JP2016221893A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置において、キャリアリップル振幅の画像への影響を抑制して画質を向上すること。
【解決手段】圧電素子を駆動してインク滴を吐出して画像形成する画像形成装置であって、スイッチング回路252(2)、254(2)のスイッチング動作を制御して、電源電圧から圧電素子を駆動する二つの電極に印加する電圧を生成する駆動波形生成部250と、スイッチング回路252(2)、254(2)による周期的な電圧変動が二つの電極の電圧波形に重畳されるとき、電極波形に重畳される電圧波形の周期的な電圧変動成分の周期と位相を一致させる画像出力制御部40と、を有し、前記画像出力制御部40により、スイッチング回路252(2)、254(2)のスイッチングに起因する周期的な電圧変動成分を相殺する。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
アクチュエータに圧電素子、例えばPZT(lead zirconate titanate)を用いたインクジェットヘッドを駆動する場合、パルス変調した信号により電流増幅するデジタル電流増幅器の後に平滑フィルタを接続した、いわゆるD級アンプ回路で生成された駆動信号を用いてヘッドを駆動する技術が知られている。
デジタル電流増幅器では、パルスを平滑フィルタで平滑する構成であるため完全な平滑化はできず、必ず一定量の電圧変動(リップル電圧)が残り、出力信号に対して重畳する。平滑前のパルスは一般的にPWM(pulse width modulation;パルス幅変調)が用いられ一定のスイッチング周波数でON−Duty(Duty比)を調整して狙いの出力電圧を得る制御を行っている。この一定のスイッチング周波数をキャリア周波数と呼び、出力信号に重畳するリップル電圧もキャリア周波数と同じ周期で発生し、キャリアリップルと呼ばれる。キャリアリップルの振幅を小さくする方法としては、キャリア周波数を速くする方法が、従来から知られている。
例えば特許文献1(特開2012−143280号公報)には、平滑フィルタ後の駆動信号のキャリアリップル振幅を観測して、キャリアリップル振幅が一定以下になるようにキャリア周波数を変更して、D級アンプ回路で駆動信号に重畳したキャリアリップルを抑制することで画像品質を向上することが記載されている。
しかし、従来のキャリア周波数を変更してキャリアリップルの振幅を抑制する制御では、キャリア周波数を充分に速くしないと狙いの振幅以下にキャリア周波数のリップル電圧を収めることが出来ない。しかし、キャリア周波数を速めることはスイッチング回路の応答速度が不足して制御が技術的に困難になり、またEMI(Electro-Magnetic Interference)特性も悪化するという問題がある。
本発明は、従来の前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、画像形成装置において、従来のようにキャリア周波数を速めることなく、キャリアリップル振幅の画像への影響を抑制して、画質を向上することである。
本発明は、圧電素子と、前記圧電素子に駆動制御用の電圧を印加するための二つの電極と、スイッチング回路を備えかつ電源電圧を前記スイッチング回路でスイッチング制御して前記二つの電極に印加する電圧を生成する二つの電圧生成部と、を備え、圧電素子に駆動制御用の電圧を印加してインク滴を吐出する画像形成装置であって、前記スイッチング回路のスイッチング動作に起因する周期的な電圧変動が前記二つの電極の電圧波形に重畳されるとき、前記二つの電圧生成部を制御して、前記二つの電極の電圧波形にそれぞれ重畳される電圧波形の電圧変動成分の周期と位相を一致させる画像出力制御手段と、を有し、前記画像出力制御手段により、前記スイッチング回路による周期的な電圧変動成分を相殺することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、画像形成装置において、従来のようにキャリア周波数を速めることなく、キャリアリップル振幅の画像への影響を抑制して、画質を向上することができる。
