JP2016224588A - 制御装置及び制御方法 - Google Patents

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徹也 原
Tetsuya Hara
徹也 原
純宏 井口
Sumihiro Iguchi
純宏 井口
淳一 下田
Junichi Shimoda
淳一 下田
一史 武井
Kazufumi Takei
一史 武井
崇之 柴田
Takayuki Shibata
崇之 柴田
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Kengo Tanaka
健吾 田中
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Abstract

【課題】ノイズ等によるデータの衝突等の誤動作を少なくすることを目的とする。
【解決手段】信号線を介して信号を送受信する制御装置が、前記信号線に出力信号を出力し、前記信号線から入力信号を入力し、前記信号線の電圧値を検出し、前記電圧値に基づいて、前記出力信号を出力するか前記入力信号を入力するかを切り替えることにより上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置及び制御方法に関する。
従来、複数の装置を有するシステムにおいて、I2C(登録商標)(Inter−Integrated Circuit)等のシリアルバスを用いて各装置間で通信を行う方法が知られている。
また、I2C等によるデータバス上でのデータの伝送において、データ信号を伝送する伝送レートがそれぞれ異なる第1の動作モードと、第2の動作モードとを切り替えてデータの伝送を制御する方法が知られている(例えば、特許文献1等)。
しかしながら、従来の方法では、ノイズ(noise)が混入した場合等には、混入されたノイズがクロック(clock)信号としてカウントされてしまう、いわゆるクロックずれ等が起こると、データの衝突等が起こる場合がある。即ち、ノイズ等によって、データの衝突等の誤動作が起こるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ノイズ等によるデータの衝突等の誤動作を少なくできる制御装置を提供することを目的とする。
一態様における、信号線を介して信号を送受信する制御装置は、前記信号線に出力信号を出力する出力部と、前記信号線から入力信号を入力する入力部と、前記信号線の電圧値を検出する検出部と、前記電圧値に基づいて、前記出力信号を出力するか前記入力信号を入力するかを切り替える切替部とを含む。
本発明の一実施形態によれば、ノイズ等によるデータの衝突等の誤動作を少なくできる。
本発明の一実施形態に係る制御装置及び制御システムのハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態に係るデータ信号の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る制御システムによるライトを行う処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御システムによるリードを行う処理(前半)の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御システムによるリードを行う処理(後半)の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御システムによる全体処理の処理結果の一例を示すタイミングチャートである。 オープンドレイン方式及びプッシュプル方式の一例を示す回路図である。 オープンドレイン方式の比較例の制御システムによる処理結果の一例を示すタイミングチャートである。 プッシュプル方式の比較例の制御システムによる処理結果の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御装置及び制御システムの機能構成の一例を説明する機能ブロック図である。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付し、重複した説明を省く。
<制御装置及び制御システム例>
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置及び制御システムのハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。図示するように、図1は、制御システム1が、マスタ(master)となるマスタ制御装置1Mと、スレーブ(slave)となるスレーブ制御装置1Sとをそれぞれ1つずつ有する例を示す。以下、マスタ制御装置1Mが、スレーブ制御装置1Sに対して、データ信号によって、ライト(write)及びリード(read)をそれぞれ行わせる例で説明する。
図示するように、マスタ制御装置1Mは、マスタ部1M1を有し、同様に、スレーブ制御装置1Sは、スレーブ部1S1を有する。なお、マスタ部1M1及びスレーブ部1S1は、例えば、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sがそれぞれ有するCPU(Central Processing Unit)等の演算装置又は電子回路等によって実現される。例えば、図示するように、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sは、単線のデータ信号線を用いるI2C(登録商標)等のいわゆるシリアル(serial)通信方式でデータ信号を送受信する。以下、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1SがI2C(登録商標)によって、通信を行う例で説明する。
まず、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sには、クロック信号線LCLKが、接続される。また、マスタ制御装置1Mは、クロック信号線LCLK上に、図示するように、出力をいわゆるハイインピーダンス(high impedance、以下「Hi−Z」という場合もある。)にできるスリーステートバッファBUF1等を有する。クロック信号線LCLKによって、クロック信号は、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1Sに送信される。
マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sには、データ信号線LSDAが、接続される。図示するように、マスタ制御装置1Mは、データ信号線LSDA上に、切替部の一例となるスリーステートバッファBUF2を有する。
