JP2016221167A - 内視鏡用シース及び内視鏡システム - Google Patents

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隆平 藤本
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Abstract

【課題】繊維部材の弛み部分が内視鏡の取り扱いを妨げない構成の内視鏡用シースを提供する。【解決手段】長手軸に沿って内視鏡2を挿通可能な挿入管路37と、長手軸に沿って先端から基端へと所定間隔で設けられ挿入管路と外部とを連通する複数の連通孔21A,21B…と、複数の連通孔のうち隣接する連通孔の間の孔間部21xとを備えたチューブ部材と、チューブ部材の先端より先端側に固定された第1端と、チューブ部材の基端よりも基端側に固定された第2端と、第1端と第2端との間の中間部とを備えた少なくとも1本の繊維部材51とを備え、繊維部材は中間部において挿入管路内に配置される部分と、孔間部を挟んで隣接する複数の連通孔からチューブ部材の外側にそれぞれ引き出されて外部に露出する露出部とが軸方向に沿って複数設けられ、露出部においてチューブ部材の孔間部の外周面に沿って少なくとも1回巻回されるループ部51xを有している。【選択図】図1

Description

この発明は、内視鏡に取り付けられる内視鏡用シース及びこの内視鏡用シースを含んで構成される内視鏡システムに関するものである。
従来、内視鏡に取り付けられる内視鏡用シースにおいては、内視鏡の挿入部の先端部の先端面に設けられる観察窓等に向けて気体や液体等を噴霧して洗浄する機能を備えた内視鏡洗浄シース等が種々実用化されている。
従来のこの種の内視鏡用シースでは、製造コストや細径化を考慮して内視鏡を挿通させるための挿入部を軟性チューブ等によって構成したものがある。しかしながら、シースの挿入部を軟性チューブ等によって構成した場合、長手軸に沿う方向の引っ張り強度不足等が懸念されることから、シースの引っ張り強度を確保するための工夫を施した内視鏡用シースについては、例えば実用新案登録第3190644号公報,特開2014−97418号公報等によって種々提案されている。
上記実用新案登録第3190644号公報や特開2014−97418号公報等によって開示されている内視鏡用シースは、長手軸に沿う方向の引っ張り強度を確保するために、軟性チューブを用いたシース本体と、このシース本体の先端部に固定される先端側固定部と、基端部に固定される基端側固定部とを備え、先端側接続位置で先端が先端側固定部に固定され、基端側接続位置で基端が基端側固定部に固定され、先端側接続位置と基端側接続位置との間でシース本体の長手軸に沿って延設され、長手軸に沿う方向の引っ張り強度がシース本体よりも高い線状の繊維部材を設けて構成している。
ここで、上記各公報等によって開示されている内視鏡用シースの構造を採用するのに際しては、シース本体(軟性チューブ)に内視鏡を挿通させる際の組み付け易さを確保すると共に、シース本体に内視鏡を挿通させた状態で湾曲操作等を行う際に内視鏡が支障なく動作し得るようにするために、線状の繊維部材には、ある程度の余裕を持たせて、つまり緩んだ状態を確保して配置する必要がある。
なお、シース本体に対して線状の繊維部材が弛んだ状態にあるとき、シース本体へ内視鏡を挿通させる際や、シース本体に内視鏡を取り付けた状態で使用する際等に、上記線状の繊維部材の弛み部分が内視鏡や処置具等に引っ掛かってしまうこと等を考慮する工夫もなされている。そのためには、線状の繊維部材の弛みを長手軸方向において略均等となるように、当該線状の繊維部材の弛みを全体に亘って直線的に分散させるように構成している。
また、医療分野に用いられる内視鏡においては、小径化に対する要望が常にあり、近年においては、例えば直径10mm以下の極細径の内視鏡が実用化され普及しつつある。
実用新案登録第3190644号公報 特開2014−97418号公報
