JP2016212539A - 情報処理装置、欠陥箇所判定プログラム、および欠陥箇所判定方法 - Google Patents

情報処理装置、欠陥箇所判定プログラム、および欠陥箇所判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を短時間で精度よく判定する。【解決手段】集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出し、抽出した欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域としてレイアウトパターンから切り出し、切り出した欠陥箇所判定領域と記憶部に記憶され欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報とに基づいて、欠陥箇所判定領域における欠陥箇所の有無を判定する。【選択図】図4

Description

本件は、情報処理装置、欠陥箇所判定プログラム、および欠陥箇所判定方法に関する。
近年、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路の高集積化に伴い、リソグラフィ工程において、レイアウトパターンをウエハ上で寸法通りに露光できない箇所が生じる場合がある。図11(A)に示すオリジナルパターンをウエハ上に転写した場合、図11(B)に示すように、光近接効果(Optical Proximity Effect)により、オリジナルパターンを忠実にウエハ上に転写することができない。場合によっては、配線のパターンが細くなって断線したり、逆に配線のパターンが太くなってショートしたり、といった製造不良が生じる。このような製造不良の発生する可能性の高い箇所のことを、以下「欠陥箇所」もしくは「ホットスポット」と呼ぶ。
ホットスポットの発生を回避しオリジナルパターンを忠実にウエハ上に転写すべく、一般に、オリジナルパターンに対し、予め、光近接効果による劣化を見込んだ補正、いわゆるOPC(Optical Proximity Correction)を施すことが行なわれている。図12(A)は、図11(A)に示すオリジナルパターンに対しOPCを施した例を示している。図12(A)に示すオリジナルパターンをウエハ上に転写すると、ウエハ上では図12(B)に示すようなパターンが形成される。
ここで、ホットスポットの発生に影響を与える領域は、露光装置によって照射される光の強度が所定値以上の領域であると考えられる。例えば、図13(A)に示すように露光強度が所定値以上の領域の長さ(径)をLとすると、図13(B)に示すように、一辺がLの正方形領域が、ホットスポットxの発生に影響を与える領域となる。当該領域内でホットスポットxが発生するか否かは、当該領域内のレイアウトパターンの形状に依存する。
このとき、当該領域内のレイアウトパターンの形状によっては、例えば図14に示すように、OPCを施してもホットスポットの発生を回避することができない場合がある。図14に示す例では、2つのパターンp1,p2のそれぞれに対してOPCを施すことにより、外形線p1′,p2′をもつ2つの補正パターンが形成され、これらの補正パターンの間にホットスポットxが発生している。
このため、OPCを施す前にホットスポット(欠陥箇所,危険箇所)を予測し、設計段階でホットスポットの発生を回避することが望まれる。配線後のレイアウトパターンからホットスポットを予測する手法としては以下のような手法[1]〜[4]が挙げられる。
LSIチップ等のレイアウトパターンは一辺が数mm程度の矩形領域を有している。手法[1]では、当該矩形領域を、一辺が数μm程度の複数の小領域(小矩形領域)に分割し、分割した小領域毎にホットスポットの有無を判定する。小領域毎のホットスポット判定に際しては、例えばパターンマッチングや機械学習が用いられる。その際、配線密度の低い小領域やパターン数の少ない小領域など、明らかにホットスポットの無い小領域を判定対象から除外した上で、パターンマッチングや機械学習によるエラー識別などを用いて、小領域毎のホットスポット判定が行なわれる。上述のように矩形領域を小領域に分割する場合、ホットスポット判定の精度は、小領域の境界位置(分割位置)に依存する。例えば、小領域の中央付近に位置するホットスポットは認識判定することができても、小領域の境界上や境界付近に位置するホットスポットは認識判定できない場合がある。このため、小領域の境界をシフトさせ異なる境界位置で分割した小領域を複数組生成し、生成した小領域の組毎にホットスポット判定を行なうことが考えられる。
手法[2]では、各パターンの頂点にマークを配置し、配置したマークをほぼ中心としてOPCの影響が強く及ぶパターンについて、危険箇所であるか否かの判定を行なう(特許文献1)。その際、上述した手法[1]と同様、レイアウトパターンに対して設定されるグリッド(格子)をシフトさせ、複数種類のグリッド(グループ分け)を生成し、生成したグリッド毎に上記判定を行なうことで、危険箇所の抽出もれを抑止することが可能である。
手法[3]では、レイアウトパターンを格子状のメッシュに分割し、各メッシュ内のパターンがリソグラフィエラーになるか否かの判定を行なう(特許文献2)。この手法[3]でも、メッシュ位置によっては危険箇所を見逃す可能性があるため、上述した手法[1]と同様、複数の異なる位置のメッシュを用意し、用意したメッシュ毎に上記判定を行なうことが考えられる。
手法[4]では、ウインドウ内をスキャンして領域を切り出し、切り出した領域内のパターンとデータベース上のエラーパターンとのパターンマッチングを行なうことにより、ホットスポットの有無を判定する(特許文献3)。この手法[4]でも、ウインドウの境界位置(格子位置)によるホットスポットの見逃しを防ぐために、ウインドウ境界をずらす手段が開示されている。
特開2006−126745号公報 特開2007−292983号公報 米国特許出願公開第2009/0271749号明細書
上述したように、手法[1]〜[4]では、基本的に、レイアウトパターンを格子状の小領域に分割するかレイアウトパターンからウインドウを切り出す処理を行なってから、分割した小領域毎またはウインドウ毎にホットスポット判定処理を行なうという、二段階の処理が行なわれる。
前段の処理では、格子分割もしくはウインドウ切出しを基本としているが、特許文献1〜3等には詳細な分割手法やウィンドウ切出し手法については開示されていない。また、格子分割やウィンドウ切出しを行なう場合、ホットスポットの判定精度を向上させホットスポットの見逃しを回避するためには、格子分割の位置やウィンドウの位置をずらしながらホットスポット判定を行なうことになる。このため、後段の処理でのホットスポット判定の対象になる小領域またはウィンドウの数が増大し、ホットスポット判定に要する処理時間が増大する。
1つの側面では、本件明細書に開示の発明は、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を短時間で精度よく判定することを目的とする。
本件の情報処理装置は、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を判定する処理部と、前記欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報を記憶する記憶部と、を有する。前記処理部は、以下の処理(1)〜(3)を行なう。
(1)前記集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、前記レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出する処理。
(2)抽出した前記欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域として前記レイアウトパターンから切り出す処理。
(3)切り出した欠陥箇所判定領域と前記記憶部に記憶された前記判定情報とに基づいて、前記欠陥箇所判定領域における前記欠陥箇所の有無を判定する処理。
一実施形態によれば、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を短時間で精度よく判定することができる。
本発明の一実施形態としての欠陥箇所判定機能を有する情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態としての欠陥箇所判定機能を実現する情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態の欠陥箇所判定動作における処理の流れおよびデータの流れを説明する図である。 本実施形態の欠陥箇所判定動作を説明するフローチャートである。 外部から入力されるレイアウトパターンの図形データの例を示す図である。 本実施形態において生成される頂点リストの例を示す図である。 本実施形態の属性/重み対応表の例を示す図である。 本実施形態におけるクラスタリング処理を説明するフローチャートである。 (A)は本実施形態で生成される初期クラスタの例を示す図、(B)は(A)に示す初期クラスタに対し本実施形態のクラスタリング処理を実行して得られるクラスタの例を示す図である。 (A)は一般的手法によって切り出されるホットスポット判定対象のウインドウの例を示す図、(B)は本実施形態の手法によって切り出されるホットスポット判定対象のウインドウの例を示す図である。 (A)および(B)はホットスポットを説明する図である。 (A)および(B)はOPCを説明する図である。 (A)および(B)はホットスポットの発生に影響を与える領域を説明する図である。 OPCによってホットスポットの発生を回避できないレイアウトパターンの例を示す図である。