一方、スレーブ制御装置1Sは、データ信号線LSDA上に、スリーステートバッファBUF2と向かい合う方向に、スリーステートバッファBUF3を有する。また、スリーステートバッファBUF2は、マスタ制御装置1Mから出力されるマスタ側ゲート切替信号GSMによって制御され、ゲートの切り替えが行われる。同様に、スリーステートバッファBUF3は、スレーブ制御装置1Sから出力されるスレーブ側ゲート切替信号GSSによって制御され、ゲートの切り替えが行われる。即ち、それぞれのゲートの切り替えによって、入力と出力とが、切り替えられる。
また、データ信号線LSDAには、第1抵抗器の例であるプルアップ(pull−up)抵抗R1と、第2抵抗器の例であるプルダウン(pull−down)抵抗R2とがそれぞれ接続される。具体的には、プルアップ抵抗R1は、データ信号線LSDAに接続される第1端子R11と、電源VSSに接続される第2端子R12とを有する。また、プルダウン抵抗R2は、データ信号線LSDAに接続される第3端子R21と、グラウンドGNDに接続される第4端子R22とを有する。なお、プルアップ抵抗R1及びプルダウン抵抗R2のそれぞれの抵抗値が、第1抵抗値及び第2抵抗値の例であり、第1抵抗値、第2抵抗値及び電源電圧に基づく分圧値によって、データ信号線LSDAの電圧値が定まる。例えば、電源VSSの電源電圧が3.3V(ボルト)であり、かつ、グラウンドGNDが0Vであると、分圧値は、3.3V未満の値かつ0Vより大きい値のうち、いずれかの値となる。以下、データ信号線LSDAの電圧値が2.0Vである例で説明する。なお、分圧値は、電源VSSの電源電圧値及びプルアップ抵抗R1並びにプルダウン抵抗R2のそれぞれの抵抗値を変更して任意の値に定められる。
マスタ制御装置1Mは、データ信号線LSDAの電圧値を検出して、データ信号線LSDAがスレーブ制御装置1Sによって出力されるデータ信号の送受信に使用されているか、即ち、いわゆるオープンな状態であるか否かを検出する。なお、マスタ制御装置1Mは、データ信号線LSDAの電圧値をマスタ側バスオープン検出信号BOMで検出する。同様に、スレーブ制御装置1Sは、データ信号線LSDAの電圧値をスレーブ側バスオープン検出信号BOSで検出する。
スレーブ制御装置1Sにライトを行わせる場合では、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1Sに出力信号が送信される。この場合には、マスタ制御装置1Mは、マスタ側ゲート切替信号GSMを制御して、出力信号線LOUTMから出力される出力信号をスレーブ制御装置1Sに送信する。この後、スレーブ制御装置1Sでは、出力信号は、スレーブ側入力データ信号IDSによって、スレーブ制御装置1Sに入力される。
一方、マスタ制御装置1Mがリードを行う場合では、データ信号線LSDAによって、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1Mに入力信号が送信される。この場合には、スレーブ制御装置1Sは、スレーブ側ゲート切替信号GSSを制御して、出力信号線LOUTSから出力される入力信号をマスタ制御装置1Mに送信する。この後、マスタ制御装置1Mでは、入力信号は、マスタ側入力データ信号IDMによって、マスタ制御装置1Mに入力される。
即ち、制御システム1では、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sは、クロック信号線LCLKと、データ信号線LSDAとによって接続される。さらに、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sの間では、クロック信号線LCLKによって送信されるクロック信号に同期したシリアル通信が、データ信号線LSDA上で送受信されるデータ信号によって行われる。
<信号例>
I2C(登録商標)によって通信が行われる場合には、データ信号が、送受信され、送受信されるデータ信号は、I2C(登録商標)プロトコル等によって定まる。
図2は、本発明の一実施形態に係るデータ信号の一例を示す図である。
ライトが行われる場合、マスタ制御装置1M(図1)とスレーブ制御装置1S(図1)との間では、「Write」に図示するデータ信号が送受信される。具体的には、「Write」では、まず、「START」データ信号WR01が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(図では「M→S」と示す。以下同様に記載する。)に出力される。次に、「SLAVE ADDRESS」データ信号WR02が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。続いて、「WR」データ信号WR03が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。これに対して、「ACK」データ信号WR04が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(図では「M←S」と示す。以下同様に記載する。)に入力信号として入力される。
次に、「WORD ADDRESS」データ信号WR05が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。これに対して、「ACK」データ信号WR06が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)に入力信号として入力される。
続いて、「DATA」データ信号WR07が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。これに対して、「ACK」データ信号WR08が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)に入力信号として入力される。
さらに、「DATA」データ信号WR09が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。これに対して、「ACK」データ信号WR10が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)に入力信号として入力される。
最後に、「STOP」データ信号WR11が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力されると、制御システムは、ライトを終了する。図示するように、ライトでは、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)と、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)とが切り替えられるのは、各「ACK」のデータ信号が入力される場合である。
