JP2016214884A - 遊技機 - Google Patents

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Takuya Inaba
拓也 稲葉
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Abstract

【課題】従来とは異なる遊技性を実現することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】第2始動口への入球の場合はほぼ小当たりになる。第2始動口への入球に影響を及ぼす電動チューリップは、開放していないと第2始動口への入球を妨げる一方で遊技球が大入賞口に向かうのを妨げないが、開放すると、第2始動口入球を容易にする一方で大入賞口入球を妨げる。このため、時短状態では賞球数が抑制され、非時短状態では時短状態よりも賞球数が多くなる。低確率遊技状態で高確率図柄E(時短100回)、高確率図柄F(時短∞)および高確率図柄G(時短無)のいずれかに当選すると、3回の確変状態に移行する(セットタイプ)。確変1回目が高確率図柄Gであれば残りの確変も非時短状態で遊技が行われる。確変1回目が高確率図柄E,Fの場合は確変2回目は時短状態か非時短状態になる。
【選択図】図34

Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われ、大当たりに当選した場合には大入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。
このような遊技内容について、従来から種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、第1始動口は可変始動口、別の第1始動口および第2始動口は固定始動口で構成され、第1始動口および別の第1始動口への入球に基づく変動表示と、第2始動口への入球に基づく変動表示は同時に行われ、非時短状態、もしくは、時短、高確状態では、第2始動口への入球に基づく変動表示の時間が14時間となり抽選結果が確定せず、非時短、高確状態では、第1始動口および別の第1始動口への入球に基づく変動表示の時間が14時間となり抽選結果が確定せず、第1始動口および別の第1始動口への入球に基づいて大当たりに当選すると第1アタッカー装置内に設けられた確変領域に必ず遊技球が進入し、第2始動口への入球に基づいて大当たりに当選すると50%の確率で確変領域に遊技球が進入せず低確状態に移行するという構成が開示されている。
特開2013−233243号公報
ここで、従来とは異なる遊技性を遊技機に搭載することができれば、遊技の興趣性を高めることが可能になる。
本発明は、従来とは異なる遊技性を実現することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた特定の領域(例えばゲート124)を遊技球が通過したことを検知する通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)と、前記遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた始動口(例えば第2始動口122)に遊技球が入球したことを検知する入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)と、前記入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)により遊技球の入球が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)と、前記通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)により遊技球の通過が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)と、前記特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合、入球が不可能な第1の状態(例えば閉状態)と入球が可能な第2の状態(例えば開状態)とを繰り返す特別電動役物(例えば大入賞口125)と、前記補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)の判定結果が前記補助遊技を行うものである場合、始動口(例えば第2始動口122)への入球が困難な状態から入球が容易な状態に移行し、かつ当該入球が容易な状態への移行によって遊技球が前記特別電動役物(例えば大入賞口125)に到達し難くする、普通電動役物(例えば電動チューリップ123)と、前記普通電動役物(例えば電動チューリップ123)での前記入球が困難な状態と前記入球が容易な状態とに制御する制御手段(例えばCPU201)と、前記特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合に行われる当該特別遊技が終了した後の当該特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)による判定の回数を基に、前記制御手段(例えばCPU201)により前記入球が容易な状態に制御され易い時短状態にするか当該時短状態よりも当該入球が容易な状態に制御され難い非時短状態にするかの決定を行う決定手段(例えばCPU201)と、を備えることを特徴とするものである。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、従来とは異なる遊技性を実現することが可能になる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部による基本処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態の遊技制御部の主制御処理の動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は大当たり乱数の構成例を示す図であり、(b)は大当たり図柄乱数の構成例を示す図であり、(c)はリーチ乱数の構成例を示す図であり、(d)は当たり乱数の構成例を示す図である。 変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。 コマンドの構成を示す図であり、(a)はコマンドのデータ構造を示す図であり、(b)はコマンドのビット列としての構造を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 図20の演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 図20の当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20のエンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図20の客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る盤面構成を説明する図である。 第1の実施の形態に係る特別図柄抽選による大当たり図柄が高確率図柄である場合の時短についての設定を説明する図である。 第2の実施の形態に係る停止中処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態等を説明する図である。 第3の実施の形態に係る遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 遊技の進行例を説明する図である。 本実施の形態についての変形例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の実施の形態(本実施の形態)の説明を、第1の実施の形態、第2の実施の形態および第3の実施の形態に分けて行う。
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について説明する。なお、第1ないし第3の実施の形態は共通する構成や機能等を有することから、このような共通する部分については、本実施の形態として説明することがある。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、特別図柄抽選の判定結果を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117,118が配設されている。なお、本実施の形態では、遊技領域111の下方に位置する排出口117と、遊技領域111の右側に位置する排出口118と、を備えている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の右に設けられているが、遊技領域111の左側に別のゲートを設ける例も考えられる。
また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、一つの羽根が電動ソレノイドにより開閉作動すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
なお、本実施の形態では、電動チューリップ123を、正面視で第2始動口122に対して中央寄りとは反対の側(端寄り)に一つの羽根を有するように構成するが、他の例、例えば電動チューリップ123を、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉作動するように構成する例も考えられる。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態(確変状態)とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。なお、上記の低確率状態と高確率状態の他に、特別図柄抽選の当選確率が低確率状態よりも高く高確率状態よりも低い中確率状態を設定することも可能である。この場合、パチンコ遊技機100は、所定の条件に基づいて低確率状態、中確率状態および高確率状態のいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて時短無状態と時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、例えば、電動チューリップ123が開閉作動する際の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、あるいは普通図柄変動時間を短縮すること、のいずれか1つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。なお、時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていても良い。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄抽選の判定等を含む遊技制御を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させたり、振動させたりする構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音により、告知や各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150には、開閉自在の前面枠(不図示)が設けられており、この前面枠は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。なお、状態表示器224には、さらにLEDを設け、他の遊技状態に関する情報を報知するようにしても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。例えば、演出において複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける場合を考える。この場合、例えば、遊技者は、十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を採用することができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
メイン制御手段である遊技制御部200は、メイン基板としての図示しない遊技制御基板により構成されている。また、サブ制御手段である演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320および払出制御部330の各々は、サブ基板としての図示しない演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板により個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄抽選の抽選結果の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなり得る。なお、本実施の形態では、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態という遊技状態を持たないが、低確率時短遊技状態を持つように構成する例も考えられる。
そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大当たり大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップ123の作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の1つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図17に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」等を判定する。すなわち、特別図柄判定部234は、乱数取得部231により取得された特別図柄抽選用の乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、特別図柄抽選は、乱数取得部231および特別図柄判定部234により行われる処理である。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態のいずれも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図17(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330への制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
なお、本実施の形態の大入賞口125は、内部に、図示しない特別入賞口を有する変形例が考えられる。このような変形例の場合について説明する。
かかる変形例では、大入賞口125に入球した遊技球は、内部に設けられる特別入賞口にも入球可能に構成されている。また、特別入賞口は、遊技制御部200によって、開閉が制御される。本実施の形態では、特別入賞口は、大当たり遊技が行われる際に、予め定められた開閉パターンに基づいて開閉する。
そして、特別入賞口に球技球が入球した場合、大当たり遊技の終了後に、パチンコ遊技機100の状態が所定の遊技状態に移行する。本実施の形態では、特別入賞口に遊技球が入球した場合に、高確率状態に移行するように設定している。ここで、特別入賞口に入賞した場合に、大当たり遊技の終了後に移行させる所定の遊技状態としては、高確率状態に限らず、例えば時短状態や中確率状態などに移行するように設定しても良い。
なお、大入賞口125と特別入賞口とは一体に構成されることに限定されない。例えば、大入賞口125とは別に第2大入賞口を設け、この第2大入賞口が上述した特別入賞口として機能するように構成しても構わない。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図5−1は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)101)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S102)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S102でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S103)。
バックアップフラグがONである場合(S103でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S104)。
チェックサムが正常である場合(S104でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S105)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復旧に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の内部状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S102でYes)、バックアップフラグがOFF(S103でNo)、チェックサムが異常(S104でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S106)、RAM203の作業領域を設定する(S107)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S108)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、313、323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S105参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S108参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S109)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S110)、割り込み禁止(S111)、図柄乱数制御処理(S112)、初期値乱数更新処理(S113)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S114)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S110)および割り込み禁止(S111)は、このループ処理(S110〜S114)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S112)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S113)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S114でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S110〜S114)と共に割り込みによる主制御処理が繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S114でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図5−2は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S115)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S116)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S117)、RAM203へのアクセスを禁止して(S118)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図5−3は、遊技制御部200の主制御処理の動作を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図5−1に示すループ処理の中で割り込みが許可(S110参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図5−3に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S501〜S506)。
