JP2016224324A - プロジェクター、表示装置、及び、情報伝達方法 - Google Patents

プロジェクター、表示装置、及び、情報伝達方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像の表示と、情報の提供とを同時に行い、外部の装置に情報を伝達することができるプロジェクター、表示装置、及び、情報伝達方法を提供する。【解決手段】プロジェクター1は、レーザー光源42,43と、レーザー光源42,43が発する光を変調して画像光を出力する光変調装置22と、光変調装置22により出力される画像光を投射する投射光学系23とを備える。また、プロジェクター1は、情報を取得する情報取得部14と、情報取得部14が取得する情報に基づいてレーザー光源42,43の輝度を制御する発光制御部18とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、プロジェクター、表示装置、及び、情報伝達方法に関する。
近年、情報提供の手段として、光や映像の中に情報を埋め込んでユーザーに提供する技術が知られている。例えば非特許文献1には、LED照明が発する光の中に、その光が照射される物に関する情報を埋め込み、光が照射された物にスマートフォンのカメラを向けて情報を読み取る技術が開示されている。また、例えば特許文献1には、投射画像の輝度値または色差値の少なくとも一方を変化させることで、情報を画像内に埋め込むことにより情報を伝達する技術が開示されている。
特開2014−131195号公報
FUJITSU JOURNAL、[online]、2014年12月3日、インターネット<URL:http://journal.jp.fujitsu.com/2014/12/03/02>
上述したように光の輝度値等により情報を伝達する手法を表示装置に適用する場合、表示装置が情報を伝達するための光を変化させることで、表示する画像の表示状態が影響を受ける。このため、画像の表示と情報の伝達とを同時に行うことは困難であった。そこで、例えば特許文献1に開示の技術では、表示装置の表示画面を4つの領域に分割し、4分割された領域のそれぞれにおいて輝度値または色差値を変化させることで、埋め込まれた情報が画像の視聴に与える影響を軽減する。この手法では、情報を伝達するために複雑で高度な処理を行う必要があり、実現は容易でなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、画像の表示と、情報の提供とを同時に行い、外部の装置に情報を伝達することができるプロジェクター、表示装置、及び、情報伝達方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のプロジェクターは、固体光源と、前記固体光源が発する光を変調して画像光を出力する光変調部と、前記光変調部により出力される画像光を投射する投射部と、情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得する情報に基づいて、前記固体光源の輝度を変化させる固体光源制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像の表示と、情報の提供とを同時に行うことができ、画像光の輝度を検出可能な装置によって、この表示装置が出力する情報を容易に取得できる。従って、表示装置から外部の装置に対し、情報を伝達できる。
また、上記プロジェクターにおいて、前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度を、最低値輝度と、前記最低値輝度よりも高輝度の最高値輝度と、前記最低値輝度と前記最高値輝度との間の輝度である調光値輝度とに設定可能であり、前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度を前記最低値輝度とする状態と、前記最高値輝度とする状態と、前記調光値輝度とする状態との組み合わせで前記情報を出力することを特徴とする。
本発明によれば、固体光源の輝度を制御することによって、より多くの情報を送信することができる。
また、上記プロジェクターにおいて、前記固体光源制御部は、前記最低値輝度とすることで同期信号を出力することを特徴とする。
本発明によれば、固体光源の輝度を最低値輝度とすることで同期信号を出力し、情報の伝達に係る同期制御を確実に行うことができる。
また、上記プロジェクターにおいて、前記最低値輝度は、0ルーメンであることを特徴とする。
本発明によれば、情報伝達のために画像光の輝度を低下させた状態が0ルーメンであるので、光変調部が画像を表示するために輝度を変化させた状態を、外部の装置によって、より明確に区別できるので、より確実な情報伝達が可能となる。
また、上記プロジェクターにおいて、前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度をPWM制御により制御し、前記PWM制御によって前記固体光源の輝度を前記最低値輝度にする場合に前記固体光源の発光をオフにする時間を、前記固体光源の輝度を前記最高値輝度にする場合、及び、前記固体光源の輝度を前記調光値輝度にする場合よりも長くしたことを特徴とする。
本発明によれば、固体光源の輝度制御による情報伝達をより簡単に制御できる。
また、上記プロジェクターにおいて、前記固体光源制御部が前記固体光源の輝度を前記最低値輝度とする場合の前記画像光の輝度は、前記固体光源の輝度が前記最高値輝度である場合に前記光変調部が前記画像光の輝度を最も低輝度に制御する場合の前記画像光の輝度よりも低いことを特徴とする。
本発明によれば、固体光源を制御することで、光変調部により画像光の輝度を低下させた場合とは異なる輝度を実現できる。このため、画像の表示に伴う輝度変化と、情報の伝達のための輝度の変化とを、情報を取得する外部の装置が区別できる。従って、表示装置が画像を表示する動作と、外部の装置に情報を伝達する動作とを実行できる。
また、上記プロジェクターにおいて、前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度を制御することにより、前記情報取得部が取得する情報を構成する単位情報を出力することを特徴とする。
本発明によれば、前記情報を単位情報ごとに出力することができるので、情報伝達がより確実となる。
