JP2016503798A - 重水素化alk阻害剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、明細書において定義されている通りの式Iの新規なALK阻害剤、およびその薬学的に許容される塩に関する。本発明は、本発明の化合物を含む組成物、ならびにALK阻害剤を投与することによって有益に処置される疾患および状態を処置する方法におけるこうした組成物の使用も提供する。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2012年12月20日に出願された米国仮出願第61/739,892号;2013年1月9日に出願された米国仮出願第61/750,646号;および2013年2月27日に出願された米国仮出願第61/769,886号の利益を主張する。前の出願の開示は、本出願の開示の一部と考えられる(参照により本出願に組み込まれる)。
本出願は、2012年12月20日に出願された米国仮出願第61/739,892号;2013年1月9日に出願された米国仮出願第61/750,646号;および2013年2月27日に出願された米国仮出願第61/769,886号の利益を主張する。前の出願の開示は、本出願の開示の一部と考えられる(参照により本出願に組み込まれる)。
本発明は、新規なALK阻害剤、およびその薬学的に許容される塩に関する。本発明は、本発明の化合物を含む組成物、ならびにALK阻害剤を投与することによって有益に処置される疾患および状態を処置する方法におけるこうした組成物の使用も提供する。
多くの現在の医薬は、それらのより広い使用を妨げるかまたは特定の適応症においてそれらの使用を制限する不十分な吸収、分布、代謝および/または排泄(ADME)の特性という問題を有する。不十分なADME特性は、臨床試験における薬物候補の失敗の主要な理由でもある。製剤化技術およびプロドラッグ戦略が特定のADME特性を改善する一部の場合において用いることができるが、これらの手法は、しばしば、多くの薬物および薬物候補に存在する根本的なADME問題には対処できない。1つのこうした問題は、そうでなければ疾患を処置するのに非常に有効であろういくつかの薬物が身体からあまりにも急速に排除される原因となる急速な代謝である。急速な薬物クリアランスに対する可能な解決法は、薬物の十分に高い血漿レベルを達成するための頻繁なまたは高用量の投薬である。これは、しかしながら、投薬レジメンへの不十分な患者コンプライアンス、より高い用量でより急性になる副作用、および処置の増加コストなどいくつかの潜在的な処置問題を誘導する。急速に代謝される薬物は、患者に望ましくない毒性または反応性の代謝物を曝露させる可能性もある。
多くの医薬に影響する別のADME制限は、毒性または生物学的反応性の代謝物の形成である。結果として、薬物を投与される一部の患者が毒性を経験する可能性があるか、またはこうした薬物の安全な投薬が制限されることで患者が最適以下の量の活性薬剤を投与される可能性がある。特定の場合において、投薬間隔または製剤化手法を修正することは臨床的な有害作用を低減する助けとなり得るが、しばしば、こうした望ましくない代謝物の形成は化合物の代謝に固有である。
一部の選択された場合において、代謝阻害剤は、あまりにも急速に排除される薬物と同時投与される。こうしたことは、HIV感染症を処置するのに使用される薬物のプロテアーゼ阻害剤クラスにも当てはまる。FDAは、これらの薬物が、それらの代謝の典型的な原因である酵素であるシトクロムP450酵素3A4(CYP3A4)の阻害剤であるリトナビルと共投薬されることを推奨している(Kempf, D.J.ら.、Antimicrobial agents and chemotherapy、1997、41(3): 654〜60を参照されたい)。リトナビルは、しかしながら、有害作用の原因となり、すでに異なる薬物の組合せを服用しなければならないHIV患者のピル負荷を増大させる。同様に、CYP2D6阻害剤キニジンは、偽性球麻痺情動の処置においてデキストロメトルファンの急速なCYP2D6代謝を低減する目的で、デキストロメトルファンに添加されてきた。キニジンは、しかしながら、潜在的な組合せ治療におけるその使用を大きく制限する望まれない副作用を有する(Wang, L.ら、Clinical Pharmacology and Therapeutics、1994、56 (6 Pt 1): 659〜67;およびFDA label for quinidine at www.accessdata.fda.govを参照されたい)。
一般に、薬物とシトクロムP450阻害剤とを組み合わせることは、薬物クリアランスを減少するための満足のいく戦略ではない。CYP酵素の活性の阻害は、その同じ酵素によって代謝される他の薬物の代謝およびクリアランスに影響し得る。CYP阻害は、他の薬物が身体において毒性レベルに蓄積する原因となり得る。
薬物の代謝特性を改善するための潜在的に魅力的な戦略は重水素修飾である。この手法において、人は、薬物のCYP媒介代謝を遅くすること、または1個もしくは複数の水素原子を重水素原子と置き換えることによって、望ましくない代謝物の形成を低減することを試みる。重水素は、水素の安全で安定な非放射性同位元素である。水素と比較して、重水素は、炭素とのより強い結合を形成する。選択された場合において、重水素によって付与された結合強度の増加は、薬物のADME特性に有利な影響を与え、薬効性、安全性および/または忍容性の改善に潜在的可能性をもたらすことができる。同時に、重水素のサイズおよび形状が水素のそれらと本質的に同一であるので、重水素による水素の置き換えは、水素だけを含有する本来の化学実体と比較した場合に薬物の生化学的な効力および選択性に影響すると予想されない。
過去35年にわたり、代謝の速度に対する重水素置換の効果は、ごくわずかな承認された薬物について報告された(例えば、Blake, MIら、J Pharm Sci、1975、64: 367〜91; Foster、AB、Adv Drug Res 1985、14:1〜40 (「Foster」);Kushner, DJら、Can J Physiol Pharmacol 1999、79〜88; Fisher, MBら、Curr Opin Drug Discov Devel、2006、9:101〜09(「Fisher」)を参照されたい)。結果は可変であり予測不可能であった。一部の化合物について、重水素化は、インビボにおける代謝クリアランスの減少を引き起こした。他の化合物については、代謝における変化はなかった。また他の化合物は、代謝クリアランスの増加を実証した。重水素効果における可変性により、専門家は、有害な代謝を阻害するための実行可能な薬物設計戦略として重水素修飾を疑問視するかまたは退けるようになった(Fosterの35ページおよびFisherの101ページを参照されたい)。
薬物の代謝特性に対する重水素修飾の効果は、重水素原子が代謝の公知部位で組み込まれる場合でさえ予測可能ではない。重水素化薬物を実際に調製および試験することによってのみ、人は、代謝の速度がその非重水素化対応物のそれと異なるかどうか、およびどのように異なるかを決定することができる。例えば、Fukutoら(J. Med. Chem. 1991、34、2871〜76)を参照されたい。多くの薬物は、代謝が可能である複数の部位を有する。重水素置換が必要とされる部位(単数または複数)および代謝に対する効果を見るのに必要な重水素化の程度は、あるとしても、各薬物について異なる。