乱数更新処理(S501)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄変動制御部236および普通図柄判定部232の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S504)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S505)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S506)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S502からS504までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S505の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、出力処理(S506)においてRAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S502〜S505の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図5−3に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS502〜S505の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの一連の処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技制御部のRAMの構成例〕
特に図示しないが、RAM203には、上記の主制御処理で生成されたコマンドを、コマンドの種類ごとに格納するコマンド格納領域が設けられる。
また、詳しくは後述するが、遊技制御部200から演出制御部300へ送られるコマンドは、例えば、コマンドの種類を示すコードと、コマンドの内容を示すデータとを含む2バイトの情報であり、主に1バイトでコードを記述し、他の1バイトでデータを記述している。コードは、例えば、特別図柄抽選や普通図柄抽選に関する停止図柄、変動パターン、保留、事前判定、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示、パチンコ遊技機100の動作に関わるエラーの報知等の情報の種類を特定する。データは、コードにより特定された情報の具体的な内容を特定する。例えば、特別図柄抽選における停止図柄の種類、選択された変動パターン、保留数等の情報や、大入賞口125の作動の具体的内容(開放または閉鎖)、エラー報知の開始または終了の指示等が記述される。
上述したRAM203の各コマンド格納領域には、1つのコマンド格納領域に対して一種類または複数種類のコマンドが対応付けられている。そして、図5−3に示した主制御処理において、遊技制御部200は、生成したコマンドを、そのコマンドに対応付けられているコマンド格納領域に格納していく。
ここで、主制御処理では、1サイクルの処理が実行される度に、必ずしも全てのコマンドが生成される訳ではない。例えば、第1始動口121や第2始動口122への入賞がないときは、特別図柄抽選の停止図柄や変動パターンに関するコマンドは生成されない。また、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示のコマンドは、これらの電動役物を作動させるべきタイミングでなければ生成されない。また、エラーを報知するコマンドは、そもそもエラーが発生していなければ生成されない。
したがって、主制御処理の出力処理(図5−3のS506参照)が行われる際には、通常、RAM203に設けられたコマンド格納領域のうち、いくつかのコマンド格納領域にはコマンドが格納されており、他のコマンド格納領域にはコマンドが格納されていない状態となる。
〔出力制御部による出力処理〕
次に、出力制御部240による出力処理(図5−3のS506)について説明する。
遊技制御部200の出力制御部240は、まず、RAM203に設けられたコマンド格納領域の1つに着目し、着目したコマンド格納領域にコマンドが格納されているか否かを調べる。そして、コマンドが格納されているならば、出力制御部240は、格納されているコマンドを読み出して演出制御部300へ出力する。
着目したコマンド格納領域にコマンドが格納されていなかった場合、コマンド格納領域に格納されていたコマンドを出力した後、出力制御部240は、未処理のコマンド格納領域が有るか否かを調べる。未処理のコマンド格納領域が有る場合、出力制御部240は、未処理のコマンド格納領域の1つに着目し、着目したコマンド格納領域に対するコマンドの有無の確認、出力を繰り返す。
そして、全てのコマンド格納領域に対して処理を行ったならば、出力処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行した際に、その際のパチンコ遊技機100の状況に応じてコマンドが生成され、生成されたコマンドはRAM203のコマンド格納領域に格納される。そして、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめてRAM203のコマンド格納領域から読み出し、出力する。
このような構成としたことにより、主制御処理においては、生成したコマンドを出力するためには、出力制御部240の機能を1回呼び出すだけで良い。すなわち、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能(サブルーチン)を用意する必要がないため、制御命令の数を削減し、出力処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能を呼び出す必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図5−1乃至図5−3に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図5−1乃至図5−3を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、主制御処理における第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、電源投入時に行われる初期動作等の特別処理であり、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力するためである。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図5−3に示す主制御処理の乱数更新処理(S501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図17(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図5−1に示す基本処理に戻った後、S113の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図6は、図5−3のS502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S602でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S603)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、先行するS501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときにリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちS605において)行うものである。なお、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。S605の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S608でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S608でYes)、次に遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S609)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(S611)。この事前判定処理の内容は、上記のS605と同様である。この事前判定処理も、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。S611の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S702でYes)、次に遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S703)。そして、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定の格納領域に格納する(S704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
S704で乱数値が取得された後、遊技制御部200は、S703による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S705)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図8は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S801)。ここで、当たり遊技フラグは、パチンコ遊技機100が大当たり遊技中であることを識別するためにセットされるフラグである。実行中の大当たり遊技の種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり遊技中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S801でYes)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(S801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S802)。特別図柄変動中でない場合(S802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(S803〜S806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S803)。保留数U2が1以上である場合(S803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S804)。一方、保留数U2=0である場合は(S803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S805)。保留数U1が1以上である場合(S805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S806)。一方、保留数U1=0である場合は(S805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S816)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行った。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行っている(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、例えば入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S804またはS806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S816、図12参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S808、S809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S810)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S811)。S811でセットされた変動開始コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S802で特別図柄変動中と判断された場合(S802でYes)、またはS811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S812)。すなわち、S810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS808の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S813)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S815)。停止中処理の内容については後述する。S814でセットされた変動停止コマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のS808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S902、S905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のS604またはS610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
S901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S902でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当たり)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のS604またはS610で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S904)。
S901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S902でNo、S905でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S906)。
S901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S902、S905でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のS809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のS902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1001)。そして、大当たりだった場合(S1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1002)。
大当たりしなかった場合(S1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、今回の特別図柄抽選で小当たりしたか否かを判断する(S1003)。小当たりだった場合(S1003でYes)、変動パターン選択部235は、小当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1004)。
一方、大当たりせず小当たりもしなかった場合(S1001でNo、S1003でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1005)。リーチ演出を行うか否かは、図6のS604またはS610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1006でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1007)。また、リーチ演出を行わない場合(S1006でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1008)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである(図18参照)。
次に、変動パターン選択部235は、図6のS604またはS610で取得した変動パターン乱数値およびS1002、S1004、S1007、S1008でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1009)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1009で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1010)。S1010でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のS811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のS815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1101)。時短フラグがONである場合(S1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1103)。そして、抽選回数J=0であれば(S1103でYes)、時短フラグをOFFにする(S1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1101でNo)またはS1104で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1102で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1103でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1105−1)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(S1105−1でYes)、次に遊技制御部200は、遊技状態の転落について判定する(S1105−2)。ここで、遊技状態の転落とは、遊技状態が高確率状態から低確率状態へ移行することを言う(このような仕様を有するパチンコ遊技機100を転落機などとも言う)。この種のパチンコ遊技機100では、特別図柄抽選の当選確率が高い遊技状態(本実施の形態では高確率状態)のときに、特別図柄抽選が行われる度に遊技状態を転落させるか否かについての判定(転落抽選)が行われる。この判定(転落抽選)は、例えば、大当たりの判定や大当たり図柄の判定等と同様に、第1始動口121または第2始動口122への入賞時に乱数値(転落乱数値)を取得し、所定の確率で遊技状態の転落が起こるように構成されたテーブルを用いて行うことができる。
遊技状態を転落させると判定した場合(S1105−2でYes)、遊技制御部200は、確変フラグをOFFにする(S1108)。