また、本発明の表示装置は、固体光源を有するバックライトを備え、前記バックライトが発する光により画像を表示する表示装置において、情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得する情報に基づいて、前記固体光源の輝度を制御する固体光源制御部を備えること、を特徴とする。
本発明によれば、画像の表示と、情報の提供とを同時に行うことができ、画像光の輝度を検出可能な外部の装置によって、この表示装置が出力する情報を容易に取得できる。
また、本発明の情報伝達方法は、固体光源を有するバックライトを備え、前記バックライトが発する光により画像を表示する表示装置による情報伝達方法であって、伝達する情報を取得し、取得した情報に基づいて前記固体光源の輝度を制御し、前記固体光源の輝度の変化で前記情報を伝達すること、を特徴とする。
本発明によれば、画像の表示と、情報の提供とを同時に行うことができ、画像光の輝度を検出可能な装置に対して表示装置から情報を容易に伝達できる。
本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す図。 プロジェクターの構成を示すブロック図。 携帯端末の構成を示すブロック図。 プロジェクターの動作を示すフローチャート。 プロジェクターが投射画像の輝度を変化させる動作の説明図であり、(A)は輝度変化の一例を示し、(B)はプロジェクターが記憶する変換テーブルを示す。 レーザー光源を制御するパルス電流のタイミングチャートの一例を示す図。 携帯端末の動作を示すフローチャート。 輝度変化をエリアごとに発生させる例を示す図であり、(A)は表示領域を複数の領域に分割してエリアを設ける例を示し、(B)は表示領域の一部に輝度変化を発生させるエリアを設ける例を示し、(C)は無信号状態のときに輝度変化を発生させる例を示す。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態のプロジェクター1(表示装置)の概略構成を示す。本実施形態のプロジェクター1は、図2を参照して説明するように、携帯端末100や、図示しないPC等のコンピューター、各種画像プレーヤー等の外部の画像供給装置(図示略)に接続されるI/F(インターフェイス)11を備える。プロジェクター1は、上記の画像供給装置からインターフェイス11に入力されるデジタル画像データに基づく投射画像Pを、スクリーンSCに投射する。
画像供給装置からプロジェクター1に入力される画像データは、動画像(映像)データであってもよいし、静止画像データであってもよい。プロジェクター1は、動画像をスクリーンSCに投射することも、静止画像をスクリーンSCに投射することもできる。
インターフェイス11は、有線ケーブルを接続可能な構成とすることも可能であるが、本実施形態では無線通信可能な無線通信インターフェイスとして構成される。インターフェイス11は、携帯端末100などの画像供給装置との間で、無線通信回線を確立し、この無線通信回線によって各種データを送受信する。この無線通信方式には、例えば無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)、赤外線通信等の近距離無線通信方式や、携帯電話回線を利用した無線通信方式を採用できる。プロジェクター1は、図示は省略するが、複数の画像供給装置に接続して、これらの画像供給装置と通信することができる構成であっても良い。
図2は、プロジェクター1の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、プロジェクター1は、光学的な画像の形成を行う投射装置20と、この投射装置20に入力される画像信号を電気的に処理する画像処理系とを備え、これらの各部は制御部10の制御に従って動作する。
投射装置20は、光源部21、光変調装置22(光変調部)、及び投射光学系23(投射部)を備える。光源部21は、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子やレーザー素子を用いた、パルス信号により輝度をPWM制御可能な固体光源を備える。本実施形態では、青色レーザー光を発する2つの青色半導体レーザー素子を用いたレーザー光源42、43を、固体光源として備える構成を例示する。レーザー光源42、43は、複数の半導体素子を備え、それぞれの半導体素子からレーザー光を発するものであってもよい。また、光源部21は、レーザー光源42、43の出射光を走査させる光走査素子(図示略)、出射光の光学特性を高めるためのレンズ群(図示略)、光量を低減させる調光部(図示略)等を備えてもよい。
光変調装置22は、後述する画像処理系からの信号を受けて、光源部21が発した光を変調して画像光を生成し、精製した画像光を出力する。光変調装置22の具体的な構成としては、例えば、RGBの各色に対応した3枚の透過型または反射型の液晶ライトバルブを用いた方式が挙げられる。本実施形態では、RGBの3色の色光に対応した3枚の透過型の液晶パネル、すなわち青色光(B)を変調する液晶パネル22a、赤色光(R)を変調する液晶パネル22b、及び、緑色光(G)を変調する液晶パネル22cを備えた構成とする。光変調装置22が備える液晶パネル22a、22b、22cは、後述する液晶パネルドライバー33によって駆動され、各液晶パネルにマトリクス状に配置された各画素における光の透過率を変化させることにより、画像を形成する。
光変調装置22により変調されたRGBの各色光は、図示しないクロスダイクロイックプリズムにより合成されて、投射光学系23に導かれる。
投射光学系23は、光変調装置22で変調された光をスクリーンSCに投射して、投射画像P(図1)を結像させるためのレンズ群等を備える。また、投射光学系23は、投射光学系駆動部34に備えられたモーター37によって図示しないレンズ群が駆動されることにより、ズーム調整、フォーカス調整及び絞り調整を実行する。投射光学系駆動部34は、制御部10の制御に従って投射光学系23を駆動する。投射光学系23は、手動の操作によりレンズ群を動かしてズーム調整、フォーカス調整及び絞り調整が行われる構成であってもよい。投射光学系23によりスクリーンSCに画像を投射可能な領域を、表示領域とする。図1には、表示領域全体に投射画像Pが投射される例を示すが、投射画像Pを表示領域の一部に投射することも勿論可能である。
