JP2016216122A - 蓋付容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】容器のフランジ部の内側部分のうちフランジ部の一対の辺を構成する部分には、内側部分の外側の端部から内側へ凹んだ複数の凹部が形成されている。また外側部分のうちフランジ部の一対の辺を構成する部分は、内側部分に沿って延びる外側本体部と、外側本体部の内側の端部から内側へ突出した複数の内方突起部と、を有している。フランジ部の前記一対の辺が延びる方向において、外側部分の内方突起部の寸法は、内側部分の凹部の寸法よりも小さくなっている。また、外側部分の内方突起部の内側の端部は、少なくとも部分的に、内側部分の外側の端部よりも内側に位置している。
【選択図】図1
Description
図1は、蓋付容器10を構成する部材の分解図であり、図2は、蓋付容器10の平面図である。また図3は、図2において、容器20の中心を通り、後述する容器20のフランジ部26の長辺が延びる方向に沿って蓋付容器10を切断した場合を示す縦断面図である。また図4は、図2において、容器20の中心を通り、後述する容器20のフランジ部26の短辺が延びる方向に沿って蓋付容器10を切断した場合を示す縦断面図である。なお図2並びに後述する図17においては、図が煩雑になることを防ぐため、蓋50を省略した状態の蓋付容器10の平面図が示されている。また、図4においては、図が煩雑になることを防ぐため、連結部45を省略した状態の蓋付容器10の縦断面図が示されている。
次に容器20について説明する。図1乃至図4に示すように、容器20は、底面22と、底面22の外縁22eに沿って一周にわたって広がるよう底面22から立設された側面24と、側面24の上部に連設されたフランジ部26と、を有している。上述の蓋50は、容器20のフランジ部26に接合される。図1、図3および図4においては、フランジ部26が側面24の上縁に連設され、外側に向かって水平方向に延びる例が示されている。なお本明細書において、「側面」、「上部」、「上縁」や後述する「上面」、「下面」、「水平方向」などの用語は、容器20の底面22が下方に位置するように蓋付容器10や容器20が載置されている状態を基準として蓋付容器10、容器20、蓋50やそれらの構成要素の位置や方向を表すものである。
以下、容器20のフランジ部26について詳細に説明する。図1および図2に示すように、フランジ部26は、一周にわたって連続的に側面24に連設された内側部分30と、内側部分30の外側に位置する外側部分35と、内側部分30と外側部分35とを連結する連結部分45と、に区画される。また蓋50の下面50bは、内側部分30の上面30aに、一周にわたって連続的に接合されている。これによって、容器20を密封することができる。なお本明細書において、「外側」とは、水平方向において容器20の開口部28から遠い側を意味している。また「内側」とは、水平方向において容器20の開口部28に近い側を意味している。
まず、蓋50とフランジ部26とが接合されたサンプルを、所定の幅、例えば15mm幅にカットする。次に、蓋50の一部分をフランジ部26から剥離させ、テンシロンの一方のつかみ治具で蓋50の一部分を挟み、他方のつかみ治具でフランジ部26を挟む。その後、引張速度300mm/minで、蓋50の一部分とフランジ部26とがなす角が180°になるように引っ張る。そして、蓋50のその他の部分がフランジ部26の各部分から剥離される際に計測される荷重の最大値を、蓋50とフランジ部26の各部分との間の接合力とする。
なお、蓋50とフランジ部26とが接合していない部分が予めサンプルに含まれる場合は、荷重を測定する前に蓋50とフランジ部26とを部分的に剥離させる作業を省略してもよい。
上記の測定方法を用いて接合力を算出したときに、蓋50と外側部分35の例えば外側本体部36の上面36aとの間の接合力は、20Nより大きいことが好ましく、30Nより大きいことがさらに好ましく、蓋50と内側部分30の上面30aとの間の接合力は、20N以下となることが好ましく、15N以下となることがより好ましい。
また図示はしないが、内方突起部37の上面37aが内側部分30の下面30bよりも下方に位置していてもよい。すなわち、上下方向において内方突起部37の上面37aと内側部分30の下面30bとの間に隙間が存在していてもよい。この場合、隙間が0.5mm以下になっていることが好ましい。
図5および図6に示すように、外側部分35は、内側部分30の下面30bよりも下方に位置する補強部38を有していてもよい。このような補強部38を設けることにより、外側部分35の剛性を高めることができる。これによって、容器20から取り外された後の蓋50が湾曲したりカールしたりしてしまうことをさらに抑制することができる。このため、再封性を向上させることができる。また、蓋付容器10を開封するために連結部分45を破断させる際、外側部分35のうち補強部38が設けられている部分を指などで摘まみ易くすることができる。このため、蓋付容器10の開封性を向上させることができる。
図5および図6に示すように、外側部分35は、内側部分30の上面30aよりも上方に位置するとともに蓋50よりも外側に位置する壁部39を有していてもよい。このような壁部39を設けて蓋付容器10の蓋50を外側から囲うことにより、故意や過失によって蓋付容器10の蓋50が容器20のフランジ部26の外側部分35から剥がされてしまうことを抑制することができる。また、上述の補強部38の場合と同様に、壁部39を設けることによって外側部分35の剛性を高めることができる。これによって、容器20から取り外された後の蓋50が湾曲したりカールしたりしてしまうことをさらに抑制することができる。また、蓋付容器10を開封するために連結部分45を破断させる際、外側部分35のうち壁部39が設けられている部分を指などで摘まみ易くすることができる。このため、蓋付容器10の開封性を向上させることができる。