以下に、図面を参照し、本願の開示する情報処理装置、欠陥箇所判定プログラム、および欠陥箇所判定方法の実施形態について、詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の機能を含むことができる。そして、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔1〕欠陥箇所判定機能を実現する本実施形態の情報処理装置のハードウェア構成
まず、図2を参照しながら、本実施形態の欠陥箇所判定機能を実現する情報処理装置(コンピュータ)10のハードウェア構成について説明する。図2は、当該ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
コンピュータ10は、例えば、プロセッサ11,RAM(Random Access Memory)12,HDD(Hard Disk Drive)13,グラフィック処理装置14,入力インタフェース15,光学ドライブ装置16,機器接続インタフェース17およびネットワークインタフェース18を構成要素として有する。これらの構成要素11〜18は、バス19を介して相互に通信可能に構成される。
プロセッサ(処理部)11は、コンピュータ10全体を制御する。プロセッサ11は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor),ASIC(Application Specific Integrated Circuit),PLD(Programmable Logic Device),FPGA(Field Programmable Gate Array)のいずれか一つであってもよい。また、プロセッサ11は、CPU,MPU,DSP,ASIC,PLD,FPGAのうちの2種類以上の要素の組み合わせであってもよい。
RAM(記憶部)12は、コンピュータ10の主記憶装置として使用される。RAM12には、プロセッサ11に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM12には、プロセッサ11による処理に必要な各種データが格納される。アプリケーションプログラムには、コンピュータ10によって本実施形態の欠陥箇所判定機能を実現するためにプロセッサ11によって実行される欠陥箇所判定プログラム(図1の符号31参照)が含まれてもよい。
HDD(記憶部)13は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込み及び読み出しを行なう。HDD13は、コンピュータ10の補助記憶装置として使用される。HDD13には、OSプログラム,アプリケーションプログラム、及び各種データが格納される。なお、補助記憶装置としては、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置(SSD:Solid State Drive)を使用することもできる。
グラフィック処理装置14には、モニタ14aが接続されている。グラフィック処理装置14は、プロセッサ11からの命令に従って、画像をモニタ14aの画面に表示させる。モニタ14aとしては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や液晶表示装置等が挙げられる。
入力インタフェース15には、キーボード15aおよびマウス15bが接続されている。入力インタフェース15は、キーボード15aやマウス15bから送られてくる信号をプロセッサ11に送信する。なお、マウス15bは、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル,タブレット,タッチパッド,トラックボール等が挙げられる。
光学ドライブ装置16は、レーザ光等を利用して、光ディスク16aに記録されたデータの読み取りを行なう。光ディスク16aは、光の反射によって読み取り可能にデータを記録された可搬型の非一時的な記録媒体である。光ディスク16aには、DVD(Digital Versatile Disc),DVD−RAM,CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等が挙げられる。
機器接続インタフェース17は、コンピュータ10に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば、機器接続インタフェース17には、メモリ装置17aやメモリリーダライタ17bを接続することができる。メモリ装置17aは、機器接続インタフェース17との通信機能を搭載した非一時的な記録媒体、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリである。メモリリーダライタ17bは、メモリカード17cへのデータの書き込み、またはメモリカード17cからのデータの読み出しを行なう。メモリカード17cは、カード型の非一時的な記録媒体である。
ネットワークインタフェース18は、ネットワーク18aに接続される。ネットワークインタフェース18は、ネットワーク18aを介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行なう。
以上のようなハードウェア構成を有するコンピュータ10によって、図3〜図10を参照しながら後述する本実施形態の欠陥箇所判定機能を実現することができる。
なお、コンピュータ10は、例えばコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されたプログラム(欠陥箇所判定プログラム等)を実行することにより、本実施形態の欠陥箇所判定機能を実現する。コンピュータ10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、コンピュータ10に実行させるプログラムをHDD13に格納しておくことができる。プロセッサ11は、HDD13内のプログラムの少なくとも一部をRAM12にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
また、コンピュータ10(プロセッサ11)に実行させるプログラムを、光ディスク16a,メモリ装置17a,メモリカード17c等の非一時的な可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ11からの制御により、HDD13にインストールされた後、実行可能になる。また、プロセッサ11が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
〔2〕欠陥箇所判定機能を有する本実施形態の情報処理装置の機能構成
次に、図1を参照しながら、本実施形態の欠陥箇所判定機能を有する情報処理装置(コンピュータ)10の機能構成について説明する。図1は、当該機能構成の一例を示すブロック図である。
コンピュータ10は、LSI等の集積回路のレイアウトパターン32について、パターン形成工程で生じるホットスポット、特にリソグラフィ工程で光近接効果により生じるホットスポットの、有無を判定し、当該ホットスポットの位置と重要度とを出力する機能を果たす。このため、コンピュータ10は、図1に示すように、少なくとも処理部20,記憶部30,入力部40および表示部50としての機能を有している。
処理部20は、例えば図2に示すようなプロセッサ11であり、上述した欠陥箇所判定プログラム31を実行することで、後述する頂点リスト生成部21,ホットスポット候補抽出部22,ウインドウリスト生成部23,ホットスポット判定部24としての機能を果たす。
記憶部30は、例えば図2に示すようなRAM12,HDD13であり、欠陥箇所判定機能を実現するための各種情報を記憶し保存する。当該各種情報としては、上述した欠陥箇所判定プログラム31のほか、レイアウトパターン32,頂点リスト33,属性/重み対応表34,ウインドウリスト35,ホットスポット判定用DB(データベース)36,
ホットスポット情報37などが含まれる。
レイアウトパターン32は、外部から入力されるホットスポットの有無の判定対象であり、例えば図5を参照しながら後述するような図形データである。当該レイアウトパターン32は、光ディスク16aまたはメモリ装置17aまたはメモリカード17cまたはネットワーク18aから入力されてもよい。なお、以下では、レイアウトパターンを、図形データまたはレイアウト図形データという場合がある。
