JP2016214759A - 処置具 - Google Patents
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Abstract
【課題】被覆材が水分の吸収で膨張することなく、被覆材を体内の患部に投与できる処置具を提供する。
【解決手段】
本発明の処置具1によれば、ワイヤー3を筒体2の先端側へ移動させる操作で、フランジ5を筒体2の先端の開口2aから出すことで、被覆材Hを、筒体2の開口2aから、筒体2の内部におけるフランジ4,5の間の空間に投入可能である。さらに、ワイヤー3を筒体2の基端側へ移動させる操作で、フランジ4,5を筒体2の内部に配置することで、被覆材Hをフランジ4,5により密閉した状態で筒体2の内部に保持可能である。さらにワイヤー3を筒体2の先端側へ移動させる操作で、フランジ4,5の間の範囲を筒体2の開口2aから出すことで、フランジ4,5の間に投入された被覆材Hを、筒体2の外側に放出可能である。
【選択図】図2
【解決手段】
本発明の処置具1によれば、ワイヤー3を筒体2の先端側へ移動させる操作で、フランジ5を筒体2の先端の開口2aから出すことで、被覆材Hを、筒体2の開口2aから、筒体2の内部におけるフランジ4,5の間の空間に投入可能である。さらに、ワイヤー3を筒体2の基端側へ移動させる操作で、フランジ4,5を筒体2の内部に配置することで、被覆材Hをフランジ4,5により密閉した状態で筒体2の内部に保持可能である。さらにワイヤー3を筒体2の先端側へ移動させる操作で、フランジ4,5の間の範囲を筒体2の開口2aから出すことで、フランジ4,5の間に投入された被覆材Hを、筒体2の外側に放出可能である。
【選択図】図2
Description
本発明は、粒状、粉末状、フレーク状、或いはシート状の被覆材を、体内の患部に投与するための処置具に関する。
従来、内視鏡検査によって、食道、胃、十二指腸等の体内における粘膜部分に腫瘍等の病変部が発見されると、内視鏡下で病変粘膜を筋層から剥離する処置が施される。この処置を施すと、処置から数日後に遅発性の出血や穿孔が発生する場合がある。そこで、出血や穿孔を予防する処置として、ポリグリコール酸の縫合補強フェルトからなるシート状の被覆材を患部に貼り付けることが行なわれている。この種のシート状の被覆材として、例えば、グンゼ社製のネオベール(登録商標)がある。そして、当該シート状の被覆材を患部に貼り付けるために、例えば特許文献1に開示されるような、他用途向けの内視鏡用処置具が使用されている。
特許文献1の内視鏡用処置具は、内視鏡の鉗子ポートに挿入されるものであって、シース内に挿通されたワイヤーを進退させることで、シースの先端に配置された一対の鉗子カップが嘴状に開閉するものである。この処置具を用いて、患部に被覆材を貼り付ける場合には、以下の作業が行われる。
まず、ワイヤーの進退操作を行なうことで、一対の鉗子カップを開いた状態とする。そして、シート状の被覆材を一対の鉗子カップの間に差し込みながら、ワイヤーの進退操作を行なうことで一対の鉗子カップを閉じた状態にする。これにより、一対の鉗子カップの間に被覆材の端部が挟み込まれて、被覆材が鉗子カップに保持された状態になる。ついで、鉗子カップが患部近傍に到達するまで、処置具を内視鏡の鉗子ポートに挿通して体内に挿入する。そして、鉗子カップが患部近傍に到達した後に、内視鏡先端部の操作や鉗子ポートへの挿通動作による処置具の前後動作により、鉗子カップで保持していない部分の被覆材が広げられ、患部に置かれる。ついで、ワイヤーの進退操作で鉗子カップを開いた状態にする。これにより、鉗子カップによる被覆材の挟み込みが解除されて、被覆材が鉗子カップから離れる。さらに、鉗子カップの表面で被覆材を患部に押し付けながら、被覆材を患部に貼り付ける。
ところで近年では、上述したシート状の被覆材の他に、ペクチンやゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のハイドロコロイド粒子を成分とした、粉末より粒子の径が大きいフレーク状の被覆材が、出血や穿孔の予防用に開発されている。このようなフレーク状の被覆材は、上述した一対の鉗子カップの挟み込みで保持可能なものではない。このため、特許文献1の内視鏡用処置具では、フレーク状の被覆材を患部まで運ぶことができない。