図2および図3に示すように、外側部分35のうちフランジ部26の一対の短辺26bを構成する部分にも、内方突起部37と同様の内方突起部41が設けられていてもよい。図2においては、フランジ部26の一対の短辺26bのうちの一方を構成する外側部分35が、外側本体部36の内側端部36eから内側へ突出した内方突起部41を有する例が示されている。図2に示すように、内方突起部41は、フランジ部26の短辺26bを構成する外側部分35の全域にわたって、短辺26bに沿って延びていてもよい。
次に、容器20に接合される蓋50について説明する。蓋50を構成する材料は、蓋50の下面50bが内側部分30および外側部分35に接合され得るよう、選択される。例えば蓋50は、基材層と、蓋50の下面50bを構成するシーラント層と、を含んでいる。蓋50の厚みは、例えば20〜100μmの範囲内になっている。
次に、蓋付容器10の製造方法の一例について説明する。
次に、蓋付容器10を開封する方法の一例について説明する。
上述の本実施の形態においては、外側部分35の内方突起部37の上面37aが、内側部分30の上面30aや外側本体部36の上面36aと平行に水平に広がる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図11に示すように、外側部分35の内方突起部37の上面37aは、少なくとも部分的に、内側へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面を含んでいてもよい。これによって、開封容器21に被せられた蓋50を移動させたときに、内方突起部37の上面37aが内側部分30の下面30bと同一平面上または内側部分30の下面30bよりも下方に位置する状態をより容易に実現することができる。なお図11は、上述の図5と同様に、容器20のフランジ部26の外側部分35の内方突起部37を通るよう切断された蓋付容器10の断面図であって、図2の線Vに沿った断面図である。なお、図11においては、連結部45を省略した状態の断面図が示されている。
また図12に示すように、内側部分30の下面30bは、少なくとも部分的に、外側へ向かうにつれて上方へ傾斜する傾斜面を含んでいてもよい。この場合にも、開封容器21に被せられた蓋50を所定の距離にわたって移動させたときに、内方突起部37の上面37aが内側部分30の下面30bと同一平面上または内側部分30の下面30bよりも下方に位置する状態をより容易に実現することができる。なお図12は、上述の図10と同様に、蓋50で再封された状態の開封容器21の断面図であって、図9の線Xに沿った断面図である。なお図12においては、上述の図11の場合と同様に、外側部分35の内方突起部37の上面37aが、内側へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面を含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、内側部分30の下面30bは外側へ向かうにつれて上方へ傾斜する傾斜面を含むが、外側部分35の内方突起部37の上面37aは傾斜面を含まない、という形態が採用されてもよい。
上述の図11においては、内方突起部37の上面37aは傾斜面を含むが、内方突起部37の下面37bは、外側本体部36の下面36bと平行に水平に広がる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図13に示すように、外側部分35の内方突起部37の上面37aおよび下面37bのいずれもが、少なくとも部分的に、内側へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面を含んでいてもよい。
上述の本実施の形態においては、外側部分35が補強部38および壁部39を有する例を示したが、これに限られることはない。例えば図14に示すように、外側部分35は、補強部38を有するが壁部39を有していなくてもよい。また図15に示すように、外側部分35は、壁部39を有するが補強部38を有していなくてもよい。また図16に示すように、外側部分35は、補強部38および壁部39を有していなくてもよい。
上述の本実施の形態においては、フランジ部26の一対の短辺26bの内側部分30の外側端部30eの間の距離L1と、フランジ部26の一対の短辺26bの外側部分35の外側本体部36の内側端部36eの間の距離L2との差の分だけ蓋50が開封容器21に対して相対的に移動可能である例を示した。すなわち、フランジ部26の短辺26bの部分において、内側部分30の外側端部30eと外側部分35の外側本体部36の内側端部36eとが水平方向において少なくとも部分的に重なっている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、フランジ部26の短辺26bの部分において、内側部分30の外側端部30eと外側部分35の外側本体部36の内側端部36eとが水平方向において重ならないよう、外側部分35を構成してもよい。例えば図17および図18に示すように、フランジ部26の短辺26bの部分において、外側本体部36の下面36bが、内側部分30の上面30aと同一平面上に、または内側部分30の上面30aよりも上方に位置するよう、外側部分35を構成してもよい。図18は、図17において、容器20の中心を通り、容器20のフランジ部26の長辺が延びる方向に沿って蓋付容器10を切断した場合を示す縦断面図である。この場合、外側部分35が接合された状態の蓋50を開封容器21に対して、フランジ部26の長辺26aが延びる方向D1に沿って移動させたとしても、内側部分30の外側端部30eと外側部分35の外側本体部36の内側端部36eとが当接することがない。このため、方向D1に沿って蓋50を任意に移動させることができる。なお図17および図18に示す変形例において、蓋50は、外側部分35のうちフランジ部26の長辺26aを構成する部分にのみ接合され、外側部分35のうちフランジ部26の短辺26bを構成する部分には接合されていなくてもよい。また、フランジ部26のいずれか一方の短辺26bの部分において、外側部分35は、外側本体部36の下面36bが、内側部分30の上面30aと同一平面上に、または内側部分30の上面30aよりも上方に位置するよう、構成されていてもよい。
