JP2016225922A - 無線通信システム及び方法 - Google Patents

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啓佑 小西
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Abstract

【課題】複数の映像投影装置に対し、リアルタイムに映像データを配信できるとともに、各映像投影装置が映像を再生・投影する時刻を同期させることができる無線通信システム及び方法を提供する。【解決手段】映像配信装置10は、高速な近距離無線通信を使用して、マルチホップ転送により映像データを映像配信装置10から各映像投影装置20A〜20Cに配信するための無線通信部13を備え、無線通信部13は、映像データが無線通信部13から送信されてから各映像投影装置20A〜20Cに受信されるまでの転送遅延時間を算出する遅延時間算出手段16,18と、転送遅延時間に基づいて、無線通信部13が各映像投影装置20A〜20Cに映像データを配信するタイミングを決定する配信タイミング決定手段16,17と、転送遅延時間の情報を含む遅延時間データを映像データに付与する遅延時間付与手段19とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システム及び方法に関し、特にマルチプロジェクションシステムに適用される無線通信システム及び方法に関する。
従来より、複数の映像投影装置を使用し、それらから出力される映像を合成することで、訴求力があるとともに臨場感に溢れた1つの大きな画面サイズの表示画面を形成する技術が知られている。その代表例の1つとしてマルチプロジェクションシステムがある。
マルチプロジェクションシステムは、映像配信装置から配信される映像データを複数の領域に分割し、分割した映像データを映像投影装置としてのプロジェクタを複数台用いて連結させる。
現状のマルチプロジェクションシステムでは、映像配信装置は、各映像投影装置とHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)などの有線ケーブルにより接続されて、映像投影装置に映像を配信している場合がほとんどである。
一方、無線通信を使用して映像を配信する技術が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、ホームシアターなどで無線通信を使用して、映像及び音声データを複数の装置で再生する場合に、再送による転送遅れなどにより再生のタイミングがずれてしまう問題が指摘されている。特許文献1には、この問題を解決する方法として、映像再生にかかる時間をオフセット時間として他の装置に転送することが開示されている。
特許文献1に開示された方法によれば、送信側では映像再生を遅延させるオフセット時間を算出し、算出したオフセット時間を付与した映像データを無線伝送するようになっている。受信側では受信した映像データをバッファリングしてオフセット時間だけ待機した後、映像データを再生するようになっている。
特許文献2には、複数の利用者がマルチプレイゲームや、映像教材を端末間で送受信する場合において、送信側と受信側の再生時刻を同期させる方法が開示されている。具体的には、受信側の端末がコンテンツデータを受信してから再生までに要する時間と、端末間の送受信時間を遅延時間とし、両時間を加算することにより再生時刻を同期させている。特許文献2によれば、端末間でコマンド送受信した際にかかる時間の半分を、端末間の転送による遅延時間としている。
しかしながら、IEEE802.11無線通信規格で定められている無線通信手段で2.4/5GHz帯を使用する無線LAN(Local Area Network)では、電波が最大で100m程度放射される。このため、同システム内の他端末や、他の無線LAN通信システムと電波干渉が生じてしまう。これにより、映像データが正しく表示されないという問題や、リアルタイムな映像配信ができないといった問題が発生すると考えられる。
この無線通信特有の問題を回避するために、無線LANではなく、ミリ波帯(60GHz帯)を使用して無線通信するWiGig(登録商標)(Wireless Gigabit)/IEEE802.11adを無線通信手段として適用することが考えられる。
ミリ波無線通信は、60GHz帯を使用するため、一般的に普及している無線LANが使用する2.4/5GHz帯の無線通信と電波干渉が生じない。また、ミリ波無線通信は、電波放射の指向性が強く、通信可能最大距離が約10mである。これは、2.4/5GHz帯を使用する無線通信と比較して信号減衰比率が大きいためである(信号減衰比率は通信周波数の2乗に比例する)。よって、同じマルチプロジェクションシステム内の他のミリ波無線通信との電波干渉も最小限にできる。ゆえに、通信スループット値が電波干渉により小さくなることはなく、映像データをリアルタイムに無線通信により配信することが可能になる。
しかしながら、既に述べたようにミリ波無線通信の通信可能最大距離は約10mである。このため、特許文献1,2に開示されたような無線伝送装置と無線端末装置の構成を映像配信装置と複数の映像投影装置に適用した場合には、1つの映像配信装置からの電波が全ての映像投影装置に届かず、映像配信できない映像投影装置ができてしまう可能性がある。
