以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る照明器具1を示す側面図である。図2は、照明器具1を示す正面図である。図3は、照明器具1の灯具本体3を示す断面図である。
図1〜図3に示すように、照明器具1は、プラグ式のスポットライトである。照明器具1は、灯具本体3と、アーム5と、プラグユニット7と、コード9とを備える。アーム5は灯具本体3を保持する。アーム5は、プラグユニット7に、軸線A1の周りに回転可能に連結される。従って、灯具本体3は、軸線A1の周りに回転可能である。
プラグユニット7は、灯具本体3に内部電源電圧を供給する電源部8を含む。電源部8に接続されるコード9は、プラグユニット7から引き出され、灯具本体3に接続される。コード9は、電源部8が生成した内部電源電圧を灯具本体3に供給する。プラグユニット7は、配線ダクト11に装着される。そして、電源部8には、配線ダクト11から外部電源電圧が供給される。電源部8は、外部電源電圧に基づいて内部電源電圧を生成する。配線ダクト11は、長尺状であり、天井のような天壁13に固定される。
灯具本体3は、軸線A2の周りに回転可能である。灯具本体3が回転されて、灯具本体3の姿勢が定められると、アーム5は、灯具本体3の姿勢が一定に維持されるように、灯具本体3を保持する。灯具本体3は、光源21と、反射部材23と、光源カバー25と、ヒートシンク27と、外装部材29とを含む。
光源21は、光を出射する。光源21は、LED(Light Emitting Diode)群21aと、基板21bとを含む。LED群21aは複数のLEDを含む。LED群21aは、略円形状又は略多角形状の領域を形成する。LED群21aは、略円形状又は略多角形状の基板21bの実装面に実装される。LED群21aは、COB(Chip on Board)タイプである。COBタイプは、複数のLEDを蛍光体で封止することによりLED群21aを形成するタイプである。なお、LED群21aは、SMD(Surface Mount Device)タイプであってもよい。SMDタイプは、LEDと蛍光体とを1ユニット化してLEDチップを形成し、複数のLEDチップを基板21bの実装面に載置して基板21bの導電パターンに電気的に接続することによりLED群21aを形成するタイプである。また、LED群21aに代えて、1つのLEDを基板21bに実装してもよい。
反射部材23は、光源21と光源カバー25との間に配置される。そして、反射部材23は、光源21が出射した光を反射する。反射部材23は、中空の略円錐台状であり、小径の開口部31と大径の開口部33とを有する。開口部31及び開口部33の各々は略円形状である。開口部31の近傍には、開口部31から露出するように、光源21が配置されている。少なくとも反射部材23の内面は、光源21が出射した光を効率良く反射するために、白色塗装、銀色塗装、又は光沢のある金属メッキなどの反射加工が施されていることが好ましい。反射部材23の素材が白色又は銀色等の光反射率の高い色彩を有していてもよい。例えば、反射部材23は反射鏡である。
光源カバー25は、反射部材23の開口部33を塞いでいる。光源カバー25は、一定間隔をおいて光源21に対向する。そして、光源カバー25は、光源21が出射した光と反射部材23が反射した光とを透過させ、光照射領域に向けて光を出射する。光源21の光軸中心線LAは光源カバー25と交差する。光軸中心線LAは、LED群21aに直交し、LED群21aの中心を通る。
ヒートシンク27は、光源21の発する熱を放散する。具体的には、光源21の基板21bの実装面の裏面がヒートシンク27の吸熱面に接している。従って、光源21が発した熱は、ヒートシンク27に伝達され、ヒートシンク27によって放散される。その結果、光源21の異常な温度上昇を抑制できる。ヒートシンク27は、伝熱性の高い材料で形成されており、例えば金属で形成されていることが好ましい。金属の中でも、成形加工の容易性や照明器具1の軽量化を考慮し、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金で形成されていることが好ましい。
