JP2016218656A - 省エネルギー効果試算装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】最適運転制御により得られる省エネルギー効果を正確に試算する。【解決手段】区間判別部17が、各運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間が省エネルギー運転の実施可能区間か否かを判別し、効果試算部18が、試算期間内に含まれる運転区間ごとに、当該運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出し、当該運転区間が実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算し、これら区間省エネルギー量を統計処理することにより、試算期間における省エネルギー効果を試算する。【選択図】 図1

Description

本発明は、エネルギー管理技術に関し、特に最適運転制御により得られる省エネルギー効果を試算するための省エネルギー効果試算技術に関する。
ビルや工場など施設に設置された設備で消費されるエネルギーを管理するエネルキー管理の分野では、省エネルギーや省コストを目的として、最適運転制御に関するアプリケーションや製品・技術が数多く開発されている。しかし、これらの最適運転制御をさらに導入しやすく、活用しやすくするためには、最適運転制御による省エネルギー効果を、簡易に試算することが重要となる。この省エネルギー効果に基づき、省エネルギー量と投資の費用対効果だけでなく今後の節電方針についても、詳細かつ具体的に検討することが可能となる。
従来、省エネルギーを試算する技術として、省エネルギー手段を適用した適用期間の運転実績データと、省エネルギー手段を適用していない非適用期間の運転実績データとに基づいて、近似式を求める処理を実行することにより、エネルギーコスト差を示す差分算出式を作成し、この差分算出式に基づいて、適用期間および非適用期間に得られるコスト差を合計することにより、指定された期間に得られるコストメリットを計算するものが提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
特開平11−328152号公報 特許第4651551号公報
しかしながら、このような従来技術では、省エネルギー手段として最適運転制御を想定しておらず、省エネルギー手段の適用期間と非適用期間におけるエネルギー効率を求める特性式を作成しているに過ぎず、適用期間においては必ず省エネルギー効果が得られることを前提としていることになる。このため、最適運転制御を導入した場合の特徴、すなわち、試算対象となる設備における各種の制約条件により、最適運転制御の適用期間内であっても、実際には省エネルギー効果が得られていない期間が発生する点については、全く考慮されておらず、省エネルギー効果を正確に試算することができないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、最適運転制御により得られる省エネルギー効果を正確に試算できる省エネルギー効果試算技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる省エネルギー効果試算装置は、指定された試算期間に試算対象となる設備から時系列で取得した各運転履歴データに基づいて、当該設備に最適運転制御を適用した場合に得られる省エネルギー効果を試算する省エネルギー効果試算装置であって、前記各運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間が省エネルギー運転の実施可能区間か否かを判別する区間判別部と、前記運転区間ごとに、当該運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出するとともに、当該運転区間が前記実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算し、これら区間省エネルギー量を統計処理することにより、前記試算期間における省エネルギー効果を試算する効果試算部とを備えている。
また、本発明にかかる上記省エネルギー効果試算装置の一構成例は、判別式生成用として指定された準備期間に前記設備から時系列で取得した各運転履歴データに含まれる、前記省エネルギー運転の実施制約となる制約条件パラメータが、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類し、これら分類結果と前記各判別用パラメータとの対応関係に基づいて、当該判別用パラメータから省エネルギー運転の実施可否を判定するための判別式を生成する判別式生成部をさらに備え、前記区間判別部は、前記運転履歴データに含まれる前記各判別用パラメータを前記判別式に適用することにより、前記運転区間が前記実施可能区間か否かを判別するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記省エネルギー効果試算装置の一構成例は、前記判別式生成部が、前記省エネルギー運転の実施可否を分類する際、前記各運転履歴データに含まれる、前記制約条件パラメータおよび前記設備の運転目標となる制御目標パラメータの両方が、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類するようにしたものである。