リードが行われる場合、マスタ制御装置1Mとスレーブ制御装置1Sとの間では、「Read」に図示するデータ信号が送受信される。具体的には、「Read」では、まず、「START」データ信号RD01が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。次に、「SLAVE ADDRESS」データ信号RD02が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。続いて、「WR」データ信号RD03が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。これに対して、「ACK」データ信号RD04が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)に入力信号として入力される。
次に、「WORD ADDRESS」データ信号RD05が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。これに対して、「ACK」データ信号RD06が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)に入力信号として入力される。
続いて、「START」データ信号RD07が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。次に、「SLAVE ADDRESS」データ信号RD08が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。さらに、「RD」データ信号RD09が、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力される。これに対して、「ACK」データ信号RD10が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)に入力信号として入力される。
さらに、「DATA」データ信号RD11が、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)に入力信号として入力される。これに対して、「ACK」データ信号RD12がマスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力信号として出力される。
最後に、「STOP」データ信号RD13がマスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)に出力されると、制御システムは、リードを終了する。図示するように、リードでは、マスタ制御装置1Mからスレーブ制御装置1S(「M→S」)と、スレーブ制御装置1Sからマスタ制御装置1M(「M←S」)とが切り替えられるのは、各「ACK」のデータ信号が入力されるそれぞれの場合である。
ライト及びリードにおいて、切り替えのタイミングで、データ信号線LSDA(図1)であるバスが使用されていない、オープンな状態となり、Hi−Z状態となる。なお、バスがオープンの状態では、データ信号線LSDAの電圧値、即ち、データ信号の信号レベルは、プルアップ抵抗R1(図1)、プルダウン抵抗R2(図1)及び電源VSS(図1)に基づく値となる。
<全体処理例(Write)>
図3は、本発明の一実施形態に係る制御システムによるライトを行う処理の一例を示すフローチャートである。図3に示す処理によって、図2の「Write」に示す信号が送受信される。
ステップWS01では、マスタ制御装置は、スタートコンディションを発行する。これは、図2では、「START」データ信号WR01が送信されるに相当する。
ステップWS02では、マスタ制御装置は、スレーブアドレス及びWRビット(8ビット)の送信が完了したか否かを判断する。これは、図2では、「SLAVE ADDRESS」データ信号WR02及び「WR」データ信号WR03が送信されたか否かを判断するに相当する。マスタ制御装置は、「START」データ信号WR01を送信すると、続いて、スレーブアドレス及びWRビットを送信する。次に、スレーブアドレス及びWRビットの送信が完了したとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS02でYES)、マスタ制御装置は、ステップWS03に進む。一方、スレーブアドレス及びWRビットの送信が完了していないとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS02でNO)、マスタ制御装置は、ステップWS02を繰り返す。
ステップWS03では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSM(図1)をノンアクティブ(non active)にする。
ステップWS04では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOS(図1)によって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによってデータ信号線LSDA(図1)の電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとスレーブ制御装置が判断すると(ステップWS04でYES)、スレーブ制御装置は、ステップWS05に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとスレーブ制御装置が判断すると(ステップWS04でNO)、スレーブ制御装置は、ステップWS04を繰り返す。
ステップWS05では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSS(図1)をアクティブ(active)にする。
ステップWS06では、スレーブ制御装置は、マスタ制御装置にACK信号を送信する。これは、図2では、「ACK」データ信号WR04が送信されるに相当する。
ステップWS07では、マスタ制御装置は、スレーブ制御装置から送信されたACK信号を受信する。
ステップWS08では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをノンアクティブにする。
ステップWS09では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOM(図1)によって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS09でYES)、マスタ制御装置は、ステップWS10に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS09でNO)、マスタ制御装置は、ステップWS09を繰り返す。
ステップWS10では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをアクティブにする。