光源部21は、青色レーザー光を発する青色半導体レーザー素子を用いたレーザー光源42及び43を備える。また、光源部21は、制御部10に従ってレーザー光源42、43をそれぞれ制御するレーザー光源ドライバー62、63を備える。また、光源部21は、制御部10の制御に従ってレーザー光源ドライバー62、63に対して電流値を設定する電流値設定部61を備える。光源部21は、色光を拡散させる拡散板44、入射する色光を所定の色の色光に変換する蛍光体ホイール45、及び入射した色光を所定の色の色光に分離する分光部46を備える。そして、光源部21は、レーザー光源42、43の発光を制御するパルス信号S5、S6を出力する光源駆動部50に接続される。
電流値設定部61は、制御部10から入力される制御情報に従って、レーザー光源ドライバー62とレーザー光源ドライバー63とに対して共通の電流値を設定する。電流値設定部61は、レーザー光源ドライバー62、63の各々に個別に電流値を設定するものであってもよいが、本実施形態では共通の電流値を設定する。
レーザー光源ドライバー62は、プロジェクター1の電源回路(図示略)から供給される電源をもとに、光源駆動部50から入力されるパルス信号S5に同期し、電流値設定部61が設定した電流値を有するパルス電流S7を生成する。レーザー光源ドライバー62は、生成したパルス電流S7をレーザー光源42に供給する。
レーザー光源ドライバー63は、プロジェクター1の電源回路(図示略)から供給される電源をもとに、光源駆動部50から入力されるパルス信号S6に同期し、電流値設定部61が設定した電流値を有するパルス電流S8を生成する。レーザー光源ドライバー63は生成したパルス電流S8をレーザー光源43に供給する。
従って、パルス電流S7、S8のパルスのオン期間の長さ(パルス幅)、オフ期間の長さ、及び、パルスの周期は、光源駆動部50から入力されるパルス信号S5、S6により決定される。また、パルス電流S7、S8の電流値は、制御部10が決定し、決定された電流値を電流値設定部61が設定する。
パルス電流S7、S8は、レーザー光源42、43の点灯/消灯をPWM(Pulse Width Modulation)制御する電流である。レーザー光源42、43は、このパルス電流S7、S8のパルスがオンの期間に点灯し、パルスがオフの期間には消灯する。パルス電流S7、S8はパルスのオン/オフが高速に切り替わる信号であるため、レーザー光源42、43は点灯と消灯を高速で繰り返し、レーザー光源42、43の輝度は点灯時間と消灯時間の比により決定される。従って、電流値設定部61は、パルス電流S7、S8のパルスがオンの期間とオフの期間の比によって、レーザー光源42、43の輝度を調整できる。
レーザー光源42は、レーザー光源ドライバー62により出力されるパルス電流S7により駆動して青色レーザー光42aを発し、この青色レーザー光42aは拡散板44に入射して拡散される。拡散板44で拡散されたレーザー光は青色光20aとして液晶パネル22aに入射し、変調される。一方、レーザー光源43は、レーザー光源ドライバー63により出力されるパルス電流S8により駆動して、レーザー光源42と同様に青色レーザー光43aを発する。青色レーザー光43aは、蛍光体ホイール45の蛍光体に入射して黄色光45aに変換され、変換された黄色光45aは分光部46に入射する。分光部46は、入射した黄色光45aを波長成分により赤色光20bと緑色光20cとに分離し、分離された赤色光20b及び緑色光20cは、それぞれ液晶パネル22b及び液晶パネル22cに入射する。そして、液晶パネル22a、22b、22cにより変調された画像光は上述のように投射光学系23により合成され、スクリーンSCに投射される。
光源駆動部50は、PWM設定部51、PWM信号生成部52、及びリミッター53を備える。光源駆動部50は、制御部10から入力される制御信号S1に従ってレーザー光源ドライバー62、63を制御し、レーザー光源42、43をPWM制御することにより、レーザー光源42、43の点灯/消灯や輝度の調整を実行する。PWM設定部51は、制御部10から入力される制御信号S1に従って、パルス周波数を指定するPWM周波数信号S2と、パルス幅を指定するオン期間指定信号S3とを生成して出力する。PWM信号生成部52は、PWM設定部51から入力されるPWM周波数信号S2及びオン期間指定信号S3に従って、レーザー光源42、43を点灯させるパルスを有するPWM信号S4を生成して出力する。ここで、PWM信号生成部52は、レーザー光源42を制御するためのPWM信号S4aと、レーザー光源43を制御するためのPWM信号S4bとを個別に生成して出力することも可能である。PWM信号生成部52が出力したPWM信号S4は、リミッター53に入力される。リミッター53は、PWM信号S4に含まれるパルスのうち、パルス幅が予め設定された値より小さいパルスをカットするフィルターであり、パルス信号S5、S6を光源部21のレーザー光源ドライバー62、63に出力する。
上記のように、レーザー光源ドライバー62、63は、パルス信号S5、S6のパルスがオンに立ち上がるとレーザー光源42、43を点灯させ、パルスがオフに下がるとレーザー光源42、43を消灯させる。リミッター53は、設定された値のパルス幅より小さいパルスをカットすることにより、パルス信号S5、S6において、レーザー光源42、43の点灯及び消灯が追従できないほど小さいパルス幅のパルスが出力されることを防止する。これにより、レーザー光源42、43を、指定された輝度で安定して発光させることができる。
また、プロジェクター1は、上述したインターフェイス11を備え、映像入力部12、及び変換処理部13を備える。インターフェイス11を介して映像入力部12に入力された画像データは、変換処理部13によって解像度変換などのスケーリング処理が実行され、制御部10に出力される。
プロジェクター1は、画像処理系として、プロジェクター1全体を制御する制御部10を備える。また、プロジェクター1は、制御部10が処理するデータや制御部10が実行する制御プログラムを記憶した記憶部15を備える。また、プロジェクター1は、図示しないリモコンや操作パネルによる操作を検出する操作検出部16を備える。また、プロジェクター1は、画像データを処理する画像処理部31、及び画像処理部31から出力される画像信号に基づいて光変調装置22の液晶パネル22a、22b、22cを駆動して描画を行う液晶パネルドライバー33を備える。