ところが、上記実用新案登録第3190644号公報や特開2014−97418号公報等によって開示されている構造を、極細径の内視鏡に対応させた内視鏡用シースに対してそのまま適用した場合、細径になるほど、線状の繊維部材の僅かな弛みが内視鏡や処置具等に引っ掛かり易くなってしまうという問題点がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、引っ張り強度を確保するための線状の繊維部材を備えた内視鏡用シースにおいて、極細径の内視鏡に対応するものであっても繊維部材が有する余裕(弛み)部分が、内視鏡をシース本体に挿入する際や、シース本体に内視鏡を取り付けた状態で使用する際等、取り扱い上の妨げにならないようにする構造を備えた内視鏡用シース及びこの内視鏡用シースを含んで構成される内視鏡システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の内視鏡用シースは、長手軸に沿って内視鏡を挿通可能な挿入管路と、長手軸に沿って先端部から基端部へと所定の間隔で設けられ前記挿入管路と外部とを連通する複数の連通孔と、前記複数の連通孔のうち隣接する前記連通孔の間の領域である孔間部と、を備えたチューブ部材と、前記チューブ部材の先端よりも先端側に固定された第1端と、前記チューブ部材の基端よりも基端側に固定された第2端と、前記第1端と前記第2端との間の中間部と、を備えた少なくとも1本の繊維部材と、を具備し、前記繊維部材は、前記中間部において、前記挿入管路内に配置される部分と、前記孔間部を挟んで隣接する複数の前記連通孔から前記チューブ部材の外側にそれぞれ引き出されて外部に露出する露出部と、が軸方向に沿って複数設けられており、前記露出部において、前記チューブ部材の前記孔間部の外周面に沿って少なくとも1回巻回されるループ部を有している。
本発明の一態様の内視鏡システムは、上記内視鏡用シースと、長手軸に沿って延設され前記チューブ部材の前記挿入管路に挿入される挿入部を備え前記内視鏡用シースが取り付けられる内視鏡とを具備して構成される。
本発明によれば、引っ張り強度を確保するための線状の繊維部材を備えた内視鏡用シースにおいて、極細径の内視鏡に対応するものであっても繊維部材が有する余裕(弛み)部分が、内視鏡をシース本体に挿入する際や、シース本体に内視鏡を取り付けた状態で使用する際等、取り扱い上の妨げにならないようにする構造を備えた内視鏡用シース及びこの内視鏡用シースを含んで構成される内視鏡システムを提供することができる。
本発明の一実施形態の内視鏡用シースを含む内視鏡システムの概略構成を示す概略図 本発明の一実施形態の内視鏡用シースの内部構成を示す側断面図 図2の矢印[3]で示す部分を拡大して示す要部拡大図 図3の状態にあるシース本体に長軸方向の引っ張り力が加わった際の様子を例示する模式図
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。以下の説明に用いる各図面は模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさで示すために、各部材の寸法関係や縮尺等を各構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これら各図面に記載された構成要素の数量,構成要素の形状,構成要素の大きさの比率,各構成要素の相対的な位置関係等に関し、図示の形態のみに限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態の内視鏡用シースを含む内視鏡システムの概略構成を示す概略図である。図2は、本実施形態の内視鏡用シースの内部構成を示す側断面図である。なお、図2においては、本発明の要旨に関わる部分のみを断面で示している。図3は、図2の矢印[3]で示す部分を拡大して示す要部拡大図である。図4は、図3の状態にあるシース本体に長軸方向の引っ張り力が加わった際の様子を例示する模式図である。
まず、本実施形態の内視鏡用シースを含む内視鏡システムについての概略構成を、主に図1によって以下に説明する。
内視鏡システム1は、内視鏡2及び制御ユニット12,表示モニタ13等によって構成される内視鏡装置と、内視鏡用シース3と、送気ユニット26と、送水ユニット32等によって構成される。なお、上記内視鏡用シース3と送気ユニット26と送水ユニット32等によって構成されるユニットを仮に内視鏡洗浄シースユニットというものとする。
内視鏡装置において上記内視鏡2は、挿入部5と、操作部6と、ユニバーサルケーブル7等によって主に構成される。ここで、図1に示すように、内視鏡2の挿入部5の長手軸を符号Cで示すものとする。この場合において、長手軸Cに沿う方向において、一方を先端方向(図1の符号C1方向)とし、同他方を基端方向(図1の符号C2方向)というものとする。なお、上記長手軸C,先端方向C1,基端方向C2は、後述する内視鏡用シース3のシース本体21においても、同じの符号を付して同様に呼称するものとする。
