JP2016219172A - 二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法 - Google Patents

二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016219172A
JP2016219172A JP2015100764A JP2015100764A JP2016219172A JP 2016219172 A JP2016219172 A JP 2016219172A JP 2015100764 A JP2015100764 A JP 2015100764A JP 2015100764 A JP2015100764 A JP 2015100764A JP 2016219172 A JP2016219172 A JP 2016219172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary battery
film
electrode
separator
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015100764A
Other languages
English (en)
Inventor
佐藤 正春
Masaharu Sato
正春 佐藤
正典 森下
Masanori Morishita
正典 森下
晃裕 山野
Akihiro Yamano
晃裕 山野
八田 直樹
Naoki Hatta
直樹 八田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshio Electrochemical Kenkyusho kk
Original Assignee
Yoshio Electrochemical Kenkyusho kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshio Electrochemical Kenkyusho kk filed Critical Yoshio Electrochemical Kenkyusho kk
Priority to JP2015100764A priority Critical patent/JP2016219172A/ja
Publication of JP2016219172A publication Critical patent/JP2016219172A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池の電極面内の電気化学的性質をその場観察する方法やそれらの分布を測定する方法、および内部短絡を再現性良く試験する方法を提供する。【解決手段】二次電池の試験方法に用いられる二次電池検査フィルムは、フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極2、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子2、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子4の少なくとも1以上を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法に関するものであり、特に、フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子の少なくとも1以上を備えた、二次電池内部の電圧や温度をその場観察することができ、さらに、内部短絡を起こすことのできる二次電池検査フィルム、及び前記二次電池検査フィルムを挿入した二次電池、並びにそれを用いた試験方法関するものである。
携帯電話やポータブル電子機器の市場の拡大とともに、これらに用いられる電池に対して、エネルギー密度の向上や高出力化といった要求が高まっている。これらの要求に応えるため、リチウムイオン等のアルカリ金属イオンを荷電担体として、その電荷授受に伴う電気化学反応を利用した二次電池が開発されており、より安全で高容量、長寿命の電池の実現が求められている。
リチウムイオン二次電池は正極と負極との間に、それぞれの電極を電気的に絶縁し、電解液を保持する役割を有するセパレータを備えている。高容量化を実現するために、電極面積の増大やセパレータの薄膜化が進展している。その結果、反応の不均一化か生じやすくなる恐れがあり、それによる寿命の低下や内部短絡などの可能性も高くなると予想される。
しかしながら、リチウムイオン二次電池の電極面内の電気化学的性質の分布を測定する方法は開発されていなかった。
安全性の面では、内部短絡への対応が重要である。セパレータは一般に多孔質の熱可塑性高分子であるため収縮しやすく、融点以上の温度では溶融して正極と負極とが物理的に接触し、内部短絡が発生する。また、正極、負極、および、絶縁層の表面導体粉(異物)が接触すると該絶縁層が破れ、正極と負極とが電気的に導通し、内部短絡が発生することも起こりうる。内部短絡がいったん発生すると、短絡電流に伴うジュール熱によって短絡部はさらに拡大するとともに異常加熱を生じ、電池が破壊してしまう場合も起こり得る。
このため、内部短絡が生じた場合でも安全性を確保する方法が検討されている。たとえば特許文献1には電極上にイオン透過性のセラミック粒子とバインダーからなる絶縁層を印刷する方法が開示されている。
一方、電池で内部短絡が発生した際の電池の安全性を正しく評価することも非常に重要である。このような評価方法として、内部短絡時の発熱の挙動を評価する電池評価試験(リチウム二次電池などの電池の安全性評価の項目)が、リチウム電池のためのUL規格(UL1642)、電池工業会からの指針(JIS B8714)などで制定されている。これらの評価試験には、例えば、釘刺し試験、圧壊試験などがある。
