器具のアンビル30120が、アプリケータ30140上で閉じ、組織厚さコンペンセータ30110に係合し、組織厚さコンペンセータ30110をアプリケータ30140から外すことができる。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ30110及び/又はアンビル30120は、組織厚さコンペンセータ30110をアンビルに対して解放可能に保持するように構成され得る、1つ又は2つ以上の保持機構を含むことができる。様々な実施形態において、保持機構は、接着シート及び/又は接着タブ30112を含み得る。
様々な実施形態において、接着シート及び/又は接着タブは、組織厚さコンペンセータ30110の一部分から一体形成され得る。様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ30110は、組織厚さコンペンセータ30110の縁部に沿って少なくとも1つの接着タブ30112を含み得る。接着タブ30112は、剥離ライナー30113を含み得る。図271を参照し、アンビル30120は、閉位置に移動し、組織厚さコンペンセータ30110に係合し得る。剥離ライナー30113は、接着タブ30112の接着面を露出するように取り除かれ得る。図272及び273を参照し、接着タブ30112の第1の端は、アンビルに固定され得、接着タブ30112の第2の端は、アンビルに固定され、組織厚さコンペンセータ30110をアンビルに解放可能に取り付けることができる。接着タブ30112は、遠位側に引っ張られ、組織厚さコンペンセータ30110をアプリケータ30140から外すことができる。その後、アンビル及びステープルカートリッジ30100は、ステープル留め及び/又は切開される組織に対して配置され得る。臨床医は、接着タブ30112を引っ張り、組織厚さコンペンセータ30110をアンビルから外すことができる。
図284〜288を参照し、様々な実施形態において、組織厚さコンペンセータ30210は、組織厚さコンペンセータ30210の遠位縁に沿って少なくとも1つの接着タブ30212を含み得る。接着タブ30212は、剥離ライナー30213を含み得る。本明細書に記載されるように、ステープルカートリッジアプリケータ30240は、上側組織厚さコンペンセータ30210をアンビル30220に対して配置するように構成され得る。剥離ライナー30213は、接着タブ30212の接着面を露出するように取り除かれ得る。接着タブ30212は、アンビル30220の上で折り畳まれ、それに固定されて、組織厚さコンペンセータ30210をアンビル30220に解放可能に取り付けることができる。接着タブ30212は、遠位側に引っ張られ、組織厚さコンペンセータ30210をアプリケータ30240から外すことができる。その後、アンビル30220及びステープルカートリッジ30200は、ステープル留め及び/又は切開される組織に対して配置され得る。図289〜290を参照し、使用中、ステープル配備スレッドは、接着タブ30212の少なくとも一部分を切開し、組織厚さコンペンセータ30210をアンビル30220から連続的に外すために、ナイフエッジ30211を組織厚さコンペンセータ30210を通って前進させることができる発射部材によって、ステープルカートリッジを通って遠位側に前進し得る。臨床医は、新たなステープルカートリッジ30200を再搭載する前に、接着タブ30212の残りをアンビル30220から引っ張ることができる。
様々な実施形態において、接着シート及び/又は接着タブは、組織厚さコンペンセータから分離され得る。図274〜276を参照し、少なくとも1つの実施形態において、接着タブ30312(図288及び292も参照)は、ステープルカートリッジ30300と組織厚さコンペンセータ30310との間に提供され得る。組織厚さコンペンセータ30310は、組織厚さコンペンセータ30310をアンビル30320に対して解放可能に保持するように接着タブ30312と合わせて構成され、寸法決めされた、切欠き部30311を含み得る。接着タブ30312の第1の端は、切欠き部30311に隣接して組織厚さコンペンセータ30310に固定され得、接着タブ30312の第2の端は、アンビル30320に固定され得る。図277に示されるように、接着タブ30312は、切欠き部30311に係合していない。その後、アンビル30320及びステープルカートリッジ30300は、ステープル留め及び/又は切開される組織Tに対して配置され得る。
上述のように、使用中、ステープル配備スレッドは、上記で概説したようにステープルカートリッジからステープルを発射するために、発射部材によってステープルカートリッジを通って遠位側に前進し得る。ステープルが変形するにつれて、各ステープルは、組織の上面に対して組織厚さコンペンセータの一部分を捕捉することができる。同時に、発射部材は、ナイフエッジを組織厚さコンペンセータ30310を通って前進させることができ、少なくとも1つの実施形態において、ナイフエッジは、組織厚さコンペンセータ30310を切開し、組織厚さコンペンセータ30310をアンビル30320から外すために、図277〜279に示されるように、組織厚さコンペンセータ30310を通って前進し、組織厚さコンペンセータ30310を遠位側に移動させて、接着タブ30312及び切欠き部30311を整合させることができる。様々な実施形態において、ステープルがステープルドライバによってそれらの未発射位置からそれらの発射位置に移動されるにつれて、上述のように、切欠き部を欠く組織厚さコンペンセータ30310は、図280及び281に示されるように、下向きに移動し、接着タブ30312を切り離して、組織厚さコンペンセータ30310をアンビル30320から外すことができる。ステープルが配備された後、アンビル30320は、図283に示されるように、再び開かれ、埋め込まれた組織厚さコンペンセータ30310から離れて移動し得る。読者は、図282及び283を比較する際に、組織厚さコンペンセータ30310が、上述のように組織Tに締結され、切断部材によって切開され得ることを理解するであろう。