頂点リスト33は、後述するごとく頂点リスト生成部21によってレイアウトパターン32から生成される。頂点リスト33においては、例えば図6を参照しながら後述するごとく、図形データ32に含まれる多角形の各頂点について、各頂点のID(identification)と各頂点の位置(x,y座標)と各頂点の属性(type)とが対応付けられる。各頂点の属性としては、凸頂点(凸点),凹頂点(凹点),ビア図形の頂点(ビア),その他が挙げられる。頂点リスト33は、後述するごとくクラスタリング処理部22bがクラスタの中心位置や距離Lorg,Lnewを算出する際に用いられる。なお、凸頂点は、多角形の頂点であって、内角が180度未満の頂点である。また、凹頂点は、多角形の頂点であって、内角が180度を超える頂点である。
属性/重み対応表34は、後述するごとくクラスタリング処理部22bがクラスタの中心位置を算出する際や、ホットスポット候補判定部22cが頂点密集度を算出する際に用いられる。属性/重み対応表34は、例えば図7を参照しながら後述するごとく、図形データ32に含まれる多角形の頂点の種類(type;属性)と、クラスタの中心位置を算出する際に用いられる重み係数の値との関係を対応付ける。特に、本実施形態では、処理対象頂点の属性が図形データ32における凹頂点(凹点)である場合の重みは、処理対象頂点の属性が凹頂点以外(例えば凸頂点,ビア図形の頂点など)である場合の重みよりも大きく設定される。なお、属性/重み対応表34は、光ディスク16aまたはメモリ装置17aまたはメモリカード17cまたはネットワーク18aから入力されてもよいし、ユーザが入力部40を操作することによって設定入力されてもよい。
ウインドウリスト35は、後述するごとくウインドウリスト生成部23によって生成される。ウインドウリスト35においては、レイアウトパターン32から切り出される各ウインドウについて、各ウインドウのIDと、各ウインドウの中心位置(x,y座標)とが対応付けられる。ここで、各ウインドウは、後述するごとくホットスポット候補抽出部22によって抽出される正方形領域(矩形領域)に相当する。
ホットスポット判定用DB36は、ホットスポットの有無の判定に用いられる判定情報を含む。当該判定情報は、例えば、ホットスポット判定を行なうパターンマッチングに用いられるパターン情報、あるいは、ホットスポット判定を行なう機械学習エンジンに関する情報である。ホットスポット判定用DB36は、光ディスク16a,メモリ装置17a,メモリカード17c,ネットワーク18aのいずれから入力されてもよい。
ホットスポット情報37は、後述するごとくホットスポット判定部24によって生成され出力される。ホットスポット情報37は、ホットスポット判定部24によるホットスポットの有無の判定結果であり、ホットスポットの位置(x,y座標)と重要度(危険度)とを含む。
入力部40は、例えば図2に示すようなキーボード15aおよびマウス15bであり、ユーザによって操作され、ホットスポットの有無を判定するための各種指示を行なう。なお、マウス15bに代え、タッチパネル,タブレット,タッチパッド,トラックボール等が用いられてもよい。
表示部50は、例えば図2に示すようなモニタ14aであり、ユーザが本実施形態のコンピュータ10を用いてホットスポットの有無を判定する際に、その判定経過に伴う各種状況を表示する。
欠陥箇所判定プログラム31は、上述のごとく、処理部20(プロセッサ11)に、後述する頂点リスト生成部21,ホットスポット候補抽出部22,ウインドウリスト生成部23,ホットスポット判定部24による処理を実行させるものである。
次に、処理部20(プロセッサ11)によって実現される、頂点リスト生成部21,ホットスポット候補抽出部22,ウインドウリスト生成部23およびホットスポット判定部24としての機能について説明する。
頂点リスト生成部21は、外部から入力されるレイアウトパターン32から、頂点IDと各頂点の位置と各頂点の属性とを対応付ける頂点リスト33(図6参照)を生成する。
ホットスポット候補抽出部22は、各頂点の位置と属性とに基づくクラスタリングを行ない、レイアウトパターン32において頂点が密集する領域を抽出し、各領域についてホットスポット候補であるか否かを判定する。当該領域は、例えば、後述するクラスタ中心位置を中心とする正方形領域(ウインドウ)とする。つまり、ホットスポット候補抽出部22は、レイアウトパターン32における複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、レイアウトパターン32上でホットスポットが生じる可能性の高い位置(クラスタ中心位置)を、ホットスポット候補として抽出する。なお、上記正方形領域のサイズは、パターン形成工程(リソグラフィ工程)での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される。例えば図13(A)および図13(B)を参照しながら前述したように露光強度が所定値以上の領域の長さ(径)Lを、上記正方形領域の一辺の長さとする。
ホットスポット候補抽出部22は、初期クラスタ生成部22a,クラスタリング処理部22b,ホットスポット候補判定部22cとしての機能を有している。
初期クラスタ生成部22aは、レイアウトパターン32を格子状に分割してレイアウトパターン32に含まれる複数の頂点を複数のクラスタに分割することで(図9(A)参照)、初期クラスタを生成する。このとき、初期クラスタ生成部22aによって分割されるレイアウトパターン32の格子サイズは、パターン形成工程(リソグラフィ工程)での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される。例えば図13(A)および図13(B)を参照しながら前述したように露光強度が所定値以上の領域の長さ(径)Lを、格子の間隔とする。なお、上述のごとく生成される初期クラスタでは、頂点の密集度等に関係なく格子状に分割され境界線が引かれるため、近接する頂点どうしが同一クラスタ(同一グループ)に属する状態になるとは限らない。そこで、本実施形態では、後述するクラスタリング処理が実行される。
クラスタリング処理部22bは、頂点リスト33および属性/重み対応表34を参照し、各クラスタに属する頂点の位置と属性とに基づいて、複数のクラスタ(初期クラスタ)のそれぞれの中心位置を算出する。クラスタの中心位置を算出する具体的な数式については後述する(数1参照)。ここで、ホットスポットとなるパターンにおいては、配線が密集しており、特に折れ曲がり図形による凹頂点が見られると考えられる。このため、本実施形態の属性/重み対応表34(図7参照)においては、属性が凹頂点の頂点についての重み係数の値が、他の属性の頂点についての重み係数の値よりも大きく設定される。そして、クラスタリング処理部22bは、当該重みによる重み付けを、各クラスタに属する頂点の位置(座標)に対し行なって、各クラスタの中心位置を算出する(数1参照)。
また、クラスタリング処理部22bは、頂点リスト33を参照し、各クラスタに属する各頂点の位置と当該クラスタ以外の他クラスタの中心位置との距離Lnew(図8参照)に応じて各頂点を当該クラスタから他クラスタへ移動させる。これにより、クラスタリング処理部22bは、近接する頂点どうしが同一クラスタに属するように複数の頂点のクラスタリングを行なう。なお、クラスタリングアルゴリズムとしては、例えばk-means法などの既知のアルゴリズムが利用され、クラスタ中心位置がホットスポット候補となるように、頂点属性による重み付けが行なわれる(図8参照)。
そして、クラスタリング処理部22bは、上述したクラスタ中心位置の算出とクラスタリングとを、クラスタ間での各頂点の移動が無くなるまで繰り返し実行する。ただし、クラスタリング処理部22bは、上述したクラスタ中心位置の算出とクラスタリングとを所定回数繰り返し実行してもクラスタ間での各頂点の移動が行なわれる場合、上述したクラスタ中心位置の算出とクラスタリングとを終了する(図8参照)。
ホットスポット候補判定部22cは、上述したクラスタリングによって得られたクラスタ毎に、当該クラスタに属する頂点の密集度を算出し(数3参照)、算出した密集度に応じて、当該クラスタの中心位置がホットスポット候補であるか否かを判定する。なお、ホットスポット候補判定部22cは、頂点の密集度に代え後述するごとく特徴ベクトルを算出し、算出した特徴ベクトルをホットスポット判定モデルに適用することで、当該クラスタの中心位置がホットスポット候補であるか否かを判定してもよい。
ウインドウリスト生成部23は、ホットスポット判定部24によって切り出される各ウインドウのIDと中心位置とを対応付けるウインドウリスト35を生成する。ここで、各ウインドウは、ホットスポット判定領域(欠陥箇所判定領域)であって、ホットスポット候補抽出部22によって抽出されるクラスタ中心位置(ホットスポット候補)を中心とする正方形領域もしくは矩形領域(図9(B),図10(B)参照)である。