また、上述したシート状の被覆材やフレーク状の被覆材は、水分を吸収して膨張しやすい性質を有する。これらの被覆材を患部に円滑且つ確実に投与するためには、これらの被覆材を、水分の吸収で膨張させることなく、患部に到達させる必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、被覆材が水分の吸収で膨張することなく、被覆材を体内の患部に投与できる処置具を提供することである。
本発明に係る処置具は、被覆材を体内の患部に投与するために使用される処置具であって、先端及び基端に開口を有する筒体と、前記筒体の内部に進退自在に挿入されるワイヤー或いは棒材と、前記ワイヤー或いは前記棒材に間隔をあけて取り付けられる2つのフランジとを備え、前記ワイヤー或いは前記棒材を前記筒体に対して相対的に移動させることで、前記2つのフランジのうち、一方が前記筒体の先端或いは基端の開口から出て、他方が前記筒体の内部に位置する第1の状態にすることや、前記2つのフランジが前記筒体の内部に位置する第2の状態にすることや、前記2つのフランジの間の範囲が前記筒体の先端の開口から出る第3の状態にすることが可能とされ、前記第1の状態にされることで、前記被覆材を、前記筒体の先端或いは基端の開口から、前記筒体の内部における前記2つのフランジの間の空間に投入可能であり、前記第2の状態にされることで、前記2つのフランジの間に投入された被覆材を、前記2つのフランジにより密閉した状態で、前記筒体の内部に保持可能であり、前記第3の状態にされることで、前記2つのフランジの間に投入された被覆材を、前記筒体の外側に放出可能である。
好ましくは、前記筒体の先端の開口は、一部の範囲が、前記筒体の径方向に開口する切り欠けにより構成され、前記第3の状態にされることで、前記2つのフランジの間に投入された被覆材を、前記切り欠けから前記筒体の径方向に放出可能である。
本発明に係る処置具によれば、被覆材を、2つのフランジにより密閉した状態で、筒体の内部に保持することができる。そして、このように被覆材を密閉した状態で、筒体を体内の患部近傍に到達させることで、被覆材に体液等の水分を吸収させることなく、被覆材を患部の近傍まで運ぶことができる。そして上記のように筒体が患部近傍に到達した状態で、筒体内に保持された被覆材を筒体の外側に放出できるので、被覆材を患部に投与できる。以上のことから、被覆材を、水分の吸収で膨張させることなく、患部に投与できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係る処置具1を示す斜視図である。
本実施形態に係る処置具1は、粒状、粉末状(パウダー状)、フレーク状、或いはシート状の被覆材を、体内の患部に投与するために使用される。例えば、フレーク状の被覆材は、ペクチンやゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のハイドロコロイド粒子を成分とした、粉末より粒子の径が大きいものであって、高い吸水性を有する。また例えば、シート状の被覆材は、グンゼ社製のポリグリコール酸の縫合補強フェルト(ネオベール(登録商標))である。この縫合補強フェルトも高い吸水性を有する。
図1に示すように、処置具1は、筒体2と、ワイヤー3と、第1フランジ4と、第2フランジ5とを備える。ワイヤー3、第1フランジ4、及び第2フランジ5は、いずれも、ステンレス等の金属から形成される。筒体2は、プラスチック又は金属から形成される。
筒体2は、先端に開口2aを有し、基端に開口2bを有する。ワイヤー3は、筒体2の内部に進退自在に挿入される。ワイヤー3の基端側の範囲3aは、筒体2の内部や内視鏡から延び出される。ワイヤー3の基端(図示せず)には、図示しない操作部が連結される。ユーザは、この操作部を操作することで、ワイヤー3を進退させることができる。