また、ミリ波無線通信に限らず無線LANにおいても生じる問題であるが、各映像投影装置による映像データの再生時刻にずれが生じ、視聴者にコンテンツ内容を正しく伝えることができなくなる可能性がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、複数の映像投影装置に対し、リアルタイムに映像データを配信できるとともに、各映像投影装置が映像を再生・投影する時刻を同期させることができる無線通信システム及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る無線通信システムは、映像配信装置から複数の映像データを複数の映像投影装置にリアルタイムに配信する無線通信システムにおいて、前記映像配信装置及び各前記映像投影装置は、高速な近距離無線通信を使用して、マルチホップ転送により映像データを前記映像配信装置から前記各映像投影装置に配信するための無線通信部をそれぞれ備え、前記映像配信装置の無線通信部は、映像データが前記映像配信装置の前記無線通信部から送信されてから前記各映像投影装置に受信されるまでの転送遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、前記転送遅延時間に基づいて、前記映像配信装置の前記無線通信部が前記各映像投影装置に映像データを配信するタイミングを決定する配信タイミング決定手段と、前記各映像投影装置における映像データの再生時刻を同期させるために、前記転送遅延時間の情報を含む遅延時間データを映像データに付与する遅延時間付与手段と、を有することを特徴とする。
本発明は、複数の映像投影装置に対し、リアルタイムに映像データを配信できるとともに、各映像投影装置が映像を再生・投影する時刻を同期させることができる無線通信システム及び方法を提供する。
本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムとしてのマルチプロジェクションシステムの構成を示す概略図である。 図1の映像配信装置及び映像投影装置のハードウェア構成図である。 図1の映像配信装置の各機能を示す機能ブロック図である。 図1の映像配信装置から各映像投影装置を宛先として送信される無線パケットのフォーマットを示す図である。 図1の映像投影装置の各機能を示す機能ブロック図である。 図1の映像配信装置の処理内容を示すフローチャートである。 図1の映像投影装置の処理内容を示すフローチャートである。 図1の映像配信装置においてフレームレートや圧縮率を適時計算する場合の処理内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る無線通信システムとしてのマルチプロジェクションシステムの構成を示す概略図である。 図9の映像配信装置の処理内容を示すフローチャートである。 図9の映像投影装置の処理内容を示すフローチャートである。 図9の外部時刻サーバの処理内容を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る無線通信システム及び方法の実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、映像配信装置と複数の映像投影装置から成るマルチプロジェクションシステムにおいて、コンテンツデータを無線通信により配信する場合の時刻同期方法に関するものである。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムとしてのマルチプロジェクションシステム1の構成を示す概略図である。本実施形態のマルチプロジェクションシステム1は、1つの映像配信装置10と、複数の映像投影装置20A〜20Cと、を含み、映像配信装置10から複数の映像データを各映像投影装置20A〜20Cにリアルタイムに配信するものである。これらの装置間では、無線通信により通信が行われている。なお、以降では、映像配信装置と各映像投影装置を「無線通信端末」ともいう。
本実施形態においては、従来の無線LANに変わる無線通信方法として、高速で、かつ無線LANと異なる通信周波数を使用する無線通信方法であるミリ波無線通信(WiGig(登録商標)/IEEE802.11ad)を使用している。
ミリ波無線通信は、通信可能最大距離が約10mに限定される高速な近距離無線通信であり、人体により電波が吸収される特性がある。このため、本実施形態においては、無線通信端末としての映像投影装置20A〜20C間でマルチホップ転送が行われる構成になっている。
図1は、映像配信装置10が、映像投影装置20A、映像投影装置20B、映像投影装置20Cの順番で、映像(1),(2),(3)を無線転送する様子を示している。なお、システム全体の通信遅延時間を短くするために、これらの映像データは、ホッピング回数が多い映像投影装置から順に無線転送されることが望ましい。
なお、図1においては、映像投影装置の個数を3つとしているが、本発明はこれに限定されず、映像投影装置の個数は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。また、上記はマルチプロジェクションシステムの一例であり、例えば、複数の映像データを連結する必要のないシステムも有り得る。
図2を用いて、本実施形態のハードウェア構成を説明する。なお、図2は、映像配信装置10及び映像投影装置20A〜20Cのハードウェア構成図である。映像配信装置と映像投影装置のハードウェア構成は同様であるため、以下では映像配信装置10についてのみ説明する。
図2に示されているように、映像配信装置10は、CPU101、ROM102、RAM103、HDD104、HDC(Hard Disk Controller)105、ディスプレイ106、無線通信回路107、アンテナ107aを備える。
さらに、映像配信装置10は、キーボード108、マウス109、記録メディア110、メディアドライブ111、マイク112、スピーカ113、GPU(Graphics Processing Unit)114、及びバスライン120を備える。
バスライン120は、上記各部を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等から成る。
CPU101は、映像配信装置10全体の動作を制御するようになっている。ROM102は、CPU101の駆動に用いられるIPL等のプログラムを記憶している。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。
HDD104は、プログラム等の各種データを記憶している。HDC105は、CPU101の制御にしたがってHDD104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するようになっている。