釘刺し試験は、外部より電池に釘を突き刺し、正極と負極とを釘によって短絡させ、発生するジュール熱によって生じる電池の温度や電圧などの変化を測定するものである。特許文献2には、釘で絶縁層を貫通させ、集電体に達するまでの絶縁抵抗を測定する方法が開示されている。また、電池の内部に短絡を生じる機構を設ける構造の電池も提案されている。特許文献3には、電池内部のハウジングの近傍にバリを設け、外部圧力が印加されると、セパレータ穴を開けるよう構成された電池が開示されている。特許文献4には、発熱体を電池内部に配置し、発熱体によって電極群の局所を、内部短絡が生じる温度に加熱する二次電池の試験方法が開示されている。
特開平10−106530号公報 特開2009−158266号公報 特表2002−515637号公報 特表2012−117660号公報
上述したように、リチウムイオン二次電池の電極面内の電気化学的性質の分布を測定する方法は開発されていなかった。
また、内部短絡に関してはこれを防止する方法や再現性良く試験する方法が開発されていなかった。
上述した特許文献1では、電極表面上にイオン透過性のセラミック層を設けるため、工程が複雑になり、加えて十分な内部短絡防止機能を持つためには一定以上の厚さが必要になるため、電池の容量が小さくなってしまうという課題があった。
内部短絡の試験方法に関し、リチウム電池のためのUL規格や特許文献2のような電池の外側からの釘差し試験では放熱しやすい表面近くで内部短絡が発生するため、電池の中心で内部短絡した場合より発火や発煙が起こりにくく、安全性を実際より高く評価してしまう可能性があるという問題があった。
特許文献3には、電池内に異物を設ける方法が開示されているが、異物混入による内部短絡が電池内部のどの箇所で発生するかは特定できず、再現性の良い試験方法とは言えない。
一方、特許文献4では、発熱体によって電極群の局所を加熱する試験方法が開示されているが、加熱体と加熱体にエネルギーを供給する導体を電極間に挟み込むために正極と負極の間隔が変化し、正確に試験を行うことが難しいという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、リチウムイオン二次電池の電極面内の電気化学的性質をその場観察する方法やそれらの分布を測定する方法、および内部短絡を再現性良く試験する方法を提供することを課題とする。
本発明は、以下の構成を備える。
請求項1に係る発明は、フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子の少なくとも1以上を備えた二次電池検査フィルムである。
請求項2に係る発明は、前記フィルム表面および/またはフィルム内部に、前記発熱素子を備える場合において、該発熱素子の近傍に、前記フィルムの一方の表面から裏面に貫通する導体をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の二次電池検査フィルムである。
請求項3に係る発明は、前記フィルムが、空孔率40%以上の多孔質構造を有する高分子からなることを特徴とする請求項1〜2に記載の二次電池検査フィルムである。
請求項4に係る発明は、前記電極が、リチウムイオンを吸蔵・放出しうるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池検査フィルムである。
請求項5に係る発明は、箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、前記正極と前記セパレータの間、および/または前記負極と前記セパレータの間に、請求項1〜4のいずれかの一項に記載の二次電池検査フィルムが挿入されたことを特徴とする二次電池である。
請求項6に係る発明は、箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、前記正極と前記セパレータの間、および/または前記負極と前記セパレータの間に、フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子の少なくとも1以上を備えた二次電池検査フィルムを挿入することにより、前記電極と正極、および/または前記負極間の電圧、および/または前記温度測定素子近傍の温度を測定する二次電池の試験方法である。
請求項7に係る発明は、箔状の形状を有するか、または集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、前記正極と前記セパレータの間、および/または前記負極と前記セパレータの間に、外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子をフィルム表面および/またはフィルム内部に備えた二次電池検査フィルムを挿入して加熱する工程を含む二次電池の試験方法である。
請求項8に係る発明は、箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、前記正極と前記セパレータの間および/または前記負極と前記セパレータの間に、フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子の少なくとも1以上を備えた二次電池検査フィルムを挿入することにより、前記セパレータの加熱に伴う、前記電極と正極および/または前記負極間の電圧、および/または前記温度測定素子近傍の温度を測定する二次電池の試験方法である。
請求項9に係る発明は、箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、前記正極と前記セパレータの間および/または前記負極と前記セパレータの間に、所フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子の少なくとも1以上を備え、さらに該発熱素子の近傍に、前記フィルムの一方の表面から裏面に貫通する導体をさらに備えた該フィルムを挿入することにより、前記セパレータの加熱による溶損に伴い、前記負極および前記正極が前記導体によって短絡される際に、前記電極と正極および/または前記負極間の電圧、および/または前記温度測定素子近傍の温度を測定する二次電池の試験方法である。
請求項10に係る発明は、前記フィルムが空孔率40%%以上の多孔質構造を有する高分子からなることを特徴とする前記請求項6〜9の二次電池の試験方法である。