CH−5424802(化学的には、9−エチル−6,6−ジメチル−8−[4−(4−モルホリニル)ピペリジン−1−イル]−11−オキソ−6,11−ジヒドロ−5H−ベンゾ[b]カルバゾール−3−カルボニトリルと記載される)は、ALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)に対してインビトロおよびインビボで活性である未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の経口的に生物が利用可能な阻害剤である。クリゾチニブなど現在のALK阻害剤は、タンパク質へのそれらの結合を遮断するL1196Mを含めるゲートキーパー突然変異を持つNSCLC突然変異体に対して不十分な活性または不活性であり得る。CH−5424802は、L1196M保有のALK陽性NSCLCに対して活性であり、NSCLC患者における強力な抗癌活性を実証している。
第1/2相臨床試験においてCH−5424802で処置された患者は、グレード3の低リン血症、好中球減少症、血漿CPKレベルの増加、および高マグネシウム血症を含めて、有害作用を経験した。CH−5424802で観察された有益な効果にもかかわらず、未分化リンパ腫キナーゼの阻害におけるさらなる進歩が必要とされる。CH−5424802の重水素化誘導体は、米国特許出願公開第20120083488A1号に示されている。
CH−5424802の有益な活性にもかかわらず、前述の疾患および状態を処置するための新たな化合物が継続して必要とされる。
「処置する」という用語は、疾患(例えば、本明細書において描写されている疾患または障害)の発生または進行を減少、抑制、減弱、軽減、停止または安定化すること、疾患の重症度を小さくすること、または疾患に伴う症状を改善することを意味する。
「疾患」は、細胞、組織または臓器の正常機能を損傷または干渉する任意の状態または障害を意味する。
天然同位体存在度の一部変動が、合成において使用される化学材料の起源に依存する合成化合物中で生じることは認識されよう。したがって、CH−5424802の調製物は、本質的に、少量の重水素化アイソトポローグを含有する。この変動にもかかわらず天然に豊富で安定な水素および炭素の同位体の濃度は、本発明の化合物の安定な同位体置換の程度と比較して小さく、取るに足らない。例えば、Wada, Eら、Seikagaku、1994、66:15; Gannes, LZら、Comp Biochem Physiol Mol Integr Physiol、1998、119:725を参照されたい。
本発明の化合物において、特別な同位体として具体的に指定されていない任意の原子は、その原子の任意の安定同位体を表すと意味される。別段に明記されていない限り、位置が「H」または「水素」として具体的に指定されている場合、該位置は、その天然存在度の同位体組成で水素を有すると理解される。さらに、別段に明記されていない限り、位置が「D」または「重水素」として具体的に指定されている場合、該位置は、0.015%である重水素の天然存在度より少なくとも3000倍大きい存在度で重水素を有すると理解される(即ち、少なくとも45%の重水素組込み)。
「同位体濃縮係数」という用語は、本明細書において使用される場合、同位体存在度と特定された同位体の天然存在度との間の比を意味する。
他の実施形態において、本発明の化合物は、各々指定されている重水素原子について、少なくとも3500(各々指定されている重水素原子で52.5%の重水素組込み)、少なくとも4000(60%の重水素組込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素組込み)、少なくとも5000(75%の重水素)、少なくとも5500(82.5%の重水素組込み)、少なくとも6000(90%の重水素組込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素組込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素組込み)、少なくとも6600(99%の重水素組込み)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素組込み)の同位体濃縮係数を有する。
「アイソトポローグ」という用語は、化学構造が、本発明の特定の化合物と、その同位体組成においてだけ異なる種を指す。
「化合物」という用語は、本発明の化合物を指す場合、分子の構成原子の中で同位体変化があり得ることを除いて同一化学構造を有する分子の収集物を指す。したがって、表示されている重水素原子を含有する特別な化学構造によって表される化合物が、その構造において1つまたは複数の指定されている重水素位置で水素原子を有するアイソトポローグの量をより少なく含有することも、当業者に明らかであろう。本発明の化合物におけるこうしたアイソトポローグの相対量は、化合物を作成するのに使用される重水素化試薬の同位体純度、および化合物を調製するのに使用される様々な合成ステップにおける重水素組込みの効率を含める因子のいくつかに依存する。しかしながら、上記で説明されている通り、全体におけるこうしたアイソトポローグの相対量は、化合物の49.9%未満である。他の実施形態において、全体におけるこうしたアイソトポローグの相対量は、化合物の47.5%未満、40%未満、32.5%未満、25%未満、17.5%未満、10%未満、5%未満、3%未満、1%未満または0.5%未満である。
本発明は、本発明の化合物の塩も提供する。
本発明の化合物の塩は、酸とアミノ官能基など化合物の塩基性基との間、または塩基とカルボキシル官能基など化合物の酸性基との間で形成される。別の実施形態によると、該化合物は薬学的に許容される酸付加塩である。
「薬学的に許容される」という用語は、本明細書において使用される場合、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、過敏およびアレルギー応答などがないヒトおよび他の哺乳動物の組織と接触する使用に適当であり、妥当な利益/リスク比に相応する構成成分を指す。「薬学的に許容される塩」は、レシピエントへの投与時に、直接的または間接的のいずれかで、本発明の化合物を提供できる任意の非毒性塩を意味する。「薬学的に許容される対イオン」は、レシピエントへの投与時に塩から放出される場合に毒性ではない塩のイオン部分である。
薬学的に許容される塩を形成するのに通例用いられる酸としては、二硫化水素、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸およびリン酸などの無機酸、ならびにパラトルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、二酒石酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、ギ酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、乳酸、シュウ酸、パラ−ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸および酢酸などの有機酸、ならびに関連の無機酸および有機酸が挙げられる。こうした薬学的に許容される塩としては、したがって、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプリン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、安息香酸メチル、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酢酸フェニル、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β−ヒドロキ酪酸塩、グリコール酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩、および他の塩が挙げられる。一実施形態において、薬学的に許容される酸付加塩としては、塩酸および臭化水素酸などの鉱酸で形成されるもの、および特にマレイン酸などの有機酸で形成されるものが挙げられる。