メディアドライブ111は、フラッシュメモリ等の記録メディア110に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するようになっている。ディスプレイ106は、各種情報を表示するようになっている。
無線通信回路107は、アンテナ107aを利用した高速な近距離無線通信を行うようになっている。
図3に、映像配信装置10の詳細な機能構成を示す。映像配信装置10は、図2に示したCPU101等のハードウェア構成、及び、CPU101等により実行されるステップを含むプログラムによって、図3に示す各機能構成を有する。具体的には、映像配信装置10は、符号化部11、操作部12、及び無線通信部13を備える。
符号化部11は、入力データとしての映像データに対して、JPEGやMPEG方式に代表される任意のフォーマット・圧縮率・フレームレートでエンコード処理を行うようになっている。例えば、符号化部11は、入力された映像データを映像投影装置の台数分の複数の領域に分割し、分割した映像データのそれぞれから映像フレームを生成するようになっている。なお、符号化部11のエンコード処理におけるフレームレートは、ユーザの操作部12の操作により設定されたものでもよく、あるいは、後述する処理(図8)によって設定されたものであってもよい。
なお、映像データの1映像フレームは、フォーマットや圧縮率によって、数十KByteから数MByteのサイズがある。しかしながら、1無線パケットで送信できるデータ量は、高々数KByteである。このため、符号化部11は、1映像フレーム分の映像データを数十無線パケット〜数千無線パケットに分割するようになっている。
操作部12は、キーボード108やマウス109などを用いたユーザの操作入力を受け付ける処理を行うようになっている。
無線通信部13は、高速な近距離無線通信を使用して、マルチホップ転送により映像データを映像配信装置10から各映像投影装置20A〜20Cに配信するものである。具体的には、無線通信部13は、無線パケット通信部14、タイマ15、基準遅延時間計測部16、オフセット時間算出部17、遅延時間算出部18、及び遅延時間付与部19を備える。
なお、基準遅延時間計測部16及び遅延時間算出部18は、遅延時間算出手段を構成する。また、基準遅延時間計測部16及びオフセット時間算出部17は、配信タイミング決定手段を構成する。また、基準遅延時間計測部16は、基準遅延時間計測手段を構成する。また、遅延時間付与部19は、遅延時間付与手段を構成する。
無線パケット通信部14は、ビーコンフレーム(ビーコン信号)や無線パケットの変復調処理、送受信処理、電波環境の検出、無線データレートの制御などを行うようになっている。
また、無線パケット通信部14は、後述するオフセット時間算出部17で算出されるオフセット時間分だけ待機して、各映像投影装置20A〜20C宛に映像データを配信するようになっている。
また、無線パケット通信部14は、テスト用の映像フレームとしての所定のテストデータを、各映像投影装置20A〜20Cの後述する無線通信部21に順番に送信できるようになっている。
また、無線パケット通信部14は、タイマ15の時刻情報としてのPCR(Program Clock Reference)値を無線パケットに付与して各映像投影装置20A〜20Cに周期的に送信するようになっていてもよい。
基準遅延時間計測部16は、無線パケット通信部14から各映像投影装置を宛先としてテストデータが送信されてから、当該テストデータが各映像投影装置の無線通信部21から無線パケット通信部14に返信されるまでにかかる時間を計測するようになっている。基準遅延時間計測部16は、上記時間(以下、「基準遅延時間」という)を、タイマ15の時刻を基準として計測する。
図1の構成においては、映像配信装置10が映像投影装置20Bを宛先としてテストデータを送信した場合には、テストデータは映像投影装置20Aに受信された後、映像投影装置20Aから映像投影装置20Bに転送される。そして、映像投影装置20Bは、当該テストデータを映像投影装置20Aに返信する。さらに、映像投影装置20Aは当該テストデータを映像配信装置10に返信する。
ここで、映像配信装置10がテストデータを送信した時刻をT0とし、映像投影装置20Bから当該テストデータが映像配信装置10に返信された時刻をTBとすれば、基準遅延時間はTB−T0で与えられる。同様に、映像配信装置10と映像投影装置20Aでは、基準遅延時間はTA−T0となり、映像配信装置10と映像投影装置20Cでは、基準遅延時間はTC−T0と表される。
オフセット時間算出部17は、基準遅延時間計測部16により計測された基準遅延時間に基づいて、映像配信装置10が各映像投影装置宛に映像データを配信するタイミングを決定するようになっている。具体的には、オフセット時間算出部17は、映像配信装置10が各映像投影装置宛に映像データを配信する際の待機時間としてのオフセット時間を算出し、無線パケット通信部14に設定するようになっている。
ここで、映像配信装置10から映像投影装置20Aにテストデータが無線転送される転送時間をt1とする。同様に、映像投影装置20Aから映像投影装置20Bにテストデータが無線転送される転送時間をt2、映像投影装置20Bから映像投影装置20Cにテストデータが無線転送される転送時間をt3とする。なお、以降では、転送時間t1,t2,t3を「基準転送時間」ともいう。
例えば、基準遅延時間計測部16により計測された基準遅延時間に基づけば、t1=(TA−T0)/2、t1+t2=(TB−T0)/2、t1+t2+t3=(TC−T0)/2となる。つまり、t2=(TB−TA)/2、t3=(TC−TB)/2である。
ここで、オフセット時間は、映像配信装置10からのホッピング回数が最も多い映像投影装置20Cの再生時刻を基準とする。なお、配信される全ての映像データ及びテストデータは、映像配信装置10と映像投影装置20A間を必ず転送されるため、オフセット時間に基準転送時間t1を含む必要はない。