制御部10は、記憶部15に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、プロジェクター1の各部を制御する。制御部10は、操作検出部16によって検出されユーザーが行った操作を示す操作情報に基づいて、画像処理部31、液晶パネルドライバー33、投射光学系駆動部34、及び光源駆動部50を制御して、スクリーンSCに投射画像Pを投射させる。
操作検出部16は、プロジェクター1を操作するリモコン(図示略)が送信する無線信号を受信してデコードし、リモコンにおける操作を検出する機能、及び、プロジェクター1の操作パネル(図示略)におけるボタン操作を検出する機能を有する。操作検出部16は、リモコンや操作パネルにおける操作を示す操作信号を生成して、制御部10に出力する。また、操作検出部16は、制御部10の制御に従い、プロジェクター1の動作状態や設定状態に応じて、プロジェクター1に設けられている図示しないインジケーターランプの点灯状態を制御する。
画像処理部31は、制御部10の制御に従って、変換処理部13が出力した画像データを取得して、画像サイズ、解像度、静止画像か動画像であるか、動画像である場合はフレームレート等の画像データの属性などを判定する。そして、画像処理部31は、フレーム毎にフレームメモリー32に画像を展開する。また、画像処理部31は、取得した画像データの解像度が光変調装置22の液晶パネル22a、22b、22cの表示解像度と異なる場合には解像度変換処理を行う。また、画像処理部31は、リモコンや操作パネルの操作により、操作検出部16がズームを示す操作情報を検出した場合には拡大/縮小処理を行って、これらの処理後の画像をフレームメモリー32に展開する。その後、画像処理部31は、フレームメモリー32に展開したフレーム毎の画像を表示信号として液晶パネルドライバー33に出力する。
制御部10は、記憶部15に記憶された制御プログラムを実行することにより、投射制御部17、発光制御部18(固体光源制御部)、情報取得部14、及び補正制御部19として機能する。
投射制御部17は、操作検出部16が検出した操作に従って、プロジェクター1の各部を初期化する。また、投射制御部17は、光源駆動部50を制御してレーザー光源42、43を点灯させ、画像処理部31及び液晶パネルドライバー33を制御して、液晶パネル22a、22b、22cに画像を描画させて、画像光をスクリーンSCに投射させる。この画像光はスクリーンSCにおいて投射画像Pを形成する。また、投射制御部17は、投射光学系駆動部34を制御して、モーター37の動作によりフォーカス調整、ズーム調整、絞り調整等を実行させる。
発光制御部18は、制御信号S1、S11を生成して、光源駆動部50に出力する。制御信号S1は、パルス信号S5、S6のパルス幅、パルス周期またはパルスがオフになる期間のうち少なくとも2つを指定する情報を含む。発光制御部18は、制御信号S1によって、レーザー光源42、43の点灯期間と消灯期間との比を調整することで、レーザー光源42、43の輝度を調整する。
情報取得部14は、記憶部15に予め記憶された情報、あるいは、操作検出部16によって検出されたユーザー操作に応じた情報を取得する。詳細については後述するが、発光制御部18は、情報取得部14の機能により取得した情報に基づいてレーザー光源42、43の輝度を調整する。
補正制御部19は、プロジェクター1に対するスクリーンSCの傾き(投射角)及びスクリーンSCまでの投射距離を算出し、台形歪み補正等の補正処理を実行する。補正制御部19は、算出した投射角及び投射距離に基づいて、画像処理部31を制御し、フレームメモリー32に展開する画像を変形させることによって、スクリーンSCの投射画像Pの歪みを補正して、矩形の良好な画像を表示する。補正制御部19は、図示しないセンサーなどによりスクリーンSCの投射画像Pの形状の乱れを検出した場合や、操作パネル(図示略)の操作により補正実行が指示された場合等に、投射角と投射距離を算出する。また、補正制御部19は、補正用のパラメーターを算出し、算出したパラメーターに従って投射画像Pを補正する処理を実行する。
次に、プロジェクター1に画像を供給する画像供給装置としての携帯端末100について説明する。
図3は、携帯端末100の構成を示すブロック図である。なお、理解の便宜のため図3にはプロジェクター1を合わせて図示する。
携帯端末100は、図3に示すように、携帯端末100の各部を制御する制御部120を備える。制御部120は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。制御部120は、ROMに記憶した基本制御プログラムをCPUにより実行して、携帯端末100を制御する。また、制御部120は、記憶部130に接続され、記憶部130に記憶された各種プログラムを実行することにより各種機能を実行する。
記憶部130は、フラッシュメモリー、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶装置であり、制御部120に接続する。記憶部130には、携帯端末100をプロジェクター1に接続するためのアプリケーションプログラム131を含む各種プログラムや、画像データ132が記憶される。
また、携帯端末100は、アンテナやRF(Radio Frequency)回路(不図示)等を備える無線通信部140を備える。無線通信部140は、制御部120によって制御され、プロジェクター1との間で無線通信方式に準じて各種データを送受信する。
また、携帯端末100は、カメラ150を備える。カメラ150は、CCDやCMOS等の撮像素子を備え、制御部120の制御に従って撮像を実行し、撮像画像データを制御部120に出力する。
プロジェクター1に携帯端末100を接続する場合、携帯端末100が、プロジェクター1に無線接続するための情報(例えば、IPアドレスであるが、これに限られない)を取得し、取得した情報に基づきプロジェクター1に対する無線接続を試行する。これにより携帯端末100とプロジェクター1との間で無線通信が可能となり、携帯端末が画像データをプロジェクター1に送信できる。
本実施形態では、携帯端末100がプロジェクター1に無線接続するための情報を、プロジェクター1がスクリーンSCに投射する画像光の輝度を変化させることで、送信する。携帯端末100は、スクリーンSCの投射画像Pの輝度、或いは輝度の変化を検出することで、情報を取得する。
図4は、プロジェクター1の動作を示すフローチャートであり、特に、IPアドレス等の情報を携帯端末100に伝達する場合の動作を示す。図4の動作は、本発明の情報伝達方法の実施態様に相当する。