外装部材29は、略円筒状であり、大径の開口部35と、切欠部37と、小径の開口部39とを有する。開口部35及び開口部39の各々は略円形状である。外装部材29は、反射部材23と、光源カバー25の側面と、ヒートシンク27の一部とを覆う。光源カバー25は、開口部35を介して露出している。ヒートシンク27は、切欠部37及び開口部39から露出している。従って、ヒートシンク27の放熱効果を向上できる。アーム5は、ヒートシンク27のうち切欠部37から露出している部分を保持している。
図4〜図8を参照して、光源カバー25について説明する。図4は、光源カバー25を示す断面図である。図4は、図7のIV−IV線に沿った断面図を示している。図5は、光源カバー25を光出射側から示す平面図である。図6は、光源カバー25を光出射側から示す斜視図である。図7は、光源カバー25を光入射側から示す平面図である。図8は、光源カバー25を光入射側から示す斜視図である。
図4〜図8に示すように、光源カバー25は、ルーバー部60と、第1透過部65(透過部)と、鍔部80とを備える。ルーバー部60と、第1透過部65と、鍔部80とは、一体成形されて、光源カバー25が形成される。従って、実施形態1によれば、光源カバーとルーバーとがそれぞれ個別の部材である場合と比較して、照明器具1の部品点数の増加を抑制できる。また、照明器具1の組立工数を削減できる。加えて、ルーバー部60によって、グレア(つまり、まぶしさ)及び/又はフレア(つまり、弱い不要光)を低減できる。
光源カバー25は、例えば、透明色又は半透明色を有する。光源カバー25は、例えば、合成樹脂(例えば、アクリル又はポリカーボネート)又はガラスにより形成される。
第1透過部65は略円板状である。光軸中心線LAが第1透過部65の中心と交差している。第1透過部65は光を透過させる。具体的には、第1透過部65は、光源21からの直接光と反射部材23からの反射光とを透過させる。直接光は、光源21が出射し、反射されることなく、光源カバー25に到達する光である。反射光は、光源21が出射し、反射部材23によって反射されて、光源カバー25に到達する光である。
鍔部80は、略円環状の平板である。鍔部80の外径及び内径の各々は、第1透過部65の外径よりも大きい。第1透過部65は、鍔部80に対して光源21の側へ凹んでおり、鍔部80よりも光源21に近い位置に形成される。
ルーバー部60は、第1透過部65と鍔部80との間に形成される。ルーバー部60は、光源21からの直接光及び反射部材23からの反射光に起因するグレア及び/又はフレアを低減する。
ルーバー部60は、断面略鉤状である。具体的には、ルーバー部60は、第1筒状壁部51(第1壁部又は壁部)と、第2筒状壁部52(第2壁部又は壁部)と、第2透過部53とを含む。
第2透過部53は、略円環状の平板であり、第1筒状壁部51と第2筒状壁部52との間に形成される。第2透過部53は光を透過させる。具体的には、第2透過部53は、光源21からの直接光と反射部材23からの反射光とを透過させる。例えば、第2透過部53は、反射部材23からの反射光L0を透過させ、光照射領域に向けて反射光L0を出射する。反射光L0は、例えば、光軸中心線LAに略平行である。従って、第2透過部53を設けることによって、照明のために効果的な反射光L0を出射できるため、光源21が出射する光を効率的に利用できる。第2透過部53の光透過率は第1透過部65の光透過率と略同一である。
本明細書において、光透過率とは、物体への入射光の強度T0と物体からの出射光の強度T1との比率(T1/T0)のことである。
第1筒状壁部51は略円筒状である。第1筒状壁部51と第1透過部65とで、有底円筒体が形成される。第1筒状壁部51は、鍔部80から離れるように、第1透過部65の外縁から光源21に向かって延びている。第1筒状壁部51は光軸中心線LAに沿って延びている。第1筒状壁部51は、光軸中心線LAに対向し、光軸中心線LAの周囲に形成される。
第1筒状壁部51の光透過率は、第1透過部65の光透過率よりも小さい。具体的には、第1筒状壁部51は、壁本体41と、第1光制御部42(光制御部)と、第2光制御部43(光制御部)と、第3光制御部44(光制御部)とを含む。
壁本体41は略円筒状である。壁本体41の光透過率は第1透過部65の光透過率と略同一である。