遊技状態を転落させないと判定した場合(S1105−2でNo)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1107)。そして、抽選回数X=0であれば(S1107でYes)、確変フラグをOFFにする(S1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(S1105−1でNo)またはS1108で確変フラグをOFFにした後、あるいはS1106で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1107でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1109)。そして、大当たりだった場合(S1109でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(S1110)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図9)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のいずれかがセットされているならば、S1109でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1109でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1110でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1110でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1111またはS1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1113)。また、S1101において時短フラグがONであって、S1103において抽選回数Jが0でなかった場合、遊技制御部200は、時短フラグをOFFにする(S1114)。同様に、S1105において確変フラグがONであって、S1107において抽選回数Xが0でなかった場合、遊技制御部200は、確変フラグをOFFにする(S1114)。
S1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1117)。ここで、オープニング動作の内容は、S1111、S1112のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットして(S1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1109でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1115)。小当たりでなかった場合は(S1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始して、停止中処理を終了する(S1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のS816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S1202)、客待ちフラグをONにする(S1203)。S1202でセットされた客待ちコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるフラグである(図8参照)。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5−3のS503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなっている状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1301でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1302)。普通図柄変動中でない場合(S1302でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(S1303)。保留数G=0である場合は(S1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1303でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する(S1304)。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数値の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1305)。当選したか否かは、図7のS704で取得した当たり乱数の値が、後述する図17(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。なお、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合、普通図柄判定部232は、例えば、S1305で当たりと判定すると、次に当たりの種類に関する乱数値(当たり図柄乱数値)の判定を行って当たりの種類を特定する。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223(図3参照)において普通図柄を変動表示させる時間である普通図柄変動時間の設定を行う。この変動時間は、図11におけるS1104、S1114、後述の図15におけるS1505等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される(S1307)。すなわち、時短フラグがONでない場合(S1307でNo)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄変動時間を比較的長いもの(長時間)とし、例えば5秒に設定する(S1308)。逆に、時短フラグがONである場合(S1307でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄変動時間を比較的短いもの(短時間)とし、例えば0.5秒に設定する(S1309)。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1308,S1309の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1310)。
S1310で普通図柄の変動を開始した後、またはS1302で普通図柄変動中と判断された場合(S1302でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1311)。すなわち、S1310で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1308,S1309で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1311でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1311でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1312)。そして、普通図柄変動制御部236は、S1305の判定結果が当選であったか否かを判断する(S1313)。当選であったならば(S1313でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1314)。一方、はずれであったならば(S1313でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(S1401でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1402でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1403)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1403でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1405)、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1406)、大入賞口125を作動開始(開放)する(S1407)。
S1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.5秒の開放を1回行う。
作動パターンおよびラウンド数の他の例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1408)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(S1408でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1409でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(S1410)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1411でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1411でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S1413)。このエンディングコマンドは、図5−3のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1417でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1402でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1415)。そして、エンディング中であるならば(S1415でYes)、上記S1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1415でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(S1416)。そして、作動中でないならば(S1416でNo)、上記S1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1416でYes)、上記S1408以降の動作を実行する。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のS1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(S1501、S1502、S1504)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの当たり種類の判断は大当たり判定処理(図9)のS902、S903、S905と概ね同様であるので、S902、S903、S905の判断結果を用いても良い。
また、遊技制御部200は、転落の判定結果を判断する(S1503)。すなわち、判定結果(S1105−2)が、遊技状態を転落させるものであるか転落させないものであるかを判断する。
小当たりである場合(S1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が高確率遊技状態の大当たりであり遊技状態を転落させるものである場合(S1501でNo、S1502でNo、S1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。
当たりの種類が高確率遊技状態の大当たりであり遊技状態を転落させるものでない場合(S1501でNo、S1502でNo、S1503でNo)、遊技制御部200は、時短ありか否かを判断し(S1504)、時短ありと判断すると(S1504でYes)、時短フラグをONにし(S1505)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1506)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(S1507)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1508)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われた場合または転落抽選(S1503)が遊技状態を転落させるものである場合、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
また、S1504で時短なしと判断する場合(S1504でNo)、遊技制御部200は、確変フラグをONにし、抽選回数Xの初期値を設定する(S1507、S1508)。すなわち、時短フラグをONにせずに処理を終了する。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。
ここで、第1の実施の形態では、当たりの種類が高確率遊技状態の場合に入賞時の遊技状態に応じて時短ありか否かが判断される。すなわち、時短の有無は、大当たりの種類で一義的に決まるのではなく、他の要素を用いて判断される。
第1の実施の形態では、ここにいう他の判断要素として、特別図柄抽選の契機となる第1始動口121または第2始動口122への入球時(第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212の検知時)の遊技状態を採用している。かかる判断の詳細については後述する。
当たりの種類が低確率遊技状態(すなわち低確率時短無遊技状態)の大当たりである場合(S1501でNo、S1502でYes)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率遊技状態となる。
ここで、本実施の形態では、上述したように、当たりの種類が低確率遊技状態の場合には、常に低確率時短無遊技状態になるものである。すなわち、低確率遊技状態の場合(S1502でYes)、時短ありか否かの判断が行われる高確率遊技状態(S1502でNo、S1503でNo、S1504)とは異なり、当たりの種類が低確率遊技状態の場合に時短ありか否かの判断が行われない。また、後述するように、当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりになる大当たり図柄乱数が設定されておらず、低確率遊技状態について設定されているのは、当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりのみである(図17(b)参照)。
このように、当たりの種類として低確率時短遊技状態の大当たりはないが、もしそのような当たりの種類があるときの遊技状態設定処理を説明すると、遊技制御部200は、確変フラグをOFFのままで時短フラグをONにし、RAM203の遊技状態の設定を低確率時短遊技状態にすると共に抽選回数Jの初期値を設定し、処理を終了する。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5−3のS504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1602でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1603〜S1605)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1606)。ここで、作動パターンは、図11におけるS1104、S1114、図15におけるS1505等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。
例えば、作動パターンの設定の際に時短フラグがOFFである場合には(S1603でNo)、開放状態が比較的短いものとし、例えば1.2秒の開放時間で2回開放する作動パターンが設定される(S1604)。また、時短フラグがONである場合には(S1603でYes)、開放状態が比較的長いものとし、例えば5.8秒の開放時間を1回開放する作動パターンが設定される(S1605)。
このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図13参照)で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1602でYes)、またはS1606で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1607)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1607でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1607でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして(S1608)、電動チューリップ処理を終了する。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図17(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図17(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり判定時のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態の場合の大当たり(以下、低確率状態の大当たり)と大当たり判定時の遊技状態が高確率状態の場合の大当たり(以下、高確率状態の大当たり)の2種類と、小当たりと、が設定されている。このような設定は、特別図柄抽選に用いられる乱数値を取得する契機が第1始動口121への入球の場合(S604)と第2始動口122への入球の場合(S610)との各々について行われている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、第1始動口121と第2始動口122のいずれも0〜299の300個である。
より詳細には、第1始動口121では、低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で第1始動口121に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、第1始動口121では小当たりの当選値が設定されていない。
第2始動口122では、上述の第1始動口121の場合と同じく、低確率状態の当選値は1つ設定され、当選確率は1/300であり、高確率状態の当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。また、第2始動口122では、上述の第1始動口121の場合とは異なり、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず285個設定され、当選確率は285/300(=19/20)である。すなわち、第2始動口122における小当たりの当選確率は95%であり、第2始動口122に入賞すれば、ほぼ小当たりに当選することになる。
このように、本実施の形態では、大当たりの設定については、第1始動口121と第2始動口122とで互いに同じものである一方で、小当たりの設定について、第1始動口121と第2始動口122とで互いに異なるものである。このため、第1始動口121に入球させても小当たりになることはなく、第2始動口122に入球させないと小当たりにはならない。さらに説明すると、第2始動口122は、遊技領域111における右側の領域に配設されており、右打ちしないと第2始動口122へ入球させることは困難である。このため、小当たりになるのは、いわゆる右打ちの場合であり、左打ちでは小当たりにはならない。上述したように、大入賞口125が遊技領域111における右側の領域に配設されているのは、このようなことに起因するものである。なお、第1始動口121の場合にも小当たりの当選値を設定する例も考えられる。そのような例では、大入賞口125を遊技領域111における右側の領域および左側の領域にそれぞれ1つずつ配設したり、大入賞口125を右打ちでも左打ちでも入球可能な位置に配設したりする盤面構成が考えられる。
なお、はずれ(大当たりでもなく小当たりでもない場合)の値について説明すると、第1始動口121では、低確率状態の特別図柄抽選の場合は299個あり、はずれの確率は299/300である一方で、高確率状態の特別図柄抽選の場合は290個あり、はずれの確率は290/300である。また、第2始動口122では、低確率状態の特別図柄抽選でのはずれ値は14個あり、はずれの確率は14/300である一方で、高確率状態の特別図柄抽選の場合は5個あり、はずれの確率は5/300である。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、高確率図柄A、高確率図柄B、高確率図柄C、高確率図柄Dの5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、長当たりで時短無し(低確率時短無遊技状態の大当たり)を表す。高確率図柄A、高確率図柄B、高確率図柄C、高確率図柄Dは、高確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Aおよび高確率図柄Cは長当たり(高確率遊技状態の大当たり)、高確率図柄Bおよび高確率図柄Dは短当たり(高確率遊技状態の大当たり)をそれぞれ表す。上述したように、低確率図柄Aは時短無しであり、低確率で時短有りの図柄は含まれていない。また、高確率図柄A〜Dはいずれも、時短の有無とは関連付けられておらず、高確率図柄A〜Dのいずれかの場合には、他の判断要素により高確率時短遊技状態の大当たりであるか高確率時短無遊技状態の大当たりであるかが決定される。