本発明を適用するインクジェットプリンタの要部を概略的に示す正面図である。 インクジェットプリンタの機能構成図である。 駆動波形生成部と記録ヘッド部の機能構成図である。 駆動波形と共通電極電源へキャリアリップル電圧が重畳した様子を説明する図である。 電極10(1)Aと電極10(1)B間にキャリアリップルが重畳した電位差が印加される場合の印加電圧を示す図である。 図3に示す駆動波形生成部にスイッチングトリガー信号を供給する画像出力制御ICを追加した構成を示す図である。 キャリアリップル電圧が完全に一致した場合の電極10(1)Aと電極10(1)B間の印加電圧を示す図である。 キャリアリップル電圧の一部が相殺された場合の電極10(1)Aと電極10(1)B間の印加電圧を示す図である。 図6に示す画像出力制御部に別のスイッチング回路を備えた電源電圧生成部を付加してスイッチング回路を2段階備えてリップル電圧を低減する構成を示すブロック図である。 2段のスイッチング回路でキャリアリップル電圧を低減した場合のVHと駆動波形を示す図である。 共通電極電源の平滑フィルタを選択可能とした画像出力制御部のブロック図である。 図11に示す画像出力制御部において、画像データに基づき適用すべき平滑フィルタを選択する機能を有する画像出力制御ICのブロック図である。 図11に示す画像データに基づき選択式平滑フィルタを切り替える制御手順について説明したフロー図である。
本発明は、圧電素子を駆動する電圧波形(駆動制御用の電圧波形)の生成に際して、ヘッド駆動信号と圧電素子の共通電極(COM)側の電圧を双方ともデジタル電流増幅器で増幅し、そのキャリア周波数とスイッチングの位相を同期させてキャリアリップルを同期させ、圧電素子の電極間電位にかかるキャリアリップルを相殺することに特徴がある。
本発明の実施形態について説明するが、ここでは、まず、本発明の前提となる画像形成装置、その一実施形態であるインクジェットプリンタ及びその動作について説明し、次に、その実施形態について説明する。
図1は本発明を適用するインクジェットプリンタ100の要部を概略的に示す正面図である。
図中、キャリッジ2はガイドロッド1で保持されており、プーリー間に掛け渡されたベルト4を介して、主走査モータ3により主走査方向に走査する。キャリッジ2には、例えばイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する記録ヘッド10が搭載されており、記録ヘッド10に配列されたインク吐出ノズル(以下、ノズルという)からインクを吐出する。キャリッジ2を主走査方向に移動させながら必要な位置でインク滴を吐出することによって、例えば記録用紙である記録媒体P上に画像を形成する。
本インクジェットプリンタ100においては、主走査方向のキャリッジ2の移動とインク吐出動作を1回行うことで、記録ヘッド10のノズル列の長さと同じ幅のバンド(走査領域)に対して画像を形成することができる。1バンド分の画像形成が終了したときに、副走査モータ9を駆動して記録媒体を副走査方向に移動させて、再度1バンド分の画像形成動作をさせるように繰り返すことで、記録媒体Pの任意の場所に画像を形成することができる。
各ノズルに対してインク吐出を実施させるための画像データは、画像データ処理を行うコントローラ基板13からフレキシブルケーブル14によってキャリッジ2まで転送され、中継基板を中継して記録ヘッド10内の駆動素子に伝達される。
図2は、インクジェットプリンタ100の機能構成図である。
インクジェットプリンタ100は、図示のように、ホストPC(Personal Computer)200から印刷データを受け付ける制御部20とキャリッジ2などを含む。
制御部20は、CPU21、ROM22、RAM23、ホストI/F(インタフェース)24、画像出力制御部25(駆動波形生成部250を含む)、エンコーダ解析部26、主走査モータ駆動部27、副走査モータ駆動部28、I/O(入出力)部29を含んでいる。制御部20には、キャリッジ2、副走査エンコーダ33、主走査モータ3、副走査モータ9、各種のセンサアクチュエータ34等が接続されている。
また、キャリッジ2には、ヘッドドライバ30と、圧電素子からなる記録ヘッド10、主走査エンコーダ32が搭載されている。