第1光制御部42は、壁本体41の内壁面(壁面)に形成される。壁本体41の内壁面は、壁本体41において、光源カバー25に光が入射する側の壁面である。第1光制御部42は、第1筒状壁部51の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体41を透過する光の強度を低減させる。具体的には、第1光制御部42は、第1光制御部42に入射する光(例えば、直接光L1)のうち壁本体41に入射する光を拡散させ、第1光制御部42に入射する光(例えば、直接光L1)のうち壁本体41を透過する光の強度を、光源21からの直接光のうち第1透過部65を透過する光の強度よりも低減させる。従って、第1光制御部42によって、例えば、直接光L1に起因するグレア及び/又はフレアを低減できる。直接光L1は、光源21が出射し、光軸中心線LAに対して斜行する光である。なお、本実施形態における「直接光L1」は、図中の矢印に示す方向へ進行し光源カバー25に到達する光であって、光源21から光源カバー25に直接到達する光が大半を占めるが、反射部材23で反射した光も含まれる場合がある。
また、第1光制御部42は、第1筒状壁部51の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体41を通って第1光制御部42から出射する光の強度を低減させる。さらに、第1光制御部42は、壁本体41を通って第1光制御部42から出射する光を散乱させる。従って、第1光制御部42によって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。
本明細書において、光の強度は、例えば、単位面積当たりの光束によって表される。
第2光制御部43は、壁本体41の外壁面(壁面)に形成される。壁本体41の外壁面は、壁本体41において、光源カバー25から光が出射する側の壁面である。第2光制御部43は、第1筒状壁部51の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、第2光制御部43に入射する光(例えば、反射光L2)のうち壁本体41を透過する光の強度を低減させる。従って、第2光制御部43によって、例えば、反射光L2に起因するグレア及び/又はフレアを低減できる。反射光L2は、光源21が出射し、反射部材23によって反射されて、光軸中心線LAに対して斜行する光である。
また、第2光制御部43は、第1筒状壁部51の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体41を通って第2光制御部43から出射する光の強度を低減させる。さらに、第2光制御部43は、壁本体41を通って第2光制御部43から出射する光を散乱させる。従って、第2光制御部43を設けることによって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。
第3光制御部44は、壁本体41の互いに対向する2つの端壁面のうち、光源21から遠い端壁面(壁面)に形成される。端壁面は、壁本体41の端面である。第3光制御部44は、第1筒状壁部51の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体41を通って第3光制御部44から出射する光の強度を低減させる。さらに、第3光制御部44は、壁本体41を通って第3光制御部44から出射する光を散乱させる。従って、第3光制御部44によって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。
第2筒状壁部52は略円筒状である。第2筒状壁部52は、鍔部80の内縁から光源21に向かって延びている。第2筒状壁部52は光軸中心線LAに沿って延びている。第2筒状壁部52は、第1筒状壁部51に対向し、第1筒状壁部51の周囲に形成される。第2筒状壁部52の内径は、第1筒状壁部51の外径よりも大きい。
第2筒状壁部52の光透過率は、第1透過部65の光透過率よりも小さい。具体的には、第2筒状壁部52は、壁本体48と、第4光制御部45(光制御部)と、第5光制御部46(光制御部)と、第6光制御部47(光制御部)とを含む。