様々な実施形態において、流動性の取付部分は、第1の剥離ライナーを第1の接着タブから取り外すことによって適用され得、それによって、例えば、感圧接着剤を含む流動性の取付部分を露出する。第1の接着タブは、下ろされ得るか、ないしは別の方法で基材の外表面の上に押圧され得る。次に、第2の剥離ライナーが第2の接着タブから取り除かれ、それによってPSAを露出することができる。第2の接着タブは、基材の外表面及び/又は第1の接着タブの上に押圧され得る。いったんPSAが組織厚さコンペンセータに適用されると、それはステープルカートリッジ及び/又はアンビルと接触して配設される。PSAは、組織厚さコンペンセータを基材に固定することができる。
本明細書で説明した様々な実施形態は、外科用ステープル留め器具で使用するためのステープルカートリッジ内に着脱可能に格納されたステープルと関連させて説明されている。いくつかの状況において、ステープルは、外科用ステープラのアンビルと接触するときに変形するワイヤを有してもよい。そのようなワイヤは、例えばステンレス鋼などの金属、及び/又は任意の他の好適な材料から構成されたものでよい。そのような実施形態及びその教示は、任意の好適な締結器具と共に使用するためのファスナカートリッジ内に着脱可能に格納されたファスナを有する実施形態に適用されることができる。
本明細書に記載される様々な実施形態は、ステープルカートリッジ及び/若しくは締結具カートリッジに取り付けられ、かつ/又は併用するための組織厚さコンペンセータの文脈において説明されている。そのような組織厚さコンペンセータを用いて、ステープルカートリッジの一端から別端までの組織厚さの変化、又は別のものと比較して、1つのステープル若しくは締結具内に捕捉された組織厚さの変化を補償することができる。そのような組織厚さコンペンセータを用いて、ステープルカートリッジの一端から別端までの組織厚さの変化を補償することもできる。そのような実施形態及びその教示は、ステープルカートリッジ及び/若しくは締結具カートリッジに取り付けられる、かつ/又は併用するための材料の1つ又は複数の層を含む実施形態に適用され得る。層は、バットレス材料を含み得る。
本明細書で説明した各種の実施形態は、線形エンドエフェクタ及び/又は線形ファスナカートリッジとの関連で説明されている。そのような実施形態及びその教示は、例えば円形の及び/又は起伏のあるエンドエフェクタなど、非線形エンドエフェクタ及び/又は非線形ファスナカートリッジに適用されることができる。例えば、非線形エンドエフェクタを含む様々なエンドエフェクタは、2011年2月28日出願の米国特許出願第13/036,647号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」(現在は米国特許出願公開第2011/0226837号)に開示されており、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。追加として、2012年9月29日出願の米国特許出願第12/893,461号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE」(現在は米国特許出願公開第2012/0074198号)は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2008年2月15日出願の米国特許出願第12/031,873号、発明の名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」(現在は米国特許第7,980,443号)もまた、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
全体又は部分において、参照により本明細書に援用されると称されるいずれの特許、公報、又は他の開示内容も、援用される内容が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示内容と矛盾しない範囲でのみ本明細書に援用される。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
以上、本発明を例示的な設計を有するものとして説明したが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に改変することができる。したがって、本出願は、その一般的原理を利用した本発明のあらゆる変形、使用又は適応を網羅するものとする。更に、本出願は、本発明が関連する当該技術分野における公知の、又は従来の実施に含まれるところの本開示からの発展形を網羅するものとする。
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープラであって、
ステープルカートリッジであって、
複数のステープルキャビティを含むカートリッジ本体、及び
前記ステープルキャビティ内に配置された複数のステープルを含む、ステープルカートリッジと、
前記カートリッジ本体と対面関係に構成されたアンビルであって、少なくとも1つのステープル成形ポケットを含む、アンビルと、
組織厚さコンペンセータであって、無制限に流動性の取付部分によって前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの少なくとも一方に解放可能に取り付けられる、組織厚さコンペンセータと、を備える、外科用ステープラ。
(2) 前記流動性の取付部分が、体温(37℃)及び/又は室温(25℃)で流動性である、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(3) 前記流動性の取付部分が、最大55℃まで固体である流動性ポリマー組成物を含む、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(4) 前記流動性の取付部分が、0.1g/dLのヘキサフルオロイソプロパノール溶液中、25℃で0.6〜4.0dL/gの固有粘度を有する流動性ポリマー組成物を含む、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(5) 前記流動性の取付部分が、第1の外形及び第2の外形を含み、前記第2の外形が、前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの少なくとも一方における空洞に相補的である、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(6) 