請求項11に係る発明は、前記電極が、リチウムイオンを吸蔵・放出しうるものであることを特徴とする請求項6〜10に記載の二次電池の試験方法である。
本発明の二次電池検査フィルムは、フィルム表面もしくはフィルム内部に電圧を測定する電極、もしくは温度を測定する素子、もしくは発熱素子を備えているため、電池内部の電圧や抵抗、インピーダンスなどの電気化学的性質、および温度をその場観察することができる。さらに、それらの電極や素子を複数配置すれば電極面内の分布やバラツキも測定することができる。加えて、発熱素子によってセパレータを溶解することができるので電池内部の任意の部分で再現性良く内部短絡を発生させることができる。
図1は、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムの一例を示す図である。 図2は、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムの一例を示す図である。 図3は、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムの電圧を測定する電極の一例を示す図である。 図4は、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムを電極難に挿入した構成の一例を示す図である。 図5は、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムの電圧を測定する方法の一例を示す図である。 図6は本発明の実施の一形態である発熱素子を配置した二次電池検査フィルムの一例を示す正面図(A)、および断面図(B)である
[実施の形態1]
以下、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムについて、それを用いた試験方法とあわせて、図面を用いて詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
先ず、本発明の一実施形態である二次電池検査フィルムの構成について説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムの一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の二次電池検査フィルムは、フィルム基板1上に電圧を測定する電極、2、もしくは温度を測定する素子2、もしくは発熱素子4を有している。この電圧を測定する電極、2、もしくは温度を測定する素子2は、いずれも任意の形状に形成されており、電池の外部に接続するための導線3が取り付けられている。
発熱素子4は、それ自体、もしくは隣接するフィルムの表面と裏面を電気的に接続する導電性の部材から構成されており、電池の外部に接続して発熱素子にエネルギーを供給するための導線5が取り付けられている。
本発明では電圧を測定する電極のみや、温度を測定する素子のみ、あるいは発熱素子のみを設けた検査フィルムや、それぞれを組み合わせた検査フィルムも使用することができる。さらに、それらの数や位置、についても特に制限がなく、必要に応じて任意の種類とパターンを選択することができる。
図2は、本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムの一例を示す図である。図2ではフィルム基板6上に、温度を測定する素子7を一定間隔に78個配置した場合の例が示されている。温度を測定する素子には測定用の導線8、および9が接続されている。
本発明において、温度を測定する素子としては特に限定されず、アルメル‐クロメル熱電対や白金‐白金ロジウム合金熱電対、コンスタンタン‐銅熱電対などが利用できる。
本発明では、二次電池検査フィルムからリード端子を二次電池の外に引き出して使用する。外装がアルミラミネートフィルムの場合はその融着部から多孔質の検査フィルムをそのまま引き出すと気密性が失われ、水蒸気が侵入して電池としての機能が失われてしまう。そのため、例えばポリエチレン‐ポリプロピレン積層フィルムなどからなる熱融着フィルムを多孔質の検査フィルムに接続し、リードを延長して、熱融着フィルム部分を外装ラミネートフィルムに融着して使用する。外挿が円筒缶の場合は検査フィルムをそのままパッキンの間に挟んで機械的に圧着したり、角型セルの場合は専用の端子を設けたりすることができる。
本発明の二次電池は、このような二次電池検査フィルムを箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池の正極とセパレータの間、および/または負極とセパレータの間に挿入して二次電池を組み立てて行う。本発明では、二次電池自体は、前記検査フィルムを有する以外は、通常と同様に構成することができる。また、本発明の二次電池は、前記電極群および検査フィルムに加えて、二次電池の構成要素として通常使用される各種部材をさらに用いて構成することができる。
前記検査フィルムは、前記電極群の内部、外部を問わず、一方の面がセパレータに面しており、もう一方の面が電極に面していれば、いずれの位置にも挿入可能である。検査フィルムを挿入する枚数についても特に制限はないが、枚数が多くなると体積が大きくなり、二次電池が組み立てられなくなったり電池内部の圧力が大きくなるため正確な測定ができなくなる。
本発明では検査フィルムの基板は特に制限がないが、本来の電池動作に影響を与えないようにする観点から、空孔率40%以上の多孔質フィルムであって、融点が200℃以上の高分子からなるものが好ましい。二次電池に用いられるセパレータの空孔率は40%〜50%程度であるため、検査フィルムの空孔率が40%以下では検査フィルムの抵抗が顕著になり、二次電池としての正確な評価ができなくなる。また、二次電池のセパレータに先立って熱収縮や変形を引き起こしても正確な評価かできなくなるため、通常使用されるセパレータの材料であるポリエチレン(融点134℃)やポリプロピレン(160℃〜170℃)を超える耐熱性が求められる。