壁本体48は略円筒状である。壁本体48の光透過率は第1透過部65の光透過率と略同一である。
第4光制御部45は、壁本体48の内壁面(壁面)に形成される。壁本体48の内壁面は、壁本体48において、光源カバー25から光が出射する側の壁面である。第4光制御部45は、第2筒状壁部52の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、第4光制御部45に入射する光(例えば、直接光L3)のうち壁本体48を透過する光の強度を低減させる。従って、第4光制御部45によって、例えば、直接光L3に起因するグレア及び/又はフレアを低減できる。直接光L3は、直接光L1と同様の光である。
また、第4光制御部45は、壁本体48を通って第4光制御部45から出射する光の強度を低減させる。さらに、第4光制御部45は、壁本体48を通って第4光制御部45から出射する光を散乱させる。従って、第4光制御部45によって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。
第5光制御部46は、壁本体48の外壁面(壁面)に形成される。壁本体48の外壁面は、壁本体48において、光源カバー25に光が入射する側の壁面である。第5光制御部46は、第2筒状壁部52の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体48を透過する光の強度を低減させる。具体的には、第5光制御部46は、第5光制御部46に入射する光(例えば、反射光L4)のうち壁本体48を透過する光の強度を、反射部材23からの反射光のうち第1透過部65を透過する光の強度よりも低減させる。従って、第5光制御部46によって、例えば、反射光L4に起因するグレア及び/又はフレアを低減できる。反射光L4は反射光L2と同様の光である。
また、第5光制御部46は、第2筒状壁部52の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体48を通って第5光制御部46から出射する光の強度を低減させる。さらに、第5光制御部46は、壁本体48を通って第5光制御部46から出射する光を散乱させる。従って、第5光制御部46によって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。
第6光制御部47は、壁本体48の互いに対向する2つの端壁面のうち、光源21から遠い端壁面(壁面)に形成される。端壁面は、壁本体48の端面である。第6光制御部47は、第2筒状壁部52の光透過率が第1透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体48を通って第6光制御部47から出射する光の強度を低減させる。さらに、第6光制御部47は、壁本体48を通って第6光制御部47から出射する光を散乱させる。従って、第6光制御部47によって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。
以上、図4〜図8を参照して説明したように、実施形態1によれば、光源カバー25は、光軸中心線LAに沿って延びる第1筒状壁部51を有する。従って、第1筒状壁部51は、光軸中心線LAに対して斜行する直接光(例えば、直接光L1)及び光軸中心線LAに対して斜行する反射光(例えば、反射光L2)が、光源カバー25から光照射領域に向けて出射されることを抑制する。その結果、グレア及び/又はフレアを抑制できる。また、第1筒状壁部51の光透過率は、第1透過部65の光透過率よりも小さい。従って、第1筒状壁部51は、光軸中心線LAに対して斜行する直接光及び光軸中心線LAに対して斜行する反射光が、光源カバー25から光照射領域に向けて出射されることを更に抑制する。その結果、グレア及び/又はフレアを更に抑制できる。さらに、光源カバー25に光が入射する側と光源カバー25から光が出射する側との双方に、光制御部(第1光制御部42〜第3光制御部44)を設けている。従って、グレア及び/又はフレアを更に抑制できる。