薬学的に許容される塩は、カルボン酸官能基などの酸性官能基、および塩基を有する本発明の化合物の塩であってもよい。例示的な塩基としては、以下に限定されないが、ナトリウム、カリウムおよびリチウムを含めるアルカリ金属の水酸化物;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウムおよび亜鉛などの他の金属の水酸化物;アンモニア、有機アミン、例えば非置換またはヒドロキシル置換のモノ−、ジ−またはトリ−アルキルアミン、ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N−メチル、N−エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ−、ビス−またはトリス−(2−OH−(C1−C6)−アルキルアミン)、例えばN,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミンまたはトリ−(2−ヒドロキシエチル)アミン;N−メチル−D−グルカミン;モルホリン;チオモルホリン;ピペリジン;ピロリジン;およびアミノ酸、例えばアルギニン、およびリシンなどが挙げられる。
本発明の化合物(例えば、式Iの化合物)は、例えば重水素置換または他の結果として、不斉炭素原子を含有してよい。そのままで、本発明の化合物は、個々のエナンチオマーまたは2種のエナンチオマーの混合物のいずれかとして存在することができる。したがって、本発明の化合物は、ラセミ混合物もしくはスカレミック混合物のいずれかとして、または別の可能な立体異性体が実質的に無い個々のそれぞれの立体異性体として存在してよい。「他の立体異性体が実質的に無い」という用語は、本明細書において使用される場合、他の立体異性体が25%未満、好ましくは他の立体異性体が10%未満、より好ましくは他の立体異性体が5%未満、および最も好ましくは他の立体異性体が2%未満存在することを意味する。所定の化合物に関する個々のエナンチオマーを得るまたは合成する方法は、当技術分野において知られており、実行可能な場合、最終化合物または出発原料もしくは中間体に適用することができる。
別段に表示されていない限り、開示されている化合物は、立体化学を特定することなく構造によって名付けられるかまたは描写されており、1つまたは複数のキラル中心を有する場合、それは、該化合物の全ての可能な立体異性体を表すと理解される。
「安定な化合物」という用語は、本明細書において使用される場合、それらの製造を可能にするのに十分な安定性を持つとともに、本明細書において詳述されている目的(例えば、治療用製品への製剤化、治療用化合物の生成における使用のための中間体、分離可能または貯蔵可能な中間体化合物、治療剤に応答性の疾患または状態を処置すること)に有用である時間の十分な期間の間、化合物の保全性を維持する化合物を指す。
「D」および「d」は両方ともに重水素を指す。立体異性体は、エナンチオマーおよびジアステレオマーの両方を指す。「tert」および「t−」は各々第三級を指す。「US」はアメリカ合衆国を指す。
この明細書の全体にわたって、可変物は、一般に(例えば、「各R」)称され得るか、または詳細に(例えば、R1、R2、R3など)称され得る。別段に表示されていない限り、可変物が一般に称される場合、その特別な可変物の全ての詳細な実施形態が含まれると意味される。
治療的化合物
本発明は、式I
本発明は、式I
[式中、
各Y1は、水素または重水素であり、
各Y2は、水素または重水素であり、
各Y3は、水素または重水素であり、
各Y4は、水素または重水素であり、
各Y5は、水素または重水素であり、
各Y6は、水素または重水素であり、
各Y7は、水素または重水素であり、
各Y8は、水素または重水素であり、
各Y9は、水素または重水素であり、
各Y10は、水素または重水素であり、
各Y11は、水素または重水素であり、
各Y12は、水素または重水素であり、
Y13は、水素または重水素であり、
ただし、各Y1、各Y2、各Y3、各Y5、各Y6、各Y7、各Y8、各Y9、各Y10、各Y11、各Y12が水素であり、Y13が水素であるならば、各Y4は重水素であるという条件であり、
各Y9、各Y10、各Y11および各Y12が重水素であるならば、少なくとも1つの追加のYは重水素であるという条件である]。
一実施形態において、各Y5は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y6は水素である。この実施形態の別の態様において、各Y6は重水素である。この実施形態のより特別な一態様において、各Y6は重水素であり、各Y7は重水素であり、各Y8は重水素である。この実施形態の別のより特別な態様において、各Y6は重水素であり、各Y7は水素であり、各Y8は水素である。
一実施形態において、各Y6は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y5は水素である。
一実施形態において、各Y7は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y8は水素である。この実施形態の別の態様において、各Y8は重水素である。この実施形態のより特別な一態様において、各Y8は重水素であり、各Y5は水素であり、各Y6は水素である。
一実施形態において、各Y8は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y7は水素である。
先行する実施形態または態様のいずれか1つにおいて、Y13は、各Y8と同じである各Y7と同じである。
一実施形態において、各Y9は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y10は水素である。この実施形態の別の態様において、各Y10は重水素であり、各Y11は重水素であり、各Y12は重水素である。この実施形態の別の態様において、各Y10は重水素であり、各Y11は水素であり、各Y12は水素である。
一実施形態において、各Y10は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y9は水素である。
一実施形態において、各Y11は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y12は水素である。この実施形態の別の態様において、各Y12は重水素である。この実施形態のより特別な一態様において、各Y12は重水素であり、各Y9は水素であり、各Y10は水素である。