なお、以上の構成自体は公知のものである。
このインクジェットプリンタ100において、その代表的な印刷動作は、ホストPC200が送出した印刷ジョブを、ホストI/F24で受信して画像データを生成する処理と、主走査エンコーダ32の出力をエンコーダ解析部26で解析しながらモータ制御を行うメカニカルな制御とを協調して行うことで実現している。駆動波形は、画像出力制御部25内の駆動波形生成部250で生成される。
駆動波形は一般的に印刷モード(速度重視モード,画質重視モードなど)や記録媒体の種類(普通紙,光沢紙など)によって複数の種類から選択して使い分ける。
その制御は、ROM22に格納された複数の駆動波形データから、CPU21が受信した印刷ジョブの要求にしたがって駆動波形データを選択し、選択したデータを駆動波形生成部250に転送し、最終的にヘッドドライバ30へ出力する処理である。
図3は、駆動波形生成部250と記録ヘッド部の機能構成図である。
駆動波形生成部250は、デジタル電力増幅器252と共通電極電源生成部254を含んでいる。
デジタル電力増幅器252は、ゲートドライバ回路252(1)と、平滑フィルタ252(3)と、ゲートドライバ回路252(1)と平滑フィルタ252(3)を接続するスイッチング回路252(2)を含んでいる。
共通電極電源生成部254は、スイッチング電源制御回路254(1)と、平滑フィルタ254(3)と、スイッチング電源制御回路254(1)と平滑フィルタ254(3)を接続するスイッチング回路254(2)を含んでいる。
記録ヘッド部は、ヘッドドライバ(ヘッドドライバIC)30、記録ヘッド10を含み、記録ヘッド10は、圧電素子10(1)と、その電極10(1)A、電極10(1)Bを含んでいる。
圧電素子10(1)をアクチュエータとして用いたインクジェットプリンタ100では、一般的に圧電素子10(1)の一方の電極10(1)Aと他方の電極10(1)Bに対して個別駆動波形と共通電極電源をそれぞれ印加して、その電位差によって圧電素子10(1)を駆動する。個別駆動波形は画像出力制御信号の指示によりヘッドドライバIC30内で駆動波形の一部期間を切り抜いて生成される。
出力したい画像を得るために、各々の圧電素子10(1)がどのような個別駆動波形で駆動すべきかは画像出力制御信号で与えられる。その場合、元となる駆動波形は共通であっても、各々の圧電素子10(1)に印加される個別駆動波形は複数種類が使い分けられる関係にある。
共通電極電源は、一定電圧でもよいため共通電極電源生成部254を省略してGNDに接続してもよい。なお、図3の例では電極10(1)Aの電位を電極10(1)Bの電位よりも低く与えることができるように、共通電極電源生成部254を有した構成としている。
なお、以上で説明したデジタル電力増幅器252及び共通電極電源生成部254は、いずれも本発明の「電圧生成部」に対応する。
次に各部の動作について説明する。
駆動波形の生成は、デジタル電力増幅器252によって行われる。ゲートドライバ回路252(1)は、スイッチング回路252(2)をスイッチング制御することで電源電圧VHを降圧して出力電圧を得る回路であり、出力電圧指示信号と駆動波形フィードバック信号からPWMのON−Dutyを決定している。
PWMのスイッチング周期(キャリア周波数)は、一般的に固定値であるか、駆動波形フィードバック信号からゲートドライバ回路252(1)が決定する周期であって、デジタル電力増幅器252の外部から指示されるものではない。
駆動波形の生成では、ゲートドライバ回路252(1)がスイッチング回路252(2)をスイッチングし、出力電圧をLCローパスフィルタからなる平滑フィルタ(平滑回路)252(3)で平滑化して駆動波形を得る。ただし、LCローパスフィルタは出力電圧の変動に応答できるようにカットオフ周波数を無限に低く設定することは出来ないことから、平滑しきれなかった一定量の電圧変動が残る。この電圧変動が狙いの駆動波形に対して重畳することになる。この電圧変動の周期はPWMのキャリア周波数と同期しており、キャリアリップル電圧と呼ぶ。