また、実施形態1によれば、光源カバー25は、第1筒状壁部51に加えて、光軸中心線LAに沿って延びる第2筒状壁部52をさらに有する。第2筒状壁部52は、第1筒状壁部51と同様の構成及び機能を有するため、グレア及び/又はフレアを更に抑制できる。
さらに、実施形態1によれば、光源カバー25は、第1透過部65及び鍔部80に加えて、第1筒状壁部51及び第2筒状壁部52を有する。従って、第1透過部65と鍔部80と第1筒状壁部51と第2筒状壁部52とを一体成形して、光源カバー25を形成できる。その結果、光源カバーとルーバーとがそれぞれ個別の部材である場合と比較して、照明器具1の部品点数の増加を抑制できるとともに、照明器具1の組立工数を削減できる。
次に、図5、図6、及び図9を参照して、第2光制御部43〜第6光制御部47について説明する。図9は、図6の領域B1を拡大して示している。
図5、図6、及び図9に示すように、第2光制御部43は、凸凹形状を有する。具体的には、第2光制御部43は、複数の凸部71を含む。複数の凸部71の各々は、断面略三角形状であり、光軸中心線LAに沿って延びている。つまり、複数の凸部71の各々は、第1筒状壁部51の延びる方向に沿って延びる。また、複数の凸部71は、互いに略平行になるように形成される。つまり、複数の凸部71は、第1筒状壁部51の周方向に沿って並んでいる。なお、図6では、図面の簡略化のため、凸部71を省略している。
第3光制御部44は、凸凹形状を有する。具体的には、第3光制御部44は、複数の凸部72を含む。複数の凸部72の各々は、断面略三角形状である。複数の凸部72の各々は、第1透過部65の径方向に沿って延びている。つまり、複数の凸部72の各々は、光軸中心線LAに略直交する方向に沿って延びている。複数の凸部72は、互いに略平行になるように形成される。つまり、複数の凸部72は、第1筒状壁部51の周方向に沿って並んでいる。
第4光制御部45は、凸凹形状を有する。具体的には、第4光制御部45は、複数の凸部73を含む。複数の凸部73の各々は、断面略三角形状であり、光軸中心線LAに沿って延びている。つまり、複数の凸部73の各々は、第2筒状壁部52の延びる方向に沿って延びる。複数の凸部73は、互いに略平行になるように形成される。つまり、複数の凸部73は、第2筒状壁部52の周方向に沿って並んでいる。
第5光制御部46は、凸凹形状を有する。具体的には、第5光制御部46は、複数の凸部74を含む。複数の凸部74の各々は、断面略三角形状であり、光軸中心線LAに沿って延びている。つまり、複数の凸部74の各々は、第2筒状壁部52の延びる方向に沿って延びる。複数の凸部74は、互いに略平行になるように形成される。つまり、複数の凸部74は、第2筒状壁部52の周方向に沿って並んでいる。
第6光制御部47は、凸凹形状を有する。具体的には、第6光制御部47は、複数の凸部75を含む。複数の凸部75の各々は、断面略三角形状である。複数の凸部75の各々は、第1透過部65の径方向に沿って延びている。つまり、複数の凸部75の各々は、光軸中心線LAに略直交する方向に沿って延びている。複数の凸部75は、互いに略平行になるように形成される。つまり、第2筒状壁部52の周方向に沿って並んでいる。
図7、図8、及び図10を参照して、第1光制御部42について説明する。図10は、図8の領域B2を拡大して示している。
図7、図8、及び図10に示すように、第1光制御部42は、凸凹形状を有する。具体的には、第1光制御部42は、複数の凸部70を含む。複数の凸部70の各々は、断面略三角形状であり、光軸中心線LAに沿って延びている。つまり、複数の凸部70の各々は、第1筒状壁部51の延びる方向に沿って延びる。複数の凸部70は、互いに略平行になるように形成される。つまり、複数の凸部70は、第1筒状壁部51の周方向に沿って並んでいる。
以上、図5〜図10を参照して説明したように、実施形態1によれば、第1筒状壁部51の第1光制御部42〜第3光制御部44および第2筒状壁部52の第4光制御部45〜第6光制御部47は、凸凹形状を有する。従って、光を効果的に散乱又は乱反射できるため、第1筒状壁部51の光透過率を容易に小さくできる。その結果、グレア及び/又はフレアを更に抑制できる。