一実施形態において、各Y12は重水素である。この実施形態の一態様において、各Y11は水素である。
一実施形態において、各Y4は重水素である。別の実施形態において、各Y4は水素である。
一実施形態において、Y13は重水素である。別の実施形態において、Y13は水素である。
一実施形態において、式Iの化合物は、各Y1が各Y2と同じであり;各Y9が水素であり;各Y10が水素であり;各Y11が水素であり;Y12が水素であり;各Y5が各Y6と同じであり;各Y7が各Y8およびY13と同じである、表1における化合物:
一実施形態において、式Iの化合物は、各Y1は各Y2と同じであり;各Y9は重水素であり;各Y10は重水素であり;各Y11は重水素であり;Y12は重水素であり;各Y5は各Y6と同じであり;各Y7は各Y8およびY13と同じである、表2における化合物、
一実施形態において、式Iの化合物は、各Y1は各Y2と同じであり;各Y9は水素であり;各Y10は水素であり;各Y11は重水素であり;Y12は重水素であり;各Y5は各Y6と同じであり;各Y7は各Y8およびY13と同じである、表3における化合物、
一実施形態において、式Iの化合物は、各Y1は各Y2と同じであり;各Y9は重水素であり;各Y10は重水素であり;各Y11は水素であり;Y12は水素であり;各Y5は各Y6と同じであり;各Y7は各Y8およびY13と同じである、表4における化合物、
実施形態の別のセットにおいて、上記で説明されている実施形態のいずれにおいても重水素として指定されていない任意の原子は、その天然同位体存在度で存在する。
例示的な合成
式Iの化合物の合成は、当技術分野の合成化学者によって容易に達成することができる。例示的な重水素化化合物は、水素含有出発材料を置き換えるために米国特許出願公開第20100160247号に開示されている重水素保有のモルホリン誘導体などの試薬を使用する米国特許出願公開第20120083488号に開示されている経路に類似した方式で、適切に重水素化された試薬および溶媒を使用して調製することができる。スキーム1は、式Iの化合物の例示的な合成を示している。
式Iの化合物の合成は、当技術分野の合成化学者によって容易に達成することができる。例示的な重水素化化合物は、水素含有出発材料を置き換えるために米国特許出願公開第20100160247号に開示されている重水素保有のモルホリン誘導体などの試薬を使用する米国特許出願公開第20120083488号に開示されている経路に類似した方式で、適切に重水素化された試薬および溶媒を使用して調製することができる。スキーム1は、式Iの化合物の例示的な合成を示している。
各Y1および各Y2が同じである式Iの化合物は、例示的なスキーム1に示されている通りに調製することができる。化合物1は、米国特許出願公開第2009−0149465号に記載されているものと類似した方式において、t−ブトキシナトリウムなどの塩基、続いてヨウ化物C(Y1)3Iで処理することで、2が得られる。J. Med. Chem. 2011、6286〜94ページに記載されているものと類似した方式で、2をNBSで処理することにより3が得られ、3を3−シアノフェニルヒドラジンで処理することにより4が得られる。ピリジン中のトリフル酸無水物で処理することにより5が得られ、5を6(下記のスキーム2に開示されている通りに調製することができる)で処理することにより7が得られる。化合物7は、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2012、1271〜1280の記載と同様にして、(a)TIPS−アセチレン;TBAFおよび(Y3)2O;ならびにPd/C上の(Y3)2で処理することにより、Y3およびY4が同じである式Iの化合物を得ることができ、またはJ. Med. Chem. 2001、3302〜3310の記載と同様にして、(b)(Y3)3C(Y4)2MgClで処理することにより、Y3およびY4が異なってよい式Iの化合物を得ることができる。
中間体6は、8をモルホリン9で還元的アミノ化して6を得ることによって調製することができる。スキーム2における使用のために適当である化合物8および9の例としては、以下が挙げられる。
化合物8a〜cは、Concert Pharmaceuticalsの公開特許出願WO2012/119006に開示されている。化合物9aは、CDN Isotopesから市販されている。化合物9bおよび9cは、Concert Pharmaceuticalsの公開特許出願WO2009154754およびWO2009023233にそれぞれ開示されている。
同位体原子を化学構造に導入するための当技術分野において知られている標準的な合成プロトコールも使用することができる。特定の中間体は、精製(例えば、濾過、蒸留、昇華、結晶化、倍散、固相抽出およびクロマトグラフィー)の有無にかかわらず使用することができる。
該合成方法には、その上追加として、本明細書に記載されているステップの前または後のいずれかに、本発明における化合物の合成を最終的に可能にするために適当な保護基を付加または除去するステップが含まれ得る。加えて、様々な合成ステップが、所望の化合物を与えるための代替の序列または順序で実施され得る。適用可能な化合物を合成する際に有用な合成化学転換および保護基方法論(保護および脱保護)は、当技術分野において知られており、例えば、Larock R、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers (1989); Greene, TWら、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley and Sons (1999); Fieser, Lら、Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons (1994);およびPaquette、L、編集、Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons (1995)およびそれらの後続版に記載されているものが挙げられる。
本発明によって想定される置換基および可変物の組合せは、安定な化合物の形成をもたらすものだけである。
組成物
本発明は、式I(例えば、本明細書における式の任意のものを含める)の化合物、または前記化合物の薬学的に許容される塩の有効量;および薬学的に許容される担体を含むピロゲンフリー医薬組成物も提供する。担体(単数または複数)は、製剤の他の成分と適合性があるという意味において「許容」され、薬学的に許容される担体の場合において、薬物中に使用される量でそのレシピエントに有害でない。
本発明は、式I(例えば、本明細書における式の任意のものを含める)の化合物、または前記化合物の薬学的に許容される塩の有効量;および薬学的に許容される担体を含むピロゲンフリー医薬組成物も提供する。担体(単数または複数)は、製剤の他の成分と適合性があるという意味において「許容」され、薬学的に許容される担体の場合において、薬物中に使用される量でそのレシピエントに有害でない。
本発明の医薬組成物中に使用することができる薬学的に許容される担体、アジュバントおよびビヒクルとしては、これらに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、ホスフェートなどの緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または硫酸プロタミンなどの電解質、リン酸水素二ナトリウム、リン酸一水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