共通電極電圧(電源)を生成する共通電極電源生成部254にスイッチング電源制御回路254(1)を使用する場合、狙いの出力電圧が一定であるため、共通電極電源生成部254には、デジタル電力増幅器252における出力電圧指示信号が存在しない。しかし、この場合でも、スイッチング回路254(2)をスイッチングして、出力電圧をLCローパスフィルタからなる平滑フィルタ254(3)で平滑する回路の性格上、共通電極電源にキャリアリップル電圧が重畳する。
図4は、駆動波形と共通電極電源へキャリアリップル電圧が重畳した様子を説明する図である。
一般的に、キャリアリップル電圧は図示のように周期的な三角波のような形状となるため、理想的な駆動波形60にキャリアリップル電圧が重畳すると駆動波形61のようになる。同様に理想的な共通電極電源62は一定電圧であるが、キャリアリップル電圧が重畳すると図示した63の波形のようになる。
つまり、図3の駆動波形生成部250と記録ヘッド部の構成においては理想的な駆動波形は発現せず、駆動波形の部位に駆動波形61が出力される。また共通電極電源も図3の共通電極電源の部位に共通電極電源63の波形が出力されることになる。
図5は、電極10(1)Aと電極10(1)B間にキャリアリップルが重畳した電位差が印加される場合の印加電圧を示す図である。
インク滴の吐出は、圧電素子10(1)に電圧を印加することで素子を作動つまり伸縮させてインクを押し出している。この場合、インク滴の吐出制御は図3の電極10(1)Aと電極10(1)B間の電位差で行われている。
図5Aの駆動波形61と共通電極電源63が圧電素子10(1)に印加された場合、電極10(1)Aと電極10(1)B間の電位差は、図5Bの電極10(1)A−10(1)B間の波形64になる。ここでは、駆動波形と共通電極電源に重畳しているキャリアリップル電圧が、デジタル電力増幅器252と共通電極電源生成部254のスイッチング制御がそれぞれの回路で独立して生成されて周波数や位相が一致していない状態である。そのため、電極10(1)A−10(1)B間の電位差はキャリアリップル電圧を部分的に相殺したり強め合ったりして、理想の印加電圧波形に二つの周波数成分のノイズが重畳した状態となっている。
次に、上述の構成を前提にして、本発明の実施形態を説明する。
<実施形態1>
図6は、図3に示す駆動波形生成部250にスイッチングトリガー信号を供給する画像出力制御IC42を追加した構成を示す図である。
前述のキャリアリップル電圧の周期と位相を同期させる目的で、画像出力制御手段である画像出力制御IC42からゲートドライバ回路252(1)とスイッチング電源制御回路254(1)に共通のスイッチングトリガー信号を入力する。例えばゲートドライバ回路252(1)とスイッチング電源制御回路254(1)はスイッチングトリガー信号が入力されたらスイッチング回路252(2)、254(2)をオンし、同時に動作を開始させる。
この制御によれば、ON−Dutyはそれぞれの回路で適切なDutyが必ずしも一致しないため独立して制御されることになるが、PWMのキャリア周期(又は周波数)と位相は二つのスイッチング回路252(2)、254(2)で一致させることができる。
なお、別の実施形態としてゲートドライバ回路252(1)のスイッチング開始タイミングを外部信号として出力し、これをスイッチングトリガー信号としてスイッチング電源制御回路254(1)に入力する構成でもよい。
図7は、キャリアリップル電圧が完全に一致した場合の電極10(1)Aと電極10(1)B間の印加電圧を示す図である。図7Aは、駆動波形と共通電極電源の両方にキャリアリップル電圧が重畳し、かつその周期,位相,振幅が一致した場合を表す図であり、図7Bは、電極10(1)Aと電極10(1)B間の電位差を表す図である。
駆動波形65は、図6の個別の駆動波形として出力される波形であり、ヘッドドライバIC30を介して電極10(1)Aに印加される信号になる。共通電極電源66は、図6の共通電極電源として出力される信号であり、電極10(1)Bに印加される信号になる。この場合、電極10(1)A−電極10(1)B間に印加される電位差は、駆動波形から共通電極電源を減じた電圧になるため、図6Bのように完全に相殺され、理想的な駆動波形が圧電素子に印加されることになる。つまり、リップル電圧の影響がキャンセルされ、圧電素子10(1)にはリップル電圧による意図せぬ電圧印加がされないため、正確な制御がなされる。結果として画像品質が向上する。