第1フランジ4と第2フランジ5とは、ワイヤー3に間隔をあけて取り付けられる。第1フランジ4や第2フランジ5は、筒体2の内部を摺動可能な形状を呈する。以下、第1フランジ4と第2フランジ5をフランジ4,5と適宜略す。
フランジ4,5は、例えば、ワイヤー3と一体に成形される。或いは、フランジ4,5に形成された貫通孔にワイヤー3を挿通し、接着剤等によりフランジ4,5をワイヤー3に固定することで、フランジ4,5をワイヤー3に取り付けてもよい。或いは、ワイヤー3の外周面に雄螺子を形成し、上述したフランジ4,5の貫通孔の内周面に雌螺子を形成して、これら雄螺子と雌螺子とを螺合させることで、フランジ4,5をワイヤー3にスライド自在に取り付けてもよい。
処置具1は、ワイヤー3を筒体2に対して相対的に移動させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置したり、フランジ4,5を筒体2の開口2a或いは開口2bから出すことができる。上記の「ワイヤー3を筒体2に対して相対的に移動させること」は、ワイヤー3を筒体2の軸方向に進退させること、或いは、筒体2をワイヤー3の軸方向に進退させることにより、ワイヤー3と筒体2との相対的な位置関係を変えることを意味する。そしてフランジ4,5が筒体2の内部に配置された状態では、フランジ4,5の外周が筒体2の内面に摺接することで、フランジ4,5の間の空間が密閉される。
図2は、処置具1にフレーク状の被覆材Hを投入する作業を示し、図3は、処置具1を用いてフレーク状の被覆材Hを体内の患部Kに投与する作業を示す。以下、図2及び図3を参照して、フレーク状の被覆材Hを患部Kに投与するために、処置具1に対して行なわれる作業を説明する。
まず、フレーク状の被覆材Hを処置具1に投入するための作業が行われる。この際には、図2(a)に示すように、筒体2を上下方向に立てて、筒体2の先端の開口2aを上側に位置させる。そして、筒体2の先端側(上側)にワイヤー3を移動させることで、第1フランジ4を筒体2の開口2aから出し、第2フランジ5を筒体2の内部に位置させる(図2(a))。
そして図2(b),図2(c)に示すように、筒体2の開口2aから、筒体2の内部におけるフランジ4,5の間の空間に被覆材Hを投入する。つまり、第2フランジ5を底とする筒体2の内部の空間に、被覆材Hを投入する。
被覆材Hの投入は、例えば、ワイヤー3を筒体2の基端側(下側)へ徐々に移動させることで、フランジ4,5の位置を下方にずらしながら行なわれる(図2(b)→図2(c))。このようにすることで、フランジ4,5の間の略全範囲に、被覆材Hを満たすことができる。つまり、ワイヤー3を筒体2の基端側(下側)へ徐々に移動させると、第1フランジ4が筒体2の先端に近づいていくが、第1フランジ4と筒体2の先端との間に隙間がある間では、この隙間からフランジ4,5の間に被覆材Hを投入できる。そして、この被覆材Hの投入を、第1フランジ4が筒体2の先端の間近に接近するまで続けることで、フランジ4,5の間の略全範囲に、被覆材Hを満たすことができる。
そして、上記の作業でフランジ4,5の間に被覆材Hを投入した後では、図2(d)に示すように、筒体2の基端側(下側)へワイヤー3を移動させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置する。これにより、フランジ4,5の間に投入された被覆材Hが、フランジ4,5により密閉された状態で、筒体2の内部に保持される。
ついで、筒体2を体内に挿入して、筒体2の開口2aを患部Kの近傍に到達させる(図3(a))。この際には、ワイヤー3の操作部は体外に位置しており、ユーザは、操作部を操作することで、ワイヤー3を進退させることができる。また筒体2が体内に挿入されることで、体液等の水分が開口2aから筒体2の内部に進入するが、フランジ4,5で被覆材Hが密閉されているため、被覆材Hが水分を吸収することが防止される。