必要とされるならば、医薬組成物における本発明の化合物の可溶性および生物学的利用能は、当技術分野においてよく知られている方法によって増強することができる。1つの方法としては、製剤における脂質賦形剤の使用が挙げられる。「Oral Lipid-Based Formulations: Enhancing the Bioavailability of Poorly Water-Soluble Drugs (Drugs and the Pharmaceutical Sciences)」、David J. Hauss、編集、Informa Healthcare、2007;および「Role of Lipid Excipients in Modifying Oral and Parenteral Drug Delivery: Basic Principles and Biological Examples」、Kishor M. Wasan、編集、Wiley-Interscience、2006を参照されたい。
生物学的利用能を増強する別の公知方法は、LUTROL(商標)およびPLURONIC(商標)(BASF Corporation)などのポロキサマー、またはエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマーとともに任意選択により製剤化された本発明の化合物の非晶質形態の使用である。合衆国特許第7,014,866号;および合衆国特許公報第20060094744号および同20060079502号を参照されたい。
本発明の医薬組成物としては、経口、直腸、経鼻、局所的(頬側および舌下を含める)、腟内または腸管外(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を含める)の投与に適当なものが挙げられる。特定の実施形態において、本発明における式の化合物は、経皮投与される(例えば、経皮パッチまたはイオン導入技法を使用する)。他の製剤は、好都合には、単位剤形中、例えば錠剤、徐放性カプセル剤、およびリポソーム剤中に存在することができ、薬学の当技術分野においてよく知られている任意の方法によって調製することができる。例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、Lippincott Williams & Wilkins、Baltimore、MD (第20版、2000)を参照されたい。
こうした調製方法には、1種または複数の副成分を構成する担体などの成分を、投与されるべき分子との会合に導くステップが含まれる。一般に、該組成物は、液体担体、リポソームもしくは微粉化固体担体または両方とともに、活性成分を会合に均一および密接に導くこと、ならびに次いで、必要ならば製品を成形することによって調製される。
特定の実施形態において、該化合物は経口投与される。経口投与に適当な本発明の組成物は、各々が所定量の活性成分を含有するカプセル剤、サシェ剤もしくは錠剤などの個別単位として;散剤もしくは顆粒剤;水性液体もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤;水中油型液体乳剤;油中水型液体乳剤;リポソーム剤中に充填されて;またはボーラス剤などとして存在することができる。軟ゼラチンカプセルは、有益には化合物吸収速度を増加させることができるこうした懸濁剤を含有するのに有用であり得る。
経口使用のための錠剤の場合において、通例使用される担体としては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も典型的に添加される。カプセル形態における経口投与のために、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液が経口投与される場合、活性成分は、乳化剤および懸濁剤と組み合わされる。所望であれば、特定の甘味剤および/または香味剤および/または着色剤を添加することができる。
経口投与に適当な組成物としては、香味ベース、通常ショ糖およびアカシアまたはトラガカント中に該成分を含むドロップ剤;ならびにゼラチンおよびグリセリン、またはショ糖およびアカシアなどの不活性ベース中に該活性成分を含む芳香錠が挙げられる。
非経口投与に適当な組成物としては、製剤を目的のレシピエントの血液と等張にする抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬および溶質を含有することができる水性および非水性の滅菌注射液剤;ならびに懸濁剤および増粘化剤が含まれる得る水性および非水性の滅菌懸濁剤が挙げられる。該製剤は、単位用量または多用量の容器、例えば、密封されたアンプルおよびバイアル中に存在することができ、滅菌液体担体、例えば注射用には水を使用直前に添加することだけを必要とする凍結乾燥させた(凍結乾燥)状態で貯蔵することができる。即座の注射液剤および懸濁剤は、滅菌の粉末、顆粒および錠剤から調製することができる。
こうした注射液剤は、例えば、滅菌の注射可能な水性または油性の懸濁液の形態であってよい。この懸濁液は、適当な分散剤または湿潤剤(例えば、Tween80など)および懸濁剤を使用する、当技術分野において知られている技法に従って製剤化することができる。滅菌の注射可能調製物は、非毒性の腸管外で許容される希釈剤または溶媒中の滅菌の注射可能な溶液または懸濁液、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液としてであってもよい。用いることができる許容されるビヒクルおよび溶媒の中に、マンニトール、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌の固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来から用いられている。この目的のために、合成のモノまたはジグリセリドを含めて任意の無刺激性固定油が用いられ得る。オレイン酸などの脂肪酸およびそのグリセリド誘導体は、特にそれらのポリオキシエチル化されたバージョンにおけるオリーブ油またはヒマシ油などの天然型の薬学的に許容される油のように、注射可能物の調製において有用である。これらの油溶液または懸濁液は、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤を含有することもできる。
本発明の医薬組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与することができる。これらの組成物は、本発明の化合物と、室温では固体であるが直腸温では液体である適当な非刺激性賦形剤とを混合することによって調製することができ、そのため、活性構成成分を放出する直腸中で溶融する。こうした材料としては、これらに限定されないが、カカオ脂、蜜ワックスおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の医薬組成物は、経鼻のエアロゾルまたは吸入によって投与することができる。こうした組成物は、医薬製剤化の当技術分野においてよく知られている技法に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の適当な防腐薬、生物学的利用能を増強する吸収促進剤、フッ化炭素、および/または当技術分野において知られている他の可溶化剤もしくは分散剤を用いて生理食塩水中の溶液として調製することができる。例えば、Alexza Molecular Delivery Corporationへ譲渡されたRabinowitz JDおよびZaffaroni AC、米国特許第6,803,031号を参照されたい。