このような材料としてはポリアミド樹脂、ポリイミドイミド樹脂などの多孔質フィルムがあげられる。フィルムの厚さは特に制限されないが一般のセパレータより薄い15μm以下で使用される。
本発明において、電圧を測定する電極としては一定の電極電位を持つものであれば特に制限されないが、検査フィルムの製造のしやすさからリチウムを吸蔵、放出しうるものであることが好ましい。このような材料としては、Li4Ti5O、LiFePO4、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2、Li2FePO4F、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2、炭素、シリコンなどがそれぞれ単独で、あるいは複数組み合わせて使用される。
電極は図3に示すように、電圧を測定する電極10とそれに接続する導体11から構成される。電極10の形成方法やその形状、大きさは特に制限されず、例えばLi4Ti5O、LiFePO4などにグラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子、気相成長炭素繊維などの導電材とポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレン、変性スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースなどのバインダーを加えて分散したスラリーをフィルム基板に直接塗布したり、いったん他のフィルムに塗工した後、転写して作製することができる。
図4は本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムを電極間に挿入した構成の一例を示す図である。電極群12の正極13と負極14の間にセパレータ15を介して電圧を測定する電極と導線16、発熱体と発熱体にエネルギーを供給する導線19、およびこれらの導線を引き出すための融着フィルム17を備えた二次電池検査フィルム18を挿入し(A)、全体を重ねた後、正極タブ19、負極タブ20をそれぞれ溶接する。この構成では検査フィルムのデータ測定用、および発熱用の導線は熱融着フィルムとともに横方向に出ており、アルミラミネートフィルムで外装することで、試験用の二次電池とすることができる。
図5は本発明を適用した一実施形態である二次電池検査フィルムを用いた積層型二次電池の電圧を測定する方法の一例を示す図である。アルミラミネートフィルムで外装された二次電池21の電極22に本発明の二次電池検査フィルム23が積層されている。検査フィルムの表面に電圧を測定する電極24が設けられており、コネクター25を介して正極26、および負極27に接続されている。このように構成することにより、例えば通常の充放電回路28を用いて充放電しながら、例えば測定回路29と特定の測定電極との間を接続することで、正極26に対する電位を測定することができる。負極27に対する電位は測定回路30と接続して測定することができる。また、電圧計ではなくインピーダンスメーターに接続すれば、インピーダンスの測定も可能となる。
本発明では、二次電池検査フィルムに設けた電極、および温度を測定する素子からデータを測定する方法は特に限定されず、通常のデータロガーなどで必要に応じてチャンネルを切り替えながら行うことができる。ただし、測定間隔が長すぎると内部短絡などのイベントを追跡することができず、十分な解析ができなくなる。反対に、寿命解析では電位や温度の場所による偏りを多数の測定点に対して長期間にわたって測定するため、測定間隔が短いとデータ数が多くなり、解析が難しくなる。
本発明において、発熱素子は隣接するセパレーターフィルムを融解する機能に加えて、セパレータ融解後に正負極を短絡する機能を有している。そのため、発熱素子の近傍に、前記フィルムの一方の表面から裏面に貫通する導体をさらに備えている。
図5は本発明の実施の一形態である発熱素子を配置した二次電池検査フィルムの一例を示す正面図(A)、および断面図(B)である。フィルム基板31にヒーター32が設けられ、ヒーターに接触してフィルムの表面から裏面に貫通する導体33が設けられている。また、ヒーターには外部の電源に接続するための導電経路34が設けられている。
本発明では、加熱素子や導電性チップの形状、サイズ、発熱素子の種類については、セパレータを170℃以上に加熱することができれば特に限定されず、ニクロム線や鉄クロム線、タングステン線などを利用することができる。また、加熱する速度や温度プロファイルについても特に限定されず、内部短絡試験の目的に応じて任意に選択することができる。
本発明の発熱素子を備えた二次電池検査フィルムを用いれば、二次電池単体の内部短絡試験だけでなく、二次電池を複数個接続した組電池に適用すれば熱連鎖試験、組電池の一部が内部探索した際の他の電池や組電池全体に及ぼす影響を明らかにすることもできる。また、電圧を測定する電極や温度を測定する素子を備えた検査フィルムを用いれば、内部短絡時や、熱連鎖時のそれぞれの電池内部の電位や温度の変化をその場観察することも可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、本発明にかかる二次電池の検査方法の対象となる二次電池は、車載用二次電池をはじめ定置用二次電池、携帯電話などの情報関連機器用二次電池などであり、二次電池の種類も短絡が発生した場合に電流が発生するものであれば特に限定されない。
1 二次電池検査フィルム基板
2 電圧を測定する電極、もしくは温度を測定する素子
3 導線
4 発熱素子
5 発熱素子にエネルギーを供給する導線
6 二次電池検査フィルム基板
7 温度を測定する素子
8 温度測定用の導線
9 温度測定用の導線
10 電圧を測定する電極
11 導体
12 電極群
13 正極
14 負極
15 セパレータ
16 電圧を測定する電極と導線
17 導線を引き出すための融着フィルム
18 二次電池検査フィルム
19 正極タブ
20 負極タブ
21 二次電池
22 二次電池の電極
23 二次電池検査フィルム
24 電圧を測定する電極
25 コネクター