乱数(大当たり図柄乱数)の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数でも、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄A(長当たり、時短無)では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として50個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、50/250(20%)である。
また、第2始動口122に入賞した場合の当選値として50個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、50/250(約20%)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、25/250(10%)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として20個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、20/250(8%)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、175/250(70%)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として30個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、30/250(12%)である。
高確率図柄Cおよび高確率図柄Dでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値が割り当てられていない。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値は、割り当てられている。すなわち、高確率図柄Cでは、第2始動口122に入賞した場合の当選値として140個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Cでの当選となる確率は、140/250(56%)である。また、高確率図柄Dでは、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Dでの当選となる確率は、10/250(4%)である。
このように、第2始動口122に入賞した場合に高確率図柄A〜Dの当選値は、200個割り当てられている。そして、高確率図柄A(長当たり)の当選値は20個であるのでその割り振りは10%である。また、高確率図柄B(短当たり)の当選値は30個でありその割り振りは15%で、高確率図柄C(長当たり)の当選値は140個であり割り振りは56%、そして、高確率図柄D(短当たり)の割り振りは10個でその割り振りは5%である。すなわち、第2始動口122に入賞した場合の高確率長当たり(高確率図柄A,C)の当選値は160個であり、高確率短当たり(高確率図柄B,D)の当選値は40個である。
その一方で、第1始動口121に入賞した場合の高確率長当たり(高確率図柄A,C)の当選値は25個であり、高確率短当たり(高確率図柄B,D)の当選値は175個である。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、高確率遊技状態の短当たり(高確率図柄B,D)となる確率が最も高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、高確率遊技状態の長当たり(高確率図柄A,C)となる確率が最も高いことから、第1始動口121入賞時よりも第2始動口122入賞時の方が遊技者に有利になるような割り振りになっている。
このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
本実施の形態では、図17(b)に示すように、高確率図柄A〜Dを持つと共に低確率図柄Aを持つテーブルを採用し、かつ、特別図柄抽選が行われるごとに転落抽選を行う遊技制御(S1503参照)を実行するものである。すなわち、大当たり遊技後に低確率遊技状態になるのは、特別図柄抽選による大当たり図柄が低確率図柄Aである場合の他、特別図柄抽選による大当たり図柄が高確率図柄A〜Dのいずれかであっても、転落抽選の結果が遊技状態を転落させるものである場合である。したがって、大当たり遊技前は高確率遊技状態で大当たり遊技後に低確率遊技状態に移行するような事態は、大当たり図柄による転落の場合と、転落抽選による転落の場合と、に発生する。
このような本実施の形態については、大当たり図柄として、低確率図柄Aを持たずに高確率図柄A〜Dを持つテーブル(不図示)を採用する変形例が考えられる。すなわち、大当たり遊技後に低確率遊技状態になるのは、転落抽選による転落の場合のみである。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を行わない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出をリーチ有り演出とも呼ぶ。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような固有の動作が行われる。まず、装飾図柄のスクロールが停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示される。次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出では、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるスーパーリーチ演出が行われる場合がある。また、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示する。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がはずれであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。これに対して、小当たりに当選した場合やはずれの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10(10%)の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10(90%)の確率で当選する。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図17(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理(図7参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、普通図柄判定部232により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例について説明する。
図18は、図10に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。
図18に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図10のS1001でYesの場合)の変動パターンとして、3種類の変動パターンA〜Cが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果が小当たり(図10のS1001でNo、S1003でYesの場合)であった場合の変動パターンとして、3種類の変動パターンD〜Fが設定されている。さらに、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図10のS1001でNo、S1003でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、6種類の変動パターンG〜Lが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、変動パターンDが5秒、変動パターンEが1.8秒、変動パターンFが2秒、変動パターンGが60秒、変動パターンHが30秒、変動パターンIが15秒、変動パターンJが13秒、変動パターンKが7秒、変動パターンLが3秒にそれぞれ設定されている。すなわち、特別図柄の変動パターンは、特別図柄抽選における判定結果および特別図柄の変動時間を定める。
また、変動パターンG〜Iは、リーチ演出が行われる場合(図10のS1006でYesの場合)に選択される変動パターンであり、変動パターンJ〜Lは、リーチ演出が行われない場合(図10のS1006でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定されている。変動パターンG〜Iのようにリーチ演出を伴う変動パターンによる特別図柄変動をリーチ変動とも呼ぶ。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときには必ずリーチ演出を行うように構成しているため、変動パターンA〜Fが選択される場合においてリーチ演出の有無は参照されない。
さらに、変動パターンJ〜Lのうち、変動パターンJは保留数が0個であるとき、変動パターンKは保留数が1個または2個であるとき、変動パターンLは保留数が3個または4個であるときにそれぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、特別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、特別図柄変動の平均時間が短くなるように設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図6のS604、S610参照)と、図18の設定例に示す判定結果、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
なお、図示はしていないが、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Cのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割合で変動パターンBが選択され、最も低い割合で変動パターンCが選択されるように設定することができる。
また、図18に示した例では、遊技球が第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合とを区別していないが、第1始動口121と第2始動口122のいずれに入賞したかに応じて変動パターンの設定を異ならせることもできる。
付言すると、上述したように、小当たりは第2始動口122に入賞した場合に限られることから(図17(a)参照)、図18に示す変動パターンE〜Fは、第2始動口122に入賞した場合に選択されるものである。そして、変動時間が1.8秒の変動パターンEは、時短ありの場合に選択される変動パターンとして設定されている。また、変動時間が2秒の変動パターンFは、時短無しの場合に選択される変動パターンとして設定されている。
なお、図18に示す変動時間が5秒の変動パターンDは、第1始動口121に入賞した場合に選択されるものである。すなわち、変動パターンDは、第1始動口121入賞での小当たりが割り振られている場合に選択されるものである。
〔制御コマンドの構成および伝送方式〕
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンド(演出制御用コマンドおよび設定用コマンド)の構成および伝送方式について説明する。
図19−1は、コマンドの構成を示す図である。図19−1(a)はコマンドのデータ構造を示し、図19−1(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
図19−1(a)に示すように、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドは、1コマンドが2バイトで構成される。このコマンドは、第1データ部としての1バイトの「コード部」と、第2データ部としての1バイトの「データ部」で構成されている。「コード部」には、コマンドの種類を示すコードが記述され、「データ部」には、コマンドの値を示すデータが記述される。このコマンドは、1本のシリアル信号により調歩同期を用いて、遊技制御部200から演出制御部300へ送信される。なお、より一般的には、第1データ部である「コード」は、aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定され、第2データ部である「データ」は、n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている。
調歩同期を用いるため、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々の先頭には1ビットのスタートビット(図中、「S」と記載されたビット)が設けられ、最後尾には1ビットのエンドビット(図中、「E」と記載されたビット)が設けられる。また、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々には1ビットのパリティビット(図中、「P」と記載されたビット)が設けられる。
図19−1(a)に示したように、コマンドを構成する「コード部」と「データ部」とは、どちらも1バイト(8ビット)のデータサイズを有する。そして、伝送される際、「コード部」および「データ部」には、それぞれ、スタートビット、エンドビットおよびパリティビットが設けられる。そのため、コマンドを受信する演出制御部300において、受信したデータ列がコマンドの「コード部」であるのか「データ部」であるのかを、データ列の外形から識別することは容易ではない。そこで、本実施の形態では、「コード部」と「データ部」とを識別するためのフラグを設定する。具体的には、「コード部」を構成する8ビット値の特定箇所の値と、「データ部」を構成する8ビット値のうち「コード部」の特定箇所に対応する箇所の値とが異なるようにする。
図19−1(b)に示す例では、「コード部」および「データ部」のそれぞれの先頭の1ビットをフラグとして用いている。すなわち、「コード部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「1」とし、「データ部」を構成する8ビット値においては、先頭の1ビットの値を「0」とする。これにより、演出制御部300は、受信したデータ列のスタートビットに続く先頭の1ビットの値を調べることにより、そのデータ列が「コード部」か「データ部」かを識別することができる。なお、フラグの具体的な値は例示に過ぎず、「コード部」と「データ部」とを識別可能であれば、上記に示す値とは異なる値を用いても良い。また、本実施の形態では、「コード部」および「データ部」を各々8ビットのデータ列としているが、他のデータサイズ(aビット(aは2以上の整数))であっても、同様の手法により「コード部」と「データ部」とを識別することが可能である。
ここで、「コード部」は先頭の1ビットの値が「1」に特定されているので、「コード部」が取り得る値の範囲は、10000000B(=80H)から11111111B(=FFH)までの128個である。なお、各値に付された文字「B」は2進数表記であることを示し、文字「H」は16進数表記であることを示す。また、「データ部」は先頭の1ビットの値が「0」に特定されているので、「データ部」が取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から01111111B(=7FH)までの128個である。すなわち、図19−1(a)、(b)に示す構成によれば、各々128種類の値を取り得る、128種類のコマンドを設定することができる。そして、各コードの値と、遊技制御部200のRAM203(図3参照)の各コマンド格納領域とを対応付けておくことにより、生成されたコマンドは、そのコマンドが対応付けられたコマンド格納領域に格納されることとなる。
ところで、パチンコ遊技機100では、遊技状態や特別図柄抽選の判定結果等に応じて多くの種類の演出が実行される。そのため、演出制御用のコマンドも多くのコマンド数が用意される。特に、コマンドの具体的な内容を示す値である「データ部」は、上記の128個では不足することもあり得る(例えば、特別図柄の変動パターンを特定するコマンド等)。一方、コマンドの種類を示す「コード部」は、通常、上記の128個よりも小さい数で足りる。そこで、「コード部」のビット列の一部を、「データ部」の値を記述するために用いることが考えられる。
例えば、「コード部」の最後尾の1ビットを「データ部」の値の記述に用いる場合を考える。以下、「コード部」および「データ部」を構成する8ビットのビット列における各ビットを、第1ビット〜第8ビットと呼ぶ。また、「コード部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの種類を示すコードの値を「コード値」と呼び、「データ部」を構成するビット列とは別に、実際にコマンドの値を示すデータの値を「データ値」と呼ぶ。すると、コード値は、「コード部」のビット列のうち、第1ビットから第7ビットまでを用いて記述され、データ値は、「データ部」のビット列の全て(第1ビットから第8ビットまで)と、「コード部」の第8ビットとを用いて記述される。
このように構成すれば、コード値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「1」に特定されており、全体で7ビットのサイズであるので、1000000B(=40H)から1111111B(=7FH)までの64個である。また、データ値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「0」に特定された「データ部」の8ビットで表現される128個と「コード部」の第8ビットの値「0」、「1」とを合わせて、256個である。したがって、データ値として256種類の値を持つコマンドを設定することが可能となる。データ値の具体的な範囲は、「データ部」の第1ビットの値が「0」に特定されているので、000000000B(=000H)〜001111111B(=07FH)、100000000B(=100H)〜101111111B(=17FH)となる。
別の見方によれば、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法は、「コード部」における第8ビットの値のみが異なる2種類のコードを有するコマンドを、同一の種類のコマンドとして扱うことを意味する。例えば、変動パターンを特定するコマンドのコードの値を11011000B(=D8H)とした例において、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法を用いると、「コード部」の値11011000B(=D8H)の第8ビットの値が「1」となった値11011001B(=D9H)を「コード部」の値とするコマンドも、変動パターンを特定するコマンドとして用いられることとなる。
なお、「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する場合における上記の構成は例示に過ぎず、具体的なビット数や値は上記の構成例には限定されない。例えば、「コード部」の第7ビットおよび第8ビットを用いてデータ値を記述するように構成しても良い。より一般的には、「コード部」を構成する所定のビットと「データ部」を構成するビットとを用いてデータ値が記述され、「コード部」の残りの部分を構成するビットを用いてコード値が記述される。また、「コード部」および「データ部」のサイズをaビット、「コード部」においてデータ値の記述に用いられるデータのサイズをbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)とすると、データ値のサイズは、(a+b)ビットとなる。