本発明の医薬組成物の局所投与は、所望の処置が、局所適用によって容易にアクセス可能な領域または器官に関与する場合に、特に有用である。皮膚に局所的な局所適用のために、該医薬組成物は、担体中に懸濁または溶解させた活性構成成分を含有する適当な軟膏とともに製剤化されるべきである。本発明の化合物の局所投与のための担体としては、これらに限定されないが、鉱物油、液体石油、白色石油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が挙げられる。別法として、該医薬組成物は、担体中に懸濁または溶解させた活性化合物を含有する適当なローションまたはクリームとともに製剤化することができる。適当な担体としては、これらに限定されないが、鉱物油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられる。本発明の医薬組成物は、肛門坐剤製剤によって、または適当な浣腸製剤中で下部腸管に局所的に適用することもできる。局所経皮パッチおよびイオン導入投与も、本発明に含まれる。
対象治療薬の適用が局所的であることで、関心対象の部位で投与され得る。注射、カテーテルの使用、トロカール、プロジェクタイル、プルロニックゲル、ステント、持続性薬物放出ポリマー、または内部アクセスを提供する他のデバイスなど様々な技法が、関心対象の部位で対象組成物を提供するために使用され得る。
したがって、なお別の実施形態によると、本発明の化合物は、プロテーゼ、人工弁、血管移植片、ステントまたはカテーテルなどの移植可能な医療デバイスをコーティングするための組成物に組み込むことができる。適当なコーティング材およびコーティングされた移植可能なデバイスの一般調製は当技術分野において知られており、米国特許第6,099,562号;同5,886,026号;および同5,304,121号に例示されている。コーティング材は、ヒドロゲルポリマー、ポリメチルジシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸、エチレンビニルアセテート、およびそれらの混合物など典型的生体適合性ポリマー材料である。コーティング材は、任意選択により、フルオロシリコーン、多糖類、ポリエチレングリコール、リン脂質またはそれらの組合せの適当なトップコートによってさらに覆われることで、該組成物における制御放出特徴を付与することができる。侵襲性デバイスのコーティング材は、それらの用語が本明細書において使用される場合、薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルの定義内に含まれるべきである。
別の実施形態に従って、本発明は、移植可能な医療デバイスをコーティングする方法であって、前記デバイスと上に記載されているコーティング組成物とを接触させるステップを含む方法を提供する。該デバイスのコーティングが哺乳動物への移植より前に生じることは、当業者には明白であろう。
別の実施形態に従って、本発明は、移植可能な薬物放出デバイスを含浸させる方法であって、前記薬物放出デバイスと本発明の化合物または組成物とを接触させるステップを含む方法を提供する。移植可能な薬物放出デバイスとしては、これらに限定されないが、生分解性のポリマーカプセルまたはビュレット、非分解性の拡散性ポリマーカプセル、および生分解性ポリマーウエハが挙げられる。
別の実施形態に従って、本発明は、本発明の化合物または化合物を含む組成物でコーティングされた移植可能な医療デバイスであって、前記化合物が治療的に活性である移植可能な医療デバイスを提供する。
別の実施形態に従って、本発明は、本発明の化合物または化合物を含む組成物を含浸または含有する移植可能な薬物放出デバイスであって、前記化合物が前記デバイスから放出されるとともに治療的に活性である移植可能な薬物放出デバイスを提供する。
対象からの切除により臓器または組織がアクセス可能である場合、こうした臓器または組織は、本発明の組成物を含有する媒体中に浸すことができるか、本発明の組成物は臓器に塗ることができるか、または本発明の組成物は任意の他の好都合な方法で適用することができる。
別の実施形態において、本発明の組成物は、さらに、第2の治療剤を含む。第2の治療剤は、CH−5424802と同じ作用機序を有する化合物とともに投与される場合に有利な特性を有するまたは実証することが知られている任意の化合物または治療剤から選択することができる。好ましくは、第2の治療剤は、NSCLCから選択される疾患または状態の処置において有用な薬剤である。
別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物と上に記載されている第2の治療剤の任意のものの1種または複数との別々の剤形を提供し、ここで、該化合物および第2の治療剤は互いに関連している。「互いに関連している」という用語は、本明細書において使用される場合、別々の剤形は一緒に販売および(互いに24時間未満内に、連続して、または同時に)投与されると意図されていることが容易に明らかとなるように別々の剤形が一緒にパッケージされるか、またはそうでなければ互いに付着されることを意味する。
本発明の医薬組成物において、本発明の化合物は有効量で存在する。本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、適正な投薬レジメンにおいて投与される場合に標的障害を処置するのに十分である量を指す。
動物およびヒトに関する投与量の相互関係(体表の平方メートル当たりのミリグラムに基づく)は、Freireichら、Cancer Chemother. Rep、1966、50: 219に記載されている。体表面積は、対象の高さおよび体重からおおよそ決定することができる。例えば、Scientific Tables、Geigy Pharmaceuticals、Ardsley、N.Y.、1970、537を参照されたい。
一実施形態において、本発明の化合物の有効量は、1回の処置につき約2mgから8000mgの範囲であってよい。より具体的な実施形態において、該範囲は、約20mgから4000mg、または約40mgから1600mg、または1回の処置につき約100mgから800mg、または1回の処置につき約200mgから500mgである。処置は、典型的に、1日1回または2回投与される。
有効量は、当業者によって認識されている通り、処置される疾患、疾患の重症度、投与の経路、対象の性別、年齢および全般的な健康状態、賦形剤用法、他の薬剤の使用など他の治療的処置との共用法の可能性、および処置する医師の判断に依存して変動することもある。例えば、有効量を選択するためのガイダンスは、CH−5424802に関する処方情報を参照することによって決定することができる。