制御部10は、記憶部15からプロジェクター1のIPアドレスを読み出して、接続情報として取得する(ステップST1)。
続いて、制御部10は、取得した接続情報を符号化する(ステップST2)。制御部10は続いて、符号化した接続情報に基づいて、発光制御部18の機能によりレーザー光源42、43の輝度を変化させる(ステップST3)。
本実施形態のプロジェクター1は、電源がオンにされた後、または、電源がオンにされ操作検出部16により携帯端末100との通信開始が指示された後、図4に示すステップST1〜S3の動作を繰り返し実行する。プロジェクター1は、ステップST1〜S3の動作を、画像を投射しているか否かに係らず実行してもよい。
図5は、プロジェクター1が投射画像Pの輝度を変化させる動作の説明図であり、(A)は輝度変化の一例を示し、(B)はプロジェクターが記憶する変換テーブルを示す。
図5(A)の縦軸はスクリーンSCに形成される投射画像Pの輝度を示し、この輝度はプロジェクター1が投射する画像光の輝度と考えることができる。また、図5(A)の横軸は時間の経過を示す。
制御部10は、レーザー光源42、43の輝度を、最高値輝度A、調光値輝度B、及び、最低値輝度Cの、少なくとも3段階に設定可能である。最高値輝度Aは、例えば、制御部10が光源駆動部50を制御することにより、レーザー光源42、43の輝度を調整可能な範囲において最も高い輝度である。最低値輝度Cは、例えば、制御部10が光源駆動部50を制御することにより、レーザー光源42、43の輝度を調整可能な範囲において最も低い輝度である。例えば、最低値輝度Cを0ルーメンとすることができる。また、調光値輝度Bは、例えば、最高値輝度Aと最低値輝度Cとの間の輝度値である。なお、最高値輝度A及び最低値輝度Cは、レーザー光源42、43の輝度を調整可能な範囲の最高値及び最低値に限定されず、下記式(1)の関係が成立すればよい。
最高値輝度A>調光値輝度B>最低値輝度C …(1)
さらに、好ましくは、携帯端末100が、後述するようにスクリーンSCを撮像した撮像画像またはスクリーンSCの反射光を検出する場合に、最高値輝度Aと、調光値輝度Bと、最低値輝度Cとを識別可能であればよい。
また、制御部10は、レーザー光源42、43の輝度を、最高値輝度A、調光値輝度B、及び、最低値輝度Cの3段階に限らず、より細かく設定可能であってもよく、制御部10が設定可能な輝度のうち少なくとも3つを情報伝達に利用する構成とすればよい。
制御部10は、取得した情報を構成する1または複数の単位情報を、画像光の輝度の組合せで構成されるパターンに変換する。例えば、伝達する情報が、「192」、「168」、「0」、「111」の10桁の数字である場合に、制御部10は各桁の数字を1つの単位情報とする。制御部10は、1つの単位情報を、記憶部15に予め記憶する変換テーブル151を用いてパターンに変換する。
図5(B)は、変換テーブル151の一例を模式的に示す図である。変換テーブル151は、プロジェクター1が出力(送信)する情報を構成する単位情報と、画像光の輝度の組合せとを、例えば1対1で対応付ける。単位情報は、数字やアルファベット、記号等が挙げられる。画像光の輝度は、最高値輝度A、調光値輝度B、及び最低値輝度Cで表される。図5(B)の例では、最高値輝度Aと調光値輝度Bとの組合せを利用する。例えば、数字の「1」は輝度「AAAA」に変換され、数字の「9」は輝度「BAAB」に変換され、数字の「2」は輝度「AAAB」に変換される。輝度を組み合わせる数は4つに限定されず、変換したい単位情報の数に合わせて選択されればよい。例えば輝度Aと輝度Bを4つ組み合わせることで、4ビットの二進数と同様に、16通りの単位情報に対応付けることが可能である。変換テーブル151を参照して制御部10が単位情報を画像光の組合せに変換する処理は、符号化ということができる。つまり、上述したステップST2において、制御部10は、送信する情報を変換テーブル151に基づいて変換し符号化する。そして、発光制御部18は、符号化された画像光の輝度の通りに、レーザー光源42、43の輝度を設定し、或いは変化させ、経時的に情報を送信する。
図5(A)には、輝度の組合せ「AAAB」、「BAAB」、「AABA」を出力する例を示す。1つの単位情報に相当する輝度の組合せの開始時には、図中に符号SSで示すように、画像光の輝度が輝度Cに調整される。つまり、輝度Cは、単位情報の出力開始を示す同期信号として機能する。
図5(A)に示すように、レーザー光源42、43の輝度の変化により、プロジェクター1が投射する画像光の輝度が変化すると、スクリーンSCの投射画像Pの明るさも変化する。しかしながら、発光制御部18がレーザー光源42,43の輝度を設定する長さ、すなわち図5(A)において輝度「A」または輝度「B」を1回保持する時間の長さを、人間の視覚により輝度変化を知覚可能な時間よりも十分に短くすればよい。この場合、投射画像Pの明るさが変化する周期が短いため、投射画像Pを見ているユーザーに、投射画像Pの色調の変化や明るさのふらつきを感じさせないように情報を伝達できる。従って、プロジェクター1は、スクリーンSCに投射中の投射画像Pの視認性に顕著な影響を与えることなく、接続情報を送信することができる。なお、少なくとも、1つの単位情報に相当する輝度の組合せが送信されている間は、液晶パネルドライバー33が液晶パネル22a、22b、22cを駆動するための駆動信号は変化しないものとする。
なお、制御部10は、変換テーブル151を用いずに符号化を行うことも可能である。例えば、IPアドレス(IPv4対応)は、32ビットの二進数として表現することもできる。そこで、二進数の0を輝度Aに対応付け、二進数の1を輝度Bに対応付けることにより、IPアドレスをそのまま輝度に変換(符号化)できる。また、制御部10は、予め記憶部15に記憶する演算式により符号化を行ってもよい。
発光制御部18は、レーザー光源42、43に対して供給されるパルス電流S7、S8の周期、パルス幅、およびパルスのオフ期間の長さを調整することで、レーザー光源42、43の輝度を変化させ、目標の輝度(例えば、輝度A、輝度B)を実現できる。上述のようにPWM制御を行う場合、パルス信号S5、S6のパルスのオン期間およびオフ期間は、レーザー光源42、43の点灯期間と消灯期間とみなしてよい。この発光制御部18の動作について詳述する。
図6は、レーザー光源42、43の点灯を制御するパルス電流S7、S8のタイミングチャートである。