具体的には、配信先が映像投影装置20Cの場合のオフセット時間を0とすると、配信先が映像投影装置20Bの場合のオフセット時間はt3となる。また、配信先が映像投影装置20Aの場合のオフセット時間はt2+t3となる。
これにより、ホッピング回数が多い映像投影装置宛の映像データを無線パケット通信部14から優先的に送信することが可能になり、システム全体の通信遅延時間を短くすることができる。
上述のように、基準転送時間t1〜t3は、テストデータによって計測された転送時間である。しかしながら、実際の映像データは、テストデータとはデータサイズが異なるため、その転送時間も異なる。したがって、以下に説明するように、オフセット時間算出部17は、映像データのデータサイズに応じたオフセット時間を算出する。
ここで、図1の構成において、映像配信装置10と映像投影装置20A間での映像(3)の実際の転送時間t1(3)は、テストデータのデータサイズをDt、映像(3)のデータサイズをD3と表すと、t1(3)=t1×D3/Dtで与えられる。
同様に、映像投影装置20A,20B間での映像(3)の実際の転送時間t2(3)は、t2(3)=t2×D3/Dtで与えられる。また、映像投影装置20B,20C間での映像(3)の実際の転送時間t3(3)は、t3(3)=t3×D3/Dtで与えられる。
また、映像配信装置10と映像投影装置20A間での映像(2)の実際の転送時間t1(2)は、映像(2)のデータサイズをD2と表すと、t1(2)=t1×D2/Dtで与えられる。同様に、映像投影装置20A,20B間での映像(2)の実際の転送時間t2(2)は、t2(2)=t2×D2/Dtで与えられる。
また、映像配信装置10と映像投影装置20A間での映像(1)の実際の転送時間t1(1)は、映像(1)のデータサイズをD1と表すと、t1(1)=t1×D1/Dtで与えられる。
このとき、映像配信装置10から映像(3)が配信された時刻を0(ゼロ)とすると、全ての映像投影装置20A〜20Cで映像(1)〜(3)を同時に再生するための再生時刻Tsは、以下の式1により算出される。
[式1]
Ts=t1(3)+t2(3)+t3(3)+tC
=t3(3)+t1(2)+t2(2)+tB
=(t2(3)+t3(3))+t1(1)+tA
ここで、t3(3)、及び、(t2(3)+t3(3))は、映像(3)のデータサイズに応じたオフセット時間である。また、tCは、映像投影装置20Cにより映像(3)に対するデコード処理が開始されてから、映像(3)が再生されるまでの時間である。映像投影装置20Cは終端端末であるため、通常は、tCは映像(3)のデコード時間のみを含み、デコード処理終了後の待機時間は含まない。
tBは、映像投影装置20Bにより映像(2)に対するデコード処理が開始されてから、映像(2)が再生されるまでの時間である。つまり、tBは、映像(2)に対するデコード時間と、デコード処理終了後から映像(2)が再生されるまでの待機時間とを含み、tB=t1(3)+t2(3)+tC−t1(2)−t2(2)で与えられる。
同様に、tAは、映像投影装置20Aにより映像(1)に対するデコード処理が開始されてから、映像(1)が再生されるまでの時間である。つまり、tA=t1(3)+tC−t1(1)で与えられる。
遅延時間算出部18は、映像データが映像配信装置10の無線パケット通信部14から送信されてから各映像投影装置に受信されるまでの転送遅延時間を算出するようになっている。転送遅延時間は、基準遅延時間、テストデータのデータサイズ、及び映像データのデータサイズに基づいて算出される。映像データのデータサイズは、例えば、符号化部11から取得することができる。
例えば、図1の構成では、映像(3)に関する転送遅延時間はt1(3)+t2(3)+t3(3)、映像(2)に関する転送遅延時間はt1(2)+t2(2)、映像(1)に関する転送遅延時間はt1(1)である。
さらに、遅延時間算出部18は、各映像投影装置により映像データに対するデコード処理が開始されてから、各映像投影装置において映像データが再生されるまでの待機時間tA〜tCと、再生時刻Tsとを算出する。式1に示すように、再生時刻Tsは、複数の映像投影装置20A〜20Cのうち、ホッピング回数が最も多い映像投影装置に関する転送遅延時間を基準として算出される。
遅延時間付与部19は、各映像投影装置20A〜20Cにおける映像データの再生時刻を同期させるために、各映像投影装置宛に配信する映像データの無線パケットに式1の再生時刻Tsと待機時間tA〜tCを遅延時間データとして付与するようになっている。再生時刻Tsは、オフセット時間と、映像データのデータサイズに応じた遅延時間を含んでいる。
具体的には、映像投影装置20A宛の無線パケットには、再生時刻Tsと、待機時間tAが付与される。再生時刻Tsは、映像(3)のデータサイズに応じたオフセット時間t2(3)+t3(3)と、映像(1)のデータサイズに応じた遅延時間t1(1)+tAの和である。
また、映像投影装置20B宛の無線パケットには、再生時刻Tsと、待機時間tBが付与される。再生時刻Tsは、映像(3)のデータサイズに応じたオフセット時間t3(3)と、映像(2)のデータサイズに応じた遅延時間t1(2)+t2(2)+tBの和である。
また、映像投影装置20C宛の無線パケットには、再生時刻Tsと、待機時間tCが付与される。再生時刻Tsは、映像(3)のデータサイズに応じた遅延時間t1(3)+t2(3)+t3(3)+tCである。
図4は、映像配信装置10の無線パケット通信部14から各映像投影装置を宛先として送信される無線パケットのフォーマットを示す図である。当該無線パケットは、プリアンブル、制御フィールド、識別フィールド、遅延時間データ、映像データ、FCSから成る。
図5に、映像投影装置20A〜20Cの詳細な機能構成を示す。映像投影装置20A〜20Cは、図2に示したCPU101等のハードウェア構成、及び、CPU101等により実行されるステップを含むプログラムによって、図5に示す各機能構成を有する。各映像投影装置の機能構成は同様であるため、以下では主に映像投影装置20Aについて説明する。