ホットスポット判定部24は、ウインドウリスト35を参照し、各ウインドウをレイアウトパターン32から切り出し、切り出したウインドウとホットスポット判定用DB36の判定情報とに基づいて、ウインドウ内におけるホットスポットの有無を判定する。ウインドウ内にホットスポットが有る場合、ホットスポット判定部24は、当該ホットスポットの位置(x,y座標)と重要度(危険度;欠陥の発生する可能性の高さ)とを含むホットスポット情報37を出力し、記憶部30に格納したり表示部50に表示させたりする。なお、ホットスポットの有無の判定には、パターンマッチング(パターン認識)や機械学習が用いられる。パターンマッチングの場合、ホットスポット判定用DB36におけるパターン情報が用いられ、機械学習の場合、ホットスポット判定用DB36における機械学習エンジンに関する情報が用いられる。また、ホットスポットの有無の判定には、特開2013−175016号公報に開示の技術を用いることもできる。
〔3〕欠陥箇所判定機能を有する本実施形態の情報処理装置の動作
次に、図3〜図10を参照しながら、本実施形態の情報処理装置10による具体的なホットスポット判定動作について説明する。
〔3−1〕ホットスポット判定動作の概略
まず、図3および図4を参照しながら、本実施形態におけるホットスポット判定動作の概略を説明する。図3は、本実施形態のホットスポット判定動作における処理の流れおよびデータの流れを説明する図であり、図4は、本実施形態のホットスポット判定動作を説明するフローチャートである。なお、以下、図3と図4とを対応付けてホットスポット判定動作の概略について説明する。図3に示すステップS1,S2a〜S2c,S3,S4の処理は、それぞれ図4に示すステップS11,S12a〜S12c,S13,S14の処理に対応している。
頂点リスト生成処理(ステップS1)において、頂点リスト生成部21は、外部から入力されるレイアウトパターン32に含まれる多角形の各頂点について、座標と種類(属性)とを算出し、頂点リスト33(図6参照)を生成する(ステップS11)。ここで、レイアウトパターン32は、例えばGDS(Graphic Data System)形式,OASIS(Open Artwork System Interchange Standard)形式のデータである。ステップS1,S11における頂点リスト生成処理については、項目〔3−2〕において後述する。
ホットスポット候補抽出処理(ステップS2)において、ホットスポット候補抽出部22は、初期クラスタ生成部22a,クラスタリング処理部22b,ホットスポット候補判定部22cによる処理S2a〜S2cを実行する。
初期クラスタ生成処理(ステップS2a)において、初期クラスタ生成部22aは、レイアウトパターン32を格子状に分割してレイアウトパターン32に含まれる複数の頂点を複数のクラスタ(格子内領域)に分類することで、初期クラスタを生成する(ステップS12a)。ステップS2a,S12aにおける初期クラスタ生成処理については、項目〔3−3−1〕において後述する。
クラスタリング処理(ステップS2b)において、クラスタリング処理部22bは、頂点リスト33および属性/重み対応表34を参照し、各クラスタに属する頂点の位置と属性とに基づいて、クラスタリングを行なう。このとき、クラスタリング処理部22bは、k-means法などの手法を利用して、クラスタ中心位置がホットスポット候補となるように頂点属性(頂点種類)に応じた重み付けを行なってクラスタリングを実行する(ステップS12b)。ステップS2b,S12bにおけるクラスタリング処理については、項目〔3−3−2〕において後述する。
ホットスポット候補判定処理(ステップS2c)において、ホットスポット候補判定部22cは、クラスタリング処理によって得られたクラスタ毎に、当該クラスタに属する頂点の密集度を算出する。そして、ホットスポット候補判定部22cは、算出した密集度に応じて、当該クラスタの中心位置がホットスポット候補であるか否かを判定する(ステップS12c)。ステップS2c,S12cにおけるホットスポット候補判定処理については、項目〔3−3−3〕において後述する。
ウインドウリスト生成処理(ステップS3)において、ウインドウリスト生成部23は、ホットスポット候補であると判定されたクラスタの中心位置を中心とする、所定サイズのウインドウ(ホットスポット判定領域)のウインドウリスト35を生成する(ステップS13)。ステップS3,S13におけるウインドウリスト生成処理については、項目〔3−4〕において後述する。
ホットスポット判定処理(ステップS4)において、ホットスポット判定部24は、ウインドウリスト35を参照し、各ウインドウについてホットスポット判定用DB36の判定情報を用いてホットスポットの有無を判定する。ウインドウ内にホットスポットが有る場合、ホットスポット判定部24は、当該ホットスポットの位置と重要度とを含むホットスポット情報37を出力する(ステップS14)。ステップS4,S14におけるホットスポット判定処理については、項目〔3−5〕において後述する。
〔3−2〕頂点リスト生成処理(ステップS1,S11)
次に、図5〜図7を参照しながら、頂点リスト生成処理(ステップS1,S11)について、より具体的に説明する。図5は、外部から入力されるレイアウトパターン32の図形データの例を示す図である。図6は、本実施形態において生成される頂点リスト33の例を示す図である。図7は、本実施形態の属性/重み対応表34の例を示す図である。
図5では、外部から入力されるレイアウトパターン32の図形データの一部、つまり、2つの配線パターンA,Bの図形データと、配線パターンA上に位置するビアの図形データとが示されている。図5において、丸印は、各図形の頂点を示し、各丸印に付された数字0〜19は、各頂点のIDを示す。配線パターンAの図形データは、頂点ID0〜3,6,7,10〜15の12個の頂点を有し、配線パターンA上のビアの図形データは、頂点ID4,5,8,9の4個の頂点を有し、配線パターンBの図形データは、頂点ID16〜19の4個の頂点を有している。
頂点リスト生成部21は、図5に示すような図形データから、各頂点の位置(x,y座標)と各頂点の属性(type)とを取得して、図6に示すような頂点リスト33を作成することができる。各頂点の属性(type)としては、当該頂点が配線パターンの頂点かビアの頂点かに関する情報が取得されるとともに、当該頂点が配線パターンの頂点である場合には凹頂点であるか凸頂点であるかに冠する情報が取得される。
図6に示すように、頂点リスト33においては、レイアウトパターン32の図形データから取得された、頂点IDと、各頂点の位置(x,y座標)と、各頂点の属性(type)とが対応付けられる。頂点がビアの頂点である場合、その頂点は凸頂点であるので、頂点リスト33の属性(type)欄には「ビア」と表記されている。また、頂点が配線パターンの頂点である場合、その頂点は凹頂点か凸頂点かのいずれか一方であるので、頂点リスト33の属性(type)欄には、当該頂点が凹頂点と凸頂点とのいずれであるかに関する情報が記入される。なお、図6では、凹頂点を凹点と表記し、凸頂点を凸点と表記する。
図6に示す頂点リスト33では、図5に示す図形データのうちID0〜6の頂点について得られた情報が記入されている。例えば、ID0の頂点については、x座標0とy座標250と属性「凸点」とが記入され、ID2の頂点については、x座標140とy座標150と属性「凹点」とが記入され、ID4の頂点については、x座標120とy座標−150と属性「ビア」とが記入されている。
このような頂点リスト33における各頂点の座標および属性は、ホットスポット候補抽出処理S2におけるクラスタリング処理S2aの際に、つまりクラスタリング処理部22bがクラスタの中心位置や距離Lorg,Lnewを算出する際に用いられる(図8参照)。
一方、上述したように、ホットスポットとなるパターンにおいては、配線が密集しており、特に折れ曲がり図形による凹頂点が見られると考えられる。そこで、本実施形態では、クラスタリング処理S2bにおいて属性に応じた重み付けが行なわれる(数1参照)。このため、図7に示すような属性/重み対応表34が予め用意される。図7に示す属性/重み対応表34では、ホットスポットの発生に影響を与える属性「凹点」には重み「1.5」が与えられ、ホットスポットの発生にあまり影響を与えない属性「ビア」には重み「0.5」が与えられる。属性「凸点」や凸点,凹点,ビア以外の属性には、凹点ほどホットスポットの発生に影響を与えずビアよりもホットスポットの発生に影響を与えるものと考えて重み「1.0」が付与されている。
〔3−3〕ホットスポット候補抽出処理(S2)
次に、図8,図9(A),図9(B)および数1〜数3を参照しながら、ホットスポット候補抽出処理(S2)について説明する。ホットスポット候補抽出処理(S2)では、各頂点の位置と属性とに基づくクラスタリングが行なわれ、レイアウトパターン32において頂点が密集する領域が抽出され、各領域についてホットスポット候補であるか否かが判定される。