26 二次電池の正極
27 二次電池の負極
28 二次電池の充放電回路
29 正極に対する電位測定回路
30 負極に対する電位測定回路
31 フィルム基板
32 ヒーター
33 フィルム表面から裏面に貫通する導体
34 外部の電源に接続するための導電経路

Claims (11)

  1. フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子の少なくとも1以上を備えた二次電池検査フィルム。
  2. 前記フィルム表面および/またはフィルム内部に、前記発熱素子を備える場合において、該発熱素子の近傍に、前記フィルムの一方の表面から裏面に貫通する導体をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の二次電池検査フィルム。
  3. 前記フィルムが、空孔率40%以上の多孔質構造を有する高分子からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二次電池検査フィルム。
  4. 前記電極が、リチウムイオンを吸蔵・放出しうるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の二次電池検査フィルム。
  5. 箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、
    前記正極と前記セパレータの間、および/または前記負極と前記セパレータの間に、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された二次電池検査フィルムが挿入されたことを特徴とする二次電池。
  6. 箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、
    前記正極と前記セパレータの間、および/または前記負極と前記セパレータの間に、フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子の少なくとも1以上を備えた、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された二次電池検査フィルムを挿入することにより、
    前記電極と正極、および/または前記負極間の電圧、および/または前記温度測定素子近傍の温度を測定する二次電池の試験方法。
  7. 箔状の形状を有するか、または集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、
    前記正極と前記セパレータの間、および/または前記負極と前記セパレータの間に、外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子をフィルム表面および/またはフィルム内部に備えた、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された二次電池検査フィルムを挿入して加熱する工程を含む二次電池の試験方法。
  8. 箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、
    前記正極と前記セパレータの間および/または前記負極と前記セパレータの間に、
    フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子の少なくとも1以上を備えた、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された二次電池検査フィルムを挿入することにより、
    前記セパレータの加熱に伴う、前記電極と正極および/または前記負極間の電圧、および/または前記温度測定素子近傍の温度を測定する二次電池の試験方法。
  9. 箔状の形状を有するかまたは集電箔上に塗布ないし貼付された正極および負極と、前記正極および負極の間に配置されるセパレータとを巻回または積層し、固形または液状の電解質を充填されて形成される二次電池において、
    前記正極と前記セパレータの間および/または前記負極と前記セパレータの間に、
    フィルム表面および/またはフィルム内部に、外部の検査装置に接続する導電経路を備えた電極、および/または外部の検査装置に接続する導電経路を備えた温度測定素子、および/または外部の電源に接続する導電経路を備えた発熱素子の少なくとも1以上を備え、さらに該発熱素子の近傍に、前記フィルムの一方の表面から裏面に貫通する導体をさらに備えた、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された二次電池検査フィルムを挿入することにより、
    前記セパレータの加熱による溶損に伴い、前記負極および前記正極が前記導体によって短絡される際に、前記電極と正極および/または前記負極間の電圧、および/または前記温度測定素子近傍の温度を測定する二次電池の試験方法。
  10. 前記フィルムが空孔率40%%以上の多孔質構造を有する高分子からなることを特徴とする前記請求項9に記載の二次電池の試験方法。
  11. 前記電極が、リチウムイオンを吸蔵・放出しうるものであることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の二次電池の試験方法。
JP2015100764A 2015-05-18 2015-05-18 二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法 Pending JP2016219172A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100764A JP2016219172A (ja) 2015-05-18 2015-05-18 二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100764A JP2016219172A (ja) 2015-05-18 2015-05-18 二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016219172A true JP2016219172A (ja) 2016-12-22