また、扱うことができるデータ値の数を増やす手段としては、データ値を記述する「データ部」のビット列を増やすことも考えられる。例えば、データ値を記述するビット列として、「データ部1」と「データ部2」とを用意することが考えられる。この場合、各ビット列を8ビットとすれば、合計で16ビットのビット列によりデータ値を記述することが可能となる。「データ部1」と「データ部2」とを識別するために、8ビットのビット列のうち第2ビットをフラグとして用いることにすると、例えば、「データ部1」の第1ビットおよび第2ビットを「00B」とし、「データ部2」の第1ビットおよび第2ビットを「01B」とすることができる。なお、第1ビットは、「コード部」と識別するためのフラグとして値「0」となっている。すなわち、このようなデータ構成とする場合、「データ部1」と「データ部2」とを合わせた「データ部」に記述されるデータ値は、16ビットのビット列の1番目のビットおよび9番目のビットの値が、「データ部」であることを表す値「0」となる。より一般的には、同じサイズの複数の「データ部」によりデータ値が記述される場合、個々の「データ部」のサイズがaビットであれば、先頭からaビットごとに、「データ部」であることを表す値が記述される。
このように構成すると、「データ部1」の取り得る値の範囲は、00000000B(=00H)から00111111B(=3FH)までの64個であり、「データ部2」の取り得る値の範囲は、01000000B(=40H)から01111111B(=7FH)までの64個であるので、合計で4096(=64×64)個となる。なお、ここでは、「コード部」と「データ部」(「データ部1」および「データ部2」)とを識別するためのフラグとして第1ビットを用い、「データ部1」と「データ部2」とを識別するためのフラグとして第2ビットを用いることとしたが、第1、第2ビットを用いて4種類のビット列を識別するためのフラグを設定しても良い。例えば、「コード部」は第1、第2ビットの値を「11B」とし、「データ部」は第1、第2ビットの値を「00B」、「01B」、「10B」のいずれかとすることが考えられる。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図19−2は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図19−2(a)に示すメイン処理と、図19−2(b)に示す割り込み処理とからなる。図19−2(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S1901)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S1902)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる各種の乱数値を更新しながら(S1903)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S1902で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図19−2(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S1911)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S1912)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S1913)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図20は、コマンド受信処理(図19−2(b)のS1911)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(S2001)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S606、S612)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが保留数増加コマンドであった場合(S2001でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(S2002)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(S2003)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(S2001でNo)、またはS2003の保留数増加コマンドのセット後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2004)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S811)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2004でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2005)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドでない場合(S2001およびS2004でNo)、またはS2005の演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2006)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(S814)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2006でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2007)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2001、S2004およびS2006でNo)、またはS2007の変動演出終了中処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2008)。このオープニングコマンドは、図11に示した停止中処理においてセットされ(S1118)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2008でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(S2009)。また、オープニングコマンドを受信した際は、当たり演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006およびS2008でNo)、またはS2009の当たり演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2010)。このエンディングコマンドは、図14に示した大入賞口処理においてセットされ(S1413)、図5−3に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2010でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2011)。また、エンディングコマンドを受信した際は、エンディング演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図19−2(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006、S2008およびS2010でNo)、またはS2011のエンディング演出選択処理の終了後にコマンドを受信した場合、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2012)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図21は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜6の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからGモードまでの7種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、高確率図柄Cの大当たりにはモードフラグ4が、高確率図柄Dの大当たりにはモードフラグ5が、小当たりにはモードフラグ6が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。いずれの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜6において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図21に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。後述するように、パラメータMの値は、特別図柄変動が行われ、停止する度に1ずつ減算される。
図22は、図20の演出選択処理(S2005)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(S2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2202)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2203)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(S2204)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(S2205)。
S2204における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図19−2のS1903において更新されている乱数の1つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、実行する背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図23は、図20の変動演出終了中処理(S2007)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(S2301)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2302)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(S2303)。何らかの当たりである場合は(S2303でYes)、その当たりの種類に応じて、図21に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(S2304)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が当たりでない場合(S2303でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(S2305)。モードフラグが0でない場合(S2305でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(S2306)、Mの値が0になったか否かを調べる(S2307)。すなわち、パラメータMの値は、変動停止コマンドを受信した際に0となっていない限り、変動停止コマンドを受信する度に(すなわち特別図柄変動が停止する度に)1ずつ減算される。Mの値が0になったならば(S2307でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(S2308)。
S2305でモードフラグが0であった場合(S2305でYes)、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合(S2307でNo)、またはS2308でモードフラグを0に設定した後、あるいはS2304でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(S2309)。ここで、図21を参照すると、S2304でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは当たりの種類に応じた演出モードとなる。また、S2305でモードフラグが0であった場合およびS2308でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モードはAモードとなる。また、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの演出モードが継続される。
図24は、図20の当たり演出選択処理(S2009)の内容を示すフローチャートである。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(S2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(S2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(S2403)。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、当たり演出パターンの選択(S2402)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図25は、図20のエンディング演出選択処理(S2011)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(S2501)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S2502)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S2503)。なお、エンディング演出パターンの選択(S2502)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図26は、図20の客待ちコマンド受信処理(S2012)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。客待ちコマンドを受信した場合(S2601でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S2602)、RAM303に保持されている計測フラグをONにする(S2603)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S2601でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S2604)。計測フラグがOFFであれば(S2604でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S2604でYesまたはS2603でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(S2605)。タイムアップしていない場合(S2605でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S2605でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S2606)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S2607)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
図27は、演出ボタン処理(図19−2(b)のS1912)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S2701)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S2701でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S2702)。
この後、演出制御部300は、図19−2(b)のコマンド送信処理(S1913)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔本実施の形態における遊技性の説明〕
次に、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100における遊技性について説明する。
本実施の形態では、上述したように、第1始動口121が正面視略中央部で画像表示部114の下側に位置し(図1参照)、主に左打ちされた遊技球が第1始動口121に入球可能であるように構成されている。そして、第2始動口122やゲート124、大入賞口125に入球するのは右打ちされた遊技球であるように、これらの第2始動口122等が遊技領域111の正面視右側すなわち画像表示部114よりも右側に位置する(図1参照)。すなわち、第2始動口122やゲート124、大入賞口125は、左打ちされた遊技球が入球困難なように配設されている。
また、本実施の形態では、上述したように、第1始動口121の入賞の場合では小当たりに当選しないものの、第2始動口122の入賞では小当たりがあるように大当たり乱数が設定され、かつ、第2始動口122では、ほぼ小当たりに当選する(図17(a)参照)。そして、小当たりに当選した場合に大入賞口125は、開放時に入球が可能であるものの数多くの入球は難しい程度の開放時間であるラウンドを1回行う。小当たり遊技で大入賞口125に入球する遊技球の数(小当たりでの入球個数)は1個程度であり、入球個数が1個である割合が多く、たまに0個になったり2個になったりするようなラウンドである。このため、右打ち時には、小当たりに当選することで賞球を増やしていくことが可能である。
なお、第1始動口121入賞の場合と第2始動口122入賞の場合とでは、小当たりで差を持たせているものの、大当たりの確率では互いに同じである(図17(a)参照)。
また、本実施の形態では、上述したように、大当たり後の遊技状態として、高確率時短遊技状態と高確率時短無遊技状態と低確率時短無遊技状態という3つの遊技状態を備えている。
上述したように、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかの判定は、大当たり図柄乱数を用いた特別図柄抽選の結果(図17(b)参照)で行われる。そして、特別図柄抽選の結果が高確率遊技状態の場合、高確率時短遊技状態か高確率時短無遊技状態かの決定は、大当たり図柄乱数を用いた特別図柄抽選によるものではなく、他の判断要素を用いて判断される。その詳細は後述する。
なお、特別図柄抽選の結果が高確率遊技状態であっても転落抽選の結果で低確率遊技状態とされる場合がある(S1503参照)。
また、ゲート124通過を契機に行われる普通図柄抽選は、時短状態ではほぼ当選し、非時短状態ではあまり当選しない(図17(d)参照)。そして、普通図柄抽選による変動時間は、時短状態では比較的短く、非時短状態では比較的長い(S1309、S1308参照)。普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ123は、時短状態では右打ちされた遊技球が多く第2始動口122に入球するように作動し、非時短状態では、第2始動口122への入球数が時短状態ほどの多さではないように作動する(S1605、S1604参照)。このため、右打ちされた遊技球がゲート124を通過することで、時短状態では、電動チューリップ123の開放により第2始動口122に入球し易くなる一方で、非時短状態では、電動チューリップ123の開放による第2始動口122への入球が困難である。
なお、第2始動口122の入球を契機に行われる特別図柄抽選時の変動時間は、高確率時短遊技状態の方が高確率時短無遊技状態よりも短い(図18参照)。