ステップWS11では、マスタ制御装置は、ワードアドレス(8ビット)の送信が完了したか否かを判断する。これは、図2では、「WORD ADDRESS」データ信号WR05の送信が完了したか否かを判断するに相当する。「ACK」データ信号WR04を受信した後、データ信号線LSDAのオープンな状態が検出されると、マスタ制御装置は、「WORD ADDRESS」データ信号WR05を送信する。次に、ワードアドレスの送信が完了したとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS11でYES)、マスタ制御装置は、ステップWS12に進む。一方、ワードアドレスの送信が完了していないとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS11でNO)、マスタ制御装置は、ステップWS11を繰り返す。
ステップWS12では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをノンアクティブにする。
ステップWS13では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとスレーブ制御装置が判断すると(ステップWS13でYES)、スレーブ制御装置は、ステップWS14に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとスレーブ制御装置が判断すると(ステップWS13でNO)、スレーブ制御装置は、ステップWS13を繰り返す。
ステップWS14では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをアクティブにする。
ステップWS15では、スレーブ制御装置は、マスタ制御装置にACK信号を送信する。これは、図2では、「ACK」データ信号WR06が送信されるに相当する。
ステップWS16では、マスタ制御装置は、スレーブ制御装置から送信されたACK信号を受信する。
ステップWS17では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをノンアクティブにする。
ステップWS18では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS18でYES)、マスタ制御装置は、ステップWS19に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS18でNO)、マスタ制御装置は、ステップWS18を繰り返す。
ステップWS19では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをアクティブにする。
ステップWS20では、マスタ制御装置は、データ(8ビット)の送信が完了したか否かを判断する。これは、図2では、「DATA」データ信号WR07の送信が完了したか否かを判断するに相当する。「ACK」データ信号WR06を受信した後、データ信号線LSDAのオープンな状態が検出されると、マスタ制御装置は、「DATA」データ信号WR07を送信する。次に、データの送信が完了したとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS20でYES)、マスタ制御装置は、ステップWS21に進む。一方、データの送信が完了していないとマスタ制御装置が判断すると(ステップWS20でNO)、マスタ制御装置は、ステップWS20を繰り返す。
ステップWS21では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをノンアクティブにする。
ステップWS22では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとスレーブ制御装置が判断すると(ステップWS22でYES)、スレーブ制御装置は、ステップWS23に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとスレーブ制御装置が判断すると(ステップWS22でNO)、スレーブ制御装置は、ステップWS22を繰り返す。
ステップWS23では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをアクティブにする。
ステップWS24では、スレーブ制御装置は、マスタ制御装置にACK信号を送信する。これは、図2では、「ACK」データ信号WR08が送信されるに相当する。
ステップWS25では、マスタ制御装置は、スレーブ制御装置から送信されたACK信号を受信する。
なお、図2のように、「DATA」データ信号WR09及び「ACK」データ信号WR10が更に送受信される場合、制御システムは、更にステップWS17乃至WS25を繰り返す。
ステップWS26では、マスタ制御装置は、ストップコンディションを発行する。これは、図2では、「STOP」データ信号WR11が送信されるに相当する。なお、ステップWS25の後、かつ、ステップWS26の前に、更にステップWS08乃至WS10が行われてもよい。
マスタ制御装置がデータ信号を出力する場合には、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSM(図1)をアクティブにする。即ち、マスタ制御装置は、出力信号線LOUTM(図1)から出力されるデータ信号がデータ信号線LSDA(図1)にプッシュプル出力されるように制御する(ステップWS10及びWS19)。これに対して、スレーブ側では、スレーブ側ゲート切替信号GSS(図1)がノンアクティブとなるように制御される(ステップWS08及びWS17)。スレーブ側ゲート切替信号GSSがノンアクティブとなると、スリーステートバッファBUF3(図1)は、Hi−Z状態となる。そのため、マスタ制御装置からスレーブ制御装置に送信されたデータ信号は、スレーブ側入力データ信号IDS(図1)として、スレーブ制御装置に入力される。
一方、スレーブ制御装置からマスタ制御装置に入力信号が入力される場合がある。具体的には、ライトでは、ACK信号が送信される場合である(ステップWS06、WS15及びWS24)。マスタ制御装置は、ACK信号が送信される前、即ち、マスタ制御装置がデータ信号を送信した(ステップWS02、WS11及びWS20)後から、スレーブ制御装置によってACK信号が送信されるのを待つ。具体的には、マスタ制御装置は、ACK信号が送信される前に、マスタ側ゲート切替信号GSMをノンアクティブにする(ステップWS03、WS12及びWS21)。これによって、マスタ側ゲート切替信号GSMがノンアクティブとなるので、スリーステートバッファBUF2(図1)は、Hi−Z状態となる。
したがって、スレーブ側ゲート切替信号GSS及びマスタ側ゲート切替信号GSMがそれぞれノンアクティブであると、データ信号線LSDAの電圧値は、所定の電圧値、即ち、2.0Vとなる。これを、スレーブ制御装置及びマスタ制御装置は、データ信号線LSDAの電圧値をスレーブ側バスオープン検出信号BOS及びマスタ側バスオープン検出信号BOMによって検出する(ステップWS04、WS09、WS13、WS18及びWS22)。