ついで、図3(b)に示すように、ワイヤー3を筒体2の先端側へ前進させることで、フランジ4,5の間の範囲を、筒体2の開口2aから出す。これにより、フランジ4,5の間に投入された被覆材Hが、筒体2の外側に放出されて、患部Kに投与される。
患部Kへの被覆材Hの投与が完了した後では、図3(c)に示すように、ワイヤー3を筒体2の基端側へ後退させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置する。この後、処置具1を体外に引き出すことで、全ての作業が完了する。
図4は、処置具1に、シート状の被覆材Sを投入する作業を示す。図5は、処置具1を用いて、シート状の被覆材Sを患部に投与する作業を示す。以下、図4及び図5を参照して、シート状の被覆材Sを患部Kに投与するために、処置具1に対して行われる作業を説明する。
まず、シート状の被覆材Sを処置具1に投入するための作業が行われる。この際には、
図4(a)に示すように、筒体2を上下方向に立てて、筒体2の先端の開口2aを上側に位置させる。そして、ワイヤー3を筒体2の先端側(上側)へ移動させることで、第1フランジ4を筒体2の開口2aから出し、第2フランジ5を筒体2の内部に位置させる(図4(a))。
図4(a)に示すように、筒体2を上下方向に立てて、筒体2の先端の開口2aを上側に位置させる。そして、ワイヤー3を筒体2の先端側(上側)へ移動させることで、第1フランジ4を筒体2の開口2aから出し、第2フランジ5を筒体2の内部に位置させる(図4(a))。
ついで、図4(b)に示すように、筒体2の先端の開口2aから、筒体2の内部におけるフランジ4,5の間の空間にシート状の被覆材Sを投入する。つまり、第2フランジ5を底とする筒体2の内部の空間に、被覆材Sを投入する。
ついで、図4(c)に示すように、ワイヤー3を筒体2の基端側(下側)へ移動させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置する。これにより、フランジ4,5の間に投入された被覆材Sが、フランジ4,5により密閉された状態で、筒体2の内部に保持される。
ついで、図3(a)〜図3(c)と同様の作業(図5(a)〜図5(c))が行なわれる。すなわち、内視鏡(図示せず)を体内に挿入する作業を行うことで、筒体2を体内に挿入して、筒体2の開口2aを患部Kの近傍に到達させる(図5(a))。
ついで、図5(b)に示すように、ワイヤー3を筒体2の先端側へ前進させることで、フランジ4,5の間の範囲を、筒体2の開口2aから出す。これにより、フランジ4,5の間に投入された被覆材Sが、筒体2の外側に放出されて、患部Kに投与される。
ついで、図5(c)に示すように、ワイヤー3を筒体2の基端側へ後退させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置する。この後、処置具1を体外に引き出すことで、全ての作業が完了する。
なお図2〜図5では、フランジ4,5を筒体2から出し入れするために、ワイヤー3を進退させる例を示したが、筒体2を進退させることで、フランジ4,5を筒体2から出し入れしてもよい。つまり、図2(a)、図3(b)、図4(a)、図5(b)に対応するステップでは、筒体2をワイヤー2の基端側に引いて後退させることで、フランジ4や、フランジ4,5の間の範囲を、筒体2の開口2aから出すようにしてもよい。また、図2(b)、図2(c)、図2(d)、図3(c)、図4(b)、図4(c)、図5(c)に対応するステップでは、筒体2をワイヤー2の先端側に押して前進させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置してもよい。