ここで、高確率時短無遊技状態での遊技による所定時間当たりの賞球の数が、高確率時短遊技状態の場合よりも多くなるような遊技性をパチンコ遊技機100に持たせることが考えられる。すなわち、高確率遊技状態において遊技者が獲得し得る賞球の数が、時短状態に比べて非時短状態の方を多くするものである。かかる遊技性は、非時短状態の方が時短状態よりも遊技者にとって有利であるといえる。
しかしながら、一般的には時短状態の方が非時短状態よりも多くの賞球を得られ易い。すなわち、ゲート124通過を契機に行われる普通図柄抽選で当選し易く、かかる普通図柄抽選の当選により電動チューリップ123が開放すると第2始動口122への入球が容易になり、第2始動口122の入賞による賞球が得られる。そして、第2始動口122入球を契機に行われる特別図柄抽選で小当たりに当選し易く、かかる小当たりにより大入賞口125が開放し、小当たり遊技での賞球が得られる。その一方で、非時短状態では、時短状態よりも普通図柄抽選で当選し難いことから、電動チューリップ123を開放させて第2始動口122に入球させることが困難であることから、賞球が得られ難い。
このように、上述した時短状態では、非時短状態に比べて第2始動口122の入賞および小当たり遊技での大入賞口125の入賞により賞球が増え易い。したがって、従来の盤面構成や遊技制御を用いても、非時短状態を時短状態よりも賞球を得られ易いように設計することは困難である。
そこで、本実施の形態では、非時短状態での賞球数を時短状態の場合よりも増やすことが可能な遊技機を提供するために、以下の盤面構成を採用する。
以下、本実施の形態における盤面構成についてより具体的に説明する。なお、上述した遊技性を持つことから、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、低確率遊技状態(通常状態)では左打ちし、高確率遊技状態(確変状態)に移行すると右打ちをする機種である。
〔盤面構成について〕
本実施の形態における盤面構成について図28を用いて説明する。
図28は、本実施の形態に係る盤面構成を説明する図であり、遊技領域111の正面視右側の領域(画像表示部114の右側の領域。図1参照)の部分拡大図である。図28の(a)は、電動チューリップ123が開放していない状態を示し、(b)は電動チューリップ123が作動中であり開放している状態を示す。
図28に示すように、本実施の形態では、右打ちされた遊技球が大入賞口125に向かうようにし、また、大入賞口125の上側に第2始動口122およびゲート124を配設した盤面構成である。ゲート124は、大入賞口125に向かう経路の途中に配設されている。
また、第2始動口122への入球に影響を及ぼす電動チューリップ123は、右打ちされた遊技球が大入賞口125に向かう際に流下することになる領域111aで回転移動することが可能な位置に配設されている。
なお、領域111aにおいて、大入賞口125よりも上方で大入賞口125の右側には排出口118が配設されている。言い換えると、排出口118は、電動チューリップ123と大入賞口125との間に位置する。
さらに説明すると、図28の(a)に示すように、電動チューリップ123が開放していないと、電動チューリップ123は、右打ちされた遊技球が第2始動口122に入球するのを困難にするような姿勢である。また、電動チューリップ123は、開放していない場合、右打ちされた遊技球が大入賞口125に向かうのに影響を与えないような姿勢である。言い換えると、開放していない電動チューリップ123は、第2始動口122への入球を妨げて禁止(阻害)し、かつ遊技球が大入賞口125に向かうのを妨げずに許可(許容)する。
その一方で、図28の(b)に示すように、電動チューリップ123が開放していると、電動チューリップ123は、遊技球が第2始動口122に入球するのを容易にするような姿勢であり、また、大入賞口125に向かう遊技球に影響を与えるような姿勢である。言い換えると、開放している電動チューリップ123は、第2始動口122への入球を容易にし、かつ遊技球が大入賞口125に向かうのを妨害する。
より詳細には、電動チューリップ123は、開放によって、ゲート124を通過した遊技球が大入賞口125に入球するのを妨げるほか、ゲート124を通過せずに大入賞口125に寄っていく遊技球が大入賞口125に入球するのも妨げる。すなわち、開放している電動チューリップ123は、ゲート124を通過するか否かに関わらず、右打ちされた遊技球が大入賞口125に入球しようとするのを防止する。
また、図28の(b)に示すように、電動チューリップ123が開放している場合に、遊技球が電動チューリップ123の右から抜けることがあり得る。そして、このような電動チューリップ123からこぼれた遊技球は、同図(b)にて破線矢印で示すように、排出口118に向かって流下する。すなわち、排出口118により遊技球の大入賞口125への到達を防止可能である。このため、開放動作中の電動チューリップ123からこぼれた遊技球が大入賞口125に到達しないようになる。
このように、本実施の形態では、電動チューリップ123が開放する場合、大入賞口125が開放状態であっても大入賞口125に入球しないようになる。したがって、第2始動口122の入球を契機に行われる特別図柄抽選で小当たりに当選し大入賞口125が作動しても、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ123が開放したときには、電動チューリップ123により大入賞口125への入球が妨げられる。
このため、右打ちによる電動チューリップ123の開放割合が多い時短状態では、右打ちによる電動チューリップ123の開放割合が少ない非時短状態よりも大入賞口125への入球が妨げられ易くなる。すなわち、例えば小当たりにより開放する大入賞口125への入球度合い(入球数)は、非時短状態の方が時短状態よりも大きくなり、それゆえ、大入賞口125による賞球の数も、時短状態に比べて非時短状態の方が多くなる。
よって、本実施の形態では、上述した盤面構成を採用することで、時短状態の賞球数を抑制しつつ、非時短状態の賞球数を時短状態の場合よりも多くすることが可能になる。したがって、非時短状態での所定時間当たりの賞球数を時短状態の場合よりも増やすことが可能になる。
本実施の形態における盤面構成について、より具体的に説明する。
図28に示すように、上下方向に関し、ゲート124、第2始動口122および大入賞口125の順で配設されている。すなわち、ゲート124、第2始動口122および大入賞口125のうち、ゲート124が最も上に位置し、大入賞口125が最も下側に位置し、第2始動口122は、上下方向に関しゲート124と大入賞口125との間に位置する。
また、ゲート124および大入賞口125が左右方向に関して略同じ位置であり、大入賞口125がゲート124の下方に位置する。なお、大入賞口125がゲート124の真下である場合の他、左右方向のいずれか一方に少しずれて位置する場合も考えられる。
そして、電動チューリップ123は、開放していない場合には立設した状態であり、開放することで横向きになる。このように、電動チューリップ123は、立設すると第2始動口122に入球する際に通る経路を遮り、また、横向きになると大入賞口125に入球する際に通る経路を遮るように作用する。
遊技盤110(図1参照)には、例えば画像表示部114の周囲を飾る中央飾り部が取り付けられている。この中央飾り部は、画像表示部114の正面視右側に位置する壁部158を有する。この壁部158は、片開きの電動チューリップ123による第2始動口122への入球制限をより確実にするために、図28に示すように、第2始動口122の正面視左側に位置する。すなわち、壁部158は、電動チューリップ123が開放していない場合に、第2始動口122に入球する経路を電動チューリップ123と共に遮る。
なお、電動チューリップ123は、上述したように、開放していない状態で第2始動口122に入球しようとする遊技球に影響を与え、開放している状態では、大入賞口125に向かう遊技球に影響を与えるが、遊技球のゲート124への通過には影響を与えない。
〔第1の実施の形態に係る高確率遊技状態の内容決定の仕方〕
次に、第1の実施の形態において、特別図柄抽選の結果が小当たりではなく大当たりであり、かつ、大当たり図柄が低確率図柄Aでもない場合、すなわち、大当たり図柄が高確率図柄A、高確率図柄B、高確率図柄Cまたは高確率図柄Dのいずれかである場合には、転落しない限り、時短を付与するか否かが決定される。かかる決定は、大当たり図柄だけによるものではなく、特別図柄抽選時(特別図柄判定時)に時短状態であるか否かが考慮され得る。
そこで、第1の実施の形態で、特別図柄抽選の結果が大当たり遊技終了後に高確率遊技状態に移行するものである場合に、時短を付与するか否かを如何に決定するかについて説明する。なお、図29を用いて行う説明は、転落抽選の結果が遊技状態を転落させないという場合であることを前提としている。
図29は、特別図柄抽選による大当たり図柄が高確率図柄である場合の時短についての設定を説明する図であり、(a)は、時短の設定に用いられるテーブル例を示し、(b)は(a)のテーブルによる時短設定の変更(遊技の進行)を説明する説明図である。なお、同図の(a)に示す高確率図柄A、高確率図柄B、高確率図柄Cおよび高確率図柄Dは、図17(b)に図示する大当たり図柄である。
図29の(a)を参照すると、高確率図柄A、高確率図柄B、高確率図柄Cおよび高確率図柄Dという4種類の大当たり図柄の各々に対して、特別図柄抽選時(特別図柄判定時)に時短状態である場合または非時短状態である場合に、時短を付与するか付与しないかを決定するためのテーブルが示されている。
なお、上述したように、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、高確率図柄A〜Dを持つと共に低確率図柄Aを持つテーブルを採用し(図17(b)参照)、特別図柄抽選が行われるごとに転落抽選を行う遊技制御(S1503参照)を実行する。しかしながら、高確率図柄A〜Dを持つものの低確率図柄Aを持たないテーブル(不図示)を採用し、転落抽選により低確率状態に転落させるという変形例も考えられ、かかる変形例についても、図29による説明を流用することが可能である。
より具体的には、大当たり図柄が高確率図柄Aの場合、図29の(a)に示すように、特別図柄抽選時に時短状態であっても非時短状態であっても時短が付与される(○印)。すなわち、高確率図柄Aであれば、常に時短が付与される。このような高確率図柄Aの割り振りは、5%である。
したがって、高確率図柄Aであれば、時短フラグおよび確変フラグがいずれもONになり(S1503でNo、S1505、S1507)、大当たり遊技終了後に高確率時短遊技状態に移行する。
大当たり図柄が高確率図柄Bの場合、特別図柄抽選時に時短状態の場合は時短が付与され(○印)、非時短状態の場合は時短が付与されない(×印)。すなわち、高確率図柄Bであれば、時短状態/非時短状態が大当たり遊技の前後で切り換えられず、そのまま維持される。このような高確率図柄Bの割り振りは、45%である。
大当たり図柄が高確率図柄Cの場合、特別図柄抽選時に時短状態であっても非時短状態であっても時短が付与されない(×印)。すなわち、高確率図柄Cであれば、時短が付与されることはない。このような高確率図柄Cの割り振りは、35%である。
大当たり図柄が高確率図柄Dの場合、特別図柄抽選時に特別図柄抽選時に時短状態の場合は時短が付与されず(×印)、非時短状態の場合は時短が付与される(○印)。すなわち、高確率図柄Dでは、時短状態/非時短状態が大当たり遊技の前後で維持されず、切り換えられる。このような高確率図柄Dの割り振りは15%である。
言い換えると、大当たり図柄が高確率図柄Aであれば、大当たり遊技終了後に高確率時短遊技状態に移行し、高確率図柄Cであれば、大当たり遊技終了後に高確率時短無遊技状態に移行する。また、大当たり図柄が高確率図柄Bであれば、大当たり遊技の前後で時短状態/非時短状態が維持され、高確率図柄Dであれば時短状態/非時短状態が逆転される。
そして、図29の(b)に示すように、特別図柄抽選時に時短状態の場合に大当たり遊技終了後にも時短状態になるのは、高確率図柄Aと高確率図柄Bであり(○印)、その確率は50%である。また、特別図柄抽選時に時短状態の場合に大当たり遊技終了後には非時短状態になるのは、高確率図柄Cと高確率図柄Dであり(×印)、その確率は50%である。
すなわち、特別図柄抽選時に時短状態の場合、50%の確率で時短状態になり(ループ)、50%の確率で非時短状態になる(右向き矢印参照)。
また、図29の(b)に示すように、特別図柄抽選時に非時短状態の場合に大当たり遊技終了後には時短状態になるのは、高確率図柄Aと高確率図柄Dであり(○印)、その確率は20%である。また、特別図柄抽選時に非時短状態の場合に大当たり遊技終了後には非時短状態になるのは、高確率図柄Bと高確率図柄Cであり(×印)、その確率は80%である。
すなわち、特別図柄抽選時に非時短状態の場合、20%の確率で時短状態になり(左向き矢印参照)、80%の確率で非時短状態になる(ループ)。
このように、図29に示されている割り振りによれば、時短状態から非時短状態へ移行する確率(50%)が非時短状態から時短状態へ移行する確率(20%)よりも高く、非時短状態に移行し易くなっている。また、非時短状態に維持される確率(80%)が時短状態に維持される確率(50%)よりも高く、非時短状態に保持され易くなっている。
そして、第2始動口122への入球の場合にはほぼ小当たりに当たり(図17(a)参照)、そのときに時短状態であれば、小当たり遊技を行う大入賞口125への入球が電動チューリップ123により妨げられ、小当たり遊技による賞球を得られる可能性が低い。その一方で、非時短状態の場合、電動チューリップ123により妨害されることなく大入賞口125へ入球することから、小当たり遊技による賞球を得られる可能性が高い。
そして、特別図柄抽選による大当たり図柄が高確率図柄A〜Dの場合に、時短状態/非時短状態が維持されたり時短状態/非時短状態に切り換えられたりする。
なお、第1始動口121への入球により特別図柄抽選が行われる場合に、高確率図柄Aまたは高確率図柄Bが大当たり図柄のときもあり得る(図17(b)参照)。上述したように、高確率図柄Aであれば常に時短状態が付与され、また、高確率図柄Bであれば時短状態/非時短状態がそのまま維持される。したがって、左打ちしているときに非時短状態でなければ、大当たり遊技終了後に非時短状態に移行することはない。
また、特別図柄抽選による大当たり図柄が低確率図柄Aの場合には、非時短状態に移行することから、右打ちされた遊技球がゲート124を通過しても普通図柄抽選に当選し難い。したがって、遊技球が大入賞口125に入球することを電動チューリップ123により妨害されるおそれが低く、低確率図柄Aであれば長当たりに応じた賞球を得ることが可能であり、また、低確率図柄Aであれば短当たりに応じた賞球を得ることが可能である。
このような時短状態/非時短状態であることを演出報知する例が考えられる。例えば、画像表示部114にて画像で報知したりスピーカ156により音で報知したり、盤ランプ116や枠ランプ157にて光で報知したり、可動役物115による動きで報知したりすることが考えられる。
また、時短状態から非時短状態への移行や非時短状態から時短状態への移行の際には、それを報知したり演出を変えたりする例が考えられる。例えば、演出上のモードを変更して画像表示部114による演出を切り換える演出例が考えられる。かかる演出例としては、例えば時短状態/非時短状態で背景を変更する演出制御例や、特定のキャラクタが非時短状態のときに登場し時短状態のときに登場する演出制御例が考えられる。
また、小当たり遊技時や大当たり遊技時に、時短状態/非時短状態に応じた演出を変更する例も考えられる。
付言すると、変動演出において、大当たり図柄により大当たり遊技後に低確率遊技状態になる場合(S1502でYes)と、転落抽選により大当たり遊技後に低確率遊技状態になる場合(S1503でYes)と、で互いに異なる演出を行うことが考えられる。
また、高確率で非時短状態中に、「右打ち」という文字および右向きの矢印を含む右打ち報知画像を画像表示部114に表示し、遊技者に現在は右打ちする場面であることを知らせる演出例(右打ち報知演出)が考えられる。すなわち、高確率非時短状態では、電チューサポートがないものの、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は小当たりで賞球を増やすようにする機種であることから、遊技者に右打ちさせることが想定される。そこで、本実施の形態では、高確率非時短状態での右打ち報知演出を実行する演出例を採用する。
このような演出例を実行する場合、遊技制御部200により右打ちランプ(不図示)が点灯される遊技制御のほか、右打ちランプを点灯しない遊技制御も考えられる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について説明する。なお、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。第1の実施の形態について上述した各種の変形例を、第2の実施の形態に適用することが考えられる。また、第2の実施の形態の構成ないし制御の一部を第1の実施の形態に適用することが可能であり、また、第1の実施の形態の構成ないし制御の一部を第2の実施の形態に適用することも可能である。
〔第2の実施の形態での遊技制御部による停止中処理〕
図30は、第2の実施の形態に係る停止中処理(図8のS815)の内容を示すフローチャートであり、第1の実施の形態を説明する図11に対応するものである。
図30に示す第2の実施の形態での停止中処理では、第1の実施の形態での停止処理に含まれている転落抽選の結果に応じた処理(S1105−2)を実行していない点で、異なる。すなわち、第2の実施の形態では、転落抽選を行わず、したがって、確変フラグがONである場合に確変フラグをOFFにするか否かの判断は、減算後の抽選回数(変動回数)Xの値が0であるか否かだけで行われる。
なお、図30のS3001〜S3005が図11のS1101〜S1105−1に相当し、また、図30のS3006〜S3018が図11のS1106〜S1118に相当するものである。
〔第2の実施の形態での遊技状態設定処理〕
図31は、遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートであり、第1の実施の形態を説明する図15に対応するものである。
図31に示す第2の実施の形態での遊技状態設定処理は、上述した図30の場合と同じく、転落抽選の結果に応じた処理(S1503)を実行していない。かかる点で、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の場合と異なる。すなわち、第2の実施の形態では転落抽選が行われないことから、遊技状態設定処理において、当たりの種類が高確率遊技状態の大当たりである場合(S3101でNo、S3102でNo)、時短ありか否かを判断する(S3103)。
なお、図31のS3101〜S3102が図15のS1501〜S1502に相当し、また、図31のS3103〜S3107は図15のS1504〜S1508に相当するものである。
〔第2の実施の形態に係る遊技状態の内容等について〕
図32は、遊技状態等を説明する図であり、同図の(a)は、特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例を示す表であり、第1の実施の形態を説明する図17(b)に対応するものである。図32の(b)および(c)は、遊技性を説明する図であり、第1の実施の形態を説明する図29の(a)および(b)にそれぞれ対応するものである。図32の(b)は、特別図柄抽選による大当たり図柄が高確率図柄A〜Dのいずれかである場合に時短の設定について説明する図であり、(c)は、特別図柄抽選の結果に応じた遊技の進行について説明する図である。
図32の(a)を参照すると、第2の実施の形態における大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、高確率図柄C、高確率図柄Dの6種類が用意されている。すなわち、第2の実施の形態では、低確率図柄Bが大当たり図柄に含まれている点で、第1の実施の形態の場合と異なる。
高確率図柄A〜Dは、第1の実施の形態の場合と同じであり、それぞれの割合も第1の実施の形態の場合と同じである。
低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たりで時短無し(低確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率図柄Bは短当たりで時短無し(低確率時短無遊技状態の大当たり)をそれぞれ表す。ここにいう低確率図柄Aは、いわゆる出球あり通常大当たりであり、また、低確率図柄Bは、いわゆる出球なし通常大当たりであり、いずれも時短が付与されない。