Family

ID=57581477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015100764A Pending JP2016219172A (ja) 2015-05-18 2015-05-18 二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016219172A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200053782A (ko) * 2018-11-09 2020-05-19 주식회사 엘지화학 전지의 내부단락 유도장치, 이를 포함하는 전지 및 전지의 내부단락을 통한 안전성 평가방법
JP2022548091A (ja) * 2019-12-17 2022-11-16 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 内部短絡評価用の電池セル及びそれを用いた電池セル内部短絡の評価方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200053782A (ko) * 2018-11-09 2020-05-19 주식회사 엘지화학 전지의 내부단락 유도장치, 이를 포함하는 전지 및 전지의 내부단락을 통한 안전성 평가방법
KR102656799B1 (ko) * 2018-11-09 2024-04-12 주식회사 엘지에너지솔루션 전지의 내부단락 유도장치, 이를 포함하는 전지 및 전지의 내부단락을 통한 안전성 평가방법
JP2022548091A (ja) * 2019-12-17 2022-11-16 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 内部短絡評価用の電池セル及びそれを用いた電池セル内部短絡の評価方法
JP7358632B2 (ja) 2019-12-17 2023-10-10 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 内部短絡評価用の電池セル及びそれを用いた電池セル内部短絡の評価方法
US11923567B2 (en) 2019-12-17 2024-03-05 Lg Energy Solution, Ltd. Battery cell for testing internal short circuit, and method for testing internal short circuit of battery cell by using same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5061698B2 (ja) 蓄電装置
Liu et al. Failure study of commercial LiFePO4 cells in overcharge conditions using electrochemical impedance spectroscopy
KR101410166B1 (ko) 2차 전지 및 2차 전지의 시험 방법
US9142829B2 (en) Passive safety device and internal short tested method for energy storage cells and systems
US10665843B2 (en) Separator-integrated electrode plate and capacitor element
US10050315B2 (en) Battery module with fusible conductors
KR102261177B1 (ko) 내부단락 시험용 이차전지, 이를 이용한 이차전지 내부단락 시험 방법 및 장치
CN101546820B (zh) 保护电路板和使用该保护电路板的电池组
JP6190783B2 (ja) 二次電池、及び二次電池の発生ガス測定方法
JP2019102169A (ja) 蓄電デバイスの評価方法、蓄電デバイスの製造方法、および試験システム
JPWO2011074097A1 (ja) 車両システム及び硫化水素検知方法
US20140127541A1 (en) Cylindrical secondary battery and battery system
Qi et al. Unveiling micro internal short circuit mechanism in a 60 Ah high-energy-density Li-ion pouch cell
JP2015026555A (ja) 全固体二次電池及びその製造方法
KR101806416B1 (ko) 기준 전극(reference electrode)을 포함하는 리튬 이온 이차 전지
JP6737235B2 (ja) 電池およびその製造方法
KR101811379B1 (ko) 센싱 어셈블리의 과전류 차단을 위한 퓨즈가 포함된 배터리 팩 시스템
JP2016219172A (ja) 二次電池検査フィルム及び二次電池、並びに二次電池の試験方法
KR20170053886A (ko) 이차전지용 보호회로 및 그것의 제어방법
JP2012174418A (ja) 非水電解質電池、及び電池システム
KR20210097525A (ko) 이차전지 및 이차전지의 제조 방법
JP2016143452A (ja) リチウムイオン二次電池
US20230420752A1 (en) Method for generating smoke in cell pack
KR100551886B1 (ko) 파우치형 리튬 이차 전지
KR20240019601A (ko) 이차전지 및 이의 제조 방법