また、本発明にかかる省エネルギー効果試算方法は、指定された試算期間に試算対象となる設備から時系列で取得した各運転履歴データに基づいて、当該設備に最適運転制御を適用した場合に得られる省エネルギー効果を試算する省エネルギー効果試算装置で用いられる省エネルギー効果試算方法であって、区間判別部が、前記各運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間が省エネルギー運転の実施可能区間か否かを判別する区間判別ステップと、効果試算部が、前記運転区間ごとに、当該運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出するとともに、当該運転区間が前記実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算し、これら区間省エネルギー量を統計処理することにより、前記試算期間における省エネルギー効果を試算する効果試算ステップとを備えている。
本発明によれば、試算期間内に含まれる各運転区間のうち、実施可能区間として判別された運転区間についてのみ省エネルギー運転が実施されたものとして、区間消費コストが算出されて集計される。このため、最適運転制御を適用中であっても、いずれかの要因によりインターロックなどの機能が作動して、実際には省エネルギー運転が実施できない実施不可期間が発生するような場合には、実施不可期間における省エネルギー効果を除外することができる。したがって、最適運転制御の適用有無だけに基づいて省エネルギー効果を試算した場合と比較して、最適運転制御により得られる省エネルギー効果を正確に試算することが可能となる。
省エネルギー効果試算装置の構成を示すブロック図である。 運転履歴データの構成例である。 判別式生成処理を示すフローチャートである。 判別式生成例を示すグラフである。 効果試算処理を示すフローチャートである。 区間省エネルギー量の試算例である。 年間省エネルギー量の試算例である。 月別省エネルギー率の試算例である。
[発明の原理]
本発明の原理について説明する。
設備に対して最適運転制御を適用して省エネルギーを実現する場合、その設備における制約条件によっては、最適運転制御を適用中であっても、いずれかの要因によりインターロックなどの機能が作動して、実際には省エネルギー運転が実施できない実施不可期間が発生する場合がある。このため、最適運転制御の適用有無だけに基づいて省エネルギー効果を試算した場合、このような実施不可期間でも省エネルギー運転が実施されたものとして試算されるため、得られる試算結果に無視できない誤差が含まれることになる。
本発明は、このような最適運転制御による省エネルギー運転の特徴に鑑み、最適運転制御の適用期間のうち、最適運転制御による省エネルギー運転の実施可否を判別し、この判別結果に基づいて、実施可能区間の場合にのみ、省エネルギー運転による省エネルギー効果を適用して試算するようにしたものである。これにより、省エネルギー効果を正確に試算することが可能となる。
[本発明にかかる実施の形態]
次に、本発明にかかる一実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかる省エネルギー効果試算装置10について説明する。図1は、省エネルギー効果試算装置の構成を示すブロック図である。
この省エネルギー効果試算装置10は、全体としてサーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、指定された試算期間に、試算対象となる設備20から時系列で取得した、設備20の運転状況を示す各運転履歴データに基づいて、設備20の運転制御に最適運転制御を適用した場合に得られる省エネルギー効果を試算する機能を有している。なお、省エネルギー効果は、設備20の制御系統ごとに試算するものとし、試算に用いる運転履歴データは、当該制御系統の制御装置21から取得したものを用いる。
設備20は、ビルや工場など施設に設置された設備であり、複数の制御系統ごとに、制御装置21と設備機器22とが設けられている。本発明では、設備20が空調設備である場合を例として説明するものとし、この際、制御装置21が伝送路L2を介して配下の設備機器22を運転制御するコントローラに相当し、設備機器22が熱源機器や空調機に相当するものとなる。
監視装置30は、サーバ装置などの情報処理装置からなり、通信回線L1を介して制御装置21から取得した、各設備機器22に対する運転状況を示す運転履歴データに基づいて、制御装置21における運転制御を監視する機能を有している。
制御支援システム31は、監視装置30から取得した各制御装置21に関する運転履歴データに基づいて、予め設定されている最適運転制御アルゴリズムにより制御目標パラメータを逐次算出する機能と、得られた新たな制御目標パラメータを、通信回線L1を介して対応する制御装置21に指示することにより、制御装置21での各設備機器22に対する運転制御を支援する機能を有している。
[省エネルギー効果試算装置]