低確率図柄Aは、確変にはならず時短が付与されないものの大入賞口125への入球により賞球を得られるので、遊技者にとって有利な当たりであるといえる。これに対し、低確率図柄Bでは、確変にはならず時短も付与されず、しかも大入賞口125への入球により賞球が得られないことから、遊技者にとって不利な当たりである。
第2の実施の形態において、低確率図柄A(長当たり、時短無)では、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合の当選値がいずれも割り当てられていない。すなわち、第1始動口121の入賞時であっても第2始動口122の入賞時であっても、低確率図柄Aには当選しない。
その一方で、低確率図柄B(短当たり、時短無)では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として50個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、50/250(20%)である。同じく、第2始動口122に入賞した場合の当選値として50個の値が割り当てられており、その当選確率は50/250(20%)である。
このように、第2の実施の形態では、大当たりの場合には、第1始動口121入賞でも第2始動口122入賞でも20%の確率で、出球なし通常大当たり(低確率図柄B)に当選してしまう。
なお、第2の実施の形態では、低確率図柄A(長当たり、時短無)が当選しないようにテーブル設定しているが、低確率図柄Aに当選するようなテーブル設定例も考えられる。
例えば、低確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値を割り当て、第2始動口122に入賞した場合の当選値として37個の値を割り当てる。したがって、第1始動口121入賞時に低確率図柄Aで当選となる確率は、25/250(10%)であり、第2始動口122入賞時に低確率図柄Aで当選となる確率は、37/250(約15%)である。
また、低確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値を割り当て、第2始動口122に入賞した場合の当選値として13個の値を割り当てる。したがって、第1始動口121入賞時に低確率図柄Aで当選となる確率は、25/250(10%)であり、第2始動口122入賞時に低確率図柄Aで当選となる確率は、13/250(約5%)である。
図32の(b)を参照すると、高確率図柄A〜Dの各々に対して、特別図柄抽選時(特別図柄判定時)に時短状態である場合に時短を付与するか付与しないか、また、非時短状態である場合に時短を付与するか付与しないかの決定(○印、×印)は、第1の実施の形態の場合(図29(a)参照)と同じである。
また、図32の(b)を参照すると、低確率図柄B(短当たり、時短無)についても示されている。すなわち、低確率図柄Bの場合は、大当たり遊技後に低確率状態となるものである(□印)。このように、大当たり遊技後には低確率遊技状態になるのは、転落抽選を行う第1の実施の形態の場合と異なり、特別図柄抽選の大当たり図柄が低確率図柄Bの場合である。
さらに説明すると、高確率図柄Aの割り振りは5%であり、高確率図柄B〜Dの割り振りはそれぞれ、35%、25%、15%である。そして、低確率図柄Bの割り振りは、20%である。
このため、特別図柄抽選時に時短状態の場合に大当たり遊技終了後には高確率時短状態になるのは、高確率図柄Aと高確率図柄Bであり(○印)、その確率は40%である。また、特別図柄抽選時に非時短状態の場合に大当たり遊技終了後に高確率非時短状態になるのは、高確率図柄Cと高確率図柄Dであり(×印)、その確率は40%である。そして、大当たり遊技終了後に低確率状態(非時短)になるのは、低確率図柄Bであり(□印)、その確率は20%である。
すなわち、特別図柄抽選時に時短状態の場合、40%の確率で高確率時短状態になり(右向き矢印参照)、40%の確率で高確率非時短状態になり(ループ)、20%の確率で低確率非時短状態になる(転落)。
また、特別図柄抽選時に非時短状態の場合に大当たり遊技終了後には高確率時短状態になるのは、高確率図柄Aと高確率図柄Dであり(○印)、その確率は20%である。また、特別図柄抽選時に非時短状態の場合に大当たり遊技終了後に高確率非時短状態になるのは、高確率図柄Bと高確率図柄Cであり(×印)、その確率は60%である。そして、大当たり遊技終了後に低確率状態(非時短)になるのは、低確率図柄Bであり(□印)、その確率は20%である。
すなわち、特別図柄抽選時に非時短状態の場合、20%の確率で高確率時短状態になり(左向き矢印参照)、60%の確率で高確率非時短状態になり(ループ)、20%の確率で低確率非時短状態になる(転落)。
このように、図32に示されている割り振りによれば、第1の実施の形態の場合と同じく、非時短状態に移行し易くなっていると共に非時短状態に保持され易くなっている。その一方で、時短状態であっても非時短状態であっても、20%の確率で転落する。
第2の実施の形態では、低確率遊技状態への移行の契機が転落抽選による第1の実施の形態と異なり、大当たり図柄(低確率図柄B)の当選を契機に低確率遊技状態に移行する。
なお、第2の実施の形態では、大当たり図柄によって遊技状態を変えるものであるということができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について説明する。なお、第3の実施の形態は、第1ないし第2の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。第1ないし第2の実施の形態について上述した各種の変形例を、第3の実施の形態に適用することが考えられる。また、第3の実施の形態の構成ないし制御の一部を第1ないし第2の実施の形態に適用することが可能であり、また、第1ないし第2の実施の形態の構成ないし制御の一部を第3の実施の形態に適用することも可能である。
〔第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100のタイプ〕
第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、特別図柄抽選による大当たり図柄のいずれかに所定回数(例えば3回)当選することで、確変状態(高確率遊技状態への移行)が終了し通常状態(低確率遊技状態)に戻る機種(所謂セットタイプ。確変回数区切り)である。したがって、大当たり図柄には、高確率図柄(時短)および高確率図柄(時短無)が用意されている。すなわち、大当たり図柄には、低確率図柄は用意されていない。すなわち、大当たりの場合の確変突入率は100%であり、所定回数まで確変が継続する。
〔第3の実施の形態での遊技状態設定処理〕
図33は、第3の実施の形態に係る遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートであり、第1の実施の形態を説明する図15や第2の実施の形態を説明する図31に対応するものである。なお、図33のS3301〜S3302が図15のS1501〜S1502に相当し、また、図33のS3307〜S3308、S3310〜S3311は図15のS1504〜S1505、S1507〜S1508に相当するものである。
図33に示す第3の実施の形態での遊技状態設定処理では、RAM203に格納され大当たりの回数をカウントするための変数Seを用いている。そのため、当たりの種類が高確率遊技状態の大当たりである場合(S3302でNo)、遊技制御部200は、変数Seが0でないか否かを調べる(S3303)。変数Seが0である場合には(S3303でYes)、初当たりであり、変数Seの初期値を設定する(S3304)。初期値は3であり、初期値を設定した後にS3307に進む。
その一方で、変数Seの値が0である場合(S3306でYes)、通常状態に戻す必要があり、時短フラグや確変フラグをONとしないので、遊技状態設定処理を終了する。
また、変数Seが0でない場合(S3303でNo)、遊技制御部200は、変数Seの値を現在の値から1減算し(S3305)、減算後の変数Seの値が0になったか否かを調べる(S3306)。そして、変数Seの値が0でない場合は(S3306でNo)、S3307に進む。
このように、第3の実施の形態では、通常状態から確変に移行した場合(確変1回目)、あと2回の確変(確変2回目、確変3回目)を経て通常状態に戻る。
S3307では、遊技制御部200が時短ありか否かを判断し、時短ありと判断すると(S3307でYes)、抽選回数Jの初期値としての所定値を設定する(S3309)。この場合の抽選回数Jの初期値は、大当たり図柄に応じて異なり、その詳細は後述する。
〔第3の実施の形態における大当たり図柄〕
ここで、第3の実施の形態においては、大当たり図柄として、高確率図柄E、高確率図柄Fおよび高確率図柄Gの3種類が少なくとも用意されている。また、大当たり図柄として低確率図柄Cを用意する例も考えられ、以下、大当たり図柄として低確率図柄Cを含む4種類が用意されているとして説明する。
高確率図柄E、高確率図柄Fおよび高確率図柄Gは、高確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Eおよび高確率図柄Fは、時短が付与されている大当たり図柄(時短有り)で、高確率図柄Gは、時短が付与されていない大当たり図柄(時短無し)である。すなわち、大当たり遊技後には、高確率図柄Eおよび高確率図柄Fの場合は高確率時短遊技状態になり、高確率図柄Gの場合は高確率時短無遊技状態になる。なお、上述したように、高確率時短遊技状態と高確率時短無遊技状態とを比べると、高確率時短無遊技状態の方がより多くの賞球を得られ易いことから、高確率図柄Gで大当たりに当選した方が遊技者にとって有利である。
また、高確率図柄E(時短有)と高確率図柄F(時短有)とは、時短の回数に違いを持たせている。すなわち、高確率図柄Eにおける時短は100回であり、高確率図柄Fにおける時短は10000回である。したがって、遊技状態設定処理(図33参照)において、時短フラグをONにした上で抽選回数Jの初期値としての所定値を設定する場合(S3308、S3309参照)、大当たり図柄が高確率図柄E(時短有)であれば抽選回数Jを100とし、高確率図柄F(時短有)であれば抽選回数Jを10000とする。
なお、大当たり図柄が高確率図柄G(時短無)の場合には、時短フラグがOFFのままである(S3307でNo)。
このように、大当たり図柄が高確率図柄E(時短100回)のときには、大当たり遊技終了後には高確率時短遊技状態になり、そして、特別図柄抽選を100回行うまでに大当たりに当選しないと時短が終了し、高確率時短無遊技状態に移行する。
また、大当たり図柄が高確率図柄F(時短∞)のときには、大当たり遊技終了後には高確率時短遊技状態になり、特別図柄抽選で大当たりに当選するまで時短状態が維持される。すなわち、特別図柄抽選で高確率図柄E(時短100回)の大当たり図柄に当選しないと、高確率時短無遊技状態に移行しない。
付言すると、特別図柄抽選で続けて高確率図柄F(時短∞)の大当たり図柄に当選する場合も考えられる。そのような連続当選すると、小当たりによる賞球を得ることが困難になり、第3の実施の形態の場合のようなセットタイプのパチンコ遊技機100では、遊技者に酷なものになる。そこで、そのような高確率図柄F(時短∞)の連続当選を回避する遊技制御例が考えられる。当然ながら、高確率図柄F(時短∞)の連続当選をあえて回避しない遊技制御例を採用することも考えられる。
さらに説明すると、高確率図柄F(時短∞)の連続当選を回避する遊技制御例では、次の特別図柄抽選で高確率図柄G(時短無)に当選する確率を高めるないし高確率図柄F(時短∞)に当選しないようにする遊技制御例が考えられる。
また、特別図柄抽選で続けて高確率図柄E(時短100回)の大当たり図柄に当選する場合も考えられる。上述した高確率図柄F(時短∞)の連続当選よりも遊技者に酷ではないものの、遊技の興趣性を高めるために、高確率図柄E(時短100回)の連続当選を回避する遊技制御例が考えられ、また、高確率図柄E(時短100回)の連続当選を回避しない遊技制御例を採用することも考えられる。
さらに説明すると、高確率図柄E(時短100回)の連続当選を回避する遊技制御例では、次の特別図柄抽選で高確率図柄G(時短無)に当選する確率を高めるないし高確率図柄E(時短100回)および高確率図柄F(時短∞)に当選しないようにする遊技制御例が考えられる。
また、確変1回目が高確率図柄G(時短無)の当選である場合、確変2回目および確変3回目が高確率図柄E(時短100回)および高確率図柄F(時短∞)で当選しないように乃至当選し難いようにする遊技制御例が考えられ、また、高確率図柄E(時短100回)および/または高確率図柄F(時短∞)の当選確率を変えない遊技制御例も考えられる。
同じく、確変2回目が高確率図柄G(時短無)で当選した場合、確変3回目が高確率図柄E(時短100回)および高確率図柄F(時短∞)で当選しないように乃至当選し難いようにする遊技制御例が考えられ、また、高確率図柄E(時短100回)および/または高確率図柄F(時短∞)の当選確率を変えない遊技制御例も考えられる。
低確率図柄Cは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、時短無しである。すなわち、低確率で時短有りの図柄は含まれていないが、低確率で時短有りの図柄を含んでも良い。
〔第3の実施の形態における遊技の進行例について〕
次に、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100のようなセットタイプの場合の遊技の進行例について図34を用いて説明する。
図34は、遊技の進行例を説明する図であり、同図の左側から右側に向かって時間が経過していく。同図では、低確率遊技状態で例えば第1始動口121に入球したことを契機に行われる特別図柄抽選で高確率図柄E、高確率図柄Fまたは高確率図柄Gに当選した場合の遊技の進行例を示している。
図34を参照すると、低確率遊技状態における特別図柄抽選で高確率状態の大当たりに当選した場合に、80%の確率で当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりになり、20%の確率で当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりになる。より具体的には、確変1回目では、高確率図柄E(時短100回)または高確率図柄F(時短∞)で大当たりする確率は80%であり、高確率図柄G(時短無)で大当たりする確率は20%である。すなわち、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する高確率図柄G(時短無)の大当たりは、比較的低い確率に設定されており、遊技者にとって有利でない遊技状態に移行する高確率図柄E(時短100回)や高確率図柄F(時短∞)の大当たりは、比較的高い確率に設定されている。
図34を参照すると、確変1回目が高確率時短遊技状態の大当たりである場合、高確率図柄E(時短100回)での当選と、高確率図柄F(時短∞)での当選と、がある。高確率図柄E(時短100回)での当選は50%の確率で発生し、高確率図柄F(時短∞)での当選も50%の確率で発生する。
もし確変1回目が高確率図柄E(時短100回)で当選した場合、大当たり遊技後の特別図柄抽選が100回行われるまでに高確率図柄G(時短無)の大当たりに当選すると、確変2回目では、大当たり遊技後に高確率時短無遊技状態に移行することになり、遊技者は引き戻し感を楽しむことが可能になる。
確変1回目が高確率図柄E(時短100回)で当選した場合、当たり遊技後の特別図柄抽選が100回行われるまでに何らかの大当たり当選を回避すると(STスルー)、高確率時短遊技状態から高確率時短無遊技状態に移行した上で(潜伏状態)、確変2回目に向けた特別図柄抽選が繰り返される。
もし確変1回目が高確率図柄F(時短∞)で当選した場合、大当たり遊技後の特別図柄抽選が実質的に次回の大当たりに当選するまで高確率時短遊技状態が維持される。したがって、高確率図柄E(時短100回)で当選すると、確変2回目が高確率時短遊技状態のままで遊技が行われることになり、また、高確率図柄G(時短無)で当選すると、確変2回目が高確率時短無遊技状態に移行して遊技が行われることになる。
確変2回目での大当たりに当選した場合、高確率図柄E(時短100回)であれば確変3回目は高確率時短遊技状態のままで遊技が行われることになり、高確率図柄G(時短無)であれば確変3回目は高確率時短無遊技状態に移行して遊技が行われることになる。
そして、確変3回目では、次に大当たりに当選すると、すなわち低確率図柄Cに当選すると、確変3回目が終了し、低確率遊技状態に移行する。
もし確変1回目が高確率図柄G(時短無)で当選した場合、確変2回目および確変3回目は、必ず高確率図柄G(時短無)での大当たりになり、高確率時短無遊技状態が維持される。すなわち、確変1回目が高確率図柄G(時短無)のときには、以降の特別図柄抽選で高確率図柄E(時短100回)や高確率図柄F(時短∞)の大当たりにはならない。なお、上述したように、高確率図柄E(時短100回)や高確率図柄F(時短∞)の大当たりになる遊技制御例も考えられる。
このように、第3の実施の形態では、確変1回目から確変3回目までの間(連続確変期間)に、高確率時短無遊技状態での遊技を多く行うことで、遊技者は小当たりによる賞球の数を増やすことができる。上述したように、高確率時短遊技状態で小当たりしても賞球の数を増やすことが困難な構成を採用している。よって、3回の確変が終了するまでの連続確変期間内を如何に良い状態(時短無)に持って行くかを楽しむことが可能になる。
なお、第3の実施の形態は、時短回数を設定することから、回転数で遊技状態を変えるものであるということができる。
なお、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、上述したようにセットタイプであるが、他のタイプとすることも考えられる。例えば、大当たり遊技終了後に高確率時短遊技状態に移行し、特別図柄抽選が100回行われるまで高確率遊技状態が維持されるタイプである(STタイプ)。そして、大当たり遊技終了後に50回まで時短状態であり、残り50回では非時短状態になる。したがって、時短状態での50回が終了するまでに大当たりに当選しないと、高確率時短遊技状態から高確率時短無遊技状態に移行し、小当たりにより賞球数を増やすことが可能になる。
〔変形例〕
ここで、本実施の形態についての変形例を説明する。
図35は、本実施の形態についての変形例を説明する図であり、(a)は盤面構成図であり、(b)は、ゲート124の通過による入賞分の保留数Gと変動時間との関係を説明する表である。なお、図35の(a)は、図28に対応するものであり、共通する事項の説明を省略することがある。
図35の(a)に示すように、大入賞口125の上側には、第2始動口122および電動チューリップ123が配設され、また、大入賞口125の左側にはゲート124が配設されている。すなわち、遊技球の流下に関し、上流側に第2始動口122および電動チューリップ123が位置し、下流側にゲート124が位置し、ゲート124の上流側であって電動チューリップ123の下流側に大入賞口125が位置する。
なお、電動チューリップ123は、右打ちされた遊技球が大入賞口125に向かう際に流下することになる領域111aで回転移動可能であり、また、第2始動口122の正面視左側に位置する中央飾り部の壁部158によって、片開きの電動チューリップ123による第2始動口122への入球制限をより確実にしている。
ここで、図35の(b)を参照すると、普通図柄の未変動分の保留数Gに応じて、普通図柄変動時間(普通図柄表示器223において普通図柄を変動表示させる時間)が設定される場合に用いられるテーブルが図示されている。ここにいう保留数Gは、例えばゲートスイッチ処理(図7)のフローチャートで設定されるものであり、また、普通図柄変動時間は、普通図柄処理(図13)のフローチャートで設定されるものである。
保留数Gが0個から2個までのいずれかのときには普通図柄変動時間は2秒であり、保留数Gが3個のときの普通図柄変動時間は8秒、保留数Gが4個のときの普通図柄変動時間は150秒である。このように、変形例では、普通図柄変動時間は保留数Gに応じて変動する。より具体的には、普通図柄変動時間は、保留数Gが増えるに従って長くなるように、遊技制御される。なお、本実施の形態の場合(図13のS1308、S1309参照)のように、時短の有無で普通図柄変動時間を変更する制御例も考えられ、また、逆に、変更しない制御例も考えられる。