ゆえに、スレーブ制御装置及びマスタ制御装置は、データ信号線LSDAの電圧値が所定の電圧値であると判断した場合には(ステップWS04、WS09、WS13、WS18及びWS22でYES)、データ信号をそれぞれ送信する。即ち、スレーブ側ゲート切替信号GSS及びマスタ側ゲート切替信号GSMがそれぞれアクティブにされる(ステップWS05、WS10、WS14、WS19及びWS23)。
<全体処理例(Read)>
図4は、本発明の一実施形態に係る制御システムによるリードを行う処理(前半)の一例を示すフローチャートである。
図5は、本発明の一実施形態に係る制御システムによるリードを行う処理(後半)の一例を示すフローチャートである。リードの処理は、図4及び図5に示す処理であり、図4の処理に続いて、図5に示す処理が行われる例である。
ステップRS01では、マスタ制御装置は、スタートコンディションを発行する。これは、図2では、「START」データ信号RD01が送信されるに相当する。
ステップRS02では、マスタ制御装置は、スレーブアドレス及びWRビット(8ビット)の送信が完了したか否かを判断する。これは、図2では、「SLAVE ADDRESS」データ信号RD02及び「WR」データ信号RD03が送信されたか否かを判断するに相当する。マスタ制御装置は、「START」データ信号RD01を送信すると、続いて、スレーブアドレス及びWRビットを送信する。次に、スレーブアドレス及びWRビットの送信が完了したとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS02でYES)、マスタ制御装置は、ステップRS03に進む。一方、スレーブアドレス及びWRビットの送信が完了していないとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS02でNO)、マスタ制御装置は、ステップRS02を繰り返す。
ステップRS03では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSM(図1)をノンアクティブにする。
ステップRS04では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOS(図1)によって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによってデータ信号線LSDA(図1)の電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS04でYES)、スレーブ制御装置は、ステップRS05に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS04でNO)、スレーブ制御装置は、ステップRS04を繰り返す。
ステップRS05では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSS(図1)をアクティブにする。
ステップRS06では、スレーブ制御装置は、マスタ制御装置にACK信号を送信する。これは、図2では、「ACK」データ信号RD04が送信されるに相当する。
ステップRS07では、マスタ制御装置は、スレーブ制御装置から送信されたACK信号を受信する。
ステップRS08では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをノンアクティブにする。
ステップRS09では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOM(図1)によって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS09でYES)、マスタ制御装置は、ステップRS10に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS09でNO)、マスタ制御装置は、ステップRS09を繰り返す。
ステップRS10では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをアクティブにする。
ステップRS11では、マスタ制御装置は、ワードアドレス(8ビット)の送信が完了したか否かを判断する。これは、図2では、「WORD ADDRESS」データ信号RD05の送信が完了したか否かを判断するに相当する。「ACK」データ信号RD04を受信した後、データ信号線LSDAのオープンな状態が検出されると、マスタ制御装置は、「WORD ADDRESS」データ信号RD05を送信する。次に、ワードアドレスの送信が完了したとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS11でYES)、マスタ制御装置は、ステップRS12に進む。一方、ワードアドレスの送信が完了していないとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS11でNO)、マスタ制御装置は、ステップRS11を繰り返す。
ステップRS12では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをノンアクティブにする。
ステップRS13では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS13でYES)、スレーブ制御装置は、ステップRS14に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS13でNO)、スレーブ制御装置は、ステップRS13を繰り返す。
ステップRS14では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをアクティブにする。
ステップRS15では、スレーブ制御装置は、マスタ制御装置にACK信号を送信する。これは、図2では、「ACK」データ信号RD06が送信されるに相当する。
ステップRS16では、マスタ制御装置は、スレーブ制御装置から送信されたACK信号を受信する。
ステップRS17では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをノンアクティブにする。
ステップRS18では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS18でYES)、マスタ制御装置は、ステップRS19に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS18でNO)、マスタ制御装置は、ステップRS18を繰り返す。
ステップRS19では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをアクティブにする。
次に、図5に示す処理が続いて行われる。
ステップRS20では、マスタ制御装置は、スタートコンディションを発行する。これは、図2では、「START」データ信号RD07が送信されるに相当する。