挿入部5は、先端側から順に先端部8,湾曲部9,可撓管部10を有して構成されている。先端部8は、挿入部5の最先端部に設けられ、内部に撮像素子(不図示)や撮像光学系等を具備すると共に、先端面14に観察窓15や複数の照明窓16A,16B等が配設されている。先端部8の基端側には、湾曲部9が連設されている。湾曲部9は、長手軸Cに直交する2方向若しくは4方向(即ち上下方向若しくは上下左右方向)に湾曲自在に構成される部位である。湾曲部9の基端側には、可撓管部10が連設されている。可撓管部10は、長手軸Cに沿って延出され、可撓性を有する管状部材によって構成されている。この可撓管部10の基端側には、操作部6が連設されている。
なお、挿入部5には、撮像素子(不図示)から延出される撮像ケーブルを含む各種信号線や、照明窓に接続されるライトガイドケーブル等が挿通配置されている。
操作部6は、外面に各種の機能を実行しうる複数の操作部材、例えば湾曲操作レバー11等を有して構成されている。ここで、例えば湾曲操作レバー11は、湾曲部9の湾曲操作を入力する湾曲操作部材である。当該湾曲操作レバー11は、操作部6の内部に設けられる湾曲操作機構(不図示)を介して湾曲部9を所定の方向に湾曲させる。
また、操作部6の内部には、上記複数の操作部材からの操作力量を受けて所定の操作を実現するための機構部若しくは、操作部材の操作を受けて所定の操作指示信号を発生させるスイッチ等を含む電気部品等を実装した各種電気基板等が配設されている。また、操作部6には、ユニバーサルケーブル7の一端が接続されている。そして、操作部6内には、上記挿入部5内を挿通してきた上記各種信号線やライトガイドケーブル等が通過して、上記ユニバーサルケーブル7内へと挿通するように配設される。
ユニバーサルケーブル7は、一端が操作部6に接続され、他端が制御ユニット12に接続される接続ケーブルである。このユニバーサルケーブル7の内部には、上記挿入部5内を挿通し、操作部6内を通過した撮像ケーブルを含む各種信号線や、照明窓に接続されるライトガイドケーブル等のほか、上記操作部6内の電気基板等から延出する信号線等が束ねられて挿通配置されている。
制御ユニット12は、当該内視鏡システム全体を統括的に制御する制御部や、撮像素子(不図示)からの撮像信号を受けて各種の画像処理を行う画像処理部等のほか、ライトガイドケーブルに供給する光源を発する光源部等を備えて構成されている。制御ユニット12には、表示モニタ13が接続されている。この表示モニタ13は、上記制御ユニット12内の画像処理部からの画像信号を受けて、内視鏡画像を表示するための表示装置である。
なお、内視鏡2についてのその他の構成は、従来一般的な湾曲可能に構成される内視鏡に適用されているものと同じ構成を有しているものとして、その詳細な説明は省略する。
内視鏡洗浄シースユニットにおいて上記内視鏡用シース3は、シース本体21と、先端側固定部22と、基端側固定部23等によって構成されている。なお、本実施形態に例示する内視鏡用シース3としては、取り付けられた上記内視鏡2の先端面の観察窓15等に向けて、例えば気体や液体等を噴霧して洗浄する機能を備えた内視鏡洗浄シースである。
シース本体21は、例えばシリコーン(sillicone),ウレタン(urethane)等の軟性材料によって形成され、可撓性を有する部材からなるチューブ部材である。このシース本体21は、長手軸に沿って内視鏡2の挿入部5を挿通可能な挿入管路37(図2参照)を有する。また、シース本体21は、不図示の送気管路及び送水管路等の複数の管路を備えて形成されるいわゆるマルチルーメンチューブ(multi-lumen tube)である。したがって、シース本体21は、上記挿入管路37内に内視鏡2の挿入部5を挿通配置した時、湾曲部9の湾曲動作に追従して湾曲可能に形成されている。
さらに、シース本体21は、長手軸に沿う方向に並べて配置される複数の連通孔(21A,21B……)を有して形成されている。この複数の連通孔(21A,21B……)は、シース本体21(チューブ部材)の挿入管路37の内部空間と外部とを連通する貫通孔であって、シース本体21(チューブ部材)の先端部から基端部へと長軸方向に沿って所定の間隔を持って複数設けられている。
シース本体21の先端は先端側固定部22に固定されている。また、同シース本体21の基端は基端側固定部23に固定されている。これら先端側固定部22及び基端側固定部23は、シース本体21よりも硬質な材料によって形成されている。
ここで、先端側固定部22は、全体として略筒形状に形成されていて、先端側には先端開口38と送気送水ノズル40とが設けられており、上述したように基端側には上記シース本体21の先端が固定されている。上記先端開口38は、当該内視鏡用シース3に内視鏡2が取り付けられた時、内視鏡2の先端面が前方に向けて露呈する開口部となっている。上記送気送水ノズル40は、シース本体21における上記送気管路及び送水管路(不図示)に接続され、当該複数の管路から送られてくる気体,液体等を内視鏡2の先端面の観察窓等に向けて噴霧する噴出口である。