発光制御部18は、レーザー光源42、43に対して供給されるパルス電流S7、S8の周期、パルス幅、およびパルスのオフ期間の長さtの少なくとも一つを変化させてレーザー光源42、43の輝度を調整する。ここで、パルス電流の電流値は、定格電流の電流値に設定され、波形の高さは電流値の大きさを示す。また、実際には、レーザー光源ドライバー62、63の特性により、電流波形は図6に示すような矩形波とならず、曲線を描くこともあるが、ここでは理解の便宜を図るために矩形波として図示する。
本実施形態では、レーザー光源42、43の輝度を変化させるため、発光制御部18は、パルス電流のパルス幅を、W1、W2と変化させる制御を行う。パルス幅W1は、予め設定されたパルス幅の上限値であり、発光制御部18がパルス電流S7、S8をパルス幅W1にする場合、レーザー光源42、43の輝度は最高値輝度Aとなる。また、パルス幅W2は、パルス幅W1よりも狭い所定幅に予め設定される。発光制御部18がパルス電流S7、S8のパルス幅をW2とする場合、レーザー光源42、43の輝度は、最大値輝度Aよりも低輝度の調光値輝度Bとなる。
また、発光制御部18は、パルスのオフ期間の長さtを変化させる制御を行う。図中に示す長さt1は、レーザー光源42、43の輝度を所定時間、最低値輝度Cとするために予め設定された長さである。つまり、発光制御部18がパルスのオフ期間の長さtを長さt1にする場合、レーザー光源42、43の輝度が所定時間、最低値輝度Cとなる。最低値輝度Cはレーザー光源42、43の輝度を最も低くする場合の輝度であり、最も単純な例ではレーザー光源42、43を消灯させる場合の輝度である。
最低値輝度Cは、図5(A)に示したように、制御部10が送信する情報のトリガーとして用いられる。情報の送信開始のタイミング、及び、連続する複数の単位情報を連続して送信する場合の単位情報の区切りに相当するタイミングで用いられる。
オフ期間の長さt1は、レーザー光源42、43の輝度を最高値輝度A、又は、調光値輝度Bにする際のパルス電流S7、S8の1周期内でのオフ期間の長さt2よりも長い時間に設定される。
また、発光制御部18は、情報送信開始時にオフ期間を長さt1とし、かつ、単位情報の区切りのタイミングでオフ期間を長さt3にしてもよい。この長さt3は、長さt1よりも短く設定される。つまり、情報送信開始を示すトリガーと、単位情報の区切りとで、オフ期間の長さを異ならせてもよい。この場合の長さt3は、長さt2よりも長くても良いし、長さt2と同じ長さであっても良い。発光制御部18は、オフ期間t2=0とすることで、レーザー光源42、43の輝度を最高値輝度Aに制御してもよい。
このように、プロジェクター1は、レーザー光源42、43の輝度を制御させることで、投射画像Pの明るさを制御し、情報を送信する。このように送信される情報を携帯端末100が受信する方法として、例えば、投射画像Pの明るさを携帯端末100が検出する方法がある。
図7は、携帯端末100の動作を示すフローチャートであり、プロジェクター1が送信する情報を携帯端末100が取得する動作を示す。
携帯端末100の制御部120は、予めインストールされたアプリケーションプログラム131を実行することで、図7の処理を行う。アプリケーションプログラム131は、プロジェクター1の接続情報を読み取るためのプログラムであり、輝度の変化によって送信される符号化された接続情報を復元する機能を具備する。
ユーザーが携帯端末100を操作して、プロジェクター1の接続情報の読み取りの指示を入力すると、制御部120はアプリケーションプログラム131を記憶部から読み出して実行し、図7の動作を開始する。
プロジェクター1が図4に示す動作を行っている間に、携帯端末100を使用するユーザーが携帯端末100のカメラ150をスクリーンSCに向けて、撮像を指示する。携帯端末100の制御部120は、撮像の指示に従い、カメラ150による撮像を開始させる(ステップST11)。この後、制御部120はカメラ150による撮像を、所定周期で繰り返し実行して、撮像を行うごとに撮像画像データを取得する。カメラ150の撮像の周期は、例えば図5(A)及び図6に示したレーザー光源42、43の輝度の変化を検出可能な周期であり、具体的には、図6の時間t1、t2、t3のいずれよりも短い周期であることが好ましい。
制御部120は、カメラ150の撮像画像データを取得して記憶部130に蓄積し、複数の撮像画像データを比較して解析することにより、レーザー光源42、43の輝度の変化を検出する(ステップST12)。すなわち、制御部120は、撮像画像データに写る投射画像Pの明るさ、または、明るさの変化を検出する。制御部120は、レーザー光源42、43の輝度が最低値輝度Cとなったこと、すなわち同期信号を検出したか否かを判定し(ステップST13)、同期信号を検出しない間は(ステップST13;NO)、ステップST12の動作を行う。
同期信号を検出した場合(ステップST13;YES)、制御部120は、同期信号より後に、撮像画像データから検出した投射画像Pの明るさの変化をもとに、単位情報を検出する(ステップST14)。
その後、制御部120は、プロジェクター1が送信する情報を構成する全ての単位情報を検出したか否かを判定する(ステップST15)。ステップST15では、例えば、同期信号を検出した場合、或いは、同一の単位情報の組合せを複数回検出した場合に、全ての単位情報を検出したと判定できる。
全ての単位情報を検出していないと判定した場合(ステップST15;NO)、制御部120はステップST14に戻る。
全ての単位情報を検出したと判定した場合(ステップST15;YES)、制御部120は、単位情報を復号して、情報(ここではIPアドレス)を生成する(ステップST16)。ステップST14で制御部120が検出する単位情報は符号化されている。携帯端末100は、記憶部130に、予め、符号化された単位情報を復号するための変換テーブル、或いは演算式を記憶する。例えば、変換テーブル151による変換の逆の変換を行う変換テーブルを記憶部130に記憶すれば、このテーブルを用いて復号を行うことができる。
制御部120は、生成した情報すなわちプロジェクター1の接続情報に基づいて、プロジェクター1との無線接続を確立する(ステップST17)。
プロジェクター1は、スクリーンSCの表示領域全体、または投射画像P全体の輝度を変化させる構成に限らず、他の輝度変化の態様を採用してもよい。