また、実施形態1によれば、第1光制御部42及び第2光制御部43は、それぞれ、第1筒状壁部51の延びる方向に沿って延びる凸部70及び凸部71を含み、第4光制御部45及び第5光制御部46は、それぞれ、第2筒状壁部52の延びる方向に沿って延びる凸部73及び凸部74を含む。従って、光源カバー25を、第1光制御部42〜第6光制御部47とともに、金型により一体成形することができる。その結果、第1光制御部42、第2光制御部43、第4光制御部45、及び第5光制御部46を、ブラスト処理又は塗装処理のような後処理によって形成することが不要であり、光源カバー25の製造工数を削減できる。
すなわち、金型を抜く方向が第1筒状壁部51及び第2筒状壁部52の延びる方向に略一致する場合、凸部70、凸部71、凸部73、及び凸部74を第1筒状壁部51及び第2筒状壁部52の延びる方向に沿って延びるように設計すると、金型で凸部70、凸部71、凸部73、及び凸部74を形成できる。その結果、金型によって、光源カバー25を第1光制御部42〜第6光制御部47と同時に成形できる。
次に、図11を参照して、第2筒状壁部52の配置について説明する。図11は、第2筒状壁部52の配置を示す断面図である。図11に示すように、LED群21aは発光面24を形成する。LED群21aは、例えば、光LN1、光LN2、光LN3、及び光LN4を出射する。
光LN1は、発光面24の第1端部26U(図中上端部)と開口部35の開口縁30とを結ぶ直線上に、第1端部26Uから出射する直接光を示す。光LN2は、発光面24の第2端部26L(図中下端部)と開口縁30とを結ぶ直線上に、第2端部26Lから出射する直接光を示す。光LN3は、第2筒状壁部52よりも外側を通るように、第1端部26Uから出射する直接光を示す。光LN4は、第2筒状壁部52よりも外側を通るように、第2端部26Lから出射する直接光を示す。第1端部26Uと第2端部26Lとは互いに対向している。第1端部26Uは、発光面24において、光軸中心線LAに略直交する方向に沿った一方端部を示す。第2端部26Lは、発光面24において、光軸中心線LAに略直交する方向に沿った他方端部を示す。
第2筒状壁部52は、第1端部26Uと開口縁30とを結ぶ直線上に配置されるとともに、第2端部26Lと開口縁30とを結ぶ直線上に配置される。従って、光LN1及び光LN2は、第2筒状壁部52を通って散乱される。その結果、人間HMが斜め方向から灯具本体3を見たときのグレアを低減できる。また、光LN3は外装部材29の内面で反射され、光LN4は反射部材23で反射される。従って、光LN3及び光LN4は、斜め方向に位置する人間HMに向かって出射されない。その結果、グレアの発生する可能性は小さい。
(実施形態2)
図1、図12、及び図13を参照して、本発明の実施形態2に係る照明器具1について説明する。図1、図12、及び図13に示すように、実施形態2に係る照明器具1は、実施形態1に係る光源カバー25に代えて、光源カバー25Aを備える。実施形態2では、光源カバー25Aが1つの壁部を有する点で、2つの壁部(第1筒状壁部51、第2筒状壁部52)を有する実施形態1に係る光源カバー25と異なる。以下、実施形態2が実施形態1と異なる点を主に説明する。
図12は、実施形態2に係る照明器具1の光源カバー25Aを示す断面図である。図13は、光源カバー25Aを光入射側から示す斜視図である。
光源カバー25Aは、光源21が出射した光と反射部材23が反射した光とを透過させ、光照射領域に向けて光を出射する。光源カバー25Aは、一定間隔をおいて光源21に対向する。光源21の光軸中心線LAは光源カバー25Aと交差する。
光源カバー25Aは、略ハット状である。光源カバー25Aは、ルーバー部60と、第1透過部65(以下、「透過部65」と記載する。)と、鍔部80とを備える。ルーバー部60と、透過部65と、鍔部80とは、一体成形されて、光源カバー25Aが形成される。光源カバー25Aは、光源カバー25と同様の色彩及び素材によって形成される。
ルーバー部60は、透過部65と鍔部80との間に形成される。ルーバー部60は、光源21からの直接光及び反射部材23からの反射光に起因するグレア及び/又はフレアを低減する。