次に、省エネルギー効果試算装置10の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、省エネルギー効果試算装置10には、主な機能部として、通信I/F部11、操作入力部12、画面表示部13、運転履歴DB14、データ収集部15、判別式生成部16、区間判別部17、および効果試算部18が設けられている。
このうち、データ収集部15、判別式生成部16、区間判別部17、および効果試算部18は、CPUで記憶部(図示せず)のプログラムを実行することにより各種処理を実行する演算処理部により実現されている。このプログラムは、外部装置や記録媒体(ともに図示せず)から通信I/F部11を介して記憶部へ予め格納される。
通信I/F部11は、一般的なデータ通信回路からなり、通信回線L1を介して監視装置30、制御支援システム31、あるいは外部装置(図示せず)とデータ通信を行う機能を有している。
操作入力部12は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出する機能を有している。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、操作メニュー画面、設定画面、試算結果画面などの各種画面データを画面表示する機能を有している。
運転履歴DB14は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、設備20の運転状況を示す運転履歴データを記憶する機能を有している。
図2は、運転履歴データの構成例である。ここでは、運転履歴データを取得した日時ごとに、送水温度、外気温度、負荷熱量、制御弁開度など、各種制御パラメータに関する実測値が登録されている。本実施の形態では、これら制御パラメータのうち、送水温度が設備20の運転目標(設定値)となる制御目標パラメータに相当し、制御弁開度が設備20での省エネルギー運転の実施制約(インターロック)となる制限条件パラメータに相当し、外気温度および負荷熱量が判別用パラメータに相当するものとして説明する。
データ収集部15は、通信I/F部11および通信回線L1を介して監視装置30とデータ通信を行うことにより、監視装置30で管理している設備20の運転状況を示す運転履歴データを収集して、運転履歴DB14に蓄積する機能を有している。
判別式生成部16は、判別式生成用として指定された準備期間に設備20から時系列で取得した各運転履歴データを運転履歴DB14から取得する機能と、これら運転履歴データに含まれる制約条件パラメータが、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類する機能と、これら分類結果と判別用パラメータとの関係に基づいて、当該判別用パラメータから省エネルギー運転の実施可否を判定するための判別式を生成する機能とを有している。
区間判別部17は、指定された試算期間に取得した各運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間が省エネルギー運転の実施可能区間か否かを判別する機能を有している。
より詳細には、区間判別部17は、各運転履歴データの判別用パラメータの値を、判別式生成部16で生成された判別式に適用することにより、対応する運転区間が実施可能区間か否かを判別する機能を有している。
なお、判別式生成に用いる運転履歴データを収集する際、過去の試算期間において長期間にわたり得られた運転履歴データを利用してもよいが、オペレータが手動により例えば制御目標パラメータ(設定値)を変更して、例えば1週間程度の運転履歴データを収集したものを利用してもよい。
効果試算部18は、試算期間内に含まれる運転区間ごとに、当該運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出する機能と、当該運転区間が実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算する機能と、これら区間省エネルギー量を統計処理することにより、試算期間における省エネルギー効果を試算する機能とを有している。
[本実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる省エネルギー効果試算装置10の動作として、判別式を生成するため判別式生成動作と、省エネルギー効果を試算するための効果試算動作とについて説明する。
[判別式生成動作]
まず、図3を参照して、本実施の形態にかかる省エネルギー効果試算装置10の判別式生成動作について説明する。図3は、判別式生成処理を示すフローチャートである。
省エネルギー効果試算装置10は、操作入力部12で検出された、判別式生成を指示するオペレータ操作に応じて、図3の判別式生成処理を実行する。
まず、判別式生成部16は、判別式生成用として指定された準備期間に、設備20から時系列で取得した運転履歴データを、運転履歴DB14から取得し(ステップ100)、これら運転履歴データに含まれる制約条件パラメータが消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づき、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類する(ステップ101)。
次に、判別式生成部16は、得られた分類結果と、運転履歴データに含まれる制御パラメータのうちから、事前に選択した判別用パラメータとの関係に基づいて、当該判別用パラメータから省エネルギー運転の実施可否を判定するための判別式を生成し(ステップ102)、一連の判別式生成処理を終了する。