前記流動性の取付部分が、第1の位置及び第2の位置を含み、前記流動性の取付部分が、前記第2の位置にあるときに、前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの少なくとも一方の内面と接触する、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(7) 前記流動性の取付部分が、前記組織厚さコンペンセータを含む基層と、前記流動性の取付部分を含む、前記基層の表面の少なくとも一部分上の接着剤層と、を含む接着剤ラミネートを含む、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(8) 前記流動性の取付部分が、感圧接着剤を含む、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(9) 前記感圧接着剤及び前記組織厚さコンペンセータが、組成物、弾性率(modulus)、伸長度、固有粘度、結晶化度、及び生体吸収性から選択される少なくとも1つの特性において異なる、実施態様8に記載の外科用ステープラ。
(10) 前記感圧接着剤が、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、及びこれらの組み合わせを含む、実施態様8に記載の外科用ステープラ。
(11) 前記感圧接着剤が、
約45〜約55モルパーセントのε−カプロラクトンと、
残部のグリコリドと、を含むランダムコポリマーを含む、実施態様8に記載の外科用ステープラ。
(12) 前記感圧接着剤中のグリコリド濃度が、前記組織厚さコンペンセータ中のグリコリド濃度より少なくとも10モルパーセント低い、実施態様8に記載の外科用ステープラ。
(13) 切断部材を中に摺動可能に受容するように構成されたスロットを更に備え、前記流動性の取付部分の少なくとも一部分が、前記スロット内にある、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(14) 前記流動性の取付部分の少なくとも一部分が、前記ステープル成形ポケット内にある、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(15) 前記アンビルが閉位置にあるとき、前記流動性の取付部分が、前記組織厚さコンペンセータを前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの前記一方に解放可能に接着する、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(16) 前記流動性の取付部分がステープル及び/又は切断部材によって破断されるとき、前記組織厚さコンペンセータが、前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの前記一方から解放される、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(17) 前記組織厚さコンペンセータを外科用ステープラに適用するための突出部を含む保持具アセンブリを備え、前記流動性の取付部分が、前記突出部の少なくとも一部分上に設けられる、実施態様1に記載の外科用ステープラ。
(18) ステープラと共に使用するためのステープル留めアセンブリであって、
アンビルであって、
成形ポケットの列、及び
切断部材を受容するように構成されたスロットを含む、アンビルと、
組織厚さコンペンセータであって、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの一方と整合された粘性流動性ポリマー組成物の少なくとも1つのストリップによって前記アンビルに解放可能に取り付けられる、組織厚さコンペンセータと、を備える、ステープル留めアセンブリ。
(19) 流動性ポリマー組成物の前記少なくとも1つのストリップが、前記ステープル留めアセンブリにかけられる閾値レベルの圧力の非存在下で、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの他方から離間配置され、閾値レベルの圧力が前記ステープル留めアセンブリにかけられるとき、前記流動性ポリマー組成物が、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のそれぞれと固定係合する、実施態様18に記載のステープル留めアセンブリ。
(20) 感圧接着剤の前記少なくとも1つのストリップが、前記ステープル留めアセンブリにかけられる閾値レベルの圧力の非存在下で、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの他方から離間配置され、閾値レベルの圧力が前記ステープル留めアセンブリにかけられるとき、前記感圧接着剤が、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの前記一方と固定係合し、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの他方とは固定係合しない、実施態様18に記載のステープル留めアセンブリ。

Claims (20)

  1. 外科用ステープラであって、
    ステープルカートリッジであって、
    複数のステープルキャビティを含むカートリッジ本体、及び
    前記ステープルキャビティ内に配置された複数のステープルを含む、ステープルカートリッジと、
    前記カートリッジ本体と対面関係に構成されたアンビルであって、少なくとも1つのステープル成形ポケットを含む、アンビルと、
    組織厚さコンペンセータであって、無制限に流動性の取付部分によって前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの少なくとも一方に解放可能に取り付けられる、組織厚さコンペンセータと、を備える、外科用ステープラ。