また、変形例では、低確率遊技状態において第2始動口122への入球を契機に行われる特別図柄抽選の変動時間を、特別図柄抽選がはずれの場合には10分とし、大当たりの場合には10秒とする遊技制御を行う。
このように、ゲート124を通過する遊技球の数が、電動チューリップ123の作動や大入賞口125の作動により影響を受けるような盤面構成である。すなわち、右打ちされた遊技球は、電動チューリップ123が開放している場合には電動チューリップ123により第2始動口122へ入球し易くなり、また、電動チューリップ123が開放していない場合に大入賞口125が開放状態であれば、大入賞口125に入球し易くなる。したがって、電動チューリップ123または大入賞口125が作動しているときには、ゲート124を通過する遊技球の数は少なくなる。その一方で、電動チューリップ123が作動しておらず大入賞口125も作動していないときには、ゲート124を通過する遊技球の数は多くなる。
そして、保留数Gの上限値は4である保留数Gが増えるに従って普通図柄変動時間が長くなるように遊技制御する。また、低確率遊技状態での第2始動口122入球による特別図柄抽選の変動時間を、はずれのときには長いものとし、大当たりのときには短いものとする遊技制御を行う。
このため、上述の盤面構成および遊技制御において、電動チューリップ123または大入賞口125が作動していない場合には、ゲート124を通過する遊技球が多くなり、保留数が増え、普通図柄変動時間が長くなることから、電動チューリップ123が開き難くなる。したがって、低確率遊技状態で右打ちしても、第2始動口122に入球させるのが困難であることから、遊技者がそのような遊技を行うことをためらわせる。
さらには、低確率遊技状態で第2始動口122に入球してしまった場合であっても、特別図柄抽選がはずれの確率が高く、かつ、低確率遊技状態での第2始動口122入球による特別図柄抽選の変動時間を10分と長時間に設定することから、図柄変動が終了するのを待ち続けるのを躊躇することが想定される。
このように、変形例によれば、低確率遊技状態で右打ちしても賞球が得られ難いというパチンコ遊技機100を実現することが可能である。
以上、本書にて種々の構造や制御等について説明したが、説明した内容の全部または一部を他の構造や制御等に応用ないし組み合わせることは、本書に言及がない場合であっても可能である。また、種々の変形例についても言及したが、かかる変形例の内容を他の構造や制御等に応用ないし組み合わせることは、本書に言及がない場合であっても可能である。
〔第1ないし第3の実施の形態等における技術的特徴の説明〕
上述したような構成や制御を採用することで、第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態および変形例は、種々の技術的特徴を有する。かかる技術的特徴の各々は、従来とは異なる遊技性を実現することが可能な遊技機を提供するという課題を解決し得る。
◆すなわち、本実施の形態に係る遊技機は、遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた特定の領域(例えばゲート124)を遊技球が通過したことを検知する通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)と、前記遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた始動口(例えば第2始動口122)に遊技球が入球したことを検知する入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)と、前記入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)により遊技球の入球が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)と、前記通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)により遊技球の通過が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)と、前記特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合、入球が不可能な第1の状態(例えば閉状態)と入球が可能な第2の状態(例えば開状態)とを繰り返す特別電動役物(例えば大入賞口125)と、前記補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)の判定結果が前記補助遊技を行うものである場合、始動口(例えば第2始動口122)への入球が困難な状態から入球が容易な状態に移行し、かつ当該入球が容易な状態への移行によって遊技球を前記特別電動役物(例えば大入賞口125)に到達し難くする、普通電動役物(例えば電動チューリップ123)と、を備えることを特徴とするものである。
◆また、本実施の形態に係る遊技機は、遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた特定の領域(例えばゲート124)を遊技球が通過したことを検知する通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)と、前記遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた始動口(例えば第2始動口122)に遊技球が入球したことを検知する入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)と、前記入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)により遊技球の入球が検知されたことを契機として第1の情報(例えば大当たり乱数)および第2の情報(例えば大当たり図柄乱数)を取得する取得手段(例えばCPU201)と、前記取得手段(例えばCPU201)により取得された前記第1の情報(例えば大当たり乱数)で遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)と、前記取得手段(例えばCPU201)により取得された前記第2の情報(例えば大当たり図柄乱数)で特別遊技の種類を判定する種類判定手段(例えばCPU201)と、前記通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)により遊技球の通過が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)と、前記特別遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合、入球が不可能な第1の状態(例えば閉状態)と入球が可能な第2の状態(例えば開状態)とを繰り返す特別電動役物(例えば特別図柄判定部234)と、前記補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)の判定結果が前記補助遊技を行うものである場合、始動口(例えば第2始動口122)への入球が困難な状態から入球が容易な状態に移行し、かつ当該入球が容易な状態への移行によって遊技球を前記特別電動役物(例えば大入賞口125)に到達し難くする、普通電動役物(例えば電動チューリップ123)と、前記普通電動役物(例えば電動チューリップ123)での前記入球が困難な状態と前記入球が容易な状態とに制御する制御手段(例えばCPU201)と、前記種類判定手段(例えばCPU201)の判定に用いられる前記第2の情報(例えば大当たり図柄乱数)を基に、前記制御手段(例えばCPU201)により前記入球が容易な状態に制御され易い時短状態にするか当該時短状態よりも当該入球が容易な状態に制御され難い非時短状態にするかの決定を行う決定手段(例えばCPU201)と、を備えることを特徴とするものである。
◆また、本実施の形態に係る遊技機は、遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた特定の領域(例えばゲート124)を遊技球が通過したことを検知する通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)と、前記遊技領域(例えば遊技領域111)に設けられた始動口(例えば第2始動口122)に遊技球が入球したことを検知する入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)と、前記入球検知スイッチ(例えば第2始動口スイッチ212)により遊技球の入球が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)と、前記通過検知スイッチ(例えばゲートスイッチ214)により遊技球の通過が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)と、前記特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合、入球が不可能な第1の状態(例えば閉状態)と入球が可能な第2の状態(例えば開状態)とを繰り返す特別電動役物(例えば大入賞口125)と、前記補助遊技判定手段(例えば普通図柄判定部232)の判定結果が前記補助遊技を行うものである場合、始動口(例えば第2始動口122)への入球が困難な状態から入球が容易な状態に移行し、かつ当該入球が容易な状態への移行によって遊技球が前記特別電動役物(例えば大入賞口125)に到達し難くする、普通電動役物(例えば電動チューリップ123)と、前記普通電動役物(例えば電動チューリップ123)での前記入球が困難な状態と前記入球が容易な状態とに制御する制御手段(例えばCPU201)と、前記特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合に行われる当該特別遊技が終了した後の当該特別遊技判定手段(例えば特別図柄判定部234)による判定の回数を基に、前記制御手段(例えばCPU201)により前記入球が容易な状態に制御され易い時短状態にするか当該時短状態よりも当該入球が容易な状態に制御され難い非時短状態にするかの決定を行う決定手段(例えばCPU201)と、を備えることを特徴とするものである。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200の主制御処理において、主制御処理の各処理で生成されたコマンドを最後にまとめて演出制御部300へ出力する動作について説明した(図5−3参照)。
また、本実施の形態では、電源復帰時に、遊技制御部200により初期的に実行される基本処理において、設定の初期化を指示するコマンド等を演出制御部300へ出力するために、主制御処理で用いられる出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出して実行することについて説明した(図5−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドを「コード部」と「データ部」とで構成し、各々の先頭ビットに識別用のフラグを設けることについて説明した(図19−1参照)。
また、本実施の形態では、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドの「コード部」の一部を、データ値を記述するために用いる構成について説明した。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータを生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実行する部分と、
前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、
前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、
前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、
前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、
前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させるため、第1データ部である「コード」の所定のビットと、第2データ部である「データ」の所定のビットを、「コード」と「データ」とを識別するためのフラグとして用いた。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2データ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることができることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第2データ部(例えば、「データ」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
◆また、本実施の形態では、実行対象の変動パターンを特定するコマンドを送信する場合のように、大きなサイズのデータを送る必要がある場合にも、遊技制御手段から演出制御手段へ送られるデータ全体のサイズの増大を抑制するため、第1データ部である「コード」の所定のビットをデータ値を記述するために用い、「コード」の一部と第2データ部である「データ」とでデータ値を記述する手法を提案した。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成する所定のビットと、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータが記録され、当該第1データ部(例えば、「コード」)における当該所定のビットを除く残りのビットを用いて、当該所定の種類のデータとは異なる他の種類のデータが記録される構成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード」)と、
aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード」)を構成するbビット(bはa−1よりも小さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ」)を構成するaビットとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる。
上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えることなく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能となるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送されるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
100…パチンコ遊技機(遊技機の一例)
111…遊技領域(遊技領域の一例)
122…第2始動口(始動口の一例)
123…電動チューリップ(普通電動役物の一例)
124…ゲート(特定の領域の一例)
125…大入賞口(特別電動役物の一例)
201…CPU(制御手段の一例、決定手段の一例)
212…第2始動口スイッチ(入球検知スイッチの一例)
214…ゲートスイッチ(通過検知スイッチの一例)
232…普通図柄判定部(補助遊技判定手段の一例)
234…特別図柄判定部(特別遊技判定手段の一例)
このような遊技機は、遊技を制御する遊技制御部(メイン制御手段)と、遊技に伴って行われる演出を制御する演出制御部(サブ制御手段)とを備える。そして、遊技制御部から演出制御部へ遊技に関する情報を含むコマンドが送られ、演出制御部は、遊技制御部から受け取ったコマンドに基づいて演出を行う(例えば、特許文献1、2参照)
特開2014−46082号公報 特開2014−64711号公報
発明は、出力処理全体を簡易に実行することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、遊技に伴って演出を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機100)であって、遊技制御に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により前記主制御処理の1サイクルにおいて生成した全ての前記データを記憶する記憶手段(例えば、RAM203)と、前記記憶手段(例えば、RAM203)に格納された前記データを、予め定められた順序で、前記主制御処理の1サイクルにおいて出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付けて、演出に関する処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、始動口(例えば、第2始動口122)の入球に影響を及ぼす開閉部材(例えば、電動チューリップ123)が開放するか否かの判定を報知する際の変動時間が所定の場合である通常状態と当該所定の場合よりも短い変動時間である時短状態とを有するように制御し、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記通常状態から前記時短状態に移行した場合に所定の報知を行うことが可能であることを特徴とするものである。
ここで、前記開閉部材(例えば、電動チューリップ123)は、作動することで遊技者にとって有利な特別遊技を行う大入賞口(例えば、大入賞口125)に対して上方向に配置されていることを特徴とすることができる。また、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、始動条件の成立に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定を行い、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)は、前記遊技制御手段(例えば、演出制御部300)による判定結果の報知を所定の変動時間で行い、前記特別遊技を行わないという判定結果を報知する場合の前記所定の変動時間に、当該特別遊技を行うという判定結果を報知する場合よりも長い変動時間が含まれることを特徴とすることができる。
本発明によれば、出力処理全体を簡易に実行することが可能になる。
100…パチンコ遊技機(遊技機の一例)
122…第2始動口(始動口の一例)
123…電動チューリップ(開閉部材の一例)
125…大入賞口(大入賞口の一例)
200…遊技制御部(遊技制御手段の一例)
203…RAM(記憶手段の一例)
240…出力制御部(出力手段の一例)
300…演出制御部(演出制御手段の一例)

Claims (1)

  1. 遊技領域に設けられた特定の領域を遊技球が通過したことを検知する通過検知スイッチと、
    前記遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを検知する入球検知スイッチと、
    前記入球検知スイッチにより遊技球の入球が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、
    前記通過検知スイッチにより遊技球の通過が検知されたことを契機として、遊技者にとって有利な補助遊技を行うか否かを判定する補助遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合、入球が不可能な第1の状態と入球が可能な第2の状態とを繰り返す特別電動役物と、
    前記補助遊技判定手段の判定結果が前記補助遊技を行うものである場合、始動口への入球が困難な状態から入球が容易な状態に移行し、かつ当該入球が容易な状態への移行によって遊技球が前記特別電動役物に到達し難くする、普通電動役物と、
    前記普通電動役物での前記入球が困難な状態と前記入球が容易な状態とに制御する制御手段と、
    前記特別遊技判定手段の判定結果が前記特別遊技を行うものである場合に行われる当該特別遊技が終了した後の当該特別遊技判定手段による判定の回数を基に、前記制御手段により前記入球が容易な状態に制御され易い時短状態にするか当該時短状態よりも当該入球が容易な状態に制御され難い非時短状態にするかの決定を行う決定手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
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