判別用パラメータとしては、設備20での制御目標となる制御目標パラメータと相関の高い制御パラメータを選択しておく。この際、判別用パラメータについては、設備20に関する知見に基づき選択してもよいが、ステップワイズ法などを用いて、運転履歴データに含まれる各種制御パラメータのうちから、制御目標パラメータと相関の高い制御パラメータを選択してもよい。
図4は、判別式生成例を示すグラフである。ここでは、判別用パラメータとして外気温度と負荷熱量を選択した例が示されており、制約条件パラメータである制御弁開度に基づいて、省エネルギー運転の実施可否を分類したものである。この際、制約条件パラメータの値が消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かを判定するための制約条件しきい値が予め設定されており、制御弁開度が制約条件しきい値を満足した場合、当該運転区間において省エネルギー運転が実施可と分類され、制約条件しきい値を満足しない場合、当該運転区間において省エネルギー運転が実施不可と分類される。
例えば、制約条件しきい値を制御弁開度80%とした場合、制御弁開度が80%未満である場合には、省エネルギー運転の実施可と分類され、制御弁開度が80%以上である場合には、省エネルギー運転の実施不可と分類される。
図4では、このようにして得られた分類結果が、横軸を外気温度T[℃]とし、縦軸を負荷熱量Q[GJ]として、それぞれプロットされている。図中、○印が省エネルギー運転の実施可を示し、△印が省エネルギー運転の実施不可を示している。
この例からは、T+0.46×Q−14.5<0という判別式が導出された。この判別式が成立した場合には、省エネルギー運転の実施可と判定され、成立しない場合には、省エネルギー運転の実施可と判定されることになる。ここでは、線形判別を用いて判別式を生成する場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、非線形判別、SVM(Support Vector Machine)、分類木など、他の公知の判別技術を用いて判別式を生成してもよい。
なお、省エネルギー運転の実施可否は、実際には、制約条件パラメータだけでなく制御目標パラメータにも大きく依存する。図4では、最適運転制御を適用した期間に取得した運転履歴データに基づいて、判別式を生成した場合を例に説明した。このため、これら運転履歴データの制御目標パラメータは、最適運転制御により、すべて消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示すことになる。このように、判別式生成に用いる運転履歴データにおいて、制御目標パラメータが消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示すことが前提として与えられている場合には、前述した例のように、制御目標パラメータを用いた分類判定を省くことができる。
したがって、最適運転制御を適用していない期間に取得した運転履歴データを用いる場合など、制御目標パラメータが消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示すことが前提として与えられていない場合には、制約条件パラメータおよび制御目標パラメータの両方が、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類すればよい。
例えば、制御目標パラメータの値が消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かを判定するための制御目標しきい値として、送水温度7℃を予め設定した場合、制御弁開度が80%未満であり、かつ、送水温度が7℃以上である場合にのみ、省エネルギー運転の実施可と分類され、制御弁開度が80%以上である場合、または、送水温度が7℃未満である場合には、省エネルギー運転の実施不可と分類されることになる。
[効果試算動作]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかる省エネルギー効果試算装置10の効果試算動作について説明する。図5は、効果試算処理を示すフローチャートである。
省エネルギー効果試算装置10は、操作入力部12で検出された、省エネルギー効果の試算を指示するオペレータ操作に応じて、図5の効果試算処理を実行する。
まず、区間判別部17は、指定された試算期間に、設備20から時系列で取得した運転履歴データを、運転履歴DB14から取得し(ステップ110)、これら運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータの値を、判別式生成部16で生成された判別式に適用することにより、それぞれの運転区間が実施可能区間か否かを判別する(ステップ111)。
次に、効果試算部18は、試算期間内に含まれる運転区間ごとに、対応する運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出するとともに、当該運転区間が実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算し(ステップ112)、これら区間消費コストを統計処理することにより、試算期間における省エネルギー効果を試算し、得られた試算結果を画面表示部13で画面表示し、あるいは通信I/F部11および通信回線L1を介して制御支援システム31に通知し(ステップ113)、一連の効果試算処理を終了する。