図5に示すように、映像投影装置20Aは、無線通信部21、復号化部22、バッファメモリ23、及び画像表示部24を備える。
無線通信部21は、高速な近距離無線通信を使用して、マルチホップ転送により映像データを映像配信装置10から各映像投影装置20A〜20Cに配信するためのものである。具体的には、無線通信部21は、無線パケット通信部25、タイマ同期部26、タイマ27、遅延時間抽出部28、及びタイミング比較部29を備える。
無線パケット通信部25は、ビーコンフレームや無線パケットの変復調処理や送受信処理、電波環境の検出、無線データレートの制御などを行うようになっている。また、無線パケット通信部25は、映像配信装置10の無線パケット通信部14から受信したテストデータを無線パケット通信部14に返信するようになっている。
なお、図1のネットワークトポロジーにおいては、映像投影装置20Aの無線パケット通信部25は、宛先が自装置の映像データを自装置の復号化部22に出力し、宛先が映像投影装置20B,20Cの映像データを映像投影装置20Bに転送する。
また、映像投影装置20Bの無線パケット通信部25は、宛先が自装置の映像データを自装置の復号化部22に出力し、宛先が映像投影装置20Cの映像データを映像投影装置20Cに転送する。
また、終端端末としての映像投影装置20Cの無線パケット通信部25は、宛先が自装置の映像データを自装置の復号化部22に出力し、他装置には映像データを転送しない。
タイマ同期部26は、映像配信装置10の無線パケット通信部14から出力される無線パケットに含まれるPCR値を用いて、映像配信装置10のタイマ15と、映像投影装置20Aのタイマ27とを同期させるようになっている。
遅延時間抽出部28は、無線パケット通信部25で受信された無線パケットを解析し、映像配信装置10の遅延時間付与部19により付与された遅延時間データから、再生時刻Tsと待機時間tA〜tCを抽出するようになっている。
タイミング比較部29は、後述する復号化部22で映像データに対するデコード処理が開始されてから、待機時間tA,tB,tCが経過した後に、画像表示部24へ画像を表示することを指示するようになっている。
具体的には、映像投影装置20Aは、デコード処理が開始されてから待機時間tA経過後に映像を再生する。映像投影装置20Bは、デコード処理が開始されてから待機時間tB経過後に映像を再生する。映像投影装置20Cは、デコード処理が開始されてから待機時間tC経過後に映像を再生する。なお、映像投影装置20Cは終端端末であるため、デコード処理後の待機時間は0(ゼロ)である。
あるいは、タイミング比較部29は、タイマ同期部26により同期済みのタイマ27の時刻と、遅延時間抽出部28により抽出された再生時刻Tsの比較を行うものであってもよい。具体的には、タイミング比較部29は、タイマ27が再生時刻Tsと同時刻になったときに、画像表示部24へ画像を表示することを指示するようになっている。
復号化部22は、無線パケット通信部25で受信された無線パケットに含まれる映像データに対して、映像配信装置10の符号化部11で圧縮された任意のフォーマット・圧縮率・フレームレートでデコード処理を行うようになっている。また、復号化部22は、デコード処理を行った映像データをバッファメモリ23に一時的に格納する。
画像表示部24は、タイミング比較部29からの指示に応じて、バッファメモリ23に格納された映像データを読み出し、当該映像データをディスプレイ106に表示したり、スクリーンや壁などに投射したりするようになっている。
なお、上記の説明では、各映像投影装置に備わる無線通信部21は1つとしているが、送受信用に2つの無線通信部21を備える構成であってもよい。また、上記例では、映像データの再生時刻の同期についてのみ説明しているが、上記で説明した方法を用いることで音声データの再生時刻の同期も可能になる。
また、上記例では、従来の無線LANに代わる無線通信手段として、ミリ波無線通信(WiGig(登録商標)/IEEE802.11ad)を示したが、高速なアドホック・近距離無線通信で同条件を満足する無線通信手段である場合、これに限ることはない。
図6は、映像配信装置10における処理内容を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、映像配信装置10が1枚の映像フレームを配信するたびに実行される。
まず、映像配信装置10の無線通信部13は、各映像投影装置20A〜20Cに関するオフセット時間を算出したか否かを判断する(ステップS1)。否定判断の場合にはステップS2に進む。肯定判断の場合にはステップS4に進む。
ステップS2において、無線パケット通信部14は、あらかじめ用意されたテストデータを含む無線パケットを各映像投影装置宛に配信する。このとき、無線通信部13の基準遅延時間計測部16は時間計測を開始する。
次に、無線通信部13は、映像投影装置ごとのオフセット時間を算出する(ステップS3)。具体的には、基準遅延時間計測部16は、ステップS2で時間計測を開始してから、テストデータが各映像投影装置から無線パケット通信部14に返信されるまでにかかる時間を計測する。そして、オフセット時間算出部17は、基準遅延時間計測部16により計測された基準遅延時間と映像データのデータサイズに応じたオフセット時間を算出し、無線パケット通信部14に設定する。
ステップS4において、遅延時間算出部18は、映像データのデータサイズに応じた再生時刻Tsと待機時間tA〜tCを遅延時間データとして算出する。
次に、遅延時間付与部19は、各映像投影装置に配信する映像データの無線パケットに、ステップS4で算出された遅延時間データを付与する(ステップS5)。
次に、無線パケット通信部14は、ステップS3で算出されたオフセット時間分だけ待機した後に、各映像投影装置宛に映像データを配信する(ステップS6)。
図7は、各映像投影装置20A〜20Cにおける処理内容を示すフローチャートである。各映像投影装置の処理内容は同様であるため、以下では主に映像投影装置20Aに注目して説明する。