図8は、輝度変化を表示領域に設けるエリアごとに発生させる例を示す図である。図8(A)は表示領域を複数の領域に分割してエリアを設ける例を示し、図8(B)は表示領域の一部に輝度変化を発生させるエリアを設ける例を示し、図8(C)は無信号状態のときに輝度変化を発生させる例を示す。
図8(A)の例では、制御部10が投射画像Pを4つの領域P1〜P4に分割し、領域P1〜P4のそれぞれについて、領域毎に輝度を変化させる。この構成によれば、それぞれの領域の輝度を個別に制御することで、同時に複数の情報を送信し、情報送信時間を短くすることができる。なお、スクリーンSC上の表示領域を分割する数は任意である。
また、図8(B)に示すように、投射画像Pにおいて複数の情報送信領域P11〜P14を設け、それぞれの情報送信領域P11〜P14の輝度を変化させることで、情報を送信してもよい。この場合、情報送信領域を、表示領域の四隅等、目立たない箇所に配置すれば、画像の投射中に情報送信する場合の、画像の若干のちらつき等の見た目の違和感を、より少なくすることができる。
また、図8(C)に示すように、プロジェクター1は、画像を投射していない時、つまり画像信号の入力が無く、無信号状態となった場合や、特定のメニュー画面の投射時に、自動的に情報を送信しても良い。この場合、図8(A)に示したように、表示領域を複数の領域に分割して領域ごとに輝度を変化させてもよい。この構成によれば、画像投射時における投射画像Pの若干のちらつき等の見た目の違和感を少なくすることができる。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1は、固体光源であるレーザー光源42,43と、光変調装置22と、投射装置20と、情報を取得する情報取得部14と、固体光源の輝度を制御する発光制御部18と、を備える。発光制御部18は、情報取得部14が取得した情報に基づいて、固体光源の輝度を制御する。この構成によれば、固体光源の輝度を制御することで、画像の表示と、情報の提供とを同時に行うことができる。そして、プロジェクター1が投射する投射画像Pを、携帯端末100が有するカメラ150で撮像して読み取ることで、携帯端末100に手作業で情報を入力することなく、容易に情報を伝達できる。
また、上記プロジェクター1において発光制御部18は、レーザー光源42,43の輝度を、最低値輝度Cと、最低値輝度Cよりも高輝度の最高値輝度Aと、最低値輝度Cと最高値輝度Aとの間の輝度である調光値輝度Bとに設定可能であり、発光制御部18は、レーザー光源42,43の輝度を最低値輝度Cとする状態と、最高値輝度Aとする状態と、調光値輝度Bとする状態との組み合わせで情報を出力してもよい。この構成によれば、レーザー光源42,43の輝度を制御することによって、より多くの情報を送信することができる。
また、上記プロジェクター1において、発光制御部18は、最低値輝度Cとすることで同期信号を出力してもよい。この構成によれば、固体光源の輝度を最低値輝度とすることで同期信号を出力し、情報の伝達に係る同期制御を確実に行うことができる。
また、上記プロジェクター1において、最低値輝度Cは、0ルーメンであってもよい。この構成によれば、情報伝達のために画像光の輝度を低下させた状態が0ルーメンであるので、光変調装置22が画像を表示するために輝度を変化させた状態を、外部の装置によって、より明確に区別できるので、より確実な情報伝達が可能となる。
また、上記プロジェクター1において、発光制御部18は、レーザー光源42,43の輝度をPWM制御により制御し、このPWM制御によってレーザー光源42,43の輝度を最低値輝度Cにする場合にレーザー光源42,43の発光をオフにする時間を、レーザー光源42,43の輝度を最高値輝度Aにする場合、及び、レーザー光源42,43の輝度を調光値輝度Bにする場合よりも長くしてもよい。この構成よれば、レーザー光源42,43の輝度制御による情報伝達をより簡単に制御できる。
また、上記プロジェクター1において、発光制御部18がレーザー光源42,43の輝度を最低値輝度Cとする場合の画像光の輝度は、レーザー光源42,43の輝度が最高値輝度Aである場合に光変調装置22が画像光の輝度を最も低輝度に制御する場合の画像光の輝度よりも低くてもよい。この構成によれば、レーザー光源42,43を制御することで、光変調装置22により画像光の輝度を低下させた場合とは異なる輝度を実現できる。このため、画像の表示に伴う輝度変化と、情報の伝達のための輝度の変化とを、情報を取得する外部の装置が区別できる。従って、プロジェクター1が画像を表示する動作と、外部の装置に情報を伝達する動作とを実行できる。
また、上記プロジェクター1において、発光制御部18は、レーザー光源42,43の輝度を制御することにより、情報取得部14が取得する情報を構成する単位情報を出力しても良い。この構成によれば、情報を単位情報ごとに出力することができるので、情報伝達がより確実となる。
上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、プロジェクター1が送信する情報は、IPアドレスに限定されないし、接続情報にも限定されない。例えば、ユーザーの操作によって指定された情報を、プロジェクター1が送信してもよい。また、上記実施形態では、発光制御部18の制御によりレーザー光源42、43の輝度を変化させることで、投射光すなわち画像光の輝度を変化させて情報を送信する方法について説明したが、これに限らず、パネルB、パネルR、パネルGで輝度を変化させ構成であっても良い。また、投射光学系23が、DMD(Digital Mirror Device)などの表示デバイスを備え、当該表示デバイスにより投射光の輝度を変化させる構成であっても良い。また、上記実施形態では、輝度を3段階の階調で変化させて情報を送信する構成について説明したが、これに限らず、輝度の階調を4階調以上の複数段階設けることで、情報送信時間を短くしても良い。また、予めプロジェクター1側で、情報を0,1等の数値にエンコードして、エンコードした情報を輝度変化により送信し、数字や記号だけでなく文字情報も送信可能な構成としても良い。
また、上記実施形態では、画像光の輝度の変化によって情報を送信する構成を示したが、色の変化によって情報を送信可能な構成であっても良い。この場合、人の目では識別できない程度の色の変化とすることで、ユーザーに違和感を抱かせずに情報を送信できる。