図6は、区間消費コストの試算例である。ここでは、消費エネルギー量として負荷熱量が用いられており、この消費エネルギー量に、エネルギー単価を乗算することにより、運転区間ごとに、最適運転制御適用なしの場合に関する区間消費コストが算出されている。また、運転区間のうち実施可能区間については、最適運転制御適用なしの場合の区間消費コストに、予め設定された省エネルギー率、この例では26%を乗算することにより、最適運転制御適用ありの場合に関する区間消費コストが算出されている。
一方、実施不可区間については、最適運転制御適用なしの場合の区間消費コストが、そのまま最適運転制御適用ありの場合の区間消費コストとして用いられている。したがって、これら運転区間のうち、最適運転制御適用ありの場合であっても、省エネルギー実施不可と判定された実施不可区間では、試算に用いる区間消費コストとして省エネルギー実施なしの区間消費コストが用いられることになる。
図7は、年間省エネルギー量の試算例である。ここでは、図6に示した各区間における区間消費コストを、最適運転制御適用有無についてそれぞれ集計した結果が示されている。これにより、両者の差分からなる年間の省エネルギー効果を明確に把握することができる。
図8は、月別省エネルギー率の試算例である。ここでは、図6に示した各区間における区間消費コストを、月別で最適運転制御の適用有無についてそれぞれ集計し、最適運転制御適用なしの集計結果に対する、両者の差分集計結果の割合を計算し、月別省エネルギー率として示したものである。これにより、月ごとの省エネルギー効果を明確に把握することができる。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、区間判別部17が、各運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間が省エネルギー運転の実施可能区間か否かを判別し、効果試算部18が、試算期間内に含まれる運転区間ごとに、当該運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出し、当該運転区間が実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算し、これら区間省エネルギー量を統計処理することにより、試算期間における省エネルギー効果を試算するようにしたものである。
これにより、試算期間内に含まれる各運転区間のうち、実施可能区間として判別された運転区間についてのみ省エネルギー運転が実施されたものとして、区間消費コストが算出されて集計される。このため、最適運転制御を適用中であっても、いずれかの要因によりインターロックなどの機能が作動して、実際には省エネルギー運転が実施できない実施不可期間が発生するような場合には、実施不可期間における省エネルギー効果を除外することができる。したがって、最適運転制御の適用有無だけに基づいて省エネルギー効果を試算した場合と比較して、最適運転制御により得られる省エネルギー効果を正確に試算することが可能となる。
また、本実施の形態において、判別式生成部16が、判別式生成用として指定された準備期間に設備20から時系列で取得した各運転履歴データに含まれる、省エネルギー運転の実施制約となる制約条件パラメータが、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類し、これら分類結果と各判別用パラメータとの対応関係に基づいて、これら判別用パラメータから省エネルギー運転の実施可否を判定するための判別式を生成し、区間判別部17が、運転履歴データに含まれる各判別用パラメータを判別式に適用することにより、運転区間が実施可能区間か否かを判別するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態において、判別式生成部16が、省エネルギー運転の実施可否を分類する際、各運転履歴データに含まれる、制約条件パラメータおよび設備の運転目標となる制御目標パラメータの両方が、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類するようにしてもよい。
通常、最適運転制御は、複数の要因(制御)が組み合わされた高度な制御であるため、設備ごとにカスタマイズされており、それぞれ状況が異なる。したがって、最適運転制御による省エネルギー運転の実施可否を判別する際、いずれの設備にも共通して用いることが可能な判別式を生成することは難しい。
また、実際には、制約条件パラメータである制御弁開度が、室内外の温度や湿度、送水温度、送水流量などの各種要因により複合的に制御されるため、設備20の運転制御に関する詳細なシミュレーションモデルを作成しようとした場合、パラメータ調整などのモデルチューニング作業が極めて煩雑となる。
本実施の形態によれば、試算対象となる設備20から収集した運転履歴データに基づいて、上記の各種要因と関連性の高い外気温度や負荷熱量などの判別用パラメータを入力変数として、最適運転制御による省エネルギー運転の実施可否を判別するための判別式を予め生成するようにしたものである。