まず、映像投影装置20Aの無線パケット通信部25は、受信した無線パケットの宛先を確認する(ステップS11)。宛先が自装置であればステップS12に進む。宛先が他装置であればステップS13に進む。
ステップS12において、復号化部22は、無線パケット通信部25で受信された無線パケットに含まれる映像データのデコード処理を行う。また、ステップS13において、無線パケット通信部25は、隣接する映像投影装置へ受信した無線パケットを転送する。無線パケットが転送された映像投影装置においても同様に、図7のフローチャートのS11以降の処理が実行される。
次に、無線通信部21は、受信した無線パケットがテストデータを含んでいるか否かを判断する(ステップS14)。肯定判断の場合にはステップS15に進む。このとき、映像配信装置10ではオフセット時間を計測中である。否定判断の場合にはステップS16に進む。
ステップS15において、無線パケット通信部25は、テストデータを含んだ無線パケットを映像配信装置10宛に返信する。
ステップS16において、タイミング比較部29は、ステップS12においてデコード処理が開始された時刻から、無線パケットに付与されている待機時間tAが経過するまで待機する。
次に、画像表示部24は、タイミング比較部29からの指示を受けて、映像データの再生を行う(ステップS17)。
なお、映像配信装置10は、各映像投影装置20A〜20C宛に1枚の映像フレームを配信してから、各映像投影装置からの当該映像フレームの返信を受信するまでは、次の映像フレームを配信することができない。
図1の構成では、映像配信装置10は映像(3),(2),(1)をこの順に配信する。映像配信装置10が最もホッピング回数の多い映像投影装置20C宛に映像(3)を配信してから、映像配信装置10が映像投影装置20Cから映像(3)の返信を受信するまでの時間T3は、以下の式2により算出される。なお、以降では、時間T3を「総遅延時間」ともいう。
[式2]
T3=2×(t1(3)+t2(3)+t3(3)
また、映像配信装置10が映像投影装置20C宛に映像(3)を配信してから、映像配信装置10が映像投影装置20Bから映像(2)の返信を受信するまでの時間T2は、以下の式3により算出される。
[式3]
T2=t3(3)+2×(t1(2)+t2(2)
また、映像配信装置10が映像投影装置20C宛に映像(3)を配信してから、映像配信装置10が映像投影装置20Aから映像(1)の返信を受信するまでの時間T1は、以下の式4により算出される。
[式4]
T1=(t2(3)+t3(3))+2×t1(1)
したがって、映像(1)〜(3)のうち、最もホッピング回数の多い映像投影装置20Cからの映像(3)の返信が最も遅く映像配信装置10に受信されることになる。よって、映像データのフレームレートをX(fps)とすると、その逆数である転送許容遅延時間1/Xは、以下の式5を満たす必要がある。
[式5]
1/X>2×(t1(3)+t2(3)+t3(3)
そこで、本実施形態の映像配信装置10の遅延時間算出部18は、式5の関係を満たすように、映像データのフレームレートや圧縮率を適時変更することができるようになっている。つまり、遅延時間算出部18は、映像データのフレームレートの逆数が、ホッピング回数の最も多い映像投影装置に関する転送遅延時間の2倍を超過するようにフレームレート又は圧縮率を決定する。
以下、図8のフローチャートを用いて、フレームレートや圧縮率を適時計算する場合の、映像配信装置10の処理内容を説明する。ステップS21〜S23,S26の処理については、図6のステップS1〜S3,S6の処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS24において、遅延時間算出部18は、式5の関係を満たすように、映像データのフレームレートや圧縮率を決定し、決定したフレームレート又は圧縮率を符号化部11に設定する。
このようにして、映像配信装置10がフレームレートを動的に変更することで、各映像投影装置20A〜20Cにおいて映像が安定して表示されるようになる。あるいは、映像配信装置10がフレームレートを変更せず、圧縮率を大きくすることで、配信する映像データのサイズを小さくして、総遅延時間を短くすることも可能である。
上記のフレームレートを変更する方法と圧縮率を変更する方法のどちらを採用するかについては、各映像投影装置20A〜20Cにおいて表示したい映像の質、ユースケースにより異なるため、操作部12を介してユーザが自由に設定できるようにする。例えば、各映像フレームの差がほとんど無い(動きが少ない)動画に対して、表示映像の綺麗さ、きめ細やかさを求める場合には、フレームレートを下げて圧縮率は変更しないことが望ましい。
ステップS25において、遅延時間算出部18は、ステップS24で決定された圧縮率を用いて映像データのデータサイズを算出し、当該データサイズに応じた再生時刻Tsと待機時間tA〜tCを算出する。さらに、遅延時間付与部19は、各映像投影装置20A〜20C宛に配信する無線パケットに再生時刻Tsと待機時間tA〜tCを遅延時間データとして付与する。
以上説明したように、本実施形態の無線通信システムは、高速な近距離無線通信を使用して、マルチホップ転送により映像データを映像配信装置10から各映像投影装置20A〜20Cに配信する。
これにより、例えば高速な近距離無線通信としてミリ波無線通信を使用することにより、電波干渉の影響を最小限に抑えることができる。また、無線通信端末間でマルチホップ転送を行うことにより、ミリ波無線通信の通信距離の短さをカバーすることができる。このため、リアルタイムに映像コンテンツの配信及び表示を行うことができる。また、無線通信を使用して映像を配信するため、有線ケーブルにより各装置の設置場所が制約されることがない。また、デジタルサイネージなどの用途でマルチプロジェクションシステムを使用する場合において、景観を美しくするためにケーブルを何らかの方法で隠すといった、設置に手間がかかるという問題が生じない。