ルーバー部60は第3筒状壁部86(第1壁部又は壁部)を含む。第3筒状壁部86は略円筒状である。第3筒状壁部86は、透過部65と鍔部80との間に形成される。第3筒状壁部86は、透過部65の外縁から鍔部80の内縁に向かって延びている。第3筒状壁部86は光軸中心線LAに沿って延びている。第3筒状壁部86は、光軸中心線LAに対向し、光軸中心線LAの周囲に形成される。第3筒状壁部86の配置は、図11を参照して説明した第2筒状壁部52の配置と同様である。
第3筒状壁部86の光透過率は、透過部65の光透過率よりも小さい。具体的には、第3筒状壁部86は、第7光制御部81(光制御部)と、第8光制御部82(光制御部)と、第9光制御部83(光制御部)と、第10光制御部84(光制御部)と、壁本体85とを含む。
壁本体85は略円筒状である。壁本体85の光透過率は透過部65の光透過率と略同一である。
第7光制御部81は、壁本体85の内壁面(壁面)に形成される。壁本体85の内壁面は、壁本体85において、光源カバー25Aから光が出射する側の壁面である。第7光制御部81の構成及び機能は、実施形態1に係る第4光制御部45の構成及び機能と同様である。従って、第7光制御部81によって、グレア及び/又はフレアを低減できる。例えば、第7光制御部81は、凸凹形状を有し、実施形態1に係る凸部73と同様の凸部を含む。
第8光制御部82は、壁本体85の互いに対向する2つの端壁面のうち、光源21から遠い端壁面(壁面)に形成される。端壁面は、壁本体85の端面である。第8光制御部82の構成及び機能は、実施形態1に係る第6光制御部47の構成及び機能と同様である。従って、第8光制御部82によって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。例えば、第8光制御部82は、凸凹状であり、実施形態1に係る凸部75と同様の凸部を含む。
第9光制御部83は、壁本体85の外壁面(壁面)に形成される。壁本体85の外壁面は、壁本体85において、光源カバー25Aに光が入射する側の壁面である。第9光制御部83の構成及び機能は、実施形態1に係る第5光制御部46の構成及び機能と同様である。従って、第9光制御部83によって、グレア及び/又はフレアを更に低減できる。例えば、第9光制御部83は、凸凹状であり、実施形態1に係る凸部74と同様の凸部を含む。
第10光制御部84は、壁本体85の互いに対向する2つの端壁面のうち、光源21に近い端壁面(壁面)に形成される。端壁面は、壁本体85の端面である。第10光制御部84は、第3筒状壁部86の光透過率が透過部65の光透過率よりも小さくなるように、壁本体85を透過する光の強度を低減させる。具体的には、第10光制御部84は、第10光制御部84に入射する光のうち壁本体85を透過する光の強度を、光源21からの直接光のうち透過部65を透過する光の強度よりも低減させる。従って、第10光制御部84によって、グレア及び/又はフレアを低減できる。第10光制御部84は、凸凹状であり、例えば、実施形態1に係る第6光制御部47の凸部75と同様の凸部を含む。
以上、図12及び図13を参照して説明したように、実施形態2によれば、光源カバー25Aに第3筒状壁部86を設けることによって、実施形態1と同様に、グレア又はフレアを低減しつつ、照明器具1の部品点数の増加を抑制できる。その他、実施形態2は、実施形態1と同様の効果を有する。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(9))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)光制御部(第1光制御部42〜第6光制御部47、第7光制御部81〜第10光制御部84)は、凸部(凸部70〜凸部75)を含んだ。ただし、光制御部は、実施形態1及び実施形態2に係る凸部と異なる凸部又は凸凹形状を有していてもよい。例えば、凸部は、任意の方向に延びていてもよい。例えば、光制御部は、壁面の表面粗さを第1透過部65の表面粗さよりも大きくすることにより形成される。
(2)光制御部(第1光制御部42〜第6光制御部47、第7光制御部81〜第10光制御部84)は、凸凹形状を有したが、凸凹形状に代えて、又は凸凹形状とともに、第1透過部65の光反射率よりも大きい光反射率を有していてもよい。この場合、光を効果的に反射できるため、第1筒状壁部51及び第2筒状壁部52の光透過率を容易に小さくできる。その結果、グレア及び/又はフレアを更に抑制できる。