また図2や図4では、筒体2の先端の開口2aから被覆材H,Sを投入する例を示したが、筒体2の基端の開口2bから被覆材H,Sを投入してもよい。図6は、筒体2の開口2bからフレーク状の被覆材Hを投入する作業を示している。図6の例では、まず、筒体2の基端の開口2bが上側に位置するよう、筒体2を上下方向に立てる。そして、ワイヤー3を上側(筒体2の基端側)へ移動させることで、第2フランジ5が筒体2の開口2bから出て、第1フランジ4が筒体2の内部に位置した状態とする。ついで、被覆材Hを、筒体2の開口2bから、筒体2の内部におけるフランジ4,5の間の空間に投入する。つまり、第1フランジ4を底とする筒体2の内部の空間に被覆材Hを投入する。ついで、ワイヤー3を下側(筒体2の先端側)へ移動させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置する。これにより、フランジ4,5の間に投入された被覆材Hが、フランジ4,5により密閉された状態で、筒体2の内部に保持される。シート状の被覆材Sについても、上記と同様の作業により、筒体2の基端の開口2bから投入できる。なお図6(a)に対応するステップでは、筒体2を下側(ワイヤー2の先端側)に移動させることで、フランジ4を筒体2の開口2bから出してもよい。また、図6(b)、図6(c)、図6(d)に対応するステップでは、筒体2を上側(ワイヤー2の基端側)に移動させることで、フランジ4,5を筒体2の内部に配置してもよい。
本実施形態の処置具1では、ワイヤー3を筒体2に対して相対的に移動させることで、以下の(A),(B),(C)の状態にすることができる。
(A)2つのフランジ4,5のうち、一方が筒体2の先端の開口2aから出て、他方が筒体2の内部に位置する状態(図2(a)〜図2(c),図4(a)〜図4(b),図6(a)〜図6(c))。
(B)フランジ4,5が筒体2の内部に位置する状態(図2(d),図4(c),図6(d))。
(C)フランジ4,5の間の範囲が筒体2の先端の開口2aから出た状態(図3(b),図5(b))。
(A)2つのフランジ4,5のうち、一方が筒体2の先端の開口2aから出て、他方が筒体2の内部に位置する状態(図2(a)〜図2(c),図4(a)〜図4(b),図6(a)〜図6(c))。
(B)フランジ4,5が筒体2の内部に位置する状態(図2(d),図4(c),図6(d))。
(C)フランジ4,5の間の範囲が筒体2の先端の開口2aから出た状態(図3(b),図5(b))。
そして、処置具1は、上記(A)の状態にされることで、筒体2の開口2a或いは開口2bから、筒体2の内部におけるフランジ4,5の間の空間に、被覆材H,Sを投入することができる(図2(b)〜図2(c),図4(b),図6(b)〜図6(c))。
そしてこの後、上記(B)の状態にされることで、フランジ4,5の間に投入された被覆材H,Sを、フランジ4,5により密閉した状態で、筒体2の内部に保持することができる(図2(d),図4(c),図6(d))。そして、このように被覆材H,Sを密閉した状態で、筒体2を体内の患部Kの近傍に到達させることで(図3(a),図5(a))、被覆材H,Sに体液等の水分を吸収させることなく、被覆材H,Sを患部Kの近傍まで運ぶことができる。
そして、上記の(C)の状態にされることで、フランジ4,5の間に投入された被覆材H,Sを、筒体2の外側に放出させて、患部Kに投与できる。以上のことから、被覆材H,Sを、水分の吸収で膨張させることなく、患部Kに投与できる。
また、本実施形態の処置具1によれば、フランジ4,5の間に投入可能な被覆材Hの量や被覆材Sの長さは、フランジ4,5の間隔に応じて定まる。したがって、患部Kの大きさ等に応じてフランジ4,5の間隔を設定することで、フランジ4,5の間に投入可能な被覆材H,Sの量や長さを、患部Kの全体を被覆可能な量や長さにすることができる。また、フランジ4,5をワイヤー3にスライド自在に取り付ける場合には、フランジ4,5の間隔を変更できるので、フランジ4,5の間に投入可能な被覆材H,Sの量や長さを変更できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々改変することができる。
例えば図1〜図6では、第1フランジ4をワイヤー3の先端に取り付け、第2フランジ5をワイヤー3の途中位置に取り付ける例を示しているが、第1フランジ4をワイヤー3の途中位置に取り付け、この第1フランジ4から間隔をあけたワイヤー3の途中位置に第2フランジ5を取り付けてもよい。