以下、ホットスポット候補抽出処理(S2)において実行される初期クラスタ生成処理(S2a,S12a),クラスタリング処理(S2b,S12b)およびホットスポット候補判定処理(S2c,S12c)について、より詳細に説明する。なお、図8は、本実施形態におけるクラスタリング処理(S2b,S12b)を説明するフローチャートである。図9(A)は本実施形態で生成される初期クラスタの例を示す図、図9(B)は図9(A)に示す初期クラスタに対し本実施形態のクラスタリング処理(S2b,S12b;図8参照)を実行して得られるクラスタの例を示す図である。
〔3−3−1〕初期クラスタ生成処理(S2a,S12a)
初期クラスタ生成処理(S2a,S12a)では、初期クラスタ生成部22aによって、図9(A)において点線で示すように、レイアウトパターン32が格子状に分割され、各格子内領域の頂点集合が、初期クラスタC1,…,Ci,…,CNとして生成される。ここで、N(1以上の整数)は初期クラスタの数である。iはN個のクラスタのうちの一つを特定するパラメータであり1〜Nの整数である。なお、図9(A)では、レイアウトパターンを12の格子に分割した例、つまりN=12の例が示されている。
図9(A)に示す格子のサイズ(間隔)は、前述したように、パターン形成工程(リソグラフィ工程)での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される。このように格子分割によって生成される初期クラスタでは、前述したように、頂点の密集度等に関係なく格子状に分割され境界線が引かれるため、近接する頂点どうしが同一クラスタ(同一グループ)に属する状態になるとは限らない。そこで、以下のようなクラスタリング処理(S2b,S12b)が実行される。
〔3−3−2〕クラスタリング処理(S2b,S12b)
クラスタリング処理(S2b,S12b)では、近接する頂点どうしが同一クラスタに属するように複数の頂点のクラスタリングが行なわれる。クラスタリングアルゴリズムとしては、例えばk-means法などの既知のアルゴリズムが利用され、クラスタ中心位置がホットスポット候補となるように、以下に説明するごとく頂点属性による重み付けが行なわれる。
次に、図8に示すフローチャート(ステップS21〜S31)に従って、クラスタリング処理(S2b,S12b)について説明する。
なお、以下では、クラスタCiに属する頂点集合viを(vi1,vi2,…,vij,…,vini)とし、頂点vijの座標を(xij,yij)とする。ここで、ni(1以上の整数)は、クラスタCiに属する頂点の数である。jは、頂点集合viに属するni個の頂点のうちの一つを特定するパラメータであり1〜niの整数である。頂点の数を表すniは、niと表記される場合がある。
まず、ステップS21において、クラスタリング処理部22bは初期化処理を行なう。つまり、クラスタリング処理部22bは、頂点リスト33および属性/重み対応表34を参照し、各クラスタに属する頂点の位置と属性とに基づいて、各クラスタCiの頂点集合vi=(vi1,vi2,…,vini)から、各クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)を算出する。
ここで、各クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)は、下記の数1で示す数式のように定義され算出される。
上記数1において、wtype(vij)は、頂点vijの属性に対応する重み(重み係数の値)である。クラスタリング処理部22bは、頂点vijのIDで頂点リスト33を検索することで頂点vijの属性を取得し、取得した属性で属性/重み対応表34を検索することで当該属性に対応する重みを取得することができる。
前述したように、ホットスポットとなるパターンにおいては、配線が密集しており、特に折れ曲がり図形による凹頂点が見られると考えられる。このため、属性が凹頂点の頂点についての重みが、他の属性の頂点についての重みよりも大きく設定される。そして、クラスタリング処理部22bは、上記数1に示す数式に従って、当該重みによる重み付けを、各クラスタCiに属する頂点vijの座標(xij,yij)に対し行なって、各クラスタCiの中心位置を算出する。
ついで、クラスタリング処理部22bは、ステップS22〜S26の処理を含むmovecluster処理を実行する。
ステップS22において、クラスタリング処理部22bは、後述する頂点移動処理の実行回数を示すパラメータであるnchangeを0に設定するとともに、iを1インクリメントする(i=i+1;iの初期値は0)。なお、パラメータnchangeは、記憶部30に保存されてもよい。
この後、ステップS23において、クラスタリング処理部22bは、頂点リスト33を参照し、クラスタCiの頂点vijの位置(xij,yij)と、ステップS21で算出したクラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)との距離Lorgを下記の数2で示す数式によって算出する。なお、距離Lorgの“org”は“original”の略記である。
ついで、ステップS24において、クラスタリング処理部22bは、クラスタCiの頂点vijの位置(xij,yij)と、クラスタCiを除いたクラスタC1〜Ci-1,Ci+1〜Cniそれぞれの中心位置との距離Lnewを、上記数2に示す数式に従って算出する。なお、クラスタC1〜Ci-1,Ci+1〜Cniそれぞれの中心位置(C1x,C1y)〜(Ci-1x,Ci-1y),(Ci+1x,Ci+1y)〜(Cnix,Cniy)は、ステップS21(もしくは後述するステップS31)で算出されている。
さらに、ステップS24において、クラスタリング処理部22bは、クラスタCiを除いたクラスタC1〜Ci-1,Ci+1〜Cniのうち、クラスタ中心位置と頂点vijの位置(xij,yij)との距離Lnewが、ステップS23で算出した距離Lorgよりも小さくなるクラスタを探す。距離Lnewが距離Lorgよりも小さくなるクラスタが複数存在する場合、クラスタリング処理部22bは、頂点vijを、クラスタCiから、これらのクラスタのうち距離Lnewが最も短くなるクラスタへ移動させる。
また、距離Lnewが距離Lorgよりも小さくなるクラスタが一つだけ存在する場合、クラスタリング処理部22bは、頂点vijを、クラスタCiから、距離Lnewが距離Lorgよりも小さくなる当該クラスタへ移動させる。距離Lnewが距離Lorgよりも小さくなるクラスタが一つも存在しない場合、クラスタリング処理部22bは、頂点vijをクラスタCiから他のクラスタへ移動させる処理を行なわない。
クラスタリング処理部22bは、頂点vijを他のクラスタへ移動させた場合、クラスタC1〜Cniに属する頂点vijを管理する情報を更新する。当該情報は、記憶部30に保存されてもよい。
ステップS24において頂点vijが他のクラスタへ移動された場合、クラスタリング処理部22bは、ステップS25において、パラメータnchangeを1インクリメントする(nchange=nchange+1)。一方、ステップS24において頂点vijの移動が行なわれなかった場合、クラスタリング処理部22bは、パラメータnchangeに対するインクリメントを行なわず、パラメータnchangeの値をそのまま維持する。
この後、ステップS26において、クラスタリング処理部22bは、ステップS23〜S25による移動処理を、クラスタCiに属する全ての頂点vij(j=1〜niの全て)について行なったか否かを判断する。全ての頂点vijについて行なっていない場合(ステップS26のNOルート)、クラスタリング処理部22bは、jのインクリメント処理等を行ない、ステップS23〜S25による移動処理を繰り返し実行する。
移動処理を全ての頂点vijについて行なった場合(ステップS26のYESルート)、ステップS27において、クラスタリング処理部22bは、ステップS22〜S26によるmovecluster処理を、全てのクラスタCiについて行なったか否かを判断する。全てのクラスタCiについて行なっていない場合(ステップS27のNOルート)、クラスタリング処理部22bは、ステップS22に戻り、ステップS22〜S26によるmovecluster処理を繰り返し実行する。
movecluster処理を、全てのクラスタCiについて行なった場合(ステップS27のYESルート)、ステップS28において、クラスタリング処理部22bは、パラメータnchangeを参照し、少なくとも一のクラスタで頂点の移動が行なわれたか否かを判断する。いずれのクラスタにおいても頂点の移動が全く行なわれなかった場合(ステップS28のNOルート)、ステップS29において、クラスタリング処理部22bは、現時点で算出されている各クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)を、ホットスポット候補として抽出して出力し、処理を終了する。
一方、少なくとも一のクラスタで頂点の移動が行なわれた場合(ステップS28のYESルート)、ステップS30において、クラスタリング処理部22bは、ループ回数、つまり後述するステップS31と前述したステップS22〜S28による処理の繰返し回数が所定回数に達したか否かを判断する。