図8は、キャリアリップル電圧の一部が相殺された場合の電極10(1)Aと電極10(1)B間の印加電圧を示す図である。
図6で説明した構成でキャリア周波数と位相だけを一致させた場合、現実には必ずしもキャリアリップル電圧の形状は完全には一致しない。その理由は、キャリアリップル電圧の形状は、スイッチングDutyや、負荷電流,平滑フィルタの条件によって変わる電圧振幅よって決まるためである。しかし、図8は、キャリア周期と位相が同期していれば、二つのキャリアリップルが相殺する効果は得られることを示している。つまり駆動波形65’と共通電極電源66’のキャリアリップル電圧は形状が異なるが、電極10(1)A−10(1)B間の電位差67’は、キャリアリップル電圧が図5Bの波形よりも低減されていることを示している。
本実施形態によれば、ヘッド駆動信号と圧電素子の共通電極(COM)側の電圧を双方ともデジタル電力増幅器で増幅し、そのキャリア周波数とスイッチングの位相を同期させることでキャリアリップルを同期させ、圧電素子の電極間電位にかかるキャリアリップルを相殺することができる。そのため、キャリアリップルに起因する画像の劣化が防止できる。
<実施形態2>
次に実施形態2について説明する。
図9は、図6に示す画像出力制御部40に別のスイッチング回路256(2)を備えた電源電圧生成部256を付加して、駆動波形及び共通電極電源生成時に、スイッチング動作を2段階で行う構成にして、リップル電圧を低減する構成を示すブロック図である。
ここでは、駆動波形や共通電極電源のスイッチング回路252(2)、254(2)に供給する電源電圧VHを、電源電圧生成部256のスイッチング電源制御回路256(1)で制御されるスイッチング回路256(2)で生成しており、2段階のスイッチングにより駆動波形や共通電極電源を生成する。
この場合、電源電圧VHを生成する電源電圧生成部256のスイッチング電源制御回路256(1)のスイッチングタイミングを、画像出力制御IC(画像出力制御部)42から出力されるVH用スイッチングトリガー信号に委ねる。つまり、VH用スイッチングトリガー信号と、ゲートドライバ回路252(1)及びスイッチング電源制御回路254(1)のスイッチングトリガー信号を、互いに位相が180°ずれた関係にして、画像出力制御IC42で制御することでキャリアリップル電圧の振幅を小さくする効果を得る。
図10は、2段のスイッチング回路でキャリアリップル電圧を低減した場合のVHと駆動波形を示す図である。
例えば図9の電源電圧生成部256で生成された電源電圧VHはキャリアリップル電圧の重畳したVH波形68のようになる。この電源電圧VHから駆動波形69を生成した場合、スイッチング電源の特性から電源電圧VHのリップル電圧成分がスイッチング回路256(2)を通過して出力電圧にも重畳する。そのため電源電圧生成部256と駆動波形生成部250のスイッチングタイミングの位相が180°ずれた関係であれば、駆動波形69には電源電圧VHのキャリアリップル電圧とゲートドライバ回路252(1)の発生するキャリアリップル電圧のそれぞれの頂点と底部が重ね合わされることになり、キャリアリップル電圧の振幅を低減することができる。
本実施形態が図6に示す画像出力制御部40よりも優れる点は、駆動波形65と共通電極電源66の組み合わせでキャリアリップル電圧を相殺するのではなく、駆動波形65や共通電極電源66の時点でキャリアリップル電圧が低減されている点である。これにより、例えば図3に関連して言及したように、共通電極電源生成部254を省略して電極10(1)B(共通電極)をGNDに接続した構成の装置であっても、駆動波形65のキャリアリップル電圧が低減できることから良好な画像を得ることができる。
<実施形態3>
次に実施形態3の画像出力制御部40について図11を参照して説明する。
図11は共通電極電源の平滑フィルタ252(3)(の受動素子)を選択可能とした画像出力制御部40のブロック図である。