また、例えば、上記実施形態では、スクリーンSCの前方から投射するフロントプロジェクション型のプロジェクター1を表示装置の一例として示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スクリーンSCの背面側から投射するリアプロジェクション(背面投射)型のプロジェクターを表示装置として採用できる。
また、液晶表示パネルに画像を表示する液晶モニターまたは液晶テレビを表示装置として採用してもよい。PDP(プラズマディスプレイパネル)、CRT(陰極線管)ディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)等を表示装置として用いてもよい。これらの表示装置において、固体光源をバックライトとし、バックライトが発する光に基づき画像を表示する構成とした場合に、固体光源の輝度を制御することで本発明を適用し、表示装置によって情報を伝達できる。
また、OLED(Organic light-emitting diode)、OEL(Organic Electro Luminescence)ディスプレイ等と呼ばれる有機EL表示パネルに画像を表示するモニター装置またはテレビ受像機等の自発光型の表示装置を採用してもよい。これらの表示装置を備えた構成において本発明を適用した場合も、上記実施形態と同様に、有用な効果が得られる。
また、本発明の入力装置は、上記各実施形態では、入力装置として、ユーザーが手に持って操作する小型の装置である携帯端末100を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。投射光の輝度変化を認識できるカメラや輝度センサーを備えた端末であれば本発明を適用可能であり、例えば携帯型ゲーム機、音楽や映像を再生する携帯型再生装置等を入力装置とすることができる。
また、図2及び図3に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター1の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
1…プロジェクター(表示装置)、10…制御部、14…情報取得部、15…記憶部、17…投射制御部、18…発光制御部(固体光源制御部)、20…投射装置、21…光源部、22…光変調装置(光変調部)、23…投射光学系(投射部)、31…画像処理部、32…フレームメモリー、33…液晶パネルドライバー、34…投射光学系駆動部、42…レーザー光源(固体光源)、43…レーザー光源(固体光源)、50…光源駆動部、51…PWM設定部、52…PWM信号生成部、61…電流制御部、100…携帯端末、120…制御部、130…記憶部、131…アプリケーションプログラム、132…画像データ、140…無線通信部、150…カメラ、151…変換テーブル、A…最高値輝度、B…調光値輝度、C…最低値輝度、SC…スクリーン。

Claims (9)

  1. 固体光源と、
    前記固体光源が発する光を変調して画像光を出力する光変調部と、
    前記光変調部により出力される画像光を投射する投射部と、
    情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部が取得する情報に基づいて、前記固体光源の輝度を変化させる固体光源制御部と、
    を備えることを特徴とするプロジェクター。
  2. 前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度を、最低値輝度と、前記最低値輝度よりも高輝度の最高値輝度と、前記最低値輝度と前記最高値輝度との間の輝度である調光値輝度とに設定可能であり、
    前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度を前記最低値輝度とする状態と、前記最高値輝度とする状態と、前記調光値輝度とする状態との組み合わせで前記情報を出力することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
  3. 前記固体光源制御部は、前記最低値輝度とすることで同期信号を出力することを特徴とする請求項2に記載のプロジェクター。
  4. 前記最低値輝度は、0ルーメンであることを特徴とする請求項2又は3に記載のプロジェクター。
  5. 前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度をPWM制御により制御し、
    前記PWM制御によって前記固体光源の輝度を前記最低値輝度にする場合に前記固体光源の発光をオフにする時間を、前記固体光源の輝度を前記最高値輝度にする場合、及び、前記固体光源の輝度を前記調光値輝度にする場合よりも長くしたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のプロジェクター。
  6. 前記固体光源制御部が前記固体光源の輝度を前記最低値輝度とする場合の前記画像光の輝度は、前記固体光源の輝度が前記最高値輝度である場合に前記光変調部が前記画像光の輝度を最も低輝度に制御する場合の前記画像光の輝度よりも低いことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載のプロジェクター。
  7. 前記固体光源制御部は、前記固体光源の輝度を制御することにより、前記情報取得部が取得する情報を構成する単位情報を出力することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のプロジェクター。
  8. 固体光源を有するバックライトを備え、前記バックライトが発する光により画像を表示する表示装置において、
    情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部が取得する情報に基づいて、前記固体光源の輝度を制御する固体光源制御部を備えること、
    を特徴とする表示装置。
  9. 固体光源を有するバックライトを備え、前記バックライトが発する光により画像を表示する表示装置による情報伝達方法であって、
    伝達する情報を取得し、
    取得した情報に基づいて前記固体光源の輝度を制御し、
    前記固体光源の輝度の変化で前記情報を伝達すること、
    を特徴とする情報伝達方法。
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