このため、判別式生成に用いる運転履歴データが、ある程度限られた条件下で設備20を運転した場合のデータであっても、より広範囲の条件下における省エネルギー運転の実施可否が判定できる、実際の設備20に対応した最適な判定式を生成することができる。
したがって、設備20の運転状況を示す詳細な制御パラメータを必要とすることなく、外気温度や負荷熱量などの判別用パラメータだけで、省エネルギー効果を試算する試算期間における省エネルギー運転の実施可否を、適切に判別することが可能となる。これにより、設備20ごとにカスタマイズされている最適運転制御アルゴリズムを考慮した複雑なシミュレーションモデルを構築する必要はないため、少ない作業負担で、設備20ごとに、より正確に省エネルギー効果を試算することが可能となる。
なお、本実施の形態では、設備20に最適運転制御を適用する前に、省エネルギー効果を試算することを前提として説明したが、設備20に最適運転制御を適用した後、省エネルギー効果を試算することも可能である。この場合には、運転履歴データに省エネルギー運転の実施有無を示すパラメータを含めておくことにより、このパラメータに基づいて、極めて容易かつ正確に各運転区間について省エネルギー運転の実施可否を判別することができ、省エネルギー効果をより正確に試算することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…省エネルギー効果試算装置、11…通信I/F部、12…操作入力部、13…画面表示部、14…運転履歴DB、15…データ収集部、16…判別式生成部、17…区間判別部、18…効果試算部、20…設備、21…制御装置、22…設備機器、30…監視装置、31…制御支援システム。

Claims (4)

  1. 指定された試算期間に試算対象となる設備から時系列で取得した各運転履歴データに基づいて、当該設備に最適運転制御を適用した場合に得られる省エネルギー効果を試算する省エネルギー効果試算装置であって、
    前記各運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間が省エネルギー運転の実施可能区間か否かを判別する区間判別部と、
    前記運転区間ごとに、当該運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出するとともに、当該運転区間が前記実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算し、これら区間省エネルギー量を統計処理することにより、前記試算期間における省エネルギー効果を試算する効果試算部と
    を備えることを特徴とする省エネルギー効果試算装置。
  2. 請求項1に記載の省エネルギー効果試算装置において、
    判別式生成用として指定された準備期間に前記設備から時系列で取得した各運転履歴データに含まれる、前記省エネルギー運転の実施制約となる制約条件パラメータが、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類し、これら分類結果と前記各判別用パラメータとの対応関係に基づいて、当該判別用パラメータから省エネルギー運転の実施可否を判定するための判別式を生成する判別式生成部をさらに備え、
    前記区間判別部は、前記運転履歴データに含まれる前記各判別用パラメータを前記判別式に適用することにより、前記運転区間が前記実施可能区間か否かを判別する
    ことを特徴とする省エネルギー効果試算装置。
  3. 請求項2に記載の省エネルギー効果試算装置において、
    前記判別式生成部は、前記省エネルギー運転の実施可否を分類する際、前記各運転履歴データに含まれる、前記制約条件パラメータおよび前記設備の運転目標となる制御目標パラメータの両方が、消費エネルギー量の削減に向けて緩和された値を示しているか否かに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間における省エネルギー運転の実施可否をそれぞれ分類することを特徴とする省エネルギー効果試算装置。
  4. 指定された試算期間に試算対象となる設備から時系列で取得した各運転履歴データに基づいて、当該設備に最適運転制御を適用した場合に得られる省エネルギー効果を試算する省エネルギー効果試算装置で用いられる省エネルギー効果試算方法であって、
    区間判別部が、前記各運転履歴データに含まれる複数の判別用パラメータに基づいて、これら運転履歴データに対応する運転区間が省エネルギー運転の実施可能区間か否かを判別する区間判別ステップと、
    効果試算部が、前記運転区間ごとに、当該運転履歴データに含まれる消費エネルギー量に基づき当該運転区間で消費される区間消費コストを算出するとともに、当該運転区間が前記実施可能区間の場合には、得られた区間消費コストに予め設定されている省エネルギー率を乗算し、これら区間省エネルギー量を統計処理することにより、前記試算期間における省エネルギー効果を試算する効果試算ステップと
    を備えることを特徴とする省エネルギー効果試算方法。
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