図6、7において、二つのスイッチング回路252(2)、254(2)のスイッチング周期と位相を同期させることについて、リップル電圧の振幅は必ずしも一致しないことを説明した。
図11に示す画像出力制御部40では、共通電極電源生成部254の平滑用インダクタとして二つの定数の異なるインダクタ42(1)、42(2)を配置している。この構成では、画像出力制御IC42が、駆動波形監視信号で駆動波形のキャリアリップル電圧の振幅を監視し、監視の結果に応じて共通電極電源生成部254の選択式平滑フィルタ254(3)内にあるインダクタ42(1)、42(2)の選択スイッチSW1をフィルタ選択指示信号によって制御する。
即ち、リップル電圧の振幅は、平滑フィルタ(LCローパスフィルタ)254(3)を構成するインダクタもしくはコンデンサの定数が大きいほどカットオフ周波数が低くなり、キャリアリップル電圧の振幅を小さくする効果が得られる。逆に定数を小さくすればキャリアリップル電圧の振幅を大きくすることが出来る。
そこで、本実施形態の画像出力制御部40では、共通電極電源のリップル電圧振幅が、駆動波形に重畳したリップル電圧振幅に近くなるように、定数(この場合はインダクタンス値)が大きいインダクタ42(2)、もしくは小さいインダクタ42(1)を選択する。これにより、図7の説明で狙ったリップル電圧の相殺効果をさらに高めることが出来る。
なお、図11の画像出力制御部40では、共通電極電源生成部254の平滑フィルタ254(3)を選択式平滑フィルタとして説明したが、デジタル電力増幅器252の平滑フィルタ252(3)を選択式平滑フィルタとしても同じ効果が得られる。また選択式平滑フィルタ254(3)内において、選択スイッチSW1で切り替えられる受動素子がインダクタではなくコンデンサであっても同じ効果が得られる。
なお、ここでは、この平滑フィルタの受動素子の切り替えを指して平滑フィルタの切り替えという。
<実施形態4>
次に実施形態4について図12を参照して説明する。
図12は、図11に示す画像出力制御部40において、画像データに基づき適用すべき平滑フィルタ254(3)を選択する機能を有する画像出力制御IC42のブロック図である。
図11に示す画像出力制御部40の画像出力制御において、駆動波形のリップル電圧振幅に共通電極電源のリップル電圧振幅を合わせる構成を説明した。この画像出力制御では、駆動波形のキャリアリップル電圧振幅を監視して次の制御にフィードバックする構成である。そのため、次の制御に対する監視結果の反映には、必ず一定時間の遅延が発生する。
ところで、圧電素子10(1)をアクチュエータとして用いたインクジェットプリンタでは、インクを吐出するノズル数、つまり駆動するアクチュエータ(圧電素子)の数によって消費電流が大きく変動することが知られている。消費電流が大きく、パルス状の電流の立ち上がりが急峻になると平滑用インダクタ作用によりアクチュエータに対して十分な電流を供給できず、電圧波形の立ち上がりが追いつかない可能性がある。
他方、消費電流が小さい場合には、十分にインダクタンスの大きなインダクタを使用しないと、平滑性能が不十分でリップル電圧が過大になる可能性がある。
そこで、これらの画像データに起因する消費電流値を予め算出しておき、事前に適切な平滑フィルタを選択できれば、図11に示す構成において、さらにリップル電圧の相殺効果を高めることができる。
そこで、これを実現するために、ここでは画像出力制御IC42に、画像データ解析部421と、駆動波形電圧信号変換部422と、フィルタ決定部423と、トリガー信号生成部424を備えた構成としている。
即ち、図12に示す画像出力制御IC42では、画像データを画像データ解析部421で解析して消費電流の予測値を計算し、フィルタ決定部423ではこの消費電流予測値と駆動波形監視信号の入力を加味してキャリアリップル電圧の振幅を計算し、図11に示す共通電極電源生成部254の選択式平滑フィルタ254(3)に対してフィルタ選択指示信号を出力するようにしている。
また、駆動波形電圧信号変換部422は、画像データ解析部421の解析結果に応じてゲートドライバ回路252(1)に対して出力電圧指示信号を出力し、トリガー信号生成部424はスイッチングトリガー信号をゲートドライバ回路252(1)及びスイッチング電源制御回路254(1)に出力する。