また、本実施形態の無線通信システムは、映像データが映像配信装置10から送信されてから各映像投影装置20A〜20Cに受信されるまでの転送遅延時間に基づいて、映像配信装置10が映像データを配信するタイミングを決定する。
これにより、映像配信装置10から各映像投影装置20A〜20Cへの配信時刻をずらすことにより、映像投影装置側での待機時間を減らして、受信バッファのオーバーフローを抑制することができる。
また、本実施形態の無線通信システムにおいては、映像配信装置10は、転送遅延時間の情報を含む遅延時間データを映像データに付与する。
これにより、映像投影装置ごとに再生時間を制御して、各映像投影装置20A〜20Cにおける映像データの再生時刻を同期させることができる。
また、本実施形態の無線通信システムにおいては、映像配信装置10は、各映像投影装置20A〜20Cに順番に所定のテストデータを送信し、各映像投影装置20A〜20Cは、受信したテストデータを映像配信装置10に返信する。さらに、映像配信装置10は、テストデータが映像配信装置10から送信されてから、映像配信装置10に返信されるまでの基準遅延時間と、テストデータのデータサイズと、映像データのデータサイズとに基づいて転送遅延時間を算出する。
これにより、映像配信装置10から各映像投影装置20A〜20Cに送信するテストデータとして同一のものを用いることで、転送遅延時間の測定精度を上げることができる。
また、本実施形態の無線通信システムにおいては、映像配信装置10は、複数の映像投影装置20A〜20Cのうち、ホッピング回数が最も多い映像投影装置に関する転送遅延時間を基準として、各映像投影装置における映像データの再生時刻を算出する。
これにより、各映像投影装置側で転送遅延時間や再生時刻を算出する必要がないため、映像データの再生時刻の同期に関する処理の手順を削減できる。
また、本実施形態の無線通信システムにおいては、映像配信装置10は、映像データのフレームレートの逆数が、ホッピング回数の最も多い映像投影装置に関する転送遅延時間の2倍を超過するようにフレームレート又は圧縮率を決定する。
これにより、総遅延時間が転送許容遅延時間よりも大きい場合には、映像データのフレームレートや圧縮率を適時変更できるため、フレーム配信のエラーを抑制することができる。
また、本実施形態の無線通信システムにおいては、映像配信装置10は、自身の時刻情報を周期的に各映像投影装置20A〜20Cに送信し、各映像投影装置20A〜20Cは、受信した時刻情報に基づいて、自身の時刻と映像配信装置10の時刻を同期させる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る無線通信システムとしてのマルチプロジェクションシステム2について図面を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成及び動作については適宜説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態においては、マルチプロジェクションシステム2を構成する各装置の時刻を外部時刻サーバ40に同期させる構成になっている。外部時刻サーバ40としては、例えば、NTP(Network Time Protocol)サーバを利用することができる。
外部時刻サーバ40は一定時間が経過するたびに、映像配信装置10及び各映像投影装置20A〜20Cに標準時刻の情報を含む無線パケットを送信するようになっている。これにより、映像配信装置10及び各映像投影装置20A〜20Cの時刻と外部時刻サーバ40の時刻を同期させることができる。
あるいは、各無線通信端末が、外部時刻サーバ40に時刻を問い合わせる無線パケットを定期的に送信し、外部時刻サーバ40が、当該無線パケットを受信すると、標準時刻情報を含む無線パケットを各無線通信端末に送るようになっていてもよい。これにより、映像配信装置10及び各映像投影装置20A〜20Cの時刻と外部時刻サーバ40の時刻を同期させることができる。
なお、本実施形態においては、映像データの転送に使用する高速なアドホック無線通信とは異なる無線通信方法で、定期的に外部時刻サーバ40に時刻の問い合わせを行うようになっている。
例えば、高速なアドホック無線通信としてミリ波無線通信を使用する場合には、2.4/5GHz帯を使用する一般的な無線LANを使用して時刻同期を行うことができる。この場合、ミリ波無線通信の60GHz帯の電波と、無線LANの2.4/5GHz帯の電波とが干渉しないため好ましい。
図10は、本実施形態における映像配信装置10の処理内容を示すフローチャートである。ステップS33〜S38の処理については、図8のステップS21〜26の処理と同様であるので説明を省略する。
まず、映像配信装置10の無線通信部13は、外部時刻サーバ40から時刻データを受信したか否かを判断する(ステップS31)。肯定判断の場合にはステップS32に進む。否定判断の場合にはステップS33に進む。
ステップS32において、映像配信装置10は、外部時刻サーバ40からの時刻データに合わせてタイマ15の時刻を更新する。
図11は、本実施形態における映像投影装置20A〜20Cの処理内容を示すフローチャートである。ステップS43〜S49の処理については、図7のステップS11〜S17の処理と同様であるので説明を省略する。また、各映像投影装置の処理内容は同様であるため、以下では主に映像投影装置20Aに注目して説明する。
まず、映像投影装置20Aの無線通信部21は、外部時刻サーバ40から時刻データを受信したか否かを判断する(ステップS41)。肯定判断の場合にはステップS42に進む。否定判断の場合にはステップS43に進む。
ステップS42において、映像投影装置20Aは、外部時刻サーバ40からの時刻データに合わせてタイマ27の時刻を更新する。
図12は、外部時刻サーバ40の処理内容を示すフローチャートである。
まず、外部時刻サーバ40は、時刻データを前回送信してから一定時間が経過したか否かを判断する(ステップS51)。肯定判断の場合にはステップS52に進む。否定判断の場合には処理を終了する。