第2の治療剤を含む医薬組成物について、第2の治療剤の有効量は、その薬剤だけを使用する単剤治療レジメにおいて正常に利用される投与量の約20%から100%の間である。好ましくは、有効量は、通常の単剤治療用量の約70%から100%の間である。これらの第2の治療剤の通常の単剤治療投与量は、当技術分野においてよく知られている。例えば、文献の各々を参照によりそれらの全体を本明細書に組み込む、Wellsら編集、Pharmacotherapy Handbook、第2版、Appleton and Lange、Stamford、Conn. (2000); PDR Pharmacopoeia、Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000、Deluxe Edition、Tarascon Publishing、Loma Linda、Calif. (2000)を参照されたい。
上記で参照されている第2の治療剤の一部は、本発明の化合物と相乗的に作用することが予想される。これが生じる場合、それは、第2の治療剤および/または本発明の化合物の有効投与量が、単剤治療において必要とされるものから低減されることを可能にする。これは、第2の治療剤もしくは本発明の化合物のいずれかの有毒な副作用を最小化するという利点、効力における相乗的な改善、投与もしくは使用の簡便さの改善、および/または化合物の調製もしくは製剤化の全体的な費用の低減を有する。
処置の方法
一実施形態において、本発明は、本明細書における式Iの1種または複数の化合物またはその薬学的に許容される塩と細胞とを接触させることを含む、細胞における未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の活性をモジュレートする方法を提供する。
一実施形態において、本発明は、本明細書における式Iの1種または複数の化合物またはその薬学的に許容される塩と細胞とを接触させることを含む、細胞における未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の活性をモジュレートする方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、本明細書における式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と細胞とを接触させることを含む、細胞におけるALKを阻害する方法を提供する。
別の実施形態によると、本発明は、本発明の化合物または組成物の有効量を対象に投与するステップを含む、それを必要とする対象においてCH−5424802によって有益に処置される疾患を処置する方法を提供する。一実施形態において、対象は、こうした処置を必要とする患者である。
一実施形態において、本発明の方法は、それを必要とする対象においてNSCLCを処置するのに使用される。
こうした処置の必要がある対象を同定することは、対象または医療専門家の判断であってよく、主観的(例えば意見)または客観的(例えば、試験または診断の方法によって測定可能)であってよい。
別の実施形態において、処置の上記方法のいずれもが、それを必要とする対象に1種または複数の第2の治療剤を同時投与するさらなるステップを含む。第2の治療剤の選択は、CH−5424802との同時投与に有用であると知られている任意の第2の治療剤からすることができる。第2の治療剤の選択は、処置されるべき特別な疾患または状態にも依存性である。本発明の方法において用いることができる第2の治療剤の例は、本発明の化合物および第2の治療剤を含む組合せ組成物における使用のために上記で説明されたものである。
特に、本発明の組合せ治療には、NSCLCの処置のために、それを必要とする対象に式Iの化合物および第2の治療剤を同時投与することが含まれる。
「同時投与する」という用語は、本明細書で使用される場合、第2の治療剤が、本発明の化合物と一緒に、単一剤形の一部として(本発明の化合物および上記されている通りの第2の治療剤を含む、本発明の組成物など)、または別々の複数の剤形として投与することができることを意味する。別法として、追加の薬剤は、本発明の化合物の投与より前に、それと連続して、またはそれに続いて投与することができる。こうした組合せ治療処置において、本発明の化合物および第2の治療剤(単数または複数)の両方は、従来の方法によって投与される。対象に対する、本発明の化合物および第2の治療剤の両方を含む本発明の組成物の投与は、処置のクール中における別の時間での前記対象に対する同じ治療剤、任意の他の第2の治療剤または本発明の任意の化合物の別々の投与を排除しない。
これらの第2の治療剤の有効量は当業者によく知られており、投薬するためのガイダンスは、本明細書において参照されている特許および公開特許出願において、ならびにWellsら編集、Pharmacotherapy Handbook、第2版、Appleton and Lange、Stamford、Conn. (2000);PDR Pharmacopoeia、Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000、Deluxe Edition、Tarascon Publishing、Loma Linda、Calif. (2000)、および他の医学教科書において見ることができる。しかしながら、第2の治療剤の最適な有効量範囲を決定することは、十分熟練技術者の権限内である。
本発明の一実施形態において、第2の治療剤が対象に投与される場合、本発明の化合物の有効量は、第2の治療剤が投与されない場合のその有効量未満である。別の実施形態において、第2の治療剤の有効量は、本発明の化合物が投与されない場合のその有効量未満である。この方法において、いずれかの薬剤の高用量に伴う所望でない副作用は最小化され得る。他の潜在的利点(限定せずに、投薬レジメンの改善および/または薬物コストの低減が挙げられる)は当業者に明らかであろう。
なお別の態様において、本発明は、式Iの化合物を、単独でまたは上に記載されている第2の治療剤の1種もしくは複数と一緒に、薬物の製造において、単一の組成物または別々の剤形のいずれかとして、上記に説明されている疾患、障害または症状を対象において処置するために使用することを提供する。本発明の別の態様は、本明細書において描写されているその疾患、障害または症状を対象において処置する際の使用のための式Iの化合物である。
代謝安定性の評価
特定のインビトロ肝代謝研究が、以下の文献において以前に記載されており、これらの各々は、本明細書においてそれらの全体を組み込む:Obach, RS、Drug Metab Disp、1999、27:1350;Houston, JBら、Drug Metab Rev、1997、29:891;Houston, JB、Biochem Pharmacol、1994、47:1469;Iwatsubo, Tら、Pharmacol Ther、1997、73:147;およびLave, Tら、Pharm Res、1997、14:152。
特定のインビトロ肝代謝研究が、以下の文献において以前に記載されており、これらの各々は、本明細書においてそれらの全体を組み込む:Obach, RS、Drug Metab Disp、1999、27:1350;Houston, JBら、Drug Metab Rev、1997、29:891;Houston, JB、Biochem Pharmacol、1994、47:1469;Iwatsubo, Tら、Pharmacol Ther、1997、73:147;およびLave, Tら、Pharm Res、1997、14:152。