繰返し回数が所定回数に達していない場合(ステップS30のNOルート)、ステップS31において、クラスタリング処理部22bは、formcluster処理を行なう。当該formcluster処理において、クラスタリング処理部22bは、頂点の数がK個以下のクラスタを削除し、残った各クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)を、上記数1で示す数式に従って算出する。中心位置の算出後、クラスタリング処理部22bは、ステップS22の処理に戻る。なお、Kは、例えば3以上の整数である。
繰返し回数が所定回数に達した場合(ステップS30のYESルート)、ステップS29において、クラスタリング処理部22bは、現時点で算出されている各クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)を、ホットスポット候補として抽出して出力し、処理を終了する。このように、ステップS22〜S28,S31による処理の繰返し回数が所定回数に達した場合にクラスタリング処理を終了させることで、ステップS22〜S28,S31による処理が無限ループに陥ることを抑止することができる。
上述のようなクラスタリング処理(S2b,S12b)を、図9(A)に示す12個の初期クラスタに対し実行することで、図9(B)に示すように、5個のクラスタ(1)〜(5)に絞られる。ここで、各クラスタ(1)〜(5)は、一辺が上記長さLの正方形領域であり、当該正方形領域の中心位置が、ホットスポット候補(クラスタ中心位置)である。
〔3−3−3〕ホットスポット候補判定処理(S2c,S12c)
ホットスポット候補判定処理(S2c,S12c)において、ホットスポット候補判定処理部22cは、上述したクラスタリング処理(S2b,S12b)によって得られたクラスタ(例えば図9(B)参照)毎に、当該クラスタの中心位置がホットスポット候補であるか否かを判定する。本実施形態におけるホットスポット候補判定処理は、折れ曲がり図形や微小な突出しなどの数や集中度がホットスポットのなり易さ(出現可能性)を決めるという傾向に基づいて、下記の第1手法または第2手法によって行なわれる。
第1手法では、ホットスポット候補判定部22cは、クラスタリング処理(S2b,S12b)によって得られたクラスタ毎に、当該クラスタに属する頂点の密集度を、下記の数3に示す数式によって算出する。ホットスポット候補判定部22cは、算出した頂点密集度が所定値よりも大きい場合に当該クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)がホットスポット候補であると判定する。
ここで、αtypeijは、上記数1におけるwtype(vij)と同じもので、頂点vijの属性に対応する重み(重み係数の値)である。また、Djは、クラスタCiの頂点vijの位置(xij,yij)とクラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)との距離であり、上記距離Lorgと同様、上記数2に示す数式によって算出される。
第2手法では、ホットスポット候補判定部22cは、ラスタリング処理(S2b,S12b)によって得られたクラスタ毎に、下記特徴ベクトルVを算出し、算出した特徴ベクトルVを下記ホットスポット判定モデルに適用することで、各クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)がホットスポット候補であるか否かを判定する。
特徴ベクトルVは、例えば(N1,N2,…,Nk,R1,R2,…,Rk)とする。ここで、kは頂点種類(属性;type)の数であり、本実施形態では、図7に示す属性/重み対応表34のごとくk=4である。Nは頂点種類m(mは1〜kの整数)の頂点の数であり、Rは頂点種類mの各頂点とクラスタCiの中心位置との距離の平均値である。
また、[ホットスポット候補判定モデル]=Σβr*Vrとする。ここで、rは、特徴ベクトルV=(N1,N2,…,Nk,R1,R2,…,Rk)の要素を特定するパラメータで、1〜2kの整数である。Vrは、特徴ベクトルVのr番目の要素であり、βrは、特徴ベクトルVのr番目の要素Vrに付与される重みである。
ホットスポット候補判定モデルは、既知データを用いて生成される。そして、ホットスポット候補判定モデルによって算出される一次元の値は、上述した頂点密集度に相当するもので、その値の大きさによって、第1手法と同様、クラスタCiの中心位置(Cix,Ciy)がホットスポット候補であるか否かを判定することができる。
〔3−4〕ウインドウリスト生成処理(S3,S13)
ウインドウリスト生成処理(S3,S13)では、ウインドウリスト生成部23によって、ホットスポット判定部24が切り出す各ウインドウ(例えば図10(B)参照)のIDと中心位置(例えば図10(B)のx参照)とを対応付けるウインドウリスト35が生成される。各ウインドウは、前述したように、ホットスポット判定領域(欠陥箇所判定領域)であって、ホットスポット候補抽出部22によって抽出されるクラスタ中心位置(ホットスポット候補)を中心とする、一辺が上記長さLの正方形領域である。
〔3−5〕ホットスポット判定処理(S4,S14)
ホットスポット判定処理(S4,S14)では、ホットスポット判定部24によって、ウインドウリスト35が参照され、ウインドウリスト35に登録された各ウインドウがレイアウトパターン32から切り出される。そして、ホットスポット判定部24によって、切り出されたウインドウと記憶部30に記憶された判定情報とに基づき、各ウインドウ内におけるホットスポットの有無が判定される。
ウインドウ内にホットスポットが有る場合、ホットスポット判定部24によって、当該ホットスポット(クラスタ中心)の位置(x,y座標)と重要度とを含むホットスポット情報37が出力され記憶部30に格納されたり表示部50に表示されたりする。
〔4〕欠陥箇所判定機能を有する本実施形態の情報処理装置の効果
ここで、図10(A)は一般的手法によって切り出されるホットスポット判定対象のウインドウの例を示す図であり、図10(B)は本実施形態の手法によって切り出されるホットスポット判定対象のウインドウの例を示す図である。図10(A)および図10(B)において、xで示す位置は、ホットスポット候補となりうる位置であり、本実施形態では、クラスタリング処理によってクラスタ中心になる位置を示す。
上述したように、従来、格子分割やウィンドウ切出しを行なう場合、ホットスポットの判定精度を向上させホットスポットの見逃しを回避するためには、格子分割の位置やウィンドウの位置をずらしながらホットスポット判定を行なうことになる。例えば図10(A)に示すように、配線パターンの存在する領域において、ホットスポット判定対象のウインドウを格子に沿ってずらす。これにより、ホットスポット候補となりうる位置xを含む領域を、できるだけ異なる2以上のウインドウで切り出し、切り出した各ウインドウ内の領域についてホットスポット判定が行なわれる。このため、図10(A)では、例えば18個のウインドウ(1)〜(18)が切り出されホットスポットの判定対象領域になる。
本実施形態では、ウィンドウ切り出し手法を変えることで、ホットスポット判定対象となるウィンドウ数が、一般的手法よりも削減される。つまり、本実施形態では、クラスタリング処理により、頂点の座標および属性に基づいて、クラスタ中心がホットスポット候補として抽出され、抽出されたホットスポット候補を中心としたウィンドウがホットスポット判定対象領域となる。例えば、図10(B)に示すように、本実施形態では、xで示す12個のクラスタ中心位置がホットスポット候補として抽出され、各ホットスポット候補を中心とする12個のウインドウ(1)〜(12)が切り出されホットスポットの判定対象領域になる。
このように、格子分割位置やウインドウ位置をシフトする一般的手法では、図10(A)に示すごとく判定対象として切り出すウインドウの数が多くなり、ホットスポット判定処理に要する時間が増大する。
これに対し、本実施形態によれば、格子分割位置やウインドウ位置をシフトする必要がなく、ホットスポット判定対象として切り出すウインドウの数を、図10(B)に示すごとく低減することができる。したがって、集積回路のパターン形成工程(リソグラフィ工程)で生じるホットスポットの有無を短時間で精度よく判定することができる。
以下に、本実施形態による切出しウインドウ数の低減による、ホットスポット判定処理に要する時間の削減効果を、一般的手法と対比させて具体的に説明する。
ここで、レイアウトパターンのサイズを950μm*980μmとし、切り出されるウインドウのサイズを5μm*5μmとする。このとき、或るレイアウトパターンについて、本実施形態の手法によって抽出されるホットスポット候補の数(つまりは、切り出されるウインドウの数)は、1103であった。