一方、基端側固定部23は、全体として略筒形状に形成されている筒状部と、この筒状部位に連設され、使用者(ユーザ)が使用時に把持するグリップ部とを有して形成されている。筒状部には、基端側に基端開口39が設けられており、上述したように先端側には上記シース本体21の基端が固定されている。上記基端開口39は、当該内視鏡用シース3に内視鏡2を取り付ける際に、内視鏡2の挿入部5を挿入する挿入口となっている。グリップ部には、送気チューブ25及び送水チューブ31の各一端が接続されている(図1参照)。
図1に示すように、上記送気チューブ25の他端は、送気ユニット26に接続されている。送気ユニット26は、送気ポンプ27と圧力調整弁28等を含んで構成される。そして、送気ポンプ27を駆動させることによって、流体である空気が、圧力調整弁28によって調整された圧力によって、上記送気チューブ25を介して上記シース本体21へと供給される。そのために、送気チューブ25の一端は、基端側固定部23を介して、上記シース本体21の送気管路(不図示)に接続されている。
一方、図1に示すように、上記送水チューブ31の他端は、送水ユニット32に接続されている。送水ユニット32は、送水ポンプ33と送水タンク35等を含んで構成される。そして、送水ポンプ33を駆動させることによって、送水タンク35から流体である水等が、上記送水チューブ31を介して上記シース本体21へと供給される。そのために、送水チューブ31の一端は、基端側固定部23を介して、上記シース本体21の送水管路(不図示)に接続されている。
なお、上記送気チューブ25,送水チューブ31と、これらに接続される各種構成部材については、図1にのみ図示し、図2においては図面の煩雑化を避けるために図示を省略している。
さらに、基端側固定部23のグリップ部には、送気送水操作を行うための操作部材である押圧ボタン45が配設されている。この押圧ボタン45は、例えば二段階スイッチの形態となっており、例えば一段目の押圧操作では送気操作が行われ、例えば二段目の押圧操作では送水操作が行われる等という操作を行ない得るように構成されている。
そして、本実施形態の内視鏡用シース3においては、シース本体21の挿入管路37内において、上記先端側固定部22の内周面の所定の部位(図2の符号P1)と、上記基端側固定部23の内周面の所定の部位(図2の符号P2)との間を結ぶように線状の繊維部材51が長手軸に沿って延設されている。なお、上記繊維部材51は、少なくとも1本配設されていればよい。
上記繊維部材51は、例えばアラミド繊維等の引っ張り強度の極めて高い素材によって形成されている。上記繊維部材51は、シース本体21(チューブ部材)の先端よりも先端側において、具体的には先端側固定部22の内周面の所定部位P1に第1端が固定されている。また同様に、シース本体21(チューブ部材)の基端よりも基端側において、具体的には基端側固定部23の内周面の所定部位P2に第2端が固定されている。なお、上記繊維部材51において、第1端と第2端との間の部分を中間部と言うものとする。
上記繊維部材51の中間部は、基本的にはシース本体21の挿入管路37内に配置されており、シース本体21の複数の連通孔(21A,21B……)を介して、所定の間隔でシース本体21の外部に露出する露出部分を有する。
繊維部材51は、具体的には、図3に示すような形態で配置されている。図3において、シース本体21において複数設けられている連通孔のうち隣接する一対の連通孔21A,21Bに着目したとき、先端寄りの連通孔を符号21Aで示し、これを先端側連通孔というものとする。また同様に、基端寄りの連通孔を符号21Bで示し、これを基端側連通孔というものとする。また、図3において、隣り合った一対の連通孔21A,21Bの間のシース本体21の領域を符号21xで示し、この領域を孔間部というものとする。
繊維部材51は、まず、シース本体21の挿入管路37内から先端側連通孔21Aを介してシース本体21の外部に延出される。先端側連通孔21Aからシース本体21の外部に延出された繊維部材51は、孔間部21xにおいて、シース本体21の外周面に沿って周方向に少なくとも一周巻回させた(巻き付けた)形態のループ部51xを形成している。この場合において、繊維部材51は、自然状態において、当該ループ部51xに余裕(弛み)を有している。繊維部材51は、さらに、当該孔間部21xにおいて上記ループ部51xを形成した後、先端側連通孔21Aから外部に延出した部分と交差した後(この部分を交差部51yというものとする)、長手軸方向の基端側に向けて延出している。そして、基端側に向けて延出した繊維部材51は、基端側連通孔21Bを介して挿入管路37内へと延出している。そして、当該繊維部材51は、次の連通孔21Aから外部へと延出し、上述と同様に構成されている。ここで、繊維部材51が自然状態にある時には、上述したループ部51xのほかに、孔間部21xの長手軸方向及び挿入管路37内の延出部分において多少の余裕(弛み)を持たせて上記繊維部材51が配置されている。