また図1〜図6では、フランジ4,5の外形寸法が筒体2の内径寸法に一致する例を示しているが、フランジ4,5の進退を円滑にするために、フランジ4,5と筒体2との間に若干の隙間をあけてもよい。つまり、フランジ4,5と筒体2との間に隙間があいていたとしても、この隙間が狭い場合には、フランジ4,5の間に侵入する体液の量や、フランジ4,5の間から漏れる被覆材H,Sの量を、少なく抑えることができる。したがって、本発明は、フランジ4,5と筒体2との間に若干の隙間をあけることを排除するものではない。
また、細くフレキシブルなワイヤー3を使用することの代わりに、太くて硬い棒材を筒体2の内部に進退自在に挿入してもよい。この場合、棒材が湾曲しないことで、棒材の進退動により、確実にフランジ4,5を筒体2から出し入れできる。
また、本発明の処置具は、図7に示すように変形されてもよい。図7に示す変形例の処置具10は、筒体2の開口2aの一部が、筒体2の径方向に開口する切り欠け6によって構成されたものである。切り欠け6は、フランジ4,5の間に投入された被覆材H,Sを、筒体2の径方向に放出させるために形成される。
図8は、図3の対応図であり、処置具10を用いて、フレーク状の被覆材Hを患部Kに投与する手順を示している。処置具10を用いる場合には、図8(a)に示すように、筒体2の開口2aを患部Kの近傍に到達させた際に、切り欠け6を患部Kに向けて開口するよう、筒体2の向きを調整する。そして図8(b)に示すように、筒体2の先端側へワイヤー3を移動させる操作で、フランジ4,5の間の範囲を筒体2の開口2aから出して、フランジ4,5の間に投入されていた被覆材Hを、筒体2の外側に放出させる。この際には、切り欠け6が患部Kに向けて開口していることで、被覆材Hは患部Kに投与される。本変形例の処置具10によれば、上述のように切り欠け6を患部Kに向けて開口させた状態で、被覆材Hを放出する操作を行うことで、被覆材Hを確実に患部Kに投与できる。なお、シート状の被覆材Sを患部Kに投与する場合も上記と同様の手順が行われる。
1,10 処置具
2 筒体
2a 筒体の先端の開口
2b 筒体の基端の開口
3 ワイヤー
4,5 フランジ
6 切り欠け
H フレーク状の被覆材
K 患部
S シート状の被覆材
2 筒体
2a 筒体の先端の開口
2b 筒体の基端の開口
3 ワイヤー
4,5 フランジ
6 切り欠け
H フレーク状の被覆材
K 患部
S シート状の被覆材
Claims (2)
- 被覆材を体内の患部に投与するために使用される処置具であって、
先端及び基端に開口を有する筒体と、
前記筒体の内部に進退自在に挿入されるワイヤー或いは棒材と、
前記ワイヤー或いは前記棒材に間隔をあけて取り付けられる2つのフランジとを備え、
前記ワイヤー或いは前記棒材を前記筒体に対して相対的に移動させることで、前記2つのフランジのうち、一方が前記筒体の先端或いは基端の開口から出て、他方が前記筒体の内部に位置する第1の状態にすることや、前記2つのフランジが前記筒体の内部に位置する第2の状態にすることや、前記2つのフランジの間の範囲が前記筒体の先端の開口から出る第3の状態にすることが可能とされ、
前記第1の状態にされることで、前記被覆材を、前記筒体の先端或いは基端の開口から、前記筒体の内部における前記2つのフランジの間の空間に投入可能であり、
前記第2の状態にされることで、前記2つのフランジの間に投入された被覆材を、前記2つのフランジにより密閉した状態で、前記筒体の内部に保持可能であり、
前記第3の状態にされることで、前記2つのフランジの間に投入された被覆材を、前記筒体の外側に放出可能である処置具。 - 前記筒体の先端の開口は、一部の範囲が、前記筒体の径方向に開口する切り欠けにより構成され、
前記第3の状態にされることで、前記2つのフランジの間に投入された被覆材を、前記切り欠けから前記筒体の径方向に放出可能である請求項1に記載の処置具。
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