図13は、図11に示す画像データに基づき選択式平滑フィルタ254(3)を切り替える制御手順について説明したフロー図である。
即ち、画像データ解析部421は、画像データを解析して駆動波形の消費電流予測値を計算する(S101)。次に、フィルタ決定部423は、消費電流予測値と駆動波形監視信号に基づき駆動波形に重畳するキャリアリップル電圧の振幅を算出する(S102)。ここで、リップル電圧振幅が規定値以上であるか否か判定し(S103)、規定値以上であれば(S103、Yes)選択する平滑フィルタ252(3)は定数の小さいインダクタ42(1)を選択し(S104)、規定値よりも小さければ(S103、NO)定数の大きいインダクタ42(2)を選択する制御を行う(S105)。その後、駆動波形を出力して(S106)この処理を終了する。
このように、画像データに起因する消費電流値を予め算出しておき、事前に適切な平滑フィルタ254(3)を選択することで、図11に示す画像出力制御の構成において、さらにリップル電圧の相殺効果を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、実施形態1によれば、画像出力制御手段により、前記スイッチング回路による周期的な電圧変動成分を相殺するため、意図せぬ電圧変動を抑制して正確な制御を行い、画質を向上することができる。
実施形態2によれば、スイッチング制御回路におけるスイッチング制御と前記駆動波形生成部におけるスイッチング制御の周期を同一かつ位相が180°異なるようにしたため、個々の電極に印加されるリップル電圧自体を低減でき、片側の電極に印加する電圧にのみリップル電圧が重畳する場合でも効果を得られる。
実施形態3によれば、圧電素子を作動する二つの電極に印加する電圧変動の振幅が同程度になるように、前記平滑フィルタを切り替え可能であるため、リップル電圧の振幅も合わせることで相殺効果を高めることができる。
実施形態4によれば、画像出力制御は、印刷する画像データに基づき、前記平滑フィルタを切り替え可能であるため、平滑フィルタを選択する電流負荷が変動する場合でも、常に最適な相殺効果を得ることができる。
100・・・インクジェットプリンタ、1・・・ガイドロッド、2・・・キャリッジ、3・・・主走査モータ、4・・・ベルト、9・・・副走査モータ、10・・・記録ヘッド、10(1)・・・圧電素子、10(1)A、10(1)B・・・電極、13・・・コントローラ基板、20・・・制御部、21・・・CPU、22・・・ROM、23・・・RAM、24・・・ホストI/F、25・・・画像出力制御部、250・・・駆動波形生成部、26・・・エンコーダ解析部、27・・・主走査モータ駆動部、28・・・副走査モータ駆動部、29・・・I/O部、30・・・ヘッドドライバIC、252・・・デジタル電力増幅器、252(1)・・・ゲートドライバ回路、252(2)・・・スイッチング回路、252(3)・・・平滑フィルタ、254・・・共通電極電源生成部、254(1)・・・スイッチング電源制御回路、254(2)・・・スイッチング回路、254(3)・・・平滑フィルタ。
特開2012−143280号公報

Claims (8)

  1. 圧電素子と、前記圧電素子に駆動制御用の電圧を印加するための二つの電極と、スイッチング回路を備えかつ電源電圧を前記スイッチング回路でスイッチング制御して前記二つの電極に印加する電圧を生成する二つの電圧生成部と、を備え、圧電素子に駆動制御用の電圧を印加してインク滴を吐出する画像形成装置であって、
    前記スイッチング回路のスイッチング動作に起因する周期的な電圧変動が前記二つの電極の電圧波形に重畳されるとき、前記二つの電圧生成部を制御して、前記二つの電極の電圧波形にそれぞれ重畳される電圧波形の電圧変動成分の周期と位相を一致させる画像出力制御手段と、を有し、
    前記画像出力制御手段により、前記スイッチング回路による周期的な電圧変動成分を相殺することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載された画像形成装置において、