  2. 前記流動性の取付部分が、体温(37℃)及び/又は室温(25℃)で流動性である、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  3. 前記流動性の取付部分が、最大55℃まで固体である流動性ポリマー組成物を含む、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  4. 前記流動性の取付部分が、0.1g/dLのヘキサフルオロイソプロパノール溶液中、25℃で0.6〜4.0dL/gの固有粘度を有する流動性ポリマー組成物を含む、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  5. 前記流動性の取付部分が、第1の外形及び第2の外形を含み、前記第2の外形が、前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの少なくとも一方における空洞に相補的である、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  6. 前記流動性の取付部分が、第1の位置及び第2の位置を含み、前記流動性の取付部分が、前記第2の位置にあるときに、前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの少なくとも一方の内面と接触する、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  7. 前記流動性の取付部分が、前記組織厚さコンペンセータを含む基層と、前記流動性の取付部分を含む、前記基層の表面の少なくとも一部分上の接着剤層と、を含む接着剤ラミネートを含む、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  8. 前記流動性の取付部分が、感圧接着剤を含む、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  9. 前記感圧接着剤及び前記組織厚さコンペンセータが、組成物、弾性率、伸長度、固有粘度、結晶化度、及び生体吸収性から選択される少なくとも1つの特性において異なる、請求項8に記載の外科用ステープラ。
  10. 前記感圧接着剤が、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、及びこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の外科用ステープラ。
  11. 前記感圧接着剤が、
    約45〜約55モルパーセントのε−カプロラクトンと、
    残部のグリコリドと、を含むランダムコポリマーを含む、請求項8に記載の外科用ステープラ。
  12. 前記感圧接着剤中のグリコリド濃度が、前記組織厚さコンペンセータ中のグリコリド濃度より少なくとも10モルパーセント低い、請求項8に記載の外科用ステープラ。
  13. 切断部材を中に摺動可能に受容するように構成されたスロットを更に備え、前記流動性の取付部分の少なくとも一部分が、前記スロット内にある、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  14. 前記流動性の取付部分の少なくとも一部分が、前記ステープル成形ポケット内にある、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  15. 前記アンビルが閉位置にあるとき、前記流動性の取付部分が、前記組織厚さコンペンセータを前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの前記一方に解放可能に接着する、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  16. 前記流動性の取付部分がステープル及び/又は切断部材によって破断されるとき、前記組織厚さコンペンセータが、前記カートリッジ本体及び前記アンビルのうちの前記一方から解放される、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  17. 前記組織厚さコンペンセータを外科用ステープラに適用するための突出部を含む保持具アセンブリを備え、前記流動性の取付部分が、前記突出部の少なくとも一部分上に設けられる、請求項1に記載の外科用ステープラ。
  18. ステープラと共に使用するためのステープル留めアセンブリであって、
    アンビルであって、
    成形ポケットの列、及び
    切断部材を受容するように構成されたスロットを含む、アンビルと、
    組織厚さコンペンセータであって、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの一方と整合された粘性流動性ポリマー組成物の少なくとも1つのストリップによって前記アンビルに解放可能に取り付けられる、組織厚さコンペンセータと、を備える、ステープル留めアセンブリ。
  19. 流動性ポリマー組成物の前記少なくとも1つのストリップが、前記ステープル留めアセンブリにかけられる閾値レベルの圧力の非存在下で、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの他方から離間配置され、閾値レベルの圧力が前記ステープル留めアセンブリにかけられるとき、前記流動性ポリマー組成物が、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のそれぞれと固定係合する、請求項18に記載のステープル留めアセンブリ。
  20. 感圧接着剤の前記少なくとも1つのストリップが、前記ステープル留めアセンブリにかけられる閾値レベルの圧力の非存在下で、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの他方から離間配置され、閾値レベルの圧力が前記ステープル留めアセンブリにかけられるとき、前記感圧接着剤が、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの前記一方と固定係合し、前記スロット及び前記成形ポケットの列の少なくとも一部分のうちの他方とは固定係合しない、請求項18に記載のステープル留めアセンブリ。
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