ミクロソームアッセイ:プールされた肝ミクロソームインキュベーションを使用し、式Iの化合物の代謝安定性を試験する。フルスキャンLC−MS分析を次いで実施することで、主要な代謝物を検出する。HPLC−MS(またはMS/MS)検出を使用し、プールされたヒト肝ミクロソームに曝露された試験化合物の試料を分析する。代謝安定性を決定するため、多重反応モニタリング(MRM)を使用して、試験化合物の消失を測定する。代謝物検出のため、Q1フルスキャンをサーベイスキャンとして使用して、主要な代謝物を検出する。
実験手順:ヒト肝ミクロソームを市販供給源(例えば、Absorption Systems L.P.(Exton、PA))から得る。インキュベーション混合物は、以下の通りに調製する。
反応混合物組成
肝ミクロソーム 1.0mg/mL
NADPH 1mM
リン酸カリウム、pH7.4 100mM
塩化マグネシウム 10mM
試験化合物 1μm
反応混合物組成
肝ミクロソーム 1.0mg/mL
NADPH 1mM
リン酸カリウム、pH7.4 100mM
塩化マグネシウム 10mM
試験化合物 1μm
肝ミクロソームを用いる試験化合物のインキュベーション:補因子を引いた反応混合物を調製する。反応混合物のアリコット(補因子なし)を振盪する水浴中にて37℃で3分間インキュベートする。反応混合物の別のアリコットを陰性対照として調製する。試験化合物を、反応混合物および陰性対照の両方の中へ、1μmの最終濃度で添加する。反応混合物のアリコットを、ブランク対照として、単純有機溶媒の添加(試験化合物ではない)によって調製する。補因子の添加(陰性対照中にではない)によって該反応を開始し、次いで、振盪する水浴中にて37℃でインキュベートする。アリコット(200μL)をトリプリケートで複数の時点(例えば、0分、15分、30分、60分および120分)に取り出し、800μLの氷冷50/50アセトニトリル/dH2Oと合わせることで反応を終わらせる。陽性対照、テストステロンおよびプロプラノロールならびにCH−5424802を、各々、別々の反応において試験化合物と同時に実行する。
LC−MS(またはMS/MS)を使用し、全ての試料を分析する。代謝安定性にはLC−MRM−MS/MS方法を使用する。その上、Q1フルスキャンLC−MS方法をブランクマトリックスおよび試験化合物インキュベーション試料に実施する。Q1スキャンは、可能な代謝物を表し得る任意の試料の独特のピークを同定するためのサーベイスキャンとして働く。これらの潜在的な代謝物の質量は、Q1スキャンから決定することができる。
さらに記載することなく、当業者は前述の記載および例示的な実施例を使用して、本発明の化合物を作製および利用し、請求されている方法を実施することができるであろう。前述の考察および実施例は、特定の好ましい実施形態の詳細な記述を単に提示するものであると理解されるべきである。様々な改変物および同等物が本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく作製され得ることは、当業者に明らかであろう。上記で考察または引用されている全ての特許、学術論文および他の文献を参照により本明細書に組み込む。
Claims (21)
- 式I
[式中、
各Y1は、水素または重水素であり、
各Y2は、水素または重水素であり、
各Y3は、水素または重水素であり、
各Y4は、水素または重水素であり、
各Y5は、水素または重水素であり、
各Y6は、水素または重水素であり、
各Y7は、水素または重水素であり、
各Y8は、水素または重水素であり、
各Y9は、水素または重水素であり、
各Y10は、水素または重水素であり、
各Y11は、水素または重水素であり、
各Y12は、水素または重水素であり、
Y13は、水素または重水素であり、
ただし、各Y1、各Y2、各Y3、各Y5、各Y6、各Y7、各Y8、各Y9、各Y10、各Y11、各Y12が水素であり、Y13が水素であるならば、各Y4は重水素であるという条件であり、
各Y9、各Y10、各Y11および各Y12が重水素であるならば、少なくとも1つの追加のYは重水素であるという条件である]。 - 各Y5が重水素であり、各Y6が重水素である、請求項1に記載の化合物。
- 各Y5が水素であり、各Y6が水素である、請求項1に記載の化合物。
- 各Y7が重水素であり、各Y8が重水素である、請求項1、2または3に記載の化合物。
- 各Y7が水素であり、各Y8が水素である、請求項1、2または3に記載の化合物。
- Y13が、各Y8と同じである各Y7と同じである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
- 各Y9が重水素であり、各Y10が重水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
- 各Y9が水素であり、各Y10が水素である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
- 各Y11が重水素であり、各Y12が重水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
- 各Y11が水素であり、各Y12が水素である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
- 各Y4が重水素であり、Y13が重水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
- 各Y4が水素であり、Y13が水素である、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
- 重水素として指定されていない任意の原子が、その天然同位体存在度で存在する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
- a.先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および
b.薬学的に許容される担体
を含む、医薬組成物。 - 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と細胞とを接触させることを含む、細胞における未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の活性をモジュレートする方法。
- 請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と細胞とを接触させることを含む、細胞におけるALKを阻害する方法である、請求項19に記載の方法。
- 請求項18に記載の組成物を患者に投与するステップを含む、こうした処置を必要とする患者におけるNSCLCを処置する方法。
Applications Claiming Priority (7)
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US61/739,892 | 2012-12-20 | ||
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US61/750,646 | 2013-01-09 | ||
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