    前記画像出力制御手段は、電圧波形に重畳するスイッチング回路による周期的な電圧変動を、各々の前記電圧生成部のスイッチング制御を同期させて行い周期性変動成分の周期と位相を一致させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 圧電素子と、前記圧電素子に駆動制御用の電圧を印加するための二つの電極と、スイッチング回路を備えかつ電源電圧を前記スイッチング回路でスイッチング制御して前記二つの電極に印加する電圧を生成する二つの電圧生成部とを備え、圧電素子に駆動制御用の電圧を印加してインク滴を吐出する画像形成装置であって、
    前記電圧生成部に電源電圧を供給するため、スイッチング回路をスイッチング制御して前記電源電圧を生成する電源電圧生成部と、
    前記電圧生成部における前記スイッチング制御と前記電源電圧生成部におけるスイッチング制御の周期を、同一かつ位相が180°異なるように前記電圧生成部及び電源電圧生成部を制御する画像出力制御部を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1又は3に記載された画像形成装置において、
    前記いずれか一方の電圧生成部の平滑フィルタは切り替え可能であって、
    前記二つの電極に印加する電圧波形に周期的な電圧変動が重畳するとき、前記二つの電極に印加する電圧変動の振幅が同程度になるように、前記平滑フィルタを切り替えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3に記載された画像形成装置において、
    いずれか一方の前記電圧生成部の切り替え可能な平滑フィルタと、
    電極に印加する前記電圧生成部の平滑フィルタを切り替える画像出力制御部を備え、
    前記画像出力制御部は、印刷する画像データに起因する消費電流値に基づき、平滑フィルタを切り替えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載された画像形成装置において、
    前記画像出力制御部は、画像データを解析して消費電流の予測値を計算する画像データ解析部と、計算した消費電流予測値に基づきフィルタを切り替えるフィルタ決定部を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 圧電素子と、前記圧電素子に駆動制御用の電圧を印加するための二つの電極と、スイッチング回路を備え、電源電圧を前記スイッチング回路でスイッチング制御して前記二つの電極に印加する電圧を生成する二つの電圧生成部と、を備えた、圧電素子に駆動制御用の電圧を印加してインク滴を吐出する画像形成装置における画像形成方法であって、
    前記スイッチング回路のスイッチング動作に起因する周期的な電圧変動が前記二つの電極の電圧波形に重畳されるとき、前記二つの電圧生成部を制御して、前記二つの電極の電圧波形にそれぞれ重畳される電圧波形の電圧変動成分の周期と位相を一致させる画像出力制御工程と、を有し、
    前記画像出力制御工程において、前記スイッチング回路による周期的な電圧変動成分を相殺することを特徴とする画像形成方法。
  8. 圧電素子と、前記圧電素子に駆動制御用の電圧を印加するための二つの電極と、スイッチング回路を備え、電源電圧を前記スイッチング回路でスイッチング制御して前記二つの電極に印加する電圧を生成する二つの電圧生成部と、を備えた、圧電素子に駆動制御用の電圧を印加してインク滴を吐出する画像形成装置における画像形成方法であって、
    前記電圧生成部に電源電圧を供給するため、電源電圧生成部のスイッチング回路をスイッチング制御して前記電源電圧を生成する電源電圧生成工程と、
    前記電圧生成手段における前記スイッチング制御と前記電源電圧生成部におけるスイッチング制御の周期を、同一かつ位相が180°異なるように前記電圧生成部及び電源電圧生成部を制御する画像出力制御工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
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