ステップRS21では、マスタ制御装置は、スレーブアドレス及びRDビット(8ビット)の送信が完了したか否かを判断する。これは、図2では、「SLAVE ADDRESS」データ信号RD08及び「RD」データ信号RD09が送信されたか否かを判断するに相当する。マスタ制御装置は、「START」データ信号RD07を送信すると、続いて、スレーブアドレス及びRDビットを送信する。次に、スレーブアドレス及びRDビットの送信が完了したとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS21でYES)、マスタ制御装置は、ステップRS22に進む。一方、スレーブアドレス及びRDビットの送信が完了していないとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS21でNO)、マスタ制御装置は、ステップRS21を繰り返す。
ステップRS22では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSM(図1)をノンアクティブにする。
ステップRS23では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOS(図1)によって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、スレーブ制御装置は、スレーブ側バスオープン検出信号BOSによってデータ信号線LSDA(図1)の電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS23でYES)、スレーブ制御装置は、ステップRS24に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS23でNO)、スレーブ制御装置は、ステップRS23を繰り返す。
ステップRS24では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSS(図1)をアクティブにする。
ステップRS25では、スレーブ制御装置は、マスタ制御装置にACK信号を送信する。これは、図2では、「ACK」データ信号RD10が送信されるに相当する。
ステップRS26では、マスタ制御装置は、スレーブ制御装置から送信されたACK信号を受信する。
ステップRS27では、スレーブ制御装置は、データ(8ビット)の送信が完了したか否かを判断する。これは、図2では、「DATA」データ信号RD11の送信が完了したか否かを判断するに相当する。「ACK」データ信号RD10を送信した後、スレーブ制御装置は、「DATA」データ信号RD11を送信する。次に、データの送信が完了したとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS27でYES)、スレーブ制御装置は、ステップRS28に進む。一方、データの送信が完了していないとスレーブ制御装置が判断すると(ステップRS27でNO)、スレーブ制御装置は、ステップRS27を繰り返す。
ステップRS28では、スレーブ制御装置は、スレーブ側ゲート切替信号GSSをノンアクティブにする。
ステップRS29では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによって所定の電圧値が検出されたか否かを判断する。具体的には、図1では、マスタ制御装置は、マスタ側バスオープン検出信号BOMによってデータ信号線LSDAの電圧値が2.0Vであるか否かを判断する。次に、所定の電圧値が検出されたとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS29でYES)、マスタ制御装置は、ステップRS30に進む。一方、所定の電圧値が検出されないとマスタ制御装置が判断すると(ステップRS29でNO)、マスタ制御装置は、ステップRS29を繰り返す。
ステップRS30では、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをアクティブにする。
ステップRS31では、マスタ制御装置は、スレーブ制御装置にACK信号を送信する。これは、図2では、「ACK」データ信号RD12が送信されるに相当する。
ステップRS32では、スレーブ制御装置は、マスタ制御装置から送信されたACK信号を受信する。
ステップRS33では、マスタ制御装置は、ストップコンディションを発行する。これは、図2では、「STOP」データ信号RD13が送信されるに相当する。
リードでは、ライトと同様に、マスタ制御装置がデータ信号を出力する場合には、マスタ制御装置は、マスタ側ゲート切替信号GSMをアクティブする。即ち、マスタ制御装置は、出力信号線LOUTM(図1)から出力される信号が、データ信号線LSDAにプッシュプル出力されるように制御する(ステップRS10、RS19及びRS30)。これに対して、スレーブ側では、スレーブ側ゲート切替信号GSSがノンアクティブとなるように制御される(ステップRS08、RS17及びRS28)。
一方、スレーブ制御装置からマスタ制御装置にデータ信号が入力される場合がある。具体的には、リードでは、まず、ライトと同様に、ACK信号が送信される場合である(ステップRS06、RS15及びRS25)。この場合には、ライトと同様に、マスタ制御装置は、ACK信号が送信される前に、マスタ側ゲート切替信号GSMをノンアクティブにする(ステップRS03、RS12及びRS22)。
また、リードでは、スレーブ制御装置からマスタ制御装置にデータが送信される(ステップRS27)。なお、リードでもライトと同様に、スレーブ側ゲート切替信号GSS及びマスタ側ゲート切替信号GSMがそれぞれノンアクティブであると、データ信号線LSDAの電圧値は、所定の電圧値、即ち、2.0Vとなる。これを、スレーブ制御装置及びマスタ制御装置は、データ信号線LSDAの電圧値をスレーブ側バスオープン検出信号BOS及びマスタ側バスオープン検出信号BOMによってそれぞれ検出する(ステップRS04、RS09、RS13、RS18、RS23及びRS29)。
ゆえに、スレーブ制御装置及びマスタ制御装置は、データ信号線LSDAの電圧値が所定の電圧値であると判断した場合には(ステップRS04、RS09、RS13、RS18、RS23及びRS29でYES)、データ信号を送信する。即ち、スレーブ側ゲート切替信号GSS及びマスタ側ゲート切替信号GSMがそれぞれアクティブにされる(ステップRS05、RS10、RS14、RS19及びRS24)。
<処理結果例>
図6は、本発明の一実施形態に係る制御システムによる全体処理の処理結果の一例を示すタイミングチャートである。
図6では、クロック信号SCLは、クロック信号線LCLK(図1)に送信される信号を示す。一方、データ信号SDAは、データ信号線LSDA(図1)に送信される信号を示す。なお、データ信号SDAは、いわゆるローアクティブ信号であり、信号レベルがローレベルLLVであると、アクティブ、一方、信号レベルがハイレベルHLVであると、ノンアクティブとする。図示するように、クロック信号SCLにノイズNSが混入した例で説明する。