これに対し、同じレイアウトパターンについて、一般的手法の格子分割で2種類の格子位置を用いる場合の全ウインドウの数は(950/5)*(980/5)*2=74480となる。ただし、全ウインドウのうち90%が図形(配線パターン等)の少なさから非ホットスポットとして除外されたとすると、一般的手法によって抽出されるホットスポット候補の数(つまりは、切り出されるウインドウの数)は、7448となり、本実施形態の手法でのホットスポット候補の数との差は、6345となる。
このとき、ホットスポット判定に特開2013−175016号公報に開示の技術を用いた場合についてのホットスポット判定処理に要する時間を、一般的手法と本実施形態の手法との両方について概算すると、以下の通りである。
[一般的手法での処理時間]=[一ウインドウ当たりに要するホットスポット判定時間0.18秒]*[ホットスポット候補数7448]=1340.64秒
[本実施形態の手法での処理時間]=[ホットスポット候補抽出時間(クラスタリング処理時間)0.75秒]+[一ウインドウ当たりに要するホットスポット判定時間0.18秒]*[ホットスポット候補数1103]=199.29秒
したがって、199.29/1340.64*100≒15.0であり、本実施形態の手法によれば、ホットスポット判定処理に要する時間は、一般的手法の処理時間の約15%に短縮される。
〔5〕その他
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。
なお、上述した実施形態においては、ウインドウ(ホットスポット判定領域)が正方形領域である場合について説明したが、ウインドウの形状は、これに限定されるものではなく、矩形領域,多角形形状であってもよい。
〔6〕付記
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を判定する処理部と、
前記欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報を記憶する記憶部と、を有し、
前記処理部は、
前記集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、前記レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出し、
抽出した前記欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域として前記レイアウトパターンから切り出し、
切り出した欠陥箇所判定領域と前記記憶部に記憶された前記判定情報とに基づいて、前記欠陥箇所判定領域における前記欠陥箇所の有無を判定する、情報処理装置。
(付記2)
前記処理部は、
前記欠陥箇所候補を抽出する際、
前記複数の頂点を複数のクラスタに分割し、
前記複数のクラスタのそれぞれの中心位置を、各クラスタに属する頂点の位置と属性とに基づいて算出し、
前記各クラスタに属する各頂点の位置と当該クラスタ以外の他クラスタの中心位置との距離に応じて前記各頂点を当該クラスタから前記他クラスタへ移動させることで、近接する頂点どうしが同一クラスタに属するように前記複数の頂点のクラスタリングを行ない、
前記クラスタリングによって得られたクラスタ毎に、当該クラスタに属する頂点の密集度を算出し、
算出した密集度に応じて、当該クラスタの中心位置が前記欠陥箇所候補であるか否かを判定する、付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記処理部は、
処理対象頂点の属性が前記レイアウトパターンにおける凹頂点である場合の重みを、前記処理対象頂点の属性が前記凹頂点以外である場合の重みよりも大きく設定し、
設定した重みによる重み付けを、前記各クラスタに属する頂点の位置に対し行なって、前記中心位置を算出する、付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記処理部は、
前記レイアウトパターンを格子状に分割することで、前記複数のクラスタを生成する、付記2または3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記処理部によって分割される前記レイアウトパターンの格子サイズは、前記パターン形成工程での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される、付記4に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記処理部は、
前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを、前記クラスタ間での前記各頂点の移動が無くなるまで繰り返し実行する、付記2〜付記5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記処理部は、
前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを所定回数繰り返し実行しても前記クラスタ間での前記各頂点の移動が行なわれる場合、前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを終了する、付記6に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記欠陥箇所候補を中心とする領域のサイズは、前記パターン形成工程での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される、付記1〜付記7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記9)
集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を判定するコンピュータに、
前記集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、前記レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出し、
抽出した前記欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域として前記レイアウトパターンから切り出し、
切り出した欠陥箇所判定領域と記憶部に記憶され前記欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報とに基づいて、前記欠陥箇所判定領域における前記欠陥箇所の有無を判定する
処理を実行させる、欠陥箇所判定プログラム。
(付記10)
前記欠陥箇所候補を抽出する際、
前記複数の頂点を複数のクラスタに分割し、
前記複数のクラスタのそれぞれの中心位置を、各クラスタに属する頂点の位置と属性とに基づいて算出し、
前記各クラスタに属する各頂点の位置と当該クラスタ以外の他クラスタの中心位置との距離に応じて前記各頂点を当該クラスタから前記他クラスタへ移動させることで、近接する頂点どうしが同一クラスタに属するように前記複数の頂点のクラスタリングを行ない、
前記クラスタリングによって得られたクラスタ毎に、当該クラスタに属する頂点の密集度を算出し、
算出した密集度に応じて、当該クラスタの中心位置が前記欠陥箇所候補であるか否かを判定する
処理を、前記コンピュータに実行させる、付記9に記載の欠陥箇所判定プログラム。
(付記11)
処理対象頂点の属性が前記レイアウトパターンにおける凹頂点である場合の重みを、前記処理対象頂点の属性が前記凹頂点以外である場合の重みよりも大きく設定し、
設定した重みによる重み付けを、前記各クラスタに属する頂点の位置に対し行なって、前記中心位置を算出する
処理を、前記コンピュータに実行させる、付記10に記載の欠陥箇所判定プログラム。
(付記12)
前記レイアウトパターンを格子状に分割することで、前記複数のクラスタを生成する
処理を、前記コンピュータに実行させる、付記10または11に記載の欠陥箇所判定プログラム。
(付記13)
前記レイアウトパターンの格子サイズは、前記パターン形成工程での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される、付記12に記載の欠陥箇所判定プログラム。
(付記14)
前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを、前記クラスタ間での前記各頂点の移動が無くなるまで繰り返し実行する
処理を、前記コンピュータに実行させる、付記10〜付記13のいずれか一項に記載の欠陥箇所判定プログラム。
(付記15)
前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを所定回数繰り返し実行しても前記クラスタ間での前記各頂点の移動が行なわれる場合、前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを終了する
処理を、前記コンピュータに実行させる、付記14に記載の欠陥箇所判定プログラム。
(付記16)