ステップS52において、外部時刻サーバ40は、時刻データを映像配信装置10及び各映像投影装置20A〜20Cに送信する。
以上説明したように、本実施形態の無線通信システムにおいては、各無線通信端末は、外部時刻サーバ40に定期的に時刻情報を問い合わせて、問い合わせた時刻情報に基づいて、自身の時刻と外部時刻サーバ40の時刻を同期させることができる。
1,2 マルチプロジェクションシステム(無線通信システム)
10 映像配信装置
11 符号化部
12 操作部
13 無線通信部
14 無線パケット通信部
15 タイマ
16 基準遅延時間計測部(遅延時間算出手段、配信タイミング決定手段)
17 オフセット時間算出部(配信タイミング決定手段)
18 遅延時間算出部(遅延時間算出手段)
19 遅延時間付与部(遅延時間付与手段)
20A〜20C 映像投影装置
21 無線通信部
22 復号化部
23 バッファメモリ
24 画像表示部
25 無線パケット通信部
26 タイマ同期部
27 タイマ
28 遅延時間抽出部
29 タイミング比較部
40 外部時刻サーバ
特開2013−115493号公報 特開2009−268141号公報

Claims (8)

  1. 映像配信装置から複数の映像データを複数の映像投影装置にリアルタイムに配信する無線通信システムにおいて、
    前記映像配信装置及び各前記映像投影装置は、高速な近距離無線通信を使用して、マルチホップ転送により映像データを前記映像配信装置から前記各映像投影装置に配信するための無線通信部をそれぞれ備え、
    前記映像配信装置の無線通信部は、
    映像データが前記映像配信装置の前記無線通信部から送信されてから前記各映像投影装置に受信されるまでの転送遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、
    前記転送遅延時間に基づいて、前記映像配信装置の前記無線通信部が前記各映像投影装置に映像データを配信するタイミングを決定する配信タイミング決定手段と、
    前記各映像投影装置における映像データの再生時刻を同期させるために、前記転送遅延時間の情報を含む遅延時間データを映像データに付与する遅延時間付与手段と、を有することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記映像配信装置の前記無線通信部は、前記各映像投影装置の前記無線通信部に順番に所定のテストデータを送信し、
    前記各映像投影装置の前記無線通信部は、受信した前記テストデータを前記映像配信装置の前記無線通信部に返信し、
    前記遅延時間算出手段は、
    前記テストデータが前記映像配信装置の前記無線通信部から送信されてから、当該テストデータが前記各映像投影装置の前記無線通信部から前記映像配信装置の前記無線通信部に返信されるまでの基準遅延時間を計測する基準遅延時間計測手段を有し、
    前記基準遅延時間、前記テストデータのデータサイズ、及び前記映像データのデータサイズに基づいて前記転送遅延時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記遅延時間算出手段は、前記複数の映像投影装置のうち、ホッピング回数が最も多い映像投影装置に関する前記転送遅延時間を基準として、前記各映像投影装置における映像データの再生時刻を算出し、
    前記遅延時間データは、前記遅延時間算出手段により算出された再生時刻の情報を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記遅延時間算出手段は、映像データのフレームレートの逆数が、ホッピング回数の最も多い映像投影装置に関する前記転送遅延時間の2倍を超過するようにフレームレートを決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  5. 前記遅延時間算出手段は、映像データのフレームレートの逆数が、ホッピング回数の最も多い映像投影装置に関する前記転送遅延時間の2倍を超過するように圧縮率を決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  6. 前記映像配信装置は、自身の時刻情報を周期的に前記各映像投影装置に送信し、
    前記各映像投影装置は、前記時刻情報に基づいて、自身の時刻と前記映像配信装置の時刻を同期させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  7. 前記映像配信装置及び前記各映像投影装置は、外部時刻サーバに定期的に時刻情報を問い合わせて、当該時刻情報に基づいて、自身の時刻と前記外部時刻サーバの時刻を同期させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  8. 映像配信装置から複数の映像データを複数の映像投影装置にリアルタイムに配信する無線通信方法において、
    前記映像配信装置及び各前記映像投影装置は、高速な近距離無線通信を使用して、マルチホップ転送により映像データを前記映像配信装置から前記各映像投影装置に配信するための無線通信部をそれぞれ備え、
    前記無線通信方法は、
    映像データが前記映像配信装置の前記無線通信部から送信されてから前記各映像投影装置に受信されるまでの転送遅延時間を算出する遅延時間算出ステップと、
    前記転送遅延時間に基づいて、前記映像配信装置の前記無線通信部が前記各映像投影装置に映像データを配信するタイミングを決定する配信タイミング決定ステップと、
    前記各映像投影装置における映像データの再生時刻を同期させるために、前記転送遅延時間の情報を含む遅延時間データを映像データに付与する遅延時間付与ステップと、を含むことを特徴とする無線通信システム。
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