例えば、スレーブ制御装置からマスタ制御装置(「M←S」)に「ACK」データ信号WR10が送信され、次に、マスタ制御装置からスレーブ制御装置(「M→S」)に「STOP」データ信号WR11が送信される場合で説明する。
図示するように、ノイズNSが混入されると、ノイズNSは、クロック信号としてカウントされてしまうため、いわゆるクロックずれが起こる場合がある。この場合には、ノイズNSによって、1クロック早くカウントされてしまうため、「ACK」データ信号WR10が送信されている場合でも、次の「STOP」データ信号WR11が送信されるように制御される場合がある。これに対して、本実施形態では、スレーブ制御装置及びマスタ制御装置は、データ信号線LSDAの電圧値が所定の電圧値であると判断した場合には(ステップWS04、WS09、WS13、WS18及びWS22でYES)、データ信号を送信する。即ち、「ACK」データ信号WR10が送信されている場合には、電圧値が所定の電圧でないと判断される(ステップWS04、WS09、WS13、WS18及びWS22でNO)ため、マスタ制御装置は、「STOP」データ信号WR11を送信するのを待つ。
したがって、ノイズNSが混入されても、「ACK」データ信号WR10が送信されている間に、「STOP」データ信号WR11が送信され、データの衝突が起きるのを回避できる。ゆえに、制御装置は、ノイズ等によるデータの衝突等の誤動作を少なくできる。
<比較例>
まず、オープンドレイン方式及びプッシュプル方式についてそれぞれ説明する。
図7は、オープンドレイン方式及びプッシュプル方式の一例を示す回路図である。図7(A)は、マイクロコンピュータ1Aによって、オープンドレイン出力回路を構成する例であり、一方、図7(B)は、マイクロコンピュータ1Bによって、プッシュプル出力回路を構成する例である。
マイクロコンピュータ1Aは、CPU1A2及びFET1A1を有する。図7(A)では、FET1A1は、CPU1A2から送信される制御信号によって、ON/OFF制御できるスイッチとして用いられる。また、マイクロコンピュータ1Aから、データ信号線ASDAを介してデータ信号が出力される。さらに、データ信号線ASDAには、プルアップ抵抗R3及び電源VCCがそれぞれ接続される。なお、スイッチは、FET以外の素子で実現されてもよい。
図7(A)では、CPU1A2によって、FET1A1がONに制御されると、データ信号線ASDAは、グラウンドGNDにショートされ、データ信号は、「Low」となる。この場合には、データ信号線ASDA及びグラウンドGNDの間のインピーダンスは、「0」に近い値、即ち、低い値となる。ただし、FET1A1のインピーダンスによって、値は、異なる。このように、インピーダンスが低い値であると、データ信号線ASDA等にノイズが混入しても、電圧値の変動は、小さい。
一方、CPU1A2によって、FET1A1がOFFに制御されると、CPU1A2及びスレーブ側が有するCPUは、Hi−Zの状態となり、データ信号は、プルアップ抵抗R3及び電源VCCによって定まる電圧値、即ち、「High」となる。この場合には、プルアップ抵抗R3の抵抗値は、電流量制限及びスレーブ側が有するCPUの「Low」レベルの電圧確保のため、回路のインピーダンスは、高い値となる。このように、インピーダンスが高い値であると、データ信号線ASDA等にノイズが混入した場合には、電圧値の変動は、大きくなる。
したがって、オープンドレイン方式では、データ信号が「Low」であると、ノイズによる電圧値の変動は、小さく、一方、データ信号が「High」であると、ノイズによる電圧値の変動は、大きい。
また、図7(B)に示すマイクロコンピュータ1Bは、CPU1B1、NchFET1B2及びPchFET1B3を有する。図7(B)では、CPU1B1がNchFET1B2及びPchFET1B3に対して「High」の制御信号を出力する場合には、NchFET1B2は、ONとなり、PchFET1B3は、OFFとなる。そのため、データ信号線BSDAは、電源VCCによるプルアップによって、「High」となる。また、CPU1B1が、NchFET1B2及びPchFET1B3に対して「Low」の制御信号を出力する場合には、NchFET1B2は、OFFとなり、PchFET1B3は、ONとなる。そのため、データ信号線BSDAは、グラウンドGNDに接続され、「Low」となる。
プッシュプル方式では、制御信号が「High」又は「Low」のいずれであっても、インピーダンスは、「0」に近く、低い値となる。そのため、プッシュプル方式は、オープンドレイン方式と比較して、ノイズが混入した際の電圧値の変動を小さくできる方式である。したがって、プッシュプル方式を用いると、ノイズに対して高い耐性を備えることができる。また、プッシュプル方式では、データ信号線BSDAが、電源VCC及びグラウンドGNDに接続されて「High」及び「Low」を出力するため、信号の立ち上がり時間及び立ち下がり時間が速くできる。これと比較して、オープンドレイン方式では、外部回路の影響が大きく、プルアップ抵抗R3の抵抗値によって信号の立ち上がり時間が変化する。そのため、オープンドレイン方式では、波形のなまりによって、信号の立ち上がり時間が遅くなり、データが正しく受信されない場合等がある。
図8は、オープンドレイン方式の比較例の制御システムによる処理結果の一例を示すタイミングチャートである。
図8は、図6と同様に、クロック信号SCLがクロック信号であり、かつ、データ信号SDAがデータ信号である例を示す。図示するように、オープンドレイン方式では、ノイズNSが混入すると、ノイズNSは、クロック信号SCLと誤ってカウントされてしまう。そのため、いわゆるクロックずれが起きる。クロックずれによって、マスタ側は、ストップコンディションを発行しようとする。一方、スレーブ側は、ACK信号を出力した状態、即ち、データ信号SDAがローレベルLLVの状態のままストールしてしまう場合がある。これを解消するには、例えば、クロック信号SCLにダミークロックを出力することで、ACK信号を出力した状態を解除させる処理等が必要となる。
図9は、プッシュプル方式の比較例の制御システムによる処理結果の一例を示すタイミングチャートである。
図9は、図6及び図8と同様に、クロック信号SCLがクロック信号であり、かつ、データ信号SDAがデータ信号である例を示す。図示するように、プッシュプル方式であっても、ノイズNSが混入すると、ノイズNSは、クロック信号SCLと誤ってカウントされてしまう。例えば、図6と同様に、スレーブ制御装置が出力する状態(「M←S」)からマスタ制御装置が出力する状態(「M→S」)に切り替わる場合には、スレーブ制御装置が出力している場合であっても、マスタ制御装置が出力を開始してしまう場合がある。そのため、スレーブ制御装置が出力する信号と、マスタ制御装置が出力する信号とが同時にデータ信号線に出力されるため、データの衝突が起きてしまう場合がある。また、データの衝突によって、データ信号が不安定値になる可能性又はCPUが有する内部バッファに大きな電流が流れて、CPUが故障するおそれ等がある。