前記欠陥箇所候補を中心とする領域のサイズは、前記パターン形成工程での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される、付記9〜付記15のいずれか一項に記載の欠陥箇所判定プログラム。
(付記17)
コンピュータにより、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を判定する欠陥箇所判定方法であって、
前記集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、前記レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出し、
抽出した前記欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域として前記レイアウトパターンから切り出し、
切り出した欠陥箇所判定領域と記憶部に記憶され前記欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報とに基づいて、前記欠陥箇所判定領域における前記欠陥箇所の有無を判定する、欠陥箇所判定方法。
(付記18)
前記欠陥箇所候補を抽出する際、
前記複数の頂点を複数のクラスタに分割し、
前記複数のクラスタのそれぞれの中心位置を、各クラスタに属する頂点の位置と属性とに基づいて算出し、
前記各クラスタに属する各頂点の位置と当該クラスタ以外の他クラスタの中心位置との距離に応じて前記各頂点を当該クラスタから前記他クラスタへ移動させることで、近接する頂点どうしが同一クラスタに属するように前記複数の頂点のクラスタリングを行ない、
前記クラスタリングによって得られたクラスタ毎に、当該クラスタに属する頂点の密集度を算出し、
算出した密集度に応じて、当該クラスタの中心位置が前記欠陥箇所候補であるか否かを判定する、付記17に記載の欠陥箇所判定方法。
(付記19)
処理対象頂点の属性が前記レイアウトパターンにおける凹頂点である場合の重みを、前記処理対象頂点の属性が前記凹頂点以外である場合の重みよりも大きく設定し、
設定した重みによる重み付けを、前記各クラスタに属する頂点の位置に対し行なって、前記中心位置を算出する、付記18に記載の欠陥箇所判定方法。
(付記20)
前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを、前記クラスタ間での前記各頂点の移動が無くなるまで繰り返し実行する、付記17〜付記19のいずれか一項に記載の欠陥箇所判定方法。
10 コンピュータ(欠陥箇所判定機能を有する情報処理装置)
11 プロセッサ(処理部)
12 RAM(記憶部)
13 HDD(記憶部)
14 グラフィック処理装置
14a モニタ(表示部)
15 入力インタフェース
15a キーボード(入力部)
15b マウス(入力部)
16 光学ドライブ装置
16a 光ディスク
17 機器接続インタフェース
17a メモリ装置
17b メモリリーダライタ
17c メモリカード
18 ネットワークインタフェース
18a ネットワーク
19 バス
20 処理部
21 頂点リスト生成部
22 ホットスポット候補抽出部
22a 初期クラスタ生成部
22b クラスタリング処理部
22c ホットスポット候補判定部
23 ウインドウリスト生成部
24 ホットスポット判定部
30 記憶部
31 欠陥箇所判定プログラム
32 レイアウトパターン
33 頂点リスト
34 属性/重み対応表
35 ウインドウリスト
36 ホットスポット判定用DB
37 ホットスポット情報
40 入力部
50 表示部

Claims (10)

  1. 集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を判定する処理部と、
    前記欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報を記憶する記憶部と、を有し、
    前記処理部は、
    前記集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、前記レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出し、
    抽出した前記欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域として前記レイアウトパターンから切り出し、
    切り出した欠陥箇所判定領域と前記記憶部に記憶された前記判定情報とに基づいて、前記欠陥箇所判定領域における前記欠陥箇所の有無を判定する、情報処理装置。
  2. 前記処理部は、
    前記欠陥箇所候補を抽出する際、
    前記複数の頂点を複数のクラスタに分割し、
    前記複数のクラスタのそれぞれの中心位置を、各クラスタに属する頂点の位置と属性とに基づいて算出し、
    前記各クラスタに属する各頂点の位置と当該クラスタ以外の他クラスタの中心位置との距離に応じて前記各頂点を当該クラスタから前記他クラスタへ移動させることで、近接する頂点どうしが同一クラスタに属するように前記複数の頂点のクラスタリングを行ない、
    前記クラスタリングによって得られたクラスタ毎に、当該クラスタに属する頂点の密集度を算出し、
    算出した密集度に応じて、当該クラスタの中心位置が前記欠陥箇所候補であるか否かを判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記処理部は、
    処理対象頂点の属性が前記レイアウトパターンにおける凹頂点である場合の重みを、前記処理対象頂点の属性が前記凹頂点以外である場合の重みよりも大きく設定し、
    設定した重みによる重み付けを、前記各クラスタに属する頂点の位置に対し行なって、前記中心位置を算出する、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記処理部は、
    前記レイアウトパターンを格子状に分割することで、前記複数のクラスタを生成する、請求項2または3に記載の情報処理装置。
  5. 前記処理部によって分割される前記レイアウトパターンの格子サイズは、前記パターン形成工程での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される、請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記処理部は、
    前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを、前記クラスタ間での前記各頂点の移動が無くなるまで繰り返し実行する、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記処理部は、
    前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを所定回数繰り返し実行しても前記クラスタ間での前記各頂点の移動が行なわれる場合、前記中心位置の算出と前記クラスタリングとを終了する、請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記欠陥箇所候補を中心とする領域のサイズは、前記パターン形成工程での露光強度が所定値以上になる範囲に基づいて決定される、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を判定するコンピュータに、
    前記集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、前記レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出し、
    抽出した前記欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域として前記レイアウトパターンから切り出し、
    切り出した欠陥箇所判定領域と記憶部に記憶され前記欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報とに基づいて、前記欠陥箇所判定領域における前記欠陥箇所の有無を判定する
    処理を実行させる、欠陥箇所判定プログラム。
  10. コンピュータにより、集積回路のパターン形成工程で生じる欠陥箇所の有無を判定する欠陥箇所判定方法であって、
    前記集積回路のレイアウトパターンにおける複数の頂点のそれぞれの位置と属性とに基づいて、前記レイアウトパターン上で前記欠陥箇所が生じる可能性の高い位置を、欠陥箇所候補として抽出し、
    抽出した前記欠陥箇所候補を中心とする領域を、欠陥箇所判定領域として前記レイアウトパターンから切り出し、
    切り出した欠陥箇所判定領域と記憶部に記憶され前記欠陥箇所の有無の判定に用いられる判定情報とに基づいて、前記欠陥箇所判定領域における前記欠陥箇所の有無を判定する、欠陥箇所判定方法。
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