なお、繊維部材51についての上述のような形態の構成部位、即ち一対の連通孔21A,21Bの孔間部21xにおいて、繊維部材51にループ部51xを設けると共に、交差部51yを設けた構成部位について、図1,図2においては、二箇所を図示しているのみである。これは、図面の煩雑化を避けるために図示を省略しているのであって、実際には、当該形態の構成部位は、長手軸に沿う方向に並べて配置した複数の連通孔を利用して、複数設けて構成されているものである。
このように構成された本実施形態の内視鏡用シース3において、図3に示す自然状態にあるときには、シース本体21に対して繊維部材51は、所定の余裕(弛み)を持って所定の部位に配置されている。この場合において、本実施形態においては、繊維部材51の余裕(弛み)は、長手軸に沿う方向において確保されているほかにも、孔間部21xにおいてループ部51xを設けることによって、繊維部材51の余裕(弛み)を周方向にも確保することができている。
したがって、例えば当該内視鏡用シース3に内視鏡2の挿入部5を挿入して取り付ける時や、若しくは、例えば内視鏡2を取り付けた当該内視鏡用シース3を用いて内視鏡2の湾曲操作等を行った場合に、シース本体21の一部が長手軸方向に引っ張られた状態となったとする。その時の状態を模式的に示すのが図4である。
このように、シース本体21に長手軸に沿う方向(図3の矢印C1,C2参照)の引っ張り力量が加わった場合、シース本体21は、自身の柔軟な可撓性によって長手軸方向に伸ばされることになる。ここで、内視鏡用シース3が、図3の自然状態にある時には、例えば一対の連通孔21A,21Bの孔間距離は、図3に示す符号S1で示されている。
この図3の自然状態から、シース本体21に引っ張り力量が加わって、図4に示す状態になったとする。このとき、同じ一対の連通孔21A,21Bの孔間距離は、図4において符号S2で示している。ここで、S2>S1となっている。加えて、図4においては、各連通孔21A,21Bの形状が変形している(図3の自然状態で真円であったものが、図4の引っ張り状態では楕円形状に変形している)。
そして、この引っ張り状態においては、図4に示すように、上述したようにシース本体21が長手軸方向に伸びた状態になると同時に、繊維部材51の余裕(弛み)部分が上記引っ張りに応じて伸ばされている。これにより、繊維部材51は、長手軸方向に略直線状に、かつ孔間部21xにおいては、ループ部51xが周方向に締めつけるように変形することで、上記余裕(弛み)が開放される。そして、繊維部材51が伸び切った状態になると、シース本体21はそれ以上伸ばされることはなく、よってシース本体21は無理な引っ張り力量から保護される。
引っ張り力量が開放されると、シース本体21は、自身の弾性復元力によって、元の(図3の)自然状態に復帰する。これと同時に繊維部材51も、余裕(弛み)を持った自然状態に戻る(図3参照)。ここで、ループ部51xは、一対の連通孔21A,21Bの間の孔間部21xに設けたのと同時に、同部位にて交差部51yを設けて構成したので、シース本体21が伸縮しても、ループ部51x及び交差部51yが長手軸に沿う方向に移動してしまうようなことはない。
以上説明したように上記一実施形態によれば、シース本体21の長手軸方向に沿わせて設けた線状の繊維部材51は、先端の第1端と基端の第2端との間の中間部において、シース本体21の複数の連通孔のうち隣接する先端側連通孔21Aと基端側連通孔21Bの間の孔間部21xにループ部51x及び交差部51yを形成することによって、長手軸方向のみでなく周方向にも余裕(弛み)を持たせて構成した。この構成によって、必要な分だけの繊維部材51の余裕(弛み)を確保しながら、繊維部材51をシース本体21に寄り添わせて配置することができ、よって、繊維部材51の余裕(弛み)が内視鏡用シース3の取り扱いを妨げてしまうことなく、円滑な操作を確保し、高い引っ張り強度をも確保することができる。