<機能構成例>
図10は、本発明の一実施形態に係る制御装置及び制御システムの機能構成の一例を説明する機能ブロック図である。図示するように、制御システム1は、マスタ制御装置1Mと、スレーブ制御装置1Sとを1つずつ有し、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sには、データ信号線LSDAが接続される。また、データ信号は、データ信号線LSDAによって送受信される。
制御装置の一例であるマスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sは、出力部1F1と、検出部1F2と、切替部1F3と、入力部1F4とをそれぞれ有する。
出力部1F1は、データ信号線LSDAにデータ信号等の出力信号を出力する。なお、出力部1F1は、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sがそれぞれ有するCPUの演算装置又は電子回路等によって実現される。
検出部1F2は、データ信号線LSDAの電圧値を検出する。なお、検出部1F2は、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sがそれぞれ有するCPUの演算装置又は電子回路等と、マスタ側バスオープン検出信号BOM(図1)又はスレーブ側バスオープン検出信号BOS(図1)とによって実現される。
切替部1F3は、検出部1F2によって検出される電圧値に基づいて、出力部1F1が出力信号を出力するか入力部1F4によって入力信号を入力するかを切り替える。なお、切替部1F3は、スリーステートバッファBUF2(図1)又はスリーステートバッファBUF3(図1)等によって実現される。
入力部1F4は、データ信号線LSDAからデータ信号等の入力信号を入力する。なお、入力部1F4は、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sがそれぞれ有するCPUの演算装置又は電子回路等によって実現される。
<変形例>
実施形態は、データ信号がローアクティブであるのに限られない。即ち、データ信号は、ハイアクティブの信号でもよい。
実施形態は、I2C(登録商標)に限られず、他の通信方式、即ち、単線の信号線を用いるI2C(登録商標)以外の半二重方式の通信に適用されてもよい。
また、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sは、それぞれA/D(Analog−Digital)コンバータを有してもよい。A/Dコンバータは、マスタ側バスオープン検出信号BOM(図1)又はスレーブ側バスオープン検出信号BOS(図1)によって検出される電圧値をA/D変換する。これによって、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sは、データ信号線LSDAがオープンな状態であるか否かを検出してもよい。
さらに、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sは、それぞれオペアンプを有してもよい。
なお、マスタ制御装置1M及びスレーブ制御装置1Sのうち、いずれか一方が検出部1F2による検出及び切替部1F3による切り替えを行う構成でもよい。
また、制御システムは、スレーブ制御装置を複数有してもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
1 制御システム
1M マスタ制御装置
1S スレーブ制御装置
BUF1、BUF2、BUF3 スリーステートバッファ
LSDA データ信号線
BOM マスタ側バスオープン検出信号
BOS スレーブ側バスオープン検出信号
NS ノイズ
特許第4017822号公報

Claims (10)

  1. 信号線を介して信号を送受信する制御装置であって、
    前記信号線に出力信号を出力する出力部と、
    前記信号線から入力信号を入力する入力部と、
    前記信号線の電圧値を検出する検出部と、
    前記電圧値に基づいて、前記出力信号を出力するか前記入力信号を入力するかを切り替える切替部と
    を含む制御装置。
  2. 前記信号線に接続される第1端子及び電源に接続される第2端子を有する第1抵抗器と、前記信号線に接続される第3端子及びグラウンドに接続される第4端子を有する第2抵抗器とがそれぞれ前記信号線に接続され、
    前記電圧値は、前記電源の電源電圧値と、前記第1抵抗器による第1抵抗値と、前記第2抵抗器による第2抵抗値とに基づいて定まる請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記電圧値が、前記電源電圧値、前記第1抵抗値及び前記第2抵抗値によって定まる所定の電圧値となると、前記切替部は、前記出力信号を出力するように切り替える請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記信号線は、単線である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. I2C(登録商標)に係る信号を送受信する請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記切替部は、スリーステートバッファを有し、
    前記スリーステートバッファをハイインピーダンスにするか否かによって切り替える請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記出力は、プッシュプル出力である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記検出部は、前記電圧値をA/D変換して検出する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 前記検出部は、オペアンプを有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 信号線を介して信号を送受信する制御装置が行う制御方法であって、
    前記制御装置が、前記信号線に出力信号を出力する出力手順と、
    前記制御装置が、前記信号線から入力信号を入力する入力手順と、
    前記制御装置が、前記信号線の電圧値を検出する検出手順と、
    前記制御装置が、前記電圧値に基づいて、前記出力信号を出力するか前記入力信号を入力するかを切り替える切替手順と
    を含む制御方法。
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