上述の本実施の形態においては、蓋50が容器20のフランジ部26に溶着されている例を示した。しかしながら、蓋付容器10の十分な密封性を確保し、また外側部分35が、蓋50とともに容器20のその他の部分から取り外されることができる限りにおいて、蓋50が容器20のフランジ部26に接合させるための手段が溶着に限られることはない。例えば接着剤などの、容器20および蓋50とは別個の構成要素を用いて、蓋50を容器20に取り付けてもよい。
20 容器
21 開封容器
22 底面
24 側面
26 フランジ部
26a 長辺
26b 短辺
30 内側部分
30a 上面
30b 下面
30e 外側端部
30x 係止部
31 凹部
31e 底部
35 外側部分
36 外側本体部
36a 上面
36b 下面
36e 内側端部
37 内方突起部
37a 上面
37b 下面
37e 内側端部
38 補強部
39 壁部
45 連結部分
45a 上面
45b 下面
50 蓋
Claims (11)
- 開口部が形成された容器と、
前記容器の前記開口部を覆うよう前記容器に接合された蓋と、を備え、
前記容器は、底面と、前記底面の外縁に沿って一周にわたって広がるよう前記底面から立設された側面と、前記側面の上部に連設されたフランジ部と、を有し、
前記フランジ部は、互いに対向する一対の辺を少なくとも含み、
前記フランジ部は、一周にわたって連続的に前記側面に連設された内側部分と、前記内側部分の外側に位置する外側部分と、前記内側部分と前記外側部分とを連結する連結部分と、に区画され、
前記内側部分のうち前記フランジ部の前記一対の辺を構成する部分には、前記内側部分の外側の端部から内側へ凹んだ複数の凹部が形成されており、
前記外側部分のうち前記フランジ部の前記一対の辺を構成する部分は、前記内側部分に沿って延びる外側本体部と、前記外側本体部の内側の端部から内側へ突出した複数の内方突起部と、を有し、
前記フランジ部の前記一対の辺が延びる方向において、前記外側部分の前記内方突起部の寸法は、前記内側部分の前記凹部の寸法よりも小さくなっており、
前記外側部分の前記内方突起部の内側の端部は、少なくとも部分的に、前記内側部分の外側の端部よりも内側に位置しており、
前記蓋は、前記内側部分の上面に、一周にわたって連続的に接合されており、かつ、前記外側部分の上面に、少なくとも部分的に接合されている、蓋付容器。 - 前記内側部分および前記外側部分は、前記連結部分を破断させて前記蓋を前記容器から取り外した後、前記蓋で前記容器を再封した状態において、前記外側部分が接合された状態の前記蓋が前記容器に対して、前記フランジ部の前記一対の辺が延びる方向において移動可能であるよう、構成されている、請求項1に記載の蓋付容器。
- 前記外側部分の前記内方突起部の上面は、少なくとも部分的に、前記内側部分の上面よりも下方に位置している、請求項1または2に記載の蓋付容器。
- 前記外側部分の前記内方突起部の上面は、前記内方突起部の内側端部に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記外側部分の前記内方突起部の上面は、少なくとも部分的に、前記内側部分の下面よりも下方に位置している、請求項3または4に記載の蓋付容器。
- 前記内側部分または前記外側部分の前記内方突起部の少なくともいずれかには、前記連結部分を破断させて前記蓋を前記容器から取り外した後、前記蓋で前記容器を再封した状態において、前記外側部分が接合された状態の前記蓋が前記容器に対して移動することを制限するための係止部が設けられている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記外側部分は、前記内側部分の下面よりも下方に位置する補強部を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記外側部分は、前記内側部分の上面よりも上方に位置するとともに前記蓋よりも外側に位置する壁部を有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記蓋と前記外側部分の上面との間の接合力が、前記蓋と前記内側部分との間の接合力よりも大きくなっている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記フランジ部のうち前記一対の辺と対向しない辺において、前記外側部分は、前記外側部分の少なくとも一部が、水平方向に沿って見た場合に前記内側部分と少なくとも部分的に重なるよう、構成されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の蓋付容器。
- 前記フランジ部のうち前記一対の辺と対向しない辺において、前記外側部分は、前記外側部分の下面が、前記内側部分の上面と同一平面上に、または内側部分の上面よりも上方に位置するよう、構成されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の蓋付容器。
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