例えば、光制御部は、白色の塗料を壁面に塗布することにより形成されたり、白色の膜を壁面に形成することにより形成されたり、鏡面反射を起こす塗料を壁面に塗布することにより形成されたり、鏡面反射を起こすように壁面にメッキを行うことにより形成されたりすることができる。その結果、光制御部は、光を遮断する。
また、光制御部は、凸凹形状に代えて、又は凸凹形状とともに、第1透過部65の光吸収率よりも大きい光吸収率を有していてもよい。この場合、光を効果的に吸収できるため、第1筒状壁部51及び第2筒状壁部52の光透過率を容易に小さくできる。その結果、グレア及び/又はフレアを更に抑制できる。
例えば、光制御部は、黒色の塗料を壁面に塗布することにより形成されたり、黒色の膜を壁面に形成することにより形成されたりすることができる。その結果、光制御部は、光を遮断する。
本明細書において、光反射率とは、物体に入射する光に対する物体が反射する光の割合のことである。光吸収率とは、物体に入射する光に対する物体が吸収する光の割合のことである。
(3)光源カバー25又は光源カバー25Aを、光源21に対して略180度回転させて用いてもよい。つまり、光の出射する側と光の入射する側とを、実施形態1及び実施形態2と逆にしてもよい。
(4)壁部(第1筒状壁部51、第2筒状壁部52、第3筒状壁部86)は、光軸中心線LAを囲んでおり、略円筒状であった。ただし、壁部の一部が切り欠かれ、切欠部が形成されていてもよい。例えば、壁部は、略半円筒状又は断面略円弧状であってもよい。この場合、壁部が人間の存在し得る側(例えば、建物の床側)を向き、切欠部が人間の存在し得ない側(例えば建物の壁側)を向くように、照明器具1を設置することが好ましい。また、壁部は、略円筒状に限定されず、例えば、断面略楕円状であってもよい。
(5)照明器具1は、スポットライトであったが、任意の照明器具であってよい。例えば、光源カバー25又は光源カバー25Aを、ダウンライトとしての照明器具に搭載できる。
(6)実施形態1において、第1透過部65と鍔部80とが略面一になるように配置されてもよい。また、第1透過部65が、鍔部80に対して、突出するように配置されてもよい。なお、鍔部80を設けなくてもよい。
(7)実施形態1において、ルーバー部60は、第1光制御部42〜第6光制御部47のうち少なくとも1つを有していてもよい。例えば、ルーバー部60は、光源カバー25に光が入射する側の壁面に形成される第1光制御部42と第5光制御部46とを有していてもよいし、光源カバー25から光が出射する側の壁面に形成される第2光制御部43と第3光制御部44と第4光制御部45と第6光制御部47とを有していてもよい。
また、実施形態1において、ルーバー部60は、第11光制御部(光制御部)を有していてもよい。第11光制御部は、壁本体41において、第3光制御部44に対向する端壁面(壁面)に形成される。端壁面は、壁本体41の端面である。また、ルーバー部60は、第12光制御部(光制御部)を有していてもよい。第12光制御部は、壁本体48において、第6光制御部47に対向する端壁面(壁面)に形成される。端壁面は、壁本体48の端面である。第11光制御部及び第12光制御部の構成及び機能は、実施形態2に係る第10光制御部84の構成及び機能と同様である。
さらに、実施形態2において、ルーバー部60は、第7光制御部81〜第10光制御部84のうち少なくとも1つを有していてもよい。
(8)実施形態1において、ルーバー部60は、第1光制御部42〜第6光制御部47を有していなくてもよいし、実施形態2において、ルーバー部60は、第7光制御部81〜第10光制御部84を有していなくてもよい。これらの場合でも、第1筒状壁部51、第2筒状壁部52、及び第3筒状壁部86は、光軸中心線LAに対して斜行する直接光及び光軸中心線LAに対して斜行する反射光が、光源カバー25から光照射領域に向けて出射されることを抑制する。その結果、グレア及び/又はフレアを抑制できる。
(9)実施形態1では、2つの壁部(第1筒状壁部51、第2筒状壁部52)を設けたが、3以上の壁部を設けてもよい。