上記ループ部51x及び交差部51yを孔間部21xに配置するようにしたので、シース本体21が引っ張られたときには、繊維部材51の余裕(弛み)も延びる一方、引っ張り力量が開放されると、シース本体21が復元するのに従動して繊維部材51も余裕(弛み)部分を取り戻して自然状態に復元する。つまり、シース本体21の伸縮に従って繊維部材51も従動するように、余裕(弛み)部分を利用した伸縮がなされる。したがって、繊維部材51が当該内視鏡用シース3に取り付けられている内視鏡2の外周を締め付けてしまう等の問題も生じることなく、円滑な操作を行うことができる。
また、シース本体21において、一対の連通孔21A,21Bの間の孔間部21xにループ部51xを設けたのと同時に、同部位にて交差部51yを設けて構成したので、シース本体21が伸縮しても、ループ部51x及び交差部51yが長手軸に沿う方向に移動してしまうようなことはない。したがって、繊維部材51の余裕(弛み)を長手軸方向のみに設けた場合に比べて、繊維部材51はシース本体21に寄り添って配置されることになる。これにより、繊維部材51が内視鏡用シース3の取り扱い上の妨げとなるようなこともなく、円滑な操作を確保しつつ、高い引っ張り強度をも確保することができる。
なお、シース本体21に設けられる複数の連通孔については、その設置数を多くし孔間隔を詰めて配置するほど、繊維部材51の全体的な余裕(弛み)分を確保しながら、個々の部位(ループ部51x,交差部51y)における余裕(弛み)を少なくすることができる。したがって、当該部位(ループ部51x,交差部51y)において、内視鏡使用時に用いられる器具、例えば鉗子等の処置具が余裕(弛み)部分に引っ掛かる等の問題をできるだけ抑止することができる。これにより、作業性の向上に寄与し得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明は、医療分野の内視鏡制御装置だけでなく、工業分野の内視鏡制御装置にも適用することができる。
1……内視鏡システム,
2……内視鏡,3……内視鏡用シース,
5……挿入部,6……操作部,7……ユニバーサルケーブル,8……先端部,9……湾曲部,10……可撓管部,11……湾曲操作レバー,12……制御ユニット,13……表示モニタ,14……先端面,15……観察窓,16A,16B……照明窓,
21……シース本体,21A……先端側連通孔,21B……基端側連通孔,21x……孔間部,
22……先端側固定部,23……基端側固定部,
25……送気チューブ,26……送気ユニット,27……送気ポンプ,28……圧力調整弁,31……送水チューブ,32……送水ユニット,33……送水ポンプ,35……送水タンク,37……挿入管路,38……先端開口,39……基端開口,40……送気送水ノズル,45……押圧ボタン,
51……繊維部材,51x……ループ部,51y……交差部,

Claims (4)

  1. 長手軸に沿って内視鏡を挿通可能な挿入管路と、
    長手軸に沿って先端部から基端部へと所定の間隔で設けられ前記挿入管路と外部とを連通する複数の連通孔と、
    前記複数の連通孔のうち隣接する前記連通孔の間の領域である孔間部と、
    を備えたチューブ部材と、
    前記チューブ部材の先端よりも先端側に固定された第1端と、
    前記チューブ部材の基端よりも基端側に固定された第2端と、
    前記第1端と前記第2端との間の中間部と、
    を備えた少なくとも1本の繊維部材と、
    を具備し、
    前記繊維部材は、
    前記中間部において、
    前記挿入管路内に配置される部分と、
    前記孔間部を挟んで隣接する複数の前記連通孔から前記チューブ部材の外側にそれぞれ引き出されて外部に露出する露出部と、
    が長手軸方向に沿って複数設けられており、
    前記露出部において、
    前記チューブ部材の前記孔間部の外周面に沿って少なくとも1回巻回されるループ部を有していることを特徴とする内視鏡用シース。
  2. 前記繊維部材の前記ループ部は、前記チューブ部材の前記孔間部において、前記繊維部材が交差する交差部を、さらに有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用シース。
  3. 請求項1に記載の内視鏡用シースと、
    長手軸に沿って延設され前記チューブ部材の前記挿入管路に挿入される挿入部を備え、前記内視鏡用シースが取り付けられる内視鏡と、
    を具備して構成されることを特徴とする内視鏡システム。
  4. 前記内視鏡は、前記挿入部の先端面に観察窓を備えていることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
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